JP2018112358A - 自励振動ヒートパイプ及び電子機器 - Google Patents
自励振動ヒートパイプ及び電子機器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2018112358A JP2018112358A JP2017003551A JP2017003551A JP2018112358A JP 2018112358 A JP2018112358 A JP 2018112358A JP 2017003551 A JP2017003551 A JP 2017003551A JP 2017003551 A JP2017003551 A JP 2017003551A JP 2018112358 A JP2018112358 A JP 2018112358A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- flow path
- heat pipe
- region
- self
- heat
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Cooling Or The Like Of Electrical Apparatus (AREA)
- Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)
Abstract
【課題】トップヒート状態で使用された場合でも熱輸送動作を継続可能とすること。
【解決手段】作動液が封入される流路を備える自励振動ヒートパイプであって、第1方向で離れた第1領域内と第2領域内との間で複数回往復する第1流路を有する第1ヒートパイプ部と、前記第1流路と連通する第2流路であって、前記第1方向で前記第1領域内と第3領域内との間で複数回往復する第2流路を有し、前記第2流路の内容積が液相状態の作動液の体積よりも小さい第2ヒートパイプ部とを含み、前記第1領域は、前記第1方向で前記第2領域及び前記第3領域の間に位置する。
【選択図】図1
【解決手段】作動液が封入される流路を備える自励振動ヒートパイプであって、第1方向で離れた第1領域内と第2領域内との間で複数回往復する第1流路を有する第1ヒートパイプ部と、前記第1流路と連通する第2流路であって、前記第1方向で前記第1領域内と第3領域内との間で複数回往復する第2流路を有し、前記第2流路の内容積が液相状態の作動液の体積よりも小さい第2ヒートパイプ部とを含み、前記第1領域は、前記第1方向で前記第2領域及び前記第3領域の間に位置する。
【選択図】図1
Description
本開示は、自励振動ヒートパイプ及び電子機器に関する。
自励振動ヒートパイプが知られている。自励振動ヒートパイプは、作動液の流路を受熱部と放熱部との間で複数回往復させた構造を有する。この構造によれば、受熱部では作動液が気化して流路の圧力が増大するのに対し、放熱部では作動液が液化して流路の圧力が減り、受熱部と放熱部との間に圧力差が生じる。その圧力差によって作動液が流路を自律的に往復するようになり、作動液を介して受熱部で受けた熱を放熱部に輸送できる。
しかしながら、上記のような従来の自励振動ヒートパイプでは、受熱部が重力方向で放熱部よりも上側に位置するトップヒート状態で比較的長い時間使用されると、受熱部において作動液が枯渇する現象(いわゆるドライアウト)を防止することが難しい。ドライアウトが生じると、自励振動ヒートパイプは熱輸送動作を継続できなくなる。
そこで、1つの側面では、本発明は、トップヒート状態で使用された場合でも熱輸送動作を継続可能とすることを目的とする。
1つの側面では、作動液が封入される流路を備える自励振動ヒートパイプであって、
第1方向で離れた第1領域内と第2領域内との間で複数回往復する第1流路を有する第1ヒートパイプ部と、
前記第1流路と連通する第2流路であって、前記第1方向で前記第1領域内と第3領域内との間で複数回往復する第2流路を有し、前記第2流路の内容積が液相状態の作動液の体積よりも小さい第2ヒートパイプ部とを含み、
前記第1領域は、前記第1方向で前記第2領域及び前記第3領域の間に位置する、自励振動ヒートパイプが提供される。
第1方向で離れた第1領域内と第2領域内との間で複数回往復する第1流路を有する第1ヒートパイプ部と、
前記第1流路と連通する第2流路であって、前記第1方向で前記第1領域内と第3領域内との間で複数回往復する第2流路を有し、前記第2流路の内容積が液相状態の作動液の体積よりも小さい第2ヒートパイプ部とを含み、
前記第1領域は、前記第1方向で前記第2領域及び前記第3領域の間に位置する、自励振動ヒートパイプが提供される。
1つの側面では、本発明によれば、トップヒート状態で使用された場合でも熱輸送動作を継続可能となる。
以下、添付図面を参照しながら各実施例について詳細に説明する。
図1は、一実施例による自励振動ヒートパイプ1を示す平面図である。図1には、X方向及びY方向が定義されている。図1においては、模式的に、作動液の液相部分が“なし地”でハッチングされた部位で示され、作動液の気相部分が白抜き部位で示される。また、図1においては、模式的に、作動液の動きが流路内の矢印で示される。
自励振動ヒートパイプ1は、第1ヒートパイプ部100と、第2ヒートパイプ部200とを含む。
第1ヒートパイプ部100は、X方向で離れた第1領域S1内と第2領域S2内との間で複数回往復する第1流路101を有する。図1に示す例では、第1流路101は、X方向に延在する6本の細管がY方向に並ぶが、細管の本数は任意である。尚、第1流路101に係る6本の細管のそれぞれは、Y方向両側の細管103,104を除き、X方向の両側でそれぞれU字管を介して、隣接する細管に連通する。
第2ヒートパイプ部200は、X方向で離れた第1領域S1内と第3領域S3内との間で複数回往復する第2流路201を有する。図1に示す例では、第2流路201は、第1流路101と同様に、X方向に延在する6本の細管がY方向に並ぶが、細管の本数は任意である。また、第2流路201の細管の本数は、第1流路101の細管の本数と異なってもよい。尚、第2流路201に係る6本の細管のそれぞれは、Y方向両側の細管203,204を除き、X方向の両側でそれぞれU字管を介して、隣接する細管に連通する。
