JP2018128174A - 冷却装置及び冷却方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】配管が複数列ある受熱部に対応した冷媒流量の調整を行うことができ、これによって受熱部に不均一な熱分布が生じることを防止し、該受熱部にて高効率の熱交換を行うことが可能な冷却装置及び冷却方法を提供する。【解決手段】複数の配管2が一列に配置されてなる列状配管2Aが並列配置され、該配管2の流路を通じて供給された冷媒を介して熱交換を行う受熱部3と、該受熱部の温度、熱流等の熱分布を計測する熱計測手段4と、該熱計測手段4で計測された複数列の列状配管2Aの熱分布に基づき、該配管2毎の冷媒流量を調整する冷媒制御部5と、を具備する。【選択図】図1
Description
本発明は、冷凍システム等に適用される冷却装置及び冷却方法に関する。
冷媒の状態変化によって熱を輸送する冷凍システムが、空調設備等に広く用いられている。冷凍システムにおいては一般に、以下に述べる冷凍サイクルにより冷媒が循環する。
具体的には、受熱部で冷媒を液相から気相に相変化させることによって排気熱を吸収する。次に、気相の冷媒蒸気を圧縮機により加圧・昇温して圧縮蒸気とする。そして、この圧縮蒸気を熱交換器で液相に相変化させることにより、熱を外部に排出する。最後に、高温になった冷媒液を膨張弁によって低温の冷媒液とする。
そして、このような冷凍システムにおいては、排気熱は冷媒が液体から気体に相変化する際の潜熱によって吸収されるため、受熱部における冷媒の流量は熱量が冷媒の潜熱に等しくなるように定められる。通常、冷暖房機器や冷凍機に代表される空調設備での運転条件では、受熱部にて均一な温度分布を持ち、また温度変動も大きくないため、受熱部で数点の温度を測定することで冷媒流量は決定される。
具体的には、受熱部で冷媒を液相から気相に相変化させることによって排気熱を吸収する。次に、気相の冷媒蒸気を圧縮機により加圧・昇温して圧縮蒸気とする。そして、この圧縮蒸気を熱交換器で液相に相変化させることにより、熱を外部に排出する。最後に、高温になった冷媒液を膨張弁によって低温の冷媒液とする。
そして、このような冷凍システムにおいては、排気熱は冷媒が液体から気体に相変化する際の潜熱によって吸収されるため、受熱部における冷媒の流量は熱量が冷媒の潜熱に等しくなるように定められる。通常、冷暖房機器や冷凍機に代表される空調設備での運転条件では、受熱部にて均一な温度分布を持ち、また温度変動も大きくないため、受熱部で数点の温度を測定することで冷媒流量は決定される。
しかしながら、上記冷凍システムにおいて、受熱部に不均一な温度分布がある場合、又は受熱部に不均一で時々刻々変動する熱量がある場合には、この温度制御法では効率の高い抜熱を行うことは困難である。
すなわち、受熱部に流す冷媒量が排熱量と比較して小さい場合には、冷媒は受熱部内ですべて気化してしまい、冷媒の気相での顕熱は相変化による潜熱と比較して小さいために排熱量を吸収することができない。
一方、冷媒量が排熱量と比較して大きい場合には、排気熱はすべて冷媒に吸収されるが、冷媒の一部は受熱部内で気化することができず、液体のまま受熱部を通り抜けて気液混合体となる。この場合、圧縮機を保護するため圧縮機に入れる冷媒蒸気のみを取り出す気液分離などの非効率な流路プロセスを必要とする。このように、受熱部に流す冷媒量を局所的な排熱量と釣り合うように制御できないと、排気熱の回収が不十分になり、また不要な流路プロセスを必要となるため冷却効率が下がるという問題がある。
すなわち、受熱部に流す冷媒量が排熱量と比較して小さい場合には、冷媒は受熱部内ですべて気化してしまい、冷媒の気相での顕熱は相変化による潜熱と比較して小さいために排熱量を吸収することができない。
一方、冷媒量が排熱量と比較して大きい場合には、排気熱はすべて冷媒に吸収されるが、冷媒の一部は受熱部内で気化することができず、液体のまま受熱部を通り抜けて気液混合体となる。この場合、圧縮機を保護するため圧縮機に入れる冷媒蒸気のみを取り出す気液分離などの非効率な流路プロセスを必要とする。このように、受熱部に流す冷媒量を局所的な排熱量と釣り合うように制御できないと、排気熱の回収が不十分になり、また不要な流路プロセスを必要となるため冷却効率が下がるという問題がある。
そして、このような問題の解決を図るために、特許文献1〜4に示される技術が提供されている。
これら文献に示される冷却装置は、一列に配置された複数の配管を有しかつこれら配管を通じて供給された冷媒を介して熱交換を行う受熱部と、該受熱部の温度を計測する温度計測手段と、該温度計測手段で計測された温度分布に基づき、前記受熱部の配管毎の冷媒流量を調整する冷媒制御部と、を具備するように構成されている。
なお、この冷却装置の温度計測手段としては、温度センサ、赤外線カメラ、バイメタルなどが使用されている。
