JP2018112971A - 磁気発電型測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】外部から電力の供給を受けずに、測定が行える測定装置を提供する。【解決手段】磁気発電型測定装置10は、電動機の巻線が発生する磁界を受けて、発電を行うコイル16と、物理量を測定して、得られた情報を出力するセンサ24と、センサ24が出力する情報を外部に無線送信する無線通信回路26とを有する。コイル16が発電した電力により磁気発電型測定装置10は動作する。【選択図】図2

Description

本発明は、磁気発電型測定装置に関するものである。
電動機は、ポンプ等の回転機械の駆動源として使用される。ポンプ等の回転機械のメンテナンス及びモニタリング用の設備として,振動、温度などを測定する各種センサを回転機械に設置することがある。従来,各センサは,センサに電力を供給するための電源装置と,センサが検出した検出信号を適切な電気信号に変換するための変換回路などが必要である。そのため,ポンプ等回転機械にセンサを設置するだけで無く,回転機械周辺に変換回路の設置と,センサや変換回路を駆動する電源設備などが必要である。
更に,電源設備に電力を供給するために,電力供給用の電力ケーブルが必要である。検出信号に関しても、変換回路等に、検出信号を無線で送信する無線通信装置が組み込まれていない場合は,信号ケーブルを変換回路等に接続する必要がある。変換回路の設置、電源設備の設置、および各種ケーブルの敷設などは,設置スペースを必要とする。設置スペースは、センサの数に依存して増加し、設置スペースが十分に確保できない場合、センサの設置が困難となる。外部から電力の供給を受けずに、振動エネルギを電気エネルギに変換して、測定を行うセンサは知られている(特表2007−531482号)。しかし、振動エネルギが小さいところでは、このセンサは利用することができない。
特表2007−531482号
本発明の一形態は、このような問題点を解消すべくなされたもので、その目的は、外部から電力の供給を受けずに、測定が行える測定装置を提供することである。
上記課題を解決するために、第1の形態では、電動機の巻線が発生する磁界を受けて、発電を行うコイルと、物理量を測定して、得られた情報を出力するセンサと、前記センサが出力する情報を外部に無線送信する送信部とを有し、前記コイルが発電した電力により動作する磁気発電型測定装置という構成を採っている。本実施形態では、回転機械を駆動するための電動機によって発生する磁界を使用して,測定装置を駆動するための電力を発生する。測定装置内部に発電機能を有するため,測定装置と外部とを接続するための電源等、及び電源用配線等が不要となり、設置スペースが十分に確保できない場合でも、センサの設置が可能となる。また、電源等、及び電源用配線等の設置コストが不要となる。
第2の形態では、前記センサが出力する情報を記憶する記憶部を有する磁気発電型測定装置という構成を採っている。本実施形態によれば、過去の測定データを保存することが可能になり、例えば、電動機が故障等により動作していないときに、過去の測定データを入手して、故障の原因を解析することができる。第3の形態では、前記記憶部は、前記センサが所定の期間に出力する情報を1記憶単位として記憶し、複数個の記憶単位を記憶することが可能であり、複数個の記憶単位が、前記記憶部の記憶容量を超える時は、時間的に古い記憶単位を消去するという構成を採っている。ここで、「所定の期間」とは、例えば、8時間、12時間、1日等の所定の時間区分である。時間区分は、センサ又は電動機
等の状態に応じた可変時間としてもよい。さらに、「所定の期間」を、センサ又は電動機等が、スタートした時(ON時)から、停止した時(OFF時)までの期間としてもよい。このように、「所定の期間」を、所定の機器の所定の動作又は状態により規定される固定期間または可変期間としてもよい。このように規定される所定の期間の1個分の時間内に、センサが出力する情報を、1記憶単位として記憶する。
第4の形態では、前記センサが測定する物理量は、前記電動機に関する物理量であるという構成を採っている。第5の形態では、前記磁気発電型測定装置は、前記電動機に取り付けられるという構成を採っている。第6の形態では、前記磁気発電型測定装置は、外部の装置に取り付けるための取付面を有し、前記取付面の材料は、非磁性材であるという構成を採っている。
