JP2018513042A - セキュリティ文書及びその作製方法 - Google Patents

Abstract

本発明は、画像領域と、互いに間隔Ｄの相互に離間した画像要素の画像領域内の繰り返し画像パターンと、画像領域を被覆するプラスチック材料の層と、プラスチック材料内に設けられたレンズアレイとを備えるセキュリティ文書に関する。レンズは、相互間距離Ｌで互いに離間し、この距離Ｌは前記Ｄと同一又は異なり、レンズのアレイは、画像領域表面の一部のみを被覆し、画像輪郭内のプラスチック材料内に形成されている。輪郭内では、画像が明るい縞と暗い縞のモアレ拡大図やモアレ効果のように観察される。レンズは、例えば、レーザアブレーション又はインプリントによって形成することができる。【選択図】 図２ａ

Description

本発明は、所有者のポートレート画像（２）と、画像領域と、相互間距離Ｄで互いに離間された画像要素からなる、画像領域内の画像パターンと、画像領域を被覆するプラスチック材料の層と、このプラスチック材料の層におけるレンズのアレイとを備えるセキュリティ文書に関する。

また、本発明は、前述したようなセキュリティ文書を作製する方法にも関する。

本願出願人名義の欧州特許第１８７４５５７号明細書から、多くのインターレースライン画像の形態のポートレート画像を有するセキュリティ文書が知られている。画像ラインからなる複数のグループは、ポリカーボネートベース層のレーザ彫刻（レーザエングレイビング）によってシリンドリカルレンズの下にその都度設けられる。画像を見ると、セキュリティ文書所有者の立体視が得られる。画像領域は矩形であり、その領域内にて、インターレースラインが、レーザ彫刻によって形成され、ポリカーボネート材料にエンボス加工によって形成され得るレンズによって覆われる。

本願出願人名義の国際出願ＰＣＴ／ＮＬ２０１４／０５０８４６から、レンズが画像領域内の球面レンズのアレイによって形成されたセキュリティ文書が知られており、このセキュリティ文書においては、画像領域が画像要素のアレイを備え、このアレイは、レンズのピッチとは異なるピッチを有し、それによってプラスチック材料での画像要素の下方から又は上方から見るモアレ倍率の画像が得られる。

国際公開第２０１３／１６７８８７号パンフレットは、文字「Ｄ」、「Ｌ」又は「Ｒ」の輪郭内に付されるレンズのパターンと、そのレンズの下に配置されたマイクロ画像のパターンとを備えるセキュリティ文書を開示している。

既知のセキュリティ文書は、画像領域に形成された画像をレンズ構造に適切に整列させるために必要とされる高精度の加工プロセスを鑑みると、不正に複製することは困難である。また、既知のセキュリティ文書の主画像が変更されても、それは、認証画像のレンズの下の画像領域内の画像パターンへのアクセスが困難であることを鑑みると、検出可能である。しかし、既知のセキュリティ文書は、文書所有者に関する情報を提供する主画像がセキュリティ文書の作製現場で付される必要があるという欠点を有する。識別文書の場合、主画像は、文書の所有者のポートレート画像によって形成されることが多い。これは、認証画像又は個人データの付与等によってセキュリティ文書を完成させることが、複雑なロジスティクスを含む所有者の画像を文書の作製現場に転送することを必要とすることを意味する。

したがって、本発明の目的は、改善されたセキュリティ機能を有するカード又は文書のようなセキュリティデバイスを提供することである。本発明のさらなる目的は、１つの場所で作製及び完成されるセキュリティデバイスであって、生産現場から離れた場所で容易かつ安全に認証され得る及び／又はパーソナライズされ得るセキュリティデバイスを提供することである。

本発明によるセキュリティ文書は、複数のレンズがＤとは異なる相互間距離Ｌで互いに離間され、レンズのアレイが画像領域表面の一部のみを覆い、画像輪郭内のプラスチック材料内に形成され、この輪郭は、セキュリティ文書の所有者及び／又は発行機関に関する情報を表示する証印（ｉｎｄｉｃｉａ）を形成することを特徴としている。

