JP2018177119A - 車載用表示装置 - Google Patents

車載用表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2018177119A
JP2018177119A JP2017082863A JP2017082863A JP2018177119A JP 2018177119 A JP2018177119 A JP 2018177119A JP 2017082863 A JP2017082863 A JP 2017082863A JP 2017082863 A JP2017082863 A JP 2017082863A JP 2018177119 A JP2018177119 A JP 2018177119A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lid
posture
display
moving
switching
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017082863A
Other languages
English (en)
Inventor
加藤 一成
Kazunari Kato
一成 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Alpine Electronics Inc
Original Assignee
Alpine Electronics Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Alpine Electronics Inc filed Critical Alpine Electronics Inc
Priority to JP2017082863A priority Critical patent/JP2018177119A/ja
Publication of JP2018177119A publication Critical patent/JP2018177119A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Fittings On The Vehicle Exterior For Carrying Loads, And Devices For Holding Or Mounting Articles (AREA)

Abstract

【課題】筐体の幅寸法よりも大きな幅寸法の蓋体を有する車載用表示装置を提供する。【解決手段】筐体2に、ディスプレイ10が外部で立ち上がり姿勢となるように支持されている。筐体2には、蓋体4を2か所で支持して移動させる蓋体切換え機構部50がX1−X2方向に間隔を空けて配置されている。筐体2よりもX1側とX2側の外部に離れた位置に側方支持機構部80が設けられている。蓋体4は、2か所の側方支持機構部80で移動自在に支持されている。そのため、幅寸法の大きい蓋体4を安定した姿勢で動かすことができ、蓋体4の位置ずれも防止できるようになる。【選択図】図18

Description

本発明は、ディスプレイが収納姿勢から表示姿勢に向けて動作し、これと連動して、ディスプレイを覆う蓋体の姿勢が変化する車載用表示装置に関する。
特許文献1に車載用の表示装置に関する発明が記載されている。
この表示装置は、ハウジングにディスプレイユニットとカバーが動作自在に支持されている。ハウジングの側壁の内面にラックが固定されている。ディスプレイユニットに電動モータと、この電動モータで駆動されるピニオンが搭載されており、ピニオンがラックに噛み合っている。ピニオンがラックを転動する動作で、ディスプレイユニットは、ハウジングに収納される姿勢からハウジングの外で立ち上がる姿勢に移動させられる。
ハウジングには、歯車セグメントと駆動フォークとが一緒に回動するように支持されている。ディスプレイユニットが収納方向へ移動すると、その移動力が駆動フォークを介して歯車セグメントに伝達され、歯車セグメントが回転させられる。この歯車セグメントの回転力でカバーが移動させられ、ディスプレイユニットがハウジング内に収納された状態で、ディスプレイユニットの移動領域がカバーで閉じられる。
特開2007−126135号公報
特許文献1に記載された表示装置は、カバーの幅寸法がディスプレイユニットの幅寸法およびハウジングの幅寸法とほぼ同じであり、カバーはその幅方向の両縁部において回動リンクに支持されている。したがって、カバーを安定した姿勢で移動させることが可能である。しかし、カバーの幅寸法をディスプレイユニットの幅寸法やハウジングの幅寸法よりも大きくしようとすると、回動リンクなどによるカバーの支持が不安定になり、例えば、閉鎖姿勢のときにカバーの前縁部が傾くなどの問題が生じやすくなる。
また、カバーの幅寸法を大きくした表示装置を車両のインストルメントパネルに取付けた場合には、寸法公差の累積や取付け誤差により、車両側のパネルと、カバーとの相対的な位置ずれが大きくなって、外観が悪化する問題がある。
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、蓋体の幅寸法を大きくしたデザインを採用したときでも、蓋体の姿勢を安定させることができ、外観を高品質に保つことができる車載用表示装置を提供することを目的としている。
本発明は、筐体と、前記筐体内で前後に移動自在に設けられた移動部材と、前記移動部材に支持されたディスプレイと、前記ディスプレイの姿勢を変化させる姿勢切換え機構部と、蓋体と、前記蓋体の姿勢を変化させる蓋体切換え機構部と、が設けられた車載用表示装置において、
前記姿勢切換え機構部の切換え動作によって、前記ディスプレイは、その画面が前記移動部材の移動方向と平行に向く収納姿勢から、前進し回動させられて、前記画面が前記移動部材の移動方向の前方に向く表示姿勢とされ、
前記蓋体が前記蓋体切換え機構部の蓋体駆動部に連結されて、前記蓋体切換え機構部の切換え動作によって、前記蓋体が、収納姿勢の前記ディスプレイを覆う初期姿勢から、前端部が前記ディスプレイの移動領域から離れる退避姿勢に切換えられ、
前記蓋体の横方向の幅寸法が、前記筐体の横方向の幅よりも広く、前記筐体から横方向に離れた位置で、前記蓋体を前記初期姿勢から前記退避姿勢に向けて移動できるように支持する側方支持機構部が設けられていることを特徴とする
ものである。
