JP2018091278A - 燃料供給装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】少なくとも2種類の燃料によって駆動される内燃機関への燃料供給装置であって、構造を簡便なものとしつつ燃料注入の際の混乱を回避することができる燃料供給装置を提供する。【解決手段】燃料供給装置100は、高オクタン価燃料及び高セタン価燃料を単一の燃料供給口1から受け入れて貯蔵可能な燃料タンク2と、燃料タンク2に貯蔵されている高オクタン価燃料と高セタン価燃料とを分離する燃料分離部4と、燃料分離部4によって分離された高オクタン価燃料を燃焼室12に供給する第1燃料供給部10と、燃料分離部4によって分離された高セタン価燃料を燃焼室12に供給する第2燃料供給部8と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、内燃機関への燃料供給装置に関する。
内燃機関への燃料供給装置の一例として、ガソリンといった高オクタン価燃料と、ディーゼルといった高セタン価燃料とを供給するものがある。一例として下記特許文献1に記載の燃料供給装置が提案されている。下記特許文献1に記載の燃料供給装置は、高オクタン価燃料用の燃料タンクと、高セタン価燃料用の燃料タンクとを別個に設けている。
特許文献1では、高オクタン価燃料用の燃料タンクに高オクタン価燃料を注入するための燃料注入口と、高セタン価燃料用の燃料タンクに高セタン価燃料を注入するための燃料注入口とが、それぞれ必要となる。このように2つの燃料タンクを独立して設けることや、それぞれの燃料タンクに適した燃料を注入するための燃料注入口を独立して設けることは、機構の複雑化を招き、ひいては重量増やコスト増の要因となる。また、車両に2つの燃料注入口を設けると、どちらの燃料注入口にどちらの燃料を注入すべきかを燃料注入の度毎に確認する必要があり、混乱する可能性がある。
本開示は、少なくとも2種類の燃料によって駆動される内燃機関への燃料供給装置であって、構造を簡便なものとしつつ燃料注入の際の混乱を回避することができる燃料供給装置を提供することを目的とする。
本開示は、内燃機関への燃料供給装置であって、高オクタン価燃料及び高セタン価燃料を単一の燃料供給口(1)から受け入れて貯蔵可能な燃料タンク(2,2B)と、燃料タンクに貯蔵されている高オクタン価燃料と高セタン価燃料とを分離する燃料分離部(4,35,36)と、燃料分離部によって分離された高オクタン価燃料を燃焼室(12)に供給する第1燃料供給部(10)と、燃料分離部によって分離された高セタン価燃料を燃焼室に供給する第2燃料供給部(8)と、を備える。
高オクタン価燃料及び高セタン価燃料を単一の燃料供給口から受け入れ、燃料分離部によって高オクタン価燃料と高セタン価燃料とに分離することができる。分離された高オクタン価燃料は第1燃料供給部に送り込まれ、分離された高セタン価燃料は第2燃料供給部に送り込まれる。従って、単一の燃料供給口に高オクタン価燃料と高セタン価燃料とが混合した混合燃料を注ぎ込んでも、各燃料を分離して各燃料供給部に送り込むことができるので、燃料供給口を1つにして簡便な構成としつつ、燃料注入の際の混乱を回避することができる。
本開示によれば、少なくとも2種類の燃料によって駆動される内燃機関への燃料供給装置であって、構造を簡便なものとしつつ燃料注入の際の混乱を回避することができる燃料供給装置を提供することができる。
以下、添付図面を参照しながら本実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
図1に示されるように、第1実施形態である燃料供給装置100は、内燃機関101に燃料を供給するものである。燃料供給装置100は、第1燃料タンク2と、第2燃料タンク3と、第1燃料噴射弁10と、第2燃料噴射弁8と、ECU(Electronic Control Unit)22と、を備えている。
第1燃料タンク2には、燃料供給口1が設けられている。燃料供給口1からは、高オクタン価燃料と高セタン価燃料とが混合された燃料を受け入れることができる。
