JP2018512390A - Psmaリガンド−チューブリシン化合物を用いた癌の処置方法 - Google Patents
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Abstract
本明細書に記載の発明は、標的療法のための薬物送達コンジュゲートに関する。本明細書に記載の発明は、PSMAリガンド−チューブリシン化合物を用いたPSMA発現性の癌を処置する方法に関する。本明細書に記載の発明はまた、PSMAリガンド−チューブリシン化合物を用いた処置後に疾患安定が生じる患者における、PSMAリガンド−チューブリシン化合物を用いたPSMA発現性の癌を処置する方法に関する。
Description
関連出願の相互参照
本出願は合衆国法典第35編、第119条(e)の下、2015年3月1日に出願された米国仮出願第62/126,635号および2016年1月31日に出願された米国仮出願第62/289,298号に基づく優先権を主張するものであり、それらの全てはそれらの全体を参照することにより、本出願に包含させる。
本出願は合衆国法典第35編、第119条(e)の下、2015年3月1日に出願された米国仮出願第62/126,635号および2016年1月31日に出願された米国仮出願第62/289,298号に基づく優先権を主張するものであり、それらの全てはそれらの全体を参照することにより、本出願に包含させる。
本明細書に記載の発明は、標的処置のための薬物送達コンジュゲートに関する。本明細書に記載の発明は、PSMAリガンド−チューブリシン化合物を用いた、PSMA発現癌を処置する方法に関する。本明細書に記載の発明はまた、患者におけるPSMAリガンド−チューブリシン化合物を用いたPSMA発現癌を処置する方法に関し、ここで、PSMAリガンド−チューブリシン化合物を用いた処置後に疾患安定を生じる。
前立腺特異的膜抗原(PSMA)は、約110kDの分子量を有するII型細胞表面膜結合糖タンパク質であり、細胞内セグメント(アミノ酸1〜18)、膜貫通ドメイン(アミノ酸19〜43)および広域の細胞外ドメイン(アミノ酸44〜750)を含む。細胞内セグメントおよび膜貫通ドメインは、現在のところ重要ではないと考えられているが、細胞外ドメインはいくつかの異なる活動に関与している。PSMAは中枢神経系において役割を果たし、そこでN−アセチル−アスパルチルグルタミン酸(NAAG)をグルタミンとN−アセチルアスパラギン酸に代謝する。従って、時々N−アセチルアルファ結合酸性ジペプチダーゼ(NAALADase)とも称される。PSMAは、ポリγグルタミン酸型葉酸からγ結合グルタミン酸を、およびペプチドおよび小分子からα結合グルタミン酸を除去する近位小腸におけるその役割のため、時々葉酸加水分解酵素(FOLH I)またはグルタミン酸カルボキシペプチダーゼ(GCP II)とも称される。
PSMAは、主に前立腺癌細胞におけるその高い発現レベルのために命名されている;しかしながら、前立腺癌細胞におけるその特定の機能は解明されないままである。PSMAは腎臓、近位小腸および唾液腺のようなヒト体内の他の臓器と比較すると、悪性前立腺組織において過剰発現する。多くの他の膜結合タンパク質とは異なり、PSMAはビタミン受容体のような細胞表面結合受容体と同様の様式で、細胞への迅速な内部移行を受ける。PSMAはクラスリン被覆ピットを介して内部移行され、その後細胞表面に再循環されるかまたはリソソームに移動できる。PSMAの二量体および単量体形態は相互変換可能であることが示唆されているが、相互変換の直接的な証拠は議論されているところである。たとえそうであっても、PSMAの二量体のみが酵素活性を有し、単量体は有さない。
前立腺細胞の表面細胞におけるPSMAの活性は調査中であるが、PSMAは、薬物化合物および造影剤を含む生物学的活性物質の、このような前立腺細胞への選択的および/または特異的送達のための実行可能な標的を示すことが本明細書において本発明者らにより認められた。一つのこのような薬物はチューブリシンであり、これは適切に官能基化されたリンカーを介してPSMAにコンジュゲートしたとき、国際公開2014/078484号に記載されている癌の処置に有用なPSMAリガンド−チューブリシン化合物I
またはその薬学的に許容される塩(本明細書においてEC1169とも称される)を提供し、これは参照により本明細書に包含させる。このようなある造影剤は、国際公開2009/026177号に記載されている式IIIa
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲート(本明細書において99mTc−EC0652または99mTc−コンジュゲートIIaとも称される)であり、これは参照により本明細書に包含させる。造影剤コンジュゲートIIIaは、例えば国際公開2009/026177号に記載されているような、癌造影剤としての使用法が見出されている。当業者は、造影剤コンジュゲートIIIaがTc=O二重結合の相対的位置に関してシン−異性体およびアンチ−異性体として存在し得ることを認識する。
本開示を通して、種々の公報、特許および特許出願が参照される。これらの公報、特許および出願の開示はその全体として、参照により本開示に包含される。
いくつかの態様において、本発明は患者に治療有効量のPSMAリガンド−チューブリシン化合物I
またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、当該処置を必要とする患者における癌を処置するための方法を提供する。
いくつかの態様において、本発明は患者における癌を処置するための、PSMAリガンド−チューブリシン化合物I
またはその薬学的に許容される塩の使用を提供する。いくつかの面において、当該使用は治療有効量のPSMAリガンド−チューブリシン化合物Iまたはその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む。
いくつかの態様において、本発明は患者における癌の処置に有用な薬剤の調製における、PSMAリガンド−チューブリシン化合物I
またはその薬学的に許容される塩の使用を提供する。いくつかの面において、当該薬剤は治療有効量のPSMAリガンド−チューブリシン化合物Iまたはその薬学的に許容される塩を含む。
これらの態様のいくつかの面において、癌は、PSMA発現癌である。これらの態様のいくつかの面において、化合物は少なくとも約98%の純度である。これらの態様のいくつかの面において、癌は神経膠腫、癌腫、肉腫、リンパ腫、黒色腫、中皮腫、鼻咽頭癌、白血病、腺癌および骨髄腫から成る群から選択される。
これらの態様のいくつかの面において、癌は肺癌、骨癌、膵臓癌、皮膚癌、頭部の癌、首部の癌、皮膚黒色腫、眼内黒色腫、子宮癌、卵巣癌、子宮内膜癌、直腸癌、胃癌、結腸癌、乳癌、トリプルネガティブ乳癌、転移乳癌、卵管癌、子宮内膜の癌腫、子宮頸癌、膣癌、外陰癌、ホジキン病、食道癌、小腸癌、内分泌系癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、非小細胞性肺癌、副腎癌、軟組織肉腫、尿道癌、陰茎癌、前立腺癌、慢性白血病、急性白血病、リンパ球性リンパ腫、胸膜中皮腫、膀胱癌、バーキットリンパ腫、尿管癌、腎臓癌、腎細胞癌、腎盂癌、中枢神経系(CNS)腫瘍、原発性CNSリンパ腫、脊髄軸腫瘍、神経膠腫、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫および胃食道接合部腺癌から成る群から選択される。これらの態様のいくつかの面において、癌は原発性脳癌または二次性脳癌である。これらの態様のいくつかの面において、癌は前立腺癌である。これらの態様のいくつかの面において、癌は転移前立腺癌である。これらの態様のいくつかの面において、PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iまたはその薬学的に許容される塩は非経腸投与形態で投与される。
これらの態様のいくつかの面において、非経腸投与形態は皮内、皮下、筋肉内、腹腔内、静脈内および髄腔内から成る群から選択される。これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は約0.1mg/m2〜約6.0mg/m2である。これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は約0.1mg/m2〜約5.0mg/m2である。これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は約0.1mg/m2〜約4.0mg/m2である。これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は約0.1mg/m2〜約3.5mg/m2である。これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は約0.1mg/m2〜約3.0mg/m2である。これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は約0.1mg/m2〜約2.5mg/m2である。これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は約0.1mg/m2〜約2.0mg/m2である。
これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は0.1mg/m2〜6.0mg/m2である。これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は0.1mg/m2〜5.0mg/m2である。これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は0.1mg/m2〜4.0mg/m2である。これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は0.1mg/m2〜3.5mg/m2である。これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は0.1mg/m2〜3.0mg/m2である。これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は0.1mg/m2〜2.5mg/m2である。これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は0.1mg/m2〜2.0mg/m2である。
他の面において、本明細書に記載の方法および使用はさらに、癌によるPSMA発現の造影を含む。これらの態様のいくつかの面において、造影過程は投与過程の前に実施する。これらの態様のいくつかの面において、造影はSPECTイメージング、PETイメージング、IHCおよびFISHから成る群から選択されるイメージングにより実施される。
これらの態様のいくつかの面において、造影過程は式II
〔式中、
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよい〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含み、ここで放射性核種が該コンジュゲートに結合している。
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよい〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含み、ここで放射性核種が該コンジュゲートに結合している。
これらの態様のいくつかの面において、造影過程は式III
〔式中、
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよく、そしてここでMは放射性核種のカチオンである〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を投与することを含む。これらの態様のいくつかの面において、コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩中のMはガリウム同位体、インジウム同位体、銅同位体、テクネチウム同位体およびレニウム同位体から成る群から選択される。これらの態様のいくつかの面において、コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩中のMはテクネチウム同位体である。
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよく、そしてここでMは放射性核種のカチオンである〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を投与することを含む。これらの態様のいくつかの面において、コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩中のMはガリウム同位体、インジウム同位体、銅同位体、テクネチウム同位体およびレニウム同位体から成る群から選択される。これらの態様のいくつかの面において、コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩中のMはテクネチウム同位体である。
これらの態様のいくつかの面において、PSMAリガンド−造影剤コンジュゲートは式IIa
のものまたはその薬学的に許容される塩であり、ここで放射性核種が該コンジュゲートに結合している。これらの態様のいくつかの面において、PSMAリガンド−造影剤コンジュゲートは式IIIa
のものまたはその薬学的に許容される塩である。
他の面において、本明細書に記載の方法および使用はさらに、造影により患者のPSMA状態を決定することを含む。これらの態様のいくつかの面において、造影はSPECTイメージングである。これらの態様のいくつかの面において、患者のPSMA状態は、患者の臨床的利益と相関する。これらの態様のいくつかの面において、臨床的利益は腫瘍増殖の阻害、疾患安定、部分奏功および完全奏功から成る群から選択される。これらの態様のいくつかの面において、臨床的利益は疾患安定である。これらの態様のいくつかの面において、PSMA陽性病変は機能的に活性なPSMAを示す。
これらの態様のいくつかの面において、決定の過程は式II
〔式中、
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよい〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含み、ここで放射性核種がコンジュゲートに結合している。
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよい〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含み、ここで放射性核種がコンジュゲートに結合している。
これらの態様のいくつかの面において、決定の過程は式III
〔式中、
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよく、そしてここでMは放射性核種のカチオンである〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む。
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよく、そしてここでMは放射性核種のカチオンである〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む。
これらの態様のいくつかの面において、コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩中のMは、ガリウム同位体、インジウム同位体、銅同位体、テクネチウム同位体およびレニウム同位体から成る群から選択される。これらの態様のいくつかの面において、コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩中のMはテクネチウム同位体である。これらの態様のいくつかの面において、PSMAリガンド−造影剤コンジュゲートは式IIa
のまたはその薬学的に許容される塩であり、ここで放射性核種が該コンジュゲートに結合している。
これらの態様のいくつかの面において、PSMAリガンド−造影剤コンジュゲートは式IIIa
のものまたはその薬学的に許容される塩である。
他の態様において、本発明は治療有効量のPSMAリガンド−チューブリシン化合物I
またはその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む、当該処置を必要とする患者における癌を処置する方法であって、該PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iまたはその薬学的に許容される塩を投与した後に疾患安定が生じる方法を提供する。
他の態様において、本発明は患者における癌処置のためのPSMAリガンド−チューブリシン化合物I
またはその薬学的に許容される塩の使用であって、該PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iまたは薬学的に許容される塩を投与した後に疾患安定が生じる、使用を提供する。これらの態様のいくつかの面において、当該使用は治療有効量のPSMAリガンド−チューブリシン化合物Iを患者に投与することを含む。
他の態様において、本発明は、患者における癌処置に有用な薬剤の調製における、PSMAリガンド−チューブリシン化合物I
またはその薬学的に許容される塩の使用であって、該PSMAリガンド−チューブリシン化合物I、またはその薬学的に許容される塩を投与した後に疾患安定が生じる、使用を提供する。いくつかの面において、当該薬剤は治療有効量のPSMAリガンド−チューブリシン化合物Iまたはその薬学的に許容される塩を含む。
これらの態様のいくつかの面において、患者は少なくとも1つの先の処置で処置されている。これらの態様のいくつかの面において、少なくとも1つの先の処置は化学療法剤、手術、放射線療法、免疫療法、光力学療法、幹細胞療法および温熱療法から成る群から選択される。これらの態様のいくつかの面において、少なくとも1つの先の処置は全身療法である。これらの態様のいくつかの面において、全身療法はパリホスファミド、5−フルオロウラシル、カペシタビン、ペメトレキセド、シスプラチン、カルボプラチン、ゲムシタビン、パクリタキセル、ビノレルビン、エリブリン、ドセタキセル、シクロホスファミド、ドキソルビシン、レゴラフェニブおよびそれらの組合せから成る群から選択される。これらの態様のいくつかの面において、癌は、PSMA発現癌である。これらの態様のいくつかの面において、化合物は少なくとも約98パーセントの純度である。
これらの態様のいくつかの面において、癌は神経膠腫、癌腫、肉腫、リンパ腫、黒色腫、中皮腫、鼻咽頭癌、白血病、腺癌および骨髄腫から成る群から選択される。これらの態様のいくつかの面において、癌は肺癌、骨癌、膵臓癌、皮膚癌、頭部の癌、首部の癌、皮膚黒色腫、眼内黒色腫、子宮癌、卵巣癌、子宮内膜癌、直腸癌、胃癌、結腸癌、乳癌、トリプルネガティブ乳癌、転移乳癌、卵管癌、子宮内膜の癌腫、子宮頸癌、膣癌、外陰癌、ホジキン病、食道癌、小腸癌、内分泌系癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、非小細胞性肺癌、副腎癌、軟組織肉腫、尿道癌、陰茎癌、前立腺癌、慢性白血病、急性白血病、リンパ球性リンパ腫、胸膜中皮腫、膀胱癌、バーキットリンパ腫、尿管癌、腎臓癌、腎細胞癌、腎盂癌、中枢神経系(CNS)腫瘍、原発性CNSリンパ腫、脊髄軸腫瘍、神経膠腫、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫および胃食道接合部腺癌から成る群から選択される。これらの態様のいくつかの面において、癌は原発性脳癌または二次性脳癌である。これらの態様のいくつかの面において、癌は前立腺癌である。これらの態様のいくつかの面において、癌は転移前立腺癌である。
