JP2018134189A - 信号測定装置、及び信号測定方法 - Google Patents

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【課題】単一の筋電センサで検知された信号から筋電信号と外力(衝撃)情報を効果的に分離する技術を提供する。【解決手段】信号測定装置は、導電性高分子材料で形成された少なくとも一対の電極を有する筋電センサと、前記筋電センサの前記電極で検知された信号から、周波数成分に基づいて、筋電信号と外力に関する情報とを分離する信号処理部と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、信号測定技術に関し、特に筋電位と外力(または衝撃)の同時計測と信号分離に関する。
筋電義肢は高齢者や障害者を補助、支援するための有用なツールである。筋電義肢の動作は、生体信号の一種である筋電位(EMG:Electromyography)信号を用いて制御されている。筋電位は、脳からの指令により筋肉に発生する電位であり、筋収縮レベルを表わす。皮膚の表面から筋活動を計測する場合は、特に表面筋電位(SEMG:Surface Electromyography)と称されている。EMG信号を用いることにより、ユーザはより自然な感覚で義肢の動作を制御することができる。
筋電位(EMG)信号の計測と応用において、最大の問題点は、外部からの衝撃力(外力)の混入による信号対雑音(S/N:Signal-to-Noise)比の悪化である。微小な外力でもS/N比が悪化するため、微量な外力の影響を除去または補正する必要がある。外力の影響を除去または補正するために、一般に、筋電センサの他に高感度の衝撃センサまたは加速度センサを設置し、衝撃センサの情報を用いて筋電センサの情報を補正している。
義手型装置を操作するユーザの腕に装着された加速度センサで腕の動きに応じた信号を測定し、測定された信号を加速度信号と筋音信号に分離する方法が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。この方法では、加速度信号から義手の手先の移動方法を推定し、筋音信号から義手の手先の動作を推定している。
特開2008−192004号公報
ユーザに装着された義肢の動作制御に、筋電センサと衝撃センサを用いて2種類のセンサ情報を処理すると筋電義肢の装置の小型化が妨げられる。加速度センサの測定信号から加速度信号と筋音信号を分離する方法では、直接筋電位を測定していないので、ユーザの意図する通りの動作を義手型装置に行わせることが難しい。上述した文献では、1以上の加速度センサを用いて特徴パターンベクトルを抽出し、ニューラルネットを用いてユーザの意図する動作を識別している。
本発明は、単一の筋電センサを使用し、測定された信号から筋電信号と外力(衝撃)情報を効果的に分離する技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、筋電センサの電極として柔らかい導電性高分子材料の電極を用いる。金属と比較して硬度あるいは弾性率の低い柔軟な導電材料を用いることで、外力による衝撃波を吸収して、低い周波数成分を通過させる帯域通過フィルタとして利用する。
本発明の一態様として、信号測定装置は、
導電性高分子材料で形成された少なくとも一対の電極を有する筋電センサと、
前記筋電センサの前記電極で検知された信号から、周波数成分に基づいて、筋電信号と外力に関する情報とを分離する信号処理部と、
を有する。
上記の構成により、単一の筋電センサを用いて測定された信号から筋電信号と外力情報を効果的に分離することができる。
実施形態の信号測定装置の概略図である。 信号分離の原理を説明する図である。 予備実験のセットアップの図である。 外力を作用させずに筋電のみを入力したときのEMS波形とFSR波形を示す図である。 図4のEMS出力波形とそのFFT解析結果を示す図である。 高周波の外力のみを入力したときの計測結果と、EMG出力のFFT解析結果を示す図である。 中周波の外力のみを入力したときの計測結果と、EMG出力のFFT解析結果を示す図である。 低周波の外力のみを入力したときのEMG波形とFSR波形を示す図である。 図8のEMG出力波形とそのFFT解析結果を示す図である。 筋電と外力の両方を入力したときのEMG波形とFSR波形の図である。 図10のEMG出力波形とそのFFT解析結果を示す図である。 実施形態の信号測定方法のフローチャートである。
