JP2018518023A - カーボンナノチューブ電界エミッタを用いて調整可能な電磁波を発生させるためのシステム及び方法 - Google Patents

カーボンナノチューブ電界エミッタを用いて調整可能な電磁波を発生させるためのシステム及び方法 Download PDF

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Abstract

本発明の実施形態によるシステム及び方法は、カーボンナノチューブ電界エミッタを用いて調整可能な電磁波を発生させるものである。一実施形態では、CNT照射器は、少なくとも1つのCNTカソードと、複数のアノード領域とを含み、少なくとも1つのCNTカソードは、基板に接合する複数のカーボンナノチューブを含み、複数のアノード領域は、各アノード領域が、電子を同じく受領した応答として、少なくとも1つのカソードから離れる方向に全く異なるクラスの光子を放出するように構成されており、複数のアノード領域の各々は、少なくとも1つのCNTカソードの少なくとも1つから放出された電子を受領するように操作可能であり、少なくとも1つのCNTカソードの各々及び複数のアノード領域は、真空容器内に配置される。
【選択図】図7B

Description

[連邦資金提供についての記述]
本明細書に開示された発明は、NASAとの契約NNN12AA01Cに基づく研究の成果であり、契約者が権原を保有することを選択した一般法96−517(米国特許法第202条)の規定の適用を受けるものである。
[技術分野]
本発明は一般に、カーボンナノチューブ電界エミッタを用いて調整可能な電磁波を発生させることに関する。
X線コンピュータ断層撮影法(X線CT)は、一般に、対象物にX線を照射して、スキャンされた対象物の3次元表現を生成する非破壊検査技術を指す。典型的には、対象物にX線を照射して、応答(例えば、後方散乱や対象物透過)を検出し、特徴付けを行い、その結果を用いて対象物の構造を分析することである。
本発明の実施形態によるシステム及び方法は、カーボンナノチューブ電界エミッタを用いて調整可能な電磁波を発生させるものである。一実施形態では、CNT照射器は、少なくとも1つのCNTカソードと、複数のアノード領域とを含み、前記少なくとも1つのCNTカソードは、基板に接合する複数のカーボンナノチューブを含み、前記複数のアノード領域は、各アノード領域が、電子を同じく受領した応答として、前記少なくとも1つのカソードから離れる方向に全く異なるクラスの光子を放出するように構成されており、前記複数のアノード領域の各々は、前記少なくとも1つのCNTカソードの少なくとも1つから放出された電子を受領するように操作可能であり、前記少なくとも1つのCNTカソードの各々及び前記複数のアノード領域は、真空容器内に配置される。
他の実施形態では、前記複数のアノード領域の少なくとも1つは、銅、コバルト、モリブデン、タングステン、パラジウム、タンタル、白金及び金のうちの一種を含む。
他の実施形態では、前記複数のアノード領域の各々は、電子を同じく受領した応答として、前記少なくとも1つのカソードから離れる方向に、前記電磁スペクトルの前記X線部分に対応する全く異なるクラスの光子を放出するように構成されている。
他の実施形態では、前記全く異なるクラスの光子の各々は、前記それぞれの特性Kα線による測定において明確な差異を示すものである。
他の実施形態では、前記複数のカーボンナノチューブは、直径が約1μm〜約2μmであり約5μmの距離を置いて配されたカーボンナノチューブの束の形態である。
他の実施形態では、前記複数のアノード領域は、連続したアノードを画定する。
他の実施形態では、前記連続したアノードは、前記複数のアノード領域の各々を前記少なくとも1つのCNTカソードの少なくとも1つの視線方向(the line of sight)の範囲内に配置し得るように回転可能である。
他の実施形態では、前記複数のアノード領域は、連続した環状アノードを画定する。
他の実施形態では、前記複数のアノード領域は、前記連続した環状アノード内に四分円を画定する。
他の実施形態では、前記複数のアノード領域は、ピラミッド形状を画定する。
他の実施形態では、CNT照射器は、前記少なくとも1つのCNTカソードの少なくとも1つから放出された電子を加速するように構成される第1ゲート電極と、前記複数のアノード領域の少なくとも1つに対して、前記少なくとも1つのCNTカソードの少なくとも1つから放出された電子を集束するように構成される第2ゲート電極とを更に含む。
他の実施形態では、CNT照射器は、前記少なくとも1つのCNTカソードの少なくとも1つから放出された電子を、第1モードにおいて前記複数のアノード領域のうちから選んだ1つに向かって誘導し、第2モードにおいて前記複数のアノード領域のうちから選んだ別の1つに向かって誘導するように操作可能なビームステアリング装置を更に含む。
他の実施形態では、前記ビームステアリング装置は、集束コイルの形態である。
他の実施形態では、前記少なくとも1つのCNTカソードは、少なくとも2つのCNTカソードである。
