JP2018084534A - 可燃性ガス検知器及び検知方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】低湿度条件下でも保水リザーバなどの追加の構成を必要とせずに、水素ガスばかりでなく一酸化炭素やエタノールなどの可燃性ガスを検出できる可燃性ガス検知器及び検知方法を提供する。
【解決手段】酸化グラフェン膜GOの一方の面に形成された電気化学的酸化活性を有する触媒を含む検出極10と、酸化グラフェン膜GOの他方の面に形成された白金又は導電性カーボンを含む参照極20と、検出極10と参照極20との間の電位差を測定する電位計30と、検出極10と参照極20と電位計30とを電気的に接続する導電線と、を具備する可燃性ガス検知器。
【選択図】図1

Description

本発明は、酸化グラフェンを用いる可燃性ガスの検知方法及び検知装置に関する。
プロトン導電体を用いた水蒸気電解の技術は、高分子系とセラミックス系で報告されている。高分子系はドュポン社のナフィオン(登録商標)膜を用いたものが広く使用されている。しかし、ナフィオン(登録商標)膜は、高価である上に水を保持できないため、実用化されているナフィオン(登録商標)膜を用いた電気化学センサでは、湿度を保持するために大きな水のリザーバが必要であった。
酸化グラフェン(以下「GO」と略すこともある。)の2次元ナノシートは、触媒、燃料電池、電池、キャパシタなど種々の用途に汎用性があり、脚光を浴びている材料である(非特許文献1及び2)。GOは、地球上に多量に存在し、毒性のない炭素元素のみを含む。さらに、酸化及び乖離を含む単純な化学プロセスによってグラファイトから合成することができる。これらの利点により、GOは、ある用途に用いられる希少で高価な材料の代替物となる。
GOの新規な特性の一つは、高いプロトン伝導性であり、燃料電池のプロトン交換膜として使用することができる(非特許文献3及び4)。プロトン伝導性は、GO表面に係止されている酸素官能基の部分でプロトンホッピングにより生じる(非特許文献5)。エポキシ基は、GOにおける主要なプロトンホッピングサイトとして考えられている(非特許文献6)。プロトン伝導性は、GOにおける酸素濃度の変化により調節され得ると報告されている(非特許文献7及び8)。部分的還元により、GOはプロトン伝導性及び電子伝導性を示す混合伝導性材料となる(特許文献1)。
ナフィオン(登録商標)及びアンチモン酸などのプロトン伝導性物質で、室温で電気化学的にHを検出することが報告されている(非特許文献9〜11)。また、HとOとの電気化学的酸化及び還元が同時に生じる混成電位機構に基づき、空気中でのHの電気化学的検出が研究されている(非特許文献12)。
特開2016-169138号公報
H. J. Choia, S. M. Junga, J. M. Seoa, D. W. Changb, L. Daic, J. B. Baekan, Nano Energy 1, 534-551 (2012) V. Georgakilas, J. N. Tiwari, K. C. Kemp, J. A. Perman, A. B. Bourlinos, K. S. Kim, and R. Zboril, Chem. Rev., 116, 5464-55 9 (2016) H. Tateishi, K. Hatakeyama, C. Ogata, K. Gezuhara, J. Kuroda, A. Funatsu, M. Koinuma,T. Taniguchi, S. Hayami, and Y. Matsumoto, J. Electrochem. Soc., 160, F1175-F1178 (2013) W. Gao, G. Wu, M. T. Janicke, D. A. Cullen, R. Mukundan, J. K. Baldwin, E. L. Brosha, C. Galande, P. M. Ajayan, K. L. More, A. M. Dattelbaum, and P. Zelenay, Angew. Chem. Int. Ed., 53, 3588 -3593 (2014) K. Hatakeyama, M. R. Karim, C. Ogata, H, Tateishi, A. Funatsu, T, Taniguchi, M. Koinuma, S, Hayami, and Y. Matsumoto, Angew. Chem. Int. Ed., 53, 6997 -7000 (2014) M. R. Karim, K. Hatakeyama, T. Matsui, H. Takehira, T. Taniguchi, M. Koinuma, Y. Matsumoto, T. Akutagawa, T. Nakamura, S. Noro, T. Yamada, H. Kitagawa, and S. Hayami, J. Am. Chem. Soc., 135, 8097-8100 (2013) K. Hatakeyama, H. Tateishi, T. Taniguchi, M. Koinuma, T. Kida, S.Hayami, H. Yokoi, and Y. Matsumoto, Chem. Mater., 26, 5598-5604 (2014) K. Hatakeyama, Md. S. Islam, M. Koinuma, C. Ogata, T. Taniguchi, A. Funatsu, T. Kida, S. Hayamia, and Y. Matsumoto, J. Mater. Chem. A, 3, 20892-20895 (2015) G. Velayutham, C. Ramesh, N. Murugesan, V. Manivannan, K. S. Dhathathreyan, G. Periaswami, Ionics, 10, 1, 63-67 (2004) N. Miura, T. Harada, N. Yamazoe, J. Electrochem. Soc., 136, 1215-1219 (1989) N. Miura, N. Yamazoe, Solid State Ionics, 53-56, 975-982 (1992) M. R. Karim, K. Hatakeyama, T. Matsui, H. Takehira, T. Taniguchi, M. Koinuma, Y. Matsumoto, T. Akutagawa, T. Nakamura, S. Noro, T. Yamada, H. Kitagawa, and S. Hayami, J. Am. Chem. Soc., 135, 8097-8100 (2013) M. Sookhakian, Y. M. Amin, W. J. Basirun, Appl. Surf. Sci., 283, 668-677 (2013)
本発明の目的は、従来のナフィオン(登録商標)膜では難しい低湿度条件下でも保水リザーバなどの追加の構成を必要とせずに、水素ガスばかりでなく一酸化炭素やエタノールなどの可燃性ガスを検出できる可燃性ガス検知器及び検知方法を提供することにある。
本発明者らは、ナフィオン(登録商標)と互換性のある酸化グラフェンの高いプロトン伝導性を用いて、Pt系検出極に固定させた酸化グラフェン膜系電気化学セルを製造することにより、室温にて水素やエタノールなど酸化されてプロトン(H)及び電子(e)を生じさせる可燃性ガスを検出する特性を検討し、乾燥空気中及び湿潤空気中で室温にて空気中の可燃性ガスの検出が可能であることを知見し、本発明を完成するに至った。
本発明によれば、酸化グラフェン膜の一方の面に形成された電気化学的酸化活性を有する触媒を含む検出極と、酸化グラフェン膜の他方の面に形成された白金又は導電性カーボンを含む参照極と、当該検出極と参照極との間の電位差を測定する電位計と、当該検出極と参照極と電位計とを電気的に接続する導電線と、を具備する可燃性ガス検知器が提供される。
本発明の実施態様は以下のとおりである。
[1]酸化グラフェン膜の一方の面に形成された電気化学的酸化活性を有する触媒を含む検出極と、酸化グラフェン膜の他方の面に形成された白金又は導電性カーボンを含む参照極と、当該検出極と参照極との間の電位差を測定する電位計と、当該検出極と参照極と電位計とを電気的に接続する導電線と、を具備する可燃性ガス検知器。
