JP2018114859A - ドライバ緊張度表示装置及びドライバ緊張度表示方法 - Google Patents

ドライバ緊張度表示装置及びドライバ緊張度表示方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡素な構成でドライバの車両運転時の緊張度を判定した際に、判定結果が得られた過程をより良く把握することができる表示態様を実現する。【解決手段】ドライバ緊張度表示装置は、ドライバの運転時の緊張度を判定する際に使用された情報であって、ドライバの運転操作に係る運転操作量(アクセルペダル、ブレーキペダル、ハンドルなどの操作に係る操作量)、運転操作量に関するリアプノフ指数、リアプノフ指数の時系列データのパワースペクトル密度における所定の低周波数帯域の積分値、ドライバの緊張度の判定結果を取得し、取得した各情報が1つの表示画面上にまとめて表示されるように、表示画面に設定される運転操作量表示領域610、生体揺らぎ表示領域620、自律神経状態表示領域630、緊張度表示領域640内に各情報を表示させる表示情報を生成する。【選択図】図1

Description

本発明は、ドライバの車両運転時の緊張度(緊張状態の度合い)を判定して、その判定結果を表示画面上に表示する技術に関する。
例えば下記の特許文献1には、ドライバの運転操作に係る運転操作量(アクセルペダル、ブレーキペダル、ハンドルなどの操作に係る操作量)に基づき、簡素な構成でドライバの車両運転時の緊張度の判定を行う技術が開示されている。
特開2015−189402号公報(段落[0034])
しかしながら、特許文献1には、緊張度の判定結果を出力することは開示されているものの、判定結果をどのように出力するかについては必ずしも明確に開示されていない。例えば、判定結果の出力方法としては、判定結果を表示画面上に表示することなどが考えられるが、こうした単純な表示は、必ずしも被験者(ドライバ)や、その判定結果を参照する他のユーザ(オペレータなど)にとって満足できるものではない。本発明は、上記の問題に鑑み、簡素な構成でドライバの車両運転時の緊張度を判定した際に、判定結果が得られた過程をより良く把握することができる表示態様を実現するドライバ緊張度表示装置及びドライバ緊張度表示方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明によれば、車両の運転を行うドライバの運転時の緊張状態の度合いを判定するドライバ緊張度判定装置によって判定された判定結果を表示画面上に表示するドライバ緊張度表示装置であって、前記ドライバ緊張度判定装置は、
前記ドライバの運転操作に係る運転操作量を取得し、非線形解析処理を行うことによって前記運転操作量に関するリアプノフ指数を算出する非線形解析部と、
前記リアプノフ指数の時系列データのパワースペクトル密度を算出し、算出された前記パワースペクトル密度における所定の低周波数帯域の積分値を算出する周波数スペクトル分析部と、
前記所定の低周波数帯域の積分値を使用して、前記ドライバの緊張状態の度合いが、過緊張状態、適度な緊張状態、緊張不足状態のいずれであるかを判定するドライバ緊張度判定部とを、
有するよう構成されており、
前記ドライバ緊張度表示装置は、
第1の表示要素情報として前記ドライバの運転操作に係る運転操作量を、第2の表示要素情報として前記非線形解析部で算出されたリアプノフ指数を、第3の表示要素情報として前記周波数スペクトル分析部で算出された所定の低周波数帯域の積分値を、第4の表示要素情報として前記ドライバ緊張度判定部による判定結果をそれぞれ取得し、表示画面上の所定の位置に第1から第4の表示領域を表示させるとともに、前記第1から前記第4のそれぞれの表示要素情報に基づく情報を前記第1から第4のそれぞれの表示領域内に表示させる表示情報を生成する表示情報生成部と、
前記表示画面上に表示させるために、前記表示情報生成部で生成された前記表示情報を、前記表示画面を持つ表示装置へ出力する表示出力部とを、
有するドライバ緊張度表示装置が提供される。
また、上記目的を達成するため、本発明によれば、車両の運転を行うドライバの運転時の緊張状態の度合いを判定するドライバ緊張度判定装置によって判定された判定結果を表示画面上に表示するドライバ緊張度表示方法であって、前記ドライバ緊張度判定装置は、
前記ドライバの運転操作に係る運転操作量を取得し、非線形解析処理を行うことによって前記運転操作量に関するリアプノフ指数を算出する非線形解析部と、
前記リアプノフ指数の時系列データのパワースペクトル密度を算出し、算出された前記パワースペクトル密度における所定の低周波数帯域の積分値を算出する周波数スペクトル分析部と、
前記所定の低周波数帯域の積分値を使用して、前記ドライバの緊張状態の度合いが、過緊張状態、適度な緊張状態、緊張不足状態のいずれであるかを判定するドライバ緊張度判定部とを、
有するよう構成されており、
前記ドライバ緊張度表示方法は、
第1の表示要素情報として前記ドライバの運転操作に係る運転操作量を、第2の表示要素情報として前記非線形解析部で算出されたリアプノフ指数を、第3の表示要素情報として前記周波数スペクトル分析部で算出された所定の低周波数帯域の積分値を、第4の表示要素情報として前記ドライバ緊張度判定部による判定結果をそれぞれ取得し、表示画面上の所定の位置に第1から第4の表示領域を表示させるとともに、前記第1から前記第4のそれぞれの表示要素情報に基づく情報を前記第1から第4のそれぞれの表示領域内に表示させる表示情報を生成する表示情報生成ステップと、
前記表示画面上に表示させるために、前記表示情報生成部で生成された前記表示情報を、前記表示画面を持つ表示装置へ出力する表示出力ステップとを、
有するドライバ緊張度表示方法が提供される。
本発明は上記の構成を有し、ドライバの通常の車両運転操作(アクセルペダル、ブレーキペダル、ハンドルの操作など)の操作量に係る情報に基づき、簡素な構成でドライバの車両運転時の緊張度を判定した際に、判定結果が得られた過程をより良く把握することができる表示態様を実現するという効果を奏する。
本発明の前提となるドライバ緊張度判定技術におけるドライバ緊張度判定装置の一例を示すブロック図である。 本発明の前提となるドライバ緊張度判定技術におけるドライバ緊張度判定装置のデータ処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の前提となるドライバ緊張度判定技術における非線形解析処理の一例(アトラクタ化処理)を示すフローチャートである。 本発明の前提となるドライバ緊張度判定技術における非線形解析処理の一例(ゆらぎ解析処理)を示すフローチャートである。 本発明の前提となるドライバ緊張度判定技術におけるゆらぎ解析処理の具体的な計算方法の一例を示す図である。 本発明の前提となるドライバ緊張度判定技術における周波数スペクトル分析処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の前提となるドライバ緊張度判定技術において、周波数スペクトル分析処理によって計算されたパワースペクトル密度の一例を示す図である。 本発明の前提となるドライバ緊張度判定技術における緊張度の判定処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の前提となるドライバ緊張度判定技術におけるドライバ緊張度判定処理において行われる判定処理(図8に示すステップS305)の一例を示すフローチャートである。 