JP2018179898A - 検査装置、および放射線検出器 - Google Patents

検査装置、および放射線検出器 Download PDF

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靖史 吉田
Yasushi Yoshida
靖史 吉田
會田 博之
Hiroyuki Aida
博之 會田
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Abstract

【課題】積分アンプの特性の良否を容易に判定することができる検査装置、および放射線検出器を提供することである。【解決手段】実施形態に係る検査装置は、放射線を電気的な情報に変換する複数の検出部と、前記複数の検出部に電気的に接続された積分アンプと、を備えた放射線検出器を検査する検査装置である。前記検査装置は、暗画像における周波数と輝度との関係から前記積分アンプの周波数特性を求め、前記求められた積分アンプの周波数特性に基づいて前記積分アンプの良否を判定する。【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、検査装置、および放射線検出器に関する。
放射線検出器の一例にX線検出器がある。X線検出器には、例えば、複数の制御ライン、複数のデータライン、対応する制御ラインと対応するデータラインとに電気的に接続された複数の光電変換部、および、複数の光電変換部の上に設けられX線を蛍光に変換するシンチレータなどが設けられている。また、X線検出器には、データラインと電気的に接続された積分アンプが設けられている。積分アンプは、データラインに流れる電流(光電変換部からの画像データ信号)を積分し、その積分値に対応した電圧を出力する。
ここで、積分アンプの特性にはばらつきがある。例えば、積分アンプには時間(周波数)に依存した応答の揺らぎ(変動)がある。応答の揺らぎは、得られたX線画像に帯状の輝度むら(積分アンプの特性に起因するノイズ)として現れる場合がある。帯状の輝度むらは、一様に分布しているランダムノイズとは異なり明確に視認される。
一般的に、ノイズの除去は、オフセット補正により行われるが、積分アンプの特性に起因するノイズは、オフセット補正により除去することが難しい。
また、近年においては、被ばく線量を抑制した結果、X線検出器に入射するX線光子数が非常に少なくなっている。そのため、1つの光電変換部から出力される電荷量は1pc(ピコクーロン)以下となる。このような微小電荷量においては、積分アンプの特性に起因するノイズが顕著に現れるおそれがある。
また、このような微小電荷量に対応する積分アンプの特性を汎用の測定器で判定するのは困難である。
そこで、積分アンプの特性の良否を容易に判定することができる技術の開発が望まれていた。
特開2013−90921号公報
本発明が解決しようとする課題は、積分アンプの特性の良否を容易に判定することができる検査装置、および放射線検出器を提供することである。
実施形態に係る検査装置は、放射線を電気的な情報に変換する複数の検出部と、前記複数の検出部に電気的に接続された積分アンプと、を備えた放射線検出器を検査する検査装置である。
前記検査装置は、暗画像における周波数と輝度との関係から前記積分アンプの周波数特性を求め、前記求められた積分アンプの周波数特性に基づいて前記積分アンプの良否を判定する。
X線検出器1および検査装置100を例示するための模式斜視図である。 X線検出器1のブロック図である。 アレイ基板2の回路図である。 オフセット補正後のX線画像に生じた帯状の輝度むらを例示するための写真である。 積分アンプ32a毎の周波数特性を例示するためのグラフ図である。
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について例示をする。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
本実施の形態に係る放射線検出器は、X線のほかにもγ線などの各種放射線に適用させることができる。ここでは、一例として、放射線の中の代表的なものとしてX線に係る場合を例にとり説明をする。したがって、以下の実施形態の「X線」を「他の放射線」に置き換えることにより、他の放射線にも適用させることができる。
また、以下に例示をするX線検出器1は、放射線画像であるX線画像を検出するX線平面センサである。X線平面センサには、大きく分けて直接変換方式と間接変換方式がある。
