JP2018513276A - 電極アセンブリ、電極構造体及び電解槽 - Google Patents

電極アセンブリ、電極構造体及び電解槽 Download PDF

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Abstract

本発明は、電極アセンブリ、電極構造体、及びこれらのアセンブリ/構造体を用いた電解槽に関し、とりわけ、陽極構造体と陰極構造体とを備えた電極アセンブリであって、前記陽極構造体及び陰極構造体の各々が、i)別の電極構造体上のフランジと相互作用して間にセパレータを保持することができるフランジと、ii)電極を収容するとともに、使用時には電気分解される液体を収容する電解区画室と、iii)電気分解される液体のための入口と、iv)発生気体及び使用済み液体のための出口ヘッダとを含み、陽極構造体及び陰極構造体の一方における出口ヘッダが外部出口ヘッダであり、陽極構造体及び陰極構造体の他方における出口ヘッダが内部出口ヘッダである電極アセンブリ、並びにこのような電極アセンブリを複数含む電解槽を提供する。【選択図】 図1

Description

本発明は、排他的な意味ではないが、特にアルカリ金属塩化物の電気分解において使用される電極アセンブリ、電極構造体、及びこれらのアセンブリ/構造体を使用する電解槽に関する。
当業では、例えば英国特許第1581348号又は米国特許第6761808号に記載されているような双極電解槽が公知である。
アルカリ金属塩化物水溶液の電気分解において使用される双極電解槽は、典型的には白金族金属酸化物などの電気触媒的に活性なコーティングを有するチタンである薄膜金属のプレート又はメッシュの形であることが適切な陽極と、典型的にはニッケル又は軟鋼である多孔金属板又はメッシュの形であることが適切な陰極とを有する電極モジュールを含むことができる。陽極及び陰極は、典型的には膜であるセパレータによって分離されてモジュールを形成する。
市販のモジュール式電解槽では、非常に多くのこのようなモジュールが順に配置され、1つの双極モジュールの陽極が、隣接する双極モジュールの陰極と隣り合って電気的に接続される。
双極型の電解槽の動作では、抵抗損、従って槽電圧を最小限に保つために、陽極と陰極の間の距離(陽極/陰極ギャップ)をできる限り狭くして動作させることが有利である。
別のタイプの双極電解槽は、例えば英国特許第1595183号に記載されているような、いわゆる「フィルタプレス型電解槽」である。これらの電解槽では、互いに電気的に接続された陽極構造体と陰極構造体とを含む双極電極ユニットが形成される。この時、双極電極ユニットは、隣接する双極電極ユニットに、セパレータと、隣接するユニット上のフランジ間の密封手段とを介して接続され、これらのユニットは、共に圧縮されてフィルタプレス型電解槽を形成する。
米国特許第6761808号には、皿状凹部を有するパンと、陽極表面と陰極との間にセパレータを密封できるガスケットを支持するフランジとを含む電極構造体が記載されている。皿状凹部は、隣接する電極構造体上の突出部と嵌合する突出部を有する。これらの電極構造体を電解槽モジュール又は双極電極ユニット内に取り付けた後にさらに組み合わせて、フィルタプレス型電解槽を形成することができる。
双極電解槽内の陽極構造体及び陰極構造体は、電気分解される液体のための独立した入口と、発生気体のための出口とを含む。米国特許第6761808号明細書に示されるように、出口は、電極構造体の電解区画室の上方の非電気分解エリア内の出口ヘッダとして設けることができる。このような出口は、電極構造体の電解区画室の外側に設けられるので、「外部出口ヘッダ」と呼ぶことができる。
カナダ国特許第892733号は、電気分解装置に関する。この文献には、陽極液領域及び陰極液領域の両方に内部ヘッダが存在して、2つの領域の各々の外部ヘッダとそれぞれ連通することが記載されている。従って、この文献では、内部ヘッダが出口ヘッダであり、記載されている外部ヘッダは、複数の出口ヘッダからの生成物を回収する回収ヘッダである。
米国特許第3463722号には、異なる電気分解室まで垂直に延びて各電気分解室から生成物を回収するテーパ状の外部ヘッダが開示されている。図4又は図12〜図16に示すように、各槽は、共通の外部回収ヘッダと連通する別個の内部出口ヘッダを有する。
米国特許出願公開第2006/108215号には、内部ヘッダがテーパ状になったマイクロチャネル電気化学反応器が記載されている。
米国特許出願公開第2004/118677号には、テーパ状の内部ヘッダを有する、水の電気分解のためのフィルタプレス型電解槽が記載されている。
英国特許第1581348号明細書 米国特許第6761808号明細書 英国特許第1595183号明細書 カナダ国特許第892733号明細書 米国特許第3463722号明細書 米国特許出願公開第2006/108215号明細書 米国特許出願公開第2004/118677号明細書
今では、陽極及び陰極の一方に外部出口ヘッダを設け、他方に内部出口ヘッダを設けることによって、改善された電極アセンブリを入手できることが分かっている。
従って、本発明は、第1の態様において、陽極構造体と陰極構造体とを備えた電極アセンブリであって、前記陽極構造体及び陰極構造体の各々が、
i)別の電極構造体上のフランジと相互作用して間にセパレータを保持することができるフランジと、
ii)電極を収容するとともに、使用時には電気分解される液体を収容する電解区画室(電解コンパートメント)と、
iii)電気分解される液体のための入口と、
iv)発生気体及び使用済み液体のための出口ヘッダと、
を含み、陽極構造体及び陰極構造体の一方における出口ヘッダが外部出口ヘッダであり、陽極構造体及び陰極構造体の他方における出口ヘッダが内部出口ヘッダである、電極アセンブリを提供する。
本発明の第1の態様は、陽極構造体と陰極構造体とを含む電極アセンブリに関する。本明細書で使用する「電極アセンブリ」という用語は、単一の陽極構造体と単一の陰極構造体とのアセンブリを意味する。「電極アセンブリ」という用語は、陽極及び陰極の接続方法に応じて、双極電極ユニットと電極モジュールの両方を含む。
このような構造及び本発明の理解に役立つように、一般に本明細書では以下のさらなる定義を適用する。
「双極電極ユニット」は、互いに電気的に接続された陽極構造体と陰極構造体とを含む電極アセンブリである。双極電極ユニットは、隣接するユニット上のフランジ間のセパレータ及び密封手段を介して隣接する双極電極ユニットに接続するとフィルタプレス型電解槽を形成することができる。
「電極モジュール」は、それぞれのフランジ間のセパレータによって分離された陽極構造体と陰極構造体とを含む電極アセンブリである。電極モジュールには、セパレータとそれぞれのフランジとの間に液密及び気密シールを実現する密封手段が設けられる。電極モジュールは、隣接する電極モジュールに電気的に接続するとモジュール式電解槽を形成することができる。
「電極構造体」は、単一の陰極構造体又は単一の陽極構造体を意味する。本明細書で定義するように、各電極構造体は、フランジと、電解区画室と、入口と、出口ヘッダとを含む。
「電解槽」は、単独で使用する場合には、フィルタプレス型電解槽又はモジュール式電解槽を意味する。
「電解槽回収ヘッダ(electrolyser collection header)」は、電気分解中に発生した気体を複数の出口ヘッダの出口から回収してさらなる処理に受け渡す容積である。電解槽は、単一の電解槽回収ヘッダ又は複数の電解槽回収ヘッダを有することができるが、電解槽回収ヘッダの数は、常に電極構造体の数を大幅に下回る。
「電解槽供給ヘッダ(electrolyser feed header)」は、電気分解される液体を、存在時には複数の入口ヘッダの入口などの複数の電極構造体の入口に供給する容積である。電解槽は、単一の電解槽供給ヘッダ又は複数の電解槽供給ヘッダを有することができるが、電解槽供給ヘッダの数は、常に電極構造体の数を大幅に下回る。
「電解区画室(electrolysis compartment)」は、電極を含むとともに、使用時には電気分解される液体を含む、電極構造体内の容積である。
「電極」は、単独で使用する場合には、電極構造体の電解区画室内に存在する導電性プレート又はメッシュを意味する。「陽極」及び「陰極」という用語についても、単独で使用する場合には同様である。
「外部出口ヘッダ」は、電気分解中に発生した気体を電極構造体から排出する、電極構造体の電解区画室の外部に設けられた出口容積を意味する。
「フィルタプレス型電解槽」は、隣接する双極電極ユニット同士が隣接するユニット上のフランジ間のセパレータ及び密封手段を介して接続される複数の接続された双極電極ユニットを意味する。
