JP2018149710A - Liquid discharge head - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は液体吐出ヘッドに関する。 The present invention relates to a liquid discharge head.
画像記録等のために液体を吐出する液体吐出ヘッドの一例が特許文献1に開示されている。この液体吐出ヘッドでは、支持部材(第1のプレート)の上に素子基板が接合されている。素子基板は吐出口形成部材(吐出口プレート)を含み、吐出口形成部材には、吐出口が複数の列をなすように並べて形成されている。素子基板には、各吐出口とそれぞれ連通する複数の発泡室(供給口)が形成されている。各発泡室には電気熱変換素子がそれぞれ配置されている。支持部材には、各発泡室に液体を供給する溝状の供給流路が形成されている。支持部材の供給流路を介して素子基板の発泡室内に液体が供給され、電気熱変換素子が駆動されて発熱すると、発泡室内の液体が加熱されて発泡し、その発泡圧によって液滴として吐出口から外部に吐出する。
An example of a liquid discharge head that discharges liquid for image recording or the like is disclosed in
このように熱エネルギーを利用する液体吐出ヘッドにおいて、高速かつ高周波数で連続的に液体吐出を行うと、素子基板が高熱になるおそれがある。そこで、特許文献1に記載された液体吐出ヘッドでは、支持部材の供給流路内に供給流路を横切る方向の(供給流路の短辺方向に沿う)梁を設けて、素子基板の熱を梁に伝達させ、さらに梁から支持部材全体に熱を伝達させて外部に放散させている。このように梁を用いて放熱することによって、素子基板の温度が使用可能な温度を超えることを抑えつつ、熱エネルギーによる液体吐出を高速かつ高周波数で連続的に行うことができる。その結果、液体吐出による高濃度記録も可能になる。
In such a liquid discharge head that uses thermal energy, if the liquid is continuously discharged at a high speed and a high frequency, the element substrate may become hot. Therefore, in the liquid ejection head described in
前述したように、特許文献1に記載されている液体吐出ヘッドによると、梁を設けることによって素子基板から効率的に放熱することができる。しかし、支持部材と素子基板との接合の信頼性が低下するおそれがある。特に、液体吐出の高速化や連続吐出が要求される場合、素子基板の発熱量が増大する場合が多く、素子基板からの放熱性の向上が必要である。特許文献1の構成において、梁の数を増やして放熱効果をより向上させようとすると、液体吐出ヘッドの製造時に支持部材と素子基板との接合に寄与する接着剤の量が不十分になり、接合の信頼性が低下する可能性がある。
As described above, according to the liquid discharge head described in
そこで、本発明の目的は、素子基板から効率的に放熱して過熱を抑えることができ、かつ支持部材と素子基板の接合の信頼性の低下を抑えることができる液体吐出ヘッドを提供することにある。 SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to provide a liquid discharge head that can efficiently dissipate heat from an element substrate to suppress overheating, and can suppress a decrease in reliability of bonding between a support member and the element substrate. is there.
本発明は、互いに接合される素子基板と支持部材とを含む液体吐出ヘッドにおいて、支持部材には、素子基板との接合面において開口している、素子基板に供給する液体のための供給流路が形成されており、供給流路の内部には、供給流路を横切る方向に供給流路の一方の内壁面から他方の内壁面に向かって延びる梁が設けられており、梁の、供給流路の内壁面との接続部が、支持部材の素子基板との接合面から供給流路の深さ方向に離れた位置にあることを特徴とする。 The present invention relates to a liquid discharge head including an element substrate and a support member that are bonded to each other, and the support member has a supply flow path for liquid supplied to the element substrate that is open at a bonding surface with the element substrate. A beam extending from one inner wall surface of the supply channel toward the other inner wall surface in a direction crossing the supply channel is provided inside the supply channel. The connecting portion with the inner wall surface of the path is located away from the joint surface of the support member with the element substrate in the depth direction of the supply flow path.
