JP2018512578A - マルチエネルギ検出器 - Google Patents

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Abstract

本明細書は、マルチエネルギ放射ディテクタを記述する。一の実施の形態では、検出媒体により生成される信号は、信号収集のポイントでダイレクトデジタル形式に変換される。これは、検知装置及び信号プロセッシングを同じシリコン基板上に集積させてシステムの部品点数を減らすので、電力集中広帯域増幅機とアナログ・デジタル変換器の必要性を回避する。一の実施形態では、単一光子アバランシェダイオード(SPAD)が閾値検出器に直接連結されて、本質的に低出力で低ノイズの検出器を達成する。

Description

関連出願への相互参照
本明細書は、2015年3月4日に出願の米国特許仮出願第62/128、293号、名称「マルチエネルギ検出器」に基づく優先権を主張する。前述の出願は、それら全体を参照することにより本明細書に組み込まれる。
本明細書は、一般的には放射エネルギ撮像システムの分野に関し、特に隠された対象物を検出し対象の物質を特定する為にマルチエネルギを使用するシステムに関する。
X線撮像は、医療用撮像、保安検査、そして工業用非破壊検査などの多岐の分野で幅広く展開されている。同様の手法はその他の全てのX線検査分野に適用されるが、以下の説明は保安検査に焦点を当てている。
放射線画像は、検査される対象物中を透過する又は対象物から散乱される放射の検出により生成される。密度、原子番号、そして存在する物質の総量が、放射の減衰の程度を決め、ゆえに、生成される放射線画像の特性と形式を決める。X線またはガンマ線光子の平均吸収の測定に加え、X線またはガンマ線光子は様々なX線経路に沿って伝搬するため、物質の特質に関する情報を引き出すことが可能である。散乱されたX線の強度は、X線を散乱する物質の原子番号(Z)に関連する。一般的に、原子番号が25未満の場合は、X線の後方散乱の強度又はX線の反射は、原子番号が増すと減少する。他方、大きい原子番号(Z>70)の物質は、X線スペクトルのローエンドとハイエンドでの高い減衰に特徴がある。従って、X線画像は、対象物の内部(貨物の内部など)の種々の物質の種目の原子番号の変化により主に変調される。
様々な物質の原子番号による画像変調の結果として、X線画像システムが暗い領域を持つ画像を生成するのは一般的である。これらの暗い領域が脅威物質の存在を示している場合もあるが、暗い領域は、脅威物の正確な特性に関する情報はほとんどもたらさない。従来のX線システムにより生成された放射線画像は、対象物が重なっており画像の区別がつかない為、往々にして解釈が困難である。従って、訓練を受けた操作員がそれぞれの画像を研究解釈し、脅威物質などの目標の物体が存在するか否かの見解を出さなければならない。高トラフィックポイントやポートなどにおいて、解釈すべき数多くの放射線画像が存在する時は、操作員の疲労や注意力散漫が検出性能を妥協させることがある。自動システムであっても、システムが高スループットで操作される時は、誤警報の数を低く保つという暗黙の要求に応じることが難しくなる。
X線撮像からより有用な情報と明解さを得る方法として、容器や旅行カバンの中の物質の実効原子番号を測定する為に、デュアルエネルギシステムを使う。ここではX線ビームは、二つの広義のカテゴリー、つまり低エネルギと高エネルギとに分けられる。この方法は、しばしば、X線ビームを、低エネルギX線放射に優先的に反応する第1薄型X線検出器を通過させることで達成される。このフィルタ処理されたビームは、次に、スペクトルの高エネルギ部分に向けて重み付けされ、フィルタ処理されたビームに反応する第2検出器を通過させられる。そして、実効原子番号は、高エネルギ信号と低エネルギ信号との間の差を取ることにより測定される。この方法は、検査下の対象物の線形減衰係数の急激な変化が低エネルギスペクトル領域と高エネルギスペクトル領域との間で良好なコントラストを生む、60kVから450kVの間の範囲内のX線エネルギビームに特に有効である。
代替の技術は、撮像画素毎に一のX線検出器を使うが、線源から投射されるビームの質を時間の関数として変化させる。概して、この技術は高エネルギ検査システム(例えば、4MVのビームや6MVのビーム)にて使用される。実効原子番号は、スペクトルの高エネルギ領域から生成されるので、デュアルエネルギ・スタック化検出器のアプローチで可能になるよりも、対象物のより厚い領域からの情報を提供することが出来る。
更なるアプローチは、X線ビームが検出器物質と時間的に異なり、無作為に分散された瞬間において相互作用する複数の個別X線光子から構成されることを認める。互いに相互作用するX線光子を個別に検出し処理することで、相互作用する全てのX線のエネルギスペクトルを構築することが可能である。この場合、このスペクトルは、多数のディスクリートなエネルギビン(エネルギ収容)、多くは2から少なくとも4つの範囲にあるビンを含む。検査される対象物の実効原子番号を決定するために、このスペクトルの形を分析することが可能である。周知の検出システムは、このような放射スペクトルを生成するために、シンチレータ材料と半導体材料を使用する。
