JP2018132280A - ボイラ及びその運転方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ボイラ長期停缶中の伝熱管の腐食を効率的に防止するシステムを提供することを目的とする。【解決手段】ボイラ1と温風供給部2とを組み合わせる。温風供給部2は温風機3およびジャバラ管4a,4bに構成され、温風機3はジャバラ管4a,4bを介してボイラ1に接続されている。伝熱管群11の本体部軸方向に沿った第1方向上流側には、脱硝装置14が設置され、伝熱管群11と脱硝装置14との間から温風を吹き込む吹込管15を備える。温風機3内部には、ファン、ヒータおよび制御部を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、排熱回収ボイラ等のボイラ及びその運転方法に関するものである。
燃焼ガスなどの排ガスから熱回収する排熱回収ボイラ(HRSG:Heat Recovery Steam Generator)等の排ガス中のNOxを脱硝装置で除去するために注入されたアンモニアと排ガス中の硫黄酸化物(以下「SOx」という。)との化学反応により硫酸水素アンモニウムが生成され、ボイラ内の伝熱管表面に付着する場合がある。また、このボイラの定期検査等の時には、ボイラを停缶して各機器の補修・交換や炉内のメンテナンス等で長期間停止する場合があり、このような長期停缶中にはボイラ内部の伝熱管が冷えて大気中の水分で結露が生じ、伝熱管表面に付着していた硫酸水素アンモニウムなどが吸水して伝熱管表面に腐食や錆が発生する恐れがある。さらに、停缶時に付着した錆などがボイラ再起動時に剥離して燃焼排ガスとともに巻き上げられて煙突から飛散物として外部へ排出されるおそれがある。
ボイラ停缶時の結露による腐食を抑制するために、ボイラの内部雰囲気を加熱する方法が知られている(特許文献1および2参照)。
特許文献1には、ガスタービン停止時にウォーミングヒータによってケーシングの内部を加熱し、伝熱管に結露が生じて錆が発生することを抑制することが開示されている。
特許文献2には、ボイラ停缶時に補助ボイラから低圧蒸発器の降水管へ保管用蒸気が供給され、低圧蒸発器の温度が硫酸結露による低温腐食を防止するのに必要な温度以上に保持されることが記載されている。
特開2002−98301号公報 特開平11−287401号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されたボイラは、ガスタービン停止時に補助蒸気を利用したウォーミングヒータでボイラ内部を加熱するため、補助ボイラを設置する必要がある。また、内部の流れが自然対流によるものだけであるために必要な温度へと効率的に伝熱管を加熱できないという問題がある。
上記特許文献2に記載されたボイラは、補助ボイラから低圧蒸発器の降水管へ保管用蒸気を供給してボイラの内部温度を保持するので、補助ボイラを設置する必要がある。また、内部の流れが自然対流によるものだけであるために必要な温度へと効率的にボイラ内部を加熱できないという問題がある。
以上のように、各上記特許文献に記載されたボイラは、ボイラ長期停缶中の結露による腐食を効率的に抑制できるものとは言えない。
本発明は、このような事情を鑑みてなされたものであって、ボイラ長期停缶中の結露による伝熱管の腐食を効率的に抑制することができるボイラおよびその運転方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のボイラおよびその運転方法は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかるボイラは、運転中に高温のガスがボイラ内の本体部軸方向に沿った第1方向へ流通する際に、内部に被加熱媒体が流通し長手方向が前記第1方向と直交するよう配設された複数の伝熱管と、該伝熱管の外部を流れるように温風を供給する温風供給部と、前記伝熱管の外表面に結露が生じる温度よりも高い所定範囲内の温度の温風が供給されるように前記温風供給部を制御する制御部とを備える。
温風供給部によって伝熱管の外部を流れるように温風を供給し、伝熱管の外表面に結露が生じる温度よりも高い所定範囲内の温度となるように温風の温度を制御する。これにより、伝熱管の温度が低下して結露が生じることを回避することができ、ボイラの長期停缶中に結露を原因とする伝熱管の腐食や錆の発生を防止できる。