本発明の液体吐出ヘッドによると、素子基板から効率的に放熱して過熱を抑えることができ、かつ支持部材と素子基板の接合の信頼性の低下を抑えることができる。 According to the liquid discharge head of the present invention, it is possible to efficiently dissipate heat from the element substrate and suppress overheating, and it is possible to suppress a decrease in the reliability of bonding between the support member and the element substrate.
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面に基づいて説明する。
[液体吐出ヘッドの基本構成]
図1〜3に本発明の液体吐出ヘッドの斜視図、分解斜視図、および断面図を示している。この液体吐出ヘッドでは、支持部材(第1の支持部材1)の上に、素子基板2が接合され、さらに、素子基板2が接合されている部分の外側にもう1つの支持部材(第2の支持部材3)が貼り付けられている。そして、第2の支持部材3の上に電気配線部材4が配置されている。図3に示すように、素子基板2は、第1の支持部材1に接合されている基板5と、第1の支持部材1との接合面と反対側に位置する吐出口形成部材6とを含む積層構造である。吐出口形成部材6には、貫通孔である吐出口7が複数の列をなすように並べて形成されている。基板5には、各吐出口7とそれぞれ連通する複数の発泡室8が形成されている。各発泡室8は、複数の吐出口列とそれぞれ対応する複数の発泡室列を構成している。各発泡室8には電気熱変換素子などのエネルギー発生素子(図示せず)それぞれ配置されている。第1の支持部材1は、素子基板2と第2の支持部材3を支持して固定させるとともに、基板5の各発泡室8に供給する液体のための溝状の供給流路9を有している。第1の支持部材1の上で、第2の支持部材3の上面は素子基板2の上面とほぼ同じ高さ位置にあり、第2の支持部材3の上に配置された電気配線部材4は素子基板2と電気的に接続されている。素子基板2と電気配線部材4は図示しない封止材によって絶縁保護されており、この封止材は第2の支持部材3の開口部によって形成された封止材溜まりの内部に保持される。このような構成であるため、図示しないタンク等から供給された液体が、第1の支持部材1の供給流路9を介して素子基板2の発泡室8内に導かれる。そして、図示しない制御部からの吐出信号が電気配線部材4から素子基板2に伝達され、エネルギー発生素子が駆動されると、発泡室8内の液体に熱等のエネルギーが付与されて液滴が吐出口7から外部に吐出する。
DESCRIPTION OF EXEMPLARY EMBODIMENTS Hereinafter, preferred embodiments of the invention will be described with reference to the drawings.
[Basic configuration of liquid discharge head]
1-3 are a perspective view, an exploded perspective view, and a cross-sectional view of the liquid discharge head of the present invention. In this liquid ejection head, the
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態の第1の支持部材1の供給流路9が、図3〜4に示されている。図4(a)は第1の支持部材1の平面図、図4(b)は図4(a)のB部分の拡大斜視図、図4(c)は図4(a)のA−A線断面図である。第1の支持部材1の供給流路9内には、供給流路9を横切る方向の(供給流路9の短辺方向に沿う)梁である横梁10(第1の梁)と、供給流路9の長手方向に沿う(液体の流れ方向に沿う)梁である縦梁11(第2の梁)が設けられている。1つの供給流路9内の複数個所(図4(a)に示す例では3個所)に、供給流路9を横切る横梁10が形成されている。また、供給流路9の全長にわたって延びる縦梁11が、供給流路9の短辺の中心線に沿って設けられている。
[First Embodiment]
The