他の実施形態では、前記CNTカソードの各々は、独立して操作可能であり、第2のCNTカソードが電子を放出していない間に第1のCNTカソードが電子を放出するように操作可能である。
他の実施形態では、少なくとも2つのCNTカソードの各々は、前記複数のアノード領域のそれぞれ異なる領域に向かって同時に電子を放出するように操作可能である。
他の実施形態では、前記アノード領域は、少なくとも2つのアノード領域の各々が前記電子を受領した応答として同じ一般方向(general direction)に全く異なるクラスの光子を放出できるように、構成されている。
他の実施形態では、少なくとも1つのアノード領域は、全く異なるクラスの光子を放出して電磁波を前記真空容器の外側で平面的に360°伝播させるように操作可能である。
他の実施形態では、CNT照射器は、少なくとも1つのCNTカソードと、合金を含むことによって、前記電子を受領した応答としてマルチスペクトル出力を生成するように構成される少なくとも1つのアノード領域とを含み、前記少なくとも1つのCNTカソードが、基板に接合する複数のカーボンナノチューブを含み、前記少なくとも1つのアノード領域の少なくとも1つが、前記少なくとも1つのCNTカソードの少なくとも1つから放出された電子を受領するように操作可能であり、前記少なくとも1つのCNTカソード及び前記少なくとも1つのアノード領域が、真空容器内に配置される。
他の実施形態では、前記少なくとも1つのアノード領域は、それぞれの特性Kα線によって確定された前記電磁スペクトルの前記X線部分に対応する全く異なるクラスの光子を放出するように操作可能である。
本発明の一部の実施形態による、地層に対する断層撮影を示す図である。 本発明の一部の実施形態による、調整可能なCNT照射器及びその操作を示す図である。 本発明の一部の実施形態に従って実施可能なカーボンナノチューブ構成を示す図である。 本発明の一部の実施形態に従って実施可能なカーボンナノチューブに対応するデータを示す図である。 本発明の一部の実施形態に従って達成できる典型的なX線源スペクトルを示す図である。 本発明の一部の実施形態に従って達成できるタングステンアノード領域の模擬X線源スペクトルを示す図である。 本発明の一部の実施形態に従って達成できるタングステンアノード領域の模擬X線源スペクトルを示す図である。 本発明の一部の実施形態に従って達成できるタングステンアノード領域の模擬X線源スペクトルを示す図である。 本発明の一部の実施形態による、異なる放出スペクトルによって特徴付けられる異なるアノード領域を有する回転可能なアノードを含む、調整可能なCNT照射器を示す図である。 本発明の一部の実施形態による、異なる放出スペクトルによって特徴付けられる異なるアノード領域を有する回転可能なアノードを含む、調整可能なCNT照射器を示す図である。 本発明の一部の実施形態による、放出された電子を異なる放出スペクトルによって特徴付けられるアノードの領域に誘導し得る集束コイルを含む、調整可能なCNT照射器を示す図である。 本発明の一部の実施形態による、放出された電子を異なる放出スペクトルによって特徴付けられるアノードの領域に誘導し得る集束コイルを含む、調整可能なCNT照射器を示す図である。 本発明の一部の実施形態による、円錐形を画定するアノード領域を含む、調整可能なCNT照射器を示す図である。 本発明の一部の実施形態による、複数のカソードを含む、調整可能なCNT照射器を示す図である。 本発明の一部の実施形態による、個別制御可能なカソードが組み込まれる、調整可能なCNT照射器を示す図である。 本発明の一部の実施形態による、同一方向に全く異なる電磁波を同時に放出するように操作できる、調整可能なCNT照射器を示す図である。 本発明の実施形態に従って実現可能な全く異なるスペクトルの例を示す図である。 本発明の実施形態に従って実現可能な全く異なるスペクトルの例を示す図である。 本発明の実施形態に従って実現可能な全く異なるスペクトルの例を示す図である。 本発明の実施形態に従って実現可能な全く異なるスペクトルの例を示す図である。
ここで、図面を参照すると、カーボンナノチューブ電界エミッタを用いて調整可能な電磁波を発生させるためのシステム及び方法が例示されている。理解されるように、X線CT技術は広範な用途を有するものである。かかる技術は、例えば、医療画像処理、非破壊材料分析、及びリバースエンジニアリングにおいて使用することができる。重要なのは、これらの技術が地質探査や発掘(地球外惑星地下地層解析を含む)のためにも使用し得ることである。かかる地質調査情報は、石油やガス産業において特に役立てることができる。実際、「掘削中検層」という従来の認識は、地球を掘り進めながら(例えば、油井を作ること)それぞれの地層情報を取得して参照するものである。かかる地層情報の例としては、地層密度、孔隙率、透水性、及び周囲地層の低解像度間接画像が挙げられる。いくつかの例では、それぞれの地層に関する高解像度情報を提供するために、組成分析を実行する時にセシウム137が使用されている。具体的に、セシウム137はガンマ線を放出することができ、それによって組成分析を行う。しかしながら、セシウム137が放射性であるというあまり望ましくない特性は、セシウム137の現実の実用性を制限する可能性がある。多くの例では、放射性成分に頼らずに断層撮影や他の構造解析を実施し得ることが望ましい。
