JP2018186359A - 流体推進装置 - Google Patents

流体推進装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2018186359A
JP2018186359A JP2017085966A JP2017085966A JP2018186359A JP 2018186359 A JP2018186359 A JP 2018186359A JP 2017085966 A JP2017085966 A JP 2017085966A JP 2017085966 A JP2017085966 A JP 2017085966A JP 2018186359 A JP2018186359 A JP 2018186359A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light emitting
information
fluid propulsion
light
propulsion device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017085966A
Other languages
English (en)
Inventor
翼 中村
Tasuku Nakamura
翼 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2017085966A priority Critical patent/JP2018186359A/ja
Publication of JP2018186359A publication Critical patent/JP2018186359A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Communication System (AREA)

Abstract

【課題】少ない構成で電力消費を抑制しながら、流体推進装置をもつ機器と受信者間での情報通信する方法を提供すること。【解決手段】回転軸に旋回羽根を備え、前記旋回羽根または前記回転軸に1つ以上の発光素子を備え、推力変動に伴い変動する前記回転軸の回転速度を監視しながら、前記発光素子の発光強度変化の時間周期を制御することで、受信側の受光面に所望の残光像を形成するような流体推進装置を構成した。【選択図】 図1

Description

本件は主にプロペラなどの流体推進機構を持つ移動装置における通信方法に関し、特に無人航空機(ドローン)に関するものである。
プロペラをもつ航空機として、有人としては軽飛行機やヘリコプター、無人としては近年実用が進んでいるドローンなどがよく知られている。これらの航空機類は独立した自由航行、複雑な飛行経路、長距離の飛行、を実現するため、その大多数は地上とは切り離されて航行している。そのため燃料や電力が頻繁に供給できない状況であり、陸から隔離された環境下で長時間利用されることを想定しないといけない。情報通信については無線接続で行えるが、通信に必要な電力、その他搭載される電子機器の電力、飛行の為の動力は航空機自身で賄わなければならない。機体重量を抑えながら電源を確保するため、全体で必要最小構成かつ低消費電力であることを求められる分野である。
また、自動航行するような航空機の場合、頻繁に外部との通信が発生する使用法が多い。もし外部との通信方法が1系統だけの場合、何らかの原因で回線が断線した際に、外界と孤立してしまうリスクが伴うため、複数の通信系統を備えることが望ましい。航空機以外では、船舶も同様に陸地と切り離され航行する装置であり、航空機同様の電力課題、通信課題を抱えている。
出来るだけ電力消費を抑える方法として、動力であるプロペラの回転数を読み取るために、プロペラの回転による発電でプロペラに搭載したLEDを発光させ、回転速度を読み取るような機構が開示されている(特許文献1)。このような方法であれば、回転数を読むための特別な電子回路を用意する必要がなく、電力消費の低減といった効果もある。
特開2013−100014号公報
航空機の類では特に小型ドローンにおいて、電力事情が厳しい現状がある。推力を得る為のプロペラ、姿勢制御や情報取得の為のカメラやセンサー、演算装置、無線通信機器など、各デバイスに必要な電力はほぼすべて自身に搭載されたバッテリーで賄わなければならない。全体構成が多いほど重量が増し、プロペラ駆動に要する電力は増加してしまうため、装置構成は最小限でなければならない。
また、デバイスの累計電力消費が大きいほど、プロペラ駆動に割り当てる電力が相対的に減ってしまうので、これも飛行距離が短くなってしまう原因となる。そのため機体は最小構成でありながら、全体で電力消費が抑えられるような装置構成が求められていた。
また、空中を飛行するドローンが増えた場合、密集空間においては各ドローン同士が送受信する通信電波信号(例として、無線LANなどは2.4GHz帯を利用している)が増量し、通信が混線してしまう可能性が危惧される。無線通信の混線が起こると、通信速度が低下したり、通信が遮蔽される心配がある。あるいは飛行中のドローンを攻撃するため、故意に強力な電波を放出し無線通信を妨害する装置が登場する可能性もある。