このようなスペクトル検知システムは、手に入れるには一般にとても高価である。その理由は、かかるシステムは、検出物質、アナログ信号処理回路、アナログ・デジタルコンバータ、デジタル信号処理回路及びデジタル信号取得回路を含む、いくつかの個別の部品を組み合わせるからであるが、上記部品に限定はされない。これらの回路は、設計されたカウントレート、通常は1平方ミリメートルあたり毎秒最大1億カウントを達成するために、広帯域幅となる傾向があり、よって、大量の電力を必要とし、そして場所を取る。このシステムは、低い生産性を有し、特に検出物質の温度による漏洩電流の変化による、周辺温度の変化にしばし敏感である。
従って、電力集中がより少ない、場所もより取らないマルチエネルギ検出器の改良が望まれている。更に、コストを下げて、そして生産性を向上するのみならず、温度変化を緩和することできる検出器に対する需要がある。
本明細書は、改良されたマルチエネルギ放射検出器を記載し、当該検出器はダイレクトデジタルセンサとして動作する。一の実施の形態において、検出媒体により生成された信号が信号収集のポイントでダイレクトデジタル形式に変換される低価格のセンサが記載されている。これは、センサ装置と信号プロセスを同じシリコン基板上に集積してシステムの部品点数を減らしているので、電力集中高帯域幅増幅機とアナログ・デジタルコンバータに対する必要性を回避する。これは、コストを低減し、生産性を向上し、本質的にデジタル検出法であることによって、温度変化に対する緩和を提供する。
一の実施の形態において、ダイレクトデジタルセンサが光学光子を検出するとき、対応するデジタルパルスを生成する。一の実施の形態において、単一光子アバランシェダイオード(SPAD)が閾値検出器に直接連結されてダイレクトデジタルセンサを達成し、これは、本質的に省電力と低ノイズ検出器を提供する。
実施の形態によっては、本明細書は、入射放射線を検出するためのマルチエネルギ検出器であって、入射放射線を複数の光学光子に変換するように構成されたシンチレータ材料と、入射放射線を複数の光学光子に転換するように構成されたシンチレータ材料と、画素回路のアレイと、処理エレクトロニクスとを備え、前記画素回路は、閾値検出器に結合された単一光子アバランシェダイオード(SPAD)と、SPADと電気的に通信する閾値検出器とを有し、前記SPADは光学的にシンチレータ材料に結合されると共に一つ若しくはそれ以上の光学光子の検出に反応して電流を生成するように構成され、前記閾値検出器は前記電流に反応してデジタルパルスを生成するように構成され、前記処理エレクトロニクスは、画素回路の前記アレイ内の各画素回路からのデジタルパルスを処理して、前記デジタルパルスを入射放射線のエネルギプロファイルに変換する。
好ましくは、それぞれの前記画素回路はさらにアクティブクエンチ回路を備え、アクティブクエンチ回路は前記SPADをリセットするように構成される。
好ましくは、シンチレータ材料はLYSO結晶である。
好ましくは、前記画素回路のアレイと前記処理エレクトロニクスは単一のCMOS基板上に組み立てられる。
好ましくは、前記処理エレクトロニクスは画素カウントを発生するように構成されたアキュムレータを含み、前記画素カウントはラッチレジスタに伝送される。好ましくは、前記ラッチレジスタは、前記アキュムレータから前記画素カウントを受け取り、前記画素カウントを保管し、そして前記画素カウントをデジタルバッファに送るように構成される。好ましくは、前記デジタルバッファは前記ラッチレジスタから前記画素カウントを受け取り、前記画素カウントをバッファし、前記バッファされた画素カウントをデジタルパルスプロセッサに送るように構成される。好ましくは、前記デジタルパルスプロセッサは、前記デジタルバッファから前記バッファされた画素カウントを受け取り、特定のエネルギ値を見つけ、そして前記エネルギ値をレンジシフタに送るように構成される。好ましくは、前記レンジシフタは、前記デジタルパルスプロセッサから前記エネルギ値を受け取り、前記エネルギ値を測り、そして前記測定されたエネルギ値をヒストグラマに送るように構成される。好ましくは、前記ヒストグラマは、前記測定エネルギ値を前記レンジシフタより受け取り、前記測定エネルギ値のヒストグラムを生成してエネルギスペクトルデータを作成し、前記エネルギスペクトルデータをシリアライザに送るように構成される。好ましくは、前記シリアライザは前記ヒストグラマから前記エネルギスペクトルデータを受け取り、信号分析と画像表示のために前記エネルギスペクトルデータを外部装置に渡すように構成される。好ましくは、デジタルパルスプロセッサは、時系列データを探してX線パルスと当該X線パルスに伴うパルス高を見つけることによって特定のエネルギ値を見つけ出すように構成され、当該パルス高は対応するエネルギレベルを表している。
実施の形態によっては、マルチエネルギ検出器は、前記画素回路のアレイと前記プロセスエレクトロニクスを駆動するために用いられるクロックを更に備える。好ましくは、前記クロックの周波数は前記マルチエネルギ検出器のゲインを変えるために変化される。好ましくは、前記クロックの周波数は100MHzから500MHzの範囲にある。