第1燃料タンク2の内部には、鎖式飽和炭化水素を透過し分離することが可能なフィルタによって形成されている燃料分離部4が設けられている。鎖式飽和単価水素を透過し分離することが可能なフィルタとしては、一例として、MFI型ゼオライトの1種であるsilicalite−1膜を用いることができる。図2に示されるように、燃料分離部4は、フィルタを筒状にして設けられている。燃料分離部4の内側は燃料通路5となっている。
燃料供給口1から供給された燃料の内、高セタン価燃料のみが燃料分離部4のフィルタ部分を透過し、燃料通路5に流入する。燃料通路5は、第2燃料タンク3に連通している。従って、第2燃料タンク3には、高セタン価燃料が溜められる。
高オクタン価燃料は燃料分離部4のフィルタ部分を透過しないので、第1燃料タンク2内に貯留される。結果として、第1燃料タンク2には高オクタン価燃料が貯留され、第2燃料タンク3には高セタン価が貯留される。
第1燃料タンク2に貯留されている高オクタン価燃料は、コモンレール9を通って第1燃料噴射弁10に供給される。第1燃料噴射弁10は、吸気ポート11に配置されている。高オクタン価燃料は第1燃料噴射弁10から、吸気ポート11内に噴射される。
吸気ポート11は、空気を燃焼室12に供給する流路である。吸気ポート11は吸気通路30に繋がっている。吸気通路30の外気吸入端側には、エアクリーナ17と、吸気量センサ18と、スロットル弁19とが設けられている。
第2燃料タンク3に貯留されている高セタン価燃料は、燃料ポンプ6及びコモンレール7を通って第2燃料噴射弁8に供給される。第2燃料噴射弁8は、燃焼室12に直接燃料を噴射できるように配置されている。
燃焼室12には、吸気バルブ13と排気バルブ14とが設けられている。吸気バルブ13が開きピストン15が下降することで燃焼室12に空気又は混合気が取り込まれ、ピストン15が上昇することで圧縮され着火される。ピストン15の往復運動はコネクティングロッドを介してクランクシャフトの回転運動に変換される。クランクシャフトの回転角を検知するため、クランク角センサ21が設けられている。本実施形態の内燃機関は予混合自着火方式であるので、点火プラグは設けられていない。排気バルブ14が開いてピストン15が上昇することで排ガスが排気ポート31側に排出される。
排気ポート31は排気通路32に繋がっている。排気通路32の排気排出端側には、触媒が配置されている。排気通路32には、空燃比センサ16が設けられている。排気通路32と吸気通路30とに渡って、過給機20が設けられている。過給機20は、タービン201と、コンプレッサ202と、ウェイストゲートバルブとを備えている。タービン201は、排気通路32に設けられている。コンプレッサ202は、吸気通路30に設けられている。
燃焼室12及びその近傍には、水温センサ25と、ノッキングセンサ26と、失火検出センサ27とが設けられている。
アクセルペダル23の操作に対応するアクセル開度信号がECU22に入力される。ECU22には、空燃比センサ16、吸気量センサ18、水温センサ25、ノッキングセンサ26、失火検出センサ27、及びクランク角センサ21から出力されるクランク角信号も入力される。
空燃比センサ16は、A/Fセンサであり、排ガスの空燃比における酸素濃度を検出するものである。吸気量センサ18は、吸気通路30から取り込まれる空気の量を検出するものである。水温センサ25は、内燃機関101の冷却水の温度を検出するものである。ノッキングセンサ26は、内燃機関101においてノッキングが発生した場合、ノッキング音の周波数を検知するものである。失火検出センサ27は、内燃機関101において失火が発生した場合の筒内圧低下を検知するものである。クランク角センサ21は、クランクシャフトの回転角を検知するものである。
続いて、図3を参照しながら、ECU22の制御処理について説明する。ステップS101において、ECU22は、アクセルペダル23の操作に対応するアクセル開度信号及びクランク角センサ21から出力されるクランク角信号を読み込む。
