JP2018176174A - 押出加工装置及び押出加工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、押出加工中の押出材料の温度を直接測定できる装置と方法の提供を目的とする。
【解決手段】本発明は、押出材料の収容部を備えたコンテナと、収容部の出口側に設けられ流路を備えたフローガイドと、フローガイドの出口側に設けられたダイス本体部と、ラムを具備した押出加工装置であり、フローガイドの流路がブリッジ部を介し複数の流路に分割され、フローガイドにその外周部からブリッジ部の収容部側の面の中央部側まで達する第1の収納部と外周部からブリッジ部のダイス本体側の面の中央部側まで達する第2の収納部と前記外周部から前記ブリッジ部の側面まで達する第3の収納部のうち、少なくとも1つが形成され、設けられた収納部に温度センサが配置されたことを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】本発明は、押出材料の収容部を備えたコンテナと、収容部の出口側に設けられ流路を備えたフローガイドと、フローガイドの出口側に設けられたダイス本体部と、ラムを具備した押出加工装置であり、フローガイドの流路がブリッジ部を介し複数の流路に分割され、フローガイドにその外周部からブリッジ部の収容部側の面の中央部側まで達する第1の収納部と外周部からブリッジ部のダイス本体側の面の中央部側まで達する第2の収納部と前記外周部から前記ブリッジ部の側面まで達する第3の収納部のうち、少なくとも1つが形成され、設けられた収納部に温度センサが配置されたことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、押出加工中の金型内部においてアルミニウム合金などの押出材料の温度を直接測定することができる押出加工装置及び押出加工方法に関する。
アルミニウム合金からなる押出成形品の製造現場においては、少品種大量生産から多品種少量生産への切り替えが進められており、ダイスのみを交換して1本のビレット毎に製品形状を変えることによる対応がなされている。
また、アルミニウム押出加工分野においては、市場の要求による生産性の向上や製造コストの低減、開発期間の短縮化がこれまで以上に要求されるようになってきている。
これらの課題を解決するために、押出成形シミュレーションにおいて摩擦や塑性仕事による発熱及び工具からの抜熱といった伝熱現象は考慮されることが多いが、伝熱を考慮する解析では界面における熱伝導係数を実験的に決定して与える必要があり、押出加工装置の内部においてアルミニウム合金の温度を正確に把握することが重要と考えられる。
また、アルミニウム押出加工分野においては、市場の要求による生産性の向上や製造コストの低減、開発期間の短縮化がこれまで以上に要求されるようになってきている。
これらの課題を解決するために、押出成形シミュレーションにおいて摩擦や塑性仕事による発熱及び工具からの抜熱といった伝熱現象は考慮されることが多いが、伝熱を考慮する解析では界面における熱伝導係数を実験的に決定して与える必要があり、押出加工装置の内部においてアルミニウム合金の温度を正確に把握することが重要と考えられる。
例えば、以下の特許文献1では、金属素材を鍛造する装置において、金属ブロック内部に設けた金型を介しラムの圧下力により金属素材を押出成形する場合、金属ブロックの内部に複数設けた温度センサにより各部の温度を検出しながら押出速度を制御する技術が記載されている。
また、以下の特許文献2では、半溶融押出成形装置においてコンテナの側壁部に設けた温度センサによってコンテナ内のビレットの温度を測定し、ビレットの温度に応じてヒータ出力を制御してビレットの温度を半溶融状態に制御する技術が記載されている。
また、以下の特許文献2では、半溶融押出成形装置においてコンテナの側壁部に設けた温度センサによってコンテナ内のビレットの温度を測定し、ビレットの温度に応じてヒータ出力を制御してビレットの温度を半溶融状態に制御する技術が記載されている。
従来から、アルミニウム押出製品の品質管理の厳格化などの目的で押出加工中の押出金型内部のアルミニウム合金の温度を測定したいニーズがある。例えば、品質管理においては、強度、延性、靭性、圧壊時のエネルギー吸収特性、外観を含めた表面品質、耐食性等が問われる。
ところが、これまでの押出加工方法においては、押出加工途中の押出金型内部のアルミニウム合金の温度を直接測定するのではなく、ダイスやコンテナの温度を測定するか、押出し以前の、もしくは金型から押し出された後のアルミニウム合金の表面温度を測定することに留まっていた。
また、コンテナやダイスに部分的に温度検知用の穴を形成し、アルミニウム合金直近のコンテナ温度やダイス温度を測定する温度測定方法もなされているが、これらの方法ではアルミニウム合金近傍の温度情報しか得られず、押出加工中のアルミニウム合金そのものの温度情報を得る手段が提供されていないのが実情であった。
なお、アルミニウム合金以外の材料の押出加工においても、押出加工装置内部の押出材料の温度を正確に把握したいという要求がある。
ところが、これまでの押出加工方法においては、押出加工途中の押出金型内部のアルミニウム合金の温度を直接測定するのではなく、ダイスやコンテナの温度を測定するか、押出し以前の、もしくは金型から押し出された後のアルミニウム合金の表面温度を測定することに留まっていた。
また、コンテナやダイスに部分的に温度検知用の穴を形成し、アルミニウム合金直近のコンテナ温度やダイス温度を測定する温度測定方法もなされているが、これらの方法ではアルミニウム合金近傍の温度情報しか得られず、押出加工中のアルミニウム合金そのものの温度情報を得る手段が提供されていないのが実情であった。
なお、アルミニウム合金以外の材料の押出加工においても、押出加工装置内部の押出材料の温度を正確に把握したいという要求がある。
本発明は、これらの問題を解決するためになされたものであり、押出加工装置の内部で押出加工されている最中の押出材料の温度を直に測定しながら押出材を製造できる押出加工装置と押出加工方法の提供を目的とする。
本発明は、かかる知見に基づきなされたものであって、以下の構成を有する。
本発明の押出加工装置は、押出材料を収容する収容部を備えたコンテナと、該コンテナにおいて前記収容部の出口側に設けられ前記押出材料の流路を備えたフローガイド部と、該フローガイド部の出口側に設けられたダイス本体部と、該ダイス本体部の出口側に設けられたバックガイドと、前記収容部に挿入されて前記押出材料を前記フローガイド部の流路側に押圧するラムを具備した押出加工装置であって、