これら文献に示される冷却装置は、一列に配置された複数の配管を有しかつこれら配管を通じて供給された冷媒を介して熱交換を行う受熱部と、該受熱部の温度を計測する温度計測手段と、該温度計測手段で計測された温度分布に基づき、前記受熱部の配管毎の冷媒流量を調整する冷媒制御部と、を具備するように構成されている。
なお、この冷却装置の温度計測手段としては、温度センサ、赤外線カメラ、バイメタルなどが使用されている。
そして、以上のような冷却装置では、冷媒制御部での配管毎の冷媒流量調整により、受熱部に不均一な温度分布が生じることを防止している。
しかしながら、特許文献1〜4に示される冷却装置は、一列に配置された複数の配管からなる受熱部を対象とした冷媒流量の調整を行うものであり、複数の配管が複数列ある場合に対応したものではない。
すなわち、上記冷却装置では、受熱部の配管が複数列ある場合には正確な冷媒流量の調整を行うことができず、この点において改善が期待されていた。
すなわち、上記冷却装置では、受熱部の配管が複数列ある場合には正確な冷媒流量の調整を行うことができず、この点において改善が期待されていた。
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、配管が複数列ある受熱部に対応した冷媒流量の調整を行うことができ、これによって受熱部に不均一な熱分布が生じることを防止し、該受熱部にて高効率の熱交換を行うことが可能な冷却装置及び冷却方法を提供する。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の第一の態様は、複数の配管が一列に配置されてなる列状配管が並列配置され、該配管の流路を通じて供給された冷媒を介して熱交換を行う受熱部と、該受熱部の温度、熱流等の熱分布を前記配管を含む空間の外側から計測する熱計測手段と、該熱計測手段で計測された複数列の列状配管の熱分布に基づき、該配管毎の冷媒流量を調整する冷媒制御部とを具備することを特徴とする。
本発明の第一の態様は、複数の配管が一列に配置されてなる列状配管が並列配置され、該配管の流路を通じて供給された冷媒を介して熱交換を行う受熱部と、該受熱部の温度、熱流等の熱分布を前記配管を含む空間の外側から計測する熱計測手段と、該熱計測手段で計測された複数列の列状配管の熱分布に基づき、該配管毎の冷媒流量を調整する冷媒制御部とを具備することを特徴とする。
本発明の第二の態様は、複数の配管が一列に配置されてなる列状配管が並列配置された受熱部にて、該配管内に冷媒を流通させることで該配管を冷却する熱交換工程と、この熱交換工程を行っている際の配管の熱分布を該配管が含まれる空間の外側から計測する熱計測工程と、この温度熱計測手段で計測された熱分布に基づき、前記受熱部の配管毎の冷媒流量を調整する冷媒制御工程とを具備することを特徴とする。
本発明によれば、配管が複数列ある受熱部(例えば、M本×N列の配管)に対応した冷媒流量の調整を適切に行って受熱部の熱分布をできるだけ均一にすることが可能となる。
本発明の最少構成に係る冷却装置1について図1を参照して説明する。
この冷却装置1は、複数本の配管2により構成された受熱部3と、受熱部3の温度・熱流等の熱分布を計測する熱計測手段4と、該熱計測手段4で計測された配管2の熱分布に基づき、該配管2に供給する冷媒Cの流量を調整する冷媒制御部5と、を具備する。
この冷却装置1は、複数本の配管2により構成された受熱部3と、受熱部3の温度・熱流等の熱分布を計測する熱計測手段4と、該熱計測手段4で計測された配管2の熱分布に基づき、該配管2に供給する冷媒Cの流量を調整する冷媒制御部5と、を具備する。
受熱部3は、M本の配管2が一列に配置されてなる列状配管(符号2Aで示す)が、並列配置(本例ではN列配置)されたものであって、所定の熱量を含む空気Fの流通経路途中に配置される。すなわち、この受熱部3では、管軸と直交する断面におおいて、M本×N列(M行N列の行列状となる配置)の配管2が設置されている。
この受熱部3の各配管2内には、空気Fとの熱交換を行うための冷媒Cが供給されており、該冷媒Cを介して空気Fの冷却を行う。
この受熱部3の各配管2内には、空気Fとの熱交換を行うための冷媒Cが供給されており、該冷媒Cを介して空気Fの冷却を行う。
熱計測手段4として、各配管2の表面を撮影するサーモカメラ、各配管2に直接設けられた温度センサ、熱流センサ、スピンゼーベック効果を利用したスピン熱電素子などが用いられており、各検出値に基づき受熱部3の温度、熱流等の熱分布を計測する。
冷媒制御部5は、熱計測手段4で計測された複数列の配管2(M本×N列の配管2)の熱分布に基づき、該配管2毎の冷媒流量を調整するものであって、具体的構成としては、各配管2に設置された流量調整弁と、該流量調整弁の開度を個別に調整する弁制御部とからなる。
冷媒制御部5は、熱計測手段4で計測された複数列の配管2(M本×N列の配管2)の熱分布に基づき、該配管2毎の冷媒流量を調整するものであって、具体的構成としては、各配管2に設置された流量調整弁と、該流量調整弁の開度を個別に調整する弁制御部とからなる。
