JP2018086057A - 遊技機 - Google Patents

遊技機 Download PDF

Info

Publication number
JP2018086057A
JP2018086057A JP2016229956A JP2016229956A JP2018086057A JP 2018086057 A JP2018086057 A JP 2018086057A JP 2016229956 A JP2016229956 A JP 2016229956A JP 2016229956 A JP2016229956 A JP 2016229956A JP 2018086057 A JP2018086057 A JP 2018086057A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
special
game
random number
winning
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016229956A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6464434B2 (ja
Inventor
敬宏 大塚
Keiko Otsuka
敬宏 大塚
加都彦 畑
Katsuhiko Hata
加都彦 畑
祐樹 ▲高▼野
祐樹 ▲高▼野
Yuki Takano
賢人 山▲崎▼
Kento Yamazaki
賢人 山▲崎▼
園田 欽章
Yoshiaki Sonoda
欽章 園田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sophia Co Ltd
Original Assignee
Sophia Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sophia Co Ltd filed Critical Sophia Co Ltd
Priority to JP2016229956A priority Critical patent/JP6464434B2/ja
Publication of JP2018086057A publication Critical patent/JP2018086057A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6464434B2 publication Critical patent/JP6464434B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】遊技者がエラー報知に感じる煩わしさを低減しながらも、遊技場係員を含む周囲環境への異常報知効果を高めることができる遊技機を提供する。【解決手段】演出制御装置は、タイミングt31で遊技制御装置から前枠開放エラー報知のコマンドを受信して、最大音量の音出力と、最大輝度の発光態様のランプ出力と、エラー名を明示した表示出力とにより、前枠開放エラーを報知する。演出制御装置は、タイミングt32で最大音量の音出力中に遊技制御装置から遊技枠開放エラー報知のコマンドを受信して、優先順位が異なる2つのエラーが重複する。演出制御装置は、タイミングt32であらためて最大音量の音出力により前枠開放エラーを報知する。【選択図】図154