第7の形態では、前記磁気発電型測定装置は、前記電動機の巻線が磁界の発生を開始すると、動作を開始し、前記電動機の巻線が磁界の発生を停止すると、動作を停止するという構成を採っている。
第8の形態では、前記コイルが発電した電力を蓄積する蓄積部を有するという構成を採っている。現在では、大容量の不揮発メモリが安価に得られるため、本実施形態の磁気発電型測定装置のみで長期にわたって自動でデータ取得が可能になる。このため、長期かつ多量のデータ取得に要する設備費や人件費等が低減し、長期間の連続測定による信頼性のあるデータが、低コストで得られる。
第9の形態では、前記センサが測定する物理量は、振動、温度、磁界のうちの少なくとも1つであるという構成を採っている。
第10の形態では、上記に記載の磁気発電型測定装置を複数有する測定システムであって、前記電動機の巻線が磁界の発生を開始すると、複数の前記磁気発電型測定装置のうちの1つは、他の前記磁気発電型測定装置に時間に関する情報を送信し、複数の前記磁気発電型測定装置のうちの1つと、他の前記磁気発電型測定装置は、時刻合わせを行う測定システムという構成を採っている。
第11の形態では、上記に記載の磁気発電型測定装置を複数有する測定システムであって、複数の前記磁気発電型測定装置のうちの1つが、マスタになり、他の前記磁気発電型測定装置がスレーブになり、マスタになる前記磁気発電型測定装置と、スレーブになる前記磁気発電型測定装置は、変えることが可能である測定システムという構成を採っている。
図1は、本発明の一実施形態の磁気発電型測定装置の全体図である。 図2は、磁気発電型測定装置のブロック図を示す。 図3は、磁気発電型測定装置を電動機に取り付けた状態を示す図である。 図4は、別の実施形態の磁気発電型測定装置を示す。 図5は、磁気発電型測定装置の設置場所の一例を示す。 図6は、磁気発電型測定装置を電動機に設置した一例を示す。 図7は、磁気発電型測定装置を複数有する測定システムの構成を示す。 図8は、時刻合わせのフローチャートを示す。 図9は、測定データを複数の通信ファイルに分割する例を示す。 図10は、通信ファイル内のデータの構成の一例を示す。 図11は、センサによる測定、およびパソコンへのデータ送信のフローチャートを示す。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各実施形態において、同一または相当する部材には同一符号を付して重複した説明を省略する。本発明の一実施形態の磁気発電型測定装置10を図1に示す。図1は、磁気発電型測定装置10のケーシング12の一部を除去して磁気発電型測定装置10の内部が見えるようにした磁気発電型測定装置10の全体図である。磁気発電型測定装置10は、本体部14と、磁気電気変換素子であるコイル16とを有する。図2は、磁気発電型測定装置10のブロック図を示す。コイル16は、後述する電動機の巻線が発生する磁界を受けて、発電を行う。磁気発電型測定装置10はコイル16が発電した電力により動作する。
磁気発電型測定装置10は全体として、高さが小さい円筒形状をしている。磁気発電型測定装置10の円形の上面18、下面20、及び円筒形のケーシング12は、樹脂製である。上面18と下面20は、例えば直径が約20mmである。ケーシング12の高さは、例えば、約3mmである。本体部14は、2枚の基板22、52からなる。本体部14は、コイル16が発電して得られた電流を整流し、かつ定電圧(例えば、1.5V)にする電源回路32と、電源回路32に接続されて、コイル16が発電した電力を蓄積する充電回路30(蓄積部)とを有する。電源回路32の出力は、例えば、10mWである。磁気発電型測定装置10全体の消費電力は、例えば、約3mWである。そのため、充電に使用できる電力は、約7mWである。充電回路30に、短期間の発電により、約10mWは蓄積可能と考えられる。電動機が突然停止した時であっても、約10mWの電力により、停止後3秒間は、センサ24による測定、測定で得られたデータの蓄積ができる。停止後、蓄積されたデータを取り出すことにより、停止した前後の時間のデータが得られるため、故障の解析に本実施形態は有効である。