[2]前記酸化グラフェン膜は非通気性の囲包体内に設置され、参照極側を非導電性かつ非通気性の囲包体で隔離し、対照空気を導入する対照空気導入口を有する参照極室と、検出極側を含み、被検ガスを導入する被験ガス導入口、及び被験ガスを排出する被験ガス排出口を有する検出極室と、に区画されている、上記[1]に記載の可燃性ガス検知器。
[3]上記[1]に記載の可燃性ガス検知器を用いて、可燃性ガスを検知する方法であって、
前記参照極及び検出極に被験ガスを接触させて、参照極と検出極との間の電位差による生じる起電力を電位計で計測し、予め作成しておいた検量線を用いて対応する被験ガス濃度を求める、可燃性ガス検知方法。
[4]上記[2]に記載の可燃性ガス検知器を用いて、可燃性ガスを検知する方法であって、
参照極室に対照ガスを導入して、電位を安定させた後、検出極室に被験ガスを導入して、参照極と検出極との間の電位差による生じる起電力を電位計で計測し、予め作成しておいた検量線を用いて対応する被験ガス濃度を求める、可燃性ガス検知方法。
本発明によれば、低湿度条件でも保水リザーバなどの追加の構成を必要とせずに、水素ガスばかりでなく、酸化によりプロトン(H)及び電子(e)を生じさせる可燃性ガス、たとえば一酸化炭素やエタノールなども検出できる可燃性ガス検知器及び検知方法が提供される。
可燃性ガス検知器Iの概略を説明する模式図である。 酸化グラフェン膜に設けた検出極と参照極の概略構成を示す模式図である。 実施例におけるマイカ基板上に堆積させたGOナノシートのAFM画像である。 図3のAFM画像からの膜厚(Film thickness/nm)と距離(distance/μm)の関係を示すグラフである。 実施例における懸濁液から回収したGO粉末のFT−IRスペクトルである。 実施例における真空ろ過により製造したGO膜のXRDパターンである。 可燃性ガス検知器Iの被験ガス濃度計測実験装置の概略構成を示す模式図である。 可燃性ガス検知器Iにおける乾燥空気中室温でのPt/C電極に固定されたGO膜の水素に対する応答遷移を示すグラフである。 可燃性ガス検知器Iにおける湿潤空気中室温でのPt/C電極に固定されたGO膜の水素に対する応答遷移を示すグラフである。 可燃性ガス検知器Iにおける乾燥空気中でのPt/C検出極に固定されたデバイスのH濃度(Hydrogen concentration/ppm)に対する検出応答(ΔEMF/mV)を示すグラフである。 可燃性ガス検知器Iにおける湿潤空気(相対湿度30%)中でのPt/C検出極に固定されたデバイスのH濃度Hydrogen concentration/ppm)に対する検出応答(ΔEMF/mV)を示すグラフである。 可燃性ガス検知器I及び比較例における空気中濃度50ppmの水素の検出応答(EMF/V)に対する相対湿度の影響を示すグラフである。 可燃性ガス検知器Iにおける可燃性ガス検知器(Ptスパッタ電極)による乾燥雰囲気中室温でのエタノール濃度(EtOH concentration/ppm)に対する検出応答(ΔEMF/mV)を示すグラフである。 可燃性ガス検知器Iの検出極をPtメッシュ電極(線直径100μm)、Ptスパッタ電極(膜厚200nm)、及びPt/C電極(膜厚30μm)に変えた場合の湿潤雰囲気中室温でのCO濃度(CO concentration/ppm)に対する検出応答(ΔEMF/mV)を示すグラフである。 可燃性ガス検知器IIの概略を説明する模式図である。 図15の平面型センサの拡大図である。 可燃性ガス検知器IIにおける湿潤空気中室温でのPt/C電極に固定されたGO膜の水素に対する応答遷移を示すグラフである。 可燃性ガス検知器IIにおける湿潤空気(相対湿度30%)中でのPt/C検出極に固定されたデバイスのH濃度Hydrogen concentration/ppm)に対する検出応答(ΔEMF/mV)を示すグラフである。
実施形態
以下、添付図面を参照しながら本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。図1は、本発明の可燃性ガス検知器の概略を説明する模式図である。
