JP2018527181A - 重金属で汚染された地質材料の常在性微生物によるバイオレメディエーション - Google Patents
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Abstract
常在性尿素分解性微生物を利用して、重金属で汚染された地質材料中の金属炭酸塩の濃度を増大させるための方法。本方法は、重金属汚染された地質材料のバイオレメディエーションのために使用することができる。一実施形態では、本発明は、重金属で汚染された地質材料中の、炭酸カルシウム以外の金属炭酸塩の濃度を増大させるための方法である。本発明のこの実施形態によれば、栄養物および尿素の供給源を提供する濃縮プロセスによって、重金属で汚染された地質材料中での尿素分解性微生物の成長を増進させ、尿素分解性微生物に尿素をアンモニウムおよび炭酸イオンに転換させ、次いで炭酸イオンが汚染された地質材料中の重金属イオンと結合して金属炭酸塩を生成することによって、金属炭酸塩の濃度は増大する。
Description
発明の分野
本出願は、重金属で汚染された土壌または他の地質材料のレメディエーション(remediation)の分野に関する。
本出願は、重金属で汚染された土壌または他の地質材料のレメディエーション(remediation)の分野に関する。
発明の背景
土壌は、急速に拡大している工業地域、鉱山尾鉱、高金属性廃棄物の処分、有鉛ガソリンおよび塗料、肥料の土地施用、動物性肥料、下水汚泥、農薬、廃水かんがい、石炭燃焼残渣、石油化学製品の漏出および大気降下からの排出物による、重金属および半金属の蓄積によって汚染される可能性がある。重金属は、カチオン性またはアニオン性である可能性があり、不明確な一群の無機化学的有害物を構成する。汚染されたサイトで最も一般的に見出されるカチオン性金属は、鉛(Pb)、クロム(Cr)、ヒ素(As)、亜鉛(Zn)、カドミウム(Cd)、銅(Cu)、水銀(Hg)、ニッケル(Ni)およびマンガン(Mn)である。酸素と一緒になっていて、負に電荷しており、汚染されたサイトで最も一般的に見られるものであるアニオン性金属は、ヒ素(As)、モリブデン(Mo)、セレン(Se)およびホウ素(B)である。
土壌は、急速に拡大している工業地域、鉱山尾鉱、高金属性廃棄物の処分、有鉛ガソリンおよび塗料、肥料の土地施用、動物性肥料、下水汚泥、農薬、廃水かんがい、石炭燃焼残渣、石油化学製品の漏出および大気降下からの排出物による、重金属および半金属の蓄積によって汚染される可能性がある。重金属は、カチオン性またはアニオン性である可能性があり、不明確な一群の無機化学的有害物を構成する。汚染されたサイトで最も一般的に見出されるカチオン性金属は、鉛(Pb)、クロム(Cr)、ヒ素(As)、亜鉛(Zn)、カドミウム(Cd)、銅(Cu)、水銀(Hg)、ニッケル(Ni)およびマンガン(Mn)である。酸素と一緒になっていて、負に電荷しており、汚染されたサイトで最も一般的に見られるものであるアニオン性金属は、ヒ素(As)、モリブデン(Mo)、セレン(Se)およびホウ素(B)である。
土壌は、人為的活動によって環境に放出される重金属のための主要な放出場所(sink)であり、微生物作用によって酸化される有機汚染物質とは異なり、大部分の金属は、微生物による分解または化学的分解を受けず、それらの金属が導入された後、土壌中でその全濃度が長期間にわたって存在し続ける。
任意の土壌レメディエーションアプローチの全体的な目的は、ヒトの健康および環境を保護する最終解決を生み出すことである。汚染された土壌がキャップされる、あるいはそうでなければ隣接土壌の汚染を防止するのに適当な位置に保持される隔離技術(isolation technique)、土壌金属を地球化学的により安定な相へ変えるために、固定用改良剤(fixing amendment)が汚染された土壌に添加される固定化技術、土壌から金属汚染物質を抽出するための物理的および/または化学的手順による土壌洗浄、および重金属の毒性または移動性を低下させるための土壌の化学的処理を含む、金属汚染された土壌のレメディエーションのためのいくつかの技術が現在存在する。これらの技術のそれぞれは、高い経費、汚染物質の移動を防止するための障壁の建設の必要性、処理前に土壌を取り除くまたは乱す(disturb)必要性、および処理に続いて、処理された土壌を常に監視する必要性を含む欠点を有する。
重金属を除去するために金属蓄積植物を使用する、約30年前に最初に導入されたファイトレメディエーション(phytoremediation)は、植物が金属汚染物質を除去して安定化させ得るという事実に基づくものである。ファイトレメディエーションは、低レベル〜中程度のレベルの汚染を有するサイトを改良する、エネルギー効率的で審美的に好ましい方法であり、これは、改良プロセスへの最終段階として、他の改良方法と組み合わせて使用することができる。
従来のレメディエーションと比較したファイトレメディエーションの利点は、(i)農業と同じ道具および供給品(supplies)を使用し、より経済的に存立し得る、(ii)環境への破壊的影響がより小さく、サイトに再度コロニーを作る(recolonize)ための新しい植物群落を待つ必要がない、(iii)廃棄サイトを必要としない、(iv)従来の方法より審美的に好ましいので、市民に受け入れられる可能性がより高い、(v)汚染された媒体の掘削および移送を回避し、それによって、汚染が拡散するリスクを低減する、(vi)1種類よりも多い汚染物で汚染されたサイトを処理する可能性を有するという点である。しかし、(i)ファイトレメディエーションは、植物に必要な生育条件(すなわち、気候、地質、標高および温度)に依存する、(ii)大規模な運営は、農業的な設備および知見へのアクセスを必要とする、(iii)成功は、汚染物に対する植物の耐性に依存する、(iv)老化組織(senescing tissue)中に集められた汚染物質は、秋になって環境中に戻される可能性がある、(v)汚染物質が、燃料として使用される木質組織中に集められる可能性がある、(vi)サイトを改良するのに必要な時間が、他の技術での時間をはるかに超える、および(vii)汚染物質の溶解性が増大し、より大きい環境への損害および浸出の可能性をもたらす恐れがあるという点を含む、ファイトレメディエーション技術のいくつかの欠点がある。
