JP2018196029A - 送信装置、受信装置、方法及び記録媒体 - Google Patents

送信装置、受信装置、方法及び記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の通信パラメータセットを混在させて通信する通信システムにおいて、リソースの非直交性に起因して発生し得る干渉への耐性を高める仕組みを提供する。【解決手段】単位リソースにおいて複数の通信パラメータセットを用いて通信する送信装置であって、データ信号と参照信号とで異なる前記通信パラメータセットを用いて生成した前記データ信号及び前記参照信号を受信装置へ送信する処理部、を備える送信装置。【選択図】図1

Description

本開示は、送信装置、受信装置、方法及び記録媒体に関する。
近年、マルチキャリア変調技術(即ち、多重技術又はマルチアクセス技術)の代表として、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)、及びOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access:直交周波数分割多元接続)が、多様な無線システムで実用化されている。実用例としては、ディジタル放送、無線LAN、及びセルラーシステムが挙げられる。OFDMは、マルチパス伝搬路に対する耐性があり、CP(Cyclic Prefix:サイクリックプリフィックス)を採用することで、マルチパス遅延波に起因するシンボル間干渉の発生を回避することが可能である。一方で、OFDMの欠点として、帯域外輻射のレベルが大きい点が挙げられる。また、PAPR(Peak-to-Average Power Ratio:ピーク対平均電力比)が高くなる傾向があり、送受信装置で発生する歪に弱いことも、欠点として挙げられる。
このようなOFDMの欠点であるPAPRを低減し、且つ、マルチパス伝搬路への耐性を持たせる方法として、SC(Single-Carrier:シングルキャリア)変調とFDE(Frequency Domain Equalization:周波数領域等化)とを組み合わせたSC−FDEの採用が挙げられる。SC−FDEは、SC−FDMA(Single Carrier. Frequency Division Multiple Access)又はDFT−S−OFDMA(Discrete Fourier Transform)−Spread OFDMA)とも称される場合がある。
他に、OFDMの欠点である帯域外輻射を抑制可能な、新たな変調技術が登場している。本変調技術は、OFDMにおけるS/P(Serial-to-Parallel)変換後のシンボルに対して、パルス整形フィルタ(Pulse Shape Filter)を適用することで、帯域外輻射の抑制を図るものである。フィルタリングの対象は、帯域全体、所定の数のサブキャリア単位(例えば、LTEにおけるリソースブロック単位等)、サブキャリアごと、などが考えられる。本変調技術の呼び名については、UF−OFDM(Universal Filtered-OFDM)、UFMC(Universal Filtered Multi-Carrier)、FBMC(Filter Bank Multi-Carrier)、GOFDM(Generalized OFDM)、GFDM(Generalized Frequency Division Multiplexing)など、多様に存在する。本明細書では、本変調技術をGFDMと称するが、もちろんその呼称は狭義の意味を持たない。
GFDMに関する技術の一例として、例えば下記特許文献1では、GFDMに対応する端末とGFDMに非対応なレガシ端末を収容可能にするために、複数の通信パラメータセットを混在させて通信する通信システムに関する技術が開示されている。具体的には、複数のサブキャリア間隔及び複数のサブシンボル長を混在させることが可能な通信システムに関する技術が開示されている。
国際公開第2017/056796号
GFDMのように、サブキャリア間隔及びシンボル長等を含む通信パラメータセットを複数混在させて用いる通信システムにおいては、リソースの直交性が失われる場合がある。そのようなリソースを用いて送信される信号間では干渉が発生し得る。しかしながら、上記特許文献に記載の技術では、このような干渉への対策が不足していた。
そこで、本開示では、複数の通信パラメータセットを混在させて通信する通信システムにおいて、リソースの非直交性に起因して発生し得る干渉への耐性を高める仕組みを提供する。
本開示によれば、単位リソースにおいて複数の通信パラメータセットを用いて通信する送信装置であって、データ信号と参照信号とで異なる前記通信パラメータセットを用いて生成した前記データ信号及び前記参照信号を受信装置へ送信する処理部、を備える送信装置が提供される。
また、本開示によれば、単位リソースにおいて複数の通信パラメータセットを用いて通信する受信装置であって、データ信号と参照信号とで異なる前記通信パラメータセットを用いて生成された前記データ信号及び前記参照信号の受信処理を行う処理部、を備える受信装置が提供される。
また、本開示によれば、単位リソースにおいて複数の通信パラメータセットを用いて通信する送信装置により実行される方法であって、データ信号と参照信号とで異なる前記通信パラメータセットを用いて生成した前記データ信号及び前記参照信号を受信装置へ送信すること、を含む方法が提供される。
また、本開示によれば、単位リソースにおいて複数の通信パラメータセットを用いて通信する受信装置により実行される方法であって、データ信号と参照信号とで異なる前記通信パラメータセットを用いて生成された前記データ信号及び前記参照信号の受信処理を行うこと、を含む方法が提供される。
また、本開示によれば、コンピュータを、単位リソースにおいて複数の通信パラメータセットを用いて通信させ、データ信号と参照信号とで異なる前記通信パラメータセットを用いて生成した前記データ信号及び前記参照信号を受信装置へ送信する処理部、として機能させるためのプログラムを記録した記録媒体が提供される。
また、本開示によれば、コンピュータを、単位リソースにおいて複数の通信パラメータセットを用いて通信させ、データ信号と参照信号とで異なる前記通信パラメータセットを用いて生成された前記データ信号及び前記参照信号の受信処理を行う処理部、として機能させるためのプログラムを記録した記録媒体が提供される。
以上説明したように本開示によれば、複数の通信パラメータセットを混在させて通信する通信システムにおいて、リソースの非直交性に起因して発生し得る干渉への耐性を高める仕組みが提供される。なお、上記の効果は必ずしも限定的なものではなく、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書に示されたいずれかの効果、または本明細書から把握され得る他の効果が奏されてもよい。
GFDMをサポートする送信装置の構成の一例を説明するための説明図である。 OFDMをサポートする送信装置の構成の一例を説明するための説明図である。 SC−FDEをサポートする送信装置の構成の一例を説明するための説明図である。 本開示の一実施形態に係るシステムの概略的な構成の一例を示す説明図である。 本開示の一実施形態に係る基地局の構成の一例を示すブロック図である。 本開示の一実施形態に係る端末装置の構成の一例を示すブロック図である。 本実施形態に係るGFDMにおける周波数リソース及び時間リソースの構成の一例を説明するための説明図である。 本実施形態に係るGFDMをサポートする第1の送信装置の構成の一例を説明するための説明図である。 本実施形態に係るGFDMをサポートする第1の送信装置の構成の一例を説明するための説明図である。 本実施形態に係るGFDMをサポートする第1の送信装置の構成の一例を説明するための説明図である。 本実施形態に係るGFDMをサポートする第1の送信装置の構成の一例を説明するための説明図である。 本実施形態に係るGFDMをサポートする第2の送信装置の構成の一例を説明するための説明図である。 本実施形態に係るGFDMをサポートする第2の送信装置の構成の一例を説明するための説明図である。 本実施形態に係るリソース構成の一例を示す図である。 本実施形態に係る参照信号の第1の配置例を示す図である。 本実施形態に係る参照信号の第2の配置例を示す図である。 本実施形態に係る参照信号の第3の配置例を示す図である。 本実施形態に係る参照信号の第4の配置例を示す図である。 本実施形態に係る参照信号の第5の配置例を示す図である。 本実施形態に係る参照信号の第6の配置例を示す図である。 本実施形態に係る参照信号の第7の配置例を示す図である。 本実施形態に係るシステムにおいて実行される通信処理の流れの一例を示すシーケンス図である。 本実施形態に係るシステムにおいて実行される通信処理の流れの一例を示すシーケンス図である。 本実施形態に係るシステムにおいて実行される通信処理の流れの一例を示すシーケンス図である。 シミュレーション結果を示す図である。 シミュレーション結果を示す図である。 シミュレーション結果を示す図である。 シミュレーション結果を示す図である。 eNBの概略的な構成の第1の例を示すブロック図である。 eNBの概略的な構成の第2の例を示すブロック図である。 スマートフォンの概略的な構成の一例を示すブロック図である。 カーナビゲーション装置の概略的な構成の一例を示すブロック図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
また、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素を、同一の符号の後に異なるアルファベットを付して区別する場合もある。例えば、実質的に同一の機能構成を有する複数の要素を、必要に応じて端末装置200A、200B及び200Cのように区別する。ただし、実質的に同一の機能構成を有する複数の要素の各々を特に区別する必要がない場合、同一符号のみを付する。例えば、端末装置200A、200B及び200Cを特に区別する必要が無い場合には、単に端末装置200と称する。
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.はじめに
1.1.波形変調方式
1.2.物理層パラメータ
1.3.技術的課題
2.構成例
2.1.全体構成
2.2.基地局の構成
2.3.端末装置の構成
3.技術的特徴
3.1.GFDM
3.2.通信パラメータセットの混在
3.3.送信信号処理の制御
3.4.参照信号の配置
3.5.設定情報の通知
3.6.処理の流れ
4.シミュレーション結果
5.応用例
6.まとめ
<<1.はじめに>>
以下、本開示の一実施形態に関連する技術について説明する。
<1.1.波形変調方式>
以下、波形変調方式の一例として、GFDM、OFDM及びSC−FDEについて説明する。
(GFDM)
図1は、GFDMをサポートする送信装置の構成の一例を説明するための説明図である。図1を参照すると、上位層からのビット列(例えば、トランスポートブロック)が処理されて、RF(radio frequency)信号が出力される。ビット列について、図1に示されるように、FEC(Forward Error Correction)符号化、レートマッチング、スクランブリング、インタリービング及びビット列からシンボル(例えば、複素シンボルであってもよく、信号点とも称され得る)へのマッピング(Bit-to-Complex Constellation Mapping)が行われ、その後変調が行われる。ビット列からシンボルへのマッピングでは、BPSK、QPSK、8PSK、16QAM、64QAM、又は256QAM等の多様なコンスタレーションが用いられ得る。変調においては、まずS/P変換が行われ、分割された複数の信号の各々に対して、リソースエレメントマッピング、オーバーサンプリング、及びパルス整形が行われ、その後行われる周波数から時間への変換(例えば、IDFT(Inverse Discrete Fourier Transform)又はIFFT(Inverse Fast Fourier Transform))により一つの時間領域の信号(即ち、時間波形)に合成される。変調の後、CP(Cyclic Prefix)付加、並びにアナログ処理及びRF処理が行われる。
GFDMでは、所定の単位でフィルタリング(即ち、パルス整形)を施すために、サブキャリア上のシンボルに対してオーバーサンプリングが実施される。そして、オーバーサンプリング後のシンボルに対して、フィルタリングが実施される。周波数から時間への変換は、このフィルタリング後のシンボルに対して実施されることとなる。GFDMは、フィルタリングにより、OFDMの欠点であった帯域外輻射を抑制することが可能である。また、GFDMは、MIMO(multiple-input and multiple-output)等と組み合わされた場合でも、受信装置側がすべての処理を周波数領域で行うことを可能にする。ただし、フィルタリングの影響によって、エレメントごとにシンボル間干渉が発生するために、干渉キャンセラが受信装置側で用いられる。この点、OFDM及びSC−FDEでは、シンプルなFDEにより干渉の抑制が実現されていた。
このように、GFDMは、帯域外輻射の欠点を克服する代償として、受信装置が複雑化する問題がある。MTC(Machine Type Communication)装置及びIoT(Internet of Things)装置等の、低コスト及び低消費電力での通信が望ましい装置に関しては、このような問題は致命的になり兼ねない。
(OFDM)
図2は、OFDMをサポートする送信装置の構成の一例を説明するための説明図である。図2を参照すると、図1を参照して説明したGFDMをサポートする送信装置とは、破線で囲った変調部分について相違する。本相違点について説明すると、まずS/P変換が行われ、分割された複数の信号の各々に対してリソースエレメントマッピングが行われる。これにより、シンボルが所定のサブキャリアへと配置される。そして、所定数のサブキャリアに対して周波数から時間への変換(例えば、IDFT又はIFFT)が行われることで、一つの時間領域の信号に合成される。
上述したように、OFDMは、マルチパス伝搬路に対する耐性があり、マルチパス遅延波に起因するシンボル間干渉の発生を回避することが可能である。一方で、OFDMの欠点として、帯域外輻射のレベルが大きい点が挙げられる。また、PAPRが高くなる傾向があり、送受信装置で発生する歪に弱いことも、欠点として挙げられる。
(SC−FDE)
図3は、SC−FDEをサポートする送信装置の構成の一例を説明するための説明図である。図3を参照すると、図1を参照して説明したGFDMをサポートする送信装置とは、破線で囲った変調部分について相違する。本相違点について説明すると、まず、時間から周波数への変換(例えば、DFT(Discrete Fourier Transform)又はFFT(Inverse Fast Fourier Transform))が実施される。その後、周波数領域でのリソースエレメントマッピングが行われ、周波数から時間への変換により一つの時間領域の信号に合成される。その後、CPが付加されるので、受信装置は、FDEを実施することが容易になる。
上述したように、SC−FDEは、PAPRを低減しつつ、マルチパス伝搬路にも耐性を持たせることができる。その一方で、SC−FDEは、MIMOと組み合わされた場合に、受信装置側での復号処理が複雑になる(例えば、ターボ等化、及び繰り返し干渉除去を行う)などの欠点もある。