第2流路201は、第1流路101と連通する。具体的には、図1に示すように、第2流路201のY方向両側の各細管203,204は、X2側の端部にて、第1流路101のY方向両側の各細管103,104とそれぞれつながる。
以下では、第1ヒートパイプ部100(第1流路101)と第2ヒートパイプ部200(第2流路201)との間の境界は、細管103と細管203との間の基準線Lrefの位置、及び、細管104と細管204との間の基準線Lrefの位置であるとする。基準線Lrefは、図1に示すように、Y方向に平行な線であって、第1ヒートパイプ部100のX1側のU字管のおける最もX1側の位置を通る線である。
第2ヒートパイプ部200は、第2流路201の内容積が作動液の体積(液相状態の作動液の体積)よりも小さい。即ち、第1ヒートパイプ部100の第1流路101の内容積をV1とし、第2ヒートパイプ部200の第2流路201の内容積をV2とし、作動液の充填率をαとしたとき、以下の関係式を満たす。
第2流路201は、図5A乃至図5Cに関連して後述するように、第1ヒートパイプ部100に係るトップヒート状態(後述)でのドライアウトの発生確率を低減する機能を有する。数1の式の技術的な意義としては、図5A乃至図5Cに関連して後述するが、第2ヒートパイプ部200に係るトップヒート状態(後述)でドライアウトを実質的に発生させない条件である。
尚、図1に示す例では、第2流路201は、X方向の長さが第1流路101よりも短い。即ち、第2流路201のX方向の長さL2と、第1流路101のX方向の長さL1との関係は、L1>L2である。X方向の長さL1+L2は、電子機器のX方向の長さに応じて決まり、X方向の長さL1は、電子機器の熱源の位置等に応じて決まる。自励振動ヒートパイプ1が搭載される電子機器において、例えば熱源の位置よりもX1側でのX方向の長さが短い場合でも、第2流路201を成立させることが容易となる。
第1領域S1は、X方向で第2領域S2及び第3領域S3の間に位置する。即ち、第2ヒートパイプ部200は、X方向で第1ヒートパイプ部100に隣接する。図1に示す例では、第2ヒートパイプ部200及び第1ヒートパイプ部100は、それぞれ、X方向で他方に近い側のU字管同士が、X方向で僅かに離間して対向する態様で設けられる。従って、第1領域S1は、第1流路101が設けられる領域部S11と、第2流路201が設けられる領域部S12とを含むが、領域部S11と領域部S12とはX方向でオーバーラップしない。但し、変形例では、領域部S11と領域部S12とはX方向でオーバーラップしてもよい。
第1流路101及び第2流路201には、作動液が封入される。作動液は、凝縮性の任意の液体であり、例えば、水、エタノールなどのアルコール類、およびハイドロフルオロエーテルなどのフッ素系の冷媒などが挙げられる。作動液は、図示しない注入部から注入される。作動液の注入時、第1流路101及び第2流路201の内部は減圧され、第1流路101及び第2流路201の容積の約半分の体積に相当する作動液が封入される。このように減圧下の第1流路101及び第2流路201に作動液を封入することで、作動液の沸点が低下し、受熱部(後述)の温度が低い場合でも受熱部において作動液を気化させることができる。
自励振動ヒートパイプ1は、熱輸送デバイスであり、熱源に接触する受熱部と、熱源に接触しない放熱部とを有する。熱源は、任意であるが、例えば電子機器の電子部品などの発熱体である。「熱源に接触する」とは、熱源に直接又は伝熱体を介して接触する態様を意味する。
本実施例では、一例として、熱源は、第1領域S1内で自励振動ヒートパイプ1に接触する。本実施例では、受熱部は、第1流路101における第1領域S1内の部位と、第2流路201における第1領域S1内の部位とにより形成される。以下、第1流路101における第1領域S1内の部位を、第1受熱部110と称し、第2流路201における第1領域S1内の部位を、第2受熱部210と称し、第1及び第2受熱部110、210を区別しないときは、「受熱部」と称する。放熱部は、第1流路101における第2領域S2内の部位により形成される。以下、第1流路101における第2領域S2内の部位を、放熱部112と称する。換言すると、本実施例では、一例として、自励振動ヒートパイプ1は、第1ヒートパイプ部100及び第2ヒートパイプ部200が受熱部を有しかつ第1ヒートパイプ部100が放熱部を有するように、熱源に対して設けられる。尚、放熱部112における放熱は、自然放熱であってもよいし、ファン(図示せず)などを用いた強制空冷や水冷等により実現されてもよい。
このような自励振動ヒートパイプ1によれば、以下で説明すように、受熱部において作動液が枯渇する現象(いわゆるドライアウト)の発生確率を低減できる。
図2乃至図4は、比較例による自励振動ヒートパイプにおいて生じるドライアウトの説明図である。図2及び図3は、比較例による自励振動ヒートパイプの構造を示す平面図である。図2及び図3においては、模式的に、作動液の液相部分が“なし地”でハッチングされた部位で示され、作動液の気相部分が白抜き部位で示される。
比較例による自励振動ヒートパイプの構造は、図2及び図3に示すように、本実施例における第2ヒートパイプ部200(及びそれに伴い第2流路201)が存在しない。従って、比較例による自励振動ヒートパイプの構造は、図2及び図3に示すように、Y方向両側の細管301,302は、X1側の端部で、Y方向に延在する細管300で互いに接続される。
図2は、正常動作時の状態を示し、図3は、ドライアウト時の状態を示す。正常動作時には、自励振動ヒートパイプの流路中には、作動液の気相部分と液相部分が分散しており、熱源からの熱を受けて、作動液が蒸発して隣接する液相部分を押すことにより、作動液が流路中を移動し、熱を運ぶ。この際、作動液は、矢印R1で模式的に示すように、X方向に振動(自励振動)することで、作動液が受熱部と放熱部とを行き来する。
