JP2018118892A - 水素製造設備、発電システム及び水素製造方法 - Google Patents

水素製造設備、発電システム及び水素製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】発電時に発生する熱を熱源とすることなく、水素を製造することができる水素製造設備を提供する。【解決手段】水素を製造する水素製造設備100であって、電力を用いて溶融塩を加熱する加熱器110と、加熱された溶融塩が有する熱を用いて、有機化合物を脱水素化することで水素を生成する脱水素装置130とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、水素を製造する水素製造設備、発電システム及び水素製造方法に関する。
近年、クリーンなエネルギーとして、水素が注目されている。そして、従来、火力発電等により発電した際に発生する熱を利用して、水素を製造する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この技術では、発電時の排ガスを熱源として、熱媒体を加熱して水素を製造している。
特開2015−187049号公報
ここで、近年、太陽光発電や風力発電等の再生可能エネルギーによる発電が望まれており、今後導入が加速されると予測される。しかしながら、太陽光発電や風力発電等では発電時に熱が発生しないため、上記従来の技術のように、発電時に発生した熱を有効活用して水素を製造するというようなことができない。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、発電時に発生する熱を熱源とすることなく、水素を製造することができる水素製造設備、発電システム及び水素製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る水素製造設備は、水素を製造する水素製造設備であって、電力を用いて溶融塩を加熱する加熱器と、加熱された前記溶融塩が有する熱を用いて、有機化合物を脱水素化することで水素を生成する脱水素装置とを備える。
これによれば、水素製造設備は、電力を用いて溶融塩を加熱する加熱器と、加熱された溶融塩が有する熱を用いて水素を生成する脱水素装置とを備えている。これにより、発電時に熱が発生しなくとも、発電した電力を用いて溶融塩を加熱することで、溶融塩が有する熱を、水素を生成するための熱源とすることができる。例えば、太陽光発電や風力発電等の導入量が今後増加してゆけば余剰電力が発生することも考えられるが、この余剰電力で溶融塩を加熱することで、余剰電力を有効活用することができる。また、溶融塩は比較的大きい熱量を蓄熱できるため、余剰電力を溶融塩の熱量に変換して貯めておくことができる。このように、当該水素製造設備によれば、発電時に発生する熱を熱源とすることなく、水素を製造することができる。
また、さらに、加熱された前記溶融塩と熱媒体との熱交換を行い、前記熱媒体を加熱する熱交換器を備え、前記脱水素装置は、加熱された前記熱媒体が有する熱を前記有機化合物に加えることにより、脱水素化を行い、水素を生成することにしてもよい。
これによれば、水素製造設備は、溶融塩と熱媒体との熱交換によって熱媒体を加熱する熱交換器を備えており、脱水素装置は、熱媒体の熱を有機化合物に加えることにより水素を生成する。これにより、例えば、溶融塩の温度が高いなど水素を生成する温度に適していないような場合でも、熱媒体を介して、水素を生成するのに最適な温度の熱を有機化合物に加えることができる。
また、さらに、加熱された前記熱媒体が供給される蒸気タービンを備え、前記脱水素装置は、前記蒸気タービンから排出された前記熱媒体が有する熱を前記有機化合物に加えることにより、脱水素化を行い、水素を生成することにしてもよい。
これによれば、水素製造設備は、熱媒体が供給される蒸気タービンを備えており、脱水素装置は、蒸気タービンから出た熱媒体の熱を有機化合物に加えることにより水素を生成する。これにより、溶融塩の温度が高い場合でも、熱媒体に蒸気タービンを駆動させることで熱媒体の温度を低下させて、最適な温度の熱を有機化合物に加えることができる。
また、さらに、前記蒸気タービンと同軸の発電機を備えることにしてもよい。
これによれば、水素製造設備は、蒸気タービンと同軸の発電機を備えているため、熱媒体が蒸気タービンを駆動させることによって発電を行うことができる。
また、さらに、前記蒸気タービンと同軸の圧縮機を備え、前記圧縮機は、前記脱水素装置で生成された水素を圧縮して、圧縮水素を生成することにしてもよい。
これによれば、水素製造設備は、蒸気タービンと同軸の圧縮機を備えているため、熱媒体が蒸気タービンを駆動させることによって、圧縮機が水素を圧縮し、圧縮水素を生成することができる。
また、さらに、前記脱水素装置から排出された前記熱媒体が供給されるバイナリ発電設備を備えることにしてもよい。
これによれば、水素製造設備は、脱水素装置から出た熱媒体が供給されるバイナリ発電設備を備えている。つまり、熱媒体の熱を水素の生成に使用した後、残りの熱をバイナリ発電に利用することで、熱媒体が有する熱の有効活用を図ることができる。
