JP2018179567A - Sensor output processor and method for processing sensor output - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、センサ出力処理装置およびセンサ出力処理方法に関する。 The present invention relates to a sensor output processing device and a sensor output processing method.
従来、赤外線検出器における積分時間を温度に応じて変化させることによって赤外線検出器のドリフトを調整する赤外線測定装置が知られている(例えば、特許文献1)。
[特許文献]
[特許文献1] 国際公開第2009/089897号
Conventionally, an infrared measuring device is known which adjusts the drift of the infrared detector by changing the integration time in the infrared detector according to the temperature (for example, Patent Document 1).
[Patent Document]
[Patent Document 1] International Publication No. 2009/089897
センサの出力を処理するセンサ出力処理装置においては、消費電流を削減することが望ましい。 In a sensor output processing apparatus that processes sensor output, it is desirable to reduce current consumption.
本発明の第1の態様においては、センサの出力を処理するセンサ出力処理装置であって、センサからの信号を積分する積分部と、センサのインピーダンスに関する情報を取得して、センサのインピーダンスが高いほど積分部による単位時間あたりの積分時間を短くするように制御する積分時間制御部と、を備えるセンサ出力処理装置を提供する。 In a first aspect of the present invention, a sensor output processing apparatus for processing an output of a sensor, the integration unit integrating a signal from the sensor, and information on the impedance of the sensor is acquired, and the impedance of the sensor is high. And an integration time control unit that performs control so as to shorten an integration time per unit time by the integration unit.
本発明の第2の態様においては、センサの出力を処理するセンサ出力処理方法であって、
センサからの信号を積分する段階と、センサのインピーダンスに関する情報を取得して、センサのインピーダンスが高いほど、積分する段階における単位時間あたりの積分時間を短くするように制御する段階と、を備えるセンサ出力処理方法を提供する。
In a second aspect of the present invention, there is provided a sensor output processing method for processing an output of a sensor, comprising:
A sensor comprising: integrating a signal from the sensor; and acquiring information on the impedance of the sensor and controlling the integration time per unit time to be shorter as the sensor impedance is higher. Provide an output processing method.
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。 Note that the above summary of the invention does not enumerate all the necessary features of the present invention. In addition, a subcombination of these feature groups can also be an invention.
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。 Hereinafter, the present invention will be described through the embodiments of the invention, but the following embodiments do not limit the invention according to the claims. Moreover, not all combinations of features described in the embodiments are essential to the solution of the invention.
図1は、本発明の第1実施形態における赤外線検出装置10の概要を示す。本発明は、赤外線センサ以外のセンサに対するセンサ処理装置にも適用できる。特に、センサの種類によらず、トランスインピーダンスアンプに接続されるセンサに対するセンサ出力処理装置に適用される。トランスインピーダンスアンプに接続されるセンサにおいては、センサのインピーダンスが高いほど、ノイズが小さくなる。以下の説明では、赤外線検出装置10に本発明を適用した場合を例にとって説明する。
FIG. 1 shows an outline of an
赤外線検出装置10は、赤外線を検出する。赤外線検出装置10は、人体から出る赤外線を検出して、検出領域内に人体が存在するか否かを判定するための人感センサであってよい。赤外線検出装置10は、赤外線センサ20および処理装置100を備える。赤外線センサ20は、赤外線を検出するセンサである。赤外線センサ20は、センサのインピーダンスによってノイズが変動するタイプのセンサの一例である。処理装置100は、センサの出力を処理するセンサ出力処理装置である。本例では、処理装置100は、赤外線センサ20の出力を処理する。処理装置100は、1つの半導体チップ上に形成された集積回路であってよい。
The
赤外線センサ20と処理装置100とは、一つのパッケージに内蔵されてよい。本例の赤外線検出装置10は、表面実装型のパッケージの形態を採用しており、複数の外部端子12aから12fを有する。但し、赤外線検出装置10の構成は、この場合に限られない。赤外線センサ20と、処理装置100とは、それぞれ別のパッケージに内蔵されてもよい。
The
図2は、赤外線検出装置10の構成の一例を示す。赤外線センサ20はセンサ素子22を備える。センサ素子22はフォトダイオードまたはフォトトランジスタであってよい。本例では、センサ素子22は、フォトダイオードである。センサ素子22は、InSb等の化合物半導体で形成されてよい。赤外線センサ20は、赤外線の強度に応じた信号を生成する。具体的には、センサ素子22は、赤外線の強度に応じて光電流Iを生成する。センサ素子22の等価回路は、定電流源と抵抗とが並列に接続された回路として表されてよい。赤外線センサ20は、背景の温度と対象物の温度の差に起因して電流を流すように構成されてよい。
FIG. 2 shows an example of the configuration of the
本例の処理装置100は、積分部110、サンプルホールド部120、ADC部130、論理演算部140、積分時間制御部160、閾値制御部170、およびインピーダンス測定部190を備える。また、処理装置100は、比較部180を備えていてもよい。但し、処理装置100が比較部180を備えておらず、図2に示されるとおり、比較部180が処理装置100の外部に設けられていてもよい。また、処理装置100自体が、赤外線センサ20を備えてよい。
The
