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例示的な1-メチル-インドール複素芳香環フッ化ケイ素アクセプタ18F標識するための例示的なプロセスを示す図である。 マイクロ流体デバイスでの、1-メチル-インドールSiFAの例示的な1ステップ18F標識化プロセスを示す図である。 チップ生成[18F]TBAF(フッ化テトラ-n-ブチルアンモニウム)を用いた例示的なベンゾチオフェンSiFAおよび例示的な1-メチル-インドール-SiFAのIEXにおけるRCCについての経時的な動態研究の結果を描いたグラフである。 いくつかの異なる複素芳香環フッ化ケイ素アクセプタのIEXにおけるRCCについての経時的な動態研究の結果を描いたグラフである。 親抗体の高選択的結合は維持するが迅速な血液クリアランスを示し、ポジトロンを放出するフッ素-18などの短寿命核種で標識するのに適するようにしたPSCA発現前立腺がんの特異的に改変したPSCA特異的抗体断片、つまりCys-二重特異性抗体(cDb)の、抗体断片ベースのイメージングを描く図である。
本発明は、生体分子を18F放射標識するのに有用な新規な複素芳香環フッ化ケイ素アクセプタの予期せぬ発見に関する。この新規種類の複素芳香環フッ化ケイ素アクセプタは、現在利用可能なフェニルSiFAの多くの面をその調製および薬物動態特性の点において著しく改善する。本明細書で示すように、複素芳香環フッ化ケイ素アクセプタの合成には、高自然発火性のリチウムまたはマグネシウムの試薬の使用を必要とせず、アリールの予備官能基化を必要とせず、産業上注目される量にまで潜在的に増やすことが可能であり、サスティナブルケミストリーという現在の目的に一致するより安くより環境にやさしい基質を使用する。SiFAに変換することが可能な多様な利用可能な複素芳香環化合物は、異なる電子構造、極性、および誘導体化のためのフリー部位、つまり現在利用可能なフェニルSiFAが有さない利点を有するSiFAの開発を可能にする。一実施形態では、含まれる芳香族複素環は、インドール、7-アザインドール、ベンゾチオフェン、フラン、ピロール、ピラゾール、イミダゾール、およびピリジンの誘導体である。
一実施形態では、本発明は、複素芳香環フッ化ケイ素アクセプタを提供する。一実施形態では、本発明は、SiFAに由来する18F標識化化合物を提供する。
説明
本発明は、生体分子の18F放射標識に有用な新規な複素芳香環フッ化ケイ素アクセプタの予期せぬ発見に関する。この新規種類の複素芳香環フッ化ケイ素アクセプタは、現在利用可能なフェニルSiFAの多くの面を調製および薬物動態特性の点において著しく改善する。SiFAに変換することが可能な、多様で利用可能な複素芳香環化合物は、異なる電子構造、極性、および誘導体化のためのフリー部位、つまり現在利用可能なフェニルSiFAが有さない利点を有するSiFAの開発を可能にする。表1において、例示的な化合物の、現在利用可能なSiFAに対する予期せぬ改善点のいくつかに光を当てる。
表2および3において、本発明の複素芳香環フッ化ケイ素アクセプタの例示的な実施形態に光を当てる(名称は対応する複素芳香環を示し、置換部位は、限定されるわけではないが、リンカーおよび/または任意の他の補助基用の潜在的な結合部位を示す)。
一実施形態において、本発明は、複素芳香環フッ化ケイ素アクセプタ合成方法を提供する。一実施形態では、SiFAの前駆体は、芳香族複素環におけるC−H結合のシリル化のための触媒としてカリウムtert-ブトキシドを用いる方法論により合成的に入手可能であり、該方法論は、Toutov et al., Nature, 2015, 518:80-84に記載されており、これは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
一実施形態では、本発明は、同位体交換によりSiFAを18F放射標識するための方法を提供する。本明細書に記載の新規種類の複素芳香環フッ化ケイ素アクセプタは、種々のプラットフォームにおいてPET同位体18Fで標識することが可能である。一実施形態では、同位体交換を、市販の放射性シンセサイザ(ELYXIS, Sofie Biosciences)、自社開発したマイクロ流体Teflon(登録商標)コーティングチップ、および密封ガラスバイアル内の手動手順を含む種々のプラットフォームにおいて実行する。
