JP2018531341A - 磁気軸受を備え、シャフトの位置又は軸受電流を用いてサージ予測をする遠心圧縮機 - Google Patents

磁気軸受を備え、シャフトの位置又は軸受電流を用いてサージ予測をする遠心圧縮機 Download PDF

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Abstract

チラー(10)用の遠心圧縮機は、ケーシング(30)と、入口案内羽根(32)と、入口案内羽根(32)の下流のインペラ(34)と、少なくとも1つのラジアル磁気軸受(44、46)と、磁気軸受センサ(54、56)と、モータ(38)と、ディフューザ(36)と、コントローラ(20)とを備える。ケーシング(30)は、入口部分(31a)及び出口部分(31b)を有し、入口案内羽根(32)が入口部分(31a)に配置されている。インペラ(34)は、シャフト(42)に装着されている。ラジアル磁気軸受(44、46)は、シャフト(42)を回転可能に支持する。磁気軸受センサ(54、46)は、シャフトの位置を示す位置信号、及び磁気軸受(44、46)に供給される電流を示す電流信号の少なくとも一方を検出する。モータ(38)は、インペラ(34)を回転させるために、シャフト(42)を回転させる。ディフューザ(36)は、インペラ(34)の下流で出口部分(31b)内に配置されている。出口部分(31b)の出口ポート(37)は、インペラ(34)とディフューザ(36)との間に配置されている。コントローラ(20)は、位置信号及び/又は電流信号に基づいてサージを予測するようにプログラミングされている。

Description

本発明は概して、遠心圧縮機に関する。より詳細には、本発明は、サージ予測をする遠心圧縮機に関する。
チラーシステムは、媒体から熱を取り除く冷凍機械又は装置である。通常、水などの液体が媒体として使用され、チラーシステムは、蒸気圧縮冷凍サイクルにおいて動作する。そして、この液体は、熱交換器を循環することによって、空気又は機器を必要に応じて冷却することができる。これには必ず副生成物として冷媒による廃熱が生成されるため、この廃熱を周囲に排熱するか、効率を高めるために回収して加熱に用いるかが必要となる。従来のチラーシステムは、多くの場合、遠心圧縮機を利用する。この遠心圧縮機をターボ圧縮機と呼ぶことが多い。したがって、これらのチラーシステムをターボチラーと呼ぶことができる。あるいは、例えばスクリュー圧縮機等のその他の種類の圧縮機を利用することもできる。
従来の(ターボ)チラーにおいて、冷媒が遠心圧縮機において圧縮されてから熱交換器に送られると、熱交換器において冷媒と熱交換媒体(液体)との間で熱交換がおこる。この熱交換器において冷媒が凝縮するため、この熱交換器は凝縮器と呼ばれる。結果として、熱が媒体(液体)に移るため、媒体が加熱される。凝縮器を出る冷媒は、膨張弁によって膨張されてから別の熱交換器に送られ、熱交換器において冷媒と熱交換媒体(液体)との間で熱交換がおこる。この熱交換器において冷媒が加熱される(蒸発する)ため、この熱交換器は蒸発器と呼ばれる。結果として、熱が媒体(液体)から冷媒に伝達され、液体が冷却される。そして、蒸発器からの冷媒は遠心圧縮機に戻され、このサイクルが繰り返される。多くの場合、利用される液体は、水である。
従来の遠心圧縮機は基本的に、ケーシングと、入口案内羽根(inlet guide vane)と、インペラと、ディフューザと、モータと、各種センサと、コントローラとを備える。冷媒は、入口案内羽根、インペラ、及びディフューザを順に流れる。したがって、入口案内羽根は、遠心圧縮機のガス吸気ポートに連結され、ディフューザは、インペラのガス出口ポートに連結される。入口案内羽根は、インペラに入る冷媒ガスの流量を制御する。インペラは、一般に冷媒ガスの圧力を変更することなく、その速度を上げる。ディフューザは、冷媒の速度を変更することなくその圧力を上げる。モータは、インペラを回転させる。コントローラは、モータ、入口案内羽根、及び膨張弁を制御する。こうして、冷媒は、従来の遠心圧縮機において圧縮される。入口案内羽根は、調節可能であり、モータ速度は、システムの容量を調節するために典型的には調節可能である。更に、このディフューザを、システムの容量を更に調節するために調節可能とすることができる。コントローラは、モータ、入口案内羽根、及び膨張弁を制御する。このコントローラはさらに、ディフューザ等のあらゆる制御可能な追加構成要素を制御することができる。
圧縮機より後方の圧力が圧縮機出口圧力よりも高いと、流体が圧縮機内に戻る、又は逆流さえする傾向にある。その結果、流体圧力が低下し、入口圧力が増加し、流れが再び反転する。サージと呼ばれるこの現象は、周期的に繰り返し発生する。サージが起こると、圧縮機はそのピークヘッドを維持する能力を失い、システム全体が不安定となる。圧縮機速度の変化又は入口案内羽根角度の変化中のサージ点の集合は、サージラインと称される。通常の条件下では、圧縮機は、サージラインの右側で動作する。しかし、始動中/緊急停止中は、流れが低減するため、動作点がサージラインに向かって移動する。動作点がサージラインに近づく条件になると、インペラ及びディフューザで流れの再循環が起こる。流れの再循環は、流れの分離を起こすため、最終的に吐出圧力の低下をもたらし、この状態で吸込みから排出への流れが再開する。サージングが起こると、圧縮機が、そのユニットの最大許容温度を超える点まで過熱しかねない。また、サージングによって、ロータが能動側から非能動側へ前後にシフトするため、スラスト軸受に損傷を起こしかねない。これが圧縮機のサージサイクルとして定義されるものである。