積分部110は、光電流Iを電圧に変換する電流電圧変換回路を有してよい。積分部110は、センサからの信号を積分する。本例では、積分部110は、赤外線センサ20から出力される信号である光電流Iを積分する。積分部110は、データ更新期間内において、積分と積分値のリセットを複数回にわたって繰り返してよい。サンプルホールド部120は、積分部110によって得られた積分信号をサンプルホールドする。但し、サンプルホールド部120は、必須の構成要素ではなく、省略されてもよい。
The
ADC部130は、アナログ信号をデジタル信号に変換するアナログデジタル変換器である。ADC部130は、サンプルホールド部120によってサンプルホールドされた積分信号をデジタル信号に変換してよい。サンプルホールド部120が省略される場合には、ADC部130は、積分部110によって得られた積分信号をアナログデジタル変換する。
The
ADC部130は、インクリメンタルΔΣ型ADコンバータであってよい。ΔΣ型ADコンバータは、アナログ信号を本来のサンプリング周波数より高い周波数で標本化する。ΔΣ型ADコンバータは、標本化された信号と、ADコンバータの出力信号をデジタルアナログ信号に変換した信号との間で差分をとり、差分を積分して、比較器により比較する。ADコンバータの出力信号は、デジタルフィルタにより処理される。
The
但し、ADC部130は、インクリメンタルΔΣ型ADコンバータに限られない。ADC部130は、逐次比較レジスタ(Successive Approximation Register)を備えるSAR型(逐次比較型)ADコンバータであってよい。あるいは、ADC部130は、フラッシュ型ADコンバータであってよい。論理演算部140は、信号処理論理回路であってよい。例えば、論理演算部140は上記のデジタルフィルタを含む。論理演算部140は、複数回にわたって取得された積分値をデジタル化したデータを用いて積分値の平均を算出する機能を有してよい。
However, the
インピーダンス測定部190は、センサのインピーダンスに関する情報を測定する。本例のインピーダンス測定部190は、赤外線センサ20のインピーダンスに関する情報を測定する。インピーダンス測定部190は、インピーダンス自体を測定する構成であってよく、インピーダンスに関する情報として他の物理量を測定する構成であってもよい。インピーダンスに関する情報の測定には、電気抵抗の測定または電気抵抗に関する情報の測定が含まれる。
The
本例では、処理装置100がインピーダンス測定部190を内蔵している。但し、インピーダンス測定部190は、処理装置100の外部に設けられてもよい。この場合には、処理装置100は、外部のインピーダンス測定部190から、赤外線センサ20のインピーダンスに関する情報を取得する。
In the present example, the
積分時間制御部160は、赤外線センサ20のインピーダンスに関する情報を取得する。積分時間制御部160は、取得されたインピーダンスに関する情報に基づいて積分部110における積分時間を制御する。積分時間は、積分部110が積分処理を実行している動作時間であってよい。積分時間制御部160は、インピーダンス測定部190から赤外線センサ20のインピーダンスに関する情報を取得してよい。
The integration
積分時間制御部160は、赤外線センサのインピーダンスが高いほど積分部110による単位時間あたりの積分時間を短くするように制御する。本例では、赤外線センサ20における赤外線センサ素子22のインピーダンスが高いほど積分部110による単位時間あたりの積分時間を短くするように制御する。積分部110が単位時間あたり複数回にわたって信号の積分と積分値のリセットを繰り返す場合には、単位時間あたりの積分時間は、複数回の積分の区間を合計した時間を意味してよい。積分時間制御部160は、制御論理回路またはマイクロコンピュータ等により実現されてよい。
The integration
比較部180は、対象信号と閾値とを比較する。対象信号は、積分部110からの出力から得られる信号である。本例では、対象信号は、積分部110から出力される積分信号がサンプルホールド部120およびADC部130を経て変換されたデジタル信号である。また、積分部110が、予め定められたデータ更新期間内において、複数回にわたって、赤外線の強度に応じた信号に対する積分と積分値のリセットを繰り返す場合には、対象信号は、複数回の積分信号をデジタル化した信号の平均であってもよい。但し、対象信号は、これらの場合に限られない。対象信号は、積分部110による出力である積分信号から得られる信号であればよい。比較部180は、対象信号が閾値以上の場合に、検出領域内に人体が存在すると判定してよい。
The
閾値制御部170は、閾値となる電圧を生成して比較部180に入力する。閾値制御部170は、一定の電圧を比較部180の入力端に入力する回路であってよい。閾値制御部170は、閾値を補正する機能を有していてもよい。閾値は、検出領域内に人体が存在するか否かを判定するための人感閾値であってよい。
The
図3は、第1実施形態における処理装置100の構成の一例を示す。本例では、インピーダンス測定部190は、定電流源192、第1切り替えスイッチ195、第2切り替えスイッチ196、およびADC部130を備えている。定電流源192は、赤外線センサ20に定電流を流す。第1切り替えスイッチ195は、赤外線センサ20に定電流が流れている状態において赤外線センサ20の一端193と他端194とをADC部130に電気的に接続する。
FIG. 3 shows an example of the configuration of the
ADC部130は、赤外線センサ20に定電流が流れている状態において赤外線センサ20の両端の電圧を、赤外線センサ20のインピーダンスに関する情報として測定する電圧測定部として機能する。第2切り替えスイッチ196は、ADC部130が赤外線センサ20の両端の電圧を測定するときに、ADC部130を電気的に切り離す。ADC部130は、積分部110を含む測定経路から赤外線センサ20が電気的に切り離された状態で、赤外線センサ20の両端の電圧が測定する。これにより、積分部110を含む測定経路の入力インピーダンスの影響等を受けずに、赤外線センサ20の両端の電圧を正確に測定することができる。
The
本例の処理装置100は、積分部110から出力される積分信号あるいは積分信号をサンプルホールドした信号をアナログデジタル変換するためのADC部130を電圧測定部として兼用する。したがって、処理装置100は、別途の電圧測定部を有する場合と比べて、処理装置100の省スペース化および省コスト化が図られる。但し、本例と異なり、処理装置100は、別途の電圧測定部を有してよい。
The
図4は、積分部110およびサンプルホールド部120の構成の一例を示す。本例の積分部110は、オペアンプ112、コンデンサ113、コンデンサ114、および入力端子115を備える。オペアンプ112の入力端と出力端の間にはコンデンサ113およびコンデンサ114が電気的に接続されてよい。オペアンプ112の入力端には、赤外線センサ20のセンサ素子22の両端が電気的に接続されてよい。センサ素子22の両端とオペアンプ112の入力端には、さらに抵抗が接続されてもよい。本例のオペアンプ112およびコンデンサ113、114は、トランスインピーダンスアンプとして機能する。
FIG. 4 shows an example of the configuration of the
オペアンプ112の入力端と出力端の間には、コンデンサ113(あるいはコンデンサ114)に並列して、積分のリセット用のスイッチが設けられてよい。積分のリセット用のスイッチは、積分時間制御部160の指令を受けると閉状態となり積分値をリセットする。具体的には、リセット用のスイッチは、コンデンサ113、114に蓄積された電荷を放電する。
Between the input end and the output end of the
本例のサンプルホールド部120は、オペアンプ122、コンデンサ123、124、第1スイッチ125、接地用コンデンサ126、および第2スイッチ127を備える。オペアンプ122の入力端と出力端の間には、コンデンサ123およびコンデンサ124が電気的に接続されてよい。本例では、オペアンプ122の入力端には、第1スイッチ125および第2スイッチ127が直列に接続されている。第1スイッチ125と第2スイッチ127との接続点は、接地用コンデンサ126を介して接地されてよい。
The sample-and-
サンプリング動作のときには、第1スイッチ125が閉状態となり、コンデンサ123、124に充電がされる。ホールド動作のときには、第1スイッチ125が開状態となる。これにより積分部110の積分信号の変動によらず、充電された電圧が維持される。ADC部130は、サンプルホールド部120によってサンプルホールドされた積分信号をデジタル信号に変換してよい。以上のように説明した積分部110およびサンプルホールド部120の構成は一例であって、他の構成が採用されもよい。