最近、Kangら、Ecological Engineering、74巻:402〜407頁(2015年)は、炭酸塩を産生し、炭酸鉛(PbCO3)を沈殿させる、培養された尿素分解性バクテリアを土壌中に導入することによって、鉛で汚染された土壌を生物学的に改良し得ることを開示している。Kangは、尿素分解性バクテリアの培養、および後続する土壌試料中への培養されたバクテリアの導入の後に、試験された土壌試料中の二価Pb濃度が約60%減少することを見出した。
Crawfordら、米国特許第8,420,362号は、土壌中に存在する尿素分解性微生物の成長を特異的に促進させ、カルシウム源を加えることによって、土壌中の炭酸カルシウム濃度を増大させ得ることを開示している。尿素分解性微生物は、尿素をアンモニウムおよび炭酸イオンに転換させ、炭酸イオンは添加されたカルシウムと結合して炭酸カルシウムを生成し、これは、土壌粒子を一緒に結合し、土壌をかたくする役割を果たす。
Crawfordの方法は、土壌中での尿素分解性微生物の十分な存在を必要とし、Crawfordは、土壌試料が、尿素を加水分解できる微生物を含むかどうかを決定するのに有用な試験があることを開示している。
多くの著者は、重金属で汚染された土壌試料中では、微生物の個体群が著しく減少していることを報告している。Kim、Marine Ecology、26巻:203〜206頁(1985年)は、地下水中に存在するバクテリアの数が、その水の中に存在する金属汚染物質のレベルと直接関係していることを報告している。Oliveira、Journal of Bioscience and Bioengineering、102巻(3号):157〜161頁(2006年)は、生理学的に活性な土壌微生物バイオマスに対する重金属の効果を判定するための高感度アッセイである、酵素デヒドロゲナーゼの活性が、対照の土壌非汚染試料に関して、汚染された土壌試料中で約90%減少することを報告している。
Kangら、Ecological Engineering、74巻:402〜407頁(2015年)
Kim、Marine Ecology、26巻:203〜206頁(1985年)
Oliveira、Journal of Bioscience and Bioengineering、102巻(3号):157〜161頁(2006年)
以下でより詳細に論じるように、本発明者は、重金属で汚染された土壌試料であって、以下で説明するように土壌の処理の前に微生物が検出されなかった、土壌試料を試験した。
発明の説明
予想外なことに、土壌および堆積物などの重金属で汚染された地質材料中で常在性微生物を利用して、重金属を金属炭酸塩の形態で沈殿させることができることを発見した。この方法によれば、尿素分解性微生物の成長がインサイチュで増進され、その微生物は、尿素を加水分解してアンモニウムおよび炭酸イオンにし、次いで、その炭酸イオンは地質材料中の金属と自発的に結合して金属炭酸塩を形成する。予想外なことに、この方法は、微生物、特に尿素分解性微生物が、直接培養での土壌で成長できない状況においても有用であることをさらに発見した。
予想外なことに、土壌および堆積物などの重金属で汚染された地質材料中で常在性微生物を利用して、重金属を金属炭酸塩の形態で沈殿させることができることを発見した。この方法によれば、尿素分解性微生物の成長がインサイチュで増進され、その微生物は、尿素を加水分解してアンモニウムおよび炭酸イオンにし、次いで、その炭酸イオンは地質材料中の金属と自発的に結合して金属炭酸塩を形成する。予想外なことに、この方法は、微生物、特に尿素分解性微生物が、直接培養での土壌で成長できない状況においても有用であることをさらに発見した。
したがって、一実施形態では、本発明は、重金属で汚染された地質材料中の、炭酸カルシウム以外の金属炭酸塩の濃度を増大させるための方法である。本発明のこの実施形態によれば、栄養物および尿素の供給源を提供する濃縮プロセスによって、重金属で汚染された地質材料中での尿素分解性微生物の成長を増進させ、尿素分解性微生物に尿素をアンモニウムおよび炭酸イオンに転換させ、次いで炭酸イオンが汚染された地質材料中の重金属イオンと結合して金属炭酸塩を生成することによって、金属炭酸塩の濃度は増大する。
本出願の目的のためには、重金属で汚染された地質材料試料は、米国環境保護庁(EPA)によって使用される用語である「作用レベル(action level)」に相当する、適用できるオランダ標準(Dutch Standard)の「介入値(intervention value)」に等しいまたはそれを超えるレベルで1つまたは複数の金属を含むものである。
表1は、2009年のオランダ標準で公開されているような、土壌中の金属のための目標値および介入値(作用レベル)を示す。
本出願の方法を、汚染された地質材料からの金属を「洗浄する(washing)」目的で、地質材料中の特定の金属の溶解度を増大させるために使用することができる。逆に、本方法を、特定の金属の溶解度を低下させる、例えば、その金属が土壌または液媒体から飲料水中へ浸出する可能性を低下させるために使用することができる。
本方法は、微生物誘起による炭酸塩沈殿(MICP)の形態であり、本出願によれば、本方法は、本出願のMICPに関わっている微生物の大部分、好ましくはすべてが常在性のものであるという点で従来技術のMICP法とは異なっている。