これらの態様のいくつかの面において、PSMAリガンド−チューブリシン化合物I、またはその薬学的に許容される塩は非経腸投与形態で投与される。これらの態様のいくつかの面において、非経腸投与形態は皮内、皮下、筋肉内、腹腔内、静脈内および髄腔内から成る群から選択される。これらの態様のいくつかの面において、非経口投与形態は皮内、皮下、筋肉内、腹腔内、静脈内および髄腔内から成る群から選択される。これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は約0.1mg/m2〜約6.0mg/m2である。これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は約0.1mg/m2〜約5.0mg/m2である。これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は約0.1mg/m2〜約4.0mg/m2である。これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は約0.1mg/m2〜約3.5mg/m2である。これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は約0.1mg/m2〜約3.0mg/m2である。これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は約0.1mg/m2〜約2.5mg/m2である。これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は約0.1mg/m2〜約2.0mg/m2である。
これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は0.1mg/m2〜6.0mg/m2である。これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は0.1mg/m2〜5.0mg/m2である。これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は0.1mg/m2〜4.0mg/m2である。これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は0.1mg/m2〜3.5mg/m2である。これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は0.1mg/m2〜3.0mg/m2である。これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は0.1mg/m2〜2.5mg/m2である。これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は0.1mg/m2〜2.0mg/m2である。
他の態様において、本明細書に記載の方法および使用はさらに、癌によるPSMA発現を造影することを含む。これらの態様のいくつかの面において、造影過程は投与過程の前に実施する。これらの態様のいくつかの面において、造影はSPECTイメージング、PETイメージング、IHC、およびFISHから選択されるイメージングにより実施される。これらの態様のいくつかの面において、造影はSPECTイメージングにより実施される。
これらの態様のいくつかの面において、造影過程は式II
〔式中、
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよい〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含むみ、ここで放射性核種が該コンジュゲートに結合している。
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよい〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含むみ、ここで放射性核種が該コンジュゲートに結合している。
これらの態様のいくつかの面において、造影過程は式III
〔式中、
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよく、そしてここでMは放射性核種である〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を投与することを含む。これらの態様のいくつかの面において、コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩中のMは、ガリウム同位体、インジウム同位体、銅同位体、テクネチウム同位体およびレニウム同位体から成る群から選択される。これらの態様のいくつかの面において、コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩中のMは、テクネチウム同位体である。
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよく、そしてここでMは放射性核種である〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を投与することを含む。これらの態様のいくつかの面において、コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩中のMは、ガリウム同位体、インジウム同位体、銅同位体、テクネチウム同位体およびレニウム同位体から成る群から選択される。これらの態様のいくつかの面において、コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩中のMは、テクネチウム同位体である。
これらの態様のいくつかの面において、PSMAリガンド−造影剤コンジュゲートは式IIa
のものまたはその薬学的に許容される塩であり、そしてここで放射性核種が該コンジュゲートに結合している。これらの態様のいくつかの面において、PSMAリガンド−造影剤コンジュゲートは式IIIa
のものまたはその薬学的に許容される塩である。
他の態様において、本明細書に記載の方法および使用はさらに、造影により患者のPAMS状態を決定することを含む。これらの態様のいくつかの面において、造影はSPECTイメージングである。これらの態様のいくつかの面において、患者のPSMA状態は患者の臨床的利益と相関する。これらの態様のいくつかの面において、臨床的利益は腫瘍増殖の阻害、疾患安定、部分奏功および完全奏功から成る群から選択される。これらの態様のいくつかの面において、臨床的利益は疾患安定である。
これらの態様のいくつかの面において、決定の過程は式II
〔式中、
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよい〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含み、ここで放射性核種が該コンジュゲートに結合している。
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよい〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含み、ここで放射性核種が該コンジュゲートに結合している。
これらの態様のいくつかの面において、決定の過程は式III
〔式中、
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよく、そしてここでMは放射性核種である〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を投与することを含む。
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよく、そしてここでMは放射性核種である〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を投与することを含む。
これらの態様のいくつかの面において、コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩中のMは、ガリウム同位体、インジウム同位体、銅同位体、テクネチウム同位体およびレニウム同位体から成る群から選択される。これらの態様のいくつかの面において、コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩中のMはテクネチウム同位体である。これらの態様のいくつかの面において、PSMAリガンド−造影剤コンジュゲートは式IIa
のものまたはその薬学的に許容される塩であり、ここで放射性核種が該コンジュゲートに結合している。
これらの態様のいくつかの面において、PSMAリガンド−造影剤コンジュゲートは式IIIa
のものまたはその薬学的に許容される塩である。
他の態様において、本発明は治療有効量のPSMAリガンド−チューブリシン化合物I
またはその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む、当該処置を必要とする患者における、PSMA発現性の癌を処置する方法であって、患者がPSMA発現癌を有するとして特定されている、方法を提供する。
他の態様において、本発明は、患者におけるPSMA発現性の癌を処置するための、PSMAリガンド−チューブリシン化合物I
またはその薬学的に許容される塩の使用であって、患者がPSMA発現癌を有するとして特定されている、使用を提供する。これらの態様のいくつかの面において、当該使用は治療有効量のPSMAリガンド−チューブリシン化合物Iまたはその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む。
他の態様において、本発明は、患者における癌処置に有用な薬剤の調製における、PSMAリガンド−チューブリシン化合物I
またはその薬学的に許容される塩の使用であって、PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iまたは薬学的に許容される塩を投与した後に疾患安定が生じる、使用を提供する。いくつかの面において、当該薬剤は治療有効量のPSMAリガンド−チューブリシン化合物Iまたはその薬学的に許容される塩を含む。
これらの態様のいくつかの面において、患者は少なくとも1つの先の処置で処置されている。これらの態様のいくつかの面において、少なくとも1つの先の処置は化学療法剤、手術、放射線療法、免疫療法、光力学療法、幹細胞療法および温熱療法である。これらの態様のいくつかの面において、1つの先の処置は全身療法である。これらの態様のいくつかの面において、全身療法はパリホスファミド、5−フルオロウラシル、カペシタビン、ペメトレキセド、シスプラチン、カルボプラチン、ゲムシタビン、パクリタキセル、ビノレルビン、エリブリン、ドセタキセル、シクロホスファミド、ドキソルビシン、レゴラフェニブおよびそれらの組合せから成る群から選択される。これらの態様のいくつかの面において、癌はPSMA発現癌である。これらの態様のいくつかの面において、化合物は少なくとも約98パーセントの純度である。
これらの態様のいくつかの面において、癌は神経膠腫、癌腫、肉腫、リンパ腫、黒色腫、中皮腫、鼻咽頭癌、白血病、腺癌、および骨髄腫から成る群から選択される。これらの態様のいくつかの面において、癌は肺癌、骨癌、膵臓癌、皮膚癌、頭部の癌、首部の癌、皮膚黒色腫、眼内黒色腫、子宮癌、卵巣癌、子宮内膜癌、直腸癌、胃癌、結腸癌、乳癌、トリプルネガティブ乳癌、転移乳癌、卵管癌、子宮内膜の癌腫、子宮頸癌、膣癌、外陰癌、ホジキン病、食道癌、小腸癌、内分泌系癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、非小細胞性肺癌、副腎癌、軟組織肉腫、尿道癌、陰茎癌、前立腺癌、慢性白血病、急性白血病、リンパ球性リンパ腫、胸膜中皮腫、膀胱癌、バーキットリンパ腫、尿管癌、腎臓癌、腎細胞癌、腎盂癌、中枢神経系(CNS)腫瘍、原発性CNSリンパ腫、脊髄軸腫瘍、神経膠腫、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫、および胃食道接合部腺癌から成る群から選択される。これらの態様のいくつかの面において、癌は原発性脳癌または二次性脳癌である。これらの態様のいくつかの面において、癌は前立腺癌である。これらの態様のいくつかの面において、癌は転移前立腺癌である。
これらの態様のいくつかの面において、PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iまたはその薬学的に許容される塩は非経腸投与形態で投与される。これらの態様のいくつかの面において、非経腸投与形態は皮内、皮下、筋肉内、腹腔内、静脈内および髄腔内から成る群から選択される。これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は約0.1mg/m2〜約6.0mg/m2である。これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は約0.1mg/m2〜約5.0mg/m2である。これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は約0.1mg/m2〜約4.0mg/m2である。これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は約0.1mg/m2〜約3.5mg/m2である。これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は約0.1mg/m2〜約3.0mg/m2である。これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は約0.1mg/m2〜約2.5mg/m2である。これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は約0.1mg/m2〜約2.0mg/m2である。
これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は0.1mg/m2〜6.0mg/m2である。これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は0.1mg/m2〜5.0mg/m2である。これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は0.1mg/m2〜4.0mg/m2である。これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は0.1mg/m2〜3.5mg/m2である。これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は0.1mg/m2〜3.0mg/m2である。これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は0.1mg/m2〜2.5mg/m2である。これらの態様のいくつかの面において、治療有効量は0.1mg/m2〜2.0mg/m2である。
他の態様において、本明細書に記載の方法はさらに、癌により発現するPSMAを造影することを含む。これらの態様のいくつかの面において、造影過程は投与過程の前に実施する。これらの態様のいくつかの面において、造影はイメージングにより実施し、イメージングはSPECTイメージング、PETイメージング、IHCおよびFISHから成る群から選択される。これらの態様のいくつかの面において、イメージングはSPECTイメージングにより実施する。
これらの態様のいくつかの面において、造影工程は式II
〔式中、
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよく、そしてここで放射性核種がコンジュゲートに結合している〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む。
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよく、そしてここで放射性核種がコンジュゲートに結合している〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む。
これらの態様のいくつかの面において、造影過程は式III
〔式中、
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよく、そしてここでMは放射性核種である〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を投与することを含む。これらの態様のいくつかの面において、コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩中のMはガリウム同位体、インジウム同位体、銅同位体、テクネチウム同位体およびレニウム同位体から成る群から選択される。これらの態様のいくつかの面において、コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩中のMはテクネチウム同位体である。
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよく、そしてここでMは放射性核種である〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を投与することを含む。これらの態様のいくつかの面において、コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩中のMはガリウム同位体、インジウム同位体、銅同位体、テクネチウム同位体およびレニウム同位体から成る群から選択される。これらの態様のいくつかの面において、コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩中のMはテクネチウム同位体である。
これらの態様のいくつかの面において、PSMAリガンド−造影剤コンジュゲートは式IIa
のものまたはその薬学的に許容される塩であり、ここで放射性核種がコンジュゲートに結合している。これらの態様のいくつかの面において、PSMAリガンド−造影剤コンジュゲートは式IIIa
のものまたはその薬学的に許容される塩である。
他の態様において、本明細書に記載の方法はさらに、造影により患者のPSMA状態を決定することを含む。これらの態様のいくつかの面において、造影はSPECTイメージングである。これらの態様のいくつかの面において、患者のPSMA状態は、患者の臨床的利益と相関する。これらの態様のいくつかの面において、臨床的利益は腫瘍増殖の阻害、疾患安定、部分奏功および完全奏功から成る群から選択される。これらの態様のいくつかの面において、臨床的利益は疾患安定である。
これらの態様のいくつかの面において、決定の過程は式II
〔式中、
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよい〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含み、ここで放射性核種が該コンジュゲートに結合している。
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよい〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含み、ここで放射性核種が該コンジュゲートに結合している。
これらの態様のいくつかの面において、決定の過程は式III
〔式中、
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよく、そしてここでMは放射性核種のカチオンである〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を投与することを含む。
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよく、そしてここでMは放射性核種のカチオンである〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を投与することを含む。
これらの態様のいくつかの面において、コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩中のMは、ガリウム同位体、インジウム同位体、銅同位体、テクネチウム同位体、およびレニウム同位体から成る群から選択される。これらの態様のいくつかの面において、コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩中のMは、テクネチウム同位体である。これらの態様のいくつかの面において、PSMAリガンド−造影剤コンジュゲートは式IIa
のものまたはその薬学的に許容される塩であり、そして放射性核種がコンジュゲートに結合している。
これらの態様のいくつかの面において、PSMAリガンド−造影剤コンジュゲートは式IIIa
のものまたはその薬学的に許容される塩である。
本発明の態様はさらに、以下に列挙する項により記載される:
1.治療有効量のPSMAリガンド−チューブリシン化合物I