そして、以上のような本発明に係る冷却装置1によれば、熱計測手段4で計測された複数列の列状配管2Aの熱分布(すなわち、M本×N列の配管2の熱分布)に基づき、配管2毎の冷媒流量を調整する冷媒制御部5を設けたので、配管2が複数列ある受熱部3に対応した冷媒流量の調整を適切に行うことができる。
これによって受熱部3に不均一な熱分布が生じることを防止し、該受熱部3にて高効率の熱交換を行うことが可能となる。
これによって受熱部3に不均一な熱分布が生じることを防止し、該受熱部3にて高効率の熱交換を行うことが可能となる。
なお、本発明に係る冷却装置1では、複数の配管2からなる列状配管2Aが並列配置された受熱部3にて、冷媒Cを流通させることで配管2を冷却する「熱交換工程」と、配管2の熱分布を計測する「熱計測手段」と、計測された熱分布に基づき受熱部3の配管2毎の冷媒流量を調整する「冷媒制御工程」と、からなる冷却方法が適用されている。
次に、図1を参照して、空気Fからの排気熱を吸収する受熱部3について詳細に説明する。
この受熱部3では、排気熱を受熱する部位に細い配管2を並列に並べて、配管2の下部から上部に流す冷媒Cの潜熱にて熱の吸収を行なう。受熱部3は、抜熱のための面積をできるだけ大きく取るために、円柱状の細い配管2を横方向にN列、縦方向にM列並べることで構成される。この場合、受熱部3での抜熱の全断面積A[m2]は細い配管2の直径をR、長さをLとしてA=πRL×MNと表される。
ここで冷媒Cは排気熱を吸収することで液相から気相に相変化し、この際の冷媒Cの潜熱が吸収する排気熱と釣りあう。従って、定常状態における受熱部3での吸収熱量Q[kW]は、冷媒Cの液相から気相への変化である潜熱ΔH[kJ/kg]と冷媒Cの流量G[kg/s]を用いて、以下の〔数1〕のように表される。
〔数1〕
Q=ΔH×G
この受熱部3では、排気熱を受熱する部位に細い配管2を並列に並べて、配管2の下部から上部に流す冷媒Cの潜熱にて熱の吸収を行なう。受熱部3は、抜熱のための面積をできるだけ大きく取るために、円柱状の細い配管2を横方向にN列、縦方向にM列並べることで構成される。この場合、受熱部3での抜熱の全断面積A[m2]は細い配管2の直径をR、長さをLとしてA=πRL×MNと表される。
ここで冷媒Cは排気熱を吸収することで液相から気相に相変化し、この際の冷媒Cの潜熱が吸収する排気熱と釣りあう。従って、定常状態における受熱部3での吸収熱量Q[kW]は、冷媒Cの液相から気相への変化である潜熱ΔH[kJ/kg]と冷媒Cの流量G[kg/s]を用いて、以下の〔数1〕のように表される。
〔数1〕
Q=ΔH×G
この熱量はまたニュートンの冷却法則により熱伝達率α[kW/m2K]と上記の排気熱が吸収される断面積A[m2]を用いて、以下の〔数2〕のように表される。
〔数2〕
Q=αA×(Tair−Twall)
〔数2〕
Q=αA×(Tair−Twall)
ここでTair は外気の温度、Twallは受熱部3の配管2壁面での温度である。
排気熱が“均一に”受熱部3を通過する場合、〔数1〕に基づき、冷媒Cの流量Gを、熱量Qを冷媒Cの潜熱ΔHで割った一定値Q/ΔHに制御することですべての排気熱を吸収することが可能となる。
熱量Qは、〔数2〕に基づき、受熱部3と空気Fの間の熱伝達率αと受熱部3の断面積Aより外気温度Tairと配管2壁面の温度Twallを計測することにより分かる。ただし熱伝達率αは流体の物性のみでは定まらず流れの性質に強く依存し、排気熱量の測定には温度の他に空気Fの風量の測定が必要となり、その精度は高くない。
排気熱が“均一に”受熱部3を通過する場合、〔数1〕に基づき、冷媒Cの流量Gを、熱量Qを冷媒Cの潜熱ΔHで割った一定値Q/ΔHに制御することですべての排気熱を吸収することが可能となる。
熱量Qは、〔数2〕に基づき、受熱部3と空気Fの間の熱伝達率αと受熱部3の断面積Aより外気温度Tairと配管2壁面の温度Twallを計測することにより分かる。ただし熱伝達率αは流体の物性のみでは定まらず流れの性質に強く依存し、排気熱量の測定には温度の他に空気Fの風量の測定が必要となり、その精度は高くない。
次に排気熱が“不均一な”熱量と温度分布にて受熱部3を通過する場合、冷媒Cの流量を受熱部3の配管2毎に調整しなければ排熱量を適正に吸収できない。このため受熱部3の各配管2を通過する排熱量ΔQを局所的に測定(あるいは既知の熱分布データ等に基づいて推定)し、その排熱量に基づき、冷媒制御部5にて該当する配管2での冷媒流量(G)を「G=ΔQ/ΔH」に制御する。
これにより受熱部3の各配管2を流れる冷媒Cの適切量の制御が可能となり、その結果高い抜熱率と高効率な冷却が可能となる。
これにより受熱部3の各配管2を流れる冷媒Cの適切量の制御が可能となり、その結果高い抜熱率と高効率な冷却が可能となる。
これらの知見を基に本発明の排気熱量が時々刻々変化する非定常な場合の排気熱の受熱部3での吸収を考える。このためには、受熱部3での各配管2での熱量変動を知る必要がある。非定常状態のエネルギー釣合いの方程式は、冷媒Cの温度が受熱部3内では液相から気相への相変化が起きているため一定とすると、以下の〔数3〕〔数4〕のように表される。
