JP2018100494A - 被震時損傷評価機能付き建築物 - Google Patents

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Abstract

【課題】地震後の強度評価、あるいは修復箇所を提示することのできる被震時損傷評価機能付き建築物の提供を目的とする。【解決手段】地震時に評価対象建築部1に負荷される地震動を計測する地震計2と、構成部材を地震時の応力負担要素としてモデル化した解析モデルに前記地震計2からの出力を適用して地震動による挙動をシミュレートし、塑性化により強度劣化したモデル構成要素を抽出する解析ユニット3と、前記強度劣化したモデル構成要素を表示するディスプレイ部4とを有する被震時損傷評価機能付き建築物【選択図】 図1

Description

本発明は、被震時損傷評価機能付き建築物に関するものである。
従来、地震による建築物への損傷を評価するプログラムとしては、特許文献1に記載の倒壊シミュレーションプログラムが提案されている。
この従来例において、この従来例において、シミュレーションプログラムは、個別要素法を使用することにより家屋の構造を節点とバネとを組み合わせることによりモデリングする。以上のようにして生成されたモデルに地震動を入力すると、所定時刻における全バネの応力ベクトル、およびこれらをもとに各節点の加速度、速度、変位増分が演算され、構造体の倒壊状態が求められる。
特開2012-83813号公報
しかし、上述した従来例におけるシミュレーションプログラムは、所定の地震動による構造体の倒壊の可否等を判定して地震に対する耐性を評価することを目的とするものであるために、地震後の未倒壊建築物に対する構造的評価に適しないという問題がある。
また、地震動は、観測点から数キロメートル離れただけで大きく異なる場合があることが観察されているのに対し、シミュレーションプログラムにおいて入力される地震動データは、一般に地震観測網上での計測結果であり、当該建築物への影響を正確に評価するには適しないという問題もある。
本発明は、以上の欠点を解消すべくなされたものであって、地震後の強度評価、あるいは修復箇所を提示することのできる被震時損傷評価機能付き建築物の提供を目的とする。
また、本発明の他の目的は、所定の建築物に被震時損傷評価機能を付加することのできる被震建築物安全評価システムの提供にある。
本発明によれば上記目的は、
地震時に評価対象建築部1に負荷される地震動を計測する地震計2と、
構成部材を地震時の応力負担要素としてモデル化した解析モデルに前記地震計2からの出力を適用して地震動による挙動をシミュレートし、塑性化により強度劣化したモデル構成要素を抽出する解析ユニット3と、
前記強度劣化したモデル構成要素を表示するディスプレイ部4とを有する被震時損傷評価機能付き建築物を提供することにより達成される。
本発明において、家屋等の評価対象建築部1には予め地震動に対する挙動をモデル化した解析モデルが生成されており、地震が発生した際には、地震計2により実際に観測された地震動を解析モデルに適用することにより構成部材の挙動をシミュレートすることができる。
解析モデルは、評価対象建築部1を構成する構成部材を地震動に対する応力負担要素としてモデル化してあるために、シミュレーションにより塑性化し、最大荷重を超え、さらに、破断して耐力が完全に喪失した状態を評価対象建築部1の外観にかかわらず、判定することができる。
この結果、地震後、評価対象建築部1が未倒壊状態であったり、あるいは外観に変化が見られなかった場合であっても、目視不能箇所に発生している損傷箇所を知ることができるために、地震後の居住可能性、補強計画、あるいは保険適用時の評価等を正確に行うことが可能になる。
また、上記目的を達成するための本発明の他の態様として、
前記地震計2が評価対象建築部1の基礎から適宜間隔離隔した領域に設置される被震時損傷評価機能付き建築物を構成することができる。
地震計2は評価対象建築部1の土台等に設置することも可能であるが、評価対象建築部1の基礎から適宜間隔離隔した位置に設置すると、地盤面の地震による挙動を正確に計測することができる。
さらに、上記目的を達成するための本発明の他の態様として、
前記評価対象建築部1が軸組工法による木造建築物であり、
前記解析モデルは、軸組を弾塑性バネ、接合部を弾塑性バネと弾塑性回転バネ、鉛直構面及び水平構面をトラスバネ、筋違を圧縮筋違バネと引張筋違バネによりモデル化して構成されるとともに、
