<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の斜視図、図2はパチンコ機10の主要な構成を分解して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを有する。外枠11は木製の板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技ホールに設置される。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技ホールの島設備に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
遊技機本体12は、図2に示すように、内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。遊技機本体12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
なお、遊技機本体12には、その回動先端部に施錠装置が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能に施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠状態とする機能を有している。これらの各施錠状態は、パチンコ機10前面にて露出させて設けられたシリンダ錠17に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
次に、遊技機本体12の前面側の構成について説明する。
内枠13は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース21を主体に構成されている。樹脂ベース21の中央部には略楕円形状の窓孔23が形成されている。樹脂ベース21には遊技盤24が着脱可能に取り付けられている。遊技盤24は合板よりなり、遊技盤24の前面に形成された遊技領域PEが樹脂ベース21の窓孔23を通じて内枠13の前面側に露出した状態となっている。
ここで、遊技盤24の構成を図3に基づいて説明する。図3は遊技盤24の正面図である。
遊技盤24には、遊技領域PEの外縁の一部を区画するようにして内レール部25と外レール部26とが取り付けられており、これら内レール部25と外レール部26とにより誘導手段としての誘導レールが構成されている。樹脂ベース21において窓孔23の下方に取り付けられた遊技球発射機構27から発射された遊技球は誘導レールにより遊技領域PEの上部に案内されるようになっている。
ちなみに、遊技球発射機構27は、誘導レールに向けて延びる発射レール27aと、後述する上皿66aに貯留されている遊技球を発射レール27a上に供給する球送り装置27bと、発射レール27a上に供給された遊技球を誘導レールに向けて発射させる電動アクチュエータであるソレノイド27cと、を備えている。前扉枠14に設けられた発射操作装置(又は発射ハンドル)28が回動操作されることによりソレノイド27cが駆動制御され、遊技球が発射される(図2参照)。
遊技盤24には、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口31、可変入賞装置32、第1作動口(又は第1始動入球部)33、第2作動口(又は第2始動入球部)34、スルーゲート35、可変表示ユニット36、メイン表示部37及び役物表示部としての普図表示部38等がそれぞれ設けられている。なお、一般入賞口31、可変入賞装置32はそれぞれ複数設けられている。
スルーゲート35への入球が発生したとしても遊技球の払い出しは実行されない。一方、一般入賞口31、可変入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34への入球が発生すると、所定数の遊技球の払い出しが実行される。当該賞球個数について具体的には、第1作動口33への入球が発生した場合には4個の賞球の払い出しが実行され、第2作動口34への入球が発生した場合には5個の賞球の払い出しが実行され、一般入賞口31への入球が発生した場合には10個の賞球の払い出しが実行され、可変入賞装置32への入球が発生した場合には15個の賞球の払出しが実行される。
但し、これら賞球の個数は任意であり、例えば第1作動口33に係る賞球個数と第2作動口34に係る賞球個数とが同数となる構成としてもよいし、第2作動口34に係る賞球個数の方が第1作動口33に係る賞球個数よりも少ない構成としてもよい。また、1の可変入賞装置32に係る賞球個数が他の作動口等に係る賞球個数と同数又は少ない構成としてもよい。複数の可変入賞装置32のそれぞれの賞球個数が相違してもよい。
その他に、遊技盤24の最下部にはアウト口24aが設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口24aを通って遊技領域PEから排出される。また、遊技盤24には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘24bが植設されていると共に、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
ここで、入球とは所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した後に遊技領域PEから排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域PEから排出されない態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口24aへの遊技球の入球と明確に区別するために、一般入賞口31、可変入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びスルーゲート35への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
遊技領域PEの中央部を含むようにして可変表示ユニット36が設けられている。当該可変表示ユニット36の周縁部(センターフレーム36a)が遊技盤24の表面よりもパチンコ機10前方に突出していることに起因して、遊技領域PEに発射された遊技球が流下可能な領域が区画されている。具体的には、遊技領域PEにおいて可変表示ユニット36の所定の高さ位置よりも上方の領域である上側領域PE1と、当該上側領域PE1に対してその下方にて連続し可変表示ユニット36よりも左方の領域である左側領域PE2と、上側領域PE1に対してその下方にて連続し可変表示ユニット36よりも右方の領域である右側領域PE3と、左側領域PE2及び右側領域PE3のそれぞれに対してその下方にて連続し可変表示ユニット36よりも下方の領域である下側領域PE4と、に区画されている。
遊技者が第1発射操作として基準回動量未満である第1範囲の回動量で発射操作装置28の操作を行うことで、上側領域PE1において横方向の中央位置よりも左方にて遊技球が流下し出す。この場合、遊技球は上側領域PE1→左側領域PE2→下側領域PE4の順で遊技球が流下することとなる。その一方、遊技者が第2発射操作として基準回動量以上である第2範囲の回動量で発射操作装置28の操作を行うことで、上側領域PE1において横方向の中央位置よりも右方にて遊技球が流下し出す。この場合、遊技球は上側領域PE1→右側領域PE3→下側領域PE4の順で遊技球が流下することとなる。つまり、遊技者は発射操作装置28の回動操作量を調整することで、左側領域PE2及び右側領域PE3のうち左側領域PE2を遊技球が流下するように遊技を行うことができるとともに、右側領域PE3を遊技球が流下するように遊技を行うことができる。
第1作動口33及び第2作動口34は、作動口装置としてユニット化されて下側領域PE4に設置されている。第1作動口33及び第2作動口34は共に上向きに開放されている。また、第1作動口33が上方となるようにして両作動口33,34は鉛直方向に並んでいる。第2作動口34には、左右一対の可動片よりなるガイド片としての電動役物34aが設けられている。
電動役物34aについて説明する。電動役物34aは、第2作動口34に遊技球が入賞しにくい閉鎖状態(非サポート状態又は非ガイド状態)と、閉鎖状態よりも遊技球が入賞し易い開放状態(サポート状態又はガイド状態)とに切り換えられる。
第1作動口33を構成する作動口ケースは、手前側に張り出すとともに正面から見て略台形状をなしており、上辺長<下辺長となっている。このとき、作動口ケースの上辺長(すなわち第1作動口33の左右幅)は、遊技球の直径よりも僅かに大きい長さとされ、下辺長は、電動役物34aが閉鎖状態にある場合において左右の電動役物34a間の距離よりも大きい長さとされている。また、電動役物34aが閉鎖状態にある場合には作動口ケースと電動役物34aの上端部との間隔が遊技球の直径よりも僅かに短くなるよう両作動口33,34の設置間隔が調整されている。
上記構成によれば、電動役物34aの閉鎖状態では遊技球が第2作動口34に入賞できず、電動役物34aが開放されることで第2作動口34への入賞が可能となる。特にこのとき、電動役物34aが閉鎖状態から開放状態に移行する動作途中では、上記のとおり第1作動口33の作動口ケースが略台形状をなしておりそれが障害となることから、電動役物34aが十分に開放されるまでは第2作動口34への遊技球の入賞が不可能となり、電動役物34aのほぼ全開状態でのみ入賞が可能となっている。つまり、上方から落下してきた遊技球は作動口ケースの側面に当たって外側に弾かれ、第2作動口34に直接入賞することはない。これにより、電動役物34aが極短時間で開放される場合には第2作動口34への入賞が極めて困難となり、電動役物34aの開放状態が継続される場合にのみ第2作動口34への入賞が容易となる。
なお、第1作動口33の作動口ケースを上記の如く略台形状とする構成以外にも、第1作動口33の作動口ケースを上部幅狭、下部幅広の2段構成としたり、第1作動口33の左右両側に略ハ字状のガイド片を設けたり、作動口ケースの斜め下方に障害釘を植設したりしても良い。
第1作動口33、第2作動口34には遊技球の通過を検知可能な第1入賞検知センサ33a、第2入賞検知センサ34cがそれぞれ設けられており、第1作動口33へ入賞した遊技球は第1入賞検知センサ33aにて検知され、第2作動口34へ入賞した遊技球は第2入賞検知センサ34cにて検知される。そして、その検知結果は、主制御装置へ出力され、主制御装置にて入賞に基づく内部抽選等の処理が行われる。
スルーゲート35は、通過型の入賞口として、第1作動口33の真上に設置されている。つまり、スルーゲート35に入賞した遊技球は入賞後に遊技領域PEに排出され、第1作動口33へ入賞する。スルーゲート35と第1作動口33とは、スルーゲート35の下端と第1作動口33の上端とが、遊技球の直径よりも短い間隔となるように配置されている。そのため、スルーゲート35に入賞せずに第1作動口33へ入賞される事象が発生しないようになっている。
スルーゲート35及び第1作動口33の位置関係についてより具体的には、スルーゲート35の下端と第1作動口33の上端との隙間に一対の釘24bが所定距離(遊技球の直径より若干広い距離)隔てて設置されており、スルーゲート35を通過した遊技球は当該一対の釘24bの間を通過し、第1作動口33へ入賞する。この場合、一対の釘24bによってスルーゲート35と第1作動口33の隙間が埋められており、スルーゲート35に入賞することなく第1作動口33へ入賞する事象が発生しない。また、スルーゲート35と第1作動口33との隙間が、釘1本分と狭くなっているため、スルーゲート35へ入賞した遊技球が第1作動口33へ入賞するまでに要する期間が極力短くなるように設定されている。なお、スルーゲート35と第1作動口33との間に釘24bを設けずに、スルーゲート35と第1作動口33との隙間をより狭くしてもよいし、スルーゲート35と第1作動口33とを当接させて設けてもよい。また、スルーゲート35と第1作動口33とを一体型の入賞部としてもよいし、一の入賞部においてスルーゲート35への入賞に基づく処理と第1作動口33への入賞に基づく処理とのいずれをも実行可能とする構成としてもよい。
スルーゲート35には、遊技球の通過を検知可能なスルー入賞検知センサ35aが設けられており、スルーゲート35へ入賞した遊技球はスルー入賞検知センサ35aにて検知される。そして、その検知結果は、主制御装置へ出力され、主制御装置にて入賞に基づく内部抽選等の処理が行われる。
上記のように第1作動口33、第2作動口34及びスルーゲート35が下側領域PE4に設けられていることにより、左側領域PE2を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合及び右側領域PE3を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合のいずれにおいても第1作動口33、第2作動口34及びスルーゲート35への入賞が可能である。
可変表示ユニット36の下側部分には、遊技球が左右方向に転動可能なステージ36bが設けられており、当該ステージ36bに転動する遊技球は第1作動口33、第2作動口34及びスルーゲート35へ向けて落下する。当該ステージ36bへは、可変表示ユニット36の左側部分に設けられた入口部36cから入球した遊技球が図示しない誘導通路を経て導出されるようになっている。このように、ステージ36bへの誘導通路の入口部36cが左側領域PE2に対して設けられており、右側領域PE3に対して設けられていないことにより、左側領域PE2を流下した方が右側領域PE3を流下する場合に比べて第1作動口33、第2作動口34及びスルーゲート35への入賞が発生し易い。また、左側領域PE2及び右側領域PE3における遊技部品や釘24bの配列も、左側領域PE2を流下した方が右側領域PE3を流下する場合に比べて第1作動口33、第2作動口34及びスルーゲート35への入賞が発生し易いように設定されている。そして、右側領域PE3を流下した遊技球は第1作動口33、第2作動口34及びスルーゲート35への入賞がほとんど発生しないようになっている。つまり、第1作動口33、第2作動口34及びスルーゲート35は、発射操作装置28の操作を第1発射操作にて行うほうが、第2発射操作にて行うよりも入球し易い位置に配置されている。
また、第1作動口33及び第2作動口34が上記のようにユニット化されて設けられていることにより、第1作動口33を狙って遊技球を発射させると、その遊技球は第2作動口34へ到達するし、第2作動口34を狙って遊技球を発射させると、その遊技球は第1作動口33へ到達する。つまり、第1作動口33及び第2作動口34は、打ち分けすることが困難(不可能)な入賞部となっている。
第1作動口33又は第2作動口34への入賞が発生すると、内部抽選が行われる。そして、その抽選にて当選となった場合には、可変入賞装置32への入賞が可能となる開閉実行モードへ移行する。
メイン表示部37及び普図表示部38は、遊技領域PEの下部側の外縁に沿って配設された装飾部材39に設けられている。装飾部材39は、遊技盤24の盤面からパチンコ機10前方に延出している。より具体的には、装飾部材39の前面は、遊技領域PEをパチンコ機10前方から視認可能とするために前扉枠14に設けられた窓パネル62と対向しており、さらに窓パネル62との間の距離は遊技球1個分よりも狭くなっている。これにより、装飾部材39の前面の前方を遊技球が落下していくのが防止されている。
装飾部材39の前面から露出するようにしてメイン表示部37及び普図表示部38が設けられている。つまり、メイン表示部37及び普図表示部38は、前扉枠14の窓パネル62を通じてパチンコ機10前方から視認可能となっているとともに、これら両表示部37,38の前方を遊技球が落下していくのが防止されている。なお、装飾部材39の上面には、上述した複数の一般入賞口31の一部が上方に開放された状態で設置されている。
メイン表示部37には、内部抽選にて当選となることで可変入賞装置32が開閉実行モードとなった場合(又は開閉実行モードとなる場合)において、その開閉実行モードにおけるラウンド遊技の回数を明示するためのラウンド表示部RSと、第1作動口33への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を明示するための第1特図表示部ASと、第2作動口34への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を明示するための第2特図表示部BSとが設定されている。
ラウンド表示部RSでは、開閉実行モードの開始に際してラウンド遊技の回数の表示が開始され、開閉実行モードの終了に際して当該表示が終了される。ラウンド遊技とは、可変入賞装置32へ予め定められた上限入賞個数(例えば10個)の入賞すること又は予め定められた上限開放期間(例えば30sec)が経過することの終了条件が成立するまで継続可能な遊技である。なお、ラウンド遊技は、上限入賞個数や上限開放期間の終了条件が成立しなくても、例えば、予め定められた開閉回数の可変入賞装置32の開閉制御が行われた場合には終了する。
第1特図表示部ASでは、第1作動口33への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、第1作動口33への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。第1作動口33への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、第1特図表示部ASにて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、開閉実行モードへ移行する。
第2特図表示部BSでは、第2作動口34への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、第2作動口34への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。第2作動口34への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、第2特図表示部BSにて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、開閉実行モードへ移行する。
ここで、いずれかの作動口33,34への入賞に基づいて、対応する特図表示部AS,BSにて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示し上記変動表示が停止されるまでが遊技回の1回に相当する。
普図表示部38は、スルーゲート35への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を明示するための表示部である。この場合、普図表示部38では、スルーゲート35への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート35への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。スルーゲート35への入賞に基づく内部抽選の結果が電動役物34aを開放させるサポート状態への移行に対応した当選結果であった場合には、普図表示部38にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、サポート状態へ移行する。サポート状態では、第2作動口34に設けられた電動役物34aが所定の態様で開放状態となる。
なお、メイン表示部37及び普図表示部38は、複数のセグメントを有するセグメント表示装置により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置など他の表示装置を用いてもよい。
本パチンコ機10では、第1作動口33への入賞に基づく遊技回と、第2作動口34への入賞に基づく遊技回とが、重複して実施される場合がある。具体的には、第1作動口33への入賞に基づいて第1特図表示部ASにて変動表示が行われている最中に第2作動口34への入賞が発生した場合、第1特図表示部ASの変動表示を継続させつつ第2特図表示部BSでも変動表示が開始され、また、第2作動口34への入賞に基づいて第2特図表示部BSにて変動表示が行われている最中に第1作動口33への入賞が発生した場合、第2特図表示部の変動表示を継続させつつ第1特図表示部ASでも変動表示が開始される。但し、第1作動口33への入賞に基づく内部抽選にて当選となった場合の開閉実行モードと、第2作動口34への入賞に基づく内部抽選にて当選となった場合の開閉実行モードとは重複して実施されないようになっている。これらの制御については、後に詳細に説明する。
可変入賞装置32は、下側領域PE4において、第1作動口33及び第2作動口34よりも下流側に配置されている。つまり、可変入賞装置32は、左側領域PE2を流下するように発射操作装置28が操作されている場合(第1発射操作が行われている場合)、及び右側領域PE3を流下するように発射操作装置28が操作されている場合(第2発射操作が行われている場合)のいずれであっても入賞が可能である。換言すると、第1作動口33、第2作動口34及びスルーゲート35を狙って発射操作装置28が操作されている場合に、その操作態様を変えることなく可変入賞装置32へ遊技球を到達させることが可能である。
本パチンコ機10では、可変入賞装置32として、第1可変入賞装置32Aと第2可変入賞装置32Bとが設けられており、開閉実行モードの種類等に応じて開放される可変入賞装置32A,32Bが切り換えられる。第1可変入賞装置32Aと第2可変入賞装置32Bとは、第1可変入賞装置32Aが第2可変入賞装置32Bよりも上流側となるように上下に並べて配置されている。
先ず、第1可変入賞装置32Aについて、図4を参照しながら説明する。
第1可変入賞装置32Aは、前後方向に開放され遊技球が通過可能な大きさの大入賞口(又は特別入賞口)321が形成されているとともに、当該大入賞口321を遊技球が通過不可又は通過しにくい閉鎖状態と遊技球が通過可能である開放状態とに切り換える開閉部材322を備えている。開閉部材322は駆動部323により図示しないリンク機構を通じて駆動されることで開放状態となる。また、第1可変入賞装置32Aには、大入賞口321を介して第1可変入賞装置32A内に入球した遊技球が必ず通過する位置に入賞用通過部324が形成されており、さらに当該入賞用通過部324の位置に検知領域が存在するようにして大入賞口用の検知センサ325が設けられている。当該大入賞口用の検知センサ325によって、第1可変入賞装置32Aに入賞した遊技球が個別に検知される。
次に、第2可変入賞装置32Bについて、図5を参照しながら説明する。
図5(a)に示すように、第2可変入賞装置32Bは、前後方向に開放され遊技球が通過可能な大きさの振分入口351が形成されているとともに、当該振分入口351を遊技球が通過不可又は通過しにくい閉鎖状態と遊技球が通過可能である開放状態とに切り換える振分部材352を備えている。振分部材352は振分入口用の駆動部353により図示しないリンク機構を通じて駆動されることで開放状態となる。振分入口351は案内通路354の入口を構成しており、振分入口351から流入した遊技球は案内通路354を下流側へと流下する。
案内通路354は、図5(b)に示すように、その途中位置から二股に分岐しており、分岐位置よりも上流側を構成する上流領域355と、分岐位置よりも下流側の一方を構成するV入賞用領域(又は有利用領域)356と、分岐位置よりも下流側の他方を構成する排出用領域(又は不利用領域)357と、を備えている。また、分岐位置には、上流領域355から当該分岐位置に到達した遊技球をV入賞用領域356及び排出用領域357のいずれかに振り分ける振分手段としてシャッタ358が設けられている。シャッタ358がシャッタ用の駆動部359により駆動されていない状態では分岐位置に到達した遊技球が排出用領域357へ流入することとなり、シャッタ358がシャッタ用の駆動部359により駆動されている状態では分岐位置に到達した遊技球がV入賞用領域356へ流入することとなる。
上流領域355に流入した遊技球が必ず通過する位置に検知領域が存在するようにしてカウント用の検知センサ361が設けられている。カウント用の検知センサ361にて遊技球が検知されたことに基づき、第2可変入賞装置32Bへの入賞に対応した賞球の払い出しが実行される。また、V入賞用領域356に流入した遊技球が必ず通過する位置に検知領域が存在するようにしてV入賞用の検知センサ362が設けられている。V入賞用の検知センサ362にて遊技球が検知されたことに基づき、当該開閉実行モード後に、再度、開閉実行モードが開始される。より詳しくは、第2可変入賞装置32Bが開放されることとなる開閉実行モードは、1回のラウンド遊技が行われる所謂小当たりとされる開閉実行モードであり、当該開閉実行モード中にV入賞用の検知センサ362に検知されることにより、当該開閉実行モード後に、所定回数(16回)のラウンド遊技が行われる大当たり用の開閉実行モードが実行される。
また、排出用領域357に流入した遊技球が必ず通過する位置に検知領域が存在するようにして排出用の検知センサ363が設けられている。排出用の検知センサ363及びV入賞用の検知センサ362からの検知結果に基づき、第2可変入賞装置32B内に遊技球が残存しているか否かが判定される。
シャッタ用の駆動部359は、予め定められた所定のタイミングから周期的に駆動制御される。より具体的には、第2可変入賞装置32Bが開放されることとなる開閉実行モードの開始タイミングから、所定周期でシャッタ用の駆動部359が駆動制御される。その結果、第2可変入賞装置32Bへ入賞した遊技球がV入賞用領域356側へ振り分けられるタイミングと、排出用領域357側へ振り分けられるタイミングとが周期的に切り替わることになる。
第2可変入賞装置32Bが開放されることとなる開閉実行モードには、当該開閉実行モードの開始タイミングから、第2可変入賞装置32Bの振分部材352が開放状態となるタイミングが相違する複数の開閉実行モードが設定されている。詳細は後述するが、本パチンコ機10では、振分部材352が開放状態となるタイミングを相違させることによって、入賞した遊技球がV入賞用領域356に振り分けられる確率が相対的に高低となるように、高振分態様(高期待度態様)の開閉実行モードと、低振分態様(低期待度態様)の開閉実行モードと、が設定されている。すなわち、高振分態様の開閉実行モードの方が低振分態様の開閉実行モードよりも第2可変入賞装置32Bへ入賞した遊技球がV入賞用領域356へ振り分けられる確率が高くなっている。
但し、遊技球が第2可変入賞装置32Bへ入賞可能となる低振分態様の開閉実行モードと高振分態様の開閉実行モードとで、遊技球がV入賞用領域356を通過するトータルの確率は所定確率(10分の1)以下となるように設定されている。つまり、高振分態様の開閉実行モードにおいてV入賞用領域356を通過する確率が高められているとはいえ、低振分態様の開閉実行モードにおいてV入賞用領域356を通過する確率とあわせると、所定確率以下となるように、高振分態様・低振分態様の開閉実行モードにおける第2可変入賞装置32Bへの入賞率やV入賞用領域356の通過率、第2可変入賞装置32Bでの開閉実行モードが実施される場合の高振分態様と低振分態様の振分割合等が設定されている。
なお、第2可変入賞装置32Bは、入賞した遊技球がV入賞用領域356及び排出用領域357のいずれに振り分けられるのかをパチンコ機10前方から視認可能となるように形成されていることが好ましく、具体的には第2可変入賞装置32Bの前面側が有色透明又は無色透明に形成されていることが好ましい。
可変表示ユニット36には、図柄を変動表示(又は、可変表示若しくは切換表示)する図柄表示装置41が設けられている。図柄表示装置41について詳細には、図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、液晶表示装置に限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった表示画面を有する他の表示装置であってもよく、ドットマトリクス表示器であってもよい。
図柄表示装置41では、第1作動口33への入賞に基づき第1特図表示部ASにて絵柄の変動表示又は所定の表示が行われる場合にそれに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示が行われるとともに、第2作動口34への入賞に基づき第2特図表示部BSにて絵柄の変動表示又は所定の表示が行われる場合にそれに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示が行われる。なお、図柄表示装置41では、第1作動口33又は第2作動口34への入賞をトリガとした表示演出だけでなく、第1作動口33又は第2作動口34への入賞に基づく内部抽選にて当選となった場合の開閉実行モード中の表示演出などが行われる。
図柄表示装置41にて図柄の変動表示が行われる場合の表示内容について、図6を参照して詳細に説明する。
絵柄の一種である図柄は、「1」〜「9」の数字が各々付された9種類の主図柄と、貝形状の絵図柄からなる副図柄とにより構成されている。より詳しくは、タコ等の9種類のキャラクタ図柄に「1」〜「9」の数字がそれぞれ付されて主図柄が構成されている。
図6(a)に示すように、図柄表示装置41の表示画面Gには、複数の表示領域として、上段・中段・下段の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が設定されている。各図柄列Z1〜Z3は、主図柄と副図柄が所定の順序で配列されて構成されている。詳細には、上図柄列Z1には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の降順に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。下図柄列Z3には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の昇順に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。
つまり、上図柄列Z1と下図柄列Z3は18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列Z2には、数字の昇順に「1」〜「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列Z2に限っては、10個の主図柄が配されて20個の図柄により構成されている。
図6(b)に示すように、表示画面Gは、図柄列毎に3個の図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の図柄が停止表示されるようになっている。また、表示画面Gには、図5(a)に示すように、5つの有効ライン、すなわち左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右下がりラインL4、右上がりラインL5が設定されている。
第1作動口33又は第2作動口34への入賞に基づいて表示画面Gにおいて図柄の変動表示が行われる場合には、各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールするように変動表示が開始される。そして、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示から待機表示に切り換えられ、最終的に各図柄列Z1〜Z3にて所定の図柄を静止表示した状態で終了される。また、図柄の変動表示が終了する場合、後述する大当たり結果となる開閉実行モードへの移行に対応している場合には、いずれかの有効ライン上に同一の奇数図柄の組み合わせが形成され、後述する有利特別外れ結果となる開閉実行モードへの移行に対応している場合には、いずれかの有効ライン上に同一の偶数図柄の組み合わせが形成される。
なお、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。また、図柄表示装置41にて変動表示される絵柄は上記のような図柄に限定されることはなく、例えば絵柄として数字のみが変動表示される構成としてもよい。
表示画面Gの下部には、第1作動口33用の第1特図表示領域GAと第2作動口34用の特図表示領域GBが設定されている。第1特図表示領域GAには、現在実行している第1特図表示部ASにおける遊技回の内部抽選に関する情報が表示される。また、第2特図表示領域GBには、現在実行している第2特図表示部BSにおける遊技回の内部抽選に関する情報が表示される。
上記のとおり、本パチンコ機10においては、第1特図表示部ASにおける遊技回と、第2特図表示部BSにおける遊技回と、が並行して実行される場合がある。一方、図柄表示装置41の表示画面Gにおける各図柄列Z1〜Z3の変動表示による遊技回は、第1作動口33及び第2作動口34のうちの一方の遊技回と対応するように実行される。つまり、各特図表示部AS,BSにおける遊技回は重複して実行されるものの、図柄表示装置41における遊技回は当該特図表示部AS,BSにおいて重複して実行されている遊技回のうちの一方のみと対応するように実行される。
特図表示領域GA,GBは、それぞれ複数の小さな表示部を有し、これら各表示部を点滅させることで変動表示が可能となっている。また、各表示部の点滅を停止させた場合の表示色の組合せによって対応する内部抽選の情報を報知することが可能となっている。すなわち、特図表示領域GA,GBは、表示画面Gにおいて、各図柄列Z1〜Z3の変動表示の補助的な役割を有するとともに、各遊技回が重複する場合には、各図柄列Z1〜Z3の変動表示が行われていない側の遊技回の結果を報知するものである。
本実施形態では、第1作動口33へ入賞した個数や第2作動口34へ入賞した個数は記憶されず、対応する遊技回が実施されている状況で新たな入賞が発生した場合には、その入賞した情報は記憶されない。例えば、第1作動口33への入賞に基づく遊技回を実行中に更に第1作動口33への入賞が発生した場合には、その入賞した情報は記憶されず、実行中の遊技回が終了した後は、新たな入賞が発生するまで内部抽選は行われないし、遊技回も開始されない。また、第2作動口34への入賞に基づく遊技回を実行中に更に第2作動口34への入賞が発生した場合には、その入賞した情報は記憶されず、実行中の遊技回が終了した後は、新たな入賞が発生するまで内部抽選は行われないし、遊技回も開始されない。
さらに、本実施形態では、スルーゲート35へ入賞した個数も記憶されない構成としている。つまり、スルーゲート35への入賞に基づいて普図表示部38にて絵柄の変動表示が行われている最中に、新たにスルーゲート35への入賞が発生した場合には、その入賞した情報は記憶されず、実行中の絵柄の変動表示が終了した後は、スルーゲート35への新たな入賞が発生するまで内部抽選は行われないし、絵柄の変動表示も開始されない。
但し、第1作動口33への入賞に基づく遊技回を実行中に第1作動口33への入賞が発生した場合には、当該実行中の入賞に基づく内部抽選等は行われないものの賞球の払い出しは行われる。また、第2作動口34への入賞に基づく遊技回を実行中に第2作動口34への入賞が発生した場合には、当該実行中の入賞に基づく内部抽選等は行われないものの賞球の払い出しは行われる。一方、スルーゲート35への入賞に基づく変動表示を実行中にスルーゲート35への入賞が発生した場合は、当該実行中の入賞に基づく内部抽選等は行われないし賞球の払い出しも行われない。
上記構成の遊技盤24が樹脂ベース21に取り付けられてなる内枠13の前面側全体を覆うようにして前扉枠14が設けられている。前扉枠14には、図1及び図2に示すように、遊技領域PEのほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部61が形成されている。窓部61は、略楕円形状をなし、窓パネル62が嵌め込まれている。窓パネル62は、ガラスによって無色透明に形成されているが、これに限定されることはなく合成樹脂によって無色透明に形成されていてもよく、パチンコ機10前方から窓パネル62を通じて遊技領域PEを視認可能であれば有色透明に形成されていてもよい。
窓部61の周囲には、各種ランプ部等の発光手段が設けられている。各種ランプ部の一部として表示発光部63が窓部61の右方に設けられている。また、窓部61の上方にはエラー発光部64が設けられている。また、遊技状態に応じた効果音などが出力される左右一対のスピーカ部65が設けられている。
前扉枠14における窓部61の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部66と下側膨出部67とが上下に並設されている。上側膨出部66内側には上方に開口した上皿66aが設けられており、下側膨出部67内側には同じく上方に開口した下皿67aが設けられている。上皿66aは、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構27側へ導くための機能を有する。また、下皿67aは、上皿66a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。
次に、遊技機本体12の背面側の構成について説明する。
図2に示すように、内枠13(具体的には、遊技盤24)の背面には、遊技の主たる制御を司る主制御装置81が搭載されている。主制御装置81は主制御基板が基板ボックスに収容されてなる。
主制御装置81を含めて内枠13の背面側を覆うようにして裏パックユニット15が設置されている。裏パックユニット15は、透明性を有する合成樹脂により形成された裏パック72を備えており、当該裏パック72に対して、払出機構部73及び制御装置集合ユニット74が取り付けられている。
払出機構部73は、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク75と、当該タンク75に貯留された遊技球を払い出すための払出装置76と、を備えている。払出装置76より払い出された遊技球は、当該払出装置76の下流側に設けられた払出通路を通じて、上皿66a又は下皿67aに排出される。なお、払出機構部73には、例えば交流24ボルトの主電源が供給されるとともに、電源のON操作及びOFF操作を行うための電源スイッチを有する裏パック基板が搭載されている。
制御装置集合ユニット74は、払出装置76を制御する機能を有する払出制御装置77と、各種制御装置等で要する所定の電力が生成されて出力されるとともに遊技者による発射操作装置28の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる電源及び発射制御装置78と、を備えている。これら払出制御装置77と電源及び発射制御装置78とは、払出制御装置77がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
裏パック72には、払出機構部73及び制御装置集合ユニット74以外にも、外部端子板79が設けられている。外部端子板79は、パチンコ機10の背面において裏パックユニット15の回動基端側であって上側の隅角部分に設置されている。外部端子板79は、パチンコ機10の状態を遊技ホールの管理コンピュータに認識させるために、所定の信号出力を行うための基板である。
<電気的構成>
次に、パチンコ機10の電気的構成について、図7のブロック図に基づき説明する。
主制御装置81は、遊技の主たる制御を司る主制御基板201と、電源を監視する電源監視基板(停電監視基板)205と、を具備している。主制御基板201には、MPU202が搭載されている。MPU202には、ROM203及びRAM204が内蔵されている。
ROM203は、NOR型フラッシュメモリやNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)を、読み出し専用として利用するように構成されている。当該ROM203は、MPU202により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶している。
RAM204は、SRAMやDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)を読み書き両用として利用するように構成されており、ランダムアクセスが可能であるとともに、同一のデータ容量で比較した場合にROM203よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。当該RAM204は、ROM203内に記憶されている制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶する。
また、MPU202又は主制御基板201には、上記素子以外に、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが設けられている。なお、MPU202に対してROM203及びRAM204が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU202には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU202の入力側には、電源監視基板205、払出制御装置77及び各種入賞検知センサ33a、34c、35a、325、361,362、363などが接続されている。電源監視基板205には電源及び発射制御装置78が接続されており、MPU202には電源監視基板205を介して電力が供給される。また、各種入賞検知センサ33a、34c、35a、325、361,362、363の検知結果に基づいて、MPU202において各入球部への入賞判定(入球判定)や各通過部の通過判定が行われる。また、MPU202では、第1作動口33又は第2作動口34への入賞に基づいて大当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入賞に基づいてサポート抽選を実行する。
MPU202の出力側には、電源監視基板205、払出制御装置77及び演出制御装置82が接続されている。払出制御装置77には、例えば、上記入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。演出制御装置82には、変動用コマンド、種別コマンド、最終停止コマンド、オープニングコマンド及びエンディングコマンドなどの各種コマンドが出力される。これら各種コマンドの詳細については後に説明する。
また、MPU202の出力側には、可変入賞装置32(第1可変入賞装置32A,第2可変入賞装置32B)用の各駆動部323,353,359や、電動役物34a用の電動役物駆動部34bや、第1特図表示部AS、第2特図表示部BS、ラウンド表示部RSを有するメイン表示部37及び普図表示部38が接続されている。主制御基板201には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU202は各種駆動部の駆動制御を実行する。
また、MPU202の出力側には、外部端子板79が接続されている。外部端子板79には、複数の外部端子(出力端子)が設けられている。外部端子は例えば8個設けられており、管理コンピュータに向けて外部出力する情報の種類が相違している。これら複数の外部端子には、開閉実行モード中であることを示す開閉実行信号の外部出力を行うための端子が含まれている。MPU202は、RAM204に設けられた外部出力バッファに対して、遊技の進行に応じた情報の設定を行う。そして、外部出力バッファに設定された情報に応じて、信号出力用の設定を外部端子板79に対して行い、パチンコ機10の状態を遊技ホールの管理コンピュータに認識させる。なお、各外部端子は、主制御装置81から管理コンピュータへ向けた電気信号の送信を可能としながら、その逆の流れを防止すべく、フォトカプラを用いて構成されている。
電源監視基板205は、主制御基板201と電源及び発射制御装置78とを中継し、また電源及び発射制御装置78から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置77は、主制御装置81から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置76により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源及び発射制御装置78は、例えば、遊技ホール等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板201や払出制御装置77等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を所定の電力経路を通じて供給する。また、電源及び発射制御装置78は、遊技球発射機構27の発射制御を担うものであり、発射操作装置28に対する所定の発射操作を特定したことに基づいて、遊技球発射機構27を駆動する。
演出制御装置82は、主制御装置81から入力した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に設けられた表示発光部63、エラー発光部64及びスピーカ部65を駆動制御するとともに、表示制御装置212を制御するものである。表示制御装置212では、演出制御装置82から入力したコマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。
<MPU202にて各種抽選を行うための電気的構成>
次に、MPU202にて各種抽選を行うための電気的な構成について、図8を用いて説明する。
MPU202は、各種カウンタ情報を用いて、大当たり抽選、電動役物34aのサポート抽選、第1特図表示部AS及び第2特図表示部BSの表示の設定、図柄表示装置41の図柄表示の設定、普図表示部38の表示の設定などを行うこととしている。具体的には、大当たり発生の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり結果の種別の抽選に使用する大当たり種別カウンタC2と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、各特図表示部AS,BS及び図柄表示装置41における変動表示時間を決定する変動種別カウンタCSと、電動役物34aをサポート状態とするか否かのサポート抽選に使用する電動役物開放カウンタC4と、を用いることとしている。なお、上記カウンタC1,C2,CINI,CSは、RAM204の各種カウンタエリア233に設けられている。
各カウンタC1,C2,CINI,CSは、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新される。
大当たり乱数カウンタC1及び大当たり種別カウンタC2の各数値情報は、第1作動口33又は第2作動口34への入賞が発生した場合に、大当たり抽選用の保留情報の取得情報記憶手段として設けられた保留球格納エリア232に格納される。保留球格納エリア232は、第1作動口33への入賞に基づく保留情報についての大当たり抽選を実行するエリアとしての第1実行エリアRAEと、第2作動口34への入賞に基づく保留情報についての大当たり抽選を実行するエリアとしての第2実行エリアRBEと、を備えている。
第1実行エリアRAEは、第1作動口33への入賞に基づいて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及び変動種別カウンタCSの各数値情報が特図側の保留情報として格納される。そして、当該第1実行エリアRAEに格納された保留情報に基づいて1遊技回の当否判定や振分判定が行われる。第1実行エリアRAEに格納された保留情報は、実行中の遊技回及びそれに基づく開閉実行モードが終了することに基づいて消去される。
また、第2実行エリアRBEは、第2作動口34への入賞に基づいて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及び変動種別カウンタCSの各数値情報が特図側の保留情報として格納される。そして、当該第2実行エリアRBEに格納された保留情報に基づいて1遊技回の当否判定や振分判定が行われる。第2実行エリアRBEに格納された保留情報は、実行中の遊技回及びそれに基づく開閉実行モードが終了することに基づいて消去される。
これらの場合、本実施形態では、1遊技回の実行中に新たな保留情報が取得されない(格納されない)構成としているため、第1実行エリアRAEに保留情報が格納されて第1特図表示部AS側(以下、単に「第1特図側」ともいう)の遊技回やそれに基づく開閉実行モードが実行されている最中に第1作動口33への入賞が発生しても、新たな保留情報は第1実行エリアRAEへ格納されない。換言すると、第1実行エリアRAEには、第1特図側の遊技回及びそれに基づく開閉実行モードが行われていない状況で第1作動口33への入賞が発生したことに基づいて、保留情報が格納されて遊技回が開始される。また。第2実行エリアRBEに保留情報が格納されて第2特図表示部BS側(以下、単に「第2特図側」ともいう)の遊技回やそれに基づく開閉実行モードが実行されている最中に第2作動口34への入賞が発生しても、新たな保留情報は第2実行エリアRBEへ格納されない。換言すると、第2実行エリアRBEには、第2特図側の遊技回及びそれに基づく開閉実行モードが行われていない状況で第2作動口34への入賞が発生したことに基づいて、保留情報が格納されて遊技回が開始される。
第1実行エリアRAEと第2実行エリアRBEとはそれぞれ独立して、保留情報の当否抽選や保留情報の消去が可能となっている。そのため、第1実行エリアRAEに保留情報が格納されている状況において、第2作動口34への入賞が発生した場合、第2実行エリアRBEに保留情報が格納されていないことを条件として、第2実行エリアRBEに保留情報が格納される。また、第2実行エリアRBEに保留情報が格納されている状況において、第1作動口33への入賞が発生した場合、第1実行エリアRAEに保留情報が格納されていないことを条件として、第1実行エリアRAEに保留情報が格納される。
各カウンタについて詳しくは、大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり599)に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜599)。大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が第1作動口33又は第2作動口34に入賞したタイミングでRAM204の保留球格納エリア232に格納される。より詳しくは、第1作動口33に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第1実行エリアRAEに格納され、第2作動口34に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第2実行エリアRBEに格納される。なお、第1特図側と第2特図側との区別をわかり易くするため、以下の説明では、第1実行エリアRAEに格納される大当たり乱数カウンタC1を大当たり乱数カウンタCA1といい、第2実行エリアRBEに格納される大当たり乱数カウンタC1を大当たり乱数カウンタCB1という。
大当たり当選となる乱数の値は、ROM203における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリア221に当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。ここで、当否テーブルの内容について図9を用いて説明する。図9に示すように、当否テーブルとしては、図9(a)の第1特図用の当否テーブル(第1当否情報群)と、図9(b)の第2特図用の当否テーブル(第2当否情報群)とが設定されている。つまり、本パチンコ機10は、第1作動口33への入賞に基づく保留情報についての第1特図用の当否テーブルと、第2作動口34への入賞に基づく保留情報についての第2特図用の当否テーブルとが設けられている。
各当否テーブルにおいて、当否抽選の結果としては大当たり結果と外れ結果とが設定されている。大当たり結果となる乱数は、いずれの特図用の当否テーブルにおいても1個であり、大当たり当選となる確率は第1特図側と第2特図側とで同じとなっている。
外れ結果としては、特別外れ結果と通常外れ結果とが設定されている。特別外れ結果となると1ラウンドの開閉実行モードが実行される一方、通常外れ結果となると開閉実行モードは実行されない。特別外れ結果となることに基づいて、第2可変入賞装置32Bによる開閉実行モードが行われる。既に説明したとおり、第2可変入賞装置32Bによる開閉実行モードでは、開閉実行モードの開始タイミングから予め定められた所定周期でシャッタ用の駆動部359が駆動制御され、入賞した遊技球がV入賞用領域356と排出用領域357とに振り分けられる。
特別外れ結果として、有利特別外れ結果と不利特別外れ結果とが設けられている。有利特別外れ結果となると、第2可変入賞装置32Bへ入賞した遊技球がV入賞用領域356に振り分けられ易い態様で第2可変入賞装置32Bの開閉制御が行われる高振分態様となる開閉実行モードが行われる。また、不利特別外れ結果となると、第2可変入賞装置32Bへ入賞した遊技球がV入賞用領域356に振り分けられにくい態様で第2可変入賞装置32Bの開閉制御が行われる低振分態様となる開閉実行モードが行われる。
本実施形態では、開閉実行モードの開始タイミングから1.0sec後にシャッタ用の駆動部359が駆動制御されて入賞した遊技球をV入賞用領域356へ振り分ける態様となるように設定されている。また、当該シャッタ用の駆動部359の駆動制御が行われてから3.0secに亘って、当該駆動制御が維持され、3.0sec後に駆動制御が終了して排出用領域357へ振り分ける態様となるように設定されている。つまり、シャッタ358は、開閉実行モードの開始タイミングから1.0secまでは、分岐位置に到達した遊技球を排出用領域357へ振り分ける。また、シャッタ358は、開閉実行モードの開始タイミングから、1.0sec後から4.0secまでは、分岐位置に到達した遊技球をV入賞用領域356に振り分ける。そして、シャッタ358は、開閉実行モードの開始タイミングから、4.0sec後以降は、分岐位置に到達した遊技球を排出用領域357へ振り分ける。
この場合、有利特別外れ結果に基づいて実行される高振分態様となる開閉実行モードでは、開閉実行モード開始後のオープニング期間として0.5secが設定されており、当該オープニング期間の経過後、第2可変入賞装置32Bが30.0secに亘って開放状態となる。つまり、有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードでは、開始タイミングから0.5sec後に第2可変入賞装置32Bへ入賞が可能となり、当該入賞が可能な期間に、上記シャッタ358がV入賞用領域356へ振り分ける状態となっている期間が含まれるように設定されている。
一方、不利特別外れ結果に基づいて実行される低振分態様となる開閉実行モードでは、開閉実行モード開始後のオープニング期間として0.5secが設定されており、当該オープニング期間の経過後、第2可変入賞装置32Bが0.3secに亘って開放状態となる。つまり、不利特別外れ結果に基づく開閉実行モードでは、開始タイミングから0.5sec後に第2可変入賞装置32Bへ入賞が可能となるものの、当該入賞が可能な期間に、上記シャッタ358がV入賞用領域356へ振り分ける状態となっている期間が含まれないように設定されている。
ここで、遊技球発射機構27では、発射操作装置28が操作されている状況において、遊技球を予め定められた周期として0.6sec周期で発射する。有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードにおいて、第2可変入賞装置32Bへの入賞が可能となる期間は当該遊技球の発射周期よりも長い。また、第2可変入賞装置32Bが開放状態となってから、シャッタ用の駆動部359が駆動制御されるまでの期間(0.5sec)は遊技球の発射周期よりも短く、シャッタ用の駆動部359の駆動制御が維持される期間(3.0sec)は遊技球の発射周期よりも長い。つまり、有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードにおいて、第2可変入賞装置32Bが開放状態となってからシャッタ用の駆動部359が駆動制御されるまでの排出用領域357側に振り分けられる状況では、遊技球が第2可変入賞装置32Bへ入賞しにくく、シャッタ用の駆動部359が駆動制御されてV入賞用領域356へ振り分けられる状況では、1個以上の遊技球が第2可変入賞装置32Bへ入賞し得る。
加えて、有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードでは、第2可変入賞装置32Bが開放状態となってからシャッタ用の駆動部359が駆動制御されるまでの期間は、遊技球の発射周期と開閉実行モードの上限入賞個数との積よりも短い期間となっている。そのため、第2可変入賞装置32Bが開放状態となってからシャッタ用の駆動部359が駆動制御されるよりも前に、上限入賞個数に達して開閉実行モードが終了してしまうこと(V入賞用領域356へ振り分けられることなく開閉実行モードが終了してしまうこと)が回避されている。
一方、不利特別外れ結果に基づく開閉実行モードでは、第2可変入賞装置32Bの開放状態が維持される期間(0.3sec)は遊技球の発射周期よりも短い。そのため、第2可変入賞装置32Bへの入賞が発生しにくくなっている。そして、仮に入賞が発生しても、上記のように第2可変入賞装置32Bが開放状態となる期間は、シャッタ用の駆動部359が駆動制御されている期間と重複しないため、当該入賞した遊技球はV入賞用領域356ではなく排出用領域357側へ振り分けられる。
第1特図用の当否テーブルでは、特別外れ結果のうち有利特別外れ結果に対応する乱数は1個設定されており、不利特別外れ結果に対応する乱数は597個設定されている。一方、第2特図用の当否テーブルでは、特別外れ結果のうち有利特別外れ結果に対応する乱数は597個設定されており、不利特別外れ結果に対応する乱数は1個設定されている。
各特図用の当否テーブルにおいて、通常外れ結果に対応する乱数は、それぞれ1個設定されている。
つまり、第1特図用の当否抽選にて大当たり結果となる確率は600分の1であり、有利特別外れ結果となる確率は600分の1であり、不利特別外れ結果となる確率は600分の597であり、通常外れ結果となる確率は600分の1である。また、第2特図用の当否抽選にて大当たり結果となる確率は第1特図側と同じ600分の1であり、有利特別外れ結果となる確率は第1特図側よりも高い600分の597であり、不利特別外れ結果となる確率は第1特図側よりも低い600分の1であり、通常外れ結果となる確率は第1特図側と同じ600分の1である。そのため、第1特図側の当否抽選においては、殆どが不利特別外れ結果となり、稀に通常外れ結果や大当たり結果、有利特別外れ結果となる。また、第2特図側の当否抽選においては、殆どが有利特別外れ結果となり、稀に通常外れ結果や大当たり結果や、不利特別外れ結果となる。
大当たり種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり29)に達した後0に戻る構成となっている。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が第1作動口33又は第2作動口34に入賞したタイミングでRAM204の保留球格納エリア232に格納される。より詳しくは、第1作動口33に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第1実行エリアRAEに格納され、第2作動口34に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第2実行エリアRBEに格納される。なお、第1特図側と第2特図側との区別をわかり易くするため、以下の説明では、第1実行エリアRAEに格納される大当たり種別カウンタC2を大当たり種別カウンタCA2といい、第2実行エリアRBEに格納される大当たり種別カウンタC2を大当たり種別カウンタCB2という。
大当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、ROM203における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリア222に振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。ここで、振分テーブルの内容について図10を用いて説明する。図10に示すように、振分テーブルとしては、図10(a)の第1特図用の振分テーブル(第1振分情報群)と、図10(b)の第2特図用の振分テーブル(第2振分情報群)とが設定されている。
各振分テーブルでは、遊技結果の振分先として、8R大当たり結果(少特典付与対応結果)と16R大当たり結果(多特典付与対応結果)が設定されている。第1特図用の振分テーブルでは、8R大当たり結果の方が16R大当たり結果よりも振り分けられ易く、第2特図用の振分テーブルでは、16R大当たり結果の方が8R大当たり結果よりも振り分けられ易い。
8R大当たり結果又は16R大当たり結果となると、第1可変入賞装置32Aにて開閉実行モードが行われる。8R大当たり結果ではラウンド遊技を8回行い、16R大当たり結果ではラウンド遊技を16回行う。これらの開閉実行モードにおいて、各ラウンド遊技では、上限入賞個数として10個が設定され、上限開放期間として30.0secが設定される。つまり、各開閉実行モードのラウンド遊技は、第1可変入賞装置32Aへの入賞個数が10個に達するか、第1可変入賞装置32Aの開放状態が30.0secに亘って維持されるか、のいずれかが成立すること基づいて終了する。ここで、各ラウンド遊技の上限開放期間は、遊技球の発射周期と上限入賞個数との積よりも長い期間となっている。そのため、8R大当たり結果又は16R大当たり結果のラウンド遊技では、各ラウンド遊技で上限入賞個数の入賞を見込むことができ、それに伴う賞球を得ることが可能となっている。
変動種別カウンタCSは、例えば0〜199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり199)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、メイン表示部37の第1特図表示部AS及び第2特図表示部BSにおける変動表示時間と、図柄表示装置41における図柄の変動表示時間とをMPU202において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、変動種別カウンタCSは、遊技球が第1作動口33又は第2作動口34に入賞したタイミングでRAM204の保留球格納エリア232に格納される。より詳しくは、第1作動口33に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第1実行エリアRAEに格納され、第2作動口34に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第2実行エリアRBEに格納される。なお、第1特図側と第2特図側との区別をわかり易くするため、以下の説明では、第1実行エリアRAEに格納される変動種別カウンタCSを変動種別カウンタCSAといい、第2実行エリアRBEに格納される変動種別カウンタCSを変動種別カウンタCSBという。
第1特図側の変動表示時間や、第2特図側の変動表示時間は、取得された変動種別カウンタCSA,CSBと、ROM203の変動表示時間テーブル記憶エリア223に記憶された変動表示時間テーブルと、に基づいて決定される。この変動表示時間に関する構成については、後に詳細に説明する。
電動役物開放カウンタC4は、例えば、0〜249の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり249)に達した後0に戻る構成となっている。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の電役保留エリア235の電役実行エリアRCEに格納される。そして、電役実行エリアRCEに格納された電動役物開放カウンタC4に基づいて、電動役物34aを開放状態とするか否かのサポート抽選が行われる。そして、当該サポート抽選に伴って普図表示部38の変動表示が行われ、サポート抽選に当選することに基づいてサポート状態に移行し、電動役物34aが開放状態となる。そして、サポート抽選にて非当選となること、又は当選に基づくサポート状態が終了することに基づいて、電役実行エリアRCEの電動役物開放カウンタC4が消去される。
本実施形態では、1のサポート抽選の実行中に新たな電動役物開放カウンタC4(普図側の保留情報)が取得されない(格納されない)構成としているため、電役実行エリアRCEに電動役物開放カウンタC4が格納されている最中に、スルーゲート35への入賞が発生しても、新たな普図側の保留情報は格納されない。換言すると、電役実行エリアRCEには、サポート抽選及びそれに基づくサポート状態が行われてない状況でスルーゲート35への入賞が発生したことに基づいて、普図側の保留情報が格納されてサポート抽選が開始される。
ここで、スルーゲート35への入賞に基づいて実施されるサポート抽選及びサポート状態の概要と、第1作動口33及び第2作動口34への入賞の発生との関係について、図11を参照しながら説明する。
図11(a)に示すように、スルーゲート35への入賞に基づいてサポート抽選が実施される場合、そのサポート抽選に要する時間、すなわち普図表示部38にて絵柄の変動表示が行われる時間は、本実施形態では、予め定められた変動時間(0.3sec)となっている。そして、サポート抽選にて当選する確率は、約99.6%となっており、具体的には、取得した電動役物開放カウンタC4が0〜249の範囲内であればサポート当選となり、250であれば非当選となる。そして、サポート当選となった場合、電動役物34aは1回開放され、その開放継続時間は1.5secとなっている。
つまり、スルーゲート35への入賞が発生すると、ほぼサポート当選となり、スルーゲート35への入賞から0.3sec後から1.8sec後まで電動役物34aが開放される。
ここで、既に説明したとおり、スルーゲート35は第1作動口33の真上に配置されており、スルーゲート35への入賞が発生すると第1作動口33への入賞も発生する。また、第2作動口34は、第1作動口33の下流側に配置されており、電動役物34aが開放状態となることで入賞が可能となるようになっている。
スルーゲート35及び第1作動口33と、第2作動口34との位置関係を、図11(b)を参照しながらより詳細に説明する。スルーゲート35と第1作動口33とは、スルーゲート35の位置(より具体的には、スルー入賞検知センサ35aにより遊技球が検知される位置)から第1作動口33の位置(より具体的には、第1入賞検知センサ33aにより遊技球が検知される位置)まで遊技球が流下するのに要する時間が、約0.1secとなるようにそれぞれが配置されている。つまり、スルーゲート35へ入賞した遊技球は、その入賞タイミングから約0.1sec遅れて第1作動口33へ入賞する。
一方、スルーゲート35と第2作動口34とは、スルーゲート35の位置から第2作動口34の位置(より具体的には、第2入賞検知センサ34cにより遊技球が検知される位置)まで遊技球が流下するのに要する時間が、上記スルーゲート35と第1作動口33との流下時間よりも長い約0.4secとなるようにそれぞれが配置されている。つまり、スルーゲート35へ入賞しなかった遊技球は、スルーゲート35脇を通過してから0.4sec後に第2作動口34へ到達する。
遊技者が発射操作装置28を操作すると、遊技球は遊技球発射機構27から予め定められた発射周期として0.6sec周期で発射される。そのため、例えば、スルーゲート35へ入賞した遊技球の次に発射された遊技球は、基本的には約0.6sec後にスルーゲート35付近に到達する。この遊技球がスルーゲート35へ入賞しなかった場合、スルーゲート35脇を通過して約0.4sec後に第2作動口34付近に到達する。つまり、先のスルーゲート35への入賞から約1.0sec後に、後続の遊技球が第2作動口34へ到達することになる。上記のように、スルーゲート35への入賞によってサポート抽選が行われ、それに基づいてサポート状態に移行する。このサポート状態では、スルーゲート35への入賞から0.3sec後から1.8sec後までが電動役物34aが開放状態となる。つまり、スルーゲート35への入賞が発生して、後続の遊技球がスルーゲート35へ入賞しなかった場合には、当該後続の遊技球は電動役物34aが開放状態であるタイミングで当該電動役物34aに到達し易く、当該遊技球は第2作動口34へ入賞し易い。
各入賞部33〜35への入賞タイミングについて、図11(c)を参照しながらより詳細に説明する。
例えば、t1のタイミングでスルーゲート35への入賞が発生したとすると、当該t1のタイミングから約0.1sec後であるt2のタイミングで、当該スルーゲート35へ入賞した遊技球が第1作動口33へ入賞する。また、t1のタイミングからサポート抽選が行われ、普図表示部38の普図変動は、0.3sec後であるt3のタイミングまで実施される。そして、当該t3のタイミングでサポート状態へ移行して、電動役物34aが開放状態とされる。このサポート状態は1.5secに亘って継続し、t3のタイミングから1.5sec後であるt6のタイミングまで電動役物34aが開放状態とされる。
t1のタイミングでスルーゲート35へ入賞した遊技球の次に発射された遊技球は、約0.6sec後であるt4のタイミングでスルーゲート35へ到達する。当該遊技球がスルーゲート35へ入賞しなかった場合、0.4sec後であるt5のタイミングで当該遊技球は電動役物34aへ到達する。上記のように、t5のタイミングは、電動役物34aは開放状態となっており、当該t5のタイミングで電動役物34aへ到達した遊技球は、第2作動口34へ入賞し得る。
ここで、t4のタイミングでスルーゲート35へ到達した遊技球の次に発射された遊技球も、スルーゲート35へ入賞しなければ第2作動口34へ入賞し得るタイミングで第2作動口34へ到達する一方、t4のタイミングでスルーゲート35へ到達した遊技球の次の次に発射された遊技球は、スルーゲート35へ入賞しなくても第2作動口34へ到達するタイミングでは電動役物34aは閉鎖状態となっており、第2作動口34へ入賞しにくい。換言すると、1のスルーゲート35への入賞後、当該入賞した遊技球の後に発射された遊技球のうち、所定個数(3個)以後の遊技球の第2作動口34への入賞が規制されているといえる。つまり、1のサポート当選に対して後続の遊技球のうち、上記所定個数未満である2個の遊技球が第2作動口34へ入賞し得る構成である。
また、t1のタイミングでスルーゲート35へ入賞した遊技球の1つ前に発射された遊技球も、第2作動口34へ到達するタイミングでは電動役物34aは閉鎖状態であるため、第2作動口34へは入賞しにくい。そのため、1のスルーゲート35への入賞後、当該入賞した遊技球よりも前に発射された遊技球が第2作動口34へ入賞することも制限されているといえる。
したがって、1のサポート当選に対して、最大でも2個の遊技球が第2作動口34へ入賞し得る構成となっている。
ここで、t2のタイミングで第1作動口33へ遊技球が入賞すると、当該入賞に基づいて第1特図側の遊技回が実施される。当該第1特図側の遊技回の変動表示時間が例えば10secが設定されたとすると、t2のタイミングから10sec後であるt7のタイミングまで第1特図側の遊技回が継続することになる。本実施形態では、電動役物34aが開放状態となるt3からt6のタイミングが、第1特図側の遊技回が実施されるt2からt7のタイミングに含まれるように、第1特図側の遊技回の変動表示時間の設定がなされるようになっている。換言すると、第2作動口34への入賞が発生し得る場合には第1特図側の遊技回が実施されており、第2作動口34への入賞に基づく第2特図側の遊技回が開始される場合には第1特図側の遊技回が実施されていることになる。
既に説明したように、MPU202では、各実行エリアRAE,RBEに格納されている変動種別カウンタCSの値を用いて、第1特図表示部AS及び第2特図表示部BSにおける変動表示時間が決定されるが、その決定に際してはROM203の変動表示時間テーブル記憶エリア223が用いられる。また、MPU202では、各実行エリアRAE,RBEに格納されている大当たり乱数カウンタCA1,CB1の値及び大当たり種別カウンタCA2,CB2の値を用いて、第1特図表示部AS及び第2特図表示部BSにおける停止結果が決定されるが、その決定に際してはROM203の停止結果テーブル記憶エリア224が用いられる。
<主制御装置81にて実行される各種処理について>
次に、主制御装置81内のMPU202にて各遊技回での遊技を進行させる上で実行されるタイマ割込み処理及び通常処理を説明する。なお、MPU202では、上記タイマ割込み処理及び通常処理の他に、電源投入に伴い起動されるメイン処理及びNMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理とが実行されるが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
先ず、タイマ割込み処理について、図12のフローチャートを参照しながら説明する。本処理はMPU202により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。
ステップS101では、各種検知センサの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置81に接続されている各種検知センサの状態を読み込むとともに、当該検知センサの状態(検知センサからの検知情報)を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。例えば、スルーゲート35、第1作動口33や第2作動口34へ遊技球が入賞したと判定した場合には、スルー用の入賞検知フラグ、第1作動口用の入賞検知フラグ、第2作動口用の入賞検知フラグ等、対応する入賞検知フラグを格納する。大入賞口321へ遊技球が入球したと判定した場合には、大入賞口用の入賞検知フラグを格納する。第2可変入賞装置32Bへの入賞が発生した(カウント用の検知センサ361にて遊技球を検知した)場合には、第2可変入賞装置32Bへの入賞用の入賞検知フラグを格納する。また、V入賞用領域356を遊技球が通過したと判定した場合には、V入賞用の検知フラグを格納する。そして、排出用領域357を遊技球が通過したと判定した場合には、排出用の検知フラグを格納する。なお、第2可変入賞装置32Bを設けない構成等、他のセンサを有さない構成においては、それらのセンサの状態読み込み処理を行わない構成とすればよい。
その後、ステップS102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントするとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS103では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及び電動役物開放カウンタC4の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及び電動役物開放カウンタC4をそれぞれ1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1,C2,C4の更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS104では、スルーゲート35への入賞に伴うスルー用の入賞処理を実行する。ステップS104のスルーゲート用の入賞処理を実行した後はステップS105に進み、当該ステップS105にて作動口33,34への入賞に伴う作動口用の入賞処理を実行し、本タイマ割込み処理を終了する。
<スルー用の入賞処理>
ここで、図13のフローチャートを参照して、スルー用の入賞処理について説明する。
ステップS201では、遊技球がスルーゲート35に入賞したか否かをスルー入賞検知センサ35aの検知状態により判定する。遊技球がスルーゲート35に入賞したと判定した場合、ステップS202にて、電役保留エリア235に記憶されている役物保留記憶数SNが上限値(本実施形態では1)未満であるか否かを判定する。役物保留記憶数SNは、スルーゲート35への入賞に基づいて電役実行エリアRCEにてサポート抽選が行われる場合に1が加算され、サポート抽選にて非当選となった場合、又はサポート抽選に当選した場合において当該サポート当選に基づくサポート状態が終了した場合に1減算される。
ステップS201にてスルーゲート35に入賞したと判定されなかった場合、又はステップS202にて役物保留記憶数SNの値が上限値以上(0ではない)と判定された場合には、電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、本入賞処理を終了する。
一方、遊技球がスルーゲート35に入賞し、且つ、役物保留記憶数SNが0である場合には、ステップS203に進み、役物保留記憶数SNを1加算する。続くステップS204では、上記ステップS103にて更新した電動役物開放カウンタC4の値を、RAM204の電役保留エリア235のうち、電役実行エリアRCEに格納する。その後、本入賞処理を終了する。
<作動口用の入賞処理>
次に、図14のフローチャートを参照して作動口用の入賞処理について説明する。
ステップS301では、遊技球が第1作動口33に入賞(始動入賞)したか否かを第1作動口33に対応した検知センサの検知状態により判定する。遊技球が第1作動口33に入賞したと判定すると、ステップS302では、払出制御装置77に遊技球を4個払い出させるための賞球コマンドをセットする。続くステップS303では、保留球格納エリア232に記憶されている第1始動保留記憶数RaNが記憶可能な最大数(1)未満であるか否か(0であるか否か)を判定する。第1始動保留記憶数RaNは、第1作動口33への入賞に基づいて第1実行エリアRAEにて当否抽選が行われる場合に1が加算され、当否抽選にて開閉実行モードに対応しない通常外れ結果となった場合、又は開閉実行モードに対応する結果(大当たり結果,各種特別外れ結果)となった場合において当該抽選結果に基づく開閉実行モードが終了した場合に1減算される。
最大数未満、すなわち0である場合には、ステップS304にて、第1始動保留記憶数RaNを1加算する処理を実行する。その後、ステップS305にて、大当たり乱数カウンタC1(CA1)、大当たり種別カウンタC2(CA2)及び変動種別カウンタCS(CSA)の各値を第1実行エリアRAEに格納する情報取得処理を行う。続くステップS306では、第1保留コマンドの設定処理を実行する。かかる処理では、第1作動口33への入賞が発生したことの情報を演出制御装置82側へ出力するとともに、今回の第1作動口33への入賞に基づいて取得された保留情報についての遊技回の情報(遊技結果の情報、変動表示時間の情報等)を、演出制御装置82側へ出力する処理を行う。
なお、本実施形態においては、第1実行エリアRAEに保留情報が記憶されている状況では、第1作動口33への入賞が発生しても保留情報の取得は行われないため、当該状況で第1作動口33への入賞が発生しても第1保留コマンドの出力も行われない。換言すると、第1作動口33への入賞が発生して保留情報の取得が行われて第1保留コマンドの出力が行われる場合とは、第1作動口33への入賞が発生して直ちに第1特図側の遊技回を開始可能な場合であり、当該第1特図側の遊技回の開始時においては後述するように遊技回用のコマンド(変動コマンド、種別コマンド)が出力される。そのため、いずれの状況であっても第1保留コマンドの出力を行わない構成としてもよい。これは、後述する第2保留コマンドについても同様である。
ステップS301及びステップS303のいずれかで否定判定した場合、又はステップS306の処理を実行した後は、ステップS307へ進む。ステップS307では、遊技球が第2作動口34に入賞(始動入賞)したか否かを第2作動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。遊技球が第2作動口34に入賞したと判定すると、ステップS308にて払出制御装置77に遊技球を5個払い出させるための賞球コマンドをセットする。続くステップS309では、保留球格納エリア232に記憶されている第2始動保留記憶数RbNが記憶可能な最大数(1)未満であるか否か(0であるか否か)を判定する。第2始動保留記憶数RbNは、第2作動口34への入賞に基づいて第2実行エリアRBEにて当否抽選が行われる場合に1が加算され、当否抽選にて開閉実行モードに対応しない通常外れ結果となった場合、又は開閉実行モードに対応する結果(大当たり結果,各種特別外れ結果)となった場合において当該抽選結果に基づく開閉実行モードが終了した場合に1減算される。
最大数未満、すなわち0である場合には、ステップS310にて、第2始動保留記憶数RbNを1加算する処理を実行する。その後、ステップS311にて、大当たり乱数カウンタC1(CB1)、大当たり種別カウンタC2(CB2)及び変動種別カウンタCS(CSB)の各値を第2実行エリアRBEに格納する情報取得処理を行う。続くステップS312では、第2保留コマンドの設定処理を実行する。かかる処理では、第2作動口34への入賞が発生したことの情報を演出制御装置82側へ出力するとともに、今回の第2作動口34への入賞に基づいて取得された保留情報についての遊技回の情報(遊技結果の情報、変動表示時間の情報等)を、演出制御装置82側へ出力する処理を行う。ステップS307及びステップS309のいずれかで否定判定した場合、又はステップS312の処理を実行した後は、本作動口用の入賞処理を終了する。
なお、上記ステップS302,ステップS308にてセットした賞球コマンドは、後述する通常処理の外部出力処理にて払出制御装置77に対して送信される。また、ステップS306,ステップS312にてセットした保留コマンドも、通常処理の外部出力処理にて演出制御装置82に対して送信される。これら保留コマンドには第1作動口33及び第2作動口34への入賞のうちいずれの作動口への入賞に基づくものであるかの情報が含まれており、演出制御装置82においては当該保留コマンドを受信することにより表示制御装置212にて図柄表示装置41側の各図柄列Z1〜Z3による変動表示や、表示画面G中の第1特図表示領域GAや第2特図表示領域GBの表示設定を行わせる。
<通常処理>
次に、通常処理の流れを図15のフローチャートを参照しながら説明する。通常処理は電源投入に伴い起動されるメイン処理が実行された後に開始される処理であり、通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS401〜S408の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS410,S411のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
通常処理においては先ず、ステップS401にて外部出力処理を実行する。ステップS401の外部出力処理では、タイマ割込み処理又は前回の通常処理で設定したコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置77に対して送信する。また、変動用コマンド、種別コマンド、変動終了コマンドや保留コマンド等の演出用コマンドが設定されている場合にはそれを演出制御装置82に対して送信する。
次に、ステップS402では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1インクリメントするとともに、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS403では、第1作動口33への入賞に基づく遊技を制御するための第1遊技回制御処理を実行する。この第1遊技回制御処理では、第1特図側の大当たり判定、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1特図表示部ASの表示制御などを行う。
ステップS403の第1遊技回制御処理を実行した後は、ステップS404に進み、第2作動口34への入賞に基づく遊技を制御するための第2遊技回制御処理を実行する。この第2遊技回制御処理では、第2特図側の大当たり判定、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、第2特図表示部BSの表示制御などを行う。
ステップS403及びステップS404にて各遊技回制御処理を実行した後は、ステップS405にて、遊技状態移行処理を実行する。この遊技状態移行処理により、遊技状態が開閉実行モードなどに移行する。
続くステップS306では、第2作動口34に設けられた電動役物34aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。この電役サポート用処理では、RAM204の電役保留エリア235の電役実行エリアRCEに格納されている電動役物開放カウンタC4から取得した数値情報を用いて電動役物34aを開放状態とするか否かの電役開放抽選を行うとともに、電役開放状態当選となった場合には電動役物34aの開閉処理を実行する。
続くステップS307では、第2可変入賞装置32Bにおけるシャッタ用の駆動部359の駆動制御に関するV振分設定処理を実行する。かかる処理では、シャッタ用の駆動部359の駆動制御を行うべき開閉実行モード(本実施形態では、各種特別外れ結果に基づく開閉実行モード)に移行したことに基づいて、シャッタ用の駆動部359の駆動制御を行い、分岐位置に到達した遊技球をV入賞用領域356へ振り分けるか排出用領域357へ振り分けるかの切り換えを行う。
ステップS403〜ステップS407の処理については、後に詳細に説明する。
ステップS408では、遊技球発射制御処理を実行する。遊技球発射制御処理では、電源及び発射制御装置78から発射許可信号を入力していることを条件として、所定期間(例えば、0.6sec)に1回、遊技球発射機構27のソレノイドを励磁する。これにより、遊技球が遊技領域PEに向けて打ち出される。
続くステップS409にて次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施の形態では4msec)が経過したか否かを判定する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。
つまり、ステップS410では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM204の該当するエリアに格納する。また、ステップS411では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1加算するとともに、それらのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM204の該当するエリアに格納する。
ここで、ステップS401〜S408の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち、大当たり乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCSについてもランダムに更新することができる。
<第1遊技回制御処理>
次に、ステップS403の第1遊技回制御処理を図16〜図18のフローチャートを参照して説明する。
第1遊技回制御処理では、先ずステップS501にて、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM204の各種フラグ格納エリア234に開閉実行モードフラグ(開閉実行状態情報)が格納(記憶)されているか否かを判定する。当該開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理にて遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合に格納され、同じく遊技状態移行処理にて開閉実行モードを終了させる場合に消去される。
開閉実行モード中である場合には、ステップS502以降の処理、すなわちステップS503〜ステップS507の遊技回開始用処理及びステップS508〜ステップS516の遊技回進行用処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。つまり、開閉実行モード中である場合には、第1作動口33への入賞が発生しているか否かに関係なく、第1特図側の遊技回が開始されることはない。
開閉実行モード中でない場合には、ステップS502にて、第1特図表示部ASが変動表示中であるか否かを判定する。なお、この判定は、RAM204の各種フラグ格納エリア234に第1変動表示中フラグ(第1変動表示中情報)が格納(記憶)されているか否かを判定することにより行う。第1変動表示中フラグは、第1特図表示部ASについて変動表示を開始させる場合に格納され、その変動表示が終了する場合に消去される。
第1特図表示部ASが変動表示中でない場合には、ステップS503〜ステップS507の遊技回開始用処理に進む。遊技回開始用処理では、先ずステップS503にて、第1始動保留記憶数RaNが「0」か否かを判定する。第1始動保留記憶数RaNが「0」である場合とは、第1作動口33への入賞が発生していないことを意味する。したがって、そのまま第1遊技回制御処理を終了する。第1始動保留記憶数RaNが「0」でない場合には、ステップS504にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に第2当選フラグ又は第2特別外れフラグが格納されているか否かを判定する。
第2当選フラグは、第2特図側の抽選にて大当たり当選した場合に格納され、当該大当たりに基づく開閉実行モードの終了時に消去されるフラグである。また、第2特別外れフラグは、第2特図側の抽選にていずれかの特別外れ結果となることに基づいて実行される開閉実行モードの開始時(より具体的には、特別外れ結果である遊技回の終了時)に格納され、当該特別外れ結果に基づく開閉実行モードの終了時に消去されるフラグである。第2当選フラグ又は第2特別外れ結果フラグが格納されている場合には、そのまま第1遊技回制御処理を終了する。