上記の例のように電波による通信が上手くいかない場合、通信が遅延したり、無駄にバッテリーを消費する懸念がある。こういったリスクの観点から、通常の無線信号とは別に通信手段を設ける方法が求められていた。また、ドローンと地上の利用者間の通信のほかに、ドローン同士で通信する方法も考えられる。しかし通常の無線LANを利用した通信の場合、お互いの機体認識は電子空間内のアドレスであって、実空間上の位置関係は、通常把握できない。
特許文献1に記載の方法では、発信できる情報がプロペラの回転速度に限られる上、情報読み取るのは流体推進装置自身であるため、そもそも離れた個体間で任意の情報の通信を可能にするものではない。
以上のように、少ない構成で電力消費を抑制しながら、流体推進装置をもつ機器と受信者間での情報通信することが課題であった。
回転軸に旋回羽根を備え、前記旋回羽根または前記回転軸に1つ以上の発光素子を備え、推力変動に伴い変動する前記回転軸の回転速度を監視しながら、前記発光素子の発光強度変化の時間周期を制御することで、受信側の受光面に所望の受光像を形成する。
本発明によれば、少ない構成で電力消費を抑制しながら、流体推進装置をもつ機器と受信者間で情報通信が可能になる。
本発明の基本形を示す模式図 流体推進装置の回転に同期した発光素子の点滅を示す模式図 外周フレームに開口スリットを設けた場合の本発明を示す模式図 発光素子を旋回羽根上面に設置した場合の模式図
以下に本発明の好ましい実施形態を添付の図面に基づいて説明する。本発明は、例えばドローンに搭載されるプロペラのような流体推進装置に関する。ここでの流体推進装置とは、媒体である流体を旋回羽根で送り出すことで自身が推力を得る為の装置のことを指す。媒体となる流体は気体でも液体でもよい。もし媒体が固体粒子であっても、旋回羽根によってこの粒子群を連続的にはじき出し、相対的な運動量授受で推力を得るような機構であれば、この粒子群も流体として考えられるものとする。なお回転機構を備える類似した装置で、例えば扇風機、風車、車輪などがあるが、流体を送り出して推力を得ることが主機能ではないので、こういった装置は本件の示す流体推進装置に含まれない。
本発明の基本形を、図1を用いて解説する。図1(a)は本発明の流体推進装置の全体像を上面から見た図である。以降は代表例としてこの流体推進装置を無人航空機用のプロペラとして話を進める。さらにプロペラの回転面は地表に対して略水平になっていると仮定する。回転軸101に旋回羽根102が接続されている。図1(b)は旋回羽根102を側面方向から見た図である。この例では旋回羽根102の側面には発光素子としてLED201を1つ設置している。
発光素子の設置場所は、プロペラ部のどこかに設置されていればよいが、少なくとも送信側から離れているところから受信して発光素子が検出できる領域が良い。そのためプロペラの表面に露出していることが望ましい。ただしプロペラの材質に透明体が含まれる場合は、外部から発光素子が確認される領域で、プロペラ構造の内部に内蔵されていてもよい。
発光素子の個数は、複数であってもよい。後の実施例でも示すが、LEDを複数並べ、別々の強度で発光させた方が、一度に多量の情報が送れるため、個数多い方が有利である。ただし、LED201の個数を増やし過ぎると消費電力が上がってしまうため、一つのプロペラに対し、1本の旋回羽根102の長さにおさまる程度の数量が望ましい。線状の1列配置であっても、後述の発光条件によっては回転時に面の座標として機能させることができる。
情報の表示方法は、旋回羽根102の回転とLED201の発光強度または発光波長変化の同期によって実現する。情報表示の例を、図2を用いて解説する。旋回羽根102は、その瞬間に機体が必要とする推力によって回転速度が変化するが、この回転状態を監視しながら、常に同じ回転位置において所望の発光強度になるように発光強度の時間変化をコントロールする。ここでの発光強度の時間変化が送信する情報に相当する。時間に対し発光強度が滑らかな変化であればアナログの、矩形波のような変化であればデジタルの信号を送ることもできる。
図2(a)は旋回羽根102の側面にLED201が設置されており、LED201の発光強度が回転ごとに変化している様子を示している。受信側が側面からこのプロペラを見た場合、あるルールの下ではプロペラの1周目には“暗”として“0”を、2周目には“明”として“1”の信号を得られるようになる。図2(b)にはプロペラが1周する間にLED201の明暗が高速に変化している例を示している。この場合、受信側が連続した撮像を行うなどして、発光点の強度と座標を分解することで、長い数列を受け取ることができる。応用としては、発光強度のうち中間の明るさを利用して信号を多値化してもよい。
