ここで、本発明の様々な実施形態が詳細に参照され、その実施例は添付図面に例証されているが、類似の番号は各図面及び記述において同一又は類似の要素を示している。
図1を参照されたい。図1は、本発明の実施形態に係るエピソードマイニング装置1のブロック図である。エピソードマイニング装置1は、処理モジュール10と、記憶モジュール12と、検出モジュール14と、を備える。
処理モジュール10は、記憶モジュール12及び検出モジュール14に接続される。処理モジュール10は、データ演算を実行できる任意のプロセッサであってもよい。処理モジュール10は、異なるタイプのデータ伝送路を介して前記モジュールとデータ伝送を実行する。他の実施形態では、記憶モジュール12は、例えば、ROM(読み取り専用メモリ)、フラッシュメモリ、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、フラッシュディスク、テープ、ネットワークを介してアクセス可能なデータベース、又は当業者により想到できる、同一機能を持つ任意の記憶媒体であってもよいが、これらに限られない。
一実施形態では、検出モジュール14は、操作装置16から複数のリアルタイム操作パラメータ101を検出する複数のセンサを含む。一実施形態では、操作装置16は、例えば、ボイラーであってもよいが、これに限られない。リアルタイム操作パラメータ101は、前記ボイラーの操作状況のパラメータを含む。
当然のことながら、上記の要素は、例示的なものである。他の実施形態では、エピソードマイニング装置1は、他の種類の要素を含んでもよい。
記憶モジュール12は、コンピュータが実行可能な複数の命令120を記憶するように構成される。命令120は、エピソードマイニング装置1の機能を提供するように、処理モジュール10により実行される場合、複数のモジュールとして動作する。処理モジュール10により実行されるエピソードマイニング装置1の操作の処理過程については、以下に説明する。
図2を参照されたい。図2は、本発明の実施形態における図1の命令120が処理モジュール10により実行されるブロック図である。本実施形態では、命令120は、データ前処理ユニット200と、デルタエピソードマイニングユニット202と、バッチエピソードマイニングユニット204と、パターン統合ユニット206と、ルール生成ユニット208と、を含む。
各モジュールの操作の詳細については、以下に説明する。
データ前処理ユニット200は、リアルタイム操作パラメータ101の分類、統合、変換、正規化や組み合わせを実行するように構成される。一実施形態では、データ前処理ユニット200は、リアルタイム操作パラメータ101を特性グループ、制御パラメータ及び監視パラメータに分類する。例えば、操作装置16がボイラーである場合、リアルタイム操作パラメータ101は、異なる特性グループに分類される。例えば、あるリアルタイム操作パラメータ101は、ボイラーに用いられる石炭の種類に応じて分類され、あるリアルタイム操作パラメータ101は、負荷量に応じて分類される。
また、リアルタイム操作パラメータ101は、制御パラメータ及び監視パラメータに分類されてもよい。前記制御パラメータが、例えば、初期空気温度やミルの回転速度を含むが、これらに限られない。前記監視パラメータが、例えば、炉温度、出口温度や水の噴射量を含むが、これらに限られない。
デルタエピソードマイニングユニット202は、増分時間周期ごとに、少なくとも1つの増分候補パターン201を生成するために、リアルタイム操作パラメータ101を受信するように構成される。一実施形態では、前記増分時間周期は、例えば、30秒間又は1分間であるが、これらに限られない。
増分候補パターン201は、リアルタイム操作パラメータ101の一連のイベントを含む増分エピソードであり、前記増分エピソードが増分閾値より大きい増分発生頻度を有する。
当然のことながら、上述したリアルタイム操作パラメータ101の一連のイベントは、操作パラメータのイベント及び/又は監視パラメータのイベントを含む。例えば、リアルタイム操作パラメータ101は、ボイラーに対して煤吹きするための煤吹きユニット(図示せず)の操作状況(オン又はオフにする)及び炉温度を含む。一連のイベントは、3つの特定の煤吹きユニットが運転中であり、炉温度が閾値より高いという増分エピソードである。他の例では、一連のイベントは、5つの特定の煤吹きユニットが運転中であり、炉温度が閾値より高いという他のエピソードであってもよい。
