以下、図面を参照して実施形態を詳細に説明する。
[第1の実施形態]
まず、第1の実施形態を図面にもとづいて説明する。図1は、第1の実施形態の遊技機の一例を示す斜視図である。
第1の実施形態の遊技機(パチンコ機)10は、前面枠12を備え、該前面枠12は、外枠(支持枠)11に開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は、前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(本体枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠(透明板(透明部材)保持枠)15が取り付けられている。
また、ガラス枠15の左右には、内部にランプやLED等を内蔵し装飾や演出、および異常発生時の報知(たとえば、払出異常が発生した場合はランプやLED等を異常報知色(たとえば、赤色)で点灯(点滅)させる)のために発光する枠装飾装置18や、音響(たとえば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。また、異常発生時はスピーカ19a,19bから出力音(音声)で異常内容が報知されるようになっている。なお、ガラス枠15の所定部位に払出異常報知用のランプを設けるようにしてもよい。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿(貯留皿)21、遊技機10の裏面側に設けられている払出ユニットから払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿(受皿)23および打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者が各種オプションの設定をおこなうオプション設定部25が設けられている。このオプション設定部25の上面の周囲には複数の選択ボタンスイッチ25aが設けられ、オプション設定部25の上面の中央には決定ボタンスイッチ25bが設けられている。なお、オプション設定部25は、遊技者が演出態様を設定する演出設定部として機能する。この場合、選択ボタンスイッチ25aは、演出態様を選択する演出ボタンスイッチとして機能し、決定ボタンスイッチ25bは、演出態様を決定する決定ボタンスイッチとして機能する。さらに、前面枠12下部右側には、前面枠12やガラス枠15を開放したり施錠したりする鍵を挿入するための鍵穴26が設けられている。
なお、選択ボタンスイッチ25aが演出ボタンスイッチとして機能する場合、遊技機10は、選択ボタンスイッチ25aと決定ボタンスイッチ25bとから受け付けた遊技者の操作にもとづいて、遊技者の操作を介入させた演出をおこなうことができる。たとえば、遊技者の操作を介入させた演出は、表示装置(変動表示装置)41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)における演出があり、遊技機10は、表示装置41に表示するキャラクタを動作させたり、表示装置41に表示される飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報を停止させたりすることができる。
また、オプション設定部25の右方には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。この第1の実施形態の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32(図2参照)に向かって発射する。また、遊技者が選択ボタンスイッチ25aおよび決定ボタンスイッチ25bを操作することによって、たとえば、スピーカ19a,19bから放射される音量を設定したり、遊技盤30の明るさを設定したりすることができる。
次に、遊技盤30について図2を用いて説明する。図2は、第1の実施形態の遊技盤の一例を示す正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33およびガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置(変動表示装置)41を備えたセンターケース(遊技演出構成体)40が配置されている。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。すなわち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出し、周囲の遊技領域32から遊技球が飛び込みにくくなるように形成されている。
表示装置41は、たとえば、LCD、CRT(Cathode Ray Tube:ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームがおこなわれる。また、表示画面には、遊技の進行にもとづく演出のための画像(たとえば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
また、センターケース40の左部および右部には、動作することによって遊技の演出をおこなう盤演出装置44が備えられている。この盤演出装置44は、図2に示す状態から表示装置41の中央へ向けて動作可能となっている。
遊技領域32におけるセンターケース40の下方右側には、普図変動表示ゲームの開始条件を与える普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲート34に入賞した遊技球は、ゲートスイッチ34a(図3参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方左側には、三つの一般入賞口35が配置され、センターケース40の下方右側であって普図始動ゲート34よりも下側には、一つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ35a(図3参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える始動入賞口36(第1始動入賞口、始動入賞領域)が設けられている。始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ36a(図3参照)により検出される。
また、始動入賞口36の直下には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える普通変動入賞装置37(第2始動入賞口、始動入賞領域)が設けられている。
普通変動入賞装置37は、上端側が手前側に倒れる方向に回動することで開放して遊技球が流入し易い状態に変換可能な可動部材37bを備えており、この可動部材37bは、常時は遊技球が流入できない閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図3参照)によって、普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は、始動口2スイッチ37a(図3参照)により検出される。
また、普通変動入賞装置37の下方には、入賞口等に入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30aが設けられている。
さらに、遊技領域32におけるセンターケース40の下方であって、始動入賞口36よりも右側には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)38が配設されている。
特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた閉塞状態(遊技者にとって不利な状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。すなわち、特別変動入賞装置38は、たとえば、駆動装置としての大入賞口ソレノイド38b(図3参照)により駆動される開閉扉38cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中や小当り遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。これら特別変動入賞装置38に入賞した遊技球は、大入賞口スイッチ38a(図3参照)により検出される。
第1の実施形態の遊技機10においては、遊技球が流下する遊技領域32のうち、センターケース40の左方の領域が左側遊技領域とされ、センターケース40の右方の領域が右側遊技領域とされている。そして、遊技者が発射勢を調節して左側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる左打ち)することで始動入賞口36への入賞を狙うことができ、右側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる右打ち)することで普図始動ゲート34や普通変動入賞装置37や特別変動入賞装置38への入賞を狙うことができるようになっている。
ここで、第1の実施形態の遊技機10において、右側遊技領域に対応する位置には、センターケース40の右端部に取り付けられた流路形成部材42が配設されており、右側遊技領域へと発射された遊技球は、流路形成部材42によって形成される流路を通過するよう構成されている。なお、流路形成部材42の少なくとも前面の材質は、流路形成部材42によって形成される流路を通過する遊技球を外部から視認可能な材質になっているので、遊技者等は、流路形成部材42によって形成される流路を通過する遊技球(すなわち、右側遊技領域を流下する遊技球)を、流路形成部材42の前方から流路形成部材42を透して視認することができる。
また、遊技領域32の外側(ここでは遊技盤30の右下部)には、特図変動表示ゲームをなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームおよび普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームの表示や、各種情報を表示する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、LED等で構成されたラウンド表示部51と、特図1保留表示部52と、特図1図柄表示部53と、特図2図柄表示部54と、普図図柄表示部55と、普図保留表示部56と状態表示部57とを備える。
次に、遊技機の制御システムについて図3を用いて説明する。図3は、第1の実施形態の遊技機の制御システムの一例を示すブロック図である。
遊技機10は、遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU(Central Processing Unit)部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバ等を有する出力部130と、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140等からなる。
CPU部110は、アミューズメントチップ(IC(Integrated Circuit))と呼ばれる遊技用マイコン111と、水晶振動子のような発振子を備え、遊技用マイコン111の動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113等を有する。遊技制御装置100および該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータ等の電子部品には、電源装置400で生成されたDC(Direct Current)32V、DC12V、DC5V等所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC(Alternating Current)−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V、DC5V等のより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータ等を有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAM(Random Access Memory)に対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路を有し、遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号やリセット信号等の制御信号を生成して出力する制御信号生成部430等を備える。
第1の実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420および制御信号生成部430は、別個の基板上または遊技制御装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30および遊技制御装置100は、機種変更の際に交換の対象となるので、第1の実施形態のように、電源装置400または主基板とは別の基板にバックアップ電源部420および制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中または電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、たとえば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれがたとえば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
また、遊技制御装置100にはRAM初期化スイッチ112が設けられている。このRAM初期化スイッチ112が操作されると初期化スイッチ信号が生成され、これにもとづき遊技用マイコン111内のRAM111Cおよび払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する処理がおこなわれる。特に限定されるわけではないが、初期化スイッチ信号は、電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(Read Only Memory)111Bおよび随時読出し書込み可能なRAM111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111BまたはRAM111Cとして、EEPROM(Electrically Erasable Programmable)のような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、たとえば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無等を規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、リーチ状態となった後の変動パターンである後半変動パターンを決定するためのテーブル(後半変動グループテーブルや後半変動パターン選択テーブル等)、リーチ状態となる前の変動パターンである前半変動パターンを決定するためのテーブル(前半変動グループテーブルや前半変動パターン選択テーブル等)が含まれている。
ここで、リーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果があらかじめ定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、たとえば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示をおこなう状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、たとえば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(たとえば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうちいずれか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(たとえば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしてもよい。
そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(期待値が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定されている。なお、期待値は、「リーチなし」<「ノーマルリーチ」<「スペシャル1リーチ」<「スペシャル2リーチ」<「スペシャル3リーチ」<「プレミアリーチ」の順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成し出力して遊技機10全体の制御をおこなう。また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの当りを判定するための大当り乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチなしの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当りを判定するための当り乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)にもとづいてCPU111Aに対する所定周期(たとえば、4m秒(ms))のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111Aは、特図変動表示ゲームに関する処理において、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、いずれか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(当り(大当りまたは小当り)またははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態または高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装置37の動作状態(時短動作状態)、始動記憶数等にもとづいて、複数の変動パターンテーブルの中から、いずれか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU111Aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111Bに記憶された複数の変動パターンテーブルのうち、いずれか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)にしたがって、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御をおこなう。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号にもとづいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御をおこなう。
遊技用マイコン111の入力部120には、遊技機10に対する電波の発射を検出する盤電波センサ62、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、特別変動入賞装置38の大入賞口スイッチ38aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。近接I/F121は、入力の範囲が7V−11Vとされることで、センサや近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、センサやスイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121の出力は、第2入力ポート123または第3入力ポート124へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近接I/F121の出力のうち、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38aの検出信号およびセンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号1は、第2入力ポート123へ入力される。また、近接I/F121の出力のうち、盤電波センサ62の検出信号およびセンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号2は、第3入力ポート124に入力される。また、第3入力ポート124には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサ61の検出信号や、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63の検出信号、遊技機10の前面枠(本体枠)12等に設けられた本体枠開放検出スイッチ64の検出信号も入力されるようになっている。なお、振動を検出する振動センサスイッチを遊技機に設け、検出信号が第3入力ポート124に入力されるようにしてもよい。
また、近接I/F121の出力のうち、第2入力ポート123への出力は、遊技制御装置100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになっている。さらに、近接I/F121の出力のうち、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート123の他、遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。
上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要なたとえば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
第2入力ポート123が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート123に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE(Chip Enable)2をアサート(有効レベルに変化)することよって、読出すことができる。第3入力ポート124や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、払出制御装置200からの枠電波不正信号(前面枠12に設けられた枠電波センサが電波を検出することにもとづき出力される信号)、払出ビジー信号(払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号)、払出異常ステータス信号(払出異常を示すステータス信号)、シュート球切れスイッチ信号(払出し前の遊技球の不足を示す信号)、オーバーフロースイッチ信号(下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号)、タッチスイッチ信号(操作部24に設けられたタッチスイッチの入力にもとづく信号)を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート122が設けられている。
また、遊技制御装置100には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号等の信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられており、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの停電監視信号や、RAM初期化スイッチ112からの初期化スイッチ信号は、一旦、第1入力ポート122に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RESETは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RESETは、出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RESETは、中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成されるようにしてもよい。なお、リセット信号RESETは、入力部120の第1乃至第3入力ポート122,123,124には供給されない。リセット信号RESETが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータは、システムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RESETが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路および遊技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッファ132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300および払出制御装置200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号等を中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。このバッファ133は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、近接I/F121から出力される始動口スイッチ等加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサ61や盤電波センサ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦、遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号または情報に加工されて、たとえば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、上記バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタ等が設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、このチップイネーブル信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され、特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開成させる大入賞口ソレノイド38bおよび普通変動入賞装置37の可動部材37bを開成させる普電ソレノイド37cの開閉データを出力するための第2出力ポート134が設けられている。また、出力部130には、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136が設けられている。
また、出力部130には、大当り情報等遊技機10に関する情報を外部情報端子板71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子板71には、フォトリレーが備えられ、たとえば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)等)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を外部装置に供給することができるようになっている。また、第5出力ポート137からは、シュミットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可信号も出力される。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力される大入賞口ソレノイド38b、普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138dが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12Vまたは5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よりデジット線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ133や第2出力ポート134、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラム等の情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信をおこなえるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用しておこなわれるため、第1乃至第3入力ポート122,123,124のようなポートは設けられていない。
次に、演出制御装置300の構成について図4を用いて説明する。図4は、第1の実施形態の演出制御装置の構成の一例を示すブロック図である。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマンドやデータにしたがって表示装置41への映像表示のための画像処理をおこなうグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効果音等をスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムや各種データを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるPROM321、作業領域を提供するRAM322、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能なFeRAM(Ferroelectric RAM)323、現在の日時(年月日や曜日、時刻等)を示す情報を生成する計時手段をなすRTC(リアルタイムクロック)338が接続されている。なお、主制御用マイコン311の内部にも作業領域を提供するRAMが設けられている。また、主制御用マイコン311には、WDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接続されている。主制御用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定してVDP312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータやソレノイドの駆動制御、演出時間の管理等の処理を実行したりする。
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ312bが設けられている。また、VDP312には、キャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM325や、画像ROM325から読出されたキャラクタ等の画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(Video RAM)326が接続されている。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パラレル方式でデータの送受信がおこなわれるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠15や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるための垂直同期信号VSYNC、データの送信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜nおよび主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAIT等も入力される。
演出制御装置300には、LVDS(Low Voltage Differential Signaling:小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313が設けられている。VDP312から信号変換回路313へは、映像データ、水平同期信号HSYNCおよび垂直同期信号VSYNCが入力されるようになっており、VDP312で生成された映像は、信号変換回路313を介して表示装置41に表示される。
音源LSI314には、音声データが記憶された音声ROM327が接続されている。主制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレスバス/データバス340を介して接続されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは、割込み信号INTが入力されるようになっている。演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられた上スピーカ19aおよび前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディオパワーアンプ等からなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成された音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19aおよび下スピーカ19bから出力される。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された飾り特図保留数コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御指令信号(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、ガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(たとえば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(たとえば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出可動体制御回路334が設けられている。ランプやモータおよびソレノイド等を駆動制御するこれらの制御回路332〜334は、アドレスバス/データバス340を介して主制御用マイコン311と接続されている。なお、ガラス枠15にモータ(たとえば演出用の装置を動作させるモータ)等の駆動源を備えた枠演出装置を設け、この枠演出装置を駆動制御する枠演出可動体制御回路を備えていてもよい。
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられたオプション設定部25の選択ボタンスイッチ25aおよび決定ボタンスイッチ25b、盤演出装置44内のモータの初期位置等を検出する演出役物スイッチ47(演出モータスイッチ)のオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する機能や、演出制御装置300に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力するスイッチ入力回路336が設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41、モータやLEDを駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、モータやLED、スピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vまたは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5VにもとづいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号は、主制御用マイコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また、主制御用マイコン311から出力される形で、VDP312(VDPRESET信号)、音源LSI314およびアンプ回路337(SNDRESET信号)、ランプやモータ等を駆動制御する制御回路332〜334(IORESET信号)に供給され、これらをリセット状態にする。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FAN45が接続され、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆動するようにされている。
次に、これらの制御回路においておこなわれる遊技制御について説明する。
遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力にもとづき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理をおこなう。そして、普図図柄表示部55に、識別図柄(識別情報)を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理をおこなう。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図図柄表示部55に第1当り停止図柄〜第3当り停止図柄の各々に対応した特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37bを所定時間(たとえば、0.5秒間または1.7秒間)上述のように開放する制御をおこなう。すなわち、遊技制御装置100が、変換部材(可動部材37b)の変換制御をおこなう変換制御実行手段をなす。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図図柄表示部55にはずれの結果態様を表示する制御をおこなう。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力にもとづき始動入賞(始動記憶)を記憶し、この始動記憶にもとづき、第1特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第1特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理をおこなう。また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力にもとづき始動記憶を記憶し、この始動記憶にもとづき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理をおこなう。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、特図1図柄表示部53や特図2図柄表示部54に、識別図柄(識別情報)を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理をおこなう。すなわち、遊技制御装置100が、遊技領域32を流下する遊技球の始動入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への入賞にもとづき変動表示ゲームの進行制御をおこなう遊技制御手段をなす。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号にもとづき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理をおこなう。さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号にもとづき、演出状態の設定や、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等をおこなう。すなわち、演出制御装置300が、遊技(変動表示ゲーム等)に関する演出を制御する演出制御手段をなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が大当りや小当りの場合は、特図1図柄表示部53や特図2図柄表示部54に特別結果態様や小当り結果態様を表示するとともに、特別遊技状態や小当り遊技状態を発生させる処理(すなわち、特別遊技や小当り遊技を実行する処理)をおこなう。特別遊技状態や小当り遊技状態を発生させる処理においては、CPU111Aは、たとえば、大入賞口ソレノイド38bにより特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御をおこなう。そして、大入賞口に所定個数(たとえば、9個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定の開放可能時間が経過するかのいずれかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)をおこなう。すなわち、遊技制御装置100が、停止結果態様が特別結果態様となった場合に、大入賞口を開閉する制御をおこなう大入賞口開閉制御手段をなす。また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1図柄表示部53や特図2図柄表示部54にはずれの結果態様を表示する制御をおこなう。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様にもとづき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能となっている。この高確率状態は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態である。また、第1特図変動表示ゲームおよび第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様にもとづき高確率状態となっても、第1特図変動表示ゲームおよび第2特図変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様にもとづき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態(特定遊技状態、普図高確率状態)を発生可能となっている。この時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を通常確率(普図低確率状態)である0よりも高い高確率(普図高確率状態)とすることが可能である。これにより、普通変動入賞装置37が普図低確率状態である場合よりも、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放時間が多くなるように制御するようになっている。ここで、本実施形態における普通変動入賞装置37は、通常遊技状態においては可動部材37bを開放しないように普図確率が「0」に設定されている。
また、時短状態において、普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)は、たとえば、500m秒となり、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間は、たとえば、600m秒となり、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、第1当り停止図柄の開放時間(普電開放時間)と開放回数(たとえば、500m秒×1回)、第2当り停止図柄の開放時間(普電開放時間)と開放回数(たとえば、1700m秒×2回)、第3当り停止図柄の開放時間(普電開放時間)と開放回数(たとえば、1700m秒×3回)、となるように設定することが可能である。
なお、普図変動表示ゲームおよび普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御をおこなうよう適宜普図変動表示ゲームの実行時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間を設定してもよく、たとえば、時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)を第1変動表示時間よりも短い第2変動表示時間となるように制御することが可能である(たとえば、10000m秒が1000m秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間を第1停止時間よりも短い第2停止時間となるように制御することが可能である(たとえば、1604m秒が704m秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間(普電開放時間)を通常状態(普図低確率状態)の第1開放時間よりも長い第2開放時間となるように制御することが可能である(たとえば、100m秒が1352m秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を第1開放回数(たとえば、2回)よりも多い回数(たとえば、4回)の第2開放回数に設定することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を通常動作状態である場合の通常確率(普図低確率状態、たとえば、1/251)よりも高い高確率(普図高確率状態、たとえば、250/251)とすることが可能である。
時短状態においては、普図変動時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間、普図確率のいずれか一つまたは複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する時間を通常よりも延長するようにする。また、変化させるものが異なる複数種類の時短状態を設定することも可能である。また、当りとなった場合に第1開放態様と第2開放態様のいずれかを選択するようにしてもよい。この場合、第1開放態様と第2開放態様の選択確率を異ならせてもよい。また、高確率状態と時短状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし、一方のみを発生させることも可能である。
次に、一括表示装置の構成について図5を用いて説明する。図5は、第1の実施形態の一括表示装置の一例を示す図である。一括表示装置50は、LED_00からLED_31までの32個のLEDを備える。一括表示装置50は、LED_00からLED_31の点灯態様により各種状態表示をおこなう。
一括表示装置50は、LED_00からLED_31に各種状態表示機能を振り分けることで、ラウンド表示部51と、特図1保留表示部52と、特図1図柄表示部53と、特図2図柄表示部54と、普図図柄表示部55と、普図保留表示部56と、状態表示部57とを備える。ラウンド表示部51は、LED_00からLED_03の4個のLEDの点灯態様により、特図ゲームにおけるラウンド数を表示する。特図1保留表示部52は、LED_04とLED_05の2個のLEDの点灯態様により、特図1ゲームにおける保留数を表示する。特図1図柄表示部53は、LED_06からLED_13の8個のLEDの点灯態様により、特図1ゲームにおける図柄を表示する。特図2図柄表示部54は、LED_14からLED_21の8個のLEDの点灯態様により、特図2ゲームにおける図柄を表示する。普図図柄表示部55は、LED_24からLED_27の4個のLEDの点灯態様により、普図ゲームにおける図柄を表示する。普図保留表示部56は、LED_28とLED_29の2個のLEDの点灯態様により、普図ゲームにおける保留数を表示する。状態表示部57は、LED_30とLED_31の2個のLEDの点灯態様により、特図ゲームにおける遊技状態を表示する。特図2保留表示部58は、LED_22とLED_23の2個のLEDの点灯態様により、特図2ゲームにおける保留数を表示する。
以下、このような遊技をおこなう遊技機の制御について説明する。まず、遊技制御装置100の遊技用マイコン111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図6および図7に示すメイン処理と、所定時間周期(たとえば4m秒)でおこなわれる図10に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
まず、メイン処理について説明する。図6は、第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その1)であり、図7は、第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その2)である。メイン処理は、CPU111Aが実行する処理である。
メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図6および図7に示すように、まず、割込みを禁止する処理(ステップS1)をおこなってから、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS2)をおこなう。次に、レジスタバンク0を指定し(ステップS3)、所定のレジスタ(たとえばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップS4)。第1の実施形態の場合、RAM111Cのアドレスの範囲は、0000h〜01FFhで、上位としては00hか01hをとる。ステップS4ではRAM111Cのアドレスの範囲のうち先頭側にある00hをセットする。
次に、発射停止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設定する(ステップS5)。発射許可信号は、遊技制御装置100と払出制御装置200の少なくとも一方が発射停止の信号を出力している場合に禁止状態に設定され、遊技球の発射が禁止されるようになっている。
その後、入力ポート1(第1入力ポート122)の状態を読み込み(ステップS6)、電源投入ディレイタイマを設定する処理をおこなう(ステップS7)。この処理では、所定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100からの指示にしたがい種々の制御をおこなう従制御手段(たとえば、払出制御装置200や演出制御装置300)のプログラムが正常に起動するのを待つための待機時間(たとえば3秒)が設定される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって従制御装置(たとえば払出制御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコマンドを従制御装置へ送ってしまい、従制御装置がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。すなわち、遊技制御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊技制御装置100)の起動を遅らせて従制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300等)の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
また、電源投入ディレイタイマの計時は、RAM領域が保持するデータの正当性判定(チェックサム算出)の対象とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域またはレジスタ等)を用いておこなわれる。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェックデータを算出する際に、一部のRAM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時の制御が複雑になることを防止することができる。
なお、第1入力ポート122には、初期化スイッチ信号が入力されるようになっており、待機時間の開始前に第1入力ポート122の状態を読み込むことで、RAM初期化スイッチ112の操作を確実に検出できる。すなわち、待機時間の経過後にRAM初期化スイッチ112の状態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待ってからRAM初期化スイッチ112を操作したり、電源投入から待機時間の経過までRAM初期化スイッチ112を操作し続けたりする必要がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むことで、このような煩わしい操作をおこなわなくても電源投入後すぐに操作をおこなうことで検出されるようになり、電源投入時におこなった初期化の操作が受け付けられないような事態を防止できる。
次に、電源投入ディレイタイマ(たとえば、約3秒)を設定する処理(ステップS7)をおこなった後、待機時間の計時と、待機時間中における停電の発生を監視する処理(ステップS8からS12)をおこなう。まず、電源装置400から入力されている停電監視信号をポートおよびデータバスを介して読み込んでチェックする回数(たとえば2回)を設定し(ステップS8)、停電監視信号がオンであるか否かの判定をおこなう(ステップS9)。
停電監視信号がオンである場合(ステップS9;Y)は、ステップS8で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているか否かを判定する(ステップS10)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS10;N)は、停電監視信号がオンであるか否かの判定(ステップS9)に戻される。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS10;Y)、すなわち、停電が発生していると判定した場合は、遊技機10の電源が遮断されるのを待つ。このように、所定期間にわたり停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定することで、ノイズ等により停電を誤検知することを防止でき、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせている期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAM111Cへのアクセスが許可されておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、ここでの停電発生時にはバックアップの処理等はおこなう必要がない。このため、待機時間中に停電が発生してもRAM111Cのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができる。
一方、停電監視信号がオンでない場合(ステップS9;N)、すなわち、停電が発生していない場合には、電源投入ディレイタイマを「−1」更新し(ステップS11)、タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS12)。タイマの値が0でない場合(ステップS12;N)、すなわち、待機時間が終了していない場合は、停電監視信号のチェック回数を設定する処理(ステップS8)に戻される。また、タイマの値が「0」である場合(ステップS12;Y)、すなわち、待機時間が終了した場合、RAM111CやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(Read Write Memory)のアクセス許可をし(ステップS13)、全出力ポートにオフデータを出力(出力がない状態に設定)する(ステップS14)。
次に、シリアルポート(遊技用マイコン111にあらかじめ搭載されているポートで、この第1の実施形態では、演出制御装置300や払出制御装置200との通信に使用)を設定し(ステップS15)、先に読み込んだ第1入力ポート122の状態からRAM初期化スイッチ112がオンにされたか否かを判定する(ステップS16)。
RAM初期化スイッチ112がオフである場合(ステップS16;N)は、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータ1(たとえば5Ah)であるか否かを判定し(ステップS17)、正常であれば(ステップS17;Y)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータ2(たとえばA5h)であるか否かを判定する(ステップS18)。そして、停電検査領域2の値が正常であれば(ステップS18;Y)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出するチェックサム算出処理をおこない(ステップS19)、算出したチェックサムと電源断時のチェックサムが一致するか否かを判定する(ステップS20)。チェックサムが一致する場合(ステップS20;Y)は、ステップS21(図7)へ移行し、停電から正常に復旧した場合の処理をおこなう。
また、RAM初期化スイッチ112がオンである(ステップS16;Y)と判定された場合や、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでないと判定された場合(ステップS17;NまたはステップS18;N)、チェックサムが正常でない(ステップS20;N)と判定された場合は、ステップS26(図7)へ移行して初期化の処理をおこなう。すなわち、RAM初期化スイッチ112が外部からの操作が可能な初期化操作部をなし、遊技制御装置100が、初期化操作部が操作されたことにもとづきRAM111Cに記憶されたデータを初期化する初期化手段をなす。
ステップS21(図7)では、初期化すべき領域に停電復旧時の初期値をセーブする(ステップS21)。ここでの初期化すべき領域とは、停電検査領域、チェックサム領域およびエラー不正監視に係る領域である。なお、払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号である払出ビジー信号の状態を記憶するビジー信号ステータス領域もクリアされ、払出ビジー信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。同様にタッチスイッチ信号の状態を記憶するタッチスイッチ信号状態監視領域もクリアされ、タッチスイッチ信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。その後、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて特図の高確率中(特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態)であるか否かを判定する(ステップS22)。ここで、特図の高確率中でない場合(ステップS22;N)は、ステップS23、S24をスキップしてステップS25へ移行する。また、特図の高確率中である場合(ステップS22;Y)は、高確率報知フラグ領域にオン情報をセーブし(ステップS23)、たとえば一括表示装置50に設けられる高確率報知LED(エラー表示器)のオン(点灯)データをセグメント領域にセーブする(ステップS24)。そして、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信し(ステップS25)、ステップS31へ進む。第1の実施形態の場合、ステップS25では、機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド、画面指定のコマンド(客待ち中なら客待ちデモ画面のコマンド、それ以外なら復旧画面のコマンド)等の複数のコマンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、演出回数情報や高確率回数情報を送信する。
一方、ステップS16、S17、S18、S20からステップS26へ移行した場合には、RAMアクセス禁止領域をアクセス許可に設定し(ステップS26)、ビジー信号ステータス領域やタッチスイッチ信号状態監視領域を含むすべてのRAM領域をゼロクリアして(ステップS27)、RAMアクセス禁止領域をアクセス禁止に設定する(ステップS28)。そして、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブする(ステップS29)。ここでの初期化すべき領域とは、客待ちデモ領域および演出モードの設定に係る領域である。そして、RAM初期化時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信して(ステップS30)、ステップS31へ移行する。第1の実施形態の場合、ステップS30では、機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド、RAM初期化のコマンド(客待ちデモ画面を表示させるとともに、所定時間(たとえば30秒間)光と音でRAM初期化の報知をおこなわせるためのコマンド)等の複数のコマンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、演出回数情報や高確率回数情報を送信する。
ステップS31では、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号および乱数更新トリガ信号(CTC(Counter/Timer Circuit))を発生するCTC回路を起動する処理をおこなう。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号にもとづいてCPU111Aに対して所定周期(たとえば、4m秒)のタイマ割込み信号および乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
上記ステップS31のCTC起動処理の後、乱数生成回路を起動設定する処理をおこなう(ステップS32)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定等がCPU111Aによっておこなわれる。また、乱数生成回路のハードウェアで生成されるハード乱数(ここでは大当り乱数)のビット転置パターンの設定もおこなわれる。ビット転置パターンとは、抽出した乱数のビット配置(上段のビット転置前の配置)を、あらかじめ定められた順で入れ替えて異なるビット配置(下段のビット転置後の配置)として格納する際の入れ替え方を定めるパターンである。このビット転置パターンにしたがい乱数のビットを入れ替えることで、乱数の規則性を崩すことができるとともに、乱数の秘匿性を高めることができる。なお、ビット転置パターンは、固定された単一のパターンであってもよいし、あらかじめ用意された複数のパターンから選択するようにしてもよい。また、ユーザーが任意に設定できるようにしてもよい。
その後、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(第1の実施形態の場合、特図の当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数、小当り図柄乱数)、普図の当りを決定する乱数(当り乱数)、普図の当り図柄を決定する乱数(当り図柄乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップS33)、割込みを許可する(ステップS34)。第1の実施形態で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入ごとにソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS35)をおこなう。なお、特に限定されるわけではないが、第1の実施形態においては、大当り乱数、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数は乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。ただし、大当り乱数は、CPUの動作クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新されるいわゆる「高速カウンタ」であり、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数はプログラムの処理単位であるタイマ割込み処理と同周期となるCTC出力(タイマ割込み処理のCTC(CTC0)とは別のCTC(CTC2))をもとにして更新される「低速カウンタ」である。また、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数においては、乱数が一巡するごとに各々の初期値乱数(ソフトウェアで生成)を用いてスタート値を変更するいわゆる「初期値変更方式」を採用している。なお、上記各乱数は、「+1」または「−1」によるカウンタ式更新でもよいし、一巡するまで範囲内のすべての値が重複なくバラバラに出現するランダム式更新でもよい。つまり、大当り乱数はハードウェアのみで更新される乱数であり、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数はハードウェアおよびソフトウェアで更新される乱数である。
ステップS35の初期値乱数更新処理の後、電源装置400から入力されている停電監視信号をポートおよびデータバスを介して読み込んでチェックする回数(たとえば2回)を設定し(ステップS36)、停電監視信号がオンであるかの判定をおこなう(ステップS37)。停電監視信号がオンでない場合(ステップS37;N)、初期値乱数更新処理(ステップS35)に戻される。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返しおこなう。初期値乱数更新処理(ステップS35)の前に割込みを許可する(ステップS34)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
なお、上記ステップS35での初期値乱数更新処理は、メイン処理の他、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理をおこなう方法もあり、そのような方法を採用した場合には、両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理をおこなう場合には、割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、第1の実施形態のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には、初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
停電監視信号がオンである場合(ステップS37;Y)、ステップS36で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているか否かを判定する(ステップS38)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS38;N)には、停電監視信号がオンであるか否かの判定(ステップS37)に戻される。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS38;Y)、すなわち、停電が発生していると判定した場合、一旦、割込みを禁止する処理(ステップS39)、全出力ポートにオフデータを出力する処理(ステップS40)をおこなう。
その後、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップS41)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップS42)。さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップS43)、算出したチェックサムをチェックサム領域にセーブする処理(ステップS44)をおこなった後、RAMへのアクセスを禁止する処理(ステップS45)をおこなってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判定することができる。
以上のことから、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主制御手段からの指示にしたがい種々の制御をおこなう従制御手段(払出制御装置200、演出制御装置300等)と、を備える遊技機において、主制御手段は、電源投入時において、当該主制御手段の起動を遅らせて従制御装置の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段(遊技制御装置100)と、当該所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
また、各種装置に電力を供給する電源装置400を備え、当該電源装置400は、停電の発生を検出した際に停電監視信号を出力するように構成され、停電監視手段(遊技制御装置100)は、所定期間にわたり停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111Cと、外部からの操作が可能な初期化操作部(RAM初期化スイッチ112)と、初期化操作部が操作されたことにもとづきRAM111Cに記憶されたデータを初期化する初期化手段(遊技制御装置100)と、を備え、当該初期化手段の操作状態を待機時間の開始前に読み込むようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、待機時間の経過後にRAM111Cへのアクセスを許可するようにしていることとなる。
〔チェックサム算出処理〕
図8は、第1の実施形態のチェックサム算出処理のフローチャートを示す図である。このチェックサム算出処理は、上述のメイン処理におけるチェックサム算出処理(ステップS19、S43)である。このチェックサム算出処理では、まず、算出アドレスの開始値としてRAMの先頭アドレスを設定し(ステップS101)、繰り返し数を設定する(ステップS102)。ここで、繰り返し数は、使用しているRAMのバイト数である。次に、算出値として「0」を設定する(ステップS103)。
その後、算出アドレスの内容に算出値を加算した値を新たな算出値とし(ステップS104)、算出アドレスを「+1」更新して(ステップS105)、繰り返し数を「−1」更新し(ステップS106)、チェックサムの算出が終了したか否かを判定する(ステップS107)。算出が終了していない場合(ステップS107;N)は、ステップS104へ戻って上記処理を繰り返す。また、算出が終了した場合(ステップS107;Y)は、チェックサム算出処理を終了する。
〔初期値乱数更新処理〕
図9は、第1の実施形態の初期値乱数更新処理のフローチャートを示す図である。この初期値乱数更新処理は、上述のメイン処理における初期値乱数更新処理(ステップS35)である。この初期値乱数更新処理では、まず、大当り図柄初期値乱数を「+1」更新し(ステップS111)、小当り図柄初期値乱数を「+1」更新し(ステップS112)、当り初期値乱数を「+1」更新し(ステップS113)、そして、当り図柄初期値乱数を「+1」更新して(ステップS114)、初期値乱数更新処理を終了する。ここで、「大当り図柄初期値乱数」は、特図の大当り停止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数、「小当り図柄初期値乱数」は、特図の小当り停止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数のことである。また、「当り初期値乱数」は、普図変動ゲームの当りを決定する乱数の初期値となる乱数、「当り図柄初期値乱数」は、普図変動ゲームの当り図柄を決定する乱数の初期値となる乱数のことである。なお、小当り図柄乱数は、小当りのない機種では存在せず、当り図柄初期値乱数も機種により存在しない場合がある。このように、メイン処理の中で時間が許す限り初期値乱数をインクリメントし続けることによって、乱数のランダム性を高めることができるようにしている。
〔タイマ割込み処理〕
次に、上述のメイン処理におけるタイマ割込み処理について説明する。図10は、第1の実施形態のタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。このタイマ割込み処理は、上述のメイン処理において、割込み許可が出てから割込みが禁止されるまでの間(ステップS34からS39)に生じる割込み処理である。タイマ割込み処理は、CPU111Aが実行する処理である。
タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111において、タイマ割込みが発生すると、自動的に割込み禁止状態になって、タイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず、レジスタバンク1を指定する(ステップS121)。レジスタバンク1に切り替えたことで、所定のレジスタ(たとえば、メイン処理で使っているレジスタ)に保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理をおこなったのと同等になる。次に、所定のレジスタ(たとえばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップS122)。ステップS122では、メイン処理におけるステップS4と同じ処理をおこなっているが、レジスタバンクが異なる。次に、各種センサやスイッチからの入力や、信号の取り込み、すなわち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップS123)をおこなう。それから、各種処理でセットされた出力データにもとづき、ソレノイド(大入賞口ソレノイド38b、普電ソレノイド37c)等のアクチュエータの駆動制御等をおこなうための出力処理(ステップS124)をおこなう。なお、メイン処理におけるステップS5で発射停止の信号を出力すると、この出力処理がおこなわれることで発射許可の信号が出力され、発射許可信号を許可状態に設定可能な状態とされる。この発射許可信号は、払出制御装置を経由して発射制御装置に出力される。その際、信号の加工等はおこなわれない。また、当該発射許可信号は、遊技制御装置100から見た発射許可の状態を示す第1の信号であり、払出制御装置200から見た発射許可の状態を示す第2の信号(発射許可信号)も払出制御装置200内で生成され、発射制御装置に出力される。つまり、2つの発射許可信号が発射制御装置に出力されており、両者がともに発射許可となっている場合に、遊技球が発射可能な状態となるよう構成されている。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置200に出力する払出コマンド送信処理(ステップS125)、乱数更新処理1(ステップS126)、乱数更新処理2(ステップS127)をおこなう。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠12やガラス枠15が開放されていないか等)をおこなう入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップS128)をおこなう。また、特図変動表示ゲームに関する処理をおこなう特図ゲーム処理(ステップS129)、普図変動表示ゲームに関する処理をおこなう普図ゲーム処理(ステップS130)をおこなう。
次に、遊技機10に設けられ、特図変動表示ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップS131)、磁気センサ61からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理をおこなう磁石不正監視処理(ステップS132)、盤電波センサ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理をおこなう盤電波不正監視処理(ステップS133)をおこなう。それから、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップS134)をおこなって、タイマ割込み処理を終了する。
ここで、第1の実施形態では、割込み禁止状態を復元する処理(すなわち、割込みを許可する処理)や、レジスタバンクの指定を復元する処理(すなわち、レジスタバンク0を指定する処理)は、割込みリターンの際(タイマ割込み処理の終了時)に自動的におこなわれる。なお、使用するCPUによっては、割込み禁止状態を復元する処理やレジスタバンクの指定を復元する処理の実行を命令する必要がある遊技機もある。
〔入力処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における入力処理(ステップS123)の詳細について説明する。図11は、第1の実施形態の入力処理のフローチャートを示す図である。
