以下に、本発明に係る遊技機の一具体例であるパチスロ機について図面に基づいて説明する。まず、図1を参照して、本発明の実施の形態のパチスロ機の機能フローについて説明する。
[パチスロ機の機能フロー]
図1に示したように、パチスロ機(例えば、後述のパチスロ機1)は、遊技者によりメダルが投入され、スタートレバー(例えば、後述のスタートレバー16)が操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)を抽出する。
内部当籤役決定手段(例えば、後述のメインCPU51)は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。すなわち、内部当籤役決定手段は、スタートスイッチ(例えば、後述のスタートスイッチ16S)によるスタートレバーに対する単位遊技の開始操作の検出(所定の開始条件の成立)に基づき、複数の役の中から所定の当籤確率で内部当籤役を決定する。
内部当籤役の決定により、入賞ラインに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払出、再遊技(リプレイ)の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
また、パチスロ機は、遊技の進行が停止される制御を行いうる。このような制御は、「フリーズ」又は「ロック」と称される。なお、便宜上、遊技開始時に実行される遊技の進行が停止される制御を「遊技開始時ロック」と呼び、遊技終了時に実行される遊技の進行が停止される制御を「遊技終了時ロック」と呼ぶ。すなわち、「遊技開始時ロック」とは、スタートレバーが操作された後、予め定められた期間においては、ストップボタン(例えば、後述のストップボタン17L、17C、17R)への操作が有効とならないという意味で遊技の進行が停止される制御であり、「遊技終了時ロック」とは、ストップボタンが操作された後、予め定められた期間においては、ベットボタンへの操作、若しくはスタートレバーへの操作が有効とならないという意味で遊技の進行が停止される制御である。もちろん、「フリーズ」又は「ロック」の契機は、上記に限られるものではなく、例えば、スタートレバー16が操作され、ストップボタンのいずれかが操作された後、予め定められた期間においては、その後の操作が有効とならない制御を行うこととしてもよい。
なお、内部当籤役決定手段は、抽出した乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役に替えて、あるいは内部当籤役とともに、「フリーズ」又は「ロック」を行うか否かを決定することとしてもよい。また、その際、複数の乱数値を抽出しておき、そのうちの1つの乱数値に基づいて内部当籤役を決定し、他の1つの乱数値に基づいて「フリーズ」又は「ロック」を行うか否かを決定することとしてもよい。
続いて、複数のリール(例えば、後述のリール3L、3C、3R)の回転が行われた後
で、遊技者によりストップボタンが押されると、リール停止制御手段(例えば、後述のモータ駆動回路62、後述のステッピングモータ61L、61C、61R)は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。
ここで、パチスロ機では、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec又は75msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施の形態では、上記規定時間内でのリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼ぶ。規定期間が190msecである場合には、滑り駒数の最大数を図柄4個分に定め、規定期間が75msecである場合には、滑り駒数の最大数を図柄1個分に定める。なお、滑り駒数の最大数はこれらに限られるものではなく、適宜設定することができる。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が決定されているときでは、上記規定時間を利用して、その図柄の組合せが有効化された入賞ライン(以下、「有効ライン」ともいう。)に沿って極力表示されるように最大滑り駒数の範囲でリールの回転を停止する。
その一方で、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せについては、上記規定時間を利用して、有効ラインに沿って表示されることがないように最大滑り駒数の範囲でリールの回転を停止する。
また、リール停止制御手段は、決定されている内部当籤役が、予め定められた停止操作順序に応じて表示される図柄の組合せを変動させるものであるときには、その予め定められた停止操作順序も参照して、該当するリールの回転を停止する制御を行う。
こうして、複数のリールの回転が全て停止されると、入賞判定手段は、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。
すなわち、入賞判定手段は、リール停止制御手段により図柄の変動が停止された場合に、有効ライン上に停止した図柄の組合せに基づいて役の入賞又は非入賞を判定する。
入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払出等の特典が遊技者に与えられる。以上のような一連の流れがパチスロ機における1回の遊技(単位遊技)として行われる。
なお、本実施の形態では、全てのリールが回転しているときに最初に行われるリールの停止操作を第1停止操作、第1停止操作の次に行われる停止操作を第2停止操作、第2停止操作の次に行われる停止操作を第3停止操作という。
また、パチスロ機では、上述した一連の流れの中で、演出実行手段(報知手段)により様々な演出が行われる。これらの演出は、表示装置(例えば、後述の液晶表示装置11)により行う映像の表示、ランプ(例えば、後述のランプ群21)により行う光の出力、スピーカ(例えば、後述のスピーカ20L、20R)により行う音の出力、あるいはこれらの組合せにより行われる。