Description

本発明は、遊技機に関する。
多彩な異常報知を可能とする遊技機がある。
特開2002−35387号公報
しかしながら、一部のエラー報知は遊技者にとって煩わしいとされる場合があった。
1つの側面では、本発明は、遊技者がエラー報知に感じる煩わしさを低減しながらも、遊技場係員を含む周囲環境への異常報知効果を高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、以下に示すような、遊技機が提供される。遊技機は、制御部を含む。制御部は、第1のエラーが発生して第1のエラーを報知中に、第1のエラーより報知優先度が低い第2のエラーが発生した場合、第1のエラーの報知を継続するとともに第1のエラーの報知期間を延長する。
1態様によれば、遊技機において、遊技者がエラー報知に感じる煩わしさを低減しながらも、遊技場係員を含む周囲環境への異常報知効果を高めることができる。
第1の実施形態の遊技機の一例を示す斜視図である。 第1の実施形態の遊技盤の一例を示す正面図である。 第1の実施形態の遊技機の制御システムの一例を示すブロック図である。 第1の実施形態の演出制御装置の構成の一例を示すブロック図である。 第1の実施形態の一括表示装置の一例を示す図である。 第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その1)である。 第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その2)である。 第1の実施形態のチェックサム算出処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の初期値乱数更新処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態のタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の入力処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態のスイッチ読み込み処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の出力処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の払出コマンド送信処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の乱数更新処理1のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の乱数更新処理2のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の入賞口スイッチ/状態監視処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の不正&入賞監視処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の入賞数カウンタ更新処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の遊技機状態チェック処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の払出ビジー信号チェック処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図ゲーム処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の始動口スイッチ監視処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態のハード乱数取得処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図始動口スイッチ共通処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図保留情報判定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の大入賞口スイッチ監視処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図普段処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図普段処理移行設定処理1のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図1変動開始処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図2変動開始処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の大当りフラグ1設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の大当りフラグ2設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の大当り判定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の小当り判定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図1停止図柄設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図2停止図柄設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図情報設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の変動パターン設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の変動開始情報設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図変動中処理移行設定処理(特図1)のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図変動中処理移行設定処理(特図2)のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図変動中処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図表示中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図表示中処理のフローチャートを示す図(その1)である。 第1の実施形態の特図表示中処理のフローチャートを示す図(その2)である。 第1の実施形態の高確率変動回数更新処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の演出モード情報チェック処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態のファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の小当りファンファーレ中処理移行設定処理1のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態のファンファーレ/インターバル中処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の大入賞口開放中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の大入賞口開放中処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の大入賞口残存球処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の大入賞口残存球処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態のファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の大当り終了処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の大当り終了処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の大当り終了設定処理1のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の大当り終了設定処理2のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図普段処理移行設定処理2のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の小当りファンファーレ中処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の小当り中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の小当り中処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の小当り動作移行設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の小当り動作のタイミングチャートを示す図である。 第1の実施形態の小当り残存球処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の小当り残存球処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の小当り終了処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の小当り終了処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図普段処理移行設定処理3のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の演出コマンド設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の図柄変動制御処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の点滅制御タイマ初期値テーブルの一例を示す図である。 第1の実施形態の振り分け処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の2バイト振り分け処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の普図ゲーム処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態のゲートスイッチ監視処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の普電入賞スイッチ監視処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の普図普段処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の普図普段処理移行設定処理1のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の普図変動中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の普図変動中処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の普図表示中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の普図表示中処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の普図当り中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の普図当り中処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の普電作動移行設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の普通変動入賞装置の普電作動タイミングチャートを示す図である。 第1の実施形態の普電残存球処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の普図当り終了処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の普図当り終了処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の普図普段処理移行設定処理2のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態のセグメントLED編集処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の磁石不正監視処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の盤電波不正監視処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の外部情報編集処理のフローチャートを示す図(その1)である。 第1の実施形態の外部情報編集処理のフローチャートを示す図(その2)である。 第1の実施形態のメイン賞球信号編集処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態のメイン賞球信号の送信タイミングチャートを示す図である。 第1の実施形態の始動口信号編集処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の演出制御装置におけるメイン処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の演出制御装置における受信コマンドチェック処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の演出制御装置における受信コマンド解析処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の演出制御装置における装飾制御処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の演出制御装置における装飾設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の表示装置における表示画面の一例を示す図である。 第1の実施形態の表示装置における表示画面のレイヤ構成の一例を示す図である。 第1の実施形態の大図柄群の図柄配列の一例を示す図である。 第1の実施形態の大図柄群補助の図柄配列の一例を示す図である。 第1の実施形態の大図柄群補助レイヤの表示タイミングを示すタイミングチャートの一例を示す図である。 第1の実施形態の表示装置における表示画面の一例(その2)を示す図である。 第1の実施形態の表示装置における表示画面の一例(その3)を示す図である。 第1の実施形態の大図柄群レイヤと大図柄群補助レイヤの表示切替設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の変形例1の大図柄群補助レイヤの表示タイミングを示すタイミングチャートの一例を示す図である。 第1の実施形態の変形例2の大図柄群補助レイヤの表示タイミングを示すタイミングチャートの一例を示す図である。 第1の実施形態の変形例2の表示装置における表示画面の一例を示す図である。 第1の実施形態の変形例2の表示装置における表示画面の一例(その2)を示す図である。 第1の実施形態の変形例2の表示装置における表示画面の一例(その3)を示す図である。 第1の実施形態の変形例2の再同期処理のフローチャートを示す図である。 第2の実施形態の遊技機が有する音出力チャンネルの一例を示す図である。 第2の実施形態の遊技機が出力するキャラクタ音声の一例を示す図である。 第2の実施形態の遊技機におけるキャラクタ音声の出力例を示す図である。 第2の実施形態のキャラクタ音声更新処理のフローチャートを示す図である。 第2の実施形態のエラー音の出力動作とキャラクタ効果音の出力動作を示すタイミングチャートである。 第2の実施形態のエラー音の出力動作とキャラクタ効果音の出力動作を示すタイミングチャート(その2)である。 第2の実施形態のエラー音の出力動作とキャラクタ効果音の出力動作を示すタイミングチャート(その3)である。 第2の実施形態のエラー音とエラー装飾の動作タイミングを示すタイミングチャートである。 第2の実施形態のエラー音出力時の他の音出力チャンネルの音出力態様を示すタイミングチャートである。 第2の実施形態の変形例1の音量更新処理のフローチャートを示す図である。 第2の実施形態の変形例1のエラー音の出力動作とキャラクタ効果音の出力動作を示すタイミングチャートである。 第2の実施形態の変形例2の演出制限処理のフローチャートを示す図である。 第3の実施形態のプッシュボタンとカーソルSWの概観の一例を示す図である。 第3の実施形態の演出制御装置とプッシュボタンおよびカーソルSWの接続例を示す図である。 第3の実施形態の設定変更可能状態(客待ち中)における設定変更操作に伴う設定状態遷移の一例を示す図である。 第3の実施形態の設定変更可能状態(非客待ち中)における設定変更操作に伴う設定状態遷移の一例を示す図である。 第3の実施形態の設定変更可能状態(客待ち中)における設定変更画面の一例を示す図(その1)である。 第3の実施形態の設定変更可能状態(客待ち中)における設定変更画面の一例を示す図(その2)である。 第3の実施形態の設定変更可能状態(非客待ち中)における設定変更画面の一例を示す図である。 第3の実施形態のエラー種別ごとの音量設定と輝度設定の一覧表の一例を示す図である。 第3の実施形態のエラーごとの報知音における遊技音との重複可否と、報知内容の一覧表の一例を示す図である。 第3の実施形態のエラーごとの報知表示内容の一覧表の一例を示す図である。 第3の実施形態のエラー音量決定処理のフローチャートを示す図である。 第3の実施形態の強エラー発生時のエラー音量と遊技音量の変更タイミングを示すタイミングチャートの一例を示す図である。 第3の実施形態の弱エラー発生時のエラー音量と遊技音量の変更タイミングを示すタイミングチャートの一例を示す図である。 第3の実施形態の強エラーと弱エラーの報知周期と、ランプ出力の報知周期を示すタイミングチャートの一例を示す図である。 第3の実施形態の変形例1の強エラーの報知周期と、弱エラーの報知周期と、ランプ出力の報知周期を示すタイミングチャートの一例を示す図である。 第3の実施形態の変形例1の2つの強エラーの報知周期と、ランプ出力の報知周期を示すタイミングチャートの一例を示す図である。 第3の実施形態の変形例2の2つの強エラーの報知周期と、ランプ出力の報知周期を示すタイミングチャートの一例を示す図である。 第4の実施形態の前枠開放エラーと遊技枠開放エラーの優先順位を示す一覧表の一例を示す図である。 第4の実施形態の前枠開放エラーが単独発生した際の、受信コマンドと報知動作のタイミングを示すタイミングチャートの一例を示す図である。 第4の実施形態の扉開放エラーの音出力の一例を示す図である。 第4の実施形態の前枠開放エラーと遊技枠開放エラーとが重複発生(前枠開放エラーが先に発生)した際の、受信コマンドと報知動作のタイミングを示すタイミングチャートの一例(その1)を示す図である。 第4の実施形態の前枠開放エラーと遊技枠開放エラーとが重複発生(前枠開放エラーが先に発生)した際の、受信コマンドと報知動作のタイミングを示すタイミングチャートの一例(その2)を示す図である。 第4の実施形態の前枠開放エラーと遊技枠開放エラーとが重複発生した際の、受信コマンドと報知動作のタイミングを示すタイミングチャートの一例(その3)を示す図である。 第4の実施形態の前枠開放エラーと遊技枠開放エラーとが重複発生(前枠開放エラーが後に発生)した際の、受信コマンドと報知動作のタイミングを示すタイミングチャートの一例(その4)を示す図である。 第4の実施形態のエラー報知処理のフローチャートを示す図である。 第4の実施形態のエラー報知解除処理のフローチャートを示す図である。 第4の実施形態の変形例1の前枠開放エラーと遊技枠開放エラーとが重複発生(前枠開放エラーが先に発生)した際の、受信コマンドと報知動作のタイミングを示すタイミングチャートの一例を示す図である。 第4の実施形態の変形例2の扉開放エラーの音出力の一例を示す図である。 第4の実施形態の変形例3の前枠開放エラーと遊技枠開放エラーとが重複発生(前枠開放エラーが後に発生)した際の、受信コマンドと報知動作のタイミングを示すタイミングチャートの一例を示す図である。 第4の実施形態の変形例3の前枠開放エラーと遊技枠開放エラーとが重複発生(前枠開放エラーが先に発生)した際の、受信コマンドと報知動作のタイミングを示すタイミングチャートの一例を示す図である。 第4の実施形態の変形例4の扉開放エラーの音出力の一例を示す図である。 第4の実施形態の変形例5の大入賞口不正入賞エラーと払出異常エラーとが重複発生した際の、受信コマンドと報知動作、音量調整の有効/無効切替のタイミングを示すタイミングチャートの一例を示す図である。 第4の実施形態の変形例6の大入賞口不正入賞エラーと払出異常エラーとが重複発生した際の、受信コマンドと報知動作、音量調整の有効/無効切替のタイミングを示すタイミングチャートの一例を示す図である。
以下、図面を参照して実施形態を詳細に説明する。
[第1の実施形態]
まず、第1の実施形態を図面にもとづいて説明する。図1は、第1の実施形態の遊技機の一例を示す斜視図である。
第1の実施形態の遊技機(パチンコ機)10は、前面枠12を備え、該前面枠12は、外枠(支持枠)11に開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は、前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(本体枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠(透明板(透明部材)保持枠)15が取り付けられている。
また、ガラス枠15の左右には、内部にランプやLED等を内蔵し装飾や演出、および異常発生時の報知(たとえば、払出異常が発生した場合はランプやLED等を異常報知色(たとえば、赤色)で点灯(点滅)させる)のために発光する枠装飾装置18や、音響(たとえば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。また、異常発生時はスピーカ19a,19bから出力音(音声)で異常内容が報知されるようになっている。なお、ガラス枠15の所定部位に払出異常報知用のランプを設けるようにしてもよい。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿(貯留皿)21、遊技機10の裏面側に設けられている払出ユニットから払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿(受皿)23および打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者が各種オプションの設定をおこなうオプション設定部25が設けられている。このオプション設定部25の上面の周囲には複数の選択ボタンスイッチ25aが設けられ、オプション設定部25の上面の中央には決定ボタンスイッチ25bが設けられている。なお、オプション設定部25は、遊技者が演出態様を設定する演出設定部として機能する。この場合、選択ボタンスイッチ25aは、演出態様を選択する演出ボタンスイッチとして機能し、決定ボタンスイッチ25bは、演出態様を決定する決定ボタンスイッチとして機能する。さらに、前面枠12下部右側には、前面枠12やガラス枠15を開放したり施錠したりする鍵を挿入するための鍵穴26が設けられている。
なお、選択ボタンスイッチ25aが演出ボタンスイッチとして機能する場合、遊技機10は、選択ボタンスイッチ25aと決定ボタンスイッチ25bとから受け付けた遊技者の操作にもとづいて、遊技者の操作を介入させた演出をおこなうことができる。たとえば、遊技者の操作を介入させた演出は、表示装置(変動表示装置)41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)における演出があり、遊技機10は、表示装置41に表示するキャラクタを動作させたり、表示装置41に表示される飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報を停止させたりすることができる。
また、オプション設定部25の右方には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。この第1の実施形態の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32(図2参照)に向かって発射する。また、遊技者が選択ボタンスイッチ25aおよび決定ボタンスイッチ25bを操作することによって、たとえば、スピーカ19a,19bから放射される音量を設定したり、遊技盤30の明るさを設定したりすることができる。
次に、遊技盤30について図2を用いて説明する。図2は、第1の実施形態の遊技盤の一例を示す正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33およびガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置(変動表示装置)41を備えたセンターケース(遊技演出構成体)40が配置されている。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。すなわち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出し、周囲の遊技領域32から遊技球が飛び込みにくくなるように形成されている。
表示装置41は、たとえば、LCD、CRT(Cathode Ray Tube:ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームがおこなわれる。また、表示画面には、遊技の進行にもとづく演出のための画像(たとえば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
また、センターケース40の左部および右部には、動作することによって遊技の演出をおこなう盤演出装置44が備えられている。この盤演出装置44は、図2に示す状態から表示装置41の中央へ向けて動作可能となっている。
遊技領域32におけるセンターケース40の下方右側には、普図変動表示ゲームの開始条件を与える普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲート34に入賞した遊技球は、ゲートスイッチ34a(図3参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方左側には、三つの一般入賞口35が配置され、センターケース40の下方右側であって普図始動ゲート34よりも下側には、一つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ35a(図3参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える始動入賞口36(第1始動入賞口、始動入賞領域)が設けられている。始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ36a(図3参照)により検出される。
また、始動入賞口36の直下には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える普通変動入賞装置37(第2始動入賞口、始動入賞領域)が設けられている。
普通変動入賞装置37は、上端側が手前側に倒れる方向に回動することで開放して遊技球が流入し易い状態に変換可能な可動部材37bを備えており、この可動部材37bは、常時は遊技球が流入できない閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図3参照)によって、普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は、始動口2スイッチ37a(図3参照)により検出される。
また、普通変動入賞装置37の下方には、入賞口等に入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30aが設けられている。
さらに、遊技領域32におけるセンターケース40の下方であって、始動入賞口36よりも右側には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)38が配設されている。
特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた閉塞状態(遊技者にとって不利な状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。すなわち、特別変動入賞装置38は、たとえば、駆動装置としての大入賞口ソレノイド38b(図3参照)により駆動される開閉扉38cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中や小当り遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。これら特別変動入賞装置38に入賞した遊技球は、大入賞口スイッチ38a(図3参照)により検出される。
第1の実施形態の遊技機10においては、遊技球が流下する遊技領域32のうち、センターケース40の左方の領域が左側遊技領域とされ、センターケース40の右方の領域が右側遊技領域とされている。そして、遊技者が発射勢を調節して左側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる左打ち)することで始動入賞口36への入賞を狙うことができ、右側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる右打ち)することで普図始動ゲート34や普通変動入賞装置37や特別変動入賞装置38への入賞を狙うことができるようになっている。
ここで、第1の実施形態の遊技機10において、右側遊技領域に対応する位置には、センターケース40の右端部に取り付けられた流路形成部材42が配設されており、右側遊技領域へと発射された遊技球は、流路形成部材42によって形成される流路を通過するよう構成されている。なお、流路形成部材42の少なくとも前面の材質は、流路形成部材42によって形成される流路を通過する遊技球を外部から視認可能な材質になっているので、遊技者等は、流路形成部材42によって形成される流路を通過する遊技球(すなわち、右側遊技領域を流下する遊技球)を、流路形成部材42の前方から流路形成部材42を透して視認することができる。
また、遊技領域32の外側(ここでは遊技盤30の右下部)には、特図変動表示ゲームをなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームおよび普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームの表示や、各種情報を表示する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、LED等で構成されたラウンド表示部51と、特図1保留表示部52と、特図1図柄表示部53と、特図2図柄表示部54と、普図図柄表示部55と、普図保留表示部56と状態表示部57とを備える。
次に、遊技機の制御システムについて図3を用いて説明する。図3は、第1の実施形態の遊技機の制御システムの一例を示すブロック図である。
遊技機10は、遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU(Central Processing Unit)部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバ等を有する出力部130と、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140等からなる。
CPU部110は、アミューズメントチップ(IC(Integrated Circuit))と呼ばれる遊技用マイコン111と、水晶振動子のような発振子を備え、遊技用マイコン111の動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113等を有する。遊技制御装置100および該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータ等の電子部品には、電源装置400で生成されたDC(Direct Current)32V、DC12V、DC5V等所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC(Alternating Current)−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V、DC5V等のより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータ等を有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAM(Random Access Memory)に対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路を有し、遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号やリセット信号等の制御信号を生成して出力する制御信号生成部430等を備える。
第1の実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420および制御信号生成部430は、別個の基板上または遊技制御装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30および遊技制御装置100は、機種変更の際に交換の対象となるので、第1の実施形態のように、電源装置400または主基板とは別の基板にバックアップ電源部420および制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中または電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、たとえば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれがたとえば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
また、遊技制御装置100にはRAM初期化スイッチ112が設けられている。このRAM初期化スイッチ112が操作されると初期化スイッチ信号が生成され、これにもとづき遊技用マイコン111内のRAM111Cおよび払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する処理がおこなわれる。特に限定されるわけではないが、初期化スイッチ信号は、電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(Read Only Memory)111Bおよび随時読出し書込み可能なRAM111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111BまたはRAM111Cとして、EEPROM(Electrically Erasable Programmable)のような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、たとえば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無等を規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、リーチ状態となった後の変動パターンである後半変動パターンを決定するためのテーブル(後半変動グループテーブルや後半変動パターン選択テーブル等)、リーチ状態となる前の変動パターンである前半変動パターンを決定するためのテーブル(前半変動グループテーブルや前半変動パターン選択テーブル等)が含まれている。
ここで、リーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果があらかじめ定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、たとえば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示をおこなう状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、たとえば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(たとえば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうちいずれか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(たとえば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしてもよい。
そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(期待値が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定されている。なお、期待値は、「リーチなし」<「ノーマルリーチ」<「スペシャル1リーチ」<「スペシャル2リーチ」<「スペシャル3リーチ」<「プレミアリーチ」の順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成し出力して遊技機10全体の制御をおこなう。また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの当りを判定するための大当り乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチなしの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当りを判定するための当り乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)にもとづいてCPU111Aに対する所定周期(たとえば、4m秒(ms))のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111Aは、特図変動表示ゲームに関する処理において、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、いずれか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(当り(大当りまたは小当り)またははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態または高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装置37の動作状態(時短動作状態)、始動記憶数等にもとづいて、複数の変動パターンテーブルの中から、いずれか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU111Aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111Bに記憶された複数の変動パターンテーブルのうち、いずれか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)にしたがって、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御をおこなう。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号にもとづいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御をおこなう。
遊技用マイコン111の入力部120には、遊技機10に対する電波の発射を検出する盤電波センサ62、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、特別変動入賞装置38の大入賞口スイッチ38aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。近接I/F121は、入力の範囲が7V−11Vとされることで、センサや近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、センサやスイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121の出力は、第2入力ポート123または第3入力ポート124へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近接I/F121の出力のうち、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38aの検出信号およびセンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号1は、第2入力ポート123へ入力される。また、近接I/F121の出力のうち、盤電波センサ62の検出信号およびセンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号2は、第3入力ポート124に入力される。また、第3入力ポート124には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサ61の検出信号や、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63の検出信号、遊技機10の前面枠(本体枠)12等に設けられた本体枠開放検出スイッチ64の検出信号も入力されるようになっている。なお、振動を検出する振動センサスイッチを遊技機に設け、検出信号が第3入力ポート124に入力されるようにしてもよい。
また、近接I/F121の出力のうち、第2入力ポート123への出力は、遊技制御装置100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになっている。さらに、近接I/F121の出力のうち、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート123の他、遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。
上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要なたとえば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
第2入力ポート123が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート123に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE(Chip Enable)2をアサート(有効レベルに変化)することよって、読出すことができる。第3入力ポート124や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、払出制御装置200からの枠電波不正信号(前面枠12に設けられた枠電波センサが電波を検出することにもとづき出力される信号)、払出ビジー信号(払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号)、払出異常ステータス信号(払出異常を示すステータス信号)、シュート球切れスイッチ信号(払出し前の遊技球の不足を示す信号)、オーバーフロースイッチ信号(下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号)、タッチスイッチ信号(操作部24に設けられたタッチスイッチの入力にもとづく信号)を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート122が設けられている。
また、遊技制御装置100には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号等の信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられており、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの停電監視信号や、RAM初期化スイッチ112からの初期化スイッチ信号は、一旦、第1入力ポート122に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RESETは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RESETは、出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RESETは、中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成されるようにしてもよい。なお、リセット信号RESETは、入力部120の第1乃至第3入力ポート122,123,124には供給されない。リセット信号RESETが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータは、システムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RESETが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路および遊技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッファ132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300および払出制御装置200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号等を中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。このバッファ133は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、近接I/F121から出力される始動口スイッチ等加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサ61や盤電波センサ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦、遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号または情報に加工されて、たとえば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、上記バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタ等が設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、このチップイネーブル信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され、特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開成させる大入賞口ソレノイド38bおよび普通変動入賞装置37の可動部材37bを開成させる普電ソレノイド37cの開閉データを出力するための第2出力ポート134が設けられている。また、出力部130には、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136が設けられている。
また、出力部130には、大当り情報等遊技機10に関する情報を外部情報端子板71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子板71には、フォトリレーが備えられ、たとえば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)等)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を外部装置に供給することができるようになっている。また、第5出力ポート137からは、シュミットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可信号も出力される。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力される大入賞口ソレノイド38b、普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138dが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12Vまたは5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よりデジット線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ133や第2出力ポート134、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラム等の情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信をおこなえるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用しておこなわれるため、第1乃至第3入力ポート122,123,124のようなポートは設けられていない。
次に、演出制御装置300の構成について図4を用いて説明する。図4は、第1の実施形態の演出制御装置の構成の一例を示すブロック図である。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマンドやデータにしたがって表示装置41への映像表示のための画像処理をおこなうグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効果音等をスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムや各種データを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるPROM321、作業領域を提供するRAM322、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能なFeRAM(Ferroelectric RAM)323、現在の日時(年月日や曜日、時刻等)を示す情報を生成する計時手段をなすRTC(リアルタイムクロック)338が接続されている。なお、主制御用マイコン311の内部にも作業領域を提供するRAMが設けられている。また、主制御用マイコン311には、WDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接続されている。主制御用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定してVDP312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータやソレノイドの駆動制御、演出時間の管理等の処理を実行したりする。
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ312bが設けられている。また、VDP312には、キャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM325や、画像ROM325から読出されたキャラクタ等の画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(Video RAM)326が接続されている。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パラレル方式でデータの送受信がおこなわれるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠15や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるための垂直同期信号VSYNC、データの送信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜nおよび主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAIT等も入力される。
演出制御装置300には、LVDS(Low Voltage Differential Signaling:小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313が設けられている。VDP312から信号変換回路313へは、映像データ、水平同期信号HSYNCおよび垂直同期信号VSYNCが入力されるようになっており、VDP312で生成された映像は、信号変換回路313を介して表示装置41に表示される。
音源LSI314には、音声データが記憶された音声ROM327が接続されている。主制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレスバス/データバス340を介して接続されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは、割込み信号INTが入力されるようになっている。演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられた上スピーカ19aおよび前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディオパワーアンプ等からなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成された音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19aおよび下スピーカ19bから出力される。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された飾り特図保留数コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御指令信号(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、ガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(たとえば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(たとえば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出可動体制御回路334が設けられている。ランプやモータおよびソレノイド等を駆動制御するこれらの制御回路332〜334は、アドレスバス/データバス340を介して主制御用マイコン311と接続されている。なお、ガラス枠15にモータ(たとえば演出用の装置を動作させるモータ)等の駆動源を備えた枠演出装置を設け、この枠演出装置を駆動制御する枠演出可動体制御回路を備えていてもよい。
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられたオプション設定部25の選択ボタンスイッチ25aおよび決定ボタンスイッチ25b、盤演出装置44内のモータの初期位置等を検出する演出役物スイッチ47(演出モータスイッチ)のオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する機能や、演出制御装置300に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力するスイッチ入力回路336が設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41、モータやLEDを駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、モータやLED、スピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vまたは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5VにもとづいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号は、主制御用マイコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また、主制御用マイコン311から出力される形で、VDP312(VDPRESET信号)、音源LSI314およびアンプ回路337(SNDRESET信号)、ランプやモータ等を駆動制御する制御回路332〜334(IORESET信号)に供給され、これらをリセット状態にする。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FAN45が接続され、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆動するようにされている。
次に、これらの制御回路においておこなわれる遊技制御について説明する。
遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力にもとづき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理をおこなう。そして、普図図柄表示部55に、識別図柄(識別情報)を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理をおこなう。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図図柄表示部55に第1当り停止図柄〜第3当り停止図柄の各々に対応した特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37bを所定時間(たとえば、0.5秒間または1.7秒間)上述のように開放する制御をおこなう。すなわち、遊技制御装置100が、変換部材(可動部材37b)の変換制御をおこなう変換制御実行手段をなす。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図図柄表示部55にはずれの結果態様を表示する制御をおこなう。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力にもとづき始動入賞(始動記憶)を記憶し、この始動記憶にもとづき、第1特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第1特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理をおこなう。また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力にもとづき始動記憶を記憶し、この始動記憶にもとづき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理をおこなう。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、特図1図柄表示部53や特図2図柄表示部54に、識別図柄(識別情報)を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理をおこなう。すなわち、遊技制御装置100が、遊技領域32を流下する遊技球の始動入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への入賞にもとづき変動表示ゲームの進行制御をおこなう遊技制御手段をなす。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号にもとづき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理をおこなう。さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号にもとづき、演出状態の設定や、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等をおこなう。すなわち、演出制御装置300が、遊技(変動表示ゲーム等)に関する演出を制御する演出制御手段をなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が大当りや小当りの場合は、特図1図柄表示部53や特図2図柄表示部54に特別結果態様や小当り結果態様を表示するとともに、特別遊技状態や小当り遊技状態を発生させる処理(すなわち、特別遊技や小当り遊技を実行する処理)をおこなう。特別遊技状態や小当り遊技状態を発生させる処理においては、CPU111Aは、たとえば、大入賞口ソレノイド38bにより特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御をおこなう。そして、大入賞口に所定個数(たとえば、9個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定の開放可能時間が経過するかのいずれかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)をおこなう。すなわち、遊技制御装置100が、停止結果態様が特別結果態様となった場合に、大入賞口を開閉する制御をおこなう大入賞口開閉制御手段をなす。また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1図柄表示部53や特図2図柄表示部54にはずれの結果態様を表示する制御をおこなう。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様にもとづき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能となっている。この高確率状態は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態である。また、第1特図変動表示ゲームおよび第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様にもとづき高確率状態となっても、第1特図変動表示ゲームおよび第2特図変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様にもとづき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態(特定遊技状態、普図高確率状態)を発生可能となっている。この時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を通常確率(普図低確率状態)である0よりも高い高確率(普図高確率状態)とすることが可能である。これにより、普通変動入賞装置37が普図低確率状態である場合よりも、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放時間が多くなるように制御するようになっている。ここで、本実施形態における普通変動入賞装置37は、通常遊技状態においては可動部材37bを開放しないように普図確率が「0」に設定されている。
また、時短状態において、普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)は、たとえば、500m秒となり、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間は、たとえば、600m秒となり、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、第1当り停止図柄の開放時間(普電開放時間)と開放回数(たとえば、500m秒×1回)、第2当り停止図柄の開放時間(普電開放時間)と開放回数(たとえば、1700m秒×2回)、第3当り停止図柄の開放時間(普電開放時間)と開放回数(たとえば、1700m秒×3回)、となるように設定することが可能である。
なお、普図変動表示ゲームおよび普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御をおこなうよう適宜普図変動表示ゲームの実行時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間を設定してもよく、たとえば、時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)を第1変動表示時間よりも短い第2変動表示時間となるように制御することが可能である(たとえば、10000m秒が1000m秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間を第1停止時間よりも短い第2停止時間となるように制御することが可能である(たとえば、1604m秒が704m秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間(普電開放時間)を通常状態(普図低確率状態)の第1開放時間よりも長い第2開放時間となるように制御することが可能である(たとえば、100m秒が1352m秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を第1開放回数(たとえば、2回)よりも多い回数(たとえば、4回)の第2開放回数に設定することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を通常動作状態である場合の通常確率(普図低確率状態、たとえば、1/251)よりも高い高確率(普図高確率状態、たとえば、250/251)とすることが可能である。
時短状態においては、普図変動時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間、普図確率のいずれか一つまたは複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する時間を通常よりも延長するようにする。また、変化させるものが異なる複数種類の時短状態を設定することも可能である。また、当りとなった場合に第1開放態様と第2開放態様のいずれかを選択するようにしてもよい。この場合、第1開放態様と第2開放態様の選択確率を異ならせてもよい。また、高確率状態と時短状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし、一方のみを発生させることも可能である。
次に、一括表示装置の構成について図5を用いて説明する。図5は、第1の実施形態の一括表示装置の一例を示す図である。一括表示装置50は、LED_00からLED_31までの32個のLEDを備える。一括表示装置50は、LED_00からLED_31の点灯態様により各種状態表示をおこなう。
一括表示装置50は、LED_00からLED_31に各種状態表示機能を振り分けることで、ラウンド表示部51と、特図1保留表示部52と、特図1図柄表示部53と、特図2図柄表示部54と、普図図柄表示部55と、普図保留表示部56と、状態表示部57とを備える。ラウンド表示部51は、LED_00からLED_03の4個のLEDの点灯態様により、特図ゲームにおけるラウンド数を表示する。特図1保留表示部52は、LED_04とLED_05の2個のLEDの点灯態様により、特図1ゲームにおける保留数を表示する。特図1図柄表示部53は、LED_06からLED_13の8個のLEDの点灯態様により、特図1ゲームにおける図柄を表示する。特図2図柄表示部54は、LED_14からLED_21の8個のLEDの点灯態様により、特図2ゲームにおける図柄を表示する。普図図柄表示部55は、LED_24からLED_27の4個のLEDの点灯態様により、普図ゲームにおける図柄を表示する。普図保留表示部56は、LED_28とLED_29の2個のLEDの点灯態様により、普図ゲームにおける保留数を表示する。状態表示部57は、LED_30とLED_31の2個のLEDの点灯態様により、特図ゲームにおける遊技状態を表示する。特図2保留表示部58は、LED_22とLED_23の2個のLEDの点灯態様により、特図2ゲームにおける保留数を表示する。
以下、このような遊技をおこなう遊技機の制御について説明する。まず、遊技制御装置100の遊技用マイコン111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図6および図7に示すメイン処理と、所定時間周期(たとえば4m秒)でおこなわれる図10に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
まず、メイン処理について説明する。図6は、第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その1)であり、図7は、第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その2)である。メイン処理は、CPU111Aが実行する処理である。
メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図6および図7に示すように、まず、割込みを禁止する処理(ステップS1)をおこなってから、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS2)をおこなう。次に、レジスタバンク0を指定し(ステップS3)、所定のレジスタ(たとえばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップS4)。第1の実施形態の場合、RAM111Cのアドレスの範囲は、0000h〜01FFhで、上位としては00hか01hをとる。ステップS4ではRAM111Cのアドレスの範囲のうち先頭側にある00hをセットする。
次に、発射停止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設定する(ステップS5)。発射許可信号は、遊技制御装置100と払出制御装置200の少なくとも一方が発射停止の信号を出力している場合に禁止状態に設定され、遊技球の発射が禁止されるようになっている。
その後、入力ポート1(第1入力ポート122)の状態を読み込み(ステップS6)、電源投入ディレイタイマを設定する処理をおこなう(ステップS7)。この処理では、所定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100からの指示にしたがい種々の制御をおこなう従制御手段(たとえば、払出制御装置200や演出制御装置300)のプログラムが正常に起動するのを待つための待機時間(たとえば3秒)が設定される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって従制御装置(たとえば払出制御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコマンドを従制御装置へ送ってしまい、従制御装置がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。すなわち、遊技制御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊技制御装置100)の起動を遅らせて従制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300等)の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
また、電源投入ディレイタイマの計時は、RAM領域が保持するデータの正当性判定(チェックサム算出)の対象とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域またはレジスタ等)を用いておこなわれる。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェックデータを算出する際に、一部のRAM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時の制御が複雑になることを防止することができる。
なお、第1入力ポート122には、初期化スイッチ信号が入力されるようになっており、待機時間の開始前に第1入力ポート122の状態を読み込むことで、RAM初期化スイッチ112の操作を確実に検出できる。すなわち、待機時間の経過後にRAM初期化スイッチ112の状態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待ってからRAM初期化スイッチ112を操作したり、電源投入から待機時間の経過までRAM初期化スイッチ112を操作し続けたりする必要がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むことで、このような煩わしい操作をおこなわなくても電源投入後すぐに操作をおこなうことで検出されるようになり、電源投入時におこなった初期化の操作が受け付けられないような事態を防止できる。
次に、電源投入ディレイタイマ(たとえば、約3秒)を設定する処理(ステップS7)をおこなった後、待機時間の計時と、待機時間中における停電の発生を監視する処理(ステップS8からS12)をおこなう。まず、電源装置400から入力されている停電監視信号をポートおよびデータバスを介して読み込んでチェックする回数(たとえば2回)を設定し(ステップS8)、停電監視信号がオンであるか否かの判定をおこなう(ステップS9)。
停電監視信号がオンである場合(ステップS9;Y)は、ステップS8で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているか否かを判定する(ステップS10)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS10;N)は、停電監視信号がオンであるか否かの判定(ステップS9)に戻される。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS10;Y)、すなわち、停電が発生していると判定した場合は、遊技機10の電源が遮断されるのを待つ。このように、所定期間にわたり停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定することで、ノイズ等により停電を誤検知することを防止でき、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせている期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAM111Cへのアクセスが許可されておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、ここでの停電発生時にはバックアップの処理等はおこなう必要がない。このため、待機時間中に停電が発生してもRAM111Cのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができる。
一方、停電監視信号がオンでない場合(ステップS9;N)、すなわち、停電が発生していない場合には、電源投入ディレイタイマを「−1」更新し(ステップS11)、タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS12)。タイマの値が0でない場合(ステップS12;N)、すなわち、待機時間が終了していない場合は、停電監視信号のチェック回数を設定する処理(ステップS8)に戻される。また、タイマの値が「0」である場合(ステップS12;Y)、すなわち、待機時間が終了した場合、RAM111CやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(Read Write Memory)のアクセス許可をし(ステップS13)、全出力ポートにオフデータを出力(出力がない状態に設定)する(ステップS14)。
次に、シリアルポート(遊技用マイコン111にあらかじめ搭載されているポートで、この第1の実施形態では、演出制御装置300や払出制御装置200との通信に使用)を設定し(ステップS15)、先に読み込んだ第1入力ポート122の状態からRAM初期化スイッチ112がオンにされたか否かを判定する(ステップS16)。
RAM初期化スイッチ112がオフである場合(ステップS16;N)は、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータ1(たとえば5Ah)であるか否かを判定し(ステップS17)、正常であれば(ステップS17;Y)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータ2(たとえばA5h)であるか否かを判定する(ステップS18)。そして、停電検査領域2の値が正常であれば(ステップS18;Y)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出するチェックサム算出処理をおこない(ステップS19)、算出したチェックサムと電源断時のチェックサムが一致するか否かを判定する(ステップS20)。チェックサムが一致する場合(ステップS20;Y)は、ステップS21(図7)へ移行し、停電から正常に復旧した場合の処理をおこなう。
また、RAM初期化スイッチ112がオンである(ステップS16;Y)と判定された場合や、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでないと判定された場合(ステップS17;NまたはステップS18;N)、チェックサムが正常でない(ステップS20;N)と判定された場合は、ステップS26(図7)へ移行して初期化の処理をおこなう。すなわち、RAM初期化スイッチ112が外部からの操作が可能な初期化操作部をなし、遊技制御装置100が、初期化操作部が操作されたことにもとづきRAM111Cに記憶されたデータを初期化する初期化手段をなす。
ステップS21(図7)では、初期化すべき領域に停電復旧時の初期値をセーブする(ステップS21)。ここでの初期化すべき領域とは、停電検査領域、チェックサム領域およびエラー不正監視に係る領域である。なお、払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号である払出ビジー信号の状態を記憶するビジー信号ステータス領域もクリアされ、払出ビジー信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。同様にタッチスイッチ信号の状態を記憶するタッチスイッチ信号状態監視領域もクリアされ、タッチスイッチ信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。その後、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて特図の高確率中(特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態)であるか否かを判定する(ステップS22)。ここで、特図の高確率中でない場合(ステップS22;N)は、ステップS23、S24をスキップしてステップS25へ移行する。また、特図の高確率中である場合(ステップS22;Y)は、高確率報知フラグ領域にオン情報をセーブし(ステップS23)、たとえば一括表示装置50に設けられる高確率報知LED(エラー表示器)のオン(点灯)データをセグメント領域にセーブする(ステップS24)。そして、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信し(ステップS25)、ステップS31へ進む。第1の実施形態の場合、ステップS25では、機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド、画面指定のコマンド(客待ち中なら客待ちデモ画面のコマンド、それ以外なら復旧画面のコマンド)等の複数のコマンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、演出回数情報や高確率回数情報を送信する。
一方、ステップS16、S17、S18、S20からステップS26へ移行した場合には、RAMアクセス禁止領域をアクセス許可に設定し(ステップS26)、ビジー信号ステータス領域やタッチスイッチ信号状態監視領域を含むすべてのRAM領域をゼロクリアして(ステップS27)、RAMアクセス禁止領域をアクセス禁止に設定する(ステップS28)。そして、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブする(ステップS29)。ここでの初期化すべき領域とは、客待ちデモ領域および演出モードの設定に係る領域である。そして、RAM初期化時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信して(ステップS30)、ステップS31へ移行する。第1の実施形態の場合、ステップS30では、機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド、RAM初期化のコマンド(客待ちデモ画面を表示させるとともに、所定時間(たとえば30秒間)光と音でRAM初期化の報知をおこなわせるためのコマンド)等の複数のコマンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、演出回数情報や高確率回数情報を送信する。
ステップS31では、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号および乱数更新トリガ信号(CTC(Counter/Timer Circuit))を発生するCTC回路を起動する処理をおこなう。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号にもとづいてCPU111Aに対して所定周期(たとえば、4m秒)のタイマ割込み信号および乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
上記ステップS31のCTC起動処理の後、乱数生成回路を起動設定する処理をおこなう(ステップS32)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定等がCPU111Aによっておこなわれる。また、乱数生成回路のハードウェアで生成されるハード乱数(ここでは大当り乱数)のビット転置パターンの設定もおこなわれる。ビット転置パターンとは、抽出した乱数のビット配置(上段のビット転置前の配置)を、あらかじめ定められた順で入れ替えて異なるビット配置(下段のビット転置後の配置)として格納する際の入れ替え方を定めるパターンである。このビット転置パターンにしたがい乱数のビットを入れ替えることで、乱数の規則性を崩すことができるとともに、乱数の秘匿性を高めることができる。なお、ビット転置パターンは、固定された単一のパターンであってもよいし、あらかじめ用意された複数のパターンから選択するようにしてもよい。また、ユーザーが任意に設定できるようにしてもよい。
その後、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(第1の実施形態の場合、特図の当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数、小当り図柄乱数)、普図の当りを決定する乱数(当り乱数)、普図の当り図柄を決定する乱数(当り図柄乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップS33)、割込みを許可する(ステップS34)。第1の実施形態で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入ごとにソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS35)をおこなう。なお、特に限定されるわけではないが、第1の実施形態においては、大当り乱数、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数は乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。ただし、大当り乱数は、CPUの動作クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新されるいわゆる「高速カウンタ」であり、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数はプログラムの処理単位であるタイマ割込み処理と同周期となるCTC出力(タイマ割込み処理のCTC(CTC0)とは別のCTC(CTC2))をもとにして更新される「低速カウンタ」である。また、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数においては、乱数が一巡するごとに各々の初期値乱数(ソフトウェアで生成)を用いてスタート値を変更するいわゆる「初期値変更方式」を採用している。なお、上記各乱数は、「+1」または「−1」によるカウンタ式更新でもよいし、一巡するまで範囲内のすべての値が重複なくバラバラに出現するランダム式更新でもよい。つまり、大当り乱数はハードウェアのみで更新される乱数であり、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数はハードウェアおよびソフトウェアで更新される乱数である。
ステップS35の初期値乱数更新処理の後、電源装置400から入力されている停電監視信号をポートおよびデータバスを介して読み込んでチェックする回数(たとえば2回)を設定し(ステップS36)、停電監視信号がオンであるかの判定をおこなう(ステップS37)。停電監視信号がオンでない場合(ステップS37;N)、初期値乱数更新処理(ステップS35)に戻される。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返しおこなう。初期値乱数更新処理(ステップS35)の前に割込みを許可する(ステップS34)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
なお、上記ステップS35での初期値乱数更新処理は、メイン処理の他、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理をおこなう方法もあり、そのような方法を採用した場合には、両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理をおこなう場合には、割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、第1の実施形態のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には、初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
停電監視信号がオンである場合(ステップS37;Y)、ステップS36で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているか否かを判定する(ステップS38)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS38;N)には、停電監視信号がオンであるか否かの判定(ステップS37)に戻される。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS38;Y)、すなわち、停電が発生していると判定した場合、一旦、割込みを禁止する処理(ステップS39)、全出力ポートにオフデータを出力する処理(ステップS40)をおこなう。
その後、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップS41)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップS42)。さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップS43)、算出したチェックサムをチェックサム領域にセーブする処理(ステップS44)をおこなった後、RAMへのアクセスを禁止する処理(ステップS45)をおこなってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判定することができる。
以上のことから、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主制御手段からの指示にしたがい種々の制御をおこなう従制御手段(払出制御装置200、演出制御装置300等)と、を備える遊技機において、主制御手段は、電源投入時において、当該主制御手段の起動を遅らせて従制御装置の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段(遊技制御装置100)と、当該所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
また、各種装置に電力を供給する電源装置400を備え、当該電源装置400は、停電の発生を検出した際に停電監視信号を出力するように構成され、停電監視手段(遊技制御装置100)は、所定期間にわたり停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111Cと、外部からの操作が可能な初期化操作部(RAM初期化スイッチ112)と、初期化操作部が操作されたことにもとづきRAM111Cに記憶されたデータを初期化する初期化手段(遊技制御装置100)と、を備え、当該初期化手段の操作状態を待機時間の開始前に読み込むようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、待機時間の経過後にRAM111Cへのアクセスを許可するようにしていることとなる。
〔チェックサム算出処理〕
図8は、第1の実施形態のチェックサム算出処理のフローチャートを示す図である。このチェックサム算出処理は、上述のメイン処理におけるチェックサム算出処理(ステップS19、S43)である。このチェックサム算出処理では、まず、算出アドレスの開始値としてRAMの先頭アドレスを設定し(ステップS101)、繰り返し数を設定する(ステップS102)。ここで、繰り返し数は、使用しているRAMのバイト数である。次に、算出値として「0」を設定する(ステップS103)。
その後、算出アドレスの内容に算出値を加算した値を新たな算出値とし(ステップS104)、算出アドレスを「+1」更新して(ステップS105)、繰り返し数を「−1」更新し(ステップS106)、チェックサムの算出が終了したか否かを判定する(ステップS107)。算出が終了していない場合(ステップS107;N)は、ステップS104へ戻って上記処理を繰り返す。また、算出が終了した場合(ステップS107;Y)は、チェックサム算出処理を終了する。
〔初期値乱数更新処理〕
図9は、第1の実施形態の初期値乱数更新処理のフローチャートを示す図である。この初期値乱数更新処理は、上述のメイン処理における初期値乱数更新処理(ステップS35)である。この初期値乱数更新処理では、まず、大当り図柄初期値乱数を「+1」更新し(ステップS111)、小当り図柄初期値乱数を「+1」更新し(ステップS112)、当り初期値乱数を「+1」更新し(ステップS113)、そして、当り図柄初期値乱数を「+1」更新して(ステップS114)、初期値乱数更新処理を終了する。ここで、「大当り図柄初期値乱数」は、特図の大当り停止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数、「小当り図柄初期値乱数」は、特図の小当り停止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数のことである。また、「当り初期値乱数」は、普図変動ゲームの当りを決定する乱数の初期値となる乱数、「当り図柄初期値乱数」は、普図変動ゲームの当り図柄を決定する乱数の初期値となる乱数のことである。なお、小当り図柄乱数は、小当りのない機種では存在せず、当り図柄初期値乱数も機種により存在しない場合がある。このように、メイン処理の中で時間が許す限り初期値乱数をインクリメントし続けることによって、乱数のランダム性を高めることができるようにしている。
〔タイマ割込み処理〕
次に、上述のメイン処理におけるタイマ割込み処理について説明する。図10は、第1の実施形態のタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。このタイマ割込み処理は、上述のメイン処理において、割込み許可が出てから割込みが禁止されるまでの間(ステップS34からS39)に生じる割込み処理である。タイマ割込み処理は、CPU111Aが実行する処理である。
タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111において、タイマ割込みが発生すると、自動的に割込み禁止状態になって、タイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず、レジスタバンク1を指定する(ステップS121)。レジスタバンク1に切り替えたことで、所定のレジスタ(たとえば、メイン処理で使っているレジスタ)に保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理をおこなったのと同等になる。次に、所定のレジスタ(たとえばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップS122)。ステップS122では、メイン処理におけるステップS4と同じ処理をおこなっているが、レジスタバンクが異なる。次に、各種センサやスイッチからの入力や、信号の取り込み、すなわち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップS123)をおこなう。それから、各種処理でセットされた出力データにもとづき、ソレノイド(大入賞口ソレノイド38b、普電ソレノイド37c)等のアクチュエータの駆動制御等をおこなうための出力処理(ステップS124)をおこなう。なお、メイン処理におけるステップS5で発射停止の信号を出力すると、この出力処理がおこなわれることで発射許可の信号が出力され、発射許可信号を許可状態に設定可能な状態とされる。この発射許可信号は、払出制御装置を経由して発射制御装置に出力される。その際、信号の加工等はおこなわれない。また、当該発射許可信号は、遊技制御装置100から見た発射許可の状態を示す第1の信号であり、払出制御装置200から見た発射許可の状態を示す第2の信号(発射許可信号)も払出制御装置200内で生成され、発射制御装置に出力される。つまり、2つの発射許可信号が発射制御装置に出力されており、両者がともに発射許可となっている場合に、遊技球が発射可能な状態となるよう構成されている。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置200に出力する払出コマンド送信処理(ステップS125)、乱数更新処理1(ステップS126)、乱数更新処理2(ステップS127)をおこなう。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠12やガラス枠15が開放されていないか等)をおこなう入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップS128)をおこなう。また、特図変動表示ゲームに関する処理をおこなう特図ゲーム処理(ステップS129)、普図変動表示ゲームに関する処理をおこなう普図ゲーム処理(ステップS130)をおこなう。
