JP2019004208A - 動的ルーティングポイント設定装置および動的ルーティングポイント設定方法 - Google Patents

動的ルーティングポイント設定装置および動的ルーティングポイント設定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】冗長トラフィックの発生を減少させるためのルーティングポイントを動的に決定することができる動的ルーティングポイント設定装置および動的ルーティングポイント設定方法を提供する。【解決手段】動的ルーティングポイント設定装置100は、トラフィック情報を収集するトラフィック情報収集部110と、収集した前記トラフィック情報をもとに、群知能の最適化手法を用いて、冗長トラフィックを低減するルーティングポイントを探索し、当該ルーティングポイントを決定するルーティングポイント解析部120と、決定されたルーティングポイントをルータ11に設定するルーティングポイント設定部130と、を備える。ルーティングポイント解析部120は、分離した問題空間の次元数を削減し、低次元の探索空間での探索後、標本から得られたビット状態を高次元の問題空間にマッピングする。【選択図】図1

Description

本発明は、動的ルーティングポイント設定装置および動的ルーティングポイント設定方法に関する。
大学・企業・研究所等の組織内ネットワークの構築には、VLAN(Virtual Local Area Network)技術が広く利用されている。VLANを利用することで、単一の物理ネットワーク上に複数の論理ネットワークを実現することができる。
しかしVLANネットワーク中に、ルーティング機能を持つ機器が複数存在するネットワークでは、各論理ネットワークの中継点であるルータの配置によっては冗長トラフィックを多発させ、ネットワーク全体の効率を落とす可能性がある。
仮想化基盤の環境で、異なるVLANネットワークに属する仮想マシン同士が通信を行う場合、余分な通信経路を通過する。仮想化基盤の仮想スイッチをレイヤ2からレイヤ3に置き換えたとしても、冗長トラフィックの発生は回避することができない。
非特許文献1には、群知能の一種であるPSO(Particle Swarm Optimization、粒子群最適化)を用いたルーティングポイント選定方式が公開されている。
離散PSOを用いた分散仮想ルータのための動的中継点制御,高橋他,人工知能学会論文誌 26(1), 25-33, 2011[online],[平成26年6月1日検索],インターネット 〈 URL : https://www.jstage.jst.go.jp/article/tjsai/26/1/26_1_25/_pdf〉
非特許文献1では、ルーティングポイントの選定方式については述べられているが、具体的なネットワーク装置への設定方法については述べられていない。また、ルーティングポイントの選定方式についても、対象とするネットワークの大規模化に対応できないといったスケーラビリティに対する課題がある。
このような背景を鑑みて本発明がなされたのであり、本発明は、冗長トラフィックの発生を減少させるためのルーティングポイントを動的に決定することができる動的ルーティングポイント設定装置および動的ルーティングポイント設定方法を提供することを課題とする。
前記した課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、ネットワークの情報を収集し、冗長トラフィックの発生を減少させるルーティングポイントを動的に決定し、ネットワーク装置へ設定する動的ルーティングポイント設定装置であって、ネットワーク内のルーティング機能を持つ装置からトラフィック情報を収集するトラフィック情報収集部と、収集した前記トラフィック情報をもとに、群知能の最適化手法を用いて、冗長トラフィックを低減するルーティングポイントを探索し、当該ルーティングポイントを決定するルーティングポイント解析部と、決定された前記ルーティングポイントを前記ネットワーク装置に設定するルーティングポイント設定部と、を備えることを特徴とする動的ルーティングポイント設定装置とした。
このようにすることで、VLANネットワーク中にルーティング機能を持つ機器が複数存在するネットワークにおいて、各機器の中継点であるルーティングポイントの配置によって発生し得る冗長トラフィックを減少させることができる。
また、請求項2に記載の発明は、前記ルーティングポイント解析部が、前記トラフィック情報収集部によって収集されたトラフィックの状況から評価関数を用いて冗長トラフィック発生度を評価し、この評価値をもとに、冗長トラフィックを低減するルーティングポイントを探索する。
このようにすることで、群知能の最適化手法を用いて冗長トラフィックを低減するルーティングポイントを探索することができる。
また、請求項3に記載の発明は、前記ルーティングポイント解析部が、前記群知能の最適化手法としてPSOを用いて、問題空間と探索空間とを分離し、前記問題空間よりも次元数を削減した探索空間においてルーティングポイントの探索を行うことを特徴とする。
このようにすることで、問題空間と探索空間を分離させ、問題空間の次元数を削減することにより効率的な探索を実現することができる。対象とするネットワークの大規模化に対応でき、スケーラビリティを確保することができる。
また、請求項4に記載の発明は、前記ルーティングポイント解析部が、高次元の前記問題空間を、写像関数を用いて低次元の探索空間に写像することを特徴とする。
このようにすることで、問題空間の次元数を削減して、探索の方向を狭めることができ、効率的な探索を実現することができる。