In the sampling operation, the
図5は、積分部110の出力電圧波形の一例を示す。縦軸は、電圧Vを示し、横軸は時間を示す。電圧が積分値に対応する。図5に示されるように、本例の処理装置100は、チョッパ動作を実行している。但し、処理装置100は、チョッパ動作を実行するものに限られない。積分部110は、積分時間制御部160からの指令による制御を受けて、積分区間での積分と、積分値のリセットとを複数回にわたって繰り返す。
FIG. 5 shows an example of an output voltage waveform of the
積分区間では、積分信号31が時間の一次関数として変化する。そしてリセット動作によって電圧がリセットされる。積分信号31の頂点の電圧値32は、サンプルホールド部120によってサンプルホールドされてよい。サンプルホールド部120およびADC部130は、積分部110の出力である積分信号31が頂点付近にある時間において動作してよい。
In the integration interval, the
以上のように構成される本例のセンサ出力処理装置100は取得された赤外線センサ20のインピーダンスに関する情報に基づいて積分部110における積分時間を制御する。図6は、インピーダンスに基づく積分時間の制御の一例を示す。積分部110が積分動作を実行しているときには、ADC部130は、停止(パワーオフ)してよい。一方、ADC部130が積分信号31をAD変換するときには、積分部110はリセット中である。
The sensor
図6に示される例ではデータ更新期間が100m秒である。1回あたりの積分動作およびAD変換の動作の時間は、1m秒以下の時間に定められてよい。本例では、データ更新期間において、積分部110は、積分と積分値のリセットとを定められた回数にわたって繰り返す。積分時間制御部160は、赤外線センサ20のインピーダンスが高いほど、データ更新期間あたりの積分と積分値のリセットとを繰り返す回数が少なくなるように制御する。一回あたりの積分区間は同じ時間であるので、繰返し回数が少なくなると、単位時間(たとえばデータ更新期間)あたりの複数回の積分の区間を合計した積分時間が短くなる。
In the example shown in FIG. 6, the data update period is 100 ms. The time of the integration operation per operation and the operation of AD conversion may be set to a time of 1 ms or less. In the present example, in the data update period, the
図6に示される例では、赤外線センサ20のインピーダンスが第1インピーダンスの場合と第1インピーダンスより高い第2インピーダンスの場合とが示されている。赤外線センサ20のインピーダンスが第1インピーダンスの場合には、積分と積分値のリセットとの繰返し回数がN回である。第2インピーダンスは、第1インピーダンスの2倍以上であってよく、好ましくは、3倍以上であってよい。積分時間制御部160は、赤外線センサ20のインピーダンスが高くなるにつれて、繰返し回数を少なくする。この結果、赤外線センサ20のインピーダンスが高くなるにつれて、積分部110が動作を休止する時間を長くすることができる。したがって、積分時間制御部160は、積分部110における消費電流を軽減することができる。
In the example shown in FIG. 6, the case where the impedance of the
図6では、データ更新期間の最後の期間において、休止時間をまとめて表示している。但し、積分時間制御部160による制御は、この場合に限られず、積分と積分値のリセットを繰り返す各回において休止時間を設けてもよい。
In FIG. 6, the pause time is collectively displayed in the last period of the data update period. However, the control by the integration
図7は、インピーダンスに基づく積分時間の制御の他例を示す。本例では、積分時間制御部160は、赤外線センサ20のインピーダンスが高いほど、一回あたりの積分区間の時間が短くなるように制御する。データ更新期間あたりの積分と積分の値のリセットとを繰り返す回数は変化しない。但し、積分区間の時間が短くなるので、積分信号31の頂点の電圧値32が小さくなる。したがって、比較部180において用いられる閾値を、積分区間の時間の短縮に連動して小さくする必要がある。積分区間の時間と閾値との関係は、ルックアップテーブルまたは換算式として記憶部に予め記憶してよい。閾値制御部170はルックアップテーブル等を参照して、積分区間の時間の短縮に連動して閾値が小さくなるように閾値を決定してよい。あるいは、積分区間の時間の短縮に連動して閾値が小さくなるように閾値を決定する代わりに、最終出力ゲインが一定になるように論理演算部140において、積分区間の時間の短縮に連動して信号を増幅してもよい。
FIG. 7 shows another example of control of integration time based on impedance. In this example, the integration
図7に示される制御によっても、インピーダンスが高くなるにつれて単位時間(たとえばデータ更新期間)あたりの複数回の積分の区間を合計した積分時間を短縮することができる。積分時間が短縮されると、積分部110が動作を休止する時間を長くすることができる。したがって、積分部110における消費電流を軽減することができる。
Also by the control shown in FIG. 7, as the impedance increases, it is possible to shorten the integration time obtained by summing up a plurality of integration intervals per unit time (for example, data update period). When the integration time is shortened, the time during which the
図8は、積分時間、ノイズ、および消費電流の関係を示す。図8の横軸は、単位時間あたりの複数回の積分の区間を合計した積分時間を示す。本例におけるノイズは、周波数依存のないノイズである。ノイズは、サーマルノイズ(熱雑音)等であってよい。ノイズは、積分時間の正の平方根に反比例する。消費電流は、積分時間に比例する。積分時間が長くなるにしたがって、ノイズが小さくなる一方、消費電流は大きくなる。積分時間が短くなるにしたがって、ノイズは大きくなる一方、消費電流は小さくなる。したがって、消費電流とノイズとはトレードオフの関係になる。 FIG. 8 shows the relationship between integration time, noise, and current consumption. The horizontal axis in FIG. 8 indicates an integration time obtained by summing the intervals of a plurality of integrations per unit time. The noise in this example is noise that is not dependent on frequency. The noise may be thermal noise or the like. The noise is inversely proportional to the positive square root of integration time. The current consumption is proportional to the integration time. As the integration time increases, the noise decreases and the current consumption increases. As the integration time decreases, the noise increases while the current consumption decreases. Therefore, there is a trade-off between current consumption and noise.