温風としては、伝熱管の外表面の温度は結露が生じる温度より低くならないように維持できる所定範囲内の温度へ加熱された空気が用いられる。温度が高い空気を供給することで、伝熱管表面付近での相対湿度を低くして結露を生じないようにすることが出来る。
ボイラとしては、例えば排熱回収ボイラ(HRSG)が挙げられる。
また、本発明のボイラにおいて、前記温風供給部は、ファンとヒータとを備え、前記制御部は、前記ファン及び前記ヒータを制御する。
制御部によって、ファンの回転数および発停、ならびにヒータの温度および発停を制御するので、伝熱管に結露が生じないように湿度を適切に保つことができる。そのため、ボイラの長期停缶中に温風を供給する際の電力消費を抑制することができる。
また、本発明のボイラは、前記伝熱管が挿通され該伝熱管の長手方向と直交する面方向に広がった状態で該伝熱管を支持する支持板を、第1方向に延在して複数並列に備えている。
伝熱管を支持する複数の支持板が第1方向に延在して並列に設けられているため、伝熱管の周囲に第1方向の上流側から送風された温風は第1方向の流れが維持されて第1方向と直交する方向に乱されることなく通過する。したがって、気流循環のための送風効率を高められる。
また、前記温風供給部が動作する際に前記伝熱管を含む空間へ温風を流入する第一ダクトと、該第一ダクトに設けられ、前記空間を閉鎖するダンパとを備えている。
前記温風供給部が動作する際に前記伝熱管を含む空間へ温風を流入する第一ダクトと、該第一ダクトに設けられ、前記空間を閉鎖するダンパとを備えることとしたので、既設のダクトを利用した温風の循環により効果的に伝熱管の結露を防止することができる。
さらに、前記温風供給部が動作する際に前記伝熱管を含む空間から前記伝熱管を通過した後の温風を排出する第二ダクトと、該第二ダクトに設けられ、前記空間を閉鎖するダンパとを備えている。
前記温風供給部が動作する際に前記伝熱管を含む空間から前記伝熱管を通過した後の温風を排出する第二ダクトと、該第二ダクトに設けられ、前記空間を閉鎖するダンパとを備えることとしたので、既設のダクトを利用した温風の循環により効果的に伝熱管の結露を防止することができる。
また、本発明のボイラは、前記伝熱管の前記第1方向の上流側に脱硝装置が設けられ、前記伝熱管と前記脱硝装置との間から温風を吹き込む吹込管を備えている。
伝熱管と第1方向の上流側の脱硝装置との間に吹込管を設けて温風を吹き込むこととしたので、伝熱管に対して温風を効率良く供給することができる。また、脱硝装置の第1方向の下流側に養生シートを設置することとすれば、伝熱管から剥離した破片物から脱硝装置を保護することができる。
さらに、本発明にかかる発電設備は、ボイラと、該ボイラにて生成された蒸気によって駆動される蒸気タービンと、該蒸気タービンによって駆動される発電機とを備える。
上記のボイラを備えているので、長期停缶中であっても伝熱管の腐食や錆の発生を防止できる発電設備を提供することができる。
また、本発明にかかるボイラの運転方法では、内部に被加熱媒体が流通する伝熱管を備えたボイラの運転方法であって、長期停缶中に、前記伝熱管の外表面に結露が生じる温度よりも高い所定範囲内の温度の温風を前記伝熱管の外部に供給する。
伝熱管の外部を流れるように温風を供給し、伝熱管の外表面に結露が生じる温度よりも高い所定範囲内の温度となるように温風の温度を制御する。これにより、伝熱管の温度が低下して結露が生じることを回避することができ、ボイラの長期停缶中に結露を原因とする伝熱管の腐食や錆の発生を防止できる。
さらに、本発明のボイラの運転方法では、前記伝熱管の前記第1方向の上流側に設けられた脱硝装置の前記第1方向の下流側に養生シートを設置する。
脱硝装置の第1方向の下流側に養生シートを設置することにより、伝熱管から脱落した落下物から脱硝装置を保護することができる。
ボイラ長期停缶中の結露による伝熱管の腐食を効率的に抑制することができる。