また、請求項5に記載の発明は、前記ルーティングポイント解析部が、高次元の前記問題空間を、三角関数で表される写像関数を用いて低次元の探索空間に写像し、前記三角関数の中で、最適値を探索することを特徴とする。
このようにすることで、三角関数で表される写像関数を用いて問題空間の次元数を削減して探索の方向を狭めることができる。三角関数の中で、最適値を探索することで、比較的小さい演算資源で効率的な探索を実現することができる。
また、請求項6に記載の発明は、前記ルーティングポイント解析部が、低次元の探索空間での探索後、標本から得られたビット状態を高次元の前記問題空間にマッピングすることを特徴とする。
このようにすることで、低次元から高次元の問題空間に戻すことができ、高次元の問題空間に戻された後には、通常のPSOまたは離散PSOを含む群知能の最適化手法を用いて冗長トラフィックを低減するルーティングポイントを探索することができる。
また、請求項7に記載の発明は、ネットワークの情報を収集し、冗長トラフィックの発生を減少させるルーティングポイントを動的に決定し、ネットワーク装置へ設定する動的ルーティングポイント設定方法であって、ネットワーク内のルーティング機能を持つ装置からトラフィック情報を収集するトラフィック情報収集部と、収集した前記トラフィック情報をもとに、PSOを用いて、冗長トラフィックを低減するルーティングポイントを探索し、当該ルーティングポイントを決定するルーティングポイント解析部と、決定された前記ルーティングポイントを前記ネットワーク装置に設定するルーティングポイント設定部と、を有し、前記ルーティングポイント解析部は、前記ルーティングポイントを探索する場合、前記PSOにおける問題空間と探索空間とを分離し、前記問題空間の次元数を削減し、前記問題空間よりも次元数を削減した探索空間においてルーティングポイントの探索を行い、低次元の探索空間でのルーティングポイントの探索後、標本から得られたビット状態を高次元の前記問題空間にマッピングすることを特徴とする動的ルーティングポイント設定方法とした。
このようにすることで、PSOにおける問題空間と探索空間を分離させ、問題空間の次元数を削減することにより効率的な探索を実現することができる。VLANネットワーク中にルーティング機能を持つ機器が複数存在するネットワークにおいて、各機器の中継点であるルーティングポイントの配置によって発生し得る冗長トラフィックを減少させることができる。対象とするネットワークの大規模化に対応でき、スケーラビリティを確保することができる。
本発明によれば、冗長トラフィックの発生を減少させるためのルーティングポイントを動的に決定することができる動的ルーティングポイント設定装置および動的ルーティングポイント設定方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係る動的ルーティングポイント設定装置を示す構成図である。 本発明の実施形態に係る動的ルーティングポイント設定装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る動的ルーティングポイント設定装置の問題空間と探索空間を分離し、問題空間の次元数を削減する状態を示す状態遷移図である。 本発明の実施形態に係る動的ルーティングポイント設定装置の解の表現方法を説明する図である。 本発明の実施形態に係る動的ルーティングポイント設定装置の問題空間を写像関数g(x)で写像し直したことを示す図である。 冗長トラフィックが発生する課題を説明する図であり、(a)はルータ2にルーティングポイントを設定した場合、(b)はルータ1にルーティングポイントを設定した場合を示す図である。 PSOの最適化手法を説明する図であり、(a)は探索空間におけるノードのイメージ図、(b)は(a)の矢印で示される探索を繰り返して最適解に近づくことを示すイメージ図である。 離散PSOを用いた動的中継点制御の実験結果を示す図である。 離散PSOを用いた動的中継点制御の課題を説明する図である。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という)における動的ルーティングポイント設定装置等について説明する。
(背景説明)
動的ルーティングポイント設定において、対象とするネットワークは、VLAN等のL2レイヤでの仮想化技術を用いて構築されているネットワークである。仮想化技術を用いて構築されているネットワークは、同一VLANが複数拠点に跨って存在し、ルーティング機能を持つ装置(機器)が複数存在する。VLANネットワーク中にルーティング機能を持つ装置が複数存在する場合、各論理ネットワークの中継点であるルータの配置によっては冗長トラフィックが多発し、ネットワーク全体の効率を落とす可能性がある。
図6は、ルーティングポイントの配置によって冗長トラフィックが発生する課題を説明する図であり、(a)はルータ2にルーティングポイントを設定した場合、(b)はルータ1にルーティングポイントを設定した場合を示す。
図6に示すネットワークは、VLANネットワーク中にルーティング機能を持つ装置が複数存在する物理ネットワークである。
図6に示す物理ネットワークには、ルータ11〜11と、VLAN21a2,VLAN21b2,VLAN21a3,VLAN21b3,VLAN21c3,VLAN21a4,VLAN21c4と、が存在する。説明の便宜上、ルータ11はルータ1、ルータ11はルータ2、ルータ11はルータ3、ルータ11はルータ4と呼ぶ。このネットワーク上に3つのVLAN(VLAN A,VLAN B,VLAN C)(図6中、A,B,C)があり、それぞれVLAN21a2,VLAN21a3,VLAN21c4と、VLAN21b2,VLAN21b3と、VLAN21c3,VLAN21c4とする。VLAN(VLAN A,VLAN B,VLAN C)は、エッジスイッチを構成するルータ11〜11に接続される。VLAN(VLAN A,VLAN B,VLAN C)は、ルータ11〜11とコアスイッチを構成するルータ11を経由して接続される。