本発明のキット
本発明は、複素芳香環フッ化ケイ素アクセプタ18F-標識するための種々のキットを包含し、該キットは、複素芳香環フッ化ケイ素アクセプタ18F-標識試薬、および本発明の方法を実行するためのキットの使用について記載した指示資料を含む。これらの指示は、本明細書で提供する方法および例を簡潔に具体化する。モデルキットについて以下に記載するが、他の有用なキットの内容も、本開示に照らせば当業者には明らかであろう。これらのキットは、それぞれ本発明内で考察される。キットは、本発明の各実施形態を想定している。
本キットの複素芳香環フッ化ケイ素アクセプタは、本明細書の他で開示する要素を基本的には含む。複素芳香環フッ化ケイ素アクセプタは、任意選択的に置換される単環式または二環式のヘテロアリール環、リンカー、化学結合または生体共役反応が可能な部分、電荷を任意選択的に含有し得る極性補助物を含む部分、および疾患を標的にする分子または生体分子を含む部分を含むことが可能である。18F-標識試薬は、サイクロトロン由来の[18F]F-を含み得る。
* TBACO3およびACNの存在下で、[18F]F-/[18O]H2Oを共沸乾燥させることにより、チップ上に得た。
例4:動態研究
種々の異なる複素芳香環フッ化ケイ素アクセプタのIEXにおける経時的RCCを求めた(図3および4)。[18F]F-の取り込み速度の著しい多様性は、化合物の電子および構造パラメータにおける違いを証明する。
例5:さらなる官能基化のための複素芳香環フッ化ケイ素アクセプタ
TCO-SiFAは、例えば、PSCA発現前立腺がんの抗体断片ベースのイメージングに用いられる(図5)。親抗体の高選択的結合は維持するが迅速な血液クリアランスを示す改変されたPSCA特異的抗体断片、つまりCys-二重特異性抗体(cDb)は、ポジトロンを放出するフッ素-18などの短寿命核種で標識するのに適しており、これは、cisDb-テトラジン誘導体のTCO-複素芳香環フッ化ケイ素アクセプタへのクリック化学結合により達成される。

Claims (15)

  1. 下記式1:
    式1
    (式1中、
    Fは、19F又は 18Fであり
    A1は、任意選択的に〜4個のRa基で置換される単環式または二環式のヘテロアリール環であり;
    Raは、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、CN、NO2、ORc、OC(=O)Rc、OC(=O)ORc、OC(=O)NRcRd、CRcRd、CORc、C(=O)Rc、C(=O)NRcRd、C(=O)ORc、NRcRd、NRcC(=O)Rd、NRcC(=O)ORd、NRcC(=O)NRdRe、NRcS(=O)2Rd、NRcS(=O)2NRdRe、SRc、S(=O)Rc、S(=O)2Rc、およびS(=O)2NRcRd、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、およびヘテロシクロアルキルアルキルからなる群より選択され、前記C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、およびヘテロシクロアルキルアルキルは、それぞれ任意選択的にF、Cl、Br、I、CN、NO2、ORc、OC(=O)Rc、OC(=O)ORc、OC(=O)NRcRd、CRcRd、CORc、C(=O)Rc、C(=O)NRcRd、C(=O)ORc、NRcRd、NRcC(=O)Rd、NRcC(=O)ORd、NRcC(=O)NRdRe、NRcS(=O)2Rd、NRcS(=O)2NRdRe、SRc、S(=O)Rc、S(=O)2Rc、およびS(=O)2NRcRdから独立して選択される1個、2個、3個、4個、または5個の置換基により置換され、または、独立したRa基は、任意選択的に結合して追加の環を形成することが可能であり;
    Rc、Rd、およびReは、それぞれ独立して、H、ならびに任意選択的に置換されるC1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、およびヘテロシクロアルキルアルキルからなる群より選択され、Rc、Rd、またはReのいずれかは、任意選択的に結合して追加の環を形成することが可能であり;
    R1およびR2は、それぞれ独立してアルキル基であり、