本体部14は、さらに、物理量を測定して、得られた情報を出力するセンサ24と、信号変換回路34とを有する。信号変換回路34は、センサ24が出力する情報(電気信号)を増幅し、ノイズ除去のためにフィルタリングし、さらに、デジタルデータに変換する。フィルタリングとしては、バンドパスフィルタ、ローパスフィルタ等が用いられる。信号変換回路34は、ノイズ除去のために、センサ24が出力する情報を、時間的に移動平均してもよい。
信号変換回路34は、センサ24が出力する情報から特定の信号成分を取り出すために、FFT(高速フーリエ変換、 Fast Fourier Transform)を行うことがある。FFTを行う目的は、特定の周波数の振動成分のみを抽出するためである。特定の周波数の振動成分のみを抽出する理由は、電動機の振動は、特定の周波数の振動成分(例えば、50Hz)が、他の周波数の振動成分より大きいことがあり、特定の周波数の振動成分のみが、電動機の寿命に関係することがあるからである。
本体部14は、デジタルデータに変換されたセンサ24が出力する情報を記憶して、一定期間保持する不揮発メモリ28(記憶部)と、センサ24が出力する情報をデジタルデータの形式にしたものを外部に無線送信する無線通信回路26(送信部)と、無線通信回路26が外部と送受信するためのアンテナ36を有する。無線通信回路26は、不揮発メモリ28が保持している情報を,外部からの出力要求信号を受信する事により,情報をパケット化し、出力する。無線通信回路26は例えば、ISO/IEC 18092 (212 kbps Passive communication mode)に準拠した無線通信方式に従って、外部と無線通信を行う。
データの蓄積、及び外部へのデータの送信は以下のように行われる。信号変換回路34が生成したデジタルデータは、信号変換回路34からマイクロプロセッサ38に送られる。マイクロプロセッサ38は、デジタルデータを不揮発メモリ28に格納する。マイクロ
プロセッサ38は、外部の機器からデータ送信の要求がある時に、不揮発メモリ28に格納してあるデータを、無線通信回路26に送る。無線通信回路26は、マイクロプロセッサ38から受信したデータを外部に、アンテナ36を経由して送信する。
電動機においては,電動機を駆動するために、電動機の固定子の巻線に電力が供給される。電力が供給されているときに、電動機内に巻線により回転磁界が発生する。このとき,固定子の外周に発生する回転磁界の漏洩磁束を,コイル16が磁気電気変換により、電力に変換する。センサ24は、コイル16が発電した電力を使って、電動機の運転状態を測定する。センサ24が測定する物理量は、電動機に関する物理量である。センサ24が測定する物理量は、振動、温度、磁界のうちの少なくとも1つである。
磁気発電型測定装置10は,電動機の固定子の外装表面の任意の場所に、永久磁石あるいは粘着テープなど,簡易な接着手段で取り付けが可能である。磁気発電型測定装置10の外部にある測定対象である装置、例えば電動機に、磁気発電型測定装置10を取り付けるための下面20(取付面)を、磁気発電型測定装置10は有する。下面20の材料は、非金属である。なお、磁気発電型測定装置10の測定対象及び取付位置は、磁気発電型測定装置10が発電に利用する電動機と異なってもよい。例えば測定対象は、電動機の外部環境であってもよい。取付位置は、電動機の近傍でもよい。
磁気発電型測定装置10の外部形状は,密閉されたシームレスな構造であり、少なくとも1面(下面20)に樹脂など非磁性材を使う一体構造である。磁気発電型測定装置10の外面には、電源スイッチなどの操作機構を設けない。磁気発電型測定装置10を取り付け後,電動機に通電されることで、電動機の周辺に発生する漏れ磁束により、磁気発電型測定装置10内で発電が開始される。発電が開始されると同時に、磁気発電型測定装置10は、センシング機能と通信機能を開始し,電動機への通電が停止すると同時に、センシング機能・通信機能を停止する。リアルタイムクロックなど時計機能に関しては,その機能を継続させるため,データバックアップ用キャパシタ(充電回路30)が内蔵されている。本実施形態では、磁気発電型測定装置10は、電動機の巻線が磁界の発生を開始すると、動作を開始し、電動機の巻線が磁界の発生を停止すると、時計機能以外は、動作を停止する。