ドライアウト時には、作動液が全て液相となって、受熱部以外の部位(放熱部を含む)に位置する。この場合、矢印R2で模式的に示すような振動が生じず、作動液が受熱部と放熱部とを行き来しない。即ち、ドライアウトが生じると、自励振動ヒートパイプの熱輸送機能が実質的に機能せず、図4に示すように、受熱部の温度が望ましくない態様で上昇してしまう。図4には、横軸に時間を取り、縦軸に温度を取り、受熱部の温度の時間変化が示される。図4に示す例では、時刻t1までは正常動作をしていたが、時刻t1にてドライアウトが生じ、時刻t1を境に温度が上昇していく様子が示される。
図5A乃至図5Cは、本実施例による自励振動ヒートパイプ1によってドライアウトの発生確率を低減できる原理の説明図であり、すべて自励振動ヒートパイプ1の平面図である。図5A乃至図5C(後出の図6A及び図6Bについても同様)においては、模式的に、作動液の液相部分が“なし地”でハッチングされた部位で示され、作動液の気相部分が白抜き部位で示される。また、図5A乃至図5C(後出の図6A及び図6Bについても同様)においては、模式的に、作動液の動きが流路内の矢印で示される。
ここで、いわゆるトップヒート状態では、作動液の重力成分に起因して、ドライアウトが生じやすい。トップヒート状態とは、重力方向で放熱部よりも下側に受熱部が実質的に存在しない状態である。自励振動ヒートパイプ1に関して、ドライアウトが生じやすいトップヒート状態は、X方向が有意な重力成分を有し(即ち水平方向に対して有意に傾斜し)、第1ヒートパイプ部100の第1受熱部110が放熱部112よりも上側にある状態である。即ち、自励振動ヒートパイプ1に関して、ドライアウトが生じやすいトップヒート状態は、第1ヒートパイプ部100に係るトップヒート状態であり、X1側がX2側よりも重力方向で上側にあるときのトップヒート状態である。
本実施例では、上述のように、第2流路201における第3領域S3内の部位は、放熱部位としても機能しうる。従って、自励振動ヒートパイプ1に関しては、X2側がX1側よりも重力方向で上側にある状態も、重力方向で放熱部よりも下側に受熱部が実質的に存在しない状態となりえ、定義上、“トップヒート状態”となりうる。X2側がX1側よりも重力方向で上側にあるときのトップヒート状態(「第2ヒートパイプ部200に係るトップヒート状態」とも称する)は、X1側がX2側よりも重力方向で上側にあるときのトップヒート状態とは異なり、ドライアウトが実質的に生じない。これは、上述した数1の関係を満たすことに起因する。即ち、第2ヒートパイプ部200に係るトップヒート状態では、上述した数1の関係を満たすと、第1受熱部110に作動液が存在することになるためである。
ここで、第2ヒートパイプ部200に係るトップヒート状態でドライアウトをより確実に発生させない条件は、上述した数1の関係を更に進展させた以下の関係式で与えられる。
以下では、自励振動ヒートパイプ1に関して、“トップヒート状態”とは、特に言及しない限り、第1ヒートパイプ部100に係るトップヒート状態、即ち、X1側がX2側よりも重力方向で上側にあるときのトップヒート状態を表す。
例えば、自励振動ヒートパイプ1が搭載される電子機器がスマートフォン(図9A参照)等の携帯型である場合、電子機器の向きに応じて(即ち電子機器の使用態様に応じて)、トップヒート状態となり得る。他方、自励振動ヒートパイプ1が搭載される電子機器が固定型である場合、搭載態様によっては常にトップヒート状態となり得る。トップヒート状態では、作動液は、重力成分に起因して、重力方向で下側の放熱部の側に溜まる傾向が強くなるため、ドライアウトが生じやすくなる。即ち、熱源が放熱部に比べて上方に位置するトップヒート状態で比較的長期間動作させた場合、作動液が徐々に放熱部に偏り、ドライアウトが発生する可能性が高くなる。
図5Aは、トップヒート状態で、第1ヒートパイプ部100の第1受熱部110に作動液が供給されていない状況(以下、「第1状況」と称する)を示す。
本実施例によれば、上述のように、第2ヒートパイプ部200が第2受熱部210を備えるので、図5Aの囲み部分500内に示すように、第2受熱部210で作動液の気相部分が発生する。第2受熱部210で気相部分が生じると、図5B示すように、第2流路201の液相部分が押され、その結果、第1流路101内の作動液にも駆動力が生じる。即ち、本実施例によれば、第1状況においても、第2ヒートパイプ部200が動作することで、第1ヒートパイプ部100の第1受熱部110以外の部位に偏在した作動液を第1受熱部110に押し戻すことができる。図5Bには、第1ヒートパイプ部100の第1受熱部110に押し戻された作動液が囲み部分502で示される。この結果、図5Cに示すように、自励振動ヒートパイプ1は熱輸送動作を継続することになる。このようにして本実施例によれば、トップヒート状態で使用された場合でも熱輸送動作が継続される可能性を高めることができる。
ここで、自励振動ヒートパイプ1は、好ましくは、以下の関係式を満たす。
図6A及び図6Bは、数3の関係式を満たす場合にドライアウトの発生確率を更に低減できる原理の説明図であり、すべて自励振動ヒートパイプ1の平面図である。
図6Aは、トップヒート状態で、第2ヒートパイプ部200の第2受熱部210に作動液が供給されていない状況(以下、「第2状況」と称する)を示す。
数3の関係式を満たす場合、第2状況においても、図6Aの囲み部分502内に示すように、第1ヒートパイプ部100の第1受熱部110内に作動液が存在する。これは、数3の関係式を満たす場合、上述のように、作動液が全て液相であるときの総容量α(V1+V2)が、トップヒート状態で自励振動ヒートパイプ1における第1領域S1よりも下側となる部分の内容積(V1−V1h)以上であるためである。従って、トップヒート状態で作動液が第1ヒートパイプ部100に偏在したとしても、作動液の上部が第1受熱部110と接するため、第1受熱部110で作動液の気相部分が発生する。第1受熱部110で気相部分が生じると、第1流路101内の作動液に駆動力が生じる。この結果、図6Bに示すように、自励振動ヒートパイプ1は熱輸送動作を継続することになる。このようにして数3の関係式を満たす構成においては、トップヒート状態で使用された場合でも熱輸送動作が継続される可能性を更に高めることができる。