本明細書で使用する「入口」は、電気分解される液体が電極構造体に入り込む入口を意味する。各電極構造体は、少なくとも1つの入口を有する。好ましい入口は、「入口ヘッダ」の形態を取る。同じタイプの複数の電極構造体(陽極又は陰極)の入口は、使用時に共通の電解槽供給ヘッダから供給を受けることができる。
本明細書で使用する「入口ヘッダ」は、電気分解される液体を電極構造体の電解区画室に入り込ませる、個々の電極構造体の一部である入口容積を意味する。一般に、入口ヘッダは、電極構造体の長い水平軸と平行に整列する拡張容積である。同じタイプの複数の電極構造体(陽極又は陰極)の入口ヘッダの入口は、使用時に共通の電解槽供給ヘッダから供給を受けることができる。
「内部出口ヘッダ」は、電気分解中に発生した気体を電極構造体から排出する、電極構造体の電解区画室の内部に設けられた出口容積を意味する。
「モジュール式電解槽」は、複数の接続された電極モジュールを意味する。
本明細書で使用する「出口ヘッダ」は、個々の電極構造体上に設けられた、電気分解中に発生した気体を電極構造体から排出する出口容積を意味する。電解槽内の各電極構造体は、出口ヘッダを有する。特定の電極構造体の出口ヘッダは、内部又は外部とすることができる。
本明細書で使用する「修復」は、電極の全部又は一部の補修、再コーティング及び/又は交換を意味する。
「密封手段」は、フランジとセパレータとの間に圧縮されて液密及び気密シールを実現するように設計された、ガスケットなどの化学的耐性のある絶縁性の圧縮可能物質で構成された構造体である。
「セパレータ」は、陽極構造体内の陽極と隣接する陰極構造体内の陰極との間に存在して、前記陽極構造体及び陰極構造体のそれぞれの電解区画室間に流体分離をもたらす手段を意味するために使用するものである。セパレータは、イオン交換膜などの導電膜であることが好ましい。
各電極構造体は、別の電極構造体上のフランジと相互作用して間にセパレータを保持することができるフランジを含む。一般に、フランジは、電極モジュール内の陽極と隣接する陰極との間の、又はフィルタプレス型電解槽内の双極電極ユニット間のセパレータを密封できるガスケットを支持する。
本発明におけるそれぞれのヘッダに関する要件以外の本発明の好ましい有利なさらに固有の特徴についてはさらに以下で説明するが、電極構造体は、概ね米国特許第6761808号に記載されている通りであることが好ましい。
米国特許第6761808号に記載されるように、このような構造体は、セパレータを損傷することなく非常に狭い又はゼロの陽極/陰極ギャップの使用を可能にし、電極間に短い垂直の通電経路長を使用するとともに、垂直の通電経路長のほぼ全体に低抵抗材料を使用することによって電気抵抗を最小限に抑え、これによって電極領域全体を通じて優れた電流分布をもたらす。この電極構造体は、内部における水平及び垂直の両溶液流を可能にして溶液の循環及び混合を補助し、改善された剛性及び強度を有することによって、槽の構築においてさらに厳密な公差を達成することができ、構造も単純であって製造が容易である。
例えば、各電極構造体は、皿状凹部を有するパンを含み、フランジがパンの周辺部を取り囲んで電極がパンから離間することが好ましい。
各電極構造体は、電極を含むとともに、使用時には電気分解される液体を含む電極構造体内の容積である電解区画室を含む。皿状凹部を有するパンを含んでフランジがパンの周辺部を取り囲む電極構造体を使用する場合、電解区画室は、一方の側をパンによって形成され、他方の側を電極と隣接する電極との間に保持されたセパレータによって形成される容積である。具体的には、陽極構造体の陽極と陰極構造体の陰極との間のセパレータを密封できるガスケットをフランジが支持することにより、陽極は、陰極と実質的に平行であって陰極に面するがセパレータによって陰極から離間し、電極構造体は、フランジにおいてセパレータに対して気密シールされるようになる。
フランジ間のセパレータを密封するガスケットは、概ね当業で知られている通りである。ガスケットは、陽極構造体と陰極構造体とで異なる場合もあるが、通常は、可塑化EPDM樹脂などの適切な耐化学性及び物理的特性を有する好適な材料で形成される。材料が耐化学性と物理的特性との好適な組み合わせを有していしない場合には、好適な物理的特性を有する材料で形成されたガスケットの内縁部に、例えばPTFE製の化学的に耐性のあるライナを施すことができる。
ガスケットは、セパレータの両側に2つのガスケットが配置され、パンを介してガスケットに負荷が加わった時にモジュールの気密シールが実現されるように、好ましくは連続するフレームの形を取ることができる。
ガスケットは、密封ボルトを収容する穴を含むことができる。
セパレータは、実質的に電解液不透過性のイオン交換膜であることが好ましい。しかしながら、セパレータを多孔質電解液透過性ダイアフラムにすることができる可能性を除外するものではない。当業では、塩素/アリカリ生成のためのイオン選択透過膜が周知である。この膜は、アニオン基を含むフッ素含有ポリマー材料であることが好ましい。この材料は、全てのC−F結合を含んでC−H結合を含まないアニオン基含有ポリマーであることが好ましい。好適なアニオン基の例としては、−PO3 2-、−PO2 2-、又は好ましくは−SO3 -又は−COO-を挙げることができる。
膜は、単層膜又は多層膜として存在することができる。膜は、織布又は微孔シートを積層することによって、又は織布又は微孔シート上にコーティングすることによって補強することができる。さらに、膜は、片面又は両面を化学的耐性のある微粒子コーティングでコーティングして湿潤性及び気体の放出を改善することもできる。
通常、表面コーティングを施した膜を塩素アルカリ用途において使用する場合には、ジルコニアなどの化学環境に対して不活性な金属酸化物で表面コーティングを形成する。
塩素アルカリ用途に適した膜は、例えば、Chemours Company LLC(デュポン社の子会社)によって「Nafion」という商品名で販売され、旭硝子株式会社によって「Flemion」という商品名で販売され、旭化成株式会社によって「Aciplex」という商品名で販売されている。
電極は、成形又は多孔導電性プレート又はメッシュである。動作時には、電極上で電気分解が行われる。電極は、より低い電圧での電気分解を促すように電子触媒コーティングでコーティングされることが好ましい。電極は、促進する電気化学反応が酸化反応であるか、それとも還元反応であるかに応じて、陽極又は陰極とすることができる。
皿状凹部は、1つの電極構造体が隣接する電極構造体に嵌合できるようにする突出部を有することができる。皿状凹部内の突出部は、第1の方向、及び第1の方向を横切る方向に互いに離間していることが好ましい。
本発明における好ましい窪み及び突出部は、概ね米国特許第6761808号に定められる通りである。例えば、陽極構造体及び陰極構造体の一方の皿状凹部に複数の外向きに突出する突出部を設け、陽極構造体及び陰極構造体の他方に複数の内向きに突出する突出部を設けて、これらの突出部を、外向きに突出する突出部がモジュール式電解槽における隣接する電極アセンブリ又は電極モジュールの内向きに突出する突出部に嵌合できるようにすることが好ましい。(この文脈で使用する「内向き」は、窪みから電解区画室内に突出する突出部を意味するのに対し、「外向き」は、窪みから電解区画室外に突出する突出部を意味する。)
陰極構造体は、複数の外向きに突出する突出部が設けられた皿状凹部を含み、陽極構造体は、複数の内向きに突出する突出部が設けられた皿状凹部を含むことが好ましい。
皿状凹部の突出部は、第1の方向、及び第1の方向を横切る方向に互いに離間していることが好ましい。突出部は、対称的に離間していることがさらに好ましい。例えば、突出部は、第1の方向に等距離だけ離間し、第1の方向を横切る、例えば第1の方向に対して実質的に直角の方向に同じ等距離だけ離間することができる。突出部の離間は、両方向に同じであることが好ましい。
皿状凹部内の各突出部は、導電性部材に導電的に接続されることによって突出部が多くの電流供給点をもたらし、従ってパン全体にわたる電流分布を改善して低電圧、低消費電力、並びにセパレータ及び電極コーティングの長寿命をもたらすようになることが好ましい。
皿状凹部内の突出部は、例えばドーム形、ボール形、円錐形又は円錐台形などの様々な形状を有することができる。本発明における好ましい形状は、切頭球形である。このような突出部は、製造が単純であると同時に耐圧性を向上させる。
本発明では、電極構造体のパンの皿状凹部上に、通常は平方メートル当たり約20〜200個の、好ましくは60〜120個の突出部が存在する。