この入力処理においては、まず、入力ポート1、すなわち、第1入力ポート122に取り込まれたスイッチの検出信号の状態を読み込む(ステップS141)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(ステップS142)、読み込まれた入力ポート1の状態をRWM内のスイッチ制御領域1にセーブ(格納)する(ステップS143)。次に、入力ポート2、すなわち、第2入力ポート123のアドレスを準備し(ステップS144)、RWM内のスイッチ制御領域2のアドレスを準備し(ステップS145)、未使用のビットデータを準備(ステップS146)する。未使用のビットデータおよび反転するビットデータは、入力ポートごとに準備されている。次に、反転するビットデータを準備し(ステップS147)、スイッチ読み込み処理(ステップS148)をおこなう。ここで、第1の実施形態において「準備」とは、レジスタに値をセットすることを意味するが、これに限らず、RWM、その他のメモリに値をセットするようにしてもよい。
次に、入力ポート3、すなわち、第3入力ポート124のアドレスを準備し(ステップS149)、RWM内のスイッチ制御領域3のアドレスを準備し(ステップS150)、未使用のビットデータを準備し(ステップS151)、反転するビットデータを準備する(ステップS152)。そして、スイッチ読み込み処理(ステップS153)をおこない、入力処理を終了する。
なお、第1入力ポート122で監視するスイッチとしては、図3に示したように、ガラス枠開放検出スイッチ63、本体枠開放検出スイッチ64、RAM初期化スイッチ112(この処理では未使用扱い)、電源装置400の制御信号生成部430で生成された停電監視信号(この処理では未使用扱い)、払出異常ステータス信号、シュート球切れスイッチ信号、オーバーフロースイッチ信号およびタッチスイッチがある。第2入力ポート123で監視するスイッチとしては、始動口1スイッチ36a(「始動口1入賞信号」)、始動口2スイッチ37a(パターン分岐により、「始動口2入賞信号」「普通電動役物1入賞信号1」としても出力)、入賞口スイッチ35a(「普通入賞口入賞信号」)、大入賞口スイッチ38a(「特別電動役物1入賞信号」)およびゲートスイッチ34a(「普通図柄1に係るゲート通過信号1」)がある。そして、第3入力ポート124で監視するスイッチとしては、盤電波センサ62、スイッチ異常検知信号、磁気センサ61、枠電波不正信号および払出ビジー信号がある。
〔スイッチ読み込み処理〕
次に、上述の入力処理におけるスイッチ読み込み処理(ステップS148、S153)の詳細について説明する。図12は、第1の実施形態のスイッチ読み込み処理のフローチャートを示す図である。このスイッチ読み込み処理においては、まず、対象の入力ポートに取り込まれた信号の状態を読み込む(ステップS161)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(ステップS162)、反転の必要なビットを反転(ステップS163)した後、対象のスイッチ制御領域のポート入力状態1にセーブ(格納)する(ステップS164)。その後、2回目の読み込みまでのディレイ時間(約100μs)が経過するのを待つ(ステップS165)。
ディレイ時間(約100μs)が経過すると、対象の入力ポートに取り込まれた信号の状態の2回目の読み込みをおこなう(ステップS166)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(ステップS167)、反転の必要なビットを反転(ステップS168)した後、対象のスイッチ制御領域のポート入力状態2にセーブ(格納)する(ステップS169)。その後、1回目と2回目の読み込みで状態が同じビットを1、違うビットを0とした確定ビットパターンを作成し(ステップS170)、確定ビットパターンとポート入力状態2との論理積をとり、今回確定ビットとする(ステップS171)。
次に、1回目と2回目の読み込みで状態が同じビットを0、違うビットを1とした未確定ビットパターンを作成し(ステップS172)、未確定ビットパターンと前回割込み時の確定状態との論理積をとり、前回保持ビットとする(ステップS173)。これにより、スイッチのチャタリング等によるノイズを除去した信号の状態を得ることができる。そして、今回確定ビットと前回保持ビットを合成し、今回確定状態としてセーブし(ステップS174)、前回と今回の確定状態との排他的論理和をとり、立上りエッジとしてセーブして(ステップS175)、スイッチ読み込み処理を終了する。
なお、スイッチの読み込みは、タイマ割込みの周期が短い場合(たとえば2ms)には、各割込みの処理ごとにそれぞれ1回ずつスイッチの読み込みをおこなって前回の読み込みの結果と比較することで信号が変化したか否か判定する方法があるが、そのようにすると次の割込み処理までに前回の割込みで読み込んだスイッチの状態が失われた場合、正しい判定がおこなえないおそれがある。これに対し、第1の実施形態のように、所定の時間差をおいて1回の割込み処理の中で2回のスイッチ読み込み処理をおこなうことで、上記のような不具合を回避することが可能となる。
〔出力処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における出力処理(ステップS124)の詳細について説明する。図13は、第1の実施形態の出力処理のフローチャートを示す図である。この出力処理では、まず、一括表示装置50のセグメントのデータを出力する第3出力ポート135(図3参照)にオフデータを出力(リセット)する(ステップS181)。次に、普電ソレノイド37cや大入賞口ソレノイド38bのデータを出力する第2出力ポート134に出力するデータを合成して出力する(ステップS182)。
そして、一括表示装置50のデジット線を順次スキャンするためのデジットカウンタの値を「0」〜「3」の範囲で「+1」更新し(ステップS183)、デジットカウンタの値に対応するLEDのデジット線の出力データを取得する(ステップS184)。ここで、一括表示装置50のLED_00からLED_31をダイナミック点灯させる例として、ラウンド表示、特図1保留表示、特図1図柄表示、特図2図柄表示、普図図柄表示、普図保留表示、および状態表示(時短状態や高確率状態等の遊技状態表示)がある。
次に、取得したデータと外部情報データを合成し(ステップS185)、合成したデータをデジット出力用の第4出力ポート136および外部情報出力用の第5出力ポート137に出力する(ステップS186)。ステップS185で合成される外部情報は、「扉・枠開放」および「セキュリティ信号」である。
その後、デジットカウンタの値に対応するRWM内のセグメント領域からセグメント線の出力データをロードし(ステップS187)、ロードしたデータをセグメント出力用の第3出力ポート135に出力する(ステップS188)。
続いて、外部情報端子板71へ出力する外部情報の各種出力データをロードして合成する(ステップS189)。ここで合成する外部情報としては、「大当り信号1」、「大当り信号2」、「大当り信号3」、「大当り信号4」、「図柄確定回数信号」、「始動口信号」、「メイン賞球信号」等である。次に、合成したデータと発射許可の出力データを合成し(ステップS190)、合成したデータを外部情報出力用および発射許可信号出力用の第5出力ポート137に出力する(ステップS191)。
次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験信号出力ポート1に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験信号出力ポート1へ合成したデータを出力する(ステップS192)。その後、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験信号出力ポート2に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験信号出力ポート2へ合成したデータを出力する(ステップS193)。
次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験信号出力ポート3に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験信号出力ポート3へ合成したデータを出力する(ステップS194)。さらに、試射試験装置の試験信号を出力する中継基板70上の試験信号出力ポート4に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験信号出力ポート4へ合成したデータを出力する(ステップS195)。そして、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験信号出力ポート5に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験信号出力ポート5へ合成したデータを出力し(ステップS196)し、出力処理を終了する。
〔払出コマンド送信処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における払出コマンド送信処理(ステップS125)の詳細について説明する。図14は、第1の実施形態の払出コマンド送信処理のフローチャートを示す図である。この図において、左列はメイン賞球信号の出力回数を更新する(増やす)処理であり、右列は払出コマンドを送信する処理である。
払出コマンド送信処理では、まず、賞球数別(たとえば、3個賞球、10個賞球、14個賞球)に設けられた複数の入賞数カウンタ領域のうち、チェック対象とされた、各々、255入賞まで記憶する入賞数カウンタ領域2に「0」でないカウント数があるか否かを判定する(ステップS201)。そして、カウント数がない場合(ステップS201;N)、チェック対象となる入賞数カウンタ領域2のアドレスを更新し(ステップS202)、すべての入賞数カウンタ領域のカウント数のチェックが終了したか否かを判定する(ステップS203)。
ステップS201で、カウント数がある(ステップS201;Y)と判定された場合、対象の入賞数カウンタ領域のカウント数を減算(「−1」更新)し(ステップS204)、入賞数カウンタ領域2のアドレスに対応する払出数を取得する(ステップS205)。次に、賞球残数領域の値と払出数を加算し(ステップS206)、加算結果を賞球残数領域にセーブし(ステップS207)、加算結果から10を減算し(ステップS208)、その減算結果が「0」以上かを判定する(ステップS209)。ステップS209で、減算結果が「0」以上(ステップS209;Y)と判定された場合、メイン賞球信号出力回数を「+1」更新し(ステップS210)、減算結果を賞球残数領域にセーブする(ステップS211)。ここで、賞球信号(メイン賞球信号)としては、主基板(遊技制御装置100)からは10個払出予定ごとに1パルスが出力され、払出基板(払出制御装置200)からは10個払出ごとに1パルスが出力される。
次に、ステップS203の判定で、すべてのチェックが終了した(ステップS203;Y)と判定、または、ステップS209の判定で、減算結果が「0」以上でない(ステップS209;N)と判定された場合、払出コマンド送信タイマの値が「0」でなければ払出コマンド送信タイマの値を「−1」更新する(ステップS212)。この払出コマンド送信処理が最初のタイマ割込み処理であれば、この払出コマンド送信処理の最後のステップS221で設定される初期値が設定されていないので、払出コマンド送信タイマの値は「0」であるから、減算はおこなわれないことになる。このように、払出コマンドは、タイマ割込みごとに送信するのではなく、所定時間経過してから送っている。また、払出コマンドの送信は、払出制御基板側が賞球を払い出せる状態であることも条件である。
次に、払出コマンド送信タイマの値が「0」であるか否かを判定し(ステップS213)、払出コマンド送信タイマの値が「0」である(ステップS213;Y)と判定された場合、払出ビジー信号がビジー中か否かを判定する(ステップS214)。なお、払出ビジー信号がビジー中か否かは、ポートの状態の参照ではなく、払出ビジー信号フラグの参照により判定している。ここで、払出ビジー信号がオン(ビジー中)となる条件としては、「払出動作中」、「球貸し動作中」、「シュート球切れエラー中」、「オーバーフローエラー中」、「枠電波不正発生中」、「払出球検出スイッチの異常中(払い出された球を監視するスイッチ)」、「払出不足エラー中」、「払出過剰エラー中」、「払出制御基板のメモリ内に払い出すべき賞球数のカウント(未払い出しの賞球数=獲得遊技球数残)があるとき(=0でないとき)」等である。
次に、払出ビジー信号がビジー中でない(ステップS214;N)場合、入賞数カウンタ領域1にカウントありか否かを判定し(ステップS215)、入賞数カウンタ領域1にカウントがなければ(ステップS215;N)、チェックする入賞数カウンタ領域1のアドレスを更新し(ステップS216)、全領域のチェックが終了したか否かを判定する(ステップS217)。全領域のチェックが終了していない(ステップS217;N)場合、ステップS215に戻される。
ステップS215において、入賞数カウンタ領域1にカウントがある(ステップS215;Y)場合、対象の入賞数カウンタを「−1」更新し(ステップS218)、入賞数カウンタ領域1のアドレスに対応する払出数コマンドを取得し(ステップS219)、取得したコマンドを払出用シリアル送信バッファに書き込む(ステップS220)。そして、払出コマンド送信タイマ領域に初期値(たとえば、200ms)をセーブする(ステップS221)。
ステップS213において、払出コマンド送信タイマの値が「0」でない(ステップS213;N)と判定された場合、ステップS214において、払出ビジー信号がビジー中である(ステップS214;Y)と判定された場合、ステップS217において、全領域のチェックが終了している(ステップS217;Y)と判定された場合、または、ステップS221の処理が終了した場合に、この払出コマンド送信処理を終了する。
〔乱数更新処理1〕
次に、タイマ割込み処理(図10参照)における乱数更新処理1(ステップS126)について説明する。図15は、第1の実施形態の乱数更新処理1のフローチャートを示す図である。この乱数更新処理1は、初期値乱数更新処理の対象となっている大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数の初期値(スタート値)を更新するための処理である。
この乱数更新処理1では、まず、普図の大当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるか否かを判定する(ステップS231)。普図の大当り図柄乱数が初期値設定待ちでない場合(ステップS231;N)、小当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS234)。また、普図の大当り図柄乱数が初期値設定待ちである場合(ステップS231;Y)、次回初期値として大当り図柄初期値乱数をロードし(ステップS232)、ロードした普図の大当り図柄乱数の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定する(ステップS233)。その後、小当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるか否かを判定する(ステップS234)。
小当り図柄乱数が初期値設定待ちでない場合(ステップS234;N)、当り乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS237)。また、小当り図柄乱数が初期値設定待ちである場合(ステップS234;Y)、次回初期値として小当り図柄初期値乱数をロードし(ステップS235)、ロードした小当り図柄乱数の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定する(ステップS236)。その後、当り乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるか否かを判定する(ステップS237)。
当り乱数が初期値設定待ちでない場合(ステップS237;N)、当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるか否かを判定する(ステップS240)。また、当り乱数が初期値設定待ちである場合(ステップS237;Y)、次回初期値として当り初期値乱数をロードし(ステップS238)、ロードした当り乱数の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定する(ステップS239)。その後、当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるか否かを判定する(ステップS240)。
当り図柄乱数が初期値設定待ちでない場合(ステップS240;N)は、乱数更新処理1を終了する。また、当り図柄乱数が初期値設定待ちである場合(ステップS240;Y)、次回初期値として当り図柄初期値乱数をロードし(ステップS241)、ロードした当り図柄乱数の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定し(ステップS242)、乱数更新処理1を終了する。
〔乱数更新処理2〕
次に、タイマ割込み処理(図10参照)における乱数更新処理2(ステップS127)について説明する。図16は、第1の実施形態の乱数更新処理2のフローチャートを示す図である。この乱数更新処理2は、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する処理である。なお、第1の実施形態の遊技機10では、変動パターン乱数として1バイトの乱数(変動パターン乱数2、3)と、2バイトの乱数(変動パターン乱数1)があり、乱数更新処理2は両方を更新対象とし、割込みが発生するごとに更新対象を切り替えて処理する。しかも、更新対象の乱数が2バイトの場合には、上位のバイトと下位のバイトに対して異なる割込み時に更新処理をおこなうようになっている。すなわち、メイン処理に対する一の割込み処理において実行される乱数更新処理2による2バイトの変動パターン乱数1(リーチ変動態様決定用乱数)の更新は、上位1バイトまたは下位1バイトのいずれかについて実行されるように構成されている。
この乱数更新処理2では、まず、更新すべき複数の乱数のうちいずれの乱数を今回の更新処理の対象とするかを順番に指定するための乱数更新スキャンカウンタを「0」から「3」の範囲で更新する(ステップS251)。次に、乱数更新スキャンカウンタの値に対応する演出乱数更新テーブルのアドレスを算出する(ステップS252)。そして、算出されたアドレスにもとづいて参照したテーブルから乱数の上限判定値を取得する(ステップS253)。このとき参照するテーブルには、乱数の種類ごとに上限判定値、すなわち、乱数が一巡したか否かを判定するための値が格納されている。
続いて、たとえば第1の実施形態において遊技用マイコン111として使用しているZ80系のマイコンに設けられているDRAMのリフレッシュ等のため使用されるカウンタ(以下、M1カウンタと称する)のようなランダムな値が設定されるカウンタの値をロードする(ステップS254)。M1カウンタの値を使用することで、乱数にランダム性を付与することができる。次に、M1カウンタの値をマスクするためのマスク値を取得して、M1カウンタの値をマスクする(ステップS255)。なお、マスク値は、更新対象の乱数によって異なるビット数、たとえば、変動パターン乱数1の下位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位3ビットに、また、変動パターン乱数1の上位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位4ビットに設定されている。乱数の種類によって上限値が異なるためである。なお、マスク値として、変動パターン乱数1の下位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位3ビットを、また、変動パターン乱数1の上位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位4ビットを例示したが、数値は一例であってこれに限られるものではない。
次に、更新する乱数領域(乱数カウンタ)が2バイト乱数の上位1バイトであるか否かを判定する(ステップS256)。そして、乱数領域が2バイト乱数の上位1バイトである場合(ステップS256;Y)、加算値として上位1バイトをマスク値によってM1カウンタの値をマスクすることによって残った値(以下、これをマスクした値と称する)に「1」を加算したマスク更新値に設定し、下位1バイトを「0」に設定して(ステップS257)、ステップS259に移行する。また、乱数領域が2バイト乱数の上位1バイトでない場合(ステップS256;N)、加算値として上位1バイトを「0」に設定し、下位1バイトを上記マスク更新値に設定して(ステップS258)、ステップS259に移行する。なお、マスクした値に「1」を加算するのは、マスクした値が「0」になる場合があり、「0」を後に加算すると加算する前の値から変化しないので、それを避けるためである。
そして、更新する乱数が2バイト乱数であるか否かを判定し(ステップS259)、2バイト乱数である場合(ステップS259;Y)、更新する乱数領域の値(2バイト)を設定して(ステップS260)、ステップS262に移行する。また、更新する乱数が2バイト乱数でない場合(ステップS259;N)、乱数値の上位1バイトとして「0」を設定し、乱数値の下位1バイトとして、更新する乱数領域の値(1バイト)を設定し(ステップS261)、ステップS262に移行する。
ステップS262では、乱数値にステップS257またはS258で決定した加算値を加算した値を新たな乱数値とし、この新たな乱数値がステップS253で取得した上限判定値よりも大きいか否かを判定する(ステップS263)。そして、新たな乱数値が上限判定値より大きくない場合(ステップS263;N)、新たな乱数値を1バイト乱数または2バイト乱数の下位の乱数領域にセーブする(ステップS265)。また、新たな乱数値が上限判定値より大きい場合(ステップS263;Y)、新たな乱数値から上限判定値を減算した値を再度の新たな乱数値とし(ステップS264)、この値を1バイト乱数または2バイト乱数の下位の乱数領域にセーブする(ステップS265)。
次に、更新した乱数が2バイト乱数であるか否かを判定し(ステップS266)、2バイト乱数でない場合(ステップS266;N)は、乱数更新処理2を終了する。また、2バイト乱数である場合(ステップS266;Y)、新たな乱数値(再度の新たな乱数値を算出した場合はその値)を2バイト乱数の上位の乱数領域にセーブし(ステップS267)、乱数更新処理2を終了する。
このように、CPU111Aは、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する。したがって、CPU111Aは、始動入賞口36や普通変動入賞装置37の始動領域への遊技球の流入にもとづいて抽出される各種乱数のうち、特図変動表示ゲームの変動態様(変動パターン)を決定するための変動パターン乱数を更新する乱数更新手段をなす。
〔入賞口スイッチ/状態監視処理〕
次に、タイマ割込み処理(図10参照)における入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップS128)について説明する。図17は、第1の実施形態の入賞口スイッチ/状態監視処理のフローチャートを示す図である。この入賞口スイッチ/状態監視処理では、まず、大入賞口(特別変動入賞装置38)内の大入賞口スイッチ38aに対応する入賞口監視テーブル(たとえば、カウントスイッチからの検出信号が入力されるポートの番号や該信号のポート内でのビット位置等を示すデータが格納されている)を準備する(ステップS271)。次に、大入賞口が開いていないにもかかわらず大入賞口に入賞する不正(不正な入賞)がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS272)を実行する。
その後、大入賞口(特別変動入賞装置38)内の他方の大入賞口スイッチ38aに対応する入賞口監視テーブル2を準備し(ステップS273)、不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS274)を実行する。そして、普電内の入賞口スイッチ(始動口2スイッチ37a)の入賞口監視テーブルを準備し(ステップS275)、不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS276)を実行する。
次に、不正監視処理が不要な入賞口スイッチ(ここでは始動口1スイッチ36a、一般入賞口35の入賞口スイッチ35a)の入賞口監視テーブルを準備し(ステップS277)、入賞数を更新する入賞数カウンタ更新処理(ステップS278)をおこなう。
次に、遊技機10のエラー状態を監視すべき複数のスイッチおよび信号のうちいずれのスイッチまたは信号を今回の監視の対象とするかを順番に指定するための状態スキャンカウンタの値を「0」から「3」の範囲で更新する(ステップS279)。その後、状態スキャンカウンタの値に応じて、スイッチのコネクタ抜け等の発生により出力されるスイッチ異常1エラー、払出制御装置200からのシュート玉切れエラー、オーバーフロースイッチからのオーバーフローエラーおよび払出異常エラーのいずれかにもとづくエラーの監視を対象として設定するための遊技機状態監視テーブル1を準備する(ステップS280)。そして、エラーが発生しているか否かを判定する遊技機状態チェック処理(ステップS281)をおこなう。
次に、状態スキャンカウンタの値に応じて、ガラス枠開放、本体枠開放、枠電波不正およびタッチスイッチのいずれかにもとづくエラーの監視を対象として設定するための遊技機状態監視テーブル2を準備する(ステップS282)。そして、エラーが発生しているか否かを判定する遊技機状態チェック処理(ステップS283)をおこなう。
次に、状態スキャンカウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップS284)、状態スキャンカウンタの値が「0」でない場合(ステップS284;N)は、入賞口スイッチ/状態監視処理を終了する。この場合は、次に参照する遊技機状態監視テーブル3に遊技機状態の監視対象がない場合である。また、状態スキャンカウンタの値が「0」である場合(ステップS284;Y)、状態スキャンカウンタの値に応じて、スイッチのコネクタ抜け等の発生により出力されるスイッチ異常2エラーにもとづく遊技機状態の監視を対象として設定するための遊技機状態監視テーブル3を準備する(ステップS285)。そして、エラーが発生しているか否かを判定する遊技機状態チェック処理(ステップS286)をおこない、払出ビジー信号チェック処理(ステップS287)をおこない、入賞口スイッチ/状態監視処理を終了する。なお、払出ビジー信号チェック処理は、毎回おこなわれるのではなく、4回に1回実行されるようにしてあり、残りの3回がパスされるので、16ms周期の監視となっている。
〔不正&入賞監視処理〕
次に、入賞口スイッチ/状態監視処理(図17参照)における不正&入賞監視処理(ステップS272,S274,S276)について説明する。図18は、第1の実施形態の不正&入賞監視処理のフローチャートを示す図である。なお、入賞口スイッチ/エラー監視処理にて準備された各入賞口監視テーブルには、「入力があるかを判定するデータ(監視スイッチビット)」、「不正監視情報の下位アドレス」、「不正入賞数領域の下位アドレス」、「不正入賞エラー報知コマンド」、「不正入賞数上限値(不正発生判定個数)」、「入賞口スイッチテーブルのアドレス」および「報知タイマ更新情報(許可/更新)」の情報が定義されているものとする。
この不正&入賞監視処理は、特別変動入賞装置38の大入賞口スイッチ38aおよび普通変動入賞装置37の始動口2スイッチ37aに対しておこなわれる処理である。大入賞口(特別変動入賞装置38)や普電(普通変動入賞装置37)については、無理やり開閉部材を開いて遊技球を入れて賞球を払い出させる不正がおこなわれ易いため、入賞の検出の他に不正の監視をする。
この不正&入賞監視処理においては、まず、遊技機状態監視対象の入賞口スイッチの不正監視期間フラグをチェックし(ステップS291)、不正監視期間中であるかを判定する(ステップS292)。不正監視期間とは、遊技機状態監視対象の入賞口スイッチが大入賞口スイッチ38aである場合は、特別変動入賞装置38を開放する特別遊技状態中以外の期間である。また、遊技機状態監視対象の入賞口スイッチが始動口2スイッチ37aである場合は、普図の当りにもとづき普通変動入賞装置37の開放制御を実行している状態以外の期間である。
そして、不正監視期間である場合(ステップS292;Y)、対象の入賞口スイッチに入力があるか否かを判定する(ステップS293)。対象の入賞口スイッチに入力がない場合(ステップS293;N)は、対象の報知タイマ更新情報をロードする(ステップS302)。また、対象の入賞口スイッチに入力がある場合(ステップS293;Y)、対象の不正入賞数を「+1」更新し(ステップS294)、加算後の不正入賞数が監視対象の不正発生判定個数(たとえば5個)以上であるか否かを判定する(ステップS295)。
なお、判定個数を5個としているのは、たとえば、開状態にある大入賞口が閉状態に変換した際に遊技球が大入賞口の扉部材に挟まり、その遊技球がカウントスイッチの有効期間を過ぎて入賞した場合や信号にノイズが乗った場合にそれを直ちに不正と判定しないようにするためである。これにより、必ずしも不正でない場合まで、簡単に不正と判定してしまうことを抑止できる。
そして、判定個数以上でない場合(ステップS295;N)、対象の入賞口スイッチの入賞監視テーブルを準備する(ステップS300)。また、判定個数以上の場合(ステップS295;Y)、不正入賞数を不正発生判定個数に留め(ステップS296)、対象の不正入賞報知タイマ領域に初期値をセーブする(ステップS297)。次に、対象の不正発生コマンドを準備し(ステップS298)、不正フラグとして不正入賞発生フラグを準備して(ステップS299)、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(ステップS310)。
一方、不正監視期間でない場合(ステップS292;N)、対象の入賞口スイッチの入賞監視テーブルを準備し(ステップS300)、賞球の設定をおこなう入賞数カウンタ更新処理(ステップS301)をおこなう。そして、対象の報知タイマ更新情報をロードし(ステップS302)、報知タイマの更新許可の有無を判定する(ステップS303)。そして、報知タイマの更新が許可されない場合(ステップS303;N)、この不正&入賞監視処理は、終了する。なお、報知タイマの更新が許可されない情報としては、大入賞口スイッチ38aがある。これは、1つの大入賞口に対しスイッチ2個で監視をおこなっていることによる。双方のスイッチの監視でタイマを更新すると、倍速でタイマ更新がおこなわれることとなり、結果的に規定時間の半分で不正タイマがタイムアップしてしまう。このようなタイマ更新を避けるため、先に監視処理をおこなう大入賞口スイッチのタイミングでの更新を禁止している。また、後に監視処理をおこなう大入賞口スイッチおよび普通変動入賞装置37の始動口2スイッチ37aのように報知タイマの更新が許可される場合(ステップS303;Y)、対象の報知タイマが「0」でなければ「−1」更新する(ステップS304)。なお、報知タイマの最小値は、「0」に設定されている。
報知タイマの更新は、遊技機状態監視対象の入賞口スイッチが一方の大入賞口スイッチ38aである場合は許可され、遊技機状態監視対象の入賞口スイッチが他方の大入賞口スイッチ38aである場合は許可されない。これにより、特別変動入賞装置38についての不正報知について、報知タイマの更新が倍の頻度でおこなわれてしまい、規定時間(たとえば60000ms)の半分でタイムアップしてしまうことを防止している。なお、遊技機状態監視対象の入賞口スイッチが大入賞口スイッチ38aである場合や始動口2スイッチ37aである場合は報知タイマの更新は常に許可される。
その後、報知タイマの値が「0」であるか否かを判定し(ステップS305)、値が「0」でない場合(ステップS305;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、不正&入賞監視処理を終了する。また、値が「0」である場合(ステップS305;Y)、すなわちタイムアップしたまたはすでにタイムアップしていた場合、対象の不正解除コマンドを準備し(ステップS306)、不正フラグとして不正入賞解除フラグを準備する(ステップS307)。そして、CPU111Aは、報知タイマの値が「0」になった瞬間であるか否かを判定する(ステップS308)。
報知タイマの値が「0」になった瞬間である場合(ステップS308;Y)、すなわち今回の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が「0」になった場合、対象の不正入賞数をクリアし(ステップS309)、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(ステップS310)。また、報知タイマの値が「0」になった瞬間でない場合(ステップS308;N)、すなわち前回以前の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が「0」になった場合、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(ステップS310)。
そして、準備した不正フラグと対象の不正フラグ領域の値が一致した場合(ステップS310;Y)、不正&入賞監視処理は、終了される。また、準備した不正フラグと対象の不正フラグ領域の値が一致しない場合(ステップS310;N)、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域にセーブし(ステップS311)、演出コマンド設定処理をおこない(ステップS312)、不正&入賞監視処理を終了する。以上の処理により、不正の発生に伴い不正報知コマンドが演出制御装置300に送信され、不正の解除に伴い不正入賞不正解除コマンドが演出制御装置300に送信されて、不正報知の開始、終了が設定されることとなる。
〔入賞数カウンタ更新処理〕
次に、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理および不正&入賞監視処理における入賞数カウンタ更新処理(ステップS278,S301)について説明する。図19は、第1の実施形態の入賞数カウンタ更新処理のフローチャートを示す図である。なお、入賞口スイッチ/状態監視処理で準備された入賞口監視テーブルのうちの入賞テーブルには、「繰り返し回数」の情報と、スイッチごとに定義された「入力があるか否かを判定するデータ(監視スイッチビット)」、「入賞数カウンタ領域1の下位アドレス」および「入賞数カウンタ領域2の下位アドレス」の情報が定義されている。
この入賞数カウンタ更新処理においては、まず、入賞口監視テーブルから監視する入賞口スイッチの個数を取得し(ステップS321)、対象の入賞口スイッチに入力(正確には入力の変化)があるか否かを判定する(ステップS322)。
入力がない場合(ステップS322;N)、テーブルアドレスを次レコードのアドレスに更新する(ステップS331)。また、入力がある場合(ステップS322;Y)、対象の入賞数カウンタ領域1の値をロードし(ステップS323)、ロードした値を「+1」更新して(ステップS324)、オーバーフローするか判定する(ステップS325)。そして、オーバーフローが発生していない場合(ステップS325;N)、更新後の値を入賞数カウンタ領域1にセーブする(ステップS326)。これにより、賞球(払出コマンド送信)のための入賞数カウンタが更新される。このときのカウンタサイズは2バイトであり、「0」から「65535」の範囲で更新される。また、オーバーフローが発生した場合(ステップS325;Y)は、ステップS326の処理がパスされる。
次に、対象の入賞数カウンタ領域2の値をロードし(ステップS327)、ロードした値を「+1」更新し(ステップS328)、オーバーフローするか否かを判定する(ステップS329)。そして、オーバーフローが発生していない場合(ステップS329;N)は、更新後の値を入賞数カウンタ領域2にセーブする(ステップS330)。これにより、メイン賞球信号のための入賞数カウンタが更新される。このときのカウンタサイズは1バイトであり、「0」から「255」の範囲で更新される。また、オーバーフローが発生した場合(ステップS329;Y)は、ステップS330の処理がパスされる。
ステップS331において、テーブルアドレスを次レコードのアドレスに更新すると、全スイッチの監視が終了したか否かを判定する(ステップS332)。全スイッチの監視が終了していない場合(ステップS332;N)は、対象の入賞口スイッチに入力があるかを判定する処理(ステップS322)に戻る。また、全スイッチの監視が終了した場合(ステップS332;Y)、入賞数カウンタ更新処理は、終了される。以上の処理により、入賞に応じた賞球が設定されることとなる。
〔遊技機状態チェック処理〕
次に、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理における遊技機状態チェック処理(ステップS286)について説明する。図20は、第1の実施形態の遊技機状態チェック処理のフローチャートを示す図である。なお、入賞口スイッチ/状態監視処理にて準備された各遊技機状態監視テーブルには、「状態監視領域の先頭アドレスの下位アドレス」、「対象の信号情報が保存されているスイッチ制御領域のポート入力状態領域の下位アドレス」、「対象の信号のビットだけを取り出すマスクデータ」、「信号オンの判定データ」、「状態オフコマンド(エラー系の場合は、エラー報知終了のコマンドの意味)」、「状態オンコマンド(エラー系の場合は、エラー報知開始のコマンドの意味)」、「状態オフ監視タイマ比較値」および「状態オン監視タイマ比較値」の情報がそれぞれ定義されている。
この遊技機状態チェック処理では、まず、状態スキャンカウンタに対応する状態監視テーブルを取得し(ステップS341)、監視対象の信号がオンであるか否か、すなわちエラーを示す状態であるか否かを判定する(ステップS342)。なお、監視対象の信号がオンでない場合とは、エラー系に関しては、エラーではない正常の状態をいい、タッチスイッチに関しては、タッチしていない状態をいう。また、監視対象の信号がオンである場合とは、エラー系に関しては、エラー(異常、不正)の状態をいい、タッチスイッチに関しては、タッチしている状態をいう。
ステップS342において、信号がオンでない場合(ステップS342;N)、状態フラグとして状態オフフラグを準備し(ステップS343)し、対象の状態オフコマンドを取得して準備する(ステップS344)。その後、対象の状態オフ監視タイマ比較値を取得して(ステップS345)、対象の信号制御領域の値と今回の信号の状態を比較する(ステップS349)。
一方、信号がオンである場合(ステップS342;Y)、状態フラグとして状態オンフラグを準備し(ステップS346)、対象の状態オンコマンドを取得して準備する(ステップS347)。その後、対象の状態オン監視タイマ比較値を取得して(ステップS348)、対象の信号制御領域の値と今回の信号の状態を比較する(ステップS349)。
対象の信号制御領域の値と今回の信号の状態が一致した場合(ステップS349;Y)、すなわち信号の状態が変化していない場合、対象の状態監視タイマを「+1」更新して(ステップS352)、対象の状態監視タイマの値が監視タイマ比較値以上か否かを判定する(ステップS353)。また、対象の信号制御領域の値と今回の信号の状態が一致しない場合(ステップS349;N)、すなわち信号の状態が変化した場合には、対象の信号制御領域に今回の信号の状態をセーブする(ステップS350)。そして、対象の状態監視タイマをクリアし(ステップS351)、対象の状態監視タイマを「+1」更新して(ステップS352)、対象の状態監視タイマの値が監視タイマ比較値以上か否かを判定する(ステップS353)。
対象の状態監視タイマの値が監視タイマ比較値に達していない場合(ステップS353;N)、この遊技機状態チェック処理は、終了される。また、対象の状態監視タイマの値が監視タイマ比較値以上となった場合(ステップS353;Y)、状態監視タイマを「−1」更新して「比較値−1」の値に留め(ステップS354)、準備した状態フラグを対象の状態フラグ領域の値と比較する(ステップS355)。
そして、準備した状態フラグと対象の状態フラグ領域の値とが一致する場合(ステップS355;Y)、この遊技機状態チェック処理は、終了される。また、準備した状態フラグと対象の状態フラグ領域の値とが一致しない場合(ステップS355;N)、準備した状態フラグを対象の状態フラグ領域にセーブし(ステップS356)、上で準備した状態オフコマンドか状態オンコマンドのいずれかを送信する演出コマンド設定処理をおこなって(ステップS357)、遊技機状態チェック処理を終了する。
〔払出ビジー信号チェック処理〕
次に、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理における払出ビジー信号チェック処理(ステップS287)について説明する。図21は、第1の実施形態の払出ビジー信号チェック処理のフローチャートを示す図である。
この払出ビジー信号チェック処理では、まず、払出ビジー信号がオンか否かを判定し(ステップS361)、払出ビジー信号がオンでない場合(ステップS361;N)、状態フラグとしてアイドル状態フラグを準備し(ステップS362)、オフ確定監視タイマ比較値を設定する(ステップS363)。ここで設定されるオフ確定監視タイマ比較値は、たとえば、32msが設定される。
ステップS361において、払出ビジー信号がオンである場合(ステップS361;Y)、状態フラグとしてビジー状態フラグを準備し(ステップS364)、オン確定監視タイマ比較値を設定する(ステップS365)。ここで設定されるオン確定監視タイマ比較値は、たとえば、32msが設定される。
次に、ビジー信号状態領域の値を今回の信号の状態と比較する(ステップS366)。ビジー信号状態領域の値と今回の信号の状態が一致した場合(ステップS366;Y)、すなわち信号の状態が変化していない場合、ビジー信号監視タイマを「+1」更新して(ステップS369)、ビジー信号監視タイマの値がタイマ比較値以上か否かを判定する(ステップS370)。また、ビジー信号状態領域の値と今回の信号の状態が一致しない場合(ステップS366;N)、すなわち信号の状態が変化した場合には、ビジー信号状態領域に今回の信号の状態をセーブする(ステップS367)。そして、ビジー信号監視タイマをゼロクリアし(ステップS368)、ビジー信号監視タイマを「+1」更新して(ステップS369)、ビジー信号監視タイマの値がタイマ比較値以上か否かを判定する(ステップS370)。
ビジー信号監視タイマの値がタイマ比較値に達していない場合(ステップS370;N)、この払出ビジー信号チェック処理は、終了される。また、ビジー信号監視タイマの値がタイマ比較値以上となった場合(ステップS370;Y)、ビジー信号監視タイマを「−1」更新して「比較値−1」の値に留め(ステップS371)、準備した状態フラグを払出ビジー信号フラグ領域にセーブし(ステップS372)、この払出ビジー信号チェック処理は、終了される。
〔特図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップS129)の詳細について図22を用いて説明する。図22は、第1の実施形態の特図ゲーム処理のフローチャートを示す図である。
特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36aおよび始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定をおこなう。特図ゲーム処理では、まず、始動口1スイッチ36aおよび始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理(ステップA1)をおこなう。始動口スイッチ監視処理では、第1始動入賞口をなす始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数等)の抽出をおこない、当該入賞にもとづく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞にもとづく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定をおこなう。
次に、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)をおこなう。この大入賞口スイッチ監視処理では、特別変動入賞装置38内に設けられた大入賞口スイッチ38a(大入賞口スイッチ1、大入賞口スイッチ2)での遊技球の検出を監視する処理をおこなう。
次に、特図ゲーム処理タイマが「0」でなければ「−1」更新する(ステップA3)。なお、特図ゲーム処理タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、特図ゲーム処理タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップA4)。特図ゲーム処理タイマの値が「0」である場合(ステップA4;Y)、すなわちタイムアップしたまたはすでにタイムアップしていた場合は、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定し(ステップA5)、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(ステップA6)。そして、特図ゲーム処理番号に応じてサブルーチンコールをおこなう(ステップA7)。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図普段処理(ステップA8)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図変動中処理(ステップA9)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図表示中処理(ステップA10)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなうファンファーレ/インターバル中処理(ステップA11)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理をおこなうために必要な情報を設定する処理等をおこなう大入賞口開放中処理(ステップA12)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければファンファーレ/インターバル中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう一方で最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう大入賞口残存球処理(ステップA13)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう大当り終了処理(ステップA14)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「7」の場合は、小当りが発生した際の大入賞口の開放時間・開放パターンの設定、ファンファーレコマンドの設定、小当り中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう小当りファンファーレ中処理(ステップA15)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「8」の場合は、小当り中動作移行処理や小当り終了画面のコマンドの設定や小当り残存球処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう小当り中処理(ステップA16)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「9」の場合は、小当り終了処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう小当り残存球処理(ステップA17)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「10」の場合は、特図普段処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう小当り終了処理(ステップA18)をおこなう。
その後、特図1図柄表示部53の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA19)、特図1図柄表示部53に係る図柄変動制御処理(ステップA20)をおこなう。そして、特図2図柄表示部54の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA21)、特図2図柄表示部54に係る図柄変動制御処理(ステップA22)をおこない、特図ゲーム処理を終了する。一方、ステップA4にて、特図ゲーム処理タイマの値が「0」でない場合(ステップA4;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、ステップA19の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
なお、小当りは条件装置の作動を伴わない結果態様であり、大当りとは条件装置の作動を伴う特別結果である。条件装置とは、特図変動表示ゲームで大当りが発生(大当り図柄の停止表示)した場合に作動するもので、条件装置が作動するとは、たとえば大当り状態が発生して特別電動役物としての特別変動入賞装置38を連続して作動させるための特定のフラグがセットされる(役物連続作動装置が作動される)ことを意味する。条件装置が作動しないとは、たとえば小当り抽選に当選したような場合のように前述のフラグはセットされないことを意味する。なお、「条件装置」は上記のようなソフトウェア的にオンオフされるフラグのようなソフトウェア手段であってもよいし、電気的にオンオフされるスイッチのようなハードウェア手段であってもよい。また、「条件装置」は、その作動が電動役物の連続作動に必要条件とされる装置として、パチンコ遊技機の分野においては一般的に使用されている用語であり、本明細書においても同様な意味を有する用語として使用している。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)の詳細について図23を用いて説明する。図23は、第1の実施形態の始動口スイッチ監視処理のフローチャートを示す図である。
始動口スイッチ監視処理では、まず、始動口1(始動入賞口36)入賞監視テーブルを準備し(ステップA101)、ハード乱数取得処理(ステップA102)をおこなって、始動口1への入賞があるか否かを判定する(ステップA103)。
ステップA103にて、始動口1への入賞がないと判定した場合(ステップA103;N)には、ステップA109の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、ステップA103にて、始動口1への入賞があると判定した場合(ステップA103;Y)には、特図時短中(普電サポート中)であるか否かを判定する(ステップA104)。なお、ステップA104における判定は、遊技状態が普電サポート中であるか否かを判定対象とし、確率状態の高低を判定対象に含めるものではない。
ステップA104にて、特図時短中でないと判定した場合(ステップA104;N)には、ステップA107の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、ステップA104にて、特図時短中であると判定した場合(ステップA104;Y)には、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA105)、演出コマンド設定処理(ステップA106)をおこなう。すなわち、時短状態であれば、特図変動表示ゲームの確率状態にかかわらず、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA105)、演出コマンド設定処理(ステップA106)をおこなう。第1の実施形態の遊技機10の場合、始動口1(始動入賞口36)へは左打ちでないと入賞せず、普通変動入賞装置37へは右打ちでないと入賞しない。したがって、時短状態は、左打ちよりも右打ちの方が有利な遊技状態となるが、時短状態中に始動口1に入賞があった場合(すなわち、時短状態中に左打ちされた場合)には、右打ち指示報知コマンドを演出制御装置300に送信して、右打ちするよう指示する報知(警告)を演出制御装置300によっておこなうよう構成されている。
次いで、始動口1(始動入賞口36)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA107)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA108)をおこなう。
次に、始動口2(普通変動入賞装置37)入賞監視テーブルを準備し(ステップA109)、ハード乱数取得処理(ステップA110)をおこなって、始動口2への入賞があるか否かを判定する(ステップA111)。
ステップA111にて、始動口2への入賞がないと判定した場合(ステップA111;N)には、始動口スイッチ監視処理を終了する。
一方、ステップA111にて、始動口2への入賞があると判定した場合(ステップA111;Y)には、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中である、すなわち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かを判定し(ステップA112)、普通電動役物が作動中である(ステップA112;Y)と判定すると、ステップA114の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。一方、ステップA112にて、普通電動役物が作動中でない(ステップA112;N)と判定すると、普電不正発生中であるか否かを判定する(ステップA113)。
普電不正発生中であるかの判定では、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数(たとえば5個)以上である場合に不正発生中であると判定する。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上である場合に不正発生中と判定する。
ステップA113にて、普電不正発生中でない(ステップA113;N)と判定すると、始動口2(普通変動入賞装置37)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA114)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA115)をおこなって、始動口スイッチ監視処理を終了する。また、ステップA113にて、普電不正発生中である(ステップA113;Y)と判定した場合は、始動口スイッチ監視処理を終了する。すなわち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
〔ハード乱数取得処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理におけるハード乱数取得処理(ステップA102、A110)の詳細について図24を用いて説明する。図24は、第1の実施形態のハード乱数取得処理のフローチャートを示す図である。
ハード乱数取得処理では、まず、始動口1(始動入賞口36)および始動口2(普通変動入賞装置37)のうち、監視対象の始動口の入賞なし情報を設定して(ステップA121)、始動口1スイッチ36aおよび始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに入力があるか否かを判定する(ステップA122)。そして、監視対象の始動口スイッチに入力がない場合(ステップA122;N)は、ハード乱数取得処理を終了する。一方、監視対象の始動口スイッチに入力がある場合(ステップA122;Y)は、乱数ラッチレジスタステータスを読み込み(ステップA123)、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがあるか否かを判定する(ステップA124)。
対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがない場合(ステップA124;N)、すなわち乱数が抽出されていない場合は、ハード乱数取得処理を終了する。また、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがある場合(ステップA124;Y)は、監視対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、準備する(ステップA125)。そして、始動口1(始動入賞口36)および始動口2(普通変動入賞装置37)のうち、監視対象の始動口の入賞あり情報を設定して(ステップA126)、ハード乱数取得処理を終了する。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップA108、A115)の詳細について図25を用いて説明する。図25は、第1の実施形態の特図始動口スイッチ共通処理のフローチャートを示す図である。
特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通しておこなわれる処理である。
特図始動口スイッチ共通処理では、まず、始動口1スイッチ36aおよび始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチへの入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号出力回数をロードし(ステップA131)、ロードした値を「+1」更新して(ステップA132)、出力回数がオーバーフローするか否かを判定する(ステップA133)。出力回数がオーバーフローしない場合(ステップA133;N)は、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(ステップA134)、ステップA135の処理に移行する。一方、出力回数がオーバーフローする場合(ステップA133;Y)は、ステップA134をパスしてステップA135の処理に移行する。第1の実施形態では、始動口信号出力回数領域に「0」から「255」までの値を記憶することができる。そして、ロードした値が「255」である場合には「+1」更新されると更新後の値は「0」になり、出力回数がオーバーフローすると判定するよう構成されている。
次に、始動口1スイッチ36aおよび始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満であるか否かを判定する(ステップA135)。更新対象の特図保留数が上限値未満でない場合(ステップA135;N)は、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。更新対象の特図保留数が上限値未満である場合(ステップA135;Y)は、更新対象の特図保留数(特図1保留数または特図2保留数)を「+1」更新して(ステップA136)、監視対象の始動口入賞フラグをセーブする(ステップA137)。続けて、監視対象の始動口スイッチおよび特図保留数に対応する乱数格納領域のアドレスを算出して(ステップA138)、ステップA125にて準備した大当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(ステップA139)。次に、監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出し、準備して(ステップA140)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップA141)。
次いで、始動口1(始動入賞口36)への入賞であるか否かを判定する(ステップA142)。
ステップA142にて、始動口1への入賞でないと判定した場合(ステップA142;N)には、ステップA145の処理に移行する。
一方、ステップA142にて、始動口1への入賞であると判定した場合(ステップA142;Y)には、小当り図柄乱数を抽出し、準備して(ステップA143)、RWMの小当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップA144)。
次いで、変動パターン乱数1から3を対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブして(ステップA145)、特図保留情報判定処理(ステップA146)をおこなう。
次いで、監視対象の始動口スイッチおよび特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備し(ステップA147)、演出コマンド設定処理(ステップA148)をおこなって、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
ここで、遊技制御装置100の遊技用マイコン111のRAM111Cは、始動入賞口36や普通変動入賞装置37の始動入賞領域への遊技球の流入にもとづき、所定の乱数を抽出し特図変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動入賞記憶手段をなす。また、始動入賞記憶手段(RAM111C)は、始動口1(始動入賞口36)への遊技球の入賞にもとづき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第1始動記憶として記憶し、始動口2(普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞にもとづき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第2始動記憶として記憶する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、上述の始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップA146)の詳細について図26を用いて説明する。図26は、第1の実施形態の特図保留情報判定処理のフローチャートを示す図である。
特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶にもとづく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定をおこなう先読み処理である。
特図保留情報判定処理では、まず、ステップA137にてセーブした始動口入賞フラグをチェックして、始動口1(始動入賞口36)への入賞であるか否かを判定する(ステップA151)。
ステップA151にて、始動口1への入賞でないと判定した場合(ステップA151;N)には、ステップA154の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、ステップA151にて、始動口1への入賞であると判定した場合(ステップA151;Y)には、特図時短中であるか否かを判定する(ステップA152)。
ステップA152にて、特図時短中であると判定した場合(ステップA152;Y)には、特図保留情報判定処理を終了する。
一方、ステップA152にて、特図時短中でないと判定した場合(ステップA152;N)には、大当り中または小当り中であるか否かを判定する(ステップA153)。
ステップA153にて、大当り中または小当り中であると判定した場合(ステップA153;Y)には、特図保留情報判定処理を終了する。
一方、ステップA153にて、大当り中または小当り中でないと判定した場合(ステップA153;N)には、大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かにより大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA154)をおこなう。
その後、大当り判定処理の判定結果が大当りであるか否かを判定する(ステップA155)。そして、判定結果が大当りである場合(ステップA155;Y)は、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA156)、ステップA140にて準備した大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップA157)、ステップA164の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、判定結果が大当りでない場合(ステップA155;N)は、始動口1(始動入賞口36)への入賞であるか否かを判定する(ステップA158)。
ステップA158にて、始動口1への入賞でないと判定した場合(ステップA158;N)には、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップA163)、ステップA164の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、ステップA158にて、始動口1への入賞であると判定した場合(ステップA158;Y)には、大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かにより小当りであるか否かを判定する小当り判定処理(ステップA159)をおこなう。
その後、小当り判定処理の判定結果が小当りであるか否かを判定する(ステップA160)。そして、判定結果が小当りでない場合(ステップA160;N)は、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップA163)、ステップA164の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、判定結果が小当りである場合(ステップA160;Y)には、小当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA161)、ステップA143にて準備した小当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップA162)、ステップA164の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
そして、対象の始動口スイッチおよび停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンドを準備し(ステップA164)、演出コマンド設定処理(ステップA165)をおこなう。次に、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA166)をおこない、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップA167)をおこなう。
その後、特図変動表示ゲームの変動態様における前半変動パターンを示す前半変動番号および後半変動パターンを示す後半変動番号に対応する先読み変動パターンコマンドを準備して(ステップA168)、演出コマンド設定処理(ステップA169)をおこない、特図保留情報判定処理を終了する。なお、ステップA166における特図情報設定処理、ステップA167における変動パターン設定処理は、特図普段処理で特図変動表示ゲームの開始時に実行される処理と同様である。
以上の処理により、先読み対象の始動記憶にもとづく特図変動表示ゲームの結果を含む先読み図柄コマンドと、当該始動記憶にもとづく特図変動表示ゲームでの変動パターンの情報を含む先読み変動パターンコマンドが準備され、演出制御装置300に送信される。これにより、始動記憶に対応した結果関連情報(大当りか否かや変動パターンの種類)の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶にもとづく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示を変化させる等して、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、始動入賞記憶手段(RAM111C)に始動記憶として記憶される乱数を、当該始動記憶にもとづく変動表示ゲームの実行前に判定する(たとえば特別結果となるか否か等を判定)事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではなく、当該始動記憶にもとづく変動表示ゲームがおこなわれる前であればいつでもよい。
〔大入賞口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)の詳細について図27を用いて説明する。図27は、第1の実施形態の大入賞口スイッチ監視処理のフローチャートを示す図である。
大入賞口スイッチ監視処理では、まず、大入賞口(特別変動入賞装置38)開放中処理中であるか、すなわち特別遊技状態であるか否かを判定する(ステップA201)。大入賞口開放中処理中である場合(ステップA201;Y)には、ステップA205の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。大入賞口開放中処理中でない場合(ステップA201;N)には、大入賞口残存球処理中であるか否かを判定する(ステップA202)。
大入賞口残存球処理中である場合(ステップA202;Y)には、ステップA205の処理に移行する。大入賞口残存球処理中でない場合(ステップA202;N)には、小当り中(小当り遊技状態中)処理中であるか否かを判定する(ステップA203)。
小当り中処理中である場合(ステップA203;Y)には、ステップA205の処理に移行する。小当り中処理中でない場合(ステップA203;N)には、小当り残存球処理中であるか否かを判定する(ステップA204)。
小当り残存球処理中でない場合(ステップA204;N)には、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。小当り残存球処理中である場合(ステップA204;Y)には、ステップA205の処理に移行する。
なお、特図ゲーム処理番号は、特図ゲーム処理タイマが「0」になるまで、特図ゲーム処理番号の値は移行しないため、特図ゲーム処理番号の値をチェックすることで遊技の進行状態をチェックできる。したがって、大入賞口開放中処理中、大入賞口残存球処理中、小当り中処理中、および小当り残存球処理中であるか否かの判定は、特図ゲーム処理番号の値をチェックしておこなう。
そして、今回の大入賞口スイッチ監視処理において加算される大入賞口への入賞数をカウントするための入賞カウンタに「0」をセットし(ステップA205)、大入賞口スイッチ1に入力があるかを判定する(ステップA206)。
大入賞口スイッチ1に入力がない場合(ステップA206;N)には、ステップA210の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。大入賞口スイッチ1に入力がある場合(ステップA206;Y)には、大入賞口カウントコマンドを準備して(ステップA207)、演出コマンド設定処理(ステップA208)をおこない、入賞カウンタの値を「+1」更新する(ステップA209)。
そして、大入賞口スイッチ2に入力があるか否かを判定し(ステップA210)、大入賞口スイッチ2に入力がない場合(ステップA210;N)には、ステップA214の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。大入賞口スイッチ2に入力がある場合(ステップA210;Y)には、大入賞口カウントコマンドを準備して(ステップA211)、演出コマンド設定処理(ステップA212)をおこない、入賞カウンタの値を「+1」更新する(ステップA213)。
そして、入賞カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップA214)、入賞カウンタの値が「0」である場合(ステップA214;Y)には、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。入賞カウンタの値が「0」でない場合(ステップA214;N)には、大入賞口残存球処理中であるか否かを判定し(ステップA215)、大入賞口残存球処理中である場合(ステップA215;Y)には、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。
大入賞口残存球処理中でない場合(ステップA215;N)には、小当り残存球処理中であるか否かを判定し(ステップA216)、小当り残存球処理中である場合(ステップA216;Y)には、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。
小当り残存球処理中でない場合(ステップA216;N)には、入賞カウンタの値(「1」または「2」)を大入賞口カウント数に加算し(ステップA217)、大入賞口カウント数が上限値(一のラウンドで入賞可能な遊技球数(9個))以上であるか否かを判定する(ステップA218)。
大入賞口カウント数が上限値以上でない場合(ステップA218;N)には、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。大入賞口カウント数が上限値以上である場合(ステップA218;Y)には、大入賞口カウント数を上限値に留め(ステップA219)、特図ゲーム処理タイマ領域の情報をゼロクリアし(ステップA220)、小当り中処理中であるか否かを判定する(ステップA221)。
小当り中処理中でない場合(ステップA221;N)には、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。小当り中処理中である場合(ステップA221;Y)には、大入賞口制御ポインタ領域に小当り開放動作終了の値をセーブして(ステップA222)、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。これにより大入賞口が閉鎖されて一のラウンドが終了することとなる。
〔特図普段処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップA8)の詳細について図28を用いて説明する。図28は、第1の実施形態の特図普段処理のフローチャートを示す図である。
特図普段処理では、まず、特図2保留数(第2始動記憶数)が「0」であるか否かを判定する(ステップA301)。特図2保留数が「0」である(ステップA301;Y)と判定すると、特図1保留数(第1始動記憶数)が「0」であるか否かを判定する(ステップA306)。そして、特図1保留数が「0」である(ステップA306;Y)と判定すると、客待ちデモが開始済みであるか否かを判定し(ステップA311)、客待ちデモが開始済みでない場合(ステップA311;N)は、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセットする(ステップA312)。
続けて、客待ちデモコマンドを準備して(ステップA313)、演出コマンド設定処理(ステップA314)をおこない、特図普段処理移行設定処理1(ステップA315)をおこなって、特図普段処理を終了する。一方、ステップA311にて、客待ちデモが開始済みである場合(ステップA311;Y)は、特図普段処理移行設定処理1(ステップA315)をおこなって、特図普段処理を終了する。
また、ステップA301にて、特図2保留数が「0」でない場合(ステップA301;N)は、特図2変動開始処理(ステップA302)をおこない、特図2保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備して(ステップA303)、演出コマンド設定処理(ステップA304)をおこなう。そして、特図2の特図変動中処理移行設定処理(ステップA305)をおこなって、特図普段処理を終了する。
また、ステップA306にて、特図1保留数が「0」でない場合(ステップA306;N)は、特図1変動開始処理(ステップA307)をおこない、特図1保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備して(ステップA308)、演出コマンド設定処理(ステップA309)をおこなう。そして、特図1の特図変動中処理移行設定処理(ステップA310)をおこなって、特図普段処理を終了する。