図1は、実施形態の信号測定装置1の概略図である。信号測定装置1は、表面筋電信号を検出するEMGセンサ10と、EMGセンサ10の出力から筋電信号と衝撃等の外力情報を分離する信号処理部20を有する。EMGセンサ10は、導電性高分子材料で形成された少なくとも一対の検出信号11a及び11bを有する。EMGセンサ10はまた、検出電極11a、11bと電気的に接続されるセンサ素子13と、接地電極12を有する。図1では、センサ素子13と信号処理部20は別々のブロックとして描かれているが、信号処理部20をマイクロプロセッサで実現して、センサ素子13に内蔵させてもよい。あるいは、センサ素子13の機能をすべて信号処理部20に配置して、検出電極11a、11bの出力を信号処理部20に設けられた増幅器(AMP)に接続してもよい。リード線が動くことによるノイズ混入を回避する観点からは、検出電極11a、11bの直近に増幅機能を有するセンサ素子13を配置する構成が望ましい。
検出電極11aと11bは、金属よりも低い硬度または弾性率を有する導電性材料で形成されており、たとえば導電性高分子材料を用いる。接地電極12は、導電性高分子材料で形成されていてもよいし、金属電極であってもよい。一対の検出電極11a、11bを測定したい部位の筋繊維の方向に沿って配置し、2つの電極間の電位差を表面筋電位信号として検出する。必要に応じて、検出電極11a、11bの皮膚との接触面に導電性接着層を形成しておいてもよい。接地電極12は電位の基準を決める電極であり、たとえば筋の少ない関節部などの皮膚上に貼付される。
センサ素子13は検出電極11aと検出電極11bの間の電位差として検知された表面筋電位信号を増幅して信号処理部20に出力する。一般に、表面筋電位信号には、バックグラウンドノイズや、皮膚に加わる衝撃によるノイズが混入されている。信号処理部20の信号分離部21は、EMGセンサ10で検出された信号から筋電信号と、衝撃力あるいは外力による信号成分を分離する。分離の手法としては、所定の帯域を通過させるバンドパスフィルタを用いてもよいし、FFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)解析を行ってパワースペクトルの所定の範囲を抽出してもよい。たとえば、信号分離部21は、アナログ入力信号をデジタルサンプリングして信号処理により信号分離の閾値(ここでは100Hz)以上、筋電信号の検出上限値(ここでは1kHz)以下の信号成分を筋電信号として抽出し、信号分離の閾値(ここでは100Hz)未満の信号成分を外力として取り出してもよい。あるいは、 アナログ入力信号を二分岐して、信号分離の閾値(ここでは100Hz)〜筋電信号の検出上限値(ここでは1kHz)の信号成分を通過させる帯域通過フィルタ(BPF:Band-Pass Filter)と、信号分離の閾値(ここでは100Hz)未満の信号成分を通過させるローパスフィルタ(LPF)に通すことで信号分離してもよい。信号分離部21で抽出された筋電信号は筋電信号取得部22に供給され、外力情報は外力情報取得部23に供給される。
信号測定装置1を、たとえば筋収縮レベルまたは緊張度の測定に用いる場合は、筋電信号取得部22で得られた筋電信号をそのまま出力してもよいし、整流と平滑化を行った後に出力してもよい。信号測定装置1を筋疲労の測定に用いる場合は、FFT解析された周波数情報を出力して、筋電信号に相当する周波数スペクトルのシフト状況を分析してもよい。信号測定装置1を筋電義肢に適用する場合は、取得された筋電信号をモータ制御信号に変換して出力してもよい。
外力情報取得部23で得られた外力情報は、計測時の環境推定や、筋収縮への影響の分析等に用いることができる。信号測定装置1が筋電義肢に適用される場合は、外力情報をユーザに対する負荷の検知に用いたり、モータ制御信号の補正に用いることができる。
図2は、実施形態の信号測定と信号分離の原理を説明する図である。上段は、筋電(筋力の発現)と外力の両方が入力されている状態でのEMGセンサの出力波形であり、横軸は時間、縦軸は電位を示す。図2の下段は、上段のEMGセンサの出力波形のFFT解析結果であり、横軸は周波数、縦軸は振幅を示す。100Hz〜1kHzの領域、より限定的には100Hz〜500Hzに現れるなだらかな包絡線を描くスペクトルは、筋収縮によるパワーである。それより低い周波数領域に現れるスペクトルは外力に起因するパワーである。なお、50Hz付近にみられる鋭いピークは、商用電源に起因するハムノイズである。