<1.2.物理層パラメータ>
通信システムでは、波形(Waveform)に関連する物理層パラメータ(Numerologyとも称される)が複数存在する。そのような物理層パラメータとしては、サブキャリア間隔(Subcarrier Spacing(SCS))、シンボル長(Symbol Length)、フレーム長(Frame Length、Transmission Time Interval (TTI))、スロット長(Slot Length)、サイクリックプリフィックス長(Cyclic Prefix (CP) Length、Guard Interval (GI) Length)、などが挙げられる。
4G以前では、これらのパラメータの値として、基本的には一つのデフォルト値が定められており、オプションとして別の値が一あるいは複数定められていた。
一方、5G以降の通信システムでは、要求条件の異なる複数のユースケースをシステムに収容することが要求される。そのようなユースケースとしては、eMBB(Enhanced mobile broadband)、mMTC(Massive machine type communications)およびURLLC(Ultra reliable and low latency communications)等が挙げられる。上記特許文献1では、このような要求を鑑みて、複数のサブキャリア間隔及び複数のサブシンボル長の値を一の周波数チャネルおよび時間リソース内で同時に収容・サポートすることを可能にする技術が開示されている。かかる技術によれば、多様な通信品質(スループット、遅延、移動耐性等)を有するデータサービスを、同時に複数収容可能なGFDMシステムの構築が可能となる。例えば、一般的なデータダウンロードサービス、ストリーミングサービスに加えて、IoT及びM2Mのような通信を同時にサポートすることが可能となる。
<1.3.技術的課題>
複数の波形及び複数の物理層パラメータの値を、一のリソース内で同時に収容・サポートにすることが可能な通信システムでは、受信処理におけるチャネル推定の精度が、干渉によって劣化し得る。受信処理におけるチャネル推定精度の劣化は、推定後に受信信号を復調・復号するときの精度劣化を引き起こす。そこで、本開示では、複数の波形及び複数の物理層パラメータの値を、一のリソース内で同時に収容・サポートにする通信システムにおける、干渉耐性が高い参照信号の生成処理及びチャネル推定処理を提案する。
<<2.構成例>>
<2.1.全体構成>
続いて、図4を参照して、本開示の一実施形態に係るシステム1の概略的な構成を説明する。図4は、本開示の一実施形態に係るシステム1の概略的な構成の一例を示す説明図である。図4を参照すると、システム1は、基地局100及び端末装置200を含む。ここでは、端末装置200は、ユーザとも呼ばれる通信装置である。当該ユーザは、ユーザ機器(User Equipment:UE)とも呼ばれ得る。ここでのUEは、LTE又はLTE−Aにおいて定義されているUEであってもよく、より一般的に通信機器を意味してもよい。
(1)基地局100
基地局100は、セルラーシステム(又は移動体通信システム)の基地局として機能する通信装置である。基地局100は、基地局100のセル10内に位置する端末装置(例えば、端末装置200)との無線通信を行う。例えば、基地局100は、端末装置へのダウンリンク信号を送信し、端末装置からのアップリンク信号を受信する。
(2)端末装置200
端末装置200は、セルラーシステム(又は移動体通信システム)において通信可能である。端末装置200は、セルラーシステムの基地局(例えば、基地局100)との無線通信を行う。例えば、端末装置200は、基地局からのダウンリンク信号を受信し、基地局へのアップリンク信号を送信する。
(3)多重化/多元接続
とりわけ本開示の一実施形態では、基地局100は、直交多元接続/非直交多元接続により、複数の端末装置との無線通信を行う。より具体的には、基地局100は、GFDMを用いた多重化/多元接続により、複数の端末装置200との無線通信を行う。
例えば、基地局100は、ダウンリンクにおいて、GFDMを用いた多重化/多元接続により、複数の端末装置200との無線通信を行う。より具体的には、例えば、基地局100は、複数の端末装置200への信号を、GFDMを用いて多重化する。この場合に、例えば、端末装置200は、所望信号(即ち、端末装置200への信号)を含む多重化信号から、干渉として1つ以上の他の信号を除去し、上記所望信号を復号する。
なお、基地局100は、ダウンリンクの代わりに、又はダウンリンクとともに、アップリンクにおいて、GFDMを用いた多重化/多元接続により、複数の端末装置との無線通信を行ってもよい。この場合に、基地局100は、当該複数の端末装置により送信される信号を含む多重化信号から、当該信号の各々を復号してもよい。
(4)補足
本技術は、HetNet(Heterogeneous Network)又はSCE(Small Cell Enhancement)などのマルチセルシステムにおいても適用可能である。また、本技術は、MTC装置及びIoT装置等に関しても適用可能である。
<2.2.基地局の構成>
図5は、本開示の一実施形態に係る基地局100の構成の一例を示すブロック図である。図5を参照すると、基地局100は、アンテナ部110、無線通信部120、ネットワーク通信部130、記憶部140及び処理部150を備える。
(1)アンテナ部110
アンテナ部110は、無線通信部120により出力される信号を電波として空間に放射する。また、アンテナ部110は、空間の電波を信号に変換し、当該信号を無線通信部120へ出力する。
(2)無線通信部120
無線通信部120は、信号を送受信する。例えば、無線通信部120は、端末装置へのダウンリンク信号を送信し、端末装置からのアップリンク信号を受信する。
(3)ネットワーク通信部130
ネットワーク通信部130は、情報を送受信する。例えば、ネットワーク通信部130は、他のノードへの情報を送信し、他のノードからの情報を受信する。例えば、上記他のノードは、他の基地局及びコアネットワークノードを含む。
(4)記憶部140
記憶部140は、基地局100の動作のためのプログラム及び様々なデータを一時的に又は恒久的に記憶する。
(5)処理部150
処理部150は、基地局100の様々な機能を提供する。処理部150は、通知部151及び通信制御部153を含む。通知部151は、基地局100が送信する信号に関する設定情報を端末装置200に通知する機能を有する。この設定情報は、後述するように、リソースに関する通信パラメータ、参照信号の配置、並びに参照信号及びデータ信号の各々に用いられる通信パラメータセットを示す情報を含む。通信制御部153は、かかる設定情報に基づいて、データ信号及び参照信号を端末装置200に送信する送信処理(即ち、送信信号処理)を制御する機能を有する。なお、処理部150は、これらの構成要素以外の他の構成要素をさらに含み得る。即ち、処理部150は、これらの構成要素の動作以外の動作も行い得る。
<2.3.端末装置の構成>
図6は、本開示の一実施形態に係る端末装置200の構成の一例を示すブロック図である。図6を参照すると、端末装置200は、アンテナ部210、無線通信部220、記憶部230及び処理部240を備える。
(1)アンテナ部210
アンテナ部210は、無線通信部220により出力される信号を電波として空間に放射する。また、アンテナ部210は、空間の電波を信号に変換し、当該信号を無線通信部220へ出力する。
(2)無線通信部220
無線通信部220は、信号を送受信する。例えば、無線通信部220は、基地局からのダウンリンク信号を受信し、基地局へのアップリンク信号を送信する。
(3)記憶部230
記憶部230は、端末装置200の動作のためのプログラム及び様々なデータを一時的に又は恒久的に記憶する。
(4)処理部240
処理部240は、端末装置200の様々な機能を提供する。処理部240は、取得部241及び通信制御部243を含む。取得部241は、基地局100から設定情報を取得する機能を有する。通信制御部153は、かかる設定情報に基づいて、基地局100から送信されたデータ信号及び参照信号を受信する受信処理(即ち、受信信号処理)を制御する機能を有する。なお、処理部240は、この構成要素以外の他の構成要素をさらに含み得る。即ち、処理部240は、この構成要素の動作以外の動作も行い得る。
<<3.技術的特徴>>
続いて、システム1の技術的特徴を説明する。詳しくは、システム1に含まれる送信装置及び受信装置に関する技術的特徴を説明する。以下では、ダウンリンクを想定して、送信装置が基地局100であり受信装置が端末装置200であるものとして説明するが、アップリンクにおいても同様の説明が成り立つ。
<3.1.GFDM>
(1)無線リソース
図7は、本実施形態に係るGFDMにおける周波数リソース及び時間リソースの構成の一例を説明するための説明図である。本実施形態に係るシステム1に、図7に示すコンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)が割り当てられるものとする。コンポーネントキャリアの帯域幅をBCCとする。ここでのコンポーネントキャリアは、LTE又はLTE−Aにおいて定義されているコンポーネントキャリアであってもよく、より一般的に単位周波数帯域を意味していてもよい。このコンポーネントキャリアの中で、周波数リソースは、さらにNRB個のリソースブロック(RB:Resource Block)と呼ばれる、所定の帯域幅BRBのブロックに分割されている。マルチアクセスを実現する場合には、このリソースブロックを単位としてユーザへの周波数リソースの割当てが行われることが望ましい。リソースブロックの中は、さらにサブキャリアという単位に分割される。
ここで、一般的なGFDM(あるいはOFDM)では、このサブキャリアの間隔(以下では、サブキャリア間隔(Subcarrier Spacing)とも称する)については対象のシステム内で固定の値が設定されていた。例えば、LTEのOFDMでは、15kHzがサブキャリア間隔として固定的に設定される。サブキャリア帯域幅が、サブキャリア間隔として捉えられてもよい。
この点、本実施形態では、送信装置が、サブキャリア間隔を可変に設定可能であることを特徴のひとつとする。さらに、本実施形態では、サブキャリア間隔を、コンポーネントキャリア内のリソースブロックごとに異なる値、あるいはリソースブロック内でさらに異なる値を設定可能であることを特徴とする。このようにすることで、伝搬路状態に対して適切なサブキャリア間隔を設定することが可能となる。また、送信装置は、複数の受信装置との間で通信する場合に、受信装置ごとの性能及び要求に応じて適切なサブキャリア間隔を設定することが可能となる。そのため、システム1は、幅広いタイプの受信装置を収容することが可能となる。
また、時間方向のリソースについては、まず基準となる単位として、サブフレームという単位がある。ここでのサブフレームは、LTE又はLTE−Aにおいて定義されているサブフレームであってもよく、より一般的に単位時間を意味していてもよい。このサブフレーム長は、基本的には固定的に設定されることが望ましい。サブフレームの中は、さらにGFDMシンボルという単位に区切られる。このGFDMシンボルごとにCPが付加されることとなる。GFDMシンボル長も、基本的には固定的に設定されることが望ましい。そして、GFDMシンボルは、さらにサブシンボルと呼ばれる単位に区切られる。このサブシンボルの時間長(以下では、サブシンボル長(Subsymbol period)とも称する)は、一般的なGFDMでは固定的に設定されていた。
この点、本実施形態では、送信装置が、サブシンボル長を可変に設定可能であることを特徴のひとつとする。また、サブキャリアの場合と同様に、本実施形態では、サブシンボル長を、リソースブロックごとに異なる値、あるいはリソースブロック内でさらに異なる値を設定可能であることを特徴とする。
Figure 2018196029
ここで、送信装置は、OFDM又はSC−FDEとの互換性が確保されるよう、パラメータを設定することが可能である。例えば、送信装置は、サブキャリア間隔及びサブシンボル長の設定を、OFDMにおける設定と同様にする、又はSC−FDEにおける設定と同様にすることで、後方互換性を確保することができる。これにより、システム1は、GFDMに非対応なレガシ端末も収容可能となる。
(2)送信信号処理
サブキャリア間隔及びサブシンボル時間長を可変に設定した場合の送信信号処理について説明する。ここでの送信装置とは、例えば、通信制御部153による制御に基づき動作する無線通信部120を指す。また、ここでの受信装置とは、例えば、通信制御部243による制御に基づき動作する無線通信部220を指す。また、ここでは、HetNet又はSCEなどのマルチセルシステムを想定する。
なお、以下の説明では、サブフレームに相当するインデックスは、断りがないかぎり省略している点に注意されたい。また、送信装置i又は受信装置uのインデックスi及びuは、その装置が属するセルのID、あるいはその装置が管理するセルのIDを示すものであってもよい。
あるサブフレームtにおいて、送信装置iから受信装置uへ送信するビット列をbi,uとする。ビット列bi,uは、一のトランスポートブロックを構成するものであってもよい。また、以下では、送信装置iが受信装置uへ一のビット列を送信する場合について説明するが、送信装置iが受信装置uへ複数のビット列を送信してもよく、その際にビット列が複数のトランスポートブロックを構成してもよい。
(2.1)第1の例
図8〜図11は、本実施形態に係るGFDMをサポートする第1の送信装置の構成の一例を説明するための説明図である。まず、送信装置は、ユーザごとに、図8に示した処理を行い、続いて図9に示した処理を行う。その後、送信装置は、送信アンテナポート毎に、図10及び図11に示した処理を行う。これらの図では、1以上のユーザに対してGFDM信号をマルチアンテナ送信することを想定した場合の構成例を示している。即ち、ユーザ数(あるいは受信装置数)N≧1であり、送信アンテナポート数(あるいは送信アンテナ数)NAP≧1である。なお、図中では、ユーザ数をUとし、送信アンテナポート数をPとしている。
第1の例は、図2に示したOFDMの送信信号処理を拡張して、GFDMの送信信号処理を実現するものである。以下、図8〜図11を参照しながら、送信処理を説明する。
図8に示すように、まず、送信装置は、送信するビット列に、CRCのための符号化、FEC符号化(例えば、畳み込み符号、ターボ符号、又はLDPC符号など)、符号化率を調整するためのレートマッチング、ビットスクランブル、及びビットインタリーブなどを実施する。これらの処理は、次式の通り表現される。
Figure 2018196029
それぞれの処理は、受信装置u、送信装置i、又はサブフレームtごとに処理構成が変化してもよい。なお、上記数式(1)では、処理を関数に見立てて、前段の処理結果を後段の処理の引数として扱っている。
続いて、図9に示すように、送信装置は、上記ビット処理の後、ビット列を複素シンボルsにマッピング(即ち、変換)し、さらに空間レイヤlにマッピングする。これらの処理は、次式の通り表現される。
Figure 2018196029
ここで、複素シンボルsへのマッピングには、BPSK、QPSK、8PSK、16QAM、64QAM、又は256QAM等の多様なコンスタレーションが用いられ得る。また、NSL,i,uは、受信装置uに対する空間レイヤ数である。