すなわち、本実施形態では、第1特図側の抽選系と第2特図側の抽選系とを並行して実行可能としつつも、一方の抽選系にて大当たり結果となった場合には、他方の抽選系の遊技回の開始を制限する構成としている。このようにすることで、せっかく一方の抽選系にて大当たり結果となったのにもかかわらず、他方の抽選系の結果が気になるあまり、当該大当たり結果に基づく開閉実行モードに集中できない、といった事象を回避することが可能となる。
また、他方の抽選系における大当たりだけでなく、特別外れ結果についても、その結果となることに基づいてもう一方の抽選系の遊技回の開始を制限する構成としている。このようにすれば、特別外れ結果となる遊技回の実行中に他方の抽選系にて大当たり結果となる遊技回が開始されてしまって開閉実行モードが重複してしまう、といった事象を回避することが可能となる。
但し、他方の抽選系の遊技結果が大当たり結果であれば、当該大当たり結果となる抽選の実施時以降、すなわち、大当たり結果となる他方の抽選系の遊技回の開始時以降は、もう一方の遊技回の開始が制限され、他方の抽選系の遊技結果が特別外れ結果であれば、当該特別外れ結果に基づく開閉実行モードの開始時以降(当該特別外れ結果である遊技回の終了時以降)は、もう一方の遊技回の開始が制限される。このようにすることで、一方の大当たり結果が他方の抽選結果によって影響を受けることがないようにしつつ、一方の抽選結果が特別外れ結果であれば、他方の抽選結果が大当たり結果となる余地を残すことが可能となる。
このように、本実施形態では、複数の抽選系を並行して実施可能な構成としつつも、他方を制限し得る結果を設定する構成としている。つまり、これら複数の抽選系を並行して実施する場合もあれば、独立して実施される場合もあり、並行抽選による抽選の効率化や遊技性の向上を図りつつも、関心を寄せさせたい側の抽選系を際立たせることが可能となっている。
ステップS504にて第2当選フラグ又は第2特別外れフラグが格納されていない場合、ステップS505にて第1データ設定処理を実行する。第1データ設定処理では、第1実行エリアRAEに格納されている保留情報、すなわち、大当たり乱数カウンタCA1、大当たり種別カウンタCA2及び変動種別カウンタCSAを当否判定用の保留情報として設定する処理を行う。なお、本実施形態では、第1作動口33への入賞時に第1データ設定処理と同等の処理が行われているため、本処理は省略することが可能である。
ステップS506では、第1特図表示部AS及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための第1変動開始処理を実行する。そして、ステップS507にてこれら変動表示を開始させるための変動用コマンド及び種別コマンドを送信設定した後、第1遊技回制御処理を終了する。変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理の外部出力処理にて演出制御装置82へ送信される。演出制御装置82では、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、表示制御装置212を制御して表示画面Gにおける各図柄列Z1〜Z3の変動表示や第1特図表示領域GAの変化表示を開始させるための処理を行う。
ここで、ステップS506の第1変動開始処理について、図17のフローチャートを参照しながら説明する。
第1変動開始用処理では、先ずステップS601にて第1特図用の当否テーブル(図9(a))を取得して、ステップS602にて当否判定を行う。具体的には、第1実行エリアRAEに格納されている大当たり乱数カウンタCA1の値が、第1特図用当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値、有利特別外れ結果当選として設定されている値、及び不利特別外れ結果当選として設定されている値のいずれかと一致しているか否かを判定する。
ステップS602の処理の後は、ステップS603〜ステップS617にて、今回の遊技回の遊技結果を設定するための処理を実行するとともに、今回の遊技回において第1特図表示部ASにて実行される変動表示を終了させる場合の停止結果を設定するための処理などを実行する。この場合に、停止結果を設定する場合には、ROM203における停止結果情報群記憶手段としての停止結果テーブル記憶エリア224に記憶されている各種停止結果テーブル(停止結果情報群)が参照される。
具体的には、先ずステップS603にて、ステップS602における抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。大当たり当選である場合には、ステップS604〜ステップS610において、大当たり当選である場合における遊技結果を設定するための処理及び停止結果を設定するための処理などを実行する。
ステップS604では、RAM204の各種フラグ格納エリア234に第1当選フラグを格納する処理を実行する。第1当選フラグは、第1特図側の抽選にて大当たり当選した場合に格納され、当該大当たりに基づく開閉実行モードの終了時に消去されるフラグである。当該第1当選フラグが格納されることにより、第2特図側の遊技回の開始の制限、及び変動表示の中止のための処理が行われる。
続くステップS605では、第1特図表示部用の振分テーブル(図10(a))を参照して振分判定を行う。具体的には、第1実行エリアRAEに格納されている大当たり種別カウンタCA2の値が、16R大当たり結果の数値範囲、8R大当たり結果の数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
ステップS606では、ステップS605の処理結果に基づいて、今回の大当たりが16R大当たり結果であるか否かを判定する。16R大当たり結果である場合には、ステップS607へ進み、16R大当たり結果が発生することとなる停止結果が第1特図表示部ASにて表示した状態で当該第1特図表示部ASの変動表示を終了させるための16R大当たり用の停止結果設定処理を実行する。また、ステップS608では、今回の遊技結果が第1特図側の抽選系の16R大当たり結果であることを示すための情報である第1側16Rフラグを、RAM204の各種フラグ格納エリア234に格納する。
ステップS606にて否定判定した場合とは、今回の大当たり結果が8R大当たり結果であることを意味する。この場合、ステップS609にて、8R大当たり結果が発生することとなる停止結果が第1特図表示部ASにて表示した状態で当該第1特図表示部ASの変動表示を終了させるための8R大当たり用の停止結果設定処理を実行する。また、ステップS610では、今回の遊技結果が8R大当たり結果であることを示すための情報である第1側8Rフラグを、RAM204の各種フラグ格納エリア234に格納する。
ステップS603にて大当たり結果ではないと判定した場合、ステップS611に進み、今回の外れ結果がいずれかの特別外れ結果であるか否かを判定する。いずれかの特別外れ結果である場合には、ステップS612に進み、有利特別外れ結果であるか否かを判定する。有利特別外れ結果である場合には、ステップS613にて、有利特別外れ結果が発生することとなる停止結果が第1特図表示部ASにて表示した状態で当該第1特図表示部ASの変動表示を終了させるための有利特別外れ用の停止結果設定処理を実行する。また、ステップS614では、今回の遊技結果に基づく開閉実行モードが第1特図側の抽選系の有利特別外れ結果に基づくものであることを示すための情報である第1側有利開放フラグを、RAM204の各種フラグ格納エリア234に格納する。
ステップS612にて否定判定した場合とは、今回の遊技結果が不利特別外れ結果であることを意味する。この場合、ステップS615にて、不利特別外れ結果が発生することとなる停止結果が第1特図表示部ASにて表示した状態で当該第1特図表示部ASの変動表示を終了させるための不利特別外れ用の停止結果設定処理を実行する。また、ステップS616では、今回の遊技結果に基づく開閉実行モードが第1特図側の抽選系の不利特別外れ結果に基づくものであることを示すための情報である第1側不利開放フラグを、RAM204の各種フラグ格納エリア234に格納する。
ステップS611にて特別外れ結果ではないと判定した場合は、今回の外れ結果が通常外れ結果であることを意味する。この場合、ステップS617にて、通常外れ結果が発生することとなる停止結果が第1特図表示部ASにて表示した状態で当該第1特図表示部ASの変動表示を終了させるための通常外れ用の停止結果設定処理を実行する。
ステップS608、ステップS610、ステップS614、ステップS616及びステップS617のいずれかの処理を実行した後は、ステップS618に進む。ステップS618では、RAM204の各種カウンタエリア233に設けられた第1遊技回カウンタの更新処理を実行する。
第1遊技回カウンタは、所定の遊技結果となってから第1特図側の遊技回が実施された回数を把握するためのカウンタである。より具体的には、第1特図側の当否抽選において大当たり結果となってから、第1特図側の遊技回が実施された回数を把握するためのカウンタである。ステップS618では、当該第1遊技回カウンタを1加算する処理を実行する。
続くステップS619では、第1変動表示時間の設定処理を実行する。第1変動表示時間の設定処理は、今回開始する第1特図側の遊技回の変動表示時間を設定するための処理である。この設定処理については、後に詳細に説明する。その後、ステップS620にて第1特図表示部ASにおける変動表示を開始させてから第1変動開始処理を終了する。
第1遊技回制御処理(図16)の説明に戻り、ステップS502にて第1特図表示部ASの変動表示が行われていると判定した場合には、ステップS508へ進む。ステップS508では、実行中の第1特図側の遊技回における変動表示時間が経過したか否かを判定する。
ここで、本実施形態では、第1特図側の遊技回の開始に際して、変動表示時間の長さに対応する数値情報が、RAM204の各種カウンタエリア233に設けられた第1経過カウンタに入力される。当該第1経過カウンタは所定周期で減算するように更新される。そして、初期値(0)となること第1特図側の遊技回の変動表示時間が終了したことが把握される。ステップS508では、当該第1経過カウンタが初期値(0)ではない場合に、変動表示時間が経過していないと判定する。
ステップS508にて変動表示時間が経過していないと判定した場合には、ステップS509にて、RAM204に第2当選フラグ又は第2特別外れフラグが格納されているか否かを判定する。第2当選フラグが格納されていない場合には、ステップS510に進み、変動表示用処理を実行してから、第1遊技回制御処理を終了する。変動表示用処理は、第1特図表示部ASにおける変動表示(発光部の発光制御)を行う処理である。
ステップS509にて第2当選フラグ又は第2特別外れフラグが格納されていると判定した場合には、ステップS511及びステップS512の強制終了用の処理を行う。
ステップS511の強制終了処理では、図18のフローチャートに示すように、ステップS701にて、変動中の遊技回の遊技結果を通常外れ結果に書き換える処理を実行する。ここで、変動中の遊技回の遊技結果がいずれかの特別外れ結果である場合、上記のように対応するフラグが格納されている。具体的には、今回の強制終了処理が第1特図側の遊技回の処理であれば、第1側有利開放フラグ又は第1側不利開放フラグが格納されている。ステップS701の書換え処理では、この開放フラグを消去することで、今回の遊技回の遊技結果を通常外れ結果とする処理を行う。
そして、ステップS702にて、変動中の遊技回の変動表示時間をクリアする処理、すなわち、第1経過カウンタを初期値(0)に書き換える処理を実行して、本強制終了処理を終了する。
ステップS512では、実行中の第1遊技回を強制的に終了させる事象が発生したことをサブ側の演出制御装置82へ把握させるための強制終了コマンドを送信設定する。強制終了コマンドは、通常処理の外部出力処理にて演出制御装置82へ送信される。演出制御装置82では、受信した強制終了コマンドに基づいて、表示制御装置212を制御して表示画面Gにおける図柄の変動表示の内容を変更するための処理等を実行する。
既に説明したとおり、第1特図側の遊技回の開始時に他方である第2特図側の遊技回が実施されている場合、当該第2特図側の遊技回の抽選結果が大当たり結果であれば、第1特図側の遊技回は開始されない。また、第1特図側の遊技回の開始時に第2特図側の遊技回が実施されていなくても、第2特図側の遊技結果に基づく開閉実行モードが実施されていれば、第1特図側の遊技回は開始されない。後述するように、この関係は第2特図側の遊技回の開始時にも適用され、第2特図側の遊技回の開始時において第1特図側の遊技回が実施されていてそれが大当たり結果であれば第2特図側の遊技回は開始されないし、第1特図側の遊技結果に基づく開閉実行モードが実施されていても第2特図側の遊技回は実施されない。
すなわち、第1特図側の遊技回の開始される場合とは、第2特図側の遊技回及び開閉実行モードのいずれもが実施されていない場合、第2特図側の遊技回が実施されていてもそれが特別外れ結果である場合や通常外れ結果である場合、のいずれかである。そして、ステップS509にて第2当選フラグ又は第2特別外れフラグが格納されていると判定して、ステップS511及びステップS512の強制終了用の処理が行われる場合とは、第1特図側の抽選系において大当たり結果ではない遊技回の開始後であって、当該第1特図側の遊技回中に第2特図側の遊技回が開始されて当該開始された遊技回が大当たり結果であった場合、又は、当該第1特図側の遊技回中に第2特図側の特別外れ結果である遊技回が終了して開閉実行モードが開始された場合、のいずれかである。このような場合、第1特図側の遊技回が強制的に終了され、第2特図側の遊技回や当該遊技回に基づく開閉実行モードが優先して実施される。
ステップS508にて変動表示時間が経過して、第1特図側の遊技回の終了タイミングである場合には、ステップS513へ進む。ステップS513では、第1側有利開放フラグ又は第1側不利開放フラグが格納されているか否かを判定する。これらのフラグが格納されている場合とは、今回終了する第1特図側の遊技回の遊技結果が有利特別外れ結果又は不利特別外れ結果である場合である。この場合、ステップS514にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に第1特別外れフラグを格納する処理を実行する。これにより、第2特図側の遊技回の開始が制限されたり、実行中の第2特図側の遊技回が強制的に終了されたりする。
ステップS513にて否定判定した場合、又はステップS514の処理を実行した後は、ステップS515にて変動終了用処理を実行する。かかる処理では、第1変動開始用処理にて設定した停止結果が表示されるように第1特図表示部ASを制御する。そして、ステップS516にて変動終了コマンドを設定してから、第1遊技回制御処理を終了する。変動終了コマンドは、通常処理における外部出力処理にて演出制御装置82へ送信される。演出制御装置82では、変動終了コマンドを受信したことに基づいて、実行中の各図柄列Z1〜Z3による変動表示や第1特図表示領域GAの変化表示を今回の遊技結果に対応する停止結果として終了するように表示制御装置212を制御する。
ここで、第1特図側の遊技回の遊技結果が特別外れ結果である場合、ステップS511の強制終了処理を経て今回の遊技回が終了する場合と、ステップS515の変動終了用処理を経て今回の遊技回が終了する場合と、がある。この場合、ステップS511の強制終了処理を経る場合、上記のように遊技結果が通常外れ結果に書き換えられて終了するため、対応する開放フラグ(第1側有利開放フラグ又は第1側不利開放フラグ)は消去され、且つ第1特別外れフラグは格納されない。一方、ステップS515の変動終了用処理を経る場合、遊技結果は書き換えられずに終了するため、対応する開放フラグは維持されるとともに、第1特別外れフラグが格納される。つまり、遊技回終了後に開閉実行モードが実施されることとなる特別外れ結果の場合には、今回の特別外れ結果の種類が記憶保持された状態で遊技回が終了し、遊技回終了後に開閉実行モードが実施されない(他方の抽選系の開閉実行モードが実施される)場合には、今回の特別外れ結果の種類は消去される(他方の抽選系の特別外れ結果の種類は記憶保持される)。このようにすることで、特別外れ結果となる遊技回が重複する構成において、いずれの抽選系に基づく開閉実行モードかをフラグの種類を増やすことなく明確に把握することが可能となる。
<第2遊技回制御処理>
次に、通常処理における404の第2遊技回制御処理について図19、図20のフローチャートを参照しながら説明する。なお、第2遊技回制御処理は、基本的には、第1遊技回制御処理と同様の処理であるため、相違点を主に説明する。
すなわち、第2遊技回制御処理では、先ずステップS801にてステップS501と同様に開閉実行モード中であるか否かを判定する。開閉実行モードであれば、そのまま第2遊技回制御処理を終了する。ステップS802では、第2特図表示部BSの変動表示中であるか否かを判定する。変動表示中ではない場合には、ステップS803にて、第2始動保留記憶数RbNを参照して、第2特図側の保留情報が記憶されている状況であるか否かを判定する。第2特図側の保留情報が記憶されていれば、ステップS804にて第1当選フラグ又は第1特別外れフラグが格納されているか否かを判定する。いずれも格納されていなければ、ステップS805にて第2データ設定処理を実行し、ステップS806にて第2変動開始用処理を実行し、その後、ステップS807にて変動用コマンド及び種別コマンドを演出制御装置82への送信対象として設定してから、第2遊技回制御処理を終了する。
ステップS806の第2変動開始用処理は、上記第1変動開始用処理に対応するものである。すなわち、図20のフローチャートに示すように、ステップS901〜ステップS903にて今回の第2特図側の遊技回における遊技結果を判定するための処理を実行する。この場合、ステップS901ではステップS601とは異なり、第2特図用当否テーブル(図9(b))を取得する。既に説明したとおり、第1特図側と第2特図側の抽選系において、大当たり結果となる確率は同じであるものの、有利特別外れ結果となる確率と不利特別外れ結果となる確率がそれぞれの抽選系にて異なっている。より具体的には、第2特図側の方が第1特図側よりも有利特別外れ結果となる確率が高く、第1特図側の方が第2特図側よりも不利特別外れ結果となる確率が高くなっている。
ステップS902にて当否判定処理を行った後は、ステップS903にて、今回の第2特図側の遊技回の遊技結果が大当たり結果であるか否かを判定する。大当たり結果である場合には、ステップS904に進み、RAM204に第2当選フラグを格納する処理を実行する。この処理によって、上記ステップS504にて肯定判定して第1特図側の遊技回の開始を制限したり、ステップS509にて肯定判定して第1特図側の遊技回を強制終了させることが可能となる。
ステップS905では、振分判定処理を実行する。かかる処理では、ステップS605とは異なり、第2特図用の振分テーブル(図10(b))を取得して、今回の大当たり結果の種類を判定する。既に説明したとおり、第2特図用の振分テーブルでは、16R大当たり結果又は8R大当たり結果に振り分けられるように設定されている。そして、第1特図側よりも第2特図側の方が16R大当たり結果となる確率が高くなっている。
ステップS906では、今回の大当たり結果が16R大当たり結果であるか否かを判定する。16R大当たり結果である場合には、ステップS907及びステップS908にて16R大当たり結果用の処理を行う。ステップS907及びステップS908の処理は、ステップS607及びステップS608の処理と概ね同様である。但し、ステップS908では、第1特図側の16R大当たり結果と第2特図側の16R大当たり結果とをMPU202が区別可能なように、第1側16Rフラグではなく、第2側16RフラグをRAM204に格納する処理を実行する。
ステップS906にて16R大当たり結果ではないと判定した場合とは、今回の大当たり結果が8R大当たり結果であることを意味する。この場合、ステップS909及びステップS910にて8R大当たり結果用の処理を行う。ステップS909及びステップS910は、ステップS609及びステップS610の処理と概ね同様である。但し、ステップS610では、第1特図側の8R大当たり結果と第2特図側の8R大当たり結果とをMPU202が区別可能なように、第1側8Rフラグではなく、第2側8RフラグをRAM204に格納する処理を実行する。
ステップS903にて否定判定した場合、ステップS911〜ステップS917にて外れ用の処理を行う。これらの処理は、上記ステップS611〜ステップS617の処理と概ね同様の処理である。但し、ステップS914では第1側有利開放フラグではなく第2側有利開放フラグを格納し、ステップS916では第1側不利開放フラグではなく第2側不利開放フラグを格納する。これにより、第1特図側の有利特別外れ結果と第2特図側の有利特別外れ結果とを区別することが可能となるとともに、第1特図側の不利特別外れ結果と第2特図側の不利特別外れ結果とを区別することが可能となる。
ステップS908、ステップS910、ステップS914、ステップS916及びステップS917のいずれかの処理を実行した後は、ステップS918に進む。ステップS918では、RAM204の各種カウンタエリア233に設けられた第2遊技回カウンタの更新処理を実行する。
第2遊技回カウンタは、上記第1遊技回カウンタに対応するものであり、所定の遊技結果となってから第2特図側の遊技回が実施された回数を把握するためのカウンタである。より具体的には、第2特図側の当否抽選において大当たり結果となってから、第2特図側の遊技回が実施された回数を把握するためのカウンタである。ステップS918では、当該第2遊技回カウンタを1加算する処理を実行する。
続くステップS919では、第2変動表示時間の設定処理を実行する。第2変動表示時間の設定処理は、今回開始する第2特図側の遊技回の変動表示時間を設定するための処理である。この設定処理については、後に詳細に説明する。その後、ステップS920にて変動表示を開始する処理を実行してから、第2変動開始用処理を終了する。
第2遊技回制御処理(図19)の説明に戻り、ステップS802にて第2特図表示部BSによる変動表示中であると判定した場合には、ステップS808にて実行中の第2特図側の遊技回における変動表示時間が経過したか否かを判定する。
ここで、本実施形態では、第2特図側の遊技回の開始に際して、変動表示時間の長さに対応する数値情報が、RAM204の各種カウンタエリア233に設けられた第2経過カウンタに入力される。当該第2経過カウンタは所定周期で減算するように更新される。そして、初期値(0)となること第2特図側の遊技回の変動表示時間が終了したことが把握される。ステップS808では、当該第2経過カウンタが初期値(0)ではない場合に、変動表示時間が経過していないと判定する。
ステップS808にて変動表示時間が経過していないと判定した場合には、ステップS809にてRAM204に第1当選フラグ又は第1特別外れフラグが格納されているか否かを判定する。かかる処理は、上記ステップS509の処理と対応するものであり、第2特図側の特別外れ結果又は通常外れ結果となる遊技回の実行中に、第1特図側の抽選にて大当たりが発生したか、第1特図側の特別外れ結果に基づく開閉実行モードが開始されたか否かを判定するための処理である。
ステップS809にて第1当選フラグ及び第1特別外れフラグのいずれもが格納されていないと判定した場合には、ステップS810にて第2特図表示部BSの変動表示を行うための変動表示用処理を実行してから、第2遊技回制御処理を終了する。ステップS809にて第1当選フラグ又は第1特別外れフラグが格納されていると判定した場合には、ステップS811にて強制終了処理を実行する。かかる処理は、図18の処理と概ね同様の処理であり、ステップS701にて実行中の遊技回(今回であれば第2特図側の遊技回)の遊技結果を通常外れ結果に書き換える処理を実行し、ステップS702にて変動表示時間をクリアする処理を行う。但し、この場合、ステップS701では実行中の第2特図側の遊技回における抽選結果が特別外れ結果である場合に、当該遊技結果を通常外れ結果に書き換える処理を行う。より具体的には、第2側有利開放フラグ又は第2側不利開放フラグを消去することで通常外れ結果に書き換える処理を実行する。そして、ステップS812にて強制終了コマンドを演出制御装置82への送信対象として設定し、第2遊技回制御処理を終了する。
ステップS808にて変動表示時間が経過して、第2特図側の遊技回の終了タイミングである場合には、ステップS813へ進む。ステップS813では、第2側有利開放フラグ又は第2側不利開放フラグが格納されているか否かを判定する。これらのフラグが格納されている場合とは、今回終了する第2特図側の遊技回の遊技結果が有利特別外れ結果又は不利特別外れ結果である場合である。この場合、ステップS814にて第2特別外れフラグを格納する処理を実行する。これにより、第1特図側の遊技回の開始が制限されたり、実行中の第1特図側の遊技回が強制的に終了されたりする。
ステップS813にて否定判定した場合、又はステップS814の処理を実行した後は、ステップS815にて変動終了用処理を実行する。かかる処理では、第2変動開始用処理にて設定した停止結果が表示されるように第2特図表示部BSを制御する。そして、ステップS816にて変動終了コマンドを設定してから、第2遊技回制御処理を終了する。変動終了コマンドは、通常処理における外部出力処理にて演出制御装置82へ送信される。演出制御装置82では、変動終了コマンドを受信したことに基づいて、実行中の各図柄列Z1〜Z3による変動表示や第1特図表示領域GAの変化表示を今回の遊技結果に対応する停止結果として終了するように表示制御装置212を制御する。
第1遊技回制御処理の場合と同様に、第2遊技回制御処理でも、第2特図側の遊技回の遊技結果が特別外れ結果である場合は、ステップS811の強制終了処理を経て今回の遊技回が終了する場合と、ステップS815の変動終了用処理を経て今回の遊技回が終了する場合と、がある。この場合、ステップS811の強制終了処理を経る場合、対応する開放フラグ(第2側有利開放フラグ又は第2側不利開放フラグ)は消去され、且つ第2特別外れフラグは格納されない。一方、ステップS815の変動終了用処理を経る場合、対応する開放フラグは維持されるとともに、第2特別外れフラグが格納される。
以上のように、本実施形態では、第1遊技回制御処理と第2遊技回制御処理とによって、2つの抽選系の遊技回をそれぞれ独立して実行可能とするとともに、一方の抽選系にて大当たりが発生した場合には、他方の抽選系の遊技回の開始を制限したり、実行中の遊技回を強制終了させる構成としている。このようにすることで、複数の抽選系が並行して行われても、大当たり結果への注目度の低下を抑制することが可能となっている。
また、一方の抽選系にて特別外れ結果が発生した場合には、当該特別外れ結果である遊技回の実行中は他方の遊技回の開始は制限されないものの、当該特別外れ結果である遊技回が終了すること(開閉実行モードが開始されること)に基づいて、他方の遊技回の開始が制限され、且つ実行中の他方の遊技回は強制的に終了する。
そのため、両抽選系において特別外れ結果である遊技回が並行して実施される場合がある。この場合、先に遊技回が終了した側の開閉実行モードが実施され、他方の特別外れ結果は通常外れ結果に書き換えられることになる。例えば、第1特図側の抽選系にて有利特別外れ結果及び不利特別外れ結果のいずれかの特別外れ結果となる遊技回を実行中に、第2特図側の抽選系にて有利特別外れ結果及び不利特別外れ結果のいずれかの特別外れ結果となる遊技回が実行され得る構成である。この場合、第1特図側の遊技回が先に終了すれば第1特図側の特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施され、第2特図側の遊技回が先に終了すれば第2特図側の特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施されることになる。このように、両抽選系の遊技回において特別外れ結果が重複するような構成において、いずれの遊技回が先に終了するかによって、実施する開閉実行モードを異ならせる構成としているため、両抽選系の遊技結果だけでなく、その進行状況に高い関心を寄せさせることが可能となる。
<遊技状態移行処理>
次に、ステップS405の遊技状態移行処理を図21〜図23のフローチャートを参照して説明する。
先ず、ステップS1001では、開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中でない場合にはステップS1002に進み、RAM204に第1当選フラグ及び第2当選フラグのいずれかの当選フラグ、第1特別外れフラグ及び第2特別外れフラグのいずれかの特別外れフラグ、又はV入賞フラグが格納されているか否かを判定する。V当選フラグは、特別外れ結果に基づく開閉実行モードにおいて第2可変入賞装置32Bに入賞した遊技球がV入賞用領域356を通過したことに基づいて、当該開閉実行モードの終了時に格納されるフラグであり、当該V当選フラグが格納されることに基づいて、特別外れ結果に基づく開閉実行モード後に新たな開閉実行モードが実施される。
ステップS1002にていずれのフラグも格納されていない場合には、そのまま遊技状態移行処理を終了する。いずれかのフラグが格納されている場合には、ステップS1003に進み、対応する遊技回の変動表示の終了タイミング又は対応する開閉実行モードの終了タイミングか否かを判定する。より具体的には、いずれかの当選フラグ又はいずれかの特別外れフラグが格納されている場合には、対応する遊技回の終了タイミングであるか否かを判定し、V当選フラグが格納されている場合には、対応する開閉実行モードの終了タイミングであるか否かを判定する。いずれの終了タイミングでもない場合には、そのまま遊技状態移行処理を終了する。
いずれかの終了タイミングである場合にはステップS1004に進み、開閉実行モードの開始処理を実行する。当該開始処理では、開閉実行モードのオープニング用に第1可変入賞装置32A又は第2可変入賞装置32Bの開放を開始することなく待機するためのオープニング用待機時間(開始用待機期間)を設定する。具体的には、RAM204の各種カウンタエリア233に設けられた待機時間用カウンタエリアに、ROM203に予め記憶されているオープニング用の待機時間情報をセットする。この場合に、開閉実行モードの種類に応じてセットされる待機時間情報が異なっており、当該待機時間情報はいずれかの大当たり結果に対応する開閉実行モードの方が特別外れ結果に対応する開閉実行モードよりも待機時間が長くなるように設定されている。例えば、いずれかの大当たり結果に対応する開閉実行モードでは、待機時間が1secとなるように待機時間情報のカウント値が設定されており、特別外れ結果に対応する開閉実行モードでは、待機時間が0.5secとなるように待機時間情報のカウント値が設定されている。ここでセットされた待機時間情報の値は、タイマ割込み処理が実行される度に1減算される。
特に本実施形態では、当否抽選の結果として頻繁に特別外れ結果となり、その特別外れ結果に基づく開閉実行モードがほぼ毎遊技回の度に実施される。そのため、上記のように特別外れ結果に対応する開閉実行モードにおいてオープニングの待機時間を短く設定することで、スムーズな遊技の進行を実現することが可能となる。
なお、特別外れ結果の種類に応じてオープニングの待機時間を異ならせる構成としてもよい。例えば、有利特別外れ結果の方が不利特別外れ結果よりもオープニングの待機時間を長くしてもよい。このようにすれば、より遊技者に有利な開閉実行モードを、開始前に報知することが可能となる。また、特別外れ結果に基づく開閉実行モード中においては、V入賞用領域356を通過させることができるか否かが遊技の肝であるため、発射操作の準備等を行わせる時間を確保する意味でも有利特別外れ結果のオープニング用の待機時間が長いことは好ましい。但し、有利特別外れ結果のオープニング用の待機時間を長くする場合、当該待機時間が、シャッタ358がV入賞用領域356へ振り分ける態様となっている期間と重複しないようにする、又は重複する場合であっても重複しない時間が生じるようにし且つ当該重複しない時間において遊技球が第2可変入賞装置32Bへ入賞可能となるようにするとよい。
続くステップS1005では、今回の開閉実行モードにおけるラウンド数を設定するために、特別外れフラグの有無を確認する。すなわち、第1特別外れフラグ及び第2特別外れフラグのいずれかの特別外れフラグが格納されているか否かを判定する。いずれの特別外れフラグも格納されていない場合には、ステップS1006にて、第1側16Rフラグ、第2側16Rフラグ及びV当選フラグのいずれかが格納されているか否かを判定する。これらのフラグのいずれかが格納されている場合とは、今回の開閉実行モードは16R大当たり結果に基づく開閉実行モード、又は特別外れ結果に基づく開閉実行モード中にV入賞(V入賞用領域356への遊技球の流入)が発生した後に実施される開閉実行モードであることを意味する。この場合、ステップS1007にて、RAM204の各種カウンタエリア233に設けられた第1ラウンドカウンタRC1に「16」をセットする。第1ラウンドカウンタRC1は開閉実行モードのラウンド数をカウントするためのものである。ステップS1006にて否定判定した場合、今回の開閉実行モードは8R大当たり結果に基づく開閉実行モードであり、この場合、ステップS1008にて第1ラウンドカウンタRC1に「8」をセットする。そして、ステップS1005にていずれかの特別外れフラグが格納されていると判定した場合には、ステップS1009にて第1ラウンドカウンタRC1に「1」をセットする。
ステップS1007、ステップS1008又はステップS1009の処理を実行した後は、ステップS1010にてオープニングコマンドを設定する。この設定されたオープニングコマンドは、通常処理における外部出力処理にて、演出制御装置82に送信される。このオープニングコマンドには、開閉実行モードの契機となった遊技結果の種類の情報が含まれる。演出制御装置82では、受信したオープニングコマンドに基づいて、開閉実行モードに対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。この演出の内容としては、図柄表示装置41における表示態様が含まれており、この決定された表示態様は演出制御装置82から表示制御装置212に表示内容コマンドとして出力される。表示制御装置212では、演出制御装置82から受信した表示内容コマンドに基づいて、今回の開閉実行モードに対応した表示(例えば、動画表示)が行われるように図柄表示装置41を表示制御する。例えば、大当たり結果に基づく開閉実行モードであれば、その旨を報知するとともに、当該開閉実行モードにおけるラウンド数(16又は8)を報知するように図柄表示装置41を表示制御する。この場合、16ラウンドの開閉実行モードであっても初めからその旨を報知せず、8ラウンドの開閉実行モードであるかのような報知を行っておいて、途中で16ラウンドである旨を報知する、所謂昇格演出を行う構成としてもよい。また、例えば、いずれかの特別外れ結果に基づく開閉実行モードであれば、その旨を報知するとともに、V入賞が発生することによってその後に16ラウンドの開閉実行モードが発生することを報知するように図柄表示装置41を表示制御する。そして、V入賞に基づいて新たに開始される開閉実行モード(V当選フラグに基づく開閉実行モード)であれば、それを祝福するように図柄表示装置41を表示制御する。なお、不利特別外れ結果に基づく開閉実行モードにおいては、基本的にはV入賞が発生しないこと、及び当該不利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが頻繁に発生する遊技性であることからして、当該不利特別外れ結果に基づく開閉実行モード用の報知を行わない構成としてもよい。このようにすれば、入賞し得ないような開閉実行モードの報知が頻繁に行われることによる煩わしさを解消することができる。
続くステップS1011では、外部信号設定処理を実行した後に、本遊技状態移行処理を終了する。外部信号設定処理では、RAM204に、各種16Rフラグ及び各種8Rフラグのいずれかが格納されているか否かを判定し、いずれかのフラグが格納されている場合には、外部端子板79に設けられた大当たり信号用の出力端子の信号出力状態を大当たり信号出力状態とする。これにより、大当たり信号用の出力端子が遊技ホール側の管理制御装置に接続されている場合には、当該管理制御装置に大当たり信号が出力され、当該管理制御装置においてパチンコ機10にて大当たりが発生したことを把握することができる。
また、外部信号設定処理では、RAM204に、いずれかの特別外れフラグが格納されている場合には、外部端子板79に設けられた特別外れ信号用の出力端子の信号出力状態を特別外れ信号出力状態とする。これにより、特別外れ信号用の出力端子が遊技ホール側の管理制御装置に接続されている場合には、当該管理制御装置に特別外れ信号が出力され、当該管理制御装置においてパチンコ機10にて特別外れ結果に基づく開閉実行モードが発生したことを把握することができる。
なお、特別外れ結果の種類によって、特別外れ信号出力状態とするか否かを異ならせてもよい。例えば、有利特別外れ結果及び不利特別外れ結果のうち、有利特別外れ結果に基づいて、外部端子板79に設けられた特別外れ信号用の出力端子の信号出力状態を特別外れ信号出力状態とし、不利特別外れ結果に基づいて、特別外れ信号出力状態としない構成としてもよい。このようにすれば、遊技ホール側の管理制御装置において、有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが発生したことを把握することができる一方、頻繁に発生する不利特別外れ結果に基づく開閉実行モードを把握する必要が生じず、頻繁な信号出力によるデータ管理の煩雑さや処理負荷の高騰を回避することができる。
また、外部信号設定処理では、RAM204に、V当選フラグが格納されている場合には、外部端子板79に設けられたV当選信号用の出力端子の信号出力状態をV当選信号出力状態とする。これにより、V当選信号用の出力端子が遊技ホール側の管理制御装置に接続されている場合には、当該管理制御装置にV当選信号が出力され、当該管理制御装置においてパチンコ機10にてV当選に基づく開閉実行モードが発生したことを把握することができる。
ステップS1001にて開閉実行モード中であると判定した場合、ステップS1012に進む。ステップS1012では、オープニング用の待機時間が経過したか否かを判定する。オープニング用の待機時間が経過していない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。オープニング用の待機時間が経過している場合には、ステップS1013にて大入賞口開閉処理を実行する。ここで、大入賞口開閉処理について、図22のフローチャートを参照しながら説明する。
先ず、ステップS1101にて大入賞口321又は振分入口351を開放中であるか否かを判定する。具体的には、第1可変入賞装置32Aの駆動部323及び第2可変入賞装置32Bの駆動部353の駆動状態に基づいてかかる判定を行う。大入賞口321及び振分入口351を開放中でない場合には、ステップS1102にて第1ラウンドカウンタRC1の値が「0」か否かを判定すると共に、ステップS1103にてRAM204の各種カウンタエリア233に設けられた第1タイマカウンタTC1の値が「0」か否かを判定する。第1タイマカウンタTC1は開閉実行モード中の各種制御タイミングをMPU202が特定するためのカウンタであり、タイマ割込み処理が実行される度に1減算されるカウンタである。
第1ラウンドカウンタRC1の値が「0」である場合又は第1タイマカウンタTC1の値が「0」でない場合には、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。一方、第1ラウンドカウンタRC1の値が「0」でなく且つ第1タイマカウンタTC1の値が「0」である場合には、ステップS1104に進み、RAM204にいずれかの特別外れフラグが格納されているか否かを判定する。いずれかの特別外れフラグが格納されていない場合とは、今回の開閉実行モードは大当たり結果に基づく開閉実行モード又はV入賞に基づく開閉実行モードであることを意味し、この場合、ステップS1105にて第1開放処理を実行する。第1開放処理では、第1可変入賞装置32Aの駆動部323を駆動制御して、大入賞口321を開放させる処理を行う。これにより、第1可変入賞装置32Aへの入賞が許容される。
その後、ステップS1106にて、第1可変入賞装置32Aの開放状態を維持する期間を設定するために、第1タイマカウンタTC1に長時間態様である「15000」(30.0secに相当)をセットする処理を実行する。これにより、第1可変入賞装置32Aが長時間態様で開放状態とされるラウンド遊技が開始される。
一方、ステップS1104にて、いずれかの特別外れフラグが格納されている場合、今回の開閉実行モードは特別外れ結果に基づく開閉実行モードであることを意味し、この場合、ステップS1107にて第2開放処理を実行する。第2開放処理では、第2可変入賞装置32Bの駆動部353を駆動制御して、振分入口351を開放させる処理を行う。これにより、第2可変入賞装置32Bへの入賞が許容される。
その後、ステップS1108にて、今回の特別外れ結果が有利特別外れ結果であったか否かを判定する。具体的には、第1側有利開放フラグ及び第2側有利開放フラグのいずれかのフラグが格納されているか否かを判定する。有利特別外れ結果であった場合、ステップS1106に進み、上記のとおり第1タイマカウンタTC1に長時間態様である「15000」をセットする処理を実行する。これにより、第2可変入賞装置32Bが長時間態様で開放状態とされるラウンド遊技が開始される。
ステップS1108にて有利特別外れ結果ではなく不利特別外れ結果であると判定した場合、ステップS1109にて第1タイマカウンタTC1に短時間態様である「150」(0.3secに相当)をセットする処理を実行する。これにより、第2可変入賞装置32Bが短時間態様で開放状態とされるラウンド遊技が開始される。
ステップS1106又はステップS1109の処理を実行した後は、ステップS1110にてRAM204の各種カウンタエリア233に設けられた入賞カウンタPCに「10」をセットする。入賞カウンタPCは、可変入賞装置32A,32Bへの入賞個数をカウントするためのカウンタである。
その後、ステップS1111にて、開放コマンドを演出制御装置82への出力対象として設定してから、本大入賞口開閉処理を終了する。開放コマンドには、いずれの可変入賞装置32A,32Bを開放状態とするかの情報が含まれている。演出制御装置82では、受信した開放コマンドに基づいて、開放状態とする可変入賞装置32A,32Bに対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。
ステップS1101にて大入賞口321又は振分入口351が開放中である場合にはステップS1112に進み、第1タイマカウンタTC1の値が「0」か否かを判定する。第1タイマカウンタTC1の値が「0」ではない場合、ステップS1113にて、いずれかの可変入賞装置32A,32Bへの入賞が発生したか否かを判定する。具体的には、大入賞口用の検知センサ325又はカウント用の検知センサ361の検知状態により遊技球の通過を検知したか否かを判定する。入賞が発生していない場合には、そのまま大入賞口開閉処理を終了する。一方、入賞が発生している場合には、ステップS1114にて入賞カウンタPCの値を1減算する。
続くステップS1115では、V入賞用の検知センサ362の検知状態に基づいて、遊技球がV入賞用領域356へ流入したか否かを判定する。V入賞用領域356への流入が発生した場合には、ステップS1116にてRAM204の各種フラグ格納エリア234にV入賞フラグを格納する処理を実行する。V入賞フラグは、今回の開閉実行モードにおいてV入賞(V入賞用領域356への遊技球の流入)が発生したことをMPU202が把握するためのフラグである。
ステップS1115にてV入賞が発生していないと判定した場合、又はステップS1116の処理を実行した後は、ステップS1117にて入賞カウンタPCの値が「0」か否かを判定し、「0」でない場合にはそのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップS1112にて第1タイマカウンタTC1の値が「0」の場合、又はステップS1117にて入賞カウンタPCの値が「0」の場合には、大入賞口閉鎖条件が成立したことを意味する。かかる場合にはステップS1118にて大入賞口321又は振分入口351を閉鎖すべく対応する駆動部323、353を非駆動状態とする。
続くステップS1119では第1ラウンドカウンタRC1の値を1減算し、ステップS1120にて第1ラウンドカウンタRC1の値が「0」か否かを判定する。第1ラウンドカウンタRC1の値が「0」でない場合にはステップS1121にて、第1タイマカウンタTC1に「1000」(すなわち2sec)をセットする。その後、ステップS1122にて閉鎖コマンドを設定し、本大入賞口開閉処理を終了する。この設定された閉鎖コマンドは、通常処理における外部出力処理にて、演出制御装置82に送信される。演出制御装置82では、受信した閉鎖コマンドに基づいて、可変入賞装置32A,32Bの閉鎖に対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。
ステップS1120にて、第1ラウンドカウンタRC1の値が「0」であると判定した場合には、ステップS1123にて、エンディングの開始処理を実行する。当該開始処理では、開閉実行モードのエンディング用に次の遊技回を開始することなく待機するためのエンディング用待機時間を設定する。具体的には、RAM204の各種カウンタエリア233に設けられた待機時間用カウンタエリアに、ROM203に予め記憶されているエンディング用の待機時間情報をセットする。ここでセットされた待機時間情報の値は、タイマ割込み処理が実行される度に1減算される。
その後、ステップS1124にて、エンディングコマンドを設定した後に、本大入賞口開閉処理を終了する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理における外部出力処理にて、演出制御装置82に送信される。演出制御装置82では、受信したエンディングコマンドに基づいて、開閉実行モードの終了に対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。この演出の内容としては、図柄表示装置41における表示態様が含まれており、この決定された表示態様は演出制御装置82から表示制御装置212に表示内容コマンドとして出力される。表示制御装置212では、演出制御装置82から受信した表示内容コマンドに基づいて、今回の開閉実行モードに対応した表示(例えば、動画表示)が行われるように図柄表示装置41を表示制御する。
なお、ステップS1123にて設定するエンディング用の待機時間は、今回終了する開閉実行モードへの移行契機に応じて長さを異ならせてもよい。例えば、大当たり結果に基づく開閉実行モードのエンディング用の待機時間を、特別外れ結果に基づく開閉実行モードのエンディング用の待機時間よりも長くなるように設定してもよい。また、特別外れ結果の種類に応じてエンディング用の待機時間の長さを異ならせてもよい。例えば、有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードのエンディング用の待機時間を、不利特別外れ結果に基づく開閉実行モードのエンディング用の待機時間よりも長くなるように設定してもよい。
遊技状態移行処理(図21)の説明に戻り、ステップS1013にて大入賞口開閉処理を実行した後は、ステップS1014にて第1ラウンドカウンタRC1の値が「0」か否かを判定する。また、ステップS1015では、エンディング用の待機時間が経過したか否かを判定する。第1ラウンドカウンタRC1の値が「0」でない場合又はエンディング用の待機時間が経過していない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
一方、第1ラウンドカウンタRC1の値が「0」であり、且つエンディング用の待機時間が経過している場合には、ステップS1016にて、開閉実行モード終了時の移行処理を実行し、ステップS1017にて開閉実行モードの終了処理を実行してから、遊技状態移行処理を終了する。開閉実行モードの終了処理では、開閉実行モード終了用の演出を行うように演出制御装置82等を制御する。
ここで、開閉実行モード終了時の移行処理について、図23のフローチャートを参照して説明する。
先ずステップS1201にて、第1当選フラグ、第2当選フラグ及びV当選フラグのいずれかの当選フラグが格納されているか否かを判定する。すなわち、今回の開閉実行モードが、大当たり結果に基づく開閉実行モード、又は特別外れ結果に基づく開閉実行モード中にV入賞用領域356の通過が発生してその後に移行した開閉実行モードであったかを把握する。ステップS1201にて肯定判定した場合、ステップS1202にて第1遊技回カウンタ及び第2遊技回カウンタを初期値(0)にリセットする処理を実行する。続くステップS1203では、ステップS1201にて把握した各種当選フラグを消去する処理を実行する。
ステップS1201にて否定判定した場合、又はステップS1203の処理を実行した後は、ステップS1204にてV入賞フラグが格納されているか否かを判定する。すなわち、今回終了する開閉実行モードが特別外れ結果に基づく開閉実行モードであり、当該開閉実行モード中にV入賞用領域356の通過が発生したか否かを判定する。V入賞フラグが格納されている場合、ステップS1205にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234にV当選フラグを格納する処理を実行する。これにより、遊技状態移行処理のステップS1002にて肯定判定することが可能となり、今回の開閉実行モードの終了に続けて、V入賞に基づく開閉実行モードが新たに開始されることになる。
ステップS1204にて否定判定した場合、又はステップS1205の処理を実行した後は、ステップS1206にて、各種特別外れフラグ(第1特別外れフラグ、第2特別外れフラグ)の消去処理を実行する。なお、特別外れフラグが格納されていない場合には、その状態を維持する。続くステップS1207では、各種開放フラグ(第1側有利開放フラグ、第1側不利開放フラグ、第2側有利開放フラグ、第2側不利開放フラグ)の消去処理を実行する。なお、開放フラグが格納されていない場合には、その状態を維持する。そして、ステップS1208にて、大当たり用の遊技結果フラグ(第1側16Rフラグ、第1側8Rフラグ、第2側16Rフラグ、第2側8Rフラグ)の消去処理を実行する。なお、大当たり用の遊技結果フラグが格納されていない場合には、その状態を維持する。その後、本終了時の移行処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、通常処理におけるステップS406の電役サポート用処理を図24及び図25のフローチャートを参照して説明する。
先ずステップS1301にて、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM204の各種フラグ格納エリア234にサポート中フラグが格納されているか否かを判定する。サポート中フラグは、電動役物34aを開放状態とする場合に格納され、閉鎖状態に復帰される場合に消去されるフラグである。
サポート中フラグが格納されていない場合にはステップS1302に進み、RAM204の各種フラグ格納エリア234にサポート当選フラグが格納されているか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの抽選において開放状態当選となった場合に格納され、サポート中フラグが格納される場合に消去されるフラグである。
サポート当選フラグが格納されていない場合にはステップS1303に進み、RAM204の各種カウンタエリア233に設けられた第2タイマカウンタTC2の値が「0」か否かを判定する。第2タイマカウンタTC2の値が「0」でない場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。
第2タイマカウンタTC2の値が「0」である場合には、ステップS1304にて、普図表示部38における絵柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。変動表示の終了タイミングである場合には、ステップS1305にて、外れ表示を設定した後に、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図表示部38における絵柄の変動表示が終了される。
第2タイマカウンタTC2の値が「0」であって変動表示の終了タイミングでない場合には、ステップS1306にて、電役保留エリア235に記憶されている役物保留記憶数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。役物保留記憶数SNの値が「0」である場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。役物保留記憶数SNの値が「0」より大きい場合には、ステップS1307にて開放抽選を行う。具体的には、電役実行エリアRCEに格納されている電動役物開放カウンタC4の値が0〜249であった場合に、開放抽選に当選となる。また、開放抽選と同時に第2タイマカウンタTC2に「150」(すなわち0.3sec)をセットする。なお、第2タイマカウンタTC2はタイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
続くステップS1308では、ステップS1307の開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。サポート当選でない場合には、ステップS1309の処理を実行することなく本電役サポート用処理を終了する。サポート当選である場合には、ステップS1309にてサポート当選フラグを格納するとともに、RAM204に設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップS1302にてサポート当選フラグが格納されていると判定した場合には、ステップS1310に進む。ステップS1310では、第2タイマカウンタTC2の値が「0」であるか否かを判定する。第2タイマカウンタTC2の値が「0」でない場合には、普図表示部38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。第2タイマカウンタTC2の値が「0」である場合には、ステップS1311にて、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図表示部38における絵柄の変動表示が終了される。続くステップS1312では、サポート中フラグを格納するとともに、サポート当選フラグを消去した後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップS1301にてサポート中フラグが格納されていると判定した場合には、ステップS1313に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉処理を実行した後に、本電役サポート用処理を終了する。電役開閉制御処理について、図25のフローチャートを参照して説明する。
先ず、ステップS1401にて電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。電動役物34aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部34bが駆動状態であるか否かで判定する。電動役物34aが開放されている場合にはステップS1402に進み、第2タイマカウンタTC2の値が「0」か否かを判定する。
第2タイマカウンタTC2の値が「0」でない場合には、そのまま本電役開閉処理を終了する。第2タイマカウンタTC2の値が「0」である場合にはステップS1403に進み、電動役物34aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行う。
その後、ステップS1404では、RAM204の各種カウンタエリア233に設けられた第2ラウンドカウンタRC2の値を1減算した後に、ステップS1405にて第2ラウンドカウンタRC2の値が「0」か否かを判定する。第2ラウンドカウンタRC2は、サポート状態における電動役物34aの開放回数を特定するためのカウンタである。第2ラウンドカウンタRC2の値が「0」でない場合には、そのまま本電役開閉処理を終了し、第2ラウンドカウンタRC2の値が「0」である場合には、ステップS1406にてサポート中フラグを消去した後に、本電役開閉処理を終了する。
一方、電動役物34aが開放中でない場合にはステップS1401にて否定判定をし、ステップS1407に進む。ステップS1407では、第2タイマカウンタTC2が「0」であるか否かを判定する。第2タイマカウンタTC2が「0」でない場合には、そのまま本電役開閉処理を終了する。第2タイマカウンタTC2が「0」である場合には、ステップS1408にて、電動役物34aを開放状態に制御する開放処理を実行する。そして、ステップS1409にて第2タイマカウンタTC2に「750」(すなわち1.5sec)をセットした後に、本電役開閉処理を終了する。
<V振分設定処理>
次に、通常処理のステップS407のV振分設定処理を図26のフローチャートを参照して説明する。
先ずステップS1501にて、開閉実行モードの開始タイミングであるか否かを判定する。開始タイミングである場合には、ステップS1502にてRAM204の各種カウンタエリア233に設けられた第3タイマカウンタTC3に「500」(すなわち1.0sec)をセットする処理を実行する。続くステップS1503では、RAM204の各種カウンタエリア233に設けられた振分カウンタHCに「1」をセットする処理を実行する。第3タイマカウンタTC3は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算されるカウンタである。また、振分カウンタHCは、シャッタ358の動作回数をMPU202が把握するためのカウンタである。
ステップS1501にて否定判定した場合、又はステップS1503の処理を実行した後は、ステップS1504に進む。ステップS1504では、シャッタ用の駆動部359の駆動状態を把握することにより、シャッタ358がV入賞用領域356へ遊技球を振り分ける位置に配置されているか否かを判定する。V入賞用領域356ではなく排出用領域357へ遊技球を振り分ける位置に配置されている場合には、ステップS1505に進み、上記第3タイマカウンタTC3が「0」であるか否かを判定する。「0」である場合には、ステップS1506にて振分カウンタHCが「0」であるか否かを判定する。ステップS1505にて第3タイマカウンタTC3が「0」ではない場合、又はステップS1506にて振分カウンタHCが「0」である場合には、シャッタ用の駆動部359の駆動制御のタイミングではないとして、そのままV振分設定処理を終了する。
ステップS1505にて肯定判定し、且つステップS1506にて否定判定した場合、ステップS1507にて、シャッタ用の駆動部359の駆動制御を開始してシャッタ358をV入賞用領域356へ遊技球を振り分ける位置に切り換えるための処理を行う。そして、ステップS1508にて第3タイマカウンタTC3に「1500」(すなわち、3.0sec)をセットする処理を行ってから、V振分設定処理を終了する。
ステップS1504にてシャッタ358がV入賞用領域356へ遊技球を振り分ける位置に配置されていると判定した場合、ステップS1509に進む。ステップS1509では、第3タイマカウンタTC3が「0」であるか否かを判定する。「0」ではない場合、そのままV振分設定処理を終了する。「0」である場合、ステップS1510にて、シャッタ用の駆動部359の駆動制御を終了してシャッタ358を排出用領域357へ遊技球を振り分ける位置に切り換えるための処理を行う。そして、ステップS1511にて、振分カウンタHCを1減算する処理を行ってから、V振分設定処理を終了する。
以上のように、V振分設定処理では、開閉実行モードの種類によらず、一律のタイミングでシャッタ358の位置を切り換える制御を行う。この場合、開閉実行モードの開始タイミングから1.0sec後にV入賞用領域356側に切り換えられ、その状態が3.0secに亘って維持されてから、排出用領域357側に切り換えられる。つまり、開閉実行モード開始から、1.0sec後から4.0sec後までの間に第2可変入賞装置32Bへ遊技球が入賞すると、その遊技球はV入賞用領域356側へ振り分けられることになる。
この場合、既に説明したとおり、有利特別外れ結果及び不利特別外れ結果に基づく開閉実行モードでは、開閉実行モードの開始から第2可変入賞装置32Bが開放されるまでのオープニング用の待機時間は0.5secが設定される。そして、当該オープニング用の待機時間の経過後、有利特別外れ結果であれば30.0secを上限開放時間として第2可変入賞装置32Bが開放状態とされ、不利特別外れ結果であれば0.3secが経過するまで第2可変入賞装置32Bが開放状態とされる。つまり、有利特別外れ結果であれば、開閉実行モードの開始から0.5sec後から30.5sec後までが第2可変入賞装置32Bが開放状態とされる期間として設定され、不利特別外れ結果であれば、開閉実行モードの開始から0.5sec後から0.8sec後までが第2可変入賞装置32Bが開放状態とされる期間として設定される。
つまり、有利特別外れ結果に基づく開閉実行モード中に第2可変入賞装置32Bへ入賞した遊技球は、シャッタ358がV入賞用領域356側に振り分ける位置に配置されているタイミングで当該シャッタ358に到達することとなり、当該遊技球はV入賞用領域356側に振り分けられる。また、不利特別外れ結果に基づく開閉実行モード中に第2可変入賞装置32Bへ入賞した遊技球は、シャッタ358が排出用領域357側に振り分ける位置に配置されているタイミングで当該シャッタ358に到達することとなり、当該遊技球は排出用領域357側に振り分けられる。なお、不利特別外れ結果に基づく開閉実行モードにおいては、開放状態が維持される期間が発射周期(0.6sec)よりも短い期間であるため、そもそも、当該開閉実行モード中に第2可変入賞装置32Bへの入賞は発生しにくくなっている。
そして、特別外れ結果に基づく1ラウンドの開閉実行モード中にV入賞用領域356を通過することに基づいてV入賞フラグが格納され、その後、V当選フラグに書き換える処理が行われることによって、当該開閉実行モード後に、新たな開閉実行モードが開始される。当該新たな開閉実行モードでは、ステップS1006にて第1ラウンドカウンタRC1に「16」が入力され、第1可変入賞装置32A側にて16回のラウンド遊技が行われることとなり、多量の遊技球を第1可変入賞装置32Aへ入賞させることが可能となる。一方、特別外れ結果に基づく開閉実行モード中にV入賞用領域356を通過させることができなければ、当該開閉実行モードはそのまま終了し、その後、新たな開閉実行モードが開始されることはない。
以上のように、有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードと、不利特別外れ結果に基づく開閉実行モードとでは、遊技者にとっての有利度に大きな差が設けられている。そのため、遊技者としては、有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施されることを望むものと考えられる。
既に説明したとおり、第1特図側の当否判定処理においては、有利特別外れ結果となる確率よりも不利特別外れ結果となる確率の方が高く設定されており、ほぼ毎回の当否判定にて不利特別外れ結果が成立するように当否テーブルが設定されている。また、第2特図側の当否判定処理においては、不利特別外れ結果となる確率よりも有利特別外れ結果となる確率の方が高く設定されており、ほぼ毎回の当否判定にて有利特別外れ結果が成立するように当否テーブルが設定されている。そのため、第1特図側の当否判定よりも第2特図側の当否判定の方が遊技者にとって有利なものとして設定されているといえる。
但し、第2特図側の当否判定を実施させるためには、第2作動口34へ遊技球を入賞させる必要があり、第2作動口34は、第1作動口33への入賞が発生することとなるスルーゲート35への入賞に基づいて入賞が許容される構成としている。つまり、第2作動口34へ入賞させるためには、第1作動口33へ入賞させる必要があり、第1作動口33への入賞を発生させないと第2作動口34への入賞を発生させることができない。
また、電役サポート用処理では、電動役物34aを、スルーゲート35への入賞が発生してから0.3sec後に開放状態となるように設定する。そして、その開放状態が1.5secに亘って維持されるように設定する。つまり、スルーゲート35への入賞、すなわち第1作動口33への入賞が発生することとなる特定事象が生じてから0.3sec後から1.8sec後までが、第2作動口34への入賞が可能な期間として設定される。そして、後述するように、第1作動口33への入賞に基づく第1特図側の遊技回は、この1.8secよりも変動表示時間が長くなるように設定される。
つまり、第2作動口34への入賞が発生し得るタイミングとは、第1特図側の遊技回が実施されているタイミングであり、第1特図側の遊技回の実行中以外は、第2作動口34への入賞は発生しない。上記のように、第1特図側の当否判定処理では、ほぼ毎回、不利特別外れ結果が成立しており、その不利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施される事ととなる遊技回の実行中に、第2作動口34への入賞が発生し、第2特図側の当否判定処理が行われる。そして、上記のように第2特図側の当否判定処理では、ほぼ毎回、有利特別外れ結果が成立する。
ここで、第1遊技回制御処理及び第2遊技回制御処理では、両方の抽選系で特別外れ結果が成立した場合、先に変動表示時間が経過した側の特別外れ結果が優先されて実施される構成としている。そのため、第1特図側の遊技回が先に終了することとなれば、ほぼ毎回成立している不利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施され、第2特図側の遊技回が先に終了することとなれば、ほぼ毎回成立している有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施されることになる。つまり、第1特図側の遊技回にて設定される変動表示時間と、第2特図側の遊技回にて設定される変動表示時間との関係によって、いずれの抽選系の結果に基づく開閉実行モードが実施されるかが変化する。
<変動表示時間の設定処理>
以下、第1遊技回制御処理及び第2遊技回制御処理にて実施される変動表示時間の設定処理について、図27及び図28のフローチャートを参照しながら説明する。なお、第1遊技回制御処理にて実施される第1変動表示時間の設定処理(図27)と、第2遊技回制御処理にて実施される第2変動表示時間の設定処理(図28)とは、基本的に処理構成が同じであるため、これらをまとめて説明する。また、各変動表示時間の設定処理の説明に際しては、図29に示す変動表時間テーブルもあわせて参照しながら説明する。
図27及び図28に示すように、ステップS1601(ステップS1701)では、対応する遊技回カウンタを把握する処理を実行する。すなわち、第1特図側では第1遊技回カウンタを把握し、第2特図側では第2遊技回カウンタを把握する処理を実行する。既に説明したとおり、第1遊技回カウンタは、第1特図側の遊技回が実施される度に1ずつ加算されるカウンタであり(ステップS618)、当選フラグに基づく開閉実行モード(16R又は8Rの開閉実行モード)の終了時にリセットされるカウンタである。また、第2遊技回カウンタは、第2特図側の遊技回が実施される度に1ずつ加算されるカウンタであり(ステップS918)、当選フラグに基づく開閉実行モードの終了時にリセットされるカウンタである。
ステップS1601(ステップS1701)の実行後は、ステップS1602(ステップS1702)にて対応する変動表示時間テーブルを取得する処理を実行する。すなわち、第1特図側では第1変動表示時間テーブルを取得し、第2特図側では第2変動表示時間テーブルを取得する。第1変動表示時間テーブル及び第2変動表示時間テーブルは、ROM203の変動表示時間テーブル記憶エリア223に記憶されている。
第1変動表示時間テーブル及び第2変動表示時間テーブルは、図29に示すように、対応する遊技回カウンタの値と、今回開始する遊技回についての保留情報のうち変動種別カウンタCSの値と、に基づいて変動表示時間が定められている。
第1特図側の第1変動表示時間テーブルでは、第1特図側の遊技回の変動表示時間として、10.0secとなる第1短変動の変動表示時間と、30.0secとなる第1長変動の変動表示時間とが設定されている。すなわち、第1長変動の変動表示時間が選択された方が、第1短変動の変動表示時間が選択されるよりも第1特図側の遊技回は遅く終了することになり、第2特図側の遊技回との関係によって、第2特図側の遊技回が先に終了し易くなる。
第1遊技回カウンタの値が1〜100の範囲である場合、すなわち、第1遊技回カウンタのリセット後、1回目から100回目の第1特図側の遊技回では、第1短変動の方が第1長変動よりも選択され易いように変動種別カウンタCSAの値が割り振られている。具体的には、変動種別カウンタCSAの値が0〜99、101〜199であれば第1短変動が選択され、変動種別カウンタCSAの値が100であれば第1長変動が選択される。すなわち、200分の199の確率で第1短変動が選択され、200分の1の確率で第1長変動が選択される。
第1遊技回カウンタの値が101〜110の範囲である場合、すなわち、第1遊技回カウンタのリセット後、101回目から110回目の第1特図側の遊技回では、上記1〜100までの場合と比較して、第1長変動が選択され易いように変動種別カウンタCSAの値が割り振られている。具体的には、変動種別カウンタCSAの値が0〜90、101〜199であれば第1短変動が選択され、変動種別カウンタCSAの値が91〜100であれば第1長変動が選択される。すなわち、200分の190の確率で第1短変動が選択され、200分の10の確率で第1長変動が選択される。
その後、第1遊技回カウンタの値が111〜200の範囲、211〜300の範囲、311〜400の範囲、411〜500の範囲である場合、すなわち、第1遊技回カウンタのリセット後、111回目から200回目、211回目から300回目、311回目から400回目、411回目から500回目の第1特図側の遊技回では、上記1回目から100回目と同様の確率で第1短変動と第1長変動とが選択されるように設定されている。一方、第1遊技回カウンタの値が201〜210の範囲、301〜310の範囲、401〜410の範囲である場合、すなわち、第1遊技回カウンタのリセット後、201回目から210回目、301回目から310回目、401回目から410回目の第1特図側の遊技回では、上記101回目から110回目と同様の確率で第1短変動と第1長変動とが選択されるように設定されている。
そして、第1遊技回カウンタの値が501以降、すなわち、第1遊技回カウンタのリセット後、501回目以降の第1特図側の遊技回では、100%の確率で第1長変動の変動表示時間が選択されるように設定されている。
すなわち、第1特図側の第1変動表示時間テーブルでは、ほぼ第1短変動が選択され、第1長変動が選択されにくい抽選回数の第1のゾーン(1回目から100回目、111回目から200回目、211回目から300回目、311回目から400回目、411回目から500回目)と、当該第1のゾーンと比較すると第1長変動が選択され易い第2のゾーン(101回目から110回目、201回目から210回目、301回目から310回目、401回目から410回目)と、第2のゾーンよりもさらに第1長変動が選択され易い第3のゾーンが設定されている。言い換えると、第1特図側の遊技回において、第1のゾーンの抽選回数であれば第1短変動の変動表示時間が設定され易く、第2特図側の遊技回との関係で第1特図側の遊技回の方が先に終了し易い。また、第1特図側の遊技回において、第2のゾーンの抽選回数であれば第1のゾーンよりも第1長変動の変動表示時間が選択され易くなるため、第2特図側の遊技回との関係で第1のゾーンよりも第2特図側の遊技回の方が先に終了し易くなる。そして、第1特図側の遊技回において、第3のゾーンの抽選回数であれば、ほぼ第1長変動の変動表示時間が選択されるため、第2特図側の遊技回との関係で第2特図側の遊技回の方が先に終了し易くなる。
第2特図側の第2変動表示時間テーブルでは、第2特図側の遊技回の変動表示時間として、5.0secとなる第2短変動の変動表示時間と、20.0secとなる第2長変動の変動表示時間とが設定されている。すなわち、第2短変動の変動表示時間が選択された方が、第2長変動の変動表示時間が選択されるよりも第2特図側の遊技回は早く終了することになり、第1特図側の遊技回との関係によって、第2特図側の遊技回が先に終了し易くなる。
第2遊技回カウンタの値が1〜100の範囲である場合、すなわち、第2遊技回カウンタのリセット後、1回目から100回目の第2特図側の遊技回では、第2長変動の方が第2短変動よりも選択され易いように変動種別カウンタCSBの値が割り振られている。具体的には、変動種別カウンタCSBの値が0〜198であれば第2長変動が選択され、変動種別カウンタCSBの値が199であれば第2短変動が選択される。すなわち、200分の199の確率で第2長変動が選択され、200分の1の確率で第2短変動が選択される。
第2遊技回カウンタの値が101〜110の範囲である場合、すなわち、第2遊技回カウンタのリセット後、101回目から110回目の第2特図側の遊技回では、上記1〜100までの場合と比較して、第2短変動が選択され易いように変動種別カウンタCSBの値が割り振られている。具体的には、変動種別カウンタCSBの値が0〜190であれば第2長変動が選択され、変動種別カウンタCSBの値が191〜199であれば第2短変動が選択される。すなわち、200分の190の確率で第2長変動が選択され、200分の10の確率で第2短変動が選択される。
その後、第2遊技回カウンタの値が111〜200の範囲、211〜300の範囲、311〜400の範囲、411〜500の範囲である場合、すなわち、第2遊技回カウンタのリセット後、111回目から200回目、211回目から300回目、311回目から400回目、411回目から500回目の第2特図側の遊技回では、上記1回目から100回目と同様の確率で第2長変動と第2短変動とが選択されるように設定されている。一方、第2遊技回カウンタの値が201〜210の範囲、301〜310の範囲、401〜410の範囲である場合、すなわち、第2遊技回カウンタのリセット後、201回目から210回目、301回目から310回目、401回目から410回目の第2特図側の遊技回では、上記101回目から110回目と同様の確率で第2長変動と第2短変動とが選択されるように設定されている。
そして、第2遊技回カウンタの値が501以降、すなわち、第2遊技回カウンタのリセット後、501回目以降の第2特図側の遊技回では、100%の確率で第2短変動の変動表示時間が選択されるように設定されている。
すなわち、第2特図側の第2変動表示時間テーブルでは、ほぼ第2長変動が選択され、第2短変動が選択されにくい抽選回数の第1のゾーン(1回目から100回目、111回目から200回目、211回目から300回目、311回目から400回目、411回目から500回目)と、当該第1のゾーンと比較すると第2短変動が選択され易い第2のゾーン(101回目から110回目、201回目から210回目、301回目から310回目、401回目から410回目)と、第2のゾーンよりもさらに第2短変動が選択され易い第3のゾーンが設定されている。言い換えると、第2特図側の遊技回において、第1のゾーンの抽選回数であれば第2長変動の変動表示時間が設定され易く、第1特図側の遊技回との関係で第1特図側の遊技回の方が先に終了し易い。また、第2特図側の遊技回において、第2のゾーンの抽選回数であれば第1のゾーンよりも第2短変動の変動表示時間が選択され易くなるため、第1特図側の遊技回との関係で第1のゾーンよりも第2特図側の遊技回の方が先に終了し易くなる。そして、第2特図側の遊技回において、第3のゾーンの抽選回数であれば、ほぼ第2短変動の変動表示時間が選択されるため、第1特図側の遊技回との関係で第2特図側の遊技回の方が先に終了し易くなる。
本実施形態では、第1特図側の第1〜第3のゾーンと、第2特図側の第1〜第3のゾーンとが重複するように設定されており、より具体的には、第1特図側の第1〜第3のゾーンに設定されている第1遊技回カウンタの値と、第2特図側の第1〜第3のゾーンに設定されている第2遊技回カウンタの値と、が同一となるように設定されている。そのため、第1のゾーンでは、両特図の変動表示時間の関係で第1特図側の遊技回が先に終了し易く、第2のゾーンでは、両特図の変動表示時間の関係で第2特図側の遊技回が第1のゾーンよりも先に終了し易く、第3のゾーンでは、両特図の変動表示時間の関係で第2特図側の遊技回が先に終了し易くなる。このようにすることで、第1のゾーンでは、第1特図側の不利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施され易くなり、第2のゾーンでは第1のゾーンと比較して第2特図側の有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施され易くなり、第3のゾーンでは第2特図側の有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施され易くなる。
ここで、第1遊技回カウンタは第1特図側の抽選回数を把握するためのカウンタであり、第2遊技回カウンタは第2特図側の抽選回数を把握するためのカウンタである。そのため、本実施形態では、第1特図側の抽選回数と第2特図側の抽選回数とは、それぞれ別々に把握される構成としている。このようにすることで、複数の抽選系の独立性を担保するとともに、例えば第1特図側の抽選のみが実施されて第2特図側の抽選が実施されなかった場合など、両抽選系の抽選回数にズレが生じたとしても、それを許容することが可能となる。
但し、上記のように、本実施形態では、第2特図側の抽選を受けるためには第1特図側の抽選が行われることが条件となっているため、第2遊技回カウンタが加算される場合とは、それより若干先に第1遊技回カウンタの加算がされている場合となる。そのため、基本的には第2遊技回カウンタと第1遊技回カウンタとは同じ値となる。
一方、第1特図側の抽選を受けるためには、第2特図側の抽選を受ける必要はなく、第1特図側の抽選のみを実施させる遊技が行われることも考えられる。しかし、図10の振分テーブルにて示したように、第1特図側の振分テーブルよりも第2特図側の振分テーブルの方が遊技者にとって有利なものとなっている。また、電動役物34aが開放状態となることによって、第2作動口34へは容易に入賞が可能となり、当該入賞に基づいて5個の賞球の払い出しが行われる。ちなみに、電動役物34aが開放状態である状況で第2作動口34を狙って遊技球が発射された場合、約50%の確率で遊技球が第2作動口34へ入賞する。そのため、電動役物34aが開放状態となった場合には、第2作動口34を狙って遊技球を発射させたほうが当否抽選を加味しなくても遊技者にとって得(約3個プラス)となる。したがって、通常であれば、遊技者は、上記有利な振分を受けるべく第1特図側の抽選に続けて第2特図側の抽選を実施させるであろうと考えられる。このような構成であるため、両抽選系の変動表示時間テーブルにおいて、第1〜第3のゾーンに同じ値を割り振ったとしても不都合は生じにくく、設計者の設計通りの特別外れ結果を発生させることが可能となる。
<遊技の進行の様子>
次に、本実施形態の遊技の進行の様子を、図30〜図32のタイミングチャートを参照しながら説明する。なお、図30は、第1のゾーンで主に実施される遊技の概要を示し、図31及び図32は、第1のゾーンにおいて例外的に実施される遊技や第2,第3のゾーンで実施され易くなる遊技の概要を示している。
ta1のタイミングで、スルーゲート35への入賞が発生したとすると、サポート抽選が実施されるとともに、当該ta1のタイミングから普図表示部38における変動表示(普図変動)が開始される。既に説明したとおり、この変動表示は比較的短時間である0.3secで終了し、ta3のタイミングで電動役物34aが開放状態とされる。当該開放状態は1.5secに亘って維持されて、ta5のタイミングで電動役物34aが閉鎖状態とされる。
ta1のタイミングでスルーゲート35への入賞の直後であるta2のタイミングでは、当該スルーゲート35へ入賞した遊技球が第1作動口33へ入賞する。そして、当該ta2のタイミングで第1特図側の当否判定処理が実施されるとともに、第1特図側の遊技回が開始される。図では、この遊技回の変動表示時間として、第1短変動の変動表示時間が選択された場合を示している。
第1特図側の遊技回の実行中であって、電動役物34aが開放状態であるta4のタイミングで第2作動口34への入賞が発生したとする。この場合、当該ta4のタイミングで第2特図側の当否判定処理が実施されるとともに、第2特図側の遊技回が開始される。図では、この遊技回の変動表示時間として、第2長変動の変動表示時間が選択された場合を示している。
上記のように両特図の遊技回が並行して実施されている状況において、第1特図側は短変動の変動表示時間であり、第2特図側は長変動の変動表示時間が設定されている。第1特図側の遊技回はta6のタイミングで0となる変動表示時間が設定されており、第2特図側の遊技回はta6よりも遅いta10のタイミングで0となる変動表示時間が設定されている。この場合、第1特図側の変動表示時間の方が先に0となり、ta6のタイミングで、第1特図側の遊技回が終了するとともに、第2特図側の遊技回は第1特図側の遊技回の終了に基づいて(不利特別外れ結果に基づく開閉実行モードの開始に基づいて)同じta6のタイミングで強制的に終了する。
ta6のタイミングで第1特図側の不利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが開始されたとすると、ta6のタイミングからta7のタイミングにおいて第2可変入賞装置32Bが開放状態とされる。なお、実際にはta6のタイミングからオープニング用の待機時間の経過後に、第2可変入賞装置32Bが開放状態とされるが、図の都合上、同じタイミングとして示している。
第2可変入賞装置32B内の振分部材としてのシャッタ358は、開閉実行モードの開始から予め定められた期間T(1.0sec)の経過後であるta8のタイミングで、V入賞用領域356へ遊技球を振り分けるV振分の態様となる。このV振分の態様は、ta9のタイミングまで維持される。但し、第2可変入賞装置32Bが開放状態となっているta6からta7までの期間と、シャッタ358がV振分の態様となっているta8からta9のタイミングが重複しないため、当該開閉実行モード中においてV入賞用領域356の通過は発生しにくい。
以上のように、第1のゾーンにおいては、基本的には第1特図側の遊技回では短変動が選択されるとともに、第2特図側の遊技回では長変動が選択されるため、第1特図側の遊技回が先に終了し、第1特図側の当否判定においてほぼ毎回成立する不利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施される。
ここで、第1のゾーンにおいても、比較的低確率で、第1特図側の遊技回において長変動が選択され、また、第2特図側の遊技回において短変動が選択される。
図31では、tb1〜tb4においては、図30のta1〜ta4と同じタイミングで、スルーゲート35、第1作動口33、第2作動口34への入賞が発生した場合を示している。但し、tb3のタイミングで開始される第1特図側の遊技回は第1短変動であって、tb4のタイミングで開始される第2特図側の遊技回は第2短変動であった場合を示している。この場合、第1特図側の遊技回ではtb8のタイミングで0となる変動表示時間が設定され、第2特図側の遊技回ではtb8よりも早いtb6のタイミングで0となる変動表示時間が設定される。
そうすると、第2特図側の変動表示時間の方が先に0となり、tb6のタイミングで、第2特図側の遊技回が終了するとともに、第1特図側の遊技回は第2特図側の遊技回の終了に基づいて(有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードの開始に基づいて)同じtb6のタイミングで強制的に終了する。
tb6のタイミングで第2特図側の有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが開始されたとすると、tb6のタイミングからtb10のタイミングにおいて第2可変入賞装置32Bが開放状態とされる。なお、実際にはtb6のタイミングからオープニング用の待機時間の経過後に、第2可変入賞装置32Bが開放状態とされることは、上記図30の場合と同様である。
第2可変入賞装置32B内の振分部材としてのシャッタ358は、開閉実行モードの開始から予め定められた期間Tの経過後であるtb7のタイミングで、V入賞用領域356へ遊技球を振り分けるV振分の態様となる。このV振分の態様は、tb9のタイミングまで維持される。第2可変入賞装置32Bが開放状態となっているtb6からtb10までの期間と、シャッタ358がV振分の態様となっているtb7からtb9のタイミングが重複するため、当該開閉実行モード中においてV入賞用領域356の通過は発生し易い。その結果、当該開閉実行モード後に、更に16ラウンドの開閉実行モードが実施されることとなる。
図32では、tc1〜tc4においては、図30のta1〜ta4と同じタイミングで、スルーゲート35、第1作動口33、第2作動口34への入賞が発生した場合を示している。但し、tc3のタイミングで開始される第1特図側の遊技回は第1長変動であって、tc4のタイミングで開始される第2特図側の遊技回は第2長変動であった場合を示している。この場合、第1特図側の遊技回ではtc9のタイミングで0となる変動表示時間が設定され、第2特図側の遊技回ではtc9よりも早いtc6のタイミングで0となる変動表示時間が設定される。
そうすると、第2特図側の変動表示時間の方が先に0となり、tc6のタイミングで、第2特図側の遊技回が終了するとともに、第1特図側の遊技回は第2特図側の遊技回の終了に基づいて(有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードの開始に基づいて)同じtc6のタイミングで強制的に終了する。
tc6のタイミングで第2特図側の有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが開始されたとすると、tc6のタイミングからtc10のタイミングにおいて第2可変入賞装置32Bが開放状態とされる。なお、実際にはtc6のタイミングからオープニング用の待機時間の経過後に、第2可変入賞装置32Bが開放状態とされることは、図30及び図31の場合と同様である。
第2可変入賞装置32B内の振分部材としてのシャッタ358は、開閉実行モードの開始から予め定められた期間Tの経過後であるtc7のタイミングで、V入賞用領域356へ遊技球を振り分けるV振分の態様となる。このV振分の態様は、tc8のタイミングまで維持される。第2可変入賞装置32Bが開放状態となっているtc6からtc10までの期間と、シャッタ358がV振分の態様となっているtc7からtc8のタイミングが重複するため、当該開閉実行モード中においてV入賞用領域356の通過は発生し易い。その結果、当該開閉実行モード後に、更に16ラウンドの開閉実行モードが実施されることとなる。
以上のように、第1のゾーンであっても、第1特図側の遊技回において第1長変動が選択されたり、第2特図側の遊技回において第2短変動が選択されたりすると、第2特図側の遊技回が先に終了し得る。そのため、有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施され得る。よって、第1のゾーンであったとしても、有利特別外れ結果に全く期待ができないわけではなく、当該第1のゾーンにおいて各遊技回に設定される変動表示時間に関心を寄せさせることが可能となる。
そして、第1のゾーンにおいて、上記のように比較的低確率で発生する第1長変動や第2短変動の遊技回を待ちつつ、第2のゾーンへ移行すると、第1特図側においては第1長変動が選択され易くなるとともに、第2特図側においては第2短変動が選択され易くなる。この場合、第1特図側で第1長変動が選択される(第2特図側では第2長変動が選択される)と、図32に示す状況となり、有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施される。また、第2特図側で第2短変動が選択される(第1特図側では第1短変動が選択される)と、図31に示す状況となり、この場合も、有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施される。なお、第1特図側で第1長変動が選択され、且つ第2特図側で第2短変動が選択された場合も、第2特図側の遊技回が先に終了することとなり、有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施される。これは第3のゾーンにおいても共通する。
特に、第3のゾーンとなると、第1特図側では100%の確率で第1長変動が選択され、第2特図側では100%の確率で第2短変動が選択される。そのため、当該第3のゾーンまで両抽選系の抽選を経れば、有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施されることとなり、第3のゾーンを所謂天井として機能させることができる。
以上のように、第1のゾーン、第2のゾーン、第3のゾーンにおいて有利特別外れ結果が実施される可能性が変化する。この場合、当否判定処理において有利特別外れ結果となる確率が変化するのではなく、選択される変動表示時間が変化するだけである。このように、当否判定処理の確率を変えることなく遊技者に特典を付与し易い状態と付与しにくい状態とを変化させることが可能となるため、遊技の自由度が向上し、斬新な遊技性を好適に実現することができる。