またはその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む、処置を必要とする患者における癌を処置するための方法。
1a.患者における癌を処置するための、PSMAリガンド−チューブリシン化合物I
またはその薬学的に許容される塩の使用。
1b.患者における癌の処置に有用な薬剤の調製における、PSMAリガンド−チューブリシン化合物I
またはその薬学的に許容される塩の使用。
1a.患者における癌を処置するための、PSMAリガンド−チューブリシン化合物I
1b.患者における癌の処置に有用な薬剤の調製における、PSMAリガンド−チューブリシン化合物I
2.癌がPSMA発現癌である、項1、1aまたは1bに記載の方法または使用。
3.PSMAリガンド−チューブリシン化合物が少なくとも約98パーセントの純度である、項1または2に記載の方法または使用。
4.癌が神経膠腫、癌、肉腫、リンパ腫、黒色腫、中皮腫、鼻咽頭癌、白血病、腺癌および骨髄腫から成る群から選択される、項1〜3のいずれか一項に記載の方法または使用。
5.癌が肺癌、骨癌、膵臓癌、皮膚癌、頭部の癌、首部の癌、皮膚黒色腫、眼内黒色腫、子宮癌、卵巣癌、子宮内膜癌、直腸癌、胃癌、結腸癌、乳癌、トリプルネガティブ乳癌、転移乳癌、卵管癌、子宮内膜の癌腫、子宮頸癌、膣癌、外陰癌、ホジキン病、食道癌、小腸癌、内分泌系癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、非小細胞性肺癌、副腎癌、軟組織肉腫、尿道癌、陰茎癌、前立腺癌、慢性白血病、急性白血病、リンパ球性リンパ腫、胸膜中皮腫、膀胱癌、バーキットリンパ腫、尿管癌、腎臓癌、腎細胞癌、腎盂癌、中枢神経系(CNS)腫瘍、原発性CNSリンパ腫、脊髄軸腫瘍、神経膠腫、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫および胃食道接合部腺癌から成る群から選択される、項1〜3のいずれか一項に記載の方法または使用。
6.癌が原発性脳癌または二次性脳癌である、項1〜5のいずれか一項に記載の方法または使用。
7.癌が前立腺癌である、項1〜5のいずれか一項に記載の方法または使用。
8.癌が転移前立腺癌である、項1〜5のいずれか一項に記載の方法または使用。
9.PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iまたはその薬学的に許容される塩が、非経腸投与形態で投与される、項1〜8のいずれか一項に記載の方法または使用。
10.非経腸投与形態が皮内、皮下、筋肉内、腹腔内、静脈内および髄腔内から成る群から選択される、項9の方法または使用。
11.治療有効量が約0.1mg/m2〜約6.0mg/m2である、項1〜10のいずれか一項に記載の方法または使用。
12.治療有効量が約0.1mg/m2〜約5.0mg/m2である、項1〜11のいずれか一項に記載の方法または使用。
13.治療有効量が約0.1mg/m2〜約4.0mg/m2である、項1〜12のいずれか一項に記載の方法または使用。
14.治療有効量が約0.1mg/m2〜約3.5mg/m2である、項1〜13のいずれか一項に記載の方法または使用。
15.治療有効量が約0.1mg/m2〜約3.0mg/m2である、項1〜14のいずれか一項に記載の方法または使用。
16.治療有効量が約0.1mg/m2〜約2.5mg/m2である、項1〜15のいずれか一項に記載の方法または使用。
17.治療有効量が約0.1mg/m2〜約2.0mg/m2である、項1〜16のいずれか一項に記載の方法または使用。
18.治療有効量が0.1mg/m2〜6.0mg/m2である、項1〜10のいずれか一項に記載の方法または使用。
19.治療有効量が0.1mg/m2〜5.0mg/m2である、項1〜11のいずれか一項に記載の方法または使用。
20.治療有効量が0.1mg/m2〜4.0mg/m2である、項1〜12のいずれか一項に記載の方法または使用。
21.治療有効量が0.1mg/m2〜3.5mg/m2である、項1〜13のいずれか一項に記載の方法または使用。
22.治療有効量が0.1mg/m2〜3.0mg/m2である、項1〜14のいずれか一項に記載の方法または使用。
23.治療有効量が0.1mg/m2〜2.5mg/m2である、項1〜15のいずれか一項の方法または使用。
24.治療有効量が0.1mg/m2〜2.0mg/m2である、項1〜16のいずれか一項に記載の方法または使用。
25.癌によるPSMA発現を造影することをさらに含む、項1〜24のいずれか一項に記載の方法または使用。
26.投与過程の前に造影過程を実施する、項25に記載の方法または使用。
27.造影がSPECTイメージング、PETイメージング、IHCおよびFISHから成る群から選択されるイメージングにより実施される、項25または26に記載の方法または使用。
28.造影がSPECTイメージングにより実施される、項25〜27のいずれか一項に記載の方法または使用。
29.造影により患者のPSMA状態を決定することをさらに含む、項1〜28のいずれか一項に記載の方法または使用。
30.造影がSPECTイメージングである、項29に記載の方法または使用。
31.患者のPSMA状態が患者の臨床的利益と相関する、項29または30に記載の方法または使用。
32.臨床的利益が腫瘍増殖の阻害、疾患安定、部分奏功および完全奏功から成る群から選択される、項31に記載の方法または使用。
33.臨床的が疾患安定である、項31または32に記載の方法または使用。
34.少なくとも一のPSMA陽性病変が機能的に活性なPSMAを示す、項31〜33のいずれか一項に記載の方法または使用。
35.造影過程が式II
〔式中、
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよい〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含み、ここで放射性核種が該コンジュゲートに結合している、項25〜34のいずれか一項に記載の方法または使用。
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよい〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含み、ここで放射性核種が該コンジュゲートに結合している、項25〜34のいずれか一項に記載の方法または使用。
36.造影過程が式III
〔式中、
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよく、そしてここでMは放射性核種のカチオンである〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、項25〜35のいずれか一項に記載の方法または使用。
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよく、そしてここでMは放射性核種のカチオンである〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、項25〜35のいずれか一項に記載の方法または使用。
37.コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩中のMが、ガリウム同位体、インジウム同位体、銅同位体、テクネチウム同位体およびレニウム同位体から成る群から選択される、項36の方法または使用。
38.コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩中のMがテクネチウム同位体である、項36または37に記載の方法または使用。
39.PSMAリガンド−造影剤コンジュゲートが式IIa
のものまたはその薬学的に許容される塩であり、ここで放射性核種がコンジュゲートに結合している、項35の方法または使用。
40.PSMAリガンド−造影剤コンジュゲートが式IIIa
のものまたはその薬学的に許容される塩である、項35〜39のいずれか一項に記載の方法または使用。
41.決定工程が式II
〔式中、
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよい〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含み、ここで放射性核種が該コンジュゲートに結合している、項29〜34のいずれか一項に記載の方法または使用。
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよい〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含み、ここで放射性核種が該コンジュゲートに結合している、項29〜34のいずれか一項に記載の方法または使用。
42.決定工程が式III
〔式中、
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよく、そしてここでMは放射性核種のカチオンである〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、項29〜34のいずれか一項に記載の方法または使用。
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよく、そしてここでMは放射性核種のカチオンである〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、項29〜34のいずれか一項に記載の方法または使用。
43.コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩中のMが、ガリウム同位体、インジウム同位体、銅同位体、テクネチウム同位体およびレニウム同位体から成る群から選択される、項42に記載の方法または使用。
44.コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩中のMがテクネチウム同位体である、項42または43に記載の方法または使用。
45.PSMAリガンド−造影剤コンジュゲートが式IIa
のものまたはその薬学的に許容される塩であり、そしてここで放射性核種がコンジュゲートに結合している、項41〜44のいずれか一項に記載の方法または使用。
46.PSMAリガンド−造影剤コンジュゲートが式IIIa
のものまたはその薬学的に許容される塩である、項41〜45のいずれか一項に記載の方法または使用。
47.治療有効量のPSMAリガンド−チューブリシン化合物I
またはその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む、処置を必要とする患者における癌を処置する方法であって、該PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iまたはその薬学的に許容される塩を投与した後に疾患安定が生じる、方法。
47a.患者における癌を処置するための、PSMAリガンド−チューブリシン化合物I
またはその薬学的に許容される塩の使用。
47b.患者における癌の処置に有用な薬剤の調製における、PSMAリガンド−チューブリシン化合物I
またはその薬学的に許容される塩の使用。
47a.患者における癌を処置するための、PSMAリガンド−チューブリシン化合物I
47b.患者における癌の処置に有用な薬剤の調製における、PSMAリガンド−チューブリシン化合物I
48.患者が少なくとも一の先の処置を受けている、項47、47aまたは47bのいずれか一項に記載の方法または使用。
49.少なくとも一の先の処置が化学療法剤、手術、放射線療法、免疫療法、光力学療法、幹細胞療法および温熱療法から成る群から選択される、項48に記載の方法または使用。
50.少なくとも一の先の処置が全身療法である、項48に記載の方法または使用。
51.全身療法がパリホスファミド、5−フルオロウラシル、カペシタビン、ペメトレキセド、シスプラチン、カルボプラチン、ゲムシタビン、パクリタキセル、ビノレルビン、エリブリン、ドセタキセル、シクロホスファミド、ドキソルビシン、レゴラフェニブおよびそれらの組合せから成る群から選択される、項50に記載の方法または使用。
52.癌がPSMA発現癌である、項47〜51のいずれか一項に記載の方法または使用。
53.化合物が少なくとも約98パーセントの純度である、項47〜52のいずれか一項に記載の方法または使用。
54.癌が神経膠腫、癌、肉腫、リンパ腫、黒色腫、中皮腫、鼻咽頭癌、白血病、腺癌および骨髄腫から成る群から選択される、項47〜53のいずれか一項に記載の方法または使用。
55.癌が肺癌、骨癌、膵臓癌、皮膚癌、頭部の癌、首部の癌、皮膚黒色腫、眼内黒色腫、子宮癌、卵巣癌、子宮内膜癌、直腸癌、胃癌、結腸癌、乳癌、トリプルネガティブ乳癌、転移乳癌、卵管癌、子宮内膜の癌腫、子宮頸癌、膣癌、外陰癌、ホジキン病、食道癌、小腸癌、内分泌系癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、非小細胞性肺癌、副腎癌、軟組織肉腫、尿道癌、陰茎癌、前立腺癌、慢性白血病、急性白血病、リンパ球性リンパ腫、胸膜中皮腫、膀胱癌、バーキットリンパ腫、尿管癌、腎臓癌、腎細胞癌、腎盂癌、中枢神経系(CNS)腫瘍、原発性CNSリンパ腫、脊髄軸腫瘍、神経膠腫、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫および胃食道接合部腺癌から成る群から選択される、項47〜53のいずれか一項に記載の方法または使用。
56.癌が原発性脳癌または二次性脳癌である、47〜55のいずれか一項に記載の方法または使用。
57.癌が前立腺癌である、項47〜55のいずれか一項に記載の方法または使用。
58.癌が転移前立腺癌である、項47〜55のいずれか一項に記載の方法または使用。
59.PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iまたはその薬学的に許容される塩が非経腸投与形態で投与される、項47〜58のいずれか一項に記載の方法または使用。
60.非経腸投与形態が皮内、皮下、筋肉内、腹腔内、静脈内および髄腔内から成る群から選択される、項59に記載の方法または使用。
61.治療有効量が約0.5mg/m2〜約6.0mg/m2である、項47〜60のいずれか一項に記載の方法または使用。
62.治療有効量が約0.5mg/m2〜約5.0mg/m2である、項47〜61のいずれか一項に記載の方法または使用。
63.治療有効量が約0.5mg/m2〜約4.0mg/m2である、項47〜62のいずれか一項に記載の方法または使用。
64.治療有効量が約0.5mg/m2〜約3.5mg/m2である、項47〜63のいずれか一項に記載の方法または使用。
65.治療有効量が約0.5mg/m2〜約3.0mg/m2である、項47〜64のいずれか一項に記載の方法または使用。
66.治療有効量が約0.5mg/m2〜約2.5mg/m2である、項47〜65のいずれか一項に記載の方法または使用。
67.治療有効量が約0.5mg/m2〜約2.0mg/m2である、項47〜66のいずれか一項に記載の方法または使用。
68.癌によるPSMA発現を造影することをさらに含む、項47〜67のいずれか一項に記載の方法または使用。
69.投与過程の前に造影過程を実施する、項68に記載の方法または使用。
70.造影がSPECTイメージング、PETイメージング、IHCおよびFISHから成る群から選択されるイメージングにより実施される、項68または69に記載の方法または使用。
71.造影がSPECTイメージングにより行われる、項68〜70のいずれか一項に記載の方法または使用。
72.造影により患者のPSMA状態を決定することをさらに含む、項47〜71のいずれか一項に記載の方法または使用。
73.造影がSPECTイメージングである、項72に記載の方法または使用。
74.患者のPSMA状態が患者の臨床的利益と相関する、項71〜73のいずれか一項に記載の方法または使用。
75.臨床的利益が腫瘍増殖の阻害、疾患安定、部分奏功および完全奏功から成る群から選択される、項74に記載の方法または使用。
76.臨床的利益が疾患安定である、項75に記載の方法または使用。
77.造影過程が式II
〔式中、
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよい〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含み、ここで放射性核種がコンジュゲートに結合している、項68〜71のいずれか一項に記載の方法または使用。
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよい〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含み、ここで放射性核種がコンジュゲートに結合している、項68〜71のいずれか一項に記載の方法または使用。
78.造影過程が式III
〔式中、
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよく、そしてここでMは放射性核種のカチオンである〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、項68〜71のいずれか一項に記載の方法または使用。
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよく、そしてここでMは放射性核種のカチオンである〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、項68〜71のいずれか一項に記載の方法または使用。
79.コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩中のMが、ガリウム同位体、インジウム同位体、銅同位体、テクネチウム同位体およびレニウム同位体から成る群から選択される、項78に記載の方法または使用。
80.PSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩中のMがテクネチウム同位体である、項78または79に記載の方法または使用。
81.PSMAリガンド−造影剤コンジュゲートが式IIa
のものまたはその薬学的に許容される塩であり、ここで放射性核種が該コンジュゲートに結合している、項77に記載の方法または使用。
82.PSMAリガンド−造影剤コンジュゲートが式IIIa
のものまたはその薬学的に許容される塩である、項78〜80のいずれか一項に記載の方法または使用。
83.決定の過程が、式II
〔式中、
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよい〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含み、ここで放射性核種が該コンジュゲートに結合している、項72〜76のいずれか一項に記載の方法または使用。
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよい〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含み、ここで放射性核種が該コンジュゲートに結合している、項72〜76のいずれか一項に記載の方法または使用。
84.決定の過程が、式III
〔式中、
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよく、そしてここでMは放射性核種のカチオンである〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、項72〜76のいずれか一項に記載の方法または使用。
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよく、そしてここでMは放射性核種のカチオンである〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、項72〜76のいずれか一項に記載の方法または使用。
85.コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩中のMが、ガリウム同位体、インジウム同位体、銅同位体、テクネチウム同位体およびレニウム同位体から成る群から選択される、項84に記載の方法または使用。
86.コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩中のMがテクネチウム同位体である、項84または85に記載の方法または使用。
87.PSMAリガンド−造影剤コンジュゲートが式IIa