送信装置は、空間レイヤにマッピング後、次式に示すように、シンボルに対して電力割当て及びプリコーディングを実施する。
Figure 2018196029
Figure 2018196029
Figure 2018196029
Figure 2018196029
ここで、NAP,iは、送信装置iの送信アンテナポート数(あるいは送信アンテナ数)であり、基本的にNSL,i,u≦NAP,iの関係であることが望ましい。NEL,TLLは、後述するエレメント数である。Wは、プリコーディング行列であり、その要素は複素数又は実数であることが望ましい。Pは、電力割当て行列であり、その要素は実数であることが望ましく、次式に示すように対角行列であることが望ましい。
Figure 2018196029
送信装置は、電力割当て及びプリコーディングの後に、次式で示すように、送信アンテナポートごとに信号を多重する。信号の多重には、例えば重畳多重、SPC(Superposition Coding)、MUST(Multiuser Superposition Transmission)、又はNOMA(Non-Orthogonal Multiple Access)等が採用され得る。
Figure 2018196029
ここで、Uは、送信装置iが信号を多重する受信装置uのインデクスの集合である。
以降の処理は、送信アンテナポートpごと、及びGFDMシンボルgごとの信号処理となる。図11に示すように、まず、送信装置は、S/P変換によって、シンボルを周波数方向に展開した後、リソースエレメントマッピングによって、所定のサブキャリア及び所定のサブシンボルのエレメント上にシンボルを配置する。この配置のルールは、送信装置iが決めてもよく、また、多重されている受信装置uに対して決められるものであってもよい。
リソースエレメントマッピングの結果、リソースブロックr(0≦r<NRB)内のサブキャリアに配置されたエレメントについて説明する。
対象とするリソースブロック及びGFDMシンボルにおける、サブキャリア数をNSC,r,gとし、サブシンボル数をNSS,r,gとする。この場合、対象とするGFDMシンボル内のエレメント数はNEL,r,g=NSC,r,g×NSS,r,gとなる。
サブキャリアkr,g及びサブシンボルmr,gに配置されたエレメントをxp,kr,g,mr,gとする。送信装置は、各々のエレメントを(即ち、サブキャリア及びサブシンボルごとに)、まずサンプリングレートNSR,r,gでオーバーサンプリングし、次いでフィルタ係数hp,kr,g,mr,g(n)によってフィルタリングする。nはサンプルのインデクスである。なお、図中のkは、サブキャリアのインデクスであり、Kは、サブキャリアの総数である。
フィルタリング後のサンプルは、次式の通りとなる。なお、オーバーサンプリングの効果は、フィルタ係数の項に含まれている。
Figure 2018196029
送信装置は、フィルタリング後に、サブキャリアごとの周波数f(k)で変調して多重する。リソースブロックr、GFDMシンボルgが含むサブキャリアインデクスの集合をKr,gとすると、多重後のGFDMシンボルc(n)は、次式の通りに表現される。
Figure 2018196029
送信装置は、図11に示すように、参照信号についても、上述した送信信号処理のうちプリコーディング以降の処理と同様の処理を行う。まず、送信信号処理は、参照信号を生成すると、プリコーディング、S/P変換、及びリソースエレメントマッピングを行い、その後、エレメントごとにオーバーサンプリング及びフィルタリングを行う。そして、図10に示すように、送信装置はフィルタリング後の参照信号のエレメントを、GDFMシンボルに多重する。
送信装置は、多重後のGFDMシンボルごとにCP及びCS(Cyclic Sufix)を付加する。CP及びCS付加後のGFDMシンボルは、次式の通りに表現される。
Figure 2018196029
ここで、NCP,gは、GFDMシンボルgに付加されるCPのサンプル数である。
(2.2)第2の例
図12及び図13は、本実施形態に係るGFDMをサポートする第2の送信装置の構成の一例を説明するための説明図である。第2の例に係る送信装置は、第1の例と同様に、まず、ユーザごとに、図8に示した処理を行い、続いて図9に示した処理を行う。その後、第2の例に係る送信装置は、送信アンテナポート毎に、図12及び図13に示した処理を行う。第1の例との相違点は、第2の例では、信号処理の領域が、時間、周波数、時間という順序を経ている点である。具体的には、第1の例ではユーザごとの処理とされていた部分が、第2の例では時間領域での処理となっている。
第2の例は、図3に示したSC−FDEの送信信号処理を拡張して、GFDMの送信信号処理を実現するものである。本送信信号処理では、特に、オーバーサンプリングよりも前段で、処理対象の時間領域の信号を周波数変換する処理が行われることが特徴である。以下、図12及び図13を参照しながら、送信処理を説明する。
図12に示すように、送信装置は、まず、時間シンボル系列に対して、時間から周波数への変換(例えば、DFT又はFFT等)を実施して、周波数成分に変換する。リソースブロックrの、サブキャリアk及びGFDMシンボルgに割当てられる時間シンボル系列をxp,r,gとすると、周波数変換後の周波数成分
Figure 2018196029
Figure 2018196029
Figure 2018196029
Figure 2018196029
ここで、Fは、サイズNのフーリエ変換行列である。
送信装置は、周波数成分へ変換後、サブキャリアごとにオーバーサンプリングを実施する。オーバーサンプリング処理は、周波数領域では周波数成分の繰り返しに相当するため、次式のように表現される。
Figure 2018196029
Figure 2018196029
ここで、行列Iは、サイズNの単位行列である。つまり、IOS,N,Mは、IをM個並べた行列となっている。
送信装置は、オーバーサンプリング後に、所定の数のサブキャリアごとにフィルタリングを実施する。例えば、送信装置は、周波数成分ごとに、周波数フィルタ係数を乗算することでフィルタリングを実現する。なお、この所定の数は、1であってもよいし、1以上の任意の数であってもよい。1以上の任意の数としては、例えば後述する単位リソースに含まれるサブキャリアの数であってもよい。フィルタリング後の信号は、次式の通りに表現される。
Figure 2018196029
ここで、行列Γは、フィルタリング係数である。この行列は、一般に対角行列とすることができる。つまり、行列Γは、次式の通りとされてもよい。
Figure 2018196029
送信装置は、フィルタリング後に、周波数成分を所定のルールにしたがってマッピングして、周波数から時間への変換(例えば、IDFT又はIFFT、など)を実施する。各々の処理は、次式の通りに表現される。
Figure 2018196029
Figure 2018196029
ここで、Fは、Fのエルミート行列である。また、Aは、サイズNIDFT×NSS,r,k,g×NSR,r,k,gの周波数マッピング行列である。サブキャリアごとのフィルタリング後の周波数成分k’が最終的な周波数成分kに配置される場合、周波数マッピング行列Aの(k,k’)成分は1となる。サブキャリアごとのフィルタリング後の周波数成分k’が最終的な周波数成分kに配置されない場合、周波数マッピング行列Aの(k,k’)成分は0となる。周波数マッピング行列Aは、各行の要素の和が1以下であること、及び各列の要素の和が1以下であることが望ましい。
送信装置は、図13に示すように、参照信号についても、上述した送信信号処理のうちプリコーディング以降の処理と同様の処理を行う。まず、送信信号処理は、参照信号を生成すると、プリコーディング、時間から周波数への変換、及びリソースエレメントマッピングを行い、その後、エレメントごとにオーバーサンプリング、フィルタリング及び周波数マッピングを行う。そして、図12に示すように、送信装置は周波数マッピング後の参照信号のエレメントを、GDFMシンボルに多重する。
送信装置は、周波数から時間への変換後のGFDMシンボルごとにCPを付加する。CP付加後のGFDMシンボルは、次式の通りに表現される。
Figure 2018196029
ここで、NCP,gは、GFDMシンボルgに付加されるCPのサンプル数である。
(2.3)第1の例と第2の例との比較
第1の例に係る送信装置と第2の例に係る送信装置とは、理論上は同一の波形を生成するものであると言える。ただし、以下に説明するような、異なる長さのサブシンボル及び/又は異なる間隔のサブキャリアを多重する場合においては、実装の簡易性に差が出てくる。
具体的には、第1の例の場合には、間隔が異なるサブキャリアが混在する場合、サブキャリアの多重にIDFT又はIFFTなどの高速演算を用いることが困難である。これは、IDFT及びIFFTでは、分解能が一定でない信号を入力とすることが困難であることに起因する。
一方で、第2の例の場合には、パラメータを適切に設定することで、周波数から時間への変換にIDFT又はIFFTなどの高速演算を用いることが可能である。即ち、第2の例に係る送信装置の方が、第1の例に係る送信装置と比較して、実装の簡易性の観点から有用である。
(3)パラメータ設定
以下では、本実施形態に係る送信装置によるパラメータ設定について説明する。
(3.1)フィルタリングのパラメータ設定
本実施形態に係る送信装置は、ひとつ以上のサブキャリア又はひとつ以上のサブシンボルから成る単位リソースに含まれるサブキャリアの間隔又はサブシンボルの時間長の少なくともいずれかを可変に設定する。ここでの単位リソースとは、周波数リソースの単位(例えば、リソースブロック又はコンポーネントキャリア等)であってもよいし、時間リソースの単位(例えば、GFDMシンボル又はサブフレーム等)であってもよいし、周波数リソースと時間リソースとの組み合わせの単位であってもよい。そして、送信装置は、この設定に基づいてフィルタリングを行う。具体的には、送信装置は、設定されたサブキャリアの間隔に基づいてフィルタの帯域幅を可変に設定する。上記説明した第1又は第2の構成では、所定の数のサブキャリアごとにフィルタリングを行うことが可能であるので、可変に設定されたサブキャリアの間隔及び可変に設定されたサブシンボルの時間長を実現するリソース構成を実現することが可能となる。例えば、本実施形態に係る送信装置は、異なる時間長のサブシンボル及び/又は異なる間隔のサブキャリアを、同一のGFDMシンボル期間内で多重することができる。そのようなGFDMシンボルの構成の一例を、図14に示す。
図14に示すように、送信装置は、サブシンボル長及びサブキャリア間隔に関し、単位リソースごとに異なる値を設定可能である。ただし、送信装置は、単位リソース内では、サブキャリア間隔及びサブシンボル長を同一に設定する。例えば、図14に示した例では、一のリソースブロック内ではサブキャリア間隔及びサブシンボル長が同一である。マルチユーザシステムにおいて、リソースブロックが周波数リソースの割当て単位とされる場合、このような設定により、一のユーザに対してはサブシンボル長及びサブキャリア間隔を所定値とすることが可能となる。これにより、送信処理及び受信処理をシンプルにすることが可能となる。また、送信装置は、サブシンボル長及びサブキャリア間隔に関し、GFDMシンボル単位で又はサブフレーム単位で異なる値を設定可能である。
また、異なる単位リソース間で、サブキャリア数とサブシンボル数との積の値が同一であることが望ましい。例えば、図14に示した例では、同一のGFDMシンボル期間内で多重される複数のリソースブロックのサブキャリア数とサブシンボル数との積は全て8である。このようにすることで、可変パラメータを導入した場合の送信装置の構成及び受信装置の構成(即ち、送信処理及び受信処理)が簡素化され得る。
送信装置は、サブキャリアの間隔を可変に設定可能である。例えば、送信装置は、サブキャリアの間隔を、システム1で定められる設定可能な最小値の整数倍に設定し得る。また、送信装置は、サブキャリア間隔を、単位リソースの帯域幅を割り切れる値に設定し得る。これらの設定により、送信装置は、利用可能な全周波数リソースを無駄なく使い切ることが可能になる。なお、サブキャリア間隔の最小値は、GFDMシンボル内のサブシンボル数が1である場合のサブキャリア間隔に等しいことが望ましい。
送信装置は、サブシンボル長を可変に設定可能である。例えば、送信装置は、サブシンボル長を、システム1で定められる設定可能な最小値の整数倍に設定し得る。また、送信装置は、サブシンボル長を、単位リソースの時間長を割り切れる値に設定し得る。これらの設定により、送信装置は、利用可能な全時間リソースを無駄なく使い切ることが可能になる。なお、サブシンボル長の最小値は、リソースブロック内のサブキャリア数が1である場合のサブシンボル長に等しいことが望ましい。
下記の表に、本実施形態に係るシステム1において取り得る、リソースに関するパラメータの範囲の一例を示した。
Figure 2018196029
なお、図14では、CPを付加する前段階の様子が図示されている。送信装置は、付加対象のひとつ以上の単位リソースに同一の時間長のCPを付加する。
(3.2)オーバーサンプリングのパラメータ設定
オーバーサンプリングのパラメータは、送信処理に応じて設定されてもよい。
例えば、図8〜図11に示した第1の送信装置に関しては、サンプリングレートNSR,r,gは、サブキャリア総数以上であることが望ましい。さらに、サブシンボル長及びサブキャリア間隔が可変の場合、サブキャリア総数には、実際のサブキャリア数が設定されてもよい(即ち、ガードインターバルが考慮しなくてもよい)。これに代えて、サブキャリア総数には、すべてのサブキャリア間隔をシステム1で取り得る最小値とした場合のサブキャリア数(即ち、システム1が取り得る最大のサブキャリア総数)が設定されてもよい。また、サブキャリアの多重がIDFT又はIFFTにより実行される場合、オーバーサンプリングパラメータNSR,r,gには、そのIDFTサイズ又はIFFTサイズが設定されてもよい。
例えば、図12及び図13に示した第2の送信装置に関しては、オーバーサンプリングのパラメータは、第1の送信装置の場合と比較して、小さい値を設定可能である。例えば、RCフィルタ(Raised-Cosine Filter)あるいはRRCフィルタ(Root-Raised-Cosine Filter)に対応する送信フィルタ係数が採用される場合、オーバーサンプリング数は高々2であれば足りると言える。もちろん、その場合であってもオーバーサンプリング数は2以上であってもよい。
<3.2.通信パラメータセットの混在>
基地局100及び端末装置200は、単位リソースにおいて、ひとつ以上の通信パラメータを含む通信パラメータセットを複数用いた通信が可能である。換言すると、基地局100は、単位リソースにおいて複数の通信パラメータセットを混在させて端末装置200と通信することが可能である。
単位リソースは、所定の周波数リソース及び所定の時間リソースから成るリソースである。単位リソースは、例えばひとつ又は複数のコンポーネントキャリア、リソースブロック又はサブキャリアと、ひとつ又は複数のフレーム、サブフレーム、スロット又はシンボルとから成る。
(1)通信パラメータセットの一例
通信パラメータセットに含まれる通信パラメータは、多様に考えられる。例えば、通信パラメータセットは、波形及び物理層パラメータを含む。より具体的には、通信パラメータセットは、プリコーディング、フィルタリング、オーバーサンプリング、波形、リソース設定又は送信電力の少なくともいずれかに関する通信パラメータを含み得る。