実施の形態によっては、本明細書は、入射光子を検出するためのセンサであって、単一光子アバランシェダイオード(SPAD)による光学光子の検出に際し信号を生成するために閾値検出器に連結された単一光子アバランシェダイオード(SPAD)を備え、SPADは、単一光子によって十分なイオン化が生じて測定可能なアバランシェ電流を引き起こす固体光子検出器として構成されているセンサを開示する。
好ましくは、前記SPADは対応する電流を生成することで光子を検出するためのシンチレータ材料に連結されている。好ましくは、前記シンチレータ材料は、Lu1.80.2SiO5(Ce)(LYSO)、ルテチウムオキシオルトシリケート(LSO)、ガドリニウムオキシオルトシリケート(GSO)及びランタン臭化物(LaBr)の何れか一である。
好ましくは、センサは、一対のフリップフロップラッチを更に備え、前記閾値検出器により生成された信号は、対応するデジタルパルスを得るために前記一対のフリップフロップラッチに供給される。
好ましくは、閾値検出器は、前記SPADからの電荷注入の結果として状態を変化させるように構成された電界効果トランジスタ(FET)である。
好ましくは、センサは、SPADに連結されたアクティブクエンチ回路を更に備え、当該アクティブクエンチ回路は光子を検出した後にSPADをリセットするように構成される。
好ましくは、前記SPAD、シンチレータ材料、閾値検出器及びアクティブクエンチ回路は、全て単一のCMOS基板上に組み立てられている。
前述した実施の形態及びその他の実施の形態は、図面及び以下に提供される詳細な記載において極めて細かく説明がなされる。
本明細書の上記のまたはその他の特徴と利点は、同封する図面に関して考慮する時、下記の詳細な説明を参照することでより理解され認識される。
図1は、マルチエネルギスキャンニングシステムの概略構成図である。 図2は、本明細書の一の実施の形態による光学光子センサ素子の為の例示的な素子を示すブロック図である。 図3は、本明細書の一の実施の形態による4ビットの二進出力を提供する16画素を含むサブ画素を図示する。 図4は、本明細書の一の実施の形態による16サブ画素からなる、メイン画素アレイシステムを示す。 図5は、本明細書の一の実施の形態による光センサのデジタル読出しチェーンを示す。 (A)は、時間間隔毎に作動させられるSPADsの個数の時間ドメインプロットを示し、(B)は、シンプルDPP分析の後のエネルギスペクトルの例示的なヒストグラムを示す。 (A)は、本明細書の一の実施の形態によるセンサチップの例示的な実施の形態を示し、(B)は、センサチップの他の例示的な実施の形態を示す。 図8は、本明細書の一の実施の形態による、相互作用するX線毎に検出される光学光子の総数と、入射X線のエネルギとの間の関係を示すグラフである。
本明細書は、ダイレクトデジタルセンサとして動作する改良されたマルチエネルギ放射検出器を記載する。一の実施の形態において、低価格センサが記載される。このセンサにおいて、検出媒体により発生された信号は、信号収集の時点でダイレクトデジタル形式に変換される。これは、検知装置及び信号処理を同じシリコン基板上に集積してシステムの部品点数を減らすので、電力集中高帯域増幅機とアナログ−デジタルコンバータの必要性を回避する。これは、コストを低減し、生産性を改善する。さらに、固有なディジタル検出方法であることによって温度変化に対する緩和をも提供する。
一の実施の形態において、ダイレクトデジタルセンサが光学光子を検出するとき、対応するデジタルパルスを生成する。一の実施の形態において、単一光子アバランシェダイオード(SPAD)が閾値検出器に直接連結され、ダイレクトデジタルセンサを達成する。
本明細書は、複数の実施の形態を対象としている。当業者が本明細書を実施出来るようにするために、以下の開示が提供される。この明細書で用いられる言語は、いかなる特定の実施の形態の一般的な否認として解釈されてはならず、又、ここで用いられる用語の意味を超えてクレームを制限するために用いられてはならない。ここで定義された一般の原理は、本明細書の特許請求の範囲から逸脱せずに他の実施の形態と応用例とに適用することが出来る。しかも、使用される専門語と用語は、例示的な実施の形態の記述の為であり、限定と考えるべきではない。このように、本明細書は、開示された原理と特徴に一致した多数の代替例、変更例、そして同等例を含む最大限の広さの範囲を与えられるべきものである。記述を明確にするために、本明細書に関連する技術分野において周知の技術的な物質に関連する詳細は、不必要に本明細書を不明瞭にしないようにするために、詳細には記載していない。
