以下、本発明の各実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、実施の形態において、同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は重複するので省略する。
(実施の形態1)
[通信システムの構成]
本実施の形態に係る通信システムは、例えば、LTE-Advancedシステムであり、基地局100と端末200とを有する。基地局100は、例えば、LTE-Advancedシステムに対応するスモールセルであり、端末200は、LTE-Advancedシステムに対応する端末であって、基地局100(スモールセル)のみに接続される。すなわち、基地局100及び端末200は、S-NCT(以下、単にNCTと呼ぶこともある)を用いる。
基地局100は、NCTにEPDCCH CSSを配置し、EPDCCH CSSを用いて、システム情報、ページング及びRACHに関するDCIを送信する。この際、基地局100は、EPDCCH CSSが配置されるRBのスタート位置及びRB数を特定するためのリソース割当情報をNCT-MIB(NCTに配置されるMIB)によって端末200へ通知する。なお、NCT-MIBが配置されるRBは、BCTと同様、全セル共通で設定されてもよく、スモールセル(基地局100)のセルIDに基づいて決定されてもよい。また、NCT-MIBには、スモールセルのセルIDに基づくスクランブリング処理が施される。
また、BCTでは、端末におけるセルの検出及び同期はPSS/SSSを用いて行われるのに対して、NCTでは、検出用信号(discovery signal)又は同期信号(synchronization signal)として、PSS/SSS、CRS、CSI-RS、PRS又は新しく設計される信号を用いることが検討されている。NCTにおいて、端末が基地局と既に同期しているものとして、端末においてセルの検出のみを行うか、又は、端末においてセルの検出のみではなく同期も行う必要があるかは、セルのデザインによる。ただし、本実施の形態では、検出用信号(discovery signal)及び同期信号(Synchronization signal)を特に区別せず、二つを合わせて「discovery signal」と呼ぶ。
また、本実施の形態では、端末200において、discovery signalからセルIDを特定できる場合について説明するが、セルIDは隣接セルなどから端末200へ事前に通知されてもよい。端末200は、NCT-MIBが配置されるRBのDMRS、又は、discovery signalによって通知されるセルIDを用いて、NCT-MIBを復調する。
[基地局100の要部構成]
図2は、本実施の形態に係る基地局100の要部構成を示すブロック図である。基地局100は、PDCCHが配置される領域(PDCCH領域)を有さず、EPDCCHがデータ領域に配置されるキャリア構成(NCT)を用いる。基地局100において、Master information生成部101は、EPDCCH内のサーチスペース(EPDCCH CSS)を構成するリソースを示す割当情報であって、基地局100のセルIDでスクランブリングされた割当情報を生成する。信号割当部106は、上記割当情報及び、セルIDを示す検出用信号(discovery signal)を対応するリソースに割り当て、制御信号(DCI)を上記サーチスペースに割り当てる。これにより、割当情報、セルIDを示す検出用信号(discovery signal)、及び、上記サーチスペースに割り当てられた制御信号(DCI)が送信される。
[端末200の要部構成]
図3は、本実施の形態に係る端末200の要部構成を示すブロック図である。端末200において、信号分離部202は、PDCCHが配置される領域を有さず、EPDCCHがデータ領域に配置されるキャリア構成(NCT)を用いて基地局100から送信される受信信号を受け取る。Discovery signal検出部205は、受信信号から、基地局100のセルIDを示す検出用信号(discovery signal)を検出し、Master information受信部206は、上記セルIDを用いて、受信信号から、EPDCCH内のサーチスペースを構成するリソースを示す割当情報を抽出し、共通制御信号受信部207は、上記サーチスペースに対してブラインド復号を行うことにより、受信信号から制御信号(DCI)を抽出する。
[基地局100の構成]
図4は、本発明の実施の形態に係る基地局100の構成を示すブロック図である。
図4において、基地局100は、Master information生成部101と、Discovery signal生成部102と、共通制御信号生成部103と、誤り訂正符号化部104と、変調部105と、信号割当部106と、送信部107と、受信部108と、復調部109と、誤り訂正復号部110と、を有する。
Master information生成部101は、NCTに配置されるMIB(NCT-MIB)として送信する制御情報を生成する。Master information生成部101は、生成したNCT-MIBを、誤り訂正符号化部104及び信号割当部106へ出力する。NCT-MIBには、EPDCCH CSSを構成するリソースを示すリソース割当情報が含まれる。例えば、EPDCCH CSSのリソース割当としてVRB(Virtual Resource Block)からPRB(Physical Resource Block)へ割り当てるType 2 distributed割当(Type 2 distributed VRB allocationと呼ばれることもある)が用いられる場合、EPDCCH CSSのリソース割当情報は、EPDCCH CSSが配置される連続するRBのスタート位置及び個数を特定する情報である。また、EPDCCH CSSが配置されるRBの個数は、帯域幅(Band width)毎に異なる値が候補として設定され、その候補から選択可能とする。例えば、EPDCCH CSSが配置されるRBの個数は、帯域幅が広いほど多い。また、NCT-MIBには、基地局100のセルIDに基づくスクランブリング処理が施される。
Discovery signal生成部102は、基地局100のセルIDに基づいてdiscovery signalを生成し、生成した信号を信号割当部106へ出力する。
共通制御信号生成部103は、EPDCCH CSSにおいて送信されるDCI(共通制御信号)を生成し、生成したDCIを信号割当部106へ出力する。このDCIは、例えば、システム情報、ページング、RACH及び送信電力制御に関する制御信号であって、各々、SI-RNTI、P-RNTI、RA-RNTI及びTPC-RNTIによってマスクされる。
誤り訂正符号化部104は、送信データ信号(つまり、下り回線データ)、及び、Master information生成部101から受け取った制御情報を誤り訂正符号化し、符号化後の信号を変調部105に出力する。
変調部105は、誤り訂正符号化部103から受け取った信号を変調し、変調信号を信号割当部106に出力する。