ルータ1〜4のいずれか1つに、各VLANの中継点であるルーティングポイントを配置できる。
図6の実線または破線矢印は、VLAN AからVLAN Bへのトラフィックを表している。
図6(a)に示すように、ルータ2にルーティングポイント(中継点)を設定した場合、異なる拠点に存在するVLAN AからVLAN Bへの通信は、いずれもルータ2で中継され、トラフィック(図6の符号a参照)と、トラフィック(図6の符号b参照)となる。このうち、太実線のトラフィック(図6の符号a参照)が冗長トラフィックとなる。
また、図6(b)に示すように、ルータ1にルーティングポイント(中継点)を設定した場合、異なる拠点に存在するVLAN AからVLAN Bへのトラフィックは、いずれもルータ1で中継され、トラフィック(図6の符号c参照)と、トラフィック(図6の符号d参照)となる。このうち、太実線のトラフィック(図6の符号c参照)は、ルータ11(コアスイッチ)経由となり冗長なパケットが発生する冗長トラフィックとなる。
ルーティングポイントは、1箇所のみしか設定できないため、必ず冗長トラフィックは発生してしまう。各論理ネットワークの中継点であるルータの配置によっては冗長トラフィックを多発させ、ネットワーク全体の効率を落とす可能性がある。
冗長トラフィックの発生を減少させるルーティングポイント選定方式として、非特許文献1が公開されている。
非特許文献1は、離散PSOを用いた分散仮想ルータのための動的中継点制御方法を提供する。まず、PSOの概要について述べ、次いで離散PSOを用いた分散仮想ルータとその課題について述べる。
<PSOを活用したルーティングポイント配置場所決定>
PSOは、群知能の一種である最適化手法であり、多数のノード(以下、エージェント)を探索空間に配置し、現在の状態と、自エージェントの探索履歴と、近隣エージェントの探索履歴とに基いて次状態を決定していく。結果的にエージェント群は、評価関数の最適解に近づくことになる。
具体的には以下の通りである。エージェントiは、D次元空間で表現した現在の状態x(→)(以下、x(→)は、xのベクトルを示す)、iの履歴の中での最適状態p(→)(以下、p(→)は、pのベクトルを示す)、状態変位量v(→)(以下、v(→)は、vのベクトルを示す)の3つのベクトルで表記する。
現在の状態x(→)は、探索空間における暫定解として考え、アルゴリズムの繰り返しにおいて評価関数を用いて評価する。もし、現在の状態x(→)が探索履歴の中で最適評価値を得ることができれば、現在の状態x(→)履歴の中での最適状態p(→)として保存する。その評価値をpbestiという変数に保存する。
次に、各エージェントは、隣接関係にあるエージェントと互いの評価値Piおよびpbestiを通信し合う。そして、隣接関係にあるエージェントの状態と比較し、それらの中で最適評価値となる解をp(→)(以下、p(→)は、pのベクトルを示す)として保存する。最後に、現在の状態x(→)に状態変位量v(→)を加えることにより新たな解を選択する。現在の状態x(→)の更新は、下記次状態決定式(1)で示される。
ここで、r,rは、一様分布乱数、ω,χ,χは、定数であり、各要素の相対的影響を決定する。
図7は、PSOを説明する図であり、(a)は探索空間におけるノード(エージェント)のイメージ図、(b)は(a)の矢印で示される探索を繰り返して最適解に近づくことを示すイメージ図である。
図7に示すように、PSOによる探索を繰り返すことで、最適解を発見することができる。
<離散PSO>
標準的なPSOは、連続空間を対象とした最適化手法である。離散空間を対象とした最適化問題を解くために、標準的なPSOから派生した離散PSOを用いる。離散PSOは、エージェントの状態は0か1で構成されること、状態変位量は0か1を別の値に変化させる確率として表すこと、に特徴がある。上記式(1)で、各エージェントは状態変位量に従って次状態を決定する。しかし、離散PSOにおいて各エージェントの状態は2つのみであるため、状態変位量を状態変化確率と考え、状態変位量が大きいほど1になりやすく、小さいほど0になりやすいようにする。このため、状態変位量は、例えばジグモイド関数を用いて[0,1]に制限する。
<離散PSOを用いた動的中継点制御>
動的ルーティングポイント設定は、動的に変化するトラフィックを監視することによって、適切なルーティングポイントを設定し、ネットワーク内の冗長なパケットを削減することが目的である。離散PSOを、図6に示すようなVLANの動的中継点問題に適用する。
前記非特許文献1では、PSOを用いたルーティングポイント選定手法が公開されている。前記非特許文献1で公開されているルーティングポイント選定手法は、下記、ステップS1〜S5を実行する。
ステップS1;全エージェントの状態をランダムとし、状態変位量を0で初期化する。
ステップS2;各エージェントの状態に対して、評価値を計算する。
ステップS3;最適値の更新を行う。
ステップS4;各エージェントの変位量と状態を上記式(1)に従って更新する。
ステップS5;環境の変化を検知した場合、上記ステップS1に、そうでなければ上記ステップS2に戻る。