ここで、本実施例では、上述のように、自励振動ヒートパイプ1は、第1ヒートパイプ部100が放熱部112を備えることで、受熱部と放熱部との間で自励振動による熱輸送が実現される。従って、第1ヒートパイプ部100で運ばれる熱量が大きいほど、熱輸送効率が良いといえる。第1ヒートパイプ部100で運ばれる熱量を増やすためには、第1ヒートパイプ部100の第1受熱部110の面積(熱源に接する面積)を増加させることが有用となる。
このため、自励振動ヒートパイプ1は、好ましくは、第1ヒートパイプ部100の第1受熱部110の熱源に接触する面積が第2ヒートパイプ部200の第2受熱部210の同面積よりも大きくなるように、熱源に対して配置される。第1ヒートパイプ部100の第1受熱部110の熱源に接触する面積とは、平面視での第1受熱部110の面積(即ち、第1領域S1内の第1流路101の、XY平面への投影面積)である。同様に、第2ヒートパイプ部200の第2受熱部210の熱源に接触する面積とは、平面視での第2受熱部210の面積(即ち、第1領域S1内の第2流路201の、XY平面への投影面積)である。これにより、熱輸送効率を高めることができる。
図7は、本実施例による自励振動ヒートパイプ1の効果の説明図であり、試験結果を示す図である。図7には、横軸に時間を取り、縦軸に温度を取り、受熱部の温度の時間変化が示される。図7では、上述した比較例による受熱部の温度の時間変化が曲線510で示され、本実施例による受熱部の温度の時間変化が曲線520で示される。図7に示すように、比較例では1時間前後でドライアウトが発生して、受熱部の温度が急上昇するのに対し、本実施例では240分以上動作し続けており、動作時間の延長が確認された。
次に、図8A乃至図8Dを参照して、自励振動ヒートパイプ1の製造方法について概説する。図8A乃至図8Dは、製造工程中の各状態を概略的に示す断面図である。
自励振動ヒートパイプ1は、上述のように、第2ヒートパイプ部200に係る第2流路201を追加的に形成することで容易に製造できる。
先ず、図8A及び図8Bに示すように、基材600上に液状の成形用樹脂602を載せ、成形用樹脂602を平らに均してから、離型剤を施した金型604で押さえつける。金型604は、第1流路101及び第2流路201に対応する凸状パターン605を有する。基材600は、例えば透明な樹脂シート等である。次いで、成形用樹脂602がUV(ultraviolet)硬化性のある樹脂である場合、UVが照射され、成形用樹脂602が硬化される。尚、成形用樹脂602の特性に応じて、UVに代えて、加熱により成形用樹脂602が硬化されてもよい。次いで、図8Cに示すように、金型604を開き、第1流路101や第2流路201に対応する凹部630が形成された成形用樹脂602が、基材600上に出来上がる。次いで、図8Dに示すように、蓋材608が第1流路101及び第2流路201を封止する態様で貼り付けられる。この貼付けは、例えば紫外線硬化性を有するUV接着剤等を用いて実現されてよい。
尚、図8A乃至図8Dに示す例は、あくまで一例を概略的に示すものであり、詳細は任意である。例えば、第1流路101及び第2流路201を取り囲む態様で金属膜を形成し、流路の気密性を高めることとしてもよい。また、第1流路101、第2流路201および蓋材608の材質としては、樹脂以外にも、ガラス、セラミックスや金属であってもよく、流路パターンの形成方法も上述の成形に限定するものではなく、材料に応じて、切削加工、エッチング加工、プレス加工を用いてもよく、蓋材との貼り合せにおいても接着剤を用いた接着のみならず、用いる材料によって、流路の気密性を維持できる種々の接合方法、例えば金属同士の拡散接合などを用いてもよい。
次に、図9A乃至図9Eを参照して、自励振動ヒートパイプ1を組み込んだ電子機器の一例について説明する。
図9A乃至図9Eは、電子機器70を概略的に示す図であり、図9Aは、フロント側の平面図であり、図9Bは、背面側の平面図であり、図9Cは、背面カバー及び自励振動ヒートパイプ1を外した状態の背面側の平面図である。図9Dは、背面カバーを透視して内部を示す背面側の平面図であり、図9Eは、側面カバーを透視して内部を示す側面図である。尚、電子機器70の背面カバーや側面カバーは、筐体カバーとして一体的に形成されうる。
図9A乃至図9Eに示す例では、電子機器70は、一例としてスマートフォンの携帯である。電子機器70は、例えば図9A及び図9Cに示すように、基板71と、電子部品72と、表示部76と、電池78と、カメラ79とを含む。
電子部品72は、基板71上に実装される発熱体である。発熱体は、任意であるが、CPU(Central Processing Unit)や、MPU(Micro Processing Unit)、LSI(Large-Scale Integration)等であってよい。表示部76は、例えばタッチパネル付きの液晶ディスプレイにより形成される。
電子部品72は、更に、上述した自励振動ヒートパイプ1を含む。尚、図9Dに示す例では、自励振動ヒートパイプ1は、第1流路101及び第2流路201に関してY方向に並ぶX方向の細管の本数が図1に示した構成と異なるが、かかる差異は上述の通り本質的でない。また、図9Dに示す例では、自励振動ヒートパイプ1は、カメラ79の搭載用の開口部11を有するとともに、第2流路201は、開口部11を迂回する態様で形成されている。
自励振動ヒートパイプ1は、X1側が電子部品72の上側(表示部76の上側)に対応する向きで、電子部品72の筐体内に設けられる。
図9Dでは、熱源は電子部品72であり、自励振動ヒートパイプ1が熱源と接する範囲S9(「熱源範囲S9」と称する)が示される。尚、電子部品72は、Y方向に離間して複数設けられるが、熱源範囲S9は、Y方向に連続した形態で示される。熱源範囲S9は、自励振動ヒートパイプ1の放熱部の範囲を画成する。熱源範囲S9は、図9Dに示すように、例えば平面視(図9Dのビュー)で各発熱素子を外接する多角形の範囲であってもよい。尚、電子部品72は、自励振動ヒートパイプ1に接するヒートシンクを備えてもよい。この場合、ヒートシンクは電子部品72の一部である。