図1は、マルチエネルギスキャンシステムの概要を示す。図1を参照すると、検査される貨物101は、X線源102により発生されるX線の扇状ビームの中を移動する。一の実施の形態において、X線は、10keVから450keVまでの範囲のエネルギで生成される。本実施の形態では、コンベア105が用いられて、貨物101を扇状ビームの中を移動させる。しかし、マルチエネルギスキャンシステムは、コンベアを用いないシステムにおいても使用されることが理解出来る。貨物により減衰したX線は、一組のX線検出器素子に向けて進み続ける。一組のX線検出器素子は、検出器アレイ103として参照される画素化リニア検出器アレイセグメントに組み立てられている。一の実施の形態において、数個のセグメントが、セグメント間の重なりが最小となるように、扇状ビームの全長を包含するように配置されている。一の実施の形態において、それぞれのセグメントは、その長さが50mmから200mmの間である。検出器アレイは、一つまたはそれ以上の検出器ハウジング104の中に固定されている。検出器ハウジング104は、遮光の囲いであり、検出器を湿気から保護している。
検出器素子は、検出器物質中で相互作用することで、それぞれのX線光子のエネルギを検出することが出来るように設計されている。数個の検出器物質、例としてLu1.80.2SiO5(Ce)(LYSO)、ルテチウムオキシオルトシリケート(LSO)、ガドリニウムオキシオルトシリケート(GSO)、ランタン臭化物(LaBr)、そして他の高速減衰時間、高光出力の物質、あるいはCdTeやCdZnTeなどの室温半導体等のシンチレータが、この状況での使用を想定出来る。検出されたX線のエネルギは、X線相互作用の間に検出器物質の中に生成される信号キャリヤの数を決定する。当業者は、信号キャリヤがシンチレータの場合は光学光子であり、半導体の場合は電子であることを理解する。さらに、溜まったX線エネルギが高ければ高いほど、信号キャリヤはより多く生成される。それぞれのX線相互作用において生成される信号キャリヤの数をカウントし、特定の期間(一般には1msから100msの範囲において)に到来するそれぞれのX線のカウント値のヒストグラムを作ることで、X線エネルギのスペクトルが得られる。エネルギスペクトルは、検査下の貨物の物質のエネルギの関数としてのX線減衰係数及び線源発光スペクトルとの双方の特性である。X線スペクトルは一のスキャンと他のスキャンとの間で実質的に変わることはないので、検出された信号は物質のみの特性である。
エネルギスペクトルのそれぞれの領域に存在する吸収X線エネルギの部分の分析により、検査下の物質の特性を生成することが可能である。この分析は、スペクトルの低エネルギ部分でのカウント値に対する、スペクトルの高エネルギ部分でのカウント値の比を考慮して行われる。すなわち、この比が大きいほど、検査している物質の原子番号が大きくなる。更に精巧なアルゴリズムは、このタイプの分析をマルチエネルギ領域にまで拡張し、そして面積平均に拡張し、本分析で考慮される検出光子の数を増大する。故に、信号対雑音比を改善する。
ひとたび物質の原子番号が撮像データから測定されると、爆発物、麻薬、通貨などの危険な物質の存在を決定するために、結果は選別機に通過させられる。このように、自動検出能力が脅威物質のために開発される。原子番号の測定における正確性が改善するにつれ、脅威物検出システムの性能も良くなる。
当業者は、このような自動検出システムが、爆発物、武器、その他の脅威物質及び装置の存在のために人を検査する技術のような、他の保安スクリーニング技術と有利に組み合わされることを認識する。これらの独立した選別システムからの結果は、組み合わせられて集合的な脅威物検出結果を生成し、かばんの中の爆発物質やポケットの中の爆発装置などの、提示された脅威物全体に関するさらなる情報を提供する。なお、これらは一例であってこれらに限定されるものではない。
スペクトル検出器は、従来は一般的な方式を使用していたので、半導体材料により直接検出されたり、光ダイオードやシリコン光電子増倍管などの光検出装置に連結されたシンチレータにより間接的に検出される検出信号が、電荷増幅器、波形整形増幅器、アナログデジタル変換器、デジタルヒストグラムユニット、およびデータ取得システムに送られていた。これらは値段の高い部品であり、一般的に高帯域幅と高出力増幅機と高速アナログデジタル変換器を必要とする。更に、半導体装置(検出器材料そのもの、バイアス化フォトダイオード、またはシリコン光電子増倍器)は、暗電流やゲインの大きな変化に左右され、これらは、アナログフロントエンド回路の性能に根本的な影響を及ぼす。従って、一定のゲインと検出器動作ポイントを維持するために、概して検出器回路の温度をモニターする必要があり、温度の関数として検出器バイアス電圧を調整する必要がある。特に、不安定なポイントの付近で動作するシリコン光電子倍増器の場合は、それぞれ個々の装置へのバイアス電圧の供給が必要にあることがある。これは、高価であり場所も取るプロセスである。