プラスチック材料の下の画像パターンは、複数の平行なラインのパターンから構成することができ、又は、ドット、幾何学的形状又は微小ポートレート等の微小画像のような繰返し画像要素の規則的な二次元アレイによって形成することができる。このパターンは、観察者にとって特徴的ではない規則的な構造を形成する。市庁舎や他の発行場所等であるセキュリティ文書を完成させる場所で、セキュリティ文書は、プラスチック材料と相互作用するための処理ステーションであって、そこで画像パターンの上にレンズのアレイを形成するための処理ステーションに配置され、レンズのアレイは、例えば、英数字文字、幾何学的形状又は他の画像の輪郭内に位置する。輪郭は、日付及び／又は生年月日、長さ、目の色又はその他の情報のような、ユーザに関する証印を形成することができる。輪郭は、識別文書の発行日又は有効期限、シリアル番号、又はその他の認証用証印などのセキュリティ文書を提供する発行機関に関する証印を形成することもできる。発行機関は、政府機関、企業又はセキュリティ組織等である。

プラスチック材料に形成されたレンズの下でのみ、画像パターンは、レンズによって覆われていない画像パターンの部分とは異なる態様でユーザに見えるようになり、例えばプラスチック材料の平面の下又は上に配置されるモアレ拡大画像となり、又はモアレ干渉パターンとなる。画像パターン上のレンズの光学効果は、反復する画像要素Ｄの間隔とレンズＬの間隔との差にのみ依存するので、形成されるレンズアレイと画像パターンとを正確に位置合わせする必要はなく、その結果、処理ステーションにおける文書の最初の位置決めは、鮮明に画定された可視画像を生成するために重要ではなく、得られる下側の画像パターンの種類には大きな自由度がある。

一定の画像パターンの場合、セキュリティ文書をパーソナライズ及び／又は認証するために、異なる輪郭のレンズを適用してもよい。

セキュリティ文書は、プラスチックカード又はラミネートカードを含むものとしてもよく、又はパスポート等の冊子の一部であってもよい。

画像パターンは、インクパターンでプラスチック材料の下の紙又はプラスチック層に印刷することができ、又はプラスチック材料層に若しくはプラスチック材料の層の下の層に、又はそれらの組み合わせに、レーザ彫刻によって形成することができる。

レンズは、プラスチック材料のレーザアブレーションによってプラスチック材料に形成されてもよい。レーザアブレーションは、輪郭の特定の形状を決定することによって、各セキュリティ文書に対してレンズパターンに固有の形状を与えることができるという利点を有する。レーザコントローラは、例えば、名前、生年月日等のセキュリティ装置の所有者に関するデータを有してプログラムされてもよく、発行日又は期限切れを表す輪郭内にレンズパターンを形成することもできる。

レンズがレーザアブレーションによって形成される場合、一実施形態において、レンズ間の距離Ｌが画像要素間の距離Ｄに等しくなるようにすること可能である。この場合、画像要素は、インターレース画像のピクセルトラックによって形成されてもよい。ラインの各グループは、欧州特許第１８７４５５７号明細書に記載されているように、複数の画像が視野角に応じてレンチキュラレンズの下側で見えるように、それぞれのレンチキュラレンズの下に配置される。レンズ要素の輪郭は、セキュリティデバイスの所有者に関するデータに従ってレーザによって形作られ得るので、輪郭とレンズ要素の下に見えるようにされた画像との組み合わせにより、より高度のセキュリティ機能が提供される。