前記フローガイド部の流路が該流路に配置されたブリッジ部を介し複数の流路に分割され、前記フローガイド部に、その外周部から前記ブリッジ部における前記コンテナ側の面の中央側まで達する第1の収納部と、前記外周部から前記ブリッジ部における前記ダイス本体部側の面の中央側まで達する第2の収納部と、前記外周部から前記ブリッジ部の側面まで達する第3の収納部のうち、少なくとも1つが形成され、前記第1の収納部が設けられている場合には前記ブリッジ部における前記収容部側の面に先端を望ませる第1の温度センサが配置され、前記第2の収納部が設けられている場合には前記ブリッジ部における前記ダイス本体部側の面に先端を望ませる第2の温度センサが配置され、前記第3の収納部が設けられている場合には前記ブリッジ部の側面に先端を望ませる第3の温度センサが配置されたことを特徴とする。
本発明の押出加工装置は、押出材料を収容する収容部を備えたコンテナと、該コンテナにおいて前記収容部の出口側に設けられ前記押出材料の流路を備えたフローガイド部と、該フローガイド部の出口側に設けられたダイス本体部と、該ダイス本体部の出口側に設けられたバックガイドと、前記収容部に挿入されて前記押出材料を前記フローガイド部の流路側に押圧するラムを具備した押出加工装置であって、
前記フローガイド部の流路が該流路に配置されたブリッジ部を介し複数の流路に分割され、前記フローガイド部に、その外周部から前記ブリッジ部における前記コンテナ側の面の中央側まで達する第1の収納部と、前記外周部から前記ブリッジ部における前記ダイス本体部側の面の中央側まで達する第2の収納部と、前記外周部から前記ブリッジ部の側面まで達する第3の収納部のうち、少なくとも1つが形成され、前記第1の収納部が設けられている場合には前記ブリッジ部における前記収容部側の面に先端を望ませる第1の温度センサが配置され、前記第2の収納部が設けられている場合には前記ブリッジ部における前記ダイス本体部側の面に先端を望ませる第2の温度センサが配置され、前記第3の収納部が設けられている場合には前記ブリッジ部の側面に先端を望ませる第3の温度センサが配置されたことを特徴とする。
本発明の押出加工装置において、前記第1の収納部と前記第2の収納部の少なくとも一方が前記フローガイド部における前記コンテナ側の面と前記フローガイドにおける前記ダイス本体部側の面の少なくとも一方に設けられ、前記第1の収納部あるいは前記第2の収納部が前記フローガイドの外周部から中央側にかけて形成された収納溝部または収納孔からなることが好ましい。
本発明の押出加工装置において、前記フローガイド部の前記コンテナ側の面と前記フローガイド部の前記ダイス本体部側の面の少なくとも一方に、それらの外周部近くからその中央部近くにかけて延在する凹部が形成され、前記凹部に駒部材が挿入されるとともに、前記第1の収納部が前記フローガイド部の外周部から前記駒部材の外面を経由して前記ブリッジ部の中央部側に達するように形成された収納溝部からなることが好ましい。
本発明の押出加工装置において、前記フローガイド部の前記コンテナ側の面と前記フローガイド部の前記ダイス本体部側の面の少なくとも一方に、それらの外周部近くからその中央部近くにかけて延在する凹部が形成され、前記凹部に駒部材が挿入されるとともに、前記第1の収納部が前記フローガイド部の外周部から前記駒部材の外面を経由して前記ブリッジ部の中央部側に達するように形成された収納溝部からなることが好ましい。
本発明の押出加工装置において、前記フローガイド部の前記コンテナ側の面と前記フローガイド部の前記ダイス本体部側の面の少なくとも一方に、それらの外周部近くからその中央部近くにかけて延在する凹部が形成され、この凹部に駒部材が挿入されるとともに、前記第2の収納部が、前記フローガイド部の外周部から前記凹部の一端側底部に達する第1の接続孔と、前記凹部の底部に沿って該凹部の一端側から他端側に形成された接続溝と、前記凹部の他端に位置する前記接続溝の端部から前記フローガイド部をその厚さ方向に貫通して前記ブリッジ部における前記ダイス本体部側の面の中央側あるいは前記ブリッジ部における前記コンテナ側の面の中央側に達する貫通孔を備えたことが好ましい。
本発明の熱間押出加工装置において、前記ダイス本体部の中央に前記押出材料を通過させるダイス孔が形成され、前記ダイス本体部の外周部から前記ダイス孔近くまで延在する収納孔が形成され、該収納孔の先端側に該収納孔の内径より小さく前記ダイス孔の内側面に開口する検知孔が形成され、前記収納孔に温度センサが収容され、該温度センサの先端部が前記検知孔を介し前記ダイス孔の内側面に露出されたことが好ましい。
本発明の熱間押出加工装置において、前記ダイス本体部の中央に前記押出材料を通過させるダイス孔が形成され、前記ダイス本体部の外周部から前記ダイス孔近くまで延在する収納孔が形成され、該収納孔の先端側に該収納孔の内径より小さく前記ダイス孔の内側面に開口する検知孔が形成され、前記収納孔に温度センサが収容され、該温度センサの先端部が前記検知孔を介し前記ダイス孔の内側面に露出されたことが好ましい。
本発明の押出加工方法は、押出材料を収容する収容部を備えたコンテナと、該コンテナにおいて前記収容部の出口側に、前記押出材料の流路を備えたフローガイド部と、該フローガイド部の出口側に設けられたダイス本体部と、該ダイス本体部の出口側に設けられたバックガイドと、前記収容部に挿入されて前記押出材料を前記フローガイドの流路側に押圧するラムを具備した押出加工装置を用いる押出加工方法であって、
前記流路を該流路を分割するように配置されたブリッジ部を介し複数の流路孔に分割したフローガイド部を用い、前記ブリッジ部において前記コンテナ側の面に設けた温度センサによって前記流路孔に入る直前の押出材料の温度を計測する方法か、前記ブリッジ部において前記ダイス本体部側に設けた温度センサによって前記ダイス本体部に入る直前の押出材料の温度を計測する方法か、前記ブリッジ部においてその側面側に設けた温度センサによって前記ブリッジ部の側面に沿って流れる押出材料の温度を計測する方法のうち、少なくとも1つを行いながら押出を行うことを特徴とする。
前記流路を該流路を分割するように配置されたブリッジ部を介し複数の流路孔に分割したフローガイド部を用い、前記ブリッジ部において前記コンテナ側の面に設けた温度センサによって前記流路孔に入る直前の押出材料の温度を計測する方法か、前記ブリッジ部において前記ダイス本体部側に設けた温度センサによって前記ダイス本体部に入る直前の押出材料の温度を計測する方法か、前記ブリッジ部においてその側面側に設けた温度センサによって前記ブリッジ部の側面に沿って流れる押出材料の温度を計測する方法のうち、少なくとも1つを行いながら押出を行うことを特徴とする。