直接変換方式は、入射X線により光導電膜内部に発生した光導電電荷(電荷)を高電界により電荷蓄積用の蓄積キャパシタに直接導く方式である。
間接変換方式は、X線をシンチレータにより蛍光(可視光)に変換し、蛍光をフォトダイオードなどの光電変換素子により電荷に変換し、電荷を蓄積キャパシタに導く方式である。
以下においては、一例として、間接変換方式のX線検出器1を例示するが、本発明は直接変換方式のX線検出器にも適用することができる。
すなわち、X線検出器は、X線を電気的な情報に変換する検出部を有するものであれば良い。検出部は、例えば、X線を直接的またはシンチレータと協働して検出するものとすることができる。
また、X線検出器1は、例えば、一般医療用途などに用いることができるが、用途に限定はない。
図1は、X線検出器1および検査装置100を例示するための模式斜視図である。
なお、図1においては、バイアスライン2c3などを省いて描いている。
図2は、X線検出器1のブロック図である。
図3は、アレイ基板2の回路図である。
図1〜図3に示すように、X線検出器1には、アレイ基板2、信号処理部3、画像処理部4、およびシンチレータ5が設けられている。
アレイ基板2は、シンチレータ5によりX線から変換された蛍光(可視光)を電気信号に変換する。
アレイ基板2は、基板2a、光電変換部2b、制御ライン(又はゲートライン)2c1、データライン(又はシグナルライン)2c2、およびバイアスライン2c3を有する。
なお、光電変換部2b、制御ライン2c1、データライン2c2、およびバイアスライン2c3の数などは例示をしたものに限定されるわけではない。
基板2aは、板状を呈し、無アルカリガラスなどの透光性材料から形成されている。
光電変換部2bは、基板2aの一方の表面に複数設けられている。
光電変換部2bは、矩形状を呈し、平面視において制御ライン2c1とデータライン2c2とにより画された領域に設けられている。複数の光電変換部2bは、マトリクス状に並べられている。
なお、1つの光電変換部2bは、1つの画素(pixel)に対応する。
複数の光電変換部2bのそれぞれには、光電変換素子2b1と、スイッチング素子である薄膜トランジスタ(TFT;Thin Film Transistor)2b2が設けられている。
また、図3に示すように、光電変換素子2b1において変換した電荷が供給される蓄積キャパシタ2b3を設けることができる。蓄積キャパシタ2b3は、例えば、矩形平板状を呈し、薄膜トランジスタ2b2の下に設けることができる。ただし、光電変換素子2b1の容量によっては、光電変換素子2b1が蓄積キャパシタ2b3を兼ねることができる。
なお、以下においては、一例として、蓄積キャパシタ2b3が設けられる場合を例示する。
光電変換素子2b1は、例えば、フォトダイオードなどとすることができる。
薄膜トランジスタ2b2は、蓄積キャパシタ2b3への電荷の蓄積および放出のスイッチングを行う。薄膜トランジスタ2b2は、アモルファスシリコン(a−Si)やポリシリコン(P−Si)などの半導体材料を含むものとすることができる。薄膜トランジスタ2b2は、ゲート電極2b2a、ソース電極2b2b及びドレイン電極2b2cを有している。薄膜トランジスタ2b2のゲート電極2b2aは、対応する制御ライン2c1と電気的に接続される。薄膜トランジスタ2b2のソース電極2b2bは、対応するデータライン2c2と電気的に接続される。薄膜トランジスタ2b2のドレイン電極2b2cは、対応する光電変換素子2b1と蓄積キャパシタ2b3とに電気的に接続される。また、光電変換素子2b1のアノード側と蓄積キャパシタ2b3は、対応するバイアスライン2c3と電気的に接続される。
制御ライン2c1は、所定の間隔をあけて互いに平行に複数設けられている。制御ライン2c1は、例えば、行方向に延びている。
1つの制御ライン2c1は、基板2aの周縁近傍に設けられた複数の配線パッド2d1のうちの1つと電気的に接続されている。1つの配線パッド2d1には、フレキシブルプリント基板2e1に設けられた複数の配線のうちの1つが電気的に接続されている。フレキシブルプリント基板2e1に設けられた複数の配線の他端は、信号処理部3に設けられた制御回路31とそれぞれ電気的に接続されている。
データライン2c2は、所定の間隔をあけて互いに平行に複数設けられている。データライン2c2は、例えば、行方向に直交する列方向に延びている。