図4(b),4(c)に示すように、横梁10の、供給流路9を横切る方向(供給流路9の短辺方向)に沿う形状は、特許文献1の梁部と同様な略w字状である。すなわち、横梁10の、供給流路の内壁面との接続部である両側端部10aと、縦梁11の一方の面及び他方の面との接続部である中間部10bが、供給流路9の深さ方向において高い位置にある。横梁10の高さを供給流路9を横切る方向に沿って見ると、一方の側端部10aから、供給流路9の深さ方向に支持部材1の上面1aからさらに離れた後に再び接近して中間部(縦梁11の一方の面との接続部)10bに至る。次に、中間部(縦梁11の他方の面との接続部)10bから、深さ方向に、支持部材1の上面1aからさらに離れた後に再び接近して他方の側端部(他方の内壁面との接続部)10aに至る。図3,4(c)に示す位置関係で言うと、横梁部10の上端は、一方の側端部10aから供給流路9の深さ方向に一旦降下した後に再び上昇して中間部10bに至り、中間部10bから深さ方向に一旦降下した後に再び上昇して他方の側端部に至る。この横梁10は供給流路9の短辺の中心線を中心とした線対称形状である。この深さ方向における降下と上昇は直線的ではなく、図4(b),4(c)に示すように曲面的な凹状部10cを構成している。本実施形態の横梁10の特徴の1つは、側端部10a、すなわち供給流路の内壁面との接続部が、供給流路9の深さ方向において、第1の支持部材1の上面、すなわち素子基板2との接合面1aから(例えば距離Z1だけ)降下した位置にあることである。そして、中間部10b、すなわち縦梁11との接続部も、供給流路9の深さ方向において、第1の支持部材の上面、すなわち素子基板との接合面1aから(例えば距離Z1だけ)降下した位置にある。一方、横梁10の上部の、供給流路9の長手方向(液体の流れ方向)に沿う形状は、特許文献1の梁部と同様に、中央が最も高くその両側に向かって降下する略三角形状である。
本実施形態の横梁10は、供給流路9の長手方向の中央部かつ短辺方向の両側端部10aおよび中間部10b、すなわち供給流路9の深さ方向において最も高い部分でも、第1の支持部材1の上面(素子基板2との接合面1a)から離れた位置にある。図3,4(c)に示す位置関係では、供給流路9のうち、深さ方向において最も高い部分でも、第1の支持部材1の上面(素子基板2との接合面1a)より下方に位置する。
4 (b) and 4 (c), the shape of the
The
図2〜4に示すように、本実施形態の縦梁11は、供給流路9の短辺の中心を通り、供給流路9の長手方向に沿ってその全長に亘って延びている。図4(c)に示すように、縦梁11の上面は第1の支持部材の上面、すなわち素子基板との接合面1aと同じ高さに位置し、縦梁11の下面は供給流路9の深さ方向の中央付近に位置している。すなわち、縦梁11は供給流路9の上部に浮いた状態に設けられており、横梁10との接続部10b(図示されている例では3個所)において横梁10と一体化して支持されている。
As shown in FIGS. 2 to 4, the
このような横梁10と縦梁11を有する第1の支持部材1は、図1〜3に示す素子基板2と接合されている。具体的には、素子基板2が載置される位置の第1の支持部材1の上面1aと縦梁11の上面11aとに接着剤が付与されて、その上に素子基板2が載置されて接着剤によって固定される。本実施形態によると、このような接着剤による第1の支持部材1と素子基板2との接合の信頼性が高い。その点について以下に説明する。
The
[比較例との対比]
本実施形態の第1の支持部材1と素子基板2の技術的意義について説明するにあたり、まず比較例について説明する。
図5に本発明と対比するための比較例の液体吐出ヘッドの分解斜視図を示し、図6(a)にその第1の支持部材22の平面図を示し、図6(b)にそのC部分の拡大斜視図を示している。この第1の支持部材22は、特許文献1の支持部材と実質的に同じ構成である。本比較例の第1の支持部材22では、1つの供給流路9内の複数個所(図6(a)に示す例では2個所)に、供給流路9を横切る(供給流路9の短辺方向に沿う)横梁20が形成されている。この横梁20は、前述した本発明の第1の実施形態の横梁10と類似しており、供給流路9を横切る方向に沿う形状は略w字状である。横梁20の高さを供給流路9を横切る方向に沿って見ると、一方の側端部20aから供給流路9の深さ方向に一旦降下した後に再び上昇して中間部20bに至り、中間部20bから一旦降下した後に再び上昇して他方の側端部20aに至る線対称形状である。ただし、第1の実施形態とは異なり、短辺方向の側端部(供給流路9の内壁面との接続部20a)と中間部(縦梁との接続部20b)が、供給流路9の深さ方向において、第1の支持部材22の上面(素子基板との接合面22a)と同じ高さに位置している。また、横梁20の、供給流路9の短辺方向の中央部が、長辺方向に延びる縦梁21として機能する。ただし、この縦梁21は、本発明の第1の実施形態の縦梁11のように供給流路9の全長に亘って延びるのではなく、横梁20の、供給流路9の短辺方向の長さと同じ長さであり、それぞれが独立した島状である。
[Comparison with comparative example]
In describing the technical significance of the