さらに、第1特図側の当否判定処理では、基本的には不利特別外れ結果がほぼ毎回成立するようにしているものの、比較的低確率で有利特別外れ結果も成立する。この場合、上記のように第1特図側の遊技回が先に終了する基本パターンであっても、不利特別外れ結果ではなく、有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施されることとなる。また、第1特図側の当否判定処理や第2特図側の当否判定処理において、大当たり結果となると、他方の当否判定処理の結果や変動表示時間の長短にかかわらず遊技者は特典を得ることが可能となる。このように、変動表示時間の長短だけでなく、様々な特典付与のパターンを設けることで遊技の多様化が図られ、遊技への注目度を好適に保つことができる。
一方、第2特図側の当否判定処理では、基本的には有利特別外れ結果がほぼ毎回成立するようにしているものの、比較的低確率で不利特別外れ結果も成立する。この場合、第2特図側の遊技回が先に終了するパターンであっても、有利特別外れ結果ではなく、不利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施されることとなる。よって、第2特図側の遊技回が先に終了するパターンであっても一律に特典が付与されるのではなくなり、これも遊技への注目度の担保に寄与することが可能となる。
両変動表示時間との関係で、遊技者に実質的な特典が付与される組み合わせと確率について説明する。
第1のゾーンで第1短変動・第2長変動の変動表示時間の組み合わせが選択される確率は、200分の199と200分の199との積であり、40000分の39601(約99%)の確率となっている。その一方、第1のゾーンで第1短変動・第2短変動の変動表示時間の組み合わせや第1長変動・第2長変動の変動表示時間の組み合わせが選択される確率は、それぞれ200分の199と200分の1との積であり、それぞれ40000分の199(約0.5%)の確率である。そして、第1のゾーンで第1長変動・第2短変動の変動表示時間の組み合わせが選択される確率は、200分の1と200分の1との積であり、40000分の1の確率である。つまり、第1のゾーンにおいては、約99%が第1特図側の遊技回が先に終了し、約1%が第2特図側の遊技回が先に終了する。既に説明したとおり、第1特図側の当否判定ではほぼ不利特別外れ結果となり、第2特図側の当否判定ではほぼ有利特別外れ結果となるため、第1のゾーンにおいては、ほとんどが不利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施されるといえる。
第2のゾーンで第1短変動・第2長変動の変動表示時間の組み合わせが選択される確率は、200分の190と200分の190との積であり、40000分の36100(約90%)の確率となっている。その一方、第2のゾーンで第1短変動・第2短変動の変動表示時間の組み合わせや第1長変動・第2長変動の変動表示時間の組み合わせが選択される確率は、それぞれ200分の190と200分の10との積であり、それぞれ40000分の1900(約5%)の確率である。そして、第2のゾーンで第1長変動・第2短変動の変動表示時間の組み合わせが選択される確率は、200分の10と200分の10との積であり、40000分の100の確率である。つまり、第2のゾーンにおいては、約90%が第1特図側の遊技回が先に終了し、約10%が第2特図側の遊技回が先に終了する。そうすると、第1のゾーンと比較して、第2特図側の遊技回が先に終了する確率は、約10倍となる。
ここで、本実施形態では、第1特図側の遊技回よりも第2特図側の遊技回が先に終了することとなる変動表示時間のパターンを、第1特図側の変動表示時間として第1長変動が選択されるパターンと、第2特図側の変動表示時間として第2短変動が選択されるパターンと、を設けている。そのため、上記のように、同じように第2特図側の遊技回が先に終了する場合であっても、組み合わせのパターンが多様化する。
さらに、第1特図側の当否判定の結果としては、ほぼ不利特別外れ結果となるものの、有利特別外れ結果となる場合、大当たり結果となる場合の他、通常外れ結果となる場合も存在する。そうすると、第1のゾーンのように、ほぼ、第1特図側の遊技回が先に終了する場合であっても、第1特図側の当否判定の結果が、有利特別外れ結果であれば当該有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施されるし、通常外れ結果であれば第1特図側の遊技回が先に終了しても第2特図側の遊技回を強制的に終了させることとはならず、結果として、第2特図側の有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施される。また、第1特図側の遊技結果が大当たり結果であれば、第2作動口34への入賞が発生しても第2特図側の遊技回は開始されない。
一方、第2特図側の当否判定の結果としては、ほぼ有利特別外れ結果となるものの、不利特別外れ結果となる場合、大当たり結果となる場合の他、通常外れ結果となる場合も存在する。そうすると、仮に第1特図側の遊技回よりも先に第2特図側の遊技回が先に終了することとなったとしても、第2特図側の当否判定の結果が、不利特別外れ結果であれば当該不利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施されるし、通常外れ結果であれば第1特図側の遊技回を強制的に終了させることとはならず、結果として、第1特図側の不利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施される。
このように、本実施形態では、第1特図側の遊技回と第2特図側の遊技回との変動表示時間の長短の関係性を利用して、いずれの遊技回の遊技結果を反映させて特典を付与するか、といった遊技性を実現しており、特典付与の確率として各遊技回の当否抽選の確率を変化させることなく、変動表示時間の長短を変動表示時間テーブルと各遊技回カウンタによって変更するといった、斬新な遊技性を実現している。そればかりか、当否抽選の結果を多様なものとして、遊技回が先に終了して遊技結果が反映されることとなる場合であっても特典が付与されないパターンや、遊技回が先に終了せず遊技結果が反映されないこととなった場合であっても特典が付与されるパターンを生じさせることができ、遊技の大幅な多様化が図られている。
<演出制御装置82側の変動表示用処理>
次に、演出制御装置82側にて実行される変動表示用処理について、図33のフローチャートを参照しながら概要を説明する。変動表示用処理は、表示画面Gの各図柄列Z1〜Z3における変動表示を行うための処理である。なお、演出制御装置82側の詳細な構成については、他の実施形態の説明を参照されたい。
既に説明したとおり、本実施形態では、第1特図側の遊技回と第2特図側の遊技回とが重複して実施される。そして、各遊技回は、メイン表示部37における第1特図表示部AS及び第2特図表示部BSにおいて別々に実施されるとともに、表示画面Gにおける第1特図表示領域GA及び第2特図表示領域GBにおいて別々に実施される。つまり、表示画面Gにおいて第1特図表示領域GAの変化表示はメイン表示部37における第1特図表示部ASの変動表示とリンク(一致)しており、第2特図表示領域GBの変化表示は第2特図表示部BSの変動表示とリンク(一致)している。一方、各図柄列Z1〜Z3における変動表示は、第1特図側の遊技回に対応する変動表示であるタイミングと、第2特図側の遊技回の変動表示であるタイミングと、がそれぞれ存在するように設定されている。すなわち、各図柄列Z1〜Z3における変動表示は、第1特図側の遊技回と第2特図側の遊技回とのいずれかに対応する変動表示である。
そして、本変動表示用処理は、第1特図側の遊技回又は第2特図側の遊技回の開始情報(変動用コマンド)を主制御装置81側から受信した場合には、各図柄列Z1〜Z3の変動表示を開始させ、また、変動表示の実行中に新たな遊技回の開始情報を受信した場合には、実行中の変動表示の遊技回と受信した開始情報に対応する遊技回とを比較して、実行中の変動表示を継続させるか、受信した開始情報に対応する遊技回の変動表示に切り換えるかを判定する。そして、最終的に、主制御装置81側のメイン表示部37における遊技回の終了タイミングに合わせて図柄列Z1〜Z3の変動表示が終了するように制御する。ちなみに、第1特図表示領域GAにおける変動表示や、第2特図表示領域GBにおける変動表示は、本変動表示用処理とは別途起動される処理(第1特図表示領域GA用の処理及び第2特図表示領域GB用の処理)において、主制御装置81側の第1遊技回制御処理や第2遊技回制御処理による第1特図表示部ASや第2特図表示部BSの制御と同様の制御が行われる。
変動表示用処理について具体的には、ステップS1801では、主制御装置81側から変動用コマンドを受信しているか否かを判定する。変動用コマンドを受信していない場合には、変動表示の開始タイミング又は切換タイミングではないとして、そのまま本変動表示用処理を終了する。一方、変動用コマンドを受信している場合には、ステップS1802にて、各図柄列Z1〜Z3の変動表示を実行中であるか否かを判定する。実行中ではなければ、ステップS1803にて各図柄列Z1〜Z3の変動表示を開始させる処理を実行してから、変動表示用処理を終了する。ステップS1803では、受信した変動用コマンドを解析するとともに、同時に受信している種別コマンドを解析し、今回の遊技回の遊技結果、変動表示時間に対応する変動表示が開始されるように、表示制御装置212を制御する。
なお、ステップS1801にて変動用コマンドを受信し、且つステップS1802にて否定判定する場合とは、第1特図側の遊技回の開始タイミングであることを意味し、ステップS1803にて開始する変動表示は第1特図側の遊技回の変動表示に対応するものである。
ステップS1802にて各図柄列Z1〜Z3の変動表示の実行中である場合には、ステップS1804にて、今回受信した変動用コマンドが大当たり結果に対応するものであるか否かを判定する。なお、ステップS1802にて肯定判定する場合とは、第1特図側の遊技回として各図柄列Z1〜Z3の変動表示を実行中に第2特図側の遊技回に対応する変動用コマンドを受信した場合である。既に説明したとおり、第1特図側の遊技回において大当たり結果であれば、第2特図側の遊技回は開始されないため、ステップS1802にて肯定判定する場合とは、特別外れ結果又は通常外れ結果となる第1特図側の遊技回の実行中に第2特図側の遊技回が開始される場合である。
ステップS1804にて否定判定した場合、すなわち、外れ結果である第1特図側の遊技回と第2特図側の遊技回が重複する場合、ステップS1805にて変動表示時間の把握処理を実行する。ステップS1805では、実行中の第1特図側の遊技回の残りの変動表示時間と、今回受信した第2特図側の遊技回の変動表示時間とを把握する処理を行う。そして、ステップS1806にて、実行中の遊技回が先に終了するか否かを判定する。つまり、第1特図側の遊技回の残りの変動表示時間の方が、今回受信した第2特図側の遊技回の変動表示時間よりも短いか否かを判定する。ステップS1806にて肯定判定した場合、今回受信した変動用コマンドによる各図柄列Z1〜Z3の切換は行わずに、そのまま変動表示用処理を終了する。
一方、ステップS1804にて大当たり結果であると判定し場合、又はステップS1806にて第2特図側の遊技回の方が先に終了すると判定した場合、ステップS1807にて変動書換処理を実行してから、本変動表示用処理を終了する。変動書換処理では、実行中の各図柄列Z1〜Z3を、第1特図側のものから第2特図側のものに書き換える処理を実行する。
既に説明したとおり、本実施形態では、各図柄列Z1〜Z3の変動表示の結果として、大当たり結果に基づく開閉実行モードが実施される場合には、いずれかの有効ラインL1〜L5に奇数図柄の組み合わせを停止させて当該変動表示を終了させる。また、有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施される場合には、いずれかの有効ラインL1〜L5に偶数図柄の組み合わせを停止させて当該変動表示を終了させる。一方、通常外れ結果や不利特別外れ結果の場合には、同一の図柄の組み合わせが停止しないようにして当該変動表示を終了させる。すなわち、ステップS1803やステップS1807では、最終的な停止結果として、開始する又は書き換える側の遊技回の結果に対応する停止結果を設定する処理を行う。
ステップS1803及びステップS1807では、開始する/書き換える変動表示の停止結果とともに、変動表示の演出パターンも決定する。
ここで、各図柄列Z1〜Z3の変動表示の態様について詳細に説明する。すなわち、先ず全図柄列Z1〜Z3について高速変動表示が開始される。この場合、どの図柄が表示されているかは認識できない又は困難となっている。その後、上図柄列Z1の変動表示態様が、高速変動表示から、遊技者が表示されている図柄を認識することができる又は認識し易い低速変動表示に切り換わる。そして、上図柄列Z1の変動表示が終了するとともに、下図柄列Z3の変動表示態様が高速変動表示から低速変動表示に切り換わる。その後、下図柄列Z3の変動表示が終了する。この場合、いずれかの有効ラインL1〜L5に同一の数字が付された主図柄が停止表示されることでリーチラインが形成される。そして、中図柄列Z2の変動表示が高速変動表示から低速変動表示に切り換わり、開閉実行モードが発生する場合には、リーチラインを形成している主図柄と同一の数字が付された主図柄がリーチライン上に停止表示されるようにして中段の図柄列Z2における図柄の変動表示が終了される。
本実施形態では、スルーゲート35への入賞が発生して電動役物34aが開放状態となり、当該開放状態が維持されている状況では、全図柄列Z1〜Z3が高速変動表示の態様が維持されるように変動表示パターンが設定されている。すなわち、第1作動口33への入賞が発生して第1特図側の遊技回が開始された後、電動役物34aが開放状態となって第2作動口34への入賞が発生し得る状況では、全図柄列Z1〜Z3の高速変動表示が維持される。これにより、各図柄列Z1〜Z3において第1特図側の変動表示を実行中に第2特図側の遊技回が開始される場合において、いずれかの図柄列Z1〜Z3が既に停止していることによって第2特図側の遊技結果に対応する停止結果に書き換えることができない、といった不都合の発生を回避することができる。
より具体的には、各図柄列Z1〜Z3の変動表示が開始してから、上下の図柄列Z1,Z3が停止するまでの期間は、予め定められており、より具体的には、変動表示の開始から約3.0sec後に上下の図柄列Z1,Z3が停止する構成としている。つまり、第1特図側の遊技回が開始されてから、第2特図側の遊技回が開始され得る最も遅いタイミング(1.8sec後)よりも更に遅いタイミングで上下の図柄列Z1,Z3が停止する構成としている。このようにすることで、第2特図側の変動用コマンドを受信してから、各図柄列Z1〜Z3の演出パターンを変更するうえで、リーチ表示が発生する場合とリーチ表示が発生しない場合との変更が容易に行うことが可能となっている。
各遊技回の遊技結果と変動表示用処理との関係について、図34の各遊技回と実施される開閉実行モードの関係を示す表と、図35の演出パターンと書換処理の関係を示す表とを参照しながら説明する。
図34及び図35に示すように、例えば、第1特図側の遊技回の遊技結果が不利特別外れ結果である場合、変動表示時間が第1短変動であれば基本的には第1特図側の遊技回が先に終了し、当該不利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施されることとなる。そのため、ステップS1803の変動開始処理にて開始する遊技回の演出パターンとしては、上下の図柄列Z1,Z3によってリーチラインが形成されないリーチ非発生に対応する演出パターンを設定する。この場合、第2特図側の遊技回が開始されて(ステップS1802:YES)、当該第2特図側の遊技回が大当たり結果ではなく、且つ変動表示時間が第2長変動であれば、ステップS1806にて肯定判定して、そのまま各図柄列Z1〜Z3に同じ図柄が揃って停止しないバラケ目となる停止結果として遊技回演出が終了する。表示画面Gの各図柄列Z1〜Z3にて実施される遊技回の演出継続時間は、第1特図側の変動表示時間と同じ長さであり、第1短変動の変動表示時間である。
一方、第1特図側の遊技回の遊技結果が不利特別外れ結果である場合であって、変動表示時間が第1短変動である場合において、第2特図側の遊技回の変動表示時間が第2短変動であれば、第2特図側の遊技回が先に終了し得るため、第2特図側の遊技結果が反映され得る。この場合、ステップS1806にて否定判定して、ステップS1807の変動書換処理が実施される。第2特図側の遊技結果が有利特別外れ結果であれば、同変動書換処理では、上下の図柄列Z1,Z3によって偶数図柄のリーチラインを形成させるとともに、同リーチラインを形成する図柄と同じ図柄が中図柄列Z2のリーチラインに停止されるように演出パターンを書き換える。一方、第2特図側の遊技結果が不利特別外れ結果又は通常外れ結果であれば、同変動書換処理では、上下の図柄列Z1,Z3によって偶数図柄のリーチラインを形成させるとともに、同リーチラインを形成する図柄とは異なる図柄が中図柄列Z2のリーチラインに停止されるように演出パターンを書き換える。つまり、2特図側の遊技結果に対応するリーチ表示を、第2特図側の変動用コマンドを受信してから実施するように演出パターンを書き換える。但し、第2特図側の遊技結果が通常外れ結果の場合には、第2特図側の遊技回の方が先に終了し得るが第1特図側の遊技回に基づく開閉実行モードが実施されることとなるため、第2特図側の変動コマンドを受信してからの外れリーチ表示は、第1特図側の遊技回の終了タイミングで終了するように、演出パターンの書き換えが行われる。第2特図側の遊技回が大当たり結果である場合、ステップS1807の変動書換処理では、奇数図柄によってリーチラインが形成され、且つ同リーチラインを形成する図柄と同じ図柄が中図柄列Z2のリーチラインに停止されるように演出パターンを書き換える。第2特図側の開閉実行モードが実施される場合は、表示画面Gの各図柄列Z1〜Z3にて実施される遊技回の演出継続時間は、第1特図側の変動表示時間よりも短くなり、第1特図側の遊技回の開始タイミングから第2特図側の遊技回の開始タイミングまでの時間と、第2特図側の第2短変動の変動表示時間とを合計した長さとなる。つまり、当初予定していた各図柄列Z1〜Z3の演出継続時間よりも短くなる。第2特図側の遊技結果が通常外れ結果であれば、表示画面Gの各図柄列Z1〜Z3にて実施される遊技回の演出継続時間は、第1特図側の変動表示時間と同じ長さであり、第1短変動の変動表示時間である。
これら第1特図及び第2特図の変動表示時間と、各図柄列Z1〜Z3の演出継続時間の関係は、以下においても同様であり、演出書換処理が実施されない場合は、各図柄列Z1〜Z3の演出継続時間は第1特図側の変動表示時間と同じ長さであり、演出書換処理が実施される場合は、第1特図側の遊技回の開始タイミングから第2特図側の遊技回の開始タイミングまでの時間と、第2特図側の第2短変動の変動表示時間とを合計した長さとなる。
第1特図側の遊技回の遊技結果が不利特別外れ結果である場合であって、変動表示時間が第1長変動である場合においては、第2特図側の変動表示時間に関わらず、第2特図側の遊技回の方が先に終了し得る。そのため、ステップS1803の変動開始処理にて開始する遊技回の演出パターンとしては、上下の図柄列Z1,Z3の偶数図柄によってリーチラインが形成されるリーチ発生に対応する演出パターンを設定する。ここでは、リーチラインを形成する図柄と異なる図柄が中図柄列Z2のリーチラインに停止するように設定する。そして、第2特図側の遊技回が開始されて(ステップS1802:YES)、当該第2特図側の遊技回が大当たり結果ではなければ、第2短変動及び第2長変動のいずれでもステップS1806にて否定判定し、ステップS1807の変動書換処理を実施する。第2特図側の遊技結果が有利特別外れ結果であれば、リーチラインを形成する図柄と同じ図柄が中図柄列Z2のリーチラインに停止するように演出パターンを書き換え、第2特図側の遊技結果が不利特別外れ結果又は通常外れ結果であれば、リーチラインを形成する図柄と同じ図柄が中図柄列Z2のリーチラインに停止されないように演出パターンを書き換える。なお、この場合、中図柄列Z2の図柄は演出継続時間に合わせて選択される。
第1特図側の遊技回の遊技結果が不利特別外れ結果である場合であって、変動表示時間が第1長変動である場合において、第2特図側の遊技回が大当たり結果である場合、ステップS1804にて肯定判定して、ステップS1807の変動書換処理を実施する。この場合、リーチラインが偶数図柄ではなく奇数図柄によって形成されるように演出パターンを書き換えるとともに、同奇数図柄が中図柄列Z2のリーチラインに停止するように演出パターンを書き換える。
第1特図側の遊技回の遊技結果が有利特別外れ結果である場合、変動表示時間が第1短変動であれば基本的には第1特図側の遊技回が先に終了し、当該有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施されることとなる。そのため、ステップS1803の変動開始処理にて開始する遊技回の演出パターンとしては、上下の図柄列Z1,Z3の偶数図柄によってリーチラインが形成されるリーチ発生に対応する演出パターンを設定する。ここでは、リーチラインを形成する図柄と同じ図柄が中図柄列Z2のリーチラインに停止するように設定する。そして、第2特図側の遊技回が開始されて(ステップS1802:YES)、当該第2特図側の遊技回が大当たり結果ではない場合や、外れ結果であっても第2長変動であれば、変動書換処理は実施されないため、上記偶数図柄によるリーチ表示がそのまま実施される。一方、第2特図側の遊技回が大当たり結果である場合は、変動書換処理にてリーチラインを形成する図柄が偶数図柄から奇数図柄に書き換えられる。また、第2特図側の遊技回が外れ結果であって第2短変動であれば、変動書換処理によって、第2特図側の遊技結果に応じた演出パターンに書き換えられる。すなわち、第2特図側が有利特別外れ結果であれば、第2特図側の遊技回の終了タイミングに合わせて中図柄列Z2が停止するように、第2特図側の遊技回の終了タイミングで中図柄列Z2に停止する偶数図柄によって上下の図柄列Z1,Z3にてリーチラインを形成させ、同リーチラインを形成する図柄と同じ図柄が中図柄列Z2に停止するように演出パターンを書き換える。また、第2特図側が不利特別外れ結果であれば、中図柄列Z2の停止図柄をリーチラインを形成している図柄とは異なる図柄が中図柄列Z2のリーチラインに停止するように演出パターンを書き換える。そして、第2特図側が通常外れ結果であれば、演出パターンの書き換えは行うものの、各図柄列Z1〜Z3による演出継続時間や停止結果は変えないようにして、所定のキャラクタが登場するように演出パターンを書き換える。すなわち、この場合、第1特図側の遊技回よりも第2特図側の遊技回の方が先に終了するものの、第1特図側の遊技結果が反映される場合であって、且つ第1特図側の遊技回の開始時に設定した停止結果をそのまま利用する場合である。
第1特図側の遊技回の遊技結果が有利特別外れ結果である場合であって、変動表示時間が第1長変動である場合においては、第2特図側の変動表示時間に関わらず、第2特図側の遊技回の方が先に終了し得る。そのため、ステップS1803の変動開始処理にて開始する遊技回の演出パターンとしては、上下の図柄列Z1,Z3の偶数図柄によってリーチラインが形成されるリーチ発生に対応する演出パターンを設定する。ここでは、リーチラインを形成する図柄と異なる図柄が中図柄列Z2のリーチラインに停止するように設定する。そして、第2特図側の遊技回が開始されて(ステップS1802:YES)、当該第2特図側の遊技回が大当たり結果ではなければ、第2短変動及び第2長変動のいずれでもステップS1806にて否定判定し、ステップS1807の変動書換処理を実施する。第2特図側の遊技結果が有利特別外れ結果であれば、リーチラインを形成する図柄と同じ図柄が中図柄列Z2のリーチラインに停止するように演出パターンを書き換え、第2特図側の遊技結果が不利特別外れ結果であれば、リーチラインを形成する図柄と同じ図柄が中図柄列Z2のリーチラインに停止されないように演出パターンを書き換える。なお、この場合、中図柄列Z2の図柄は演出継続時間に合わせて選択される。そして、第2特図側の遊技結果が通常外れ結果であれば、リーチラインを形成する図柄と同じ図柄が中図柄列Z2のリーチラインに停止するように演出パターンを書き換える。
第1特図側の遊技回の遊技結果が有利特別外れ結果である場合であって、変動表示時間が第1長変動である場合において、第2特図側の遊技回が大当たり結果である場合、ステップS1804にて肯定判定して、ステップS1807の変動書換処理を実施する。この場合、リーチラインが偶数図柄ではなく奇数図柄によって形成されるように演出パターンを書き換えるとともに、同奇数図柄が中図柄列Z2のリーチラインに停止するように演出パターンを書き換える。
第1特図側の遊技回の遊技結果が通常外れ結果である場合、変動表示時間がいずれであっても、第2特図側の遊技回が開始されれば基本的には第2特図側の遊技回に応じた開閉実行モードが実施される。そのため、ステップS1803の変動開始処理にて開始する遊技回の演出パターンとしては、上下の図柄列Z1,Z3によってリーチラインが形成されずリーチ非発生に対応する演出パターンを設定する。ここでは、各図柄列Z1〜Z3にリーチラインが形成されないものの、所定の有効ラインに所定の図柄組合せ(3・4・1)が停止するように設定する。第2特図側が大当たり結果であれば、変動書換処理にて奇数図柄によるリーチ表示の演出パターンに書き換える。第2特図側が大当たり結果ではない場合、変動表示時間が第2短変動であれば、第1特図側の変動表示時間に関わらず変動書換処理が実施され、第2特図側の遊技結果に応じた内容に書き換えられる。すなわち、第2特図側が不利特別外れ結果又は通常外れ結果であれば、偶数図柄によるリーチ表示が行われ、且つ中図柄列Z2の停止図柄をリーチラインを形成する図柄とは異なる図柄が停止するように演出パターンの書き換えを行う。また、有利特別外れ結果であれば、偶数図柄によるリーチ表示が行われ、且つ中図柄列Z2の停止図柄をリーチラインを形成する図柄と同じ図柄が停止するように演出パターンの書き換えを行う。第2特図側の変動表示時間が第2長変動であって第1特図側が第1長変動の場合には、上記と同様に、第2特図側の遊技結果に応じた内容に書き換えられる。一方、第2特図側が第2長変動であって第1特図側が第1短変動であれば演出書換処理は実施されない。そのため、この場合は、所定の有効ラインに所定の図柄組合せ(3・4・1)が停止する演出がそのまま実施される。つまり、所定の有効ラインに所定の図柄組合せが停止した場合、第2特図側の有利特別外れ結果に基づく高振分態様の開閉実行モードが実施される場合もあるし、第2特図側の不利特別外れ結果に基づく低振分態様の開閉実行モードが実施される場合もあるし、開閉実行モードが実施されない場合もある。
第1特図側の遊技回の遊技結果が大当たり結果であれば、変動表示時間がいずれであっても演出パターンの書き換えは行われない。この場合、ステップS1803では、奇数図柄によってリーチラインが形成されるとともに、奇数図柄が中図柄列Z2のリーチラインに停止するように演出パターンを設定する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏することができる。
第1特図側の遊技回や第2特図側の遊技回において設定される変動表示時間の長さによって、いずれの遊技回が先に終了するかが異なる。そして、第1特図側の遊技回が先に終了すると不利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施され、第2特図側の遊技回が先に終了すると有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施される。有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードでは、V入賞用領域356を通過させることが可能となり、その後に新たな開閉実行モードを実施させることが可能となる。一方、不利特別外れ結果に基づく開閉実行モードでは、V入賞用領域356を通過させることができず、その後、新たな開閉実行モードを実施させることができない。すなわち、第1特図側の遊技回が先に終了すると遊技者は特典を得ることができず、第2特図側の遊技回が先に終了すると遊技者は特典を得ることが可能となる。このように、当否判定の実施タイミングや、変動表示時間の長短といった要素によって特典を得ることが可能となる遊技性とすることで、従来の当否判定の確率によって特典の得やすさが変化する遊技性とは全く異なる斬新な遊技性を実現することができる。
特に、上記のような、いずれの遊技回が先に終了し易いか、といった遊技性を、各遊技回の変動表示時間の長短によって実現している。そのため、当否判定の確率を変化させることなく、変動表示時間の長短を変更するだけで、特典の得やすさを変化させることができ、遊技設計の自由度が大幅に向上されている。
変動表示時間の長短の関係を、予め定められた変動表示時間テーブルによって実現する構成とし、各遊技回の実行回数(第1遊技回カウンタ、第2遊技回カウンタ)に基づいて、選択される変動表示時間の長短が変化する変動表示時間テーブルとした。このようにすることで、特典が得やすい遊技回の実行回数(第2ゾーン、第3ゾーン)や特典を得にくい遊技回の実行回数(第1ゾーン)といったように、特典の得やすさが異なる遊技回の実行回数を予め設定しておくことが可能となる。よって、遊技性を遊技機側である程度管理することも可能であるし、上記の遊技性をもとに、遊技者が着席する遊技台を選択する上での選択材料とさせることが可能となる。
並行して実施される両遊技回のうち、第1特図側の遊技回が先に終了し易い場合(第1ゾーン)と、その場合よりも第2特図側の遊技回が先に終了し易くなる場合(第2ゾーン、第3ゾーン)との関係を、両方の遊技回の変動表示時間の長短が関与する構成とした。そのため、例えば、第2特図側の遊技回の変動表示時間の長短だけで、第2特図側の遊技回の先に終了し易さを変化させるよりも、変化のパターンが多岐にわたる。よって、第2特図側の遊技回が先に終了するパターンを多様なものとすることができる。
第1ゾーン、第2ゾーン及び第3ゾーンを、共通の変動表示時間テーブルに設定した。これにより、複数の変動表示時間テーブルを記憶しておく構成と比較して記憶容量の削減を図ることができる。
第1遊技回カウンタ、第2遊技回カウンタを利用して、共通の変動表示時間テーブルにおける変動表示時間の設定態様を変化させる構成とした。これにより、上記共通の変動表示時間テーブルとしつつも、変動表示時間の設定態様を第1〜第3のゾーンといったように変化させることが可能となる。
第1遊技回カウンタや第2遊技回カウンタを、8ラウンド又は16ラウンドの開閉実行モード後にリセットする構成とした。これにより、第1〜第3のゾーンを実質的な特典が付与されてからの遊技回の実行回数とリンクさせることが可能となる。外部信号設定処理(ステップS1011)では、8ラウンド又は16ラウンドの開閉実行モードが実施されることの情報を出力する構成としている。そのため、当該出力された情報が遊技ホールに設置されるデータ表示機等に表示される構成においては、遊技者が着席する遊技台を選択する上での選択材料とすることができる。
第1特図側の当否判定処理と第2特図側の当否判定処理とで、開閉実行モードとなる結果が重複する場合、第1特図側の開閉実行モードを実施する場合と、第2特図側の開閉実行モードを実施する場合とがある。そのため、複数の抽選系が並行して実施される構成において、いずれの開閉実行モードが実施されるかを予測しながら遊技を行わせることができ、新たな遊技性を実現することが可能となる。
この場合、先に遊技回が終了した側の開閉実行モードを優先する構成としているため、例えば有利度によって優先する側を決定するような構成と比較すると遊技の公平性が担保される。すなわち、例えば遊技者にとって有利な側が非優先側となってしまうと、遊技者は多大な不利益を被ることになるし、優先/非優先を遊技機側で抽選等によって決定する構成とすると、意図的に有利な側が非優先とされるのでは、と不信感を抱きかねない。そこで、上記のように、先に終了した側を優先する構成とすれば、遊技者にとって非常にわかり易く、公平感を感じやすい。
但し、上記のように開閉実行モードが重複する場合とは、有利特別外れ結果及び不利特別外れ結果という、いずれも1回のラウンド遊技が行われる所謂小当たり同士の重複を想定しており、複数回のラウンド遊技が行われる大当たりが小当たりと重複する場合には大当たりが優先される構成としている。このようにすることで、遊技者に多大な不利益を生じさせないようにすることができる。
<第2の実施形態>
本実施形態では、所定の開閉実行モード後に、変動表示時間テーブルの切換を行う。図36(a)は、本実施形態における変動表示時間テーブル切換処理を示すフローチャートである。変動表示時間テーブル切換処理は、開閉実行モードの終了に際して、例えば、遊技状態移行処理(図21)における開閉実行モードの終了処理(ステップS1017)にて起動される。なお、本変動表示時間テーブル切換処理では、今回の開閉実行モードの移行契機が特定されるため、移行契機となった遊技結果を示す各種フラグが消去されることとなる開閉実行モード終了時の移行処理(ステップS1016)の前に、当該開閉実行モードの終了処理を実施する構成や、当該変動表示時間テーブル切換処理自体を、上記ステップS1016の開閉実行モード終了時の移行処理の前に実施するとともに、開閉実行モード終了時の移行処理の後に開閉実行モードの終了処理(ステップS1017)を実施する構成とするとよい。これは、他の実施形態でも同様である。
ステップS1901では、今回終了する開閉実行モードが16ラウンドの開閉実行モードであったか否かを判定する。すなわち、16R大当たり結果に基づく開閉実行モード、又はV当選に基づく開閉実行モードの終了時であれば、ステップS1901にて肯定判定する。ステップS1901にて否定判定し、今回の開閉実行モードが8R大当たり結果又は特別外れ結果に基づく開閉実行モードであった場合は、ステップS1902にて変動表示時間として通常テーブルを設定して、本切換処理を終了する。また、ステップS1901にて肯定判定した場合は、ステップS1903にて変動表示時間テーブルとして特別テーブルを設定して、本切換処理を終了する。
通常テーブルは、図36(b)に示すように、第1遊技回カウンタ及び第2遊技回カウンタによらず、第1短変動・第1長変動、第2長変動・第2短変動が、変動種別カウンタCS(CSA,CSB)のみによって定められる。つまり、各変動表示時間が選択される確率は、抽選回数(遊技回の実行回数)によらず一定である。そのため、第1特図側の遊技回と第2特図側の遊技回とで先に終了する遊技回は、抽選回数(遊技回の実行回数)によらず一定であり、有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施される可能性も一定となる。
一方、特別テーブルは、図36(c)に示すように、第1遊技回カウンタ及び第2遊技回カウンタが1〜100の範囲、すなわち、1回目から100回目の抽選であれば、第1長変動及び第2短変動が比較的選択され易く(上記第1の実施形態における第2のゾーンに対応するパターン)、101回目以降は、遊技回カウンタの値によらず変動種別カウンタCS(CSA,CSB)によって定められる(通常テーブルと同じ)。そのため、16ラウンドの開閉実行モード後、1回目から100回目の抽選においては、第1特図側の遊技回と第2特図側の遊技回とで第2特図側の遊技回が先に終了し易く、有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施される可能性が高くなる。
以上のように、所定の遊技結果に基づいて変動表示時間テーブルを切り換える構成とすれば、有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが連荘し易いモードや、連荘しにくいモード等を当否抽選の確率を変えることなく、意図的に創出することが可能となる。よって、新たな遊技性の実現に大きく寄与することができる。
本実施形態では、16ラウンドの開閉実行モード後に、所定回数(100回)の抽選(遊技回)が実施されるまでは有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施され易い構成としたため、16ラウンドの開閉実行モードが実施されることの優位性を向上させることが可能となり、遊技の抑揚を大きくすることが可能となる。よって遊技性を向上することができる。
特に、第1作動口33への入賞に基づく第1特図側の当否抽選にて大当たり結果となった場合と、第2作動口34への入賞に基づく第2特図側の当否抽選にて大当たり結果となった場合とでは、第2作動口34への入賞に基づいて大当たり結果となった場合の方が、16ラウンドの開閉実行モードが実施され易い構成としている。そのため、第2作動口34へ入賞させたほうが上記の特別テーブルが設定される所謂連荘モードに移行させ易いといえる。このような構成とすることによっても、第1作動口33へ入賞させた後、第2作動口34へ入賞させず、第1特図側の遊技回のみを実施させる、といった設計とは異なる遊技が選択されにくくなるようにすることが可能である。
本実施形態のように、遊技結果に基づいて変動表示時間テーブルを切り換える構成を用いれば、本実施形態のような連荘し易いモードや連荘しにくいモードの切り換えだけでなく、上記第1の実施形態に示した第3ゾーン(天井)への移行等、様々な遊技性が再現された変動表示時間テーブルによって実現することができる。具体的には、例えば第3ゾーンに対応する変動表示時間テーブルを設定し、所定の遊技結果として、16ラウンドの開閉実行モード後に上記第3ゾーンに対応する変動表示時間テーブルに設定される構成とする。このようにすると、16ラウンドの開閉実行モード後、すぐに有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施され、その後16ラウンドの開閉実行モードが実施されることとなる。これにより、実質的に1ゲーム連荘を当否抽選の確率を変えることなく実現することができる。また、通常テーブルとして、上記第1の実施形態にて示した変動表示時間テーブルを用いる構成としてもよいし、8ラウンドの開閉実行モード後は上記第1の実施形態に示した変動表示時間テーブルが設定される構成としてもよい。このように、変動表示時間テーブルの分だけ異なる遊技性が実現することが可能であり、遊技の多様化に大きく貢献することができる。
<第3の実施形態>
本実施形態では、スルーゲート35への入賞に基づく普図側の変動表示時間によって、第1特図側の遊技回と第2特図側の遊技回との関係が定められる。
図37は、本実施形態における変動表示時間テーブルを示している。図37(a)に示すように、本実施形態では、第1特図側の遊技回の変動表示時間は、変動種別カウンタCSAの値によらず予め定められた時間(10sec)で固定となっている。また、第2特図側の遊技回の変動表示時間も、変動種別カウンタCSBの値によらず予め定められた時間(5sec)で固定となっている。なお、本実施形態では、第1特図側の方が第2特図側よりも長い変動表示時間が設定される。
図37(b)に示すように、本実施形態では、普図用の変動表示時間テーブルも定められている。ここで、本実施形態では、普図用の当否抽選(サポート抽選)の結果として、当選結果が複数種類設定されており、第1当選結果と第2当選結果とが設定されている。第1当選結果は電動役物開放カウンタC4の値によって250分の248の確率で振り分けられる。第2当選結果は電動役物開放カウンタC4の値によって250分の1の確率で振り分けられる。その他、普図側の当否抽選の結果としては、非当選結果が設けられており、非当選結果は電動役物開放カウンタC4の値によって250分の1の確率で振り分けられる。つまり、普図用の当否抽選において第1当選結果及び第2当選結果のいずれかの当選結果となる確率は250分の249であり、上記各実施形態と同じである。
第1当選結果と第2当選結果とは、いずれも電動役物34aを1回開放状態とし、その開放継続時間(サポート継続時間)は1.5secである。つまり、第1当選結果と第2当選結果とは、電動役物34aの開放態様は共通なものとなっており、いずれの当選結果でも遊技球は第2作動口34へ入賞可能となっている。
一方、図37(b)に示すように、第1当選結果と第2当選結果とでは、サポート抽選における変動表示時間が異なっている。具体的には、第1当選結果であれば長変動として6secが設定され、第2当選結果であれば第1当選結果の場合よりも短い短変動として2secが設定される。つまり、第1当選結果である場合には、遊技球がスルーゲート35へ入賞してから6sec後〜7.5sec後まで第2作動口34への入賞が可能となり、第2当選結果である場合には、遊技球がスルーゲート35へ入賞してから2sec後〜3.5sec後まで第2作動口34への入賞が可能となる。
普図側の当否抽選の結果が非当選結果であれば、変動表示時間は上記第2当選結果と同様に短い2secが設定される。但し、当該非当選結果の場合には、電動役物34aは開放状態とされないため、第2作動口34への入賞は発生しない。
次に、本実施形態の電役サポート用処理について、図38のフローチャートを参照しながら説明する。
本実施形態では、上記ステップS1301と同様にステップS2001にてサポート中であるか否かを判定する。サポート中ではない場合には、ステップS1302と同様にステップS2002にてサポート当選フラグが格納されているか否かを判定する。上記のように、本実施形態では、サポート当選となる当選結果として第1当選結果と第2当選結果とが設定されており、サポート当選フラグは、これら第1当選結果や第2当選結果であることに基づいて格納される。
サポート当選フラグが格納されていない場合には、ステップS2003にて、第2タイマカウンタTC2が「0」か否かを判定し、「0」ではない場合には、そのまま電役サポート用処理を終了する。「0」である場合には、ステップS2004にて普図表示部38における絵柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定し、終了タイミングである場合には、ステップS2005にて外れ表示を設定してから電役サポート用処理を終了する。これらステップS2003〜ステップS2005の処理は、ステップS1303〜ステップS1305の処理と同様である。
ステップS2004にて変動表示の終了タイミングではない場合には、ステップS2006に進む。ステップS2006では、上記ステップS1306と同様に、役物保留記憶数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。役物保留記憶数SNの値が「0」である場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。
役物保留記憶数SNの値が「0」より大きい場合には、ステップS2007にて開放抽選を行う。そして、ステップS2008では、ステップS2007の処理結果に基づいて、今回の結果が、第1当選結果であるか否かを判定する。第1当選結果である場合には、ステップS2009にて、今回の普図側の変動表示時間として第2タイマカウンタTC2に「3000」(すなわち6sec)をセットする。一方、第1当選結果ではない場合、すなわち、第2当選結果又は非当選結果である場合には、ステップS2010にて、今回の普図側の変動表示時間として第2タイマカウンタTC2に「1000」(すなわち2sec)をセットする。
ステップS2009又はステップS2010の処理後は、ステップS2011にて、ステップS2007の開放抽選の結果が、サポート当選(第1当選結果又は第2当選結果)であるか否かを判定する。サポート当選である場合には、ステップS2012にて、サポート当選フラグをセットするとともに、第2ラウンドカウンタRC2に「1」をセットした後に、電役サポート用処理を終了する。ステップS2011にて非当選結果であると判定した場合には、そのまま電役サポート用処理を終了する。
ステップS2002にてサポート当選フラグがセットされていると判定した場合は、ステップS2013〜ステップS2015にてステップS1310〜ステップS1312の処理と同様の処理を行う。また、ステップS2001にてサポート中であると判定した場合には、ステップS2016にて、ステップS1313の電役開閉処理と同様の処理を実行する。
本実施形態における遊技の流れを、図39及び図40のタイミングチャートを用いて説明する。
図39では、普図側の開放抽選の結果が第1当選結果であった場合を示している。すなわち、t1のタイミングでスルーゲート35へ入賞し、その直後であるt2のタイミングで第1作動口33へ入賞した場合、今回の普図側の当否抽選は第1当選結果であるため、普図側の変動表示時間は、長変動として6secが設定され、かかる変動表示時間はt3のタイミングで経過する。また、上記のように、第1特図側の変動表示時間は一律で10secが設定され、かかる変動表示時間はt5のタイミングで経過する。
この場合、電動役物34aは、今回設定された普図側の変動表示時間が経過するt3のタイミングから1.5secに亘って開放状態とされ、t4のタイミングで閉鎖状態とされる。つまり、第2作動口34へはt3のタイミングからt4のタイミングまでの間で入賞可能となる。ちなみに、t3〜t4のタイミングにおいては、第1特図側の遊技回の変動表示時間は経過しておらず、変動中である。
例えば、t3のタイミングで電動役物34aが開放状態とされたタイミングで第2作動口34へ遊技球が入賞した場合、第2特図側の変動表示時間は一律で5secが設定され、かかる変動表示時間はt6のタイミングで経過するように設定される。この場合、t6のタイミングは、第1特図側の遊技回の変動表示時間が経過するt5のタイミングよりも後のタイミングである。そうすると、並行して変動する両遊技回のうち、第1特図側の遊技回が先に終了することとなるため、第1特図側の開閉実行モード(多くは不利特別外れ結果に基づく開閉実行モード)が実施されることとなる。そして、t5のタイミングで第1特図側の遊技回が終了すると、同t5のタイミングで第2特図側の遊技回は強制的に終了し、第2特図側の開閉実行モード(多くは有利特別外れ結果に基づく開閉実行モード)は実施されないようになる。
また、t3のタイミングで電動役物34aが開放状態とされ、その開放状態が維持される最も遅いタイミングであるt4のタイミングで第2作動口34へ遊技球が入賞した場合も、第2特図側の変動表示時間は5secが設定され、かかる変動表示時間はt7のタイミングで経過するように設定される。この場合であっても、t7のタイミングは第1特図側の遊技回の変動表示時間が経過するt5のタイミングよりも後のタイミングであり、両特図のうち第1特図側の開閉実行モードが実施され、第2特図側の開閉実行モードは実施されないようになる。
つまり、普図側の変動表示時間が長変動である6secが設定された場合には、第2特図側の遊技回の開始タイミング、すなわち第2作動口34への入賞タイミングに関わらず、第1特図側の遊技回の方が第2特図側の遊技回よりも先に終了する関係となる。これにより、普図側の変動表示時間が長変動である場合においては、両特図のうち第1特図側の開閉実行モードを優先することが可能となる。
図40では、普図側の開放抽選の結果が第2当選結果であった場合を示している。すなわち、t1のタイミングでスルーゲート35へ入賞し、その直後であるt2のタイミングで第1作動口33へ入賞した場合、今回の普図側の当否抽選は第2当選結果であるため、普図側の変動表示時間は短変動として2secが設定され、かかる変動表示時間はt3のタイミングで経過する。また、上記のように、第1特図側の変動表示時間は一律で10secが設定され、かかる変動表示時間はt7のタイミングで経過するように設定される。
第1当選結果の場合と同様に、電動役物34aは、今回設定された普図側の変動表示時間が経過するt3のタイミングから1.5secに亘って開放状態とされ、t4のタイミングで閉鎖状態とされる。つまり、この場合も、第2作動口34へはt3のタイミングからt4のタイミングまでの間で入賞可能となる。なお、第2当選結果の場合も、t3〜t4のタイミングにおいては、第1特図側の遊技回の変動表示時間は経過しておらず、変動中である。
例えば、t3のタイミングで電動役物34aが開放状態とされたタイミングで第2作動口34へ遊技球が入賞した場合、第2特図側の変動表示時間は一律で5secが設定され、かかる変動表示時間はt5のタイミングで経過するように設定される。この場合、t5のタイミングは、第1特図側の遊技回の変動表示時間が経過するt7のタイミングよりも前のタイミングである。そうすると、並行して変動する両遊技回のうち、第2特図側の遊技回が先に終了することとなるため、第2特図側の開閉実行モード(多くは有利特別外れ結果に基づく開閉実行モード)が実施されることとなる。そして、t5のタイミングで第2特図側の遊技回が終了すると、同t5のタイミングで第1特図側の遊技回は強制的に終了し、第1特図側の開閉実行モード(多くは不利特別外れ結果に基づく開閉実行モード)は実施されないようになる。
また、t3のタイミングで電動役物34aが開放状態とされ、その開放状態が維持される最も遅いタイミングであるt4のタイミングで第2作動口34へ遊技球が入賞した場合も、第2特図側の変動表示時間は5secが設定され、かかる変動表示時間はt6のタイミングで経過するように設定される。この場合であっても、t6のタイミングは第1特図側の遊技回の変動表示時間が経過するt7のタイミングよりも前のタイミングであり、両特図のうち第2特図側の開閉実行モードが実施され、第1特図側の開閉実行モードは実施されないようになる。
つまり、普図側の変動表示時間が短変動である2secが設定された場合には、第2特図側の遊技回の開始タイミング、すなわち第2作動口34への入賞タイミングに関わらず、第2特図側の遊技回の方が第1特図側の遊技回よりも先に終了する関係となる。これにより、普図側の変動表示時間が短変動である場合においては、両特図のうち第2特図側の開閉実行モードを優先することが可能となる。
以上詳述した本実施形態によれば、第1特図側の開閉実行モードと第2特図側の開閉実行モードが競合する状況を、普図側の情報(電動役物開放カウンタC4、変動表示時間)を用いていずれの開閉実行モードを優先するかを設定することが可能となる。このようにすることで、両特図の情報(大当たり乱数カウンタC1や変動種別カウンタCSA,CSB等)を用いて優劣を設定する構成と比較して、別の抽選系統の判定情報を用いるため、特図側の調整を必要とせずどちらを優先するかを容易に設定することが可能となる。また、両特図の開閉実行モードの優劣が予め設定されている構成と比較すると、優劣の設定をランダムなものとすることができる。
特に、普図側の情報として変動表示時間の情報を用いる構成としているため、サポート抽選の当選確率を変更することなく両特図の優劣を設定することが可能となっている。しかも、第1特図側の開閉実行モードを優先する場合であっても、第2特図側の開閉実行モードを優先する場合であっても、電動役物34aの開放態様は共通のものとなっており、変動表示時間の長短のみによって、優劣の設定が可能となっている。例えば、第2特図側の開閉実行モードが優先される確率を上記実施形態のものと変更しようとするのであれば、第1当選結果となる確率と第2当選結果となる確率、すなわち長変動(6sec)となる確率と短変動(2sec)となる確率だけを変更すればよく、サポート当選(第1当選結果と第2当選結果の合計)自体を変更する必要はないし、電動役物34aの開放態様を変更する必要もない。したがって、両特図の開閉実行モードの優劣の設定を簡素な設計変更で行うことが可能といえる。
第1特図側の遊技回と第2特図側の遊技回との関係でいうと、第1特図側の遊技回が開始されてから、第2特図側の遊技回が開始されるまでの期間が短いほど、第2特図側の遊技回が先に終了して有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施され易い構成といえる。言い換えると、第1作動口33への入賞後、早期に第2作動口34への入賞を発生させることで特典が付与され易い構成である。このようにすれば、第1作動口33への入賞に基づく第1特図側の遊技回と、第2作動口34への入賞に基づく第2特図側の遊技回と、が並行して実施される構成において、両遊技回を開始させるタイミングという遊技者が調整し得る要素が特典付与に関与することとなり、遊技への積極参加を促すことを通じて遊技への注目度が好適に高められる。
<第4の実施形態>
本実施形態では、上記第2の実施形態のように変動表示時間テーブルの切り換えによって両特図のうちのいずれの開閉実行モードが実施され易いかが変更される構成において、変動表示時間テーブルの切り換えが生じることとなった事象の回数を計測する。
図41は本実施形態の変動表示時間テーブル切換処理を示すフローチャートである。既に説明したとおり、変動表示時間テーブル切換処理は、遊技状態移行処理(図21)における開閉実行モードの終了処理(ステップS1017)にて起動される処理である。
ステップS2101では、今回終了する開閉実行モードが16ラウンド若しくは8ラウンドの開閉実行モード、又は有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードであったか否かを判定する。すなわち、上記第2の実施形態では、16ラウンドの開閉実行モード後にのみ特別テーブルを設定する構成とし、ステップS1901にて16ラウンドの開閉実行モード後であるか否かの判定を行ったが、本実施形態では、不利特別外れ結果に基づく開閉実行モード以外の開閉実行モードであるか否かを判定している。
ここで、本実施形態では、特別外れ結果のうち不利特別外れ結果が複数種類設定されている。より具体的には、第1特図側の当否判定テーブルにおける不利特別外れ結果として、不利特別外れ結果A、不利特別外れ結果B、不利特別外れ結果C、不利特別外れ結果D、不利特別外れ結果Eが設定されている。これら不利特別外れ結果A〜Eは、いずれもV入賞が発生しにくい低振分態様の開閉実行モードへ移行する遊技結果であり、いずれの開閉実行モードにおいても開閉態様は共通している。不利特別外れ結果A〜Eは、振り分け率が異なっており、不利特別外れ結果Aが最も振り分けられ易く、不利特別外れ結果B、不利特別外れ結果C、不利特別外れ結果D、不利特別外れ結果Eの順で振り分けにくくなるように設定されている。
ステップS2101にて肯定判定した場合、すなわち今回終了する開閉実行モードが不利特別外れ結果に基づく開閉実行モードであった場合、ステップS2102に進む。ステップS2102では、今回終了する開閉実行モードの契機となった不利特別外れ結果の種類に応じて、RAM204の各種カウンタエリア233に設けられた切換カウンタに加算する値を把握する処理を実行する。切換カウンタは、変動表示時間テーブルの切り換えに用いられるカウンタであって、第1遊技回カウンタや第2遊技回カウンタとは異なり、遊技回の実行回数とは独立してカウントされるカウンタである。本実施形態では、開閉実行モード終了後の変動表示時間テーブルの切換処理において、切換カウンタの値に基づいて切り換え先の変動表示時間テーブルが変更される構成としている。
図42に示すように、本実施形態では、不利特別外れ結果の種類に応じて、切換カウンタに加算する値が設定されている。具体的には、最も選択され易い不利特別外れ結果Aでは、加算値として「1」が設定されており、Bは「2」、Cは「5」、Dは「10」、Eは「50」といったように、選択されにくい不利特別外れ結果ほど、大きな値が設定されている。
ステップS2102では、図42のテーブルを参照して今回の加算値を把握する。そして、その把握した加算値に基づいて、ステップS2103にて、切換カウンタの加算処理を実行する。
ステップS2104では、切換カウンタの値が予め定められた所定値(本実施形態では「1000」)以上となったか否かを判定する。「1000」未満である場合には、ステップS2105にて、変動表示時間テーブルとして通常テーブルを設定する処理を実行する。通常テーブルは、上記第2の実施形態にて示したもの(図36(b))とは異なり、図43(a)に示すように、第1遊技回カウンタ及び第2遊技回カウンタの値が予め定められた値(本実施形態では「500」)に至るまでは、各遊技回の変動表示時間として、第1短変動、第2長変動の組み合わせが選択され易く、第2特図側よりも第1特図側の遊技回が先に終了し易い一方、第1遊技回カウンタ及び第2遊技回カウンタの値が予め定められた値に至った後は、各遊技回の変動表示時間として、第1長変動、第2短変動の組み合わせが選択され易くなり、第1特図側よりも第2特図側の遊技回が先に終了し易くなる。つまり、通常テーブルは、遊技回カウンタの値が所定値となることによって所謂天井機能が発揮されるように変動表示時間が設定されているテーブルである(以下の説明では、遊技回の実行回数による天井機能を「第1の天井機能」ともいう)。
ステップS2104にて切換カウンタの値が「1000」以上であると判定した場合、ステップS2106にて、変動表示時間テーブルとして天井テーブルを設定する処理を実行する。天井テーブルは、図43(c)に示すように、第1遊技回カウンタ及び第2遊技回カウンタの値に関わらず、各遊技回の変動表示時間として、第1長変動、第2短変動の組み合わせが選択され易くなり、第1特図側よりも第2特図側の遊技回が先に終了し易くなるように設定されているテーブルである。つまり、天井テーブルは、切換カウンタの値が所定値となることによって切り換えられるテーブルであって、これも所謂天井機能が発揮されるように変動表示時間が設定されているテーブルである(以下の説明では、切換カウンタの値による天井機能を「第2の天井機能」ともいう)。
このように本実施形態では、開閉実行モード後に変動表示時間テーブルを切り換える際、切換カウンタの値が「1000」以上であるか否かによって、変動表示時間テーブルの切り換え先が変更される。この場合、切換カウンタの値が「1000」未満であっても変動表示時間テーブルの切り換えはもともと行われるものであり、切換カウンタの値が「1000」以上となることで新たに変動表示時間テーブルの切り換えを生じさせるものではない。
ステップS2101にて不利特別外れ結果に基づく開閉実行モードではないと判定した場合、ステップS2107にて切換カウンタのリセット処理を実行する。具体的には、ステップS2107では、切換カウンタの値を「0」とする処理を行う。そして、ステップS2108にて、変動表示時間テーブルとして特別テーブルを設定する処理を実行する。特別テーブルは、上記第2の実施形態のもの(図36(c))と同様のものであり、図43(b)に示すように、所謂連荘ゾーンが設定された変動表示時間テーブルである。
なお、有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードの終了時において、この特別テーブルが設定されたとしても、当該有利特別外れ結果に基づく開閉実行モード中にV入賞が発生していれば、次回の通常処理にて、V当選フラグに基づいて16ラウンドの開閉実行モードが実行されるようになる。つまり、有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードと、当該有利特別外れ結果に基づく開閉実行モード中のV入賞を契機とする16ラウンドの開閉実行モードと、の間で新たに大当たりが発生することはない。一方、有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードであっても、何らかの要因でV入賞が発生しないことも考えられる。但し、本実施形態では上記のようにこの開閉実行モード後も、連荘ゾーンが設定された特別テーブルが設定されるため、早期の大当たり(有利特別外れ結果に基づく開閉実行モード)が期待でき、V入賞を発生させることができなかった遊技者の救済とすることが可能となっている。
ステップS2105、ステップS2106及びステップS2108のいずれかの処理を実行した後は、ステップS2109にて、これら処理で設定した変動表示時間テーブルの情報や、ステップS2102にて把握した今回の加算値、ステップS2103にて加算処理した切換カウンタの合計値の情報を含むコマンドを、演出制御装置82への出力対象として設定してから、本変動表示時間テーブル切換処理を終了する。ここで設定されたコマンドは、通常処理の外部出力処理にて演出制御装置82へ出力される。演出制御装置82では、かかるコマンドに基づく演出を実行するように、表示制御装置212等を制御する。
すなわち、本実施形態では、通常テーブルにおいて遊技回の実行回数に基づく第1の天井機能と、切換カウンタにより変動表示時間テーブルが切り換えられることによる第2天井機能と、いった複数の天井機能が設定されている。そして、第1の天井機能は遊技回の実行回数そのものの回数で到達する天井であり、第2の天井機能は遊技回の実行回数とは異なる回数で到達する天井として設定されている。そのため、遊技者は第1の天井機能と第2の天井機能のいずれをも期待しながら遊技を行うことが可能となり、これまでにない遊技性が実現されている。
ちなみに、第1の天井機能は遊技回を500回実行すると発動されるものである。これに対して、第2の天井機能は、遊技回を500回実行しても発動されるとは限らない。但し、第2の天井機能において、1遊技回当たりの各不利特別外れ結果に基づく切換カウンタの加算値の平均値は2.4となっており、500回よりも少ない遊技回で切換カウンタが1000となることが期待されるものとなっている。つまり、通常であれば、第2の天井機能が第1の天井機能よりも先に発動し、500遊技回実行しても第2の天井機能が発動しないことを条件に、第1の天井機能が発動する。
両天井機能の演出内容について、図44を参照しながら説明する。
図44(a)に示すように、表示画面Gの一の隅(左上隅)には、第1遊技回カウンタ(第2遊技回カウンタ)の値に対応する表示を行うゲームカウンタ表示領域GGが設けられている。ゲームカウンタ表示領域GGは、現状の第1遊技回カウンタの値、すなわち、16ラウンド又は8ラウンドの開閉実行モードが実施されてからの遊技回の実行回数が表示されている。また、その実行回数とともに、天井回数(上記のとおり本実施形態では「500」、図43(a)参照)の表示もなされており、あと何回の遊技回が実行されれば天井に到達するかを明確に把握することが可能となっている。また、ゲームカウンタ表示領域GGは、各図柄列Z1〜Z3の変動表示領域と重複しないように、又は重複する場合はその変動表示領域の背景となるように設定されている。特に、ゲームカウンタ表示領域GGにおいて、遊技回の実行回数や天井回数の表示は、各図柄列Z1〜Z3の変動表示領域とは重複しないように設定されている。
なお、第1遊技回カウンタと第2遊技回カウンタとのいずれの遊技回カウンタの値もゲームカウンタ表示領域GGに表示する構成としてもよい。また、上記のように、通常は一方のみ(第1遊技回カウンタのみ)を表示する構成としつつ、第1遊技回カウンタと第2遊技回カウンタとの値が異なる状況となった場合には、両カウンタを表示する構成としてもよい。
表示画面Gにおいて、ゲームカウンタ表示領域GGが設けられている隅とは異なる隅(右上隅)には、切換カウンタの値に対応する表示を行うチャンスカウンタ表示領域GHが設けられている。チャンスカウンタ表示領域GHは、現状の切換カウンタの値と、切換カウンタに基づく変動表示時間テーブルの切換契機となる所定値(1000)とが表示される。これにより、あとどれくらいで変動表示時間テーブルの切り換えが行われて天井となるかが把握可能となっている。但し、上記のように切換カウンタは、遊技回の実行回数とは同一ではなく、ゲームカウンタ表示領域GGの表示よりもアバウトなものといえる。チャンスカウンタ表示領域GHは、各図柄列Z1〜Z3の変動表示領域と重複しないように、又は重複する場合はその変動表示領域の背景となるように設定されている。特に、チャンスカウンタ表示領域GHにおいて、切換カウンタの値や切換契機となる所定値の表示は、各図柄列Z1〜Z3の変動表示領域とは重複しないように設定されている。
図44(b)に示すように、各図柄列Z1〜Z3の変動表示が終了すると、ゲームカウンタ表示領域GGにおける遊技回の実行回数が加算されることの表示であるゲーム加算表示GPが、例えば「+1」と表示される。また、今回の遊技回の遊技結果に基づいて、切換カウンタの加算値が把握され(ステップS2102)、チャンスカウンタ表示領域GHにおける値が加算されることの表示であるチャンス加算表示HPが、今回の加算値に対応させて例えば「+10」と表示される。
ここで、上記のように、切換カウンタの加算値は、開閉実行モードの契機となった第1特図側の不利特別外れ結果の種類によって定められている。そして、本実施形態では、加算値が1以外の不利特別外れ結果B〜Eに関して、各図柄列Z1〜Z3の停止結果が予め定められている。具体的には、加算値が2となる不利特別外れ結果Bはリーチラインを形成しないように同一の偶数図柄が図柄列Z1〜Z3のうちの2つの図柄列Z1〜Z3にて停止する停止結果として設定されており、加算値が5となる不利特別外れ結果Cはリーチラインを形成しないように同一の奇数図柄が図柄列Z1〜Z3のうちの2つの図柄列Z1〜Z3にて停止する停止結果として設定されている。また、加算値が10となる不利特別外れ結果Dはリーチラインを形成しないように同一の偶数図柄が図柄列Z1〜Z3のうちの全ての図柄列Z1〜Z3にて停止する停止結果として設定されており、加算値が50となる不利特別外れ結果Eはリーチラインを形成しないように同一の奇数図柄が図柄列Z1〜Z3のうちの全ての図柄列Z1〜Z3にて停止する停止結果として設定されている。そのため、いずれの加算値となるかを、遊技回の変動表示の内容から予測することが可能となり、仮に変動表示によって大当たりが報知されずに外れとなることを先に予測できてしまったとしても、いずれの加算値となるかといった遊技を楽しませることが可能となっている。
なお、加算値が1となる不利特別外れ結果Aは、上記いずれの不利特別外れ結果B〜Eの停止結果とも異なるように、ランダムに停止結果が設定される。
図45(c)に示すように、これらゲーム加算表示GPとチャンス加算表示HPとに基づいて、ゲームカウンタ表示領域GGの値と、チャンスカウンタ表示領域GHの値とが更新され、更新されたことの強調表示(例えば、値の点滅)が、一定期間(例えば、更新後3sec)に亘って実行される。
以上のとおり本実施形態によれば、第1の実施形態のような遊技回の実行回数に基づく天井機能とは別途、切換カウンタの値に基づく天井機能を設けたため、両天井機能を用いた新たな遊技性を実現可能となる。第1遊技回カウンタや第2遊技回カウンタは遊技回が実行される度に1ずつ加算されるカウンタであり、遊技回の実行回数と完全にリンクしているものといえる。これに対して、切換カウンタは、変動表示時間テーブル切換処理において、変動表示時間テーブルの切り換えが生じる事象毎に加算されるカウンタであり、遊技回の実行回数とは必ずしもリンクしているとは言えない。例えば、通常外れ結果の遊技回においては、第1遊技回カウンタや第2遊技回カウンタは加算されるものの、切換カウンタは加算されないし、切換カウンタの加算値は切換カウンタ加算テーブル(図42)によって定められており、1以外の値が加算される場合もある。そのため、遊技回を繰り返し実施させれば天井に到達する、といった遊技だけでなく、その繰り返す遊技回の内容(不利特別外れ結果の種類、加算値)へも注目させることができ、天井へ達する過程の遊技への注目度を良好に高めることが可能となっている。
ここで、上記のように遊技回の実行回数と直接リンクしないカウンタによって変動表示時間テーブルを切り換え可能とすることで、当否抽選の当選確率や当選後に付与される特典(開閉実行モード)等を変更することなく遊技を多様化する上で、多様化の可能性が飛躍的に亢進する。一方で、無制限に変動表示時間テーブルの切り換えを可能としてしまうと、遊技の公平性が担保されにくくなる。そこで、変動表示時間テーブルの切り換えが生じる事象毎に更新されるカウンタによって、当該切り換えが生じる事象における変動表示時間テーブルの切り換え先を変更するようにすることで、新たに切り換えが生じる事象を作り出すわけではなくなり、変動表示時間テーブルの切り換えに一定の制限を設けることができる。このようにすることで、遊技の公平性を担保しつつ、遊技の多様化に寄与することが可能となる。
現状の切換カウンタの値をチャンスカウンタ表示領域GHにて表示し、更に切換カウンタへの加算値をチャンス加算表示HPとして表示する構成としたため、切換カウンタ側の天井機能を期待しながら遊技を行わせる、といった遊技性を好適に実現することができる。
<第4の実施形態の第1変形例>
第4の実施形態は、以下のように変形してもよい。図45(a)は、本変形例の変動表示時間テーブル切換処理を示すフローチャートである。
上記第4の実施形態では、切換カウンタの値が予め定められた所定値(1000)となったことに基づいて、変動表示時間テーブルを切り換えて第2の天井機能が発動する構成とした。これを、本変形例では、第2の天井機能が発動することとなる切換カウンタの値(所定値、天井値)を、開閉実行モードの終了時に設定する構成とする。すなわち、ステップS2101と同様にステップS2201にて開閉実行モードの種類の判定を行い、かかるステップS2201にて肯定判定した場合、ステップS2207に進む。ステップS2207はステップS2107の処理と同様であり、切換カウンタをリセットする処理を行う。続くステップS2208では、切換カウンタの設定処理を実行する。
切換カウンタの設定処理では、図45(b)に示すテーブルを参照して、今回終了する開閉実行モードの種類に応じた値を切換カウンタに設定する。例えば、第1特図側の16ラウンドの開閉実行モードの終了時であれば、切換カウンタの天井値として「2000」又は「1000」を設定する。いずれを設定するかは抽選等により決定するとよく、例えば30%の確率で「2000」を設定し、70%の確率で「1000」を設定する。第2特図側の16ラウンドの開閉実行モードの終了時であれば、切換カウンタの天井値として「2000」、「1000」又は「500」を設定する。これも抽選等により決定するとよく、例えば10%の確率で「2000」を設定し、80%の確率で「1000」を設定し、10%の確率で「500」を設定する。8ラウンドの開閉実行モードの終了時であれば、第1特図側の開閉実行モードである場合には「1000」を設定し、第2特図側の開閉実行モードである場合には「500」を設定する。設定される切換カウンタの天井値が少ないほど第2の天井機能が早期に発動するため、上記例示した天井値や振分確率は、第1特図側よりも第2特図側の方が有利なものとして設定されているといえる。
なお、有利特別外れ結果に基づく開閉実行モード後に設定する切換カウンタについては、第1特図側及び第2特図側のいずれに基づくものであっても、予め定められた値(例えば10)を設定する。なお、有利特別外れ結果に基づく開閉実行モード後は、基本的には、次回の通常処理にて16Rの開閉実行モードが開始されることとなるため、切換カウンタの天井値の設定を省略する構成としてもよい。但し、有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードにおいても、必ずV入賞が発生するとは限られないため、上記のように予め定められた値を天井値として設定する構成の方が好ましい。
ステップS2201にて肯定判定した場合、ステップS2102〜ステップS2106と同様の処理をステップS2202〜ステップS2206にて実行する。但し、ステップS2204の判定処理では、切換カウンタの値が上記ステップS2208にて設定した天井値以上となっているか否かを判定する。ステップS2210の処理はステップS2110の処理と同様である。
ちなみに、ステップS2210にて設定するコマンドには、ステップS2208にて設定した切換カウンタの天井値の情報が含まれる。演出制御装置82では、かかるコマンドに基づいて、チャンスカウンタ表示領域GHの表示を行うように表示制御装置212を制御する。
このように、各開閉実行モード後に第2の天井機能の発動する値が複数の値から設定されるようにすることで、遊技の抑揚がつけられる。つまり、小さい値が切換カウンタの天井値として設定されるほど遊技者にとって有利となり、大きい値が設定されるほど遊技者にとって不利となる。このようにすれば、例えば遊技続行とするか否かの判断材料とすることが可能となるし、遊技者が遊技を行う遊技台を選択する際の選択材料とすることも可能となる。
特に、第1特図側よりも第2特図側の方が小さい値が設定され易いようにしたため、第2特図側の開閉実行モード後の方が遊技者にとって有利なものとなる。そのため、第1作動口33への入賞後、第2作動口34へ入賞させたほうがより遊技者にとって有利なものとなり、第2作動口34への入賞を発生させずに第1特図側だけを実行させる、といった、想定とは異なる遊技を行わせにくくすることも可能となる。
<第4の実施形態の第2変形例>
本変形例では、切換カウンタの天井値の設定を16ラウンドや8ラウンドの開閉実行モード後ではなく、所定の不利特別外れ結果に基づく開閉実行モード後に行う。図46は、本変形例における変動表示時間テーブル切換処理を示すフローチャートである。
ステップS2301では、ステップS2101と同様に開閉実行モードの種類の判定を実行する。ステップS2301にて肯定判定した場合、ステップS2302へ進む。ステップS2302では、今回の開閉実行モードが不利特別外れ結果Eに基づくものであったか否かを判定する。不利特別外れ結果Eに基づくものであった場合には、ステップS2303にて切換カウンタの設定処理を実行する。ステップS2303では、切換カウンタの天井値を「1000」、「500」及び「100」のうちから抽選等によって1つの値を選択し、当該選択された値を天井値に設定する処理を実行する。
なお、いずれの天井値が選択されるかは任意であるが、例えば「1000」が80%、「500」が15%、「100」が5%の確率で選択するように、遊技者にとって有利となる天井値(値が小さい天井値)ほど選択されにくい構成としてもよいし、その逆の関係としてもよい。また、天井値の設定契機を不利特別外れ結果E以外にも複数種類設け、上記第1変形例のように、遊技結果と設定される天井値とが関係づけられた構成としてもよい。
ステップS2302にて否定判定した場合、又はステップS2303の処理を実行した後は、ステップS2304に進む。ステップS2304では、ステップS2102の処理と同様に切換カウンタの加算値を把握する処理を実行し、続くステップS2305では、ステップS2103の処理と同様に切換カウンタの加算処理を実行する。そして、ステップS2306では、切換カウンタの天井値が設定済みか否かを判定し、天井値が設定済みである場合には、ステップS2307にて切換カウンタの値が天井値以上となっているか否かの判定を行う。ステップS2306にて天井値の設定が行われていない場合、又はステップS2307にて天井値の設定は行われているものの未だ天井値未満である場合には、ステップS2308にて変動表示時間テーブルとして通常テーブルを設定する処理を実行する。ステップS2307にて切換カウンタの天井値の設定が行われており且つ、切換カウンタの値が天井値以上となっていると判定した場合には、ステップS2309にて変動表示時間テーブルを天井テーブルに切り換える処理を実行する。
ステップS2301にて否定判定した場合、ステップS2310及びステップS2311にて、ステップS2107及びステップS2108と同様の連荘ゾーン用の処理を実行する。ステップS2308、ステップS2309及びステップS2311のいずれかの処理を実行した後は、ステップS2312にてテーブル、カウンタの情報及び天井値の設定が行われているか否かの情報を含むコマンドを演出制御装置82への出力対象として設定する。その後、本変動表示時間テーブル切換処理を終了する。
すなわち、本変形例では、切換カウンタの天井値の設定が行われたか否かにかかわらず、各遊技回の進行(開閉実行モード終了時の変動表示時間テーブルの切り換え)に伴って切換カウンタの加算は行い、比較的選択されにくい不利特別外れ結果Eの開閉実行モードの終了を契機として天井値の設定が行われる。かかる遊技の概要を、図47の表示演出例とあわせて説明する。
切換カウンタの天井値の設定が行われていない状況においては、図47(a)に示すように、チャンスカウンタ表示領域GHにおける現状の切換カウンタの値(図では「353」)は表示されている一方、切換カウンタの天井値については未設定であることを示す表示(図では「???」)が行われる。これに対して、ゲームカウンタ表示領域GGについては、現状の遊技回の実行回数と、第1の天井機能が発動される遊技回数(500)との表示が行われる。
この場合、遊技者はゲームカウンタ表示領域GGの表示から、あとどれくらいで第1の天井機能が発動されるかを認識可能であり、例えば天井に近い遊技回数である場合には積極的に本遊技機で遊技を行うであろうし、天井に遠い遊技回数である場合には本遊技機での遊技を控える(他の遊技機を選択する)ものと考えられる。一方、チャンスカウンタ表示領域GHの表示内容からは、あとどれくらいで第2の天井機能が発動されるかを認識することができない。
第1特図側の開閉実行モードが実施される状況(第1短変動・第2長変動)で、第1特図側の遊技結果が不利特別外れ結果Eであった場合、当該第1特図側の不利特別外れ結果Eに基づく開閉実行モードが実施される。その場合、変動表示時間テーブル切換処理が起動され、当該処理にて、切換カウンタの天井値の設定が行われる。例えば、今回の天井値が「500」に設定される場合、演出制御装置82へは天井値が設定されたこと及びその天井値の情報が含まれるコマンドが出力される。そうすると、図47(b)に示すように、天井値の設定が行われたこと及び天井値の情報を報知するためのカウンタ画像CPが表示される(図では「カウンタ500」)。これにより、遊技者は第2天井機能の天井値が設定されたこと、及び今回の天井値の情報を把握することが可能となる。また、切換カウンタには不利特別外れ結果Eに対応する加算値(50)の加算処理が実行され、当該加算値の情報も演出制御装置82へ出力される。そうすると、図47(b)に示すように、チャンス加算表示HPが「+50」と表示される。
その後、チャンスカウンタ表示領域GHでは、切換カウンタの加算が行われて更新されたこと(「353」→「403」)を示す強調表示が行われる(点滅表示)。また、切換カウンタの天井値の設定が行われたことに対応させて上記「???」の表示を「500」に変更するとともに、当該「500」の数値を強調表示させる(点滅表示)。この場合、遊技者は、第2の天井機能があと97で発動することを認識することができる。
既に説明したとおり、切換カウンタは1遊技回毎に平均すると2.4ずつ増加する。そのため、図47の例においては、第2の天井機能はあと41遊技回で発動することが期待できる。つまり、あと379遊技回で発動する第1の天井機能よりも早期に発動することが期待できる。仮に、上記の例において、今回の天井値として「1000」が設定されたとすると、第2の天井機能はあと597で発動することとなる。そうすると、第2の天井機能の発動まであと約250遊技回程度となり、この場合であっても、第1の天井機能よりも早期に発動することが期待できる。一方、今回の天井値として「2000」が設定されたとすると、第2の天井機能はあと1597で発動することとなる。そうすると、第2の天井機能の発動まであと600遊技回以上を要し得ることとなり、第1の天井機能の方が先に発動する。このように、設定される天井値によって、いずれの天井機能が先に発動するか、といった楽しみが追加されるし、その天井機能と現状の切換カウンタの値、遊技回の実行回数等の兼ね合いを、遊技続行の意思決定や遊技台を選択する選択材料とさせることができる。
ちなみに、上記構成においては、天井値の設定前に、切換カウンタが500以上や1000以上(2000以上)となっていることも考えられる。例えば切換カウンタの値が500以上の600である状況で、天井値を500とする設定が行われた場合、その時点で天井テーブルに切り換えられることになる。このように、設定される天井値だけでなく、現状の切換カウンタの値との兼ね合いでも天井機能の発動タイミングが異なり得るため、より面白味のある遊技とすることが可能となっている。
<第4の実施形態における第3変形例>
本変形例では、第2変形例のように不利特別外れ結果Eの開閉実行モードを契機として切換カウンタの天井値を設定する構成とし、天井値に達した場合には、その時点の切換カウンタの値と天井値との差分を、次回以降に持ち越し可能としている。
図48のフローチャートに示すように、本変形例の変動表示時間テーブル切換処理は、第2変形例のものと概ね同様の処理となっている。相違点としては、ステップS2407にてステップS2307と同様に切換カウンタが天井値以上となっているか否かの判定を行い、当該判定で肯定判定した場合に、天井テーブルを設定する処理(ステップS2410、ステップS2309と同様)の前に、ステップS2409の処理を行う点と、ステップS2401にて肯定判定した場合に、ステップS2310の切換カウンタのリセット処理を行わずに、ステップS2411にて特別テーブルを設定する点である。
ステップS2409では、現状の切換カウンタの値から天井値を減算する処理を行い、当該減算処理した値を切換カウンタの値として更新する処理を行う。そして、開閉実行モード後に切換カウンタのリセット処理を行わない構成としていることから、本処理によって、天井値以上となった切換カウンタと天井値との差分が、次の切換カウンタによる天井用に持ち越されることとなる。
例えば、切換カウンタが800の時点で天井値の設定が行われ、その天井値が500であったとする。そうすると、切換カウンタと天井値との差分は300であり、天井機能による開閉実行モード後において、切換カウンタの値は300からスタートすることとなり、早期の天井到達(天井値の設定待ち)が期待できる。
以上のようにすることで、切換カウンタの値が天井値以上となっている状況で天井値の設定が行われた場合に、差分がリセットされずに持ち越されるため、天井値以上の切換カウンタの加算を行わせたことについて遊技者に損をしたと思わせないようにすることが可能となる。
また、上記構成においては、遊技回の実行回数によって発動する第1の天井機能によって特典が付与された場合には、切換カウンタのリセットは行われない。そのため、第2の天井機能間近で、第1の天井機能が発動してしまったとしても、その後、早期に第2の天井機能を発動させることが可能となる。このようにすることで、両天井機能を用いた遊技性を大幅に向上させることが可能となる。
<第4の実施形態における第4変形例>
本変形例では、第3変形例の切換カウンタと天井値との差分を持ち越す構成において、その差分を持ち越すか否かを抽選により決定する。
図49のフローチャートに示すように、ステップS2507(ステップS2407と同様)の処理にて肯定判定した場合、ステップS2508にて、持ち越し抽選処理を実行する。持ち越し抽選処理にて当選する確率は任意であるが、例えば、50%の確率で持ち越し抽選に当選する構成としてもよいし、設定されている天井値に応じて異なる当選確率(例えば、「500」なら50%、「1000」なら80%、「2000」なら100%の確率で当選する等)としてもよい。
ステップS2510では、ステップS2509の抽選結果が当選結果であったか否かを判定する。当選結果ではなく、差分を持ち越さないと判定した場合には、ステップS2511にて切換カウンタのリセット処理を実行する。かかる処理はステップS2310等の処理と同様である。一方、ステップS2510にて当選結果であったと判定した場合には、ステップS2512にて、差分の値を切換カウンタの値として更新する処理を実行する。かかる処理はステップS2409の処理と同様である。
ステップS2511又はステップS2512の処理を実行した後は、ステップS2513にて天井テーブルを設定する処理を実行する。その他、ステップS2501〜ステップS2508、ステップS2514〜ステップS2515の処理は、ステップS2401〜ステップS2412の処理と同様である。
以上のようにすることで、第2の天井機能が発動する場合において、差分が持ち越されるか、リセットされるかに、大きな関心を寄せさせることができる。既に説明したとおり、差分が持ち越されれば、その後さらに早期に第2の天井機能が発動し得るため遊技者にとって有利となり、差分がリセットされれば、第2の天井機能は早期には発動しにくくなり持ち越される場合と比較すると不利なものとなる。よって、天井時の差分について、いずれの設定となるかに、大きな関心を寄せさせることが可能となる。
また、持ち越し抽選の当選確率を調節することで、第2の天井機能における天井値との関係で遊技者の有利度や遊技性を変化させることが可能となる。具体的には、深い天井(大きな値の天井値)が設定されていた状況ほど、差分が持ち越され易くする構成とすれば、当該深い天井に到達してしまった(深い天井まで当選しなかった)遊技者への救済という観点での天井機能とすることが可能となるし、逆に深い天井ほど差分が持ち越されにくくする、すなわち浅い天井ほど差分が持ち越され易くする構成とすれば、出球率の増減の幅が大きくなり、遊技性を向上させることが可能となる。
<第5の実施形態>
本実施形態では、所定の遊技結果に基づく開閉実行モード後においては、所定の遊技回数まで有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施されにくい(第1特図側の遊技回が先に終了し易い)変動表示時間テーブルに切り換えられる。図50は、本実施形態における変動表示時間テーブル切換処理を示すフローチャートである。
先ずステップS2601では、現状設定されている変動表示時間テーブルが特定期間テーブルであるか否かを判定する。
ここで、本実施形態における変動表示時間テーブルについて、図51を参照しながら説明する。本実施形態では、変動表示時間テーブルとして、図51(a)の通常テーブル、及び図51(c)の天井テーブルの他、図51(b)の特定期間テーブルが設定されている。
通常テーブルは、上記第2の実施形態における通常テーブル(図36(b))と同様であり、第1遊技回カウンタ、第2遊技回カウンタの値に関わらず、第1短変動・第2長変動のセットが設定され易く、第1長変動・第2短変動のセットが設定されにくくなっている。つまり、第2特図側の遊技回より第1特図側の遊技回の方が先に終了し易く、不利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施され易い変動表示時間テーブルである。
天井テーブルは、上記第4の実施形態における天井テーブル(図43(c))と同様であり、第1遊技回カウンタ、第2遊技回カウンタの値に関わらず、第1長変動・第2短変動のセットが設定され易く、第1短変動・第2長変動のセットが設定されにくくなっている。つまり、第1特図側の遊技回より第2特図側の遊技回の方が先に終了し易く、有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施され易い変動表示時間テーブルである。
特定期間テーブルは、第1遊技回カウンタ、第2遊技回カウンタの値に基づいて、遊技回数が所定回数(50回)に至るまでは、第1短変動・第2長変動のセットが設定され、第1長変動・第2短変動のセットが設定されないようになっており、所定回数に至った後は、第1長変動・第2短変動のセットが設定され易くなる。つまり、遊技回数が所定回数に至るまでは、基本的には不利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施され、所定回数に至ってからは、有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施され易くなる。なお、以下の説明では、特定期間テーブルが設定されている期間を特定期間ともいう。
特定期間テーブルは、不利特別外れ結果B〜Dに基づく開閉実行モード後に設定される。一方、天井テーブルは、開閉実行モード後の変動表示時間テーブルの切り換え時に、所定条件成立に基づいて設定される他、特定期間を終了する際にも設定される。そして、通常テーブルは、これら特定期間テーブル及び天井テーブルが設定される場合以外の変動表示時間テーブルの切り換え時に設定される。
ステップS2601にて特定期間テーブルとは異なる変動表示時間テーブルが設定されていると判定した場合には、ステップS2602にて、現状の変動表示時間テーブルが天井テーブルか否かを判定する。ステップS2602にて否定判定する場合とは、現状の変動表示時間テーブルが通常テーブルであることを意味する。この場合、ステップS2603にて、今回の開閉実行モードが特定期間テーブルの設定契機となる遊技結果に基づくものであったか否かを判定する。具体的には、不利特別外れ結果のうちの所定の結果であったか否かを判定する。
本実施形態においても、上記第4の実施形態のように、第1特図側の不利特別外れ結果として複数種類の不利特別外れ結果が設定されている。但し、上記第4の実施形態のものと振り分け率が異なっているため、本実施形態における振分テーブルについて、図52を参照しながら説明する。
本実施形態では、第1特図側の不利特別外れ結果として、不利特別外れ結果Aと、不利特別外れ結果Bと、不利特別外れ結果Cと、不利特別外れ結果Dと、が設けられている。いずれの不利特別外れ結果となるかは、大当たり乱数カウンタC1の値によって振り分けられ、例えば、不利特別外れ結果Aは94%の確率で振り分けられ、Bは3%、Cは2%、Dは1%といったように、不利特別外れ結果Aが最も振り分けられ易く、不利特別外れ結果B、不利特別外れ結果C、不利特別外れ結果Dの順で振り分け率が低くなるように設定されている。特に本実施形態では、不利特別外れ結果となる場合に、殆どが不利特別外れ結果Aに振り分けられるように設定されており、不利特別外れ結果B〜Dは比較的低頻度で振り分けられるように設定されている。なお、これらの振り分け率は一例であり、各不利特別外れ結果A〜Dの振り分け率が上記のものと異なっていてもよい。
変動表示時間テーブル切換処理の説明に戻り、ステップS2603では、特定期間テーブルの設定契機となる遊技結果として、不利特別外れ結果B〜Dのいずれかであったか否かを判定する。不利特別外れ結果B〜Dの何れかであった場合には、ステップS2604に進む。ステップS2604では、今回の変動表示時間の切り換え先として、特定期間テーブルを設定する処理を実行する。