図1に示す可燃性ガス検知器Iは、酸化グラフェン膜GOと、酸化グラフェン膜GOの一方の面に形成されている電気化学的酸化活性を有する触媒を含む検出極10と、酸化グラフェン膜GOの他方の面に形成されている白金を含む参照極20と、検出極10と参照極20との間の電位差を測定する電位計30と、検出極10と参照極20と電位計30とを電気的に接続する導電線31と、を具備する。検出極10、酸化グラフェン膜GO及び参照極20は、非通気性の囲包体40内に設けられている。非通気性の囲包体40には、参照極20を内包し、酸化グラフェン膜GOとは反対の端部に対照空気導入口22を有する非導電性かつ非通気性の囲包体(図1においてはガラス管)により参照極室24が形成されている。非通気性の囲包体40には、酸化グラフェン膜GOの検出極10側に被験ガスを導入する被験ガス導入口12、及び検出後の被験ガスを外部に排出する被験ガス排出口14が設けられ、参照極室24を包囲するように検出極室16が形成されている。
検出極10は、酸化グラフェン膜GOの表面に電気化学的酸化活性を有する触媒を設けるだけでもよいが、図2に示すように、電気化学的酸化活性を有する触媒の上にニッケルメッシュなどの導電性金属を被覆させることが好ましい。導電性金属としては導電線31と検出極10との電気的接続を良好にすることができればニッケルメッシュに限定されず、また室温で作動できるため腐食を考慮する必要もなく、銅、銀、白金、金などの導電性金属または酸化物を塗布又は担持させてもよい。電気化学的酸化活性を有する触媒としては、白金、パラジウム、金、ルテニウム、ペロブスカイト型酸化物、酸化ニッケル、酸化マンガン、酸化コバルトを好適に挙げることができ、特に白金、白金担持炭素、パラジウム担持炭素が好ましい。酸化触媒を用いると、可燃性ガスが電極と酸化グラフェン膜との界面に到達する前に燃焼してしまい、電極と酸化グラフェン膜との界面での反応を阻害し、電位変化を抑制する。酸化触媒としての機能を有する白金などを用いる場合には、可燃性ガスが電極と酸化グラフェン膜との界面に到達するまで燃焼しない程度に白金の担持量を少なくすることが望ましい。酸化触媒としても機能する電気化学的酸化活性を有する触媒を使用する場合の担持量は、0.1〜40wt%、好ましくは1〜10wt%の範囲とすることが望ましい。
参照極20は、白金粉末、白金ブラック粉末、白金を担持させた炭素粉末、白金を担持させた導電性酸化物などの白金含有粉末を酸化グラフェン膜GOの表面に塗布又は担持させることが好ましい。
検出極10及び参照極20は、例えば、白金粉末などを酸化グラフェン膜表面にスパッタしてスパッタ電極としてもよいし、メッシュ状の白金を酸化グラフェン膜表面に固定してメッシュ電極としてもよいし、白金を担持した炭素電極(市販品でもよい)を酸化グラフェン膜表面に固定してもよい。酸化グラフェン膜GOの表面に塗布又は担持させる白金は多すぎると酸化グラフェン膜GO表面で酸化が進行してしまい、検出感度が低下するため、0.1〜40wt%、好ましくは1〜10wt%の範囲とすることが望ましい。また、酸化グラフェン膜GOの表面に厚さ100nm〜10μm、好ましくは100nm〜1μm以下の白金層を設けて、酸化グラフェン膜との間に界面を形成させ、当該界面にて酸化反応を生じさせることが好適である。たとえば、スパッタ電極の場合には、50nm〜500nm程度の薄い膜厚が可能であり、メッシュ電極の場合には10μm〜100μm程度、Pt/C電極の場合には3μm〜50μmの厚みが可能である。酸化グラフェン膜表面に設ける白金層の厚みが肉薄であるほど可燃性ガスの検出感度は向上する。
検出極10及び参照極20の表面は、Ni、Pt、Au、Cuなどの導電性金属のメッシュ又はワイヤなどでの集電体で被覆されていることが好ましい。導電性金属のメッシュ又はワイヤは、検出極10及び参照極20を電位計30に接続するための導電線の接点となり、電気的連通を確実にすることができる。
本発明の可燃性ガス検出方法によれば、可燃性ガス検知器Iの検出極10側の被験ガス導入口12から被験ガスを導入して、検出極(酸化側)10と参照極(還元側)20との電位差を電位計30で測定することにより、被験ガス中に含まれる可燃性ガス成分を検出することができる。本発明の検出方法により検知可能な可燃性ガスとしては、酸化によりプロトン(H)及び電子(e)を生じさせるガスであればよく、たとえば水素ガス、一酸化炭素、メタン、エタノールなどを好適に挙げることができる。