別の実施形態では、レンズは、インプリント（ｉｍｐｒｉｎｔｉｎｇ）によって形成される。インプリントは、軟質又は液状の樹脂等のＵＶ硬化材料をプラスチックの最上層として塗布し、パターンが形成されたインプリント部材（軟質又は液状の樹脂にレンズパターンをインプリントするために透明かつ可撓性を有する）とプラスチック最上層を接触させることによって行われる。次いで、透明なインプリント部材が樹脂層に接している間に、透明なインプリント部材を通して光線（例えば紫外線）を照射することによって樹脂が硬化され、樹脂層が硬化された後、インプリント部材は保護層から取り外される。軟質又は液状の樹脂層に可撓性で且つ透明なインプリント部材を接触させた状態で維持し、インプリント部材を通して樹脂層に光線を照射することで樹脂層を硬化させることによって、樹脂層を十分に硬化させることができ、可撓性のあるインプリント部材を取り外すことで、明確に画定された小規模構造を残すことができる。これにより、正確に画定されたレンズパターンは、輪郭が描かれた画像領域において、１００μｍより小さな正確に画定された寸法で形成されることが可能になる。したがって、レンズパターンを通してモアレ拡大又は干渉パターンのセキュリティ機能を目で確認することができる。

可撓性のあるインプリント部材は、セキュリティデバイスが一般的なセキュリティ機能を備えて製造されている場所から離れた場所で付与することができ、それは、インプリントされたレンズシステムの下で所有者の認証画像（例えば、ミニポートレート）をセキュリティデバイスに挿入することを含む。

基板コンフォーマルインプリントリソグラフィ（ＳＣＩＬ）は、硬質ガラスキャリアによって保持された軟質の複合加工スタンプを使用して、シリコン基板上に大面積パターンを提供する既知の技術であることに留意されたい。スタンプとガラスキャリアとの間の真空によって、パターン形成されたスタンプをフォトレジスト層と徐々に接触させることができる。透明スタンプを通してフォトレジスト層に光を当ててフォトレジスト層を硬化させた後、スタンプを基板から徐々に離して、１００ｎｍ未満の寸法を有する明確な構造を残すことができる。

ミンガト・リ（Ｍｉｎｇａｔｏ Ｌｉ）らによる、ナノインプリントリソグラフィを用いる最小寸法２０ｎｍの円形光学構造の製造（Ａｐｐｌｉｅｄ ｐｈｙｓｉｃｓ ｌｅｔｔｅｒｓ、第７６巻、第６号、第６７３〜６７５頁）には、平行平板インプリント装置がフレネルゾーンプレートの製造に使用されることが記載されている。

国際公開第２００９／０７８８８１号パンフレットには、副次的機能の規則的なパターンを有するインプリントリソグラフィスタンプが記載されており、そのスタンプはシリコン又はポリマー材料で作られている。

本発明によるセキュリティデバイスの一実施形態では、レンズのアレイは細長いシリンドリカルレンズのアレイであり、画像パターンは平行な画像ラインからなるグループから構成される。このようにして、細長いレンズは、下側の画像ラインと角度をなしてレンズが配置された場合、下側の画像ラインと干渉し、観察者に対してセキュリティデバイスが傾けられたときに画像を横切って移動する明暗バンドを動かすモアレパターンを生成するようになっている。この技術は、本願出願人の名義の欧州特許第１８９４１６９号明細書に記載されている。

以下、非限定的な例としてのセキュリティデバイス及び製造方法の実施形態を、添付の図面を参照して詳細に説明する。

レンズを形成する前の、画像パターンを有するセキュリティカードを示す平面図である。 レンズを形成する前の、画像パターンを有するセキュリティカードを示す断面図である。 レンズを形成した後の、図１ａ及び図１ｂのセキュリティカードを示す平面図である。 レンズを形成した後の、図１ａ及び図１ｂのセキュリティカードを示す断面図である。 円形輪郭内のレンズパターンを示す図である。 画像要素の画像及び二次元の拡大図である。 三次元合成画像の斜視図である。 ラインパターンを示す図である。 干渉用のレンズパターンでの輪郭を有するラインパターンを示す図である。 レーザアブレーションによるレンズの形成方法を示す概略図である。 インプリントによるレンズを形成する方法を示す概略図である。