続くステップS2605では、第1遊技回カウンタ及び第2遊技回カウンタの計測を開始する処理を実行する。すなわち、本実施形態では、各遊技回において第1遊技回カウンタ及び第2遊技回カウンタの計測(ステップS618やステップS918の更新処理)は、特定期間テーブルが設定されていることを条件として実施される。そして、特定期間テーブルが設定されていない状況(通常テーブルや天井テーブルが設定されている状況)では、第1遊技回カウンタ及び第2遊技回カウンタの計測は実施されない。
ステップS2605の開始処理を実行した後は、ステップS2606〜ステップS2610にて、RAM204の各種カウンタエリア233に設けられたループカウンタの値の設定を行う。ループカウンタは、上記第4の実施形態における切換カウンタに相当するものであり、所定条件下での変動表示時間テーブルの切り換え回数をMPU202が把握するためのカウンタである。
すなわち、ステップS2606では、今回の開閉実行モードが不利特別外れ結果Bに基づくものであったか否かを判定する。不利特別外れ結果Bに基づくものであった場合には、ステップS2607にて、ループカウンタに「0」を入力する処理を実行する。
ステップS2606にて否定判定した場合、ステップS2608にて、今回の開閉実行モードが不利特別外れ結果Cに基づくものであったか否かを判定する。不利特別外れ結果Cに基づくものであった場合には、ステップS2609にて、ループカウンタに「1」を入力する処理を実行する。ステップS2608にて否定判定した場合とは、今回の開閉実行モードが不利特別外れ結果Dに基づくものであったことを意味する。この場合、ステップS2710にて、ループカウンタに「3」を入力する処理を実行する。
ステップS2607、ステップS2609及びステップS2610のいずれかの処理を実行した後は、ステップS2611にて特定期間コマンドを演出制御装置82への出力対象として設定した後、本切換処理を終了する。特定期間コマンドには、特定期間テーブルに設定されたことの情報と、ループカウンタの値の情報とが含まれている。特定期間コマンドを受信した演出制御装置82の処理については、後に詳細に説明する。
特定期間テーブルに設定されることにより、各変動表示時間は第1遊技回カウンタ及び第2遊技回カウンタの値が所定値(本実施形態では「50」)となるまでは、基本的には第1短変動・第2長変動のセットが設定されることとなり、第1特図側の遊技回が先に終了することとなる。そのため、確率の低い大当たり結果等となる場合を除いて、基本的には不利特別外れ結果A〜D(多くは不利特別外れ結果A)に基づく開閉実行モードが実施されることとなる。一方、第1遊技回カウンタ及び第2遊技回カウンタの値が「50」以上となると、第1長変動・第2短変動の変動表示時間が設定されることとなり、第2特図側の遊技回が先に終了することとなる。つまり、特定期間テーブルに設定されることにより、あと遊技回を所定回数(50回)実施することによって、特典が付与され易い状態に移行するといえる。
ステップS2601にて現状の変動表示時間テーブルが特定期間テーブルであると判定した場合、すなわち、今回の開閉実行モードよりも以前にステップS2604以降の処理が実行されている場合、ステップS2612に進む。
ステップS2612では、今回の開閉実行モードが有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードであったか否かを判定する。既に説明したとおり、特定期間テーブルの変動表示時間テーブルが設定されている状況においては、遊技回数が所定回数に至るまでは第1短変動・第2長変動の変動表示時間が設定され、所定回数以降は第1長変動・第2短変動の変動表示時間が設定されるため、遊技回数が所定回数に至るまでは第1特図側の開閉実行モードが実施され、所定回数以降は第2特図側の開閉実行モードが実施される。そのため、特定期間テーブルが設定されている状況で、有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施された場合とは、所定回数に至る前に第1特図側の当否抽選の結果として比較的低確率の有利特別外れ結果となったか、所定回数に至った後に第2特図側の当否抽選の結果として有利特別外れ結果となったか、のいずれかである。本実施形態では、これらいずれの場合でも、特定期間を終了するものとしており、ステップS2612にて肯定判定した場合は、ステップS2613にて、今回の変動表示時間テーブルの切り換え先として、天井テーブルを設定する処理を実行する。そして、ステップS2614にて第1遊技回カウンタや第2遊技回カウンタの計測を終了する処理を実行してから、本切換処理を終了する。
一方、ステップS2612にて、今回の開閉実行モードが有利特別外れ結果に基づくものではなかったと判定した場合、ステップS2615に進み、今回の変動表示時間テーブルの切り換え先として、特定期間テーブルを設定する処理を実行する。そして、ステップS2616にて、今回の開閉実行モードが不利特別外れ結果B〜Dのいずれかに基づくものであったか否かの判定を実行する。不利特別外れ結果B〜Dのいずれでもない場合(多くは不利特別外れ結果Aである場合)は、そのまま本切換処理を終了する。この場合、変動表示時間テーブルを特定期間テーブルに再設定するだけである。
ステップS2516にて不利特別外れ結果B〜Dのいずれかであった場合、ステップS2517〜ステップS2622にてループカウンタの加算処理を実行する。具体的には、ステップS2617では、今回の開閉実行モードが不利特別外れ結果Bに基づくものであったか否かを判定する。不利特別外れ結果Bに基づくものであった場合、ステップS2618にて、ループカウンタに「2」を加算する処理を実行する。
ステップS2617にて否定判定した場合、ステップS2619にて、今回の開閉実行モードが不利特別外れ結果Cに基づくものであったか否かを判定する。不利特別外れ結果Cに基づくものであった場合、ステップS2620にて、ループカウンタに「4」を加算する処理を実行する。ステップS2619にて否定判定した場合とは、今回の開閉実行モードが不利特別外れ結果Dに基づくものであったことを意味する。この場合、ステップS2621にて、ループカウンタに「6」を加算する処理を実行する。
ステップS2618、ステップS2620及びステップS2621のいずれかの処理を実行した後は、ステップS2622にて、加算情報コマンドを演出制御装置82への出力対象として設定する。加算情報コマンドは、通常処理の外部出力処理にて演出制御装置82へ出力されるコマンドであり、上記ループカウンタに加算した数値の情報が含まれている。加算情報コマンドを受信したことに基づく演出制御装置82側の処理については、後に詳細に説明する。
ステップS2602にて現状の変動表示時間テーブルが天井テーブルであると判定した場合、すなわち、今回の開閉実行モードよりも以前にステップS2613の処理が実行されている場合、ステップS2623に進む。
ステップS2623では、ループカウンタが「0」であるか否かを判定する。ループカウンタが「0」ではない場合には、ステップS2624にてループカウンタを1減算する処理を実行する。そして、ステップS2625にて、今回の変動表示時間テーブルの切り換え先として、天井テーブルを設定してから、本切換処理を終了する。ステップS2623にてループカウンタが「0」であると判定した場合、ステップS2626にて、今回の変動表示時間テーブルの切り換え先として、通常テーブルを設定してから、本切換処理を終了する。
以上のように、不利特別外れ結果B〜Dに基づく開閉実行モードが実施されることにより、変動表示時間テーブルが特定期間テーブルに設定されて特定期間となる。また、ループカウンタに遊技結果に応じた値が入力される。特定期間は、有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードにより終了する。また、特定期間中に不利特別外れ結果B〜Dに基づく開閉実行モードが実施されると、ループカウンタの加算処理が行われる。特定期間が終了すると、ループカウンタが「0」に至るまで、天井テーブルが設定され、ループカウンタが「0」となることで通常テーブルが設定されるようになる。
言い換えると、特定期間は50遊技回までは有利特別外れ結果に基づく開閉実行モード及び当該開閉実行モード中のV当選に基づく開閉実行モードは実施されにくくなるものの、50遊技回後には有利特別外れ結果に基づく開閉実行モード及びV当選に基づく開閉実行モードが実施される状態であり、ループカウンタの値によっては、特定期間後のV当選に基づく開閉実行モードが複数回して実施される。
上記のように、特定期間の終了契機となる有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードでは、V入賞が発生することが期待され、当該V入賞により、続けてV当選に基づく開閉実行モード(16ラウンドの開閉実行モード)が実施される。この場合、有利特別外れ結果に基づく開閉実行モード後は天井テーブルが設定されるものの、V当選に基づく開閉実行モードは変動表示時間テーブルに関わらず実施される。一方、V当選に基づく開閉実行モード後に天井テーブルが設定されていると、第1長変動・第2短変動により有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施され、V当選に基づく開閉実行モード後に天井テーブルが設定されていない(通常テーブルが設定されている)と、有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードは実施されにくくなる。
つまり、特定期間後に実施されるV当選に基づく開閉実行モードは、有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードを経由して実施されるものであり、ループカウンタの値が0となるまで、有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードと、V当選に基づく開閉実行モードと、が繰り返されることとなる。このように複数の開閉実行モードがセットとしてループすることから、ループカウンタは、V当選に基づく開閉実行モードの実施回数とは同数となっておらず、実施回数のそれぞれに複数のループカウンタの値が振り分けられている。具体的には、ループカウンタの値が「0」又は「1」の場合に、特定期間後のV当選に基づく開閉実行モードは1回実施され、ループカウンタの値が「2」又は「3」の場合に、特定期間後のV当選に基づく開閉実行モードは2回実施され、ループカウンタの値が「4」又は「5」の場合に、特定期間後のV当選に基づく開閉実行モードは3回実施される、といったようになっている。
<演出制御装置82側の特定期間用演出処理>
次に、演出制御装置82側にて実行される特定期間用演出処理について、図53のフローチャートを参照しながら概要を説明する。特定期間用演出処理は、上記主制御装置81側の処理にて、変動表示時間テーブルが特定期間テーブルに設定された場合に実施される処理である。なお、以下では、図54及び図55の表示演出例とあわせて説明する。
ステップS2701では、開閉実行モードの終了タイミングであるか否かを判定する。開閉実行モードの終了タイミングではなく、主制御装置81側で変動表示時間テーブル切換処理が実施されていない状況であれば、そのまま本演出処理を終了する。開閉実行モードの終了タイミングであれば、ステップS2702へ進む。
ステップS2702では、現状の変動表示時間テーブルが特定期間テーブルであり、特定期間であるか否かを判定する。特定期間ではない場合には、ステップS2703にて、特定期間コマンドを受信したか否かを判定する。既に説明したとおり、特定期間コマンドは変動表示時間テーブル切換処理において特定期間に設定する際に出力されるコマンドである。
特定期間コマンドを受信している場合には、ステップS2704にて演出モードを特定期間用の演出モードに設定する処理を実行する。また、ステップS2705では、特定期間に設定されたことを報知するための特定期間発生演出を設定する処理を実行する。そして、ステップS2706にて演出用ループカウンタの設定処理を実行して、本演出処理を終了する。演出用ループカウンタは、主制御装置81側のループカウンタに対応するものであり、特定期間コマンドに含まれるループカウンタの情報に基づいて演出用ループカウンタの設定が行われる。ステップS2706では、特定期間コマンドに含まれるループカウンタの値(「0」、「1」、「3」のいずれか)から、特定期間後にV当選に基づく開閉実行モードが実施される回数を特定し、その回数に対応する値から1を減算した値を演出用ループカウンタに入力する処理を実行する。具体的には、特定期間コマンドに含まれるループカウンタの値が「0」であればV当選に基づく開閉実行モードは1回実行されるため演出用ループカウンタに「0」を入力し、ループカウンタの値が「1」であればV当選に基づく開閉実行モードは2回実施されるため演出用ループカウンタに「1」を入力し、ループカウンタの値が「3」であればV当選に基づく開閉実行モードは3回実施されるため演出用ループカウンタに「2」を入力する。また、ステップS2703にて特定期間コマンドを受信していないと判定した場合には、そのまま本演出処理を終了する。
特定期間発生演出としては、図54(a)に示すように、表示画面Gにおいて例えば「チャンスターイム!!」と表示して、特定期間が発生することを明示する。なお、特定期間テーブルが設定される場合とは、不利特別外れ結果B〜Dに基づく開閉実行モードが実施されており、特定期間発生演出は、当該開閉実行モードの終了時のエンディング演出等に代えて実施することが可能である。つまり、各図柄列Z1〜Z3の変動表示が実施されていない状況で、かかる特定期間発生演出を実施することが可能であり、表示画面G全体を使用した演出とすることができる。
なお、主制御装置81側の変動表示時間テーブル切換処理を開閉実行モードへの移行時(開閉実行モードの開始時)に行う構成とし、特定期間コマンドが開閉実行モードへの移行時に出力される構成とすれば、エンディング演出だけでなく、不利特別外れ結果B〜Dに基づく開閉実行モード中の他の演出(オープニング演出、ラウンド演出等)を行う期間も利用して、特定期間発生演出を実行する構成とすることができる。これにより、特定期間発生演出の実行時間を長く確保することができる。
特定期間用の演出モードとしては、図54(b)に示すように、各図柄列Z1〜Z3の変動表示と並設させた領域(例えば、表示画面Gの上端の領域)に設定された特定期間用表示領域GSにおいて、特定期間中であることの報知として「チャンスタイム中」と表示するとともに、特定期間において設定される変動表示時間が切り換わる遊技回までの残り遊技回の回数を「残り50回」のように表示する。また、特定期間の終了後にV当選に基づく開閉実行モードが実施される回数を、ストック画像SPの個数によって表示する。本実施形態では、特定期間の開始時には、演出用ループカウンタの値に関わらず、ストック画像SPを1つ表示する構成としている(図54(b)参照)。すなわち、特定期間の開始時に、遊技者は、当該特定期間の経過によってV当選に基づく開閉実行モードが1回実施され得ることを把握することが可能となる。
特定期間用演出処理の説明に戻り、ステップS2702にて、特定期間中であると判定した場合、ステップS2707にて加算情報コマンドを受信したか否かを判定する。既に説明したとおり、加算情報コマンドは、特定期間中に不利特別外れ結果B〜Dに基づく開閉実行モードが実施された場合に出力されるコマンドであり、ループカウンタに加算する値の情報が含まれている。ステップS2707にて加算情報コマンドを受信していると判定した場合には、ステップS2708にて加算情報を演出用ループカウンタに加算する処理を実行する。具体的には、加算情報としてループカウンタの加算値が「2」の場合は演出用ループカウンタに「1」を加算し、ループカウンタの加算値が「4」の場合は演出用ループカウンタに「2」を加算し、ループカウンタの加算値が「6」の場合は演出用ループカウンタに「3」を加算する。
ステップS2707にて否定判定した場合、又はステップS2708の処理を終了した後は、ステップS2709に進む。ステップS2709では、演出用ループカウンタの値が「0」であるか否かを判定する。「0」である場合には、そのまま本演出処理を終了する。
演出用ループカウンタの値が「0」ではない場合、ステップS2710にてストック演出発生抽選を実行する。ストック演出発生抽選は、演出用ループカウンタの値が「0」ではなく、特定期間経過後に実施されるV当選に基づく開閉実行モードの未報知分が存在することを、特定期間経過前に報知するためのストック演出を実行するか否かの抽選である。当該抽選の当選確率は、例えば、演出用ループカウンタの値が「1」であれば5%の確率で当選し、「2」であれば10%の確率で当選し、「3」であれば20%の確率で当選する、といったように、演出用ループカウンタの値が大きいほど当選確率が高くなるように設定されていてもよい。また、当該抽選の当選確率を、特定期間中の遊技回の実行回数や残り回数に応じて当選確率が異なるようにしてもよい。例えば、特定期間に設定されてから1回目〜10回目までは5%の確率で当選し、11回目〜30回目までは10%の確率で当選し、31回目〜49回目までは20%の確率で当選し、50回目は100%の確率で当選するようにしてもよい。さらに、当該抽選の当選確率を、今回の開閉実行モードの契機となった遊技結果によって異ならせてもよい。例えば、不利特別外れ結果Aでは1%の確率で当選し、不利特別外れ結果B〜Dでは100%の確率で当選する構成としてもよい。また、これらを組み合わせた当選確率としてもよい。さらに、未報知分の開閉実行モードが複数回存在する場合においては、1回の当選に基づいて何回分の報知を行うかを抽選する構成としてもよい。
ステップS2711では、ステップS2710の処理結果に基づいてストック演出に当選したか否かを判定する。非当選の場合には、そのまま本演出処理を終了する。当選の場合には、ステップS2712にてストック演出を設定する処理を実行し、ステップS2713にてストック演出にて報知された開閉実行モードの回数を演出用ループカウンタから減算する処理を実行する。その後、本演出処理を終了する。
ストック演出としては、例えば、図54(c)に示すように、各遊技回における絵柄の変動表示が終了して開閉実行モードが行われた後、特定期間後に実施され得るV当選に基づく開閉実行モードの回数の増加分に対応する数が付されたストック増加画像SC(図では「+1」)が表示される。例えば、1回のストック演出にて複数回数分の開閉実行モードを報知する構成であれば、ストック増加画像SCにて表示する数を当該複数回数分の数値とするとよい。ストック増加画像SCは、揺れ動きながらストック画像SPが表示される領域まで移動し、当該ストック画像SPが表示される領域に移動することで、付された数分のストック画像SPに変換されて表示される(図55(a)参照)。
例えば、遊技結果によってストック演出の当選確率を異ならせる構成であれば、当該遊技結果に対応する図柄の停止結果を、ストック演出の発生を示唆する停止結果としたり、当該図柄の停止結果とともにストック演出の発生を示唆する示唆演出を行う構成としてもよい。図柄の停止結果によってストック演出の発生を示唆する構成の場合、例えば、当選確率と停止結果とを関連付けて、当選確率が高いほど特定の数字(例えば3)が付された主図柄が停止し易い構成としたり、当選した場合に報知される開閉実行モードの個数が多いほど特定の数値(例えば7)が付された主図柄が停止し易い構成としたりするとよい。また、示唆演出としては、図54(c)に示すように、上図柄列Z1の停止図柄に並設させて「チャ」の表示を行い、中図柄列Z2の停止図柄に並設させて「ン」の表示を行い、下図柄列Z3の停止図柄に並設させて「ス」の表示を行う、といったように、各図柄列Z1〜Z3が停止する度に当該示唆演出の一部を実施し、全図柄列Z1〜Z3が停止することで示唆演出が一連の演出として完成する構成としてもよい。これらの構成によれば、特定期間中にストック演出の発生を期待する遊技者は、各図柄列Z1〜Z3の停止に大きな関心を寄せるようになるものと考えられる。
これら各図柄列Z1〜Z3の停止結果等によって、ストック演出の発生を示唆する構成においては、図柄列Z1〜Z3の変動表示の設定を行う変動表示用処理(図33)において、図柄列Z1〜Z3の変動開始時の処理(ステップS1803)にて、ストック演出の発生確率に基づいて停止結果等の設定を行う構成とするとよい。また、変動表示用処理において、特定期間中の遊技回の実行回数に応じて、特定期間用表示領域GSの表示を更新する処理を行う構成(具体的には、図柄列Z1〜Z3の変動表示を開始する度に特定期間の残り遊技回数の表示を1減算して更新する構成)とするとよい。
図55(b)に示すように、特定期間が経過して残り遊技回数が「0回」となり、有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施されて変動表示時間テーブルが天井テーブルに切り換えられると、特定期間用表示領域GSの「チャンスタイム中」の表示は、天井テーブルに切り換えられてV当選となる開閉実行モードが実施されることを報知するための表示(例えば「V放出モード中」等の表示)に変更される。変動表示時間テーブルが天井テーブルに切り換えられることによって、第2特図側の有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードと、当該開閉実行モード中のV入賞(V当選)に基づく16ラウンドの開閉実行モードと、が演出側ループカウンタに応じた回数分繰り返し実施される。
本実施形態では、演出制御装置82では、演出用ループカウンタによってV当選に基づく開閉実行モードのループ回数を特定可能であるとともに、当該V当選に基づく開閉実行モードの実施回数を当該開閉実行モードの終了時に特定可能となるように当該実施回数を記憶可能な構成としている。そして、例えば、図55(c)に示すように、演出用ループカウンタが「0」となった状況で実施されたV当選に基づく開閉実行モードの終了時(エンディング時)に、今回の特定期間後に実施されたV当選に基づく開閉実行モードの回数を報知する回数報知演出を実行する。また、例えば、当該回数が所定回数(3回)以上であれば、その回数を祝福するかのような表示(図では「やったぜ!!」)を行う。このようにすることで、特定期間が終了したことを遊技者は明確に把握可能であるとともに、当該特定期間中に実施された16ラウンドの開閉実行モードの回数を後追いで把握することも可能となり、遊技者を連荘の余韻に浸らせることができる。
以上、本実施形態によれば、所定回数の遊技回が実施されるまでは第1特図側の遊技回が第2特図側よりも先に終了する変動表示時間とし、所定回数実施後は第2特図側の遊技回が第1特図側よりも先に終了する変動表示時間とする特定期間テーブルを用いることで、当該特定期間テーブルに設定されることによって、遊技者は、所定回数の遊技回を実施させれば第2特図側の開閉実行モード、すなわち有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードによる特典を得ることを、所定回数前に把握することが可能となる。このようにすれば、遊技を継続実施させる動機付けとすることが可能となる。しかも、取得済みの当否判定用情報(大当たり乱数カウンタC1等)に係る遊技回の特典付与に関する所謂先読み報知とは異なり、所定回数後の遊技回に係る当否判定用情報が取得されるよりも前に、当該所定回数後の遊技回に基づいて特典が付与されること(V当選に基づく開閉実行モードが実施されること)を把握することが可能となるため、従来とは異なる斬新な遊技性とすることが可能となる。
そして、このような特定期間テーブルに、有利特別外れ結果等の実質的に特典が付与される開閉実行モードではなく、実質的に特典が付与されない不利特別外れ結果の一部によって設定される構成とした。このようにしたことで、各遊技回の遊技結果として実質的に特典が付与されない結果ですら関心を持たせることが可能となり、遊技への注目度を好適に高めることができる。
特定期間テーブルに設定される遊技結果として、不利特別外れ結果B〜Dを設け、当該不利特別外れ結果B〜Dの開閉実行モードの開閉態様を、特定期間テーブルに設定されない不利特別外れ結果Aも含めて共通のものとした。このようにしたことで、遊技者は、開閉実行モード中の開閉態様からは、特定期間テーブルに設定されることを認識することができず、演出への関心を薄れさせないようにすることが可能となる。
特定期間後においては、天井テーブルが設定されて、有利特別外れ結果に基づく開閉実行モード及びV当選に基づく開閉実行モードが複数回ループし得る構成とした。これにより、特定期間経過後の有利度を大きく異ならせ、特定期間中の遊技のドキドキ感を強烈なものとすることができる。
この場合、何回ループするかを、不利特別外れ結果の種類に応じて異ならせる構成とした。このようにすることで、遊技結果と、特典付与の回数(付与する特典の多少)とが関連付けられ、出球率を調節し易くし、出球率が設計値と大幅に異なってしまう事象の発生を抑制することができる。
特定期間中に実施される遊技回の遊技結果が不利特別外れ結果B〜Dとなることで、上記V当選に基づく開閉実行モードのループ回数を増加させる構成とした。このようにしたことで、特定期間を、有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施されるまでの待ち時間という印象を薄め、逆に、特定期間中に如何に不利特別外れ結果B〜Dの遊技結果を引き当てるか、といった遊技性とすることができ、特定期間中の遊技性を大幅に向上させることが可能となる。なお、この観点からすると、特定期間中の不利特別外れ結果B〜Dによって加算されるV当選に基づく開閉実行モードの回数を、特定期間中以外の回数よりも多くしてもよい。また逆に、特定期間中に加算される回数を、特定期間中以外の回数よりも少なくすると、出球率の高騰が抑えられた遊技性とすることができる。
<第6の実施形態>
本実施形態では、変動表示時間テーブルを通常テーブルから特別テーブルに切り換える切換条件が上記第1の実施形態と異なっている。本実施形態について図56〜図74を参照しながら説明する。なお、上記第1の実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態では、第1条件が成立している状況下で第2条件が成立することにより、第1特図及び第2特図用の変動表示時間テーブルを通常テーブルから特別テーブルに切り換える構成としている。このため、図56に示すように、第1条件及び第2条件の各条件が成立したか否かを判定するためのカウンタとして、RAM204の各種カウンタエリア233に条件乱数カウンタCCが設けられている。
条件乱数カウンタCCは、0〜39の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり39)に達した後0に戻る構成となっている。条件乱数カウンタCCは、定期的に更新され(例えば大当たり乱数カウンタC1と同じタイミングで更新)、遊技球が第1作動口33に入賞したタイミングでRAM204の保留球格納エリア232(第1実行エリアRAE)に格納される。なお、条件乱数カウンタCCは第1作動口33用の専用乱数であり、第2作動口34に遊技球が入賞してもRAM204の保留球格納エリア232(第2実行エリアRBE)には格納されない。
第1条件が成立したか否かの判定は、条件乱数カウンタCCと、ROM203の振分テーブル記憶エリア222に記憶された第1条件用テーブルとを用いて行われる。第1条件用テーブルは、図57(a)に示すように、条件乱数カウンタCCの値が7である場合に第1条件が成立し、7以外の値である場合に第1条件が成立しないように設定されている。すなわち、第1条件は、1/40の確率で成立する条件として設定されている。
上記第1条件の成立判定は、第1作動口33への遊技球の入賞に基づいて行われ、具体的には、第1作動口33に遊技球が入賞した場合の当否判定の結果が特別外れ結果であることに基づいて行われる。すなわち、第1条件の成立判定は、第1作動口33への入賞が発生した場合において、当否判定の結果が特別外れ結果である場合にのみ行われ、大当たり結果や通常外れ結果である場合には行われない。
第2条件が成立したか否かの判定は、条件乱数カウンタCCと、ROM203の振分テーブル記憶エリア222に記憶された第2条件用テーブルとを用いて行われる。第2条件用テーブルは、図57(b)に示すように、条件乱数カウンタCCの値が7,17である場合に第2条件が成立し、7,17以外の値である場合に第2条件が成立しないように設定されている。すなわち、第2条件は、1/20の確率で成立する条件として設定されている。
上記第2条件の成立判定は、第1条件が成立している状況下で第1作動口33への遊技球の入賞があった場合、具体的には、第1作動口33に遊技球が入賞した場合の当否判定の結果が特別外れ結果であった場合に行われる。すなわち、第2条件の成立判定は、第1条件が未成立の状況や、当否判定結果が大当たり結果や通常外れ結果である場合には行われない。
次に、本実施形態の通常テーブル及び特別テーブルについて図58を参照して説明する。図58の(a)が通常テーブルを示し、(b)が特別テーブルを示している。
図58に示すように、通常テーブル及び特別テーブルは、変動種別カウンタCSAと第1特図の遊技回の変動表示時間との関係、及び変動種別カウンタCSBと第2特図の遊技回の変動表示時間との関係を規定したものである。これら通常テーブル及び特別テーブルは、ROM203の変動表示時間テーブル記憶エリア223に記憶されている。なお、これら両テーブルでは、上記第1の実施形態の変動表示時間テーブル(図29参照)とは異なり、遊技回カウンタ(遊技回の実行回数)との関係は規定されていない。
図58(a)に示すように、通常テーブルは、第1特図用及び第2特図用のそれぞれに対応して設けられている。第1特図用の通常テーブルは、変動種別カウンタCSAの値に応じ、199/200の確率で第1短変動(10.0sec)が選択され、1/200の確率で第1長変動(30.0sec)が選択されるように構成されている。一方、第2特図用の通常テーブルでは、変動種別カウンタCSBの値に応じ、199/200の確率で第2長変動(20.0sec)が選択され、1/200の確率で第2短変動(5.0sec)が選択されるように構成されている。
すなわち、変動表示時間テーブルとして通常テーブルが用いられている状況では、第1特図の遊技回の変動表示時間として殆どが第1短変動が選択され、第2特図の遊技回の変動表示時間として殆どが第2長変動が選択される構成となっている。この場合、上記第1の実施形態にて説明したように、第1特図の遊技回の開始から1.0sec遅れて第2特図の遊技回が開始される構成においては、第2特図の遊技回の開始から第2特図用の変動表示時間が経過するよりも早く、第1特図の遊技回の開始から第1特図用の変動表示時間が経過し易くなる。
このため、第1特図及び第2特図の当否抽選結果がいずれも特別外れ結果(図9参照)であった場合は、第1特図側の当否抽選結果が有効化され易くなる。第1特図の特別外れ結果は殆どが不利特別外れ結果とされていることから、遊技球がV入賞用領域356を通過しにくい態様で第2可変入賞装置32Bが駆動され易くなる(図30参照)。つまり、通常テーブルが用いられている状態は、V大当たりの付与条件であるV入賞の成立が極めて困難な遊技状態となる。なお、V入賞が成立した場合に、特典としてV大当たりが付与されることは既に説明した通りである。
図58(b)に示すように、特別テーブルは、第1特図用及び第2特図用のそれぞれに対応して設けられている。第1特図用の特別テーブルは、変動種別カウンタCSAの値に応じ、190/200の確率で第1短変動が選択され、10/200(1/20)の確率で第1長変動が選択されるように構成されている。一方、第2特図用の特別テーブルでは、変動種別カウンタCSBの値に応じ、190/200の確率で第2長変動が選択され、10/200(1/20)の確率で第2短変動が選択されるように構成されている。
すなわち、変動表示時間テーブルとして特別テーブルが用いられている状況では、通常テーブルの場合よりも、第1特図の遊技回の変動表示時間として第1長変動が選択され易く、第2特図の遊技回の変動表示時間として第2短変動が選択され易くなる。この場合、通常テーブルの場合に比べて、第1特図の遊技回の開始から第1特図用の変動表示時間が経過するよりも早く、第2特図の遊技回の開始から第2特図用の変動表示時間が経過するという特定状態が生じ易くなる。そして、特定状態が発生した場合は第2特図側の当否抽選結果が有効化され、第2特図の特別外れ結果は殆どが有利特別外れ結果とされていることから、ほぼ確実に第2可変入賞装置32BがV入賞し易い態様で駆動されることになる(図31参照)。つまり、変動表示時間テーブルとして特別テーブルが用いられている状態は、通常テーブルの場合よりもV入賞が成立し易い状態となり、遊技者にとって有利な遊技状態となる。
<遊技の流れについて>
次に、本実施形態における遊技の流れについて図59を参照しながら説明する。図59はパチンコ機10の内部状態の遷移を示す状態遷移図である。
通常状態601では、第1特図及び第2特図用の変動表示時間テーブルとして通常テーブルが選択される。この状態では、第1作動口33に遊技球が入賞し、その入賞に対応する当否判定結果が大当たり結果(第1特図又は第2特図の当否抽選結果が大当たり結果)となると、その開閉実行モードの終了後の遊技状態が有利状態603に設定される。有利状態603は、第1特図及び第2特図用の変動表示時間テーブルとして特別テーブルが選択される状態である。本実施形態では、有利状態603が「第2遊技状態」に相当する。
また、通常状態601では、第1作動口33に遊技球が入賞し、その入賞に対応する当否判定結果が特別外れ結果になると、第1条件の成立判定が行われる。通常状態601において第1条件が成立すると前兆状態602に移行する。
前兆状態602では、第1特図及び第2特図用の変動表示時間テーブルとして通常テーブルが選択される。すなわち、通常状態601から前兆状態602への移行にあたって変動表示時間テーブルの切り換えはなく、通常テーブルの選択状態がそのまま維持される。前兆状態602において第1特図又は第2特図の当否抽選結果が大当たり結果となった場合は、通常状態601の場合と同様、その開閉実行モードの終了後の遊技状態が有利状態603に設定される。本実施形態では、通常状態601及び前兆状態602が「第1遊技状態」に相当する。
前兆状態602では、第1作動口33に遊技球が入賞し、その入賞に対応する当否判定結果が特別外れ結果になると、第2条件の成立判定が行われる。前兆状態602において第2条件が成立すると、有利状態603に移行する。つまり、通常状態601において第1条件が成立した場合は、前兆状態602を経由して有利状態603に移行することも可能になる。
すなわち、第1条件が未成立の状態では、有利状態603への移行ルートは、第1特図又は第2特図の当否抽選結果が大当たり結果となった場合に限られるが、第1条件が成立した後は、第1特図又は第2特図の当否抽選結果が大当たり結果となった場合と、第1条件の成立後に第2条件が成立した場合との2通りになる。
このように、本実施形態では、第1条件が成立することで、移行ルートの数が増加し、第1条件が未成立の場合よりも有利状態603に移行し易くなる構成となっている。このため、遊技者は、第1特図又は第2特図の当否抽選結果が大当たり結果となることを目指しながらも、第1条件が成立することを期待して遊技することが可能になる。
ここで、前兆状態602は、その開始からの第1特図の遊技回の実行回数が20回(上限数)になると終了する構成とされている。このため、前兆状態602への移行後、第1特図の遊技回の実行回数が21回目となる前に第2条件が成立すれば、遊技状態が有利状態603に移行するが、第2条件が未成立のまま20回目の第1特図の遊技回が終了した場合は、第1条件の成立状態が取り消され、通常状態601に戻る。このため、遊技者は、第1条件の成立後は、第1特図の遊技回の実行回数が20回となるまでに第2条件が成立することを目指して遊技することとなる。
有利状態603は、その開始からの第2特図の遊技回の実行回数が10回(上限数)になると終了する構成とされている。有利状態603では第2可変入賞装置32BがV入賞し易い態様で駆動され易くなるところ、遊技球がV入賞用領域356を通過した場合はV大当たりとなり、V大当たり用の開閉実行モードが実行される。V入賞が成立しないまま10回目の第2特図の遊技回が終了した場合は、遊技状態が通常状態601に移行し、有利状態603が終了する。また、V大当たりした場合も開閉実行モードの終了後の遊技状態が通常状態601とされる。
次に、本実施形態にて、主制御装置81のMPU202にて実行される各種制御処理について説明する。なお、以下の説明においては、上記第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
<第1遊技回制御処理>
図60は、本実施形態における主制御装置81のMPU202にて実行される第1遊技回制御処理を示すフローチャートである。なお、図60においては、ステップS3001、S3002の処理が上記第1の実施形態に係る図16の第1遊技回制御処理と異なっている。
本実施形態の第1遊技回制御処理では、図60に示すように、上記第1の実施形態の第1遊技回制御処理と同様にしてステップS505の処理を実行した後、ステップS3001にて第1特図用の変動開始処理(第1変動開始用処理)を実行する。
第1変動開始用処理では、図61に示すように、ステップS601〜S603にて第1特図用の当否判定処理を実行する。当否判定の結果が大当たりである場合は、ステップS604,S605にて大当たり種別の振分処理(16R大当たり、8R大当たり)を行い、その後、ステップS606〜S610にて振分結果に応じた停止結果設定処理及びフラグ設定を行う。
ステップS603にて当否判定の結果が大当たりでない場合は、ステップS611にて当否判定の結果が特別外れ結果であるか否かを判定する。特別外れ結果である場合は、ステップS3101にて、第1及び第2条件がそれぞれ成立したか否かを判定するための条件成立判定処理を実行する。
<条件成立判定処理>
図62は、ステップS3101の条件成立判定処理を示すフローチャートである。
図62に示すように、条件成立判定処理では、ステップS3201,S3202にてその時点での第1条件及び第2条件の成立状況を確認し、第1条件が未成立の場合はステップS3203、S3204にて第1条件の成立判定を行い、第1条件が成立済みの場合はステップS3205、S3206にて第2条件の成立判定を行う。
詳しくは、先ずステップS3201にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に第2成立フラグが格納されているか否かを判定する。第2成立フラグは、第2条件が成立済みであること、換言すれば、遊技状態が有利状態603に移行していることを示すものである。この第2成立フラグは、第1特図の遊技回の終了後に実行される開閉実行モード(特別外れ結果に対応する開閉実行モード)の終了時にて設定される。
第2成立フラグが格納されていない場合、すなわち、遊技状態が通常状態601又は前兆状態602である場合は、ステップS3202にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に第1成立フラグが格納されているか否かを判定する。第1成立フラグは、第1条件が成立済みであること、換言すれば、前兆状態602に移行していることを示すものである。この第1成立フラグは、第1条件が成立した第1特図の遊技回の終了後に実行される開閉実行モード(特別外れ結果に対応する開閉実行モード)の終了時にて設定される。
第1成立フラグが格納されていない場合、すなわち、遊技状態が通常状態601である場合は、ステップS3203にて、ROM203の第1条件用テーブル(図57(a))を取得し、第1条件が成立したか否かの判定処理(第1条件成立判定処理)を実行する。具体的には、第1実行エリアRAEに格納されている条件乱数カウンタCCの値が、第1条件の成立として設定されている値と一致しているか否かを判定する。
第1条件が成立した場合は、ステップS3204にて、第1条件が成立したことを示す第1フラグをRAM204の各種フラグ格納エリア234に格納する。ステップS3204の実行後又はステップS3203で否定判定した場合(第1条件が未成立の場合)は、条件成立判定処理を終了する。
一方、ステップS3202にて第1成立フラグが格納されている場合、すなわち、遊技状態が前兆状態602である場合は、ステップS3205にて、ROM203の第2条件用テーブル(図57(b))を取得し、第2条件が成立したか否かの判定処理(第2条件成立判定処理)を実行する。具体的には、第1実行エリアRAEに格納されている条件乱数カウンタCCの値が、第2条件の成立として設定されている値と一致しているか否かを判定する。
第2条件が成立した場合は、ステップS3206にて、第2条件が成立したことを示す第2フラグをRAM204の各種フラグ格納エリア234に格納する。ステップS3206の実行後又はステップS3205で否定判定した場合(第2条件が未成立の場合)は、条件成立判定処理を終了する。
一方、ステップS3201にて否定判定した場合、すなわち、RAM204の各種フラグ格納エリアに第2成立フラグが格納されている場合は、ステップS3202以降の処理を実行することなく、条件成立判定処理を終了する。つまり、遊技状態が有利状態603である場合は、第1及び第2条件の成立判定処理を実行しない構成となっている。これにより、有利状態603への移行中に第1条件が成立して前兆状態602に移行したり、有利状態603中に第2条件が成立して規定回数が10回に再設定されるなどの不都合が回避される。
図61の説明に戻り、ステップS3101の条件成立判定処理を実行した後は、ステップS612にて、特別外れ結果が有利特別外れ結果であるか否かを判定し、その後、ステップS613〜S616にて振分結果に応じた停止結果設定処理及びフラグ設定を行う。また、ステップS611で否定判定した場合は、ステップS617にて通常外れ用の停止結果設定処理を実行する。ステップS608,S610,S614,S616,S617の実行後は、ステップS3102にて、第1特図の遊技回の変動表示時間(第1変動表示時間)の設定処理を実行する。
<第1変動表示時間の設定処理>
図63は、ステップS3102の変動表示時間の設定処理を示すフローチャートである。
図63に示すように、上記第1変動表示時間の設定処理では、先ずステップS3301にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に第2成立フラグが格納されているか否かを判定する。第2成立フラグが格納されていない場合は、ステップS3302にて、第1特図用の変動表示時間テーブルとして、ROM203の変動表示時間テーブル記憶エリア223に記憶された通常テーブル(図58(a))を選択する。続くステップS3303では、通常テーブルを参照して、第1実行エリアRAEに格納された変動種別カウンタCSAの値に対応する変動表示時間を取得し、第1特図の遊技回の変動表示時間として設定する。
一方、ステップS3301にて第2成立フラグが格納されている場合は、ステップS3304にて、第1特図用の変動表示時間テーブルとして、ROM203の変動表示時間テーブル記憶エリア223に記憶された特別テーブル(図58(b))を選択する。そして、ステップS3303にて、特別テーブルを参照して、第1実行エリアRAEに格納された変動種別カウンタCSAの値に対応する変動表示時間を取得し、第1特図の遊技回の変動表示時間として設定する。
ステップS3303の処理を実行した後は、図61のステップS620の変動表示の開始処理を実行し、第1変動開始用処理を終了する。
図60の説明に戻り、ステップS512の強制終了コマンドの設定処理、又はステップS516の変動終了コマンドの設定処理を実行した後は、ステップS3002にて、前兆状態602から通常状態601へ移行するための条件取消用処理を実行する。
<条件取消用処理>
図64は、ステップS3002の条件取消用処理を示すフローチャートである。
条件取消用処理は、前兆状態602において終了条件が成立することに伴い、通常状態601に逆戻りさせるための処理である。図64に示すように、条件取消用処理では、先ずステップS3401にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に第1成立フラグが格納されているか否かを判定する。第1成立フラグが格納されていない場合、すなわち、第1条件が未成立であり前兆状態602でない場合は、条件取消用処理を終了する。
一方、ステップS3401にて第1成立フラグが格納されている場合は、ステップS3402にて、遊技回カウンタエリアCG1を1ディクリメントする。遊技回カウンタエリアCG1は、前兆状態602が開始されてからの第1特図の遊技回の実行回数をカウントするためのカウンタエリアである。本実施形態では、第1成立フラグの格納時において遊技回カウンタエリアCG1に20をセットし、これを第1特図の遊技回の終了に応じて1ずつ減数する。なお、遊技回カウンタエリアCG1に20をセットする処理については後述する。
ステップS3402の処理を実行した後は、ステップS3403にて、遊技回カウンタエリアCG1の値が0であるか否か、すなわち、第1特図の遊技回の実行回数が20回に達したか否かを判定する。遊技回カウンタエリアCG1の値が0である場合は、ステップS3404にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に格納された第1成立フラグを消去する。
このように第1成立フラグが消去された場合は、次回の第1変動開始用処理の実行に際して、条件成立判定処理(図62)のステップS3202の処理において否定判定され、第2条件の成立判定が行われなくなる。つまり、第1成立フラグの消去により、第1条件の成立状態が取り消され、前兆状態602が終了することになる。
続くステップS3405では、第1条件終了コマンドを設定する。かかる処理では、前兆状態602が終了したことの情報を演出制御装置82へ出力する処理を行う。ステップS3405でセットした第1条件終了コマンドは、通常処理(図15)の外部出力処理にて演出制御装置82に送信される。ステップS3405の実行後又はステップS3403で否定判定した場合は、条件取消用処理を終了する。
<第2遊技回制御処理>
図65は、本実施形態における主制御装置81のMPU202にて実行される第2遊技回制御処理を示すフローチャートである。なお、図65においては、ステップS3501、S3502の処理が上記第1の実施形態に係る図19の第2遊技回制御処理と異なっている。
本実施形態の第2遊技回制御処理では、図65に示すように、上記第1の実施形態の第2遊技回制御処理と同様にしてステップS805の処理を実行した後、ステップS3501にて第2変動開始用処理を実行する。
第2変動開始用処理では、図66に示すように、ステップS908,S910,S914,S916の処理を実行した後、ステップS3601にて第2特図の遊技回の変動表示時間(第2変動表示時間)の設定処理を実行する。第2変動表示時間の設定処理は、図67に示すように、図63の第1変動表示時間の設定処理と同様である。すなわち、ステップS3701にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に第2成立フラグが格納されているか否かを判定し、格納されていない場合は通常テーブル(図58(a))を参照して第2特図の遊技回の変動表示時間を設定し(ステップS3702,S3703)、格納されている場合は特別テーブル(図58(b))を参照して第2特図の遊技回の変動表示時間を設定する(ステップS3704,S3703)。
図65の説明に戻り、ステップS812の強制終了コマンドの設定処理又はステップS816の変動終了コマンドの設定処理を実行した後は、ステップS3502にて、有利状態603から通常状態601へ移行するためのテーブル復帰用処理を実行する。
<テーブル復帰用処理>
図68は、ステップS3502のテーブル復帰用処理を示すフローチャートである。
テーブル復帰用処理は、有利状態603において終了条件が成立することに伴い、有利状態603から通常状態601に復帰させるための処理である。図68に示すように、テーブル復帰用処理では、先ずステップS3801にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に第2成立フラグが格納されているか否かを判定する。第2成立フラグが格納されていない場合、すなわち、第2条件が未成立であり有利状態603に移行していない場合は、テーブル復帰用処理を終了する。
一方、ステップS3801にて第2成立フラグが格納されている場合は、ステップS3802にて、遊技回カウンタエリアCG2を1ディクリメントする。遊技回カウンタエリアCG2は、有利状態603が開始されてからの第2特図の遊技回の実行回数をカウントするためのカウンタエリアである。本実施形態では、第2成立フラグの格納時において遊技回カウンタエリアCG2に10をセットし、これを第2特図の遊技回の終了に応じて1ずつ減数する。なお、遊技回カウンタエリアCG2に10をセットする処理については後述する。
ステップS3802の実行後は、ステップS3803にて、遊技回カウンタエリアCG2の値が0であるか否か、すなわち、第2特図の遊技回の実行回数が10回に達したか否かを判定する。遊技回カウンタエリアCG2の値が0である場合は、ステップS3804にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に格納された第2成立フラグを消去する。これにより、第2条件の成立状態が取り消され、有利状態603が終了する。
続くステップS3805では、テーブル復帰コマンドを設定する。かかる処理では、有利状態603が終了したことの情報を演出制御装置82へ出力する処理を行う。ステップS3805でセットしたテーブル復帰コマンドは、通常処理(図15)の外部出力処理にて演出制御装置82に送信される。ステップS3805の実行後又はステップS3803で否定判定した場合は、テーブル復帰用処理を終了する。
<開閉実行モード終了時の移行処理>
図69は、本実施形態における主制御装置81のMPU202にて実行される開閉実行モード終了時の移行処理を示すフローチャートである。本移行処理は、上記第1の実施形態における遊技状態移行処理(図21)のステップS1016、すなわち、第1特図及び第2特図の当否判定結果が大当たり結果又は特別外れ結果であることに対応した開閉実行モードの終了時にて実行されるものである。
図69に示すように、開閉実行モード終了時の移行処理では、ステップS3901にてテーブル切換用処理を実行する。テーブル切換用処理は、第1特図及び第2特図の各遊技回の変動表示時間を設定する際の参照テーブルを切り換えるための処理である。
<テーブル切換用処理>
図70は、ステップS3901のテーブル切換用処理を示すフローチャートである。
図70に示すように、テーブル切換用処理では、先ずステップS4101にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に第1当選フラグ又は第2当選フラグが格納されているか否かを判定する。第1当選フラグは、第1特図の当否判定結果が大当たり結果である場合に格納されるものであり(図17のステップS604参照)、第2当選フラグは、第2特図の当否判定結果が大当たり結果である場合に格納されるものである(図20のステップS904参照)。
第1当選フラグ及び第2当選フラグのいずれも格納されていない場合は、ステップS4102にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234にV当選フラグが格納されているか否かを判定する。V当選フラグは、第2可変入賞装置32Bに入賞した遊技球がV入賞用領域356を通過した場合に格納されるものである(図23のステップS1205参照)。
V当選フラグが格納されている場合はテーブル切換用処理を終了し、V当選フラグが格納されていない場合は、ステップS4103にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に第1側有利開放フラグ又は第1側不利開放フラグが格納されているか否かを判定する。第1側有利開放フラグ及び第1側不利開放フラグは、第1特図の当否判定結果が特別外れ結果である場合に格納されるものである(図17のステップS614,S616参照)。すなわち、ステップS4103は、開閉実行モードが第1特図の特別外れ結果に対応するものであるか否かを判定するものである。
なお、第2特図の遊技回が有効化され(第1特図の遊技回が無効化され)、開閉実行モードが第2特図の特別外れ結果に対応するものである場合は、第1特図の遊技回を制御する第1遊技回制御処理(図16)の強制終了処理(ステップS511)において、第1特図の開放フラグが消去される。このため、第1特図の変動開始時において上記格納エリア234に第1側有利開放フラグ又は第1側不利開放フラグが格納されたとしても、上記ステップS4103の判定時においては、それらの開放フラグが上記格納エリア234に格納されていない状態になる。つまり、ステップS4103にて肯定判定するのは、第1特図の当否判定結果が特別外れ結果であり且つその当否判定に対応する第1特図の遊技回が有効化された場合に限られる。
第1側有利開放フラグ又は第1側不利開放フラグが格納されている場合は、ステップS4104にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に第1フラグが格納されているか否かを判定する。第1フラグは、第1条件が成立することに基づいて格納されるものである(図62のステップS3203、S3204参照)。すなわち、ステップS4104は、開閉実行モードの契機となった第1特図の当否判定(遊技回)にて第1条件が成立したか否かを判定するものである。
第1フラグが格納されている場合は第1条件が成立したことを意味し、この場合は、ステップS4105にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に第1成立フラグを格納する。また、ステップS4105では、RAM204に格納されている第1フラグを消去する処理も行う。このように、開閉実行モードの終了時においてテーブル切換の設定処理を行うことで、第1条件が成立した遊技回では通常状態601が維持され、その次の遊技回から前兆状態602に移行する。
次いで、ステップS4106にて、第1特図用の遊技回カウンタエリアCG1の値に20をセットする。既に説明したように、遊技回カウンタエリアCG1は、前兆状態602に移行してからの第1特図の遊技回の実行回数をカウントするためのものである。
続くステップS4107では、第1成立コマンドを設定する。かかる処理では、前兆状態602が開始されることの情報を演出制御装置82へ出力する処理を行う。ステップS4107でセットした第1成立コマンドは、通常処理(図15)の外部出力処理にて演出制御装置82に送信される。
一方、ステップS4104にて第1フラグが格納されていない場合は、ステップS4108にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に第2フラグが格納されているか否かを判定する。第2フラグは、第2条件が成立することに基づいて格納されるものである(図62のステップS3205、S3206参照)。すなわち、ステップS4108は、開閉実行モードの契機となった第1特図の当否判定(遊技回)にて第2条件が成立したか否かを判定するものである。
第2フラグが格納されている場合は第2条件が成立したことを意味し、この場合は、ステップS4109にてRAM204に格納されている第1成立フラグを消去し、続くステップS4110にてRAM204の各種フラグ格納エリア234に第2成立フラグを格納する。また、ステップS4110では、RAM204第2フラグが格納されている場合はこれを消去する処理も行う。このように、開閉実行モードの終了時においてテーブル切換の設定処理を行うことで、第2条件が成立した遊技回では前兆状態602が維持され、その次の遊技回から有利状態603に移行する。
次いで、ステップS4111にて、第2特図用の遊技回カウンタエリアCG2の値に10をセットする。既に説明したように、遊技回カウンタエリアCG2は、有利状態603に移行してからの第2特図の遊技回の実行回数をカウントするためのものである。
続くステップS4112では、第2成立コマンドを設定する。かかる処理では、有利状態603が開始されることの情報を演出制御装置82へ出力する処理を行う。ステップS4112でセットした第2成立コマンドは、通常処理(図15)の外部出力処理にて演出制御装置82に送信される。ステップS4112の実行後又はステップS4108で否定判定した場合は、テーブル切換用処理を終了する。
一方、ステップS4103にて否定判定した場合、すなわち、RAM204の各種フラグ格納エリア234に第1側有利開放フラグ又は第1側不利開放フラグが格納されていない場合は、ステップS4104以降の処理を実行することなく、テーブル切換用処理を終了する。既に説明したように、第1特図の遊技回が第2特図の遊技回により無効化された場合は、ステップS4103にて否定判定するため、第1特図の変動開始時にて第1条件や第2条件が成立していたとしても、前兆状態602への移行や有利状態603への移行(テーブル切換処理)が実行されず、各条件の成立がキャンセルされる。このため、前兆状態602や有利状態603への移行の有無を、第1特図や第2特図の遊技回の変動表示時間の選択だけでなく、第2作動口34への遊技球の入賞の有無や入賞タイミング等とも関連付けることができる。換言すれば、第1作動口33への入賞に基づく抽選結果が状態移行やテーブル切換に対応する結果であっても、第2作動口34への入賞又は入賞に基づいて行われる処理に基づいて状態移行等を許容する場合と、制限する場合とを設けることが可能になるということもでき、抽選結果のみに基づいて状態移行等を行う構成に比べて、移行条件や切換条件を複雑化することができ、興趣性が向上する。
また、ステップS4101にて、RAM204に第1当選フラグ又は第2当選フラグが格納されている場合は、第1特図又は第2特図の当否判定結果が大当たり結果であることを意味する。この場合は、ステップS4110に進み、RAM204に第2成立フラグを格納する。これにより、前兆状態602を経由することなく有利状態603に移行する。
<演出制御装置82の電気的構成について>
次に、各種演出を行うための構成の説明を行う。先ず、演出制御装置82の電気的構成について、図71のブロック図を参照して以下に説明する。
演出制御装置82に設けられた演出制御基板241には、MPU242が搭載されている。MPU242には、当該MPU242により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM243と、そのROM243内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM244と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵されている。なお、MPU242に対してROM243及びRAM244が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。これは、他の制御装置のMPUにおいても同様である。
MPU242には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU242の入力側には主制御装置81が接続されている。主制御装置81からは、第1特図及び第2特図の遊技回に関するコマンドとして、第1特図及び第2特図用の変動用コマンド、種別コマンド、強制終了コマンド、変動終了コマンドなどを受信する。また、開閉実行モードに関するコマンドとして、オープニングコマンド、開放コマンド、閉鎖コマンド、エンディングコマンドなどを受信する。さらに、第1条件及び第2条件に関するコマンドとして、第1成立コマンド(第1条件用成立情報)、第2成立コマンド(第2条件用成立情報)、第1条件終了コマンド(第1条件用取消情報)、テーブル復帰コマンド(第2条件用取消情報)などを受信する。
ROM243には、主制御装置81から受信した各種制御処理を実行する上で用いられる各種テーブルが記憶される各種テーブル記憶エリア245が設定されている。また、RAM244には、各種制御処理を実行する上で用いられる各種フラグ格納エリア247と、主制御装置81から受信したコマンドを一旦記憶しておくためのコマンド格納エリア248と、各種制御処理を実行する上で用いられる各種カウンタエリア249と、が設定されている。なお、コマンド格納エリア248は、複数のコマンドを個別に記憶可能であって先に記憶したコマンドから読み出し可能なリングバッファとして構成されている。
図71に示すように、MPU242の出力側には、既に説明したように、前扉枠14に設けられた表示発光部63やスピーカ部65が接続されているとともに、表示制御装置212が接続されている。
<表示制御装置212の電気的構成について>
表示制御装置212は、プログラムROM253及びワークRAM254が複合的にチップ化されたMPU252と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)255と、キャラクタROM256と、ビデオRAM257とがそれぞれ搭載された表示制御基板251を備えている。
MPU252は、演出制御装置82から各種演出表示を行うためのコマンドを受信する。そして、それら受信したコマンドを解析し又は受信したコマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP255の制御(具体的にはVDP255に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM253は、MPU252により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶保持されている。
ワークRAM254は、MPU252による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。これらワークデータやフラグ等はワークRAM254の各エリアに記憶される。
VDP255は、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDP255はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP255は、MPU252、ビデオRAM257等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM257に記憶させる画像データを、キャラクタROM256から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM256は、図柄表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM256には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。
なお、キャラクタROM256を複数設け、各キャラクタROM256に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、前記プログラムROM253に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM256に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM257は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM257の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
<特別演出用処理>
次に、演出制御装置82側にて実行される特別演出用処理について説明する。特別演出用処理では、第1及び第2条件の各条件が成立した場合に、図柄表示装置41の表示画面Gにて特別演出表示が実行されるように、表示制御装置212を制御する。ここでは、特別演出用処理の説明に先立ち特別演出表示の内容について、図72を参照しながら説明する。
特別演出表示には、図72(b)に示す特別演出表示Aと、図72(c)に示す特別演出表示Bと、が設定されている。なお、図72(a)は通常演出表示であり、通常演出表示は図6を参照して説明したものと同様のものである。
特別演出表示Aは、第1条件が成立して前兆状態602に移行したこと、すなわち、有利状態603に移行し易い状態であることを遊技者に示唆するものである。特別演出表示Aとしては、例えば、図柄表示装置41の表示画面Gの上部及び下部において、「チャンスモード中」の文字をテロップ表示等する文字表示611を行ったり、表示画面Gにおける背景色を通常演出表示(図72(a))とは異なる専用色に変更したりする構成等が考えられる。さらに、特別表示演出Aでは、前兆状態602が回数切りの状態であることから、表示画面Gの隅部において、前兆状態602が終了するまでの残り変動回数を示す残り回数表示612も行う。
特別表示演出Bは、第2条件が成立したこと、すなわち、前兆状態602から有利状態603に移行したことを遊技者に示唆するものである。特別演出表示Bとしては、例えば、特別演出表示Aの文字表示611に代えて、「激熱モード中」の文字をテロップ表示等する文字表示613を行ったり、表示画面Gにおける背景色を通常演出表示及び特別表示演出Aのいずれとも異なる専用色に変更したりする構成等が考えられる。さらに、特別表示演出Bでは、有利状態603が回数切りの状態であることから、表示画面Gの左上部において、有利状態603が終了するまでの残り変動回数を示す残り回数表示614も行う。
<特別演出開始用処理>
次に、演出制御装置82のMPU242によって実行される特別演出用処理について説明する。先ずは、上記特別演出表示を開始するための特別演出開始用処理について、図73のフローチャートに基づいて説明する。なお、特別演出開始用処理は、所定の周期(2msec)ごとに起動される。
特別演出開始用処理では、先ず、ステップS4201にて、主制御装置81から送信される第1特図の変動用コマンドを受信したか否かを判定する。第1特図の変動用コマンドを受信していない場合は特別演出開始用処理を終了する。
一方、第1特図の変動用コマンドを受信している場合は、ステップS4202にて、主制御装置81からの第1成立コマンドを受信しているか否かを判定する。具体的には、RAM244のコマンド格納エリア248に第1成立コマンドが格納されているか否かを判定する。
なお、第1特図の変動用コマンドは第1特図の変動開始時に送信される一方、第1成立コマンドは開閉実行モードの終了時に送信されるところ(図60、図70、図15参照)、ステップS4202にて判定対象とされる第1成立コマンドは、ステップS1101の変動用コマンドが送信された遊技回の直前に実行された開閉実行モードにて送信されたものとなる。
ステップS4202にて第1成立コマンドを受信している場合は、前兆状態602に移行することを意味する。この場合は、ステップS4203にて、図柄表示装置41の表示画面Gにて特別演出表示A(図72(b))を表示するための第1特別演出開始処理を実行し、その後、特別演出開始用処理を終了する。
ステップS4203の第1特別演出開始処理では、上記特別演出表示Aの内容の情報が含まれるコマンドを表示制御装置212へ出力する。当該コマンドを受信した表示制御装置212は、特別演出表示A用の画像データをキャラクタROM256から読み出し、その画像データの内容が表示画面Gにて表示されるように図柄表示装置41を制御する。
これにより、表示画面Gでの各図柄列Z1〜Z3における変動表示(図6参照)の開始に同期して特別演出表示Aが表示される。なお、必ずしも変動開始タイミングで特別演出表示Aが表示される必要はなく、変動開始よりも前のタイミングで表示されたり、変動開始後に表示されてもよい。
一方、ステップS4202にて第1成立コマンドを受信していない場合は、ステップS4204において、主制御装置81からの第2成立コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップS4204にて第2成立コマンドを受信している場合は、有利状態603に移行することを意味する。この場合は、ステップS4205にて、表示画面Gにて特別演出表示B(図72(c))を表示するための第2特別演出開始処理を実行し、その後、特別演出開始用処理を終了する。
ステップS4205の第2特別演出開始処理では、上記特別演出表示Bの内容の情報が含まれるコマンドを表示制御装置212へ出力する。当該コマンドを受信した表示制御装置212は、特別演出表示B用の画像データをキャラクタROM256から読み出し、その画像データの内容が表示画面Gにて表示されるように図柄表示装置41を制御する。
これにより、表示画面Gでの各図柄列Z1〜Z3における変動表示の開始に同期して特別演出表示Bが表示される。なお、必ずしも変動開始タイミングで特別演出表示Bが表示される必要はなく、変動開始よりも前のタイミングで表示されたり、変動開始後に表示されてもよい。
一方、ステップS4204にて第2成立コマンドを受信していない場合、すなわち、第1及び第2成立コマンドのいずれも受信していない場合は、ステップS4206において、表示画面Gにて特別演出表示Aを表示するための表示抽選処理を実行する。この表示抽選処理は、ROM243の各種テーブル記憶エリア245に格納された表示抽選用の判定テーブルと、RAM244の各種カウンタエリア249に格納された表示抽選用の乱数カウンタとを用いて行われる。なお、表示抽選用の乱数カウンタは所定の周期(例えば2msec)ごとに更新され、また、表示抽選の当選確率は例えば1/100に設定されている。
続くステップS4207では、ステップS4206の抽選結果に基づいて表示抽選に当選しているか否かを判定する。表示抽選に当選している場合は、ステップS4208に進み、表示画面Gにて特別演出表示Aを表示するための第3特別演出開始処理を実行する。ステップS4208の処理は上記ステップS4203と同様のものであり、これにより、第1条件が未成立の状態でも表示画面Gにて特別表示演出Aが表示される。
その結果、第1条件の成立を特別演出表示Aの実行から一意に判別できなくなり、特別演出表示Aが表示された場合にパチンコ機10の内部状態として第1条件が成立しているかを推測する楽しみや、第1条件の成立が判然としないまま遊技を進めるスリルを付加することができる。
特に、本実施形態では、第1条件の成立判定を大当たり乱数カウンタC1とは別の条件乱数カウンタCCに基づいて行っており、メイン表示部37の第1特図表示部ASにて停止表示される絵柄(図61のステップS616にて設定される、第1特図の当否判定結果が不利特別外れ結果であることに対応した停止結果)から第1条件の成立を把握することができない。すなわち、第1条件の成立を特定することが不可能となっており、第1条件の成立を推測する楽しみや、第1条件の成立が判然としないスリルを効果的に高めることが可能になる。
なお、大当たり乱数カウンタC1に基づいて第1条件の成立判定を行うこともできる。かかる構成では、大当たり乱数カウンタC1が第1条件の成立に対応する値である場合と、第1条件の成立に対応しない値である場合とで、メイン表示部37の第1特図表示部ASにて停止表示される絵柄を同一絵柄とするとよい。これにより、停止表示される絵柄の種類から第1条件の成立を把握できなくなり、上記と同様の効果を得ることが可能になる。
ステップS4208の処理を実行した後は、ステップS4209にて、RAM244の各種カウンタエリア249に設けられた遊技回カウンタエリアSCG1に20をセットする。遊技回カウンタエリアSCG1は、演出制御装置82側にて第1特図の遊技回をカウントするためのものである。ステップS4209の処理を実行することにより、特別演出表示Aの表示期間が第1特図の遊技回が20回実行される期間に設定される。特別演出表示Aを第1特図の遊技回の実行回数が20回となることに応じて終了させるのは、第1条件の成立状態(前兆状態602の移行期間)に対応させたものである。なお、特別演出表示Aの表示期間は、必ずしも第1条件の成立状態の期間と同一である必要はなく、成立状態の期間よりも短くしてもよいし、長くしてもよい。ステップS4208の実行後又はステップS4207で否定判定した場合は、特別演出開始用処理を終了する。
<特別演出終了用処理>
次に、上記特別演出用処理を終了するための特別演出終了用処理について、図74のフローチャートに基づいて説明する。なお、特別演出終了用処理についても、所定の周期(2msec)ごとに起動される。
特別演出開始用処理では、先ず、ステップS4301にて、主制御装置81から送信される第1特図の変動終了コマンドを受信したか否かを判定する。第1特図の変動終了コマンドを受信していない場合は特別演出終了用処理を終了する。
一方、第1特図の変動終了コマンドを受信している場合は、ステップS4302にて、第1特別演出の実行中、すなわち、第1条件の成立に基づく特別演出表示Aの表示中であるか否かを判定する。第1特別演出の実行中である場合は、ステップS4303にて、主制御装置81からの第1条件終了コマンドを受信しているか否かを判定する。第1終了条件コマンドは、第1条件の成立状態(前兆状態602)の終了を示すコマンドである。
第1終了条件コマンドを受信している場合、すなわち、第1条件の成立状態が終了した場合は、ステップS4304にて、特別演出表示Aの表示を終了するための第1特別演出終了処理を行う。ステップS4304の実行後又はステップS4303にて第1終了条件コマンドを受信していない場合は、特別演出終了用処理を終了する。なお、特別演出表示Aの表示期間は、必ずしも第1条件の成立状態の期間と同一である必要はなく、成立状態の期間よりも短くしてもよいし、長くしてもよい。
一方、ステップS4302にて第1特別演出の実行中でない場合は、ステップS4305に進み、第2特別演出の実行中、すなわち、第2条件の成立に基づく特別演出表示Bの表示中であるか否かを判定する。第2特別演出の実行中である場合は、ステップS4306にて、主制御装置81からのテーブル復帰コマンドを受信しているか否かを判定する。テーブル復帰コマンドは、第2条件の成立状態(有利状態603)の終了を示すコマンドである。
テーブル復帰コマンドを受信している場合、すなわち、第2条件の成立状態が終了した場合は、ステップS4307にて、特別演出表示Bの表示を終了するための第2特別演出終了処理を行う。なお、特別演出表示Bの表示期間は、必ずしも有利状態603の移行期間と同一である必要はなく、移行期間よりも短くしてもよいし、長くしてもよい。ステップS4307の実行後又は第2終了条件コマンドを受信していない場合は、特別演出終了用処理を終了する。
また、ステップS4305にて第2特別演出の実行中でない場合は、第3特別演出の実行中、すなわち、第1条件が未成立の状況下で特別演出表示Aを表示中であるか否かを判定する。第3特別演出の実行中である場合は、ステップS4309にて遊技回カウンタエリアSCG1の値を1ディクリメントした後、ステップS4310にて遊技回カウンタエリアSCG1の値が0であるか否かを判定する。遊技回カウンタエリアSCG1の値が0である場合は、ステップS4311にて、特別演出表示Aの表示を終了するための第1特別演出終了処理を行う。ステップS4311の実行後、ステップS4308、S4310で否定判定した場合は、特別演出終了用処理を終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏することができる。
通常状態601において第1条件が成立することで、移行ルートの数を増やし、有利状態603に移行し易くなる構成とした。
例えば、有利状態603への移行難易度が一様化されていると、有利状態603に移行できない状態が続いた場合に、有利状態603への移行に対応する期待感を次第に抱きにくくなり、遊技意欲の減衰を招くおそれがある。この点、本実施形態によれば、第1条件が成立することで有利状態603への移行難易度が緩和されるため、有利状態603に未移行の状態が続く状況が生じても期待感を喚起することができ、遊技意欲を持続させることが可能になる。さらには、遊技状況に応じて有利状態603に移行し易くなる面白みを付加することもでき、興趣性が向上する。
通常状態601において第1条件が成立した後、第2条件が成立した場合に、遊技状態を有利状態603に移行させる構成とした。
従来のパチンコ機では、作動口への1回の入賞を単位として、有利な遊技状態(例えば、当否抽選の結果が当選結果となり易くなる高確率状態等)に移行するか否かが決まるため、有利な遊技状態に移行するか否かについて、遊技者は上記入賞ごとにしか楽しめないことが想定される。この点、本実施形態によれば、第1及び第2条件を段階的に成立させることで有利状態603に移行する構成とされているため、一の入賞において第1条件が成立しても、その後の入賞において第2条件を成立させなければ第2遊技状態に移行しない。これにより、遊技者が複数回の遊技回に跨って有利状態603に移行するか否かを楽しむことが可能となり、興趣性が向上する。
第1条件の成立後、第1特図の遊技回の実行回数が所定回数(20回)となる前に第2条件が成立することに基づいて、有利状態603に移行させる構成とし、さらに、第2条件が未成立まま第1特図の遊技回の実行回数が所定回数となった場合は、第1条件の成立を取り消す構成とした。
第1条件の成立後、無期限に第2条件の成立を認める構成とすると、第1条件が成立した以後、第2条件が成立するまで遊技を継続せざるを得なくなるが、本構成によれば、これを好適に回避して遊び易さを向上させることが可能になる。また、第1条件の成立を取り消す構成とすることで、第1条件の成立後、一定の緊張感を持って遊技に臨むことが可能になり、興趣性が向上する。
第1条件が成立した場合に特別演出表示Aを表示する構成とした上で、第1条件が未成立の場合でも抽選により特別表示演出Aを表示する構成とした。
遊技者に第1条件が成立した可能性があることを示しつつも、第1条件の成立を特別表示演出Aから一意に判別できない構成とすることができる。これにより、第1条件が成立しているかを推測する楽しみや、第1条件の成立が判然としないまま遊技を進めるスリルを提供することができる。
<第7の実施形態>
本実施形態では、変動表示時間テーブルを通常テーブルから特別テーブルに切り換える切換条件が上記第6の実施形態と異なっている。本実施形態について図75〜図81を参照しながら説明する。なお、上記第6の実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態では、上記第6の実施形態の条件乱数カウンタCCを備えず、大当たり乱数カウンタCA1の値に基づいて、第1特図及び第2特図用の変動表示時間テーブルを通常テーブルから特別テーブルに切り換える構成としている。具体的には、特別外れ結果の種類に基づいて変動表示時間テーブルを切り換える構成としている。このため、図75に示すように、第1特図用の当否テーブルにおいては、複数の不利特別外れ結果が設定されている。なお、図75における「確率」欄の記載事項は便宜上付したものであり、ROM203の当否テーブル記憶エリア221にデータとして記憶されているものではない。
図75に示すように、第1特図用の当否テーブルでは、不利特別外れ結果の種類として、不利特別外れ結果A〜Fよりなる6種類の不利特別外れ結果が設定されている。これら不利特別外れ結果A〜Fは、大当たり乱数カウンタCA1の値に対応付けて設定されている。第1特図用の当否判定において、不利特別外れ結果Aとなる確率及び不利特別外れ結果Bとなる確率はいずれも1/40に設定されており、不利特別外れ結果Cとなる確率は1/30に設定されている。また、不利特別外れ結果Dとなる確率は1/10に設定されており、不利特別外れ結果Eとなる確率は475/600に設定されており、不利特別外れ結果Fとなる確率は1/50に設定されている。すなわち、第1特図用の当否判定にて不利特別外れ結果となる場合は、多くが不利特別外れ結果Eとなり、時折、他の不利特別外れ結果A〜D,Fとなるように構成されている。なお、上述した各不利特別外れ結果A〜Fの各当選確率は一例に過ぎず、上記のものに限定されるものではない。
ちなみに、第1特図用の当否判定において不利特別外れ結果となった場合は、その種類が不利特別外れ結果A〜Fのいずれであっても、第2可変入賞装置32B及びシャッタ358の駆動態様は同一となるように設定されている。すなわち、第2可変入賞装置32Bへの遊技球の入賞し易さ、V入賞用領域356の遊技球の通過し易さは、不利特別外れ結果A〜Fにおいて共通のものとなっている。具体的には、不利特別外れ結果A〜Fのいずれにおいても、第2可変入賞装置32B及びシャッタ358は、上記第1の実施形態における図30のV入賞用領域356の通過が生じにくい態様で駆動制御される。
<遊技の流れについて>
次に、本実施形態における遊技の流れについて図76、図77を参照しながら説明する。図76、図77はパチンコ機10の内部状態の遷移を示す状態遷移図である。
通常状態601では、第1特図及び第2特図用の変動表示時間テーブルとして通常テーブル(図58(a))が選択される。この状態では、第1作動口33に遊技球が入賞すると、第1条件Aの成立判定及び第1条件Bの成立判定が行われる。
第1条件Aは、第1特図の当否判定にて不利特別外れ結果となり、その種類が不利特別外れ結果Aとなることである。この確率は前述のように1/40に設定されている。一方、第1条件Bは、第1特図の当否判定にて不利特別外れ結果となり、その種類が不利特別外れ結果Bとなることである。この確率は前述のように1/40に設定されている。
通常状態601において第1条件A又は第1条件Bが成立すると、前兆状態602に移行する。なお、以下においては、第1条件Aの成立により移行した前兆状態602と、第1条件Bの成立により移行した前兆状態602とを区別するため、前者を第1前兆状態602aと称し、後者を第2前兆状態602bと称する。
第1前兆状態602aでは、第1作動口33に遊技球が入賞すると、第2条件Aの成立判定が行われ、第2前兆状態602bでは、第1作動口33に遊技球が入賞すると、第2条件Bの成立判定が行われる。
第2条件Aは、第1前兆状態602aにおいて第1特図の当否判定にて不利特別外れ結果となり、その種類が不利特別外れ結果Cとなることである。この確率は前述のように1/30に設定されている。一方、第2条件Bは、第2前兆状態602bにおいて第1特図の当否判定にて不利特別外れ結果となり、その種類が不利特別外れ結果Dとなることである。この確率は、第2条件Aよりも高い1/10に設定されている。ちなみに、通常状態601において第1特図の当否判定結果が不利特別外れ結果Cとなっても第2条件Aは成立しない。同様に、通常状態601において第1特図の当否判定結果が不利特別外れ結果Dとなっても第2条件Bは成立しない。
第1前兆状態602a、第2前兆状態602bでは、第1特図及び第2特図用の変動表示時間テーブルとして通常テーブルが選択される。すなわち、通常状態601から第1前兆状態602a又は第2前兆状態602bへの移行にあたって変動表示時間テーブルの切り換えはなく、通常テーブルの選択状態がそのまま維持される。したがって、本実施形態では、通常状態601、第1前兆状態602a及び第2前兆状態602bが「第1遊技状態」に相当する。
前兆状態602a,602bにおいて第2条件A又は第2条件Bが成立すると、第1特図及び第2特図用の変動表示時間テーブルが切り換えられ、変動表示時間テーブルとして特別テーブル(図58(b))が選択される有利状態603に移行する。本実施形態では、有利状態603が「第2遊技状態」に相当する。
このように、本実施形態では、第1条件Aの成立に基づく第1前兆状態602aを経由するよりも、第1条件Bの成立に基づく第2前兆状態602bを経由する方が、有利状態603に移行し易い構成とされている。
このため、遊技者にとっては、第1前兆状態602aよりも第2前兆状態602bの方が喜ばしいものとなり、第2前兆状態602bへの移行を優先事項として遊技することになる。但し、有利状態603へ移行するルートとして、第1前兆状態602aを経由する第1ルートと、第2前兆状態602bを経由する第2ルートとの2種類が設定されているため、仮に第1条件Bの成立を逃しても第1条件Aの成立を期待して遊技することができる。
ちなみに、第1前兆状態602aにおいて第1特図の当否判定結果が不利特別外れ結果Dとなっても有利状態603には移行せず、第2前兆状態602bにおいて第1特図の当否判定結果が不利特別外れ結果Cとなっても有利状態603には移行しない。また、第1、第2前兆状態602a,602bにおいて、第1特図又は第2特図の当否判定の結果が大当たり結果となった場合は、上記第6の実施形態と同様に、その開閉実行モードの終了後の遊技状態が有利状態603とされる。
さらに、本実施形態では、図77に示すように、前兆状態602への移行後、第1前兆状態602aと第2前兆状態602bとの間で相互移行が可能に構成されている。
具体的には、第1前兆状態602aにおいて昇格条件が成立すると、第1前兆状態602aから第2前兆状態602bに移行する構成となっている。昇格条件は、第1前兆状態602aにおいて第1特図の当否判定にて不利特別外れ結果となり、その種類が不利特別外れ結果Bとなることである。この確率は前述のように1/40に設定されている。
このように、第1前兆状態602aから第2前兆状態602bへの昇格が可能となっていることで、第2条件Aの成立を逃しても昇格条件の成立を目指すことができる。すなわち、第2条件Aを成立させることを楽しむ面白みに加えて、昇格条件を成立させることを楽しむ面白みを提供することができる。
また、第2前兆状態602bにおいて降格条件が成立すると、第2前兆状態602bから第1前兆状態602aに移行する構成となっている。降格条件は第2前兆状態602bにおいて第1特図の当否判定にて不利特別外れ結果となり、その種類が不利特別外れ結果Aとなることである。この確率は前述のように1/40に設定されている。
このように、第2前兆状態602bから第1前兆状態602aへの降格が可能となっていることで、第2前兆状態602bに移行しても安心することができず、第1前兆状態602aへ降格する危機感を持って遊技することが可能になる。すなわち、第2条件Bを成立させることを楽しむ面白みに加えて、降格条件の成立を回避することを楽しむ面白みを提供することができる。
なお、本実施形態においては、昇格条件を第1条件Bと同一化しているが、昇格条件を第1条件Bとは異なるものとしてもよく、昇格条件の内容は上記に限定されるものではない。また、降格条件を第1条件Aと同一化しているが、降格条件を第1条件Aとは異なるものとしてもよく、降格条件の内容は上記に限定されるものではない。
さらに、本実施形態では、図76に示すように、前兆状態602への移行後、転落条件(終了条件)が成立することに基づいて前兆状態602が終了する構成とされている。具体的には、前兆状態602において第1特図の当否判定にて不利特別外れ結果となり、その種類が不利特別外れ結果Fとなると、第1条件A、Bの成立状態が取り消され、通常状態601に移行する。この確率は前述のように1/50に設定されている。
このため、遊技者は、前兆状態602に移行後、転落条件の成立前に第2条件を成立させることができれば(第1前兆状態602aの場合は第2条件A、第2前兆状態602bの場合は第2条件B)、遊技状態を前兆状態602から有利状態603へステップアップさせることができる。逆に、第2条件の成立前に転落条件が成立してしまうと、通常状態601に逆戻りすることになる。
なお、第2条件の成立確率は1/30又は1/10であるのに対し、転落条件の成立確率は1/50とされているため、前兆状態602に移行した場合は、通常状態601に逆戻りするよりも有利状態603に移行し易くなっている。
次に、本実施形態にて、主制御装置81のMPU202にて実行される各種制御処理について説明する。なお、以下の説明においては、上記第6の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
<条件成立判定処理>
図78は、本実施形態の条件成立判定処理を示すフローチャートである。
本実施形態の条件成立判定処理は、上記第6の実施形態における図61の第1変動開始用処理のステップS3101にて実行されるものである。図78に示すように、本実施形態の条件成立判定処理では、先ずステップS4401にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に第2成立フラグが格納されているか否かを判定する。第2成立フラグは、第2条件A又は第2条件Bが成立済みであること、換言すれば、遊技状態が有利状態603に移行していることを示すものである。この第2成立フラグは、第2条件A又は第2条件Bが成立した第1特図の遊技回の終了後に実行される開閉実行モード(特別外れ結果に対応する開閉実行モード)の終了時にて設定される。
第2成立フラグが格納されていない場合、すなわち、遊技状態が通常状態601、第1前兆状態602a又は第2前兆状態602bである場合は、ステップS4402にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に第1成立フラグA又は第1成立フラグBが格納されているか否かを判定する。第1成立フラグAは、第1条件Aが成立済みであること、換言すれば、第1前兆状態602aに移行していることを示すものである。一方、第1成立フラグBは、第1条件Bが成立済みであること、換言すれば、第2前兆状態602bに移行していることを示すものである。これら第1成立フラグA、Bは、第1条件A又は第1条件Bが成立した第1特図の遊技回の終了後に実行される開閉実行モード(特別外れ結果に対応する開閉実行モード)の終了時にて設定される。
第1成立フラグA及び第1成立フラグBのいずれも格納されていない場合、すなわち、遊技状態が通常状態601である場合は、ステップS4403にて、第1特図の当否判定の結果が不利特別外れ結果Aに当選するものであるか否か、すなわち、第1条件Aが成立したか否かを判定する。第1条件Aが成立した場合は、ステップS4404にて、第1条件Aが成立したことを示す第1フラグAをRAM204の各種フラグ格納エリア234に格納する。
ステップS4404の実行後又はステップS4403で否定判定した場合(第1条件Aが未成立の場合)は、ステップS4405にて、第1特図の当否判定の結果が不利特別外れ結果Bに当選するものであるか否か、すなわち、第1条件Bが成立したか否かを判定する。第1条件Bが成立した場合は、ステップS4406にて、第1条件Bが成立したことを示す第1フラグBをRAM204の各種フラグ格納エリア234に格納する。ステップS4406の実行後又はステップS4405で否定判定した場合(第1条件Bが未成立の場合)は、条件成立判定処理を終了する。