皿状凹部の基部の平面からの突出部の高さは、パンの深さに応じて、例えば0.5〜8cm、好ましくは1〜4cmの範囲とすることができる。窪んだ皿部上の隣接する突出部間の距離は、例えば中心間が1〜30cm、好ましくは5〜20cmとすることができる。電流フロー方向における電極構造体の寸法は、精巧な通電装置を使用することなく電極構造体における低い電圧降下を確実にする短い電流路をもたらすために、電極から皿状凹部の基部の平面までで測定した時に1〜6cmの範囲であることが好ましい。
本発明による液体の入口は、例えば1又は2以上のチューブなどのいずれかの好適な入口とすることができる。この入口は、一般に電極構造体の下部に存在する。例えば、入口は、構造体への液体の充填を可能にするように、構造体の幅に沿って一方の側から他方の側に縦に延びる電極構造体の底部に設けることができる。モジュール式双極電解槽をブライン電気分解に使用する場合、入口を通じて陰極構造体に腐食剤を充填し、陽極構造体にブラインを充填することができる。ポートは、電極構造体の幅全体にわたる液体供給配分を向上させるように入口の長さに沿って離間することができる。いずれかの特定の用途のためのポートの数は、当業者が容易に計算することができる。
発生気体は、電極構造体から出口ヘッダを通じて排出される。本明細書では、電気分解中に発生する気体に関して出口ヘッダを規定しているが、一般に使用済みの液体/溶液も発生気体と共に出口ヘッダを通じて排出される。出口ヘッダでは、気体と液体を別々に回収できるように気体/液体分離が行われる。気体流及び液体流は、1又は2以上の出口ポートを通じて、好ましくは1つの出口ポートを通じて、さらに好ましくは出口ヘッダの一端に配置された1つの出口ポートを通じて出口ヘッダから出る。
一般に、気体流及び液体流は、出口ヘッダから出て電解槽回収ヘッダに入り込んでさらなる処理に受け渡される。一般に、使用時には同じタイプの複数の電極構造体(陽極又は陰極)の出口ヘッダの出口が共通の電解槽回収ヘッダに結合される。電解槽は、単一の電解槽回収ヘッダ又は複数の電解槽回収ヘッダを有することができるが、電解槽回収ヘッダの数は、常に電極構造体の数を大幅に下回る。疑義を避けるために言えば、本明細書で定義するように、出口ヘッダは、とりわけ各電極構造体が個々の出口ヘッダを含むという理由で電解槽回収ヘッダからの別個の異なる特徴部であるのに対し、単一の電解槽回収ヘッダは、複数の電極構造体から気体を回収する。
生じるさらなる相違点は、出口ヘッダと回収ヘッダの配向にある。
具体的には、本発明による各出口ヘッダは、一般に電極構造体の長い水平軸と平行に整列する拡張容積である。これにより、出口ヘッダは、電極構造体の長さに沿った複数の地点において連通(し、これによって発生気体及び使用済み液体を除去)することによって除去効率を高めることができる。
対照的に、電解槽回収ヘッダは、一般に複数の電極構造体からの複数の出口ヘッダから発生気体(及び液体)を回収することを目的とするので、個々の電極構造体の長い水平軸に対して垂直な方向に整列する。
本発明では、陽極構造体及び陰極構造体の一方における出口ヘッダが外部出口ヘッダであり、陽極構造体及び陰極構造体の他方における出口ヘッダが内部出口ヘッダである。
疑義を避けるために言えば、特許請求する電極アセンブリは、外部出口ヘッダを有する電極構造体と、内部出口ヘッダを有する電極構造体とを含むが、個々の電極構造体は、本明細書で定めるような内部出口ヘッダのみ又は外部出口ヘッダのみを含み、同じ電極上に内部出口ヘッダと外部出口ヘッダを両方とも含まないことが好ましい。
本発明における「内部出口ヘッダ」は、電極構造体の電解区画室内に設けられた出口容積を意味する。一般に、内部出口ヘッダの方が必要な金属が少ないので、製造コストが低い。さらに、内部出口ヘッダを有する電極構造体は、圧力定格が高いという長所を有し、より高い圧力での動作は低電圧を可能にする。内部出口ヘッダは、電解区画室の頂部又はその付近に位置することが好ましい。内部出口ヘッダの頂部は、電極構造体上のフランジの上位よりも下方に存在することが好ましい。
一般に、内部出口ヘッダは、1又は2以上の出口開口部又はスロットを介して電気分解領域と連通する。電気分解中には、電気分解によって得られた気体/液体混合物が電解区画室を通じて上向きに流れた後に、出口ヘッダ壁部の頂部と電解区画室の頂部との間に形成された1又は2以上の出口開口部又はスロットを介して電気分解領域の頂部から内部出口ヘッダ内に水平に流出することが好ましい。
気体/液体混合物は、内部出口ヘッダ内で素早く分離し、これらは実質的に電極構造体の幅全体に沿って流れることが好ましい。
内部出口ヘッダは、一般に矩形の断面を有することが好ましい。出口開口部又はスロットの高さ及び幅、並びに出口ヘッダの断面積は、電解区画室の深さの範囲内に収まって溶液及び気体が内部で自由に循環するのに十分な空間をもたらすと同時に、ヘッダ内の十分な空間自体がヘッダに沿った好ましくは界面が平滑な層状の水平な気体/液体流の維持を確実にできるように、とりわけ電流密度、電極領域及び温度を踏まえて選択することができる。
内部出口ヘッダは、その形状に応じて1又は2以上の個別の深さ寸法を有することができる。通常、内部出口ヘッダの最大深さは、電解区画室の深さの30%〜85%であり、さらに好ましくは電解区画室の深さの50%〜70%である。内部出口ヘッダの高さは、出口ヘッダの形状及び深さに依存する必要な断面積を達成するように指定される。(この文脈で使用する「深さ」は、電極パンの後壁の平面に対して垂直な軸に沿って測定され、「高さ」は、パンの動作時に電極パンの後壁の平面内の垂直な軸に沿って測定される。(第3の寸法は、パンの動作時に電極パンの後壁の平面内の水平な軸に沿って測定される「幅」である。))
出口開口部又はスロットは、早期の気体離脱又はスラッギングを伴うことなく、気相が電解区画室において連続する液相内に泡として出口スロットを介して分散することを確実にするように設計される。出口スロットの高さは、典型的には2〜20mmであり、好ましくは5〜10mmである。複数の出口スロットを設ける場合、スロットは、電解区画室の幅全体にわたって均一に分散することが好ましい。1又は複数の出口スロットの全長は、電解区画室の幅の70%よりも大きいことが好ましく、90%よりも大きいことがさらに好ましい。電解区画室の幅全体(100%)に沿って延びる単一の出口スロットを設けることが最も好ましい。
内部出口ヘッダは、単一のオリフィスを介して外部配管と連通することが好ましい。
電極の一方において外部出口ヘッダを使用すると、電解区画室の上部領域を「液体で満ちた」状態に保つことができ、従って電解区画室の上部領域内のセパレータに隣接する気体空間の形成によって生じるセパレータの損傷が抑えられ、多くの場合排除されるという利点がある。
さらに、電解区画室の頂部のセパレータの両側にはそれぞれの気体が集まらないので、本発明は、一方の側の気体が他方の側に滲出するあらゆるリスクを排除する。例えば、水素と塩素を使用する場合には、これらの気体の爆発性混合物が形成されるリスクを招く恐れがある。(典型的には、通常はセパレータの水素側が塩素側よりもわずかに高い圧力で流れることによる水素移動の結果として。)
本発明における「外部出口ヘッダ」は、電極構造体の電解区画室の外部に設けられた出口容積を意味する。外部出口ヘッダの底部は、電解区画室の上位よりも上方に存在することが好ましい。
一般に、外部出口ヘッダでは、気体/液体混合物が、電気分解領域から電解区画室の頂部の1又は2以上の出口開口部又はスロットを通じて上向きに流れて外部出口ヘッダに流入する。外部出口ヘッダ内では、流体の表面水位を維持することができる。好ましい実施形態では、外部出口ヘッダが、電極構造体の実質的に幅全体に沿って設けられる。1又は2以上の出口スロットは、基本的に外部出口ヘッダと同じ幅に沿って延びることが好ましい。
出口スロットの深さは、連続する液相内に気相が泡として分散するように、とりわけ電流密度、電極領域及び温度を踏まえて選択される。出口スロットの深さは、典型的には電解区画室構造の深さの、すなわち皿状凹部の底部を通る平面と、存在する場合にはセパレータとの間の距離の約5〜70%であり、好ましくは約10〜50%である。
気体/液体混合物は、外部出口ヘッダ内で素早く分離し、実質的に電極構造体の幅全体に沿って流れる。
出口ヘッダは、概ね矩形の断面を有することが好ましい。出口ヘッダの断面積は、ヘッダに沿った好ましくは界面が平滑な層状の水平な気体/液体流が維持されるように、とりわけ電流密度、電極領域及び温度を踏まえて選択することができる。
しかしながら、今では、外部出口ヘッダのcm3単位での内部容積をVEとし、ヘッダの出口端における内部断面積をAEとし、内部長をLEとする比率VE/(AE×LE)が1未満の場合に、外部出口ヘッダを有する改善された電極構造体を取得できることが分かっている。
