JP2019002830A - 表面欠陥検査装置および該方法 - Google Patents

表面欠陥検査装置および該方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2019002830A
JP2019002830A JP2017118562A JP2017118562A JP2019002830A JP 2019002830 A JP2019002830 A JP 2019002830A JP 2017118562 A JP2017118562 A JP 2017118562A JP 2017118562 A JP2017118562 A JP 2017118562A JP 2019002830 A JP2019002830 A JP 2019002830A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
unit
illumination
inspected
dark pattern
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017118562A
Other languages
English (en)
Inventor
直弥 高田
Naoya Takada
直弥 高田
裕也 松浦
Yuya Matsuura
裕也 松浦
泰三 脇村
Taizo Wakimura
泰三 脇村
将人 柏原
Masahito Kashiwabara
将人 柏原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2017118562A priority Critical patent/JP2019002830A/ja
Publication of JP2019002830A publication Critical patent/JP2019002830A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、よりSN比を改善できる表面欠陥検査装置および該方法を提供する。
【解決手段】本発明の表面欠陥検査装置Dは、被検査面に周期的な明暗パターンを持つ照明光を照射する照明部1と、被検査面を撮像する撮像部2と、撮像部2で撮像された画像における明暗パターンの繰り返し方向に沿った各画素の各画素値が矩形状パルス波で変化するように、照明光の光強度分布を制御する照明制御部32と、被検査面に対する照明光の明暗パターンの位置を繰り返し方向に相対的に移動させる位相シフト部32と、位相シフト部32で明暗パターンの位置を相対的に移動させて撮像部2で被検査面を撮像させることで、前記位置が互いに異なる複数の画像を得る位相制御画像取得部33と、位相制御画像取得部33で得られた複数の画像に基づいて、被検査面の欠陥を検出する欠陥検出部34とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、表面の欠陥を検出する表面欠陥検査装置および表面欠陥検査方法に関する。
従来、例えばキズや凹凸等の、表面の欠陥を画像処理によって検出する表面欠陥検査装置が知られており、例えば、特許文献1等に開示されている。
この特許文献1に開示された被検物の検査装置は、被検物表面を反射した反射光または被検物を透過した透過光を受光し、受光して得られた画像を用いて被検物の欠点を検査する被検物の欠点検査装置であって、拡散光源とそれを覆う明暗パターン部とを有し前記被検物を照射する光源部と、前記光源部からの明暗パターンと前記被検物との相対位置を移動させる駆動部と、前記被検物の反射光または透過光を入力して明暗パターンの位相が異なる複数枚の画像を生成する受光部と、前記複数枚の画像における前記被検物表面上の同一位置の画素に関するそれぞれのデータにもとづいて評価値を決め、位置が異なる各画素について評価値を比較する演算装置とを備える。そして、この特許文献1に開示された被検物の検査装置において、前記評価値は、最大値および最小値の一方もしくは双方、または最大値と最小値との差もしくは和である。
特開2000−18932号公報
ところで、前記特許文献1に開示された検査装置のように、明暗パターンの照明光を被検査物に照明することによって得られた画像では、明暗パターンの繰り返し方向に沿った各画素の各画素値は、明暗パターンの明暗境界で理想的には明確に異なった値となって矩形状パルス波等で変化するはずであるが、現実には、なまった曲線状パルス波で変化してしまう。このため、その最大画素値と最小画素値との差分値に基づいて欠陥を検出しようとすると、前記差分値にノイズが含まれてしまい、SN比が低下し、その結果、欠陥が検出し難くなってしまう。
本発明は、上述の事情に鑑みて為された発明であり、その目的は、よりSN比を改善できる表面欠陥検査装置および表面欠陥検査方法を提供することである。
本発明者は、種々検討した結果、上記目的は、以下の本発明により達成されることを見出した。すなわち、本発明の一態様にかかる表面欠陥検査装置は、被検査物の被検査面に周期的な明暗パターンを持つ照明光を照射する照明部と、前記被検査面を撮像する撮像部と、前記撮像部で撮像された画像における明暗パターンの繰り返し方向に沿った各画素の各画素値が矩形状パルス波で変化するように、前記照明部に対し、前記照明光の光強度分布を制御する照明制御部と、前記被検査面に対する前記照明光の明暗パターンの位置を前記繰り返し方向に相対的に移動させる位相シフト部と、前記位相シフト部で前記被検査面に対する前記照明光の明暗パターンの位置を相対的に移動させて前記撮像部で前記被検査面を撮像させることによって、前記被検査面に対する前記照明光の明暗パターンの位置が互いに異なる複数の画像を得る位相制御画像取得部と、前記位相制御画像取得部で得られた複数の画像に基づいて、前記被検査面の欠陥を検出する欠陥検出部とを備える。好ましくは、上述の表面欠陥検出装置において、前記位相シフト部は、前記被検査面に対する前記照明光の明暗パターンの位置を前記繰り返し方向に相対的に位相で90度ずつ移動させる。好ましくは、上述の表面欠陥検出装置において、前記照明光の明暗パターンが予め設定された所定の基準位置となるように前記被検査面に照明光が照射されている場合を位相0度と定義する場合に、前記位相制御画像取得部は、位相0度、位相90度、位相180度および位相270度の4個の第1ないし第4画像を得る。
このような表面欠陥検査装置は、前記撮像部で撮像された画像における明暗パターンの繰り返し方向に沿った各画素の各画素値が矩形状パルス波で変化するように、前記照明部に対し、前記照明光の光強度分布を制御するので、曲線状パルス波の場合に較べて、よりSN比を改善できる。
他の一態様では、上述の表面欠陥検査装置において、前記照明制御部は、前記照明部に対し、前記明暗パターンにおける明領域の光強度分布を、前記繰り返し方向の中央位置の光強度より、前記明暗パターンにおける明領域と暗領域との境界の光強度が高くなるように、制御する。好ましくは、上述の表面欠陥検出装置において、前記照明制御部は、前記照明部に対し、前記明暗パターンにおける明領域の光強度分布を、前記繰り返し方向に沿って前記明暗パターンにおける明領域と暗領域との一方の境界から他方の境界まで、滑らかに連続して変化する凹曲線の光強度となるように、制御する。