一方、ステップS4402にて第1成立フラグA又は第1成立フラグBが格納されている場合、すなわち、遊技状態が第1及び第2前兆状態602a,602bのいずれかである場合は、ステップS4407にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に第1成立フラグAが格納されているか否かを判定する。第1成立フラグAが格納されている場合、すなわち、遊技状態が第1前兆状態602aである場合は、ステップS4408にて、第1特図の当否判定の結果が不利特別外れ結果Cに当選するものであるか否か、すなわち、第2条件Aが成立したか否かを判定する。第2条件Aが成立した場合は、ステップS4409にて、第2条件が成立したことを示す第2フラグをRAM204の各種フラグ格納エリア234に格納する。
ステップS4409の実行後又はステップS4408で否定判定した場合(第2条件Bが未成立の場合)は、ステップS4410にて、第1特図の当否判定の結果が不利特別外れ結果Bに当選するものであるか否か、すなわち、昇格条件が成立したか否かを判定する。昇格条件が成立した場合は、ステップS4411にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に第1フラグBを格納する。ステップS4411の実行後又はステップS4410で否定判定した場合(昇格条件が未成立の場合)は、条件成立判定処理を終了する。
一方、ステップS4407にて第1成立フラグAが格納されていない場合は、RAM204の各種フラグ格納エリア234に第1成立フラグBが格納されていること、すなわち、第1条件Bの成立状態(第2前兆状態602b)であることを意味する。この場合は、ステップS4412にて、第1特図の当否判定の結果が不利特別外れ結果Dに当選するものであるか否か、すなわち、第2条件Bが成立したか否かを判定する。第2条件Bが成立した場合は、ステップS4413にて、第2条件が成立したことを示す第2フラグをRAM204の各種フラグ格納エリア234に格納する。なお、本ステップにおける第2フラグは、ステップS4409の第2フラグと同一のものである。
ステップS4413の実行後又はステップS4412で否定判定した場合(第2条件Bが未成立の場合)は、ステップS4414にて、第1特図の当否判定の結果が不利特別外れ結果Aに当選するものであるか否か、すなわち、降格条件が成立したか否かを判定する。降格条件が成立した場合は、ステップS4415にて、第1フラグAをRAM204の各種フラグ格納エリア234に格納する。ステップS4415の実行後又はステップS4414で否定判定した場合(降格条件が未成立の場合)は、条件成立判定処理を終了する。
一方、ステップS4401にて否定判定した場合、すなわち、RAM204の各種フラグ格納エリアに第2成立フラグが格納されている場合は、ステップS4402以降の処理を実行することなく、条件成立判定処理を終了する。つまり、遊技状態が有利状態603である場合は、第1条件A、第1条件B、第2条件A、第2条件B、昇格条件及び降格条件の成立判定処理を実行しない構成となっている。これにより、有利状態603への移行中に第1条件A又はBが成立して前兆状態602に移行したり、有利状態603中に第2条件A又はBが成立して規定回数が10回に再設定されるなどの不都合が回避される。
<条件取消用処理>
図79は、本実施形態の条件取消用処理を示すフローチャートである。
本実施形態の条件取消用処理は、第1前兆状態602a又は第2前兆状態602bにおいて終了条件が成立することに伴い、通常状態601に逆戻りさせるための処理である。この処理は、上記第6の実施形態における図60の第1遊技回制御処理のステップS3002にて実行されるものである。
図79に示すように、本実施形態の条件取消用処理では、先ずステップS4501にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に第1成立フラグA又は第1成立フラグBが格納されているか否かを判定する。第1成立フラグA及び第1成立フラグBのいずれも格納されていない場合、すなわち、第1条件が未成立であり前兆状態602でない場合は、条件取消用処理を終了する。
一方、第1成立フラグA及び第1成立フラグBのいずれかが格納されている場合は、ステップS4502にて、第1特図の当否判定の結果が不利特別外れ結果Fに当選するものであるか否か、すなわち、転落条件(終了条件)が成立したか否かを判定する。転落条件が成立した場合は、ステップS4503にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に格納された第1成立フラグA、Bを消去する処理を実行する。続くステップS4504では、第1条件終了コマンドを演出制御装置82への送信対象として設定する。ステップS4504の実行後又はステップS4502で否定判定した場合は、条件取消用処理を終了する。
<テーブル切換用処理>
図80は、本実施形態のテーブル切換用処理を示すフローチャートである。
本実施形態のテーブル切換用処理は、第1条件A、B、昇格条件、降格条件及び第2条件A、Bの各種条件が成立したことに基づき、通常状態601、第1前兆状態602a、第2前兆状態602b及び有利状態603間で状態を遷移させるためのものである。この処理は、上記第6の実施形態における図69の開閉実行モード終了時の移行処理のステップS3901にて実行されるものである。
図80に示すように、本実施形態のテーブル切換用処理では、先ずステップS4601にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に第1当選フラグ又は第2当選フラグが格納されているか否かを判定する。第1当選フラグは、第1特図の当否判定結果が大当たり結果である場合に格納されるものであり(図61のステップS604参照)、第2当選フラグは、第2特図の当否判定結果が大当たり結果である場合に格納されるものである(図66のステップS904参照)。
第1当選フラグ及び第2当選フラグのいずれも格納されていない場合は、ステップS4602にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234にV当選フラグが格納されているか否かを判定する。V当選フラグは、第2可変入賞装置32Bに入賞した遊技球がV入賞用領域356を通過した場合に格納されるものである(図23のステップS1205参照)。
V当選フラグが格納されている場合はテーブル切換用処理を終了し、V当選フラグが格納されていない場合は、ステップS4603にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に第1側不利開放フラグが格納されているか否か、すなわち、開閉実行モードが第1特図の不利特別外れ結果に対応するものであるか否かを判定する。
なお、第2特図の遊技回が有効化され(第1特図の遊技回が無効化され)、開閉実行モードが第2特図の特別外れ結果に対応するものである場合は、第1特図の遊技回を制御する第1遊技回制御処理(図16)の強制終了処理(ステップS511)において、第1特図の開放フラグが消去される。このため、第1特図の変動開始時において上記格納エリア234に第1側不利開放フラグが格納されたとしても、上記ステップS4603の判定時においては、第1側不利開放フラグが上記格納エリア234に格納されていない状態になる。つまり、ステップS4603にて肯定判定するのは、第1特図の当否判定結果が不利特別外れ結果であり且つその当否判定に対応する第1特図の遊技回が有効化された場合に限られる。
第1側不利開放フラグが格納されている場合は、ステップS4604にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に第1フラグAが格納されているか否かを判定する。第1フラグAは、第1条件A又は降格条件が成立したことを示すものである。
第1フラグAが格納されている場合は、ステップS4605にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に第1成立フラグAを格納する。また、ステップS4605では、RAM204に格納されている第1フラグAを消去する処理も行う。続くステップS4606では、RAM204の各種フラグ格納エリア234に第1成立フラグBが格納されているか否かを判定する。第1成立フラグBが格納されている場合は、ステップS4607にて、第2前兆状態602bから第1前兆状態602aに降格させるため(第1成立フラグA、Bの重複を避けるため)、第1成立フラグBを消去する処理を実行する。
ステップS4607の実行後又はステップS4606で否定判定した場合は、ステップS4608にて、第1成立コマンドAを演出制御装置82への送信対象のコマンドとして設定し、その後、テーブル切換用処理を終了する。
ステップS4608にて設定された第1成立コマンドAは、通常処理(図15)におけるステップS401の外部出力処理にて、演出制御装置82に送信される。演出制御装置82では、図81(b)に示す特別演出表示A1の内容の情報が含まれるコマンドを表示制御装置212へ出力する。これにより、開閉実行モードの終了後に行われる次の遊技回から、表示画面Gにて特別演出表示A1が表示されるように図柄表示装置41が制御される。なお、特別演出表示A1は、上記第6の実施形態における特別演出表示A(図72(b))と同様のものである。
一方、ステップS4604にて第1フラグAが格納されていない場合は、RAM204の各種フラグ格納エリア234に第1フラグBが格納されているか否かを判定する。第1フラグBは、第1条件B又は昇格条件が成立したことを示すものである。
第1フラグBが格納されている場合は、ステップS4610にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に第1成立フラグBを格納する。また、ステップS4610では、RAM204に格納されている第1フラグBを消去する処理も行う。続くステップS4611では、RAM204の各種フラグ格納エリア234に第1成立フラグAが格納されているか否かを判定する。第1成立フラグAが格納されている場合は、ステップS4612にて、第1前兆状態602aから第2前兆状態602bに昇格させるため(第1成立フラグA、Bの重複を避けるため)、第1成立フラグAを消去する処理を実行する。
ステップS4612の実行後又はステップS4611で否定判定した場合は、ステップS4613にて、第1成立コマンドBを演出制御装置82への送信対象のコマンドとして設定する。
演出制御装置82では、第1成立コマンドBを受信することで、図81(c)に示す特別演出表示A2の内容の情報が含まれるコマンドを表示制御装置212へ出力する。特別演出表示A2は、第1前兆状態602a(チャンスモード)よりも有利状態603に移行し易い状態であることを遊技者に示唆するものである。特別演出表示A2としては、例えば、図柄表示装置41の表示画面Gの上部及び下部において、「大チャンスモード中」の文字をテロップ表示等する文字表示621を行ったり、表示画面Gにおける背景色を通常演出表示(図81(a))、特別演出表示A1(図81(b))及び特別演出表示B(図81(d))とは異なる専用色に変更したりする構成等が考えられる。
ステップS4613の処理が実行されることで、開閉実行モードの終了後に行われる次の遊技回から、表示画面Gにて特別演出表示A2が表示されるように図柄表示装置41が制御される。なお、必ずしも変動開始タイミングで特別演出表示A2が表示される必要はなく、変動開始よりも前のタイミングで表示されたり、変動開始後に表示されてもよい。ステップS4613の実行後はテーブル切換用処理を終了する。
一方、ステップS4609にて第1フラグBが格納されていない場合は、ステップS4614にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に第2フラグが格納されているか否かを判定する。第2フラグは、第2条件A又は第2条件Bが成立したことを示すものである。
第2フラグが格納されている場合は、ステップS4615にて、RAM204に格納されている第1成立フラグA、Bを消去する。続くステップS4616にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に第2成立フラグを格納する。また、ステップS4616では、RAM204に第2フラグが格納されている場合はこれを消去する処理も行う。
次いで、ステップS4617にて、第2特図用の遊技回カウンタエリアCG2の値に10をセットする。遊技回カウンタエリアCG2は、有利状態603に移行してからの第2特図の遊技回の実行回数をカウントするためのものである。続くステップS4618では、第2成立コマンドを演出制御装置82への送信対象のコマンドとして設定する。これにより、開閉実行モードの終了後に行われる次の遊技回から、図81(d)に示す特別演出表示Bが表示画面Gにて表示されるように図柄表示装置41が制御される。なお、特別演出表示Bは、上記第6の実施形態における特別演出表示B(図72(c))と同様のものである。ステップS4618の実行後又はステップS4614で否定判定した場合は、テーブル切換用処理を終了する。
一方、ステップS4603にて否定判定した場合、すなわち、RAM204の各種フラグ格納エリア234に第1側不利開放フラグが格納されていない場合は、ステップS4604以降の処理を実行することなく、テーブル切換用処理を終了する。既に説明したように、第1特図の遊技回が第2特図の遊技回により無効化された場合は、ステップS4603にて否定判定するため、第1特図の変動開始時にて昇降条件や降格条件が成立していたとしても、テーブル切換処理が実行されず、昇格等が無効化される。このため、昇格等の有無を、第1特図や第2特図の遊技回の変動表示時間の選択だけでなく、第2作動口34への遊技球の入賞の有無や入賞タイミング等とも関連付けることができ、抽選結果のみに基づいて昇格等する構成に比べて、昇格等の実行条件を複雑化することが可能になる。換言すれば、第1作動口33への入賞に基づく抽選結果が昇格等に対応する結果であっても、第2作動口34への入賞又は入賞に基づいて行われる処理に基づいて昇格等を許容する場合と、制限する場合とを設けることが可能になるということもでき、特に降格機能を備える構成においては、降格条件の成立後にそれを無効化できる遊技性を提供することが可能になる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏することができる。
所定の変更条件(第1前兆状態602aにおいて不利外れ結果Bに当選する等)が成立した場合に、有利状態603への移行条件を変更(第2条件Aから第2条件Bへの変更等)する構成とした。
例えば、有利状態603への移行条件が固定化されていると、移行ルートが一本化して遊技が単調化し易くなることが懸念される。この点、本実施形態によれば、変更条件が成立することで移行条件を変更可能な構成とされているため、有利状態603への移行ルートを多様化することができ、遊技の単調化が抑制される。
第2条件Aと第2条件Bとの成立し易さを相違させることで、有利状態603への移行条件の変更に伴って移行条件の成立し易さが変化する構成とした。
この場合、変更条件の成立の有無に応じて移行条件の成立難易度を変化させることができ、成立し易さに抑揚を付けることができる。これにより、遊技状態が有利状態603に移行するか否かだけに留まる遊技性に比べて、有利状態603へ移行する期待感に起伏を生じさせ易くなり、興趣性が向上する。
移行条件や移行条件の成立し易さを変更するための変更条件を、遊技者がパチンコ機10を遊技中に成立可能とする構成とした。
上記構成によれば、遊技中に移行条件や移行条件の成立し易さを変更することが可能になる。この場合、遊技者は、有利状態603に移行させ得るかに強い関心を寄せている中で移行条件や移行条件の成立し易さの変更を受けることになる。つまり、有利状態603への移行を目指す中で、そのための達成事項や達成難易度を変更することができ、遊技性を多様化することが可能になる。
昇格条件が成立することに基づいて、有利状態603への移行条件を成立難易度が高い第2条件A(成立確率1/30)から成立難易度が低い第2条件B(成立確率1/10)に変更する構成とした。さらに、降格条件が成立することに基づいて、有利状態603への移行条件を第2条件Bから第2条件Aに変更する構成とした。
上記構成によれば、昇格条件が成立することで、パチンコ機10の特性を有利状態603に移行し易いものに変えることが可能になる。このため、移行条件を成立させることを楽しむ面白みに加えて、昇格条件を成立させることを楽しむ面白みを付加することができ、興趣性が向上する。さらに、降格条件が存在することで、降格条件の成立を回避することを楽しむ面白みも提供することができる。
第1特図の当否判定結果に基づいて第1及び第2条件が成立する構成とした。具体的には、第1特図の当否判定結果が不利特別外れ結果であり、その種別が予め定めた特定の種別であった場合に、第1及び第2条件の各条件が成立する構成とした。
第1特図の遊技回は通常状態601において主として第2特図の遊技回をキャンセル(無効化)するためのものとして機能するため、遊技者が第1特図に対してマイナスイメージを抱き易くなるが、上記構成とすることで、第1特図の当否判定結果が有利状態603への移行に繋がり、上記マイナスイメージの払拭に寄与することができる。
なお、本実施形態では、第1前兆状態602aから第2前兆状態602bへの昇格と、第2前兆状態602bから第1前兆状態602aへの降格との両方を備える構成としたが、これらの一方のみを備える構成としてもよい。
<第8の実施形態>
本実施形態では、有利状態603を終了させる構成が上記第6の実施形態と異なっている。本実施形態について図82〜図87を参照しながら説明する。なお、上記第6の実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態では、第2特図の遊技回の実行回数が上限数となることに基づいて有利状態603を終了させる構成の下、大当たり乱数カウンタC1の値に基づいて上限数までの遊技回の残り回数を変更する構成としている。
先ず、本実施形態の第1特図用の当否テーブルについて図82を参照して説明する。
図82に示すように、第1特図用の当否テーブルでは、不利特別外れ結果の種類として、不利特別外れ結果A、Bよりなる2種類の不利特別外れ結果が設定されている。これら不利特別外れ結果A、Bは、大当たり乱数カウンタCA1の値に対応付けて設定されている。具体的には、不利特別外れ結果Aに対して大当たり乱数カウンタCA1の1から6及び7〜16までの15個の値が割り当てられ、不利特別外れ結果Bに対して大当たり乱数カウンタCA1の17から572までの581個の値が割り当てられている。
このため、不利特別外れ結果Aとなる確率は1/40となっており、不利特別外れ結果Bとなる確率は572/600となっている。すなわち、第1特図用の当否判定にて不利特別外れ結果となる場合は、大半が不利特別外れ結果Bとなり、時折、不利特別外れ結果Aとなるように構成されている。なお、上述した各不利特別外れ結果A、Bの各当選確率は一例に過ぎず、上記に限定されるものではない。
ちなみに、第1特図用の当否判定において不利特別外れ結果となった場合は、その種類が不利特別外れ結果A、Bのいずれであっても、第2可変入賞装置32B及びシャッタ358の駆動態様は同一となるように設定されている。すなわち、第2可変入賞装置32Bへの遊技球の入賞し易さ、V入賞用領域356の遊技球の通過し易さは、不利特別外れ結果A、Bにおいて共通のものとなっている。具体的には、不利特別外れ結果A、Bのいずれにおいても、第2可変入賞装置32B及びシャッタ358は、上記第1の実施形態における図30のV入賞用領域356の通過が生じにくい態様で駆動制御される。
<遊技の流れについて>
次に、本実施形態における遊技の流れについて図83を参照しながら説明する。図83はパチンコ機10の内部状態の遷移を示す状態遷移図である。
通常状態601では、第1特図及び第2特図用の変動表示時間テーブルとして通常テーブル(図58(a))が選択される。この状態では、第1作動口33に遊技球が入賞し、その入賞に対応する当否判定結果が特別外れ結果になると、第1条件の成立判定が行われる。
通常状態601において第1条件が成立すると前兆状態602に移行する。前兆状態602では、第1作動口33に遊技球が入賞し、その入賞に対応する当否判定結果が特別外れ結果になると、第2条件の成立判定が行われる。前兆状態602において第2条件が成立すると、第1特図及び第2特図用の変動表示時間テーブルが切り換えられ、特別テーブル(図58(b))が選択される有利状態603に移行する。なお、本実施形態では、通常状態601及び前兆状態602が「第1遊技状態」に相当し、有利状態603が「第2遊技状態」に相当する。
有利状態603は、回数切りの遊技状態とされ、その開始からの第2特図の遊技回の実行回数が規定回数(上限数)になると終了する構成とされている。有利状態603への移行時点での規定回数、すなわち、初期規定回数は、5回に設定されている。
本実施形態では、上記第1の実施形態にて説明したように、第1特図の変動表示時間として第1長変動(30sec)が選択され且つ第2特図の変動表示時間として第2長変動(20sec)が選択される場合と、第1特図の変動表示時間として第1長変動(30sec)が選択され且つ第2特図の変動表示時間として第2短変動(5sec)が選択される場合と、及び第1特図の変動表示時間として第1短変動(10sec)が選択され且つ第2特図の変動表示時間として第2短変動(5sec)が選択される場合との3パターンで、第1及び第2特図の各遊技回の開始から第1特図用の変動表示時間が経過するよりも早く、第2特図用の変動表示時間が経過するという特定状態が生じ、第2特図側の当否抽選結果が有効化される。第2特図の特別外れ結果は殆どが有利特別外れ結果とされていることから(図9(b)参照)、第2特図側の当否抽選結果が有効化された場合は、ほぼ確実にV大当たりを獲得できることになる。
有利状態603では、通常状態601及び前兆状態602よりも第1及び第2特図の変動表示時間の選択において上記3パターンが成立し易く、第2特図側の当否抽選結果が有効化され易くなっている。そして、有利状態603において、第2特図側の当否抽選結果が有効化される確率、すなわち、第1特図及び第2特図の変動表示時間の選択態様が上記3パターンのいずれかとなる確率は、約1/10となっている。すなわち、有利状態603は、規定回数が5回という制約の中で、約1/10を引き当てる遊技性になっている。
かかる遊技性の下、本実施形態では、図83に示すように、規定回数の上乗せを行うか否かの上乗せ抽選を有利状態603にて行う構成となっている。具体的には、第1作動口33に遊技球が入賞することに基づいて上乗せ条件が成立したか否かを判定する。上乗せ条件は、有利状態603において第1特図の当否判定にて不利特別外れ結果となり、その種類が不利特別外れ結果Aとなることである。この確率は前述のように1/40に設定されている。
そして、上乗せ条件が成立した場合は、規定回数(上限までの残り回数)に対して所定回数(5回)の上乗せを行う。つまり、上乗せ抽選に当選することで規定回数が増加し、有利状態603の移行期間(遊技期間)が延長される。
このように構成されていることで、遊技者は、遊技状態が有利状態603に移行した場合、第2特図側の当否抽選結果が有効となる(実質的にはV大当たりとなる)約1/10の抽選を受けながら、規定回数が上乗せされる1/40の抽選を受けることが可能になる。このため、約1/10の抽選に外れたとしても、1/40の上乗せ抽選に当選することで、有利状態603の終了までにV大当たりを獲得できるチャンスを大きく向上させることができる。
次に、本実施形態にて、主制御装置81のMPU202にて実行される各種制御処理について説明する。なお、以下の説明においては、上記第6の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
<上乗せ判定用処理>
図85は、本実施形態の上乗せ判定用処理を示すフローチャートである。
本実施形態の上乗せ判定用処理は、図84の第1変動開始用処理のステップS5001にて実行されるものである。なお、図84の第1変動開始用処理は、ステップS5001の処理を備えている点を除き、上記第6の実施形態における図61の第1変動開始用処理と同様のものである。
図85に示すように、上乗せ判定用処理では、先ずステップS5101にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に第2成立フラグが格納されているか否かを判定する。第2成立フラグは、第2条件が成立済みであること、換言すれば、遊技状態が有利状態603に移行していることを示すものである。
第2成立フラグが格納されている場合、すなわち、遊技状態が有利状態603中である場合は、ステップS5102にて、上乗せ条件が成立したか否かを判定する。具体的には、第1特図の当否判定の結果が不利特別外れ結果Aであるか否かを判定する。
上乗せ条件が成立している場合は、ステップS5103にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に上乗せフラグを格納する。上乗せフラグは、上乗せ条件が成立していることを示すものである。ステップS5103の実行後、又はステップS5101、S5102にて否定判定した場合は、上乗せ判定用処理を終了する。
<開閉実行モード終了時の移行処理>
図86は、本実施形態の開閉実行モード終了時の移行処理を示すフローチャートである。
本実施形態の開閉実行モード終了時の移行処理では、先ずステップS3901にて、テーブル切換用処理を実行する。この処理は、上記第6の実施形態における図70のテーブル切換処理と同様のものである。但し、ステップS4111の処理においては、RAM204の各種カウンタエリア233に設けられた遊技回カウンタエリアCG2の値に5をセットする。遊技回カウンタエリアCG2は、有利状態603が開始されてからの第2特図の遊技回の実行回数をカウントするためのカウンタエリアであり、図68のテーブル復帰用処理のステップS3802にて1ディクリメントされる。なお、図68のテーブル復帰用処理は、第2特図の遊技回の終了時に実行されるものであり(図65のステップS3502参照)、遊技回カウンタエリアCG2は、第2特図の遊技回が実行されるごとにダウンカウントされる。
ステップS3901の実行後は、ステップS5101にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に上乗せフラグが格納されているか否かを判定する。上乗せフラグが格納されている場合は、ステップS5102にて、RAM204の各種カウンタエリア233に設けられた遊技回カウンタエリアCG2の値に5を加算する。これにより、有利状態603の残り遊技回数が5回上乗せされる。続くステップS5103では、上乗せコマンドを演出制御装置82への送信対象のコマンドとして設定する。ステップS5103にて設定された上乗せコマンドは、通常処理(図15)におけるステップS401の外部出力処理にて、演出制御装置82に送信される。
演出制御装置82では、上乗せコマンドを受信することで、図87に示す上乗せ用演出表示の内容の情報が含まれるコマンドを表示制御装置212へ出力する。上乗せ用演出表示は、有利状態603の残り遊技回数が増えたことを遊技者に報知又は示唆するものである。上乗せ用演出表示としては、例えば、図87(a)に示すように、特別演出表示B(図72(c)参照)が表示されている表示画面Gの中央部において、「+5回!!」等の文字表示631を行った上で、図87(b)に示すように、表示画面Gの隅部に表示される残り回数表示632を、加算後(上乗せ後)の残り遊技回数を示す表示に変更する構成等が考えられる。
ステップS5103の処理が実行されることで、開閉実行モードの終了時、又は開閉実行モードの終了後に行われる次の遊技回から、表示画面Gにて上乗せ用演出表示が表示されるように図柄表示装置41が制御される。なお、必ずしも変動開始タイミングで上乗せ用演出表示が表示される必要はなく、変動開始よりも前のタイミングで表示されたり、変動開始後に表示されてもよい。ステップS5103の実行後又はステップS5101にて否定判定した場合は、ステップS1201以降の処理を実行する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏することができる。
有利状態603において上乗せ条件が成立することに基づいて有利状態603の残り回数を増加させる構成とした。
例えば、有利状態における遊技回の実行回数が固定化されている構成では、有利状態の残り回数が少なくなると特典付与(本実施形態ではV大当たり)への期待感を抱きにくくなり、有利状態の終盤になるほど遊技意欲が減衰することが懸念される。この点、本実施形態では、有利状態603の途中でその残り回数が増え得るため、遊技者が特典付与への期待感を抱き続けることができ、遊技意欲を持続させることが可能になる。しかも、有利状態603の残り回数が途中で増え得ることから、有利状態603がいつまで継続するかが予測困難となり、興趣性が向上する。
第1特図及び第2特図用の変動表示時間テーブルとして通常テーブル及び特別テーブルを設け、これらのテーブルの選択状態を切り換えることで、有利度合の異なる遊技状態を構築する構成とした。これにより、従来のような当否抽選の確率変更等に頼らずとも、有利な遊技状態への移行を実現することができ、斬新な遊技性を提供することが可能になる。その上で、本実施形態では、特別テーブルが選択されている有利状態603での遊技の途中に、特別テーブルの選択期間に対応する規定回数(残り回数)を増加させる構成とした。これにより、実用上好ましい態様にて有利状態603の延長化を実現することができ、遊技への注目度を効果的に高めることが可能になる。
なお、本実施形態において、有利状態603の残り回数を増加させる構成に代えて又は加えて、所定の削減条件が成立することに基づいて有利状態603の残り回数を減少させる構成としてもよい。
この場合、有利状態603への移行期間を短縮化することができる。これにより、有利状態603において削減条件の成立を回避することを楽しむ面白みが付加され、興趣性が向上する。この場合において、削減条件は、上乗せ条件と同一のものとしてもよいし(例えば、2度目の上乗せ条件を成立させた場合は有利状態603の残り回数が減少する構成等)、上乗せ条件とは異なる条件としてもよい(例えば、第1特図の不利特別外れ結果の種別が不利特別外れ結果A以外のものとなること)。
また、本実施形態において、上記第7の実施形態のように、第1前兆状態602aと第2前兆状態602bとを設け、昇格条件の成立により第1前兆状態602aから第2前兆状態602bへ移行したり、降格条件の成立により第2前兆状態602bから第1前兆状態602aへ移行したりする構成としてもよい。
<第9の実施形態>
本実施形態では、有利状態603として複数の遊技状態が設けられている構成が上記第6の実施形態と異なっている。本実施形態について図88〜図94を参照しながら説明する。なお、上記第6の実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
先ず、本実施形態の第1特図用の当否テーブルについて図88を参照して説明する。なお、図88における「確率」欄の記載事項は便宜上付したものであり、ROM203の当否テーブル記憶エリア221にデータとして記憶されているものではない。
図88に示すように、第1特図用の当否テーブルでは、不利特別外れ結果の種類として、不利特別外れ結果A〜Cよりなる3種類の不利特別外れ結果が設定されている。これら不利特別外れ結果A〜Cは、大当たり乱数カウンタCA1の値に対応付けて設定されている。第1特図用の当否判定において、不利特別外れ結果Aとなる確率は1/100に設定されており、不利特別外れ結果Bとなる確率は1/200に設定されており、不利特別外れ結果Cとなる確率は588/600に設定されている。すなわち、第1特図用の当否判定にて不利特別外れ結果となる場合は、多くが不利特別外れ結果Cとなり、時折、不利特別外れ結果A又はBとなるように構成されている。なお、各不利特別外れ結果A〜Cの各当選確率は一例に過ぎず、上記に限定されるものではない。
ちなみに、第1特図用の当否判定において不利特別外れ結果となった場合は、その種類が不利特別外れ結果A〜Cのいずれであっても、第2可変入賞装置32B及びシャッタ358の駆動態様は同一となるように設定されている。すなわち、第2可変入賞装置32Bへの遊技球の入賞し易さ、V入賞用領域356の遊技球の通過し易さは、不利特別外れ結果A〜Cにおいて共通のものとなっている。具体的には、不利特別外れ結果A〜Cのいずれにおいても、第2可変入賞装置32B及びシャッタ358は、上記第1の実施形態における図30のV入賞用領域356の通過が生じにくい態様で駆動制御される。
次に、本実施形態の特別テーブルについて図89を参照して説明する。なお、図89における「選択確率」欄の記載事項は便宜上付したものであり、ROM203の当否テーブル記憶エリア221にデータとして記憶されているものではない。また、図34(a)の通常テーブルは、図58(a)の通常テーブルと同様のものであるため、説明を省略する。
図89に示すように、特別テーブルには、特別テーブルA(図89(b))と、特別テーブルB(図89(c))とが設けられている。このうち、特別テーブルAは、図58(b)の特別テーブルと同様のものであるため、説明を省略する。
図89(c)に示す特別テーブルBは、第1特図用及び第2特図用のそれぞれに対応して設けられている。第1特図用の特別テーブルBは、変動種別カウンタCSAの値に応じ、180/200の確率で第1短変動(10.0sec)が選択され、20/200の確率で第1長変動(30.0sec)が選択されるように構成されている。一方、第2特図用の特別テーブルBでは、変動種別カウンタCSBの値に応じ、180/200の確率で第2長変動(20.0sec)が選択され、20/200の確率で第2短変動(5.0sec)が選択されるように構成されている。
特別テーブルAと特別テーブルBとを比較すると、特別テーブルAよりも特別テーブルBの方が、第1長変動及び第2短変動の選択確率が高く、第1短変動及び第2長変動の選択確率が低くなっている。このため、第1特図及び第2特図の変動表示時間テーブルとして特別テーブルBが選択されている状態では、特別テーブルAが選択されている状態よりも、第1特図の遊技回の開始から第1特図用の変動表示時間が経過するよりも早く、第2特図の遊技回の開始から第2特図用の変動表示時間が経過するという特定状態が生じ易くなる。つまり、変動表示時間テーブルとして特別テーブルBが選択されている状態は、特別テーブルAの場合よりも更にV入賞が成立し易い状態となり、遊技者にとって非常に有利な遊技状態となる。
<遊技の流れについて>
次に、本実施形態における遊技の流れについて図90を参照しながら説明する。図90はパチンコ機10の内部状態の遷移を示す状態遷移図である。
本実施形態では、遊技状態として通常状態601、第1有利状態603a及び第2有利状態603bが設けられている。なお、本実施形態では、上記第6の実施形態における前兆状態602(図59参照)は設けられていない。本実施形態では、通常状態601が「第1遊技状態」に相当し、第1及び第2有利状態603a,603bが「第2遊技状態」に相当する。
通常状態601では、第1特図及び第2特図用の変動表示時間テーブルとして通常テーブルが選択される。この状態では、第1作動口33に遊技球が入賞し、その入賞に対応する当否判定結果が大当たり結果(第1特図又は第2特図の当否抽選結果が大当たり結果)となると、その開閉実行モードの終了後の遊技状態が第2有利状態603bに設定される。
また、通常状態601では、第1作動口33に遊技球が入賞し、その入賞に対応する当否判定結果が特別外れ結果になると、第1移行条件及び第2移行条件の成立判定が行われる。第1移行条件は、第1特図の当否判定結果が不利特別外れ結果Aになることであり、その確率は前述のように1/100に設定されている(図88参照)。一方、第2移行条件は、第1特図の当否判定結果が不利特別外れ結果Bになることであり、その確率は第1移行条件の成立確率よりも低い1/200に設定されている(図88参照)。
通常状態601において第1移行条件が成立すると、第1有利状態603aに移行する。第1有利状態603aは、第1特図及び第2特図用の変動表示時間テーブルとして特別テーブルAが選択される状態である。
本実施形態では、上記第1の実施形態にて説明したように、第1特図の変動表示時間として第1長変動(30sec)が選択され且つ第2特図の変動表示時間として第2長変動(20sec)が選択される場合、第1特図の変動表示時間として第1長変動(30sec)が選択され且つ第2特図の変動表示時間として第2短変動(5sec)が選択される場合、及び第1特図の変動表示時間として第1短変動(10sec)が選択され且つ第2特図の変動表示時間として第2短変動(5sec)が選択される場合の3パターンで、前述の特定状態が生じ、第2特図側の当否抽選結果が有効化される。そして、第2特図の特別外れ結果は殆どが有利特別外れ結果とされていることから(図9(b)参照)、第2特図側の当否抽選結果が有効化された場合は、ほぼ確実にV大当たりを獲得できることになる。有利状態603において、第2特図側の当否抽選結果が有効化される確率、すなわち、第1特図及び第2特図の変動表示時間の選択態様が上記3パターンのいずれかとなる確率は、約1/10となっている。
一方、通常状態601において第2移行条件が成立すると、第2有利状態603bに移行する。第2有利状態603bは、第1特図及び第2特図用の変動表示時間テーブルとして特別テーブルBが選択される状態である。
第2有利状態603bでは、第1特図及び第2特図の変動表示時間の選択態様が上記3パターンのいずれかとなる確率が約1/5となっている。すなわち、第2有利状態603bでは、第1有利状態603aよりも高い確率で第2特図側の当否抽選結果が有効化され、その殆どがV大当たりに結び付くものとなっている。
第1及び第2有利状態603a,603bは、いずれも回数切りの遊技状態とされ、その開始からの第2特図の遊技回の実行回数が規定回数(上限数)になると終了する構成とされている。両状態603a,103bの規定回数は同一回数とされており、具体的には10回に設定されている。
したがって、第1有利状態603aに移行した場合は、規定回数が10回の制約の中で約1/10を引き当てる遊技となり、第2有利状態603bに移行した場合は、規定回数が10回の制約の中で約1/5を引き当てる遊技となる。つまり、第2有利状態603bに移行する方が、有利状態の終了までにV大当たりを獲得し易くなっており、遊技者にとって有利な遊技状態となっている。
次に、本実施形態にて、主制御装置81のMPU202にて実行される各種制御処理について説明する。なお、以下の説明においては、上記第6の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
<状態移行用判定処理>
図91は、本実施形態の状態移行用判定処理を示すフローチャートである。
本実施形態の状態移行用判定処理は、上記第6の実施形態に係る図61の第1変動開始用処理のステップS3101において、条件成立判定処理に代えて実行されるものである。図91に示すように、状態移行用判定処理では、先ずステップS5201にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に有利テーブルフラグA又は有利テーブルフラグBが格納されているか否かを判定する。有利テーブルフラグAは、第1特図及び第2特図の変動表示時間テーブルとして特別テーブルAが選択されていることを示すものである。一方、有利テーブルフラグBは、第1特図及び第2特図の変動表示時間テーブルとして特別テーブルBが選択されていることを示すものである。
有利テーブルフラグA、Bのいずれも格納されていない場合は、ステップS5202にて、第1特図の当否判定の結果が不利特別外れ結果Aに当選するものであるか否か、すなわち、第1移行条件が成立したか否かを判定する。第1移行条件が成立した場合は、ステップS5203にて、第1移行条件が成立したことを示す有利フラグAをRAM204の各種フラグ格納エリア234に格納する。ステップS5203の実行後又はステップS5201にて肯定判定した場合は、状態移行用判定処理を終了する。
一方、ステップS5202にて第1特図の当否判定の結果が不利特別外れ結果Aに当選するものでなく、第1移行状態が成立していない場合は、ステップS5204にて、第1特図の当否判定の結果が不利特別外れ結果Bに当選するものであるか否か、すなわち、第2移行条件が成立したか否かを判定する。第2移行条件が成立した場合は、ステップS5205にて、第2移行条件が成立したことを示す有利フラグBをRAM204の各種フラグ格納エリア234に格納する。ステップS5205の実行後又はステップS5205にて否定判定した場合は、状態移行用判定処理を終了する。
<第1変動表示時間の設定処理>
図92は、本実施形態の第1変動表示時間の設定処理を示すフローチャートである。
本実施形態の第1変動表示時間の設定処理は、上記第6の実施形態に係る図61の第1変動開始用処理のステップS3102にて実行されるものである。図92に示すように、第1変動表示時間の設定処理では、先ずステップS5301にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に有利テーブルフラグA又は有利テーブルフラグBが格納されているか否かを判定する。
有利テーブルフラグA、Bのいずれも格納されていない場合は、ステップS5302にて、第1特図用の変動表示時間テーブルとして、ROM203の変動表示時間テーブル記憶エリア223に記憶された通常テーブル(図89(a))を選択する。続くステップS5303では、通常テーブルを参照して、第1実行エリアRAEに格納された変動種別カウンタCSAの値に対応する変動表示時間を取得し、第1特図の遊技回の変動表示時間として設定する。その後、第1変動表示時間の設定処理を終了する。
一方、ステップS5301にて有利テーブルフラグA、Bのいずれが格納されている場合は、ステップS5304にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に有利テーブルフラグAが格納されている否かを判定する。有利テーブルフラグAが格納されている場合は、ステップS5305にて、第1特図用の変動表示時間テーブルとして、ROM203の変動表示時間テーブル記憶エリア223に記憶された特別テーブルA(図89(b))を選択する。続くステップS5303にて、特別テーブルAを参照して、第1実行エリアRAEに格納された変動種別カウンタCSAの値に対応する変動表示時間を取得し、第1特図の遊技回の変動表示時間として設定する。
一方、ステップS5304にて有利テーブルフラグAが格納されていない場合は、RAM204の各種フラグ格納エリア234に有利テーブルフラグBが格納されていることを意味し、この場合は、ステップS5306にて、第1特図用の変動表示時間テーブルとして、ROM203の変動表示時間テーブル記憶エリア223に記憶された特別テーブルB(図89(c))を選択する。続くステップS5303にて、特別テーブルbを参照して、第1実行エリアRAEに格納された変動種別カウンタCSAの値に対応する変動表示時間を取得し、第1特図の遊技回の変動表示時間として設定する。
なお、図示は省略するが、第2特図の遊技回の変動表示時間についても上記第1変動表示時間の設定処理と同様にして実行される。すなわち、RAM204の各種フラグ格納エリア234に有利テーブルフラグA、Bのいずれも格納されていない場合は、第2特図用の変動表示時間テーブルとして通常テーブルを選択し、上記格納エリア234に有利テーブルフラグAが格納されている場合は、第2特図用の変動表示時間テーブルとして特別テーブルAを選択する。また、上記格納エリア234に有利テーブルフラグBが格納されている場合は、第2特図用の変動表示時間テーブルとして特別テーブルBを選択する。
<テーブル切換用処理>
図93は、本実施形態のテーブル切換用処理を示すフローチャートである。
本実施形態のテーブル切換用処理は、第1及び第2移行条件が成立したことに基づき、通常状態601、第1及び第2有利状態603a,603b間で遊技状態を遷移させるためのものである。この処理は、上記第6の実施形態に係る図69の開閉実行モード終了時の移行処理のステップS3901にて実行されるものである。
図93に示すように、テーブル切換用処理では、上記第6の実施形態の場合と同様に、ステップS4101,S4102にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に第1当選フラグ又は第2当選フラグが格納されているか否か、V当選フラグが格納されているか否かを判定する。
ステップS4102にてV当選フラグが格納されていない場合は、ステップS5401にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に第1側不利開放フラグが格納されているか否か、すなわち、開閉実行モードが第1特図の不利特別外れ結果に対応するものであるか否かを判定する。
第1側不利開放フラグが格納されていない場合はテーブル切換用処理を終了し、第1側不利開放フラグが格納されている場合は、ステップS5402にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に有利フラグAが格納されているか否かを判定する。有利フラグAは、第1移行条件が成立したことを示すものである。
有利フラグAが格納されている場合は、ステップS5403にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に有利テーブルフラグAを格納する。また、ステップS5403では、RAM204に格納されている有利フラグAを消去する処理も行う。続くステップS5404では、RAM204の各種カウンタエリア233に設けられた第2特図用の遊技回カウンタエリアCG2の値に10をセットする。遊技回カウンタエリアCG2は、第1有利状態603aに移行してからの第2特図の遊技回の実行回数をカウントするためのものであり、ステップS5404の処理が実行されることで、第1有利状態603aの規定回数(上限数)が10回に設定される。続くステップS5405では、有利テーブルコマンドAを演出制御装置82への送信対象のコマンドとして設定し、その後、テーブル切換用処理を終了する。
ステップS5405にて設定された有利テーブルコマンドAは、通常処理(図15)におけるステップS401の外部出力処理にて、演出制御装置82に送信される。演出制御装置82では、特別演出表示Bの内容の情報が含まれるコマンドを表示制御装置212へ出力する。これにより、開閉実行モードの終了後に行われる次の遊技回から、表示画面Gにて特別演出表示Bが表示されるように図柄表示装置41が制御される。なお、特別演出表示Bは、上記第6の実施形態における特別演出表示B(図72(c))と同様のものである。
一方、ステップS5402にて有利フラグAが格納されていない場合は、RAM204の各種フラグ格納エリア234に有利フラグBが格納されているか否かを判定する。有利フラグBは、第2移行条件が成立したことを示すものである。
有利フラグBが格納されている場合は、ステップS5407にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に有利テーブルフラグBを格納する。また、ステップS5407では、RAM204に格納されている有利フラグBを消去する処理も行う。続くステップS5408では、上記第2特図用の遊技回カウンタエリアCG2の値に10をセットする。本ステップでの遊技回カウンタエリアCG2は、第2有利状態603bに移行してからの第2特図の遊技回の実行回数をカウントするためのものであり、本ステップが実行されることで、第2有利状態603bの規定回数(上限数)が10回に設定される。
続くステップS5409では、有利テーブルコマンドBを演出制御装置82への送信対象のコマンドとして設定する。演出制御装置82では、有利テーブルコマンドBを受信することで、図94に示す特別演出表示Cの内容の情報が含まれるコマンドを表示制御装置212へ出力する。特別演出表示Cは、第2有利状態603bへの移行を遊技者に示唆するものである。特別演出表示Cとしては、例えば、図柄表示装置41の表示画面Gの上部及び下部において、「超熱モード中」の文字をテロップ表示等する文字表示641を行ったり、表示画面Gにおける背景色を専用色に変更したりする構成等が考えられる。
ステップS5409の処理が実行されることで、開閉実行モードの終了後に行われる次の遊技回から、表示画面Gにて特別演出表示Cが表示されるように図柄表示装置41が制御される。ステップS5405の実行後又はS5406で否定判定した場合はテーブル切換用処理を終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏することができる。
通常状態601よりも有利な有利状態603において、有利度合が異なる第1及び第2有利状態603a,603bを設け、遊技状態が有利状態603に移行する場合に、第1及び第2有利状態603a,603bのいずれかに移行する構成とした。これにより、有利度合を多様化させた中で有利状態603に移行させる遊技性を実現することができ、遊技状態が有利状態603に移行する期待感に留まらず、有利度合が高い側の遊技状態(第2有利状態603b)に移行する期待感も併せて喚起することが可能になる。
有利状態603用の変動表示時間テーブルとして、第2短変動の選択され易さ(換言すれば、第1特図の遊技回の開始から第1特図用の変動表示時間が経過するよりも早く、第2特図の遊技回の開始から第2特図用の変動表示時間が経過する特定状態の成立し易さ)が異なるテーブルを設けることで、有利度合が異なる第1及び第2有利状態603a,603bを構築する構成とした。これにより、これらのテーブルのいずれから変動表示時間を取得するかを選択するだけを制御する簡単な構成で、有利状態603の有利度合を多様化させることができ、上記構成を実用上好ましい態様にて実現することが可能になる。
なお、本実施形態において、上記第6,7の実施形態のように、段階的な条件の成立を経て有利状態603に移行する構成としてもよい。この場合、有利状態603に移行する条件として第1条件及び第2条件を設定し、第1条件が成立することで前兆状態602(図76参照)に移行する構成とするとよい。
この場合において、さらに、上記第7の実施形態のように、第1前兆状態602aと第2前兆状態602bとを設け、昇格条件の成立により第1前兆状態602aから第2前兆状態602bへ移行したり、降格条件の成立により第2前兆状態602bから第1前兆状態602aへ移行したりする構成としてもよい。
また、本実施形態において、第1有利状態603aの滞在中に特定の昇格条件が成立することで、第2有利状態603bに移行することが可能な構成としてもよいし、第2有利状態603bの滞在中に特定の降格条件が成立することで、第1有利状態603aに移行することが可能な構成としてもよい。
このような構成としては、例えば、第1有利状態603aにおいて第1特図の当否判定結果が不利特別外れ結果Bとなることで昇格条件が成立し、第2有利状態603bにおいて第1特図の当否判定処理が不利特別外れ結果Aとなることで降格条件が成立するものとすることができる。
なお、昇格及び降格条件は、上記のものに限定されず、不利特別外れ結果A、B以外の不利特別外れ結果が対応するものとしてもよいし、専用の乱数カウンタ(例えば、上記第6の実施形態における条件乱数カウンタのようなもの)を設け、その値が特定値となった場合に成立するものとしてもよい。さらには、第2特図用(第2作動口34)用の大当たり乱数カウンタCB1が特定値となることで成立するものとしてよいし、第1特図又は第2特図の変動種別カウンタCSが特定値となることで成立するものとしてもよい。さらには、例えば、昇格及び降格条件のいずれについても、第1有利状態603aにおいて第1特図の当否判定結果が不利特別外れ結果Bになることとするなど、両条件を同一のものとしてもよい。
ちなみに、第1有利状態603aから第2有利状態603bへの昇格と、第2有利状態603bから第1有利状態603aへの降格とは、必ずしもその両方を備える必要はなく、いずれか一方のみを備える構成であってもよい。
また、本実施形態においても、上記第8の実施形態のように、有利状態603において上乗せ条件が成立することに基づいて有利状態603の残り回数を増加させる構成としてもよい。さらに、有利状態603において削減条件が成立することに基づいて有利状態603の残り回数を減少させる構成としてもよい。この場合において、残り回数を増加させる構成と、減少させる構成との両方を備える必要はなく、いずれか一方のみを備える構成であってもよい。
<第9の実施形態の変形例>
本変形例は、第1及び第2有利状態603a,603bの構成が上記第9の実施形態と異なっている。本変形例について図95を参照しながら説明する。なお、第9の実施形態と同様の構成については同一の符号を付すとともにその説明を省略する。
本変形例の第1及び第2有利状態603a,603bでは、第1特図及び第2特図用の変動表示時間テーブルとして共通の特別テーブルA(図89(b))が用いられる一方、上限数として異なる規定回数が設定されている。具体的には、第1有利状態603aの規定回数が10回に設定され、第2有利状態603bの規定回数が20回に設定されている。
上記構成では、第1及び第2有利状態603a,603bのいずれにおいても、第2特図側の当否抽選結果が有効化される確率(実質的にV大当たりとなる確率)が約1/10で等しくなるものの、第2有利状態603bでは、その抽選を受ける回数が第1有利状態603aよりも多くなることで、有利状態の終了までにV大当たりを獲得する期待値が高くなる。このような構成とすることで、変動表示時間テーブルの記憶容量を削減することができ、ROM203のメモリ使用量を節約することが可能になる。
なお、本変形例では、第1有利状態603aと第2有利状態603bとで共通の特別テーブルを用いる構成としているが、上記第9の実施形態のように、図89(b)、(c)に示す特別テーブルA、Bのように、異なる特別テーブルを用いる構成としてもよい。つまり、特別テーブルを相違させる構成と、規定回数を相違させる構成とを組み合わせて第1及び第2有利状態603a,603bを構築する構成としてもよい。
<第10の実施形態>
本実施形態では、上記各実施の形態よりも第2作動口34への遊技球の入賞頻度が制限されている点で異なっている。本実施形態について図96〜図104を参照しながら説明する。なお、上記各実施の形態と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
先ず、本実施形態の普図用の当否テーブルについて図96(a)を参照しながら説明する。上記各実施の形態では、サポート抽選にて当選結果(普図の当否判定にて当たり結果)となる確率は約99.6%に設定されているが(図11(a)参照)、本実施形態では、図96(a)に示すように、1/25に設定されている。すなわち、図11(b)に示す構成において、第1作動口33に入賞する遊技球がその直前にスルーゲート35を通過しても、略毎回、電動役物34aが開放状態になるわけではなく、時折、電動役物34aが開放状態になる程度に電動役物34aの開放頻度が制限されている。
なお、本実施形態において、普図表示部38における絵柄(普図)の変動表示時間及び電動役物34aの開放態様は、図11(c)に示す上記第1の実施形態の構成と同様である。具体的には、普図表示部38の絵柄が0.3sec間に亘って変動表示し、サポート抽選にて当選結果である場合は、絵柄の変動表示終了後に1.5secに亘って電動役物34aが継続的に開放状態とされる。したがって、サポート抽選の結果が当選結果となった場合は、第1作動口33への遊技球の入賞から遅れて約1.0sec後に後続の遊技球が第2作動口34へ入賞可能となる。
次に、本実施形態における第1特図及び第2特図の当否テーブルの構成について図96(b)、(c)を参照しながら説明する。図96(b)に示すように、本実施形態の第1特図の当否テーブルでは、通常外れ結果及び有利特別外れ結果が設定おらず、大当たり結果及び不利特別外れ結果のみが設定されている。このため、第1特図の当否判定結果において大当たり結果とならない場合は、必ず不利特別外れ結果となるものとなっている。ちなみに、大当たり確率は1/200に設定されている。
一方、第2特図の当否テーブルでは、図96(c)に示すように、通常外れ結果及び不利特別外れ結果が設定おらず、大当たり結果及び有利特別外れ結果のみが設定されている。このため、第2特図の当否判定結果において大当たり結果とならない場合は、必ず有利特別外れ結果となるものとなっている。ちなみに、大当たり確率は1/200に設定されている。
また、第2特図の当否テーブルでは、有利特別外れ結果として有利特別外れ結果A〜Cの3種類が設定されている。これら有利特別外れ結果A〜Cは、大当たり乱数カウンタCB1の値に対応付けて設定されている。第2特図用の当否判定において、有利特別外れ結果Aとなる確率及び有利特別外れ結果Bとなる確率はいずれも35/100に設定されており、有利特別外れ結果Cとなる確率は約30/100に設定されている。
次に、本実施形態の振分テーブルの構成について図97を参照しながら説明する。なお、本振分テーブルは、第1特図又は第2特図の当否判定にて大当たり結果となった場合に、大当たり種別を振り分けるために用いられるものである。
図97に示すように、本実施形態の振分テーブルでは、大当たり種別として8R大当たり結果及び16R大当たり結果が設定され、さらに、16R大当たり結果として16R大当たり結果A、Bの2種類が設定されている。これら8R大当たり結果、16R大当たり結果A、Bは、大当たり種別カウンタC2の値に対応付けて設定されている。振分テーブルにおいて、8R大当たり結果に振り分けられる確率は50/100に設定され、16R大当たり結果Aに振り分けられる確率は40/100に設定され、16R大当たり結果Bに振り分けられる確率は10/100に設定されている。すなわち、第1特図又は第2特図の当否判定にて大当たり結果となった場合、半分が16R大当たり結果に振り分けられ、その多くが16R大当たり結果Aに振り分けられるものとなっている。
なお、上述した図96、図97に示す「確率」欄の記載事項は便宜上付したものであり、ROM203の当否テーブル記憶エリア221にデータとして記憶されているものではない。また、上述したサポート抽選にて当選結果となる確率や第1特図又は第2特図の当否判定にて大当たり結果となる確率等、各種の確率は、一例に過ぎず、上記に限定されるものではない。
次に、本実施形態の通常テーブル及び特別テーブルについて図98を参照して説明する。図98の(a)が通常テーブルを示し、(b)が特別テーブルを示している。
図98に示すように、通常テーブル及び特別テーブルは、変動種別カウンタCSAと第1特図の遊技回の変動表示時間との関係、及び変動種別カウンタCSBと第2特図の遊技回の変動表示時間との関係を規定したものである。なお、これら両テーブルでは、上記第1の実施形態の変動表示時間テーブル(図29参照)とは異なり、遊技回カウンタ(遊技回の実行回数)との関係は規定されていない。
図98(a)に示すように、通常テーブルは、第1特図用及び第2特図用のそれぞれに対応して設けられている。第1特図用の通常テーブルには第1変動A(10.0sec)のみが設定され、第2特図用の通常テーブルには、第1変動Aよりも変動表示時間が長い第2変動A(20.0sec)が設定されている。すなわち、通常テーブルの選択状態では、第1特図の遊技回の変動表示時間は常に第1変動Aが選択され、第2特図の遊技回の変動表示時間は常に第2変動Aが選択される。この場合、上記第1の実施形態にて説明したように、第1特図の遊技回の開始から1.0sec遅れて第2特図の遊技回が開始される構成においては、第2特図の遊技回の開始から第2特図用の変動表示時間が経過するよりも早く、第1特図の遊技回の開始から第1特図用の変動表示時間が経過し、第1特図の当否判定結果の有効化される。
図98(b)に示すように、特別テーブルは、第1特図用及び第2特図用のそれぞれに対応して設けられている。第1特図用の特別テーブルには第1変動B(3.0sec)のみが設定され、第2特図用の特別テーブルには第1変動Bよりも変動表示時間が短い第2変動B(1.0sec)が設定されている。すなわち、特別テーブルの選択状態では、第1特図の遊技回の変動表示時間は常に第1変動Bが選択され、第2特図の遊技回の変動表示時間は常に第2変動Bが選択される。この場合、第1特図の遊技回の開始から第1特図用の変動表示時間が経過するよりも早く、第2特図の遊技回の開始から第2特図用の変動表示時間が経過する特定状態が成立し、第2特図の当否判定結果の有効化される。
<遊技の流れについて>
次に、本実施形態における遊技の流れについて図99及び図100を参照しながら説明する。
ここでは、先ず、図99(a)を参照して変動表示時間テーブル、電動役物34aのサポート状態(サポート抽選の抽選結果)及びV大当たりの確率の関係について説明する。
図99(a)に示すように、第1及び第2特図の変動表示時間テーブルとして通常テーブルが選択されている状態において、サポート抽選に外れて電動役物34aがサポート状態(開放状態)に移行しない場合は、第2作動口34に遊技球が入賞せず、第1作動口33のみに遊技球が入賞する。この場合、第1特図の遊技回のみが実行され、第1特図の当否判定結果が有効化される。
ここで、第1特図の当否テーブルにおいては、大当たり結果と不利特別外れ結果との2種類のみが設定されているため(図96(b))、第1特図の当否判定において大当たり結果とならなかった場合は、全て不利特別外れ結果となる。第1特図の当否判定結果が不利特別外れ結果となった場合は、遊技球がV入賞用領域356を通過しにくい態様で第2可変入賞装置32Bが駆動されるため、V大当たりとなる確率はほぼ0%となる。
一方、第1特図及び第2特図の変動表示時間テーブルとして通常テーブルが選択されている状態において、サポート抽選に当選して電動役物34aがサポート状態に移行する場合は、第1及び第2作動口33,34のそれぞれに遊技球が入賞する。この場合は、既に説明したように、第1特図の当否判定結果が有効化され、電動役物34aがサポート状態に移行しない場合と同様、V大当たりとなる確率はほぼ0%となる。
また、第1特図及び第2特図の変動表示時間テーブルとして特別テーブルが選択されている状態において、サポート抽選に外れて電動役物34aがサポート状態に移行しない場合は、第2作動口34に遊技球が入賞しないため、第1特図の当否判定結果が有効化される。したがって、通常テーブルが選択されている場合と同様、遊技球がV入賞用領域356を通過しにくい態様で第2可変入賞装置32Bが駆動され、V大当たりとなる確率はほぼ0%となる。
これらに対し、第1特図及び第2特図の変動表示時間テーブルとして特別テーブルが選択されている状態において、サポート抽選に当選して電動役物34aがサポート状態に移行する場合は、第1及び第2作動口33,34のそれぞれに遊技球が入賞することから、第1特図及び第2特図の両遊技回が実行される。既に説明したように、特別テーブルが選択されている状態で第1及び第2特図の遊技回が実行された場合は、前述の特定状態が成立し、第2特図の当否判定結果が有効化される。
ここで、第2特図の当否テーブルにおいては、大当たり結果と有利特別外れ結果との2種類のみが設定されているため(図96(c))、第2特図の当否判定において大当たり結果とならなかった場合は、全て有利特別外れ結果となる。第2特図の当否判定結果が有利特別外れ結果となった場合は、遊技球がV入賞用領域356を通過し易い態様で第2可変入賞装置32Bが駆動されるため、V大当たりとなる確率はほぼ100%となる。
このように、本実施形態では、第1及び第2特図の変動表示時間テーブルとして特別テーブルが選択されている状態においてサポート抽選が当選した場合に、V大当たりを獲得可能となるように構成されている。
次に、図99(b)を参照してパチンコ機10の内部状態の遷移を説明する。
通常状態601では、第1特図及び第2特図用の変動表示時間テーブルとして通常テーブルが選択される。この状態では、第1特図又は第2特図の当否判定結果が大当たり結果となると、その開閉実行モードの終了後の遊技状態が有利状態603に設定される。
有利状態603は、第1特図及び第2特図用の変動表示時間テーブルとして特別テーブルが選択される状態であり、その開始からの第1特図の遊技回の実行回数が規定回数(上限数)になると終了する構成とされている。有利状態603には、規定回数が10回に設定される第1有利状態603aと、規定回数が30回に設定される第2有利状態603bとが設定されている。
なお、通常状態601、第1有利状態603a及び第2有利状態603bのいずれにおいても、サポート抽選の当選確率は共通の1/25である。つまり、サポート抽選にて当選結果となる確率が高くなる高頻度サポートモードや、当選結果となる確率が低くなる低頻度サポートモードに遊技状態を移行させる機能を備えていない。
本実施形態では、特別テーブルの選択状態においてサポート抽選が当選した場合にV大当たりを獲得可能に構成されている一方、サポート抽選の当選確率は1/25に設定されている(図96(a))。このため、第1有利状態603aでは、規定回数が10回という制約の中で1/25のサポート当選を引き当てることができれば、V大当たりを獲得可能となる遊技性となっている。一方、第2有利状態603bでは、規定回数が30回という制約の中で1/25のサポート当選を引き当てることができれば、V大当たりを獲得可能となる遊技性となっている。すなわち、サポート抽選の当選確率は同一であるものの、第2有利状態603bの方がその終了までにサポート当選を引き当て易くなっており、遊技者にとって更に有利な遊技状態となっている。
ここで、大当たり結果となった場合の変動表示時間テーブルの振分態様について図100を参照しながら説明する。図100(a)は変動表示時間テーブル用の振分テーブルであり、図100(b)は規定回数の振分テーブルである。これらの振分テーブルは、ROM203の振分テーブル記憶エリア222に記憶されるものである。なお、図100における「確率」欄の記載事項は便宜上付したものであり、上記記憶エリア222にデータとして記憶されているものではない。
図100(a)に示すように、変動表示時間テーブル用の振分テーブルでは、第1特図又は第2特図の当否判定結果が大当たり結果となった場合と、V大当たりとなった場合とのそれぞれについて、特別テーブルの選択状態(有利状態603)への移行の有無が規定されている。第1特図又は第2特図の当否判定結果が大当たり結果となった場合については、大当たり種別に対応付けて有利状態603に移行するか否かが規定されている。
具体的には、大当たり種別が16R大当たりA、B(図97参照)である場合は、遊技状態が有利状態603に移行し、8R大当たりである場合は移行しないように設定されている。16R大当たりA、Bが選択される確率は50%であるため(図97参照)、第1特図又は第2特図の当否判定結果が大当たり結果となった場合は、50%の確率で有利状態603に移行する。なお、V大当たりとなった場合については後述する。
図100(b)に示すように、規定回数の振分テーブルでは、第1特図又は第2特図の当否判定結果が大当たり結果となった場合と、V大当たりとなった場合とのそれぞれについて、有利状態603の規定回数が規定されている。第1特図又は第2特図の当否判定結果が大当たり結果となった場合については、16R大当たりの種別に対応付けて有利状態603に移行するか否かが規定されている。
具体的には、大当たり種別が16R大当たりAである場合は規定回数が10回となるように設定され、16R大当たりBである場合は規定回数が30回となるように設定されている。16R大当たり結果となった場合に16R大当たりAが選択される確率及び16大当たりBが選択される確率はそれぞれ80%と20%であるから(図97参照)、第1特図又は第2特図の当否判定結果が大当たり結果となった場合は、80%の確率で第1有利状態603aに移行し、20%の確率で第2有利状態603bに移行する。すなわち、第2有利状態603bよりも第1有利状態603aに移行し易くなっている。なお、V大当たりとなった場合については後述する。
図96の説明に戻り、第1有利状態603a又は第2有利状態603bにおいて、V大当たりとなった場合は、その開閉実行モードの終了後の遊技状態が通常状態601、第1有利状態603a及び第2有利状態603bのいずれかに設定される。この振分は、上記変動表示時間テーブル用の振分テーブル及び規定回数の振分テーブルを用いて行われる。
図100(a)に示すように、変動表示時間テーブル用の振分テーブルでは、第2特図の有利特別外れ結果の種別に対応付けて有利状態603に移行するか否かが規定されている。具体的には、有利特別外れ結果の種別が有利特別外れ結果A、B(図96(c)参照)である場合は、遊技状態が有利状態603に移行し、有利特別外れ結果Cである場合は移行しないように設定されている。有利特別外れ結果A、Bが選択される確率は70%であるため(図96(c)参照)、V大当たりとなった場合は、70%の確率で有利状態603に移行し、30%の確率で通常状態601に移行する。すなわち、第1特図又は第2特図の当否判定結果が大当たりとなった場合に比べて、有利状態603に移行し易くなっている。
図100(b)に示すように、規定回数の振分テーブルでは、第2特図の有利特別外れ結果の種別に対応付けて有利状態603の規定回数が規定されている。具体的には、有利特別外れ結果Aである場合は規定回数が10回となるように設定され、有利特別外れ結果Bである場合は規定回数が30回となるように設定されている。第2特図の当否判定結果が特別有利外れ結果である場合に有利特別外れ結果A、Bが選択される確率はそれぞれ50%であるから(図96(c)参照)、V大当たりとなった場合は、50%の確率で第1有利状態603aに移行し、50%の確率で第2有利状態603bに移行するように構成されている。すなわち、第1特図又は第2特図の当否判定結果が大当たりとなった場合に比べて、第2有利状態603bに移行し易くなっている。
このように、本実施形態では、通常状態601において第1特図又は第2特図の当否判定結果が大当たり結果となることで、50%の確率(相対的に低い確率)で有利状態603に移行し、その有利状態603においてV大当たりを獲得することができれば、70%の確率(相対的に高い確率)で再び有利状態603に移行するように構成されている。すなわち、繰り返し有利状態603に移行し易くなるように構成されている。
さらに、本実施形態では、第1特図又は第2特図の当否判定結果が大当たり結果となることを契機として有利状態603に移行する場合は、20%の確率(相対的に低い確率)で第2有利状態603bに移行し、V大当たりを契機として有利状態603に移行する場合は、50%の確率(相対的に高い確率)で第2有利状態603bに移行するように構成されている。すなわち、V大当たりを獲得することで、第2有利状態603bに移行し易くなるように構成されている。
なお、本実施形態において、第1特図用の特別テーブルの第1変動B(3sec)が上記各実施形態の第1長変動(30sec)に比べて短い期間に設定されているのは、有利状態603において第1特図の遊技回の多くが途中で無効化されずに最後まで実行される中で、テンポ良く遊技を進行可能とするためである。
次に、本実施形態にて、主制御装置81のMPU202にて実行される各種制御処理について説明する。なお、以下の説明においては、上記第6の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
<第1側16Rフラグの格納処理>
図101は、本実施形態の第1側16Rフラグの格納処理を示すフローチャートである。
本実施形態の上記格納処理は、上記第6の実施形態に係る図61の第1変動開始用処理のステップS608にて実行される。なお、図61の第1変動開始用処理において、本実施形態では、ステップS611〜S614、S617の処理が実行されず、ステップS603にて否定判定した場合にステップS615に進む。
図101に示すように、第1側16Rフラグの格納処理では、先ずステップS6001にて、今回の大当たりに対する振分結果が16R大当たりAであるか否かを判定する。16大当たりAである場合は、ステップS6002にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に16RフラグAを格納する。一方、ステップS6001にて否定判定した場合は、今回の大当たりに対する振分結果が16R大当たりBであることを意味するため、ステップS6003にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に16RフラグBを格納する。ステップS6002,S6003の実行後は、第1側16Rフラグの格納処理を終了する。
<第2側有利開放フラグの格納処理>
図102は、本実施形態の第2側有利開放フラグの格納処理を示すフローチャートである。
本実施形態の上記格納処理は、上記第6の実施形態に係る図66の第2変動開始用処理のステップS914にて実行される。なお、図66の第2変動開始用処理において、本実施形態では、ステップS911,S912、S915〜S917の処理が実行されず、ステップS903にて否定判定した場合にステップS913に進む。
図102に示すように、第2側有利開放フラグの格納処理では、先ずステップS6101にて、第2特図の有利特別外れ結果の種別が有利特別外れ結果Aであるか否かを判定する。有利特別外れ結果Aである場合は、ステップS6102にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に有利開放フラグAを格納する。
一方、ステップS6101にて否定判定した場合は、ステップS6103にて、第2特図の有利特別外れ結果の種別が有利特別外れ結果Bであるか否かを判定する。有利特別外れ結果Bである場合は、ステップS6104にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に有利開放フラグBを格納する。これに対し、ステップS6103にて否定判定した場合は、第2特図の有利特別外れ結果の種別が有利特別外れ結果Cであることを意味するため、ステップS6105にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に有利開放フラグCを格納する。ステップS6102,S6104,S6105の実行後は、第2側有利開放フラグの格納処理を終了する。
<テーブル切換用処理>
図103は、本実施形態のテーブル切換用処理を示すフローチャートである。
本実施形態のテーブル切換用処理は、上記第6の実施形態に係る図69の開閉実行モード終了時の移行処理のステップS3901にて実行されるものである。
図103に示すように、テーブル切換用処理では、先ずステップS6201にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に第1当選フラグ又は第2当選フラグが格納されているか否かを判定する。第1当選フラグは、第1特図の当否判定結果が大当たり結果である場合に格納されるものであり(図61のステップS604参照)、第2当選フラグは、第2特図の当否判定結果が大当たり結果である場合に格納されるものである(図66のステップS904参照)。
第1当選フラグ又は第2当選フラグが格納されている場合は、ステップS6202にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に16RフラグA又は16RフラグBが格納されているか否かを判定する。16RフラグA、Bのいずれも格納されていない場合は、大当たり種別が8R大当たりであることを意味し、この場合はテーブル切換用処理を終了する。
これに対し、ステップS6202にて16RフラグA又は16RフラグBが格納されている場合は、ステップS6203にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に有利テーブルフラグAを格納する。有利テーブルフラグAが格納されることにより、第1特図及び第2特図の変動表示時間テーブルとして特別テーブルが選択される状態になり、遊技状態が有利状態603に移行する。
一方、ステップS6201にて第1及び第2当選フラグのいずれも格納されていない場合は、RAM204の各種フラグ格納エリア234にV当選フラグが格納されているか否かを判定する。V当選フラグは、第2可変入賞装置32Bに入賞した遊技球がV入賞用領域356を通過した場合に格納されるものであり、V大当たりを獲得したことを示すものである。
V当選フラグが格納されている場合は、ステップS6205にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に有利開放フラグA又はBが格納されているか否かを判定する。有利開放フラグA又はBが格納されている場合は、ステップS6203に進み、既に説明したように、RAM204の各種フラグ格納エリア234に有利テーブルフラグAを格納する。
なお、ステップS6204にて否定判定した場合は、大当たり及びV大当たりのいずれにも当選していないことを意味し、ステップS6205にて否定判定した場合は、第2特図の当否判定結果が有利特別外れ結果Cであることを意味し、これらの場合は、テーブル切換用処理を終了する。
ステップS6203の実行後は、続くステップS6206にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に16RフラグA又は有利開放フラグAが格納されているか否かを判定する。それら各フラグのいずれかが格納されている場合は、ステップS6207にて、第1特図用の遊技回カウンタエリアCG1の値に10をセットする。遊技回カウンタエリアCG1は、有利状態603に移行してからの第1特図の遊技回の実行回数をカウントするためのものである。ステップS6207の処理が実行されることにより、有利状態603の規定回数が10回に設定され、有利状態603が第1有利状態603aに設定される。
続くステップS6208では、有利テーブルコマンドAを演出制御装置82への送信対象のコマンドとして設定し、その後、テーブル切換用処理を終了する。ステップS6208にて設定された有利テーブルコマンドAは、通常処理(図15)におけるステップS401の外部出力処理にて、演出制御装置82に送信される。演出制御装置82では、有利テーブルコマンドAを受信することで、図104(a)に示す特別演出表示Aの内容の情報が含まれるコマンドを表示制御装置212へ出力する。
特別演出表示Aは、遊技状態が第1有利状態603aに移行したことを遊技者に報知又は示唆するものである。特別演出表示Aとしては、例えば、図104(a)に示すように、例えば、図柄表示装置41の表示画面Gの右下部において「スペシャルタイム!!」の文字表示651を行ったり、表示画面Gにおける背景色を通常演出表示(図72(a))とは異なる専用色に変更したりする構成等が考えられる。さらに、特別演出表示Aでは、第1有利状態603aが回数切りの有利状態となり、その規定回数が10回となっていることから、表示画面Gの左上部において、第1有利状態603aが終了するまでの残り変動回数を示す「残り10回」の残り回数表示652も行う。
一方、ステップS6206にて16RフラグA及び有利開放フラグAのいずれも格納されていない場合は、RAM204の各種フラグ格納エリア234に16RフラグB又は有利開放フラグBが格納されていることを意味し、この場合は、ステップS6209にて、第1特図用の遊技回カウンタエリアCG1の値に30をセットする。これにより、有利状態603の規定回数が30回に設定され、有利状態603が第2有利状態603bに設定される。
続くステップS6210では、有利テーブルコマンドBを演出制御装置82への送信対象のコマンドとして設定し、その後、テーブル切換用処理を終了する。演出制御装置82では、有利テーブルコマンドBを受信することで、図104(b)に示す特別演出表示Bの内容の情報が含まれるコマンドを表示制御装置212へ出力する。
特別演出表示Bは、遊技状態が第2有利状態603bに移行したことを遊技者に報知又は示唆するものである。特別演出表示Bとしては、特別演出表示Aと同様に、表示画面Gにて「スペシャルタイム!!」の文字表示651を行ったり、表示画面Gにおける背景色を特別演出表示Aと同一色、又は通常演出表示及び特別演出表示Aのいずれとも異なる専用色に変更したりする構成等が考えられる。また、特別演出表示Bでは、第2有利状態603bの規定回数が30回となっていることから、残り回数表示652として「残り30回」の表示も行う。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏することができる。
第1特図又は第2特図の当否判定結果が大当たり結果となることに基づいて、特定状態が生じやすい(換言すればV大当たりが発生し易くなる)有利状態603に移行する構成とし、さらに、サポート抽選の当選確率を1/25として第2作動口34への遊技球の入賞頻度を制限する構成とした。
有利状態603を設けた構成とすることで、移行条件を成立させて有利状態603への移行を実現させる面白みを提供することができる。但し、本構成では、実質的に特定状態の成立がV大当たり発生の条件になっているため、V大当たりの獲得に至るには、有利状態603に移行するだけでは不足し、有利状態603において第2作動口34に遊技球を入賞させることが必要になる。特定状態の成立には、第2特図の遊技回の発生が必要となるためである。かかる構成の下、本構成では、第2作動口34への遊技球の入賞頻度を制限する構成としたため、遊技状態が有利状態603に移行すれば自然と特典が得られ易くなるという単純な遊技性に留まらず、第2作動口34への入賞難易度が高められている中で第2作動口34に入賞させることができた場合に特典を獲得できるという遊技性を提供することができ、興趣性を向上させることが可能になる。
通常状態601及び有利状態603のいずれにおいてもサポート抽選の当選確率を1/25とし、両状態601,603において第2作動口34への入賞頻度の制限度合を共通化する構成とした。
上記構成によれば、サポート抽選の当選確率をそのままとして、第1特図及び第2特図の変動表示時間を通常テーブル及び特別テーブルのいずれから取得するかを切り換えるだけで足り、制御処理を簡単化することが可能になる。
遊技状態が有利状態603に移行した後、第1特図の遊技回の実行回数が規定回数(上限数)となることに基づいて、有利状態603が終了する構成とした。
上記構成によれば、第2作動口34への入賞頻度が制限されている中で、有利状態603が終わるまでに第2作動口34への入賞を目指す遊技性を提供することができる。これにより、第2作動口34に未入賞のまま有利状態603が終了してしまう危機感を抱きながら遊技することが可能になり、興趣性が向上する。
有利状態603への移行条件として、第1特図又は第2特図の当否判定結果が大当たり結果となり、大当たり種別として16R大当たりA、Bが選択されることを条件とする第1移行条件と、第2特図の当否判定結果が有利特別外れ結果A、Bである場合の開閉実行モードにてV大当たりとなることを条件とする第2移行条件と、を有し、第1移行条件が成立することで、第1移行条件の成立前よりも第2移行条件が成立し易くなる構成とした。
上記構成によれば、第1移行条件の成立前は第1移行条件の成立を目指して遊技し、第1移行条件の成立後は第2移行条件の成立を目指して遊技するという具合に、第1移行条件の成立を境に遊技方法を切り換えることができる。これにより、第1移行条件の成立を契機として有利状態603に移行する遊技性と、第2移行条件の成立を契機として有利状態603に移行する遊技性とを併せ持つ中でも、遊技者が混乱することを抑制し、遊び易さを向上させることが可能になる。
上記第2移行条件が有利状態603において成立可能とされ、有利状態603において第2移行条件が成立した場合は、当該有利状態603の終了後に遊技状態を再び有利状態603に移行させることが可能な構成とした。
上記構成によれば、第1移行条件の成立に基づいて移行させた有利状態603において第2移行条件を成立させることが可能になり、その有利状態603において第2移行条件を成立させた場合は、当該有利状態603の終了後に遊技状態を再び有利状態603に移行させることが可能な構成となっている。これにより、先の有利状態603において第2移行条件を成立させれば繰り返し有利状態603に移行させることができ、有利状態603を連続的に生じせることが可能になる。その結果、有利状態603においてV大当たりが発生する期待感に留まらず、第2移行条件(V大当たりの契機となる有利特別外れ結果の種別が有利特別外れ結果A、Bとなること)が成立する期待感も併せて喚起することができ、興趣性が向上する。
有利状態603として有利度合が異なる第1及び第2有利状態603a,603bを設け、遊技状態が有利状態603に移行する場合に、第1及び第2有利状態603a,603bのいずれかに移行する構成とした。
上記構成によれば、有利度合を多様化させた中で有利状態603に移行させる遊技性を実現することができ、遊技状態が有利状態603に移行する期待感に留まらず、有利度合が高い側の遊技状態(第2有利状態603b)に移行する期待感も併せて喚起することが可能になる。
なお、本実施形態では、第1有利状態603aと第2有利状態603bとで共通の特別テーブルを用いる構成としているが、上記第9の実施形態で説明した図89(b)、(c)に示す特別テーブルA、Bのように、異なる特別テーブルを用いる構成としてもよい。この場合において、第1有利状態603aと第2有利状態603bとで規定回数(上限数)を同一数に設定してもよいし、異なる数に設定してもよい。
また、本実施形態において、上記第6,7の実施形態のように、段階的な条件の成立を経て有利状態603に移行する構成としてもよい。この場合、有利状態603に移行する条件として第1条件及び第2条件を設定し、第1条件が成立することで前兆状態602(図76参照)に移行する構成とするとよい。
この場合において、さらに、上記第7の実施形態のように、第1前兆状態602aと第2前兆状態602bとを設け、昇格条件の成立により第1前兆状態602aから第2前兆状態602bへ移行したり、降格条件の成立により第2前兆状態602bから第1前兆状態602aへ移行したりする構成としてもよい。
また、本実施形態において、第1有利状態603aの滞在中に特定の昇格条件が成立することで、第2有利状態603bに移行することが可能な構成としてもよいし、第2有利状態603bの滞在中に特定の降格条件が成立することで、第1有利状態603aに移行することが可能な構成としてもよい。
このような構成としては、例えば、第1有利状態603aにおいて第1特図の当否判定結果が不利特別外れ結果Bとなることで昇格条件が成立し、第2有利状態603bにおいて第1特図の当否判定処理が不利特別外れ結果Aとなることで降格条件が成立するものとすることができる。
なお、昇格及び降格条件は、上記のものに限定されず、不利特別外れ結果A、B以外の不利特別外れ結果が対応するものとしてもよいし、専用の乱数カウンタ(例えば、上記第6の実施形態における条件乱数カウンタのようなもの)を設け、その値が特定値となった場合に成立するものとしてもよい。さらには、第2特図用(第2作動口34)用の大当たり乱数カウンタCB1が特定値となることで成立するものとしてよいし、第1特図又は第2特図の変動種別カウンタCSが特定値となることで成立するものとしてもよい。さらには、例えば、昇格及び降格条件のいずれについても、第1有利状態603aにおいて第1特図の当否判定結果が不利特別外れ結果Bになることとするなど、両条件を同一のものとしてもよい。
ちなみに、第1有利状態603aから第2有利状態603bへの昇格と、第2有利状態603bから第1有利状態603aへの降格とは、必ずしもその両方を備える必要はなく、いずれか一方のみを備える構成であってもよい。
また、本実施形態においても、上記第8の実施形態のように、有利状態603において上乗せ条件が成立することに基づいて有利状態603の残り回数を増加させる構成としてもよい。さらに、有利状態603において削減条件が成立することに基づいて有利状態603の残り回数を減少させる構成としてもよい。この場合において、残り回数を増加させる構成と、減少させる構成との両方を備える必要はなく、いずれか一方のみを備える構成であってもよい。
<第11の実施形態>
本実施形態では、第1作動口33及び第2作動口34の構成が異なっている。図105は、本実施形態における各作動口の構成を示す概略図である。
本実施形態では、第2特図側の作動口の配置が異なっている。本実施形態における第2特図側の作動口として、第3作動口34Bが設けられている。第3作動口34Bは、第1作動口33及びスルーゲート35よりも上流側に配置されている。なお、第1作動口33及びスルーゲート35は、上記第1,第2の実施形態と同様に、第1特図側の第1作動口33の真上にスルーゲート35が配置されている。
第3作動口34Bについてより詳しくは、図106(a)及び図106(b)に示すように、第3作動口34Bは、前後方向に開放させた遊技球が通過可能な大きさの開口として形成されている。第3作動口34Bには、第3作動口34Bへ入球し易い開放状態と入球しにくい又は入球できない閉鎖状態とに切換可能な電動役物331が設けられている。電動役物331は、上記電動役物34aに対応するものである。
電動役物331についてより詳細には、電動役物331は、第3作動口34Bにおける前後方向の遊技球の動作を規定する開閉役物332と、第3作動口34Bの上方から流下する遊技球を下方から受けるとともに第3作動口34B(遊技機後方)へ誘導する受け役物333と、からなる。開閉役物332は、第3作動口34Bを遊技球が通過不可である閉鎖状態と遊技球が通過可能である開放状態とに切り換えられる開閉部材334を有し、開閉役物332は、駆動部335により図示しないリンク機構を通じて駆動されることで開放状態と閉鎖状態とに切り換えられる。開閉部材334が開放状態となると、当該開閉部材334は第3作動口34B(遊技盤24の前面)よりも後方に配置され、より詳しくは、第3作動口34Bから通じる球排出通路の上部に配置される。開閉部材334が閉鎖状態となると、当該開閉部材334は第3作動口34Bを塞ぎ、遊技盤24の前面と面一となる。つまり、開閉部材334は開放状態及び閉鎖状態のいずれに配置される場合であっても、遊技盤24の前面よりも前方に突出しない。