・プリコーディング
プリコーディングに関する通信パラメータは、例えばプリコーディング係数である。プリコーディング係数としては、プリコーディングマトリクス及びプリコーディングウェイトが挙げられる。
・フィルタリング
フィルタリングに関する通信パラメータは、例えばフィルタの方式、及びフィルタ係数である。フィルタの方式としては、例えばRaised-Cosine Filter、及びRoot-Raised-Cosine Filterが挙げられる。
・オーバーサンプリング
オーバーサンプリングに関する通信パラメータは、例えばオーバーサンプリング係数である。オーバーサンプリング係数としては、例えばサンプリングレートが挙げられる。
・波形
波形に関する通信パラメータは、例えば、上述したOFDMA、DFT−S−OFDMA(SC−FDMA)、及びGFDMAなどの変調方式である。なお、OFDMA、DFT−S−OFDMA(SC−FDMA)、及びGFDMAは、一般的には変調方式又はマルチアクセス方式に分類される技術である。本明細書では、これらの技術により生成される波形に着目して、これらの技術を波形として捉える。
・リソース設定
リソース設定に関する通信パラメータは、例えばサブキャリア間隔及びスロット長である。
(2)通信パラメータセットの混在
基地局100は、単位リソースにおいて複数の通信パラメータセットを用いて通信する。その際、基地局100は、例えば単位リソースを周波数範囲又は時間範囲の少なくともいずれかで区切り、各々で異なる通信パラメータセットを用いて通信し得る。
一例として、通信パラメータセットは、周波数チャネル(例えば、コンポーネントキャリア)内の所定の周波数範囲(例えば、リソースブロック)ごとに異なっていてもよい。また、通信パラメータセットは、所定の時間範囲(例えば、サブフレーム)ごとに異なっていてもよい。さらに、通信パラメータセットは、参照信号とデータ信号とで異なっていてもよい。この点について、以下で詳しく説明する。
<3.3.送信信号処理の制御>
基地局100は、参照信号とデータ信号とで異なる送信信号処理を適用する。詳しくは、基地局100は、データ信号と参照信号とで異なる通信パラメータセットを用いて生成したデータ信号及び参照信号を端末装置200へ送信する。一方で、端末装置200は、データ信号と参照信号とで異なる通信パラメータセットを用いて生成されたデータ信号及び参照信号の受信処理を行う。ここでの参照信号とは、受信側での復調のための参照信号であり、例えばDM−RS(Demodulation Reference Signal)である。参照信号とデータ信号とで異なる送信信号処理が適用されることで、異なるサブキャリア間隔及びシンボル長が混在する場合に発生する干渉が、参照信号およびチャネル推定精度へ与える影響を小さくすることが可能となる。これに伴い、端末装置200における受信信号の復調精度及び復号精度の劣化を抑制することが可能となる。
上記図8〜図13では、データ信号用のための処理ブロックと参照信号の処理ブロックとが独立している。基地局100は、各々の処理ブロックにおいて異なる通信パラメータセットを用いることで、データ信号と参照信号とに異なる送信信号処理を適用する。下記の表3に、データ信号と参照信号とに適用される送信信号処理の組み合わせの一例を示す。
Figure 2018196029
・プリコーディング
プリコーディングについては、データ信号と参照信号とで共通する処理が適用されることが望ましい。換言すると、データ信号と参照信号とで共通の係数(プリコーディングマトリクス又はプリコーディングウェイト)が用いられることが望ましい。上記表3では、ケースC1〜C6が望ましい。もちろん、データ信号と参照信号とで異なる処理が適用されてもよい。ただし、その場合、受信装置で、データ信号と参照信号とのプリコーディングの違いを反映したチャネル推定、等化処理、復号処理及び復調処理を行うこととなり、処理負荷が高くなり得る。
・フィルタリング
フィルタリングについては、データ信号と参照信号とで異なる処理が適用されることが望ましい。
基地局100は、データ信号と参照信号とで、同一の方式のフィルタで異なるフィルタ係数を用いてもよい。例えば、基地局100は、Raised-Cosine Filterをフィルタ方式として採用する場合、データ信号と参照信号とで異なるロールオフ率を採用する。具体的には、基地局100は、参照信号のロールオフ率をデータ信号のロールオフ率よりも小さくする、即ちフィルタリングの帯域制限を急峻にしてもよい。若しくは、基地局100は、参照信号のロールオフ率を大きくする、即ちフィルタリングの帯域制限を緩くしてもよい。後述するシミュレーション結果によれば、前者の方が良好な誤り率特性を得られるので、望ましいと言える。
基地局100は、データ信号と参照信号とで、異なる方式のフィルタを用いてもよい。第1の例として、基地局100は、データ信号にはRaised-Cosine Filterを適用し、参照信号にはRoot-Raised-Cosine Filterを適用してもよい。あるいは、基地局100は、データ信号にはRoot-Raised-Cosine Filterを適用し、参照信号にはRaised-Cosine Filterを適用してもよい。また、第2の例として、基地局100は、データ信号には帯域制限フィルタ(Raised-Cosine又はRoot-Raised-Cosine Filter等)を適用し、参照信号には送信側干渉除去フィルタを適用してもよい。このような差異により、特に参照信号への干渉の影響を軽減することが可能となる。また、第3の例として、基地局100は、データ信号へのフィルタリングを行いつつ、参照信号へのフィルタリングを省略(即ち、スキップ)してもよい。このことは、データ信号と参照信号とで波形変調方式(即ち、波形)を変えることとして捉えられてもよい。例えば、基地局100は、データ信号をGFDM、Filtered−OFDM、又はFBMC(Filter−Bank Multicarrier)で送信するのに対し、参照信号をOFDMで送信してもよい。このような波形の差異によっても、参照信号への干渉の影響を軽減することが可能である。
・オーバーサンプリング
オーバーサンプリングについては、上述したフィルタリングの差異に応じた処理が行われることが望ましい。例えば、基地局100は、データ信号へのフィルタリングを行い参照信号へのフィルタリングを省略する場合、データ信号へのオーバーサンプリングを行い参照信号へのオーバーサンプリングを省略する。
・波形
上述した波形の差異は、シングルキャリア波形の特徴を有するか否かの差異として捉えられてもよい。下記表4に、シングルキャリア波形の特徴を持つ波形と持たない波形の一例を示す。
Figure 2018196029
シングルキャリアの特徴を有するか否かの基準の一例として、送信側でDFT拡散又はFFT拡散が実施されるか否かが挙げられる。例えば、図3、図12及び図13に示した送信装置では、時間から周波数への変換(Time-to-Frequency Conversion)処理において、DFT拡散又はFFT拡散が行われる。そのため、SC−FDMA、DFT−S−OFDMA、GFDMA(DFT拡散を使うGFDMA)は、シングルキャリア波形の特徴を持つ波形であると捉えることができる。一方で、DFT拡散又はFFT拡散が行われない波形については、シングルキャリア波形の特徴を持たない波形であると捉えることができる。
基地局100は、データ信号と参照信号とに、シングルキャリア波形の特徴を持つか否かに関し、共通する特徴の波形を用いることが望ましい。例えば、基地局100は、データ信号と参照信号とに、共にシングルキャリア波形の特徴を持つ波形を用いてもよいし、共にシングルキャリア波形の特徴を持たない波形を用いてもよい。もちろん、基地局100は、データ信号と参照信号とで、シングルキャリア波形の特徴を持つか否かで異なる波形を用いてもよい。
また、上述した波形の差異は、波形が直交波形又は非直交波形のいずれの特徴を有するかの差異として捉えられてもよい。下記表5に、直交波形の特徴を持つ波形と非直交波形の特徴を持つ波形の一例を示す。
Figure 2018196029
表5に示すように、直交波形の特徴をもつ波形としては、例えば、SC−FDMA、DFT−S−OFDMA、OFDMAがある。これらは、図2及び図3を参照して上記説明したように、送信信号処理において、オーバーサンプリング及びフィルタリングといった処理を行わないことを特徴とする波形であるとも言える。
他方、表5に示すように、非直交波形の特徴をもつ波形としては、例えば、Filtered OFDMA、UF(Universal Filtered)−OFDMA、FBMC(Filterbank Multicarrier)、GFDMA(Generalized Frequency Division Multiple Access)、FTN(Faster−Than−Nyquist)などができる。これらは、図1、図8〜図12を参照して上記説明したように、送信信号処理において、オーバーサンプリング及びフィルタリングといった処理を行うことを特徴とする波形であるとも言える。
例えば、基地局100は、データ信号に非直交波形を用い参照信号に直交波形を用いる。この場合、少なくとも参照信号への干渉が軽減されるので、チャネル推定を高く保つことが可能である。なお、基地局100は、データ信号にも直交波形を用いてもよい。
なお、波形の差異は、送信処理の差異又は受信処理の差異に言い換えることができる。前者は、例えばサブキャリア間隔の差異、CP長の差異若しくは有無、DFT換算処理の有無、フィルタバンク処理の有無、サブバンドフィルタリング処理の有無、サブキャリアフィルタリング処理の有無、及びFaster-Than-Nyquist処理の有無である。後者は、例えば干渉キャンセラ設定の有無である。
・リソース設定
基地局100は、データ信号と参照信号とでサブキャリア間隔又はシンボル長の少なくともいずれかを異ならせてもよい。例えば、基地局100は、データ信号と比較して参照信号のサブキャリア間隔又はシンボル長の少なくともいずれかを短くする。これにより、参照信号の送信に係るオーバーヘッドを削減し、リソースあたりのデータ搬送量、即ち周波数利用効率を向上させることが可能となる。このようなリソース設定に関しては、図18及び図19を参照して後に説明する。また、例えば、基地局100は、データ信号と比較して参照信号のサブキャリア間隔又はシンボル長の少なくともいずれかを長くする。これにより、チャネル推定精度を向上させることが可能である。このようなリソース設定に関しては、図20及び図21を参照して後に説明する。
・送信電力
基地局100は、データ信号と参照信号とで送信電力を異ならせてもよい。例えば、基地局100は、参照信号の送信電力を、データ信号(即ち、データシンボル)の送信電力と等しいか、それ以上に設定する。即ち、基地局100は、データ信号を基準とする参照信号の電力比を、1または1以上に設定する。これにより、チャネル推定精度を高く保つことが可能となる。
<3.4.参照信号の配置>
典型的な通信システムでは、受信装置側で電波伝搬路応答(Channel Response)の推定(チャネル推定など)が行われる。そのために、送信側から受信側にチャネル推定用の既知の信号系列(参照信号、既知信号又はパイロット信号(Reference Signals/Sequences、Known Signals/Sequences、Pilot Signals/Sequences、Training Signals/Sequences等))が送信される。ここでの既知の信号系列とは、例えばDM−RS(Demodulation Reference Signal)である。
参照信号及びデータ信号の送信に関し複数の通信パラメータセット(例えば、サブキャリア間隔又はシンボル長)が混在される場合、チャネル推定の精度、及びリソースにおける参照信号の比率(参照信号のオーバーヘッド)についても検討されることが望ましい。なお、参照信号それ自体は情報を運ぶためには使えないため、参照信号の量は少ない方が周波数利用効率の上では有利である。
以下、図15〜図21を参照して、参照信号の配置の一例を説明する。ここで、図15〜図21では、リソースブロックごとに通信パラメータセットが可変に用いられる例を示した。
図15は、本実施形態に係る参照信号の第1の配置例を示す図である。図15では、リソースブロック間で同一のサブキャリア間隔及びシンボル長が設定されている。本図では、ハッチングが掛けられたリソースにおいて参照信号が送信され、ハッチングが掛けられていないリソースにおいてデータ信号が送信される。以降の図でも同様である。本リソース設定は、既存のLTEにおけるリソース設定と同様である。この場合、参照信号についても、既存のLTEの通りの配置でよい。
図16は、本実施形態に係る参照信号の第2の配置例を示す図である。図16では、リソースブロック間で異なるサブキャリア間隔及びシンボル長が設定されている。この場合、図16に示すように、所定リソース間の参照信号の周波数間隔及び時間間隔が所定の条件を満たすよう、参照信号が配置されることが望ましい。
参照信号の周波数間隔とは、単位リソース(例えば、コンポーネントキャリア)内の所定リソース(本図では1つのリソースブロック及び1つのスロット(又はミニスロット)から成るリソース)における、参照信号が配置される周波数リソース同士の最小の間隔である。参照信号の時間間隔とは、単位リソース内の所定リソースにおける、参照信号が配置される時間リソース同士の最小の間隔である。
以下、所定の条件について説明する。
第1に、単位リソースにおけるリソース設定が異なる第1のリソース及び第2のリソースにおいて、第1のリソースに配置される参照信号の周波数間隔と第2のリソースに配置される参照信号の周波数間隔との比が、第1のリソースと第2のリソースとのサブキャリア間隔の比に比例又はほぼ比例することが望ましい。例えば、第1のリソースのサブキャリア間隔と比較して第2のリソースのサブキャリア間隔がk倍の関係にあるときに、第1のリソースに配置される参照信号の周波数間隔と比較して第2のリソースに配置される参照信号の周波数間隔がk倍、あるいはそれ以下であることが望ましい。図16に示した例では、リソースブロックn+1のサブキャリア間隔は、リソースブロックnのサブキャリア間隔の約2倍である。そして、リソースブロックn+1に配置される参照信号の周波数間隔は、リソースブロックnに配置される参照信号の周波数間隔の約2倍である。このような配置条件を、第1の条件とも称する。
第2に、単位リソースにおけるリソース設定が異なる第1のリソース及び第2のリソースにおいて、第1のリソースに配置される参照信号の時間間隔と第2のリソースに配置される参照信号の時間間隔との比が、第1のリソースと第2のリソースとのシンボル長の比に比例又はほぼ比例することが望ましい。例えば、第1のリソースのシンボル長と比較して第2のリソースのシンボル長が1/k倍の関係にあるときに、第1のリソースに配置される参照信号の時間間隔と比較して第2のリソースに配置される参照信号の時間間隔が1/k倍、あるいはそれ以下であることが望ましい。図16に示した例では、リソースブロックn+1のシンボル長は、リソースブロックnのシンボル長の約1/2倍である。そして、リソースブロックn+1に配置される参照信号の時間間隔は、リソースブロックnに配置される参照信号の時間間隔の約1/2倍である。このような配置条件を、第2の条件とも称する。