赤外線センサ20の出力信号がノイズに埋もれると、赤外線検出装置10は、検出領域内における人体を検出することができない。すなわち、信号雑音比(S/N比:信号(S)/ノイズ(N))が小さくなると、赤外線検出装置10は、検出領域内における人体を検出することができない。したがって、処理装置100は、ノイズを、赤外線センサ20の出力と区別可能なレベルに抑える必要がある。具体的には、本例の処理装置100は、積分時間を長くしてノイズを小さくする。
If the output signal of the
図9は、赤外線センサ20のインピーダンスと赤外線センサ出力換算ノイズとの関係を示す。赤外線センサ出力換算ノイズは、赤外線センサ20に起因するセンサインピーダンスノイズNR、積分部110が有する電流電圧変換回路のアンプノイズNAMP、およびその他のノイズに大別される。但し、その他のノイズは無視し得る。センサインピーダンスノイズNRは、以下の式で与えられる。kはボルツマン定数、Tは絶対温度、Rは赤外線センサ20のインピーダンスである。赤外線センサ20のインピーダンスは、赤外線センサ20の抵抗であってよい。
アンプノイズNAMPは、以下の式であたえられる。NAは、電流電圧変換回路のアンプの入力電圧換算ノイズである。
したがって、赤外線検出装置10の赤外線センサ出力換算ノイズNは、以下の式で与えられる。
以上の式に示されるとおり、ノイズNは、赤外線センサ20のインピーダンスが高いほど、小さくなる。赤外線センサ20のインピーダンスが高い場合には、ノイズが小さくなるため、ノイズ仕様Nspecを満たすために必要最低限の積分回数numは少なくてすむ。
As shown in the above equation, the noise N decreases as the impedance of the
許容されるノイズ仕様をNspecとし、予め定められた積分区間(積分時間)を1回実行した場合のノイズNをN1とすると、フリッカノイズが無視できる場合またはチョッパ動作等により、フリッカノイズの周波数依存性を無視できる場合、ノイズ仕様Nspecを満たすために必要最低限の積分回数numは、以下の式で与えられる。ノイズ仕様Nspecは、検知領域内に人体を検知したときの信号よりノイズが小さくなるように決定してよい。ノイズN1は、上述したノイズNに対応する。したがって、赤外線センサ20のインピーダンスが高いほど、ノイズN1が小さくなる。
Assuming that Nspec is an allowable noise specification, and N1 is N1 when a predetermined integration interval (integral time) is executed once, flicker noise frequency dependency due to flicker noise being negligible or chopper operation or the like. When the property can be ignored, the minimum number of integrations num necessary to satisfy the noise specification Nspec is given by the following expression. The noise specification Nspec may be determined so that noise is smaller than a signal when a human body is detected in the detection area. The noise N1 corresponds to the noise N described above. Therefore, the higher the impedance of the
上述したとおり、赤外線センサ20のインピーダンスが高くなるにしたがって、ノイズN1が小さくなるため、積分時間を減らしても、ノイズの仕様を満たすことができる。数4において、ノイズN1が小さくなるにつれて、ノイズ仕様Nspecを満たすために必要最低限の積分回数num、すなわち、データ更新期間あたりの積分と積分値のリセットとの繰返し回数を少なくすることができる。したがって、積分時間制御部160は、赤外線センサ20のインピーダンスが高いほど、積分部110による単位時間(たとえばデータ更新期間)あたりの複数回の積分の区間を合計した積分時間を短くするように制御する。図8において説明したとおり、積分時間が短くなるにつれて、積分部110の消費電流を小さくすることができる。
As described above, since the noise N1 decreases as the impedance of the
図10は、第1実施形態の処理装置100における赤外線センサ20のインピーダンス、ノイズ、および消費電流の関係の一例を示す。赤外線センサ20のインピーダンスによらず積分時間を一定に維持する場合には、式1から式3に示したとおり、センサインピーダンスノイズNRと、電流電圧変換回路のアンプノイズNAMPとの特性に起因して、赤外線センサ20のインピーダンスが高くなるにつれてノイズが低くなる。しかしながら、本例では、赤外線センサ20のインピーダンスが高くなるにつれて、積分時間を短くする。積分時間を短くすると図8に示されるとおり、ノイズが高くなる。
FIG. 10 illustrates an example of the relationship between the impedance, the noise, and the current consumption of the
したがって、本例の処理装置100によれば、センサインピーダンスノイズNRと電流電圧変換回路のアンプノイズNAMPとの特性に起因するノイズの減少と、積分時間を短くすることによるノイズの増加とが相殺することによって、赤外線センサ20のインピーダンスが変化した場合のノイズの変化は一定範囲内に維持される。図10では、赤外線センサ20のインピーダンスが変化してもノイズが一定であるように模式的に示している。しかし、実際には、一定範囲内でノイズが増減してよい。一方、積分時間制御部160が、赤外線センサ20のインピーダンスが高くなるほど積分時間を短くするように制御するので、積分部110での消費電流が少なくなる。
Therefore, according to the
図11は、比較例における赤外線検出装置11の構成の一例を示す。赤外線検出装置11は、赤外線センサ20および処理装置200を備える。処理装置200は、赤外線センサ20の出力を処理するセンサ出力処理装置である。処理装置200は、積分部210、サンプルホールド部220、ADC部230、論理演算部240、積分時間制御部260、および閾値制御部270を備えてよい。処理装置200においては、赤外線センサ20のインピーダンスに応じて積分部210の積分時間が変化しない。この点を除いて、比較例の処理装置200は、上記の第1実施形態の処理装置100と同様である。したがって、繰り返しの説明を省略する。
FIG. 11 shows an example of the configuration of the
図12は、比較例の処理装置200における赤外線センサ20のインピーダンス、ノイズ、および消費電流の関係の一例を示す。図12の左欄に示されるとおり、赤外線センサ20のインピーダンスが大きくなるにしたがって、ノイズが低くなる。これは、図9で説明したようにセンサインピーダンスノイズNRと、電流電圧変換回路のアンプノイズNAMPとの特性に起因する。比較例において積分時間制御部260は、赤外線センサ20のインピーダンスに応じて積分時間を変化させない。比較例の処理装置200では、センサインピーダンスノイズNRと電流電圧変換回路のアンプノイズNAMPとの特性に起因するノイズの減少と、積分時間を短くすることによるノイズの増加とが相殺しない。
FIG. 12 illustrates an example of the relationship between the impedance, the noise, and the current consumption of the
比較例の処理装置200においては、例えば、赤外線センサ20のインピーダンスが赤外線センサの温度特性、製造ばらつきを踏まえた実使用上の条件で最も低い値であるXkΩの場合のノイズNを用いて、このノイズNがノイズ仕様Nspecを満たすように積分回数が決定されている。したがって、インピーダンスが低くなっても消費電流は削減されない。
In the