このように、特図2保留数のチェックを特図1保留数のチェックよりも先におこなうことで、特図2保留数が「0」でない場合には特図2変動開始処理(ステップA302)が実行されることとなる。すなわち、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームに優先して実行されることとなる。つまり、遊技制御装置100が、第2始動記憶手段(遊技制御装置100)に第2始動記憶がある場合には、当該第2始動記憶にもとづく変動表示ゲームを、第1始動記憶にもとづく変動表示ゲームよりも優先的に実行する優先制御手段をなす。
〔特図普段処理移行設定処理1〕
次に、上述の特図普段処理における特図普段処理移行設定処理1(ステップA315)の詳細について図29を用いて説明する。図29は、第1の実施形態の特図普段処理移行設定処理1のフローチャートを示す図である。
特図普段処理移行設定処理1では、まず、特図普段処理に係る処理番号である「0」を処理番号として設定し(ステップA321)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA322)。
そして、変動図柄判別フラグ領域の情報をクリアし(ステップA323)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA324)、特図普段処理移行設定処理1を終了する。
〔特図1変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図1変動開始処理(ステップA307)の詳細について図30を用いて説明する。図30は、第1の実施形態の特図1変動開始処理のフローチャートを示す図である。
特図1変動開始処理は、第1特図変動表示ゲームの開始時におこなう処理である。特図1変動開始処理では、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図1)を示す特図1変動フラグを変動図柄判別フラグ領域にセーブし(ステップA331)、第1特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップA332)をおこなう。
次に、特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップA333)をおこなった後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA334)をおこない、第1特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図1変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA335)。その後、第1特図変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステップA336)をおこない、第1特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA337)をおこなって、特図1変動開始処理を終了する。
〔特図2変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図2変動開始処理(ステップA302)の詳細について図31を用いて説明する。図31は、第1の実施形態の特図2変動開始処理のフローチャートを示す図である。
特図2変動開始処理は、第2特図変動表示ゲームの開始時におこなう処理であって、図30に示した特図1変動開始処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象としておこなうものである。
特図2変動開始処理では、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図2)を示す特図2変動フラグを変動図柄判別フラグ領域にセーブし(ステップA341)、第2特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップA342)をおこなう。
次に、特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップA343)をおこなった後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA344)をおこない、第2特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図2変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA345)。その後、第2特図変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステップA346)をおこない、第2特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA347)をおこなって、特図2変動開始処理を終了する。
〔大当りフラグ1設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理(ステップA332)の詳細について図32を用いて説明する。図32は、第1の実施形態の大当りフラグ1設定処理のフローチャートを示す図である。
大当りフラグ1設定処理では、まず、小当りフラグ領域にはずれ情報をセーブして(ステップA351)、大当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブする(ステップA352)。次に、RWMの特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードし、準備して(ステップA353)、当該特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)の情報を「0」クリアする(ステップA354)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図1のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、準備した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA355)をおこない、大当り判定処理の判定結果が大当りであるか否かを判定する(ステップSA356)。
そして、大当り判定処理(ステップA355)の判定結果が大当りである場合(ステップA356;Y)は、ステップA352にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ1領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップA357)、大当りフラグ1設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(ステップA355)の判定結果が大当りでない場合(ステップA356;N)は、準備した大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かに応じて小当りであるか否かを判定する小当り判定処理(ステップA358)をおこない、小当り判定処理の判定結果が小当りであるか否かを判定する(ステップSA359)。
そして、小当り判定処理(ステップA358)の判定結果が小当りである場合(ステップA359;Y)は、ステップA351にてはずれ情報をセーブした小当りフラグ領域に小当り情報を上書きしてセーブし(ステップA360)、大当りフラグ1設定処理を終了する。一方、小当り判定処理(ステップA358)の判定結果が小当りでない場合(ステップA359;N)は、大当りフラグ1領域にも小当りフラグ領域にもはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ1設定処理を終了する。このように、第1の実施形態において、第1特図変動表示ゲームの結果は、「大当り」、「小当り」、および「はずれ」のうちのいずれかとなる。
〔大当りフラグ2設定処理〕
次に、上述の特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理(ステップA342)の詳細について図33を用いて説明する。図33は、第1の実施形態の大当りフラグ2設定処理のフローチャートを示す図である。
大当りフラグ2設定処理では、まず、大当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブする(ステップA371)。次に、RWMの特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードし、準備して(ステップA372)、当該特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)の情報を「0」クリアする(ステップA373)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図2のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、準備した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA374)をおこない、大当り判定処理の判定結果が大当りであるか否かを判定する(ステップSA375)。
そして、大当り判定処理(ステップA374)の判定結果が大当りである場合(ステップA375;Y)は、ステップA371にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ2領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップA376)、大当りフラグ2設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(ステップA374)の判定結果が大当りでない場合(ステップA375;N)は、大当りフラグ2にはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ2設定処理を終了する。このように、第1の実施形態において、第2特図変動表示ゲームの結果は、「大当り」および「はずれ」のうちのいずれかとなる。
〔大当り判定処理〕
次に、上述の特図保留情報判定処理、大当りフラグ1設定処理および大当りフラグ2設定処理における大当り判定処理(ステップA154、A355、A374)の詳細について図34を用いて説明する。図34は、第1の実施形態の大当り判定処理のフローチャートを示す図である。
大当り判定処理では、まず、大当り判定値の下限判定値を設定し(ステップA381)、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満か否かを判定する(ステップA382)。なお、大当りであるとは大当り乱数が大当り判定値と一致することである。大当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、大当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、大当り判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、大当りであると判定される。
大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップA382;Y)は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA387)、大当り判定処理を終了する。具体的には、当該大当り判定処理が、大当りフラグ1設定処理における大当り判定処理(ステップA355)である場合には、大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップA382;Y)は、小当りまたははずれであるので、判定結果として「大当り以外(小当りまたははずれ)」を設定する(ステップA387)。一方、当該大当り判定処理が、大当りフラグ2設定処理における大当り判定処理(ステップA374)である場合には、大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップA382;Y)は、はずれであるので、判定結果として「大当り以外(はずれ)」を設定する(ステップA387)。
また、大当り乱数の値が下限判定値未満でない場合(ステップA382;N)は、高確率中(特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態)であるか否かを判定する(ステップA383)。
そして、高確率中である場合(ステップA383;Y)は、高確率中の上限判定値を設定し(ステップA384)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいか否かを判定する(ステップA386)。また、高確率状態でない場合(ステップA383;N)は、低確率中の上限判定値を設定し(ステップA385)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいか否かを判定する(ステップA386)。
大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップA386;Y)は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA387)、大当り判定処理を終了する。具体的には、当該大当り判定処理が、大当りフラグ1設定処理における大当り判定処理(ステップA355)である場合には、大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップA386;Y)は、小当りまたははずれであるので、判定結果として「大当り以外(小当りまたははずれ)」を設定する(ステップA387)。一方、当該大当り判定処理が、大当りフラグ2設定処理における大当り判定処理(ステップA374)である場合には、大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップA386;Y)は、はずれであるので、判定結果として「大当り以外(はずれ)」を設定する(ステップA387)。
また、大当り乱数の値が上限判定値より大きくない場合(ステップA386;N)、すなわち大当りである場合は、判定結果として大当りを設定し(ステップA388)、大当り判定処理を終了する。
〔小当り判定処理〕
次に、上述の特図保留情報判定処理および大当りフラグ1設定処理における小当り判定処理(ステップA159、A358)の詳細について図35を用いて説明する。図35は、第1の実施形態の小当り判定処理のフローチャートを示す図である。
図35に示すように、小当り判定処理では、まず、小当り下限判定値を設定し、対象の大当り乱数の値が小当り下限判定値未満か否かを判定する(ステップA391)。なお、大当り判定と同一の乱数(大当り乱数)を用いて小当り判定をおこなう。すなわち、小当りであるとは大当り乱数が小当り判定値と一致することである。小当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、小当り判定値の下限の値である小当り下限判定値以上で、かつ、小当り判定値の上限の値である小当り上限判定値以下である場合に、小当りであると判定される。無論、大当り判定値の範囲と小当り判定値の範囲は被らないよう設定されている。
大当り乱数の値が小当り下限判定値未満である場合(ステップA391;Y)、すなわちはずれである場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA393)、小当り判定処理を終了する。
また、大当り乱数の値が小当り下限判定値未満でない場合(ステップA391;N)は、小当り上限判定値を設定し、対象の大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きいか否かを判定する(ステップA392)。
大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きい場合(ステップA392;Y)、すなわちはずれである場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA393)、小当り判定処理を終了する。
また、大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きくない場合(ステップA392;N)、すなわち小当りである場合は、判定結果として小当りを設定し(ステップA394)、小当り判定処理を終了する。
〔特図1停止図柄設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理における特図1停止図柄設定処理(ステップA333)の詳細について図36を用いて説明する。図36は、第1の実施形態の特図1停止図柄設定処理のフローチャートを示す図である。
特図1停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ1が大当りか否かを判定し(ステップA401)、大当りである場合(ステップA401;Y)は、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップA402)。次に、特図1大当り図柄テーブルを設定して(ステップA403)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図1停止図柄番号領域にセーブする(ステップA404)。この処理により特別結果の種類が選択される。
その後、特図1大当り停止図柄情報テーブルを設定して(ステップA405)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA406)。停止図柄パターンとは、特図1図柄表示部53での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得し、ラウンド数上限値情報領域にセーブして(ステップA407)、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得し、時間短縮判定データ領域にセーブして(ステップA408)、停止図柄パターンおよび確率状態に対応する演出モード移行情報をセーブする(ステップA409)。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様、および特別遊技状態の終了後の演出モードを設定するためのものである。第1の実施形態の場合、当りを契機に演出モードが移行し、当り図柄の種類(大当り図柄の種類、または小当り)に応じて当り終了後に移行する演出モードの移行先が変化する。また、特図1における大当りのうち特定の大当り図柄(たとえば、4R確変図柄)となる場合は、遊技状態が確変中であるか否かに応じて、移行先の演出モードが確変確定となる専用の演出モードとなるのか、確変であるか否か区別が困難な演出モードに移行するかが決定される。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA418)。
一方、大当りフラグ1が大当りでない場合(ステップA401;N)は、小当りフラグが小当りか否かを判定し(ステップA410)、小当りである場合(ステップA410;Y)は、特図1小当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から小当り図柄乱数をロードする(ステップA411)。次に、特図1小当り図柄テーブルを設定し(ステップA412)、ロードした小当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図1停止図柄番号領域にセーブする(ステップA413)。
その後、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA414)、停止図柄パターンに対応する演出モード移行情報をセーブする(ステップA415)。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA418)。
また、小当りフラグが小当りでない場合(ステップA410;N)は、はずれ時の停止図柄番号を特図1停止図柄番号領域にセーブし(ステップA416)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA417)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA418)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(ステップA419)、演出コマンド設定処理(ステップA420)をおこなう。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA421)、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)の情報を「0」クリアし(ステップA422)、特図1小当り図柄乱数格納領域(保留数1用)の情報を「0」クリアして(ステップA423)、特図1停止図柄設定処理を終了する。
〔特図2停止図柄設定処理〕
次に、上述の特図2変動開始処理における特図2停止図柄設定処理(ステップA343)の詳細について図37を用いて説明する。図37は、第1の実施形態の特図2停止図柄設定処理のフローチャートを示す図である。
特図2停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ2が大当りであるか否かを判定し(ステップA431)、大当りである場合(ステップA431;Y)は、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップA432)。次に、特図2大当り図柄テーブルを設定して(ステップA433)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図2停止図柄番号領域にセーブする(ステップA434)。この処理により特別結果の種類が選択される。
その後、特図2大当り停止図柄情報テーブルを設定して(ステップA435)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA436)。停止図柄パターンとは、特図2図柄表示部54での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得し、ラウンド数上限値情報領域にセーブして(ステップA437)、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得し、時間短縮判定データ領域にセーブして(ステップA438)、停止図柄パターンおよび確率状態に対応する演出モード移行情報をセーブする(ステップA439)。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様、および特別遊技状態の終了後の演出モードを設定するためのものである。また、第1の実施形態の場合、特図2における大当りにおいては、いずれの大当り図柄であっても移行先の演出モードが確変確定となる専用の演出モードとなる。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA442)。
一方、大当りフラグ2が大当りでない場合(ステップA431;N)は、はずれ時の停止図柄番号を特図2停止図柄番号領域にセーブし(ステップA440)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA441)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA442)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(ステップA443)、演出コマンド設定処理(ステップA444)をおこなう。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA445)、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)の情報を「0」クリアして(ステップA446)、特図2停止図柄設定処理を終了する。
すなわち、遊技制御装置100が、始動口1(始動入賞口36)での遊技球の検出にもとづいて変動表示ゲームとして第1変動表示ゲームを実行し、始動口2(普通変動入賞装置37)での遊技球の検出にもとづいて変動表示ゲームとして第2変動表示ゲームを実行する変動表示ゲーム実行手段をなす。また、遊技制御装置100が、判定手段(遊技制御装置100)による判定結果にもとづき変動表示ゲームの実行を制御する変動表示ゲーム実行制御手段をなす。
〔特図情報設定処理〕
次に、上述の特図保留情報判定処理、特図1変動開始処理および特図2変動開始処理における特図情報設定処理(ステップA166、A334、A344)の詳細について図38を用いて説明する。図38は、第1の実施形態の特図情報設定処理のフローチャートを示す図である。
第1の実施形態の場合、確率状態(低/高確率、時短あり/なし)は変動の振り分けに影響せず、遊技制御装置100が管理している演出モードが変動の振り分けに影響する。演出モードは、確率状態、時短状態の有無、特図変動表示ゲームの進行状況等に応じて、複数の演出モードから一の演出モードが設定されるようになっている。
特図情報設定処理では、まず、前半変動グループ選択ポインタテーブルを設定して(ステップA451)、演出モード情報に対応する前半変動グループ選択ポインタを取得する(ステップA452)。
次いで、前半変動グループ選択オフセットテーブルを設定して(ステップA453)、対象の特図保留数と停止図柄パターンに対応するオフセットデータを取得する(ステップA454)。
次いで、前半変動グループ選択ポインタとオフセットデータを加算して(ステップA455)、加算して得た値を変動振分情報1領域にセーブする(ステップA456)。これにより変動振分情報1領域には、停止図柄の種類、保留数、および演出モードにもとづいて生成された変動振分情報1がセーブされる。この変動振分情報1は、前半変動(リーチ開始前までの変動態様)を振り分けるためのテーブルポインタであり、後に変動グループを選択するために用いられる。ただし、機種の仕様次第であるが、保留数が多い時に変動時間を短くするのははずれの場合のみであるため、はずれ以外の場合には、結果として保留数は前半変動の振り分けに影響しない。なお、変動グループとは複数の変動パターンが含まれたもので、変動パターンを決定する際には、まず変動グループを選択し、さらにこの変動グループの中から一の変動パターンを選択するようになっている。
次いで、後半変動グループ選択ポインタテーブルを設定して(ステップA457)、演出モード情報に対応する後半変動グループ選択ポインタを取得する(ステップA458)。
次いで、後半変動グループ選択オフセットテーブルを設定して(ステップA459)、対象の特図保留数と停止図柄パターンに対応するオフセットデータを取得する(ステップA460)。
次いで、後半変動グループ選択ポインタとオフセットデータを加算して(ステップA461)、加算して得た値を変動振分情報2領域にセーブして(ステップA462)、特図情報設定処理を終了する。これにより変動振分情報2領域には、停止図柄の種類、保留数、および演出モードにもとづいて生成された変動振分情報2がセーブされる。この変動振分情報2は、後半変動(リーチの種類(リーチなしも含む。))を振り分けるためのテーブルポインタであり、後に変動グループを選択するために用いられる。ただし、はずれの場合のみ保留数に応じてリーチの発生率が変化する(保留数が多い時にリーチの発生率が低くなる)ため、はずれ以外の場合には、結果として保留数は後半変動の振り分けに影響しない。
〔変動パターン設定処理〕
次に、上述の特図保留情報判定処理、特図1変動開始処理、および特図2変動開始における変動パターン設定処理(ステップA167、A336、A346)の詳細について図39を用いて説明する。図39は、第1の実施形態の変動パターン設定処理のフローチャートを示す図である。
なお、変動パターンは、特図変動表示ゲームの開始からリーチ状態となるまでの変動態様である前半変動パターンと、リーチ状態となってから特図変動表示ゲームの終了までの変動態様である後半変動パターンとからなり、先に後半変動パターンを設定してから前半変動パターンを設定する。
変動パターン設定処理では、まず、変動グループアドレステーブルを設定し(ステップA471)、変動振分情報2に対応する後半変動グループテーブルのアドレスを取得し、準備して(ステップA472)、対象の変動パターン乱数1格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数1をロードし、準備する(ステップA473)。第1の実施形態において、後半変動グループテーブルの構造は、当り用とはずれ用とで構造が異なる。具体的には、当り用は1バイトサイズ、はずれ用は2バイトサイズとなっている。はずれの発生率よりも当りの発生率が低く、1バイトでも足りるため、データ容量の節約の観点から、当り用は1バイトサイズになっている。したがって、当り時は、2バイトの変動パターン乱数1の下位の値だけを使用している。また、当りの発生率よりもはずれの発生率は高く、より多様な演出を出現させたいため、はずれ用は2バイトサイズになっている。
そして、特図変動表示ゲームの結果がはずれであるか否かを判定し(ステップA474)、はずれである場合(ステップA474;Y)には、2バイト振り分け処理(ステップA475)をおこなって、ステップA477の処理に移行し、それ以降の処理をおこなう。また、はずれでない場合(ステップA474;N)には、振り分け処理(ステップA476)をおこなって、ステップA477の処理に移行し、それ以降の処理をおこなう。
そして、振り分けられた結果得られた後半変動選択テーブルのアドレスを取得し、準備して(ステップA477)、対象の変動パターン乱数2格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数2をロードし、準備する(ステップA478)。そして、振り分け処理(ステップA479)をおこない、振り分けられた結果得られた後半変動番号を取得し、後半変動番号領域にセーブする(ステップA480)。この処理により、後半変動パターンが設定されることとなる。
次に、前半変動グループテーブルを設定し(ステップA481)、変動振分情報1と後半変動番号を基にテーブル選択ポインタを算出する(ステップA482)。そして、算出したポインタに対応する前半変動選択テーブルのアドレスを取得し、準備して(ステップA483)、対象の変動パターン乱数3格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数3をロードし、準備する(ステップA484)。その後、振り分け処理(ステップA485)をおこない、振り分けられた結果得られた前半変動番号を取得し、前半変動番号領域にセーブして(ステップA486)、変動パターン設定処理を終了する。この処理により、前半変動パターンが設定され、特図変動表示ゲームの変動パターンが設定されることとなる。すなわち、遊技制御装置100が、ゲームの実行態様である変動パターンを複数のうちから設定する変動パターン設定手段をなす。
〔変動開始情報設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理および特図2変動開始処理における変動開始情報設定処理(ステップA337、A347)の詳細について図40を用いて説明する。図40は、第1の実施形態の変動開始情報設定処理のフローチャートを示す図である。
変動開始情報設定処理では、まず、対象の変動パターン乱数1〜3の乱数格納領域の情報をクリアする(ステップA491)。次に、前半変動時間値テーブルを設定し(ステップA492)、前半変動番号に対応する前半変動時間値を取得する(ステップA493)。さらに、後半変動時間値テーブルを設定し(ステップA494)、後半変動番号に対応する後半変動時間値を取得する(ステップA495)。
そして、前半変動時間値と後半変動時間値を加算し(ステップA496)、加算値を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA497)。その後、前半変動番号に対応する変動コマンド(MODE)を準備し(ステップA498)、後半変動番号に対応する変動コマンド(ACTION)を準備して(ステップA499)、演出コマンド設定処理をおこなう(ステップA500)。次に、変動図柄判別フラグに対応する特図保留数を「−1」更新して(ステップA501)、変動図柄判別フラグに対応する乱数格納領域のアドレスを設定する(ステップA502)。次いで、乱数格納領域をシフトし(ステップA503)、シフト後の空き領域の情報をクリアして(ステップA504)、変動開始情報設定処理を終了する。
以上の処理により、特図変動表示ゲームの開始に関する情報が設定される。すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段(RAM111C)に記憶された各種の乱数値の判定をおこなう判定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶の判定情報にもとづいて、変動表示ゲームで実行する識別情報の変動パターンを決定することが可能な変動パターン決定手段をなす。
そして、これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報は後に演出制御装置300に送信され、演出制御装置300では、特図変動表示ゲームの開始に関する情報の受信にもとづき、決定された変動パターンに応じて飾り特図変動表示ゲームでの詳細な演出内容を設定する。これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報としては、始動記憶数(保留数)に関する情報を含む飾り特図保留数コマンド、停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンド、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動コマンド、停止時間の延長に関する情報を含む停止情報コマンドが挙げられ、この順でコマンドが演出制御装置300に送信される。特に、飾り特図コマンドを変動コマンドよりも先に送信することで、演出制御装置300での処理を効率よく進めることができる。
〔特図変動中処理移行設定処理(特図1)〕
次に、上述の特図普段処理における特図変動中処理移行設定処理(特図1)(ステップA310)の詳細について図41を用いて説明する。図41は、第1の実施形態の特図変動中処理移行設定処理(特図1)のフローチャートを示す図である。
特図変動中処理移行設定処理(特図1)では、まず、特図変動中処理に係る処理番号である「1」を処理番号として設定し(ステップA511)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA512)。
そして、客待ちデモフラグ領域の情報をクリアし(ステップA513)、特図1の変動開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA514)。なお、特図1の変動開始に関する信号は、特別図柄1変動中信号をオンにする信号である。その後、特図1変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップA515)、特図1点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図1図柄表示部53の点滅の周期のタイマ)の初期値(たとえば100ms)をセーブ(設定)して(ステップA516)、特図変動中処理移行設定処理(特図1)を終了する。
〔特図変動中処理移行設定処理(特図2)〕
次に、上述の特図普段処理における特図変動中処理移行設定処理(特図2)(ステップA305)の詳細について図42を用いて説明する。図42は、第1の実施形態の特図変動中処理移行設定処理(特図2)のフローチャートを示す図である。
特図変動中処理移行設定処理(特図2)では、まず、特図変動中処理に係る処理番号である「1」を処理番号として設定し(ステップA521)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA522)。
そして、客待ちデモフラグ領域の情報をクリアし(ステップA523)、特図2の変動開始に関する信号(特別図柄2変動中信号をオン)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA524)。その後、特図2変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップA525)、特図2点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図2図柄表示部54の点滅の周期のタイマ)の初期値をセーブ(設定)して(ステップA526)、特図変動中処理移行設定処理(特図2)を終了する。
〔特図変動中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図変動中処理(ステップA9)の詳細について図43を用いて説明する。図43は、第1の実施形態の特図変動中処理のフローチャートを示す図である。
特図変動中処理では、まず、停止図柄パターンに対応する表示時間を設定して(ステップA601)、設定した表示時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA602)。第1の実施形態の場合、停止図柄パターンがはずれ図柄パターンである場合には表示時間として600msを設定し、停止図柄パターンが大当り図柄パターンである場合には表示時間として600msを設定し、停止図柄パターンが小当り図柄パターンである場合には表示時間として600msを設定する。なお、第1の実施形態の場合、停止図柄パターンがはずれ図柄パターン、大当り図柄パターン、および小当り図柄パターンで同じ表示時間を設定するが、それぞれ異なる表示時間を設定するものであってもよい。
次いで、特図表示中処理移行設定処理(ステップA603)をおこなって、特図表示中処理を終了する。すなわち、遊技制御装置100が、変動表示ゲームの停止結果態様を表示する停止時間を設定する停止時間設定手段をなす。
〔特図表示中処理移行設定処理〕
次に、上述の特図変動中処理における特図表示中処理移行設定処理(ステップA603)の詳細について図44を用いて説明する。図44は、第1の実施形態の特図表示中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。
特図表示中処理移行設定処理では、まず、特図表示中処理に係る処理番号である「2」を処理番号として設定し(ステップA611)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA612)。
次に、特図1変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA613)、特図2変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA614)。なお、特図1変動終了に関する信号は、特別図柄1変動中信号をオフにする信号である。また、特図2変動終了に関する信号は、特別図柄2変動中信号をオフにする信号である。
そして、外部情報端子に出力用の特図変動表示ゲームの実行回数に係る図柄確定回数信号制御タイマ領域に制御タイマ初期値(たとえば256ms)をセーブする(ステップA615)。その後、特図1図柄表示部53における特図1変動表示ゲームの制御用の情報として、特図1図柄表示部53での変動停止に係る停止フラグを特図1変動制御フラグ領域にセーブし(ステップA616)、特図2図柄表示部54における特図2変動表示ゲームの制御用の情報として、特図2図柄表示部54での変動停止に係る停止フラグを特図2変動制御フラグ領域にセーブして(ステップA617)、特図表示中処理移行設定処理を終了する。
〔特図表示中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図表示中処理(ステップA10)の詳細について図45、46を用いて説明する。図45は、第1の実施形態の特図表示中処理のフローチャートを示す図(その1)である。図46は、第1の実施形態の特図表示中処理のフローチャートを示す図(その2)である。
特図表示中処理では、まず、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて設定された小当りフラグをロードして(ステップA701)、RWMの小当りフラグ領域の情報をクリアする(ステップA702)。
次いで、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて設定された大当りフラグ1と、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理にて設定された大当りフラグ2と、をロードして(ステップA703)、RWMの大当りフラグ1領域および大当りフラグ2領域の情報をクリアする(ステップA704)。そして、ロードされた大当りフラグ2が大当りであるか否かを判定して(ステップA705)、大当りである(ステップA705;Y)と判定すると、第2特図変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関する信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA708)、ラウンド数上限値テーブルを設定する(ステップA709)。なお、特図2大当りの開始に関する信号は、条件装置作動中信号をオンにする信号と、役物連続作動装置作動中信号をオンにする信号と、特別図柄2当り信号をオンにする信号を含む。
一方、ステップA705にて、大当りフラグ2のチェックの結果、大当りでない(ステップA705;N)と判定すると、ロードされた大当りフラグ1が大当りであるか否かを判定して(ステップA706)、大当りである(ステップA706;Y)と判定すると、第1特図変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する試験信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブし、(ステップA707)、ラウンド数上限値テーブルを設定する(ステップA709)。なお、特図1大当りの開始に関する信号は、条件装置作動中信号をオンにする信号と、役物連続作動装置作動中信号をオンにする信号と、特別図柄1当り信号をオンにする信号を含む。
次に、ラウンド数上限値テーブルを設定した(ステップA709)後、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値(第1の実施形態の場合、「16」または「4」)を取得し、RWMのラウンド数上限値領域にセーブする(ステップA710)。続けて、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得し、RWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブする(ステップA711)。
次に、停止図柄パターンに対応した飾り特図コマンドをRWMの飾り特図コマンド領域からロードし、準備して(ステップA712)、演出コマンド設定処理(ステップA713)をおこなう。その後、普図変動表示ゲームおよび特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを準備して(ステップA714)、演出コマンド設定処理(ステップA715)をおこなう。続けて、特図1または特図2停止図柄設定処理にて設定された図柄情報(停止図柄番号または停止図柄パターン)に対応するファンファーレコマンドを準備して(ステップA716)、演出コマンド設定処理(ステップA717)をおこなう。
次に、大入賞口開放情報と、普図変動表示ゲームおよび特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率の状態に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA718)。第1の実施形態の場合、ステップA718において、大入賞口開放情報と確率の状態に対応する信号として、大当り2信号と大当り3信号をセーブする。なお、それぞれのオン/オフは大入賞口開放情報と確率の状態とで決まる。たとえば、大当り2信号は、出玉のある大当り(大入賞口開放情報が大入賞口開放情報1以外)である場合にはオン、出玉のない大当り(いわゆる、突確大当り等。大入賞口開放情報が大入賞口開放情報1)である場合には、時短状態中での大当り時であればオン、それ以外ではオフとなる。また、大当り3信号は、出玉のある大当りである場合にはオン、出玉のない大当りである場合にはオフとなる。
その後、大入賞口開放情報と、普図変動表示ゲームおよび特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率の状態に対応する大当りファンファーレ時間(たとえば5000ms、4700ms、7700ms、または300ms)を設定して(ステップA719)、設定した大当りファンファーレ時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA720)。そして、特図ゲームモードフラグをロードし、ロードしたフラグを特図ゲームモードフラグ退避領域にセーブする(ステップA721)。これにより特別結果が発生した際における特図の確率状態、時短状態の情報が記憶される。そして、後に記憶した情報にもとづき特別遊技状態の終了後の演出モードが決定される。
そして、大入賞口開放情報に対応する大入賞口(特別変動入賞装置38)の大入賞口不正入賞数領域の情報をクリアし(ステップA722)、大入賞口開放情報に対応する大入賞口の大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(ステップA723)。その後、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(ステップA724)をおこない、特図表示中処理を終了する。
一方、ステップA706にて、大当りフラグ1が大当りでない場合(ステップA706;N)は、ロードした小当りフラグが小当りであるか否かを判定する(ステップA725)。
ステップA725にて、小当りフラグが小当りであると判定した場合(ステップA725;Y)には、高確率変動回数更新処理(ステップA726)、演出モードの設定に関する演出モード情報チェック処理(ステップA727)をおこなって、特図高確率中(特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態)であるか否かを判定する(ステップA728)。
ステップA728にて、特図高確率中でないと判定した場合(ステップA728;N)には、飾り特図コマンド領域から飾り特図コマンドをロードし、準備して(ステップA729)、演出コマンド設定処理(ステップA730)をおこなう。次いで、小当りファンファーレコマンドを準備し(ステップA731)、演出コマンド設定処理(ステップA732)をおこなって、ステップA733の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
また、ステップA728にて、特図高確率中であると判定した場合(ステップA728;Y)には、ステップA733の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。このように、第1の実施形態の遊技機10においては、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態である場合には、小当りの発生で大入賞口は開くが、小当りの発生を遊技者に意識させないようにするために、表示装置41に表示される画面を変化させないようになっている。
そして、特図ゲームモードフラグをロードし、ロードしたフラグを特図ゲームモードフラグ退避領域にセーブする(ステップA733)。その後、小当りファンファーレ中処理移行設定処理1(ステップA734)をおこない、特図表示中処理を終了する。
一方、ステップA725にて、小当りフラグが小当りでないと判定した場合(ステップA725;N)には、高確率変動回数更新処理(ステップA735)、演出モードの設定に関する演出モード情報チェック処理(ステップA736)をおこない、演出モード番号に対応する切替準備残り回転数を設定して(ステップA737)、演出残り回転数と切替準備残り回転数とが一致するか否かを判定する(ステップA738)。なお、切替準備残り回転数は、複数の演出モードのうちのすべての演出モードにおいて異なる値(回転数:たとえば、モードAが4回、モードBが3回、モードCが8回等)であってもよいし、複数の演出モードのうちのいずれかの演出モードにおいて同一の値(回転数)であってもよいし、複数の演出モードのうちのすべての演出モードにおいて同一の値(回転数)であってもよい。
ステップA738にて、演出残り回転数と切替準備残り回転数とが一致しないと判定した場合(ステップA738;N)には、特図普段処理移行設定処理1(ステップA741)をおこない、特図表示中処理を終了する。
一方、ステップA738にて、演出残り回転数と切替準備残り回転数とが一致すると判定した場合(ステップA738;Y)には、演出モード切替準備コマンドを準備して(ステップA739)、演出コマンド設定処理(ステップA740)をおこなった後に、特図普段処理移行設定処理1(ステップA741)をおこない、特図表示中処理を終了する。演出モード切替準備コマンドは、演出モードが切り替わる数回転前から先読み演出をおこなわないようにするためのコマンドであり、演出モード切替準備コマンドを演出制御装置300に送信することによって、モードをまたいで演出に矛盾等が生じないようにすることができる。
〔高確率変動回数更新処理〕
次に、特図表示中処理における高確率変動回数更新処理(ステップA726、A735)の詳細について図47を用いて説明する。図47は、第1の実施形態の高確率変動回数更新処理のフローチャートを示す図である。
高確率変動回数更新処理では、まず、特図高確率中であるか否かを判定し(ステップA751)、特図高確率中でない場合(ステップA751;N)には、高確率変動回数更新処理を終了する。
特図高確率中である場合(ステップA751;Y)には、高確率状態とする特図変動表示ゲームの実行回数を管理する高確率変動回数を「−1」更新し(ステップA752)、高確率変動回数が「0」であるか否かを判定する(ステップA753)。
高確率変動回数が「0」でない場合(ステップA753;N)には、高確率変動回数更新処理を終了する。高確率変動回数が「0」である場合(ステップA753;Y)には、高確率報知フラグ領域の情報をクリアし(ステップA754)、高確率終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA755)。なお、高確率終了に関する信号は、大当り2信号をオフにする信号である。
そして、高確率&時短(高確率&時短なし、または高確率&時短あり)の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA756)。なお、高確率&時短の終了に関する信号は、特別図柄1高確率状態信号をオフにする信号と、特別図柄2高確率状態信号をオフにする信号と、特別図柄1変動時間短縮状態信号をオフにする信号と、特別図柄2変動時間短縮状態信号をオフにする信号と、普通図柄1高確率状態信号をオフにする信号を含む。また、特図高確率中でも、普図は確率状態しか変化しないので、普通図柄1変動時間短縮状態信号および普通電動役物1開放延長状態信号は常時オフされている。
そして、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブし(ステップA757)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率フラグをセーブする(ステップA758)。
そして、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブし(ステップA759)、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA760)。なお、左打ち指示に関する信号は、発射位置指定信号1をオフにする信号である。そして、右打ち中の表示LEDを消灯させるため、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブし(ステップA761)、高確率変動回数更新処理を終了する。
〔演出モード情報チェック処理〕
次に、特図表示中処理における演出モード情報チェック処理(ステップA727、A736)の詳細について図48を用いて説明する。図48は、第1の実施形態の演出モード情報チェック処理のフローチャートを示す図である。
演出モード情報チェック処理では、まず、次モード移行情報が更新なしコードであるか否かを判定し(ステップA771)、次モード移行情報が更新なしコードである場合(ステップA771;Y)には、演出モード情報チェック処理を終了する。この場合は、実行した特図変動表示ゲームの回数に応じた演出モードの変更がおこなわれない場合であって、たとえば、高確率状態において次回の大当りまで継続する演出モードが選択されている場合等である。
次モード移行情報が更新なしコードでない場合(ステップA771;N)には、演出モードの変更までの特図変動表示ゲームの実行可能回数である演出残り回転数を「−1」更新し(ステップA772)、演出残り回転数が「0」であるか否かを判定する(ステップA773)。ステップA772の処理は、第1特図変動表示ゲームおよび第2特図変動表示ゲームの実行回数を計数する計数手段となる。
演出残り回転数が「0」でない場合(ステップA773;N)には、演出モード情報チェック処理を終了する。演出残り回転数が「0」である場合(ステップA773;Y)、すなわち、次の特図変動表示ゲームから演出モードを変更する場合には、演出モード情報アドレステーブルを設定し(ステップA774)、次モード移行情報に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップA775)。
移行する演出モードの演出モード番号を取得して演出モード番号領域にセーブし(ステップA776)、移行する演出モードの演出残り回転数を取得して演出残り回転数領域にセーブする(ステップA777)。移行する演出モード(移行先の演出モード)は、ステップA776より前に既にセーブされている次モード移行情報からわかる。移行する演出モードの次の演出モードに関する次モード移行情報を取得して次モード移行情報領域にセーブする(ステップA778)。なお、ステップA776の処理は、計数手段(ステップA772)による計数結果に対応して複数の演出モード(遊技モード)のうちいずれかの演出モード(遊技モード)の実行制御をおこなう演出モード実行制御手段(遊技モード実行制御手段)となる。
ステップA776で取得した演出モード番号に対応する確率情報コマンドを準備し(ステップA779)、準備した確率情報コマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値と一致するか否かを判定する(ステップA780)。準備した確率情報コマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値と一致する場合、すなわち、確率の状態が変化しない場合(ステップA780;Y)には、コマンドを演出制御装置300に送信することなく演出モード情報チェック処理を終了する。準備した確率情報コマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値と一致しない場合(ステップA780;N)には、準備した確率情報コマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセーブし(ステップA781)、演出コマンド設定処理(ステップA782)をおこなう。
そして、ステップA777で取得した演出残り回転数に対応する演出回転数コマンドを準備し(ステップA783)、演出コマンド設定処理(ステップA784)をおこなう。そして、高確率変動回数に対応する高確率変動回数コマンドを準備し(ステップA785)、演出コマンド設定処理(ステップA786)をおこない、新たな演出モードが左打ちするモードであるか否かを判定する(ステップA787)。
新たな演出モードが左打ちするモードでない場合(ステップA787;N)には、演出モード情報チェック処理を終了する。新たな演出モードが左打ちをするモードである場合(ステップA787;Y)には、左打ち指示報知コマンドを準備し(ステップA788)、演出コマンド設定処理(ステップA789)をおこない、演出モード情報チェック処理を終了する。
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1〕
次に、上述の特図表示中処理におけるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(ステップA724)の詳細について図49を用いて説明する。図49は、第1の実施形態のファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。
ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1では、まず、ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号である「3」を処理番号として設定し(ステップA791)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA792)。
次に、大当り(特別遊技状態)の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA793)。大当りの開始に関する信号は、たとえば、大当り1信号をオン(大当り+小当りで出力)にする信号と、大当り4信号をオン(大当りで出力)にする信号を含む。
次に、高確率&時短の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA794)。高確率&時短の終了に関する信号は、たとえば、特別図柄1高確率状態信号をオフにする信号と、特別図柄2高確率状態信号をオフにする信号と、特別図柄1変動時間短縮状態信号をオフにする信号と、特別図柄2変動時間短縮状態信号をオフにする信号と、普通図柄1高確率状態信号をオフにする信号を含む。
その後、特別遊技状態で実行したラウンド数を管理するラウンド数領域の情報をクリアし(ステップA795)、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブして(ステップA796)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率フラグをセーブする(ステップA797)。
そして、変動図柄判別フラグ領域の情報をクリアし(ステップA798)、高確率状態の表示に係る遊技状態表示LEDを消灯させるために高確率報知フラグ領域の情報をクリアして(ステップA799)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブする(ステップA800)。次に、停電復旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブし(ステップA801)、高確率状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数を管理する高確率変動回数領域の情報をクリアする(ステップA802)。これにより高確率状態および時短状態が終了し、通常確率状態かつ通常状態となる。
その後、演出モード番号領域に演出モード1の番号をセーブし(ステップA803)、遊技制御装置100が演出モードの管理をしているため、演出残り回転数領域の情報をクリアして(ステップA804)、次モード移行情報領域に更新なしコードをセーブする(ステップA805)。そして、右打ち指示に関する信号(発射位置指定信号1をオン)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA806)、右打ち中の表示LEDを点灯させるため、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブして(ステップA807)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1を終了する。これにより、特別遊技状態の発生に伴い演出モードの情報が一旦クリアされることとなる。
〔小当りファンファーレ中処理移行設定処理1〕
次に、上述の特図表示中処理における小当りファンファーレ中処理移行設定処理1(ステップA734)の詳細について図50を用いて説明する。図50は、第1の実施形態の小当りファンファーレ中処理移行設定処理1のフローチャートを示す図である。
小当りファンファーレ中処理移行設定処理1では、まず、小当りファンファーレ中処理に係る処理番号である「7」を処理番号として設定し(ステップA811)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA812)。そして、小当りファンファーレ時間(たとえば、300ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA813)、小当りの開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA814)。小当りの開始に関する信号は、たとえば、大当り1信号をオン(大当り+小当りで出力)する信号である。
そして、小当りの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA815)。小当りの開始に関する信号は、たとえば、特別図柄1小当り信号をオンにする信号である。
そして、大入賞口不正入賞数領域の情報をクリアし(ステップA816)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(ステップA817)。そして、右打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA818)。右打ち指示に関する信号は、たとえば、発射位置指定信号1をオンにする信号である。
そして、右打ち中の表示LEDを点灯させるため、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブして(ステップA819)、小当りファンファーレ中処理移行設定処理1を終了する。
〔ファンファーレ/インターバル中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理におけるファンファーレ/インターバル中処理(ステップA11)の詳細について図51を用いて説明する。図51は、第1の実施形態のファンファーレ/インターバル中処理のフローチャートを示す図である。
ファンファーレ/インターバル中処理では、まず、特別遊技状態のラウンド数を「+1」更新し(ステップA901)、特別遊技状態のラウンド数に対応するラウンドコマンドを準備して(ステップA902)、演出コマンド設定処理(ステップA903)をおこなう。
その後、大入賞口動作判定テーブルを設定し(ステップA904)、大入賞口開放情報に対応する開放切替判定値を取得して(ステップA905)、特別遊技状態のラウンド数が、取得した開放切替判定値よりも大きいか否かを判定する(ステップA906)。
ラウンド数が開放切替判定値よりも大きい場合(ステップA906;Y)は、短開放用の大入賞口の開放時間(第1の実施形態の場合、0.2s)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブして(ステップA907)、大入賞口を開放させるために大入賞口開放中処理移行設定処理(ステップA909)をおこなって、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。
また、ラウンド数が開放切替判定値よりも大きくない場合(ステップA906;N)は、長開放用の大入賞口の開放時間(第1の実施形態の場合、29s)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブして(ステップA908)、大入賞口を開放させるために大入賞口開放中処理移行設定処理(ステップA909)をおこなって、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。
ここで、第1の実施形態においては、大当りパターンとして、(1)4R、大入賞口開放情報1(すべて短開放)、(2)16R、大入賞口開放情報2(すべて長開放)、(3)16R、大入賞口開放情報3(1〜4Rは長開放、5〜16Rは短開放)、(4)4R、大入賞口開放情報4(すべて長開放)、(5)16R、大入賞口開放情報5(すべて長開放)、(6)16R、大入賞口開放情報6(1〜8Rは長開放、9〜16Rは短開放)、(7)16R、大入賞口開放情報7(1〜4Rは長開放、5〜16Rは短開放)が設定されている。
したがって、大入賞口動作判定テーブルには、大入賞口開放情報1データと開放切替判定値「0」とが、大入賞口開放情報2データと開放切替判定値「16」とが、大入賞口開放情報3データと開放切替判定値「4」とが、大入賞口開放情報4データと開放切替判定値「4」とが、大入賞口開放情報5データと開放切替判定値「16」とが、大入賞口開放情報6データと開放切替判定値「8」とが、大入賞口開放情報7データと開放切替判定値「4」とが対応付けて記憶されている。そして、ラウンド数が開放切替判定値以下である間は長開放、ラウンド数が開放切替判定値を上回ると短開放となる開放動作をおこなうようになっている。
〔大入賞口開放中処理移行設定処理〕
次に、上述のファンファーレ/インターバル中処理における大入賞口開放中処理移行設定処理(ステップA909)の詳細について図52を用いて説明する。図52は、第1の実施形態の大入賞口開放中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。
大入賞口開放中処理移行設定処理では、まず、大入賞口開放中処理に係る処理番号である「4」を処理番号として設定し(ステップA911)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA912)。その後、大入賞口(特別変動入賞装置38)開放開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA913)。大入賞口開放開始に関する信号は、たとえば、特別電動役物1作動中信号をオンにする信号である。
次に、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアする(ステップA914)。そして、大入賞口ソレノイド出力データ領域に大入賞口(特別変動入賞装置38)のオンデータをセーブして(ステップA915)、大入賞口開放中処理移行設定処理を終了する。
〔大入賞口開放中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大入賞口開放中処理(ステップA12)の詳細について図53を用いて説明する。図53は、第1の実施形態の大入賞口開放中処理のフローチャートを示す図である。
大入賞口開放中処理では、まず、実行中の特別遊技状態における現在のラウンド数とRWMのラウンド数上限値領域のラウンド数上限値とを比較して現在のラウンドが最終ラウンドであるか否かを判定する(ステップA1001)。
最終ラウンドである場合(ステップA1001;Y)には、最終用の残存球処理時間(たとえば、1.9s)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA1008)、エンディングコマンドを準備し(ステップA1009)、ステップA1010の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
最終ラウンドでない場合(ステップA1001;N)には、大入賞口動作判定テーブルを設定し(ステップA1002)、大入賞口開放情報に対応する開放切替判定値を取得し(ステップA1003)、ラウンド数が開放切替判定値を超えているか否かを判定する(A1004)。
ラウンド数が開放切替判定値を超えている場合(ステップA1004;Y)には、短閉鎖用の残存球処理時間(たとえば、1.4s)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA1005)、インターバルコマンドを準備し(ステップA1007)、ステップA1010の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
ラウンド数が開放切替判定値を超えていない場合(ステップA1004;N)には、長閉鎖用の残存球処理時間(たとえば、1.9s)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA1006)、インターバルコマンドを準備し(ステップA1007)、ステップA1010の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
その後、演出コマンド設定処理(ステップA1010)をおこない、大入賞口残存球処理移行設定処理(ステップA1011)をおこない、大入賞口開放中処理を終了する。
〔大入賞口残存球処理移行設定処理〕
次に、上述の大入賞口開放中処理における大入賞口残存球処理移行設定処理(ステップA1011)の詳細について図54を用いて説明する。図54は、第1の実施形態の大入賞口残存球処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。
大入賞口残存球処理移行設定処理では、まず、大入賞口残存球処理に係る処理番号である「5」を処理番号として設定し(ステップA1021)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA1022)。そして、大入賞口ソレノイド出力データ領域に大入賞口(特別変動入賞装置38)のオフデータをセーブして(ステップA1023)、大入賞口残存球処理移行設定処理を終了する。
〔大入賞口残存球処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大入賞口残存球処理(ステップA13)の詳細について図55を用いて説明する。図55は、第1の実施形態の大入賞口残存球処理のフローチャートを示す図である。
大入賞口残存球処理では、まず、実行中の特別遊技状態における現在のラウンド数とRWMのラウンド数上限値領域のラウンド数上限値とを比較して現在のラウンドが最終ラウンドであるか否かを判定する(ステップA1101)。
最終ラウンドである場合(ステップA1101;Y)には、特図ゲームモードフラグ退避領域からフラグをロードし(ステップA1111)、ロードしたフラグ、大入賞口開放情報、停止図柄パターンに対応するエンディング時間(たとえば、1.9s)を設定する(ステップA1112)。そして、エンディング時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA1113)、大当り終了処理移行設定処理(ステップA1114)をおこない、大入賞口残存球処理を終了する。
最終ラウンドでない場合(ステップA1101;N)には、大入賞口動作判定テーブルを設定し(ステップA1102)、大入賞口開放情報に対応する開放切替判定値を取得する(ステップA1103)。そして、通常のインターバル時間(たとえば、0.1s)を設定し(ステップA1104)、ラウンド数が開放切替判定値より大きいか否かを判定し(ステップA1105)、ラウンド数が開放切替判定値より大きい場合(ステップA1105;Y)には、ステップA1109の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
ラウンド数が開放切替値より大きくない場合(ステップA1105;N)には、大入賞口開放情報がランクダウン演出系の値であるか否かを判定し(ステップA1106)、大入賞口開放情報がランクダウン演出系の値でない場合(ステップA1106;N)には、ステップA1109の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
大入賞口開放情報がランクダウン演出系の値である場合(ステップA1106;Y)には、ラウンド数が特殊演出ラウンドの値(たとえば、2R、4R、8R)であるか否かを判定し(ステップA1107)、ラウンド数が特殊演出ラウンドの値でない場合(ステップA1107;N)には、ステップA1109の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
ラウンド数が特殊演出ラウンドの値である場合(ステップA1107;Y)には、ランクダウン演出用のインターバル時間(たとえば、3.6s)を設定し(ステップA1108)、ステップA1109の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
そして、インターバル時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA1109)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2(ステップA1110)をおこない、大入賞口残存球処理を終了する。
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2〕
次に、上述の大入賞口残存球処理におけるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2(ステップA1110)の詳細について図56を用いて説明する。図56は、第1の実施形態のファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2のフローチャートを示す図である。
ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2では、まず、ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号である「3」を処理番号として設定し(ステップA1121)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA1122)。そして、大入賞口(特別変動入賞装置38)開放終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1123)。なお、大入賞口開放終了に関する信号は、たとえば、特別電動役物1作動中信号をオフにする信号である。
そして、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2を終了する。
〔大当り終了処理移行設定処理〕
次に、上述の大入賞口残存球処理における大当り終了処理移行設定処理(ステップA1114)の詳細について図57を用いて説明する。図57は、第1の実施形態の大当り終了処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。
大当り終了処理移行設定処理では、まず、大当り終了処理に係る処理番号である「6」を処理番号として設定し(ステップA1131)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA1132)。
そして、大入賞口(特別変動入賞装置38)開放終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1133)。なお、大入賞口開放終了に関する信号は、たとえば、特別電動役物1作動中信号をオフにする信号である。
次に、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアし(ステップA1134)、特別遊技状態のラウンド数を記憶するラウンド数領域の情報をクリアする(ステップA1135)。そして、特別遊技状態のラウンド数の上限値を記憶するラウンド数上限値領域の情報をクリアし(ステップA1136)、ラウンド数の上限値判定用のフラグを記憶するラウンド数上限値情報領域の情報をクリアする(ステップA1137)。そして、大入賞口の開放情報判定用のフラグを記憶する大入賞口開放情報領域の情報をクリアし(ステップA1138)、大当り終了移行設定処理を終了する。
〔大当り終了処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大当り終了処理(ステップA14)の詳細について図58を用いて説明する。図58は、第1の実施形態の大当り終了処理のフローチャートを示す図である。