また、前記加熱器は、再生可能エネルギーによって発電された電力の余剰電力を用いて、前記溶融塩を加熱することにしてもよい。
これによれば、水素製造設備において、加熱器が、再生可能エネルギーによって発電された電力の余剰電力を用いて溶融塩を加熱することで、当該余剰電力を有効活用することができる。また、再生可能エネルギーによって発電された電力を用いて溶融塩を加熱することで、水素を生成する過程において、二酸化炭素の排出量削減を図ることができる。
また、前記脱水素装置は、生成した水素を、火力発電設備に供給することにしてもよい。
これによれば、水素製造設備において、脱水素装置が、生成した水素を火力発電設備に供給することで、火力発電設備における二酸化炭素の排出量削減を図ることができる。
また、本発明の他の一態様に係る水素製造設備は、水素を製造する水素製造設備であって、再生可能エネルギーを用いて溶融塩を加熱する加熱器と、加熱された前記溶融塩が有する熱を用いて、有機化合物を脱水素化することで水素を生成する脱水素装置とを備えることにしてもよい。
これによれば、水素製造設備は、再生可能エネルギーを用いて溶融塩を加熱する加熱器と、加熱された溶融塩が有する熱を用いて水素を生成する脱水素装置とを備えている。つまり、太陽光発電や風力発電等の再生可能エネルギーによる発電の導入量が今後増加してゆけば余剰電力が発生することも考えられるが、余剰電力分の再生可能エネルギーを用いて溶融塩を加熱することで、再生可能エネルギーを有効活用して余剰電力の発生を抑制することができる。例えば、太陽光の熱を集めて溶融塩を加熱したり、風車の回転運動を熱に変換して溶融塩を加熱したりすることができる。また、溶融塩は比較的大きい熱量を蓄熱できるため、再生可能エネルギーを溶融塩の熱量に変換して貯めておくことができる。このように、当該水素製造設備によれば、発電時に発生する熱を熱源とすることなく、水素を製造することができる。
また、本発明は、このような水素製造設備として実現することができるだけでなく、以下のような発電システムとして実現することもできる。つまり、発電システムは、上記の水素製造設備と、再生可能エネルギーによって発電する発電設備とを備え、水素製造設備が有する加熱器は、発電設備で発電された電力のうちの余剰電力を用いて、溶融塩を加熱する。また、発電システムは、上記の水素製造設備と、水素製造設備で製造された水素と化石燃料とを混焼する火力発電設備とを備える。
また、本発明は、以下のような水素製造方法として実現することもできる。つまり、水素製造方法は、電力を用いて溶融塩を加熱する加熱工程と、加熱された溶融塩が有する熱を用いて、有機化合物を脱水素化することで水素を生成する脱水素工程とを含む。また、本発明は、このような水素製造方法の各工程を行う制御装置として実現することもできる。また、本発明は、当該制御装置に含まれる特徴的な処理部を備える集積回路として実現することもできる。また、本発明は、当該水素製造方法に含まれる特徴的な処理をコンピュータに実行させるプログラムとして実現したり、当該プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能なCD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)などの記録媒体として実現したりすることもできる。そして、そのようなプログラムは、CD−ROM等の記録媒体及びインターネット等の伝送媒体を介して流通させることができる。
本発明における水素製造設備によれば、発電時に発生する熱を熱源とすることなく、水素を製造することができる。
本発明の実施の形態に係る水素製造設備を備える発電システムの構成を示す模式図である。 本発明の実施の形態に係る水素製造設備を有する発電部の構成を示す模式図である。 本発明の実施の形態に係る制御装置の機能構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る制御装置が行う処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態の変形例1に係る水素製造設備を有する発電部の構成を示す模式図である。 本発明の実施の形態の変形例2に係る水素製造設備を有する発電部の構成を示す模式図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態及びその変形例に係る水素製造設備、発電システム及び水素製造方法について説明する。なお、以下で説明する実施の形態及びその変形例は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態及びその変形例で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、工程、工程の順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態及びその変形例における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
(実施の形態)
まず、水素製造設備100を備える発電システム1の構成について、説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る水素製造設備100を備える発電システム1の構成を示す模式図である。