このような表面欠陥検査装置は、前記明暗パターンにおける明領域の光強度分布を、前記繰り返し方向の中央位置の光強度より、前記明暗パターンにおける明領域と暗領域との境界の光強度(境界での明領域側の光強度)が高く(大きく)なるように、制御するので、前記撮像部で撮像された画像における明暗パターンの繰り返し方向に沿った各画素の各画素値が矩形状パルス波で変化するようにできる。
他の一態様では、上述の表面欠陥検査装置において、前記欠陥検出部は、各画素ごとに、複数の画像の中から、最大画素値、最小画素値および前記最大画素値と前記最小画素値との差分値のうちのいずれかを当該画素の評価値として求め、前記求めた評価値と所定の閾値とを比較することによって、前記被検査面の欠陥を検出する。好ましくは、上述の表面欠陥検査装置において、前記評価値が前記最大画素値である場合、前記欠陥検出部は、前記所定の閾値以下の評価値を持つ複数の画素が所定の面積(所定の個数)以上で集合する領域を前記被検査面の欠陥として抽出することによって、前記被検査面の欠陥を検出する。好ましくは、上述の表面欠陥検査装置において、前記評価値が前記最小画素値または前記差分値である場合、前記欠陥検出部は、前記所定の閾値以上の評価値を持つ複数の画素が所定の面積(所定の個数)以上で集合する領域を前記被検査面の欠陥として抽出することによって、前記被検査面の欠陥を検出する。
これによれば、各画素ごとに、複数の画像の中から、最大画素値、最小画素値および前記最大画素値と前記最小画素値との差分値のうちのいずれかを当該画素の評価値として求め、前記求めた評価値と所定の閾値とを比較することによって、前記被検査面の欠陥を検出する表面欠陥検査装置が提供できる。
他の一態様では、上述の表面欠陥検査装置において、前記照明制御部は、さらに、前記被検査面に対する前記照明光の明暗パターンの位置を移動させるように、前記照明部を制御し、前記位相シフト部は、前記照明制御部である。
このような表面欠陥検査装置は、照明部を制御することによって、位相シフトできる明暗パターンの照明光を照射できるので、そのために別途の装置(部品)を必要とせず、低コスト化できる。
他の一態様では、上述の表面欠陥検査装置において、前記位相シフト部は、前記被検査物を移動させる搬送部である。
このような表面欠陥検査装置は、搬送部で被検査物を移動させるので、簡単に位相シフトできる。
本発明の他の一態様にかかる表面欠陥検査方法は、被検査物の被検査面に周期的な明暗パターンを持つ照明光を照射する照明工程と、前記被検査面を撮像する撮像工程と、前記撮像工程で撮像された画像における明暗パターンの繰り返し方向に沿った各画素の各画素値が矩形状パルス波で変化するように、前記照明光の光強度分布を制御する照明制御工程と、前記被検査面に対する前記照明光の明暗パターンの位置を前記繰り返し方向に相対的に移動させる位相シフト工程と、前記位相シフト工程で前記被検査面に対する前記照明光の明暗パターンの位置を相対的に移動させて前記撮像工程で前記被検査面を撮像させることによって、前記被検査面に対する前記照明光の明暗パターンの位置が互いに異なる複数の画像を得る位相制御画像取得工程と、前記位相制御画像取得工程で得られた複数の画像に基づいて、前記被検査面の欠陥を検出する欠陥検出工程とを備える。
このような表面欠陥検査方法は、前記撮像工程で撮像された画像における明暗パターンの繰り返し方向に沿った各画素の各画素値が矩形状パルス波で変化するように、前記照明光の光強度分布を制御するので、曲線状パルス波の場合に較べて、よりSN比を改善できる。
本発明にかかる表面欠陥検査装置および表面欠陥検査方法は、よりSN比を改善できる。
実施形態における表面欠陥検査装置の構成を示す図である。 前記表面欠陥検査装置で用いられる照明光の光強度分布を示す図である。 前記表面欠陥検査装置における欠陥の検出手法を説明するための図である。 前記表面欠陥検査装置の動作を示すフローチャートである。 前記表面欠陥検査装置における効果を説明するための図(その1)である。 前記表面欠陥検査装置における効果を説明するための図(その1)である。 前記表面欠陥検査装置における効果を説明するための図(その3)である。 一例として、照明光における第1ないし第3光強度分布、および、前記第1ないし第3光強度分布で照明光を照射する照明部を示す図である。 図8に示す第1ないし第3光強度分布を持つ照明光それぞれを照射した被検査物の被検査面を撮像して得られた各画像、および、1ライン分での前記各画像における明暗パターンの繰り返し方向に沿った各画素の各画素値を示す図である。 図8に示す第1ないし第3光強度分布を持つ照明光それぞれを照射した被検査物の被検査面を位相シフトしながら撮像して得られた複数の画像から求められた評価値で形成した第1ないし第3評価値画像、および、1ライン分での、前記第1ないし第3評価値画像における明暗パターンの繰り返し方向に沿った各画素の各評価値を示す図である。 比較例の評価値画像を位相シフト回数別に示す図である。
以下、本発明にかかる実施の一形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、適宜、その説明を省略する。本明細書において、総称する場合には添え字を省略した参照符号で示し、個別の構成を指す場合には添え字を付した参照符号で示す。
図1は、実施形態における表面欠陥検査装置の構成を示す図である。実施形態における表面欠陥検査装置は、表面の欠陥を画像処理によって検出する装置である。前記表面の欠陥は、例えば表面に出来たキズや凹凸等であり、塗装(例えば外装塗装)されている場合には、いわゆる「ブツ」、「ダレ」および「ハジキ」等と呼称される塗装面における凹凸等も含まれる。このような表面の欠陥を検出する表面欠陥検査装置Dは、例えば、図1に示すように、照明部1と、撮像部2と、制御処理部3と、入力部4と、出力部5と、インターフェース部(IF部)6と、記憶部7とを備える。
照明部1は、制御処理部3に接続され、制御処理部3の制御に従って、検査対象である被検査物WKの被検査面に周期的な明暗パターンを持つ照明光を照射する装置である。前記明暗パターンは、例えば後述の図8D、図8Eおよび図8Fに示すように、一方向に長尺であって前記一方向に直交する他方向に所定の幅を持つ矩形状の明るい明領域と、前記明領域と同形または幅の異なる、前記明領域より暗い暗領域とを前記他方向に交互に繰り返し配置したパターンである。したがって、前記他方向は、明暗パターンの繰り返し方向である。照明部1は、例えば、光を放射する光源部と、前記明暗パターンを形成して前記光源部から放射された光を前記照明光として照明する明暗領域形成部とを備えて構成される。このような照明部1は、例えば、高輝度液晶表示装置等の高輝度ディスプレイを備えて構成される。照明部1が高輝度液晶表示装置である場合では、光を放射する、そのバックライトが、前記光源部の一例に相当し、前記バックライトにおける光放射面の前方に配置され、バックライトからの光を透過させるか遮光するかを画素ごとに制御する、その液晶パネルが前記明暗領域形成部の一例に相当する。