カーボンナノチューブ(CNT)は、多くの優れた特性を持っており、様々な用途に魅力的なものである。一例として、CNTは、引張強さで測定した場合は、強度の最も高い材料の一つであり、弾性率で測定した場合は、剛性の最も高い材料の一つである。また、CNTは、顕著な「電界放出」特性を有することが分かっており、低電界強度で多くの電流を放出することができる(例えば、従来の構成で測定されたように、単一のナノチューブから、1〜3V/μmの印加電界で約0.1mAの放出電流が得られる)。背景として、電界電子放出は一般に、電界の影響を受けて電子を放出することをいう。例えば、電界の影響を受けて、固体表面から真空へ電子を放出することをいう。電界電子放出は、顕微鏡検査、分光法、ディスプレイ技術など多くの用途で使用されている。いずれにしても、特に高電流密度(例えば、CM当たり数百〜数千アンペア)と軽量パッケージ(高周波真空管源)が必要とされる応用において、CNTは冷カソード電界放出源としての実用性を呈示している。
実際、米国特許出願第11/137,725号(米国特許第7,834,530号として公開、以下、「530号特許」という)において、Manoharaらは、良好な性能特性を有する高密度カーボンナノチューブ電界エミッタの具体的な構成を開示している。例えば、Manoharaらは、基板上に配された複数のCNTの束を有する電界エミッタを開示しており、ここで、束の直径は約1μm〜約2μmであり、CNTの束は互いに約5μmの距離を置いて配され、非常に効果的な性能特性を呈示する。530号特許の内容全体、特に上述の構成に関する部分は、参照により本明細書中に取り込むものとする。
しかしながら、CNT電界エミッタが提案されており且つ開発されているにもかかわらず、多くの例では、これらの電界エミッタにはいくつかの欠陥がある。例えば、多くの先例では、CNTは、その下の基板に十分結合されていなかった。一例として、多くの場合、電界エミッタを操作中電界に曝すと、少なくとも一部のカーボンナノチューブが電界によって基板から分離される。いくつかの例では、CNTをその下の基板から分離するには、20kPa〜60kPa程度の軽い圧力で足りることが分かっている。したがって、これらの電界エミッタの基板表面を綿棒で軽く擦るだけで、CNTを基板から除去するには十分である。このような脆さは問題となり得る。例えば、電界エミッタの電界放出性能は、分離されたCNTの数によって低下する可能性がある。さらに、分離されたCNTは、関連回路を短絡させる可能性がある。要するに、CNTとこれらのCNT電界エミッタの関連基板との間の弱い結合は、過酷な操作条件に耐え得る強固な電界エミッタとしての使用可能性を損なう可能性がある。この問題を解決するために、米国特許出願第14/081,932号(米国特許第9,064,667号として公開、以下、「667号特許」という)において、Manoharaらは、CNTをそれぞれの下の基板により良好に付着させるための特定の方法を開示している。例えば、667号特許には、基板を加熱して軟化させて、それによって複数のCNTの少なくとも一部が軟化した基板で包囲されるようにすることを開示している。667号特許の開示内容全体、特に複数のCNTの少なくとも一部が基板で包囲されるようにする方法は、参照により本明細書中に取り込むものとする。
これを背景にして、本発明の多くの実施形態では、CNT電界エミッタを利用することによって、放射線撮影の実施に使用され得るものを含む調整可能な電磁波を生成させる。多くの実施形態では、CNT電界エミッタが選択可能な金属アノード領域と共に提供され、選択されたアノード領域に向かって電子を放出することによって電磁波を発生させることができる。重要なのは、CNT電界放出を引き起こすために印加される電位差を調節し、電子を特定の金属アノード領域に向かって放出させることにより、所望の周波数範囲(例えば、X線)、強度及び特性値の電磁波を達成できることである。理解されるように、かかる「照射器」は、検出装置と共に使用すると、放射線撮影を達成することができる。それによって、汎用性のある非放射性照射器を達成することができる。以下、CNT放射線撮影技術について詳述する。
(CNT放射線撮影)
