JP2018095341A - Contact pressure roller - Google Patents
Contact pressure roller Download PDFInfo
- Publication number
- JP2018095341A JP2018095341A JP2016239048A JP2016239048A JP2018095341A JP 2018095341 A JP2018095341 A JP 2018095341A JP 2016239048 A JP2016239048 A JP 2016239048A JP 2016239048 A JP2016239048 A JP 2016239048A JP 2018095341 A JP2018095341 A JP 2018095341A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rubber layer
- film
- filler
- pressure roller
- roller
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Winding Of Webs (AREA)
- Registering, Tensioning, Guiding Webs, And Rollers Therefor (AREA)
Abstract
Description
本発明は接圧ローラに関する。 The present invention relates to a contact pressure roller.
フィルムの製造工程や加工工程において、フィルムを各種ローラで搬送し、ロール状に巻き取ることがある。フィルムは一般的に絶縁体ゆえに、ローラとの摩擦などにより、フィルムロール体に帯電欠点を生じることがある。この帯電欠点は、工程中に針状電極を持つ除電装置を配置して、帯電を中和することで解決を図れるが、フィルムの局所的な帯電部分は除電が難しく、後工程のコーティング加工時に溶液の塗布斑が生じることや、蒸着加工時に金属蒸着膜の抜けが生じる等の問題が発生する。 In the film production process and processing process, the film may be conveyed by various rollers and wound up in a roll shape. Since a film is generally an insulator, charging defects may occur in the film roll body due to friction with a roller or the like. This charging defect can be solved by disposing a static eliminator with needle-shaped electrodes in the process and neutralizing the charge. However, it is difficult to remove static charges locally on the film. Problems such as the occurrence of uneven coating of the solution and the loss of the metal vapor deposition film during vapor deposition occur.
一般的に、フィルムをロール状に巻き取る際、フィルムロールのしわやずれを防止したり、縁高を抑え込むために、表層がゴム等の弾性体でできた接圧ローラをフィルムロールに押し当てる。しかしながら、光学用フィルム、磁気記録媒体用ベースフィルム、熱転写用リボンフィルム等、表面の平滑性が要求されるフィルムの巻き取りでは、その平滑性ゆえにフィルムと接圧ローラの接触面積が大きく、摩擦による帯電欠点を生じやすい。 Generally, when a film is wound into a roll, a contact roller made of an elastic material such as rubber is pressed against the film roll in order to prevent wrinkles and displacement of the film roll and to suppress the edge height. . However, when winding a film that requires smoothness of the surface, such as an optical film, a base film for a magnetic recording medium, or a ribbon film for thermal transfer, the contact area between the film and the pressure roller is large due to the smoothness. Prone to charging defects.
このような問題に対し、特許文献1では、接圧ローラの最表層に非晶質炭素状膜の層を形成して接圧ローラ表面の摩耗を抑制し、低い摩擦係数を維持することで、摩擦帯電を抑制する技術が開示されている。また、特許文献2では、接圧ローラの被覆層に帯電制御剤を含むことで接圧ローラ表層の帯電特性を変化させ、フィルムの帯電を軽減する技術が開示されている。
For such a problem, in
しかしながら、今日の光学用フィルムや磁気記録媒体用ベースフィルム等では、更にフィルム表面の平滑化が進み、特許文献1および2に開示されている技術では、帯電欠点を抑制できなくなってきた。
However, in today's optical films and base films for magnetic recording media, the smoothness of the film surface has further progressed, and the techniques disclosed in
そこで本発明の目的は、平滑なフィルムにおいても、帯電欠点を抑制することができる接圧ローラを提供することにある。 Therefore, an object of the present invention is to provide a contact roller that can suppress charging defects even in a smooth film.
上記目的を達成するために、本発明のローラは、略円筒形の芯部材と、前記芯部材の表面に被覆されたゴム層であって、このゴム層中に平均粒径1μm以上100μm以下の略球状のフィラーが前記ゴム層に対して体積含有率30%以上50%以下で含有されたゴム層と、を含む接圧ローラであって、前記ゴム層には、前記フィラーがゴム層の表面から露出している部分、および/または、ゴム層の表面が前記フィラーを内部に含んで隆起している部分があり、ローラの外径が25mm以上130mm以下である。 In order to achieve the above object, a roller of the present invention comprises a substantially cylindrical core member and a rubber layer coated on the surface of the core member, and an average particle diameter of 1 μm or more and 100 μm or less in the rubber layer. And a rubber layer containing a substantially spherical filler in a volume content of 30% or more and 50% or less with respect to the rubber layer, wherein the filler is on the surface of the rubber layer. And / or the surface of the rubber layer is raised with the filler contained therein, and the outer diameter of the roller is 25 mm or more and 130 mm or less.
「略円筒形の芯部材」とは、全体的な形状として円筒形、または、おおむね円筒形をしているものをいい、軸方向の部位によって直径が多少変化する形状であるものを含むものとし、具体的には±10mm以内の直径の変化であることが好ましい。軸方向中央部の直径が両端部より大きくなっているクラウン形状等もこれに含まれる。 The “substantially cylindrical core member” refers to a cylindrical shape or a generally cylindrical shape as an overall shape, and includes a shape whose diameter varies somewhat depending on an axial portion, Specifically, the change in diameter is preferably within ± 10 mm. This includes a crown shape in which the diameter of the central portion in the axial direction is larger than both ends.
「平均粒径」とは、粒度分布にて、全体積を100%として、累積カーブを求めた際、その累積カーブが50%となる点の粒径(メディアン径)をいう。 The “average particle diameter” refers to the particle diameter (median diameter) at which the cumulative curve becomes 50% when the cumulative curve is obtained with the total volume being 100% in the particle size distribution.
「略球状」とは、真球に限定されるものではなく、重心を通る最も短い径を長い径で割った値が0.5以上であるものをいう。 The “substantially spherical” is not limited to a true sphere, and means a value obtained by dividing a shortest diameter passing through the center of gravity by a long diameter is 0.5 or more.