本発明の車載用表示装置では、前記側方支持機構部に、前記蓋体を前記初期姿勢で位置決めする第1位置決め部が設けられていることが好ましい。
また、前記側方支持機構部に、前記蓋体を前記退避姿勢で位置決めする第2位置決め部が設けられていることが好ましい。
本発明の車載用表示装置は、例えば、前記蓋体切換え機構部で前記蓋体を移動自在に支持する機構構造と同種の機構構造が、前記側方支持機構部に設けられているものとして構成できる。
本発明の車載用表示装置は、前記蓋体が、弾性体または自在継手を介して、前記機構支持部に支持されており、
前記蓋体切換え機構部における前記蓋体駆動部の移動距離が、前記側方支持機構部で許容する前記蓋体の移動距離よりも長く設定されていることが好ましい。
本発明の車載用表示装置は、筐体の幅寸法よりも、蓋体の幅寸法を広くしたものにおいて、蓋体を初期姿勢と退避姿勢との間で安定した姿勢で移動させることができる。例えば、初期姿勢において、蓋体を、その前端部が傾くことのない安定した姿勢で保持できるようになる。また、寸法公差の累積や取付け誤差の影響を受けにくくなり、車両側のパネルと蓋体との相対位置を常に高精度に保つことができるようになる。よって、蓋体の幅寸法が大きいデザインを採用した場合でも、常に外観を高品質に保つことができる。
本発明の実施の形態の車載用表示装置を示すものであり、ディスプレイが収納姿勢であり、蓋体が初期位置で停止している状態を前方から示す斜視図、 本発明の実施の形態の車載用表示装置を示すものであり、ディスプレイが表示姿勢となり、蓋体が初期姿勢と同じ姿勢である動作完了姿勢となった状態を前方から示す斜視図、 本発明の実施の形態の車載用表示装置を後方から示しており、ディスプレイを移動させる移動部材と姿勢切換え機構部および駆動機構部の構造を示す斜視図、 本発明の実施の形態の車載用表示装置を後方から示しており、蓋体を移動させる蓋体切換え機構部と駆動機構部の構造を、蓋体を削除した状態で示す斜視図、 図4に示す蓋体切換え機構部の一部と駆動機構部を示す部分斜視図、 姿勢切換え機構部の動作と、ディスプレイと蓋体との相対位置を示すものであり、ディスプレイが平行な収納姿勢であり、蓋体が初期姿勢で停止している状態を示す側面図、 姿勢切換え機構部の動作と、ディスプレイと蓋体との相対位置を示すものであり、ディスプレイが平行な姿勢のまま前進を開始し、蓋体が初期姿勢から第1退避姿勢に向けて移動し始めた状態を示す側面図、 姿勢切換え機構部の動作と、ディスプレイと蓋体との相対位置を示すものであり、蓋体が第1退避姿勢で停止し、ディスプレイが平行な姿勢のままさらに前進している状態を示す側面図、 姿勢切換え機構部の動作と、ディスプレイと蓋体との相対位置を示すものであり、蓋体が第1退避姿勢で停止したままで、ディスプレイが平行な姿勢のままさらに前進している状態を示す側面図、 姿勢切換え機構部の動作と、ディスプレイと蓋体との相対位置を示すものであり、蓋体が第1退避姿勢から第2退避姿勢に移動して停止し、姿勢切換え機構部を構成するリンク部材と連結軸が、第2退避姿勢の蓋体と対向する位置を通過し、さらにディスプレイが平行姿勢から回動し始めている状態を示す側面図、 姿勢切換え機構部の動作と、ディスプレイと蓋体との相対位置を示すものであり、蓋体が第2退避姿勢で停止したまま、ディスプレイがさらに回動する動作を示す側面図、 姿勢切換え機構部の動作と、ディスプレイと蓋体との相対位置を示すものであり、ディスプレイが表示姿勢となり、蓋体が初期姿勢と同じ姿勢である動作完了姿勢に至った状態を示す側面図、 蓋体切換え機構部の動作を示すものであり、蓋体が初期姿勢の状態を示す側面図、 蓋体切換え機構部の動作を示すものであり、蓋体が初期姿勢から第1退避姿勢に移動した状態を示す側面図、 蓋体切換え機構部の動作を示すものであり、蓋体が第1退避姿勢から第2退避姿勢へ動き始める状態を示す側面図、 蓋体切換え機構部の動作を示すものであり、蓋体が第2退避姿勢から動作完了姿勢に向けて移動し始める直前の状態を示す側面図、 蓋体切換え機構部の動作を示すものであり、蓋体が初期姿勢と同じ姿勢である動作完了姿勢に復帰した状態を示す側面図、 図2に示すようにディスプレイが表示姿勢となった車載用表示装置を、後方側(Y2側)から見た背面図、 (A)(B)は、蓋体切換え機構部の蓋体駆動部の構造を実施の形態別に示す部分側面図、 側方支持機構部で蓋体を支持している機構構造を示す側面図、 (A)(B)は、側方支持機構部で蓋体を支持している他の機構構造を示す側面図、
<車載用表示装置1の全体構造>
本発明の実施の形態の車載用表示装置1を示す各図では、X1方向が左側、X2方向が右側でX1−X2方向が横方向である。また、Y1方向が前方、Y2方向が後方、Z1方向が上方、Z2方向が下方である。
図1と図2に示すように、車載用表示装置1は、金属板で形成された筐体2と、筐体2の内部から外部に向けて移動するディスプレイ10と、図1に示すように、ディスプレイ10を覆うことができる蓋体4を有している。蓋体4は、X1−X2方向の幅寸法が、筐体2の幅寸法およびディスプレイ10の幅寸法よりも十分に大きく形成されている。
車載用表示装置1は、自動車のインストルメントパネルの内部やダッシボードの内部に設置される。図1では、ディスプレイ10が筐体2の内部に収納されて、初期姿勢の蓋体4によってディスプレイ10が上側(Z1側)から覆われている。このとき、初期姿勢の蓋体4の前端部4aが、インストルメントパネルの一部やダッシュボードの一部などのパネル部材5の上縁部5aに隙間6を介して対向している。蓋体4が図1に示す初期姿勢にあるとき、前記隙間6の開口幅は、最小の初期開口幅H1となる。なお、この開口幅H1は後述する第1移動部材30が前進位置にあるときに第1移動部材30と干渉しない開口幅に設定されている。
なお、蓋体4が図1に示す初期姿勢のとき、インストルメントパネルの一部やダッシュボードの一部である後方パネル部が、蓋体4の後端部4bにきわめて接近した位置から後方(Y2方向)に向けて延びている。したがって、図1に示すように、蓋体4が初期姿勢のときは、隙間6以外の領域で、車載用表示装置1が、インストルメントパネルの一部やダッシュボードの内部に覆われて、外部から視認できないようになっている。
図2に示すように、ディスプレイ10は、パネル枠体11と、このパネル枠体11に保持された表示パネル12とを有している。表示パネル12は、カラー液晶表示パネルやエレクトロルミネッセンス表示パネルである。図2に示すように、ディスプレイ10が表示姿勢になると、表示パネル12の画面12aが、前方(Y1方向)へ向けられる。