本発明の前提となるドライバ緊張度判定技術において、ドライバの緊張度を判定するための基準となる第1及び第2の閾値を決定するためのグラフの一例である。 本発明の前提となるドライバ緊張度判定技術において閾値を決定するための処理に用いられるデータの一例であり、(a)は特定の被験者(ドライバ)の1回の運転において、アクセスペダルの踏み量から得られた算出結果を示すグラフ、(b)はその運転時に特定の被験者が感じた緊張度の主観を示すグラフである。 (a)は、図11(a)に示すグラフにおいて、特定の算出結果の値にレベル0〜3の閾値が設定されている状態を示す図であり、(b)は、図11(b)に示す特定の被験者が感じた緊張度の主観を正解値として、図12(a)に示す閾値から推測された評価レベルとの一致度を模式的に示す図である。 (a)は、図12(a)に示すグラフにおいて、異なる閾値が設定されている状態を示す図であり、(b)は、図11(b)に示す特定の被験者が感じた緊張度の主観を正解値として、図13(a)に示す閾値から推測された評価レベルとの一致度を模式的に示す図である。 本発明の前提となるドライバ緊張度判定技術におけるROC解析の結果の一例を示す図であり、様々な閾値の設定に対応して得られた確率が(感度,1−特異度)の点としてプロットされている状態を示す図である。 本発明の実施の形態におけるドライバ緊張度表示装置の一例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態における、表示画面の一部又は全体に表示される表示情報内の表示領域の一例を示す図である。 本発明の実施の形態におけるドライバ緊張度表示装置を用いて表示した実際の表示画面の一例を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明は、ドライバの緊張度を判定した判定結果を表示する技術(ドライバ緊張度表示技術)に関するものであるが、以下の説明では、まず、本発明の前提となるドライバの緊張度を判定する技術(ドライバ緊張度判定技術)について説明し、その後、本発明に係るドライバ緊張度表示技術について説明する。
本発明の前提となるドライバ緊張度判定技術は、ドライバの車両運転操作の操作量に係る情報に基づいて、ドライバの自律神経における交感神経と副交感神経の活躍状態を解析し、この解析結果の時系列変化からドライバの車両運転時の緊張度(緊張状態の度合い)を判定するものである。このとき、ドライバの車両運転時の緊張状態の度合いが、適度な緊張状態(車両運転に対して適度に緊張している状態)、当該適度な緊張状態よりも緊張度の高い過緊張状態(車両運転に対して緊張し過ぎている状態)、当該適度な緊張状態よりも緊張度の低い緊張不足状態(車両運転に対して緊張が不足している状態)のいずれであるかを判定し、この少なくとも3つの緊張状態を1軸の度合いで表現できるものとする。例えば、適度な緊張状態をLv0(レベル0)とした場合、過緊張状態をプラス側の度合い(Lv1(レベル1)から重症度でレベルが上昇)とし、緊張不足状態をマイナス側の度合い(Lv−1(レベル−1)から重症度でレベルが下降)する様態であり、これによって、ドライバの車両運転時の緊張度の判定を行う。また、個々のドライバの緊張に係る特性を考慮しながら、ドライバの車両運転時の緊張度の判定を行う。個々のドライバの緊張に係る特性は個々のドライバで異なっており、例えば、適度な緊張状態の帯域、つまり適度な緊張のLv0から過緊張状態のLv1に突入する境界、適度な緊張状態のLv0から緊張不足状態のLv−1に突入する境界はそれぞれ個々のドライバで異なるため、個々のドライバに対応した上記の境界を過去の日常の安全運転時の自律神経状況から学習できるものとする。
まず、本発明の前提となるドライバ緊張度判定技術に係るドライバ緊張度判定装置の構成の一例について説明する。図1は、本発明の前提となるドライバ緊張度判定技術に係るドライバ緊張度判定装置の一例を示すブロック図である。
図1に示されているドライバ緊張度判定装置100は、非線形解析部110、周波数スペクトル分析部120、ドライバ緊張度判定部130を有している。なお、図1には、各機能がブロックによって図示されているが、これらの各機能は、ハードウェア及び/又はプログラム(コンピュータによって実行可能なプログラム)によって実現可能である。
非線形解析部110は、車両を運転するドライバの運転操作に係る運転操作量を監視するドライバ操作検出センサ191から、当該運転操作量を含むセンシング情報を受信し、センシング情報に対して非線形解析処理を行う機能を有している。
なお、ドライバ操作検出センサ191としては、例えば、アクセルペダルの踏み量(踏み込みの角度や踏み込む力など)を検出するセンサ、ブレーキペダルの踏み量(踏み込みの角度や踏み込む力など)を検出するセンサ、ハンドルの操作距離(ハンドルの操舵距離(例えば、ハンドルの回転角度などから把握できる操舵量)やトルクなど)を検出するセンサなどを利用することが可能である。また、センシング情報として、さらに、車両の走行状態を検出する車両センサ192(例えば、車両の速度を測定する車速センサや、車両の加速度を速定する加速度センサ)から出力される車両状態情報を利用してもよい。また、アクセルペダルの踏み量の代用として車両信号から得られるスロットル開度を利用してもよい。
具体的には、非線形解析部110は、ドライバ操作検出センサ191において検出されたセンシング情報(例えば、上述のアクセルペダルの踏み量を検出するセンサにおいて検出されたアクセルペダルの踏み量)をミリ秒オーダ(ミリ秒単位)で取得し、取得したセンシング情報(あるいは、算出用に加工又は抽出されたセンシング情報の一部)をドライバの運転特徴量としてアトラクタ化し、算出された結果(運転特徴量がアトラクタされたもの)のゆらぎ解析処理を行って、当該運転特徴量に係るリアプノフ指数を算出する処理を行う機能を有している。
また、周波数スペクトル分析部120は、非線形解析部110で算出されたリアプノフ指数を取得し、周波数スペクトル分析技術に基づいてリアプノフ指数の時系列データのパワースペクトル密度を求め、当該パワースペクトル密度から、低周波数帯域及び高周波数帯域のそれぞれのパワースペクトル密度の値を算出する機能を有している。
また、ドライバ緊張度判定部130は、周波数スペクトル分析部120で算出された低周波数帯域及び高周波数帯域のそれぞれのパワースペクトル密度の値を用いて、ドライバの緊張度の判定を行う機能を有している。ドライバ緊張度判定部130は、ドライバの緊張度(緊張状態の度合い)が、過緊張状態、適度な緊張状態、緊張不足状態のいずれであるかを判定することが可能である。なお、ドライバ緊張度判定部130は、ドライバの緊張度の判定を、過緊張状態の判定を行う構成(過緊張状態判定部)、緊張不足状態の判定を行う構成(緊張不足状態判定部)、適度な緊張状態の判定を行う構成(適度緊張状態判定部)をそれぞれ独立して含んでいてもよい。