既に知られている検出器システムの限界に取り組むために、本明細書は、低価格「ダイレクトデジタル」センサを提供する。当該センサにおいて、検出媒体により生成される信号は、信号収集ポイントにてダイレクトデジタルフォームに変換される。図2は、本明細書の一の実施の形態による個別光学光子検出素子に要求される部品を示す。図2を参照すると、センサチップ200は、閾値検出器202に直接連結された単一光子アバランシェダイオード(SPAD)201から構成される。単一光子アバランシェダイオードは、単一の光子が十分なイオン化を生じさせて、測定可能なアバランシェ電流を誘引する固体の光検出器である。SPAD201は、検出素子200に光学的に連結されたLYSO(図示せず)のようなシンチレータ材料におけるX線相互作用により生成される光学光子を検出する。SPAD201が光子を検出すると、閾値検出器202が起動される。閾値検出器の出力が、一対のフリップフロップ又はラッチ204、205に送られる。一対のフリップフロップ又はラッチ204、205は、二つの安定状態を有する回路であり、状態情報を保存するために用いられる。対応するデジタルパルス210が生成される。一のデジタルパルスが相互作用する光学光子毎に作られるため、この装置は、ダイレクトデジタルセンサとして参照される。一の実施の形態において、閾値検出器202は、SPAD201からの電荷注入の結果として状態を変える単一電界効果トランジスタ(FET)である。これは、温度変化に広範囲に反応しない、極めて低パワーのアナログフロントエンドである。その理由は、SPADの起動又は不起動の二値的な事象に単に応答するだけであるからである。この二値的な事象は光学光子により引き起こされ、SPADが閾値ゲイン越えを達成する限り、SPADにより生成されるゲインの量には依存しない。
相互作用するX線は、シンチレータ材料の中に蓄えられるエネルギに依存して10から1000のオーダーの光学光子を生成し、その一部が検出器の活動領域に到達することが認められる。従って、検出器にSPADのアレイが存在する場合は、起動されるSPADの数が多いほど、検出器の内部に蓄えられるエネルギも大きくなる。
さらに、SPADがリセットされて動作状態に戻ることがより高速になれば、検出器システムの線型性がより良くなることが認識される。検出器のより良い線型性は、蓄積されたX線のエネルギがより正確に分析されることを暗に意味している。SPADの高速リセットとより良い線型性とを達成するために、一の実施の形態において、本システムは、アクティブクエンチ回路203を用いる。一旦SPADが起動されると、わずか数ナノ秒の内にアクティブクエンチ回路を使用することで能動的にリセットすることが出来る。ゲイン素子のリセットがないことが、シリコン光電子倍増器に基づく周知の検出器の根本的な問題であり、スペクトル撮像におけるこれら検出器の深刻な非直線性を生じている。
一の実施の形態において、全ての信号プロセスエレクトロニクスが一のセンサチップに直接的に集積されている。一の実施の形態において、SPADとデジタルエレクトロニクスは、同じCMOS基板上に組み立てられている。その他の従来の検出器は、一プロセスを用いて組み立てられる(例えば、p−i−n層)、フォトダイオードなどの感度の良い検出容量と、第2のプロセス(例えば、CMOS)を用いて組み立てられる電子機器とを必要とすることに留意すべきである。これは検出器のパッケージングを難しくし、雑音が多く、高価である。
図2のセンサのダイレクトデジタル機構は複数の利点を有している。このセンサは、本質的に低出力装置であり、多くの電力を消費する雑音の多いフロントエンドアナログ増幅機を使用しない。このことは、センサを、電力管理と画素−画素間の均一性とが深刻な限界となるマルチ画素装置の為の理想のセンサにする。このセンサは本質的にノイズフリーである。その理由は、光子検出に関連する雑音以外の雑音は発生しないためである。これは、予測でき、決定論的な効果を有する。エレクトロニクス雑音が無いことは、極めて低いエネルギ閾値が可能であることを暗に意味している。これは、マルチエネルギ画像における低コントラストの特徴の解決の為には良いことである。
一の実施の形態において、16の個別光学光子センサ素子のアレイは、「画素回路」又は「画素」としても知られ、サブ画素を形成するために用いられる。複数のサブ画素は、一緒になってフォトセンサアレイを構築する。図3は、4ビットの二値化出力を一緒に供給する16画素を含むサブ画素を示す。図3を参照すると、フォトセンササブ画素300は、16の画素301を含み、16の画素301は共に4ビットの二値化出力を供給する。4ビットの二値化出力は、エンコーダ302により供給される。エンコーダ302へと、4ビットの出力信号303を得るために、16の画素AからF301のそれぞれからの出力が送られる。サブ画素センサ300は16の画素301から構成されるので、センサ300は、いつでも16光学光子まで検出することが出来る。
一の実施の形態において、より大きなアレイが、図3に示されたような16サブ画素アレイ300を用いることで形成される。図4は、16のサブ画素401からなるメイン画素アレイシステム400を示す。それぞれのサブ画素401は、(図3に示されるような)16の画素回路を有する。このように、アレイ400には、256の画素/センサ素子が存在する。一の実施の形態において、8ビットアキュムレータ402がサブ画素401に連結されており、同じクロック403により駆動される。このクロック403は、全てのサブ画素401の個別の画素素子をクロックするためにも使用される。システム400は、さらに、クロック403により駆動されるラッチレジスタ404を有する。アキュムレータ402は、クロック周期毎に一回、全てのサブ画素401の出力406を合計する。