後述するように、発明者らは筋電信号を効果的に抽出するには、柔らかい性質の電極を用いて生体信号を検知し、100Hz〜1kHz、より好ましくは100Hz〜500Hzの周波数成分を筋電信号として抽出するのがよいことを見出した。また、100Hzよりも低い領域で、スペクトルの包絡線のピーク位置によって外力の性質を区別し得ることを見出した。図2では、周波数の下限として20Hzが設定されているが、20Hz以下の周波数(たとえは10Hz、5Hzなど)を下限に設定してもよい。
金属よりも硬度または弾性率の小さい導電性高分子の検出電極11a、11bを用いることで、検出電極11a及び11bを外部からの衝撃波の干渉フィルタあるいは帯域通過フィルタとして利用することができる。柔らかい高分子材料で形成された検出電極11a及び11bの力学的インピーダンス特性は、金属電極と比較して低い。EMGセンサ10が取り付けられた生体部位の運動や、外部からの力の印加によって生じる衝撃は、信号電極11aと11bによって吸収され、ゆっくりと変化する衝撃波として表面筋電位信号に重畳される。
このような性質の電極材料として、導電性シリコーン樹脂、ポリイソピレン、ポリブタジエン、適切な量と種類の電電性ドーパントが添加されたその他のエラストマー等を用いることができる。ドーパントとしては、導電性カーボン粉末、ゲルマニウム粉末等を用いることができる。
図3は、図1と図2を参照して説明した本発明の知見を裏付ける予備実験のセットアップである。予備実験の条件は以下のとおりである。
(1)計測部位は前腕浅指屈筋近傍の体表面とする。
(2)計測システムは、FSR(Force Sensing Resistor;感圧)センサとEMGセンサを使用する。
(3)計測方法は、EMGセンサの直上にFSRセンサを貼付して体表面に設置する。
これらの条件にしたがって、図3(A)のように前腕の浅指屈筋の直上の体表面に、EMGセンサ素子23に接続された導電性シリコーンゴムの電極11a、11bを貼付し、EMGセンサ素子13の上にFSRセンサ30を置いて計測する。導電性シリコーンゴムの電極11a及び11bとEMGセンサ素子23を合わせて「EMGセンサ」と称する。接地電極12は、導電性高分子の電極11a、11bの裏側の間接近傍など、適切な場所に貼付する。衝撃力の計測をFSRセンサ30を用いて行い、表面筋電位信号の計測をEMGセンサを用いて行う。
図3(B)は実際に使用したセットアップの画像である。FSRセンサ30は市販の感圧センサである。予備実験用に、導電性高分子の検出電極11a、11bにEMGセンサ素子13を電気接続してEMGセンサ10を作製した。接地電極12もEMGセンサ素子13に接続されているが、図3(B)ではセンサ装着用のサポータの裏側に隠れている。
図3のセットアップは、EMGセンサの出力にどのような信号情報が含まれているかを確認するためのものであり、FSRセンサ30は外力の有無を確認する目的で配置されている。図3のセットアップを用いて、(i) 筋電のみを入力する場合、(ii)外力のみを入力する場合、及び(iii)筋電と外力の両方を入力する場合、の計測データを取得する。予備実験の計測結果を図4〜図11に示す。
<予備実験1>
図4及び図5は、予備実験1の結果を示す。予備実験1では、筋電のみを入力する。前腕の運動を極力抑えて、筋電のみが出力されるように浅指屈筋を収縮させたときのEMGセンサ出力とFSRセンサ出力を記録する。図4の上側はEMGセンサの出力波形、下側はFSRセンサ30の出力波形である。EMGセンサの出力は0.5Vを超える振幅での筋電の波形を示しているが、FSRセンサ30の出力は0.2V付近で一定値を保っている。この計測結果から、前腕に衝撃力などの外力が加わっていないことがわかる。
図5(A)は、外力のない状態での一度目のEMG計測とそのFFT解析結果を示す。図5(B)は、外力のない状態での二度目のEMG計測とそのFFT解析結果を示す。図5(A)と図4(B)の双方で、100Hz〜1kHzの間に十分な強度のパワーが検出されている。他方、100Hz未満の周波数領域では、外力を推定させるパワー波形は観察されない。FFT解析で50Hz、100Hz、200Hz付近にみられる振幅は、商用電源の50Hzハムノイズとそのエイリアシングである。予備実験1から、筋電信号が観察される周波数領域の存在が確認される。
<予備実験2>