のものまたはその薬学的に許容される塩であり、ここで放射性核種が該コンジュゲートに結合している、項84〜86のいずれか一項に記載の方法または使用。
88.PSMAリガンド−造影剤コンジュゲートが式IIIa
のものまたはその薬学的に許容される塩である、項84〜87のいずれか一項に記載の方法または使用。
89.治療有効量のPSMAリガンド−チューブリシン化合物I
またはその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む、当該処置を必要とする患者におけるPSMA発現性の癌を処置する方法であって、患者がPSMA発現癌を有するとして特定されている、方法。
89a.患者におけるPSMA発現癌を処置するための、PSMAリガンド−チューブリシン化合物I
またはその薬学的に許容される塩の使用であって、患者がPSMA発現癌を有するとして特定されている、使用。
89b.他の態様において、本発明は、患者における癌の処置に有用な薬剤の調製における、PSMAリガンド−チューブリシン化合物I
またはその薬学的に許容される塩の使用であって、該PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iまたはその薬学的に許容される塩を投与した後に疾患安定が生じる、使用を提供する。
89a.患者におけるPSMA発現癌を処置するための、PSMAリガンド−チューブリシン化合物I
89b.他の態様において、本発明は、患者における癌の処置に有用な薬剤の調製における、PSMAリガンド−チューブリシン化合物I
定義
本発明によると、「機能的に活性なPSMA」とは、PSMAリガンドに結合する細胞膜結合糖タンパク質を意味する。参照により本明細書に包含させる米国特許公報番号US2010/0324008A1号に記載されているもののようなPSMAリガンドは、当業者に周知であることは理解される。
本発明によると、「機能的に活性なPSMA」とは、PSMAリガンドに結合する細胞膜結合糖タンパク質を意味する。参照により本明細書に包含させる米国特許公報番号US2010/0324008A1号に記載されているもののようなPSMAリガンドは、当業者に周知であることは理解される。
本発明によると、「臨床的利益」とは、PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iを用いた処置に対する患者の奏功を意味し、奏功は、米国食品医薬品局により規定されている数ある臨床的利益の中で、特に患者の全生存、PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iの4以上の治療サイクル(例えば4週間の治療)を受ける能力、腫瘍増殖の阻害、疾患安定、部分奏功および/または完全奏功を含む。
本発明によると、「腫瘍増殖の阻害」とは、PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iを用いた療法の経過中の腫瘍サイズの減少、腫瘍の完全な消失または患者の腫瘍の30%未満増殖を意味する。
本発明によると、「疾患安定」とは、PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iを用いた療法の経過中、患者において疾患の実質的な進行が全くないことを意味する。
本発明によると、「部分奏功」とは、PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iで処置した患者における、腫瘍サイズの30%以上の減少を意味する。
本発明によると、「完全奏功」とは、PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iで処置した患者における、検出可能な疾患の消失を意味する。
本発明によると、「先の処置」とは、当該技術分野で知られている、少なくとも一の先の治療で患者を処置したことを意味する。先の処置は、限定されないが、化学療法剤、手術、放射線療法、免疫療法、光力学療法、幹細胞療法、温熱療法などを含む、当業者に知られている処置のいずれかであり得ると理解される。先の処置は、限定されないが、パリホスファミド、5−フルオロウラシル、カペシタビン、ペメトレキセド、シスプラチン、カルボプラチン、ゲムシタビン、パクリタキセル、ビノレルビン、エリブリン、ドセタキセル、シクロホスファミド、ドキソルビシン、レゴラフェニブおよびそれらの組合せを用いた処置を含む、全身療法を含み得る。
本発明によると、用語「アルキル」は、場合により分岐していてよい炭素原子鎖を含む。ある態様において、アルキルは有利に限定された長さであり、C1〜C24、C1〜C12、C1〜C8、C1〜C6およびC1〜C4を含むとさらに理解される。具体的には、C1〜C8、C1〜C6およびC1〜C4を含む、そのような特に限定された長さのアルキル基は低級アルキルと称され得る。本明細書においては、より短いアルキル、アルケニルおよび/またはアルキニル基は化合物により低い親油性を付加でき、そしてその結果異なる薬物動態的挙動を有すると理解される。本明細書に記載の本発明の態様において、それぞれの場合において、アルキルという記述は本明細書において定義されるアルキル、および任意には低級アルキルを示すと理解されるべきである。具体的なアルキル基は、限定されないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチルなどを含む。本明細書において使用される「カルボキシアルキル」基は、本明細書に記載の「アルキル」基と「カルボキシ」基の組合せを含む。本明細書において使用される「ヒドロキシアルキル」基は、本明細書に記載の「アルキル」基と「ヒドロキシ」基の組合せを含む。本明細書において使用される「アミノアルキル」基は、本明細書に記載の「アルキル」基と「アミノ」基の組合せを含む。
本発明によると、用語「ヘテロアルキル」は炭素および少なくとも一ヘテロ原子の両方を含み、かつ任意に分岐していてよい原子鎖を含む。具体的なヘテロ原子は窒素、酸素および硫黄を含む。あるバリエーションにおいて、具体的なヘテロ原子はまた、リンおよびセレンを含む。
本発明によると、用語「アリール」は6〜14員環炭素原子を有する単環式および多環式芳香族炭素環式基を含み、それらの各々は場合により置換されていてよい。本明細書に記載の具体的な芳香族炭素環式基は、限定されないが、フェニル、ナフチルなどを含む。本発明によると、用語「ヘテロアリール」は5〜10員環原子を有する芳香族ヘテロ環式基を含み、それらの各々は場合により置換されていてよい。具体的な芳香族ヘテロ環式基は、限定されないが、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、テトラジニル、キノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、チエニル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンズチアゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンズイソチアゾリルなどを含む。本発明によると、用語「ヘテロアリールアルキル」は本明細書に記載の「アルキル」基と本明細書に記載の「ヘテロアリール」基の組合せを含む。本発明によると、用語「アリールアルキル」は、本明細書に記載の「アルキル」基と本明細書に記載の「アリール」基の組合せ、例えばベンジル基を含む。
本明細書において使用される用語「場合により置換されていてよい」は、場合により置換される基上の、水素原子の他の官能基での置換を含む。このような他の官能基は、具体的に、限定されないが、アミノ、ヒドロキシル、ハロ、チオール、アルキル、ハロアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキル、アリールヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールヘテロアルキル、ニトロ、スルホン酸およびその誘導体、カルボン酸およびその誘導体などを含む。具体的に、アミノ、ヒドロキシル、チオール、アルキル、ハロアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキル、アリールヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールヘテロアルキルおよび/またはスルホン酸のいずれも、場合により置換される。
本発明によると、本明細書で使用される用語「投与」は、限定されないが、経口(po)、静脈内(iv)、筋肉内(im)、皮下(sc)、経皮、吸入、口腔、眼、舌下、膣、直腸などを含む、本明細書に記載のPSMAリガンド−チューブリシン化合物およびPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートを患者に導入する全ての手段を含む。本明細書に記載のPSMAリガンド−チューブリシン化合物およびPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートは慣用の無毒性の薬学的に許容される担体、アジュバントおよび溶媒を含む、単位投与形態および/または製剤で投与できる。
詳細な説明
本明細書に記載の出願人の発明によると、上記の概要で提供された番号付きの項またはそれらのいずれかの組合せの態様は、本特許出願の詳細な説明の節に記載の、いずれかの態様との組合せを企図する。
本明細書に記載の出願人の発明によると、上記の概要で提供された番号付きの項またはそれらのいずれかの組合せの態様は、本特許出願の詳細な説明の節に記載の、いずれかの態様との組合せを企図する。
ある態様において、本明細書に記載の方法は、ヒト臨床医学的および獣医学的用途の両方について使用され得る。その結果、「患者」は本明細書に記載のPSMAリガンド−チューブリシン化合物またはPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートを投与され得、かつ患者はヒトであり得、または獣医学的用途の場合、実験動物、農業用動物、家庭動物または野生動物であり得る。ある面において、患者はヒト、齧歯類(例えば、マウス、ラット、ハムスターなど)、ウサギ、サル、チンパンジーのような実験動物、イヌ、ネコおよびウサギのような家庭動物、ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、ヤギのような農業用動物およびクマ、パンダ、ライオン、トラ、ヒョウ、ゾウ、シマウマ、キリン、ゴリラ、イルカおよびクジラのような捕獲された野生動物であり得る。
種々の態様において、本明細書に記載の癌は、良性腫瘍および悪性腫瘍を含む腫瘍形成性の癌細胞集団であり得、または癌は非腫瘍形成性であり得る。癌は自然に、もしくは患者の生殖系列または体細胞変異に存在する変異のような過程によって生じ得、または癌は化学的、ウイルス的または放射線的に誘発され得る。本明細書に記載の発明に適用できる癌は、限定されないが、神経膠腫、癌腫、肉腫、リンパ腫、黒色腫、中皮腫、鼻咽頭癌、白血病、腺癌および骨髄腫を含む。
いくつかの面において、癌は肺癌、骨癌、膵臓癌、皮膚癌、頭部の癌、首部の癌、皮膚黒色腫、眼内黒色腫、子宮癌、卵巣癌、子宮内膜癌、直腸癌、胃癌、結腸癌、乳癌、トリプルネガティブ乳癌、転移乳癌、卵管癌、子宮内膜の癌腫、子宮頸癌、膣癌、外陰癌、ホジキン病、食道癌、小腸癌、内分泌系癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、非小細胞性肺癌、副腎癌、軟組織肉腫、尿道癌、陰茎癌、前立腺癌、慢性白血病、急性白血病、リンパ球性リンパ腫、胸膜中皮腫、膀胱癌、バーキットリンパ腫、尿管癌、腎臓癌、腎細胞癌、腎盂癌、中枢神経系(CNS)腫瘍、原発性CNSリンパ腫、脊髄軸腫瘍、神経膠腫、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫および胃食道接合部腺癌であり得る。
PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iは式
を有し、本明細書に記載のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートは以下の式
を含む。他の態様において、PETイメージング、SPECTイメージングなどにより検出可能な様々なPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートのいずれかが使用され得る。イメージングの正確な方法は、本明細書に記載の造影剤に限定されない。集合的に、本明細書に記載の、造影に有用なPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートは、式により記載されるそれらおよびPETイメージング、SPECTイメージングなどに有用な物質を含み、「PSMAリガンド−造影剤コンジュゲート」と称される。
ある態様において、本明細書に記載のPSMAリガンド−チューブリシン化合物およびPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートは癌細胞上に発現したPSMAに結合する。ある具体的な面において、PSMAリガンド−チューブリシン化合物およびPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートは、癌細胞上のPSMAの優先的発現(または過剰発現)のため、正常細胞と比較して、癌細胞上のPSMAに差別的に結合できる。
本明細書に記載の方法の他の態様において、本明細書に記載のPSMAリガンド−チューブリシン化合物およびPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートが提供される。本明細書に記載のPSMAリガンド−チューブリシン化合物およびPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートはそれらの酸付加塩および塩基塩を含む。
適当な酸付加塩は非毒性塩を形成する酸から形成される。具体的な例は、アセテート塩、アスパルテート塩、ベンゾエート塩、ベシレート塩、ビカーボネート/カーボネート塩、ビスルフェート/スルフェート塩、ボレート塩、カンシレート塩、シトレート塩、エジシレート塩、エシレート塩、ホルメート塩、フマレート塩、グルセプテート塩、グルコネート塩、グルクロネート塩、ヘキサフルオロホスフェート塩、ヒベンズエート塩、ヒドロクロライド/クロライド塩、ヒドロブロマイド/ブロマイド塩、ヒドロアイオダイド/アイオダイド塩、イセチオネート塩、ラクテート塩、マレート塩、マレアート塩、マロネート塩、メシレート塩、メチルスルフェート塩、ナフチレート塩、2−ナフシレート塩、ニコチネート塩、ニトレート塩、オロテート塩、オキサレート塩、パルミテート塩、パモレート塩、ホスフェート/水素ホスフェート/二水素ホスフェート塩、サッカレート塩、ステアレート塩、スクシネート塩、タートレート塩、トシレート塩およびトリフルオロアセテート塩を含む。
本明細書に記載のPSMAリガンド−チューブリシン化合物およびPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートの適当な塩基塩は非毒性塩を形成する塩基から形成される。具体的な例は、アルギニン塩、ベンザチン塩、カルシウム塩、コリン塩、ジエチルアミン塩、ジオールアミン塩、グリシン塩、リシン塩、マグネシウム塩、メグルミン塩、オールアミン塩、カリウム塩、ナトリウム塩、トロメタミン塩よび亜鉛塩を含む。酸と塩基の半塩、例えば、ヘミスルフェート塩およびヘミカルシウム塩もまた形成され得る。
ある態様において、本明細書に記載のPSMAリガンド−チューブリシン化合物およびPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートは1以上の薬学的に許容される担体と結合した製剤として投与され得る。担体は賦形剤であり得る。担体の選択は、特定の投与形態、溶解度および安定性への担体の影響、ならびに投与形態の性質のような因子に極めて依存する。本明細書に記載のPSMAリガンド−チューブリシン化合物およびPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートの送達に適当な医薬組成物およびそれらの調製方法は、当業者に容易に明らかである。このような組成物およびそれらの調製方法は、例えば、参照により本出願に包含させる、Remington: The Science & Practice of Pharmacy, 21th Edition (Lippincott Williams & Wilkins, 2005)において見ることができる。
ある具体的な面において、薬学的に許容される担体は、生理学的に互換性のある任意かつ全ての溶媒、分散媒、コーティング剤、抗細菌剤および抗真菌剤、等張剤および吸収遅延剤など、ならびにそれらの組合せを含む。いくつかの態様において、担体は非経腸投与に適当である。薬学的に許容される担体は、無菌の注射可能な溶液または分散剤のその場での調製のための、無菌水溶液もしくは分散剤および無菌粉末を含む。追加の活性化合物もまた、本発明の組成物に包含させることができる。
種々の態様において、液体製剤は懸濁液および溶液を含んでよい。このような製剤は担体、例えば、水、エタノール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、メチルセルロースまたは適当な油、ならびに1以上の乳化剤および/または懸濁化剤を含む。液体製剤もまた、固体の再構成により調製され得る。
ある態様において、水性懸濁液は、適切な賦形剤を有する混合剤中に活性物質を含み得る。そのような賦形剤は懸濁化剤、例えば、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントおよびアカシアガム;天然に存在するフォスファチド、例えばレシチンであり得る分散剤または湿潤剤;アルキレンオキシドと脂肪酸の縮合生成物、例えば、ポリオキシエチレンステアレート;エチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールの縮合生成物、例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール;ポリオキシエチレンソルビトールモノオレートのような、エチレンオキシドと、脂肪酸とヘキシトールに由来する部分エステルとの縮合生成物;またはエチレンオキシドと、脂肪酸とヘキシトール無水物に由来する部分エステルの縮合生成物、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレートである。水性懸濁液はまた、1以上の防腐剤、例えば、アスコルビン酸、エチル、n−プロピルまたはp−ヒドロキシベンゾエート;または1以上の着色剤を含む。
ある具体的な態様において、水の添加による水性懸濁液の調製に適当な分散粉末および顆粒は、分散剤または湿潤剤、懸濁化剤ならびに1以上の防腐剤との混合剤に活性成分を提供する。さらなる賦形剤、例えば、着色剤もまた存在し得る。
適当な乳化剤は天然に存在するガム、例えば、アカシアガムまたはトラガカント;天然に存在するフォスファチド、例えば、大豆レシチン;および脂肪酸とヘキシトールに由来する部分エステル、例えば、ソルビタンモノオレートを含むエステル、ならびに前記部分エステルとエチレンオキシドの縮合生成物、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレートであり得る。
他の態様において、例えば、糖、マンニトールのようなポリアルコール、ソルビトールまたは塩化ナトリウムのような等張物質は、組成物中に含まれ得る。注射可能な組成物の長期吸収は、組成物中に吸収を遅らせる物質、例えばモノステアレート塩およびゼラチンを包含させることによりもたらされ得る。
経口投与のための具体的な形式は、錠剤、カプセル剤、エリキシル剤、シロップ剤などを含む。
本明細書に記載の癌の種類、投与経路および/またはPSMAリガンド−チューブリシン化合物および/またはPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートが局所的にまたは全身的に投与されるかどうかにより、約1μg/kg〜約1g/kgの範囲に入る用量を含む、広範囲の許容可能な用量がここで企図される。用量は単回または分割でよく、かつq.d.、b.i.d.、t.i.d.または隔日、隔週(b.i.w.)、1週間に1回、1ヶ月に1回、四半期に1回などを含めて、広範なプロトコルに従って投与され得る。これらの各場合において、本明細書に記載の治療有効量は、投与プロトコルにより決定されるとおり、投与の場合に対応し、あるいは1日、週、月または四半期の合計用量に対応すると理解される。