<駆動機構部20と移動部材の構造>
図3と図4および図5に示すように、筐体2の内部に駆動機構部20が収納されている。駆動機構部20には、駆動回動体21が設けられている。駆動回動体21は、筐体2の底部2aに固定された支持軸22を支点として回動自在に支持されている。駆動回動体21には、支持軸22を中心とする円弧軌跡にピッチ円が一致した扇歯車部21aが一体に形成されている。筐体2の底部にはモータ23と、モータ23の出力軸の回転を減速する減速歯車列24とが設けられている。減速歯車列24の出力部にピニオン歯車24aが設けられ、ピニオン歯車24aが扇歯車部21aと噛み合っている。
図3と図4および図5に示すように、駆動回転体21には第1駆動レバー25が一体に形成されている。第1駆動レバー25の中間部に中間連結軸27が設けられており、駆動回転体21と別体に設けられた第2駆動レバー26が中間連結軸27に回動自在に連結されている。
図3と図4に示すように、筐体2の内部に、Y1−Y2方向に延びる第1案内部31が設けられている。第1案内部31は2本の平行な案内軸を有しており、Y1−Y2方向に延びて平行に設けられている。それぞれの案内軸のY1側の端部とY2側の端部は、筐体2の底部2aに固定されている。筐体2の内部で第1移動部材30が前後に移動自在に設けられている。図3と図4に示すように、第1移動部材30にはX1−X2方向に間隔を空けた2か所に軸受部32が設けられており、それぞれの軸受部32が案内軸に摺動自在に挿通されている。第1移動部材30には、連結レバー33が回動自在に支持されており、駆動機構部20に設けられた第1駆動レバー25の先端部と連結レバー33とが第1駆動軸34によって回動自在に連結されている。
図4に示すように、筐体2の底部2aに、Y1−Y2方向に延びる第2案内部36a,36bが設けられている。第2案内部36a,36bは、筐体2の底部2aに形成された長穴である。筐体2の底部2aの上に第2移動部材35が設けられている。図5にも示すように、第2移動部材35は板金材料で形成されている。第2移動部材35の2か所に摺動ピン37a,37bが固定されており、摺動ピン37aが第2案内部36aに摺動自在に支持され、第2摺動ピン37bが第2案内部36bに摺動自在に支持されている。前記第2駆動レバー26の先端部は、第2駆動軸38を介して第2移動部材35に回動自在に連結されている。
駆動機構部20のモータ23の駆動力が減速歯車列24から駆動回転体21に伝達されて駆動回転体21が回転駆動されると、その回転力が第1駆動レバー25と連結レバー33を介して第1移動部材30に与えられ、第1移動部材30は第1案内部31に案内されてY1−Y2方向へ移動させられる。また、駆動回転体21の回転力は第2駆動レバー26を介して第2移動部材35に伝達され、第2移動部材35は第2案内部36a,36bに案内されてY1−Y2方向へ移動させられる。すなわち、モータ23の回転動力によって、第1移動部材30と第2移動部材35は互いに同期して、しかも互いに独立して前後方向(Y1−Y2方向)へ移動する。
<姿勢切換え機構部40>
図3に示すように、筐体2の内部に姿勢切換え機構部40が設置されている。姿勢切換え機構部40は、主に第1リンク部材41と第2リンク部材42および固定カム部材43とを有している。
図3に示すように、第1移動部材30の2か所から前方(Y1方向)に一体に延び出る先部(連結先部)30a,30aが一体に形成されている。図6以下に示すように、ディスプレイ10の基端部13は、基準回動軸48によって、前記先部30a,30aのさらに先端部に回動自在に連結されている。なお、ディスプレイ10の基端部13とは、図6に示すようにディスプレイ10が水平姿勢のときのY2方向に向く端部であり、図3と図12に示すように、表示姿勢に立ち上がったディスプレイ10では、下方(Z2方向)に向く端部である。
図3に示すように、第1移動部材30には、軸受部32の上方に支持軸44が設けられている。第1リンク部材41は、2個設けられて、第1移動部材30のX1−X2方向の両側に配置されており、それぞれの第1リンク部材41の基端部が支持軸44を介して第1移動部材30に回動自在に連結されている。第2リンク部材42も、2個設けられて、第1移動部材30のX1−X2方向の両側に配置されており、第1リンク部材41と第2リンク部材42とが制御軸45によって互いに回動自在に連結されている。
図2などに示すディスプレイ10は、画面12aが現れているのが正面であり、その逆側が背面である。図6に示すように、ディスプレイ10には、X1−X2方向の両側で、前記基端部13の背面からさらに背部側に延びる制御腕部14が一体に形成されている。それぞれの制御腕部14の先端部と、前記第2リンク部材42とが連結軸46によって回動自在に連結されている。
図3に示すように、固定カム部材43は、2個設けられて、第1移動部材30の移動領域のX1−X2方向の両側に動かないように固定して設けられている。固定カム部材43には、姿勢制御カム部47が設けられている。姿勢制御カム部47はカム穴(またはカム溝)であり、第1リンク部材41と第2リンク部材42とを連結している制御軸45が、姿勢制御カム部47に摺動自在に挿入されている。
図3に示すように、姿勢制御カム部47は、Y2側の後端部からY1側へ向けて一定の高さで水平に直線的に延びる水平制御部47aと、水平制御部47aのY1側の端部から連続して下方向(Z2方向)へ曲線的に下降する下降制御部47bと、下降制御部47bからY1側へ延びる終端制御部47cとを有している。
図6に示すように、最初はY2側の後退位置にある第1移動部材30がY1方向へ移動すると、図7と図8に示すように、制御軸45が、姿勢制御カム部47の水平制御部47aを移動し、ディスプレイ10は画面12aが第1移動部材30の移動方向と平行に向けられた平行姿勢のままY1方向へ前進する。図9に示すように、制御軸45が下降制御部47b内をZ2方向へ移動していくときに、第1リンク部材41が、図9において反時計方向へ回動させられ、第2リンク部材42が時計方向へ回動させられて、ディスプレイ10は基準回動軸48を支点として時計方向へ回動し始める。