本発明の一実施形態にかかるボイラの縦断面図である。 図1のボイラに用いられる温風を吹き込む吹込管の斜視図である。 図1のボイラに用いられる伝熱管を支持する支持板の側面図である。 図1のボイラに用いられる伝熱管を支持する支持板の正面図である。 ボイラを用いたプラントの停止から再起動までを示したフローチャートである。 ボイラ停缶後の時間と炉内温度との関係を示すグラフである。 ボイラの変形例を示す縦断面図である。
以下に、本発明にかかるボイラの一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1には、本発明の第1実施形態が示されている。
同図に示すように、本実施形態の排熱回収ボイラ(以下「HRSG」という。HRSG:Heat Recovery Steam Generator)1は、本体部20と、本体部20の下方に接続された排ガス入口ダクト21と、本体部20の上方に接続された排ガス出口ダクト22とを備えている。なお、上述および以降の説明では、「上」および「下」は、それぞれ「鉛直方向上側」および「鉛直方向下側」を示すものとする。ここで本実施形態のHRSG1は、縦型配置の構造であるため本体部軸方向は鉛直方向と一致し、本体部20では排ガスが下から上へと流通する。
また、HRSG1の排ガス流れの上流側には、図示しない燃焼器で燃焼された燃焼ガスが導かれる図示しないガスタービンが設けられている。ガスタービンには、図示しない発電機が接続されている。
排ガス入口ダクト21は、ガスタービンから排ガスを導くための流路を形成し、本体部20の下端に接続されている。
排ガス出口ダクト22は、本体部20を通過した排ガスが流される流路を形成し、下流側となる上方には煙突23が接続されている。煙突23には、流路の開閉を行うための煙突用ダンパ23aが設けられている。
本体部20には、排ガス流れ上流側から順に、脱硝装置14と、吹込管15と、伝熱管群11とが設けられている。
脱硝装置14は、ガスタービンから排出された排ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)を処理し、アンモニアを用いて還元脱硝反応で脱硝する方式が採用されている。
伝熱管群11は、複数の伝熱管の長手方向が排ガス流れに対して直交して配列されて形成されており、必要に応じて所定のブロックに分かれている。HRSG1の運転時には、各伝熱管の内部には、例えばボイラや蒸気タービンに供給される水や蒸気が流されて、排ガスとの間で熱交換を行う。なお、脱硝装置9の上流側(下側)に別の伝熱管群を設けても良い。
HRSG1の運転を停止した停缶中には、吹込管15は、温風供給部2から供給される温風を吹き出す。図2に示されているように、吹込管15は、供給ヘッダ16に対して複数の分岐管17が並列に接続された構成となっている。各分岐管17には、上方へ向けて多数の噴出口17aが略等間隔にて形成されている。
図1に示したように、吹込管15は、例えばフレキシブル配管とされた供給側ジャバラ管4aを介して温風機3に接続されている。フレキシブル配管を用いることで仮設としての取り付けや配設が容易になる。また、フレキシブル配管に限定されるものでなく、リジッド配管や、リジッド配管とフレキシブル配管との組合せなど自由に使用しても良い。
温風機3は、図示しない制御部によって制御されるファン及びヒータを備えている。ヒータとしては、例えば電気ヒータが用いられる。
温風機3から温風が供給される供給側ジャバラ管4aは、例えば、燃料となる石炭を粉砕するミルに乾燥用ガスとして排ガスを供給するためのミル乾燥用高温ダクト5のHRSG1付近に接続されている。ミル乾燥用高温ダクト5には、供給側ジャバラ管4aとの接続位置よりもミル側に、流路を開閉するためのダンパ5aが設けられている。
温風機3へ温風を戻す戻し側ジャバラ管4bは、ミルにて乾燥に用いられたガスが戻されるミル乾燥用戻りダクト7のHRSG1付近に接続されている。ミル乾燥用戻りダクト7には、戻し側ジャバラ管4bとの接続位置よりもミル側に流路を開閉するためのダンパ7aが設けられている。ミル乾燥用戻りダクト7は、HRSG1の本体部20に対して接続されており、伝熱管群11よりも排ガス流れの下流側に接続されている。供給側ジャバラ管4aと戻し側ジャバラ管4bとの接続位置は、ミル乾燥用高温ダクト5とミル乾燥用戻りダクト7に限定されるものではなく、伝熱管群11に対して排ガス流れの上流側と下流側に各々接続されるものであればよい。