なお、図1では、ドライバ緊張度判定装置100が、非線形解析部110、周波数スペクトル分析部120、ドライバ緊張度判定部130のすべての機能を包含している状態が図示されているが、非線形解析部110、周波数スペクトル分析部120、ドライバ緊張度判定部130の一部又はすべてが独立した装置(コンピュータ)によって実現されてもよい。例えば、ドライバ操作検出センサ191から出力されるセンシング情報(さらには、車両センサ192から出力される車両状態情報)がいったんメモリ上に書き込まれ、非線形解析部110が、当該メモリ上に書き込まれたセンシング情報(さらには、車両状態情報)を読み出して非線形解析処理を行ってもよい。また同様に、非線形解析部110から出力されるリアプノフ指数がいったんメモリ上に書き込まれ、周波数スペクトル分析部120が、当該メモリ上に書き込まれたリアプノフ指数を読み出して周波数スペクトル分析処理を行ってもよい。また同様に、周波数スペクトル分析部120から出力される低周波数帯域及び高周波数帯域のそれぞれのパワースペクトル密度の値がいったんメモリ上に書き込まれ、ドライバ緊張度判定部130が、当該メモリ上に書き込まれた低周波数帯域及び高周波数帯域のそれぞれのパワースペクトル密度の値を読み出してドライバ緊張度判定処理を行ってもよい。
次に、図1に示すドライバ緊張度判定装置100に基づいて、本発明の前提となるドライバ緊張度判定技術に係るドライバ緊張度判定装置100のデータ処理の一例について説明する。図2は、の前提となるドライバ緊張度判定技術に係るドライバ緊張度判定装置100のデータ処理の一例を示すフローチャートである。
本発明の前提となるドライバ緊張度判定技術に係るドライバ緊張度判定装置100では、まず非線形解析部110が、ドライバ操作検出センサ191において検出及び出力されたセンシング情報(さらには、車両センサ192から出力された車両状態情報を考慮してもよい)に基づいて非線形解析処理を行い、リアプノフ指数を算出及び出力する(ステップS100)。次に、周波数スペクトル分析部120が、非線形解析部110から出力されたリアプノフ指数に基づいて周波数スペクトル分析処理を行い、低周波数帯域及び高周波数帯域のそれぞれのパワースペクトル密度の値を算出及び出力する(ステップS200)。そして、ドライバ緊張度判定部130が、周波数スペクトル分析部120から出力された低周波数帯域及び高周波数帯域のそれぞれのパワースペクトル密度の値に基づいてドライバ緊張度判定処理を行い、ドライバ緊張度判定結果を出力する(ステップS300)。
以下、図2に示す各ステップS100〜S300の処理の一例について説明する。
図3及び図4は、本発明の前提となるドライバ緊張度判定技術に係る非線形解析処理(図2に示すステップS100)の一例を示すフローチャートである。非線形解析部110で行われる非線形解析処理は、センシング情報をアトラクタ化する処理(図3)と、当該アトラクタ化によって生成されたアトラクタを用いてリアプノフ指数を算出する処理(図4)とに大別される。
図3に示すように、非線形解析部110は、ドライバ操作検出センサ191において検出されたセンシング情報をミリ秒オーダ(ミリ秒単位)で取得し(ステップS101)、取得したセンシング情報の値をアトラクタ化する(ステップS102)。なお、センシング情報として、例えばアクセルペダルの踏み量を検出するセンサにおいて検出されたアクセルペダルの踏み量など、ドライバが通常の車両運転を行う際に発生する情報(運転操作情報)を利用することが可能である。また、前進/後進あるいは加速/制動などの車両状態に従って、生成したアトラクタを分類してもよい。以上の処理により、非線形解析部110は、センシング情報をドライバの運転特徴量として取り扱い、アトラクタ化することが可能となる。
次に、図4に示すように、非線形解析部110は、生成したアトラクタを取得し(ステップS103)、過去のアトラクタ行列に対する安定傾向を解析して現在のリアプノフ指数を算出し(ステップS104)、算出されたリアプノフ指数の遷移(時系列データ)をログとして蓄積(ロギング)する(ステップS105)。なお、図4に図示されているリアプノフ指数の算出は任意の周期で行われてよく、例えば、0.5秒周期で行うことが可能である。また、車両状態に従ってアトラクタを分類している場合には、各分類ごとにリアプノフ指数を算出してもよい。
なお、本発明の前提となるドライバ緊張度判定技術に係るゆらぎ解析処理の具体的な計算については、例えば、図5に図示されているように実行することが可能である。図5は、本発明の前提となるドライバ緊張度判定技術に係るゆらぎ解析処理の具体的な計算方法の一例を示す図である。なお、ゆらぎ解析処理の計算方法は、図5に図示されているものに限定されるものではない。非線形解析の技術については様々な研究が行われており、現在及び今後確立される任意の解析技術を、本発明の前提となるドライバ緊張度判定技術に適用することが可能である(例えば、此処まで来た複雑系解析ツール、http://www.ieice.org/cs/csbn/program/papers/04_1_miao.pdfを参照)。
次に、周波数スペクトル分析処理(図2に示すステップS200)について説明する。図6は、本発明の前提となるドライバ緊張度判定技術に係る周波数スペクトル分析処理(図2に示すステップS200)の一例を示すフローチャートである。周波数スペクトル分析部120は、非線形解析部110で算出されたリアプノフ指数の時系列データのパワースペクトル密度を求め、低周波数帯域の積分値LFと高周波数帯域の積分値HFとを算出する。
図6において、周波数スペクトル分析部120は、まず非線形解析部110で算出されたリアプノフ指数の時系列データx(t)を取得する(ステップS201)。なお、リアプノフ指数のサンプリングレートは任意に設定可能であるが、例えば、2ヘルツ(0.5秒周期、以下、単位ヘルツをHzと表記する)で算出されるリアプノフ指数に関して、サンプリングレート=10秒(0.1Hz)の範囲内の値を取得する場合を一例として説明する。この場合、周波数スペクトル分析部120は、ステップS201において、リアプノフ指数の時系列データx(t)から時系列に並ぶ20個のリアプノフ指数を取得する。
続いて、周波数スペクトル分析部120は、取得したリアプノフ指数の時系列データx(t)のパワースペクトル密度PSD(f)を算出する(ステップS202)。なお、パワースペクトル密度は、例えば図6に数式の一例(例えば、周波数fの範囲を0Hz〜1Hzとする)として記載されているものであり、その算出方法に関しては従来の周波数スペクトル分析技術で行われる方法と同様の方法を用いればよい。その結果、例えば図7(1)に示されているようなリアプノフ指数の時系列データが存在する場合、所定のサンプリングレート(例えば、10秒)の範囲内に位置するリアプノフ指数の振幅変動に関してパワースペクトル密度の計算を行うと、図7(2)に示すように、パワースペクトル密度の周波数分布を得ることができる。
そして、周波数スペクトル分析部120は、得られたパワースペクトル密度PSD(f)の低周波数帯域の積分値LFを算出し(ステップS203)、さらに、パワースペクトル密度PSD(f)の高周波数帯域の積分値HFを算出する(ステップS204)。なお、低周波数帯域は、高周波数帯域より低周波数側に存在するが、両方の帯域に重なりがあってもよい。本発明者は、低周波数帯域及び高周波数帯域のそれぞれの範囲について様々な設定を試み、現時点では、低周波数帯域を0.04Hz〜0.15Hzとし、高周波数帯域を0.15Hz〜0.4Hzとした場合に有効な結果が得られることを見出している。ただし、本発明の前提となるドライバ緊張度判定技術はこれらの値に限定されるものではない。