センサ24は,コイル16と密着して取り付けられており、コイル16を介してセンサ24本体と固定子の外装表面が接触している。センサ24は、センサ24が接触している電動機の部分に関する振動状態(振動方向は、センサ24本体から見て直交3軸方向について測定可能)、表面温度、磁束密度を計測することが可能である。計測間隔としては、10ms〜100ms程度の時間間隔で計測を行うことが可能である。2枚の基板のうち、電動機側にある基板22には、センサ24と、信号変換回路34が配置される。電動機から離れた側にある基板52には、電源回路32と、充電回路30と、不揮発メモリ28と、マイクロプロセッサ38(CPU)と、無線通信回路26と、アンテナ36が配置される。マイクロプロセッサ38は、磁気発電型測定装置10の全体の制御を行う。
センサ24で、連続的に計測したデータ60は,図9に示すように、1通信ファイル(1記憶単位)を1Mbyte程度として、複数の通信ファイル62に分割して保存する。図示しないホスト装置(例えば、後述する図7のパソコン58)など外部からのデータ出力要求信号に対し,不揮発メモリ28内に保存されている通信ファイル62を任意の順番、もしくは所定の順番で送信する。所定の順番とは、例えば、時系列に古い情報から新しい情報という順番である。送信済のデータも不揮発メモリ28内に保持されるが,不揮発メモリ28の容量を超えるデータ量となる場合は,古い通信ファイル62から順に通信ファイル62を消去し,書き込み可能な領域を確保する。
不揮発メモリ28は、センサが1日に出力するデジタルデータを1記憶単位として記憶する。このサイズが、例えば約1Mbyteである。1分間に600バイトの割合でデータを生成する場合、0.6Kbyte*60min*24hour=864Kbyteのデータが1日当たり生成されるからである。ポンプ用電動機の場合、1カ月に1回、又は1年に1回という低頻度で保守作業が行われる場合がある。この場合、不揮発メモリ28の容量は、30〜365Mbyte以上が必要である。
通信ファイル62の構成例を図9、10により説明する。1個の通信ファイル62は、図9に示すように、複数のデータ66を含む。データ66の構成の一例を図10に示す。1個のデータ66の長さは、例えば、24バイトである。データ66は、センサ24の形式に関する形式情報68と、データ66が取得された時間に関する時間情報70と、測定して得られたアナログ情報をデジタル変換したデジタル情報72とを有する。形式情報68としては、センサ24の識別情報、センサ24が測定する物理量の種別を示す情報等がある。形式情報68、時間情報70、デジタル情報72のデータの長さは、それぞれ、6バイト、6バイト、12バイトである。
図3は、磁気発電型測定装置10を電動機40に取り付けた状態を示す図である。図3(a)は、磁気発電型測定装置10を、その上方から見た斜視図である。図3(b)は、電動機40の外部に配置された磁気発電型測定装置10を、側面から見た図である。
図4は、別の実施形態の磁気発電型測定装置10を示す。図4(a)は、磁気発電型測定装置10を、その上方から見た斜視図である。図4(b)は、電動機40の外部に配置された磁気発電型測定装置10を、側面から見た図である。本実施形態の磁気発電型測定装置10は、コイル16が、図3に比較して大きい。磁気発電型測定装置10の設置面積が大きく取れる場合は、図4のように、コイル16のみを大きくすることが好ましい。コイル16を大きくできる時は、(1)発生電力が大きくなる、(2)電動機40の漏れ磁束が少なくても磁気発電型測定装置10を設置できる等の利点がある。
図5は、磁気発電型測定装置10の設置場所の一例を示す。磁気発電型測定装置10は、電動機40に取り付けられた銘板42の下部に設置できる。銘板42の下部に設置する場合、銘板42の大きさに合わせて、磁気発電型測定装置10の大きさを選択することができる。すなわち、大きい銘板42の場合、大きい外径のコイル16を有する磁気発電型測定装置10を電動機40に設置できる。銘板42の下部に設置する場合、磁気発電型測定装置10が見えないため、電動機40の外観を損なわずに、大きい磁気発電型測定装置10を設置できるという利点がある。
図6に、磁気発電型測定装置10を電動機40に設置した一例を示す。電動機40は、ベアリング44を介してポンプ46に接続されている。磁気発電型測定装置10は、電動機40の固定子48の外装表面に、2個設置されている。磁気発電型測定装置10は、図6に示すように、固定子48の巻線50にできるだけ近い位置に配置することが好ましい。
