JP2018119601A - 空気ばね - Google Patents

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志基 木津
Shiki Kizu
志基 木津
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Abstract

【課題】耐久性の高いダイヤフラムを有し配置が容易な空気ばねを得る。
【解決手段】相対距離が変動する第1部材1および第2部材2と、第1開口H1を形成する第1端部E1が第1筒状本体D11の内部に折り込まれて、第1開口H1が他方の第2開口H2と同じ方向に開口した姿勢となる第1ダイヤフラムD1と、第3開口H3を形成する第3端部E3が第2筒状本体D21の内部に折り込まれて、第3開口H3が他方の第4開口H4と同じ方向に開口した姿勢となる第2ダイヤフラムD2と、第1ダイヤフラムD1および第2ダイヤフラムD2が接続される中間部材3とを備え、中間部材3の仕切部31を挟んで第1空気室K1と第2空気室K2とが形成された状態で、第1ダイヤフラムD1および第2ダイヤフラムD2、中間部材3の組が第1部材1および第2部材2の間に少なくとも一組接続されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、筒状の本体の一端を他端の側に折り込んだ状態のダイヤフラムを、互いに相対移動する二つの部材に接続して構成される空気ばねに関する。
従来、このような空気ばねとしては、例えば以下の特許文献1に示すものがあった。
この文献の技術にあっては、自動車などのサスペンションに用いられ互いに相対移動する上側ハウジングおよび下側ハウジングに対して、上側ハウジングの開口部にはダイヤフラムの上側端部が接続され、下側ハウジングの開口部にはダイヤフラムの下側端部が接続されている。
サスペンションが伸縮変形し、上側ハウジングに対して下側ハウジングが相対移動すると、ダイヤフラムは、自身の折り込み部の位置が変化し、下側ハウジングの表面に当接する面積を増減させつつ変形する。
また、下側ハウジングの上下動に際して、上側ハウジングの開口方向と下側ハウジングの開口方向とのなす角度が変化し、両ハウジングの相対角度が変化する場合もある。
このような場合でも、ダイヤフラムはゴム部材などを用いて変形自在に構成してあるから、内部に保持された空気の圧力変化によって良好なばね特性が発揮される。
特開2007−232053号公報
上記のような空気ばねが車両等に用いられる場合、ある一定の荷重条件で稼働する場合が多い。ただし、空気ばねの稼働に際してダイヤフラムの内部圧力は変動するから、ダイヤフラムが伸縮を繰り返し、ダイヤフラムの劣化が進行することとなる。
また、ダイヤフラムに形成される折り込み部が特定領域に限定され易く、当該箇所の繰り返し変形の頻度が高まることもダイヤフラムの耐久性が損なわれる原因となる。
さらに、上側ハウジングと下側ハウジングとが角度変化を伴いながら近接離間する場合、ダイヤフラムの特定箇所が強く曲げられる場合も生じ得る。
これら劣化の問題を解決するには、例えば、ダイヤフラムの材質や厚み等を適宜設定する方法が考えられる。しかし、ダイヤフラムが機能を発揮するうえで変形は必須であるから、ダイヤフラムの耐久性を向上させるにも一定の限界がある。
さらに、従来の例えば直線形状のダイヤフラムを用いる場合に、空気ばねを取り付ける部位の形状や、空気ばねを配置する場所の周囲の障害物の都合により、上手く空気ばねを配置できないこともある。
このような問題に鑑み、従来から空気ばねにおいてはダイヤフラムの耐久性を高めると共に配置を容易にする技術が求められている。
(特徴構成)
本発明に係る空気ばねの特徴構成は、相対距離が変動する第1部材および第2部材と、
第1開口を形成する第1端部および第2開口を形成する第2端部を両端に設けた第1筒状本体を有し、前記第1端部が前記第1筒状本体の内部に折り込まれて、前記第1開口が前記第2開口と同じ方向に開口した姿勢となる第1ダイヤフラムと、
第3開口を形成する第3端部および第4開口を形成する第4端部を両端に設けた第2筒状本体を有し、前記第3端部が前記第2筒状本体の内部に折り込まれて、前記第3開口が前記第4開口と同じ方向に開口した姿勢となる第2ダイヤフラムと、