発電システム1は、再生可能エネルギーによって発電された電力を用いて水素を製造し、製造した水素を火力発電所に供給して発電を行うシステムである。具体的には、図1に示すように、発電システム1は、水素製造設備100、第一発電設備200及び第二発電設備300を有する発電部10と、発電部10に含まれる機器を制御する制御装置20とを備えている。
水素製造設備100は、水素を製造する設備である。つまり、水素製造設備100は、第一発電設備200が発電した電力を用いて水素を製造し、製造した水素を第二発電設備300に供給する。なお、水素製造設備100が製造する水素は、常温かつ常圧の水素、または、高圧の圧縮水素である。
第一発電設備200は、再生可能エネルギーによって発電する発電設備である。ここで、再生可能エネルギーとは、太陽光、風力、水力、波力、バイオマス、地熱などであるが、以下では、説明の便宜のため、太陽光または風力を例示して説明を行う。つまり、第一発電設備200は、太陽光発電設備または風力発電設備であることとする。
第二発電設備300は、水素製造設備100で製造された水素と化石燃料とを混焼する火力発電設備である。つまり、第二発電設備300は、水素製造設備100で製造された水素と、石炭や石油等の化石燃料とを混焼することができるボイラ(定圧貫流ボイラ等)を有している。または、第二発電設備300は、水素製造設備100で製造された圧縮水素と、天然ガス等の化石燃料とを混焼することができるガスタービンを有している。
制御装置20は、第一発電設備200の起動、停止や発電を行うための各種制御を行うとともに、水素製造設備100に供給する電力を制御する。例えば、制御装置20は、第一発電設備200が発電した電力に余剰電力が発生した場合に、当該余剰電力を水素製造設備100に供給するように制御する。
また、制御装置20は、水素製造設備100が水素を製造するための各種制御を行うとともに、第二発電設備300に供給する水素を制御する。例えば、制御装置20は、第二発電設備300がコンベンショナル火力発電設備を有している場合には、常温かつ常圧の水素を製造し、第二発電設備300に供給するように制御する。または、制御装置20は、第二発電設備300がガスタービン発電設備を有している場合には、圧縮水素を製造し、第二発電設備300に供給するように制御する。
また、制御装置20は、第二発電設備300の起動、停止や発電を行うための各種制御を行う。例えば、制御装置20は、水素製造設備100から供給される水素と化石燃料との混焼割合を制御して、ボイラまたはガスタービンで燃焼させる。
次に、水素製造設備100の構成について、詳細に説明する。図2は、本発明の実施の形態に係る水素製造設備100を有する発電部10の構成を示す模式図である。
図2に示すように、水素製造設備100は、加熱器110と、高温タンク111と、低温タンク112と、熱交換器120と、蒸気タービン121と、発電機122と、圧縮機123と、脱水素装置130と、バイナリ発電設備140とを備えている。以下に、水素製造設備100が備える各構成要素について、具体的に説明する。
加熱器110は、電力を用いて溶融塩を加熱する機器である。本実施の形態では、加熱器110は、再生可能エネルギーによって発電された電力の余剰電力を用いて、溶融塩を加熱する。つまり、加熱器110は、第一発電設備200で発電された電力のうちの余剰電力を用いて、溶融塩(同図の溶融塩y)を加熱する。
具体的には、加熱器110は、例えば、抵抗に電流を流し発熱させて対象物を加熱する電気式のヒータ、または、コイルに電流を流して誘導加熱(induction heating、IH)により対象物を加熱する機器などである。なお、加熱器110は、上記の例には限定されず、電力を用いて対象物を加熱することができれば、どのような機器を用いてもよい。
また、加熱器110によって加熱される溶融塩yは、塩(固体)が溶融状態(液体)になったものであり、高温に加熱することで、非常に大きな容量の熱を蓄熱することができる。当該溶融塩yとしては、例えば、硝酸カリウムと硝酸ナトリウムとの混合物を用いることができ、この場合、220℃程度の融点に対し、560℃程度まで加熱し、蓄熱することができる。なお、当該溶融塩yとしては、どのようなものが使用されてもよく、必要な蓄熱容量や温度等によって、適宜選定される。
高温タンク111は、溶融塩yの循環経路における加熱器110の出口と熱交換器120の入口との間に配置されたタンクであり、高温の溶融塩yが貯留される。つまり、加熱器110によって加熱された溶融塩yは、高温タンク111に貯留されることで、蓄熱される。高温タンク111には、例えば560℃等の高温の溶融塩yが貯留される。また、高温タンク111に貯留された溶融塩yは、熱交換器120に送られて冷却され、低温の溶融塩yとなる。
低温タンク112は、溶融塩yの循環経路における熱交換器120の出口と加熱器110の入口との間に配置されたタンクであり、低温の溶融塩yが貯留される。つまり、熱交換器120によって冷却された溶融塩yは、ポンプ113によって低温タンク112に回収され、貯留される。低温タンク112には、例えば290℃等の融点よりも高い温度の溶融塩yが貯留される。また、低温タンク112に貯留された低温の溶融塩yは、ポンプ114によって加熱器110に送られて加熱され、再び高温の溶融塩yとなる。