本発明の押出加工方法において、前記フローガイド部における前記コンテナ側の面と前記ダイス本体部側の面の少なくとも一方に前記第1の収納部あるいは前記第2の収納部を設け、前記第1の収納部と前記第2の収納部の少なくとも一方を収納溝部か貫通孔として形成し、前記第1の収納部を設けた場合に第1の温度センサを設置し、前記第2の収納部を設けた場合に第2の温度センサを設置し、前記温度センサによって前記フローガイド部の流路孔に入る直前の押出材料の温度を計測するか、前前記ダイス本体部に入る直前の押出材料の温度を計測することが好ましい。
本発明の押出加工方法において、前記フローガイド部に前記フローガイド部の外周から前記ブリッジ部の側面に達する第3の収納部を設け、この第3の収納部に温度センサを配置して前記ブリッジ部側面近傍を流れる押出材料の温度を計測することが好ましい。
本発明の押出加工方法において、前記フローガイド部に前記フローガイド部の外周から前記ブリッジ部の側面に達する第3の収納部を設け、この第3の収納部に温度センサを配置して前記ブリッジ部側面近傍を流れる押出材料の温度を計測することが好ましい。
本発明に係る熱間押出加工装置と熱間押出加工方法によれば、フローガイド部からダイス本体部に至る流路の入側と出側と側面側の少なくとも一つで押出材料の温度を直接測定できる。このため、押出加工中の押出材料の温度を直に測定して正確に把握することができる。
フローガイド部に設けたブリッジ部に収納溝部か収納孔を設け、それらに熱電対を収納するならば、押出加工中の押出材料の圧力、熱を受けても熱電対を損傷させることが無く、高温高圧で押出加工を行っている最中の押出材料温度を正確かつ確実に測定することができる。
フローガイド部に設けたブリッジ部に収納溝部か収納孔を設け、それらに熱電対を収納するならば、押出加工中の押出材料の圧力、熱を受けても熱電対を損傷させることが無く、高温高圧で押出加工を行っている最中の押出材料温度を正確かつ確実に測定することができる。
次に、本発明の具体的な実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1〜図3は本発明の第1実施形態に係る押出加工装置の全体構成を示すもので、この第1実施形態の押出加工装置Aは、縦筒型のコンテナ1の下方に金属盤からなるフローガイド部2とプレート型のダイス本体部3と筒型のバックガイド5が順に設置され、コンテナ1の上方にラム6が設置されている。
コンテナ1は内側の収容部1aにアルミニウムまたはアルミニウム合金などの押出材料からなるビレット7を収容可能な縦筒型であり、コンテナ1に挿入されたラム6の下端側にダミーブロック8が設置されている。ラム6の上方に図示略の油圧圧下装置が設けられていて、この油圧装置からの押圧力を利用してラム6を下降できるようになっている。
ラム6を下降させてダミーブロック8によってビレット7を下方に押圧することにより、ビレット7を構成する押出材料をフローガイド部2の後述する流路とダイス本体部3の後述するダイス孔を介し押し出すことができる。
図1〜図3は本発明の第1実施形態に係る押出加工装置の全体構成を示すもので、この第1実施形態の押出加工装置Aは、縦筒型のコンテナ1の下方に金属盤からなるフローガイド部2とプレート型のダイス本体部3と筒型のバックガイド5が順に設置され、コンテナ1の上方にラム6が設置されている。
コンテナ1は内側の収容部1aにアルミニウムまたはアルミニウム合金などの押出材料からなるビレット7を収容可能な縦筒型であり、コンテナ1に挿入されたラム6の下端側にダミーブロック8が設置されている。ラム6の上方に図示略の油圧圧下装置が設けられていて、この油圧装置からの押圧力を利用してラム6を下降できるようになっている。
ラム6を下降させてダミーブロック8によってビレット7を下方に押圧することにより、ビレット7を構成する押出材料をフローガイド部2の後述する流路とダイス本体部3の後述するダイス孔を介し押し出すことができる。
図3〜図7に示すようにフローガイド部2は工具鋼などからなる金属製の円盤からなり、その中心部に設けられているブリッジ部10の両側を挟むように貫通孔型の流路孔11、11が形成されている。流路孔11はブリッジ部10側に短辺部11aをその反対側に長辺部11bを配置した略等脚台形状に形成され、内周側のコーナー部分は角取りされて大きなR部が形成されている。流路孔11、11からフローガイド部2の流路が構成され、熱間押出時にビレット7はこれら流路孔11、11に圧入される。
フローガイド部2のコンテナ側の一面にはフローガイド部2の外周縁部から若干離れた位置からブリッジ部10の手前側位置までフローガイド部2の半径方向に延在する平面視長方形状の凹部12が形成されている。この凹部12はフローガイド部2の厚さの1/3〜1/2程度の深さを有し、凹部12の底部側には丸孔型の貫通孔13が2つ相互に離間するように形成され、凹部12の底面中央側には凹部12の長さ方向一端側から他端側にまで達する直線状の接続溝15が図6、図7に示すように形成されている。
フローガイド部2のコンテナ側の一面にはフローガイド部2の外周縁部から若干離れた位置からブリッジ部10の手前側位置までフローガイド部2の半径方向に延在する平面視長方形状の凹部12が形成されている。この凹部12はフローガイド部2の厚さの1/3〜1/2程度の深さを有し、凹部12の底部側には丸孔型の貫通孔13が2つ相互に離間するように形成され、凹部12の底面中央側には凹部12の長さ方向一端側から他端側にまで達する直線状の接続溝15が図6、図7に示すように形成されている。
図5に示すように凹部12の内側にはこの凹部12をほぼ埋めることができる大きさの角柱状の駒部材16(図9参照)が嵌合されている。前記フローガイド部2の外周側において、コンテナ側の一面の外周縁部から凹部12の一端上部側(凹部12においてフローガイド部2の外周縁よりの一端上部側)に達する第1の収納溝部17が形成されている。また、駒部材16の表面幅方向中央部に駒部材16の長さ方向一端側から他端側まで延在する第2の収納溝部18が形成されている。更に、前記フローガイド部2のコンテナ側の一面の中央側には平面視第2の収納溝部18を延長するようにブリッジ部10の中央側まで延在する第3の収納溝部19が形成されている。