図8は、離散PSOを用いた動的中継点制御の実験結果を示す図である。横軸にステップ(時間)、縦軸に冗長トラフィック発生率をとる。ルーティングポイントの移動間隔は、1800ステップ(30分)とした。評価指標は、ルーティングポイントを移動させてから、次に移動させるまでの時間(1800ステップ)における冗長トラフィック発生率とした。また、60ステップ毎に10世代進化を行うPSO1(図8太破線参照)と、60ステップ毎に50世代進化を行うPSO2(図8細破線参照)との2種類を使用した。
図8の符号e,fに示すように、PSO1とPSO2では、トラフィックパターン変更後は、冗長トラフィック発生率が高い。しかし、学習によって冗長トラフィック発生率の発生が徐々に削減され(図8の符号g,h参照)、環境が変化した場合でも追従できていることが分かる。このように、離散PSOを用いた動的中継点制御により、動的に冗長トラフィックを削減するようなルーティングポイントが選定できることが実験結果として示されている。
なお、図8のCore(図8太実線参照)およびEdge(図8細実線参照)は、比較例として、PSOを用いない設計者による中継点設定である。図8に示すように、Core(図8太実線参照)は、Randに最適化されて設定されているので、トラフィックパターン変更がない場合には、冗長トラフィック発生率は低い。しかし、トラフィックパターン変更後には、冗長トラフィック発生率は急激に高くなり、学習もされないので冗長トラフィック発生率は高いままである。Edge(図8太実線参照)は、特定のルータ配下での折り返しトラフィック量が多いモデル対応の特定6に最適化されて設定されているので、その場合には、冗長トラフィック発生率は低い。しかし、トラフィックパターン変更後には、冗長トラフィック発生率は急激に高くなり、学習もされないので冗長トラフィック発生率は高いままである。この場合、逆にCore(図8太実線参照)の冗長トラフィック発生率は低くなる。
<離散PSOを用いた動的中継点制御の課題>
図9は、離散PSOを用いた動的中継点制御の課題を説明する図である。横軸にルータ数、縦軸に適切なルーティングポイントを設定できる確率をとる。
離散PSOは、エージェントの状態は0か1で構成され、状態変位量は0か1を別の値に変化させる確率として表される。このため、エージェント(ここではノード;ルータ)が増えると、状態変化確率は小さくなる。例えば、図9の破線に示すように、ルータ数が4の場合、状態変化確率が約0.5であるエージェントが選ばれる。ルータ数が10の場合、状態変化確率が約0.2であるエージェントが選ばれる(図9の実線は選ばれなかったエージェント)、同様に、ルータ数が30の場合、状態変化確率が約0.07であるエージェントが選ばれる。このように、状態変化確率が小さくなると、選ばれたエージェントの確からしさ(確度)が減少する。
図9に示すように、対象とするネットワーク大規模化により、適切なルーティングポイントを設定できる確率が減少する。離散PSOを用いた動的中継点制御では、対象とするネットワークの大規模化に対応できないといったスケーラビリティに対する課題が存在する。
(実施形態)
図1は、本発明の実施形態に係る動的ルーティングポイント設定装置を示す構成図である。図6と同一構成部分には同一符号を付している。
図1に示す物理ネットワークには、ルータ11〜11と、VLAN21a2,VLAN21b2,VLAN21a3,VLAN21b3,VLAN21c3,VLAN21a4,VLAN21c4と、が存在する。説明の便宜上、ルータ11はルータ1、ルータ11はルータ2、ルータ11はルータ3、ルータ11はルータ4と呼ぶ。
このネットワーク上に3つのVLAN(VLAN A,VLAN B,VLAN C)(図1中、A,B,C)があり、それぞれVLAN21a2,VLAN21a3,VLAN21c4と、VLAN21b2,VLAN21b3と、VLAN21c3,VLAN21c4とする。VLAN(VLAN A,VLAN B,VLAN C)は、エッジスイッチを構成するルータ11〜11に接続される。VLAN(VLAN A,VLAN B,VLAN C)は、ルータ11〜11とコアスイッチを構成するルータ11を経由して接続される。
ルータ1〜4のいずれか1つに、各VLANの中継点であるルーティングポイントを配置できる。
動的ルーティングポイント設定装置100は、ルーティング機能を持つ機器が複数存在する上記ネットワークの情報を収集し、冗長トラフィックの発生を減少させるルーティングポイントを動的に決定し、ネットワーク装置へ設定する。
図1に示すように、動的ルーティングポイント設定装置100は、VLAN(VLAN A,VLAN B,VLAN C)(ネットワーク内のルーティング機能を持つ装置)から一定間隔でトラフィック情報を収集するトラフィック情報収集部110と、収集した前記トラフィック情報をもとに、群知能の最適化手法を用いて、冗長トラフィックを低減するルーティングポイントを探索し、当該ルーティングポイントを決定するルーティングポイント解析部120と、決定されたルーティングポイントをルータ11(ネットワーク装置)に設定するルーティングポイント設定部130と、を備える。
<トラフィック情報収集部110>
トラフィック情報収集部110は、L2レイヤでの仮想化技術を用いたネットワークを対象としてトラフィック情報を収集する。
<ルーティングポイント解析部120>
ルーティングポイント解析部120は、トラフィック情報収集部110によって収集されたトラフィックの状況から評価関数を用いて冗長トラフィック発生度を評価し、この評価値をもとに、冗長トラフィックを低減させるためのルーティングポイントを探索する。