FIG. 5 shows an exploded perspective view of a liquid discharge head of a comparative example for comparison with the present invention, FIG. 6A shows a plan view of the
本比較例の液体吐出ヘッドにおいて、図示しない電気熱変換素子が駆動されて発熱すると、素子基板22に接している縦梁21から横梁20に伝わる。この熱は、さらに横梁20から表面積の大きい第1の支持部材22全体に伝わって放散される。それにより、熱エネルギーによる液体吐出を高速かつ高周波数で連続的に行っても、素子基板の温度が使用可能な温度を超えることを抑えることができ、液体吐出による高濃度記録が可能である。ただし、この構成では、第1の支持部材22と素子基板2の接合の信頼性が低くなるおそれがある。その理由について説明する。第1の支持部材22の上に素子基板2を接合する際には、素子基板が載置される位置の第1の支持部材22の上面と縦梁21の上面とに接着剤が付与されて、その上に素子基板が載置されて接着剤12によって固定される。図7では、接着剤12が付与される位置を斜線で示している。図8(a)〜8(c)に示す例では、先端に接着剤12が付与された転写ピン25を、縦梁21を含む第1の支持部材22の上面に押し当てることで、接着剤12が転写ピン25から、縦梁21を含む第1の支持部材22の上面22aに転写される。転写ピン25と第1の支持部材22の、供給流路9の短辺方向の位置関係が適正であれば、図8(c)に示すように、狙い通りに第1の支持部材22の上面22aに接着剤12が転写される。
In the liquid discharge head of this comparative example, when an electrothermal conversion element (not shown) is driven to generate heat, it is transmitted from the
しかし、図9,10に示すように、転写ピン25と第1の支持部材22との間に供給流路9の短辺方向の相対的な位置ずれ(例えばずれ量Y1)が生じると、転写ピン25の先端の一部は、縦梁21や第1の支持部材22の上面22a上から外れる。そして、転写ピン25の先端のうち、縦梁21や第1の支持部材22の上面22aの上から外れた部分は、横梁20の側端部20aと中間部20bとの間の曲線的な凹状部20cと対向する。この状態を図9,10(a)〜10(b)に模式的に示している。図9では、転写ピン25の先端に付着している接着剤12の平面的な位置を斜線で示している。このように、転写ピン25の先端に付着している接着剤12の一部は、縦梁21や第1の支持部材22の上面に当接しないため転写されず、横梁20の曲面的な凹状部20cの上に位置する。その際に、転写ピン25の先端と横梁20の凹状部20cとの間には接着剤12のメニスカスが生じ、そのメニスカスの作用(表面張力)によって、接着剤12が横梁20の凹状部20c内に引き込まれるおそれがある。図10(c)では、接着剤12が凹状部内に引き込まれる状態を、矢印で模式的に示している。その結果、縦梁21および第1の支持部材22の上面に転写される接着剤12の量が不足し、素子基板と第1の支持部材22との接着に必要な量の接着剤12を得られなくなり、接合の信頼性が低下するおそれがある。
この問題は、特に、放熱効果を高めるために縦梁21の素子基板との接触面積を大きくするように縦梁21の長さを長くしたり、縦梁21及び横梁20の数を増やして、例えば1つの流路に3個所以上の縦梁21及び横梁20を設けたりすると、顕著になる。それは、接着剤12のメニスカスの発生個所が広がったり増えたりすることにより、横梁20の凹状部20cの中に引き込まれる接着剤12の量が増えるからである。
However, as shown in FIGS. 9 and 10, when a relative positional shift (for example, a shift amount Y1) in the short side direction of the
In particular, in order to increase the heat dissipation effect, the length of the
これに対し、本発明の第1の実施形態では、横梁10の、供給流路9の内壁面や縦梁11との接続部10a,10bが、素子基板2との接合面1a、すなわち接着剤12が転写される面から、深さ方向の下方に(例えば距離Z1だけ)離れた位置にある。縦梁11や第1の支持部材1の上面1aに当接した転写ピン25の先端と横梁10の凹状部10cとは近接しない。従って、転写ピン25の先端に付着している接着剤12が、横梁10の凹状部10cまで到達するメニスカスを形成することは困難である。その結果、図11(a)〜(c)に示すように、転写ピン25が、縦梁11や第1の支持部材1の上面1aから外れた位置であっても、接着剤12が横梁10の凹状部10c内に引き込まれることはない。重力によって多少の接着剤12は垂れ下がるが、メニスカスの作用(表面張力)によって凹状部10cに引き込まれることはないので、図11(c)に示すように、縦梁11や第1の支持部材1の上面1aの近傍に保持される。この接着剤12の大部分は、第1の支持部材1と素子基板2の接合部分の近傍に保持されてそれらの接合に寄与し、例えば、供給流路9の内壁面や縦梁11の一方および他方の側面と素子基板2の接合面との間に位置してそれらを互いに固定する働きをする。本発明の第1の実施形態では、横梁10の、供給流路9の内壁面や縦梁11との接続部10a,10bが、素子基板2との接合面、すなわち接着剤12が転写される面から下方に離れた位置にあることで、接合の信頼性の低下を抑えることができる。