図10と図11に示すように、第1移動部材30がさらにY1方向へ前進していき、制御軸45が下降制御部47b内をZ2方向へさらに下降する間に、ディスプレイ10が時計方向へ大きく回動する。図12に示すように、制御軸45が、姿勢制御カム部47の終端制御部47cに至ると、ディスプレイ10が表示姿勢となる。表示姿勢のディスプレイ10は、前端部15が基端部13よりも後方(Y2方向)へ移動するまでの大きな角度で回動した姿勢となる。
<蓋体切換え機構部50>
図4に示すように、車載用表示装置1のX1−X2方向の両側、すなわち筐体2のX1−X2方向の両側に、蓋体切換え機構部50が設置されている。図5には、X2側に設けられている蓋体切換え機構部50の分解斜視図が示されているが、X1側の蓋体切換え機構部50とX2側の蓋体切換え機構部は左右対称構造である。
図1と図4に示すように、蓋体切換え機構部50には、支持案内部材51が設けられている。支持案内部材51は、姿勢切換え機構部40を構成する固定カム部材43の左右外側に固定されている。支持案内部材51の外側には、移動カム部材52が設けられている。
図5に示すように、支持案内部材51には、Y1−Y2方向に延びる移動案内部53a,53bが設けられている。移動案内部53a,53bは、支持案内部材51に形成された案内長穴である。図5に示すように、移動カム部材52にピン取付け部54a,54bが形成されており、図4に示すようにピン取付け部54aに摺動ピン55aが固定され、ピン取付け部54bに摺動ピン55bが固定されている。摺動ピン55aが移動案内部53aに摺動自在に挿入され、摺動ピン55bが移動案内部53bに摺動自在に挿入されて、それぞれの移動カム部材52が、支持案内部材51の外側でY1−Y2方向へ直線的に移動自在に支持されている。
図5に示すように、筐体2の底部2aを移動する第2移動部材35には、X1側の端部とX2側の端部のそれぞれにおいて上向き(Z1向き)に折り曲げられた連結曲げ部35aが設けられている。第2移動部材35の左右方向に延びる腕部は、支持案内部材51と筐体2の底部2aとの隙間内に移動自在に介在しており、連結曲げ部35aは、支持案内部材51の左右外側において上向きに曲げられている。それぞれの連結曲げ部35aには、X1側とX2側に延びる伝達軸56が固定されており、伝達軸56は、移動カム部材52に形成された伝達穴57に挿入されている。前記伝達軸56により、2個の移動カム部材52は、第2移動部材35と共にY1−Y2方向へ移動できるようになっている。
図4に示すように、筐体2のX1側とX2側のそれぞれにブラケット61が設けられている。ブラケット61は板金材料で形成されており、その上部が平坦な蓋体駆動部61aとなっている。図13および図19(A)に示すように、蓋体駆動部61a上に、弾性体78を介して蓋体4が連結されている。弾性体78は硬質ゴムなどである。蓋体切換え機構部50では、蓋体駆動部61aが少なくとも2か所に設けられる。実施の形態の車載用表示装置1では、図4に示すように、蓋体駆動部61aがX1−X2方向に間隔を空けて2か所に設けられ、その対向間隔は、筐体2のX1−X2方向の幅寸法とほぼ同じであり、ディスプレイ10のX1−X2方向の幅寸法ともほぼ同じである。図18に示すように、蓋体4のX1−X2方向の幅寸法は、蓋体駆動部61aの対向間隔および筐体2のX1−X2方向の幅寸法よりも大きくなっており、蓋体4は、それぞれの蓋体駆動部61aよりもさらに横方向(X1方向およびX2方向)へ長くせり出している。
図19(B)には、蓋体駆動部61aと蓋体4との連結構造の他の実施の形態が示されている。この実施の形態では、ブラケット61に形成された蓋体駆動部61aと蓋体4とが自在継手79で連結されている。自在継手79は、蓋体駆動部61aに固定された駆動側部材79aと、蓋体4の下面に固定された従動側部材79b、および駆動側部材79aと従動側部材79bとを連結する連結部材79cとから構成されている。連結部材79cは、硬質ゴムなどの弾性体、またはボールを有する180度の回転部などであり、自在継手79はユニバーサルジョイント構造を有している。
図5に示すように、ブラケット61は、第1回動部材62と第2回動部材63によって、支持案内部材51に回動動作できるように支持されている。第1回動部材62は、連結軸64によってブラケット61に回動自在に連結され、第2回動部材63は、連結軸65によってブラケット61に回動自在に連結されている。支持案内部材51の内面に、支持軸66と支持軸67が固定されている。第1回動部材62に形成された支持穴68が支持軸66に回動自在に支持され、第2回動部材63に形成された支持穴69が支持軸67に回動自在に支持されている。
図5に示すように、第1回動部材62に第1切換え軸71が固定されており、第1切換え軸71は、支持案内部材51に形成された退避案内長穴72に挿入されている。退避案内長穴72は、支持軸66を中心とする円弧軌跡上に形成されている。第2回動部材63に第2切換え軸73が固定されており、第2切換え軸73は、支持案内部材51に形成された円弧状の復帰案内長穴74に挿入されている。復帰案内長穴74は、支持軸67を中心とする円弧軌跡上に形成されている。
図5と図13に示すように、移動カム部材52に切換えカム部75が設けられている。切換えカム部75はカム穴またはカム溝である。退避案内長穴72を通過した第1切換え軸71は、切換えカム部75に摺動自在に挿入されている。切換えカム部75は、Y1側端部に上向き(Z1向き)に延びる第1退避切換え部75aが形成されている。第1退避切換え部75aの下端からY1−Y2方向に延びる水平部75bが形成されており、水平部75bのY2側端部に、さらにZ2方向に下がってから水平方向に延びる第2退避切換え部75cが形成されている。第2退避切換え部75cよりもY2側に逃げ部75dが形成されている。
図5と図13に示すように、移動カム部材52には、切換えカム部75の上に復帰カム部76が形成されている。第2回動部材63に固定された第2切換え軸73は、支持案内部材51に形成された復帰案内長穴74内を通過して、復帰カム部76と嵌合可能な位置に突出している。復帰カム部76は、Y1方向に解放された導入部76aと、導入部76aに連続してZ2方向に延びる引き込み部76bを有している。
図5に示すように、駆動機構部20では、モータ23の動力によって、第1駆動レバー25と第2駆動レバー26が同期して駆動され、第1駆動レバー25で第1移動部材30が移動させられ、第2駆動レバー26で第2移動部材35が移動させられる。図6に示すように、第1移動部材30がY2側の移動端部の後退位置にあるとき、第2移動部材35も図13に示す後退位置にある。また、第2移動部材35に連結されている移動カム部材52もY2側へ移動した後退位置にある。