本発明の第1実施形態の処理装置100は、比較例の処理装置200と異なり、赤外線センサ20が検出した赤外線の強度に応じた信号を積分する積分時間を、赤外線センサ20のインピーダンスに応じて変動させる。したがって、比較例の処理装置200のように、インピーダンスが実使用上の条件で最も低い値であるXkΩにおけるノイズに基づいて積分時間を決定した上で、インピーダンスに応じて積分時間を変動させない構成に比べて、赤外線センサ20のインピーダンスが高くなるにつれて消費電流の軽減効果が得られる。
The
後述するとおり赤外線センサ20の温度が低くなると赤外線センサ20のインピーダンスは高くなる。したがって、赤外線センサ20の温度が低くなるにつれて、赤外線センサ20のインピーダンスが高くなると、消費電流が軽減される。また、赤外線センサ20の製造時のばらつきによって赤外線センサ20のインピーダンスが異なる場合も、製品毎に積分時間が変動するように制御されて、消費電流が軽減される。
As described later, when the temperature of the
本発明の第1実施形態の処理装置100は、センサインピーダンスノイズNRと電流電圧変換回路のアンプノイズNAMPとの特性に起因するノイズの減少と、積分時間を短くすることによるノイズの増加とが相殺することによって、ノイズの変化は一定範囲内に維持できるので、誤検知の頻度を増加させない。
図13は、変形例における赤外線検出装置10の一例を示す。本例のインピーダンス測定部390は、インピーダンスに関する情報として赤外線センサ20の場所における温度を測定する温度測定部を含んでよい。他の構成は、図2に示される構成と同様であるので、繰り返しの説明を省略する。
FIG. 13 shows an example of the
図14は、赤外線センサ20の場所の温度、赤外線センサ20のインピーダンス、およびノイズの関係を示す。図14の左欄は、赤外線センサ20の場所の温度が低くなるにつれて、赤外線センサ20のインピーダンスが高くなることを示している。図9において説明したとおり、赤外線センサ20のインピーダンスが高くなるにつれて、ノイズが低くなる。したがって、図14の右欄に示されるとおり、赤外線センサ20の場所の温度が低くなるにつれて、ノイズが低くなる。
FIG. 14 shows the relationship between the temperature at the location of the
赤外線センサ20のインピーダンスと赤外線センサ20の場所の温度とは、図14の左欄に示されるように一対一に対応する。したがって、本例のインピーダンス測定部390は、インピーダンスに関する情報として赤外線センサ20の場所における温度を測定する。温度測定部としても機能するインピーダンス測定部390は、例えば、測温抵抗体、サーミスタ、熱電対、またはIC温度センサである。測温抵抗体およびサーミスタは、温度に関係して変化する抵抗値を測定する。熱電対は、温度に関係して変化する熱起電力を測定する。温度測定部は、センサ素子22に隣接して配置されてよい。本例のインピーダンス測定部390は、温度に関係して変化する半導体素子の抵抗値を測定する。
The impedance of the
図15は、変形例におけるインピーダンス測定部390の構成の一例を示す。インピーダンス測定部390は、赤外線センサ20の設置場所の温度を測定する。本例では、トランジスタ素子(半導体素子)の抵抗値を測定することによって、赤外線センサ20の設置場所の温度を測定する。インピーダンス測定部390は、温度測定部として、定電流源392およびトランジスタ素子394を備える。本例では、トランジスタ素子394のエミッタ電極395は接地されてよい。トランジスタ素子394のベース電極396とコレクタ電極397は電気的に連結されている。コレクタ電極397には定電流源が接続されている。
FIG. 15 shows an example of the configuration of the
コレクタ電極397(ベース電極396の同電位)とエミッタ電極395との間の電圧が温度に応じて変化する。コレクタ電極397(ベース電極396の同電位)とエミッタ電極395との間の電圧をAD変換することで、温度を算出することができる。インピーダンス測定部390は、センサ素子22に隣接して設けられてよい。
The voltage between the collector electrode 397 (the same potential of the base electrode 396) and the
図16は、変形例の処理装置100における赤外線センサ20の温度、ノイズ、および消費電流の関係の一例を示す。本例の処理装置100によれば、センサインピーダンスノイズNRと電流電圧変換回路のアンプノイズNAMPとの特性に起因して、温度が低くなるのにしたがって生じるノイズの減少と、温度が低くなったとき(すなわち、赤外線センサ20のインピーダンスが高くなったとき)に積分時間を短くするように制御することによるノイズの増加とが相殺される。これにより、赤外線センサ20の場所の温度の変化に応じて赤外線センサ20のインピーダンスが変化することによるノイズの変化は一定範囲内に維持される。
FIG. 16 shows an example of the relationship between the temperature, noise, and current consumption of the
図16では、赤外線センサ20の場所の温度が変化してもノイズが一定であるように模式的に示しているが、実際には、一定範囲内でノイズが増減してよい。一方、積分時間制御部160が、赤外線センサ20の場所の温度が低くなって赤外線センサ20のインピーダンスが高くなると積分時間を短くするように制御する。したがって、温度が低くなったときの積分部110での消費電流が少なくなる。
Although FIG. 16 schematically shows that the noise is constant even if the temperature at the
図17は、比較例の処理装置200における赤外線センサ20の温度、ノイズ、および消費電流の関係の一例を示す。図17の左欄に示されるとおり、赤外線センサ20の温度が低くなるにしたがって、ノイズが低くなる。これは図14で説明したとおりである。比較例において積分時間制御部260は、赤外線センサ20の場所の温度に応じて赤外線センサ20のインピーダンスが変化しても積分時間を変化させない。比較例の処理装置200では、赤外線センサ20の場所の温度が低くなることに伴う、センサインピーダンスノイズNRと電流電圧変換回路のアンプノイズNAMPとの特性に起因するノイズの減少と、積分時間を短くすることによるノイズの増加とが相殺しない。
FIG. 17 illustrates an example of the relationship between the temperature, noise, and current consumption of the
比較例の処理装置200においては、例えば、赤外線センサ20の場所が特定の温度である場合におけるノイズNを用いて、このノイズNがノイズ仕様Nspecを満たすように積分回数が決定されている。したがって、温度が低くなってインピーダンスが高くなっても消費電流は削減されない。
In the
本発明の変形例の処理装置100は、比較例の処理装置200と異なり、赤外線センサ20が検出した赤外線の強度に応じた信号を積分する積分時間を、赤外線センサ20のインピーダンスに関係する赤外線センサ20の場所の温度に応じて変動させる。したがって、比較例の処理装置200のように、一定の温度におけるノイズに基づいて積分時間を決定した上で温度に応じて積分時間を変動させない構成に比べて、赤外線センサ20の場所の温度が低くなるにつれて消費電流の軽減効果が得られる。特に、赤外線検出装置10の使用される頻度が高い温度領域において、消費電流が軽減される。
Unlike the
図18は、本発明の第1実施形態の赤外線検出装置10による処理内容の一例を示す。図18は、センサの出力を処理するセンサ出力処理方法を説明する。赤外線センサ20が、赤外線を検出する。赤外線の強度に応じて光電流Iを生成する(ステップS101)。赤外線センサ20は、背景の温度と対象物の温度の差に起因して電流を流すように構成されてよい。
FIG. 18 shows an example of processing contents by the
積分時間制御部160は、積分部110における繰返し回数の初期値を取得する(ステップS102)。繰返し回数は、データ更新期間において積分と積分値のリセットとを繰り返す数である。繰返し回数の初期値は、メモリ等の記憶部に予め記憶されていてもよい。また、積分時間制御部160は、赤外線センサ20のインピーダンスについての情報に基づいて、繰返し回数の初期値について決定してもよい。