ルーティングポイント解析部120は、ルーティングポイントを探索する場合、群知能の最適化手法における問題空間と探索空間とを分離し、分離した問題空間の次元数を削減する。
ルーティングポイント解析部120は、高次元の問題空間を、写像関数g(x)を用いて低次元の探索空間に写像する。
ルーティングポイント解析部120は、高次元の問題空間を、三角関数で表される写像関数g(x)を用いて低次元の探索空間に写像し、三角関数の中で、最適値を探索する。
ルーティングポイント解析部120は、低次元の探索空間での探索後、標本から得られたビット状態を高次元の問題空間にマッピングする。冗長トラフィックを低減させるためのルーティングポイントの探索においては、離散PSOを用いる。
<ルーティングポイント設定部130>
ルーティングポイント設定部130は、動的に決定されたルーティングポイントを、ルータ11(ネットワーク装置)へ設定する。
以下、上述のように構成された動的ルーティングポイント設定装置100の動作を説明する。
図2は、動的ルーティングポイント設定装置の動作を示すフローチャートである。また、トラフィック情報収集部110、ルーティングポイント解析部120およびルーティングポイント設定部130間の信号のやり取り(横方向の矢印参照)を示すことで、制御シーケンス図としての説明を兼ねる。
動的ルーティングポイント設定装置100は、図2のフローを実行することで、ルーティングポイント配置場所を決定する。
まず、ステップS10で対象とするネットワークの状態を定義し、トラフィック情報収集部110、ルーティングポイント解析部120およびルーティングポイント設定部130に通知する。ルーティングポイントはランダム配置とする。
<トラフィック情報収集部110の動作>
まず、トラフィック情報収集部110の動作について述べる。
ステップS11でトラフィック情報収集部110は、対象装置からトラフィック情報を収集する。対象装置は、図1のVLAN(VLAN A,VLAN B,VLAN C)(ネットワーク内のルーティング機能を持つ装置)である。
ステップS12でトラフィック情報収集部110は、収集したトラフィック情報を保存する。
ここで、トラフィック情報収集部110は、ルーティングポイント解析部120からトラフィック情報要求を受付け、収集したトラフィック情報をルーティングポイント解析部120に送信する(ステップS51参照)。
ステップS13でトラフィック情報収集部110は、対象装置(図1のVLAN A,VLAN B,VLAN C)に変化があるかないかを確認する。対象装置に変化がない場合は、上記ステップS11に戻り、対象装置に変化がある場合は、ステップS14に進む。
ステップS14でトラフィック情報収集部110は、対象装置を更新して上記ステップS11に戻る。
<ルーティングポイント解析部120の動作>
次に、ルーティングポイント解析部120の動作について述べる。
ステップS21でルーティングポイント解析部120は、全ノード状態を初期化する。また、ルーティングポイント解析部120は、ルーティングポイント設定部130からルーティングポイント配置場所情報取得要求を受付け、取得しているルーティングポイント配置場所情報をルーティングポイント設定部130に送信する(ステップS52参照)。
ステップS22でルーティングポイント解析部120は、トラフィック情報収集部110からトラフィック情報を取得する。具体的には、ルーティングポイント解析部120は、トラフィック情報収集部110に対しトラフィック情報要求を発行し(ステップS51参照)、トラフィック情報収集部110からトラフィック情報収集部110が収集したトラフィック情報を受信する。
ステップS23でルーティングポイント解析部120は、各ノードの評価値を算出する。評価値算出は、本動的ルーティングポイント設定の技術的特徴部分であり、詳細は後記する。
ステップS24でルーティングポイント解析部120は、最適ルーティングポイント配置場所の更新を行う。
ステップS25でルーティングポイント解析部120は、算出された各ノードの評価値をもとに、各ノードの状態を更新して上記ステップS22に戻る。
<ルーティングポイント設定部130の動作>
次に、ルーティングポイント設定部130の動作について述べる。
ステップS31でルーティングポイント設定部130は、最新のルーティングポイント配置場所情報を取得する。ルーティングポイント設定部130は、ルーティングポイント解析部120に対しルーティングポイント配置場所情報要求を発行し、ルーティングポイント解析部120が保持する最新のルーティングポイント配置場所情報を受信する(ステップS51参照)。
ステップS32でルーティングポイント設定部130は、現状のルーティングポイント配置場所との差分を確認する。
現状のルーティングポイント配置場所に差分がない場合は、上記ステップS31に戻り、現状のルーティングポイント配置場所に差分がある場合は、ステップS33に進む。
ステップS33でルーティングポイント設定部130は、ルーティングポイント配置場所差分をもとに、ルータ11(ネットワーク装置)に対してルーティングポイントを再設定して上記ステップS31に戻る。
[離散PSOを活用したルーティングポイント配置場所決定]
次に、離散PSOを活用したルーティングポイント配置場所決定について説明する。
<原理説明>
PSOでは、問題空間が増えれば増えるほど高次元になる。離散PSOでないPSOの場合は、連続値で値をとれるのに対し、離散PSOは、状態変位量は0か1である。このため、問題空間が増えて高次元になった場合、状態変化確率が小さくなる影響を著しく受け(前記図9参照)、選ばれたエージェントの確からしさが減少する。