次に、遊技機10に設けられ、特図変動表示ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップS131)、磁気センサ61からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理をおこなう磁石不正監視処理(ステップS132)、盤電波センサ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理をおこなう盤電波不正監視処理(ステップS133)をおこなう。それから、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップS134)をおこなって、タイマ割込み処理を終了する。
ここで、第1の実施形態では、割込み禁止状態を復元する処理(すなわち、割込みを許可する処理)や、レジスタバンクの指定を復元する処理(すなわち、レジスタバンク0を指定する処理)は、割込みリターンの際(タイマ割込み処理の終了時)に自動的におこなわれる。なお、使用するCPUによっては、割込み禁止状態を復元する処理やレジスタバンクの指定を復元する処理の実行を命令する必要がある遊技機もある。
〔入力処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における入力処理(ステップS123)の詳細について説明する。図11は、第1の実施形態の入力処理のフローチャートを示す図である。
この入力処理においては、まず、入力ポート1、すなわち、第1入力ポート122に取り込まれたスイッチの検出信号の状態を読み込む(ステップS141)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(ステップS142)、読み込まれた入力ポート1の状態をRWM内のスイッチ制御領域1にセーブ(格納)する(ステップS143)。次に、入力ポート2、すなわち、第2入力ポート123のアドレスを準備し(ステップS144)、RWM内のスイッチ制御領域2のアドレスを準備し(ステップS145)、未使用のビットデータを準備(ステップS146)する。未使用のビットデータおよび反転するビットデータは、入力ポートごとに準備されている。次に、反転するビットデータを準備し(ステップS147)、スイッチ読み込み処理(ステップS148)をおこなう。ここで、第1の実施形態において「準備」とは、レジスタに値をセットすることを意味するが、これに限らず、RWM、その他のメモリに値をセットするようにしてもよい。
次に、入力ポート3、すなわち、第3入力ポート124のアドレスを準備し(ステップS149)、RWM内のスイッチ制御領域3のアドレスを準備し(ステップS150)、未使用のビットデータを準備し(ステップS151)、反転するビットデータを準備する(ステップS152)。そして、スイッチ読み込み処理(ステップS153)をおこない、入力処理を終了する。
なお、第1入力ポート122で監視するスイッチとしては、図3に示したように、ガラス枠開放検出スイッチ63、本体枠開放検出スイッチ64、RAM初期化スイッチ112(この処理では未使用扱い)、電源装置400の制御信号生成部430で生成された停電監視信号(この処理では未使用扱い)、払出異常ステータス信号、シュート球切れスイッチ信号、オーバーフロースイッチ信号およびタッチスイッチがある。第2入力ポート123で監視するスイッチとしては、始動口1スイッチ36a(「始動口1入賞信号」)、始動口2スイッチ37a(パターン分岐により、「始動口2入賞信号」「普通電動役物1入賞信号1」としても出力)、入賞口スイッチ35a(「普通入賞口入賞信号」)、大入賞口スイッチ38a(「特別電動役物1入賞信号」)およびゲートスイッチ34a(「普通図柄1に係るゲート通過信号1」)がある。そして、第3入力ポート124で監視するスイッチとしては、盤電波センサ62、スイッチ異常検知信号、磁気センサ61、枠電波不正信号および払出ビジー信号がある。
〔スイッチ読み込み処理〕
次に、上述の入力処理におけるスイッチ読み込み処理(ステップS148、S153)の詳細について説明する。図12は、第1の実施形態のスイッチ読み込み処理のフローチャートを示す図である。このスイッチ読み込み処理においては、まず、対象の入力ポートに取り込まれた信号の状態を読み込む(ステップS161)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(ステップS162)、反転の必要なビットを反転(ステップS163)した後、対象のスイッチ制御領域のポート入力状態1にセーブ(格納)する(ステップS164)。その後、2回目の読み込みまでのディレイ時間(約100μs)が経過するのを待つ(ステップS165)。
ディレイ時間(約100μs)が経過すると、対象の入力ポートに取り込まれた信号の状態の2回目の読み込みをおこなう(ステップS166)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(ステップS167)、反転の必要なビットを反転(ステップS168)した後、対象のスイッチ制御領域のポート入力状態2にセーブ(格納)する(ステップS169)。その後、1回目と2回目の読み込みで状態が同じビットを1、違うビットを0とした確定ビットパターンを作成し(ステップS170)、確定ビットパターンとポート入力状態2との論理積をとり、今回確定ビットとする(ステップS171)。
次に、1回目と2回目の読み込みで状態が同じビットを0、違うビットを1とした未確定ビットパターンを作成し(ステップS172)、未確定ビットパターンと前回割込み時の確定状態との論理積をとり、前回保持ビットとする(ステップS173)。これにより、スイッチのチャタリング等によるノイズを除去した信号の状態を得ることができる。そして、今回確定ビットと前回保持ビットを合成し、今回確定状態としてセーブし(ステップS174)、前回と今回の確定状態との排他的論理和をとり、立上りエッジとしてセーブして(ステップS175)、スイッチ読み込み処理を終了する。
なお、スイッチの読み込みは、タイマ割込みの周期が短い場合(たとえば2ms)には、各割込みの処理ごとにそれぞれ1回ずつスイッチの読み込みをおこなって前回の読み込みの結果と比較することで信号が変化したか否か判定する方法があるが、そのようにすると次の割込み処理までに前回の割込みで読み込んだスイッチの状態が失われた場合、正しい判定がおこなえないおそれがある。これに対し、第1の実施形態のように、所定の時間差をおいて1回の割込み処理の中で2回のスイッチ読み込み処理をおこなうことで、上記のような不具合を回避することが可能となる。
〔出力処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における出力処理(ステップS124)の詳細について説明する。図13は、第1の実施形態の出力処理のフローチャートを示す図である。この出力処理では、まず、一括表示装置50のセグメントのデータを出力する第3出力ポート135(図3参照)にオフデータを出力(リセット)する(ステップS181)。次に、普電ソレノイド37cや大入賞口ソレノイド38bのデータを出力する第2出力ポート134に出力するデータを合成して出力する(ステップS182)。
そして、一括表示装置50のデジット線を順次スキャンするためのデジットカウンタの値を「0」〜「3」の範囲で「+1」更新し(ステップS183)、デジットカウンタの値に対応するLEDのデジット線の出力データを取得する(ステップS184)。ここで、一括表示装置50のLED_00からLED_31をダイナミック点灯させる例として、ラウンド表示、特図1保留表示、特図1図柄表示、特図2図柄表示、普図図柄表示、普図保留表示、および状態表示(時短状態や高確率状態等の遊技状態表示)がある。
次に、取得したデータと外部情報データを合成し(ステップS185)、合成したデータをデジット出力用の第4出力ポート136および外部情報出力用の第5出力ポート137に出力する(ステップS186)。ステップS185で合成される外部情報は、「扉・枠開放」および「セキュリティ信号」である。
その後、デジットカウンタの値に対応するRWM内のセグメント領域からセグメント線の出力データをロードし(ステップS187)、ロードしたデータをセグメント出力用の第3出力ポート135に出力する(ステップS188)。
続いて、外部情報端子板71へ出力する外部情報の各種出力データをロードして合成する(ステップS189)。ここで合成する外部情報としては、「大当り信号1」、「大当り信号2」、「大当り信号3」、「大当り信号4」、「図柄確定回数信号」、「始動口信号」、「メイン賞球信号」等である。次に、合成したデータと発射許可の出力データを合成し(ステップS190)、合成したデータを外部情報出力用および発射許可信号出力用の第5出力ポート137に出力する(ステップS191)。
次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験信号出力ポート1に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験信号出力ポート1へ合成したデータを出力する(ステップS192)。その後、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験信号出力ポート2に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験信号出力ポート2へ合成したデータを出力する(ステップS193)。
次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験信号出力ポート3に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験信号出力ポート3へ合成したデータを出力する(ステップS194)。さらに、試射試験装置の試験信号を出力する中継基板70上の試験信号出力ポート4に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験信号出力ポート4へ合成したデータを出力する(ステップS195)。そして、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験信号出力ポート5に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験信号出力ポート5へ合成したデータを出力し(ステップS196)し、出力処理を終了する。
〔払出コマンド送信処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における払出コマンド送信処理(ステップS125)の詳細について説明する。図14は、第1の実施形態の払出コマンド送信処理のフローチャートを示す図である。この図において、左列はメイン賞球信号の出力回数を更新する(増やす)処理であり、右列は払出コマンドを送信する処理である。
払出コマンド送信処理では、まず、賞球数別(たとえば、3個賞球、10個賞球、14個賞球)に設けられた複数の入賞数カウンタ領域のうち、チェック対象とされた、各々、255入賞まで記憶する入賞数カウンタ領域2に「0」でないカウント数があるか否かを判定する(ステップS201)。そして、カウント数がない場合(ステップS201;N)、チェック対象となる入賞数カウンタ領域2のアドレスを更新し(ステップS202)、すべての入賞数カウンタ領域のカウント数のチェックが終了したか否かを判定する(ステップS203)。
ステップS201で、カウント数がある(ステップS201;Y)と判定された場合、対象の入賞数カウンタ領域のカウント数を減算(「−1」更新)し(ステップS204)、入賞数カウンタ領域2のアドレスに対応する払出数を取得する(ステップS205)。次に、賞球残数領域の値と払出数を加算し(ステップS206)、加算結果を賞球残数領域にセーブし(ステップS207)、加算結果から10を減算し(ステップS208)、その減算結果が「0」以上かを判定する(ステップS209)。ステップS209で、減算結果が「0」以上(ステップS209;Y)と判定された場合、メイン賞球信号出力回数を「+1」更新し(ステップS210)、減算結果を賞球残数領域にセーブする(ステップS211)。ここで、賞球信号(メイン賞球信号)としては、主基板(遊技制御装置100)からは10個払出予定ごとに1パルスが出力され、払出基板(払出制御装置200)からは10個払出ごとに1パルスが出力される。
次に、ステップS203の判定で、すべてのチェックが終了した(ステップS203;Y)と判定、または、ステップS209の判定で、減算結果が「0」以上でない(ステップS209;N)と判定された場合、払出コマンド送信タイマの値が「0」でなければ払出コマンド送信タイマの値を「−1」更新する(ステップS212)。この払出コマンド送信処理が最初のタイマ割込み処理であれば、この払出コマンド送信処理の最後のステップS221で設定される初期値が設定されていないので、払出コマンド送信タイマの値は「0」であるから、減算はおこなわれないことになる。このように、払出コマンドは、タイマ割込みごとに送信するのではなく、所定時間経過してから送っている。また、払出コマンドの送信は、払出制御基板側が賞球を払い出せる状態であることも条件である。
次に、払出コマンド送信タイマの値が「0」であるか否かを判定し(ステップS213)、払出コマンド送信タイマの値が「0」である(ステップS213;Y)と判定された場合、払出ビジー信号がビジー中か否かを判定する(ステップS214)。なお、払出ビジー信号がビジー中か否かは、ポートの状態の参照ではなく、払出ビジー信号フラグの参照により判定している。ここで、払出ビジー信号がオン(ビジー中)となる条件としては、「払出動作中」、「球貸し動作中」、「シュート球切れエラー中」、「オーバーフローエラー中」、「枠電波不正発生中」、「払出球検出スイッチの異常中(払い出された球を監視するスイッチ)」、「払出不足エラー中」、「払出過剰エラー中」、「払出制御基板のメモリ内に払い出すべき賞球数のカウント(未払い出しの賞球数=獲得遊技球数残)があるとき(=0でないとき)」等である。
次に、払出ビジー信号がビジー中でない(ステップS214;N)場合、入賞数カウンタ領域1にカウントありか否かを判定し(ステップS215)、入賞数カウンタ領域1にカウントがなければ(ステップS215;N)、チェックする入賞数カウンタ領域1のアドレスを更新し(ステップS216)、全領域のチェックが終了したか否かを判定する(ステップS217)。全領域のチェックが終了していない(ステップS217;N)場合、ステップS215に戻される。
ステップS215において、入賞数カウンタ領域1にカウントがある(ステップS215;Y)場合、対象の入賞数カウンタを「−1」更新し(ステップS218)、入賞数カウンタ領域1のアドレスに対応する払出数コマンドを取得し(ステップS219)、取得したコマンドを払出用シリアル送信バッファに書き込む(ステップS220)。そして、払出コマンド送信タイマ領域に初期値(たとえば、200ms)をセーブする(ステップS221)。
ステップS213において、払出コマンド送信タイマの値が「0」でない(ステップS213;N)と判定された場合、ステップS214において、払出ビジー信号がビジー中である(ステップS214;Y)と判定された場合、ステップS217において、全領域のチェックが終了している(ステップS217;Y)と判定された場合、または、ステップS221の処理が終了した場合に、この払出コマンド送信処理を終了する。
〔乱数更新処理1〕
次に、タイマ割込み処理(図10参照)における乱数更新処理1(ステップS126)について説明する。図15は、第1の実施形態の乱数更新処理1のフローチャートを示す図である。この乱数更新処理1は、初期値乱数更新処理の対象となっている大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数の初期値(スタート値)を更新するための処理である。
この乱数更新処理1では、まず、普図の大当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるか否かを判定する(ステップS231)。普図の大当り図柄乱数が初期値設定待ちでない場合(ステップS231;N)、小当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS234)。また、普図の大当り図柄乱数が初期値設定待ちである場合(ステップS231;Y)、次回初期値として大当り図柄初期値乱数をロードし(ステップS232)、ロードした普図の大当り図柄乱数の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定する(ステップS233)。その後、小当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるか否かを判定する(ステップS234)。
小当り図柄乱数が初期値設定待ちでない場合(ステップS234;N)、当り乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS237)。また、小当り図柄乱数が初期値設定待ちである場合(ステップS234;Y)、次回初期値として小当り図柄初期値乱数をロードし(ステップS235)、ロードした小当り図柄乱数の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定する(ステップS236)。その後、当り乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるか否かを判定する(ステップS237)。
当り乱数が初期値設定待ちでない場合(ステップS237;N)、当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるか否かを判定する(ステップS240)。また、当り乱数が初期値設定待ちである場合(ステップS237;Y)、次回初期値として当り初期値乱数をロードし(ステップS238)、ロードした当り乱数の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定する(ステップS239)。その後、当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるか否かを判定する(ステップS240)。
当り図柄乱数が初期値設定待ちでない場合(ステップS240;N)は、乱数更新処理1を終了する。また、当り図柄乱数が初期値設定待ちである場合(ステップS240;Y)、次回初期値として当り図柄初期値乱数をロードし(ステップS241)、ロードした当り図柄乱数の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定し(ステップS242)、乱数更新処理1を終了する。
〔乱数更新処理2〕
次に、タイマ割込み処理(図10参照)における乱数更新処理2(ステップS127)について説明する。図16は、第1の実施形態の乱数更新処理2のフローチャートを示す図である。この乱数更新処理2は、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する処理である。なお、第1の実施形態の遊技機10では、変動パターン乱数として1バイトの乱数(変動パターン乱数2、3)と、2バイトの乱数(変動パターン乱数1)があり、乱数更新処理2は両方を更新対象とし、割込みが発生するごとに更新対象を切り替えて処理する。しかも、更新対象の乱数が2バイトの場合には、上位のバイトと下位のバイトに対して異なる割込み時に更新処理をおこなうようになっている。すなわち、メイン処理に対する一の割込み処理において実行される乱数更新処理2による2バイトの変動パターン乱数1(リーチ変動態様決定用乱数)の更新は、上位1バイトまたは下位1バイトのいずれかについて実行されるように構成されている。
この乱数更新処理2では、まず、更新すべき複数の乱数のうちいずれの乱数を今回の更新処理の対象とするかを順番に指定するための乱数更新スキャンカウンタを「0」から「3」の範囲で更新する(ステップS251)。次に、乱数更新スキャンカウンタの値に対応する演出乱数更新テーブルのアドレスを算出する(ステップS252)。そして、算出されたアドレスにもとづいて参照したテーブルから乱数の上限判定値を取得する(ステップS253)。このとき参照するテーブルには、乱数の種類ごとに上限判定値、すなわち、乱数が一巡したか否かを判定するための値が格納されている。
続いて、たとえば第1の実施形態において遊技用マイコン111として使用しているZ80系のマイコンに設けられているDRAMのリフレッシュ等のため使用されるカウンタ(以下、M1カウンタと称する)のようなランダムな値が設定されるカウンタの値をロードする(ステップS254)。M1カウンタの値を使用することで、乱数にランダム性を付与することができる。次に、M1カウンタの値をマスクするためのマスク値を取得して、M1カウンタの値をマスクする(ステップS255)。なお、マスク値は、更新対象の乱数によって異なるビット数、たとえば、変動パターン乱数1の下位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位3ビットに、また、変動パターン乱数1の上位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位4ビットに設定されている。乱数の種類によって上限値が異なるためである。なお、マスク値として、変動パターン乱数1の下位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位3ビットを、また、変動パターン乱数1の上位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位4ビットを例示したが、数値は一例であってこれに限られるものではない。
次に、更新する乱数領域(乱数カウンタ)が2バイト乱数の上位1バイトであるか否かを判定する(ステップS256)。そして、乱数領域が2バイト乱数の上位1バイトである場合(ステップS256;Y)、加算値として上位1バイトをマスク値によってM1カウンタの値をマスクすることによって残った値(以下、これをマスクした値と称する)に「1」を加算したマスク更新値に設定し、下位1バイトを「0」に設定して(ステップS257)、ステップS259に移行する。また、乱数領域が2バイト乱数の上位1バイトでない場合(ステップS256;N)、加算値として上位1バイトを「0」に設定し、下位1バイトを上記マスク更新値に設定して(ステップS258)、ステップS259に移行する。なお、マスクした値に「1」を加算するのは、マスクした値が「0」になる場合があり、「0」を後に加算すると加算する前の値から変化しないので、それを避けるためである。
そして、更新する乱数が2バイト乱数であるか否かを判定し(ステップS259)、2バイト乱数である場合(ステップS259;Y)、更新する乱数領域の値(2バイト)を設定して(ステップS260)、ステップS262に移行する。また、更新する乱数が2バイト乱数でない場合(ステップS259;N)、乱数値の上位1バイトとして「0」を設定し、乱数値の下位1バイトとして、更新する乱数領域の値(1バイト)を設定し(ステップS261)、ステップS262に移行する。
ステップS262では、乱数値にステップS257またはS258で決定した加算値を加算した値を新たな乱数値とし、この新たな乱数値がステップS253で取得した上限判定値よりも大きいか否かを判定する(ステップS263)。そして、新たな乱数値が上限判定値より大きくない場合(ステップS263;N)、新たな乱数値を1バイト乱数または2バイト乱数の下位の乱数領域にセーブする(ステップS265)。また、新たな乱数値が上限判定値より大きい場合(ステップS263;Y)、新たな乱数値から上限判定値を減算した値を再度の新たな乱数値とし(ステップS264)、この値を1バイト乱数または2バイト乱数の下位の乱数領域にセーブする(ステップS265)。
次に、更新した乱数が2バイト乱数であるか否かを判定し(ステップS266)、2バイト乱数でない場合(ステップS266;N)は、乱数更新処理2を終了する。また、2バイト乱数である場合(ステップS266;Y)、新たな乱数値(再度の新たな乱数値を算出した場合はその値)を2バイト乱数の上位の乱数領域にセーブし(ステップS267)、乱数更新処理2を終了する。
このように、CPU111Aは、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する。したがって、CPU111Aは、始動入賞口36や普通変動入賞装置37の始動領域への遊技球の流入にもとづいて抽出される各種乱数のうち、特図変動表示ゲームの変動態様(変動パターン)を決定するための変動パターン乱数を更新する乱数更新手段をなす。
〔入賞口スイッチ/状態監視処理〕
次に、タイマ割込み処理(図10参照)における入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップS128)について説明する。図17は、第1の実施形態の入賞口スイッチ/状態監視処理のフローチャートを示す図である。この入賞口スイッチ/状態監視処理では、まず、大入賞口(特別変動入賞装置38)内の大入賞口スイッチ38aに対応する入賞口監視テーブル(たとえば、カウントスイッチからの検出信号が入力されるポートの番号や該信号のポート内でのビット位置等を示すデータが格納されている)を準備する(ステップS271)。次に、大入賞口が開いていないにもかかわらず大入賞口に入賞する不正(不正な入賞)がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS272)を実行する。
その後、大入賞口(特別変動入賞装置38)内の他方の大入賞口スイッチ38aに対応する入賞口監視テーブル2を準備し(ステップS273)、不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS274)を実行する。そして、普電内の入賞口スイッチ(始動口2スイッチ37a)の入賞口監視テーブルを準備し(ステップS275)、不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS276)を実行する。
次に、不正監視処理が不要な入賞口スイッチ(ここでは始動口1スイッチ36a、一般入賞口35の入賞口スイッチ35a)の入賞口監視テーブルを準備し(ステップS277)、入賞数を更新する入賞数カウンタ更新処理(ステップS278)をおこなう。
次に、遊技機10のエラー状態を監視すべき複数のスイッチおよび信号のうちいずれのスイッチまたは信号を今回の監視の対象とするかを順番に指定するための状態スキャンカウンタの値を「0」から「3」の範囲で更新する(ステップS279)。その後、状態スキャンカウンタの値に応じて、スイッチのコネクタ抜け等の発生により出力されるスイッチ異常1エラー、払出制御装置200からのシュート球切れエラー、オーバーフロースイッチからのオーバーフローエラーおよび払出異常エラーのいずれかにもとづくエラーの監視を対象として設定するための遊技機状態監視テーブル1を準備する(ステップS280)。そして、エラーが発生しているか否かを判定する遊技機状態チェック処理(ステップS281)をおこなう。
次に、状態スキャンカウンタの値に応じて、ガラス枠開放、本体枠開放、枠電波不正およびタッチスイッチのいずれかにもとづくエラーの監視を対象として設定するための遊技機状態監視テーブル2を準備する(ステップS282)。そして、エラーが発生しているか否かを判定する遊技機状態チェック処理(ステップS283)をおこなう。
次に、状態スキャンカウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップS284)、状態スキャンカウンタの値が「0」でない場合(ステップS284;N)は、入賞口スイッチ/状態監視処理を終了する。この場合は、次に参照する遊技機状態監視テーブル3に遊技機状態の監視対象がない場合である。また、状態スキャンカウンタの値が「0」である場合(ステップS284;Y)、状態スキャンカウンタの値に応じて、スイッチのコネクタ抜け等の発生により出力されるスイッチ異常2エラーにもとづく遊技機状態の監視を対象として設定するための遊技機状態監視テーブル3を準備する(ステップS285)。そして、エラーが発生しているか否かを判定する遊技機状態チェック処理(ステップS286)をおこない、払出ビジー信号チェック処理(ステップS287)をおこない、入賞口スイッチ/状態監視処理を終了する。なお、払出ビジー信号チェック処理は、毎回おこなわれるのではなく、4回に1回実行されるようにしてあり、残りの3回がパスされるので、16ms周期の監視となっている。
〔不正&入賞監視処理〕
次に、入賞口スイッチ/状態監視処理(図17参照)における不正&入賞監視処理(ステップS272,S274,S276)について説明する。図18は、第1の実施形態の不正&入賞監視処理のフローチャートを示す図である。なお、入賞口スイッチ/エラー監視処理にて準備された各入賞口監視テーブルには、「入力があるかを判定するデータ(監視スイッチビット)」、「不正監視情報の下位アドレス」、「不正入賞数領域の下位アドレス」、「不正入賞エラー報知コマンド」、「不正入賞数上限値(不正発生判定個数)」、「入賞口スイッチテーブルのアドレス」および「報知タイマ更新情報(許可/更新)」の情報が定義されているものとする。
この不正&入賞監視処理は、特別変動入賞装置38の大入賞口スイッチ38aおよび普通変動入賞装置37の始動口2スイッチ37aに対しておこなわれる処理である。大入賞口(特別変動入賞装置38)や普電(普通変動入賞装置37)については、無理やり開閉部材を開いて遊技球を入れて賞球を払い出させる不正がおこなわれ易いため、入賞の検出の他に不正の監視をする。
この不正&入賞監視処理においては、まず、遊技機状態監視対象の入賞口スイッチの不正監視期間フラグをチェックし(ステップS291)、不正監視期間中であるかを判定する(ステップS292)。不正監視期間とは、遊技機状態監視対象の入賞口スイッチが大入賞口スイッチ38aである場合は、特別変動入賞装置38を開放する特別遊技状態中以外の期間である。また、遊技機状態監視対象の入賞口スイッチが始動口2スイッチ37aである場合は、普図の当りにもとづき普通変動入賞装置37の開放制御を実行している状態以外の期間である。
そして、不正監視期間である場合(ステップS292;Y)、対象の入賞口スイッチに入力があるか否かを判定する(ステップS293)。対象の入賞口スイッチに入力がない場合(ステップS293;N)は、対象の報知タイマ更新情報をロードする(ステップS302)。また、対象の入賞口スイッチに入力がある場合(ステップS293;Y)、対象の不正入賞数を「+1」更新し(ステップS294)、加算後の不正入賞数が監視対象の不正発生判定個数(たとえば5個)以上であるか否かを判定する(ステップS295)。
なお、判定個数を5個としているのは、たとえば、開状態にある大入賞口が閉状態に変換した際に遊技球が大入賞口の扉部材に挟まり、その遊技球がカウントスイッチの有効期間を過ぎて入賞した場合や信号にノイズが乗った場合にそれを直ちに不正と判定しないようにするためである。これにより、必ずしも不正でない場合まで、簡単に不正と判定してしまうことを抑止できる。
そして、判定個数以上でない場合(ステップS295;N)、対象の入賞口スイッチの入賞監視テーブルを準備する(ステップS300)。また、判定個数以上の場合(ステップS295;Y)、不正入賞数を不正発生判定個数に留め(ステップS296)、対象の不正入賞報知タイマ領域に初期値をセーブする(ステップS297)。次に、対象の不正発生コマンドを準備し(ステップS298)、不正フラグとして不正入賞発生フラグを準備して(ステップS299)、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(ステップS310)。
一方、不正監視期間でない場合(ステップS292;N)、対象の入賞口スイッチの入賞監視テーブルを準備し(ステップS300)、賞球の設定をおこなう入賞数カウンタ更新処理(ステップS301)をおこなう。そして、対象の報知タイマ更新情報をロードし(ステップS302)、報知タイマの更新許可の有無を判定する(ステップS303)。そして、報知タイマの更新が許可されない場合(ステップS303;N)、この不正&入賞監視処理は、終了する。なお、報知タイマの更新が許可されない情報としては、大入賞口スイッチ38aがある。これは、1つの大入賞口に対しスイッチ2個で監視をおこなっていることによる。双方のスイッチの監視でタイマを更新すると、倍速でタイマ更新がおこなわれることとなり、結果的に規定時間の半分で不正タイマがタイムアップしてしまう。このようなタイマ更新を避けるため、先に監視処理をおこなう大入賞口スイッチのタイミングでの更新を禁止している。また、後に監視処理をおこなう大入賞口スイッチおよび普通変動入賞装置37の始動口2スイッチ37aのように報知タイマの更新が許可される場合(ステップS303;Y)、対象の報知タイマが「0」でなければ「−1」更新する(ステップS304)。なお、報知タイマの最小値は、「0」に設定されている。
報知タイマの更新は、遊技機状態監視対象の入賞口スイッチが一方の大入賞口スイッチ38aである場合は許可され、遊技機状態監視対象の入賞口スイッチが他方の大入賞口スイッチ38aである場合は許可されない。これにより、特別変動入賞装置38についての不正報知について、報知タイマの更新が倍の頻度でおこなわれてしまい、規定時間(たとえば60000ms)の半分でタイムアップしてしまうことを防止している。なお、遊技機状態監視対象の入賞口スイッチが大入賞口スイッチ38aである場合や始動口2スイッチ37aである場合は報知タイマの更新は常に許可される。
その後、報知タイマの値が「0」であるか否かを判定し(ステップS305)、値が「0」でない場合(ステップS305;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、不正&入賞監視処理を終了する。また、値が「0」である場合(ステップS305;Y)、すなわちタイムアップしたまたはすでにタイムアップしていた場合、対象の不正解除コマンドを準備し(ステップS306)、不正フラグとして不正入賞解除フラグを準備する(ステップS307)。そして、CPU111Aは、報知タイマの値が「0」になった瞬間であるか否かを判定する(ステップS308)。
報知タイマの値が「0」になった瞬間である場合(ステップS308;Y)、すなわち今回の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が「0」になった場合、対象の不正入賞数をクリアし(ステップS309)、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(ステップS310)。また、報知タイマの値が「0」になった瞬間でない場合(ステップS308;N)、すなわち前回以前の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が「0」になった場合、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(ステップS310)。
そして、準備した不正フラグと対象の不正フラグ領域の値が一致した場合(ステップS310;Y)、不正&入賞監視処理は、終了される。また、準備した不正フラグと対象の不正フラグ領域の値が一致しない場合(ステップS310;N)、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域にセーブし(ステップS311)、演出コマンド設定処理をおこない(ステップS312)、不正&入賞監視処理を終了する。以上の処理により、不正の発生に伴い不正報知コマンドが演出制御装置300に送信され、不正の解除に伴い不正入賞不正解除コマンドが演出制御装置300に送信されて、不正報知の開始、終了が設定されることとなる。
〔入賞数カウンタ更新処理〕
次に、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理および不正&入賞監視処理における入賞数カウンタ更新処理(ステップS278,S301)について説明する。図19は、第1の実施形態の入賞数カウンタ更新処理のフローチャートを示す図である。なお、入賞口スイッチ/状態監視処理で準備された入賞口監視テーブルのうちの入賞テーブルには、「繰り返し回数」の情報と、スイッチごとに定義された「入力があるか否かを判定するデータ(監視スイッチビット)」、「入賞数カウンタ領域1の下位アドレス」および「入賞数カウンタ領域2の下位アドレス」の情報が定義されている。
この入賞数カウンタ更新処理においては、まず、入賞口監視テーブルから監視する入賞口スイッチの個数を取得し(ステップS321)、対象の入賞口スイッチに入力(正確には入力の変化)があるか否かを判定する(ステップS322)。
入力がない場合(ステップS322;N)、テーブルアドレスを次レコードのアドレスに更新する(ステップS331)。また、入力がある場合(ステップS322;Y)、対象の入賞数カウンタ領域1の値をロードし(ステップS323)、ロードした値を「+1」更新して(ステップS324)、オーバーフローするか判定する(ステップS325)。そして、オーバーフローが発生していない場合(ステップS325;N)、更新後の値を入賞数カウンタ領域1にセーブする(ステップS326)。これにより、賞球(払出コマンド送信)のための入賞数カウンタが更新される。このときのカウンタサイズは2バイトであり、「0」から「65535」の範囲で更新される。また、オーバーフローが発生した場合(ステップS325;Y)は、ステップS326の処理がパスされる。
次に、対象の入賞数カウンタ領域2の値をロードし(ステップS327)、ロードした値を「+1」更新し(ステップS328)、オーバーフローするか否かを判定する(ステップS329)。そして、オーバーフローが発生していない場合(ステップS329;N)は、更新後の値を入賞数カウンタ領域2にセーブする(ステップS330)。これにより、メイン賞球信号のための入賞数カウンタが更新される。このときのカウンタサイズは1バイトであり、「0」から「255」の範囲で更新される。また、オーバーフローが発生した場合(ステップS329;Y)は、ステップS330の処理がパスされる。
ステップS331において、テーブルアドレスを次レコードのアドレスに更新すると、全スイッチの監視が終了したか否かを判定する(ステップS332)。全スイッチの監視が終了していない場合(ステップS332;N)は、対象の入賞口スイッチに入力があるかを判定する処理(ステップS322)に戻る。また、全スイッチの監視が終了した場合(ステップS332;Y)、入賞数カウンタ更新処理は、終了される。以上の処理により、入賞に応じた賞球が設定されることとなる。
〔遊技機状態チェック処理〕
次に、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理における遊技機状態チェック処理(ステップS286)について説明する。図20は、第1の実施形態の遊技機状態チェック処理のフローチャートを示す図である。なお、入賞口スイッチ/状態監視処理にて準備された各遊技機状態監視テーブルには、「状態監視領域の先頭アドレスの下位アドレス」、「対象の信号情報が保存されているスイッチ制御領域のポート入力状態領域の下位アドレス」、「対象の信号のビットだけを取り出すマスクデータ」、「信号オンの判定データ」、「状態オフコマンド(エラー系の場合は、エラー報知終了のコマンドの意味)」、「状態オンコマンド(エラー系の場合は、エラー報知開始のコマンドの意味)」、「状態オフ監視タイマ比較値」および「状態オン監視タイマ比較値」の情報がそれぞれ定義されている。
この遊技機状態チェック処理では、まず、状態スキャンカウンタに対応する状態監視テーブルを取得し(ステップS341)、監視対象の信号がオンであるか否か、すなわちエラーを示す状態であるか否かを判定する(ステップS342)。なお、監視対象の信号がオンでない場合とは、エラー系に関しては、エラーではない正常の状態をいい、タッチスイッチに関しては、タッチしていない状態をいう。また、監視対象の信号がオンである場合とは、エラー系に関しては、エラー(異常、不正)の状態をいい、タッチスイッチに関しては、タッチしている状態をいう。
ステップS342において、信号がオンでない場合(ステップS342;N)、状態フラグとして状態オフフラグを準備し(ステップS343)し、対象の状態オフコマンドを取得して準備する(ステップS344)。その後、対象の状態オフ監視タイマ比較値を取得して(ステップS345)、対象の信号制御領域の値と今回の信号の状態を比較する(ステップS349)。
一方、信号がオンである場合(ステップS342;Y)、状態フラグとして状態オンフラグを準備し(ステップS346)、対象の状態オンコマンドを取得して準備する(ステップS347)。その後、対象の状態オン監視タイマ比較値を取得して(ステップS348)、対象の信号制御領域の値と今回の信号の状態を比較する(ステップS349)。
対象の信号制御領域の値と今回の信号の状態が一致した場合(ステップS349;Y)、すなわち信号の状態が変化していない場合、対象の状態監視タイマを「+1」更新して(ステップS352)、対象の状態監視タイマの値が監視タイマ比較値以上か否かを判定する(ステップS353)。また、対象の信号制御領域の値と今回の信号の状態が一致しない場合(ステップS349;N)、すなわち信号の状態が変化した場合には、対象の信号制御領域に今回の信号の状態をセーブする(ステップS350)。そして、対象の状態監視タイマをクリアし(ステップS351)、対象の状態監視タイマを「+1」更新して(ステップS352)、対象の状態監視タイマの値が監視タイマ比較値以上か否かを判定する(ステップS353)。
対象の状態監視タイマの値が監視タイマ比較値に達していない場合(ステップS353;N)、この遊技機状態チェック処理は、終了される。また、対象の状態監視タイマの値が監視タイマ比較値以上となった場合(ステップS353;Y)、状態監視タイマを「−1」更新して「比較値−1」の値に留め(ステップS354)、準備した状態フラグを対象の状態フラグ領域の値と比較する(ステップS355)。
そして、準備した状態フラグと対象の状態フラグ領域の値とが一致する場合(ステップS355;Y)、この遊技機状態チェック処理は、終了される。また、準備した状態フラグと対象の状態フラグ領域の値とが一致しない場合(ステップS355;N)、準備した状態フラグを対象の状態フラグ領域にセーブし(ステップS356)、上で準備した状態オフコマンドか状態オンコマンドのいずれかを送信する演出コマンド設定処理をおこなって(ステップS357)、遊技機状態チェック処理を終了する。
〔払出ビジー信号チェック処理〕
次に、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理における払出ビジー信号チェック処理(ステップS287)について説明する。図21は、第1の実施形態の払出ビジー信号チェック処理のフローチャートを示す図である。
この払出ビジー信号チェック処理では、まず、払出ビジー信号がオンか否かを判定し(ステップS361)、払出ビジー信号がオンでない場合(ステップS361;N)、状態フラグとしてアイドル状態フラグを準備し(ステップS362)、オフ確定監視タイマ比較値を設定する(ステップS363)。ここで設定されるオフ確定監視タイマ比較値は、たとえば、32msが設定される。
ステップS361において、払出ビジー信号がオンである場合(ステップS361;Y)、状態フラグとしてビジー状態フラグを準備し(ステップS364)、オン確定監視タイマ比較値を設定する(ステップS365)。ここで設定されるオン確定監視タイマ比較値は、たとえば、32msが設定される。
次に、ビジー信号状態領域の値を今回の信号の状態と比較する(ステップS366)。ビジー信号状態領域の値と今回の信号の状態が一致した場合(ステップS366;Y)、すなわち信号の状態が変化していない場合、ビジー信号監視タイマを「+1」更新して(ステップS369)、ビジー信号監視タイマの値がタイマ比較値以上か否かを判定する(ステップS370)。また、ビジー信号状態領域の値と今回の信号の状態が一致しない場合(ステップS366;N)、すなわち信号の状態が変化した場合には、ビジー信号状態領域に今回の信号の状態をセーブする(ステップS367)。そして、ビジー信号監視タイマをゼロクリアし(ステップS368)、ビジー信号監視タイマを「+1」更新して(ステップS369)、ビジー信号監視タイマの値がタイマ比較値以上か否かを判定する(ステップS370)。
ビジー信号監視タイマの値がタイマ比較値に達していない場合(ステップS370;N)、この払出ビジー信号チェック処理は、終了される。また、ビジー信号監視タイマの値がタイマ比較値以上となった場合(ステップS370;Y)、ビジー信号監視タイマを「−1」更新して「比較値−1」の値に留め(ステップS371)、準備した状態フラグを払出ビジー信号フラグ領域にセーブし(ステップS372)、この払出ビジー信号チェック処理は、終了される。
〔特図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップS129)の詳細について図22を用いて説明する。図22は、第1の実施形態の特図ゲーム処理のフローチャートを示す図である。
特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36aおよび始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定をおこなう。特図ゲーム処理では、まず、始動口1スイッチ36aおよび始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理(ステップA1)をおこなう。始動口スイッチ監視処理では、第1始動入賞口をなす始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数等)の抽出をおこない、当該入賞にもとづく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞にもとづく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定をおこなう。
次に、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)をおこなう。この大入賞口スイッチ監視処理では、特別変動入賞装置38内に設けられた大入賞口スイッチ38a(大入賞口スイッチ1、大入賞口スイッチ2)での遊技球の検出を監視する処理をおこなう。
次に、特図ゲーム処理タイマが「0」でなければ「−1」更新する(ステップA3)。なお、特図ゲーム処理タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、特図ゲーム処理タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップA4)。特図ゲーム処理タイマの値が「0」である場合(ステップA4;Y)、すなわちタイムアップしたまたはすでにタイムアップしていた場合は、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定し(ステップA5)、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(ステップA6)。そして、特図ゲーム処理番号に応じてサブルーチンコールをおこなう(ステップA7)。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図普段処理(ステップA8)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図変動中処理(ステップA9)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図表示中処理(ステップA10)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなうファンファーレ/インターバル中処理(ステップA11)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理をおこなうために必要な情報を設定する処理等をおこなう大入賞口開放中処理(ステップA12)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければファンファーレ/インターバル中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう一方で最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう大入賞口残存球処理(ステップA13)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう大当り終了処理(ステップA14)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「7」の場合は、小当りが発生した際の大入賞口の開放時間・開放パターンの設定、ファンファーレコマンドの設定、小当り中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう小当りファンファーレ中処理(ステップA15)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「8」の場合は、小当り中動作移行処理や小当り終了画面のコマンドの設定や小当り残存球処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう小当り中処理(ステップA16)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「9」の場合は、小当り終了処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう小当り残存球処理(ステップA17)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「10」の場合は、特図普段処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう小当り終了処理(ステップA18)をおこなう。
その後、特図1図柄表示部53の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA19)、特図1図柄表示部53に係る図柄変動制御処理(ステップA20)をおこなう。そして、特図2図柄表示部54の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA21)、特図2図柄表示部54に係る図柄変動制御処理(ステップA22)をおこない、特図ゲーム処理を終了する。一方、ステップA4にて、特図ゲーム処理タイマの値が「0」でない場合(ステップA4;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、ステップA19の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
なお、小当りは条件装置の作動を伴わない結果態様であり、大当りとは条件装置の作動を伴う特別結果である。条件装置とは、特図変動表示ゲームで大当りが発生(大当り図柄の停止表示)した場合に作動するもので、条件装置が作動するとは、たとえば大当り状態が発生して特別電動役物としての特別変動入賞装置38を連続して作動させるための特定のフラグがセットされる(役物連続作動装置が作動される)ことを意味する。条件装置が作動しないとは、たとえば小当り抽選に当選したような場合のように前述のフラグはセットされないことを意味する。なお、「条件装置」は上記のようなソフトウェア的にオンオフされるフラグのようなソフトウェア手段であってもよいし、電気的にオンオフされるスイッチのようなハードウェア手段であってもよい。また、「条件装置」は、その作動が電動役物の連続作動に必要条件とされる装置として、パチンコ遊技機の分野においては一般的に使用されている用語であり、本明細書においても同様な意味を有する用語として使用している。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)の詳細について図23を用いて説明する。図23は、第1の実施形態の始動口スイッチ監視処理のフローチャートを示す図である。
始動口スイッチ監視処理では、まず、始動口1(始動入賞口36)入賞監視テーブルを準備し(ステップA101)、ハード乱数取得処理(ステップA102)をおこなって、始動口1への入賞があるか否かを判定する(ステップA103)。
ステップA103にて、始動口1への入賞がないと判定した場合(ステップA103;N)には、ステップA109の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、ステップA103にて、始動口1への入賞があると判定した場合(ステップA103;Y)には、特図時短中(普電サポート中)であるか否かを判定する(ステップA104)。なお、ステップA104における判定は、遊技状態が普電サポート中であるか否かを判定対象とし、確率状態の高低を判定対象に含めるものではない。
ステップA104にて、特図時短中でないと判定した場合(ステップA104;N)には、ステップA107の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、ステップA104にて、特図時短中であると判定した場合(ステップA104;Y)には、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA105)、演出コマンド設定処理(ステップA106)をおこなう。すなわち、時短状態であれば、特図変動表示ゲームの確率状態にかかわらず、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA105)、演出コマンド設定処理(ステップA106)をおこなう。第1の実施形態の遊技機10の場合、始動口1(始動入賞口36)へは左打ちでないと入賞せず、普通変動入賞装置37へは右打ちでないと入賞しない。したがって、時短状態は、左打ちよりも右打ちの方が有利な遊技状態となるが、時短状態中に始動口1に入賞があった場合(すなわち、時短状態中に左打ちされた場合)には、右打ち指示報知コマンドを演出制御装置300に送信して、右打ちするよう指示する報知(警告)を演出制御装置300によっておこなうよう構成されている。
次いで、始動口1(始動入賞口36)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA107)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA108)をおこなう。
次に、始動口2(普通変動入賞装置37)入賞監視テーブルを準備し(ステップA109)、ハード乱数取得処理(ステップA110)をおこなって、始動口2への入賞があるか否かを判定する(ステップA111)。
ステップA111にて、始動口2への入賞がないと判定した場合(ステップA111;N)には、始動口スイッチ監視処理を終了する。
一方、ステップA111にて、始動口2への入賞があると判定した場合(ステップA111;Y)には、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中である、すなわち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かを判定し(ステップA112)、普通電動役物が作動中である(ステップA112;Y)と判定すると、ステップA114の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。一方、ステップA112にて、普通電動役物が作動中でない(ステップA112;N)と判定すると、普電不正発生中であるか否かを判定する(ステップA113)。
普電不正発生中であるかの判定では、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数(たとえば5個)以上である場合に不正発生中であると判定する。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上である場合に不正発生中と判定する。
ステップA113にて、普電不正発生中でない(ステップA113;N)と判定すると、始動口2(普通変動入賞装置37)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA114)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA115)をおこなって、始動口スイッチ監視処理を終了する。また、ステップA113にて、普電不正発生中である(ステップA113;Y)と判定した場合は、始動口スイッチ監視処理を終了する。すなわち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
〔ハード乱数取得処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理におけるハード乱数取得処理(ステップA102、A110)の詳細について図24を用いて説明する。図24は、第1の実施形態のハード乱数取得処理のフローチャートを示す図である。
ハード乱数取得処理では、まず、始動口1(始動入賞口36)および始動口2(普通変動入賞装置37)のうち、監視対象の始動口の入賞なし情報を設定して(ステップA121)、始動口1スイッチ36aおよび始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに入力があるか否かを判定する(ステップA122)。そして、監視対象の始動口スイッチに入力がない場合(ステップA122;N)は、ハード乱数取得処理を終了する。一方、監視対象の始動口スイッチに入力がある場合(ステップA122;Y)は、乱数ラッチレジスタステータスを読み込み(ステップA123)、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがあるか否かを判定する(ステップA124)。
対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがない場合(ステップA124;N)、すなわち乱数が抽出されていない場合は、ハード乱数取得処理を終了する。また、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがある場合(ステップA124;Y)は、監視対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、準備する(ステップA125)。そして、始動口1(始動入賞口36)および始動口2(普通変動入賞装置37)のうち、監視対象の始動口の入賞あり情報を設定して(ステップA126)、ハード乱数取得処理を終了する。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップA108、A115)の詳細について図25を用いて説明する。図25は、第1の実施形態の特図始動口スイッチ共通処理のフローチャートを示す図である。
特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通しておこなわれる処理である。
特図始動口スイッチ共通処理では、まず、始動口1スイッチ36aおよび始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチへの入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号出力回数をロードし(ステップA131)、ロードした値を「+1」更新して(ステップA132)、出力回数がオーバーフローするか否かを判定する(ステップA133)。出力回数がオーバーフローしない場合(ステップA133;N)は、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(ステップA134)、ステップA135の処理に移行する。一方、出力回数がオーバーフローする場合(ステップA133;Y)は、ステップA134をパスしてステップA135の処理に移行する。第1の実施形態では、始動口信号出力回数領域に「0」から「255」までの値を記憶することができる。そして、ロードした値が「255」である場合には「+1」更新されると更新後の値は「0」になり、出力回数がオーバーフローすると判定するよう構成されている。
次に、始動口1スイッチ36aおよび始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満であるか否かを判定する(ステップA135)。更新対象の特図保留数が上限値未満でない場合(ステップA135;N)は、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。更新対象の特図保留数が上限値未満である場合(ステップA135;Y)は、更新対象の特図保留数(特図1保留数または特図2保留数)を「+1」更新して(ステップA136)、監視対象の始動口入賞フラグをセーブする(ステップA137)。続けて、監視対象の始動口スイッチおよび特図保留数に対応する乱数格納領域のアドレスを算出して(ステップA138)、ステップA125にて準備した大当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(ステップA139)。次に、監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出し、準備して(ステップA140)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップA141)。
次いで、始動口1(始動入賞口36)への入賞であるか否かを判定する(ステップA142)。
ステップA142にて、始動口1への入賞でないと判定した場合(ステップA142;N)には、ステップA145の処理に移行する。
一方、ステップA142にて、始動口1への入賞であると判定した場合(ステップA142;Y)には、小当り図柄乱数を抽出し、準備して(ステップA143)、RWMの小当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップA144)。
次いで、変動パターン乱数1から3を対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブして(ステップA145)、特図保留情報判定処理(ステップA146)をおこなう。
次いで、監視対象の始動口スイッチおよび特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備し(ステップA147)、演出コマンド設定処理(ステップA148)をおこなって、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
ここで、遊技制御装置100の遊技用マイコン111のRAM111Cは、始動入賞口36や普通変動入賞装置37の始動入賞領域への遊技球の流入にもとづき、所定の乱数を抽出し特図変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動入賞記憶手段をなす。また、始動入賞記憶手段(RAM111C)は、始動口1(始動入賞口36)への遊技球の入賞にもとづき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第1始動記憶として記憶し、始動口2(普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞にもとづき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第2始動記憶として記憶する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、上述の始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップA146)の詳細について図26を用いて説明する。図26は、第1の実施形態の特図保留情報判定処理のフローチャートを示す図である。
特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶にもとづく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定をおこなう先読み処理である。
特図保留情報判定処理では、まず、ステップA137にてセーブした始動口入賞フラグをチェックして、始動口1(始動入賞口36)への入賞であるか否かを判定する(ステップA151)。
ステップA151にて、始動口1への入賞でないと判定した場合(ステップA151;N)には、ステップA154の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、ステップA151にて、始動口1への入賞であると判定した場合(ステップA151;Y)には、特図時短中であるか否かを判定する(ステップA152)。
ステップA152にて、特図時短中であると判定した場合(ステップA152;Y)には、特図保留情報判定処理を終了する。
一方、ステップA152にて、特図時短中でないと判定した場合(ステップA152;N)には、大当り中または小当り中であるか否かを判定する(ステップA153)。
ステップA153にて、大当り中または小当り中であると判定した場合(ステップA153;Y)には、特図保留情報判定処理を終了する。
一方、ステップA153にて、大当り中または小当り中でないと判定した場合(ステップA153;N)には、大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かにより大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA154)をおこなう。
その後、大当り判定処理の判定結果が大当りであるか否かを判定する(ステップA155)。そして、判定結果が大当りである場合(ステップA155;Y)は、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA156)、ステップA140にて準備した大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップA157)、ステップA164の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、判定結果が大当りでない場合(ステップA155;N)は、始動口1(始動入賞口36)への入賞であるか否かを判定する(ステップA158)。
ステップA158にて、始動口1への入賞でないと判定した場合(ステップA158;N)には、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップA163)、ステップA164の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、ステップA158にて、始動口1への入賞であると判定した場合(ステップA158;Y)には、大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かにより小当りであるか否かを判定する小当り判定処理(ステップA159)をおこなう。
その後、小当り判定処理の判定結果が小当りであるか否かを判定する(ステップA160)。そして、判定結果が小当りでない場合(ステップA160;N)は、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップA163)、ステップA164の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、判定結果が小当りである場合(ステップA160;Y)には、小当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA161)、ステップA143にて準備した小当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップA162)、ステップA164の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
そして、対象の始動口スイッチおよび停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンドを準備し(ステップA164)、演出コマンド設定処理(ステップA165)をおこなう。次に、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA166)をおこない、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップA167)をおこなう。
その後、特図変動表示ゲームの変動態様における前半変動パターンを示す前半変動番号および後半変動パターンを示す後半変動番号に対応する先読み変動パターンコマンドを準備して(ステップA168)、演出コマンド設定処理(ステップA169)をおこない、特図保留情報判定処理を終了する。なお、ステップA166における特図情報設定処理、ステップA167における変動パターン設定処理は、特図普段処理で特図変動表示ゲームの開始時に実行される処理と同様である。
以上の処理により、先読み対象の始動記憶にもとづく特図変動表示ゲームの結果を含む先読み図柄コマンドと、当該始動記憶にもとづく特図変動表示ゲームでの変動パターンの情報を含む先読み変動パターンコマンドが準備され、演出制御装置300に送信される。これにより、始動記憶に対応した結果関連情報(大当りか否かや変動パターンの種類)の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶にもとづく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示を変化させる等して、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、始動入賞記憶手段(RAM111C)に始動記憶として記憶される乱数を、当該始動記憶にもとづく変動表示ゲームの実行前に判定する(たとえば特別結果となるか否か等を判定)事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではなく、当該始動記憶にもとづく変動表示ゲームがおこなわれる前であればいつでもよい。
〔大入賞口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)の詳細について図27を用いて説明する。図27は、第1の実施形態の大入賞口スイッチ監視処理のフローチャートを示す図である。
大入賞口スイッチ監視処理では、まず、大入賞口(特別変動入賞装置38)開放中処理中であるか、すなわち特別遊技状態であるか否かを判定する(ステップA201)。大入賞口開放中処理中である場合(ステップA201;Y)には、ステップA205の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。大入賞口開放中処理中でない場合(ステップA201;N)には、大入賞口残存球処理中であるか否かを判定する(ステップA202)。
大入賞口残存球処理中である場合(ステップA202;Y)には、ステップA205の処理に移行する。大入賞口残存球処理中でない場合(ステップA202;N)には、小当り中(小当り遊技状態中)処理中であるか否かを判定する(ステップA203)。
小当り中処理中である場合(ステップA203;Y)には、ステップA205の処理に移行する。小当り中処理中でない場合(ステップA203;N)には、小当り残存球処理中であるか否かを判定する(ステップA204)。
小当り残存球処理中でない場合(ステップA204;N)には、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。小当り残存球処理中である場合(ステップA204;Y)には、ステップA205の処理に移行する。
なお、特図ゲーム処理番号は、特図ゲーム処理タイマが「0」になるまで、特図ゲーム処理番号の値は移行しないため、特図ゲーム処理番号の値をチェックすることで遊技の進行状態をチェックできる。したがって、大入賞口開放中処理中、大入賞口残存球処理中、小当り中処理中、および小当り残存球処理中であるか否かの判定は、特図ゲーム処理番号の値をチェックしておこなう。
そして、今回の大入賞口スイッチ監視処理において加算される大入賞口への入賞数をカウントするための入賞カウンタに「0」をセットし(ステップA205)、大入賞口スイッチ1に入力があるかを判定する(ステップA206)。
大入賞口スイッチ1に入力がない場合(ステップA206;N)には、ステップA210の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。大入賞口スイッチ1に入力がある場合(ステップA206;Y)には、大入賞口カウントコマンドを準備して(ステップA207)、演出コマンド設定処理(ステップA208)をおこない、入賞カウンタの値を「+1」更新する(ステップA209)。
そして、大入賞口スイッチ2に入力があるか否かを判定し(ステップA210)、大入賞口スイッチ2に入力がない場合(ステップA210;N)には、ステップA214の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。大入賞口スイッチ2に入力がある場合(ステップA210;Y)には、大入賞口カウントコマンドを準備して(ステップA211)、演出コマンド設定処理(ステップA212)をおこない、入賞カウンタの値を「+1」更新する(ステップA213)。
そして、入賞カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップA214)、入賞カウンタの値が「0」である場合(ステップA214;Y)には、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。入賞カウンタの値が「0」でない場合(ステップA214;N)には、大入賞口残存球処理中であるか否かを判定し(ステップA215)、大入賞口残存球処理中である場合(ステップA215;Y)には、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。
大入賞口残存球処理中でない場合(ステップA215;N)には、小当り残存球処理中であるか否かを判定し(ステップA216)、小当り残存球処理中である場合(ステップA216;Y)には、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。
小当り残存球処理中でない場合(ステップA216;N)には、入賞カウンタの値(「1」または「2」)を大入賞口カウント数に加算し(ステップA217)、大入賞口カウント数が上限値(一のラウンドで入賞可能な遊技球数(9個))以上であるか否かを判定する(ステップA218)。
大入賞口カウント数が上限値以上でない場合(ステップA218;N)には、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。大入賞口カウント数が上限値以上である場合(ステップA218;Y)には、大入賞口カウント数を上限値に留め(ステップA219)、特図ゲーム処理タイマ領域の情報をゼロクリアし(ステップA220)、小当り中処理中であるか否かを判定する(ステップA221)。
小当り中処理中でない場合(ステップA221;N)には、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。小当り中処理中である場合(ステップA221;Y)には、大入賞口制御ポインタ領域に小当り開放動作終了の値をセーブして(ステップA222)、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。これにより大入賞口が閉鎖されて一のラウンドが終了することとなる。
〔特図普段処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップA8)の詳細について図28を用いて説明する。図28は、第1の実施形態の特図普段処理のフローチャートを示す図である。
特図普段処理では、まず、特図2保留数(第2始動記憶数)が「0」であるか否かを判定する(ステップA301)。特図2保留数が「0」である(ステップA301;Y)と判定すると、特図1保留数(第1始動記憶数)が「0」であるか否かを判定する(ステップA306)。そして、特図1保留数が「0」である(ステップA306;Y)と判定すると、客待ちデモが開始済みであるか否かを判定し(ステップA311)、客待ちデモが開始済みでない場合(ステップA311;N)は、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセットする(ステップA312)。
続けて、客待ちデモコマンドを準備して(ステップA313)、演出コマンド設定処理(ステップA314)をおこない、特図普段処理移行設定処理1(ステップA315)をおこなって、特図普段処理を終了する。一方、ステップA311にて、客待ちデモが開始済みである場合(ステップA311;Y)は、特図普段処理移行設定処理1(ステップA315)をおこなって、特図普段処理を終了する。
また、ステップA301にて、特図2保留数が「0」でない場合(ステップA301;N)は、特図2変動開始処理(ステップA302)をおこない、特図2保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備して(ステップA303)、演出コマンド設定処理(ステップA304)をおこなう。そして、特図2の特図変動中処理移行設定処理(ステップA305)をおこなって、特図普段処理を終了する。
また、ステップA306にて、特図1保留数が「0」でない場合(ステップA306;N)は、特図1変動開始処理(ステップA307)をおこない、特図1保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備して(ステップA308)、演出コマンド設定処理(ステップA309)をおこなう。そして、特図1の特図変動中処理移行設定処理(ステップA310)をおこなって、特図普段処理を終了する。
このように、特図2保留数のチェックを特図1保留数のチェックよりも先におこなうことで、特図2保留数が「0」でない場合には特図2変動開始処理(ステップA302)が実行されることとなる。すなわち、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームに優先して実行されることとなる。つまり、遊技制御装置100が、第2始動記憶手段(遊技制御装置100)に第2始動記憶がある場合には、当該第2始動記憶にもとづく変動表示ゲームを、第1始動記憶にもとづく変動表示ゲームよりも優先的に実行する優先制御手段をなす。
〔特図普段処理移行設定処理1〕
次に、上述の特図普段処理における特図普段処理移行設定処理1(ステップA315)の詳細について図29を用いて説明する。図29は、第1の実施形態の特図普段処理移行設定処理1のフローチャートを示す図である。
特図普段処理移行設定処理1では、まず、特図普段処理に係る処理番号である「0」を処理番号として設定し(ステップA321)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA322)。
そして、変動図柄判別フラグ領域の情報をクリアし(ステップA323)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA324)、特図普段処理移行設定処理1を終了する。
〔特図1変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図1変動開始処理(ステップA307)の詳細について図30を用いて説明する。図30は、第1の実施形態の特図1変動開始処理のフローチャートを示す図である。
特図1変動開始処理は、第1特図変動表示ゲームの開始時におこなう処理である。特図1変動開始処理では、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図1)を示す特図1変動フラグを変動図柄判別フラグ領域にセーブし(ステップA331)、第1特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップA332)をおこなう。
次に、特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップA333)をおこなった後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA334)をおこない、第1特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図1変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA335)。その後、第1特図変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステップA336)をおこない、第1特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA337)をおこなって、特図1変動開始処理を終了する。
〔特図2変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図2変動開始処理(ステップA302)の詳細について図31を用いて説明する。図31は、第1の実施形態の特図2変動開始処理のフローチャートを示す図である。
特図2変動開始処理は、第2特図変動表示ゲームの開始時におこなう処理であって、図30に示した特図1変動開始処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象としておこなうものである。
特図2変動開始処理では、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図2)を示す特図2変動フラグを変動図柄判別フラグ領域にセーブし(ステップA341)、第2特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップA342)をおこなう。
次に、特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップA343)をおこなった後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA344)をおこない、第2特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図2変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA345)。その後、第2特図変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステップA346)をおこない、第2特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA347)をおこなって、特図2変動開始処理を終了する。
〔大当りフラグ1設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理(ステップA332)の詳細について図32を用いて説明する。図32は、第1の実施形態の大当りフラグ1設定処理のフローチャートを示す図である。
大当りフラグ1設定処理では、まず、小当りフラグ領域にはずれ情報をセーブして(ステップA351)、大当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブする(ステップA352)。次に、RWMの特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードし、準備して(ステップA353)、当該特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)の情報を「0」クリアする(ステップA354)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図1のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、準備した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA355)をおこない、大当り判定処理の判定結果が大当りであるか否かを判定する(ステップSA356)。
そして、大当り判定処理(ステップA355)の判定結果が大当りである場合(ステップA356;Y)は、ステップA352にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ1領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップA357)、大当りフラグ1設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(ステップA355)の判定結果が大当りでない場合(ステップA356;N)は、準備した大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かに応じて小当りであるか否かを判定する小当り判定処理(ステップA358)をおこない、小当り判定処理の判定結果が小当りであるか否かを判定する(ステップSA359)。
そして、小当り判定処理(ステップA358)の判定結果が小当りである場合(ステップA359;Y)は、ステップA351にてはずれ情報をセーブした小当りフラグ領域に小当り情報を上書きしてセーブし(ステップA360)、大当りフラグ1設定処理を終了する。一方、小当り判定処理(ステップA358)の判定結果が小当りでない場合(ステップA359;N)は、大当りフラグ1領域にも小当りフラグ領域にもはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ1設定処理を終了する。このように、第1の実施形態において、第1特図変動表示ゲームの結果は、「大当り」、「小当り」、および「はずれ」のうちのいずれかとなる。
〔大当りフラグ2設定処理〕
次に、上述の特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理(ステップA342)の詳細について図33を用いて説明する。図33は、第1の実施形態の大当りフラグ2設定処理のフローチャートを示す図である。
大当りフラグ2設定処理では、まず、大当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブする(ステップA371)。次に、RWMの特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードし、準備して(ステップA372)、当該特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)の情報を「0」クリアする(ステップA373)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図2のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、準備した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA374)をおこない、大当り判定処理の判定結果が大当りであるか否かを判定する(ステップSA375)。
そして、大当り判定処理(ステップA374)の判定結果が大当りである場合(ステップA375;Y)は、ステップA371にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ2領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップA376)、大当りフラグ2設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(ステップA374)の判定結果が大当りでない場合(ステップA375;N)は、大当りフラグ2にはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ2設定処理を終了する。このように、第1の実施形態において、第2特図変動表示ゲームの結果は、「大当り」および「はずれ」のうちのいずれかとなる。
〔大当り判定処理〕
次に、上述の特図保留情報判定処理、大当りフラグ1設定処理および大当りフラグ2設定処理における大当り判定処理(ステップA154、A355、A374)の詳細について図34を用いて説明する。図34は、第1の実施形態の大当り判定処理のフローチャートを示す図である。
大当り判定処理では、まず、大当り判定値の下限判定値を設定し(ステップA381)、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満か否かを判定する(ステップA382)。なお、大当りであるとは大当り乱数が大当り判定値と一致することである。大当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、大当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、大当り判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、大当りであると判定される。
大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップA382;Y)は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA387)、大当り判定処理を終了する。具体的には、当該大当り判定処理が、大当りフラグ1設定処理における大当り判定処理(ステップA355)である場合には、大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップA382;Y)は、小当りまたははずれであるので、判定結果として「大当り以外(小当りまたははずれ)」を設定する(ステップA387)。一方、当該大当り判定処理が、大当りフラグ2設定処理における大当り判定処理(ステップA374)である場合には、大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップA382;Y)は、はずれであるので、判定結果として「大当り以外(はずれ)」を設定する(ステップA387)。
また、大当り乱数の値が下限判定値未満でない場合(ステップA382;N)は、高確率中(特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態)であるか否かを判定する(ステップA383)。
そして、高確率中である場合(ステップA383;Y)は、高確率中の上限判定値を設定し(ステップA384)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいか否かを判定する(ステップA386)。また、高確率状態でない場合(ステップA383;N)は、低確率中の上限判定値を設定し(ステップA385)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいか否かを判定する(ステップA386)。
大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップA386;Y)は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA387)、大当り判定処理を終了する。具体的には、当該大当り判定処理が、大当りフラグ1設定処理における大当り判定処理(ステップA355)である場合には、大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップA386;Y)は、小当りまたははずれであるので、判定結果として「大当り以外(小当りまたははずれ)」を設定する(ステップA387)。一方、当該大当り判定処理が、大当りフラグ2設定処理における大当り判定処理(ステップA374)である場合には、大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップA386;Y)は、はずれであるので、判定結果として「大当り以外(はずれ)」を設定する(ステップA387)。
また、大当り乱数の値が上限判定値より大きくない場合(ステップA386;N)、すなわち大当りである場合は、判定結果として大当りを設定し(ステップA388)、大当り判定処理を終了する。
〔小当り判定処理〕
次に、上述の特図保留情報判定処理および大当りフラグ1設定処理における小当り判定処理(ステップA159、A358)の詳細について図35を用いて説明する。図35は、第1の実施形態の小当り判定処理のフローチャートを示す図である。
図35に示すように、小当り判定処理では、まず、小当り下限判定値を設定し、対象の大当り乱数の値が小当り下限判定値未満か否かを判定する(ステップA391)。なお、大当り判定と同一の乱数(大当り乱数)を用いて小当り判定をおこなう。すなわち、小当りであるとは大当り乱数が小当り判定値と一致することである。小当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、小当り判定値の下限の値である小当り下限判定値以上で、かつ、小当り判定値の上限の値である小当り上限判定値以下である場合に、小当りであると判定される。無論、大当り判定値の範囲と小当り判定値の範囲は被らないよう設定されている。
大当り乱数の値が小当り下限判定値未満である場合(ステップA391;Y)、すなわちはずれである場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA393)、小当り判定処理を終了する。
また、大当り乱数の値が小当り下限判定値未満でない場合(ステップA391;N)は、小当り上限判定値を設定し、対象の大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きいか否かを判定する(ステップA392)。
大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きい場合(ステップA392;Y)、すなわちはずれである場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA393)、小当り判定処理を終了する。
また、大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きくない場合(ステップA392;N)、すなわち小当りである場合は、判定結果として小当りを設定し(ステップA394)、小当り判定処理を終了する。
〔特図1停止図柄設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理における特図1停止図柄設定処理(ステップA333)の詳細について図36を用いて説明する。図36は、第1の実施形態の特図1停止図柄設定処理のフローチャートを示す図である。
特図1停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ1が大当りか否かを判定し(ステップA401)、大当りである場合(ステップA401;Y)は、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップA402)。次に、特図1大当り図柄テーブルを設定して(ステップA403)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図1停止図柄番号領域にセーブする(ステップA404)。この処理により特別結果の種類が選択される。