ステップS101に続くステップS102において、ECU22は、ステップS101で読み込んだアクセル開度信号及びクランク角信号に基づいて、負荷率及び回転数を算出する。
ステップS102に続くステップS103において、ECU22は、内燃機関101が高負荷状態か、中負荷状態か、軽負荷状態かのいずれかであるかを判断する。図4に示されるように、負荷状態は、ステップS102で算出した負荷率と内燃機関101の回転数とに基づいて判断される。回転数と負荷率とをマッピングした領域が領域1であれば軽負荷、回転数と負荷率とをマッピングした領域が領域2であれば中負荷、回転数と負荷率とをマッピングした領域が領域3であれば高負荷となる。高負荷の上限は、最大トルク線によって規定される。
ステップS103において、ECU22は、内燃機関101が高負荷状態であると判断するとステップS113の処理に進む。ECU22は、内燃機関101が高負荷状態ではないと判断するとステップS104の処理に進む。
ステップS104において、ECU22は、軽負荷又は中負荷であるとの条件の下、第1燃料噴射弁10の燃焼噴射量を算出する。第1燃料噴射弁10の燃焼噴射量を算出するにあたっては、図5に例示されるようなマッピングデータを用いる。
図5(A)は、第1燃料噴射弁10が担う目標A/Fを示している。図5(B)は、第1燃料噴射弁10の燃料噴射量を示している。図5(C)は、第2燃料噴射弁8の燃料噴射量を示している。
図5(A)に示されるように、第1燃料噴射弁10が担う目標A/Fは、軽負荷から中負荷にかけて一定である。第1燃料噴射弁10が担う目標A/Fは、高負荷になると負荷の上昇に伴って目標A/Fも上昇し、リーン側に設定されることになる。
図5(B)に示されるように、第1燃料噴射弁10の燃料噴射量は、軽負荷から中負荷にかけて負荷の上昇に伴って増大する。第1燃料噴射弁10の燃料噴射量は、高負荷になるとほぼ一定若しくは微増となる。
図5(C)に示されるように、第2燃料噴射弁8の燃料噴射量は、軽負荷から中負荷にかけては微量且つほぼ一定である。第2燃料噴射弁8の燃料噴射量は、高負荷においては、負荷の上昇に伴って増大する。
ステップS104に続くステップS105において、ECU22は、軽負荷又は中負荷であるとの条件の下、第1燃料噴射弁10の燃料噴射時期を算出する。第1燃料噴射弁10の燃料噴射時期を算出するにあたっては、図6に示されるようなマッピングデータを用いる。
図6に示されるように、第1燃料噴射弁10の燃料噴射開始時期は、負荷が高くなるほど進角側にずれるように設定されている。これは、負荷が高くなるほど燃料噴射量が増大するので、燃料噴射終了時期が同じタイミングとなるようにするためである。
ステップS105に続くステップS106において、ECU22は、内燃機関101が軽負荷状態であるか否かを判断する。判断手法はステップS103において説明したものと同様であるので、その説明を省略する。
ステップS106において、ECU22は、内燃機関101が軽負荷であると判断すると、ステップS111の処理に進む。ECU22は、内燃機関101が軽負荷ではないと判断すると、ステップS107の処理に進む。
ステップS107において、ECU22は、内燃機関101において前サイクルの失火が発生しているか否かを判断する。前サイクルにおいて失火が発生しているか否かは、失火検出センサ27の出力信号に基づいてECU22が判断する。ECU22は、クランク角センサ21の出力信号の変動幅に基づいて失火を判断することもできる。
ステップS107において、ECU22は、内燃機関101において失火が発生していると判断すると、低負荷条件になったものと見做し、ステップS111の処理に進む。ECU22は、内燃機関101において失火が発生していないと判断すると、ステップS108の処理に進む。
ステップS108において、ECU22は、内燃機関101において前サイクルのノッキングが発生しているか否かを判断する。前サイクルにおいてノッキングが発生しているか否かは、ノッキングセンサ26の出力信号に基づいてECU22が判断する。