    但し、A 1 がフラニルである場合、該フラニルは置換されている)の化合物。
  2. A1は、任意選択的に置換されるインドル、任意選択的に置換される7-アザインドル、任意選択的に置換されるベンゾチオフェニル任意選択的に置換されるフラニル任意選択的に置換されるピロル、任意選択的に置換されるピラゾル、任意選択的に置換されるイミダゾル、および任意選択的に置換されるピリジニルからなる群より選択される、及び/又は
    R 1 およびR 2 は、tert-ブチル基である、請求項1に記載の化合物。
  3. 以下の群:
    より選択される、請求項1に記載の化合物。
  4. 以下の群:
    より選択される、請求項1に記載の化合物。
  5. 下記式2:
    式2
    (式2中、
    Fは、19F又は 18Fであり
    A1は、任意選択的に〜4個のRa基で置換される単環式または二環式のヘテロアリール環であり;
    A2は、リンカーであり;
    A3は、化学的結合または生体共役反応が可能な部分であり;
    A4は、任意選択的に電荷を含有る極性補助物を含む部分であり;
    Raは、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、CN、NO2、ORc、OC(=O)Rc、OC(=O)ORc、OC(=O)NRcRd、CRcRd、CORc、C(=O)Rc、C(=O)NRcRd、C(=O)ORc、NRcRd、NRcC(=O)Rd、NRcC(=O)ORd、NRcC(=O)NRdRe、NRcS(=O)2Rd、NRcS(=O)2NRdRe、SRc、S(=O)Rc、S(=O)2Rc、およびS(=O)2NRcRd、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、およびヘテロシクロアルキルアルキルからなる群より選択され、前記C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、およびヘテロシクロアルキルアルキルは、それぞれ任意選択的にF、Cl、Br、I、CN、NO2、ORc、OC(=O)Rc、OC(=O)ORc、OC(=O)NRcRd、CRcRd、CORc、C(=O)Rc、C(=O)NRcRd、C(=O)ORc、NRcRd、NRcC(=O)Rd、NRcC(=O)ORd、NRcC(=O)NRdRe、NRcS(=O)2Rd、NRcS(=O)2NRdRe、SRc、S(=O)Rc、S(=O)2Rc、およびS(=O)2NRcRdから独立して選択される1個、2個、3個、4個、または5個の置換基により置換され、または、独立したRa基は、任意選択的に結合して追加の環を形成することが可能であり;
    Rc、Rd、およびReは、それぞれ独立して、H、ならびに任意選択的に置換されるC1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、およびヘテロシクロアルキルアルキルからなる群より選択され、Rc、Rd、またはReのいずれかは、任意選択的に結合して追加の環を形成することが可能であり;
    R1およびR2は、それぞれ独立してアルキル基である)の化合物。
  6. A1は、任意選択的に置換されるインドル、任意選択的に置換される7-アザインドル、任意選択的に置換されるベンゾチオフェニル任意選択的に置換されるフラニル任意選択的に置換されるピロル、任意選択的に置換されるピラゾル、任意選択的に置換されるイミダゾル、および任意選択的に置換されるピリジニルからなる群より選択される、及び/又は
    R 1 およびR 2 は、tert-ブチル基である、請求項5に記載の化合物。
  7. A2は、非置換アルキル、非置換ポリエチレングリコール(PEG)、および二置換トリアゾールのうち少なくとも1つを含む、又は
    A 3 は、N-ヒドロキシスクシンイミド(NHS)エステルおよびマレイミドからなる群より選択される、請求項5に記載の化合物。
  8. 式2の化合物は、下記式3:
    式3
    (式3中、
    mおよびnは、それぞれ独立して、0、1、2、3、4、5、および6からなる群より選択される整数であり、好ましくは、m=2かつn=3である)の化合物である、請求項5に記載の化合物。
  9. 下記式4:
    式4
    (式4中、