この大当り終了処理では、まず、時間短縮判定データが、時短作動データであるか否かを判定する(ステップA1201)。時短作動データでない場合(ステップA1201;N)は、大当り終了設定処理1(ステップA1202)をおこない、時短作動データである場合(ステップA1201;Y)は、大当り終了設定処理2(ステップA1203)をおこなう。
そして、演出モード情報アドレステーブルを設定して(ステップA1204)、変動開始時(停止図柄設定時)に設定された演出モード移行情報に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップA1205)。
次に、遊技制御装置100での演出モードの管理に必要な情報をセーブする処理として、まず、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの演出モード番号を取得し、演出モード番号領域にセーブする(ステップA1206)。さらに、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの演出残り回転数を取得し、演出残り回転数領域にセーブして(ステップA1207)、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの次モード移行情報を取得し、次モード移行情報領域にセーブする(ステップA1208)。
その後、演出モード番号に対応する確率情報コマンドを準備し(ステップA1209)、コマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセーブして(ステップA1210)、演出コマンド設定処理(ステップA1211)をおこなう。
なお、確率情報コマンドとして、「高確率・時短あり」、「高確率・時短なし」のいずれかに、さらに演出モードの情報が含まれた複数のコマンドがある。第1の実施形態の場合、大当りが終了すると必ず確変状態(いわゆる、ST状態)になるので、確率情報コマンドとして、「高確率・時短あり・演出モードA」、「高確率・時短あり・演出モードB」、「高確率・時短あり・演出モードC」、「高確率・時短なし・演出モードA」があり、この処理では使われないが、他に「低確率・時短なし・演出モードA」、「低確率・時短なし・演出モードB」、「低確率・時短なし・演出モードC」がある。
次いで、演出残り回転数に対応する演出回転数コマンドを準備して(ステップA1212)、演出コマンド設定処理(ステップA1213)をおこなう。
次いで、高確率変動回数に対応する高確率変動回数コマンドを準備し(ステップA1214)、演出コマンド設定処理(ステップA1215)をおこなって、大当り終了後に時短状態が発生するか否かを判定する(ステップA1216)。
大当り終了後に時短状態が発生する場合(ステップA1216;Y)は、特図普段処理移行設定処理2(ステップA1219)をおこない、大当り終了処理を終了する。
また、大当り終了後に時短状態が発生しない場合(ステップA1216;N)は、左打ち指示報知コマンドを準備し(ステップA1217)、演出コマンド設定処理(ステップA1218)をおこなった後に、特図普段処理移行設定処理2(ステップA1219)をおこない、大当り終了処理を終了する。
〔大当り終了設定処理1〕
次に、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理1(ステップA1202)の詳細について図59を用いて説明する。図59は、第1の実施形態の大当り終了設定処理1のフローチャートを示す図である。
大当り終了設定処理1では、まず、時短状態なしに関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA1221)。時短状態なしに関する信号は、たとえば、大当り2信号をオフにする信号である。
次に、高確率状態と時短状態なしの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1222)。なお、高確率状態と時短状態なしの開始に関する信号は、たとえば、特別図柄1高確率状態信号をオンにする信号と、特別図柄2高確率状態信号をオンにする信号と、特別図柄1変動時間短縮状態信号をオフにする信号と、特別図柄2変動時間短縮状態信号をオフにする信号と、普通図柄1高確率状態信号をオフにする信号を含む。
次に、遊技状態表示番号領域に時短状態なしの番号をセーブし(ステップA1223)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率フラグをセーブして(ステップA1224)、特図ゲームモードフラグ領域に特図高確率&時短なしフラグをセーブする(ステップA1225)。その後、高確率変動回数領域に初期値(たとえば100回)をセーブし(ステップA1226)、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1227)。なお、左打ち指示に関する信号は、たとえば、発射位置指定信号1をオフにする信号である。
次に、右打ち中の表示LEDを消灯させるため、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブして(ステップA1228)、大当り終了設定処理1を終了する。
〔大当り終了設定処理2〕
次に、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理2(ステップA1203)の詳細について図60を用いて説明する。図60は、第1の実施形態の大当り終了設定処理2のフローチャートを示す図である。
大当り終了設定処理2では、まず、時短状態の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA1231)。時短状態の開始に関する信号は、たとえば、大当り2信号をオンにする信号である。時短状態の開始に関する信号は、大当り中から出力されているので継続する形で、外部情報出力データ領域にセーブされる。
次いで、高確率状態と時短状態の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1232)。高確率状態と時短状態の開始に関する信号は、たとえば、特別図柄1高確率状態信号をオンにする信号と、特別図柄2高確率状態信号をオンにする信号と、特別図柄1変動時間短縮状態信号をオンにする信号と、特別図柄2変動時間短縮状態信号をオンにする信号と、普通図柄1高確率状態信号をオンにする信号を含む。
次に、遊技状態表示番号領域に時短状態ありの番号をセーブし(ステップA1233)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率フラグをセーブして(ステップA1234)、特図ゲームモードフラグ領域に特図高確率&時短ありフラグをセーブする(ステップA1235)。その後、高確率変動回数領域に初期値(たとえば、100回)をセーブして(ステップA1236)、大当り終了設定処理2を終了する。なお、第1の実施形態の場合、時短状態中は右打ちモードであるが、大当り中から右打ちモードが設定されているので、大当り終了設定処理2では右打ちに関する設定をおこなわない。
〔特図普段処理移行設定処理2〕
次に、上述の大当り終了処理における特図普段処理移行設定処理2(ステップA1219)の詳細について図61を用いて説明する。図61は、第1の実施形態の特図普段処理移行設定処理2のフローチャートを示す図である。
特図普段処理移行設定処理2では、まず、特図普段処理に係る処理番号である「0」を処理番号として設定し(ステップA1241)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA1242)。
その後、大当りの終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA1243)。大当りの終了に関する信号は、たとえば、大当り1信号をオフにする信号と、大当り3信号をオフにする信号と、大当り4信号をオフにする信号を含む。
次に、大当りの終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1244)。大当りの終了に関する信号は、条件装置作動中信号をオフにする信号と、役物連続作動装置作動中信号をオフにする信号と、特別図柄1当り信号をオフにする信号と、特別図柄2当り信号をオフにする信号を含む。
続いて、時間短縮判定フラグ領域の情報をクリアし(ステップA1245)、大当りのラウンド回数を示すラウンドLEDのポインタ領域の情報をクリアして(ステップA1246)、演出モード移行情報領域の情報をクリアする(ステップA1247)。そして、特図ゲームモードフラグ退避領域の情報をクリアし(ステップA1248)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA1249)、特図普段処理移行設定処理2を終了する。
〔小当りファンファーレ中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における小当りファンファーレ中処理(ステップA15)の詳細について図62を用いて説明する。図62は、第1の実施形態の小当りファンファーレ中処理のフローチャートを示す図である。
小当りファンファーレ中処理では、小当り中処理移行設定処理(ステップA1301)をおこない、小当りファンファーレ中処理を終了する。
〔小当り中処理移行設定処理〕
次に、上述の小当りファンファーレ中処理における小当り中処理移行設定処理(ステップA1301)の詳細について図63を用いて説明する。図63は、第1の実施形態の小当り中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。
小当り中処理移行設定処理では、まず、小当り中処理に係る処理番号である「8」を処理番号として設定し(ステップA1311)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA1312)。
そして、小当り開放時間(たとえば、0.2s)を特図ゲーム処理タイマ領域に設定し(ステップA1313)、小当り動作の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1314)。小当り動作の開始に関する信号は、たとえば、特別電動役物1作動中信号をオンにする信号である。
そして、大入賞口ソレノイド出力データ領域に大入賞口(特別変動入賞装置38)のオンデータをセーブし(ステップA1315)、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアする(ステップA1316)。
そして、小当り中制御ポインタ領域に小当り動作初期値(たとえば、「0」)をセーブし(ステップA1317)、小当り中処理移行設定処理を終了する。
〔小当り中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における小当り中処理(ステップA16)の詳細について図64を用いて説明する。図64は、第1の実施形態の小当り中処理のフローチャートを示す図である。
小当り中処理では、まず、小当り中制御ポインタ領域から小当り中制御ポインタをロードし(ステップA1401)、ロードした小当り中制御ポインタの値が小当り動作終了値(たとえば、「6」)以上であるか否かを判定する(ステップA1402)。
ロードした小当り中制御ポインタの値が小当り動作終了値以上でない場合(ステップA1402;N)には、小当り中制御ポインタ領域の小当り中制御ポインタの値を「+1」更新し(ステップA1403)、小当り動作移行設定処理(ステップA1404)をおこない、小当り中処理を終了する。ロードした小当り中制御ポインタの値が小当り動作終了値以上である場合(ステップA1402;Y)には、特図ゲームモードフラグ退避領域からフラグをロードし(ステップA1405)、ロードしたフラグが特図高確率中であるか否かを判定する(ステップA1406)。なお、ステップA1406における判定は、確率状態を判定対象とし、時短状態を判定対象としない。
ロードしたフラグが特図高確率中である場合(ステップA1406;Y)には、ステップA1409の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。ロードしたフラグが特図高確率中でない場合(ステップA1406;N)には、小当り終了画面のコマンドを準備して(ステップA1407)、演出コマンド設定処理(ステップA1408)をおこなう。そして、小当り残存球処理移行設定処理(ステップ1409)をおこない、小当り中処理を終了する。
〔小当り動作移行設定処理〕
次に、上述の小当り中処理における小当り動作移行設定処理(ステップA1404)の詳細について図65を用いて説明する。図65は、第1の実施形態の小当り動作移行設定処理のフローチャートを示す図である。
小当り動作移行設定処理では、まず、ステップA1401でロードした小当り中制御ポインタの値を判定する(ステップA1411)。ステップA1401でロードした小当り中制御ポインタの値が「0」、「2」、「4」である場合(ステップA1411;ポインタ=0,2,4)には、小当り中制御ポインタの値に対応するウェイト時間(1500ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA1412)。そして、大入賞口ソレノイド出力データ領域に大入賞口(特別変動入賞装置38)のオフデータをセーブし(ステップA1413)、小当り動作移行設定処理を終了する。
ステップA1401でロードした小当り中制御ポインタの値が「1」、「3」、「5」である場合(ステップA1411;ポインタ=1,3,5)には、小当り中制御ポインタの値に対応する大入賞口の開放時間(200ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA1414)。そして、大入賞口ソレノイド出力データ領域に大入賞口(特別変動入賞装置38)のオンデータをセーブし(ステップA1415)、小当り動作移行設定処理を終了する。
ここで、小当り動作について図66を用いて説明する。図66は、第1の実施形態の小当り動作のタイミングチャートを示す図である。なお、図中における四角内の数字は、制御ポインタの値を示している。
小当り動作は、小当りファンファーレ時間(300ms)と、その後の大入賞口開放時間(200ms)と、その後のウェイト時間(1500ms)と、その後の大入賞口開放時間(200ms)と、その後のウェイト時間(1500ms)と、その後の大入賞口開放時間(200ms)と、その後のウェイト時間(1500ms)と、その後の大入賞口開放時間(200ms)と、その後の残存球処理時間(1900ms)と、小当りエンディング時間(100ms)からなる合計7600msの一連の動作である。
なお、小当り動作の場合は、1回目の大入賞口開放時間経過後に制御ポインタの値が「0」となり、制御ポインタの値が「0」から「5」に対応するそれぞれの処理を経て、制御ポインタの値が「6」となる。このようにして、小当り動作の場合は、特別変動入賞装置38の4回の開放動作の後に、小当り残存球処理がおこなわれる。なお、小当り動作は、残存球処理時間の後に小当りエンディング時間を設定することで、制御上の小当りエンディング時間100msに残存球処理時間1900msを加えた2000msを見かけ上のエンディング時間としている。
なお、小当りファンファーレ時間とウェイト時間と残存球処理時間と小当りエンディング時間の間、特別変動入賞装置38は、大入賞口ソレノイド38bのオフ制御により閉塞する。また、大入賞口開放時間の間、特別変動入賞装置38は、大入賞口ソレノイド38bのオン制御により開放する。
〔小当り残存球処理移行設定処理〕
次に、上述の小当り中処理における小当り残存球処理移行設定処理(ステップA1409)の詳細について図67を用いて説明する。図67は、第1の実施形態の小当り残存球処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。
小当り残存球処理移行設定処理では、まず、小当り残存球処理に係る処理番号である「9」を処理番号として設定し(ステップA1421)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA1422)。
そして、小当り残存球処理時間(たとえば、1.9s)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA1423)、大入賞口ソレノイド出力データ領域に大入賞口(特別変動入賞装置38)のオフデータをセーブし(ステップA1424)、小当り残存球処理移行設定処理を終了する。
〔小当り残存球処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における小当り残存球処理(ステップA17)の詳細について図68を用いて説明する。図68は、第1の実施形態の小当り残存球処理のフローチャートを示す図である。
小当り残存球処理では、小当り終了処理移行設定処理(ステップA1501)をおこない、小当り残存球処理を終了する。
〔小当り終了処理移行設定処理〕
次に、上述の小当り残存球処理における小当り終了処理移行設定処理(ステップA1501)の詳細について図69を用いて説明する。図69は、第1の実施形態の小当り終了処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。
小当り終了処理移行設定処理では、まず、小当り終了処理に係る処理番号である「10」を処理番号として設定し(ステップA1511)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA1512)。
そして、小当りエンディング時間(たとえば、0.1s)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA1513)、小当り動作の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1514)。なお、小当り動作の終了に関する信号は、たとえば、特別電動役物1作動中信号をオフにする信号である。
そして、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアし(ステップA1515)、小当り中制御ポインタ領域の情報をゼロクリアし(ステップA1516)、小当り終了移行設定処理を終了する。
〔小当り終了処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における小当り終了処理(ステップA18)の詳細について図70を用いて説明する。図70は、第1の実施形態の小当り終了処理のフローチャートを示す図である。
小当り終了処理では、まず、特図ゲームモードフラグ退避領域から確率状態に関するフラグをロードし(ステップA1601)、ステップA1601でロードしたフラグが特図高確率中であるか否かを判定する(ステップA1602)。ステップA1601でロードしたフラグが特図高確率中である場合(ステップA1602;Y)には、ステップA1619の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
ステップA1601でロードしたフラグが特図高確率中でない場合(ステップA1602;N)には、演出モード情報アドレステーブルを設定し(ステップA1603)、変動開始時(停止図柄設定時)に設定された演出モード移行情報に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップA1604)。
そして、演出モード番号を取得して演出モード番号領域にセーブし(ステップA1605)、演出残り回転数を取得して演出残り回転数領域にセーブし(ステップA1606)、次モード移行情報を取得して次モード移行情報領域にセーブする(ステップA1607)。
そして、ステップA1606で取得した演出モード番号に対応する確率情報コマンドを準備し(ステップA1608)、準備した確率情報コマンドが停電復旧送信コマンド領域の値と一致するか否かを判定する(ステップA1609)。
準備した確率情報コマンドが停電復旧送信コマンド領域の値と一致する場合(ステップA1609;Y)には、ステップA1619の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。準備した確率情報コマンドが停電復旧送信コマンド領域の値と一致しない場合(ステップA1609;N)には、確率情報コマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセーブし(ステップA1610)、演出コマンド設定処理(ステップA1611)をおこなう。
そして、ステップA1606で取得した演出残り回転数に対応する演出回転数コマンドを準備し(ステップA1612)、演出コマンド設定処理(ステップA1613)をおこなう。また、高確率変動回数に対応する高確率変動回数コマンドを準備し(ステップA1614)、演出コマンド設定処理(ステップA1615)をおこない、新たな演出モードが左打ちするモードであるか否かを判定する(ステップA1616)。
新たな演出モードが左打ちするモードでない場合(ステップA1616;N)には、ステップA1619の処理に移行する。新たな演出モードが左打ちするモードである場合(ステップA1616;Y)には、左打ち指示報知コマンドを準備し(ステップA1617)、演出コマンド設定処理(ステップA1618)をおこなう。
そして、特図ゲームモードフラグ退避領域から時短状態に関するフラグをロードし(ステップA1619)、ステップA1619でロードしたフラグが特図時短中であるか否かを判定する(ステップA1620)。ステップA1619でロードしたフラグが特図時短中である場合(ステップA1620;Y)には、特図普段処理移行設定処理3(ステップA1623)をおこない、小当り終了処理を終了する。
ステップA1619でロードしたフラグが特図時短中でない場合(ステップA1620;N)には、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1621)。なお、左打ち指示に関する信号は、たとえば、発射位置指定信号1をオフにする信号である。
そして、右打ち中の表示LEDを消灯させるため、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブし(ステップA1622)、特図普段処理移行設定処理3(ステップA1623)をおこない、小当り終了処理を終了する。
〔特図普段処理移行設定処理3〕
次に、上述の小当り終了処理における特図普段処理移行設定処理3(ステップA1623)の詳細について図71を用いて説明する。図71は、第1の実施形態の特図普段処理移行設定処理3のフローチャートを示す図である。
特図普段処理移行設定処理3では、まず、特図普段処理に係る処理番号である「0」を処理番号として設定し(ステップA1631)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA1632)。
そして、小当りの終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA1633)、小当りの終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1634)。なお、小当りの終了に関する信号は、たとえば、大当り1信号をオフにする信号である。また、小当りの終了に関する信号は、たとえば、特別図柄1小当り信号をオフにする信号である。
そして、変動図柄判別フラグ領域の情報をクリアし(ステップA1635)、演出モード移行情報領域の情報をクリアする(ステップA1636)。そして、特図ゲームモードフラグ退避領域の情報をクリアし(ステップA1637)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(ステップA1638)、特図普段処理移行設定処理3を終了する。
〔演出コマンド設定処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理のサブルーチンにおける演出コマンド設定処理の詳細について図72を用いて説明する。図72は、第1の実施形態の演出コマンド設定処理のフローチャートを示す図である。
演出コマンド設定処理では、まず、演出用シリアル送信バッファのステータスを読み込み(ステップA1701)、演出用シリアル送信バッファが満杯であるか否かを判定する(ステップA1702)。演出用シリアル送信バッファが満杯である場合(ステップA1702;Y)には、ステップA1701の処理に戻る。演出用シリアル送信バッファが満杯でない場合(ステップA1702;N)には、コマンドデータ(MODE)を演出用シリアル送信バッファに書き込む(ステップA1703)。
これにより、遊技制御装置100におけるCPU111Aのシリアル通信機能を用いてシリアル通信により、演出コマンド(MODE)が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信されることになる。なお、本フローチャートの場合、コマンドは演出コマンドのように、「MODE」、「ACTION」といった2バイト構成で送信しているが、それ以上のバイト構成にしてもよい。それらの場合、複数バイト構成に対応したフローチャートにすればよい。
そして、演出用シリアル送信バッファのステータスを読み込み(ステップA1704)、演出用シリアル送信バッファが満杯であるか否かを判定する(ステップA1705)。
演出用シリアル送信バッファが満杯である場合(ステップA1705;Y)には、ステップA1704の処理に戻る。演出用シリアル送信バッファが満杯でない場合(ステップA1705;N)には、コマンドデータ(ACTION)を演出用シリアル送信バッファに書き込み(ステップA1706)、演出コマンド設定処理を終了する。
コマンドデータ(ACTION)を演出用シリアル送信バッファに書き込むことで、遊技制御装置100におけるCPU111Aのシリアル通信機能を用いてシリアル通信により、演出コマンド(ACTION)が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信されることになる。
このようにして、遊技制御装置100から演出制御装置300へシリアル通信で演出コマンド(MODE)および演出コマンド(ACTION)が送信される。演出制御装置300では、これらの各コマンドを受けて表示装置41の画面等で演出制御をおこなう。シリアル通信は、遊技制御装置100におけるCPU111Aのシリアル通信機能を用いておこなうので、構成が簡単という利点がある。
〔図柄変動制御処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における図柄変動制御処理(ステップA22)の詳細について図73を用いて説明する。図73は、第1の実施形態の図柄変動制御処理のフローチャートを示す図である。
図柄変動制御処理では、まず、対象の変動制御フラグがセットされ当該図柄が変動中であるかをチェックし(ステップA1801)、チェックの結果、変動中であるか否かを判断する(ステップA1802)。
変動中である場合(ステップA1802;Y)には、対象の図柄に対応する図柄表示テーブル(変動用)を取得する(ステップA1803)。そして、対象の図柄の変動時間を計測する点滅制御タイマを「−1」更新し(ステップA1804)、点滅制御タイマが「0」であるか否かを判定する(ステップA1805)。
点滅制御タイマが「0」である場合(ステップA1805;Y)には、対象の図柄、状態に対応する点滅制御タイマ初期値を取得し(ステップA1806)、点滅制御タイマ初期値を対象の図柄の点滅制御タイマ領域にセーブ(ステップA1807)する。なお、点滅制御タイマ初期値については、図74を用いて後で説明する。
そして、対象の図柄の変動図柄番号を「+1」更新し(ステップA1808)、ステップA1809の処理に移行する。点滅制御タイマが「0」でない場合(ステップA1805;N)には、ステップA1809の処理に移行する。
そして、対象の図柄の変動図柄番号領域の値に対応する表示データを取得し(ステップA1809)、取得した表示データを対象の図柄のセグメント領域にセーブし(ステップA1812)、図柄変動制御処理を終了する。
ステップA1802において、変動中でない場合(ステップA1802;N)には、対象の図柄に対応する図柄表示テーブル(停止用)を取得する(ステップA1810)。そして、対象の図柄の停止図柄番号領域の値に対応する表示データを取得し(ステップA1811)、取得した表示データを対象の図柄のセグメント領域にセーブし(ステップA1812)、図柄変動制御処理を終了する。
なお、特図ゲーム処理にて準備された変動制御テーブル上には、変動制御領域の下位アドレス、表示テーブル2(停止用)のアドレスおよび表示テーブル1(変動用)のアドレスの情報が定義されている。
〔点滅制御タイマ初期値テーブル〕
次に、上述の図柄変動制御処理で取得する点滅制御タイマ初期値(ステップA1806)の詳細について図74を用いて説明する、図74は、第1の実施形態の点滅制御タイマ初期値テーブルの一例を示す図である。
点滅制御タイマ初期値は、対象の図柄(特図1、特図2、普図)とその状態(状態1、状態2)ごとに設定されている。
点滅制御タイマ初期値は、特図1が状態1である場合には80msであり、特図1が状態2である場合には60msである。また、点滅制御タイマ初期値は、特図2が状態1である場合には80msであり、特図2が状態2である場合には60msである。また、点滅制御タイマ初期値は、普図が状態1である場合には160msであり、普図が状態2である場合には120msである。
なお、点滅制御タイマ初期値は、状態1の値と比較して状態2の値が小さいがこれに限らない。点滅制御タイマ初期値は、状態1の値と比較して状態2の値が大きいものであってもよい。たとえば、点滅制御タイマ初期値は、特図1が状態1である場合に60msであり、特図1が状態2である場合に80msであり、特図2が状態1である場合に60msであり、特図2が状態2である場合に80msであり、普図が状態1である場合に120msであり、普図が状態2である場合に160msであってもよい。
なお、状態2は、状態1と比較して遊技者に有利な遊技状態であり、遊技機ごとに具体的な遊技状態を設定可能である。たとえば、第1の実施形態の遊技機は、特図1または特図2が確率変動状態でないときが状態1に相当し、特図1または特図2が確率変動状態であるときが状態2に相当する。
これにより、遊技機10は、一括表示装置50において、状態表示部57に加えて特図1図柄表示部53と特図2図柄表示部54と普図図柄表示部55とで遊技機10の遊技状態を表示可能である。
また、遊技機10は、一括表示装置50において、状態表示部57に代えて特図1図柄表示部53と特図2図柄表示部54と普図図柄表示部55とで遊技機10の遊技状態を表示することもできる。たとえば、遊技機10は、状態表示部57において第1の期間に第1の状態表示をおこない、その後の第2の期間で状態表示部57において第2の状態表示をおこない、特図1図柄表示部53と特図2図柄表示部54と普図図柄表示部55とで第1の状態表示をおこなうことができる。より具体的には、遊技機10は、通常状態から確率変動状態等の遊技状態遷移時に状態表示部57において遊技状態遷移の報知(トリガ報知)をおこなう。また、遊技機10は、通常状態あるいは確率変動状態等の遊技状態が定常状態であるときに特図1図柄表示部53と特図2図柄表示部54と普図図柄表示部55とにおいて遊技状態が定常状態であることの報知(定常報知)をおこなう。なお、遊技機10は、必ずしも特図1図柄表示部53と特図2図柄表示部54と普図図柄表示部55とで遊技状態の報知をおこなうことを要しない。遊技機10は、特図1図柄表示部53と特図2図柄表示部54と普図図柄表示部55のうちの1つ、または2つで遊技状態の報知をおこなうものであってもよい。また、遊技機10は、特図1図柄表示部53と特図2図柄表示部54と普図図柄表示部55の表示態様の組み合わせにより、より複雑な遊技状態を報知するものであってもよい。さらに、遊技機10は、状態表示部57と特図1図柄表示部53と特図2図柄表示部54と普図図柄表示部55の表示態様の組み合わせにより、より複雑な遊技状態を報知するものであってもよい。したがって、遊技機10は、遊技者にとって理解容易な遊技進行を報知できる。
〔振り分け処理〕
次に、上述の変動パターン設定処理における振り分け処理(ステップA476、A479、A485)の詳細について図75を用いて説明する。図75は、第1の実施形態の振り分け処理のフローチャートを示す図である。
振り分け処理は、変動パターン乱数1にもとづいて後半変動グループテーブルから特図変動表示ゲームの後半変動選択テーブルを選択したり、変動パターン乱数2にもとづいて、後半変動選択テーブル(後半変動パターングループ)から特図変動表示ゲームの後半変動パターンを選択したり、変動パターン乱数3にもとづいて、前半変動選択テーブル(前半変動パターングループ)から特図変動表示ゲームの前半変動パターンを選択したりするための処理である。
振り分け処理では、まず、準備された後半変動グループテーブル(選択テーブル)や後半変動選択テーブル(選択テーブル)や前半変動選択テーブル(選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(すなわち、「0」)であるかをチェックし(ステップA1901)、そのチェックの結果、先頭のデータが振り分けなしのコードであるか否かを判定する(ステップA1902)。ここで、後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルは、少なくとも一の後半変動パターングループや後半変動パターンや前半変動パターンと対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、振り分けの必要がない選択テーブルの場合、振り分け値「0」、すなわち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている。
そして、後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードである場合(ステップA1902;Y)は、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA1907)、振り分け処理を終了する。一方、後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合(ステップA1902;N)は、後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルに最初に規定されている一の振り分け値を取得する(ステップA1903)。
続けて、変動パターン設定処理のステップA473、A478、A484にてロードされた乱数値(変動パターン乱数1や変動パターン乱数2や変動パターン乱数3の値)からステップA1903にて取得された振り分け値を減算して新たな乱数値を算出した後(ステップA1904)、当該算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(ステップA1905)。そして、新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合(ステップA1905;N)は、次の振り分け値のアドレスに更新した後(ステップA1906)、ステップA1903の処理に戻る。
すなわち、ステップA1903にて、後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルに次に規定されている振り分け値を取得した後、ステップA1905にて判定済みの乱数値を新たな乱数値として振り分け値を減算し、さらに新たな乱数値を算出する(ステップA1904)。そして、算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(ステップA1905)。上記の処理をステップA1905にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップA1905;Y)と判定するまで実行する。これにより、後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルに規定されている少なくとも一の後半変動選択テーブルや後半変動パターンや前半変動パターンの中からいずれか一の後半変動選択テーブルや後半変動番号や前半変動番号を選択する。そして、ステップA1905にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップA1905;Y)と判定すると、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA1907)、振り分け処理を終了する。
〔2バイト振り分け処理〕
次に、上述の変動パターン設定処理における2バイト振り分け処理(ステップA475)の詳細について図76を用いて説明する。図76は、第1の実施形態の2バイト振り分け処理のフローチャートを示す図である。
2バイト振り分け処理は、変動パターン乱数1にもとづいて後半変動グループテーブルから特図変動表示ゲームの後半変動選択テーブルを選択するための処理である。図76に示すように、2バイト振り分け処理では、まず、変動パターン設定処理にて準備した後半変動グループテーブル(選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(すなわち、「0」)であるかをチェックし(ステップA2001)、そのチェックの結果、先頭のデータが振り分けなしのコードであるか否かを判定する(ステップA2002)。ここで、後半変動グループテーブルは、少なくとも一の後半変動パターングループと対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、後半変動パターンが「リーチなし」となる後半変動パターングループのみを規定する後半変動グループテーブル(たとえば、結果がはずれの場合の一部の変動グループテーブル)にあっては、振り分けの必要がないため、振り分け値「0」、すなわち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている。
そして、後半変動グループテーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードである場合(ステップA2002;Y)は、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA2007)、2バイト振り分け処理を終了する。一方、後半変動グループテーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合(ステップA2002;N)は、後半変動グループテーブルに最初に規定されている一の振り分け値を取得する(ステップA2003)。
続けて、変動パターン設定処理のステップA473にてロードされた乱数値(変動パターン乱数1の値)からステップA2003にて取得された振り分け値を減算して新たな乱数値を算出し(ステップA2004)、当該算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(ステップA2005)。新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合(ステップA2005;N)は、次の振り分け値のアドレスに更新した後(ステップA2006)、ステップA2003の処理に戻る。すなわち、ステップA2003にて、変動グループ選択テーブルに次に規定されている振り分け値を取得した後、ステップA2005にて判定済みの乱数値を新たな乱数値として振り分け値を減算し、さらに新たな乱数値を算出する(ステップA2004)。そして、算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(ステップA2005)。
上記の処理をステップA2005にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップA2005;Y)と判定するまで実行する。これにより、後半変動グループテーブルに規定されている少なくとも一の後半変動選択テーブルの中からいずれか一の後半変動選択テーブルが選択される。そして、ステップA2005にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップA2005;Y)と判定すると、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA2007)、2バイト振り分け処理を終了する。
〔普図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における普図ゲーム処理(ステップS130)の詳細について説明する。図77は、第1の実施形態の普図ゲーム処理のフローチャートを示す図である。普図ゲーム処理では、ゲートスイッチ34aの入力の監視と、普図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、普図の表示の設定等をおこなう。
この普図ゲーム処理では、まず、ゲートスイッチ34aからの入力を監視するゲートスイッチ監視処理(ステップB1)をおこない、始動口2スイッチ37aからの入力を監視する普電入賞スイッチ監視処理(ステップB2)をおこなう。次に、普図ゲーム処理タイマが「0」でなければ「−1」更新する(ステップB3)。なお、普図ゲーム処理タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、普図ゲーム処理タイマの値が「0」となったか否かを判定する(ステップB4)。
普図ゲーム処理タイマの値が「0」である(ステップB4;Y)、すなわちタイムアップしたまたはすでにタイムアップしていたと判定されると、普図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する普図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する処理(ステップB5)をおこなって、当該テーブルを用いて普図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する処理(ステップB6)をおこなう。そして、ゲーム処理番号によるサブルーチンコール(ステップB7)をおこなう。
ステップB7にて、ゲーム処理番号が「0」の場合、普図変動表示ゲームの変動開始を監視し、普図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、普図変動中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう普図普段処理(ステップB8)をおこなう。また、ステップB7にて、ゲーム処理番号が「1」の場合、普図表示中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう普図変動中処理(ステップB9)をおこなう。
また、ステップB7にて、ゲーム処理番号が「2」の場合、普図変動表示ゲームの結果が当りであれば、時短状態中であるか否かに応じた普電開放時間の設定や、普図当り中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう普図表示中処理(ステップB10)をおこなう。また、ステップB7にて、ゲーム処理番号が「3」の場合、普図当り中処理の継続、または普電残存球処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう普図当り中処理(ステップB11)をおこなう。
また、ステップB7にて、ゲーム処理番号が「4」の場合、普図当り終了処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう普電残存球処理(ステップB12)をおこなう。また、ステップB7にて、ゲーム処理番号が「5」の場合、普図普段処理(ステップB8)をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう普図当り終了処理(ステップB13)をおこなう。
その後、普図表示器による普通図柄の変動を制御するための普図変動制御テーブルを準備し(ステップB14)、普図表示器による普通図柄の変動の制御に係る図柄変動制御処理(ステップB15)をおこなって、普図ゲーム処理を終了する。一方、ステップB4にて、普図ゲーム処理タイマの値が0でない(ステップB4;N)、すなわちタイムアップしていないと判定すると、処理をステップB14に移行して、それ以降の処理をおこなう。
〔ゲートスイッチ監視処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理におけるゲートスイッチ監視処理(ステップB1)の詳細について説明する。図78は、第1の実施形態のゲートスイッチ監視処理のフローチャートを示す図である。このゲートスイッチ監視処理では、まず、ゲートスイッチ34aに入力があるか否かを判定する(ステップB101)。そして、ゲートスイッチ34aに入力がある場合(ステップB101;Y)、右打ちする遊技状態か否かを判定する(ステップB102)。ここで、右打ちする遊技状態とは、大当り中、小当り中または特図時短中(普電サポート中)のことである。右打ちする遊技状態の場合(ステップB102;Y)、処理をステップB105に移行する。右打ちする遊技状態でない場合(ステップB102;N)、左打ち指示コマンドを準備し(ステップB103)、演出コマンド設定処理(ステップB104)をおこない、普図保留数を取得して当該普図保留数が上限値(たとえば「4」)未満であるか否かを判定する(ステップB105)。
普図保留数が上限値未満である場合(ステップB105;Y)、普図保留数を「+1」更新し(ステップB106)、更新後の普図保留数に対応する当り乱数格納領域のアドレスを算出する(ステップB107)。そして、当り乱数を抽出してRWMの当り乱数格納領域にセーブし(ステップB108)、当り図柄乱数を抽出し、当り図柄乱数格納領域にセーブし(ステップB109)、ゲートスイッチ監視処理を終了する。
また、ステップB101にてゲートスイッチ34aに入力がないと判定された場合(ステップB101;N)や、ステップB105にて普図保留数が上限値未満でないと判定された場合(ステップB105;N)、ゲートスイッチ監視処理は、終了される。
〔普電入賞スイッチ監視処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普電入賞スイッチ監視処理(ステップB2)の詳細について説明する。図79は、第1の実施形態の普電入賞スイッチ監視処理のフローチャートを示す図である。この普電入賞スイッチ監視処理では、まず、普図当り中か否か、すなわち普図変動表示ゲームが当り状態となって普通変動入賞装置37が所定回数の開放動作を実行中であるか否かを判定する(ステップB111)。そして、普図当り中である場合(ステップB111;Y)、始動口2スイッチ37aに入力があるかを判定し(ステップB112)、始動口2スイッチ37aに入力がある(ステップB112;Y)と判定すると、普電カウンタのカウント数を「+1」更新する(ステップB113)。
次に、更新後の普電カウンタのカウント数が上限値(たとえば「6」)に達したか否かを判定し(ステップB114)、カウント数が上限値に達した(ステップB114;Y)と判定すると、普電カウンタのカウント数が上限となったことにもとづき、普電を閉じるための処理として、普図当り中制御ポインタ領域に当り動作終了の値(たとえば「4」)をセーブし(ステップB115)、普図ゲーム処理タイマをゼロクリアして(ステップB116)、普電入賞スイッチ監視処理を終了する。すなわち、普図の当り状態中に上限値以上の普電入賞があった場合は、その時点で普図当り中処理制御ポインタ領域に当り終了の値をセーブし、普図の当り状態が途中で終了するようにする。
また、ステップB111にて普図当り中でないと判定された場合(ステップB111;N)、ステップB112にて始動口2スイッチ37aに入力がないと判定された場合(ステップB112;N)またはステップB114にてカウント数が上限値に達していないと判定された場合(ステップB114;N)、この普電入賞スイッチ監視処理は、終了される。
〔普図普段処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図普段処理(ステップB8)の詳細について説明する。図80は、第1の実施形態の普図普段処理のフローチャートを示す図である。この普図普段処理では、まず、普図保留数が「0」であるか否かを判定し(ステップB121)、普図保留数が「0」である場合(ステップB121;Y)は、普図普段処理移行設定処理1(ステップB141)をおこない、普図普段処理を終了する。また、普図保留数が「0」でない場合(ステップB121;N)、当り乱数格納領域(保留数1用)、当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から乱数をロードし(ステップB122)、当り乱数格納領域(保留数1用)、当り図柄乱数格納領域(保留数1用)をゼロクリアする(ステップB123)。
次に、普図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が通常よりも高くされた普図高確率中であるか、すなわち時短状態であるかを判定する(ステップB124)。普図高確率中でない場合(ステップB124;N)、低確率下限判定値を設定し(ステップB125)、普図高確率中である場合(ステップB124;Y)には、高確率下限判定値を設定する(ステップB126)。なお、低確率上限判定値と高確率上限判定値とは、共通の値(たとえば「251」)である。また、低確率下限判定値と高確率下限判定値とは、異なる値(たとえば、低確率下限判定値が「251」、高確率下限判定値が「1」)であり、低確率下限判定値と比較して高確率下限判定値が小さな値である。これにより、当り確率は、低確率と比較して高確率において大きくなり、たとえば、低確率の場合0/251となり、高確率の場合250/251となる。
次に、当り乱数が上限判定値以上であるか否かを判定し(ステップB127)、当り乱数が上限判定値以上でない場合(ステップB127;N)、当り乱数が下限判定値未満であるか否かを判定する(ステップB128)。ステップB127において、当り乱数が上限判定値以上の場合(ステップB127;Y)またはステップB127、B128において、当り乱数が下限判定値未満である場合(ステップB127;N、ステップB128;Y)、すなわち、はずれの場合は、当りフラグ領域にはずれ情報をセーブし(ステップB129)、はずれ停止図柄番号を設定し(ステップB130)、はずれ図柄情報を普図停止図柄情報領域にセーブする(ステップB131)。また、ステップB127、B128において、当り乱数が上限判定値未満で下限判定値以上の場合、すなわち、当りの場合(ステップB127;N、ステップB128;N)、当りフラグ領域に当り情報をセーブし(ステップB132)、ロードした当り図柄乱数に対応する当り停止図柄番号を設定し(ステップB133)、停止図柄番号に対応する停止図柄情報を普図停止図柄情報領域にセーブする(ステップB134)。なお、第1の実施形態では、当り図柄は、3種類としている。
次に、停止図柄番号を普図停止図柄領域にセーブし(ステップB135)、停止図柄番号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップB136)。その後、普図当り乱数格納領域をシフトし(ステップB137)、シフト後の空き領域をゼロクリアして(ステップB138)、普図保留数を「−1」更新する(ステップB139)。すなわち、もっとも古い普図保留数1に関する普図変動表示ゲームが実行されることに伴い、普図保留数「1」以降に保留となっている普図保留数「2」から「4」の順位を1つずつ繰り上げる処理をおこなう。この処理により、普図当り乱数格納領域の普図保留数2用から普図保留数4用の値が、普図当り乱数格納領域の普図保留数1用から普図保留数3用に移動することとなる。そして、普図当り乱数格納領域の普図保留数4用の値がクリアされて、普図保留数が「1」だけデクリメントされる。
そして、普図変動中処理移行設定処理(ステップB140)をおこなって、この普図普段処理を終了する。
〔普図普段処理移行設定処理1〕
次に、上述の普図普段処理での普図普段処理移行設定処理1(ステップB141)の詳細について説明する。図81は、第1の実施形態の普図普段処理移行設定処理1のフローチャートを示す図である。この普図普段処理移行設定処理1では、まず、普図普段処理に移行するための処理番号として「0」を設定し(ステップB151)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB152)。その後、普電不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップB153)、普図普段処理移行設定処理1を終了する。
〔普図変動中処理移行設定処理〕
次に、上述の普図普段処理での普図変動中処理移行設定処理(ステップB140)の詳細について説明する。図82は、第1の実施形態の普図変動中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。この普図変動中処理移行設定処理では、まず、普図変動中処理に移行するための処理番号として「1」を設定し(ステップB161)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブし(ステップB162)、普図変動時間(低確率および高確率とで共通(たとえば、500ms))を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB163)。その後、普図変動表示ゲームの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップB164)。なお、普図変動表示ゲームの開始に関する信号は、普通図柄1変動中信号をオンにする信号である。
次に、普図変動表示ゲームが変動中であることを示す変動中フラグを普図変動制御フラグ領域にセーブする(ステップB165)。そして、普図表示器の点滅周期のタイマの初期値である点滅制御タイマ初期値(たとえば100ms)を普図点滅制御タイマ領域にセーブして(ステップB166)、普図変動中処理移行設定処理を終了する。
〔普図変動中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図変動中処理(ステップB9)について説明する。図83は、第1の実施形態の普図変動中処理のフローチャートを示す図である。この普図変動中処理では、普図表示中処理移行設定処理(ステップB171)をおこない、普図変動中処理を終了する。
〔普図表示中処理移行設定処理〕
次に、上述の普図変動中処理における普図表示中処理移行設定処理(ステップB171)の詳細について説明する。図84は、第1の実施形態の普図表示中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。この普図表示中処理移行設定処理では、まず、普図表示中処理に移行するための設定処理として処理番号を「2」に設定し(ステップB181)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB182)。その後、その普図表示時間(たとえば、600ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB183)。さらに、普図の変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップB184)。なお、普図の変動終了に関する信号は、普通図柄1変動中信号をオフにする信号である。
次に、普図変動表示ゲームが停止中であることを示す停止フラグを普図変動制御フラグ領域にセーブして(ステップB185)、普図表示中処理移行設定処理を終了する。
〔普図表示中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図表示中処理(ステップB10)の詳細について説明する。図85は、第1の実施形態の普図表示中処理のフローチャートを示す図である。この普図表示中処理では、まず、普図普段処理にて設定された当りフラグ(当り情報またははずれ情報)をロードして(ステップB191)、RWMの当りフラグ領域の情報をクリアし(ステップB192)、ロードされた当りフラグが当り情報であるか否かを判定する(ステップB193)。
当りフラグが当り情報でない場合(ステップB193;N)、普図普段処理に移行するための普図普段処理移行設定処理1(ステップB198)をおこなって、普図表示中処理を終了する。この普図普段処理移行設定処理1は、図81に示した処理である。一方、当りフラグが当り情報である場合(ステップB193;Y)、当り中処理設定テーブルを設定する(ステップB194)。
そして、普図停止図柄情報に対応する当り開始ポインタ値(制御ポインタ「0」,「2」,「4」のいずれか)を取得し、普図当り中制御ポインタ領域にセーブ(ステップB195)、普図停止図柄情報に対応する普電開放時間(500msまたは1700ms)を取得し、普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB196)。これにより時短状態中での普通変動入賞装置37の開放態様が設定され、たとえば4回の開放が可能となる。その後、普図当り中処理移行設定処理(ステップB197)をおこなって、普図表示中処理を終了する。
〔普図当り中処理移行設定処理〕
次に、上述の普図表示中処理における普図当り中処理移行設定処理(ステップB197)の詳細について説明する。図86は、第1の実施形態の普図当り中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。この普図当り中処理移行設定処理では、まず、普図当り中処理に移行するための処理番号として「3」を設定し(ステップB201)、その処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB202)。その後、普図変動表示ゲームの当りの開始(普図変動表示ゲームの当りに関する信号)に関する信号と、普電作動開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップB203)。なお、普図変動表示ゲームの当りの開始に関する信号は、普通図柄1当り中信号をオンにする信号であり、普電作動開始に関する信号は、普通電動役物1作動中信号をオンにする信号である。
次に、普電ソレノイドを駆動(オン)する信号を出力するために普電ソレノイド出力データ領域にオンデータをセーブする(ステップB204)。
さらに、普通変動入賞装置37への入賞数を記憶する普電カウント数領域の情報をクリアし(ステップB205)、普電不正監視期間における普通変動入賞装置37への入賞数を記憶する普電不正入賞数領域の情報をクリアする(ステップB206)。そして、普通変動入賞装置37の不正監視期間外を規定するフラグを普電不正監視期間フラグ領域にセーブして(ステップB207)、普図当り中処理移行設定処理を終了する。
〔普図当り中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図当り中処理(ステップB11)の詳細について説明する。図87は、第1の実施形態の普図当り中処理のフローチャートを示す図である。この普図当り中処理では、まず、普図当り中制御ポインタをロードして準備し(ステップB211)、ロードされた普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値(当り終了の値)に達したか否かを判定する(ステップB212)。
そして、普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値に達していない場合(ステップB212;N)、普図当り中制御ポインタを「+1」更新し(ステップB213)、普電作動移行設定処理(ステップB214)をおこなって、普図当り中処理を終了する。また、普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値(当り終了の値)に達した場合(ステップB212;Y)、ステップB213をパスして普電作動移行設定処理(ステップB214)をおこない、普図当り中処理を終了する。
〔普電作動移行設定処理〕
次に、上述の普図当り中処理における普電作動移行設定処理(ステップB214)の詳細について説明する。図88は、第1の実施形態の普電作動移行設定処理のフローチャートを示す図である。この普電作動移行設定処理は、普通変動入賞装置37を開閉するための普電ソレノイド37cの駆動制御をおこなう処理であり、制御ポインタの値に応じて処理を分岐するようにしている。この普電作動移行設定処理では、まず、制御ポインタの値に応じた分岐処理をおこなう(ステップB221)。
制御ポインタの値が「0」,「2」のいずれかであった場合、ステップB222へ移行する。すなわち、普通変動入賞装置37の閉塞を制御するため、制御ポインタに対応する普通変動入賞装置37の閉塞後のウェイト時間(たとえば、200ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップB222)、普電ソレノイド37cをオフさせるために普電ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブして(ステップB223)、普電作動移行設定処理を終了する。
また、制御ポインタの値が「1」,「3」のいずれかであった場合、ステップB224へ移行する。すなわち、普通変動入賞装置37の開放を制御するため、制御ポインタに対応する普通変動入賞装置37の開放時間である普電開放時間(たとえば、1700ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップB224)、普電ソレノイド37cをオンさせるために普電ソレノイド出力データ領域にオンデータをセーブして(ステップB225)、普電作動移行設定処理を終了する。
また、制御ポインタの値が「4」であった場合、ステップB226へ移行する。すなわち、普通変動入賞装置37の開放制御を終了して普電残存球処理(ステップB12)をおこなうために、処理番号として「4」を設定する(ステップB226)。そして、この処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブし(ステップB227)、普電残存球処理時間(たとえば、600ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB228)。その後、普電ソレノイド37cをオフさせるために普電ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブし(ステップB229)、普電作動移行設定処理を終了する。
次に、第1の実施形態の普通変動入賞装置37における普電作動について図89を用いて説明する。図89は、第1の実施形態の普通変動入賞装置の普電作動タイミングチャートを示す図である。なお、図中における四角内の数字は、制御ポインタの値を示している。
普通変動入賞装置37における当り図柄1の場合の普電作動は、普図表示時間(600ms)と、その後の普電開放時間(500ms)と、その後の残存球処理時間(600ms)からなる合計1200msの一連の動作である。なお、当り図柄1の場合は、普電開放時間経過後に制御ポインタの値が「4」となり、普通変動入賞装置37の1回の開放動作の後に普電残存球処理がおこなわれる。
また、普通変動入賞装置37における当り図柄2の場合の普電作動は、普図表示時間(600ms)と、その後の普電開放時間(1700ms)と、その後のウェイト時間(200ms)と、その後の普電開放時間(1700ms)と、その後の残存球処理時間(600ms)からなる合計4800msの一連の動作である。なお、当り図柄2の場合は、1回目の普電開放時間経過後に制御ポインタの値が「2」となり、制御ポインタの値が「2」,「3」に対応するそれぞれの処理を経て、制御ポインタの値が「4」となる。このようにして、当り図柄2の場合は、普通変動入賞装置37の2回の開放動作の後に普電残存球処理がおこなわれる。
また、普通変動入賞装置37における当り図柄3の場合の普電作動は、普図表示時間(600ms)と、その後の普電開放時間(1700ms)と、その後のウェイト時間(200ms)と、その後の普電開放時間(1700ms)と、その後のウェイト時間(200ms)と、その後の普電開放時間(1700ms)と、その後の残存球処理時間(600ms)からなる合計6700msの一連の動作である。なお、当り図柄3の場合は、1回目の普電開放時間経過後に制御ポインタの値が「0」となり、制御ポインタの値が「0」,「1」,「2」,「3」に対応するそれぞれの処理を経て、制御ポインタの値が「4」となる。このようにして、当り図柄3の場合は、普通変動入賞装置37の3回の開放動作の後に普電残存球処理がおこなわれる。
なお、普図表示時間とウェイト時間と残存球処理時間の間、普通変動入賞装置37は、普電ソレノイド37cのオフ制御により閉塞する。また、普電開放時間の間、普通変動入賞装置37は、普電ソレノイド37cのオン制御により開放する。
〔普電残存球処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普電残存球処理(ステップB12)について説明する。図90は、第1の実施形態の普電残存球処理のフローチャートを示す図である。この普電残存球処理では、普図当り終了処理移行設定処理(ステップB231)をおこない、普電残存球処理を終了する。
〔普図当り終了処理移行設定処理〕
次に、上述の普電残存球処理における普図当り終了処理移行設定処理(ステップB231)の詳細について説明する。図91は、第1の実施形態の普図当り終了処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。この普図当り終了処理移行設定処理では、まず、普図当り終了処理に係る処理番号「5」を設定して(ステップB241)、その処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB242)。
その後、普図エンディング時間(たとえば、100ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップB243)、普通変動入賞装置37の作動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップB244)。なお、普通変動入賞装置37の作動終了に関する信号は、普通電動役物1作動中信号をオフにする信号である。
次に、普通変動入賞装置37への入賞数を計数する普電カウント数領域の情報をクリアする(ステップB245)。そして、普図当り中制御ポインタ領域の値をクリアして(ステップB246)、普図当り終了処理移行設定処理を終了する。
〔普図当り終了処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図当り終了処理(ステップB13)について説明する。図92は、第1の実施形態の普図当り終了処理のフローチャートを示す図である。この普図当り終了処理では、普図普段処理移行設定処理2(ステップB251)をおこない、普図当り終了処理を終了する。
〔普図普段処理移行設定処理2〕
次に、上述の普図当り終了処理における普図普段処理移行設定処理2(ステップB251)の詳細について説明する。図93は、第1の実施形態の普図普段処理移行設定処理2のフローチャートを示す図である。この普図普段処理移行設定処理2では、まず、普図普段処理に係る処理番号「0」を設定して(ステップB261)、その処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB262)。
その後、普図変動ゲームの当り終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップB263)。なお、普図変動ゲームの当り終了に関する信号は、普通図柄1変動中信号をオフにする信号である。
その後、普通変動入賞装置37の不正監視期間を規定するフラグ(不正監視期間中フラグ)を普電不正監視期間フラグ領域にセーブして(ステップB264)、普図普段処理移行設定処理2を終了する。
〔セグメントLED編集処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理におけるセグメントLED編集処理(ステップS131)の詳細について図94を用いて説明する。図94は、第1の実施形態のセグメントLED編集処理のフローチャートを示す図である。セグメントLED編集処理では、一括表示装置50に設けられたラウンド表示部51と、特図1保留表示部52と、普図保留表示部56と、状態表示部57を構成するLEDの駆動に関する設定等をおこなう。
セグメントLED編集処理では、まず、点滅制御タイマに「1」を加算して更新する(ステップC11)。点滅制御タイマは、たとえば、8ビットのカウンタタイマである。
次に、普図保留表示の出力オンタイミングを判定し(ステップC12)、出力オンタイミングである場合(ステップC12;Y)に普図保留数表示テーブル1を設定し(ステップC13)、出力オンタイミングでない場合(ステップC12;N)に普図保留数表示テーブル2を設定する(ステップC14)。なお、普図保留表示の出力オンタイミングの判定は、タイマの特定ビットを参照することによっておこなうことができる。たとえば、4msごとに1インクリメントされるタイマの第5ビットを参照することで、128msの点滅周期を設定できる。
その後、設定した普図保留数表示テーブル1または普図保留数表示テーブル2から普図保留数に対応する表示データを取得し、セグメント領域にセーブする(ステップC15)。なお、セグメント領域は、LED_00からLED_31の表示データを記憶する記憶領域である。
たとえば、普図保留数表示テーブル1と普図保留数表示テーブル2は、普図保留数「0」から「2」について同じ値であり、普図保留数「3」と「4」について異なる値である。これにより、普図保留表示部56において、普図保留数「0」で対応するLEDの消灯、普図保留数「1」、「2」で対応するLEDの点灯、普図保留数「3」、「4」で対応するLEDの点滅を実現している。
次に、特図1保留表示の出力オンタイミングを判定し(ステップC16)、出力オンタイミングである場合(ステップC16;Y)に特図1保留数表示テーブル1を設定し(ステップC17)、出力オンタイミングでない場合(ステップC16;N)に特図1保留数表示テーブル2を設定する(ステップC18)。なお、特図1保留表示の出力オンタイミングの判定についても普図保留表示の出力オンタイミングの判定と同様とすることができる。このとき、たとえば、4msごとに1インクリメントされるタイマの参照ビットを、普図保留表示と違えることで、普図保留表示と異なる点滅周期を設定できる。
その後、設定した特図1保留数表示テーブル1または特図1保留数表示テーブル2から特図1保留数に対応する表示データを取得し、セグメント領域にセーブする(ステップC19)。なお、特図1保留表示部52についても、普図保留表示部56と同様にしてLEDの点灯態様を実現している。
次に、特図2保留表示の出力オンタイミングを判定し(ステップC20)、出力オンタイミングである場合(ステップC20;Y)に特図2保留数表示テーブル1を設定し(ステップC21)、出力オンタイミングでない場合(ステップC20;N)に特図2保留数表示テーブル2を設定する(ステップC22)。なお、特図2保留表示の出力オンタイミングの判定についても普図保留表示の出力オンタイミングの判定と同様とすることができる。このとき、たとえば、4msごとに1インクリメントされるタイマの参照ビットを、普図保留表示と違えることで、普図保留表示と異なる点滅周期を設定できる。
その後、設定した特図2保留数表示テーブル1または特図2保留数表示テーブル2から特図2保留数に対応する表示データを取得し、セグメント領域にセーブする(ステップC23)。なお、特図2保留表示部58についても、普図保留表示部56と同様にしてLEDの点灯態様を実現している。
さらに、ラウンド表示部51での表示態様が規定されたラウンド表示LED表示テーブルを設定し(ステップC24)、ラウンド表示LED出力ポインタに対応する表示データを取得し、セグメント領域にセーブする(ステップC25)。
次に、遊技状態表示テーブル1を設定し(ステップC26)、遊技状態表示番号1に対応する表示データを取得し、セグメント領域にセーブする(ステップC27)。
なお、遊技状態表示テーブル1は、特図ゲームの遊技状態が時短中(普電サポート中)であるか否か、言い換えれば遊技者に有利な遊技状態の1つであるか否かを、状態表示部57が報知するための表示態様を規定する。たとえば、状態表示部57のうちのLED_29が消灯することにより「通常中」を報知し、LED_29が点灯することにより「特図時短中(普電サポート中)」を報知する。
その後、遊技状態表示テーブル2を設定し(ステップC28)、遊技状態表示番号2に対応する表示データを取得し、セグメント領域にセーブして(ステップC29)、セグメントLED編集処理を終了する。
なお、遊技状態表示テーブル2は、特図ゲームの遊技状態が右打ちするゲーム状態であるか否か、言い換えれば遊技者に有利なもう1つの遊技状態であるか否かを、状態表示部57が報知するための表示態様を規定する。たとえば、状態表示部57のうちのLED_30が消灯することにより「通常打ち(左打ち)」を報知し、LED_30が点灯することにより「右打ち」を報知する。なお、「右打ち」を報知する期間は、大当り中、小当り中、および普電サポート中等の遊技状態に相当する期間がある。
これにより、セグメントLED編集処理は、設定した表示態様により、遊技者に遊技進行を報知することができる。したがって、セグメントLED編集処理により表示態様の設定対象となる、ラウンド表示部51と、特図1保留表示部52と、特図2保留表示部58と、普図保留表示部56と、状態表示部57とは、遊技進行報知部としての機能を有する。
次に、不正行為を監視するための磁石不正監視処理および盤電波不正監視処理について説明する。遊技の結果に応じて所定の遊技価値を遊技者に付与する遊技機に対しては、不正に遊技価値を得ようとする不正行為がおこなわれることがある。このような不正行為のうち、磁石を用いた不正行為を検出するための機構を備えた遊技機が従来から知られている。不正行為には様々な種類があり、それぞれの種類に応じた検出方法や条件が必要である。しかし、異常状態の発生を正確に検出することができなかった。
特に、不正行為につながる異常状態が発生していないにもかかわらず異常状態が発生したと誤判定し、報知等をおこなうことは遊技者の不信感を招き、当該遊技機における遊技の忌避要因となるため、このような異常状態の誤検出をおこなわないようにすることが重要である。
そこで遊技機10は、異常な磁気を検出する磁気検出器と、異常な電波を検出する電波検出器と、磁気検出器および電波検出器での検出結果にもとづき、異常状態の発生を正確に検出すること、たとえば異常状態の誤検出をおこなわないようにすることを目的として、下記の磁石不正監視処理および盤電波不正監視処理をおこなうようにしている。
〔磁石不正監視処理〕
まず、上述のタイマ割込み処理における磁石不正監視処理(ステップS132)について図95を用いて説明する。図95は、第1の実施形態の磁石不正監視処理のフローチャートを示す図である。磁石不正監視処理では、異常な磁気を検出する磁気検出器をなす磁気センサ61からの検出信号にもとづき異常の有無を判定し不正報知の開始や終了の設定等をおこなう。なお、磁気検出器は、磁石の接近を検出する磁石検出器として機能することから、磁気センサは磁石センサと言い換えることができる。
磁石不正監視処理では、まず、磁気センサ61から出力されて第3入力ポート124(入力ポート3)に取り込まれる検出信号の状態から、磁気センサがオン、すなわち異常な磁気を検出した状態であるか否かを判定する(ステップC31)。磁気センサがオンである場合(ステップC31;Y)、すなわち異常な磁気を検出した場合は、異常な磁気の検出期間を計時する磁石不正監視タイマに「1」を加算して更新し(ステップC32)、磁石不正監視タイマがタイムアップしたか否かを判定する(ステップC33)。
磁石不正監視タイマがタイムアップした場合(ステップC33;Y)、すなわち異常な磁気を一定期間(たとえば、32ms)継続して検出した場合に異常を判定する。異常を判定した場合に磁石不正監視タイマをクリアし(ステップC34)、磁石不正報知タイマ初期値(たとえば、60000ms)を磁石不正報知タイマ領域にセーブする(ステップC35)。そして、磁石不正報知のコマンドを準備し(ステップC36)、磁石不正フラグとして磁石不正発生フラグを準備し(ステップC37)、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致するか否かを判定する(ステップC43)。
すなわち、遊技制御装置100は、磁気センサの検出結果にもとづいて異常状態を検出する異常状態検出制御手段としての機能を有する。そして、遊技制御装置100は、磁気センサが所定期間にわたり継続して異常な磁気を検出した場合に、異常状態が発生したと判定するようにしている。