また、周波数スペクトル分析部120は、サンプリングするパワースペクトル密度の時系列データx(t)を時系列に沿ってずらしながら、パワースペクトル密度PSD(f)の低周波数帯域の積分値LF、パワースペクトル密度PSD(f)の高周波数帯域の積分値HFを算出していくことで、所定のサンプリングレート(例えば、10秒)間隔の出力を行う。また、周波数スペクトル分析部120は、後述のドライバ緊張度判定処理で用いられる積分値LFと積分値HFとの比(LF/HF)を演算して出力してもよい。なお、本発明者は、実際に被験者を用いて実験を行い、被験者(ドライバ)の交感神経の活躍状態が積分値LFと積分値HFとの比(LF/HF)と相関を有し、被験者(ドライバ)の副交感神経の活躍状態が積分値HFと相関を有することを見出した。つまり、積分値LFと積分値HFとの比(LF/HF)は被験者(ドライバ)の交感神経の活躍状態の指標として利用可能であり、積分値HFは被験者(ドライバ)の副交感神経の活躍状態の指標として利用可能である。なお、ここでは、被験者(ドライバ)の交感神経の活躍状態が積分値LFと積分値HFとの比(LF/HF)と相関を有すると仮定しているが、被験者(ドライバ)の交感神経の活躍状態が積分値LFのみと相関を有すると仮定し、単純に積分値LFのみに依存すると見なすことも可能である。
次に、ドライバ緊張度判定処理(図2に示すステップS300)について説明する。図8は、本発明の前提となるドライバ緊張度判定技術に係るドライバ緊張度判定処理(図2に示すステップS300)の一例を示すフローチャートである。図8において、ドライバ緊張度判定部130は、周波数スペクトル分析部120から所定のサンプリングレート(例えば、10秒間隔)で出力されるパワースペクトル密度PSD(f)の低周波数帯域の積分値LF(あるいは、積分値LFと積分値HFとの比)、及び、パワースペクトル密度PSD(f)の高周波数帯域の積分値HFを取得する(ステップS301)。
続いて、ドライバ緊張度判定部130は、LF/HF及びHFのそれぞれの時系列データを正規化した後(ステップS302)、正規化されたLF/HF(以下、正規化LF/HFと記載)、正規化されたHF(以下、正規化HFと記載)のそれぞれの微分時系列データを求めるとともに、波形データのピークを得るために、平滑化微分法を用いてこれらの微分時系列データの平滑化を行う。(ステップS303)。
そして、ドライバ緊張度判定部130は、ステップS303で算出された正規化LF/HFの微分時系列データと正規化HFの微分時系列データとの差(正規化LF/HFの微分時系列データ−正規化HFの微分時系列データ)を算出する(ステップS304)。ドライバの緊張度の指標として、上記のドライバ緊張度判定部130による算出結果(正規化LF/HFの微分時系列データと正規化HFの微分時系列データとの差、つまり、「正規化LF/HFの微分時系列データ−正規化HFの微分時系列データ」)が利用可能であり、この差が大きい場合に、被験者(ドライバ)の緊張度が高い状態(過緊張状態)にあることを示し、この差が小さい場合には、緊張が不足している状態(緊張不足状態)であることを示している。なお、上述のように、被験者(ドライバ)の交感神経の活躍状態が単純に積分値LFのみに依存すると仮定することも可能であり、この場合にはドライバ緊張度判定部130による算出結果として、正規化LFの微分時系列データを得ればよく、積分値HFに関連する計算は省略できる。
本発明の前提となるドライバ緊張度判定技術では、ドライバ緊張度判定部130による算出結果に基づき、ドライバの車両運転時の緊張度(緊張状態の度合い)を、適度な緊張状態(Lv0:車両運転に対して適度に緊張している状態)、当該適度な緊張状態よりも緊張度の高い過緊張状態(Lv1)、当該適度な緊張状態よりも緊張度の低い緊張不足状態(Lv−1)の少なくとも3つの評価レベルを設けることが可能である。
ドライバ緊張度判定部130は、その算出結果があらかじめ定められた第1の閾値より大きい場合にドライバが過緊張状態であると判定し、あらかじめ定められた第2の閾値(第1の閾値よりも小さい値)より小さい場合にドライバが緊張不足状態であると判定し、出力することが可能である(ステップS305)。なお、上記第1及び第2の閾値は、例えば、多数の被験者(ドライバ)に対して試行実験を行うことによって決定された一般的な閾値を用いることが可能であるが、さらに、後述のように、各被験者(各ドライバ)に特有の閾値を学習によって決定することも可能である。
以下、図9を参照しながら、上記ステップS305における判定処理の一例について説明する。図9は、本発明の前提となるドライバ緊張度判定技術に係るドライバ緊張度判定処理において行われる判定処理(図8に示すステップS305)の一例を示すフローチャートである。図9において、ドライバ緊張度判定部130は、ステップS304の算出結果が第1の閾値より大きいか否かを判定する(ステップS3051)。ドライバ緊張度判定部130は、ステップS304の算出結果が第1の閾値より大きい場合には、ドライバが過緊張状態であると判定して、その判定結果を出力する。
ステップS304の算出結果が第1の閾値以下の場合には、ドライバ緊張度判定部130は、ステップS304の算出結果が第2の閾値より小さいか否かを判定する(ステップS3053)。ステップS304の算出結果が第2の閾値より小さい場合には、ドライバ緊張度判定部130は、ドライバが緊張不足状態であると判定して、その判定結果を出力する(ステップS3054)。一方、ステップS304の算出結果が第2の閾値以上の場合(かつ、第1の閾値以下の場合)には、ドライバ緊張度判定部130は、ドライバが適度な緊張状態にあると判定して、その判定結果を出力する(ステップS3055)。以上のように、ステップS304の算出結果が第1の閾値より大きい場合にはドライバが過緊張状態であると判定され、ステップS304の算出結果が第2の閾値より小さい場合にはドライバが緊張不足状態であると判定され、ステップS304の算出結果が第1の閾値以上であって第2の閾値以下の場合にはドライバが適度な緊張状態にあると判定される。
上述のように、第1及び第2の閾値は、例えば、多数の被験者(ドライバ)に対して試行実験を行うことによって決定された一般的な閾値を用いることが可能である。具体的には、多数の被験者に実際に車両を運転させ、被験者による運転に係る操作量(例えば、アクセルペダルの踏み量)から上述したステップS304の算出結果を得るとともに、被験者による緊張度の報告(被験者が感じている緊張度を主観的に報告する)、又は、心拍数や血圧などを計測する生体センサによる緊張度の計測結果を得ることによって、被験者(ドライバ)の緊張度を判定するための一般的な基準となる第1及び第2の閾値を決定することが可能である。
図10には、本発明の前提となるドライバ緊張度判定技術において、ドライバの緊張度を判定するための基準となる第1及び第2の閾値を決定するためのグラフの一例が図示されている。図10に示すグラフの横軸は緊張度の頻度を表し、横軸はアクセルペダルの踏み量に基づいたドライバ緊張度判定部130による算出結果(ステップS304の算出結果)を表している。図10のグラフは、多数の被験者に実際に車両を運転させて、あるアクセルペダルの踏み量から得られた算出結果(横軸)と、そのときの被験者の緊張度(過緊張、緊張不足、適度な緊張)の頻度を表す頻度分布(ヒストグラム)であり、例えば、ステップS304の算出結果が小さい場合にはドライバが緊張不足状態を示す頻度が高く、ステップS304の算出結果が中程度の場合にはドライバが適度な緊張状態を示す頻度が高く、ステップS304の算出結果が大きい場合にはドライバが過緊張状態を示す頻度が高いことを表している。