図13では、移動カム部材52に設けられた切換えカム部75の第1退避切換え部75aで第1切換え軸71がY2方向へ引かれ、第1切換え軸71が、支持案内部材51に形成された円弧状の退避案内長穴72のY2側端部に位置している。したがって、第1回動部材62は支持軸66を中心として、図13において、反時計方向へ回動させられており、これに応じて蓋体4も、反時計方向へ回動させられて、後端部4bが上方(Z1方向)へ持ち上げられた初期姿勢となっている。また、蓋体4の回動に追従して、第2回動部材63が支持軸67を中心として反時計方向へ回動させられるため、初期姿勢の蓋体4は、前端部4aがパネル部材5の上縁部5aに最も接近する。
図1と図6および図13に示すように、蓋体4が初期姿勢のとき、パネル部材5の上縁部5aと蓋体4の前端部4aとの隙間6の開口幅H1が最小となる。図6に示すように、このときの隙間6の開口幅H1は、ディスプレイ10の厚さ寸法よりも狭く、水平姿勢のディスプレイ10は隙間6を通過することができない。
図13の状態から、第2移動部材35と移動カム部材52が、Y1方向へ前進すると、切換えカム部75の第1退避切換え部75aに保持されている第1切換え軸71が退避案内長穴72に沿ってY1方向へ移動するため、第1回動部材62が時計方向へ回動し始める。これに追従して、蓋体4が時計方向へ回動させられ、第2回動部材63も時計方向へ回動させられる。そして、図14に示すように、蓋体4が第1退避姿勢となる。その後、移動カム部材52がY1方向へ前進する間に、第1切換え軸71が移動カム部材52の水平部75b内に位置し続けるため、蓋体4は第1退避姿勢で停止したままとなる。
図8と図9および図14に示すように、蓋体4が第1退避姿勢のとき、パネル部材5の上縁部5aと蓋体4の前端部4aとの隙間6の開口幅H2が初期姿勢のときのH1よりも広がって、水平姿勢のディスプレイ10が隙間6内を通過できるようになる。
第2移動部材35と移動カム部材52が、図14の位置からY1方向へ前進すると、移動途中の過程である図15において、第1切換え軸71が、切換えカム部75の水平部75bから第2退避切換え部75cに導かれ、第1切換え軸71が、退避案内長穴72内をさらにY1方向に移動する。これにより、第1回動部材62が図14に示す第1退避姿勢よりもさらに時計方向へ回動させられ、第1回動部材62の回動に伴って蓋体4と第2回動部材63も時計方向へ回動させられる。
そして、図16に示すように、移動カム部材52のY1方向の移動に伴って、第1切換え軸71が第2退避切換え部75cを移動する間に、蓋体4は時計方向に最も回動した第2退避姿勢となる。図10と図16に示すように、第2退避姿勢の蓋体4は、図9と図14に示す第1退避姿勢よりも、前端部4aが上方に持ち上げられ、且つ後方(Y2方向)へ移動させられる。その結果、第2退避姿勢の蓋体4の前端部4aとパネル部材5の上縁部5aと蓋体4の前端部4aとの隙間6の開口幅がH3に広げられる。
第2移動部材35と移動カム部材52が、図15の位置まで前進したときは、移動カム部材52のY1側の先部に設けられた復帰カム部76は、第2回動部材63に設けられた第2切換え軸73から未だ離れている。第2移動部材35と移動カム部材52が、図16の位置まで前進すると、第2切換え軸73が、復帰カム部76の導入部76aに入り込む。図16の状態では、蓋体4は第2退避姿勢のままであり、隙間6の開口幅はH3である。
第2移動部材35と移動カム部材52が、図16の位置からさらにY1方向へ前進する間に、第2切換え軸73が復帰カム部76の引き込み部76bに保持される。移動カム部材52が、図17の位置まで前進すると、引き込み部76bに保持されている第2切換え軸73が、支持案内部材51に形成された復帰案内長穴74内でY1方向へ移動させられ、復帰案内長穴74に沿って第2回動部材63が図17において反時計方向へ回動させられる。これに追従して蓋体4が反時計方向へ回動し、動作完了姿勢となる。また、第1回動部材62に設けられた第1切換え軸71は、移動カム部材52に形成された切換えカム部75の逃げ部75dに移行し、第1切換え軸71は移動カム部材52で拘束されなくなる。よって、第1回動部材62は、蓋体4の回動動作に追従して反時計方向へ回動する。
図17に示すように、蓋体4が動作完了姿勢に移行すると、パネル部材5と蓋体4との隙間6の開口幅がH1になる。すなわち、動作完了姿勢の蓋体4は、図13に示す初期姿勢と同じ姿勢に復帰する。このときの、開口幅H1は、第1移動動部材30の先部30aと干渉しない開口幅に設定されている。
<側方支持機構部80>
図18に示すように、パネル部材5の内側に架台8が設けられており、車載用表示装置1の筐体2が架台8に固定されている。筐体2のX1方向の外側と、X2方向の外側に、側方支持機構部80が設けられている。図4に示すように、筐体2の内部に設けられた蓋体切換え機構部50に一対の蓋体駆動部61aがX1−X2方向に間隔を空けて設けられているが、一対の側方支持機構部80は、蓋体駆動部61aが互いに対向している対向領域よりもさらに外側に配置されている。そして、それぞれの側方支持機構部80によって、蓋体4が動作自在に支持されている。
図20に示すように、側方支持機構部80に支持ベース81が設けられ、支持ベース81は架台8に固定されている。支持ベース81には、第1支持回動部材162が支持軸166によって回動自在に支持され、第2支持回動部材163が支持軸167によって回動自在に支持されている。側方支持機構部80が設けられている部分で、蓋体4の下面にブラケット161が固定されている。側方支持機構部80では、図19(A)に示す弾性体78や図19(B)に示す自在継手79が設けられておらず、ブラケット161が蓋体4の下面に直接に固定されている。第1支持回動部材162は、連結軸164によってブラケット161に回動自在に連結されており、第2支持回動部材163は連結軸165によってブラケット161に回動自在に連結されている。