重要なのは、推力によって旋回羽根102の回転速度が刻々と変化しても、その回転状況を監視しながら、相手が受け取る信号が安定するようにLED201の発光タイミングを変化させることである。例えば受信側から見て同一座標で点滅させたいときは、所望の回転角区間で必要な発光(信号の発信)を行うことができれば、回転速度に関係なく同じ位置で光っているように見える(信号の受信)。逆に発光点位置をある時間周期で回転させたければ、同じ時間周期で発光回転角をずらしていけばよい。
回転状態の監視も、発光強度の時間コントロールへのフィードバックについても方法は問わない。回転角をモニターして同期を取る方法だけでなく、回転速度をモニターして時間周期のパラメータで発光を制御する方法でもよい。このようにして、プロペラの推力に関係なく、所望の情報送信が可能となる。流体推進機としての主機能に対し、少ない装置構成および電力で情報送信の機能を付加できることが本発明の最大の特徴である。
図2のようにLED201を旋回羽根102の側面に設置した場合、受信側は旋回羽根102の回転ごとにLED201の発光変化を受け取る。これは一種の1次元データと考えることができる。さらにLED201を旋回羽根102の表面に設置した場合、旋回羽根102の回転軌跡面状に2次元(またはそれ以上)の図形を描くことができるため、搭載したLED201の個数以上の発光ドットパターンを描くことが可能となる。この際受信側は、たとえば送信側のプロペラ面の見えやすい上方(プロペラ面の表面が見える方位)から受信するなどして、受光像を得る。
発光素子の発光条件は、受信側が検知でき、充分に時間分解できれば任意である。受信側がデジタルカメラの場合、露光時間中は送信側LED201の発光の軌跡(これを残光と表現する)を記録することになるので、情報送信側は受信側の露光時間の設定を考慮しながら、発光の強度変化を調整することが好ましい。
例えば、プロペラの回転速度が遅くなるほど、同一露光時間での受光量が増え、見かけの輝度が大きくなってしまうので、もし中間輝度の情報があるならば、プロペラの回転速度を監視しながら、発光強度も補正する必要がある。受信側の露光時間の把握方法としては、例えば事前に受信側の露光時間(動画であればフレームレート)の情報を受け取っておくか、送信側から指定することで所望の残光像をより正確に送信することができる。逆にこの特性を利用して、この露光時間の情報を暗号鍵とすることで、他の受信者には読みとれない発光パターンを生成することも可能である。
発光素子の発光波長は、受信側が検知できれば方法は問わない。送信情報が1次元以上の図形である場合は、受信側が空間解像できる程度の指向性と、収差補正ができる波長帯であることが望ましい。受信側の受信機が一般的なデジタルカメラであれば、可視光から近赤外の帯域がもっとも望ましい。受信側の受信機が可視光外に検知帯域をもっていれば、本書類の「発光」を「電磁波の放射」と読み換えて考えてもよい。用途によって適正な発光波長は異なり、例えば人間の目視による通信確認が望まれる場合は可視光、そうでない場合は赤外光を利用するなど様々な手法が考えられる。
情報受信側の最低限の条件は、送信側の発光が検知できる機能が何かしら備わっていればよい。基本的には送信側の発光条件と情報表示ルールに見合った受信機が備わっていることが最も望ましい。具体的な受信機として、たとえば一般的なデジタルカメラを利用することがコストの観点から好ましい。例えば受信側がドローンなどの無人航空機の場合、デジタルカメラがあらかじめ備わっていることが多い為、これを代用できる。つまり既存機能を利用した通信が可能であることから、本手法は受信側においても電力消費や機体重量を抑えられるという利点がある。
一度に受け取れる情報は、送信側の発光パターンの空間解像度だけでなく、受信側の空間分解能も条件を満たしている必要がある。例えば受信側のカメラの分解能が充分でないと、送信側がいくら発光点(正確には残光点)をたくさん並べても、ドットパターンを正しく解像しきれないことが考えられる。またカメラの分解能が充分であっても、受信側が送信側から離れ過ぎると、パターンを充分に解像できない。情報送信側と受信側は、送信側の表示解像度と受信機の空間解像度を鑑みながら、適正な位置関係(距離と角度)をとる必要がある。
情報受信側の位置は、基本的には送信側の発光が検知できる位置ならばどこでもよいが、上記の観点から、適正位置については送信側の送信状況、送信方法によって異なる。受信距離については、1次元以上の残光像を送る場合、受信側は送信側が作る残光像のドットパターン間隔が自身の受信機の空間解像度以内になるまで自身の空間座標および受信機の方位を調整する必要がある。逆に、送信側が受信側の距離や方位、受信機の性能を情報として受け取っておき、送信時の受信側の空間分解能に合わせた解像度になるように残光像を調整してもよい。
受信方位については、送信側のLED201の発光強度のピークがある方位付近にいることが、SN比向上の観点からもっとも望ましい。図1図2のようにLED201がプロペラの側面に設置されている場合は、受信側は送信側の側方から受信することが好ましい。この場合は送信側と同程度の高度から受信できる。またLED201がプロペラの表面や裏面に設置されており、二次元像を表示している場合は、受信側は送信側の上方(プロペラ面の表面が見える方位)、あるいは下方(プロペラ面の裏面が見える方位)から受信することで必要な信号を得る。解読に必要な信号(充分な残光像)が得られれば多少角度をもって受信していても構わない。