    Fは、19F又は 18Fであり
    A1は、任意選択的に〜4個のRa基で置換される単環式または二環式のヘテロアリール環であり;
    A2は、リンカーであり;
    A3は、化学的結合または生体共役反応が可能な部分であり;
    A4は、任意選択的に電荷を含有る極性補助物を含む部分であり;
    A5は、疾患を標的にする分子または生体分子を含む部分であり;
    Raは、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、CN、NO2、ORc、OC(=O)Rc、OC(=O)ORc、OC(=O)NRcRd、CRcRd、CORc、C(=O)Rc、C(=O)NRcRd、C(=O)ORc、NRcRd、NRcC(=O)Rd、NRcC(=O)ORd、NRcC(=O)NRdRe、NRcS(=O)2Rd、NRcS(=O)2NRdRe、SRc、S(=O)Rc、S(=O)2Rc、およびS(=O)2NRcRd、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、およびヘテロシクロアルキルアルキルからなる群より選択され、前記C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、およびヘテロシクロアルキルアルキルは、それぞれ任意選択的にF、Cl、Br、I、CN、NO2、ORc、OC(=O)Rc、OC(=O)ORc、OC(=O)NRcRd、CRcRd、CORc、C(=O)Rc、C(=O)NRcRd、C(=O)ORc、NRcRd、NRcC(=O)Rd、NRcC(=O)ORd、NRcC(=O)NRdRe、NRcS(=O)2Rd、NRcS(=O)2NRdRe、SRc、S(=O)Rc、S(=O)2Rc、およびS(=O)2NRcRdから独立して選択される1個、2個、3個、4個、または5個の置換基により置換され、または、独立したRa基は、任意選択的に結合して追加の環を形成することが可能であり;
    Rc、Rd、およびReは、それぞれ独立して、H、ならびに任意選択的に置換されるC1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、およびヘテロシクロアルキルアルキルからなる群より選択され、Rc、Rd、またはReのいずれかは、任意選択的に結合して追加の環を形成することが可能であり;
    R1およびR2は、それぞれ独立してアルキル基である)の化合物。
  10. A1は、任意選択的に置換されるインドル、任意選択的に置換される7-アザインドル、任意選択的に置換されるベンゾチオフェニル任意選択的に置換されるフラニル任意選択的に置換されるピロル、任意選択的に置換されるピラゾル、任意選択的に置換されるイミダゾル、および任意選択的に置換されるピリジニルからなる群より選択される、及び/又は
    R 1 およびR 2 は、tert-ブチル基である、請求項9に記載の化合物。
  11. A2は、非置換アルキル、非置換ポリエチレングリコール(PEG)、または二置換トリアゾールのうち少なくとも1つを含む、又は
    A 3 は、NHSエステル、マレイミド、アミド、およびマレイミド−チオール付加物からなる群より選択される、請求項9に記載の化合物。
  12. PETスキャンにより生物学的標的をイメージングする方法であって、
    前記標的に、Fが18Fである請求項1の化合物と、前記標的用リガンドと、を含むイメージング剤を導入するステップを含む、方法。
  13. 前記リガンドはペプチド、タンパク質、酵素、抗体、および小分子からなる群より選択される、請求項12に記載の方法。
  14. 前記イメージング剤は、前記リガンドと前記化合物の部位選択的化学的結合によって得られ、好ましくは、前記リガンドの結合は、チオール基を介して生じ、任意選択的に、前記化合物の結合は、N-ヒドロキシスクシンイミド(NHS)エステル、マレイミド、またはクリックケミストリー付加物を介して生じる、請求項12に記載の方法。
  15. Fが19Fである請求項1、5、8又は9の化合物と、18F同位体交換試薬と、使用するための取扱説明書と、を含む、請求項1、5、6又は9のいずれかの化合物を18F標識するためのキット。
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