ステップS108において、ECU22は、内燃機関101においてノッキングが発生していると判断すると、高負荷条件になったものと見做し、ステップS113の処理に進む。ECU22は、内燃機関101においてノッキングが発生していないと判断すると、ステップS109の処理に進む。
ステップS109において、ECU22は、中負荷であるとの条件の下、第2燃料噴射弁8の燃焼噴射量を算出する。第2燃料噴射弁8の燃焼噴射量を算出するにあたっては、図5に例示されるようなマッピングデータを用いる。図5(C)に示されるように、第2燃料噴射弁8の燃料噴射量は、軽負荷から中負荷にかけては微量且つほぼ一定である。
ステップS109に続くステップS110において、ECU22は、中負荷であるとの条件の下、第2燃料噴射弁8の燃料噴射時期を算出する。第2燃料噴射弁8の燃料噴射時期を算出するにあたっては、図7及び図8に示されるようなマッピングデータを用いる。図7は、第2燃料噴射弁8の燃料噴射開始時期の基本マップである。図8は、第2燃料噴射弁8の燃料噴射開始時期の補正マップである。図7に示されている基本マップに、図8に示されている補正マップを反映させ、第2燃料噴射弁8の燃料噴射開始時期を設定する。ステップS110では中負荷であるとの条件なので、図8に示されている補正マップから補正量が0であると把握できる。ECU22は、図7に示されている基本マップに基づいて第2燃料噴射弁8の燃料噴射開始時期を設定する。
ステップS111において、ECU22は、軽負荷であるとの条件の下、第2燃料噴射弁8の燃焼噴射量を算出する。第2燃料噴射弁8の燃焼噴射量を算出するにあたっては、図5に例示されるようなマッピングデータを用いる。図5(C)に示されるように、第2燃料噴射弁8の燃料噴射量は、軽負荷から中負荷にかけては微量且つほぼ一定である。
ステップS111に続くステップS112において、ECU22は、軽負荷であるとの条件の下、第2燃料噴射弁8の燃料噴射時期を算出する。上記したように、第2燃料噴射弁8の燃料噴射時期を算出するにあたっては、図7及び図8に示されるようなマッピングデータを用いる。ステップS111では軽負荷であるとの条件なので、図8に示されている補正マップから補正量は、負荷が軽くなるほど進角するように設定される。ECU22は、図7に示されている基本マップ及び図8に示されている補正マップに基づいて第2燃料噴射弁8の燃料噴射開始時期を設定する。
尚、失火が発生してステップS107からステップS111を経由してステップS112の処理に進んだ場合、図8に示されている補正マップを読み取るためには、軽負荷−中負荷閾値αを中負荷側に移動させる学習をすることが好ましい。図9に示されている学習後のマップのように、軽負荷−中負荷閾値αを中負荷側に移動させ、失火が発生した際の負荷率Aを軽負荷側とすることが好ましい。
ステップS113において、ECU22は、高負荷であるとの条件の下、第1燃料噴射弁10の燃焼噴射量を算出する。第1燃料噴射弁10の燃焼噴射量を算出するにあたっては、図5に例示されるようなマッピングデータを用いる。図5(B)に示されるように、第1燃料噴射弁10の燃料噴射量は、高負荷になるとほぼ一定若しくは微増となる。
ステップS113に続くステップS114において、ECU22は、高負荷であるとの条件の下、第1燃料噴射弁10の燃料噴射時期を算出する。第1燃料噴射弁10の燃料噴射時期を算出するにあたっては、図6に示されるようなマッピングデータを用いる。
ステップS114に続くステップS115において、ECU22は、高負荷であるとの条件の下、第2燃料噴射弁8の燃焼噴射量を算出する。第2燃料噴射弁8の燃焼噴射量を算出するにあたっては、図5に例示されるようなマッピングデータを用いる。図5(C)に示されるように、第2燃料噴射弁8の燃料噴射量は、高負荷においては負荷の増加に応じて増大する。