したがって、サージを予測する技術が開発されている。例えば、米国特許第5095714号を参照されたい。
従来の遠心圧縮機では、ハブ側圧力とシュラウド側圧力との差圧が検出される。この差圧は、次にサージを予測するために設定値と比較される。この技術は比較的良好に機能しているが、より迅速且つ正確なサージ予測が望まれる。
したがって、本発明の1つの目的は、より迅速及び/又は正確にサージを予測する遠心圧縮機を提供することである。
本発明の別の目的は、過度に複雑な構造及び/又は追加パーツなしでサージを予測する遠心圧縮機を提供することである。
上記の目的の1つ以上は、基本的に、チラーに使用される下記遠心圧縮機を提供することによって達成可能である。この遠心圧縮機は、入口部分及び出口部分を有するケーシングと、入口部分に配置された入口案内羽根と、入口案内羽根の下流に配置され、回転軸周りに回転可能なシャフトに装着されているインペラと、シャフトを回転可能に支持する、少なくとも1つのラジアル磁気軸受と、シャフトの位置を示す位置信号及び少なくとも1つの磁気軸受に供給される電流を示す電流信号の少なくとも一方を検出するように配された、少なくとも1つの磁気軸受センサと、インペラを回転させるために、シャフトを回転させるように配置及び構成されたモータと、インペラの下流で出口部分に配置されたディフューザであって、このとき出口部分の出口ポートがインペラとディフューザとの間に位置している、ディフューザと、位置信号及び電流信号の少なくとも一方に基づいてサージを予測するようにプログラミングされているコントローラと、を備える。
本発明の上記及びその他の目的、特徴、態様、及び効果は、以下の記載から当業者に明らかとなろう。以下の記載では、添付の図面と合わせて好適な実施形態を開示する。
ここで、本開示の一部を構成する添付の図面を参照する。
本発明の一実施形態に係るチラーを示す。
図1に示すチラーの遠心圧縮機の斜視図であり、説明のため一部を切り取り、その断面を示している。
図2に示した遠心圧縮機のインペラ、モータ、及び磁気軸受の縦断面図である。
第1のサージ予測方法を示すフロー図である。
第2のサージ予測方法を示すフロー図である。
第3のサージ予測方法を示すフロー図である。
回転磁気軸受のシャフトの軸方向図であり、ラジアル磁気軸受の場所を示している。
遠心圧縮機の3種類の毎分回転数(rpm)に対する流量と比べてヘッドを示すグラフであり、サージラインも示している。
磁気軸受アセンブリ及び磁気軸受制御セクションの第1の例示的配置を示す概略図である。
磁気軸受アセンブリ及び磁気軸受制御セクションの第2の例示的配置を示す概略図である。
磁気軸受アセンブリ及び磁気軸受制御セクションの第3の例示的配置を示す概略図である。
図2及び図3のスラスト磁気軸受の部分断面平面図である。
図2及び図3のスラスト磁気軸受の破断斜視図である。
チラーコントローラを示す概略図である。
ここで、選択した実施形態を、図面を参照しながら説明する。以下の実施形態の説明は単なる例示であり、添付の請求項及びそれらの均等物で定義される本発明を限定するためのものではないことは、本開示から当業者に明らかであろう。
まず図1を参照して、本発明の一実施形態に係るチラーシステム10を説明する。チラーシステム10は、好ましくは、従来の方法で冷却水及びチラー水を利用する水冷チラーである。本開示に示すチラーシステム10は、単段チラーシステムである。ただし、チラーシステム10が多段チラーシステムでもよいことは、本開示から当業者に明らかであろう。チラーシステム10は、基本的に、コントローラ20と、圧縮機22と、凝縮器24と、膨張弁26と、蒸発器28とを備え、これらの構成要素は互いに直列に接続されてループ冷凍サイクルを形成している。更に、図1に示すように、この回路に亘って各種センサS及びTが配置されている。チラーシステム10は、本発明に従ってチラーシステムがサージを予測する点を除き、従来のものである。
図1〜図3を参照すると、この例示実施形態において、圧縮機22は遠心圧縮機である。この例示実施形態の遠心圧縮機22は、基本的に、ケーシング30と、入口案内羽根32と、インペラ34と、ディフューザ36と、モータ38と、磁気軸受アセンブリ40とを備え、従来の各種センサも備えている。コントローラ20は、以下で更に詳細に説明するように、各種センサから信号を受信し、入口案内羽根32、モータ38、及び磁気軸受アセンブリ40を従来の方法で制御する。冷媒は、入口案内羽根32、インペラ34、及びディフューザ36の中を順に流れる。入口案内羽根32は、インペラ34に入る冷媒ガスの流量を従来の方法で制御する。インペラ34は、一般に冷媒ガスの圧力を変更することなく、その速度を増加させる。モータ速度によって、冷媒ガスの速度の増加量が決まる。ディフューザ36は、冷媒速度を変更することなく冷媒圧力を増加させる。モータ38は、シャフト42を介してインペラ34を回転させる。磁気軸受アセンブリ40は、シャフト42を磁気的に支持する。このようにして、冷媒は遠心圧縮機22で圧縮される。
遠心圧縮機22は、遠心圧縮機22は、本発明に従ってサージを予測する点を除き従来のものである。特に、コントローラ20は、サージを予測するために、遠心圧縮機22の磁気軸受アセンブリ40から受信するデータを使用する。より具体的には、例示実施形態におけるコントローラ20は、以下でより詳細に説明するように、サージを予測するために、シャフト位置信号と、磁気軸受コントローラを介した磁気軸受電流信号と、を使用する。