本実施形態での例では、ミル乾燥用戻りダクト7が本体部20に接続された位置の近傍には、ミルに対して伝熱管群11によって温度低下された後の低温排ガスを導くためのミル乾燥用低温ダクト6が接続されている。ミル乾燥用低温ダクト6には、流路を開閉するためのダンパ6aが設けられている。温風機3へ温風を戻す戻し側ジャバラ管4bは、ミル乾燥用低温ダクト6のHRSG1付近に接続されていてもよい。
ジャバラ管4a,4bを用いることにより、定検時に温風機3を既存のミル乾燥用高温ダクト5とミル乾燥用戻りダクト7との間に接続することができる。そして、各ダンパ5a,6a,7a,23aを閉とすれば、本体部20内と温風機3との間を温風が循環する流路が形成できるようになっている。
伝熱管群11の上方には、伝熱管群11を吊り下げるための複数の支持ビーム13が設けられている。支持ビーム13は、例えばI字形状断面を有する構造部材であり、紙面において垂直方向に延在している。各支持ビーム13は、本体部20に固定されている。
図3及び図4に示すように、支持ビーム13から吊具18が下方へ吊り下げられている。吊具18は、伝熱管群11の各伝熱管が挿通される多孔板(支持板)12を支持しており、これにより、伝熱管群11は例えば支持ビーム13から吊り下げられて固定されるようになっている。各多孔板12は、鉛直方向に延びて、伝熱管の長手方向と直交する面方向に広がり所定間隔を有して平行に配列されている。
上記構成のHRSG1は、以下のように動作する。
ガスタービンで仕事を終えた高温の排ガスが、排ガス入口ダクト21へ導かれる。排ガス入口ダクト21から流入した排ガスは本体部20の下方から流れ込み、脱硝装置14を通過した後に伝熱管群11を鉛直方向下方から上方に通過する。伝熱管群11を構成する各伝熱管の周囲を高温の排ガスが流れることにより、伝熱管の内部を流れる流体(水や蒸気など)が排ガスと熱交換して加熱される。こうして排ガスの保有する熱量が効率良く回収されて有効に利用される。
伝熱管群11を通過した排ガスは、上方へと向かい、排ガス出口ダクト22を通り煙突23から外部へと排出される。
排ガスの性状により、伝熱管群11を構成する各伝熱管の外周には、付着物が生じる。付着物としては、典型的には、硫酸水素アンモニウムが挙げられる。硫酸水素アンモニウムは、還元脱硝反応にアンモニアを用いる脱硝装置14が伝熱管群11の排ガス流れ上流側に設置され、かつ燃料が高炉ガス等や油類、石炭のように硫黄分を比較的多く含む燃料を用いた場合の燃焼排ガスに顕著に生成される。
硫酸水素アンモニウム(NHHSO)は、脱硝触媒の還元剤として排ガス中に噴霧されるアンモニア(NH)のうち還元脱硝反応に使用されずに回収が出来なかったものと、排ガス中のSOxとの化学反応(NH+HSO)によって発生する。硫酸水素アンモニウムは排ガス中の濃度にもよるが、約100℃〜250℃で析出が発生し易い。
このような硫酸水素アンモニウムが伝熱管の表面などに析出すると、長期停缶中に伝熱管が冷えて大気中の水分で結露が生じた場合に、伝熱管表面に付着した硫酸水素アンモニウムなどが吸水して伝熱管などに腐食や錆が発生する恐れがある。さらに、停缶時に付着した錆などがボイラ再起動時に剥離して、燃焼排ガスとともに巻き上げられて煙突から飛散物として外部へ排出されるおそれがある。
そこで、本実施形態では、停缶時に以下のような運用を行う。
図5には、定検時のフローが示されている。
ガスタービン及びHRSG1等のプラントが停止すると、HRSG1の冷却が行われる(ステップS1)。
そして、温風供給部2の仮設が行われる(ステップS2)。具体的には、温風機3をジャバラ管4a,4bを用いて、ミル乾燥用高温ダクト5とミル乾燥用戻りダクト7との間に接続する。
次に、各ダンパ5a,6a,7a,23aを閉として、本体部20内と温風機3との間で温風を循環させる(ステップS3)。温風は、吹込管15から伝熱管群11へ向けて流される。
HRSG1内の各場所の点検やメンテナンスを行う時は一時的に温風循環を停止させる(ステップS4)。点検やメンテナンスが終了すると、プラントを起動する直前まで温風循環を再開する。
ステップS5にて温風機3やジャバラ管4a,4bの撤去を行う。