「地質材料」という用語は、地質学的な材料、または地質学的に由来する材料を意味し、その例には、土壌および岩石が含まれる。
「常在性」という用語は、微生物に言及する場合、地域または環境に由来するものであり生きている、または自然に存在していることを意味し、添加された微生物がその地域または環境に適応するのを可能にするのに、十分に遠い過去の時点に外来的に添加された微生物が地域または環境に添加されていない限り、その地域または環境に外来的に添加されている微生物を排除する。本出願の目的では、微生物は、地質材料に少なくとも1週間前に添加されている場合、常在性であると見なされる。同様に、微生物は、地質材料に1週間未満前に添加されている場合、外来性であると見なされる。
本発明を実行する場合、外来性微生物が地質材料に添加されていないことが好ましいが、本発明の方法のステップの実行に加えての外来性微生物の利用は、本発明の方法のステップが実行される限り、本発明の方法の範囲内であるものと見なされる。
本発明の方法において利用される地質材料は、相互接続した細孔または割れ目(fracture)をもつ構造を有し、尿素を加水分解することができる微生物の個体群をその中に含んでいるという条件で、さまざまであってよい。例えば、地質材料は、岩石、一般に堆積岩、例えば陸源性、化学性/生物化学性または有機性の堆積岩であってよい。本発明の方法に適した堆積岩の例には、礫岩、角礫岩、砂岩、シルト岩、頁岩、石灰岩、石こう、苦灰岩および褐炭が含まれる。岩石に代わるものかまたはそれと組み合わされたものとしての別の例として、地質材料は、固まっていないか、または部分的にしか固まっていいない多孔質媒体、例えば土壌(例えば、砂利、砂、沈泥、泥炭などの有機物を含むか含まない粘土)または堆積物であってよい。本発明の方法の地質材料は、割れ目のある火成岩または変成岩であってもよい。相互接続した細孔を含む火山岩も、本発明の方法の地質材料として利用することができる。
地質材料中に存在し得る具体的な微生物の正体(identity)を決定する必要はない。しかし、それは、存在し得る具体的な微生物を説明する助けとなり得る。本発明の方法に適した微生物は、ウレアーゼを構成的に発現することができ、その結果、ウレアーゼが、アンモニアまたは窒素化合物の濃度に関係なく発現される。そうした生物体(organism)には、以下のバクテリア:Sporosarcina pasteurii、Sporosarcina ureaeおよびPseudomonas aeruginosaが含まれる。本発明の方法に適した他の微生物には、ウレアーゼが尿素の存在下でのみ発現されるものが含まれる。ウレアーゼが尿素の存在下でのみ発現されるバクテリアの例は、Proteus vulgarisである。決して単離または特性付けられたことがない、地質材料中の尿素を加水分解できる多くのバクテリアが存在するので、本明細書で挙げる生物体は例であるという意味である。地質材料中に存在する、他の多くの公知の微生物属(microbial genera)、さらには、これまで未知の系統発生学的な微生物群も、尿素加水分解について同じ能力を有している可能性があり、それらは、本発明の方法において使用される好ましい常在性微生物の中に本質的に含まれる。
望むなら、カルシウムイオンの供給源を、尿素および栄養物の供給源と組み合わせて地質材料に添加することができる。カルシウムイオンの供給源を、処理されることになる地質材料に添加しないことが好ましい。米国特許第8,420,362号に開示されているように、地質材料への、尿素、栄養物およびカルシウムイオンの供給源の添加は、カルシウム炭酸塩の生成をもたらすことになる。その理由は、尿素分解性微生物が選択的に促進され、次いで、尿素をアンモニアおよび炭酸イオンへ加水分解し、次いで、炭酸イオンが、カルシウムイオンと結合して炭酸カルシウムを生成するからである。十分に高い濃度で、この炭酸カルシウムの生成は、地質材料のセメント結合(cementation)をもたらすことになる。さらに、カルシウムイオンの存在は、それより低い濃度でもセメント結合をもたらすことになる炭酸塩生成について、重金属のイオンと競争することになる。
したがって、セメント結合を回避し、カルシウムによる炭酸イオンについての競争を最少化するために、本出願の方法は、添加されるカルシウムイオン供給源が全くなしで実施されることが好ましい。カルシウムイオンの供給源が添加される場合、地質材料へ添加されるカルシウムイオンの量は、好ましくは、地質材料のセメント結合をもたらす量より低くすべきであり、最も好ましくは、処理されることになる地質材料中で、10mMまたはそれよりも高いカルシウムイオン濃度をもたらす量より低くすべきである。最も好ましくは、添加されるカルシウムイオンの量は、5mMまたはそれよりも高いカルシウムイオン濃度をもたらすのに不十分である。5ppm未満の濃度でカルシウムイオンを含む液体供給源の添加は、微量であると見なされ、したがって、本出願の目的では、カルシウムイオンの供給源を添加しているとは見なされない。
本方法で利用される栄養物の供給源は、微生物に、エネルギーおよび炭素の供給源、好ましくは微量のミネラルおよびビタミンの供給源を提供する任意の化合物または化合物の組合せである。適切な栄養物供給源の例には、炭水化物、例えば単糖、二糖、オリゴ糖および多糖、例えばデンプンおよびセルロース;有機酸またはそれらの塩、例えば脂肪族、芳香族およびアミノ酸;カザミノ酸;炭化水素、例えば脂肪族および芳香族炭化水素;脂肪酸または置換された酸、例えばケト酸およびヒドロキシ酸;糖アルコール、例えばグリセロールおよびマンニトール;多官能性酸、例えばクエン酸塩;ピリジン;プリン;ピリミジン;バイオマス加水分解物;廃糖蜜;酵母エキス;コーンスティープリカー;ペプトン;トリプトン;ソイトン(soytone);栄養物ブロス、および工場廃液ストリーム産物(industrial waste stream product)、例えば乳清が含まれる。好ましい栄養物供給源は廃糖蜜である。第2の好ましい栄養物供給源はグリセリン(グリセロール)である。別の好ましい栄養物供給源は、酢酸ナトリウムなどの酢酸塩である。好ましい実施形態では、廃糖蜜と酢酸塩または廃糖蜜とグリセリンは、栄養物供給源として組み合わせて利用される。