このように、溶融塩yは、加熱器110、高温タンク111、熱交換器120及び低温タンク112を循環し、高温と低温とを繰り返して、熱の受け渡しを行う。
熱交換器120は、加熱された溶融塩yと熱媒体(同図の熱媒体w)との熱交換を行う機器である。つまり、熱交換器120は、加熱器110によって加熱された溶融塩yを冷却するとともに、熱媒体wを加熱する。例えば、熱交換器120として、配管の中を溶融塩yが流れ、その周囲を熱媒体wが通過することで、溶融塩yを冷却するとともに熱媒体wを加熱するヒータを使用することができる。なお、熱媒体wは、本実施の形態では、高温の水(純水)または蒸気であるが、どのような熱媒体が使用されてもよく、必要な温度等によって適宜選定される。
蒸気タービン121は、加熱された熱媒体wのエネルギーによって駆動するタービンである。つまり、蒸気タービン121は、熱交換器120によって加熱された熱媒体wが供給されて回転する。具体的には、例えば535℃程度の高温高圧の熱媒体w(蒸気)が、配管を通って蒸気タービン121に送られ、蒸気タービン121を回転させる。また、蒸気タービン121から、例えば380℃程度の熱媒体w1(蒸気)が抽気されて、脱水素装置130に送られる。
なお、本実施の形態では、蒸気タービン121は、1つの蒸気タービンしか有していない構成であるが、例えば、高圧タービン、中圧タービン及び低圧タービンなど、複数のタービンを有しているような構成でもよい。
発電機122は、蒸気タービン121の回転力を電力に変換することによって発電を行うタービン発電機である。具体的には、発電機122は、蒸気タービン121と同軸となっており、蒸気タービン121の軸が回転することで、発電機122の軸も回転して発電する構成となっている。なお、この発電機122が発電した電力は、発電システム1の所内電力等に使用したり、外部に送電したりすることができる。
圧縮機123は、蒸気タービン121の回転力によって流体を圧縮することができる機器である。具体的には、圧縮機123は、蒸気タービン121と同軸となっており、蒸気タービン121の軸が回転することで、圧縮機123の軸も回転して流体を圧縮する構成となっている。本実施の形態では、圧縮機123は、脱水素装置130で生成された水素を圧縮して、圧縮水素を生成する。圧縮機123は、例えば、数10MPa程度にまで水素を圧縮する。そして、圧縮機123で生成された圧縮水素は、圧縮水素タンク134に貯留される。
脱水素装置130は、加熱された溶融塩yが有する熱を用いて、有機化合物を脱水素化することで水素を生成する。具体的には、脱水素装置130は、加熱された熱媒体w1が有する熱を有機化合物に加えることにより、脱水素化を行い、水素を生成する。つまり、脱水素装置130は、蒸気タービン121から排出された熱媒体w1が有する熱を有機化合物に加えることにより、脱水素化を行い、水素を生成する。
さらに具体的には、脱水素装置130は、有機ケミカルハイドライド法を用いて、水素化された有機化合物から脱水素化することで水素を生成する。ここで、有機ケミカルハイドライド法とは、芳香族化合物を水素化して水素化芳香族化合物として水素を貯蔵し、使用場所まで輸送して、使用場所で水素化芳香族化合物から脱水素化することで水素を取り出す手法であり、水素の貯蔵及び輸送を安全に行うことができる。
本実施の形態では、脱水素装置130は、有機化合物であるMCH(メチルシクロヘキサン)に熱を加えて脱水素反応を起こすことで、トルエンと水素とを生成する。ここで、MCHは、トルエンに水素化反応を行うことで生成することができる。また、MCHは、あらかじめ必要量がMCHタンク131に受け入れられ、貯留されている。
具体的には、脱水素装置130は、MCHを、MCHタンク131から配管を通じて受け入れる。そして、脱水素装置130は、受け入れたMCHに熱エネルギーを加えて脱水素反応を起こすことで、トルエンと水素とを生成する。ここで、脱水素装置130がMCHから水素を効率的に生成することができる温度は、例えば300℃(転化率90%の場合の触媒活性化温度)である。このため、脱水素装置130は、蒸気タービン121から排出された例えば380℃程度の熱媒体w1(蒸気)が有する熱をMCHに加えることにより、効率的に水素を生成することができる。
そして、脱水素装置130は、生成した水素を水素タンク132に貯留するとともに、生成したトルエンをトルエンタンク133に貯留する。また、トルエンタンク133に貯留されたトルエンは、適宜搬出されて、適切に処理される。
また、脱水素装置130は、生成した水素を、第二発電設備300に供給する。ここで、脱水素装置130で生成される水素は、常温かつ常圧の水素である。つまり、脱水素装置130は、常温かつ常圧の水素を、第二発電設備300のボイラ等に供給する。なお、常温とは10〜20℃程度、常圧とは0.1〜0.3MPa程度の圧力をいう。また、脱水素装置130は、生成した水素を、上述の圧縮機123に送り、圧縮水素を生成して圧縮水素タンク134に貯留し、第二発電設備300のガスタービン等に供給する。