本発明の多くの実施形態では、CNT電界エミッタを含む照射器が提供される。かかる「CNT照射器」は、放射線撮影において実施される。本明細書において、「照射器」は、電磁波を放射できるものを含み、一般に電磁エネルギーの発生源を指すものと理解されたい。説明の便宜上、図1は、本発明の一部の実施形態によるCNT照射器を用いて、地層分析用の断層撮影装置を実施することを模式的に示している。具体的には、図1は、2つの検出装置112と共にCNT照射器104を含む断層撮影装置102を示している。図1において、断層撮影装置102は、パイプ106内に配されて、隣接する地層110を分析するために使用され、セメント構造108は、パイプ108を地層から分離する。ここで、断層撮影装置102の一般的な機能としては、CNT照射器を用いて、分析する地層の方向に特定のエネルギー及び強度範囲によって特徴付けられる電磁波(本例ではX線114)を放射することである。放射線撮影の原理に従って、X線114は様々な固体構造(例えば、パイプ106、セメント構造108、及び地層110)と相互作用し、「後方散乱」116を生成することができる。ここの後方散乱116とは、入射したX線放射に対する応答して対象物から反射される放射線のことをいう。この後方散乱116は、検出装置112によって検出され、地層110の構造に関する情報を分析して推測することができる。地層110を分析する場合におけるCNT照射器104の使用について説明したが、当然のことながら、CNT照射器は、本発明の実施形態に従って任意の適切な場合で実施することができる。上述したように、断層撮影技術は、様々な用途(例えば、医療画像処理、非破壊材料分析、及び/又はリバースエンジニアリング)において実施することができる。したがって、本発明の多くの実施形態によるCNT照射器は、これらの適切な用途で使用することができる。
図2は、本発明の多くの実施形態によるCNT照射器の一般的な構造及び一般に理解される動作機構を示している。具体的には、CNT照射器202はCNTカソード204と複数のアノード領域206とを含み、それらの両方は真空チャンバ208内に配されており、真空チャンバ208は、電磁波210を放出し得る窓210を含むことが示されている。複数のアノード領域の各々は、電子の受領に対して異なる応答をするように構成される。例えば、アノード領域の各々は、電子を受領すると、応答として全く異なる電磁スペクトルを生成することができる。電位差に対する応答として、CNTカソード204(CNT電界エミッタとして理解されてもよい)は、それぞれのアノード領域206に向かって電子212を放出する。次に、それぞれのアノード領域206は、電子の衝撃に反応して、特徴的な波長、周波数、エネルギー及び強度を有する光子214を反射する。重要なのは、電界放出を引き起こすために使用される電位差、及び電子の衝撃に応答して光子を放出するアノード材料を調節することによって、上述した特徴的な波長、周波数、エネルギー及び強度を調整できることである。すなわち、発生源スペクトルは調整可能である。理解されるように、この調整可能性は、断層撮影を有利に改善することができる。例えば、発生源スペクトルを調整して対象物のより深い位置まで透過させることによって、より深い位置に関する分析などを行うことができる。
図2は、本発明の実施形態による照射器の一般的な動作を更に示している。具体的には、図2は、照射器が、カーボンナノチューブ電界エミッタ204(カソードとして作用するもの)と、それに対応する複数のアノード領域206とを含むことを示している。なお、カーボンナノチューブ電界エミッタ204及びアノード領域206は、単一の真空空間内に配されている。電位差の印加によって、電子212は、カーボンナノチューブカソード204からそれぞれのアノード領域206に向かって放出し、それぞれのアノード領域206は、電子を受領すると、光子214をアノード領域から放出する。適切な電位差及び適切な対象アノード領域を使用することにより、光子は、X線などの所望の電磁放射に対応するように制御することができる。なお、例示の実施形態では、電磁放射線を通過させて所望の対象物に照射させる窓210が含まれている。
重要なのは、本発明の実施形態に従って任意の適切なCNT電界エミッタを実施できることである。例えば、530号特許及び/又は667号特許に記載されたCNT電界エミッタのいずれも、本発明の実施形態に従って実施することができる。よって、一例を挙げると、図3Aは、本発明の一部の実施形態によるカーボンナノチューブ電界エミッタを形成するために使用し得るカーボンナノチューブ構成のSEM画像を示している。具体的には、図示の構成は、直径が約100μmであり、約1μm〜約2μm直径のカーボンナノチューブの束を含む。また、示された構成において、カーボンナノチューブの束は、約5μmの間隔を置いて配されており、約10μm〜約20μmの高さを有するものである。試験により、記載の構成は、約10A/cm〜約15A/cmの範囲の電流密度を提供し得ることが確認された。図3Bは、CNTカソードが達成できる性能特性を示しており、それによってCNTカソードの実用性を実証するものである。
図4は、本発明の一部の実施形態に従って得られる典型的なX線源スペクトルを示している。具体的には、スペクトル402は、制動放射領域404と第1特性Kα線406と第2特性Kβ線408とを含むことが示されている。放射線撮影における多くの場合、重要なのは特性Kα線及び特性Kβ線である。一例として、Kα及びKβは、X線の透過性に影響を与えることができる。したがって、本発明の多くの実施形態では、X線スペクトルを調整することによってKα及びKβの特性を調整する。前述したように、放出電磁スペクトルは、電界放出において使用される電位差、及び電子を吸収し光子を放出する特定のアノード材料によって決まるものである。