図15示す可燃性ガス検知器IIは、酸化グラフェン膜GOと、酸化グラフェン膜GOの一方の面に形成されている電気化学的酸化活性を有する触媒を含む検出極110と、酸化グラフェン膜GOの他方の面に形成されている導電性カーボンを含む参照極120と、検出極110と参照極120との間の電位差を測定する電位計130と、検出極110と参照極120と電位計130とを電気的に接続する導電線131と、を具備する。検出極110、酸化グラフェン膜GO及び参照極120は、非通気性の囲包体140内に設けられている。非通気性の囲包体140には、被験ガスを導入する被験ガス導入口112、及び検出後の被験ガスを外部に排出する被験ガス排出口114が設けられている。検出極110及び参照極120の詳細は、可燃性ガス検知器Iについて上述したとおりである。
本発明の可燃性ガス検出方法によれば、可燃性ガス検知器IIの被験ガス導入口112から被験ガスを導入して、検出極(酸化側)110と参照極(還元側)120との電位差を電位計130で測定することにより、被験ガス中に含まれる可燃性ガス成分を検出することができる。
本発明の可燃性ガス検知器による電位差発生の原理を下記に示す。
酸化グラフェン膜は、高いプロトン伝導性を有する。検出極室16に導入された被験ガス中に、水素ガス、一酸化炭素ガス、メタンガスなどの可燃性ガスが存在すると、これらの可燃性ガスは被験ガス中の空気(酸素)により酸化されるので、検出極10では以下の電極反応のいずれかが生じると考えられる。
酸化グラフェン膜GOは高いプロトン伝導性であるため、検出極10で発生したHは酸化グラフェン膜GO内を移動して、参照極20側に透過する。一方、参照極室24には、空気が充填されているため、酸化グラフェン膜GOを透過して参照極20に到達したHは空気中酸素と反応して酸素が還元されて、以下の電極反応が生じると考えられる。
すると、検出極10では電子が発生し、参照極20では電子が消費されるため、検出極(酸化側)と参照極(還元側)との間に電位差が発生する。本発明者らは、下記実施例に示すように、この電位差により発生する起電力が可燃性ガスの濃度に比例することを知見した。
したがって、電位計30で計測した起電力と可燃性ガス濃度との検量線を予め求めておくことで、起電力から可燃性ガス濃度を求めることができる。
従来のナフィオン(登録商標)膜を用いる水素ガス検知器は湿潤状態を維持することが必要であったが、酸化グラフェン膜GOは内部に水分子を取り込み保持することができるので、本発明の可燃性ガス検知器は、湿潤空気中ばかりでなく、乾燥空気中でも可燃性ガスの検出及び定量が可能である。
また、下記実施例に示すように、可燃性ガスとしては揮発性アルコールであっても検出可能であり、たとえば空気中にエタノールが存在する場合には、検出極(酸化側)で以下の電極反応が生じると考えられる。
[GO膜の調製]
下記手順の改良Hummer法に従って、グラファイト粉末からGOナノシートを合成した。
グラファイト粉末(2.0g)を濃硫酸(92mL)に添加し、撹拌しながら硝酸ナトリウム(2.0g)を添加した。混合物を氷浴で30分間冷却した後、混合物に過マンガン酸カリウム(10g)をゆっくり添加した。反応系を35℃の水浴にゆっくりと移し、40分間各版しながら加熱した後、水(92mL)をゆっくりと添加した。得られた水溶液を95℃の油浴にて15分間撹拌した。追加の水(200mL)及び過酸化水素を添加したところ、水溶液の色が茶色から黄色に変化した。反応系を空冷した後、遠心分離した混合物に塩酸水溶液(5%)を添加して、さらに遠心分離及び水洗を繰り返して金属イオン及び酸を除去した。沈殿物を4〜6時間の超音波照射により水中に分散させた。得られたGO分散水を10,000rpmで30分間遠心分離して、凝集物を除去し、GOナノシートを含む上澄み液を採取し、GOナノシートを含む懸濁液(GOコロイド状懸濁液)を得た。
180μm細孔のろ過膜で0.4μm細孔のろ過膜を支持するように2枚のろ過膜を積層させた積層ろ過膜を用いてGOコロイド状懸濁液を真空ろ過して、180μm厚の酸化グラフェン膜(自己支持膜)を合成した。
[分析]