尿素は、種々の形態で提供し得る。尿素は、水溶液として提供することが好ましい。
栄養物および尿素は、これらの材料が微生物に利用可能になるような任意の仕方で地質材料へ添加することができる。例えば、栄養物および尿素は、フラッシングによるなどの圧力下、または水溶液中、その地質材料中もしくはその上などへ投入(injecting)、あるいは、地質材料上またはその中への噴霧、滴下またはトリックリングによって添加することができる。
本発明の方法によれば、栄養物および尿素は、同時かまたは逐次的に添加することができる。地質材料へ添加される栄養物の供給源の濃度は、地質材料中での微生物の成長を促すのに十分な濃度であり、これは、主として、添加される栄養物の具体的供給源に応じて変化することになる。廃糖蜜を栄養物の供給源として利用する場合、廃糖蜜の好ましい濃度は、栄養物供給源の約0.005体積%〜0.05体積%と考えられる。しかし、添加される廃糖蜜の濃度がその材料で微生物の成長を促すのに十分である限り、より低いまたはより高い濃度の廃糖蜜を地質材料に添加することができる。同様に、酢酸ナトリウムの濃度の好ましい範囲は10mM〜150mMである。しかし、廃糖蜜と同様に、より低いまたはより高い濃度の酢酸ナトリウムを利用することができる。グリセリンを栄養物の供給源として利用する場合、好ましい濃度は1.25ml/Lの90+%グリセロールであるが、この好ましい濃度より高いかまたは低い濃度、例えば0.5ml/L〜2.5ml/Lを利用することができる。
上述したように、尿素は、栄養物と一緒に、またはそれと別個に添加することができる。尿素を任意の時間で添加した場合、次いで、いずれかの後続処理フェーズの間に、追加の尿素を添加する必要はない可能性がある。地質材料に添加される尿素の濃度は、地質材料中の金属イオンと結合するために十分な炭酸塩を生成させるのに十分な濃度である。添加される尿素濃度の好ましい範囲は250mM〜2M(2000mM)である。250mMより低い、例えば50mMもの低さ、またはさらにはそれより低い尿素の濃度を利用することができる。しかし、望ましいpHの上昇および炭酸イオンの生成は遅くなることになる。2Mより高い尿素の濃度も利用することができる。尿素の好ましい濃度は250〜1000mMであり、最も好ましい範囲は333〜500mMである。
必須ではないが、尿素および栄養物供給源の1つまたは複数を添加することによる、濃縮の2回またはそれより多い反復を実施することが好ましい。2〜5回、さらにはそれより多い、例えば10回の濃縮の反復を実施することが望ましい。土壌中に存在する常在性バクテリアの初期数、存在する土壌の種類、および金属汚染のレベルおよび種類に応じて、より多いまたはより少ない濃縮サイクルを利用することができる。さらに、連続的な反復でpHはより急速に上昇することが見出されたが、これは、地質材料中の微生物個体群が、尿素分解性であり、高いpHで生存し得る微生物をますます独占的に含むようになるためと考えられる。さらに、追加的な反復で、地質材料中での金属炭酸塩の生成は増進される。
本発明で開示される方法は、従来技術のMICP法に固有の多くの欠点を克服するものである。本発明の方法は、バクテリアを尿素の供給源で投入した場合に金属炭酸塩の急速な生成に起因して起こる、従来技術の方法に付随する投入サイトでの詰まりによる問題を回避する。本発明の方法は、やはり同様に、投入サイトまたはその近傍での炭酸塩の急速な生成に起因する、地質材料中での金属炭酸塩生成の不均等な分布の問題も回避する。詰まりおよび不均等な炭酸塩生成に関する問題は、バクテリアの一様な輸送およびバクテリアの土壌表面への付着に付随する困難さに関連している。細胞表面の特性、キャリア溶液のイオン強度、流量、ファン・デル・ワールス力、および土壌マトリクス内での細孔空間ジオメトリを含む多くの因子が、土粒子を通したバクテリアの輸送および土粒子への付着に影響を及ぼす。さらに、本発明の方法は、地質材料中で保護されなければならない1つまたは複数の選択された外来性微生物の成長を必要としないので、本方法に必要な試薬を一緒にする前に、微生物を地質材料へ固定する必要がない。本発明の方法の別の利点は、限られた数の微生物種が利用される従来技術の方法とは対照的に、より多数の多様な尿素加水分解性微生物種を、本発明の方法において利用できるという点である。したがって、本発明の方法は、その環境を1つまたは複数の特定の微生物種に好都合なように操作する必要性を未然に防いでいる。また、本方法で利用される微生物個体群は常在性であるので、この方法で使用される微生物は、局所環境に適応しており、すでに地質材料中にある微生物との関連で競合する欠点はない。
従来技術の方法に固有の欠点を克服するのに加えて、本方法は、重金属汚染された地質材料のバイオレメディエーションのためのより簡単でより強固な方法を提供する。本方法は、任意の地質材料において実践することができ、微生物の培養を必要とせず、かつ、本方法を実践する前に微生物を地質材料中に固定するなどのステップを必要としない。