また、本発明の好ましい形態によれば、前記ゴム層には前記フィラーがゴム層の表面から露出している部分があり、前記ゴム層の表面が非晶質炭素状膜の層で被覆されている。さらに、前記フィラーの前記ゴム層表面から露出した部分も非晶質炭素状膜の層で被覆されていてもよい。 According to a preferred embodiment of the present invention, the rubber layer has a portion where the filler is exposed from the surface of the rubber layer, and the surface of the rubber layer is covered with an amorphous carbon-like film layer. Yes. Furthermore, the portion of the filler exposed from the rubber layer surface may also be covered with an amorphous carbon film layer.
「非晶質炭素状膜」とは、アモルファスな炭素、もしくは結晶の積層体としての非晶質性を有する炭素の硬質皮膜をいう。 The “amorphous carbon film” refers to a hard film of amorphous carbon or carbon having an amorphous property as a crystal laminate.
また、本発明の好ましい形態によれば、前記ゴム層にはゴム層の表面が前記フィラーを内部に含んで隆起している部分があり、前記ゴム層の表面が非晶質炭層状膜の層で被覆されている。 According to a preferred embodiment of the present invention, the rubber layer has a portion in which the surface of the rubber layer is raised including the filler therein, and the surface of the rubber layer is a layer of an amorphous carbon layer film. It is covered with.
また、本発明の好ましい形態によれば、前記ゴム層の硬度がJIS−Aで55°を超え70°以下である。 Moreover, according to the preferable form of this invention, the hardness of the said rubber layer is more than 55 degrees and 70 degrees or less by JIS-A.
本発明によれば、フィルムを巻き取る際に、フィルムとの接触および摩擦による帯電を物理的、化学的に抑制できる接圧ローラを使用することで、フィルムの帯電欠点を抑制し、巻姿品位の良好なフィルムロール体を得ることができる。 According to the present invention, when a film is wound, by using a contact pressure roller that can physically and chemically suppress charging due to contact with the film and friction, the charging defect of the film is suppressed, and the winding form quality is reduced. Can be obtained.
以下、添付図面を参照して、本発明に掛かる接圧ローラの好適な実施の形態について詳細に説明する。 DESCRIPTION OF EXEMPLARY EMBODIMENTS Hereinafter, a preferred embodiment of a contact pressure roller according to the invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings.
図1は、本発明の接圧ローラを、フィルム製造工程や加工工程の一部である、スリット工程に適用した一例を示す概略側面図である。ここで、スリット工程とは、フィルムを必要なサイズ幅に切断しロール状に巻き取る工程のことである。図1において、原反6からフィルム10が巻き出され、ガイドローラ7により搬送される。その後、フィルム10は、下刃ローラ8上で上刃9により幅方向に分割され、接圧ローラ5を押し当てながら、コア11上で巻き取られ、フィルムロール12となる。また、除電器13がフィルムロール12に向けて設置される。
FIG. 1 is a schematic side view showing an example in which the contact pressure roller of the present invention is applied to a slit process which is a part of a film manufacturing process and a processing process. Here, a slit process is a process of cut | disconnecting a film to a required size width and winding up in roll shape. In FIG. 1, the
各ローラは軸受により回転支持され、軸受は適宜フレームなどで支持される。接圧ローラ5、ガイドローラ7および下刃ローラ8はフィルム10との摩擦力で回転する従動ローラでもよいし、モーター等を用いた駆動ローラでもよい。モーター等により駆動する場合には、ローラとフィルム10が滑ってフィルム10に摩擦帯電を生じさせないように、ローラの回転速度をフィルム10の搬送速度とほぼ同じにするのが好ましい。コア11は軸受によって支持されたチャックによって把持され、モーター等により回転駆動されるのが好ましい。また、フィルムロール12に向けて設置される除電器13により、フィルムロール12の電位を低く抑えることができる。除電器13は、空気中でイオンを生成し、このイオンによってフィルム10の帯電電荷を中和する装置であり、本発明の接圧ローラ5の帯電抑制効果を補助する目的で使用される。また、適宜、スリット工程内に、フィルム10を把持して、張力や速度を正確に制御するためのニップローラやサクションローラ、フィルム10を幅方向に拡幅するしわ伸ばしローラなどを配置してもよい。
Each roller is rotatably supported by a bearing, and the bearing is appropriately supported by a frame or the like. The