本明細書で使用する長さ、容積及び面積は、外部ヘッダ上で内部的に決定される。内部長は、ヘッダの出口端から反対端までの最小内部直線距離である。本発明における長さ、断面積及び容積は、ヘッダにおける全ての内部の存在を無視して決定されるべきである。
容積に関して言えば、VEは、電極構造体の、ヘッダの長さと同じ方向の軸に沿って水平に延びる平面の上方に含まれ、電極によって生成された気体及び溶液を出口端に導くトラフの底部に位置する総容積として定義される。
この時、長さに沿って一定な断面を有する矩形などの従来のヘッダでは、VE/(AE×LE)が1に等しい。
1未満のVE/(AE×LE)は、長さに沿って非一定な断面を有するヘッダを有することによって達成することができる。
E/(AE×LE)は、0.95未満であることがさらに好ましい。特定の下限値は存在しないが、VE/(AE×LE)は、一般に0.4ほどの低さなどの0.7未満とすることができる。
Eは、通常2800cm3未満などのように3100cm3未満であり、例えば2300cm3である。
Eは、少なくとも7cm2であることが好ましく、少なくとも15cm2であることが好ましい。
陽極の長さLEは、通常は50cmよりも大きく、230cmなどのように150cmよりも大きいことが好ましい。
内部出口ヘッダの出口端における容積、長さ及び内部断面積(VI、LI及びAI)も、VI/(AI×LI)が、例えば0.75などのように1未満であるようなものとすることができる。特定の下限値は存在しないが、VI/(AI×LI)は、一般に0.35ほどの低さなどの0.55未満とすることができる。
好ましい実施形態では、1未満の比率VE/(AE×LE)が、外部出口ヘッダの断面積が出口端に向かって長さに沿って増加するように外部出口ヘッダをテーパ状にすることによって達成される。しかしながら、断面が段階的に低減するヘッダなどの他の選択肢によっても必要な関係を取得できることが明らかであろう。
例えば、テーパ状のヘッダは、非テーパ状の出口ヘッダに比べて使用する金属が少なくて済む。テーパ状の外部出口ヘッダのさらなる利点は、外部出口ヘッダを高圧で動作できるようにするための金属厚の増加又は内部支持体の追加によって必要な補強が少なくて済み、従って製造コストが低下する点である。
陽極出口ヘッダ及び陰極出口ヘッダの一方のみが外部出口ヘッダである場合の本発明のさらなる特定の利点は、単一の出口ヘッダについて電極モジュール又は双極電極ユニットの上方に存在する空間が増し、これによってヘッダの設計、特にその水平深さにおいてさらなる柔軟性が可能になる点である。(疑義を避けるために言えば、ヘッダの文脈で使用する「深さ」は、電極構造体についてこの用語を一般的に使用する場合との一貫性を保つために、電極パンの後壁の平面に対して垂直な軸に沿って測定される。)これにより、ヘッダ内でさらなる分離の改善を得ることができる。
例えば、外部出口ヘッダの深さは、外部出口ヘッダが取り付けられた電極構造体の電解区画室の深さを上回ることができる。特定の例として、前記外部出口ヘッダを有する電極構造体の外部出口ヘッダは、電極モジュール、双極電極ユニット、モジュール式電解槽又はフィルタプレス型電解槽における隣接する電極アセンブリの垂直方向上方の空間を占有することができる。
さらに、内部ヘッダは耐圧性でなくてもよいので、内部出口ヘッダを使用すると、2つの外部ヘッダという代替例に比べて電解槽の高圧での動作を可能にするために必要な金属の厚みが減少する。従って、内部出口ヘッダに少ない金属及び薄い金属を使用することができる。
特定の好ましい実施形態では、陽極構造体上の出口ヘッダが外部出口ヘッダであり、陰極構造体上の出口ヘッダが内部出口ヘッダである。このことが好ましい理由は、セパレータが、電解区画室の上部領域内の陽極側のセパレータに隣接する気体空間の形成によって引き起こされる損傷を最も受けやすく、また使用済みブラインから形成される塩素の分離が最も厄介なためでもある。このことは、例えば塩素ガス/液体ブライン混合物の密度、粘度及び表面張力に起因し、とりわけ塩素とブラインの混合物は最も泡を生じやすい。
外部出口ヘッダを電解区画室の上方に配置すると、この位置が気体解放領域をセパレータから遠ざけるので、これらの問題を最小限に抑えることができ、分離を改善するように形状及びサイズを設計する柔軟性も増す。
出口ヘッダの一方又は両方は、1又は2以上の内部クロスメンバを含むことができ、とりわけクロスメンバは、ヘッダの長さの一部又は全部に沿って配置し、ヘッダの両側面に内部的に取り付けることができる。クロスメンバは、(単複の)ヘッダの両側面に取り付けられた、出口ヘッダの長さに沿って内部的に、例えば水平に延びるストリップであることが好ましい。クロスメンバには、ストリップを貫いて上から下まで連通する穴を設けることができる。
このようなクロスメンバを設けると、例えばヘッダの圧力定格を高めることができる。少なくとも外部出口ヘッダは、1又は2以上のこのような内部クロスメンバを含むことが好ましい。
しかしながら、クロスメンバは、ヘッダにおける分離の改善に役立つこともできることが分かっている。従って、たとえ内部ヘッダなどに高い圧力定格が必要でない場合でも、クロスメンバの使用は有利であり好ましい。
(フランジがパンの周辺部を取り囲み、電極がパンから離間した)皿状凹部を有するパンを含む好ましい電極構造体では、皿状凹部と電極との間に導電性経路が形成される。
1つの実施形態では、導電性ポスト(以下、単純に「ポスト」)によって皿状凹部を電極に直接接続することができる。
導電性経路は、1又は2以上の脚部が放射状に広がる中心部を含む電流キャリアを介して形成され、電流キャリアの脚部(足部)の端部は電極に電気的に接続されることが好ましい。
ほとんどの好ましい実施形態では、導電性経路が、1又は2以上の脚部が放射状に広がる中心部をそれぞれが含む1又は2以上の電流キャリアを含み、電流キャリアの脚部(足部)の端部が電極に電気的に接続され、中心部がパンの皿状凹部に電気的に接続される。中心部は、ポストを介してパンの皿状凹部に電気的に接続され、すなわち導電性経路は、ポストを介して皿状凹部の突出部から、1又は2以上の脚部が放射状に広がる中心部をそれぞれが含む電流キャリアまで形成され、電流キャリアの脚部(足部)の端部が電極に電気的に接続されることが好ましい。
ここでも、このような構成は、概ね米国特許第6761808号に記載されている通りである。
例えば、電流キャリアは、複数の脚部が放射状に広がる中心部を含み、電流キャリアの脚部(足部)の端部が電極に電気的に接続された、以下では便宜上「スパイダ」と呼ぶ多脚型電流キャリアであることが好ましい。電気的接続は、ポストを使用せずに行うことができ、例えば陽極構造体の場合には、各内向きの突出部の頂点を電流キャリアによって陽極板に電気的に接続することができる。
ポストと電流キャリアとを使用することが好ましい。
スパイダを設けると、導電性プレートへの電流供給点の数及び分布が増加し、従って電流分布が改善されて、低電圧及び低消費電力、並びにセパレータ及び電極コーティングの長寿命がもたらされる。
スパイダが存在する場合のスパイダの脚部の長さ及びその数は、幅広い限度内で変動することができる。各スパイダは、典型的には2〜100本の脚部を含み、好ましくは2〜8本の脚部を含む。典型的には、各脚部は1mm〜200mmの長さであり、好ましくは5mm〜100mmの長さである。当業者であれば、いずれかの特定の用途のためのスパイダ脚部の好適な長さ及び数を単純な実験によって決定できるであろう。
スパイダは、可撓性又は剛性とすることができる。陽極構造体におけるスパイダの形状及び機械的特性は、陰極構造体におけるスパイダの形状及び機械的特性と同じであることも、又は異なることもできる。好ましい実施形態では、陽極構造体に関連する電流キャリアの脚部を、陰極構造体に関連する電流キャリアの脚部よりも、例えば5〜50%、好ましくは10〜30%短くすることができる。例えば、陽極構造体では、短い脚部を有する相対的に弾性でないスパイダが好ましいことが多く、陰極構造体では、長い脚部を有する相対的に弾性のスパイダが好ましい。
少なくとも陰極プレートにおいてばね付勢式のスパイダを使用すると、電極構造体をばね付勢し、最適な圧力でゼロギャップ動作を達成して、セパレータ/電極の損傷リスクを最小限に抑えることができる。「ゼロギャップ」とは、各電極構造体の導電性プレートと隣接するセパレータとの間に実質的にギャップが存在せず、すなわち隣接する導電性プレートが使用時にセパレータの厚み分しか分離されなくなることを意味する。
ポスト及び電流キャリアを含むこのような構成の使用は、電極の切断及び交換を可能にする上でも有利である。