1つのデータライン2c2は、基板2aの周縁近傍に設けられた複数の配線パッド2d2のうちの1つと電気的に接続されている。1つの配線パッド2d2には、フレキシブルプリント基板2e2に設けられた複数の配線のうちの1つが電気的に接続されている。フレキシブルプリント基板2e2に設けられた複数の配線の他端は、信号処理部3に設けられた信号検出回路32とそれぞれ電気的に接続されている。
図3に示すように、バイアスライン2c3は、データライン2c2とデータライン2c2との間に、データライン2c2と平行に設けられている。
バイアスライン2c3には、図示しないバイアス電源が電気的に接続されている。図示しないバイアス電源は、例えば、信号処理部3などに設けることができる。
なお、バイアスライン2c3は、必ずしも必要ではなく、必要に応じて設けるようにすればよい。バイアスライン2c3が設けられない場合には、光電変換素子2b1のアノード側と蓄積キャパシタ2b3は、バイアスライン2c3に代えてグランドに電気的に接続される。
制御ライン2c1、データライン2c2、およびバイアスライン2c3は、例えば、アルミニウムやクロムなどの低抵抗金属を用いて形成することができる。
保護層2fは、光電変換部2b、制御ライン2c1、データライン2c2、およびバイアスライン2c3を覆っている。
保護層2fは、例えば、酸化物絶縁材料、窒化物絶縁材料、酸窒化物絶縁材料、および樹脂材料の少なくとも1種を含む。
信号処理部3は、アレイ基板2の、シンチレータ5側とは反対側に設けられている。
信号処理部3には、制御回路31と、信号検出回路32とが設けられている。
制御回路31は、薄膜トランジスタ2b2のオン状態とオフ状態を切り替える。
図2に示すように、制御回路31は、複数のゲートドライバ31aと行選択回路31bとを有する。
行選択回路31bには、画像処理部4などから制御信号S1が入力される。行選択回路31bは、X線画像の走査方向に従って、対応するゲートドライバ31aに制御信号S1を入力する。
ゲートドライバ31aは、対応する制御ライン2c1に制御信号S1を入力する。
例えば、制御回路31は、フレキシブルプリント基板2e1と制御ライン2c1とを介して、制御信号S1を各制御ライン2c1毎に順次入力する。制御ライン2c1に入力された制御信号S1により薄膜トランジスタ2b2がオン状態となり、光電変換部2b(蓄積キャパシタ2b3)からの電荷(画像データ信号S2)が受信できるようになる。
信号検出回路32は、複数の積分アンプ32a、複数の選択回路32b、および複数のADコンバータ32cを有する。
1つの積分アンプ32aは、1つのデータライン2c2と電気的に接続することができる。なお、図示しない選択回路を介して、1つの積分アンプ32aに所定の数のデータライン2c2を電気的に接続することもできる。所定の数の積分アンプ32aに対して、1つの選択回路32bが設けられている。1つのADコンバータ32cは、1つの選択回路32bと電気的に接続されている。
積分アンプ32aは、光電変換部2bからの画像データ信号S2を順次受信する。そして、積分アンプ32aは、一定時間内に流れる電流を積分し、その積分値に対応した電圧を選択回路32bへ出力する。この様にすれば、所定の時間内にデータライン2c2を流れる電流の値(電荷量)を電圧値に変換することが可能となる。すなわち、積分アンプ32aは、シンチレータ5において発生した蛍光の強弱分布に対応した画像データ情報を、電位情報へと変換する。
選択回路32bは、読み出しを行うデータライン2c2を選択し、電位情報へと変換された画像データ信号S2を順次読み出す。
ADコンバータ32cは、読み出された画像データ信号S2をデジタル信号に順次変換する。デジタル信号に変換された画像データ信号S2は、画像処理部4に入力される。
画像処理部4は、配線4aを介して、信号処理部3と電気的に接続されている。なお、画像処理部4は、信号処理部3と一体化されていてもよい。画像処理部4は、読み出された画像データ信号S2に基づいて、X線画像を構成する。
シンチレータ5は、複数の光電変換素子2b1の上に設けられ、入射するX線を可視光すなわち蛍光に変換する。シンチレータ5は、基板2a上の複数の光電変換部2bが設けられた領域(有効画素領域)を覆うように設けられている。
シンチレータ5は、例えば、ヨウ化セシウム(CsI):タリウム(Tl)、あるいはヨウ化ナトリウム(NaI):タリウム(Tl)などを用いて形成することができる。この場合、真空蒸着法などを用いて、シンチレータ5を形成すれば、複数の柱状結晶の集合体からなるシンチレータ5が形成される。