合成物をAFM、FT−IR及びXRDで分析して、グラファイトからGOが製造されたことを確認した。AFM測定サンプルは、マイカ基板上にGO懸濁液を滴下して調製した。FT−IR測定サンプルは、懸濁液から回収したGO粉末とKBrを混合して調製した。製造した膜をXRD(Cu Kα線)で分析した。
図3に、マイカ基板上に堆積させたGOナノシートのAFM画像を示す。AFM画像は、シート形状の製造物を示す。GOの格子径は1μm〜5μmであった。図3のAFM画像からの膜厚と距離の関係を示す図4において、サイズ分布は広範であり、大きなシートと小さなシートが見られることから、酸化及び乖離工程の間に、大きなGOシートの断片化が生じたものと思われる。GOシートの厚みは、AFM線走査によって測定した。走査プロファイルは、合成されたGOシートが1.2nmの厚みを有することを示し、グラフェンが乖離してGOナノシートが製造できたことを示唆する。
図5は、懸濁液から回収したGO粉末のFT−IRスペクトルを示す。図5において、3410cm−1(O−H)、1730cm−1(C=O)、1220cm−1(C−OH)及び1054cm−1(C−O−C)のピークが観察され、ナノシート上に酸化官能基が存在することが確認できる。図6は、真空ろ過により製造したGO膜のXRDパターンを示す。層状物質の典型的なXRDパターンが観察される。グラファイト(2θ=26.206゜)とは異なる2θ=8.784゜に回折強度ピークが観察される。中間層の距離は、主ピークから10Åと見積もることができ、報告値(非特許文献14)と一致する。XRD及びAFMの測定結果から、GOナノシートが一緒に積層されて、1nmの中間層距離を有する層状GO膜が形成されたことがわかる。
[可燃性ガス検知器Iの製造]
市販の白金担持炭素粉末(TEC10R50E(Pt40%/C担体)、田中貴金属工業株式会社)をイソプロパノールに分散させ、得られた懸濁液をGO膜上に滴下して検出層を形成させて、検出層の上にNiメッシュを載置し、Niメッシュに導電線を接続させて検出極10を製作した。GO膜の他方の面に白金ブラックの被覆層を形成し、その上に白金メッシュを載置し、導電線を接続させて、参照極20を製作した。参照極20側にガラス管を接着させて、参照極20を取り囲み、参照極室24を形成した。被験ガス導入口12及び被験ガス排出口14を設けた囲包体に、検出極10及び参照極20を形成した酸化グラフェン膜GOを挿入して、参照極室24を囲包し、検出極10を露出させた検出極室16を形成して、図1及び2に示す可燃性ガス検知器Iを組み立てた。
図7は、可燃性ガス検知器の被験ガス濃度計測実験装置の概略構成を示す模式図である。可燃性ガス検知器Iの被験ガス導入口12に、流量制御器53及び四方弁55を介して被験ガスボンベ50(Air+H)を連結させた。被験ガス濃度及び被験ガス湿度を変動させるために、四方弁55には、流量制御器53、停止弁52及びバブラー54を介して希釈ガスボンベ51(Air)を連結させた。被験ガスボンベ50及び希釈ガスボンベ51を開いて、被験ガスを希釈ガスで所定濃度に希釈した後、被験ガス導入口12から検出極室16に導入して、被験ガスの各濃度における起電力を計測した。
参照極室24には、参照極の電位を固定させるために、対照空気となる大気を導入して充填させた。
[検出試験]
図7に示すガスボンベ51及び51を開けて、市販の水素ガスと合成空気とを混合して、サンプル水素ガス(100ppm〜1000ppm)を調製し、被験ガス導入口12から検出極室16に導入した。合成空気を水にバブリングして、水蒸気を調製し、乾燥サンプルガスと混合した。サンプルガスの全体流量は、100mL/minに設定した。検出極10及び参照極20の間に発生した起電力(EMF)を電位計30で測定した。センサ応答(ΔEMF)は、空気中EMFに対するサンプルガス中EMFの比率として定義した。
[水素検出特性]
混在電位型ガス検知器に対する検出物質として、GO懸濁液から調製したプロトン伝導性酸化グラフェン(GO)ナノシートを用いた。