Integration
積分部110は、赤外線センサ20から出力される信号である光電流Iを積分する(ステップS103)。ステップS103は、赤外線センサ20からの信号を積分する積分段階に相当する。積分部110は、入力された光電流Iを電圧に変換して積分信号31を出力する。サンプルホールド部120は、積分信号31の頂点の電圧値32をサンプリングする(ステップS104)。ADC部130は、サンプルホールド部120によってサンプルホールドされた積分信号31をデジタル信号に変換してよい(ステップS105)。但し、ステップS104の処理は、省略されてもよい。
The integrating
積分部110は、積分時間制御部160によって決定された繰返し回数にわたって、データ更新期間において積分と積分値のリセットとを繰り返す。具体的には、積分と積分値のリセットを実行した回数が繰返し回数まで達していない場合は(ステップS106:NO)、処理がステップS103に戻る。積分部110が、積分と積分値のリセットを繰返し回数にわたって実行すると(ステップS106:YES)、論理演算部140は、繰返し回数にわたって実行した積分値の平均を算出してよい(ステップS107)。本例の処理装置100は、算出された平均を対象信号として用いる。但し、対象信号は、算出された平均に限定されない。対象信号は、積分部110による出力である積分信号31から得られる信号であってよい。
比較部180は、対象信号を閾値と比較する。対象信号が閾値以上である場合には(ステップS108:YES)、比較部180は、検出領域内に人体が存在すると判定してよい(ステップS109)。対象信号が閾値未満である場合には(ステップS108:NO)、検出領域内に人体が存在すると判定しない。
The
インピーダンス測定部190は、赤外線センサ20のインピーダンスに関する情報を測定する(ステップS110)。積分時間制御部160は、インピーダンス測定部190によって測定されたインピーダンスに関する情報に基づいて、次のデータ更新期間内において積分部110によって積分と積分の値のリセットとを繰り返す新たな回数を決定する(ステップS111)。積分時間制御部160は、赤外線センサ20のインピーダンスが高いほど、繰返し回数を少なくする。繰返し回数が少なくなると、単位時間(たとえばデータ更新期間)あたりの複数回の積分区間を合計した積分時間が短くなる。ステップS111の処理は、赤外線センサ20の場所における温度についての情報を取得して、インピーダンスが高いほど積分段階(ステップS104)における単位時間あたりの積分時間を短くするように制御する段階に対応する。
The
インピーダンス測定の段階(ステップS110)および繰返し回数の決定段階(ステップS111)は、積分と積分値のリセットとを繰り返す段階(ステップS103からステップS105)よりも前に実行されてもよい。 The step of impedance measurement (step S110) and the step of determining the number of repetitions (step S111) may be performed prior to the steps of repeating integration and resetting of the integration value (steps S103 to S105).
処理は、ステップS103に戻り、次のデータ更新期間が始まる。処理装置100は、積分時間制御部160によってインピーダンスについての情報に基づいて決定された繰返し回数を用いて、ステップS103以下の処理を実行する。ステップS103において積分部110による積分時間は、赤外線センサ20のインピーダンスが高いほど短くなる。したがって、本例によれば、赤外線センサ20のインピーダンスが高いほど積分段階における積分時間を短くする。したがって、消費電流の削減が図られる。
The process returns to step S103, and the next data update period starts. The
図19は、本発明の第2実施形態における赤外線検出装置10の構成の一例を示す。本例の赤外線検出装置10は、インピーダンス測定部190と温度測定部150を備える。
FIG. 19 shows an example of the configuration of the
温度測定部150は、赤外線センサ20の場所における温度を測定する。温度測定部150は、例えば、測温抵抗体、サーミスタ、熱電対、またはIC温度センサである。温度測定部150は、温度に関係する情報として物理量を測定するものであってよい。測温抵抗体およびサーミスタは、温度に関係して変化する抵抗値を測定する。熱電対は、温度に関係して変化する熱起電力を測定する。温度測定部150は、センサ素子22に隣接して配置されてよい。
The
本例では、処理装置300が温度測定部150を内蔵している。但し、温度測定部150は、処理装置300の外部に設けられてもよい。この場合には、処理装置300は、外部の温度測定部150から、赤外線センサ20の場所における温度についての情報を取得する。本例の積分時間制御部160は、赤外線センサ20のインピーダンスに関する情報と、赤外線センサ20の場所における温度についての情報の双方を取得する。積分時間制御部160は、取得された双方の情報に基づいて積分部110における積分時間を制御する。
In the present example, the
積分時間制御部160は、温度測定部150から温度についての情報を取得してよい。積分時間制御部160は、赤外線センサ20のインピーダンスが高いほど積分部110による単位時間あたりの積分時間を短くするように制御するとともに、赤外線センサ20の場所の温度が低いほど積分部110による単位時間あたりの積分時間を短くするように積分部110を制御する。
The integration
本例の閾値制御部170は、赤外線センサ20の場所における温度についての情報を取得して、取得された情報に基づいて比較部180に入力される閾値を制御する。閾値は、検出領域内に人体が存在するか否かを判定するための人感閾値であってよい。閾値制御部170は、温度測定部150から温度についての情報を取得してよい。閾値制御部170は、赤外線センサ20の場所の温度が低いほど閾値を高くするように制御してよい。温度に応じて制御された閾値の電圧は、比較部180の入力端に入力される。閾値制御部170は、制御論理回路またはマイクロコンピュータ等により実現されてよい。
The
赤外線センサ20の出力信号がノイズに埋もれると、赤外線検出装置10は、検出領域内における人体を検出することができない。すなわち、信号雑音比(S/N比:信号(S)/ノイズ(N))が小さくなると、赤外線検出装置10は、検出領域内における人体を検出することができない。したがって、ノイズを、赤外線センサ20の出力と区別可能なレベルに抑える必要がある。具体的には、本例の処理装置300は、積分時間を長くしてノイズを小さくする。赤外線センサ20の出力信号が大きくなると、必ずしも積分時間を長くしなくても所望の信号雑音比の条件を満足する。
If the output signal of the
赤外線センサ20の出力信号が大きくなるほど、許容されるノイズのスペック(ノイズ仕様)を大きくすることができる。許容されるノイズ仕様をNspecとし、予め定められた積分区間(積分時間)を1回実行した場合のノイズをN1とすると、ノイズ仕様Nspecを満たすために必要最低限の積分回数numは、上述したとおり、式4で与えられる。
The larger the output signal of the
赤外線センサ20は、赤外線センサ20自体の温度と検出対象物の温度差が大きいほど、出力信号が大きくなる。対象物が人体などの恒温動物である場合には、対象物の温度は、場所の温度への依存が他の対象物に比べて小さい。一方、赤外線センサ20の温度は、赤外線センサ20の場所の温度と同じ温度となる。したがって、気温が高くなり人体の温度に近づくほど赤外線センサ20からの出力信号(S)が小さくなる。人感センサとして使用する場合における赤外線センサ20の使用想定温度(推奨温度)は、0℃以上35℃以下であってよい。
In the