また、図9Dでは、自励振動ヒートパイプ1が電池78と接する範囲S10が示される。自励振動ヒートパイプ1における範囲S10内の部位は、放熱部を形成する。尚、自励振動ヒートパイプ1と電池78との間には空間が設けられてもよい。
このようにして図9A乃至図9Eに示す例によれば、電子機器70は、自励振動ヒートパイプ1を内蔵することで、電子部品72の冷却性能を高めることができる。ここで、図9A乃至図9Eに示す例によれば、電子機器70は、上側に電子部品72を有するので、ユーザによる手持ち状態や壁に立てかけた状態において、トップヒート状態が比較的長時間継続し易くなる。この点、図9A乃至図9Eに示す例によれば、電子機器70は、自励振動ヒートパイプ1を内蔵することで、上述のようにトップヒート状態においても冷却性能を維持できる。
尚、図9A乃至図9Eに示す例では、電子機器70は、スマートフォンであったが、これに限られない。自励振動ヒートパイプ1は、他の携帯型の電子機器や、ラップトップのような固定型の電子機器、サーバのような、大型の電子機器等に内蔵されてもよい。尚、他の携帯型の電子機器としては、スマートフォンでない携帯電話、PDA(personal digital assistant)、タブレットのような携帯型情報端末、携帯ゲーム機、携帯音楽プレーヤ等であってよい。
次に、図10以降を参照して、上述した実施例に対する各種の変形例について説明する。以下の説明において、特に言及しない限り、上述した実施例と同一の構成要素については、同一の参照符号が付与される。また、各種の用語の定義は、上述した実施例と同じである。
図10は、第1変形例による自励振動ヒートパイプ1Aを示す平面図である。図10(以下の図11以降も同様)においては、模式的に、作動液の液相部分が“なし地”でハッチングされた部位で示され、作動液の気相部分が白抜き部位で示される。また、図10(以下の図11以降も同様)においては、模式的に、作動液の動きが流路内の矢印で示される。
自励振動ヒートパイプ1Aは、上述した実施例による自励振動ヒートパイプ1に対して、図10に示すように、第2ヒートパイプ部200が第2ヒートパイプ部200Aで置換された点が異なる。
第2ヒートパイプ部200Aの第2流路201Aは、分断される個所240を有することで、非ループ型の流路構造を形成する。自励振動ヒートパイプ1Aは、第2流路201Aが分断される個所240を有することで、非ループ型の流路構造を形成する。尚、上述した実施例による自励振動ヒートパイプ1は、第1流路101及び第2流路201のいずれも分断される個所を有さないループ型の流路構造を形成する(図1参照)。
第1変形例によっても、上述した実施例1と同様の効果を得ることができる。尚、非ループ型の流路構造では、作動液の循環流が形成されない分、ドライアウトが生じやすくなる。しかしながら、第1変形例によれば、第2ヒートパイプ部200Aを備えることで、上述した実施例1と同様の効果、即ちドライアウトの発生確率を低減できる。
図11は、第2変形例による自励振動ヒートパイプ1Bを示す平面図である。
自励振動ヒートパイプ1Bは、上述した実施例による自励振動ヒートパイプ1に対して、図11に示すように、第1ヒートパイプ部100が第1ヒートパイプ部100Bで置換された点が異なる。第1ヒートパイプ部100Bの第1流路101Bは、図11に模式的に示すように、作動液の流れ方向を整える整流構造50を備える。図11に示す例では、整流構造50は、図11に示す矢印の方向の循環流を形成できる。整流構造50は、例えば図12に模式的に断面図で示すように、逆止弁を有する構造50Aであってもよいし、図13に模式的に断面図で示すように、作動液の流れ方向に沿って断面積が変化する構造50Bであってもよい。例えば構造50Bは、特許文献1に開示されるような構造により実現されてもよい。また、整流構造50は、図14A及び図14Bに示すように、流体ダイオードを有する構造50Cにより実現されてもよい。図14A及び図14Bには、作動液の流れが矢印で模式的に示される。流体ダイオードを有する構造50Cは、図14Aに示す方向の作動液の流れを促進させることができる。これは、図14Aに示すように、分岐路701を通る作動液が、本線の流路702を通る作動液に対して同じ方向で合流するためである。他方、流体ダイオードを有する構造50Cは、図14Bに示す方向の作動液の流れを抑止できる。これは、図14Bに示すように、分岐路701を通る作動液が、本線の流路702を通る作動液に対して対向する方向で合流するためである。
第2変形例によっても、上述した実施例1と同様の効果を得ることができる。第2変形例では、作動液の循環流が積極的に形成されるため、ドライアウトの発生確率を更に低減できる。尚、第2変形例は、上述した第1変形例と組み合わせて実現されてもよい。
図15は、第3変形例による自励振動ヒートパイプ1Cを示す平面図である。
自励振動ヒートパイプ1Cは、上述した実施例による自励振動ヒートパイプ1に対して、図15に示すように、第2ヒートパイプ部200が第2ヒートパイプ部200Cで置換された点が異なる。
第2ヒートパイプ部200Cの第2流路201Cは、断面積(主要な流れ方向に対して垂直な面で切断した際の断面積)が第1流路101よりも小さい。このようにして第2流路201Cの断面積は、例えば、上述した数1等に示す関係式を満たすために、適宜、調整されてもよい。
第3変形例によっても、上述した実施例1と同様の効果を得ることができる。尚、第3変形例は、上述した第1変形例や第2変形例と組み合わせて実現されてもよい。
尚、第3変形例では、第2流路201Cは、全体の区間にわたって断面積が第1流路101よりも小さいが、一部の区間にわたって断面積が第1流路101よりも小さくてもよい。また、断面積の変化部分は、図15に示すような段差ではなく、断面積が徐々に変化する態様で実現されてもよい。
図16は、第4変形例による自励振動ヒートパイプ1Dを示す平面図である。