このように情報受信側が正しく情報を得るには空間的な位置関係も重要であることが分かる。受信側は送信側の位置を受信像からある程度判別することができるため、一般的な無線通信にはない、空間的な相対情報も同時に得ていることになる。この情報を利用すればお互いの機体衝突を避ける航行方法にも利用できる。
また、情報を受信できる距離と方位がある空間領域に制限できることから、無線通信のようにどの方位からも情報を傍受されうるというリスクを低減できるという利点もある。
その他バリエーションとして、同機能を備えるプロペラの個数は複数であってもよい。一般的なプロペラタイプのドローンは、1機当たり4台以上のプロペラを搭載していることが多い。これらの複数プロペラに同様の機能を持たせることで発光時の総面積(受信側からみれば、受光面における残光像の総面積)を増やすことができる。
また、発光素子は常に発光している必要はなく、受信者がいない(もしくは情報を受け取る必要がない)と判断される場合は、省電力の観点から、発光素子の電力はOFFにしておくことが望ましい。逆にいえば、受信者が付近にいること(もしくは情報通信すべきタイミング)を検知してから発光を開始すれば充分である。受信者の検知方法(もしくは情報通信開始のトリガー)はなんでもよく、送信側がカメラで検出してもよいし、受信側が送信開始指示を出してもよい。
[実施例1]
実施例1の形態を図1図2を用いて解説する。構成は先述の図1の解説通り、旋回羽根102の側面に1つのLED201を設置したものを利用した。情報の表示方法は図2に示すように、LED201を明・暗(ON/OFF)を切り替える手法を用いた。受信側はデジタルカメラを用いて、15fpsの動画で取り込むこととした。つまり、この受信側の画像取り込み時間周期が、ビット情報の受信クロックに相当する。送信側はこの受信クロック1/15[秒]周期でLED201の明暗を切り替えることでビット情報の送信を行った。このように取得した連続の画像から、明暗を判断しビット情報に変換することで情報の受信を実現できた。以上のような簡易な方法で、低消費電力の情報通信が実現された。
[実施例2]
実施例2を図3を用いて解説する。図3(a)はプロペラの上面図で、(b)は同側面図である。基本的な構成は実施例1と同様であるが、新たにプロペラを囲むように外周フレーム103を設けた。さらに外周フレーム103の側面にはLED201が側方から見えるような開口スリット104を複数設けた。受信側はカメラの特性上、露光時間は光を取り込み続ける為、発光点の残光が回転の軌跡によって必要以上に伸びてしまうことから、スリット壁面によって残光筋を制限するようにした。
実施例1の構成のままプロペラの回転中にLED201の発光強度を高速に切り換える場合(受信クロック時間<プロペラ1周時間)、隣接する残光筋が重なり、情報を正しく復元できないことがある。この際の無駄な残光筋が通信ノイズに相当する。そこで実施例2のようにスリット壁面で残光筋をプロペラ回転方向にカットすることで、受信側が理想的な1次元情報(破線状のビットパターン)を得られるようにした。
上記のような構成にすることにより、情報通信時のSN比が向上し、単位時間当たりにより多くの情報を送信できるようになった。
[実施例3]
実施例3の基本的な構成は実施例1と同様である。思想は実施例2と同様であるが、図3のように外周フレーム103は設けず、発光時の方法に工夫を入れた。先述したとおり、カメラの露光中は、発光点の残光が筋として伸びてしまう問題がある。そこで発光(ON)を表示する際の回転区間を制限することとした。たとえば、送信側の表示ビット列間隔が、回転角換算でπ/24[rad]のときには、発光(ON)時の発光区間をさらに短い±π/96[rad]に制限した。こうすることで、外周フレーム103を設けなくとも、受信側は回転方向に分断されたドットパターンを観測することができた。
上記のような構成にすることにより、情報通信時のSN比が向上し、単位時間当たりにより多くの情報を送信できるようになった。
[実施例4]
実施例4を図4を用いて解説する。図4(a)はプロペラの上面図である。実施例1と比較して、LED201をプロペラの旋回羽根102の上面に、複数設置してあることが異なる。今回LED201は複数個並んでいるので、個別のLED素子の代表をLED201xとして図示した。そして、いずれのLED201の設置範囲も以下の範囲とした。
a/2 + σ ≦ r ≦ R - a/2 ・・・(1)
式(1)に記載のパラメータ類は、全て回転軸101を原点軸Oとした極座標系(正確には円柱座標系)における動径方向の座標または長さを示している。rは複数LED201のうち、任意のLED201の設置座標(図ではLED201xを代表例として挙げ、その座標rとrxとして図示)を、aは同じLED201自身の長さを、Rは1本の旋回羽根102の最大長を、σは受信側の得る画像の最小分解能を示している。ここではLED201自体の容積も旋回羽根102の全長に含むものとする。