図2及び図3を参照すると、磁気軸受アセンブリ40は従来のものである。したがって、磁気軸受アセンブリ40については、例示実施形態に係るサージ予測に関する内容を除き、ここでは詳細に説明及び/又は図示しない。つまり、本発明から逸脱することなく好適な磁気軸受であればいずれも使用可能であることは、当業者に明らかである。図2からわかるように、磁気軸受アセンブリ40は、好ましくは、第1のラジアル磁気軸受44と、第2のラジアル磁気軸受46と、アキシャル(スラスト)磁気軸受48とを備える。第1及び第2のラジアル磁気軸受44、46を、モータ38の互いに反対側の軸方向端部に配してもよいし、モータ38に対して同じ軸方向端部に配することも可能である。以下でより詳細に説明する各種センサは、磁気軸受44、46、48に対するシャフト42の径方向及び軸方向位置を検知し、従来の方法で信号を磁気軸受制御セクション61に送信する。磁気軸受制御セクション61は、次に、従来の方法で、磁気軸受44、46、48に送られる電流を制御することによって、シャフト42を正しい位置に維持する。磁気軸受アセンブリ40の磁気軸受44、46、48等の磁気軸受及び磁気軸受アセンブリの動作は、当該技術分野において周知であるため、磁気軸受アセンブリ40について、本発明に従ったサージ予測に関する内容を除き、ここでは詳細に説明及び/又は図示しない。具体的には、この例示実施形態では、以下でより詳細に説明するように、磁気軸受の振動が検知され、サージの予測に使用される。
磁気軸受アセンブリ40は、好ましくは、能動型磁気軸受44、46、48の組み合わせであり、非接触型位置センサ54、56、58を利用してシャフト位置を監視し、シャフト位置を示す信号を磁気軸受制御セクション61に送信する。したがって、磁気軸受44、46、48はそれぞれ、好ましくは、能動型磁気軸受である。各能動型磁気軸受は、通常、比例・積分・微分コントローラ(PIDコントローラ又はPID)を備える。PIDは、本開示に照らして明らかであるように、位置センサ54、56、58からの情報を使用して、軸受アセンブリ40の磁気軸受44、46、48に必要な電流を調節し、径方向及び軸方向の両方において適切なロータ位置を維持する。能動型磁気軸受は当該技術分野において周知であるため、本発明に従ったサージ予測に関する内容を除き、ここでは詳細に説明及び/又は図示しない。
図1、図2、及び図11を参照すると、この例示実施形態において、コントローラ20は、磁気軸受制御セクション61と、サージ予測セクション62と、サージ制御セクション63と、可変周波数ドライブ64と、モータ制御セクション65と、入口案内羽根制御セクション66と、膨張弁制御セクション67とを備える。コントローラ20は、図9Aに示すような磁気軸受制御セクション61のプロセスとして任意のPIDを備えてもよい。磁気軸受制御セクション61、サージ予測セクション62、サージ制御セクション63、可変周波数ドライブ64、モータ制御セクション65、及び入口案内羽根制御セクション66は、圧縮機22のI/Oインターフェース50に電気的に連結されるコントローラ20の遠心圧縮機制御部分のパーツを形成している。磁気軸受制御セクション61を、電流センサ53、55、57に接続して、軸受アセンブリ40の磁気軸受44、46、48に供給される電流を監視してもよい。
磁気軸受制御セクション61は、磁気軸受アセンブリ40のいくつかの部分に接続され、コントローラ20の様々なセクションと通信しているため、コントローラ20の様々なセクションは、圧縮機22のセンサ53〜58から信号を受信し、計算を行い、磁気軸受アセンブリ40等の圧縮機22のパーツに制御信号を送信することができる。同様に、コントローラ20の様々なセクションは、センサS、Tから信号を受信し、計算を行い、圧縮機22(例えば、モータ)及び膨張弁26に制御信号を送信することができる。制御セクション及び可変周波数ドライブ64は、別個のコントローラであっても、又は本開示に記載するパーツの制御を実行するようにプログラミングされたチラーコントローラの単にセクションであってもよい。言い換えると、本開示で説明するように、1つ以上のコントローラがチラーシステム10のパーツの制御を実行するようにプログラミングされている限り、本発明から逸脱することなく、制御セクション、制御部分、及び/又はコントローラ20の厳密な数、場所、及び/又は構造が変更可能であることは、本開示から当業者に明らかである。
コントローラ20は、従来のものであり、したがって、少なくとも1つのマイクロプロセッサ又はCPUと、入力/出力(I/O)インターフェースと、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)と、リード・オンリ・メモリ(ROM)と、(一時又は永久)記憶装置とを備え、1つ以上の制御プログラムを実行することによってチラーシステム10を制御するようにプログラミングされたコンピュータ可読媒体を形成している。コントローラ20は、任意で、キーパッド等のユーザからの入力を受信する入力インターフェースと、ユーザに対して各種パラメータを表示するために使用される表示装置とを備えてもよい。これらのパーツ及びプログラミングは、サージ予測に関する内容以外は従来のものであるため、実施形態の理解に必要である場合を除き、ここでは詳細に説明しない。