ステップS115に続くステップS116において、ECU22は、高負荷であるとの条件の下、第2燃料噴射弁8の燃料噴射時期を算出する。上記したように、第2燃料噴射弁8の燃料噴射時期を算出するにあたっては、図7及び図8に示されるようなマッピングデータを用いる。ステップS116では高負荷であるとの条件なので、図8に示されている補正マップから補正量は0である。ECU22は、図7に示されている基本マップに基づいて第2燃料噴射弁8の燃料噴射開始時期を設定する。
ステップS110、ステップS112及びステップS116に続くステップS117において、ECU22は、それまでの処理で算出した燃料噴射量及び燃料噴射時期に基づいて第1燃料噴射弁10及び第2燃料噴射弁8から燃料噴射を実行する。
続いて、図10を参照しながら変形例としての燃料供給装置100Aについて説明する。燃料供給装置100Aは、第1燃料噴射弁10が燃焼室12内に燃料を直接噴射するように設けられている内燃機関101Aを制御する。第1燃料噴射弁10に燃料を圧送するため、高圧ポンプ28が設けられている。ECU22による制御については、上記した燃料供給装置100Aの場合と同様であるので、その説明を省略する。
続いて、図11を参照しながら第2実施形態としての燃料供給装置100Bについて説明する。燃料供給装置100Bは、内燃機関101に燃料を供給するものである。燃料供給装置100Bは、共通燃料タンク2Bと、第1燃料タンク33と、第2燃料タンク34と、第1燃料噴射弁10と、第2燃料噴射弁8と、ECU22と、を備えている。
共通燃料タンク2Bには、燃料供給口1が設けられている。燃料供給口1からは、高オクタン価燃料と高セタン価燃料とが混合された混合燃料を受け入れることができる。
共通燃料タンク2Bと第1燃料タンク33及び第2燃料タンク34との間には、燃料分離部を構成する加熱器35及び気液分離フィルタ36が配置されている。共通燃料タンク2Bから流出する混合燃料は、加熱器35において加熱される。
加熱器35における加熱温度を、高オクタン価燃料成分の代表であるn−オクタン(C8H18)の大気圧場での沸点128℃付近とすることで、高オクタン価成分のみを気化させることができる。尚、高セタン価成分の代表であるヘキサデカン(C16H38)は、沸点が287℃であるため気化しない。
加熱器35によって加熱され気化した高オクタン価燃料と液相のままの高セタン価燃料とが、気液分離フィルタ36に通され分離される。分離された高オクタン価燃料は第1燃料タンク33に溜められ、高セタン価燃料は第2燃料タンク34に溜められる。
第1燃料タンク33に貯留されている高オクタン価燃料は、コモンレール9を通って第1燃料噴射弁10に供給される。第2燃料タンク34に貯留されている高セタン価燃料は、燃料ポンプ6及びコモンレール7を通って第2燃料噴射弁8に供給される。
燃料供給装置100Bのその他の構成要素は、燃料供給装置100の該当する構成要素と同様であるので説明を省略する。
上記したように燃料供給装置100,100A,100Bは、(a)内燃機関101,101Aへの燃料供給装置であって、高オクタン価燃料及び高セタン価燃料を単一の燃料供給口1から受け入れて貯蔵可能な燃料タンクである第1燃料タンク2,共通燃料タンク2Bと、(b)第1燃料タンク2,共通燃料タンク2Bに貯蔵されている高オクタン価燃料と高セタン価燃料とを分離する燃料分離部4,燃料分離部として機能する加熱器35,気液分離フィルタ36と、(c)燃料分離部によって分離された高オクタン価燃料を燃焼室12に供給する第1燃料供給部である第1燃料噴射弁10と、(d)燃料分離部によって分離された高セタン価燃料を燃焼室12に供給する第2燃料供給部である第2燃料噴射弁8と、を備えている。
上記したように各実施形態では、高オクタン価燃料及び高セタン価燃料を単一の燃料供給口1から受け入れ、燃料分離部4や燃料分離部として機能する加熱器35及び気液分離フィルタ36によって高オクタン価燃料と高セタン価燃料とに分離することができる。分離された高オクタン価燃料は第1燃料供給部である第1燃料噴射弁10に送り込まれ、分離された高セタン価燃料は第2燃料供給部である第2燃料噴射弁8に送り込まれる。従って、単一の燃料供給口1に高オクタン価燃料と高セタン価燃料とが混合した混合燃料を注ぎ込んでも、各燃料を分離して各燃料供給部に送り込むことができるので、燃料供給口を1つにして簡便な構成としつつ、燃料注入の際の混乱を回避することができる。