図5に示す如く第1の収納溝部17と第2の収納溝部18と第3の収納溝部19が直線状に配置され、これらから第1の収納部20が構成されている。第1の収納部20は、フローガイド部2のコンテナ側の一面を平面視した場合、フローガイド部2の外周縁部からフローガイド部2の径方向に沿ってフローガイド部2の中央(ブリッジ部10の中央)まで達するように直線状に形成されている。
次に、フローガイド部2の外周縁側に、前記凹部12の一端底部側(フローガイド2の外周縁側に位置する凹部12の一端底部側)に接続する直線状の外側接続孔21が形成され、フローガイド部2の中央部側に、前記接続溝15の他端に斜めに連通する貫通孔22が形成されている。この貫通孔22は、フローガイド部2の厚さ方向を斜めに貫通してフローガイド部2におけるダイス本体部側のブリッジ部中央に開口部22aを位置するように延在されている。
図6に示す如く外側接続孔21と接続溝15と貫通孔22から第2の収納部23が構成され、この第2の収納部23がフローガイド部2の外周縁部からフローガイド部2の内部を貫通し、フローガイド部2のダイス本体部側の面におけるブリッジ部中央に達するように形成されている。
図6に示す如く外側接続孔21と接続溝15と貫通孔22から第2の収納部23が構成され、この第2の収納部23がフローガイド部2の外周縁部からフローガイド部2の内部を貫通し、フローガイド部2のダイス本体部側の面におけるブリッジ部中央に達するように形成されている。
第1の収納部20と第2の収納部23には図示略の熱電対などの温度センサが収納されている。
前述の如く第1の収納部20は第1の収納溝部17と第2の収納溝部18と第3の収納溝部19から構成されている。従って、円盤状のフローガイド部2の外周面に開口している第1の収納溝部17の開口部17aから熱電対を挿入し、熱電対の先端部をブリッジ部10のコンテナ側中央に開口している第3の収納溝部19の先端に位置させることができる。熱電対などの温度センサの先端部を第3の収納溝部19の先端に位置させることでコンテナ1の収容部1aから流路孔11、11へ向けて流動されるビレット7の温度を直接計測することが可能となっている。
前述の如く第1の収納部20は第1の収納溝部17と第2の収納溝部18と第3の収納溝部19から構成されている。従って、円盤状のフローガイド部2の外周面に開口している第1の収納溝部17の開口部17aから熱電対を挿入し、熱電対の先端部をブリッジ部10のコンテナ側中央に開口している第3の収納溝部19の先端に位置させることができる。熱電対などの温度センサの先端部を第3の収納溝部19の先端に位置させることでコンテナ1の収容部1aから流路孔11、11へ向けて流動されるビレット7の温度を直接計測することが可能となっている。
第1の収納部20はフローガイド部2においてコンテナ側の一面に形成されているので、第1の収納部20に配置されている熱電対にはラム6がビレット7を押圧する際の圧力が直に作用する。しかし、熱電対は複数枚の金属板を積層した単純な構成であり、第1の収納部20に収納された状態で押出材料から圧力を受けたとしても簡単に損傷はしない。
後に説明する実施例で明らかにするように、500℃のアルミニウム合金ビレットを用いた400t油圧プレスによるラム速度1〜3mm/s程度の熱間押出加工に適用した場合であっても熱電対を損傷させることなく温度計測ができる。
収納溝部17、18、19に熱電対を配置する構造であると、熱電対が収納溝17、18、19に保持されることで、熱電対の変形が生じない。
なお、第2の収納溝部18と第3の収納溝部19の溝幅はそれらに収納する熱電対の幅と同程度であることがビレット7からの圧力によって熱電対が移動することを抑制し、熱電対を保持する上で好ましい。また、各溝の深さは、熱電対の外径よりも大きいことが、熱電対を保持する目的の上で好ましい。
後に説明する実施例で明らかにするように、500℃のアルミニウム合金ビレットを用いた400t油圧プレスによるラム速度1〜3mm/s程度の熱間押出加工に適用した場合であっても熱電対を損傷させることなく温度計測ができる。
収納溝部17、18、19に熱電対を配置する構造であると、熱電対が収納溝17、18、19に保持されることで、熱電対の変形が生じない。
なお、第2の収納溝部18と第3の収納溝部19の溝幅はそれらに収納する熱電対の幅と同程度であることがビレット7からの圧力によって熱電対が移動することを抑制し、熱電対を保持する上で好ましい。また、各溝の深さは、熱電対の外径よりも大きいことが、熱電対を保持する目的の上で好ましい。
前述の如く第2の収納部23は外側接続孔21と接続溝15と貫通孔22とから構成されている。従って、円盤状のフローガイド部2の外周面に開口している外側接続孔21の開口部21aから熱電対を挿入し、熱電対の先端部をブリッジ部10のダイス本体部側中央に開口している貫通孔22の開口部22aに位置させることができる。熱電対の先端部を貫通孔22の先端部に位置させることで流路孔11、11からダイス本体部側に向けて流動されるアルミニウムまたはアルミニウム合金などの押出材料の温度を直接計測することが可能となっている。
熱間押出加工の際、ラム6がビレット7をフローガイド部2側に押圧するので、ビレット7からの圧力をフローガイド部2が受けることとなる。しかし、接続溝15に収納されている熱電対は駒部材16によって保護され、外側接続孔21と貫通孔22に挿通されている熱電対にも押出時の圧力が作用しないので、第2の収納部23に収納された熱電対が押出時の圧力等によって悪影響を受けることがない。
このため、熱間押出加工装置Aの内部側の温度を測定する2つの熱電対に対し押出加工時の圧力が悪影響を及ぼすことはない。
熱電対が貫通孔22に収容されていることでアルミニウムからの圧力を受けても熱電対が移動しない。このため、定点で温度観測ができる。特に、ダイス本体部3側ではアルミニウムの流動によって熱電対が押出方向に動いてしまう場合があり、この移動を抑制するために貫通孔22の内部に収容することが好ましい。
このため、熱間押出加工装置Aの内部側の温度を測定する2つの熱電対に対し押出加工時の圧力が悪影響を及ぼすことはない。
熱電対が貫通孔22に収容されていることでアルミニウムからの圧力を受けても熱電対が移動しない。このため、定点で温度観測ができる。特に、ダイス本体部3側ではアルミニウムの流動によって熱電対が押出方向に動いてしまう場合があり、この移動を抑制するために貫通孔22の内部に収容することが好ましい。