また、σは受信側のカメラの分解能、画角、送信側と受信側の相対方位、相対座標を全て加味した上で、プロペラ上の実座標に変換した際の最終的な最小分解能とする。式(1)の示すように、少なくとも受信側の画像分解能以上、原点O(回転軸101の軸中心)から離れた位置にLED201(単体)を設置することで初めてプロペラの回転を利用した2次元のドットパターンが得られるようになる。
また図4(a)の例ではLED201を複数、旋回羽根102の外周方向に1列に配置した。その際の個々のLED201の設置間隔は以下のように設定した。
σ ≦ |ri − rj| ≦ R − a ・・・(2)
式(2)も式(1)と同様、極座標表記で表される動径方向の座標範囲を示しており、文字の意味も共通である。新たな変数として、riとrjはそれぞれi番目、j番目のLED201の座標を示している。rの添え字iとjは任意のLED番号を示しており、式(2)の意味するところは、受信側の最小分解能以上、LED間隔を空けることを意味している。
設置するLED201の全てを2次元ドットパターンとして利用したい場合は、式(2)の範囲を以下の通りとする。
σ ≦ |ri − rj| ≦ R − a − σ ・・・(2a)
さらに各々のLED201は個別に発光強度を変えられるようにした。これらの構成を用い、プロペラの回転に合わせて、各LED201の強弱を変化させることで、残光像として面方向の発光点情報を得られるようにした。図4(b)は受信側がプロペラの上方からこの残光像を撮像した場合の模式図を示しており、プロペラの回転面内で2次元のドットパターンが得られるようになった。
以上のような方法で、2次元像として送信側のデータを受信することができた。このように送信するデータは2次元のドットデータであるが、必要なLEDは1次元分で済んでいることから、残光像と同じ面積のLEDディスプレイを装着するよりも、低コストかつ低消費電力であることがわかる。
応用として、外周のLEDほど発光強度変化の時間周期を小さくすることで、面内でドットの密度を上げることができる。その際に得られる残光像のイメージは図4(c)のようになる。比較として図4(b)は各LEDの発光強度変化の時間周期が同じ場合であるので、外周部ほどドットの密度が小さく、空間に余力があることが分かる。このように各LEDの発光制御の工夫次第で同時に送信する情報量を大きくすることもできる。以上の方法によって、低消費電力で2次元データの送受信を実現した。
[実施例5]
実施例5の基本的な構成は実施例1と同じである。実施例5では情報発信側の発光方法に工夫を入れた。
まず、発光(ON)を表示する際の回転区間を、LED201が受信側の方位を向いている角度から±π/24[rad]間に制限した。さらに受信側の撮影間隔を15fps(つまり受信クロックが1/15[秒])と認識したうえで、発光点滅時間間隔(つまり送信クロック)を1/15[秒]と調整した。この際、プロペラの回転速度が毎秒30回転であったときに、ひとつの「1」の信号を送る場合1/15[秒]の間に上記の角度領域を2回通ることになるので、実際は2度点滅(ON/OFF)するように見える。しかし受信側にとってこの残光像は単位画像あたり1点灯に相当する。つまり観測する際の条件で受ける情報が異なることが分かる。このような手法で受信側の条件だけに合わせた特殊な通信が実現できる。
このように、正しい信号の通信の為には送信側も受信側も、送信条件と受信条件(ここでは送信クロックと受信クロック)の両方を知っておくことが大切であり、情報通信に必要な共通ルールとなる。事前にルールを共有していなければ通信を実現できないことから、この共通ルールを暗号鍵として運用できる。
応用としては、例えば残光像を明暗の2値からグラデーションのように多値化してもよい。送信クロックがプロペラの回転数より充分遅い場合、与えたい所望の残光像のある1点の座標に対しては複数回LEDが通過するので、発光の機会が複数回ある。つまり1点の輝度値を表現するのに、複数回の回転の間に発光の強弱を重ねることができ、そのパターンは無数にある。送信クロックを知らないものから見ると、意味のない点滅になることから、複雑な暗号を形成していることと等価になる。
また、受信側の受信クロック(動画ならばフレームレート)と送信クロックの組み合わせを通信中に変更することも暗号通信として効果的である。上記の方法によって暗号通信が実現できた。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
たとえばプロペラの形や羽根の本数は任意であるし、向きも問わない。有人航空機用でも船舶用であってもよい。表示する像はビットパターンでもよいし、人間が見てわかる映像であってもよい。表示するデータは任意であり、たとえば個体番号や符号化した画像データでもよい。地上にいる人間や、有人飛行機に対するメッセージ(注意喚起など)を表示してもよい。
101 回転軸
102 旋回羽根
103 外周フレーム
104 開口スリット
201 発光素子(LED)
201x 複数発光素子(LED)のうちの代表素子