その後、特図1大当り停止図柄情報テーブルを設定して(ステップA405)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA406)。停止図柄パターンとは、特図1図柄表示部53での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得し、ラウンド数上限値情報領域にセーブして(ステップA407)、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得し、時間短縮判定データ領域にセーブして(ステップA408)、停止図柄パターンおよび確率状態に対応する演出モード移行情報をセーブする(ステップA409)。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様、および特別遊技状態の終了後の演出モードを設定するためのものである。第1の実施形態の場合、当りを契機に演出モードが移行し、当り図柄の種類(大当り図柄の種類、または小当り)に応じて当り終了後に移行する演出モードの移行先が変化する。また、特図1における大当りのうち特定の大当り図柄(たとえば、4R確変図柄)となる場合は、遊技状態が確変中であるか否かに応じて、移行先の演出モードが確変確定となる専用の演出モードとなるのか、確変であるか否か区別が困難な演出モードに移行するかが決定される。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA418)。
一方、大当りフラグ1が大当りでない場合(ステップA401;N)は、小当りフラグが小当りか否かを判定し(ステップA410)、小当りである場合(ステップA410;Y)は、特図1小当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から小当り図柄乱数をロードする(ステップA411)。次に、特図1小当り図柄テーブルを設定し(ステップA412)、ロードした小当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図1停止図柄番号領域にセーブする(ステップA413)。
その後、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA414)、停止図柄パターンに対応する演出モード移行情報をセーブする(ステップA415)。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA418)。
また、小当りフラグが小当りでない場合(ステップA410;N)は、はずれ時の停止図柄番号を特図1停止図柄番号領域にセーブし(ステップA416)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA417)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA418)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(ステップA419)、演出コマンド設定処理(ステップA420)をおこなう。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA421)、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)の情報を「0」クリアし(ステップA422)、特図1小当り図柄乱数格納領域(保留数1用)の情報を「0」クリアして(ステップA423)、特図1停止図柄設定処理を終了する。
〔特図2停止図柄設定処理〕
次に、上述の特図2変動開始処理における特図2停止図柄設定処理(ステップA343)の詳細について図37を用いて説明する。図37は、第1の実施形態の特図2停止図柄設定処理のフローチャートを示す図である。
特図2停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ2が大当りであるか否かを判定し(ステップA431)、大当りである場合(ステップA431;Y)は、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップA432)。次に、特図2大当り図柄テーブルを設定して(ステップA433)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図2停止図柄番号領域にセーブする(ステップA434)。この処理により特別結果の種類が選択される。
その後、特図2大当り停止図柄情報テーブルを設定して(ステップA435)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA436)。停止図柄パターンとは、特図2図柄表示部54での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得し、ラウンド数上限値情報領域にセーブして(ステップA437)、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得し、時間短縮判定データ領域にセーブして(ステップA438)、停止図柄パターンおよび確率状態に対応する演出モード移行情報をセーブする(ステップA439)。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様、および特別遊技状態の終了後の演出モードを設定するためのものである。また、第1の実施形態の場合、特図2における大当りにおいては、いずれの大当り図柄であっても移行先の演出モードが確変確定となる専用の演出モードとなる。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA442)。
一方、大当りフラグ2が大当りでない場合(ステップA431;N)は、はずれ時の停止図柄番号を特図2停止図柄番号領域にセーブし(ステップA440)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA441)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA442)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(ステップA443)、演出コマンド設定処理(ステップA444)をおこなう。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA445)、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)の情報を「0」クリアして(ステップA446)、特図2停止図柄設定処理を終了する。
すなわち、遊技制御装置100が、始動口1(始動入賞口36)での遊技球の検出にもとづいて変動表示ゲームとして第1変動表示ゲームを実行し、始動口2(普通変動入賞装置37)での遊技球の検出にもとづいて変動表示ゲームとして第2変動表示ゲームを実行する変動表示ゲーム実行手段をなす。また、遊技制御装置100が、判定手段(遊技制御装置100)による判定結果にもとづき変動表示ゲームの実行を制御する変動表示ゲーム実行制御手段をなす。
〔特図情報設定処理〕
次に、上述の特図保留情報判定処理、特図1変動開始処理および特図2変動開始処理における特図情報設定処理(ステップA166、A334、A344)の詳細について図38を用いて説明する。図38は、第1の実施形態の特図情報設定処理のフローチャートを示す図である。
第1の実施形態の場合、確率状態(低/高確率、時短あり/なし)は変動の振り分けに影響せず、遊技制御装置100が管理している演出モードが変動の振り分けに影響する。演出モードは、確率状態、時短状態の有無、特図変動表示ゲームの進行状況等に応じて、複数の演出モードから一の演出モードが設定されるようになっている。
特図情報設定処理では、まず、前半変動グループ選択ポインタテーブルを設定して(ステップA451)、演出モード情報に対応する前半変動グループ選択ポインタを取得する(ステップA452)。
次いで、前半変動グループ選択オフセットテーブルを設定して(ステップA453)、対象の特図保留数と停止図柄パターンに対応するオフセットデータを取得する(ステップA454)。
次いで、前半変動グループ選択ポインタとオフセットデータを加算して(ステップA455)、加算して得た値を変動振分情報1領域にセーブする(ステップA456)。これにより変動振分情報1領域には、停止図柄の種類、保留数、および演出モードにもとづいて生成された変動振分情報1がセーブされる。この変動振分情報1は、前半変動(リーチ開始前までの変動態様)を振り分けるためのテーブルポインタであり、後に変動グループを選択するために用いられる。ただし、機種の仕様次第であるが、保留数が多い時に変動時間を短くするのははずれの場合のみであるため、はずれ以外の場合には、結果として保留数は前半変動の振り分けに影響しない。なお、変動グループとは複数の変動パターンが含まれたもので、変動パターンを決定する際には、まず変動グループを選択し、さらにこの変動グループの中から一の変動パターンを選択するようになっている。
次いで、後半変動グループ選択ポインタテーブルを設定して(ステップA457)、演出モード情報に対応する後半変動グループ選択ポインタを取得する(ステップA458)。
次いで、後半変動グループ選択オフセットテーブルを設定して(ステップA459)、対象の特図保留数と停止図柄パターンに対応するオフセットデータを取得する(ステップA460)。
次いで、後半変動グループ選択ポインタとオフセットデータを加算して(ステップA461)、加算して得た値を変動振分情報2領域にセーブして(ステップA462)、特図情報設定処理を終了する。これにより変動振分情報2領域には、停止図柄の種類、保留数、および演出モードにもとづいて生成された変動振分情報2がセーブされる。この変動振分情報2は、後半変動(リーチの種類(リーチなしも含む。))を振り分けるためのテーブルポインタであり、後に変動グループを選択するために用いられる。ただし、はずれの場合のみ保留数に応じてリーチの発生率が変化する(保留数が多い時にリーチの発生率が低くなる)ため、はずれ以外の場合には、結果として保留数は後半変動の振り分けに影響しない。
〔変動パターン設定処理〕
次に、上述の特図保留情報判定処理、特図1変動開始処理、および特図2変動開始における変動パターン設定処理(ステップA167、A336、A346)の詳細について図39を用いて説明する。図39は、第1の実施形態の変動パターン設定処理のフローチャートを示す図である。
なお、変動パターンは、特図変動表示ゲームの開始からリーチ状態となるまでの変動態様である前半変動パターンと、リーチ状態となってから特図変動表示ゲームの終了までの変動態様である後半変動パターンとからなり、先に後半変動パターンを設定してから前半変動パターンを設定する。
変動パターン設定処理では、まず、変動グループアドレステーブルを設定し(ステップA471)、変動振分情報2に対応する後半変動グループテーブルのアドレスを取得し、準備して(ステップA472)、対象の変動パターン乱数1格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数1をロードし、準備する(ステップA473)。第1の実施形態において、後半変動グループテーブルの構造は、当り用とはずれ用とで構造が異なる。具体的には、当り用は1バイトサイズ、はずれ用は2バイトサイズとなっている。はずれの発生率よりも当りの発生率が低く、1バイトでも足りるため、データ容量の節約の観点から、当り用は1バイトサイズになっている。したがって、当り時は、2バイトの変動パターン乱数1の下位の値だけを使用している。また、当りの発生率よりもはずれの発生率は高く、より多様な演出を出現させたいため、はずれ用は2バイトサイズになっている。
そして、特図変動表示ゲームの結果がはずれであるか否かを判定し(ステップA474)、はずれである場合(ステップA474;Y)には、2バイト振り分け処理(ステップA475)をおこなって、ステップA477の処理に移行し、それ以降の処理をおこなう。また、はずれでない場合(ステップA474;N)には、振り分け処理(ステップA476)をおこなって、ステップA477の処理に移行し、それ以降の処理をおこなう。
そして、振り分けられた結果得られた後半変動選択テーブルのアドレスを取得し、準備して(ステップA477)、対象の変動パターン乱数2格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数2をロードし、準備する(ステップA478)。そして、振り分け処理(ステップA479)をおこない、振り分けられた結果得られた後半変動番号を取得し、後半変動番号領域にセーブする(ステップA480)。この処理により、後半変動パターンが設定されることとなる。
次に、前半変動グループテーブルを設定し(ステップA481)、変動振分情報1と後半変動番号を基にテーブル選択ポインタを算出する(ステップA482)。そして、算出したポインタに対応する前半変動選択テーブルのアドレスを取得し、準備して(ステップA483)、対象の変動パターン乱数3格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数3をロードし、準備する(ステップA484)。その後、振り分け処理(ステップA485)をおこない、振り分けられた結果得られた前半変動番号を取得し、前半変動番号領域にセーブして(ステップA486)、変動パターン設定処理を終了する。この処理により、前半変動パターンが設定され、特図変動表示ゲームの変動パターンが設定されることとなる。すなわち、遊技制御装置100が、ゲームの実行態様である変動パターンを複数のうちから設定する変動パターン設定手段をなす。
〔変動開始情報設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理および特図2変動開始処理における変動開始情報設定処理(ステップA337、A347)の詳細について図40を用いて説明する。図40は、第1の実施形態の変動開始情報設定処理のフローチャートを示す図である。
変動開始情報設定処理では、まず、対象の変動パターン乱数1〜3の乱数格納領域の情報をクリアする(ステップA491)。次に、前半変動時間値テーブルを設定し(ステップA492)、前半変動番号に対応する前半変動時間値を取得する(ステップA493)。さらに、後半変動時間値テーブルを設定し(ステップA494)、後半変動番号に対応する後半変動時間値を取得する(ステップA495)。
そして、前半変動時間値と後半変動時間値を加算し(ステップA496)、加算値を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA497)。その後、前半変動番号に対応する変動コマンド(MODE)を準備し(ステップA498)、後半変動番号に対応する変動コマンド(ACTION)を準備して(ステップA499)、演出コマンド設定処理をおこなう(ステップA500)。次に、変動図柄判別フラグに対応する特図保留数を「−1」更新して(ステップA501)、変動図柄判別フラグに対応する乱数格納領域のアドレスを設定する(ステップA502)。次いで、乱数格納領域をシフトし(ステップA503)、シフト後の空き領域の情報をクリアして(ステップA504)、変動開始情報設定処理を終了する。
以上の処理により、特図変動表示ゲームの開始に関する情報が設定される。すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段(RAM111C)に記憶された各種の乱数値の判定をおこなう判定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶の判定情報にもとづいて、変動表示ゲームで実行する識別情報の変動パターンを決定することが可能な変動パターン決定手段をなす。
そして、これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報は後に演出制御装置300に送信され、演出制御装置300では、特図変動表示ゲームの開始に関する情報の受信にもとづき、決定された変動パターンに応じて飾り特図変動表示ゲームでの詳細な演出内容を設定する。これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報としては、始動記憶数(保留数)に関する情報を含む飾り特図保留数コマンド、停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンド、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動コマンド、停止時間の延長に関する情報を含む停止情報コマンドが挙げられ、この順でコマンドが演出制御装置300に送信される。特に、飾り特図コマンドを変動コマンドよりも先に送信することで、演出制御装置300での処理を効率よく進めることができる。
〔特図変動中処理移行設定処理(特図1)〕
次に、上述の特図普段処理における特図変動中処理移行設定処理(特図1)(ステップA310)の詳細について図41を用いて説明する。図41は、第1の実施形態の特図変動中処理移行設定処理(特図1)のフローチャートを示す図である。
特図変動中処理移行設定処理(特図1)では、まず、特図変動中処理に係る処理番号である「1」を処理番号として設定し(ステップA511)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA512)。
そして、客待ちデモフラグ領域の情報をクリアし(ステップA513)、特図1の変動開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA514)。なお、特図1の変動開始に関する信号は、特別図柄1変動中信号をオンにする信号である。その後、特図1変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップA515)、特図1点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図1図柄表示部53の点滅の周期のタイマ)の初期値(たとえば100ms)をセーブ(設定)して(ステップA516)、特図変動中処理移行設定処理(特図1)を終了する。
〔特図変動中処理移行設定処理(特図2)〕
次に、上述の特図普段処理における特図変動中処理移行設定処理(特図2)(ステップA305)の詳細について図42を用いて説明する。図42は、第1の実施形態の特図変動中処理移行設定処理(特図2)のフローチャートを示す図である。
特図変動中処理移行設定処理(特図2)では、まず、特図変動中処理に係る処理番号である「1」を処理番号として設定し(ステップA521)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA522)。
そして、客待ちデモフラグ領域の情報をクリアし(ステップA523)、特図2の変動開始に関する信号(特別図柄2変動中信号をオン)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA524)。その後、特図2変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップA525)、特図2点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図2図柄表示部54の点滅の周期のタイマ)の初期値をセーブ(設定)して(ステップA526)、特図変動中処理移行設定処理(特図2)を終了する。
〔特図変動中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図変動中処理(ステップA9)の詳細について図43を用いて説明する。図43は、第1の実施形態の特図変動中処理のフローチャートを示す図である。
特図変動中処理では、まず、停止図柄パターンに対応する表示時間を設定して(ステップA601)、設定した表示時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA602)。第1の実施形態の場合、停止図柄パターンがはずれ図柄パターンである場合には表示時間として600msを設定し、停止図柄パターンが大当り図柄パターンである場合には表示時間として600msを設定し、停止図柄パターンが小当り図柄パターンである場合には表示時間として600msを設定する。なお、第1の実施形態の場合、停止図柄パターンがはずれ図柄パターン、大当り図柄パターン、および小当り図柄パターンで同じ表示時間を設定するが、それぞれ異なる表示時間を設定するものであってもよい。
次いで、特図表示中処理移行設定処理(ステップA603)をおこなって、特図表示中処理を終了する。すなわち、遊技制御装置100が、変動表示ゲームの停止結果態様を表示する停止時間を設定する停止時間設定手段をなす。
〔特図表示中処理移行設定処理〕
次に、上述の特図変動中処理における特図表示中処理移行設定処理(ステップA603)の詳細について図44を用いて説明する。図44は、第1の実施形態の特図表示中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。
特図表示中処理移行設定処理では、まず、特図表示中処理に係る処理番号である「2」を処理番号として設定し(ステップA611)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA612)。
次に、特図1変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA613)、特図2変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA614)。なお、特図1変動終了に関する信号は、特別図柄1変動中信号をオフにする信号である。また、特図2変動終了に関する信号は、特別図柄2変動中信号をオフにする信号である。
そして、外部情報端子に出力用の特図変動表示ゲームの実行回数に係る図柄確定回数信号制御タイマ領域に制御タイマ初期値(たとえば256ms)をセーブする(ステップA615)。その後、特図1図柄表示部53における特図1変動表示ゲームの制御用の情報として、特図1図柄表示部53での変動停止に係る停止フラグを特図1変動制御フラグ領域にセーブし(ステップA616)、特図2図柄表示部54における特図2変動表示ゲームの制御用の情報として、特図2図柄表示部54での変動停止に係る停止フラグを特図2変動制御フラグ領域にセーブして(ステップA617)、特図表示中処理移行設定処理を終了する。
〔特図表示中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図表示中処理(ステップA10)の詳細について図45、46を用いて説明する。図45は、第1の実施形態の特図表示中処理のフローチャートを示す図(その1)である。図46は、第1の実施形態の特図表示中処理のフローチャートを示す図(その2)である。
特図表示中処理では、まず、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて設定された小当りフラグをロードして(ステップA701)、RWMの小当りフラグ領域の情報をクリアする(ステップA702)。
次いで、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて設定された大当りフラグ1と、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理にて設定された大当りフラグ2と、をロードして(ステップA703)、RWMの大当りフラグ1領域および大当りフラグ2領域の情報をクリアする(ステップA704)。そして、ロードされた大当りフラグ2が大当りであるか否かを判定して(ステップA705)、大当りである(ステップA705;Y)と判定すると、第2特図変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関する信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA708)、ラウンド数上限値テーブルを設定する(ステップA709)。なお、特図2大当りの開始に関する信号は、条件装置作動中信号をオンにする信号と、役物連続作動装置作動中信号をオンにする信号と、特別図柄2当り信号をオンにする信号を含む。
一方、ステップA705にて、大当りフラグ2のチェックの結果、大当りでない(ステップA705;N)と判定すると、ロードされた大当りフラグ1が大当りであるか否かを判定して(ステップA706)、大当りである(ステップA706;Y)と判定すると、第1特図変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する試験信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブし、(ステップA707)、ラウンド数上限値テーブルを設定する(ステップA709)。なお、特図1大当りの開始に関する信号は、条件装置作動中信号をオンにする信号と、役物連続作動装置作動中信号をオンにする信号と、特別図柄1当り信号をオンにする信号を含む。
次に、ラウンド数上限値テーブルを設定した(ステップA709)後、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値(第1の実施形態の場合、「16」または「4」)を取得し、RWMのラウンド数上限値領域にセーブする(ステップA710)。続けて、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得し、RWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブする(ステップA711)。
次に、停止図柄パターンに対応した飾り特図コマンドをRWMの飾り特図コマンド領域からロードし、準備して(ステップA712)、演出コマンド設定処理(ステップA713)をおこなう。その後、普図変動表示ゲームおよび特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを準備して(ステップA714)、演出コマンド設定処理(ステップA715)をおこなう。続けて、特図1または特図2停止図柄設定処理にて設定された図柄情報(停止図柄番号または停止図柄パターン)に対応するファンファーレコマンドを準備して(ステップA716)、演出コマンド設定処理(ステップA717)をおこなう。
次に、大入賞口開放情報と、普図変動表示ゲームおよび特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率の状態に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA718)。第1の実施形態の場合、ステップA718において、大入賞口開放情報と確率の状態に対応する信号として、大当り2信号と大当り3信号をセーブする。なお、それぞれのオン/オフは大入賞口開放情報と確率の状態とで決まる。たとえば、大当り2信号は、出球のある大当り(大入賞口開放情報が大入賞口開放情報1以外)である場合にはオン、出球のない大当り(いわゆる、突確大当り等。大入賞口開放情報が大入賞口開放情報1)である場合には、時短状態中での大当り時であればオン、それ以外ではオフとなる。また、大当り3信号は、出球のある大当りである場合にはオン、出球のない大当りである場合にはオフとなる。
その後、大入賞口開放情報と、普図変動表示ゲームおよび特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率の状態に対応する大当りファンファーレ時間(たとえば5000ms、4700ms、7700ms、または300ms)を設定して(ステップA719)、設定した大当りファンファーレ時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA720)。そして、特図ゲームモードフラグをロードし、ロードしたフラグを特図ゲームモードフラグ退避領域にセーブする(ステップA721)。これにより特別結果が発生した際における特図の確率状態、時短状態の情報が記憶される。そして、後に記憶した情報にもとづき特別遊技状態の終了後の演出モードが決定される。
そして、大入賞口開放情報に対応する大入賞口(特別変動入賞装置38)の大入賞口不正入賞数領域の情報をクリアし(ステップA722)、大入賞口開放情報に対応する大入賞口の大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(ステップA723)。その後、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(ステップA724)をおこない、特図表示中処理を終了する。
一方、ステップA706にて、大当りフラグ1が大当りでない場合(ステップA706;N)は、ロードした小当りフラグが小当りであるか否かを判定する(ステップA725)。
ステップA725にて、小当りフラグが小当りであると判定した場合(ステップA725;Y)には、高確率変動回数更新処理(ステップA726)、演出モードの設定に関する演出モード情報チェック処理(ステップA727)をおこなって、特図高確率中(特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態)であるか否かを判定する(ステップA728)。
ステップA728にて、特図高確率中でないと判定した場合(ステップA728;N)には、飾り特図コマンド領域から飾り特図コマンドをロードし、準備して(ステップA729)、演出コマンド設定処理(ステップA730)をおこなう。次いで、小当りファンファーレコマンドを準備し(ステップA731)、演出コマンド設定処理(ステップA732)をおこなって、ステップA733の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
また、ステップA728にて、特図高確率中であると判定した場合(ステップA728;Y)には、ステップA733の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。このように、第1の実施形態の遊技機10においては、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態である場合には、小当りの発生で大入賞口は開くが、小当りの発生を遊技者に意識させないようにするために、表示装置41に表示される画面を変化させないようになっている。
そして、特図ゲームモードフラグをロードし、ロードしたフラグを特図ゲームモードフラグ退避領域にセーブする(ステップA733)。その後、小当りファンファーレ中処理移行設定処理1(ステップA734)をおこない、特図表示中処理を終了する。
一方、ステップA725にて、小当りフラグが小当りでないと判定した場合(ステップA725;N)には、高確率変動回数更新処理(ステップA735)、演出モードの設定に関する演出モード情報チェック処理(ステップA736)をおこない、演出モード番号に対応する切替準備残り回転数を設定して(ステップA737)、演出残り回転数と切替準備残り回転数とが一致するか否かを判定する(ステップA738)。なお、切替準備残り回転数は、複数の演出モードのうちのすべての演出モードにおいて異なる値(回転数:たとえば、モードAが4回、モードBが3回、モードCが8回等)であってもよいし、複数の演出モードのうちのいずれかの演出モードにおいて同一の値(回転数)であってもよいし、複数の演出モードのうちのすべての演出モードにおいて同一の値(回転数)であってもよい。
ステップA738にて、演出残り回転数と切替準備残り回転数とが一致しないと判定した場合(ステップA738;N)には、特図普段処理移行設定処理1(ステップA741)をおこない、特図表示中処理を終了する。
一方、ステップA738にて、演出残り回転数と切替準備残り回転数とが一致すると判定した場合(ステップA738;Y)には、演出モード切替準備コマンドを準備して(ステップA739)、演出コマンド設定処理(ステップA740)をおこなった後に、特図普段処理移行設定処理1(ステップA741)をおこない、特図表示中処理を終了する。演出モード切替準備コマンドは、演出モードが切り替わる数回転前から先読み演出をおこなわないようにするためのコマンドであり、演出モード切替準備コマンドを演出制御装置300に送信することによって、モードをまたいで演出に矛盾等が生じないようにすることができる。
〔高確率変動回数更新処理〕
次に、特図表示中処理における高確率変動回数更新処理(ステップA726、A735)の詳細について図47を用いて説明する。図47は、第1の実施形態の高確率変動回数更新処理のフローチャートを示す図である。
高確率変動回数更新処理では、まず、特図高確率中であるか否かを判定し(ステップA751)、特図高確率中でない場合(ステップA751;N)には、高確率変動回数更新処理を終了する。
特図高確率中である場合(ステップA751;Y)には、高確率状態とする特図変動表示ゲームの実行回数を管理する高確率変動回数を「−1」更新し(ステップA752)、高確率変動回数が「0」であるか否かを判定する(ステップA753)。
高確率変動回数が「0」でない場合(ステップA753;N)には、高確率変動回数更新処理を終了する。高確率変動回数が「0」である場合(ステップA753;Y)には、高確率報知フラグ領域の情報をクリアし(ステップA754)、高確率終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA755)。なお、高確率終了に関する信号は、大当り2信号をオフにする信号である。
そして、高確率&時短(高確率&時短なし、または高確率&時短あり)の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA756)。なお、高確率&時短の終了に関する信号は、特別図柄1高確率状態信号をオフにする信号と、特別図柄2高確率状態信号をオフにする信号と、特別図柄1変動時間短縮状態信号をオフにする信号と、特別図柄2変動時間短縮状態信号をオフにする信号と、普通図柄1高確率状態信号をオフにする信号を含む。また、特図高確率中でも、普図は確率状態しか変化しないので、普通図柄1変動時間短縮状態信号および普通電動役物1開放延長状態信号は常時オフされている。
そして、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブし(ステップA757)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率フラグをセーブする(ステップA758)。
そして、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブし(ステップA759)、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA760)。なお、左打ち指示に関する信号は、発射位置指定信号1をオフにする信号である。そして、右打ち中の表示LEDを消灯させるため、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブし(ステップA761)、高確率変動回数更新処理を終了する。
〔演出モード情報チェック処理〕
次に、特図表示中処理における演出モード情報チェック処理(ステップA727、A736)の詳細について図48を用いて説明する。図48は、第1の実施形態の演出モード情報チェック処理のフローチャートを示す図である。
演出モード情報チェック処理では、まず、次モード移行情報が更新なしコードであるか否かを判定し(ステップA771)、次モード移行情報が更新なしコードである場合(ステップA771;Y)には、演出モード情報チェック処理を終了する。この場合は、実行した特図変動表示ゲームの回数に応じた演出モードの変更がおこなわれない場合であって、たとえば、高確率状態において次回の大当りまで継続する演出モードが選択されている場合等である。
次モード移行情報が更新なしコードでない場合(ステップA771;N)には、演出モードの変更までの特図変動表示ゲームの実行可能回数である演出残り回転数を「−1」更新し(ステップA772)、演出残り回転数が「0」であるか否かを判定する(ステップA773)。ステップA772の処理は、第1特図変動表示ゲームおよび第2特図変動表示ゲームの実行回数を計数する計数手段となる。
演出残り回転数が「0」でない場合(ステップA773;N)には、演出モード情報チェック処理を終了する。演出残り回転数が「0」である場合(ステップA773;Y)、すなわち、次の特図変動表示ゲームから演出モードを変更する場合には、演出モード情報アドレステーブルを設定し(ステップA774)、次モード移行情報に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップA775)。
移行する演出モードの演出モード番号を取得して演出モード番号領域にセーブし(ステップA776)、移行する演出モードの演出残り回転数を取得して演出残り回転数領域にセーブする(ステップA777)。移行する演出モード(移行先の演出モード)は、ステップA776より前に既にセーブされている次モード移行情報からわかる。移行する演出モードの次の演出モードに関する次モード移行情報を取得して次モード移行情報領域にセーブする(ステップA778)。なお、ステップA776の処理は、計数手段(ステップA772)による計数結果に対応して複数の演出モード(遊技モード)のうちいずれかの演出モード(遊技モード)の実行制御をおこなう演出モード実行制御手段(遊技モード実行制御手段)となる。
ステップA776で取得した演出モード番号に対応する確率情報コマンドを準備し(ステップA779)、準備した確率情報コマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値と一致するか否かを判定する(ステップA780)。準備した確率情報コマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値と一致する場合、すなわち、確率の状態が変化しない場合(ステップA780;Y)には、コマンドを演出制御装置300に送信することなく演出モード情報チェック処理を終了する。準備した確率情報コマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値と一致しない場合(ステップA780;N)には、準備した確率情報コマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセーブし(ステップA781)、演出コマンド設定処理(ステップA782)をおこなう。
そして、ステップA777で取得した演出残り回転数に対応する演出回転数コマンドを準備し(ステップA783)、演出コマンド設定処理(ステップA784)をおこなう。そして、高確率変動回数に対応する高確率変動回数コマンドを準備し(ステップA785)、演出コマンド設定処理(ステップA786)をおこない、新たな演出モードが左打ちするモードであるか否かを判定する(ステップA787)。
新たな演出モードが左打ちするモードでない場合(ステップA787;N)には、演出モード情報チェック処理を終了する。新たな演出モードが左打ちをするモードである場合(ステップA787;Y)には、左打ち指示報知コマンドを準備し(ステップA788)、演出コマンド設定処理(ステップA789)をおこない、演出モード情報チェック処理を終了する。
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1〕
次に、上述の特図表示中処理におけるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(ステップA724)の詳細について図49を用いて説明する。図49は、第1の実施形態のファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。
ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1では、まず、ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号である「3」を処理番号として設定し(ステップA791)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA792)。
次に、大当り(特別遊技状態)の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA793)。大当りの開始に関する信号は、たとえば、大当り1信号をオン(大当り+小当りで出力)にする信号と、大当り4信号をオン(大当りで出力)にする信号を含む。
次に、高確率&時短の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA794)。高確率&時短の終了に関する信号は、たとえば、特別図柄1高確率状態信号をオフにする信号と、特別図柄2高確率状態信号をオフにする信号と、特別図柄1変動時間短縮状態信号をオフにする信号と、特別図柄2変動時間短縮状態信号をオフにする信号と、普通図柄1高確率状態信号をオフにする信号を含む。
その後、特別遊技状態で実行したラウンド数を管理するラウンド数領域の情報をクリアし(ステップA795)、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブして(ステップA796)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率フラグをセーブする(ステップA797)。
そして、変動図柄判別フラグ領域の情報をクリアし(ステップA798)、高確率状態の表示に係る遊技状態表示LEDを消灯させるために高確率報知フラグ領域の情報をクリアして(ステップA799)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブする(ステップA800)。次に、停電復旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブし(ステップA801)、高確率状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数を管理する高確率変動回数領域の情報をクリアする(ステップA802)。これにより高確率状態および時短状態が終了し、通常確率状態かつ通常状態となる。
その後、演出モード番号領域に演出モード1の番号をセーブし(ステップA803)、遊技制御装置100が演出モードの管理をしているため、演出残り回転数領域の情報をクリアして(ステップA804)、次モード移行情報領域に更新なしコードをセーブする(ステップA805)。そして、右打ち指示に関する信号(発射位置指定信号1をオン)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA806)、右打ち中の表示LEDを点灯させるため、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブして(ステップA807)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1を終了する。これにより、特別遊技状態の発生に伴い演出モードの情報が一旦クリアされることとなる。
〔小当りファンファーレ中処理移行設定処理1〕
次に、上述の特図表示中処理における小当りファンファーレ中処理移行設定処理1(ステップA734)の詳細について図50を用いて説明する。図50は、第1の実施形態の小当りファンファーレ中処理移行設定処理1のフローチャートを示す図である。
小当りファンファーレ中処理移行設定処理1では、まず、小当りファンファーレ中処理に係る処理番号である「7」を処理番号として設定し(ステップA811)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA812)。そして、小当りファンファーレ時間(たとえば、300ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA813)、小当りの開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA814)。小当りの開始に関する信号は、たとえば、大当り1信号をオン(大当り+小当りで出力)する信号である。
そして、小当りの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA815)。小当りの開始に関する信号は、たとえば、特別図柄1小当り信号をオンにする信号である。
そして、大入賞口不正入賞数領域の情報をクリアし(ステップA816)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(ステップA817)。そして、右打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA818)。右打ち指示に関する信号は、たとえば、発射位置指定信号1をオンにする信号である。
そして、右打ち中の表示LEDを点灯させるため、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブして(ステップA819)、小当りファンファーレ中処理移行設定処理1を終了する。
〔ファンファーレ/インターバル中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理におけるファンファーレ/インターバル中処理(ステップA11)の詳細について図51を用いて説明する。図51は、第1の実施形態のファンファーレ/インターバル中処理のフローチャートを示す図である。
ファンファーレ/インターバル中処理では、まず、特別遊技状態のラウンド数を「+1」更新し(ステップA901)、特別遊技状態のラウンド数に対応するラウンドコマンドを準備して(ステップA902)、演出コマンド設定処理(ステップA903)をおこなう。
その後、大入賞口動作判定テーブルを設定し(ステップA904)、大入賞口開放情報に対応する開放切替判定値を取得して(ステップA905)、特別遊技状態のラウンド数が、取得した開放切替判定値よりも大きいか否かを判定する(ステップA906)。
ラウンド数が開放切替判定値よりも大きい場合(ステップA906;Y)は、短開放用の大入賞口の開放時間(第1の実施形態の場合、0.2s)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブして(ステップA907)、大入賞口を開放させるために大入賞口開放中処理移行設定処理(ステップA909)をおこなって、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。
また、ラウンド数が開放切替判定値よりも大きくない場合(ステップA906;N)は、長開放用の大入賞口の開放時間(第1の実施形態の場合、29s)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブして(ステップA908)、大入賞口を開放させるために大入賞口開放中処理移行設定処理(ステップA909)をおこなって、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。
ここで、第1の実施形態においては、大当りパターンとして、(1)4R、大入賞口開放情報1(すべて短開放)、(2)16R、大入賞口開放情報2(すべて長開放)、(3)16R、大入賞口開放情報3(1〜4Rは長開放、5〜16Rは短開放)、(4)4R、大入賞口開放情報4(すべて長開放)、(5)16R、大入賞口開放情報5(すべて長開放)、(6)16R、大入賞口開放情報6(1〜8Rは長開放、9〜16Rは短開放)、(7)16R、大入賞口開放情報7(1〜4Rは長開放、5〜16Rは短開放)が設定されている。
したがって、大入賞口動作判定テーブルには、大入賞口開放情報1データと開放切替判定値「0」とが、大入賞口開放情報2データと開放切替判定値「16」とが、大入賞口開放情報3データと開放切替判定値「4」とが、大入賞口開放情報4データと開放切替判定値「4」とが、大入賞口開放情報5データと開放切替判定値「16」とが、大入賞口開放情報6データと開放切替判定値「8」とが、大入賞口開放情報7データと開放切替判定値「4」とが対応付けて記憶されている。そして、ラウンド数が開放切替判定値以下である間は長開放、ラウンド数が開放切替判定値を上回ると短開放となる開放動作をおこなうようになっている。
〔大入賞口開放中処理移行設定処理〕
次に、上述のファンファーレ/インターバル中処理における大入賞口開放中処理移行設定処理(ステップA909)の詳細について図52を用いて説明する。図52は、第1の実施形態の大入賞口開放中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。
大入賞口開放中処理移行設定処理では、まず、大入賞口開放中処理に係る処理番号である「4」を処理番号として設定し(ステップA911)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA912)。その後、大入賞口(特別変動入賞装置38)開放開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA913)。大入賞口開放開始に関する信号は、たとえば、特別電動役物1作動中信号をオンにする信号である。
次に、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアする(ステップA914)。そして、大入賞口ソレノイド出力データ領域に大入賞口(特別変動入賞装置38)のオンデータをセーブして(ステップA915)、大入賞口開放中処理移行設定処理を終了する。
〔大入賞口開放中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大入賞口開放中処理(ステップA12)の詳細について図53を用いて説明する。図53は、第1の実施形態の大入賞口開放中処理のフローチャートを示す図である。
大入賞口開放中処理では、まず、実行中の特別遊技状態における現在のラウンド数とRWMのラウンド数上限値領域のラウンド数上限値とを比較して現在のラウンドが最終ラウンドであるか否かを判定する(ステップA1001)。
最終ラウンドである場合(ステップA1001;Y)には、最終用の残存球処理時間(たとえば、1.9s)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA1008)、エンディングコマンドを準備し(ステップA1009)、ステップA1010の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
最終ラウンドでない場合(ステップA1001;N)には、大入賞口動作判定テーブルを設定し(ステップA1002)、大入賞口開放情報に対応する開放切替判定値を取得し(ステップA1003)、ラウンド数が開放切替判定値を超えているか否かを判定する(A1004)。
ラウンド数が開放切替判定値を超えている場合(ステップA1004;Y)には、短閉鎖用の残存球処理時間(たとえば、1.4s)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA1005)、インターバルコマンドを準備し(ステップA1007)、ステップA1010の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
ラウンド数が開放切替判定値を超えていない場合(ステップA1004;N)には、長閉鎖用の残存球処理時間(たとえば、1.9s)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA1006)、インターバルコマンドを準備し(ステップA1007)、ステップA1010の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
その後、演出コマンド設定処理(ステップA1010)をおこない、大入賞口残存球処理移行設定処理(ステップA1011)をおこない、大入賞口開放中処理を終了する。
〔大入賞口残存球処理移行設定処理〕
次に、上述の大入賞口開放中処理における大入賞口残存球処理移行設定処理(ステップA1011)の詳細について図54を用いて説明する。図54は、第1の実施形態の大入賞口残存球処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。
大入賞口残存球処理移行設定処理では、まず、大入賞口残存球処理に係る処理番号である「5」を処理番号として設定し(ステップA1021)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA1022)。そして、大入賞口ソレノイド出力データ領域に大入賞口(特別変動入賞装置38)のオフデータをセーブして(ステップA1023)、大入賞口残存球処理移行設定処理を終了する。
〔大入賞口残存球処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大入賞口残存球処理(ステップA13)の詳細について図55を用いて説明する。図55は、第1の実施形態の大入賞口残存球処理のフローチャートを示す図である。
大入賞口残存球処理では、まず、実行中の特別遊技状態における現在のラウンド数とRWMのラウンド数上限値領域のラウンド数上限値とを比較して現在のラウンドが最終ラウンドであるか否かを判定する(ステップA1101)。
最終ラウンドである場合(ステップA1101;Y)には、特図ゲームモードフラグ退避領域からフラグをロードし(ステップA1111)、ロードしたフラグ、大入賞口開放情報、停止図柄パターンに対応するエンディング時間(たとえば、1.9s)を設定する(ステップA1112)。そして、エンディング時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA1113)、大当り終了処理移行設定処理(ステップA1114)をおこない、大入賞口残存球処理を終了する。
最終ラウンドでない場合(ステップA1101;N)には、大入賞口動作判定テーブルを設定し(ステップA1102)、大入賞口開放情報に対応する開放切替判定値を取得する(ステップA1103)。そして、通常のインターバル時間(たとえば、0.1s)を設定し(ステップA1104)、ラウンド数が開放切替判定値より大きいか否かを判定し(ステップA1105)、ラウンド数が開放切替判定値より大きい場合(ステップA1105;Y)には、ステップA1109の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
ラウンド数が開放切替値より大きくない場合(ステップA1105;N)には、大入賞口開放情報がランクダウン演出系の値であるか否かを判定し(ステップA1106)、大入賞口開放情報がランクダウン演出系の値でない場合(ステップA1106;N)には、ステップA1109の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
大入賞口開放情報がランクダウン演出系の値である場合(ステップA1106;Y)には、ラウンド数が特殊演出ラウンドの値(たとえば、2R、4R、8R)であるか否かを判定し(ステップA1107)、ラウンド数が特殊演出ラウンドの値でない場合(ステップA1107;N)には、ステップA1109の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
ラウンド数が特殊演出ラウンドの値である場合(ステップA1107;Y)には、ランクダウン演出用のインターバル時間(たとえば、3.6s)を設定し(ステップA1108)、ステップA1109の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
そして、インターバル時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA1109)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2(ステップA1110)をおこない、大入賞口残存球処理を終了する。
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2〕
次に、上述の大入賞口残存球処理におけるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2(ステップA1110)の詳細について図56を用いて説明する。図56は、第1の実施形態のファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2のフローチャートを示す図である。
ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2では、まず、ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号である「3」を処理番号として設定し(ステップA1121)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA1122)。そして、大入賞口(特別変動入賞装置38)開放終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1123)。なお、大入賞口開放終了に関する信号は、たとえば、特別電動役物1作動中信号をオフにする信号である。
そして、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2を終了する。
〔大当り終了処理移行設定処理〕
次に、上述の大入賞口残存球処理における大当り終了処理移行設定処理(ステップA1114)の詳細について図57を用いて説明する。図57は、第1の実施形態の大当り終了処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。
大当り終了処理移行設定処理では、まず、大当り終了処理に係る処理番号である「6」を処理番号として設定し(ステップA1131)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA1132)。
そして、大入賞口(特別変動入賞装置38)開放終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1133)。なお、大入賞口開放終了に関する信号は、たとえば、特別電動役物1作動中信号をオフにする信号である。
次に、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアし(ステップA1134)、特別遊技状態のラウンド数を記憶するラウンド数領域の情報をクリアする(ステップA1135)。そして、特別遊技状態のラウンド数の上限値を記憶するラウンド数上限値領域の情報をクリアし(ステップA1136)、ラウンド数の上限値判定用のフラグを記憶するラウンド数上限値情報領域の情報をクリアする(ステップA1137)。そして、大入賞口の開放情報判定用のフラグを記憶する大入賞口開放情報領域の情報をクリアし(ステップA1138)、大当り終了移行設定処理を終了する。
〔大当り終了処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大当り終了処理(ステップA14)の詳細について図58を用いて説明する。図58は、第1の実施形態の大当り終了処理のフローチャートを示す図である。
この大当り終了処理では、まず、時間短縮判定データが、時短作動データであるか否かを判定する(ステップA1201)。時短作動データでない場合(ステップA1201;N)は、大当り終了設定処理1(ステップA1202)をおこない、時短作動データである場合(ステップA1201;Y)は、大当り終了設定処理2(ステップA1203)をおこなう。
そして、演出モード情報アドレステーブルを設定して(ステップA1204)、変動開始時(停止図柄設定時)に設定された演出モード移行情報に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップA1205)。
次に、遊技制御装置100での演出モードの管理に必要な情報をセーブする処理として、まず、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの演出モード番号を取得し、演出モード番号領域にセーブする(ステップA1206)。さらに、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの演出残り回転数を取得し、演出残り回転数領域にセーブして(ステップA1207)、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの次モード移行情報を取得し、次モード移行情報領域にセーブする(ステップA1208)。
その後、演出モード番号に対応する確率情報コマンドを準備し(ステップA1209)、コマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセーブして(ステップA1210)、演出コマンド設定処理(ステップA1211)をおこなう。
なお、確率情報コマンドとして、「高確率・時短あり」、「高確率・時短なし」のいずれかに、さらに演出モードの情報が含まれた複数のコマンドがある。第1の実施形態の場合、大当りが終了すると必ず確変状態(いわゆる、ST状態)になるので、確率情報コマンドとして、「高確率・時短あり・演出モードA」、「高確率・時短あり・演出モードB」、「高確率・時短あり・演出モードC」、「高確率・時短なし・演出モードA」があり、この処理では使われないが、他に「低確率・時短なし・演出モードA」、「低確率・時短なし・演出モードB」、「低確率・時短なし・演出モードC」がある。
次いで、演出残り回転数に対応する演出回転数コマンドを準備して(ステップA1212)、演出コマンド設定処理(ステップA1213)をおこなう。
次いで、高確率変動回数に対応する高確率変動回数コマンドを準備し(ステップA1214)、演出コマンド設定処理(ステップA1215)をおこなって、大当り終了後に時短状態が発生するか否かを判定する(ステップA1216)。
大当り終了後に時短状態が発生する場合(ステップA1216;Y)は、特図普段処理移行設定処理2(ステップA1219)をおこない、大当り終了処理を終了する。
また、大当り終了後に時短状態が発生しない場合(ステップA1216;N)は、左打ち指示報知コマンドを準備し(ステップA1217)、演出コマンド設定処理(ステップA1218)をおこなった後に、特図普段処理移行設定処理2(ステップA1219)をおこない、大当り終了処理を終了する。
〔大当り終了設定処理1〕
次に、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理1(ステップA1202)の詳細について図59を用いて説明する。図59は、第1の実施形態の大当り終了設定処理1のフローチャートを示す図である。
大当り終了設定処理1では、まず、時短状態なしに関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA1221)。時短状態なしに関する信号は、たとえば、大当り2信号をオフにする信号である。
次に、高確率状態と時短状態なしの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1222)。なお、高確率状態と時短状態なしの開始に関する信号は、たとえば、特別図柄1高確率状態信号をオンにする信号と、特別図柄2高確率状態信号をオンにする信号と、特別図柄1変動時間短縮状態信号をオフにする信号と、特別図柄2変動時間短縮状態信号をオフにする信号と、普通図柄1高確率状態信号をオフにする信号を含む。
次に、遊技状態表示番号領域に時短状態なしの番号をセーブし(ステップA1223)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率フラグをセーブして(ステップA1224)、特図ゲームモードフラグ領域に特図高確率&時短なしフラグをセーブする(ステップA1225)。その後、高確率変動回数領域に初期値(たとえば100回)をセーブし(ステップA1226)、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1227)。なお、左打ち指示に関する信号は、たとえば、発射位置指定信号1をオフにする信号である。
次に、右打ち中の表示LEDを消灯させるため、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブして(ステップA1228)、大当り終了設定処理1を終了する。
〔大当り終了設定処理2〕
次に、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理2(ステップA1203)の詳細について図60を用いて説明する。図60は、第1の実施形態の大当り終了設定処理2のフローチャートを示す図である。
大当り終了設定処理2では、まず、時短状態の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA1231)。時短状態の開始に関する信号は、たとえば、大当り2信号をオンにする信号である。時短状態の開始に関する信号は、大当り中から出力されているので継続する形で、外部情報出力データ領域にセーブされる。
次いで、高確率状態と時短状態の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1232)。高確率状態と時短状態の開始に関する信号は、たとえば、特別図柄1高確率状態信号をオンにする信号と、特別図柄2高確率状態信号をオンにする信号と、特別図柄1変動時間短縮状態信号をオンにする信号と、特別図柄2変動時間短縮状態信号をオンにする信号と、普通図柄1高確率状態信号をオンにする信号を含む。
次に、遊技状態表示番号領域に時短状態ありの番号をセーブし(ステップA1233)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率フラグをセーブして(ステップA1234)、特図ゲームモードフラグ領域に特図高確率&時短ありフラグをセーブする(ステップA1235)。その後、高確率変動回数領域に初期値(たとえば、100回)をセーブして(ステップA1236)、大当り終了設定処理2を終了する。なお、第1の実施形態の場合、時短状態中は右打ちモードであるが、大当り中から右打ちモードが設定されているので、大当り終了設定処理2では右打ちに関する設定をおこなわない。
〔特図普段処理移行設定処理2〕
次に、上述の大当り終了処理における特図普段処理移行設定処理2(ステップA1219)の詳細について図61を用いて説明する。図61は、第1の実施形態の特図普段処理移行設定処理2のフローチャートを示す図である。
特図普段処理移行設定処理2では、まず、特図普段処理に係る処理番号である「0」を処理番号として設定し(ステップA1241)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA1242)。
その後、大当りの終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA1243)。大当りの終了に関する信号は、たとえば、大当り1信号をオフにする信号と、大当り3信号をオフにする信号と、大当り4信号をオフにする信号を含む。
次に、大当りの終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1244)。大当りの終了に関する信号は、条件装置作動中信号をオフにする信号と、役物連続作動装置作動中信号をオフにする信号と、特別図柄1当り信号をオフにする信号と、特別図柄2当り信号をオフにする信号を含む。
続いて、時間短縮判定フラグ領域の情報をクリアし(ステップA1245)、大当りのラウンド回数を示すラウンドLEDのポインタ領域の情報をクリアして(ステップA1246)、演出モード移行情報領域の情報をクリアする(ステップA1247)。そして、特図ゲームモードフラグ退避領域の情報をクリアし(ステップA1248)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA1249)、特図普段処理移行設定処理2を終了する。
〔小当りファンファーレ中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における小当りファンファーレ中処理(ステップA15)の詳細について図62を用いて説明する。図62は、第1の実施形態の小当りファンファーレ中処理のフローチャートを示す図である。
小当りファンファーレ中処理では、小当り中処理移行設定処理(ステップA1301)をおこない、小当りファンファーレ中処理を終了する。
〔小当り中処理移行設定処理〕
次に、上述の小当りファンファーレ中処理における小当り中処理移行設定処理(ステップA1301)の詳細について図63を用いて説明する。図63は、第1の実施形態の小当り中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。
小当り中処理移行設定処理では、まず、小当り中処理に係る処理番号である「8」を処理番号として設定し(ステップA1311)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA1312)。
そして、小当り開放時間(たとえば、0.2s)を特図ゲーム処理タイマ領域に設定し(ステップA1313)、小当り動作の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1314)。小当り動作の開始に関する信号は、たとえば、特別電動役物1作動中信号をオンにする信号である。
そして、大入賞口ソレノイド出力データ領域に大入賞口(特別変動入賞装置38)のオンデータをセーブし(ステップA1315)、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアする(ステップA1316)。
そして、小当り中制御ポインタ領域に小当り動作初期値(たとえば、「0」)をセーブし(ステップA1317)、小当り中処理移行設定処理を終了する。
〔小当り中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における小当り中処理(ステップA16)の詳細について図64を用いて説明する。図64は、第1の実施形態の小当り中処理のフローチャートを示す図である。
小当り中処理では、まず、小当り中制御ポインタ領域から小当り中制御ポインタをロードし(ステップA1401)、ロードした小当り中制御ポインタの値が小当り動作終了値(たとえば、「6」)以上であるか否かを判定する(ステップA1402)。
ロードした小当り中制御ポインタの値が小当り動作終了値以上でない場合(ステップA1402;N)には、小当り中制御ポインタ領域の小当り中制御ポインタの値を「+1」更新し(ステップA1403)、小当り動作移行設定処理(ステップA1404)をおこない、小当り中処理を終了する。ロードした小当り中制御ポインタの値が小当り動作終了値以上である場合(ステップA1402;Y)には、特図ゲームモードフラグ退避領域からフラグをロードし(ステップA1405)、ロードしたフラグが特図高確率中であるか否かを判定する(ステップA1406)。なお、ステップA1406における判定は、確率状態を判定対象とし、時短状態を判定対象としない。
ロードしたフラグが特図高確率中である場合(ステップA1406;Y)には、ステップA1409の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。ロードしたフラグが特図高確率中でない場合(ステップA1406;N)には、小当り終了画面のコマンドを準備して(ステップA1407)、演出コマンド設定処理(ステップA1408)をおこなう。そして、小当り残存球処理移行設定処理(ステップ1409)をおこない、小当り中処理を終了する。
〔小当り動作移行設定処理〕
次に、上述の小当り中処理における小当り動作移行設定処理(ステップA1404)の詳細について図65を用いて説明する。図65は、第1の実施形態の小当り動作移行設定処理のフローチャートを示す図である。
小当り動作移行設定処理では、まず、ステップA1401でロードした小当り中制御ポインタの値を判定する(ステップA1411)。ステップA1401でロードした小当り中制御ポインタの値が「0」、「2」、「4」である場合(ステップA1411;ポインタ=0,2,4)には、小当り中制御ポインタの値に対応するウェイト時間(1500ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA1412)。そして、大入賞口ソレノイド出力データ領域に大入賞口(特別変動入賞装置38)のオフデータをセーブし(ステップA1413)、小当り動作移行設定処理を終了する。
ステップA1401でロードした小当り中制御ポインタの値が「1」、「3」、「5」である場合(ステップA1411;ポインタ=1,3,5)には、小当り中制御ポインタの値に対応する大入賞口の開放時間(200ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA1414)。そして、大入賞口ソレノイド出力データ領域に大入賞口(特別変動入賞装置38)のオンデータをセーブし(ステップA1415)、小当り動作移行設定処理を終了する。
ここで、小当り動作について図66を用いて説明する。図66は、第1の実施形態の小当り動作のタイミングチャートを示す図である。なお、図中における四角内の数字は、制御ポインタの値を示している。
小当り動作は、小当りファンファーレ時間(300ms)と、その後の大入賞口開放時間(200ms)と、その後のウェイト時間(1500ms)と、その後の大入賞口開放時間(200ms)と、その後のウェイト時間(1500ms)と、その後の大入賞口開放時間(200ms)と、その後のウェイト時間(1500ms)と、その後の大入賞口開放時間(200ms)と、その後の残存球処理時間(1900ms)と、小当りエンディング時間(100ms)からなる合計7600msの一連の動作である。
なお、小当り動作の場合は、1回目の大入賞口開放時間経過後に制御ポインタの値が「0」となり、制御ポインタの値が「0」から「5」に対応するそれぞれの処理を経て、制御ポインタの値が「6」となる。このようにして、小当り動作の場合は、特別変動入賞装置38の4回の開放動作の後に、小当り残存球処理がおこなわれる。なお、小当り動作は、残存球処理時間の後に小当りエンディング時間を設定することで、制御上の小当りエンディング時間100msに残存球処理時間1900msを加えた2000msを見かけ上のエンディング時間としている。
なお、小当りファンファーレ時間とウェイト時間と残存球処理時間と小当りエンディング時間の間、特別変動入賞装置38は、大入賞口ソレノイド38bのオフ制御により閉塞する。また、大入賞口開放時間の間、特別変動入賞装置38は、大入賞口ソレノイド38bのオン制御により開放する。
〔小当り残存球処理移行設定処理〕
次に、上述の小当り中処理における小当り残存球処理移行設定処理(ステップA1409)の詳細について図67を用いて説明する。図67は、第1の実施形態の小当り残存球処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。
小当り残存球処理移行設定処理では、まず、小当り残存球処理に係る処理番号である「9」を処理番号として設定し(ステップA1421)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA1422)。
そして、小当り残存球処理時間(たとえば、1.9s)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA1423)、大入賞口ソレノイド出力データ領域に大入賞口(特別変動入賞装置38)のオフデータをセーブし(ステップA1424)、小当り残存球処理移行設定処理を終了する。
〔小当り残存球処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における小当り残存球処理(ステップA17)の詳細について図68を用いて説明する。図68は、第1の実施形態の小当り残存球処理のフローチャートを示す図である。
小当り残存球処理では、小当り終了処理移行設定処理(ステップA1501)をおこない、小当り残存球処理を終了する。
〔小当り終了処理移行設定処理〕
次に、上述の小当り残存球処理における小当り終了処理移行設定処理(ステップA1501)の詳細について図69を用いて説明する。図69は、第1の実施形態の小当り終了処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。
小当り終了処理移行設定処理では、まず、小当り終了処理に係る処理番号である「10」を処理番号として設定し(ステップA1511)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA1512)。
そして、小当りエンディング時間(たとえば、0.1s)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA1513)、小当り動作の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1514)。なお、小当り動作の終了に関する信号は、たとえば、特別電動役物1作動中信号をオフにする信号である。
そして、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアし(ステップA1515)、小当り中制御ポインタ領域の情報をゼロクリアし(ステップA1516)、小当り終了移行設定処理を終了する。
〔小当り終了処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における小当り終了処理(ステップA18)の詳細について図70を用いて説明する。図70は、第1の実施形態の小当り終了処理のフローチャートを示す図である。
小当り終了処理では、まず、特図ゲームモードフラグ退避領域から確率状態に関するフラグをロードし(ステップA1601)、ステップA1601でロードしたフラグが特図高確率中であるか否かを判定する(ステップA1602)。ステップA1601でロードしたフラグが特図高確率中である場合(ステップA1602;Y)には、ステップA1619の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
ステップA1601でロードしたフラグが特図高確率中でない場合(ステップA1602;N)には、演出モード情報アドレステーブルを設定し(ステップA1603)、変動開始時(停止図柄設定時)に設定された演出モード移行情報に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップA1604)。
そして、演出モード番号を取得して演出モード番号領域にセーブし(ステップA1605)、演出残り回転数を取得して演出残り回転数領域にセーブし(ステップA1606)、次モード移行情報を取得して次モード移行情報領域にセーブする(ステップA1607)。
そして、ステップA1606で取得した演出モード番号に対応する確率情報コマンドを準備し(ステップA1608)、準備した確率情報コマンドが停電復旧送信コマンド領域の値と一致するか否かを判定する(ステップA1609)。
準備した確率情報コマンドが停電復旧送信コマンド領域の値と一致する場合(ステップA1609;Y)には、ステップA1619の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。準備した確率情報コマンドが停電復旧送信コマンド領域の値と一致しない場合(ステップA1609;N)には、確率情報コマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセーブし(ステップA1610)、演出コマンド設定処理(ステップA1611)をおこなう。
そして、ステップA1606で取得した演出残り回転数に対応する演出回転数コマンドを準備し(ステップA1612)、演出コマンド設定処理(ステップA1613)をおこなう。また、高確率変動回数に対応する高確率変動回数コマンドを準備し(ステップA1614)、演出コマンド設定処理(ステップA1615)をおこない、新たな演出モードが左打ちするモードであるか否かを判定する(ステップA1616)。
新たな演出モードが左打ちするモードでない場合(ステップA1616;N)には、ステップA1619の処理に移行する。新たな演出モードが左打ちするモードである場合(ステップA1616;Y)には、左打ち指示報知コマンドを準備し(ステップA1617)、演出コマンド設定処理(ステップA1618)をおこなう。
そして、特図ゲームモードフラグ退避領域から時短状態に関するフラグをロードし(ステップA1619)、ステップA1619でロードしたフラグが特図時短中であるか否かを判定する(ステップA1620)。ステップA1619でロードしたフラグが特図時短中である場合(ステップA1620;Y)には、特図普段処理移行設定処理3(ステップA1623)をおこない、小当り終了処理を終了する。
ステップA1619でロードしたフラグが特図時短中でない場合(ステップA1620;N)には、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1621)。なお、左打ち指示に関する信号は、たとえば、発射位置指定信号1をオフにする信号である。
そして、右打ち中の表示LEDを消灯させるため、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブし(ステップA1622)、特図普段処理移行設定処理3(ステップA1623)をおこない、小当り終了処理を終了する。
〔特図普段処理移行設定処理3〕
次に、上述の小当り終了処理における特図普段処理移行設定処理3(ステップA1623)の詳細について図71を用いて説明する。図71は、第1の実施形態の特図普段処理移行設定処理3のフローチャートを示す図である。
特図普段処理移行設定処理3では、まず、特図普段処理に係る処理番号である「0」を処理番号として設定し(ステップA1631)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA1632)。
そして、小当りの終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA1633)、小当りの終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1634)。なお、小当りの終了に関する信号は、たとえば、大当り1信号をオフにする信号である。また、小当りの終了に関する信号は、たとえば、特別図柄1小当り信号をオフにする信号である。
そして、変動図柄判別フラグ領域の情報をクリアし(ステップA1635)、演出モード移行情報領域の情報をクリアする(ステップA1636)。そして、特図ゲームモードフラグ退避領域の情報をクリアし(ステップA1637)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(ステップA1638)、特図普段処理移行設定処理3を終了する。
〔演出コマンド設定処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理のサブルーチンにおける演出コマンド設定処理の詳細について図72を用いて説明する。図72は、第1の実施形態の演出コマンド設定処理のフローチャートを示す図である。
演出コマンド設定処理では、まず、演出用シリアル送信バッファのステータスを読み込み(ステップA1701)、演出用シリアル送信バッファが満杯であるか否かを判定する(ステップA1702)。演出用シリアル送信バッファが満杯である場合(ステップA1702;Y)には、ステップA1701の処理に戻る。演出用シリアル送信バッファが満杯でない場合(ステップA1702;N)には、コマンドデータ(MODE)を演出用シリアル送信バッファに書き込む(ステップA1703)。
これにより、遊技制御装置100におけるCPU111Aのシリアル通信機能を用いてシリアル通信により、演出コマンド(MODE)が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信されることになる。なお、本フローチャートの場合、コマンドは演出コマンドのように、「MODE」、「ACTION」といった2バイト構成で送信しているが、それ以上のバイト構成にしてもよい。それらの場合、複数バイト構成に対応したフローチャートにすればよい。
そして、演出用シリアル送信バッファのステータスを読み込み(ステップA1704)、演出用シリアル送信バッファが満杯であるか否かを判定する(ステップA1705)。
演出用シリアル送信バッファが満杯である場合(ステップA1705;Y)には、ステップA1704の処理に戻る。演出用シリアル送信バッファが満杯でない場合(ステップA1705;N)には、コマンドデータ(ACTION)を演出用シリアル送信バッファに書き込み(ステップA1706)、演出コマンド設定処理を終了する。
コマンドデータ(ACTION)を演出用シリアル送信バッファに書き込むことで、遊技制御装置100におけるCPU111Aのシリアル通信機能を用いてシリアル通信により、演出コマンド(ACTION)が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信されることになる。
このようにして、遊技制御装置100から演出制御装置300へシリアル通信で演出コマンド(MODE)および演出コマンド(ACTION)が送信される。演出制御装置300では、これらの各コマンドを受けて表示装置41の画面等で演出制御をおこなう。シリアル通信は、遊技制御装置100におけるCPU111Aのシリアル通信機能を用いておこなうので、構成が簡単という利点がある。
〔図柄変動制御処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における図柄変動制御処理(ステップA22)の詳細について図73を用いて説明する。図73は、第1の実施形態の図柄変動制御処理のフローチャートを示す図である。
図柄変動制御処理では、まず、対象の変動制御フラグがセットされ当該図柄が変動中であるかをチェックし(ステップA1801)、チェックの結果、変動中であるか否かを判断する(ステップA1802)。
変動中である場合(ステップA1802;Y)には、対象の図柄に対応する図柄表示テーブル(変動用)を取得する(ステップA1803)。そして、対象の図柄の変動時間を計測する点滅制御タイマを「−1」更新し(ステップA1804)、点滅制御タイマが「0」であるか否かを判定する(ステップA1805)。
点滅制御タイマが「0」である場合(ステップA1805;Y)には、対象の図柄、状態に対応する点滅制御タイマ初期値を取得し(ステップA1806)、点滅制御タイマ初期値を対象の図柄の点滅制御タイマ領域にセーブ(ステップA1807)する。なお、点滅制御タイマ初期値については、図74を用いて後で説明する。
そして、対象の図柄の変動図柄番号を「+1」更新し(ステップA1808)、ステップA1809の処理に移行する。点滅制御タイマが「0」でない場合(ステップA1805;N)には、ステップA1809の処理に移行する。
そして、対象の図柄の変動図柄番号領域の値に対応する表示データを取得し(ステップA1809)、取得した表示データを対象の図柄のセグメント領域にセーブし(ステップA1812)、図柄変動制御処理を終了する。
ステップA1802において、変動中でない場合(ステップA1802;N)には、対象の図柄に対応する図柄表示テーブル(停止用)を取得する(ステップA1810)。そして、対象の図柄の停止図柄番号領域の値に対応する表示データを取得し(ステップA1811)、取得した表示データを対象の図柄のセグメント領域にセーブし(ステップA1812)、図柄変動制御処理を終了する。
なお、特図ゲーム処理にて準備された変動制御テーブル上には、変動制御領域の下位アドレス、表示テーブル2(停止用)のアドレスおよび表示テーブル1(変動用)のアドレスの情報が定義されている。
〔点滅制御タイマ初期値テーブル〕
次に、上述の図柄変動制御処理で取得する点滅制御タイマ初期値(ステップA1806)の詳細について図74を用いて説明する、図74は、第1の実施形態の点滅制御タイマ初期値テーブルの一例を示す図である。
点滅制御タイマ初期値は、対象の図柄(特図1、特図2、普図)とその状態(状態1、状態2)ごとに設定されている。
点滅制御タイマ初期値は、特図1が状態1である場合には80msであり、特図1が状態2である場合には60msである。また、点滅制御タイマ初期値は、特図2が状態1である場合には80msであり、特図2が状態2である場合には60msである。また、点滅制御タイマ初期値は、普図が状態1である場合には160msであり、普図が状態2である場合には120msである。
なお、点滅制御タイマ初期値は、状態1の値と比較して状態2の値が小さいがこれに限らない。点滅制御タイマ初期値は、状態1の値と比較して状態2の値が大きいものであってもよい。たとえば、点滅制御タイマ初期値は、特図1が状態1である場合に60msであり、特図1が状態2である場合に80msであり、特図2が状態1である場合に60msであり、特図2が状態2である場合に80msであり、普図が状態1である場合に120msであり、普図が状態2である場合に160msであってもよい。
なお、状態2は、状態1と比較して遊技者に有利な遊技状態であり、遊技機ごとに具体的な遊技状態を設定可能である。たとえば、第1の実施形態の遊技機は、特図1または特図2が確率変動状態でないときが状態1に相当し、特図1または特図2が確率変動状態であるときが状態2に相当する。
これにより、遊技機10は、一括表示装置50において、状態表示部57に加えて特図1図柄表示部53と特図2図柄表示部54と普図図柄表示部55とで遊技機10の遊技状態を表示可能である。
また、遊技機10は、一括表示装置50において、状態表示部57に代えて特図1図柄表示部53と特図2図柄表示部54と普図図柄表示部55とで遊技機10の遊技状態を表示することもできる。たとえば、遊技機10は、状態表示部57において第1の期間に第1の状態表示をおこない、その後の第2の期間で状態表示部57において第2の状態表示をおこない、特図1図柄表示部53と特図2図柄表示部54と普図図柄表示部55とで第1の状態表示をおこなうことができる。より具体的には、遊技機10は、通常状態から確率変動状態等の遊技状態遷移時に状態表示部57において遊技状態遷移の報知(トリガ報知)をおこなう。また、遊技機10は、通常状態あるいは確率変動状態等の遊技状態が定常状態であるときに特図1図柄表示部53と特図2図柄表示部54と普図図柄表示部55とにおいて遊技状態が定常状態であることの報知(定常報知)をおこなう。なお、遊技機10は、必ずしも特図1図柄表示部53と特図2図柄表示部54と普図図柄表示部55とで遊技状態の報知をおこなうことを要しない。遊技機10は、特図1図柄表示部53と特図2図柄表示部54と普図図柄表示部55のうちの1つ、または2つで遊技状態の報知をおこなうものであってもよい。また、遊技機10は、特図1図柄表示部53と特図2図柄表示部54と普図図柄表示部55の表示態様の組み合わせにより、より複雑な遊技状態を報知するものであってもよい。さらに、遊技機10は、状態表示部57と特図1図柄表示部53と特図2図柄表示部54と普図図柄表示部55の表示態様の組み合わせにより、より複雑な遊技状態を報知するものであってもよい。したがって、遊技機10は、遊技者にとって理解容易な遊技進行を報知できる。
〔振り分け処理〕
次に、上述の変動パターン設定処理における振り分け処理(ステップA476、A479、A485)の詳細について図75を用いて説明する。図75は、第1の実施形態の振り分け処理のフローチャートを示す図である。
振り分け処理は、変動パターン乱数1にもとづいて後半変動グループテーブルから特図変動表示ゲームの後半変動選択テーブルを選択したり、変動パターン乱数2にもとづいて、後半変動選択テーブル(後半変動パターングループ)から特図変動表示ゲームの後半変動パターンを選択したり、変動パターン乱数3にもとづいて、前半変動選択テーブル(前半変動パターングループ)から特図変動表示ゲームの前半変動パターンを選択したりするための処理である。
振り分け処理では、まず、準備された後半変動グループテーブル(選択テーブル)や後半変動選択テーブル(選択テーブル)や前半変動選択テーブル(選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(すなわち、「0」)であるかをチェックし(ステップA1901)、そのチェックの結果、先頭のデータが振り分けなしのコードであるか否かを判定する(ステップA1902)。ここで、後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルは、少なくとも一の後半変動パターングループや後半変動パターンや前半変動パターンと対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、振り分けの必要がない選択テーブルの場合、振り分け値「0」、すなわち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている。
そして、後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードである場合(ステップA1902;Y)は、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA1907)、振り分け処理を終了する。一方、後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合(ステップA1902;N)は、後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルに最初に規定されている一の振り分け値を取得する(ステップA1903)。
続けて、変動パターン設定処理のステップA473、A478、A484にてロードされた乱数値(変動パターン乱数1や変動パターン乱数2や変動パターン乱数3の値)からステップA1903にて取得された振り分け値を減算して新たな乱数値を算出した後(ステップA1904)、当該算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(ステップA1905)。そして、新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合(ステップA1905;N)は、次の振り分け値のアドレスに更新した後(ステップA1906)、ステップA1903の処理に戻る。
すなわち、ステップA1903にて、後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルに次に規定されている振り分け値を取得した後、ステップA1905にて判定済みの乱数値を新たな乱数値として振り分け値を減算し、さらに新たな乱数値を算出する(ステップA1904)。そして、算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(ステップA1905)。上記の処理をステップA1905にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップA1905;Y)と判定するまで実行する。これにより、後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルに規定されている少なくとも一の後半変動選択テーブルや後半変動パターンや前半変動パターンの中からいずれか一の後半変動選択テーブルや後半変動番号や前半変動番号を選択する。そして、ステップA1905にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップA1905;Y)と判定すると、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA1907)、振り分け処理を終了する。
〔2バイト振り分け処理〕
次に、上述の変動パターン設定処理における2バイト振り分け処理(ステップA475)の詳細について図76を用いて説明する。図76は、第1の実施形態の2バイト振り分け処理のフローチャートを示す図である。