Crawfordの米国特許第8,420,362号は、地質材料が、尿素を加水分解できる微生物を含んでいるかどうかを判定するための試験を記載している。具体的には、Crawfordの特許は、Helicobacter pyloriの診断のための迅速試験として医療分野で利用される、CLO試験(Campylobacter様生物体試験)としても公知の迅速ウレアーゼ試験を記載している。この試験の基礎は、H.pyloriが、尿素のアンモニアおよび重炭酸塩への転換の触媒作用をするウレアーゼ酵素を分泌する能力である。試験は、地質材料の試料を、尿素、およびフェノールレッドなどのpH感受性指示薬を含む媒体中に入れることによって実施される。その試料がウレアーゼを含む場合、その媒体中の尿素はアンモニアに転換されることになり、これは、媒体のpHを上昇させ、被検査物の色を黄色(陰性)から赤色(陽性)へ変化させる。
本出願にいて記載されている、重金属汚染された地質材料中の金属炭酸塩の濃度を増大させるための方法のために、迅速ウレアーゼ試験などの試験は、それら自体、重金属汚染された材料中に一般に存在する微生物の低い濃度に起因して、感受性が十分ではない可能性がある。陽性迅速ウレアーゼ試験は、試料が、本出願の方法のための十分な濃度の尿素分解性微生物を含むのを確立しているのに対して、陰性迅速ウレアーゼ試験は、本出願の方法が首尾よく実行され得ないことを必ずしも示していない。
本発明の方法は、首尾よくするためには、常在性尿素分解性微生物の存在を必要とする。しかし、汚染された土壌は、微生物がひどく枯渇していることが多いので、一般に微生物、特に尿素分解性微生物の存在を判定する標準的な方法は有用でない可能性がある。
本発明者は、それからバクテリアを培養することができない(これは、その試料が繁殖不能である(sterile)ことを示唆している)試料においても、試料中の尿素分解性微生物の成長が特異的に促進されるようにするために、栄養物および尿素の添加によってその試料を処理した場合、本方法を首尾よく利用することができると判断した。そうした処理の後では、尿素分解性微生物の培養、または迅速ウレアーゼ試験などの試験は陽性であり得る。そうした処理の後に、その試料が繁殖不能であるようにみえても、栄養物および尿素のいずれかまたはその両方によるさらなる単一または複数ラウンドの処理は、多くの場合、処理される材料内での尿素分解性微生物の成長を十分に刺激して、そうした微生物が培養物中で検出されるようにし、かつ/または陽性の迅速ウレアーゼ試験をもたらすようにすることになる。
例えば、培養における成長の失敗または陰性迅速ウレアーゼ試験のプロダクションに起因して、尿素分解性微生物の存在を確立することができない地質材料において、栄養物および尿素の供給源いずれかまたはその両方での1または複数ラウンドの補給を施すことができる。陽性培養または迅速ウレアーゼ試験を得るために、1ラウンドの補給だけを必要とする場合もあり得る。しかし、単一ラウンドの補給の後、ウレアーゼ陽性微生物の存在についての培養または他の試験が陰性で留まる場合、各ラウンドが尿素および栄養物のいずれかまたはその両方を利用する追加のラウンドの補給を利用することができる。2ラウンドの補給、または3ラウンドまたはそれよりも多い補給が必要であり得る。処理されることになる地質材料が含む尿素分解性微生物の数が不十分であり、その結果本出願の方法が適用できないと結論付けるまでに、最大で20ラウンドの補給が必要であり得ると考えられる。
本発明を、以下の非限定的な実施例でさらに例示することとする。以下で挙げるすべての濃度は、別段の指定のない限り、w/w%である。
(実施例1)
土壌試料
重金属汚染された土壌は、Kellogg、Idahoの政府渓谷(Government Gulch)におけるスーパーファンドサイトで、亜鉛精錬工場に隣接する土地から、6〜10フィートの深さでバックホーを使用して入手した。発掘された土壌を複数の5ガロンバケツに入れた。各バケツは、約50〜75ポンドの土壌を含んだ。この発掘された土壌から、30gの土壌を含む複数の複製物を作製し、これらを、カラムとして使用される9個の30ccシリンジ本体に入れた。
土壌試料
重金属汚染された土壌は、Kellogg、Idahoの政府渓谷(Government Gulch)におけるスーパーファンドサイトで、亜鉛精錬工場に隣接する土地から、6〜10フィートの深さでバックホーを使用して入手した。発掘された土壌を複数の5ガロンバケツに入れた。各バケツは、約50〜75ポンドの土壌を含んだ。この発掘された土壌から、30gの土壌を含む複数の複製物を作製し、これらを、カラムとして使用される9個の30ccシリンジ本体に入れた。
(実施例2)
試料の処理および初期濃縮
実施例1のカラムのうちの3つに対照とラベル付けした。カラムのうちの3つにCa−とラベル付けした。これは、このカラムのグループでは、カルシウムが利用されていないことを示す。カラムのうちの3つにCa+とラベル付けした。これは、このカラムのグループでは、カルシウムが利用されていることを示す。
試料の処理および初期濃縮
実施例1のカラムのうちの3つに対照とラベル付けした。カラムのうちの3つにCa−とラベル付けした。これは、このカラムのグループでは、カルシウムが利用されていないことを示す。カラムのうちの3つにCa+とラベル付けした。これは、このカラムのグループでは、カルシウムが利用されていることを示す。
3つのカラムの各グループに、適切な処理を施した。対照カラムに、脱イオン水を加えた。Ca−グループのカラムに、100mMの酢酸ナトリウム、333mMの濾過された滅菌尿素、0.1v/v%の廃糖蜜を有する0.5g/lのコーンスティープ液粉末を含む濃縮溶液を加えた。Ca+グループのための濃縮溶液が250mMのCaCl2をさらに含んだこと以外は、Ca+グループのカラムに、Ca−グループと同様に濃縮溶液を加えた。
濃縮処理の3日後、カラムから排出し、各カラムから約1mlの流出物を、滅菌遠心分離管中に収集した。試料中の任意のバクテリアおよび微粒子を収集するために、流出物を含む管を遠心分離した。得られたペレットを、2回、洗浄し1mlの冷生理食塩水(cold normal saline)に懸濁させた。カラムのそれぞれからの30μlの分量を顕微鏡で観察して、プランクトン様バクテリアの存在を目視で検出した。