第1実施形態である燃料供給装置100,100Aでは、燃料分離部4は、燃料タンク2内に設けられており、鎖式飽和炭化水素を透過し分離することが可能なフィルタを含んでいる。この態様によれば、MFI型ゼオライトといった材料によって形成されるフィルタを用いることで、高オクタン価燃料と高セタン価燃料とを分離することができるので、簡便な構成で混合燃料を分離することができる。
第1実施形態である燃料供給装置100,100Aでは、燃料分離部4を構成するフィルタが筒状を成す筒状フィルタとして形成され、第1燃料タンク2内に収められている。燃料分離部4を筒状フィルタとすることで、筒状フィルタの内部に分離された燃料を流すことができ、筒状フィルタを透過しない燃料と分離することができる。
第1実施形態である燃料供給装置100,100Aでは、燃料分離部4を構成する筒状フィルタの内部流路が第2燃料供給部である第2燃料噴射弁8に繋がるように設けられている。燃料分離部4を高セタン価燃料が透過するので、高セタン価燃料を第2燃料噴射弁8に供給することができる。
第2実施形態である燃料供給装置100Bでは、燃料分離部である加熱器35及び気液分離フィルタ36は、共通燃料タンク2Bと第1燃料噴射弁10及び第2燃料噴射弁8との間に設けられており、高オクタン価燃料と高セタン価燃料とが混合された混合燃料を加熱することで、沸点の温度差を利用し、高オクタン価燃料と高セタン価燃料とを分離する。加熱器35及び気液分離フィルタ36を設けることで、高オクタン価燃料と高セタン価燃料とが混合された混合燃料を加熱するのみで分離することができるので、簡便な構成で混合燃料を分離することができる。
燃料供給装置100,100A,100Bは、予混合自己着火方式の内燃機関101,101Aに燃料を供給するものであって、燃焼室12に供給する燃料を調整する供給制御部としてのECU22を備えている。ECU22は、第1燃料噴射弁10から供給する高オクタン価燃料と第2燃料噴射弁8から供給する高セタン価燃料との比率を調整する。ECU22は、第1燃料噴射弁10から供給する高オクタン価燃料と第2燃料噴射弁8から供給する高セタン価燃料との比率を調整するので、分離した各燃料の特性を活かすように燃焼室12に各燃料を供給することができる。
ECU22は、内燃機関101,101Aの負荷に対応するように、第1燃料噴射弁10から供給する高オクタン価燃料と第2燃料噴射弁8から供給する高セタン価燃料との比率を調整する。負荷の軽重に応じた適切な燃焼態様が実現できるように比率を調整しながら、第1燃料噴射弁10から高オクタン価燃料を供給すると共に第2燃料噴射弁8から高セタン価燃料を供給することができる。
ECU22は、内燃機関101,101Aに求められる負荷率に基づいて、高い負荷が要求される高負荷状態か、高負荷状態よりも低い負荷が要求される非高負荷状態である中負荷状態若しくは軽負荷状態であるかを判断する。高負荷状態においては、負荷の変動に対し第1燃料噴射弁10から供給される高オクタン価燃料の変動量を抑制する一方で、負荷の変動に対し第2燃料噴射弁8から供給される高セタン価燃料の変動量を追従させる。非高負荷状態においては、負荷の変動に対し第1燃料噴射弁10から供給される高オクタン価燃料の変動量を追従させる一方で、負荷の変動に対し第2燃料噴射弁8から供給される高セタン価燃料の変動量を抑制する。負荷がさほど高くない状態では、高セタン価燃料の変動量は抑制し、着火可能な最低限の量を供給するのが好ましいためである。
尚、本開示と各具体例との対応関係は次の通りである。本開示における供給制御部の一例が、ECU22である。本開示における燃料分離部の一例が、燃料分離部4や加熱器35及び気液分離フィルタ36である。本開示における第1燃料供給部の一例が、第1燃料噴射弁10である。本開示における第2燃料供給部の一例が、第2燃料噴射弁8である。