次に、上記のような磁気発電型測定装置10を複数有する測定システム54について、図7により説明する。図7は、磁気発電型測定装置10を3個有する測定システム54の構成を示す。測定システム54を構成する磁気発電型測定装置10は、同一の測定機能、あるいは異なる測定機能を持つ複数の磁気発電型測定装置10からなり、複数の磁気発電型測定装置10は、通信ネットワ−クを構成する。複数の磁気発電型測定装置10は、同一の電動機に設置される場合と、異なる電動機に設置される場合がある。
複数の磁気発電型測定装置10は,測定データの分析又は電動機の故障解析等のために
、各々の磁気発電型測定装置10の内部で使用される時刻が、複数の磁気発電型測定装置10間で一致していることが望ましい。このため、電動機40の起動時に、時刻合わせが行われる。電動機40の巻線が磁界の発生を開始すると、複数の磁気発電型測定装置10のうちの1つ(マスタの磁気発電型測定装置10a)は、無線通信回路26を使用して、他の2個のスレーブの磁気発電型測定装置10bに、時間に関する情報を送信する。矢印56は、磁気発電型測定装置10aから磁気発電型測定装置10bへ、時間に関する情報が流れる向きを示す。このようにして、複数の磁気発電型測定装置10のうちの1つ(マスタの磁気発電型測定装置10a)と、他の磁気発電型測定装置10(2個のスレーブの磁気発電型測定装置10b)は、時刻合わせを行う。
時刻合わせの手順は以下のとおりである。どの磁気発電型測定装置10がマスタとなり、どの磁気発電型測定装置10がスレーブになるかは、磁気発電型測定装置10の製造時に予め設定しておく。マスタの磁気発電型測定装置10aが動作を開始した初期の数秒間に,マスタの磁気発電型測定装置10aは、基準となる時間に関する情報を有する時刻信号を送信する。スレーブの磁気発電型測定装置10bは、マスタの磁気発電型測定装置10aから受信した時刻信号を元に,時刻合わせを行う。
時刻合わせのフローチャートを図8により説明する。電動機40の電源が入る(S10)と、電動機40の固定子48の巻線50から、電動機40の外部に漏洩磁束が発生する(S12)。磁気発電型測定装置10a、10bのコイル16は、磁束を受信して、発電を開始する(S14)。発電が開始すると、磁気発電型測定装置10a、10bの内部の回路が起動する(S16)。回路が起動すると、磁気発電型測定装置10a、10bのマイクロプロセッサ38は、それぞれ初期動作を行う(S18)。
初期動作の内容は、内部の回路全体を初期化するための動作である。初期化の1つとして、各々の磁気発電型測定装置10において、時刻のリセットが行われる。リセット後、マスタの磁気発電型測定装置10aは、時刻信号を送信する(S20)。スレーブの磁気発電型測定装置10bは、時刻のリセット後、時刻信号の受信待機状態に入る。時刻信号を受信すると(S22)、スレーブの磁気発電型測定装置10bは、さらに15秒間、受信待機状態を継続する(S24)。15秒間、待機する理由は、磁気発電型測定装置10が必要な量だけの充電を行い、かつ、磁気発電型測定装置10の動作が安定するまでの期間に関して、磁気発電型測定装置10によって、ばらつきがあるためである。ばらつく理由の1つは、磁気発電型測定装置10が設置されている場所によって、電動機40の磁界の強度が異なるからである。マスタの磁気発電型測定装置10aは、例えば20秒間、時刻信号を送信する。
15秒間経過するまで、スレーブの磁気発電型測定装置10bは、時刻を修正しない(S26)。15秒間経過すると、スレーブの磁気発電型測定装置10bは、最新の受信時刻に基づいて、各自の時刻を修正する(S28)。その後、磁気発電型測定装置10a、10bは、測定動作を開始するとともに、測定で得られたデータを記録することを開始する(S30)。
複数の磁気発電型測定装置10のうちのどれが、マスタになり、他の磁気発電型測定装置10がスレーブになるかは、磁気発電型測定装置10の製造時に設定できる。また、マスタになる磁気発電型測定装置10と、スレーブになる磁気発電型測定装置10を、変えられる機能を有してもよい。変える方法としては、図7に示すように、パソコン58と、複数の磁気発電型測定装置10が通信を行い、マスタになる磁気発電型測定装置10と、スレーブになる磁気発電型測定装置10を変えることができる。他の方法としては、マスタである磁気発電型測定装置10が故障して、マスタとスレーブ間の通信ができなくなる状態が、所定時間続いた時に、所定のスレーブである磁気発電型測定装置10がマスタの