Claims (13)

  1. 回転軸に旋回羽根を備え、前記旋回羽根または前記回転軸に1つ以上の発光素子を備え、推力変動に伴い変動する前記回転軸の回転速度を監視しながら、前記発光素子の発光強度変化の時間周期を制御することで、受信側の受光面に所定の受光像を形成する流体推進装置。
  2. 前記発光素子は、前記流体推進装置から離れた受信側からみて、発光が検知できる領域に設置されていることを特徴とする請求項1に記載の流体推進装置。
  3. 前記発光素子の発光波長は少なくとも非可視光を含んでいることを特徴とする請求項1または2に記載の流体推進装置。
  4. 前記発光素子のうち少なくとも1つは前記旋回羽根に設置されており、下記条件を満足することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の流体推進装置。
    a/2 + σ ≦ r ≦ R - a/2 ・・・(1)
    r :発光素子の設置座標(回転軸基準の極座標方位)[mm]
    a :発光素子の長さ(回転軸基準の極座標方位)[mm]
    R :旋回羽根の最大長(回転軸基準の極座標方位)[mm]
    σ :受光側が得る画像の最小分解能[mm]
    ただし発光素子の容積も旋回羽根の全長に含むものとする。
  5. 前記発光素子は前記旋回羽根に複数設置されており、下記条件を満足することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の流体推進装置。
    σ ≦ |ri − rj| ≦ R - a ・・・(2)
    σ :受光側が得る画像の最小分解能[mm]
    a :発光素子の長さ(回転軸基準の極座標方位)[mm]
    R :旋回羽根の最大長(回転軸基準の極座標方位)[mm]
    ri、rj:i番目、j番目の発光素子座標(回転軸基準の極座標方位)[mm]
    ただしi,jは任意のLED番号とする。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の流体推進装置を用いて情報を伝達する通信方法。
  7. 前記流体推進装置は、受信側の存在を確認する信号を受け取ってから前記発光素子の発信を開始することを特徴とする請求項6に記載の通信方法。
  8. 前記流体推進装置を備える送信側は、受信側の距離情報を取得し、前記距離情報に合わせて発光条件を調整することを特徴とする請求項6または7に記載の通信方法。
  9. 情報受信側は、取得した前記流体推進装置の像から送信側の相対距離または相対方位を算出し、前記相対距離または前記相対方位の情報を送信側へ通信することを特徴とした請求項6乃至8のいずれか1項に記載の通信方法。
  10. 情報受信側または情報送信側は、受信側が取得した前記流体推進装置の像から算出された相対距離の情報と受信側の撮像条件と比較しながら相対位置または相対方位を変更することを特徴とする請求項6乃至9のいずれか1項に記載の通信方法。
  11. 前記流体推進装置を備える送信側は、受信側の位置または方位に関する情報を検知し、受信側の受信条件を推定し、同推定に合わせて前記発光素子の発光条件を調整することを特徴とする請求項6乃至10のいずれか1項に記載の通信方法。
  12. 前記流体推進装置を備える送信側は、受信側から受信条件に関する情報を受け取り、同受信条件に合わせて前記発光素子の発光条件を調整することを特徴とする請求項6乃至11のいずれか1項に記載の通信方法。
  13. 前記流体推進装置を備える送信側が、受信側に対し受信側が設定すべき受信条件に関する情報を送信してから通信を開始することを特徴とする請求項6乃至12のいずれか1項に記載の通信方法。
JP2017085966A 2017-04-25 2017-04-25 流体推進装置 Pending JP2018186359A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017085966A JP2018186359A (ja) 2017-04-25 2017-04-25 流体推進装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017085966A JP2018186359A (ja) 2017-04-25 2017-04-25 流体推進装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018186359A true JP2018186359A (ja) 2018-11-22