したがって、アノード領域206は、本発明の実施形態による材料のいずれの適切な組み合わせを含有することができる。多くの実施形態では、電子が「向けられる」アノード材料は選択可能であり、それによって対応する電磁スペクトルを調整することができる。一例を挙げると、多くの実施形態において、アノードは、別個の異なる放出スペクトルに関連する別個の異なる元素からなる部分を含み、CNTカソード及びアノードの配向は、電子を別個元素のうち所望のものに向かって放出し得るように調整することができる。例えば、アノード領域がX線スペクトル放出に対応する場合、別個の異なる放出スペクトルは、別個の異なる特性Kα線によって特徴付けられ得る。別個の異なる元素が別個の異なる放出スペクトルに関連するため、CNTカソードをそれぞれの所望の元素に「向かせる」ことによって、照射器を調整することができる。
以下の表1は、本発明の実施形態に従って実施可能な様々な金属アノード領域のX線源スペクトルプロットに関するデータを列挙している。
具体的には、表1は、様々な材料からなるアノードに関連するKαレベル、及び該Kαレベルが得られる印加電位差を列挙している。
図5A〜図5Cは、タングステンアノードの模擬スペクトルプロットを示し、アノードに必要なエネルギーを供給すると所望のKα線がどのように現れるかを図示している。具体的には、図5Aは、40kVの印加電位差に対応するタングステンアノードの模擬X線源スペクトルを示している。なお、ここではKα線は確認できない。図5Bは、80kVの印加電位差に対応するタングステンアノードの模擬X線源スペクトルを示している。このプロットでは、特性Kα線502が現れ始めている。図5Cは、120kVの印加電位差に対応するタングステンアノードの模擬X線源スペクトルを示している。このプロットでは、特性Kα線504がはっきり現れている。一般に、特定の金属アノード領域及び印加電位差を変化させることによって、得られる電磁発生源スペクトルを制御することができる。理解されるように、このレベルの制御は、断層撮影などのために有益に使用することができる。さらに、上記では断層撮影の文脈で説明をしてきたが、これと同一の技術を使用して元素組成情報を取得することもできる。このことは特に、前述した調整可能性により達成され得る。
調整可能な電磁波を放射し得るCNT照射器は、上記に限らず実施することができる。以下、かかる照射器の様々な構造について説明する。
(調整可能なCNT照射器の構造)
本発明の多くの実施形態では、調整可能なCNT照射器が提供される。上述の説明から理解されるように、かかる照射器は、断層撮影及び/又は元素組成分析のために実施することができる。重要なのは、これらの調整可能なCNT照射器は、本発明の実施形態による様々な構成のうち任意なもので実施できることである。多くの実施形態では、照射器は、CNTカソードと、すべて真空密閉容器内に配置された複数のアノード領域とを含む。前述したように、電界放出を引き起こすために印加される電位差、及び電子が向けられるアノード領域を調節することによって、放出スペクトルを制御することができる。多くの実施形態では、照射器は、照射器の動作を強化し得るゲートを更に含む。
複数のアノード領域は、本発明の実施形態による様々な方法のいずれかで実現することができる。例えば、本発明の多くの実施形態では、アノード領域は互いに連続しており、各アノード領域は別個の異なる放出スペクトルによって特徴付けられる。照射器は、CNTカソードから放出された電子を所望のアノード領域の1つに向けられるように構成される。これによって、得られる放出スペクトルを制御できる。これは、本発明の実施形態による様々な構成のうち任意のものを使って達成できることである。例えば、いくつかの実施形態では、アノード領域は連続して円形面を画定し、各アノード領域は円形面内において四分円などの異なる表面積を画定する。さらに、「円形面」は、各四分円を放射電子の視線方向の範囲内に配置し得るように回転可能である。
図6A及び図6Bは、回転可能な円形面内に四分円を画定する複数のアノード領域を含む照射器を示している。ここで、各アノード領域は、異なる元素を含むため、異なる放出スペクトルによって特徴付けられる。具体的には、図6Aは、組み立てられた状態の照射器602を示している。図6Bは、照射器602の分解図である。照射器602は、CNTカソード612と、第1ゲート608と、第2ゲート610とを含む。例示の実施形態では、アノード領域604が傾斜した円形面605内に四分円を画定する。4つの四分円604の各々は、少なくとも1つの他のアノード領域に対して異なる放出スペクトルによって特徴付けられる異なる材料を含有する。例えば、アノード領域604は、限定ではないが、銅、コバルト、モリブデン、タングステン、パラジウム、タンタル、白金、及び/又は金を含む組み合わせを含有することができる。当然のことながら、アノード領域604は、本発明の実施形態による任意の適切な材料を含有できることを理解されたい。多くの実施形態では、少なくとも1つのアノード領域が合金を含有する。数多くの実施形態では、少なくとも1つのアノード領域は、マルチスペクトル電磁(例えば、X線)出力を生成し得る合金を含有する。実際、いくつかの実施形態では、CNT照射器は、マルチスペクトル電磁出力を生成し得る合金を含む、単一のアノード領域のみを含む。マルチスペクトル出力を達成できれば、CNT照射器は、断層撮影等の場合においていっそう包括的な分析を提供することができる。例えば、いくつかの実施形態では、マルチスペクトル電磁出力は、複数の異なる特性Kα線を有するX線スペクトルを含む。