図10に示すヒストグラムにおいて、例えば、過緊張の頻度分布と適度な緊張状態の頻度分布との交点によって規定される横軸の値を、過緊張状態と適度な緊張状態との境界を定める閾値(第1の閾値)とし、適度な緊張状態の頻度分布と緊張不足状態の頻度分布との交点によって規定される横軸の値を、適度な緊張状態と緊張不足状態との境界を定める閾値(第2の閾値)として、ステップS304の算出結果が第1の閾値より大きい範囲を過緊張状態、第2の閾値より小さい範囲を緊張不足状態、第1の閾値以上であって第2の閾値以下の範囲を適度な緊張状態と設定することが可能である。なお、ここでは、過緊張状態(Lv1)、適度な緊張状態(Lv0)、緊張不足状態(Lv−1)の3つの評価レベルに分類する態様について説明しているが、分類するレベルの数は任意に設定可能である。また、評価レベルを数値で表して、例えば、過緊張状態となった場合にはLv1(レベル1)を超えた、あるいはLv1(レベル1)となったなどのように表現してもよい。
また、上述のように、学習によって、各被験者(各ドライバ)に特有の第1及び第2の閾値を決定することも可能である。具体的には、ある特定の被験者に実際に車両を運転させ、その特定の被験者による運転に係る操作量(例えば、アクセルペダルの踏み量)から上述したステップS304の算出結果を得るとともに、その被験者による緊張度の報告(被験者が感じている緊張度を主観的に報告する)、又は、心拍数や血圧などを計測する生体センサによる緊張度の計測結果を得ることによって、その被験者(ドライバ)の緊張度を判定するため基準となる第1及び第2の閾値を決定することが可能である。
本発明の前提となるドライバ緊張度判定技術では、ROC(Receiver Operating Characteristic:受信者操作特性)解析を行うことによって、特定の被験者(ドライバ)の緊張度を判定するために適切な閾値を決定する方法が提案されている。以下、実際に特定の被験者(ドライバ)による実際の運転で得られたデータに基づいて実施された評価実験について説明する。
この評価実験では、ROC曲線を用いた解析を行うために、特定の被験者(ドライバ)に複数回にわたって実際に車両運転を行わせ、その運転においてアクセスペダルの踏み量から得られた算出結果(上述したステップS304の算出結果)と、特定の被験者による運転時の緊張度の主観(被験者が運転中に感じた主観的な緊張度)とを利用している。図11(a)には、特定の被験者(ドライバ)の1回の運転において、アクセスペダルの踏み量から得られた算出結果を示すグラフが示されており、図11(b)には、その運転時に特定の被験者が感じた緊張度の主観を示すグラフが示されている。図11(a)に示すグラフの横軸は時間、縦軸は算出結果の値を表しており、図11(b)に示すグラフの横軸は時間、縦軸は特定の被験者が感じた緊張度の主観を表している。なお、この評価実験では被験者の過緊張状態を調べており、緊張状態の度合いを、被験者が緊張を感じていない状態(Lv0)及び過緊張状態(過緊張状態をその度合いに応じてLv1〜3とし、重症度に応じてレベルが上昇)のLv0〜3(レベル0〜3)の4段階に分類して、特定の被験者がどの程度の緊張度を感じたかを数分おきに被験者に記録させている。すなわち、Lv0(レベル0)は被験者が緊張を感じていない状態、Lv1(レベル1)は少し緊張を感じている状態、Lv2(レベル2)はかなり緊張を感じている状態、Lv3(レベル3)はとても緊張を感じている状態を表している。
図11(a)に示すアクセスペダルの踏み量から得られた算出結果に対して、何らかの閾値を設定することで、被験者の緊張度を推測することができる。図12(a)は、図11(a)に示すグラフにおいて、特定の算出結果の値にLv0〜3(レベル0〜3)の閾値が設定されている状態を示している。図11(a)に示す算出結果に対して、図12(a)に示すようにある閾値(第1の閾値)を設定することで、算出結果から評価レベルを推測することができる。一例として、アクセスペダルの踏み量から得られた算出結果の値が閾値レベルを超えた場合に、被験者の緊張度がその閾値レベルにあると見なすことができる。
一方、図11(b)に示すように、被験者が運転時に感じた緊張度の主観が得られており、この運転者の主観を正解値として、図12(a)に示すように設定された閾値から推測された評価レベルがどの程度正解値と一致しているか(どの程度正解を的中できているか)を判断することができる。なお、図12(b)において太枠で囲まれた運転者の主観は、図12(a)で設定された閾値から推測される評価レベルが一致している箇所(すなわち、図12(a)で正解が得られている箇所)を示している。このように、特定の被験者(ドライバ)の1回の運転によって得られた算出結果(図11(a))及び正解値(図11(b))に基づいて、ある閾値を設定した場合の確率(全体の何パーセント正解値と一致しているか)を得ることができる。なお、ROC曲線による解析を行うために、緊張している状態を的中した確率を求める際に、緊張していない状態を的中した確率も同時に求めておくことが望ましい。
本発明の前提となるドライバ緊張度判定技術では、ある閾値が設定された状態で得られた確率を、ROC曲線を作成する空間にプロットする。具体的には、緊張している状態を的中した確率を感度(Sensitivity)とし、緊張していない状態を的中した確率を特異度(Specificity)として、縦軸に感度、横軸に1−特異度が設定された空間内に、ある閾値が設定された状態で得られた(感度,1−特異度)の点をプロットする。
また、上記のようにして得られる確率は、算出結果に対して設定された閾値に依存しており、すなわち、算出結果に対して異なる閾値が設定された場合には、異なる確率が得られることに留意されたい。例えば、図13(a)は、図12(a)で設定された閾値を変更し、閾値スケール(閾値間の幅)を狭くした状態を示している。また、図13(b)は、図13(a)に対応した正解値を示すグラフである。図12(b)との比較で容易に理解できるとおり、閾値を変更した場合には正解値と一致する位置や確率も変更される。
図14には、上述のように閾値を変更しながら、縦軸に感度、横軸に1−特異度が設定された空間内に、様々な閾値の設定に対応して得られた確率が(感度,1−特異度)の点としてプロットされている状態が示されている。また、複数回にわたる車両運転の結果が得られている場合には、同様の方法で得られた確率(様々な閾値を設定しながら得られた(感度,1−特異度)の点)が同一の空間内にプロットされてもよい。