各収集試料の1:2、1:20および1:100連続希釈液を作製し、50μlの各希釈液を、フェノールレッドを含む尿素寒天上に置いた。この培地は、尿素分解性バクテリアの検出のための確立された培地であり、非尿素分解性バクテリアもこの培地中で成長することになる。尿素が加水分解されアンモニウムイオンが放出されると赤色に変わるので、フェノールレッドの含有は、尿素分解性バクテリアによる尿素加水分解の視覚的指示薬として作用する。
一定分量のそれぞれの目視による顕微鏡検査は、カラムのいずれからもバクテリアの存在を明らかにできなかった。さらに、バクテリア培養物のどれも、バクテリアの成長のコロニーを産生していなかった。
(実施例3)
試料の第2の濃縮
実施例2で説明したようにしてカラムのグループのそれぞれの処理を繰り返し、次いで、説明したようにして、流出物を排出し、収集した。収集した流出物を説明したようにして遠心分離にかけ、プランクトン様バクテリアの存在について試験した。実施例2と同様に、一定分量のそれぞれの目視による顕微鏡検査は、カラムのいずれからもバクテリアの存在を明らかにできなかった。さらに、実施例2で説明したようにして、流出物の連続希釈液を蒔いたが、バクテリア培養物のどれも、バクテリアの成長のコロニーを産生しなかった。
試料の第2の濃縮
実施例2で説明したようにしてカラムのグループのそれぞれの処理を繰り返し、次いで、説明したようにして、流出物を排出し、収集した。収集した流出物を説明したようにして遠心分離にかけ、プランクトン様バクテリアの存在について試験した。実施例2と同様に、一定分量のそれぞれの目視による顕微鏡検査は、カラムのいずれからもバクテリアの存在を明らかにできなかった。さらに、実施例2で説明したようにして、流出物の連続希釈液を蒔いたが、バクテリア培養物のどれも、バクテリアの成長のコロニーを産生しなかった。
(実施例4)
試料の第3の濃縮
実施例2および3で説明したようにしてカラムのグループのそれぞれの処理を繰り返し、続いて、上記したようにして、流出物の排出および収集ならびに希釈および培養を行った。収集した流出物を、説明したようにして遠心分離にかけ、プランクトン様バクテリアの存在について試験した。
試料の第3の濃縮
実施例2および3で説明したようにしてカラムのグループのそれぞれの処理を繰り返し、続いて、上記したようにして、流出物の排出および収集ならびに希釈および培養を行った。収集した流出物を、説明したようにして遠心分離にかけ、プランクトン様バクテリアの存在について試験した。
この第3の濃縮処理に続いて、少数のプランクトン様バクテリアが顕微鏡で検出された。バクテリア培養は少量のコロニーを産生し、培養されたバクテリアの目視検査によって、単離されたバクテリアの大部分は異常形成されたようであることが確認された。
(実施例5)
試料の第4の濃縮
実施例2および3で説明したようにしてカラムのグループのそれぞれの処理を繰り返し、続いて、上記したようにして、流出物の排出および収集ならびに希釈および培養を行った。収集した流出物を、説明したようにして遠心分離にかけ、プランクトン様バクテリアの存在について試験した。
試料の第4の濃縮
実施例2および3で説明したようにしてカラムのグループのそれぞれの処理を繰り返し、続いて、上記したようにして、流出物の排出および収集ならびに希釈および培養を行った。収集した流出物を、説明したようにして遠心分離にかけ、プランクトン様バクテリアの存在について試験した。
この第4の濃縮処理に続いて、多数のプランクトン様バクテリアが顕微鏡で検出された。バクテリア培養は、多すぎて数えられないほどの多量のコロニーを産生した。数えられる数のバクテリアコロニーを得るために、連続希釈を実施した。
濃縮のこの第4のラウンドに続いて、カラムのそれぞれを2つの追加のラウンドの濃縮で処理した。その結果、各土壌試料に、栄養物および尿素で合計6ラウンドの濃縮を施した。
(実施例6)
土壌試料の分析
実施例1の土壌中の重金属汚染物質のレベルは、脱イオン水だけで処理された対照カラム中の土壌のICP−MS分析によって決定した。表2は、表1に示したように、ICP−MS分析によって、適用できるオランダ標準より高いレベルで存在することが見出されたそうした金属についての重金属のレベルをmg/kgで示す。さらに、X線回折試験を対照土壌について実施し、そのスペクトルを図1に示す。図1に示すように、対照土壌試料においては、X線回折により金属炭酸塩は検出されなかった。
土壌試料の分析
実施例1の土壌中の重金属汚染物質のレベルは、脱イオン水だけで処理された対照カラム中の土壌のICP−MS分析によって決定した。表2は、表1に示したように、ICP−MS分析によって、適用できるオランダ標準より高いレベルで存在することが見出されたそうした金属についての重金属のレベルをmg/kgで示す。さらに、X線回折試験を対照土壌について実施し、そのスペクトルを図1に示す。図1に示すように、対照土壌試料においては、X線回折により金属炭酸塩は検出されなかった。
(実施例7)
金属炭酸塩の生成
実施例4において上記で論じたように、6ラウンドの濃縮に続いて、土壌試料を、金属炭酸塩、特に鉛および亜鉛の炭酸塩の存在について、X線回折により評価した。試料をカラムから取り出し、空気乾燥した後、X線回折分析にかけた。X線回折試験により、処理された試料中での鉛および亜鉛の炭酸塩の存在が明らかになった。図2は、PbCO3(白鉛鉱)の存在を表すスパイクを含むX線回折スペクトルを示す。
金属炭酸塩の生成