第3に、単位リソースにおけるリソース設定が異なる第1のリソース及び第2のリソースにおいて、第1のリソースに配置される参照信号の時間間隔と第2のリソースに配置される参照信号の時間間隔との比が、第1のリソースと第2のリソースとのサブキャリア間隔の比に反比例又はほぼ反比例することが望ましい。例えば、第1のリソースのサブキャリア間隔と比較して第2のリソースのサブキャリア間隔がk倍の関係にあるときに、第1のリソースに配置される参照信号の時間間隔と比較して第2のリソースに配置される参照信号の時間間隔が1/k倍、あるいはそれ以下であることが望ましい。図16に示した例では、リソースブロックn+1のサブキャリア間隔は、リソースブロックnのサブキャリア間隔の約2倍である。そして、リソースブロックn+1に配置される参照信号の時間間隔は、リソースブロックnに配置される参照信号の時間間隔の約1/2倍である。このような配置条件を、第3の条件とも称する。
第1〜第3の条件が満たされる場合、所定リソースあたりの参照信号のオーバーヘッドを、当該所定リソースにおける通信パラメータセット(例えば、サブキャリア間隔及びシンボル長)に依らずに、ほぼ一定に保つことが可能である。従って、データ信号部分で運ぶことができるデータ量(例えば所定リソースあたりのTransport Block Size、Number of Transport Blocks、Codeword Size、Number of Codewords、Code Block Size、Number of Code Blocks等)の計算を共通化することが可能となる。
他にも、図17に示すように、所定リソース間の参照信号の周波数間隔及び時間間隔が第4の条件を満たすよう、参照信号が配置されてもよい。
図17は、本実施形態に係る参照信号の第3の配置例を示す図である。図17では、リソースブロック間で異なるサブキャリア間隔及びシンボル長が設定されている。本図によれば、単位リソースにおけるリソース設定が異なる第1のリソース及び第2のリソースにおいて、第1のリソースに配置される参照信号の周波数間隔及び時間間隔と第2のリソースに配置される参照信号の周波数間隔及び時間間隔とが同一又は略同一である。より簡易には、参照信号の周波数間隔及び時間間隔が、サブキャリア間隔及びシンボル長によらずほぼ一定に配置されている。ここで、参照信号の周波数間隔が同一又は略同一であるとは、サブキャリア間隔がk倍の関係(図中ではk=2)にあるとき、参照信号の周波数間隔が同一又はそれ以下であることを指す。また、参照信号の時間間隔が同一又は略同一であるとは、シンボル長が1/k倍(図中ではk=2)の関係にあるとき、参照信号の時間間隔が同一又はそれ以下であることを指す。このような配置条件を、第4の条件とも称する。
第4の条件が満たされる場合、チャネル推定の推定精度をサブキャリア間隔及びシンボル長によらず一定に保つことが可能となる。つまり、周波数選択性フェージングチャネルにおいてサブキャリア間隔を変える場合であっても、参照信号の周波数間隔がほぼ一定となることによって、受信装置側は、周波数選択性の特性を高精度に推定することが可能となる。これに対し、参照信号の周波数間隔が広がってしまうと、周波数選択性の追従が難しくなる可能性がある。
図18は、本実施形態に係る参照信号の第4の配置例を示す図である。図18では、リソースブロック間でデータ信号のサブキャリア間隔及びシンボル長を変える場合に、リソースブロック内での参照信号のシンボル長をデータ信号のシンボル長から変える例が示されている。この場合には、参照信号のオーバーヘッドを削減可能であるという利点があり、実効的な周波数利用効率を改善可能である。さらに、本図によれば、第1の条件、第2の条件及び第3の条件が満たされており、上述したデータ量計算の共通化が可能となる。
図19は、本実施形態に係る参照信号の第5の配置例を示す図である。図19では、リソースブロック間でデータ信号のサブキャリア間隔及びシンボル長を変える場合に、リソースブロック内での参照信号のサブキャリア間隔をデータ信号のサブキャリア間隔から変える例が示されている。この場合には、参照信号のオーバーヘッドを削減可能であるという利点があり、実効的な周波数利用効率を改善可能である。さらに、本図によれば、第4の条件が満たされており、周波数選択性の特性を高精度に推定可能である。
図20は、本実施形態に係る参照信号の第6の配置例を示す図である。図20では、リソースブロック間でリソースのサブキャリア間隔及びシンボル長を変える場合に、参照信号の周波数方向の密度を高める例が示されている。特に、図20に示すように、データ信号のシンボル長を短くする(即ち、サブキャリア間隔を広げる)方向に変える場合、チャネル推定精度を保ちつつ、受信処理時間を短くしたいという要求があると考えられる。その場合、参照信号を所定の時間リソースに集中させながら周波数方向の密度を高くすることで、このような要求に対応することが可能となる。
図21は、本実施形態に係る参照信号の第7の配置例を示す図である。図21では、リソースブロック間でリソースのサブキャリア間隔及びシンボル長を変える場合に、参照信号の時間方向の密度を高める例が示されている。特に、図21に示すように、データ信号のサブキャリア間隔を広げる(即ち、シンボル長を短くする)方向に変える場合、周波数同期及び位相雑音などに対するRF回路の精度による劣化の影響が高まる懸念がある。このような懸念に対し、参照信号の時間方向の密度を高めることによって、このようなRF回路の精度のバラつきをトラッキングすることが可能となる。
以上、参照信号の配置の一例を説明した。
ここで、図18から図21に示した配置の場合、所定リソース内のデータ信号の一部については、参照信号のサブキャリア間隔又はシンボル長の変更の影響で、同一所定リソース内の他のデータ信号と異なるサブキャリア間隔又はシンボル長となる。これにより、所定リソース内のリソースを、データ信号のために有効に活用することが可能となる。なお、このようなデータ信号は、参照信号と時間的あるいは周波数的に隣接していることが望ましい。あるいは、このリソース部分はヌル(無信号)成分として取り扱われてもよい。その場合、実効的な周波数利用効率が低下し得るものの、送受信処理の簡易化が可能となる。
参照信号の配置は、単位リソース内のリソース設定、例えばリソースブロックごとのサブキャリア間隔及びシンボル長の設定に基づいて制御される。このことは、参照信号の配置が、波形によって制御されるものと捉えることも可能である。例えば、基地局100は、リソースブロックにOFDMが適用されるかDFT−S−OFDMが適用されるかによって、参照信号の配置を制御してもよい。
<3.5.設定情報の通知>
基地局100は、送信処理に用いる設定情報を端末装置200に通知する。端末装置200は、通知された設定情報に基づいて受信処理を行う。
設定情報は、リソースに関する通信パラメータを示す情報を含んでいてもよい。例えば、設定情報は、単位リソースにおける所定リソースごとのサブキャリア間隔、サブキャリア数、シンボル長、及びシンボル数を含む。
設定情報は、参照信号の配置を示す情報を含んでいてもよい。参照信号の配置を示す情報が端末装置200に通知されることにより、端末装置200は参照信号の配置を認識して受信信号処理を適切に行うことが可能となる。参照信号の配置を示す情報は、参照信号が配置されるリソースを示す情報であり、かかるリソースのサブキャリア間隔及びシンボル長を示す情報を含み得る。
設定情報は、参照信号及びデータ信号の各々に用いられる通信パラメータセットを示す情報を含んでいてもよい。例えば、設定情報は、参照信号及びデータ信号の各々に用いられる、プリコーディング係数、フィルタ、フィルタ係数、オーバーサンプリング係数、波形、リソース設定、及び送信電力(例えば、両者の電力比)を示す情報を含む。参照信号とデータ信号とに適用する通信パラメータセットを示す情報が端末装置200に通知されることにより、端末装置200は、参照信号及びデータ信号の受信処理を適切に行うことが可能となる。
基地局100は、リソース設定、参照信号の配置、又は参照信号若しくはデータ信号に適用する通信パラメータセットを、適宜切り替え可能である。基地局100は、かかる切り替えを、例えばセル内の端末装置200の数、トラフィック量又は干渉等に応じて行うことで、通信効率を維持することが可能である。基地局100は、設定情報を周期的に通知してもよいし、非周期的に通知してもよい。例えば、基地局100は、リソース設定、参照信号の配置又は参照信号若しくはデータ信号に適用する通信パラメータセットの変更に応じて、非周期的に設定情報を通知する。ただし、設定情報の通知は、データ信号の送受信に先立って行われることが望ましい。
設定情報は、システム情報(SIB(System Information Block)又はMIB(Master Information Block))、又はRRC(Radio Resource Configuration)シグナリングにより通知され、設定されてもよい。この場合、静的又は準静的な設定となるので、その設定範囲は、単位リソース全体又は所定範囲のリソースとなる。
設定情報は、制御チャネル又は制御情報(例えば、DCI(Downlink Control Information))により通知され、設定されてもよい。この場合、動的な設定となるので、その設定範囲は、スケジューリングの割り当て毎となる。
なお、端末間通信(D2D:Device-to-Device Communication、ProSe:Proximity Services)に関しても、リソース設定、参照信号の配置、参照信号に適用する通信パラメータセット、及びデータ信号に適用する通信パラメータセットの制御は行われ得る。そのため、上述した設定情報は、送信装置と受信装置との間で共有されることが望ましい。そこで、基地局100は、設定情報を、端末間通信を行う各々の端末装置200に通知してもよい。この場合、設定情報は、システム情報、又はRRCシグナリングを介して静的に又は準静的に通知され、設定されることが望ましい。他方、サイドリンク通信を行う端末装置200同士で、設定情報の送受信が行われてもよい。この場合、データ信号を送信する側の端末装置200が、受信する側の端末装置200に設定情報を通知する。設定情報は、例えばサイドリンク用の制御チャネル又は制御情報(例えば、SCI(Sidelink Control Information))を介して通知され、設定され得る。
<3.6.処理の流れ>
以下、図22〜図24を参照して、本実施形態に係るシステム1において実行される通信処理の流れの一例を説明する。
まず、図22を参照して、ダウンリンクでのデータ信号の送信に関する処理の流れの一例を説明する。
図22は、本実施形態に係るシステム1において実行される通信処理の流れの一例を示すシーケンス図である。本シーケンスは、基地局100及び端末装置200が関与する。図22に示すように、まず、基地局100は、システム情報を端末装置200に送信する(ステップS100)。システム情報は、上述した設定情報の一部又は全部を含み得る。システム情報は、例えばPBCH(Physical Broadcast Channel)又はPDSCH(Physical Downlink Shared Channel)を介して送信される。次に、基地局100は、測定用信号(例えば、CSI−RS(Channel State Information Reference Signal))を端末装置200に送信する(ステップS102)。次いで、端末装置200は、基地局100から送信された測定用信号に基づいて測定を行う(ステップS104)。次に、端末装置200は、測定結果を示す情報を含む測定報告を基地局100に送信する(ステップS106)。測定報告は、例えばPUCCH(Physical Uplink Control Channel)又はPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)を介して送信される。次いで、基地局100は、測定報告に基づいてスケジューリングを行う(ステップS108)。このスケジューリングは、少なくともダウンリンクでのデータ信号の送信に関するスケジューリングを含む。次に、基地局100は、制御情報を端末装置200に送信する(ステップS110)。制御情報は、スケジューリング結果を示す情報の他、上述した設定情報の一部又は全部を含み得る。制御情報は、例えばPDCCH(Physical Downlink Control Channel)又はPDSCH(Physical Downlink Shared Channel)を介して送信される。次いで、基地局100は、設定情報及びスケジューリング結果に基づいてユーザデータを端末装置200に送信する(ステップS112)。詳しくは、基地局100は、データ信号及び参照信号(DM−RS)を、設定情報に基づいて各々に異なる通信パラメータセットを適用して生成し、端末装置200に送信する。データ信号は、例えばPDSCH又はPMCH(Physical Multicast Channel)を介して送信される。そして、端末装置200は、設定情報に基づいてユーザデータを受信して、受信応答(ACK/NACK)を基地局100に送信する(ステップS114)。受信応答は、例えばPUCCH又はPUSCHを介して送信される。
次いで、図23を参照して、アップリンクでのデータ信号の送信に関する処理の流れの一例を説明する。
図23は、本実施形態に係るシステム1において実行される通信処理の流れの一例を示すシーケンス図である。本シーケンスは、基地局100及び端末装置200が関与する。図23に示すように、まず、基地局100は、システム情報を端末装置200に送信する(ステップS200)。システム情報は、上述した設定情報の一部又は全部を含み得る。システム情報は、例えばPBCH又はPDSCHを介して送信される。次に、基地局100は、測定用信号を端末装置200に送信する(ステップS202)。次いで、端末装置200は、基地局100から送信された測定用信号に基づいて測定を行う(ステップS204)。次に、端末装置200は、測定結果を示す情報を含む測定報告を基地局100に送信する(ステップS206)。測定報告は、例えばPUCCH又はPUSCHを介して送信される。次いで、基地局100は、測定報告に基づいてスケジューリングを行う(ステップS208)。このスケジューリングは、少なくともアップリンクでのデータ信号の送信に関するスケジューリングを含む。次に、基地局100は、制御情報を端末装置200に送信する(ステップS210)。制御情報は、スケジューリング結果を示す情報の他、上述した設定情報の一部又は全部を含み得る。制御情報は、例えばPDCCH又はPDSCHを介して送信される。次いで、端末装置200は、設定情報及びスケジューリング結果に基づいてユーザデータを基地局100に送信する(ステップS212)。詳しくは、基地局100は、データ信号及び参照信号を、設定情報に基づいて各々に異なる通信パラメータセットを適用して生成し、端末装置200に送信する。データ信号は、例えばPUSCHを介して送信される。そして、基地局100は、設定情報に基づいてユーザデータを受信して、受信応答(ACK/NACK)を端末装置200に送信する(ステップS214)。受信応答は、例えばPDCCHを介して送信される。
次に、図24を参照して、サイドリンクでのデータ信号の送信に関する処理の流れの一例を説明する。