On the other hand, in the first embodiment of the present invention, the connecting
このように、本実施形態では、第1の支持部材1と素子基板2との接合の信頼性の低下を抑えることができるため、図2,4(a)に示すように、縦梁11を長くして(一例としては供給流路9の全長にわたって形成して)放熱効果を向上できる。こうして、放熱効果の向上により高速かつ高周波数の連続的な液体吐出や液体吐出による高濃度記録を可能にすることと、第1の支持部材1と素子基板2との接合の信頼性の低下を抑えることが両立できる。さらに、横梁10の数を増やし、各横梁10が、前述したように供給流路9の内壁面や縦梁11との接続部10a,10bが素子基板2との接合面から深さ方向の下方に離れて位置する構成にすると、接合の信頼性の低下をより確実に抑えられる。この点について詳細に説明すると、液体吐出のさらなる高速化や高濃度記録が必要とされる場合に、縦梁11が短くかつ横梁10の数が少ない構成であると、放熱が間に合わず要求される液体吐出の品位(例えば記録品位)を満足できない可能性がある。そこで、縦梁11を長手方向に伸ばして素子基板2との接触面積を大きくし、さらに横梁10の数を増やすか、横梁10の太さを太くすることで、放熱性の向上が期待できる。この場合、素子基板2を第1の支持部材1に固定するための接着剤12の量が不足して接合の信頼性が低下することが懸念される。横梁10の数が少ない(例えば2個)と、素子基板2を接着固定するための接着剤12の転写時に位置ずれが生じて、縦梁11の側方や横梁10の凹状部10c等に接着剤12が垂れ落ちてもさほど影響は無い。しかし、放熱性向上のために縦梁11を長くしたり横梁10の数を増やしたり幅広にしたりすると、縦梁11の側方や横梁10の凹状部10c等に流出して接合に寄与しない領域に至る接着剤12の量が増えて不都合が生じる懸念がある。本実施形態では、横梁10の供給流路9の内壁面や縦梁11との接続部10a,10bが、接着剤12が転写される面1aと同一面ではなく、下方に離れて位置している。従って、凹状部に到達するメニスカスが形成されにくく、接着剤12が横梁10の凹状部10cに引き込まれる可能性が低くなり、十分な量の接着剤12が第1の支持部材1と素子基板2の接合に寄与する領域にとどまる可能性が高い。そのため、第1の支持部材1と素子基板2の接合の信頼性の低下を気にすることなく、縦梁11を長くしたり横梁10の数を増やしたり太くしたりして、放熱性の向上を図ることができる。
Thus, in this embodiment, since the fall of the reliability of joining with the
なお、本出願人は、転写する接着剤12の量を最大にして、転写ピン25と第1の支持部材1との間の供給流路9の短辺方向の位置関係のずれが最大になった場合に、接着剤12が横梁10の凹状部10cの中に引き込まれる状態を観察する実験を行った。それによると、厚さが3.0mm以上の第1の支持部材1において、横梁10の供給流路9の内壁面や縦梁11との接続部10a,10bが、素子基板2との接合面1aから離れる距離Z1が0.5mmから1.0mmの範囲内であると好ましい。その場合、接着剤12が横梁10の凹状部10cの内奥にあまり引き込まれず、第1の支持部材1と素子基板2の良好な接合が実現した。
第1の支持部材1の材料の一例はセラミックであるが、それに限定されることはなく、その他の様々な材料を用いることができる。
The applicant of the present invention maximizes the amount of the adhesive 12 to be transferred and maximizes the deviation in the positional relationship in the short side direction of the
An example of the material of the
[第2の実施形態]