実施例4において上記で論じたように、6ラウンドの濃縮に続いて、土壌試料を、金属炭酸塩、特に鉛および亜鉛の炭酸塩の存在について、X線回折により評価した。試料をカラムから取り出し、空気乾燥した後、X線回折分析にかけた。X線回折試験により、処理された試料中での鉛および亜鉛の炭酸塩の存在が明らかになった。図2は、PbCO3(白鉛鉱)の存在を表すスパイクを含むX線回折スペクトルを示す。
(実施例8)
土壌試料
重金属で汚染された土壌試料を、Kellogg、Idahoにおける、Bunker Hill Miningの政府渓谷地域および冶金学的コンプレックススーパーファンドサイトから収集した。このスーパーファンドサイトは、鉛、カドミウム、亜鉛およびマンガンを含む高濃度の重金属を含有することで知られている。
土壌試料
重金属で汚染された土壌試料を、Kellogg、Idahoにおける、Bunker Hill Miningの政府渓谷地域および冶金学的コンプレックススーパーファンドサイトから収集した。このスーパーファンドサイトは、鉛、カドミウム、亜鉛およびマンガンを含む高濃度の重金属を含有することで知られている。
収集した土壌試料のpHは5.48であると判定された。試料中の鉛、カドミウム、マンガンおよび亜鉛の濃度を決定し、以下の表3に示す。
滅菌した60mlのシリンジ本体を土壌カラムとして使用した。スコアパッド材を、各カラムの内底にフィットするようにカットして微粉の損失を最少化し、軟質ゴムチューブ(flexible rubber tubing)を、シリンジ本体の針の末端の上にかぶせ(slipped over)て、カラムの排出端をクランプで閉じた。石や植物性物質が比較的少ない30gの汚染された土壌を6つの試験カラムのそれぞれに加えた。
(実施例9)
試料の処理および濃縮
実施例7の土壌試料を、尿素分解性の常在性土壌バクテリアについて濃縮するように設計された10mlの滅菌濃縮溶液、または対照としての等体積の10mMのCaCl2を用いて、三連で処理した。第1の溶液を土壌中に混ぜ込み、土壌を確実に十分湿潤させた。333Mの尿素、0.5g/Lのコーンスティープリカーおよび50mMの酢酸ナトリウムを含む新しい滅菌濃縮溶液か、または10mMのCaCl2を含む対照溶液を、カラム中の排出された土壌へ、4日ごとか、または試験土壌カラム中のpHが24時間の期間で1pH単位より大きく増大している場合に添加した。24時間にわたってのpHの1.0ポイントの増大は、尿素加水分解の初期兆候である。バクテリアの集合体(consortium)がより顕著に尿素分解活性になってきたら、加水分解の速度は増大し、pHはより急速に増大する。
試料の処理および濃縮
実施例7の土壌試料を、尿素分解性の常在性土壌バクテリアについて濃縮するように設計された10mlの滅菌濃縮溶液、または対照としての等体積の10mMのCaCl2を用いて、三連で処理した。第1の溶液を土壌中に混ぜ込み、土壌を確実に十分湿潤させた。333Mの尿素、0.5g/Lのコーンスティープリカーおよび50mMの酢酸ナトリウムを含む新しい滅菌濃縮溶液か、または10mMのCaCl2を含む対照溶液を、カラム中の排出された土壌へ、4日ごとか、または試験土壌カラム中のpHが24時間の期間で1pH単位より大きく増大している場合に添加した。24時間にわたってのpHの1.0ポイントの増大は、尿素加水分解の初期兆候である。バクテリアの集合体(consortium)がより顕著に尿素分解活性になってきたら、加水分解の速度は増大し、pHはより急速に増大する。
濃縮液またはCaCl2溶液を置き換えるためにカラムが排出された場合、約1.8mlの濃縮溶液またはCaCl2(細孔流体)を各カラムから3回収集した。収集した細孔流体を遠心分離に3回かけ、0.5mlの滅菌した生理食塩水に懸濁して、顕微鏡分析のためにプランクトン様バクテリアをカラムから収集し、特性評価のためにバクテリアを収集した。200μlの溶液を連続希釈用にとっておき、以下で説明するようにしてプレートに蒔いた。
濃縮された試料の第1の濃縮の間、またはCaCl2だけで処理された対照カラムにおける任意の段階で、拡大下で、バクテリアは観察されなかった。少数のバクテリアが、第2の濃縮後に濃縮溶液を受け入れたカラムのそれぞれの流出物中で観察された。最初の2つの濃縮後に作製された希釈液からも、また、対照カラムのいずれかからもバクテリアの成長は観察されなかった。第3の濃縮後、濃縮処理を受けた土壌中のバクテリアの数は、単一の濃縮後、汚染されていない土壌中で先に観察されたバクテリアの数と類似しているようであった。全尿素分解性バクテリアの増大による可能性が最も高い、各濃縮での経時的なpHの増大によって示されるような、尿素加水分解の速度の予想された増大も認められた。
約20,000ppmのPbを含む濃縮された試料のpHは、15日間にわたって3つのパルス投入を受けた後、5.48から8.94へ緩やかに増大した。
最終濃縮後、全部で6つのカラム(3つの試験カラムおよび3つの対照カラム)を、終夜かけて排出させた。三連の試験土壌カラムを、最終pH7を有する、250mMの塩化カルシウム、333mMの尿素、100mMの酢酸ナトリウム、0.5g/Lのグルコース、および0.5g/Lのコーンスティープリカーを含む10mlの溶液で処理した。三連の対照カラムを、10mMのCaCl2、pH7だけで処理した。各試験土壌カラムに、3日間の間隔をおいて、その溶液またはCaCl2(対照)の合計3回の投入を施した。
(実施例10)
土壌の分析的試験および結果
実施例8の3つの処理されたカラムおよび3つの対照カラムを、以下のようにして浸出用に作製した。3つの複製物(処理されたものおよび対照)のそれぞれからの約10gの土壌を、3週間にわたる試料1つ当たり合計300mlの浸出溶液(10−2mol/LのHNO3でpH3に調整された10mMのCaCl2)、および10mlの酸性CaCl2で浸出させた。酸性CaCl2の最初のパルス投入の前に、土壌を110℃で48時間乾燥し、次いで、金属棒で破砕して浸出溶液を土壌に浸透させた。次いで、カラム中の土壌が溶液で完全に湿潤されるまで、土壌および酸溶液を撹拌することによって、酸性化したCaCl2を土壌に添加した。