一方、磁気センサがオンでない場合(ステップC31;N)、すなわち異常な磁気を検出していない場合は、磁石不正監視タイマをクリアし(ステップC38)、磁石不正の報知時間を規定する磁石不正報知タイマが「0」でなければ、磁石不正報知タイマから「1」を減算して更新する(ステップC39)。なお、磁石不正報知タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、磁石不正報知タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップC40)。なお、磁石不正監視タイマがタイムアップしていない場合(ステップC33;N)もステップC39の処理に移行する。
そして、磁石不正報知タイマの値が「0」でない場合(ステップC40;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、磁石不正監視処理を終了する。また、磁石不正報知タイマの値が「0」である場合(ステップC40;Y)、すなわちタイムアップした、またはすでにタイムアップしていた場合であって、不正報知の期間が終了した場合、または当初から不正報知がおこなわれていない場合は、磁石不正報知終了のコマンドを準備する(ステップC41)。さらに、磁石不正フラグとして磁石不正解除フラグを準備して(ステップC42)、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致するか否かを判定する(ステップC43)。
そして、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致する場合(ステップC43;Y)は、磁石不正監視処理を終了する。また、値が一致しない場合(ステップC43;N)は、準備した磁石不正フラグを磁石不正フラグ領域にセーブし(ステップC44)、演出コマンド設定処理をおこない(ステップC45)、磁石不正監視処理を終了する。
〔盤電波不正監視処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における盤電波不正監視処理(ステップS133)の詳細について図96を用いて説明する。図96は、第1の実施形態の盤電波不正監視処理のフローチャートを示す図である。盤電波不正監視処理では、異常な電波を検出する電波検出器をなす盤電波センサ62からの検出信号にもとづき異常の有無を判定し不正報知の開始や終了の設定等をおこなう。
盤電波不正監視処理では、まず、盤電波センサ62から出力されて近接I/F121を経由して第3入力ポート124(入力ポート3)に取り込まれる検出信号の状態から、盤電波センサがオン、すなわち異常な電波を検出した状態であるか否かを判定する(ステップC51)。盤電波センサがオンである場合(ステップC51;Y)、すなわち異常な電波を検出した場合は、電波不正報知タイマ初期値(たとえば、60000ms)を電波不正報知タイマ領域にセーブする(ステップC52)。
そして、盤電波不正報知のコマンドを準備し(ステップC53)、盤電波不正フラグとして盤電波不正発生フラグを準備して(ステップC54)、準備した盤電波不正フラグが盤電波不正フラグ領域の値と一致するかを判定する(ステップC59)。すなわち、電波不正の場合は磁気不正の場合と違い、異常な電波を検出した時点で異常が発生していると判定するようにしている。
すなわち、遊技制御装置100は、盤電波センサの検出結果にもとづいて異常状態の発生を検出する異常状態検出制御手段としての機能を有する。そして、遊技制御装置100は、盤電波センサが一度の異常な電波を検出しただけで、異常状態が発生したと判定するようにしている。
一方、盤電波センサがオンでない場合(ステップC51;N)、すなわち異常な電波を検出していない場合は、電波不正の報知時間を規定する電波不正報知タイマが「0」でなければ電波不正報知タイマから「1」を減算して更新する(ステップC55)。なお、電波不正報知タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、電波不正報知タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップC56)。
電波不正報知タイマの値が「0」でない場合(ステップC56;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、盤電波不正監視処理を終了する。また、電波不正報知タイマの値が「0」である場合(ステップC56;Y)、すなわちタイムアップした、またはすでにタイムアップしていた場合であって、不正報知の期間が終了した場合、または当初から不正報知がおこなわれていない場合は、盤電波不正報知終了のコマンドを準備し(ステップC57)、盤電波不正フラグとして盤電波不正解除フラグを準備して(ステップC58)、準備した盤電波不正フラグが盤電波不正フラグ領域の値と一致するか否かを判定する(ステップC59)。
そして、準備した盤電波不正フラグが盤電波不正フラグ領域の値と一致する場合(ステップC59;Y)は、盤電波不正監視処理を終了する。また、値が一致しない場合(ステップC59;N)は、準備した盤電波不正フラグを盤電波不正フラグ領域にセーブし(ステップC60)、演出コマンド設定処理をおこない(ステップC61)、盤電波不正監視処理を終了する。
以上のような磁石不正監視処理および盤電波不正監視処理をおこなうことで、異常状態の発生を正確に検出することができる。すなわち、遊技機にはソレノイドのように磁気を発生する部品が備えられているが、所定期間にわたり継続して磁気を検出した場合に異常状態と判定するようにしたことで、ソレノイド等による磁気の発生を異常状態として誤検出しないようにすることができる。これに対し、遊技機には電波を発する部品は備えられていないことから、異常な電波の検出に対しては即座に異常状態と判定することで、被害を最小限に抑えることができる。
なお、第1の実施形態では異常な磁気の検出を単に磁気を検出した状態としたが、異常状態でない状態での磁気状態よりも強い磁気を検出した状態としてもよいし、所定の閾値以上の磁気を検出した状態を異常としてもよい。また、第1の実施形態では異常な電波の検出を単に電波を受けた状態としたが、異常状態でない状態では受けることのない強度の電波を受けた状態や、異常状態でない状態では受けることのない周波数の電波を受けた状態としてもよい。また、強度が所定の閾値以上の電波や特定の周波数の電波を検出した状態を異常としてもよい。磁気の強度や電波の強度、周波数で閾値を設定する場合は、磁気センサ61や盤電波センサ62側で閾値を超えた場合に信号を出力するようにしてもよいし、制御装置側で閾値を超えたかを監視するようにしてもよい。
以上のことから、異常な磁気を検出する磁気検出器(磁気センサ61)と、異常な電波を検出する電波検出器(盤電波センサ62)と、磁気検出器および電波検出器での検出結果にもとづき、異常状態の発生を検出する異常状態検出制御手段(遊技制御装置100)と、を備え、異常状態検出制御手段は、磁気検出器の場合、所定期間にわたり継続して異常な磁気を検出した場合に異常状態が発生したと判定するが、電波検出器の場合一度異常な電波を検出しただけで異常状態が発生したと判定するようにしていることとなる。
〔外部情報編集処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における外部情報編集処理(ステップS134)の詳細について図97と図98を用いて説明する。図97は、第1の実施形態の外部情報編集処理のフローチャートを示す図(その1)である。図98は、第1の実施形態の外部情報編集処理のフローチャートを示す図(その2)である。
外部情報編集処理では、払出コマンド送信処理(ステップS125)、入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップS128)、磁石不正監視処理(ステップS132)および盤電波不正監視処理(ステップS133)での監視結果にもとづいて、情報収集端末や遊技場内部管理装置等の外部装置や試射試験装置に出力する情報を作成して出力バッファにセットする処理等をおこなう。
外部情報編集処理では、まず、エラー状態やセキュリティ状態に応じて情報を設定する処理をおこなう。エラー状態やセキュリティ状態に応じて情報を設定する処理では、ガラス枠開放エラーの発生中(ステップC71;Y)、本体枠開放エラーの発生中(ステップC72;Y)である場合に、扉・枠開放信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップC73)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブする(ステップC74)。すなわち、ガラス枠開放エラーと本体枠開放エラーの発生が、外部情報および試験信号として出力される。
一方、ガラス枠開放エラーと本体枠開放エラーのいずれのエラーも発生していない場合(ステップC71からC72;N)は、扉・枠開放信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップC75)、セキュリティ信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブする(ステップC76)。
次に、初期化スイッチの操作等によりRAMに記憶されたデータの初期化がおこなわれた時から所定時間(たとえば256ms)を計時するセキュリティ信号制御タイマが「0」でなければ「−1」更新する(ステップC77)。なお、セキュリティ信号制御タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、セキュリティ信号制御タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップC78)。
セキュリティ信号制御タイマの値が「0」でない場合(ステップC78;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップC79)する。一方、セキュリティ信号制御タイマの値が「0」の場合(ステップC78;Y)、すなわちタイムアップしている場合は、ステップC79の処理がパスされる。すなわち、RAMに記憶されたデータの初期化がおこなわれたことがセキュリティ信号制御タイマがタイムアップするまでの間、外部情報として出力される。
磁石不正発生中(ステップC80;Y)、盤電波不正発生中(ステップC81;Y)、枠電波不正発生中(ステップC82;Y)、普電不正発生中(ステップC83;Y)、または大入賞口不正発生中(ステップC84;Y)である場合にセキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップC85)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブする(ステップC86)。
一方、磁石不正、盤電波不正、枠電波不正、普電不正、または大入賞口不正のいずれも発生していない場合(ステップC80からC84;N)は、遊技機エラー状態信号のオフデータを試験信号出力データ領域にセーブする(ステップC87)。
次に、外部情報編集処理では、払出予定の賞球数に関する情報を設定するメイン賞球信号編集処理(ステップC88)をおこない、始動口の入賞信号を編集する始動口信号編集処理(ステップC89)をおこなう。次に、特図変動表示ゲームの実行回数に係る情報の出力時間を制御するための図柄確定回数制御タイマが「0」でなければ「−1」更新する(ステップC90)。なお、図柄確定回数制御タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、図柄確定回数制御タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップC91)。
図柄確定回数制御タイマの値が「0」である場合(ステップC91;Y)、すなわちタイムアップした、またはすでにタイムアップしていた場合は、図柄確定回数信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC92)、外部情報編集処理を終了する。また、図柄確定回数制御タイマの値が「0」でない場合(ステップC91;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、図柄確定回数信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC93)、外部情報編集処理を終了する。
〔メイン賞球信号編集処理〕
次に、上述の外部情報編集処理におけるメイン賞球信号編集処理(ステップC88)の詳細について図99を用いて説明する。図99は、第1の実施形態のメイン賞球信号編集処理のフローチャートを示す図である。メイン賞球信号編集処理は、入賞口への入賞により発生した賞球数(払出予定数、予定遊技媒体払出数)が所定数(ここでは10個)になるごとに生成されるメイン賞球信号を外部装置へ出力する処理である。
メイン賞球信号編集処理では、まず、メイン賞球信号出力制御タイマが「0」でなければ「−1」更新する(ステップC101)。なお、メイン賞球信号出力制御タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、メイン賞球信号出力制御タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップC102)。メイン賞球信号出力制御タイマの値が「0」である場合(ステップC102;Y)は、メイン賞球信号出力回数が「0」であるか否かを判定する(ステップC103)。
そして、メイン賞球信号出力回数が「0」でない場合(ステップC103;N)は、メイン賞球信号出力回数を「−1」更新し(ステップC104)、メイン賞球信号出力制御タイマ領域にメイン賞球信号出力制御タイマ初期値をセーブする(ステップC105)。このメイン賞球信号出力制御タイマ初期値は、メイン賞球信号のオン状態(たとえば、ハイレベル)の時間(たとえば、128ms)とオフ状態(たとえば、ロウレベル)の時間(たとえば、64ms)を加算した時間(たとえば、192ms)となっている。その後、メイン賞球信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC107)、メイン賞球信号編集処理を終了する。また、メイン賞球信号出力回数が0である場合(ステップC103;Y)は、外部装置用のメイン賞球信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC108)、メイン賞球信号編集処理を終了する。
一方、メイン賞球信号出力制御タイマの値が0でない場合(ステップC102;N)は、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中であるかを判定する(ステップC106)。なお、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中であるとは、メイン賞球信号出力制御タイマの値が所定時間(たとえば64ms)以上であることである。メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中である場合(ステップC106;Y)は、処理をステップC107に移行する。また、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中でない場合(ステップC106;N)は、外部装置用のメイン賞球信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC108)、メイン賞球信号編集処理を終了する。
以上の処理により、予定遊技媒体払出数に関する情報が外部に送信される。なお、遊技球の入賞にもとづく払出条件の成立後、払出装置を動作させて遊技球の払い出しを完了するよりも、メイン賞球信号を生成して送信する方が早いため、基本的には、払出条件が成立してから、払出数の遊技媒体を払い出すまでの間に、払い出す予定の遊技媒体数である予定遊技媒体払出数に関する情報が外部に出力されることとなる。
すなわち、遊技制御装置100が、払出条件が成立してから、払出数の遊技媒体を払い出すまでの間に、払い出す予定の遊技媒体数である予定遊技媒体払出数に関する情報を外部に出力可能な外部出力手段をなす。
ただし、発生した賞球数が少なく、これを賞球残数領域の値に加算しても所定数(たとえば10)に満たない場合は、実際の払い出しが完了した後に予定遊技媒体払出数に関する情報が出力されることもある。なお、一回のメイン賞球信号に対応する予定遊技媒体払出数の単位を小さく(たとえば「1」)することで、常に払出条件が成立してから、払出数の遊技媒体を払い出すまでの間に、払い出す予定の遊技媒体数である予定遊技媒体払出数に関する情報を外部に出力することも可能となる。
以上のことから、遊技媒体を払出可能な払出装置(払出ユニット)と、所定の払出条件の成立にもとづき、払出装置に所定の払出数の遊技媒体を払い出させる制御をおこなう制御手段(遊技制御装置100、払出制御装置200)と、を備える遊技機において、制御手段は、払出条件が成立してから、払出数の遊技媒体を払い出すまでの間に、払い出す予定の遊技媒体数である予定遊技媒体払出数に関する情報を外部に出力可能な外部出力手段(遊技制御装置100)を備えていることとなる。なお、遊技媒体をメダルとして、この構成をスロットマシンに適用することも可能である。
また、外部出力手段(遊技制御装置100)は、外部に未出力の予定遊技媒体払出数を記憶する遊技媒体記憶領域を備えた記憶手段(遊技制御装置100)と、払出条件の成立にもとづき、当該成立した払出条件に対応する予定遊技媒体払出数を遊技媒体記憶領域に加算する加算手段(遊技制御装置100)と、遊技媒体記憶領域に記憶された予定遊技媒体払出数が所定数に達したことにもとづき、当該所定数の予定遊技媒体払出数を外部に送信する送信手段(遊技制御装置100)と、送信手段により送信される所定数の予定遊技媒体払出数を遊技媒体記憶領域から減算する減算手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
ここで、メイン賞球信号の送信タイミングについて図100を用いて説明する。図100は、第1の実施形態のメイン賞球信号の送信タイミングチャートを示す図である。
たとえば、遊技制御装置100は、所定単位数(たとえば、10個)の遊技媒体の払出予定ごとに1パルス(メイン賞球信号)を出力する。メイン賞球信号の出力信号は、出力制御タイマの値が「48」のときに「OFF」から「ON」に立ち上がり、出力制御タイマの値が「16」のときに「ON」から「OFF」に立ち下がり、出力制御タイマの値が「0」になるまで「OFF」を維持する。すなわち、メイン賞球信号の出力信号は、128msの「ON」時間と、64msの「OFF」時間とからなる192msのパルス信号である。
なお、払出制御装置200は、遊技制御装置100と異なり、所定単位数(たとえば、10個)の遊技媒体の払出ごとに1パルス(賞球信号)を出力する。これにより、遊技機10は、外部装置に遊技媒体の払出予定と遊技媒体の払出結果との整合を確認させて、不正な払出に対応させることができる。
また、大当り期間中の入賞において、球切れ等で遊技媒体の払出が遅れ、大当り終了後に遊技媒体が払い出された場合に、外部装置は、払出制御装置200が出力する賞球信号だけでは、大当り期間中の入賞にもとづく払出であるか否かを判断できなかった。しかしながら、遊技制御装置100は、メイン賞球信号を出力することで、外部装置(たとえば、ホールコンピュータ)が正確に情報収集(判断)をおこなえるようにした。
〔始動口信号編集処理〕
次に、上述の外部情報編集処理における始動口信号編集処理(ステップC89)の詳細について図101を用いて説明する。図101は、第1の実施形態の始動口信号編集処理のフローチャートを示す図である。始動口信号編集処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通しておこなわれる処理である。
始動口信号編集処理では、まず、始動口信号出力制御タイマが「0」でなければ「−1」更新する(ステップC111)。なお、始動口信号出力制御タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、始動口信号出力制御タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップC112)。始動口信号出力制御タイマの値が「0」である場合(ステップC112;Y)は、始動口信号出力回数が「0」であるか否かを判定する(ステップC113)。
そして、始動口信号出力回数が「0」でない場合(ステップC113;N)は、始動口信号出力回数を「−1」更新し(ステップC114)、始動口信号出力制御タイマ領域に始動口信号出力制御タイマ初期値をセーブする(ステップC115)。この始動口信号出力制御タイマ初期値は、始動口信号のオン状態(たとえば、ハイレベル)の時間(たとえば、128ms)とオフ状態(たとえば、ロウレベル)の時間(たとえば、64ms)を加算した時間(たとえば、192ms)となっている。その後、始動口信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC117)、始動口信号編集処理を終了する。また、始動口信号出力回数が「0」である場合(ステップC113;Y)は、外部装置用の始動口信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC118)、始動口信号編集処理を終了する。
一方、始動口信号出力制御タイマの値が「0」でない場合(ステップC112;N)は、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中であるか否かを判定する(ステップC116)。なお、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中であるとは、始動口信号出力制御タイマの値が所定時間(たとえば64ms)以上であることである。始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中である場合(ステップC116;Y)は、処理をステップC117に移行する。また、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中でない場合(ステップC116;N)は、外部装置用の始動口信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC118)、始動口信号編集処理を終了する。
次に、演出制御装置300の制御について説明する。なお、演出制御装置300が制御する特図は、表示装置41に表示される演出用の特図であり、以下の演出制御装置300の制御処理の説明における特図は、この演出用の特図(本特図ではない飾り図柄)を意味する。
〔メイン処理〕
まず、演出制御装置300のメイン処理を図102を用いて説明する。図102は、第1の実施形態の演出制御装置におけるメイン処理のフローチャートを示す図である。
メイン処理は、遊技機10の電源供給が開始された時点で演出制御装置300の制御部(CPU311)によって実行される処理である。
[ステップD11]制御部は、割込みを禁止する。
[ステップD12]制御部は、CPU311の初期設定をおこなう。
[ステップD13]制御部は、VDP312の初期設定をおこなう。
[ステップD14]制御部は、割込みを許可する。
[ステップD15]制御部は、表示用データ生成を許可する。すなわち、制御部は、VDP312内の表示回路(図示省略)がVDP312内のVRAM(図示省略)へアクセスをおこない、表示データを生成することを許可する。
[ステップD16]制御部は、乱数シードを設定する。これは、たとえばsrand関数を用いて擬似乱数の発生系列を設定する処理である。ここで、制御部は、srand関数に与える引数として0(ゼロ)等の固定値を使用してもよいし、遊技機ごとに異なるようにCPU等のID値等を基に作成した値を使用してもよい。
[ステップD17]制御部は、演出制御装置300のRWM(たとえばRAM322)における初期化すべき領域(たとえば、演出用フラグ領域(当該演出制御装置300の制御処理において後述する各種のフラグとして使う記憶領域))に電源投入時の初期値をセーブする。
[ステップD18]制御部は、WDTをクリアする。
[ステップD19]制御部は、演出ボタン入力処理を実行する。演出ボタン入力処理は、演出ボタン(選択ボタンスイッチ25aおよび決定ボタンスイッチ25b)が有効時に操作された場合の編集をおこなう処理である。なお、演出ボタンは高速でオンオフしないので、制御部は、演出ボタンの入力を感知する処理を演出ボタン入力処理内でおこなってもよいし、図示していない短周期のタイマ割込み内でおこなってもよい。
[ステップD20]制御部は、ホール・遊技者設定モード処理を実行する。ホール・遊技者設定モード処理は、LEDや表示装置41の輝度、音量等の変更可能範囲の設定や、遊技者によるLEDや表示装置41の輝度、音量の変更等の操作を受け付ける処理である。
[ステップD21]制御部は、乱数更新処理を実行する。乱数更新処理は、たとえばrand関数を用いてメイン処理の制御周期ごとに少なくとも1回の擬似乱数の更新をおこなう処理である。rand関数は、再計算がおこなわれる度に指定の生成系列にもとづいて乱数を生成するので、制御部は、rand関数を実行するだけで乱数を得ることができる。なお、主基板(遊技制御装置100)のように「1」ずつインクリメントするカウンタを乱数として用いてもよい。
[ステップD22]制御部は、受信コマンドチェック処理を実行する。受信コマンドチェック処理については、後で図103を用いて説明する。
[ステップD22A]制御部は、省電力制御処理を実行する。省電力制御処理は、省電力制御対象装置3000の消費電力を抑制しない通常制御状態(非省電力制御状態)と、省電力制御対象装置3000の消費電力を抑制する省電力制御状態との切替制御をおこなう処理である。
[ステップD23]制御部は、演出表示編集処理を実行する。演出表示編集処理は、VDP312に表示装置41での描画内容を指示するための各種コマンドとそのパラメータの設定をおこなう処理である。たとえば、制御部は、演出表示編集処理においてコマンドをテーブル状に設定する。
[ステップD24]制御部は、描画コマンド準備終了設定を実行する。描画コマンド準備終了設定は、演出表示編集処理で設定されるVDP312へのすべてのコマンドの準備が終了したことを設定する処理である。
[ステップD25]制御部は、フレーム切替タイミングであるか否かを判定し、フレーム切替タイミングであればステップD26に進み、フレーム切替タイミングでなければフレーム切替タイミングを待つ。ここで、フレーム切替タイミングは、Vブランク割込み(Vシンク割込みともいう)の周期(たとえば1/60秒)を基に作成された処理周期(たとえば1/30秒≒33.333ms)に相当する時間的間隔で到来するタイミングである。なお、Vブランク割込みは、VDP312によって描画のための画面全体の1回の走査が終了する度に発生する。このVブランク割込みの発生周期は、前述したように、たとえば1/60秒である。本実施例の場合、同じ描画が2回繰り返されてVブランク割込みが2回発生するとフレーム切替がおこなわれ、フレーム切替タイミングの周期は、Vブランク割込みの周期(たとえば1/60秒)の2倍(たとえば1/30秒≒33.33ms)になる。但し、この態様に限られず、フレーム切替タイミングは適宜任意に変更可能であり、たとえば、1/30秒以上の周期でフレーム切替(画像の更新)をおこなってもよいし、1/30秒以下の周期でフレーム切替をおこなってもよい。
フレーム切替タイミングの判定処理によって、これより後の処理(ステップD26乃至ステップD30、およびその後のステップD18乃至ステップD24)は、このフレーム切替タイミングで上記処理周期ごとに実行される。なお、演出内容と同期する必要のある時間管理は、このフレーム単位(すなわち、上記処理周期単位)でおこなわれる。上記処理周期が、1/30秒の場合、たとえば3フレームでは100msになる。このことは、主基板(遊技制御装置)がタイマ割込み周期の4ms単位で時間値管理しているのと同様である。
[ステップD26]制御部は、ステップD23で設定したコマンドにしたがいVDP312に画面描画を指示する。たとえば、制御部は、テーブル状に設定したコマンドを順次送信して、VDP312に画面描画を指示する。
[ステップD27]制御部は、サウンド制御処理を実行する。サウンド制御処理は、スピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の音量制御に関する処理である。
[ステップD28]制御部は、装飾制御処理を実行する。装飾制御処理は、盤装飾装置46や枠装飾装置18等の各種LED等を制御する処理である。
[ステップD29]制御部は、可動体制御処理を実行する。可動体制御処理は、各種モータやSOL(ソレノイド)を含む可動体(たとえば、盤演出装置44)を制御する処理である。
[ステップD30]制御部は、発射情報制御処理を実行する。発射情報制御処理は、発射状態フラグにもとづいて、発射関連情報を設定するとともに、特図回転状態(所定金額分(すなわち、所定貸球数分)の遊技あたりの特図変動回数)に応じた演出のモード補正をおこなう処理である。
制御部は、ステップD30を実行した後にステップD18に戻り、以降、ステップD18乃至ステップD30の処理を繰り返し実行する。すなわち、ステップD18乃至ステップD30は、演出制御装置300の起動後に上記処理周期で繰り返し実行されるループ処理(場合によりメインループ処理という)を構成している。
なお、制御部は、画面の演出に合わせるためメインループ処理内でステップD27乃至ステップD29の処理を実行しているが、これら制御処理で生成または設定された信号やデータ(特に各種LEDやモータを駆動制御する信号等)を実際にポートに出力する処理は、図示していない短周期のタイマ割込み内でおこなわれる。ただし、各種デバイスの制御に特化したICを使用している場合は、シリアル通信等で指示するだけで、タイマ割込みで信号等の出力をおこなわない場合もある。
〔受信コマンドチェック処理〕
次に、受信コマンドチェック処理について図103を用いて説明する。図103は、第1の実施形態の演出制御装置における受信コマンドチェック処理のフローチャートを示す図である。受信コマンドチェック処理は、メイン処理のステップD22で制御部によって実行される処理である。
なお、受信コマンド(演出コマンド)は、MODEのデータ(1バイト)とACTIONのデータ(1バイト)とを含む構成となっており、遊技制御装置(主基板)100から演出制御装置300に演出コマンドが順次送信される。以下では、コマンドを構成するこのようなデータを、コマンドのデータあるいはコマンドデータという。
また、主基板からのコマンド受信の処理は、図示省略した「コマンド受信割込み処理」によっておこなわれる。すなわち、本例のシリアル通信では、ハード的に(CPU自身の機能により)自動で送受信がおこなわれ、コマンドを受信完了すると割込み(コマンド受信割込み)が発生して知らせてくれるので、あとはシリアル受信バッファから取り出すだけでよいが、上記「コマンド受信割込み処理」では、コマンド受信割込みがあるごとに、シリアル受信バッファからコマンドをロードし、ロードしたコマンドデータに異常がないかチェックした上で、当該コマンドデータ(MODEとACTIONのデータ)をコマンドバッファに格納し、格納した分だけコマンド受信カウンタの値を「1」だけ増やす更新をおこなう。なお、制御処理の説明において、単に「格納する」というときは、後の制御処理に使用するために所定の記憶領域に読出し可能に記憶保存することを意味する(以下同様)。また、コマンドバッファは、たとえばリングバッファである。このコマンドバッファは、たとえばCPU311のRAM311a(あるいはRAM322)内の記憶領域によって構成される。コマンドバッファの容量は、システム制御周期(前述の処理周期;たとえば1/30秒)で主基板から送信される可能性のあるコマンド数以上になっていればよい。
[ステップD41]制御部は、コマンド受信カウンタの値をコマンド受信数としてロードする。なお、コマンド受信カウンタは、RWM(RAM322またはRAM311a)に設定される。コマンド受信カウンタは、ステップD43において原則として「0」クリアされるので、1フレーム(1/30秒間)の間(前述の処理周期の1周期分の時間)に受信したコマンド数を記憶する。
[ステップD42]制御部は、コマンド受信数が「0(ゼロ)」であるか否かを判定し、コマンド受信数が「0」でなければステップD43に進み、コマンド受信数が「0」であれば受信コマンドチェック処理を終了する。なお本願では、上記ステップD41のように、制御処理においてデータを「ロードする」とは、RAM(本例の演出制御装置300ではRAM322またはRAM311a)からデータを取り出すことを意味する。
[ステップD43]制御部は、コマンド受信カウンタ領域の内容(すなわち、コマンド受信カウンタの値)をコマンド受信数分減算する。
なお、A:コマンド受信カウンタの値、B:コマンド受信数とすると、ステップD41の実行直後で「A=B」である。そして、ステップD43の実行直後では「A=A−B=0」となるのが通常の動きだが、本例の態様では、演出制御装置300は遊技制御装置(主基板)100からのコマンド受信割込みを割込み禁止にせず最優先にしているので、ステップD41の処理からステップD43の処理までの間にAの値が増えている可能性がある。よって、ステップD43の処理を「A←0」(すなわち、コマンド受信カウンタの値をゼロとする処理)としてしまうとコマンドのカウントがずれてしまうので、ステップD43では「A−B」という減算処理をおこなっている。但し、本実施例のように主基板からのコマンドの送受信にシリアル通信を使用した場合は、割込み禁止にしてステップD41の処理からステップD153までの処理の間にAの値が増えることがないようして、ステップD43の処理内容を「A←0」としてもよい。
[ステップD44]制御部は、受信コマンドバッファ(コマンドバッファに相当、以下単にコマンドバッファという場合もある)の内容(すなわち、コマンドバッファの読出用ポインタに対応するアドレスに記憶されているコマンドデータ)をコマンド領域(場合により、コマンド格納領域という)にコピーする。コマンド領域は、たとえばRAM322またはRAM311a内の記憶領域にあって、いわゆるFIFO形式(先入れ先出し形式)のバッファである。
[ステップD45]制御部は、コマンドバッファのデータを読出したので、コマンドバッファの読出用ポインタであるコマンド読出インデックスの値を、たとえば「0」乃至「31」の範囲で「1」だけ増やす更新をおこなう。なお、ここでの「0」乃至「31」の範囲は、コマンドバッファの容量(たとえば、「32」)に対応している。
[ステップD46]制御部は、コマンド受信数分のコマンドをコピー完了したか否か(すなわち、コマンド受信数分だけステップD44およびステップD45を繰り返し実行したか否か)を判定する。制御部は、コマンド受信数分のコマンドをコピー完了した場合にステップD47に進み、コピー完了していない場合にステップD44に進む。
[ステップD47]制御部は、コマンド領域の内容(コマンド領域の未だ読出されていないデータのうちで一番先に格納されたデータ、すなわち、次に読出すべきデータ)をロード(すなわち、読出し)する。
[ステップD48]制御部は、受信コマンド解析処理を実行する。受信コマンド解析処理は、ロードしたコマンド(以下、今回のコマンドという)のデータを解析する処理である。受信コマンド解析処理については、図104を用いて後で説明する。
[ステップD49]制御部は、コマンド領域のアドレス(次に読出すべきデータのアドレス)を更新する。
[ステップD50]制御部は、コマンド受信数分のコマンドを解析完了したか否か(すなわち、コマンド受信数分だけステップD47乃至ステップD49を繰り返し実行したか否か)を判定する。制御部は、コマンド受信数分のコマンドを解析完了していない場合にステップD47に進み、解析完了した場合に受信コマンドチェック処理を終了する。
〔受信コマンド解析処理〕
次に、受信コマンド解析処理について図104を用いて説明する。図104は、第1の実施形態の演出制御装置における受信コマンド解析処理のフローチャートを示す図である。受信コマンド解析処理は、受信コマンドチェック処理のステップD48で制御部によって実行される処理である。
[ステップD51]制御部は、受信コマンドチェック処理のステップD47においてロードした今回のコマンドのデータのうちの上位バイトをMODEに、下位バイトをACTにそれぞれ分離して記憶する。なお、特図の変動パターンを指令する変動系のコマンドの場合、MODEとして記憶される上位バイトのデータは前半変動パターンを指令し、ACTとして記憶される下位バイトのデータは後半変動パターンを指令するものである。
[ステップD52]制御部は、ステップD51で分離されたMODEの値が正常範囲にあるか否かを判定する。制御部は、MODEの値が正常範囲にある場合にステップD53に進み、MODEの値が正常範囲にない場合に受信コマンド解析処理を終了する。なお、MODEの値は定義されずに使用されていない値もあり、このような使用されていない値である場合には、ステップD52の判定で正常範囲でないと判定される。
[ステップD53]制御部は、ステップD51で分離されたACTの値が正常範囲にあるか否かを判定する。制御部は、ACTの値が正常範囲にある場合にステップD54に進み、ACTの値が正常範囲にない場合に受信コマンド解析処理を終了する。
また、上記ステップD53における、ステップD51で分離されたACTの値が正常範囲か否かの判定は、たとえば次のようにおこなう。すなわち、MODEごとに有効なACTの値は異なり、このACTの有効値の上限〜下限は所定のACTIONチェックテーブル(図示省略)に定義されており、ステップD53ではこの上限〜下限の範囲内に分離されたACTの値が収まっているかをチェックし、収まっていれば正常範囲と判定する(この時点では後述する歯抜けチェックができていない)。
[ステップD54]制御部は、分離されたMODEの値に対する分離されたACTの値が正しい組み合わせであるか否かを判定する。制御部は、ACTの値が正しい組み合わせである場合にステップD55に進み、正しい組み合わせでない場合に受信コマンド解析処理を終了する。ACTの値が正しい組み合わせであるか否かの判定は、たとえば一致チェックテーブルを使っておこなうことができる。一致チェックテーブルは、MODEの値に対して有効なすべてのACTの値(ACTIONの値)が先頭アドレスから順に登録されたものであり、MODEの値ごとに設けられている。そして、MODEの値に対応するこの一致チェックテーブルの中に、分離されたACTの値が有れば正しい組み合わせであると判定でき、一致チェックテーブルの中に分離されたACTの値が無ければ正しい組み合わせでないと判定できる。
なお、ACTの値が正しい組み合わせであるか否かの判定は、MODEに対して正常なACTの組み合わせになっているか否かの歯抜けチェックを含めて実行している。1つのMODEに対し、有効なACTは複数あるがそれらの値が連続しているとは限らない(すなわち、不連続に存在していない値、歯抜けになっている値がある)ので、コマンドが有効値であるかを比較確認している。そして、一致チェックテーブル中には有効値のみ定義されているので、それらのいずれかと一致するかを1つ1つ比較確認している。
[ステップD55]制御部は、MODEのデータが変動系コマンド範囲内にあるか否かを判定する。制御部は、MODEの値が変動系コマンド範囲内にある場合に変動系コマンド処理(詳細省略)を実行し(ステップD56)、MODEのデータが変動系コマンド範囲内にない場合にステップD57に進む。
ここで、MODEのデータとは、ステップD51で分離されて記憶されたMODEのデータである(後述のステップD57等でも同様)。また、変動系コマンド(変動コマンドあるいは変動パターンコマンドという場合もある)は、特図の変動パターンを指令するコマンドであり、この変動コマンドのデータがとり得る範囲が変動系コマンド範囲である。
[ステップD57]制御部は、MODEのデータが大当り系コマンド範囲内にあるか否かを判定する。制御部は、MODEのデータが大当り系コマンド範囲内にある場合に大当り系コマンド処理(詳細省略)を実行し(ステップD58)、MODEのデータが大当り系コマンド範囲内にない場合にステップD59に進む。大当り系コマンドは、大当り中演出に関する動作(ファンファーレ画面やラウンド画面の表示等)を指令するコマンドであり、この大当り系コマンドのデータがとり得る範囲が大当り系コマンド範囲である。
[ステップD59]制御部は、MODEのデータが図柄系コマンド範囲内にあるか否かを判定する。制御部は、MODEの値が図柄系コマンド範囲内にある場合に図柄系コマンド処理(詳細省略)を実行し(ステップD60)、MODEのデータが図柄系コマンド範囲内にない場合にステップD61に進む。図柄系コマンド(図柄コマンド、あるいは飾り特図コマンドという場合もある)は、特図の図柄に関する情報(たとえば、特図の停止図柄を何にするか等)を指令するコマンドであり、この図柄コマンドのデータがとり得る範囲が図柄系コマンド範囲である。
[ステップD61]制御部は、MODEのデータが単発系コマンド範囲内にあるか否かを判定する。制御部は、MODEの値が単発系コマンド範囲内にある場合に単発系コマンド処理(詳細省略)を実行し(ステップD62)、MODEのデータが単発系コマンド範囲内にない場合にステップD63に進む。なお、図柄コマンドと変動系コマンドのように組み合わせで意味をなすコマンドと違い、単独で成立するコマンドを単発系コマンドという。単発系コマンド(単発コマンドという場合もある)には、客待ちデモコマンド、保留数コマンド、図柄停止コマンド、確率情報系コマンド、エラー/不正系コマンド、機種指定コマンド等がある。この単発コマンドのデータがとり得る範囲が単発系コマンド範囲である。
[ステップD63]制御部は、MODEのデータが先読み図柄系コマンド範囲内にあるか否かを判定する。制御部は、MODEのデータが先読み図柄系コマンド範囲内にある場合に先読み図柄系コマンド処理(詳細省略)を実行し(ステップD64)、MODEのデータが先読み図柄系コマンド範囲内にない場合にステップD65に進む。
[ステップD65]制御部は、MODEのデータが先読み変動系コマンド範囲内にあるか否かを判定する。制御部は、MODEのデータが先読み変動系コマンド範囲内にある場合に先読み変動系コマンド処理(詳細省略)を実行し(ステップD66)、MODEのデータが先読み変動系コマンド範囲内にない場合にステップD67に進む。なお、先読み図柄系コマンドおよび先読み変動系コマンドは、先読み演出のためのコマンドである。
[ステップD67]制御部は、MODEのデータがエラー系コマンド範囲内にあるか否かを判定する。制御部は、MODEのデータがエラー系コマンド範囲内にある場合にエラー系コマンド処理(詳細省略)を実行し(ステップD68)、MODEのデータがエラー系コマンド範囲内にない場合に受信コマンド解析処理を終了する。なお、エラー系コマンドは、エラー開始とエラー終了を通知するためのコマンドである。
ここで、先読み演出(先読み予告、あるいは先読み予告演出ともいう)とは、特図の変動表示ゲームが未実行の始動入賞記憶(始動入賞記憶の保留、あるいは単に保留という)に対応する変動表示ゲームがその後実行された時に大当りになるか否か(あるいはどんな変動パターンになるか)を、所定の信頼度で遊技者に事前報知すべく、始動入賞記憶の保留表示等を通常と異なる態様でおこなう等の演出である。そして、先読み系コマンド(先読み変動系コマンド、および先読み図柄系コマンド)は、先読み演出の対象となる始動入賞記憶の保留に対応する変動パターンや停止図柄を事前に知らせるコマンドであり、始動入賞時に遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。なお、先読みでない通常の変動系コマンドや図柄系コマンドは、変動表示開始時に遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。
〔装飾制御処理〕
次に、装飾制御処理について図105を用いて説明する。図105は、第1の実施形態の演出制御装置における装飾制御処理のフローチャートを示す図である。装飾制御処理は、メイン処理のステップD28で制御部によって実行される処理である。
[ステップD71]制御部は、テストモード装飾処理を実行する。テストモード装飾処理は、あらかじめ設定された装飾パターンで遊技機10に備えられたLED等の装飾装置が正常に点灯するかをチェックするための装飾パターンを設定する処理である。制御部は、遊技機10がテストモードで起動された場合にテストモード装飾処理を実行し、遊技機10が通常モードで起動された場合にテストモード装飾処理を実行しない。
[ステップD72]制御部は、エラー時装飾処理を実行する。制御部は、演出制御装置300が遊技制御装置100からエラー関連のコマンドを受信した場合にエラー時装飾処理を実行し、エラー関連のコマンドを受信しない場合にエラー時装飾処理を実行しない。エラー時装飾処理は、遊技者や遊技場の従業員にエラーが発生したことを報知するための装飾パターンを設定する処理である。
[ステップD73]制御部は、装飾設定処理を実行する。装飾設定処理は、遊技状態に応じた装飾パターンを設定する処理である。装飾設定処理は、図106を用いて後で説明する。
[ステップD74]制御部は、イベント装飾設定処理を実行する。イベント装飾設定処理は、所定のイベントが発生した場合に当該イベントに応じた装飾パターンを設定する処理である。所定のイベントとは、たとえば、プッシュボタン25が操作された場合等である。
[ステップD75]制御部は、装飾パターン制御データ設定処理を実行する。装飾パターン制御データ設定処理は、各演出装置(盤装飾装置46、枠装飾装置18)に送信する制御データを設定する処理であり、ステップD71からステップD74で設定した装飾パターンにしたがう制御データを設定する。制御部は、装飾パターン制御データ設定処理を実行した後、装飾制御処理を終了する。
〔装飾設定処理〕
次に、装飾設定処理について図106を用いて説明する。図106は、第1の実施形態の演出制御装置における装飾設定処理のフローチャートを示す図である。装飾設定処理は、装飾制御処理のステップD73で制御部によって実行される処理である。
[ステップD81]制御部は、遊技状態に応じて処理を分岐する。制御部は、遊技状態が「電源投入」の場合にステップD82に進み、遊技状態が「停電復旧」の場合にステップD84に進み、遊技状態が「客待ち中」の場合にステップD86に進み、遊技状態が「変動中」の場合にステップD88に進み、遊技状態が「図柄停止中」の場合にステップD89に進み、遊技状態が「ファンファーレ中」の場合にステップD90に進み、遊技状態が「ラウンド中」の場合にステップD91に進み、遊技状態が「エンディング」の場合にステップD92に進む。
[ステップD82]制御部は、装飾パターンをループ設定にする。なお、ループ設定とは、所定の装飾パターンを繰り返すことである。
[ステップD83]制御部は、電源投入から遊技可能な状態(客待ち中(状態))まで電源投入装飾パターンを設定する。これにより、遊技機10は、遊技可能な状態になるまで、電源投入に対応する装飾表示を繰り返しおこなう。制御部は、電源投入装飾パターンを設定した後、装飾設定処理を終了する。
[ステップD84]制御部は、装飾パターンをループ設定にする。
[ステップD85]制御部は、停電から復旧してから遊技可能な状態(客待ち中(状態))まで停電復旧装飾パターンを設定する。これにより、遊技機10は、遊技可能な状態になるまで、停電復旧に対応する装飾表示を繰り返しおこなう。制御部は、停電復旧装飾パターンを設定した後、装飾設定処理を終了する。
[ステップD86]制御部は、装飾パターンをループ設定にする。
[ステップD87]制御部は、客待ち中(状態)に客待ちデモ装飾設定処理を実行する。制御部は、客待ちデモ装飾設定処理において、客待ちデモに対応する装飾パターンを設定する。これにより、遊技機10は、客待ち中の間、客待ちデモに対応する装飾表示をおこなう。制御部は、客待ちデモ装飾設定処理を実行した後、装飾設定処理を終了する。
[ステップD88]制御部は、遊技状態が「変動中」、すなわち変動表示ゲームが実行中に変動中装飾設定処理を実行する。制御部は、変動中装飾設定処理において、実行中の変動表示ゲームの演出態様に対応する装飾パターン(たとえば、大当り予告を含む場合に、時計回り虹色表示や反時計回り虹色表示を含む虹色表示)を設定する。これにより、遊技機10は、変動表示ゲームを実行中の間、実行中の変動表示ゲームの演出態様に対応する装飾表示をおこなう。制御部は、変動中装飾設定処理を実行した後、装飾設定処理を終了する。
[ステップD89]制御部は、遊技状態が「図柄停止中」、すなわち変動表示ゲームにおける識別図柄が停止している場合に図柄停止中装飾設定処理を実行する。制御部は、図柄停止中装飾設定処理において、識別図柄が停止中であることを示す装飾パターンを設定する。これにより、遊技機10は、識別図柄が停止中の間、識別図柄が停止中であることを示す装飾表示をおこなう。制御部は、図柄停止中装飾設定処理を実行した後、装飾設定処理を終了する。
[ステップD90]制御部は、遊技状態が「ファンファーレ中」、すなわち変動表示ゲームの結果が大当りとなった場合にファンファーレ中装飾設定処理を実行する。制御部は、ファンファーレ中装飾設定処理において、変動表示ゲームの結果が大当りとなったことを示す装飾パターン(たとえば、時計回り虹色表示や反時計回り虹色表示を含む虹色表示)を設定する。これにより、遊技機10は、ファンファーレ中の間、変動表示ゲームの結果が大当りとなったことを示す装飾表示をおこなう。制御部は、ファンファーレ中装飾設定処理を実行した後、装飾設定処理を終了する。なお、遊技機10は、大当り状態が開始されるまでの間、ファンファーレ中装飾設定処理で設定される装飾パターンで装飾表示をおこなう。
[ステップD91]制御部は、遊技状態が「ラウンド中」、すなわち大当り状態における各ラウンドが実行されている場合にラウンド中装飾設定処理を実行する。制御部は、ラウンド中装飾設定処理において、ラウンド中であることを示す装飾パターン(たとえば、時計回り虹色表示や反時計回り虹色表示を含む虹色表示)を設定する。これにより、遊技機10は、ラウンド中の間、ラウンド中であることを示す装飾表示をおこなう。制御部は、ラウンド中装飾設定処理を実行した後、装飾設定処理を終了する。
[ステップD92]制御部は、遊技状態が「エンディング」、すなわち大当り状態が終了したことを示すエンディング処理が実行されている場合にエンディング中装飾設定処理を実行する。制御部は、エンディング中装飾設定処理において、エンディング中であることを示す装飾パターン(たとえば、時計回り虹色表示や反時計回り虹色表示を含む虹色表示)を設定する。これにより、遊技機10は、エンディング中の間、エンディング中であることを示す装飾表示をおこなう。制御部は、エンディング中装飾設定処理を実行した後、装飾設定処理を終了する。
次に表示装置41における表示画面の構成について図107を用いて説明する。図107は、第1の実施形態の表示装置における表示画面の一例を示す図である。
表示画面700は、表示装置41の表示内容である。表示画面700は、大図柄群701と、小図柄群702と、特図1保留数表示703と、特図2保留数表示704と、保留表示705と、保留消化表示706を表示内容に含む。
大図柄群701は、興趣向上を目的として遊技演出を担当する。そのため、表示装置41は、大図柄群701を表示画面700の略中央部に大きく表示する。大図柄群701は、左図柄と中図柄と右図柄とを含む。表示画面700の大図柄群701における左図柄と中図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが変動表示状態であることを示す。
小図柄群702は、遊技者の遊技状態把握の容易性向上を目的として変動表示状態の報知を担当する。そのため、表示装置41は、小図柄群702を、大図柄群701による表示演出を邪魔せず視認性を確保するように周縁部に小さく表示する。小図柄群702は、単独で図柄の視認性を確保する。小図柄群702は、左図柄と中図柄と右図柄とを含む。表示画面700の小図柄群702における左図柄と中図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが変動表示状態であることを示す。
一般に、大図柄群701は、小図柄群702と比較して、大きく表示され、表示位置の自由度が高く、またその表示態様が大きく変化可能である。反対に、小図柄群702は、大図柄群701と比較して、小さく表示され、表示位置の自由度が低い(たとえば位置固定)。
特図1保留数表示703は、特図1ゲームの保留記憶数(始動記憶数)を表示する。特図2保留数表示704は、特図2ゲームの保留記憶数を表示する。保留表示705は、その表示態様により、特図変動表示ゲームの保留記憶数を明示するとともに、保留記憶ごとのゲーム結果に対する期待度を報知できる。保留表示705が表示する保留記憶数は、特図1保留数表示703が表示する保留記憶数と特図2保留数表示704が表示する保留記憶数の和に相当する。保留消化表示706は、その表示態様により、特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示すとともにゲーム結果に対する期待度を報知できる。
なお、小図柄群702と特図1保留数表示703と特図2保留数表示704は、盤演出装置44の動作や前面側を転動する遊技球等によっても遊技者の死角に入らない位置に表示され、常時、変動表示状態と保留記憶数を遊技者に明示する。
また、遊技機10は、大図柄群701と小図柄群702とをそれぞれ3桁の図柄で構成したが、1つ以上の図柄を含むものであれば何桁であってもよい。また、遊技機10は、大図柄群701と小図柄群702とで図柄の桁数を揃えているが、大図柄群701と小図柄群702とで図柄の桁数を異ならせるものであってもよい。
また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群701について図柄の透明度を変更(たとえば透明度0%から50%に変更)することがあっても、小図柄群702について図柄の透明度を固定(たとえば透明度0%に固定)することができる。これにより、遊技機10は、大図柄群701について表示演出の多様性を確保しながら小図柄群702で遊技者の遊技状態把握を容易にすることができる。
また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群701について図柄の色相を変更(たとえば赤から青に変更)することがあっても、小図柄群702について図柄の色相を固定(たとえば赤に固定)することができる。また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群701について図柄の彩度を変更(たとえば彩度100%から0%に変更)することがあっても、小図柄群702について図柄の彩度を固定(たとえば彩度100%に固定)することができる。また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群701について図柄の明度を変更(たとえば明度100%から10%に変更)することがあっても、小図柄群702について図柄の明度を固定(たとえば明度100%に固定)することができる。また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群701について図柄の大きさを変更(たとえば、標準サイズから拡大(縮小)サイズに変更)することがあっても、小図柄群702について図柄の大きさを固定することができる。また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群701について図柄の表示位置を変更(たとえば画面中央から画面右上に変更)することがあっても、小図柄群702について図柄の表示位置を固定することができる。また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群701について図柄のデザインを変更(たとえば矩形から円形に変更、あるいは数字からキャラクタに変更)することがあっても、小図柄群702について図柄のデザインを固定(たとえば数字に固定)することができる。また、遊技機10は、変動表示中において大図柄群701について図柄の変動表示態様を変更(たとえば縦スクロールから横スクロールに変更)することがあっても、小図柄群702について図柄の変動表示態様を固定(たとえば軸回転変動に固定)することができる。
これらによっても遊技機10は、大図柄群701について表示演出の多様性を確保しながら小図柄群702で遊技者の遊技状態把握を容易にすることができる。
また、遊技機10は、大図柄群701と小図柄群702について変動表示中の変動態様を異なるものとすることができる。たとえば、遊技機10は、大図柄群701について縦スクロールとするとき、大図柄群701と小図柄群702との区別を容易にすることができる。また、遊技機10は、大図柄群701と小図柄群702とで非同期に図柄を更新する場合があっても、遊技者に与える違和感を軽減できる。
次に第1の実施形態の遊技機10における表示演出について図108から図111を用いて説明する。図108は、第1の実施形態の遊技機における表示演出のタイミングチャートの一例を示す図である。図109は、第1の実施形態の表示装置における表示演出中の表示画面の一例を示す図である。図110は、第1の実施形態の表示装置における表示演出中の表示画面の一例を示す図(その2)である。図111は、第1の実施形態の表示装置における表示演出中の表示画面の一例を示す図(その3)である。
図108に示すタイミングチャートは、遊技機10における表示演出の一連の流れを示す。なお、図108に示すタイミングチャートにおいては、タイミングt10が消化中の保留記憶および消化待ちの保留記憶がない状態において始動口へ遊技球が入賞して、消化待ちの保留記憶が発生するタイミング(保留記憶が「0」から「1」に増加するタイミング)を示し、タイミングt11がN+1回目の変動表示を開始する(保留記憶の消化を開始する)タイミングを示す。また、図108に示すタイミングチャートにおいては、タイミングt12がリーチ状態(二図柄を仮停止した状態)になるタイミングを示し、タイミングt13が大図柄群701の表示位置を中央から左上(周縁部)に移行して、中央でキャラクタ等を用いたリーチ演出を開始するタイミングを示す。また、図108に示すタイミングチャートにおいては、タイミングt14がキャラクタ等を用いたリーチ演出が終了して図柄確定待ち状態(三図柄を仮停止した状態)になるタイミングを示し、タイミングt15が大図柄群701の表示位置を左上から中央に移行するタイミングを示し、タイミングt16が図柄確定状態(三図柄が停止した状態)になるタイミングを示す。
遊技機10は、タイミングt10より前では消化対象の保留記憶がないため変動表示をおこなっておらず、大図柄群701を変動停止状態で表示する。ここでタイミングt10より前における表示装置41の画面表示例を図109(1)の表示画面710に示す。
図109(1)に示す表示画面710は、消化中の保留記憶および消化待ちの保留記憶がない状態の表示画面を示す。
表示画面710においては、大図柄群701は、左図柄が「3」、中図柄が「5」、右図柄が「7」で変動停止しており、変動表示中でないことを示す。表示画面710においては、小図柄群702は、左図柄が「3」、中図柄が「5」、右図柄が「7」で変動停止しており、変動表示中でないことを示す。
表示画面710においては、特図1保留数表示703は、「0」を表示し、特図1ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面710においては、特図2保留数表示704は、「0」を表示し、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面710においては、保留表示705は、保留記憶を示すアイコンを1つも表示しておらず、消化されていない保留記憶が1つも存在しないことを示す。表示画面710においては、保留消化表示706は、保留記憶を示すアイコンを表示しておらず、保留記憶の消化中(変動表示中)でないことを示す。
遊技機10は、タイミングt10に始動口への遊技球の入賞を受付けて(消化対象の保留記憶が発生すると)、新たな消化対象の保留記憶を表示する。ここでタイミングt10における表示装置41の画面表示例を図109(2)の表示画面715に示す。
図109(2)に示す表示画面715は、表示画面710の後の表示画面であって、始動口へ遊技球が入賞して、消化対象の保留記憶が発生した後の表示画面を示す。
表示画面715においては、大図柄群701は、左図柄が「3」、中図柄が「5」、右図柄が「7」で変動停止しており、変動表示中でないことを示す。表示画面715においては、小図柄群702は、左図柄が「3」、中図柄が「5」、右図柄が「7」で変動停止しており、変動表示中でないことを示す。
表示画面715においては、特図1保留数表示703は、「1」を表示し、特図1ゲームの保留記憶数が「1」であることを示す。表示画面715においては、特図2保留数表示704は、「0」を表示し、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面715においては、保留表示705は、保留記憶を示すアイコンを1つ表示し、消化対象の保留記憶が1つ存在することを示す。表示画面715においては、保留消化表示706は、保留記憶を示すアイコンを表示しておらず、保留記憶の消化中でないことを示す。
遊技機10は、タイミングt11に消化対象の保留記憶の消化を開始する(N+1回目の変動表示を開始する)。ここでタイミングt11における表示装置41の画面表示例を図109(3)の表示画面720に示す。
図109(3)に示す表示画面720は、表示画面715の後の表示画面であって、消化対象の保留記憶の消化を開始(N+1回目の変動表示を開始)した後の表示画面を示す。
表示画面720においては、大図柄群701は、左図柄と中図柄と右図柄の三図柄が変動しており、変動表示中であることを示す。また、表示画面720においては、小図柄群702は、左図柄と中図柄と右図柄の三図柄が変動しており、変動表示中であることを示す。
表示画面720においては、特図1保留数表示703は、「0」を表示し、特図1ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面720においては、特図2保留数表示704は、「0」を表示し、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面720においては、保留表示705は、保留記憶を示すアイコンを1つも表示しておらず、消化対象の保留記憶が1つも存在しないことを示す。表示画面720においては、保留消化表示706は、保留記憶を示すアイコンを表示し、保留記憶の消化中であることを示す。
遊技機10は、タイミングt12に大図柄群701の二図柄を第1態様で仮停止し、リーチ状態にする。ここでタイミングt12における表示装置41の図110(1)の表示画面725に示す。
図110(1)に示す表示画面725は、表示画面720の後の表示画面であって、大図柄群701の二図柄を仮停止してリーチ状態になった後(リーチが発生した後)の表示画面を示す。
表示画面725においては、大図柄群701は、左図柄と右図柄の二図柄が「3」で仮停止し、中図柄が変動している状態、すなわち、リーチ図柄が「3」であるリーチが発生している状態であることを示す。また、大図柄群701は、上下に揺れる仮停止態様(第1態様)で左図柄と右図柄の二図柄を同期して仮停止していることを示す。
表示画面725においては、小図柄群702は、左図柄と右図柄の二図柄が「3」で仮停止し、中図柄が変動している状態、すなわち、リーチ図柄が「3」であるリーチが発生している状態であることを示す。また、小図柄群702は、上下に揺れる仮停止態様(態様A)で左図柄と右図柄の二図柄を同期して仮停止していることを示す。
態様Aは、たとえば、第1態様と対応する仮停止態様であって、図柄の表示位置および図柄の大きさの違いに応じて第1態様を補正した仮停止態様(大図柄群701用である第1態様を小図柄群702用に補正した仮停止態様)である。より具体的には、たとえば、態様Aは、第1態様よりも揺れを認識しやすく補正した仮停止態様である。このように遊技機10は、第1態様と対応する仮停止態様であって、第1態様よりも揺れを認識しやすく補正した仮停止態様で小図柄群702の二図柄を表示することで、周縁部に小さく表示される小図柄群702であっても、図柄が仮停止状態であることをより確実に遊技者に認識させることができる。
表示画面725においては、特図1保留数表示703は、「0」を表示し、特図1ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面725においては、特図2保留数表示704は、「0」を表示し、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面725においては、保留表示705は、保留記憶を示すアイコンを1つも表示しておらず、消化対象の保留記憶が1つも存在しないことを示す。表示画面725においては、保留消化表示706は、保留記憶を示すアイコンを表示し、保留記憶の消化中であることを示す。
遊技機10は、タイミングt13に大図柄群701の表示位置を中央から左上に移行して、中央部分でリーチ演出をおこなうとともに、左上に移行した大図柄群701の仮停止中の二図柄の仮停止態様を第2態様とする。ここでタイミングt13における表示装置41の画面表示例を図110(2)の表示画面730に示す。
図110(2)に示す表示画面730は、表示画面725の後の表示画面であって、リーチ状態の大図柄群701の表示位置を中央から左上に移行して、中央部分でリーチ演出表示731によりリーチの演出を開始した後の表示画面を示す。
リーチ演出表示731は、興趣向上を目的としてリーチ演出を担当する。そのため、表示装置41は、リーチ演出表示731を表示画面730の略中央部に大きく表示する。リーチ演出表示731は、キャラクタ等を用いてリーチ演出を報知する。表示画面730においては、リーチ演出表示731は、キャラクタが勝負する様子によりリーチ演出を報知していることを示す。
表示画面730においては、大図柄群701は、左図柄と右図柄の二図柄が「3」で仮停止し、中図柄が変動している状態、すなわち、リーチ図柄が「3」であるリーチが発生している状態であることを示す。また、大図柄群701は、画面中央に表示されていた態様(表示画面725参照)よりも小さな態様で画面左上に表示され、上下に揺れる仮停止態様(第2態様)で左図柄と右図柄の二図柄を同期して仮停止していることを示す。
第2態様は、たとえば、第1態様と対応する仮停止態様であって、図柄の表示位置および図柄の大きさの違いに応じて第1態様を補正した仮停止態様(中央表示用である第1態様を左上表示用に補正した仮停止態様)である。より具体的には、たとえば、第2態様は、第1態様よりも揺れを認識しやすく補正した態様である。このように、遊技機10は、第1態様と対応する態様であって、第1態様よりも揺れを認識しやすく補正した仮停止態様で大図柄群701の二図柄を表示することで、小さな態様で周縁部に表示する場合であっても、図柄が仮停止状態であることをより確実に遊技者に認識させることができる。
表示画面730においては、小図柄群702は、左図柄と右図柄の二図柄が「3」で仮停止し、中図柄が変動している状態、すなわち、リーチ図柄が「3」であるリーチが発生している状態であることを示す。また、小図柄群702は、上下に揺れる仮停止態様(態様A)で左図柄と右図柄の二図柄を同期して仮停止していることを示す。
表示画面730においては、特図1保留数表示703は、「0」を表示し、特図1ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面730においては、特図2保留数表示704は、「0」を表示し、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。
遊技機10は、タイミングt14にキャラクタ等を用いたリーチ演出表示731によるリーチ演出を終了して大図柄群701の三図柄を第3態様で仮停止して図柄確定待ち状態にする。ここでタイミングt14における表示装置41の画面表示例を図110(3)の表示画面735に示す。
図110(3)に示す表示画面735は、表示画面730の後の表示画面であって、リーチ演出表示731によるリーチ演出を終了して大図柄群701の三図柄を仮停止して図柄確定待ち状態にした後の表示画面を示す。
表示画面735においては、リーチ演出表示731は、左側のキャラクタが右側のキャラクタに勝利している様子により、リーチの結果、遊技者に有利な結果になったことを示す。
表示画面735においては、大図柄群701は、左図柄と中図柄と右図柄の三図柄が「3」で仮停止している状態、すなわち、当り(「3」「3」「3」)が確定するのを待っている図柄確定待ち状態であることを示す。また、大図柄群701は、画面中央に表示されていた態様(表示画面725参照)よりも小さな態様で画面左上に表示され、第2態様よりも上下への揺れ幅(変動量)を大きくした仮停止態様(第3態様)で左図柄と中図柄と右図柄の三図柄を同期して仮停止していることを示す。
このように、遊技機10は、第2態様よりも上下への揺れ幅(変動量)を大きくした仮停止態様(第3態様)で仮停止中の大図柄群701の図柄を表示することで、図柄が仮停止状態であることをより確実に遊技者に認識させることができる。これにより、遊技機10は、大図柄群701の三図柄が仮停止状態である場合(1つも変動中の図柄がない場合)であっても、変動表示が終了したと遊技者が誤認してしまうのを防止できる。
表示画面735においては、小図柄群702は、左図柄と中図柄と右図柄の三図柄が「3」で仮停止している状態、すなわち、当り(「3」「3」「3」)が確定するのを待っている図柄確定待ち状態であることを示す。また、小図柄群702は、態様Aよりも上下への揺れ幅(変動量)を大きくした仮停止態様(態様B)で左図柄と中図柄と右図柄の三図柄を同期して仮停止していることを示す。
このように、遊技機10は、態様Aよりも上下への揺れ幅(変動量)を大きくした仮停止態様(態様B)で仮停止中の小図柄群702の図柄を表示することで、図柄が仮停止状態であることをより確実に遊技者に認識させることができる。これにより、遊技機10は、小図柄群702の三図柄が仮停止状態である場合(1つも変動中の図柄がない場合)であっても、変動表示が終了したと遊技者が誤認してしまうのを防止できる。
たとえば、態様Bは、第3態様と対応する仮停止態様であって、図柄の表示位置および図柄の大きさの違いに応じて第3態様を補正した仮停止態様(大図柄群701用である第3態様を小図柄群702用に補正した仮停止態様)である。より具体的には、たとえば、態様Bは、第3態様よりも揺れを認識しやすく補正した仮停止態様である。このように遊技機10は、第3態様と対応する仮停止態様であって、第3態様よりも揺れを認識しやすく補正した仮停止態様で小図柄群702の三図柄を表示することで、周縁部に小さく表示される小図柄群702であっても、図柄が仮停止状態であることをより確実に遊技者に認識させることができる。
表示画面735においては、特図1保留数表示703は、「0」を表示し、特図1ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面735においては、特図2保留数表示704は、「0」を表示し、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。
遊技機10は、タイミングt15に大図柄群701の表示位置を左上から中央に移行し、中央に移行した大図柄群701の仮停止中の三図柄の仮停止態様を第4態様とする。ここでタイミングt15における表示装置41の画面表示例を図111(1)の表示画面740に示す。
図111(1)に示す表示画面740は、表示画面735の後の表示画面であって、リーチ演出表示731の表示を終了し、大図柄群701の表示位置を左上から中央に移行した後の表示画面を示す。
表示画面740においては、大図柄群701は、左図柄と中図柄と右図柄の三図柄が「3」で仮停止している状態、すなわち、当り(「3」「3」「3」)が確定するのを待っている図柄確定待ち状態であることを示す。また、大図柄群701は、画面中央に表示され、第1態様よりも上下への揺れ幅(変動量)を大きくした仮停止態様(第4態様)で左図柄と中図柄と右図柄の三図柄を同期して仮停止していることを示す。
このように、遊技機10は、第1態様よりも上下への揺れ幅(変動量)を大きくした仮停止態様(第4態様)で仮停止中の大図柄群701の図柄を表示することで、図柄が仮停止状態であることをより確実に遊技者に認識させることができる。これにより、遊技機10は、大図柄群701の三図柄が仮停止状態である場合(1つも変動中の図柄がない場合)であっても、変動表示が終了したと遊技者が誤認してしまうのを防止できる。
たとえば、第4態様は、第3態様と対応する仮停止態様であって、図柄の表示位置および図柄の大きさの違いに応じて第3態様を補正した仮停止態様(左上表示用である第3態様を中央表示用に補正した仮停止態様)である。
表示画面740においては、小図柄群702は、左図柄と中図柄と右図柄の三図柄が「3」で仮停止している状態、すなわち、当り(「3」「3」「3」)が確定するのを待っている図柄確定待ち状態であることを示す。また、小図柄群702は、態様Aよりも上下への揺れ幅(変動量)を大きくした仮停止態様(態様B)で左図柄と中図柄と右図柄の三図柄を同期して仮停止していることを示す。
表示画面740においては、特図1保留数表示703は、「0」を表示し、特図1ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面740においては、特図2保留数表示704は、「0」を表示し、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面740においては、保留表示705は、保留記憶を示すアイコンを1つも表示しておらず、消化対象の保留記憶が1つも存在しないことを示す。表示画面740においては、保留消化表示706は、保留記憶を示すアイコンを表示し、保留記憶の消化中であることを示す。
遊技機10は、タイミングt16に三図柄を停止状態にして図柄確定状態にする。ここでタイミングt16における表示装置41の画面表示例を図111(2)の表示画面745に示す。
図111(2)に示す表示画面745は、表示画面740の後の表示画面であって、三図柄を停止状態にして図柄確定待ち状態にした後の表示画面を示す。
表示画面745においては、大図柄群701は、左図柄と中図柄と右図柄の三図柄が「3」で停止している状態、すなわち、当り(「3」「3」「3」)が確定した図柄確定状態(結果報知状態)であることを示す。
表示画面745においては、小図柄群702は、左図柄と中図柄と右図柄の三図柄が「3」で停止している状態、すなわち、当り(「3」「3」「3」)が確定した図柄確定状態(結果報知状態)であることを示す。
表示画面745においては、特図1保留数表示703は、「0」を表示し、特図1ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面745においては、特図2保留数表示704は、「0」を表示し、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面745においては、保留表示705は、保留記憶を示すアイコンを1つも表示しておらず、消化対象の保留記憶が1つも存在しないことを示す。表示画面745においては、保留消化表示706は、保留記憶を示すアイコンを表示しておらず、保留記憶の消化中でないことを示す。
次に、仮停止態様を設定する処理について図112を用いて説明する。図112は、第1の実施形態の仮停止態様設定処理のフローチャートを示す図である。
仮停止態様設定処理は、演出制御装置300の制御部(CPU311)によって受信コマンド解析処理(図104)のステップD56の変動系コマンド処理内において実行される処理である。
[ステップD101]制御部は、受信コマンドにもとづいて変動表示演出のスケジュール(全体概要)を特定する。
[ステップD102]制御部は、特定したスケジュールにもとづいて変動表示演出における仮停止時の仮停止態様を設定して、仮停止態様設定処理を終了する。
このように第1の実施形態の遊技機10は、大図柄群701(小図柄群702)について、二図柄仮停止時よりも、三図柄仮停止時の方が、揺れ幅が大きな仮停止態様にする。これによれば、遊技機10は、大図柄群701(小図柄群702)の全ての図柄が仮停止状態である場合(1つも変動中の図柄がない場合)であっても、変動表示が終了したと遊技者が誤認してしまうのを防止できる。
なお、変動表示がリーチに発展する場合を用いて説明したがこれに限らない。たとえば、遊技機10は、リーチに発展しない場合であっても、変動表示において大図柄群701(小図柄群702)が二図柄仮停止状態と三図柄仮停止状態とになる場合には、同様に実現できる。