なお、発電機122は、発電の際に界磁や固定子に大きな電流が流れて高温になるため、機内に冷媒としての水素が封入されている。このため、脱水素装置130は、生成した水素を、発電機122に供給し、発電機122の冷却用の水素として活用することもできる。または、脱水素装置130は、生成した水素を、第二発電設備300の発電機の冷却用の水素として供給することもできる。
バイナリ発電設備140は、脱水素装置130から排出された熱媒体w1が供給されて発電を行う発電設備である。なお、バイナリ発電設備140は、温度、圧力が比較的低い中高温熱水や蒸気を熱源として低沸点の媒体を加熱し、当該媒体を蒸発させてタービンを回して発電する方式の発電設備である。このバイナリ発電設備140が発電した電力は、発電システム1の所内電力等に使用したり、外部に送電したりすることができる。
なお、脱水素装置130から排出される熱媒体w1の温度は約300℃程度であるため、バイナリ発電設備140に供給される熱媒体w1の温度を調整するために、脱水素装置130とバイナリ発電設備140との間に、給水ヒータなどの熱交換器が設けられていてもよい。
そして、バイナリ発電設備140を出た熱媒体w1は、蒸気タービン121から排出された熱媒体w2と合流して、ポンプ124によって熱交換器120に戻される。このように、熱媒体wは、熱交換器120、蒸気タービン121、脱水素装置130及びバイナリ発電設備140を循環し、熱の受け渡しを行う。
次に、発電システム1が有する制御装置20の構成及び制御装置20が行う処理について、詳細に説明する。
図3は、本発明の実施の形態に係る制御装置20の機能構成を示すブロック図である。また、図4は、本発明の実施の形態に係る制御装置20が行う処理を示すフローチャートである。
まず、図3に示すように、制御装置20は、発電部10に含まれる機器を制御する装置であり、具体的には、加熱制御部21、脱水素制御部22、発電制御部23及び記憶部24を備えている。
加熱制御部21は、加熱器110を制御し、電力を用いて溶融塩yを加熱する。つまり、加熱制御部21は、第一発電設備200からの受電量や溶融塩yの流量等を制御して、高温タンク111に貯留される溶融塩yの温度を一定に調整するとともに、低温タンク112に貯留される溶融塩yの温度が融点よりも高くなるように調整する。
脱水素制御部22は、熱交換器120、蒸気タービン121及び脱水素装置130等を制御し、加熱された溶融塩yが有する熱を用いて、有機化合物を脱水素化することで水素を生成する。つまり、脱水素制御部22は、蒸気タービン121から抽気する熱媒体w1の量や、脱水素装置130がMCHタンク131から受け入れるMCHの量などを調整して、生成する水素の量、温度または圧力などを調整する。また、脱水素制御部22は、第二発電設備300に供給する水素の量の調整も行う。
発電制御部23は、発電部10による発電を制御する。具体的には、発電制御部23は、発電部10に含まれる第一発電設備200及び第二発電設備300内の各種機器を制御し、発電を行う。また、発電制御部23は、発電機122及びバイナリ発電設備140の発電に関する各種制御も行う。
記憶部24は、制御装置20に含まれる各処理部が行う処理に必要なデータを記憶しているメモリである。記憶部24は、例えば、加熱器110の出入口での溶融塩yの設定温度、熱交換器120の出入口での熱媒体wの設定温度、蒸気タービン121から抽気する熱媒体w1の量の上限、下限または目標値、脱水素制御部22がMCHタンク131から受け入れるMCHの量の上限、下限または目標値などを記憶している。
このように、制御装置20において、加熱制御部21は、電力を用いて溶融塩yを加熱する(図4のS102:加熱工程)。そして、脱水素制御部22は、加熱された溶融塩yが有する熱を用いて、有機化合物を脱水素化することで水素を生成する(図4のS104:脱水素工程)。また、発電制御部23は、発電部10による発電を制御する(図4のS106:発電制御工程)。
以上のように、本発明の実施の形態に係る水素製造設備100によれば、電力を用いて溶融塩yを加熱する加熱器110と、加熱された溶融塩yが有する熱を用いて水素を生成する脱水素装置130とを備えている。これにより、発電時に熱が発生しなくとも、発電した電力を用いて溶融塩yを加熱することで、溶融塩yが有する熱を、水素を生成するための熱源とすることができる。例えば、太陽光発電や風力発電等の導入量が今後増加してゆけば余剰電力が発生することも考えられるが、この余剰電力で溶融塩yを加熱することで、余剰電力を有効活用することができる。また、溶融塩yは比較的大きい熱量を蓄熱できるため、余剰電力を溶融塩yの熱量に変換して貯めておくことができる。このように、水素製造設備100によれば、発電時に発生する熱を熱源とすることなく、水素を製造することができる。
また、蓄エネルギーに溶融塩を使用することで、蓄電池を使用するよりも安価かつ簡易な構成で、大容量のエネルギー貯蔵が可能である。
また、水素製造設備100は、溶融塩yと熱媒体wとの熱交換によって熱媒体wを加熱する熱交換器120を備えており、脱水素装置130は、熱媒体wの熱を有機化合物に加えることにより水素を生成する。これにより、例えば、溶融塩yの温度が高いなど水素を生成する温度に適していないような場合でも、熱媒体wを介して、水素を生成するのに最適な温度の熱を有機化合物に加えることができる。