〔数3〕
(MC)wall×dTwall(t)/dt=Q(t)―G(t)ΔH
〔数4〕
Q(t)=αA×(Tair(t)−Twall(t))
〔数3〕
(MC)wall×dTwall(t)/dt=Q(t)―G(t)ΔH
〔数4〕
Q(t)=αA×(Tair(t)−Twall(t))
ここで(MC)wallは受熱部3の配管2壁面の重量M[kg]と比熱C[kJ/m2・K]の積である。
ここで、上述した〔数3〕と〔数4〕に関しては非特許文献(“Transient simulation of vapor-compression packaged liquid chillers”,M. W. Browne and P. K. Bansal, International Journal of Refrigeration 25, p.597-P.610 (2002))に記述がある。
受熱部3では、各配管2での外気温度の変動Tair(t)に従ってその配管2壁面の温度Twall(t)も変化し、このため、本発明の冷却装置1に示される冷媒制御部5にて、各配管2を流れる冷媒流量G(t)を時々刻々に適切に調整する必要がある。
ここで、上述した〔数3〕と〔数4〕に関しては非特許文献(“Transient simulation of vapor-compression packaged liquid chillers”,M. W. Browne and P. K. Bansal, International Journal of Refrigeration 25, p.597-P.610 (2002))に記述がある。
受熱部3では、各配管2での外気温度の変動Tair(t)に従ってその配管2壁面の温度Twall(t)も変化し、このため、本発明の冷却装置1に示される冷媒制御部5にて、各配管2を流れる冷媒流量G(t)を時々刻々に適切に調整する必要がある。
(第1実施形態)
図1を具体化した本発明の第1実施形態について、図2を参照して説明する。
第1実施形態に示される冷却装置1の特徴は、熱計測手段4として配管2の表面を撮影するサーモカメラ10を用いた点にある。
図1を具体化した本発明の第1実施形態について、図2を参照して説明する。
第1実施形態に示される冷却装置1の特徴は、熱計測手段4として配管2の表面を撮影するサーモカメラ10を用いた点にある。
このサーモカメラ10では、配管2の長さLより短い局所的な温度と熱量の変動に関するデータを取り込むためのものであって、冷媒制御部5にて、サーモカメラ10(式中では、「CAM」と称する)にて観測される「温度分布<Twall(t)>CAM」に基づき、冷媒Cの流量を調整する。
そして、以上のようなサーモカメラ10の取得データに基づき、配管2を通過する排熱の平均熱量<Q(t)>が、以下の〔数5〕から算出される。
〔数5〕
<Q(t)>=αA×(Tair(t)− <Twall(t)>CAM)
そして、以上のようなサーモカメラ10の取得データに基づき、配管2を通過する排熱の平均熱量<Q(t)>が、以下の〔数5〕から算出される。
〔数5〕
<Q(t)>=αA×(Tair(t)− <Twall(t)>CAM)
ここで、外気温度Tair(t)は、別途設置した温度センサ(図示略)により測定し、熱伝達係数αの風量依存性は、時間依存のない定常状態において予め測定により決定しておく。これにより冷媒制御部5では、平均熱量<Q(t)>に基づき、各配管2の冷媒流量(G)を下記の〔数6〕に基づき制御する。一般に、M本×N列の配管2と外気との熱交換は、管軸と直交する断面視(一般に水平面)において、外側に位置する配管ほど外気との熱交換が容易なため冷媒の流量が少なくて良いことになる。
〔数6〕
G(t)={<Q(t)>−(MC)wall×d<Twall(t)>CAM /dt}/ΔH
〔数6〕
G(t)={<Q(t)>−(MC)wall×d<Twall(t)>CAM /dt}/ΔH
この場合には、外気温度Tair(t)と風量は受熱部3より離れた数点のデータで十分なため、サーモカメラ10での温度分布<Twall(t)>CAMを用いることで、不均一で時々刻々変化する排熱を適切に抜熱する、精度は低いが低コストの受熱部3を構築することができる。
そして、以上のような第1実施形態に係る冷却装置1によれば、熱計測手段4であるサーモカメラ10で計測された配管2の熱分布(すなわち、M本×N列の配管2の熱分布)に基づき、配管2毎の冷媒流量を調整する冷媒制御部5を設けたので、配管2が複数列ある受熱部3に対応した冷媒流量の調整を適切に行うことができる。なおサーモカメラ10により計測されるところの、M本×N列の配管2を含む空間の外から観察することのできる温度分布画像に基づき、該空間内の温度分布データ(例えばM本×N列の配管2の全部の温度を予め実測することにより求めることができる)を用いて、内部の配管2の温度を推定し、例えば3次元画像等によって表現することもできる。