本発明の接圧ローラの代表的な構成を図2から図9に図示する。図2は、本発明の接圧ローラ5の一例となる構成を模式的に示した断面図である。芯1の材質は、高い圧力に耐えうる、剛性と強度を有するものが好ましく、鋼やアルミニウム等の金属や炭素繊維強化樹脂などが好適である。円筒形の芯1の表面にはゴム層2が被覆されている。ゴム層2の種類は特に限定されず、例えば天然ゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、シリコーンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム、およびこれらの混合物より使用目的、使用環境により適宜用いることが出来る。本願発明者らは、図1のフィルム10の巻き取り部17では、接圧ローラ5とフィルム10の間で特に大きな摩擦帯電が発生するため、この摩擦帯電が蓄積して、局所的に放電が起こることで帯電欠点になると考えた。前述の通り、光学用フィルム、磁気記録媒体用ベースフィルム、熱転写用リボンフィルム等は表面の平滑化が進み、従来の接圧ローラの構成では摩擦による帯電欠点を抑制できなくなっていた。そこで、摩擦帯電を抑制するために本願発明者が注目したのは、接圧ローラ5とフィルム10の接触状態である。本願発明者は、フィルム10の表面が平滑であっても、フィルム10と接圧ローラ5の接触面積を小さくすれば、摩擦帯電を抑制できることを見出した。そこで、本発明の接圧ローラ5は、次のような特徴を有している。
A typical configuration of the contact roller according to the present invention is shown in FIGS. FIG. 2 is a cross-sectional view schematically showing a configuration as an example of the
本発明の接圧ローラ5は、図2の拡大図の示すように、ゴム層2にはフィラー3が含有されており、フィラー3がゴム層2の表面から露出している部分、およびゴム層2の表面がフィラー3を内部に含んで隆起している部分があることで、接圧ローラ5表面に凹凸が形成されている。フィラー3の材質は特に限定されず、例えばアルミナ、シリカ、カーボンブラックなどが挙げられる。また、フィラー3のゴム層2への分散性および充填性を高め、かつ、フィルム10表面に傷をつけないために、フィラー3は略球状のものが適用できる。
In the
フィラー3の平均粒径は1μm以上100μm以下である。一般的なフィルム10巻き取り用の接圧ローラ5は、ゴム層2に補強材や充填材としてフィラー3を含有しているが、ゴムとフィラー3の混練を容易にするため、フィラー3の粒径を1μm未満にすることが多い。しかしながら、フィラー3の粒径が1μm未満では、接圧ローラ5表面に、フィルム10との接触面積を低減するような凹凸が形成されず、帯電欠点防止効果がない。一方、フィラー3の粒径が100μmを超えるような場合、接圧ローラ5の凹凸が大き過ぎるため、フィルム10の表面に凹凸が転写されることがあり、好ましくない。より好ましくは、フィラー3の平均粒径は1μm以上50μm以下である。この範囲とすることで、平滑性が求められるフィルム10に対しても、フィルム10の表面への凹凸の転写を抑制する効果が高い。
The average particle diameter of the
ゴム層2に対するフィラー3の体積含有率は30%以上50%以下である。ゴム層2に対するフィラー3の体積含有率が30%未満では、接触面積を有効に低減するためのフィラー3が足りず帯電欠点を抑制できない。一方、ゴム層2に対するフィラー3の体積含有率が50%を超える場合、ゴム状態を維持できず、ローラとして成形できない。ここで、ゴム層2に対するフィラー3の体積含有率が40%を超え50%以下である場合、ローラとして成形できるものの、フィラー3の割合がやや多く、ゴムのつながりが悪いため、接圧ローラ5として使用した際にフィラー3が脱落し易くなったり、製作時にゴム層2に割れが生じることがある。そのため、より好ましくは、ゴム層2に対するフィラー3の体積含有率が30%以上40%以下である。この範囲とすることで、よりフィラー3がゴム層2の表面から脱落しにくくなり、また、ゴム層2の硬度を損なうことなく成形することができる。
The volume content of the
フィラー3が上記の範囲であると、フィラー3により接圧ローラ5の表面に凹凸が形成され、接触面積を低減すると記載したが、フィラー3とフィラー3の間のゴム層2は全くフィルム10に接触しないわけではない。図3は、本発明の一実施形態である接圧ローラ5とフィルム10の接触状態を模式的に示した断面図である。図3に示すように、本発明の接圧ローラ5は、フィラー3がゴム層2の表面から露出することで形成される凸部、およびゴム層2の表面がフィラー3を内部に含んで隆起することで形成される凸部に主に圧力が掛かるが、フィラー3が略球状であることで、前記凸部とフィルム10の接触状態が点接触となる。また、前記凸部の周囲に形成されるゴムの露出部からなる凹部では、フィルム10との圧力が小さく、また、フィラー3近傍では、一部フィルム10と接触しないことになる。このように、本発明の接圧ローラ5は、フィルム10との接触面積および摩擦力を低減するため、フィルム10の帯電欠点抑制に効果を発揮するのである。
It has been described that when the
また、接圧ローラ5の外径が大きいと、ゴム層2の変形が大きく、接触面積が増加する。そのため、フィルム10巻取用の接圧ローラ5として使用する場合、フィルムロール12の内層に随伴する空気を遮断する効果が損なわれ、しわ等の巻姿欠点なくフィルム10を巻き取ることができなくなる。さらに、この接触面積の増加により、帯電欠点が抑制できなくなる。接触理論を用いると、そのときの接触面積Aは、接圧ローラ5の外径をD1、フィルムロール12の外径をD2、ゴム層2の弾性率をE、ゴム層2の厚みをt、フィルムロール12の幅をW、接圧をPとした場合、下記数式1の通りとなる。
Moreover, when the outer diameter of the
ここで、ゴム層2の弾性率Eは、ゴム硬度をS(ショアA)とした場合、下記数式2の通りとなる。
Here, the elastic modulus E of the
この接触面積Aは、ゴム層2のつぶれといったマクロな変形の結果であり、前述の通りこれが大きいと帯電欠点が発生しやすくなる。本願発明者の知見によると、ゴム層2にフィラー3を含有することで微小な領域の変形を小さくすると共に、ゴム層2のつぶれといったマクロな変形をも小さくすることで、帯電欠点が抑制できることを見出した。
This contact area A is a result of macro deformation such as collapse of the