また、水素製造設備100は、熱媒体wが供給される蒸気タービン121を備えており、脱水素装置130は、蒸気タービン121から出た熱媒体w1の熱を有機化合物に加えることにより水素を生成する。これにより、溶融塩yの温度が高い場合でも、熱媒体wに蒸気タービン121を駆動させることで熱媒体wの温度を低下させて、最適な温度の熱を有機化合物に加えることができる。
また、水素製造設備100は、蒸気タービン121と同軸の発電機122を備えているため、熱媒体wが蒸気タービン121を駆動させることによって発電を行うことができる。
また、水素製造設備100は、蒸気タービン121と同軸の圧縮機123を備えているため、熱媒体wが蒸気タービン121を駆動させることによって、圧縮機123が水素を圧縮し、圧縮水素を生成することができる。
また、水素製造設備100は、脱水素装置130から出た熱媒体w1が供給されるバイナリ発電設備140を備えている。つまり、熱媒体w1の熱を水素の生成に使用した後、残りの熱をバイナリ発電に利用することで、熱媒体w1が有する熱の有効活用を図ることができる。
また、水素製造設備100において、脱水素装置130は、有機ケミカルハイドライド法を用いて水素を生成するという簡易な方法で、水素を生成することができる。
また、水素製造設備100において、加熱器110が、第一発電設備200で再生可能エネルギーによって発電された電力の余剰電力を用いて溶融塩yを加熱することで、当該余剰電力を有効活用することができる。また、再生可能エネルギーによって発電された電力を用いて溶融塩yを加熱することで、水素を生成する過程において、二酸化炭素の排出量削減を図ることができる。
また、水素製造設備100において、脱水素装置130が、生成した水素を火力発電設備である第二発電設備300に供給することで、火力発電設備における二酸化炭素の排出量削減を図ることができる。
また、本発明は、このような水素製造設備100として実現することができるだけでなく、発電システム1として実現することもできる。つまり、発電システム1は、水素製造設備100と、再生可能エネルギーによって発電する第一発電設備200とを備え、水素製造設備100が有する加熱器110は、第一発電設備200で発電された電力のうちの余剰電力を用いて、溶融塩yを加熱する。また、発電システム1は、水素製造設備100と、水素製造設備100で製造された水素と化石燃料とを混焼する火力発電設備である第二発電設備300とを備えている。
また、本発明は、水素製造方法として実現することもできる。つまり、水素製造方法は、電力を用いて溶融塩yを加熱する加熱工程と、加熱された溶融塩yが有する熱を用いて、有機化合物を脱水素化することで水素を生成する脱水素工程とを含む。また、本発明は、このような水素製造方法の各工程を行う制御装置20として実現することもできる。また、本発明は、制御装置20に含まれる特徴的な処理部を備える集積回路として実現することもできる。また、本発明は、当該水素製造方法に含まれる特徴的な処理をコンピュータに実行させるプログラムとして実現したり、当該プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能なCD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)などの非一時的な記録媒体として実現したりすることもできる。そして、そのようなプログラムは、CD−ROM等の記録媒体及びインターネット等の伝送媒体を介して流通させることができる。
(変形例1)
次に、上記実施の形態の変形例1について、説明する。上記実施の形態では、加熱器110は、電力を用いて溶融塩yを加熱することとした。しかし、本変形例では、加熱器は、再生可能エネルギーを用いて溶融塩yを加熱する。図5は、本発明の実施の形態の変形例1に係る水素製造設備101を有する発電部11の構成を示す模式図である。
図5に示すように、本変形例における発電部11は、上記実施の形態における発電部10の第一発電設備200を備えていない。また、本変形例における水素製造設備101は、上記実施の形態における水素製造設備100の加熱器110に代えて、加熱器110aを有している。なお、本変形例のその他の構成については、上記実施の形態の構成と同様であるため、詳細な説明は省略する。
ここで、加熱器110aは、外部から電力の供給を受けることなく、再生可能エネルギーを用いて溶融塩yを加熱する。例えば、加熱器110aとして、風力発電で使用されるような風車を有しており、当該風車の回転運動を熱に変換して溶融塩yを加熱する発熱機が挙げられる。または、加熱器110aは、太陽光の熱を集め、当該熱で溶融塩yを加熱する機器であってもよい。また、脱水素装置130は、上記実施の形態と同様に、加熱された溶融塩yが有する熱を用いて、有機化合物を脱水素化することで水素を生成する。