2バイト振り分け処理は、変動パターン乱数1にもとづいて後半変動グループテーブルから特図変動表示ゲームの後半変動選択テーブルを選択するための処理である。図76に示すように、2バイト振り分け処理では、まず、変動パターン設定処理にて準備した後半変動グループテーブル(選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(すなわち、「0」)であるかをチェックし(ステップA2001)、そのチェックの結果、先頭のデータが振り分けなしのコードであるか否かを判定する(ステップA2002)。ここで、後半変動グループテーブルは、少なくとも一の後半変動パターングループと対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、後半変動パターンが「リーチなし」となる後半変動パターングループのみを規定する後半変動グループテーブル(たとえば、結果がはずれの場合の一部の変動グループテーブル)にあっては、振り分けの必要がないため、振り分け値「0」、すなわち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている。
そして、後半変動グループテーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードである場合(ステップA2002;Y)は、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA2007)、2バイト振り分け処理を終了する。一方、後半変動グループテーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合(ステップA2002;N)は、後半変動グループテーブルに最初に規定されている一の振り分け値を取得する(ステップA2003)。
続けて、変動パターン設定処理のステップA473にてロードされた乱数値(変動パターン乱数1の値)からステップA2003にて取得された振り分け値を減算して新たな乱数値を算出し(ステップA2004)、当該算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(ステップA2005)。新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合(ステップA2005;N)は、次の振り分け値のアドレスに更新した後(ステップA2006)、ステップA2003の処理に戻る。すなわち、ステップA2003にて、変動グループ選択テーブルに次に規定されている振り分け値を取得した後、ステップA2005にて判定済みの乱数値を新たな乱数値として振り分け値を減算し、さらに新たな乱数値を算出する(ステップA2004)。そして、算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(ステップA2005)。
上記の処理をステップA2005にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップA2005;Y)と判定するまで実行する。これにより、後半変動グループテーブルに規定されている少なくとも一の後半変動選択テーブルの中からいずれか一の後半変動選択テーブルが選択される。そして、ステップA2005にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップA2005;Y)と判定すると、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA2007)、2バイト振り分け処理を終了する。
〔普図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における普図ゲーム処理(ステップS130)の詳細について説明する。図77は、第1の実施形態の普図ゲーム処理のフローチャートを示す図である。普図ゲーム処理では、ゲートスイッチ34aの入力の監視と、普図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、普図の表示の設定等をおこなう。
この普図ゲーム処理では、まず、ゲートスイッチ34aからの入力を監視するゲートスイッチ監視処理(ステップB1)をおこない、始動口2スイッチ37aからの入力を監視する普電入賞スイッチ監視処理(ステップB2)をおこなう。次に、普図ゲーム処理タイマが「0」でなければ「−1」更新する(ステップB3)。なお、普図ゲーム処理タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、普図ゲーム処理タイマの値が「0」となったか否かを判定する(ステップB4)。
普図ゲーム処理タイマの値が「0」である(ステップB4;Y)、すなわちタイムアップしたまたはすでにタイムアップしていたと判定されると、普図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する普図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する処理(ステップB5)をおこなって、当該テーブルを用いて普図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する処理(ステップB6)をおこなう。そして、ゲーム処理番号によるサブルーチンコール(ステップB7)をおこなう。
ステップB7にて、ゲーム処理番号が「0」の場合、普図変動表示ゲームの変動開始を監視し、普図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、普図変動中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう普図普段処理(ステップB8)をおこなう。また、ステップB7にて、ゲーム処理番号が「1」の場合、普図表示中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう普図変動中処理(ステップB9)をおこなう。
また、ステップB7にて、ゲーム処理番号が「2」の場合、普図変動表示ゲームの結果が当りであれば、時短状態中であるか否かに応じた普電開放時間の設定や、普図当り中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう普図表示中処理(ステップB10)をおこなう。また、ステップB7にて、ゲーム処理番号が「3」の場合、普図当り中処理の継続、または普電残存球処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう普図当り中処理(ステップB11)をおこなう。
また、ステップB7にて、ゲーム処理番号が「4」の場合、普図当り終了処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう普電残存球処理(ステップB12)をおこなう。また、ステップB7にて、ゲーム処理番号が「5」の場合、普図普段処理(ステップB8)をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう普図当り終了処理(ステップB13)をおこなう。
その後、普図表示器による普通図柄の変動を制御するための普図変動制御テーブルを準備し(ステップB14)、普図表示器による普通図柄の変動の制御に係る図柄変動制御処理(ステップB15)をおこなって、普図ゲーム処理を終了する。一方、ステップB4にて、普図ゲーム処理タイマの値が0でない(ステップB4;N)、すなわちタイムアップしていないと判定すると、処理をステップB14に移行して、それ以降の処理をおこなう。
〔ゲートスイッチ監視処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理におけるゲートスイッチ監視処理(ステップB1)の詳細について説明する。図78は、第1の実施形態のゲートスイッチ監視処理のフローチャートを示す図である。このゲートスイッチ監視処理では、まず、ゲートスイッチ34aに入力があるか否かを判定する(ステップB101)。そして、ゲートスイッチ34aに入力がある場合(ステップB101;Y)、右打ちする遊技状態か否かを判定する(ステップB102)。ここで、右打ちする遊技状態とは、大当り中、小当り中または特図時短中(普電サポート中)のことである。右打ちする遊技状態の場合(ステップB102;Y)、処理をステップB105に移行する。右打ちする遊技状態でない場合(ステップB102;N)、左打ち指示コマンドを準備し(ステップB103)、演出コマンド設定処理(ステップB104)をおこない、普図保留数を取得して当該普図保留数が上限値(たとえば「4」)未満であるか否かを判定する(ステップB105)。
普図保留数が上限値未満である場合(ステップB105;Y)、普図保留数を「+1」更新し(ステップB106)、更新後の普図保留数に対応する当り乱数格納領域のアドレスを算出する(ステップB107)。そして、当り乱数を抽出してRWMの当り乱数格納領域にセーブし(ステップB108)、当り図柄乱数を抽出し、当り図柄乱数格納領域にセーブし(ステップB109)、ゲートスイッチ監視処理を終了する。
また、ステップB101にてゲートスイッチ34aに入力がないと判定された場合(ステップB101;N)や、ステップB105にて普図保留数が上限値未満でないと判定された場合(ステップB105;N)、ゲートスイッチ監視処理は、終了される。
〔普電入賞スイッチ監視処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普電入賞スイッチ監視処理(ステップB2)の詳細について説明する。図79は、第1の実施形態の普電入賞スイッチ監視処理のフローチャートを示す図である。この普電入賞スイッチ監視処理では、まず、普図当り中か否か、すなわち普図変動表示ゲームが当り状態となって普通変動入賞装置37が所定回数の開放動作を実行中であるか否かを判定する(ステップB111)。そして、普図当り中である場合(ステップB111;Y)、始動口2スイッチ37aに入力があるかを判定し(ステップB112)、始動口2スイッチ37aに入力がある(ステップB112;Y)と判定すると、普電カウンタのカウント数を「+1」更新する(ステップB113)。
次に、更新後の普電カウンタのカウント数が上限値(たとえば「6」)に達したか否かを判定し(ステップB114)、カウント数が上限値に達した(ステップB114;Y)と判定すると、普電カウンタのカウント数が上限となったことにもとづき、普電を閉じるための処理として、普図当り中制御ポインタ領域に当り動作終了の値(たとえば「4」)をセーブし(ステップB115)、普図ゲーム処理タイマをゼロクリアして(ステップB116)、普電入賞スイッチ監視処理を終了する。すなわち、普図の当り状態中に上限値以上の普電入賞があった場合は、その時点で普図当り中処理制御ポインタ領域に当り終了の値をセーブし、普図の当り状態が途中で終了するようにする。
また、ステップB111にて普図当り中でないと判定された場合(ステップB111;N)、ステップB112にて始動口2スイッチ37aに入力がないと判定された場合(ステップB112;N)またはステップB114にてカウント数が上限値に達していないと判定された場合(ステップB114;N)、この普電入賞スイッチ監視処理は、終了される。
〔普図普段処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図普段処理(ステップB8)の詳細について説明する。図80は、第1の実施形態の普図普段処理のフローチャートを示す図である。この普図普段処理では、まず、普図保留数が「0」であるか否かを判定し(ステップB121)、普図保留数が「0」である場合(ステップB121;Y)は、普図普段処理移行設定処理1(ステップB141)をおこない、普図普段処理を終了する。また、普図保留数が「0」でない場合(ステップB121;N)、当り乱数格納領域(保留数1用)、当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から乱数をロードし(ステップB122)、当り乱数格納領域(保留数1用)、当り図柄乱数格納領域(保留数1用)をゼロクリアする(ステップB123)。
次に、普図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が通常よりも高くされた普図高確率中であるか、すなわち時短状態であるかを判定する(ステップB124)。普図高確率中でない場合(ステップB124;N)、低確率下限判定値を設定し(ステップB125)、普図高確率中である場合(ステップB124;Y)には、高確率下限判定値を設定する(ステップB126)。なお、低確率上限判定値と高確率上限判定値とは、共通の値(たとえば「251」)である。また、低確率下限判定値と高確率下限判定値とは、異なる値(たとえば、低確率下限判定値が「251」、高確率下限判定値が「1」)であり、低確率下限判定値と比較して高確率下限判定値が小さな値である。これにより、当り確率は、低確率と比較して高確率において大きくなり、たとえば、低確率の場合0/251となり、高確率の場合250/251となる。
次に、当り乱数が上限判定値以上であるか否かを判定し(ステップB127)、当り乱数が上限判定値以上でない場合(ステップB127;N)、当り乱数が下限判定値未満であるか否かを判定する(ステップB128)。ステップB127において、当り乱数が上限判定値以上の場合(ステップB127;Y)またはステップB127、B128において、当り乱数が下限判定値未満である場合(ステップB127;N、ステップB128;Y)、すなわち、はずれの場合は、当りフラグ領域にはずれ情報をセーブし(ステップB129)、はずれ停止図柄番号を設定し(ステップB130)、はずれ図柄情報を普図停止図柄情報領域にセーブする(ステップB131)。また、ステップB127、B128において、当り乱数が上限判定値未満で下限判定値以上の場合、すなわち、当りの場合(ステップB127;N、ステップB128;N)、当りフラグ領域に当り情報をセーブし(ステップB132)、ロードした当り図柄乱数に対応する当り停止図柄番号を設定し(ステップB133)、停止図柄番号に対応する停止図柄情報を普図停止図柄情報領域にセーブする(ステップB134)。なお、第1の実施形態では、当り図柄は、3種類としている。
次に、停止図柄番号を普図停止図柄領域にセーブし(ステップB135)、停止図柄番号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップB136)。その後、普図当り乱数格納領域をシフトし(ステップB137)、シフト後の空き領域をゼロクリアして(ステップB138)、普図保留数を「−1」更新する(ステップB139)。すなわち、もっとも古い普図保留数1に関する普図変動表示ゲームが実行されることに伴い、普図保留数「1」以降に保留となっている普図保留数「2」から「4」の順位を1つずつ繰り上げる処理をおこなう。この処理により、普図当り乱数格納領域の普図保留数2用から普図保留数4用の値が、普図当り乱数格納領域の普図保留数1用から普図保留数3用に移動することとなる。そして、普図当り乱数格納領域の普図保留数4用の値がクリアされて、普図保留数が「1」だけデクリメントされる。
そして、普図変動中処理移行設定処理(ステップB140)をおこなって、この普図普段処理を終了する。
〔普図普段処理移行設定処理1〕
次に、上述の普図普段処理での普図普段処理移行設定処理1(ステップB141)の詳細について説明する。図81は、第1の実施形態の普図普段処理移行設定処理1のフローチャートを示す図である。この普図普段処理移行設定処理1では、まず、普図普段処理に移行するための処理番号として「0」を設定し(ステップB151)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB152)。その後、普電不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップB153)、普図普段処理移行設定処理1を終了する。
〔普図変動中処理移行設定処理〕
次に、上述の普図普段処理での普図変動中処理移行設定処理(ステップB140)の詳細について説明する。図82は、第1の実施形態の普図変動中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。この普図変動中処理移行設定処理では、まず、普図変動中処理に移行するための処理番号として「1」を設定し(ステップB161)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブし(ステップB162)、普図変動時間(低確率および高確率とで共通(たとえば、500ms))を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB163)。その後、普図変動表示ゲームの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップB164)。なお、普図変動表示ゲームの開始に関する信号は、普通図柄1変動中信号をオンにする信号である。
次に、普図変動表示ゲームが変動中であることを示す変動中フラグを普図変動制御フラグ領域にセーブする(ステップB165)。そして、普図表示器の点滅周期のタイマの初期値である点滅制御タイマ初期値(たとえば100ms)を普図点滅制御タイマ領域にセーブして(ステップB166)、普図変動中処理移行設定処理を終了する。
〔普図変動中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図変動中処理(ステップB9)について説明する。図83は、第1の実施形態の普図変動中処理のフローチャートを示す図である。この普図変動中処理では、普図表示中処理移行設定処理(ステップB171)をおこない、普図変動中処理を終了する。
〔普図表示中処理移行設定処理〕
次に、上述の普図変動中処理における普図表示中処理移行設定処理(ステップB171)の詳細について説明する。図84は、第1の実施形態の普図表示中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。この普図表示中処理移行設定処理では、まず、普図表示中処理に移行するための設定処理として処理番号を「2」に設定し(ステップB181)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB182)。その後、その普図表示時間(たとえば、600ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB183)。さらに、普図の変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップB184)。なお、普図の変動終了に関する信号は、普通図柄1変動中信号をオフにする信号である。
次に、普図変動表示ゲームが停止中であることを示す停止フラグを普図変動制御フラグ領域にセーブして(ステップB185)、普図表示中処理移行設定処理を終了する。
〔普図表示中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図表示中処理(ステップB10)の詳細について説明する。図85は、第1の実施形態の普図表示中処理のフローチャートを示す図である。この普図表示中処理では、まず、普図普段処理にて設定された当りフラグ(当り情報またははずれ情報)をロードして(ステップB191)、RWMの当りフラグ領域の情報をクリアし(ステップB192)、ロードされた当りフラグが当り情報であるか否かを判定する(ステップB193)。
当りフラグが当り情報でない場合(ステップB193;N)、普図普段処理に移行するための普図普段処理移行設定処理1(ステップB198)をおこなって、普図表示中処理を終了する。この普図普段処理移行設定処理1は、図81に示した処理である。一方、当りフラグが当り情報である場合(ステップB193;Y)、当り中処理設定テーブルを設定する(ステップB194)。
そして、普図停止図柄情報に対応する当り開始ポインタ値(制御ポインタ「0」,「2」,「4」のいずれか)を取得し、普図当り中制御ポインタ領域にセーブ(ステップB195)、普図停止図柄情報に対応する普電開放時間(500msまたは1700ms)を取得し、普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB196)。これにより時短状態中での普通変動入賞装置37の開放態様が設定され、たとえば4回の開放が可能となる。その後、普図当り中処理移行設定処理(ステップB197)をおこなって、普図表示中処理を終了する。
〔普図当り中処理移行設定処理〕
次に、上述の普図表示中処理における普図当り中処理移行設定処理(ステップB197)の詳細について説明する。図86は、第1の実施形態の普図当り中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。この普図当り中処理移行設定処理では、まず、普図当り中処理に移行するための処理番号として「3」を設定し(ステップB201)、その処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB202)。その後、普図変動表示ゲームの当りの開始(普図変動表示ゲームの当りに関する信号)に関する信号と、普電作動開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップB203)。なお、普図変動表示ゲームの当りの開始に関する信号は、普通図柄1当り中信号をオンにする信号であり、普電作動開始に関する信号は、普通電動役物1作動中信号をオンにする信号である。
次に、普電ソレノイドを駆動(オン)する信号を出力するために普電ソレノイド出力データ領域にオンデータをセーブする(ステップB204)。
さらに、普通変動入賞装置37への入賞数を記憶する普電カウント数領域の情報をクリアし(ステップB205)、普電不正監視期間における普通変動入賞装置37への入賞数を記憶する普電不正入賞数領域の情報をクリアする(ステップB206)。そして、普通変動入賞装置37の不正監視期間外を規定するフラグを普電不正監視期間フラグ領域にセーブして(ステップB207)、普図当り中処理移行設定処理を終了する。
〔普図当り中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図当り中処理(ステップB11)の詳細について説明する。図87は、第1の実施形態の普図当り中処理のフローチャートを示す図である。この普図当り中処理では、まず、普図当り中制御ポインタをロードして準備し(ステップB211)、ロードされた普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値(当り終了の値)に達したか否かを判定する(ステップB212)。
そして、普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値に達していない場合(ステップB212;N)、普図当り中制御ポインタを「+1」更新し(ステップB213)、普電作動移行設定処理(ステップB214)をおこなって、普図当り中処理を終了する。また、普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値(当り終了の値)に達した場合(ステップB212;Y)、ステップB213をパスして普電作動移行設定処理(ステップB214)をおこない、普図当り中処理を終了する。
〔普電作動移行設定処理〕
次に、上述の普図当り中処理における普電作動移行設定処理(ステップB214)の詳細について説明する。図88は、第1の実施形態の普電作動移行設定処理のフローチャートを示す図である。この普電作動移行設定処理は、普通変動入賞装置37を開閉するための普電ソレノイド37cの駆動制御をおこなう処理であり、制御ポインタの値に応じて処理を分岐するようにしている。この普電作動移行設定処理では、まず、制御ポインタの値に応じた分岐処理をおこなう(ステップB221)。
制御ポインタの値が「0」,「2」のいずれかであった場合、ステップB222へ移行する。すなわち、普通変動入賞装置37の閉塞を制御するため、制御ポインタに対応する普通変動入賞装置37の閉塞後のウェイト時間(たとえば、200ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップB222)、普電ソレノイド37cをオフさせるために普電ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブして(ステップB223)、普電作動移行設定処理を終了する。
また、制御ポインタの値が「1」,「3」のいずれかであった場合、ステップB224へ移行する。すなわち、普通変動入賞装置37の開放を制御するため、制御ポインタに対応する普通変動入賞装置37の開放時間である普電開放時間(たとえば、1700ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップB224)、普電ソレノイド37cをオンさせるために普電ソレノイド出力データ領域にオンデータをセーブして(ステップB225)、普電作動移行設定処理を終了する。
また、制御ポインタの値が「4」であった場合、ステップB226へ移行する。すなわち、普通変動入賞装置37の開放制御を終了して普電残存球処理(ステップB12)をおこなうために、処理番号として「4」を設定する(ステップB226)。そして、この処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブし(ステップB227)、普電残存球処理時間(たとえば、600ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB228)。その後、普電ソレノイド37cをオフさせるために普電ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブし(ステップB229)、普電作動移行設定処理を終了する。
次に、第1の実施形態の普通変動入賞装置37における普電作動について図89を用いて説明する。図89は、第1の実施形態の普通変動入賞装置の普電作動タイミングチャートを示す図である。なお、図中における四角内の数字は、制御ポインタの値を示している。
普通変動入賞装置37における当り図柄1の場合の普電作動は、普図表示時間(600ms)と、その後の普電開放時間(500ms)と、その後の残存球処理時間(600ms)からなる合計1200msの一連の動作である。なお、当り図柄1の場合は、普電開放時間経過後に制御ポインタの値が「4」となり、普通変動入賞装置37の1回の開放動作の後に普電残存球処理がおこなわれる。
また、普通変動入賞装置37における当り図柄2の場合の普電作動は、普図表示時間(600ms)と、その後の普電開放時間(1700ms)と、その後のウェイト時間(200ms)と、その後の普電開放時間(1700ms)と、その後の残存球処理時間(600ms)からなる合計4800msの一連の動作である。なお、当り図柄2の場合は、1回目の普電開放時間経過後に制御ポインタの値が「2」となり、制御ポインタの値が「2」,「3」に対応するそれぞれの処理を経て、制御ポインタの値が「4」となる。このようにして、当り図柄2の場合は、普通変動入賞装置37の2回の開放動作の後に普電残存球処理がおこなわれる。
また、普通変動入賞装置37における当り図柄3の場合の普電作動は、普図表示時間(600ms)と、その後の普電開放時間(1700ms)と、その後のウェイト時間(200ms)と、その後の普電開放時間(1700ms)と、その後のウェイト時間(200ms)と、その後の普電開放時間(1700ms)と、その後の残存球処理時間(600ms)からなる合計6700msの一連の動作である。なお、当り図柄3の場合は、1回目の普電開放時間経過後に制御ポインタの値が「0」となり、制御ポインタの値が「0」,「1」,「2」,「3」に対応するそれぞれの処理を経て、制御ポインタの値が「4」となる。このようにして、当り図柄3の場合は、普通変動入賞装置37の3回の開放動作の後に普電残存球処理がおこなわれる。
なお、普図表示時間とウェイト時間と残存球処理時間の間、普通変動入賞装置37は、普電ソレノイド37cのオフ制御により閉塞する。また、普電開放時間の間、普通変動入賞装置37は、普電ソレノイド37cのオン制御により開放する。
〔普電残存球処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普電残存球処理(ステップB12)について説明する。図90は、第1の実施形態の普電残存球処理のフローチャートを示す図である。この普電残存球処理では、普図当り終了処理移行設定処理(ステップB231)をおこない、普電残存球処理を終了する。
〔普図当り終了処理移行設定処理〕
次に、上述の普電残存球処理における普図当り終了処理移行設定処理(ステップB231)の詳細について説明する。図91は、第1の実施形態の普図当り終了処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。この普図当り終了処理移行設定処理では、まず、普図当り終了処理に係る処理番号「5」を設定して(ステップB241)、その処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB242)。
その後、普図エンディング時間(たとえば、100ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップB243)、普通変動入賞装置37の作動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップB244)。なお、普通変動入賞装置37の作動終了に関する信号は、普通電動役物1作動中信号をオフにする信号である。
次に、普通変動入賞装置37への入賞数を計数する普電カウント数領域の情報をクリアする(ステップB245)。そして、普図当り中制御ポインタ領域の値をクリアして(ステップB246)、普図当り終了処理移行設定処理を終了する。
〔普図当り終了処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図当り終了処理(ステップB13)について説明する。図92は、第1の実施形態の普図当り終了処理のフローチャートを示す図である。この普図当り終了処理では、普図普段処理移行設定処理2(ステップB251)をおこない、普図当り終了処理を終了する。
〔普図普段処理移行設定処理2〕
次に、上述の普図当り終了処理における普図普段処理移行設定処理2(ステップB251)の詳細について説明する。図93は、第1の実施形態の普図普段処理移行設定処理2のフローチャートを示す図である。この普図普段処理移行設定処理2では、まず、普図普段処理に係る処理番号「0」を設定して(ステップB261)、その処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB262)。
その後、普図変動ゲームの当り終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップB263)。なお、普図変動ゲームの当り終了に関する信号は、普通図柄1変動中信号をオフにする信号である。
その後、普通変動入賞装置37の不正監視期間を規定するフラグ(不正監視期間中フラグ)を普電不正監視期間フラグ領域にセーブして(ステップB264)、普図普段処理移行設定処理2を終了する。
〔セグメントLED編集処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理におけるセグメントLED編集処理(ステップS131)の詳細について図94を用いて説明する。図94は、第1の実施形態のセグメントLED編集処理のフローチャートを示す図である。セグメントLED編集処理では、一括表示装置50に設けられたラウンド表示部51と、特図1保留表示部52と、普図保留表示部56と、状態表示部57を構成するLEDの駆動に関する設定等をおこなう。
セグメントLED編集処理では、まず、点滅制御タイマに「1」を加算して更新する(ステップC11)。点滅制御タイマは、たとえば、8ビットのカウンタタイマである。
次に、普図保留表示の出力オンタイミングを判定し(ステップC12)、出力オンタイミングである場合(ステップC12;Y)に普図保留数表示テーブル1を設定し(ステップC13)、出力オンタイミングでない場合(ステップC12;N)に普図保留数表示テーブル2を設定する(ステップC14)。なお、普図保留表示の出力オンタイミングの判定は、タイマの特定ビットを参照することによっておこなうことができる。たとえば、4msごとに1インクリメントされるタイマの第5ビットを参照することで、128msの点滅周期を設定できる。
その後、設定した普図保留数表示テーブル1または普図保留数表示テーブル2から普図保留数に対応する表示データを取得し、セグメント領域にセーブする(ステップC15)。なお、セグメント領域は、LED_00からLED_31の表示データを記憶する記憶領域である。
たとえば、普図保留数表示テーブル1と普図保留数表示テーブル2は、普図保留数「0」から「2」について同じ値であり、普図保留数「3」と「4」について異なる値である。これにより、普図保留表示部56において、普図保留数「0」で対応するLEDの消灯、普図保留数「1」、「2」で対応するLEDの点灯、普図保留数「3」、「4」で対応するLEDの点滅を実現している。
次に、特図1保留表示の出力オンタイミングを判定し(ステップC16)、出力オンタイミングである場合(ステップC16;Y)に特図1保留数表示テーブル1を設定し(ステップC17)、出力オンタイミングでない場合(ステップC16;N)に特図1保留数表示テーブル2を設定する(ステップC18)。なお、特図1保留表示の出力オンタイミングの判定についても普図保留表示の出力オンタイミングの判定と同様とすることができる。このとき、たとえば、4msごとに1インクリメントされるタイマの参照ビットを、普図保留表示と違えることで、普図保留表示と異なる点滅周期を設定できる。
その後、設定した特図1保留数表示テーブル1または特図1保留数表示テーブル2から特図1保留数に対応する表示データを取得し、セグメント領域にセーブする(ステップC19)。なお、特図1保留表示部52についても、普図保留表示部56と同様にしてLEDの点灯態様を実現している。
次に、特図2保留表示の出力オンタイミングを判定し(ステップC20)、出力オンタイミングである場合(ステップC20;Y)に特図2保留数表示テーブル1を設定し(ステップC21)、出力オンタイミングでない場合(ステップC20;N)に特図2保留数表示テーブル2を設定する(ステップC22)。なお、特図2保留表示の出力オンタイミングの判定についても普図保留表示の出力オンタイミングの判定と同様とすることができる。このとき、たとえば、4msごとに1インクリメントされるタイマの参照ビットを、普図保留表示と違えることで、普図保留表示と異なる点滅周期を設定できる。
その後、設定した特図2保留数表示テーブル1または特図2保留数表示テーブル2から特図2保留数に対応する表示データを取得し、セグメント領域にセーブする(ステップC23)。なお、特図2保留表示部58についても、普図保留表示部56と同様にしてLEDの点灯態様を実現している。
さらに、ラウンド表示部51での表示態様が規定されたラウンド表示LED表示テーブルを設定し(ステップC24)、ラウンド表示LED出力ポインタに対応する表示データを取得し、セグメント領域にセーブする(ステップC25)。
次に、遊技状態表示テーブル1を設定し(ステップC26)、遊技状態表示番号1に対応する表示データを取得し、セグメント領域にセーブする(ステップC27)。
なお、遊技状態表示テーブル1は、特図ゲームの遊技状態が時短中(普電サポート中)であるか否か、言い換えれば遊技者に有利な遊技状態の1つであるか否かを、状態表示部57が報知するための表示態様を規定する。たとえば、状態表示部57のうちのLED_29が消灯することにより「通常中」を報知し、LED_29が点灯することにより「特図時短中(普電サポート中)」を報知する。
その後、遊技状態表示テーブル2を設定し(ステップC28)、遊技状態表示番号2に対応する表示データを取得し、セグメント領域にセーブして(ステップC29)、セグメントLED編集処理を終了する。
なお、遊技状態表示テーブル2は、特図ゲームの遊技状態が右打ちするゲーム状態であるか否か、言い換えれば遊技者に有利なもう1つの遊技状態であるか否かを、状態表示部57が報知するための表示態様を規定する。たとえば、状態表示部57のうちのLED_30が消灯することにより「通常打ち(左打ち)」を報知し、LED_30が点灯することにより「右打ち」を報知する。なお、「右打ち」を報知する期間は、大当り中、小当り中、および普電サポート中等の遊技状態に相当する期間がある。
これにより、セグメントLED編集処理は、設定した表示態様により、遊技者に遊技進行を報知することができる。したがって、セグメントLED編集処理により表示態様の設定対象となる、ラウンド表示部51と、特図1保留表示部52と、特図2保留表示部58と、普図保留表示部56と、状態表示部57とは、遊技進行報知部としての機能を有する。
次に、不正行為を監視するための磁石不正監視処理および盤電波不正監視処理について説明する。遊技の結果に応じて所定の遊技価値を遊技者に付与する遊技機に対しては、不正に遊技価値を得ようとする不正行為がおこなわれることがある。このような不正行為のうち、磁石を用いた不正行為を検出するための機構を備えた遊技機が従来から知られている。不正行為には様々な種類があり、それぞれの種類に応じた検出方法や条件が必要である。しかし、異常状態の発生を正確に検出することができなかった。
特に、不正行為につながる異常状態が発生していないにもかかわらず異常状態が発生したと誤判定し、報知等をおこなうことは遊技者の不信感を招き、当該遊技機における遊技の忌避要因となるため、このような異常状態の誤検出をおこなわないようにすることが重要である。
そこで遊技機10は、異常な磁気を検出する磁気検出器と、異常な電波を検出する電波検出器と、磁気検出器および電波検出器での検出結果にもとづき、異常状態の発生を正確に検出すること、たとえば異常状態の誤検出をおこなわないようにすることを目的として、下記の磁石不正監視処理および盤電波不正監視処理をおこなうようにしている。
〔磁石不正監視処理〕
まず、上述のタイマ割込み処理における磁石不正監視処理(ステップS132)について図95を用いて説明する。図95は、第1の実施形態の磁石不正監視処理のフローチャートを示す図である。磁石不正監視処理では、異常な磁気を検出する磁気検出器をなす磁気センサ61からの検出信号にもとづき異常の有無を判定し不正報知の開始や終了の設定等をおこなう。なお、磁気検出器は、磁石の接近を検出する磁石検出器として機能することから、磁気センサは磁石センサと言い換えることができる。
磁石不正監視処理では、まず、磁気センサ61から出力されて第3入力ポート124(入力ポート3)に取り込まれる検出信号の状態から、磁気センサがオン、すなわち異常な磁気を検出した状態であるか否かを判定する(ステップC31)。磁気センサがオンである場合(ステップC31;Y)、すなわち異常な磁気を検出した場合は、異常な磁気の検出期間を計時する磁石不正監視タイマに「1」を加算して更新し(ステップC32)、磁石不正監視タイマがタイムアップしたか否かを判定する(ステップC33)。
磁石不正監視タイマがタイムアップした場合(ステップC33;Y)、すなわち異常な磁気を一定期間(たとえば、32ms)継続して検出した場合に異常を判定する。異常を判定した場合に磁石不正監視タイマをクリアし(ステップC34)、磁石不正報知タイマ初期値(たとえば、60000ms)を磁石不正報知タイマ領域にセーブする(ステップC35)。そして、磁石不正報知のコマンドを準備し(ステップC36)、磁石不正フラグとして磁石不正発生フラグを準備し(ステップC37)、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致するか否かを判定する(ステップC43)。
すなわち、遊技制御装置100は、磁気センサの検出結果にもとづいて異常状態を検出する異常状態検出制御手段としての機能を有する。そして、遊技制御装置100は、磁気センサが所定期間にわたり継続して異常な磁気を検出した場合に、異常状態が発生したと判定するようにしている。
一方、磁気センサがオンでない場合(ステップC31;N)、すなわち異常な磁気を検出していない場合は、磁石不正監視タイマをクリアし(ステップC38)、磁石不正の報知時間を規定する磁石不正報知タイマが「0」でなければ、磁石不正報知タイマから「1」を減算して更新する(ステップC39)。なお、磁石不正報知タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、磁石不正報知タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップC40)。なお、磁石不正監視タイマがタイムアップしていない場合(ステップC33;N)もステップC39の処理に移行する。
そして、磁石不正報知タイマの値が「0」でない場合(ステップC40;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、磁石不正監視処理を終了する。また、磁石不正報知タイマの値が「0」である場合(ステップC40;Y)、すなわちタイムアップした、またはすでにタイムアップしていた場合であって、不正報知の期間が終了した場合、または当初から不正報知がおこなわれていない場合は、磁石不正報知終了のコマンドを準備する(ステップC41)。さらに、磁石不正フラグとして磁石不正解除フラグを準備して(ステップC42)、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致するか否かを判定する(ステップC43)。
そして、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致する場合(ステップC43;Y)は、磁石不正監視処理を終了する。また、値が一致しない場合(ステップC43;N)は、準備した磁石不正フラグを磁石不正フラグ領域にセーブし(ステップC44)、演出コマンド設定処理をおこない(ステップC45)、磁石不正監視処理を終了する。
〔盤電波不正監視処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における盤電波不正監視処理(ステップS133)の詳細について図96を用いて説明する。図96は、第1の実施形態の盤電波不正監視処理のフローチャートを示す図である。盤電波不正監視処理では、異常な電波を検出する電波検出器をなす盤電波センサ62からの検出信号にもとづき異常の有無を判定し不正報知の開始や終了の設定等をおこなう。
盤電波不正監視処理では、まず、盤電波センサ62から出力されて近接I/F121を経由して第3入力ポート124(入力ポート3)に取り込まれる検出信号の状態から、盤電波センサがオン、すなわち異常な電波を検出した状態であるか否かを判定する(ステップC51)。盤電波センサがオンである場合(ステップC51;Y)、すなわち異常な電波を検出した場合は、電波不正報知タイマ初期値(たとえば、60000ms)を電波不正報知タイマ領域にセーブする(ステップC52)。
そして、盤電波不正報知のコマンドを準備し(ステップC53)、盤電波不正フラグとして盤電波不正発生フラグを準備して(ステップC54)、準備した盤電波不正フラグが盤電波不正フラグ領域の値と一致するかを判定する(ステップC59)。すなわち、電波不正の場合は磁気不正の場合と違い、異常な電波を検出した時点で異常が発生していると判定するようにしている。
すなわち、遊技制御装置100は、盤電波センサの検出結果にもとづいて異常状態の発生を検出する異常状態検出制御手段としての機能を有する。そして、遊技制御装置100は、盤電波センサが一度の異常な電波を検出しただけで、異常状態が発生したと判定するようにしている。
一方、盤電波センサがオンでない場合(ステップC51;N)、すなわち異常な電波を検出していない場合は、電波不正の報知時間を規定する電波不正報知タイマが「0」でなければ電波不正報知タイマから「1」を減算して更新する(ステップC55)。なお、電波不正報知タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、電波不正報知タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップC56)。
電波不正報知タイマの値が「0」でない場合(ステップC56;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、盤電波不正監視処理を終了する。また、電波不正報知タイマの値が「0」である場合(ステップC56;Y)、すなわちタイムアップした、またはすでにタイムアップしていた場合であって、不正報知の期間が終了した場合、または当初から不正報知がおこなわれていない場合は、盤電波不正報知終了のコマンドを準備し(ステップC57)、盤電波不正フラグとして盤電波不正解除フラグを準備して(ステップC58)、準備した盤電波不正フラグが盤電波不正フラグ領域の値と一致するか否かを判定する(ステップC59)。
そして、準備した盤電波不正フラグが盤電波不正フラグ領域の値と一致する場合(ステップC59;Y)は、盤電波不正監視処理を終了する。また、値が一致しない場合(ステップC59;N)は、準備した盤電波不正フラグを盤電波不正フラグ領域にセーブし(ステップC60)、演出コマンド設定処理をおこない(ステップC61)、盤電波不正監視処理を終了する。
以上のような磁石不正監視処理および盤電波不正監視処理をおこなうことで、異常状態の発生を正確に検出することができる。すなわち、遊技機にはソレノイドのように磁気を発生する部品が備えられているが、所定期間にわたり継続して磁気を検出した場合に異常状態と判定するようにしたことで、ソレノイド等による磁気の発生を異常状態として誤検出しないようにすることができる。これに対し、遊技機には電波を発する部品は備えられていないことから、異常な電波の検出に対しては即座に異常状態と判定することで、被害を最小限に抑えることができる。
なお、第1の実施形態では異常な磁気の検出を単に磁気を検出した状態としたが、異常状態でない状態での磁気状態よりも強い磁気を検出した状態としてもよいし、所定の閾値以上の磁気を検出した状態を異常としてもよい。また、第1の実施形態では異常な電波の検出を単に電波を受けた状態としたが、異常状態でない状態では受けることのない強度の電波を受けた状態や、異常状態でない状態では受けることのない周波数の電波を受けた状態としてもよい。また、強度が所定の閾値以上の電波や特定の周波数の電波を検出した状態を異常としてもよい。磁気の強度や電波の強度、周波数で閾値を設定する場合は、磁気センサ61や盤電波センサ62側で閾値を超えた場合に信号を出力するようにしてもよいし、制御装置側で閾値を超えたかを監視するようにしてもよい。
以上のことから、異常な磁気を検出する磁気検出器(磁気センサ61)と、異常な電波を検出する電波検出器(盤電波センサ62)と、磁気検出器および電波検出器での検出結果にもとづき、異常状態の発生を検出する異常状態検出制御手段(遊技制御装置100)と、を備え、異常状態検出制御手段は、磁気検出器の場合、所定期間にわたり継続して異常な磁気を検出した場合に異常状態が発生したと判定するが、電波検出器の場合一度異常な電波を検出しただけで異常状態が発生したと判定するようにしていることとなる。
〔外部情報編集処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における外部情報編集処理(ステップS134)の詳細について図97と図98を用いて説明する。図97は、第1の実施形態の外部情報編集処理のフローチャートを示す図(その1)である。図98は、第1の実施形態の外部情報編集処理のフローチャートを示す図(その2)である。
外部情報編集処理では、払出コマンド送信処理(ステップS125)、入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップS128)、磁石不正監視処理(ステップS132)および盤電波不正監視処理(ステップS133)での監視結果にもとづいて、情報収集端末や遊技場内部管理装置等の外部装置や試射試験装置に出力する情報を作成して出力バッファにセットする処理等をおこなう。
外部情報編集処理では、まず、エラー状態やセキュリティ状態に応じて情報を設定する処理をおこなう。エラー状態やセキュリティ状態に応じて情報を設定する処理では、ガラス枠開放エラーの発生中(ステップC71;Y)、本体枠開放エラーの発生中(ステップC72;Y)である場合に、扉・枠開放信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップC73)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブする(ステップC74)。すなわち、ガラス枠開放エラーと本体枠開放エラーの発生が、外部情報および試験信号として出力される。
一方、ガラス枠開放エラーと本体枠開放エラーのいずれのエラーも発生していない場合(ステップC71からC72;N)は、扉・枠開放信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップC75)、セキュリティ信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブする(ステップC76)。
次に、初期化スイッチの操作等によりRAMに記憶されたデータの初期化がおこなわれた時から所定時間(たとえば256ms)を計時するセキュリティ信号制御タイマが「0」でなければ「−1」更新する(ステップC77)。なお、セキュリティ信号制御タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、セキュリティ信号制御タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップC78)。
セキュリティ信号制御タイマの値が「0」でない場合(ステップC78;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップC79)する。一方、セキュリティ信号制御タイマの値が「0」の場合(ステップC78;Y)、すなわちタイムアップしている場合は、ステップC79の処理がパスされる。すなわち、RAMに記憶されたデータの初期化がおこなわれたことがセキュリティ信号制御タイマがタイムアップするまでの間、外部情報として出力される。
磁石不正発生中(ステップC80;Y)、盤電波不正発生中(ステップC81;Y)、枠電波不正発生中(ステップC82;Y)、普電不正発生中(ステップC83;Y)、または大入賞口不正発生中(ステップC84;Y)である場合にセキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップC85)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブする(ステップC86)。
一方、磁石不正、盤電波不正、枠電波不正、普電不正、または大入賞口不正のいずれも発生していない場合(ステップC80からC84;N)は、遊技機エラー状態信号のオフデータを試験信号出力データ領域にセーブする(ステップC87)。
次に、外部情報編集処理では、払出予定の賞球数に関する情報を設定するメイン賞球信号編集処理(ステップC88)をおこない、始動口の入賞信号を編集する始動口信号編集処理(ステップC89)をおこなう。次に、特図変動表示ゲームの実行回数に係る情報の出力時間を制御するための図柄確定回数制御タイマが「0」でなければ「−1」更新する(ステップC90)。なお、図柄確定回数制御タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、図柄確定回数制御タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップC91)。
図柄確定回数制御タイマの値が「0」である場合(ステップC91;Y)、すなわちタイムアップした、またはすでにタイムアップしていた場合は、図柄確定回数信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC92)、外部情報編集処理を終了する。また、図柄確定回数制御タイマの値が「0」でない場合(ステップC91;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、図柄確定回数信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC93)、外部情報編集処理を終了する。
〔メイン賞球信号編集処理〕
次に、上述の外部情報編集処理におけるメイン賞球信号編集処理(ステップC88)の詳細について図99を用いて説明する。図99は、第1の実施形態のメイン賞球信号編集処理のフローチャートを示す図である。メイン賞球信号編集処理は、入賞口への入賞により発生した賞球数(払出予定数、予定遊技媒体払出数)が所定数(ここでは10個)になるごとに生成されるメイン賞球信号を外部装置へ出力する処理である。
メイン賞球信号編集処理では、まず、メイン賞球信号出力制御タイマが「0」でなければ「−1」更新する(ステップC101)。なお、メイン賞球信号出力制御タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、メイン賞球信号出力制御タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップC102)。メイン賞球信号出力制御タイマの値が「0」である場合(ステップC102;Y)は、メイン賞球信号出力回数が「0」であるか否かを判定する(ステップC103)。
そして、メイン賞球信号出力回数が「0」でない場合(ステップC103;N)は、メイン賞球信号出力回数を「−1」更新し(ステップC104)、メイン賞球信号出力制御タイマ領域にメイン賞球信号出力制御タイマ初期値をセーブする(ステップC105)。このメイン賞球信号出力制御タイマ初期値は、メイン賞球信号のオン状態(たとえば、ハイレベル)の時間(たとえば、128ms)とオフ状態(たとえば、ロウレベル)の時間(たとえば、64ms)を加算した時間(たとえば、192ms)となっている。その後、メイン賞球信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC107)、メイン賞球信号編集処理を終了する。また、メイン賞球信号出力回数が0である場合(ステップC103;Y)は、外部装置用のメイン賞球信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC108)、メイン賞球信号編集処理を終了する。
一方、メイン賞球信号出力制御タイマの値が0でない場合(ステップC102;N)は、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中であるかを判定する(ステップC106)。なお、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中であるとは、メイン賞球信号出力制御タイマの値が所定時間(たとえば64ms)以上であることである。メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中である場合(ステップC106;Y)は、処理をステップC107に移行する。また、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中でない場合(ステップC106;N)は、外部装置用のメイン賞球信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC108)、メイン賞球信号編集処理を終了する。
以上の処理により、予定遊技媒体払出数に関する情報が外部に送信される。なお、遊技球の入賞にもとづく払出条件の成立後、払出装置を動作させて遊技球の払い出しを完了するよりも、メイン賞球信号を生成して送信する方が早いため、基本的には、払出条件が成立してから、払出数の遊技媒体を払い出すまでの間に、払い出す予定の遊技媒体数である予定遊技媒体払出数に関する情報が外部に出力されることとなる。
すなわち、遊技制御装置100が、払出条件が成立してから、払出数の遊技媒体を払い出すまでの間に、払い出す予定の遊技媒体数である予定遊技媒体払出数に関する情報を外部に出力可能な外部出力手段をなす。
ただし、発生した賞球数が少なく、これを賞球残数領域の値に加算しても所定数(たとえば10)に満たない場合は、実際の払い出しが完了した後に予定遊技媒体払出数に関する情報が出力されることもある。なお、一回のメイン賞球信号に対応する予定遊技媒体払出数の単位を小さく(たとえば「1」)することで、常に払出条件が成立してから、払出数の遊技媒体を払い出すまでの間に、払い出す予定の遊技媒体数である予定遊技媒体払出数に関する情報を外部に出力することも可能となる。
以上のことから、遊技媒体を払出可能な払出装置(払出ユニット)と、所定の払出条件の成立にもとづき、払出装置に所定の払出数の遊技媒体を払い出させる制御をおこなう制御手段(遊技制御装置100、払出制御装置200)と、を備える遊技機において、制御手段は、払出条件が成立してから、払出数の遊技媒体を払い出すまでの間に、払い出す予定の遊技媒体数である予定遊技媒体払出数に関する情報を外部に出力可能な外部出力手段(遊技制御装置100)を備えていることとなる。なお、遊技媒体をメダルとして、この構成をスロットマシンに適用することも可能である。
また、外部出力手段(遊技制御装置100)は、外部に未出力の予定遊技媒体払出数を記憶する遊技媒体記憶領域を備えた記憶手段(遊技制御装置100)と、払出条件の成立にもとづき、当該成立した払出条件に対応する予定遊技媒体払出数を遊技媒体記憶領域に加算する加算手段(遊技制御装置100)と、遊技媒体記憶領域に記憶された予定遊技媒体払出数が所定数に達したことにもとづき、当該所定数の予定遊技媒体払出数を外部に送信する送信手段(遊技制御装置100)と、送信手段により送信される所定数の予定遊技媒体払出数を遊技媒体記憶領域から減算する減算手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
ここで、メイン賞球信号の送信タイミングについて図100を用いて説明する。図100は、第1の実施形態のメイン賞球信号の送信タイミングチャートを示す図である。
たとえば、遊技制御装置100は、所定単位数(たとえば、10個)の遊技媒体の払出予定ごとに1パルス(メイン賞球信号)を出力する。メイン賞球信号の出力信号は、出力制御タイマの値が「48」のときに「OFF」から「ON」に立ち上がり、出力制御タイマの値が「16」のときに「ON」から「OFF」に立ち下がり、出力制御タイマの値が「0」になるまで「OFF」を維持する。すなわち、メイン賞球信号の出力信号は、128msの「ON」時間と、64msの「OFF」時間とからなる192msのパルス信号である。
なお、払出制御装置200は、遊技制御装置100と異なり、所定単位数(たとえば、10個)の遊技媒体の払出ごとに1パルス(賞球信号)を出力する。これにより、遊技機10は、外部装置に遊技媒体の払出予定と遊技媒体の払出結果との整合を確認させて、不正な払出に対応させることができる。
また、大当り期間中の入賞において、球切れ等で遊技媒体の払出が遅れ、大当り終了後に遊技媒体が払い出された場合に、外部装置は、払出制御装置200が出力する賞球信号だけでは、大当り期間中の入賞にもとづく払出であるか否かを判断できなかった。しかしながら、遊技制御装置100は、メイン賞球信号を出力することで、外部装置(たとえば、ホールコンピュータ)が正確に情報収集(判断)をおこなえるようにした。
〔始動口信号編集処理〕
次に、上述の外部情報編集処理における始動口信号編集処理(ステップC89)の詳細について図101を用いて説明する。図101は、第1の実施形態の始動口信号編集処理のフローチャートを示す図である。始動口信号編集処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通しておこなわれる処理である。
始動口信号編集処理では、まず、始動口信号出力制御タイマが「0」でなければ「−1」更新する(ステップC111)。なお、始動口信号出力制御タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、始動口信号出力制御タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップC112)。始動口信号出力制御タイマの値が「0」である場合(ステップC112;Y)は、始動口信号出力回数が「0」であるか否かを判定する(ステップC113)。
そして、始動口信号出力回数が「0」でない場合(ステップC113;N)は、始動口信号出力回数を「−1」更新し(ステップC114)、始動口信号出力制御タイマ領域に始動口信号出力制御タイマ初期値をセーブする(ステップC115)。この始動口信号出力制御タイマ初期値は、始動口信号のオン状態(たとえば、ハイレベル)の時間(たとえば、128ms)とオフ状態(たとえば、ロウレベル)の時間(たとえば、64ms)を加算した時間(たとえば、192ms)となっている。その後、始動口信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC117)、始動口信号編集処理を終了する。また、始動口信号出力回数が「0」である場合(ステップC113;Y)は、外部装置用の始動口信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC118)、始動口信号編集処理を終了する。
一方、始動口信号出力制御タイマの値が「0」でない場合(ステップC112;N)は、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中であるか否かを判定する(ステップC116)。なお、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中であるとは、始動口信号出力制御タイマの値が所定時間(たとえば64ms)以上であることである。始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中である場合(ステップC116;Y)は、処理をステップC117に移行する。また、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中でない場合(ステップC116;N)は、外部装置用の始動口信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC118)、始動口信号編集処理を終了する。
次に、演出制御装置300の制御について説明する。なお、演出制御装置300が制御する特図は、表示装置41に表示される演出用の特図であり、以下の演出制御装置300の制御処理の説明における特図は、この演出用の特図(本特図ではない飾り図柄)を意味する。
〔メイン処理〕
まず、演出制御装置300のメイン処理を図102を用いて説明する。図102は、第1の実施形態の演出制御装置におけるメイン処理のフローチャートを示す図である。
メイン処理は、遊技機10の電源供給が開始された時点で演出制御装置300の制御部(CPU311)によって実行される処理である。
[ステップD11]制御部は、割込みを禁止する。
[ステップD12]制御部は、CPU311の初期設定をおこなう。
[ステップD13]制御部は、VDP312の初期設定をおこなう。
[ステップD14]制御部は、割込みを許可する。
[ステップD15]制御部は、表示用データ生成を許可する。すなわち、制御部は、VDP312内の表示回路(図示省略)がVDP312内のVRAM(図示省略)へアクセスをおこない、表示データを生成することを許可する。
[ステップD16]制御部は、乱数シードを設定する。これは、たとえばsrand関数を用いて擬似乱数の発生系列を設定する処理である。ここで、制御部は、srand関数に与える引数として0(ゼロ)等の固定値を使用してもよいし、遊技機ごとに異なるようにCPU等のID値等を基に作成した値を使用してもよい。
[ステップD17]制御部は、演出制御装置300のRWM(たとえばRAM322)における初期化すべき領域(たとえば、演出用フラグ領域(当該演出制御装置300の制御処理において後述する各種のフラグとして使う記憶領域))に電源投入時の初期値をセーブする。
[ステップD18]制御部は、WDTをクリアする。
[ステップD19]制御部は、演出ボタン入力処理を実行する。演出ボタン入力処理は、演出ボタン(選択ボタンスイッチ25aおよび決定ボタンスイッチ25b)が有効時に操作された場合の編集をおこなう処理である。なお、演出ボタンは高速でオンオフしないので、制御部は、演出ボタンの入力を感知する処理を演出ボタン入力処理内でおこなってもよいし、図示していない短周期のタイマ割込み内でおこなってもよい。
[ステップD20]制御部は、ホール・遊技者設定モード処理を実行する。ホール・遊技者設定モード処理は、LEDや表示装置41の輝度、音量等の変更可能範囲の設定や、遊技者によるLEDや表示装置41の輝度、音量の変更等の操作を受け付ける処理である。
[ステップD21]制御部は、乱数更新処理を実行する。乱数更新処理は、たとえばrand関数を用いてメイン処理の制御周期ごとに少なくとも1回の擬似乱数の更新をおこなう処理である。rand関数は、再計算がおこなわれる度に指定の生成系列にもとづいて乱数を生成するので、制御部は、rand関数を実行するだけで乱数を得ることができる。なお、主基板(遊技制御装置100)のように「1」ずつインクリメントするカウンタを乱数として用いてもよい。
[ステップD22]制御部は、受信コマンドチェック処理を実行する。受信コマンドチェック処理については、後で図103を用いて説明する。
[ステップD22A]制御部は、省電力制御処理を実行する。省電力制御処理は、省電力制御対象装置3000の消費電力を抑制しない通常制御状態(非省電力制御状態)と、省電力制御対象装置3000の消費電力を抑制する省電力制御状態との切替制御をおこなう処理である。
[ステップD23]制御部は、演出表示編集処理を実行する。演出表示編集処理は、VDP312に表示装置41での描画内容を指示するための各種コマンドとそのパラメータの設定をおこなう処理である。たとえば、制御部は、演出表示編集処理においてコマンドをテーブル状に設定する。
[ステップD24]制御部は、描画コマンド準備終了設定を実行する。描画コマンド準備終了設定は、演出表示編集処理で設定されるVDP312へのすべてのコマンドの準備が終了したことを設定する処理である。
[ステップD25]制御部は、フレーム切替タイミングであるか否かを判定し、フレーム切替タイミングであればステップD26に進み、フレーム切替タイミングでなければフレーム切替タイミングを待つ。ここで、フレーム切替タイミングは、Vブランク割込み(Vシンク割込みともいう)の周期(たとえば1/60秒)を基に作成された処理周期(たとえば1/30秒≒33.333ms)に相当する時間的間隔で到来するタイミングである。なお、Vブランク割込みは、VDP312によって描画のための画面全体の1回の走査が終了する度に発生する。このVブランク割込みの発生周期は、前述したように、たとえば1/60秒である。本実施例の場合、同じ描画が2回繰り返されてVブランク割込みが2回発生するとフレーム切替がおこなわれ、フレーム切替タイミングの周期は、Vブランク割込みの周期(たとえば1/60秒)の2倍(たとえば1/30秒≒33.33ms)になる。但し、この態様に限られず、フレーム切替タイミングは適宜任意に変更可能であり、たとえば、1/30秒以上の周期でフレーム切替(画像の更新)をおこなってもよいし、1/30秒以下の周期でフレーム切替をおこなってもよい。
フレーム切替タイミングの判定処理によって、これより後の処理(ステップD26乃至ステップD30、およびその後のステップD18乃至ステップD24)は、このフレーム切替タイミングで上記処理周期ごとに実行される。なお、演出内容と同期する必要のある時間管理は、このフレーム単位(すなわち、上記処理周期単位)でおこなわれる。上記処理周期が、1/30秒の場合、たとえば3フレームでは100msになる。このことは、主基板(遊技制御装置)がタイマ割込み周期の4ms単位で時間値管理しているのと同様である。
[ステップD26]制御部は、ステップD23で設定したコマンドにしたがいVDP312に画面描画を指示する。たとえば、制御部は、テーブル状に設定したコマンドを順次送信して、VDP312に画面描画を指示する。
[ステップD27]制御部は、サウンド制御処理を実行する。サウンド制御処理は、スピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の音量制御に関する処理である。
[ステップD28]制御部は、装飾制御処理を実行する。装飾制御処理は、盤装飾装置46や枠装飾装置18等の各種LED等を制御する処理である。
[ステップD29]制御部は、可動体制御処理を実行する。可動体制御処理は、各種モータやSOL(ソレノイド)を含む可動体(たとえば、盤演出装置44)を制御する処理である。
[ステップD30]制御部は、発射情報制御処理を実行する。発射情報制御処理は、発射状態フラグにもとづいて、発射関連情報を設定するとともに、特図回転状態(所定金額分(すなわち、所定貸球数分)の遊技あたりの特図変動回数)に応じた演出のモード補正をおこなう処理である。
制御部は、ステップD30を実行した後にステップD18に戻り、以降、ステップD18乃至ステップD30の処理を繰り返し実行する。すなわち、ステップD18乃至ステップD30は、演出制御装置300の起動後に上記処理周期で繰り返し実行されるループ処理(場合によりメインループ処理という)を構成している。
なお、制御部は、画面の演出に合わせるためメインループ処理内でステップD27乃至ステップD29の処理を実行しているが、これら制御処理で生成または設定された信号やデータ(特に各種LEDやモータを駆動制御する信号等)を実際にポートに出力する処理は、図示していない短周期のタイマ割込み内でおこなわれる。ただし、各種デバイスの制御に特化したICを使用している場合は、シリアル通信等で指示するだけで、タイマ割込みで信号等の出力をおこなわない場合もある。
〔受信コマンドチェック処理〕
次に、受信コマンドチェック処理について図103を用いて説明する。図103は、第1の実施形態の演出制御装置における受信コマンドチェック処理のフローチャートを示す図である。受信コマンドチェック処理は、メイン処理のステップD22で制御部によって実行される処理である。
なお、受信コマンド(演出コマンド)は、MODEのデータ(1バイト)とACTIONのデータ(1バイト)とを含む構成となっており、遊技制御装置(主基板)100から演出制御装置300に演出コマンドが順次送信される。以下では、コマンドを構成するこのようなデータを、コマンドのデータあるいはコマンドデータという。
また、主基板からのコマンド受信の処理は、図示省略した「コマンド受信割込み処理」によっておこなわれる。すなわち、本例のシリアル通信では、ハード的に(CPU自身の機能により)自動で送受信がおこなわれ、コマンドを受信完了すると割込み(コマンド受信割込み)が発生して知らせてくれるので、あとはシリアル受信バッファから取り出すだけでよいが、上記「コマンド受信割込み処理」では、コマンド受信割込みがあるごとに、シリアル受信バッファからコマンドをロードし、ロードしたコマンドデータに異常がないかチェックした上で、当該コマンドデータ(MODEとACTIONのデータ)をコマンドバッファに格納し、格納した分だけコマンド受信カウンタの値を「1」だけ増やす更新をおこなう。なお、制御処理の説明において、単に「格納する」というときは、後の制御処理に使用するために所定の記憶領域に読出し可能に記憶保存することを意味する(以下同様)。また、コマンドバッファは、たとえばリングバッファである。このコマンドバッファは、たとえばCPU311のRAM311a(あるいはRAM322)内の記憶領域によって構成される。コマンドバッファの容量は、システム制御周期(前述の処理周期;たとえば1/30秒)で主基板から送信される可能性のあるコマンド数以上になっていればよい。
[ステップD41]制御部は、コマンド受信カウンタの値をコマンド受信数としてロードする。なお、コマンド受信カウンタは、RWM(RAM322またはRAM311a)に設定される。コマンド受信カウンタは、ステップD43において原則として「0」クリアされるので、1フレーム(1/30秒間)の間(前述の処理周期の1周期分の時間)に受信したコマンド数を記憶する。
[ステップD42]制御部は、コマンド受信数が「0(ゼロ)」であるか否かを判定し、コマンド受信数が「0」でなければステップD43に進み、コマンド受信数が「0」であれば受信コマンドチェック処理を終了する。なお本願では、上記ステップD41のように、制御処理においてデータを「ロードする」とは、RAM(本例の演出制御装置300ではRAM322またはRAM311a)からデータを取り出すことを意味する。
[ステップD43]制御部は、コマンド受信カウンタ領域の内容(すなわち、コマンド受信カウンタの値)をコマンド受信数分減算する。
なお、A:コマンド受信カウンタの値、B:コマンド受信数とすると、ステップD41の実行直後で「A=B」である。そして、ステップD43の実行直後では「A=A−B=0」となるのが通常の動きだが、本例の態様では、演出制御装置300は遊技制御装置(主基板)100からのコマンド受信割込みを割込み禁止にせず最優先にしているので、ステップD41の処理からステップD43の処理までの間にAの値が増えている可能性がある。よって、ステップD43の処理を「A←0」(すなわち、コマンド受信カウンタの値をゼロとする処理)としてしまうとコマンドのカウントがずれてしまうので、ステップD43では「A−B」という減算処理をおこなっている。但し、本実施例のように主基板からのコマンドの送受信にシリアル通信を使用した場合は、割込み禁止にしてステップD41の処理からステップD153までの処理の間にAの値が増えることがないようして、ステップD43の処理内容を「A←0」としてもよい。
[ステップD44]制御部は、受信コマンドバッファ(コマンドバッファに相当、以下単にコマンドバッファという場合もある)の内容(すなわち、コマンドバッファの読出用ポインタに対応するアドレスに記憶されているコマンドデータ)をコマンド領域(場合により、コマンド格納領域という)にコピーする。コマンド領域は、たとえばRAM322またはRAM311a内の記憶領域にあって、いわゆるFIFO形式(先入れ先出し形式)のバッファである。
[ステップD45]制御部は、コマンドバッファのデータを読出したので、コマンドバッファの読出用ポインタであるコマンド読出インデックスの値を、たとえば「0」乃至「31」の範囲で「1」だけ増やす更新をおこなう。なお、ここでの「0」乃至「31」の範囲は、コマンドバッファの容量(たとえば、「32」)に対応している。
[ステップD46]制御部は、コマンド受信数分のコマンドをコピー完了したか否か(すなわち、コマンド受信数分だけステップD44およびステップD45を繰り返し実行したか否か)を判定する。制御部は、コマンド受信数分のコマンドをコピー完了した場合にステップD47に進み、コピー完了していない場合にステップD44に進む。
[ステップD47]制御部は、コマンド領域の内容(コマンド領域の未だ読出されていないデータのうちで一番先に格納されたデータ、すなわち、次に読出すべきデータ)をロード(すなわち、読出し)する。
[ステップD48]制御部は、受信コマンド解析処理を実行する。受信コマンド解析処理は、ロードしたコマンド(以下、今回のコマンドという)のデータを解析する処理である。受信コマンド解析処理については、図104を用いて後で説明する。
[ステップD49]制御部は、コマンド領域のアドレス(次に読出すべきデータのアドレス)を更新する。
[ステップD50]制御部は、コマンド受信数分のコマンドを解析完了したか否か(すなわち、コマンド受信数分だけステップD47乃至ステップD49を繰り返し実行したか否か)を判定する。制御部は、コマンド受信数分のコマンドを解析完了していない場合にステップD47に進み、解析完了した場合に受信コマンドチェック処理を終了する。
〔受信コマンド解析処理〕
次に、受信コマンド解析処理について図104を用いて説明する。図104は、第1の実施形態の演出制御装置における受信コマンド解析処理のフローチャートを示す図である。受信コマンド解析処理は、受信コマンドチェック処理のステップD48で制御部によって実行される処理である。
[ステップD51]制御部は、受信コマンドチェック処理のステップD47においてロードした今回のコマンドのデータのうちの上位バイトをMODEに、下位バイトをACTにそれぞれ分離して記憶する。なお、特図の変動パターンを指令する変動系のコマンドの場合、MODEとして記憶される上位バイトのデータは前半変動パターンを指令し、ACTとして記憶される下位バイトのデータは後半変動パターンを指令するものである。
[ステップD52]制御部は、ステップD51で分離されたMODEの値が正常範囲にあるか否かを判定する。制御部は、MODEの値が正常範囲にある場合にステップD53に進み、MODEの値が正常範囲にない場合に受信コマンド解析処理を終了する。なお、MODEの値は定義されずに使用されていない値もあり、このような使用されていない値である場合には、ステップD52の判定で正常範囲でないと判定される。
[ステップD53]制御部は、ステップD51で分離されたACTの値が正常範囲にあるか否かを判定する。制御部は、ACTの値が正常範囲にある場合にステップD54に進み、ACTの値が正常範囲にない場合に受信コマンド解析処理を終了する。
また、上記ステップD53における、ステップD51で分離されたACTの値が正常範囲か否かの判定は、たとえば次のようにおこなう。すなわち、MODEごとに有効なACTの値は異なり、このACTの有効値の上限〜下限は所定のACTIONチェックテーブル(図示省略)に定義されており、ステップD53ではこの上限〜下限の範囲内に分離されたACTの値が収まっているかをチェックし、収まっていれば正常範囲と判定する(この時点では後述する歯抜けチェックができていない)。
[ステップD54]制御部は、分離されたMODEの値に対する分離されたACTの値が正しい組み合わせであるか否かを判定する。制御部は、ACTの値が正しい組み合わせである場合にステップD55に進み、正しい組み合わせでない場合に受信コマンド解析処理を終了する。ACTの値が正しい組み合わせであるか否かの判定は、たとえば一致チェックテーブルを使っておこなうことができる。一致チェックテーブルは、MODEの値に対して有効なすべてのACTの値(ACTIONの値)が先頭アドレスから順に登録されたものであり、MODEの値ごとに設けられている。そして、MODEの値に対応するこの一致チェックテーブルの中に、分離されたACTの値が有れば正しい組み合わせであると判定でき、一致チェックテーブルの中に分離されたACTの値が無ければ正しい組み合わせでないと判定できる。
なお、ACTの値が正しい組み合わせであるか否かの判定は、MODEに対して正常なACTの組み合わせになっているか否かの歯抜けチェックを含めて実行している。1つのMODEに対し、有効なACTは複数あるがそれらの値が連続しているとは限らない(すなわち、不連続に存在していない値、歯抜けになっている値がある)ので、コマンドが有効値であるかを比較確認している。そして、一致チェックテーブル中には有効値のみ定義されているので、それらのいずれかと一致するかを1つ1つ比較確認している。
[ステップD55]制御部は、MODEのデータが変動系コマンド範囲内にあるか否かを判定する。制御部は、MODEの値が変動系コマンド範囲内にある場合に変動系コマンド処理(詳細省略)を実行し(ステップD56)、MODEのデータが変動系コマンド範囲内にない場合にステップD57に進む。
ここで、MODEのデータとは、ステップD51で分離されて記憶されたMODEのデータである(後述のステップD57等でも同様)。また、変動系コマンド(変動コマンドあるいは変動パターンコマンドという場合もある)は、特図の変動パターンを指令するコマンドであり、この変動コマンドのデータがとり得る範囲が変動系コマンド範囲である。
[ステップD57]制御部は、MODEのデータが大当り系コマンド範囲内にあるか否かを判定する。制御部は、MODEのデータが大当り系コマンド範囲内にある場合に大当り系コマンド処理(詳細省略)を実行し(ステップD58)、MODEのデータが大当り系コマンド範囲内にない場合にステップD59に進む。大当り系コマンドは、大当り中演出に関する動作(ファンファーレ画面やラウンド画面の表示等)を指令するコマンドであり、この大当り系コマンドのデータがとり得る範囲が大当り系コマンド範囲である。
[ステップD59]制御部は、MODEのデータが図柄系コマンド範囲内にあるか否かを判定する。制御部は、MODEの値が図柄系コマンド範囲内にある場合に図柄系コマンド処理(詳細省略)を実行し(ステップD60)、MODEのデータが図柄系コマンド範囲内にない場合にステップD61に進む。図柄系コマンド(図柄コマンド、あるいは飾り特図コマンドという場合もある)は、特図の図柄に関する情報(たとえば、特図の停止図柄を何にするか等)を指令するコマンドであり、この図柄コマンドのデータがとり得る範囲が図柄系コマンド範囲である。
[ステップD61]制御部は、MODEのデータが単発系コマンド範囲内にあるか否かを判定する。制御部は、MODEの値が単発系コマンド範囲内にある場合に単発系コマンド処理(詳細省略)を実行し(ステップD62)、MODEのデータが単発系コマンド範囲内にない場合にステップD63に進む。なお、図柄コマンドと変動系コマンドのように組み合わせで意味をなすコマンドと違い、単独で成立するコマンドを単発系コマンドという。単発系コマンド(単発コマンドという場合もある)には、客待ちデモコマンド、保留数コマンド、図柄停止コマンド、確率情報系コマンド、エラー/不正系コマンド、機種指定コマンド等がある。この単発コマンドのデータがとり得る範囲が単発系コマンド範囲である。
[ステップD63]制御部は、MODEのデータが先読み図柄系コマンド範囲内にあるか否かを判定する。制御部は、MODEのデータが先読み図柄系コマンド範囲内にある場合に先読み図柄系コマンド処理(詳細省略)を実行し(ステップD64)、MODEのデータが先読み図柄系コマンド範囲内にない場合にステップD65に進む。
[ステップD65]制御部は、MODEのデータが先読み変動系コマンド範囲内にあるか否かを判定する。制御部は、MODEのデータが先読み変動系コマンド範囲内にある場合に先読み変動系コマンド処理(詳細省略)を実行し(ステップD66)、MODEのデータが先読み変動系コマンド範囲内にない場合にステップD67に進む。なお、先読み図柄系コマンドおよび先読み変動系コマンドは、先読み演出のためのコマンドである。
[ステップD67]制御部は、MODEのデータがエラー系コマンド範囲内にあるか否かを判定する。制御部は、MODEのデータがエラー系コマンド範囲内にある場合にエラー系コマンド処理(詳細省略)を実行し(ステップD68)、MODEのデータがエラー系コマンド範囲内にない場合に受信コマンド解析処理を終了する。なお、エラー系コマンドは、エラー開始とエラー終了を通知するためのコマンドである。
ここで、先読み演出(先読み予告、あるいは先読み予告演出ともいう)とは、特図の変動表示ゲームが未実行の始動入賞記憶(始動入賞記憶の保留、あるいは単に保留という)に対応する変動表示ゲームがその後実行された時に大当りになるか否か(あるいはどんな変動パターンになるか)を、所定の信頼度で遊技者に事前報知すべく、始動入賞記憶の保留表示等を通常と異なる態様でおこなう等の演出である。そして、先読み系コマンド(先読み変動系コマンド、および先読み図柄系コマンド)は、先読み演出の対象となる始動入賞記憶の保留に対応する変動パターンや停止図柄を事前に知らせるコマンドであり、始動入賞時に遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。なお、先読みでない通常の変動系コマンドや図柄系コマンドは、変動表示開始時に遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。
〔装飾制御処理〕
次に、装飾制御処理について図105を用いて説明する。図105は、第1の実施形態の演出制御装置における装飾制御処理のフローチャートを示す図である。装飾制御処理は、メイン処理のステップD28で制御部によって実行される処理である。
[ステップD71]制御部は、テストモード装飾処理を実行する。テストモード装飾処理は、あらかじめ設定された装飾パターンで遊技機10に備えられたLED等の装飾装置が正常に点灯するかをチェックするための装飾パターンを設定する処理である。制御部は、遊技機10がテストモードで起動された場合にテストモード装飾処理を実行し、遊技機10が通常モードで起動された場合にテストモード装飾処理を実行しない。
[ステップD72]制御部は、エラー時装飾処理を実行する。制御部は、演出制御装置300が遊技制御装置100からエラー関連のコマンドを受信した場合にエラー時装飾処理を実行し、エラー関連のコマンドを受信しない場合にエラー時装飾処理を実行しない。エラー時装飾処理は、遊技者や遊技場の従業員にエラーが発生したことを報知するための装飾パターンを設定する処理である。
[ステップD73]制御部は、装飾設定処理を実行する。装飾設定処理は、遊技状態に応じた装飾パターンを設定する処理である。装飾設定処理は、図106を用いて後で説明する。
[ステップD74]制御部は、イベント装飾設定処理を実行する。イベント装飾設定処理は、所定のイベントが発生した場合に当該イベントに応じた装飾パターンを設定する処理である。所定のイベントとは、たとえば、プッシュボタン25が操作された場合等である。
[ステップD75]制御部は、装飾パターン制御データ設定処理を実行する。装飾パターン制御データ設定処理は、各演出装置(盤装飾装置46、枠装飾装置18)に送信する制御データを設定する処理であり、ステップD71からステップD74で設定した装飾パターンにしたがう制御データを設定する。制御部は、装飾パターン制御データ設定処理を実行した後、装飾制御処理を終了する。
〔装飾設定処理〕
次に、装飾設定処理について図106を用いて説明する。図106は、第1の実施形態の演出制御装置における装飾設定処理のフローチャートを示す図である。装飾設定処理は、装飾制御処理のステップD73で制御部によって実行される処理である。
[ステップD81]制御部は、遊技状態に応じて処理を分岐する。制御部は、遊技状態が「電源投入」の場合にステップD82に進み、遊技状態が「停電復旧」の場合にステップD84に進み、遊技状態が「客待ち中」の場合にステップD86に進み、遊技状態が「変動中」の場合にステップD88に進み、遊技状態が「図柄停止中」の場合にステップD89に進み、遊技状態が「ファンファーレ中」の場合にステップD90に進み、遊技状態が「ラウンド中」の場合にステップD91に進み、遊技状態が「エンディング」の場合にステップD92に進む。
[ステップD82]制御部は、装飾パターンをループ設定にする。なお、ループ設定とは、所定の装飾パターンを繰り返すことである。
[ステップD83]制御部は、電源投入から遊技可能な状態(客待ち中(状態))まで電源投入装飾パターンを設定する。これにより、遊技機10は、遊技可能な状態になるまで、電源投入に対応する装飾表示を繰り返しおこなう。制御部は、電源投入装飾パターンを設定した後、装飾設定処理を終了する。
[ステップD84]制御部は、装飾パターンをループ設定にする。
[ステップD85]制御部は、停電から復旧してから遊技可能な状態(客待ち中(状態))まで停電復旧装飾パターンを設定する。これにより、遊技機10は、遊技可能な状態になるまで、停電復旧に対応する装飾表示を繰り返しおこなう。制御部は、停電復旧装飾パターンを設定した後、装飾設定処理を終了する。
[ステップD86]制御部は、装飾パターンをループ設定にする。
[ステップD87]制御部は、客待ち中(状態)に客待ちデモ装飾設定処理を実行する。制御部は、客待ちデモ装飾設定処理において、客待ちデモに対応する装飾パターンを設定する。これにより、遊技機10は、客待ち中の間、客待ちデモに対応する装飾表示をおこなう。制御部は、客待ちデモ装飾設定処理を実行した後、装飾設定処理を終了する。
[ステップD88]制御部は、遊技状態が「変動中」、すなわち変動表示ゲームが実行中に変動中装飾設定処理を実行する。制御部は、変動中装飾設定処理において、実行中の変動表示ゲームの演出態様に対応する装飾パターン(たとえば、大当り予告を含む場合に、時計回り虹色表示や反時計回り虹色表示を含む虹色表示)を設定する。これにより、遊技機10は、変動表示ゲームを実行中の間、実行中の変動表示ゲームの演出態様に対応する装飾表示をおこなう。制御部は、変動中装飾設定処理を実行した後、装飾設定処理を終了する。
[ステップD89]制御部は、遊技状態が「図柄停止中」、すなわち変動表示ゲームにおける識別図柄が停止している場合に図柄停止中装飾設定処理を実行する。制御部は、図柄停止中装飾設定処理において、識別図柄が停止中であることを示す装飾パターンを設定する。これにより、遊技機10は、識別図柄が停止中の間、識別図柄が停止中であることを示す装飾表示をおこなう。制御部は、図柄停止中装飾設定処理を実行した後、装飾設定処理を終了する。
[ステップD90]制御部は、遊技状態が「ファンファーレ中」、すなわち変動表示ゲームの結果が大当りとなった場合にファンファーレ中装飾設定処理を実行する。制御部は、ファンファーレ中装飾設定処理において、変動表示ゲームの結果が大当りとなったことを示す装飾パターン(たとえば、時計回り虹色表示や反時計回り虹色表示を含む虹色表示)を設定する。これにより、遊技機10は、ファンファーレ中の間、変動表示ゲームの結果が大当りとなったことを示す装飾表示をおこなう。制御部は、ファンファーレ中装飾設定処理を実行した後、装飾設定処理を終了する。なお、遊技機10は、大当り状態が開始されるまでの間、ファンファーレ中装飾設定処理で設定される装飾パターンで装飾表示をおこなう。
[ステップD91]制御部は、遊技状態が「ラウンド中」、すなわち大当り状態における各ラウンドが実行されている場合にラウンド中装飾設定処理を実行する。制御部は、ラウンド中装飾設定処理において、ラウンド中であることを示す装飾パターン(たとえば、時計回り虹色表示や反時計回り虹色表示を含む虹色表示)を設定する。これにより、遊技機10は、ラウンド中の間、ラウンド中であることを示す装飾表示をおこなう。制御部は、ラウンド中装飾設定処理を実行した後、装飾設定処理を終了する。
[ステップD92]制御部は、遊技状態が「エンディング」、すなわち大当り状態が終了したことを示すエンディング処理が実行されている場合にエンディング中装飾設定処理を実行する。制御部は、エンディング中装飾設定処理において、エンディング中であることを示す装飾パターン(たとえば、時計回り虹色表示や反時計回り虹色表示を含む虹色表示)を設定する。これにより、遊技機10は、エンディング中の間、エンディング中であることを示す装飾表示をおこなう。制御部は、エンディング中装飾設定処理を実行した後、装飾設定処理を終了する。
次に表示装置41における表示画面の構成について図107を用いて説明する。図107は、第1の実施形態の表示装置における表示画面の一例を示す図である。
表示画面700は、表示装置41の表示内容である。表示画面700は、3組の飾り図柄と、特図1保留数表示704と、特図2保留数表示705と、保留表示706と、保留消化表示707を表示内容に含む。
3組の飾り図柄は、第1飾り図柄として大図柄群701と、第2飾り図柄として大図柄群補助702と、第3飾り図柄として小図柄群703とがある。
大図柄群701は、興趣向上を目的として遊技演出を担当する。そのため、表示装置41は、大図柄群701を表示画面700の略中央部に大きく表示する。大図柄群701は、左図柄と中図柄と右図柄とを含む。表示画面700の大図柄群701における左図柄と中図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが変動表示状態であることを示す。
大図柄群補助702は、大図柄群701の補助を担当する。そのため、表示装置41は、大図柄群補助702を、表示画面700の周縁部に小さく表示する。大図柄群補助702は、大図柄群701と協働して連続一体的に図柄の視認性を確保する。たとえば、表示装置41は、大図柄群補助702を、通常時(大図柄群701で図柄の視認性を確保できる場合)には非表示とし、大図柄群701で図柄の視認性が確保できない場合に表示する。大図柄群補助702は、左図柄と中図柄と右図柄とを含む。表示画面700の大図柄群補助702における左図柄と中図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが変動表示状態であることを示す。
小図柄群703は、遊技者の遊技状態把握の容易性向上を目的として変動表示状態の報知を担当する。そのため、表示装置41は、小図柄群703を、大図柄群701による表示演出を邪魔せず視認性を確保するように周縁部に小さく表示する。小図柄群703は、単独で図柄の視認性を確保する。小図柄群703は、左図柄と中図柄と右図柄とを含む。表示画面700の小図柄群703における左図柄と中図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが変動表示状態であることを示す。
一般に、大図柄群701は、大図柄群補助702や小図柄群703と比較して、大きく表示され、表示位置の自由度が高く、またその表示態様が大きく変化可能である。反対に、大図柄群補助702や小図柄群703は、大図柄群701と比較して、小さく表示され、表示位置の自由度が低い(たとえば位置固定)。
特図1保留数表示704は、特図1ゲームの保留記憶数(始動記憶数)を表示する。特図2保留数表示705は、特図2ゲームの保留記憶数を表示する。保留表示706は、その表示態様により、特図変動表示ゲームの保留記憶数を明示するとともに、保留記憶ごとのゲーム結果に対する期待度を報知できる。保留表示706が表示する保留記憶数は、特図1保留数表示704が表示する保留記憶数と特図2保留数表示705が表示する保留記憶数の和に相当する。保留消化表示707は、その表示態様により、特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示すとともにゲーム結果に対する期待度を報知できる。
なお、大図柄群補助702と小図柄群703と特図1保留数表示704と特図2保留数表示705は、盤演出装置44の動作や前面側を転動する遊技球等によっても遊技者の死角に入らない位置に表示され、常時、変動表示状態と保留記憶数を遊技者に明示する。
また、遊技機10は、大図柄群701と大図柄群補助702と小図柄群703とをそれぞれ3桁の図柄で構成したが、1つ以上の図柄を含むものであれば何桁であってもよい。また、遊技機10は、大図柄群701と大図柄群補助702と小図柄群703とで図柄の桁数を揃えているが、大図柄群701と大図柄群補助702と小図柄群703とで図柄の桁数を異ならせるものであってもよい。
また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群701について図柄の透明度を変更(たとえば透明度0%から50%に変更)することがあっても、大図柄群補助702と小図柄群703について図柄の透明度を固定(たとえば透明度0%に固定)することができる。これにより、遊技機10は、大図柄群701について表示演出の多様性を確保しながら大図柄群補助702と協働して図柄の視認性を確保し、遊技者の遊技状態把握を容易にすることができる。
また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群701について図柄の色相を変更(たとえば赤から青に変更)することがあっても、大図柄群補助702と小図柄群703について図柄の色相を固定(たとえば赤に固定)することができる。また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群701について図柄の彩度を変更(たとえば彩度100%から0%に変更)することがあっても、大図柄群補助702と小図柄群703について図柄の彩度を固定(たとえば彩度100%に固定)することができる。また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群701について図柄の明度を変更(たとえば明度100%から10%に変更)することがあっても、大図柄群補助702と小図柄群703について図柄の明度を固定(たとえば明度100%に固定)することができる。また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群701について図柄の大きさを変更(たとえば、標準サイズから拡大(縮小)サイズに変更)することがあっても、大図柄群補助702と小図柄群703について図柄の大きさを固定することができる。また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群701について図柄の表示位置を変更(たとえば画面中央から画面右上に変更)することがあっても、大図柄群補助702と小図柄群703について図柄の表示位置を固定することができる。また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群701について図柄のデザインを変更(たとえば矩形から円形に変更、あるいは数字からキャラクタに変更)することがあっても、大図柄群補助702と小図柄群703について図柄のデザインを固定(たとえば数字に固定)することができる。また、遊技機10は、変動表示中において大図柄群701について図柄の変動表示態様を変更(たとえば縦スクロールから横スクロールに変更)することがあっても、大図柄群補助702と小図柄群703について図柄の変動表示態様を固定(たとえば軸回転変動に固定)することができる。