本発明者らは、探索にあたって、問題空間と探索空間を分離させ、問題空間の次元数を削減することでスケーラビリティを確保する着想を得た。具体的には、写像関数g(x)を用いて別の問題空間に写像し直して探索空間の次元数を削減し、探索の方向を狭めることで探索効率を高める。低次元空間で探索をした後、標本から得られたビット状態を高次元の問題空間にマッピングする。
図3は、問題空間と探索空間を分離し、問題空間の次元数を削減する状態を示す状態遷移図である。
ノード(エージェント)iは、
D次元空間で表現した問題空間の状態(内部状態):x(→)
写像関数:g(x)
標本:x( ̄)={bc}1≦c≦bitnum
探索空間の状態(外部状態):x(→)′
で表記する。
図3に示すように、問題空間が離散空間である際に、問題空間と探索空間を分離させる。そして、次式(2)に従って、写像関数g(x)を用いて問題空間の次元数を削減する。
図3に示すように、写像関数g(x)を低次元関数とすることで、探索空間の次元数を削減する(後記)。
図3に示すように、標本から得られたビット状態を高次元の問題空間にマッピングする(後記)。
[ルーティングポイント解析部120の動作の具体例]
以下、<解の表現方法>〜<ノードiの外部状態>は、図2のルーティングポイント解析部120の全ノード状態を初期化(ステップS21)で実行される。
<解の表現方法>
図4は、解の表現方法を説明する図である。図1と同一構成部分には同一符号を付している。
図4に示すように、解を求めるネットワークは、ルータ11〜11と、各VLAN21〜21と、が存在する。説明の便宜上、ルータ11はルータ0、ルータ11はルータ1、ルータ11はルータ2、ルータ11はルータ3と呼ぶ。VLAN21はA、VLAN21bはB、VLAN21はCを示す。
解Sは、次式(3)で示される。
<ノードiの内部状態>
ノードiの内部状態について述べる。
ノードiの内部状態は、次式(4)で示される。
例えば、式(4)の枠で囲んだ行の右の、logNerは、Nerが4の場合、log4は、2である。logNerは、天井関数(ceiling function)を用いて、実数に対しそれ以下の最小の整数を対応付ける。
ノードiの内部状態の具体例は下記の通りである。
ノード(エージェント)iは、問題空間の次元が2次元空間であるとき、ノードiの内部状態は、次式(5)で示される。式(5)の行は、問題空間の次元を示しており、エージェント(ノード;ルータ)の数が増えると、式(5)の行数が増えて高次元となる。
また、Siは、次式(6)で示される。
式(6)は、解の値がルータの数より大きくならないように制限をかけるための計算式である。
式(6)中、(00),(00),(11)は、2進数の状態であること表す。
Nerは、ルータの数である。
例えば、Nerが4の場合、(00)は、mod Nerは、0を4で割った余りを表し、ここでは0である。次の、(10)は、10進数に戻すと2であり、(10)mod Nerは、2を4で割った余りは2である。次の、(11)は、10進数に戻すと3であり、(11)mod Nerは、3を4で割った余りは3である。この場合、Si={0,2,3}が解になる。
<ノードiの外部状態>
ノードiの探索空間の状態(外部状態)について述べる。
ノードiの外部状態は、写像関数g(x)、外部状態x(→)′、標本x( ̄)で表記される。
写像関数g(x)は、次式(7)のような三角関数で示される。式(7)は一例であり、三角関数はどのようなものでもよい。
外部状態x(→)′は、次式(8)で示される。
標本x( ̄)は、次式(9)で示される。
上記式(7)〜(9)について説明する。
上記式(7)は、ルータの数だけあった問題空間を、写像関数g(x)により定義し直し、三角関数で示されるa,b,cに写像し直している(式(7)中の○囲み参照)。すなわち、非特許文献1では、ルータの数だけあった問題空間で、それぞれの問題空間で最も高い確率を求めて、その中か1つ選んでいた。本実施形態では、この探索をやめて、次元数を減らすことで、探索の方向を狭めることで探索効率を高める。写像関数g(x)のa,b,cの三角関数の中で、最適な値を探すことにした。
上記式(8)は、上記a,b,cから求められる外部状態x(→)′である。
上記式(9)は、写像関数g(x)から値をサンプリングする標本の一例である。三角関数は波なので、何処の点をサンプリングしてもよい。例えば、整数値「−3」「−2」「1」…を標本とする。
<ノードiの外部状態の具体例>
ノードiの外部状態の具体例について述べる。
<ノードiの外部状態の具体例>は、図2のルーティングポイント解析部120の各ノードの評価値を算出(ステップS23)で実行される。
ノードiは、2次元空間であるとき、環境中のVLAN数NVLAN:3、ルータ数Ner:4の場合、下記の通りである。
上述したように、前記式(4)の枠で囲んだ行の右の、logNerは、Nerが4の場合、log4は、2である。VLAN数NVLANは、3であるから、標本の数bitnumは、次式(10)で示され、bitnum=2×3=6である。
標本x( ̄)は、前記式(9)で示される。
前記式(9)に、上記bitnum=6を代入すると、標本x( ̄)は、式(11)で示される。ここでは、標本x( ̄)は、整数6ビットである。
外部状態:x(→)′は、式(12)で与えられるとする。ここでは、3次元空間であった場合に、エージェントはa軸,b軸,c軸の点で表される。
写像関数g(x)は、前記式(7)で示され、式(7)中の丸で囲んだa,b,cに、上記式(12)のx(→)′の[a,b,c]=[2.29,0.47,1.89]を当てはめると、式(13)で示される。