図１ａは、ポートレート写真と、画像領域３内の画像要素５，６からなるパターン４とを有する、銀行カード、クレジットカード、識別パス、運転免許証のようなセキュリティカード１を示している。画像要素５，６は、国際出願ＰＣＴ／ＮＬ２０１４／０５０８４６等に記載されているような主ポートレート写真に対応する小さなポートレート画像、線、点、多角形図等の小さな幾何学的形状を備えることができ、パターン４は使用者が見た場合に均一な外観を有する。光学構造体５，６は、相互に距離Ｄで離間されている。

図１ｂに示すように、セキュリティカード１は、ＰＶＣ、ＰＥ、ポリカーボネート等又はそれらの任意の組合せで形成され得る１つ以上のベース層９を備えている。主ポートレート画像２は、ベース層９上にスクリーン印刷又はインクジェットによって印刷されたインク層７によって形成される。代替的に、ポートレート画像２は、選択的に黒化（ｂｌａｃｋｅｎｉｎｇ）を引き起こすレーザ感受性材料を備えたポリカーボネートで形成され得るベース層９にレーザ彫刻することによって形成してもよい。画像要素５，６は、画像領域３にて、ベース層９上に印刷されてもよいし、レーザ彫刻によって形成されてもよい、その組み合わせであってもよい。少なくとも画像領域３は、プラスチックの上層８で被覆されている。図１ｂでは、上層８はインク層７上の全体に延びて、均一な高さの保護面を形成している。

図２ａはセキュリティカード１を示しており、この図において、上層８には、レンズ１１，１２のアレイ（図２ｂ参照）が画像輪郭１０内に形成されており、この例では画像輪郭１０は本願の優先日の年を表している。画像輪郭１０は、有効期限又は発行日等のセキュリティカード１の発行機関に関するデータを表すこともできるが、年齢や、目の色、身長等のバイオメトリックデータのような、ポートレート２が入っているカード１の所有者に関連させることもできる。

図２ｂに示すように、レンズ１１，１２は半球形であり、レンズ間の距離Ｌを有する規則的なアレイを形成する。距離Ｌは、例えば距離Ｄより１％大きなものとすることができ、その結果、観察者は、レンズ１１，１２の下にある画像要素５，６をベース層９の下に浮いているようなモアレ拡大状態で観察する。例えば、レンズ間の距離Ｌが画像要素間の距離Ｄより１％大きい場合、観察者は、最上層８の上に浮遊する画像要素５，６のモアレ拡大画像を観察することになる。観察された画像は、個々の画像要素５，６の拡大バージョンに対応し、又は、複数の画像要素が組み合わされて拡大像、例えば単一の拡大ポートレート２（主画像２に対する認証画像として機能することができるもの）又は三次元像を示す合成画像を形成することができる。この拡大像は、レンズ１１，１２が形成されている輪郭内でのみ見ることができ、その輪郭自体が情報を提供することができる。輪郭１０は、使用者の生年月日、セキュリティカード１の発行日又は有効期限等を示す英数字で構成することができる。或いは、輪郭１０は、セキュリティカードに適用されるのに適した任意の所望の形状を有することができ、これは使用者に意味のある認証情報を伝達することができる。

図３ａは、円形輪郭１０内のレンズ１１，１２の位置の一例を示しており、レンズの光学効果は示していない。図３ｂでは、図面の平面内で使用者によって観察される画像１３（この例では正方形）が示されている。この画像１３は画像要素５，６の拡大バージョンとなり、この場合、輪郭１０の外側の画像領域３における画像の概ね均一なパターンとして肉眼に見える小さな四角によって形成される。円形輪郭１０は、セキュリティ文書の発行機関に関する視覚認証の特徴を形成するが、より複雑な形状であってもよい。画像要素５，６のパターンを変更せずに、個々のセキュリティカード又は文書又はセキュリティカード又は文書のセットごとに輪郭１０を変更することも可能である。