以上のように、本変形例に係る水素製造設備101によれば、再生可能エネルギーを用いて溶融塩yを加熱する加熱器110aと、加熱された溶融塩yが有する熱を用いて水素を生成する脱水素装置130とを備えている。つまり、太陽光発電や風力発電等の再生可能エネルギーによる発電の導入量が今後増加してゆけば余剰電力が発生することも考えられるが、余剰電力分の再生可能エネルギーを用いて溶融塩yを加熱することで、再生可能エネルギーを有効活用して余剰電力の発生を抑制することができる。例えば、太陽光の熱を集めて溶融塩yを加熱したり、風車の回転運動を熱に変換して溶融塩yを加熱したりすることができる。また、溶融塩yは比較的大きい熱量を蓄熱できるため、再生可能エネルギーを溶融塩yの熱量に変換して貯めておくことができる。このように、水素製造設備101によれば、発電時に発生する熱を熱源とすることなく、水素を製造することができる。
(変形例2)
次に、上記実施の形態の変形例2について、説明する。上記実施の形態では、水素製造設備100は、加熱器110と脱水素装置130との間に、熱交換器120、蒸気タービン121、発電機122、圧縮機123及びバイナリ発電設備140等を備えていることとした。しかし、本変形例では、水素製造設備は、熱交換器120、蒸気タービン121、発電機122、圧縮機123及びバイナリ発電設備140等を備えていない。図6は、本発明の実施の形態の変形例2に係る水素製造設備102を有する発電部12の構成を示す模式図である。
図6に示すように、本変形例における発電部12は、上記実施の形態における水素製造設備100に代えて、水素製造設備102を備えている。そして、水素製造設備102は、加熱器110によって加熱された溶融塩yが脱水素装置130に供給されて、水素が生成される。つまり、本変形例における水素製造設備102は、上記実施の形態の水素製造設備100が加熱器110と脱水素装置130との間に有していた、熱交換器120、蒸気タービン121、発電機122、圧縮機123及びバイナリ発電設備140等を備えていない。なお、本変形例のその他の構成については、上記実施の形態の構成と同様であるため、詳細な説明は省略する。
このように、本変形例における水素製造設備102は、電力を用いて溶融塩yを加熱する加熱器110と、加熱された溶融塩yが有する熱を用いて、有機化合物を脱水素化することで水素を生成する脱水素装置130とを備えている。
以上のように、本変形例に係る水素製造設備102によれば、設備構成を簡易にしつつ、上記実施の形態と同様に、発電時に発生する熱を熱源とすることなく、水素を製造することができる等の効果を奏することができる。特に、加熱器110で溶融塩yの温度を300℃程度にしか加熱できないような場合には、溶融塩yを脱水素装置130に直接供給するのが適している。
以上、本発明の実施の形態及びその変形例に係る水素製造設備等について説明したが、本発明は、上記実施の形態及びその変形例に限定されるものではない。つまり、今回開示された実施の形態及びその変形例は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
例えば、上記実施の形態及び変形例2では、発電システム1は、第一発電設備200及び第二発電設備300を有していることとした。しかし、発電システム1は、第一発電設備200及び第二発電設備300の少なくとも一方を有していないことにしてもよい。例えば、発電システム1は、第一発電設備200を有しておらず、加熱器110は、商用電力系統から電力の供給を受けることにしてもよい。また、発電システム1は、第二発電設備300を有しておらず、脱水素装置130で生成した水素を、他の発電所に供給したり、販売したりすることにしてもよい。特に、圧縮水素については、輸送用に適しているため、燃料電池自動車の燃料用途等として販売することができる。
また、上記実施の形態及び変形例1では、水素製造設備100または101は、蒸気タービン121と、蒸気タービン121と同軸の発電機122と、蒸気タービン121と同軸の圧縮機123とを備えていることとした。しかし、発電機122は、蒸気タービン121と同軸でなくてもよいし、圧縮機123は、蒸気タービン121と同軸でなくてもよい。また、水素製造設備100または101は、発電機122を有していなくてもよいし、圧縮機123を有していなくてもよい。また、水素製造設備100または101は、蒸気タービン121を有していなくてもよい。
また、上記実施の形態及び変形例1では、水素製造設備100または101は、バイナリ発電設備140を備えていることとした。しかし、水素製造設備100または101は、バイナリ発電設備140を備えておらず、脱水素装置130から出た熱媒体を熱交換器120に戻すことにしてもよい。これにより、熱媒体の温度が低下するのを抑制して、溶融塩の温度が低下するのを抑制することができるため、加熱器110または110aに加えるエネルギーの使用量を低減することができる。
また、上記実施の形態及びその変形例では、脱水素装置130は、有機ケミカルハイドライド法を用いて、水素化された有機化合物(MCH)から脱水素化することで水素を生成することとした。しかし、脱水素装置130は、熱を加えて水素を生成することができるのであれば、用いる有機化合物はMCHには限定されず、どのような有機化合物を用いることにしてもよい。また、熱を加えて水素を生成することができる手法であれば、有機ケミカルハイドライド法には限定されず、どのような手法を用いてもかまわない。