陽極電流キャリアは、バルブ金属又はその合金から製造することができる。「バルブ金属」は、空気に触れると保護酸化膜を成長させる金属である。一般的に理解されているバルブ金属、及び本明細書の用語を用いて定義されるバルブ金属は、Ti、Zr、Hf、Nb、Ta、W、Al及びBiである。陽極電流キャリアは、チタン又はその合金から製造されることが好ましい。
陰極電流キャリアは、ステンレス鋼、ニッケル又は銅、特にニッケル又はその合金などの材料から製造することができる。
各電流キャリアは、電気的に接触する先の導電性プレートと同じ金属で形成されることが好ましく、電流キャリアが接触する各ポストも、同じ金属で形成されることがさらに好ましい。
従って、陽極構造体内のポスト(「陽極ポスト」)もバルブ金属で形成することができ、好ましくはチタン又はその合金で形成され、陰極構造体内のポスト(「陰極ポスト」)は、ステンレス鋼、ニッケル又は銅、特にニッケル又はその合金で形成することができる。このようなシナリオでは、陰極ポストを通る導電経路の長さが、陽極ポストを通る導電経路の長さよりも長いことが好ましい。陰極ポストを通る導電経路の長さと、陽極ポストを通る導電経路の長さとの比率は、少なくとも2:1であることが好ましく、少なくとも4:1であることが好ましく、少なくとも6:1であることがさらに好ましい。この比率は、複数の外向きに突出する突出部が設けられた皿状凹部を含む陰極構造体を使用する一方で、陽極構造体が、複数の内向きに突出する突出部が設けられた皿状凹部を含むことによって最も容易に達成される。
ポスト、及び電流キャリアの中心部は、耐荷重性とすることができ、これらは、耐荷重性である場合、電極の穴と位置合わせされることが好ましい。電極に隣接するポスト/電流キャリアの端部には、電気的に絶縁性の耐荷重ピンを設けて配置することができる。
隣接する電極アセンブリにも、対応するポスト及びピンを設けることができ、これによってセパレータを間に挟んで接続された時に、セパレータの一方の側のポスト/電流キャリア/ピンの組み合わせからセパレータを介してセパレータの他方の側のピン/キャリア/ポストの組み合わせに荷重が伝わるようにすることができる。この荷重は、セパレータの一方の側のパンと隣接する電極アセンブリのパンとの間の良好な電気的接続を維持するのに役立つ一方で、絶縁ピンは、セパレータに機械的損傷を与えることなくセパレータを通じて荷重を伝える。これらの地点では電気分解が行われないので、セパレータは、電気分解によるあらゆる損傷を受けることがない。
好ましい構成については、以下でさらに説明する図1〜図6に示す。
絶縁ピンは、完全に絶縁材料で形成することも、或いは膜に隣接して絶縁キャップ又はクッションが取り付けられた導電材料で形成することもできる。
このような絶縁クッションは、槽内の化学的環境に抗する非導電材料で、例えばPTFE、FEP、PFA、ポリプロピレン、CPVC及びフルオロエラストマーゴムなどのフッ素重合体で形成することができる。クッションは、金属スタッド上に設けて、この金属スタッドを、クッションがセパレータの方を向いた状態で配置することができる。
とりわけ、陰極構造体では、耐荷重絶縁ピンを、絶縁性フッ素重合体キャップが取り付けられたニッケルで形成することができ、陽極構造体では、耐荷重絶縁ピンを、絶縁性フッ素重合体キャップが取り付けられたチタンで形成することができる。
電流キャリアは、密封手段及びセパレータと共に組み立てられた陽極構造体と陰極構造体とを含む電極モジュールの隣接する行列状の凹部間の領域において、陽極に取り付けられた電流キャリアの最も近い足部、又は陰極に取り付けられた電流キャリアの最も近い足部からセパレータ上のいずれかの地点までの最大距離が、30〜50mmなどの50mm以下であるように設計されることが好ましい。
さらなる好ましい実施形態では、陽極構造体及び陰極構造体の一方における電流キャリアの脚部又は足部を弾性とし、陽極構造体及び陰極構造体の他方における電流キャリアを剛性とすることにより、陽極構造体及び陰極構造体が2つの構造間をセパレータによって分離した時に、弾性の脚部又は足部が、一方の構造体の電極からセパレータを介して他方の電極に圧力を加えるようになる。一方の電極によって(セパレータを介して)他方に加わる圧力は、100g/cm2などの0g/cm2よりも大きくて400g/cm2よりも小さいことが好ましく、10g/cm2よりも大きく及び/又は40g/cm2よりも小さいことがさらに好ましい。
弾性脚部/足部を使用して低レベルの圧力を与えることができれば、セパレータの損傷リスクを最小限に抑えて圧力を加えることができるので有利である。
一般に、特定の電極構造体では、パン、電極、流体の入口及び出口、並びに導電経路が、全て同じ材料で形成される。陽極構造体では、この材料がチタンであることが好ましい。陰極構造体では、この材料がニッケルであることが好ましい。
一方又は両方の電極構造体には、例えば電極構造体を、電解槽を垂直方向上向きに延ばす2つの連通する流域に分割するように、流体力学的揚力を用いて内部の溶液循環速度の増加を促すバッフルを取り付けることができる。
例えば、陽極構造体及び陰極構造体に1又は2以上のバッフルを設けて、バッフルの第1の側面と電極板との間に第1のチャネルを、バッフルの第2の側面とパンの窪んだ皿部との間に第2のチャネルを形成し、第1及び第2のチャネルを、好ましくは少なくとも電極構造体の頂部及び底部又はこれらに隣接して互いに連通させることが好ましい。第1のチャネルは、気体充填ブラインが電極構造体の頂部の出口ヘッダに上昇する上昇管を形成する。第2のチャネルは、脱気ブラインが電極構造体の底部に下降する降水管を形成する。バッフルは、垂直に配置されることが好ましい。バッフルは、発生気体の気体リフト効果を利用して溶液の循環及び混合を向上させ、これによっていくつかの利点をもたらす。
陽極構造体及び陰極構造体における混合が改善されると、構造内の濃度勾配及び温度勾配が最小化され、従って陽極コーティング及び膜の寿命が延びる。とりわけ、陽極構造体では、混合が改善されると、プロトン付加を通じて膜が損傷するリスクを伴わずに強酸性のブラインを使用して塩素内で低レベルの酸素を取得できるようになる。陰極構造体において混合が改善されると、濃縮腐食剤を除去した後に、脱イオン水を直接添加して腐食剤濃度を一定に保持できるようになる。
電極構造体の上部領域に傾斜したバッフル板を設けると、気体/液体混合物の電気分解領域からの上向きの流れを加速することによって気体/液体分離がさらに向上し、従って気体の気泡合体が向上する。
バッフルは、槽内の化学的環境に抗する材料で形成される。陽極構造体におけるバッフルは、フッ素重合体又は好適な金属、例えばチタン又はその合金で形成することができる。陰極構造体におけるバッフルは、フッ素重合体又は好適な金属、例えばニッケルで形成することができる。
好ましい実施形態では、電流キャリアに接続された導電性ポスト上に肩部を設けることができる。この肩部は、電極構造体におけるバッフルの設置を容易にすることによって製造を容易にすることができる。
本発明による電極アセンブリは、陽極及び陰極がどのように接続されるかに応じて「双極電極ユニット」又は「電極モジュール」とすることができる。
双極電極ユニットは、互いに電気的に接続された陽極構造体と陰極構造体とを含む。具体的には、皿状凹部を有するパンを含む好ましい電極構造体を用いて、陽極パンの窪んだ皿部と陰極パンの窪んだ皿部とを、好ましくは突出部の頂点において電気的に接合することが好ましい。
導電性は、連結管を使用することによって、又は電極構造体同士を緊密に接触させることによって達成することができる。導電性は、パンの外面上に導電性強化材料又は導電性強化装置を設けることによって高めることができる。導電性強化材料の例としては、とりわけ導電性炭素発泡体、導電性グリース、及び、例えば銀又は金などの高導電性金属のコーティングを挙げることができる。
双極電極ユニット内の陽極構造体及び陰極構造体は、溶接、爆着又はねじ接続を介して電気的に接続されることが好ましい。
以下の図面を参照しながら本発明をさらに説明するが、本発明は決してこれらの図面によって限定されるものではない。
本発明による双極電極ユニットの頂部の断面図である。 本発明による電極モジュールの頂部の断面図である。 陽極構造体での使用に適した「スパイダ」の例を示す図である。 陰極構造体での使用に適した「スパイダ」の例を示す図である。 外部出口ヘッダにおけるクロスメンバの好ましい構造の拡大図である。 内部出口ヘッダにおけるクロスメンバの好ましい構造の拡大図である。 本発明による陽極構造体を見た等角図である。 本発明による双極電極ユニットの底部の断面図である。
図1に、陽極構造体(10)と陰極構造体(30)とを含む双極電極ユニットを示す。