以上、具体例を参照しつつ本実施形態について説明した。しかし、本開示はこれらの具体例に限定されるものではない。これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本開示の特徴を備えている限り、本開示の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素およびその配置、条件、形状などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。前述した各具体例が備える各要素は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせを変えることができる。
2:第1燃料タンク
2B:共通燃料タンク
4:燃料分離部
35:加熱器
36:気液分離フィルタ
10:第1燃料噴射弁
8:第2燃料噴射弁
2B:共通燃料タンク
4:燃料分離部
35:加熱器
36:気液分離フィルタ
10:第1燃料噴射弁
8:第2燃料噴射弁
Claims (8)
- 内燃機関への燃料供給装置であって、
高オクタン価燃料及び高セタン価燃料を単一の燃料供給口(1)から受け入れて貯蔵可能な燃料タンク(2,2B)と、
前記燃料タンクに貯蔵されている高オクタン価燃料と高セタン価燃料とを分離する燃料分離部(4,35,36)と、
前記燃料分離部によって分離された高オクタン価燃料を燃焼室(12)に供給する第1燃料供給部(10)と、
前記燃料分離部によって分離された高セタン価燃料を前記燃焼室に供給する第2燃料供給部(8)と、を備える燃料供給装置。 - 請求項1に記載の燃料供給装置であって、
前記燃料分離部(4)は、前記燃料タンク(2)内に設けられており、鎖式飽和炭化水素を透過し分離することが可能なフィルタを含んでいる、燃料供給装置。 - 請求項2に記載の燃料供給装置であって、
前記フィルタが筒状を成す筒状フィルタとして形成され、前記燃料タンク内に収められている、燃料供給装置。 - 請求項3に記載の燃料供給装置であって、
前記筒状フィルタの内部流路が前記第2燃料供給部に繋がるように設けられている、燃料供給装置。 - 請求項1に記載の燃料供給装置であって、
前記燃料分離部(35,36)は、前記燃料タンク(2B)と前記第1燃料供給部及び前記第2燃料供給部との間に設けられており、高オクタン価燃料と高セタン価燃料とが混合された混合燃料を加熱することで、沸点の温度差を利用し、高オクタン価燃料と高セタン価燃料とを分離する、燃料供給装置。 - 請求項1から5のいずれか1項に記載の燃料供給装置であって、
前記内燃機関は予混合自己着火方式であり、
更に、前記燃焼室に供給する燃料を調整する供給制御部(22)を備え、
前記供給制御部は、前記第1燃料供給部から供給する高オクタン価燃料と前記第2燃料供給部から供給する高セタン価燃料との比率を調整する、燃料供給装置。 - 請求項6に記載の燃料供給装置であって、
前記供給制御部は、前記内燃機関の負荷に対応するように、前記第1燃料供給部から供給する高オクタン価燃料と前記第2燃料供給部から供給する高セタン価燃料との比率を調整する、燃料供給装置。 - 請求項7に記載の燃料供給装置であって、
前記供給制御部は、
前記内燃機関に求められる負荷率に基づいて、高い負荷が要求される高負荷状態か、前記高負荷状態よりも低い負荷が要求される非高負荷状態かを判断し、
前記高負荷状態においては、負荷の変動に対し前記第1燃料供給部から供給される高オクタン価燃料の変動量を抑制する一方で、負荷の変動に対し前記第2燃料供給部から供給される高セタン価燃料の変動量を追従させ、
前記非高負荷状態においては、負荷の変動に対し前記第1燃料供給部から供給される高オクタン価燃料の変動量を追従させる一方で、負荷の変動に対し前記第2燃料供給部から供給される高セタン価燃料の変動量を抑制する、燃料供給装置。
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