図10、図11に示すようにダイス本体部3は工具鋼などからなる金属製の円盤からなり、その上面側中央部(フローガイド部側中央部)に先の流路孔11、11に連通可能な大きさの導入部3Aが形成され、該導入部3Aの奥側にダイス孔25が形成されている。図1〜図3に示すようにダイス本体部3の下方側にはダイス孔25によって押出成形された押出成形品を通過させる抜き孔26を備えたバックガイド5が設置されている。
ダイス本体部3の内部側にはダイス本体部3の外周縁側からダイス本体部3の中心に向かって直線状に延在し、先端部をダイス孔25の近傍に位置させた収納孔27が形成されている。この収納孔27の先端側に収納孔27よりも小さな内径の検知孔28が形成され、この検知孔28の先端がダイス孔25の内側壁中央に開口されている。また、ダイス本体部3の外周面には収納孔27の開口部27aが形成されている。
収納孔27と検知孔28は図示略の熱電対などの温度センサを設置するために設けられている。収納孔27の開口部27aから熱電対を挿入し、先端部が検知孔28を介しダイス孔25の内側面側に露出するように熱電対を設置することにより、ダイス孔25を介し押出加工されている最中の押出材料の温度を直接計測することができる。
ダイス本体部3の内部側にはダイス本体部3の外周縁側からダイス本体部3の中心に向かって直線状に延在し、先端部をダイス孔25の近傍に位置させた収納孔27が形成されている。この収納孔27の先端側に収納孔27よりも小さな内径の検知孔28が形成され、この検知孔28の先端がダイス孔25の内側壁中央に開口されている。また、ダイス本体部3の外周面には収納孔27の開口部27aが形成されている。
収納孔27と検知孔28は図示略の熱電対などの温度センサを設置するために設けられている。収納孔27の開口部27aから熱電対を挿入し、先端部が検知孔28を介しダイス孔25の内側面側に露出するように熱電対を設置することにより、ダイス孔25を介し押出加工されている最中の押出材料の温度を直接計測することができる。
また、図1、図2に示すようにコンテナ1の収容部1aにおいてその高さ方向上部側と中部側と底部側に、それぞれ収容部1aの近くまで水平方向に延在する直線状の収納穴30、31、32が形成され、各収納穴30、31、32の先端部30a、31a、32aが収容部1aの直近に配置されている。各収納穴30、31、32にはそれぞれ熱電対などの温度センサが挿入され、各熱電対の先端部が各収納穴の先端部30a、31a、32aに配置されている。
この構成により収納穴30、31、32に収容された温度センサによってコンテナ1の周壁のごく薄い部分を介し収容部内のビレット7の温度を計測することができるようになっている。
この構成により収納穴30、31、32に収容された温度センサによってコンテナ1の周壁のごく薄い部分を介し収容部内のビレット7の温度を計測することができるようになっている。
以上説明のように構成された押出加工装置Aを用いて押出加工を行うには、必要に応じて押出加工に好適な温度になるように加熱したビレット7をコンテナ1の収容部1aに収容し、ラム6を油圧装置により下降させてダミーブロック8によりビレット7を流路孔11、11側に圧入する。ビレット7を構成する押出材料を流路孔11、11に沿って分流させた後、ダイス本体部3の導入部3Aで合流させてダイス孔25に押し込み、ダイス孔25を通過させて目的の形状の成形品として押し出し、バックガイド5の抜き孔26に押し出して押出成形品を回収することができる。
以上説明の熱間押出成形を行う場合、コンテナ1の収納穴30、31、32に設置した熱電対によりコンテナ1の薄い側壁部分を介しビレット外周部の上部側の温度、中部側の温度、底部側の温度をそれぞれ計測して把握することができる。
第1の収納部20に設けた熱電対の先端部をブリッジ部10のコンテナ側の面に設置しているので、この熱電対により、コンテナ1の収容部1aから流路孔11、11に移動する直前の押出材料(アルミニウムまたはアルミニウム合金等の押出材料)の温度を直接計測することができる。図3(B)においてはフローガイド部2におけるコンテナ側の面においてK1で示す位置の押出材料の温度を直接計測できる。
第1の収納部20に設けた熱電対の先端部をブリッジ部10のコンテナ側の面に設置しているので、この熱電対により、コンテナ1の収容部1aから流路孔11、11に移動する直前の押出材料(アルミニウムまたはアルミニウム合金等の押出材料)の温度を直接計測することができる。図3(B)においてはフローガイド部2におけるコンテナ側の面においてK1で示す位置の押出材料の温度を直接計測できる。
第2の収納部23に設けた熱電対の先端部をブリッジ部10のダイス本体部側に設置しているので、この熱電対により流路孔11、11を通過してダイス本体部3の導入部3Aに移動する直前の押出材料(アルミニウムまたはアルミニウム合金等の押出材料)の温度を直接計測することができる。図3(B)においてはフローガイド部2におけるダイス本体側の面においてK2で示す位置の押出材料の温度を直接計測できる。
また、ダイス本体部3の収納孔27に収納した熱電対の先端部を検知孔28を介しダイス孔25の内側面に設置しているので、ダイス孔25を通過しながら押出加工されている押出材料(アルミニウムまたはアルミニウム合金等の押出材料)の温度を直接計測することができる。図3(C)においてはダイス本体部3においてダイス孔25内のK3で示す位置の押出材料の温度を直接計測できる。このK3位置での押出材料の温度を直接計測できることにより、ダイス本体部3を通過途中の押出材料の経時的な温度変化を直接測定することができる。
また、ダイス本体部3の収納孔27に収納した熱電対の先端部を検知孔28を介しダイス孔25の内側面に設置しているので、ダイス孔25を通過しながら押出加工されている押出材料(アルミニウムまたはアルミニウム合金等の押出材料)の温度を直接計測することができる。図3(C)においてはダイス本体部3においてダイス孔25内のK3で示す位置の押出材料の温度を直接計測できる。このK3位置での押出材料の温度を直接計測できることにより、ダイス本体部3を通過途中の押出材料の経時的な温度変化を直接測定することができる。
本実施形態の押出加工装置Aを用いて押出材料の押出成形を行う場合、上述のようにコンテナ1の収容部1aにおいてその上部と中部と下部におけるビレット7の温度を把握できると同時に、ブリッジ部10のコンテナ側の押出材料温度と、ブリッジ部10のダイス本体部側の押出材料温度と、ダイス孔内の押出材料温度を個々に直接計測し把握することができる。
このため、押出加工中の押出材料温度を正確に把握しながら押出加工ができる。
このため、押出加工中の押出材料温度を正確に把握しながら押出加工ができる。