また、遊技機10は、大図柄群701(小図柄群702)が二図柄仮停止である場合よりも、三図柄仮停止である場合の方が、揺れ幅が小さな仮停止態様にしてもよい。このように、二図柄仮停止である場合よりも、三図柄仮停止である場合の方が、揺れ幅を小さくすることで、遊技機10は、変動表示が終了(図柄の揺れ幅が「0」の状態)に近づいていることを揺れ幅の変化により明示できる。これにより、遊技機10は、遊技の進行状況を把握させることができる。
また、遊技機10は、三図柄を仮停止する状態(図柄確定待ち状態)において、仮停止している三図柄が同じ図柄である場合(当りを明示している場合)と、三図柄が同じ図柄でない場合(はずれを明示している場合)とで揺れ幅を異ならせてもよい。たとえば、遊技機10は、三図柄が揃っていない場合に揺れ幅を大きくすることで、再変動して当りを導出する期待感を遊技者に抱かせることができる。
[第1の実施形態の変形例1]
次に第1の実施形態の変形例1について説明する。第1の実施形態では、大図柄群701が二図柄仮停止になる場合と三図柄仮停止になる場合とでは異なる仮停止態様にすると説明した。第1の実施形態の変形例1では、遊技機10は、大図柄群701が一図柄仮停止になる場合と、二図柄仮停止になる場合と、三図柄仮停止になる場合とでは異なる仮停止態様にする。
第1の実施形態の変形例1の遊技機10における表示演出について図113から図117を用いて説明する。図113は、第1の実施形態の変形例1の遊技機における表示演出のタイミングチャートの一例を示す図である。図114は、第1の実施形態の変形例1の表示装置における表示演出中の表示画面の一例を示す図である。図115は、第1の実施形態の変形例1の表示装置における表示演出中の表示画面の一例を示す図(その2)である。図116は、第1の実施形態の変形例1の表示装置における表示演出中の表示画面の一例を示す図(その3)である。図117は、第1の実施形態の変形例1の表示装置における表示演出中の表示画面の一例を示す図(その4)である。
図113に示すタイミングチャートは、遊技機10における表示演出の一連の流れを示す。なお、図113に示すタイミングチャートにおいては、タイミングt20が消化中の保留記憶および消化待ちの保留記憶がない状態において始動口へ遊技球が入賞して、消化待ちの保留記憶が発生するタイミング(保留記憶が「0」から「1」に増加するタイミング)を示し、タイミングt21がN+1回目の変動表示を開始する(保留記憶の消化を開始する)タイミングを示す。また、図113に示すタイミングチャートにおいては、タイミングt22がリーチ予告状態(一図柄を仮停止した状態)になるタイミングを示し、タイミングt23がリーチ状態(二図柄を仮停止した状態)になるタイミングを示し、タイミングt24が大図柄群701の表示位置を中央から左上に移行して、中央でキャラクタ等を用いたリーチ演出を開始するタイミングを示す。また、図113に示すタイミングチャートにおいては、タイミングt25がキャラクタ等を用いたリーチ演出が終了して図柄確定待ち状態(三図柄を仮停止した状態)になるタイミングを示し、タイミングt26が大図柄群701の表示位置を左上から中央に移行するタイミングを示し、タイミングt27が図柄確定状態(三図柄が停止した状態)になるタイミングを示す。
遊技機10は、タイミングt20より前では消化対象の保留記憶がないため変動表示をおこなっておらず、大図柄群701を変動停止状態で表示する。ここでタイミングt20より前における表示装置41の画面表示例を図114(1)の表示画面750に示す。
図114(1)に示す表示画面750は、消化中の保留記憶および消化待ちの保留記憶がない状態の表示画面を示す。
表示画面750においては、大図柄群701は、左図柄が「3」、中図柄が「5」、右図柄が「7」で変動停止しており、変動表示中でないことを示す。表示画面750においては、小図柄群702は、左図柄が「3」、中図柄が「5」、右図柄が「7」で変動停止しており、変動表示中でないことを示す。
表示画面750においては、特図1保留数表示703は、「0」を表示し、特図1ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面750においては、特図2保留数表示704は、「0」を表示し、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面750においては、保留表示705は、保留記憶を示すアイコンを1つも表示しておらず、消化されていない保留記憶が1つも存在しないことを示す。表示画面750においては、保留消化表示706は、保留記憶を示すアイコンを表示しておらず、保留記憶の消化中(変動表示中)でないことを示す。
遊技機10は、タイミングt20に始動口への遊技球の入賞を受付けて(消化対象の保留記憶が発生すると)、新たな消化対象の保留記憶を表示する。ここでタイミングt20における表示装置41の画面表示例を図114(2)の表示画面755に示す。
図114(2)に示す表示画面755は、表示画面750の後の表示画面であって、始動口へ遊技球が入賞して、消化対象の保留記憶が発生した後の表示画面を示す。
表示画面755においては、大図柄群701は、左図柄が「3」、中図柄が「5」、右図柄が「7」で変動停止しており、変動表示中でないことを示す。表示画面755においては、小図柄群702は、左図柄が「3」、中図柄が「5」、右図柄が「7」で変動停止しており、変動表示中でないことを示す。
表示画面755においては、特図1保留数表示703は、「1」を表示し、特図1ゲームの保留記憶数が「1」であることを示す。表示画面755においては、特図2保留数表示704は、「0」を表示し、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面755においては、保留表示705は、保留記憶を示すアイコンを1つ表示し、消化対象の保留記憶が1つ存在することを示す。表示画面755においては、保留消化表示706は、保留記憶を示すアイコンを表示しておらず、保留記憶の消化中でないことを示す。
遊技機10は、タイミングt21に消化対象の保留記憶の消化を開始する(N+1回目の変動表示を開始する)。ここでタイミングt21における表示装置41の画面表示例を図114(3)の表示画面760に示す。
図114(3)に示す表示画面760は、表示画面755の後の表示画面であって、消化対象の保留記憶の消化を開始(N+1回目の変動表示を開始)した後の表示画面を示す。
表示画面760においては、大図柄群701は、左図柄と中図柄と右図柄の三図柄が変動しており、変動表示中であることを示す。また、表示画面760においては、小図柄群702は、左図柄と中図柄と右図柄の三図柄が変動しており、変動表示中であることを示す。
表示画面760においては、特図1保留数表示703は、「0」を表示し、特図1ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面760においては、特図2保留数表示704は、「0」を表示し、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面760においては、保留表示705は、保留記憶を示すアイコンを1つも表示しておらず、消化対象の保留記憶が1つも存在しないことを示す。表示画面760においては、保留消化表示706は、保留記憶を示すアイコンを表示し、保留記憶の消化中であることを示す。
遊技機10は、タイミングt22に大図柄群701の一図柄を第1態様で仮停止し、リーチ予告状態にする。リーチ予告状態は、リーチ状態になるか否かを報知する状態(図柄を1つ仮停止した状態で、2つ目の図柄が仮停止中の図柄と同じ図柄で仮停止するか否かを報知する状態)である。ここでタイミングt22における表示装置41の画面表示例を図115(1)の表示画面765に示す。
図115(1)に示す表示画面765は、表示画面760の後の表示画面であって、大図柄群701の一図柄を仮停止してリーチ予告状態になった後の表示画面を示す。
表示画面765においては、大図柄群701は、左図柄が「3」で仮停止し、右図柄と中図柄が変動している状態、すなわち、リーチ予告図柄が「3」であるリーチ予告状態であることを示す。また、大図柄群701は、上下に揺れる仮停止態様(第1態様)で左図柄を仮停止していることを示す。
表示画面765においては、小図柄群702は、左図柄が「3」で仮停止し、右図柄と中図柄が変動している状態、すなわち、リーチ予告図柄が「3」であるリーチ予告状態であることを示す。また、小図柄群702は、上下に揺れる仮停止態様(態様A)で左図柄を仮停止していることを示す。
態様Aは、たとえば、第1態様と対応する仮停止態様であって、図柄の表示位置および図柄の大きさの違いに応じて第1態様を補正した仮停止態様(大図柄群701用である第1態様を小図柄群702用に補正した仮停止態様)である。より具体的には、たとえば、態様Aは、第1態様よりも揺れを認識しやすく補正した仮停止態様である。このように遊技機10は、第1態様と対応する仮停止態様であって、第1態様よりも揺れを認識しやすく補正した仮停止態様で小図柄群702の一図柄を表示することで、周縁部に小さく表示される小図柄群702であっても、図柄が仮停止状態であることをより確実に遊技者に認識させることができる。
表示画面765においては、特図1保留数表示703は、「0」を表示し、特図1ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面765においては、特図2保留数表示704は、「0」を表示し、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面765においては、保留表示705は、保留記憶を示すアイコンを1つも表示しておらず、消化対象の保留記憶が1つも存在しないことを示す。表示画面765においては、保留消化表示706は、保留記憶を示すアイコンを表示し、保留記憶の消化中であることを示す。
遊技機10は、タイミングt23に大図柄群701の二図柄を第2態様で仮停止し、リーチ状態にする。ここでタイミングt23の前における表示装置41の画面表示例を図115(2)の表示画面770aに、タイミングt23における表示装置41の画面表示例を図115(3)の表示画面770bに示す。
図115(2)に示す表示画面770aは、表示画面765の後の表示画面であって、大図柄群701の右図柄が仮停止してリーチ状態になる前の表示画面を示す。
表示画面770aにおいては、大図柄群701は、左図柄が「3」で仮停止し、中図柄が変動し、右図柄が「3」で仮停止しようとしている状態(低速変動状態)、すなわち、左図柄と右図柄が「3」で仮停止したリーチ状態になる前の状態であることを示す。また、大図柄群701は、上下に揺れる仮停止態様(第1態様)で左図柄を仮停止し、第1態様と同様の態様で右図柄を上下に揺らしながら仮停止しようとしていることを示す。
このように、仮停止しようとしている大図柄群701の右図柄を、仮停止している左図柄の仮停止態様(第1態様)と同様の態様で上下に揺らすことで、遊技機10は、右図柄が仮停止状態になろうとしていることを明示できる。これによれば、遊技機10は、次に仮停止しようとしている大図柄群701の図柄を把握させることができる。すなわち、遊技機10は、大図柄群701におけるリーチ予告状態からリーチ状態へ移行するか否かの演出を遊技者により確実に見せることができる。これにより、遊技機10は、演出の見逃しを防止して、遊技者の興趣の向上を図ることができる。
表示画面770aにおいては、小図柄群702は、左図柄が「3」で仮停止し、中図柄が変動し、右図柄が「3」で仮停止しようとしている状態(低速変動状態)、すなわち、左図柄と右図柄が「3」で仮停止したリーチ状態になる前の状態であることを示す。また、小図柄群702は、上下に揺れる仮停止態様(態様A)で左図柄を仮停止し、態様Aと同様の態様で右図柄を上下に揺らしながら仮停止しようとしていることを示す。
このように、仮停止しようとしている小図柄群702の右図柄を、仮停止している左図柄の仮停止態様(態様A)と同様の態様で上下に揺らすことで、遊技機10は、右図柄が仮停止状態になろうとしていることを明示できる。これによれば、遊技機10は、次に仮停止しようとしている小図柄群702の図柄を把握させることができる。すなわち、遊技機10は、小図柄群702におけるリーチ予告状態からリーチ状態へ移行するか否かの演出を遊技者により確実に見せることができる。これにより、遊技機10は、演出の見逃しを防止して、遊技者の興趣の向上を図ることができる。
表示画面770aにおいては、特図1保留数表示703は、「0」を表示し、特図1ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面770aにおいては、特図2保留数表示704は、「0」を表示し、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面770aにおいては、保留表示705は、保留記憶を示すアイコンを1つも表示しておらず、消化対象の保留記憶が1つも存在しないことを示す。表示画面770aにおいては、保留消化表示706は、保留記憶を示すアイコンを表示し、保留記憶の消化中であることを示す。
図115(3)に示す表示画面770bは、表示画面770aの後の表示画面であって、大図柄群701の右図柄が仮停止してリーチ状態になった後(リーチが発生した後)の表示画面を示す。
表示画面770bにおいては、大図柄群701は、左図柄と右図柄の二図柄が「3」で仮停止し、中図柄が変動している状態、すなわち、リーチ図柄が「3」であるリーチが発生している状態であることを示す。また、大図柄群701は、第1態様よりも上下への揺れ幅(変動量)を小さくした仮停止態様(第2態様)で左図柄と右図柄の二図柄を同期して仮停止していることを示す。
このように、遊技機10は、大図柄群701の一図柄を仮停止している場合よりも二図柄を仮停止している場合においてより揺れ幅(変動量)を小さくすることで、揺れが変動中の図柄においておこなわれる演出の妨害になるのを抑止できる。また、遊技機10は、大図柄群701の一図柄を仮停止している場合よりも二図柄を仮停止している場合においてより揺れ幅(変動量)を小さくすることで、変動表示が終了に近づいていることを明示できる。
表示画面770bにおいては、小図柄群702は、左図柄と右図柄の二図柄が「3」で仮停止し、中図柄が変動している状態、すなわち、リーチ図柄が「3」であるリーチが発生している状態であることを示す。また、小図柄群702は、態様Aよりも上下への揺れ幅(変動量)を小さくした仮停止態様(態様B)で左図柄と右図柄の二図柄を仮停止していることを示す。
このように、遊技機10は、小図柄群702の一図柄を仮停止している場合よりも二図柄を仮停止している場合においてより揺れ幅(変動量)を小さくすることで、揺れが変動中の図柄においておこなわれる演出の妨害になるのを抑止できる。また、遊技機10は、小図柄群702の一図柄を仮停止している場合よりも二図柄を仮停止している場合においてより揺れ幅(変動量)を小さくすることで、変動表示が終了に近づいていることを明示できる。
たとえば、態様Bは、第2態様と対応する仮停止態様であって、図柄の表示位置および図柄の大きさの違いに応じて第2態様を補正した仮停止態様(大図柄群701用である第2態様を小図柄群702用に補正した仮停止態様)である。より具体的には、たとえば、態様Bは、第2態様よりも揺れを認識しやすく補正した仮停止態様である。このように遊技機10は、第2態様と対応する仮停止態様であって、第2態様よりも揺れを認識しやすく補正した仮停止態様で小図柄群702の二図柄を表示することで、周縁部に小さく表示される小図柄群702であっても、図柄が仮停止状態であることをより確実に遊技者に認識させることができる。
表示画面770bにおいては、特図1保留数表示703は、「0」を表示し、特図1ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面770bにおいては、特図2保留数表示704は、「0」を表示し、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面770bにおいては、保留表示705は、保留記憶を示すアイコンを1つも表示しておらず、消化対象の保留記憶が1つも存在しないことを示す。表示画面770bにおいては、保留消化表示706は、保留記憶を示すアイコンを表示し、保留記憶の消化中であることを示す。
遊技機10は、タイミングt24に大図柄群701の表示位置を中央から左上に移行して、中央部分でリーチ演出をおこなうとともに、左上に移行した大図柄群701の仮停止中の二図柄の仮停止態様を第3態様とする。ここでタイミングt24における表示装置41の画面表示例を図116(1)の表示画面775に示す。
図116(1)に示す表示画面775は、表示画面770bの後の表示画面であって、リーチ状態の大図柄群701の表示位置を中央から左上に移行して、中央部分でリーチ演出表示731によりリーチの演出を開始した後の表示画面を示す。
表示画面775においては、リーチ演出表示731は、キャラクタが勝負する様子によりリーチ演出を報知していることを示す。
表示画面775においては、大図柄群701は、左図柄と右図柄の二図柄が「3」で仮停止し、中図柄が変動している状態、すなわち、リーチ図柄が「3」であるリーチが発生している状態であることを示す。また、大図柄群701は、画面中央に表示されていた態様(表示画面770b参照)よりも小さな態様で画面左上に表示され、上下に揺れる仮停止態様(第3態様)で左図柄と右図柄の二図柄を同期して仮停止していることを示す。
第3態様は、たとえば、第2態様と対応する仮停止態様であって、図柄の表示位置および図柄の大きさの違いに応じて第2態様を補正した仮停止態様(中央表示用である第2態様を左上表示用に補正した仮停止態様)である。より具体的には、たとえば、第3態様は、第2態様よりも揺れを認識しやすく補正した態様である。このように、遊技機10は、第2態様と対応する態様であって、第2態様よりも揺れを認識しやすく補正した仮停止態様で大図柄群701の二図柄を表示することで、小さな態様で周縁部に表示する場合であっても、図柄が仮停止状態であることをより確実に遊技者に認識させることができる。
表示画面775においては、小図柄群702は、左図柄と右図柄の二図柄が「3」で仮停止し、中図柄が変動している状態、すなわち、リーチ図柄が「3」であるリーチが発生している状態であることを示す。また、小図柄群702は、上下に揺れる仮停止態様(態様B)で左図柄と右図柄の二図柄を同期して仮停止していることを示す。
表示画面775においては、特図1保留数表示703は、「0」を表示し、特図1ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面775においては、特図2保留数表示704は、「0」を表示し、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。
遊技機10は、タイミングt25にキャラクタ等を用いたリーチ演出表示731によるリーチ演出を終了して大図柄群701の三図柄を第4態様で仮停止して図柄確定待ち状態にする。ここでタイミングt25の前における表示装置41の画面表示例を図116(2)の表示画面780aに、タイミングt25における表示装置41の画面表示例を図116(3)の表示画面780bに示す。
図116(2)に示す表示画面780aは、表示画面775の後の表示画面であって、リーチ演出表示731によるリーチ演出を終了して大図柄群701の三図柄を仮停止して図柄確定待ち状態になる前の表示画面を示す。
表示画面780aにおいては、リーチ演出表示731は、キャラクタが勝負する様子によりリーチ演出を報知していることを示す。
表示画面780aにおいては、大図柄群701は、左図柄と右図柄の二図柄が「3」で仮停止し、中図柄が「3」で仮停止しようとしている状態(低速変動状態)、すなわち、左図柄と中図柄と右図柄が「3」で仮停止した当り(「3」「3」「3」)が確定するのを待っている図柄確定待ち状態になる前の状態であることを示す。また、大図柄群701は、上下に揺れる仮停止態様(第3態様)で左図柄と右図柄を仮停止し、第3態様と同様の態様で中図柄を上下に揺らしながら仮停止しようとしていることを示す。
このように、仮停止しようとしている大図柄群701の中図柄を、仮停止している左図柄と右図柄の仮停止態様(第3態様)と同様の態様で上下に揺らすことで、遊技機10は、中図柄が仮停止状態になろうとしていることを明示できる。これによれば、遊技機10は、次に仮停止しようとしている大図柄群701の図柄を把握させることができる。すなわち、遊技機10は、大図柄群701におけるリーチ状態から当り(「3」「3」「3」)が確定するのを待っている図柄確定待ち状態へ移行するか否かの演出を遊技者により確実に見せることができる。これにより、遊技機10は、演出の見逃しを防止して、遊技者の興趣の向上を図ることができる。
表示画面780aにおいては、小図柄群702は、左図柄と右図柄の二図柄が「3」で仮停止し、中図柄が「3」で仮停止しようとしている状態(低速変動状態)、すなわち、左図柄と中図柄と右図柄が「3」で仮停止した当り(「3」「3」「3」)が確定するのを待っている図柄確定待ち状態になる前の状態であることを示す。また、小図柄群702は、上下に揺れる仮停止態様(態様B)で左図柄と右図柄を仮停止し、態様Bと同様の態様で中図柄を上下に揺らしながら仮停止しようとしていることを示す。
このように、仮停止しようとしている小図柄群702の中図柄を、仮停止している左図柄と右図柄の仮停止態様(態様B)と同様の態様で上下に揺らすことで、遊技機10は、中図柄が仮停止状態になろうとしていることを明示できる。これによれば、遊技機10は、次に仮停止しようとしている小図柄群702の図柄を把握させることができる。すなわち、遊技機10は、小図柄群702におけるリーチ状態から当り(「3」「3」「3」)が確定するのを待っている図柄確定待ち状態へ移行するか否かの演出を遊技者により確実に見せることができる。これにより、遊技機10は、演出の見逃しを防止して、遊技者の興趣の向上を図ることができる。
表示画面780aにおいては、特図1保留数表示703は、「0」を表示し、特図1ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面780aにおいては、特図2保留数表示704は、「0」を表示し、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。
図116(3)に示す表示画面780bは、表示画面780aの後の表示画面であって、リーチ演出表示731によるリーチ演出を終了して大図柄群701の三図柄を仮停止して図柄確定待ち状態になった後の表示画面を示す。
表示画面780bにおいては、リーチ演出表示731は、左側のキャラクタが右側のキャラクタに勝利している様子により、リーチの結果、遊技者に有利な結果になったことを示す。
表示画面780bにおいては、大図柄群701は、左図柄と中図柄と右図柄の三図柄が「3」で仮停止している状態、すなわち、当り(「3」「3」「3」)が確定するのを待っている図柄確定待ち状態であることを示す。また、大図柄群701は、画面中央に表示されていた態様(表示画面770b参照)よりも小さな態様で画面左上に表示され、第3態様よりも上下への揺れ幅(変動量)を小さくした仮停止態様(第4態様)で左図柄と中図柄と右図柄の三図柄を同期して仮停止していることを示す。
このように、遊技機10は、大図柄群701の二図柄を仮停止している場合よりも三図柄を仮停止している場合においてより揺れ幅(変動量)を小さくすることで、変動表示が終了に近づいていることを明示できる。
表示画面780bにおいては、小図柄群702は、左図柄と中図柄と右図柄の三図柄が「3」で仮停止している状態、すなわち、当り(「3」「3」「3」)が確定するのを待っている図柄確定待ち状態であることを示す。また、小図柄群702は、態様Bよりも上下への揺れ幅(変動量)を小さくした仮停止態様(態様C)で左図柄と中図柄と右図柄の三図柄を同期して仮停止していることを示す。このように、遊技機10は、小図柄群702の二図柄を仮停止している場合よりも三図柄を仮停止している場合においてより揺れ幅(変動量)を小さくすることで、変動表示が終了に近づいていることを明示できる。
たとえば、態様Cは、第4態様と対応する仮停止態様であって、図柄の表示位置および図柄の大きさの違いに応じて第4態様を補正した仮停止態様(大図柄群701用である第4態様を小図柄群702用に補正した仮停止態様)である。より具体的には、たとえば、態様Cは、第4態様よりも揺れを認識しやすく補正した態様である。このように、遊技機10は、第4態様と対応する態様であって、第4態様よりも揺れを認識しやすく補正した仮停止態様で小図柄群702の三図柄を表示することで、周縁部に小さく表示される小図柄群702であっても、図柄が仮停止状態であることをより確実に遊技者に認識させることができる。
表示画面780bにおいては、特図1保留数表示703は、「0」を表示し、特図1ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面780bにおいては、特図2保留数表示704は、「0」を表示し、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。
遊技機10は、タイミングt26に大図柄群701の表示位置を左上から中央に移行し、中央に移行した大図柄群701の仮停止中の三図柄の仮停止態様を第5態様とする。ここでタイミングt26における表示装置41の画面表示例を図117(1)の表示画面785に示す。
図117(1)に示す表示画面785は、表示画面780bの後の表示画面であって、リーチ演出表示731の表示を終了し、大図柄群701の表示位置を左上から中央に移行した後の表示画面を示す。
表示画面785においては、大図柄群701は、左図柄と中図柄と右図柄の三図柄が「3」で仮停止している状態、すなわち、当り(「3」「3」「3」)が確定するのを待っている図柄確定待ち状態であることを示す。また、大図柄群701は、画面中央に表示され、第2態様よりも上下への揺れ幅(変動量)を小さくした仮停止態様(第5態様)で左図柄と中図柄と右図柄の三図柄を同期して仮停止していることを示す。このように、遊技機10は、大図柄群701の二図柄を仮停止している場合よりも三図柄を仮停止している場合においてより揺れ幅(変動量)を小さくすることで、変動表示が終了に近づいていることを明示できる。
たとえば、第5態様は、第4態様と対応する仮停止態様であって、図柄の表示位置および図柄の大きさの違いに応じて第4態様を補正した仮停止態様(左上表示用である第4態様を中央表示用に補正した仮停止態様)である。
表示画面785においては、小図柄群702は、左図柄と中図柄と右図柄の三図柄が「3」で仮停止している状態、すなわち、当り(「3」「3」「3」)が確定するのを待っている図柄確定待ち状態であることを示す。また、小図柄群702は、態様Bよりも上下への揺れ幅(変動量)を小さくした仮停止態様(態様C)で左図柄と中図柄と右図柄の三図柄を同期して仮停止していることを示す。
表示画面785においては、特図1保留数表示703は、「0」を表示し、特図1ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面785においては、特図2保留数表示704は、「0」を表示し、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面785においては、保留表示705は、保留記憶を示すアイコンを1つも表示しておらず、消化対象の保留記憶が1つも存在しないことを示す。表示画面785においては、保留消化表示706は、保留記憶を示すアイコンを表示し、保留記憶の消化中であることを示す。
遊技機10は、タイミングt27に三図柄を停止状態にして図柄確定状態にする。ここでタイミングt27における表示装置41の画面表示例を図117(2)の表示画面790に示す。
図117(2)に示す表示画面790は、表示画面785の後の表示画面であって、三図柄を停止状態にして図柄確定待ち状態にした後の表示画面を示す。
表示画面790においては、大図柄群701は、左図柄と中図柄と右図柄の三図柄が「3」で停止している状態、すなわち、当り(「3」「3」「3」)が確定した図柄確定状態(結果報知状態)であることを示す。
表示画面790においては、小図柄群702は、左図柄と中図柄と右図柄の三図柄が「3」で停止している状態、すなわち、当り(「3」「3」「3」)が確定した図柄確定状態(結果報知状態)であることを示す。
表示画面790においては、特図1保留数表示703は、「0」を表示し、特図1ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面790においては、特図2保留数表示704は、「0」を表示し、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面790においては、保留表示705は、保留記憶を示すアイコンを1つも表示しておらず、消化対象の保留記憶が1つも存在しないことを示す。表示画面790においては、保留消化表示706は、保留記憶を示すアイコンを表示しておらず、保留記憶の消化中でないことを示す。
なお、仮停止中の図柄が3つである場合には、変動中の図柄がなくなり、揺れが変動中の図柄においておこなわれる演出の妨害にならないため、遊技機10は、3つの図柄を仮停止する場合の仮停止態様と、2つの図柄を仮停止する場合の仮停止態様とを同様の態様としてもよい。
また、第1の実施形態の変形例1についても、遊技機10は、第1の実施形態と同様に大図柄群701(小図柄群702)における仮停止中の図柄が多くなるほど揺れ幅が大きくなるようにしてもよい。
[第1の実施形態の変形例2]
次に第1の実施形態の変形例2について説明する。第1の実施形態では上下に揺らす態様を仮停止態様とした。一方、第1の実施形態の変形例2では、上下に揺らす態様ではない態様を仮停止態様とする。
第1の実施形態の変形例2における仮停止態様について図118、119、120を用いて説明する。図118は、第1の実施形態の変形例2の仮停止態様の一例を示す図である。図119は、第1の実施形態の変形例2の仮停止態様の一例を示す図(その2)である。図120は、第1の実施形態の変形例2の仮停止態様の一例を示す図(その3)である。
図118(1)に示す仮停止態様は、遊技機10が大図柄群701(小図柄群702)における図柄を仮停止する場合の態様であって、図柄を左右に揺らす態様である。
図118(2)に示す仮停止態様は、遊技機10が大図柄群701(小図柄群702)における図柄を仮停止する場合の態様であって、図118(1)に示す仮停止態様よりも左右への揺れ幅、すなわち、変動量を大きくした態様である。
このように遊技機10は、図柄の仮停止態様として図柄を左右に揺らす態様を用いることができる。また、図柄を左右に揺らす態様を仮停止態様とする場合であっても、遊技機10は、仮停止態様における図柄の変動量を変化させることができる。
なお、図118に示した図柄を揺らす方向は一例であってこれに限らない。たとえば、遊技機10は、図柄を斜め方向に揺らしてもよいし、図柄を前後左右に揺らしてもよい。
図119(1)に示す仮停止態様は、大図柄群701(小図柄群702)における図柄を仮停止する場合の態様であって、図柄を軸に沿って回転させる態様である。
図119(2)に示す仮停止態様は、遊技機10が大図柄群701(小図柄群702)における図柄を仮停止する場合の態様であって、図119(1)に示す仮停止態様よりも回転量(回転幅)、すなわち、変動量を大きくした態様である。
このように遊技機10は、図柄の仮停止態様として図柄を軸に沿って回転させた態様を用いることができる。また、図柄を軸に沿って回転させた態様を仮停止態様とする場合であっても、遊技機10は、仮停止態様における図柄の変動量を変化させることができる。
なお、図119に示した軸の方向は一例であってこれに限らない。たとえば、遊技機10は、図柄に対して横方向に軸を設定してもよいし、図柄の奥行方向に軸を設定してもよい。
図120(1)に示す仮停止態様は、大図柄群701(小図柄群702)における図柄を仮停止する場合の態様であって、図柄を一定の周期で拡縮する態様(拡大状態の図柄と縮小状態の図柄とを交互に切替える態様)である。
図120(2)に示す仮停止態様は、遊技機10が大図柄群701(小図柄群702)における図柄を仮停止する場合の態様であって、図120(1)に示す仮停止態様よりも拡大状態と縮小状態の大きさの差、すなわち、図柄サイズの変動量(変化量)を大きくした態様である。
このように遊技機10は、図柄の仮停止態様として図柄を一定の周期で拡縮する態様(拡大状態の図柄と縮小状態の図柄とを交互に切替える態様)を用いることができる。また、図柄を一定の周期で拡縮する態様(拡大状態の図柄と縮小状態の図柄とを交互に切替える態様)を仮停止態様とする場合であっても、遊技機10は、仮停止態様における図柄の変動量を変化させることができる。
なお、遊技機10は、仮停止態様として上下に揺らす場合(第1の実施形態)や左右に揺らす場合において、揺れ幅を変化させて態様を異ならせるのに替えて、揺れ周期(上下や左右に図柄が1往復する単位時間(単位時間当たりの変動量))を変化させて態様を異ならせることもできる。
また、遊技機10は、仮停止態様として軸に沿って回転させる場合において、回転量(回転幅)を変化させて態様を異ならせるのに替えて、回転周期(1回転する単位時間(単位時間当たりの変動量))を変化させて態様を異ならせることもできる。
また、遊技機10は、仮停止態様として図柄を一定の周期で拡縮する場合において、拡大状態と縮小状態の大きさの差(図柄サイズの変動量)を変化させて態様を異ならせるのに替えて、拡縮する周期(単位時間当たりの図柄サイズの変動量)を変化させて態様を異ならせることもできる。
[第1の実施形態の変形例3]
次に第1の実施形態の変形例3について説明する。第1の実施形態では、複数の図柄を仮停止する場合に、仮停止する図柄を同じ仮停止態様で仮停止させた。一方、第1の実施形態の変形例3では、複数の図柄を仮停止する場合に、仮停止する図柄を異なる仮停止態様で仮停止させる。
第1の実施形態の変形例3における仮停止態様について図121を用いて説明する。なお、以下では大図柄群701を用いて説明するが、小図柄群702についても同様である。図121は、第1の実施形態の変形例3の仮停止態様の一例を示す図である。
図121に示す大図柄群701は、三図柄が仮停止状態(図柄確定待ち状態)であることを示す。具体的には、大図柄群701は、左図柄を上下に揺れる仮停止態様で仮停止し、右図柄が左右に揺れる仮停止態様で仮停止し、中図柄が軸に沿って回転する仮停止態様で仮停止していることを示す。
このように仮停止中の複数の図柄について異なる仮停止態様で仮停止させると、仮停止中の複数の図柄が統一感のない動きをすることになるので、遊技機10は、仮停止中の図柄が停止状態でないことをより明確に遊技者に把握させることができる。
なお、遊技機10は、複数の仮停止中の図柄のうち、一部の図柄の仮停止態様だけを異ならせることもできる。たとえば、遊技機10は、右図柄と左図柄とを同じ仮停止態様で仮停止させ、中図柄だけを異なる仮停止態様で仮停止させることもできる。このように遊技機10は、中図柄だけを異なる仮停止態様で仮停止させることで、中図柄に対する注目度を高めることができる。
[第1の実施形態の変形例4]
次に第1の実施形態の変形例4について説明する。第1の実施形態では大図柄群を上下に揺らす態様で仮停止させた。第1の実施形態の変形例4では、大図柄群の図柄態様に応じた仮停止態様で仮停止させる。
第1の実施形態の変形例4の遊技機10における表示演出について図122から図125を用いて説明する。
図122は、第1の実施形態の変形例4の遊技機における表示演出のタイミングチャートの一例を示す図である。図123は、第1の実施形態の変形例4の表示装置における表示演出中の表示画面の一例を示す図である。図124は、第1の実施形態の変形例4の表示装置における表示演出中の表示画面の一例を示す図(その2)である。図125は、第1の実施形態の変形例4の表示装置における表示演出中の表示画面の一例を示す図(その3)である。
図122に示すタイミングチャートは、遊技機10における表示演出の一連の流れを示す。
なお、図122に示すタイミングチャートにおいては、タイミングt30が消化中の保留記憶および消化待ちの保留記憶がない状態において始動口へ遊技球が入賞して、消化待ちの保留記憶が発生するタイミング(保留記憶が「0」から「1」に増加するタイミング)を示し、タイミングt31がN+1回目の変動表示を開始する(保留記憶の消化を開始する)タイミングを示す。
また、図122に示すタイミングチャートにおいては、タイミングt32がリーチ状態(二図柄を仮停止した状態)になるタイミングを示し、タイミングt33が大図柄群701の表示位置を中央から左上に移行して大図柄群701をキャラクタ図柄から数字図柄に変更し、中央でキャラクタ等を用いたリーチ演出を開始するタイミングを示す。
また、図122に示すタイミングチャートにおいては、タイミングt34がキャラクタ等を用いたリーチ演出が終了して図柄確定待ち状態(三図柄を仮停止した状態)になるタイミングを示し、タイミングt35が大図柄群701の表示位置を左上から中央に移行して大図柄群701を数字図柄からキャラクタ図柄に変更するタイミングを示し、タイミングt36が図柄確定状態(三図柄が停止した状態)になるタイミングを示す。
遊技機10は、タイミングt30より前では消化対象の保留記憶がないため変動表示をおこなっておらず、大図柄群701を変動停止状態で表示する。ここでタイミングt30より前における表示装置41の画面表示例を図123(1)の表示画面791に示す。
図123(1)に示す表示画面791は、消化中の保留記憶および消化待ちの保留記憶がない状態の表示画面を示す。
表示画面791においては、大図柄群701は、左図柄と中図柄と右図柄の三図柄がキャラクタ(背景要素)と数字(特定要素)とを組み合わせたキャラクタ図柄で構成されていることを示す。なお、キャラクタ図柄は、特定要素(数字)と背景要素とを含む図柄の一例である。また、大図柄群701は、左図柄が「虎のようなキャラクタ」と「3」が組み合わさった図柄、中図柄が「豚のようなキャラクタ」と「5」が組み合わさった図柄、右図柄が「ライオンのようなキャラクタ」と「7」が組み合わさった図柄で変動停止しており、変動表示中でないことを示す。表示画面791においては、小図柄群702は、左図柄が「3」、中図柄が「5」、右図柄が「7」で変動停止しており、変動表示中でないことを示す。
表示画面791においては、特図1保留数表示703は、「0」を表示し、特図1ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面791においては、特図2保留数表示704は、「0」を表示し、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面791においては、保留表示705は、保留記憶を示すアイコンを1つも表示しておらず、消化されていない保留記憶が1つも存在しないことを示す。表示画面791においては、保留消化表示706は、保留記憶を示すアイコンを表示しておらず、保留記憶の消化中(変動表示中)でないことを示す。
遊技機10は、タイミングt30に始動口への遊技球の入賞を受付けて(消化対象の保留記憶が発生すると)、新たな消化対象の保留記憶を表示する。ここでタイミングt30における表示装置41の画面表示例を図123(2)の表示画面792に示す。
図123(2)に示す表示画面792は、表示画面791の後の表示画面であって、始動口へ遊技球が入賞して、消化対象の保留記憶が発生した後の表示画面を示す。
表示画面792においては、大図柄群701は、左図柄と中図柄と右図柄の三図柄がキャラクタと数字とを組み合わせたキャラクタ図柄で構成されていることを示す。また、大図柄群701は、左図柄が「虎のようなキャラクタ」と「3」が組み合わさった図柄、中図柄が「豚のようなキャラクタ」と「5」が組み合わさった図柄、右図柄が「ライオンのようなキャラクタ」と「7」が組み合わさった図柄で変動停止しており、変動表示中でないことを示す。表示画面792においては、小図柄群702は、左図柄が「3」、中図柄が「5」、右図柄が「7」で変動停止しており、変動表示中でないことを示す。
表示画面792においては、特図1保留数表示703は、「1」を表示し、特図1ゲームの保留記憶数が「1」であることを示す。表示画面792においては、特図2保留数表示704は、「0」を表示し、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面792においては、保留表示705は、保留記憶を示すアイコンを1つ表示し、消化対象の保留記憶が1つ存在することを示す。表示画面792においては、保留消化表示706は、保留記憶を示すアイコンを表示しておらず、保留記憶の消化中でないことを示す。
遊技機10は、タイミングt31に消化対象の保留記憶の消化を開始する(N+1回目の変動表示を開始する)。ここでタイミングt31における表示装置41の画面表示例を図123(3)の表示画面793に示す。
図123(3)に示す表示画面793は、表示画面792の後の表示画面であって、消化対象の保留記憶の消化を開始(N+1回目の変動表示を開始)した後の表示画面を示す。
表示画面793においては、大図柄群701は、左図柄と中図柄と右図柄の三図柄が変動しており、変動表示中であることを示す。また、表示画面793においては、小図柄群702は、左図柄と中図柄と右図柄の三図柄が変動しており、変動表示中であることを示す。
表示画面793においては、特図1保留数表示703は、「0」を表示し、特図1ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面793においては、特図2保留数表示704は、「0」を表示し、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面793においては、保留表示705は、保留記憶を示すアイコンを1つも表示しておらず、消化対象の保留記憶が1つも存在しないことを示す。表示画面793においては、保留消化表示706は、保留記憶を示すアイコンを表示し、保留記憶の消化中であることを示す。
遊技機10は、タイミングt32に大図柄群701の二図柄を第1態様で仮停止し、リーチ状態にする。ここでタイミングt32における表示装置41の図124(1)の表示画面794に示す。
図124(1)に示す表示画面794は、表示画面793の後の表示画面であって、大図柄群701の二図柄を仮停止してリーチ状態になった後(リーチが発生した後)の表示画面を示す。
表示画面794においては、大図柄群701は、三図柄がキャラクタと数字とを組み合わせたキャラクタ図柄で構成されていることを示す。また、大図柄群701は、左図柄と右図柄の二図柄が「虎のようなキャラクタ」と「3」が組み合わさった図柄で仮停止し、中図柄が変動している状態、すなわち、リーチ図柄が「3」であるリーチが発生している状態であることを示す。また、大図柄群701は、左図柄と右図柄に含まれる数字(「3」)を停止させた状態で、左図柄と右図柄に含まれるキャラクタ(「虎のようなキャラクタ」)をキャラクタに応じた仮停止態様(第1態様)で同期させて、右図柄と左図柄とが仮停止していることを示す。
このように、キャラクタと数字とを含む図柄を仮停止させる場合に、遊技機10は、キャラクタをキャラクタに応じた仮停止態様で仮停止させて表示内容に沿った演出をすることで、遊技者の興趣の向上を図ることができる。また、キャラクタと数字とを含む図柄を仮停止させる場合に、遊技機10は、数字を停止させることで、キャラクタでおこなわれる演出の妨害になるのを抑止できる。
表示画面794においては、小図柄群702は、左図柄と右図柄の二図柄が「3」で仮停止し、中図柄が変動している状態、すなわち、リーチ図柄が「3」であるリーチが発生している状態であることを示す。また、小図柄群702は、上下に揺れる仮停止態様(態様A)で左図柄と右図柄の二図柄を同期して仮停止していることを示す。
表示画面794においては、特図1保留数表示703は、「0」を表示し、特図1ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面794においては、特図2保留数表示704は、「0」を表示し、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面794においては、保留表示705は、保留記憶を示すアイコンを1つも表示しておらず、消化対象の保留記憶が1つも存在しないことを示す。表示画面794においては、保留消化表示706は、保留記憶を示すアイコンを表示し、保留記憶の消化中であることを示す。
遊技機10は、タイミングt33に大図柄群701の表示位置を中央から左上に移行して大図柄群701をキャラクタ図柄から数字図柄に変更し、中央部分でリーチ演出をおこなうとともに、左上に移行した大図柄群701の仮停止中の二図柄の仮停止態様を第2態様とする。ここでタイミングt33における表示装置41の画面表示例を図124(2)の表示画面795に示す。
図124(2)に示す表示画面795は、表示画面794の後の表示画面であって、リーチ状態の大図柄群701の表示位置を中央から左上に移行して大図柄群701をキャラクタ図柄から数字図柄に変更し、中央部分でリーチ演出表示731によりリーチの演出を開始した後の表示画面を示す。
表示画面795においては、リーチ演出表示731は、リーチ図柄を構成していたキャラクタ(「虎のようなキャラクタ」)が他のキャラクタと勝負する様子によりリーチ演出を報知していることを示す。
表示画面795においては、大図柄群701は、三図柄が数字(特定要素)だけの図柄(背景要素を含まない図柄)である数字図柄で構成されていることを示す。表示画面795においては、大図柄群701は、左図柄と右図柄の二図柄が「3」で仮停止し、中図柄が変動している状態、すなわち、リーチ図柄が「3」であるリーチが発生している状態であることを示す。また、大図柄群701は、画面中央に表示されていた態様(表示画面792参照)よりも小さな態様で画面左上に表示され、上下に揺れる仮停止態様(第2態様)で左図柄と右図柄の二図柄を同期して仮停止していることを示す。
第2態様は、たとえば、態様Aと対応する仮停止態様であって、図柄の表示位置および図柄の大きさの違いに応じて態様Aを補正した仮停止態様(小図柄群702用である態様Aを大図柄群701用に補正した仮停止態様)である。
表示画面795においては、小図柄群702は、左図柄と右図柄の二図柄が「3」で仮停止し、中図柄が変動している状態、すなわち、リーチ図柄が「3」であるリーチが発生している状態であることを示す。また、小図柄群702は、上下に揺れる仮停止態様(態様A)で左図柄と右図柄の二図柄を同期して仮停止していることを示す。
表示画面795においては、特図1保留数表示703は、「0」を表示し、特図1ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面795においては、特図2保留数表示704は、「0」を表示し、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。
遊技機10は、タイミングt34にキャラクタ等を用いたリーチ演出表示731によるリーチ演出を終了して大図柄群701の三図柄を第3態様で仮停止して図柄確定待ち状態にする。ここでタイミングt34における表示装置41の画面表示例を図124(3)の表示画面796に示す。
図124(3)に示す表示画面796は、表示画面795の後の表示画面であって、リーチ演出表示731によるリーチ演出を終了して大図柄群701の三図柄を仮停止して図柄確定待ち状態にした後の表示画面を示す。
表示画面796においては、リーチ演出表示731は、左側のキャラクタ(リーチ図柄を構成していたキャラクタ(「虎のようなキャラクタ」))が右側のキャラクタに勝利している様子により、リーチの結果、遊技者に有利な結果になったことを示す。
表示画面796においては、大図柄群701は、三図柄が数字(特定要素)だけの図柄(背景要素を含まない図柄)である数字図柄で構成されていることを示す。なお、数字図柄は、背景要素を含まない図柄の一例である。大図柄群701は、左図柄と中図柄と右図柄の三図柄が「3」で仮停止している状態、すなわち、当り(「3」「3」「3」)が確定するのを待っている図柄確定待ち状態であることを示す。また、大図柄群701は、画面中央に表示されていた態様(表示画面792参照)よりも小さな態様で画面左上に表示され、第2態様よりも上下への揺れ幅(変動量)を大きくした仮停止態様(第3態様)で左図柄と中図柄と右図柄の三図柄を同期して仮停止していることを示す。
このように、遊技機10は、第2態様よりも上下への揺れ幅(変動量)を大きくした仮停止態様(第3態様)で仮停止中の大図柄群701の図柄を表示することで、図柄が仮停止状態であることをより確実に遊技者に認識させることができる。これにより、遊技機10は、大図柄群701の三図柄が仮停止状態である場合(1つも変動中の図柄がない場合)であっても、変動表示が終了したと遊技者が誤認してしまうのを防止できる。
表示画面796においては、小図柄群702は、左図柄と中図柄と右図柄の三図柄が「3」で仮停止している状態、すなわち、当り(「3」「3」「3」)が確定するのを待っている図柄確定待ち状態であることを示す。また、小図柄群702は、態様Aよりも上下への揺れ幅(変動量)を大きくした仮停止態様(態様B)で左図柄と中図柄と右図柄の三図柄を同期して仮停止していることを示す。
このように、遊技機10は、態様Aよりも上下への揺れ幅(変動量)を大きくした仮停止態様(態様B)で仮停止中の小図柄群702の図柄を表示することで、図柄が仮停止状態であることをより確実に遊技者に認識させることができる。これにより、遊技機10は、小図柄群702の三図柄が仮停止状態である場合(1つも変動中の図柄がない場合)であっても、変動表示が終了したと遊技者が誤認してしまうのを防止できる。
たとえば、態様Bは、第3態様と対応する仮停止態様であって、図柄の表示位置および図柄の大きさの違いに応じて第3態様を補正した仮停止態様(大図柄群701用である第3態様を小図柄群702用に補正した仮停止態様)である。より具体的には、たとえば、態様Bは、第3態様よりも揺れを認識しやすく補正した仮停止態様である。このように遊技機10は、第3態様と対応する仮停止態様であって、第3態様よりも揺れを認識しやすく補正した仮停止態様で小図柄群702の二図柄を表示することで、周縁部に小さく表示される小図柄群702であっても、図柄が仮停止状態であることをより確実に遊技者に認識させることができる。
表示画面796においては、特図1保留数表示703は、「0」を表示し、特図1ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面796においては、特図2保留数表示704は、「0」を表示し、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。
遊技機10は、タイミングt35に大図柄群701の表示位置を左上から中央に移行して大図柄群701を数字図柄からキャラクタ図柄に変更し、中央に移行した大図柄群701の仮停止中の三図柄の仮停止態様を第4態様とする。ここでタイミングt35における表示装置41の画面表示例を図125(1)の表示画面797に示す。
図125(1)に示す表示画面797は、表示画面796の後の表示画面であって、リーチ演出表示731の表示を終了し、大図柄群701の表示位置を左上から中央に移行して大図柄群701を数字図柄からキャラクタ図柄に変更した後の表示画面を示す。
表示画面797においては、大図柄群701は、三図柄がキャラクタと数字とを組み合わせたキャラクタ図柄で構成されていることを示す。また、大図柄群701は、左図柄と中図柄と右図柄の三図柄が「虎のようなキャラクタ」と「3」が組み合わさった図柄で仮停止している状態、すなわち、当り(「3」「3」「3」)が確定するのを待っている図柄確定待ち状態であることを示す。
また、大図柄群701は、画面中央に表示され、左図柄と中図柄と右図柄に含まれる数字(「3」)を停止させた状態で、左図柄と中図柄と右図柄に含まれるキャラクタ(「虎のようなキャラクタ」)をキャラクタに応じた仮停止態様(第4態様)で同期させて、左図柄と中図柄と右図柄とが仮停止していることを示す。なお、第4態様は、第1態様と同じ態様であってもよい。
表示画面797においては、小図柄群702は、左図柄と中図柄と右図柄の三図柄が「3」で仮停止している状態、すなわち、当り(「3」「3」「3」)が確定するのを待っている図柄確定待ち状態であることを示す。また、小図柄群702は、態様Aよりも上下への揺れ幅(変動量)を大きくした仮停止態様(態様B)で左図柄と中図柄と右図柄の三図柄を同期して仮停止していることを示す。
表示画面797においては、特図1保留数表示703は、「0」を表示し、特図1ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面797においては、特図2保留数表示704は、「0」を表示し、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面797においては、保留表示705は、保留記憶を示すアイコンを1つも表示しておらず、消化対象の保留記憶が1つも存在しないことを示す。表示画面797においては、保留消化表示706は、保留記憶を示すアイコンを表示し、保留記憶の消化中であることを示す。
遊技機10は、タイミングt36に三図柄を停止状態にして図柄確定状態にする。ここでタイミングt36における表示装置41の画面表示例を図125(2)の表示画面798に示す。
図125(2)に示す表示画面798は、表示画面797の後の表示画面であって、三図柄を停止状態にして図柄確定待ち状態にした後の表示画面を示す。
表示画面798においては、大図柄群701は、三図柄がキャラクタと数字とを組み合わせたキャラクタ図柄で構成されていることを示す。大図柄群701は、左図柄と中図柄と右図柄の三図柄が「虎のようなキャラクタ」と「3」が組み合わさった図柄で停止している状態、すなわち、当り(「3」「3」「3」)が確定した図柄確定状態(結果報知状態)であることを示す。
表示画面798においては、小図柄群702は、左図柄と中図柄と右図柄の三図柄が「3」で停止している状態、すなわち、当り(「3」「3」「3」)が確定した図柄確定状態(結果報知状態)であることを示す。
表示画面798においては、特図1保留数表示703は、「0」を表示し、特図1ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面798においては、特図2保留数表示704は、「0」を表示し、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面798においては、保留表示705は、保留記憶を示すアイコンを1つも表示しておらず、消化対象の保留記憶が1つも存在しないことを示す。表示画面798においては、保留消化表示706は、保留記憶を示すアイコンを表示しておらず、保留記憶の消化中でないことを示す。
[第1の実施形態の変形例5]
次に第1の実施形態の変形例5について説明する。第1の実施形態の変形例4では、数字(特定要素)だけの図柄(背景要素を含まない図柄)である数字図柄を上下に揺らす仮停止態様で仮停止するとした。第1の実施形態の変形例5では、数字(特定要素)だけの図柄(背景要素を含まない図柄)である数字図柄の仮停止態様を、対応するキャラクタ図柄(数字が同一であるキャラクタ図柄)に含まれるキャラクタに応じた態様とする。
第1の実施形態の変形例5の仮停止態様について図126を用いて説明する。図126は、第1の実施形態の変形例5の仮停止態様の一例を示す図である。
図126(1)に示す表示画面795aは、図124(2)に示す表示画面795と対応する画面であって、右図柄と左図柄が「ライオンのようなキャラクタ」と「7」が組み合わさった図柄で仮停止してリーチ図柄が「7」であるリーチ状態になった後に、大図柄群701の表示位置を中央から左上に移行して、中央部分でリーチ演出表示731によりリーチの演出を開始した後の表示画面を示す。
表示画面795aにおいては、リーチ演出表示731は、リーチ図柄を構成していたキャラクタ(「ライオンのようなキャラクタ」)が他のキャラクタと勝負する様子によりリーチ演出を報知していることを示す。
表示画面795aにおいては、大図柄群701は、三図柄が数字(特定要素)だけの図柄(背景要素を含まない図柄)である数字図柄で構成されていることを示す。表示画面795aにおいては、大図柄群701は、左図柄と右図柄の二図柄が「7」で仮停止し、中図柄が変動している状態、すなわち、リーチ図柄が「7」であるリーチが発生している状態であることを示す。また、大図柄群701は、画面中央に表示されていた態様(表示画面792参照)よりも小さな態様で画面左上に表示され、左右に揺れる仮停止態様(ライオンのようなキャラクタと対応付けられた仮停止態様)で左図柄と右図柄の二図柄を同期して仮停止していることを示す。
表示画面795aにおいては、小図柄群702は、左図柄と右図柄の二図柄が「7」で仮停止し、中図柄が変動している状態、すなわち、リーチ図柄が「7」であるリーチが発生している状態であることを示す。また、小図柄群702は、左右に揺れる仮停止態様で左図柄と右図柄の二図柄を同期して仮停止していることを示す。
表示画面795aにおいては、特図1保留数表示703は、「0」を表示し、特図1ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面795aにおいては、特図2保留数表示704は、「0」を表示し、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。
図126(2)に示す表示画面795bは、図124(2)に示す表示画面795と対応する画面であって、右図柄と左図柄が「豚のようなキャラクタ」と「5」が組み合わさった図柄で仮停止してリーチ図柄が「5」であるリーチ状態になった後に、大図柄群701の表示位置を中央から左上に移行して、中央部分でリーチ演出表示731によりリーチの演出を開始した後の表示画面を示す。
表示画面795bにおいては、リーチ演出表示731は、リーチ図柄を構成していたキャラクタ(「豚のようなキャラクタ」)が他のキャラクタと勝負する様子によりリーチ演出を報知していることを示す。
表示画面795bにおいては、大図柄群701は、三図柄が数字(特定要素)だけの図柄(背景要素を含まない図柄)である数字図柄で構成されていることを示す。表示画面795bにおいては、大図柄群701は、左図柄と右図柄の二図柄が「5」で仮停止し、中図柄が変動している状態、すなわち、リーチ図柄が「5」であるリーチが発生している状態であることを示す。また、大図柄群701は、画面中央に表示されていた態様(表示画面792参照)よりも小さな態様で画面左上に表示され、軸に沿って回転する仮停止態様(豚のようなキャラクタと対応付けられた仮停止態様)で左図柄と右図柄の二図柄を同期して仮停止していることを示す。
表示画面795bにおいては、小図柄群702は、左図柄と右図柄の二図柄が「5」で仮停止し、中図柄が変動している状態、すなわち、リーチ図柄が「5」であるリーチが発生している状態であることを示す。また、小図柄群702は、軸に沿って回転する仮停止態様で左図柄と右図柄の二図柄を同期して仮停止していることを示す。
表示画面795bにおいては、特図1保留数表示703は、「0」を表示し、特図1ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。表示画面795bにおいては、特図2保留数表示704は、「0」を表示し、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。
このように、遊技機10は、キャラクタ図柄で図柄の仮停止状態を表示した後に、数字図柄で図柄の仮停止状態を表示する場合において、数字図柄における図柄の仮停止態様を、対応するキャラクタに応じた態様とすることで、演出に統一感をもたせることができる。
上述した第1の実施形態(変形例1から変形例5を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、変動表示ゲームを表示可能な表示手段(表示装置41)と、複数の図柄で構成される図柄群を含めて変動表示ゲームを表示手段に表示させる制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を備える。制御手段は、図柄群のうち第1所定数の図柄で仮停止表示をおこなう第1仮停止表示状態(図110(1)等)と、図柄群のうち第1所定数より大きな第2所定数の図柄で仮停止表示をおこなう第2仮停止表示状態(図111(1)等)とを比較したとき、第1仮停止表示状態(リーチ状態)における仮停止表示中の図柄の変動量を、第2仮停止表示状態(図柄確定待ち状態)における仮停止表示中の図柄の変動量と異なる変動量にする。
また、上述した第1の実施形態(変形例1から変形例5を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、変動表示ゲームを表示可能な表示手段(表示装置41)と、複数の図柄で構成される図柄群を含めて変動表示ゲームを表示手段に表示させる制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を備える。制御手段は、図柄群のうち第1所定数の図柄で仮停止表示をおこなう第1仮停止表示状態(図110(1)等)と、図柄群のうち第1所定数より大きな第2所定数の図柄で仮停止表示をおこなう第2仮停止表示状態(図111(1)等)とを比較したとき、第1仮停止表示状態(リーチ状態)における仮停止表示中の図柄の変動量を、第2仮停止表示状態(図柄確定待ち状態)における仮停止表示中の図柄の変動量よりも小さくする。
(2)(1)の制御手段は、仮停止表示中の図柄を、揺らす態様(図116〜図118)で仮停止させる。
(3)(1)の制御手段は、仮停止表示中の図柄を、所定の周期で所定の軸に沿って回転させる態様(図119)で仮停止させる。
(4)(1)の制御手段は、仮停止表示中の図柄を、所定の周期で大きさを変化(拡縮)させる態様(図120)で仮停止させる。
(5)(2)の制御手段は、揺れ幅を変化させることで変動量を小さくする。
(6)(2)の制御手段は、揺れ周期を変化させることで変動量を小さくする。
(7)(4)の制御手段は、回転幅を変化さることで変動量を小さくする。
(8)(4)の制御手段は、回転周期を変化させることで変動量を小さくする。
(9)(3)の制御手段は、大きさの変化量を変化させることで変動量を小さくする。
(10)(3)の制御手段は、大きさを変化させる周期を変化させることで変動量を小さくする。
また、上述した第1の実施形態(変形例1から変形例5を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、変動表示ゲームを表示可能な表示手段(表示装置41)と、複数の図柄で構成される図柄群を含めて変動表示ゲームを表示手段に表示させる制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を備える。制御手段は、図柄群のうち第1所定数の図柄で仮停止表示をおこなう第1仮停止表示状態(図110(1)等)と、図柄群のうち第1所定数より大きな第2所定数の図柄で仮停止表示をおこなう第2仮停止表示状態(図111(1)等)とを比較したとき、第2仮停止表示状態(リーチ状態)における仮停止表示中の図柄の変動量を、第1仮停止表示状態(図柄確定待ち状態)における仮停止表示中の図柄の変動量よりも小さくする。
また、上述した第1の実施形態(変形例1から変形例5を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、変動表示ゲームを表示可能な表示手段(表示装置41)と、図柄を特定可能な特定要素(数字)と、特定要素の背景表示となる背景要素(キャラクタ)とを含んで図柄を構成し、複数の図柄で構成される図柄群を含めて変動表示ゲームを表示手段に表示させる制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を備える。制御手段は、特定要素と背景要素を同時に表示する第1表示状態から、特定要素を表示し背景要素を非表示とする第2表示状態に切り替え、図柄群のうち第1所定数の図柄で仮停止表示をおこなう第1仮停止表示状態(リーチ状態)の後に、図柄群のうち第1所定数より大きな第2所定数の図柄で仮停止表示をおこなう第2仮停止表示状態(図柄確定待ち状態)とするとき、第2仮停止表示状態における仮停止表示中の図柄の変動量を、第1仮停止表示状態における仮停止表示中の図柄の変動量と異なる変動量にする。
また、上述した第1の実施形態(変形例1から変形例5を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、変動表示ゲームを表示可能な表示手段(表示装置41)と、図柄を特定可能な特定要素(数字)と、特定要素の背景表示となる背景要素(キャラクタ)とを含んで図柄を構成し、複数の図柄で構成される図柄群を含めて変動表示ゲームを表示手段に表示させる制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を備える。制御手段は、特定要素と背景要素を同時に表示する第1表示状態から、特定要素を表示し背景要素を非表示とする第2表示状態に切り替え、図柄群のうち第1所定数の図柄で仮停止表示をおこなう第1仮停止表示状態(リーチ状態)の後に、図柄群のうち第1所定数より大きな第2所定数の図柄で仮停止表示をおこなう第2仮停止表示状態(図柄確定待ち状態)とするとき、第2仮停止表示状態における仮停止表示中の図柄の変動量を、第1仮停止表示状態における仮停止表示中の図柄の変動量よりも大きくする。
(2)制御部は、仮停止表示中の図柄を、仮停止表示中の図柄に含まれる特定要素の背景要素に応じた態様(図126)で変動させる。
また、上述した第1の実施形態(変形例1から変形例5を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、変動表示ゲームを表示可能な表示手段(表示装置41)と、図柄を特定可能な特定要素(数字)と、特定要素の背景表示となる背景要素(キャラクタ)とを含んで図柄を構成し、複数の図柄で構成される図柄群を含めて変動表示ゲームを表示手段に表示させる制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を備える。制御手段は、特定要素と背景要素を同時に表示する第1表示状態から、特定要素を表示し背景要素を非表示とする第2表示状態に切り替え、図柄群のうち第1所定数の図柄で仮停止表示をおこなう第1仮停止表示状態(リーチ状態)の後に、図柄群のうち第1所定数より大きな第2所定数の図柄で仮停止表示をおこなう第2仮停止表示状態(図柄確定待ち状態)とするとき、第1仮停止表示状態における仮停止表示中の図柄の変動量を、第2仮停止表示状態における仮停止表示中の図柄の変動量よりも大きくする。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態(変形例含む)の遊技機10について図127から図133を用いて説明する。第2の実施形態の遊技機10は、変動表示過程にしたがって図柄を良好に視認可能にする。
まず、表示装置41における表示画面の構成について図127を用いて説明する。図127は、第2の実施形態の表示装置における表示画面の一例を示す図である。
図127(1)に示す表示画面800は、変動表示ゲームにおいて図柄停止中の表示装置41の表示内容である。表示画面800は、2組の飾り図柄と、特図1保留数表示803と、特図2保留数表示804と、保留表示805と、保留消化表示806を表示内容に含む。
2組の飾り図柄は、第1飾り図柄として大図柄群801と、第2飾り図柄として小図柄群802とがある。大図柄群801は、興趣向上を目的として遊技演出を担当する。そのため、大図柄群801は、表示装置41の略中央部に大きく表示される。大図柄群801は、左図柄801Lと中図柄801Cと右図柄801Rとを含む。表示画面800の左図柄801Lと中図柄801Cと右図柄801Rは、いずれも対応する特図変動表示ゲームが図柄停止状態であることを示す。
一般に、大図柄群801は、左図柄801L、右図柄801R、中図柄801Cの順に変動を開始し、左図柄801L、右図柄801R、中図柄801Cの順に停止(仮停止を含む)する。そのため、大図柄群801は、多くの場合において、左図柄801Lと右図柄801Rとでリーチ態様を形成し、中図柄801Cの停止を待って当り態様を形成可能にする。
大図柄群801を構成する図柄(左図柄801Lと中図柄801Cと右図柄801R)は、それぞれ背景要素807と従識別要素808と主識別要素809とを含む。大図柄群801を構成する図柄は、背景要素807を背景にして従識別要素808と主識別要素809とを重ね、主識別要素809を最前面にする。主識別要素809は、図柄を特定可能にする識別表示であり、たとえば文字や図形等である。従識別要素808は、主識別要素809を補助して図柄を特定可能にする識別表示であり、たとえばキャラクタ等である。
たとえば、左図柄801Lが主識別要素809として数字「1」を表示するとき、従識別要素808は、数字「1」に対応する「キャラ(キャラクタ)1」を表示し、背景要素807は、数字「1」に対応する「背景1」を表示する。同様にして、中図柄801Cが主識別要素809として数字「3」を表示するとき、従識別要素808は「キャラ3」を表示し、背景要素807は背景3を表示する。同様にして、801Rが主識別要素809として数字「5」を表示するとき、従識別要素808は「キャラ5」を表示し、背景要素807は背景5を表示する。
小図柄群802は、遊技者の遊技状態把握の容易性向上を目的として変動表示状態の報知を担当する。そのため、小図柄群802は、大図柄群801による表示演出を邪魔せず視認性を確保するように表示装置41の周縁部に小さく表示される。小図柄群802は、左図柄と中図柄と右図柄とを含む。表示画面800の小図柄群802における左図柄と中図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが図柄停止状態であることを示す。
一般に、大図柄群801は、小図柄群802と比較して、大きく表示され、表示位置の自由度が高く、またその表示態様が大きく変化可能である。反対に、小図柄群802は、大図柄群801と比較して、小さく表示され、表示位置の自由度が低い(たとえば位置固定)。
特図1保留数表示803は、特図1ゲームの保留記憶数(始動記憶数)を表示する。特図2保留数表示804は、特図2ゲームの保留記憶数を表示する。保留表示805は、その表示態様により、特図変動表示ゲームの保留記憶数を明示するとともに、保留記憶ごとのゲーム結果に対する期待度を報知できる。保留表示805が表示する保留記憶数は、特図1保留数表示803が表示する保留記憶数と特図2保留数表示804が表示する保留記憶数の和に相当する。保留消化表示806は、その表示態様により、特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示すとともにゲーム結果に対する期待度を報知できる。
表示画面800は、特図1保留数表示803が示す特図1ゲームの保留記憶数が「0」であり、特図2保留数表示804が示す特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることから、保留表示805が示す保留記憶数も「0」である。また、表示画面800は、保留消化表示806により特図変動表示ゲームが図柄停止中であることを示す。
また、遊技機10は、大図柄群801と小図柄群802とをそれぞれ3桁の図柄で構成したが、1つ以上の図柄を含むものであれば何桁であってもよい。また、遊技機10は、大図柄群801と小図柄群802とで図柄の桁数を揃えているが、大図柄群801と小図柄群802とで図柄の桁数を異ならせるものであってもよい。
また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群801について図柄の透明度を変更(たとえば透明度0%から50%に変更)することがあっても、小図柄群802について図柄の透明度を固定(たとえば透明度0%に固定)することができる。これにより、遊技機10は、大図柄群801について表示演出の多様性を確保しながら小図柄群802について視認性を確保し、遊技者の遊技状態把握を容易にすることができる。
また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群801について図柄の色相を変更(たとえば赤から青に変更)することがあっても、小図柄群802について図柄の色相を固定(たとえば赤に固定)することができる。また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群801について図柄の彩度を変更(たとえば彩度100%から0%に変更)することがあっても、小図柄群802について図柄の彩度を固定(たとえば彩度100%に固定)することができる。また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群801について図柄の明度を変更(たとえば明度100%から10%に変更)することがあっても、小図柄群802について図柄の明度を固定(たとえば明度100%に固定)することができる。また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群801について図柄の大きさを変更(たとえば、標準サイズから拡大(縮小)サイズに変更)することがあっても、小図柄群802について図柄の大きさを固定することができる。また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群801について図柄の表示位置を変更(たとえば画面中央から画面左上に変更)することがあっても、小図柄群802について図柄の表示位置を固定(たとえば画面右下に固定)することができる。また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群801について図柄のデザインを変更(たとえば矩形から円形に変更、あるいは数字からキャラクタに変更)することがあっても、小図柄群802について図柄のデザインを固定(たとえば数字に固定)することができる。また、遊技機10は、変動表示中において大図柄群801について図柄の変動表示態様を変更(たとえば縦スクロールから横スクロールに変更)することがあっても、小図柄群802について図柄の変動表示態様を固定(たとえば軸回転変動に固定)することができる。
これらによっても遊技機10は、大図柄群801について表示演出の多様性を確保しながら小図柄群802について視認性を確保し、遊技者の遊技状態把握を容易にすることができる。
また、遊技機10は、大図柄群801と小図柄群802について変動表示中の変動態様を異なるものとすることができる。たとえば、遊技機10は、大図柄群801について縦スクロールとするとき、大図柄群801と小図柄群802との区別を容易にすることができる。また、遊技機10は、大図柄群801と小図柄群802とで非同期に図柄を更新する場合があっても、遊技者に与える違和感を軽減できる。
図127(2)に示す表示画面810は、変動表示ゲームにおいて図柄変動中の表示装置41の表示内容である。表示画面810は、特図1保留数表示803が示す特図1ゲームの保留記憶数が「1」であり、特図2保留数表示804が示す特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることから、保留表示805が示す保留記憶数も「1」である。また、表示画面810は、保留消化表示806により特図変動表示ゲームが図柄変動中であることを示す。表示画面810の左図柄801Lと中図柄801Cと右図柄801Rは、いずれも対応する特図変動表示ゲームが図柄変動状態であることを示す。また、表示画面810の小図柄群802における左図柄と中図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが図柄変動状態であることを示す。
遊技機10は、図柄停止から図柄変動を開始した場合に多くの遊技者がリーチ態様の形成に関心を抱くことから、リーチ態様の形成過程においてリーチ態様を形成する左図柄801Lと右図柄801Rを中図柄801Cよりも大きく表示する。たとえば、遊技機10は、特図変動表示ゲームが図柄停止状態であることを示す表示画面800において、左図柄801Lと右図柄801Rを中図柄801Cよりも大きく表示する。また、遊技機10は、特図変動表示ゲームが図柄変動状態であることを示す表示画面810において、左図柄801Lと右図柄801Rを中図柄801Cよりも大きく表示する。
次に、特図変動表示ゲームにおける変動表示過程について図128と図129を用いて説明する。図128は、第2の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その1)を示す図である。図129は、第2の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その2)を示す図である。
遊技機10は、変動表示ゲームにおける変動開始前に図柄を停止表示する。図128(1)に示す表示画面811は、大図柄群801と小図柄群802とが停止表示している状態を示す。大図柄群801は、左図柄801Lが「1」を表示して、中図柄801Cが「3」を表示して、右図柄801Rが「5」を表示して停止中である。表示画面811は、左図柄801Lと右図柄801Rを、中図柄801Cより大きな大きさで表示する。小図柄群802は、大図柄群801に対応(たとえば1対1対応)する図柄を表示して停止中である。小図柄群802は、左図柄が「1」を表示し、中図柄が「3」を表示し、右図柄が「5」を表示する。このとき、特図1保留数表示803が示す特図1ゲームの保留記憶数が「2」であり、特図2保留数表示804が示す特図2ゲームの保留記憶数が「1」であることから、保留表示805が示す保留記憶数が「3」である。また、表示画面811は、保留消化表示806により特図変動表示ゲームが図柄停止中であることを示す。