アキュムレータの出力408は、ラッチレジスタ404に保存され、ラッチレジスタ404は、画素カウント410を供給する。画素カウント410は、クロック周期毎にその画素において検出される光学光子の個数である。一の実施の形態において、典型的なクロック周波数は、100MHzから500MHzの範囲にある。画素クロック周波数は、検出システムのゲインを変化させるのに効果的に用いられることに留意する。画素クロックが早くなればなるほど、システムの全体のゲインが低くなり、正確に検出されるX線光子の最大エネルギは高くなる。よって、システム400は、高速アナログデジタル変換器として作動し、この場合、出力はクロック周期毎且つ画素毎に検出される光学光子の数となる。画素アレイ、アキュムレータ及びラッチは、共に極めて低出力且つ低雑音装置を形成し、正確なスペクトル撮像の観点から重要である定量的な結果を生成する。
一の実施の形態において、図4の回路は、さらに、デジタルパルスプロセッサ(DPP)に送り込み、デジタル読出しチェーンを形成する。図5は、一の実施の形態によるデジタル読出しチェーン500を示す。図5を参照すると、センサアレイ501からの出力は、8ビットアキュムレータ502に供給され、アキュムレータ502は、クロック周期毎に一回アレイの全ての画素の出力を合計する。アキュムレータ502からの画素カウントは、ラッチレジスタ503に記憶され、その後、デジタルバッファ504にバッファされ、バッファ504は、アキュムレータ・ラッチとデジタルパルスプロセッサ(DPP)との間の正確な同期を提供する。DPP505は、時間シーケンスデータを探して、X線パルスと、その対応するパルスの高さを見つける。パルスの高さは、対応するエネルギレベルを示す。一の実施の形態において、DPPは、大抵、最初に、最低エネルギ閾値(低エネルギ識別閾値)を超える遷移を探し、次に、クロック周期毎にデジタルバッファ504の出力中の正の勾配から負の勾配への遷移を探索する。勾配が正から負に変わる時刻のデジタルバッファの値は、相互作用するX線により検出器に蓄えられるエネルギに比例し、その後に続くレンジシフタ506に送られる値である。
クロック周波数は、シンチレータ材料により発せられる光パルスの間隔に比べると早くなるように選択されることに留意する。例えば、典型的な40nsの光学減衰時間を備えたLYSO等の高速シンチレータに対し、200MHz(5ns周期)のクロックレートが、相互作用X線エネルギを測定する8から10のサンプルをパルス毎に用意する。
パルス高(エネルギ)がDPP505により測定されると、エネルギが、レンジシフタ506を使用して適切に測定される。これによって、エネルギスペクトルは、撮像システムの特定の要求に依存する任意の分解能で生成されることを可能とし、データ獲得システムの能力及び検出アルゴリズムは、関連するデータフローを扱うことが可能になる。従って、ヒストグラマー507は、測定されたパルス高(エネルギ)のヒストグラムを生成し、多くの相互作用X線の結果であるエネルギスペクトルを作成する。X線の数は、検査下の対象物のX線の減衰と全体サンプリング時間との両方から決定される。一の実施の形態において、サンプリング時間は、0.1msから100msの範囲である。レンジシフタ506によって、使用者が、単一集積信号から潜在的に数百の微細に間隙が保たれたエネルギ「ビン」まで、システムのエネルギ分解能を調整することが可能になる。当業者は、より多くのエネルギビンの使用が、システムのより良いエネルギ分解能につながるが、それぞれのビンの中に存在するデータの統計的な正確性を悪化させることを認識すべきである。従って、実用的な撮像システムを達成するために、一の実施の形態において、8又は16のエネルギビンが、エネルギ分解能と統計的な雑音との間の妥協として、0から200keVの領域に亘って選択される。最終的に、ヒストグラマからのデータが、シリアライザ508に通過させられ、次の信号分析と画像表示用に、コンピュータなどの外部装置に渡される。
図6(A)及び(B)は、100keVの線源から発せられ、LYSOシンチレータ中で相互作用するX線用の例示的な量に関するデータを示す。図6(A)は、時間間隔毎に起動されるSPADsの数を示す時間領域のプロットを示す。図6(A)を参照すると、グラフ605の縦軸601は、横軸602によって示される時間間隔毎に起動されるSPADsの数を示す(図2参照)。パルス604は、200MHzクロックに対応する5ナノ秒(ns)の時間サンプリング間隔において起動されるSPADの数を表す。
図6(B)は、DPP分析の後に得られる例示的なヒストグラム化エネルギスペクトルを示す。グラフ620は、正の勾配への変わり目でのパルス高さの開始ベースを有するパルス高さ分析アルゴリズムを用い、次に負の勾配への変わり目でのパルス高さの頂点を測定することによって得られる。横軸610は、0から250KeVの範囲のエネルギビンを表し、縦軸615は、スペクトル周波数を表す。グラフ620から分かるように、パルス高分析は、合理的なエネルギ解像度を示す。当業者は、改良DPP分析方法が、エネルギスペクトルと共に使用されて、さらにその解像度を改良することを認識出来る。一の実施の形態において、計算的に効率の良いDPP方法は、ピークの高さに高さを合わせた周知の検出器パルス形状にマッチングするテンプレートに基づいている。この高さを合わせたテンプレートは、実際のスペクトルと時間の各ポイントにて相互に関連づけられ、相関が強いポイントは、相互作用パルスに相当する。