信号割当部106は、Master information生成部101から受け取った制御情報に基づいて、共通制御信号生成部103から受け取った共通制御信号をEPDCCH CSS内のリソースに割り当てる。具体的には、信号割当部106は、Master information生成部101から受け取った制御情報に示される、EPDCCH CSSを構成するRBを特定し、特定したRBのいずれかに共通制御信号を割り当てる。また、信号割当部104は、変調部103から受け取った変調信号を予め設定されている下り回線リソースに割り当てる。また、信号割当部106は、Discovery signal生成部102から受け取るdiscovery signalを、セルIDに基づく下り回線リソースに割り当てる。
このように、下り回線データ及び制御情報(NCT-MIB)を含む信号、discovery signal又はEPDCCH CSSに割り当てられた共通制御信号が所定のリソースに割り当てられることにより、送信信号が生成される。生成された送信信号は送信部107に出力される。
送信部107は、信号割当部106から受け取った送信信号に対して、アップコンバート等の所定の送信処理を施し、アンテナを介して端末200へ送信する。
受信部108は、端末200から送信された信号をアンテナを介して受信し、受信信号に対して、ダウンコンバート等の所定の受信処理を施す。受信部106は、受信処理後の信号を復調部109に出力する。
復調部109は、受信部108から受け取った信号に対して復調処理を施し、得られた復調信号を誤り訂正復号部110に出力する。
誤り訂正復号部110は、復調部109から受け取った復調信号を復号し、受信データ信号(つまり、上り回線データ)を得る。
[端末200の構成]
図5は、本実施の形態に係る端末200の構成を示すブロック図である。
図5において、端末200は、受信部201と、信号分離部202と、復調部203と、誤り訂正復号部204と、Discovery signal検出部205と、Master information受信部206と、共通制御信号受信部207と、誤り訂正符号化部208と、変調部209と、信号割当部210と、送信部211と、を有する。
受信部201は、基地局100から送信された信号を、アンテナを介して受信し、ダウンコンバート等の所定の受信処理を施して、受信処理された信号を信号分離部202に出力する。なお、受信信号には、下り回線データ及び制御情報(NCT-MIB)を含む信号、discovery signal、又は、共通制御信号等が含まれる。
信号分離部202は、受信信号のうち、データリソースに対応する信号(下り回線データ及び制御情報)を抽出し、抽出した信号を復調部203に出力する。また、信号分離部202は、受信信号のうち、discovery signalが含まれる可能性のあるリソースを分離し、分離したリソースの成分をDiscovery signal検出部205へ出力する。また、信号分離部202は、受信部201から受け取った受信信号のうち、後述するMaster information受信部206から受け取るEPDCCH CSSのリソース割当情報に基づいて、EPDCCH CSSのリソースを分離し、分離したリソースの成分を共通制御信号受信部207へ出力する。
復調部203は、信号分離部202から受け取った信号を復調し、当該復調した信号を誤り訂正復号部204に出力する。
誤り訂正復号部204は、復調部203から受け取った復調信号を復号し、得られた受信データ信号を出力する。また、誤り訂正復号部204は、得られたNCT-MIBをMaster information受信部206へ出力する。
Discovery signal検出部205は、受信信号から、基地局100のセルIDを示すdiscovery signalを検出する。具体的には、Discovery signal検出部205は、信号分離部202から受け取った信号を用いて、discovery signalが送信されているか否かを検出する。discovery signalが送信されている場合、Discovery signal検出部205は、検出したdiscovery signalを用いて、セルIDを特定する。Discovery signal検出部205は、特定したセルIDをMaster information受信部206へ出力する。
Master information受信部206は、基地局100のセルIDを用いて、受信信号から、EPDCCH CSSを構成するリソースを示すリソース割当情報を抽出する。具体的には、Master information受信部206は、Discovery signal検出部205から受け取るセルIDを用いて、誤り訂正復号部204から受け取るNCT-MIB(セルIDによってスクランブリングされたNCT-MIB)を復調して、EPDCCH CSSのリソース割当情報を抽出する。Master information受信部206は、EPDCCH CSSのリソース割当情報を信号分離部202へ出力する。
共通制御信号受信部207は、EPDCCH CSSに対してブラインド復号を行うことにより、受信信号から共通制御信号(DCI)を抽出する。具体的には、共通制御信号受信部207は、信号分離部202から受け取るEPDCCH CSSのリソースに対してブラインド復号(モニタ)を行い、共通制御信号(DCI)を抽出する。なお、DCIは、SI-RNTI、P-RNTI、RA-RNTI又はTPC-RNTIによってマスクされている。
誤り訂正符号化部208は、送信データ信号(上り回線データ)を誤り訂正符号化し、符号化後の信号を変調部209に出力する。
変調部209は、誤り訂正符号化部208から出力された信号を変調し、変調信号を信号割当部210に出力する。
信号割当部210は、変調部209から受け取った信号を、上り回線リソースに割り当てる。割り当てられた信号は送信信号として送信部211に出力される。
送信部211は、信号割当部210から受け取った送信信号に対して、アップコンバート等の所定の送信処理を施し、アンテナを介して送信する。
[基地局100及び端末200の動作]
以上の構成を有する基地局100及び端末200の動作の詳細について説明する。
まず、LTE-AdvancedのType 2 distributed割当について説明する。
Type 2 distributed割当では、VRBが連続して割り当てられ、VRBからPRBへのマッピング時にPRBがdistributed割当となるように、VRBからPRBへのマッピングルールが定められている。リソース割当情報として、連続して割り当てられたVRBのスタート番号と個数とが指定される。これにより、リソース割当の通知に必要となるビット数を少なく抑えつつ、周波数ダイバーシチ効果を得ることができる。また、LTE-AdvancedのType 2 distributed割当では、1サブフレームを構成する第一slotと第二slotとで異なるマッピングルールを用いて、第一slotと第二slotとでVRBが異なるPRBにマッピングされるようにする。これにより、さらに周波数ダイバーシチ効果を得ている。また、DCI format 1Cを用いてリソース割当が通知される場合、リソース割当の通知に必要となるビット数を更に削減するために、VRBのスタート番号として指定できる番号が限定されている。具体的には、VRBのスタート番号は、0, step, 2*step, 3*step …から選択できる。なお、stepの値は帯域幅によって異なる。例えば、帯域のRB数が50未満の場合、step=2となり、RB数が50以上の場合、step=4となる。