前記第1端部あるいは前記第2端部が接続される第5端部、および、前記第3端部あるいは前記第4端部が接続される第6端部が、仕切部を挟んで形成されている中間部材と、を有し、
前記仕切部に対して前記第1ダイヤフラムの側に第1空気室が形成され、前記第2ダイヤフラムの側に第2空気室が形成された状態で、前記第1ダイヤフラムおよび前記第2ダイヤフラム、前記中間部材の組が前記第1部材および第2部材の間に少なくとも一組接続されている点にある。
(効果)
通常の空気ばねは、互いに相対移動する第1部材と第2部材とに、ダイヤフラムの両端を夫々接続して構成される。ただし、第1部材と第2部材との近接・離間に際しては、第1部材の開口姿勢と第2部材の開口姿勢とが都度変化することがある。ダイヤフラムは、一方の端部を内側に折り返し、2重筒のような状態で第1部材と第2部材とに接続されるが、第1部材と第2部材との相対姿勢が変化することで、ダイヤフラムの局部に過度な変形が生じる場合がある。
このような第1部材と第2部材との相対姿勢の変化は概ね再現性があり、ダイヤフラムの特定箇所に損傷が生じ易くなる。特に、第1部材の開口方向と第2部材の開口方向とが異なる場合には、ダイヤフラムの特定の局部に当初より曲げ変形が加わり耐久性が低下する。
しかし、本構成の如く、ダイヤフラムを分割構成とし、第1ダイヤフラムと第2ダイヤフラムとの間に中間部材を設けて双方に空気室を形成することで、第1部材と第2部材の相対姿勢など個々の要因に対処し易くなる。よって、中間部材の形状を適宜設定することで、第1ダイヤフラムおよび第2ダイヤフラムとして例えば直線形状のものを使用した場合でも、夫々の伸縮変形が軸芯に沿ったものとなって最も劣化の生じ難い状態となる。よって、耐久性に優れた空気ばねを得ることができる。
(特徴構成)
本発明に係る空気ばねにあっては、前記第1ダイヤフラムの有効受圧径と、前記第2ダイヤフラムの有効受圧径と、を異ならせて構成することができる。
(効果)
本構成であれば、第1ダイヤフラムの形状と第2ダイヤフラムの形状とは必ず異なるものとなる。形状の異なるダイヤフラムを直列に接続することで、夫々のダイヤフラムが奏するばね特性に差が生じる。例えば、空気ばね全体のばね定数を小さくして軟らかいばね特性を得たい場合などには、ダイヤフラムの有効受圧径は小さい方が良い。
ただし、ダイヤフラムの有効受圧径を小さくすると、形成される空気室の容積を確保するためにダイヤフラムのストロークが大きくなる。この場合、ダイヤフラムの伸縮に伴ってダイヤフラムの圧力変動が過大となり、ダイヤフラムの耐久性が低下する。
しかし、本構成であれば、空気ばねの全体ストロークは各ダイヤフラムのストロークの合計で決まり、有効受圧径の小さいダイヤフラムに係る変形付加が軽減される。また、複数のダイヤフラムを合わせた全体のばね定数は、そのうち最も小さなばね定数のダイヤフラムに支配される傾向があるため、空気ばね全体のばね定数も小さくなって柔らかな特性のものとなる。
このように、形状の異なるダイヤフラムを組み合わせることで、全体のばね定数を所期の値に設定しながら、個々のダイヤフラムの耐久性を確保することができる。
(特徴構成)
本発明に係る空気ばねにあっては、前記第5端部の開口と前記第6端部の開口とが、互いに角度を有して交わる軸芯を中心に形成されていてもよい。
(効果)
空気ばねの設置対象によっては、ダイヤフラムが取り付く第1部材の開口方向と第2部材の開口方向とが所定の角度を有する場合がある。そのような場合、直線形状のダイヤフラムを装着するとダイヤフラムには必然的に曲がり変形が付加される。この結果、局部的に疲労が進みダイヤフラムの耐久性が低下する。
しかし、本構成の如く、中間部材の両端に設けた開口部どうしに角度を設けておけば、夫々のダイヤフラムの直線状態が維持され易くなって耐久性が向上する。
さらに、ダイヤフラムが干渉する他物が存在するような場合に、制限された空間において空気ばねを適切に配置することができる。
(特徴構成)
本発明に係る空気ばねにあっては、前記第5端部の開口と前記第6端部の開口とが、互いに平行な異なる軸芯を中心に形成されていてもよい。
(効果)