磁気発電型測定装置10として機能する方法がある。
センサ24による測定、およびパソコン58へのデータ送信のフローチャートを図11により説明する。電動機40の電源が入り、既述の時刻合わせが終わると、センサ24は、センシング動作を開始する。信号変換回路34は、センサ24が出力する情報から、デジタルデータの作成を開始する(S50)。信号変換回路34は、作成したデジタルデータをマイクロプロセッサ38に送る(S52)。マイクロプロセッサ38は、受信したデジタルデータを不揮発メモリ28に格納する。(S54)。ホストであるパソコン58からデータ送信の要求があると(S56)、マイクロプロセッサ38は、パソコン58から指定されたデータファイルを検索する(S58)。指定される内容は、センサの指定、及び測定日時等である。
指定されたデータファイルが不揮発メモリ28に格納されているかどうかをマイクロプロセッサ38は検索する(S60)。指定されたデータファイルが不揮発メモリ28に格納されている場合、マイクロプロセッサ38は、不揮発メモリ28に格納してあるデータを、無線通信回路26を経由して送信する(S62)。パソコン58は、指定したデータファイルを受信する(S64)。指定されたデータファイルが不揮発メモリ28に格納されていない場合、マイクロプロセッサ38は、ファイル送信を行わず、該当するファイルがない旨の情報を送信する(S66)。パソコン58は、該当するファイルがない旨の情報を受信する(S64)。
磁気発電型測定装置10は,ホストであるパソコン58と無線通信することにより、時刻合わせなど,各種設定を実施可能である。設定項目には磁気発電型測定装置10をメインの磁気発電型測定装置10とスレーブの磁気発電型測定装置10に切り替える設定項目が含まれる。
図7においては、マスタの磁気発電型測定装置10aからスレーブの磁気発電型測定装置10bへの時間情報の流れを矢印56で示したが、磁気発電型測定装置10間の無線通信は双方向であることが可能である。無線通信が双方向である場合、マスタの磁気発電型測定装置10aを、測定システム54における無線通信のハブ(中継器)として使用することができる。測定システム54がハブを有する場合、以下の利点がある。磁気発電型測定装置10同士が離れている場合、例えば、数メートル以上の範囲にわたって、磁気発電型測定装置10が存在する場合がある。このとき、ユーザがパソコン58を各々の磁気発電型測定装置10のそばに持っていき、同じ操作を繰り返すことは時間と手間がかかる。ハブがあると、ハブである磁気発電型測定装置10の近傍においてのみパソコン58は、磁気発電型測定装置10と無線通信を行うだけでよい。
マスタの磁気発電型測定装置10aがハブである場合、データの取得は以下のように行われる。パソコン58は、マスタの磁気発電型測定装置10aに対して、データ出力要求信号を、図7に示す矢印64の方向に送る。データ出力要求信号には、パソコン58へのデータの送信を要求する磁気発電型測定装置10bを指定する情報が含まれる。マスタの磁気発電型測定装置10aは、指定された磁気発電型測定装置10bに対して、矢印56の方向にデータ出力要求信号を送る。データ出力要求信号を受信した磁気発電型測定装置10bは、データを検索する。検索後、磁気発電型測定装置10bは、矢印74の方向にデータを、マスタの磁気発電型測定装置10aに送信する。データを受信した磁気発電型測定装置10aは、当該データを、矢印76の方向にパソコン58に送信する。なお、図7では、ハブである磁気発電型測定装置10は、1個であるが、ハブを複数設けてもよい。ハブ同士で、データを順次リレーして、パソコン58から磁気発電型測定装置10へ、逆に磁気発電型測定装置10からパソコン58へデータを送ることができる。
送る
なお、上記の実施形態では、コイル16とセンサ24は、別箇独立であるが、コイル16がセンサ24の機能を有することも可能である。このときは、センサ24は不要となる。コイル16は、電動機の磁束を検知することができるものであるため、コイル16の出力により、電動機の状態を測定することができる。このためには、図2に示すように、信号線78により、コイル16から信号変換回路34に、コイル16の出力を送ればよい。コイル16は、電力の供給のために、信号線78とは別の電力線80により、コイル16の出力を電源回路32に送る。