ある面において、本明細書に記載のPSMAリガンド−チューブリシン化合物またはPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートは血流中、筋肉中または内臓器官中に直接投与してよい。そのような適当な非経口投与は、静脈内、動脈内、腹腔内、髄腔内、硬膜外、脳室内、尿道内、胸骨内、頭蓋内、腫瘍内、筋肉内および皮下送達を含む。非経口投与のための適当な手段は、有針(マイクロニードルを含む)注射器、無針注射器および点滴技術を含む。
ある具体的な面において、非経腸製剤は一般に、塩、炭水化物および緩衝剤(好ましくはpH3〜9)のような担体または賦形剤を含み得る水溶液であるが、いくつかの用途について、それらは無菌水、発熱性物質除去水のような、適当な溶媒と共に結合に使用される無菌非水性溶液としてまたは乾燥形態としてより適当に製剤され得る。他の態様において、本明細書に記載のいずれかの液体製剤は、本明細書に記載のPSMAリガンド−チューブリシン化合物またはPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートの非経口投与に適用できる。無菌条件下での非経腸製剤の調製、例えば、無菌条件下での凍結乾燥による調製は、当業者に周知の標準的な調剤技術を用いて容易に達成できる。ある態様において、非経腸投与製剤の調製に使用されるPSMAリガンド−チューブリシン化合物またはPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートの溶解度は、溶解度向上物質の取り込みのような適切な製剤技術により、上昇し得る。
種々の態様において、非経腸投与のための製剤は即時のおよび/または改良された放出用に製剤され得る。ある具体的な面において、本発明の活性物質(すなわち、PSMAリガンド−チューブリシン化合物またはPSMAリガンド−造影剤コンジュゲート)徐放製剤、例えば徐放ポリマーを含む組成物で投与できる。活性PSMAリガンド−チューブリシン化合物またはPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートは、インプラントおよびマイクロカプセル化送達系を含む、制御放出製剤のような急速放出に対してPSMAリガンド−チューブリシン化合物またはPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートを保護する担体を用いて調製できる。エチレンビニルアセテート、ポリ無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、ポリ乳酸、およびポリ乳糖共重合体、ポリグリコール共重合体(PGLA)のような生分解性、生体適合性ポリマーを使用できる。そのような製剤の調製方法は一般に当業者に知られている。別の態様において、本明細書に記載のPSMAリガンド−チューブリシン化合物もしくはPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはPSMAリガンド−チューブリシン化合物もしくはPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートを含む組成物は、適切な場合に連続的に投与してよい。
ある態様において、キットが提供される。活性PSMAリガンド−チューブリシン化合物およびPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートの組合せが投与されるならば、2以上の医薬組成物が組成物の連続投与または共投与に適当なキットの形態で配合され得る。そのようなキットは2以上の別個の医薬組成物を含み、それらの少なくとも1つは本明細書に記載のPSMAリガンド−チューブリシン化合物またはPSMAリガンド−造影剤コンジュゲート、および容器、分割ボトルもしくは分割ホイルパケットのような、組成物を別々にしておくための方法を含む。別の態様において、患者選択および/または患者処置のためのPSMAリガンド−チューブリシン化合物またはPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートの使用のための指示を提供するラベルを有する容器内に、1以上の本明細書に記載のPSMAリガンド−チューブリシン化合物またはPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートを含む、組成物が提供される。
ある態様において、必要に応じて、上記成分の1つまたは組合せを用いて必要な量の活性物質を適切な溶媒に含ませ、続いてろ過滅菌することにより無菌注射溶液を調製できる。一般に、分散剤は分散媒体および上記に記載のいずれかの追加成分を含む無菌溶媒にPSMAリガンド−チューブリシン化合物またはPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートを含ませることにより調製する。無菌注射溶液の調製用の無菌粉末の場合、好ましい調製方法は、活性成分に加えて以前に無菌ろ過したその溶液から何らかの追加の望ましい成分の粉末を得る真空乾燥および凍結乾燥であるか、またはこれらの成分は一緒に無菌ろ過してよい。
組成物は溶液、マイクロエマルジョン、リポソームまたは高薬物濃度に適当な他の秩序構造として製剤化できる。担体は例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコールおよび液体ポリエチレングリコールなど)および適当なそれらの混合物であり得る。ある態様において、例えば、レシチンのようなコーティング剤の使用により、分散剤の場合に必要とされる粒子径の維持により、および界面活性剤の使用により、適切な流動性を維持できる。
PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iを投与するための、いずれかの効果的なレジメンを使用できる。例えば、PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iを単回投与として投与でき、または投与を分割し、連日複数投与レジメンとして投与できる。さらに、毎日の処置の代わりとして、1週間につき1〜5日の時差レジメンを使用でき、そして本明細書に記載の方法の目的で、そのような間欠性また時差の連日レジメンは毎日の処置と同等であると考えられ、そして企図される。ある具体的な態様において、患者は、癌を処置するためのPSMAリガンド−チューブリシン化合物Iの複数回注射で処置される。ある態様において、患者は複数回(好ましくは約2〜約50回まで)、例えば12〜72時間間隔または48〜72時間間隔でPSMAリガンド−チューブリシン化合物Iを注射される。さらなるPSMAリガンド−チューブリシン化合物Iの注射を、最初の注射後、数日または数ヶ月間隔で患者に投与でき、追加の注射は癌の再発を予防し得る。
PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iを用いた任意の適当な処置方針が使用できる。ある態様において、個人用量および用量レジメンは1ヶ月間に約15mgの合計投与薬量を提供するために選択される。ある具体的な例において、PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iは週5日、各4週のサイクルの第1、第2および第3週に1日1回用量で投与され、第4週には投与されない。代替的な例において、PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iは週3日、各4週のサイクルの第1および第3週に1日1回用量で投与され、第2および4週には投与されない。代替的な例において、PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iは第1および第2週に隔週で、すなわち3週のサイクルの第1、第4、第8、第11日に投与される。代替的な例において、PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iは第1および第2週に週1回、すなわち3週のサイクルの第1および第8日に投与される。
PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iの単位一日投与量は、患者の状態、処置される癌、PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iの投与方法および組織分布、ならびに放射線療法または併用療法における追加薬物のような、他の治療的処置の併用の可能性により著しく変化し得る。患者に投与される有効量は体表面積、体重および患者の状態の医師評価に基づく。治療的有効用量(本明細書において「治療有効量」とも称される)は、例えば、約0.5mg/m2〜約10.0mg/m2の範囲に及ぶ。本明細書に記載の治療的有効用量もまた、約0.5mg/m2〜約9.5mg/m2、約0.5mg/m2〜約9.0mg/m2、約0.5mg/m2〜約8.5mg/m2、約0.5mg/m2〜約8.0mg/m2、約0.5mg/m2〜約7.5mg/m2、約0.5mg/m2〜約7.0mg/m2、約0.5mg/m2〜約6.5mg/m2、約0.5mg/m2〜約6.0mg/m2、約0.5mg/m2〜約5.5mg/m2、約0.5mg/m2〜約5.0mg/m2、約0.5mg/m2〜約4.5mg/m2、約0.5mg/m2〜約4.0mg/m2、約0.5mg/m2〜約3.5mg/m2、約0.5mg/m2〜約3.0mg/m2、約0.5mg/m2〜約2.5mg/m2、約0.5mg/m2〜約2.0mg/m2、約0.5mg/m2〜約1.5mg/m2、約1.0mg/m2〜約9.5mg/m2、約1.0mg/m2〜約9.0mg/m2、約1.0mg/m2〜約8.5mg/m2、約1.0mg/m2〜約8.0mg/m2、約1.0mg/m2〜約7.5mg/m2、約1.0mg/m2〜約7.0mg/m2、約1.0mg/m2〜約6.5mg/m2、約1.0mg/m2〜約6.0mg/m2、約1.0mg/m2〜約5.5mg/m2、約1.0mg/m2〜約5.0mg/m2、約1.0mg/m2〜約4.5mg/m2、約1.0mg/m2〜約4.0mg/m2、約1.0mg/m2〜約3.5mg/m2、約1.0mg/m2〜約3.0mg/m2、約1.0mg/m2〜約2.5mg/m2、約1.0mg/m2〜約2.0mg/m2、および約1.0mg/m2〜約1.5mg/m2の範囲を含む。当業者は、治療的有効用量は上記因子に基づいて、上に提供した種々の範囲内で変化し得ると容易に理解する。任意の特定の患者または患者群に対する治療的有効用量は、限定されないが、1.0mg/m2、1.5、mg/m2、2.0mg/m2、2.5mg/m2、3.0mg/m2、3.5mg/m2、4.0mg/m2、4.5mg/m2、5.0mg/m2、5.5mg/m2、6.0mg/m2、6.5mg/m2、7.0mg/m2、7.5mg/m2、8.0mg/m2、8.5mg/m2、9.0mg/m2、9.5mg/m2および10.0mg/m2を含む、約0.5mg/m2〜約10.0mg/m2の間の任意の数値である。全体用量は単回または分割投与で投与してよく、かつ医師の裁量により、本明細書に示す典型的範囲から外れてもよい。
本明細書に記載のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートおよびPSMAリガンド−チューブリシン化合物は1以上の不斉中心を含んでよく、またはその代わりに複数の立体異性体として存在できてもよい。従って、本発明はエナンチオマー、ジアステレオマーならびにエナンチオマー的にまたはジアステレオマー的に富化された混合物のような、純粋な立体異性体ならびに立体異性体の混合物を含むと解されるべきである。本明細書に記載のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートおよびPSMAリガンド−チューブリシン化合物は幾何異性体として存在できる場合がある。従って、本発明は純粋な幾何異性体または幾何異性体の混合物を含むと解されるべきである。
本明細書に記載のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートおよびPSMAリガンド−チューブリシン化合物は、水和物形態を含めて、非溶媒和物形態ならびに溶媒和物形態として存在し得ると理解される。一般的に、媒和物形態は非溶媒和物形態と等価であり、かつ本発明の範囲内に包含される。本明細書に記載のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートおよびPSMAリガンド−チューブリシン化合物は多結晶形態または非晶質形態で存在し得る。一般的に、全ての物理的形態は本発明により企図される使用について等価であり、かつ本発明の範囲内であることを目的としている。
別の態様において、PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iの投与のための組成物および/または投与形態は、少なくとも約90%、または約95%、または約96%、または約97%、または約98%、または約99%、または約99.5%の純度のPSMAリガンド−チューブリシン化合物Iから調製される。別の態様において、PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iの投与のための組成物および/または投与形態は、少なくとも90%、または少なくとも95%、または少なくとも96%、または少なくとも97%、または少なくとも98%、または少なくとも99%、または少なくとも99.5%の純度のPSMAリガンド−チューブリシン化合物Iから調製される。
別の態様において、PSMAリガンド−造影剤コンジュゲートの投与のための組成物および/または投与形態は、少なくとも約90%、または約95%、または約96%、または約97%、または約98%、または約99%、または約99.5%の純度のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートから調製される。別の態様において、PSMAリガンド−造影剤コンジュゲートの投与のための組成物および/または投与形態は、PSMAリガンド−造影剤コンジュゲート少なくとも90%、または少なくとも95%、または少なくとも96%、または少なくとも97%、または少なくとも98%、または少なくとも99%、または少なくとも99.5%の純度のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートから調製される。
別の態様において、放射性標識PSMAリガンド−造影剤コンジュゲートの投与のための組成物および/または投与形態は、少なくとも約90%、または約95%、または約96%、または約97%、または約98%、または約99%、または約99.5%の放射化学的純度のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートから調製される。別の態様において、PSMAリガンド−造影剤コンジュゲートの投与のための組成物および/または投与形態は、少なくとも90%、または少なくとも95%、または少なくとも96%、または少なくとも97%、または少なくとも98%、または少なくとも99%、または少なくとも99.5%の放射化学的純度のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートから調製される。
本明細書に記載のPSMAリガンド−チューブリシン化合物IまたはPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートの純度は、高圧または高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、核磁気共鳴分光法、TLC、UV吸光度分光法、蛍光分光法などのような種々のクロマトグラフィーまたはスペクトル技術を含む、いずれかの慣用の技術を用いて測定できる。
別の態様において、本明細書に記載のPSMAリガンド−チューブリシン化合物またはPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートは、無菌容器または無菌パッケージで提供される。
ある面において、PSMAリガンドチューブリシン化合物Iを用いた処置についての患者の臨床的利益は、固形腫瘍における応答評価(RECIST)基準を利用することで特徴付けることができる。具体的に、全ての標的病変の最長直径の測定値を考慮して、当該基準は元のWHOハンドブック(3)から適合させた;完全奏功(CR)−全ての標的病変の消失;部分奏功(PR)−ベースライン最長径和を基準として、標的病変の最長径和における少なくとも30%の減少;疾患安定(SD)−処置の開始以来最小の最長径和を基準として、部分奏功として条件付けるための十分な縮小も、疾患進行として条件付けるための十分な増加もない;疾患進行(PD)−処置の開始以来、記録した最小の最長径和を基準として、病変の最長径和における少なくとも20%の増加または1以上の新たな病変の出現。別の面において、全疾患応答率(ORR)は臨床的利益であり得、最良のCRまたはPRの奏功を達成した患者の割合として計算される。全病勢コントロール率(DCR)はもう一つの臨床的利益であり得、最良のCR、PR、またはSDの奏功を達成した患者の割合として計算される。
ある具体的な例において、全生存は、患者がプロトコル処置を受けた初日(C1D1)から患者の死亡日までの日数として定義した、ある患者の死亡までの期間である。事象が患者が治験薬を服用中に起こったか、または治験薬を中止した後に起こったかどうかにかかわらず、全ての死亡事象を含み得る。患者死亡しなかったならば、その後当該データは最後の治験来院、または最後の連絡日、または患者が生存していたことが知られていた最後の日の、いずれか最後の日に打ち切ることができる。
あるいは、PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iを用いた処置の結果として、患者の臨床的利益を、例えば、PSMAリガンドチューブリシン化合物Iで処置した後、患者のフォローアップイメージングを通して、患者において特定できる腫瘍増殖の阻害として特徴付けることができる。例えば腫瘍増殖の阻害は、本明細書に記載のいずれかの造影技術によるPSMAリガンド−チューブリシン化合物Iの投与後に患者における腫瘍サイズを測定することにより特徴付けることができ、腫瘍増殖の阻害は、腫瘍サイズ安定または腫瘍サイズ減少により示唆される。腫瘍増殖の阻害の特定は、種々の技術を使用することで達成でき、そして本明細書に記載の造影方法(例えばCT、MRI、PETイメージング、SPECTイメージングまたは胸部X線)に限定されないと理解される。
ある態様において、癌患者の処置のためにPSMAリガンド−チューブリシン化合物Iが指示されるかどうかを決定する方法であり、患者のPSMA状態が陽性ならば、患者の処置のためにPSMAリガンド−チューブリシン化合物Iが指示される、癌患者のPSMA状態を決定する過程を含む方法が提供される。
ある態様において、本明細書に記載の癌の1つを有する癌患者の処置のためにPSMAリガンド−チューブリシン化合物Iが指示されるかどうかを決定する方法が提供される。当該方法は患者においてPSMA陽性である造影腫瘍に基づくPSMA状態、および患者のPSMA状態が陽性であるとき、患者の処置のためにPSMAリガンドチューブリシン化合物Iが指示される患者におけるPSMA状態を決定する方法が提供される。
上記の態様において、患者が陽性のPSMA状態を有する群にいるならば、PSMAリガンドチューブリシン化合物Iの処置の臨床的利益が示される。ある態様において、患者の臨床的利益は、患者の全生存、PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iを用いた4以上の療法サイクルを受ける能力、腫瘍増殖の阻害、疾患安定、療法に対する患者の部分奏功、療法に対する患者の完全奏功、疾患制御(すなわち、得られる最良の結果が完全奏功、部分奏功または疾患安定である)および/または全疾患応答(すなわち、得られる最良の結果が完全奏功または部分奏功)である。ある具体的な実施例において、胸膜中皮腫または腺癌(例えば胃食道接合部腺癌)についての処置を受ける患者の臨床的利益は、疾患安定である。
別の態様において、本明細書に記載の方法は、以下の実施例を含む。実施例はさらに、本明細書に記載の発明の種々の態様のさらなる特徴を説明する。しかしながら、実施例は説明であり、本明細書に記載の発明の他の態様を制限するものとして解釈してはならないと解されるべきである。さらに、他の実施例のバリエーションは、本明細書に記載の発明の種々の態様に含まれる。