ここで、接圧ローラ5の外径は25mm以上130mm以下とする。接圧ローラ5の外径が25mm未満であると、接圧ローラ5のたわみが大きくなりすぎ、フィルム10の幅方向に均一に圧力を付与することができず、しわ等の巻姿欠点につながる。一方、接圧ローラ5の外径が130mmを超えると、数式1からも分かるように接圧ローラ5の外径D1が大きく、接触面積Aが大きくなり、摩擦による帯電欠点を抑制できない。より好ましくは、接圧ローラ5の外径が25mm以上70mm以下である。この範囲とすることで、フィルムロール12の内層に随伴する空気を遮断する効果がより高く、しわ等の巻姿欠点なくフィルム10を巻き取ることができ好適である。
Here, the outer diameter of the
ゴム層2の硬度は、JIS−Aで40°以上80°以下が好適である。ゴム層2の硬度がJIS−Aで40°未満であると、数式2からも分かるようにゴム層2の弾性率Eが小さく、数式1では接触面積Aが大きいということであり、摩擦による帯電欠点を抑制できない。一方、ゴム層2の硬度がJIS−Aで80°を超えると、ゴム層2の変形を阻害し、フィルム10の幅方向に均一に圧力を付与することができず、しわ等の巻姿欠点につながる。ここで、本願発明者は、磁気記録媒体用ベースフィルム、熱転写用リボンフィルム等の特に表面が平滑なフィルム10の巻き取りでは、接圧ローラ5とフィルム10の接触面積を更に小さくするために、ゴム層2の硬度を高くして、接圧時のゴムの変形量を更に小さくするのが好ましいことを見出した。一方、ゴム層2の硬度が高すぎると、フィルム10の厚み斑に、ゴムの変形量が追従できなくなるため、好ましくは、ゴム層2の硬度がJIS−Aで55°を超え70°以下であり、より好ましくは、ゴム層2の硬度がJIS−Aで60°以上65°以下である。
The hardness of the
ゴム層2の厚みは好ましくは2mm以上6mm以下である。数式1ではゴム層2の厚みtが大きいと、接触面積Aが大きいということであり、ゴム層2の厚みが6mmを超えると、摩擦による帯電欠点を抑制できない。一方、ゴム層2の厚みが2mm未満であると、ゴム層2が硬質である芯1との界面で拘束されるため、ゴム層2の変形が小さく、フィルム10の厚み斑に追従できなくなり、フィルム10の幅方向に均一に圧力を付与することができず、しわ等の巻姿欠点につながる。
The thickness of the
接圧は好ましくは800N/m以下であり、更に好ましくは400N/m以下である。数式1では接圧Pを上記範囲とすることで、接触面積Aが小さくなり、摩擦による帯電欠点を抑制しやすくなる。
The contact pressure is preferably 800 N / m or less, and more preferably 400 N / m or less. In
また、帯電欠点抑制に効果的な接圧ローラ5は、図2の構成に限らず、図4および図5に示す接圧ローラ5の構成でもよい。図4の接圧ローラ5の構成では、図4の拡大図に示すように、ゴム層2の表面がフィラー3を内部に含んで隆起している部分を形成することなく、フィラー3がゴム層2の表面から露出している部分を形成している。また、図5の接圧ローラ5の構成では、図5の拡大図に示すように、フィラー3がゴム層2の表面から露出することなく、ゴム層2の表面がフィラー3を内部に含んで隆起している部分を形成している。これらの構成においても、接圧ローラ5の表面にフィルム10との接触面積を低減する凹凸を形成することができるため、十分な帯電欠点抑制効果を有する。
Further, the
本発明に適用が可能なフィルム10の表面粗さとしては、特に限定されないが、本発明の接圧ローラ5は、表面が平滑なフィルム10の帯電抑制に特に効果を発揮するため、接圧ローラ5と接するフィルム10の表面がJIS B0601:2013に規定される算術平均粗さRa=5nm未満である場合に好適であり、接圧ローラ5と接するフィルム10の表面がJIS B0601:2013に規定される算術平均粗さRa=2nm以下である場合に更に好適である。
The surface roughness of the
図6は、本発明の接圧ローラ5の別の構成を模式的に示した断面図である。図6の接圧ローラ5の構成では、図6の拡大図に示すように、フィラー3がゴム層2の表面から露出している部分、およびゴム層2の表面がフィラー3を内部に含んで隆起している部分を有することで、表面に凹凸形状が形成された接圧ローラ5の最表層に非晶質炭素状膜4が被覆されている。接圧ローラ5の最表層に非晶質炭素状膜4を有することで、ゴム層2の柔軟性は阻害せずに、接圧ローラ5のごく表層のみを硬化させるため、より接触面積の低減効果が高くなり、また、ゴム層2の摩耗を防止し、低摩擦係数を維持できるため、更に帯電欠点抑制効果が高まる。また、接圧ローラ5の最表層が非晶質炭素状膜4で覆われているため、フィラー3がゴム層2から脱落し、フィルム10の異物欠点になることを防止できる。ここで、非晶質炭素状膜4とは、前述の通り特定の固体構造(アモルファスまたは結晶の積層体としての非晶質性)を有する炭素の硬質皮膜のことであり、例えば、メタン、アセチレン、エチレンなど炭化水素系のガスを用いたプラズマCVD(化学的気相成膜)等を用いれば、ゴムなどの柔らかい層の上に炭素の硬質な皮膜を成膜することができる。この皮膜は、ダイヤモンドライクカーボン膜(DLC膜)と呼ばれる。非晶質炭素状膜4の成膜法自体は、特許文献1に記載の方法をとればよい。非晶質炭素状膜4の厚みは、薄すぎると、均一な厚みでの膜の形成が困難である場合があり、一方、膜が厚すぎると、ゴム層2の柔軟性を阻害してしまう場合があることから、0.1μm以上10μm以下が好ましい。
FIG. 6 is a cross-sectional view schematically showing another configuration of the
フィルム10の原料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイド、ナイロン、アラミド、ポリエチレンなどがよく用いられている。また、これらの共重合体やポリマーアロイも用いられている。ここでいうポリマーアロイとは高分子多成分系のことで、共重合によるブロックコポリマーや、混合などによるポリマーブレンドである。ここで、本願発明者は、非晶質炭素状膜4の帯電列が、ポリエチレンテレフタレート、およびポリエチレンテレフタレートを含むポリマーアロイを原料とするフィルム10の帯電列に近く、これら2つの物質間での摩擦帯電量が小さいことを見出した。そのため、本発明の接圧ローラ5は、ポリエチレンテレフタレート、およびポリエチレンテレフタレートを含むポリマーアロイを原料とするフィルム10の巻き取りに用いることがより好ましい。また、ポリエチレンテレフタレートをポリマーアロイとする場合、他のポリマーはポリエステルと相溶するものが好ましく、具体的にはポリエーテルイミドが好適である。ここで、帯電列とは、2つの物質を摩擦帯電させたときにいずれの極性に帯電するかを、複数の物質について確認し、それらを正から負の順に並べたものであり、接触する2つの物質の帯電列の位置関係が遠いほど帯電量が多くなる。つまり、最表層が非晶質炭素状膜4で覆われた接圧ローラ5を、磁気記録媒体用ベースフィルムや熱転写用リボンフィルム等の、表面が平滑なポリエチレンテレフタレートを原料とするフィルム10の巻き取りに適用することで、より好適に帯電の問題を解決することができる。