次に、本実施の形態に係るEPDCCH CSSのリソース割当情報の通知方法について説明する。
本実施の形態では、EPDCCH CSSのリソース割当の通知には、上述したType 2 distributed割当に基づく方法が用いられる。具体的には、基地局100は、端末200に対して、EPDCCH CSSが配置される連続するVRBのスタート番号(スタート位置)及び個数を特定するリソース割当情報を通知する。この際、基地局100は、NCT-MIBを用いて、EPDCCH CSSを特定するVRBのスタート番号及び個数を端末200へ通知する。
ここで、現在のMIBの仕様では、以下の通り、下り回線の帯域幅(dl Bandwidth)、PHICHの配置情報(phich Config。3ビット)、MIBが送信されるフレーム番号(systemFrameNumber。8ビット)、及び、機能拡張に備えた予備の領域(spare。10ビット)が設定されている。
MasterInformationBlock :: =SEQUENCE {
dl Bandwidth ENUMERATED {
n6, n15, n25, n50, n75, n100},
phich Config PHICH Config,
systemFrameNumber BIT STRING (SIZE(8)),
spare BIT STRING (SIZE(10))
}
一方、NCTでは、上述したようにPDCCHが配置される領域(PDCCH領域)を有さないことから(図1B参照)、PHICHも用いられないことが想定される。よって、NCT-MIBにおいては、上記現在のMIBのうち、phich Config(及び、spare)の領域を他の情報の通知に使用することができる。
そこで、本実施の形態では、基地局100は、NCT-MIB(例えば、phich Config及びspareの領域)を用いて、EPDCCH CSSを構成するVRBのスタート番号及び個数を示すリソース割当情報を端末200へ通知する。このNCT-MIBは基地局100のセルIDでスクランブリングされる。
そして、端末200は、discovery signalを用いて基地局100のセルIDを取得後、NCT-MIBを受信することにより、EPDCCH CSSを構成するVRBのスタート番号及び個数を特定する。こうすることで、端末200(例えばidle mode UE)は、UE個別の制御信号を用いることなく、基地局100(例えばS-NCTを用いるスモールセル)を認識し、EPDCCHが配置されるリソース(RBスタート位置及びRB数)を取得して、EPDCCH CSSに割り当てられたDCIを受信することができる。
NCT-MIBを用いて通知されるEPDCCH CSSのリソースについて、例えば、本実施の形態では、EPDCCH CSSを構成するVRBのスタート番号は、上述したLTE-Advancedの方法と同一の方法で設定される。つまり、VRBのスタート番号は、0, step, 2*step, 3*step,…の中…から選択される。
一方、EPDCCH CSSを構成するVRB数は、上述したLTE-Advancedの方法と異なる方法で設定される。具体的には、下り回線の帯域幅(bandwidth)が広いほど、EPDCCH CSSが配置されるVRB数(PRB数)を多くする。
EPDCCH CSSを構成するリソース数を多くすると、周波数ダイバーシチ効果が向上するが、PDSCH(Physical Downlink Shared Channel。データ領域)に割り当てることのできるリソース数が減少してしまう。PDSCHに割り当てられるリソース数が少ないと、下り回線のスループットが劣化してしまう。これに対して、帯域幅が広い場合には、PDSCHの制限による下り回線のスループットの劣化の影響は小さく、EPDCCH CSSのリソース数増加に起因するEPDCCHの品質向上によるスループット改善効果の方が大きいことが予想される。したがって、帯域幅に応じて、EPDCCH CSSを構成するリソース数を変更することは効果的である。
ただし、スモールセルのセル半径、又は、他セルからの干渉等によって、EPDCCH CSSの品質を満たすために必要となるリソース数(RB数)は異なる。そこで、本実施の形態では、帯域幅の各々に対して複数ののRB数の候補を対応付けてもよい。図6は、周波数帯域幅([MHz])と、周波数帯域幅に対応するRB数(N_RB)と、EPDCCH CSSのRB数との対応関係の一例を示す。図6に示すように、周波数帯域幅が広いほど(N_RBが多いほど)、EPDCCH CSSのRB数は多くなる。また、図6に示すように、周波数帯域幅の各々に対して、EPDCCH CSSのRB数の候補が2つ対応付けられている。この場合、基地局100は、NCT-MIB(例えば、phich Config又はspare)の1ビットを用いて、図6に示すRB数の複数の候補のうち何れが用られるかを示す情報をリソース割当情報として通知してもよい。
図7は、EPDCCH CSSの配置例を示す。図7は、帯域全体のRB数が25個の場合のVRBからPRBへのマッピングルールを示す。具体的には、図7に示すように、昇順のVRB#0〜#23に対して、番号がインタリーブされたPRB#0〜#23が対応付けられている。
帯域全体のRB数が25個の場合(N_RB=25)、EPDCCH CSSのRB数は、例えば図6を参照して、2個又は4個の何れかが設定される。例えば、EPDCCH CSSのRB数として4個が選択され、EPDCCH CSSが配置されるVRBのスタート位置がVRB#8である場合、図7に示すように、EPDCCH CSSは、VRBではVRB#8,9,10,11に配置され、PRBではPRB#9,13,17,21に配置される。
すなわち、図7において、基地局100は、VRB#8をスタート位置とし、4個のRBから成るEPDCCH CSSのリソース割当情報を含むNCT-MIB、NCT-MIBのスクランブリング処理に用いられたセルIDを示すdiscovery signal、及び、PRB#9,13,17,21(VRB#8,9,10,11)によって構成されるEPDCCH CSSの何れかに割り当てられた共通制御信号(DCI)を、端末200へ送信する。端末200は、discovery signalに示されるセルIDを用いてNCT-MIBを抽出し、NCT-MIBに含まれるリソース割当情報に基づいて、PRB#9,13,17,21(VRB#8,9,10,11)によって構成されるEPDCCH CSSを特定し、EPDCCH CSSに対してブラインド復号を行うことにより、共通制御信号(DCI)を受信する。