磁気軸受制御セクション61は、直接的に、又は1つ以上のPIDから間接的に、磁気軸受アセンブリ40のセンサ54、56、58から信号を受信し、軸受44、46、48に電気信号を送信して、サージが予測されていない通常動作の間、シャフト42を従来の方法で所望の位置に維持する。PID及び磁気軸受制御セクション61のうちの少なくとも一方は、磁気軸受制御プログラムを実行して従来の方法でシャフト42を所望の位置に維持するよう、プログラミングされている。この例示実施形態において、磁気軸受制御セクション61は、コントローラ20のハードウェア及び/又はソフトウェアを用いて、磁気軸受アセンブリ40を制御(例えば、磁気軸受制御プログラムを実行)することができる。ただし、コントローラ20の磁気軸受制御セクション61並びにその他の制御セクションを、コントローラ20は同一部品を備えつつ、図示されずともコントローラ20に接続されている1つ以上の別個の追加コントローラで独立して実施することもできることは、本開示から当業者に明らかである。
図9A〜図9Cを参照すると、磁気軸受制御セクション61は、磁気軸受に直接組み込まれるか、磁気軸受に対応する複数のPIDコントローラに接続されるか、各磁気軸受に接続された単一PIDコントローラに接続されるか、されている単一の独立コントローラとして、コントローラ20の一部分であると図示されている。これらは、単に磁気軸受制御セクション61に可能な構造の3つの例であり、添付の請求項によって定義される本発明を限定するものではない。磁気軸受制御セクション61は、センサ53〜58のいずれか、及び磁気軸受アセンブリ40の各磁気軸受の増幅器84、86、88のいずれかに、電気的に直接的に接続、又は1つ以上のPIDを介して間接的に接続される。磁気軸受44はそれぞれ、複数の位置センサ54と、複数のアクチュエータ74と、少なくとも1つの増幅器84とを備える。同様に、磁気軸受46はそれぞれ、複数の位置センサ56と、複数のアクチュエータ76と、少なくとも1つの増幅器86とを備える。同じく、磁気軸受48はそれぞれ、複数の位置センサ58と、複数のアクチュエータ78と、少なくとも1つの増幅器88とを備える。各磁気軸受44、46、48の増幅器84、86、88は、位置センサを制御するマルチチャンネル増幅器であっても、位置センサ54、56、58毎に個別の増幅器を備えるものであってもよい。いずれの場合も、増幅器84、86、88は、各磁気軸受44、46、48のアクチュエータ74、76、78に電気的に接続される。
磁気軸受制御セクション61は、磁気軸受制御セクション61が磁気軸受アセンブリ40の各アクチュエータ74、76、78に送出される電流を監視することになる場合(図6参照)には、電流センサ53、55、57に接続され、シャフト42の位置を監視することになる場合(図4参照)には、位置センサ54、56、58に対して接続される。
磁気軸受制御セクション61は、磁気軸受44、46、48の各アクチュエータ74、76、78の制御を実行してシャフト42の所望位置を維持するようにプログラミングされている。磁気軸受制御セクション61は、磁気軸受アセンブリ40の各増幅器84、86、88に送信される制御信号を生成又は調節することにより、磁気軸受アセンブリ40を制御する。この制御信号は、各増幅器が磁気軸受アセンブリ40の各アクチュエータ74、76、78に出力しなければならない電流を示す。本開示に照らして理解されるように、各増幅器84、86、88は、複数のチャンネルを有して磁気軸受アセンブリ40の各アクチュエータ74、76、78を独立して制御してもよい。このとき、磁気軸受アセンブリ40の各アクチュエータ74、76、78は、対応する固有の増幅器又はその組み合わせを有することができる。
磁気軸受44、46、48はそれぞれ、各磁気軸受の増幅器84、86、88とアクチュエータ74、76、78との間に配置される電流センサ53、55、57を備える。電流センサ53、55、57は、磁気軸受アセンブリ40の各増幅器84、86、88から出力される電流を監視する、又は磁気軸受アセンブリ40の各増幅器84、86、88に提供される電流を監視することによって、磁気軸受アセンブリ40の各アクチュエータ74、76、78に提供される電流を検知する(不図示)。電流センサ53、55、57は、サージ予測セクション62に接続されており、磁気軸受アセンブリ40の各アクチュエータ74、76、78に提供される電流を示す電流信号を生成する。このようにして、サージ予測セクション62を、磁気軸受44、46、48のそれぞれのアクチュエータ74、76、78に供給される電流を監視するように構成することができる。あるいは、サージ予測セクション62を、磁気軸受44、46、48の任意の組み合わせに供給される電流を独立して監視するように構成してもよい。電流センサ53、55、57は、図5〜図6に示す技術に使用されるが、電流センサ53、55、57は、図4に示す技術では、サージ予測以外の何らかの目的に使用されないのであれば省略可能である。