As raw materials for the
また、最表層に非晶質炭素状膜4が被覆されている接圧ローラ5は、図6に示す構成に限らず、図7および図8に示す構成でもよい。図7の接圧ローラ5の構成とは、図7の拡大図に示すように、ゴム層2の表面がフィラー3を内部に含んで隆起している部分を形成することなく、フィラー3がゴム層2の表面から露出している部分が形成された接圧ローラ5の最表層に、非晶質炭素状膜4が被覆されている。また、図8の接圧ローラ5の構成とは、図8の拡大図に示すように、フィラー3がゴム層2の表面から露出することなく、ゴム層2の表面にフィラー3を内部に含んで隆起している部分が形成された接圧ローラ5の最表層に、非晶質炭素状膜4が被覆されている。これらの構成においても、接圧ローラ5の表面にフィルム10との接触面積を低減する凹凸を形成し、かつ接圧ローラ5の最表層に、低摩擦係数を維持でき、ポリエチレンテレフタレートフィルムと帯電の相性の良い非晶質炭素状膜4を形成するため、十分な帯電欠点抑制効果を有する。
Further, the
さらに、図6〜8に示すように、接圧ローラ5の最表層が完全に非晶質炭素状膜4で被覆されている構成に限らず、図9に示すように、接圧ローラ5の最表層が部分的に非晶質炭素状膜4で被覆されている構成でもよい。図9の接圧ローラ5の構成では、図9の拡大図に示すように、フィラー3がゴム層2の表面から露出している部分があり、ゴム層2の表面のみが非晶質炭素状膜4で被覆されている。フィルム10に接圧ローラ5を押し当てた際、フィラー3自体は変形せず、フィラー3とフィルム10が点接触となるため、これらの摩擦で帯電欠点になることはほとんどない。一方、ゴム層2は変形し、フィラー3に比べてわずかにフィルム10との接触面積が大きくなる。つまり、帯電欠点の抑制には、ゴム層2表面の低摩擦係数を維持することや、ゴム層2の表面とフィルム10の帯電の相性が良いことが重要である。そのため、図9に示すように、ゴム層2の表面のみが非晶質炭素状膜4で被覆されている構成においても、図6〜8に示すような接圧ローラ5の最表層が完全に非晶質炭素状膜4で被覆されている構成ほどではないものの、十分な帯電欠点抑制効果を有する。
Furthermore, as shown in FIGS. 6 to 8, the outermost surface layer of the
以下、実施例を示して具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら制限されるものではない。 Hereinafter, although an example is shown and explained concretely, the present invention is not restrict | limited at all by these examples.
[実施例1]
図1に示すフィルム10のスリット工程において、図2の接圧ローラ5を用いて、幅1000mm、平均厚み5μm、表面がJIS B0601:2013に規定される算術平均粗さRa=2nmである平滑なポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを、巻き取り速度120m/min、巻長15000mとして、ガラス繊維強化樹脂製のコア11に巻き取り、フィルムロール12を得た。接圧ローラ5は接圧300N/mになるようにエアシリンダでコア11に押し付けた。接圧ローラ5の面長は1100mm、外径は70mmであり、ゴム層2は厚み5mm、硬度50°(JIS−A)のクロロプレンゴムとした。フィラー3は平均粒径4μmの略球状アルミナとし、ゴム層2に対するフィラー3の体積含有率を33%とした。芯1の材質はJIS G3445:2016に規定されるSTKM13Aとした。
[Example 1]
In the slitting process of the
[実施例2]
接圧ローラ5には、図2に示すローラを使用し、フィラー3は平均粒径4μmの略球状アルミナとし、ゴム層2に対するフィラー3の体積含有率を46%とした。その他の条件は実施例1と同様にした。
[Example 2]
As the
[実施例3]
接圧ローラ5には、図2に示すローラを使用し、フィラー3は平均粒径4μmの略球状アルミナとし、ゴム層2に対するフィラー3の体積含有率を39%とした。その他の条件は実施例1と同様にした。
[Example 3]
As the
[実施例4]
接圧ローラ5には、図2に示すローラを使用し、フィラー3は平均粒径95μmの略球状アルミナとし、ゴム層2に対するフィラー3の体積含有率を33%とした。その他の条件は実施例1と同様にした。
[Example 4]
As the
[実施例5]
接圧ローラ5には、図2に示すローラを使用し、接圧ローラ5の面長は1100mm、外径は120mmとした。その他の条件は実施例1と同様にした。
[Example 5]
As the
[実施例6]
接圧ローラ5には、図2に示すローラを使用し、ゴム層2は、厚み5mm、硬度75°(JIS−A)のクロロプレンゴムとした。その他の条件は実施例1と同様にした。
[Example 6]
2 was used as the
[実施例7]
フィルム10は、幅1000mm、平均厚み5μm、表面がJIS B0601:2013に規定される算術平均粗さRa=10nmであるポリプロピレン(PP)フィルムとした。その他の条件は実施例1と同様にした。
[Example 7]
The
[実施例8]
接圧ローラ5には、図6に示すローラを使用し、ゴム層2は厚み5mm、硬度50°(JIS−A)のクロロプレンゴムとした。フィラー3は平均粒径4μmの略球状アルミナとし、ゴム層2に対するフィラー3の体積含有率を33%とした。また、接圧ローラ5の最表層に非晶質炭素状膜4として膜厚1μmのDLC膜を形成した。その他の条件は実施例1と同様にした。
[Example 8]
As the
[実施例9]
接圧ローラ5には、図2に示すローラを使用し、ゴム層2は厚み5mm、硬度60°(JIS−A)のクロロプレンゴムとした。フィラー3は平均粒径4μmの略球状アルミナとし、ゴム層2に対するフィラー3の体積含有率を33%とした。その他の条件は実施例1と同様にした。
[Example 9]
As the
[実施例10]
接圧ローラ5には、図6に示すローラを使用し、ゴム層2は厚み5mm、硬度60°(JIS−A)のクロロプレンゴムとした。フィラー3は平均粒径4μmの略球状アルミナとし、ゴム層2に対するフィラー3の体積含有率を33%とした。また、接圧ローラ5の最表層に非晶質炭素状膜4として膜厚1μmのDLC膜を形成した。その他の条件は実施例1と同様にした。
[Example 10]
A roller shown in FIG. 6 was used as the
[比較例1]
接圧ローラ5には、材質STKM13Aの芯1に、厚み5mm、硬度50°(JIS−A)のクロロプレンゴムを被覆成型したものを使用した。ゴム層2には平均粒径1μm以上100μm以下の略球状のフィラーを含有せず、非晶質炭素状膜4であるDLC膜は形成しなかった。その他の条件は実施例1と同様にした。