第1ダイヤフラムおよび第2ダイヤフラムが他物と干渉する場合には、本構成の如く、第5端部の開口と第6端部の開口とを平行に位置ずれさせることもできる。ただし、双方の開口の軸心どうしの距離が過大となれば、双方のダイヤフラムの伸縮時に中間部材が回転し易くなるから、両ダイヤフラムの形状や剛性などに応じて軸芯間の距離が設定されるのが好ましい。
(特徴構成)
本発明に係る空気ばねにあっては、前記中間部材に、前記第1空気室と連通して当該第1空気室の空気を給排する第1連通孔および前記第2空気室と連通して当該第2空気室の空気を給排する第2連通孔の少なくとも何れか一方が形成されていてもよい。
(効果)
第1空気室および第2空気室は気密性が保持されているが、ばね特性を変化させる場合や、内部の空気が少なくなった場合などには個々の空気室に空気を補充する必要がある。例えば、単一のダイヤフラムを用いて自動車の車輪の空気ばねが構成される場合、空気注入のための連通孔は第1部材か第2部材のうち車体側の部材に設けられることが多い。
しかし、車輪側にあっては車輪や操行部材が存在するためそもそも空気注入ユニットを設けることができず、車体側にあっても他物との干渉が生じる場合があるなど、連通孔を自由に配置できないことが多い。しかし、本構成のごとく中間部材に連通孔を設けることで、車体側および車輪側の配置空間の制限を回避することができ配置の自由度が高まる。
また、単一のダイヤフラムに係る空気ばねが取り付けられていた構造を変更して、複数のダイヤフラムを有する空気ばねを装着する場合に、増えた空気室の連通孔を中間部材に設けることで、第1部材あるいは第2部材の構造を変更する必要がない。よって、当該空気ばねへの変更作業が極めて容易となる。
第1実施形態に係る空気ばねの構造を示す断面図 空気ばねの有効受圧径を示す説明図 第1実施形態に係る空気ばねの別構造を示す断面図 第2実施形態に係る空気ばねの構造を示す断面図 第3実施形態に係る空気ばねの構造を示す断面図
〔第1実施形態〕
(概要)
本発明に係る空気ばねの実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る空気ばねは、軸芯Xに沿って相対距離が変動する第1部材1および第2部材2に亘って設けられる。例えば、第1部材1は自動車のタイヤのサスペンションの一部であって、車軸が設けられ上下に位置変化するピストンである。一方の第2部材2は、サスペンションの一部であって車体側に固定される部材である。これら第1部材1と第2部材2とに亘って筒状のダイヤフラムが接続され、内部に空気室が形成される。この空気室の圧力を利用して自動車の空気ばねが構成されている。
本実施形態のダイヤフラムは図1に示すように、第1ダイヤフラムD1と第2ダイヤフラムD2とを備え、これらの間に中間部材3を備えている。図1の例では二つのダイヤフラムを接続してあるが、接続個数は3個以上であってもよい。
〔ダイヤフラム〕
第1ダイヤフラムD1は、両端部に第1開口H1と第2開口H2とを備えた例えば直線状の第1筒状本体D11を備えている。第1筒状本体D11の両端部のうち第1開口H1の側を第1端部E1と称し、第2開口H2の側を第2端部E2と称する。第1ダイヤフラムD1は、一方の第1端部E1が第1部材1に接続され、他方の第2端部E2が中間部材3に接続される。その際、第1端部E1が第1筒状本体D11の内部に折り込まれて、第1開口H1が第2開口H2と同じ方向、すなわち、軸芯Xに沿う方向に開口した姿勢となる。
第2ダイヤフラムD2は、両端部に第3開口H3と第4開口H4とを備えた例えば直線状の第2筒状本体D21を備えている。第2筒状本体D21の両端部のうち第3開口H3の側を第3端部E3と称し、第4開口H4の側を第4端部E4と称する。第2ダイヤフラムD2は、一方の第3端部E3が中間部材3に接続され、他方の第4端部E4が第2部材2に接続される。その際、第4端部E4が第2筒状本体D21の内部に折り込まれて、第3開口H3と第4開口H4とが同じ方向、すなわち、軸芯Xに沿う方向に開口した姿勢となる。
中間部材3は、例えば、第1ダイヤフラムD1の第2端部E2が接続される第5端部E5、および、第2ダイヤフラムD2の第3端部E3が接続される第6端部E6を備えている。第5端部E5と第6端部E6との間には仕切部31が設けられている。この仕切部31を挟んで第1ダイヤフラムD1の側には第1空気室K1が形成され、第2ダイヤフラムD2の側には第2空気室K2が形成される。本実施形態では、二つのダイヤフラムを備えているが、中間部材3を複数にしてダイヤフラムの数を増やしても良い。