これによって受熱部3に不均一な熱分布が生じることを防止し、該受熱部3にて高効率の熱交換を行うことが可能となる。
また、第1実施形態では、受熱部3における複数箇所の温度に対してサーモカメラ10を用いた温度分布を使用し、風量に依る熱伝達係数を予め決めておくことにより冷媒Cの流量を制御することで、低コストの受熱部構造を構築することができる。
これによって受熱部3に不均一な熱分布が生じることを防止し、該受熱部3にて高効率の熱交換を行うことが可能となる。
また、第1実施形態では、受熱部3における複数箇所の温度に対してサーモカメラ10を用いた温度分布を使用し、風量に依る熱伝達係数を予め決めておくことにより冷媒Cの流量を制御することで、低コストの受熱部構造を構築することができる。
(第2実施形態)
図1を具体化した本発明の第2実施形態について、図3を参照して説明する。
第2実施形態に示される冷却装置1の特徴は、熱計測手段4として配管2の温度を直接検知する温度センサ11を用いた点にある。
図1を具体化した本発明の第2実施形態について、図3を参照して説明する。
第2実施形態に示される冷却装置1の特徴は、熱計測手段4として配管2の温度を直接検知する温度センサ11を用いた点にある。
第1実施形態のサーモカメラ10で観測される温度は大きな誤差を含む可能性があるため、第2実施形態では、図3に示されるように、各配管2の壁面に複数個の温度センサ11を付けて、正確な温度計測<Twall(t)>を行う。
これら温度センサ11は、例えば熱電対により構成されたものであって、各配管2において軸線に沿い所定の間隔をおいて複数個設置されている。
また、温度センサ11で計測される値<Twall(t)>は、同一配管2での測定点の平均である。これにより各配管2を通過する平均熱量<Q(t)>は、以下の〔数7〕に基づき算出される。
〔数7〕
<Q(t)>=αA×(Tair(t)−<Twall(t)>)
これら温度センサ11は、例えば熱電対により構成されたものであって、各配管2において軸線に沿い所定の間隔をおいて複数個設置されている。
また、温度センサ11で計測される値<Twall(t)>は、同一配管2での測定点の平均である。これにより各配管2を通過する平均熱量<Q(t)>は、以下の〔数7〕に基づき算出される。
〔数7〕
<Q(t)>=αA×(Tair(t)−<Twall(t)>)
また、〔数7〕中に示される外気温度Tair(t)は、第1実施形態と同様、別途設置した温度センサ(図示略)により測定し、熱伝達係数αの風量依存性は、時間依存のない定常状態において予め測定により決定しておく。
そして、以上の関係により、各配管2での冷媒流量(G)は以下の〔数8〕に基づき算出される。
〔数8〕
G(t)={ <Q(t)>−(MC)wall×d<Twall(t)>/dt}ΔH
そして、以上の関係により、各配管2での冷媒流量(G)は以下の〔数8〕に基づき算出される。
〔数8〕
G(t)={ <Q(t)>−(MC)wall×d<Twall(t)>/dt}ΔH
そして、以上のような第2実施形態に係る冷却装置1によれば、熱計測手段4として配管2毎に複数の温度センサ11を設け、かつ温度センサ11で検出された受熱部3の温度分布に基づき、配管2毎の冷媒流量(G)を調整する冷媒制御部5を設けたので、配管2が複数列ある受熱部3に対応した冷媒流量(G)の調整を適切に行うことができる。これによって受熱部3に不均一な熱分布が生じることを防止し、該受熱部3にて高効率の熱交換を行うことが可能となる。
また第2実施形態では、サーモカメラ10に代えて、複数の温度センサ11を受熱部3に埋め込み、その検出値に基づき配管2に供給される冷媒流量(G)を制御することで、サーモカメラ10を用いた場合と比較して精度の高い受熱部構造を構築することができる。
また第2実施形態では、サーモカメラ10に代えて、複数の温度センサ11を受熱部3に埋め込み、その検出値に基づき配管2に供給される冷媒流量(G)を制御することで、サーモカメラ10を用いた場合と比較して精度の高い受熱部構造を構築することができる。
(第3実施形態)
図1を具体化した本発明の第3実施形態について、図4を参照して説明する。
第3実施形態に示される冷却装置1は、熱計測手段4として温度センサとなる熱電対を束ねた熱流センサ12を使用し、該熱流センサ12により、配管2の熱流を直接検知するようにした点に特徴を有する。
図1を具体化した本発明の第3実施形態について、図4を参照して説明する。
第3実施形態に示される冷却装置1は、熱計測手段4として温度センサとなる熱電対を束ねた熱流センサ12を使用し、該熱流センサ12により、配管2の熱流を直接検知するようにした点に特徴を有する。
具体的には、第2実施形態は、各配管2を通過する平均熱量<Q(t)>が風量に依存するため不正確になる。
そこで、第3実施形態では、第2実施形態の受熱部構造で設置される温度センサ11を、熱電対を束ねた熱流センサ12に変更し、各配管2に各々熱流センサ12を付けて、正確な熱流計測に応じて熱量<Q(t)>を決定する。各配管2での冷媒流量(G)は以下の〔数9〕に基づき算出される。