Family

ID=64355176

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017085966A Pending JP2018186359A (ja) 2017-04-25 2017-04-25 流体推進装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018186359A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113277068A (zh) * 2020-02-19 2021-08-20 拉季埃-菲雅克有限责任公司 基于叶尖轨迹的健康状况监测
RU2773543C1 (ru) * 2021-12-20 2022-06-06 Наталия Михайловна Кулаева Воздушный винт

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113277068A (zh) * 2020-02-19 2021-08-20 拉季埃-菲雅克有限责任公司 基于叶尖轨迹的健康状况监测
RU2773543C1 (ru) * 2021-12-20 2022-06-06 Наталия Михайловна Кулаева Воздушный винт

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11934207B2 (en) Autonomous tracking based on radius
CN104718509B (zh) 遥控方法和系统
US10109224B1 (en) Methods and devices for using aerial vehicles to create graphic displays and reconfigurable 3D structures
US9650134B2 (en) Unmanned aerial rescue system
US8258998B2 (en) Device, system and method of protecting aircrafts against incoming threats
US10935991B2 (en) System and method to reflect radar using aircraft
US20110291918A1 (en) Enhancing Vision Using An Array Of Sensor Modules
JP2016203978A (ja) 無人機を没入状態で操縦するためのシステム
CN107515391A (zh) 全频段无人机信号精确识别、侧向与定位系统和方法
US20120212712A1 (en) Method for displaying images and/or other information on aircraft blades
CN107071364B (zh) 一种基于多摄像头跟踪定位的反无人机装置及方法
CN107560503B (zh) 一种基于卫星导航欺骗信号的无人机诱捕方法
US10418698B2 (en) Omnidirectional antenna using rotation body
CN109983708B (zh) 用于跳频集选择的方法和系统
JP2003511707A (ja) レーダーシステム及びレーダー法
CN207399224U (zh) 全频段民用无人机飞控信号精确干扰反制系统
EP4066080A1 (en) Method for controlling a formation of a collaborating swarm of unmanned mobile units
WO2019181908A1 (ja) 飛行体及び飛行体の制御方法
JP2018186359A (ja) 流体推進装置
CN108622392A (zh) 一种定位巡航监控设备
EP4016875A1 (en) Light communication between aircraft
CN207457494U (zh) 低慢小目标监测用雷达系统及反无人机枪
CN116088367A (zh) 一种无人舰艇航行控制系统、方法、计算机设备及介质
Dinesh et al. Study on person following drone with lan establishment
US20200320961A1 (en) Dynamic illumination system for airborne vehicles

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20191125