このようにして、本実施の形態では、PDCCH領域を有さず、EPDCCHがデータ領域に配置されるキャリア構成を用いる基地局100(スモールセル)において、Master information生成部101は、EPDCCH CSSを構成するリソース割当情報であって、基地局100のセルIDでスクランブリングされたリソース割当情報(すなわち、NCT-MIB)を生成し、送信部107は、上記リソース割当情報、セルIDを示すdiscovery signal、及び、EPDCCH CSSに割り当てられた共通制御信号(DCI)を送信する。また、端末200において、Discovery signal検出部205は、基地局100から送信される受信信号から、discovery signalを検出し、Master information受信部206は、セルIDを用いて、受信信号から、EPDCCH CSSを構成するリソース割当情報を抽出し、共通制御信号受信部207は、EPDCCH CSSに対してブラインド復号を行うことにより、受信信号から共通制御信号(DCI)を抽出する。
すなわち、本実施の形態によれば、Idle mode UE(端末200)は、discovery signalを検出することにより特定したセルIDに基づいてNCT-MIBを受信し、NCT-MIBに含まれるリソース割当情報に基づいて特定したEPDCCH CSS内でDCIを受信することができる。すなわち、本実施の形態によれば、端末200は、UE個別の制御信号が無くてもEPDCCH CSSを認識し、当該EPDCCH CSS内に割り当てられたDCIを取得することができる。こうすることで、BCTと同様にして、S-NCTを用いるスモールセルにおいても、idle mode UEがスモールセルを認識し、システム情報、ページング及びRACHに関するDCIを受信することが可能となる。
また、本実施の形態では、周波数帯域幅が広いほど(帯域のRB数が多いほど)、EPDCCH CSSのRB数はより多く設定される。こうすることで、周波数帯域幅が広い場合には、PDSCHの制限による下り回線のスループット劣化の影響を小さく抑えつつ、EPDCCHの品質向上によるスループット改善の効果を得ることができる。
なお、本実施の形態において、EPDCCH CSSを構成するVRBのスタート位置の指定に使用される「step」は、EPDCCH CSSのRB数と同一の値に設定されてもよい。このようにすると、全体域において、EPDCCH CSSが重ならないで配置できるセット数分のEPDCCH CSSの割当候補を確保することができる。
また、LTE-AdvancedのType 2 distributed割当では、第一slotと第二slotとで異なるマッピングルールが適用されるのに対して、本実施の形態では、第一slotと第二slotとで同一のマッピングルールを適用してもよい。こうすることで、スロット間において同一PRBにEPDCCH CSSが配置される。これは、EPDCCHがDMRSを用いて復調されるので、第一slot及び第二slotの両方のDMRSを使用して復調できるように、第一slot及び第二slotの両方とも同一PRBにEPDCCHが配置されることが望ましいためである。また、第一slotと第二slotとでEPDCCH CSSが配置されるPRB番号を同一とすることで、PDSCHに使用できないRB数を削減することもできる。また、本実施の形態では、VRBからPRBへのマッピングルールとして、第一slotにおけるルール(図7)を適用する場合について説明したが、第二slotにおけるルールを用いてもよい。
また、本実施の形態において、NCT-MIBを用いて通知されるリソース割当情報として、EPDCCH CSSが送信される周期(period of CSS)を追加してもよい。例えばNCT-MIBの2ビットを用いて、EPDCCH CSSが配置されるサブフレーム周期として、(5msec,10msec, 20msec, 40msec)の4種類のサブフレーム周期から選択できるようにしてもよい。このようにすると、下り回線のトラフィック量に応じて、EPDCCH CSSによるオーバヘッド量を調整することができる。また、EPDCCH CSSが配置されないサブフレームを通知することで、端末200におけるEPDCCHの検出ミス、及び誤検出を削減することができる。
<バリエーション1>
本実施の形態では、周波数帯域幅(RB数)毎にEPDCCH CSSのRB数を変更する場合(図6参照)について説明したが、EPDCCH CSSのRB数毎、かつ、アグリゲーションレベル(AL: Aggregation level。後述する)毎に端末200がモニタするEPDCCH数を変更してもよい。
ここで、LTE-Advancedでは、1RBは、周波数方向には12個のサブキャリアを有し、時間方向には0.5msecの幅を有する。RBを時間方向で2つ組み合わせた単位は、RBペア(RB pair)と呼ばれる。つまり、RBペアは、周波数方向には12個のサブキャリアを有し、時間方向には1msecの幅を有する。また、RBペアが周波数軸上の12個のサブキャリアの塊(グループ)を表す場合、RBペアは、単にRBと呼ばれることがある。また、物理レイヤでは、RPペアは、PRBペア(Physical RB pair)とも呼ばれる。また、1個のサブキャリアと1つのOFDMシンボルとにより規定される単位は、Resource Element(RE)と呼ばれる。
また、EPDCCHにおいて、各PRBペアが16個のリソースに分割された単位をEREG(Enhanced Resource Element Group)と呼び、4つ又は8つのEREGにて構成されるリソースの単位をECCE(Enhanced Control Channel Element)と呼ぶ。また、1つの制御信号を送信するEPDCCHを構成するECCEの数をアグリゲーションレベルと呼ぶ。EPDCCHは、複数のアグリゲーションレベルを有する。また、各アグリゲーションレベルは、予め規定されたEPDCCH候補をそれぞれ有する。EPDCCH候補とは、制御信号が割り当てられる領域の候補であり、複数のEPDCCH候補によってサーチスペースが構成される。例えば、PDCCH CSSのPDCCH候補数は、AL4(アグリゲーションレベル:4)では4つ、AL8(アグリゲーションレベル:8)では2つとなっている。
例えば、EPDCCHにおいて4つのEREGで1ECCEを構成する場合、RB数(PRBペア数)が8個の場合にはECCE数は32個となり、RB数が4個の場合にはECCE数は16個となり、RB数が2個の場合にはECCE数は8個となり、RB数が1個の場合にはECCE数は4個となる。したがって、EPDCCH CSSのEPDCCH候補数を、PDCCH CSSと同様にAL4では4つ、AL8では2つとすると、EPDCCHを構成するRB数が2個の場合及び1個の場合では、各EPDCCH候補を構成するECCEが重複してしまう。