前述したように、一の実施の形態において、SPADと全ての信号プロセスエレクトロニクスは一のセンサチップに直接集積されており、同じCMOS上に組み立てられる。図7(A)は、SPADアレイと対応する信号プロセスエレクトロニクスを有するセンサチップの例示的な実施の形態を示す。図7(A)を参照すると、センサ700は、図5に示されるような対応する信号プロセスエレクトロニクス部品を備えた、画素回路検出器アレイ(図2、3と4を参照)を有する。なお、図5に示されるような対応する信号プロセスエレクトロニクス部品は、特定用途向け集積回路(ASIC)702として形成される。一の実施の形態において、ASIC702は、FR4基板704にワイヤボンドで接着される。別の実施の形態では、アルミナセラミック基板を使用することが出来る。さらに別の実施の形態では、ASIC702は、基板704に、当該分野においては周知のチップオンボード(CoB)703法により、又はシリコンビア(TSV)によって接続されている。さらに、シンチレータ結晶701は、画素検出器アレイ702の感度の良い前面に取り付けられている。実施の形態によっては、Lu1.80.2SiO5(Ce)(LYSO)、ルテチウムオキシオルトシリケート(LSO)、ガドリニウムオキシオルトシリケート(GSO)、ランタン臭化物(LaBr)等の種々のシンチレータ材料が、画素検出器アレイ702と連結される。
図7(B)は、二つのコネクタ711と721を備えたセンサチップ710を示す。このチップは、シリアルデータを基板上で送る、または基板から外に送るために使われ、さらに、実際のアレイ長に対するデイジーチェイン解決策を提供するのに使われる。図7(B)は、さらに、互いに平行な2つの検出器素子731、741の列を示す。本実施の形態において、検査を受ける対象物は、投影毎に一画素と等しいレートでサンプリングされ、先端の画素からのデータが、次の投影からの後端画素のデータと合計される。これは、単一画素レベルで検出された画像における空間分解能を維持するが、信号・ノイズ比に平方根改良(root two improvement)を結果として生じ、そして最高の侵入改良を生じる。当業者には、長方形の画素、オフセットリニアアレイ、種々の異なる高さの結晶を備えたアレイなど、交互画素構成が選択出来ることは明白である、しかしながら、上記例には限定はされない。一の実施の形態において、水平のアレイの長さはおよそ650mmでその垂直高さはおよそ450mmで、そして画素の数は1375である。一の実施の形態において、画素の寸法はおよそ0.8mm×0.8mm×2.0mmであり、検出器アレイは、最大5MHz/mmまでのX線のカウントレートを呈する。
図8は、図4、5及び7に図示された検出器を用いることにより、相互作用X線毎に検出された光学光子の総数と、入射X線のエネルギとの関係を示すグラフである。Y軸801は、相互作用X線毎に検出された光学光子の総数を表し、X軸802は、入射X線のエネルギを単位KeVで表す。本実施の形態では、入射X線スペクトルは、ゼロから最大エネルギが250KeVまでの範囲にある広帯域の制動放射スペクトルである。得られたプロット804は、検出された光子の数と入射X線エネルギとの間にほぼ線型な関係を示している。
上記の例は、本明細書のシステムの複数の応用の単なる例示である。本明細書の僅かな実施の形態のみがここでは記載されているが、本明細書の精神と範囲から離れることなくその他の多くの特定の形式に具体化され得ることを理解すべきである。従って、本例と本実施の形態は、例示として考慮されるべきであり、限定的なものとして考慮されるべきではなく、添付された特許請求の範囲内で本明細書は変更され得る。
102 X線源
103 マルチエネルギ検出器
200 画素回路
201 単一光子アバランシェダイオード
202 閾値検出器
204、205 ラッチ
300 画素回路

Claims (22)

  1. 入射放射線を検出するためのマルチエネルギ検出器であって、
    入射放射線を複数の光学光子に変換するように構成されたシンチレータ材料と、
    画素回路のアレイと、
    処理エレクトロニクスとを備え、
    前記画素回路は、閾値検出器に結合された単一光子アバランシェダイオード(SPAD)と、SPADと電気的に通信する閾値検出器とを有し、
    前記SPADは光学的にシンチレータ材料に結合されると共に一つ若しくはそれ以上の光学光子の検出に反応して電流を生成するように構成され、
    前記閾値検出器は前記電流に反応してデジタルパルスを生成するように構成され、
    前記処理エレクトロニクスは、画素回路の前記アレイ内の各画素回路からのデジタルパルスを処理して、前記デジタルパルスを入射放射線のエネルギプロファイルに変換することを特徴とするマルチエネルギ検出器。