赤外線センサ20の場所の温度が低くなるにしたがって、赤外線センサ20の出力信号(S)が大きくなるため、許容されるノイズ仕様Nspecを大きくすることができる。温度とノイズ仕様Nspecは、比例関係を有してよい。上記の数4において、ノイズ仕様Nspecが大きくなるにつれて、ノイズ仕様Nspecを満たすために必要最低限の積分回数num、すなわち、データ更新期間あたりの積分と積分値のリセットとの繰返し回数を少なくすることができる。したがって、積分時間制御部160は、赤外線センサ20の場所の温度が低いほど、積分部110による単位時間(たとえばデータ更新期間)あたりの複数回の積分の区間を合計した積分時間を短くするように制御する。図8において説明したとおり、積分時間が短くなるにつれて、積分部110の消費電流を小さくすることができる。
As the temperature at the location of the
本例によれば、赤外線センサ20のインピーダンスの変化に起因するノイズN1の変化のみならず、赤外線センサ20の場所の温度の変化に起因する信号Sの変化についても考慮して、消費電流の削減が図られる。インピーダンス測定部としては、上述した赤外線センサ20の両端間での電圧をインピーダンスに関する情報として測定するインピーダンス測定部190の構成であってもよく、赤外線センサ20の場所の温度をインピーダンスに関する情報として測定するインピーダンス測定部390の構成であってもよい。インピーダンス測定部390は、赤外線センサ20の場所の温度を測定するので、温度測定部150の機能を兼ねてもよい。赤外線センサ20の場所の温度の測定結果が、ノイズN1の評価およびノイズ仕様Nspecの評価に用いられ、消費電流の削減効果を高める。
According to the present embodiment, the current consumption is reduced considering not only the change of the noise N1 caused by the change of the impedance of the
図20は、本発明の第2実施形態の赤外線検出装置10による処理内容の一例を示す。図20は、赤外線を検出するセンサの出力を処理するセンサ出力処理方法を説明する。ステップS201およびステップS202は、図18に示される第1実施形態の赤外線検出装置10におけるステップS101およびステップS102と同じである。したがって繰り返しの説明を省略する。
FIG. 20 shows an example of processing contents by the
閾値制御部170は、比較部180に入力される閾値の初期値を取得する(ステップS203)。閾値の初期値は、メモリ等の記憶部に予め記憶されていてもよい。また、閾値制御部170は、赤外線センサ20の場所の温度の情報に基づいて閾値の初期値を決定してよい。ステップS202とステップS203の順序は、この場合に限定されない。ステップS202とステップS203の処理は、並行して実行されてもよい。ステップS204からステップS211の処理は、図18において説明されたステップS103からステップS110の処理と同様である。
The
インピーダンス測定部190は、赤外線センサ20のインピーダンスに関する情報を測定する(ステップS211)。温度測定部150は、赤外線センサ20の場所の温度に関する情報を測定する(ステップS212)。ステップS211およびステップS212の処理順序は、この場合に限られない。ステップS211の処理とステップS212の処理とは、並行して実行されてもよい。
The
積分時間制御部160は、インピーダンス測定部190によって測定されたインピーダンスについての情報と、温度測定部150によって測定された温度についての情報に基づいて、次のデータ更新期間内において積分部110によって積分と積分の値のリセットとを繰り返す新たな回数を決定する(ステップS213)。積分時間制御部160は、赤外線センサ20の場所における温度が低いほど、繰返し回数を少なくしてよい。また、積分時間制御部160は、赤外線センサ20のインピーダンスが高いほど、繰返し回数を少なくしてよい。繰返し回数が少なくなると、単位時間(たとえばデータ更新期間)あたりの複数回の積分区間を合計した積分時間が短くなる。
Integration
ステップS213の処理は、赤外線センサ20のインピーダンスに関する情報と、赤外線センサ20の温度に関する情報とを取得して、赤外線センサ20のインピーダンスが高いほど積分部110による単位時間あたりの積分時間を短くするように制御するとともに、場所の温度が低いほど積分部110による単位時間あたりの積分時間を短くするように制御する段階に対応する。
The process of step S213 acquires information on the impedance of the
閾値制御部170は、温度測定部150によって測定され温度についての情報に基づいて、次のデータ更新期間内において比較部が用いる新たな閾値を決定する(ステップS214)。インピーダンス測定の段階(ステップS211)、温度測定段階(ステップS212)、繰返し回数の決定段階(ステップS213)、および閾値の決定段階(ステップS214)は、積分と積分値のリセットとを繰り返す段階(ステップS204からステップS206)よりも前に実行されてもよく、並行して実行されてもよい。
The
処理は、ステップS204に戻り、次のデータ更新期間が始まる。処理装置300は、積分時間制御部160および閾値制御部170によって決定された繰返し回数および閾値を用いて、ステップS204以下の処理を実行する。ステップS204において積分部110による積分時間は、赤外線センサ20のインピーダンスが高いほど低くなり、赤外線センサ20の場所における温度が低いほど短くなる。ステップS209において比較部180が対象信号と比較する閾値は、赤外線センサ20の場所における温度が低いほど高くなる。
The process returns to step S204, and the next data update period starts. The
したがって、本例によれば、赤外線センサ20のインピーダンスが高いほど積分段階における積分時間を短くするとともに、赤外線センサ20の場所の温度が低いほど積分段階における積分時間を短くする。したがって、消費電流の削減が図られる。赤外線センサ20の場所の温度が低くなった場合に、ノイズが大きくなっても、赤外線センサ20の出力信号(S)も大きくなることから、S/N比を予め定められた範囲に維持することができる。
Therefore, according to the present embodiment, the integration time in the integration stage is shortened as the impedance of the
以上の説明では、閾値制御部170が比較部180に入力される閾値を制御する場合を説明したが、処理装置300は、この場合に限られない。ノイズと閾値との関係によっては、閾値制御部170による閾値の温度制御が不要な場合もある。この場合には、閾値制御部170は省略される。
Although the case where the threshold
処理装置100は、赤外線センサ以外のセンサにも用いられる。特に、トランスインピーダンスアンプに接続されるセンサに対して好適に用いられる。処理装置100は、センサからの信号を積分する積分部110と、センサのインピーダンスに関する情報を取得して、センサのインピーダンスが高いほど積分部110による単位時間あたりの積分時間を短くするように制御する積分時間制御部160を有する限り、上述した構成に限定されず、種々の回路構成の追加および省略が可能である。また、積分部110は、センサからの信号を積分処理するものである限り、回路構成は限定されない。
The
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。 As mentioned above, although this invention was demonstrated using embodiment, the technical scope of this invention is not limited to the range as described in the said embodiment. It is apparent to those skilled in the art that various changes or modifications can be added to the above embodiment. It is also apparent from the scope of the claims that the embodiments added with such alterations or improvements can be included in the technical scope of the present invention.