これらによっても遊技機10は、大図柄群701について表示演出の多様性を確保しながら大図柄群補助702と協働して図柄の視認性を確保し、遊技者の遊技状態把握を容易にすることができる。
また、遊技機10は、大図柄群701と大図柄群補助702と小図柄群703について変動表示中の変動態様を異なるものとすることができる。たとえば、遊技機10は、大図柄群701について縦スクロールとするとき、大図柄群701と大図柄群補助702と小図柄群703との区別を容易にすることができる。また、遊技機10は、大図柄群701と大図柄群補助702と小図柄群703とで非同期に図柄を更新する場合があっても、遊技者に与える違和感を軽減できる。
次に、表示画面700を構成するレイヤについて図108を用いて説明する。図108は、第1の実施形態の表示装置における表示画面のレイヤ構成の一例を示す図である。
表示画面700は、大図柄群レイヤ710と、大図柄群補助レイヤ711と、小図柄群レイヤ712と、保留レイヤ713と、キャラクタレイヤ714と、背景レイヤ715とを重ねて構成されている。
大図柄群レイヤ710は、大図柄群701の表示を担当するレイヤである。大図柄群補助レイヤ711は、大図柄群補助702の表示を担当するレイヤであり、通常時(大図柄群701で視認性を確保できる状態(図柄のすべてを表示した状態))には非表示状態となる。小図柄群レイヤ712は、小図柄群703の表示を担当するレイヤである。保留レイヤ713は、特図1保留数表示704と特図2保留数表示705と保留表示706と保留消化表示707の表示を担当するレイヤである。
キャラクタレイヤ714は、キャラクタの表示(たとえば、キャラクタを用いた遊技演出の表示)を担当するレイヤである。背景レイヤ715は、背景の表示を担当するレイヤである。
遊技機10は、各レイヤを重ねることで表示画面を生成する。遊技機10は、前方側に配置したレイヤを後方側に配置したレイヤよりも優先的に表示する。遊技機10は、個々のレイヤが表示する表示内容を制御するとともに、個々のレイヤの表示/非表示を切り替えることで、各レイヤを重ねて構成する表示画面において所望の表示内容を表示する。
なお、上記レイヤ構成は一例であってこれに限らない。たとえば、遊技機10は、保留レイヤ713と小図柄群レイヤ712の間と、小図柄群レイヤ712と大図柄群補助レイヤ711の間と、大図柄群補助レイヤ711と大図柄群レイヤ710との間と、大図柄群レイヤ711の手前側に、キャラクタ画像や予告画像に対応したレイヤを1つ又は複数配置することもできる。
次に、大図柄群701の図柄配列について図109を用いて説明する。図109は、第1の実施形態の大図柄群の図柄配列の一例を示す図である。
大図柄群701は、左図柄と中図柄と右図柄の3桁の図柄で構成され、各図柄は、7つの図柄(標準図柄)を配列する。標準図柄は、面取りされた四角枠と、各配列に対応する四角枠内の数字とで表わされる。たとえば、配列「1」の左図柄は四角枠内に数字「1」を含む図柄であり、配列「2」の左図柄は四角枠内に数字「2」を含む図柄である。なお、配列される図柄は、図柄の価値に応じた所定の色彩が付されるものであってもよい。たとえば、数字「1」と数字「5」の図柄は、緑色の図柄であり、数字「2」と数字「4」と数字「6」の図柄は、青色の図柄であり、数字「3」と数字「7」の図柄は、赤色の図柄である。
また、大図柄群701は、標準図柄と別に専用図柄を含むことができる。大図柄群701は、標準図柄だけからなる図柄配列を標準時図柄配列とすると、標準図柄に専用図柄を加えた図柄配列を特別時図柄配列とすることができる。大図柄群701は、たとえば所定の演出や所定の結果の報知を契機に、標準時図柄配列を特別時図柄配列に切り替えることができる。なお、特別時図柄配列は、1つ以上の専用図柄を含むものであって、その数は1つに限らない。また、特別時図柄配列は、標準図柄に専用図柄を加えた図柄配列に限らず、標準図柄のうち1つ以上の図柄を専用図柄に差し替えるものであってもよい。
たとえば、大図柄群701は、特別時図柄配列を、7つの標準図柄と1つの専用図柄としてもよいし、7つの標準図柄と2つの専用図柄としてもよいし、6つの標準図柄と1つの専用図柄としてもよいし、すべての標準図柄に代えて7つの専用図柄としてもよい。
専用図柄は、標準図柄と区別可能な表示態様であり、たとえば、面取りされた四角枠と、四角枠内の文字や図形等とで表わされる。専用図柄は、変動表示ゲームにおける所定の遊技状態への移行を報知する文字として、たとえば「虎」、「豚」、「獅子」を含む。このとき「虎」はトラ(虎)モード(たとえば潜伏確変)への移行を報知し、「豚」はブタ(豚)モード(たとえば普電サポート)への移行を報知し、「獅子」はライオン(獅子)モード(たとえば確率変動)への移行を報知する。なお、専用図柄は、変動表示ゲームにおける所定の演出を報知する文字として、たとえば「虎」、「豚」、「獅子」を含むものであってもよい。このとき「虎」はトラ(虎)のようなキャラクタが登場する演出を予告し、「豚」はブタ(豚)のようなキャラクタが登場する演出を予告し、「獅子」はライオン(獅子)のようなキャラクタが登場する演出を予告する。
また、専用図柄は、変動表示ゲームが導出する結果(たとえば大当り)の信頼度を報知する文字として、たとえば「?」、「!」、「!!」、「チャンス」、「激熱」、「当確」を含む。このとき「?」は大当りの信頼度「1%」を報知し、「!」は大当りの信頼度「10%」を報知し、「!!」は大当りの信頼度「20%」を報知し、「チャンス」は大当りの信頼度「30%」を報知し、「激熱」は大当りの信頼度「90%」を報知し、「当確」は大当りの信頼度「100%」を報知する。また、専用図柄は、変動表示ゲームにおける進行を報知する文字として、たとえば「発展」、「継続」を含む。このとき「発展」はスーパーリーチへの発展を報知し、「継続」は疑似連(疑似変動:1回の変動表示が複数回の変動表示であるかのように、図柄の高速回転の変動表示と、仮停止とを交互に繰り返す。)の継続を報知する。また、専用図柄は、変動表示ゲームが導出する結果(当り)の価値を報知する文字として、たとえば「当り」、「当 5R」、「当 16R」、「時短」、「確変」を含む。このとき「当り」は価値の大きさを明示せずに当り自体を報知し、「当 5R」は5Rラウンドの当りであることを報知し、「当 16R」は16Rラウンドの当りであることを報知し、「時短」は時短(普電サポート)を伴う当りであることを報知し、「確変」は確率変動を伴う当りであることを報知する。
また、専用図柄は、表示演出上のモードチェンジを報知する文字として、たとえば「mode A」、「mode B」、「mode C」を含む。このとき「mode A」はmode Aへの移行を報知し、「mode B」はmode Bへの移行を報知し、「mode C」はmode Cへの移行を報知する。また、専用図柄は、普電サポートや確率変動等の所定の遊技状態の継続回数を報知する文字として、たとえば「last 10回」を含む。このとき「last 10回」は確率変動の継続回数が残り10回であることを報知する。また、専用図柄は、遊技案内を報知する文字として、たとえば「押せ!」を含む。このとき「押せ!」はプッシュボタン25の押下操作の受付タイミングを報知する。
次に、大図柄群補助702の図柄配列について図110を用いて説明する。図110は、第1の実施形態の大図柄群補助の図柄配列の一例を示す図である。
大図柄群補助702は、左図柄と中図柄と右図柄の3桁の図柄で構成され、各図柄は、7つの図柄(標準図柄)を配列する。標準図柄は、面取りされた四角枠と、各配列に対応する四角枠内の数字とで表わされる。たとえば、配列「1」の左図柄は四角枠内に数字「1」を含む図柄であり、配列「2」の左図柄は四角枠内に数字「2」を含む図柄である。なお、配列される図柄は、図柄の価値に応じた所定の色彩が付されるものであってもよい。たとえば、数字「1」と数字「5」の図柄は、緑色の図柄であり、数字「2」と数字「4」と数字「6」の図柄は、青色の図柄であり、数字「3」と数字「7」の図柄は、赤色の図柄である。
次に、通常時に非表示状態とされる大図柄群補助レイヤの表示タイミング(表示状態への切り替えタイミング)について図111から図113を用いて説明する。図111は、第1の実施形態の大図柄群補助レイヤの表示タイミングを示すタイミングチャートの一例を示す図である。図112は、第1の実施形態の表示装置における表示画面の一例(その2)を示す図である。図113は、第1の実施形態の表示装置における表示画面の一例(その3)を示す図である。
図111に示すタイミングチャートは、大図柄群701を用いないリーチ表示をおこなう場合の大図柄群レイヤと大図柄群補助レイヤの表示状態/非表示状態の切替タイミングの一例を示す。なお、大図柄群701を用いないリーチ表示は、大図柄群補助702を用いて大図柄群701を補助する場合の一例である。図111に示すタイミングチャートは、タイミングT11が変動表示開始時を示し、タイミングT12が大図柄群を用いないリーチ演出開始時を示し、タイミングT13が変動表示終了時(リーチ演出終了時)を示す。
遊技機10は、タイミングT11より前では保留記憶の消化がおこなわれていないため、大図柄群701と大図柄群補助702との図柄を同期した状態(同じ数字)で停止する。この状態では、大図柄群701だけで視認性を確保できるため、遊技機10は、大図柄群レイヤ710を表示状態とし、大図柄群補助レイヤ711を非表示状態とした表示画面を表示する。ここで保留記憶の消化開始前の画面表示例を図112(1)の表示画面720に示す。
図112(1)に示す表示画面720は、大図柄群701の左図柄が「3」、中図柄が「5」、右図柄が「7」で停止している状態を示す。このように表示画面720では、遊技機10は、大図柄群701で図柄の内容を把握させることができるため(図柄の視認性を確保できるため)、大図柄群補助レイヤ711を非表示状態とし、大図柄群補助702を非表示とする。なお、遊技機10は、この状態では大図柄群補助702を表示していないものの、大図柄群701と同期させ、左図柄を「3」、中図柄を「5」、右図柄を「7」で停止させている。
遊技機10は、タイミングT11から保留記憶の消化を開始し、大図柄群701と大図柄群補助702との同期変動を開始する。この状態では、大図柄群701だけで視認性を確保できるため、遊技機10は、大図柄群レイヤ710を表示状態とし、大図柄群補助レイヤ711を非表示状態とした表示画面を表示する。ここで保留記憶の消化開始後の画面表示例を図112(2)の表示画面725に示す。
図112(2)に示す表示画面725は、大図柄群701の左図柄、中図柄、右図柄が変動している状態を示す。このように表示画面725では、遊技機10は、大図柄群701で図柄の内容を把握させることができるため、大図柄群補助レイヤ711を非表示状態とし、大図柄群補助702を非表示とする。なお、遊技機10は、この状態では大図柄群補助702を表示していないものの、大図柄群701と同期させ、左図柄、中図柄、右図柄を変動させている。
遊技機10は、タイミングT12でリーチが発生すると、大図柄群701を用いないリーチ演出(たとえば、キャラクタを用いたリーチ演出)を開始する。遊技機10は、大図柄群701を用いないリーチ演出を表示するにあたり、大図柄群レイヤ710を非表示状態にする。この状態では、大図柄群701が非表示になるため大図柄群701だけで視認性を確保できないので、遊技機10は、大図柄群補助レイヤ711を表示状態とした表示画面を表示し、図柄の視認性を確保する。ここでリーチ演出への移行画面の画面表示例を図112(3)の表示画面730に、リーチ演出中の画面表示例を図113(1)の表示画面735に示す。
図112(3)に示す表示画面730は、大図柄群701の左図柄および右図柄が「5」で仮停止し、中図柄が変動している状態、すなわち、リーチ図柄が5であるリーチが発生している状態を示す。また、表示画面730は、リーチ報知表示731により、リーチが発生したことを報知している。このように表示画面730では、遊技機10は、大図柄群701で図柄の内容を把握させることができるため、大図柄群補助レイヤ711を非表示状態とし、大図柄群補助702を非表示とする。なお、遊技機10は、この状態では大図柄群補助702を表示していないものの、大図柄群701と同期させ、左図柄および右図柄を「5」で仮停止させ、中図柄を変動させている。
図113(1)に示す表示画面735は、リーチ演出表示736により、大図柄群701を用いないリーチの演出を報知している。また、表示画面735は、大図柄群補助702の左図柄および右図柄が「5」で仮停止し、中図柄が変動している状態、すなわち、リーチ図柄が5であるリーチが発生している状態を示す。
このように表示画面735では、遊技機10は、大図柄群701を非表示としているので、大図柄群701で図柄の内容を把握させることができないため(図柄の視認性が確保されていないため)、大図柄群補助レイヤ711を表示状態とし、大図柄群補助702を表示する。なお、遊技機10は、この状態では大図柄群701を表示していないものの、大図柄群補助702と同期させ、左図柄および右図柄を「5」で仮停止させ、中図柄を変動させている。
このように、遊技機10は、大図柄群701で図柄の視認性を確保できない場合であっても、大図柄群補助702を、大図柄群701の図柄と同期した図柄で表示できる(大図柄群100の図柄を引き継いだ(大図柄群701が直前に表示していた)図柄から表示しはじめさせることができる)ため、連続一体的に図柄を表示することができる。これにより遊技機10は、遊技者に連続一体的に図柄変動を認識させることができ、連続一体的に遊技状態を把握させることができる。
遊技機10は、タイミングT13でリーチ演出を終了し、リーチ演出から通常の表示状態に復帰し、大図柄群701および大図柄群補助702の図柄を同期した状態で停止して停止図柄を報知する。この状態では、遊技機10は、大図柄群701だけで視認性を確保できるため、大図柄群レイヤ710を表示状態にし、大図柄群補助レイヤ711を非表示状態とした表示画面を表示する。ここでリーチ演出終了後の画面表示例を図113(2)の表示画面740に示す。
図113(2)に示す表示画面740は、大図柄群701の左図柄が「5」、中図柄が「4」、右図柄が「5」で停止している状態を示す。このように表示画面740では、遊技機10は、大図柄群701で図柄の内容を把握させることができるため、大図柄群補助レイヤ711を非表示状態とし、大図柄群補助702を表示とする。なお、遊技機10は、この状態では大図柄群補助702を表示していないものの、大図柄群701と同期させ、左図柄を「5」、中図柄を「4」、右図柄を「5」で停止させている。
なお、上記では、大図柄群補助レイヤ711の表示タイミングを大図柄群701だけで視認性を確保できない場合としたがこれに限らない。大図柄群701だけで視認性を確保できる場合でも大図柄群補助レイヤ711を表示状態にすることで、視認性をより確保できる。たとえば、遊技機10は、図112(3)の表示画面730において、大図柄群補助702を併せて表示することで、リーチ報知表示731(他の表示要素)が大図柄群701に重なって、大図柄群701の視認性に影響を与え得る場合であっても、図柄の視認性を確保できる。
また、遊技機10は、大図柄群701の表示態様(透明度、彩度、明度、図柄の大きさ等)を、あらかじめ設定した基準表示態様と異なる表示態様とする場合に、大図柄群補助702を併せて表示することで、表示態様の違いによる視認性の低下を抑止するようにしてもよい。
次に、大図柄群レイヤ710と大図柄群補助レイヤ711の表示状態/非表示状態の切り替えについて図114を用いて説明する。図114は、第1の実施形態の大図柄群レイヤと大図柄群補助レイヤの表示切替設定処理のフローチャートを示す図である。
大図柄群レイヤと大図柄群補助レイヤの表示切替設定処理は、演出制御装置300の制御部(CPU311)によってメイン処理(図102)のステップD23の演出表示編集処理内において実行される処理である。
[ステップD101]制御部は、移行後の演出状態を特定する。
[ステップD102]制御部は、特定した演出状態にもとづいて移行後の大図柄群レイヤ710と大図柄群補助レイヤ711の状態判定をおこなう。たとえば、演出状態ごとに大図柄群レイヤ710と大図柄群補助レイヤ711の状態を対応付けたテーブルをあらかじめ記憶しておき、当該テーブルにもとづいて移行後の演出状態では、大図柄群レイヤ710と大図柄群補助レイヤ711がそれぞれ表示状態または非表示状態のどちらであるかを判定する。
制御部は、移行後の演出状態では大図柄群レイヤ710および大図柄群補助レイヤ711が非表示状態であると判定した場合にはステップD103に進む。制御部は、移行後の演出状態では大図柄群レイヤ710が非表示状態であり、大図柄群補助レイヤ711が表示状態であると判定した場合にはステップD105に進む。
制御部は、移行後の演出状態では大図柄群レイヤ710が表示状態であり、大図柄群補助レイヤ711が非表示状態であると判定した場合にはステップD107に進む。制御部は、移行後の演出状態では大図柄群レイヤ710および大図柄群補助レイヤ711が表示状態であると判定した場合にはステップD109に進む。
[ステップD103]制御部は、大図柄群レイヤ710を非表示状態にセットする。
[ステップD104]制御部は、大図柄群補助レイヤ711を非表示状態にセットし、表示切替設定処理を終了する。
[ステップD105]制御部は、大図柄群レイヤ710を非表示状態にセットする。
[ステップD106]制御部は、大図柄群補助レイヤ711を表示状態にセットし、表示切替設定処理を終了する。
[ステップD107]制御部は、大図柄群レイヤ710を表示状態にセットする。
[ステップD108]制御部は、大図柄群補助レイヤ711を非表示状態にセットし、表示切替設定処理を終了する。
[ステップD109]制御部は、大図柄群レイヤ710を表示状態にセットする。
[ステップD110]制御部は、大図柄群補助レイヤ711を表示状態にセットし、表示切替設定処理を終了する。
このように、遊技機10は、大図柄群701と大図柄群補助702とを用いて協働して連続一体的に図柄変動の表示をすることができる。これにより、遊技機10は、大図柄群701を表示していないような場合(たとえば、通常の表示と大きく異なる斬新な遊技演出をおこなう場合)でも、大図柄群補助702によって図柄の視認性を担保(補填)できる。すなわち、遊技機10は、大図柄群701を表示していないような場合でも、遊技者に連続一体的に図柄変動を認識させることができ、連続一体的に遊技状態を把握させることができる。これにより、遊技機10は、理解容易な変動表示ゲームの結果導出過程と、斬新な遊技演出とを両立できる。
[第1の実施形態の変形例1]
第1の実施形態では、表示状態であるか非表示状態であるかにかかわらず大図柄群補助702を大図柄群701と同期させると説明した。一方、変形例1では、大図柄群補助702は、非表示状態では停止させ、表示状態にする際に大図柄群701が直前に表示していた図柄を引き継ぐことで、大図柄群701が直前に表示していた図柄から表示しはじめる。
第1の実施形態の変形例1について図115を用いて説明する。図115は、第1の実施形態の変形例1の大図柄群補助レイヤの表示タイミングを示すタイミングチャートの一例を示す図である。
図115に示すタイミングチャートは、大図柄群701を用いないリーチ表示をおこなう場合の大図柄群レイヤと大図柄群補助レイヤの表示状態/非表示状態の切替タイミングの一例を示す。なお、図115に示すタイミングチャートは、図111に示すタイミングチャートの変形例である。図115に示すタイミングチャートは、タイミングT21が変動表示開始時を示し、タイミングT22が大図柄群を用いないリーチ演出開始時を示し、タイミングT23が変動表示終了時(リーチ演出終了時)を示す。
遊技機10は、タイミングT21より前では保留記憶の消化がおこなわれていないため、大図柄群701と大図柄群補助702とを停止する。この状態では、大図柄群701だけで視認性を確保できるため、遊技機10は、大図柄群レイヤ710を表示状態とし、大図柄群補助レイヤ711を非表示状態とした表示画面を表示する。なお、遊技機10は、この状態では大図柄群補助702を表示していないため、大図柄群701と大図柄群補助702とを異なる停止図柄で停止していてもよい。
遊技機10は、タイミングT21から保留記憶の消化を開始し、大図柄群701の変動を開始する。この状態では、大図柄群701だけで視認性を確保できるため、遊技機10は、大図柄群レイヤ710を表示状態とし、大図柄群補助レイヤ711を非表示状態とした表示画面を表示する。なお、遊技機10は、この状態では大図柄群補助702を表示していないため、大図柄群補助702の左図柄、中図柄、右図柄を停止させている。
遊技機10は、タイミングT22でリーチが発生すると、大図柄群701を用いないリーチ演出(たとえば、キャラクタを用いたリーチ演出)を開始する。遊技機10は、大図柄群701を用いないリーチ演出を表示するにあたり、大図柄群レイヤ710を非表示状態にする。この状態では、大図柄群701が非表示になるため大図柄群701だけでは視認性を確保できないので、遊技機10は、大図柄群補助レイヤ711を表示状態とした表示画面を表示し、図柄の視認性を確保する。
たとえば、大図柄群701の左図柄および右図柄が「5」で仮停止し、中図柄が変動している状態から大図柄群701を用いないリーチ演出に移行した場合には、大図柄群補助702は、大図柄群701の図柄を引き継いで、左図柄および右図柄が「5」で仮停止し、中図柄が変動している状態で変動を開始する。なお、遊技機10は、この状態では大図柄群701を表示していないものの、大図柄群補助702と同期させ、左図柄および右図柄を「5」で仮停止させ、中図柄を変動させている。
遊技機10は、タイミングT23でリーチ演出を終了し、リーチ演出から通常の表示状態に復帰し、大図柄群701および大図柄群補助702の図柄変動を停止し、大図柄群701で停止図柄を報知する。この状態では、遊技機10は、大図柄群701だけで視認性を確保できるため、大図柄群レイヤ710を表示状態にし、大図柄群補助レイヤ711を非表示状態とした表示画面を表示する。なお、遊技機10は、この状態では大図柄群補助702を表示していないものの、大図柄群701で停止図柄を報知する直前までは大図柄群補助702を表示するため、大図柄群701と同期した図柄で大図柄群補助702を停止させている。
[第1の実施形態の変形例2]
第1の実施形態では、遊技機10は、大図柄群701と大図柄群補助702とを同期させることで連続一体的に遊技状態を把握可能にした。変形例2では、大図柄群701と大図柄群補助702とを疑似変動をおこなう場合において限定的に非同期に制御することでより連続一体的に遊技状態を把握可能にする。
疑似変動をおこなう場合において限定的に非同期とする場合について図116から図118を用いて説明する。図116は、第1の実施形態の変形例2の大図柄群補助レイヤの表示タイミングを示すタイミングチャートの一例を示す図である。図117は、第1の実施形態の変形例2の表示装置における表示画面の一例を示す図である。図118は、第1の実施形態の変形例2の表示装置における表示画面の一例(その2)を示す図である。図119は、第1の実施形態の変形例2の表示装置における表示画面の一例(その3)を示す図である。
図116に示すタイミングチャートは、疑似変動をおこなう場合の大図柄群レイヤと大図柄群補助レイヤの表示状態/非表示状態の切替タイミング、および所定の遊技演出(遊技モードまたは遊技ゾーン)に突入する場合の大図柄群レイヤと大図柄群補助レイヤの表示状態/非表示状態の切替タイミングの一例を示す。
図116に示すタイミングチャートは、タイミングT31が大図柄群701の三図柄変動開始時を示し、タイミングT32が大図柄群701の一部図柄の仮停止時を示し、タイミングT33が大図柄群701の一部図柄の非表示開始時を示し、タイミングT34が大図柄群701の三図柄仮停止開始時を示す。また、図116に示すタイミングチャートは、タイミングT35が大図柄群補助702の三図柄変動再開時を示し、タイミングT36が大図柄群701の三図柄表示再開時を示し、タイミングT37が大図柄群701の三図柄変動再開時を示す。また、図116に示すタイミングチャートは、タイミングT38が大図柄群701の一部図柄の仮停止時を示し、タイミングT39が大図柄群701の一部図柄の非表示開始時を示し、タイミングT40が大図柄群701の三図柄仮停止開始時を示す。また、図116に示すタイミングチャートは、タイミングT41が大図柄群補助702の三図柄変動再開時を示し、タイミングT42が大図柄群701の三図柄非表示時を示し、タイミングT43が大図柄群701の一部図柄表示再開時を示し、タイミングT44が大図柄群701の三図柄表示再開時を示し、タイミングT45が三図柄変動再開時を示す。
遊技機10は、タイミングT31より前では保留記憶の消化がおこなわれていないため、大図柄群701と大図柄群補助702との図柄を同期した状態(同じ数字)で停止する。この状態では、大図柄群701だけで視認性を確保できるため、遊技機10は、大図柄群レイヤ710を表示状態とし、大図柄群補助レイヤ711を非表示状態とした表示画面を表示する。ここで保留記憶の消化開始前の画面表示例を図117(1)の表示画面745に示す。
図117(1)に示す表示画面745は、大図柄群701の左図柄が「3」、中図柄が「5」、右図柄が「7」で停止している状態を示す。このように表示画面745では、遊技機10は、大図柄群701で図柄の内容を把握させることができるため、大図柄群補助レイヤ711を非表示状態とし、大図柄群補助702を非表示とする。なお、遊技機10は、この状態では大図柄群補助702を表示していないものの、大図柄群701と同期させ、左図柄を「3」、中図柄を「5」、右図柄を「7」で停止させている。
遊技機10は、タイミングT31から保留記憶の消化を開始し、大図柄群701と大図柄群補助702との同期変動を開始する。この状態では、大図柄群701だけで視認性を確保できるため、遊技機10は、大図柄群レイヤ710を表示状態とし、大図柄群補助レイヤ711を非表示状態とした表示画面を表示する。ここで保留記憶の消化開始後の画面表示例を図117(2)の表示画面750に示す。
図117(2)に示す表示画面750は、大図柄群701の左図柄、中図柄、右図柄が変動している状態を示す。このように表示画面750では、遊技機10は、大図柄群701で図柄の内容を把握させることができるため、大図柄群補助レイヤ711を非表示状態とし、大図柄群補助702を非表示とする。なお、遊技機10は、この状態では大図柄群補助702を表示していないものの、大図柄群701と同期させ、左図柄、中図柄、右図柄を変動させている。また、遊技機10は、小図柄群703の左図柄、中図柄、右図柄を変動させている。
遊技機10は、タイミングT32で一部の図柄を仮停止状態にする。この状態では、大図柄群701だけで図柄の視認性を確保できるため、遊技機10は、大図柄群レイヤ710を表示状態とし、大図柄群補助レイヤ711を非表示状態とした表示画面を表示する。ここで一部図柄仮停止後の画面表示例を図117(3)の表示画面755に示す。
図117(3)に示す表示画面755は、大図柄群701の左図柄および右図柄が「5」で仮停止し、中図柄が変動している状態、すなわち、リーチ図柄が5であるリーチが発生している状態を示す。このように表示画面755では、遊技機10は、大図柄群701で図柄の内容を把握させることができるため、大図柄群補助レイヤ711を非表示状態とし、大図柄群補助702を非表示とする。なお、遊技機10は、この状態では大図柄群補助702を表示していないものの、大図柄群701と同期させ、左図柄および右図柄を「5」で仮停止させ、中図柄を変動させている。また、遊技機10は、この状態でも小図柄群703の左図柄、中図柄、右図柄を変動させている。
遊技機10は、タイミングT33で大図柄群701の一部の図柄(たとえば、仮停止した図柄)を非表示状態にし、変動中の図柄を専用図柄(たとえば、疑似変動の継続を示す専用図柄「継続」)に差替えて、当該専用図柄を強調した演出をおこなう。この状態では、大図柄群701の一部の図柄を非表示とするため大図柄群701だけでは図柄の視認性を確保できなくなるので、遊技機10は、大図柄群レイヤ710を表示状態とし、大図柄群補助レイヤ711を表示状態とした表示画面を表示する。ここで大図柄群701の一部図柄非表示後の画面表示例を図117(4)の表示画面760に示す。
図117(4)に示す表示画面760は、大図柄群701の1の図柄(左図柄、中図柄、右図柄のうちのいずれか)が専用図柄「継続」を含む図柄配列で変動している状態を示す。また、表示画面760は、大図柄群補助702の左図柄および右図柄が「5」で仮停止し、中図柄が変動している状態、すなわち、リーチ図柄が5であるリーチが発生している状態を示す。
このように表示画面760では、遊技機10は、大図柄群701で一部の図柄の内容が把握できないため大図柄群補助レイヤ711を表示状態とし、大図柄群補助702を表示している。これにより、遊技機10は、変動中の図柄のみを表示して変動中の図柄を強調した演出をおこなうとともに、遊技者に左図柄が「5」で仮停止し、中図柄が専用図柄「継続」を含む図柄配列で変動しており、右図柄が「5」で仮停止していることを認識させることができる。
このように、遊技機10は、大図柄群701で図柄の視認性を確保できない場合であっても、大図柄群補助702を、大図柄群701の図柄と同期した図柄で表示できる(大図柄群100の図柄を引き継いだ(大図柄群701が直前に表示していた)図柄から表示しはじめさせることができる)ため、連続一体的に図柄を表示することができる。これにより遊技機10は、遊技者に連続一体的に図柄変動を認識させることができ、連続一体的に遊技状態を把握させることができる。これにより遊技機10は、遊技者に連続一体的に図柄変動を認識させることができ、連続一体的に遊技状態を把握させることができる。なお、遊技機10は、この状態でも小図柄群703の左図柄、中図柄、右図柄を変動させている。
遊技機10は、タイミングT34で一部の図柄を非表示状態にした状態で、大図柄群701の三図柄を仮停止状態にする。この状態では、大図柄群701の一部の図柄を非表示とするため大図柄群701だけでは図柄の視認性を確保できなくなるので、遊技機10は、大図柄群レイヤ710を表示状態とし、大図柄群補助レイヤ711を表示状態とした表示画面を表示する。ここで大図柄群701の一部図柄非表示状態における三図柄停止後の画面表示例を図118(1)の表示画面765に示す。
図118(1)に示す表示画面765は、大図柄群701の1の図柄(左図柄、中図柄、右図柄のうちのいずれか)が専用図柄「継続」で仮停止し、疑似変動が継続することが確定した状態を示す。また、表示画面765は、大図柄群補助702の左図柄および右図柄が「5」で仮停止し、中図柄が変動している状態、すなわち、リーチ図柄が5であるリーチが発生している状態を示す。
このように表示画面765では、遊技機10は、大図柄群701で一部の図柄の内容を把握させることができないため、大図柄群補助レイヤ711を表示状態とし、大図柄群補助702を表示する。これにより、遊技機10は、1の図柄のみを表示してその図柄を強調した演出をおこなうとともに、遊技者に左図柄が「5」で仮停止し、中図柄が専用図柄「継続」で仮停止し、右図柄が「5」で仮停止していることを認識させることができる。
このように、遊技機10は、大図柄群701で図柄の視認性を確保できない場合であっても、大図柄群補助702を、大図柄群701の図柄と同期した図柄で表示できる(大図柄群100の図柄を引き継いだ(大図柄群701が直前に表示していた)図柄から表示しはじめさせることができる)ため、連続一体的に図柄を表示することができる。これにより遊技機10は、遊技者に連続一体的に図柄変動を認識させることができ、連続一体的に遊技状態を把握させることができる。なお、遊技機10は、この状態でも小図柄群703の左図柄、中図柄、右図柄を変動させている。
遊技機10は、タイミングT35で一部の図柄を非表示にした状態で、大図柄群補助702を大図柄群701と非同期にして三図柄の変動を再開する。この状態では、大図柄群701の一部の図柄を非表示とするため大図柄群701だけでは図柄の視認性を確保できなくなるので、遊技機10は、大図柄群レイヤ710を表示状態とし、大図柄群補助レイヤ711を表示状態とした表示画面を表示する。ここで大図柄群701の一部図柄非表示状態における大図柄群補助702の三図柄の変動を再開後の画面表示例を図118(2)の表示画面770に示す。
図118(2)の表示画面770は、大図柄群701の1の図柄(左図柄、中図柄、右図柄のうちのいずれか)が専用図柄「継続」で仮停止し、疑似変動が継続することが確定して、大図柄群701の表示状態を一部非表示状態から三図柄表示状態に移行している最中の状態を示す。また、表示画面770は、大図柄群補助702が大図柄群701と非同期となり、左図柄、中図柄、右図柄が変動している状態、すなわち、疑似変動の継続によって大図柄群701の三図柄の変動が再開されるのを先行して明示している状態を示す。
このように、タイミングT34からタイミングT35で疑似変動の継続の確定と、三図柄の内容については既に認識させたため、表示画面770では、遊技機10は、大図柄群701で疑似変動の継続の確定を報知し、大図柄群補助702では三図柄の内容に替えて大図柄群701の三図柄の変動の再開を先行して報知している。
これにより、遊技機10は、遊技者に次の遊技状態を事前に把握させることができ、変動表示ゲームの結果導出過程をより理解容易にすることができる。なお、遊技機10は、この状態でも小図柄群703の左図柄、中図柄、右図柄を変動させている。
遊技機10は、タイミングT36で大図柄群701の三図柄表示を再開する。この状態では、大図柄群701だけで図柄の視認性を確保できるため、遊技機10は、大図柄群レイヤ710を表示状態とし、大図柄群補助レイヤ711を非表示状態とした表示画面を表示する。ここで一部図柄仮停止後の画面表示例を図118(3)の表示画面775に示す。
図118(3)の表示画面775は、大図柄群701の左図柄が「5」、中図柄が「4」、右図柄が「5」で仮停止している状態を示す。このように表示画面775では、遊技機10は、大図柄群701で図柄の内容を把握させることができるため、大図柄群補助レイヤ711を非表示状態とし、大図柄群補助702を非表示とする。なお、遊技機10は、この状態では大図柄群補助702を表示していないものの、左図柄、中図柄、右図柄を変動させている。また、遊技機10は、この状態でも小図柄群703の左図柄、中図柄、右図柄を変動させている。なお、遊技機10は、大図柄群701の左図柄を「5」、中図柄を「継続」、右図柄を「5」と表示してもよい。
遊技機10は、タイミングT37で大図柄群701の三図柄の変動をタイミングT36で表示した三図柄から再開する。この状態では、大図柄群701だけで図柄の視認性を確保できるため、遊技機10は、大図柄群レイヤ710を表示状態とし、大図柄群補助レイヤ711を非表示状態とした表示画面を表示する。ここで一部図柄仮停止後の画面表示例を図118(4)の表示画面780に示す。
図118(4)の表示画面780は、大図柄群701の左図柄、中図柄、右図柄が変動している状態を示す。このように表示画面780では、遊技機10は、大図柄群701で図柄の内容を把握させることができるため、大図柄群補助レイヤ711を非表示状態とし、大図柄群補助702を非表示とする。なお、遊技機10は、この状態では大図柄群補助702を表示していないものの、左図柄、中図柄、右図柄を変動させている。また、遊技機10は、この状態でも小図柄群703の左図柄、中図柄、右図柄を変動させている。
遊技機10は、タイミングT38でタイミングT32と同様に大図柄群701の一部の図柄を仮停止状態にする。この状態では、大図柄群701だけで図柄の視認性を確保できるため、遊技機10は、大図柄群レイヤ710を表示状態とし、大図柄群補助レイヤ711を非表示状態とした表示画面を表示する。
遊技機10は、タイミングT39でタイミングT33と同様に大図柄群701の一部の図柄(たとえば、仮停止した図柄)を非表示状態にし、変動中の図柄を専用図柄(たとえば、虎モード突入を明示する専用図柄「虎」)に差替えて、当該専用図柄を強調した演出をおこなう。この状態では、大図柄群701の一部の図柄を非表示とするため大図柄群701だけでは図柄の視認性を確保できなくなるので、遊技機10は、大図柄群レイヤ710を表示状態とし、大図柄群補助レイヤ711を表示状態とした表示画面を表示する。
遊技機10は、タイミングT40で一部の図柄を非表示状態にした状態で、大図柄群701の三図柄を仮停止状態にする。この状態では、大図柄群701の一部の図柄を非表示とするため大図柄群701だけでは図柄の視認性を確保できなくなるので、遊技機10は、大図柄群レイヤ710を表示状態とし、大図柄群補助レイヤ711を表示状態とした表示画面を表示する。ここで大図柄群701の一部図柄非表示状態における三図柄停止後の画面表示例を図119(1)の表示画面781に示す。
図119(1)に示す表示画面781は、大図柄群701の1の図柄(左図柄、中図柄、右図柄のうちのいずれか)が専用図柄「虎」で仮停止し、虎モードに突入することが確定した状態を示す。また、表示画面781は、大図柄群補助702の左図柄および右図柄が「5」で仮停止し、中図柄が変動している状態、すなわち、リーチ図柄が5であるリーチが発生している状態を示す。
このように表示画面781では、遊技機10は、大図柄群701で一部の図柄の内容を把握させることができないため、大図柄群補助レイヤ711を表示状態とし、大図柄群補助702を表示する。これにより、遊技機10は、1の図柄のみを表示してその図柄を強調した演出をおこなうとともに、遊技者に左図柄が「5」で仮停止し、中図柄が専用図柄「虎」で仮停止し、右図柄が「5」で仮停止していることを認識させることができる。
このように、遊技機10は、大図柄群701で図柄の視認性を確保できない場合であっても、大図柄群補助702を、大図柄群701の図柄と同期した図柄で表示できる(大図柄群100の図柄を引き継いだ(大図柄群701が直前に表示していた)図柄から表示しはじめさせることができる)ため、連続一体的に図柄を表示することができる。これにより遊技機10は、遊技者に連続一体的に図柄変動を認識させることができ、連続一体的に遊技状態を把握させることができる。なお、遊技機10は、この状態でも小図柄群703の左図柄、中図柄、右図柄を変動させている。
遊技機10は、タイミングT41で一部の図柄を非表示にした状態で、大図柄群補助702を大図柄群701と非同期にして三図柄の変動を再開する。この状態では、大図柄群701の一部の図柄を非表示とするため大図柄群701だけでは図柄の視認性を確保できなくなるので、遊技機10は、大図柄群レイヤ710を表示状態とし、大図柄群補助レイヤ711を表示状態とした表示画面を表示する。ここで大図柄群701の一部図柄非表示状態における大図柄群補助702の三図柄の変動を再開後の画面表示例を図119(2)の表示画面782に示す。
図119(2)の表示画面782は、大図柄群701の1の図柄(左図柄、中図柄、右図柄のうちのいずれか)が専用図柄「虎」で仮停止し、虎モードに突入することが確定して、大図柄群701の表示状態を一部非表示状態から三図柄非表示状態に移行している最中の状態を示す。また、表示画面782は、大図柄群補助702が大図柄群701と非同期となり、左図柄、中図柄、右図柄が変動している状態、すなわち、虎モード突入によって大図柄群701の三図柄の変動が再開されるのを先行して明示している状態を示す。
このように、タイミングT40からタイミングT41で虎モード突入の確定と、三図柄の内容については既に認識させたため、表示画面782では、遊技機10は、大図柄群701で虎モード突入の確定を報知し、大図柄群補助702では三図柄の内容に替えて大図柄群701の三図柄の変動の再開を先行して報知している。
これにより、遊技機10は、遊技者に次の遊技状態を事前に把握させることができ、変動表示ゲームの結果導出過程をより理解容易にすることができる。なお、遊技機10は、この状態でも小図柄群703の左図柄、中図柄、右図柄を変動させている。
遊技機10は、タイミングT42で大図柄群701の三図柄を非表示にし、虎モード突入を示す画像を表示する。この状態では、大図柄群701を非表示とするため大図柄群701だけでは図柄の視認性を確保できなくなるので、遊技機10は、大図柄群レイヤ710を非表示状態とし、大図柄群補助レイヤ711を表示状態とした表示画面を表示する。ここで大図柄群701を非表示状態における虎モード突入を示す画像を表示する画面表示例を図119(3)の表示画面783に示す。
図119(3)の表示画面783は、虎モードに突入することを画像784により遊技者に明示している状態を示す。また、表示画面783は、大図柄群補助702が大図柄群701と非同期となり、左図柄、中図柄、右図柄が変動している状態、すなわち、虎モード突入によって大図柄群701の三図柄の変動が再開されるのを先行して明示している状態を示す。なお、遊技機10は、この状態でも小図柄群703の左図柄、中図柄、右図柄を変動させている。
遊技機10は、タイミングT43で大図柄群701の一部図柄の表示を再開する。この状態では、大図柄群701だけで図柄の視認性を確保できないため、遊技機10は、大図柄群レイヤ710を表示状態とし、大図柄群補助レイヤ711を表示状態とした表示画面を表示する。ここで一部図柄表示再開後の画面表示例を図119(4)の表示画面785に示す。
図119(4)の表示画面785は、大図柄群701の1の図柄(左図柄、中図柄、右図柄のうちのいずれか)が専用図柄「虎」で仮停止し、虎モードに突入することが確定して、大図柄群701の表示状態を一部非表示状態から三図柄表示状態に移行している最中の状態を示す。また、表示画面785は、大図柄群補助702が大図柄群701と非同期となり、左図柄、中図柄、右図柄が変動している状態、すなわち、虎モード突入によって大図柄群701の三図柄の変動が再開されるのを先行して明示している状態を示す。
遊技機10は、タイミングT44でタイミングT36と同様に大図柄群701の三図柄表示を再開する。この状態では、大図柄群701だけで図柄の視認性を確保できるため、遊技機10は、大図柄群レイヤ710を表示状態とし、大図柄群補助レイヤ711を非表示状態とした表示画面を表示する。
遊技機10は、タイミングT45でタイミングT37と同様に大図柄群701の三図柄の変動を再開する。この状態では、大図柄群701だけで図柄の視認性を確保できるため、遊技機10は、大図柄群レイヤ710を表示状態とし、大図柄群補助レイヤ711を非表示状態とした表示画面を表示する。
その後、遊技機10は、所定の演出を経て、大図柄群701(大図柄群補助702)と、小図柄群703とを同期させて停止して、変動演出を終了する。
なお、遊技機10は、大図柄群701が専用図柄で仮停止する場合に、大図柄群補助702に対応する図柄を表示するようにしてもよい。
たとえば、遊技機10は、大図柄群補助702の図柄配列に大図柄群701と同様に専用図柄の図柄を含ませ、大図柄群701で専用図柄が仮停止した場合に、大図柄群補助702でも同様に専用図柄を仮停止させることもできる(たとえば、遊技機10は、図118の(1)に示す表示画面765の大図柄群補助702の中図柄を専用図柄「継続」で仮停止表示させる)。
または、遊技機10は、専用図柄が仮停止したことを示す特定目を予め設定しておき(たとえば、専用図柄「継続」が仮停止したことを示す特定目を「123」、専用図柄「虎」が仮停止したことを示す特定目を「321」などと予め設定しておき)、大図柄群701で専用図柄が仮停止した場合に、大図柄群補助702を大図柄群701と非同期にして、仮停止した専用図柄と対応する特定目で大図柄群補助702を仮停止させることもできる。
なお、大図柄群補助702を専用図柄で仮停止させる場合や、特定目で仮停止させる場合であっても、遊技機10は、小図柄群703を変動状態で表示しておくことで、遊技が継続していることを遊技者に把握させることができる。
なお、遊技機10は、疑似変動中に小図柄群703を三図柄変動させ、停止時に小図柄群703と大図柄群701(大図柄群補助702)と同期させるとして説明したがこれに限らない。たとえば、遊技機10は、疑似変動中に大図柄群701がリーチを形成する場合に、小図柄群703でも同様にリーチを形成する図柄を表示するようにすることもできる。すなわち、遊技機10は、小図柄群703を大図柄群701の補助として用いることもできる。
なお、遊技機10は、一部の大図柄群701を非表示にし、図柄の一部を専用図柄に差替えた場合に、大図柄群補助702を表示させるとして説明したがこれに限らない。
たとえば、遊技機10は、図柄の一部を専用図柄に差替えない場合であっても一部の大図柄群701を非表示にした場合に大図柄群補助702を表示させてもよい。このように、遊技機10は、図柄の一部が表示されていない状態でも、大図柄群補助702を表示させることで、大図柄群701を大図柄群補助702と協働して、図柄の視認性を確保することができる。
さらに、遊技機10は、大図柄群701が三図柄表示している状態であっても一部を専用図柄に差替えた場合に大図柄群補助702を表示させてもよい。普段見慣れない専用図柄が表示された場合に、遊技者は、遊技内容を把握できなくなる可能性がある。したがって、三図柄表示している状態であっても一部を専用図柄に差替えた場合に、大図柄群補助702を表示することで、遊技機10は、遊技者による遊技内容の把握を補助することができる。
なお、上記例では、専用図柄が仮停止することで突入する特定モードを用いて説明したがこれに限らない。遊技機10は、専用図柄が仮停止することで突入する特定ゾーン(たとえば、疑似変動が発生しやすいゾーンやリーチあおりが複数回実行されるゾーン等)の場合にも上記例と同様の内容を実行することができる。
次に限定的に非同期とした大図柄群補助702を大図柄群701に再同期するための再同期処理について図120を用いて説明する。図120は、第1の実施形態の変形例2の再同期処理のフローチャートを示す図である。
再同期処理は、演出制御装置300の制御部(CPU311)によってメイン処理(図102)のステップD23の演出表示編集処理内において実行される処理である。再同期処理は、大図柄群701の左図柄、中図柄、右図柄の変動が再開した後におこなわれる。
[ステップD121]制御部は、大図柄群701と大図柄群補助702とに同期ずれがあるか否かを判定する。制御部は、大図柄群701と大図柄群補助702とに同期ずれがあると判定した場合にはステップD122に進み、同期ずれがないと判定した場合には再同期処理を終了する。
[ステップD122]制御部は、大図柄群701の図柄配列数を特定する。
[ステップD123]制御部は、ずれ幅を特定する。
[ステップD124]制御部は、大図柄群701の図柄配列数とずれ幅とにもとづいて再同期用の大図柄群補助702の回転速度をセットする。
[ステップD125]制御部は、大図柄群701の図柄配列数とずれ幅とにもとづいて再同期用の大図柄群補助702の回転速度での回転実行時間をセットし、再同期処理を終了する。
上述した第1の実施形態(変形例1から変形例2を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、変動表示ゲームを表示可能な表示部(表示装置41)と、複数の図柄で構成される図柄群(大図柄群701)と、複数の補助図柄で構成される補助図柄群(大図柄群補助702)とを含めて変動表示ゲームを表示部に表示させる制御部(遊技制御装置100、演出制御装置300)とを備える。制御部は、複数の図柄のすべてを表示した第1表示状態で図柄群を表示する場合に、補助図柄群を非表示とし、複数の図柄のすべてを表示しない第2表示状態で図柄群を表示する場合に、補助図柄群を表示させる。
(2)(1)の制御部は、補助図柄群を表示させる場合に、補助図柄群を表示させる直前に図柄群が表示していた情報と対応する情報を表示した状態から表示しはじめる。
(3)(1)の第2表示状態は、表示した複数の図柄のいずれかと、他の表示要素(リーチ報知31)とが重なっている状態を含む。
(4)(1)の第2表示状態は、表示した複数の図柄の表示態様(透明度、色相、彩度、明度、図柄の大きさ等)が、あらかじめ設定した基準表示態様と異なる態様である状態を含む。
また、上述した第1の実施形態(変形例1から変形例2を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、変動表示ゲームを表示可能な表示部(表示装置41)と、複数の図柄で構成される図柄群(大図柄群701)と、複数の補助図柄で構成される補助図柄群(大図柄群補助702)とを含めて変動表示ゲームを表示部に表示させる制御部(遊技制御装置100、演出制御装置300)とを備える。制御部は、仮停止した複数の図柄の再変動を行なう場合において、図柄群を仮停止し、補助図柄群を表示した状態にして図柄群のうち少なくとも1以上の図柄を非表示にして図柄群を再変動するか否かの決定動作をおこない、図柄群を再変動すると決定したときに補助図柄群を表示した状態にして図柄群より先に再変動させ、補助図柄群を非表示にして図柄群を再変動させる。
また、上述した第1の実施形態(変形例1から変形例2を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、変動表示ゲームを表示可能な表示部(表示装置41)と、複数の図柄で構成される図柄群(大図柄群701)と、複数の補助図柄で構成される補助図柄群(大図柄群補助702)とを含めて変動表示ゲームを表示部に表示させる制御部(遊技制御装置100、演出制御装置300)とを備える。制御部は、補助図柄群を非表示にして図柄群を変動させ、図柄群のうち少なくとも1以上の図柄を特定時に限り表示される特定図柄(専用図柄)にして変動させるとき、非表示にしていた補助図柄群を表示にして補助図柄群を変動させる。
[第2の実施形態]
次に第2の実施形態について具体的に説明する。第2の実施形態では、遊技機10は、キャラクタ音声を用いたエラー音が、遊技演出の一環として報知するキャラクタ音声と重複して、エラー報知効果が低減することを抑制する。
まず、はじめに遊技機10が音の出力に用いる音出力チャンネルの概要について図121を用いて説明する。図121は、第2の実施形態の遊技機が有する音出力チャンネルの一例を示す図である。
遊技機10は、CH1〜CH8の8つの音出力チャンネルを有し、それぞれの音出力チャンネルから出力する出力内容と、出力態様とを制御することで、所望の音を出力する。
「CH1」は、「エラー音1」の出力を担当する音出力チャンネルである。エラー音1は、遊技継続ができないエラーの発生の報知に用いる音である。遊技継続ができないエラーは、たとえば、不正に関係するエラーである。不正に関係するエラーは、たとえば、大入賞口不正入賞エラー、磁気エラー、普電不正入賞エラー、盤電波エラー、および枠電波エラー等、遊技者による不正によって発生した蓋然性(不正な遊技の蓋然性)が高いエラーである。
「CH2」は、「エラー音2」の出力を担当する音出力チャンネルである。エラー音2は、遊技継続ができるエラーの発生の報知に用いる音である。遊技継続ができるエラーは、たとえば、不正に関係ないエラーである。不正に関係ないエラーは、たとえば、シュート球切れエラー、およびオーバーフローエラー等、遊技者による不正によって発生した蓋然性(不正な遊技の蓋然性)が低いエラーである。
「CH3」は、「枠効果音」の出力を担当する音出力チャンネルである。枠効果音は、球貸し、カード受け入れ、カード排出、および音量調節等の遊技枠でおこなわれる各種操作に関連して出力される効果音である。
「CH4」は、「盤効果音1」の出力を担当する音出力チャンネルである。盤効果音1は、変動、大当り、ファンファーレ等の定常演出に関連して出力される効果音である。
「CH5」は、「盤効果音2」の出力を担当する音出力チャンネルである。盤効果音2は、保留発生、操作演出等の非定常演出(イベント)に関連して出力される効果音である。
「CH6」は、「BGM1」の出力を担当する音出力チャンネルである。BGM1は、遊技演出等にあわせて流れる音である。
「CH7」は、「BGM2」の出力を担当する音出力チャンネルである。BGM2は、遊技演出等にあわせて流れる音である。このように遊技機10は、BGMを複数チャンネル(CH6とCH7)で出力することにより1チャンネルで出力する場合に比べBGMに広がりを持たせることができる。
「CH8」は、「キャラクタ効果音」の出力を担当する音出力チャンネルである。キャラクタ効果音は、遊技演出の一環としてキャラクタの声(キャラクタ音声)を用いて付け加えられる効果音である。
次に、遊技機10が出力し得るキャラクタ音声について図122を用いて説明する。図122は、第2の実施形態の遊技機が出力するキャラクタ音声の一例を示す図である。
図122に示すように遊技機10は、キャラクタ音声を、エラー音1、エラー音2、およびキャラクタ効果音の出力に用いる。
具体的には、遊技機10は、エラー音1の出力として、キャラクタ1音声によるエラー報知またはキャラクタ2音声によるエラー報知をおこなう。また、遊技機10は、エラー音2の出力として、キャラクタ1音声によるエラー報知またはキャラクタ2音声によるエラー報知をおこなう。また、遊技機10は、キャラクタ効果音の出力として、キャラクタ1音声によるキャラクタ効果音1、キャラクタ2音声によるキャラクタ効果音2、または無音によるキャラクタ効果音nの出力をおこなう。
このように、遊技機10は、エラー音1およびエラー音2(以下、区別しない場合にはエラー音とする)とキャラクタ効果音とで同じキャラクタ(キャラクタ1、キャラクタ2)の音声を用いている。そのため、遊技機10は、同じキャラクタのキャラクタ音声のキャラクタ効果音とエラー音とを同一タイミングに出力した場合、キャラクタ効果音とエラー音との衝突(干渉)により、エラー報知の識別力を低下させ、エラー報知効果の低減を招くおそれがある。
次に、遊技機10からのキャラクタ音声の出力例について図123を用いて説明する。図123は、第2の実施形態の遊技機におけるキャラクタ音声の出力例を示す図である。
図123(1)に示す遊技機10は、キャラクタ音声を用いてオーバーフローエラーを出力している場合の一例を示す。遊技機10は、スピーカ19aと、スピーカ19bを有し、スピーカ19a,19bから「球を抜いてくれ!」というキャラクタ効果音をキャラクタ音声(キャラクタ1音声またはキャラクタ2音声)で出力することでオーバーフローエラーが発生したことを遊技者に対して報知している。
図123(2−1)に示す表示画面790は、オーバーフローエラーが発生している最中に、キャラクタ1音声を用いてリーチ発生を報知するキャラクタ効果音を出力している場合の画面の一例を示す。
表示画面790は、リーチ状態の大図柄群791と、オーバーフローエラーの発生を報知するエラー報知表示792と、遊技演出の一環として表示されたキャラクタ表示793とを含む。エラー報知表示792は、「球を抜いてください!」という発生したオーバーフローエラーに関するメッセージを表示し、オーバーフローエラーが発生したことを報知している。キャラクタ表示793は、遊技演出に応じたキャラクタ(たとえば、キャラクタ1)を表示している。
表示画面790は、大図柄群791の左図柄が「3」、右図柄が「3」で仮停止しており、変動中の中図柄が「3」で停止すると当りが発生するリーチ状態である事を示している。そして、遊技機10は、キャラクタ表示793に対応するキャラクタ1音声で「チャンス」というキャラクタ効果音794を出力し、リーチ状態になっていることを報知している。
図123(2−2)に示す表示画面800は、オーバーフローエラーが発生している最中に、キャラクタ2音声を用いたリーチ発生を報知するキャラクタ効果音を出力している場合の画面の一例を示す。
表示画面800は、リーチ状態の大図柄群801と、オーバーフローエラーの発生を報知するエラー報知表示802と、遊技演出の一環として表示されたキャラクタ表示803とを含む。エラー報知表示802は、「球を抜いてください!」という発生したオーバーフローエラーに関するメッセージを表示し、オーバーフローエラーが発生したことを報知している。キャラクタ表示803は、遊技演出に応じたキャラクタ(たとえば、キャラクタ2)を表示している。
表示画面800は、大図柄群801の左図柄が「3」、右図柄が「3」で仮停止しており、変動中の中図柄が「3」で停止すると当りが発生するリーチ状態である事を示している。そして、遊技機10は、キャラクタ表示803に対応するキャラクタ2音声で「チャンス」というキャラクタ効果音804を出力し、リーチ状態になっていることを報知している。
次に、キャラクタ効果音とエラー音とが衝突することを防止するための処理について図124を用いて説明する。図124は、第2の実施形態のキャラクタ音声更新処理のフローチャートを示す図である。
キャラクタ音声更新処理は、演出制御装置300の制御部(CPU311)によってメイン処理(図102)のステップD27のサウンド制御処理内において実行される処理である。制御部は、キャラクタ音声更新処理を、キャラクタ効果音およびエラー音の出力タイミング中に所定のタイミングでおこなう。
たとえば、制御部は、キャラクタ効果音の出力開始タイミング、エラー音の出力開始タイミング、およびキャラクタ効果音を無音に差替中の定期タイミングにキャラクタ音声更新処理をおこなう。
[ステップD131]制御部は、キャラクタ効果音とエラー音とが衝突するか否かを判定する。
制御部は、キャラクタ効果音が無音以外のキャラクタ音声であり、なおかつ、エラー音のキャラクタ音声と異なるキャラクタのキャラクタ音声である場合、または、キャラクタ効果音またはエラー音のいずれかが出力タイミングでない場合、衝突しないと判定する。一方、制御部は、キャラクタ効果音がエラー音のキャラクタ音声と同一キャラクタのキャラクタ音声である場合、または、キャラクタ効果音が無音状態(無音に差替中)である場合、衝突すると判定する。
制御部は、キャラクタ効果音とエラー音とが衝突すると判定した場合にはステップD132に進み、キャラクタ効果音とエラー音とが衝突しないと判定した場合にはキャラクタ音声更新処理を終了する。
[ステップD132]制御部は、エラー音を他キャラクタのキャラクタ音声に差替可能か否か判定する。なお、制御部は、エラー音を他キャラクタのキャラクタ音声に差替えても、衝突状態から回復できない場合(たとえば、キャラクタ効果音を無音に差替中である場合)にも、差替不可能であると判定する。
制御部は、エラー音を他キャラクタのキャラクタ音声に差替可能であると判定した場合にはステップD133に進み、エラー音を他キャラクタのキャラクタ音声に差替不可能であると判定した場合にはステップD134に進む。
[ステップD133]制御部は、エラー音を他キャラクタのキャラクタ音声に差替え、キャラクタ音声更新処理を終了する。このようにエラー音を他キャラクタのキャラクタ音声に差替えることで、遊技機10は、キャラクタ効果音のキャラクタ音声と、エラー音のキャラクタ音声とが同一キャラクタのキャラクタ音声になることを防止できる。これにより、遊技機10は、キャラクタ効果音とエラー音とが衝突することを防止して、エラー報知効果の低減を抑制できる。
[ステップD134]制御部は、キャラクタ効果音を他キャラクタのキャラクタ音声に差替可能か否かを判定する。たとえば、制御部は、他キャラクタのキャラクタ音声に差替えると遊技演出が不整合になる場合に他キャラクタのキャラクタ音声に差替不可能であると判定する。制御部は、キャラクタ効果音を他キャラクタのキャラクタ音声に差替可能であると判定した場合にはステップD135に進み、キャラクタ効果音を他キャラクタのキャラクタ音声に差替不可能であると判定した場合にはステップD136に進む。
[ステップD135]制御部は、キャラクタ効果音を他キャラクタのキャラクタ音声に差替え、キャラクタ音声更新処理を終了する。このようにキャラクタ効果音を他キャラクタのキャラクタ音声に差替えることで、遊技機10は、キャラクタ効果音のキャラクタ音声と、エラー音のキャラクタ音声とが同一キャラクタのキャラクタ音声になることを防止できる。これにより、遊技機10は、キャラクタ効果音とエラー音とが衝突することを防止して、エラー報知効果の低減を抑制できる。
[ステップD136]制御部は、キャラクタ効果音を無音(キャラクタ効果音n(無音))に差替え、キャラクタ音声更新処理を終了する。このようにキャラクタ効果音を無音に差替えることで、遊技機10は、キャラクタ効果音のキャラクタ音声と、エラー音のキャラクタ音声とが同一キャラクタのキャラクタ音声になることを防止できる。これにより、遊技機10は、キャラクタ効果音とエラー音とが衝突することを防止して、エラー報知効果の低減を抑制できる。
このように、遊技機10は、エラー音を優先的に差替えの対象とすることで(エラー音の差替えを検討した後に、キャラクタ効果音の差替えを検討することで)、遊技演出に矛盾が生じることを抑止できる。これにより、遊技機10は、遊技者に不信感が生じることを抑止できる。
なお、遊技機10は、キャラクタ効果音とエラー音のうち、新たに出力しはじめる方を優先的に差替えの対象としてもよい。これによれば、遊技機10は、キャラクタ音声の差替えにより、不整合が生じることを抑止できる。
なお、エラー音は遊技進行とは無関係であるため、遊技機10は、エラー音を出力中に途中でエラー音のキャラクタ音声を他のキャラクタ音声に差替えた場合、差替え後のエラー音で一からエラー報知をやり直してもよい。
次に、キャラクタ音声更新の具体例について図125〜図127を用いて具体的に説明する。図125は、第2の実施形態のエラー音の出力動作とキャラクタ効果音の出力動作を示すタイミングチャートである。図126は、第2の実施形態のエラー音の出力動作とキャラクタ効果音の出力動作を示すタイミングチャート(その2)である。図127は、第2の実施形態のエラー音の出力動作とキャラクタ効果音の出力動作を示すタイミングチャート(その3)である。
図125に示すタイミングチャートは、エラー音とキャラクタ効果音とが衝突しないようにエラー音のキャラクタ音声を他のキャラクタのキャラクタ音声に差替える場合の一例を示す。
図125に示すタイミングチャートでは、タイミングt11は、1回目のエラーが発生してエラー音の出力を開始するタイミングを示す。タイミングt12は、1回目のエラーが終了してエラー音の出力を終了するタイミングを示す。タイミングt13は、特定演出を開始してキャラクタ効果音の出力を開始するタイミングを示す。タイミングt14は、2回目のエラーが発生してエラー音の出力を開始するタイミングを示す。タイミングt15は、特定演出を終了してキャラクタ効果音の出力を終了するタイミングを示す。タイミングt16は、2回目のエラーが終了してエラー音の出力を終了するタイミングを示す。
なお1回目のエラー音および2回目のエラー音は、差替えがおこなわれない場合には、キャラクタ音声1によるエラー報知であるものとする。また、1回目のエラーおよび2回目のエラー時にはエラー音を差替可能であるものとする。また、キャラクタ効果音は、差替えがおこなわれない場合には、キャラクタ効果音1(キャラクタ音声1)であるものとする。
遊技機10は、タイミングt11に1回目のエラーに関してのエラー音の出力を開始する。このタイミングではキャラクタ効果音は出力されていないのでキャラクタ効果音とエラー音とが衝突しない(ステップD131:NO)ため、遊技機10は、キャラクタ音声1によるエラー報知を開始する。そして、遊技機10は、タイミングt12にキャラクタ音声1によるエラー報知を終了する。
遊技機10は、タイミングt13にキャラクタ効果音の出力を開始する。このタイミングではエラー音は出力されていないのでキャラクタ効果音とエラー音とが衝突しない(ステップD131:NO)ため、遊技機10は、キャラクタ効果音1(キャラクタ音声1)の出力を開始する。
遊技機10は、タイミングt14に2回目のエラーに関してのエラー音の出力を開始する。このタイミングではキャラクタ効果音1(キャラクタ音声1)が出力されているため、遊技機10がキャラクタ音声1によるエラー報知をおこなうとキャラクタ効果音とエラー音とが衝突する(ステップD131:YES)。そこで、遊技機10は、エラー音を差替可能であるか否かを判定し(ステップD132)、エラー音を差替可能であると判定し(ステップD132:YES)、エラー音のキャラクタ音声をキャラクタ音声1からキャラクタ音声2に差替えて(ステップD133)、キャラクタ音声2によるエラー報知を開始する。
そして、遊技機10は、タイミングt15にキャラクタ効果音1(キャラクタ音声1)の出力を終了し、タイミングt16にキャラクタ音声2によるエラー報知を終了する。
次に図126について説明する。図126に示すタイミングチャートは、エラー音とキャラクタ効果音とが衝突しないようにキャラクタ効果音のキャラクタ音声を他のキャラクタのキャラクタ音声に差替える場合の一例を示す。
図126に示すタイミングチャートでは、タイミングt21は、特定演出を開始してキャラクタ効果音の出力を開始するタイミングを示す。タイミングt22は、1回目のエラーが発生してエラー音の出力を開始するタイミングを示す。タイミングt23は、1回目のエラーが終了してエラー音の出力を終了するタイミングを示す。タイミングt24は、2回目のエラーが発生してエラー音の出力を開始するタイミングを示す。タイミングt25は、特定演出を終了してキャラクタ効果音の出力を終了するタイミングを示す。タイミングt26は、2回目のエラーが終了してエラー音の出力を終了するタイミングを示す。
なお1回目のエラー音および2回目のエラー音は、差替えがおこなわれない場合には、キャラクタ音声1によるエラー報知であるものとする。また、1回目のエラーおよび2回目のエラー時にはエラー音を差替不可能であるものとする。また、キャラクタ効果音は、差替えがおこなわれない場合には、キャラクタ効果音1(キャラクタ音声1)であるものとする。また、キャラクタ効果音はエラー報知中において差替可能であるものとする。
遊技機10は、タイミングt21にキャラクタ効果音の出力を開始する。このタイミングではキャラクタ効果音は出力されていないのでキャラクタ効果音とエラー音とが衝突しない(ステップD131:NO)ため、遊技機10は、キャラクタ効果音1(キャラクタ音声1)の出力を開始する。
遊技機10は、タイミングt22に1回目のエラーに関してのエラー音の出力を開始する。このタイミングではキャラクタ効果音1(キャラクタ音声1)が出力されているため、遊技機10がキャラクタ音声1によるエラー報知をおこなうとキャラクタ効果音とエラー音とが衝突する(ステップD131:YES)。
そこで、遊技機10は、エラー音を差替可能であるか否かを判定し(ステップD132)、エラー音を差替不可能であると判定すると(ステップD132:NO)、キャラクタ効果音を差替可能であるか否かを判定する(ステップD134)。そして、遊技機10は、キャラクタ効果音を差替可能であると判定し(ステップD134:YES)、出力中のキャラクタ効果音を他のキャラクタの効果音であるキャラクタ効果音2(キャラクタ音声2)に差替えるとともに(ステップD134)、キャラクタ音声1によるエラー報知を開始する。
遊技機10は、タイミングt23にキャラクタ音声1によるエラー報知を終了する。
遊技機10は、タイミングt24に2回目のエラーに関してのエラー音の出力を開始する。このタイミングではキャラクタ効果音2(キャラクタ音声2)が出力されているのでキャラクタ音声1によるエラー報知をおこなってもキャラクタ効果音とエラー音とが衝突しない(ステップD131:NO)ため、遊技機10は、キャラクタ音声1によるエラー報知を開始する。
そして、遊技機10は、タイミングt25にキャラクタ効果音2(キャラクタ音声2)の出力を終了し、タイミングt26にキャラクタ音声1によるエラー報知を終了する。
次に図127について説明する。図127に示すタイミングチャートは、エラー音とキャラクタ効果音とが衝突しないようにキャラクタ効果音のキャラクタ音声を無音に差替える場合の一例を示す。
図127に示すタイミングチャートでは、タイミングt31は、特定演出を開始してキャラクタ効果音の出力を開始するタイミングを示す。タイミングt32は、エラーが発生してエラー音の出力を開始するタイミングを示す。タイミングt33は、エラーが終了してエラー音の出力を終了するタイミング(エラー音の余韻期間が開始するタイミング)を示す。タイミングt34は、エラー音の余韻期間が終了するタイミングを示す。タイミングt35は、特定演出を終了してキャラクタ効果音の出力を終了するタイミングを示す。
なお、エラー音の余韻期間は、エラー音の報知終了後(出力停止後)に設けられた期間であり、当該期間の間は、衝突の判定(ステップD131)においてエラー音を報知しているものとみなされる。このようなエラー音の余韻期間を設けることで遊技機10は、エラー音終了後に即座にエラー音で用いたキャラクタ音声のキャラクタと同様のキャラクタのキャラクタ音声によるキャラクタ効果音が出力されるのを防止できる。これにより、遊技機10は、エラー音の報知が終了したのを把握させ、エラー音が継続していると遊技者が誤解することを抑止できる。
なお、エラー音は、差替えがおこなわれない場合には、キャラクタ音声1によるエラー報知であるものとする。また、エラー音を差替不可能であるものとする。また、キャラクタ効果音は、差替えがおこなわれない場合には、キャラクタ効果音1(キャラクタ音声1)であるものとする。また、キャラクタ効果音は、エラー報知中において差替不可能であるものとする。
遊技機10は、タイミングt31にキャラクタ効果音の出力を開始する。このタイミングではキャラクタ効果音は出力されていないのでキャラクタ効果音とエラー音とが衝突しない(ステップD131:NO)ため、遊技機10は、キャラクタ効果音1(キャラクタ音声1)の出力を開始する。
遊技機10は、タイミングt32にエラー音の出力を開始する。このタイミングではキャラクタ効果音1(キャラクタ音声1)が出力されているため、遊技機10がキャラクタ音声1によるエラー報知をおこなうとキャラクタ効果音とエラー音とが衝突する(ステップD131:YES)。
そこで、遊技機10は、エラー音を差替可能であるか否かを判定し(ステップD132)、エラー音を差替不可能であると判定すると(ステップD132:NO)、キャラクタ効果音を差替可能であるか否かを判定する(ステップD134)。そして、遊技機10は、キャラクタ効果音を差替不可能であると判定し(ステップD134:NO)、出力中のキャラクタ効果音1(キャラクタ音声1)をキャラクタ効果音n(無音)に差替えるとともに(ステップD136)、キャラクタ音声1によるエラー報知を開始する。
遊技機10は、タイミングt33にキャラクタ音声1によるエラー報知を終了し、エラー音の余韻期間を開始する。エラー音の余韻期間中(タイミングt33からタイミングt34)ではキャラクタ効果音n(無音)であるため、キャラクタ効果音とエラー音とが衝突する(ステップD131:YES)。そこで、遊技機10は、エラー音を差替可能であるか否かを判定し(ステップD132)、エラー音を差替不可能であると判定すると(ステップD132:NO)、キャラクタ効果音を差替可能であるか否かを判定する(ステップD134)。エラー音の余韻期間であるため、遊技機10は、キャラクタ音声1によるエラー報知をおこなっているとみなしてキャラクタ効果音を差替不可能であると判定し(ステップD134:NO)、キャラクタ効果音n(無音)の出力を継続する。
遊技機10は、タイミングt34になるとエラー音の余韻期間を終了する。タイミングt34ではキャラクタ効果音n(無音)であるため、キャラクタ効果音とエラー音とが衝突する(ステップD131:YES)。そこで、遊技機10は、エラー音を差替可能であるか否かを判定し(ステップD132)、エラー音を差替不可能であると判定すると(ステップD132:NO)、キャラクタ効果音を差替可能であるか否かを判定する(ステップD134)。エラー音の余韻期間を終了したため、遊技機10は、キャラクタ効果音を差替可能であると判定し(ステップD134:YES)、キャラクタ効果音n(無音)をキャラクタ効果音1(キャラクタ音声1)に差替える(ステップD135)。そして、遊技機10は、タイミングt35にキャラクタ効果音1(キャラクタ音声1)の出力を終了する。
なお、キャラクタ効果音を無音にする方法はキャラクタ効果音を無音に差替える方法に限らない。たとえば、遊技機10は、遊技中に使用されないチャンネル、すなわち、遊技中に無音状態(出力停止状態)となるチャンネルがある場合には、キャラクタ効果音の音出力チャンネルをCH8から、当該無音状態となるチャンネルへ切替え、エラー音の余韻期間経過後にキャラクタ効果音の音出力チャンネルを、CH8に切替えし直すことで、エラー報知中にキャラクタ効果音を無音にすることもできる。
この場合、遊技機10は、出力するチャンネルを切替えるだけであり、データ内容を差替える必要が無いため、エラー報知後に再度キャラクタ効果音を出力した場合に表示演出とキャラクタ効果音とがずれるおそれを抑止できる。
なお、遊技機10は、無音専用のチャンネルをあらかじめ設けてもよい。
次にエラー音の報知と、エラーの音以外の報知態様との関係について図128を用いて説明する。図128は、第2の実施形態のエラー音とエラー装飾の動作タイミングを示すタイミングチャートである。
図128のタイミングチャートは、エラー音の報知タイミングとエラー報知の動作タイミングとの関係を示す。図128のタイミングチャートでは、タイミングt41は、エラーが発生してエラー音およびエラー装飾の出力を開始するタイミングを示す。タイミングt42は、エラーが終了してエラー音の出力を終了するタイミングを示す。タイミングt43は、エラー装飾の出力を終了するタイミングを示す。
遊技機10は、タイミングt41にエラー音およびエラー装飾の出力を開始し、タイミングt42にエラー音の出力を終了し、タイミングt43にエラー装飾の出力を終了する。
このように、遊技機10は、エラー装飾の報知をエラー音の報知終了後も継続しておこなうことで、エラー報知効果を向上できる。たとえば、遊技機10は、タイミングt43を、エラー音の余韻期間の終了タイミングと一致するように設定する。
次に、他の音出力チャンネルとの関係について図129を用いて説明する。図129は、第2の実施形態のエラー音出力時の他の音出力チャンネルの音出力態様を示すタイミングチャートである。
図129に示すタイミングチャートは、エラー音出力時の他の音出力チャンネルの音出力態様を示す。図129に示すタイミングチャートでは、タイミングt51がエラー発生時を示し、タイミングt52がエラー終了時を示す。
遊技機10は、タイミングt51にエラーが発生すると、エラー音の出力を開始する。遊技機10は、エラー音の出力を開始すると、盤効果音1の音量を抑制し、盤効果音2の音量を抑制し、BGM1の音量を抑制し、BGM2の音量を抑制する。
そして、遊技機10は、タイミングt52にエラーが終了すると、エラー音の出力を終了する。遊技機10は、エラー音の出力を終了すると、盤効果音1の音量の抑制を解除し、盤効果音2の音量の抑制を解除し、BGM1の音量の抑制を解除し、BGM2の音量の抑制を解除する。
このように遊技機10は、エラー音を出力中に、他の音出力チャンネルから出力する音量を抑制することで、エラー音を聞き取りやすくしてエラー報知効果を向上できる。
なお、上記実施形態ではキャラクタ効果音とエラー音とが同一キャラクタのキャラクタ音声である場合に、いずれかを他のキャラクタ音声に切替えるとしたが一例であってこれに限らない。
たとえば、遊技機10は、遊技に関する演出音(キャラクタ効果音を含む)とエラー音とが同じ音(たとえば、BGMや「ポン」という音など)を出力する場合に、いずれかの出力音を干渉しない音に切替えるようにすることもできる。
また、遊技機10が、演出音(キャラクタ効果音を含む)とエラー音とが同系統の音(たとえば、両方とも女性キャラクタの音声)を出力する場合(演出音とエラー音とが同系統の音を含む場合)に、いずれかの出力音を干渉しない音に切替えるようにすることもできる。
[第2の実施形態の変形例1]
第2の実施形態では、キャラクタ音声が衝突する場合に、キャラクタ音声が衝突しないように差替えをおこなった。一方、変形例1では、キャラクタ効果音とエラー音とが同一のタイミングで出力される場合には、キャラクタ音声が衝突するか否かに関わらず、キャラクタ効果音を抑制する。
まず、第2の実施形態の変形例1の音量更新処理について図130を用いて説明する。図130は、第2の実施形態の変形例1の音量更新処理のフローチャートを示す図である。
キャラクタ音声更新処理は、演出制御装置300の制御部(CPU311)によってメイン処理(図102)のステップD27のサウンド制御処理内において実行される処理である。制御部は、キャラクタ音声更新処理を、キャラクタ効果音の出力タイミング中に所定のタイミングでおこなう。
たとえば、制御部は、キャラクタ効果音の出力開始タイミング、エラー音の出力開始タイミング、およびキャラクタ効果音を抑制中(無音差替中を含む)の定期タイミングにキャラクタ音声更新処理をおこなう。
[ステップD141]制御部は、エラー発生中(エラー音出力タイミング)であるか否かを判定する。制御部は、エラー発生中であると判定した場合にはステップD142に進み、エラー発生中でないと判定した場合にはステップD145に進む。
[ステップD142]制御部は、キャラクタ効果音の音量を抑制する。
[ステップD143]制御部は、キャラクタ効果音とエラー音とが衝突するか否かを判定する。
制御部は、キャラクタ効果音が無音以外のキャラクタ音声であり、なおかつ、エラー音のキャラクタ音声と異なるキャラクタのキャラクタ音声である場合、衝突しないと判定する。一方、制御部は、キャラクタ効果音がエラー音のキャラクタ音声と同一キャラクタのキャラクタ音声である場合、または、キャラクタ効果音が無音状態である場合、衝突すると判定する。
制御部は、キャラクタ効果音とエラー音とが衝突すると判定した場合にはステップD144に進み、キャラクタ効果音とエラー音とが衝突しないと判定した場合にはキャラクタ音声更新処理を終了する。
[ステップD144]制御部は、キャラクタ効果音を無音(キャラクタ効果音n(無音))に差替え、キャラクタ音声更新処理を終了する。このようにキャラクタ効果音を無音に差替えることで、遊技機10は、キャラクタ効果音のキャラクタ音声と、エラー音のキャラクタ音声とが同一キャラクタのキャラクタ音声になることを防止できる。これにより、遊技機10は、キャラクタ効果音とエラー音とが衝突することを防止して、エラー報知効果の低減を抑制できる。
[ステップD145]制御部は、キャラクタ効果音が抑制中(無音差替中を含む)であるか否かを判定する。制御部は、キャラクタ効果音が抑制中であると判定した場合にはステップD146に進み、キャラクタ効果音が抑制中でないと判定した場合にキャラクタ音声更新処理を終了する。
[ステップD146]制御部は、キャラクタ効果音の音量の抑制を解除して、キャラクタ音声更新処理を終了する。なお、制御部は、キャラクタ効果音が無音に差替えられている場合には、差替前のキャラクタ効果音に再度差替える。
このように、遊技機10は、キャラクタ効果音とエラー音とが異なるキャラクタ音声である場合であってもキャラクタ効果音を抑制することでエラー音を聞き取りやすくして、エラー報知効果を向上できる。
次に、キャラクタ音声更新の具体例について図131を用いて具体的に説明する。図131は、第2の実施形態の変形例1のエラー音の出力動作とキャラクタ効果音の出力動作を示すタイミングチャートである。
図131に示すタイミングチャートは、エラー音とキャラクタ効果音とが同一タイミングで出力される場合にはエラー音の音量を抑制し、エラー音とキャラクタ効果音とが衝突する場合にエラー音のキャラクタ音声を無音に差替える場合の一例を示す。
図131に示すタイミングチャートでは、タイミングt61は、特定演出を開始してキャラクタ効果音の出力を開始するタイミングを示す。タイミングt62は、1回目のエラーが発生してエラー音の出力を開始するタイミングを示す。タイミングt63は、1回目のエラーが終了してエラー音の出力を終了するタイミングを示す。タイミングt64は、2回目のエラーが発生してエラー音の出力を開始するタイミングを示す。タイミングt65は、2回目のエラーが終了してエラー音の出力を終了するタイミングを示す。タイミングt66は、特定演出を終了してキャラクタ効果音の出力を終了するタイミングを示す。
なお1回目のエラー音は、キャラクタ音声1によるエラー報知であり、2回目のエラー音は、キャラクタ音声2によるエラー報知であるものとする。また、キャラクタ効果音は、差替えがおこなわれない場合には、キャラクタ効果音2(キャラクタ音声2)であるものとする。
遊技機10は、タイミングt61にキャラクタ効果音の出力を開始する。このタイミングではエラー音は出力されていないため(ステップD141:NO)、遊技機10は、MAX音量でのキャラクタ効果音2(キャラクタ音声2)の出力を開始する。
遊技機10は、タイミングt62に1回目のエラーに関してのエラー音の出力(キャラクタ音声1によるエラー報知)を開始する。このタイミングではキャラクタ効果音2(キャラクタ音声2)が出力されているため、遊技機10は、キャラクタ効果音2(キャラクタ音声2)の出力中にエラー音が出力されることとなるため(ステップD141:YES)、キャラクタ効果音2(キャラクタ音声2)の音量を抑制する。遊技機10は、キャラクタ効果音2(キャラクタ音声2)とエラー音として出力するキャラクタ音声1によるエラー報知とは衝突しない(ステップD143:NO)ため、キャラクタ効果音2(キャラクタ音声2)の出力を継続する。
遊技機10は、タイミングt63にキャラクタ音声1によるエラー報知を終了する。このタイミングではエラー音は出力されておらず(ステップD141:NO)、かつ、キャラクタ効果音が抑制中であるので(ステップD145:YES)、遊技機10は、キャラクタ効果音2(キャラクタ音声2)の音量の抑制を解除し、MAX音量での出力を再開する。
遊技機10は、タイミングt64に2回目のエラーに関してのエラー音の出力(キャラクタ音声2によるエラー報知)を開始する。このタイミングではキャラクタ効果音2(キャラクタ音声2)が出力されており、キャラクタ効果音2(キャラクタ音声2)の出力中にエラー音が出力されることとなるため(ステップD141:YES)、遊技機10は、キャラクタ効果音2(キャラクタ音声2)の音量を抑制する。遊技機10は、キャラクタ効果音2(キャラクタ音声2)とエラー音として出力するキャラクタ音声2によるエラー報知とは衝突する(ステップD143:YES)ため、キャラクタ効果音2(キャラクタ音声2)をキャラクタ効果音n(無音)に差替える(ステップD144)。
遊技機10は、タイミングt65にキャラクタ音声2によるエラー報知を終了する。このタイミングではエラー音は出力されておらず(ステップD141:NO)、かつ、キャラクタ効果音が抑制中(無音)であるので(ステップD145:YES)、遊技機10は、キャラクタ効果音n(無音)からキャラクタ効果音2(キャラクタ音声2)に再度差替え直し、キャラクタ効果音2(キャラクタ音声2)の出力を再開する。遊技機10は、タイミングt66にキャラクタ効果音2(キャラクタ音声2)の出力を終了する。
[第2の実施形態の変形例2]
第2の実施形態では、キャラクタ効果音とエラー音とが衝突した場合に、衝突を回避するように制御した。一方、第2の実施形態の変形例2では、エラーが発生している場合には、エラー音におけるキャラクタ音声と同一のキャラクタ音声を使用するような演出を制限することで、キャラクタ効果音とエラー音とが衝突することを防止する。
具体的に、キャラクタ効果音とエラー音とが衝突することを防止するためにおこなう演出を制限する処理について図132を用いて説明する。図132は、第2の実施形態の変形例2の演出制限処理のフローチャートを示す図である。
演出制限処理は、演出制御装置300の制御部(CPU311)によって受信コマンド解析処理(図104)のステップD56、D58、D60、D62、D64、D66内において実行される処理である。制御部は、演出制限処理を、受信コマンドを受信する毎におこなう。
[ステップD151]制御部は、エラーが発生中であるか否かを判定する。制御部は、エラーが発生中であると判定した場合にはステップD152に進み、エラーが発生中でないと判定した場合には演出制限処理を終了する。
[ステップD152]制御部は、発生中のエラーに関して報知中のエラー音におけるキャラクタ音声を特定する。
[ステップD153]制御部は、キャラクタ効果音とエラー音とが衝突するか否かを判定する。制御部は、受信した受信コマンドにもとづいて選択される予定の演出において用いられるキャラクタ音声と、エラー音におけるキャラクタ音声とが同キャラクタのものである場合にキャラクタ効果音とエラー音とが衝突すると判定し、同キャラクタのものでない場合にキャラクタ効果音とエラー音とが衝突しないと判定する。
制御部は、キャラクタ効果音とエラー音とが衝突すると判定した場合にはステップ154に進み、衝突しないと判定した場合には演出制限処理を終了する。
[ステップD154]制御部は、演出選択肢を制限する。たとえば、制御部は、エラー音におけるキャラクタ音声と異なるキャラクタのキャラクタ音声を用いる演出が選択されるように、演出選択肢を制限する。
このように、遊技機10は、演出選択肢を制限することでエラー音におけるキャラクタ音声と同キャラクタのキャラクタ音声が用いられる演出が選択されることを防止できる。これにより、遊技機10は、キャラクタ効果音とエラー音とが衝突することを防止して、エラー報知効果の低減を抑制できる。
上述した第2の実施形態(変形例1から変形例2を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、音出力手段(スピーカ19a,19b)と、制御部(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を備える。制御部は、遊技演出に関連して出力される第1の音出力(演出音)と、エラー報知に関連して出力される第2の音出力(エラー音1、エラー音2)とを重複して音出力手段より出力させる場合において、第1の音出力と第2の音出力とが同系統の音データを含む場合に第1の音出力または第2の音出力のうちいずれか一方を他方と干渉しない第3の音出力に変更する。
また、上述した第2の実施形態(変形例1から変形例2を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、音出力手段(スピーカ19a,19b)と、制御部(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を備える。制御部は、遊技演出に関連して出力される第1の音出力(キャラクタ効果音)と、エラー報知に関連して出力される第2の音出力(エラー音1、エラー音2)とを重複して音出力手段より出力させる場合、第1の音出力と第2の音出力との干渉を評価し、第1の音出力と第2の音出力とが干渉すると評価した場合に第1の音出力または第2の音出力のうちいずれか一方を他方と干渉しない第3の音出力に変更する。
(2)(1)の制御部は、第1の音出力を第3の音出力に変更する場合には、第3の音出力として無音に変更する。
(3)(1)の制御部は、第1の音出力よりも優先して第2の音出力を第3の音出力に変更する。
(4)(2)の制御部は、第2の音出力の出力を終了し、所定期間経過した後に、無音から第1の音出力に変更する。
(5)(1)の制御部は、第1の音出力と第2の音出力と重複して音出力手段より出力させる場合、第1の音出力の音量を重複しない場合よりも制限する。
また、上述した第2の実施形態(変形例1から変形例2を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、音出力手段(スピーカ19a,19b)と、制御部(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を備える。制御部は、遊技演出に関連して出力される第1の音声出力(キャラクタ効果音)と、エラー報知に関連して出力される第2の音声出力(エラー音1、エラー音2)とを重複して音出力手段より出力させる場合、第1の音声出力が特定キャラクタに対応した音声出力であり、かつ第2の音声出力が特定キャラクタに対応した音声出力であるとき、第1の音声出力または第2の音声出力のうちいずれか一方を他方と干渉しない非干渉態様に変更する。
(2)(1)の制御部は、第1の音声出力または第2の音声出力のうちいずれか一方を特定キャラクタと異なるキャラクタに対応した音声出力に変更する。
(3)(1)の制御部は、第1の音声出力を無音に変更する。
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態(変形例含む)の遊技機10について図133から図149を用いて説明する。第3の実施形態の遊技機10は、遊技者による設定操作により輝度(明るさ)と音量とを所望するレベルに設定できる。遊技機10は、輝度設定と音量設定とを遊技演出に反映することができ、遊技者に好適な遊技環境を提供する。
まず、第3の実施形態の遊技機10において遊技者による設定操作を受け付けるプッシュボタンとカーソルSW(スイッチ)について図133を用いて説明する。図133は、第3の実施形態のプッシュボタンとカーソルSWの概観の一例を示す図である。
遊技機10は、上皿21の上縁部にプッシュボタン291とカーソルSW294とを備える。遊技機10は、上縁部左側にプッシュボタン291を配置し、上縁部右側にカーソルSW294を配置する。
プッシュボタン291は、プッシュボタンLED292と、プッシュボタンSW293を含む。プッシュボタン291は、遊技者が俯瞰した際に上面となる面の概形を略円形とする円柱形状である。プッシュボタンSW293は、プッシュボタン291の押下操作を検出できる。プッシュボタンSW293は、図4を用いて説明した決定ボタンスイッチ25bとして機能する。
カーソルSW294は、上下左右の十字状に、上ボタン2941、下ボタン2942、右ボタン2944、および左ボタン2943からなる4つのスイッチを配置する。カーソルSW294は、図4を用いて説明した選択ボタンスイッチ25aとして機能する。
プッシュボタン291は、その上面に指先程度の大きさの9つの小円部を有し、上面の中央部に小円部を1つ配置し、中央部に配置された小円部を囲む円周上に8つの小円部を配置する。小円部は、1系統のプッシュボタンLED292をその円周内に配置する。プッシュボタンLED292は、9系統のフルカラーLEDである。
次に、演出制御装置300とプッシュボタン291およびカーソルSW294の接続について図134を用いて説明する。図134は、第3の実施形態の演出制御装置とプッシュボタンおよびカーソルSWの接続例を示す図である。
演出制御装置300とプッシュボタン291とは電気的に接続する。演出制御装置300は、プッシュボタンLED292の9系統の制御信号をプッシュボタン291に出力し、プッシュボタンSW293の検出信号をプッシュボタン291から入力する。また、演出制御装置300とカーソルSW294とは電気的に接続する。演出制御装置300は、カーソルSW294から4系統の検出信号を入力する。
次に、遊技機10の設定変更操作について説明する。遊技機10は、2つの設定変更可能状態(たとえば第1設定変更可能状態と第2設定変更可能状態)があり、それぞれの設定変更可能状態で変更可能な設定項目や操作方法が異なる。
まず、客待ち中の設定変更可能状態について図135を用いて説明する。図135は、第3の実施形態の設定変更可能状態(客待ち中)における設定変更操作に伴う設定状態遷移の一例を示す図である。
遊技機10は、客待ち状態(たとえば第1設定変更可能状態)において所定の設定項目の設定変更を受付可能なタイミングを有する。遊技機10は、客待ち状態であっても始動口入賞があれば変動表示コマンドを受信することにより遊技状態を客待ち状態から変動表示状態に移行し、客待ち状態における設定変更を受付不可とする。
遊技機10は、プッシュボタン291の押下検出により設定ウインドウを表示する。設定ウインドウを表示した状態(設定案内明示状態)は、設定変更操作を受け付け可能なことを遊技者に明示する状態に相当する。
遊技機10は、設定案内明示状態であれば、設定ウインドウで明示する設定項目(明示設定項目)についてカーソルSW294による設定変更操作を受け付ける。たとえば、遊技機10は、カーソルSW294における上ボタンONを検出して、明示設定項目(たとえば、キャラクタ選択やモード選択等)に対する選択操作を受け付ける。また、遊技機10は、カーソルSW294における下ボタンONを検出して、明示設定項目に対する選択操作を受け付ける。また、遊技機10は、カーソルSW294における右ボタンONを検出して、明示設定項目に対する選択操作を受け付ける。また、遊技機10は、カーソルSW294における左ボタンONを検出して、明示設定項目に対する選択操作を受け付ける。
なお、遊技機10は、プッシュボタン291の押下検出により、受け付けた選択操作を決定することができる。また、遊技機10は、変動表示状態への移行を契機に、受け付けた選択操作を決定してもよい。
また、遊技機10は、プッシュボタン291の押下を検出しない状態で設定ウインドウを表示しない。設定ウインドウを表示しない状態(設定案内非明示状態)は、設定変更操作を受け付け可能なことを遊技者に明示しない状態に相当する。
遊技機10は、設定案内非明示状態であれば、所定の設定項目(非明示設定項目)についてカーソルSW294による設定変更操作を受け付ける。たとえば、非明示設定項目は、輝度(明るさ)設定と音量設定がある。遊技機10は、カーソルSW294における上ボタンONを検出して、輝度設定に対する輝度UP操作を受け付ける。また、遊技機10は、カーソルSW294における下ボタンONを検出して、輝度設定に対する輝度DOWN操作を受け付ける。また、遊技機10は、カーソルSW294における右ボタンONを検出して、音量設定に対する音量UP操作を受け付ける。また、遊技機10は、カーソルSW294における左ボタンONを検出して、音量設定に対する音量DOWN操作を受け付ける。
次に非客待ち中の設定変更可能状態について図136を用いて説明する。図136は、第3の実施形態の設定変更可能状態(非客待ち中)における設定変更操作に伴う設定状態遷移の一例を示す図である。
非客待ち中は、客待ち中でない状態であり、たとえば変動表示状態や大当り状態がある。遊技機10は、非客待ち状態(たとえば第2設定変更可能状態)において所定の設定項目の設定変更を受付可能なタイミングを有する。
遊技機10は、非客待ち中においてプッシュボタン291の押下検出による設定変更を受け付けない。遊技機10は、非客待ち中においてプッシュボタン291の押下検出を主として遊技者による遊技演出介入に用いる。そのため、遊技機10は、非客待ち中においてプッシュボタン291の押下を有効とするタイミングを制限し、プッシュボタン291の押下を有効とするタイミングでプッシュボタン291の押下を検出したとき所要の演出(たとえば演出表示)をおこなう。
そのため、遊技機10は、プッシュボタン291の押下検出により設定ウインドウを表示することがない。したがって、遊技機10は、非客待ち中において設定案内明示状態となることなく、常に設定案内非明示状態である。
遊技機10は、所定の設定項目(非明示設定項目)についてカーソルSW294による設定変更操作を受け付ける。たとえば、非明示設定項目は、輝度設定と音量設定がある。遊技機10は、カーソルSW294における上ボタンONを検出して、輝度設定に対する輝度UP操作を受け付ける。また、遊技機10は、カーソルSW294における下ボタンONを検出して、輝度設定に対する輝度DOWN操作を受け付ける。また、遊技機10は、カーソルSW294における右ボタンONを検出して、音量設定に対する音量UP操作を受け付ける。また、遊技機10は、カーソルSW294における左ボタンONを検出して、音量設定に対する音量DOWN操作を受け付ける。
なお、遊技機10は、音量設定や輝度設定を受け付け可能なタイミングを遊技状態等に応じて制限するものであってもよい。たとえば、遊技機10は、ファンファーレ時や大当り当落報知時、図柄停止から所定期間等の所定のタイミングにおいて、音量設定や輝度設定を不可(設定操作の受付不可を含む)とすることができる。
次に、客待ち中の設定変更画面について図137と図138を用いて説明する。図137は、第3の実施形態の設定変更可能状態(客待ち中)における設定変更画面の一例を示す図(その1)である。図138は、第3の実施形態の設定変更可能状態(客待ち中)における設定変更画面の一例を示す図(その2)である。
図137(1)に示す画面820は、客待ち中における表示装置41の表示画面の1つである。画面820は、所要の客待ち画面821を表示する。