1.PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iの調製:
PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iは、参照により本出願に包含させる、合衆国特許公報番号、国際公開2014/078484号に記載の方法に従って調製した。特に、PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iは、以下の方法に従って調製した。
PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iは、参照により本出願に包含させる、合衆国特許公報番号、国際公開2014/078484号に記載の方法に従って調製した。特に、PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iは、以下の方法に従って調製した。
a.3−ニトロ−2−ジスルフェニルエタノール2の合成。
500mLの三口フラスコを乾燥させ、アルゴンをパージし、その後滴下漏斗を取り付けた。3−ニトロ−2−ピリジンスルフェニルクロライド1(5.44g、27.11mmol、1.4当量、Sigma−Aldrichより入手可能)をフラスコに添加し、200mLのCH2Cl2に溶解した。溶液を0℃まで冷却した。メルカプトエタノール(1.33mL、18.98mmol)を50mLのCH2Cl2に希釈し、滴下漏斗に入れた。2−メルカプトエタノール溶液をその後15分かけてゆっくりと添加した。反応の進行をTLC(5%CH3OH/CH2Cl2中、Rf0.4)により観察した。溶媒を減圧下で除去し、乾燥させた。粗生成物をシリカゲルで精製(5%CH3OH/CH2Cl2)した。フラクションを回収し、溶媒をロータリーエバポレーターで蒸発させることにより除去し、乾燥させた。3.4gの3−ニトロ−2−ジスルフェニルエタノール2(収率77%)を得た。
b.4−ニトロフェニル−(3’−ニトロピリジン−2’−イル)ジスルフェニルエチルカーボネート3の合成。
250mLの丸底フラスコを乾燥させ、アルゴンをパージした。3−ニトロ−2−ジスルフェニルエタノール2(3.413g、14.69mmol)を添加し、45mLのCH2Cl2に溶解した。4−ニトロフェニルクロロホルメート(3.663g、17.63mmol、1.2当量、Sigma−Aldrichより入手可能)をトリエチルアミン(2.9mL、20.57mmol、1.4当量)と共に添加し、混合物をアルゴン下で一晩撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、乾燥させた。残渣をシリカにより精製(30%EtOAc/石油エーテル)し、フラクションを回収し、溶媒を減圧下で除去し、乾燥させた。2.7gの4−ニトロフェニル−(3’−ニトロピリジン−2’−イル)ジスルフェニルエチルカーボネート3(収率47%)を得た。
c.2−(Boc−チューブチロシン(Tut))ヒドラジンカルボン酸(3’−ニトロピリジル−2’−イル)ジスルファニルエチルエステル6の合成。
10.67g(33mmol)のBoc−Tut−酸4(Pando, O., et.al., “First Total Synthesis of tubulysin B”, Org. Lett. v. 11, No. 24. 5567-5569 (2009) に記載の方法に従って調製)を100mLの無水THF、17.24g(33mmol)のPyBopおよび17.50mL(99mmol、3.0当量)のDIPEAを添加した。反応混合物を数分間撹拌し、1.0mL(31.68mmol、0.96当量)のヒドラジンを添加し、15分間撹拌した。LC−MS分析(X−Bridge shield RP18、3.5μmカラム;グラジエント10%〜100%アセトニトリル(6分)、pH7.4緩衝液)でヒドラジド5の形成を確認した。14.47g(36.3mmol、1.1当量)の4−ニトロフェニル−(3’−ニトロピリジン−2’−イル)ジスルフェニルエチルカーボネート2を添加した。得られた透明な溶液を室温で24時間撹拌した。LC−MS分析(X−Bridge shield RP18、3.5μmカラム;グラジエント30%〜100%アセトニトリル(9分)、pH7.4緩衝液は>98%の変換を示した。反応混合物をEtOAc(〜1.0L)で希釈し、飽和NH4Cl(400mL)、飽和NaHCO3溶液(3x300mL)および塩水(300mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4(100g)で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物をTeledyne Redisep Gold Silicaカラムに充填し、CombiFlashクロマトグラフィー系を使用してMeOH/CH2Cl2(330gカラム;0〜10%勾配)で溶出した。フラクションを回収し、溶媒を減圧下で濃縮し、乾燥させた。16.10gの2−(Boc−Tut)ヒドラジンカルボン酸(3’ニトロピリジル−2’−イル)ジスルファニルエチルエステル6(収率82%)を得た。
d.アジドメチルブチレートジペプチド9の合成。
10.83gのジペプチド7(27.25mmol)(Peltier, H. M., et al., “The Total Synthesis of tubulysin D”, J. Am. Chem. Soc., v. 128, pp. 16018-16019 (2006)に記載の方法に従って調製)を100mLのジクロロメタンに溶解し、イミダゾール(2.05g、1.1当量)を添加した。全ての固体を溶解するために反応混合物を室温で撹拌し、10分間氷浴中で冷却した。TESCl(4.8mL、1.05当量)を0℃で滴下添加し、アルゴン下で撹拌し、1.5時間かけて室温まで昇温した。TLC(3:1ヘキサン/EtOAc)は完全な変換を示した。イミダゾールHCl塩を除去するために反応液をろ過した。125mLのジクロロメタンをろ液に添加し、得られた溶液を250mLの塩水で抽出した。塩水層を125mLのジクロロメタンで抽出した。集めた有機相を250mLの塩水で洗浄し、分離し、45.2gのNa2SO4で乾燥させ、ろ過した。得られた溶液を減圧下で濃縮し、トルエン(2x5mL)で共沸させ、高真空で一晩乾燥させ、14.96gの粗生成物8を得た。
粗生成物8はさらに精製することなく使用した。TES保護されたジペプチドを100mLのTHF(無水、阻害剤無し)に溶解し、−45℃まで冷却し、−45℃で15分間撹拌し、その後KHMDS(トルエン中0.5M、61mL、1.05当量)を滴下添加した。KHMDSの添加終了後、反応液を−45℃で20分間撹拌し、クロロメチルブチレート(4.4mL、1.1当量)を添加した。反応混合物を−45℃でさらに20分間撹拌した。反応を25mLのMeOHでクエンチし、室温まで昇温した。250mLのEtOAcおよび250mLの塩水を反応混合物に添加し、有機相を分離した。溶液の体積を減少させるために、溶媒を蒸発させた。溶液を350mLの焼結ガラス漏斗中のシリカゲル76.5gを通過させた。シリカプラグを500mLのEtOAc/石油エーテル(1:4)で洗浄した。ろ液および洗浄液を油状の残渣まで濃縮し、高真空下で乾燥させ16.5gの生成物9を淡黄色ろう状物質として得た。
e.トリペプチドメチルエステル10の合成。
16.5gのアルキル化ジペプチド9(26.97mmol)、N−メチルピペコリネート(MEP)(5.51g、1.4当量)およびペンタフルオロフェノール(7.63g、1.5当量)を300mLの水素化フラスコに添加した。その後NMP(115mL)、EDC(7.78g、1.5当量)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。16.5gのアルキル化ジペプチド9を16.5mLのNMPに溶解し、水素化フラスコに移し、残りの9を8mLのNMPで洗浄し、そして水素化フラスコに移した。乾燥10%Pd/C(1.45、0.05当量)を添加した。反応混合物を3回真空にし/水素で満たして戻し、水素下(〜35psi)で3.5時間振盪した。反応混合物をHPLCにより分析した。反応混合物を350mLの焼結ガラス漏斗中のセライト40gを通過させ、250mLのEtOAcで洗浄した。ろ液および洗浄液を分液漏斗に移し、1%NaHCO3/10%NaCl溶液(200mLx3)で洗浄した。有機層を45.2gのNa2SO4で乾燥させた。溶液をろ過し、減圧下で回転蒸発させた。棒状の琥珀色の残渣を得て、そして高真空下で一晩乾燥させ、19.3gの粗生成物を得た。粗生成物を10mLのジクロロメタンに溶解し、2つに分割し、330gのTeledyne Redisep Silica Goldカラムで精製した。合わせた2つの生成物のフラクションを蒸発させ、高真空下で乾燥させ、7.64g(総収率:化合物7から3段階で39%)の10を淡黄色固体として得た。
f.トリペプチド酸11の合成。
メチルエステル10(6.9g、9.7mmol)を1,2−ジクロロエタン(193mL)に溶解し、撹拌子および冷却器を設置した丸底フラスコに添加した。トリメチルスズヒドロキシド(24.6g、14当量)をこの溶液へ添加した。混合物を70℃で5時間加熱した。LC−MS分析は所望の生成物が形成され、そして<15%の出発のメチルエステル10が残存していることを示した。反応液を氷浴中で30分間冷却した。得られた沈殿をその後ろ過により除去した。ろ液を一晩、−20℃で保存した。ろ液をその後2つに分割し、それぞれを以下のクロマトグラフィー法に供した。
各分を減圧下で濃縮し、その後30分間高真空下に置いた。濃縮物をその後すぐにアセトニトリル(95mL)に溶解した。この溶液に、その後重炭酸アンモニウム溶液(95mL;50mM、pH=7)を添加した。この溶液をBiotage SNAP C18逆相カートリッジ(400g、KP−C18−HS)に充填し、Biotage クロマトグラフィー系を使用して、50mM重炭酸アンモニウムおよびアセトニトリル(1:1〜100%ACN)で溶出した。純粋なフラクションを集め、そしてACNを減圧下で除去した。得られた水性懸濁液をEtOAc(3X)で抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。2つの部分の精製により、清浄な11(4.6g、65%)が回収された。
g.アセチルトリペプチド酸13の合成。
丸底フラスコ中で、ペプチド酸11(3.9g、5.6mmol)を無水THF(23mL)に溶解した。この溶液に3HF・TEA錯体(1.8mL、2当量)を添加した。反応物を室温で1時間撹拌した。LC−MS分析は所望の脱TES生成物12への完全な変換を示した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を40分間、高真空下に置いた。得られた残渣をその後ピリジン(26mL)に溶解し、無水酢酸(7.9mL、15当量)およびDMAP(25mg)を添加した。反応物を室温で1時間撹拌した。LC−MS分析はアセチルトリペプチド酸13への完全な変換を示した。その後反応混合物へ1,4−ジオキサン/水の1:1溶液(150mL)を添加した。高真空回転蒸発下に、溶媒が除去されるまで、反応物を1時間撹拌した。残渣にトルエンを添加し、溶媒を真空下で除去した(80mL、3X)。得られた粗製の13を高真空下で一晩乾燥させた。粗製の物質をその後ACN(72mL)に溶解した。リン酸ナトリウム緩衝液(50mM、pH=7.8、288mL)をその後添加し、飽和重炭酸ナトリウム溶液を用いて、得られた懸濁液のpHを中性に調整した。この溶液をBiotage SNAP C18逆相カートリッジ(400g、KP−C18−HS)に充填し、クロマトグラフィー系を使用して水およびアセトニトリル(20%ACN〜65%ACN)で溶出した。フラクションをLC−MSにより分析した。清浄なフラクションを合わせて、アセトニトリルを除去し、水溶液を凍結乾燥機に設置し、精製されたアセチルトリペプチド13(2.5g、71%)を得た。
h.2−(チューブリシンB)ヒドラジンカルボン酸(3’−ニトロピリジル−2’−イル)ジスルファニルエチルエステル16の合成。
活性Boc−Tut−フラグメント6(2.63g、4.42mmol、1.1当量)をTFA/CH2Cl2(42mL;1:1)で処理し、30分間撹拌した。LC−MS分析(X−Bridge shield RP18、3.5μmカラム;グラジエント10%〜100%アセトニトリル(6分)、pH7.4緩衝液)により生成物の形成を確認した。TFA減圧下を減圧下で除去し、CH2Cl2(3x30mL)で共蒸発させ、活性Tut−誘導体14を高真空下で18時間乾燥させた。別のフラスコ中で、トリペプチド酸13(2.51g、4.02mmol)を70mLのCH2Cl2(無水)に溶解し、1.48g(8.04mmol、2.0当量)のペンタフルオロフェノールのCH2Cl2溶液(5mL)、続いて8.74g(20.1mmol、5.0当量)のDCC−樹脂を添加した。得られた反応混合物を室温で20時間撹拌した。LC−MS分析(X−Bridge shield RP18、3.5μmカラム;グラジエント10%〜100%アセトニトリル(6分)、pH7.4緩衝液)は>99%の変換を示した。DCC−樹脂をろ別し、CH2Cl2を減圧下で除去し、ペンタフルオロフェノール活性化生成物15を高真空下で10分間乾燥させた。残渣を16.7mLのDMFに溶解し、DIPEA(12.6mL、72.36mmol、18.0当量)を添加した。Tut−フラグメントトリフルオロ酢酸塩14のDMF溶液(8.5mL)を5分間かけてゆっくりと添加した。得られた透明な溶液を室温で1時間撹拌した。LC−MS分析(X−Bridge shield RP18、3.5μmカラム;グラジエント10%〜100%アセトニトリル(6分)、pH7.4緩衝液)により生成物の形成を確認した。反応混合物をEtOAc(700mL)で希釈し、塩水(300mL、2x100mL)で洗浄し、Na2SO4(75gで)乾燥させ、濃縮し、15時間乾燥させた。粗生成物をCH2Cl2(25mL)に溶解し、Teledyne Redisep Gold Silicaカラムに充填し、Combiflashクロマトグラフィー系を使用してMeOH/CH2Cl2(330gカラム;勾配0〜5%)で溶出した。フラクションを回収し、溶媒をロータリーエバポレーターで蒸発させることにより除去し、乾燥させた。3.91gの2−(チューブリシンB)ヒドラジンカルボン酸(3’ニトロピリジル−2’−イル)ジスルファニルエチルエステル16(収率89%)を得た。
i.化合物105の調製。
250mLの丸底フラスコで、H−Glu(OtBu)−OtBu・HCl(101)(4.83g、16.3mmol、Sigma−Aldrichより入手可能)および4−ニトロフェニルクロロホルメート(102)(3.47g、17.2mmol、Sigma−Aldrichより入手可能)をジクロロメタン(50mL)に溶解し、アルゴン下、氷浴中で撹拌した。ジイソプロピルエチルアミン(6.28mL、36.1mmol)をゆっくりと滴下添加し、反応混合物を氷浴中で5分間撹拌し、その後室温まで昇温し、30分間撹拌した。H−Lys(Z)−OtBu・HCl(103)(7.01g、18.8mmol)を分割して添加し、その後ジイソプロピルエチルアミン(6.54mL、37.5mmol)を滴下添加し、室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、その後10〜100%酢酸エチル/石油エーテルでシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して104(8.76g、86%、ESI m/z=622.54[M+H]+)を得た。
化合物104(8.76g、14.1mmol)を無水メタノール(100mL)に溶解し、10wt.%パラジウム炭素(100mg)を含む250mLの丸底フラスコの壁面に沿ってゆっくりと添加した。三方コックアダプタを使用して、水素ガスを含む風船をフラスコに設置し、フラスコの空気を減圧下で除き、その後水素ガスで置換(3x)し、その後水素ガス下、室温で1時間撹拌した。乾燥した未処理のセライト(〜20g)を反応混合物に添加し、5分間撹拌した。反応混合物をろ過し、減圧下で濃縮して105(6.86g、定量的、ESI m/z=488.46[M+H]+)を得た。
j.化合物107の調製。
Boc−4−アミノメチルフェニル酢酸(106)(2.00g、7.5mmol、VWRより入手可能)をトリフルオロ酢酸(9.75mL)およびトリイソプロピルシラン(0.25mL)の溶液に溶解し、室温で30分間撹拌した、その後減圧下で濃縮し、ジクロロメタンで共沸(3x)させ、その後真空下に置き、4−アミノメチルフェニル酢酸(107)(定量的収率)を得た。
k.化合物108の調製。
4−ニトロフェニルクロロホメート(102)(1.01g、5.0mmol、Sigma−Aldrichより入手可能)の乾燥ジメチルホルムアミド撹拌溶液(10mL)に、105(2.45g、5.0mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.88mL、5.0mmol)の乾燥ジメチルホルムアミド溶液(10mL)をゆっくりと滴下添加し、アルゴン下、反応混合物を室温で30分間撹拌した。反応混合物を氷浴中で冷却し、107(〜1.25g、〜7.5mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(1.76mL、10.1mmol)の乾燥ジメチルホルムアミド懸濁液(10mL)を反応容器へゆっくりと滴下添加し、その後反応混合物を室温まで昇温させ、アルゴン下で30分間撹拌した。反応混合物を、10〜100%アセトニトリル/0.1%ギ酸で分取HPLCにより精製し、108(0.56g、16%、ESI m/z=679.50[M+H]+)を得た。
l.ペプチド樹脂109の調製。
ペプチド合成容器に、H−Cys(4−メトキシトリチル)−2−クロロトリチル−レジン(0.87mmol)を充填し、イソプロピルアルコール(3x10mL)、続いてジメチルホルムアミド(3x10mL)で洗浄した。その後容器へFmoc−Asp(OtBu)−OH(2.0当量)のジメチルホルムアミド溶液、ジイソプロピルエチルアミン(4.0当量)およびPyBOP(2.0当量)を導入した。1時間アルゴンをバブリングさせ、カップリング溶液を排出させし、樹脂をジメチルホルムアミド(3x10mL)およびイソプロピルアルコール(3x10mL)で洗浄した。反応完了を評価するためにカイザー試験を実施した。各アミノ酸カップリングの前に、20%のピペリジンを含むジメチルホルムアミド(3x10mL)を使用してFmocの脱保護を実施した。2つのカップリング工程を完了させるため、上の一連の操作を繰り返した。樹脂をアルゴン下で30分間乾燥させた。
m.ペプチド110の調製。
ペプチド合成容器に、109(0.18mmol)を充填し、イソプロピルアルコール(3x10mL)、続いてジメチルホルムアミド(3x10mL)で洗浄した。20%のピペリジンを含むジメチルホルムアミド(3x10mL)を使用してFmocの脱保護を実施した。反応完了を評価するためにカイザー試験を実施した。容器に108(1.2当量)のジメチルホルムアミド溶液、ジイソプロピルエチルアミン(4.0当量)、およびPyBOP(2.0当量)を導入した。1時間アルゴンをバブリングさせ、カップリング溶液を排出し、樹脂をジメチルホルムアミド(3x10mL)およびイソプロピルアルコール(3x10mL)で洗浄した。反応完了を評価するためにカイザー試験を実施した。トリフルオロ酢酸(19mL)、H2O(0.5mL)、トリイソプロピルシラン(0.5mL)の溶液に溶解したジチオトレイトール(114mg、0.74mmol)から成る開裂混合物を使用し、ペプチドを樹脂から開裂させた。開裂混合物の3分の1を導入し、30分間アルゴンをバブリングさせた。開裂混合物を清浄なフラスコに排出させた。樹脂をより多くの開裂混合物とともにさらに2回、30分ずつバブリングし、清浄なフラスコに排出させた。排出させた混合物をその後濃縮し、0〜30%アセトニトリル/0.1%ギ酸で分取HPLCにより精製し、110(66.9mg、43%、ESI m/z=844.57[M+H]+)を得た。
n.化合物112(EC1169)の調製。
25mLの丸底フラスコ内で、16(47mg、0.04mmol)をジメチルスルホキシド(2mL)に溶解した。110(36mg、0.04mmol)の20mM pH7 リン酸ナトリウム緩衝液(2mL)の溶液を滴下添加し、アルゴンをバブリングしながら室温で30分間撹拌した。反応混合物を分取HPLC(10〜100%アセトニトリル/50mM NH4HCO3 pH7)により精製し、化合物112(56.6mg、74%、ESI m/z=895.58[M+2H]2+)を得た。