可変周波数ドライブ64及びモータ制御セクション65は、少なくとも1つのモータセンサ(不図示)から信号を受信し、モータ38の回転速度を制御して、従来の方法で圧縮機22の容量を制御する。より具体的には、可変周波数ドライブ64及びモータ制御セクション65は、従来の方法で圧縮機22の容量を制御するため、モータ38の回転速度を制御するモータ制御プログラムを1つ以上実行するようにプログラミングされている。入口案内羽根制御セクション66は、少なくとも1つの入口案内羽根センサ(不図示)から信号を受信し、入口案内羽根32の位置を制御して、従来の方法で圧縮機22の容量を制御する。より具体的には、入口案内羽根制御セクション66は、従来の方法で圧縮機22の容量を制御するため、入口案内羽根32の位置を制御する入口案内羽根制御プログラムを実行するようにプログラミングされている。膨張弁制御セクション67は、膨張弁26の開度を制御することによって、従来の方法でチラーシステム10の容量を制御する。より具体的には、膨張弁制御セクション67は、従来の方法でチラーシステム10の容量を制御するため、膨張弁26の開度を制御する膨張弁制御プログラムを実行するようにプログラミングされている。モータ制御セクション65及び入口案内羽根制御セクション66は協働し、膨張弁制御セクション67と共に、従来の方法でチラーシステム10の全容量を制御する。コントローラ20は、センサS、並びに、任意でセンサTから信号を受信することによって、従来の方法で全容量を制御する。任意のセンサTは、温度センサである。センサSは、好ましくは、上記制御を行うために従来の方法で使用される、従来の圧力センサ及び/又は温度センサである。
ここで図2〜図8を参照して、遠心圧縮機22の構造及び動作を更に詳細に説明する。前述のように、遠心圧縮機22は、チラー10で使用するように適合されている。ケーシング30は、入口部分31aと、出口部分31bとを有する。出口部分31bの出口ポート37は、インペラ34とディフューザ36との間に配されている。入口案内羽根32は、入口部分31a内に配されている。インペラ34は、入口案内羽根32の下流に配されている。インペラ34は、回転軸Xを中心に回転可能であるシャフト42に装着されている。ラジアル磁気軸受44、46は、シャフト42を回転可能に支持する。したがって、この例示実施形態では、1対のラジアル磁気軸受44、46が、モータ38の軸方向に対向する両側に配されている。いずれの場合も、少なくとも1つのラジアル磁気軸受44又は46が、シャフト42を回転可能に支持する。スラスト磁気軸受48は、スラストディスク45に作用することによって、回転軸Xに沿ってシャフト42を支持する。スラスト磁気軸受48は、シャフト42に装着されたスラストディスク45を備える。スラストディスク45は、回転軸Xに直交する方向にシャフト42から径方向に延びている。モータ38は、インペラ34を回転させるために、シャフト42を回転させるように配置及び構成されている。ディフューザ36は、出口部分31bの出口ポートがインペラ34とディフューザ36との間に位置する状態で、出口部分31b内のインペラ34より下流に配されている。
図7、図10A、及び図10Bを参照すると、位置センサ54、56、58は、シャフト42の場所を検知する。位置センサ54は、説明の便宜上、アクチュエータ74から軸方向にオフセットしているように例示されているが、磁気軸受44のアクチュエータ74と同一平面上に配置されてもよい。符号のないバックアップ(機械式)軸受が、従来の方法で位置センサ54、56に軸方向に隣接して設置されている。同じく、位置センサ56は、説明の便宜上、アクチュエータ76から軸方向にオフセットしているように例示されているが、磁気軸受46のアクチュエータ76と同一平面上に配置されてもよい。位置センサ54、56は、シャフト42の径方向位置を検出する。好ましくは、磁気軸受44は、図7に示すようにシャフト42周りに放射状に配置される4つの位置センサ54を備え、磁気軸受46は、磁気軸受46の場所以外は、磁気軸受44と同一の構成を有する。したがって、磁気軸受46も、シャフト42周りに放射状に配置される4つの位置センサ56を備える(不図示)。位置センサ58は、回転軸Xに沿ったシャフト42の軸方向位置を検出する。位置センサ58は、スラストディスク45から軸方向にオフセットして配置されている。好ましくは、磁気軸受48は、2つの位置センサ58を備える。位置センサ58はそれぞれ、図10A及び図10Bに示すように、スラストディスク45の対向する両側に配されている。
位置センサ54、56、58の全ては、シャフト42の位置を示す位置信号を出力する。位置センサ54は、磁気軸受44におけるシャフト42の位置を示す位置信号を出力する。位置センサ56は、磁気軸受46におけるシャフト42の位置を示す位置信号を出力する。位置センサ58は、シャフト42のスラストディスク45の軸方向位置を示す位置信号を出力する。インペラ34の特定の動きのみがサージ予測に関連し得るため、位置信号は、位置センサ54、56、58からの、シャフト42の位置を示す位置信号のあらゆる組み合わせであり得る。非限定的な例として、サージは、回転磁気軸受44、46の1つにおける回転軸Xの変化、磁気軸受48におけるシャフト42の軸方向位置の変化、又は磁気軸受42、44、46の任意の組み合わせによって監視される位置で示されるシャフト42の位置の変化を監視することによって予測可能である。位置センサ54、56、58はこの位置信号を、磁気軸受制御セクション61に直接的に、又は1つ以上のPIDを介して間接的に送信可能である。サージ予測セクション62は、位置センサ54、56、58から直接的に、1つ以上のPIDを介して間接的に、あるいは、軸受制御セクション61から位置信号を受信可能である。
動作中、磁気軸受制御セクション61又は1つ以上のPIDは、位置信号を受信し、制御信号を生成する。制御信号は、磁気軸受アセンブリ40の各増幅器84、86、88に送信される。各制御信号は、磁気軸受アセンブリ40の対応増幅器84、86、88によって出力されるはずの電流量を示す。磁気軸受制御セクション61又は1つ以上のPIDは、この位置信号に基づいて制御信号を算出するようにプログラミングされている。磁気軸受制御セクション61は、好ましくは、この位置情報及び制御信号の少なくとも1つを、サージ予測セクション62等のコントローラ20の各種構成と共有する。制御信号は、この位置信号に基づいて生成される。