図6〜図9は、予備実験2の結果を示す。予備実験2では、外力のみを入力した場合のEMGセンサ出力とFSRセンサ出力を記録する。筋電位をなるべく発生させないように浅指屈筋を弛緩させて、FSRセンサ30の表面を押圧する。FSRセンサ30に対する押し込み速度を変えて、EMGセンサの出力とFSRセンサ30の出力を取得する。
図6(A)は高周波の外力のみを入力したときのEMGセンサとFSRセンサ30の出力波形、図6(B)はEMG波形とそのFFT解析結果を示す。ここでいう高周波とは、筋電信号の周波数領域よりも低い周波数領域の中で比較的高い周波数を意味し、FSRセンサ30の表面を素早く押したときに発生する衝撃波を、高周波の外力とする。
図6(A)に示すように、外力が作用すると、EMGセンサの計測値はSFR値の変動に同期して変動する。筋力を発現させない場合でも、EMGセンサに加速度等の外部の力が加わることにより、筋電情報として出力されることになり、EMGセンサが適用されている装置の誤動作の原因となる。高周波の外力は、たとえば筋電義手を装着したユーザが素早く腕を振ったときなどに発生する。
図6(B)のFFT解析結果で、100Hz以上の領域にはほとんど振幅が見られないが、100Hz未満の領域全体にわたってパワーがあることがわかる。100Hz未満の領域に観察されるパワースペクトルは、筋電動作がない状態で外力がかかっていることを示す。
図7(A)は中周波の外力のみを入力したときのEMGセンサとFSRセンサ30の出力波形、図7(B)はEMG波形とそのFFT解析結果を示す。中周波とは、筋電信号の周波数領域よりも低い周波数領域の中で中程度の周波数を意味し、FSRセンサ30の表面を中程度の速度で押圧したときに発生する衝撃波を中周波の外力とする。
図7(B)のFFT解析結果で、100Hz以上の領域にはほとんど振幅が見られないが、100Hz未満の領域でパワースペクトルが観察される。このパワースペクトルは、図6(B)と比較してやや低い周波数側にシフトしている。
図8は、低周波の外力のみを入力したときのEMGセンサとFSRセンサ30の出力波形を示す。図9(A)は一度目の計測のEMG波形とそのFFT解析結果を示し、図9(B)は二度目の計測のEMG波形とそのFFT解析結果を示す。ここで低周波とは、筋電信号の周波数領域よりも低い周波数領域の中で比較的低い周波数を意味し、FSRセンサ30の表面をゆっくりと押したときに発生する衝撃波を低周波の外力とする。
図9(A)と図9(B)のFFT解析結果で、100Hz以上の領域にはわずかな測定ノイズを除いてほとんどパワーが見られないが、数十ヘルツの領域で強いパワースペクトルが観察されている。パワースペクトルは、図7(B)と比較してさらに低周波数側にシフトしている。
図6〜図9の結果から、EMGセンサ出力を周波数解析することで、外力または衝撃力の存在だけでなく、その外力の性質を判別し得ることがわかる。
<予備実験3>
図10及び図11は、予備実験3の結果を示す。予備実験3では、筋電と外力の両方を入力した場合のEMGセンサ出力とFSRセンサ出力を記録する。図10に示すように、外力と筋活動が同時に作用すると、EMGセンサの出力だけでは筋電なのか外力なのかを判別することができない。
図11(A)は、外力と筋力を同時に働かせた場合の一度目のEMG計測結果とそのFFT解析結果、図11(B)は、外力と筋力を同時に働かせた場合の二度目のEMG計測結果とそのFFT解析結果を示す。EMGセンサ出力をFFT解析することで、100Hz〜1kHzに現れる包絡線状のパワースペクトルと、100Hz未満の周波数領域でのパワースペクトルを明確に区別することができる。100Hz未満の領域では、もっぱら30Hz未満の領域に振幅が観察されることから、低周波の外力がかかっていることを判別し得る。
予備実験1〜3の結果から、腕を振る、足を上げるなどの動作により外力がかかる状況でEMG計測する場合でも、単一のEMGセンサを用いて筋電信号と外力情報(衝撃など)を取り出すことができる。その際に、柔らかい導電性高分子の電極を用いて、外力の入力に対してゆっくりと応答させる。換言すると、導電性高分子の柔軟性または低い力学的インピーダンス特性を外力の帯域通過フィルタとして利用する。硬い金属電極の場合は、圧力変化による応答性(インピーダンスの変化)が大きく、100Hz未満の周波数領域での外力の検出は困難である。
図12は、実施形態の信号測定方法のフローチャートである。まず、導電性高分子電極を有するEMGセンサで信号を取得する(S11)。検知電極として柔らかい導電性高分子材料を用いることで、外力による衝撃波の通過帯域を低くして、筋電信号の周波数帯域との区別化を促進する。