受け役物333は、第3作動口34Bよりも上方から流下してくる遊技球を所定個数(1球だけ)下方から受けるとともに当該受けた遊技球を第3作動口34Bへ誘導する受け状態と、上方から流下してくる遊技球を下方から受けることができない非受け状態と、に切り換えられる受け部材336を備えている。受け部材336は、駆動部337により図示しないリンク機構を通じて駆動されることで受け状態と非受け状態とに切り換えられる。受け部材336が受け状態となると、受け部材336は第3作動口34B(遊技盤24の前面)よりも前方に突出して上方から流下する遊技球を所定個数(1球だけ)受けることが可能となる。一方、受け部材336が非受け状態となると、受け部材336は第3作動口34B(遊技盤24の前面)よりも後方に配置され、より詳しくは、第3作動口34Bから通じる球排出通路の底部に配置される。つまり、受け部材336は、受け状態となると遊技盤24の前面よりも前方に突出し、非受け状態となると遊技盤24の前面よりも後方に配置される。
すなわち、開閉役物332が開放状態となるとともに受け役物333が受け状態となる状態が電動役物331のサポート状態(開放状態)に相当し、開閉役物332が閉鎖状態となるとともに受け役物333が非受け状態となる状態が電動役物331の非サポート状態(閉鎖状態)に相当する。そして、電動役物331がサポート状態となると第3作動口34Bへの入球が許容され、電動役物331が非サポート状態となると第3作動口34Bへの入球が規制される。換言すると、電動役物331がサポート状態となることで第3作動口34Bへの入球率が向上し、電動役物331が非サポート状態となることで第3作動口34Bへの入球率が低下する。
第1,第2の実施形態と同様に、スルーゲート35及び第1作動口33への入球が発生し、第1特図側の遊技回が開始されるとともに、サポート抽選が実施され、サポート当選となると、電動役物331がサポート状態となり第3作動口34Bへの入賞が許容される。
ここで、図105に示すように、第3作動口34Bは、第1作動口33へ遊技球を入球させるための経路上に存在するように配置されている。そのため、第3作動口34Bへの入賞を発生させようと遊技球を発射させると、その遊技球は、第1作動口33への経路上を流下することになる。そして、当該流下する遊技球は、第3作動口34Bの電動役物331がサポート状態であれば第3作動口34Bへ入賞し、電動役物331が非サポート状態であれば第1作動口33へ入賞する。上記のように、電動役物331は第1作動口33への入賞、より詳しくはスルーゲート35への入賞に基づいてサポート状態とされるため、第3作動口34Bへの入賞が発生する場合とは、それ以前に第1作動口33への入賞が発生していることになる。
以上のように、本実施形態では、第2特図側の第3作動口34Bを第1特図側の第1作動口33への流下経路上に配置し、当該第1特図側の第1作動口33にスルーゲート35を設けた。そのため、第2特図側の第3作動口34Bへの入賞を発生させようとすると、第1特図側の第1作動口33への経路上を流下させる必要があり、第3作動口34Bへの入賞だけを発生させることが困難となっている。これにより、第1作動口33と第3作動口34Bとをセットで入賞させて遊技を進行させる遊技性を好適に実現することができる。
<第12の実施形態>
本実施形態では、第2特図側の作動口への遊技球の流下経路が異なっている。図107は、本実施形態の第2特図側の作動口(第4作動口34C)の上流側の遊技領域PEの概要を示す図である。
本実施形態では、第2特図側の第4作動口34Cの上流側に遊技球が通過可能な第1ルートと第2ルートとが存在するように遊技領域PEの各構成部品が設けられている。第1ルート及び第2ルートは入口部370から入球した遊技球が通過する流下経路であって、その下流側の排出部371に第4作動口34Cが設けられている。なお、第4作動口34Cは上記第3の実施形態と同様の構成とし、電動役物331が設けられている。
入口部370から入球した遊技球は、当該入口部370の下流側に設けられた分岐位置372によって第1ルートと第2ルートとに分岐する。この場合、第1ルートを通過する方が、第2ルートを通過するよりも第4作動口34Cまでに要する流下時間が短くなるように設定されている。
そのため、スルーゲート35への入賞が発生して電動役物331がサポート状態となってから、第4作動口34Cへ入賞させようとする場合、第1ルートを通過させた方が、第2ルートを通過させるよりも速やかに第4作動口34Cへの入賞を発生させることが可能となる。その結果、第1ルートの方が第2ルートよりも第2特図側の遊技回は早期に開始させることが可能となり、第2特図側の遊技回が第1特図側の遊技回よりも先に終了する可能性が高くなる。これにより、有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施され易くなる。したがって、第1特図側の遊技回が開始されてから、速やかに第2特図側の遊技回を開始させたほうが有利となる構成において、遊技球の挙動によって第2特図側の遊技回の開始タイミングが相違する構成となるため、変動表示時間や抽選結果に加えて遊技球の挙動を楽しむ遊技を追加することが可能となり、遊技への注目度を好適に高めることができる。
<第13の実施形態>
本実施形態では、第2特図側の作動口が複数設けられている。図108(a)は、本実施形態における遊技盤24の正面図である。
本実施形態においては、第1の実施形態と同様に、第1作動口33と第2作動口34とが作動口ケースにユニット化されて下側領域PE4に設けられている。また、第1の実施形態と同様に、第2作動口34には電動役物34aが設けられている。但し、当該電動役物34aは、スルーゲート35への入賞を契機として普図側の抽選を経て動作するものではなく、第1作動口33への入賞を契機として抽選を経ずに開放状態とされる。また、第1作動口33への入賞タイミングから所定時間(例えば1.5sec)が経過すると電動役物34aは閉鎖状態とされる。つまり、電動役物34aの動作は、第1作動口33への入賞に基づいて自動的に開放状態とされ、所定期間経過で自動的に閉鎖状態とされる。この場合の制御は、主制御装置81のMPU202が実施するものであってもよいし、主制御装置81のMPU202を介さずに独立した基板を介して電気的に開閉制御が行われる構成であってもよい。
遊技盤24の右側領域PE3には、第2作動口34とは別途設けられた第2特図側の作動口としての第5作動口34Dが設けられている。右側領域PE3において第5作動口34Dの上流側には、スルーゲート35が設けられている。第5作動口34Dには電動役物34dが設けられており、スルーゲート35への入賞を契機として普図側の当否抽選が行われ、当該抽選に当選することで電動役物34dが開放状態とされる。なお、電動役物34dとスルーゲート35との関係は、上記第1の実施形態における電動役物34aとスルーゲート35との関係と同様であるため、その説明を省略する。
なお、図108(b)に示すように、電動役物34dが閉鎖状態である状況では、第5作動口34Dの上流側に設けられた釘24bと電動役物34dとの距離が遊技球の直径よりも短くなることで、第5作動口34Dへの入賞が規制され、電動役物34dが開放状態とされることで第5作動口34Dへの入賞が許容される。
本実施形態では、電動役物34dが開放状態となる頻度が相対的に高低となるように高頻度サポート状態と低頻度サポート状態とが設定されている。かかる頻度の高低を設定するための構成は周知であるため説明を省略するが、普図側の当否抽選の確率が変更されることによって実現される構成であってもよいし、普図側の変動表示時間が変更されることによって実現される構成であってもよいし、電動役物34dの開閉態様が変更されることによって実現される構成であってもよいし、これらの組み合わせによって実現される構成であってもよい。
図による詳細な説明は省略するが、本実施形態では、遊技状態移行処理(図21)の開閉実行モード終了時の移行処理において、今回の開閉実行モードが所定の遊技結果として第1特図側又は第2特図側の遊技結果が大当たり結果に基づく開閉実行モードであった場合には、電動役物34dの高頻度サポートモードへ移行する構成としている。また、高頻度サポートモードにおいて、第1特図側又は第2特図側の遊技回が所定回数(例えば5回)実施されることで、低頻度サポートモードへ移行する構成とする。
なお、第1特図側の当否判定の確率や振分テーブル、第2特図側の当否判定の確率や振分テーブルは、上記第1の実施形態のものと同様である。つまり、第1特図側の当否判定ではほぼ不利特別外れ結果となり、第2特図側の当否判定ではほぼ有利特別外れ結果となる。
図109を参照しながら、本実施形態の遊技性を説明する。
低頻度サポートモードにおいては、右側領域PE3を狙って遊技球を発射させてスルーゲート35への入賞を発生させても、当該入賞に基づく賞球の払出は行われないし、当該入賞に基づいて電動役物34dが開放状態とされる頻度は低く、第5作動口34Dへの入賞は期待できない。更に、第1の実施形態と同様に、右側領域PE3を狙って遊技球を発射させると、左側領域PE2を狙って遊技球を発射させた場合よりも第1作動口33への入賞率が低くなるように釘24b等の配置がされており、実質的に第1作動口33への入賞が発生しないようになっている。つまり、低頻度サポートモードにおいて右側領域PE3を狙って遊技を行うと、実質的に特図側の当否抽選をほぼ受けることができない遊技となる。そのため、低頻度サポートモードにおいては、左側領域PE2を狙って遊技球を発射させ、第1作動口33への入賞に基づき第1特図側の当否抽選を受けるとともに、第1作動口33への入賞に基づき開放状態とされる第2作動口34への入賞に基づき第2特図側の当否抽選を受ける遊技を行う方が遊技者にとっては有利なものとなる。
高頻度サポートモードとなると、右側領域PE3を狙って遊技球を発射させることで、スルーゲート35への入賞が発生し、当該入賞に基づき電動役物34dが開放状態となり易くなる。そうすると、第1特図側の遊技回とは関係なく、第2特図側の遊技回を実施させることが可能となり、第2特図側の当否抽選結果が反映され易くなる。つまり、第2特図側の当否抽選において頻繁に発生する有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施され易くなる。そして、当該有利特別外れ結果に基づく開閉実行モード中にV入賞が発生すると、V当選に基づく開閉実行モードが実施される。高頻度サポートモードにおいて遊技回が所定回数実施されると、サポートモードは低頻度サポートモードへ移行する。
なお、低頻度サポートモードにおいて、電動役物34dが開放される確率や、第5作動口34Dへの入賞確率はゼロではないため、右側領域PE3を狙う遊技を行うことも可能である。
以上のように、本実施形態では、第2特図側の遊技回を第1特図側の遊技回との関係で実施させることが可能な状態(低頻度サポートモード)と、第2特図側の遊技回を第1特図側の遊技回とは関係なく実施可能な状態と、を有しているため、第2特図側の遊技性を利用して、所謂連荘ゾーン(高頻度サポートモード)を実現することが可能となる。
特に、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、第2特図側の当否抽選の確率は変更されてない。また、選択される変動表示時間の長短も遊技回の実行回数にかかわらず変化しない。そのため、当選確率や変動表示時間の変更を要さずに実質的な連荘ゾーンを設けることが可能となり、遊技の多様化に大きく貢献することができる。
低頻度サポートモード時においては、推奨される遊技としては第1作動口33への入賞を介して第2作動口34へ入賞させる左打ち遊技としているが、右打ち時に第5作動口34Dへの入賞確率はゼロではなく、比較的低頻度ではあるが、第2特図側の遊技回を第1特図側の遊技回を介さずに実施することが可能となっている。第2特図側の当否抽選は、その結果がほぼ有利特別外れ結果となるように設定されていることから、第1特図側の遊技回を介さずに第2特図側の遊技回を実施できれば、その有利特別外れ結果に基づく恩恵を受けることが可能となる。つまり、低頻度サポートモード時においても、第1特図側の遊技回との関係で第2特図側の遊技回の結果が反映されることを待つこととなる左打ち遊技ではなく、第5作動口34Dへの入賞待ちという右打ち遊技も遊技者の好みによって実施することが可能となっている。このようにすることで、希望する遊技を遊技者に選択させることが可能となり、多様なニーズへ対応することができる。なお、高頻度サポートモード中においても、第1特図側の遊技回を介して第2特図側の遊技回を実施させる左打ち遊技も可能である。この場合、低頻度サポートモード中と同様の確率で第2特図側の遊技結果が反映されることとなるため、遊技者にとってのメリットは低い。但し、例えば、自身が退店しなければいけない時刻が迫っている場合など、第1特図側の遊技回だけを消化させて連荘ゾーンを残さずに退店したい場合には、高頻度サポート中に左打ち遊技を行う意義もあるといえる。このような点からも、多様なニーズへの対応が可能となっている。
<他の実施形態>
なお、上述した各実施の形態の記載内容に限定されず例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を個別に上記各実施の形態に対して適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて上記各実施の形態に対して適用してもよい。また、上記各実施の形態に示した各種構成の全て又は一部を任意に組み合わせることも可能である。この場合、組み合わせの対象となる各構成の技術的意義(発揮される効果)が担保されることが好ましい。実施の形態の組み合わせからなる新たな構成に対して以下の各構成を個別に適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。
(1)第1の実施形態において、第1特図側の第1長変動が選択された場合や第2特図側の第2短変動が選択された場合には、第2作動口34への入賞タイミングに関わらず、第2特図側の遊技回が先に終了する変動表示時間の長さを設定したが、これを以下のように変更してもよい。すなわち、第2作動口34への入賞タイミングが電動役物34aが閉鎖状態となる間際のように、第2作動口34への入賞タイミングが所定タイミングよりも遅いタイミングであった場合には、仮に第1特図側で第1長変動が選択されていたり、第2特図側で第2短変動が選択されていても、第1特図側の遊技回の方が先に終了するように各変動表示時間や、電動役物34aの開放状態が維持される期間を設定してもよい。このようにすれば、第2特図側の遊技回において同じ変動表示時間が設定されるとしても、第1特図側の遊技回が開始されてからなるべく早いタイミングで第2特図側の遊技回を開始させたほうが、遊技者にとって有利となる。よって、第1作動口33への入賞後、速やかに第2作動口34へ入賞させたほうが、遊技者にとって有利となる遊技性を実現することができる。
上記のような遊技性においては、第1特図側の遊技回の変動表示時間が長いこと、第2特図側の遊技回の変動表示時間が短いこと、第2特図側の遊技回の開始タイミングが早いこと、のいずれかによって第2特図側の遊技回が第1特図側の遊技回よりも先に終了する。すなわち、両遊技回の変動表示時間の長短といった遊技機側で選択される事項の他に、第2特図側の開始タイミング、すなわち第2作動口34への入賞タイミングといった、遊技者の発射操作が関与する事項が含まれているため、遊技者が介入する余地を残し、遊技への積極参加を促すことが可能となる。
(2)有利特別外れ結果や不利特別外れ結果に基づく開閉実行モードにおいて、第2可変入賞装置32BでV入賞が発生することで、次の開閉実行モードとして、V当選に基づく開閉実行モードが実施される構成としたが、例えば、有利特別外れ結果や不利特別外れ結果に基づく開閉実行モードの所定ラウンド(例えば第1ラウンド)でV入賞が発生することで、当該開閉実行モードの所定ラウンド後のラウンド(第2ラウンド以降のラウンド)が実施される構成としてもよい。
(3)有利特別外れ結果や不利特別外れ結果に基づく開閉実行モードにおいて、V入賞が発生する確率は任意であり、設計する遊技性に合わせて変更してもよい。但し、V入賞が発生し易くし過ぎると、V当選に基づく開閉実行モードが頻繁に実施され得るため、出球率が極端に高騰し得る。そのため、V入賞率を例えば所定値以下(10分の1以下)と定めることで、出球率の高騰を抑制しつつ上記優れた遊技性を実現することが可能となる。
(4)第1可変入賞装置32Aと第2可変入賞装置32Bの位置関係は上記のものに限定されない。例えば、第1可変入賞装置32Aを第2可変入賞装置32Bよりも下流に配置してもよいし、両可変入賞装置32A,32Bを横並びで配置してもよい。また、第1可変入賞装置32Aと第2可変入賞装置32Bとをいずれも下側領域PE4に配置したが、いずれもを下側領域PE4とは異なる領域PE1,PE2,PE3に配置してもよいし、それぞれを異なる領域に配置してもよい。例えば、第1可変入賞装置32Aを下側領域PE4に配置するとともに、第2可変入賞装置32Bを左側領域PE2や右側領域PE3に配置してもよいし、その逆の位置関係で配置してもよい。また、両可変入賞装置32A,32Bをそれぞれ左側領域PE2と右側領域PE3とに配置してもよいし、いずれも又は一方が上側領域PE1に配置される構成としてもよい。このうち、両可変入賞装置32A,32Bを打ち分け可能な配置(一方を狙って発射させた場合には他方に到達しない配置)とすることで、特別外れ結果に基づくV入賞を発生させるための開閉実行モードと、V当選に基づく開閉実行モードや大当たり結果に基づく開閉実行モードと、の遊技性を明確に区別させながら遊技を行わせることが可能となる。また逆に、打ち分け困難又は不可能な位置(一方を狙って発射させると他方にも到達する位置)に配置することで、例えばV入賞を発生させる開閉実行モードとV当選に基づく開閉実行モードといった一連の流れの遊技をよりスムーズに行わせることが可能となる。
上記各実施形態では頻繁に特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施される。そのため、第1作動口33や第2作動口34等の保留情報を取得させるための入球部との関係では、当該保留情報を取得させるための入球部(当否判定の契機となる入球部)とV入賞を発生させるための第2可変入賞装置32Bとを打ち分け困難又は不可能な配置とすることで、保留情報を取得させつつ、頻繁に実施される第2可変入賞装置32Bでの開閉実行モード中の第2可変入賞装置32Bへの入賞による賞球を、持ち球の補助とさせることも可能である。また逆に、保留情報を取得させるための入球部とV入賞を発生させるための第2可変入賞装置32Bとを打ち分け可能な配置(一方を狙って発射させた場合には他方に到達しない配置)とすると、保留情報を取得させる遊技を行っている最中に余分な賞球(第2可変入賞装置32Bへの入賞に基づく賞球)を付与しないようにすることができるし、第2可変入賞装置32Bへ入賞させようとすると発射強度の変更を要することとなるため、意図的に狙わなければ低振分態様となる開閉実行モード中にV入賞が発生しにくくなる。
(5)上記第1の実施形態等では、第1特図及び第2特図の遊技結果として大当たり結果、不利特別外れ結果、有利特別外れ結果及び通常外れ結果のそれぞれが設定される構成としたが、第1特図側の遊技結果は不利特別外れ結果のみであってもよいし、第2特図側の遊技結果は有利特別外れ結果のみであってもよい。また、第2特図側の有利特別外れ結果の開閉実行モードを如何に実施させるか、といった遊技性からすると、第1特図側の遊技結果は、不利特別外れ結果だけでなく通常外れ結果が含まれる構成としてもよい。第1特図側が通常外れ結果の場合は、第1特図側の遊技回が先に終了しても第2特図側の有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードは実施されるからである。
(6)第1遊技回カウンタと第2遊技回カウンタとを別々に設け、第1特図側の遊技回数を第1遊技回カウンタによって特定し、第2特図側の遊技回数を第2遊技回カウンタによって特定する構成としたが、一のカウンタによって両方を遊技回数を特定可能としてもよい。例えば、第1特図側の遊技回は実施されたものの、第2特図側の遊技回が実施されなかった場合には、第1遊技回カウンタは加算されるものの、第2遊技回カウンタは加算されず、両カウンタにズレが生じるが、上記のようにすれば、当該ズレにより設計通りの変動表示時間とならない事象を回避することができる。
但し、上記実施形態のように、第1遊技回カウンタと第2遊技回カウンタとにズレが生じることを許容する構成とすることで、以下のような遊技も実現可能である。例えば、第1作動口33への入賞は発生させるものの第2作動口34への入賞は発生させないで、第1遊技回カウンタのみを加算させる遊技を行う。そして、例えば、第2遊技回カウンタが10である状況で、第1遊技回カウンタのみ101まで加算させると、第1特図側の遊技回は第2のゾーンによる変動表示時間の設定が行われる一方、第2特図側の遊技回は第1のゾーンによる変動表示時間の設定が行われる。そうすると、その後、第1特図側の遊技回と第2特図側の遊技回とを並行して実施させる遊技に戻すと、10回の遊技回(第1遊技回カウンタは101〜110、第2遊技回カウンタは11〜20)は第1長変動と第2長変動のセットが選択され易いゾーンとなり、11回目から90回目(第1遊技回カウンタは111〜190、第2遊技回カウンタは21〜100)は第1短変動と第2長変動のセットが選択され易いゾーンとなり、91回目から100回目(第1遊技回カウンタは191〜200、第2遊技回カウンタは101〜110)は第1短変動と第2短変動のセットが選択され易いゾーンとなり、101回目から110回目(第1遊技回カウンタは201〜210、第2遊技回カウンタは111〜120)は第1長変動と第2長変動のセットが選択され易いゾーンとなる。つまり、第2特図側の遊技回が先に終了し易いゾーンを、第1特図側の変動表示時間の長短と第2特図側の変動表示時間の長短とによって実現する構成であれば、両遊技回カウンタにズレが生じることで、第2特図側の遊技回が先に終了し易いゾーンを、第1特図側の変動表示時間の設定によって実現されるゾーン(上記例では、第1遊技回カウンタは101〜110、201〜210、第2遊技回カウンタは11〜20、111〜120のゾーン)と、第2特図側の変動表示時間の設定によって実現されるゾーン(上記例では、第1遊技回カウンタは191〜200、第2遊技回カウンタは101〜110のゾーン)とのそれぞれによって実現することができる。このように、第2特図側の遊技回が先に終了するゾーンを意図的に調節することも可能である。
(7)第1の実施形態等の変動表示時間テーブル(図29)においては、第1特図側の変動表示時間として第1長変動が設定された場合、又は第2特図側の変動表示時間として第2短変動が設定された場合、のいずれかで、第2特図側の遊技回が先に終了する構成としたが、第1特図側が第1長変動であって且つ第2特図側が第2短変動である場合に、第2特図側の遊技回が先に終了する構成としてもよい。
また、第1特図及び第2特図のうちの一方の変動表示時間を調節することで、第2特図側の遊技回が先に終了する事象を発生させる構成としてもよい。具体的には、例えば、第2特図側の変動表示時間を第2長変動で一定とする。そして、第1特図側の変動表示時間を第1短変動と第2長変動とのうちのいずれかが選択される構成とし、第1短変動が選択された場合には第1特図側の遊技回が先に終了し、第1長変動が選択された場合には第2特図側の遊技回が先に終了する構成とする。このようにすると、第2特図側の遊技回が先に終了する事象が、第1特図側の遊技回の変動表示時間の長さが長いほど発生し易くなり、第1特図側の遊技回の内容がよりわかり易くなる。
(8)第1短変動、第1長変動、第2短変動、第2長変動の各変動表示時間は一例であり、各発明の効果を奏する範囲で、それぞれ上記のものよりも長くてもよいし、短くてもよい。また、第1特図側が第1長変動であれば、第2特図側の遊技回の開始タイミングや第2特図側の変動表示時間の長短に関わらず第2特図側の遊技回が先に終了する構成としたが、第2特図側の遊技回の開始タイミングや第2特図側の変動表示時間の長短によって、第2特図側の遊技回が先に終了するか否かが異なるように第1長変動の長さを設定してもよい。また、第2特図側の第2短変動であれば、第2特図側の遊技回の開始タイミングや第1特図側の変動表示時間の長短に関わらず第2特図側の遊技回が先に終了する構成としたが、第2特図側の遊技回の開始タイミングや第1特図側の変動表示時間の長短によって、第2特図側の遊技回が先に終了するか否かが異なるように第2短変動の長さを設定してもよい。
(9)各開閉実行モードの開閉態様は上記のものに限定されない。例えば、V当選に基づく開閉実行モードを8ラウンドの大当たり結果としてもよいし、大当たり結果に基づいて実施される16ラウンドの開閉実行モードや8ラウンドの開閉実行モードとは異なる開閉態様の開閉実行モードとしてもよい。また、大当たり結果に基づく開閉実行モードを16ラウンドや8ラウンドの開閉実行モードとは異なる開閉態様の開閉実行モードを設けてもよい。例えば、16ラウンドや8ラウンドよりも少ないラウンド数の、2ラウンドの開閉実行モードを設けてもよい。また、ラウンド数は同じであっても、大入賞口321の開閉態様が異なる開閉実行モードを設けてもよい。例えば、大入賞口321の開放態様として、長時間開放される態様と短時間開放される態様とが含まれる構成とし、これらの組み合わせによって、開閉態様を異ならせてもよい。また、1ラウンド中の大入賞口321の開閉は1回に限定されず複数回としてもよく、この場合の開閉態様も上記長時間開放される態様と短時間開放される態様との組み合わせとしてもよい。更に、特別外れ結果に基づく開閉実行モードにおいて、1ラウンド中に複数回開閉可能としてもよい。
(10)第1可変入賞装置32Aと第2可変入賞装置32Bとを別々に設け、特別外れ結果に基づく開閉実行モードを第2可変入賞装置32Bにより実行する構成としたが、一の可変入賞装置によって実現する構成としてもよい。この場合、当該一の可変入賞装置中にV入賞が可能となるV入賞領域を設け、可変入賞装置の開閉態様やV入賞領域への振分部によってV入賞が発生するか否かを異ならせる構成とするとよい。
(11)第1可変入賞装置32Aと第2可変入賞装置32Bとでいずれに入賞しても15個の賞球が払い出される構成としたが、これらの賞球数を異ならせてもよい。例えば、第1可変入賞装置32Aの賞球よりも第2可変入賞装置32Bの賞球を少なくすれば、大当たり結果やV当選に基づく開閉実行モードと、特別外れ結果に基づく開閉実行モードとを、特典付与のための開閉実行モードと、V入賞を発生させるための開閉実行モードとで明確に区別することができる。このようにすれば、例えば、特別外れ結果に基づく開閉実行モードを狙い打って賞球を得ようとする行為を抑制することができる。
(12)第1作動口33と第2作動口34、スルーゲート35の位置関係を利用して、第2特図側の遊技回が開始される場合には、必ず第1特図側の遊技回が実施されているという構成を実現したが、第2作動口34への入賞の可否について、電動役物34aを用いるのではなく、第1作動口33への入賞に基づいて機械的に第2作動口34への入賞が許容される構成としてもよい。例えば、第1作動口33へ入賞した遊技球の動作や自重を利用して電動役物34aを開放状態とし、所定期間後に同遊技球の動作や自重を利用して電動役物34aを閉鎖状態とする所謂非電動役物としてもよい。この構成としては、例えば、第1作動口33へ入賞した遊技球が通過する通路において、第1作動口33への入賞後直ぐ通過する位置に電動役物34aの開放用のリンク機構を設け、当該開放用のリンク機構によって電動役物34aを開放状態とする。また、開放用のリンク機構が設けられている位置から、所定期間後に遊技球が通過する位置に電動役物34aの閉鎖用のリンク機構を設け、当該閉鎖用のリンク機構によって電動役物34aを閉鎖状態とする構成としてもよい。
(13)図29の変動表示時間テーブルにおいて、第2特図側の遊技回が先に終了し易い第2のゾーン(例えば第1遊技回カウンタ=101〜110、201〜210等)は、上記のものに限定されず、設計する遊技性に応じて変更可能である。例えば、当該第2のゾーンを天井(501〜)まで設けない構成としてもよいし、第2の実施形態のように、大当たり後の連荘ゾーンとして各遊技回カウンタの値が小さいほど第2特図側の遊技回が先に終了し易い構成としてもよい。また、第2特図側の遊技回が先に終了し易いゾーンが複数設けられており、それぞれのゾーンで、第2特図側の遊技回が先に終了し易い確率が異なる構成(第1長変動や第2短変動が選択される確率が異なる構成)としてもよい。
さらに、各ゾーンで、第1遊技回カウンタと第2遊技回カウンタは同じ数値が設定されていたが、異なる数値が設定されることで、第1長変動が選択され易い遊技回数と、第2短変動が選択され易い遊技回数とが異なる構成としてもよい。第1長変動が選択された場合であっても、第2短変動が選択された場合であっても、第2特図側の遊技回が先に終了するため、有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施され易くなる事象は同じであるが、各図柄列Z1〜Z3による遊技回の演出継続時間の長さは異なり得る。そのため、上記のようにすることで演出との関係で差異を設けることができ、遊技への注目度を好適に高めることができる。
(14)第2の実施形態等の特別テーブルが、電源投入時に設定される構成としてもよい。このようにすれば、遊技ホールの開店後、最初に遊技を行う遊技者が有利となる構成を、当否抽選の確率を変更することなく実現することができる。
(15)上記各実施形態では、各遊技回が実施されている状況では保留情報が記憶されない構成としたが、保留情報を所定数(例えば4個)を上限として記憶する構成としてもよい。
この場合、記憶されている保留情報の数によって設定される変動表示時間が異なる構成とすると、第1特図側の遊技回と第2特図側の遊技回とのいずれが先に終了するか、といった関係性を、保留情報の数によって変化させることも可能となる。例えば、第2特図側の遊技回の変動表示時間を、第2特図側の保留情報の数が多いほど短くなり易くすると、第2特図側の保留情報の数が多いほど第2特図側の遊技回の方が先に終了し易くなる。また、第1特図側の遊技回の変動表示時間を、第1特図側の保留情報の数が多いほど短くなり易くすると、第1特図側の保留情報の数が多いほど第1特図側の遊技外の方が先に終了し易くなる。
(16)第2可変入賞装置32Bにおいて、シャッタ358が駆動制御されるタイミングを開閉実行モード毎に同じタイミングとし、シャッタ358が開閉実行モード開始タイミングから一定の動作が行われる構成としたが、予め定められた所定のタイミングから一定の動作が行われる構成であればよい。例えば、第1特図側の遊技回の開始タイミングや第2特図側の遊技回の開始タイミングから所定期間後にシャッタ358が動作する構成としてもよい。このようにすると、各遊技回の変動表示時間の長短との関係で、V入賞の発生し易さを変化させることが可能となる。
(17)第1作動口33への入賞に基づいて実施される第1特図側の遊技回中に、第2作動口34へ入賞させて第2特図側の遊技回を実施させ、いかに第2特図側の遊技回を第1特図側の遊技回よりも先に終了させるか、といった遊技性について説明したが、第2特図側の遊技回を、第1特図側の遊技回とは異なる所定の状態よりも先に終了させる、といった遊技性であってもよい。例えば、表示画面Gにて所定の演出が所定期間に亘って実行される状態を設定し、当該状態中に第2作動口34へ入賞させ、当該入賞に基づく第2特図側の遊技回が所定の演出が実行される所定期間よりも先に終了すれば、第2特図側の遊技結果として特典が付与される(遊技結果に基づく開閉実行モードが実施される)構成としてもよい。また、第2可変入賞装置32Bの上流に振分装置を設け、当該振分装置による遊技球の振分態様として第2可変入賞装置32Bへ振り分ける態様と第2可変入賞装置32Bへ振り分けない態様とを設定する。そして、第2可変入賞装置32Bへ振り分ける態様となっている期間中に、第2特図側の遊技回が終了することで第2可変入賞装置32Bへの入賞が許容されてV入賞が発生し得る構成としてもよい。
(18)普図側の抽選系において、変動表示時間を決定する場合に、電動役物開放カウンタC4を用いずに変動表示時間の設定用に設けられたカウンタが取得される構成としてもよい。
(19)普図側の抽選系において、電動役物34aの開放回数や開放継続時間、変動表示時間は上記のものに限定されず、発明の効果を逸脱しない範囲で変更してもよい。
(20)第13の実施形態のように、第2作動口34と第5作動口34Dとを用いて、第1特図側の遊技回が実施されている最中でしか第2特図側の遊技回を実施できない状態と、第1特図側の遊技回の実施の有無に関わらず第2特図側の遊技回を実施できる状態とを設定したが、この作用を生じさせる構成として、例えば以下のように変更してもよい。すなわち、第2作動口34に設けられる電動役物34aについて、低頻度サポートモード中は上記第13の実施形態と同様に、第1作動口33への入賞を契機として所定期間に亘って開放状態とする構成とする。そして、高頻度サポートモードに移行することに基づいて、頻繁に第2作動口34への入賞を許容する構成とする。このようにしても、低頻度サポートモード時は、第1作動口33への入賞を経由していなければ第2作動口34への入賞は発生せず、高頻度サポートモード時は、第1作動口33への入賞を経由しなくても第2作動口34への入賞を発生させることができる。この場合、スルーゲート35の位置は、上記第1の実施形態のように第1作動口33の真上としてもよいし、第13の実施形態のように右側領域PE3に設けてもよい。
(21)特別外れ結果に基づく開閉実行モード中にV当選フラグが格納されることに基づいて、第1遊技回制御処理や第2遊技回制御処理において各遊技回の開始が制限される(ステップS501やステップS801で肯定判定する)構成としてもよい。V当選フラグが格納されることにより、当該開閉実行モードの終了後、次に起動される通常処理の遊技状態移行処理にてV当選フラグに基づく開閉実行モードが実施されるようになる構成であるところ、V当選フラグが格納された開閉実行モードの終了後、次の遊技状態移行処理までに、第1作動口33や第2作動口34への入賞が発生した場合には、第1特図側の遊技回や第2特図側の遊技回が開始され得るためである。なお、上記実施形態では、このような状況であっても遊技回は開始されるものの、以降の各遊技回制御処理のステップS501やステップS801にて肯定判定され、遊技回が進行しない(終了しない)で当該開閉実行モードが終了するまで待機する構成となっている。
(22)第1特図側の当否判定にて大当たり結果となった場合と、第2特図側の当否判定にて大当たり結果となった場合とで、16ラウンド大当たり結果に振り分けられる確率を異ならせて第2特図側の優位性を担保する構成としたが、大当たり結果の振分先や振分率を上記のものと異ならせてもよい。例えば、大当たり結果の振分先として、2回のラウンド遊技が実施される2ラウンド大当たり結果を設定する。そして、第1特図側の当否判定で大当たり結果となった場合には、当該2ラウンド大当たり結果に振り分けられ易いように設定する。このようにすれば、第2特図側の優位性をより明確に担保することができる。
(23)スルーゲート35への入賞に基づいて普図側のサポート抽選を実施し、当該サポート抽選にて当選した場合に、電動役物34aを開放状態として第2作動口34への入賞が許容される構成としたが、サポート抽選に当選してから、所定条件を満たすことで電動役物34aが開放状態とされる構成としてもよい。所定条件として、例えば、所定の通過部を遊技球が通過したこととし、当該所定の通過部を通過すると第2作動口34への入賞が許容される構成とする。この場合、所定の通過部を第1の実施形態においてスルーゲート35が設けられている位置(第1作動口33の真上)に設ける構成とすると、第1作動口33への入賞に基づいて電動役物34aが開放される構成となる。スルーゲート35は、上記第1の実施形態と同様に第1作動口33の真上(所定の通過部の上でも下でもよい)に配置してもよいし、第1作動口33の真上以外の位置であって、第1作動口33を狙って遊技球を発射している状況で当該遊技球が通過する位置(例えば左側領域PE2)に配置してもよい。
(24)表示画面Gにおける各図柄列Z1〜Z3の変動表示に関して、不利特別外れ結果に基づく開閉実行モードが実施される場合には、当該開閉実行モードが終了するタイミング(エンディング期間が終了するタイミング)で、各図柄列Z1〜Z3の変動表示を終了する構成としてもよい。このようにすれば、各図柄列Z1〜Z3の変動表示を見て楽しんでいる遊技者の注意が、毎回のように実施される不利特別外れ結果に基づく開閉実行モードへ推移することを抑制し、演出を存分に楽しませることが可能となる。
(25)不利特別外れ結果に基づく開閉実行モードを実施する場合、遊技状態移行処理におけるステップS1010ではオープニングコマンドを設定しない構成としてもよいし、ステップS1011では外部信号を設定しない構成としてもよい。オープニングコマンドを設定しない構成とすれば、毎回のように実施される不利特別外れ結果に基づく開閉実行モードにおいて出力・受信コマンドを削減することが可能となるし、外部信号を設定しない構成とすれば、遊技ホールのホールコンピュータ等にて毎回のように不利特別外れ結果に基づく開閉実行モードの外部信号を受信する煩わしさを解消するも可能となる。
(26)第1特図側の不利特別外れ結果を複数種類設けて、それら不利特別外れ結果の種類に応じた遊技性を実現する構成において、第2特図側の不利特別外れ結果についても複数種類設けて、当該第2特図側の不利特別外れ結果が反映される場合にその種類の応じた遊技性を実現する構成としてもよい。また、第1特図側、第2特図側のいずれか又はいずれもの有利特別外れ結果の種類を複数設定し、これら有利特別外れ結果が反映される場合に、その種類に応じた遊技性を実現する構成としてもよい。
(27)上記第6〜第9の実施形態では、第1特図又は第2特図の当否判定結果が大当たり結果である場合に、有利状態603に移行する構成としたが、有利状態603に移行しない構成としてもよい。この場合、上記第6の実施形態では、第1条件の成立が有利状態603への移行の前提となり、第1条件が成立することで有利状態603に移行することを許容する構成を構築することができる。
(28)上記第6〜第9の実施形態では、V大当たりに対応する開閉実行モードの終了後、常に遊技状態が通常状態601に設定される構成としたが、有利状態603に設定され得る構成としてもよい。この場合、例えば、V大当たりの発生契機となった第2特図の当否判定結果(特別外れ結果の種別)に基づいて遊技状態が通常状態601又は有利状態603に振り分けられる構成とするとよい。また、前兆状態602に設定され得る構成としてもよい。この場合、通常状態601及び前兆状態602の2種類の状態から移行先が選択される構成としてもよいし、さらに有利状態603を加えた3種類の状態から移行先が選択される構成としてもよい。
(29)上記第6の実施形態では、条件乱数カウンタCCとして特定の値が取得されることを第1及び第2条件の成立条件としたが、例えば、第1特図及び/又は第2特図の当否判定結果が特定の結果となること(例えば第1特図の当否判定結果が特定の不利特別外れ結果となること)や、サポート抽選の抽選結果が特定結果(サポート結果)となること、変動種別カウンタCSとして特定の値が取得されること、第1及び/又は第2特図の変動表示時間情報として特定の変動表示時間情報が取得されることなどを成立条件としてもよい。
(30)上記第6の実施形態では、第2条件を第1条件とは異なる内容の条件としたが、第1条件と同一内容の条件としてもよい。
(31)上記第6〜第8の実施形態では、第1特図の当否判定結果が不利特別外れ結果となることに基づいて、前兆状態602又は第1、第2前兆状態602a,602bに移行するか否かの判定処理を行う構成としたが、移行判定の実行契機は、これに限定されるものではない。例えば、第2特図の当否判定結果が不利特別外れ結果となることや、変動種別カウンタCSとして特定の値が取得されること、第1及び/又は第2特図の変動表示時間情報として特定の変動表示時間情報が取得されること、サポート抽選の抽選結果が特定結果(サポート結果)となることなどを契機としてもよい。また、前兆状態602への移行判定を行うか否かを抽選するための専用乱数(条件乱数カウンタCCのような独立した判定契機のための専用乱数)を設け、当該専用乱数として特定の値が取得されることを契機としてもよい。さらには、所定タイミング(電源投入や大当たり終了直後、第2条件においては第1条件の成立)からのサポート抽選の回数(又は普図遊技回の実行回数)や、第1特図及び/又は第2特図の当否判定の実行回数(又は遊技回の実行回数)が特定回数となることなどを契機としてもよい。
(32)上記第6の実施形態では、第1条件が成立した場合に、第1特図及び第2特図の変動表示時間テーブルとして通常テーブルを選択する状態を維持する構成としたが、通常テーブル及び特別テーブルとは異なる前兆用テーブルを備え、前兆用テーブルを選択する状態に移行する構成としてもよい。前兆用テーブルとしては、特定状態の生じ易さ(第2短変動の取得され易さ)が通常テーブルと同一のものでもよいし、異なるものでもよい。特定状態の生じ易さを異ならせる場合は、通常テーブルよりも特定状態が生じ易く(第2短変動が選択され易く)、特別テーブルよりも特定状態が生じにくい(第2短変動が選択されにくい)構成とするとよい。これにより、第1条件が成立することで、ある程度の利益を遊技者が享受可能となり、第2条件が未成立のまま前兆状態602が終了した場合の落胆を軽減することが可能になる。
第1及び第2前兆状態602a,602bを備える上記第7の実施形態においては、第1前兆状態602aと第2前兆状態602bとで異なる変動表示時間テーブルを選択する構成としてもよい。この場合において、第1及び第2前兆状態602a,602bの一方において前兆用テーブルを選択し、他方において通常テーブルを選択する構成としてもよい。また、相互に異なる第1及び第2前兆用テーブルを備え、第1前兆状態602aでは第1前兆用テーブルを選択し、第2前兆状態602bでは第2前兆用テーブルを選択する構成としてもよい。
(33)上記第6〜第8の実施形態では、V大当たりを未獲得のまま有利状態603が終了した場合に通常状態601に移行する構成としたが、前兆状態602に移行する構成としてもよい。
(34)上記第6〜第8の実施形態では、第1特図の遊技回の実行回数が上限数となることに基づいて前兆状態602が終了する構成としたが、前兆状態602の終了条件は、これに限定されるものではない。例えば、第2特図の遊技回の実行回数が上限数となることや、第1及び第2特図の遊技回の実行回数の合計が所定の上限数となること、第1及び第2特図の遊技回に対して各別の上限数が設定され、第1及び第2特図の遊技回の一方又は両方が上記各上限数となることなどを前兆状態602の終了条件としてもよい。また、中間テーブルを備えた構成では、中間テーブルからの変動表示時間の取得回数が上限数となることとしてもよい。さらには、上限数として、第1及び第2特図の少なくとも一方の当否判定の実行回数を設定する構成としてもよいし、サポート抽選の抽選回数(又は普図遊技回の実行回数)を設定する構成としてもよい。また、有利状態603に移行してからの経過期間が所定期間になることや、有利状態603に移行してからの遊技球の発射個数が所定数になることなどを終了条件としてもよい。
(35)上記第6〜第9の実施形態では、第1特図の遊技回の実行回数が上限数となることに基づいて有利状態603が終了する構成としたが、有利状態603の終了条件は、これに限定されるものではない。例えば、第2特図の遊技回の実行回数が上限数となることや、第1及び第2特図の遊技回の実行回数の合計が所定の上限数となること、第1及び第2特図の遊技回に対して各別の上限数が設定され、第1及び第2特図の遊技回の一方又は両方が上記各上限数となること、特別テーブルからの変動表示時間の取得回数が上限数となることなどを有利状態603の終了条件としてもよい。また、上限数として、第1及び第2特図の少なくとも一方の当否判定の実行回数を設定する構成としてもよいし、さらには、サポート抽選の抽選回数(又は普図遊技回の実行回数)を設定する構成としてもよい。
また、上記第10の実施形態においても、有利状態603の終了条件は、第2特図の遊技回の実行回数が上限数となることに限定されず、第1特図の遊技回の実行回数が上限数となることなどとしてもよい。
(36)上記第6〜第10の実施形態では、第1特図又は第2特図の遊技回の実行回数に基づいて有利状態603が終了する構成としたが、これに代えて又は加えて転落抽選に基づいて有利状態603が終了する構成としてもよい。
(37)上記第6の実施形態では、第1及び第2条件が段階的に成立することで有利状態603に移行する構成としたが、それら各条件が段階的に成立することで有利状態603が終了する(有利度合が低い遊技状態に移行する)構成としてもよい。
(38)上記第7〜第9の実施形態では、第1特図の当否判定結果が特定の特別外れ結果となることを有利状態603への移行条件としたが、当該移行条件は、これに限定されるものではない。例えば、第2特図の当否判定結果が特定の特別外れ結果となることや、変動種別カウンタCSとして特定の値が取得されること、第1及び/又は第2特図の変動表示時間情報として特定の変動表示時間情報が取得されること、サポート抽選の抽選結果が特定結果(サポート結果)となることなどを移行条件としてもよい。
(39)上記第7の実施形態では、第1特図の当否判定結果が特定の不利特別外れ結果となることを、第1及び第2前兆状態602a,602bへの移行条件としたり、第1前兆状態602aから第2前兆状態602bへの昇格条件としたり、第2前兆状態602bから第1前兆状態602aへの降格条件としたりする構成としたが、これら移行条件、昇格条件及び降格条件の少なくとも1つにおいて、例えば、第2特図の当否判定結果が特定の結果(例えば特定の有利特別外れ結果となること)となることや、サポート抽選の抽選結果が特定結果(サポート結果)となること、変動種別カウンタCSとして特定の値が取得されることなどを条件としてもよい。また、上記移行条件等のための専用乱数(上記第6の実施形態の条件乱数カウンタCCのような独立した専用乱数)を設け、当該専用乱数として特定の値が取得されることを条件としてもよい。
(40)上記第7の実施形態では、第2条件(有利状態603への移行条件)が変更されることに伴って第2条件の成立し易さ(有利状態603への移行し易さ)も変化する構成としたが、第2条件の成立し易さは不変で条件内容のみが変化する構成としてもよい。但し、第2条件が変化することへの遊技者の関心を考慮すると、上記第7の実施形態の構成とする方が好ましい。
また、変更条件が成立した場合に、第2条件の条件内容は不変で成立し易さが変化する構成としてもよい。このような構成としては、例えば、第2条件の成立確率を変更したり、第2条件が成立したか否かの判定処理の実行頻度を変更したり、上記判定処理の実行契機を変更したりする構成等が考えられる。
第2条件の成立確率を変更したり、上記判定処理の実行頻度を変更したりする構成としては、例えば、第1特図の遊技回の変動表示時間情報として特定の変動表示時間情報が取得されることを第2条件や上記判定処理の実行契機とした上で、特定の変動表示時間情報の選択され易さが異なる(特定の変動表示時間情報に対する変動種別カウンタCSAの割り当て数が異なる)複数の変動表示時間テーブルを備え、変更条件が成立することに基づいて、変動表示時間情報を取得する変動表示時間テーブルを切り換える構成等が考えられる。
また、上記判定処理の実行契機を変更する構成としては、例えば、第1特図の当否判定結果が第1の特定特別外れ結果となることを第1の実行契機とし、当該当否判定結果が第1の特定特別外れ結果とは選択され易さが異なる第2の特定特別結果となることを第2の実行契機とした上で、変更条件が成立することに基づいて、それら第1及び第2実行契機間で切り換えを行う構成等が考えられる。
(41)上記第7の実施形態では、昇格条件が成立することで、有利状態603への移行条件を第2条件Aから第2条件Bに切り換える構成としたが、有利状態603への移行条件に複数の条件が設定されている場合に、そのいずれかが成立することで有利状態603に移行する構成とした上で、第2条件Aが移行条件となっている状況下で昇格条件が成立した場合に、移行条件に第2条件Bを追加して条件数を増やす構成としてもよい。この場合において、追加する条件の数は1つであってもよいし、複数であってもよい。
このことは、降格条件が成立した場合も同様であり、第2条件A、Bが移行条件となっている状況下で降格条件が成立した場合に、それら条件A、Bのいずれかを移行条件の対象外として条件数を減らす構成としてもよい。
(42)上記第7の実施形態では、変更条件(昇格条件、降格条件)が成立することで有利状態603への移行条件が変更される構成としたが、前兆状態602の終了条件や有利状態603の終了条件が変更される構成としてもよい。
この場合においても、変更条件の成立し易さは不変で条件内容のみが変化する構成としてもよい。また、変更条件の条件内容は不変で成立し易さが変化する構成としてもよい。さらに、前兆状態602や有利状態603の終了条件に複数の条件が設定されている場合に、そのいずれかが成立することで前兆状態602や有利状態603が終了する構成とした上で、変更条件が成立することに基づいて、終了条件を追加したり、削減したりする構成としてもよい。
(43)上記第8の実施形態では、第1特図の当否判定結果が特定の不利特別外れ結果となることを上乗せ条件としたが、上乗せ条件は、これに限定されるものではない。第2特図の当否判定結果が特定の結果(例えば特定の有利特別外れ結果となること)となることや、サポート抽選の抽選結果が特定結果(サポート結果)となること、変動種別カウンタCSとして特定の値が取得されること、第1及び/又は第2特図の変動表示時間情報として特定の変動表示時間情報が取得されることなどを上乗せ条件としてもよい。また、上記上乗せ条件等のための専用乱数(上記第6の実施形態の条件乱数カウンタCCのような独立した専用乱数)を設け、当該専用乱数として特定の値が取得されることを上乗せ条件としてもよい。
(44)上記第8の実施形態では、第1特図の当否判定結果が不利特別外れ結果となることを、上乗せ条件の成否を判定する判定処理の実行契機とする構成としたが、上乗せ判定の実行契機は、これに限定されるものではない。例えば、第2特図の当否判定結果が不利特別外れ結果となることや、変動種別カウンタCSとして特定の値が取得されること、サポート抽選の抽選結果が特定結果(サポート結果)となることなどとしてもよい。また、上乗せ判定を行うか否かを抽選するための専用乱数(条件乱数カウンタCCのような独立した判定契機のための専用乱数)を設け、当該専用乱数として特定の値が取得されることを契機としてもよい。
さらには、所定タイミング(例えば有利状態603の開始)からのサポート抽選の回数(又は普図遊技回の実行回数)や、第1特図及び/又は第2特図の当否判定の実行回数(又は遊技回の実行回数)が特定回数となることを契機としてもよい。この場合、有利状態603の開始から終了までの間における上記判定処理の実行回数が1回となるように実行契機が設定されてもよいし、複数回となるように実行契機が設定されてもよい。また、上記判定処理の実行契機を第1特図の当否判定結果が不利特別外れ結果となることとした上で(第1特図の当否判定が行われる都度、ほぼ毎回、上記判定処理が行われる構成とした上で)、上限数までの第1特図の遊技回の残り回数が所定数以下となった場合、又は有利状態603に移行してからの第1特図の遊技回の実行回数が所定数以上となった場合に、上記判定処理の実行を開始する構成としてもよい。
(45)上記第8の実施形態では、上乗せ条件が成立することに基づいて、第2特図の遊技回の実行回数が上限数となるまでの残り回数を上乗せする構成としたが、例えば、有利状態603に移行してからの第2特図の遊技回の実行回数をカウントアップする構成においては、上限数を上乗せする構成としてよい。また、削減条件を有する構成においては、当該条件の成立に基づいて上限数を減少させる構成としてもよい。
(46)上記第8の実施形態では、上乗せ数を所定数(5回)に固定化したが、上乗せ可能な数として複数種類の数を備え、それらの数の中から1つの数を選択し、選択した数を上乗せ数として上乗せする構成としてもよい。この場合における上乗せ数の選択は、例えば、第1特図又は第2特図の当否判定結果(例えば、特別外れ結果の種別)等に基づいて行うことができる。本構成によれば、上乗せ数をランダム化することができ、単に有利状態603の残り回数が増加するか否かだけでなく、その増加量がどの程度になるかを楽しむ面白みを付加することができる。また、残り回数又は上限数を減少させる構成においても同様に、減少数として複数種類の数を備える構成としてもよい。
(47)上記第8の実施形態では、上乗せ条件が成立することに基づいて規定回数を上乗せする構成としたが、規定回数を再設定する構成としてもよい。例えば、初期規定回数が5回に設定される構成において、残り回数3回の状態で上乗せ条件(変更条件)が成立した場合に、改めて5回が設定され、残り5回の状態から有利状態603を遊技できる構成とすることができる。さらに、再設定が可能な規定回数として回数が異なる複数種類の規定回数を備え、それらの規定回数の中から1つを選択して再設定する構成としてもよい。この場合における規定回数の選択は、例えば、第1特図又は第2特図の当否判定結果(例えば、特別外れ結果の種別)等に基づいて行うことができる。これらの場合において、表示画面Gでの特別演出表示は、残り回数表示632を5回とした上で「再スタート!!」等の文字表示を行って残り5回の状態から再度遊技できる印象を与えるものとしてもよいし、「+2回!!」等の文字表示、すなわち、変更条件の成立時の残り回数と再設定後の残り回数との差分を追加する旨の報知を行って規定回数が上乗せされた印象を与えるものとしてもよい。
(48)上記第8の実施形態では、上乗せされた残り回数はその有利状態でのみ有効となる構成としたが、残り回数が上乗せされた有利状態603においてV大当たりとなった場合に、次の有利状態603に持ち越し可能な構成としてもよい。これにより、上乗せの有無を次回のV大当たりの発生し易さにも反映させることができ、興趣性が向上する。
この場合において、次の有利状態603の開始時における残り回数として、V大当たり時又はV大当たり直前の残り回数(以下、「直前残り回数」という)をそのまま用いる構成としてもよいし、初期規定回数に直前残り回数を加算した数を用いる構成としてもよい。但し、前者の場合は、直前残り回数と初期規定回数(5回)とを比較し、直前残り回数が初期規定回数より大きい場合(又は以上の場合)は直線残り回数を用い、初期規定回数以下の場合(又は未満の場合)は初期規定回数を用いる構成とするとよい。これにより、有利状態603の開始時における残り回数が初期規定回数よりも少なくなって遊技者が不快感を抱くことが抑制される。
(49)上記第8の実施形態において、上乗せ判定にて上乗せの当選結果が得られ易くなったり、上乗せ判定が行われ易くなったり、又はその両方の状態が発生したりする上乗せ特化状態を備え、所定の状態移行条件が成立することに基づいて、非上乗せ特化状態から上乗せ特化状態に移行する構成としてもよい。
かかる構成において、所定の状態移行条件としては、第1特図の当否判定結果が特定の不利特別外れ結果となることなどの各種条件を用いることができる。また、上乗せ特化状態は、複数回の遊技回に跨るものでもよいし、1回の遊技回に限定するものでもよいし、上乗せ特化状態の開始からの経過期間が所定期間となることに基づいて終了するものでもよい。
(50)上記第8の実施形態において、有利状態603として、上乗せ抽選が行われない第1特別遊技状態と、上乗せ抽選が行われる第2特別遊技状態とを設定し、有利状態603に移行する場合に第1及び第2特別遊技状態のいずれかに移行する構成としてもよい。この場合において、上乗せの有無を除いた有利度合は第1及び第2特別遊技状態で同一化してもよいし、異なるものとしてもよい。
また、第1及び第2特別遊技状態のそれぞれで上乗せ抽選が行われるものとし、第2特別遊技状態が第1特別遊技状態よりも上乗せされ易くなる構成としてもよい。このような構成としては、第2特別遊技状態における上乗せ抽選の抽選結果が第1特別遊技状態のそれよりも上乗せ結果となり易いものや、上乗せ抽選の実行頻度が第1特別遊技状態よりも第2特別遊技状態の方が多くなるものなどが考えられる。上乗せの有無や上乗せされ易さが相違する複数の特別遊技状態を備える構成においては、昇格条件や降格条件の成立により遊技状態間を移行可能とする構成としてもよい。これらの場合において、特別遊技状態の数は2に限定されるものではなく、3以上であってもよい。
(51)上記第9の実施形態では、第2特図の特別外れ結果の種別に基づいて第1及び第2有利状態603a,603bのいずれに移行するかを決定する構成としたが、例えば、第1特図の特別外れ結果の種別や、変動種別カウンタCS等に基づいて決定する構成としてもよい。また、どの有利状態603に移行するかを選択するための専用乱数(上記第6の実施形態の条件乱数カウンタCCのような独立した専用乱数)を設け、当該乱数値に基づいて決定する構成としてもよい。
(52)上記第9の実施形態では、第1特図又は第2特図の当否判定結果が大当たり結果である場合に、第2有利状態603bに移行する構成としたが、第1有利状態603aに移行する構成としてもよいし、第1及び第2有利状態603a,603bとは有利度合が異なる他の有利状態603に移行する構成としてもよいし、有利状態603に移行しない構成としてもよい。
(53)上記第9及び第10の実施形態では、第1及び第2有利状態603a、603bの2種類の有利状態603を備えるが、有利状態603の種類数は2に限定されるものではなく、3以上であってもよい。
また、上記第9及び第10の実施形態以外の実施形態において複数の有利状態603を備える構成としてもよい。この場合における有利状態603の種類数は2に限定されるものではなく、3以上であってもよい。
(54)上記第10の実施形態では、サポート抽選の当選確率の設定により第2作動口34への入賞頻度を制限する構成としたが、これに代えて又は加えて、普図遊技回の変動表示時間や電動役物34aの開放時間、電動役物34aの開放回数の設定により第2作動口34への入賞頻度を制限する構成としてもよい。
(55)上記第10の実施形態では、サポート抽選の当選確率の設定により第2作動口34への入賞頻度を制限する構成としたが、これに代えて又は加えて、遊技領域PE上の第1流下経路を流下する遊技球が第2作動口34に入賞可能となり、第1流下経路とは異なる第2流下経路を流下する遊技球が第2作動口34に入賞不能となるように、遊技領域PEを構成した上で、第1及び第2流下経路の上流側に振分部材を設け、当該振分部材により遊技領域PEを流下する遊技球を第1流下経路と第2流下経路とに振り分ける構成としてもよい。この場合、振分部材の振分態様、換言すれば遊技球の流下態様によって第2作動口34への入賞頻度を制限することができ、遊技球の流れに対する遊技者の関心を高めることが可能になる。かかる構成において、第1流下経路を流下する遊技球が第2作動口34に入賞し易く、第2流下経路を流下する遊技球が第1流下経路を流下する遊技球よりも第2作動口34に入賞しにくい構成としてもよい。
上記構成において、振分部材は、電磁式ソレノイドや電動モータ等の駆動部によって駆動されるものでもよいし、振分部材を通過する遊技球によって振分方向が切り換えられるものであってもよい。前者の場合は、上記駆動部を主制御装置81に電気的に接続し、振分部材を周期的に駆動させる構成とするとよい。これにより、振分部材の振分態様を主制御装置81の制御下で変化させながら、その制御処理を簡単化することが可能になる。
(56)上記第10の実施形態において、遊技状態が有利状態603に移行する場合に、サポート抽選の当選確率が変更される構成としてもよい。例えば、有利状態603への移行前は、上記第1の実施形態のようにほぼ100%の確率でサポート当選結果となる高頻度サポートモードとされ、有利状態603への移行後はサポート当選結果となる確率が低くなる低頻度サポートモードとされる構成とすることができる。
低頻度サポートモードとしては、サポート抽選の当選確率が低くなるものの他、普図遊技回の変動表示時間が長くなるものや、電動役物34aの開放時間が短くなるものであってもよく、これら3つの要素のうちの2以上を組み合わせたものであってもよい。
(57)上記第10の実施形態では、有利状態603として有利度合が異なる複数の有利状態603a,603bを備えるが、有利状態603の数は1つであってもよい。
(58)上記第10の実施形態では、V大当たりとなった場合と、第1特図又は第2特図の当否判定結果が大当たりとなった場合とのそれぞれで有利状態603に移行する構成としたが、後者の場合にのみ有利状態603に移行する構成としてもよい。また、有利状態603への移行条件は、V大当たりや大当たりに限定されるものではなく、他の実施形態と同様に、第1特図の当否判定結果が特定の不利特別外れ結果となることなどの各種条件を用いることができる。
(59)上記第10の実施形態では、第1特図の当否判定結果が大当たりとなった場合と、第2特図の当否判定結果が大当たりとなった場合とのいずれも有利状態603に移行する構成としたが、前者の場合にのみ有利状態603に移行する構成としてもよい。すなわち、少なくとも第1作動口33への入賞に基づいて有利状態603への移行判定が行われれば、第2作動口34への入賞頻度が制限されている中でも移行判定の機会を適正に確保することが可能になる。なお、第1及び第2作動口33,34以外の入球口への遊技球の入球に基づいて有利状態603への移行判定が行われる構成としてもよい。
(60)上記第10の実施形態では、V大当たりとなった場合に、第1特図又は第2特図の当否判定結果が大当たりとなった場合よりも有利状態603に移行し易い構成としたが、両者で有利状態603への移行し易さを等しくしてもよいし、前者よりも後者の方が有利状態603に移行し易い構成としてもよい。
(61)上記実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも本発明を適用できる。
<上記実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
なお、以下の各発明は、「本発明は、遊技者に特典を付与するか否かを判定可能なパチンコ機などの遊技機に関する。パチンコ機等の遊技機として、遊技者に特典を付与するか否かを判定可能な遊技機が知られている(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「ここで、遊技への注目度を高めるという観点では、未だ改良の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
<特徴A群>
特徴A1.予め定められた開始条件成立(第1作動口33への入賞)に基づいて、所定の報知手段(メイン表示部37の第1特図表示部AS)にて遊技回演出を開始させ、所定の終了条件が成立したことに基づいて当該遊技回演出を終了させる遊技回制御手段(主制御装置81による第1遊技回制御処理を実行する機能)を備える遊技機において、
前記開始条件成立後に成立する特定条件(第2作動口34への入賞)に基づいて特定事象を発生させ、所定期間が経過したことに基づいて当該特定事象を終了させる特定事象制御手段(主制御装置81による第2遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記遊技回の終了前に前記特定事象が終了する場合には遊技者に特典を付与する一方、前記遊技回の終了後に前記特定事象が終了する場合には遊技者に特典を付与しない第1特典付与手段(主制御装置81による遊技状態移行処理において第2特図側の遊技回の有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードを開始する処理を実行する機能)と、
前記遊技回の終了前に前記特定事象が終了する場合には遊技者に特典を付与しない一方、前記遊技回の終了後に前記特定事象が終了する場合には遊技者に特典を付与する第2特典付与手段(主制御装置81による遊技状態移行処理において第1特図側の遊技回の有利特別外れ結果に基づく開閉実行モードを開始する処理を実行する機能)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、遊技回の開始後に行われる特定事象の如何によって、第1特典付与手段により特典が付与される場合と、第2特典付与手段により特典が付与される場合とがある。例えば、特定事象の継続する所定期間の長さが同じ場合、遊技回の開始後に速やかに特定条件が成立すれば、特定事象は遊技回よりも早く終了し易くなり、この場合、第1特典付与手段により特典が付与される可能性が高くなる。逆に、遊技回の開始後に特定条件の成立タイミングが遅くなれば、第2特典付与手段により特典が付与される可能性が高くなる。また、例えば、特定条件の成立タイミングが同じ場合、所定期間の長さが短いほど、特定事象は遊技回よりも早く終了し易くなり、第1特典付与手段により特典が付与される可能性が高くなる。逆に、所定期間の長さが長いほど、第2特典付与手段により特典が付与される可能性が高くなる。さらに、例えば、遊技回の長さが長いほど、特定事象は遊技回よりも早く終了し易くなり、第1特典付与手段により特典が付与される可能性が高くなる。逆に、遊技回の長さが短いほど、第2特典付与手段により特典が付与される可能性が高くなる。このように、遊技回の終了タイミングと特定事象の終了タイミングとの関係でいずれの特典付与手段により特典が付与されるかを異ならせることで、単に遊技回を行ってそれに基づいて特典が付与される、といった従来の遊技とは大きくかけ離れた斬新な遊技性を実現することが可能となり、遊技の注目度向上に大きく寄与することができる。
特徴A2.予め定められた判定条件が成立したことに基づいて遊技者に特典を付与するか否かの付与判定を実行する付与判定手段(主制御装置81によるステップS602、ステップS902の処理を実行する機能)と、
前記付与判定手段による前記付与判定の判定結果が遊技者に特典を付与することに対応する付与対応結果であったことに基づいて、遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置81による遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記付与判定手段による前記付与判定が行われることに基づいて、当該付与判定の判定結果に応じた特別報知を所定の報知手段にて実行する特別報知実行手段(主制御装置81による第1遊技回制御処理、第2遊技回制御処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記特別報知実行手段により実行される前記特別報知の報知期間に対応する期間情報を期間情報群として記憶する期間情報記憶手段(主制御装置81の変動表示時間テーブル記憶エリア223)と、
前記付与判定手段による判定結果に応じた前記期間情報を、前記期間情報記憶手段から取得する取得手段(主制御装置81による第1変動表示時間の設定処理、第2変動表示時間の設定処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特別報知実行手段は、前記取得手段により取得された前記期間情報に応じた前記報知期間で前記特別報知を実行するものであり、
前記付与判定手段による前記付与判定の結果が所定の付与対応結果(有利特別外れ結果)であった場合において、前記取得手段により第1の期間情報(第1特図側においては第1短変動、第2特図側においては第2短変動)が取得された場合には前記特典付与手段により前記特典が付与されることを許容することが可能となる一方、前記取得手段により前記第1の期間情報とは異なる第2の期間情報(第1特図側においては第1長変動、第2特図側においては第2長変動)が取得された場合には前記特典付与手段により前記特典が付与されることを制限することが可能となる特別手段(主制御装置81による強制終了処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、付与判定手段による付与判定に基づいて特別報知が行われるとともに、当該付与判定の結果が付与対応結果であれば特典が付与される遊技機において、付与判定の結果が所定の付与対応結果である場合、特別報知の長さに応じて、特典が付与される場合と特典の付与が制限される場合とがある。特別報知の長さは、期間情報記憶手段に期間情報として記憶されているところ、この期間情報を変更するだけで、所定の付与対応結果である場合に特典を付与するか否かを定めることが可能となる構成といえる。このようにすれば、付与判定手段の付与判定の確率を変化させることなく、特典付与の確率を変化させることが可能となる。よって、従来からある付与判定の確率を変化させるといった遊技とは異なる斬新な遊技を実現することが可能となり、遊技の注目度向上に大きく寄与することができる。
特徴A3.前記特別手段は、予め定められた特別条件(第1特図側にとっては第2特図側の遊技回の終了、第2特図側にとっては第1特図側の遊技回の終了)が成立するよりも先に前記特別報知が終了することとなる前記第1の期間情報が前記取得手段により取得された場合には前記特典が付与されることを許容することが可能となる一方、前記特別条件が成立するよりも後に前記特別報知が終了することとなる前記第2の期間情報が前記取得手段により取得された場合には前記特典が付与されることを制限することが可能となる構成であることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
上記構成によれば、特別報知の終了タイミングと特別条件の成立タイミングとの関係で特典が付与されるか否かが異なる。そのため、単に期間情報の長さだけでなく、その他の条件も特典付与に関係してくるため、特典が付与されることとなる条件の多様化が図られる。
特徴A4.予め定められた開始契機に基づいて特定状態(第1特図側の遊技回)を開始させ、終了条件成立に基づいて当該特定状態を終了させる特定状態実行手段(主制御装置81による第1遊技回制御処理を実行する機能)を備え、
前記判定条件は、前記特定状態中に成立するものであり、
前記特別手段は、前記特定状態終了よりも先に前記特別報知が終了することとなる前記第1の期間情報が前記取得手段により取得された場合には前記特典が付与されることを許容することが可能となる一方、前記特定状態終了よりも後に前記特別報知が終了することとなる前記第2の期間情報が前記取得手段により取得された場合には前記特典が付与されることを制限することが可能となる構成であることを特徴とする特徴A2又は特徴A3に記載の遊技機。
上記構成によれば、判定条件は特定状態中に成立するものであるため、特別報知は特定状態中に開始される構成となる。そして、特別報知が特定状態よりも先に終了することとなれば特典が付与され、特別報知が特定状態よりも後に終了することとなれば特典が付与されない。したがって、特別報知の長さといった第1の期間情報と第2の期間情報の関係だけでなく、特定状態中において判定条件が成立するタイミング(特別報知の開始タイミング)や、特定状態の終了タイミング(特定状態の継続期間)も特典付与の有無に関与することとなり、特典付与の条件が多岐にわたって変化させることが可能となり、遊技の多様化に大きく貢献することができる。
特徴A5.遊技領域(遊技領域PE)に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球部(第2作動口34)及び第2入球部(第1作動口33)を備え、
前記付与判定手段は、前記第1入球部へ遊技球が入球したことを前記判定条件成立として前記付与判定を実行するものであり、
前記第2入球部へ入球したことに基づいて、前記付与判定手段による前記付与判定とは異なる判定であって、遊技者に特典を付与するか否かの第2付与判定を実行する第2付与判定手段(主制御装置81によるステップS602の処理を実行する機能)と、
前記第2付与判定手段による前記第2付与判定が行われることに基づいて、当該第2付与判定の判定結果に応じた第2特別報知を所定の報知手段にて実行する第2特別報知実行手段(主制御装置81による第1遊技回制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定状態実行手段は、前記第2特別報知実行手段による前記第2特別報知を前記特定状態として実行するものであり、
前記第2特別報知実行手段による前記第2特別報知が実行されている状況では前記第1入球部への入球が許容される一方、前記第2特別報知実行手段による前記第2特別報知が実行されていない状況では前記第1入球部への入球が制限される構成であることを特徴とする特徴A4に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1入球部への入球に基づく特別報知(第1特別報知)と第2入球部への入球に基づく第2特別報知との関係性を利用して、特典付与の有無を変化させることができる。そして、第1特別報知の契機となる第1入球部への入球は、第2特別報知の実行中にのみ許容される構成であることから、第2入球部へ入球させて第2特別報知を実行させている間に、第1入球部へ入球させ、且つ当該第1入球部への入球に基づいて実行される第1特別報知の報知期間として第2の期間情報ではなく第1の期間情報が取得されることで特典が付与される、といった遊技性となる。よって、複数の入球部への入球と各入球部への入球に基づく報知期間の長短との関係性を利用した、斬新な遊技性を実現することができる。
特徴A6.前記第2特別報知実行手段により実行される前記第2特別報知の報知期間に対応する期間情報を期間情報群として記憶する第2期間情報記憶手段(主制御装置81の変動表示時間テーブル記憶エリア223)と、
前記第2付与判定手段による判定結果に応じた前記期間情報を、前記第2期間情報記憶手段から取得する第2取得手段(主制御装置81による第1変動表示時間の設定処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A5に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1特別報知側の報知期間の長短だけでなく、第2特別報知についても報知期間が変化し得る。そのため、第2入球部への入球に基づいて実施される第2特別報知中に、第1特別報知を実施させ、且つ当該第1特別報知を実施中の第2特別報知よりも先に終了させることで特典が付与される、といった遊技性において、第1特別報知に関して第1の期間情報ではなく第2の期間情報に対応する報知期間となるか否か、といった観点だけでなく、第2特別報知の長さといった観点も、特典付与に関係づけさせることができるため、遊技性が大幅に向上する。
特徴A7.前記期間情報記憶手段は、前記第1の期間情報の方が前記第2の期間情報よりも前記取得手段により取得され易い第1態様となる期間情報群と、前記第2の期間情報の方が前記第1の期間情報よりも前記取得手段により取得され易い第2態様となる期間情報群と、を少なくとも記憶していることを特徴とする特徴A2乃至A6のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1態様となる期間情報群から期間情報が取得される場合には特典が付与され易く、第2態様となる期間情報群から期間情報が取得される場合には特典が付与されにくくなる。このように、期間情報記憶手段に記憶される期間情報群の態様を異ならせるだけで特典付与の確率を変化させることができるので、付与判定の確率を異ならせることなく特典付与の確率を異ならせるという斬新な遊技性を容易に実現することが可能となる。
特徴A8.前記期間情報記憶手段は、前記第1態様となる期間情報群と前記第2態様となる期間情報群とを含む特定期間情報群を記憶しており、
所定のタイミングから前記特別報知の実行回数を把握する回数把握手段(第2遊技回カウンタ)を備え、
前記特定期間情報群には、前記回数把握手段により把握される回数に応じて前記第1態様となる期間情報群が選択され易い第1特定回数群と前記第2態様となる期間情報群が選択され易い第2特定回数群とが設定されていることを特徴とする特徴A7に記載の遊技機。
上記構成によれば、特別報知が行われた回数に応じて第1期間情報と第2期間情報とが特定期間情報群の中から選択される構成であるため、取得手段が期間情報を取得する期間情報群を異ならせることなく、特典付与の確率を変化させることができるし、特別報知が行われた回数によって特典付与の確率が異なる、といった斬新な遊技性を実現することができる。
特徴A9.前記回数把握手段は、前記特典付与手段により前記特典が付与されてから実施された前記特別報知の回数を把握する構成であることを特徴とする特徴A8に記載の遊技機。
上記構成によれば、特典が付与されることで回数把握手段により把握される特別報知の回数がリセットされることになる。これにより、遊技者が着席する遊技機を選択する場合、過去の特典付与のタイミングを目安とすることが可能となる。
特徴A10.前記期間情報記憶手段は、前記第1態様となる第1期間情報群と前記第2態様となる第2期間情報群とを別々の種類の期間情報群として記憶しており、
第1切換契機に基づいて、前記取得手段が取得する前記期間情報群の種類を前記第2期間情報群から前記第1期間情報群に切り換える第1切換手段(主制御装置81による変動表示時間テーブルの切換処理を実行する機能)と、
前記第1切換契機とは異なる第2切換契機に基づいて、前記取得手段が取得する前記期間情報群の種類を前記第1期間情報群から前記第2期間情報群に切り換える第2切換手段(主制御装置81による変動表示時間テーブルの切換処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A7に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1切換契機が発生すると第1期間情報群に切り換えられるため特典が付与されやすい状態となり、第2切換契機が発生すると第2期間情報群に切り換えられるため特典が付与されにくい状態となる。このようにすれば、単に付与判定の結果に基づいて特典が付与されることを期待する遊技だけではなく、切換契機の発生を望む/望まないといった遊技を追加することができ、遊技の多様化に大きく貢献することが可能となる。
特徴A11.前記第1切換手段は、前記付与判定手段の判定結果が所定の第1付与対応結果であったことを前記第1切換契機とし、
前記第2切換手段は、前記付与判定手段の判定結果が所定の第2付与対応結果であったことを前記第2切換契機とすることを特徴とする特徴A10に記載の遊技機。
上記構成によれば、付与判定手段の判定結果が付与対応結果であれば特典が付与されるだけでなく、そのうち、所定の第1付与対応結果であれば、更に特典が付与され易い第1期間情報群から期間情報が取得される状態に切り換えられる。一方、特典が付与されても、そのうち、所定の第2付与対応結果であれば、特典が付与されにくい第2期間情報群から期間情報が取得される状態に切り換えられる。このように、付与対応結果の種類に応じて期間情報群を切り換える構成とすれば、特典が付与されることだけでなく、特典付与の契機となった付与対応結果の種類にも注目させることが可能となる。
特徴A12.前記特典付与手段は、前記付与判定手段の判定結果が前記所定の第1付与対応結果であったことに基づいて第1特典を付与し、前記付与判定手段の判定結果が前記所定の第2付与対応結果であったことに基づいて第2特典を付与する構成であり、
前記第1特典の方が前記第2特典よりも遊技者にとって有利なものであることを特徴とする特徴A11に記載の遊技機。
上記構成によれば、有利な第1特典が付与されるとその後更に特典が付与され易い状態となる。このようにすれば、特典付与の抑揚がつけられ、遊技性を向上させることが可能となる。
<特徴B群>
特徴B1.遊技者の発射操作に基づいて遊技領域に遊技球を発射する発射手段(発射操作装置28)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球部(第1作動口33)及び第2入球部(第2作動口34)と、
前記第1入球部へ遊技球が入球したことに基づいて遊技者に特典を付与するか否かの第1抽選を実行する第1抽選手段(主制御装置81における第1特図側の当否判定処理を実行する機能)と、
前記第2入球部へ遊技球が入球したことに基づいて遊技者に特典を付与するか否かの第2抽選を実行する第2抽選手段(主制御装置81における第2特図側の当否判定処理を実行する機能)と、
前記第1抽選及び前記第2抽選の抽選回数に応じて、前記第2抽選よりも前記第1抽選に基づいて特典が付与され易くなる第1状態と、前記第1抽選よりも前記第2抽選に基づいて特典が付与され易くなる第2状態と、を切り換える切換手段(主制御装置81による第1変動表示時間の設定処理と第2変動表示時間の設定処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、第1入球部へ遊技球を入球させることで遊技者に特典を付与するか否かの第1抽選が行われ、第2入球部へ遊技球を入球させることで遊技者に特典を付与するか否かの第2抽選が行われる、といった複数の抽選系を有する遊技性において、第1抽選と第2抽選の抽選回数によって、いずれの抽選系で当選し易いか、といった第1状態と第2状態との切り換えが行われる。このようにすることで、それぞれ独立して行われる抽選系を互いに関連付けながら、遊技を進行させることができる。これにより、遊技の多様化が図られ、遊技への注目度を好適に高めることが可能となる。
特徴B2.前記切換手段は、前記第1抽選の抽選回数に応じて前記第1抽選における特典付与に関連する状態を切り換え、前記第2抽選の抽選回数に応じて前記第2抽選における特典付与に関連する状態を切り換えることで、前記第1状態と前記第2状態との切り換えを行う構成であることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1抽選の抽選回数によって第1抽選側の状態を切り換え、第2抽選の抽選回数によって第2抽選側の状態を切り換える構成としたことで、両抽選系の抽選回数をそれぞれ独立して管理して状態切換を行うことが可能となる。よって、両抽選系の独立性を担保し、簡素な構成にて両抽選系を関連付けるといった特徴B1の効果を奏することが可能となる。
特徴B3.前記第2入球部に対して設けられ、当該第2入球部へ遊技球を受入れる受入状態と当該受入状態よりも遊技球を受入れにくい非受入状態とに切換可能な受入手段(電動役物34a)と、
前記受入手段の前記受入状態と前記非受入状態との切換制御を実行する受入制御実行手段(主制御装置81による電役サポート用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記受入制御実行手段は、前記第1入球部に遊技球が入球したことに基づいて前記受入手段を前記非受入状態から前記受入状態とすることが可能な手段(主制御装置81によるスルー用の入賞処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1又は特徴B2に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1入球部への入球に基づいて第2入球部への入球が可能となるため、それぞれ独立して入球の可否が定められている構成と比較すると、第1抽選と第2抽選との抽選回数が関連付けられ易い。これにより、第1抽選と第2抽選との抽選回数に応じて第1状態と第2状態とを切り換える遊技を、好適に実現することができる。
特徴B4.前記切換手段は、前記第1抽選の当選確率と前記第2抽選の当選確率を変更することなく前記第1状態と前記第2状態との切換を行うことを特徴とする特徴B1乃至B3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、各抽選系の当選確率を変更することなく、第1抽選にて特典が付与され易い第1状態と、第2抽選にて特典が付与され易い第2状態との切換を行う。このようにすれば、各抽選系の当選確率をその都度変更する構成と比較して遊技の公平性を担保するとともに、構成の簡素化が図ることが可能となる。
特徴B5.前記第1抽選にて特典を付与する結果となる当選確率と、前記第2抽選にて特典を付与する結果となる当選確率とが同じ確率となるように設定されていることを特徴とする特徴B1乃至B4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、両抽選系における当選確率が同じであるため、基本的にはいずれの抽選を受けるかで特典付与の確率は同じとなる。但し、特徴B1に記載したとおり、第1状態と第2状態とで、特典付与のされ易さが異なる。このようにすれば、当選確率が同じ複数の抽選系を有する構成において、それぞれの特典付与のされ易さを異ならせる斬新な遊技性を実現することが可能となる。
特徴B6.前記第1状態では、前記第2抽選手段により実施された前記第2抽選が無効化され易くなることで、前記第1抽選により特典が付与され易くなり、
前記第2状態では、前記第1抽選手段により実施された前記第1抽選が無効化され易くなることで、前記第2抽選により特典が付与され易くなる構成であることを特徴とする特徴B1乃至B5のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1状態においては両抽選を実施させても第2抽選が無効化され易くなるので残る第1抽選により特典が付与され易くなり、第2状態においては両抽選を実施させても第1抽選が無効化され易くなるので残る第2抽選により特典が付与され易くなる。このようにすれば、第1状態と第2状態との切換を好適に実現することができる。
特徴B7.前記第1状態では、前記第2抽選手段により実施された前記第2抽選が、前記第1抽選手段により実施された前記第1抽選の結果によって無効化され易くなることで、前記第1抽選により特典が付与され易くなり、
前記第2状態では、前記第1抽選手段により実施された前記第2抽選が、前記第2抽選手段により実施された前記第2抽選の結果によって無効化され易くなることで、前記第2抽選により特典が付与され易くなる構成であることを特徴とする特徴B6に記載の遊技機。
上記構成によれば、いずれの状態においても両方の抽選系の抽選を実施させていることが前提となり、両抽選系をそれぞれ有することの意義を担保することができる。そして、第1状態においては第1抽選により第2抽選を無効化させ、第2状態においては第2抽選より第1抽選を無効化する、といった両抽選系の優先度を変化させる構成とすれば、例えば当選確率等を変化させなくてもいずれの抽選系によって特典を付与するかを変化させることが可能となり、第1状態と第2状態との切換を好適に実現することができる。
特徴B8.前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な開状態と当該開状態よりも遊技球が入球しにくい閉状態とに切換可能な可変入球手段(可変入賞装置32A,32B)と、
前記可変入球手段を前記閉状態から前記開状態に切り換え、その後前記閉状態に切り換える可変入球制御が行うラウンド遊技を実行する可変入球制御手段(主制御装置81による大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
前記第1抽選又は前記第2抽選の抽選結果が当選結果である場合、前記可変入球手段により複数回の前記ラウンド遊技が行われる特定状態(大当たり結果に基づく開閉実行モード)へ移行させる移行手段(主制御装置81による遊技状態移行処理を実行する機能)と、
を備え、
前記切換手段は、前記第1状態と前記第2状態との切換を前記第1抽選及び前記第2抽選の結果が非当選結果であっても行うことが可能であることを特徴とする特徴B1乃至B7のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1抽選や第2抽選の抽選結果が当選結果であれば複数回のラウンド遊技が行われる特定状態へ移行する構成において、第1抽選により特典が付与され易い第1状態と第2抽選により特典が付与され易い第2状態との切換が、当選結果を経ずに行われ得る。第1状態と第2状態との切換を当選結果に基づく特定状態によって行う構成とすると、第1抽選や第2抽選の当選確率を向上させる必要が生じ、出球率の高騰が懸念される。そこで、上記構成のようにすれば、特定状態を経ずに第1状態や第2状態の切換が行われるため、上記懸念される不都合の発生を回避しつつ特徴B1の効果を奏することが可能となる。
特徴B9.前記特定状態後に実施された前記第1抽選及び前記第2抽選の抽選回数を把握する回数把握手段(第1遊技回カウンタ、第2遊技回カウンタ)を備え、
前記切換手段は、前記回数把握手段により把握された前記抽選回数に基づいて、前記第1状態と前記第2状態との切換を実行することを特徴とする特徴B8に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定状態となってからの抽選回数によって第1状態と第2状態との切換が行われるため、遊技者が着席する遊技機を選択する場合、過去の特定状態のタイミングを目安とすることが可能となる。
<特徴C群>
特徴C1.遊技者の発射操作に基づいて遊技領域(遊技領域PE)に遊技球を発射する発射手段(発射操作装置28)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球部(第1作動口33)及び第2入球部(第2作動口34)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な開状態と当該開状態よりも遊技球が入球しにくい閉状態とに切換可能な可変入球手段(可変入賞装置32A,32B)と、
前記可変入球手段の前記開状態と前記閉状態との可変入球制御を実行する可変入球制御手段(主制御装置81による大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
前記第1入球部へ遊技球が入球したことに基づいて第1抽選を実行する第1抽選手段(主制御装置81による第1特図側の当否判定処理を実行する機能)と、
前記第2入球部へ遊技球が入球したことに基づいて第2抽選を実行する第2抽選手段(主制御装置81による第2特図側の当否判定処理を実行する機能)と、