〔数9〕
G(t)={ <Q(t)>−(MC)wall×d<Twall(t)>/dt}ΔH
そこで、第3実施形態では、第2実施形態の受熱部構造で設置される温度センサ11を、熱電対を束ねた熱流センサ12に変更し、各配管2に各々熱流センサ12を付けて、正確な熱流計測に応じて熱量<Q(t)>を決定する。各配管2での冷媒流量(G)は以下の〔数9〕に基づき算出される。
〔数9〕
G(t)={ <Q(t)>−(MC)wall×d<Twall(t)>/dt}ΔH
そして、以上のような第3実施形態に係る冷却装置1によれば、熱計測手段4として配管2毎に複数の熱流センサ12を設け、かつ熱流センサ12で検出された受熱部3の熱分布(すなわち、M本×N列の配管2の熱分布)に基づき、配管2毎の冷媒流量(G)を調整する冷媒制御部5を設けた。これにより、配管2が複数列ある受熱部3に対応した冷媒流量(G)の調整を適切に行うことができる。これによって受熱部3に不均一な熱分布が生じることを防止し、該受熱部3にて高効率の熱交換を行うことが可能となる。
これにより、第3実施形態では、不均一で時々刻々変化する排熱の抜熱を、第2実施形態より更に高精度に行う受熱部3の構築が可能となる。一方、各配管2における熱流センサ12の数は多いほど正確な制御が可能となり、高効率な冷却装置1の受熱部3を得ることができる。なお、一部の配管のみに熱流センサを設け、熱流センサ12から得られた測定値から推定される温度分布に基づいて、熱流センサが設けられていない配管の温度を決定するようにしても良い。
これにより、第3実施形態では、不均一で時々刻々変化する排熱の抜熱を、第2実施形態より更に高精度に行う受熱部3の構築が可能となる。一方、各配管2における熱流センサ12の数は多いほど正確な制御が可能となり、高効率な冷却装置1の受熱部3を得ることができる。なお、一部の配管のみに熱流センサを設け、熱流センサ12から得られた測定値から推定される温度分布に基づいて、熱流センサが設けられていない配管の温度を決定するようにしても良い。
(第4実施形態)
図1を具体化した本発明の第4実施形態について、図5及び図6を参照して説明する。
第2実施形態に示される冷却装置1の特徴は、熱計測手段4としてスピン熱電素子20を用いた点にある。
図1を具体化した本発明の第4実施形態について、図5及び図6を参照して説明する。
第2実施形態に示される冷却装置1の特徴は、熱計測手段4としてスピン熱電素子20を用いた点にある。
スピン熱電素子20は、図5に示されるように、配管2の熱交換エリアを挟むように間隔をおいて該配管2上に設置された一対の電極21と、これら電極21間の熱交換エリアに設置されてキャリヤ伝導より得られるゼーベック効果から起電力を生じさせるスピンゼーベック薄膜部22と、から構成される。
第4実施形態においては、冷媒Cが流れる細い配管2の壁面にスピンゼーベック薄膜部22を大面積に塗布する。スピンゼーベック薄膜部22はスピンと熱との間でのエネルギー変換を基にしたスピン熱電変換現象を用いた素子で、例えば非特許文献(K. Uchida, S. Takahashi, K. Harii, J. Ieda, W. Koshibae, K. Ando, S. Maekawa, and E. Saito, Nature 455, p.778 (2008))に記載されているスピン熱電変換では磁性絶縁体に発生するスピン流を利用することにより、スピンゼーベック効果による熱電変換特性が計測されている。
このスピン流熱電変換では素子を流れるキャリヤをスピンに換え、スピン流を電気伝導に変換することで熱エネルギーを電気エネルギーへ換える熱電変換を行う。このためn型・p型で別々にキャリヤの伝導を構築する必要がなく、大面積の磁性絶縁体にスピン軌道相互作用を有する金属電極21を取り付けることで起電力が得られる。
通常用いられる温度センサは熱電対から形成されるが、これは上記のn型・p型での別々のキャリヤ伝導より得られるゼーベック効果による起電力から温度を決定する。
通常用いられる温度センサは熱電対から形成されるが、これは上記のn型・p型での別々のキャリヤ伝導より得られるゼーベック効果による起電力から温度を決定する。
これに対しスピン熱電素子では上向きと下向きのスピン流による伝導により得られるスピンゼーベック効果による起電力から温度が決定される。スピン熱電素子では、薄膜構造を形成することで軽量・大面積で構造が柔軟なフレキシブルな薄膜型熱電素子の構築が可能であり、大面積に熱電対を多数配置したことと同じ効果が得られる。従ってこの現象を用いれば、温度センサ11や熱流センサ12として多数の熱電対を設置する必要がなく、受熱部3の各配管2に塗布された熱電素子で局所的な起電力を測定することにより、各点における熱流と温度変化を得ることができる。これらの値より、〔数10〕の式に従って各配管2の冷媒流量(G)を制御することで高効率な冷却システムの構築が可能となる。