撮像部2は、制御処理部3に接続され、制御処理部3の制御に従って、被検査物WKの被検査面を撮像し、画像を生成する装置である。欠陥は、画像を画素値で画像処理することによって検出するので、撮像部2は、例えば、カラーで画像を生成するカメラを備えて構成されて良く、モノクロで画像を生成するカメラを備えて構成されて良い。
入力部4は、制御処理部3に接続され、例えば、検査の開始を指示するコマンド等の各種コマンド、および、例えば明領域の光強度分布や明暗パターンの位相等の前記検査を行う上で必要な各種データを表面欠陥検査装置Dに入力する装置であり、例えば、所定の機能を割り付けられた複数の入力スイッチ、キーボードおよびマウス等である。出力部5は、制御処理部3に接続され、制御処理部3の制御に従って、入力部4から入力されたコマンドやデータ、および、当該表面欠陥検査装置Dによって求められた検出結果を出力する装置であり、例えばCRTディスプレイ、LCD(液晶表示装置)および有機ELディスプレイ等の表示装置やプリンタ等の印刷装置等である。
なお、入力部4および出力部5からタッチパネルが構成されてもよい。このタッチパネルを構成する場合において、入力部4は、例えば抵抗膜方式や静電容量方式等の操作位置を検出して入力する位置入力装置であり、出力部5は、表示装置である。このタッチパネルでは、表示装置の表示面上に位置入力装置が設けられ、表示装置に入力可能な1または複数の入力内容の候補が表示され、ユーザが、入力したい入力内容を表示した表示位置を触れると、位置入力装置によってその位置が検出され、検出された位置に表示された表示内容がユーザの操作入力内容として表面欠陥検査装置Dに入力される。このようなタッチパネルでは、ユーザは、入力操作を直感的に理解し易いので、ユーザにとって取り扱い易い表面欠陥検査装置Dが提供される。
IF部6は、制御処理部3に接続され、制御処理部3の制御に従って、外部機器との間でデータの入出力を行う回路であり、例えば、シリアル通信方式であるRS−232Cのインターフェース回路、Bluetooth(登録商標)規格を用いたインターフェース回路、IrDA(Infrared Data Asscoiation)規格等の赤外線通信を行うインターフェース回路、および、USB(Universal Serial Bus)規格を用いたインターフェース回路等である。また、IF部6は、外部機器との間で通信を行う回路であり、例えば、データ通信カードや、IEEE802.11規格等に従った通信インターフェース回路等であっても良い。
記憶部7は、制御処理部3に接続され、制御処理部3の制御に従って、各種の所定のプログラムおよび各種の所定のデータを記憶する回路である。
前記各種の所定のプログラムには、制御プログラム、照明制御プログラム、位相制御画像取得プログラムおよび欠陥検出プログラム等が含まれる。前記制御プログラムは、表面欠陥検査装置Dの各部1、2、4〜7を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御するプログラムである。前記照明制御プログラムは、撮像部2で撮像された画像における明暗パターンの繰り返し方向(前記他方向)に沿った各画素の各画素値が矩形状パルス波で変化するように、照明部1に対し、照明光の光強度分布を制御するプログラムである。本実施形態では、前記照明制御プログラムは、さらに、前記被検査面に対する前記照明光の明暗パターンの位置を前記繰り返し方向に相対的に移動させる位相シフトプログラムを含む。前記位相制御画像取得プログラムは、前記位相シフトプログラム(前記照明制御プログラム)で前記被検査面に対する前記照明光の明暗パターンの位置を相対的に移動させて撮像部2で前記被検査面を撮像させることによって、前記被検査面に対する前記照明光の明暗パターンの位置が互いに異なる複数の画像を得るプログラムである。前記欠陥検出プログラムは、前記位相制御画像取得プログラムで得られた複数の画像に基づいて被検査物WKの被検査面に生じている欠陥DEを検出するプログラムである。前記各種の所定のデータには、例えば、入力部4で受け付けられた明領域の光強度分布や位相、撮像部2で生成された画像、後述のように欠陥DEを検出する画像処理で生成される各種のデータ等の、各プログラムを実行する上で必要なデータ等が含まれる。
記憶部7は、例えば不揮発性の記憶素子であるROM(Read Only Memory)や書き換え可能な不揮発性の記憶素子であるEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等を備える。記憶部7は、前記所定のプログラムの実行中に生じるデータ等を記憶するいわゆる制御処理部3のワーキングメモリとなるRAM(Random Access Memory)等を含む。記憶部7は、例えばハードディスクドライブ等の比較的記憶容量の大きな記憶装置を備えても良い。
制御処理部3は、表面欠陥検査装置Dの各部1、2、4〜7を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、被検査物WKの被検査面における欠陥DEを検出するための回路である。制御処理部3は、例えば、CPU(Central Processing Unit)およびその周辺回路を備えて構成される。制御処理部3は、前記制御処理プログラムが実行されることによって、制御部31、照明制御部32、位相制御画像取得部33および欠陥検出部34を機能的に備える。
制御部31は、表面欠陥検査装置Dの各部1、2、4〜7を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、表面欠陥検査装置D全体の制御を司るものである。
照明制御部32は、撮像部2で撮像された画像における明暗パターンの繰り返し方向に沿った各画素の各画素値が矩形状パルス波で変化するように、照明部1に対し、照明光の光強度分布を制御するものである。
図2は、表面欠陥検査装置で用いられる照明光の光強度分布を示す図である。図2には、明暗パターンにおける繰り返し方向に沿った1ライン分の照明光の光強度分布が図示されている。図2の横軸は、前記繰り返し方向であり、その縦軸は、光強度である。本実施形態では、上述したように、明暗パターンの照明光は、高輝度液晶表示装置によって発光され、図2の横軸は、前記高輝度液晶ディスプレイの各画素位置である。なお、図2では、照明光における明暗パターンの光強度分布は、1ライン分で示されているが、前記繰り返し方向に直交する方向(前記一方向)の各ライン共通であり、他の、照明光の光強度分布図を示す図も、同様である。
より具体的には、本実施形態では、照明制御部32は、照明部1に対し、例えば図2に示すように、明暗パターンにおける明領域の光強度分布を、前記繰り返し方向の中央位置の光強度より、前記明暗パターンにおける明領域と暗領域との境界の光強度(境界での明領域側の光強度)が高く(大きく)なるように、制御する。より詳しくは、照明制御部32は、照明部1に対し、前記明暗パターンにおける明領域の光強度分布を、前記繰り返し方向に沿って前記明暗パターンにおける明領域と暗領域との一方の境界から他方の境界まで、滑らかに連続して変化する凹曲線(両境界位置を除き、明領域で前記繰り返し方向の各点で微分値が存在する凹曲線)CU1の光強度となるように、制御する。前記凹曲線CU1において、前記繰り返し方向の中央位置の光強度が最も小さく(低く)、前記両境界の各位置の各光強度が最も大きく(高く)、互いに等しい。なお、図2に示すように、照明光の光量が光強度分布の形成の前後で等しくなるように、明領域に前記凹曲線CU1で光強度分布が形成されることによって低減された光量と等しい光量で、暗領域に前記凹曲線CU1に対応する凸曲線CU2で光強度分布が形成されても良い。