2.PSMA造影剤コンジュゲートIIaの調製
PSMA造影剤コンジュゲートIIaは、参照により本出願に包含させる米国特許公開番号US20100324008A1号に教示されるように、以下のスキームに従って調製した。特に、PSMA造影剤コンジュゲートIIaは以下の方法に従って調製した。
Fmoc−Cys(Trt)−Wang樹脂(Novabiochem;カタログ番号04−12−2050)から出発する、標準的なフルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)固相ペプチド合成(SPPS)を使用してPSMA造影剤コンジュゲートIIaを合成した。PSMA造影剤コンジュゲートIIを逆相分取HPLC(Waters、xTerra C18 10μm;19x250mm)により精製した(61%)。A=0.1TFA、B=アセトニトリル(ACN);λ=257nm;溶媒グラジエント:5%B〜80%B(25分)、80%Bで30分間洗浄。精製した化合物を逆相分析HPLC(Waters、X−Bridge C18 5μm;3.0x15mm)を用いて分析した;A=0.1TFA、B=ACN;λ=257nm、5%B〜80%B(10分)、80%Bで15分間洗浄。C47H65N2O17S;MW=1060.13g/mol;白色固体;Rt=7.7min;1H NMR(DMSO−d6/D2O)δ0.93(m、2H);1.08(m、5H);1.27(m、5H);1.69(m、2H);1.90(m、2H);1.94(m、2H);2.10(m、2H);2.24(q、2H);2.62(m、2H);2.78(m、4H);2.88(dd、1H);2.96(t、2H);3.01(dd、1H);3.31(dd、1H);3.62(dd、1H);3.80(q、1H、αH);4.07(m、1H、αH);4.37(m、1H、αH);4.42(m、2H、αH);4.66(m、1H、αH);7.18(m、10H、Ar−H):LC−MS=1061(M+H)+;ESI−MS=1061(M+H)+。
PSMA造影剤コンジュゲートIIaは、参照により本出願に包含させる米国特許公開番号US20100324008A1号に教示されるように、以下のスキームに従って調製した。特に、PSMA造影剤コンジュゲートIIaは以下の方法に従って調製した。
3.PSMA造影剤コンジュゲートIIIaの調製
a.PSMA造影剤コンジュゲートIIa製剤の調製。
12リットルの体積の注射用水(WFI)を窒素とともに散布した。1.0M NaOHおよび0.2M HClの溶液を調製し、製剤のpH調整および塩化スズ原液の調製のために窒素とともに散布した。2000mLの脱酸素WFIを、冷却装置を連結した5Lの被覆製剤容器に添加した。冷却溶液を5℃に設定し、混合工程およびろ過工程中、循環を維持した。88.6gのグルコン酸ナトリウムおよび1063mgのEDTA二ナトリウム二水和物を量り取り、製剤容器に移して溶解した。以前に調製した0.2M HClを用いて、10mg/mLの濃度の塩化スズ原液を作製した。35.4mLの分量の塩化スズ原液を製剤容器に添加し、撹拌しながら十分に混合させた。354.3mg(正味容量)の化合物IIを量り取り、製剤容器に移した。混合物を少なくとも5分間撹拌し、完全な溶解が観察された。脱酸素した1.0M NaOH溶液および0.2N HCl溶液で、pHを6.8±0.2に調整した。脱酸素WFIをその後、製剤重量が3578g(3543mL)に達するまで添加した。製剤溶液を5分間撹拌し、その後0.22μmフィルターを通して受容容器へ無菌ろ過した。バイアルを、バイアルごとに1.01g±0.03g(1.00mL)溶液で満たした。バイアルを凍結乾燥機に充填した。窒素ブランケットを介して不活性雰囲気を製剤中およびバイアル充填中維持した。凍結乾燥サイクルが完了した後、バイアルに約646,000ミリトールまで窒素を注入した。バイアルに栓をし、凍結乾燥機から取り出し、アルミニウムシールで覆い、ラベルを付けた。バイアルを箱に入れ、5±3℃で保存した。
a.PSMA造影剤コンジュゲートIIa製剤の調製。
12リットルの体積の注射用水(WFI)を窒素とともに散布した。1.0M NaOHおよび0.2M HClの溶液を調製し、製剤のpH調整および塩化スズ原液の調製のために窒素とともに散布した。2000mLの脱酸素WFIを、冷却装置を連結した5Lの被覆製剤容器に添加した。冷却溶液を5℃に設定し、混合工程およびろ過工程中、循環を維持した。88.6gのグルコン酸ナトリウムおよび1063mgのEDTA二ナトリウム二水和物を量り取り、製剤容器に移して溶解した。以前に調製した0.2M HClを用いて、10mg/mLの濃度の塩化スズ原液を作製した。35.4mLの分量の塩化スズ原液を製剤容器に添加し、撹拌しながら十分に混合させた。354.3mg(正味容量)の化合物IIを量り取り、製剤容器に移した。混合物を少なくとも5分間撹拌し、完全な溶解が観察された。脱酸素した1.0M NaOH溶液および0.2N HCl溶液で、pHを6.8±0.2に調整した。脱酸素WFIをその後、製剤重量が3578g(3543mL)に達するまで添加した。製剤溶液を5分間撹拌し、その後0.22μmフィルターを通して受容容器へ無菌ろ過した。バイアルを、バイアルごとに1.01g±0.03g(1.00mL)溶液で満たした。バイアルを凍結乾燥機に充填した。窒素ブランケットを介して不活性雰囲気を製剤中およびバイアル充填中維持した。凍結乾燥サイクルが完了した後、バイアルに約646,000ミリトールまで窒素を注入した。バイアルに栓をし、凍結乾燥機から取り出し、アルミニウムシールで覆い、ラベルを付けた。バイアルを箱に入れ、5±3℃で保存した。
b.PSMA造影剤コンジュゲートの調製IIIaを提供するための、99mTcを用いた化合物IIの室温ラベリング。
PSMA造影剤コンジュゲートIIaキットバイアルを冷蔵庫から取り出し、15〜30分間で室温(17〜27℃)まで昇温させた。バイアルを適当な放射線遮蔽容器に入れた。1〜2ミリリットル(≦50mCi)の99mTc過テクネチウム酸塩注射剤を、鉛遮蔽シリンジを使用して添加した。バイアルからシリンジを取り除く前に、バイアルの内圧を通常に戻すために同じ体積のヘッドスペースを引き抜いた。粉末を完全に溶解するためにバイアルを穏やかに回転させ、その後環境温度(17〜27℃)で15分間静置した。5〜6mLの0.9%塩化ナトリウムを注射し、USPをその後バイアルへ添加した。ラベリングした溶液を室温(17〜27℃)で保存し、調製して6時間以内に使用した。
PSMA造影剤コンジュゲートIIaキットバイアルを冷蔵庫から取り出し、15〜30分間で室温(17〜27℃)まで昇温させた。バイアルを適当な放射線遮蔽容器に入れた。1〜2ミリリットル(≦50mCi)の99mTc過テクネチウム酸塩注射剤を、鉛遮蔽シリンジを使用して添加した。バイアルからシリンジを取り除く前に、バイアルの内圧を通常に戻すために同じ体積のヘッドスペースを引き抜いた。粉末を完全に溶解するためにバイアルを穏やかに回転させ、その後環境温度(17〜27℃)で15分間静置した。5〜6mLの0.9%塩化ナトリウムを注射し、USPをその後バイアルへ添加した。ラベリングした溶液を室温(17〜27℃)で保存し、調製して6時間以内に使用した。
4.臨床的生物学的例
a.研究デザイン:
これは、アビラテロンおよび/またはエンザルタミドで進行した、および禁忌(例えば不十分な全身状態、年齢または個人的選択)の場合を除いてタキサンで以前に処置された、転移性の去勢耐性前立腺癌を有する患者における毒性、安全性および予備的効果結果を評価するために、EC1169を3週間のスケジュールの第1週および第2週に、週に3回(TIW)投与する、または3週間のスケジュールの第1週および第2週に、週1回(QW)投与する、フェーズ1の、多施設、非盲検、非無作為化、用量漸増腫瘍治験である。患者はまた、EC0652をPSMA発現の造影剤として評価するために、99mTc−EC0652を投与され、SPECT/CTスキャン(またはSPECT/CTが利用できないならばSPECTスキャン)を受けた。
a.研究デザイン:
これは、アビラテロンおよび/またはエンザルタミドで進行した、および禁忌(例えば不十分な全身状態、年齢または個人的選択)の場合を除いてタキサンで以前に処置された、転移性の去勢耐性前立腺癌を有する患者における毒性、安全性および予備的効果結果を評価するために、EC1169を3週間のスケジュールの第1週および第2週に、週に3回(TIW)投与する、または3週間のスケジュールの第1週および第2週に、週1回(QW)投与する、フェーズ1の、多施設、非盲検、非無作為化、用量漸増腫瘍治験である。患者はまた、EC0652をPSMA発現の造影剤として評価するために、99mTc−EC0652を投与され、SPECT/CTスキャン(またはSPECT/CTが利用できないならばSPECTスキャン)を受けた。
両方のスケジュールについての先の用量漸増方法は、1患者が1用量レベルに割り当てられる継続的再評価法(CRM)に基づいた。続く患者はDLTの最初の観察後に登録され、その時点でその投与量に対する登録は最大6患者まで拡大された。両方のスケジュールについての代替の用量漸増方法は、最低3患者がある用量レベルに登録される標準的な「3+3」アプローチに基づいた。DLTの最初の観察に続いて、その用量レベルはその後最大6患者に拡大する。
b.治験集団
I.算入基準
登録の資格を与えるために、以下の基準を満たさなければならない:
1.患者は承認されたインフォームドコンセントフォーム(ICF)を理解し、署名する能力を有していなければならない。
2.患者は18歳以上でなければならない。
3.患者は前立腺癌の組織学的、病理学的および/または細胞学的確認をしていなければならない。
4.患者は以下に定義するような進行性の、転移性の去勢耐性前立腺癌(mCRPC)を有していなければならない:
確認された転移CRPCは以下の基準の少なくとも1つに基づく:
a.最低1週間の間隔および最低2ng/mLのPSAの別のPSAレベルにより確認される、少なくとも2ng/mLの絶対値の増加を伴うベースライン値に対して25%の増加と定義される、PSA進行。
b.処置を開始または1以上の新たな病変が発生してからの最小合計最長径(LD)に基づく、全ての標的病変のLDの合計における≧20%の増加として定義される、軟組織進行。
c.骨スキャンによる骨疾患(評価可能な疾患)または(新たな骨病変)の進行。
5.患者は以前におよび/または現在アンドロゲン除去療法を受けおよび去勢レベルの血清テストステロン(<50ng/dL)を有していなければならない。
6.患者はアビラテロンおよび/またはエンザルタミドで進行していなければならない。
7.患者は禁忌(例えば不十分な全身状態、年齢または個人的選択)の場合を除いて、タキサンで以前に処置されていなければならない。
8.患者は米国東海岸癌臨床試験グループ(ECOG)活動指標の0または1の全身状態でなければならない。
9.患者は研究療法開始前28日未満で得られるベースラインイメージングに関する疾患応答評価について調査できる、少なくとも一の病変を有していなければならない。ベースラインおよびその後の放射線学的疾患評価は、前立腺癌を有する患者に対するケアの現地基準通りに、テクネチウム−99m標識ジホスホネートまたはフッ素−18ナトリウムフルオライドPETもしくはPET/CTのいずれかで実施する骨スキャンを含まなければならない。
10.症候性のCNS転移を有する患者は治療(手術、XRT、ガンマナイフ)を受けていなければならず、そして神経学的に安定でありかつステロイド・オフでなければならない。患者は少なくとも予備登録前の14日、ステロイド・オフであった。関連した浮腫、転換、ステロイドのまたは抗発作薬の要求を伴わない無症候性のCNS転移疾患は、望ましい医療モニターのスポンサーとの議論後に適格となる。CNS転移の病歴を有する患者については、基準値およびその後の放射線学的画像検査に脳の評価(対比を伴うMRIまたはCTが好ましい)を含めた。
11.患者は前療法に関連する急性毒性から(基準値/安定化まで)回復していなければならない。
12.以下の基準を満たすならば、以前の放射線療法を有する患者が適している:
a)以前の放射線療法が骨髄の<25%まで可能である(Cristy and Eckerman, 1987)。
b)以前の放射線療法が、患者が治験薬治療を開始する少なくとも4週間前に完結していなければならない。
c)患者は治験薬治療の開始前に、処置の急性毒性効果から回復していなければならない。
13.患者は適切な臓器機能を有していなければならない:
a)骨髄予備能:絶対好中球数(ANC)≧1.5x109/L。血小板≧100x109/L。ヘモグロビン≧9g/dL。
b)心臓:
i)左心室駆出率(LVEF)が組織の正常値の下限と同一またはそれよりも大きい。治験薬治療開始前28日以内にLVEFが評価されなければならない。
ii)正常限度以内の心臓トロポニンI。
c)肝臓:総ビリルビン≦1.5x正常値の上限(ULN)。肝臓転移を有する患者については、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)≦3.0xULNまたは≦5.0xULN。
d)腎臓:血清クレアチニン≦1.5xULN、または血清クレアチニン>1.5ULNを有する患者については、クレアチニンクリアランス≧50mL/分。
I.算入基準
登録の資格を与えるために、以下の基準を満たさなければならない:
1.患者は承認されたインフォームドコンセントフォーム(ICF)を理解し、署名する能力を有していなければならない。
2.患者は18歳以上でなければならない。
3.患者は前立腺癌の組織学的、病理学的および/または細胞学的確認をしていなければならない。
4.患者は以下に定義するような進行性の、転移性の去勢耐性前立腺癌(mCRPC)を有していなければならない:
確認された転移CRPCは以下の基準の少なくとも1つに基づく:
a.最低1週間の間隔および最低2ng/mLのPSAの別のPSAレベルにより確認される、少なくとも2ng/mLの絶対値の増加を伴うベースライン値に対して25%の増加と定義される、PSA進行。
b.処置を開始または1以上の新たな病変が発生してからの最小合計最長径(LD)に基づく、全ての標的病変のLDの合計における≧20%の増加として定義される、軟組織進行。
c.骨スキャンによる骨疾患(評価可能な疾患)または(新たな骨病変)の進行。
5.患者は以前におよび/または現在アンドロゲン除去療法を受けおよび去勢レベルの血清テストステロン(<50ng/dL)を有していなければならない。
6.患者はアビラテロンおよび/またはエンザルタミドで進行していなければならない。
7.患者は禁忌(例えば不十分な全身状態、年齢または個人的選択)の場合を除いて、タキサンで以前に処置されていなければならない。
8.患者は米国東海岸癌臨床試験グループ(ECOG)活動指標の0または1の全身状態でなければならない。
9.患者は研究療法開始前28日未満で得られるベースラインイメージングに関する疾患応答評価について調査できる、少なくとも一の病変を有していなければならない。ベースラインおよびその後の放射線学的疾患評価は、前立腺癌を有する患者に対するケアの現地基準通りに、テクネチウム−99m標識ジホスホネートまたはフッ素−18ナトリウムフルオライドPETもしくはPET/CTのいずれかで実施する骨スキャンを含まなければならない。
10.症候性のCNS転移を有する患者は治療(手術、XRT、ガンマナイフ)を受けていなければならず、そして神経学的に安定でありかつステロイド・オフでなければならない。患者は少なくとも予備登録前の14日、ステロイド・オフであった。関連した浮腫、転換、ステロイドのまたは抗発作薬の要求を伴わない無症候性のCNS転移疾患は、望ましい医療モニターのスポンサーとの議論後に適格となる。CNS転移の病歴を有する患者については、基準値およびその後の放射線学的画像検査に脳の評価(対比を伴うMRIまたはCTが好ましい)を含めた。
11.患者は前療法に関連する急性毒性から(基準値/安定化まで)回復していなければならない。
12.以下の基準を満たすならば、以前の放射線療法を有する患者が適している:
a)以前の放射線療法が骨髄の<25%まで可能である(Cristy and Eckerman, 1987)。
b)以前の放射線療法が、患者が治験薬治療を開始する少なくとも4週間前に完結していなければならない。
c)患者は治験薬治療の開始前に、処置の急性毒性効果から回復していなければならない。
13.患者は適切な臓器機能を有していなければならない:
a)骨髄予備能:絶対好中球数(ANC)≧1.5x109/L。血小板≧100x109/L。ヘモグロビン≧9g/dL。
b)心臓:
i)左心室駆出率(LVEF)が組織の正常値の下限と同一またはそれよりも大きい。治験薬治療開始前28日以内にLVEFが評価されなければならない。
ii)正常限度以内の心臓トロポニンI。
c)肝臓:総ビリルビン≦1.5x正常値の上限(ULN)。肝臓転移を有する患者については、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)≦3.0xULNまたは≦5.0xULN。
d)腎臓:血清クレアチニン≦1.5xULN、または血清クレアチニン>1.5ULNを有する患者については、クレアチニンクリアランス≧50mL/分。
II.除外基準
以下のいずれかの存在は患者を研究から除外する:
1.転移疾患についての3以上の以前の全身抗癌療法(例えば、細胞毒性物質、生物学的物質)レジメン。
2.サマリウム−153またはストロンチウム−89を用いた前処置。
3.治験薬治療開始前28日以内の、何らかの全身抗癌療法(例えば、化学療法、免疫療法または[モノクローナル抗体を含む]生物学的療法)。
4.治験薬治療またはそのアナログの構成要素に対する既知の過敏症。
5.癌性髄膜炎および/または症候性中枢神経系(CNS)転移。
6.平均余命を変化させると予想される、または疾患評価に干渉し得る悪性腫瘍。適切に処置された非黒色腫皮膚癌を有する患者および3年以上の間疾患にかかっていない、悪性腫瘍の前歴を有する患者が適している。
7.ニューロパチーCTCAE等級>2。
8.>480ミリ秒のQTc間隔。
9.治験エントリー前6ヶ月以内に発症した虚血性心臓疾患の病歴。
10.他の何らかの深刻な心臓病または不安定なアンギナ、肺塞栓症、または制御できない高血圧のような医学的状態。
11.他の同時の化学療法、免疫療法、放射線療法または治験。
12.活性な制御できない感染症
13.既知の活性なB型肝炎またはC型肝炎の感染症
以下のいずれかの存在は患者を研究から除外する:
1.転移疾患についての3以上の以前の全身抗癌療法(例えば、細胞毒性物質、生物学的物質)レジメン。
2.サマリウム−153またはストロンチウム−89を用いた前処置。
3.治験薬治療開始前28日以内の、何らかの全身抗癌療法(例えば、化学療法、免疫療法または[モノクローナル抗体を含む]生物学的療法)。
4.治験薬治療またはそのアナログの構成要素に対する既知の過敏症。
5.癌性髄膜炎および/または症候性中枢神経系(CNS)転移。
6.平均余命を変化させると予想される、または疾患評価に干渉し得る悪性腫瘍。適切に処置された非黒色腫皮膚癌を有する患者および3年以上の間疾患にかかっていない、悪性腫瘍の前歴を有する患者が適している。
7.ニューロパチーCTCAE等級>2。
8.>480ミリ秒のQTc間隔。
9.治験エントリー前6ヶ月以内に発症した虚血性心臓疾患の病歴。
10.他の何らかの深刻な心臓病または不安定なアンギナ、肺塞栓症、または制御できない高血圧のような医学的状態。
11.他の同時の化学療法、免疫療法、放射線療法または治験。
12.活性な制御できない感染症
13.既知の活性なB型肝炎またはC型肝炎の感染症
処置およびレジメン:
I.PSMA造影剤IIIaの投与および造影:
患者は20〜25mCiのテクネチウム99mで標識された、0.1mgのPSMA造影剤IIa(PSMA造影剤IIIa)を注射された。PSMA造影剤IIIa(99mTc−EC0652)の注射の約3〜4時間後、患者は標的病変を含むことが知られている範囲の、SPECT/CTイメージングを受けた。SPECT/CTイメージングが利用できない部位については、SPECTイメージングのみ実施された。
I.PSMA造影剤IIIaの投与および造影:
患者は20〜25mCiのテクネチウム99mで標識された、0.1mgのPSMA造影剤IIa(PSMA造影剤IIIa)を注射された。PSMA造影剤IIIa(99mTc−EC0652)の注射の約3〜4時間後、患者は標的病変を含むことが知られている範囲の、SPECT/CTイメージングを受けた。SPECT/CTイメージングが利用できない部位については、SPECTイメージングのみ実施された。