また、シンチレータ5は、例えば、酸硫化ガドリニウム(GdS)などを用いて形成することもできる。この場合、複数の光電変換部2bごとに四角柱状のシンチレータ5が設けられるように、マトリクス状の溝部を形成することができる。溝部には、大気(空気)、あるいは酸化防止用の窒素ガスなどの不活性ガスが満たされるようにすることができる。また、溝部が真空状態となるようにしてもよい。
その他、蛍光の利用効率を高めて感度特性を改善するために、シンチレータ5の表面側(X線の入射面側)を覆うように図示しない反射層を設けることができる。
また、空気中に含まれる水蒸気により、シンチレータ5の特性と図示しない反射層の特性が劣化するのを抑制するために、シンチレータ5と図示しない反射層を覆う図示しない防湿体を設けることができる。
検査装置100は、暗画像における周波数fと輝度との関係から積分アンプ32aの周波数特性を求め、求められた積分アンプ32aの周波数特性に基づいて積分アンプ32aの特性の良否を判定する。
図1に示すように、検査装置100は、配線100aを介して画像処理部4と電気的に接続されている。なお、検査装置100は、無線通信により画像処理部4と電気的に接続されるようにしてもよい。
ここで、前述した積分アンプ32aの特性にはばらつきがある。例えば、積分アンプ32aには時間(周波数)に依存した応答の揺らぎ(変動)がある。応答の揺らぎが画像読みだし時間よりも短い周期の周波数を有する場合には、応答の揺らぎは、得られたX線画像に帯状の輝度むら(積分アンプ32aの特性に起因するノイズ)として現れる。帯状の輝度むらは、一様に分布しているランダムノイズとは異なり明確に視認されるものとなる。
一般的に、ノイズの除去は、オフセット補正により行われる。オフセット補正においては、X線を入射させない状態で撮影された暗画像が用いられる。ところが、積分アンプ32aの特性に起因するノイズには時間依存性があるので、暗画像の撮影のたびに輝度むらの状態が変化してしまう。そのため、積分アンプ32aの特性に起因するノイズは、オフセット補正により除去することが難しい。
また、被ばく線量は必要最低限に抑えることが望ましい。そのため、近年においては、X線検出器に入射するX線光子数は非常に少なくなる傾向にあり、1つの光電変換部2bから出力される電荷量は極めて小さくなっている。例えば、1つの光電変換部2bから出力される電荷量は1pc(ピコクーロン)以下となっている。このような微小電荷量においては、積分アンプ32aの特性に起因するノイズが顕著に現れるおそれがある。
また、このような微小電荷量に対応する積分アンプ32aの特性を汎用の測定器で判定するのは困難である。
図4は、オフセット補正後のX線画像に生じた帯状の輝度むらを例示するための写真である。
単なる暗画像には、積分アンプ32aの特性に起因するノイズの他にも、他のノイズが含まれている。そのため、単なる暗画像では、積分アンプ32aの特性に起因するノイズを視認することが難しい。
この場合、オフセット補正を行えば他のノイズを除去することができるので、オフセット補正後のX線画像によれば積分アンプ32aの特性に起因するノイズを視認することができる。
オフセット補正後のX線画像は、以下の様にして作成することができる。
まず、暗画像を複数取得する。
次に、複数の暗画像におけるそれぞれの画素値を平均して、平均画像を作成する。
次に、任意の暗画像の画素値と、平均画像の画素値との差を求めて、オフセット補正後のX線画像を作成する。
図4から分かるように、帯状の輝度むらは、積分アンプ32a(データライン2c2)が並ぶ方向に並んで現れる。この場合、応答の揺らぎが大きくなるほど暗画像における輝度は高く(明るく)なる。
また、前述したように、図示しない選択回路を介して、1つの積分アンプ32aに所定の数のデータライン2c2を電気的に接続する場合がある。この様な場合には、帯状の輝度むらの幅寸法が長くなるので、帯状の輝度むらがさらに目立つことになる。なお、図4は、1つの積分アンプ32aに所定の数のデータライン2c2を電気的に接続した場合である。
図5は、積分アンプ32a毎の周波数特性を例示するためのグラフ図である。
すなわち、図5は、積分アンプ32aの周波数fに依存した応答の揺らぎを例示するためのグラフ図である。
なお、図5は、対数グラフである。
また、縦軸の単位は、「lsb」であり、lsb(least significant bit)は輝度の最小単位である。