本実施形態では、照明制御部32は、さらに、被検査物WKの被検査面に対する前記照明光の明暗パターンの位置を前記繰り返し方向に相対的に移動させるように、照明部1を制御する。したがって、本実施形態では、照明制御部32は、被検査物WKの被検査面に対する前記照明光の明暗パターンの位置を前記繰り返し方向に相対的に移動させる位相シフト部でもある。好ましくは、本実施形態では、前記位相シフト部としての照明制御部32は、被検査物WKの被検査面に対する前記照明光の明暗パターンの位置を前記繰り返し方向に相対的に位相で90度ずつ移動させる。なお、位相シフトのシフト量は、90度ずつに限定されるものではなく、任意であり、被検査物WKの性状や検出すべき欠陥DEの性状等に応じて適宜に設定される。
位相制御画像取得部33は、前記位相シフト部としての照明制御部32で被検査物WKの被検査面に対する前記照明光の明暗パターンの位置を相対的に移動させて撮像部2で前記被検査面を撮像させることによって、前記被検査面に対する前記照明光の明暗パターンの位置が互いに異なる複数の画像を得るものである。好ましくは、上述の例において、前記照明光の明暗パターンが予め設定された所定の基準位置となるように前記被検査面に照明光が照射されている場合を位相0度と定義する場合に、位相制御画像取得部33は、位相0度、位相90度、位相180度および位相270度の4個の第1ないし第4画像を得る。すなわち、位相制御画像取得部33は、照明制御部32によって位相0度の明暗パターンの照明光で前記被検査面を照射して撮像部2で撮像することによって、位相0度の第1画像を取得し、続いて、照明制御部32によって位相90度の明暗パターンの照明光で前記被検査面を照射して撮像部2で撮像することによって、位相90度の第2画像を取得し、続いて、照明制御部32によって位相180度の明暗パターンの照明光で前記被検査面を照射して撮像部2で撮像することによって、位相180度の第3画像を取得し、そして、続いて、照明制御部32によって位相270度の明暗パターンの照明光で前記被検査面を照射して撮像部2で撮像することによって、位相270度の第4画像を取得する。
欠陥検出部34は、位相制御画像取得部33で得られた複数の画像に基づいて、被検査物WKにおける被検査面の欠陥DEを検出するものである。欠陥検出部34は、この検出結果を出力部5に出力する。欠陥検出部34は、必要に応じて、検出結果をIF部6に出力する。
図3は、前記表面欠陥検査装置における欠陥の検出手法を説明するための図である。図3Aは、位相0度の第1画像における1ライン分の画素値α1および位相180度の第3画像における1ライン分の画素値α3を示し、図3Bは、図3Aに示す各画素値α1、α3を重ね合わせた状態を示し、図3Cは、図3Aに示す画素値α1および画素値α3における最大画素値αmaxを示し、図3Aに示す画素値α1および画素値α3における最小画素値minを示し、そして、図3Dは、これら最大画素値αmaxと最小画素値αminとの差分値(評価値)αsubを示す。これら図3Aないし図3Dの各横軸は、前記1ライン分の各画素位置であり、図3Aないし図3Cの各縦軸は、画素値であり、図3Dの縦軸は、差分値(評価値)である。
より具体的には、本実施形態では、欠陥検出部34は、各画素ごとに、複数の画像の中から、最大画素値および最小画素値それぞれを求め、これら求めた前記最大画素値と前記最小画素値との差分値を当該画素の評価値として求め、この求めた評価値と所定の閾値とを比較することによって、前記被検査面の欠陥DEを検出する。位相0度の第1画像と位相180度の第3画像との2個の画像を用いた例で、図3Aに示すように、これら第1および第3画像それぞれにおける1ライン分でより具体的に説明すると、欠陥検出部34は、図3Bに示すようにこれら第1および第3画像を重ね合わせて、各画素ごとに、図3Cに示すように、これら第1および第3画像の中から、最大画素値および最小画素値それぞれを求め、図3Dに示すように、これら求めた前記最大画素値と前記最小画素値との差分値を当該画素の評価値として求める。なお、前記複数の画像は、それぞれ、前記ラインに沿った行方向(水平方向)に直交する列方向(垂直方向)に複数のラインを備えて構成されるが、欠陥DEの検出では、各ラインそれぞれで同様に情報処理されるので、他も同様に、1ライン分の図を用いて説明する。
そして、欠陥検出部34は、前記所定の閾値以上の評価値を持つ複数の画素が所定の面積(所定の個数)以上で集合する領域を前記被検査面の欠陥DEとして抽出することによって、前記被検査面の欠陥DEを検出する。これら前記所定の閾値および前記所定の面積(所定の個数)は、それぞれ、例えば、複数のサンプルから予め適宜に設定される。
なお、このような制御処理部3、入力部4、出力部5、IF部6および記憶部7は、例えば、デスクトップ型やノード型等のコンピュータによって構成可能である。
次に、本実施形態の動作について説明する。図4は、前記表面欠陥検査装置の動作を示すフローチャートである。
このような構成の表面欠陥検査装置Dは、その電源が投入されると、必要な各部の初期化を実行し、その稼働を始める。その制御処理プログラムの実行によって、制御処理部3には、制御部31、照明制御部(位相シフト部を含む)32、位相制御画像取得部33および欠陥検出部34が機能的に構成される。
そして、被検査物WKの被検査面における欠陥DEの検出にあたって、図4において、表面欠陥検査装置Dは、まず、制御処理部3によって、明暗パターンの明領域における光強度分布および明暗パターンの位相の入力を促し、これら前記光強度分布および前記位相の入力を受け付ける(S1)。例えば、制御処理部3は、「明暗パターンの明領域における光強度分布および明暗パターンの位相を入力してください。」等の前記入力を促すメッセージを出力部5に出力する。ユーザ(オペレータ)は、前記メッセージに応じて、入力部4から、前記光強度分布および前記位相を入力する。光強度分布は、例えば、本実施形態では、前記凹曲線CU1における前記両境界の各位置の光強度を100%とした場合において、前記凹曲線CU1における前記繰り返し方向の中央位置の光強度の低下量を百分率で指定することによって、入力部4から入力される。一例では、ユーザは、「10%」を入力部4から入力する。そして、一例では、ユーザは、「位相0度、位相90度、位相180度、位相270度」を入力部4から入力する。