以上、本発明の実施形態の例について説明してきたが、上記した発明の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明には、その均等物が含まれることはもちろんである。また、上述した課題の少なくとも一部を解決できる範囲、または、効果の少なくとも一部を奏する範囲において、特許請求の範囲および明細書に記載された各構成要素の任意の組み合わせ、または、省略が可能である。
10…磁気発電型測定装置
14…本体部
16…コイル
24…センサ
26…無線通信回路
28…不揮発メモリ
30…充電回路
32…電源回路
34…信号変換回路
36…アンテナ
38…マイクロプロセッサ
40…電動機
48…固定子
54…測定システム
58…パソコン

Claims (11)

  1. 電動機の巻線が発生する磁界を受けて、発電を行うコイルと、
    物理量を測定して、得られた情報を出力するセンサと、
    前記センサが出力する情報を外部に無線送信する送信部とを有し、
    前記コイルが発電した電力により動作することを特徴とする磁気発電型測定装置。
  2. 前記センサが出力する情報を記憶する記憶部を有することを特徴とする請求項1記載の磁気発電型測定装置。
  3. 前記センサが測定する物理量は、前記電動機に関する物理量であることを特徴とする請求項1または2記載の磁気発電型測定装置。
  4. 前記記憶部は、前記センサが所定の期間に出力する情報を1記憶単位として記憶し、複数個の記憶単位を記憶することが可能であり、複数個の記憶単位が、前記記憶部の記憶容量を超える時は、時間的に古い記憶単位を消去することを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の磁気発電型測定装置。
  5. 前記磁気発電型測定装置は、前記電動機に取り付けられることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の磁気発電型測定装置。
  6. 前記磁気発電型測定装置は、外部の装置に取り付けるための取付面を有し、前記取付面の材料は、非磁性材であることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の磁気発電型測定装置。
  7. 前記磁気発電型測定装置は、前記電動機の巻線が磁界の発生を開始すると、動作を開始し、前記電動機の巻線が磁界の発生を停止すると、動作を停止することを特徴とする、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の磁気発電型測定装置。
  8. 前記コイルが発電した電力を蓄積する蓄積部を有することを特徴とする、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の磁気発電型測定装置。
  9. 前記センサが測定する物理量は、振動、温度、磁界のうちの少なくとも1つであることを特徴とする、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の磁気発電型測定装置。
  10. 請求項1ないし9のいずれか1項に記載の磁気発電型測定装置を複数有する測定システムであって、前記電動機の巻線が磁界の発生を開始すると、複数の前記磁気発電型測定装置のうちの1つは、他の前記磁気発電型測定装置に時間に関する情報を送信し、複数の前記磁気発電型測定装置のうちの1つと、他の前記磁気発電型測定装置は、時刻合わせを行うことを特徴とする、測定システム。
  11. 請求項1ないし9のいずれか1項に記載の磁気発電型測定装置を複数有する測定システムであって、複数の前記磁気発電型測定装置のうちの1つが、マスタになり、他の前記磁気発電型測定装置がスレーブになり、マスタになる前記磁気発電型測定装置と、スレーブになる前記磁気発電型測定装置は、変えることが可能であることを特徴とする、測定システム。
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