陽極構造体(10)は、フランジ(11)と、陽極(15)を含む電解区画室(14)を形成する、内向きに突出する突出部(13)を有する皿状凹部(12)とを含む。陽極構造体は、外部出口ヘッダ(16)を有する。通常、陽極(15)は多孔板の形を取る。
陰極構造体(30)は、フランジ(31)と、陰極(35)を含む電解区画室(34)を形成する、外向きに突出する突出部(33)を有する皿状凹部(32)とを含む。陰極構造体は、内部出口ヘッダ(36)を有する。通常、陰極(35)は多孔板の形を取る。
陽極構造体(10)は、陽極構造体(10)上の内向きに突出する突出部(13)と陰極構造体(30)上の外向きに突出する突出部(33)との間に配置された伝導率向上装置(50)を介して陰極構造体(30)に電気的に接続される。
実際には、各電極構造体上の内向きに突出する突出部及び外向きに突出する突出部、並びに伝導率向上装置は複数存在し、これによって2つの電極構造体を互いに押し付けた時に、伝導率向上装置が陰極構造体の突出部(33)及び陽極構造体の突出部(13)の頂点間に良好な電気的連続性をもたらすようになる。伝導率向上装置は、摩耗装置又は(さらに好ましくは)バイメタルディスクの形を取ることができる。双極電極ユニットをフィルタプレス型双極電解槽で使用するために予め組み立てて供給する際には、伝導率向上装置(50)を完全に省略し、代わりに溶接、爆着又はねじ接続によって陽極構造体と陰極構造体とを互いに電気的かつ機械的に接続することも可能である。
陽極構造体及び陰極構造体は、それぞれの突出部(13、33)と、電気絶縁クッション(18、38)と、2又は3以上の脚部が放射状に広がる中心部を有する形状をそれぞれが取る電流キャリア(以下「スパイダ」と呼ぶ)(19、39)とに接続する導電性ポスト(17、37)をさらに含む。スパイダ(19、39)は、それぞれのポスト(17、37)とそれぞれの電極(15、35)との間に取り付けられる。それぞれのポスト(17、37)の位置では電極(15、35)が開口し、これらの穴の中にクッション(18、38)が受け取られてスパイダ(19、39)の中心基部に載る。
陽極構造体(10)の上端部では、陽極(15)の真上に位置する出口スロットを介して陽極電解区画室(14)から外部出口ヘッダ(16)への溶液の流れが生じる。
陰極構造体(30)の上部領域では、内部出口ヘッダ内のスロットを介して陰極電解区画室(34)から内部出口ヘッダ(36)への溶液の流れが生じる。
図2に、陽極構造体(10)と陰極構造体(30)とを含む電極モジュールを示す。陽極構造体及び陰極構造体は、概ね図1で定めた通りであり、図1で既に説明した対応する特徴には同じ番号を付す。しかしながら、この図では、それぞれの電極構造体が、膜(51)を間に挟んで互いに向かい合う陽極(15)及び陰極(35)に接合されている。具体的には、フランジ(11、31)に、陽極構造体(10)及び陰極構造体(30)を2つのガスケット(52)及び膜(51)にボルト留めして本発明によるモジュールを形成するためのボルト(図示せず)を受け入れる穴を含むバッキングフランジ(20、40)が設けられている。膜(51)は、電極モジュールの陽極(15)と陰極(35)との間を下向きに通過して、前記陽極構造及び陰極構造(10、30)のそれぞれの電解区画室(14、34)間に流体分離をもたらす。
陽極電解区画室(14)内のスパイダ(19)は、溶接、ねじ固定又は押し込み式コネクタによってポスト(17)の端部に接続できるディスク状の中心区分(21)と、中心区分(21)から放射状に広がり、自由端が溶接などによって陽極(15)に接続された複数の脚部(22)とを含む。通常、脚部(22)は、ポスト(17)を介した電流供給が、ポスト(17)を取り囲む複数の等間隔地点に分散するように配置される。
陰極電解区画室(34)内のスパイダ(39)は、溶接、ねじ固定又は押し込み式コネクタによってポスト(37)の端部に接続できるディスク状の中心区分(41)と、中心区分(41)から放射状に広がり、自由端が溶接などによって陰極(35)に接続された複数の脚部(42)とを含む。通常、脚部(42)は、ポスト(37)を介した電流供給がポスト(37)を取り囲む複数の等間隔地点に分散するように配置される。
実際には、電極構造体(10、30)の製造中に、スパイダ(19、39)を電極(15、35)に溶接又は他の方法で接続し、その後にスパイダをポスト(17、37)に溶接又は他の方法で固定することができる。この配置は、陽極/陰極プレートの交換又は修理、又はその上のあらゆる電気触媒的に活性なコーティングの再生/交換を容易にする。
図2には、各陽極区画室及び各陰極区画室を2つの連通領域にそれぞれ分割して、以下でさらに説明するような溶液再循環をもたらす役割を果たすことができるバッフル(23、43)も示す。バッフルは、どちらの区画室内に設けるかは任意であるが、陽極区画室内に設けられることが特に好ましい。理論に縛られることを望むわけではないが、陽極区画室における再循環は、例えば高電流密度での動作を促すことによって電気分解の速度を高める上で有用であると考えられる。
バッフル(23、43)は、導電性ポスト(17、37)上に取り付けることができる。各ポストには、バッフルの取り付け及び正確な配置を促す肩部(24、44)を設けることができる。
図2には、陽極の外部出口ヘッダ(16)内のクロスメンバ(25)、及び陰極の内部出口ヘッダ(36)内のクロスメンバ(45)も示す。
図3A及び図3Bには、陽極構造体及び陰極構造体において使用するのに適した「スパイダ」の例をそれぞれ示す。
図3Aでは、スパイダが、ディスク状の中心区分(21)と、中心区分(21)から放射状に広がる4つの脚部(22)とを含む。脚部(22)は、使用時に電流供給が複数の等間隔地点に分散するように対称的に広がる。
陽極スパイダは、特にアルカリ金属ハロゲン化物の電気分解における使用を意図される場合、バルブ金属又はその合金から製造される。
図3Bでは、スパイダが、ディスク状の中心区分(41)と、中心区分(41)から放射状に広がる4つの脚部(42)とを含む。脚部(42)は、使用時に電流供給が複数の等間隔地点に分散するように対称的に広がる。
陰極スパイダは、特にアルカリ金属ハロゲン化物の電気分解における使用を意図される場合、ステンレス鋼、ニッケル又は銅などの材料から製造することができる。
図示のように、陰極スパイダの脚部(42)の方が長く、相対的に弾力性があるように構成され、陽極スパイダの脚部(22)の方が短く、より剛性である。
図4A及び図4Bは、それぞれクロスメンバ(25)及び(45)の好ましい構造の拡大図である。外部出口ヘッダ(16)におけるクロスメンバ(25)の好ましい構造は、「はしご」型配置の形態であるのに対し、内部出口ヘッダ(36)におけるクロスメンバ(45)の好ましい構造は、円形の穴を含むプレートの形態である。図4Bに示すように、出口ヘッダ(36)には、複数のクロスメンバ(45)が存在することができる。図1及び図2には単一のクロスメンバ(25)しか示していないが、出口ヘッダ(16)にも複数のクロスメンバが存在することができる。
図5に、陽極構造体(10)をさらに詳細に示しており、内向きに突出する切頭球形の突出部(13)、及びテーパ状の外部出口ヘッダ(16)を示す。図5には、AE及びLEの測定位置も例示する。
図6は、双極電極ユニットの底部の断面図である。これまでの図と同様に、既に説明した対応する特徴部については同じ付番を用いている。この図では、陽極構造体に陽極入口管(26)が設けられ、陰極構造体に陰極入口管(46)が設けられている。それぞれの電解区画室内に溶液を排出するためのそれぞれの入口チューブ内にはポート(図示せず)が設けられて、好ましくはそこから排出された溶液がバッフル(23、43)の後方のパンの背面に向かって導かれて混合を補助するように形成される。バッフル(23、43)は、それぞれの陽極及び陰極区画室内で電極構造体の下端部からその上端部まで垂直に延びて、少なくとも構造体の頂部及び底部の付近に連通する2つのチャネルを各電極構造体内に形成する。
本発明は、第2の態様において、第1の実施形態による複数の電極アセンブリを含むモジュール式又はフィルタプレス型電解槽を提供する。
例えば、本発明は、複数の接続された双極電極ユニットを含み、隣接する双極電極ユニットが隣接するユニット上のフランジ間のセパレータ及び密封手段を介して接続された、フィルタプレス型電解槽を提供することができる。セパレータ及び密封手段は、第1の態様の電極モジュールとして構成された時には、説明したように電極構造体の間に存在することが好ましい。
或いは、本発明は、複数の接続された電極モジュールを含むモジュール式電解槽を提供することもできる。この場合、電極モジュールは、隣接するモジュール間に好適な電気接続部を設けることによって互いに接続することができる。