図137(2)に示す画面822は、客待ち中における表示装置41の表示画面の1つであり、設定案内明示状態における表示画面である。画面822は、プッシュボタン291の押下検出により設定ウインドウ823を表示する。画面822は、設定ウインドウ823を所要の客待ち画面821に重畳する。このとき、遊技機10は、設定ウインドウ823の背後に客待ち画面821の一部を臨ませることで、現在の遊技状態を明らかにすることができる。
設定ウインドウ823は、操作案内表示824と設定項目表示825とを含む。操作案内表示824は、設定操作を遊技者に案内する表示である。操作案内表示824は、カーソルSW294による選択操作と、プッシュボタン291による決定操作を案内する。設定項目表示825は、選択項目として「QRコード(登録商標)表示」と、「モード選択」と、「遊技説明」と、「戻る」とがあることを案内する。選択項目のうち「モード選択」は、設定項目に相当する。
図138(1)に示す画面826は、客待ち中における表示装置41の表示画面の1つであり、設定案内非明示状態における音量設定操作中の表示画面である。画面826は、客待ち中にカーソルSW294のうち左ボタン2943のON検出または右ボタン2944のON検出により表示される画面である。画面826は、所要の客待ち画面821と、音量操作案内表示827と音量設定案内表示828,829とを含む。
音量操作案内表示827は、カーソルSW294による音量設定操作を案内する。音量操作案内表示827は、上ボタンと下ボタンの表示態様と、左ボタンと右ボタンの表示態様(たとえば色彩や明度)とを違えることで、カーソルSW294における左ボタン2943と右ボタン2944が音量操作ボタンであることを案内する。
音量設定案内表示828は、設定音量がレベル4であることを8つのバー表示の表示態様(たとえば色彩や明度)により案内する。また、音量設定案内表示829は、設定音量がレベル4であることをスピーカ状のアイコン内の数値により案内する。
なお、音量操作案内表示827と音量設定案内表示828,829とは、左ボタンと右ボタンとの並びと同様にして横方向(横一列)に配列される。これにより、遊技機10は、音量設定操作を遊技者に直接的に感得させることができる。
また、音量操作案内表示827と音量設定案内表示828,829とは、画面826における横方向の辺に沿って画面826の周縁部に表示される。これにより、遊技機10は、音量操作案内表示827と音量設定案内表示828,829とが客待ち画面821の視認性を損なうことを抑制する。
図138(2)に示す画面830は、客待ち中における表示装置41の表示画面の1つであり、設定案内非明示状態における輝度設定操作中の表示画面である。画面830は、客待ち中にカーソルSW294のうち上ボタン2941のON検出または下ボタン2942のON検出により表示される画面である。画面830は、所要の客待ち画面821と、輝度操作案内表示831と輝度設定案内表示832,833とを含む。
輝度操作案内表示831は、カーソルSW294による輝度設定操作を案内する。輝度操作案内表示831は、上ボタンと下ボタンの表示態様と、左ボタンと右ボタンの表示態様(たとえば色彩や明度)とを違えることで、カーソルSW294における上ボタン2941と下ボタン2942が輝度操作ボタンであることを案内する。
輝度設定案内表示832は、設定輝度がレベル4であることを8つのバー表示の表示態様(たとえば色彩や明度)により案内する。また、輝度設定案内表示833は、設定輝度がレベル4であることをランプ状のアイコン内の数値により案内する。
なお、輝度操作案内表示831と輝度設定案内表示832,833とは、上ボタンと下ボタンとの並びと同様にして縦方向(縦一列)に配列される。これにより、遊技機10は、輝度設定操作を遊技者に直接的に感得させることができる。
また、輝度操作案内表示831と輝度設定案内表示832,833とは、画面830における縦方向の辺に沿って画面830の周縁部に表示される。これにより、遊技機10は、輝度操作案内表示831と輝度設定案内表示832,833とが客待ち画面821の視認性を損なうことを抑制する。
次に、非客待ち中の設定変更画面について図139を用いて説明する。図139は、第3の実施形態の設定変更可能状態(非客待ち中)における設定変更画面の一例を示す図である。
図139(1)に示す画面834は、非客待ち中における表示装置41の表示画面の1つであり、設定案内非明示状態における音量設定操作中の表示画面である。画面834は、非客待ち中にカーソルSW294のうち左ボタン2943のON検出または右ボタン2944のON検出により表示される画面である。画面834は、所要の非客待ち画面835と、音量操作案内表示827と音量設定案内表示828,829とを含む。
なお、音量操作案内表示827と音量設定案内表示828,829とは、左ボタンと右ボタンとの並びと同様にして横方向(横一列)に配列される。これにより、遊技機10は、音量設定操作を遊技者に直接的に感得させることができる。
また、音量操作案内表示827と音量設定案内表示828,829とは、画面834における横方向の辺に沿って画面834の周縁部に表示される。これにより、遊技機10は、音量操作案内表示827と音量設定案内表示828,829とが非客待ち画面835の視認性を損なうことを抑制する。
図139(2)に示す画面836は、非客待ち中における表示装置41の表示画面の1つであり、設定案内非明示状態における輝度設定操作中の表示画面である。画面836は、非客待ち中にカーソルSW294のうち上ボタン2941のON検出または下ボタン2942のON検出により表示される画面である。画面836は、所要の非客待ち画面835と、輝度操作案内表示831と輝度設定案内表示832,833とを含む。
なお、輝度操作案内表示831と輝度設定案内表示832,833とは、上ボタンと下ボタンとの並びと同様にして縦方向(縦一列)に配列される。これにより、遊技機10は、輝度設定操作を遊技者に直接的に感得させることができる。
また、輝度操作案内表示831と輝度設定案内表示832,833とは、画面836における縦方向の辺に沿って画面836の周縁部に表示される。これにより、遊技機10は、輝度操作案内表示831と輝度設定案内表示832,833とが非客待ち画面835の視認性を損なうことを抑制する。
次に、エラー種別ごとの音量設定と輝度設定とについて図140を用いて説明する。なお、音量設定は、エラー報知においてスピーカ19a,19bから出力される音量の大きさ設定である。輝度設定は、エラー報知において前面枠12や遊技盤30に備えられたランプやLED等の輝度の大きさ設定である。図140は、第3の実施形態のエラー種別ごとの音量設定と輝度設定の一覧表の一例を示す図である。
遊技機10は、各種のエラーを用意している。遊技機10は、エラーを種別ごとに分類し、優先順位を設定している。遊技機10は、優先順位の高いエラーを優先順位の低いエラーに優先して報知する。また、遊技機10は、各エラーに音量と輝度を設定する。
種別「電源投入」に関するエラーは、「RAM初期化」と「停電復旧」の2つがある。「RAM初期化」は最も優先順位の高いエラーであり、他のエラーに優先して報知対象となる。一方、「停電復旧」は、最も優先順位の低いエラーであり、他のエラーに劣後して報知対象となる。
種別「不正」に関するエラーは、公正な遊技を妨げる事象を検出した際に報知されるエラーであり、優先順位が高い順に、「大入賞口不正入賞エラー」、「普電不正入賞エラー」、「磁気エラー」、「盤電波エラー」、「枠電波エラー」、「強エラー予約」がある。
種別「扉開放」に関するエラーは、種別「不正」の次に優先順位が高いエラーであり、「前枠開放エラー」と「遊技枠開放エラー」とがある。なお、「前枠開放エラー」はガラス枠15の開放を検知して出力されるエラーであり、「遊技枠開放エラー」は、前面枠12の開放を検知して出力されるエラーである。「前枠開放エラー」と「遊技枠開放エラー」とは、音出力とランプ・LED出力において報知内容に違いがないため同じ優先順位が設定される。
種別「機構」に関するエラーは、種別「扉開放」の次に優先順位が高いエラーであり、優先順位が高い順に、「始動口エラー」、「スイッチ異常エラー」、「弱エラー予約」がある。
種別「払出」に関するエラーは、種別「機構」の次に優先順位が高いエラーであり、優先順位が高い順に、「シュート球切れエラー」、「オーバーフローエラー」、「払出異常エラー」がある。
優先順位「1」の「RAM初期化」は、音量設定と輝度設定をそれぞれホール設定(遊技場係員の操作による設定)とし、ユーザー設定(遊技者の操作による設定)不可とする。
優先順位「2」から優先順位「8」までのエラーは、音量設定を最大音量に固定し、輝度設定を最大輝度に固定する。これにより、遊技機10は、公正な遊技を妨げるおそれのある重大なエラーについて遊技場係員への確実な報知をおこなう。
なお、優先順位「8」の「前枠開放エラー」と「遊技枠開放エラー」は、遊技店での点検等の作業性を考慮して、音量設定を最大音量に固定しないものであってもよいし、輝度設定を最大輝度に固定しないものであってもよい。たとえば、「前枠開放エラー」と「遊技枠開放エラー」は、音量設定と輝度設定をそれぞれホール設定(遊技場係員の操作による設定)とし、ユーザー設定(遊技者の操作による設定)不可とすることができる。また、「前枠開放エラー」と「遊技枠開放エラー」は、一の遊技状態(たとえば遊技中)で音量設定を最大音量、かつ輝度設定を最大輝度に固定するものとし、他の遊技状態(たとえば客待ち中)に音量設定と輝度設定をそれぞれホール設定にしたがうものとすることができる。
優先順位「9」から優先順位「11」までのエラー、および優先順位「14」のエラーは、音量設定をユーザー設定に連動し、輝度設定を最大輝度に固定する。これにより、遊技機10は、必ずしも公正な遊技を妨げるおそれのある重大なエラーとまでは言えないエラーであることから、不正報知と差別化した態様での報知によりユーザーの心理的負担を軽減しながら遊技場係員への報知をおこなう。
なお、優先順位「9」から優先順位「11」までのエラー、および優先順位「14」のエラーは、音量設定かつ輝度設定をユーザー設定に連動、あるいは音量設定を最大音量に固定し輝度設定をユーザー設定に連動、あるいは音量設定を最大音量に固定し輝度設定を最大輝度に固定するものであってもよい。遊技機10は、このような音量設定や輝度設定の組合せを遊技状態に応じて変更可能にするものとしてもよい。
優先順位「12」のエラーは、音出力による報知の対象外とし、輝度設定を最大輝度に固定する。これにより、遊技機10は、必ずしも公正な遊技を妨げるおそれのある重大なエラーとまでは言えないエラーであることから、不正報知と差別化した態様での報知によりユーザーの心理的負担を軽減しながら遊技場係員への報知をおこなう。また、遊技機10は、異常事象が直ちにユーザーに不利益をもたらすとも言えないことからユーザーに向けた報知内容を抑制(音出力による報知の対象外)する。
なお、優先順位「12」のエラーは、輝度設定をユーザー設定に連動、あるいはホール設定に連動するものであってもよい。遊技機10は、このような輝度設定を遊技状態に応じて変更可能にするものとしてもよい。
優先順位「13」のエラーは、音量設定をユーザー設定に連動し、ランプやLED出力による報知の対象外とする。これにより、遊技機10は、不正報知と差別化した態様での報知によりユーザーの心理的負担を軽減する。また、遊技機10は、異常事象の解除をおこなう遊技者を報知対象に限定し、遊技場係員を報知対象から除外する。
なお、優先順位「13」のエラーは、音量設定を最大音量に固定、あるいはホール設定に連動するものであってもよい。遊技機10は、このような音量設定を遊技状態に応じて変更可能にするものとしてもよい。
なお、強エラー予約と弱エラー予約は、将来のエラーの種類拡張に対する予約エラーである。遊技機10は、あらかじめ強度の異なるエラーを予約することで将来のエラーの拡張性を担保する。
次に、エラーごとの報知音について図141を用いて説明する。図141は、第3の実施形態のエラーごとの報知音における遊技音との重複可否と、報知内容の一覧表の一例を示す図である。
優先順位「1」から優先順位「7」までのエラーは、報知内容として警報音(たとえば、ビーヴォー、ビーヴォー等)とメッセージを含む。ただし、強エラー予約は、エラー内容が未定義のためメッセージの設定がない。優先順位「1」から優先順位「7」までのエラーは、エラー報知中の遊技音との重複を不可としている。すなわち、遊技機10は、優先順位「1」から優先順位「7」までのエラー報知中に遊技音(遊技演出のための効果音やBGM、キャラクタ音声等)を出力せず、エラー報知音だけを出力する。
このように、遊技機10は、遊技進行に優先してエラー報知をおこなうことで、エラーに対する警告効果を高めることができる。
優先順位「8」のエラーは、報知内容として注意音(たとえば、ピロン、ピロン等)とメッセージを含む。優先順位「8」のエラーは、エラー報知中の遊技音との重複を不可としている。すなわち、遊技機10は、優先順位「8」のエラー報知中に遊技音を出力せず、エラー報知音だけを出力する。
このように、遊技機10は、遊技進行に優先してエラー報知をおこなうことで、エラーに対する注意喚起効果を高めることができる。
優先順位「9」から優先順位「11」までのエラーは、報知内容として注意音とメッセージを含む。ただし、弱エラー予約は、エラー内容が未定義のためメッセージの設定がない。優先順位「9」から優先順位「11」までのエラーは、エラー報知中の遊技音との重複を可としている。すなわち、遊技機10は、優先順位「9」から優先順位「11」までのエラー報知中に遊技音とエラー報知音とを並行して出力する。
このように、遊技機10は、遊技進行と並行してエラー報知をおこなうことで、エラーに対する注意喚起効果を維持しながらもエラー報知により遊技者に不測の不利益が生じることを抑制する。
優先順位「12」と優先順位「15」のエラーは、音出力による報知の対象外である。
優先順位「13」のエラーは、報知内容としてメッセージと所定期間の無音とを含む。優先順位「13」のエラーは、エラー報知中の遊技音との重複を可としている。すなわち、遊技機10は、優先順位「13」のエラー報知中に遊技音とエラー報知音とを並行して出力する。
このように、遊技機10は、遊技進行と並行してエラー報知をおこなうことで、エラーに対する注意喚起効果を維持しながらもエラー報知により遊技者に不測の不利益が生じることを抑制する。
優先順位「14」のエラーは、報知内容としてメッセージを含む。優先順位「14」のエラーは、エラー報知中の遊技音との重複を可としている。すなわち、遊技機10は、優先順位「14」のエラー報知中に遊技音とエラー報知音とを並行して出力する。
なお、遊技機10は、優先順位「12」の「シュート球切れエラー」と優先順位「15」の「停電復旧」を、音出力による報知の対象に含めてもよい。たとえば遊技機10は、「シュート球切れエラー」や「停電復旧」の報知内容に、メッセージや注意音、あるいはその両方を含め、エラー報知中の遊技音との重複を可としてもよい。また、遊技機10は、「シュート球切れエラー」や「停電復旧」の報知内容に、メッセージや警報音、あるいはその両方を含め、エラー報知中の遊技音との重複を不可としてもよい。
このように、遊技機10は、遊技進行と並行してエラー報知をおこなうことで、エラーに対する注意喚起効果を維持しながらもエラー報知により遊技者に不測の不利益が生じることを抑制する。
次に、エラーごとの報知表示について図142を用いて説明する。図142は、第3の実施形態のエラーごとの報知表示内容の一覧表の一例を示す図である。
遊技機10は、枠装飾ランプ(枠装飾装置18)と盤装飾ランプ(盤装飾装置46)と表示装置(表示装置41)とでエラーの報知表示をおこなう。なお、枠装飾ランプや盤装飾ランプは、発光態様によりエラー報知可能であれば、ランプやLED等に限るものでない。
優先順位「1」のエラーは、枠装飾ランプの表示態様と盤装飾ランプの表示態様とをそれぞれ初期化パターンとして他の装飾パターンと区別する。また、優先順位「1」のエラーは、表示装置に初期表示をおこない、他の表示と区別する。これにより、遊技機10は、優先順位「1」のエラーを他と明確に区別することができる。
優先順位「2」から優先順位「11」までのエラーおよび優先順位「14」のエラーは、枠装飾ランプの表示態様を警告パターンとする。たとえば、遊技機10は、警告パターンとして全赤色ランプ(ただし、プッシュボタンLED292を除く)を500ms点滅する。優先順位「2」から優先順位「7」までのエラー(種別「不正」のエラー)は、盤装飾ランプを消灯とする。なお、遊技機10は、エラー発生中である旨を非表示にしてエラー発生前表示内容を保持してもよいし、エラー種別やエラー名称を含めてエラー発生中である旨を表示装置に表示してもよい。
なお、遊技機10は、種別「不正」のエラーに関して、少なくとも種別「不正」のエラーが解除されるまでの間、表示装置に所定の表示内容を表示することで遊技の継続を困難にするようにしてもよい。たとえば、遊技機10は、遊技進行に関連する表示内容(大図柄群や小図柄群、補助図柄群、保留数表示、保留表示、保留消化表示等)の全部または一部を表示するレイヤに優先してエラー報知をおこなうレイヤを重ねることで遊技進行に関連する表示内容を視認困難にすることができる。遊技機10は、エラー報知をおこなうレイヤに、たとえば「係員をお呼びください」等のメッセージや画像を表示することができる。
優先順位「12」のエラーは、枠装飾ランプの表示態様を警告パターンとし、盤装飾ランプの表示態様を通常パターンとし、表示装置にエラー補給メッセージ(たとえば、「補給エラー 係員をお呼びください」)を表示する。これにより、遊技機10は、遊技者に遊技を継続させながらも周囲に異常発生を報知することができる。
優先順位「13」のエラーは、枠装飾ランプの表示態様および盤装飾ランプの表示態様をそれぞれ通常パターンとし、表示装置に球抜き指示メッセージ(たとえば、「下皿の球を抜いてください」)を表示する。なお、遊技機10は、表示装置に球抜き指示メッセージとして文字に限らず、ピクトグラムや動画像を表示して、下皿からの球の抜き方を遊技者に案内するようにしてもよい。これにより、遊技機10は、周囲に異常発生を報知することなく、遊技者に遊技を継続させながら遊技者自身にエラー解除への対処を求めることができる。
優先順位「15」のエラーは、枠装飾ランプの表示態様と盤装飾ランプの表示態様とをそれぞれ初期化パターンとして他の装飾パターンと区別する。また、優先順位「15」のエラーは、表示装置に停電復旧メッセージ(たとえば、「遊技を再開してください」)を表示する。これにより、遊技機10は、優先順位「15」のエラーを他と明確に区別し、遊技者に遊技再開を促すことができる。
次に、エラーごとの報知音の音量を決定するエラー音量決定処理について図143を用いて説明する。図143は、第3の実施形態のエラー音量決定処理のフローチャートを示す図である。
エラー音量決定処理は、演出制御装置300の制御部(CPU311)によってメイン処理(図102参照)のステップD27のサウンド制御処理において、エラー発生中に実行される処理である。
[ステップD161]制御部は、発生中のエラーのエラー種別と優先順位を取得する。
[ステップD162]制御部は、発生中のエラーが強エラーか否かを優先順位にもとづいて判定する。なお、制御部は、同時に複数のエラーが発生している場合、最も優先順位の高いエラーを判定対象とする。また、ここでいう強エラーは、優先順位「2」から優先順位「8」までのエラーをいう。制御部は、発生中のエラーが強エラーである場合にステップD163に進み、発生中のエラーが強エラーでない場合にステップD164に進む。
[ステップD163]制御部は、エラーに関する報知音の音量を最大に設定する。また、制御部は、遊技に関する演出音の音量を「0(無音)」にして、エラーに関する報知音と遊技に関する演出音との重複を排除する。
[ステップD164]制御部は、発生中のエラーが電源投入エラーか否かをエラー種別にもとづいて判定する。なお、ここでいう電源投入エラーは、RAM初期化と停電復旧をいう。制御部は、発生中のエラーが電源投入エラーである場合にステップD165に進み、発生中のエラーが電源投入エラーでない場合にステップD166に進む。
[ステップD165]制御部は、エラーに関する報知音の音量をホール設定音量に設定し、エラー音量決定処理を終了する。
[ステップD166]制御部は、エラーに関する報知音の音量をユーザー設定音量に設定し、エラー音量決定処理を終了する。
これにより、遊技機10は、エラー種別や優先順位にしたがった音量で、発生中のエラーに関する報知をおこなうことができる。
次に、強エラー発生時のエラー音量と遊技音量の変更タイミングについて図144を用いて説明する。図144は、第3の実施形態の強エラー発生時のエラー音量と遊技音量の変更タイミングを示すタイミングチャートの一例を示す図である。
遊技機10は、タイミングt11からタイミングt15まで、強エラーの1つである盤電波エラーを発生したとする。このとき、遊技機10は、タイミングt11からタイミングt15まで、遊技進行を不可とする。遊技機10は、強エラーの発生中に、期間TL01の警告音と期間TL02のメッセージからなる報知音を繰返し出力する。たとえば、遊技機10は、盤電波エラーの警告音として「ビーヴォー」を出力し、盤電波エラーのメッセージとして「電波エラーです」を出力する。遊技機10は、エラー音量を最大音量(MAX)に固定する。また、遊技機10は、エラー発生前後の遊技音量をユーザー設定の音量としているところ、強エラーの発生中に限って最低音量(MIN)となる無音に変更する。なお、遊技機10は、エラー発生前後の遊技音量を無音に変更することに代えて出力レベルを「0」にしたり、遊技音量の音出力チャンネルを音出力の対象外とするものであってもよい。
このように、遊技機10は、遊技進行に優先してエラー報知をおこなうことで、エラーに対する警告効果を高めることができる。
次に、弱エラー発生時のエラー音量と遊技音量の変更タイミングについて図145を用いて説明する。図145は、第3の実施形態の弱エラー発生時のエラー音量と遊技音量の変更タイミングを示すタイミングチャートの一例を示す図である。
遊技機10は、タイミングt21からタイミングt23まで、弱エラーの1つである払出異常エラーを発生したとする。このとき、遊技機10は、タイミングt21からタイミングt23まで、弱エラーの発生に関わらず遊技進行を可とする。遊技機10は、弱エラーの発生中に、期間TL03のメッセージからなる報知音を繰返し出力する。たとえば、遊技機10は、払出異常エラーのメッセージとして「払出エラーです」を出力する。遊技機10は、エラー音量と遊技音量とをユーザー設定の音量(設定値)とする。
このように、遊技機10は、遊技進行と並行してエラー報知をおこなうことで、エラーに対する注意喚起効果を維持しながらもエラー報知により遊技者に不測の不利益が生じることを抑制する。
次に、強エラーの報知周期と、弱エラーの報知周期と、ランプ出力の報知周期との比較を図146を用いて説明する。図146は、第3の実施形態の強エラーと弱エラーの報知周期と、ランプ出力の報知周期を示すタイミングチャートの一例を示す図である。
強エラーの1つである大入賞口不正入賞エラーは、タイミングt31からタイミングt33までの期間TL01だけ警告音を出力し、続いてタイミングt33からタイミングt34までの期間TL02だけメッセージを出力する。一方、弱エラーの1つである払出異常エラーは、タイミングt31からタイミングt34までの期間TL03だけメッセージを出力する。
なお、遊技機10は、期間TL03におけるメッセージ出力において、強エラーの警告音やメッセージの音出力を優先するために、弱エラーである払出異常エラーのメッセージの音出力を抑制する。たとえば、遊技機10は、強エラーの警告音やメッセージの音出力中において、あらかじめ設定する抑制音量や、最低音量、あるいは出力レベルを「0」に変更したりすることによって、弱エラーである払出異常エラーのメッセージの音出力を抑制することができる。これにより、遊技機10は、強エラーの警告音やメッセージの音出力中において、弱エラーである払出異常エラーのメッセージを遊技者に聴取困難なものとすることができる。このような遊技機10は、2以上のエラーが重複したときに、遊技者あるいは係員に、より注意喚起を図りたいエラー(たとえば強エラーや、より優先順位が高いエラー等)を強調することができる。
ランプ出力の1つである枠装飾ランプは、大入賞口不正入賞エラーと払出異常エラーとで共通の表示態様である。枠装飾ランプは、期間TL04の警告パターンを繰返し発光し、遊技者を含む周囲環境に警告を発する。たとえば、警告パターンは、すべての赤色ランプの500ms点灯と500ms消灯である。なお、盤装飾ランプは、全消灯として遊技者に注意喚起を図る。
遊技機10は、大入賞口不正入賞エラーの音出力周期(TL01+TL02)と、払出異常エラーの音出力周期(TL03)と、枠装飾ランプの発光周期(TL04)とを同期させる。これにより、遊技機10は、音出力と、ランプ出力とを同期させて、異常報知効果を高めることができる。
なお、遊技機10は、2以上のエラーが同時に発生している間、表示装置において各エラーに対応するメッセージを同時に表示するようにしてもよい。なお、遊技機10は、優先順位の高低が容易に把握できるように、優先順位が低いエラーよりも優先順位が高いエラーがより大きな注意喚起効果を有するような表示態様表示装置に表示してもよい。たとえば、遊技機10は、優先順位が高いエラーを優先順位が低いエラーよりも大きく表示したり、明るく表示したり、目立つ色彩で表示したり、表示位置を上にしたり、上に重ねて表示したりすることができる。
また、遊技機10は、優先順位と関係しない表示態様で2以上のエラーを表示装置に表示してもよい。この場合、遊技機10は、エラーの発生順序やその他の順序にしたがう表示態様で、2以上のエラーを表示装置に表示してもよい。このとき、遊技機10は、優先順位の高低の把握を他の報知手段(たとえば音出力等)に委ねることができる。
また、遊技機10は、2以上のエラーが同時に発生している間、枠装飾ランプの発光周期を2以上のエラーで同期させながらも発光色を違えるようにしてもよい。たとえば、遊技機10は、ただ1つのエラーが発生している間、すべての赤色ランプの500ms点灯と500ms消灯としたが、2以上のエラーが発生している間に2以上の色でランプを繰返し点灯してもよく、2つのエラーが発生している間に赤色ランプと青色ランプとを500msごとに交互点灯としたり、3つのエラーが発生している間に赤色ランプと青色ランプと黄色ランプとを500msごとに繰り返し点灯としたりしてもよい。なお、遊技機10は、色を変更して点灯する都度に消灯期間を設けてもよいし、設けないものとしてもよい。また、遊技機10は、枠装飾ランプの点灯期間をエラーの数によらずに固定(たとえば500ms)してもよいし、エラーの数にしたがい変更してもよい。たとえば、遊技機10は、2つのエラーが発生している間に枠装飾ランプの点灯期間を400msとし、3つのエラーが発生している間に枠装飾ランプの点灯期間を300msとすることができる。
また、遊技機10は、2以上のエラーが同時に発生している間、枠装飾ランプの発光色を各エラーに対応する色の混合色としてもよい。たとえば、遊技機10は、強エラーに赤色発光を対応させ、弱エラーに黄色発光を対応させるとき、強エラーと弱エラーの同時発生で橙色発光とすることができる。
また、遊技機10は、2以上のエラーが同時に発生している間、枠装飾ランプの発光色を特定色としてもよい。たとえば、遊技機10は、強エラーに赤色発光を対応させ、弱エラーに黄色発光を対応させるとき、強エラーと弱エラーの同時発生で白色発光とすることができる。
[第3の実施形態の変形例1]
第3の実施形態の変形例1は、異なるエラーの音出力周期の同期を無音部の設定によって図る点で第3の実施形態と相違する。
まず、強エラーの報知周期と、弱エラーの報知周期と、ランプ出力の報知周期との比較を図147を用いて説明する。図147は、第3の実施形態の変形例1の強エラーの報知周期と、弱エラーの報知周期と、ランプ出力の報知周期を示すタイミングチャートの一例を示す図である。
強エラーの1つである大入賞口不正入賞エラーは、タイミングt41からタイミングt44までの期間TL01だけ警告音を出力し、続いてタイミングt44からタイミングt45までの期間TL02だけメッセージを出力し、続いてタイミングt45からタイミングt46までの期間TL05だけ無音を出力(消音)する。
一方、弱エラーの1つである払出異常エラーは、タイミングt41からタイミングt43までの期間TL03だけメッセージを出力し、続いてタイミングt43からタイミングt46までの期間TL06だけ無音を出力する。
なお、遊技機10は、期間TL03におけるメッセージ出力において、強エラーの警告音やメッセージの音出力を優先するために、弱エラーである払出異常エラーのメッセージの音出力を抑制する。たとえば、遊技機10は、強エラーの警告音やメッセージの音出力中において、あらかじめ設定する抑制音量や、最低音量、あるいは出力レベルを「0」に変更したりすることによって、弱エラーである払出異常エラーのメッセージの音出力を抑制することができる。これにより、遊技機10は、強エラーの警告音やメッセージの音出力中において、弱エラーである払出異常エラーのメッセージを遊技者に聴取困難なものとすることができる。このような遊技機10は、2以上のエラーが重複したときに、遊技者あるいは係員に、より注意喚起を図りたいエラー(たとえば強エラーや、より優先順位が高いエラー等)を強調することができる。
ランプ出力の1つである枠装飾ランプは、大入賞口不正入賞エラーと払出異常エラーとで共通の表示態様である。枠装飾ランプは、期間TL04の警告パターンを繰返し発光し、遊技者を含む周囲環境に警告を発する。なお、盤装飾ランプは、全消灯として遊技者に注意喚起を図る。
遊技機10は、大入賞口不正入賞エラーの音出力周期(TL01+TL02+TL05)と、払出異常エラーの音出力周期(TL03+TL06)と、枠装飾ランプの発光周期(TL04)とを同期させる。これにより、遊技機10は、音出力と、ランプ出力とを同期させて、異常報知効果を高めることができる。なお、遊技機10は、強エラーの報知効果を損なわないように、強エラーに設定する無音期間を弱エラーに設定する無音期間よりも短いものとする。
なお、遊技機10は、2以上のエラーが同時に発生している間、表示装置において各エラーに対応するメッセージを同時に表示するようにしてもよい。なお、遊技機10は、優先順位の高低が容易に把握できるように、優先順位が低いエラーよりも優先順位が高いエラーがより大きな注意喚起効果を有するような表示態様表示装置に表示してもよい。
また、遊技機10は、優先順位と関係しない表示態様で2以上のエラーを表示装置に表示してもよい。この場合、遊技機10は、エラーの発生順序やその他の順序にしたがう表示態様で、2以上のエラーを表示装置に表示してもよい。このとき、遊技機10は、優先順位の高低の把握を他の報知手段(たとえば音出力等)に委ねることができる。
また、遊技機10は、2以上のエラーが同時に発生している間、枠装飾ランプの発光周期を2以上のエラーで同期させながらも発光色を違えるようにしてもよい。なお、遊技機10は、色を変更して点灯する都度に消灯期間を設けてもよいし、設けないものとしてもよい。また、遊技機10は、枠装飾ランプの点灯期間をエラーの数によらずに固定(たとえば500ms)してもよいし、エラーの数にしたがい変更してもよい。
また、遊技機10は、2以上のエラーが同時に発生している間、枠装飾ランプの発光色を各エラーに対応する色の混合色としてもよい。また、遊技機10は、2以上のエラーが同時に発生している間、枠装飾ランプの発光色を特定色としてもよい。
次に、2つの異なる強エラーの報知周期と、ランプ出力の報知周期との比較を図148を用いて説明する。図148は、第3の実施形態の変形例1の2つの強エラーの報知周期と、ランプ出力の報知周期を示すタイミングチャートの一例を示す図である。
2つの異なる強エラーのうちの1つである大入賞口不正入賞エラーは、タイミングt51からタイミングt53までの期間TL01だけ警告音を出力し、続いてタイミングt53からタイミングt55までの期間TL02だけメッセージを出力し、続いてタイミングt55からタイミングt56までの期間TL05だけ無音を出力(消音)する。
一方、2つの異なる強エラーのうちのもう1つである普電不正入賞エラーは、タイミングt51からタイミングt53までの期間TL01だけ警告音を出力し、続いてタイミングt53からタイミングt54までの期間TL07だけメッセージを出力し、続いてタイミングt54からタイミングt56までの期間TL08だけ無音を出力する。
なお、遊技機10は、期間TL07において、大入賞口不正入賞エラーのメッセージ出力と、普電不正入賞エラーのメッセージ出力とが重複する。遊技機10は、期間TL07において、強エラーの警告音やメッセージの音出力を優先するために、弱エラーである払出異常エラーのメッセージの音出力を抑制する。たとえば、遊技機10は、強エラーの警告音やメッセージの音出力中において、あらかじめ設定する抑制音量や、最低音量、あるいは出力レベルを「0」に変更したりすることによって、弱エラーである払出異常エラーのメッセージの音出力を抑制することができる。これにより、遊技機10は、強エラーの警告音やメッセージの音出力中において、弱エラーである払出異常エラーのメッセージを遊技者に聴取困難なものとすることができる。このような遊技機10は、2以上のエラーが重複したときに、遊技者あるいは係員に、より注意喚起を図りたいエラー(たとえば強エラーや、より優先順位が高いエラー等)を強調することができる。
ランプ出力の1つである枠装飾ランプは、大入賞口不正入賞エラーと普電不正入賞エラーとで共通の表示態様である。枠装飾ランプは、期間TL04の警告パターンを繰返し発光し、遊技者を含む周囲環境に警告を発する。なお、盤装飾ランプは、全消灯として遊技者に注意喚起を図る。
また、遊技機10は、2以上のエラーが同時に発生している間、枠装飾ランプの発光周期を2以上のエラーで同期させながらも発光色を違えるようにしてもよい。なお、遊技機10は、色を変更して点灯する都度に消灯期間を設けてもよいし、設けないものとしてもよい。また、遊技機10は、枠装飾ランプの点灯期間をエラーの数によらずに固定(たとえば500ms)してもよいし、エラーの数にしたがい変更してもよい。
また、遊技機10は、2以上のエラーが同時に発生している間、枠装飾ランプの発光色を各エラーに対応する色の混合色としてもよい。また、遊技機10は、2以上のエラーが同時に発生している間、枠装飾ランプの発光色を特定色としてもよい。
遊技機10は、大入賞口不正入賞エラーの音出力周期(TL01+TL02+TL05)と、普電不正入賞エラーの音出力周期(TL01+TL07+TL08)と、枠装飾ランプの発光周期(TL04)とを同期させる。これにより、遊技機10は、音出力と、ランプ出力とを同期させて、異常報知効果を高めることができる。なお、遊技機10は、優先順位が高い強エラーの報知効果を損なわないように、優先順位が高いエラーに設定する無音期間を優先順位が低いエラーに設定する無音期間よりも短いものとする。
このように、遊技機10は、繰り返し出力するメッセージの間に無音期間を設けることで、エラー報知音にかかる警告音やメッセージ長を自由に設定しても、無音期間によって全体の長さを調整できる。これにより、遊技機10は、メッセージを遊技者に聞き取りやすくさせるとともに、無音期間との対比でメッセージの聴取効果を高めることができる。また、遊技機10は、無音期間を設けることにより終始メッセージが出力されることを抑制し、遊技者による遊技音の確認を容易にさせる。
[第3の実施形態の変形例2]
第3の実施形態の変形例2は、無音期間の大きさを固定する点で第3の実施形態の変形例1と相違する。
次に、2つの異なる強エラーの報知周期と、ランプ出力の報知周期との比較を図149を用いて説明する。図149は、第3の実施形態の変形例2の2つの強エラーの報知周期と、ランプ出力の報知周期を示すタイミングチャートの一例を示す図である。
2つの異なる強エラーのうちの1つである大入賞口不正入賞エラーは、タイミングt61からタイミングt63までの期間TL01だけ警告音を出力し、続いてタイミングt63からタイミングt65までの期間TL02だけメッセージを出力し、続いてタイミングt65からタイミングt67までの期間TL05だけ無音を出力(消音)する。
一方、2つの異なる強エラーのうちのもう1つである普電不正入賞エラーは、タイミングt61からタイミングt63までの期間TL01だけ警告音を出力し、続いてタイミングt63からタイミングt64までの期間TL07だけメッセージを出力し、続いてタイミングt64からタイミングt66までの期間TL05だけ無音を出力する。
なお、遊技機10は、期間TL07におけるメッセージ出力において、優先順位が高い強エラーである大入賞口不正入賞エラーの警告音やメッセージの音出力を優先するために、優先順位が低い強エラーである普電不正入賞エラーのメッセージの音出力を抑制する。たとえば、遊技機10は、大入賞口不正入賞エラーの警告音やメッセージの音出力中において、あらかじめ設定する抑制音量や、最低音量、あるいは出力レベルを「0」に変更したりすることによって、普電不正入賞エラーのメッセージの音出力を抑制することができる。これにより、遊技機10は、優先順位が高いエラーの警告音やメッセージの音出力中において、優先順位が低いエラーのメッセージを遊技者に聴取困難なものとすることができる。このような遊技機10は、2以上のエラーが重複したときに、遊技者あるいは係員に、より注意喚起を図りたいエラー(たとえば強エラーや、より優先順位が高いエラー等)を強調することができる。
なお、遊技機10は、2以上のエラーが同時に発生している間、表示装置において各エラーに対応するメッセージを同時に表示するようにしてもよい。なお、遊技機10は、優先順位の高低が容易に把握できるように、優先順位が低いエラーよりも優先順位が高いエラーがより大きな注意喚起効果を有するような表示態様表示装置に表示してもよい。
また、遊技機10は、優先順位と関係しない表示態様で2以上のエラーを表示装置に表示してもよい。この場合、遊技機10は、エラーの発生順序やその他の順序にしたがう表示態様で、2以上のエラーを表示装置に表示してもよい。このとき、遊技機10は、優先順位の高低の把握を他の報知手段(たとえば音出力等)に委ねることができる。
ランプ出力の1つである枠装飾ランプは、大入賞口不正入賞エラーと普電不正入賞エラーとで共通の表示態様である。枠装飾ランプは、期間TL04の警告パターンを繰返し発光し、遊技者を含む周囲環境に警告を発する。なお、盤装飾ランプは、全消灯として遊技者に注意喚起を図る。
なお、遊技機10は、2以上のエラーが同時に発生している間、枠装飾ランプの発光周期を2以上のエラーで同期させながらも発光色を違えるようにしてもよい。また、遊技機10は、色を変更して点灯する都度に消灯期間を設けてもよいし、設けないものとしてもよい。また、遊技機10は、枠装飾ランプの点灯期間をエラーの数によらずに固定(たとえば500ms)してもよいし、エラーの数にしたがい変更してもよい。
また、遊技機10は、2以上のエラーが同時に発生している間、枠装飾ランプの発光色を各エラーに対応する色の混合色としてもよい。また、遊技機10は、2以上のエラーが同時に発生している間、枠装飾ランプの発光色を特定色としてもよい。
遊技機10は、大入賞口不正入賞エラーの音出力周期(TL01+TL02+TL05)と、枠装飾ランプの発光周期(TL04)とを同期させる。一方で、遊技機10は、普電不正入賞エラーの音出力周期(TL01+TL07+TL05)と、大入賞口不正入賞エラーの音出力周期や枠装飾ランプの発光周期とを非同期とする。
しかしながら、遊技機10は、2つの異なる強エラーについて無音期間の長さを固定するため、遊技者による報知音の確認を容易にさせる。また、遊技機10は、2つの異なる強エラーについて警告音の出力期間を固定するため、遊技者による報知音の確認を容易にさせる。
なお、遊技機10は、大入賞口不正入賞エラーの音出力と普電不正入賞エラーの音出力とを音出力周期で繰り返し出力する。たとえば、遊技機10は、大入賞口不正入賞エラーについてタイミングt67から期間TL01だけ警告音を出力し、普電不正入賞エラーについてタイミングt66から期間TL01だけ警告音を出力警告音を出力する。なお、遊技機10は、大入賞口不正入賞エラーの音出力と普電不正入賞エラーの音出力とを1周期分の音出力で終えるようにしてもよい。たとえば、遊技機10は、大入賞口不正入賞エラーについてタイミングt67以降で無音を出力し、普電不正入賞エラーについてタイミングt66以降で無音を出力する。
上述した第3の実施形態(変形例1から変形例2を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、音出力手段(スピーカ19a,19b)と、出力音量設定手段(カーソルSW294、演出制御装置300)と、発光手段(枠装飾装置18、盤装飾装置46)と、輝度設定手段(カーソルSW294、演出制御装置300)と、制御手段(演出制御装置300)と、を含む。音出力手段は、遊技音とエラー報知音とを出力可能である。出力音量設定手段は、音出力手段の出力音量を設定可能である。発光手段は、発光態様により遊技演出とエラー報知とをおこなうことができる。輝度設定手段は、発光手段の輝度を設定可能である。制御手段は、出力音量設定手段による出力音量の設定にしたがい音出力手段より音出力する第1のエラー(たとえば、払出異常エラー等の弱エラー)と、出力音量設定手段による出力音量の設定にしたがわず固定された出力音量で音出力手段より音出力する第2のエラー(たとえば、大入賞口不正入賞エラー等の強エラー)とを発生可能であって、第1のエラーと第2のエラーについて、輝度設定手段による輝度設定にしたがわず固定された輝度で発光手段より所定の発光態様でエラー報知をおこなう。
(2)(1)の第1のエラーは、エラー注意音(たとえば、ピロン、ピロン等)とエラーメッセージ(たとえば、「始動口エラーです」)のうち少なくとも1つと、所定期間の無音とを含む。
(3)(2)の無音は、あらかじめ定める固定期間である。
(4)(2)の無音は、あらかじめ定めるエラー終了までの不定期間である。
[第4の実施形態]
次に、第4の実施形態(変形例含む)の遊技機10について図150から図165を用いて説明する。第4の実施形態の遊技機10は、優先度が高いエラーの報知中に優先度が低いエラーが発生した場合に、優先度が低いエラーに優先して優先度が高いエラーを報知する。
まず、第4の実施形態の遊技機10のエラー優先順位について第3の実施形態と相違する点について図150を用いて説明する。図150は、第4の実施形態の前枠開放エラーと遊技枠開放エラーの優先順位を示す一覧表の一例を示す図である。
第3の実施形態(図140参照)において、種別「扉開放」の前枠開放エラーと遊技枠開放エラーとは、同じ優先順位「8」が設定されていたが、第4の実施形態の遊技機10は、前枠開放エラーに優先順位「8a」を設定し、遊技枠開放エラーに優先順位「8b」を設定する。なお、優先順位「8a」は、優先順位「8b」に優先する優先順位である。
したがって、前枠開放エラーは、遊技枠開放エラーに対して優先度が高いエラーに相当する。
ここで、前枠開放エラーの単独発生について図151を用いて説明する。図151は、第4の実施形態の前枠開放エラーが単独発生した際の、受信コマンドと報知動作のタイミングを示すタイミングチャートの一例を示す図である。
演出制御装置300は、タイミングt11で遊技制御装置100から前枠開放エラー報知のコマンドを受信して、音出力と、ランプ出力と、表示出力とによる報知動作をおこなう。なお、演出制御装置300は、スピーカ19a,19bより音出力をおこなうことができる。また、演出制御装置300は、枠装飾装置18や盤装飾装置46よりランプ出力をおこなうことができる。また、演出制御装置300は、表示装置41より表示出力をおこなうことができる。
演出制御装置300は、タイミングt11において最大音量の音出力と、最大輝度の発光態様のランプ出力と、エラー名を明示した表示出力とにより、前枠開放エラーを報知する。
演出制御装置300は、タイミングt12で最大音量の音出力を終えて無音を出力する。したがって、演出制御装置300は、タイミングt11からタイミングt12までの期間TL1(たとえば15秒)だけ最大音量の音出力を継続する。一方で、演出制御装置300は、タイミングt12以降において最大輝度の発光態様のランプ出力と、エラー名を明示した表示出力とを継続する。
演出制御装置300は、タイミングt13で遊技制御装置100から前枠開放エラー報知終了のコマンドを受信して、音出力と、表示出力とによる報知動作を終える。一方で、演出制御装置300は、ランプ出力による報知動作を継続する。したがって、演出制御装置300は、タイミングt12からタイミングt13までの期間TL2だけ無音出力による報知動作をおこなう。このような無音出力は、優先順位が低いエラーの音出力に優先する。また、演出制御装置300は、タイミングt11からタイミングt13までの期間TL4だけ表示出力による報知動作をおこなう。
演出制御装置300は、タイミングt13から期間TL5(たとえば30秒)経過後のタイミングt14でランプ出力による報知動作を終える。したがって、演出制御装置300は、タイミングt11からタイミングt14までの期間TL3だけランプ出力による報知動作をおこなう。
これにより、遊技機10は、遊技者がエラー報知に感じる煩わしさを低減しながらも、遊技場係員を含む周囲環境への異常報知効果を高めることができる。
なお、扉開放エラー(種別「扉開放」)の一例として前枠開放エラーを例示して説明したが、もう一つの扉開放エラーである遊技枠開放エラーについても同様である。
次に、期間TL1でおこなう扉開放エラーの音出力について図152を用いて説明する。図152は、第4の実施形態の扉開放エラーの音出力の一例を示す図である。
演出制御装置300は、期間TL11の警告音(たとえばピロン、ピロン等)と期間TL12のメッセージ(たとえば「扉が開いています」)とからなる合計期間TL1の報知音を扉開放エラーとして音出力する。
なお、前枠開放エラーと遊技枠開放エラーは、ともに同じ警告音と同じメッセージとを出力するとしたが、警告音とメッセージのいずれか一方、あるいは両方を違えるようにしてもよい。たとえば、演出制御装置300は、前枠開放エラーのメッセージを「前枠が開放しています」とし、遊技枠開放エラーのメッセージを「遊技枠が開放しています」としてもよい。
次に、前枠開放エラーと遊技枠開放エラーの重複発生について説明する。まず、優先順位が高い前枠開放エラーが発生し、後から優先順位が低い遊技枠開放エラーが発生してエラーが重複する場合について図153を用いて説明する。図153は、第4の実施形態の前枠開放エラーと遊技枠開放エラーとが重複発生(前枠開放エラーが先に発生)した際の、受信コマンドと報知動作のタイミングを示すタイミングチャートの一例(その1)を示す図である。
演出制御装置300は、タイミングt21で遊技制御装置100から前枠開放エラー報知のコマンドを受信して、音出力と、ランプ出力と、表示出力とによる報知動作をおこなう。演出制御装置300は、タイミングt21において最大音量の音出力と、最大輝度の発光態様のランプ出力と、エラー名を明示した表示出力とにより、前枠開放エラーを報知する。
演出制御装置300は、タイミングt22で最大音量の音出力を終えて無音を出力する。
演出制御装置300は、タイミングt23で遊技制御装置100から遊技枠開放エラー報知のコマンドを受信して、優先順位が異なる2つのエラーが重複する。演出制御装置300は、先に発生中の前枠開放エラーの優先順位が高いことから改めて前枠開放エラーについて最大音量の音出力をおこなう。
演出制御装置300は、タイミングt24で最大音量の音出力を終えて無音を出力する。
演出制御装置300は、タイミングt25で遊技制御装置100から前枠開放エラー報知終了のコマンドを受信して、前枠開放エラーについて表示出力による報知動作を終える。しかしながら、演出制御装置300は、遊技枠開放エラーが発生中のため遊技枠開放エラーについて表示出力による報知動作を継続するとともに、音出力(ただし、無音)と、表示出力とによる報知動作を継続する。
演出制御装置300は、タイミングt26で遊技制御装置100から遊技枠開放エラー報知終了のコマンドを受信して、音出力と表示出力とによる報知動作を終える。一方で、演出制御装置300は、ランプ出力による報知動作を継続する。
演出制御装置300は、タイミングt26から期間TL5経過後のタイミングt27でランプ出力による報知動作を終える。
したがって、演出制御装置300は、タイミングt21からタイミングt22までの期間TL1と、タイミングt23からタイミングt24までの期間TL1の2回、前枠開放エラーについて最大音量での音出力をおこない、タイミングt22からタイミングt23までの期間TL211と、タイミングt24からタイミングt26までの期間TL212の2回、無音での音出力をおこなう。また、演出制御装置300は、タイミングt21からタイミングt27までの期間TL31だけランプ出力による報知動作をおこなう。また、演出制御装置300は、タイミングt21からタイミングt23までの期間TL411で前枠開放エラーについて、タイミングt23からタイミングt25までの期間TL412で前枠開放エラーと遊技枠開放エラーについて、タイミングt25からタイミングt26までの期間TL413で遊技枠開放エラーについて、表示出力による報知動作をおこなう。
これにより、遊技機10は、遊技者がエラー報知に感じる煩わしさを低減しながらも、遊技場係員を含む周囲環境への異常報知効果を高めることができる。また、遊技機10は、優先順位が異なるエラーが重複したときに、優先順位が高いエラーの報知効果を高めることができる。
次に、前枠開放エラーについて最大音量の音出力中に、遊技枠開放エラーが重複発生する場合について図154を用いて説明する。図154は、第4の実施形態の前枠開放エラーと遊技枠開放エラーとが重複発生(前枠開放エラーが先に発生)した際の、受信コマンドと報知動作のタイミングを示すタイミングチャートの一例(その2)を示す図である。
演出制御装置300は、タイミングt31で遊技制御装置100から前枠開放エラー報知のコマンドを受信して、音出力と、ランプ出力と、表示出力とによる報知動作をおこなう。演出制御装置300は、タイミングt31において最大音量の音出力と、最大輝度の発光態様のランプ出力と、エラー名を明示した表示出力とにより、前枠開放エラーを報知する。
演出制御装置300は、タイミングt32で最大音量の音出力中に遊技制御装置100から遊技枠開放エラー報知のコマンドを受信して、優先順位が異なる2つのエラーが重複する。演出制御装置300は、タイミングt32であらためて最大音量の音出力により前枠開放エラーを報知する。
演出制御装置300は、タイミングt33で最大音量の音出力を終えて無音を出力する。
演出制御装置300は、タイミングt34で遊技制御装置100から前枠開放エラー報知終了のコマンドを受信して、前枠開放エラーについて表示出力による報知動作を終える。しかしながら、演出制御装置300は、遊技枠開放エラーが発生中のため遊技枠開放エラーについて表示出力による報知動作を継続するとともに、音出力(ただし、無音)と、表示出力とによる報知動作を継続する。
演出制御装置300は、タイミングt35で遊技制御装置100から遊技枠開放エラー報知終了のコマンドを受信して、音出力と表示出力とによる報知動作を終える。一方で、演出制御装置300は、ランプ出力による報知動作を継続する。
演出制御装置300は、タイミングt35から期間TL5経過後のタイミングt36でランプ出力による報知動作を終える。
したがって、演出制御装置300は、タイミングt31からタイミングt32までの期間TL12と、タイミングt32からタイミングt33までの期間TL1の2回、前枠開放エラーについて最大音量での音出力をおこない、タイミングt33からタイミングt35までの期間TL22だけ無音での音出力をおこなう。また、演出制御装置300は、タイミングt31からタイミングt36までの期間TL32だけランプ出力による報知動作をおこなう。また、演出制御装置300は、タイミングt31からタイミングt32までの期間TL421で前枠開放エラーについて、タイミングt32からタイミングt34までの期間TL422で前枠開放エラーと遊技枠開放エラーについて、タイミングt34からタイミングt35までの期間TL423で遊技枠開放エラーについて、表示出力による報知動作をおこなう。
これにより、遊技機10は、遊技者がエラー報知に感じる煩わしさを低減しながらも、遊技場係員を含む周囲環境への異常報知効果を高めることができる。また、遊技機10は、優先順位が異なるエラーが重複したときに、優先順位が高いエラーの報知効果を高めることができる。
次に、前枠開放エラーと遊技枠開放エラーとが同時に重複発生する場合について図155を用いて説明する。図155は、第4の実施形態の前枠開放エラーと遊技枠開放エラーとが重複発生した際の、受信コマンドと報知動作のタイミングを示すタイミングチャートの一例(その3)を示す図である。
演出制御装置300は、タイミングt41で遊技制御装置100から前枠開放エラー報知のコマンドと遊技枠開放報知のコマンドとを受信して、音出力と、ランプ出力と、表示出力とによる報知動作をおこなう。演出制御装置300は、タイミングt41において最大音量の音出力と、最大輝度の発光態様のランプ出力とにより、前枠開放エラーを報知する。また、演出制御装置300は、タイミングt41においてエラー名を明示した表示出力により、前枠開放エラーと遊技枠開放エラーとを報知する。
演出制御装置300は、タイミングt42で最大音量の音出力を終えて無音を出力する。
演出制御装置300は、タイミングt43で遊技制御装置100から前枠開放エラー報知終了のコマンドを受信して、前枠開放エラーについて表示出力による報知動作を終える。しかしながら、演出制御装置300は、遊技枠開放エラーが発生中のため遊技枠開放エラーについて表示出力による報知動作を継続するとともに、音出力(ただし、無音)と、表示出力とによる報知動作を継続する。
演出制御装置300は、タイミングt44で遊技制御装置100から遊技枠開放エラー報知終了のコマンドを受信して、音出力と表示出力とによる報知動作を終える。一方で、演出制御装置300は、ランプ出力による報知動作を継続する。
演出制御装置300は、タイミングt44から期間TL5経過後のタイミングt45でランプ出力による報知動作を終える。
したがって、演出制御装置300は、タイミングt41からタイミングt42までの期間TL1だけ前枠開放エラーについて最大音量での音出力をおこない、タイミングt42からタイミングt44までの期間TL23だけ無音での音出力をおこなう。また、演出制御装置300は、タイミングt41からタイミングt45までの期間TL33だけランプ出力による報知動作をおこなう。また、演出制御装置300は、タイミングt41からタイミングt43までの期間TL431で前枠開放エラーと遊技枠開放エラーについて、タイミングt43からタイミングt44までの期間TL432で遊技枠開放エラーについて、表示出力による報知動作をおこなう。
これにより、遊技機10は、遊技者がエラー報知に感じる煩わしさを低減しながらも、遊技場係員を含む周囲環境への異常報知効果を高めることができる。また、遊技機10は、優先順位が異なるエラーが重複したときに、優先順位が高いエラーの報知効果を高めることができる。
次に、遊技枠開放エラーについて最大音量の音出力中に、前枠開放エラーが重複発生する場合について図156を用いて説明する。図156は、第4の実施形態の前枠開放エラーと遊技枠開放エラーとが重複発生(前枠開放エラーが後に発生)した際の、受信コマンドと報知動作のタイミングを示すタイミングチャートの一例(その4)を示す図である。
演出制御装置300は、タイミングt51で遊技制御装置100から遊技枠開放エラー報知のコマンドを受信して、音出力と、ランプ出力と、表示出力とによる報知動作をおこなう。演出制御装置300は、タイミングt51において最大音量の音出力と、最大輝度の発光態様のランプ出力と、エラー名を明示した表示出力とにより、遊技枠開放エラーを報知する。
演出制御装置300は、タイミングt52で最大音量の音出力を終えて無音を出力する。
演出制御装置300は、タイミングt53で遊技制御装置100から前枠開放エラー報知のコマンドを受信して、優先順位が異なる2つのエラーが重複する。演出制御装置300は、タイミングt53で最大音量の音出力により前枠開放エラーを報知する。
演出制御装置300は、タイミングt54で最大音量の音出力を終えて無音を出力する。
演出制御装置300は、タイミングt55で遊技制御装置100から前枠開放エラー報知終了のコマンドを受信して、前枠開放エラーについて表示出力による報知動作を終える。しかしながら、演出制御装置300は、遊技枠開放エラーが発生中のため遊技枠開放エラーについて表示出力による報知動作を継続するとともに、音出力(ただし、無音)と、表示出力とによる報知動作を継続する。
演出制御装置300は、タイミングt56で遊技制御装置100から遊技枠開放エラー報知終了のコマンドを受信して、音出力と表示出力とによる報知動作を終える。一方で、演出制御装置300は、ランプ出力による報知動作を継続する。
演出制御装置300は、タイミングt56から期間TL5経過後のタイミングt57でランプ出力による報知動作を終える。
したがって、演出制御装置300は、タイミングt51からタイミングt52までの期間TL1だけ遊技枠開放エラーについて最大音量での音出力をおこない、タイミングt53からタイミングt54までの期間TL1だけ前枠開放エラーについて最大音量での音出力をおこない、タイミングt52からタイミングt53までの期間TL241と、タイミングt54からタイミングt56までの期間TL242の2回、無音での音出力をおこなう。また、演出制御装置300は、タイミングt51からタイミングt57までの期間TL34だけランプ出力による報知動作をおこなう。また、演出制御装置300は、タイミングt51からタイミングt53までの期間TL441で遊技枠開放エラーについて、タイミングt53からタイミングt55までの期間TL442で前枠開放エラーと遊技枠開放エラーについて、タイミングt55からタイミングt56までの期間TL443で遊技枠開放エラーについて、表示出力による報知動作をおこなう。
これにより、遊技機10は、遊技者がエラー報知に感じる煩わしさを低減しながらも、遊技場係員を含む周囲環境への異常報知効果を高めることができる。また、遊技機10は、優先順位が異なるエラーが重複したときに、優先順位が高いエラーの報知効果を高めることができる。
なお、遊技機10は、前枠開放エラーの音出力と遊技枠開放エラーの音出力とでともにメッセージ「扉が開いています」を出力するとき、前枠開放エラーと遊技枠開放エラーとを音出力から区別できるようにすることができる。ただし、遊技機10は、前枠開放エラーと遊技枠開放エラーとを表示出力から区別可能にしている。
次に、エラー発生時に、音出力とランプ出力と表示出力とによる報知動作を設定するエラー報知処理について図157を用いて説明する。図157は、第4の実施形態のエラー報知処理のフローチャートを示す図である。
エラー報知処理は、演出制御装置300の制御部(CPU311)によって受信コマンド解析処理(図104参照)のステップD68のエラー系コマンド処理において実行される処理である。
[ステップD171]制御部は、2以上のエラーの重複があるか否かを判定する。制御部は、エラーの重複がない場合にステップD172に進み、エラーの重複がある場合にステップD175に進む。
[ステップD172]制御部は、発生したエラーに関して音声報知を開始する。たとえば、制御部は、エラーを出力する音出力チャンネルに発生したエラーに対応する音データの出力をセットする。
[ステップD173]制御部は、発生したエラーに関してランプ報知を開始する。たとえば、制御部は、発生したエラーに対応する発光パターンをセットする。
[ステップD174]制御部は、発生したエラーに関して表示報知を開始する。たとえば、制御部は、発生したエラーに対応する表示内容をセットする。制御部は、表示報知を開始した後にエラー報知処理を終了する。
[ステップD175]制御部は、発生したエラーが発生中のエラーよりも優先順位が高い場合に、新たに発生したエラーに関して音声報知を開始する。たとえば、制御部は、エラーを出力する音出力チャンネルの音出力に関して、発生中のエラーに対応する音データを、発生したエラーに対応する音データで更新する。
[ステップD176]制御部は、発生したエラーに関してランプ報知を継続する。
[ステップD177]制御部は、発生したエラーに関して表示報知を更新する。たとえば、制御部は、発生したエラーに対応する表示内容を追加する。制御部は、表示報知を更新した後にエラー報知処理を終了する。
このようにして、遊技機10は、エラー発生時に、音出力とランプ出力と表示出力とによる報知動作を開始することができる。また、遊技機10は、エラーが重複した場合にエラーの優先順位に応じて報知動作を更新することができる。
なお、遊技機10は、エラー報知処理中で音出力に関して始期と終期とを設定(無音出力を除く)するが、ランプ出力と表示出力に関しては始期のみを設定して終期を定めない。これにより、遊技機10は、遊技者がエラー報知に感じる煩わしさを低減しながらも、遊技場係員を含む周囲環境への異常報知効果を高めることができる。また、遊技機10は、優先順位が異なるエラーが重複したときに、優先順位が高いエラーの報知効果を高めることができる。
次に、エラー終了時に、音出力とランプ出力と表示出力とによる報知動作を解除するエラー報知解除処理について図158を用いて説明する。図158は、第4の実施形態のエラー報知解除処理のフローチャートを示す図である。
エラー報知解除処理は、演出制御装置300の制御部(CPU311)によって受信コマンド解析処理(図104参照)のステップD68のエラー系コマンド処理において実行される処理である。
[ステップD181]制御部は、終了したエラーに関して表示報知を解除する。なお、制御部は、エラーが重複して発生していた場合、終了していないエラーに関して表示報知を継続する。
[ステップD182]制御部は、すべてのエラー(ただし、ランプ報知対象のエラーに限る)が終了しているか否かを判定する。制御部は、すべてのエラーが終了している場合にステップD183に進み、すべてのエラーが終了していない場合にエラー報知解除処理を終了する。
[ステップD183]制御部は、すべてのエラーが終了していることからランプ報知解除を予約してエラー報知解除処理を終了する。
これにより、制御部は、予約時間(たとえば30秒)経過後にランプ報知を解除する。なお、エラー報知解除処理は、終期がエラー報知処理中で設定されているため、音出力をエラー報知解除の対象としない。
このようにして、遊技機10は、遊技者がエラー報知に感じる煩わしさを低減しながらも、遊技場係員を含む周囲環境への異常報知効果を高めることができる。また、遊技機10は、優先順位が異なるエラーが重複したときに、優先順位が高いエラーの報知効果を高めることができる。
なお、第4の実施形態において遊技機10は、優先順位が高いエラー(前枠開放エラー)と優先順位が低いエラー(遊技枠開放エラー)として扉開放エラーを挙げて説明したが、これに限らず他の種別のエラーであってもよいし、2以上の種別のエラーの組合せであってもよい。
また、第4の実施形態において遊技機10は、優先順位が高いエラー(前枠開放エラー)と優先順位が低いエラー(遊技枠開放エラー)とでエラー報知音に含まれるメッセージを共通(「扉が開いています」)としたが、異なるメッセージをエラー報知音に含むものであってもよい。
また、遊技機10は、エラーが重複したとき、重複しているエラー報知音を異なる音出力チャンネルに割り当てて、音出力チャンネルごとに音制御(たとえば出力報知内容、出力音量、出力先(スピーカー19a,19b)の指定等)をおこなうようにしてもよい。また、遊技機10は、エラーが重複したとき、音出力チャンネルごとに優先順位を設定して報知効果を違えるようにしてもよい。たとえば、遊技機10は、第1の音出力チャンネルに優先順位が高いエラーを割り当て、第2の音出力チャンネルに優先順位が低いエラーを割り当てて、第1の音出力チャンネルによる報知効果を第2の音出力チャンネルによる報知効果よりも高めるようにしてもよい。より具体的には、遊技機10は、第1の音出力チャンネルの音量を第2の音出力チャンネルの音量よりも大きくしたり、第1の音出力チャンネルの出力先をスピーカー19aにして、第2の音出力チャンネルの出力先をスピーカー19bとする。
なお、遊技機10は、音出力チャンネルにあらかじめ優先順位を設定してエラーを割り当てるものであってもよいし、音出力チャンネルにエラーを割り当ててから割り当て後の音出力チャンネルに対して優先順位を設定するものであってもよい。たとえば、遊技機10は、音出力チャンネルにあらかじめ優先順位を設定してエラーを割り当てる場合、先に発生したエラーを第1の音出力チャンネルに割り当て、後から発生したエラーが先に発生したエラーよりも優先順位が低いときに後から発生したエラーを第2の音出力チャンネルに割り当てる。一方で、遊技機10は、後から発生したエラーが先に発生したエラーよりも優先順位が高いときに後から発生したエラーを第1の音出力チャンネルに割り当て、先に発生していたエラーの割当を第2の音出力チャンネルに変更する。そして、遊技機10は、第2の音出力チャンネルに割り当てられたエラーが解除されたときには第2の音出力チャンネルを解放し、第1の音出力チャンネルに割り当てられたエラーが解除されたときには第2の音出力チャンネルに割り当てられたエラーの割当を第1の音出力チャンネルに変更し、第2の音出力チャンネルを解放する。
また、たとえば、遊技機10は、音出力チャンネルにエラーを割り当ててから割り当て後の音出力チャンネルに対して優先順位を設定する場合、エラーを割り当て中の音出力チャンネルの優先順位を、同時に発生中のエラーの優先順位にしたがい設定し、随時に更新する。
[第4の実施形態の変形例1]
第4の実施形態の変形例1は、重複するエラーが解除されたときに残るエラーのうち優先順位が高いエラーに関して音出力によるエラー報知をおこなう点で、第4の実施形態と相違する。
優先順位が高い前枠開放エラーが発生し、後から優先順位が低い遊技枠開放エラーが発生してエラーが重複し、優先順位が高いエラーが先に終了する場合について図159を用いて説明する。図159は、第4の実施形態の変形例1の前枠開放エラーと遊技枠開放エラーとが重複発生(前枠開放エラーが先に発生)した際の、受信コマンドと報知動作のタイミングを示すタイミングチャートの一例を示す図である。
演出制御装置300は、タイミングt61で遊技制御装置100から前枠開放エラー報知のコマンドを受信して、音出力と、ランプ出力と、表示出力とによる報知動作をおこなう。演出制御装置300は、タイミングt61において最大音量の音出力と、最大輝度の発光態様のランプ出力と、エラー名を明示した表示出力とにより、前枠開放エラーを報知する。
演出制御装置300は、タイミングt62で最大音量の音出力を終えて無音を出力する。
演出制御装置300は、タイミングt63で遊技制御装置100から遊技枠開放エラー報知のコマンドを受信して、優先順位が異なる2つのエラーが重複する。演出制御装置300は、先に発生中の前枠開放エラーの優先順位が高いことから改めて前枠開放エラーについて最大音量の音出力をおこなう。
演出制御装置300は、タイミングt64で最大音量の音出力を終えて無音を出力する。
演出制御装置300は、タイミングt65で遊技制御装置100から前枠開放エラー報知終了のコマンドを受信して、前枠開放エラーについて表示出力による報知動作を終える。ここで、演出制御装置300は、遊技枠開放エラーが発生中のため遊技枠開放エラーについて最大音量の音出力をおこなう。なお、演出制御装置300は、前枠開放エラーが解除されたときに、未だに2以上のエラーが重複している場合、残るエラーのうち優先順位が高いエラーについて最大音量の音出力をおこなう。また、演出制御装置300は、遊技枠開放エラーが発生中のため遊技枠開放エラーについて表示出力による報知動作を継続するとともに、表示出力による報知動作を継続する。
演出制御装置300は、タイミングt66で最大音量の音出力を終えて無音を出力する。
演出制御装置300は、タイミングt67で遊技制御装置100から遊技枠開放エラー報知終了のコマンドを受信して、音出力と表示出力とによる報知動作を終える。一方で、演出制御装置300は、ランプ出力による報知動作を継続する。
演出制御装置300は、タイミングt67から期間TL5経過後のタイミングt68でランプ出力による報知動作を終える。
したがって、演出制御装置300は、タイミングt61からタイミングt62までの期間TL1と、タイミングt63からタイミングt64までの期間TL1の2回、前枠開放エラーについて最大音量での音出力をおこない、タイミングt65からタイミングt66までの期間TL1だけ、遊技枠開放エラーについて最大音量での音出力をおこない、タイミングt62からタイミングt63までの期間TL251と、タイミングt64からタイミングt65までの期間TL252と、タイミングt66からタイミングt67までの期間TL253の3回、無音での音出力をおこなう。また、演出制御装置300は、タイミングt61からタイミングt68までの期間TL35だけランプ出力による報知動作をおこなう。また、演出制御装置300は、タイミングt61からタイミングt63までの期間TL451で前枠開放エラーについて、タイミングt63からタイミングt65までの期間TL452で前枠開放エラーと遊技枠開放エラーについて、タイミングt65からタイミングt67までの期間TL453で遊技枠開放エラーについて、表示出力による報知動作をおこなう。
これにより、遊技機10は、遊技者がエラー報知に感じる煩わしさを低減しながらも、遊技場係員を含む周囲環境への異常報知効果を高めることができる。また、遊技機10は、優先順位が異なるエラーが重複したときに、優先順位が高いエラーの報知効果を高めることができる。また、遊技機10は、優先順位が高いエラーが終了した後も、残るエラーのうちで優先順位が高いエラーの報知効果を高めることができる。
[第4の実施形態の変形例2]
第4の実施形態の変形例2は、期間TL1のうちに無音期間を設定する点で、第4の実施形態と相違する。
次に、期間TL1でおこなう扉開放エラーの音出力について図160を用いて説明する。図160は、第4の実施形態の変形例2の扉開放エラーの音出力の一例を示す図である。
演出制御装置300は、期間TL131の無音と、期間TL132の警告音(たとえばピロン、ピロン等)と、期間TL133のメッセージ(たとえば「扉が開いています」)と、期間TL134の無音とからなる合計期間TL1の報知音を、前枠開放エラーと遊技枠開放エラーとで共通の扉開放エラーとして音出力する。
このように、演出制御装置300は、扉開放エラーの音出力の先頭に無音を設けているので、2以上のエラーが重複して先に出力中の報知音に後から別の報知音が出力される場合(たとえば図154参照)に報知音の境界が明らかになる。また、演出制御装置300は、扉開放エラーの音出力の末尾に無音を設けているので、警告音やメッセージの出力期間の相違を無音期間で吸収して全体として扉開放エラーの音出力を期間TL1でおこなうことを容易にする。
なお、前枠開放エラーと遊技枠開放エラーは、ともに同じ警告音と同じメッセージとを出力するとしたが、警告音とメッセージのいずれか一方、あるいは両方を違えるようにしてもよい。たとえば、演出制御装置300は、前枠開放エラーのメッセージを「前枠が開放しています」とし、遊技枠開放エラーのメッセージを「遊技枠が開放しています」としてもよい。また、演出制御装置300は、警告音の前とメッセージの後に所定期間の無音を設けるとしたが、いずれか一方に設けるものであってもよいし、警告音とメッセージの間に無音を設けるようにしてもよい。
[第4の実施形態の変形例3]
第4の実施形態の変形例3は、後から発生したエラーによって先に発生しているエラーの報知音出力を中止した場合、後から発生したエラーの報知音の出力期間を延長する点で、第4の実施形態と相違する。
まず、優先順位が低い遊技枠開放エラーが発生し、後から優先順位が高い前枠開放エラーが発生してエラーが重複する場合について図161を用いて説明する。図161は、第4の実施形態の変形例3の前枠開放エラーと遊技枠開放エラーとが重複発生(前枠開放エラーが後に発生)した際の、受信コマンドと報知動作のタイミングを示すタイミングチャートの一例を示す図である。
演出制御装置300は、タイミングt71で遊技制御装置100から遊技枠開放エラー報知のコマンドを受信して、音出力と、ランプ出力と、表示出力とによる報知動作をおこなう。演出制御装置300は、タイミングt71において最大音量の音出力と、最大輝度の発光態様のランプ出力と、エラー名を明示した表示出力とにより、遊技枠開放エラーを報知する。
演出制御装置300は、タイミングt72で遊技制御装置100から前枠開放エラー報知のコマンドを受信して、優先順位が異なる2つのエラーが重複する。演出制御装置300は、後から発生した前枠開放エラーの優先順位が高いことから先に発生していた遊技枠開放エラーの音出力に代えて前枠開放エラーについて最大音量の音出力をおこなう。したがって、遊技枠開放エラーの音出力は、タイミングt71からタイミングt73までの予定されていた音出力期間TL1のうち中止期間ATを残して終了する。
演出制御装置300は、タイミングt74で、タイミングt72からタイミングt74までの予定されていた音出力期間TL1を満了すると、一旦最大音量の音出力を終えて延長期間BTでの最大音量の音出力を開始する。延長期間BTは、中止期間ATに対応して設定される期間である。延長期間BTは、中止期間ATと同じ期間であるが、異なる期間(たとえば短い期間)としてもよい。
演出制御装置300は、タイミングt75で最大音量の音出力を終えて無音を出力する。
したがって、演出制御装置300は、タイミングt71からタイミングt72までの期間(=TL1−AT)に遊技枠開放エラーについて最大音量での音出力をおこない、タイミングt72からタイミングt75までの期間(=TL1+BT)に前枠開放エラーについて最大音量での音出力をおこなう。
これにより、遊技機10は、遊技者がエラー報知に感じる煩わしさを低減しながらも、遊技場係員を含む周囲環境への異常報知効果を高めることができる。また、遊技機10は、優先順位が異なるエラーが重複したときに、後から発生した優先順位が高いエラーの報知効果を高めることができる。また、遊技機10は、後から発生した優先順位が高いエラーのエラー報知期間の延長により、遊技者に対してエラーが重複したことを感得させることができる。このような遊技機10は、遊技者がエラー報知に感じる煩わしさを一層低減することができる。
次に、優先順位が高い前枠開放エラーが発生し、後から優先順位が低い遊技枠開放エラーが発生してエラーが重複する場合について図162を用いて説明する。図162は、第4の実施形態の変形例3の前枠開放エラーと遊技枠開放エラーとが重複発生(前枠開放エラーが先に発生)した際の、受信コマンドと報知動作のタイミングを示すタイミングチャートの一例を示す図である。
演出制御装置300は、タイミングt81で遊技制御装置100から前枠開放エラー報知のコマンドを受信して、音出力と、ランプ出力と、表示出力とによる報知動作をおこなう。演出制御装置300は、タイミングt81において最大音量の音出力と、最大輝度の発光態様のランプ出力と、エラー名を明示した表示出力とにより、前枠開放エラーを報知する。
演出制御装置300は、タイミングt82で遊技制御装置100から遊技枠開放エラー報知のコマンドを受信して、優先順位が異なる2つのエラーが重複する。演出制御装置300は、後から発生した遊技枠開放エラーの優先順位が低いことから先に発生していた前枠開放エラーの音出力を最初からやり直す。したがって、演出制御装置300は、タイミングt81から予定されていた音出力期間TL1のうち一部報知期間BTで前枠開放エラーの音出力をおこなっただけで、タイミングt82で前枠開放エラーの音出力を中止する。そして、演出制御装置300は、あらためてタイミングt82から音出力期間TL1の前枠開放エラーの音出力をおこなう。
演出制御装置300は、予定されていた音出力期間TL1をタイミングt83で満了すると、最大音量の音出力を終えて無音を出力する。なお、演出制御装置300は、前枠開放エラーが解除されるまでの間、所定の無音期間CTを設けた後にあらためて音出力期間TL1を設定して前枠開放エラーの音出力をおこなうようにしてもよい。また、演出制御装置300は、前枠開放エラーが解除されて、遊技枠開放エラーが解除されるまでの間、所定の無音期間CTを設けた後にあらためて音出力期間TL1を設定して遊技枠開放エラーの音出力をおこなうようにしてもよい。
したがって、演出制御装置300は、タイミングt81からタイミングt82までの期間BT(=<TL1)に前枠開放エラーについて最大音量での1回目の音出力をおこない、タイミングt82からタイミングt83までの期間(=TL1)に前枠開放エラーについて最大音量での2回目の音出力をおこなう。
これにより、演出制御装置300は、タイミングt81からタイミングt83までの期間(=B1+TL1)に最大音量での一連の音出力をおこなうことができる。したがって、演出制御装置300は、優先順位が高い前枠開放エラーが発生し、後から優先順位が低い遊技枠開放エラーが発生してエラーが重複する場合に前枠開放エラーの音出力期間を延長することができる。なお、演出制御装置300は、前枠開放エラーの音出力を途中でやり直すことにより音出力期間を延長(前延長)したが、音出力期間を満了した後に音出力期間を延長(後延長)するようにしてもよいし、音出力期間の途中を延長(中延長)するようにしてもよい。たとえば、演出制御装置300は、音出力期間の途中に、警告音等を挿入することで音出力期間の途中を延長することができる。
これにより、遊技機10は、遊技者がエラー報知に感じる煩わしさを低減しながらも、遊技場係員を含む周囲環境への異常報知効果を高めることができる。また、遊技機10は、優先順位が異なるエラーが重複したときに、先に発生している優先順位が高いエラーの報知効果を高めることができる。また、遊技機10は、先に発生している優先順位が高いエラーのエラー報知期間の延長により、遊技者に対してエラーが重複したことを感得させることができる。このような遊技機10は、遊技者がエラー報知に感じる煩わしさを一層低減することができる。
[第4の実施形態の変形例4]
第4の実施形態の遊技機10は、前枠開放エラー(優先順位が高いエラー)と遊技枠開放エラー(優先順位が低いエラー)とでエラー報知音に含まれるメッセージを共通(「扉が開いています」)としたが、第4の実施形態の変形例4の遊技機10は、それぞれ異なるメッセージをエラー報知音に含む点で相違する。
次に、期間TL1でおこなう扉開放エラーの音出力について図163を用いて説明する。図163は、第4の実施形態の変形例4の扉開放エラーの音出力の一例を示す図である。
まず、前枠開放エラー(優先順位が高いエラー)と遊技枠開放エラー(優先順位が低いエラー)とで非共通のメッセージとしたことで生じるメッセージの出力期間の相違を無音期間で吸収する扉開放エラーについて、図163(1)に示す。
演出制御装置300は、期間TL141の警告音(たとえばピロン、ピロン等)と、期間TL142のメッセージ(たとえば「ガラス扉が開いています」)と、期間TL143の無音とからなる合計期間TL1の報知音を前枠開放エラーとして音出力する。
演出制御装置300は、期間TL141の警告音(たとえばピロン、ピロン等)と、期間TL144のメッセージ(たとえば「遊技枠が開いています」)と、期間TL145の無音とからなる合計期間TL1の報知音を遊技枠開放エラーとして音出力する。
前枠開放エラーと遊技枠開放エラーはそれぞれ異なるメッセージを出力することからメッセージ出力期間が相違する場合がある。このようなメッセージ出力期間の相違は、音出力の末尾に設けられた無音期間によって吸収(調整)されて、全体として扉開放エラーの音出力を期間TL1でおこなう。
次に、前枠開放エラー(優先順位が高いエラー)と遊技枠開放エラー(優先順位が低いエラー)とで非共通のメッセージとしたことで生じるメッセージの出力期間の相違を無音期間で吸収しない扉開放エラーについて、図163(2)に示す。
演出制御装置300は、期間TL151の警告音(たとえばピロン、ピロン等)と、期間TL152のメッセージ(たとえば「ガラス扉が開いています」)と、期間TL153の無音とからなる合計期間TL1の報知音を前枠開放エラーとして音出力する。
演出制御装置300は、期間TL151の警告音(たとえばピロン、ピロン等)と、期間TL154のメッセージ(たとえば「遊技枠が開いています」)と、期間TL155の無音とからなる合計期間(TL1−TL156)の報知音を遊技枠開放エラーとして音出力する。
前枠開放エラーと遊技枠開放エラーはそれぞれ異なるメッセージを出力することからメッセージ出力期間が相違する場合がある。これにより、遊技機10は、エラーの種類によって音出力期間が相違し得るが、エラーの種類によらず無音期間を固定とする。これにより、遊技機10は、遊技者にとって聞き取りやすいエラー報知をおこなうことができる。なお、遊技機10は、メッセージ期間の後に無音期間を設けるとしたがこれに限らず、警告期間の前や警告期間とメッセージ期間の間であってもよい。
なお、遊技機10は、優先順位が高い前枠開放エラーの警告音やメッセージの音出力を優先するために、優先順位が低い遊技枠開放エラーのメッセージの音出力を抑制するようにしてもよい。たとえば、遊技機10は、前枠開放エラーの警告音やメッセージの音出力中において、あらかじめ設定する抑制音量や、最低音量、あるいは出力レベルを「0」に変更したりすることによって、遊技枠開放エラーの警告音やメッセージの音出力を抑制することができる。これにより、遊技機10は、優先順位が高いエラーの警告音やメッセージの音出力中において、優先順位が低いエラーのメッセージを遊技者に聴取困難なものとすることができる。
また、遊技機10は、優先順位が低い遊技枠開放エラーのメッセージの音出力よりも優先順位が高い前枠開放エラーの警告音やメッセージの音出力を優先するために、優先順位が高い前枠開放エラーの警告音やメッセージの音出力を強調するようにしてもよい。たとえば、遊技機10は、前枠開放エラーの警告音やメッセージの音出力中において、最大音量への変更や音出力をおこなうスピーカの数を増やす等によって、前枠開放エラーの警告音やメッセージの音出力を強調することができる。これにより、遊技機10は、優先順位が高いエラーの警告音やメッセージの音出力中において、優先順位が高いエラーのメッセージを遊技者に聴取良好なものとすることができる。
このような遊技機10は、2以上のエラーが重複したときに、遊技者あるいは係員に、より注意喚起を図りたいエラー(たとえば強エラーや、より優先順位が高いエラー等)を強調することができる。
[第4の実施形態の変形例5]
第4の実施形態の変形例5は、エラーの報知音の出力期間を延長した場合において、ユーザーが設定した音量調整の有効/無効切替タイミングを変更する点で、第4の実施形態と相違する。
エラーの報知音の出力期間を延長した場合における、ユーザーが設定した音量調整の有効/無効切替タイミングの変更について図164を用いて説明する。図164は、第4の実施形態の変形例5の大入賞口不正入賞エラーと払出異常エラーとが重複発生した際の、受信コマンドと報知動作、音量調整の有効/無効切替のタイミングを示すタイミングチャートの一例を示す図である。
演出制御装置300は、タイミングt91で遊技制御装置100から大入賞口不正入賞エラー報知のコマンドを受信して、音出力と、ランプ出力と、表示出力とによる報知動作をおこなう。演出制御装置300は、タイミングt91において最大音量の音出力と、最大輝度の発光態様のランプ出力と、エラー名を明示した表示出力とにより、大入賞口不正入賞エラーを報知する。
演出制御装置300は、タイミングt92で遊技制御装置100から払出異常エラー報知のコマンドを受信して、優先順位が異なる2つのエラーが重複する。演出制御装置300は、後から発生した払出異常エラーの優先順位が低いことから先に発生していた大入賞口不正入賞エラーの音出力を最初からやり直す。したがって、演出制御装置300は、タイミングt91から予定されていた音出力期間TL1のうち一部報知期間BTで大入賞口不正入賞エラーの音出力をおこなっただけで、タイミングt92で大入賞口不正入賞エラーの音出力を中止する。そして、演出制御装置300は、あらためてタイミングt92からタイミングt95までの音出力期間TL1の大入賞口不正入賞エラーの音出力を開始する。
演出制御装置300は、タイミングt93で遊技制御装置100から大入賞口不正入賞エラー報知終了のコマンドを受信するが、あらかじめ設定した音出力期間TL1だけ大入賞口不正入賞エラーについて音出力による報知を継続し、表示出力による報知を終える。一方で、演出制御装置300は、払出異常エラーが発生中のため、払出異常エラーについて音出力を開始し、表示出力を継続する。
払出異常エラーの音出力は、ユーザー設定に連動した音量出力をおこなうエラーであるが、より優先順位が高いエラーと直前まで重複していたことから、演出制御装置300は、ユーザー設定に連動した音量出力を無効とし、最大音量による音出力を継続する。なお、演出制御装置300は、最大音量による音出力の継続期間を、一部報知期間BTに相当するタイミングt93からタイミングt94までとすることができる。演出制御装置300は、タイミングt94で最大音量による音出力の継続期間が経過すると、ユーザー設定に連動した音量出力を有効とする。
なお、遊技機10は、大入賞口不正入賞エラーの発生を契機にして少なくとも1セットの報知内容(警告音とメッセージ)を出力可能な期間を担保するため、大入賞口不正入賞エラーの解除があっても音出力期間TL1まで大入賞口不正入賞エラーの音出力を継続する。ただし、演出制御装置300は、タイミングt94までに大入賞口不正入賞エラーの音出力期間TL1が満了していない場合、大入賞口不正入賞エラーの音出力をユーザー設定に連動した音量出力とする。一方で、演出制御装置300は、タイミングt93からタイミングt94まで払出異常エラーの音出力を最大音量とすることができる。
これにより、遊技機10は、優先順位が異なる2つのエラーが重複し、先に優先順位が高いエラーが解除されたときに、後に残った優先順位が低いエラーの報知効果を高めることができる。また、遊技機10は、所定期間(たとえば一部報知期間BT)が経過した後にユーザー設定に連動した音量出力となるので優先順位が低いエラーの報知による煩わしさを低減できる。
なお、演出制御装置300は、最大音量による音出力の継続期間を、一部報知期間BTと同じにしてもよいし、一部報知期間BTの大きさに応じて決定される期間としてもよい。また、最大音量による音出力の継続期間を、一部報知期間BTの大きさによらずに固定期間(たとえば、10秒)とするものであってもよい。
なお、演出制御装置300は、大入賞口不正入賞エラーの解除があっても音出力期間TL1まで大入賞口不正入賞エラーの音出力を継続するとしたが、大入賞口不正入賞エラーが解除されたタイミングt93で大入賞口不正入賞エラーの音出力を中止するものであってもよいし、ユーザー設定に連動した音量出力が有効となるタイミングt94で大入賞口不正入賞エラーの音出力を中止するものであってもよい。
なお、演出制御装置300は、大入賞口不正入賞エラーの音出力を途中でやり直すことにより音出力期間を延長(前延長)したが、音出力期間を満了した後に音出力期間を延長(後延長)するようにしてもよいし、音出力期間の途中を延長(中延長)するようにしてもよい。たとえば、演出制御装置300は、音出力期間の途中に、警告音等を挿入することで音出力期間の途中を延長することができる。
これにより、遊技機10は、遊技者がエラー報知に感じる煩わしさを低減しながらも、遊技場係員を含む周囲環境への異常報知効果を高めることができる。また、遊技機10は、優先順位が異なるエラーが重複したときに、先に発生している優先順位が高いエラーの報知効果を高めることができる。また、遊技機10は、先に発生している優先順位が高いエラーのエラー報知期間の延長により、遊技者に対してエラーが重複したことを感得させることができる。このような遊技機10は、遊技者がエラー報知に感じる煩わしさを一層低減することができる。
[第4の実施形態の変形例6]
第4の実施形態の変形例6は、エラーの報知音の出力期間を延長した場合において、ユーザーが設定した音量調整の有効/無効切替タイミングを変更する点で、第4の実施形態と相違する。
エラーの報知音の出力期間を延長した場合における、ユーザーが設定した音量調整の有効/無効切替タイミングの変更について図165を用いて説明する。図165は、第4の実施形態の変形例6の大入賞口不正入賞エラーと払出異常エラーとが重複発生した際の、受信コマンドと報知動作、音量調整の有効/無効切替のタイミングを示すタイミングチャートの一例を示す図である。
演出制御装置300は、タイミングt101で遊技制御装置100から大入賞口不正入賞エラー報知のコマンドを受信して、音出力と、ランプ出力と、表示出力とによる報知動作をおこなう。演出制御装置300は、タイミングt101において最大音量の音出力と、最大輝度の発光態様のランプ出力と、エラー名を明示した表示出力とにより、大入賞口不正入賞エラーを報知する。
演出制御装置300は、タイミングt102で遊技制御装置100から払出異常エラー報知のコマンドを受信して、優先順位が異なる2つのエラーが重複する。演出制御装置300は、後から発生した払出異常エラーの優先順位が低いことから先に発生していた大入賞口不正入賞エラーの音出力を最初からやり直す。したがって、演出制御装置300は、タイミングt101から予定されていた音出力期間TL1のうち一部報知期間BTで大入賞口不正入賞エラーの音出力をおこなっただけで、タイミングt102で大入賞口不正入賞エラーの音出力を中止する。そして、演出制御装置300は、あらためてタイミングt102からタイミングt105までの音出力期間TL1の大入賞口不正入賞エラーの音出力を開始する。
演出制御装置300は、タイミングt103で遊技制御装置100から大入賞口不正入賞エラー報知終了のコマンドを受信して、大入賞口不正入賞エラーについて音出力と表示出力とによる報知動作を終える。一方で、演出制御装置300は、払出異常エラーが発生中のため、払出異常エラーについて音出力を開始し、表示出力を継続する。
払出異常エラーの音出力は、ユーザー設定に連動した音量出力をおこなうエラーであるが、より優先順位が高いエラーと直前まで重複していたことから、演出制御装置300は、ユーザー設定に連動した音量出力を無効とし、最大音量による音出力を継続する。なお、演出制御装置300は、最大音量による音出力の継続期間を、一部報知期間BTに相当するタイミングt103からタイミングt104までとすることができる。演出制御装置300は、最大音量による音出力の継続期間の経過後から、ユーザー設定に連動した音量出力を有効とする。
これにより、遊技機10は、優先順位が異なる2つのエラーが重複し、先に優先順位が高いエラーが解除されたときに、後に残った優先順位が低いエラーの報知効果を高めることができる。また、遊技機10は、所定期間(たとえば一部報知期間BT)が経過した後にユーザー設定に連動した音量出力となるので優先順位が低いエラーの報知による煩わしさを低減できる。
なお、演出制御装置300は、最大音量による音出力の継続期間を、一部報知期間BTと同じにしてもよいし、一部報知期間BTの大きさに応じて決定される期間としてもよい。また、最大音量による音出力の継続期間を、一部報知期間BTの大きさによらずに固定期間(たとえば、10秒)とするものであってもよい。
なお、演出制御装置300は、大入賞口不正入賞エラーの音出力を途中でやり直すことにより音出力期間を延長(前延長)したが、音出力期間を満了した後に音出力期間を延長(後延長)するようにしてもよいし、音出力期間の途中を延長(中延長)するようにしてもよい。たとえば、演出制御装置300は、音出力期間の途中に、警告音等を挿入することで音出力期間の途中を延長することができる。
これにより、遊技機10は、遊技者がエラー報知に感じる煩わしさを低減しながらも、遊技場係員を含む周囲環境への異常報知効果を高めることができる。また、遊技機10は、優先順位が異なるエラーが重複したときに、先に発生している優先順位が高いエラーの報知効果を高めることができる。また、遊技機10は、先に発生している優先順位が高いエラーのエラー報知期間の延長により、遊技者に対してエラーが重複したことを感得させることができる。このような遊技機10は、遊技者がエラー報知に感じる煩わしさを一層低減することができる。
上述した第4の実施形態(変形例1から変形例6を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、制御部(遊技制御装置100、演出制御装置300)を含む。制御部は、第1のエラー(たとえば、前枠開放エラー)が発生して第1のエラーを報知中に、第1のエラーより報知優先度が低い第2のエラー(たとえば、遊技枠開放エラー)が発生した場合、第1のエラー報知を継続するとともに第1のエラーの報知期間を延長する(図153、図154、図161参照)。
(2)遊技機10は、制御部(遊技制御装置100、演出制御装置300)を含む。制御部は、第1の音量(たとえば最大音量)が設定されている第1のエラー(たとえば、大入賞口不正入賞エラー)が発生して第1のエラーを第1の音量で報知中に、第1のエラーより優先度が低く、かつ第2の音量(たとえばユーザー設定音量)が設定されている第2のエラー(たとえば、払出異常エラー)が発生した場合、第1の音量による第1のエラーの報知を継続する。制御部は、第2のエラーより先に第1のエラーが解除された場合、第1の音量から第2の音量への変更を制限(ユーザー設定に連動した音量出力の無効)する。
(3)遊技機10は、制御部(遊技制御装置100、演出制御装置300)を含む。制御部は、第1の音量(たとえば最大音量)が設定されている第1のエラー(たとえば、大入賞口不正入賞エラー)が発生して第1のエラーを第1の音量で報知中に、第1のエラーより優先度が低く、かつ第2の音量(たとえばユーザー設定音量)が設定されている第2のエラー(たとえば、払出異常エラー)が発生した場合、第1の音量による第1のエラーの報知を継続する。制御部は、第2のエラーより先に第1のエラーが解除された場合、第1の音量による第2のエラー報知をおこなう。
(4)(3)の制御部は、報知期間を延長して第1のエラーの報知を継続し、報知期間の経過後に第1の音量を第2の音量に変更して第2のエラー報知をおこなう。
(5)(4)の制御部は、所定期間経過後に、第1の音量を第2の音量に変更して第2のエラー報知をおこなう。
(6)(5)の制御部は、所定期間を、第1のエラーの報知期間を延長する期間(一部報知期間BT)に応じて設定する。
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、実施形態の遊技機が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記憶装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等がある。磁気記憶装置には、ハードディスク装置(HDD)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ等がある。光ディスクには、DVD(Digital Versatile Disk)、DVD−RAM、CD(Compact Disk)−ROM/RW(ReWritable)等がある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto-Optical disk)等がある。
プログラムを流通させる場合には、たとえば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
プログラムを実行するコンピュータは、たとえば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムにしたがった処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムにしたがった処理を実行することもできる。また、コンピュータは、ネットワークを介して接続されたサーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムにしたがった処理を実行することもできる。
また、上記の処理機能の少なくとも一部を、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)等の電子回路で実現することもできる。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、開示した実施形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、たとえば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機等の遊技球を使用するすべての遊技機、およびメダルを使用する遊技機であるスロットマシンに適用可能である。
また、開示した実施形態はすべての点で例示されるものであって制限的なものではないと考えられるべきである。また、上述の実施形態および変形例の各構成を組み合わせて適用してもよい。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 遊技機
41 表示装置
100 遊技制御装置
300 演出制御装置