自励振動ヒートパイプ1Dは、上述した実施例による自励振動ヒートパイプ1に対して、図16に示すように、第2ヒートパイプ部200が第2ヒートパイプ部200Dで置換された点が異なる。
第2ヒートパイプ部200Dの第2流路201Dは、断面積(主要な流れ方向に対して垂直な面で切断した際の断面積)が第1流路101よりも大きい。このようにして第2流路201Dの断面積は、例えば、上述した数1等に示す関係式を満たすために、適宜、調整されてもよい。
第4変形例によっても、上述した実施例1と同様の効果を得ることができる。尚、第4変形例は、上述した第1変形例や第2変形例と組み合わせて実現されてもよい。
尚、第4変形例では、第2流路201Dは、全体の区間にわたって断面積が第1流路101よりも小さいが、一部の区間にわたって断面積が第1流路101よりも小さくてもよい。また、断面積の変化部分は、図16に示すような段差ではなく、断面積が徐々に変化する態様で実現されてもよい。
図17は、第5変形例による自励振動ヒートパイプ1Eを示す平面図である。
自励振動ヒートパイプ1Eは、上述した実施例による自励振動ヒートパイプ1に対して、熱源との関係が異なる。図17には、熱源範囲S17が示される。熱源範囲S17は、第1領域S1及び第3領域S3を包含する。従って、第4変形例では、自励振動ヒートパイプ1Eの受熱部は、第1流路101における第1領域S1内の部位と、第2流路201における第1領域S1内の部位と、第2流路201における第3領域S3内の部位とを含む。また、自励振動ヒートパイプ1Eの受熱部は、第2流路201におけるX方向で第1領域S1と第3領域S3との間の部位も含む。即ち、自励振動ヒートパイプ1Eの受熱部は、第1流路101における第1領域S1内の部位と、第2流路201全体とにより形成される。
第5変形例によっても、上述した実施例1と同様の効果を得ることができる。第5変形例によれば、上述した第1状況(図5A参照)において、第2ヒートパイプ部200の細管203,204で気相部分が生じ、第1ヒートパイプ部100の第1受熱部110以外の部位に偏在した作動液を第1受熱部110に押し戻すことができる。尚、第5変形例は、上述した第1変形例乃至第4変形例のいずれか1つ又は複数と組み合わせて実現されてもよい。
図18は、第6変形例による自励振動ヒートパイプ1Fを示す平面図である。
自励振動ヒートパイプ1Fは、上述した実施例による自励振動ヒートパイプ1に対して、図18に示すように、第1ヒートパイプ部100及び第2ヒートパイプ部200がそれぞれ第1ヒートパイプ部100F及び第2ヒートパイプ部200Fで置換された点が異なる。
第1ヒートパイプ部100Fの第1流路101Fは、上述した実施例による第1流路101に対して、Y方向両側の細管103,104が細管103F,104Fで置換された点が異なる。また、第2ヒートパイプ部200Fの第2流路201Fは、上述した実施例による第2流路201に対して、Y方向両側の細管203,204が細管203F,204Fで置換された点が異なる。細管103F及び細管203Fは、図18に示すように、協動して、Y方向外側且つ斜め方向に延出するU字管の形態をなす。細管104F及び細管204Fは、図18に示すように、協動して、Y方向外側に延出するU字管の形態をなす。このようにして、X方向に平行でない流路を備えてもよい。
第6変形例によっても、上述した実施例1と同様の効果を得ることができる。
以上、各実施例について詳述したが、特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。また、前述した実施例の構成要素を全部又は複数を組み合わせることも可能である。
なお、以上の実施例に関し、さらに以下の付記を開示する。
[付記1]
作動液が封入される流路を備える自励振動ヒートパイプであって、
第1方向で離れた第1領域内と第2領域内との間で複数回往復する第1流路を有する第1ヒートパイプ部と、
前記第1流路と連通する第2流路であって、前記第1方向で前記第1領域内と第3領域内との間で複数回往復する第2流路を有し、前記第2流路の内容積が液相状態の作動液の体積よりも小さい第2ヒートパイプ部とを含み、
前記第1領域は、前記第1方向で前記第2領域及び前記第3領域の間に位置する、自励振動ヒートパイプ。
[付記2]
前記第1流路における前記第1領域内の部位、及び、前記第2流路における前記第1領域内の部位は、熱源に接触する受熱部を形成し、
前記第1流路における前記第2領域内の部位は、熱源に接触しない放熱部を形成する、付記1に記載の自励振動ヒートパイプ。
[付記3]
前記第1流路における前記第1領域内の部位は、前記第2流路における前記第1領域内の部位よりも前記熱源に接触する面積が大きい、付記2に記載の自励振動ヒートパイプ。
[付記4]
前記第1流路の内容積をV1とし、前記第1流路における前記第1領域内の部分の内容積をV1hとし、前記第2流路の内容積をV2とし、作動液の充填率をαとした場合、以下の関係式が成立する、
[付記1]
作動液が封入される流路を備える自励振動ヒートパイプであって、
第1方向で離れた第1領域内と第2領域内との間で複数回往復する第1流路を有する第1ヒートパイプ部と、
前記第1流路と連通する第2流路であって、前記第1方向で前記第1領域内と第3領域内との間で複数回往復する第2流路を有し、前記第2流路の内容積が液相状態の作動液の体積よりも小さい第2ヒートパイプ部とを含み、
前記第1領域は、前記第1方向で前記第2領域及び前記第3領域の間に位置する、自励振動ヒートパイプ。
[付記2]
前記第1流路における前記第1領域内の部位、及び、前記第2流路における前記第1領域内の部位は、熱源に接触する受熱部を形成し、
前記第1流路における前記第2領域内の部位は、熱源に接触しない放熱部を形成する、付記1に記載の自励振動ヒートパイプ。
[付記3]
前記第1流路における前記第1領域内の部位は、前記第2流路における前記第1領域内の部位よりも前記熱源に接触する面積が大きい、付記2に記載の自励振動ヒートパイプ。
[付記4]
前記第1流路の内容積をV1とし、前記第1流路における前記第1領域内の部分の内容積をV1hとし、前記第2流路の内容積をV2とし、作動液の充填率をαとした場合、以下の関係式が成立する、