例えば、陽極パンの窪んだ皿部と、隣接するモジュール内の陰極パンの窪んだ皿部とが、好ましくは突出部の頂点において電気的に接合される。
導電性は、連結管を使用することによって、又は電極構造体同士を緊密に接触させることによって達成することができる。導電性は、パンの外面上に導電性強化材料又は導電性強化装置を設けることによって高めることができる。導電性強化材料の例としては、とりわけ導電性炭素発泡体、導電性グリース、及び、例えば銀又は金などの高導電性金属のコーティングを挙げることができる。
隣接する電極モジュール同士を接続する場合、溶接、爆着又はねじ接続を介した接続は好ましくない。代わりに、隣接する電極構造体の緊密な物理的接触によって形成される接続が好ましい。
接触を向上させることができる導電性度向上装置としては、導電性二金属接触ストリップ、ディスク又はプレート、ワッシャなどの導電性金属装置、或いは(a)パンの表面上の酸化膜などのいずれかの電気絶縁コーティングを切断又は刺通することによってパンの表面を摩耗させ又は貫通し、(b)装置とパンの表面との間における絶縁層の形成を少なくとも抑制するように適合された(「摩耗装置」と呼ぶことができる)導電性金属装置が挙げられる。
このような装置は、米国特許第6761808号に記載されている。
当業者であれば、モジュール又は双極ユニットの数を、とりわけ当業者に周知の必要な生産量、利用可能な電力及び電圧、並びにいくつかの制約を踏まえて選択することができる。しかしながら、本発明の第2の態様によるモジュール式又はフィルタプレス型電解槽は、典型的には5〜300個のモジュールを含む。
第3の態様では、第2の態様によるモジュール式又はフィルタプレス型電解槽内でアルカリ金属ハロゲン化物を電気分解することを含む、アルカリ金属ハロゲン化物の電気分解プロセスを提供する。
本発明の第3の態様によるモジュール式又はフィルタプレス型電解槽は、既知の方法に従って動作することができる。例えば、この電解槽は、典型的には50〜600kPa(0.5〜6バール)の、好ましくは50〜180kPa(500〜1800mバール)の絶対圧力で動作する。
電気分解される液体は、各電極構造体の入口管に供給される。例えば、電解槽をブライン電気分解に使用する場合には、入口管によって陽極構造体に腐食剤を加え、陰極構造体にブラインを加えることができる。生成物、すなわち陽極構造体からの塩素と使用済みブライン溶液、並びに陰極構造体からの水素と腐食剤は、それぞれのヘッダから回収される。
この電気分解は、高電流密度、すなわち>6kA/m2で動作することができる。
本発明は、さらに別の態様において、電極構造体であって、
i)皿状凹部と、第2の電極構造体におけるフランジと相互作用して間にセパレータを保持することができるフランジとを有し、電極ユニット又はモジュール式電解槽における第3の電極構造体の対応する突出部に嵌合できる複数の内向き又は外向きに突出する突出部をさらに有するパンと、
ii)電気分解される液体のための入口と、
iii)発生気体及び使用済み液体のための出口ヘッダと、
を含み、出口ヘッダが、出口ポートに向かって気体/液体流の方向に断面積が増加するテーパ状の外部出口ヘッダである、電極構造体を提供する。
この態様における外部出口ヘッダは、ヘッダの水平長さの一部又は全てに沿って配置されてヘッダの側面に内部的に取り付けられた1又は2以上の内部クロスメンバを含むことが好ましい。
この態様では、外部出口ヘッダの深さが、特許請求する電極構造体の深さを上回ることができる。具体的には、特許請求する電極構造体の外部出口ヘッダは、電極モジュール、電極ユニット又はモジュール式電解槽において前記第2及び/又は第3の電極構造体に接続された時に、第2及び/又は第3の電極構造体の垂直方向上方の空間を占有することができる。
この電極構造体の他の特徴は、概ね第1の態様において説明した通りとすることができる。例えば、好ましい電極構造体は、複数の内向きに突出する突出部が設けられた皿状凹部を含む。
この態様の最も好ましい実施形態では、フランジが、皿状凹部の周辺部を取り囲んで、特許請求する電極構造体の電極表面と第2の電極構造体の電極表面との間にセパレータを密封できるガスケットを支持することにより、電極表面が、互いに実質的に平行であって向かい合うが、セパレータによって互いに離間してセパレータに対して気密シールされるようになる。さらに、電極構造体は、パンから離間しているがパンとの間の導電性経路によってパンに接続された電極を含み、ただし特許請求する電極構造体に複数の内向きに突出する突出部が設けられる場合には、電極をパンに直接電気的に接続することができる。
電極構造体は、陽極構造体であることが好ましい。具体的には、上述したように、セパレータは、電解区画室の上部領域内の陽極側のセパレータに隣接する気体空間の形成によって引き起こされる損傷を最も受けやすく、また使用済みブラインから形成される塩素の分離が最も厄介なこともこの理由である。外部出口ヘッダを電解区画室の上方に配置すると、この位置が気体解放領域をセパレータから遠ざけるので、これらの問題を最小限に抑えることができ、分離を改善するようにその形状及びサイズを設計する柔軟性も増す。
本発明は、さらに別の態様において、電極構造体であって、
i)皿状凹部と、第2の電極構造体におけるフランジと相互作用して間にセパレータを保持することができるフランジとを有し、電極ユニット又はモジュール式電解槽における第3の電極構造体の対応する突出部に嵌合できる複数の内向き又は外向きに突出する突出部をさらに有するパンと、
ii)電気分解される液体のための入口と、
iii)発生気体及び使用済み液体のための出口ヘッダと、
を含み、特許請求する電極構造体の出口ヘッダは内部出口ヘッダであり、第2の電極構造体及び第3の電極構造体の出口ヘッダは外部出口ヘッダである、電極構造体を提供する。
この態様における内部出口ヘッダは、ヘッダの水平長さの一部又は全部に沿って配置されてヘッダの側面に内部的に取り付けられた1又は2以上の内部クロスメンバを含むことが好ましい。
この態様では、第2及び第3の電極構造体の外部出口ヘッダの深さが前記電極構造体の深さを上回ることにより、特許請求する電極構造体が電極モジュール、電極ユニット、又はモジュール式電解槽において前記第2及び/又は第3の電極構造体に接続された時に、第2又は第3の電極構造体の外部出口ヘッダが、特許請求する電極構造体の垂直に上方の空間を占有できるようにすることができる。
この場合も、電極構造体の他の特徴は、概ね第1の態様において説明した通りとすることができる。例えば、好ましい電極構造体は、複数の外向きに突出する突出部が設けられた皿状凹部を含む。
この態様の最も好ましい実施形態では、フランジが、皿状凹部の周辺部を取り囲んで、特許請求する電極構造体の電極表面と第2の電極構造体の電極表面との間にセパレータを密封できるガスケットを支持することにより、電極表面が、互いと実質的に平行であって向かい合うが、セパレータによって互いに離間してセパレータに対して気密シールされるようになる。さらに、電極構造体は、パンから離間しているがパンとの間の導電性経路によってパンに接続された電極を含み、ただし特許請求する電極構造体が陽極構造体である場合には、電極をパンに直接電気的に接続することができる。
この態様における電極構造体は、陰極構造体であることが好ましい。
最後に、本発明は、上記の態様による電極アセンブリ、或いはモジュール式又はフィルタプレス型電解槽の修復方法も提供する。
例えば、電極アセンブリの修復方法は、
a)電極構造体を準備するステップと、
b)電極構造体を修復するステップと、
を含み、この修復は、
i)電極及び取り付けられた電流キャリアを、パンから、又は電流キャリアが接続されたポストから取り外すステップと、
ii)その後に修復後の同じ電極又は交換電極に関連する電流キャリアをパン又は前記ポストに取り付けることによって、修復後の電極又は交換電極をパンに再び取り付けるステップと、
を含み、方法は、
c)電極構造体を組み立て直すステップをさらに含むことができる。
電極構造体の陽極又は陰極プレートの修復が必要な場合には、いずれかのクッションを取り外して電流キャリアの中心部を露わにし、これによってポストから、又はポストが存在しない場合には電極パンからこれらのプレートを分離可能にすることによって構造体から取り外すことができる。電流キャリアが取り外されると、陽極又は陰極を修復のために取り外すことができる。電極の修復には、必要に応じて電極の各部分の補修及び/又は再コーティングが必要になることもある。或いは、電極を全く新しい電極と交換することもできる。その後、この新しい又は修復された電極は、例えばスポット溶接、ねじ部品又は押し込み型コネクタによって再び物理的及び電気的に取り付けられる。
一般に、塩素アルカリ工程において使用した電極アセンブリの修復は、数年毎に必要である。