入力部4で前記光強度分布および前記位相の入力を受け付けると、続いて、表面欠陥検査装置Dは、制御処理部3の照明制御部32によって、照明部1を制御し、処理S1で受け付けた条件の明暗パターンを持つ照明光を照明部1に照射させる(S2)。照明制御部32は、例えば、照明部1を制御し、位相0度で図2に示す光強度分布の明暗パターンを持つ照明光を照明部1に照射させる。上述の例では、光強度分布の指定として「10%」を受け付けると、照明制御部32は、照明部1を制御し、位相0度で、前記凹曲線CU1における前記両境界の各位置の光強度より、前記凹曲線CU1における前記繰り返し方向の中央位置の光強度を10%だけ低下させた光強度分布の明領域を持つ明暗パターンの照明光を照明部1に照射させる。すなわち、明領域における前記繰り返し方向の中央位置の光強度は、前記凹曲線CU1における前記両境界の各位置の光強度に対し90%である。このように明暗パターンの光強度分布を調整するので、次の処理S3で生成される画像では、明暗パターンの繰り返し方向に沿った各画素の各画素値が矩形状パルス波で変化するようになる。
前記照明光を被検査物WKの被検査面に照射すると、続いて、表面欠陥検査装置Dは、制御処理部3の位相制御画像取得部33によって、撮像部2に撮像させることで画像を生成させ、この生成させた画像を撮像部2から取得し、記憶部7に記憶する(S3)。上述の例では、位相0度の第1画像が生成され、取得され、記憶される。
続いて、表面欠陥検査装置Dは、位相制御画像取得部33によって、処理S1で受け付けた条件の全てで、画像を取得し、記憶したか否かを判定する(S4)。この判定の結果、処理S1で受け付けた条件の全てで、画像を取得し、記憶した場合(Yes)には、表面欠陥検査装置Dは、制御処理部3によって、次の処理S5を実行し、一方、前記判定の結果、処理S1で受け付けた条件の全てで、画像を取得し、記憶していない場合(No)には、処理S1で受け付けた条件の残余で、画像を取得して記憶するために、表面欠陥検査装置Dは、制御処理部3によって、処理を処理S2に戻す。上述の例では、位相90度、位相180度および位相270度の条件が残っているので、処理が処理S2に戻され、位相90度の条件に対し、処理S2、処理S3および処理S4が実行され、これによって位相90度の第2画像が生成されて取得され、記憶部7に記憶され、位相180度の条件に対し、処理S2、処理S3および処理S4が実行され、これによって位相180度の第3画像が生成されて取得され、記憶部7に記憶され、そして、位相270度の条件に対し、処理S2、処理S3および処理S4が実行され、これによって位相270度の第4画像が生成されて取得され、記憶部7に記憶される。
前記処理S5では、表面欠陥検査装置Dは、制御処理部3の欠陥検出部34によって、上述のように複数回繰り返された処理S3によって記憶部7に記憶された複数の画像に基づいて、被検査物WKにおける被検査面の欠陥DEを検出する。上述の例では、欠陥検出部34は、各画素ごとに、4個の第1ないし第4画像の中から、最大画素値および最小画素値それぞれを求め、これら求めた前記最大画素値と前記最小画素値との差分値を当該画素の評価値として求める。そして、欠陥検出部34は、前記所定の閾値以上の評価値を持つ複数の画素が所定の面積(所定の個数)以上で集合する領域を前記被検査面の欠陥DEとして抽出することによって、前記被検査面の欠陥DEを検出する。
そして、欠陥検出部34は、処理S5で求めた検出結果を出力部5に出力し(S6)、本処理を終了する。なお、必要に応じて、欠陥検出部34は、処理S5で求めた検出結果をIF部6から出力しても良い。
以上説明したように、本実施形態における表面欠陥検査装置Dおよびこれに実装された表面欠陥検査方法は、撮像部2で撮像された画像における明暗パターンの繰り返し方向に沿った各画素の各画素値が矩形状パルス波で変化するように、前記照明光の光強度分布を制御するので、曲線状パルス波の場合に較べて、よりSN比を改善できる。
上記表面欠陥検査装置Dおよび表面欠陥検査方法は、前記明暗パターンにおける明領域の光強度分布を、前記繰り返し方向の中央位置の光強度より、前記明暗パターンにおける明領域と暗領域との境界の光強度(境界での明領域側の光強度)が高く(大きく)なるように、制御するので、撮像部2で撮像された画像における明暗パターンの繰り返し方向に沿った各画素の各画素値が矩形状パルス波で変化するようにできる。
上記表面欠陥検査装置Dおよび表面欠陥検査方法は、照明部1を制御することによって、位相シフトできる明暗パターンの照明光を照射できるので、そのために別途の装置(部品)を必要とせず、低コスト化できる。
図5ないし図7は、前記表面欠陥検査装置における効果を説明するための図である。図5Aは、位相0度の第1画像における1ライン分の画素値α11、位相90度の第2画像における1ライン分の画素値α12、位相180度の第3画像における1ライン分の画素値α13、および、位相270度の第4画像における1ライン分の画素値α14を示し、図5Bは、図5Aに示す各画素値α11〜α14を重ね合わせた状態を示し、図5Cは、図5Aに示す各画素値α11〜α14における最大画素値αmaxを示し、図5Aに示す各画素値α11〜α14における最小画素値minを示し、そして、図5Dは、これら最大画素値αmaxと最小画素値αminとの差分値(評価値)αsubを示す。これら図5Aないし図5Dの各横軸は、1ライン分の各画素位置であり、図5Aないし図5Cの各縦軸は、画素値であり、図5Dの縦軸は、差分値(評価値)である。図6には、比較例における照明光の光強度分布が図示されている。図6の横軸は、前記繰り返し方向(前記高輝度液晶表示装置の各画素位置)であり、その縦軸は、光強度である。図7Aは、図6に示す光強度分布を持つ照明光において、位相0度の第1画像における1ライン分の画素値β1および位相180度の第3画像における1ライン分の画素値β3を示し、図7Bは、図7Aに示す各画素値β1、β3を重ね合わせた状態を示し、図7Cは、図7Aに示す各画素値β1、β3における最大画素値βmaxを示し、図7Aに示す各画素値β1、β3における最小画素値minを示し、そして、図7Dは、これら最大画素値βmaxと最小画素値βminとの差分値βsubを示す。図7Eは、図6に示す光強度分布を持つ照明光において、位相0度の第1画像における1ライン分の画素値β11、位相90度の第2画像における1ライン分の画素値β12、位相180度の第3画像における1ライン分の画素値β13、および、位相270度の第4画像における1ライン分の画素値β14を示し、図7Fは、図7Eに示す各画素値β11〜β14を重ね合わせた状態を示し、図7Gは、図7Eに示す各画素値β11〜β14における最大画素値βmaxを示し、図7Eに示す各画素値β11〜β14における最小画素値minを示し、そして、図7Hは、これら最大画素値βmaxと最小画素値βminとの差分値βsubを示す。これら図7Aないし図5Hの各横軸は、1ライン分の各画素位置であり、図7Aないし図7C、および、図7Eないし図7Gの各縦軸は、画素値であり、図7Dおよび図7Hの各縦軸は、差分値である。図8は、一例として、照明光における第1ないし第3光強度分布、および、前記第1ないし第3光強度分布で照明光を照射する照明部を示す図である。図8Aは、前記凹曲線CU1における前記繰り返し方向の中央位置の光強度の低下量が0%である場合(すなわち、明暗パターンの光強度分布が矩形状パスル波である場合)を示し、図8Bは、前記凹曲線CU1における前記繰り返し方向の中央位置の光強度の低下量が10%である場合を示し、図8Cは、前記凹曲線CU1における前記繰り返し方向の中央位置の光強度の低下量が20%である場合を示す。