〔数10〕
G(t)= {<Q(t>−(MC)wall×d<Twall(t) >/dt}/ΔH
〔数10〕
G(t)= {<Q(t>−(MC)wall×d<Twall(t) >/dt}/ΔH
次に、図6を参照して、スピン熱電素子20となるスピンゼーベック素子を受熱部3に組み込んだ構造の詳細について説明する。図6は円筒状の受熱部3の配管として設けられた細管の壁断面図である。
この受熱部3の細管31(図5の配管2に相当)の内部には冷媒32が流れており、そこから管の外径方向に熱流33が生じる。熱流は、受熱部3の細管壁34を貫通し、さらに、受熱部3の細管壁34に接するように設置した熱流測定装置として用いられるスピンゼーベック素子35を貫通し、外気36に達する。このスピンゼーベック素子35は受熱部3の細管壁34の壁面に接するようにして配置する。スピンゼーベック素子35は磁性体層37と起電層38、電極39及び保護層40から成る。細管壁34の壁面には磁性体層37を配置する。磁性体層37は細管壁表面にフェライトめっき法によりNiZnフェライトとして成膜を行うことにより、細管表面全体に均一に成膜する。
さらに、真空スパッタ装置を用いて磁性体表面に10nmの白金薄膜を蒸着することにより、磁性体層表面に接するように起電層38を作製する。また、矢印41で表される細管の軸方向の上下に銅スパッタを用いて電極39を構築する。このとき、スピンゼーベック素子が、熱流33を変換し矢印41方向へ起電力を生じるように磁性体層37の磁化方向を定める必要がある。そこで、領域42内に定められるように、熱流の方向である矢印33と、起電力の方向41のそれぞれに直行する方向である矢印43方向への磁化を磁性体層37に与える。さらに、磁性体層37及び起電層38、電極39を保護するため、熱伝導率が十分に大きな保護層40を塗布法により成膜する。
このとき、受熱部3の細管に流れる冷媒32と外気36の温度差により熱流33の大きさは定められる。ここで外気36が一定温度の場合、熱流33の大きさは冷媒32の温度に比例して変動し、その変動は電極38から得られる起電力を測定することで得ることができる。従って、電極38に対し流量制御系へ線路を接続し、得られた電圧を用いて流量制御を行うことにより、効率的な冷却を可能とする。
なお、本実施例におけるスピンゼーベック素子は、例示した図6では受熱部3の細管壁外側に接するように配置されているが、内側に接するように配置してもよい。また、受熱部3の細管壁内側に内包するように配置することも可能である。また、このスピンゼーベック素子は、少なくとも薄膜状の構造を持つ磁性体層と、磁性体層に接する薄膜状の起電層を含んでいる。この磁性体層はスピンゼーベック効果によりマグノンを生じる材料であれば、如何なる材料を使う事も可能であるが、特に、NiZnフェライト、Coフェライト等のフェライト系材料、イットリウムアルミニウムガーネット(YIG)及びイットリウム元素置換型のYIG系材料であることを好適とする。また、磁性体層の成膜には、磁性体膜を均一に成膜することができる手法であれば、如何なる手法をも用いることが許されるが、たとえば、金属有機化合物分解法(MOD法)やフェライトめっき法、化学気相成長法(CVD法)、パルスレーザーデポジション(PLD)法など、磁性体膜の成膜に用いられる手法を用いることが可能である。また、起電層は逆スピンホール効果を発現し、熱流から起電力を出力することができる材料であれば、如何なる材料をも利用することができる。逆スピンホール効果を発現するもののうち、遷移金属や金属合金が好適として用いられる。
特に、薄膜が10nm以下の白金金属は起電層材料として好適である。起電層の材料は、均一かつ磁性体層に密着するように薄膜を構成する成膜手法であれば、いかなる方法をも用いることができるが、たとえば、直流スパッタやRFスパッタ、マグネトロンスパッタ、イオンビームスパッタといったスパッタリング手法や、分子線蒸着・イオンビーム蒸着法、化学気相成長(CVD)法やレーザー蒸着法といった蒸着手法や、めっき法などが挙げられる。
なお、図6に示したスピンゼーベック素子は実装可能な構造の一例である。また、熱流より起電力を取得できるスピンゼーベック素子であるならば、上記記述にとらわれないで本受熱部3構造に組み込み使用することができる。
なお、図6に示したスピンゼーベック素子は実装可能な構造の一例である。また、熱流より起電力を取得できるスピンゼーベック素子であるならば、上記記述にとらわれないで本受熱部3構造に組み込み使用することができる。
そして、以上のような第4実施形態に係る冷却装置1によれば、熱計測手段4として配管2毎にスピン熱電素子20を設け、かつスピン熱電素子20で検出された受熱部3の熱分布に基づき、配管2毎の冷媒流量(G)を調整する冷媒制御部5を設けた。
これにより配管2が複数列ある受熱部3(すなわち、M本×N列の配管2の熱分布)に対応した冷媒流量(G)の調整を適切に行うことができる。これによって受熱部3に不均一な熱分布が生じることを防止し、該受熱部3にて高効率の熱交換を行うことが可能となる。