従来のROC解析に係る手法に基づき、縦軸に感度、横軸に1−特異度が設定された空間内にプロットされた点から、ROC曲線を作成することが可能である。ROC解析では、(感度,1−特異度)=(0,1)の点との間で定まる矩形の面積(ROC曲線下の面積)が最大となるROC曲線上の点を、的中精度が最も高くなる値と見なすことができる。例えば、ROC曲線下の面積が最大となるROC曲線上の点付近にプロットされている点が得られた条件(閾値の設定値)を、被験者(ドライバ)の緊張に係る特性を最も反映したものと見なすことで、車両運転時の緊張度の判定において、その被験者(ドライバ)の緊張度を判定するための基準となる適切な閾値を決定することが可能となる。なお、被験者(ドライバ)の緊張に係る特性とは、普段の状態における緊張状態の度合いや運転などの特別な操作を行う際の緊張状態の度合いなどを表しており、緊張しやすい特性を持つ被験者(ドライバ)や、めったに緊張することがない特性を持つ被験者(ドライバ)など、ドライバごとに異なる特性を有している。個々のドライバの緊張に係る特性は個々のドライバで異なっており、例えば、適度な緊張状態の帯域、つまり適度な緊張のLv0から過緊張状態のLv1に突入する境界、適度な緊張状態のLv0から緊張不足状態のLv−1に突入する境界はそれぞれ個々のドライバで異なるため、個々のドライバに対応した境界を、そのドライバの過去の日常の安全運転時の自律神経状況(すなわち、日常の安全運転時の運転操作量)から学習できるものとする。ドライバ緊張度判定装置100は、個々のドライバの緊張に係る特性を学習する構成(学習部及び閾値補正部)を有してもよく、例えば、ドライバの日常の安全運転時における運転操作量を監視し、その監視結果に基づいて、事前に設定された閾値(例えば、工場出荷時に設定された閾値であって、多数の被験者による試行実験から得られた一般的な閾値)をドライバ特有の閾値に補正するよう構成されていてもよい。このように、車両運転時の緊張度の判定において、個々の被験者(ドライバ)の緊張に係る特性を反映することによって、車両運転時の緊張度の判定精度を向上することが可能となる。
また、ROC曲線では、感度と特異度とがトレードオフの関係にあることから、ROC曲線下の面積が最大となるROC曲線上の点に対して、感度(緊張している状態を的中させる確率)を意図的に下げることで、特異度(緊張していない状態を的中させる確率)を意図的に上げるような閾値を採用してもよく、またその逆に、感度(緊張している状態を的中させる確率)を意図的に上げることで、特異度(緊張していない状態を的中させる確率)を意図的に下げるような閾値を採用してもよい。
なお、上述の評価実験では、ROC曲線を用いた解析によって、被験者の過緊張状態の判定に係る閾値を決定しているが、被験者の緊張不足状態の判定に係る閾値を決定する場合においても同様の手法を用いることが可能である。
ドライバ緊張度判定部130は、ドライバの緊張度が過緊張であるか、適度な緊張であるか、緊張不足であるかを判定し出力することができるが、その出力結果は、様々な装置又は方法において活用されてもよい。例えばドライバが過緊張状態であると判定された場合には、ドライバをリラックスさせる音楽や香りを車内に流してもよい。また、例えばドライバが緊張不足状態であると判定された場合には、ドライバに対して音や光などによって刺激を与えたり、集中力をアップさせる音楽や香りを車内に流したりしてもよい。
以上、説明したように、本発明の前提となるドライバ緊張度判定技術によれば、ドライバの車両運転時の緊張度を、適度な緊張状態(車両運転に対して適度に緊張している状態)、当該適度な緊張度よりも緊張度の高い過緊張状態、当該適度な緊張度よりも緊張度の低い緊張不足状態の少なくとも3つの評価レベルによって分類することで、ドライバの車両運転時の緊張度をより詳細に判定することが可能となる。また、本発明の前提となるドライバ緊張度判定技術によれば、個々のドライバの特性に対応した緊張度の判定を行うことによって、より高い精度で緊張度の判定を行うことが可能となる。
また、上述した本発明の前提となるドライバ緊張度判定技術において、ドライバ緊張度判定装置100が、ドライバの車両運転操作の操作量に係る情報に基づいてDFA(Detrended Fluctuation Analysis:トレンド除去変動解析法)解析を行い、そのDFA解析結果(スケーリング指数α)を出力することも可能である。DFA解析は、非定常的な時系列データの長期相関特性を解析する手法であり、広く知られた技術なので、ここでは詳細な説明は省略する。
なお、DFA解析では、入力データを積分することで作成した新たな時系列データを長さnのボックスに分割し、各ボックスにおいて最小二乗法による近似直線を計算してローカルトレンドを求め、信号からトレンドを除去してから分散を平均した値F(n)を算出するものである。DFA解析によって求められるF(n)は、F(n)∝nαによって表すことが可能であり、このスケーリング指数αが、ドライバの運転能力を反映した数値となることが分かっている。
次に、本発明に係るドライバ緊張度表示技術について説明する。図15は、本発明の実施の形態におけるドライバ緊張度表示装置を含むドライバ緊張度判定装置の一例を示すブロック図である。
図15に示すドライバ緊張度判定装置200は、図1に示すドライバ緊張度判定装置100と同様に、非線形解析部110、周波数スペクトル分析部120、DFA解析部300、ドライバ緊張度判定部400を有している。非線形解析部110及び周波数スペクトル分析部120は図1と同様の構成であり、ここでは説明を省略する。また、DFA解析部300は、上述したDFA解析を行う機能を有しているが、これは、本発明の前提となるドライバ緊張度判定技術において必須な機能ではなく、任意に実装可能な機能である。
図15に示すドライバ緊張度判定装置200のドライバ緊張度判定部400は、図1に示すドライバ緊張度判定部130と同様に、周波数スペクトル分析部120で算出された低周波数帯域及び高周波数帯域のそれぞれのパワースペクトル密度の値を用いて、ドライバの緊張度の判定を行う機能を有している。これに加えて、ドライバ緊張度判定部400は、さらに、表示情報生成部410及び表示情報出力部420を有している。なお、表示情報生成部410及び表示情報出力部420によって構成される装置が、本発明の実施の形態におけるドライバ緊張度表示装置に相当し、なお、これらの各機能も、ハードウェア及び/又はプログラム(コンピュータによって実行可能なプログラム)によって実現可能である。
表示情報生成部410は、ドライバ緊張度判定部400で判定されたドライバの緊張度(ドライバ緊張度判定結果)に加えて、このドライバ緊張度判定結果を得るために使用された様々な情報や、さらにはその他の付加的な情報を取得して、取得した情報をモニタ(表示装置)などの表示画面上に表示させる表示情報を生成する機能を有している。このとき、表示情報生成部410は、このドライバ緊張度判定結果を得るために使用された様々な情報やその他の付加的な情報を表示要素として、これらの複数の表示要素が1つの表示画面上にまとめて表示されるように、複数の表示要素を加工して表示情報を生成する。
表示情報出力部420は、モニタの表示画面上に表示させるために、表示情報生成部410によって生成された表示情報をモニタに出力する機能を有している。
以下、表示情報生成部410によって生成され、表示出力部420から出力される表示情報について説明する。図16は、本発明の実施の形態における、表示画面の一部又は全体に表示される表示情報内の表示領域の一例を示す図である。図16は、表示画面に表示される表示情報内の表示領域を模式的に示しており、運転操作量表示領域610、生体揺らぎ表示領域620、自律神経状態表示領域630、緊張度表示領域640が表示情報内に設定されている様子が図示されている。