また、上記実施の形態及び変形例2では、加熱器110は、第一発電設備200で再生可能エネルギーによって発電された電力の余剰電力を用いて、溶融塩を加熱することとした。しかし、加熱器110に供給される電力は、余剰電力でなくともよい。当該電力が再生可能エネルギー由来のものであれば、水素を生成する過程において、二酸化炭素の排出量削減を図ることができる。または、加熱器110は、再生可能エネルギー以外のエネルギーによって発電された電力の余剰電力を用いて、溶融塩を加熱することにしてもよい。つまり、第一発電設備200は、再生可能エネルギー以外のエネルギーによって発電する発電設備であってもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例では、第二発電設備300は、水素と化石燃料とを混焼する火力発電設備であることとした。しかし、第二発電設備300は、水素を専焼する火力発電設備であってもよいし、水素を燃料とする燃料電池等の発電設備であってもよい。
また、上記実施の形態及び上記変形例を任意に組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。例えば、上記変形例1と変形例2とを組み合わせた構成にしてもよい。
本発明は、発電時に発生する熱を熱源とすることなく、水素を製造することができる水素製造設備等に適用できる。
1 発電システム
10、11、12 発電部
20 制御装置
21 加熱制御部
22 脱水素制御部
23 発電制御部
24 記憶部
100、101、102 水素製造設備
110、110a 加熱器
111 高温タンク
112 低温タンク
113、114、124 ポンプ
120 熱交換器
121 蒸気タービン
122 発電機
123 圧縮機
130 脱水素装置
131 MCHタンク
132 水素タンク
133 トルエンタンク
134 圧縮水素タンク
140 バイナリ発電設備
200 第一発電設備
300 第二発電設備

Claims (12)

  1. 水素を製造する水素製造設備であって、
    電力を用いて溶融塩を加熱する加熱器と、
    加熱された前記溶融塩が有する熱を用いて、有機化合物を脱水素化することで水素を生成する脱水素装置と
    を備える水素製造設備。
  2. さらに、加熱された前記溶融塩と熱媒体との熱交換を行い、前記熱媒体を加熱する熱交換器を備え、
    前記脱水素装置は、加熱された前記熱媒体が有する熱を前記有機化合物に加えることにより、脱水素化を行い、水素を生成する
    請求項1に記載の水素製造設備。
  3. さらに、加熱された前記熱媒体が供給される蒸気タービンを備え、
    前記脱水素装置は、前記蒸気タービンから排出された前記熱媒体が有する熱を前記有機化合物に加えることにより、脱水素化を行い、水素を生成する
    請求項2に記載の水素製造設備。
  4. さらに、前記蒸気タービンと同軸の発電機を備える
    請求項3に記載の水素製造設備。
  5. さらに、前記蒸気タービンと同軸の圧縮機を備え、
    前記圧縮機は、前記脱水素装置で生成された水素を圧縮して、圧縮水素を生成する
    請求項3または4に記載の水素製造設備。
  6. さらに、前記脱水素装置から排出された前記熱媒体が供給されるバイナリ発電設備を備える
    請求項2〜5のいずれか1項に記載の水素製造設備。
  7. 前記加熱器は、再生可能エネルギーによって発電された電力の余剰電力を用いて、前記溶融塩を加熱する
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の水素製造設備。
  8. 前記脱水素装置は、生成した水素を、火力発電設備に供給する
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の水素製造設備。
  9. 水素を製造する水素製造設備であって、
    再生可能エネルギーを用いて溶融塩を加熱する加熱器と、
    加熱された前記溶融塩が有する熱を用いて、有機化合物を脱水素化することで水素を生成する脱水素装置と
    を備える水素製造設備。
  10. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の水素製造設備と、
    再生可能エネルギーによって発電する発電設備とを備え、
    前記水素製造設備が有する加熱器は、前記発電設備で発電された電力のうちの余剰電力を用いて、前記溶融塩を加熱する
    発電システム。
  11. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の水素製造設備と、
    前記水素製造設備で製造された水素と化石燃料とを混焼する火力発電設備と
    を備える発電システム。
  12. 水素を製造する水素製造方法であって、
    電力を用いて溶融塩を加熱する加熱工程と、
    加熱された溶融塩が有する熱を用いて、有機化合物を脱水素化することで水素を生成する脱水素工程と
    を含む水素製造方法。
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