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順序で実施することが必須であることを意味するものではない。 The execution order of each process such as operations, procedures, steps, and steps in the apparatuses, systems, programs, and methods shown in the claims, the specification, and the drawings is particularly “before”, “preceding” It is to be noted that “it is not explicitly stated as“ etc. ”and can be realized in any order as long as the output of the previous process is not used in the later process. With regard to the flow of operations in the claims, the specification and the drawings, even if it is described using “first,” “next,” etc. for convenience, it means that it is essential to carry out in this order. It is not a thing.
10・・赤外線検出装置、11・・赤外線検出装置、12・・外部端子、20・・赤外線センサ、22・・センサ素子、31・・積分信号、32・・電圧値、100・・処理装置、110・・積分部、112・・オペアンプ、113・・コンデンサ、114・・コンデンサ、115・・入力端子、120・・サンプルホールド部、122・・オペアンプ、123・・コンデンサ、124・・コンデンサ、125・・第1スイッチ、126・・接地用コンデンサ、127・・第2スイッチ、130・・ADC部、140・・論理演算部、150・・温度測定部、160・・積分時間制御部、170・・閾値制御部、180・・比較部、190・・インピーダンス測定部、192・・定電流源、193・・一端、194・・他端、195・・スイッチ、196・・スイッチ、200・・処理装置、210・・積分部、220・・サンプルホールド部、230・・ADC部、240・・論理演算部、260・・積分時間制御部、270・・閾値制御部、300・・処理装置、390・・インピーダンス測定部、392・・定電流源、394・・トランジスタ素子、395・・エミッタ電極、396・・ベース電極、397・・コレクタ電極
10 · · Infrared detection device, 11 · · Infrared detection device, 12 · · · External terminal, 20 · · Infrared sensor, 22 · · Sensor elements, 31 · · Integration signal, · · · · · · · · · · · · · · · · 100 processing unit, DESCRIPTION OF
Claims (9)
前記センサからの信号を積分する積分部と、
前記センサのインピーダンスに関する情報を取得して、前記センサのインピーダンスが高いほど前記積分部による単位時間あたりの積分時間を短くするように制御する積分時間制御部と、
を備えるセンサ出力処理装置。 A sensor output processing apparatus for processing sensor output, comprising:
An integration unit that integrates the signal from the sensor;
An integration time control unit that acquires information on the impedance of the sensor and controls the integration time per unit time to be shorter as the sensor impedance is higher;
Sensor output processing device comprising:
請求項1に記載のセンサ出力処理装置。 The sensor output processing device according to claim 1, further comprising an impedance measurement unit configured to measure the information related to the impedance.
前記センサに定電流が流れた状態において前記センサの両端間での電圧を前記インピーダンスに関する前記情報として測定する電圧測定部を含む
請求項2に記載のセンサ出力処理装置。 The impedance measuring unit
The sensor output processing device according to claim 2, further comprising: a voltage measurement unit configured to measure a voltage between both ends of the sensor as the information on the impedance in a state where a constant current flows in the sensor.
前記インピーダンスに関する前記情報として前記センサの場所における温度を測定する温度測定部を含む
請求項2に記載のセンサ出力処理装置。 The impedance measuring unit
The sensor output processing apparatus according to claim 2, further comprising a temperature measurement unit configured to measure a temperature at a location of the sensor as the information related to the impedance.
前記積分部は、複数回にわたって、前記信号の積分と前記積分の値のリセットとを繰り返し、
前記インピーダンス測定部は、前記インピーダンスに関する前記情報を測定し、
前記積分時間制御部は、前記インピーダンスに関する前記情報に基づいて、次のデータ更新期間内において前記積分部によって前記積分と前記積分の値のリセットとを繰り返す新たな回数を決定する
請求項2に記載のセンサ出力処理装置。 Within a predetermined data update period,
The integration unit repeats integration of the signal and reset of the value of the integration multiple times,
The impedance measuring unit measures the information related to the impedance,
3. The integration time control unit according to claim 2, wherein the integration unit determines a new number of times to repeat the integration and the reset of the integration value in the next data update period based on the information on the impedance. Sensor output processor.
前記センサのインピーダンスが高いほど前記積分部による単位時間あたりの積分時間を短くするように制御するとともに、前記場所の前記温度が低いほど前記積分部による単位時間あたりの積分時間を短くするように制御する、
請求項1から5の何れか1項に記載のセンサ出力処理装置。 The integration time control unit obtains both the information on the impedance and information on the temperature at the location of the sensor,
Control is performed to shorten the integration time per unit time by the integration unit as the sensor impedance is higher, and control is performed to shorten the integration time per unit time by the integration unit as the temperature at the place is lower. Do,
The sensor output processing apparatus according to any one of claims 1 to 5.
前記場所における温度が低いほど前記閾値を高くするように制御する閾値制御部と、を備える請求項6に記載のセンサ出力処理装置。 A comparison unit that compares a target signal obtained from the output signal from the integration unit with a threshold;
The sensor output processing device according to claim 6, further comprising: a threshold value control unit configured to control the threshold value to be higher as the temperature at the place is lower.
請求項1から7の何れか1項に記載のセンサ出力処理装置。 The sensor output processing device according to any one of claims 1 to 7, further comprising the sensor.
前記センサからの信号を積分する段階と、
前記センサのインピーダンスに関する情報を取得して、前記センサのインピーダンスが高いほど、前記積分する段階における単位時間あたりの積分時間を短くするように制御する段階と、
を備えるセンサ出力処理方法。 A sensor output processing method for processing sensor output, comprising:
Integrating the signal from the sensor;
Obtaining information on the impedance of the sensor and controlling the integration time per unit time to be shorter as the impedance of the sensor is higher;
A sensor output processing method comprising:
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