本発明の実施の形態におけるドライバ緊張度表示装置が表示画面に表示する表示情報は、最終的に判定されるドライバ緊張度の判定結果だけではなく、その判定結果を得るために用いられた、ドライバの運転操作に係る運転操作量、リアプノフ指数、パワースペクトル密度の積分値から得られる交感神経の活躍状態及び副交感神経の活躍状態を1表示画面にまとめて表示できるようにするという特徴を有する。
運転操作量表示領域610は、ドライバの緊張度を判定するために利用した運転操作量(例えば、アクセルペダルの踏み量などのセンシング情報)を表示するための領域である。
また、生体揺らぎ表示領域620は、非線形解析処理によって算出された運転操作量に関するリアプノフ指数を表示するための領域である。リアプノフ指数は、運転操作量表示領域610に表示される運転操作量から算出されるものであることから、例えば被験者(ドライバ)やこの装置を操作するオペレータは、表示画面上に表示された運転操作量表示領域610内の情報、及び、生体揺らぎ表示領域620内の情報の両方を参照することによって、運転操作量とリアプノフ指数との関係を直感的に把握することが可能となる。
また、自律神経状態表示領域630は、リアプノフ指数に基づいて計算されたパワースペクトル密度の積分値から得られる交感神経及び/又は副交感神経の活躍状態を表示するための領域である。交感神経及び/又は副交感神経の活躍状態は、生体揺らぎ表示領域620に表示されるリアプノフ指数から算出されるものであることから、例えば被験者(ドライバ)やこの装置を操作するオペレータは、表示画面上に表示された生体揺らぎ表示領域620内の情報、及び、自律神経状態表示領域630内の情報の両方を参照することによって、リアプノフ指数と交感神経及び/又は副交感神経の活躍状態との関係を直感的に把握することが可能となる。
また、緊張度表示領域640は、交感神経の活躍状態及び/又は副交感神経の活躍状態から判定される緊張度を表示するための領域である。緊張度は、自律神経状態表示領域630に表示される交感神経及び/又は副交感神経の活躍状態から算出されるものであることから、例えば被験者(ドライバ)やこの装置を操作するオペレータは、表示画面上に表示された自律神経状態表示領域630内の情報、及び、緊張度表示領域640内の情報の両方を参照することによって、交感神経及び/又は副交感神経の活躍状態と緊張度との関係を直感的に把握することが可能となる。
上述のように、緊張度の判定結果は、交感神経の活躍状態及び副交感神経の活躍状態から得られ、交感神経の活躍状態及び副交感神経の活躍状態は、リアプノフ指数から得られ、リアプノフ指数は、ドライバの運転操作に係る運転操作量から得られる。すなわち、表示情報内の表示領域は、図16中に点線の矢印(一連の処理過程の流れ)で示すように、緊張度の判定結果が得られるまでの処理過程で利用された各種の情報が把握できるように配置されており、これら各種の情報を1表示画面上にまとめて表示することが可能である。
なお、上記の各表示領域内には、ドライバによる操作が計測されている最中にリアルタイムで計算又は判定される各種の情報が表示されてもよく、あるいは、ドライバによる運転操作が完了した後に(例えば1トリップの走行が完了した後に)、その走行における運転操作から得られる各種の情報が事後的に表示されてもよい。例えば、リアルタイムで表示を行う場合には、表示情報生成部410は、所定の時間ごと(数秒又は数十秒単位)で表示情報を生成することで、所定の時間ごとに表示画面上の表示が更新されるようにしてもよい。
さらに、上記の各表示領域内には、所定の期間におけるドライバによる運転操作の平均を計算した結果に基づいて得られる情報が表示されてもよい。例えば、ドライバ緊張度判定装置200において、任意の走行区間を走行する際のドライバによる運転操作から得られた各種の情報が、所定の情報記憶部に蓄積されるよう構成されており、蓄積された各種の情報を足し合わせて平均することで得られた情報が上記の各表示領域内に表示されてもよい。なお、ドライバによる運転操作や車両情報などの蓄積は、例えば、日報運行管理や月報運行管理などの既存技術で行われており、こうした既存技術によって蓄積された情報を利用して、本発明の実施の形態に係る表示情報の生成が行われてもよい。
また、例えば図16に示すように、表示情報の上部に「STANDBY」、「MEASURE」、「RESULT」などの表示要素を配置し、計測前(走行前)の状態であれば「STANDBY」、計測中(走行中)の状態であれば「MEASURE」、計測後(1トリップの走行の完了後)の状態であれば「RESULT」の各表示要素を強調表示することによって、現在の状態がどのような計測状態であるのかを視認できるようにしてもよい。
また、図17に、本発明の実施の形態におけるドライバ緊張度表示装置を用いて表示した実際の表示画面の一例を示す。
図17に示す表示画面の運転操作量表示領域610に対応する領域には、ドライバの運転操作に係る運転操作量であるアクセルペダルの踏み量の時系列変化を示すグラフが表示されている。このグラフの横軸は時刻を表しており、グラフの左側が過去、グラフの右端が現在の数値を表している。また、このグラフの縦軸はアクセルペダルの踏み量(%)を表している。
また、図17に示す表示画面内の生体揺らぎ表示領域620に対応する領域には、リアプノフ指数の時系列変化を示すグラフが上部に表示されている。このグラフの横軸は、時刻を表しており、グラフの左側が過去、グラフの右端が現在の数値を表している。また、このグラフの縦軸は、リアプノフ指数を表している。
さらに、図17に示す表示画面内の生体揺らぎ表示領域620に対応する領域には、DFA解析によって得られるスケーリング指数の時系列変化を示すグラフが下部に表示されている。このグラフの横軸は、時刻を表しており、グラフの左側が過去、グラフの右端が現在の数値を表している。また、このグラフの縦軸は、DFA解析によって得られるスケーリング指数を表している。なお、DFA解析によって得られるスケーリング指数は、緊張度の判定を行う際に使用される情報ではないことから、DFA解析によって得られるスケーリング指数の時系列変化を表示画面内に必ずしも表示する必要はないが、交感神経や副交感神経の変遷傾向を示す指標値として有用である。
また、図17に示す表示画面内の自律神経状態表示領域630に対応する領域には、交感神経及び副交感神経の活躍状態の時系列変化を示すグラフが上部に表示されている。このグラフの横軸は、時刻を表しており、グラフの左側が過去、グラフの右端が現在の数値を表している。また、このグラフの縦軸は、交感神経及び副交感神経の活躍状態を示す数値を表している。さらに、グラフ内において、交感神経が副交感神経に比べて著しく活躍している状態が検出された時間帯(緊張度が高い時間帯)については、注意喚起のために、他の時間帯と色を変えて強調表示が行われている。
また、図17に示す表示画面内の緊張度表示領域640に対応する領域には、現在の緊張度が3つの分類(過緊張、適度な緊張、緊張不足)のうちのいずれであるかを示すレベルゲージ(脳活性度(Brain Activity)として表されている)が左側に表示され、交感神経及び副交感神経の活躍状態から特定される指標値(脳機能年齢(Brain Functional Age)として表されている)が右側に表示されている。