図8は、乾燥空気中室温でのPt/C電極に固定されたGO膜の水素に対する応答遷移を示し、図9は、湿潤空気中室温でのPt/C電極に固定されたGO膜の水素に対する応答遷移を示す。Pt/C電極に固定したGO系検知器は、室温でH(200ppm〜1000ppm)に対する良好な検出応答を示した。50ppmから100ppmの水素濃度に変化させた場合に測定されるΔEMFが、所定値の90%に到達するまでの90%応答時間は1分以内であった。90%応答時間とは、たとえば、水素濃度50ppmの時のΔEMFが100mVであり、水素濃度を100ppmに変化させた時のΔEMFが200mVであった場合の90%応答時間は、ΔEMFが180mVになる時間である。センサのEMF応答は、H濃度の対数に対して線形であり、混成電位型検知器の典型的な挙動と一致した。
検出応答(ΔEMF)は、電極物質に大きく依存する。Pt/C電極は良好な結果を示したが、Ni及び白金ブラック電極は良好な結果を示さなかった。混成電位型検知器にとって、3層の内面(TPI)における電気化学反応は、より大きな検出応答を効率的に与えるべきであるが、不均一触媒反応が生じると、TPIにおける電気化学反応が妨げられるので、検出応答が減少する。白金ブラック電極の低い応答性は、TPIへのH拡散を阻止するHの不均一燃焼に対する高い触媒活性ゆえであると考えられる。一方、Ni電極は、室温での電気化学活性が低いため、検出応答を示さなかった。
図10は、乾燥空気中でのPt/C検出極に固定されたデバイスのH濃度に対する検出応答を示す。図11は、湿潤空気(相対湿度30%)中でのPt/C検出極に固定されたデバイスのH濃度に対する検出応答を示す。いずれの場合にも、検出応答(ΔEMF)は、H濃度の対数に対して線形であり、混在電位型ガス検知器の場合と良好な一致を示す。曲線の傾きは、乾燥空気条件で121mV/decade、湿潤空気(相対湿度30%)条件で160mV/decadeであった。これらの値は、2つの電子プロセスに基づいて作用する典型的な水素濃縮セルに対して理論的に予測される29.5mV/decadeよりも遙かに大きな値である。本発明の可燃性ガス検知器は、低濃度(例えば50ppm)であってもHに対する大きな検出応答を示すといえる。
図12は、空気中濃度50ppmの水素の検出応答に対する相対湿度の影響を示す。本発明の可燃性ガス検知器は、相対湿度を0%〜95%まで変えても検出応答(ΔEMF)の振れ幅は非常に小さいが、対照としてナフィオン(登録商標)膜を用いた検知器では相対湿度85%までは安定であるが、75%以下で大きく変動し、特に55%以下では全く安定せず、相対湿度の影響が大きいことがわかる。本発明の可燃性ガス検知器が乾燥空気中でも良好に作動したことは、従来のナフィオン(登録商標)膜などのプロトン伝導性膜に基づく検知器と比較して、特筆すべきことである。GOの中間層に存在する水が、乾燥条件下でも維持され、乾燥空気中でもプロトン伝導を可能として、H検出を可能にしたと考えられる。
上述の結果によれば、下記電気化学反応が検出極で同時に生じていると考えられる。
図13は、可燃性ガス検知器I(Ptスパッタ電極)による乾燥雰囲気中室温でのエタノール濃度に対する検出応答を示す。検出応答曲線は、傾き56.4mV/decadeの線形を示した。これは、エタノール酸化反応に水が不要であることを示唆する。
Pt/C検出電極及びPt参照極に取り付けられたGO膜に基づく検知器は、空気中室温下でのppm濃度の水素に応答する良好な起電力(EMF)を示した。EMF変化は、検出する物質の種類に大きく依存し、Pt/C電極は乾燥及び湿潤条件のいずれにおいても高い検出応答を示した。H濃度変化に伴う大きなEMF変動が観察され、水素漏洩のオンラインモニタリングに対するGOの有効性が実証された。
図14は、可燃性ガス検知器Iの検出極をPtメッシュ電極(線直径100μm)、Ptスパッタ電極(膜厚200nm)、及びPt/C電極(膜厚30μm)に変えた場合の湿潤雰囲気中室温でのCO濃度に対する検出応答を示す。Ptメッシュ電極の検出応答曲線は、傾き117.3mV/decadeの線形を示し、Ptスパッタ電極の検出応答曲線は、傾き46.8mV/decadeの線形を示し、Pt/C電極の検出応答曲線は、傾き26.1mV/decadeの線形を示した。いずれの電極でもCO濃度1ppm〜1000ppmの範囲で線形の検出応答を示していることから良好な検出が可能であることがわかる。特にPtメッシュ電極の傾きは大きく、検出感度が良好であるといえ、Ptスパッタ電極は200nmと薄くても検出感度が高く、小型(マイクロサイズ)の検知器を作製することができる。