図24は、本実施形態に係るシステム1において実行される通信処理の流れの一例を示すシーケンス図である。本シーケンスは、基地局100、端末装置200A及び端末装置200Bが関与する。端末装置200Aはサイドリンク送信を行い、端末装置200Bはサイドリンク受信を行う。図24に示すように、まず、基地局100は、システム情報を端末装置200A及び端末装置200Bに送信する(ステップS300)。システム情報は、上述した設定情報の一部又は全部を含み得る。また、システム情報は、サイドリンク通信において使用可能なリソースプールの割り当てを示す情報を含む。システム情報は、例えばPBCH又はPDSCHを介して送信される。次いで、端末装置200Aは、割り当てられたリソースプールからサイドリンク通信に用いるリソースを選択する(ステップS302)。次に、端末装置200Aは、制御情報を端末装置200Bに送信する(ステップS304)。制御情報は、リソース選択結果を示す情報、及び上述した設定情報の一部又は全部を含み得る。制御情報は、例えばPSCCH(Physical Sidelink Control Channel)又はPSSCH(Physical Sidelink Shared Channel)を介して送信される。次いで、端末装置200Aは、設定情報及びリソース選択結果に基づいてユーザデータを端末装置200Bに送信する(ステップS306)。詳しくは、端末装置200Aは、データ信号及び参照信号を、設定情報に基づいて各々に異なる通信パラメータセットを適用して生成し、端末装置200Bに送信する。データ信号は、例えばPSSCHを介して送信される。そして、端末装置200Bは、設定情報に基づいてユーザデータを受信して、受信応答(ACK/NACK)を端末装置200Aに送信する(ステップS308)。受信応答は、例えばPSCCH又はPSSCHを介して送信される。
<<4.シミュレーション結果>>
本技術の効果を、設定計算機シミュレーションで評価した。シミュレーション設定は、下記の表6に示す通りである。
Figure 2018196029
ここで、本シミュレーションにおける比較例1は、波形としてOFDMを用いる通信方法である。本シミュレーションにおける比較例2は、波形としてGFDMを用い、データ信号と参照信号とで同一の通信パラメータセットを用いる通信方法である。本シミュレーションにおける本技術は、波形としてGFDMを用い、データ信号と参照信号とで異なる通信パラメータセットを用いる通信方法である。具体的には、本技術は、参照信号とデータ信号とで、1リソースブロックにおけるサブシンボル数、サンプリングレート、及びサブキャリア間隔を変えている。
図25は、シミュレーション結果を示す図である。詳しくは、図25は、フィルタリングのロールオフ率を変えた場合のチャネル推定誤差の特性を示している。本図の横軸はSN比であり、縦軸はMSE(Mean Square Error、平均二乗誤差)である。図中の「OFDM」は、比較例1に相当する。図中の「Conv. GFDM」は、比較例2に相当し、フィルタリングのロールオフ率α=0.1又は0.9の場合のシミュレーション結果の各々を示している。図中の「Prop. GFDM」は、本技術に相当し、フィルタリングのロールオフ率α=0.1又は0.9の場合のシミュレーション結果の各々を示している。
本図によれば、本技術は、ロールオフ率が0.1の場合(即ち、比較的小さい場合)に有効に働くことが分かる。比較例2では雑音が小さい環境(SN比が大きい)でもチャネル推定誤差のフロアが発生しているのに対して、本技術では比較例1と同等の、即ちサブキャリア間の干渉がない場合と同等のMSE特性が達成されている。また、本技術では、ロールオフ率が0.9の場合(即ち、比較的大きい場合)でも、比較例2よりも低いMSE特性が達成されている。ただし、ロールオフ率が0.9の場合、比較例2と同様にMSE特性のフロアが発生してしまっている。本技術においてこのようなフロアを回避するために、ロールオフ率を許容できる範囲まで小さくすることが望ましい。
図26〜図28は、シミュレーション結果を示す図である。詳しくは、図26は、ディジタル変調方式をQPSKとした場合の、フィルタリングのロールオフ率を変えた場合のビット誤り率(BER:Bit Error Rate)特性を示している。図27は、ディジタル変調方式を16QAMとした場合の、フィルタリングのロールオフ率を変えた場合のビット誤り率特性を示している。図28は、ディジタル変調方式を64QAMとした場合の、フィルタリングのロールオフ率を変えた場合のビット誤り率特性を示している。図中の「Conv. GFDM」は、比較例2に相当し、フィルタリングのロールオフ率α=0.1又は0.9の場合のシミュレーション結果の各々を示している。図中の「Prop. GFDM」は、本技術に相当し、フィルタリングのロールオフ率α=0.1又は0.9の場合のシミュレーション結果の各々を示している。図中の「GFDM Ideal」は、チャネル推定が理想状態で実現できた場合の、フィルタリングのロールオフ率α=0.1又は0.9の場合のシミュレーション結果の各々を示している。
図26〜図28によれば、ディジタル変調方式の変調レベル(即ち、変調多値数又は変調オーダー)がいずれであっても、本技術は比較例2より良いBER特性を達成している。そして、本技術の比較例2とのBER特性の差は、ディジタル変調方式の変調レベルが高いほど顕著になっている。例えば、ロールオフ率α=0.1、BER=0.01で比較した場合、本技術の利得は、QPSKでは0.3dB程度、16QAMでは0.8dB程度、64QAMでは3.5dB程度となっている。さらに、64QAMの場合には、比較例2ではロールオフ率α=0.1の場合でもビット誤り特性のフロアが発生しているのに対し、本技術の場合はそのようなフロアが発生していない。
<<5.応用例>>
本開示に係る技術は、様々な製品へ応用可能である。例えば、基地局100は、マクロeNB又はスモールeNBなどのいずれかの種類のeNB(evolved Node B)として実現されてもよい。スモールeNBは、ピコeNB、マイクロeNB又はホーム(フェムト)eNBなどの、マクロセルよりも小さいセルをカバーするeNBであってよい。その代わりに、基地局100は、NodeB又はBTS(Base Transceiver Station)などの他の種類の基地局として実現されてもよい。基地局100は、無線通信を制御する本体(基地局装置ともいう)と、本体とは別の場所に配置される1つ以上のRRH(Remote Radio Head)とを含んでもよい。また、後述する様々な種類の端末が一時的に又は半永続的に基地局機能を実行することにより、基地局100として動作してもよい。
また、例えば、端末装置200は、スマートフォン、タブレットPC(Personal Computer)、ノートPC、携帯型ゲーム端末、携帯型/ドングル型のモバイルルータ若しくはデジタルカメラなどのモバイル端末、又はカーナビゲーション装置などの車載端末として実現されてもよい。また、端末装置200は、M2M(Machine To Machine)通信を行う端末(MTC(Machine Type Communication)端末ともいう)として実現されてもよい。さらに、端末装置200は、これら端末に搭載される無線通信モジュール(例えば、1つのダイで構成される集積回路モジュール)であってもよい。
<5.1.基地局に関する応用例>
(第1の応用例)
図29は、本開示に係る技術が適用され得るeNBの概略的な構成の第1の例を示すブロック図である。eNB800は、1つ以上のアンテナ810、及び基地局装置820を有する。各アンテナ810及び基地局装置820は、RFケーブルを介して互いに接続され得る。
アンテナ810の各々は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナを構成する複数のアンテナ素子)を有し、基地局装置820による無線信号の送受信のために使用される。eNB800は、図29に示したように複数のアンテナ810を有し、複数のアンテナ810は、例えばeNB800が使用する複数の周波数帯域にそれぞれ対応してもよい。なお、図29にはeNB800が複数のアンテナ810を有する例を示したが、eNB800は単一のアンテナ810を有してもよい。
基地局装置820は、コントローラ821、メモリ822、ネットワークインタフェース823及び無線通信インタフェース825を備える。
コントローラ821は、例えばCPU又はDSPであってよく、基地局装置820の上位レイヤの様々な機能を動作させる。例えば、コントローラ821は、無線通信インタフェース825により処理された信号内のデータからデータパケットを生成し、生成したパケットをネットワークインタフェース823を介して転送する。コントローラ821は、複数のベースバンドプロセッサからのデータをバンドリングすることによりバンドルドパケットを生成し、生成したバンドルドパケットを転送してもよい。また、コントローラ821は、無線リソース管理(Radio Resource Control)、無線ベアラ制御(Radio Bearer Control)、移動性管理(Mobility Management)、流入制御(Admission Control)又はスケジューリング(Scheduling)などの制御を実行する論理的な機能を有してもよい。また、当該制御は、周辺のeNB又はコアネットワークノードと連携して実行されてもよい。メモリ822は、RAM及びROMを含み、コントローラ821により実行されるプログラム、及び様々な制御データ(例えば、端末リスト、送信電力データ及びスケジューリングデータなど)を記憶する。
ネットワークインタフェース823は、基地局装置820をコアネットワーク824に接続するための通信インタフェースである。コントローラ821は、ネットワークインタフェース823を介して、コアネットワークノード又は他のeNBと通信してもよい。その場合に、eNB800と、コアネットワークノード又は他のeNBとは、論理的なインタフェース(例えば、S1インタフェース又はX2インタフェース)により互いに接続されてもよい。ネットワークインタフェース823は、有線通信インタフェースであってもよく、又は無線バックホールのための無線通信インタフェースであってもよい。ネットワークインタフェース823が無線通信インタフェースである場合、ネットワークインタフェース823は、無線通信インタフェース825により使用される周波数帯域よりもより高い周波数帯域を無線通信に使用してもよい。
無線通信インタフェース825は、LTE(Long Term Evolution)又はLTE−Advancedなどのいずれかのセルラー通信方式をサポートし、アンテナ810を介して、eNB800のセル内に位置する端末に無線接続を提供する。無線通信インタフェース825は、典型的には、ベースバンド(BB)プロセッサ826及びRF回路827などを含み得る。BBプロセッサ826は、例えば、符号化/復号、変調/復調及び多重化/逆多重化などを行なってよく、各レイヤ(例えば、L1、MAC(Medium Access Control)、RLC(Radio Link Control)及びPDCP(Packet Data Convergence Protocol))の様々な信号処理を実行する。BBプロセッサ826は、コントローラ821の代わりに、上述した論理的な機能の一部又は全部を有してもよい。BBプロセッサ826は、通信制御プログラムを記憶するメモリ、当該プログラムを実行するプロセッサ及び関連する回路を含むモジュールであってもよく、BBプロセッサ826の機能は、上記プログラムのアップデートにより変更可能であってもよい。また、上記モジュールは、基地局装置820のスロットに挿入されるカード若しくはブレードであってもよく、又は上記カード若しくは上記ブレードに搭載されるチップであってもよい。一方、RF回路827は、ミキサ、フィルタ及びアンプなどを含んでもよく、アンテナ810を介して無線信号を送受信する。
無線通信インタフェース825は、図29に示したように複数のBBプロセッサ826を含み、複数のBBプロセッサ826は、例えばeNB800が使用する複数の周波数帯域にそれぞれ対応してもよい。また、無線通信インタフェース825は、図29に示したように複数のRF回路827を含み、複数のRF回路827は、例えば複数のアンテナ素子にそれぞれ対応してもよい。なお、図29には無線通信インタフェース825が複数のBBプロセッサ826及び複数のRF回路827を含む例を示したが、無線通信インタフェース825は単一のBBプロセッサ826又は単一のRF回路827を含んでもよい。
図29に示したeNB800において、図5等を参照して説明した基地局100に含まれる1つ以上の構成要素(通知部151及び/又は通信制御部153)は、無線通信インタフェース825において実装されてもよい。あるいは、これらの構成要素の少なくとも一部は、コントローラ821において実装されてもよい。一例として、eNB800は、無線通信インタフェース825の一部(例えば、BBプロセッサ826)若しくは全部、及び/又はコントローラ821を含むモジュールを搭載し、当該モジュールにおいて上記1つ以上の構成要素が実装されてもよい。この場合に、上記モジュールは、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラム(換言すると、プロセッサに上記1つ以上の構成要素の動作を実行させるためのプログラム)を記憶し、当該プログラムを実行してもよい。別の例として、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムがeNB800にインストールされ、無線通信インタフェース825(例えば、BBプロセッサ826)及び/又はコントローラ821が当該プログラムを実行してもよい。以上のように、上記1つ以上の構成要素を備える装置としてeNB800、基地局装置820又は上記モジュールが提供されてもよく、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムが提供されてもよい。また、上記プログラムを記録した読み取り可能な記録媒体が提供されてもよい。
また、図29に示したeNB800において、図5を参照して説明した無線通信部120は、無線通信インタフェース825(例えば、RF回路827)において実装されてもよい。また、アンテナ部110は、アンテナ810において実装されてもよい。また、ネットワーク通信部130は、コントローラ821及び/又はネットワークインタフェース823において実装されてもよい。また、記憶部140は、メモリ822において実装されてもよい。
(第2の応用例)
図30は、本開示に係る技術が適用され得るeNBの概略的な構成の第2の例を示すブロック図である。eNB830は、1つ以上のアンテナ840、基地局装置850、及びRRH860を有する。各アンテナ840及びRRH860は、RFケーブルを介して互いに接続され得る。また、基地局装置850及びRRH860は、光ファイバケーブルなどの高速回線で互いに接続され得る。
アンテナ840の各々は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナを構成する複数のアンテナ素子)を有し、RRH860による無線信号の送受信のために使用される。eNB830は、図30に示したように複数のアンテナ840を有し、複数のアンテナ840は、例えばeNB830が使用する複数の周波数帯域にそれぞれ対応してもよい。なお、図30にはeNB830が複数のアンテナ840を有する例を示したが、eNB830は単一のアンテナ840を有してもよい。