導電性高分子電極対によって検知された信号から、筋電信号と外力情報を分離する(S12)。信号分離は、EMGセンサの出力を周波数解析して所定の周波数帯域の成分を取り出す、あるいは、所定の帯域の信号を通過させるバンドパスフィルタを用いて分離してもよい。導電性高分子電極により、印加された外力または衝撃波は低い周波数帯域に変換されているので、外力と筋電信号を効果的に分離することができる。
抽出された外力情報に基づいて、外力の性質、たとえば高周波の外力か、低周波の外力か、早い動きにより力がかかっているか、ゆっくりとした動きにより力がかかっているか等を判断してもよい(S13)。一方、抽出された筋電信号は適切な処理を経て出力される(S14)。ステップS13とS14は、本発明の信号測定方法の必須の要素ではないが、適用場面に応じて適宜実行することができる。
以上述べたように、実施形態の信号測定方法と信号測定装置によれば、外部からの衝撃力と筋電信号を同一の電極対から検知し、衝撃力と筋電信号を分離して取り出すことができる。導電性高分子の柔らかさを利用することで、衝撃力の通過帯域を低い方に緩和して筋電信号の通過帯域との分離を容易にすることができる。筋電信号から外力に起因するノイズが効果的に除去されているので、筋電信号のS/N比が向上する。また、外力の周波数情報によって外力の性質を判断することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されず、多少な変形例を含む。EMGセンサに用いられる導電性高分子の電極は一対の電極に限定されず、必要に応じて複数の電極対を用いることができる。複数の電極対のそれぞれを導電性高分子で形成することで、各部位の筋電信号から外力の影響を効果的に除去することができる。
1 信号測定装置
10 EMGセンサ(筋電センサ)
11a、11b 検知電極
12 接地電極
13 センサ素子
20 信号処理部
22 筋電信号取得部
23 外力情報取得部

Claims (10)

  1. 導電性高分子材料で形成された少なくとも一対の電極を有する筋電センサと、
    前記筋電センサの前記電極で検知された信号から、周波数成分に基づいて、筋電信号と外力に関する情報とを分離する信号処理部と、
    を有することを特徴とする信号測定装置。
  2. 前記導電性高分子材料は、導電性シリコーンゴム、ポリイソピレン、ポリブタジエン、電電性ドーパントが添加されたエラストマーから選択されることを特徴とする請求項1に記載の信号測定装置。
  3. 前記信号処理部は、前記筋電センサの出力信号から、100Hz〜1kHzの周波数成分を筋電信号として取り出すことを特徴とする請求項1または2に記載の信号測定装置。
  4. 前記信号処理部は、前記筋電センサの出力信号から、100Hz未満の周波数成分を外力情報として取り出すことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の信号測定装置。
  5. ytytrt
    前記信号処理部は、前記外力情報として取り出される周波数スペクトルのピーク位置に応じて外力の性質を判別することを特徴とする請求項4に記載の信号測定装置。
  6. 導電性高分子材料で形成された少なくとも一対の電極で表面筋電位信号を検知するステップと、
    前記表面筋電位信号から、周波数成分に基づいて筋電信号と外力に関する情報とを分離するステップと、
    を有することを特徴とする信号測定方法。
  7. 前記導電性高分子材料で形成された電極を、外力による衝撃波の通過帯域を低減するフィルタとして機能させることを特徴とする請求項6に記載の信号測定方法。
  8. 前記表面筋電位信号を周波数解析して、100Hz〜1kHzの周波数成分を筋電信号として取り出すことを特徴とする請求項6または7に記載の信号測定方法。
  9. 前記表面筋電位信号を周波数解析して、100Hz未満の周波数成分を外力情報として取り出すことを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の信号測定方法。
  10. 前記外力情報として取り出される周波数スペクトルのピーク位置に応じて外力の性質を判別するステップ、
    をさらに有することを特徴とする請求項9に記載の信号測定方法。
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