[Comparative Example 1]
As the
[比較例2]
接圧ローラ5には、材質STKM13Aの芯1に、厚み5mm、硬度50°(JIS−A)のクロロプレンゴムを被覆成型し、最表層に非晶質炭素状膜4であるDLC膜を形成したものを使用した。ゴム層2には平均粒径1μm以上100μm以下の略球状のフィラーを含有しなかった。その他の条件は実施例1と同様にした。
[Comparative Example 2]
A chloroprene rubber having a thickness of 5 mm and a hardness of 50 ° (JIS-A) is coated and molded on the
[比較例3]
接圧ローラ5には、図2に示すローラを使用し、フィラー3は平均粒径4μmの略球状アルミナとし、ゴム層2に対するフィラー3の体積含有率を62%とした。その他の条件は実施例1と同様にした。
[Comparative Example 3]
As the
[比較例4]
接圧ローラ5には、図2に示すローラを使用し、フィラー3は平均粒径200μmの略球状アルミナとし、ゴム層2に対するフィラー3の体積含有率を33%とした。その他の条件は実施例1と同様にした。
[Comparative Example 4]
As the
[比較例5]
接圧ローラ5には、図2に示すローラを使用し、面長は1100mm、外径は220mmとした。その他の条件は実施例1と同様にした。
[Comparative Example 5]
As the
[比較例6]
接圧ローラ5には、材質STKM13Aの芯1に、厚み5mm、硬度50°(JIS−A)のクロロプレンゴムを被覆成型したものを使用するものの、平均粒径1μm以上100μm以下の略球状のフィラーを含有せず、非晶質炭素状膜4であるDLC膜は形成しなかった。フィルム10には、幅1000mm、平均厚み5μm、表面がJIS B0601:2013に規定される算術平均粗さRa=5nmとその他の条件よりも粗いポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを用いた。その他の条件は実施例1と同様にした。
[Comparative Example 6]
The
[比較例7]
接圧ローラ5には、材質STKM13Aの芯1に、厚み5mm、硬度50°(JIS−A)のクロロプレンゴムを被覆成型したものを使用するものの、平均粒径1μm以上100μm以下の略球状のフィラー3を含有せず、非晶質炭素状膜4であるDLC膜は形成しなかった。フィルム10には、幅1000mm、平均厚み5μm、表面がJIS B0601:2013に規定される算術平均粗さRa=10nmのポリプロピレン(PP)フィルムを用いた。その他の条件は実施例1と同様にした。
[Comparative Example 7]
The
[帯電欠点の評価方法]
巻き上がった後、帯電欠点の発生状況を確認した。帯電欠点の有無は、フィルム10にコピー用のトナーを振りかけて評価した。帯電発生箇所にはトナーが付着する。帯電欠点が100本中1本も確認されなかった場合は「◎」、帯電欠点が100本中1本以上3本以下確認された場合は「○」、帯電欠点が100本中4本以上9本以下確認された場合は「△」、帯電欠点が100本中10本以上確認された場合は「×」と判定した。
[Method for evaluating charging defects]
After rolling up, the occurrence of charging defects was confirmed. The presence or absence of charging defects was evaluated by sprinkling toner for copying on the
[転写跡の評価方法]
巻き上がった後、転写跡の発生状況を確認した。転写跡が100本中1本も確認されなかった場合は「○」、転写跡が100本中1本以上9本以下確認された場合は「△」、転写跡が100本中10本以上確認された場合は「×」と判定した。
[Evaluation method of transfer marks]
After winding up, the occurrence of transfer marks was confirmed. “○” indicates that no transfer trace is confirmed in 100, “△” indicates that transfer trace is 1 to 9 in 100, and “△” indicates transfer trace in 10 or more. If it was, it was determined as “×”.
[しわの評価方法]
巻き上がった後、しわの発生状況を確認した。しわが100本中3本以下確認された場合は「○」、しわが100本中4本以上9本以下確認された場合は「△」、しわが100本中10本以上確認された場合は「×」と判定した。
[Wrinkle evaluation method]
After rolling up, the occurrence of wrinkles was confirmed. “O” when 3 or less wrinkles are confirmed in 100, “△” when 4 or more wrinkles are confirmed in 100 or less, and “△” when wrinkles are confirmed in 10 or more out of 100. It was determined as “x”.
[接圧ローラの表面状態の評価方法]
フィルムロール12を10本巻き上げた後の接圧ローラ5の表面状態を確認した。特に問題がない場合は「○」、ゴム層2の一部にフィラー3の脱落が確認され、接圧ローラ5の表面に摩耗粉が発生している場合は「△」、接圧ローラ5のゴム層2が脆く、成形段階でゴム層2が崩れている場合は「×」、と判定した。
[Method for evaluating surface condition of contact roller]
The surface state of the
実施例1〜10、比較例1〜7の条件と評価結果を表1にまとめた。なお、表中で太枠のセルで囲まれた条件は、実施例1から条件を変えた部分である。 Table 1 summarizes the conditions and evaluation results of Examples 1 to 10 and Comparative Examples 1 to 7. In the table, the conditions surrounded by the thick-lined cells are the parts where the conditions are changed from the first embodiment.