前記解析ユニット3は、個別要素法を用いて、所定時刻における前記各バネに対するモーメントを成分として含む応力ベクトルを算出し、塑性化後のバネを強度劣化要素として抽出する被震時損傷評価機能付き建築物を構成することができる。
解析ユニット3は、評価対象建築部1の地震動に対する挙動を解析し、物性的に劣化した構成部材を抽出可能であれば種々の周知の構造計算、構造解析手法を採用することができる。個別要素法は、有限要素法のような連続したメッシュを持たない粒子法に属し、有限要素法のように仮想仕事の原理に基づき系全体としてエネルギー最小となるような解を求めるという拘束がなく、粒子要素の運動を物理学の基本原理に従って解けばよいために、コンピュータの計算負荷を軽減させることが可能になる。
また、通常の個別要素法においては、物体と物体とが接触した際にその反発力摩擦力を計算するのみで、梁要素等の建築物の構造要素が存在しないが、各構造要素をバネでモデル化する本発明において、各構造要素の特定が可能になり、劣化要素を具体的に抽出することが可能になる。
以上の解析ユニット3としては、上述した特許文献1に記載され、「wallstat」として実用化されている倒壊シミュレーションプログラムを利用することができる。
さらに、上記目的を達成するための本発明の他の態様として、
前記解析ユニット3は、前記地震計2からの出力が所定値を超えた際に自動起動する被震時損傷評価機能付き建築物を構成することができる。
地震計2からの出力を作動開始トリガとして利用する本発明において、所定震度の地震の発生とともに評価対象建築部1の構成部材に対する評価が開始されるために、例えば、家屋倒壊の危険に繋がる構成部材の塑性化が確認された際には、避難警報を吹鳴させる等、被害回避行動をいち早く促すことが可能になる。
また、上記被震時損傷評価機能付き建築物には、
評価対象建築部1に設置した地震計2と、
前記評価対象建築部1の構成部材を地震時の応力負担要素としてモデル化した解析モデルに前記地震計2からの出力を適用して地震動による挙動をシミュレートし、塑性化により強度劣化したモデル構成要素を抽出するシミュレーション部5と、
前記強度劣化したモデル構成要素を表示するディスプレイ部4とを有する被震建築物安全評価システムを使用することができる。
この場合、前記シミュレーション部5が、インターネット(N)を介して前記地震計2に接続されるサーバ装置に搭載される被震建築物安全評価システムを構成することができる。
シミュレーション部5を評価対象建築部1からサーバ装置に移設することにより、評価対象建築部1の倒壊に伴うシミュレーション部5の動作停止の危険性を低下させることができる。また、サーバによる管理は、複数棟の解析モデル、シミュレーション結果の集中管理を可能にするために、地震後の被害状況の現地検証と、シミュレーション結果との照合によるシミュレーション部5の改良等のデータを収集することが可能になる。
さらに、上記被震建築物安全評価システムを使用することにより
地震動計測部14と、
評価対象建築1の構成部材を地震時の応力負担要素としてモデル化した解析モデルを格納し、該解析モデルに前記地震動計測部14からの出力を適用して地震動による挙動をシミュレートし、塑性化により強度劣化したモデル構成要素を抽出するシミュレーション部5と、
前記強度劣化したモデル構成要素を表示するディスプレイ部4とを同一筐体に収容した被震建築物安全評価装置を構成することができる。
本発明によれば、地震後の強度評価、あるいは修復箇所を提示することができる。
本発明を示す図である。 モデル構成要素を示す図で、(a)は軸組部材の解析モデル、(b)は軸組部材の骨格曲線、(c)は軸組間の接合部を示す解析モデル、(d)は(c)の弾塑性バネの復元力特性、(e)は(c)の弾塑性回転バネの復元力特性を示す図である。 モデル構成要素を示す図で、(a)は構面の解析モデル、(b)はトラスバネの復元力特性、(c)は筋違の解析モデルを示す図である。 ディスプレイ部の表示画面を示す図で、(a)は地震前、(b)は地震初期、(c)は地震中期、(d)は地震終了時の画面である。 本発明の他の実施の形態を示す図である。 被震建築物安全評価装置を示す図である。
図1に示すように、被震時損傷評価機能付き建築物は評価対象建築部1と、この評価対象建築部1の被震時の損傷程度を評価する被震建築物安全評価システム7とから構成される。
被震建築物安全評価システム7は、上記評価対象建築部1に負荷された地震動を計測するための地震計2と、解析ユニット3、およびディスプレイ部4を有して地震計2に接続される室内装置8とから構成される。