例示のゲート608及びゲート610を用いて照射器の動作を容易にすることができる。例えば、多くの実施形態では、ゲートは、集束及び加速装置として、それぞれのアノード領域に向かって放出された電子を集束して加速する。例えば、いくつかの実施形態では、第1ゲート608は集束グリッドを画定し、第2ゲート610は加速グリッドを画定する。一般に、本発明の多くの実施形態では、ゲートを任意の適切な方法で使用して照射器の動作を容易にすることができる。
理解されるように、円形面は、反射/放射された光子の方向に「向ける」ために角があってもよい。照射器602は、円形面605を回転させるために使用可能な作動ホイール606を更に含み、それによって円形面605における四分円604のどちらがCNTカソード612の視線方向に存在するかを決定することができる。これで、放出スペクトルは制御可能となる。当然のことながら、4つの四分円604に分けられた円形面605を有するアノードについて説明したが、アノード領域604は、本発明の実施形態による任意の適切な方法で配置できることを理解されたい。例えば、アノード領域604は、本発明の一部の実施形態に従って、任意の適切な寸法の「スライス」を画定することができる。また、CNT照射器は、本発明の一部の実施形態に従って任意の数のアノード領域を含むことができる。さらに、アノード領域は、必ずしも連続した形状を画定する必要はなく、任意の適切な方法で配置されてもよい。
多くの実施形態では、電子は、アノード領域の再配置を利用せずに、アノードの特定領域に向かって放出される。一例を挙げると、多くの実施形態では、カソードから放出された電子の磁気ステアリングは、放出された電子を特定のアノード領域に誘導するように動作する。したがって、例えば、図7A及び図7Bは、カソードから放出された電子を特定のアノード領域に誘導するための集束コイルを含む照射器を示している。具体的には、図7A及び図7Bに示される照射器702は、異なる放出スペクトルによって特徴付けられる特定のアノード領域に向かってビームを誘導し得る集束コイル704を更に含むことを除き、図6A及び図6Bに示されるものと同様である。このようにすれば、前述の場合と同様に、放出スペクトルの制御を行うことが可能となる。集束コイルについて図示し説明してきたが、放出された電子は、本発明の実施形態による任意の適切な電子ステアリング装置を使用して誘導できることが理解されるであろう。
上記では、調整可能なCNT照射器の構成についていくつかの例を示したが、調整可能なCNT照射器は、本発明の実施形態による任意の方法によって実施できることが理解されるであろう。例えば、いくつかの実施形態では、アノード領域はピラミッド形を画定し、各ピラミッド面は異なる放出スペクトルによって特徴付けられる。そのピラミッド形を回転させることにより、その面のいずれかが放出された電子の視線方向に存在する可能性を高めることができる。したがって、例えば、図8は、単一のCNTカソードと、ピラミッド形を画定する複数のアノード領域とを含むCNT照射器を示している。具体的には、照射器802は、CNTカソード804と、ピラミッド形807を画定する複数のアノード領域806とを含むことが示されている。ピラミッド形807が回転可能なため、どのアノード領域806がCNTカソード804の視線方向に存在するかを決定することができる。
単一のCNTカソードを含むCNT照射器を例示したが、多くの実施形態では、CNT照射器は複数のCNTカソードを含む。これによって、全く異なる特性によって特徴付けられる電磁波の同時放出が可能となる。したがって、例えば、図9は、全く異なる特性によって特徴付けられる電磁波を異なる方向で同時に放出し得る複数のCNTカソードを含むCNT照射器を示している。具体的には、CNT照射器902は、複数のCNTカソード904を含むことを除き、図8に示されるものと同様である。各CNTカソードは、異なるアノード領域906に向かって電子を放出するように構成される(各アノード領域は全く異なる放出特性によって特徴付けられる)。このようにして、CNT照射器902は、全く異なる特性によって特徴付けられる電磁波を同時に放射することができる。いくつかの実施形態では、アノード領域906は回転可能なため、アノード領域906の異なる部分をCNTカソード904のそれぞれの視線方向の範囲内に配置することができる。