GOのナノシート形状は、加熱ユニットなしに空気中の可燃性ガスを電気化学的に検出することができる超小型ガス検知器を提供することができる。
[可燃性ガス検知器IIの製造]
市販の白金担持炭素粉末(TEC10R50E(Pt40%/C担体)、田中貴金属工業株式会社)をイソプロパノールに分散させ、得られた懸濁液をGO膜上に滴下して検出層を形成させて、検出層の上に集電体としてNiメッシュを載置し、Niメッシュに導電線を接続させて検出極110を製作した。GO膜の他方の面に導電性カーボンの被覆層を形成し、その上に集電体としてNiメッシュを載置し、導電線を接続させて、参照極120を製作した。被験ガス導入口112及び被験ガス排出口114を設けた囲包体に、検出極110及び参照極120を形成した酸化グラフェン膜GOを挿入して、図15及び16に示す可燃性ガス検知器IIを組み立てた。
[検出試験]
図7の可燃性ガス検知器Iの代わりに可燃性ガス検知器IIを組み込んで検出試験を行った。ガスボンベ51及び51を開けて、市販の水素ガスと合成空気とを混合して、サンプル水素ガス(100ppm〜1000ppm)を調製し、被験ガス導入口112に導入した。合成空気を水にバブリングして、水蒸気を調製し、乾燥サンプルガスと混合した。サンプルガスの全体流量は、100mL/minに設定した。検出極110及び参照極120の間に発生した起電力(EMF)を電位計30(又は130)で測定した。センサ応答(ΔEMF)は、空気中EMFに対するサンプルガス中EMFの比率として定義した。
図17は、湿潤空気中室温でのPt/C電極に固定されたGO膜の水素に対する応答遷移を示す。Pt/C電極に固定したGO系検知器は、室温でH(50ppm〜150ppm)に対する良好な検出応答を示した。50ppmから100ppmの水素濃度に変化させた場合の90%応答時間は1分以内であった。センサのEMF応答は、H濃度の対数に対して線形であり、混成電位型検知器の典型的な挙動と一致した。
図18は、湿潤空気(相対湿度30%)中でのPt/C検出極に固定されたデバイスのH濃度に対する検出応答を示す。検出応答(ΔEMF)は、H濃度の対数に対して線形であり、混在電位型ガス検知器の場合と良好な一致を示す。曲線の傾きは、湿潤空気(相対湿度30%)条件で52.44mV/decadeであった。この値は、2つの電子プロセスに基づいて作用する典型的な水素濃縮セルに対して理論的に予測される29.5mV/decadeよりも大きな値である。本発明の可燃性ガス検知器は、低濃度(例えば50ppm)であってもHに対する大きな検出応答を示すといえる。

Claims (4)

  1. 酸化グラフェン膜の一方の面に形成された電気化学的酸化活性を有する触媒を含む検出極と、酸化グラフェン膜の他方の面に形成された白金又は導電性カーボンを含む参照極と、当該検出極と参照極との間の電位差を測定する電位計と、当該検出極と参照極と電位計とを電気的に接続する導電線と、を具備する可燃性ガス検知器。
  2. 前記酸化グラフェン膜は非通気性の囲包体内に設置され、参照極側を非導電性かつ非通気性の囲包体で隔離し、対照空気を導入する対照空気導入口を有する参照極室と、検出極側を含み、被検ガスを導入する被験ガス導入口、及び被験ガスを排出する被験ガス排出口を有する検出極室と、に区画されている、請求項1に記載の可燃性ガス検知器。
  3. 請求項1に記載の可燃性ガス検知器を用いて、可燃性ガスを検知する方法であって、
    前記参照極及び検出極に被験ガスを接触させて、参照極と検出極との間の電位差による生じる起電力を電位計で計測し、予め作成しておいた検量線を用いて対応する被験ガス濃度を求める、可燃性ガス検知方法。
  4. 請求項2に記載の可燃性ガス検知器を用いて、可燃性ガスを検知する方法であって、
    参照極室に対照ガスを導入して、電位を安定させた後、検出極室に被験ガスを導入して、参照極と検出極との間の電位差による生じる起電力を電位計で計測し、予め作成しておいた検量線を用いて対応する被験ガス濃度を求める、可燃性ガス検知方法。
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