このような増分エピソードが増分時間周期において数回に発生する可能性がある。その結果、一実施形態では、前記増分エピソードの発生頻度は、増分時間周期内のエピソード全体に対するエピソードの発生回数の比率である。前記増分エピソードの発生頻度が増分閾値より大きい場合、例えば、80%であるが、これらに限られなく、このようなエピソードが増分候補パターン201であると決定される。
一実施形態では、図1に示す記憶モジュール12は、履歴候補エピソード122を記憶でき、履歴に頻繁に発生する特定のエピソードとして、各履歴候補エピソード122が選択される。例えば、3つの特定の煤吹きユニットが運転中であり、炉温度が閾値より高いというエピソードの履歴発生頻度が閾値より高い場合、履歴候補エピソード122の1つとしてこのようなエピソードが選択される。
バッチエピソードマイニングユニット204は、バッチ時間周期ごとに、少なくとも1つのバッチ候補パターン203を生成するために、リアルタイム操作パラメータ101及び履歴候補エピソード122を受信するように構成される。一実施形態では、前記バッチ時間周期が、一日間又は一週間であるが、これらに限られない。
バッチ候補パターン203は、バッチ時間周期におけるリアルタイム操作パラメータ101の一連のイベントを含むバッチエピソードであり、前記バッチエピソードがバッチ閾値より大きいバッチ発生頻度を有する。
前記増分エピソードと同様に、前記バッチエピソードは、リアルタイム操作パラメータ101の一連のイベントである。このようなバッチエピソードがバッチ時間周期において数回に発生する可能性がある。その結果、一実施形態では、前記バッチエピソードの発生頻度は、同一の一連のイベントを含む履歴候補エピソード122の発生回数に対する前記バッチエピソードの発生回数の比率である。前記バッチエピソードの発生頻度がバッチ閾値より大きい場合、例えば、80%であるが、これらに限られなく、このようなエピソードがバッチ候補パターン203であると決定される。
パターン統合ユニット206は、増分候補パターン201及び閾値より大きい発生頻度を有するバッチ候補パターン203から少なくとも1つの新規追加候補エピソード205を決定するように構成される。
図3を参照されたい。図3は、本発明の実施形態におけるエピソードの発生頻度の状況を示す図である。
図3に示すように、4つのエピソードの状況がある。第1の状況は、前記増分時間周期と前記バッチ時間周期ともに前記エピソードが頻繁に発生する。第2の状況は、前記エピソードが前記増分時間周期に頻繁に発生するが、前記バッチ時間周期に頻繁に発生しない。第3の状況は、前記エピソードが前記バッチ時間周期に頻繁に発生するが、前記増分時間周期に頻繁に発生しない。第4の状況は、前記増分時間周期と前記バッチ時間周期ともに前記エピソードが頻繁に発生しない。
その結果、増分候補パターン201がバッチ候補パターン203と同一である場合、このようなパターンが第1の状況に落ちる。パターン統合ユニット206は、このパターンを新規追加候補エピソード205として直接決定する。
増分候補パターン201がバッチ候補パターン203と同一ではない場合、第2の状況となる。その結果、前記履歴候補エピソード及び前記増分時間周期内のエピソード全体に対するこのパターンの発生頻度が決定される。前記履歴候補エピソードをDとし、前記増分時間周期内のエピソード全体をΔDとし、増分候補パターン201の発生可能性をΔSとすれば、前記発生頻度が((Δs×|ΔD|)/(|D|+|ΔD|))となる。前記発生頻度が閾値より大きい場合、増分候補パターン201が新規追加候補エピソード205として決定される。逆に、前記発生頻度が前記閾値の以下である場合、増分候補パターン201が新規追加候補エピソード205として決定されない。
バッチ候補パターン203が増分候補パターン201と同一ではない場合、第3の状況となる。その結果、前記履歴候補エピソード及び前記増分時間周期内のエピソード全体に対するこのパターンの発生頻度が決定される。前記履歴候補エピソードをDとし、前記増分時間周期内のエピソード全体をΔDとし、バッチ候補パターン203をsとすれば、前記発生頻度が((s×|D|)/(|D|+|ΔD|))となる。前記発生頻度が閾値より大きい場合、バッチ候補パターン203が新規追加候補エピソードとして決定される。逆に、前記発生頻度が前記閾値の以下である場合、バッチ候補パターン203が新規追加候補エピソード205として決定されない。
パターンが増分候補パターン201とバッチ候補パターン203のいずれでもない場合、このパターンを考慮する必要がない。