図12は本発明の第2の実施形態を示しており、図12(a)は第2の実施形態の液体吐出ヘッドの第1の支持部材22の平面図、図12(b)は図11(a)のE−E線断面図である。本実施形態では、横梁10の縦梁11との接続部10bは、接着剤12が転写される面1aと同じ高さではなく、供給流路9の深さ方向の下方に距離Z2だけ離れた位置にある。しかし、横梁10の供給流路9の内壁面との接続部10aは、接着剤12が転写される面1aと同じ高さである。その技術的に意味について説明すると、供給流路9のピッチを広くできる場合には、供給流路9の内壁面になる位置の接着剤12の一部が流出しても第1の支持部材1と素子基板2の接合の信頼性をさほど低下させることはない。従って、横梁10の供給流路9の内壁面との接続部10aが第1の支持部材1の上面1aと同一の高さであっても、転写ピン25と第1の支持部材1との間の位置ずれがある程度許容できる。そして、この構成では横梁の表面積が大きいため、放熱性が向上する。ただし、縦梁11の上面に十分な量の接着剤12が必要な場合には、横梁10の縦梁11との接続部10bは、第1の実施形態と同様に、第1の支持部材1の上面1aから離して低い位置にすることが好ましい。
[Second Embodiment]
FIG. 12 shows a second embodiment of the present invention, FIG. 12 (a) is a plan view of the
なお、縦梁11の幅が広くできるなどの理由で、縦梁11の上面の上の接着剤12の一部が流出しても第1の支持部材1と素子基板2の接合の信頼性をさほど低下させることはない場合もある。そのような場合には、横梁10の縦梁11との接続部10bを第1の支持部材1の上面1aと同じ高さにしてもよい。一方、供給流路9のピッチが狭い場合には、横梁10の供給流路9の内壁面との接続部10aを、第1の支持部材1の上面1aから離して低い位置にすることが好ましい。
Even if a part of the adhesive 12 on the upper surface of the
図12に示すように横梁10の供給流路9の内壁面との接続部10aが第1の支持部材1の上面1aと同じ高さであって、縦梁11との接続部10bが第1の支持部材1の上面1aの下方に離れた位置にある構成は、本発明の範囲に含まれる。図示しないが、横梁10の縦梁11との接続部10bが第1の支持部材1の上面1aと同じ高さであって、供給流路9の内壁面との接続部10aが第1の支持部材1の上面1aの下方に離れた位置にある構成も同様に、本発明の範囲に含まれる。ここに例示する横梁10は、供給流路9の一方の内壁面および他方の内壁面との接続部10aと、縦梁11の一方の面および他方の面との接続部10bを有している。第1の実施形態のように、接続部10a,10bの両方が第1の支持部材1の上面1aから離れた位置にある構成でも、第2の実施形態とその変形例のように、いずれか一方の接続部のみが第1の支持部材1の上面1aから離れた位置にある構成でもよい。いずれの構成を選択するかは、縦梁11の幅の広さや供給流路9のピッチ等に応じて適宜に設定すればよい。
As shown in FIG. 12, the connecting
このように、本発明によれば、縦梁11や横梁10の形状を大きくしたり数を増やしたりして放熱効果を向上させることができる。しかも、転写ピン25と第1の支持部材1との間の位置ずれ等により、接着剤12の転写位置が少しずれたとしても、第1の支持部材1と素子基板2の接合に寄与しない領域に接着剤12が引き込まれることを抑えることができる。その結果、接着剤転写の安定性が得られ、支持部材1と素子基板2の接合の信頼性の低下が抑えられる。
Thus, according to the present invention, the heat radiation effect can be improved by increasing the shape or increasing the number of the
1 支持部材(第1の支持部材)
2 素子基板
9 供給流路
10 横梁
10a 供給流路の内壁面との接続部(側端部)
10b 縦梁との接続部(中間部)
10c 凹状部
11 縦梁
1 Support member (first support member)
2 Element board |
10b Connection with vertical beam (intermediate part)
10c
Claims (8)
前記支持部材には、前記素子基板との接合面において開口している、前記素子基板に供給する液体のための供給流路が形成されており、
前記供給流路の内部には、該供給流路を横切る方向に該供給流路の一方の内壁面から他方の内壁面に向かって延びる梁が設けられており、
前記梁の、前記供給流路の前記内壁面との接続部が、前記支持部材の前記素子基板との接合面から前記供給流路の深さ方向に離れた位置にある、液体吐出ヘッド。 A liquid discharge head including an element substrate and a support member bonded to each other,