なお、先の実施形態では、フローガイド部2とダイス本体部3を別々な構成としたが、押出加工装置においてフローガイド部をダイス本体部に組み込んで一体化した構成を採用することがあるため、その場合はダイス本体部に設けたブリッジ部に第1の収納部と第2の収納部を設け、それらに熱電対などの温度センサを設けることができる。
本実施形態の押出加工装置Aにおいては、スリット状のダイス孔25を備えたダイス本体部3を設けたが、ダイス孔25の形状は製造しようとする押出成形品の形状に合わせて種々の形状を採用可能であるので、ダイス孔25の形状は問わない。
本実施形態の押出加工装置Aはアルミニウム合金の他に、マグネシウム合金、鉄合金、銅合金、チタン合金、ニッケル合金など、他の合金や金属の押出加工、あるいは、樹脂、粉末焼結材料などの多種多様な押出材料に適用しても良い。
本実施形態の押出加工装置Aにおいては、スリット状のダイス孔25を備えたダイス本体部3を設けたが、ダイス孔25の形状は製造しようとする押出成形品の形状に合わせて種々の形状を採用可能であるので、ダイス孔25の形状は問わない。
本実施形態の押出加工装置Aはアルミニウム合金の他に、マグネシウム合金、鉄合金、銅合金、チタン合金、ニッケル合金など、他の合金や金属の押出加工、あるいは、樹脂、粉末焼結材料などの多種多様な押出材料に適用しても良い。
ところで、図1〜図3に示す押出加工装置Aは、縦型の装置として描かれているが、コンテナ1、フローガイド部2、ダイス本体部3、バックガイド5、ラム6を横並びに配置した横型の押出加工装置に適用することができるのは勿論である。
横型の押出加工装置とした場合、押出材料の対流や重力の影響で生じる押出材料の温度分布なども含めて測定することができる。
また、先の実施形態の押出加工装置Aにおいては、フローガイド部2のコンテナ側とダイス本体部側の両方に温度センサを設置した構造を採用したが、フローガイド部2のコンテナ側とダイス本体部側の何れか一方にのみ、第1の収納部21あるいは第2の収納部23を設ける構成としてもよい。また、フローガイド部2に温度センサを設置する場合、収納部の開口をブリッジ部10においてコンテナ側の面とダイス本体部側の面に加え、ブリッジ部10の側面側に設けることもでき、これらのうち、少なくとも1つに温度センサの先端部を配置することでブリッジ部まわりの各部を通過する押出材料の直接温度計測ができる。例えば、図4に2点鎖線で示すようにフローガイド部2の外周面とブリッジ部10の側面に開口する収納孔型の第3の収納部35を形成し、この第3の収納部35に第3の温度センサを配置することで、ブリッジ部10の側面近傍を流れる押出材料の温度を直接計測することができる。
横型の押出加工装置とした場合、押出材料の対流や重力の影響で生じる押出材料の温度分布なども含めて測定することができる。
また、先の実施形態の押出加工装置Aにおいては、フローガイド部2のコンテナ側とダイス本体部側の両方に温度センサを設置した構造を採用したが、フローガイド部2のコンテナ側とダイス本体部側の何れか一方にのみ、第1の収納部21あるいは第2の収納部23を設ける構成としてもよい。また、フローガイド部2に温度センサを設置する場合、収納部の開口をブリッジ部10においてコンテナ側の面とダイス本体部側の面に加え、ブリッジ部10の側面側に設けることもでき、これらのうち、少なくとも1つに温度センサの先端部を配置することでブリッジ部まわりの各部を通過する押出材料の直接温度計測ができる。例えば、図4に2点鎖線で示すようにフローガイド部2の外周面とブリッジ部10の側面に開口する収納孔型の第3の収納部35を形成し、この第3の収納部35に第3の温度センサを配置することで、ブリッジ部10の側面近傍を流れる押出材料の温度を直接計測することができる。
第1の収納部21、第2の収納部23の構造として、凹部12や駒部材16を設けることなくブリッジ部10の中央に開口するように貫通孔や溝部を形成しても良い。第1の収納部21と第2の収納部23の構造を単純化した場合、フローガイド部2の外周部からブリッジ部10の中央部まで達する貫通孔や溝となるので、この貫通孔や溝を利用して温度センサを配置すればよい。この場合の貫通孔や溝の形成位置は、貫通孔の入口側をフローガイド部2の外周部とし、貫通孔の出口側をブリッジ部10の表面に形成されていると見立てると、それらの間の部分は直線状であっても、カーブや折曲部を有するその他の形状であっても問わない。要は、熱電対などの温度センサを収容できる形状の貫通孔や溝であればよい。本実施形態の如く縦型の押出装置としてフローガイド部2の上面側に温度センサを設置する場合は温度センサを設ける第1の収納部20を溝から構成することができる。
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
図1〜図3に示す全体構成であり、図4に示すダイス本体部と図5〜図8に示すフローガイド部を備えた構成の熱間押出加工装置と、寸法φ60×70mm、JIS規定A6063合金のビレットを用い、ビレット温度500℃、ラム押出速度1.0mm/sあるいは3.0mm/sのいずれかに設定し、押出比31.4の条件にて400t縦型油圧プレス装置を用いてラムを操作し、熱間押出加工を行った。
図1〜図3に示す全体構成であり、図4に示すダイス本体部と図5〜図8に示すフローガイド部を備えた構成の熱間押出加工装置と、寸法φ60×70mm、JIS規定A6063合金のビレットを用い、ビレット温度500℃、ラム押出速度1.0mm/sあるいは3.0mm/sのいずれかに設定し、押出比31.4の条件にて400t縦型油圧プレス装置を用いてラムを操作し、熱間押出加工を行った。
熱間押出加工装置は、コンテナ、フローガイド部、ダイス本体部の各外径150mm、バックガイドを含めた装置全体の高さ240mmの熱間押出加工装置である。
図4、図10に示すダイス孔は幅約3mm、長さ約30mmのスリット状であり、対になる流路孔間の間隔8mm、流路孔の短辺側の幅約10mm、長辺側の幅約20mm、図10に示す導入部開口側の中央部最少幅10mm、導入部端部側の最大幅約20mm、長さ約40mmの工具鋼製プレートダイス(ダイス本体部)を用いた。
フローガイド部は厚さ20mmであり、フローガイド部に形成した凹部の形状は長さ50mm、幅10mm、深さ6mm、第2の収納溝部と第2の収納溝部と接続溝の幅1mm、深さ1.5mm、外側接続孔と貫通孔の内径1mmとした。熱電対は外径0.5mmのものを用いた。
熱間押出加工装置のコンテナにおいて、ビレット収容部の上部と中部と下部にそれぞれ設けた収納穴に熱電対を収容し、ビレット収容部の上部と中部と下部の温度を計測できるようにした。