次に、遊技機10は、図柄変動を開始する。図128(2)に示す表示画面812は、大図柄群801と小図柄群802とが変動表示開始後の状態を示す。大図柄群801は、左図柄801Lと、中図柄801Cと、右図柄801Rとが変動表示中である。表示画面812は、左図柄801Lと右図柄801Rを、中図柄801Cより大きな大きさで表示する。小図柄群802は、大図柄群801との対応を解いて大図柄群801と非同期で変動表示中である。このとき、特図1保留数表示803は、特図1ゲームの保留記憶数を1つ減数して表示し、保留表示805は、特図変動表示ゲームの保留記憶数を1つ減数して表示する。保留消化表示806は、特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示す。
次に、遊技機10は、左図柄801Lを仮停止表示する。図128(3)に示す表示画面813は、大図柄群801のうち左図柄801Lが仮停止表示し、中図柄801Cと、右図柄801Rとが変動表示中である。左図柄801Lは、「1」を表示して上下方向に揺動しながら仮停止する。表示画面813は、左図柄801Lと右図柄801Rを、中図柄801Cより大きな大きさで表示する。小図柄群802は、一部の図柄が仮停止表示することなく変動表示中である。表示画面813は、遊技者の注意が左図柄801Lに払われることが期待される表示状態の1つである。
次に、遊技機10は、右図柄801Rを仮停止表示する。図128(4)に示す表示画面814は、大図柄群801のうち左図柄801Lと右図柄801Rが仮停止表示し、中図柄801Cが変動表示中である。左図柄801Lは、「1」を表示して上下方向に揺動しながら仮停止する。右図柄801Rは、「1」を表示して上下方向に揺動しながら仮停止する。したがって、表示画面814は、大図柄群801によるリーチ態様の形成タイミングを示す。表示画面814は、左図柄801Lと右図柄801Rを、中図柄801Cより大きな大きさで表示する。小図柄群802は、一部の図柄が仮停止表示することなく変動表示中である。表示画面814は、遊技者の注意が右図柄801Rに払われることが期待される表示状態の1つである。
次に、遊技機10は、左図柄801Lと右図柄801Rとを仮停止表示しながら、リーチ態様の形成を明示表示する。図129(1)に示す表示画面815は、大図柄群801のうち左図柄801Lと右図柄801Rが仮停止表示し、中図柄801Cが変動表示中である。左図柄801Lと右図柄801Rは、背景要素807を元の大きさ(表示画面811参照)にして、主識別要素809を所定の拡大率で拡大表示し、従識別要素808を主識別要素809より大きな拡大率で拡大表示する。このとき、表示画面815は、中図柄801Cの少なくとも一部に重なる大きさで左図柄801Lと右図柄801Rとを表示する。表示画面815は、遊技者の注意が左図柄801Lと右図柄801Rとに払われることが期待される表示状態の1つである。
これにより、遊技機10は、左図柄801Lと右図柄801Rとを仮停止表示しながら、リーチ態様の形成を明示することができる。また、遊技機10は、左図柄801Lと右図柄801Rとを、中図柄801Cの少なくとも一部の前面側に重ねることによって、遊技者のより大きな注意を左図柄801Lと右図柄801Rとに向けることができる。言い換えれば、遊技機10は、中図柄801Cに対する遊技者の注意を低減させることができる。
なお、遊技機10は、背景要素807と従識別要素808と主識別要素809のすべてを明示表示の対象としてもよいし、一部を明示表示の対象としてもよい。また、遊技機10は、背景要素807と従識別要素808と主識別要素809のすべてを同程度に明示表示(たとえば同じ拡大率)してもよいし、異なる程度で明示表示(たとえば異なる拡大率)してもよい。
また、遊技機10は、背景要素807と従識別要素808と主識別要素809の拡大表示に限らず、揺動の大きさや、明るさ、色彩の変更等によって明示表示をおこなうものであってもよい。
次に、遊技機10は、左図柄801Lと右図柄801Rとを仮停止表示しながら、左図柄801Lと右図柄801Rとの明示程度を相対的に低下させる一方で中図柄801Cの明示程度を相対的に上昇させてリーチ態様(当り態様の形成過程)を表示する。なお、当り態様の形成過程は、リーチ形成を経て結果態様を導出する過程をいい、当り態様を導出する場合に限らず、はずれ態様を導出する場合を含むものとする。
図129(2)に示す表示画面816は、大図柄群801のうち左図柄801Lと右図柄801Rが仮停止表示し、中図柄801Cが変動表示中である。左図柄801Lと右図柄801Rは、主識別要素809を元の大きさ(表示画面811参照)にして表示し、背景要素807と従識別要素808を元の大きさ(表示画面811参照)より縮小して表示する。中図柄801Cは、背景要素807と従識別要素808と主識別要素809のうち一部または全部を元の大きさ(表示画面811参照)より拡大して表示する。このとき、表示画面816は、左図柄801Lの少なくとも一部に重なり、右図柄801Rの少なくとも一部に重なる大きさで中図柄801Cを表示する。表示画面816は、遊技者の注意が中図柄801Cに払われることが期待される表示状態の1つである。
これにより、遊技機10は、左図柄801Lと右図柄801Rとを仮停止表示してリーチ態様を表示しながら、中図柄801Cの変動表示による当り態様の形成過程を明示することができる。また、遊技機10は、中図柄801Cを、左図柄801Lと右図柄801Rのそれぞれの少なくとも一部の前面側に重ねることによって、遊技者のより大きな注意を中図柄801Cに向けることができる。言い換えれば、遊技機10は、左図柄801Lと右図柄801Rに対する遊技者の注意を低減させることができる。
このように、遊技機10は、リーチ態様の形成時に左図柄801Lと右図柄801Rとに一旦遊技者の注意を振り向けてから中図柄801Cに振り替えることで、遊技者に対してスムーズな注視点の切替を案内することができる。また、遊技機10は、このようなスムーズな注視点の切替により、画像の切替や差替等による生じる不整合があっても、不整合を遊技者に感得されることを抑制し得る。
次に、遊技機10は、左図柄801Lと右図柄801Rと中図柄801Cを仮停止表示しながら、リーチ態様を経て当り態様を形成する過程を表示する。図129(3)に示す表示画面817は、左図柄801Lと右図柄801Rと中図柄801Cが仮停止表示中である。左図柄801Lと右図柄801Rは、主識別要素809を元の大きさ(表示画面811参照)にして表示し、背景要素807と従識別要素808を元の大きさ(表示画面811参照)より縮小して表示する。中図柄801Cは、背景要素807と従識別要素808と主識別要素809のうち一部または全部を元の大きさ(表示画面811参照)より拡大して表示する。このとき、表示画面817は、左図柄801Lの少なくとも一部に重なり、右図柄801Rの少なくとも一部に重なる大きさで中図柄801Cを表示する。表示画面817は、遊技者の注意が中図柄801Cに払われることが期待される表示状態の1つである。
これにより、遊技機10は、リーチ態様の形成後に中図柄801Cに振り向けた遊技者の注意を中図柄801Cの停止まで継続することができる。
次に、遊技機10は、図柄を停止表示し、変動表示ゲームにおける変動表示結果を導出する。図129(4)に示す表示画面818は、大図柄群801と小図柄群802とが停止表示している状態を示す。大図柄群801は、左図柄801Lが「1」を表示して、中図柄801Cが「1」を表示して、右図柄801Rが「1」を表示して停止中である。表示画面818は、大図柄群801を表示画面811と同様の大きさにして表示する。小図柄群802は、大図柄群801に対応する図柄を表示して停止中である。小図柄群802は、左図柄が「1」を表示し、中図柄が「1」を表示し、右図柄が「1」を表示する。表示画面818は、保留消化表示806により特図変動表示ゲームが図柄停止したことを示す。
これにより、遊技機10は、変動表示中の遊技者の注意を所定の図柄に振り向けることができる。また、遊技機10は、遊技者の注意を振り替えるときに、振替元の図柄に対して一時的に大きな注意を喚起することで、振替先となる図柄への遊技者の注意の振り替えをスムーズにおこなうことができる。
このようにして、遊技機10は、変動表示過程にしたがって図柄を良好に視認できる。
次に、図128と図129を用いて示した変動表示過程について、表示装置41に表示する表示内容のレイヤ構成について図130と図131を用いて説明する。図130は、第2の実施形態の表示装置が表示する画面のレイヤ構成の一例(その1)を示す図である。図131は、第2の実施形態の表示装置が表示する画面のレイヤ構成の一例(その2)を示す図である。
演出制御装置300は、VDP312において表示装置41に表示する表示内容を描画する。このとき、VDP312は、レイヤごとに表示要素を描画し、投影面に投影し、表示画面を生成する。遊技機10は、このようにして生成した表示画面において各表示要素の前後関係を遊技者に示すことができるとともに、所定の表示要素に対する遊技者への注意喚起を制御することができる。
VDP312は、レイヤ1からレイヤ4までの4つのレイヤに表示要素を描画する。レイヤ1は、観察面(表示面)に対して最前面に位置するレイヤであり、もっとも視認性が要求される表示要素が描画される。たとえば、VDP312は、図示を省略するがレイヤ1に、特図1保留数表示803と、特図2保留数表示804と、保留表示805と、保留消化表示806と、小図柄群802とを描画する。レイヤ2は、レイヤ1とレイヤ3の間に位置するレイヤであり、レイヤ3は、レイヤ2とレイヤ4の間に位置するレイヤである。レイヤ2とレイヤ3は、大図柄群801を分担して表示する。なお、VDP312は、図示を省略するがレイヤ2やレイヤ3に、キャラクタや背景、演出効果表示等の演出表示要素を描画することができる。レイヤ4は、観察面に対して最背面に位置するレイヤであり、もっとも視認性が要求されない表示要素が描画される。たとえば、VDP312は、図示を省略するがレイヤ4に、背景を描画する。
なお、表示要素は、レイヤに描画される単位要素であり、たとえば、特図1保留数表示803や、特図2保留数表示804、保留表示805、保留消化表示806、大図柄群801、小図柄群802、キャラクタや背景、演出効果表示等がある。
図130(1)に示すレイヤ構成は、表示画面812が生成されたときのレイヤ構成である。VDP312は、左図柄801Lと右図柄801Rをレイヤ2に描画し、中図柄801Cをレイヤ3に描画する。このとき、VDP312は、左図柄801Lと右図柄801Rとを幅W1の大きさにして、中図柄801Cを幅W2(<W1)の大きさにし、左図柄801Lと中図柄801Cとの間、中図柄801Cと左図柄801Lとの間にそれぞれ幅W3の間隙を設けて描画する。これにより、遊技機10は、図柄の大小関係から中図柄801Cよりも左図柄801Lと右図柄801Rとに対して大きな注意喚起を図ることができる。また、遊技機10は、図柄の大小関係から左図柄801Lと右図柄801Rとが中図柄801Cより前面側にあるような奥行き感を遊技者に対して演出することができる。
なお、左図柄801Lと右図柄801Rと中図柄801Cとは、図柄変動中であり、遊技機10は、図柄の透明度を上げるなどして図柄に対する注意喚起を抑制的なものとすることができる。
図130(2)に示すレイヤ構成は、表示画面814が生成されたときのレイヤ構成である。VDP312は、左図柄801Lと右図柄801Rをレイヤ2に描画し、中図柄801Cをレイヤ3に描画する。このとき、遊技機10は、左図柄801Lと右図柄801Rがリーチ態様を形成して仮停止するので、遊技者の注意が左図柄801Lと右図柄801Rに向くことが期待できる。
図130(3)に示すレイヤ構成は、表示画面815が生成されたときのレイヤ構成である。VDP312は、左図柄801Lと右図柄801Rをレイヤ2に描画し、中図柄801Cをレイヤ3に描画する。このとき、VDP312は、左図柄801Lと右図柄801Rとを幅W5(>W1)の大きさにして、中図柄801Cを幅W2の大きさにし、左図柄801Lと中図柄801C、中図柄801Cと左図柄801Lをそれぞれ幅W7だけ重畳させて描画する。中図柄801Cは、左図柄801Lと右図柄801Rとが作る幅W6の間隙から臨む位置にある。
これにより、遊技機10は、さらに強調された図柄の大小関係と、新たに設定される重畳関係とから中図柄801Cよりも左図柄801Lと右図柄801Rとに対してより大きな注意喚起を図ることができる。また、遊技機10は、さらに強調された図柄の大小関係と、新たに設定される重畳関係とから左図柄801Lと右図柄801Rとが中図柄801Cより前面側にあるような奥行き感を遊技者に対して演出することができる。
図131(1)に示すレイヤ構成は、表示画面816が生成されたときのレイヤ構成である。VDP312は、左図柄801Lと右図柄801Rをレイヤ3に描画し、中図柄801Cをレイヤ2に描画する。すなわち、VDP312は、左図柄801Lと右図柄801Rと中図柄801Cの前後関係を切り替える。
このとき、VDP312は、左図柄801Lと右図柄801Rとを幅W8(<W5)の大きさにして、中図柄801Cを幅W9(>幅W2,W8)の大きさにし、左図柄801Lと中図柄801C、中図柄801Cと左図柄801Lをそれぞれ幅W10だけ重畳させて描画する。
これにより、遊技機10は、左図柄801Lと右図柄801Rとに対して図っていた大きな注意喚起を一転して中図柄801Cに振り替えることができる。このとき、遊技機10は、左図柄801Lと右図柄801Rと中図柄801Cの前後関係の切替によって図柄の重複個所等に不整合や乱れ等が生じても遊技者に感得されることを抑制できる。これは、左図柄801Lと右図柄801Rとに対して一旦大きく振り向けた注意喚起効果によるところである。このような遊技機10は、演出制御装置300における描画処理の負担を軽減しながら高い表示演出効果を発揮することができる。
図131(2)に示すレイヤ構成は、表示画面818が生成されたときのレイヤ構成である。VDP312は、左図柄801Lと右図柄801Rをレイヤ2に描画し、中図柄801Cをレイヤ3に描画する。すなわち、VDP312は、左図柄801Lと右図柄801Rと中図柄801Cの前後関係を再度切り替える。
このとき、VDP312は、左図柄801Lと右図柄801Rとを幅W1の大きさにして、中図柄801Cを幅W2の大きさにし、左図柄801Lと中図柄801Cとの間、中図柄801Cと左図柄801Lとの間にそれぞれ幅W3の間隙を設けて描画する。これにより、遊技機10は、図柄の大小関係から左図柄801Lと右図柄801Rとが中図柄801Cより前面側にあるような奥行き感を遊技者に対して抑制的に演出しながら、図柄停止をおこなうことができる。
なお、VDP312は、レイヤ1からレイヤ4までの4つのレイヤに表示要素を描画するとしたが、2つ以上のレイヤに描画するものであればよく、2つ、3つ、あるいは5つ以上のレイヤに描画するものであってもよい。
[第2の実施形態の変形例1]
次に、第2の実施形態の変形例1の遊技機10について図132を用いて説明する。第2の実施形態の変形例1の遊技機10は、変動表示過程にしたがって図柄を良好に視認可能にするとともに、注意喚起先となる図柄の振替効果の向上を図ることができる。
まず、表示装置41における表示画面の構成について図132を用いて説明する。図132は、第2の実施形態の変形例1の表示装置が表示する画面の一例を示す図である。
遊技機10は、変動表示ゲームにおける変動開始前に図柄を停止表示する。図132(1)に示す表示画面820は、第2の実施形態の表示画面811に対応する。表示画面820は、大図柄群801と小図柄群802とが停止表示している状態を示す。大図柄群801は、左図柄801Lが「1」を表示して、中図柄801Cが「3」を表示して、右図柄801Rが「5」を表示して停止中である。
第2の実施形態の変形例1の遊技機10は、大図柄群801を構成する図柄の主識別要素809の大きさを図柄の拡大、または縮小に関わらずに固定した大きさで表示することで主識別要素809に対する一定の視認性を確保している。また、大図柄群801を構成する図柄の主識別要素809は、図柄同士の重複や前後関係によって視認性が損なわれない位置に配置される。左図柄801Lは、主識別要素809Lを左寄りに配置し、右図柄801Rは、主識別要素809Rを右寄りに配置し、中図柄801Cは、主識別要素809Cを中寄りに配置する。
また、大図柄群801は、通常時において従識別要素808を標準態様で表示する。たとえば、左図柄801Lは、従識別要素808Lとして「(キャラクタ)A1」を表示し、右図柄801Rは、従識別要素808Rとして「(キャラクタ)A5」を表示し、中図柄801Cは、従識別要素808Cとして「(キャラクタ)A3」を表示する。
遊技機10は、左図柄801Lと右図柄801Rとを仮停止表示しながら、リーチ態様の形成を明示表示するとき、図132(2)に示す表示画面821を表示する。表示画面821は、大図柄群801のうち左図柄801Lと右図柄801Rが仮停止表示し、中図柄801Cが変動表示中である。左図柄801Lと右図柄801Rは、主識別要素809を元の大きさ(表示画面820参照)にして表示し、背景要素807を所定の拡大率で拡大表示し、従識別要素808を切り替えて表示する。たとえば、遊技機10は、左図柄801Lと右図柄801Rについて従識別要素808L,808Rとして、それぞれ「(キャラクタ)A1」,「(キャラクタ)A5」を表示していたとき、リーチ形成時に従識別要素808L,808Rをそれぞれ「(キャラクタ)B1」に切り替えて表示する。このとき、表示画面820は、中図柄801Cの少なくとも一部に重なる大きさで左図柄801Lと右図柄801Rとを表示する。表示画面820は、遊技者の注意が左図柄801Lと右図柄801Rとに払われることが期待される表示状態の1つである。
これにより、遊技機10は、背景要素807の拡大と、従識別要素808L,808Rの表示態様変更(キャラクタ変更)とにより、遊技者の注意を左図柄801Lと右図柄801Rとに向けることができる。また、遊技機10は、主識別要素809に対する一定の識別力を担保することができる。
遊技機10は、リーチ態様(当り態様の形成過程)を表示するとき、図132(3)に示す表示画面822を表示する。表示画面822は、大図柄群801のうち左図柄801Lと右図柄801Rが仮停止表示し、中図柄801Cが変動表示中である。左図柄801Lと右図柄801Rは、主識別要素809を元の大きさ(表示画面820参照)にして表示し、一旦拡大した背景要素807を縮小して表示し、従識別要素808を切り替えて表示する。たとえば、遊技機10は、左図柄801Lと右図柄801Rについて従識別要素808L,808Rとして、それぞれ「(キャラクタ)B1」を表示していたとき、リーチ形成時に従識別要素808L,808Rをそれぞれ「(キャラクタ)C1」に切り替えて表示する。なお、遊技機10は、リーチ形成時に従識別要素808L,808Rをそれぞれ「(キャラクタ)A1」に切り替えて表示するものであってもよい。
これにより、遊技機10は、左図柄801Lと右図柄801Rとを仮停止表示してリーチ態様を表示しながら、中図柄801Cの変動表示による当り態様の形成過程を明示することができる。また、遊技機10は、中図柄801Cを、左図柄801Lと右図柄801Rのそれぞれの少なくとも一部の前面側に重ねることによって、遊技者のより大きな注意を中図柄801Cに向けることができる。言い換えれば、遊技機10は、左図柄801Lと右図柄801Rに対する遊技者の注意を低減させることができる。また、遊技機10は、主識別要素809に対する一定の識別力を担保することができる。
このように、遊技機10は、リーチ態様の形成時に左図柄801Lと右図柄801Rとに一旦遊技者の注意を振り向けてからから中図柄801Cに振り替えることで、遊技者に対してスムーズな注視点の切替を案内することができる。また、遊技機10は、このようなスムーズな注視点の切替により、画像の切替や差替等による生じる不整合があっても、不整合を遊技者に感得されることを抑制し得る。
なお、従識別要素808の切替表示は、キャラクタ等の表示要素の変更に限らず、表示位置の変更や表示サイズの変更等であってもよい。
[第2の実施形態の変形例2]
次に、第2の実施形態の変形例2の遊技機10について図133を用いて説明する。第2の実施形態の変形例2の遊技機10は、図柄同士の重複によらずに図柄同士の前後関係を明示することができる。図133は、第2の実施形態の変形例2の表示装置が表示する画面のレイヤ構成の一例を示す図である。
VDP312は、レイヤ1からレイヤ5までの5つのレイヤに表示要素を描画する。レイヤ1は、観察面(表示面)に対して最前面に位置するレイヤであり、もっとも視認性が要求される表示要素が描画される。たとえば、VDP312は、図示を省略するがレイヤ1に、特図1保留数表示803と、特図2保留数表示804と、保留表示805と、保留消化表示806と、小図柄群802とを描画する。レイヤ2は、レイヤ1とレイヤ3の間に位置するレイヤであり、レイヤ3は、レイヤ2とレイヤ4の間に位置するレイヤである。レイヤ4は、レイヤ3とレイヤ5の間に位置するレイヤである。レイヤ2とレイヤ4は、大図柄群801を分担して表示する。レイヤ3は、基準要素823を表示する。
なお、VDP312は、図示を省略するがレイヤ2からレイヤ4に、キャラクタや背景、演出効果表示等の演出表示要素を描画することができる。レイヤ5は、観察面に対して最背面に位置するレイヤであり、もっとも視認性が要求されない表示要素が描画される。たとえば、VDP312は、図示を省略するがレイヤ5に、背景を描画する。
図133(1)に示すレイヤ構成は、第2の実施形態の表示画面812に相当する表示画面が生成されたときのレイヤ構成である。VDP312は、左図柄801Lと右図柄801Rをレイヤ2に描画し、中図柄801Cをレイヤ4に描画する。このとき、遊技機10は、左図柄801Lと右図柄801Rを相対的に大きく、中図柄801Cを相対的に小さく表示することから中図柄801Cよりも左図柄801Lと右図柄801Rとに対して大きな注意喚起を図ることができる。また、遊技機10は、図柄の大小関係から左図柄801Lと右図柄801Rとが中図柄801Cより前面側にあるような奥行き感を遊技者に対して演出することができる。
なお、左図柄801Lと右図柄801Rと中図柄801Cとは、図柄変動中であり、遊技機10は、図柄の透明度を上げるなどして図柄に対する注意喚起を抑制的なものとすることができる。
図133(2)に示すレイヤ構成は、第2の実施形態の表示画面815に相当する表示画面が生成されたときのレイヤ構成である。VDP312は、左図柄801Lと右図柄801Rをレイヤ2に描画し、中図柄801Cをレイヤ4に描画する。このとき、VDP312は、左図柄801Lと右図柄801Rと中図柄801Cのそれぞれ一部を、レイヤ3に描画した基準要素823に重畳して描画する。さらに、VDP312は、左図柄801Lと右図柄801Rを拡大して描画する。
これにより、遊技機10は、さらに強調された図柄の大小関係と、基準要素823を用いて新たに設定される重畳関係とから中図柄801Cよりも左図柄801Lと右図柄801Rとに対してより大きな注意喚起を図ることができる。また、遊技機10は、さらに強調された図柄の大小関係と、新たに設定される重畳関係とから左図柄801Lと右図柄801Rとが中図柄801Cより前面側にあるような奥行き感を遊技者に対して演出することができる。
なお、基準要素823は、キャラクタ等の動的な表示要素であってもよいし、枠や中間背景等の静的な表示要素であってもよい。
図133(3)に示すレイヤ構成は、第2の実施形態の表示画面816に相当する表示画面が生成されたときのレイヤ構成である。VDP312は、左図柄801Lと右図柄801Rをレイヤ4に描画し、中図柄801Cをレイヤ2に描画する。すなわち、VDP312は、左図柄801Lと右図柄801Rと中図柄801Cの前後関係を切り替える。
このとき、VDP312は、左図柄801Lと右図柄801Rとを縮小して、中図柄801Cを拡大し、左図柄801Lと右図柄801R、中図柄801Cのそれぞれ一部をレイヤ3に描画した基準要素823に重畳して描画する。
これにより、遊技機10は、左図柄801Lと右図柄801Rとに対して図っていた大きな注意喚起を一転して中図柄801Cに振り替えることができる。このとき、遊技機10は、左図柄801Lと右図柄801Rと中図柄801Cの前後関係の切替によって図柄の重複個所等に不整合や乱れ等が生じても遊技者に感得されることを抑制できる。これは、左図柄801Lと右図柄801Rとに対して一旦大きく振り向けた注意喚起効果によるところである。このような遊技機10は、演出制御装置300における描画処理の負担を軽減しながら高い表示演出効果を発揮することができる。
なお、上述した第2の実施形態(変形例を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、表示手段(表示装置41)と、制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。表示手段は、変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム、特図2変動表示ゲーム)を表示可能である。制御手段は、第1の図柄(左図柄801L)と第2の図柄(右図柄801R)と第3の図柄(中図柄801C)とを変動表示させ、第1の図柄と第2の図柄を先に停止表示させてリーチ態様を形成可能にし、リーチ態様が形成された状態(たとえば表示画面815,816)で第1の図柄と第2の図柄に遅れて第3の図柄を停止表示させて当り態様(たとえば表示画面817,818)を形成可能にする変動表示ゲームを表示手段に表示させる。さらに、制御手段は、リーチ形成過程表示手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、当り形成過程表示手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。リーチ形成過程表示手段は、第1の図柄と第2の図柄とを第3の図柄より大きい第1の大きさで第3の図柄の前面側にして変動表示させ(たとえば図130(1))、リーチ態様の形成(たとえば図130(2))後に第1の図柄と第2の図柄とを第1の大きさより大きい第2の大きさにしてリーチ態様の形成過程を表示させる(たとえば図130(3))。当り形成過程表示手段は、リーチ態様を形成した第1の図柄と第2の図柄とを第3の図柄より小さい第3の大きさにして表示させ、第3の図柄を第1の図柄と第2の図柄の前面側にして当り態様の形成過程(たとえば図131(1))を表示させる。
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態(変形例含む)の遊技機10について図134から図141を用いて説明する。第3の実施形態の遊技機10は、変動表示過程にしたがった仮停止表示態様により図柄の変動状態を容易に認識可能にする。
まず、表示装置41における表示画面の構成について図134を用いて説明する。図134は、第3の実施形態の表示装置における表示画面の一例を示す図である。
図134(1)に示す表示画面830は、変動表示ゲームにおいて図柄停止中の表示装置41の表示内容である。表示画面830は、2組の飾り図柄と、特図1保留数表示803と、特図2保留数表示804と、保留表示805と、保留消化表示806を表示内容に含む。
2組の飾り図柄は、第1飾り図柄として大図柄群831と、第2飾り図柄として小図柄群802とがある。大図柄群831は、興趣向上を目的として遊技演出を担当する。そのため、大図柄群831は、表示装置41の略中央部に大きく表示される。大図柄群831は、左上図柄831Aと、左下図柄831Bと、中上図柄831Cと、中下図柄831Dと、右上図柄831Eと、右下図柄831Fとを含む。表示画面830の左上図柄831Aと、左下図柄831Bと、中上図柄831Cと、中下図柄831Dと、右上図柄831Eと、右下図柄831Fは、いずれも対応する特図変動表示ゲームが図柄停止状態であることを示す。なお、大図柄群831は、左上図柄831Aと中上図柄831Cと右上図柄831Eとからなる第1有効ラインと、左下図柄831Bと中下図柄831Dと右下図柄831Fとからなる第2有効ラインを、当り有効ラインとする。
なお、左上図柄831Aと左下図柄831B、中上図柄831Cと中下図柄831D、および右上図柄831Eと右下図柄831Fは、それぞれ同じ図柄配列上にあり連動して縦方向にスクロール変動する。
また、左上図柄831Aと、左下図柄831Bと、中上図柄831Cと、中下図柄831Dと、右上図柄831Eと、右下図柄831Fは、それぞれ、識別要素832と補助要素833とを含んで構成される。識別要素832は、図柄を一意に特定可能な情報を含み、たとえば数字を含んで構成される。補助要素833は、左上図柄831Aと、左下図柄831Bと、中上図柄831Cと、中下図柄831Dと、右上図柄831Eと、右下図柄831Fの変動状態を案内する補助要素である。たとえば、左上図柄831Aは、識別要素832として数字「1」を含み、数字「1」に対応する図柄であることが特定される。また、左上図柄831Aは、補助要素833の表示態様により図柄停止状態が案内される。
なお、補助要素833は、変動表状態の案内を補助する表示要素であり、一観点において図柄を装飾する装飾要素である。補助要素833は、たとえば、キャラクタや図形等で構成することができる。
小図柄群802は、遊技者の遊技状態把握の容易性向上を目的として変動表示状態の報知を担当する。そのため、小図柄群802は、大図柄群831による表示演出を邪魔せず視認性を確保するように表示装置41の周縁部に小さく表示される。小図柄群802は、左図柄と中図柄と右図柄とを含む。表示画面830の小図柄群802における左図柄と中図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが図柄停止状態であることを示す。
一般に、大図柄群831は、小図柄群802と比較して、大きく表示され、表示位置の自由度が高く、またその表示態様が大きく変化可能である。反対に、小図柄群802は、大図柄群831と比較して、小さく表示され、表示位置の自由度が低い(たとえば位置固定)。
特図1保留数表示803は、特図1ゲームの保留記憶数(始動記憶数)を表示する。特図2保留数表示804は、特図2ゲームの保留記憶数を表示する。保留表示805は、その表示態様により、特図変動表示ゲームの保留記憶数を明示するとともに、保留記憶ごとのゲーム結果に対する期待度を報知できる。保留表示805が表示する保留記憶数は、特図1保留数表示803が表示する保留記憶数と特図2保留数表示804が表示する保留記憶数の和に相当する。保留消化表示806は、その表示態様により、特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示すとともにゲーム結果に対する期待度を報知できる。
表示画面830は、特図1保留数表示803が示す特図1ゲームの保留記憶数が「0」であり、特図2保留数表示804が示す特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることから、保留表示805が示す保留記憶数も「0」である。また、表示画面830は、保留消化表示806により特図変動表示ゲームが図柄停止中であることを示す。
また、遊技機10は、大図柄群831を6つの図柄、小図柄群802を3桁の図柄で構成したが、1つ以上の図柄を含むものであればいくつであってもよい。また、遊技機10は、大図柄群831と小図柄群802とで図柄の桁数を揃えているが、大図柄群831と小図柄群802とで図柄の桁数を異ならせるものであってもよい。たとえば、小図柄群802は、大図柄群831の第1有効ラインに対応する図柄「1、2、2」を表示するが、大図柄群831の第1有効ラインと第2有効ラインに対応して図柄「1、2、2、2、1、1」を表示するようにしてもよい。
また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群831について図柄の透明度を変更(たとえば透明度0%から50%に変更)することがあっても、小図柄群802について図柄の透明度を固定(たとえば透明度0%に固定)することができる。これにより、遊技機10は、大図柄群831について表示演出の多様性を確保しながら小図柄群802について視認性を確保し、遊技者の遊技状態把握を容易にすることができる。
また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群831について図柄の色相を変更(たとえば赤から青に変更)することがあっても、小図柄群802について図柄の色相を固定(たとえば赤に固定)することができる。また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群831について図柄の彩度を変更(たとえば彩度100%から0%に変更)することがあっても、小図柄群802について図柄の彩度を固定(たとえば彩度100%に固定)することができる。また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群831について図柄の明度を変更(たとえば明度100%から10%に変更)することがあっても、小図柄群802について図柄の明度を固定(たとえば明度100%に固定)することができる。また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群831について図柄の大きさを変更(たとえば、標準サイズから拡大(縮小)サイズに変更)することがあっても、小図柄群802について図柄の大きさを固定することができる。また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群831について図柄の表示位置を変更(たとえば画面中央から画面左上に変更)することがあっても、小図柄群802について図柄の表示位置を固定(たとえば画面右下に固定)することができる。また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群831について図柄のデザインを変更(たとえば矩形から円形に変更、あるいは数字からキャラクタに変更)することがあっても、小図柄群802について図柄のデザインを固定(たとえば数字に固定)することができる。また、遊技機10は、変動表示中において大図柄群831について図柄の変動表示態様を変更(たとえば縦スクロールから横スクロールに変更)することがあっても、小図柄群802について図柄の変動表示態様を固定(たとえば軸回転変動に固定)することができる。
これらによっても遊技機10は、大図柄群831について表示演出の多様性を確保しながら小図柄群802について視認性を確保し、遊技者の遊技状態把握を容易にすることができる。
また、遊技機10は、大図柄群831と小図柄群802について変動表示中の変動態様を異なるものとすることができる。たとえば、遊技機10は、大図柄群831について縦スクロールとするとき、大図柄群831と小図柄群802との区別を容易にすることができる。また、遊技機10は、大図柄群831と小図柄群802とで非同期に図柄を更新する場合があっても、遊技者に与える違和感を軽減できる。
図134(2)に示す表示画面834は、変動表示ゲームにおいて図柄変動中の表示装置41の表示内容である。表示画面834は、特図1保留数表示803が示す特図1ゲームの保留記憶数が「1」であり、特図2保留数表示804が示す特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることから、保留表示805が示す保留記憶数も「1」である。また、表示画面834は、保留消化表示806により特図変動表示ゲームが図柄変動中であることを示す。表示画面834の左上図柄831Aと、左下図柄831Bと、中上図柄831Cと、中下図柄831Dと、右上図柄831Eと、右下図柄831Fは、いずれも対応する特図変動表示ゲームが図柄変動状態であることを示す。また、表示画面834の小図柄群802における左図柄と中図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが図柄変動状態であることを示す。
このとき、左上図柄831Aと、左下図柄831Bと、中上図柄831Cと、中下図柄831Dと、右上図柄831Eと、右下図柄831Fは、いずれも補助要素833の表示態様を非明示として図柄が変動表示中であることを示す。
ここで、補助要素833の表示態様について図135を用いて説明する。図135は、第3の実施形態の表示装置における大図柄の表示態様の一例を示す図である。
図135(1)に示す図柄835は、大図柄群831に含まれる図柄(大図柄)の1つの表示態様であり、補助要素833の表示態様が非明示である状態を示す。補助要素833の表示態様(非明示)は、特定の変動表示状態を示し、たとえば、図柄835は、変動開始から図柄停止(仮停止)までの表示態様である。
図135(2)に示す図柄836は、大図柄群831に含まれる図柄の1つの表示態様であり、補助要素833の表示態様が第1の色(たとえば銀色)で明示された状態を示す。補助要素833の表示態様(非明示)は、特定の変動表示状態を示し、たとえば、図柄停止(仮停止)中の状態を示す。
図135(3)に示す図柄836は、大図柄群831に含まれる図柄の1つの表示態様であり、補助要素833の表示態様が第2の色(たとえば金色)で明示された状態を示す。補助要素833の表示態様(非明示)は、特定の変動表示状態を示し、たとえば、図柄停止(仮停止)中の状態を示す。
なお、補助要素833の表示態様における色彩は、大当り有効ラインにおけるリーチの成立や、大当り有効ラインにおける大当りの成立等、現在の遊技状態に応じて選択されるものであってもよい。また、補助要素833の表示態様における色彩は、期待感の大きさや、リーチ予告、大当り予告等、遊技進行に応じて選択されるものであってもよい。
次に、大図柄群831に含まれる図柄(大図柄)の仮停止表示態様について図136を用いて説明する。図136は、第3の実施形態の表示装置における大図柄の状態別の仮停止表示態様一覧の一例を示す図である。
図136(1)に示す図柄838は、大図柄群831に含まれる図柄の1つの表示態様であり、補助要素833の表示態様を非明示にしておこなう仮停止表示態様を示す。図柄838は、補助要素833の表示態様を非明示にしてスクロール方向(上下方向)に揺動する。
図136(2)に示す図柄839は、大図柄群831に含まれる図柄の1つの表示態様であり、補助要素833の表示態様を明示しておこなう仮停止表示態様を示す。図柄839は、補助要素833の表示態様を動的に変更(たとえば図柄839aと図柄839bの交互表示)する(非固定表示)。このような仮停止表示態様は、識別要素832が静的に表示されることから識別要素832の視認性に優れる。一方で、仮停止表示態様は、補助要素833が動的に表示されることから、図柄839は、識別要素832の視認性を確保しながらも、仮停止表示状態の案内効果と演出効果とを両立することができる。
図136(3)に示す図柄840は、大図柄群831に含まれる図柄の1つの表示態様であり、補助要素833の表示態様を明示しておこなう仮停止表示態様を示す。図柄840は、識別要素832に対して補助要素833を静的に表示(固定表示)しながらも、図柄840全体として縦軸に対して所定角度で回動するようにして揺動(たとえば図柄840aと図柄840bの交互表示)する。このような仮停止表示態様は、図柄839による仮停止表示態様とは異なった形態で仮停止表示状態の案内と演出とをおこなうことができる。
次に、特図変動表示ゲームにおける変動表示過程について図137から図140を用いて説明する。図137は、第3の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その1)を示す図である。図138は、第3の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その2)を示す図である。図139は、第3の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その3)を示す図である。図140は、第3の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その4)を示す図である。
遊技機10は、変動表示ゲームにおける変動開始前に図柄を停止表示する。図137(1)に示す表示画面841は、大図柄群831と小図柄群802とが停止表示している状態を示す。大図柄群831は、左上図柄831Aが「1」を表示して、中上図柄831Cが「2」を表示して、右上図柄831Eが「2」を表示して、左下図柄831Bが「2」を表示して、中下図柄831Dが「1」を表示して、右下図柄831Fが「1」を表示して停止中である。小図柄群802は、大図柄群831に対応する図柄を表示して停止中である。小図柄群802は、左図柄が「1」を表示し、中図柄が「2」を表示し、右図柄が「2」を表示する。このとき、特図1保留数表示803が示す特図1ゲームの保留記憶数が「2」であり、特図2保留数表示804が示す特図2ゲームの保留記憶数が「1」であることから、保留表示805が示す保留記憶数が「3」である。また、表示画面811は、保留消化表示806により特図変動表示ゲームが図柄停止中であることを示す。
次に、遊技機10は、図柄変動を開始する。図137(2)に示す表示画面842は、大図柄群831と小図柄群802とが変動表示開始後の状態を示す。大図柄群831は、左上図柄831Aと、左下図柄831Bと、中上図柄831Cと、中下図柄831Dと、右上図柄831Eと、右下図柄831Fとが変動表示中である。小図柄群802は、大図柄群831との対応を解いて大図柄群831と非同期で変動表示中である。このとき、特図1保留数表示803は、特図1ゲームの保留記憶数を1つ減数して表示し、保留表示805は、特図変動表示ゲームの保留記憶数を1つ減数して表示する。保留消化表示806は、特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示す。
次に、遊技機10は、左上図柄831Aと左下図柄831Bとを一時的な態様で仮停止表示する。図137(3)に示す表示画面844は、大図柄群831のうち左上図柄831Aと左下図柄831Bとが一時的な態様で仮停止表示し、中上図柄831Cと、中下図柄831Dと、右上図柄831Eと、右下図柄831Fとが変動表示中である。左上図柄831Aと左下図柄831Bは、それぞれ「1」、「2」を表示して上下方向に揺動しながら仮停止する。小図柄群802は、一部の図柄が仮停止表示することなく変動表示中である。このとき、左上図柄831Aと左下図柄831Bとでおこなう仮停止表示は、一時的な仮停止表示態様であり、図137(4)に示す表示画面846でおこなう仮停止表示態様にスムーズに接続するためのつなぎ表示である。左上図柄831Aと左下図柄831Bとでおこなう仮停止表示は、左上図柄831Aと左下図柄831Bとを同期して上下方向に揺動する(図柄838参照)。なお、遊技機10は、一時的な仮停止表示態様であることから、短期間(たとえば1周期)に限定して、左上図柄831Aと左下図柄831Bとを同期して上下方向に揺動する。
次に、遊技機10は、左上図柄831Aと左下図柄831Bとを非一時的な態様で仮停止表示する。図137(4)に示す表示画面846は、大図柄群831のうち左上図柄831Aと左下図柄831Bとが非一時的な態様で仮停止表示し、中上図柄831Cと、中下図柄831Dと、右上図柄831Eと、右下図柄831Fとが変動表示中である。左上図柄831Aと左下図柄831Bは、それぞれ「1」、「2」を表示して補助要素833の表示態様を動的に変更しながら仮停止する。小図柄群802は、一部の図柄が仮停止表示することなく変動表示中である。このとき、左上図柄831Aと左下図柄831Bとでおこなう仮停止表示は、非一時的な仮停止表示態様である。左上図柄831Aと左下図柄831Bとでおこなう仮停止表示は、左上図柄831Aと左下図柄831Bとで、補助要素833の表示態様を同期して動的に変更する(図柄839参照)。なお、遊技機10は、非一時的な仮停止表示態様であることから、左上図柄831Aと左下図柄831Bとでおこなう補助要素833の表示態様の動的な変更を反復する。
次に、遊技機10は、右上図柄831Eと右下図柄831Fとを非一時的な態様で仮停止表示する。図138(1)に示す表示画面848は、大図柄群831のうち左上図柄831Aと、左下図柄831Bと、右上図柄831Eと、右下図柄831Fとが非一時的な態様で仮停止表示し、中上図柄831Cと中下図柄831Dとが変動表示中である。左上図柄831Aと左下図柄831Bは、それぞれ「1」、「2」を表示し、右上図柄831Eと右下図柄831Fは、それぞれ「1」、「9」を表示して補助要素833の表示態様を動的に変更しながら仮停止する。小図柄群802は、一部の図柄が仮停止表示することなく変動表示中である。このとき、表示画面848は、第1有効ラインで図柄「1」のリーチ態様を形成する。
次に、遊技機10は、第1有効ラインで形成したリーチ態様の報知をおこなう。図138(2)に示す表示画面850は、報知表示851により、第1有効ラインで形成したリーチ態様を報知する。報知表示851は、文字メッセージ「リーチ!」によりリーチ態様の形成を案内し、第1有効ラインに沿った外形により第1有効ラインにおけるリーチ態様の形成を案内する。このようにして、遊技機10は、リーチ態様の報知をおこなうまでを、変動表示状態のうちの一状態(リーチ態様形成過程)として補助要素833の表示態様を動的に変更しながら仮停止する。すなわち、補助要素833の表示態様を動的に変更しながらの仮停止表示態様は、リーチ態様形成過程を案内する。
なお、第1有効ラインでリーチ態様を形成する左上図柄831Aと右上図柄831Eは、補助要素833の表示態様を第2の色(たとえば金色)とし、遊技者にリーチ態様の形成を明示(リーチ報知)するようにしてもよい。また、左上図柄831Aと右上図柄831Eは、第1有効ラインでリーチ態様を形成する前から補助要素833の表示態様を第2の色とすることで遊技者にリーチ態様の形成予告を明示(リーチ予告)するようにしてもよい。なお、予告対象とならない図柄は、補助要素833の表示態様を第1の色(たとえば銀色)で明示された状態で示す。
次に、遊技機10は、リーチ態様(当り態様の形成過程)を表示する。図138(3)に示す表示画面852は、大図柄群831のうち左上図柄831Aと、左下図柄831Bと、右上図柄831Eと、右下図柄831Fとが非一時的な態様で仮停止表示し、中上図柄831Cと中下図柄831Dとが変動表示中である。左上図柄831Aと左下図柄831Bは、それぞれ「1」、「2」を表示し、右上図柄831Eと右下図柄831Fは、それぞれ「1」、「9」を表示する。
第1有効ラインでリーチ態様を形成する左上図柄831Aと右上図柄831Eは、縦軸に対して所定角度で回動するようにして揺動しながら仮停止する。一方で、第2有効ラインでリーチ態様を形成しない左下図柄831Bと右下図柄831Fは、図柄を停止したうえで半透明で表示される。小図柄群802は、一部の図柄が仮停止表示することなく変動表示中である。
このようにして、遊技機10は、リーチ態様の報知後を、変動表示状態のうちの一状態(当り態様形成過程)として図柄を縦軸に対して所定角度で回動するようにして揺動しながら仮停止する。すなわち、図柄を縦軸に対して所定角度で回動するようにして揺動しながらの仮停止表示態様は、当り態様形成過程を案内する。
図138(4)に示す表示画面854は、大図柄群831のうち左上図柄831Aと、左下図柄831Bと、右上図柄831Eと、右下図柄831Fとが非一時的な態様で仮停止表示し、中上図柄831Cと中下図柄831Dとが拡大しながら変動表示中である。表示画面854は、遊技者の注意が中上図柄831Cと中下図柄831Dとに払われることが期待される表示状態の1つである。また、表示画面854は、表示画面852と同様に、当り態様形成過程を案内する表示態様の1つである。
図139(1)に示す表示画面856は、大図柄群831のうち左上図柄831Aと、左下図柄831Bと、右上図柄831Eと、右下図柄831Fとが非一時的な態様で仮停止表示し、中上図柄831Cが拡大しながら変動表示中である。表示画面856は、遊技者の注意が中上図柄831Cに払われることが期待される表示状態の1つである。また、表示画面856は、表示画面852と同様に、当り態様形成過程を案内する表示態様の1つである。
図139(2)に示す表示画面858は、大図柄群831のうち左上図柄831Aと、左下図柄831Bと、右上図柄831Eと、右下図柄831Fとが非一時的な態様で仮停止表示し、中上図柄831Cが仮停止中である。表示画面858は、遊技者の注意が中上図柄831Cに払われることが期待される表示状態の1つである。また、表示画面858は、表示画面852と同様に、当り態様形成過程を案内する表示態様の1つである。また、中上図柄831Cは、補助要素833の表示態様を動的に変更しながら「1」を表示して仮停止する。
図139(3)に示す表示画面860と図139(4)に示す表示画面862は、当り態様(当り態様の形成過程)を仮停止表示する。表示画面860,862は、大図柄群831のうち第1有効ライン上の図柄を縦軸に対して所定角度で回動するようにして揺動しながら仮停止表示し、第2有効ライン上の図柄を停止表示する。
図140(1)に示す表示画面864は、図柄を当り態様で停止表示し、変動表示ゲームにおける変動表示結果を導出する。表示画面864は、大図柄群831と小図柄群802とが停止表示している状態を示す。大図柄群831は、左上図柄831Aが「1」を表示して、中上図柄831Cが「1」を表示して、右上図柄831Eが「1」を表示して、左下図柄831Bが「2」を表示して、中下図柄831Dが「9」を表示して、右下図柄831Fが「9」を表示して停止中である。小図柄群802は、大図柄群831に対応する図柄を表示して停止中である。小図柄群802は、左図柄が「1」を表示し、中図柄が「1」を表示し、右図柄が「1」を表示する。表示画面864は、保留消化表示806により特図変動表示ゲームが図柄停止したことを示す。
ここまで、リーチ態様形成過程、当り態様形成過程を経て当り態様に至る変動表示過程を説明したが、次に、リーチ態様形成過程を経ることなくはずれ態様に至る変動表示過程を説明する。
図140(2)に示す表示画面866は、表示画面864の後の表示画面である。表示画面866は、大図柄群831のうち左上図柄831Aと、左下図柄831Bと、右上図柄831Eと、右下図柄831Fとが非一時的な態様で仮停止表示し、中上図柄831Cと中下図柄831Dとが変動表示中である。左上図柄831Aと左下図柄831Bは、それぞれ「1」、「2」を表示して補助要素833の表示態様を動的に変更しながら仮停止し、右上図柄831Eと右下図柄831Fは、それぞれ「7」、「6」を表示して補助要素833の表示態様を動的に変更しながら仮停止する。すなわち、表示画面866は、第1有効ラインと第2有効ラインのいずれにおいてもリーチ態様を形成しない。
小図柄群802は、一部の図柄が仮停止表示することなく変動表示中である。このとき、左上図柄831Aと、左下図柄831Bと、右上図柄831Eと、右下図柄831Fとでおこなう仮停止表示は、非一時的な仮停止表示態様である。
図140(3)に示す表示画面868は、表示画面866の後の表示画面である。表示画面868は、図柄群831のすべての図柄が非一時的な態様で仮停止表示である。左上図柄831Aと左下図柄831Bは、それぞれ「1」、「2」を表示して補助要素833の表示態様を動的に変更しながら仮停止し、中上図柄831Cと中下図柄831Dは、それぞれ「6」、「5」を表示して補助要素833の表示態様を動的に変更しながら仮停止し、右上図柄831Eと右下図柄831Fは、それぞれ「7」、「6」を表示して補助要素833の表示態様を動的に変更しながら仮停止する。すなわち、表示画面868は、第1有効ラインと第2有効ラインのいずれにおいてもリーチ態様を形成しないはずれ態様である。小図柄群802は、一部の図柄が仮停止表示することなく変動表示中である。このとき、図柄群831のすべての図柄でおこなう仮停止表示は、非一時的な仮停止表示態様である。すなわち、表示画面868は、リーチ態様形成過程を経ることなくはずれ態様に至ることで、当り態様形成過程を案内する仮停止表示をおこなう機会を有しない。
図140(4)に示す表示画面870は、図柄をはずれ態様で停止表示し、変動表示ゲームにおける変動表示結果を導出する。表示画面870は、大図柄群831と小図柄群802とが停止表示している状態を示す。大図柄群831は、左上図柄831Aが「1」を表示して、中上図柄831Cが「6」を表示して、右上図柄831Eが「7」を表示して、左下図柄831Bが「2」を表示して、中下図柄831Dが「5」を表示して、右下図柄831Fが「6」を表示して停止中である。小図柄群802は、大図柄群831に対応する図柄を表示して停止中である。小図柄群802は、左図柄が「1」を表示し、中図柄が「6」を表示し、右図柄が「7」を表示する。表示画面870は、保留消化表示806により特図変動表示ゲームが図柄停止したことを示す。
なお、遊技機10は、リーチ態様形成過程や当り態様形成過程に応じて仮停止表示態様を変更したが、その他の変動表示状態(遊技状態)に応じて仮停止表示態様を変更するものであってもよい。
また、遊技機10は、リーチ態様形成過程や当り態様形成過程に応じて仮停止表示態様を変更したが、仮停止する図柄の数に応じて仮停止表示態様を変更するものであってもよい。
また、遊技機10は、リーチ態様形成過程や当り態様形成過程に応じて仮停止表示態様を変更したが、有効ラインの位置や数に応じて仮停止表示態様を変更するものであってもよい。
このようにして、遊技機10は、変動表示状態(遊技状態)に応じて仮停止表示態様を変更することで、表示装置41に表示する仮停止表示態様から変動表示状態を遊技者に案内することができる。
[第3の実施形態の変形例1]
次に、第3の実施形態の変形例1の遊技機10について図141を用いて説明する。第3の実施形態の変形例1の遊技機10は、図柄の表示態様を変更することによって仮停止表示態様を変更する。
第3の実施形態の変形例1の遊技機10の仮停止表示態様について図141を用いて説明する。図141は、第3の実施形態の変形例1の表示装置における大図柄の仮停止表示態様の一例を示す図である。
図141(1)に示す図柄880は、大図柄群831を構成する図柄である。図柄880は、背景要素881と従識別要素882と主識別要素883とを含む。図柄880は、背景要素881を背景にして従識別要素882と主識別要素883とを重ね、主識別要素883を最前面にする。主識別要素883は、図柄を特定可能にする識別表示であり、たとえば文字や図形等である。従識別要素882は、主識別要素883を補助して図柄を特定可能にする識別表示であり、たとえばキャラクタ等である。図柄880は、背景要素881と従識別要素882と主識別要素883とを含んでスクロール方向(上下方向)に揺動することで、仮停止表示態様の1つを実現する。
図141(2)に示す図柄884は、大図柄群831を構成する図柄である。図柄884は、従識別要素882と主識別要素883とを含む。図柄884は、従識別要素882と主識別要素883とを重ね、主識別要素883を最前面にする。図柄884は、従識別要素882と主識別要素883とを含んでスクロール方向(上下方向)に揺動することで、仮停止表示態様の1つを実現する。
図141(3)に示す図柄885は、大図柄群831を構成する図柄である。図柄885は、背景要素881と主識別要素883とを含む。図柄885は、背景要素881を背景にして主識別要素883を重ね、主識別要素883を最前面にする。図柄885は、背景要素881と主識別要素883とを含んでスクロール方向(上下方向)に揺動することで、仮停止表示態様の1つを実現する。
図141(4)に示す図柄886は、大図柄群831を構成する図柄である。図柄886は、主識別要素883を含む。図柄886は、主識別要素883を最前面にする。図柄886は、主識別要素883を含んでスクロール方向(上下方向)に揺動することで、仮停止表示態様の1つを実現する。
このように、遊技機10は、図柄の表示態様を変更することによって仮停止表示態様を変更することができる。このようにして変更した仮停止表示態様によって、遊技機10は、変動表示状態を遊技者に案内することができる。
なお、上述した第3の実施形態(変形例を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、表示手段(表示装置41)と、制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。表示手段は、変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム、特図2変動表示ゲーム)を表示可能である。制御手段は、複数の図柄で構成される図柄群(大図柄群831)を含めて変動表示ゲームを表示手段に表示させる。さらに、制御手段は、図柄群のうち所定数の図柄(左上図柄831A、右上図柄831E)がリーチ態様を形成して仮停止表示をおこなうときに所定数の図柄を第1の仮停止表示態様(表示画面852,854)とし、所定数の図柄(左上図柄831A、右上図柄831E)がリーチ態様を形成せずに仮停止表示をおこなうときに所定数の図柄を第1の仮停止表示態様と異なる第2の仮停止表示態様(表示画面866,868)として、表示手段に表示させる。
(2)遊技機10は、表示手段(表示装置41)と、制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。表示手段は、変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム、特図2変動表示ゲーム)を表示可能である。制御手段は、複数の図柄で構成される図柄群(大図柄群831)を含めて変動表示ゲームを表示手段に表示させる。さらに、制御手段は、図柄の仮停止表示をおこなうときに、図柄を装飾する装飾要素(補助要素833)を図柄に付加し、図柄を停止状態にして装飾要素を非停止状態(図柄839)にして、表示手段に表示させる(表示画面848,850)。
[第4の実施形態]
次に、第4の実施形態(変形例含む)の遊技機10について説明する。第4の実施形態の遊技機10は、遊技制御負担を過重にすることなく、表示態様の多様化と識別容易な図柄変動をおこなうことができる。第4の実施形態に示す遊技機10は、図柄を2以上の図柄構成要素で構成し、変動過程において図柄構成要素ごとに表示態様を変更できる。まず、第4の実施形態の装飾図柄(飾り図柄)について図142を用いて説明する。図142は、第4の実施形態の装飾図柄の一例を示す図である。
遊技機10は、装飾図柄として装飾図柄Aと装飾図柄Bと装飾図柄Cとを選択的に表示できる。装飾図柄Aは、大図柄群において用いられる装飾図柄であり、装飾図柄Bは、中図柄群において用いられる装飾図柄であり、装飾図柄Cは、小図柄群において用いられる装飾図柄である。装飾図柄Aは、図柄変動を主とした変動表示演出中に用いられる。たとえば、装飾図柄Aは、ムービーを用いない変動表示演出中に用いられる。装飾図柄Bは、図柄変動を従とした変動表示演出中に用いられる。たとえば、装飾図柄Bは、ムービーを用いた変動表示演出中に用いられる。装飾図柄Cは、変動状態の確認用に用いられる。なお、遊技機10は、装飾図柄A、装飾図柄B、および装飾図柄Cを表示演出にしたがい同時にあるいは排他的に用いることができる。
装飾図柄Aは、図柄901,902,903,904,905を含む。図柄901,902,903,904,905は、それぞれが異なる表示態様により、他の図柄と区別可能になっている。
図柄901は、数字「一」を表示する図柄である。図柄901は、図形(たとえば男の子のようなキャラクタ)により図柄としての識別性(識別力)を有する図形要素901aと、数字「一」により図柄としての識別性を有する数字要素901bと、識別性を有せずに表示状態(たとえば仮停止状態)の案内を補助する補助要素901cとを含む。すなわち、図形要素901aと数字要素901bは、それぞれ図柄901の識別要素であり、文字要素901cは、図柄901の非識別要素である。
図柄902は、数字「二」を表示する図柄である。図柄902は、図形(たとえば女の子のようなキャラクタ)により図柄としての識別性を有する図形要素902aと、数字「二」により図柄としての識別性を有する数字要素902bと、識別性を有せずに表示状態の案内を補助する補助要素902cとを含む。すなわち、図形要素902aと数字要素902bは、それぞれ図柄902の識別要素であり、文字要素902cは、図柄902の非識別要素である。
図柄903は、数字「三」を表示する図柄である。図柄903は、図形(たとえば虎のようなキャラクタ)により図柄としての識別性を有する図形要素903aと、数字「三」により図柄としての識別性を有する数字要素903bと、識別性を有せずに表示状態の案内を補助する補助要素903cとを含む。すなわち、図形要素903aと数字要素903bは、それぞれ図柄903の識別要素であり、文字要素903cは、図柄903の非識別要素である。
図柄904は、数字「四」を表示する図柄である。図柄904は、図形(たとえばライオンのようなキャラクタ)により図柄としての識別性を有する図形要素904aと、数字「四」により図柄としての識別性を有する数字要素904bと、識別性を有せずに表示状態の案内を補助する補助要素904cとを含む。すなわち、図形要素904aと数字要素904bは、それぞれ図柄904の識別要素であり、文字要素904cは、図柄904の非識別要素である。
図柄905は、数字「五」を表示する図柄である。図柄905は、図形(たとえばロケットのようなキャラクタ)により図柄としての識別性を有する図形要素905aと、数字「五」により図柄としての識別性を有する数字要素905bと、識別性を有せずに表示状態の案内を補助する補助要素905cとを含む。すなわち、図形要素905aと数字要素905bは、それぞれ図柄905の識別要素であり、文字要素905cは、図柄905の非識別要素である。
装飾図柄Bは、装飾図柄Aにおける数字要素と同様の識別力を有する図柄であり、たとえば、装飾図柄Aにおける数字要素と相似形である。装飾図柄Bは、図柄911,912,913,914,915を含む。図柄911,912,913,914,915は、それぞれが異なる表示態様により、他の図柄と区別可能になっている。
図柄911は、図柄901と相似形であり、図形要素901aに対応する図形要素911aと、数字要素901bに対応する数字要素911bと、補助要素901cに対応する補助要素911cとを含む。
図柄912は、図柄902と相似形であり、図形要素902aに対応する図形要素912aと、数字要素902bに対応する数字要素912bと、補助要素902cに対応する補助要素912cとを含む。
図柄913は、図柄903と相似形であり、図形要素903aに対応する図形要素913aと、数字要素903bに対応する数字要素913bと、補助要素903cに対応する補助要素913cとを含む。
図柄914は、図柄904と相似形であり、図形要素904aに対応する図形要素914aと、数字要素904bに対応する数字要素914bと、補助要素904cに対応する補助要素914cとを含む。
図柄915は、図柄905と相似形であり、図形要素905aに対応する図形要素915aと、数字要素905bに対応する数字要素915bと、補助要素905cに対応する補助要素915cとを含む。
装飾図柄Cは、装飾図柄Aにおける文字要素と同様の識別力を有する図柄であり、たとえば、装飾図柄Aにおける文字要素と相似形である。装飾図柄Cは、図柄921,922,923,924,925を含む。図柄921,922,923,924,925は、それぞれが異なる表示態様により、他の図柄と区別可能になっている。
次に、装飾図柄Aと装飾図柄Bと装飾図柄Cの画像データについて図143を用いて説明する。図143は、第4の実施形態の画像データの格納場所の一例を示す図である。画像ROM325は、装飾図柄A画像データ3251を記憶する。装飾図柄A画像データ3251は、装飾図柄Aの画像データであり、図形要素に対応するキャラ画像データ3251aと、数字要素に対応する数字画像データ3251bと、補助要素に対応する補助画像データ3251cとを含む。
VDP312(図4参照)は、画像ROM325から読み出した装飾図柄A画像データ3251を加工(たとえば縮小)して装飾図柄B画像データ3252を生成し、RAM312aに格納できる。なお、VDP312は、画像ROM325から読み出した装飾図柄A画像データ3251を一括して加工してもよい。また、VDP312は、画像ROM325から読み出したキャラ画像データ3251aと数字画像データ3251bと補助画像データ3251cとをそれぞれ独立に加工してから合成してもよい。たとえば、VDP312は、キャラ画像データ3251aと数字画像データ3251bと補助画像データ3251cについてそれぞれ異なる縮小率で加工したり、相互の位置関係を変更したりすることができる。
また、VDP312は、画像ROM325から読み出した装飾図柄A画像データ3251を加工(たとえば選択)して装飾図柄C画像データ3253を生成し、RAM312aに格納できる。
これにより、遊技機10は、装飾図柄A画像データ3251と装飾図柄B画像データ3252と装飾図柄C画像データ3253とをあらかじめ画像ROM325に用意しておくことを要しない。これにより、遊技機10は、装飾図柄Aと装飾図柄Bと装飾図柄Cのために確保しなければならない画像ROM325の記憶容量を低減することができる。
なお、遊技機10は、装飾図柄Aにアニメーション効果を与えるために複数の表示態様の画像データを用意するとき、装飾図柄Bや装飾図柄Cについてはそのうちの一部(たとえば1つ)に対応する画像データを生成するようにしてもよい。これにより、遊技機10は、VDP312にかかる処理負担を軽減できるほか、RAM312の記憶容量を低減することができる。
なお、遊技機10は、装飾図柄A画像データ3251と装飾図柄B画像データ3252と装飾図柄C画像データ3253とをあらかじめ画像ROM325に用意するものであってもよい。
次に、装飾図柄Aと装飾図柄Bと装飾図柄Cを用いた変動表示画面について図144から図146を用いて説明する。図144は、第4の実施形態の表示装置における表示画面の一例を示す図(その1)である。図145は、第4の実施形態の表示装置における表示画面の一例を示す図(その2)である。図146は、第4の実施形態の表示装置における表示画面の一例を示す図(その3)である。
図144(1)に示す表示画面930は、変動表示ゲームにおいて図柄停止中の表示装置41の表示内容である。表示画面930は、2組の飾り図柄と、特図1保留数表示933と、特図2保留数表示934と、保留表示935と、保留消化表示936を表示内容に含む。
2組の飾り図柄は、第1飾り図柄として大図柄群931と、第2飾り図柄として小図柄群932とがある。大図柄群931は、興趣向上を目的として遊技演出を担当する。そのため、大図柄群931は、表示装置41の略中央部に大きく表示される。大図柄群931は、左図柄931Lと中図柄931Cと右図柄931Rとを含む。表示画面930の左図柄931Lと中図柄931Cと右図柄931Rは、いずれも対応する特図変動表示ゲームが図柄停止状態であることを示す。
一般に、大図柄群931は、左図柄931L、右図柄931R、中図柄931Cの順に変動を開始し、左図柄931L、右図柄931R、中図柄931Cの順に停止(仮停止を含む)する。そのため、大図柄群931は、多くの場合において、左図柄931Lと右図柄931Rとでリーチ態様を形成し、中図柄931Cの停止を待って当り態様を形成可能にする。
大図柄群931を構成する図柄(左図柄931Lと中図柄931Cと右図柄931R)は、主として装飾図柄Aによる。表示画面930は、装飾図柄Aにより大図柄群931を構成する。たとえば、表示画面930は、左図柄931Lとして図柄901を表示し、中図柄931Cとして図柄903を表示し、右図柄931Rとして図柄905を表示する。
小図柄群932は、遊技者の遊技状態把握の容易性向上を目的として変動表示状態の報知を担当する。そのため、小図柄群932は、大図柄群931による表示演出を邪魔せず視認性を確保するように表示装置41の周縁部に小さく表示される。小図柄群932は、主として装飾図柄Cによる左図柄と中図柄と右図柄とを含む。表示画面930の小図柄群932における左図柄と中図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが図柄停止状態であることを示す。たとえば、表示画面930は、小図柄群932における左図柄として図柄921を表示し、中図柄として図柄923を表示し、右図柄として図柄925を表示する。
一般に、大図柄群931は、小図柄群932と比較して、大きく表示され、表示位置の自由度が高く、またその表示態様が大きく変化可能である。反対に、小図柄群932は、大図柄群931と比較して、小さく表示され、表示位置の自由度が低い(たとえば位置固定)。
特図1保留数表示933は、特図1ゲームの保留記憶数(始動記憶数)を表示する。特図2保留数表示934は、特図2ゲームの保留記憶数を表示する。保留表示935は、その表示態様により、特図変動表示ゲームの保留記憶数を明示するとともに、保留記憶ごとのゲーム結果に対する期待度を報知できる。保留表示935が表示する保留記憶数は、特図1保留数表示933が表示する保留記憶数と特図2保留数表示934が表示する保留記憶数の和に相当する。保留消化表示936は、その表示態様により、特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示すとともにゲーム結果に対する期待度を報知できる。
表示画面930は、特図1保留数表示933が示す特図1ゲームの保留記憶数が「0」であり、特図2保留数表示934が示す特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることから、保留表示935が示す保留記憶数も「0」である。また、表示画面930は、保留消化表示936により特図変動表示ゲームが図柄停止中であることを示す。
これらによって遊技機10は、大図柄群931について表示演出の多様性を確保しながら小図柄群932について視認性を確保し、遊技者の遊技状態把握を容易にすることができる。
また、遊技機10は、大図柄群931と小図柄群932について変動表示中の変動態様を異なるものとすることができる。たとえば、遊技機10は、大図柄群931について縦スクロールとするとき、大図柄群931と小図柄群932との区別を容易にすることができる。また、遊技機10は、大図柄群931と小図柄群932とで非同期に図柄を更新する場合があっても、遊技者に与える違和感を軽減できる。
図144(2)に示す表示画面940は、変動表示ゲームにおいて図柄変動中の表示装置41の表示内容である。表示画面940は、特図1保留数表示933が示す特図1ゲームの保留記憶数が「1」であり、特図2保留数表示934が示す特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることから、保留表示935が示す保留記憶数も「1」である。また、表示画面940は、保留消化表示936により特図変動表示ゲームが図柄変動中であることを示す。表示画面940の左図柄931Lと中図柄931Cと右図柄931Rは、いずれも対応する特図変動表示ゲームが図柄変動状態であることを示す。また、表示画面940の小図柄群932における左図柄と中図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが図柄変動状態であることを示す。
遊技機10は、図柄停止から図柄変動を開始した場合に多くの遊技者がリーチ態様の形成に関心を抱くことから、リーチ態様の形成過程においてリーチ態様を形成する左図柄931Lと右図柄931Rを中図柄931Cよりも大きく表示する。たとえば、遊技機10は、特図変動表示ゲームが図柄停止状態であることを示す表示画面930において、左図柄931Lと右図柄931Rを中図柄931Cよりも大きく表示する。また、遊技機10は、特図変動表示ゲームが図柄変動状態であることを示す表示画面940において、左図柄931Lと右図柄931Rを中図柄931Cよりも大きく表示する。
図145(1)に示す表示画面942は、大図柄群931のうち左図柄931Lと右図柄931Rが仮停止表示し、中図柄931Cが変動表示中である。左図柄931Lと右図柄931Rとは、図柄901を表示して仮停止する。したがって、表示画面942は、大図柄群931によるリーチ態様の形成タイミングを示す。表示画面942は、左図柄931Lと右図柄931Rを、中図柄931Cより大きな大きさで表示する。小図柄群932は、一部の図柄が仮停止表示することなく変動表示中である。表示画面942は、遊技者の注意が右図柄931Rに払われることが期待される表示状態の1つである。
表示画面942は、左図柄931Lと右図柄931Rの仮停止状態を、図柄901の上下方向の揺動と、補助要素901cの左右方向の回転動作とにより表わす。すなわち、遊技機10は、左図柄931Lと右図柄931Rの仮停止状態であることを図柄901の上下方向の揺動によって示すとともに、補助要素901cの動作によって仮停止状態であることの案内を補助する。このような遊技機10は、変動表示中の図柄の状態をより好適に遊技者に案内することができるとともに、併せて補助要素901cの動作による興趣向上効果を得ることができる。
図145(2)に示す表示画面944は、リーチ演出中の変動表示画面である。表示画面944は、演出表示945を含む。演出表示945は、画面の中央部に設定されてミニゲーム(たとえばキャラクタ同士の対決)によるリーチ演出を表示する。リーチ演出は、たとえば、ムービー再生によっておこなわれる。遊技機10は、VDP312が画像ROM325からムービーデータを読み出してリーチ演出のムービーを再生することができる。
表示画面944における大図柄群931は、画面の周縁部に配置され、表示画面942における大図柄群931よりもその表示サイズが縮小される。表示画面944における大図柄群931は、装飾図柄Bを表示して変動表示をおこなう。なお、表示画面944は、リーチ演出中であることから左図柄931Lと右図柄931Rを仮停止状態にして表示する。このとき、表示画面944は、左図柄931Lと右図柄931Rの仮停止状態を、補助要素911cの左右方向の回転動作を伴わない図柄911の上下方向の揺動により表わす。なお、表示画面944における大図柄群931は、表示画面942における大図柄群931と比較して小さいことから中図柄群として捉えることができる。また、表示画面944における大図柄群931は、表示画面942における大図柄群931を第1大図柄群とした場合に、第1大図柄群と区別される第2大図柄群として捉えることができる。
これにより、遊技機10は、装飾図柄Bの表示にかかるVDP312の処理負担や画像ROM325の容量負担を軽減できる。また、遊技機10は、装飾図柄Bの表示により識別容易な図柄変動をおこないながらもVDP312や画像ROM325の利用資源を抑制可能にすることから、同時におこなうその他演出(たとえば、リーチ演出におけるムービー再生等)にVDP312や画像ROM325の利用資源を割り当てることができる。
効果を得ることができる。
図146(1)に示す表示画面946は、リーチ演出中の変動表示画面であり、表示画面944に続く表示画面である。表示画面946は、演出表示945を含む。演出表示945は、画面の中央部に設定されてミニゲームによるリーチ演出の結果(たとえば一方のキャラクタの勝利と他方のキャラクタの敗退とメッセージ「WIN」)を表示する。
表示画面946における大図柄群931は、装飾図柄Bを表示して変動表示をおこなう。なお、表示画面946は、リーチ演出の結果を導出していることから左図柄931Lと右図柄931Rと中図柄931Cとを仮停止状態にして表示する。このとき、表示画面946は、左図柄931Lと右図柄931Rと中図柄931Cの仮停止状態を、補助要素911cの左右方向の回転動作を伴わない図柄911の上下方向の揺動により表わす。左図柄931Lと右図柄931Rと中図柄931Cとは、それぞれ図柄911を表示し、3桁の図柄が揃った当り態様を表示する。なお、表示画面946の小図柄群932における左図柄と中図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが図柄変動状態であることを示す。
図146(2)に示す表示画面948は、図柄停止時の変動表示画面であり、表示画面946に続く表示画面である。表示画面948は、表示画面930と同じ位置、かつ同じ大きさで大図柄群931を表示する。表示画面948における大図柄群931は、装飾図柄Aを表示して図柄停止表示をおこなう。左図柄931Lと右図柄931Rと中図柄931Cとは、それぞれ図柄901を表示し、3桁の図柄が揃った当り態様を表示する。また、表示画面946の小図柄群932における左図柄と中図柄と右図柄は、いずれも装飾図柄Cに属する図柄921を停止表示し、図柄停止状態であることを示す。また、表示画面948は、保留消化表示936により特図変動表示ゲームが図柄停止したことを示す。