上記式(13)に示すg(x)を算出するまでが、写像関数g(x)で、探索空間の次元数削減に対応する(図3参照)。
図5は、ルータの数だけあった問題空間を、写像関数g(x)で三角関数のa,b,cに写像し直したことを示す図である。図5は、上記式(13)で記述される三角関数であるg(x)を示し、横軸は三角関数の周期である。ここでは、横軸上の整数値を標本とし、ここでは6ビットである。
次に、標本から得られたビット状態を高次元の問題空間にマッピングする(図3参照)。
具体的には、写像を用いて低次元化した図5に示す写像関数g(x)をもとに、g(x)からx( ̄)={−3,−2,−1,0,1,2}の標本をとり、ノードiの内部状態Xを算出する。ここでは、図5に示すg(x)が、x( ̄)でサンプリングされる。この点は、図5の黒丸で示した値が求められ、次式(14)となる。g(x)から標本x( ̄)={−3,−2,−1,0,1,2}をとり、ノードiの内部状態Xを算出する計算が、標本から得られたビット状態を高次元の問題空間にマッピングに対応する。
={{00},{10},{11}} …(14)
具体的に説明する。
図5に示す写像関数g(x)において、1番目の標本「−3」のg(x)は、負であるため、Xの第1状態の対の一方は0となる(図5の符号k参照)。1番目の標本「−2」のg(x)は、負であるため、Xの第1状態の対の他方は0となる(図5の符号l参照)。2番目の標本「−1」のg(x)は、正であるため、Xの第2状態の対の一方は1となる(図5の符号m参照)。2番目の標本「0」のg(x)は、負であるため、Xの第2状態の対の他方は0となる(図5の符号n参照)。3番目の標本「1」のg(x)は、正であるため、Xの第3状態の対の一方は1となる(図5の符号o参照)。3番目の標本「2」のg(x)は、正であるため、Xの第3状態の対の他方は1となる(図5の符号p参照)。
なお、高次元化に戻す時も写像と呼ぶ。
<評価値>
評価値について述べる。
<評価値>は、図2のルーティングポイント解析部120の各ノードの評価値を算出(ステップS23)で実行される。
評価値は、冗長フローの割合であり、次式(15)で示される。評価値は、トラフィックの全フロー数に対して冗長フロー数がどれだけあるかを示す。前記図8に示すように、冗長フロー数が少ないほど評価値は高い。
<最適値の更新>
最適値の更新について述べる。
<最適値の更新>は、図2のルーティングポイント解析部120の最適ルーティングポイント配置場所の更新(ステップS24)で実行される。
red(Xi)がred(Pi)よりも最適値である場合、次式(16)で更新する。
Pi ←Xi …(16)
隣接エージェントの探索履歴の中での最適値も次式(17)で更新する。
Pg ←Pj …(17)
<次状態の決定>
最適値の更新について述べる。
<次状態の決定>は、図2のルーティングポイント解析部120の各ノードの状態を更新(ステップS25)で実行される。
次状態の決定は、前記式(1)を用いて決定する。
以上説明したように、本実施形態に係る動的ルーティングポイント設定装置100は、ネットワーク内のルーティング機能を持つ装置からトラフィック情報を収集するトラフィック情報収集部110と、収集した前記トラフィック情報をもとに、群知能の最適化手法を用いて、冗長トラフィックを低減するルーティングポイントを探索し、当該ルーティングポイントを決定するルーティングポイント解析部120と、決定されたルーティングポイントをルータ11に設定するルーティングポイント設定部130と、を備える。
ルーティングポイント解析部120は、ルーティングポイントを探索する場合、群知能の最適化手法における問題空間と探索空間とを分離し、分離した問題空間の次元数を削減し、低次元の探索空間での探索後、標本から得られたビット状態を高次元の問題空間にマッピングする。
これにより、VLANネットワーク中にルーティング機能を持つ機器が複数存在するネットワークにおいて、各VLANの中継点であるルーティングポイントの配置によって発生し得る冗長トラフィックを減少させることができる。
また、ルーティングポイント解析部120は、設定された評価関数を用いて収集されたトラフィックの状況から冗長トラフィック発生度を評価し、評価値をもとに、冗長トラフィックを低減するルーティングポイントを探索する。これにより、通常のPSOまたは離散PSOを含む群知能の最適化手法を用いて冗長トラフィックを低減するルーティングポイントを探索することができる。
また、ルーティングポイント解析部120は、ルーティングポイントを探索する場合、群知能の最適化手法における問題空間と探索空間とを分離し、分離した問題空間の次元数を削減する。これにより、問題空間と探索空間を分離させ、問題空間の次元数を削減することにより効率的な探索を実現することができる。対象とするネットワークの大規模化に対応でき、スケーラビリティを確保することができる。
また、ルーティングポイント解析部120は、高次元の問題空間を、写像関数g(x)を用いて低次元の探索空間に写像する。写像関数g(x)を用いて問題空間の次元数を削減することで、探索の方向を狭めることができ、効率的な探索を実現することができる。
特に、ルーティングポイント解析部120は、高次元の問題空間を、三角関数で表される写像関数g(x)を用いて低次元の探索空間に写像し、三角関数の中で、最適値を探索する。これにより、三角関数で表される写像関数g(x)を用いて問題空間の次元数を削減して探索の方向を狭めることができる。三角関数の中で、最適値を探索することで、比較的小さい演算資源で効率的な探索を実現することができる。