The support member is formed with a supply flow path for the liquid to be supplied to the element substrate, which is open at the joint surface with the element substrate.
A beam extending from one inner wall surface of the supply channel toward the other inner wall surface in a direction crossing the supply channel is provided inside the supply channel,
The liquid ejection head, wherein a connection portion of the beam with the inner wall surface of the supply channel is located away from a joint surface of the support member with the element substrate in a depth direction of the supply channel.
前記支持部材には、前記素子基板との接合面において開口している、前記素子基板に供給する液体のための溝状の供給流路が形成されており、
前記供給流路の内部には、該供給流路を横切る方向に該供給流路の一方の内壁面から他方の内壁面に向かって延びる第1の梁と、前記第1の梁に接続されて前記供給流路の長手方向に延びる第2の梁とが設けられており、
前記第1の梁は、前記供給流路を横切る方向において、一方の前記内壁面との接続部から前記第2の梁の一方の面との接続部に至り、さらに前記第2の梁の他方の面との接続部から他方の前記内壁面との接続部に至り、
前記第1の梁の、前記供給流路の前記内壁面との接続部、および前記第2の梁との接続部のうちの一方または両方が、前記支持部材の前記素子基板との接合面から前記供給流路の深さ方向に離れた位置にある、液体吐出ヘッド。 A liquid discharge head including an element substrate and a support member bonded to each other,
The support member is formed with a groove-like supply channel for the liquid to be supplied to the element substrate, which is open at the joint surface with the element substrate.
A first beam extending from one inner wall surface of the supply flow channel toward the other inner wall surface in a direction crossing the supply flow channel is connected to the first beam. A second beam extending in the longitudinal direction of the supply flow path,
The first beam extends from a connection portion with one inner wall surface to a connection portion with one surface of the second beam in a direction crossing the supply flow path, and further, the other of the second beams. From the connecting portion with the other surface to the connecting portion with the other inner wall surface,
One or both of the connection portion of the first beam with the inner wall surface of the supply flow path and the connection portion with the second beam is from a joint surface of the support member with the element substrate. A liquid discharge head at a position separated in the depth direction of the supply flow path.
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