前記第1抽選手段又は前記第2抽選手段の抽選結果に基づいて、前記可変入球制御手段による前記可変入球手段の前記可変入球制御が行われる特定状態に移行させることが可能な移行手段(主制御装置81による遊技状態移行処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1抽選手段又は前記第2抽選手段の抽選結果として、前記可変入球手段が第1態様で前記可変入球制御される第1特定状態に移行する第1結果(不利特別外れ結果)と、前記可変入球手段が前記第1態様よりも遊技者にとって有利な第2態様で前記可変入球制御される第2特定状態に移行する第2結果(有利特別外れ結果)と、が設定されており、
前記移行手段は、
前記第1抽選手段による抽選結果が前記第1結果であって、且つ前記第2抽選手段による抽選結果が前記第2結果である場合、前記第2特定状態に移行させずに前記第1特定状態に移行させることが可能な第1特定手段(主制御装置81による第2遊技回制御処理において第2特図側の遊技回について強制終了処理を実行する機能)と、
前記第1抽選手段による抽選結果が前記第1結果であって、且つ前記第2抽選手段による抽選結果が前記第2結果である場合、前記第1特定状態に移行させずに前記第2特定状態に移行させることが可能な第2特定手段(主制御装置81による第1遊技回制御処理において第1特図側の遊技回について強制終了処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、第1入球部への入球に基づいて第1抽選手段による第1抽選が行われ、第2入球部への入球に基づいて第2抽選手段による第2抽選が行われる、といった複数の抽選系が存在し、両抽選手段の抽選結果として、第1結果となると第1態様で可変入球手段の可変入球制御が行われ、第2結果となると第1態様よりも有利な第2態様で可変入球手段の可変入球制御が行われる。このような構成において、第1抽選手段による第1抽選の結果が第1結果であって、第2抽選手段による第2抽選の結果が第2結果であり、可変入球制御が行われる結果が重複する状況となると、第1態様で可変入球制御を行わせる(第1特定状態に移行させる)場合と、第2態様で可変入球制御を行わせる(第2特定状態に移行させる)場合と、のいずれもの可能性がある。このようにすることで、いずれの態様で可変入球制御が行われるか(遊技者にとって有利な第2態様となるか否か)、といった点に関心を寄せさせることが可能となり、遊技の多様化を図り遊技への注目度を好適に高めることができる。
特徴C2.前記移行手段は、前記第1抽選手段又は前記第2抽選手段の抽選結果が特定結果であることに基づいて、前記特定状態のうち、前記可変入球手段による前記可変入球制御が行われるラウンド遊技を複数回実行可能な特定遊技状態へ移行させることが可能な構成であり、
前記第1抽選手段又は前記第2抽選手段の抽選結果が前記第1結果である場合に移行させる前記第1特定状態、及び前記第2結果である場合に移行させる第2特定状態は、前記ラウンド遊技が1回のみ実行可能な状態であることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
上記構成によれば、複数回のラウンド遊技が行われる特定遊技状態(所謂大当たり状態)と1回のみのラウンド遊技が行われる第1特定状態及び第2特定状態(所謂小当たり状態、特別外れ状態)とが存在する構成において、1回のみのラウンド遊技が行われる状態同士が重複した場合に、いずれの状態が実施されるかが第1特定手段と第2特定手段とで異なる構成となる。そのため、複数回のラウンド遊技が行われる特定遊技状態が実施されなくなるといった不都合が生じることはなく、遊技者に大きな不利益を生じさせない範囲で特徴C1の遊技性を実現することが可能となる。
特徴C3.前記移行手段により前記第1特定状態に移行する前後で、前記第1抽選手段による前記第1抽選にて当選する確率が変化せず、
前記移行手段にて前記第2特定状態に移行する前後で、前記第2抽選手段による前記第2抽選にて当選する確率が変化しない構成であることを特徴とする特徴C1又は特徴C2に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1特定状態に移行しても第1抽選手段による当選確率は変化せず、第2特定状態に移行しても第2抽選手段による当選確率は変化しないため、第1特定状態又は第2特定状態に移行させないこととなる第1特定手段や第2特定手段による制御が行われたとしても、その前後の遊技状態には大きな影響は及ばない。例えば、移行後に当選確率が高くなるのにもかかわらず第1特定状態や第2特定状態に移行しないこととなると、遊技者は多大な不利益を被ることとなる。よって、遊技者に大きな不利益を生じさせない範囲で特徴C1の遊技性を実現することができる。
特徴C4.前記可変入球手段に入球した遊技球を特定領域(V入賞用領域356)と当該特定領域とは異なる領域(排出用領域357)とに振り分ける振分手段(シャッタ358)と、
前記振分手段において、前記振分手段に到達した遊技球を前記特定領域に振り分ける特定態様と前記異なる領域に振り分ける非特定態様との振分制御を実行する振分制御手段(主制御装置81によるV振分設定処理を実行する機能)と、
前記遊技球が前記特定領域を通過したことに基づいて、遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置81によるV当選フラグに基づく開閉実行モードを開始する処理を実行する機能)と、
を備え、
前記振分制御手段は、前記第1態様にて前記可変入球制御が行われる場合に前記可変入球手段に遊技球が入球したとすると、当該入球した遊技球が前記振分手段に到達するタイミングで当該振分手段が前記非特定態様となるようにし、前記第2態様にて前記可変入球制御が行われる場合に前記可変入球手段に遊技球が入球したとすると、当該入球した遊技球が前記振分手段に到達するタイミングで当該振分手段が前記特定態様となるようにすることを特徴とする特徴C1乃至C3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1態様にて可変入球制御が行われる第1特定状態となると可変入球手段に入球した遊技球が特定領域を通過しにくく、第2態様にて可変入球制御が行われる第2特定状態となると可変入球手段に入球した遊技球が特定領域を通過し易くなる。つまり、第1結果と第2結果とが重複する場合において、第1特定手段により第1特定状態とされると特定領域を通過させることができずに特典が付与されないが、第2特定手段により第2特定状態とされると特定領域を通過させることが可能となって特典が付与される。このようにすることで、第1結果に基づく可変入球制御と第2結果に基づく可変入球制御との有利度を異ならせることが可能となる。
ここで、第1結果と第2結果とで、可変入球手段への遊技球の入球数を異ならせようとすると、一の特定状態中に入球可能な最大入球数以上の差は生じさせることができない。つまり、入球に基づく賞球によって有利度の差を生じさせようとしても限界がある。一方、上記のように特定領域を通過するか否かで特典を付与する構成とすれば、一の特定状態中の最大入球数に基づく賞球数の差を超える有利度の差を生じさせることができる。したがって、第1結果と第2結果とで有利度に大きな差を生じさせることが可能となり、遊技性の向上を図ることが可能となる。
特徴C5.前記振分制御手段は、前記第1特定状態における前記特定態様と前記非特定態様との振分制御のタイミングと、前記第2特定状態における前記特定態様と前記非特定態様との振分制御のタイミングとが同じタイミングとなるように制御するものであることを特徴とする特徴C4に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定状態の種類によらず、振分制御のタイミングが同じとなる。よって、遊技の公平性が担保しつつも、第1結果と第2結果とで有利度に大きな差を生じさせることが可能となる。
特徴C6.前記第1抽選手段による前記第1抽選が行われたことに基づいて所定の報知手段にて第1報知を開始させ、その後、当該第1抽選の結果に対応する報知結果として当該第1報知を終了させる第1報知手段(主制御装置81による第1遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第2抽選手段による前記第2抽選が行われたことに基づいて所定の報知手段にて第2報知を開始させ、その後、当該第2抽選の結果に対応する報知結果として当該第2報知を終了させる第2報知手段(主制御装置81による第2遊技回制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1特定手段は、前記第1報知手段による前記第1報知が前記第2報知手段による前記第2報知よりも先に終了することに基づいて前記第1特定状態へ移行させるものであり、
前記第2特定手段は、前記第2報知手段による前記第2報知が前記第1報知手段による前記第1報知よりも先に終了することに基づいて前記第2特定状態へ移行させるものであることを特徴とする特徴C1乃至C5のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、両抽選系で第1結果と第2結果とが重複する場合において、第1結果に基づく第1特定状態へ移行する場合とは、第1抽選手段に対応する第1報知が先に終了する場合であり、第2結果に基づく第2特定状態へ移行する場合とは、第2抽選手段に対応する第2報知が先に終了する場合であり、いずれの抽選系のいずれの結果が反映された特定状態となるかが、各報知手段によって明確なものとなる。これにより、例えば、各抽選系の複雑さを逆手に取って抽選によらずに特定状態を発生させようとする不正行為等を容易に発見することが可能となる。
特徴C7.前記第1抽選手段による前記第1抽選及び前記第2抽選手段による前記第2抽選のうちの一方の抽選が実施される場合、他方の抽選が実施され且つ当該他方の抽選に基づいて前記移行手段が前記特定状態へ移行させるよりも前のタイミングとなっていることを特徴とする特徴C1乃至C6のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、両方の抽選が重複する事象が発生し易くなり、第1抽選手段による抽選結果と第2抽選手段による抽選結果のいずれを反映して第1特定状態や、第2特定状態へ移行させる、といった遊技性を好適に実現することができる。
特徴C8.前記第1抽選手段による前記第1抽選は、抽選結果が前記第2結果よりも前記第1結果となり易いように設定されており、
前記第2抽選手段による前記第2抽選は、抽選結果が前記第1結果よりも前記第2結果となり易いように設定されており、
前記第2抽選手段による前記第2抽選が実施される場合、前記第1抽選手段による前記第1抽選が実施されており且つ当該第1抽選に基づいて前記移行手段が前記特定状態へ移行させるよりも前のタイミングとなっていることを特徴とする特徴C7に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1抽選よりも第2抽選の方が遊技者にとって有利となる。但し、第2抽選が実施される場合には、それよりも前に第1抽選が実施されており且つ当該第1抽選の結果に基づく特定状態への移行前であり、両抽選系の特定状態が重複する。そのため、第1特定手段や第2特定手段の対象となる。つまり、第2抽選だけを受け、第2結果に基づく第2特定状態へ意図的に移行させようとする行為が行われにくくなる。よって、両抽選系の特定状態が重複した場合に、いずれが実施されるか、といった遊技性を好適に実現することができる。
<特徴D群>
特徴D1.遊技者の発射操作に基づいて遊技球を遊技領域(遊技領域PE)へ発射する発射手段(発射操作装置28)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球部(第1作動口33)と、
前記入球部へ遊技球が入球したことに基づいて所定の報知手段(メイン表示部37)にて遊技回演出を開始させ、所定の報知結果として当該遊技回演出を終了させることを1回の遊技回として、前記所定の報知手段にて前記遊技回が行われるようにする遊技回制御手段(主制御装置81による第1遊技回制御処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記遊技領域には、遊技球が入球可能な開状態と当該開状態よりも入球しにくい閉状態とに切換可能な可変入球手段(電動役物34a)が設けられており、
前記可変入球手段の前記開状態と前記閉状態との切換制御を実行する切換制御手段(主制御装置81による電役サポート用処理を実行する機能)を備え、
前記切換制御手段は、前記遊技回が開始される場合に前記可変入球手段を前記閉状態から前記開状態とし、且つ前記遊技回が終了するよりも前のタイミングで当該開状態とした前記可変入球手段を前記閉状態とすることが可能であることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、可変入球手段に遊技球が入球する場合には、必ず遊技回が行われていることになる。このようにすれば、遊技回と可変入球手段への入球との関係を利用した新たな遊技性を実現することが可能となる。
例えば、可変入球手段へ入球した場合に何らかの特典を付与し得る構成とし、その特典の付与の有無を、実行中の遊技回の進行状況との関係で定める構成とする場合、仮に遊技回が行われていない状況で可変入球手段への入球が発生してしまうと、進行状況とは無関係に特典が付与されるといった不都合が生じ得る。これに対して、上記構成によれば、可変入球手段への入球が発生する場合には、必ず遊技回が行われているのであるから、上記のような不都合は生じず、実行中の遊技回の進行状況との関係で特典付与の有無を定めるといった遊技性を好適に実現することができる。
特徴D2.前記入球部に入球する遊技球が必ず通過する位置に設けられた通過部(スルーゲート35)と、
前記通過部を通過したことに基づいて前記可変入球手段を前記開状態とするか否かの開放抽選を実行する開放抽選手段(主制御装置81によるステップS1307の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記切換制御手段は、前記開放抽選手段による開放抽選の結果が当選結果であったことに基づいて前記切換制御を実行するものであることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
上記構成によれば、可変入球手段を開状態とするか否かの開放抽選を、入球部への入球ではなく通過部の通過に基づいて実施する構成としたことで、入球部への入球に基づく抽選と可変入球手段の開放抽選とをそれぞれ独立させて別々に実施することが可能となる。これにより、入球部への入球に基づいて実行される遊技回の終了よりも前に可変入球手段の開閉を実施することが可能となり、上記特徴D1の構成を好適に実現することができる。
特徴D3.前記開放抽選手段による前記開放抽選が行われることに基づいて、所定の報知手段にて特定報知を開始させ、その後、当該開放抽選の結果に対応する報知結果として当該特定報知を終了させる特定報知手段(主制御装置81による電役サポート用処理を実行する機能)を備え、
前記切換制御手段は、前記特定報知手段による前記特定報知が終了してから前記切換制御を実行するものであり、
前記特定報知手段により前記特定報知が行われる報知期間が、前記遊技回制御手段により実行される前記遊技回の長さよりも短くなるように設定されていることを特徴とする特徴D2に記載の遊技機。
上記構成によれば、開放抽選が実施され、その抽選結果に基づいて可変入球手段が開状態とされるまでの報知期間が遊技回の長さよりも短く設定されているため、遊技回中に可変入球手段を開状態とさせることが可能となる。
特徴D4.前記発射手段は、予め定められた発射周期で遊技球を発射させるものであり、
前記報知期間は前記発射周期よりも短くなるように設定されていることを特徴とする特徴D3に記載の遊技機。
上記構成によれば、例えば通過部と可変入球手段とが近い位置に配置されているとした場合、通過部を通過した遊技球の次に発射された遊技球が可変入球手段に到達すると、当該可変入球手段が開状態となっている可能性が高く、当該到達した遊技球は可変入球手段へ入球し得る。このようにすることで、通過部への通過及び入球部への入球、遊技回の開始、開放抽選の開始、可変入球手段への入球、という一連の流れがよりスムーズに実現可能となる。
また、発射周期は比較的短い周期であることが一般的であることろ、上記のように報知期間をそのような短い発射周期よりもさらに短くすることで、可変入球手段が開状態となるタイミングに合わせて遊技球を発射させようとする所謂止め打ち行為を行わせにくくすることができる。
特徴D5.前記可変入球手段は、前記通過部よりも下流側に配置されており、
前記通過部に対応する位置から前記可変入球手段に対応する位置まで遊技球が流下するまでに要する期間が、前記報知期間よりも長くなるように、前記通過部及び前記可変入球手段の位置が定められていることを特徴とする特徴D3又は特徴D4に記載の遊技機。
上記構成によれば、遊技球が通過部から可変入球手段まで流下するまでの間に、報知期間が経過して可変入球手段が開状態とされ易くなる。これにより、例えば、通過部を通過した遊技球が可変入球手段まで流下するとした場合、当該遊技球が可変入球手段に入球し得る構成となる。よって、通過部への通過から可変入球手段への入球の流れをよりスムーズなものとすることが可能となる。
特徴D6.前記発射手段は、予め定められた発射周期で遊技球を発射させるものであり、
前記切換制御手段は、前記開放抽選の抽選結果が当選結果であったことに基づいて、前記可変入球手段を前記開状態とし、所定の開放期間に亘って当該開状態を維持してから前記閉状態とするものであり、
前記所定の開放期間は、前記発射周期よりも長くなるように設定されていることを特徴とする特徴D3乃至D5のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、所定の開放期間中に遊技球が1個以上可変入球手段へ到達することになる。よって、所定の開放期間中に可変入球手段への入球が見込め、遊技回中に可変入球手段への入球を発生させることによる遊技性を好適に実現することが可能となる。
特徴D7.前記開放抽選手段は、前記通過部を遊技球が通過したことに基づいて前記開放抽選を直ちに実施可能である一方、前記開放抽選に基づく前記報知期間及び前記当選結果に基づく切換制御の実行中は前記通過部を遊技球が通過してもそれに基づく開放抽選を行わず、当該切換制御の終了後に発生した前記通過部の通過を契機として新たな前記開放抽選を実行する構成であることを特徴とする特徴D3乃至D6のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、開放抽選に基づく報知期間や当選結果に基づく切換制御の実行中に通過部を遊技球が通過しても、その通過に基づく開放抽選は行われない構成であるため、例えば、一の切換制御の終了後に通過部の通過を伴わずに開放抽選が行われて可変入球手段が開状態とされること、すなわち、遊技回の実行中以外において開状態とされることがない。よって、特徴D1の遊技性を好適に実現することが可能となる。
<特徴E群>
特徴E1.遊技者の発射操作に基づいて遊技球を遊技領域(遊技領域PE)へ発射する発射手段(発射操作装置28)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球部(第1作動口33)と、
前記第1入球部へ遊技球が入球したことに基づいて所定の報知手段にて遊技回演出を開始させ、所定の報知結果として当該遊技回演出を終了させることを1回の遊技回として、前記所定の報知手段にて前記遊技回が行われるようにする遊技回制御手段(主制御装置81による第1遊技回制御処理を実行する機能)と、
予め定められた付与条件が成立したことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置81による遊技状態移行処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記遊技領域には、前記第1入球部とは異なる第2入球部(第2作動口34)が設けられており、
前記第1入球部へ遊技球が入球してから前記第2入球部へ遊技球が入球するまでの特定期間の長さが短いほど、前記付与条件が成立し易いことを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、遊技者の発射操作に基づいて遊技領域に遊技球が発射され、当該発射された遊技球が第1入球部に入球すると遊技回用の演出が行われる遊技機において、第1入球部に入球させてから速やかに第2入球部へ入球させることができれば、特典付与手段により特典が付与され易くなる、といった斬新な遊技性を実現することができる。
特徴E2.前記第2入球部へ遊技球が入球したことに基づいて所定の報知手段にて第2遊技回演出を開始させ、所定の報知結果として当該第2遊技回演出を終了させることを1回の第2遊技回として、前記所定の報知手段にて前記第2遊技回が行われるようにする第2遊技回制御手段(主制御装置81による第2遊技回制御処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2入球部への入球に基づいて第2遊技回が開始される構成となる。このような構成とすれば、第1入球部への入球に基づく遊技回(第1遊技回)との関係で、第1遊技回開始後、速やかに第2遊技回を開始させることができれば特典が付与され易くなる、といった遊技性となり、従来の遊技機とはかけ離れた斬新な遊技性を実現することができる。
特徴E3.前記第1入球部へ遊技球が入球する特定事象が発生したことに基づいて、前記第2入球部への入球が許容する手段(主制御装置81による電役サポート用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E1又は特徴E2に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1入球部への入球が発生するまでは第2入球部への入球は発生しないため、第1入球部への入球後、速やかに第2入球部への入球を発生させる、といった遊技性をよりわかり易くすることができる。
特徴E4.前記特定事象が発生してから所定期間が経過したことに基づいて、前記第2入球部への入球を制限する手段(主制御装置81による電役サポート用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E3に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1入球部へ遊技球が入球する特定事象の発生後、所定期間が経過すると第2入球部へ遊技球を入球させることができなくなる。このようにすることで、第1入球部への入球後、速やかに第2入球部への入球を発生させる、といった遊技性をよりわかり易くすることができる。
特徴E5.前記第2入球部へ遊技球が入球したことに基づいて所定の抽選を実行する抽選手段(主制御装置81による第2特図側の当否判定処理を実行する機能)を備え、
前記抽選手段による前記所定の抽選にて当選している場合において、前記特定期間が短いほど前記付与条件が成立し易くなる構成であることを特徴とする特徴E1乃至E4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1入球部への入球から第2入球部への入球が速やかであったとしても、第2入球部への入球に基づく抽選に当選していなければ付与条件が成立しない。このように、遊技球の流下の態様だけでなく、遊技機側の抽選処理を経る構成とすることで、付与条件の成否を遊技機側である程度管理することが可能となる。よって、遊技の設計上好ましく、例えば出球率の設計等を好適に行うことが可能となる。
特徴E6.前記第1入球部に遊技球が到達するように前記発射手段を操作している場合、前記第2入球部へも遊技球が到達し得るように、前記第1入球部と前記第2入球部とが設けられていることを特徴とする特徴E1乃至E5のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、発射操作の態様を変えずに第1入球部と第2入球部とを狙い打つことが可能となる。換言すると、第1入球部へ入球させた発射操作の態様を保ったまま、第2入球部へ入球させることが可能となる。よって、第1入球部への入球後、速やかに第2入球部へ入球させるという遊技を行い易くすることができる。
特徴E7.前記遊技領域における所定位置から前記第2入球部までの流下経路として、前記第2入球部まで流下するために第1期間要する第1流下経路(第1ルート)と、前記第2入球部まで流下するために前記第1期間よりも長い第2期間要する第2流下経路(第2ルート)と、が設けられていることを特徴とする特徴E1乃至E6のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1流下経路を流下させることができれば、第2流下経路を流下するよりも速やかに第2入球部へ入球させることができ、付与条件が成立し易くなる。よって、遊技球の挙動の如何に関心を寄せさせることができ、遊技への注目度を好適に高めることができる。
特徴E8.前記所定位置から前記第2入球部までの前記第1流下経路と前記第2流下経路との分岐位置に配置され、当該分岐位置に到達した遊技球を前記第1流下経路と前記第2流下経路とに振り分ける振分手段(シャッタ358)を備えていることを特徴とする特徴E7に記載の遊技機。
上記構成によれば、振分手段によっていずれの流下経路に振り分けられるかによって付与条件の成立し易さが変化する構成となり、振分手段へ高い関心を寄せさせることができる。よって、遊技への注目度を好適に高めることができる。
<特徴F群>
特徴F1.予め定められた第1取得条件成立に基づいて第1判定情報を取得する第1取得手段(主制御装置81により第1作動口入賞に基づく入賞処理:S301〜S306の処理を実行する機能)と、
前記第1取得手段により取得された前記第1判定情報に基づいて第1特定制御を実行するか否かの第1抽選を実行する第1抽選手段(主制御装置81による第1変動開始用処理において当否判定処理を実行する機能)と、
前記第1抽選手段による抽選結果に基づいて前記第1特定制御を実行することが可能な第1特定制御手段(主制御装置81による遊技状態移行処理を実行する機能)と、
予め定められた条件であって前記第1取得条件とは異なる第2取得条件成立に基づいて第2判定情報を取得する第2取得手段(主制御装置81により第2作動口入賞に基づく入賞処理:S307〜S312の処理を実行する機能)と、
前記第2取得手段により取得された前記第2判定情報に基づいて第2特定制御を実行するか否かの第2抽選を実行する第2抽選手段(主制御装置81による第2変動開始用処理において当否判定処理を実行する機能)と、
前記第2抽選手段による抽選結果に基づいて前記第2特定制御を実行することが可能な第2特定制御手段(主制御装置81による遊技状態移行処理を実行する機能)と、
予め定められた条件であって前記第1取得条件及び前記第2取得条件とは異なる第3取得条件成立に基づいて第3判定情報を取得する第3取得手段(主制御装置81によるスルー用の入賞処理を実行する機能)と、
前記第3取得手段により取得された前記第3判定情報に基づいて第3特定制御を実行するか否かの第3抽選を実行する第3抽選手段(主制御装置81による電役サポート用処理において抽選処理を実行する機能)と、
前記第3抽選手段による抽選結果に基づいて前記第3特定制御を実行することが可能な第3特定制御手段(主制御装置81による電役開閉処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1抽選手段、前記第2抽選手段及び前記第3抽選手段は、それぞれ対応する抽選が行われてからその抽選に対応する特定制御が実行されるまでの間において他の抽選が実施され得る構成であり、
前記第1抽選手段による抽選結果が前記第1特定制御を実行することとなる抽選結果であって且つ前記第2抽選手段による抽選結果が前記第2特定制御を実行することとなる抽選結果である場合、前記第3取得手段により取得された前記第3判定情報に基づいて前記第1特定制御及び前記第2特定制御のいずれを優先するかを設定する設定手段(主制御装置81によるサポート用処理において変動表示時間の設定を行う処理:S2008〜S2010の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、第1特定制御と第2特定制御とが重複し得る状況の場合、いずれの特定制御が優先されるかが、第3特定制御用の第3判定情報が用いられて設定される。このようにすることで、いずれの特定制御が実行されるかを楽しむ遊技が追加されるだけでなく、いずれを優先するかが予め定められている構成と比較して、第1、第2特定制御の実行にランダム性が生じ遊技性が向上する。しかも、このようなランダム性を生じさせる要因を、第3特定制御を実行するか否かの第3抽選に用いられる第3判定情報としたことにより、それ専用の判定情報を用意する構成よりも構成の簡素化を図ることが可能となる。よって、簡素な構成で遊技の多様化を図り注目度を向上させることが可能となる。
特徴F2.前記設定手段により前記第1特定制御が優先される場合及び前記第2特定制御が優先される場合のいずれであっても、前記第3特定制御が実行され得る構成であることを特徴とする特徴F1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第3抽選手段の当選確率、すなわち第3特定制御の実行確率に影響を及ぼすことなく第1特定制御と第2特定制御との優劣を設定することができる。これにより、遊技機の設計を大きく変更することなく特徴F1の効果を奏することが可能となる。
特徴F3.前記第3特定制御が行われることによって前記第2取得条件が成立し得る構成であることを特徴とする特徴F1又は特徴F2に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1〜第3判定情報が全て取得されている状況が発生し易くなる。すなわち、第1特定制御と第2特定制御とが重複する場合であっても、第3判定情報が取得されていなければ設定手段はいずれを優先するかの設定を行うことが困難であるところ、上記構成によれば、少なくとも第2判定情報に基づく第2抽選が第2特定制御が実行される抽選結果である場合には、それよりも前に第3特定制御が行われており第3判定情報が取得されているため、上記のような第3判定情報が存在せずに設定を行えない、といった不都合を回避することができる。
特徴F4.前記設定手段は、前記第3特定制御が行われることの契機となった前記第3判定情報を用いて、当該第3特定制御中に前記第2取得条件が成立して取得された前記第2判定情報に基づく前記第2特定制御について、前記第1特定制御との優劣を設定するものであることを特徴とする特徴F3に記載の遊技機。
上記構成によれば、特徴F3の構成において第1特定制御と第2特定制御との優劣の設定を行うに当たって、どの第3判定情報を用いるかが明確なものとなる。これにより、複数の第3判定情報が存在する場合において、いずれの第3判定情報を用いるか不明となり優劣の設定が行えない、といった不都合が生じない。
特徴F5.前記第3抽選手段による前記第3抽選が行われることに基づいて、所定の報知手段(普図表示部38)にて変化表示を開始し、表示期間の経過に基づいて当該第3抽選の結果に対応した報知結果として前記変化表示を終了させる変化表示手段(主制御装置81による電役サポート用処理を実行する機能)と、
前記第3判定情報のうちの所定の情報(電動役物開放カウンタC4)を用いて前記変化表示を行う前記表示期間を設定する期間設定手段(主制御装置81によるS2008〜S2010の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記設定手段は、前記期間設定手段により設定される前記表示期間に基づいて前記第1特定制御及び前記第2特定制御の優劣を設定する構成であることを特徴とする特徴F1乃至F4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第3抽選の結果を報知するための表示期間が設定されており、その表示期間に基づいて第1特定制御と第2特定制御との優劣が設定される。このようにすれば、第3抽選の抽選結果や、第3抽選の当選確率を変更したりせずに、第1特定制御と第2特定制御との関係を調節することができる。よって、遊技機の設計を大きく変更することなく、特徴F1の効果を奏することが可能となる。
特徴F6.前記第1特定制御及び前記第2特定制御のうち、前記設定手段により優先された側は実行される一方、優先されなかった側は実行されないものであることを特徴とする特徴F1乃至F5のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、優先されなかったがため特定制御が待機している、といった事象が生じない。このようにすれば、未実行の特定制御を記憶しておく等の構成を必要とせず、簡素な構成によって特徴F1の遊技性を実現することができる。
特徴F7.前記第1特定制御が実行された場合の遊技者の有利度と、前記第2特定制御が実行された場合の遊技者の有利度とが異なっていることを特徴とする特徴F1乃至F6のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、設定手段によっていずれが優先されるかといった遊技性を、有利度との関係で楽しませることができる。
特徴F8.前記設定手段は、前記第1特定制御及び前記第2特定制御のうち、前記第1特定制御を優先するように設定し易い構成であり、
前記第1特定制御が実行された場合よりも、前記第2特定制御が実行された場合の方が遊技者にとって有利となる構成であることを特徴とする特徴F7に記載の遊技機。
上記構成によれば、有利な側の第2特定制御が優先されにくくなる。このようにすることで、過度に期待感を煽ることなく、適正な遊技とすることができる。
<特徴G群>
特徴G1.遊技者の発射操作に基づいて遊技領域(遊技領域PE)に遊技球を発射する発射手段(発射操作装置28)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な始動入球部(第1作動口33、第2作動口34)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な開状態と入球不可又は入球困難な閉状態とに切換可能な可変入球手段(可変入賞装置32A,32B)と、
前記始動入球部へ遊技球が入球したことに基づいて、遊技状態を、前記可変入球手段による開閉制御が行われる特定状態に移行させるか否かの移行判定を実行可能な移行判定手段(主制御装置81による当否判定処理を実行する機能)と、
前記移行判定手段による移行判定の結果に基づいて遊技状態を前記特定状態に移行させることが可能な移行手段(主制御装置81による遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記移行判定手段による移行判定が行われることに基づいて、所定の報知手段にて遊技回の演出を開始し、当該移行判定の結果に対応する報知結果として当該遊技回の演出を終了させる遊技回制御手段(主制御装置81による第1遊技回制御処理、第2遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記遊技回制御手段により実行される前記遊技回の演出期間に対応する期間情報を期間情報群として記憶する期間情報記憶手段(主制御装置81の変動表示時間テーブル記憶エリア223)と、
前記移行判定手段による移行判定の結果に応じた前記期間情報を、前記期間情報記憶手段に記憶された期間情報群から取得する取得手段(主制御装置81による第1変動表示時間の設定処理、第2変動表示時間の設定処理を実行する機能)と、
を備え、
前記遊技回制御手段は、前記取得手段により取得された前記期間情報に応じた前記報知期間で前記遊技回の演出を実行するものであり、
所定の変更条件成立(開閉実行モード終了)に基づいて、前記取得手段が期間情報の取得対象とする期間情報群をそれまでの期間情報群から変更可能な第1変更手段(主制御装置81による変動表示時間テーブル切換処理を実行する機能)と、
前記第1変更手段により期間情報群が変更される回数に対応する数を把握する把握手段(切換カウンタ)と、
前記把握手段により把握される数が所定数となったことに基づいて、前記所定の変更条件成立に基づいて前記第1変更手段が変更する前記期間情報群を変更可能な第2変更手段(主制御装置81による変動表示時間テーブル切換処理において天井テーブルを設定する処理:例えばS2106の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、所定の変更条件が成立したことに基づいて、遊技回の演出期間を設定するための期間情報群の変更が行われる。そのため、例えば大当たりを変更条件として、大当たり(移行判定手段による判定結果が特定状態移行に対応する結果であったこと)前後で演出期間の長さを異ならせる、といった遊技性を実現できる。それだけでなく、本遊技機では、把握手段によって上記の期間情報群の変更回数に対応する数が把握され、その把握された数が所定数となったことに基づいて第1変更手段が期間情報群の変更を行う際の期間情報が変更される場合がある。そのため、期間情報群の変更パターンが第1変更手段だけで行われるよりも、大幅に多様なものとなる。すなわち、例えば、上記の大当たり前後で演出期間の長さを異ならせる例で説明すると、大当たり回数に応じて、同じ大当たり結果であってもその後の演出期間の長さが異なり得る、といった遊技性を実現できる。このように、演出期間の長さの多様化を通じて遊技の幅を大きく広げ、遊技者の興味を引く遊技機を提供することが可能となる。
なお、「前記把握手段により把握される数が所定数となったことに基づいて、前記所定の変更条件成立に基づいて前記第1変更手段が変更する前記期間情報群を変更可能な第2変更手段」を、「前記把握手段により把握される数に基づいて、前記所定の変更条件成立に基づいて前記第1変更手段が変更する前記期間情報群を変更可能な第2変更手段」としてもよい。
特徴G2.前記第2変更手段によって前記第1変更手段が変更する期間情報群が変更される場合の方が、前記第2変更手段によって前記第1変更手段が変更する期間情報群が変更されない場合よりも、遊技者にとって有利となることを特徴とする特徴G1に記載の遊技機。
上記構成によれば、遊技者は第2変更手段による変更がなされることを望むようになり、特徴G1の効果が高められる。具体的には、第1変更手段により変更された回数が、所定数に至った場合に第2変更手段による変更がなされるため、遊技者としては変更条件の成立回数が所定数に至ることを望むようになると考えられる。そして、変更条件の成立回数が所定数間近の台を積極的に選択して遊技を行う、といったように、遊技台選択の材料とさせることも可能となる。
特徴G3.前記移行判定手段による判定結果が前記特定状態の移行に対応する移行対応結果であったことに基づいて、前記所定の変更条件が成立する構成であることを特徴とする特徴G1又は特徴G2に記載の遊技機。
上記構成によれば、可変入球手段への入球が発生し得る開閉制御が行われる特定状態に移行することで、期間情報群の変更がなされる。しかも、特定状態への移行回数によっては、第1変更手段による変更先とは異なる期間情報群に変更されることになる。このようにすることで、本来注目度が大きく高まり得るポイントである特定状態に期間情報群の変更ポイントを集約し、変更が行われることへの関心を高めるとともに、変更が行われたことが見逃されることを抑制することができる。
特徴G4.前記第2変更手段によって前記第1変更手段が変更する期間情報群が変更される場合と、前記第2変更手段によって前記第1変更手段が変更する期間情報群が変更されない場合とで、前記変更条件成立となる前記移行判定手段による判定結果が同じであり得ることを特徴とする特徴G3に記載の遊技機。
上記構成によれば、移行判定手段による判定結果が同じ結果であり、特定状態が同じであっても、期間情報群の変更先が異なり得る。このようにすれば、移行判定手段による判定結果を複雑化せずに、特徴G3の効果を奏することができる。それだけでなく、例えば、特定状態が遊技者が望むものではない場合であっても、第2変更手段によって期間情報群の変更先が変更されることで、その状態自体は、遊技者が望むものとなる場合がある。よって、特定状態だけでなく、期間情報群の変更先へも大きく関心を寄せさせることができる。
特徴G5.前記把握手段により把握される数は、前記第1変更手段により期間情報群の変更が行われた回数と異なり得ることを特徴とする特徴G1乃至G4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1把握手段とは別に第2把握手段を設ける意義を向上させることができる。例えば、所定の変更条件が大当たりで成立する構成の場合、遊技者は、第1変更手段により期間情報の変更が行われた回数に関しては、遊技ホールのデータ表示機等から特定することが可能である。そのため、把握手段により把握される数と第1変更手段により期間情報群の変更が行われた回数が同じであると、第2変更手段により期間情報群の変更が行われるタイミング(所定数に至るタイミング)を、遊技者は明確に認識することができるといえる。この場合、台選択の判断において確実性を望むのであれば、回数が同じ方が好ましいとも考えられるが、上記のように両数が異なり得る構成としたほうが、第2変更手段による変更タイミングが不明確となり、その不明確さによって台選択の楽しみが向上する。
なお、上記特徴G5の具体的な構成としては、「前記第1変更手段により期間情報群の変更が行われた場合、前記把握手段によって把握される回数を、それまで把握されていた回数に1以上の数を加算して更新する手段(主制御装置81によるステップS2102、S2103等の処理を実行する機能)を備えている」等が考えられる。
特徴G6.前記移行判定手段による判定結果において、前記特定状態へ移行することに対応する移行対応結果として、複数種類の移行対応結果が設定されており、
前記把握手段は、前記移行判定手段による判定結果が前記複数種類の移行対応結果のうちの所定の移行対応結果となってからの前記第1変更手段により期間情報群が変更される回数に対応する数を把握する構成であることを特徴とする特徴G1乃至G5のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、把握手段による回数が把握される開始契機が明確なものとなる。特に、この開始契機を特定状態へ移行する移行対応結果のうちの所定の移行対応結果としたことで、そもそも注目度が高められている特定状態が行われるのであるから、その開始契機への注目度が高められるし、また、開始契機が見逃されることが抑制される。
特徴G7.前記第2変更手段によって前記第1変更手段が変更する期間情報群が変更されることとなる前記所定数を設定する設定手段(主制御装置81によるステップS2208の処理を実行する機能)を備え、
前記設定手段は、複数種類の所定数のうちから今回の設定契機に応じた一の所定数を設定する構成(図45(b))であることを特徴とする特徴G1乃至G6のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1変更手段が期間情報群を変更する変更先が第2変更手段によって変更されることとなる所定数として、複数種類の数から一の数が設定される。このようにすれば、いつ第2変更手段による変更が行われるかがわかりにくくなるだけでなく、第2変更手段による変更がなされることで遊技者にとっての有利度が異なり得る構成(特徴G2)においては、その有利度が異なることとなるタイミングが設定される所定数によって異なることとなる。このようにすることで、期間情報群の変更という単純な事象を通じて、遊技の大幅な多様化を図ることが可能となる。
特徴G8.前記第1変更手段により期間情報群の変更が行われた場合、前記把握手段によって把握される回数を、それまで把握されていた回数に1以上の数を加算して更新する手段(主制御装置81によるステップS2102、S2103等の処理を実行する機能)と、
前記把握手段により把握される回数が前記所定数以上となった場合、当該把握手段が把握している回数と前記所定数との差分を、次回の前記把握手段による回数把握の開始契機において加算する手段(主制御装置81によるステップS2409等の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴G1乃至G7のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、1回の期間情報群の変更に基づいて、把握手段が把握する回数は1以上が加算される。このような構成においては、所定数に至るまでに、期間情報群の変更が所定数未満となる場合があり、加算数がいかようになるかといった遊技性が追加されるため、所定数に至るまでの遊技性が向上する。
さらに、把握手段が把握している回数が所定数以上となった場合に、その回数と所定数との差分が、次回以降に持ち越される場合がある。このようにすることで、例えば、所定数を大幅に上回る回数で第2変更手段による変更がなされた場合に、次回はより早期に所定値に至ることが期待される。よって、例えば大きな値の加算が行われた場合に、それに基づく恩恵を余すことなく受けさせることが可能となる。
特徴G9.前記第2変更手段によって前記第1変更手段が変更する期間情報群が変更されることとなる前記所定数を設定する設定手段(主制御装置81によるステップS2403の処理を実行する機能)を備え、
前記把握手段は、前記設定手段による前記所定数の設定が行われていない状況であっても、前記第1変更手段により期間情報群が変更される回数に対応する数を把握することが可能な構成であることを特徴とする特徴G1乃至G8のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、設定手段による設定前に把握手段によって把握される回数が所定数となる可能性がある。このようにすることで、第2変更手段による変更が行われるタイミングを多様なものとすることができ、遊技の多様化に貢献することができる。
特に特徴G8の構成に適用すれば、所定数の設定前に所定数を大幅に上回る事象が生じ易くなるため、差分が持ち越されることの効果を高めることが可能となる。なお、この場合、特徴G8の構成のうち、「前記把握手段により把握される回数が前記所定数以上となった場合、当該把握手段が把握している回数と前記所定数との差分を、次回の前記把握手段による回数把握の開始契機において加算する手段」を有していれば、上記効果を奏することが可能である。
特徴G10.前記把握手段が把握している回数を、所定の報知手段(表示画面G)にて報知することが可能な回数報知手段(演出制御装置82が表示画面Gのチャンスカウンタ表示領域GHに切換カウンタの値を表示させる機能)を備えていることを特徴とする特徴G1乃至G9のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、遊技者は、回数報知手段による報知によって、あとどれくらいで第2変更手段による変更がなされるかを明確に認識することができる。よって、第2変更手段による変更が遊技者に好ましい場合等、当該変更を楽しみにさせることができる。
<特徴H群>
特徴H1.遊技者の発射操作に基づいて遊技領域(遊技領域PE)に遊技球を発射する発射手段(発射操作装置28)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な始動入球部(第1作動口33、第2作動口34)と、
前記始動入球部へ遊技球が入球したことに基づいて遊技者に特典を付与するか否かの付与判定を実行可能な付与判定手段(主制御装置81による当否判定処理を実行する機能)と、
前記付与判定手段による付与判定の結果が遊技者に特典を付与することに対応する付与対応結果であったことに基づいて、遊技者に前記特典を付与することが可能な特典付与手段(主制御装置81による遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記付与判定手段による付与判定が行われることに基づいて、所定の報知手段にて遊技回の演出を開始し、当該付与判定の結果に対応する報知結果として当該遊技回の演出を終了させる遊技回制御手段(主制御装置81による第1遊技回制御処理、第2遊技回制御処理を実行する機能)と、
予め定められた開始契機からの前記遊技回制御手段による遊技回の実行回数に対応する数が特定数に至ったことに基づいて、前記特典付与手段により特典が付与され易くする特定制御手段(主制御装置81によるステップS2307,S2309等の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定制御手段は、前記付与判定手段による付与判定の結果が前記付与対応結果とは異なる非付与対応結果であることを前記開始契機とすることが可能であることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、付与判定の結果が付与対応結果であることに基づいて特典が付与される遊技機において、付与対応結果ではない非付与対応結果ですら、関心を持たせることが可能となる。特に、本遊技機は、遊技回の実行回数が特定数に至ったことに基づいて、遊技者に特典が付与され易くなる所謂天井機能を有しており、この天井機能の肝となる開始契機が非付与対応結果に基づいて行われる構成としている。天井機能に関して一般的には、特典が付与されてから次の特典が付与されるまでの所謂ハマリを救済するという観点で設けられる。しかし、このような天井機能では、例えば、遊技ホールに設けられるデータ表示機に表示される特典付与のタイミングと遊技回の実行回数から、天井に近いかどうかという情報が丸わかりとなってしまい、天井に遠い遊技機は敬遠される可能性が高くなり、遊技機の稼働率低下の一因となり得ると考えられる。そこで、上記のように、天井機能の開始契機を、特典が付与される付与対応結果ではなく非付与対応結果としていることから、天井に近いか否かがわかりにくく、且つハマリを救済するという機能を担保することが可能となる。
特徴H2.前記特定制御手段は、前記非付与対応結果を前記開始契機とした後は、その後の前記遊技回の実行回数が前記特定数に至るまでは、前記非付与対応結果となっても前記特定数の前記開始契機とはしないことを特徴とする特徴H1に記載の遊技機。
上記構成によれば、非付与対応結果が連続して発生することで何回も特定数の計測が開始されることを回避し、天井機能を好適に発揮させることができる。
特徴H3.前記特典付与手段による前記特典の付与の対象とならない前記非付与対応結果として、前記開始契機となる第1非付与対応結果と前記開始契機とならない第2非付与対応結果とが設定されていることを特徴とする特徴H1又は特徴H2に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1非付与対応結果と第2非付与対応結果との関係によって、非付与対応結果であっても開始契機としたり、開始契機としなかったり、といった調節を容易に行える。このようにすることで、より簡素な構成で特徴H1の効果を奏することが可能となる。
特徴H4.前記付与判定手段による付与判定は、前記第1非付与対応結果となる確率よりも前記第2非付与対応結果となる確率の方が高くなるように設定されていることを特徴とする特徴H3に記載の遊技機。
上記構成によれば、開始契機となり得る第1非付与対応結果が連続することによる不都合を生じにくくすることができる。
特徴H5.前記特定制御手段は、前記開始契機となることに基づいて、直前の前記特典付与手段により前記特典が付与されることとなった前記遊技回からの遊技回の実行回数を、前記特定数から減算して前記遊技回の実行回数の計測を開始することが可能な構成であることを特徴とする特徴H1乃至H4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、例えば、特典付与からの遊技回の実行回数が特定数まであと所定数の状況であれば、非付与対応結果となることで、遊技回があと所定数実行されれば、特定制御手段によって特典が付与され易い状態とされることとなる。つまり、特典付与からの遊技回のカウントは進行しており、非付与対応結果となることで、そのカウントが有効なものと扱われる。このようにすることで、従来の天井機能とは異なる斬新な構成とすることが可能となる。
特徴H6.前記特定制御手段は、前記直前の前記特典付与手段により前記特典が付与されることとなった前記遊技回からの遊技回の実行回数が前記特定数よりも多い場合、その差分を次回の前記開始契機において前記特定数から減算することが可能な第1手段(主制御装置81によるステップS2409等の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴H5に記載の遊技機。
上記構成によれば、特典付与からの遊技回の回数が特定数を超えて開始契機が生じた場合(非付与対応結果となった場合)、その差分が次回に持ち越しされる。これにより、大きなハマリが生じた後は、連荘が生じ易いようにすることが可能となり、出球の増減の幅を大きくし、遊技性を向上させることができる。
特徴H7.前記特定制御手段は、前記直前の前記特典付与手段により前記特典が付与されることとなった前記遊技回からの遊技回の実行回数が前記特定数よりも多い場合、その差分を0とすることが可能な第2手段(主制御装置81によるステップS2511の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴H5又は特徴H6に記載の遊技機。
上記構成によれば、特徴H6のように持越しは生じないものの、天井到達後(特典付与後)に遊技を終了しようと考えている遊技者にとっては好ましくなる。また、差分を記憶しておくための記憶容量の削減も図ることが可能となる。
特徴H8.前記特定制御手段は、
前記直前の前記特典付与手段により前記特典が付与されることとなった前記遊技回からの遊技回の実行回数が、前記特定数よりも多い場合、その差分を次回の前記開始契機において前記特定数から減算することが可能な第1手段(主制御装置81によるステップS2512の処理を実行する機能)と、
前記直前の前記特典付与手段により前記特典が付与されることとなった前記遊技回からの遊技回の実行回数が、前記特定数よりも多い場合、その差分を0とすることが可能な第2手段(主制御装置81によるステップS2511の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1手段と前記第2手段とを選択可能な選択手段(主制御装置81によるステップS2509の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴H5に記載の遊技機。
上記構成によれば、実行回数と特定数の差分の扱いについて、第1手段と第2手段とのいずれが用いられるかは、遊技者にとっての有利度が大きく異なるポイントであり、遊技者が関心を寄せるポイントといえる。そこで、これら第1手段と第2手段とのいずれが用いられるかが選択される構成とすることで、遊技性の向上に大きく貢献することが可能となる。
<特徴I群>
特徴I1.遊技領域(遊技領域PE)に設けられ、遊技球が入球可能な始動入球部(第1作動口33、第2作動口34)と、
前記始動入球部へ遊技球が入球したことに基づいて、判定用情報を取得する取得手段(主制御装置81による作動口用の入賞処理)と、
前記取得手段により取得された前記判定用情報を用いて、遊技者に特典を付与するか否かの付与判定を実行する付与判定手段(主制御装置81による第1変動表示時間の設定処理、第2変動表示時間の設定処理を実行する機能)と、
前記付与判定手段による前記付与判定の判定結果に基づいて、遊技者に特典を付与することが可能な特典付与手段(主制御装置81による遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記付与判定手段による前記付与判定が行われることに基づいて、当該付与判定の判定結果に応じた遊技回を所定の報知手段(メイン表示部37)にて実行する遊技回実行手段(主制御装置81による第1遊技回制御処理、第2遊技回制御処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記付与判定手段は、所定タイミングからの前記遊技回の実行回数に対応する回数に応じた結果となるように前記付与判定を実行可能な構成であり、
前記所定タイミング以後に実施される所定の遊技回について、当該所定の遊技回が実施された場合の前記付与判定手段による前記付与判定に対応する特別報知を、当該所定の遊技回についての前記判定用情報が取得されるよりも前のタイミングで、前記所定の報知手段又はそれとは異なる報知手段にて実行可能な特別報知手段(演出制御装置82による特定期間用演出処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、付与判定手段は、所定タイミングからの遊技回の実行回数に対応する回数に応じて付与判定が実行可能であり、当該所定タイミング以後に実施される所定の遊技回について、判定用情報が取得されるよりも前のタイミングで付与判定の結果に対応する特別報知が行われる場合がある。このようにすることで、所定のタイミングとなることによって、始動入球部へ遊技球を入球させなくても、その後の付与判定手段による判定結果が把握可能となり、所定のタイミングで、遊技を続行すべきか、それとも中止すべきかの判断を行わせることが可能となる。よって、遊技への注目度を好適に高めることができる。
特徴I2.前記付与判定手段による判定結果が、予め定められた特定結果(第5の実施形態における特別外れ結果B〜D)であったことが前記所定のタイミングとして設定されていることを特徴とする特徴I1に記載の遊技機。
上記構成によれば、付与判定手段による判定結果に基づいて所定のタイミングとなり、以後の判定結果を入球前に特別報知によって把握することが可能となる。このようにすることで、付与判定手段による判定結果への関心を高めることができる。
特徴I3.前記特定結果は、前記特典付与手段により前記特典が付与されない結果であることを特徴とする特徴I2に記載の遊技機。
上記構成によれば、特典が付与されない結果にすら、注目させることができる。そして、付与判定手段による判定の確率を大きく変えることなく、特徴I2の効果を奏することができる。
特徴I4.前記所定のタイミングとなることに基づいて、当該所定のタイミング以後、特定回数の前記遊技回が実施されることによって前記特典付与手段により前記特典が付与され易くなる特定状態(特定期間)へ移行する構成であり、
前記特別報知手段は、前記特定状態へ移行することを報知することが可能な構成であることを特徴とする特徴I1乃至I3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、所定のタイミングとなると、特定回数以降の遊技回にて特典が付与され易くなる。そして、遊技者は、そのことを特別報知によって知ることが可能となる。よって、特典がいつ付与されるかといった、遊技者が関心を寄せるポイントについて、所定のタイミングとなることの特別報知によって知らせることができ、遊技への注目度を好適に高めることができる。
特徴I5.前記付与判定手段による判定結果が、予め定められた特定結果(第5の実施形態における特別外れ結果B〜D)であったことが前記所定のタイミングとして設定されており、
前記所定のタイミングとなることに基づいて、当該所定のタイミング以後、特定回数の前記遊技回が実施されることによって前記特典付与手段により前記特典が付与され易くなる特定状態(特定期間)へ移行する構成であり、
前記特定状態中に実施される前記付与判定手段による判定結果が前記特定結果であった場合、前記特定状態への移行契機となった前記特定結果に対応させて前記特典が付与され易くなった後に、前記特定状態中に前記特定結果となったことに対応させて前記特典が付与され易くなる構成であることを特徴とする特徴I1乃至I4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定状態中に、特定状態への移行契機となる特定結果となった場合に、既に移行していた特定状態後にそれぞれ特典が付与される構成となる。このようにすることで、特定状態中に、所謂引き損となる事象を回避し、特定状態中の遊技性を向上させることができる。
特徴I6.前記特定状態中に実施される前記付与判定手段による判定結果が前記特定結果であった場合、前記所定のタイミングからの当該特定結果となった前記付与判定手段による判定が行われた回数に関わらず、前記特定状態への移行契機となった前記特定結果に対応させて前記特典が付与された後、続けて前記特定状態中に前記特定結果となったことに対応させて前記特典が付与され易くなる構成であることを特徴とする特徴I5に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定状態中に特定結果となった場合には、特定状態の終了後に連続して特典が付与される。このようにすれば、例えば、特定状態と特典付与と特定状態と特典付与とが繰り返し実行されることによる、遊技の中だるみを回避することができる。
特徴I7.前記付与判定手段による判定結果が、予め定められた特定結果(第5の実施形態における特別外れ結果B〜D)であったことが前記所定のタイミングとして設定されており、
前記所定のタイミングとなることに基づいて、当該所定のタイミング以後、特定回数の前記遊技回が実施されることによって前記特典付与手段により前記特典が付与され易くなる特定状態(特定期間)へ移行する構成であり、
前記遊技回を実行する場合の報知期間に対応する期間情報が複数記憶された期間情報群を記憶する記憶手段(変動表示時間テーブル記憶エリア223)と、
前記記憶手段に記憶されている前記期間情報群から、今回の遊技回の報知期間に対応する期間情報を選択する選択手段(主制御装置81による第1変動表示時間の設定処理、第2変動表示時間の設定処理を実行する機能)と、
を備え、
前記期間情報群として、設定後の前記遊技回の実行回数が特定回数以降となることで前記付与判定手段により前記特典が付与されることとなる特定期間情報が選択され易くなる特定期間情報群(特定期間テーブル)が設定されており、
前記所定のタイミングとなることに基づいて、前記期間情報群を前記特定期間情報群に変更することが可能な変更手段(主制御装置81によるステップS2604の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴I1乃至I6のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、所定のタイミングからの遊技回の実行回数に応じた報知期間を利用して特典付与の付与判定が行われる構成となるため、例えば、付与判定の判定確率を変化させる構成と比較して、遊技の公平性が担保されるし、遊技設計の自由度が大幅に向上する。但し、特定期間情報群への変更が、如何様なタイミングでも行われ得る構成としてしまうと、遊技者が注目すべきポイントが多岐にわたり過ぎて、却って注目が分散してしまう可能性もある。そこで、特定期間情報群への変更は、遊技結果に基づいて(付与判定手段による判定結果が特定結果であったことに基づいて)行われる構成としているため、あくまでも、注目すべきは付与判定手段による判定結果である、といった前提を崩すことなく、上記の効果を奏することができる。
特徴I8.前記期間情報群として、設定後の前記遊技回の実行回数に関わらず前記特定期間情報が選択され易く設定されている第2特定期間情報群(天井テーブル)が設定されており、
前記特定状態中に実施される前記付与判定手段による判定結果が前記特定結果であった場合、前記特定状態への移行契機となった前記特定結果に対応させて前記特典が付与された後、前記第2特定期間情報群が設定される構成であることを特徴とする特徴I7に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定状態前に特定結果となった場合と、特定状態中に特定結果となった場合とで、設定される期間情報群が異なることになる。具体的には、特定状態前に特定結果となると、特定回数後に特定期間情報が選択され易くなって特典が付与され易くなる特定期間情報群に設定され、特定状態中に特定結果となると、遊技回の実行回数に関わらず特定期間情報が選択され易いことで遊技回の実行回数に関わらず特典が付与され易くなる第2特定期間情報群が設定される。このように、設定される期間情報群を異ならせるだけで、特定状態後に特典が付与され、その後特典が連続して付与される、といった事象を付与判定手段による付与判定の確率を変化させることなく実現することができる。
特に、特定状態の前後で設定される期間情報群を異ならせてその後に特典が付与されるタイミングを異ならせる構成とすれば、同じ特定結果であっても、引き当てるタイミングによって有利度が大きく異なることになる。つまり、特定状態前であれば、特定回数の遊技回を消化しなければ特典が付与されない一方、特定状態中であれば、特定回数よりも少ない回数で特典が付与される。そのため、特定状態中に特定結果となったほうが遊技者にとっては有利なものとなり、如何に特定状態中に特定結果を引き当てるか、といった遊技性を実現することができる。
特徴I9.前記特定状態中に実施される前記付与判定手段による判定結果が前記特定結果であった回数を把握する把握手段(ループカウンタ)を備え、
前記特定状態への移行契機となった前記特定結果に対応させて前記特典が付与された後、前記把握手段により把握される回数に応じて前記第2特定期間情報群が設定される回数が定められることを特徴とする特徴I8に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定状態中に複数回特定結果となった場合であっても、その分、第2特定期間情報群が設定されるため、所謂引き損とならず、むしろ、特定状態中に如何に特定結果を引き当てるか、といった遊技性の効果を高めることができる。
特徴I10.前記付与判定手段による前記付与判定の判定結果として複数種類の前記特定結果が設定されており、
前記把握手段は、前記特定状態中に実施される前記付与判定手段による判定結果が前記特定結果であった場合、それまで把握していた回数に対して当該特定結果の種類に応じた数を加算可能な構成であることを特徴とする特徴I9に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定結果の種類に応じて、第2特定期間情報群が設定される回数が異なり得る。このようにすれば、特定状態中に特定結果を引き当てること、及びその特定結果の種類への関心が高められ、特定状態中の遊技性が大幅に向上する。
特徴I11.前記特典付与手段は、前記複数種類のうちの第1特定結果と、当該第1特定結果とは前記把握手段により加算される数が異なることとなる第2特定結果と、で同じ特典を付与することが可能な構成であることを特徴とする特徴I10に記載の遊技機。
上記構成によれば、同じ特典が付与される特定結果同士であっても、異なる種類の特定結果であれば第2特定期間情報群が設定される回数が異なることとなる。よって、特定結果となった場合の見た目上の差を小さくして、第2特定期間情報群の設定回数へ関心を寄せさせることが可能となる。
<特徴J群>
特徴J1.所定の発射操作に基づいて遊技領域へ遊技球を発射可能な発射手段(発射操作装置28)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球部(第2作動口34)と、
期間情報(第2変動表示時間の情報)を記憶可能な期間情報記憶手段(主制御装置81の変動表示時間テーブル記憶エリア223)と、
前記期間情報記憶手段から前記期間情報を取得する期間情報取得手段(主制御装置81による第2変動表示時間の設定処理を実行する機能)と、
前記入球部への遊技球の入球に基づいて特定事象(第2特図の遊技回)を発生させ、前記期間情報取得手段により取得された前記期間情報に対応する期間が経過することに基づいて当該特定事象を終了させることが可能な特定事象制御手段(主制御装置81による第2遊技回制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記期間情報として第1期間に対応する第1期間情報(第2長変動の変動表示時間情報)が取得されるよりも、前記第1期間とは異なる第2期間に対応する第2期間情報(第2短変動の変動表示時間情報)が取得される方が遊技者にとって有利となるように構成されており、
遊技状態を移行させる状態移行手段(主制御装置81による条件成立判定処理、テーブル切換用処理を実行する機能)を備え、
前記状態移行手段により移行可能な遊技状態には、前記第2期間情報の取得され易さが第1遊技状態(通常テーブルの選択状態)とは異なる第2遊技状態(特別テーブルの選択状態)が含まれており、
前記状態移行手段は、
前記第1遊技状態において予め定められた特定条件(第1条件)が成立したか否かを判定する特定条件判定手段(主制御装置81によるステップS3202〜S3204の処理を実行する機能)と、
前記特定条件判定手段により前記特定条件が成立したと判定された場合に、前記特定条件が未成立の場合よりも前記第2遊技状態に移行し易くする又は前記第2遊技状態に移行することを許容する移行用手段(主制御装置81によるステップS3202、S3205、S3206の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、入球部への遊技球の入球に基づいて特定事象が発生し、期間情報記憶手段から取得された期間情報に対応する期間が経過することに基づいて、発生した特定事象が終了するという構成の下、上記期間として第1期間が選ばれるよりも第2期間が選ばれる方が遊技者にとって有利となる構成とされている。このように、特定事象の発生期間として如何なる期間が選ばれるかによって有利度合いが変化する構成とされていることで、当否抽選で当選結果を引き当てるといった従来の遊技とは一線を画すことができ、斬新な遊技性を提供することが可能になる。これにより、遊技者に新鮮な印象を与えることができ、遊技の注目度向上に大きく寄与することができる。
さらに、上記構成では、遊技状態として、第1遊技状態と、第1遊技状態とは第2期間情報の取得され易さが異なる第2遊技状態とが設けられ、第1遊技状態において特定条件が成立した場合に、遊技状態が第2遊技状態に移行し易くなる又は第2遊技状態への移行が許容される構成とされている。
例えば、第2遊技状態への移行難易度が一様化されていると、遊技に際して移行条件が未成立の状態が続いた場合に、第2遊技状態への移行に対する期待感(第2遊技状態が遊技者にとって望ましくない状態の場合は危機感)を次第に抱きにくくなり、遊技意欲の減衰を招くおそれがある。この点、本特徴によれば、変更条件が成立することで第2遊技状態への移行難易度が緩和され、第2遊技状態に移行しない状態が続く状況が生じても期待感や危機感を喚起することができ、遊技意欲を持続させることが可能になる。さらには、遊技状況に応じて第2遊技状態に移行し易くなったりする面白みを付加することもでき、興趣性が向上する。
特徴J2.前記期間情報記憶手段には、前記取得手段による前記第2期間情報の取得され易さが異なる第1期間情報群(通常テーブル)と第2期間情報群(特別テーブル)とが記憶されており、
前記取得手段は、前記第1遊技状態では前記第1期間情報群から前記期間情報を取得し、前記第2遊技状態では前記第2期間情報群から前記期間情報を取得する手段(主制御装置81による第1変動表示時間の設定処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴J1に記載の遊技機。
上記構成によれば、期間情報を取得する期間情報群を切り換えることによって、遊技状態を切り換えることが可能になる。このため、大当たり等の特別な当選結果を契機とせずとも有利な遊技状態に移行することができ、当否抽選で大当たりを引き当てることが前提の従来の遊技とは異なる斬新な遊技性を提供することが可能になる。
特徴J3.前記移行用手段は、
前記特定条件判定手段により前記特定条件が成立したと判定された場合に、前記特定条件と同一の又は異なる移行条件(第2条件)が成立したか否かを判定する移行条件判定手段(主制御装置81によるステップS3202、S3205、S3206の処理を実行する機能)と、
前記移行条件判定手段により前記移行条件が成立したと判定された場合に、遊技状態を第2遊技状態に移行させる手段(主制御装置81によるステップS4108〜S4112の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴J1又は特徴J2に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定条件及び移行条件が段階的に成立することによって、遊技状態が第2遊技状態に移行する。従来の遊技機では、入球部への1回の入球を単位として、他の遊技状態(例えば、当否抽選の結果が当選結果となり易くなる高確率状態等の有利状態)に移行するか否かが決まるため、遊技状態が移行するか否かについて、遊技者は上記入球に対応する各回の遊技(遊技回)ごとにしか楽しめないことが想定される。この点、本構成によれば、一の遊技において特定条件が成立しても、その後の遊技において移行条件を成立させなければ第2遊技状態に移行しない。これにより、遊技者が複数回の遊技に跨って第2遊技状態に移行するか否かを楽しむことが可能となり、興趣性が向上する。
特徴J4.前記移行用手段は、前記特定条件の成立後、所定の終了条件が成立する前に前記移行条件が成立した場合に、遊技状態を前記第2遊技状態に移行させる手段(主制御装置81による条件取消用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴J3に記載の遊技機。
特定条件の成立後、無期限に移行条件の成立を認める構成とすると、特定条件が成立した以後、移行条件が成立するまで遊技を継続せざるを得なくなるが、本構成によれば、これを好適に回避して遊び易さを向上させることが可能になる。
特徴J5.前記移行用手段は、前記移行条件が未成立の状態で前記所定の終了条件が成立した場合に、前記特定条件の成立を取り消すことが可能な手段(主制御装置81による条件取消用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴J4に記載の遊技機。
上記構成によれば、終了条件の成立を以って遊技状態を第2遊技状態に移行し易くする期間又は第2遊技状態への移行を許容する期間が終了し、改めて特定条件の成立を目指す遊技性を提供することができる。これにより、特定条件の成立後の遊技を緊張感を持って行うことができ、興趣性を向上させることが可能になる。
特徴J6.所定の演出を実行可能な演出手段(図柄表示装置41)と、
前記特定条件が成立した場合に、前記演出手段にて特別演出が行われるように制御する演出制御手段(演出制御装置82による特別演出開始用処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴J1乃至J5のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定条件の成立に応じて特別演出が行われるため、遊技者が特定条件の成立を把握することが可能になる。第2遊技状態が遊技者にとって望ましい状態であれば、第2遊技状態へ移行することへの期待感を好適に煽るがことができるし、第2遊技状態が遊技者にとって望ましくない状態であれば、第2遊技状態へ移行することへの危機感を好適に煽ることができ、興趣性が向上する。
特徴J7.前記特定条件が未成立の状態でも、所定の実行条件が成立することに基づいて前記演出手段にて前記特別演出が行われるように制御する手段(演出制御装置82による特別演出開始用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴J6に記載の遊技機。
上記構成によれば、遊技者に特定条件が成立した可能性があることを特別演出により示しつつも、特定条件の成立を特別演出から一意に判別できない構成とすることができる。これにより、特定条件が成立しているかを推測する楽しみや、特定条件の成立が判然としないまま遊技を進めるスリルを提供することができる。
特徴J8.前記第1遊技状態において前記特定条件が成立しても前記第1遊技状態を維持可能な手段(主制御装置81による第1条件の成立後も通常テーブルの選択状態を維持する機能)を備えていることを特徴とする特徴J1乃至J7のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定条件が成立しても、第2期間情報の取得され易さ(又は特定状態の成立し易さ)に関わる遊技状態として、従前の状態を維持しておけば足りるため、制御処理の簡単化や処理負荷の軽減を図ることが可能になる。
特徴J9.前記第2遊技状態は、前記第1遊技状態よりも前記第2期間情報が取得され易い状態であることを特徴とする特徴J1乃至J8のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定条件が成立することで、有利な遊技状態に移行し易くする又は有利な遊技状態への移行を許容する遊技性を実現することが可能になる。
特徴J10.前記第2遊技状態は、前記第1遊技状態よりも前記第2期間情報が取得されにくい状態であることを特徴とする特徴J1乃至J7のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定条件が成立することで、有利な遊技状態が終了し易くする又は有利な遊技状態の終了を許容する遊技性を実現することが可能になる。
特徴J11.前記特定条件判定手段は、前記入球部への入球に基づいて前記特定条件が成立したか否かを判定する手段(主制御装置81による条件成立判定処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴J1乃至J10のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定条件の成立判定処理を特定事象用の制御処理の中に組み込むことができ、当該制御処理の一環として特定条件の判定処理を実行可能になる。これにより、両処理を各別に行う構成と比べて、制御処理を簡単化し得るとともに、特定条件の成立判定の処理落ちが抑制される。
特徴J12.予め定められた取得条件(第2作動口34への入賞)が成立することに基づいて特別情報(大当たり乱数カウンタC1)を取得する特別情報取得手段(主制御装置81により第2作動口34用の入賞処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報に基づいて判定処理を行う特別判定手段(主制御装置81によるステップS611、S911の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記期間情報として前記第2期間情報が取得され且つ前記特別判定手段の判定結果が特定結果(特別外れ結果)である場合に遊技者にとって有利となるように構成されていることを特徴とする特徴J1乃至J11のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2期間情報の取得され易さだけでなく、特定結果のなり易さにも依存して有利度合いを異ならせることができる。これにより、有利度合いを変化させる要素を増やすことができ、例えば、第2期間情報が取得され易く且つ判定結果が特定結果と易いといった遊技状態とは別に、第2期間情報は取得され易いものの、特定結果のなり易さは通常程度に抑えられた遊技状態が存在するなど、遊技状態を多様化することが可能になる。
特徴J13.前記入球部への遊技球の入球に基づいて抽選処理を実行する抽選手段(主制御装置81による第2作動口34用の当否判定処理を実行する機能)と、
所定の報知手段にて遊技回用動作を開始し、前記抽選手段の抽選結果に対応した報知結果として前記遊技回用動作が終了することを遊技回の1回として、各遊技回の前記遊技回用動作が行われるように制御する遊技回制御手段(主制御装置81による第2遊技回制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定事象が前記遊技回用動作であることを特徴とする特徴J1乃至J12のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、抽選結果を報知するための遊技回用動作を特定事象として活用することができる。これにより、遊技回用動作が第2期間で終了するか否かの報知と、抽選結果の報知とを一の報知手段にて行うことができ、注目箇所の集約化を図ることが可能になる。
なお、本特徴を上記特徴J12に適用する場合は、「抽選処理」及び「抽選手段」をそれぞれ「判定処理」及び「判定手段」と読み替えてもよい。
特徴J14.前記状態移行手段は、前記特定条件が未成立の状態でも、前記第1遊技状態において前記特定条件とは異なる特別移行条件(第1特図及び第2特図用の当否判定結果が大当たり結果となること)が成立することに基づいて、遊技状態を前記第2遊技状態に移行させることが可能な手段(主制御装置81によるステップS4101、S4110の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴J1乃至J13のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定条件が未成立の状況下でも第2遊技状態に移行する機会を確保することができ、特定条件の成立の有無にかかわらず第2遊技状態に移行することへの期待感や危機感を高めることが可能となる。そればかりか、第2遊技状態への移行ルートを多様化することもでき、興趣性を向上させることが可能になる。
特徴J15.前記状態移行手段により移行可能な遊技状態には、前記第1遊技状態及び前記第2遊技状態のいずれとも異なる第3遊技状態が含まれており、
前記状態移行手段は、前記特定条件が成立することに基づいて遊技状態を前記第3遊技状態に移行させることが可能な手段を備えていることを特徴とする特徴J1乃至J14のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、遊技状態が第3遊技状態に移行することに基づいて、遊技者が第1特定条件の成立を把握することが可能になる。これにより、遊技状態の変化から特定条件の成立を推測する楽しみを付加することができ、遊技(遊技状態の変化)に対する遊技者の注目度を向上させることが可能になる。
特徴J16.遊技球が通過可能な特定通過部(V入賞用領域356)と、
前記特定通過部を遊技球が通過することに基づいて遊技者に特典(V大当たり)を付与可能な特典付与手段(主制御装置81による遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記特定通過部を遊技球が通過可能又は通過し易くなる第1態様と、前記特定通過部を遊技球が通過不能又は前記第1態様よりも通過しにくくなる第2態様とを含む複数の態様で作動可能な特定通過部用手段(第2可変入賞装置32B)と、
を備え、
前記期間情報として前記第1期間情報が取得されるよりも前記第2期間情報が取得される方が、前記特定通過部用手段が前記第2態様で作動し易くなるように構成されていることを特徴とする特徴J1乃至J15のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特典付与までの過程において遊技球を特定通過部に通過させるステップが介在することで、入球部への遊技球の入球以外にも遊技者の遊技参加や技術介入の機会を確保することができ、興趣性が向上する。
特徴J17.予め定められた第1発生条件(第1作動口33への入賞)の成立に基づいて第1特定事象(第1特図の遊技回)を発生させ、第1特定事象用期間(第1変動表示時間)が経過することに基づいて当該第1特定事象を終了させることが可能な第1特定事象制御手段(主制御装置81による第1遊技回制御処理を実行する機能)と、
予め定められた第2発生条件(第2作動口34への入賞)の成立に基づいて第2特定事象(第2特図の遊技回)を発生させ、第2特定事象用期間(第2変動表示時間)が経過することに基づいて当該第2特定事象を終了させることが可能な第2特定事象制御手段(主制御装置81による第2遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第1特定事象及び前記第2特定事象の一方の発生中に他方が発生した場合に、前記第1特定事象用期間が経過する前に前記第2特定事象用期間が経過する特定状態(逆転状態)が成立することに基づいて遊技者に特典を付与可能な特典付与手段(主制御装置81による遊技状態移行処理を実行する機能)と、
遊技状態を移行させる状態移行手段(主制御装置81による条件成立判定処理、テーブル切換用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記状態移行手段により移行可能な遊技状態には、前記特定状態の成立し易さが第1遊技状態(通常テーブルの選択状態)とは異なる第2遊技状態(特別テーブルの選択状態)が含まれており、
前記状態移行手段は、
前記第1遊技状態において予め定められた特定条件(第1条件)が成立したか否かを判定する特定条件判定手段(主制御装置81によるステップS3202〜S3204の処理を実行する機能)と、
前記特定条件判定手段により前記特定条件が成立したと判定された場合に、前記特定条件が未成立の場合よりも前記第2遊技状態に移行し易くする又は前記第2遊技状態に移行することを許容する移行用手段(主制御装置81によるステップS3202、S3205、S3206の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、第1発生条件が成立すると、第1特定事情が第1特定事象用期間に亘って行われるべく制御され、第2発生条件が成立すると、第2特定事象が第2特定事象用期間に亘って行われるべく制御されるという構成の下、第1及び第2特定事象の各事象の発生から第1特定事象用期間が経過するよりも早く第2特定事象用期間が経過した場合に、遊技者に特典を付与する構成とされている。このように、どちらの期間が早く経過するかによって特典が付与されるか否かを異ならせる構成とされていることで、当否抽選で当選結果を引き当てるといった従来の遊技とは一線を画すことができ、斬新な遊技性を提供することが可能になる。これにより、遊技者に新鮮な印象を与えることができ、遊技の注目度向上に大きく寄与することができる。
さらに、上記構成では、遊技状態として、第1遊技状態と、第1遊技状態とは特定状態の成立し易さが異なる第2遊技状態とが設けられ、第1遊技状態において特定条件が成立した場合に、遊技状態が第2遊技状態に移行し易くなる又は第2遊技状態への移行が許容される構成とされている。
例えば、第2遊技状態への移行難易度が一様化されていると、遊技に際して移行条件が未成立の状態が続いた場合に、第2遊技状態への移行に対する期待感(第2遊技状態が遊技者にとって望ましくない状態の場合は危機感)を次第に抱きにくくなり、遊技意欲の減衰を招くおそれがある。この点、本特徴によれば、変更条件が成立することで第2遊技状態への移行難易度が緩和され、第2遊技状態に移行しない状態が続く状況が生じても期待感や危機感を喚起することができ、遊技意欲を持続させることが可能になる。さらには、遊技状況に応じて第2遊技状態に移行し易くなったりする面白みを付加することもでき、興趣性が向上する。
なお、本特徴に対しては、上記特徴J2〜J16のいずれかに記載の各構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによる更なる効果を奏することができる。
特徴J18.所定の発射操作に基づいて遊技球を発射可能な発射手段(発射操作装置28)と、
遊技球が入球可能な入球部(V入賞用領域356)と、
前記入球部への遊技球の入球に基づいて予め定められた付与条件(V入賞)が成立したか否かを判定する付与判定手段(主制御装置81によるステップS1204、S1205の処理を実行する機能)と、
前記付与判定手段により前記付与条件が成立したと判定された場合に、遊技者に特典(V大当たり)を付与可能な特典付与手段(主制御装置81によるステップS1002〜S1004の処理を実行する機能)と、
遊技状態を移行させる状態移行手段(主制御装置81によるテーブル切換用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記状態移行手段により移行可能な遊技状態には、前記付与条件の成立し易さが第1遊技状態(通常テーブルの選択状態)とは異なる第2遊技状態(特別テーブルの選択状態)が含まれており、
前記状態移行手段は、
前記第1遊技状態において予め定められた特定条件(第1条件)が成立したか否かを判定する特定条件判定手段(主制御装置81によるステップS3202〜S3204の処理を実行する機能)と、
前記特定条件判定手段により前記特定条件が成立したと判定された場合に、前記特定条件が未成立の場合よりも前記第2遊技状態に移行し易くする又は前記第2遊技状態に移行することを許容する移行用手段(主制御装置81によるステップS3202、S3205、S3206の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、入球部への遊技球の入球に基づいて付与条件が成立したか否かが判定され、付与条件が成立したと判定された場合に特典が付与されるという構成の下、遊技状態として、第1遊技状態と、第1遊技状態とは付与条件の成立し易さが異なる第2遊技状態とが設けられ、第1遊技状態において特定条件が成立した場合に、遊技状態が第2遊技状態に移行し易くなる又は第2遊技状態への移行が許容される構成とされている。
例えば、第2遊技状態への移行難易度が一様化されていると、遊技に際して移行条件が未成立の状態が続いた場合に、第2遊技状態への移行に対する期待感(第2遊技状態が遊技者にとって望ましくない状態の場合は危機感)を次第に抱きにくくなり、遊技意欲の減衰を招くおそれがある。この点、本特徴によれば、変更条件が成立することで第2遊技状態への移行難易度が緩和され、第2遊技状態に移行しない状態が続く状況が生じても期待感や危機感を喚起することができ、遊技意欲を持続させることが可能になる。さらには、遊技状況に応じて第2遊技状態に移行し易くなったりする面白みを付加することもでき、興趣性が向上する。
なお、本特徴に対しては、上記特徴J2〜J16のいずれかに記載の各構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによる更なる効果を奏することができる。
<特徴K群>
特徴K1.所定の発射操作に基づいて遊技球を発射可能な発射手段(発射操作装置28)と、
遊技球が入球可能な入球部(V入賞用領域356)と、
前記入球部への遊技球の入球に基づいて予め定められた付与条件(V入賞)が成立したか否かを判定する付与判定手段(主制御装置81によるステップS1204、S1205の処理を実行する機能)と、