図5から分かるように、積分アンプ32aには周波数fに依存した応答の揺らぎがある。また、応答の揺らぎは、積分アンプ32a毎にばらついていることも分かる。
この場合、応答の揺らぎが大きくなるほど暗画像における輝度は高くなる。
また、周波数特性の集団から解離した周波数特性を有する積分アンプ32aを特性の悪い積分アンプ32aとすることができる。例えば、図5においては、No.5の積分アンプ32aの周波数特性が、他の積分アンプ32aの周波数特性から解離しているので、No.5の積分アンプ32aの特性が悪いとすることができる。
また、周波数fが低くなるほど輝度が高くなり、応答の揺らぎは周波数fが低くなるほど大きくなることが分かる。そして、特性が悪い積分アンプ32aは、周波数fが低くなるほど応答の揺らぎが顕著に大きくなる。そのため、積分アンプ32aの周波数特性における低周波数成分を用いれば良否の判定が容易となることも分かる。
以上に説明したように、暗画像における周波数fと輝度との関係を分析すれば、積分アンプ32aの特性の良否を容易に判定することができる。
なお、特性が悪いと判定された積分アンプ32aは交換され、再度、暗画像を撮影し、暗画像における周波数fと輝度との関係が所定の範囲内に収まるかを確認することになる。
この場合、閾値を定めて積分アンプ32aの特性の良否を判定すれば、良否の判定がさらに容易となる。
本発明者らの得た知見によれば、積分アンプ32aの特性に起因するノイズ(帯状の輝度むら)は、積分アンプ32aの周波数特性における低周波数成分の影響を大きく受ける。本発明者らは検討の結果、10Hz以下の周波数fにおいて、暗画像における周波数fと輝度との関係を求めれば、積分アンプ32aの特性の良否を判定するのが容易となるとの知見を得た。
また、図5から分かるように、4Hz以下の周波数fにおいて、暗画像における周波数fと輝度との関係を求めれば、積分アンプ32aの特性の良否を判定するのがさらに容易となる。
また、本発明者らの得た知見によれば、積分アンプ32aの周波数特性における10Hz以下の周波数成分は、1/fに比例する。そのため、図5から分かるように、特性が比較的良好な積分アンプ32aは、周波数fと輝度との関係が1/fに近くなる。
一方、特性が悪い積分アンプ32aは、周波数fと輝度との関係が1/fに近くなる。
そのため、閾値として1/fを用いて積分アンプ32aの良否を判定することができる。すなわち、周波数fと輝度との関係が1/fに近い積分アンプ32aは、特性が良いとすることができる。
また、閾値として1/fを用いて積分アンプ32aの良否を判定することができる。すなわち、周波数fと輝度との関係が1/fに近い積分アンプ32aは、特性が悪いとすることができる。
また、閾値として1/fと1/fを用いて積分アンプ32aの良否を判定することができる。すなわち、周波数fと輝度との関係が1/fよりも1/fに近くなれば、特性が悪い積分アンプ32aとすることができる。
また、図5から分かるように、このことは、4Hz以下の周波数fにおいて顕著なものとなる。
そのため、4Hz以下の周波数fにおいて、1/fおよび1/fの少なくともいずれかにより積分アンプ32aの特性の良否を判定すれば、より正確な判定を行うことができる。
次に、検査装置100の作用について説明する。
ここで、図4に例示をした暗画像を用いても積分アンプ32aの特性の良否を判定することができる。ただし、前述したように、積分アンプ32aの特性に起因するノイズには時間依存性があるので、暗画像毎に帯状の輝度むらの状態が変化するおそれがある。そのため、複数の暗画像を取得し、同じ位置にある画素の輝度を平均することが好ましい。以下においては、同じ位置にある画素の輝度を平均し、平均された輝度を用いて周波数fと輝度との関係を求める場合を例示する。
まず、検査対象となる積分アンプ32aが設けられたX線検出器1において、X線を入射させない状態でX線画像を複数取得する。すなわち、暗画像を複数取得する。
取得した複数の暗画像を用いて同じ位置にある画素の輝度を平均し、平均された輝度を有する画素からなる平均化画像を作成する。
次に、平均化画像を用いて、取得した複数の暗画像をオフセット補正し、複数のオフセット補正後画像を作成する。
次に、複数のオフセット補正後画像から、同じ積分アンプ32aに対応する複数の画素を選択する。1つの積分アンプ32aに所定の数のデータライン2c2が電気的に接続されている場合には、データライン2c2が延びる方向(列方向)に並ぶ画素の輝度は平均する。制御ライン2c1が延びる方向(行方向)に並ぶ画素の輝度はフーリエ変換する。以上のことを全ての積分アンプ32aに対して行う。