第1部材1および第2部材2、中間部材3は各種の金属材料や樹脂材料で構成することができる。本実施形態では、第1部材1と第2部材2とが金属製であり、中間部材3が樹脂製の例を示している。
各ダイヤフラムの端部と、第1部材1や第2部材2さらには中間部材3との接続は、例えば環状の締結リングRを用いて行う。第1部材1と第2部材2とが樹脂製であるとき、締結リングRによる締め付け力によって第1部材1および第2部材2における取付部が長期の使用等によって変形するおそれがある。よって、これら取付部の耐久性を高めるために、図示は省略してあるが、第1部材1および第2部材2の内面側であって締結リングRに対応する位置に金属材料などで形成した反力受けのリングを設けておくとよい。
本構成のごとくダイヤフラムを分割構成することで、仮に、ダイヤフラムが単一のもので局部に過度な変形が生じるような場合でも、分割した夫々のダイフラムを例えば直線的に無理なく変形させることができる。特に、中間部材3の形状を適宜設定することで、個々のダイヤフラムにおいて局部に過度な変形が集中する事態が回避でき空気ばねの耐久性を向上させることができる。
本実施形態のごとくダイヤフラムを複数用いる場合、夫々のダイヤフラムの形状を異ならせることができる。それらの組み合わせにより、空気ばね全体のばね特性を適宜設定することができる。
〔有効受圧径〕
ダイヤフラムの形状を異ならせる場合、例えば、個々のダイヤフラムの有効受圧径に、差を持たせておくとよい。ダイヤフラムが第1部材1と第2部材2との近接離間方向に対して垂直に実質的な圧力を受ける断面積を有効受圧面積AEとし、この断面形状が円形であるとしたときの直径が有効受圧径φEである。
因みに、有効受圧面積AEについては JIS4101 に規定があり、空気ばねを標準高さに維持しつつ常用最高内圧を掛け、その保持に必要な荷重を測定し、当該荷重を圧力で除した値(面積)をいう。さらに具体的には、図2に示す形態のダイヤフラムDの場合、第1部材1の外径が小径のφd1であり、ダイヤフラムDの外径が大径のφd2であるとき、有効受圧径φEは、
φE=φd1+(φd2−φd1)/α (ただし αは2〜3程度の定数)
となって、φd1とφd2との間の値となる。
この場合、有効受圧面積AEは、
AE=π×(φE/2)2
であり、ばね圧力Fは、
F=AE×P (Pは内圧)
となる。
本実施形態のように、第1ダイヤフラムD1の形状と第2ダイヤフラムD2の形状とに差を設け、両者を直列に接続することで、夫々のダイヤフラムが有するばね特性が統合されて新たなばね特性が得られる。例えば、空気ばね全体のばね定数を小さくして軟らかいばね特性を得たい場合などには、ダイヤフラムの有効受圧径φEを小さくする必要がある。ただし、荷重変動に対処するのは所定の容積を有する空気室の空気であるが、有効受圧径φEが小さくなると空気室の空気量も少なくなり、空気ばねのストロークに対する圧力変動が大きくなる。よって、有効受圧径φEの小さなダイヤフラムは耐久性が低下しがちとなる。
しかし、本構成であれば、空気ばねの全体ストロークは各ダイヤフラムのストロークの合計で決まり、これと同じストロークを有効受圧径φEの小さな単一のばねで負担する場合と比べて、有効受圧径φEの小さいダイヤフラムの変形ストロークは少なくなる。よって、ダイヤフラムが対処すべき圧力変動が小さくなり、また、大きな変形を強いられる領域の面積も小さくなってダイヤフラムの耐久性が向上する。
さらに、複数のダイヤフラムを組み合わせた全体のばね定数は、そのうち最も小さなばね定数のダイヤフラムに支配される傾向がある。よって、ダイヤフラムを分割して、そのうちの一つのばね定数を小さくすることで、空気ばね全体のばね定数が小さくなり、柔らかな特性のものとなる。
このように、形状の異なるダイヤフラムを組み合わせることで、全体のばね定数を所期の値に設定しながら、個々のダイヤフラムの耐久性を確保することができる。
〔中間部材の仕切部〕