図8Aないし図8Cの各横軸は、前記繰り返し方向(前記高輝度液晶表示装置の各画素位置)であり、その縦軸は、光強度である。図8Dは、図8Aに示す第1光強度分布を持つ照明光を発光している高輝度液晶表示装置の表示面を示し、図8Eは、図8Bに示す第2光強度分布を持つ照明光を発光している高輝度液晶表示装置の表示面を示し、図8Fは、図8Cに示す第3光強度分布を持つ照明光を発光している高輝度液晶表示装置の表示面を示す。図9は、図8に示す第1ないし第3光強度分布を持つ照明光それぞれを照射した被検査物の被検査面を撮像して得られた各画像(0%画像、10%画像および20%画像)、1ライン分での、前記各画像(0%画像、10%画像および20%画像)における明暗パターンの繰り返し方向に沿った各画素の各画素値を示す図である。図9Aは、図8Aに示す第1光強度分布を持つ照明光を照射した被検査物WKの被検査面を撮像して得られた0%画像を示し、図9Dは、欠陥DEを通る1ライン分での図9Aに示す0%画像における明暗パターンの繰り返し方向に沿った各画素の各画素値を示す。図9Bは、図8Bに示す第2光強度分布を持つ照明光を照射した被検査物WKの被検査面を撮像して得られた10%画像を示し、図9Eは、欠陥DEを通る1ライン分での図9Bに示す10%画像における明暗パターンの繰り返し方向に沿った各画素の各画素値を示す。図9Cは、図8Cに示す第3光強度分布を持つ照明光を照射した被検査物WKの被検査面を撮像して得られた20%画像を示し、図9Fは、欠陥DEを通る1ライン分での図9Cに示す20%画像における明暗パターンの繰り返し方向に沿った各画素の各画素値を示す。図9Dないし図9Fの各横軸は、前記繰り返し方向(前記各画像における水平方向の各画素位置)であり、その縦軸は、画素値である。図10は、図8に示す第1ないし第3光強度分布を持つ照明光それぞれを照射した被検査物の被検査面を位相シフトしながら撮像して得られた複数の画像から求められた評価値で形成した第1ないし第3評価値画像、および、1ライン分での、前記第1ないし第3評価値画像における明暗パターンの繰り返し方向に沿った各画素の各評価値を示す図である。図10Aは、図8Aに示す第1光強度分布を持つ照明光を照射した被検査物WKの被検査面を位相シフトしながら撮像して得られた複数の画像(位相0度、位相90度、位相180度および位相270度の各画像)から求められた評価値で形成した第1評価値画像を示し、図10Dは、欠陥DEを通る1ライン分での図10Aに示す第1評価画像における明暗パターンの繰り返し方向に沿った各画素の各評価値を示す。図10Bは、図8Bに示す第2光強度分布を持つ照明光を照射した被検査物WKの被検査面を位相シフトしながら撮像して得られた複数の画像(位相0度、位相90度、位相180度および位相270度の各画像)から求められた評価値で形成した第2評価値画像を示し、図10Fは、欠陥DEを通る1ライン分での図10Bに示す第2評価画像における明暗パターンの繰り返し方向に沿った各画素の各評価値を示す。図10Cは、図8Cに示す第3光強度分布を持つ照明光を照射した被検査物WKの被検査面を位相シフトしながら撮像して得られた複数の画像(位相0度、位相90度、位相180度および位相270度の各画像)から求められた評価値で形成した第3評価値画像を示し、図10Fは、欠陥DEを通る1ライン分での図10Cに示す第3評価画像における明暗パターンの繰り返し方向に沿った各画素の各評価値を示す。図10Dないし図10Fの各横軸は、前記繰り返し方向(前記各評価値画像における水平方向の各画素位置)であり、その縦軸は、評価値である。図10では、複数の画像における最大画素値と最小画素値との差分値(ここでは、最大画素値から最小画素値を減算した減算値)が評価値として用いられている。図11は、比較例の評価値画像を位相シフト回数別に示す図である。図11Aは、位相シフト回数が2回である場合(すなわち、位相差180度の2個の画像から評価値が求められる場合)を示し、図11Bは、位相シフト回数が4回である場合(すなわち、位相差90度の4個の画像から評価値が求められる場合)を示し、図11Cは、位相シフト回数が6回である場合(すなわち、位相差60度の6個の画像から評価値が求められる場合)を示し、図11Dは、位相シフト回数が8回である場合(すなわち、位相差45度の8個の画像から評価値が求められる場合)を示す。
本実施形態における表面欠陥検査装置Dおよび表面欠陥検査方法の作用効果をより具体的に説明する。比較例として、図6に示す矩形状パルス波の光強度分布の明暗パターンを持つ照明光で被検査物WKの被検査面を照射し、前記被検査面を撮像することによって得られた画像では、上述したように、明暗パターンの繰り返し方向に沿った各画素の各画素値は、例えば図7Aや図7Eや図9Dに示すように、なまった曲線状パルス波で変化してしまう。このため、欠陥検出部34と同様の手法で欠陥を検出しようとすると、図7Aに示す場合では、図7Bに示すようにこれら第1および第3画像を重ね合わせて、各画素ごとに、これら第1および第3画像の中から、最大画素値および最小画素値それぞれが求められると、図7Cに示す最大画素値βmaxおよび最小画素値βminが求められ、これら求めた前記最大画素値βmaxと前記最小画素値βminとの差分値が当該画素の評価値として求められると、図7Dに示す差分値(評価値)βsubが求められる。図7Dから分かるように、明暗パターンの繰り返し方向に沿った各画素の各画素値が図7Aに示すようになまった曲線状パルス波で変化しているため、図7Dから分かるように、欠陥DEに当たるピークの両サイドに、欠陥DEのピーク値よりも大きなピーク値を持つ各ピークが生じてしまい、前記各ピークがノイズとなって欠陥DEが検出し難い。
これを回避するために、被検査物WKに対し明暗パターンの位置を所定の間隔ずつずらして位相シフトした複数の画像を増やすことでSN比の改善を図る手法が考えられる。例えば、図7Eに示すように、上述に対し2倍である4個の画像の場合では、図7Fに示すようにこれら第1ないし第4画像を重ね合わせて、各画素ごとに、これら第1ないし第4画像の中から、最大画素値および最小画素値それぞれが求められると、図7Gに示す最大画素値βmaxおよび最小画素値βminが求められ、これら求めた前記最大画素値βmaxと前記最小画素値βminとの差分値が当該画素の評価値として求められると、図7Hに示す差分値(評価値)βsubが求められる。図7Dと図7Hとを比較すると分かるように、位相の異なる画像を増やすことによって、前記ノイズとなるピークのピーク値が低減できる。しかしながら、4個の画像では、欠陥DEに当たるピークの両サイドに生じているノイズのピーク値は、欠陥DEのピーク値とあまり変わらず、まだ欠陥DEが検出し難い。
比較例の一実験例では、図11に示すように、互いに位相シフトした、2個の画像、4個の画像および6個の画像では、図11Aないし図11Cそれぞれに黒い筋で示すノイズが生じており、互いに位相シフトした8個の画像では、図11Dに示すように、ノイズがほぼ消失している。このようにノイズをほぼ消失できるが、この手法だけでは、充分にSN比を改善するために必要な位相シフト回数が多く、測定時間がかかり過ぎてしまう。