基地局装置850は、コントローラ851、メモリ852、ネットワークインタフェース853、無線通信インタフェース855及び接続インタフェース857を備える。コントローラ851、メモリ852及びネットワークインタフェース853は、図29を参照して説明したコントローラ821、メモリ822及びネットワークインタフェース823と同様のものである。
無線通信インタフェース855は、LTE又はLTE−Advancedなどのいずれかのセルラー通信方式をサポートし、RRH860及びアンテナ840を介して、RRH860に対応するセクタ内に位置する端末に無線接続を提供する。無線通信インタフェース855は、典型的には、BBプロセッサ856などを含み得る。BBプロセッサ856は、接続インタフェース857を介してRRH860のRF回路864と接続されることを除き、図29を参照して説明したBBプロセッサ826と同様のものである。無線通信インタフェース855は、図30に示したように複数のBBプロセッサ856を含み、複数のBBプロセッサ856は、例えばeNB830が使用する複数の周波数帯域にそれぞれ対応してもよい。なお、図30には無線通信インタフェース855が複数のBBプロセッサ856を含む例を示したが、無線通信インタフェース855は単一のBBプロセッサ856を含んでもよい。
接続インタフェース857は、基地局装置850(無線通信インタフェース855)をRRH860と接続するためのインタフェースである。接続インタフェース857は、基地局装置850(無線通信インタフェース855)とRRH860とを接続する上記高速回線での通信のための通信モジュールであってもよい。
また、RRH860は、接続インタフェース861及び無線通信インタフェース863を備える。
接続インタフェース861は、RRH860(無線通信インタフェース863)を基地局装置850と接続するためのインタフェースである。接続インタフェース861は、上記高速回線での通信のための通信モジュールであってもよい。
無線通信インタフェース863は、アンテナ840を介して無線信号を送受信する。無線通信インタフェース863は、典型的には、RF回路864などを含み得る。RF回路864は、ミキサ、フィルタ及びアンプなどを含んでもよく、アンテナ840を介して無線信号を送受信する。無線通信インタフェース863は、図30に示したように複数のRF回路864を含み、複数のRF回路864は、例えば複数のアンテナ素子にそれぞれ対応してもよい。なお、図30には無線通信インタフェース863が複数のRF回路864を含む例を示したが、無線通信インタフェース863は単一のRF回路864を含んでもよい。
図30に示したeNB830において、図5等を参照して説明した基地局100に含まれる1つ以上の構成要素(通知部151及び/又は通信制御部153)は、無線通信インタフェース855及び/又は無線通信インタフェース863において実装されてもよい。あるいは、これらの構成要素の少なくとも一部は、コントローラ851において実装されてもよい。一例として、eNB830は、無線通信インタフェース855の一部(例えば、BBプロセッサ856)若しくは全部、及び/又はコントローラ851を含むモジュールを搭載し、当該モジュールにおいて上記1つ以上の構成要素が実装されてもよい。この場合に、上記モジュールは、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラム(換言すると、プロセッサに上記1つ以上の構成要素の動作を実行させるためのプログラム)を記憶し、当該プログラムを実行してもよい。別の例として、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムがeNB830にインストールされ、無線通信インタフェース855(例えば、BBプロセッサ856)及び/又はコントローラ851が当該プログラムを実行してもよい。以上のように、上記1つ以上の構成要素を備える装置としてeNB830、基地局装置850又は上記モジュールが提供されてもよく、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムが提供されてもよい。また、上記プログラムを記録した読み取り可能な記録媒体が提供されてもよい。
また、図30に示したeNB830において、例えば、図5を参照して説明した無線通信部120は、無線通信インタフェース863(例えば、RF回路864)において実装されてもよい。また、アンテナ部110は、アンテナ840において実装されてもよい。また、ネットワーク通信部130は、コントローラ851及び/又はネットワークインタフェース853において実装されてもよい。また、記憶部140は、メモリ852において実装されてもよい。
<5.2.端末装置に関する応用例>
(第1の応用例)
図31は、本開示に係る技術が適用され得るスマートフォン900の概略的な構成の一例を示すブロック図である。スマートフォン900は、プロセッサ901、メモリ902、ストレージ903、外部接続インタフェース904、カメラ906、センサ907、マイクロフォン908、入力デバイス909、表示デバイス910、スピーカ911、無線通信インタフェース912、1つ以上のアンテナスイッチ915、1つ以上のアンテナ916、バス917、バッテリー918及び補助コントローラ919を備える。
プロセッサ901は、例えばCPU又はSoC(System on Chip)であってよく、スマートフォン900のアプリケーションレイヤ及びその他のレイヤの機能を制御する。メモリ902は、RAM及びROMを含み、プロセッサ901により実行されるプログラム及びデータを記憶する。ストレージ903は、半導体メモリ又はハードディスクなどの記憶媒体を含み得る。外部接続インタフェース904は、メモリーカード又はUSB(Universal Serial Bus)デバイスなどの外付けデバイスをスマートフォン900へ接続するためのインタフェースである。
カメラ906は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子を有し、撮像画像を生成する。センサ907は、例えば、測位センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び加速度センサなどのセンサ群を含み得る。マイクロフォン908は、スマートフォン900へ入力される音声を音声信号へ変換する。入力デバイス909は、例えば、表示デバイス910の画面上へのタッチを検出するタッチセンサ、キーパッド、キーボード、ボタン又はスイッチなどを含み、ユーザからの操作又は情報入力を受け付ける。表示デバイス910は、液晶ディスプレイ(LCD)又は有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイなどの画面を有し、スマートフォン900の出力画像を表示する。スピーカ911は、スマートフォン900から出力される音声信号を音声に変換する。
無線通信インタフェース912は、LTE又はLTE−Advancedなどのいずれかのセルラー通信方式をサポートし、無線通信を実行する。無線通信インタフェース912は、典型的には、BBプロセッサ913及びRF回路914などを含み得る。BBプロセッサ913は、例えば、符号化/復号、変調/復調及び多重化/逆多重化などを行なってよく、無線通信のための様々な信号処理を実行する。一方、RF回路914は、ミキサ、フィルタ及びアンプなどを含んでもよく、アンテナ916を介して無線信号を送受信する。無線通信インタフェース912は、BBプロセッサ913及びRF回路914を集積したワンチップのモジュールであってもよい。無線通信インタフェース912は、図31に示したように複数のBBプロセッサ913及び複数のRF回路914を含んでもよい。なお、図31には無線通信インタフェース912が複数のBBプロセッサ913及び複数のRF回路914を含む例を示したが、無線通信インタフェース912は単一のBBプロセッサ913又は単一のRF回路914を含んでもよい。
さらに、無線通信インタフェース912は、セルラー通信方式に加えて、近距離無線通信方式、近接無線通信方式又は無線LAN(Local Area Network)方式などの他の種類の無線通信方式をサポートしてもよく、その場合に、無線通信方式ごとのBBプロセッサ913及びRF回路914を含んでもよい。
アンテナスイッチ915の各々は、無線通信インタフェース912に含まれる複数の回路(例えば、異なる無線通信方式のための回路)の間でアンテナ916の接続先を切り替える。
アンテナ916の各々は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナを構成する複数のアンテナ素子)を有し、無線通信インタフェース912による無線信号の送受信のために使用される。スマートフォン900は、図31に示したように複数のアンテナ916を有してもよい。なお、図31にはスマートフォン900が複数のアンテナ916を有する例を示したが、スマートフォン900は単一のアンテナ916を有してもよい。
さらに、スマートフォン900は、無線通信方式ごとにアンテナ916を備えてもよい。その場合に、アンテナスイッチ915は、スマートフォン900の構成から省略されてもよい。
バス917は、プロセッサ901、メモリ902、ストレージ903、外部接続インタフェース904、カメラ906、センサ907、マイクロフォン908、入力デバイス909、表示デバイス910、スピーカ911、無線通信インタフェース912及び補助コントローラ919を互いに接続する。バッテリー918は、図中に破線で部分的に示した給電ラインを介して、図31に示したスマートフォン900の各ブロックへ電力を供給する。補助コントローラ919は、例えば、スリープモードにおいて、スマートフォン900の必要最低限の機能を動作させる。
図31に示したスマートフォン900において、図6等を参照して説明した端末装置200に含まれる1つ以上の構成要素(取得部241及び/又は通信制御部243)は、無線通信インタフェース912において実装されてもよい。あるいは、これらの構成要素の少なくとも一部は、プロセッサ901又は補助コントローラ919において実装されてもよい。一例として、スマートフォン900は、無線通信インタフェース912の一部(例えば、BBプロセッサ913)若しくは全部、プロセッサ901、及び/又は補助コントローラ919を含むモジュールを搭載し、当該モジュールにおいて上記1つ以上の構成要素が実装されてもよい。この場合に、上記モジュールは、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラム(換言すると、プロセッサに上記1つ以上の構成要素の動作を実行させるためのプログラム)を記憶し、当該プログラムを実行してもよい。別の例として、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムがスマートフォン900にインストールされ、無線通信インタフェース912(例えば、BBプロセッサ913)、プロセッサ901、及び/又は補助コントローラ919が当該プログラムを実行してもよい。以上のように、上記1つ以上の構成要素を備える装置としてスマートフォン900又は上記モジュールが提供されてもよく、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムが提供されてもよい。また、上記プログラムを記録した読み取り可能な記録媒体が提供されてもよい。
また、図31に示したスマートフォン900において、例えば、図6を参照して説明した無線通信部220は、無線通信インタフェース912(例えば、RF回路914)において実装されてもよい。また、アンテナ部210は、アンテナ916において実装されてもよい。また、記憶部230は、メモリ902において実装されてもよい。
(第2の応用例)
図32は、本開示に係る技術が適用され得るカーナビゲーション装置920の概略的な構成の一例を示すブロック図である。カーナビゲーション装置920は、プロセッサ921、メモリ922、GPS(Global Positioning System)モジュール924、センサ925、データインタフェース926、コンテンツプレーヤ927、記憶媒体インタフェース928、入力デバイス929、表示デバイス930、スピーカ931、無線通信インタフェース933、1つ以上のアンテナスイッチ936、1つ以上のアンテナ937及びバッテリー938を備える。
プロセッサ921は、例えばCPU又はSoCであってよく、カーナビゲーション装置920のナビゲーション機能及びその他の機能を制御する。メモリ922は、RAM及びROMを含み、プロセッサ921により実行されるプログラム及びデータを記憶する。
GPSモジュール924は、GPS衛星から受信されるGPS信号を用いて、カーナビゲーション装置920の位置(例えば、緯度、経度及び高度)を測定する。センサ925は、例えば、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び気圧センサなどのセンサ群を含み得る。データインタフェース926は、例えば、図示しない端子を介して車載ネットワーク941に接続され、車速データなどの車両側で生成されるデータを取得する。
コンテンツプレーヤ927は、記憶媒体インタフェース928に挿入される記憶媒体(例えば、CD又はDVD)に記憶されているコンテンツを再生する。入力デバイス929は、例えば、表示デバイス930の画面上へのタッチを検出するタッチセンサ、ボタン又はスイッチなどを含み、ユーザからの操作又は情報入力を受け付ける。表示デバイス930は、LCD又はOLEDディスプレイなどの画面を有し、ナビゲーション機能又は再生されるコンテンツの画像を表示する。スピーカ931は、ナビゲーション機能又は再生されるコンテンツの音声を出力する。
無線通信インタフェース933は、LTE又はLTE−Advancedなどのいずれかのセルラー通信方式をサポートし、無線通信を実行する。無線通信インタフェース933は、典型的には、BBプロセッサ934及びRF回路935などを含み得る。BBプロセッサ934は、例えば、符号化/復号、変調/復調及び多重化/逆多重化などを行なってよく、無線通信のための様々な信号処理を実行する。一方、RF回路935は、ミキサ、フィルタ及びアンプなどを含んでもよく、アンテナ937を介して無線信号を送受信する。無線通信インタフェース933は、BBプロセッサ934及びRF回路935を集積したワンチップのモジュールであってもよい。無線通信インタフェース933は、図32に示したように複数のBBプロセッサ934及び複数のRF回路935を含んでもよい。なお、図32には無線通信インタフェース933が複数のBBプロセッサ934及び複数のRF回路935を含む例を示したが、無線通信インタフェース933は単一のBBプロセッサ934又は単一のRF回路935を含んでもよい。
さらに、無線通信インタフェース933は、セルラー通信方式に加えて、近距離無線通信方式、近接無線通信方式又は無線LAN方式などの他の種類の無線通信方式をサポートしてもよく、その場合に、無線通信方式ごとのBBプロセッサ934及びRF回路935を含んでもよい。
アンテナスイッチ936の各々は、無線通信インタフェース933に含まれる複数の回路(例えば、異なる無線通信方式のための回路)の間でアンテナ937の接続先を切り替える。