Claims (1)

  1. 第1のエラーが発生して前記第1のエラーを報知中に、前記第1のエラーより報知優先度が低い第2のエラーが発生した場合、前記第1のエラーの報知を継続するとともに前記第1のエラーの報知期間を延長する、制御部、
    を含む遊技機。
JP2016229956A 2016-11-28 2016-11-28 遊技機 Active JP6464434B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016229956A JP6464434B2 (ja) 2016-11-28 2016-11-28 遊技機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016229956A JP6464434B2 (ja) 2016-11-28 2016-11-28 遊技機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018086057A true JP2018086057A (ja) 2018-06-07
JP6464434B2 JP6464434B2 (ja) 2019-02-06

Family

ID=62493787

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016229956A Active JP6464434B2 (ja) 2016-11-28 2016-11-28 遊技機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6464434B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020039977A (ja) * 2019-12-19 2020-03-19 株式会社大一商会 遊技機
JP2020093164A (ja) * 2020-03-23 2020-06-18 株式会社大一商会 遊技機
JP2021065632A (ja) * 2019-10-28 2021-04-30 株式会社平和 遊技機
JP2023030767A (ja) * 2021-08-24 2023-03-08 株式会社平和 遊技機

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009011723A (ja) * 2007-07-09 2009-01-22 Samii Kk 弾球遊技機
JP2015057212A (ja) * 2014-12-24 2015-03-26 株式会社藤商事 遊技機

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009011723A (ja) * 2007-07-09 2009-01-22 Samii Kk 弾球遊技機
JP2015057212A (ja) * 2014-12-24 2015-03-26 株式会社藤商事 遊技機

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021065632A (ja) * 2019-10-28 2021-04-30 株式会社平和 遊技機
JP7082104B2 (ja) 2019-10-28 2022-06-07 株式会社平和 遊技機
JP2020039977A (ja) * 2019-12-19 2020-03-19 株式会社大一商会 遊技機
JP7175011B2 (ja) 2019-12-19 2022-11-18 株式会社大一商会 遊技機
JP2020093164A (ja) * 2020-03-23 2020-06-18 株式会社大一商会 遊技機
JP7175017B2 (ja) 2020-03-23 2022-11-18 株式会社大一商会 遊技機
JP2023030767A (ja) * 2021-08-24 2023-03-08 株式会社平和 遊技機

Also Published As

Publication number Publication date
JP6464434B2 (ja) 2019-02-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6446698B2 (ja) 遊技機
JP6446759B2 (ja) 遊技機
JP6334487B2 (ja) 遊技機
JP2018139854A (ja) 遊技機
JP6500004B2 (ja) 遊技機
JP6609887B2 (ja) 遊技機
JP2018015288A (ja) 遊技機
JP6621182B2 (ja) 遊技機
JP2017060588A (ja) 遊技機
JP6464434B2 (ja) 遊技機
JP2018094212A (ja) 遊技機
JP2017169606A (ja) 遊技機
JP6314323B1 (ja) 遊技機
JP6688208B2 (ja) 遊技機
JP6609734B2 (ja) 遊技機
JP6175112B2 (ja) 遊技機
JP6343264B2 (ja) 遊技機
JP2018094216A (ja) 遊技機
JP6876341B2 (ja) 遊技機
JP2018094213A (ja) 遊技機
JP6857416B2 (ja) 遊技機
JP6857417B2 (ja) 遊技機
JP2018139851A (ja) 遊技機
JP6609840B2 (ja) 遊技機
JP2020037013A (ja) 遊技機

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180926

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181002

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181121

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181211

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181217

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6464434

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250