実施例1から10では、接圧ローラ5のゴム層2に平均粒径1μm以上100μm以下の略球状のアルミナ粒子を体積含有率30%以上50%以下で含有されることで、表面に凹凸形状が形成され、かつ、接圧ローラ5の外径が25mm以上130mm以下であることで、通常の接圧ローラ5よりもフィルムロール12との接触面積が小さくなり、帯電欠点に対して良好な結果であった。
In Examples 1 to 10, the
実施例2では、接圧ローラ5のゴム層2に平均粒径4μmの略球状のアルミナ粒子を、体積含有率40%を超える46%含有されたことで、接圧ローラ5の表面にわずかにフィラー3の脱落が見られ、接圧ローラ5の表面にゴム層2の摩耗粉が若干付着する結果となった。
In Example 2, the
実施例4では、接圧ローラ5のゴム層2に平均粒径95μmの略球状のアルミナ粒子が含有されたことで、転写跡が若干発生する結果となった。
In Example 4, the
実施例5では、接圧ローラ5の外径が120mmであることで、ゴム層2の変形がわずかに大きく、しわが若干発生する結果となった。
In Example 5, since the outer diameter of the
実施例6では、接圧ローラ5のゴム層2が硬度75°の高硬度ゴムとなっていることで、帯電欠点に対してより良好な結果となったが、ゴム層2の変形がわずかに阻害され、しわが若干発生する結果となった。
In Example 6, since the
実施例7では、フィルム10の原料にPPを使用した。結晶性ポリマーであるPPフィルムには多くのフィブリルが形成されており、算術平均粗さRa=10nmとPETフィルムと比較して粗く、帯電欠点に対する結果がPETフィルムよりも良好となった。
In Example 7, PP was used as a raw material for the
実施例8では、接圧ローラ5の最表層にDLC膜が形成されており、接圧ローラ5表面の摩耗が防止され、かつ、フィルム10の原料にPETを使用し、接圧ローラ5表面の帯電列とフィルム10の帯電列が近くなることで、より帯電欠点に対して良好な結果となった。
In Example 8, a DLC film is formed on the outermost layer of the
実施例9では、接圧ローラ5のゴム層2が硬度60°の高硬度ゴムとなっていることで、帯電欠点に対してより良好な結果となった。
In Example 9, since the
更に、実施例10では、ゴム層2が硬度60°の高硬度ゴムの最表層にDLC膜が形成されることで、帯電欠点に対して最も良好な結果となった。
Furthermore, in Example 10, the DLC film was formed on the outermost layer of the high hardness rubber having a hardness of 60 ° in the
一方、比較例1および2では、接圧ローラ5のゴム層2に平均粒径1μm以上100μm以下のフィラー3を含有していないため、接圧ローラ5とフィルム10の接触面積が大きく、帯電欠点発生率が高い結果になった。
On the other hand, in Comparative Examples 1 and 2, since the
比較例3では、接圧ローラ5のゴム層2に平均粒径4μmの略球状のアルミナ粒子を、体積含有率50%を超える62%が含有されたことで、ゴム状態を維持できずローラとして成形できない結果となった。
In Comparative Example 3, the
比較例4では、接圧ローラ5のゴム層2に平均粒径100μmを超える200μmの略球状のアルミナ粒子を含有したため、接圧ローラ5表面の凹凸が大きくなりすぎ、転写跡の発生率が高い結果になった。
In Comparative Example 4, since the
比較例5では、接圧ローラ5のゴム層2に平均粒径4μmの略球状のアルミナ粒子を体積含有率33%含有したものの、接圧ローラ5の外径が130mmを超える220mmと、他の条件よりも大きく、その結果、接圧ローラ5とフィルム10の接触面積が大きくなり、帯電欠点発生率が高く、また、フィルムロール12の内層に随伴する空気を遮断する効果が損なわれ、フィルムロール12にしわが発生する結果になった。
In Comparative Example 5, although the
比較例6は、比較例1と同様に接圧ローラ5のゴム層2に平均粒径1μm以上100μm以下のフィラー3を含有していないが、算術平均粗さRa=5nmと比較的表面の粗いフィルム10を適用した結果、帯電欠点がほとんど発生しなかった。
In Comparative Example 6, the
比較例7は、算術平均粗さRa=10nmと比較的表面の粗いPPフィルム10を適用した結果、接圧ローラ5のゴム層2に平均粒径1μm以上100μm以下のフィラー3を含有していなくても、帯電欠点がほとんど発生しなかった。但し、接圧ローラ5のゴム層2に平均粒径1μm以上100μm以下のフィラー3を含有した実施例7と比べると、帯電欠点の発生率が微増という結果であった。
In Comparative Example 7, as a result of applying the
このように、本発明によれば、ゴム層2にフィラー3を含有し、表面に凹凸形状が形成され、かつ、ゴム層2の変形量が小さい接圧ローラ5を使用することで、フィルム10が平滑である場合でも、フィルム10の帯電が抑えられ、帯電欠点のないフィルムロール12を提供することが可能となる。
Thus, according to the present invention, the
本発明は、フィルムをロール状に巻き取るために用いる接圧ローラに限らず、シート状物のハンドリング技術にも応用できるが、その応用範囲が、これらに限られるものではない。 The present invention can be applied not only to a contact pressure roller used for winding a film into a roll but also to a sheet-like material handling technique, but the application range is not limited thereto.