このように緊張度の判定結果のみを単に表示するのではなく、一連の処理過程で利用された情報を表示することは、医学的機序に準ずる指標値を示すという点においても有用である。すなわち、判定結果に至るまでの過程で得られ、かつ利用された情報を表示画面上にまとめて表示することによって、判定結果に対する信頼性が増すとともに、仮に誤判定があった場合にはその要因を容易に特定することが可能となる。また同時に、緊張度の判定結果をレベルゲージで表示したり、自律神経系の活躍状態を脳機能年齢(実年齢を比較可能)で表示したりすることによって、医学的機序に対する興味や知識が無い者でも、簡潔な情報から判定結果及び計測結果を容易に理解することが可能となる。
なお、上述した各種の情報以外に、例えば、車両の速度や加速度などの各種車両情報や、走行経路の距離や道路形状、起伏などの各種走行経路情報、さらには、被験者(ドライバ)の心拍や血圧などの生体情報などを同一の表示画面内に表示してもよい。
本発明は、ドライバの通常の車両運転操作(アクセルペダル、ブレーキペダル、ハンドルの操作など)の操作量に係る情報に基づき、簡素な構成でドライバの車両運転時の緊張度を判定した際に、判定結果が得られた過程をより良く把握することができる表示態様を実現するという効果を有しており、ドライバの車両運転時の緊張度の判定結果を表示画面上に表示する技術に適用可能である。
100、200 ドライバ緊張度判定装置
110 非線形解析部
120 周波数スペクトル分析部
130、400 ドライバ緊張度判定部
191 ドライバ操作検出センサ
192 車両センサ
300 DFA解析部
410 表示情報生成部
420 表示情報出力部
610 運転操作量表示領域
620 生体揺らぎ表示領域
630 自律神経状態表示領域
640 緊張度表示領域

Claims (6)

  1. 車両の運転を行うドライバの運転時の緊張状態の度合いを判定するドライバ緊張度判定装置によって判定された判定結果を表示画面上に表示するドライバ緊張度表示装置であって、
    前記ドライバ緊張度判定装置は、
    前記ドライバの運転操作に係る運転操作量を取得し、非線形解析処理を行うことによって前記運転操作量に関するリアプノフ指数を算出する非線形解析部と、
    前記リアプノフ指数の時系列データのパワースペクトル密度を算出し、算出された前記パワースペクトル密度における所定の低周波数帯域の積分値を算出する周波数スペクトル分析部と、
    前記所定の低周波数帯域の積分値を使用して、前記ドライバの緊張状態の度合いが、過緊張状態、適度な緊張状態、緊張不足状態のいずれであるかを判定するドライバ緊張度判定部とを、
    有するよう構成されており、
    前記ドライバ緊張度表示装置は、
    第1の表示要素情報として前記ドライバの運転操作に係る運転操作量を、第2の表示要素情報として前記非線形解析部で算出されたリアプノフ指数を、第3の表示要素情報として前記周波数スペクトル分析部で算出された所定の低周波数帯域の積分値を、第4の表示要素情報として前記ドライバ緊張度判定部による判定結果をそれぞれ取得し、表示画面上の所定の位置に第1から第4の表示領域を表示させるとともに、前記第1から前記第4のそれぞれの表示要素情報に基づく情報を前記第1から第4のそれぞれの表示領域内に表示させる表示情報を生成する表示情報生成部と、
    前記表示画面上に表示させるために、前記表示情報生成部で生成された前記表示情報を、前記表示画面を持つ表示装置へ出力する表示出力部とを、
    有するドライバ緊張度表示装置。
  2. 前記表示情報生成部は、前記ドライバの運転操作に係る運転操作量の時系列変化を示すグラフを前記第1の表示領域内に表示させ、前記非線形解析部で算出されたリアプノフ指数の時系列変化を示すグラフを前記第2の表示領域内に表示させ、自律神経系の活躍状態の時系列変化を示すグラフを前記第3の表示領域内に表示させ、前記ドライバ緊張度判定部による判定結果を前記第4の表示領域内に表示させる前記表示情報を生成する請求項1に記載のドライバ緊張度表示装置。
  3. 前記表示情報生成部は、前記ドライバによる運転操作が行われている最中に前記所定の時間ごとに前記表示情報を生成するか、又は、前記ドライバによる運転操作が開始されてから終了するまでの1回の走行が完了した後に前記表示情報を生成するか、又は、所定の期間における前記ドライバによる運転操作の平均を計算した結果に基づいて前記表示情報を生成する請求項1又は2に記載のドライバ緊張度表示装置。
  4. 車両の運転を行うドライバの運転時の緊張状態の度合いを判定するドライバ緊張度判定装置によって判定された判定結果を表示画面上に表示するドライバ緊張度表示方法であって、前記ドライバ緊張度判定装置は、
    前記ドライバの運転操作に係る運転操作量を取得し、非線形解析処理を行うことによって前記運転操作量に関するリアプノフ指数を算出する非線形解析部と、
    前記リアプノフ指数の時系列データのパワースペクトル密度を算出し、算出された前記パワースペクトル密度における所定の低周波数帯域の積分値を算出する周波数スペクトル分析部と、
    前記所定の低周波数帯域の積分値を使用して、前記ドライバの緊張状態の度合いが、過緊張状態、適度な緊張状態、緊張不足状態のいずれであるかを判定するドライバ緊張度判定部とを、
    有するよう構成されており、
    前記ドライバ緊張度表示方法は、
    第1の表示要素情報として前記ドライバの運転操作に係る運転操作量を、第2の表示要素情報として前記非線形解析部で算出されたリアプノフ指数を、第3の表示要素情報として前記周波数スペクトル分析部で算出された所定の低周波数帯域の積分値を、第4の表示要素情報として前記ドライバ緊張度判定部による判定結果をそれぞれ取得し、表示画面上の所定の位置に第1から第4の表示領域を表示させるとともに、前記第1から前記第4のそれぞれの表示要素情報に基づく情報を前記第1から第4のそれぞれの表示領域内に表示させる表示情報を生成する表示情報生成ステップと、
    前記表示画面上に表示させるために、前記表示情報生成部で生成された前記表示情報を、前記表示画面を持つ表示装置へ出力する表示出力ステップとを、
    有するドライバ緊張度表示方法。
  5. 前記表示情報生成ステップにおいて、前記ドライバの運転操作に係る運転操作量の時系列変化を示すグラフを前記第1の表示領域内に表示させ、前記非線形解析部で算出されたリアプノフ指数の時系列変化を示すグラフを前記第2の表示領域内に表示させ、自律神経系の活躍状態の時系列変化を示すグラフを前記第3の表示領域内に表示させ、前記ドライバ緊張度判定部による判定結果を前記第4の表示領域内に表示させる前記表示情報を生成する請求項4に記載のドライバ緊張度表示方法。
  6. 前記表示情報生成ステップにおいて、前記ドライバによる運転操作が行われている最中に前記所定の時間ごとに前記表示情報を生成するか、又は、前記ドライバによる運転操作が開始されてから終了するまでの1回の走行が完了した後に前記表示情報を生成するか、又は、所定の期間における前記ドライバによる運転操作の平均を計算した結果に基づいて前記表示情報を生成する請求項4又は5に記載のドライバ緊張度表示方法。
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