前記付与判定手段により前記付与条件が成立したと判定された場合に、遊技者に特典(V大当たり)を付与可能な特典付与手段(主制御装置81によるS1002〜S1004の処理を実行する機能)と、
遊技状態を移行させる状態移行手段(主制御装置81によるテーブル切換用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記状態移行手段により移行可能な遊技状態には、前記付与条件の成立し易さが第1遊技状態(通常テーブルの選択状態)とは異なる第2遊技状態(特別テーブルの選択状態)が含まれており、
前記状態移行手段は、
所定の移行条件が成立することに基づいて遊技状態を前記第2遊技状態に移行させることが可能な特別移行手段(主制御装置81によるステップS4408、S4409、S4412、S4413、S4614〜S4616の処理を実行する機能)と、
所定の遊技結果となることに基づいて所定の変更条件が成立したことに基づき、前記移行条件を変更可能な移行条件変更手段(主制御装置81によるS4407、S4410、S4411、S4414、S4415、S4606、S4607、S4611、S4612の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、入球部への遊技球の入球に基づいて付与条件が成立したか否かが判定され、付与条件が成立したと判定された場合に特典が付与されるという構成の下、遊技状態として、第1遊技状態と、第1遊技状態とは付与条件の成立し易さが異なる第2遊技状態とが設けられ、第2遊技状態への移行条件を所定の変更条件が成立することで変更可能な構成とされている。
例えば、第2遊技状態への移行条件が固定化されていると、移行ルートが一本化して遊技が単調化し易くなることが懸念される。また、遊技に際して移行条件が未成立の状態が長く続くと、移行条件の成立に対する期待感(第2遊技状態が遊技者にとって望ましくない状態の場合は危機感)を次第に抱きにくくなり、遊技意欲の減衰を招くおそれもある。
この点、本特徴によれば、変更条件が成立することで移行条件を変更可能な構成とされているため、移行ルートを多様化することができ、遊技の単調化が抑制される。そればかりか、移行条件が変わることで、移行条件の成立に対する期待感や危機感を喚起することができ、遊技意欲を持続させることが可能になる。さらには、移行条件が変わる面白みを付加することもでき、興趣性が向上する。
加えて、上記構成によれば、所定の遊技結果となることに基づいて変更条件が成立する構成とされているため、遊技中に移行条件を変更することが可能になる。この場合、遊技者は、第2遊技状態への移行が生じるか否かに関心を寄せている中で移行条件の変更を受けることになる。つまり、遊技途中で達成目標や回避目標を変更することができ、遊技性を多様化することが可能になる。
特徴K2.前記移行条件変更手段は、前記変更条件が成立することに基づいて前記移行条件を第1移行条件(不利特別外れ結果Cに当選すること)から当該第1移行条件よりも成立し易い第2移行条件(不利特別外れ結果Dに当選すること)に変更可能な手段(主制御装置81によるS4407、S4410、S4411、S4611、S4612の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴K1に記載の遊技機。
上記構成によれば、変更条件が成立することで第2遊技状態に移行し易くなる。例えば、第2遊技状態が遊技者にとって望ましい状態であれば、移行条件を成立させることを楽しむ面白みに加えて、変更条件を成立させることを楽しむ面白みを提供することができるし、第2遊技状態が遊技者にとって望ましくない状態であれば、移行条件の成立を回避することを楽しむ面白みに加えて、変更条件の成立を回避することを楽しむ面白みを提供することができ、興趣性が向上する。
特徴K3.前記移行条件変更手段は、前記変更条件が成立することに基づいて前記移行条件を第1移行条件(不利特別外れ結果Dに当選すること)から当該第1移行条件よりも成立しにくい第2移行条件(不利特別外れ結果Cに当選すること)に変更可能な手段(主制御装置81によるS4407、S4414、S4415、S4606、S4607の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴K1又は特徴K2に記載の遊技機。
上記構成によれば、変更条件が成立することで第2遊技状態に移行しにくくなる。例えば、第2遊技状態が遊技者にとって望ましい状態であれば、移行条件を成立させることを楽しむ面白みに加えて、変更条件の成立を回避することを楽しむ面白みを付加することができるし、第2遊技状態が遊技者にとって望ましくない状態であれば、移行条件の成立を回避することを楽しむ面白みに加えて、変更条件が成立することを楽しむ面白みを付加することができ、興趣性が向上する。
なお、特徴K3を特徴K2に適用した場合は、「前記変更条件又は当該変更条件とは異なる特定条件が成立することに基づいて、前記移行条件を前記第2移行条件から前記第1移行条件に変更可能な手段を備えている」と読み替えることができる。この構成によれば、第2遊技状態に移行し易くなる状態と移行しにくくなる状態との相互変換が可能になる。これにより、遊技性の更なる多様化を図ることができ、興趣性が向上する。
特徴K4.前記移行条件として複数の条件を設定可能となっており、
前記特別移行手段は、前記移行条件として複数の条件が設定されている場合に、当該複数の条件のいずれかが成立することに基づいて遊技状態を前記第2遊技状態に移行させることが可能な手段を備えており、
前記移行条件変更手段は、前記変更条件が成立することに基づいて前記移行条件に条件を追加することが可能な手段を備えていることを特徴とする特徴K1乃至K3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、移行条件として設定されている条件の数が多いほど第2遊技状態に移行し易くなる構成の下、変更条件が成立することで移行条件の数を増やすことが可能になる。この場合、変更条件の成立に伴って第2遊技状態に移行し易くなるため、例えば、第2遊技状態が遊技者にとって望ましい状態であれば、変更条件を成立させる楽しみを付加することが可能になる。なお、移行条件の増数は、1個の条件が追加されるものに限らず、複数個の条件が追加されるものであってもよい。
特徴K5.前記移行条件として複数の条件を設定可能となっており、
前記特別移行手段は、前記移行条件として複数の条件が設定されている場合に、当該複数の条件のいずれかが成立することに基づいて遊技状態を前記第2遊技状態に移行させることが可能な手段を備えており、
前記移行条件変更手段は、前記変更条件が成立することに基づいて、前記移行条件として設定されている複数の条件の少なくとも1つを無効化可能な手段を備えていることを特徴とする特徴K1乃至K4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、移行条件として設定されている条件の数が多いほど第2遊技状態に移行し易くなる構成の下、変更条件が成立することで移行条件の数を減少させることが可能になる。この場合、変更条件の成立に伴って第2遊技状態に移行しにくくなるため、例えば、第2遊技状態が遊技者にとって望ましい状態であれば、変更条件の成立を回避する楽しみを付加することが可能になる。
なお、特徴K5を特徴K4に適用した場合は、「前記移行条件変更手段は、前記変更条件が成立することに基づいて、前記移行条件として設定されている複数の条件の少なくとも1つを無効化可能な手段を備えている」と読み替えることができる。
なお、上記特徴K1〜K5のいずれかの構成に対して、上記特徴J1〜J18のいずれかに記載された各構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによる更なる効果を奏することができる。
特徴K6.所定の発射操作に基づいて遊技領域へ遊技球を発射可能な発射手段(発射操作装置28)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球部(第2作動口34)と、
期間情報(第2変動表示時間の情報)を記憶可能な期間情報記憶手段(主制御装置81の変動表示時間テーブル記憶エリア223)と、
前記期間情報記憶手段から前記期間情報を取得する期間情報取得手段(主制御装置81による第2変動表示時間の設定処理を実行する機能)と、
前記入球部への遊技球の入球に基づいて特定事象(第2特図の遊技回)を発生させ、前記期間情報取得手段により取得された前記期間情報に対応する期間が経過することに基づいて当該特定事象を終了させることが可能な特定事象制御手段(主制御装置81による第2遊技回制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記期間情報として第1期間に対応する第1期間情報(第2長変動の変動表示時間情報)が取得されるよりも、前記第1期間とは異なる第2期間に対応する第2期間情報(第2短変動の変動表示時間情報)が取得される方が遊技者にとって有利となるように構成されており、
遊技状態を移行させる状態移行手段(主制御装置81による条件成立判定処理、テーブル切換用処理を実行する機能)を備え、
前記状態移行手段により移行可能な遊技状態には、前記第2期間情報の取得され易さが第1遊技状態(通常テーブルの選択状態)とは異なる第2遊技状態(特別テーブルの選択状態)が含まれており、
前記状態移行手段は、
所定の移行条件が成立することに基づいて遊技状態を前記第2遊技状態に移行させることが可能な特別移行手段(主制御装置81によるステップS4408、S4409、S4412、S4413、S4614〜S4616の処理を実行する機能)と、
所定の遊技結果となることに基づいて所定の変更条件が成立したことに基づき、前記移行条件を変更可能な移行条件変更手段(主制御装置81によるS4407、S4410、S4411、S4414、S4415、S4606、S4607、S4611、S4612の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、入球部への遊技球の入球に基づいて特定事象が発生し、期間情報記憶手段から取得された期間情報に対応する期間が経過することに基づいて、発生した特定事象が終了するという構成の下、上記期間として第1期間が選ばれるよりも第2期間が選ばれる方が遊技者にとって有利となる構成とされている。このように、特定事象の発生期間として如何なる期間が選ばれるかによって有利度合いが変化する構成とされていることで、当否抽選で当選結果を引き当てるといった従来の遊技とは一線を画すことができ、斬新な遊技性を提供することが可能になる。これにより、遊技者に新鮮な印象を与えることができ、遊技の注目度向上に大きく寄与することができる。さらに、上記構成によれば、所定の遊技結果となることに基づいて変更条件が成立することで、第2遊技状態への移行条件を変更可能な構成とされているため、上記特徴K1の効果を相乗的に奏することができる。
なお、本特徴に対して、上記特徴K2〜K5、上記特徴J1〜J18のいずれかに記載の各構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによる更なる効果を奏することができる。
特徴K7.予め定められた第1発生条件(第1作動口33への入賞)の成立に基づいて第1特定事象(第1特図の遊技回)を発生させ、第1特定事象用期間(第1変動表示時間)が経過することに基づいて当該第1特定事象を終了させることが可能な第1特定事象制御手段(主制御装置81による第1遊技回制御処理を実行する機能)と、
予め定められた第2発生条件(第2作動口34への入賞)の成立に基づいて第2特定事象(第2特図の遊技回)を発生させ、第2特定事象用期間(第2変動表示時間)が経過することに基づいて当該第2特定事象を終了させることが可能な第2特定事象制御手段(主制御装置81による第2遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第1特定事象及び前記第2特定事象の一方の発生中に他方が発生した場合に、前記第1特定事象用期間が経過する前に前記第2特定事象用期間が経過する特定状態が成立することに基づいて遊技者に特典を付与可能な特典付与手段(主制御装置81による遊技状態移行処理を実行する機能)と、
遊技状態を移行させる状態移行手段(主制御装置81による条件成立判定処理、テーブル切換用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記状態移行手段により移行可能な遊技状態には、前記特定状態の成立し易さが第1遊技状態(通常テーブルの選択状態)とは異なる第2遊技状態(特別テーブルの選択状態)が含まれており、
前記状態移行手段は、
所定の移行条件が成立することに基づいて遊技状態を前記第2遊技状態に移行させることが可能な特別移行手段(主制御装置81によるステップS4408、S4409、S4412、S4413、S4614〜S4616の処理を実行する機能)と、
所定の遊技結果となることに基づいて所定の変更条件が成立したことに基づき、前記移行条件を変更可能な移行条件変更手段(主制御装置81によるS4407、S4410、S4411、S4414、S4415、S4606、S4607、S4611、S4612の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、第1発生条件が成立すると、第1特定事情が第1特定事象用期間に亘って行われるべく制御され、第2発生条件が成立すると、第2特定事象が第2特定事象用期間に亘って行われるべく制御されるという構成の下、第1及び第2特定事象の各事象の発生から第1特定事象用期間が経過するよりも早く第2特定事象用期間が経過した場合に、遊技者に特典を付与する構成とされている。このように、どちらの期間が早く経過するかによって特典が付与されるか否かを異ならせる構成とされていることで、当否抽選で当選結果を引き当てるといった従来の遊技とは一線を画すことができ、斬新な遊技性を提供することが可能になる。これにより、遊技者に新鮮な印象を与えることができ、遊技の注目度向上に大きく寄与することができる。さらに、上記構成によれば、所定の遊技結果となることに基づいて変更条件が成立することで、第2遊技状態への移行条件を変更可能な構成とされているため、上記特徴K1の効果を相乗的に奏することができる。
なお、本特徴に対して、上記特徴K2〜K5、上記特徴J1〜J18のいずれかに記載の各構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによる更なる効果を奏することができる。
特徴K8.所定の発射操作に基づいて遊技球を発射可能な発射手段(発射操作装置28)と、
遊技球が入球可能な入球部(V入賞用領域356)と、
前記入球部への遊技球の入球に基づいて予め定められた付与条件(V入賞)が成立したか否かを判定する付与判定手段(主制御装置81によるステップS1204、S1205の処理を実行する機能)と、
前記付与判定手段により前記付与条件が成立したと判定された場合に、遊技者に特典(V大当たり)を付与可能な特典付与手段(主制御装置81によるS1002〜S1004の処理を実行する機能)と、
遊技状態を第1遊技状態(通常テーブルの選択状態)から前記第1遊技状態よりも前記付与条件が成立し易い第2遊技状態(特別テーブルの選択状態)に移行させる状態移行手段(主制御装置81による条件成立判定処理、テーブル切換用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1遊技状態が複数設定されており(第1前兆状態602a、第2前兆状態602b)、
各前記第1遊技状態で前記第2遊技状態への移行し易さが異なるように構成されていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、第1遊技状態よりも付与条件が成立し易い第2遊技状態に移行可能な構成とされているため、遊技者は、遊技状態が第2遊技状態に移行することを目指して遊技する。このような構成の下、複数の第1遊技状態が設定され、各第1遊技状態で第2遊技状態への移行し易さが異なるように構成されている。このため、第2遊技状態に移行する前段階として、第2遊技状態に移行し易い第1遊技状態に滞在することが遊技者にとって有利となる。これにより、第2遊技状態に移行できるかにとどまらず、いずれの第1遊技状態に滞在するかを楽しむ遊技性を提供することができ、興趣性を向上させることが可能になる。
なお、本特徴に対して、上記特徴K1〜K7、上記特徴J1〜J18のいずれかに記載の各構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによる更なる効果を奏することができる。
<特徴L群>
特徴L1.所定の発射操作に基づいて遊技球を発射可能な発射手段(発射操作装置28)と、
遊技球が入球可能な入球部(V入賞用領域356)と、
前記入球部への遊技球の入球に基づいて予め定められた付与条件(V入賞)が成立したか否かを判定する付与判定手段(主制御装置81によるステップS1204、S1205の処理を実行する機能)と、
前記付与判定手段により前記付与条件が成立したと判定された場合に、遊技者に特典(V大当たり)を付与可能な特典付与手段(主制御装置81によるS1002〜S1004の処理を実行する機能)と、
遊技状態を移行させる状態移行手段(主制御装置81によるテーブル切換用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記状態移行手段により移行可能な遊技状態には、前記付与条件の成立し易さが第1遊技状態(通常テーブルの選択状態)とは異なる第2遊技状態(特別テーブルの選択状態)が含まれており、
前記状態移行手段は、
所定の移行条件が成立することに基づいて遊技状態を前記第2遊技状態に移行させることが可能な特別移行手段(主制御装置81によるステップS4408、S4409、S4412、S4413、S4614〜S4616の処理を実行する機能)と、
所定の変更条件が成立することに基づいて前記移行条件の成立し易さを変更する移行用変更手段(主制御装置81によるS4407、S4410、S4411、S4414、S4415、S4606、S4607、S4611、S4612の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、入球部への遊技球の入球に基づいて付与条件が成立したか否かが判定され、付与条件が成立したと判定された場合に特典が付与されるという構成の下、遊技状態として、第1遊技状態と、第1遊技状態とは付与条件の成立し易さが異なる第2遊技状態とが設けられ、所定の変更条件が成立することで移行条件の成立し易さを変更可能な構成とされている。この場合、変更条件の成立の有無に応じて移行条件の成立難易度を変化させることができ、成立し易さに抑揚を付けることができる。これにより、移行条件の成立難易度が固定化されている場合に比べて、第2遊技状態へ移行する期待感(第2遊技状態が遊技者にとって望ましくない状態である場合は危機感)に起伏を生じさせ易くなり、興趣性が向上する。
特徴L2.前記移行用変更手段は、前記変更条件が成立することに基づいて、前記移行条件の成立を判定する環境を第1環境から当該第1環境とは前記移行条件の成立し易さが異なる第2環境に変更可能な環境変更手段(主制御装置81によるテーブル切換用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴L1に記載の遊技機。
上記構成によれば、変更条件の成立に基づいて移行条件の成立を判定する環境を第1環境から第2環境に変更する。これにより、移行条件の成立し易さを変更可能とする構成を実用上好ましい態様にて実現することができる。
特徴L3.前記環境変更手段は、前記移行条件の成立確率を第1確率から当該第1確率とは異なる第2確率に変更することで、前記第1環境から前記第2環境に変更する手段を備えていることを特徴とする特徴L2に記載の遊技機。
上記構成によれば、移行条件成立の判定態様として第1確率で成立する態様と第2確率で成立する態様とを準備しておき、それらを変更条件の成立を契機に切り換えるだけの簡単な制御で移行条件の成立し易さを変更することができ、制御処理の簡単化や処理負荷の軽減を図ることが可能になる。
特徴L4.前記環境変更手段は、前記移行条件の成立の判定頻度を第1頻度から当該第1頻度とは前記判定頻度が異なる第2頻度に変更することで、前記第1環境から前記第2環境に変更する手段を備えていることを特徴とする特徴L2又は特徴L3に記載の遊技機。
上記構成によれば、移行条件成立の判定態様として第1頻度で判定可能な態様と第2頻度で判定可能な態様とを準備しておき、それらを変更条件の成立を契機に切り換えるだけの簡単な制御で移行条件の成立し易さを変更することができ、制御処理の簡単化や処理負荷の軽減を図ることが可能になる。
特徴L5.前記環境変更手段は、前記移行条件の成立の判定契機を第1契機から当該第1契機とは異なる第2契機に変更することで、前記第1環境から前記第2環境に変更する手段を備えていることを特徴とする特徴L2乃至L4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、移行条件成立の判定態様として第1契機に基づいて判定可能な態様と第2契機に基づいて判定可能な態様とを準備しておき、それらを変更条件の成立を契機に切り換えるだけの簡単な制御で移行条件の成立し易さを変更することができ、制御処理の簡単化や処理負荷の軽減を図ることが可能になる。
特徴L6.前記環境変更手段は、前記移行条件を第1移行条件から当該第1移行条件とは異なる第2移行条件に変更することで、前記第1環境から前記第2環境に変更する手段を備えていることを特徴とする特徴L2乃至L5のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、移行条件として第1移行条件と第2移行条件とを準備しておき、それらを変更条件の成立を契機に切り換えるだけの簡単な制御で移行条件の成立し易さを変更することができ、制御処理の簡単化や処理負荷の軽減を図ることが可能になる。
なお、特徴L6に対して上記特徴K2〜K8のいずれかに記載された各構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによる更なる効果を奏することができる。
特徴L7.前記第2環境が前記第1環境よりも前記移行条件が成立し易いものであることを特徴とする特徴L2乃至L6のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、変更条件が成立することで第2遊技状態に移行しやすくなる。例えば、第2遊技状態が遊技者にとって望ましい状態であれば、移行条件を成立させることを楽しむ面白みに加えて、変更条件を成立させることを楽しむ面白みを提供することができるし、第2遊技状態が遊技者にとって望ましくない状態であれば、移行条件の成立を回避することを楽しむ面白みに加えて、変更条件の成立を回避することを楽しむ面白みを提供することができ、興趣性が向上する。
特徴L8.前記第2環境が前記第1環境よりも前記移行条件が成立しにくいものであることを特徴とする特徴L2乃至L6のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、変更条件が成立することで第2遊技状態に移行しにくくなる。例えば、第2遊技状態が遊技者にとって望ましい状態であれば、移行条件を成立させることを楽しむ面白みに加えて、変更条件の成立を回避することを楽しむ面白みを付加することができるし、第2遊技状態が遊技者にとって望ましくない状態であれば、移行条件の成立を回避することを楽しむ面白みに加えて、変更条件が成立することを楽しむ面白みを付加することができ、興趣性が向上する。
なお、特徴L8を特徴L7に適用した場合は、特徴L8を「前記変更条件又は当該変更条件とは異なる特定条件が成立することに基づいて、前記移行条件の成立を判定する環境を前記第2環境から前記第1環境に変更可能な手段を備えている」と読み替えることができる。この構成によれば、第2遊技状態に移行し易くなる状態と移行しにくくなる状態との相互変換が可能になる。これにより、遊技性の更なる多様化を図ることができ、興趣性が向上する。
なお、上記特徴L1〜L8のいずれかに対して上記特徴J1〜J17のいずれかに記載された各構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによる更なる効果を奏することができる。
特徴L9.所定の発射操作に基づいて遊技領域へ遊技球を発射可能な発射手段(発射操作装置28)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球部(第2作動口34)と、
期間情報(第2変動表示時間の情報)を記憶可能な期間情報記憶手段(主制御装置81の変動表示時間テーブル記憶エリア223)と、
前記期間情報記憶手段から前記期間情報を取得する期間情報取得手段(主制御装置81による第2変動表示時間の設定処理を実行する機能)と、
前記入球部への遊技球の入球に基づいて特定事象(第2特図の遊技回)を発生させ、前記期間情報取得手段により取得された前記期間情報に対応する期間が経過することに基づいて当該特定事象を終了させることが可能な特定事象制御手段(主制御装置81による第2遊技回制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記期間情報として第1期間に対応する第1期間情報(第2長変動の変動表示時間情報)が取得されるよりも、前記第1期間とは異なる第2期間に対応する第2期間情報(第2短変動の変動表示時間情報)が取得される方が遊技者にとって有利となるように構成されており、
遊技状態を移行させる状態移行手段(主制御装置81による条件成立判定処理、テーブル切換用処理を実行する機能)を備え、
前記状態移行手段により移行可能な遊技状態には、前記第2期間情報の取得され易さが第1遊技状態(通常テーブルの選択状態)とは異なる第2遊技状態(特別テーブルの選択状態)が含まれており、
前記状態移行手段は、
所定の移行条件が成立することに基づいて遊技状態を前記第2遊技状態に移行させることが可能な特別移行手段(主制御装置81によるステップS4408、S4409、S4412、S4413、S4614〜S4616の処理を実行する機能)と、
所定の変更条件が成立することに基づいて前記移行条件の成立し易さを変更する移行用変更手段(主制御装置81によるS4407、S4410、S4411、S4414、S4415、S4606、S4607、S4611、S4612の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、入球部への遊技球の入球に基づいて特定事象が発生し、期間情報記憶手段から取得された期間情報に対応する期間が経過することに基づいて、発生した特定事象が終了するという構成の下、上記期間として第1期間が選ばれるよりも第2期間が選ばれる方が遊技者にとって有利となる構成とされている。このように、特定事象の発生期間として如何なる期間が選ばれるかによって有利度合いが変化する構成とされていることで、当否抽選で当選結果を引き当てるといった従来の遊技とは一線を画すことができ、斬新な遊技性を提供することが可能になる。これにより、遊技者に新鮮な印象を与えることができ、遊技の注目度向上に大きく寄与することができる。さらに、上記構成によれば、所定の変更条件が成立することで移行条件の成立し易さを変更可能な構成とされているため、上記特徴L1の効果を相乗的に奏することができる。
なお、本特徴に対して、上記特徴L2〜L8、上記特徴J1〜J18のいずれかに記載の各構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによる更なる効果を奏することができる。
特徴L10.予め定められた第1発生条件(第1作動口33への入賞)の成立に基づいて第1特定事象(第1特図の遊技回)を発生させ、第1特定事象用期間(第1変動表示時間)が経過することに基づいて当該第1特定事象を終了させることが可能な第1特定事象制御手段(主制御装置81による第1遊技回制御処理を実行する機能)と、
予め定められた第2発生条件(第2作動口34への入賞)の成立に基づいて第2特定事象(第2特図の遊技回)を発生させ、第2特定事象用期間(第2変動表示時間)が経過することに基づいて当該第2特定事象を終了させることが可能な第2特定事象制御手段(主制御装置81による第2遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第1特定事象及び前記第2特定事象の一方の発生中に他方が発生した場合に、前記第1特定事象用期間が経過する前に前記第2特定事象用期間が経過する特定状態が成立することに基づいて遊技者に特典を付与可能な特典付与手段(主制御装置81による遊技状態移行処理を実行する機能)と、
遊技状態を移行させる状態移行手段(主制御装置81による条件成立判定処理、テーブル切換用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記状態移行手段により移行可能な遊技状態には、前記特定状態の成立し易さが第1遊技状態(通常テーブルの選択状態)とは異なる第2遊技状態(特別テーブルの選択状態)が含まれており、
前記状態移行手段は、
所定の移行条件が成立することに基づいて遊技状態を前記第2遊技状態に移行させることが可能な特別移行手段(主制御装置81によるステップS4408、S4409、S4412、S4413、S4614〜S4616の処理を実行する機能)と、
所定の変更条件が成立することに基づいて前記移行条件の成立し易さを変更する移行用変更手段(主制御装置81によるS4407、S4410、S4411、S4414、S4415、S4606、S4607、S4611、S4612の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、第1発生条件が成立すると、第1特定事情が第1特定事象用期間に亘って行われるべく制御され、第2発生条件が成立すると、第2特定事象が第2特定事象用期間に亘って行われるべく制御されるという構成の下、第1及び第2特定事象の各事象の発生から第1特定事象用期間が経過するよりも早く第2特定事象用期間が経過した場合に、遊技者に特典を付与する構成とされている。このように、どちらの期間が早く経過するかによって特典が付与されるか否かを異ならせる構成とされていることで、当否抽選で当選結果を引き当てるといった従来の遊技とは一線を画すことができ、斬新な遊技性を提供することが可能になる。これにより、遊技者に新鮮な印象を与えることができ、遊技の注目度向上に大きく寄与することができる。さらに、上記構成によれば、所定の変更条件が成立することで移行条件の成立し易さを変更可能な構成とされているため、上記特徴L1の効果を相乗的に奏することができる。
なお、本特徴に対して、上記特徴L2〜L8、上記特徴J1〜J18のいずれかに記載の各構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによる更なる効果を奏することができる。
<特徴M群>
特徴M1.所定の発射操作に基づいて遊技領域へ遊技球を発射可能な発射手段(発射操作装置28)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球部(第2作動口34)と、
期間情報(第2変動表示時間の情報)を記憶可能な期間情報記憶手段(主制御装置81の変動表示時間テーブル記憶エリア223)と、
前記期間情報記憶手段から前記期間情報を取得する期間情報取得手段(主制御装置81による第2変動表示時間の設定処理を実行する機能)と、
前記入球部への遊技球の入球に基づいて特定事象(第2特図の遊技回)を発生させ、前記期間情報取得手段により取得された前記期間情報に対応する期間が経過することに基づいて当該特定事象を終了させることが可能な特定事象制御手段(主制御装置81による第2遊技回制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記期間情報として第1期間に対応する第1期間情報(第2長変動の変動表示時間情報)が取得されるよりも、前記第1期間とは異なる第2期間に対応する第2期間情報(第2短変動の変動表示時間情報)が取得される方が遊技者にとって有利となるように構成されており、
遊技状態を移行させる状態移行手段(主制御装置81による状態移行用判定処理、テーブル切換用処理を実行する機能)を備え、
前記状態移行手段により移行可能な遊技状態には、第1遊技状態(通常テーブルの選択状態)よりも前記第2期間情報が取得され易い第2遊技状態(特別テーブルの選択状態)が含まれており、
前記第2遊技状態には、前記第2期間情報の取得され易さが異なる複数の特別遊技状態(第1及び第2有利状態603a,603b)が含まれており、
前記状態移行手段は、遊技状態を前記第2遊技状態に移行させる場合に複数の前記特別遊技状態のいずれかに移行させることが可能な特別移行手段(主制御装置81による状態移行用判定処理、テーブル切換用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、入球部への遊技球の入球に基づいて特定事象が発生し、期間情報記憶手段から取得された期間情報に対応する期間が経過することに基づいて、発生した特定事象が終了するという構成の下、上記期間として第1期間が選ばれるよりも第2期間が選ばれる方が遊技者にとって有利となる構成とされている。このように、特定事象の発生期間として如何なる期間が選ばれるかによって有利度合が変化する構成とされていることで、当否抽選で当選結果を引き当てるといった従来の遊技とは一線を画すことができ、斬新な遊技性を提供することが可能になる。これにより、遊技者に新鮮な印象を与えることができ、遊技の注目度向上に大きく寄与することができる。
さらに、上記構成では、第1遊技状態よりも第2期間情報が取得され易い第2遊技状態において、第2期間情報の取得され易さが異なる複数の特別遊技状態を含む構成としたため、複数の有利状態を構築することができ、有利度合を多様化させた中で有利状態に移行させる遊技性を実現することが可能になる。これにより、遊技状態が第2遊技状態に移行する期待感に留まらず、有利度合が高い特別遊技状態に移行する期待感も併せて喚起することができ、興趣性が向上する。
特徴M2.複数の前記特別遊技状態には、第1特別遊技状態(第1有利状態603a)と第2特別遊技状態(第2有利状態603b)とが含まれており、
前記期間情報記憶手段は、前記期間情報を期間情報群として記憶可能に構成されており、
前記期間情報群には、少なくとも前記第2期間情報を含む第1期間情報群(特別テーブルA)と、前記第2期間情報の割合が前記第1期間情報群とは異なる第2期間情報群(特別テーブルB)とがあり、
前記第1特別遊技状態では、前記期間情報取得手段が前記第1期間情報群から前記期間情報を取得し、前記第2特別遊技状態では、前記期間情報取得手段が前記第2期間情報群から前記期間情報を取得可能に構成されていることを特徴とする特徴M1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1及び第2期間情報群のいずれから期間情報を取得するかを選択するだけを制御する簡単な構成で、有利状態の有利度合を多様化させることができ、上記特徴M1の構成を実用上好ましい態様にて実現することが可能になる。
特徴M3.複数の前記特別遊技状態には、第1特別遊技状態(第1有利状態603a)と第2特別遊技状態(第2有利状態603b)とが含まれており、
前記第2特別遊技状態に移行した場合の移行期間を、前記第1特別遊技状態に移行した場合の移行期間とは相違させることが可能な手段を備えていることを特徴とする特徴M1又は特徴M2に記載の遊技機。
上記構成によれば、各特別遊技状態の移行期間を異ならせるだけの簡単な構成で、有利状態の有利度合を多様化させることができ、上記特徴M1の構成を実用上好ましい態様にて実現することが可能になる。
特徴M4.前記特別移行手段は、
前記特別遊技状態に移行してからの所定処理の実行回数(第2特図の遊技回の実行回数、特別テーブルの選択回数)に対応する数が特定数(規定回数)となることを基づいて当該特別遊技状態を終了させることが可能な終了手段と、
前記特別遊技状態に移行した場合に、当該特別遊技状態の前記特定数を設定する特定数設定手段と、を備え、
複数の前記特別遊技状態には、第1特別遊技状態(第1有利状態603a)と第2特別遊技状態(第2有利状態603b)とが含まれており、
前記特定数設定手段は、前記第1特別遊技状態の前記特定数と前記第2特別遊技状態の前記特定数とを異ならせる手段を備えていることを特徴とする特徴M1乃至M3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、各特別遊技状態の特定数を異ならせるだけの簡単な構成で、有利状態の有利度合を多様化させることができ、上記特徴M1の構成を実用上好ましい態様にて実現することが可能になる。
特徴M5.前記期間情報記憶手段は、前記期間情報を期間情報群として記憶可能に構成されており、
前記期間情報取得手段は、前記第1特別遊技状態及び前記第2特別遊技状態において、同一の前記期間情報群から前記期間情報を取得する手段を備えていることを特徴とする特徴M3又は特徴M4に記載の遊技機。
各特別遊技状態の移行期間を異ならせることで有利度合を多様化させる中で、第1及び第2特別遊技状態にて使用する期間情報群を共通化することで、期間情報記憶手段の使用量を節約することができ、記憶容量が制限されている中で最適な構成とすることができる。
特徴M6.複数の前記特別遊技状態には、第1特別遊技状態(第1有利状態603a)と、当該第1特別遊技状態よりも前記第2期間情報が取得され易い第2特別遊技状態(第2有利状態603b)とが含まれており、
前記状態移行手段は、前記第1特別遊技状態において予め定められた特定条件(昇格条件)が成立することに基づいて、遊技状態を前記第2特別遊技状態に移行させることが可能な手段を備えていることを特徴とする特徴M1乃至M5のいずれか1に記載の遊技機。
通常状態から移行可能な有利状態として、有利度合が異なる複数の特別遊技状態を設けた構成では、例えば、有利状態への移行後、その終了まで遊技状態が固定化される構成であると、有利度が低い側の第1特別遊技状態に移行した場合に遊技者が落胆するおそれがある。この点、本構成によれば、第1特別遊技状態への移行後も第2特別遊技状態に移行可能となるため、第2特別遊技状態に移行することを期待しながら第1特別遊技状態を遊技することができ、遊技者の落胆を軽減して遊技意欲を継続的に高めることが可能になる。
特徴M7.複数の前記特別遊技状態には、第1特別遊技状態(第1有利状態603a)と、当該第1特別遊技状態よりも前記第2期間情報が取得され易い第2特別遊技状態(第2有利状態603b)とが含まれており、
前記状態移行手段は、前記第2特別遊技状態において予め定められた特定条件(降格条件)が成立することに基づいて、遊技状態を前記第1特別遊技状態に移行させることが可能な手段を備えていることを特徴とする特徴M1乃至M6のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、有利度が高い側の第2特別遊技状態に移行した場合でも、有利度が低い側の第1特別遊技状態に移行する可能性が生じる。これにより、第1特別遊技状態への移行を回避しながら第2特別遊技状態を遊技する楽しみを付加することができ、興趣性が向上する。
なお、本特徴を特徴M6に適用する場合は、「予め定められた特定条件」を「前記特定条件又は前記特定条件とは異なる所定条件」と読み替えてもよい。
なお、上記特徴M1〜M6のいずれかに対して、上記特徴J1〜J18のいずれかに記載の各構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによる更なる効果を奏することができる。
特徴M8.予め定められた第1発生条件(第1作動口33への入賞)の成立に基づいて第1特定事象(第1特図の遊技回)を発生させ、第1特定事象用期間(第1変動表示時間)が経過することに基づいて当該第1特定事象を終了させることが可能な第1特定事象制御手段(主制御装置81による第1遊技回制御処理を実行する機能)と、
予め定められた第2発生条件(第2作動口34への入賞)の成立に基づいて第2特定事象(第2特図の遊技回)を発生させ、第2特定事象用期間(第2変動表示時間)が経過することに基づいて当該第2特定事象を終了させることが可能な第2特定事象制御手段(主制御装置81による第2遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第1特定事象及び前記第2特定事象の一方の発生中に他方が発生した場合に、前記第1特定事象用期間が経過する前に前記第2特定事象用期間が経過する特定状態が成立することに基づいて遊技者に特典を付与可能な特典付与手段(主制御装置81による遊技状態移行処理を実行する機能)と、
遊技状態を移行させる状態移行手段(主制御装置81による条件成立判定処理、テーブル切換用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記状態移行手段により移行可能な遊技状態には、前記特定状態が第1遊技状態(通常テーブルの選択状態)よりも成立し易い第2遊技状態(特別テーブルの選択状態)が含まれており、
前記第2遊技状態には、前記第2期間情報の取得され易さが異なる複数の特別遊技状態(第1及び第2有利状態603a,603b)が含まれており、
前記状態移行手段は、遊技状態を前記第2遊技状態に移行させる場合に複数の前記特別遊技状態のいずれかに移行させることが可能な特別移行手段(主制御装置81による状態移行用判定処理、テーブル切換用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、第1発生条件が成立すると、第1特定事象が第1特定事象用期間に亘って行われるべく制御され、第2発生条件が成立すると、第2特定事象が第2特定事象用期間に亘って行われるべく制御されるという構成の下、第1及び第2特定事象の各事象の発生から第1特定事象用期間が経過するよりも早く第2特定事象用期間が経過した場合に、遊技者に特典を付与する構成とされている。このように、どちらの期間が早く経過するかによって特典が付与されるか否かを異ならせる構成とされていることで、当否抽選で当選結果を引き当てるといった従来の遊技とは一線を画すことができ、斬新な遊技性を提供することが可能になる。これにより、遊技者に新鮮な印象を与えることができ、遊技の注目度向上に大きく寄与することができる。
さらに、上記構成では、第1遊技状態よりも特定状態が成立し易い第2遊技状態において、特定状態の成立し易さが異なる複数の特別遊技状態を含む構成としたため、複数の有利状態を構築することができ、有利度合を多様化させた中で有利状態に移行させる遊技性を実現することが可能になる。これにより、遊技状態が第2遊技状態に移行する期待感に留まらず、有利度合が高い特別遊技状態に移行する期待感も併せて喚起することができ、興趣性が向上する。
なお、特徴M8に対して上記特徴M2〜M7、上記特徴J1〜J18のいずれかに記載の各構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによる更なる効果を奏することができる。
<特徴N群>
特徴N1.期間情報(第2変動表示時間の情報)を記憶可能な期間情報記憶手段(主制御装置81の変動表示時間テーブル記憶エリア223)と、
前記期間情報記憶手段から前記期間情報を取得する期間情報取得手段(主制御装置81による第2変動表示時間の設定処理を実行する機能)と、
予め定められた発生条件(第2作動口34)が成立することに基づいて特定事象(第2特図の遊技回)を発生させ、前記期間情報取得手段により取得された前記期間情報に対応する期間が経過することに基づいて当該特定事象を終了させることが可能な特定事象制御手段(主制御装置81による第2遊技回制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記期間情報として第1期間に対応する第1期間情報(第2長変動の変動表示時間情報)が取得されるよりも、前記第1期間とは異なる第2期間に対応する第2期間情報(第2短変動の変動表示時間情報)が取得される方が遊技者にとって有利となるように構成されており、
前記期間情報記憶手段には、前記期間情報として少なくとも前記第1期間情報を含む第1期間情報群(通常テーブル)と、前記第1期間情報群よりも前記取得手段により前記第2期間情報が取得され易い第2期間情報群(特別テーブル)と、が記憶されており、
前記期間情報取得手段が前記第1期間情報群から前記期間情報を取得する第1状態(通常テーブルの選択状態)から前記期間情報取得手段が前記第2期間情報群から前記期間情報を取得する第2状態(特別テーブルの選択状態)へ移行させる状態移行手段(主制御装置81による条件成立判定処理、テーブル切換用処理を実行する機能)を備え、
前記状態移行手段は、
所定の移行条件が成立することに基づいて前記第2状態に移行させることが可能な特別移行手段(主制御装置81によるステップS4104〜S4112の処理を実行する機能)と、
前記第2状態に移行してからの所定処理の実行回数(第2特図の遊技回の実行回数、特別テーブルの選択回数)に対応する数が特定数(規定回数)となることに基づいて当該第2状態を終了させることが可能な終了手段(主制御装置81によるテーブル復帰用処理を実行する機能)と、
前記第2状態において所定の変更条件(上乗せ条件)が成立することに基づいて、前記特定数又は前記特定数までの残り数を変更可能な変更手段(主制御装置81による上乗せ判定用処理、ステップS5101〜S5103の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、発生条件の成立に基づいて特定事象が発生し、期間情報記憶手段から取得された期間情報に対応する期間が経過することに基づいて、発生した特定事象が終了するという構成の下、上記期間として第1期間が選ばれるよりも第2期間が選ばれる方が遊技者にとって有利となる構成とされている。このように、特定事象の発生期間として如何なる期間が選ばれるかによって有利度合いが変化する構成とされていることで、斬新な遊技性を提供することができ、遊技の注目度向上に大きく寄与することができる。
さらに、上記構成では、期間情報として少なくとも第1期間情報を含む第1期間情報群と、第1期間情報群よりも第2期間情報が取得され易い第2期間情報群とを備え、いずれの期間情報群から期間情報を取得するかを切り換えることで、遊技者にとって有利な状態への移行を図る構成とされている。このため、大当たり等の特別な当選結果を契機とせずとも有利状態に移行することができ、当否抽選で大当たりを引き当てることが前提の従来の遊技とは一線を画し、遊技者に新鮮な印象を与えることができる。
加えて、上記構成では、第2期間情報が取得され易い第2状態に移行した後、所定の変更条件が成立することで、特定数又は特定数までの残り回数を変更可能な構成とされている。これにより、第2状態への移行期間を流動的に変化させることができ、第2状態がいつまで継続するかが予測困難となって興趣性が向上する。しかも、第2状態での遊技の途中に第2状態の残り回数が変化するという遊技性を提供することができ、遊技の注目度向上に大きく寄与することができる。
特徴N2.前記終了手段は、前記第2状態に移行した場合に、前記第2期間情報群からの前記期間情報の取得回数に対応する数が前記特定数となることに基づいて当該第2状態を終了させることが可能な手段を備え、
前記変更手段は、前記変更条件が成立することに基づいて、前記特定数又は前記特定数までの前記取得回数に対応する数の残り数を変更可能な手段を備えていることを特徴とする特徴N1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2期間情報群からの期間情報の取得回数を管理することで、第2状態の維持期間を管理することができ、制御処理の簡単化や処理負荷の軽減を図ることが可能になる。さらに、変更条件の成立に基づいて特定数又は取得回数の残り数を変更することで、第2状態の開始後に第2状態の維持期間を流動的に変化させることができ、上記特徴N1の構成を実用上好ましい態様にて実現することが可能になる。
特徴N3.前記終了手段は、前記第2状態に移行した場合に、前記特定事象の発生回数に対応する数が前記特定数となることに基づいて前記第2状態を終了させることが可能な手段を備え、
前記変更手段は、前記変更条件が成立することに基づいて、前記特定数又は前記特定数までの前記発生回数に対応する数の残り数を変更可能な手段を備えていることを特徴とする特徴N1又は特徴N2に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定事象の発生回数を管理することで、第2状態の維持期間を管理することができ、制御処理の簡単化や処理負荷の軽減を図ることが可能になる。さらに、変更条件の成立に基づいて特定数又は発生回数の残り数を変更することで、第2状態の開始後に第2状態の維持期間を流動的に変化させることができ、上記特徴N1の構成を実用上好ましい態様にて実現することが可能になる。
なお、特徴N3を「前記特定事象制御手段は、前記特定事象を第1特定事象として発生させるように構成されており、予め定められた第2発生条件(第1作動口33への入賞)の成立に基づいて第2特定事象(第1特図の遊技回)を発生させる第2特定事象制御手段(主制御装置81による第2遊技回制御処理を実行する機能)を備え、前記終了手段は、遊技状態が前記第2状態に移行した場合に、前記第1特定事象及び前記第2特定事象の少なくとも一方の発生回数に対応する数が前記特定数となることに基づいて前記第2状態を終了させることが可能な手段を備え、前記変更手段は、前記特定数又は前記特定数までの前記発生回数に対応する数の残り数を変更可能な手段を備えている」と読み替えてもよい。
この場合において、「前記第1特定事象及び前記第2特定事象の少なくとも一方の発生回数に対応する数が特定数になる」には、第1特定事象の発生回数に対応する数が特定数になること、第2特定事象の発生回数に対応する数が特定数になること、第1特定事象及び第2特定事象の発生回数の合計に対応する数が特定数になること、第1特定事象及び第2特定事象に対して各別に同一の又は異なる特定数が設定され、第1特定事象及び第2特定事象の発生回数の少なくとも一方に対応する数が特定数になること等が含まれる。
特徴N4.前記変更手段は、
前記変更条件が成立することに基づいて前記特定数又は前記残り数に所定数を加算する加算手段(主制御装置81によるステップS5101〜S5103の処理を実行する機能)と、
前記加算手段により前記所定数が加算された数を新たな前記特定数又は前記残り数とすることが可能な手段(主制御装置81によるテーブル復帰用処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴N1乃至N3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、変更条件の成立により第2状態の残り回数を増加させることができ、第2状態への移行期間の延長化を実現することが可能になる。これにより、第2状態において変更条件が成立することを楽しむ面白みが付加され、興趣性が向上する。
特徴N5.前記特定数又は前記残り数に加算可能な数として複数種の数があり、
前記複数種の数から加算数を選択する選択手段を備え、
前記加算手段は、前記選択手段により選択された前記加算数を前記所定数として加算することを特徴とする特徴N4に記載の遊技機。
上記構成によれば、単に第2状態の残り回数が増加するか否かだけでなく、その増加量がどの程度になるかを楽しむ面白みを付加することができ、興趣性の一層の向上を図ることが可能になる。
特徴N6.予め定められた付与条件(V入賞用領域356の遊技球の通過)が成立することに基づいて遊技者に特典(V大当たり)を付与可能な特典付与手段(主制御装置81による遊技状態移行処理を実行する機能)を備え、
前記期間情報として前記第1期間情報が取得されるよりも前記第2期間情報が取得される方が、前記付与条件が成立し易い構成とされていることを特徴とする特徴N1乃至N5のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2状態に移行することで特典が付与され易くなり、さらに、第2状態の残り期間を変更することで、第2状態の終了時までに特典が付与される期待度を変化させることができる。例えば、第2状態の残り期間を延長すれば特典付与の期待度を向上させることができ、逆に、第2状態の残り期間を短縮すれば特典付与の期待度を低下させることができる。すなわち、第2状態において特典付与を目指しながら特典付与の期待度が増減する遊技性を実現することができ、興趣性が向上する。
特徴N7.前記第2状態において前記付与条件の成立に基づいて特典が付与された場合に、当該特典の付与後の状態を前記第2状態とすることが可能な状態設定手段と、
前記状態設定手段により前記第2状態とされた場合に、当該第2状態が開始される場合の前記特定数又は前記残り数を、特典付与時又は特典付与の直前の前記特定数又は前記残り数に対応する数に設定することが可能な数設定手段と、
を備えていることを特徴とする特徴N6に記載の遊技機。
上記構成によれば、変更条件の成立により増減された第2状態の残り期間を、特典付与後の遊技に持ち越すことが可能になる。これにより、変更条件の成立の有無を次回の特典の付与され易さにも反映させることができ、興趣性が向上する。
特徴N8.前記状態移行手段は、遊技状態が前記第2状態に移行した場合の初期の前記特定数として所定の初期特定数(初期規定回数)を設定する初期特定数設定手段(主制御装置81によるステップS4111の処理を実行する機能)を備え、
前記数設定手段は、前記状態設定手段により前記第2状態とされた場合に、当該第2状態が開始される場合の前記特定数又は前記残り数を、前記初期特定数に対して前記特典付与時又は前記特典付与の直前の前記特定数又は前記残り数を加算した数に対応するものに設定する手段を備えていることを特徴とする特徴N7に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2状態の残り回数における特典付与前からの持ち越し分を、初期特定数に対する加算分として用いることが可能になる。これにより、持ち越し分が初期特定数よりも少ない場合に特典の付与され易さが制限されるという不都合が抑制される。
特徴N9.前記変更手段は、前記変更条件が成立することに基づいて前記特定数又は前記残り数から所定数を減算する減算手段と、
前記減算手段により前記所定数が減算された後の数を新たな前記特定数又は前記残り数とすることが可能な手段と、
を備えていることを特徴とする特徴N1乃至N8のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、変更条件の成立により第2状態の残り回数を減少させることができ、第2状態への移行期間の短縮化を実現することが可能になる。これにより、第2状態において変更条件の成立を回避することを楽しむ面白みが付加され、興趣性が向上する。
特徴N10.第1特定状態と、当該第1特定状態よりも前記変更条件が成立し易い第2特定状態とがあり、
所定の状態移行条件が成立することに基づいて、前記第1特定状態から前記第2特定状態に移行させることが可能な変更用状態移行手段を備えていることを特徴とする特徴N1乃至N9のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2状態において残り回数が変更され易くなる期間(ゾーン)を構築することができる。これにより、第2状態の中で残り回数の変更され易さにメリハリを付けることができ、興趣性が向上する。
特徴N11.前記変更手段は、前記変更条件が成立したか否かを判定する変更判定処理を行う手段を備え、
前記第2状態において前記変更判定処理を複数回実行可能に構成されていることを特徴とする特徴N1乃至N10のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2状態において変更判定処理を複数回行うことができるため、第2状態の残り回数の変更を遊技者が体験し易くなる。また、例えば、第2状態の残り回数の変更が遊技者にとって望ましいものである場合は、最初の変更判定処理で変更条件が未成立であったとしても、以後の変更判定処理に期待できるようになり、第2状態の残り期間が変化するかを第2状態の最後まで楽しむことが可能になる。
特徴N12.前記第2状態が複数設定されており、各前記第2状態は前記変更条件の成立し易さが相互に異なるように構成されており、
前記特別移行手段は、前記第2状態に移行させる場合に複数の前記第2状態のいずれかに移行させることが可能な手段を備えていることを特徴とする特徴N1乃至N11のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、遊技状態が第2状態に移行する期待感に留まらず、変更条件が成立し易い第2状態に移行する期待感も併せて喚起することができ、興趣性が向上する。なお、特徴N12に対して上記特徴M2〜M7の構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによる更なる効果を奏することができる。
特徴N13.所定の発射操作に基づいて遊技領域へ遊技球を発射可能な発射手段(発射装置28)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球部(第2作動口34)と、
を備え、
前記特定事象制御手段は、前記入球部への入球に基づいて前記特定事象を発生させる手段を備え、
前記変更手段は、前記入球部への入球に基づいて前記変更条件が成立したか否かを判定する手段(主制御装置81による上乗せ判定用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴N1乃至N12のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、変更条件の成立判定処理を特定事象用の制御処理の中に組み込むことができ、当該制御処理の一環として変更条件の判定処理を実行可能になる。これにより、両処理を各別に行う構成と比べて、制御処理を簡単化し得るとともに、変更条件の成立判定の処理落ちが抑制される。
特徴N14.所定の発射操作に基づいて遊技領域へ遊技球を発射可能な発射手段(発射装置28)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球部(第2作動口34)と、
を備え、
前記入球部への入球に基づいて当否抽選を行う当否抽選手段(主制御装置81によるステップS611、S911の処理を実行する機能)と、
前記変更手段は、前記当否抽選の抽選結果が特定の非当選結果(特別外れ結果)となることに基づいて、前記変更条件を成立可能とする手段(主制御装置81による上乗せ判定用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴N1乃至N13のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、当否抽選の抽選結果が当選結果となる期待感に留まらず、特定の非当選結果となることへの期待感や危機感を喚起することができ、興趣性を向上させることができる。さらに、変更条件の成立判定処理を当否抽選用の制御処理の中に組み込むことができ、上記特徴N13と同様の効果を奏することができる。
また、上記特徴N1〜N14のいずれかに対して上記特徴J1〜J18のいずれかにて記載した各構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによる更なる効果を奏することができる。
<特徴O群>
特徴O1.所定の発射操作に基づいて遊技領域へ遊技球を発射可能な発射手段(発射操作装置28)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球部(第1作動口33)及び第2入球部(第2作動口34)と、
前記第1入球部への遊技球の入球に基づいて第1特定事象(第1特図の遊技回)を発生させ、第1特定事象用期間(第1変動表示時間)が経過することに基づいて当該第1特定事象を終了させることが可能な第1特定事象制御手段(主制御装置81による第1遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第2入球部への遊技球の入球に基づいて第2特定事象(第2特図の遊技回)を発生させ、第2特定事象用期間(第2変動表示時間)が経過することに基づいて当該第2特定事象を終了させることが可能な第2特定事象制御手段(主制御装置81による第2遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第1特定事象及び前記第2特定事象の一方の発生中に他方が発生した場合に、前記第1特定事象用期間が経過する前に前記第2特定事象用期間が経過する特定状態が成立することに基づいて遊技者に特典(V大当たり)を付与可能な特典付与手段(主制御装置81によるステップS1002〜S1004の処理を実行する機能)と、
前記第2入球部への遊技球の入球頻度を制限可能な制限手段(スルーゲート35、電動役物34a、主制御装置81による電役サポート用処理を実行する機能)と、
遊技状態を移行させる状態移行手段(主制御装置81によるテーブル切換用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記状態移行手段により移行可能な遊技状態には、前記特定状態が第1遊技状態(通常テーブルの選択状態)よりも成立し易い第2遊技状態(特別テーブルの選択状態)が含まれており、
前記状態移行手段は、所定の移行条件(第1特図又は第2特図の当否判定結果が大当たり結果となること)が成立することに基づいて遊技状態を前記第2遊技状態に移行させることが可能な特別移行手段(主制御装置81によるステップS6201〜S6203の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成では、第1入球部に遊技球が入球すると、第1特定事象が第1特定事象用期間に亘って行われるべく制御され、第2入球部に遊技球が入球すると、第2特定事象が第2特定事象用期間に亘って行われるべく制御されるという構成の下、第1及び第2特定事象の各事象の発生から第1特定事象用期間が経過するよりも早く第2特定事象用期間が経過した場合に、遊技者に特典を付与する構成とされている。このように、どちらの期間が早く経過するかによって特典が付与されるか否かを異ならせる構成とされていることで、当否抽選で当選結果を引き当てるといった従来の遊技とは一線を画すことができ、斬新な遊技性を提供することが可能になる。これにより、遊技者に新鮮な印象を与えることができ、遊技の注目度向上に大きく寄与することができる。
さらに、上記構成では、特定状態が成立し易い第2遊技状態が設けられ、所定の移行条件の成立に基づいて第2遊技状態へ移行させる構成としている。これにより、移行条件を成立させて第2遊技状態への移行を実現させる面白みを提供することができる。但し、本構成では、特定状態の成立が特典付与の条件とされているため、特典付与に至るには、遊技状態が第2遊技状態に移行するだけでは不足し、第2遊技状態において第2入球部に遊技球を入球させることが必要になる。特定状態の成立には、第2特定事象の発生が必要となるためである。
その上で、本構成では、第2入球部への遊技球の入球頻度を制限可能な制限手段を備えるため、遊技状態が第2遊技状態に移行すれば自然と特典が得られ易くなるという単純な遊技性に留まらず、第2入球部への入球難易度が高められている中で第2入球部に入球させることができた場合に特典を獲得できるという遊技性を提供することができ、興趣性を向上させることが可能になる。
特徴O2.前記制限手段は、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が通過可能な通過部(スルーゲート35)と、
前記遊技領域に設けられ、前記第2入球部に遊技球を受入可能又は受け入れ易い第1状態と、前記第2入球部に遊技球を受入不能又は前記第1状態よりも受け入れにくい第2状態と、に切り換わり可能な可変受入手段(電動役物34a)と、
遊技球が前記通過部を通過したことに基づいて前記可変受入手段を前記第1状態とするか否かの判定処理を実行する受入判定手段(主制御装置81による電役サポート用処理を実行する機能)と、
前記受入判定手段の判定結果に基づいて前記可変受入手段を前記第2状態から前記第1状態に切り換える受入切換手段(主制御装置81による電役開閉処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴O1に記載の遊技機。
上記構成によれば、遊技球の通過部の通過し易さや受入判定手段の判定結果が可変受入手段を第1状態とすることに対応する結果となる確率等を調整することで、第2入球部への入球頻度を簡単に制限することができ、上記特徴O1の構成を実用上好ましい態様にて実現することが可能になる。
特徴O3.前記遊技領域上の第1流下経路を流下する遊技球が前記第2入球部に入球可能又は入球し易く、前記遊技領域上の第2流下経路を流下する遊技球が前記第2入球部に入球不能又は前記第1流下経路を流下する遊技球よりも入球しにくくなるように構成されており、
前記第1流下経路及び前記第2流下経路の上流側において、前記遊技領域を流下する遊技球を前記第1流下経路と前記第2流下経路とに振分可能な振分手段を備えていることを特徴とする特徴O1又は特徴O2に記載の遊技機。
上記構成によれば、振分手段の振分態様、換言すれば遊技球の流下態様によって第2入球部への入球頻度を制限することができる。これにより、遊技球の流れに対する遊技者の関心を高めることができ、遊技への注目度を向上させることが可能になる。
特徴O4.前記遊技状態が前記第2遊技状態に移行した場合に、所定の終了条件(第2特図の遊技回数の実行回数が規定回数となること)が成立することに基づいて前記第2遊技状態を終了させることが可能な終了手段を備えていることを特徴とする特徴O1乃至O3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2入球部への入球頻度が制限されている中で第2遊技状態が終わるまでに第2入球部に遊技球を入球させることを目指す遊技性を提供することができる。これにより、第2入球部に未入球のまま第2遊技状態が終了してしまう危機感を抱きながら遊技することが可能になり、興趣性が向上する。
特徴O5.前記終了手段は、前記第1特定事象及び前記第2特定事象の少なくとも一方の発生回数に対応する数が特定数(規定回数)になることに基づいて前記第2遊技状態を終了させることが可能な手段を備えていることを特徴とする特徴O4に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1及び第2特定事象の少なくとも一方の発生回数が特定数となることで第2遊技状態が終了する構成としたため、第2遊技状態の終了条件を遊技者にとって分かり易くすることができる。加えて、第1及び第2特定事象の少なくとも一方の発生回数を管理することで第2遊技状態の維持期間を管理することができ、制御処理の簡単化や処理負荷の軽減を図ることが可能になる。
なお、特徴O5において、「前記第1特定事象及び前記第2特定事象の少なくとも一方の発生回数に対応する数が特定数になる」には、第1特定事象の発生回数に対応する数が特定数になること、第2特定事象の発生回数に対応する数が特定数になること、第1及び第2特定事象の発生回数の合計に対応する数が特定数になること、第1及び第2特定事象に対して各別に同一の又は異なる特定数が設定され、第1及び第2特定事象の発生回数の少なくとも一方に対応する数がそれらの特定数となること等が含まれる。
また、特徴O5において、「前記第1特定事象及び前記第2特定事象の少なくとも一方の発生回数」を「前記第2遊技状態に移行してからの前記第1特定事象及び前記第2特定事象の少なくとも一方の発生回数」と読み替えてもよい。さらに、「前記第1特定事象の発生回数」又は「前記第2遊技状態に移行してからの前記第1特定事象の発生回数」と読み替えてもよく、この場合、第2入球部への入球頻度(第2特定事象の発生頻度)を制限する構成との調和を図ることができる。
特徴O6.前記状態移行手段は、前記第2遊技状態において所定の変更条件(上乗せ条件)が成立することに基づいて、前記特定数又は前記特定数までの残り数を変更可能な変更手段を備えていることを特徴とする特徴O5に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1及び第2特定事象の少なくとも一方の発生回数が特定数となることで第2遊技状態が終了するという構成の下、第2遊技状態において所定の変更条件が成立することにより、特定数又は残り数を変更可能な構成とされている。これにより、第2遊技状態の移行期間を流動的に変化させることができ、第2遊技状態がいつまで継続するかが予測困難となって興趣性が向上する。しかも、第2遊技状態での遊技の途中に第2遊技状態の残り回数が変化するという斬新な遊技性を提供することができ、遊技の注目度向上に大きく寄与することができる。
なお、特徴O6に対して上記特徴N1〜N14のいずれかに記載の各構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによる更なる効果を奏することができる。
特徴O7.前記制限手段は、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が通過可能な通過部(スルーゲート35)と、
前記遊技領域に設けられ、前記第2入球部に遊技球を受入可能又は受け入れ易い第1状態と、前記第2入球部に遊技球を受入不能又は前記第1状態よりも受け入れにくい第2状態と、に切り換わり可能な可変受入手段(電動役物34a)と、
遊技球が前記通過部を通過したことに基づいて前記可変受入手段を前記第1状態とするか否かの判定処理を実行する受入判定手段(主制御装置81による電役サポート用処理を実行する機能)と、
前記受入判定手段の判定結果に基づいて前記可変受入手段を前記第2状態から前記第1状態に切り換える受入切換手段(主制御装置81による電役開閉処理を実行する機能)と、
を備え、
前記終了手段は、前記受入判定手段の判定回数に対応する数が特定数になることに基づいて前記第2遊技状態を終了させることが可能な手段を備えていることを特徴とする特徴O4に記載の遊技機。
上記構成によれば、受入判定手段の判定回数が特定数となることで第2遊技状態が終了する構成とすることで、第2遊技状態の終了条件を遊技者にとって分かり易くすることができる。加えて、受入判定手段の判定回数を管理することで第2遊技状態の維持期間を管理することができ、制御処理の簡単化や処理負荷の軽減を図ることが可能になる。
なお、特徴O7に対して上記特徴O6の構成を適用してもよい。また、特徴O7に特徴O6を適用した構成に対して、上記特徴N1〜N14のいずれかに記載の各構成をさらに適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによる更なる効果を奏することができる。
特徴O8.前記制限手段は、前記第1遊技状態と前記第2遊技状態とで前記第2入球部に対する遊技球の入球頻度の制限度合を共通化する手段を備えていることを特徴とする特徴O1乃至O7のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2入球部への入球頻度の制限度合はそのままとして、第1遊技状態と第2遊技状態との状態移行を行うだけで足り、制御処理を簡単化することが可能になる。
特徴O9.前記第2入球部とは異なる入球部(第1作動口33)への遊技球の入球に基づいて前記移行条件が成立したか否かを判定する判定手段を備えていることを特徴とする特徴O1乃至O8のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、移行条件の成立判定を入球部への入球に基づいて行う構成としたため、遊技者にとって第2遊技状態への移行契機を分かり易くすることができ、遊び易さを向上させることが可能になる。このような前提の下、第2入球部とは異なる入球部を利用する構成としたため、第2入球部への入球頻度が制限されている中でも移行判定の機会を適正に確保することが可能になる。なお、第2入球部とは異なる入球部には、第1入球部が含まれると解することができる。
特徴O10.前記移行条件として、第1移行条件(第1特図又は第2特図の当否判定結果が大当たり結果となり、大当たり種別として16R大当たりA、Bが選択されること)と、前記第1移行条件とは異なる第2移行条件(第2特図の当否判定結果が有利特別外れ結果A、Bである場合の開閉実行モードでV大当たりとなること)とを有しており、
前記特別移行手段は、前記第1移行条件及び前記第2移行条件のいずれかが成立することに基づいて遊技状態を前記第2遊技状態に移行させることが可能な手段(主制御装置81によるステップS6201〜S6203の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴O1乃至O9のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1移行条件の成立を契機として第2遊技状態に移行する遊技性と、第2移行条件の成立を契機として第2遊技状態に移行する遊技性とを併せ持つことができ、移行条件が単一化された構成に比べて興趣性を向上させることができる。
特徴O11.前記第1移行条件が成立することに基づいて、前記第2移行条件を前記第1移行条件の成立前よりも成立し易くする手段(第1特図又は第2特図の当否判定結果が大当たり結果となることで、V大当たりが発生可能又は発生し易くなる有利状態603に移行する機能)を備えていることを特徴とする特徴O10に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1移行条件が成立することで、遊技機の特性を第2移行条件が成立し易いものに変化させることができる。この場合、第1移行条件の成立前は第1移行条件の成立を目指して遊技し、第1移行条件の成立後は第2移行条件の成立を目指して遊技するという具合に、第1移行条件の成立を境に遊技方法を切り換えることができる。これにより、第1移行条件の成立を契機として第2遊技状態に移行する遊技性と、第2移行条件の成立を契機として第2遊技状態に移行する遊技性とを併せ持つ中でも、遊技者が混乱することを抑制し、遊び易さを向上させることが可能になる。
特徴O12.前記第2遊技状態において前記第2移行条件が成立可能又は前記第1遊技状態よりも前記第2遊技状態である方が前記第2移行条件が成立し易い構成とされており(有利状態603でのみV大当たりが発生する構成又は有利状態603になるとV大当たりが発生し易くなる構成)、
前記特別移行手段は、前記第2遊技状態において前記第2移行条件が成立することに基づいて、当該第2遊技状態の終了後に遊技状態を再び前記第2遊技状態に移行させることが可能な手段(主制御装置81によるステップS6203〜S6205の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴O10又は特徴O11に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1移行条件の成立に基づいて移行させた第2遊技状態において第2移行条件を成立させることが可能になり、その第2遊技状態において第2移行条件を成立させた場合は、当該第2遊技状態の終了後に遊技状態を再び第2遊技状態に移行させることが可能な構成となっている。これにより、先の第2遊技状態において第2移行条件を成立させれば繰り返し第2遊技状態に移行させることができ、第2遊技状態を連続的に生じせることが可能になる。その結果、第2遊技状態において特定状態が成立する期待感に留まらず、第2移行条件が成立する期待感も併せて喚起することができ、興趣性が向上する。
特徴O13.前記第2遊技状態には、前記特定状態の成立し易さが異なる複数の特別遊技状態(第1及び第2有利状態603a,603b)が含まれており、
前記特別移行手段は、遊技状態を前記第2遊技状態に移行させる場合に複数の前記特別遊技状態のいずれかに移行させることが可能な特定移行手段(主制御装置81によるステップS6206〜S6210の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴O1乃至O12のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2遊技状態において、特定状態の成立し易さが異なる複数の特別遊技状態を含む構成としたため、複数の有利状態を構築することができ、有利度合を多様化させた中で有利状態に移行させる遊技性を実現することが可能になる。これにより、遊技状態が第2遊技状態に移行する期待感に留まらず、有利度合が高い特別遊技状態に移行する期待感も併せて喚起することができ、興趣性が向上する。
なお、特O13に対して上記特徴M2〜M7のいずれかに記載の各構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによる更なる効果を奏することができる。
特徴O14.複数の前記特別遊技状態には、第1特別遊技状態(第1有利状態603a)と、当該第1遊技状態よりも前記特定状態が成立し易い第2特別遊技状態(第2有利状態603b)とが含まれており、
前記状態移行手段は、前記第1特別遊技状態において予め定められた特定条件(昇格条件)が成立することに基づいて、遊技状態を前記第2特別遊技状態に移行させることが可能な手段を備えていることを特徴とする特徴O13に記載の遊技機。
通常状態から移行可能な有利状態として、有利度合が異なる複数の特別遊技状態を設けた構成では、例えば、有利状態への移行後、その終了まで遊技状態が固定化される構成であると、第1特別遊技状態(有利度が低い側の特別遊技状態)に移行した場合に遊技者が落胆するおそれがある。この点、本構成によれば、第1特別遊技状態への移行後も第2特別遊技状態に移行可能となるため、第2特別遊技状態に移行することを期待しながら第1特別遊技状態を遊技することができ、遊技者の落胆を軽減して遊技意欲を高めることが可能になる。
特徴O15.複数の前記特別遊技状態には、第1特別遊技状態(第1有利状態603a)と、当該第1遊技状態よりも前記特定状態が成立し易い第2特別遊技状態(第2有利状態603b)とが含まれており、
前記状態移行手段は、前記第2特別遊技状態において予め定められた特定条件(降格条件)が成立することに基づいて、遊技状態を前記第1特別遊技状態に移行させることが可能な手段を備えていることを特徴とする特徴O13又は特徴O14に記載の遊技機。
上記構成によれば、有利度が高い側の第2特別遊技状態に移行した場合でも、有利度が低い側の第1特別遊技状態に移行する可能性が生じる。これにより、第1特別遊技状態への移行を回避しながら第2特別遊技状態を遊技する楽しみを付加することができ、興趣性が向上する。
ちなみに、本特徴を特徴O14に適用する場合は、「予め定められた特定条件」を「前記特定条件又は前記特定条件とは異なる所定条件」と読み替えてもよい。
なお、上記特徴O1〜O15のいずれかに対して上記特徴J1〜J18のいずれかに記載の各構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによる更なる効果を奏することができる。
特徴O16.所定の発射操作に基づいて遊技領域へ遊技球を発射可能な発射手段(発射操作装置28)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球部(第2作動口34)と、
期間情報(第2変動表示時間の情報)を記憶可能な期間情報記憶手段(主制御装置81の変動表示時間テーブル記憶エリア223)と、
前記期間情報記憶手段から前記期間情報を取得する期間情報取得手段(主制御装置81による第2変動表示時間の設定処理を実行する機能)と、
前記入球部への遊技球の入球に基づいて特定事象(第2特図の遊技回)を発生させ、前記期間情報取得手段により取得された前記期間情報に対応する期間が経過することに基づいて当該特定事象を終了させることが可能な特定事象制御手段(主制御装置81による第2遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記期間情報として特定期間に対応する特定期間情報(第2短変動の変動表示時間情報)が取得されることに基づいて遊技者に特典(V大当たり)を付与可能な特典付与手段(主制御装置81によるステップS1002〜S1004の処理を実行する機能)と、
前記第2入球部への遊技球の入球頻度を制限可能な制限手段(スルーゲート35、電動役物34a、主制御装置81による電役サポート用処理を実行する機能)と、
遊技状態を移行させる状態移行手段(主制御装置81によるテーブル切換用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記状態移行手段により移行可能な遊技状態には、前記特定期間が第1遊技状態(通常テーブルの選択状態)よりも取得され易い第2遊技状態(特別テーブルの選択状態)が含まれており、
前記状態移行手段は、所定の移行条件(第1特図又は第2特図の当否判定結果が大当たり結果となること)が成立することに基づいて遊技状態を前記第2遊技状態に移行させることが可能な特別移行手段(主制御装置81によるステップS6201〜S6203の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、上記特徴O1と同様の効果を奏することができる。
なお、本特徴に対して、上記特徴O2〜O15、特徴J1〜J18のいずれかに記載の各構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによる更なる効果を奏することができる。この場合において、「特定状態の成立」は「特定期間の取得」と読み替えることができ、「第1特定事象及び第2特定事象の少なくとも一方の発生回数」は「特定事象の発生回数」と読み替えることができる。
<特徴P群>
特徴P1.予め定められた第1取得条件成立に基づいて第1判定情報を取得する第1取得手段(主制御装置81により第1作動口入賞に基づく入賞処理:S301〜S306の処理を実行する機能)と、
前記第1取得手段により取得された前記第1判定情報に基づいて第1特定制御を実行するか否かの第1抽選を実行する第1抽選手段(主制御装置81による第1変動開始用処理において当否判定処理を実行する機能)と、
前記第1抽選手段による抽選結果に基づいて前記第1特定制御を実行することが可能な第1特定制御手段(主制御装置81による遊技状態移行処理を実行する機能)と、
予め定められた条件であって前記第1取得条件とは異なる第2取得条件成立に基づいて第2判定情報を取得する第2取得手段(主制御装置81により第2作動口入賞に基づく入賞処理:S307〜S312の処理を実行する機能)と、
前記第2取得手段により取得された前記第2判定情報に基づいて第2特定制御を実行するか否かの第2抽選を実行する第2抽選手段(主制御装置81による第2変動開始用処理において当否判定処理を実行する機能)と、
前記第2抽選手段による抽選結果に基づいて前記第2特定制御を実行することが可能な第2特定制御手段(主制御装置81による遊技状態移行処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1抽選手段は、前記第2抽選手段による前記第2抽選が行われてから前記第2特定制御が実行されるまでの間において、前記第1抽選を実行可能な構成であり、
前記第2抽選手段は、前記第1抽選手段による前記第1抽選が行われてから前記第1特定制御が実行されるまでの間において、前記第2抽選を実行可能である一方、前記第1特定制御が実行されることによって当該第2抽選に基づく前記第2特定制御の実行が制限され得る構成であり、
前記第1抽選手段による前記第1抽選が行われてから前記第1特定制御が実行されるまでの間において前記第2取得条件が成立する第1特定状態(低頻度サポートモード)と、
前記第1抽選手段による前記第1抽選の実行の有無に関わらず、前記第2取得条件が成立する第2特定状態(高頻度サポートモード)と、
が設定されていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、第2抽選に基づく第2特定制御の実行が、第1特定制御の実行によって制限され得る構成において、第1抽選が行われてから第1特定制御が実行されるまでの間にだけ第2抽選を実行させることが可能となる第1特定状態と、第1抽選の実行の有無に関わらず第2抽選を実行させることが可能となる第2特定状態とが設定されているため、第2抽選を第1抽選との関係で制限する第1特定状態と制限しない第2特定状態とによって、多様な遊技性を実現することができる。例えば、第1特定状態よりも第2特定状態の方が遊技者にとって有利であれば、第2特定制御を行わせたいものと考えられるが、第1特定状態においては、第1特定制御によって第2特定制御の実行が制限される場合がある。一方、第2特定状態であれば、第2特定制御を第1特定制御とは無関係に実施可能となる。このように、複数の特定制御の関係性を利用した遊技の構築を行うことが可能となり、遊技の多様化に大きく貢献することができる。
特徴P2.前記第1特定制御が行われた場合より、前記第2特定制御が行われた場合の方が、遊技者にとって有利となっていることを特徴とする特徴P1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特徴P1で例示した遊技性を好適に実現することができる。
特徴P3.遊技領域(遊技領域PE)に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球部(第1作動口33)及び第2入球部(第2作動口34)を有し、
前記第1入球部へ遊技球が入球したことに基づいて、前記第1取得条件が成立し、
前記第2入球部へ遊技球が入球したことに基づいて、前記第2取得条件が成立する構成であることを特徴とする特徴P1又は特徴P2に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1入球部への入球と第2入球部への入球といった事象によって各取得条件が成立することとなるため、遊技者による操作が介在することになり、勝手に取得条件が成立してしまう、といった事象を回避することができる。よって、第2取得条件成立のために第1取得条件を成立させる第1特定状態の遊技性と、第1取得条件の成否に関わらず第2取得条件を成立させる第2特定状態の遊技性と、を遊技者に選択させながら実施させることができる。
特徴P4.前記遊技領域には、前記第2入球部として、
前記第1抽選手段による前記第1抽選が行われてから前記第1特定制御が実行されるまでの間において入球可能となる通常第2入球部(第2作動口34)と、
前記第1抽選手段による前記第1抽選の実行の有無に関わらず入球可能となる特定第2入球部(第5作動口34D)と、
が設けられており、
遊技者による操作に応じた発射強度にて、前記遊技領域に向けて遊技球を発射させる発射手段(発射操作装置28)を備え、
前記発射手段から第1発射強度にて発射された遊技球が前記通常第2入球部へ到達する一方、前記特定第2入球部へは到達せず、前記第1発射強度とは異なる第2発射強度にて発射された遊技球が前記特定第2入球部へ到達する一方、前記通常第2入球部へは到達しないように、前記通常第2入球部と前記特定第2入球部とが設けられていることを特徴とする特徴P3に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1特定状態と第2特定状態との遊技を行う場合に、打ち分けを行う必要が生じる。具体的には、第1特定状態である場合には、第1発射強度で遊技球を発射させる必要があり、第2特定状態である場合には、第2発射強度で遊技球を発射させる必要がある。このようにすることで、各特定状態においてどのような遊技を行うべきか(どちらの第2作動口を狙うべきか)、が明確となり、遊技をわかり易くするとともに、操作の変更によって遊技の変化を体感し易くなる。
特徴P5.遊技領域に設けられ、遊技球が通過可能な通過部(スルーゲート35)と、
前記通過部を遊技球が通過したことに基づいて、前記第2入球部へ入球を受入れるか否かの判定(サポート抽選)を実行することが可能な受入判定手段(主制御装置81による電役サポート用処理を実行する機能)と、
前記受入判定手段による判定結果に基づいて、前記第2入球部への遊技球の受入が可能となる受入状態に変位する受入手段(電動役物34d)と、
を備えていることを特徴とする特徴P3又は特徴P4に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2特定状態において、無条件で第2入球部へ入球可能となるわけではなく、通過部への通過に基づく受入判定によって、第2入球部への入球が可能となる。このようにすることで、第1特定状態と第2特定状態との遊技性を両立させることができる。
特徴P6.前記第2特定状態において前記受入手段が前記受入状態となる頻度又は確率が、前記第1特定状態において前記受入手段が前記受入状態となる頻度又は確率よりも、相対的に高くなるように設定されていることを特徴とする特徴P5に記載の遊技機。
上記構成によれば、受入手段が受入状態となる頻度又は確率の高低を利用して、第1特定状態と第2特定状態との遊技性を実現することができる。具体的には、第1特定状態では、受入手段が受入状態となりにくいため、第2入球部への入球は発生しにくく、第1特定状制御が頻繁に実施されることとなる。一方、第2特定状態では、受入手段が受入状態となり易いため、第2入球部への入球が発生し易く、第2特定制御が頻繁に実施されることとなる。
なお、上述した各特徴に示す技術的思想のいずれか1つを他の特徴に適用してもよいし、複数の特徴に示した技術的思想を組み合わせて他の特徴に適用してもよい。また、各特徴に示す構成の一部を抽出して他の特徴に適用することも可能である。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにした遊技機。
球使用ベルト式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにし、さらに、球受皿を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出を行う払出装置とを備え、投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動用操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機。