一方、本実施形態における表面欠陥検査装置Dでは、例えば図5Aや図9Eに示すように、撮像部2で撮像された画像における明暗パターンの繰り返し方向に沿った各画素の各画素値が矩形状パルス波で変化するように、例えば図2や図8Bや図8Eに示すように、照明光の光強度分布が調整されている。このため、図5Aに示すように、前記矩形状パルス波で変化する第1ないし第4画像が得られ、図5Bに示すようにこれら第1ないし第4画像を重ね合わせて、各画素ごとに、これら第1ないし第4画像の中から、最大画素値および最小画素値それぞれが求められると、図5Cに示す最大画素値αmaxおよび最小画素値αminが求められ、これら求めた前記最大画素値αmaxと前記最小画素値αminとの差分値が当該画素の評価値として求められると、図5Dに示す差分値(評価値)αsubが求められる。この図5Dから分かるように、互いに位相シフトした4個の画像で、欠陥DEに当たるピークのピーク値が、欠陥DEに当たるピークの両サイドに生じているノイズのピーク値より優位となり、欠陥DEの検出が可能となる。
比較例および実施形態の一実験例では、図10に示すように、この例では、前記凹曲線CU1における前記繰り返し方向の中央位置の光強度の低下量が0%である場合(すなわち、明暗パターンの光強度分布が矩形状パスル波である比較例の場合)では、図10Aおよび図10Dに示すように、ノイズが残っているが、前記凹曲線CU1における前記繰り返し方向の中央位置の光強度の低下量が10%である場合(すなわち、本実施形態の一実験例の場合)では、図10Bおよび図10Eに示すように、前記ノイズがほぼ消失しており、SN比が改善されている。しかも、図11と比較すると分かるように、位相シフト回数が図11に示す場合に対し半分の4回で良く、充分にSN比を改善するために必要な位相シフト回数が低減でき、測定時間が短縮できる。
図8ないし図10に示すケースの条件は、次の通りである。照明部1は、LitemaxSSL1515であり、明暗パターンにおける明領域および暗領域の各幅は、42画素であり、撮像部2は、PMY16×FL35mm_Lensであり、位相は、0度、90度、180度および270度である。
なお、図10Cおよび図10Fから分かるように、前記凹曲線CU1における前記繰り返し方向の中央位置の光強度の低下量が20%である場合では、ノイズが生じてしまっている。したがって、前記凹曲線CU1における前記繰り返し方向の中央位置の光強度の低下量は、被検査物WKの被検査面の性状、照明部1の照明特性、撮像部2の撮像特性および照明光の明暗パターン等に応じて、SN比の改善に適した範囲が存在する。
なお、上述の実施形態では、欠陥検出部34は、各画素ごとに、位相制御画像取得部33によって取得された複数の画像の中から、最大画素値と最小画素値との差分値を当該画素の評価値として求め、この求めた評価値と所定の閾値とを比較することによって、前記被検査面の欠陥DEを検出したが、欠陥検出部34は、各画素ごとに、位相制御画像取得部33によって取得された複数の画像の中から、最大画素値を当該画素の評価値として求め、この求めた評価値と所定の第2閾値とを比較することによって、前記被検査面の欠陥DEを検出しても良い。この場合では、欠陥検出部34は、前記所定の第2閾値以下の評価値を持つ複数の画素が所定の第2面積(所定の第2個数)以上で集合する領域を前記被検査面の欠陥DEとして抽出することによって、前記被検査面の欠陥DEを検出する。あるいは、欠陥検出部34は、各画素ごとに、位相制御画像取得部33によって取得された複数の画像の中から、最小画素値を当該画素の評価値として求め、この求めた評価値と所定の第3閾値とを比較することによって、前記被検査面の欠陥DEを検出しても良い。この場合では、欠陥検出部34は、前記所定の第3閾値以上の評価値を持つ複数の画素が所定の第3面積(所定の第3個数)以上で集合する領域を前記被検査面の欠陥DEとして抽出することによって、前記被検査面の欠陥DEを検出する。これら前記所定の第2閾値および前記所定の第2面積(所定の第2個数)、ならびに、前記所定の第3閾値および前記所定の第3面積(所定の第3個数)は、それぞれ、例えば、複数のサンプルから予め適宜に設定される。図3Cおよび図5Cから理解されるように、これらによっても前記被検査面の欠陥DEが検出できる。
また、上述の実施形態では、被検査物WKの被検査面に対する照明光の明暗パターンの位置を移動させるように、照明部1が制御されたが、前記位相シフト部の他の一例として、被検査物WKを移動させる搬送部が表面欠陥検査装置Dにさらに設けられても良い。このような搬送部は、例えば、被検査物WKを載置する載置台と、前記載置台を、被検査物WKの被検査面に照射された照明光における明暗パターンの繰り返し方向に沿って一定速度で移動する駆動部とを備える。このような表面欠陥検査装置Dは、前記搬送部で被検査物WKを移動させるので、簡単に位相シフトできる。
本発明を表現するために、上述において図面を参照しながら実施形態を通して本発明を適切且つ十分に説明したが、当業者であれば上述の実施形態を変更および/または改良することは容易に為し得ることであると認識すべきである。したがって、当業者が実施する変更形態または改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲を離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態または当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。
D 表面欠陥検査装置
1 照明部
2 撮像部
3 制御処理部
4 入力部
5 出力部
6 インターフェース部(IF部)
7 記憶部
31 制御部
32 照明制御部(位相シフト部を含む)
33 位相制御画像取得部
34 欠陥検出部

Claims (6)

  1. 被検査物の被検査面に周期的な明暗パターンを持つ照明光を照射する照明部と、
    前記被検査面を撮像する撮像部と、
    前記撮像部で撮像された画像における明暗パターンの繰り返し方向に沿った各画素の各画素値が矩形状パルス波で変化するように、前記照明部に対し、前記照明光の光強度分布を制御する照明制御部と、
    前記被検査面に対する前記照明光の明暗パターンの位置を前記繰り返し方向に相対的に移動させる位相シフト部と、
    前記位相シフト部で前記被検査面に対する前記照明光の明暗パターンの位置を相対的に移動させて前記撮像部で前記被検査面を撮像させることによって、前記被検査面に対する前記照明光の明暗パターンの位置が互いに異なる複数の画像を得る位相制御画像取得部と、
    前記位相制御画像取得部で得られた複数の画像に基づいて、前記被検査面の欠陥を検出する欠陥検出部とを備える、
    表面欠陥検査装置。
  2. 前記照明制御部は、前記照明部に対し、前記明暗パターンにおける明領域の光強度分布を、前記繰り返し方向の中央位置の光強度より、前記明暗パターンにおける明領域と暗領域との境界の光強度が高くなるように、制御する、
    請求項1に記載の表面欠陥検査装置。
  3. 前記欠陥検出部は、各画素ごとに、複数の画像の中から、最大画素値、最小画素値および前記最大画素値と前記最小画素値との差分値のうちのいずれかを当該画素の評価値として求め、前記求めた評価値と所定の閾値とを比較することによって、前記被検査面の欠陥を検出する、