別の実施形態では、電極アセンブリの修復方法が、
a)電極構造体を準備するステップと、
b)電極が依然としてパンに取り付けられている間に電極構造体の電極を修復するステップと、
を含む。
この修復は、
i)パンに含まれる電極から原位置で電極コーティングを除去するステップと、
ii)電極構造体の汚染を除去し、洗浄して乾燥させるステップと、
iii)例えば損傷したメッシュ又は電極ブレードを取り外し、コーティングされていない交換品に再び溶接することによって、あらゆる構造的損傷を補修するステップと、
iv)パン内で、補修された電極に原位置で再びコーティングを施すステップと、
を含むことができる。
10 陽極構造体
11 フランジ
12 皿状凹部
13 突出部
14 電解区画室
15 陽極
16 外部出口ヘッダ
17 導電性ポスト
18 電気絶縁クッション
19 スパイダ
30 陰極構造体
31 フランジ
32 皿状凹部
33 突出部
34 電解区画室
35 陰極
36 内部出口ヘッダ
37 導電性ポスト
38 電気絶縁クッション
39 スパイダ
50 伝導率向上装置

Claims (16)

  1. 陽極構造体と陰極構造体とを備えた電極アセンブリであって、前記陽極構造体及び陰極構造体の各々は、
    i)別の電極構造体上のフランジと相互作用して間にセパレータを保持することができるフランジと、
    ii)電極を収容するとともに、使用時には電気分解される液体を収容する電解区画室と、
    iii)電気分解される液体のための入口と、
    iv)発生気体及び使用済み液体のための出口ヘッダと、
    を含み、前記陽極構造体及び前記陰極構造体の一方における前記出口ヘッダは外部出口ヘッダであり、前記陽極構造体及び前記陰極構造体の他方における前記出口ヘッダは内部出口ヘッダである、
    ことを特徴とする電極アセンブリ。
  2. 各出口ヘッダは、個々の前記陽極構造体又は前記陰極構造体上に設けられて前記陽極構造体又は前記陰極構造体から電解槽回収ヘッダに発生気体を排出する出口容積であり、好ましくは前記電極構造体の長い水平軸と平行に整列する拡張容積である、
    請求項1に記載の電極アセンブリ。
  3. 前記外部出口ヘッダのcm3単位での内部容積をVEとし、前記ヘッダの出口端における内部断面積をAEとし、内部長をLEとする場合、VE/(AE×LE)が1未満であり、さらに好ましくは、前記外部出口ヘッダはテーパ状であり、具体的には前記外部出口ヘッダの1又は複数の出口ポートに向かって気体/液体流の方向に断面積が増加する、
    請求項1又は2に記載の電極アセンブリ。
  4. 前記出口ヘッダの一方又は両方は、該ヘッダの長さの一部又は全部に沿って配置されて前記ヘッダの側面に内部的に取り付けられた1又は2以上の内部クロスメンバを含み、具体的には、前記クロスメンバは、(単複の)前記出口ヘッダの前記側面に取り付けられて前記ヘッダの前記長さに内部的に沿って延びるストリップであり、好ましくは、前記クロスメンバに、前記ストリップを貫いて上から下まで連通する穴が設けられる、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の電極アセンブリ。
  5. 前記外部出口ヘッダを有する前記電極構造体の前記外部出口ヘッダは、電極モジュール、電極ユニット、モジュール式電解槽又はフィルタプレス型電解槽における前記隣接する電極構造体の垂直方向上方の空間を占有する、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の電極アセンブリ。
  6. 前記陽極構造体における前記出口ヘッダは外部出口ヘッダであり、前記陰極構造体における前記出口ヘッダは内部出口ヘッダである、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の電極アセンブリ。
  7. 前記陽極構造体及び陰極構造体の各々において、
    前記電解区画室は、皿状凹部を有するパンを含み、前記フランジは、前記皿状凹部の周辺部を取り囲んで、前記セパレータを前記陽極構造体の陽極表面と前記陰極構造体の陰極表面との間に密封できるガスケットを支持することにより、前記陽極表面は、前記陰極表面と実質的に平行であって前記陰極表面に面するが、前記セパレータによって前記陰極表面から離間して前記セパレータに対して気密シールされるようになり、
    電極が、前記パンから離間してはいるが前記パンと前記電極との間の導電性経路によって前記パンに接続され、ただし前記電極構造体が陽極構造体である場合には、前記電極を前記パンに直接電気的に接続することができ、好ましくは、
    前記陽極構造体及び陰極構造体の一方の前記皿状凹部に複数の外向きに突出する突出部が設けられ、前記陽極構造体及び陰極構造体の他方に複数の内向きに突出する突出部が設けられ、前記突出部は、前記外向きに突出する突出部が、モジュール式電解槽における隣接する電極アセンブリ又は電極モジュールの前記内向きに突出する突出部に嵌合できるようなものであり、
    前記導電性経路は、前記電極構造体における流体及び気体の循環を改善するバッフルを取り付けることができる肩部が設けられた1又は2以上の導電性ポストを含む、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の電極アセンブリ。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の複数の電極アセンブリを備え、好ましくは5〜300個の電極アセンブリを備える、
    ことを特徴とするモジュール式又はフィルタプレス型電解槽。
  9. 請求項8に記載のモジュール式又はフィルタプレス型電解槽においてアルカリ金属ハロゲン化物を電気分解するステップを含む、
    ことを特徴とするアルカリ金属ハロゲン化物の電気分解プロセス。
  10. 電極構造体であって、
    i)皿状凹部と、第2の電極構造体におけるフランジと相互作用して間にセパレータを保持することができるフランジとを有し、電極ユニット又はモジュール式電解槽における第3の電極構造体の対応する突出部に嵌合できる複数の内向き又は外向きに突出する突出部をさらに有するパンと、
    ii)電気分解される液体のための入口と、
    iii)発生気体及び使用済み液体のための出口ヘッダと、
    を備え、本請求項に係る前記電極構造体の出口ヘッダは内部出口ヘッダであり、前記第2の電極構造体及び前記第3の電極構造体の出口ヘッダは外部出口ヘッダである、
    ことを特徴とする電極構造体。
  11. 各出口ヘッダは、個々の前記電極構造体上に設けられて前記電極構造体から電解槽回収ヘッダに発生気体を排出する出口容積であり、好ましくは前記電極構造体の長い水平軸と平行に整列する拡張容積である、
    請求項10に記載の電極アセンブリ。
  12. 前記内部出口ヘッダは、該ヘッダの水平長さの一部又は全部に沿って配置されて前記ヘッダの側面に内部的に取り付けられた1又は2以上の内部クロスメンバを含む、
    請求項10又は11に記載の電極構造体。
  13. 陰極構造体である、
    請求項10から12のいずれか1項に記載の電極構造体。
  14. 電極アセンブリの修復方法であって、
    a)請求項7又は10から13のいずれか1項に記載の電極構造体を準備するステップと、
    b)前記電極構造体を修復するステップと、
    を含み、前記修復は、
    i)前記電極及び取り付けられた電流キャリアを、前記パンから、又は前記電流キャリアが接続されたポストから取り外すステップと、
    ii)その後に修復後の同じ電極又は交換電極に関連する前記電流キャリアを前記パン又は前記ポストに取り付けることによって、前記修復後の電極又は前記交換電極を前記パンに再び取り付けるステップと、
    を含み、前記方法は、
    c)前記電極構造体を組み立て直すステップをさらに含む、
    ことを特徴とする方法。
  15. 電極アセンブリの修復方法であって、
    a)請求項7又は10から13のいずれか1項に記載の電極構造体を準備するステップと、
    b)前記電極が前記パンに依然として取り付けられている間に前記電極構造体の前記電極を修復するステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  16. モジュール式又はフィルタプレス型電解槽の修復方法であって、請求項14又は15に記載の方法に従って1又は2以上の電極構造体を修復するステップを含む、
    ことを特徴とする方法。
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