解析ユニット3は、モデル格納部9、演算部10、および表示演算部11を備えたシミュレーション部5と、上記ディスプレイ部4、およびシミュレーション部5を制御する制御部12とを有し、シミュレーション部5は、汎用コンピュータシステム上で特許文献1に記載され、「wallstat」として実用化されている倒壊シミュレーションプログラムを走行させることにより実現される。
以下、上記特許文献1、および「wallstat」の技術説明に基づいてシミュレーション部5の構成を説明する。まず、シミュレーション部5のモデル格納部9には、評価対象建築部1の構造を解析して得られた解析モデルが格納される。
解析モデルはマトリックス法と同様に節点とバネを組み合わせていくことにより構築され、各構成部材とその接合部は、軸組、接合部、鉛直構面、垂直構面、および筋違に分けてモデル化される。
柱、束、梁、桁、窓台、まぐさ等の軸組部材は、図2(a)に示すように、弾塑性回転バネ(塑性ヒンジ)と弾性梁要素でモデル化される。図2(b)は軸組部材の骨格曲線であり、M-θ関係で定義され、最大曲げモーメント(Mp)を超えるとモーメントが低下し始め、曲げモーメントがゼロの回転角に達すると、部材が折損したとみなし、部材間の回転バネをピン接合に変更する。
また、軸組部材には、地震動が与えられた際の力学的挙動を決定する構造的パラメータとして、ヤング係数、断面2次モーメント、最大曲げモーメント、断面積が与えられる。
また、軸組間の接合部は、図2(c)に示すように、弾塑性回転バネとせん断に対して剛な弾塑性バネによりモデル化が行われる。接合部の弾塑性バネは図2(d)に示す復元力特性が想定され、該復元力特性における1ないし3次剛性(Ks1、Ks2、Ks3)、およびその骨格曲線の変曲点D1、D2がパラメータとして与えられる。
さらに、接合部の弾塑性回転バネは図2(e)に示す復元力特性を有し、パラメータとして、復元力特性の1ないし3次剛性(Ks1、Ks2、Ks3)、およびその骨格曲線の変曲点D1、D2が各々パラメーとして与えられる。
壁、垂れ壁、腰壁等の鉛直構面、および床、屋根などの水平構面は軸力のみを伝えるトラスバネでプレース置換することで図3(a)に示すように、せん断力のモデル化が行われる。構面バネに対しては、図3(b)に示すように、バイリニアモデルとスリップモデルを合成した復元力特性が想定され、該復元力特性のバネ荷重の折れ点P1、P2、P3、変位の折れ点D1、D2、D3およびバネの減衰定数がパラメータとして与えられる。
さらに、筋違バネに対しては、図3(c)に示すように、1本の筋違に対して圧縮と引張の2本のトラス用を配置することでモデル化が行われ、復元力特性は上述した構面バネと同様に、バイオリニアモデルとスリップモデルを合成したものとされる。また、筋違バネに対するパラメータとして、復元力特性のバネ荷重の折れ点P、変位の折れ点、およびバネの減衰定数が設定される。
上記演算部10は、上記地震計2からの出力を解析モデルに与えて各要素、各バネの変位、荷重、モーメント等を求める。地震計2は、時間に対するX、Y、Z方向の変位を出力し、必要に応じて所定のフォーマットのファイルに格納される。
また、演算部10は、個別要素法を使用して上記地震計2からの出力を外力としてモデルに加えた際の各時刻におけるモデル全体の応答を算出する。モデル全体の応答の算出は、個々のバネごとに独立した2階常微分方程式をたて、これを差分近似し、時間領域においてステップ・バイ・ステップで前進的に解くことにより、各バネの挙動を追跡することにより行われる。
すなわち、あるバネ(i)の両端間の時刻(t-1)における部材座標系での応力ベクトルの時刻(t-1)から(t)までのΔt間の増分[Δfi]tは、時刻(t-1)から(t)までの変位ベクトルの増分を[Δdi]tとすると、
[Δfi]t = [Ki]t[Δdi]t-1 但し、[Ki]tはバネ(i)の剛性マトリックス
で与えられ、
時刻(t)における応力ベクトル[fi]tはバネ(i)の減衰マトリックスを[Ci]tとすると、
[fi]t = [fi]t-1 + [Δfi]t +[Ci]t[Δdi]t-1
で与えることができる。
したがって、全体座標系から部材座標系の座標変換マトリックスを[Ti]tとすると、時刻tにおける全体座標系での応力ベクトル[Fi]tは、
[Fi]t = [Ti]t -1[fi]t
で与えられる。