側方支持機構部80に設けられたブラケット161は、図13などに示す蓋体切換え機構部50に設けられたブラケット61と同じ構造である。ただし、ブラケット161は、弾性体78が設けられていないため、この弾性体78の厚さ分だけZ1−Z2方向の高さ寸法が、ブラケット61よりも大きくなっている。側方支持機構部80に設けられた第1支持回動部材162の支持軸166と連結軸164との支持スパンは、図13などに示す第1回動部材62の支持軸66と連結軸64との支持スパンに一致している。側方支持機構部80に設けられた第2支持回動部材163の支持軸167と連結軸165との支持スパンは、図13などに示す第2回動部材63の支持軸67と連結軸65との支持すパンに一致している。ブラケット61には、第1規制長穴172と第2規制長穴174が開口しており、第1支持回動部材162に設けられた第1規制軸171が第1規制長穴172に摺動自在に挿入され、第2支持回動部材163に設けられた第2規制軸173が第2規制長穴174に摺動自在に挿入されている。
蓋体切換え機構部50で蓋体4を移動自在に支持している機構構造と、側方支持機構部80において蓋体4を移動自在に支持している機構構造は同じである。図20に示す側方支持機構部80では、第1支持回動部材162として、図13に示された第1回動部材62と同じ部品が使用され、第2支持回動部材163として、第2回動部材63と同じ部品が使用されている。
ただし、図20に示す側方支持機構部80の支持ベース81に形成された第1規制長穴172内で第1規制軸171が移動できる距離は、図13などに示す退避案内長穴72内で第1切換え軸71が移動できる距離よりもわずかに短くなっている。また、支持ベース81に形成された第2規制長穴174内で第2規制軸173が移動できる距離は、図13などに示す復帰案内長穴74内で第2切換え軸73が移動できる距離よりもわずかに短くなっている。そのため、側方支持機構部80に支持されているブラケット161の移動範囲よりも、蓋体切換え機構部50に支持されているブラケット61の移動範囲の方がやや広く設定されている。
<ディスプレイ10と蓋体4の相対動作>
前述のように、共通の駆動機構部20によって第1移動部材30と第2移動部材35とが同期してY1−Y2方向へ移動させられる。第1移動部材30が、図6に示す後退位置から図12に示す前進位置まで移動する間に、ディスプレイ10は水平姿勢で筐体2の内部に収納されている状態から、Y1方向へ前進し、第1移動部材30に設けられた基準回転軸48を中心として回動し、表示姿勢となると、画面12aが前方に向けられた立ち上がり姿勢となる。一方で、第2移動部材35が図13に示す後退位置から図17に示す前進位置へ移動する間に、蓋体4は初期姿勢から第1退避姿勢へ移動し、さらに第2退避姿勢となってから動作完了姿勢に復帰する。
図6ないし図12には、この一連の動作における、ディスプレイ10と蓋体4の相対姿勢が示されている。
(蓋体4が初期姿勢)
図6に示すように、第1移動部材30と第2移動部材35がY2方向の後退位置にあるとき、蓋体4は初期姿勢である。このとき、初期姿勢の蓋体4はディスプレイ10を覆っており、ディスプレイ10は蓋体4とパネル部材5の背後に収納されている。蓋体4とパネル部材5との隙間6の開口幅H1は最小であり、開口幅H1はディスプレイ10が通過できない間隔である。
(蓋体4が第1退避姿勢)
水平姿勢のディスプレイ10が前進していくと、図7から図8に移行して、蓋体4が第1退避姿勢となり、蓋体4とパネル部材5との隙間6の開口幅がH2に広まって、水平姿勢のディスプレイ10が隙間6内を通過できるようになる。図9では、蓋体4は未だ第1退避姿勢であるが、この時点で、ディスプレイ10は、さらに前進して、前端部15が上へ向くように回動し始める。
(蓋体4が第2退避姿勢)
図9からさらにディスプレイ10が前進し、ディスプレイ10の回動角度が徐々に大きくなっていくと、図10と図11に示すように、蓋体4は、第1退避姿勢よりも時計方向へ回動し、さらに蓋体4がY2方向へ後退して、第2退避姿勢となり、隙間6の開口幅が最大のH3に広がる。
蓋体4は、図6に示す初期姿勢から、図9に示す第1退避姿勢まで時計方向へ回動し、且つ後方(Y2方向)へ移動する。図6に示すように、初期姿勢の蓋体4は前端部4aとこれよりも上方に位置する後端部4bとの高さの差がh1であるが、図9に示すように、蓋体4が第1退避姿勢になると、前記高さの差はh1からh2と小さくなる。蓋体4は、図9に示す第2退避姿勢から図10に示す第2退避姿勢にいたる間に、さらに時計方向へ回動し、且つ後方へ向けて移動する。第2退避姿勢の蓋体4は、前端部4aとこれよりも上方に位置する後端部4bとの高さの差が、h2からh3にさらに狭められる。h1>h2>h3である。
図8と図9に示すように、ディスプレイ10が平行姿勢でY1方向へ前進しさらにディスプレイ10が回動し始める直後まで、姿勢切換え機構部40では、ディスプレイ10に設けられた制御腕部14がZ1方向に立ち上がった姿勢であり、第2リンク部材42は、制御軸45よりも連結軸46が上方に位置するように、Y1側の前端が立ち上がる姿勢となっている。また、制御腕部14と第2リンク部材42とを連結する連結軸46が、ディスプレイ10よりも上方に離れた位置をY1方向へ移動する。
図8と図9に示す状態では、第1退避姿勢の蓋体4は、前端部4aと後端部4bの高さの差がh2の前傾姿勢であるため、制御腕部14と連結軸46および第2リンク部材42とが、前傾姿勢の蓋体4の下側へ後方から入り込むことができる。ただし、制御腕部14と連結軸46および第2リンク部材42が図9の姿勢よりもさらにY1方向へ前進しようとすると、制御腕部14と連結軸46および第2リンク部材42のいずれか、が第2退避姿勢の蓋体4の下面に当たることになる。
そこで、図10から図11に示すように、第2退避姿勢では、蓋体4が時計方向へ回動し、前端部4aと後端部4bとの高さの差h3が小さくなって、蓋体4が初期姿勢および第1退避姿勢の前傾姿勢よりも、水平姿勢に近い姿勢となる。その結果、制御腕部14と連結軸46および第2リンク部材42が蓋体4の下を前進できるようになる。
また、第2退避姿勢の蓋体4はY2方向に後退し、蓋体4とパネル部材5との隙間6の開口幅が最大のH3に広がるため、図10と図11に示すように、ディスプレイ10はY1方向へ前進しながら、前端部15が上に向くように回動し始めることができる。
(ディスプレイ10の表示姿勢と、蓋体4の動作完了姿勢)