図4、図10に示すダイス孔は幅約3mm、長さ約30mmのスリット状であり、対になる流路孔間の間隔8mm、流路孔の短辺側の幅約10mm、長辺側の幅約20mm、図10に示す導入部開口側の中央部最少幅10mm、導入部端部側の最大幅約20mm、長さ約40mmの工具鋼製プレートダイス(ダイス本体部)を用いた。
フローガイド部は厚さ20mmであり、フローガイド部に形成した凹部の形状は長さ50mm、幅10mm、深さ6mm、第2の収納溝部と第2の収納溝部と接続溝の幅1mm、深さ1.5mm、外側接続孔と貫通孔の内径1mmとした。熱電対は外径0.5mmのものを用いた。
熱間押出加工装置のコンテナにおいて、ビレット収容部の上部と中部と下部にそれぞれ設けた収納穴に熱電対を収容し、ビレット収容部の上部と中部と下部の温度を計測できるようにした。
次に、ラム速度1mm/sの場合におけるコンテナ温度を計測したが、収納穴30、32に設けた熱電対により、ラムのストローク0mmの段階でいずれも460℃であり、そこからストロークが増加するにつれて徐々に直線的に低下し、ラムのストローク55mmの最大下降位置でいずれも440℃を示した。この押出試験の際にビレットの温度とコンテナの温度を500℃に設定していたが、ビレットを加熱炉から取り出して押出を開始するまでの間に若干温度低下を生じた。
また、熱間押出加工は大気中で行ったため、ラムのストロークの進行により温度が徐々に低下したと思われる。
また、熱間押出加工は大気中で行ったため、ラムのストロークの進行により温度が徐々に低下したと思われる。
図12は、ラム速度1mm/sの場合、ブリッジ部中央のコンテナ側に設けた熱電対によるアルミニウム合金温度計測結果(フローガイド入側)と、ブリッジ部中央のダイス本体部側に露出させた熱電対によるアルミニウム合金温度計測結果(フローガイド出側)と、ダイス孔の内側面(ベアリング部)に露出させた熱電対によるアルミニウム合金温度計測結果を対比して示すグラフである。
押出開始時点における三か所の温度を比較すると、フローガイド入側が最も高く、次いでフローガイド出側、ベアリング部の順で、出側に行くほど温度が低い傾向となっていることが分かった。このような押出開始時点での温度差は、熱間押出加工装置を設置した台座側への熱の移動の影響と考えられる。
押出開始時点における三か所の温度を比較すると、フローガイド入側が最も高く、次いでフローガイド出側、ベアリング部の順で、出側に行くほど温度が低い傾向となっていることが分かった。このような押出開始時点での温度差は、熱間押出加工装置を設置した台座側への熱の移動の影響と考えられる。
押出開始に伴い、それぞれの場所で温度の上昇が認められるが、その温度上昇が開始するストロークは、フローガイド入側では押出開始直後、フローガイド出側ではストローク7mm程度、ベアリング部ではストローク8mm程度となっている。ベアリング部での温度上昇開始のストロークと、前述の荷重ストローク線図での最大荷重発生ストロークがいずれも約8mmで一致していることからも、温度上昇開始のタイミングは、各場所にアルミニウム合金が到達したタイミングと一致するものと考えられる。
次に、温度の上昇量を比較すると、フローガイド入側が最も小さく、次いでフローガイド出側、ベアリング部の順で、出側に行くほど温度上昇が大きい傾向となっている。
これは、金型出側に向けての金型内のアルミニウムの進行において、アルミニウムの塑性ひずみ量が金型出側に向けて増加すること、および、アルミニウムは自身の変形による塑性発熱とともに移動すること、によるものと考えられる。
このような形で、本実施例の熱間押出加工装置を用いることによって、押出加工中の金型内部におけるアルミニウム合金の温度を直接測定することができた。
これは、金型出側に向けての金型内のアルミニウムの進行において、アルミニウムの塑性ひずみ量が金型出側に向けて増加すること、および、アルミニウムは自身の変形による塑性発熱とともに移動すること、によるものと考えられる。
このような形で、本実施例の熱間押出加工装置を用いることによって、押出加工中の金型内部におけるアルミニウム合金の温度を直接測定することができた。
図13はラム速度3mm/sにおけるフローガイド入り側、出側、およびベアリング部における各熱電対でのアルミニウム合金温度の測定結果を対比して示すグラフである。
温度上昇のタイミング等の傾向はラム速度1mm/sの場合と類似しているが、ラム速度3mm/sの場合の方が大きく温度が上昇している。これは、ラム速度の増加により、塑性発熱の発生のスピードが増加、すなわち仕事率が上昇し、発生した熱が周囲と平衡するために拡散していくスピードとのバランスが変化し、変形部の温度上昇が大きくなったことによるものと考えられる。
温度上昇のタイミング等の傾向はラム速度1mm/sの場合と類似しているが、ラム速度3mm/sの場合の方が大きく温度が上昇している。これは、ラム速度の増加により、塑性発熱の発生のスピードが増加、すなわち仕事率が上昇し、発生した熱が周囲と平衡するために拡散していくスピードとのバランスが変化し、変形部の温度上昇が大きくなったことによるものと考えられる。
いずれの温度においても、押出終了間際では温度変化が小さくなっていることから、押
出終了間際をほぼ平衡状態と見なして、平衡状態における各部の温度の比較を行った結果を図14に示す。
図14に示すように、いずれのラム速度においても、コンテナからベアリング部(ダイス孔)に向けたアルミニウム合金の進行に伴い、温度が単調に上昇している傾向が見られた。また、温度の上昇量はラム速度3mm/sの方が大きくなっており、コンテナとベアリング部の温度差は、ラム速度1mm/sでは30℃程度、ラム速度3mm/sでは80℃程度となっていることが分かった。
出終了間際をほぼ平衡状態と見なして、平衡状態における各部の温度の比較を行った結果を図14に示す。
図14に示すように、いずれのラム速度においても、コンテナからベアリング部(ダイス孔)に向けたアルミニウム合金の進行に伴い、温度が単調に上昇している傾向が見られた。また、温度の上昇量はラム速度3mm/sの方が大きくなっており、コンテナとベアリング部の温度差は、ラム速度1mm/sでは30℃程度、ラム速度3mm/sでは80℃程度となっていることが分かった。
A…熱間押出加工装置、1…コンテナ、1a…収容部、2…フローガイド部、3…ダイス本体部、3A…導入部、5…バックガイド、6…ラム、7…ビレット、8…ダミーブロック、10…ブリッジ部、11…流路孔、12…凹部、15…接続溝、16…駒部材、17…第1の収納溝部、18…第2の収納溝部、19…第3の収納溝部、20…第1の収納部、21…外側接続孔、22…貫通孔、23…第2の収納部、25…ダイス孔、27…収納孔、28…検知孔、30、31、32…収納穴、35…第3の収納部。