フーリエ変換を行うことで、積分アンプ32a毎の周波数スペクトルを取得することができる。
また、以上のことを全てのオフセット補正後画像に対して行い、全てのオフセット補正後画像における各積分アンプ32a毎の周波数スペクトルを取得する。取得された複数の周波数スペクトルを各積分アンプ32a毎に平均する。
ここで、X線画像は、X線検出器1において有限時間のスキャンを行うことで作成される。そのため、得られたX線画像の上下方向がスキャン方向に相当することになる。スペクトル解析で得られた周波数(Hz)は実時間ではないため、スキャン時間(秒)で割る(規格化する)ことで、実時間の周波数に変換することができる。
つまり、平均された周波数スペクトルを読み込み時間で割る(規格化する)ことで、積分アンプ32a毎の周波数特性を得ることができる。得られた周波数特性は、例えば、図5に例示をしたもののようになる。
次に、得られた周波数特性を用いて、積分アンプ32aの特性の良否を判定する。
この場合、周波数特性の集団から解離した周波数特性を有する積分アンプ32aを特性の悪い積分アンプ32aとすることができる。
前述したように、10Hz以下の周波数fにおいて、積分アンプ32aの特性の良否を判定すれば、良否の判定が容易となる。また、4Hz以下の周波数fにおいて、積分アンプ32aの特性の良否を判定すれば、良否の判定がさらに容易となる。
また、前述した閾値(1/f、1/f)を用いれば、より正確な良否の判定を行うことができる。
特性が悪いと判定された積分アンプ32aは交換され、再度、良否の判定が行われることになる。
以上のようにすれば、積分アンプ32aの特性の良否を容易に判定することができる。
ここで、検査装置100は、X線検出器1とは別に設けることもできるし、X線検出器1に組み込むこともできる。
検査装置100がX線検出器1とは別に設けられる場合としては、例えば、検査装置100がX線検出器1の出荷前検査などに用いられる場合を例示することができる。
検査装置100をX線検出器1の出荷前検査などに用いれば、帯状の輝度むらの発生が抑制されたX線検出器1を提供することができる。
検査装置100がX線検出器1に組み込まれていれば、積分アンプ32aの故障の判定などの自己診断を行うことが可能となる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
1 X線検出器、2 アレイ基板、2a 基板、2b 光電変換部、2b1 光電変換素子、2c1 制御ライン、2c2 データライン、3 信号処理部、4 画像処理部、5 シンチレータ、31 制御回路、32 信号検出回路、32a 積分アンプ、100 検査装置

Claims (7)

  1. 放射線を電気的な情報に変換する複数の検出部と、
    前記複数の検出部に電気的に接続された積分アンプと、
    を備えた放射線検出器を検査する検査装置であって、
    前記検査装置は、暗画像における周波数と輝度との関係から前記積分アンプの周波数特性を求め、前記求められた積分アンプの周波数特性に基づいて前記積分アンプの良否を判定する検査装置。
  2. 前記検査装置は、10Hz以下の周波数において、前記周波数と輝度との関係を求める請求項1記載の検査装置。
  3. 前記検査装置は、4Hz以下の周波数において、前記周波数と輝度との関係を求める請求項1または2に記載の検査装置。
  4. 前記周波数をf(Hz)とした場合に、
    前記検査装置は、1/fを用いて前記積分アンプの良否を判定する請求項1〜3のいずれか1つに記載の検査装置。
  5. 前記周波数をf(Hz)とした場合に、
    前記検査装置は、1/fを用いて前記積分アンプの良否を判定する請求項1〜4のいずれか1つに記載の検査装置。
  6. 前記検査装置は、複数の暗画像を取得し、同じ位置にある画素の輝度を平均し、前記平均された輝度を用いて前記周波数と輝度との関係を求める請求項1〜5のいずれか1つに記載の検査装置。
  7. 放射線を電気的な情報に変換する複数の検出部と、
    前記複数の検出部に電気的に接続された積分アンプと、
    請求項1〜6のいずれか1つに記載の検査装置と、
    を備えた放射線検出器。
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