いくつかの実施形態では、照射器内の複数のCNTカソードの各々に対して個別に電力を供給することができる。これによって、それぞれのCNT照射器に対してより多くの制御が可能となる。したがって、例えば、図10は、各々個別に電力供給可能な複数のCNTカソードを含むCNT照射器を示している。具体的には、CNT照射器1002は、更に各カソード1004が個別に電力供給可能である点を除き、図9に示されるものと同様である。特に、「上部」のカソードは電源がオフであるが、「下部」のカソードは電源がオンである状態を示している。理解されるように、複数のカソードの各々に対する個別制御を実現すると、CNT照射器をより正確的に制御することができる。
異なる特性によって特徴付けられる電磁スペクトルを異なる方向に放射するCNT照射器について説明してきたが、多くの実施形態では、CNT照射器は、異なる特性の有する電磁スペクトルを同じ方向に放射するように構成され得る。したがって、例えば、図11は、全く異なるアノード領域が実質的に同じ方向に全く異なる電磁スペクトルを放出するように構成される、CNT照射器を示している。具体的には、CNT照射器は、複数のCNTカソード1104と、円錐形を画定する複数のアノード領域1106とを含むことが示されている。より具体的には、アノード領域1106は、円錐形1107内に水平分節を画定する。複数のカソード1104がアノード領域1106に向かって電子を放出し、そしてアノード領域1106の各々から対応する異なる電磁波を実質的に同じ方向に放射することができる。したがって、一例を挙げると、対象物の構造に対して、比較的同時に複数の深度レベルで照射し分析することが可能となる。実際、この技術を用いて、照射器の周囲全方向(360°)に電磁波を発生させることができる。
参考までに、図12A〜図12Dは、本発明の実施形態に従って実現できる全く異なるX線スペクトルの例を示している。具体的には、図12Aは、コバルトアノード領域に対応する放出スペクトルを示しており、特性Kα線が強調表示されている。図12Bは、銅アノード領域に対応する放出スペクトルを示しており、特性Kα線が強調表示されている。図12Cは、モリブデンアノード領域に対応する放出スペクトルを示しており、特性Kα線が強調表示されている。図12Dは、タングステンアノード領域に対応する放出スペクトルを示しているが、ここでは特性Kα線が見えなくなっている。
当然のことながら、本明細書に記載するCNT照射器の詳細は、本発明の実施形態による様々な方法のいずれかに従って実施できることが理解されるであろう。例えば、本明細書に記載の構造では、任意の適切な高さ及び直径を採用することができる。多くの実施形態では、照射器は約2.5インチの高さを有する。いくつかの実施形態では、照射器は、約1インチの直径を有してもよい。しかしながら、本明細書に開示する照射器は、本発明の実施形態による任意の適切な長さスケールを適用し得ることを理解されたい。同様に、本明細書に記載する照射器は、任意の適切な材料から作製することができる。一例を挙げると、いくつかの実施形態において、ハウジングは、ステンレス鋼とVespel(登録商標)(高誘電率プラスチック)からなる。一般に、本発明の実施形態によれば、CNTカソードから電子を特定のアノード領域(複数のアノード領域の各々は、異なる放出スペクトルに対応するものである)に向かって制御可能に放出するのに適した構成であれば、どのような構成であってもよい。
以上、本発明の具体的な諸態様について説明したが、当業者には他の様々な変更例及び修正例が明らかとなるであろう。したがって、本発明は、本発明の範囲及び趣旨から逸脱しない限り、本明細書に具体的に記載されていない態様でも実施できることを理解されたい。よって、本発明の実施形態は、単なる例示的なものであり、いかなる意味でも限定的なものと解釈すべきではない。したがって、本発明の範囲は、例示の実施形態によってではなく、添付の特許請求の範囲及びそれらの等価物によって決定されるべきである。
102 断層撮影装置
104 CNT照射器
106 パイプ
108 セメント構造
110 地層
112 検出装置
114 X線
116 後方散乱
202 CNT照射器
204 CNTカソード、CNT電界エミッタ
206 アノード領域
208 真空チャンバ
210 窓、電磁波
212 電子
214 光子
402 スペクトル
404 制動放射領域
406 第1特性Kα
408 第2特性Kβ
502 特性Kα
504 特性Kα
602 照射器
604 アノード領域、四分円
605 円形面
606 作動ホイール
608 第1ゲート
610 第2ゲート
612 CNTカソード
702 照射器
704 集束コイル
802 CNT照射器
804 CNTカソード
806 アノード領域
807 ピラミッド形
902 CNT照射器
904 CNTカソード
906 アノード領域
1002 CNT照射器
1004 カソード
1102 照射器
1104 CNTカソード
1106 アノード領域
1107 円錐形

Claims (20)

  1. 少なくとも1つのCNTカソードと、
    複数のアノード領域とを含み、