演算部10は、まず、以上のようにして単独でのバネの応力ベクトル[Fi]tを全てのバネに対して算出した後、バネの節点に作用する応力ベクトルを、節点に接続されるバネの応力ベクトルの和として算出する。
この後、上記各接点における応力ベクトルをNewmarkのβ法(平均化速度法 β = 1/4)によって数値積分を行うことにより時刻(t)における加速度[a]t、速度[v]t、変位増分[ΔD]tを全節点に対して求める。
以上の全てのバネに対する応力ベクトルの演算、およびこれに続く加速度、速度、変位増分の演算を所定の時間間隔で地震終了、すなわち、地震計2の出力がなくなるまで繰り返す。
上記応力ベクトルには成分としてモーメントが含まれており、地震終了時における上記モーメント値をもとに、塑性化をはじめた状態、最大荷重を超え負勾配領域となった状態、および耐力が完全に喪失した状態を区別し、該当する要素を表示演算部11に出力する。
表示演算部11は、上記モデルの初期状態、および必要に応じて各要素の移動軌跡に基づくモデルの変形状態をディスプレイ部4に出力し、塑性化等、上述した損傷要素をディスプレイ部4上で、例えば塑性化をはじめた要素を黄色、最大荷重を超えた要素をオレンジ、耐力を完全に喪失した要素を赤色で色分けして表示する。
図4はディスプレイ部4における表示例を示すもので、(a)はモデル格納部に格納される解析モデルを表示演算部においてディスプレイ部4に表示した状態である。この状態から地震が発生し、地震計2からの出力が所定の閾値を超えると、演算部におけるシミュレーションが開始され、シミュレーションの進行に伴って、解析モデルは、(b)、(c)、(d)の順に変化する。
上述したように、本例において塑性化をはじめた要素は黄色(図4においてハッチングを施して示される。)、最大荷重を超えた要素はオレンジ(図4において打点して示される。)、耐力を完全に喪失した要素(図4において黒塗りで示される。)で示される。
図4に示す例においては、地震の進行に伴って、まず、(b)に示すように、一部の部材に塑性化と最大荷重超過が発生し、(c)に示すように、徐々にこれら塑性化と最大荷重超過部材が増加するとともに、耐力喪失部材が発生し始める。この後、さらに、地震動が継続すると、(d)に示すように、さらに耐力喪失部材が増加する。
表示演算部11は、上述したように、演算部10において抽出された損傷箇所を指示するだけでなく、図4(d)に示すように、演算部10において算出された部材の変位を倒壊も含めて表示する。
したがって本例において、図4(b)、あるいは(c)に示すように、外観に何らの変化が生じていない場合であっても、目視不能箇所に損傷箇所があることを知ることができ、さらに、この状態を基準として、新たな想定地震動を与えてシミュレーションを行うことによって、さらなる地震発生時の倒壊等を予測することも可能である。
また、シミュレーション中に所定の条件、例えば、塑性化部材が発生したこと、塑性化部材の割合が所定比率に達したこと、あるいは最大荷重超過部材が発生したことを条件として、家屋からの退避警報を発生させるように構成すると、倒壊前の早い段階での避難が可能になる。
図5に複数の評価対象建築部1の安全評価を行うことのできる被震建築物安全評価システム7を示す。本例における被震建築物安全評価システム7は、評価対象建築部1に配置される地震計2、および室内装置8と、インターネット(N)を介して各室内装置8に接続されるシミュレーションサーバ6とから構成される。
室内装置8は、制御部12と、制御部12の制御により動作するディスプレイ部4、および入力部13を備えており、制御部12は、地震計2が予め設定された地震力を超える出力を出力したこと、あるいは後述するシミュレーションサーバ6からの稼働指令を入出力部13が受領したことを検出した場合、各評価対象建築部1に予め設定された家屋IDとともに地震計2の出力を入出力部13にセットし、シミュレーションサーバ6に送信する。
シミュレーションサーバ6は、制御部6aと、入出力部6bと、シミュレーション部5とを有し、シミュレーション部5には、上述した実施の形態と同様に、モデル格納部9、演算部10、および表示演算部11が含まれる。
モデル格納部9には、建物IDに対応する解析モデルが格納されており、制御部6aは、入出力部6bが地震計2の出力を受信したことを検知すると、対応する建物IDから対応する解析モデルを抽出し、演算部10でシミュレーションを開始させる。
演算部10でのシミュレーション結果は、逐一入出力部6bから対応する評価対象建築部1に送信され、ディスプレイ部4に表示され、危険状態が検出された場合には、図示しない警報装置等を吹鳴させる。