コントローラ20のサージ予測セクション62は、本発明にしたがってサージを予測するようにプログラミングされている。サージ予測セクション62は、以下で更に詳細に説明するように、位置信号(図4)、電流信号(図6)、及び、力又は制御信号(図5)の少なくとも1つに基づいてサージを予測する。サージ予測セクション62は、コントローラ20のハードウェア及び/又はソフトウェアによって実行されても、前述のように1つ以上の外部コントローラで独立して実施されてもよい。
図4に示す第1の方法によれば、サージ予測セクション62は、位置信号に基づいてサージを予測するようにプログラミング可能である。S100において、サージ予測セクション62は位置信号を受信し、S102において位置信号で示されるシャフトの位置値を決定する。次にS104において、サージ予測セクション62は、位置信号で示されるシャフトの位置値と所定の位置値とを比較する。この所定の位置値は、通常、理想のシャフト位置であり、シャフト位置値と所定の位置値とを比較することによって、サージ予測セクション62は、シャフト42がシフトした量を決定する。所定の位置値は、製造業者が実施した実験に基づいて、チラーシステム10の部品及びサイズに応じて設定される。あるいは、この値を決定するために実地試験がされてもよい。S104において、位置信号によって示されるシャフト位置値が、閾値以上の量で所定の位置値と異なる場合には、サージ予測セクション62はS108に進み、サージ予測セクション62はサージが起こると予測する。S110において、サージが起こると予測したら、サージ予測セクション62は、サージが起こることを示す信号をサージ制御セクション63に出力する。サージ中には振動が起こるため、変位量は振動量を暗示するものである。したがって、変位量を用いて振動量を決定することができ、この振動量が、サージが予測されることを示す。
S110において信号を出力した後、サージ予測セクション62は、S100に戻り、位置信号を受信する。S104において、位置信号によって示されるシャフト位置値が、閾値未満の量しか所定の位置値と差がない場合には、サージ予測セクション62は、S106に進み、サージは起こらないと予測する。S106においてサージが起こらないと予測したら、サージ予測セクション62は、S100における位置信号の受信に戻る。本開示に照らせば、シャフト42の位置値に基づいてサージを予測する方法は、代替の態様でも決定できることは、本開示から当業者に明らかである。
図5に示す第2の方法によれば、サージ予測セクション62を、各アクチュエータ74、76、78が出力する力に基づいてサージを予測するようにプログラミングすることができる。この力は、電流センサ53、55、57が検知する1つ以上の電流信号、並びにその他の情報に基づいて算出可能である。非限定的な例として、S200において、サージ予測セクション62は、電流センサ53、55、57の任意の組み合わせから電流信号を受信する。S202において、サージ予測セクション62は、電流センサ53、55、57からの電流信号に基づいて個々の磁気軸受44、46、48に対して供給されている電流値を決定する。これにより、各アクチュエータ74、76、78から出力される力の値を、以下の式で決定することができる。
Figure 2018531341

式中、Fは力の出力値、μはアクチュエータの磁石の透磁率、Nはアクチュエータのコイル巻数、iはアクチュエータに供給される電流、Aはアクチュエータの磁極面面積、gはアクチュエータとシャフト42又はスラストディスク45との間のエアギャップ厚さである。S204において、サージ予測セクション62は、磁気軸受44、46、48それぞれの各アクチュエータ74、76、78における力の出力を合計することによって、力の出力を算出する。S206において、サージ予測セクション62は、各アクチュエータ74、76、78によって出力された力の値を、磁気軸受44、46、48それぞれに対する1組の所定の力の値と比較する。
この1組の所定の力の値は、製造業者が実施した実験に基づいて、チラーシステム10の部品及びサイズに応じて設定される。あるいは、これらの値を決定するために実地試験をしてもよい。電流信号から算出された力の値のいずれかが、各アクチュエータ74、76、78の1組の所定の力の値と、閾値を超える量の差がある場合には、サージ予測セクション62は、S210を続いて進み、サージが起こると予測する。サージが起こると予測したら、サージ予測セクション62はS212に進み、サージが起こるとの予測を示す信号をサージ制御セクション63に出力し、S200における電流信号の受信に戻る。S206において、電流信号から算出される力の値がいずれも閾値未満の量しか所定の位置値と差がない場合には、サージ予測セクション62は、S208においてサージが起こらないと予測する。サージが起こらないと予測したら、サージ予測セクション62は、S200における電流信号の受信に戻る。各アクチュエータ74、76、78の力の値に基づいてサージを予測する方法、及び/又は、各アクチュエータ74、76、78の力を算出する具体的な方法を、本発明の範囲から逸脱することなく代替の態様でも決定可能であることは、本開示に照らして当業者に明らかである。