更にスピン熱電素子20の検出部は、スピンゼーベック薄膜部22からなる薄膜状に形成されているので、塗布や印刷技術を用いることで低コスト化も可能となる。
これにより配管2が複数列ある受熱部3(すなわち、M本×N列の配管2の熱分布)に対応した冷媒流量(G)の調整を適切に行うことができる。これによって受熱部3に不均一な熱分布が生じることを防止し、該受熱部3にて高効率の熱交換を行うことが可能となる。
更にスピン熱電素子20の検出部は、スピンゼーベック薄膜部22からなる薄膜状に形成されているので、塗布や印刷技術を用いることで低コスト化も可能となる。
第4実施形態では、フレキシブルな構造を有するスピン流熱電素子20を受熱部3の配管に実装することにより、複雑な形状を有する受熱部構造に対して、大面積での各所の温度差と熱量を測定することができ、その結果、低コストで高効率な抜熱を行う受熱部を構築することができる。
なお、上記第1から第4までの実施形態に示された受熱構造において、上下及び/又は左右に複数枚並べて大面積の受熱部3を構築すると良い。これにより、大面積の受熱部3を必要とする場合にも該受熱部3を高効率に作動させることが可能となる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、本発明は上記実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることはいうまでもない。
本発明は、冷凍システム等に適用される冷却装置及び冷却方法に関する。
1 冷却装置
2 配管
2A 列状配管
3 受熱部
4 熱計測手段
5 冷媒制御部
10 サーモカメラ
11 温度センサ
12 熱流センサ
20 スピン熱電素子
21 電極
22 スピンゼーベック薄膜部
C 冷媒
2 配管
2A 列状配管
3 受熱部
4 熱計測手段
5 冷媒制御部
10 サーモカメラ
11 温度センサ
12 熱流センサ
20 スピン熱電素子
21 電極
22 スピンゼーベック薄膜部
C 冷媒
Claims (9)
- 複数の配管が一列に配置されてなる列状配管が並列配置され、該配管の流路を通じて供給された冷媒を介して熱交換を行う受熱部と、
該受熱部の温度、熱流等の熱分布を計測する熱計測手段と、
該熱計測手段で計測された複数列の列状配管の熱分布に基づき、該配管毎の冷媒流量を調整する冷媒制御部と、を具備することを特徴とする冷却装置。 - 前記熱計測手段は前記受熱部表面の熱分布を前記列状配管を含む空間の外側から計測するサーモカメラにより構成されることを特徴とする請求項1に記載の冷却装置。
- 前記熱計測手段は前記受熱部を構成する複数の配管の少なくとも一部に設けられた温度センサにより構成されることを特徴とする請求項1に記載の冷却装置。
- 前記熱計測手段は前記受熱部を構成する配管の少なくとも一部に設けられた熱流センサにより構成されることを特徴とする請求項1に記載の冷却装置。
- 前記熱流センサは熱電対を束ねて構成されることを特徴とする請求項4に記載の冷却装置。
- 前記熱計測手段は前記受熱部を構成する複数の配管の少なくとも一部に設けられたスピンゼーベック効果を利用したスピン熱電素子により構成されることを特徴とする請求項1に記載の冷却装置。
- 前記スピン熱電素子は、前記配管の熱交換エリアを挟むように間隔をおいて該配管上に設置された一対の電極と、これら電極間の熱交換エリアに設置されてキャリヤ伝導より得られるゼーベック効果から起電力を生じさせるスピンゼーベック薄膜部と、から構成されることを特徴とする請求項6に記載の冷却装置。
- 前記受熱部は上下左右に隣接するように並べられて所定の面積で受熱を行うことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の冷却装置。
- 複数の配管が一列に配置されてなる列状配管が並列配置された受熱部にて、該配管内に冷媒を流通させることで該配管を冷却する熱交換工程と、
この熱交換工程を行っている際の配管の熱分布を該配管が含まれる空間の外側から計測する熱計測工程と、
この温度熱計測手段で計測された熱分布に基づき、前記受熱部の配管毎の冷媒流量を調整する冷媒制御工程と、を具備することを特徴とする冷却方法。
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---|---|---|---|
JP2017019802A JP2018128174A (ja) | 2017-02-06 | 2017-02-06 | 冷却装置及び冷却方法 |
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2017
- 2017-02-06 JP JP2017019802A patent/JP2018128174A/ja active Pending
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