図12に示すように、第1移動部材30がY1方向の終端である前進位置に移動すると、第1リンク部材41と第2リンク部材42とを連結している制御軸45が、固定カム部材43に形成された姿勢制御カム部47の終端制御部47cに移動し、第1リンク部材41が反時計方向へ最大角度まで回動する。その結果、制御腕部14と連結軸46および第2リンク部材42がY1−Y2方向に向けて直線状に並び、しかも、制御腕部14と連結軸46および第2リンク部材42が、第1移動部材30においてディスプレイ10を回動自在に支持されている先部30aと平行になり、制御腕部14と連結軸46および第2リンク部材42と、先部30aとがX1−X2方向で並ぶようになる。
図12に示すように、ディスプレイ10が表示姿勢になると、蓋体4が反時計方向へ回動して動作完了姿勢となる。動作完了姿勢は、図6に示す初期姿勢と同じであり、蓋体4とパネル部材5との隙間6の開口幅はH1である。制御腕部14と連結軸46および第2リンク部材42と、第1移動部材30の先部30aは、前記開口幅H1の隙間内に位置する。
すなわち、蓋体4が図6に示す初期姿勢のときと図12に示す動作完了姿勢のときとで、蓋体4とパネル部材5との隙間6の開口幅H1は、ディスプレイ10の厚さ寸法よりも狭いが、ディスプレイ10が表示姿勢となったときに、姿勢切換え機構部40の一部である制御腕部14と連結軸46および第2リンク部材42と、第1移動部材30の一部である先部30aとが介在できる寸法に設定されている。
前記車載用表示装置1では、図1に示すように、初期姿勢の蓋体4とパネル部材5との隙間6の開口幅H1を最小にできるため、車内にいる搭乗者が見たときに、隙間6を介してパネル部材5の内側を目視しにくい構造とすることができる。また、ディスプレイ10が図2に示すように表示姿勢に立ち上がったときに、動作完了姿勢となった蓋体4が、図1に示す初期姿勢のときと同じ姿勢であるため、図1の状態と図2の状態とで、ディスプレイ10が存在しているか否かの違いがあるが、それ以外の変化が生じなくなる。
すなわち、図2の状態で、あたかも蓋体4が動いていないかのような外観を呈することができ、インストルメントパネルやダッシボードの外観に高級感を維持させることができる。特に、蓋体4とパネル部材5のX方向の幅寸法が、ディスプレイ10の幅寸法よりも大きいときに、図1と図2においてディスプレイ10のX方向の両側に位置しているパネル部材5と蓋体4が、同じ状態となるため、インストルメントパネルやダッシボードの外観に高級感を維持させることができる。
また、図2に示すように、ディスプレイ10が表示姿勢のときに、隙間6の開口幅がH1と狭いため、蓋体4の下側に異物が入り込みにくくなる。
なお、図12に示すように、ディスプレイ10が表示姿勢で、蓋体が動作完了姿勢の状態からモータ23を逆転させて、第1移動部材30と第2移動部材35をY2方向へ移動させると、図6に示すように、ディスプレイ10が収納姿勢となり、蓋体が初期姿勢となる。
(側方支持機構部80による支持動作)
前述のように、蓋体切換え機構部50から蓋体4に移動力が与えられて、蓋体4は、図13に示す初期姿勢から、図14に示す第1退避姿勢へ移動し、さらに、図16に示す第2退避姿勢へ移動して、図17に示す動作完了姿勢(初期姿勢)へ復帰する。
この間、図20に示す側方支持機構部80では、蓋体切換え機構部50で駆動される蓋体4の移動に応じて、第1支持回動部材162と第2支持回動部材163が回動する。第1支持回動部材162の回動動作は、図13などに示す第1回動部材62の回動動作と同じであり、第2支持回廊部材163の回動動作は、第2回動部材63の回動動作と同じである。そのため、蓋体切換え機構部50によって移動させられる2か所のブラケット61と、側方支持機構部80で支持されている2か所のブラケット161が同じ規制で動作する。
また、蓋体切換え機構部50で駆動されるブラケット61の動作範囲は、側方支持機構部80で支持されているブラケット161の動作範囲よりも狭くなっている。すなわち、蓋体切換え機構部50で駆動されるブラケット61の移動範囲が、側方支持機構部80で支持されているブラケット161の移動範囲よりもオーバーストロークとなり、このオーバーストロークは、図19に示す弾性体78または自在継手79で吸収される。そのため、蓋体4が図13に示す初期姿勢および図17に示す動作完了姿勢(初期姿勢)となるとき、側方支持機構部80では、第1規制軸171が第1規制長穴172のY2側の端部に押し付けられ、第2規制軸173が第2規制長穴174のY1側の端部に押し付けられた状態で、蓋体4が停止する。蓋体4が図16に示す第2退避姿勢となるときは、側方支持機構部80で、第1規制軸171が第1規制長穴172のY1側の端部に押し付けられ、第2規制軸173が第2規制長穴174のY2側の端部に押し付けられた状態で、蓋体4が停止する。
蓋体4は、一対の蓋体切換え機構部50よりも横方向に長い幅寸法を有しているが、蓋体4は蓋体切換え機構部50よりも横方向の外側に設けられた側方支持機構部80によって支持され、側方支持機構部80の支持範囲内で移動する。そのため、蓋体4が図1に示す初期姿勢や図2に示す動作完了姿勢(初期姿勢)のときに、X1−X2方向の長い範囲にわたって、蓋体4の前端部4aを平行な姿勢で位置決めすることができ、蓋体4の前端部4aとパネル部材5の上縁部5aとの開口幅H1をX1−X2方向において均一に設定することができる。また、蓋体4が図16に示す第2退避姿勢のときも、蓋体4をX1−X2方向の長い範囲において常に正しい姿勢に位置決めして停止させることが可能になる。
<側方支持機構部の変形例>
図21に、他の機構構成による側方支持機構部180が示されている。
この側方支持機構部180は、蓋体4の下部に固定されたブラケット161に第1規制軸264と第2規制軸265が固定されている。支持ベース281には、第1位置決め穴282と第2位置決め穴282が形成されている。図21(A)に示すように、蓋体4が初期姿勢または動作完了姿勢のときは、第1規制軸264が、第1位置決め穴282の位置決め部282aに押し付けられ、第2規制軸265が第2位置決め穴283の位置決め部283aに押し付けられて位置決めされる。図21(B)に示すように、蓋体4が第2退避姿勢のときは、第1規制軸264が、第1位置決め穴282の位置決め部282bに押し付けられ、第2規制軸265が第2位置決め穴283の位置決め部283bに押し付けられて位置決めされる。
図21に示すように、蓋体4が、少なくとも初期姿勢または動作完了姿勢のときと、第2退避姿勢のときに位置決めされることで、横方向の寸法の長い蓋体4を、常に正しい姿勢で動作させることが可能になる。