以上においては、ディスプレイ部4での解析モデルの表示を行う表示演算部11をシミュレーションサーバ6に配置する場合を示したが、評価対象建築部1の室内装置8にもモデル表示機能を配置し、シミュレーションサーバ6の表示演算部11において抽出された劣化部材情報、および各部材の変位情報のみを室内装置8に送信するように構成して室内装置8のディスプレイ部4に変形等を含めて表示させることもできる。
また、本例による被震建築物安全評価システム7は、モデル格納、シミュレーション演算、劣化部材の抽出が被震の影響を受けないシミュレーションサーバ6により行われれば、例えば、ディスプレイ部4をシミュレーションサーバに加える等、適宜の変形が可能である。
また、上述した各実施の形態においては、地震計2とシミュレーション部5とは別体に構成される場合を示したが、上述した被震時損傷評価機能付き建築物の室内装置8と地震計2とを同一筐体15内に格納して被震建築物安全評価装置を構成することができる。
すなわち、被震建築物安全評価装置は、モデル格納部9、演算部10、表示演算部11を備えたシミュレーション部5、ディスプレイ部4、および地震計2と、これらの動作を制御する制御部12とを配置して形成される。
この場合、図6に示すように、地震計2として、MEMS(Micro Electro Mechanical System)技術により製造された小型加速度センサにより形成される地震動計測部14を使用することにより筐体15を小型化することができる。
このように構成することにより、例えば、スマートフォン等の携帯型通信端末装置に組み込まれた加速度センサを地震動計測部14として、メモリをモデル格納部9として、さらに、上記メモリにシミュレーションソフトをインストールすることにより、携帯型通信端末装置を被震建築物安全評価装置として利用することができる。
1 評価対象建築部
2 地震計
3 解析ユニット
4 ディスプレイ部
5 シミュレーション部
6 サーバ装置
14 地震動計測部

Claims (7)

  1. 地震時に評価対象建築部に負荷される地震動を計測する地震計と、
    構成部材を地震時の応力負担要素としてモデル化した解析モデルに前記地震計からの出力を適用して地震動による挙動をシミュレートし、塑性化により強度劣化したモデル構成要素を抽出する解析ユニットと、
    前記強度劣化したモデル構成要素を表示するディスプレイ部とを有する被震時損傷評価機能付き建築物。
  2. 前記地震計が評価対象建築部の基礎から適宜間隔離隔した領域に設置される請求項1記載の被震時損傷評価機能付き建築物。
  3. 前記評価対象建築部が軸組工法による木造建築物であり、
    前記解析モデルは、軸組を弾塑性バネ、接合部を弾塑性バネと弾塑性回転バネ、鉛直構面及び水平構面をトラスバネ、筋違を圧縮筋違バネと引張筋違バネによりモデル化して構成されるとともに、
    前記解析ユニットは、個別要素法を用いて、所定時刻における前記各バネに対するモーメントを成分として含む応力ベクトルを算出し、塑性化後のバネを強度劣化要素として抽出する請求項1または2記載の被震時損傷評価機能付き建築物。
  4. 前記解析ユニットは、前記地震計からの出力が所定値を超えた際に自動起動する請求項1、2または3記載の被震時損傷評価機能付き建築物。
  5. 評価対象建築部に設置した地震計と、
    前記評価対象建築部の構成部材を地震時の応力負担要素としてモデル化した解析モデルに前記地震計からの出力を適用して地震動による挙動をシミュレートし、塑性化により強度劣化したモデル構成要素を抽出するシミュレーション部と、
    前記強度劣化したモデル構成要素を表示するディスプレイ部とを有する被震建築物安全評価システム。
  6. 前記シミュレーション部が、インターネットを介して前記地震計に接続されるサーバ装置に搭載される請求項5記載の被震建築物安全評価システム。
  7. 地震動計測部と、
    評価対象建築の構成部材を地震時の応力負担要素としてモデル化した解析モデルを格納し、該解析モデルに前記地震動計測部からの出力を適用して地震動による挙動をシミュレートし、塑性化により強度劣化したモデル構成要素を抽出するシミュレーション部と、
    前記強度劣化したモデル構成要素を表示するディスプレイ部とを同一筐体に収容した被震建築物安全評価装置。
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