そこで、EPDCCH CSSを構成するRB数毎に、EPDCCH CSSのALを変更することにより、EPDCCH CSSのEPDCCH候補に重複が生じないようにしてもよい。例えば、図8は、EPDCCH CSSのRB数と、アグリゲーションレベル(AL)と、端末200がモニタするEPDCCH数との対応関係を示す。なお、図8は、EPDCCHにおいて4つのEREGで1ECCEを構成する場合について示す。
図8に示すように、EPDCCH CSSのEPDCCH候補数は、EPDCCH CSSのRB数が1個の場合(ECCE数:4個)、AL1で3つ、AL2で2つ、AL4で1つとし、EPDCCH CSSのRB数が2個の場合(ECCE数:8個)、AL2で3つ、AL4で2つ、AL8で1つとし、EPDCCH CSSのRB数が4個の場合(ECCE数:16個)、AL4で4つ、AL8で2つとし、EPDCCH CSSのRB数が8の場合(ECCE数:32個)、AL4で3つ、AL8で2つ、AL16で1つとする。
こうすることで、ECCEを重複することなく、各アグリゲーションレベルにおける各EPDCCH候補を設定することができる。
<バリエーション2>
上記実施の形態では、NCT-MIBによってEPDCCH CSSのVRBのスタート位置が通知される場合について説明した。これに対して、バリエーション2では、セルIDに基づいて、EPDCCH CSSのVRBのスタート位置が指定される。この場合、NCT-MIBに含まれるリソース割当情報は、EPDCCH CSSを構成するVRBの個数のみを示す情報となる。このようにすると、上記実施の形態と比較して、EPDCCH CSSのリソース割当の通知に必要となるビット数を更に削減できる。なお、セルIDは、例えば、端末200においてdiscovery signalから取得される。セルIDは、PCID(Physical Cell ID)とも呼ばれる。
セルIDに基づくRBのスタート位置(RB_start)は、例えば、次式(1)に従って算出される。
RB_start= (PCID mod floor (N_VRB/K))*K (1)
式(1)において、KはEPDCCH CSSに割り当てられるRB数を示し、N_VRBはVRB総数を示す。例えば、PCID=1500、K=4、N_VRB=24とすると、RB_start =(1500 mod floor 24/4)*4=0となる。よって、EPDCCH CSSは、VRBではVRB#0,1,2,3 に割り当てられ、PRBではPRB#0,4,8,12に割り当てられる(例えば、図9参照)。
ただし、隣接セル間で、EPDCCH CSSのRBのスタート位置が重複すると、互いに干渉してしまう。そこで、隣接セル間の干渉を避けるためのシフト値を設定してもよい。シフト値は、例えば、Kの整数倍とすることで、隣接セル間のEPDCCH CSSの重複をすべてのRBで回避することができる。RBのスタート位置のシフトは、シフト値を1つ予め規定して、1ビットを用いてシフトの有無を示してもよく、2ビット以上を用いて、複数のシフト値から選択できるようにしてもよい。
なお、式(1)では、KをEPDCCH CSSに割り当てられるRB数と設定したので、RB_startは、全帯域において、EPDCCH CSSが重ならないで配置できるセット数分の候補が確保される。重複を許容する場合、KをEPDCCH CSSに割り当てられるRB数/2等に設定してもよい。
(実施の形態2)
本実施の形態では、discovery signal(又は同期信号)とEPDCCH CSSとの衝突を回避する方法について説明する。
なお、本実施の形態では、discovery signalは、サブフレーム内の特定のRE(Resource Element)に配置されるものとし、UEは、discovery signalの配置位置を予め把握しているものとする。
[基地局300の構成]
図10は、本発明の実施の形態に係る基地局300の構成を示すブロック図である。なお、図10において、実施の形態1(図4)と同一の構成部には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図10において、信号割当部301は、実施の形態1(信号割当部106)と同様、
変調部103から受け取った変調信号、共通制御信号生成部103から受け取った共通制御信号、及び、Discovery signal生成部102から受け取るdiscovery signalを、それぞれに対応するリソースに割り当てる。この際、信号割当部301は、EPDCCH CSSが配置されるリソースと、discovery signalが配置されるリソースとが衝突する場合、EPDCCH CSSを配置するリソースを変更する。なお、EPDCCH CSSの配置リソースの変更方法については後述する。
[端末400の構成]
図11は、本発明の実施の形態に係る端末400の構成を示すブロック図である。なお、図11において、実施の形態1(図5)と同一の構成部には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図11において、Discovery signal検出部401は、実施の形態1(Discovery signal検出部205)の動作に加え、discovery signalの送信周期及びリソース情報(配置位置など)を信号分離部402へ出力する。
信号分離部402は、実施の形態1(信号分離部202)と同様、受信信号から、データリソースに対応する信号(下り回線データ及び制御情報)、discovery signalが含まれる可能性のあるリソース、及び、EPDCCH CSSのリソースをそれぞれ分離する。この際、信号分離部402は、Discovery signal検出部401から受け取るdiscovery signalの送信周期及びリソース情報と、Master information受信部206から受け取るEPDCCH CSSのリソース割当情報とに基づいて、discovery signalが配置されるリソースとEPDCCH CSSのリソースとが衝突し得るリソースを認識する。そして、信号分離部402は、上記衝突し得るリソースについては、EPDCCH CSSが配置されるリソースが変更されていると認識して、受信信号からEPDCCH CSSのリソースの成分を分離する。なお、EPDCCH CSSの配置リソースの変更方法については後述する。
[基地局300及び端末400の動作]
以上の構成を有する基地局300及び端末400の動作の詳細について説明する。
基地局300及び端末400におけるEPDCCH CSSの配置リソースの変更方法について、動作例1〜3についてそれぞれ説明する。
<動作例1>
動作例1では、discovery signalとEPDCCH CSSとが同一サブフレームに配置されるパターンの場合、当該サブフレームにはEPDCCH CSSは配置されない。すなわち、動作例1では、サブフレーム単位でdiscovery signalとEPDCCH CSSとの衝突を回避する。
例えば、図12に示すように、discovery signalの送信間隔が5msec(例えば、サブフレーム#N-10,#N-5,#N,#N+5,#N+10)であり、EPDCCH CSSの送信周期が2msec(例えば、サブフレーム#N-4,#N-2,#N,#N+2,#N+4)であるとする。この場合、discovery signalとEPDCCH CSSとが同一サブフレームに配置され、衝突が生じるタイミングは10msec間隔(例えば、サブフレーム#N-20,#N-10,#N,#N+10,#N+20)となる。
ここで、端末400は、discovery signalを検出して、discovery signalを用いてMIBを受信して、EPDCCH CSSを特定する。このため、discovery signalをEPDCCH CSSよりも優先して送受信することが好ましい。
そこで、基地局300(信号割当部301)は、EPDCCH CSSの送信タイミングであるサブフレームのうち、discovery signalの送信タイミングである10msec間隔(図12ではサブフレーム#N)のサブフレームではEPDCCH CSSを配置しない(送信しない)。同様に、端末400(信号分離部402)は、EPDCCH CSSの送信タイミングであるサブフレームのうち、discovery signalの送信タイミングである10msec間隔(図12ではサブフレーム#N)のサブフレームではEPDCCH CSSの検出処理をスキップし、共通制御信号受信部208への出力を行わない。
このようにして、EPDCCH CSSの配置が予め設定されている複数のサブフレームのうち、discovery signalが配置されるサブフレームでは、EPDCCH CSSは配置されない。こうすることで、EPDCCH CSSの送受信よりもdiscovery signalの送受信を優先させることにより、セルの検出精度を維持することができる。また、discovery signalとEPDCCH CSSとの同時送信を避けることにより、EPDCCH CSSの品質も維持することができるので、EPDCCH CSSの誤検出(false detection)又は検出ミス(misdetection)の確率を抑えることができる。
なお、EPDCCH CSSの送信間隔が可変の場合には、EPDCCH CSSに必要となるリソース量及びdiscovery signalとの衝突を考慮してEPDCCH CSSの送信間隔が決定されればよい。
<動作例2>
動作例2では、discovery signalとEPDCCH CSSとが同一サブフレームに配置されるパターンの場合、当該サブフレームでは、EPDCCH CSSは、discovery signalが配置されたリソース(RE)を避けて配置される。すなわち、動作例2では、RE単位でdiscovery signalとEPDCCH CSSとの衝突を回避する。
例えば、図13に示すように、動作例1と同様、discovery signalの送信間隔が5msec(例えば、サブフレーム#N-10,#N-5,#N,#N+5,#N+10)であり、EPDCCH CSSの送信周期が2msec(例えば、サブフレーム#N-4,#N-2,#N,#N+2,#N+4)であるとする。この場合、discovery signalとEPDCCH CSSとの衝突が生じるタイミングは10msec間隔(例えば、サブフレーム#N-20,#N-10,#N,#N+10,#N+20)となる。
そこで、基地局300(信号割当部301)は、discovery signalとEPDCCH CSSとが同一サブフレームに配置されるタイミングでは、リソース割当情報に示されるリソースのうち、discovery signalが配置されるリソース(RE)以外のリソースに共通制御信号(DCI)を割り当てる。つまり、基地局300は、discovery signalとEPDCCH CSSとが同一サブフレームに配置されるタイミングでは、discovery signalが配置されるリソース(RE)と重複する、EPDCCH CSSのリソースには共通制御信号(DCI)を割り当てない。同様に、端末400(信号分離部402及び共通制御信号受信部207)は、discovery signalとEPDCCH CSSとが同一サブフレームに配置されるタイミングでは、リソース割当情報に示されるリソースのうち、discovery signalが配置されるリソース(RE)以外のリソースを分離して、当該リソースをブラインド復号することにより共通制御信号(DCI)を取得する。
このようにして、discovery signal及びEPDCCH CSSの双方が配置されるサブフレームにおいて、EPDCCH CSSは、リソース割当情報に示されるリソースのうち、discovery signalが配置されるリソース以外のリソースに配置される。こうすることで、EPDCCH CSSのリソースが減少する分、EPDCCH CSSの特性は劣化し得る。しかし、RACH response等、端末400との回線品質を推定できる場合には、基地局300は、回線品質の良い端末400に向けて、discovery signalとEPDCCH CSSとが配置されるサブフレームを使用することにより、EPDCCH CSSの特性劣化を軽減することができる。
また、高いAggregation levelを用いればEPDCCH CSSで送信されるDCIの総量は減るものの、EPDCCH CSSの品質を確保することができる。したがって、上述した、discovery signalとEPDCCH CSSとが配置されるサブフレームにおける、EPDCCH CSSに対するリソース使用の制約を軽減することができる。
また、端末400は、該当のセルにおいてdiscovery signalが配置されるリソース(RE)を認識しているので、そのREに配置される予定のEPDCCH CSSのリソースがパンククチャリング又はレートマッチングされていると認識することができる。なお、パンクチャリングとは、リソースの配置順はそのままで、discovery signalが配置されるREの受信をスキップするものであり、レートマッチングとは、使用できるRE数に応じて符号化を変える方法である。
また、動作例1と同様、EPDCCH CSSの送信よりもdiscovery signalの送信を優先させることにより、セルの検出精度を維持することができる。また、discovery signalとEPDCCH CSSとが同一リソースで送信されることを避けることにより、EPDCCH CSSの品質も維持することができるので、EPDCCH CSSの誤検出(false detection)又は検出ミス(misdetection)の確率を抑えることができる。
<動作例3>
動作例3では、動作例2と同様、discovery signalとEPDCCH CSSとが同一サブフレームに配置されるパターンの場合、当該サブフレームでは、EPDCCH CSSは、discovery signalが配置されたリソース(RE)を避けて配置される。
ただし、動作例2では、当該サブフレームのdiscovery signalが配置されるリソースにはEPDCCH CSSが配置されず、EPDCCH CSSのRB数が減少する。これに対して、動作例3では、EPDCCH CSSのRB数を確保するために、discovery signalとEPDCCH CSSとが衝突するRB数分だけ、EPDCCH CSSが配置されるリソース(例えばVRB)をシフトさせる。動作例3は、特に、PSS/SSSのように、discovery signalが配置されるRBが限定されている場合に有効である。
具体的には、基地局300は、discovery signalとEPDCCH CSSとが同一サブフレームに配置されるタイミングでは、discovery signalとEPDCCH CSSとの衝突を回避するように、EPDCCH CSSが配置されるリソース(RB)をシフトさせてEPDCCH CSSを配置する。また、端末400は、discovery signalとEPDCCH CSSとが同一サブフレームに配置されるタイミングでは、discovery signalとEPDCCH CSSとの衝突を回避するように、EPDCCH CSSが配置されていると認識して、EPDCCH CSSを特定する。
例えば、図14に示すように、帯域のRB数が25個であり、discovery signalがPSS/SSSと同様にして帯域の中心に配置される場合について説明する。図14では、discovery signalは、PRB#9,10,11,12,13,14,15(帯域のほぼ中央)に配置される。また、EPDCCH CSSのリソース割当情報として、VRBのスタート位置をVRB#8とし、個数を4つとする。
この場合、実施の形態1(図7)と同様にしてEPDCCH CSSがVRB#8〜#11の4VRBに配置されると、VRB#8,#9、つまりPRB#9,#13においてdiscovery signalとEPDCCH CSSとが衝突してしまう。そこで、動作例3では、EPDCCH CSSのリソース割当において、discovery signalと衝突するVRB#8,#9の2VRB分だけ割当をスキップさせることにより、EPDCCH CSSはVRB#10〜13に配置される。すなわち、EPDCCH CSSが配置されるリソースは、リソース割当情報に示されるVRB#8〜#11を、VRB#8,#9において2VRB分だけシフトさせたVRB#10〜#13となる。このようにしてEPDCCH CSSのリソースとして4VRBが確保される。
このようにして、EPDCCH CSSの配置が予め設定された複数のサブフレームのうち、discovery signalが配置されるサブフレームでは、リソース割当情報に示されるリソースのうち、discovery signalが配置されるリソース(RE)と重複するリソースを、当該discovery signalが配置されるリソース以外のリソースにシフトさせて、EPDCCH CSSが配置される。これにより、図15に示すように、EPDCCH CCSのリソースを確保しつつ(リソース数を減少させることなく)、discovery signalとEPDCCH CSSとの衝突を回避することができる。すなわち、動作例3によれば、セルの検出精度を維持しつつ、EPDCCH CSSの品質も維持することができるので、EPDCCH CSSの誤検出(false detection)又は検出ミス(misdetection)の確率を抑えることができる。
次に、一例として、図16を用いて、帯域のRB数が50個の場合について説明する。
この場合、discovery signalがPSS/SSSと同様にして帯域の中心であるPRB#22,23,24,25,26,27に配置されているとする。また、帯域のRB数が50個の場合、VRB数は46個(VRB#0〜#45)である。また、帯域のRB数が50個の場合、VRBのスタート位置のstepは4であり、VRBのスタート位置の候補は、VRB#0, 4, 8, …,40の11個となる。例えば、EPDCCH CSSのRB数が4個の場合、EPDCCH CSSを構成するリソースの候補として、11個のEPDCCH CSSのパターン(図16に示す点線で囲む11パターン)が設定される。すなわち、11パターンの中の何れか1つがEPDCCH CSSとして指定される。
しかしながら、図16に示す点線で囲む11パターンのうち、4つのパターンにおいて、discovery signalとの衝突が生じてしまう。
これに対して、動作例3では、上述したように、EPDCCH CSSは、discovery signalとの衝突を回避するようにして配置される。
具体的には、図16に示すように、EPDCCH CSSのVRBのスタート位置の候補をVRB#0,4,9,13,17,22,26,32,36,42とし、discovery signalが配置されたリソースを避けて、4つのRBを、EPDCCH CSSを構成するリソースの候補である1パターン(図16に示す実線で囲むパターン)とする。この場合、discovery signalとの衝突が生じない10個のEPDCCH CSSのパターンを確保できる。また、この10個のパターンは、それぞれ異なるRBに配置されるので(RBが重複しないので)、discovery signalが同一RBに配置されるセル間においてEPDCCH CSSの衝突も避けることができる。
例えば、基地局300は、端末400に対して、EPDCCH CSSのRBのスタート位置、及び、RB数を通知すればよい。端末400は、基地局300から通知されたEPDCCHのRB数に対応するEPDCCH CSSの複数のパターン(RB数が4個の場合には図16に示すパターン)の中から、RBのスタート位置に対応する1つのパターンをEPDCCH CSSのリソースとして認識する。つまり、図16では、端末400は、EPDCCH CSSを構成するRBのスタート位置及び個数を示すリソース割当情報によって、EPDCCH CSSの複数のパターンの中の何れか1つのパターンを特定する。
このようにして、EPDCCH CSSを構成するリソースの候補である複数のパターンが予め設定される。また、この複数のパターンの各々は、discovery signalが配置されるリソース以外のリソースにより構成される。また、EPDCCH CSSのリソース割当情報は、上記複数のパターンの中の何れか1つを特定する情報である。このように、discovery signalとの衝突が発生しないリソースを用いてEPDCCH CSSのリソース配置のパターンを予め設定することにより、端末400は、discovery signalとEPDCCH CSSとの衝突を考慮することなく、EPDCCH CSS内のDCIを受信することができる。
なお、ここでは、EPDCCH CSSのリソース割当情報は、EPDCCH CSSを構成するRBのスタート位置及び個数を示す情報に限定されず、例えば、複数のパターンのうち使用するパターンを示す情報でもよい。
なお、一例として、帯域のRB数が50個の場合について説明したが、帯域のRB数が50個の場合に限定されず、他のRB数(例えば、6,15,25,75,100個)の場合についても同様にして、discovery signalとの衝突が生じないEPDCCH CSSのパターンを予め設定してもよい。
以上、基地局300及び端末400におけるEPDCCH CSSの配置リソースの変更方法について、動作例1〜3についてそれぞれ説明した。
以上のように、本実施の形態によれば、discovery signal(又は同期信号)とEPDCCH CSSとの衝突を回避することができる。
なお、本実施の形態では、EPDCCH CSSの配置位置の通知にType 2 distributed割当(RBのスタート位置及びRB数を特定するリソース割当情報)を用いる場合について説明したが、これ限定されず、例えば、EPDCCH CSSの配置位置であるRB、又は、RBのグループを特定するリソース割当情報を用いてもよい。
また、本実施の形態では、EPDCCH CSSとdiscovery signalとの衝突を回避する場合について説明したが、本実施の形態を、EPDCCH CSSとNCT-MIBとの衝突の回避に適用してもよい。
以上、本発明の実施の形態について説明した。
[他の実施の形態]
なお、上記実施の形態では、NCTにEPDCCH CSSを配置する場合について説明したが、BCTにEPDCCH CSSを配置する場合に上記実施の形態を適用してもよい。特に、MTC(Machine Type Communication)等において、セルカバレッジの拡張が必要であるが、PDCCH内のCSSでは十分なセルカバレッジを確保できない場合には、EPDCCH CSSを用いてセルカバレッジを拡張することが可能となる。
また、上記実施の形態では、EPDCCH CSSをセルIDに基づいて検出可能なCSSとして説明した。つまり、上記実施の形態では、1つのセルにおける1つのCSSについて説明した。しかし、1つのセルにおいて複数のCSSが設定され、各端末が当該複数のCSSの中から特定のCSSを選択することも考えられる。そこで、上記実施の形態で用いられるCSSは、UEのグループ単位で設定されるCSS(グループCSS。又はUE group CSS)に拡張してもよい。例えば、UE group CSSは、eIMTA(enhancement for DL-UL Interference Management and Traffic Adaptation)、CoMP(Coordinated of Multiple Pont transmission and reception)又はNS-NCTに対して設定され得る。上記実施の形態ではセルIDを用いたのに対して、グループCSSを適用する場合には、例えばグループIDが用いられる。例えば、グループIDは、eIMTAにおいて同一のconfigurationが設定された複数のセルのグループを示すIDでもよく、CoMPにおいて協調する複数のセルのグループを示すIDでもよい。このグループIDは、例えば、UE固有の上位レイヤシグナリングによって端末に指示される。
また、上記実施の形態では、本発明をハードウェアで構成する場合を例にとって説明したが、本発明はハードウェアとの連携においてソフトウェアで実現することも可能である。
また、上記実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
以上、本開示に係る基地局装置は、PDCCHが配置される領域を有さず、EPDCCHがデータ領域に配置されるキャリア構成を用いる基地局装置であって、前記EPDCCH内のサーチスペースを構成するリソースを示す割当情報であって、前記基地局装置のセルIDでスクランブリングされた前記割当情報を生成する生成部と、前記割当情報、前記セルIDを示す検出用信号、及び、前記サーチスペースに割り当てられた制御信号を送信する送信部と、を具備する構成を採る。
本開示に係る基地局装置において、前記サーチスペースの配置が予め設定されている複数のサブフレームのうち、前記検出用信号が配置されるサブフレームでは、前記サーチスペースは配置されない。
本開示に係る基地局装置において、前記検出用信号及び前記サーチスペースの双方が配置されるサブフレームにおいて、前記サーチスペースは、前記割当情報に示されるリソースのうち、前記検出用信号が配置されるリソース以外のリソースに配置される。
本開示に係る基地局装置において、前記サーチスペースの配置が予め設定されている複数のサブフレームのうち、前記検出用信号が配置されるサブフレームでは、前記割当情報に示されるリソースのうち、前記検出用信号が配置されるリソースと重複するリソースを、前記検出用信号が配置されるリソース以外のリソースにシフトさせて、前記サーチスペースが配置される。
本開示に係る基地局装置において、前記サーチスペースを構成するリソースの候補である複数のパターンが予め設定され、前記複数のパターンの各々は、前記検出用信号が配置されるリソース以外のリソースにより構成され、前記割当情報は、前記複数のパターンの中の何れか1つを特定する情報である。
本開示に係る基地局装置において、前記割当情報は、前記サーチスペースが配置される連続する前記リソースのスタート位置及び個数を示す情報であり、下り回線の帯域幅が広いほど、前記個数は多い。
本開示に係る基地局装置において、前記帯域幅の各々に対して、前記個数の複数の候補が対応付けられ、前記割当情報は、更に、前記複数の候補のうち何れが用いるかを示す情報を含む。
本開示に係る基地局装置において、前記サーチスペースが配置される連続する前記リソースのスタート位置は、前記セルIDに基づいて決定され、前記割当情報は、前記リソースの個数を示す情報である。
本開示に係る基地局装置において、前記割当情報は、更に、前記サーチスペースが配置される周期を示す情報を含む。
本開示に係る端末装置は、PDCCHが配置される領域を有さず、EPDCCHがデータ領域に配置されるキャリア構成を用いて基地局装置から送信される受信信号から、前記基地局装置のセルIDを示す検出用信号を検出する検出部と、前記セルIDを用いて、前記受信信号から、前記EPDCCH内のサーチスペースを構成するリソースを示す割当情報を抽出する第1受信部と、前記サーチスペースに対してブラインド復号を行うことにより、前記受信信号から制御信号を抽出する第2受信部と、を具備する構成を採る。
本開示に係る送信方法は、PDCCHが配置される領域を有さず、EPDCCHがデータ領域に配置されるキャリア構成を用いる基地局装置における送信方法であって、前記EPDCCH内のサーチスペースを構成するリソースを示す割当情報であって、前記基地局装置のセルIDでスクランブリングされた前記割当情報を生成し、前記割当情報、前記セルIDを示す検出用信号、及び、前記サーチスペースに割り当てられた制御信号を送信する。
本開示に係る受信方法は、PDCCHが配置される領域を有さず、EPDCCHがデータ領域に配置されるキャリア構成を用いて基地局装置から送信される受信信号から、前記基地局装置のセルIDを示す検出用信号を検出し、前記セルIDを用いて、前記受信信号から、前記EPDCCH内のサーチスペースを構成するリソースを示す割当情報を抽出し、前記サーチスペースに対してブラインド復号を行うことにより、前記受信信号から制御信号を抽出する。