このように、遊技機10は、装飾図柄における表示態様の多様化(たとえば装飾図柄A,B,Cの表示)を図ることができる。また、遊技機10は、装飾図柄Aにおいては補助要素の変動を伴う仮停止表示をおこない、装飾要素Bにおいては補助要素の変動を伴うことのない仮停止表示をおこなう等により、識別容易な図柄変動をおこなうことができる。遊技機10は、このような表示態様の多様化と識別容易な図柄変動をおこないながらも、遊技制御負担を過重にすることがない。
次に、装飾図柄A,Bの切替タイミングについて図147を用いて説明する。図147は、第4の実施形態の特図ゲーム変動における装飾図柄表示態様の切替タイミングを示すタイミングチャートの一例を示す図である。
遊技機10は、タイミングt11からタイミングt14までの期間Taを図柄変動時間とし、タイミングt14からタイミングt15までの期間Tbを図柄停止時間とする特図ゲーム変動をおこなう。
装飾図柄Aは、図柄変動開始前からタイミングt12まで(少なくともタイミングt11からタイミングt12までの期間Ta1を含む)表示される。タイミングt12からタイミングt13の期間Ta2はムービー演出期間であり、ムービーが表示されるときに装飾図柄Aは装飾図柄Bに切り替えられる。なお、タイミングt13からタイミングt14の期間Ta2をムービー演出期間としない場合、装飾図柄Aは当該期間で継続して表示されるものであってよい。
そして、タイミングt13でムービー演出期間を終えると、装飾図柄Bは装飾図柄Aに切り替えられる。装飾図柄Aは、タイミングt13からタイミングt14までの期間Ta3で表示される。さらに、装飾図柄Aは、タイミングt14からタイミングt15までの期間Tbを含んで表示される。なお、装飾図柄Cは、装飾図柄Aと装飾図柄Bの切替と独立して表示される。
このように、遊技機10は、装飾図柄を変動表示状態に応じて選択的に表示することができる。また、遊技機10は、VDP312の処理負担や画像ROM325の容量負担が大きい期間(ムービー演出期間)に、VDP312の処理負担や画像ROM325の容量負担が大きい装飾図柄Aから負担が小さい装飾図柄Bに切り替えることにより、変動表示期間において負担の平準化を図ることができる。
次に、装飾図柄Aと装飾図柄Bの仮停止動作について図148を用いて説明する。図148は、第4の実施形態の装飾図柄Aと装飾図柄Bの仮停止動作の一例を示す図である。
まず、装飾図柄Aを代表して図柄901の仮停止動作について説明する。タイミングt21で、遊技機10は、図柄901について、図形要素901aと数字要素901bと補助要素901cとの相対的位置関係を標準位置関係に保持し、標準位置(オフセット「0」)に表示する。
タイミングt21から所定時間(たとえばΔt)経過したタイミングt22で、遊技機10は、図柄901について、図形要素901aと数字要素901bとの相対的位置関係を標準位置関係に保持し、補助要素901cを右方向に所定角度(たとえば角度α)だけ回転させる。さらに、遊技機10は、標準位置から上方向に所定量(オフセット「d1」)だけずらして図柄901を表示する。
タイミングt22から所定時間(たとえばΔt)経過したタイミングt23で、遊技機10は、図柄901について、補助要素901cを左方向に所定角度(たとえば角度α)だけ回転させて図形要素901aと数字要素901bと補助要素901cとの相対的位置関係を標準位置関係に戻す。さらに、遊技機10は、下方向に所定量(オフセット「d1」)だけずらして図柄901を標準位置に戻して表示する。
タイミングt23から所定時間(たとえばΔt)経過したタイミングt24で、遊技機10は、図柄901について、図形要素901aと数字要素901bとの相対的位置関係を標準位置関係に保持し、補助要素901cを左方向に所定角度(たとえば角度α)だけ回転させる。さらに、遊技機10は、標準位置から下方向に所定量(オフセット「d1」)だけずらして図柄901を表示する。
このあと、遊技機10は、図柄901について、所定時間(たとえばΔt)をかけて補助要素901cを右方向に所定角度(たとえば角度α)だけ回転させて図形要素901aと数字要素901bと補助要素901cとの相対的位置関係を標準位置関係に戻す。さらに、遊技機10は、上方向に所定量(オフセット「d1」)だけずらして図柄901を標準位置に戻して表示する(たとえば、タイミングt21における図柄901)。
このように遊技機10は、図柄全体で揺動する全体仮停止動作と、図柄の一部が揺動する一部仮停止動作とを複合して装飾図柄Aの仮停止表示をおこなうことができる。なお、図柄901を用いて装飾図柄Aの仮停止表示を説明したが、図柄902,903,904,905についても同様にできる。遊技機10は、このような仮停止動作によって装飾図柄Aについてより確かに仮停止状態を遊技者に案内することができるし、仮停止表示に対して新たな興趣を提供することができる。
次に、装飾図柄Bを代表して図柄911の仮停止動作について説明する。遊技機10は、図柄911について、図形要素911aと数字要素911bと補助要素911cとの相対的位置関係を標準位置関係に保持しながら仮停止表示をおこなう。タイミングt21で、遊技機10は、標準位置(オフセット「0」)に図柄911を表示する。タイミングt22で、遊技機10は、標準位置から上方向に所定量(オフセット「d2」)だけずらして図柄911を表示する。タイミングt23で、遊技機10は、下方向に所定量(オフセット「d2」)だけずらして標準位置で図柄911を表示する。タイミングt24で、遊技機10は、標準位置から下方向に所定量(オフセット「d2」)だけずらして図柄911を表示する。このあと、遊技機10は、図柄911について、所定時間(たとえばΔt)をかけて上方向に所定量(オフセット「d2」)だけずらして図柄911を標準位置に戻して表示する(たとえば、タイミングt21における図柄911)。
このように遊技機10は、図柄全体で揺動する全体仮停止動作で装飾図柄Bの仮停止表示をおこなうことができる。なお、図柄911を用いて装飾図柄Bの仮停止表示を説明したが、図柄912,913,914,915についても同様にできる。遊技機10は、このような仮停止動作によって装飾図柄Bについて仮停止状態を遊技者に案内することができるし、仮停止表示中の制御負担を軽減できる。
なお、遊技機10は、仮停止の変動量(たとえば、所定角度α、オフセット「d1」,「d2」)の大きさを遊技状態(信頼度や疑似連回数等)に応じて変更するものであってもよい。また、遊技機10は、仮停止の変動態様(たとえば、左右回転、上下揺動)を遊技状態(信頼度や疑似連回数等)に応じて変更(たとえば、一側方向の回転、左右揺動)するものであってもよい。また、遊技機10は、装飾図柄Aにおける全体仮停止動作と一部仮停止動作の複合態様(たとえば、図柄全体で上下揺動する全体仮停止動作と、図柄の一部が左右回転揺動する一部仮停止動作)を遊技状態(信頼度や疑似連回数等)に応じて変更(たとえば、図柄全体で上下揺動する全体仮停止動作と、図柄の一部が左右揺動する一部仮停止動作)するものであってもよい。
ここで、装飾図柄Aと装飾図柄Bの仮停止動作の変形例について図149と図150を用いて説明する。図149は、第4の実施形態の装飾図柄Aと装飾図柄Bの仮停止動作の変形例(その1)を示す図である。図150は、第4の実施形態の装飾図柄Aと装飾図柄Bの仮停止動作の変形例(その2)を示す図である。
図149(1a)および図149(1b)に示す図柄901(装飾図柄A)は、図柄901全体を上下方向に揺動し、補助要素901cを回転揺動する。一方、図149(1a)に示す図柄911(装飾図柄B)もまた図柄911全体を上下方向に揺動する。このように、装飾図柄Aと装飾図柄Bは、全体仮停止動作を同態様とすることで、装飾図柄の切替があっても遊技者にとって認識容易な仮停止動作をおこなうことができる。
他方、図149(1b)に示す図柄911(装飾図柄B)は、図柄901と異なり図柄911全体を左右方向に揺動する。このように、装飾図柄Aと装飾図柄Bは、全体仮停止動作を違えることで、装飾図柄の切替があったときに遊技者に対して仮停止動作に対する注意喚起を図ることができる。たとえば、遊技機10は、装飾図柄Aから装飾図柄Bへと切り替えたときに装飾図柄Bの仮停止態様によって遊技状態(信頼度や疑似連回数等)を報知するようにしてもよい。このような遊技機10は、仮停止態様に対する遊技者の関心を高めて、遊技状態の報知効果の向上と興趣向上とを図ることができる。
図149(2)に示す図柄901(装飾図柄A)は、全体仮停止動作として図柄901全体で左右方向に揺動し、一部仮停止動作として補助要素901cに代えて数字要素901bが上下方向に揺動する。このように、数字要素901bは、補助要素901cに代わって一部仮停止動作機能を担当するものであってもよい。
図149(3)に示す図柄901(装飾図柄A)は、全体仮停止動作として図柄901全体で上下方向に揺動し、一部仮停止動作として補助要素901cの回転揺動に加えて数字要素901bが独立に回転揺動する。このように、数字要素901bは、補助要素901cとともに一部仮停止動作機能を担当するものであってもよい。
図150(1)および(2)に示す図柄901(装飾図柄A)は、図柄901の仮停止表示中に図形要素901aの表示態様を更新する。たとえば、図150(1)に示す図形要素901aは、男の子のようなキャラクタが平常状態である様子を表わし、図150(2)に示す図形要素901aは、男の子のようなキャラクタが驚愕状態である様子を表わす。このような、図柄901(装飾図柄A)における図形要素901aの表示態様を更新するとき、遊技機10は、図柄911(装飾図柄B)における図形要素911aの表示態様を更新するようにしてもよい。たとえば、遊技機10は、装飾図柄Aから装飾図柄Bへの切替前に装飾図柄Aが150(1)に示す図形要素901aを表示するとき、切替後の装飾図柄Bを150(1)に示す図形要素911aで表示することができる。また、遊技機10は、装飾図柄Aから装飾図柄Bへの切替前に装飾図柄Aが150(2)に示す図形要素901aを表示するとき、切替後の装飾図柄Bを150(2)に示す図形要素911aで表示することができる。このように、遊技機10は、装飾図柄Aの表示態様を装飾図柄Bが継承することで装飾図柄Aから装飾図柄Bへの切替について遊技者に違和感を与えることなくおこなうことができる。
なお、遊技機10は、図150(3)に示すように、装飾図柄Bの表示態様を装飾図柄Aを継承しないものとしてもよい。このような遊技機10は、装飾図柄Aについて表示態様を多様化して興趣向上を図ることができる一方で、装飾図柄Bの表示に伴う遊技制御負担を軽減することができる。遊技機10は、装飾図柄Bの表示に関して軽減される遊技制御負担を、その他演出に割り当てることができる。一方、図149(1a)に示す図柄911(装飾図柄B)もまた図柄911全体を上下方向に揺動する。このように、装飾図柄Aと装飾図柄Bは、全体仮停止動作を同態様とすることで、装飾図柄の切替があっても遊技者にとって認識容易な仮停止動作をおこなうことができる。
[第4の実施形態の変形例1]
次に第4の実施形態の変形例1について説明する。第4の実施形態では、大図柄群931において表示される図柄を、図形要素と数字要素と補助要素とで構成したが、第4の実施形態の変形例1の大図柄群において表示される図柄は、図形要素と数字要素とを一体にした主要素と、補助要素とで構成される点で相違する。
第4の実施形態の変形例1の特図変動表示ゲームにおける変動表示過程について図151を用いて説明する。図151は、第4の実施形態の変形例1の表示装置が表示する画面の一例を示す図である。
第4の実施形態の変形例1の特図変動表示ゲームの表示態様は、第3の実施形態の特図変動表示ゲームの表示態様とほぼ同様であることから、第3の実施形態との相違点を中心にして説明する。
図151(1)に示す表示画面950は、特図変動表示ゲームにおける変動表示中の表示画面を示す。表示画面950は、左上図柄951Aと左下図柄951Bと右上図柄951Eと右下図柄951Fとを非一時的な態様で仮停止表示し、中上図柄と、中下図柄とが変動表示中である。左上図柄951Aは、主要素952Aで「1」を表示して補助要素953Aの表示態様を動的に変更しながら仮停止し、左下図柄951Bは、主要素952Bで「2」を表示して補助要素953Bの表示態様を動的に変更し、右上図柄951Eは、主要素952Eで「1」を表示して補助要素953Eの表示態様を動的に変更しながら仮停止し、右下図柄951Fは、主要素952Fで「9」を表示して補助要素953Fの表示態様を動的に変更しながら仮停止しながら仮停止する。
小図柄群932は、大図柄群951と非同期で変動表示中である。このとき、特図1保留数表示933は、特図1ゲームの保留記憶数「1」を表示し、特図2保留数表示934は、特図2ゲームの保留記憶数「0」を表示し、保留表示935は、特図変動表示ゲームの保留記憶数「1」を表示する。保留消化表示936は、特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示す。
表示画面950は、報知表示954により、第1有効ラインで形成したリーチ態様を報知する。報知表示954は、文字メッセージ「リーチ!」によりリーチ態様の形成を案内し、第1有効ラインに沿った外形により第1有効ラインにおけるリーチ態様の形成を案内する。このようにして、遊技機10は、リーチ態様の報知をおこなうまでを、変動表示状態のうちの一状態(リーチ態様形成過程)として補助要素953A,953Eの表示態様を動的に変更しながら仮停止する。
このように、表示画面950は、左上図柄951Aと右上図柄951Eの仮停止状態を、左上図柄951Aと右上図柄951Eの揺動動作によらずに補助要素953A,953Eの動的な表示態様の変更により表わす。このような遊技機10は、仮停止中の主要素952A,952Eを静的に表示し、仮停止中の図柄の視認性を高めることができるとともに、併せて補助要素953A,953Eの動作による興趣向上効果を得ることができる。
図151(2)に示す表示画面956は、リーチ演出中の変動表示画面である。表示画面956は、演出表示957を含む。演出表示957は、画面の中央部に設定されてミニゲーム(たとえば麻雀)によるリーチ演出を表示する。リーチ演出は、たとえば、ムービー再生によっておこなわれる。遊技機10は、VDP312が画像ROM325からムービーデータを読み出してリーチ演出のムービーを再生することができる。
表示画面956における大図柄群951は、画面の周縁部に配置され、表示画面950における大図柄群951よりもその表示サイズが縮小される。表示画面956における大図柄群951は、装飾図柄Bを表示して変動表示をおこなう。なお、表示画面956は、リーチ演出中であることから左図柄951Lと右図柄951Rを仮停止状態にして表示する。このとき、表示画面956は、左図柄951Lと右図柄951Rの仮停止状態を、上下方向の揺動によって表わし、補助要素953L,953Rの動的な表示態様の変更を伴わない。なお、表示画面956における大図柄群951は、表示画面950における大図柄群951と比較して小さいことから中図柄群として捉えることができる。また、表示画面956における大図柄群951は、表示画面950における大図柄群951を第1大図柄群とした場合に、第1大図柄群と区別される第2大図柄群として捉えることができる。
これにより、遊技機10は、装飾図柄Bの表示にかかるVDP312の処理負担や画像ROM325の容量負担を軽減できる。また、遊技機10は、装飾図柄Bの表示により識別容易な図柄変動をおこないながらもVDP312や画像ROM325の利用資源を抑制可能にすることから、同時におこなうその他演出(たとえば、リーチ演出におけるムービー再生等)にVDP312や画像ROM325の利用資源を割り当てることができる。
効果を得ることができる。
[第4の実施形態の変形例2]
次に第4の実施形態の変形例2について説明する。第4の実施形態の変形例2の遊技機は、大図柄群において表示される図柄を、図形要素と数字要素と補助要素とで構成し、変動表示過程において図形要素と数字要素と補助要素とを選択的に表示することができる。
装飾図柄Aにおける変動中の代表的な表示態様について図152を用いて説明する。図152は、第4の実施形態の変形例2の装飾図柄Aにおける変動中の表示態様の一例を示す図である。
装飾図柄Aにおける変動中の表示態様について、代表して図柄901を用いて説明する。なお、図柄902,903,904,905については、図柄901と同様であるため説明を省略する。
図柄901は、図柄停止時に、図形要素901aと数字要素901bと補助要素901cのすべてを表示する(P1)。これにより、遊技機10は、図柄901による演出効果を十分に発揮することができる。
図柄901は、変動開始時に、図形要素901aと補助要素901cとを非表示にして、数字要素901bを表示する(P2)。これにより、遊技機10は、表示内容を簡潔にすることができ、変動開始する図柄901の識別力を高めることができる。
なお、図柄901は、数字要素901bを図形要素901aとともに表示されていた時よりも拡大表示することによって、数字要素901bの識別力を向上することができる。
図柄901は、変動中に、図形要素901aと補助要素901cとを非表示にして、数字要素901bを透過表示する(P3)。これにより、遊技機10は、背景やムービー、キャラクタ等による演出効果を十分に発揮することができる。
図柄901は、変動停止前の第1段階として、数字要素901bを非表示にして、文字要素901dを表示する(P4)。すなわち、図柄901は、表示対象を、数字要素901bから文字要素901dに切り替える。これにより、遊技機10は、変動停止前の図柄901の識別力を多角的に高めることができる。また、遊技機10は、数字要素901bと文字要素901dとの対応関係を強調することができる。たとえば、遊技機10は、数字要素901bが示す数字「1」が文字要素901dが示す「太郎」に対応することを遊技者に容易に感得させることができる。
なお、文字要素901dは、図柄901の構成要素でありながら、図柄表示中の多くの場合(たとえば停止表示中)において非表示である。文字要素901dは、遊技者に対して注意喚起を図る場合(たとえば(図柄停止前)において一時的に表示される。
図柄901は、変動停止前の第2段階として、文字要素901dに代えて、図形要素901aと数字要素901bと補助要素901cのすべてを表示する(P5)。すなわち、図柄901は、表示対象を文字要素901dだけから、図形要素901aと数字要素901bと補助要素901cとに切り替える。これにより、遊技機10は、図柄901による演出効果を十分に発揮することができる。また、遊技機10は、変動停止前の図柄901の識別力を多角的に高めることができる。また、遊技機10は、文字要素901dと図形要素901aとの対応関係を強調することができる。たとえば、遊技機10は、図形要素901aが示す男の子のようなキャラクタが、文字要素901dが示す「太郎」に対応することを遊技者に容易に感得させることができる。また、遊技機10は、数字要素901bと文字要素901dとの対応関係をさらに強調することができる。
このような遊技機10は、図形要素901aと数字要素901bと補助要素901cのそれぞれの識別力が同程度でないとき、あるいは図形要素901aや数字要素901b、補助要素901cの識別力が十分でないときに有効である。たとえば、複数の図柄で図形要素として類似のキャラクタ(女の子A,B,C,D,E)を用いているようなとき、一見して図形要素を区別することができない。このようなときに、遊技機10は、図形要素と数字要素と補助要素の対応関係を強調することができ、図形要素と数字要素、図形要素と補助要素、および数字要素と補助要素のそれぞれのひも付けを容易にする。また、遊技機10は、文字要素と図形要素、文字要素と数字要素、あるいは文字要素と補助要素の対応関係を強調することができ、文字要素と図形要素、文字要素と数字要素、あるいは文字要素と補助要素のそれぞれのひも付けを容易にする。
このようなひも付けの容易さは、図形要素と数字要素と補助要素と文字要素とを同時に提示するだけでは得られない効果である。
[第4の実施形態の変形例3]
次に第4の実施形態の変形例3について説明する。第4の実施形態の変形例3の遊技機は、大図柄群において表示される図柄を構成する補助要素の表示態様に高い自由度を与える。
第4の実施形態の変形例3の装飾図柄Aの表示態様について図153を用いて説明する。図153は、第4の実施形態の変形例3の装飾図柄Aの表示態様の一例を示す図である。
図153(1)および図153(2)に示す図柄901は、図形要素901aと数字要素901bと補助要素901c1,901c2とを含んで構成される。図153(1)に示す図柄901は、葉っぱ状の補助要素901c1,901c2の両端部を上に向け、図153(2)に示す図柄901は、葉っぱ状の補助要素901c1,901c2の両端部を下に向ける。このように、遊技機10は、葉っぱ状の補助要素901c1,901c2の表示態様を切り替えることで図柄901の一部仮停止動作をおこなうことができる。
また、図153(3)および図153(4)に示す図柄902は、図形要素902aと数字要素902bと、補助要素902c1または補助要素902c2を含んで構成される。図153(3)に示す図柄902は、ハート状の補助要素902c1を図形要素902aと一体にし、図153(4)に示す図柄902は、補助要素902c2を図形要素902aと別体にする。このように、遊技機10は、補助要素902c1,902c2の表示態様を切り替えることで図柄902の一部仮停止動作をおこなうことができる。
なお、上述した第4の実施形態(変形例を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、変動表示ゲームを表示可能な表示手段(表示装置41)と、複数の図柄で構成される第1図柄群(第1大図柄群、たとえば表示画面942における大図柄群931)または複数の図柄で構成される第2図柄群(第2大図柄群、たとえば表示画面944における大図柄群931)を含めて変動表示ゲームを表示手段に表示させる制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を備える。図柄は、識別力を有する第1構成要素(たとえば、図形要素や数字要素)と、識別力を有しない第2構成要素(たとえば、補助要素)とを含んで構成される。制御手段は、第1図柄群において一時的な停止表示態様で図柄を表示するときに第2構成要素の表示態様を非停止表示態様(全体仮停止動作あり、一部仮停止動作あり)とし、第2図柄群において一時的な停止表示態様で図柄を表示するときに第2構成要素の表示態様を停止表示態様(全体仮停止動作あり、一部仮停止動作なし)とする。
(2)遊技機10は、変動表示ゲームを表示可能な表示手段(表示装置41)と、複数の図柄で構成される第1図柄群(第1大図柄群、たとえば表示画面942における大図柄群931)または複数の図柄で構成される第2図柄群(第2大図柄群、たとえば表示画面944における大図柄群931)を含めて変動表示ゲームを表示手段に表示させる制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を備える。図柄は、識別力を有する第1構成要素(たとえば、図形要素や数字要素)と、識別力を有しない第2構成要素(たとえば、補助要素)とを含んで構成される。制御手段は、変動表示ゲームに関連して所定の表示演出(たとえば、ムービー再生によっておこなわれるリーチ演出等)を実行可能であって、所定の表示演出の非実行中に一時的な停止表示態様で図柄を表示するとき、第1図柄群において第2構成要素の表示態様を非停止表示態様(全体仮停止動作あり、一部仮停止動作あり)とし、所定の表示演出の実行中に一時的な停止表示態様で図柄を表示するとき、第2図柄群において第2構成要素の表示態様を停止表示態様(全体仮停止動作あり、一部仮停止動作なし)とする。
(3)遊技機10は、変動表示ゲームを表示可能な表示手段(表示装置41)と、複数の図柄で構成される第1図柄群(第2大図柄群、たとえば表示画面944における大図柄群931)または複数の図柄で構成される第2図柄群(第1大図柄群、たとえば表示画面942における大図柄群931)を含めて変動表示ゲームを表示手段に表示させる制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を備える。図柄は、第1構成要素(たとえば、図形要素や数字要素)と第2構成要素(たとえば、補助要素)とを含んで構成される。制御手段は、第1図柄群において一時的な停止表示態様で図柄を表示するときに第1構成要素と第2構成要素とを一体にしておこなう第1の一時的な停止表示態様を表示し(全体仮停止動作あり、一部仮停止動作なし)、第2図柄群において一時的な停止表示態様で図柄を表示するときに第1の一時的な停止表示態様の表示に加えて第1構成要素と第2構成要素のうちいずれか一方によっておこなう第2の一時的な停止表示態様を表示する(全体仮停止動作あり、一部仮停止動作あり)。
[第5の実施形態]
次に、第5の実施形態の遊技機10について説明する。第5の実施形態の遊技機10は、変動表示ゲームにおいて、疑似連回数に関する演出と、表示画面内でおこなわれるその他演出とに対する遊技者の関心を高めることができる疑似連演出をおこなう。
まず、特図変動表示ゲームにおける変動表示過程について図154から図157を用いて説明する。図154は、第5の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その1)を示す図である。図155は、第5の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その2)を示す図である。図156は、第5の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その3)を示す図である。図157は、第5の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その4)を示す図である。
図154(1)に示す表示画面960は、変動表示ゲームにおいて図柄停止中の表示装置41の表示内容である。表示画面960は、2組の飾り図柄と、特図1保留数表示963と、特図2保留数表示964と、保留表示965と、保留消化表示966を表示内容に含む。
2組の飾り図柄は、第1飾り図柄として大図柄群961と、第2飾り図柄として小図柄群962とがある。大図柄群961は、興趣向上を目的として遊技演出を担当する。そのため、大図柄群961は、表示装置41の略中央部に大きく表示される。大図柄群961は、左図柄961Lと中図柄961Cと右図柄961Rとを含む。表示画面960の左図柄961Lと中図柄961Cと右図柄961Rは、いずれも対応する特図変動表示ゲームが図柄停止状態であることを示す。表示画面960は、左図柄961Lに図柄「1」を表示し、中図柄961Cに図柄「3」を表示し、右図柄961Rに図柄「5」を表示する。
一般に、大図柄群961は、左図柄961L、右図柄961R、中図柄961Cの順に変動を開始し、左図柄961L、右図柄961R、中図柄961Cの順に停止(仮停止を含む)する。そのため、大図柄群961は、多くの場合において、左図柄961Lと右図柄961Rとでリーチ態様を形成し、中図柄961Cの停止を待って当り態様を形成可能にする。
小図柄群962は、遊技者の遊技状態把握の容易性向上を目的として変動表示状態の報知を担当する。そのため、小図柄群962は、大図柄群961による表示演出を邪魔せず視認性を確保するように表示装置41の周縁部に小さく表示される。小図柄群962は、左図柄と中図柄と右図柄とを含む。表示画面960の小図柄群962における左図柄と中図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが図柄停止状態であることを示す。表示画面960は、小図柄群962の左図柄に図柄「1」を表示し、中図柄に図柄「3」を表示し、右図柄に図柄「5」を表示する。
一般に、大図柄群961は、小図柄群962と比較して、大きく表示され、表示位置の自由度が高く、またその表示態様が大きく変化可能である。反対に、小図柄群962は、大図柄群961と比較して、小さく表示され、表示位置の自由度が低い(たとえば位置固定)。
特図1保留数表示963は、特図1ゲームの保留記憶数(始動記憶数)を表示する。特図2保留数表示964は、特図2ゲームの保留記憶数を表示する。保留表示965は、その表示態様により、特図変動表示ゲームの保留記憶数を明示するとともに、保留記憶ごとのゲーム結果に対する期待度を報知できる。保留表示965が表示する保留記憶数は、特図1保留数表示963が表示する保留記憶数と特図2保留数表示964が表示する保留記憶数の和に相当する。保留消化表示966は、その表示態様により、特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示すとともにゲーム結果に対する期待度を報知できる。
表示画面960は、特図1保留数表示963が示す特図1ゲームの保留記憶数が「2」であり、特図2保留数表示964が示す特図2ゲームの保留記憶数が「1」であることから、保留表示965が示す保留記憶数も「3」である。また、表示画面960は、保留消化表示966により特図変動表示ゲームが図柄停止中であることを示す。
次に、遊技機10は、図柄変動を開始する。図154(2)に示す表示画面968は、変動表示ゲームにおいて図柄変動中の表示装置41の表示内容である。表示画面968は、特図1保留数表示963が示す特図1ゲームの保留記憶数が「1」であり、特図2保留数表示964が示す特図2ゲームの保留記憶数が「1」であることから、保留表示965が示す保留記憶数も「2」である。また、表示画面968は、保留消化表示966により特図変動表示ゲームが図柄変動中であることを示す。表示画面968の左図柄961Lと中図柄961Cと右図柄961Rは、いずれも対応する特図変動表示ゲームが図柄変動状態であることを示す。また、表示画面968の小図柄群962における左図柄と中図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが図柄変動状態であることを示す。
遊技機10は、図柄停止から図柄変動を開始した場合に多くの遊技者がリーチ態様の形成に関心を抱くことから、リーチ態様の形成過程においてリーチ態様を形成する左図柄961Lと右図柄961Rを中図柄961Cよりも大きく表示する。たとえば、遊技機10は、特図変動表示ゲームが図柄停止状態であることを示す表示画面960において、左図柄961Lと右図柄961Rを中図柄961Cよりも大きく表示する。また、遊技機10は、特図変動表示ゲームが図柄変動状態であることを示す表示画面968において、左図柄961Lと右図柄961Rを中図柄961Cよりも大きく表示する。
表示画面968は、疑似連状態表示969を表示内容に含む。疑似連状態表示969は、図柄変動状態で表示される。疑似連状態表示969は、疑似連状態として「単」を表示する。疑似連状態「単」は、疑似連状態としての初期表示であり、疑似連1回目であることを示す。なお、疑似連とは、1回の変動表示があたかも2回以上の変動表示であるかのように演出する表示演出の一形態である。
次に、遊技機10は、大図柄群961を仮停止表示する。図154(3)に示す表示画面970は、左図柄961Lと中図柄961Cと右図柄961Rとが仮停止表示中であることを示す。左図柄961Lと右図柄961Rは、「1」を表示して上下方向に揺動しながら仮停止し、中図柄961Cは、「3」を表示して上下方向に揺動しながら仮停止する。表示画面970は、左図柄961Lと右図柄961Rを、中図柄961Cより大きな大きさで表示する。小図柄群962は、図柄が仮停止表示することなく変動表示中である。
表示画面970は、疑似連状態表示969を表示内容に含む。表示画面970は、遊技者の注意が大図柄群961の仮停止状態に払われ、疑似連の発展が期待される表示状態の1つである。
次に、遊技機10は、大図柄群961について疑似連の発展演出をおこなう。図154(4)に示す表示画面972は、疑似連状態表示973を表示内容に含む。疑似連状態表示973は、疑似連状態表示969の発展表示態様であり、疑似連状態として「連」を表示する。疑似連状態「連」は、疑似連状態としての発展表示であり、疑似連2回目であることを示す。
遊技機10は、疑似連状態表示973を、「1」を表示して上下方向に揺動する左図柄961Lと衝突表示(疑似連状態表示973a)させ、左図柄961Lに再変動を開始させる疑似連演出をおこなう。また、遊技機10は、疑似連状態表示973を、「3」を表示して上下方向に揺動する中図柄961Cと衝突表示(疑似連状態表示973b)させ、中図柄961Cに再変動を開始させる疑似連演出をおこなう。また、遊技機10は、疑似連状態表示973を、「1」を表示して上下方向に揺動する右図柄961Rと衝突表示(疑似連状態表示973)させ、右図柄961Rに再変動を開始させる疑似連演出をおこなう。
このように、遊技機10は、仮停止状態(一の表示態様)の図柄(表示要素)を再変動状態(他の表示態様)とする変更に疑似連状態表示973を介在させる。これにより、遊技機10は、疑似連演出において、疑似連回数に関する演出(疑似連状態表示演出)と、表示画面内でおこなわれるその他演出(図柄の変動表示演出)とに対する遊技者の関心を高めることができる。
次に、遊技機10は、大図柄群961を再度、仮停止表示する。図155(1)に示す表示画面974は、左図柄961Lと中図柄961Cと右図柄961Rとが仮停止表示中であることを示す。左図柄961Lと右図柄961Rは、「2」を表示して上下方向に揺動しながら仮停止し、中図柄961Cは、「4」を表示して上下方向に揺動しながら仮停止する。表示画面974は、左図柄961Lと右図柄961Rを、中図柄961Cより大きな大きさで表示する。小図柄群962は、図柄が仮停止表示することなく変動表示中である。
表示画面974は、疑似連状態表示973を表示内容に含む。表示画面974は、遊技者の注意が大図柄群961の仮停止状態に払われ、疑似連の発展が期待される表示状態の1つである。
次に、遊技機10は、大図柄群961について疑似連の2回目の発展演出をおこなう。図155(2)に示す表示画面976は、疑似連状態表示977を表示内容に含む。疑似連状態表示977は、疑似連状態表示973の発展表示態様であり、疑似連状態として「3連」を表示する。疑似連状態「3連」は、疑似連状態としての発展表示であり、疑似連3回目であることを示す。
遊技機10は、疑似連状態表示977を、疑似連状態表示977aの位置から保留消化表示966の位置まで移動表示させて、保留消化表示966の表示態様を切り替えさせる疑似連演出をおこなう。たとえば、遊技機10は、保留消化表示966の表示態様を青色から赤色に変えて当り期待度が大きくなったことを案内する。
このように、遊技機10は、青色(一の表示態様)の保留消化表示966(表示要素)を赤色(他の表示態様)とする変更に疑似連状態表示977を介在させる。これにより、遊技機10は、疑似連演出において、疑似連回数に関する演出(疑似連状態表示演出)と、表示画面内でおこなわれるその他演出(保留消化による期待度報知演出)とに対する遊技者の関心を高めることができる。
次に、遊技機10は、大図柄群961を再度、仮停止表示する。図155(3)に示す表示画面978は、左図柄961Lと中図柄961Cと右図柄961Rとが仮停止表示中であることを示す。左図柄961Lは、「3」を表示して上下方向に揺動しながら仮停止し、中図柄961Cは、「1」を表示して上下方向に揺動しながら仮停止し、右図柄961Rは、「2」を表示して上下方向に揺動しながら仮停止する。表示画面978は、左図柄961Lと右図柄961Rを、中図柄961Cより大きな大きさで表示する。小図柄群962は、図柄が仮停止表示することなく変動表示中である。
表示画面978は、疑似連状態表示977を表示内容に含む。表示画面978は、遊技者の注意が大図柄群961の仮停止状態に払われ、疑似連の発展が期待される表示状態の1つである。
次に、遊技機10は、大図柄群961について疑似連の3回目の発展演出をおこなう。図155(4)に示す表示画面980は、疑似連状態表示981を表示内容に含む。疑似連状態表示981は、疑似連状態表示977の発展表示態様であり、疑似連状態として「4連」を表示する。疑似連状態「4連」は、疑似連状態としての発展表示であり、疑似連4回目であることを示す。
遊技機10は、疑似連状態表示981を拡大表示する。遊技機10は、拡大表示した疑似連状態表示981を、左図柄961Lと中図柄961Cと右図柄961Rとに衝突表示させ、左図柄961Lと中図柄961Cと右図柄961Rとに再変動を開始させる疑似連演出をおこなう。
このように、遊技機10は、仮停止状態(一の表示態様)の図柄群(表示要素)を再変動状態(他の表示態様)とする変更に疑似連状態表示981を介在させる。これにより、遊技機10は、疑似連演出において、疑似連回数に関する演出(疑似連状態表示演出)と、表示画面内でおこなわれるその他演出(図柄群の変動表示演出)とに対する遊技者の関心を高めることができる。
次に、遊技機10は、大図柄群961を再度、仮停止表示する。図156(1)に示す表示画面982は、左図柄961Lと中図柄961Cと右図柄961Rとが右上隅に移動し、その大きさを縮小して仮停止表示中であることを示す。左図柄961Lと右図柄961Rは、「4」を表示して上下方向に揺動しながら仮停止し、中図柄961Cは、「1」を表示して上下方向に揺動しながら仮停止する。表示画面982は、画面中央に演出表示953を表示する。演出表示953は、たとえばムービー演出の導入部であって男の子のようなキャラクタと女の子のようなキャラクタが対決前の様子を示す。
表示画面982は、左図柄961Lと右図柄961Rを、中図柄961Cより大きな大きさで表示する。小図柄群962は、図柄が仮停止表示することなく変動表示中である。
表示画面982は、疑似連状態表示981を表示内容に含む。表示画面982は、遊技者の注意が大図柄群961の仮停止状態や演出表示953に払われ、疑似連の発展が期待される表示状態の1つである。
次に、遊技機10は、大図柄群961について疑似連の4回目の発展演出をおこなう。図156(2)に示す表示画面984は、疑似連状態表示983を表示内容に含む。疑似連状態表示983は、疑似連状態表示981の発展表示態様であり、疑似連状態として「5連」を表示する。疑似連状態「5連」は、疑似連状態としての発展表示であり、疑似連5回目であることを示す。
遊技機10は、疑似連状態表示983を演出表示953に重畳表示させ、演出表示953と協調した疑似連演出をおこなう。たとえば、遊技機10は、疑似連状態表示983を、女の子のようなキャラクタに衝突表示させ、男の子のようなキャラクタと女の子のようなキャラクタとの対決で女の子のようなキャラクタにダメージを与えて男の子のようなキャラクタをアシストする。
このように、遊技機10は、ダメージのない(一の表示態様)キャラクタ(表示要素)をダメージのある(他の表示態様)キャラクタ(表示要素)とする変更に疑似連状態表示983を介在させる。これにより、遊技機10は、疑似連演出において、疑似連回数に関する演出(疑似連状態表示演出)と、表示画面内でおこなわれるその他演出(ムービーやキャラクタ等の演出表示)とに対する遊技者の関心を高めることができる。
次に、遊技機10は、演出表示953の結果に関連して大図柄群961を再度、仮停止表示する。図156(3)に示す表示画面986は、演出表示953の表示を終えて、大図柄群961の表示位置と大きさを標準位置に復帰する。表示画面986は、左図柄961Lと中図柄961Cと右図柄961Rとが仮停止表示中であることを示す。左図柄961Lと右図柄961Rは、「4」を表示して上下方向に揺動しながら仮停止し、中図柄961Cは、「1」を表示して上下方向に揺動しながら仮停止する。表示画面986は、左図柄961Lと右図柄961Rを、中図柄961Cより大きな大きさで表示する。小図柄群962は、図柄が仮停止表示することなく変動表示中である。
表示画面986は、疑似連状態表示983を表示内容に含む。表示画面986は、遊技者の注意が大図柄群961の仮停止状態に払われ、疑似連の発展が期待される表示状態の1つである。
次に、遊技機10は、大図柄群961について疑似連の5回目の発展演出をおこなう。図156(4)に示す表示画面988は、疑似連状態表示989を表示内容に含む。疑似連状態表示989は、疑似連状態表示983の発展表示態様であり、疑似連状態として「6連」を表示する。疑似連状態「6連」は、疑似連状態としての発展表示であり、疑似連6回目であることを示す。
遊技機10は、疑似連状態表示989を、リーチはずれ態様を表示する大図柄群961のうち「1」を表示して上下方向に揺動する中図柄961Cと衝突表示させ、中図柄961Cだけに再変動を開始させる疑似連演出をおこなう。
このように、遊技機10は、仮停止状態(一の表示態様)の図柄のうちの1つ(表示要素)を再変動状態(他の表示態様)とする変更に疑似連状態表示989を介在させる。これにより、遊技機10は、疑似連演出において、疑似連回数に関する演出(疑似連状態表示演出)と、表示画面内でおこなわれるその他演出(図柄の変動表示演出)とに対する遊技者の関心を高めることができる。
次に、遊技機10は、大図柄群961を再度、仮停止表示する。図157(1)に示す表示画面990は、左図柄961Lと中図柄961Cと右図柄961Rとが仮停止表示中であることを示す。左図柄961Lと右図柄961Rと右図柄961Rは、いずれも「4」を表示して上下方向に揺動しながら仮停止する。すなわち、表示画面990は、大図柄群961に当り態様を表示する。
左図柄961Lと右図柄961Rを、中図柄961Cより大きな大きさで表示する。小図柄群962は、図柄が仮停止表示することなく変動表示中である。
表示画面990は、疑似連状態表示989を表示内容に含む。表示画面990は、遊技者の注意が大図柄群961の仮停止状態に払われ、疑似連(当り図柄の再抽選変動)の発展が期待される表示状態の1つである。たとえば、仮停止状態で表示する当りの価値が大きくない時に、遊技機10は、より大きな価値の当りを導出する可能性のある当り図柄への再抽選を演出する。
次に、遊技機10は、大図柄群961について疑似連の6回目の発展演出をおこなう。図157(2)に示す表示画面992は、疑似連状態表示993を表示内容に含む。疑似連状態表示993は、疑似連状態表示989の発展表示態様であり、疑似連状態として「7連」を表示する。疑似連状態「7連」は、疑似連状態としての発展表示であり、疑似連7回目であることを示す。
遊技機10は、疑似連状態表示993を変形表示する。遊技機10は、横方向に伸長表示した疑似連状態表示993を、左図柄961Lと中図柄961Cと右図柄961Rとに重畳表示させ、左図柄961Lと中図柄961Cと右図柄961Rとに再変動を開始させる疑似連演出をおこなう。
このように、遊技機10は、当り態様(一の表示態様)の図柄群(表示要素)を再変動状態(他の表示態様)とする変更に疑似連状態表示993を介在させる。これにより、遊技機10は、疑似連演出において、疑似連回数に関する演出(疑似連状態表示演出)と、表示画面内でおこなわれるその他演出(当り図柄の再抽選演出)とに対する遊技者の関心を高めることができる。
次に、遊技機10は、大図柄群961を再度、仮停止表示する。図157(3)に示す表示画面994は、左図柄961Lと中図柄961Cと右図柄961Rとが仮停止表示中であることを示す。左図柄961Lと中図柄961Cと右図柄961Rは、いずれも「3」を表示して上下方向に揺動しながら仮停止する。すなわち、表示画面990は、大図柄群961に当り態様を表示する。
左図柄961Lと右図柄961Rを、中図柄961Cより大きな大きさで表示する。小図柄群962は、図柄が仮停止表示することなく変動表示中である。
次に、遊技機10は、図柄を停止表示し、変動表示ゲームにおける変動表示結果を導出する。図157(4)に示す表示画面996は、大図柄群961と小図柄群962とが停止表示している状態を示す。大図柄群961は、左図柄961Lと中図柄961Cと右図柄961Rが「3」を表示して停止中である。小図柄群962は、大図柄群961に対応する図柄を表示して停止中である。小図柄群962は、左図柄と中図柄と右図柄が「3」を表示する。表示画面996は、保留消化表示966により特図変動表示ゲームが図柄停止したことを示す。
このようにして、遊技機10は、疑似連演出において、疑似連回数に関する演出と、表示画面内でおこなわれるその他演出とに対する遊技者の関心を高めることができる。
次に、疑似連状態表示を含む表示画面のレイヤ構成について図158を用いて説明する。図158は、第5の実施形態の表示装置が表示する画面のレイヤ構成の一例を示す図である。
演出制御装置300は、VDP312において表示装置41に表示する表示内容を描画する。このとき、VDP312は、レイヤ1001,1002,1003,1004,1005ごとに表示要素を描画し、投影面1000に投影し、表示画面を生成する。遊技機10は、このようにして生成した表示画面において各表示要素の前後関係を遊技者に示すことができるとともに、所定の表示要素に対する遊技者への注意喚起を制御することができる。
VDP312は、レイヤ1001からレイヤ1005までの5つのレイヤに表示要素を描画する。レイヤ1001は、観察面(表示面)に対して最前面に位置するレイヤであり、もっとも視認性が要求される表示要素が描画される。レイヤ1001の背面には、レイヤ1002、レイヤ1003、レイヤ1004、レイヤ1005が順番に位置する。
VDP312は、レイヤ1001に疑似連状態表示1006を描画する。これにより、遊技機10は、疑似連状態表示1006に高い表示優先順位を設定することができる。VDP312は、レイヤ1002に優先順位が高い演出表示要素1007(たとえば、キャラクタや効果表示等)を描画し、レイヤ1003に優先順位が高い特図ゲーム関連の情報表示1008(たとえば、特図1保留数表示803、特図2保留数表示804、保留表示805、保留消化表示806、小図柄群802等)を描画する。VDP312は、レイヤ1004に優先順位が低い特図ゲーム関連の情報表示1009(たとえば、大図柄群961)を描画し、レイヤ1005に優先順位が低い演出表示要素1010(たとえば、背景や効果表示等)を描画する。
これにより、遊技機10は、前面側に位置するレイヤの表示要素の表示優先順位を、背面側に位置するレイヤの表示要素の表示優先順位よりも高く設定することができる。たとえば、最前面に位置するレイヤ1001の表示要素である疑似連状態表示1006の表示優先順位は、レイヤ1004の表示要素である大図柄群961よりも高い。
遊技機10は、疑似連状態表示1006の表示優先順位を上位に設定することで、多様な疑似連演出をおこなっても疑似連回数に関する演出と、表示画面内でおこなわれるその他演出との関連性を遊技者に対して知らしめることができる。
次に、疑似連状態表示の表示態様について図159を用いて説明する。図159は、第5の実施形態の表示装置が表示する疑似連状態表示と疑似連回数の対応関係の一例を示す図である。
疑似連状態表示は、複数種類の表示態様があり、たとえば疑似連状態表示番号によって表示態様を識別可能にしている。疑似連状態表示番号「1」によって識別される表示態様は、矩形枠内に文字「単」を含む表示態様(たとえば疑似連状態表示969)であり、疑似連回数「1」に対応する。疑似連状態表示番号「2」によって識別される表示態様は、矩形枠内に文字「連」を含む表示態様(たとえば疑似連状態表示973)であり、疑似連回数「2」に対応する。疑似連状態表示番号「3」によって識別される表示態様は、矩形枠内に文字「3連」を含む表示態様(たとえば疑似連状態表示977)であり、疑似連回数「3」に対応する。疑似連状態表示番号「4」によって識別される表示態様は、矩形枠内に文字「4連」を含む表示態様(たとえば疑似連状態表示981)であり、疑似連回数「4」に対応する。疑似連状態表示番号「5」によって識別される表示態様は、矩形枠内に文字「5連」を含む表示態様(たとえば疑似連状態表示983)であり、疑似連回数「5」に対応する。疑似連状態表示番号「6」によって識別される表示態様は、矩形枠内に文字「6連」を含む表示態様(たとえば疑似連状態表示989)であり、疑似連回数「6」に対応する。疑似連状態表示番号「7」によって識別される表示態様は、矩形枠内に文字「7連」を含む表示態様(たとえば疑似連状態表示993)であり、疑似連回数「7」に対応する。疑似連状態表示番号「8」によって識別される表示態様は、矩形枠内に文字「MAX」を含む表示態様であり、疑似連回数「8」に対応する。
このように、遊技機10は、疑似連状態表示の表示態様と、疑似連回数とを1対1で対応させるので、疑似連状態表示の表示態様によって疑似連回数を遊技者に対して正確に知らしめることができる。
なお、疑似連状態表示の表示態様は、矩形に限らずその他の形状(たとえば円形や星型等)であってもよい。また、疑似連状態表示の表示態様は、静止状態における表示に限らず、大きさや形状を変えたり、アクションを伴う表示であったりしてもよい。
次に、表示画面内の所定の表示要素の表示態様と期待度との関係について図160を用いて説明する。図160は、第5の実施形態の表示装置が表示する画面の表示態様と期待度との関係の一例を示す図である。遊技機10は、変動表示ゲームにおいて表示画面内の所定の表示要素の表示態様の変更に、疑似連状態表示を介在させるとした。疑似連状態表示の介在により変更対象となる表示要素は、表示態様ごとに所定の期待度が設定されるものであってもよく、たとえば表示要素を図柄としたとき、図柄種別や図柄の大きさ、図柄群の表示位置等に所定の期待度を設定することができる。
たとえば、図柄種別に設定される期待度は、「1」から「5」の図柄1011があるとき、「4」に最も低い期待度が設定され、「2」、「1」、「5」、「3」の順に高くなる期待度が設定される。遊技機10は、期待度が上昇するような図柄種別の変更(たとえば、「4」から「3」への変更)に疑似連状態表示を介在させることができる。
また、たとえば、図柄の大きさに設定される期待度は、「小」、「中」、「大」の大きさの図柄1012があるとき、「小」に最も低い期待度が設定され、「中」、「大」の順に高くなる期待度が設定される。遊技機10は、期待度が上昇するような図柄の大きさの変更(たとえば、「小」から「大」への変更)に疑似連状態表示を介在させることができる。
また、たとえば、表示装置41の表示領域1013に対する図柄表示領域1014の位置に設定される期待度は、「中央」、「左下」、「右上」の位置があるとき、「中央」に最も低い期待度が設定され、「左下」、「右上」の順に高くなる期待度が設定される。遊技機10は、期待度が上昇するような図柄表示領域1014の位置の変更(たとえば、「中央」から「右上」への変更)に疑似連状態表示を介在させることができる。
このような疑似連状態表示の介在によれば、遊技機10は、疑似連回数に関する演出と、表示画面内でおこなわれるその他演出とに対する遊技者の関心を一層高めることができる。
次に、疑似連演出態様を設定する疑似連演出選択処理について図161を用いて説明する。図161は、第5の実施形態の疑似連演出選択処理のフローチャートを示す図である。
疑似連演出選択処理は、演出制御装置300の制御部(CPU311)によって受信コマンド解析処理(図104)のステップD56の変動系コマンド処理内において実行される処理である。
[ステップD111]制御部は、受信コマンドにもとづいて変動表示演出のスケジュール(全体概要)を特定し、疑似連演出の有無を判定する。制御部は、疑似連演出があると判定した場合にステップD112に進み、疑似連演出がないと判定した場合に疑似連演出選択処理を終了する。
[ステップD112]制御部は、疑似連演出において設定する疑似連回数を選択する。たとえば、制御部は、変動表示パターンごとにあらかじめ選択可能な選択肢のうちから抽選により疑似連回数を選択することができる。
[ステップD113]制御部は、疑似連回数に応じた疑似連状態表示を選択する。たとえば、制御部は、疑似連回数が「3」であるときに、疑似連回数「1(回目)」に矩形枠内に文字「単」を含む表示態様(たとえば疑似連状態表示969)を選択し、疑似連回数「2(回目)」に矩形枠内に文字「連」を含む表示態様(たとえば疑似連状態表示973)を選択し、疑似連回数「3(回目)」に矩形枠内に文字「3連」を含む表示態様(たとえば疑似連状態表示977)を選択する。
[ステップD114]制御部は、疑似連回数ごとに、他の表示要素の変更に介在する疑似連演出を選択する。たとえば、制御部は、仮停止状態の図柄の再変動状態への変更を疑似連回数「1(回目)」の疑似連演出として選択する。また、制御部は、保留消化表示966の表示態様の変更を疑似連回数「2(回目)」の疑似連演出として選択する。また、制御部は、リーチ演出中のキャラクタの表示態様の変更を疑似連回数「3(回目)」の疑似連演出として選択する。制御部は、他の表示要素の変更に介在する疑似連演出を疑似連回数ごとに選択した後、疑似連演出選択処理を終了する。
このようにして、遊技機10は、変動表示パターンごとに疑似連回数と、疑似連回数に応じた疑似連状態表示と、疑似連回数ごとの疑似連演出とを選択することができる。遊技機10は、選択結果に応じて具体的な表示内容を決定することができる。
[第5の実施形態の変形例1]
次に第5の実施形態の変形例1について説明する。第5の実施形態では、図154から図157を用いて特図変動表示ゲームにおける変動表示過程を説明し、その中でいくつかの疑似連演出を例示した。第5の実施形態の変形例1では、第5の実施形態で説明しなかったその他の疑似連演出を図162と図163を用いて説明する。図162は、第5の実施形態の変形例1の表示装置が表示する画面の一例(その1)を示す図である。図163は、第5の実施形態の変形例1の表示装置が表示する画面の一例(その2)を示す図である。
図162(1)に示す表示画面1020は、大図柄群961における疑似連の3回目の発展演出を示す。表示画面1020は、疑似連状態表示1021を表示内容に含む。疑似連状態表示1021は、疑似連状態として「3連」を表示する。
遊技機10は、疑似連状態表示1021を、疑似連状態表示1021aの位置から保留表示965の位置まで移動表示させて、保留表示965の表示態様を切り替えさせる疑似連演出をおこなう。たとえば、遊技機10は、保留表示965の2つ目の保留表示の表示態様を白色から赤色に変えて当り期待度が大きくなったことを案内する。
このように、遊技機10は、白色(一の表示態様)の保留表示965(表示要素)を赤色(他の表示態様)とする変更に疑似連状態表示1021を介在させる。これにより、遊技機10は、疑似連演出において、疑似連回数に関する演出(疑似連状態表示演出)と、表示画面内でおこなわれるその他演出(保留表示による期待度報知演出、先読み予告演出)とに対する遊技者の関心を高めることができる。
図162(2)に示す表示画面1022は、大図柄群961における疑似連の3回目の発展演出を示す。表示画面1022は、疑似連状態表示1023を表示内容に含む。疑似連状態表示1023は、疑似連状態として「3連」を表示する。
遊技機10は、疑似連状態表示1023を、疑似連状態表示1023aの位置から移動表示して、変動表示中の大図柄群961のうち中図柄961Cと衝突表示させ、中図柄961Cに標準図柄と別の専用図柄を表示させる疑似連演出をおこなう。たとえば、遊技機10は、疑似連状態表示1023の中図柄961Cへの衝突により、中図柄961Cに専用図柄「激熱」を表示させる。ここで、専用図柄について図164を用いて説明する。図164は、第5の実施形態の変形例1の表示装置が表示する専用図柄の一例を示す図である。
専用図柄は、変動表示ゲームにおける所定の遊技状態への移行を報知する文字として、たとえば「虎」、「豚」、「獅子」を含む。このとき「虎」はトラ(虎)モード(たとえば潜伏確変)への移行を報知し、「豚」はブタ(豚)モード(たとえば普電サポート)への移行を報知し、「獅子」はライオン(獅子)モード(たとえば確率変動)への移行を報知する。なお、専用図柄は、変動表示ゲームにおける所定の演出を報知する文字として、たとえば「虎」、「豚」、「獅子」を含むものであってもよい。このとき「虎」はトラ(虎)のようなキャラクタが登場する演出を予告し、「豚」はブタ(豚)のようなキャラクタが登場する演出を予告し、「獅子」はライオン(獅子)のようなキャラクタが登場する演出を予告する。
また、専用図柄は、変動表示ゲームが導出する結果(たとえば大当り)の信頼度を報知する文字として、たとえば「?」、「!」、「!!」、「チャンス」、「激熱」、「当確」を含む。このとき「?」は大当りの信頼度「1%」を報知し、「!」は大当りの信頼度「10%」を報知し、「!!」は大当りの信頼度「20%」を報知し、「チャンス」は大当りの信頼度「30%」を報知し、「激熱」は大当りの信頼度「90%」を報知し、「当確」は大当りの信頼度「100%」を報知する。また、専用図柄は、変動表示ゲームにおける進行を報知する文字として、たとえば「発展」、「継続」を含む。このとき「発展」はスーパーリーチへの発展を報知し、「継続」は疑似連の継続を報知する。また、専用図柄は、変動表示ゲームが導出する結果(当り)の価値を報知する文字として、たとえば「当り」、「当 5R」、「当 16R」、「時短」、「確変」を含む。このとき「当り」は価値の大きさを明示せずに当り自体を報知し、「当 5R」は5Rラウンドの当りであることを報知し、「当 16R」は16Rラウンドの当りであることを報知し、「時短」は時短(普電サポート)を伴う当りであることを報知し、「確変」は確率変動を伴う当りであることを報知する。
また、専用図柄は、表示演出上のモードチェンジを報知する文字として、たとえば「mode A」、「mode B」、「mode C」を含む。このとき「mode A」はmode Aへの移行を報知し、「mode B」はmode Bへの移行を報知し、「mode C」はmode Cへの移行を報知する。また、専用図柄は、普電サポートや確率変動等の所定の遊技状態の継続回数を報知する文字として、たとえば「last 10回」を含む。このとき「last 10回」は確率変動の継続回数が残り10回であることを報知する。また、専用図柄は、遊技案内を報知する文字として、たとえば「押せ!」を含む。このとき「押せ!」はプッシュボタン25の押下操作の受付タイミングを報知する。
このように、遊技機10は、変動表示状態(一の表示態様)の図柄のうちの1つ(表示要素)を特殊図柄(他の表示態様)とする変更に疑似連状態表示989を介在させる。これにより、遊技機10は、疑似連演出において、疑似連回数に関する演出(疑似連状態表示演出)と、表示画面内でおこなわれるその他演出(図柄の専用図柄差替演出)とに対する遊技者の関心を高めることができる。
図162(3)に示す表示画面1024は、左図柄961Lと中図柄961Cと右図柄961Rとが仮停止表示中であることを示す。左図柄961Lは、「2」を表示して上下方向に揺動しながら仮停止し、右図柄961Rは、「4」を表示して上下方向に揺動しながら仮停止し、中図柄961Cは、「2」を表示して上下方向に揺動しながら仮停止する。すなわち、表示画面1024は、大図柄群961において仮停止状態のハズレ態様を表示する。
表示画面1024は、左図柄961Lと右図柄961Rを、中図柄961Cより大きな大きさで表示する。小図柄群962は、図柄が仮停止表示することなく変動表示中である。
表示画面1024は、疑似連状態表示1025を表示内容に含む。疑似連状態表示1025は、疑似連状態として「3連」を表示する。表示画面1024は、遊技者の注意が大図柄群961の仮停止状態に払われ、疑似連の発展が期待される表示状態の1つである。
図162(4)に示す表示画面1026は、表示画面1024に続く表示画面である。表示画面1026は、疑似連状態表示1025を表示内容に含む。
遊技機10は、疑似連状態表示1025を、はずれ態様を表示する大図柄群961のうち「2」を表示して上下方向に揺動する中図柄961Cと「4」を表示して上下方向に揺動する右図柄961Rとに衝突表示させ、中図柄961Cと右図柄961Rとを入れ替える疑似連演出をおこなう。これにより、表示画面1026は、大図柄群961において仮停止状態のリーチハズレ態様を表示する。
このように、遊技機10は、仮停止状態(一の表示態様)の図柄のうちの2つ(表示要素)を交換(他の表示態様)する変更に疑似連状態表示1025を介在させる。これにより、遊技機10は、疑似連演出において、疑似連回数に関する演出(疑似連状態表示演出)と、表示画面内でおこなわれるその他演出(図柄の交換演出)とに対する遊技者の関心を高めることができる。
図163(1)に示す表示画面1028は、大図柄群961における疑似連の3回目の発展演出を示す。表示画面1028は、疑似連状態表示1029を表示内容に含む。疑似連状態表示1029は、疑似連状態として「3連」を表示する。
遊技機10は、疑似連状態表示1029を、疑似連状態表示1029aの位置から左図柄961Lの位置まで移動表示し、左図柄961Lと衝突表示させて、左図柄961Lの表示サイズを変更させる疑似連演出をおこなう。たとえば、遊技機10は、疑似連状態表示1029の左図柄961Lへの衝突により、左図柄961Lの大きさを拡大して表示させる。
このように、遊技機10は、所定サイズ(一の表示態様)の図柄(表示要素)を異なるサイズ(他の表示態様)とする変更に疑似連状態表示1029を介在させる。これにより、遊技機10は、疑似連演出において、疑似連回数に関する演出(疑似連状態表示演出)と、表示画面内でおこなわれるその他演出(図柄の表示サイズ変更演出)とに対する遊技者の関心を高めることができる。
図163(2)に示す表示画面1030は、大図柄群961における疑似連の3回目の発展演出を示す。表示画面1030は、疑似連状態表示1031を表示内容に含む。疑似連状態表示1031は、疑似連状態として「3連」を表示する。
遊技機10は、疑似連状態表示1031を、疑似連状態表示1031aの位置から大図柄群961の位置まで移動表示し、大図柄群961と衝突表示させて、大図柄群961の表示サイズおよび表示位置を変更させる疑似連演出をおこなう。たとえば、遊技機10は、疑似連状態表示1031の大図柄群961への衝突により、大図柄群961の大きさを縮小して左下に表示させる。
このように、遊技機10は、所定サイズ(一の表示態様)の図柄群(表示要素)を異なるサイズ(他の表示態様)とする変更に疑似連状態表示1031を介在させる。また、遊技機10は、所定位置(一の表示態様)の図柄群(表示要素)を異なる位置(他の表示態様)とする変更に疑似連状態表示1031を介在させる。これにより、遊技機10は、疑似連演出において、疑似連回数に関する演出(疑似連状態表示演出)と、表示画面内でおこなわれるその他演出(図柄群の表示サイズ変更演出、図柄群の表示位置変更演出)とに対する遊技者の関心を高めることができる。
図163(3)に示す表示画面1032は、大図柄群961における疑似連の3回目の発展演出を示す。表示画面1032は、疑似連状態表示1033を表示内容に含む。疑似連状態表示1033は、疑似連状態として「3連」を表示する。
遊技機10は、疑似連状態表示1033を左図柄961Lと衝突表示させて、左図柄961Lの表示態様を変更させる疑似連演出をおこなう。たとえば、遊技機10は、疑似連状態表示1033の左図柄961Lへの衝突により、左図柄961Lの表示「2」をアラビア数字表記から漢数字表記にして表示させる。なお、図柄の表示態様の変更は、数字表記に限らず、外形変更や色彩変更、キャラクタ等の意匠変更、これらの2以上の組合せによる変更であってもよい。
このように、遊技機10は、所定の表示態様(一の表示態様)の図柄(表示要素)を異なる表示態様(他の表示態様)とする変更に疑似連状態表示1033を介在させる。これにより、遊技機10は、疑似連演出において、疑似連回数に関する演出(疑似連状態表示演出)と、表示画面内でおこなわれるその他演出(図柄の表示態様変更演出)とに対する遊技者の関心を高めることができる。
図163(4)に示す表示画面1034は、大図柄群961における疑似連の3回目の発展演出を示す。表示画面1034は、疑似連状態表示1035を表示内容に含む。疑似連状態表示1035は、疑似連状態として「3連」を表示する。
遊技機10は、疑似連状態表示1035を左図柄961Lと衝突表示させて、左図柄961Lの表示態様にキャラクタを加える疑似連演出をおこなう。たとえば、遊技機10は、疑似連状態表示1035の左図柄961Lへの衝突により、左図柄961Lに虎のようなキャラクタを加えて表示させる。なお、図柄への表示要素の追加は、キャラクタの追加に限らず、文字要素、数字要素、その他の表示要素等の追加であってもよいし、これらの2以上の組合せによる追加であってもよい。また、疑似連演出は、図柄への表示要素の追加に代えて、図柄からの表示要素の削除であってもよい。
このように、遊技機10は、所定の表示態様(一の表示態様)の図柄(表示要素)に表示要素を追加(削除)(他の表示態様)する変更に疑似連状態表示1035を介在させる。これにより、遊技機10は、疑似連演出において、疑似連回数に関する演出(疑似連状態表示演出)と、表示画面内でおこなわれるその他演出(図柄の表示要素変更演出)とに対する遊技者の関心を高めることができる。
[第5の実施形態の変形例2]
次に第5の実施形態の変形例2について説明する。第5の実施形態では、疑似連状態表示と疑似連回数の対応関係を1対1としたが、第5の実施形態の変形例2は、疑似連状態表示と疑似連回数の対応関係を1対1に限らない点で相違する。第5の実施形態の変形例2の疑似連状態表示の表示態様について図165を用いて説明する。図165は、第5の実施形態の変形例2の表示装置が表示する疑似連状態表示と疑似連回数の対応関係の一例を示す図である。
疑似連状態表示は、複数種類の表示態様があり、たとえば疑似連状態表示番号によって表示態様を識別可能にしている。疑似連状態表示番号「1」によって識別される表示態様は、矩形枠内に文字「単」を含む表示態様(たとえば疑似連状態表示969)であり、疑似連回数「1」に対応する。疑似連状態表示番号「2」によって識別される表示態様は、矩形枠内に文字「連」を含む表示態様(たとえば疑似連状態表示973)であり、疑似連回数「2」に対応する。
疑似連状態表示番号「3」によって識別される表示態様は、矩形枠内に文字「3連」を含む表示態様(たとえば疑似連状態表示977)であり、疑似連回数「2」または「3」に対応する。
疑似連状態表示番号「4」によって識別される表示態様は、矩形枠内に文字「4連」を含む表示態様(たとえば疑似連状態表示981)であり、疑似連回数「2」から「4」に対応する。
疑似連状態表示番号「5」によって識別される表示態様は、矩形枠内に文字「5連」を含む表示態様(たとえば疑似連状態表示983)であり、疑似連回数「2」から「5」に対応する。
疑似連状態表示番号「6」によって識別される表示態様は、矩形枠内に文字「6連」を含む表示態様(たとえば疑似連状態表示989)であり、疑似連回数「2」から「6」に対応する。
疑似連状態表示番号「7」によって識別される表示態様は、矩形枠内に文字「7連」を含む表示態様(たとえば疑似連状態表示993)であり、疑似連回数「2」から「7」に対応する。
疑似連状態表示番号「8」によって識別される表示態様は、矩形枠内に文字「MAX」を含む表示態様であり、疑似連回数「2」から「8」に対応する。
このように、遊技機10は、疑似連状態表示の表示態様と、疑似連回数とを1対1に限らずに対応させるので、疑似連回数を超えた疑似連状態表示の表示態様によって疑似連期待感を遊技者に対して案内できる。たとえば、遊技機10は、疑似連回数「2」であっても矩形枠内に文字「MAX」を含む表示態様を表示して、疑似連演出に対する高い期待度を案内できる。
なお、疑似連状態表示の表示態様は、矩形に限らずその他の形状(たとえば円形や星型等)であってもよい。また、疑似連状態表示の表示態様は、静止状態における表示に限らず、大きさや形状を変えたり、アクションを伴う表示であったりしてもよい。
[第5の実施形態の変形例3]
次に第5の実施形態の変形例3について説明する。第5の実施形態の変形例3の遊技機10は、図柄を複数の構成要素を含むものとして、各構成要素の変更に疑似連状態表示を介在させることができる。第5の実施形態の変形例3の疑似連状態表示と図柄の表示態様について図166を用いて説明する。図166は、第5の実施形態の変形例3の表示装置が表示する疑似連状態表示と図柄の一例を示す図である。
図166(1)は、疑似連状態表示1040が図柄901に向かって移動表示する様子を示す。疑似連状態表示1040は、たとえば、疑似連状態として「3連」を表示する。図柄901は、図形(たとえば男の子のようなキャラクタ)により図柄としての識別性(識別力)を有する図形要素901aと、数字「一」により図柄としての識別性を有する数字要素901bと、識別性を有せずに表示状態(たとえば仮停止状態)の案内を補助する補助要素901cとを含む。
図166(2)は、疑似連状態表示1040が図柄901に衝突した後の様子を示す。疑似連状態表示1040は、数字要素901bを専用図柄「!」に差し替える。
図166(3)は、疑似連状態表示1040が図柄901に衝突した後の様子を示す。疑似連状態表示1040は、補助要素901cを傾ける。
図166(4)は、疑似連状態表示1040が図柄901に衝突した後の様子を示す。疑似連状態表示1040は、図柄901から図形要素901aと補助要素901cとを分離し、図柄901を数字要素901だけの表示態様に切り替える。
このように、遊技機10は、疑似連演出において、疑似連回数に関する演出(疑似連状態表示演出)と、表示画面内でおこなわれるその他演出(表示要素ごと変更演出)とに対する遊技者の関心を高めることができる。
[第5の実施形態の変形例4]
次に第5の実施形態の変形例4について説明する。第5の実施形態では、疑似連状態表示番号によって識別される表示態様を、「1」、「2」、「3」のように一定幅で刻んだ表示態様としたが、第5の実施形態の変形例4の疑似連状態表示番号によって識別される表示態様は、このような制約のない表示態様とする。第5の実施形態の変形例4の疑似連状態表示番号によって識別される表示態様について図167を用いて説明する。図167は、第5の実施形態の変形例4の表示装置が表示する疑似連状態表示の一例を示す図である。
先に、疑似連状態表示Aについて説明する。疑似連状態表示番号「1」によって識別される表示態様は、矩形枠内に文字「1撃」を含む表示態様とする。疑似連状態表示番号「2」によって識別される表示態様は、矩形枠内に文字「2撃」を含む表示態様とする。疑似連状態表示番号「3」によって識別される表示態様は、矩形枠内に文字「3撃」を含む表示態様とする。疑似連状態表示番号「4」によって識別される表示態様は、矩形枠内に文字「5撃」を含む表示態様とする。疑似連状態表示番号「5」によって識別される表示態様は、矩形枠内に文字「10撃」を含む表示態様とする。疑似連状態表示番号「6」によって識別される表示態様は、矩形枠内に文字「50撃」を含む表示態様とする。疑似連状態表示番号「7」によって識別される表示態様は、矩形枠内に文字「100撃」を含む表示態様とする。疑似連状態表示番号「8」によって識別される表示態様は、矩形枠内に文字「1000撃」を含む表示態様とする。
このように、疑似連状態表示Aは、疑似連状態表示番号「1」から「3」までで、刻み幅「1」の疑似連数に所定の表示単位「撃」を加えて疑似連状態を表示する。また、疑似連状態表示Aは、疑似連状態表示番号「3」から「4」で、刻み幅「2」の疑似連数に所定の表示単位「撃」を加えて疑似連状態を表示する。また、疑似連状態表示Aは、疑似連状態表示番号「4」から「5」で、刻み幅「5」の疑似連数に所定の表示単位「撃」を加えて疑似連状態を表示する。また、疑似連状態表示Aは、疑似連状態表示番号「5」から「6」で、刻み幅「40」の疑似連数に所定の表示単位「撃」を加えて疑似連状態を表示する。また、疑似連状態表示Aは、疑似連状態表示番号「6」から「7」で、刻み幅「50(2倍)」の疑似連数に所定の表示単位「撃」を加えて疑似連状態を表示する。また、疑似連状態表示Aは、疑似連状態表示番号「7」から「8」で、刻み幅「900(10倍)」の疑似連数に所定の表示単位「撃」を加えて疑似連状態を表示する。
次に、疑似連状態表示Bについて説明する。疑似連状態表示番号「1」によって識別される表示態様は、矩形枠内に文字「徒歩」を含む表示態様とする。疑似連状態表示番号「2」によって識別される表示態様は、矩形枠内に文字「自転車」を含む表示態様とする。疑似連状態表示番号「3」によって識別される表示態様は、矩形枠内に文字「原付」を含む表示態様とする。疑似連状態表示番号「4」によって識別される表示態様は、矩形枠内に文字「自動車」を含む表示態様とする。疑似連状態表示番号「5」によって識別される表示態様は、矩形枠内に文字「新幹線」を含む表示態様とする。疑似連状態表示番号「6」によって識別される表示態様は、矩形枠内に文字「飛行機」を含む表示態様とする。疑似連状態表示番号「7」によって識別される表示態様は、矩形枠内に文字「ロケット」を含む表示態様とする。疑似連状態表示番号「8」によって識別される表示態様は、矩形枠内に文字「光MAX」を含む表示態様とする。
このように、疑似連状態表示Bは、疑似連状態表示番号「1」から「8」までで、一般的に序列が共通認識されるレベル表示で疑似連状態を表示する。
これによれば、遊技機10は、疑似連状態表示の表示態様と疑似連回数とを1対1に限らないもとしても遊技者に容易に理解可能にして疑似連演出に対する期待度を案内できる。
なお、第5の実施形態(変形例を含む)の遊技機10は、変動表示ゲームにおいて疑似連演出をおこなうことができると説明したが、変動表示ゲームにおける再変動(リスタート)演出についても同様とすることができる。たとえば、遊技機10は、疑似連回数に代えて再変動回数とすることができるし、疑似連状態表示に代えて再変動状態表示とすることができる。
また、第5の実施形態の遊技機10は、いわゆるパチンコ遊技機(弾球式遊技機)に適用できるほか、スロットマシンに適用することもできる。
なお、上述した第5の実施形態(変形例を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機は、表示手段(表示装置41)と、制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。表示手段は、識別情報(たとえば、図柄、シンボル等)を変動表示するゲームに関する演出を表示可能である。制御手段は、識別情報が再変動(たとえば、リスタート、疑似連等)をおこなう場合に、表示手段における表示要素(たとえば、図柄、シンボル、キャラクタ、保留表示等)を一の表示態様から他の表示態様へと変更するとき、再変動の実行回数に対応する再変動回数表示を変更に介在させる再変動回数介在演出を表示手段に表示させる。
(2)遊技機は、表示手段(表示装置41)と、制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。表示手段は、図柄を変動表示する変動表示ゲームを表示可能である。制御手段は、図柄の一時的な停止表示態様を経て再変動をおこなう疑似連演出をおこなうとき、変動表示ゲームにおける表示要素(たとえば、図柄、シンボル、キャラクタ、保留表示等)を一の表示態様から他の表示態様へと変更するとき、疑似連回数に対応する疑似連状態表示を変更に介在させる疑似連介在表示を表示手段に表示させる。
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、実施形態の遊技機が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記憶装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等がある。磁気記憶装置には、ハードディスク装置(HDD)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ等がある。光ディスクには、DVD(Digital Versatile Disk)、DVD−RAM、CD(Compact Disk)−ROM/RW(ReWritable)等がある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto-Optical disk)等がある。
プログラムを流通させる場合には、たとえば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
プログラムを実行するコンピュータは、たとえば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムにしたがった処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムにしたがった処理を実行することもできる。また、コンピュータは、ネットワークを介して接続されたサーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムにしたがった処理を実行することもできる。
また、上記の処理機能の少なくとも一部を、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)等の電子回路で実現することもできる。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、開示した実施形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、たとえば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機等の遊技球を使用するすべての遊技機、およびメダルを使用する遊技機であるスロットマシンに適用可能である。
また、開示した実施形態はすべての点で例示されるものであって制限的なものではないと考えられるべきである。また、上述の実施形態および変形例の各構成を組み合わせて適用してもよい。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。