  2. 前記画素回路の各々は、さらにアクティブクエンチ回路を備え、アクティブクエンチ回路は、前記SPADをリセットするように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のマルチエネルギ検出器。
  3. シンチレータ材料はLYSO結晶であることを特徴とする請求項1に記載のマルチエネルギ検出器。
  4. 前記画素回路のアレイと前記処理エレクトロニクスは、単一のCMOS基板上に組み立てられたことを特徴とする請求項1に記載のマルチエネルギ検出器。
  5. 前記処理エレクトロニクスは、画素カウントを生成するように構成されたアキュムレータを含み、前記画素カウントはラッチレジスタに送られることを特徴とする請求項1に記載のマルチエネルギ検出器。
  6. 前記ラッチレジスタは、前記アキュムレータから前記画素カウントを受け取り、前記画素カウントを保存し、前記画素カウントをデジタルバッファに送るように構成されたことを特徴とする請求項5に記載のマルチエネルギ検出器。
  7. 前記デジタルバッファは、前記ラッチレジスタから前記画素カウントを受け取り、前記画素カウントをバッファし、前記バッファされた画素カウントをデジタルパルスプロセッサに送るように構成されたことを特徴とする請求項6に記載のマルチエネルギ検出器。
  8. 前記デジタルパルスプロセッサは、前記デジタルバッファから前記バッファされた画素カウントを受け取り、特定のエネルギ値を見つけ、前記エネルギ値をレンジシフタに送るように構成されたことを特徴とする請求項7に記載のマルチエネルギ検出器。
  9. 前記レンジシフタは、前記パルスプロセッサから前記エネルギ値を受け取り、前記エネルギ値を測定し、そして前記測定されたエネルギ値をヒストグラマに送るように構成されたことを特徴とする請求項8に記載のマルチエネルギ検出器。
  10. 前記ヒストグラマは、前記レンジシフタから前記測定エネルギ値を受け取り、前記測定エネルギ値のヒストグラムを生成してエネルギスペクトルデータを作成し、前記エネルギスペクトルデータをシリアライザに送るように構成されたことを特徴とする請求項9に記載のマルチエネルギ検出器。
  11. 前記シリアライザは、前記ヒストグラマから前記エネルギスペクトルデータを受け取り、前記エネルギスペクトルデータを信号分析と画像表示のために外部装置に渡すように構成されたことを特徴とする請求項10に記載のマルチエネルギ検出器。
  12. デジタルパルスプロセッサは、時系列データを検索してX線パルスと当該X線パルスに関係するパルス高とを見つけるように構成され、当該パルス高は対応するエネルギレベルを表すことを特徴とする請求項8に記載のマルチエネルギ検出器。
  13. さらに、クロックを有し、前記クロックは、前記画素回路のアレイと前記処理エレクトロニクスを駆動するために用いられることを特徴とする請求項1に記載のマルチエネルギ検出器。
  14. 前記クロックの周波数は、前記マルチエネルギ検出器のゲインを変えるために変更されることを特徴とする請求項13に記載のマルチエネルギ検出器。
  15. 前記クロックの周波数は、100MHzから500MHzの範囲にあることを特徴とする請求項14に記載のマルチエネルギ検出器。
  16. 入射光子を検出するためのセンサであって、
    単一光子アバランシェダイオード(SPAD)を備え、
    前記SPADは、SPADにより光学光子の検出に際し信号を生成する閾値検出器に結合され、前記SPADは、単一光子によって十分なイオン化が生じて測定可能なアバランシェ電流を引き起こすことが出来る固体光検出器として構成されていることを特徴とする入射光子を検出するセンサ。
  17. 前記SPADは、対応する電流を生成することによって光子を検出するシンチレータ材料に結合されていることを特徴とする請求項16に記載のセンサ。
  18. 前記シンチレータ材料は、Lu1.80.2SiO(Ce)(LYSO)、ルテチウムオキシオルトシリケート(LSO)、ガドリニウムオキシオルトシリケート(GSO)及びランタン臭化物(LaBr)の何れか一であることを特徴とする請求項17に記載のセンサ。
  19. 一対のフリップフロップラッチを更に有し、前記閾値検出器により生成された信号が、対応するデジタルパルスを得るために前記一対のフリップフロップラッチに送られることを特徴とする請求項16に記載のセンサ。
  20. 閾値検出器は電界効果トランジスタ(FET)であり、当該FETは前記SPADからの電荷注入の結果として状態を変化するように構成されたことを特徴とする請求項16に記載のセンサ。
  21. SPADに結合されたアクティブクエンチ回路を更に有し、前記アクティブクエンチ回路は、光子を検出した後にSPADをリセットするように構成されたことを特徴とする請求項16に記載のセンサ。
  22. 前記SPAD、シンチレータ材料、閾値検出器及びアクティブクエンチ回路は、全て単一のCMOS基板上に組み立てられていることを特徴とする請求項17に記載のセンサ。
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