ステップS5にて温風供給部2の撤去が終了した後に、各ダンパ5a,6a,7a,23aを開として、ガスタービン及びHRSG1等のプラントを起動する(ステップS6)。
図6には、図5で示したプラント停止・冷却(ステップS1)からステップS4の点検及びメンテナンスまでの炉内温度が示されている。同図において、横軸は時間、縦軸は炉内温度(HRSG1内温度)を示す。
炉内温度Tで運転されていたHRSG1が時刻tで停缶する。
その後、時刻tからtの期間では、モータ等によりガスタービンを空回り(GTスピン)させ、HRSG1に送風して温度Tまで冷却を促進する。
時刻tからtまでの期間では、自然冷却を行い、例えば作業者がHRSG1内部で作業ができる環境となる室温程度の温度Tまで下げる。
そして、温度Tにての時刻tから時刻tまでの間で、温風供給部2の仮設を行う(ステップS2)。その後、ステップS3及びステップS4のように時刻tから温風機3のファンおよびヒータの制御を開始し、伝熱管群11周囲のHRSG1内温度は目標温度Tより低くならない温度が維持される。目標温度Tは、伝熱管群11の伝熱管の外表面に結露が生じる温度である。温風機3から供給される温風は、目標温度Tよりも高い所定範囲内(例えば、Tより数℃高い温度から10数℃高い温度までの範囲内)の温度に設定されている。ここで、上述の所定範囲は、温風機3から供給される温風をこの温度範囲の温風を供給することで、伝熱管の外表面の温度は結露が生じる温度より低くならないように維持が可能なような温度の範囲である。この温度の温風を供給することで、伝熱管表面付近での空気の相対湿度を低くして結露を生じないようにすることが出来る。
結露が生じる温度を把握することが難しい場合には、伝熱管群11の伝熱管の外表面に結露が生じない目安の温度として、例えばHRSG1内が相対湿度100%の時でも伝熱管表面付近で相対湿度が30%〜50%以下になり結露が観測されないような温度を設定して、この目安の温度を伝熱管の外表面に結露が生じる温度と見做しても良い。このとき、温風機3のファンおよびヒータは、断続的なオンオフ制御もしくは連続的な出力制御がされており、消費電力が可及的に少なくなるように制御される。
なお、温風機3から供給される温風温度の所定範囲は、下限値は伝熱管群11の伝熱管の外表面温度に分布があっても結露の発生をさせない温度であり、また上限値は外気温度の低下を見込んで、ヒータ電力の消費量を過剰にならないよう低減しつつ温風が循環する全領域で結露を発生させない温度として設定される。
ステップS3及びステップS4のように温風の吹き込みを開始して点検及びメンテナンスを行う際には、図7に示すように、吹込管15と脱硝装置14との間に養生シート19を設置する。これにより、伝熱管から落下物が脱落した場合、脱硝装置14を保護することができる。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
温風供給部2によって伝熱管群11の伝熱管の外部を流れるように温風を供給し、伝熱管群11の伝熱管の外表面に結露が生じる温度よりも高い所定範囲内の温度となるように温風の温度を制御することにより、伝熱管の温度が低下して結露が生じることを回避することができ、ボイラ1の長期停缶中に結露を原因とする伝熱管の腐食や錆の発生を防止できる。
また、制御部によって、ファンの回転数および/または発停、ならびにヒータの温度および/または発停を制御するので、伝熱管に結露が生じないように湿度を適切かつ効果的に保つことができ、ボイラ1の長期停缶中に温風を供給する際の電力消費を抑制することができる。
また、伝熱管を支持する複数の多孔板12が排ガスの流れ方向である鉛直方向に延びて、伝熱管の長手方向に直交する面方向に広がり並列に設けられているため、伝熱管の下方から送風された温風は鉛直方向の流れが維持されて水平方向に乱されることなく上昇する。したがって、気流循環のための送風効率を高められる。
また、温風供給部2が動作する際に伝熱管群11へ向けて温風を供給するミル乾燥用高温ダクト5と、ミル乾燥用高温ダクト5に設けられたダンパ5aとを備えることとしたので、既設のミル乾燥用高温ダクト5を利用した温風の循環により効果的に伝熱管の結露を防止することができる。