図6に示す第3の方法によれば、サージ予測セクション62を、アクチュエータ74、76、78に出力される1つ以上の電流信号に基づいてサージを予測するようにプログラミングすることができる。この1つ以上の電流信号は、電流センサ53、55、57によって検知可能なものであってもよいし、又はこの情報を示す制御信号に基づくものであってもよい。非限定的な例として、S300において、サージ予測セクション62は、電流センサ53、55、57の任意の組み合わせから電流信号を受信する。サージ予測セクション62は、S302に進み、磁気軸受44、46、48のそれぞれに対する電流値を決定する。次にS304において、サージ予測セクション62は、磁気軸受セクション40の各アクチュエータ74、76、78に供給されることになる電流値を、磁気軸受セクション40の各アクチュエータ74、76、78に対する1組の所定の電流値と比較する。S304において、電流信号が示す電流値のいずれかが、磁気軸受44、46、48のそれぞれに対する1組の所定の制御値と、閾値を超える量の差がある場合には、サージ予測セクション62は、S308においてサージが起こると予測する。あるいは、1つ以上の電流信号を電流センサ53、55、57で検知し、閾値と直接比較することも可能である。いずれの場合も、これらの閾値は、製造業者が実施した実験に基づいて、チラーシステム10の部品及びサイズに応じて設定されるものである。あるいは、これらの値を決定するために実地試験をしてもよい。S308においてサージが起こると予測したら、サージ予測セクション62は、サージが起こるとの予測を示す信号をサージ制御セクション63に出力し、S310における制御信号の受信に戻る。S304において、制御信号から算出される制御値のいずれもが、閾値未満の量しか所定の制御値と差がない場合には、サージ予測セクション62は、S306においてサージが起こらないと予測する。S306においてサージが起こらないと予測したら、サージ予測セクション62は、S300における制御信号の受信に戻る。必要又は所望に応じて、制御信号に基づいてサージを予測する方法を代替の態様でも決定可能であることは、本開示に照らして当業者に明らかである。
サージ制御セクション63は、サージを防ぐようにプログラミングされている。サージ制御セクション63は、サージ予測セクション62に対して電気的に接続される。サージ制御セクション63は、また、可変周波数ドライブ64、モータ制御セクション65、入口案内羽根制御セクション66、及び膨張弁制御セクション67の少なくとも1つにも電気的に接続される。サージ制御セクション63は、サージが起こることを予測する信号の受信時に、チラーシステム10の動作を調節することによってサージを防ぐようにプログラミングされている。非限定的な例として、サージ予測セクション62からのサージを示す信号に応答して圧縮機22の動作範囲を拡大させるように、サージ制御セクション63をプログラミングすることができる。
より具体的には、非限定的な例として、サージ制御セクション63は、モータ制御セクション65及び入口案内羽根制御セクション66の少なくとも一方の制御を調節することによって、圧縮機22の動作範囲を拡大可能である。サージ制御セクション63は、圧縮機22の動作範囲を拡大するように、モータ制御セクション65を介してモータ速度の制御を調節可能である。同様に、サージ制御セクション63は、圧縮機22の動作範囲を拡大するように、入口案内羽根制御セクション66を介して入口案内羽根位置を調節してもよい。サージ制御セクション63が従来のサージ防止方法を実施してもよいことは、本開示に照らして当業者に明らかである。
図8を参照すると、サージは、圧縮機における定常流の完全な崩壊であり、通常、低流速時に起こる。図8は、サージラインSLを示し、このラインは、rpm1、rpm2、及びrpm3におけるサージ点S1、S2、S3をそれぞれ繋いている。これらの点は、圧縮機によって生成される圧力がその圧縮機下流のパイプ圧力を下回っているピーク点である。これらの点は、サージサイクルの開始を示す。破線PAは、サージ制御ラインを示している。ラインPAとラインSLとの間に距離があると、サージ制御方法が非効率であることになる。サージ制御ラインPAとサージラインSLとの差を低減することによって、圧縮機22をより効率的に制御することができる。上記サージ検出方法の1つの利点は、これまで知られているサージ検出方法よりも正確であること、このためにこれまでの方法と比べて、サージ制御ラインPAをサージラインSLに近づけられることである。
<用語の一般的解釈>
本発明の範囲を理解するにあたって、ここで使用する用語「含む/備える(comprising)」及びその派生語は、上記で述べた特徴、要素、部品、群、数値、及び/又は工程の存在を明記するものであるが、述べていないその他の特徴、要素、部品、群、数値、及び/又は工程の存在を除外しない非限定的用語であることを意図している。また、上記は、用語「備える/含む/有する(including、having)」及びその派生語等の同様の意味を有する単語にも適用される。さらに、用語「パーツ(part)」、「セクション(section)」、「部分(portion)」、「部材(member)」、「要素(element)」は、単数形で使用されていても、単数複数双方の意味を有し得る。
部品、セクション、装置等が実行する動作又は機能の説明のためにここで使用する用語「検出」は、物理的な検出を要するものではなく、その動作又は機能を実行するための決定、測定、モデリング、予測、演算等を含む。
装置の部品、セクション、又はパーツの説明のためにここで使用する用語「構成される」は、所望の機能を実行するために構築及び/又はプログラミングされたハードウェア及び/又はソフトウェアを含む。