Claims (8)
- 押出材料を収容する収容部を備えたコンテナと、該コンテナにおいて前記収容部の出口側に設けられ前記押出材料の流路を備えたフローガイド部と、該フローガイド部の出口側に設けられたダイス本体部と、該ダイス本体部の出口側に設けられたバックガイドと、前記収容部に挿入されて前記押出材料を前記フローガイド部の流路側に押圧するラムを具備した押出加工装置であって、
前記フローガイド部の流路が該流路を分割するように配置されたブリッジ部を介し複数の流路に分割され、前記フローガイド部に、その外周部から前記ブリッジ部における前記コンテナ側の面の中央側まで達する第1の収納部と、前記外周部から前記ブリッジ部における前記ダイス本体部側の面の中央側まで達する第2の収納部と、前記外周部から前記ブリッジ部の側面まで達する第3の収納部のうち、少なくとも1つが形成され、前記第1の収納部が設けられている場合には前記ブリッジ部における前記収容部側の面に先端を望ませる第1の温度センサが配置され、前記第2の収納部が設けられている場合には前記ブリッジ部における前記ダイス本体部側の面に先端を望ませる第2の温度センサが配置され、前記第3の収納部が設けられている場合には前記ブリッジ部の側面に先端を望ませる第3の温度センサが配置されたことを特徴とする押出加工装置。 - 前記第1の収納部と前記第2の収納部の少なくとも一方が前記フローガイド部における前記コンテナ側の面と前記フローガイドにおける前記ダイス本体部側の面の少なくとも一方に設けられ、前記第1の収納部あるいは前記第2の収納部が前記フローガイドの外周部から中央側にかけて形成された収納溝部または収納孔からなることを特徴とする請求項1に記載の押出加工装置。
- 前記フローガイド部の前記コンテナ側の面と前記フローガイド部の前記ダイス本体部側の面の少なくとも一方に、それらの外周部近くからその中央部近くにかけて延在する凹部が形成され、前記凹部に駒部材が挿入されるとともに、前記第1の収納部が前記フローガイド部の外周部から前記駒部材の外面を経由して前記ブリッジ部の中央部側に達するように形成された収納溝部からなることを特徴とする請求項1に記載の押出加工装置。
- 前記フローガイド部の前記コンテナ側の面と前記フローガイド部の前記ダイス本体部側の面の少なくとも一方に、それらの外周部近くからその中央部近くにかけて延在する凹部が形成され、この凹部に駒部材が挿入されるとともに、前記第2の収納部が、前記フローガイド部の外周部から前記凹部の一端側底部に達する第1の接続孔と、前記凹部の底部に沿って該凹部の一端側から他端側に形成された接続溝と、前記凹部の他端に位置する前記接続溝の端部から前記フローガイド部をその厚さ方向に貫通して前記ブリッジ部における前記ダイス本体部側の面、あるいは前記ブリッジ部における前記コンテナ側の面に達する貫通孔を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の押出加工装置。
- 前記ダイス本体部の中央に前記押出材料を通過させるダイス孔が形成され、前記ダイス本体部の外周部から前記ダイス孔近くまで延在する収納孔が形成され、該収納孔の先端側に該収納孔の内径より小さく前記ダイス孔の内側面に開口する検知孔が形成され、前記収納孔に温度センサが収容され、該温度センサの先端部が前記検知孔を介し前記ダイス孔の内側面に露出されたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の押出加工装置。
- 押出材料を収容する収容部を備えたコンテナと、該コンテナにおいて前記収容部の出口側に一体化され前記押出材料の流路を備えたフローガイド部と、該フローガイド部の出口側に設けられたダイス本体部と、該ダイス本体部の出口側に設けられたバックガイドと、前記収容部に挿入されて前記押出材料を前記フローガイドの流路側に押圧するラムを具備した押出加工装置を用いる押出加工方法であって、
前記流路を該流路を分割するように配置されたブリッジ部を介し複数の流路孔に分割したフローガイド部を用い、前記ブリッジ部において前記コンテナ側の面に設けた温度センサによって前記流路孔に入る直前の押出材料の温度を計測する方法か、前記ブリッジ部において前記ダイス本体部側に設けた温度センサによって前記ダイス本体部に入る直前の押出材料の温度を計測する方法か、前記ブリッジ部においてその側面側に設けた温度センサによって前記ブリッジ部の側面に沿って流れる押出材料の温度を計測する方法のうち、少なくとも1つを行いながら押出を行うことを特徴とする押出加工方法。 - 前記フローガイド部における前記コンテナ側の面と前記ダイス本体部側の面の少なくとも一方に前記第1の収納部あるいは前記第2の収納部を設け、前記第1の収納部と前記第2の収納部の少なくとも一方を収納溝部か貫通孔として形成し、
前記第1の収納部を設けた場合に第1の温度センサを設置し、前記第2の収納部を設けた場合に第2の温度センサを設置し、前記温度センサによって前記フローガイド部の流路孔に入る直前の押出材料の温度を計測するか、前前記ダイス本体部に入る直前の押出材料の温度を計測することを特徴とする請求項6に記載の押出加工方法。 - 前記フローガイド部に前記フローガイド部の外周から前記ブリッジ部の側面に達する第3の収納部を設け、この第3の収納部に温度センサを配置して前記ブリッジ部側面近傍を流れる押出材料の温度を計測することを特徴とする請求項6または請求項7に記載の押出加工方法。
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CN114273862A (zh) * | 2021-12-28 | 2022-04-05 | 东北大学 | 一种一体化成型铝合金电池托盘及其制造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A80 | Written request to apply exceptions to lack of novelty of invention |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A80 Effective date: 20170501 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170525 |