また、温風供給部2が動作する際に伝熱管群11を通過した後の温風を排出するミル乾燥用戻りダクト7と、ミル乾燥用戻りダクト7に設けられたダンパ7aとを備えることとしたので、既設のミル乾燥用戻りダクト7を利用した温風の循環により効果的に伝熱管の結露を防止することができる。
伝熱管群11と脱硝装置14との間に吹込管15を設けて温風を吹き込むこととしたので、伝熱管群11に対して温風を効率良く供給することができる。
上述のようにHRSG1内を伝熱管の外表面に結露が生じる温度よりも高い所定範囲内の温度に維持することができるので、長期停缶中であっても伝熱管の腐食や錆の発生を防止できる発電設備を提供することができる。
本実施形態の例では、HRSG1は縦型配置の構造として本体部20では排ガスは鉛直方向下側から上側へと流通しているが、これに限定することは無い。例えば、横型配置の構造であり、本体部20では排ガスは水平方向に流通しても同様に取り扱うことが出来る。
1 HRSG(排熱回収ボイラ)
2 温風供給部
3 温風機
4a 供給側ジャバラ管
4b 戻り側ジャバラ管
5 ミル乾燥用高温ダクト
5a ダンパ
6 ミル乾燥用低温ダクト
6a ダンパ
7 ミル乾燥用戻りダクト
7a ダンパ
11 伝熱管群
12 多孔板(支持板)
13 支持ビーム
14 脱硝装置
15 吹込管
16 供給ヘッダ
17 分岐管
18 吊具
19 養生シート
20 本体部
21 排ガス入口ダクト
22 排ガス出口ダクト
23 煙突
23a 煙突用ダンパ

Claims (9)

  1. 運転中に高温のガスがボイラ内の本体部軸方向に沿った第1方向へ流通する際に、内部に被加熱媒体が流通し長手方向が前記第1方向と直交するよう配設された複数の伝熱管と、
    該複数の伝熱管の外部を前記第1方向へ流れるように温風を供給する温風供給部と、
    前記伝熱管の外表面に結露が生じる温度よりも高い所定範囲内の温度の温風が供給されるように前記温風供給部を制御する制御部と、
    を備えたボイラ。
  2. 前記温風供給部は、ファンとヒータとを備え、
    前記制御部は、前記ファン及び前記ヒータを制御する請求項1に記載のボイラ。
  3. 前記伝熱管が挿通され該伝熱管の長手方向と直交する面方向に広がった状態で該伝熱管を支持する支持板を、前記第1方向に延在して複数並列に備えている請求項1または2に記載のボイラ。
  4. 前記温風供給部が動作する際に前記伝熱管を含む空間へ温風を流入する第一ダクトと、
    該第一ダクトに設けられ、前記空間を閉鎖するダンパと、
    を備えている請求項1から3のいずれか一項に記載のボイラ。
  5. 前記温風供給部が動作する際に前記伝熱管を含む空間から前記伝熱管を通過した後の温風を排出する第二ダクトと、
    該第二ダクトに設けられ、前記空間を閉鎖するダンパと、
    を備えている請求項1から4のいずれか一項に記載のボイラ。
  6. 前記伝熱管の前記第1方向の上流側に脱硝装置が設けられ、
    前記伝熱管と前記脱硝装置との間から温風を吹き込む吹込管を備えている請求項1から5のいずれか一項に記載のボイラ。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載のボイラと、
    該ボイラにて生成された蒸気によって駆動される蒸気タービンと、
    該蒸気タービンによって駆動される発電機と、
    を備えた発電設備。
  8. 内部に被加熱媒体が流通する伝熱管を備えたボイラの運転方法であって、
    長期停缶中に、前記伝熱管の外表面に結露が生じる温度よりも高い所定範囲内の温度の温風を前記伝熱管の外部に供給するボイラの運転方法。
  9. 前記伝熱管の前記第1方向の上流側に設けられた脱硝装置の前記第1方向の下流側に養生シートを設置する請求項8に記載のボイラの運転方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US4182274A (en) * 1978-04-20 1980-01-08 The Babcock & Wilcox Company Prevention of low temperature corrosion
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