[付記5]
前記第1流路の内容積をV1とし、前記第1流路における前記第1領域内の部分の内容積をV1hとし、前記第2流路の内容積をV2とし、作動液の充填率をαとし、kを0よりも大きい定数とした場合、以下の関係式が成立する、
[付記6]
前記第1流路及び前記第2流路は、分断される個所を有さないループ型の流路構造を形成する、付記1〜5のうちのいずれか1項に記載の自励振動ヒートパイプ。
[付記7]
前記第1流路及び前記第2流路は、前記第2流路が分断される個所を有することで、非ループ型の流路構造を形成する、付記1〜5のうちのいずれか1項に記載の自励振動ヒートパイプ。
[付記8]
前記第1流路は、作動液の流れ方向を整える整流構造を備える、付記1〜7のうちのいずれか1項に記載の自励振動ヒートパイプ。
[付記9]
前記整流構造は、逆止弁を有する構造、作動液の流れ方向に沿って断面積が変化する構造、及び流体ダイオードを有する構造のうちの少なくともいずれか1つを含む、付記8に記載の自励振動ヒートパイプ。
[付記10]
前記第2流路は、前記第1流路とは異なる断面積を有する、付記1〜9のうちのいずれか1項に記載の自励振動ヒートパイプ。
[付記11]
電子部品と、
前記電子部品に熱的に接続される受熱部を有し、作動液が封入される流路を備える自励振動ヒートパイプとを含み、
前記自励振動ヒートパイプは、
第1方向で離れた第1領域内と第2領域内との間で複数回往復する第1流路を有する第1ヒートパイプ部と、
前記第1流路と連通する第2流路であって、前記第1方向で前記第1領域内と第3領域内との間で複数回往復する第2流路を有し、前記第2流路の内容積が液相状態の前記作動液の体積よりも小さい第2ヒートパイプ部とを含み、
前記第1領域は、前記第1方向で前記第2領域及び前記第3領域の間に位置し、
前記受熱部は、前記第1流路における前記第1領域内の部位と、前記第2流路における前記第1領域内の部位とを含む、電子機器。
1、1A〜1F 自励振動ヒートパイプ
11 開口部
50 整流構造
50A 構造
50B 構造
50C 構造
70 電子機器
71 基板
72 電子部品
76 表示部
78 電池
79 カメラ
100 第1ヒートパイプ部
100B 第1ヒートパイプ部
100F 第1ヒートパイプ部
101 第1流路
101B 第1流路
101F 第1流路
103 細管
103F 細管
104 細管
104F 細管
110 第1受熱部
112 放熱部
200 第2ヒートパイプ部
200A 第2ヒートパイプ部
200C 第2ヒートパイプ部
200D 第2ヒートパイプ部
200F 第2ヒートパイプ部
201 第2流路
201A 第2流路
201C 第2流路
201D 第2流路
201F 第2流路
203 細管
203F 細管
204 細管
204F 細管
210 第2受熱部
300 細管
301 細管
302 細管
600 基材
602 成形用樹脂
604 金型
605 凸状パターン
608 樹脂シート
11 開口部
50 整流構造
50A 構造
50B 構造
50C 構造
70 電子機器
71 基板
72 電子部品
76 表示部
78 電池
79 カメラ
100 第1ヒートパイプ部
100B 第1ヒートパイプ部
100F 第1ヒートパイプ部
101 第1流路
101B 第1流路
101F 第1流路
103 細管
103F 細管
104 細管
104F 細管
110 第1受熱部
112 放熱部
200 第2ヒートパイプ部
200A 第2ヒートパイプ部
200C 第2ヒートパイプ部
200D 第2ヒートパイプ部
200F 第2ヒートパイプ部
201 第2流路
201A 第2流路
201C 第2流路
201D 第2流路
201F 第2流路
203 細管
203F 細管
204 細管
204F 細管
210 第2受熱部
300 細管
301 細管
302 細管
600 基材
602 成形用樹脂
604 金型
605 凸状パターン
608 樹脂シート
Claims (6)
- 作動液が封入される流路を備える自励振動ヒートパイプであって、
第1方向で離れた第1領域内と第2領域内との間で複数回往復する第1流路を有する第1ヒートパイプ部と、
前記第1流路と連通する第2流路であって、前記第1方向で前記第1領域内と第3領域内との間で複数回往復する第2流路を有し、前記第2流路の内容積が液相状態の作動液の体積よりも小さい第2ヒートパイプ部とを含み、
前記第1領域は、前記第1方向で前記第2領域及び前記第3領域の間に位置する、自励振動ヒートパイプ。 - 前記第1流路における前記第1領域内の部位、及び、前記第2流路における前記第1領域内の部位は、熱源に接触する受熱部を形成し、
前記第1流路における前記第2領域内の部位は、熱源に接触しない放熱部を形成する、請求項1に記載の自励振動ヒートパイプ。 - 前記第1流路における前記第1領域内の部位は、前記第2流路における前記第1領域内の部位よりも前記熱源に接触する面積が大きい、請求項2に記載の自励振動ヒートパイプ。
- 電子部品と、
前記電子部品に熱的に接続される受熱部を有し、作動液が封入される流路を備える自励振動ヒートパイプとを含み、
前記自励振動ヒートパイプは、
第1方向で離れた第1領域内と第2領域内との間で複数回往復する第1流路を有する第1ヒートパイプ部と、
前記第1流路と連通する第2流路であって、前記第1方向で前記第1領域内と第3領域内との間で複数回往復する第2流路を有し、前記第2流路の内容積が液相状態の前記作動液の体積よりも小さい第2ヒートパイプ部とを含み、
前記第1領域は、前記第1方向で前記第2領域及び前記第3領域の間に位置し、
前記受熱部は、前記第1流路における前記第1領域内の部位と、前記第2流路における前記第1領域内の部位とを含む、電子機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017003551A JP2018112358A (ja) | 2017-01-12 | 2017-01-12 | 自励振動ヒートパイプ及び電子機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017003551A JP2018112358A (ja) | 2017-01-12 | 2017-01-12 | 自励振動ヒートパイプ及び電子機器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018112358A true JP2018112358A (ja) | 2018-07-19 |