また、ルーティングポイント解析部120は、低次元の探索空間での探索後、標本から得られたビット状態を高次元の問題空間にマッピングするので、低次元から高次元の問題空間に戻すことができ、高次元の問題空間に戻された後には、通常のPSOまたは離散PSOを含む群知能の最適化手法を用いて冗長トラフィックを低減するルーティングポイントを探索することができる。
なお、上記実施形態において群知能の一種である最適化手法として、PSOを用いているが、群知能の一種である最適化手法を用いるものであればどのようなものでもよい。このような群知能の一種である最適化手法として、例えばアントコロニー最適化手法(Ant Colony Optimization,ACO)やカッコウ探索(Cuckoo search,CS)に適用が可能である。
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上述文書中や図面中に示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部または全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行するためのソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、IC(Integrated Circuit)カード、SD(Secure Digital)カード、光ディスク等の記録媒体に保持することができる。
11,11〜11 ルータ(ネットワーク装置)
21a2,21b2,21a3,21b3,21c3,21a4,21c4 VLAN(ネットワーク内のルーティング機能を持つ装置)
100 動的ルーティングポイント設定装置
110 トラフィック情報収集部
120 ルーティングポイント解析部
130 ルーティングポイント設定部

Claims (7)

  1. ネットワークの情報を収集し、冗長トラフィックの発生を減少させるルーティングポイントを動的に決定し、ネットワーク装置へ設定する動的ルーティングポイント設定装置であって、
    ネットワーク内のルーティング機能を持つ装置からトラフィック情報を収集するトラフィック情報収集部と、
    収集した前記トラフィック情報をもとに、群知能の最適化手法を用いて、冗長トラフィックを低減するルーティングポイントを探索し、当該ルーティングポイントを決定するルーティングポイント解析部と、
    決定された前記ルーティングポイントを前記ネットワーク装置に設定するルーティングポイント設定部と、を備える
    ことを特徴とする動的ルーティングポイント設定装置。
  2. 前記ルーティングポイント解析部は、
    前記トラフィック情報収集部によって収集されたトラフィックの状況から評価関数を用いて冗長トラフィック発生度を評価し、この評価値をもとに、冗長トラフィックを低減するルーティングポイントを探索する
    ことを特徴とする請求項1に記載の動的ルーティングポイント設定装置。
  3. 前記ルーティングポイント解析部は、
    前記群知能の最適化手法としてPSO(Particle Swarm Optimization)を用いて、問題空間と探索空間とを分離し、前記問題空間よりも次元数を削減した探索空間においてルーティングポイントの探索を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の動的ルーティングポイント設定装置。
  4. 前記ルーティングポイント解析部は、
    高次元の前記問題空間を、写像関数を用いて低次元の探索空間に写像する
    ことを特徴とする請求項3に記載の動的ルーティングポイント設定装置。
  5. 前記ルーティングポイント解析部は、
    高次元の前記問題空間を、三角関数で表される写像関数を用いて低次元の探索空間に写像し、
    前記三角関数の中で、最適値を探索する
    ことを特徴とする請求項3に記載の動的ルーティングポイント設定装置。
  6. 前記ルーティングポイント解析部は、
    低次元の探索空間での探索後、標本から得られたビット状態を高次元の前記問題空間にマッピングする
    ことを特徴とする請求項3ないし5のいずれか一項に記載の動的ルーティングポイント設定装置。
  7. ネットワークの情報を収集し、冗長トラフィックの発生を減少させるルーティングポイントを動的に決定し、ネットワーク装置へ設定する動的ルーティングポイント設定方法であって、
    ネットワーク内のルーティング機能を持つ装置からトラフィック情報を収集するトラフィック情報収集部と、
    収集した前記トラフィック情報をもとに、PSOを用いて、冗長トラフィックを低減するルーティングポイントを探索し、当該ルーティングポイントを決定するルーティングポイント解析部と、
    決定された前記ルーティングポイントを前記ネットワーク装置に設定するルーティングポイント設定部と、を有し、
    前記ルーティングポイント解析部は、
    前記ルーティングポイントを探索する場合、前記PSOにおける問題空間と探索空間とを分離し、前記問題空間の次元数を削減し、前記問題空間よりも次元数を削減した探索空間においてルーティングポイントの探索を行い、
    低次元の探索空間でのルーティングポイントの探索後、標本から得られたビット状態を高次元の前記問題空間にマッピングする
    ことを特徴とする動的ルーティングポイント設定方法。
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