土壌の分析的試験および結果
実施例8の3つの処理されたカラムおよび3つの対照カラムを、以下のようにして浸出用に作製した。3つの複製物(処理されたものおよび対照)のそれぞれからの約10gの土壌を、3週間にわたる試料1つ当たり合計300mlの浸出溶液(10−2mol/LのHNO3でpH3に調整された10mMのCaCl2)、および10mlの酸性CaCl2で浸出させた。酸性CaCl2の最初のパルス投入の前に、土壌を110℃で48時間乾燥し、次いで、金属棒で破砕して浸出溶液を土壌に浸透させた。次いで、カラム中の土壌が溶液で完全に湿潤されるまで、土壌および酸溶液を撹拌することによって、酸性化したCaCl2を土壌に添加した。
各カラムからの、濾過され酸性化された浸出液を、ICP−MSで分析して、未処理対照に対して、処理された土壌における酸洗浄の間に土壌から浸出した金属の濃度を決定した。結果は、処理土壌中に浸出した金属が、未処理土壌から浸出した金属と比較して減少していることを示している。処理されたカラムおよび未処理カラムについて、浸出した金属の範囲および平均値、および減少率%を表4に示す。
(実施例11)
X線回折試験
X線回折(XRD)スキャンを、Cu X線管およびソリッドステート(SiLI)ウエハー検出器を備えたSiemens D5000θ−θゴニオメーターXRDで実施した。スキャンは、40kVおよび30mAの管電力で実施した。スキャンパラメーター:0.02の刻み幅および2sの刻み時間で2〜80°の2θ範囲。試料中のカルサイトを特定するために使用した標準品は、PDF00−005−0586、合成形態の高純度カルサイトであった。104(hkl)カルサイトピークにわたる集中スキャン(focused scan)を20secの刻み時間を用いて実施した。
X線回折試験
X線回折(XRD)スキャンを、Cu X線管およびソリッドステート(SiLI)ウエハー検出器を備えたSiemens D5000θ−θゴニオメーターXRDで実施した。スキャンは、40kVおよび30mAの管電力で実施した。スキャンパラメーター:0.02の刻み幅および2sの刻み時間で2〜80°の2θ範囲。試料中のカルサイトを特定するために使用した標準品は、PDF00−005−0586、合成形態の高純度カルサイトであった。104(hkl)カルサイトピークにわたる集中スキャン(focused scan)を20secの刻み時間を用いて実施した。
XRDスキャンは、濃縮された土壌試料におけるカルサイトおよびPbCO3の存在を示した。処理された試料中でのカルサイトの存在は、X線回折(XRD)によって確認された。10mMのCaCl2単独で処理された対照試料においては、カルサイトは検出されなかった。結果は、沈殿したカルサイトまたは他の炭酸塩は土壌中のPb、Cd、MnおよびZnの溶解度を減少させ、沈殿した金属は、酸性の浸出溶液へ曝露させた後、溶解に対してより抵抗性があることを示している。
上記実施例は、尿素および栄養物での1つまたは複数のラウンドの濃縮を行うことにより尿素分解性バクテリアの成長を選択的に刺激し、選択的に刺激されたバクテリアに尿素を加水分解させてアンモニウムおよび炭酸イオンにし、この炭酸イオンが地質材料中の金属と同時に結合して金属炭酸塩を生成することによって、栄養物および尿素で濃縮する前にはバクテリアを検出できなかった重金属で汚染された地質材料において金属炭酸塩が生成することを示している。
上記で説明した本発明の種々の変更形態は、当業者に明らかである。そうした変更形態は、以下の特許請求の範囲内に含まれるものとする。
Claims (11)
- 汚染された地質材料中のカルシウム以外の金属炭酸塩の濃度を増大させるための方法であって、前記地質材料中で常在性のアルカリ性耐性および尿素分解性微生物の成長を特異的に促進させるステップであって、栄養物および尿素の供給源を、尿素を加水分解してアンモニアおよび炭酸塩にすることができる常在性微生物を含む地質材料に添加することを含むステップと、前記尿素分解性微生物に炭酸イオンを産生させ、さらに、前記炭酸イオンに前記地質材料中で金属炭酸塩を形成させるステップとを含む方法。
- 前記地質材料が、重金属で汚染された地質材料である、請求項1に記載の方法。
- 前記栄養物の供給源の添加を、尿素の添加と実質的に同時に実施する、請求項1に記載の方法。
- 前記栄養物供給源および前記尿素の1つまたは複数を、前記地質材料へ複数回添加する、請求項1に記載の方法。
- 外来性微生物を前記地質材料に添加しない、請求項1に記載の方法。
- 前記地質材料中で常在性のアルカリ性耐性および尿素分解性微生物の成長を特異的に促進させる前に、尿素分解性微生物が、前記地質材料から首尾よく培養されない、請求項1に記載の方法。
- 前記地質材料中で常在性のアルカリ性耐性および尿素分解性微生物の成長を促進させるステップと、前記尿素分解性微生物に炭酸イオンを産生させ、さらに、前記炭酸イオンに前記地質材料中で金属炭酸塩を形成させるステップとから本質的になる、請求項1に記載の方法。
- カルシウムが前記地質材料に添加される場合、添加されるカルシウムの量は、前記地質材料中で10mMまたはそれより高いカルシウムイオンの濃度をもたらす量より低い、請求項1に記載の方法。
- 前記カルシウムイオンの濃度が、前記地質材料中で5mM未満である、請求項8に記載の方法。
- 前記地質材料に添加されるカルシウムの濃度が5ppm未満である、請求項8に記載の方法。
- カルシウムが前記地質材料に添加されない、請求項8に記載の方法。
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