中間部材3は第1空気室K1と第2空気室K2とを仕切る仕切部31を有する。これにより、第1ダイヤフラムD1と第2ダイヤフラムD2とを個別のばね特性下で稼働させることができる。そのためには、第1空気室K1と第2空気室K2に内包する空気は、個別に所定の圧力に設定する必要がある。各空気室の空気圧を設定することで、個々のばね定数が決まり、空気ばね全体のばね定数が決定される。また、夫々の内包空気が減少した場合などには、個別に空気を充填する必要もある。そのために、第1空気室K1の空気を給排する第1連通孔N1および第2空気室K2と連通して第2空気室K2の空気を給排する第2連通孔N2の少なくとも何れか一方をこの中間部材3に設けておくとよい。
図1には、中間部材3の側壁から第1空気室K1に連通する第1連通孔N1を設けた例を示す。第1連通孔N1は、中間部材3の側壁を介して、外気と第1空気室K1とを連通している。例えば、単一のダイヤフラムを用いて自動車の車輪の空気ばねが構成される場合、空気注入のための連通孔は車体側の第2部材2に設けられることが多い。これは、車輪側にあっては車輪や操行部材が存在するためそもそも空気注入ユニット(図外)を設けることが困難なためである。本実施形態でも、図1に示すように、第2空気室K2に空気を給排する第2連通孔N2は、車体側の第2部材2に設けてある。
ただし、車体側に空気注入ユニットを設けてある場合でも、その他の装備品を配置する都合上、十分な空間を確保することが困難な場合がある。本構成では、第2空気室K2を車体側に構成する必要があるため、車体側の空間といっても第1空気室K1に対する空気注入ユニットを設ける空間を確保し難い場合がある。よって、図1に示す如く、中間部材3の側面に第1連通孔N1を開口させることで、空気ばねに空気を供給する機構の構造等を簡略化している。
このように、中間部材3に連通孔を設けることで、車体側および車輪側の配置空間の制限を回避することができ、配置の自由度が高まる。また、単一のダイヤフラムに係る空気ばねが取り付けられていた構造を変更して、複数のダイヤフラムを有する空気ばねを装着する場合に、増えた空気室の連通孔を中間部材3に設けることで、第1部材1あるいは第2部材2の構造を変更する必要がない。よって、当該空気ばねへの変更作業が極めて容易となる。
尚、図1の例に限られず、第1空気室K1の空気を給排する第1連通孔N1および第2空気室K2の空気を給排する第2連通孔N2の双方を中間部材3に設けても良い。図示は省略するが、中間部材3の側壁にあって、例えば径方向に対向する位置に第1連通孔N1と第2連通孔N2とを振り分けて設けたり、側壁の何れかの個所に隣接して設けるなど
配置態様は任意である。本構成であれば、空気ばねを配置した後でも空気注入ユニットの取り付けが容易となる。
また、別の構成として、図3に示すごとく、第1空気室K1に空気を供給する第1連通孔N1を仕切部31に設け、第2空気室K2の内部を通って第1空気室K1に空気を導いてもよい。この場合、第2部材2の天井部21において、第2連通孔N2と併せて補助連通孔N3を形成しておき、第1空気室K1への空気の給排は、補助連通孔N3と第1連通孔N1とに亘って接続した管部材Pを介して行う。ただし、管部材Pは、第2ダイヤフラムD2の伸縮変形に対処できるよう、第2空気室K2の内部で長さに余裕を持たせておく。
本構成とすることで、第2部材2に補助連通孔N3を設ける等の手間が生じるものの、第1空気室K1に空気を供給する部材を空気ばねの内部に装備することができる。よって、空気ばねのサイズが大きくなることがなく、狭い空間であっても装着の容易な空気ばねを得ることができる。
〔第2実施形態〕
本実施形態の空気ばねは、図4に示すように、中間部材3に設けた第5端部E5の第5開口H5と第6端部E6の第6開口H6とが、互いに角度を有して交わる軸芯X1,X2を中心に形成されていてもよい。つまり、第5開口H5に係る法線方向と、第6開口H6に係る法線方向とが平行ではなく交わっている例である。
空気ばねを配置する箇所の部材形状や、周囲の空間の制限などによっては、ダイヤフラムが取り付く第1部材1に係る軸芯X1と第2部材2に係る軸芯X2とが平行でない場合がある。そのような場合、直線形状の単一のダイヤフラムを装着すると、ダイヤフラムの何れかの個所には必然的に強い曲がり変形が付加される。この結果、局部的に疲労が進みダイヤフラムの耐久性が低下する。
しかし、本構成の如く、中間部材3の両端に設けた第5開口H5と第6開口H6との間に角度を設けることで、夫々のダイヤフラムの直線状態が維持され易くなる。よって、各ダイヤフラムの耐久性が向上する。また、空気ばねの配置空間に、直線形状のダイヤフラムを装着しようとすれば干渉する他物が存在するような場合に、空気ばねを適切に配置することができる。