    請求項1または請求項2に記載の表面欠陥検査装置。
  4. 前記照明制御部は、さらに、前記被検査面に対する前記照明光の明暗パターンの位置を移動させるように、前記照明部を制御し、
    前記位相シフト部は、前記照明制御部である、
    請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の表面欠陥検査装置。
  5. 前記位相シフト部は、前記被検査物を移動させる搬送部である、
    請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の表面欠陥検査装置。
  6. 被検査物の被検査面に周期的な明暗パターンを持つ照明光を照射する照明工程と、
    前記被検査面を撮像する撮像工程と、
    前記撮像工程で撮像された画像における明暗パターンの繰り返し方向に沿った各画素の各画素値が矩形状パルス波で変化するように、前記照明光の光強度分布を制御する照明制御工程と、
    前記被検査面に対する前記照明光の明暗パターンの位置を前記繰り返し方向に相対的に移動させる位相シフト工程と、
    前記位相シフト工程で前記被検査面に対する前記照明光の明暗パターンの位置を相対的に移動させて前記撮像工程で前記被検査面を撮像させることによって、前記被検査面に対する前記照明光の明暗パターンの位置が互いに異なる複数の画像を得る位相制御画像取得工程と、
    前記位相制御画像取得工程で得られた複数の画像に基づいて、前記被検査面の欠陥を検出する欠陥検出工程とを備える、
    表面欠陥検査方法。
JP2017118562A 2017-06-16 2017-06-16 表面欠陥検査装置および該方法 Pending JP2019002830A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017118562A JP2019002830A (ja) 2017-06-16 2017-06-16 表面欠陥検査装置および該方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017118562A JP2019002830A (ja) 2017-06-16 2017-06-16 表面欠陥検査装置および該方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019002830A true JP2019002830A (ja) 2019-01-10

Family

ID=65006843

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017118562A Pending JP2019002830A (ja) 2017-06-16 2017-06-16 表面欠陥検査装置および該方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019002830A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102268909B1 (ko) * 2020-04-10 2021-06-23 코그넥스코오포레이션 Edge Field와 딥러닝 기반 검사 방법
KR102292547B1 (ko) * 2020-04-10 2021-08-20 코그넥스코오포레이션 가변 확산판을 이용한 광학 시스템

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102268909B1 (ko) * 2020-04-10 2021-06-23 코그넥스코오포레이션 Edge Field와 딥러닝 기반 검사 방법
KR102292547B1 (ko) * 2020-04-10 2021-08-20 코그넥스코오포레이션 가변 확산판을 이용한 광학 시스템
CN113514394A (zh) * 2020-04-10 2021-10-19 康耐视公司 基于边缘场和深度学习的检查方法
US11531220B2 (en) * 2020-04-10 2022-12-20 Cognex Corporation Optic system using dynamic diffuser
CN113514394B (zh) * 2020-04-10 2024-04-02 康耐视公司 基于边缘场和深度学习的检查方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10169857B2 (en) Image inspection apparatus, image inspection method, image inspection program, and computer-readable recording medium and recording device
JP6408259B2 (ja) 画像検査装置、画像検査方法、画像検査プログラム及びコンピュータで読み取り可能な記録媒体並びに記録した機器
JP7021667B2 (ja) 表面欠陥検査装置および該方法
JP6403446B2 (ja) 画像検査装置、画像検査方法、画像検査プログラム及びコンピュータで読み取り可能な記録媒体並びに記録した機器
JP5682419B2 (ja) 検査方法及び検査装置
JP5640025B2 (ja) 三次元計測装置
JP2019002830A (ja) 表面欠陥検査装置および該方法
JP2017227474A (ja) 照明装置、及び、画像検査装置
JP6045429B2 (ja) 撮像装置、画像処理装置及び画像処理方法
JP6568991B2 (ja) 画像検査装置、画像検査方法、画像検査プログラム及びコンピュータで読み取り可能な記録媒体並びに記録した機器
US8854613B2 (en) Surface defect inspection apparatus and surface defect inspection method
JP2009010890A (ja) 撮像装置および方法
JP2014102208A (ja) 外観検査装置、および外観検査方法
JP2020016471A (ja) 画像検査装置
JP7021666B2 (ja) 表面欠陥検査装置および該方法
EP1612544A1 (en) Machine for inspecting glass bottles
JP2015094707A (ja) 外観検査装置
JP2008014831A (ja) エッジ欠陥検出方法、及び検出装置
JP7080123B2 (ja) 画像検査装置
KR20210085411A (ko) 반복 얼룩 검출 장치 및 반복 얼룩 검출 방법
JP4576187B2 (ja) 物品欠陥情報検出装置
JP6590631B2 (ja) 画像検査装置
JP6837296B2 (ja) 画像検査装置、及び、プログラム
JP7156794B2 (ja) 検査装置の高さ情報の取得方法及び検査装置
JP5402182B2 (ja) 外観検査方法及び外観検査装置