ここで使用する「略(substantially)」、「約(about)」、「およそ(approximately)」等の度合いを示す用語は、最終結果が実質的に変わらないような被修飾語の妥当な偏移量を意味する。
本発明を説明するために特定の実施形態のみを選択してきたが、ここでは、添付の請求項において定義される発明の範囲を逸脱することなく種々の変更及び修正が可能であることは、本開示から当業者に明らかである。例えば、各種部品のサイズ、形状、場所、又は向きは、必要又は所望に応じて変更可能である。互いに直接的に接続又は接触するように示されている部品は、それらの間に中間構造体を配してもよい。単一要素の機能を、2つの要素で実行可能であり、その逆も同様である。一実施形態の構造及び機能を、別の実施形態で用いてもよい。特定の実施形態に全ての利点が同時に含まれていなくてもよい。従来技術と比べて固有の特徴はすべて、単独としてもその他の特徴と組み合わせとしても、これら1つ以上の特徴によって具体化される構造的及び/又は機能的概念を含む、本出願人による更なる発明の別個の記載として見なされるべきものである。したがって、本発明に係る実施形態の上記説明は、単なる例示であり、添付の請求項及びそれらの均等物によって定義される発明の限定を目的とするものではない。

Claims (12)

  1. チラーにおいて使用されるように適合された遠心圧縮機であって、
    入口部分及び出口部分を有するケーシングと、
    前記入口部分に配置された入口案内羽根と、
    前記入口案内羽根の下流に配置され、回転軸周りに回転可能なシャフトに装着されているインペラと、
    前記シャフトを回転可能に支持する、少なくとも1つのラジアル磁気軸受と、
    前記シャフトの位置を示す位置信号及び前記少なくとも1つの磁気軸受に供給される電流を示す電流信号の少なくとも一方を検出するように配された、少なくとも1つの磁気軸受センサと、
    前記インペラを回転させるために、前記シャフトを回転させるように配置及び構成されたモータと、
    前記インペラの下流で前記出口部分に配置されたディフューザであって、前記出口部分の出口ポートが前記インペラと前記ディフューザとの間に位置している、ディフューザと、
    前記位置信号及び前記電流信号の少なくとも一方に基づいてサージを予測するようにプログラミングされているコントローラと、
    を備える遠心圧縮機。
  2. 前記コントローラは、サージが予測されたことに基づいて前記遠心圧縮機の動作を調節するように更にプログラミングされている、
    請求項1に記載の遠心圧縮機。
  3. 前記コントローラは、前記サージが予測されたことに基づいて前記遠心圧縮機の動作範囲を拡大させるように更にプログラミングされている、
    請求項2に記載の遠心圧縮機。
  4. 入口案内羽根の位置及びモータ速度の少なくとも一方が、前記遠心圧縮機の動作範囲を拡大するように調節される、
    請求項3に記載の遠心圧縮機。
  5. 前記少なくとも1つの磁気軸受センサは、前記位置信号を検出するように配された位置センサを含み、
    前記コントローラは、前記位置信号に基づいて前記サージを予測するようにプログラミングされている、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の遠心圧縮機。
  6. 前記コントローラは、前記シャフト位置信号を所定のシャフト位置値と比較し、前記シャフト位置信号と前記所定のシャフト位置値との比較に基づいて前記サージを予測するように更にプログラミングされている、
    請求項5に記載の遠心圧縮機。
  7. 前記少なくとも1つの磁気軸受センサは、前記電流信号を検出するように配された電流センサを含み、
    前記コントローラは、前記電流信号に基づいてサージを予測するようにプログラミングされている、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の遠心圧縮機。
  8. 前記コントローラは、前記電流信号を所定の電流値と比較し、前記電流信号と前記所定の電流値との比較に基づいて前記サージを予測するように更にプログラミングされている、
    請求項7に記載の遠心圧縮機。
  9. 前記コントローラは、磁気軸受力を算出し、前記算出された前記磁気軸受力を所定の力の値と比較し、前記算出された前記磁気軸受力と前記所定の力の値との比較に基づいてサージを予測するように更にプログラミングされている、
    請求項7に記載の遠心圧縮機。
  10. 前記少なくとも1つのラジアル磁気軸受は、
    前記シャフトに沿って、軸方向において前記モータと前記インペラとの間に配置された第1のラジアル磁気軸受と、
    前記シャフトに沿って、前記モータを間にして前記第1のラジアル磁気軸受と対向して配置された第2のラジアル磁気軸受であって、これにより前記モータが軸方向において前記第1のラジアル磁気軸受と前記第2のラジアル磁気軸受との間に配置される、第2のラジアル磁気軸受と、
    を含む、請求項1から9のいずれか1項に記載の遠心圧縮機。
  11. 前記シャフトに装着されたスラスト軸受を更に備える、
    請求項1から10のいずれか1項に記載の遠心圧縮機。
  12. 前記スラスト軸受はスラスト磁気軸受である、
    請求項11に記載の遠心圧縮機。
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