1:芯
2:ゴム層
3:フィラー
4:非晶質炭素状膜(DLC膜)
5:接圧ローラ
6:原反
7:ガイドローラ
8:下刃ローラ
9:上刃
10:フィルム
11:コア
12:フィルムロール
13:除電器
14:巻き出し部
15:搬送部
16:スリット部
17:巻き取り部
A:搬送方向
B:接圧ローラ表層部
C:接圧ローラ表層部
D:接圧ローラ表層部
E:接圧ローラ表層部
F:接圧ローラ表層部
G:接圧ローラ表層部
H:接圧ローラ表層部
1: Core 2: Rubber layer 3: Filler 4: Amorphous carbon film (DLC film)
5: Contact roller 6: Original fabric 7: Guide roller 8: Lower blade roller 9: Upper blade 10: Film 11: Core 12: Film roll 13: Static eliminator 14: Unwinding unit 15: Conveying unit 16: Slit unit 17 : Winding part A: conveyance direction B: contact pressure roller surface layer part C: contact pressure roller surface layer part D: contact pressure roller surface layer part E: contact pressure roller surface layer part F: contact pressure roller surface layer part G: contact pressure roller surface layer part H: Contact roller surface layer
Claims (5)
前記芯部材の表面に被覆されたゴム層であって、このゴム層中に平均粒径1μm以上100μm以下の略球状のフィラーが前記ゴム層に対して体積含有率30%以上50%以下で含有されたゴム層と、を含む接圧ローラであって、
前記ゴム層には、前記フィラーがゴム層の表面から露出している部分、および/または、ゴム層の表面が前記フィラーを内部に含んで隆起している部分があり、
ローラの外径が25mm以上130mm以下である、接圧ローラ。 A substantially cylindrical core member;
A rubber layer coated on the surface of the core member, wherein a substantially spherical filler having an average particle size of 1 μm or more and 100 μm or less is contained in the rubber layer at a volume content of 30% or more and 50% or less with respect to the rubber layer. A contact pressure roller including a rubber layer,
The rubber layer has a portion where the filler is exposed from the surface of the rubber layer, and / or a portion where the surface of the rubber layer protrudes including the filler inside,
A contact pressure roller having an outer diameter of 25 mm or more and 130 mm or less.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016239048A JP6776856B2 (en) | 2016-12-09 | 2016-12-09 | Pressure contact roller |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016239048A JP6776856B2 (en) | 2016-12-09 | 2016-12-09 | Pressure contact roller |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018095341A true JP2018095341A (en) | 2018-06-21 |
JP6776856B2 JP6776856B2 (en) | 2020-10-28 |
Family
ID=62632227
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016239048A Active JP6776856B2 (en) | 2016-12-09 | 2016-12-09 | Pressure contact roller |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6776856B2 (en) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114103092A (en) * | 2021-11-24 | 2022-03-01 | 浙江清焓科技有限公司 | Preparation process of heat insulation board surface coating plate |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004251373A (en) * | 2003-02-20 | 2004-09-09 | Toray Ind Inc | Roll, sheet rolled body manufacturing method and sheet take-up device |
JP2008081239A (en) * | 2006-09-27 | 2008-04-10 | Toray Ind Inc | Winding device for roll and electrical insulating sheet |
JP2012037875A (en) * | 2010-07-13 | 2012-02-23 | Canon Inc | Charging member and method for manufacturing the same, and electrophotographic device |
JP2012063763A (en) * | 2010-08-20 | 2012-03-29 | Canon Inc | Charging member and electrophotographic apparatus |
-
2016
- 2016-12-09 JP JP2016239048A patent/JP6776856B2/en active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004251373A (en) * | 2003-02-20 | 2004-09-09 | Toray Ind Inc | Roll, sheet rolled body manufacturing method and sheet take-up device |
JP2008081239A (en) * | 2006-09-27 | 2008-04-10 | Toray Ind Inc | Winding device for roll and electrical insulating sheet |
JP2012037875A (en) * | 2010-07-13 | 2012-02-23 | Canon Inc | Charging member and method for manufacturing the same, and electrophotographic device |
JP2012063763A (en) * | 2010-08-20 | 2012-03-29 | Canon Inc | Charging member and electrophotographic apparatus |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114103092A (en) * | 2021-11-24 | 2022-03-01 | 浙江清焓科技有限公司 | Preparation process of heat insulation board surface coating plate |
CN114103092B (en) * | 2021-11-24 | 2023-05-12 | 浙江清焓科技有限公司 | Preparation process of surface coating plate of heat-insulating plate |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6776856B2 (en) | 2020-10-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5240250B2 (en) | Cleaning member, charging device, unit for image forming apparatus, process cartridge, and image forming apparatus | |
JP5050471B2 (en) | Winding device for rolls and electrically insulating sheets | |
JP6265817B2 (en) | Image forming apparatus | |
TW200848345A (en) | Web guide roller, web guide device, and method for guiding web | |
JP6776856B2 (en) | Pressure contact roller | |
JP2000177890A (en) | Contact rool | |
JP6551237B2 (en) | Grooved roller, and apparatus and method for manufacturing plastic film using the same | |
JP2007293106A (en) | Developer quantity regulating blade and developing device mounted with same | |
JP2006209870A (en) | Tape winder | |
JP2019211521A (en) | Image forming apparatus | |
JP4871596B2 (en) | Fixing device | |
JP2016118729A (en) | Cleaning member, charging device, transfer device, unit for image forming apparatus, process cartridge, and image forming apparatus | |
JP2006300985A (en) | Endless belt for electrophotography | |
JP5745008B2 (en) | Rubber roll for film | |
JP7573980B2 (en) | Image forming device | |
JP2015113209A (en) | Take-up device | |
JP2007264240A (en) | Developer amount regulating blade and developing device equipped therewith | |
JP7243374B2 (en) | film roll | |
JP2001114461A (en) | Guide roller device and magnetic tape manufacturing device | |
JP5522286B2 (en) | Charging device, unit for image forming apparatus, process cartridge, and image forming apparatus | |
JP2007106508A (en) | Conveyance device and conveyance method for thermoplastic resin film | |
JP2006151569A (en) | Roll, electrical insulating sheet winding device, and manufacturing method of electrical insulating sheet roll body | |
JP2012242638A (en) | Cleaning device and image forming apparatus | |
JP2009286627A (en) | Paper feeding roller | |
JP2017134210A (en) | Cleaning member, charging device, transfer device, unit for image forming apparatus, process cartridge, and image forming apparatus |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20191105 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200828 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200908 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200921 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6776856 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |