JP2018075832A - 導電性高分子導電体の製造方法、及び、基材の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】導電性を向上させることができると共に、導電性高分子の剥離を抑制することができる導電性高分子導電体、基材、及び、それらの製造方法を提供する。【解決手段】導電性高分子導電体10は、基材11に導電性高分子12が付着されたものである。基材11は、基礎部材11Aと、この基礎部材11Aに形成されたセリシンを含む定着層11Bとを有している。導電性高分子12としては、例えば、ポリ3,4−エチレンジオキシチオフェンが好ましく挙げられる。セリシンを含む定着層11Bを形成することにより、基礎部材11Aをどのような材料により構成しても、基材11と導電性高分子12との密着性を向上させることができる。【選択図】図1
Description
本発明は、導電性高分子を用いた導電性高分子導電体、導電性高分子導電体を形成する基材、及び、それらの製造方法に関する。
近年、PEDOT−PSS{ポリ(3.4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリ(スチレンスルホン酸)}等の導電性高分子をシルクよりなる基材に付着させた導電性高分子繊維が知られている(例えば、特許文献1参照)。この導電性高分子繊維は、導電性、親水性、引っ張り強度、耐水強度を有しているので、特に、生体電極の材料として利用することができる。しかし、この導電性高分子繊維は、天然繊維であるシルクを用いているので、生産性が悪く、価格も高価であるという問題があった。そこで、シルク以外の基材を用いることが検討されている。
しかしながら、シルク以外の基材を用いた場合には、導電性が低くなってしまい、また、洗濯にすると基材に付着させた導電性高分子が剥離してしまうという問題があった。
本発明は、このような問題に基づきなされたものであり、導電性を向上させることができると共に、導電性高分子の剥離を抑制することができる導電性高分子導電体、基材、及び、それらの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の導電性高分子導電体は、基材に導電性高分子が付着されたものであって、基材は、基礎部材と、この基礎部材に形成されたセリシンを含む定着層とを有するものである。
本発明の基材は、導電性高分子が付着されることにより導電性高分子導電体を形成するものであって、基礎部材と、この基礎部材に形成されたセリシンを含む定着層とを有するものである。
本発明の導電性高分子導電体の製造方法は、基材に導電性高分子を付着した導電性高分子導電体を製造するものであって、基礎部材にセリシンを含む定着層を形成し、基材を形成する基材形成工程と、基礎部材に定着層を形成した基材に導電性高分子を付着させる導電性高分子形成工程とを含むものである。
本発明の基材の製造方法は、導電性高分子が付着されることにより導電性高分子導電体を形成する基材を製造するものであって、基礎部材にセリシンを含む定着層を形成する基材形成工程を含むものである。
本発明によれば、基礎部材にセリシンを含む定着層を形成して基材を構成するようにしたので、基礎部材の材料にかかわらず、基材と導電性高分子との密着性を向上させることができ、導電性を向上させることができると共に、洗濯による導電性高分子の剥離を抑制することができる。よって、基礎部材の材料について選択の幅が広がり、安価に、かつ、生産性を向上させることができる。
また、基材を形成する際に、基礎部材にセリシンを付着させたのち洗浄するようにすれば、導電性をより向上させることができる。更に、基材を形成する際に、基礎部材に、セリシンを含みかつ尿素が添加されたセリシン水溶液を付着させるようにすれば、導電性を向上させることができると共に、ばらつきを小さくすることができ、再現性を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る導電性高分子導電体10の概略構成を表すものである。この導電性高分子導電体10は、基材11に導電性高分子12が付着されたものであり、例えば、導電性高分子電極として用いることができる。また、基材11は、導電性高分子導電体10の形成に用いられるものであり、導電性高分子12が付着されることにより導電性高分子導電体10を形成するものである。導電性高分子12としては、例えば、ポリ3,4−エチレンジオキシチオフェン(以下、PEDOTと記す)が好ましく挙げられる。
基材11は、基礎部材11Aと、この基礎部材11Aに形成されたセリシンを含む定着層11Bとを有している。このようにセリシンを含む定着層11Bを形成することにより、基礎部材11Aをどのような材料により構成しても、基材11と導電性高分子12との密着性を向上させることができるようになっている。基材11の形状は、例えば、糸状、布状、又は、シート状が好ましく挙げられる。基材11を布状又はシート状とする場合には、例えば、布状又はシート状の基礎部材11Aに定着層11Bを形成するようにしてもよく、また、糸状の基礎部材11Aに定着層11Bを形成してから布状又はシート状に形成するようにしてもよい。なお、図1(A)は基材11が糸状の場合の概略構成を表し、図1(B)は布状又はシート状の基礎部材11Aに定着層11Bを形成した場合の概略構成を表している。
基礎部材11Aを構成する材料はどのようなものでもよいが、シルク以外の繊維が好ましく、化学繊維を含むもの、中でも、合成繊維を含むものが好ましい。より好ましくは、化学繊維であり、中でも、合成繊維である。価格が安価で、生産性にも優れ、さらに伸縮に優れるからである。定着層11Bは、例えば、セリシンを塗布することにより構成されることが好ましい。すなわち、定着層11Bは、セリシンにより構成されることが好ましく、一部が基礎部材11Aに含浸されていてもよい。セリシンはシルクを構成するタンパク質である。
なお、布状又はシート状の基礎部材11Aに定着層11Bを形成する場合には、例えば、図1(B)に示したように、定着層11Bを基礎部材11Aの両面に形成するようにしてもよく、図示しないが片面に形成するようにしてもよい。また、導電性高分子12は、基材11が布状又はシート状の場合、例えば、図1(B)に示したように基材11の片面に形成するようにしてもよく、図示しないが両面に形成するようにしてもよい。また、導電性高分子12は、基材11にしみ込んでいてもよい。
図2は、本発明の一実施の形態に係る導電性高分子導電体の製造方法、及び、基材の製造方法の工程を表すものである。まず、基礎部材11Aにセリシンを含む定着層11Bを形成し、基材11を形成する(基材形成工程:ステップS110)。基材形成工程(ステップS110)では、例えば、基礎部材11Aにセリシンを付着させ(セリシン付着工程:ステップS111)、そののち、洗浄する(洗浄工程:ステップS112)ことが好ましい。なお、基礎部材11Aは、上述したように、どのようなものでもよいが、シルク以外の繊維が好ましく、化学繊維を含むもの、中でも、ポリエステルの合成繊維を含むものが好ましい。
セリシン付着工程(ステップS111)では、例えば、セリシンを含むセリシン水溶液中に基礎部材11Aを含浸させることにより、また、セリシン水溶液を噴霧器(シャワー)やディースペンサーなどで基礎部材11Aに吹き付けることにより、基礎部材11Aにセリシン水溶液を付着させて、セリシンを付着させるようにしてもよい。セリシン水溶液におけるセリシンの濃度は、0.01%以上0.2%以下の範囲内とすることが好ましい。この範囲内において導電性をより向上させることができるからである。また、セリシンを付着させる際の温度は、例えば、10℃以上40℃以下の範囲内とすることが好ましい。この範囲内において導電性をより向上させることができるからである。
また、セリシン水溶液には、尿素を添加することが好ましい。セリシンは非極性側鎖を持つアミノ酸を構成に有しているので、水などの極性溶媒に対して難溶であり、分溶状態となるが、溶媒側の疎水効果のために均一な分散状態を保持することが難しい。セリシン水溶液に尿素を添加すれば、尿素により疎水効果が弱められ、分散の均一性を向上させることができ、導電性を向上させることができると共に、再現性を向上させることができるので好ましい。セリシン水溶液における尿素の添加濃度は、0Mよりも多く、0.5M以下とすることが好ましく、0.4M以下とすればより好ましい。尿素の添加量を多くすると、導電性が低下してしまうからである。
洗浄工程(ステップS112)は、例えば、酸やアルカリの水溶液、熱水、又は、石鹸液などで処理し、脂肪などの夾雑物を除去するものである。この洗浄工程を行うことにより、導電性をより向上させることができるので好ましい。洗浄の時間は、10分以上とすることが好ましく、30分以下とすればより好ましい。洗浄時間が短すぎると導電性を十分向上に向上させることができず、洗浄時間が長すぎると定着層11Bが少なくなり、導電性を向上させる効果が低くなってしまうからである。
基材形成工程(ステップS110)では、例えば、少なくともセリシン付着工程(ステップS111)を複数回行うことが好ましい。導電性をより向上させることができるからである。繰り返し回数は、例えば、2回から5回とすることが好ましい。これよりも回数を多くしても導電性を向上させる効果の差が小さく、この範囲内で十分な効果を得ることができるからである。セリシン付着工程(ステップS111)を複数回行う場合には、セリシン付着工程(ステップS111)と洗浄工程(ステップS112)とを交互に繰り返し行うようにしてもよく、また、セリシン付着工程(ステップS111)を複数回行った後、洗浄工程(ステップS112)を行うようにしてもよい。更に、セリシン付着工程(ステップS111)を複数回行った後、洗浄工程(ステップS112)を行う工程を複数回繰り返すようにしてもよい。
基材11を形成したのち、基礎部材11Aに定着層11Bを形成した基材11に導電性高分子12を付着させる(導電性高分子形成工程:ステップS120)。導電性高分子形成工程(ステップS120)では、まず、例えば、基材11を加熱したのち、又は、基材11を加熱しつつ、基材11に導電性高分子12の単量体を含む原料溶液を塗布する(原料塗布工程:ステップS121)。
次いで、基材11に原料溶液を塗布した後、例えば、単量体の重合を促進させる酸化剤、導電性高分子に導電性を発現させるためのドーパント、及び、増粘剤を含む製造用溶液を塗布する(製造用溶液塗布工程:ステップS122)。この製造用溶液塗布工程(ステップS122)は、原料塗布工程(ステップS121)が終了した後に行うようにしてもよいが、原料塗布工程(ステップS121)が終了する前に並行して行うようにしてもよい。
製造用溶液の酸化剤としては、例えば、鉄塩が好ましく挙げられる。ドーパントとしては、例えば、p−トルエンスルホン酸が好ましく挙げられ、p−トルエンスルホン酸の鉄塩(以下、pTSと記す)を用いるようにすれば、酸化剤としても機能させることができるのでより好ましい。ドーパントとしては、他にも、アセトニトリルやトリフルオロ酢酸などが挙げられる。増粘剤は、製造用溶液の粘性を高くすることにより、製造用溶液を塗布した時の広がりを抑制し、導電性高分子のにじみを小さくすると共に、単量体の重合反応を促進させるためのものである。増粘剤としては、導電性高分子の重合反応に反応しないものが好ましく、例えば、グルセロール、ポリエチレングリコール、ゼラチン、又は、多糖類が好ましく挙げられる。製造用溶液には、また、溶媒を含んでいてもよい。溶媒としては、例えば、ブタノール又はエタノール等の有機溶媒が挙げられる。
製造用溶液塗布工程(ステップS122)において、基材11は加熱された状態であることが好ましい。製造用溶液を塗布した時に、即時に化学重合反応を起こさせて、にじみを小さくするためである。製造用溶液を塗布する際の基材11の温度、すなわち反応温度は、例えば、50℃以上120℃以下とすることが好ましく、50℃以上80℃以下、更には、55℃以上60℃以下とすればより好ましい。50℃よりも低い温度では、化学重合反応の速度が遅いのでにじみが生じやすく、120℃よりも高い温度では、シルクのタンパク質又はポリマーが壊れてしまう恐れがあるからである。
製造用溶液塗布工程(ステップS122)ののち、所定の反応時間をおいて基材11を洗浄し、塗布した原料溶液及び製造用溶液のうち未反応の物質を洗浄して除去することが好ましい(洗浄工程:ステップS123)。未反応の物質が徐々に反応してにじみが広がることを防止するためである。洗浄工程では、例えば、洗浄液を入れた槽に基材11を入れて洗浄するようにしてもよく、また、噴霧器(シャワー)やディースペンサーなどにより洗浄液を基材11に吹き付けて洗浄するようにしてもよい。洗浄液としては、例えば、エタノール及び酢酸のうちの少なくとも一方を含むものが好ましい。
このように本実施の形態によれば、基礎部材11Aにセリシンを含む定着層11Bを形成して基材11を構成するようにしたので、基礎部材11Aの材料にかかわらず、基材11と導電性高分子12との密着性を向上させることができ、導電性を向上させることができると共に、洗濯による導電性高分子12の剥離を抑制することができる。よって、基礎部材11Aの材料について選択の幅が広がり、安価に、かつ、生産性を向上させることができる。
また、基材11を形成する際に、基礎部材11Aにセリシンを付着させたのち洗浄するようにすれば、導電性をより向上させることができる。更に、基材11を形成する際に、基礎部材11Aに、セリシンを含みかつ尿素が添加されたセリシン水溶液を付着させるようにすれば、導電性を向上させることができると共に、ばらつきを小さくすることができ、再現性を高めることができる。
(実施例1−1〜1−3)
基礎部材11Aとして、実施例1−1では晒布、実施例1−2では綿布、実施例1−3ではポリエステル布をそれぞれ用意し、40mm×50mmの大きさに切断し、80℃で10分間水洗し、乾燥させた。次いで、基礎部材11Aを95℃の0.05%セリシン水溶液中に含浸し、10分間保持した(セリシン付着工程:ステップS111)。続いて、セリシンを付着させた基礎部材11Aを95℃で10分間水洗した(洗浄工程:ステップS112)。これにより基礎部材11Aにセリシンを含む定着層11Bを形成した基材11を得た(基材形成工程:ステップS110)。
基礎部材11Aとして、実施例1−1では晒布、実施例1−2では綿布、実施例1−3ではポリエステル布をそれぞれ用意し、40mm×50mmの大きさに切断し、80℃で10分間水洗し、乾燥させた。次いで、基礎部材11Aを95℃の0.05%セリシン水溶液中に含浸し、10分間保持した(セリシン付着工程:ステップS111)。続いて、セリシンを付着させた基礎部材11Aを95℃で10分間水洗した(洗浄工程:ステップS112)。これにより基礎部材11Aにセリシンを含む定着層11Bを形成した基材11を得た(基材形成工程:ステップS110)。
次に、作製した基材11に対し、原料溶液であるPEDOTの単量体溶液(Heraeus CleviosM−V2)と、酸化剤及びドーパントであるpTS(Heraeus CleviosC−B40V2)にエチレングリコール(シグマアルドリッチジャパン株式会社製)を25質量%添加した製造用溶液とを、各0.3ccずつ直前に混合、撹拌し、十分に含ませ、60℃で2分間加熱した。加熱装置にはリクック熱風オーブンFVX‐M3A、IRIS OHYAMAを用いた。そののち、エタノールに1分間含浸させ、乾燥後、80℃で10分間水洗した(洗浄工程:ステップS123)。これにより導電性高分子導電体10を得た(導電性高分子形成工程:ステップS120)。
得られた導電性高分子導電体10について、8mm離れた3点間での表面抵抗を測定した。測定装置には、三菱化学アナリテック製のLoresta‐AX MCP‐T370を用いた。図3に得られた結果を示す。
実施例1−1〜1−3に対する比較例1−1〜1−3として、基礎部材に定着層を形成しないことを除き、他は実施例1−1〜1−3と同様にして導電性高分子導電を作製し、表面抵抗を測定した。基礎部材は、比較例1−1が晒布、比較例1−2が綿布、比較例1−3がポリエステル布である。図3に、得られた結果を実施例1−1〜1−3の結果と共に示す。
図3に示したように、実施例1−1〜1−3によれば、対応する比較例1−1〜1−3に比べて、いずれも抵抗値を低くすることができた。すなわち、基礎部材11Aに定着層11Bを形成することにより、導電性を向上させることができることが分かった。また、実施例1−1,1−2では、比較例1−1,1−2に比べて抵抗値の低下は僅かであったが、実施例1−3は比較例1−3に比べて大幅に抵抗値を低下させることができた。すなわち、基礎部材11Aを晒や綿等の天然繊維により構成する場合に比べて、ポリエステル等の化学繊維により構成する場合において、高い効果を得られることが分かった。これは、天然繊維の場合、吸水性に優れているので、基礎部材11Aの中又は表面に導電性高分子12を保持することができるが、化学繊維の場合、吸水性に乏しいためであると考えられる。
(実施例2−1,2−2)
実施例2−1では、基材形成工程(ステップS110)において、洗浄工程(ステップS112)を行わなかったことを除き、他は実施例1−3と同様にして基材11を形成し、導電性高分子導電体10を作製した。実施例2−2では、洗浄工程(ステップS112)を30分間行ったことを除き、他は実施例1−3と同様にして基材11を形成し、導電性高分子導電体10を作製した。得られた実施例2−1,2−2の導電性高分子導電体10についても、実施例1−3と同様にして表面抵抗を測定した。表1に、得られた結果を実施例1−3及び比較例1−3の結果と共に示す。
実施例2−1では、基材形成工程(ステップS110)において、洗浄工程(ステップS112)を行わなかったことを除き、他は実施例1−3と同様にして基材11を形成し、導電性高分子導電体10を作製した。実施例2−2では、洗浄工程(ステップS112)を30分間行ったことを除き、他は実施例1−3と同様にして基材11を形成し、導電性高分子導電体10を作製した。得られた実施例2−1,2−2の導電性高分子導電体10についても、実施例1−3と同様にして表面抵抗を測定した。表1に、得られた結果を実施例1−3及び比較例1−3の結果と共に示す。
表1に示したように、洗浄を行わなかった実施例2−1、及び、洗浄を長時間行った実施例2−2では、定着層11Bを形成しなかった比較例1−3に比べて抵抗は低くなったものの、洗浄工程を(ステップS112)を行った実施例1−3に比べると抵抗は高かった。すなわち、セリシンを付着させると導電性を向上させることができるが、洗浄を行った方が導電性をより向上させることができることが分かった。また、洗浄時間を長くし過ぎると、導電性を十分に向上させることができず好ましくないことが分かった。
(実施例3−1)
基材形成工程(ステップS110)において、セリシン付着工程(ステップS111)と、洗浄工程(ステップS112)とを順番に3回ずつ繰り返し行ったことを除き、他は実施例1−3と同様にして基材11を形成し、導電性高分子導電体10を作製した。得られた実施例3−1の導電性高分子導電体10についても、実施例1−3と同様にして表面抵抗を測定した。表2に、得られた結果を実施例1−3及び比較例1−3の結果と共に示す。
基材形成工程(ステップS110)において、セリシン付着工程(ステップS111)と、洗浄工程(ステップS112)とを順番に3回ずつ繰り返し行ったことを除き、他は実施例1−3と同様にして基材11を形成し、導電性高分子導電体10を作製した。得られた実施例3−1の導電性高分子導電体10についても、実施例1−3と同様にして表面抵抗を測定した。表2に、得られた結果を実施例1−3及び比較例1−3の結果と共に示す。
表1に示したように、実施例3−1によれば、実施例1−3よりも更に抵抗を小さくすることができ、比較例1−3に比べて大幅に抵抗を小さくすることができた。すなわち、セリシン付着工程(ステップS111)を複数回行うようにすれば、より導電性を向上させることができることが分かった。
(実施例4)
セリシン付着工程(ステップS111)において、セリシン水溶液の濃度を0.01%から1%まで変化させたことを除き、他は実施例1−3と同様にして基材11を形成し、導電性高分子導電体10を作製した。なお、セリシン水溶液の温度は95℃、含浸時間は10分である。得られた導電性高分子導電体10についても、実施例1−3と同様にして表面抵抗を測定した。図4に得られた結果を示す。
セリシン付着工程(ステップS111)において、セリシン水溶液の濃度を0.01%から1%まで変化させたことを除き、他は実施例1−3と同様にして基材11を形成し、導電性高分子導電体10を作製した。なお、セリシン水溶液の温度は95℃、含浸時間は10分である。得られた導電性高分子導電体10についても、実施例1−3と同様にして表面抵抗を測定した。図4に得られた結果を示す。
図4に示したように、セリシン水溶液の濃度が1%から0.02%までは、濃度を低くするに従い抵抗は下がり続け、0.02%で最も低いシート抵抗(200Ω)を示したのち、0.01%で抵抗が上がる傾向が見られた。本実施例では、セリシン水溶液の濃度が1%から0.02%までは、付着させたセリシンの層が薄くなることで抵抗が下がり、0.01%では付着させたセリシンの層の厚みが不十分でその後の洗浄工程で薄く均一な定着層11Bが形成できなかったために抵抗が上がったと考えられる。また、セリシン水溶液の濃度が0.02%までは抵抗が下がり続けたその他の要因として、セリシンを希釈することで得られる水溶液の粘度が下がり、サンプルの隅々までセリシンの層が形成された可能性も考えられる。よって、セリシン水溶液の濃度は、0.01%以上0.2%以下とすることが好ましいことが分かった。
(実施例5)
セリシン付着工程(ステップS111)において、セリシン水溶液の濃度を0.02%としセリシン水溶液に含浸させる時間を5分から30分まで変化させたことを除き、又は、セリシン水溶液の濃度を0.05%としセリシン水溶液に含浸させる時間を10分から25分まで変化させたことを除き、他は実施例1−3と同様にして基材11を形成し、導電性高分子導電体10を作製した。なお、セリシン水溶液の温度は95℃である。得られた導電性高分子導電体10についても、実施例1−3と同様にして表面抵抗を測定した。図5に得られた結果を示す。
セリシン付着工程(ステップS111)において、セリシン水溶液の濃度を0.02%としセリシン水溶液に含浸させる時間を5分から30分まで変化させたことを除き、又は、セリシン水溶液の濃度を0.05%としセリシン水溶液に含浸させる時間を10分から25分まで変化させたことを除き、他は実施例1−3と同様にして基材11を形成し、導電性高分子導電体10を作製した。なお、セリシン水溶液の温度は95℃である。得られた導電性高分子導電体10についても、実施例1−3と同様にして表面抵抗を測定した。図5に得られた結果を示す。
図5に示したように、セリシン水溶液の濃度が0.02%の場合には、含浸時間15分で最も低い抵抗値となった。また、セリシン水溶液の濃度が0.05%の場合には、20分が最も低い抵抗値となり、濃度が上がることで最適な含浸時間が伸びることが示唆された。最適な含浸時間での抵抗値は、セリシン水溶液の濃度が0.05%よりも0.02%の方が低かった。これらの結果から、セリシン水溶液の濃度が0.02%の方が基礎部材11Aの布内部での拡散速度が上がり、布全体に速くセリシンの層が形成されると共に、より薄くセリシンの層が形成されたものと考えられる。
(実施例6)
セリシン付着工程(ステップS111)において、セリシン水溶液の濃度を25℃から95℃まで変化させ、セリシン水溶液に含浸させる時間を20分としたことを除き、他は実施例1−3と同様にして基材11を形成し、導電性高分子導電体10を作製した。なお、セリシン水溶液の濃度は0.05%である。得られた導電性高分子導電体10についても、実施例1−3と同様にして表面抵抗を測定した。図6に得られた結果を示す。
セリシン付着工程(ステップS111)において、セリシン水溶液の濃度を25℃から95℃まで変化させ、セリシン水溶液に含浸させる時間を20分としたことを除き、他は実施例1−3と同様にして基材11を形成し、導電性高分子導電体10を作製した。なお、セリシン水溶液の濃度は0.05%である。得られた導電性高分子導電体10についても、実施例1−3と同様にして表面抵抗を測定した。図6に得られた結果を示す。
図6に示したように、セリシン水溶液の温度、すなわち含浸温度が下がると、抵抗値も下がり、最大497Ωから300Ω(25℃)まで下がった。よって、セリシン水溶液の温度は、10℃以上40℃以下とすることが好ましいことが分かった。
(実施例7−1,7−2)
実施例7−1では、基礎部材11Aとして40mm×50mmの大きさのポリエステル布を用意し、25℃の1%セリシン水溶液中に含浸し、5分から30分間保持した(セリシン付着工程:ステップS111)。続いて、セリシンを付着させた基礎部材11Aを水洗した(洗浄工程:ステップS112)。これにより基礎部材11Aにセリシンを含む定着層11Bを形成した基材11を得た(基材形成工程:ステップS110)。
実施例7−1では、基礎部材11Aとして40mm×50mmの大きさのポリエステル布を用意し、25℃の1%セリシン水溶液中に含浸し、5分から30分間保持した(セリシン付着工程:ステップS111)。続いて、セリシンを付着させた基礎部材11Aを水洗した(洗浄工程:ステップS112)。これにより基礎部材11Aにセリシンを含む定着層11Bを形成した基材11を得た(基材形成工程:ステップS110)。
次に、作製した基材11に対し、原料溶液であるPEDOTの単量体溶液(Heraeus CleviosM−V2)と、酸化剤及びドーパントであるpTS(Heraeus CleviosC−B40V2)にエチレングリコール(シグマアルドリッチジャパン株式会社製)を25質量%添加した製造用溶液とを、各0.3ccずつ直前に混合、撹拌し、十分に含ませ、55℃で3.5分間加熱した。加熱装置にはリクック熱風オーブンFVX‐M3A、IRIS OHYAMAを用いた。そののち、エタノールに1分間含浸させ、乾燥後、水洗した(洗浄工程:ステップS123)。これにより導電性高分子導電体10を得た(導電性高分子形成工程:ステップS120)。
実施例7−2では、セリシン水溶液(セリシン濃度1%)に尿素を0.168Mの添加濃度で添加したことを除き、他は実施例7−1と同様にして、基材11を形成し、導電性高分子導電体10を作製した。実施例7−1,7−2において試料を3枚ずつ作成し、各導電性高分子導電体10について、8mm離れた3点間での表面抵抗を測定した。測定装置には、三菱化学アナリテック製のLoresta‐AX MCP‐T370を用いた。図7に得られた結果を示す。図7に示したシート抵抗は各実施例における平均値である。
図7に示したように、実施例7−1のシート抵抗は326Ω/□であったのに対して、実施例7−2のシート抵抗は118Ω/□であった。また、実施例7−1の標準偏差は20であったのに対して、実施例7−2の標準偏差は4.5であった。すなわち、セリシン溶液に尿素を添加するようにすれば、導電性を向上させることができると共に、ばらつきを小さくすることができ、再現性を高めることができることが分かった。
(実施例8)
セリシン付着工程:ステップS111)におけるセリシン水溶液のセリシン濃度及び尿素の添加濃度を変化させたことと除き、他は実施例7−1,7−2と同様にして基材11を形成し、導電性高分子導電体10を作製して、同様にして表面抵抗を測定した。図8に得られた結果を示す。図8に示したように、尿素の添加量が多くなるに従い、シート抵抗は小さくなった後大きくなることが分かった。すなわち、セリシン水溶液における尿素の添加濃度は、0Mよりも多く、0.5M以下とすることが好ましく、0.4M以下とすればより好ましいことが分かった。
セリシン付着工程:ステップS111)におけるセリシン水溶液のセリシン濃度及び尿素の添加濃度を変化させたことと除き、他は実施例7−1,7−2と同様にして基材11を形成し、導電性高分子導電体10を作製して、同様にして表面抵抗を測定した。図8に得られた結果を示す。図8に示したように、尿素の添加量が多くなるに従い、シート抵抗は小さくなった後大きくなることが分かった。すなわち、セリシン水溶液における尿素の添加濃度は、0Mよりも多く、0.5M以下とすることが好ましく、0.4M以下とすればより好ましいことが分かった。
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、上記実施の形態では、各構成要素についても具体的に説明したが、全ての構成要素を備えていなくてもよく、また、他の構成要素を備えていてもよい。
近年、日本において、高齢化が進み、健康状態監視や健康寿命を延ばすため、さりげないセンシングによって、心電(心電図のもとになる情報のこと。以下同様)や筋電などの生体情報を検出して、病気や怪我を予防し、また、病気を早期発見できるウェアラブル機器の開発が進められている。しかし、心電などを計測する際、従来はジェルや粘性のあるシールを貼って測定を行ったり、ベルトで強く押し付けたりする必要があり、長時間の装着は困難であった。また、使い捨てのシールなどを代用して利用されているが、装着時に違和感があり、肌が荒れるなどの問題がでることがある。
また、従来は、主にAg金属をコーティングしたものも一般的に利用されているが、生体への悪影響が懸念されている。さらに、湿気、汗で電極が酸化され、性能劣化を起こす問題もあった。すなわち、長時間使い続けても生体に悪影響を与えない電極であることが望まれている。
本願発明によれば、市販のアンダーウェアの表面にタンパク質(セリシン)を塗布して、その上に導電性溶液を印刷して化学反応によって重合させ、導電性の機能をアンダーウェアに持たせることができる。その電極は生体に強く押し付けることはなく測定でき、従来の製品より低コストでアンダーウェアを製作することができ、生体情報を検出できる。ウェアの価格が安くなればヘルスケアや介護用の支援ロボット、作業用の支援ロボット、フィットネス、作業服等に広く応用することができる。
また、従来は、主にAg金属をコーティングしたものも一般的に利用されているが、生体への悪影響が懸念されている。さらに、湿気、汗で電極が酸化され、性能劣化を起こす問題もあった。すなわち、長時間使い続けても生体に悪影響を与えない電極であることが望まれている。
本願発明によれば、市販のアンダーウェアの表面にタンパク質(セリシン)を塗布して、その上に導電性溶液を印刷して化学反応によって重合させ、導電性の機能をアンダーウェアに持たせることができる。その電極は生体に強く押し付けることはなく測定でき、従来の製品より低コストでアンダーウェアを製作することができ、生体情報を検出できる。ウェアの価格が安くなればヘルスケアや介護用の支援ロボット、作業用の支援ロボット、フィットネス、作業服等に広く応用することができる。
10…導電性高分子導電体、11…基材、11A…基礎部材、11B…定着層、12…導電性高分子
Claims (12)
- 基材に導電性高分子が付着された導電性高分子導電体であって、
前記基材は、シルク以外の繊維よりなる基礎部材と、この基礎部材に形成されたセリシンを含む定着層とを有する
ことを特徴とする導電性高分子導電体。 - 前記基礎部材は、化学繊維を含むことを特徴とする請求項1記載の導電性高分子導電体。
- 導電性高分子が付着されることにより導電性高分子導電体を形成する基材であって、
シルク以外の繊維よりなる基礎部材と、
この基礎部材に形成されたセリシンを含む定着層とを有する
ことを特徴とする基材。 - 前記基礎部材は、化学繊維を含むことを特徴とする請求項3記載の基材。
- 基材に導電性高分子を付着した導電性高分子導電体の製造方法であって、
シルク以外の繊維よりなる基礎部材にセリシンを含む定着層を形成し、基材を形成する基材形成工程と、
基礎部材に定着層を形成した基材に導電性高分子を付着させる導電性高分子形成工程と
を含むことを特徴とする導電性高分子導電体の製造方法。 - 前記基材形成工程は、前記基礎部材にセリシンを付着させるセリシン付着工程と、前記基礎部材にセリシンを付着させたのち、洗浄する洗浄工程とを含む
ことを特徴とする請求項5記載の導電性高分子導電体の製造方法。 - 前記基材形成工程は、前記基礎部材にセリシンを付着させるセリシン付着工程を含み、このセリシン付着工程では、前記基礎部材に、セリシンを含みかつ尿素が添加されたセリシン水溶液を付着させる
ことを特徴とする請求項5又は請求項6記載の導電性高分子導電体の製造方法。 - 前記基礎部材は化学繊維を含むことを特徴とする請求項5から請求項7のいずれか1に記載の導電性高分子導電体の製造方法。
- 導電性高分子が付着されることにより導電性高分子導電体を形成する基材の製造方法であって、
シルク以外の繊維よりなる基礎部材にセリシンを含む定着層を形成する基材形成工程を含む
ことを特徴とする基材の製造方法。 - 前記基材形成工程は、前記基礎部材にセリシンを付着させるセリシン付着工程と、前記基礎部材にセリシンを付着させたのち、洗浄する洗浄工程とを含む
ことを特徴とする請求項9記載の基材の製造方法。 - 前記基材形成工程は、前記基礎部材にセリシンを付着させるセリシン付着工程を含み、このセリシン付着工程では、前記基礎部材に、セリシンを含みかつ尿素が添加されたセリシン水溶液を付着させる
ことを特徴とする請求項9又は請求項10記載の導電性高分子導電体の製造方法。 - 前記基礎部材は化学繊維を含むことを特徴とする請求項9から請求項11のいずれか1に記載の基材の製造方法。
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JPH1192564A (ja) * | 1997-09-24 | 1999-04-06 | National Institute Of Sericultual And Entomological Science | 高分子量セリシンを抽出して取得する方法 |
WO2016031872A1 (ja) * | 2014-08-28 | 2016-03-03 | 国立大学法人東北大学 | 導電性材およびその製造方法、ならびに生体電極 |
WO2016148249A1 (ja) * | 2015-03-17 | 2016-09-22 | 国立大学法人東北大学 | 電極素子及び電極の生産方法、並びに、当該電極を用いる測定システムの作製 |
-
2017
- 2017-10-30 JP JP2017209829A patent/JP6324602B2/ja active Active
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