II.PSMA−チューブリシン化合物Iの投与:PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iを、PSMA造影物質IIIaを投与した少なくとも4日後、静脈内急速注射として、第1週および第2週にTIW(すなわち、3週間サイクルの第1、第3、第5、第8、第10、第12日)または3週間スケジュールの第1週および第2週に週1回投与した。
II.スケジュール#1 TIW投与の用量漸増:
スケジュール1についてのEC1169の開始用量は0.2mg/m2であった。以下の表は計画されたPSMAリガンド−チューブリシン化合物Iの14用量レベルまで、スケジュール#1 TIW投与について、PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iの用量レベルを概説する。MTDは薬量レベル6までのPSMAリガンド−チューブリシン化合物Iの漸増後に決定するべきではなく、PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iは25%単位で漸増されてよい。
スケジュール1についてのEC1169の開始用量は0.2mg/m2であった。以下の表は計画されたPSMAリガンド−チューブリシン化合物Iの14用量レベルまで、スケジュール#1 TIW投与について、PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iの用量レベルを概説する。MTDは薬量レベル6までのPSMAリガンド−チューブリシン化合物Iの漸増後に決定するべきではなく、PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iは25%単位で漸増されてよい。
III.スケジュール#2 週1回投与の用量漸増スキーム:
EC1169の開始薬量は0.30mg/m2であった。以下の表は計画されたPSMAリガンド−チューブリシン化合物Iの14用量レベルまで、スケジュール#2 TIW投与について、PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iの用量レベルを概説する。MTDは用量レベル6までのPSMAリガンド−チューブリシン化合物Iの漸増後に決定するべきではなく、PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iは25%単位で用量漸増され続けてよい。
EC1169の開始薬量は0.30mg/m2であった。以下の表は計画されたPSMAリガンド−チューブリシン化合物Iの14用量レベルまで、スケジュール#2 TIW投与について、PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iの用量レベルを概説する。MTDは用量レベル6までのPSMAリガンド−チューブリシン化合物Iの漸増後に決定するべきではなく、PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iは25%単位で用量漸増され続けてよい。
IVA:両スケジュールについてのDLT定義:DLTは療法の第一サイクル中のAパートで起こる事象に基づき、かつ以下の有害事象は、薬物関連でなければならない(すなわち確かに、恐らくまたは多分関連):
・≧グレード4の血液毒性。
・>38.5℃の発熱を伴うおよび/または抗生物質または抗真菌処置を要する感染。
・>5日持続するグレード3の好中球減少症。
・血小板輸血を要する臨床的に重篤な出血を伴うグレード3の血小板減少症。
・≧グレード3の非血液毒性。48時間未満持続するグレード3の検査所見の異常(例えば、KまたはMg)はDLTとみなされない。
・72時間以上持続するグレード3の悪心、嘔吐。
・薬物関連毒性による予定された化合物Iの投与における2週間より長期の遅れ。
・≧グレード4の血液毒性。
・>38.5℃の発熱を伴うおよび/または抗生物質または抗真菌処置を要する感染。
・>5日持続するグレード3の好中球減少症。
・血小板輸血を要する臨床的に重篤な出血を伴うグレード3の血小板減少症。
・≧グレード3の非血液毒性。48時間未満持続するグレード3の検査所見の異常(例えば、KまたはMg)はDLTとみなされない。
・72時間以上持続するグレード3の悪心、嘔吐。
・薬物関連毒性による予定された化合物Iの投与における2週間より長期の遅れ。
IVB:スケジュール特異的なDLTは:
スケジュール#1:TIW投与スケジュール:薬物関連毒性のため、サイクルにおいて予定された6回のPSMAリガンド−チューブリシン化合物I投与のうち少なくとも4回が投与できない。
スケジュール#2:週1回投与スケジュール:薬物関連毒性のため、サイクルにおいて予定されたPSMAリガンド−チューブリシン化合物I投与の両方が投与できない。
である。
スケジュール#1:TIW投与スケジュール:薬物関連毒性のため、サイクルにおいて予定された6回のPSMAリガンド−チューブリシン化合物I投与のうち少なくとも4回が投与できない。
スケジュール#2:週1回投与スケジュール:薬物関連毒性のため、サイクルにおいて予定されたPSMAリガンド−チューブリシン化合物I投与の両方が投与できない。
である。
患者が脱落して必要な観察期間内のDLTについての情報不足がもたらされる場合、正確な同用量で登録された新しい患者により置き換える。
V.投与方法:
PSMA造影剤コンジュゲートIIIaおよびPSMAリガンド−チューブリシン化合物Iは静脈内急速静注により投与された。
PSMA造影剤コンジュゲートIIIaおよびPSMAリガンド−チューブリシン化合物Iは静脈内急速静注により投与された。
結果:
PSMA−造影剤コンジュゲートIIIa(99mTc−EC0652)は腫瘍病変への良好な取り込みを示した(図1Aおよび1Bを参照)。
PSMA−造影剤コンジュゲートIIIa(99mTc−EC0652)は腫瘍病変への良好な取り込みを示した(図1Aおよび1Bを参照)。
21患者がサイクル1の毒性について評価された(スケジュール#1:5点;スケジュール#2:16点)。全ての患者は白色人種であった。年齢の中央値は69.0歳(範囲:53〜82歳)であった。本治験の平均期間は6.7週間(範囲:0.1〜33.1週間)であった。投与されたEC1169サイクルの平均数(範囲)は、スケジュール#1の患者については4(3〜4)であり、スケジュール#2の患者については2(1〜12)であった。21点のうち9点は薬物関連(DR)有害事象(AE)を有した。スケジュール#1で全くDRAEが起こらなかった患者は1名を超えた。嘔吐および疲労は、スケジュール#2の患者の2名以上で報告されたDRAEのみであった。治験中の死亡、グレード3〜4のDR毒性もしくは深刻な有害事象または用量規制毒性の発生は全くなかった。3患者は4サイクル以上継続する疾患安定を示した。PSAにおいて50%の減少を示した患者はいなかった。EC1169について、CmaxおよびAUCの両方において用量比例的増加が観察された。EC1169および99mTc−EC0652の両方は、mCRPC患者において高い寛容を示した。
Claims (82)
- 治療有効量のPSMAリガンド−チューブリシン化合物I
- 癌がPSMA発現性の癌である、請求項1に記載の方法。
- PSMAリガンド−チューブリシン化合物が少なくとも約98パーセントの純度である、請求項1に記載の方法。
- 癌が神経膠腫、癌、肉腫、リンパ腫、黒色腫、中皮腫、鼻咽頭癌、白血病、腺癌および骨髄腫から成る群から選択される、請求項1に記載の方法。
- 癌が肺癌、骨癌、膵臓癌、皮膚癌、頭部の癌、首部の癌、皮膚黒色腫、眼内黒色腫、子宮癌、卵巣癌、子宮内膜癌、直腸癌、胃癌、結腸癌、乳癌、トリプルネガティブ乳癌、転移乳癌、卵管癌、子宮内膜の癌腫、子宮頸癌、膣癌、外陰癌、ホジキン病、食道癌、小腸癌、内分泌系癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、非小細胞性肺癌、副腎癌、軟組織肉腫、尿道癌、陰茎癌、前立腺癌、慢性白血病、急性白血病、リンパ球性リンパ腫、胸膜中皮腫、膀胱癌、バーキットリンパ腫、尿管癌、腎臓癌、腎細胞癌、腎盂癌、中枢神経系(CNS)腫瘍、原発性CNSリンパ腫、脊髄軸腫瘍、神経膠腫、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫および胃食道接合部腺癌から成る群から選択される、請求項1に記載の方法。
- 癌が原発性脳癌または二次性脳癌である、請求項5に記載の方法。
- 癌が前立腺癌である、請求項5に記載の方法。
- 癌が転移前立腺癌である、請求項5に記載の方法。
- PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iまたはその薬学的に許容される塩が非経口投与形態で投与される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
- 非経口投与形態が皮内、皮下、筋肉内、腹腔内、静脈内および髄腔内から成る群から選択される、請求項9に記載の方法。
- 治療有効量が約0.1mg/m2〜約6.0mg/m2である、請求項10に記載の方法。
- 治療有効量が約0.1mg/m2〜約5.0mg/m2である、請求項11に記載の方法。
- 治療有効量が約0.1mg/m2〜約4.0mg/m2である、請求項12に記載の方法。
- 治療有効量が約0.1mg/m2〜約3.5mg/m2である、請求項13に記載の方法。
- 治療有効量が約0.1mg/m2〜約3.0mg/m2である、請求項14に記載の方法。
- 治療有効量が約0.1mg/m2〜約2.5mg/m2である、請求項15に記載の方法。
- 治療有効量が約0.1mg/m2〜約2.0mg/m2である、請求項16に記載の方法。
- 癌によるPSMA発現を造影することをさらに含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
- 投与過程前に造影を実施する、請求項18に記載の方法。
- 造影がイメージングにより実施され、ここで当該イメージングがSPECTイメージング、PETイメージング、IHCおよびFISHから成る群から選択される、請求項19に記載の方法。
- 造影がSPECTイメージングにより実施される、請求項20に記載の方法。
- 造影により患者のPSMA状態を決定することをさらに含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
- 造影がSPECTイメージングである、請求項22に記載の方法。
- 患者のPSMA状態が患者の臨床的利益と相関する、請求項23に記載の方法。
- 臨床的利益が腫瘍増殖の阻害、疾患安定、部分奏功および完全奏功からなる群から選択される、請求項24に記載の方法。
- 臨床的利益が疾患安定である、請求項25に記載の方法。
- 少なくとも一のPSMA陽性病変が機能的に活性なPSMAを示す、請求項24に記載の方法。
- 造影が、式II
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよい〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含み、ここで放射性核種が該コンジュゲートに結合している、請求項18に記載の方法。 - 造影が、式III
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよく、そしてここでMは放射性核種のカチオンである〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、請求項18に記載の方法。 - コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩中のMがガリウム同位体、インジウム同位体、銅同位体、テクネチウム同位体およびレニウム同位体から成る群から選択される、請求項29に記載の方法。
- コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩中のMがテクネチウム同位体である、請求項30に記載の方法。
- PSMAリガンド−造影剤コンジュゲートが式IIa
- PSMAリガンド−造影剤コンジュゲートが式IIIa
- 決定が、式II
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよい〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含み、ここで放射性核種が該コンジュゲートに結合している、請求項22に記載の方法。 - 決定が、式III
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよく、そしてここでMは放射性核種のカチオンである〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、請求項22に記載の方法。 - コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩中のMがガリウム同位体、インジウム同位体、銅同位体、テクネチウム同位体およびレニウム同位体から成る群から選択される、請求項35に記載の方法。
- コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩中のMがテクネチウム同位体である、請求項35に記載の方法。
- PSMAリガンド−造影剤コンジュゲートが式IIa
- PSMAリガンド−造影剤コンジュゲートが式IIIa
- 治療有効量のPSMAリガンド−チューブリシン化合物I
- 患者が少なくとも一の先の処置で処置されている、請求項40に記載の方法
- 少なくとも一の先の処置が化学療法剤、手術、放射線療法、免疫療法、光力学療法、幹細胞両方および温熱療法から成る群から選択される、請求項41に記載の方法。
- 少なくとも一の先の処置が全身療法である、請求項41に記載の方法。
- 全身療法がパリホスファミド、5−フルオロウラシル、カペシタビン、ペメトレキセド、シスプラチン、カルボプラチン、ゲムシタビン、パクリタキセル、ビノレルビン、エリブリン、ドセタキセル、シクロホスファミド、ドキソルビシン、レゴラフェニブおよびそれらの組合せから成る群から選択される、請求項43に記載の方法。
- 癌がPSMA発現性の癌である、請求項40に記載の方法。
- 化合物が少なくとも約98パーセントの純度である、請求項40に記載の方法。
- 癌が神経膠腫、癌、肉腫、リンパ腫、黒色腫、中皮腫、鼻咽頭癌、白血病、腺癌および骨髄腫から成る群から選択される、請求項40に記載の方法。
- 癌が肺癌、骨癌、膵臓癌、皮膚癌、頭部の癌、首部の癌、皮膚黒色腫、眼内黒色腫、子宮癌、卵巣癌、子宮内膜癌、直腸癌、胃癌、結腸癌、乳癌、トリプルネガティブ乳癌、転移乳癌、卵管癌、子宮内膜の癌腫、子宮頸癌、膣癌、外陰癌、ホジキン病、食道癌、小腸癌、内分泌系癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、非小細胞性肺癌、副腎癌、軟組織肉腫、尿道癌、陰茎癌、前立腺癌、慢性白血病、急性白血病、リンパ球性リンパ腫、胸膜中皮腫、膀胱癌、バーキットリンパ腫、尿管癌、腎臓癌、腎細胞癌、腎盂癌、中枢神経系(CNS)腫瘍、原発性CNSリンパ腫、脊髄軸腫瘍、神経膠腫、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫、および胃食道接合部腺癌から成る群から選択される、請求項40に記載の方法。
- 癌が原発性脳癌または二次性脳癌である、請求項40に記載の方法。
- 癌が前立腺癌である、請求項40に記載の方法。
- 癌が転移前立腺癌である、請求項40に記載の方法。
- PSMAリガンド−チューブリシン化合物Iまたはその薬学的に許容される塩が非経口投与形態で投与される、請求項40に記載の方法。
- 非経腸投与生体が皮内、皮下、筋肉内、腹腔内、静脈内および髄腔内から成る群から選択される、請求項52に記載の方法。
- 治療有効量が約0.5mg/m2〜約6.0mg/m2である、請求項53に記載の方法。
- 治療有効量が約0.5mg/m2〜約5.0mg/m2である、請求項54に記載の方法。
- 治療有効量が約0.5mg/m2〜約4.0mg/m2である、請求項55に記載の方法。
- 治療有効量が約0.5mg/m2〜約3.5mg/m2である、請求項56に記載の方法。
- 治療有効量が約0.5mg/m2〜約3.0mg/m2である、請求項57に記載の方法。
- 治療有効量が約0.5mg/m2〜約2.5mg/m2である、請求項58に記載の方法。
- 治療有効量が約0.5mg/m2〜約2.0mg/m2である、請求項59に記載の方法。
- 癌によるPSMA発現を造影することをさらに含む、請求項40〜60のいずれか一項に記載の方法。
- 投与工程の前に造影工程を実施する、請求項61に記載の方法。
- 造影がイメージングにより実施され、ここで当該イメージングがSPECTイメージング、PETイメージング、IHCおよびFISHから成る群から選択される、請求項61に記載の方法。
- 造影がSPECTイメージングにより実施される、請求項61に記載の方法。
- 造影により患者のPSMA状態を決定することをさらに含む、請求項40〜60のいずれか一項に記載の方法。
- 造影がSPECTイメージングである、請求項65に記載の方法。
- 患者のPSMA状態が患者の臨床的利益と相関する、請求項65に記載の方法。
- 臨床的利益が腫瘍増殖の阻害、疾患安定、部分奏功および完全奏功から成る群から選択される、請求項67に記載の方法。
- 臨床的利益が疾患安定である、請求項68に記載の方法。
- 式II
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよい〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含み、ここで放射性核種が該コンジュゲートに結合している、請求項61に記載の方法。 - 造影が、式III
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよく、そしてここでMは放射性核種のカチオンである〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、請求項61に記載の方法。 - コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩中のMがガリウム同位体、インジウム同位体、銅同位体、テクネチウム同位体およびレニウム同位体から成る群から選択される、請求項71に記載の方法。
- PSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩中のMがテクネチウム同位体である、請求項71に記載の方法。
- PSMAリガンド−造影剤コンジュゲートが式IIa
- PSMAリガンド−造影剤コンジュゲートが式IIIa
- 決定が、式II
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよい〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含み、ここで放射性核種が該コンジュゲートに結合している、請求項65に記載の方法。 - 決定工程が、式III
R’は水素であり、またはR’はアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから成る群から選択され、それらの各々は場合により置換されていてよく、そしてここでMは放射性核種のカチオンである〕
のPSMAリガンド−造影剤コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、請求項65に記載の方法。 - コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩中のMがガリウム同位体、インジウム同位体、銅同位体、テクネチウム同位体およびレニウム同位体から成る群から選択される、請求項77に記載の方法。
- コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩中のMがテクネチウム同位体である、請求項77に記載の方法。
- PSMAリガンド−造影剤コンジュゲートが式IIa
- PSMAリガンド−造影剤コンジュゲートが式IIIa
- 治療有効量のPSMAリガンド−チューブリシン化合物I
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