    前記少なくとも1つのCNTカソードは、基板に接合する複数のカーボンナノチューブを含み、
    前記複数のアノード領域は、各アノード領域が、電子を同じく受領した応答として、前記少なくとも1つのカソードから離れる方向に全く異なるクラスの光子を放出するように構成されており、
    前記複数のアノード領域の各々は、前記少なくとも1つのCNTカソードの少なくとも1つから放出された電子を受領するように操作可能であり、
    前記少なくとも1つのCNTカソードの各々及び前記複数のアノード領域は、真空容器内に配置される、CNT照射器。
  2. 前記複数のアノード領域の少なくとも1つが、銅、コバルト、モリブデン、タングステン、パラジウム、タンタル、白金及び金のうちの一種を含む、請求項1に記載のCNT照射器。
  3. 前記複数のアノード領域の各々は、電子を同じく受領した応答として、前記少なくとも1つのカソードから離れる方向に、前記電磁スペクトルの前記X線部分に対応する全く異なるクラスの光子を放出するように構成されている、請求項1に記載のCNT照射器。
  4. 前記全く異なるクラスの光子の各々が、前記それぞれの特性Kα線による測定において明確な差異を示すものである、請求項3に記載のCNT照射器。
  5. 前記複数のカーボンナノチューブは、直径が約1μm〜約2μmであり約5μmの距離を置いて配されたカーボンナノチューブの束の形態である、請求項1に記載のCNT照射器。
  6. 前記複数のアノード領域が連続したアノードを画定する、請求項1に記載のCNT照射器。
  7. 前記連続したアノードは、前記複数のアノード領域の各々を前記少なくとも1つのCNTカソードの少なくとも1つの視線方向の範囲内に配置し得るように回転可能である、請求項6に記載のCNT照射器。
  8. 前記複数のアノード領域が連続した環状アノードを画定する、請求項7に記載のCNT照射器。
  9. 前記複数のアノード領域が前記連続した環状アノード内に四分円を画定する、請求項8に記載のCNT照射器。
  10. 前記複数のアノード領域がピラミッド形状を画定する、請求項7に記載のCNT照射器。
  11. 前記少なくとも1つのCNTカソードの少なくとも1つから放出された電子を加速するように構成される第1ゲート電極と、
    前記複数のアノード領域の少なくとも1つに対して、前記少なくとも1つのCNTカソードの少なくとも1つから放出された電子を集束するように構成される第2ゲート電極と、を更に含む、請求項1に記載のCNT照射器。
  12. 前記少なくとも1つのCNTカソードの少なくとも1つから放出された電子を、第1モードにおいて前記複数のアノード領域のうちから選んだ1つに向かって誘導し、第2モードにおいて前記複数のアノード領域のうちから選んだ別の1つに向かって誘導するように操作可能なビームステアリング装置を更に含む、請求項1に記載のCNT照射器。
  13. 前記ビームステアリング装置が集束コイルの形態である、請求項12に記載のCNT照射器。
  14. 前記少なくとも1つのCNTカソードが少なくとも2つのCNTカソードである、請求項1に記載のCNT照射器。
  15. 前記CNTカソードの各々は、独立して操作可能であり、第2のCNTカソードが電子を放出していない間に第1のCNTカソードが電子を放出するように操作可能である、請求項14に記載のCNT照射器。
  16. 少なくとも2つのCNTカソードの各々は、前記複数のアノード領域のそれぞれ異なる領域に向かって同時に電子を放出するように操作可能である、請求項14に記載のCNT照射器。
  17. 前記アノード領域は、少なくとも2つのアノード領域の各々が前記電子を受領した応答として同じ一般方向に全く異なるクラスの光子を放出できるように、構成されている、請求項16に記載のCNT照射器。
  18. 少なくとも1つのアノード領域は、全く異なるクラスの光子を放出して電磁波を前記真空容器の外側で平面的に360°伝播させるように操作可能である、請求項14に記載のCNT照射器。
  19. 少なくとも1つのCNTカソードと、
    合金を含むことによって、前記電子を受領した応答としてマルチスペクトル出力を生成するように構成される少なくとも1つのアノード領域とを含み、
    前記少なくとも1つのCNTカソードが、基板に接合する複数のカーボンナノチューブを含み、
    前記少なくとも1つのアノード領域の少なくとも1つが、前記少なくとも1つのCNTカソードの少なくとも1つから放出された電子を受領するように操作可能であり、
    前記少なくとも1つのCNTカソード及び前記少なくとも1つのアノード領域が、真空容器内に配置される、CNT照射器。
  20. 前記少なくとも1つのアノード領域は、それぞれの特性Kα線によって確定された前記電磁スペクトルの前記X線部分に対応する全く異なるクラスの光子を放出するように操作可能である、請求項19に記載のCNT照射器。
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