アンテナ937の各々は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナを構成する複数のアンテナ素子)を有し、無線通信インタフェース933による無線信号の送受信のために使用される。カーナビゲーション装置920は、図32に示したように複数のアンテナ937を有してもよい。なお、図32にはカーナビゲーション装置920が複数のアンテナ937を有する例を示したが、カーナビゲーション装置920は単一のアンテナ937を有してもよい。
さらに、カーナビゲーション装置920は、無線通信方式ごとにアンテナ937を備えてもよい。その場合に、アンテナスイッチ936は、カーナビゲーション装置920の構成から省略されてもよい。
バッテリー938は、図中に破線で部分的に示した給電ラインを介して、図32に示したカーナビゲーション装置920の各ブロックへ電力を供給する。また、バッテリー938は、車両側から給電される電力を蓄積する。
図32に示したカーナビゲーション装置920において、図6等を参照して説明した端末装置200に含まれる1つ以上の構成要素(取得部241及び/又は通信制御部243)は、無線通信インタフェース933において実装されてもよい。あるいは、これらの構成要素の少なくとも一部は、プロセッサ921において実装されてもよい。一例として、カーナビゲーション装置920は、無線通信インタフェース933の一部(例えば、BBプロセッサ934)若しくは全部及び/又はプロセッサ921を含むモジュールを搭載し、当該モジュールにおいて上記1つ以上の構成要素が実装されてもよい。この場合に、上記モジュールは、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラム(換言すると、プロセッサに上記1つ以上の構成要素の動作を実行させるためのプログラム)を記憶し、当該プログラムを実行してもよい。別の例として、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムがカーナビゲーション装置920にインストールされ、無線通信インタフェース933(例えば、BBプロセッサ934)及び/又はプロセッサ921が当該プログラムを実行してもよい。以上のように、上記1つ以上の構成要素を備える装置としてカーナビゲーション装置920又は上記モジュールが提供されてもよく、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムが提供されてもよい。また、上記プログラムを記録した読み取り可能な記録媒体が提供されてもよい。
また、図32に示したカーナビゲーション装置920において、例えば、図6を参照して説明した無線通信部220は、無線通信インタフェース933(例えば、RF回路935)において実装されてもよい。また、アンテナ部210は、アンテナ937において実装されてもよい。また、記憶部230は、メモリ922において実装されてもよい。
また、本開示に係る技術は、上述したカーナビゲーション装置920の1つ以上のブロックと、車載ネットワーク941と、車両側モジュール942とを含む車載システム(又は車両)940として実現されてもよい。車両側モジュール942は、車速、エンジン回転数又は故障情報などの車両側データを生成し、生成したデータを車載ネットワーク941へ出力する。
<<6.まとめ>>
以上、図1〜図32を参照して、本開示の一実施形態について詳細に説明した。上記説明したように、本実施形態に係る送信装置は、単位リソースにおいて複数の通信パラメータセットを用いて通信可能であって、データ信号と参照信号とで異なる通信パラメータセットを用いて生成したデータ信号及び参照信号を受信装置へ送信する。サブキャリア間隔又はシンボル長が単位リソース内で可変に設定されてリソースの直交性が失われる場合にあっても、データ信号と参照信号とで適用される通信パラメータセットを異ならせることで、参照信号の干渉耐性を高めることができる。これにより、チャネル推定精度を高く保つことが可能となり、受信信号の復調精度及び復号精度の劣化を抑制することが可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態では、送信装置が基地局100であり受信装置が端末装置200である場合、並びに送信装置及び受信装置が共に端末装置200である場合について説明したが、本技術はかかる例に限定されない。例えば、送信装置が端末装置200であり受信装置が基地局100であってもよい。その場合、例えば、端末装置200は、アップリンク送信に用いるべき設定情報を基地局100から受信し、かかる設定情報に基づいて、データ信号と参照信号とで異なる通信パラメータセットを用いた送信処理を行う。他方、基地局100は、設定情報に基づいて、端末装置200から送信されたデータ信号及び参照信号の受信処理を行う。
また、本明細書においてフローチャート及びシーケンス図を用いて説明した処理は、必ずしも図示された順序で実行されなくてもよい。いくつかの処理ステップは、並列的に実行されてもよい。また、追加的な処理ステップが採用されてもよく、一部の処理ステップが省略されてもよい。
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
単位リソースにおいて複数の通信パラメータセットを用いて通信する送信装置であって、
データ信号と参照信号とで異なる前記通信パラメータセットを用いて生成した前記データ信号及び前記参照信号を受信装置へ送信する処理部、
を備える送信装置。
(2)
前記通信パラメータセットは、プリコーディング、フィルタリング、オーバーサンプリング、波形、リソース設定又は送信電力の少なくともいずれかに関する通信パラメータを含む、前記(1)に記載の送信装置。
(3)
前記処理部は、前記データ信号と前記参照信号とで異なる方式のフィルタを用いる、又は同一の方式のフィルタで異なるフィルタ係数を用いる、前記(2)に記載の送信装置。
(4)
前記処理部は、前記データ信号に帯域制限フィルタを適用し前記参照信号に送信側干渉除去フィルタを適用する、前記(3)に記載の送信装置。
(5)
前記処理部は、前記データ信号へのフィルタリングを行い前記参照信号へのフィルタリングを省略する、前記(3)に記載の送信装置。
(6)
前記処理部は、前記データ信号へのオーバーサンプリングを行い前記参照信号へのオーバーサンプリングを省略する、前記(5)に記載の送信装置。
(7)
前記処理部は、前記データ信号に非直交波形を用い、前記参照信号に直交波形を用いる、前記(2)〜(6)のいずれか一項に記載の送信装置。
(8)
前記処理部は、前記データ信号と前記参照信号とでサブキャリア間隔又はシンボル長の少なくともいずれかを異ならせる、前記(2)〜(7)のいずれか一項に記載の送信装置。
(9)
前記処理部は、前記データ信号と前記参照信号とで送信電力を異ならせる、前記(2)〜(8)のいずれか一項に記載の送信装置。
(10)
前記処理部は、データ信号及び参照信号の各々に用いられる前記通信パラメータセットを示す情報を前記受信装置に通知する、前記(1)〜(9)のいずれか一項に記載の送信装置。
(11)
前記単位リソースにおけるリソース設定が異なる第1のリソース及び第2のリソースにおいて、前記第1のリソースに配置される参照信号の周波数間隔と前記第2のリソースに配置される参照信号の周波数間隔との比が、前記第1のリソースと前記第2のリソースとのサブキャリア間隔の比に比例又はほぼ比例する、前記(1)〜(10)のいずれか一項に記載の送信装置。
(12)
前記単位リソースにおけるリソース設定が異なる第1のリソース及び第2のリソースにおいて、前記第1のリソースに配置される参照信号の時間間隔と前記第2のリソースに配置される参照信号の時間間隔との比が、前記第1のリソースと前記第2のリソースとのシンボル長の比に比例又はほぼ比例する、前記(1)〜(11)のいずれか一項に記載の送信装置。
(13)
前記単位リソースにおけるリソース設定が異なる第1のリソース及び第2のリソースにおいて、前記第1のリソースに配置される参照信号の時間間隔と前記第2のリソースに配置される参照信号の時間間隔との比が、前記第1のリソースと前記第2のリソースとのサブキャリア間隔の比に反比例又はほぼ反比例する、前記(1)〜(12)のいずれか一項に記載の送信装置。
(14)
前記単位リソースにおけるリソース設定が異なる第1のリソース及び第2のリソースにおいて、前記第1のリソースに配置される参照信号の周波数間隔及び時間間隔と前記第2のリソースに配置される参照信号の周波数間隔及び時間間隔とが同一又は略同一である、前記(1)〜(10)のいずれか一項に記載の送信装置。
(15)
前記処理部は、前記参照信号の配置を示す情報を前記受信装置に通知する、前記(11)〜(14)のいずれか一項に記載の送信装置。
(16)
単位リソースにおいて複数の通信パラメータセットを用いて通信する受信装置であって、
データ信号と参照信号とで異なる前記通信パラメータセットを用いて生成された前記データ信号及び前記参照信号の受信処理を行う処理部、
を備える受信装置。
(17)
単位リソースにおいて複数の通信パラメータセットを用いて通信する送信装置により実行される方法であって、
データ信号と参照信号とで異なる前記通信パラメータセットを用いて生成した前記データ信号及び前記参照信号を受信装置へ送信すること、
を含む方法。
(18)
単位リソースにおいて複数の通信パラメータセットを用いて通信する受信装置により実行される方法であって、
データ信号と参照信号とで異なる前記通信パラメータセットを用いて生成された前記データ信号及び前記参照信号の受信処理を行うこと、
を含む方法。
(19)
コンピュータを、
単位リソースにおいて複数の通信パラメータセットを用いて通信させ、
データ信号と参照信号とで異なる前記通信パラメータセットを用いて生成した前記データ信号及び前記参照信号を受信装置へ送信する処理部、
として機能させるためのプログラムを記録した記録媒体。
(20)
コンピュータを、
単位リソースにおいて複数の通信パラメータセットを用いて通信させ、
データ信号と参照信号とで異なる前記通信パラメータセットを用いて生成された前記データ信号及び前記参照信号の受信処理を行う処理部、
として機能させるためのプログラムを記録した記録媒体。
1 システム
10 セル
100 基地局
110 アンテナ部
120 無線通信部
130 ネットワーク通信部
140 記憶部
150 処理部
151 通知部
153 通信制御部
180 帯域幅
200 端末装置
210 アンテナ部
220 無線通信部
230 記憶部
240 処理部
241 取得部
243 通信制御部

Claims (20)

  1. 単位リソースにおいて複数の通信パラメータセットを用いて通信する送信装置であって、
    データ信号と参照信号とで異なる前記通信パラメータセットを用いて生成した前記データ信号及び前記参照信号を受信装置へ送信する処理部、
    を備える送信装置。
  2. 前記通信パラメータセットは、プリコーディング、フィルタリング、オーバーサンプリング、波形、リソース設定又は送信電力の少なくともいずれかに関する通信パラメータを含む、請求項1に記載の送信装置。
  3. 前記処理部は、前記データ信号と前記参照信号とで異なる方式のフィルタを用いる、又は同一の方式のフィルタで異なるフィルタ係数を用いる、請求項2に記載の送信装置。
  4. 前記処理部は、前記データ信号に帯域制限フィルタを適用し前記参照信号に送信側干渉除去フィルタを適用する、請求項3に記載の送信装置。
  5. 前記処理部は、前記データ信号へのフィルタリングを行い前記参照信号へのフィルタリングを省略する、請求項3に記載の送信装置。
  6. 前記処理部は、前記データ信号へのオーバーサンプリングを行い前記参照信号へのオーバーサンプリングを省略する、請求項5に記載の送信装置。
  7. 前記処理部は、前記データ信号に非直交波形を用い前記参照信号に直交波形を用いる、請求項2に記載の送信装置。
  8. 前記処理部は、前記データ信号と前記参照信号とでサブキャリア間隔又はシンボル長の少なくともいずれかを異ならせる、請求項2に記載の送信装置。
  9. 前記処理部は、前記データ信号と前記参照信号とで送信電力を異ならせる、請求項2に記載の送信装置。
  10. 前記処理部は、データ信号及び参照信号の各々に用いられる前記通信パラメータセットを示す情報を前記受信装置に通知する、請求項1に記載の送信装置。
  11. 前記単位リソースにおけるリソース設定が異なる第1のリソース及び第2のリソースにおいて、前記第1のリソースに配置される参照信号の周波数間隔と前記第2のリソースに配置される参照信号の周波数間隔との比が、前記第1のリソースと前記第2のリソースとのサブキャリア間隔の比に比例又はほぼ比例する、請求項1に記載の送信装置。
  12. 前記単位リソースにおけるリソース設定が異なる第1のリソース及び第2のリソースにおいて、前記第1のリソースに配置される参照信号の時間間隔と前記第2のリソースに配置される参照信号の時間間隔との比が、前記第1のリソースと前記第2のリソースとのシンボル長の比に比例又はほぼ比例する、請求項1に記載の送信装置。
  13. 前記単位リソースにおけるリソース設定が異なる第1のリソース及び第2のリソースにおいて、前記第1のリソースに配置される参照信号の時間間隔と前記第2のリソースに配置される参照信号の時間間隔との比が、前記第1のリソースと前記第2のリソースとのサブキャリア間隔の比に反比例又はほぼ反比例する、請求項1に記載の送信装置。
  14. 前記単位リソースにおけるリソース設定が異なる第1のリソース及び第2のリソースにおいて、前記第1のリソースに配置される参照信号の周波数間隔及び時間間隔と前記第2のリソースに配置される参照信号の周波数間隔及び時間間隔とが同一又は略同一である、請求項1に記載の送信装置。
  15. 前記処理部は、前記参照信号の配置を示す情報を前記受信装置に通知する、請求項11に記載の送信装置。
  16. 単位リソースにおいて複数の通信パラメータセットを用いて通信する受信装置であって、
    データ信号と参照信号とで異なる前記通信パラメータセットを用いて生成された前記データ信号及び前記参照信号の受信処理を行う処理部、
    を備える受信装置。
  17. 単位リソースにおいて複数の通信パラメータセットを用いて通信する送信装置により実行される方法であって、
    データ信号と参照信号とで異なる前記通信パラメータセットを用いて生成した前記データ信号及び前記参照信号を受信装置へ送信すること、
    を含む方法。
  18. 単位リソースにおいて複数の通信パラメータセットを用いて通信する受信装置により実行される方法であって、
    データ信号と参照信号とで異なる前記通信パラメータセットを用いて生成された前記データ信号及び前記参照信号の受信処理を行うこと、
    を含む方法。
  19. コンピュータを、
    単位リソースにおいて複数の通信パラメータセットを用いて通信させ、
    データ信号と参照信号とで異なる前記通信パラメータセットを用いて生成した前記データ信号及び前記参照信号を受信装置へ送信する処理部、
    として機能させるためのプログラムを記録した記録媒体。
  20. コンピュータを、
    単位リソースにおいて複数の通信パラメータセットを用いて通信させ、
    データ信号と参照信号とで異なる前記通信パラメータセットを用いて生成された前記データ信号及び前記参照信号の受信処理を行う処理部、
    として機能させるためのプログラムを記録した記録媒体。
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