或いはまた、図３ｃの斜視図に示すように、観察者１４は、例えば、ワイヤフレームの三次元立方体として画像１３を見るようにしてもよく、その場合、画像要素５，６は異なる二次元構成によって形成され、これらの二次元構成は、輪郭１０内でレンズ１１，１２によって拡大されて結合されると、視覚的に三次元画像１３を構成する。

図４ａは、画像５，６が、長手方向１に延びる印刷され又はレーザ彫刻されたライン１５，１６によって形成される実施形態を示している。レンズ１７，１８は、三角形輪郭１９内に置かれ、ライン１５，１６に対して小さな角度α、例えば１〜３度をなしている。レンズ１２は、線状のシリンドリカルレンズである。輪郭１９内で、図４ｂに示すように、使用者は、セキュリティカード１を観察者に対して傾斜させたときに輪郭１９内を動く明暗バンド２０，２１のモアレパターンを観察することとなる。

図５は、レンズ１１，１２を形成するための、最上層８のレーザアブレーションによるセキュリティカード１の形成方法を示す。レーザビーム発生器２３は、光学システム２５によって集束されコントローラ２２によって制御されたレーザビームを、最上層８を横切って走査する。コントローラ２２には、メモリが設けられており、そのメモリに、レンズが形成されるべき輪郭についての情報が記憶されている。例えば、コントローラ２２は、生年月日、名前、住所又は他の特性等のセキュリティ文書の所有者に関する英数字の情報を受信して格納し、この英数字情報を表す輪郭内にレンズパターンを形成することができる。このシステムは、画像７及び保護最上層８を含むほぼ完成したセキュリティカードを１つの場所にて形成することを可能にし、このカードを、例えば市役所又は郵便局にてレンズ１１，１２を付与する最終発効／認証段階でカードが発効及び／又は認証される発行サイトに移送することができる。

コントローラ２２は、カード１が載置される支持テーブル２６に接続されてもよい。支持テーブル２６は、ｘ−ｙ方向に並進させることができ、及び／又は図面の平面に垂直な軸に沿って傾斜させることができる。

図６には、インプリント部材２７によってレンズ１１，１２が最上層８に形成されている実施形態が示されている。この場合、層８は、画像７及び画像要素５，６を覆うようにベース層９全体に付与されるＵＶ硬化性透明樹脂からなる。次に、特定の輪郭内のレンズパターンの型を形成するＵＶ透過性シリコーン製のインプリンティング部材２７を、上層８の液状樹脂に押し込み、その後、液状樹脂はＵＶ透過性のインプリント部材２７を通して最上層８を照射するＵＶ光のＵＶ光源２８，２８’により硬化される。樹脂が硬化した後、２０１５年３月２５日に本願出願人によって出願されたオランダ特許出願第２０１４５２０号に記載されている方法で、インプリント部材２７は最上層８から持ち上げられる。

１…セキュリティカード、２…写真、３…画像領域、４…画像パターン、５，６…画像要素、７…インク層、８…（最）上層、９…ベース層、１０…輪郭、１１，１２…レンズ、１３…画像、１４…観察者、１５，１６…ライン、１７，１８…レンズ、２０，２１…明暗バンド、２２…コントローラ、２３…レーザビーム発生器、２４…レーザビーム、２５…光学システム、２６…支持テーブル、２７…インプリント部材、２８…ＵＶ光源。

Claims (13)