〔第3実施形態〕
図5には、互いに平行で異なる軸芯X1,X2を中心に第5開口H5と第6開口H6とが形成されている空気ばねを示している。
このような形状であれば、第2実施形態と同様に、第1部材1および第2部材2の取付態様や空気ばねの配置空間が制限されるような場合でも、空気ばねを適切に配置することができる。
ただし、中間部材3の第5開口H5と第6開口H6との軸芯間距離が過大となれば、第1ダイヤフラムD1と第2ダイヤフラムD2の伸縮時に中間部材3に回転モーメントが生じる。その結果、第1ダイヤフラムD1と中間部材3との接続部あるいは第2ダイヤフラムD2と中間部材3との接続部が外れる等の懸念が生じる。よって、第1ダイヤフラムD1および第2ダイヤフラムD2の有効受圧径φEや可動ストロークさらには剛性などに応じて双方のダイヤフラムが健全な状態で伸縮できるように軸芯間距離を設定するとよい。
尚、上記第2実施形態および第3実施形態の例に加え、中間部材3の第5開口H5に係る軸芯X1と第6開口H6に係る軸芯X2とは、交わらず且つ平行でもない所謂ねじれの関係であってもよい。
さらに、中間部材3を複数用いて一つの空気ばねを形成する場合にも、夫々の中間部材3における軸芯X1と軸芯X2とがどのような関係を有するかは任意である。当該空気ばねが、車両などのサスペンションとして利用された場合に、耐久性を備えつつ繰返し動作できるものであれば何れの構成であっても良い。
本発明に係る空気ばねは、筒状本体の一端を他端の側に折り込んだ状態のダイヤフラムを、互いに相対移動する第1部材と第2部材とに接続して構成されるものに広く適用することができる。
1 第1部材
2 第2部材
3 中間部材
31 仕切部
D1 第1ダイヤフラム
D11 第1筒状本体
D2 第2ダイヤフラム
D21 第2筒状本体
E1 第1端部
E2 第2端部
E3 第3端部
E4 第4端部
E5 第5端部
E6 第6端部
H1 第1開口
H2 第2開口
H3 第3開口
H4 第4開口
K1 第1空気室
K2 第2空気室
N1 第1連通孔
N2 第2連通孔
X 軸芯
φE 有効受圧径

Claims (5)

  1. 相対距離が変動する第1部材および第2部材と、
    第1開口を形成する第1端部および第2開口を形成する第2端部を両端に設けた第1筒状本体を有し、前記第1端部が前記第1筒状本体の内部に折り込まれて、前記第1開口が前記第2開口と同じ方向に開口した姿勢となる第1ダイヤフラムと、
    第3開口を形成する第3端部および第4開口を形成する第4端部を両端に設けた第2筒状本体を有し、前記第3端部が前記第2筒状本体の内部に折り込まれて、前記第3開口が前記第4開口と同じ方向に開口した姿勢となる第2ダイヤフラムと、
    前記第1端部あるいは前記第2端部が接続される第5端部、および、前記第3端部あるいは前記第4端部が接続される第6端部が、仕切部を挟んで形成されている中間部材と、を有し、
    前記仕切部に対して前記第1ダイヤフラムの側に第1空気室が形成され、前記第2ダイヤフラムの側に第2空気室が形成された状態で、前記第1ダイヤフラムおよび前記第2ダイヤフラム、前記中間部材の組が前記第1部材および第2部材の間に少なくとも一組接続されている空気ばね。
  2. 前記第1ダイヤフラムの有効受圧径と、前記第2ダイヤフラムの有効受圧径と、を異ならせてある請求項1に記載の空気ばね。
  3. 前記第5端部の開口と前記第6端部の開口とが、互いに角度を有して交わる軸芯を中心に形成されている請求項1または2に記載の空気ばね。
  4. 前記第5端部の開口と前記第6端部の開口とが、互いに平行な異なる軸芯を中心に形成されている請求項1または2に記載の空気ばね。
  5. 前記中間部材には、
    前記第1空気室と連通して当該第1空気室の空気を給排する第1連通孔および
    前記第2空気室と連通して当該第2空気室の空気を給排する第2連通孔の少なくとも何れか一方が形成されている請求項1から4の何れか一項に記載の空気ばね。
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