Family
ID=62912113
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017003551A Pending JP2018112358A (ja) | 2017-01-12 | 2017-01-12 | 自励振動ヒートパイプ及び電子機器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2018112358A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021133970A1 (en) | 2019-12-24 | 2021-07-01 | Global Cooling Technology Group, Llc | Micro-channel pulsating heat pipe |
-
2017
- 2017-01-12 JP JP2017003551A patent/JP2018112358A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021133970A1 (en) | 2019-12-24 | 2021-07-01 | Global Cooling Technology Group, Llc | Micro-channel pulsating heat pipe |
EP4078060A4 (en) * | 2019-12-24 | 2023-12-27 | Global Cooling Technology Group, LLC | PULSATORY HEAT PIPE WITH MICRO-CHANNEL |
US11920868B2 (en) | 2019-12-24 | 2024-03-05 | Global Cooling Technology Group, Llc | Micro-channel pulsating heat pipe |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US11324139B2 (en) | Wickless capillary driven constrained vapor bubble heat pipes | |
US8671570B2 (en) | Vapor chamber and method for manufacturing the same | |
KR102173141B1 (ko) | 히트 파이프를 포함하는 휴대 장치 | |
US10451356B2 (en) | Lost wax cast vapor chamber device | |
US8813834B2 (en) | Quick temperature-equlizing heat-dissipating device | |
US20130048251A1 (en) | Heat dissipation device incorporating heat spreader | |
TW201621254A (zh) | 熱輸送裝置及電子機器 | |
US20100326630A1 (en) | Heat spreader with vapor chamber and method for manufacturing the same | |
JP6169969B2 (ja) | 冷却装置及びその製造方法 | |
US20170163302A1 (en) | Heat transfer electromagnetic interference shield | |
US9995537B2 (en) | Heat pipe | |
US9939858B2 (en) | Electronic device | |
JP2007150013A (ja) | シート状ヒートパイプおよび電子機器冷却構造体 | |
JP6413306B2 (ja) | ヒートパイプ内蔵フレーム板及び電子機器 | |
US20070261242A1 (en) | Method for manufacturing phase change type heat sink | |
US20180106554A1 (en) | Method and device for optimization of vapor transport in a thermal ground plane using void space in mobile systems | |
Hamida et al. | A three-dimensional thermal analysis and optimization of square light edding diode subcomponents | |
JP2018112358A (ja) | 自励振動ヒートパイプ及び電子機器 | |
US20120085526A1 (en) | Heat sink | |
US20190239391A1 (en) | Heat transferring module | |
JPWO2012161002A1 (ja) | 平板型冷却装置及びその使用方法 | |
US20130000122A1 (en) | Heat pipe manufacturing method | |
JP2006013217A (ja) | カーボングラファイトを使用するヒートシンク | |
JP2012237491A (ja) | 平板型冷却装置、その製造方法及びその使用方法 | |
US20110079372A1 (en) | Heat transfer device with functions of power generation |