1 車載用表示装置
2 筐体
4 蓋体
4a 前端部
4b 後端部
5 パネル部材
6 隙間
10 ディスプレイ
12a 画面
13 基端部
14 制御腕部
15 前端部
20 駆動機構部
21 駆動回転体
23 モータ
25 第1駆動レバー
26 第2駆動レバー
30 第1移動部材
30a 先部
35 第2移動部材
40 姿勢切換え機構部
41 第1リンク部材
42 第2リンク部材
43 固定カム部材
45 制御軸
46 連結軸
47 姿勢制御カム部
48 基準回動軸
50 蓋体切換え機構部
51 支持案内部材
52 移動カム部材
61 ブラケット
62 第1回動部材
63 第2回動部材
71 第1切換え軸
73 第2切換え軸
75 切換えカム部
76 復帰カム部
78 弾性体
79 自在継手
80,180 側方支持機構部
161 ブラケット
162 第1支持回動部材
163 第2支持回動部材
282 第1位置決め穴
283 第2位置決め穴
H1,H2,H3 隙間6の開口幅
h1,h2,h3 蓋体4の前端部4aと後端部4bとの高さの差

Claims (5)

  1. 筐体と、前記筐体内で前後に移動自在に設けられた移動部材と、前記移動部材に支持されたディスプレイと、前記ディスプレイの姿勢を変化させる姿勢切換え機構部と、蓋体と、前記蓋体の姿勢を変化させる蓋体切換え機構部と、が設けられた車載用表示装置において、
    前記姿勢切換え機構部の切換え動作によって、前記ディスプレイは、その画面が前記移動部材の移動方向と平行に向く収納姿勢から、前進し回動させられて、前記画面が前記移動部材の移動方向の前方に向く表示姿勢とされ、
    前記蓋体が前記蓋体切換え機構部の蓋体駆動部に連結されて、前記蓋体切換え機構部の切換え動作によって、前記蓋体が、収納姿勢の前記ディスプレイを覆う初期姿勢から、前端部が前記ディスプレイの移動領域から離れる退避姿勢に切換えられ、
    前記蓋体の横方向の幅寸法が、前記筐体の横方向の幅よりも広く、前記筐体から横方向に離れた位置で、前記蓋体を前記初期姿勢から前記退避姿勢に向けて移動できるように支持する側方支持機構部が設けられていることを特徴とする車載用表示装置。
  2. 前記側方支持機構部には、前記蓋体を前記初期姿勢で位置決めする第1位置決め部が設けられている請求項1記載の車載用表示装置。
  3. 前記側方支持機構部には、前記蓋体を前記退避姿勢で位置決めする第2位置決め部が設けられている請求項1または2記載の車載用表示装置。
  4. 前記蓋体切換え機構部で前記蓋体を移動自在に支持する機構構造と同種の機構構造が、前記側方支持機構部に設けられている請求項1ないし3のいずれかに記載の車載用表示装置。
  5. 前記蓋体は、弾性体または自在継手を介して、前記機構支持部に支持されており、
    前記蓋体切換え機構部における前記蓋体駆動部の移動距離が、前記側方支持機構部で許容する前記蓋体の移動距離よりも長く設定されている請求項1ないし4のいずれかに記載の車載用表示装置。
JP2017082863A 2017-04-19 2017-04-19 車載用表示装置 Pending JP2018177119A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017082863A JP2018177119A (ja) 2017-04-19 2017-04-19 車載用表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017082863A JP2018177119A (ja) 2017-04-19 2017-04-19 車載用表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018177119A true JP2018177119A (ja) 2018-11-15

Family

ID=64282405

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017082863A Pending JP2018177119A (ja) 2017-04-19 2017-04-19 車載用表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018177119A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6731350B2 (en) Vehicle-mounted display system
WO2013146161A1 (ja) コンバイナ収納装置、ヘッドアップディスプレイ装置
EP3208649A1 (en) Head-up display apparatus
JP2007126135A (ja) 特に自動車に用いられる、カバーを備えた旋回可能な表示装置
EP3203302B1 (en) Head-up display apparatus
JP2007126136A (ja) 特に自動車に用いられる旋回可能な表示装置
JP6575855B2 (ja) 車載用コンバイナ昇降装置および車載用ヘッドアップディスプレイ装置
JP6124685B2 (ja) 表示装置
JP5997489B2 (ja) 車両用表示装置
JP5877558B2 (ja) ヘッドアップディスプレイ装置
EP2712767B1 (en) On-vehicle electronic device
JPH11342798A (ja) 車載用ディスプレイ装置
US9756746B2 (en) Movable display device
JP6524637B2 (ja) ヘッドアップディスプレイ装置
JP2019203528A (ja) 案内駆動装置および案内駆動装置を使用した表示装置
JP2018177119A (ja) 車載用表示装置
JP6800530B2 (ja) 車載用表示装置
JP2007261393A (ja) 表示パネル装置
US20180180142A1 (en) Display apparatus
JP6800531B2 (ja) 車載用表示装置
JP6840439B2 (ja) 車載用表示装置
JP5750295B2 (ja) 車載用ディスプレイ装置
JPH0664484A (ja) 車載用表示装置
JP2002104089A (ja) 車載用電子機器および駆動機構
JP3401342B2 (ja) 車載用表示装置