一実施形態では、当然のことながら、各リアルタイム操作パラメータ101の肝心なパフォーマンス指標が算出され、前記パラメータと前記パターンに差異が存在するようになり、前記肝心なパフォーマンス指標がパターン統合を実行する重み付けを生成することに用いられる。その結果、この重み付けが図3に示すフォーミュラにおける増分候補パターン201に関するアイテムの加重に用いられる。
一実施形態では、パターン統合ユニット206は、新規追加候補エピソード205を履歴候補エピソード122の一部として記憶モジュール12に記憶される。
ルール生成ユニット208は、新規追加候補エピソード205に応じて少なくとも1つの検出ルール207を生成するように構成される。一実施形態では、命令120は、検出ルール207によりルール検出を実行する複合イベント処理ユニット210を更に含む。
より具体的には、複合イベント処理ユニット210は、検出モジュール14からリアルタイム操作パラメータ101を受信し、特定のエピソードが発生するかを決定し、それに応じて何れの動作が実行されるかを更に決定する。例えば、複合イベント処理ユニット210により検出ルール207で3つの特定の煤吹きユニットが運転中であるという前記エピソードが検出される場合、複合イベント処理ユニット210は、煤吹き効果を向上させるために、追加の煤吹きユニットをオンにする必要があると決定する。
その結果、エピソードマイニング装置1は、大量の履歴データに繰り返してアクセスする必要がなく、頻繁に発生するエピソードを効果的に決定できる。前記エピソードマイニングの効率を向上させる。
図4を参照されたい。図4は、本発明の実施形態に係るエピソードマイニング方法400のフローチャートである。エピソードマイニング方法400は、図1に示すエピソードマイニング装置1に用いられてもよく、又は、データベース、共通プロセッサ、コンピュータ、サーバ、特定の論理回路を有する他のユニークなハードウェア装置又は特定の機能を有する装置などの他のハードウェアコンポーネントにより実施されてもよい。ユニークなハードウェアは、コンピュータプログラム及びプロセッサ又はチップにより構成される。より具体的には、エピソードマイニング方法400は、コンピュータプログラムにより実施され、エピソードマイニング装置1におけるモジュールを制御する。前記コンピュータプログラムは、例えば、ROM(読み取り専用メモリ)、フラッシュメモリ、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、フラッシュディスク、テープ、ネットワークを介してアクセス可能なデータベース、又は当業者により想到できる、同一機能を持つ任意の記憶媒体のような非一過性のコンピュータ可読の媒体に記憶される。
エピソードマイニング方法400は、下記の工程を含む。(当該工程は、順序通りに実行されていない。前記工程の順序が明確に指示されない限り、前記工程の順序が互いに交換でき、また、前記工程の全体又は一部を同時に、部分的に同時に、又は順に実行できる)。
操作401では、増分時間周期ごとに、デルタエピソードマイニングユニット202により少なくとも1つの増分候補パターン201を生成し、増分候補パターン201は、前記リアルタイム操作パラメータの一連のイベントを含む増分エピソードであり、前記増分エピソードが増分閾値より大きい増分発生頻度を有する。
操作402では、バッチ時間周期ごとに、少なくとも1つのバッチ候補パターン203を生成し、バッチ候補パターン203は、前記リアルタイム操作パラメータの一連のイベントを含むバッチエピソードであり、前記バッチエピソードがバッチ閾値より大きいバッチ発生頻度を有する。
操作403では、増分候補パターン201及び特定の閾値より大きい発生頻度を有するバッチ候補パターン203からパターン統合ユニット206により少なくとも1つの新規追加候補エピソード205を決定する。
操作404では、新規追加候補エピソード205に応じて、ルール生成ユニット208により少なくとも1つの検出ルール207を生成する。
当然のことながら、前記工程は、順序通りに実行されていない。前記工程の順序が明確に指示されない限り、前記工程の順序が互いに交換でき、また、前記工程の全体又は一部を同時に、部分的に同時に、又は順に実行してもよい。
本発明は、特定の実施形態を参照しながら説明及び記載されてきたが、他の様々な実施形態を行ってもよい。特許請求の範囲の精神や範囲から逸脱せずに、上記の実施形態に限定されない。
本発明の様々な改良及び変更が本発明の範囲及び原理から逸脱することなく実施できることは、当業者には明らかである。これらの改良及び変更は、本発明の特許請求の範囲に含まれる。