1. 所有者のポートレート画像（２）と、画像領域（３）と、相互間距離Ｄで互いに離間された複数の画像要素（５，６）からなる、前記画像領域内の画像パターンと、前記画像領域を被覆するプラスチック材料の層（８）と、前記層（８）に設けられたレンズ（１１，１２；１７，１８）とを備えるセキュリティ文書（１）において、
   前記レンズ（１１，１２）が、前記相互間距離Ｄとは異なる相互間距離Ｌで互いに離間されており、
   前記レンズのアレイが、前記画像領域の表面の一部のみを覆い、画像輪郭（１０，１９）内で前記プラスチック材料の層（８）に形成されており、
   前記画像輪郭が、所有者及び／又は当該セキュリティ文書（１）の発行機関に関係する情報を表示する証印を形成していることを特徴とする、セキュリティ文書。
2. 前記レンズ（１１，１２；１７，１８）が、前記プラスチック材料の層（８）のレーザアブレーションにより形成されている、請求項１に記載のセキュリティ文書。
3. 前記レンズ（１１，１２；１７，１８）が、インプリントにより形成されている、請求項１に記載のセキュリティ文書。
4. 画像要素（５，６）が、微細構造アレイにより形成されている、請求項１〜３のいずれか一項に記載のセキュリティ文書。
5. 前記レンズのアレイが、細長いシリンドリカルレンズ（１７，１８）のアレイであり、前記画像要素が、前記細長いシリンドリカルレンズ（１７，１８）に対して所定の角度（α）で延びる長手方向を有する画像ライン（１５，１６）を備える、請求項１〜４のいずれか一項に記載のセキュリティ文書。
6. 前記画像要素（５，６）が、レーザによって、前記プラスチック材料内に又は前記プラスチック材料の下側の層内に書き込まれたものである、請求項１〜５のいずれか一項に記載のセキュリティ文書。
7. 前記画像要素（５，６）が印刷されたものである、請求項１〜６のいずれか一項に記載のセキュリティ文書。
8. 所有者のポートレート画像（２）と、画像領域（３）と、相互間距離Ｄで互いに離間された複数の画像要素（５，６）からなる、前記画像領域内の画像パターンと、前記画像領域を被覆するプラスチック材料の層（８）と、前記層（８）に設けられたレンズ（１１，１２；１７，１８）とを備えるセキュリティ文書（１）において、
   前記レンズのアレイが、前記画像領域の表面の一部のみを覆い、前記プラスチック材料のレーザアブレーションにより画像輪郭内で、前記プラスチック材料の層内に形成されており、
   前記画像輪郭が、前記所有者及び／又は当該セキュリティ文書（１）の発行機関に関係する情報を表示する証印を形成していることを特徴とする、セキュリティ文書。
9. セキュリティ文書（１）を作製する方法であって、
   画像領域（３）、前記画像領域（３）内の画像パターン（５，６）、及び前記画像領域（３）を被覆するプラスチック材料の層（８）を備える層（９）を用意するステップと、
   所有者のポートレート画像を前記層（９）内に又は前記層（９）上に設けるステップと、
   画像輪郭内で前記プラスチック材料の層にレンズ（１１，１２；１７，１８）のアレイを形成するステップであって、前記画像輪郭が、前記画像パターン（５，６）の一部のみを覆い、前記画像輪郭が、前記所有者及び／又は前記セキュリティ文書（１）の発行機関に関係する情報を表示する印を形成する、ステップと
   を含む、方法。
10. 前記レンズ（１１，１２；１７，１８）のアレイが、前記プラスチック材料の層（８）のレーザアブレーションにより形成される、請求項９に記載の方法。
11. 前記レンズ（１１，１２；１７，１８）のアレイが、前記プラスチック材料の層（８）へのインプリントにより形成される、請求項９に記載の方法。
12. 前記画像パターン（５，６）が、相互間距離Ｄで互いに離間された画像のマトリックスを備え、
    前記レンズ（１１，１２；１７，１８）のアレイが、前記相互間距離Ｄとは異なる相互間距離Ｌで互いに離間されたレンズ要素を備える、請求項９〜１１のいずれか一項に記載の方法。
13. 前記画像パターン（５，６）が、一群の画像ライン（１５，１６）からなり、前記レンズのアレイが、前記画像ライン（１５，１６）に対して所定の角度（α）で形成された細長いシリンドリカルレンズ（１７，１８）を備える、請求項９〜１１のいずれか一項に記載の方法。

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