遊技者によりスタートレバーが操作されると、上述の内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、その他の抽籤処理、例えば演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。
演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段(例えば、後述のサブCPU81)は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。
演出内容が決定されると、演出実行手段は、リールの回転が開始されるとき、各リールの回転がそれぞれ停止されるとき、入賞の有無の判定が行われたとき等の各契機に連動させて演出を実行する。
このように、パチスロ機では、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知るあるいは予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上が図られる。
[パチスロ機の構造]
次に、図2〜図6を参照して、本実施の形態におけるパチスロ機1の構造について説明する。
図2は、本発明の実施の形態に係るパチスロ機の外部構造を示す斜視図であり、図3は、本発明の実施の形態に係るパチスロ機において可動部品が初期位置にある状態のフロントパネルの状態の正面図であり、図4は、本発明の実施の形態に係るパチスロ機において可動部品が演出位置にある状態のフロントパネルの状態の正面図である。また、図5は、本発明の実施の形態に係るパチスロ機におけるフロントパネルの分解斜視図であり、図6は、本発明の実施の形態に係るパチスロ機の内部構造を示すものであり、フロントドアが開いた状態の正面図である。
このパチスロ機1は、コイン、メダル、遊技球又はトークン等の他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
図2に示すように、パチスロ機1は、外装体2を備えている。外装体2は、リールや回路基板等を収容する本体であるキャビネット2aと、キャビネット2aに対して開閉可能に取り付けられるフロントドア2bとを有している。キャビネット2aの両側面には、把手7が設けられている(図2では一側面の把手7のみを示す)。この把手7は、パチスロ機1を運搬するときに手をかける凹部である。
フロントドア2bは、ドア本体9と、フロントパネル10と、表示装置の一具体例を示す液晶表示装置11(図3参照)と、腰部パネル12とを備えている。ドア本体9は、ヒンジ(不図示)を用いてキャビネット2aに開閉可能に取り付けられている。ヒンジは、パチスロ機1の前方からドア本体9を見た場合に、ドア本体9における左側の端部に設けられている。
また、図3に示すように、キャビネット2aの内部には、3つのリール3L、3C、3Rが横並びに設けられている。以下、各リール3L、3C、3Rを、それぞれ左リール3L、中リール3C、右リール3Rという。各リール3L、3C、3Rは、円筒状に形成されたリール本体と、リール本体の周面に装着された透光性のシート材を有している。シート材の表面には、複数(例えば21個)の図柄が周方向に沿って所定の間隔をあけて描かれている。
液晶表示装置11は、ドア本体9の上部に取り付けられており、映像の表示による演出を実行する。この液晶表示装置11は、3つのリール3L、3C、3Rに描かれた図柄を表示する表示窓4L、4C、4Rを含む表示部(表示画面)11aを備える。本実施の形
態では、表示窓4L、4C、4Rを含む表示部11aの全体を使って、映像の表示が行われ、演出が実行される。
表示窓4L、4C、4Rは、例えばアクリル板等の透明な部材で形成されている。この表示窓4L、4C、4Rは、正面(遊技者側)から見て、3つのリールの配置領域と重畳する位置に設けられ、かつ、3つのリールより手前(遊技者側)に位置するように設けられる。したがって、遊技者は、表示窓4L、4C、4Rを介して、表示窓4L、4C、4Rの背後に設けられた3つのリールを視認することができる。
本実施の形態では、表示窓4L、4C、4Rは、その背後に設けられた対応するリールの回転が停止したとき、各リールに描かれた複数種類の図柄のうち、連続して配置された3つの図柄を表示できる大きさに設定されている。すなわち、表示窓4L、4C、4Rの枠内には、リールごとに上段、中段及び下段の各領域が設けられ、各領域に1個の図柄が表示される。そして、本実施の形態では、左リール3Lの中段領域、中リール3Cの中段領域、及び、右リール3Rの中段領域を結ぶライン(センターライン)を、入賞か否かの判定を行う入賞ラインとして定義する。
フロントパネル10は、ドア本体9の上部に取り付けられており、液晶表示装置11を覆う大きさに設定されている。このフロントパネル10は、液晶表示装置11の表示部11a側に重畳して配置され、液晶表示装置11の表示部11aを露出させるパネル開口101aを有する装飾枠101と、装飾枠101の前面を覆う保護カバー102(図2及び図5参照)とを有している。
図5に示すように、装飾枠101は、パネル開口101aを有する矩形の枠状に形成されている。この装飾枠101は、上枠部111、下枠部112、左枠部113、及び、右枠部114を有している。装飾枠101は、樹脂に混合物を混ぜて射出成型することで、表面に模様が生じるように形成されている。このような成型により表面に模様を生じさせるには、例えば、射出ゲートの位置等を調整するとよい。
上枠部111には、前方に開口する複数の上係合孔111aが設けられている。複数の上係合孔111aの開口は、それぞれ横長の長方形に形成されている。これら複数の上係合孔111aには、保護カバー102の後述する上係合片126が挿入される。
また、左枠部113には、前方に開口する複数の左係合孔113aが設けられており、右枠部114には、前方に開口する複数の右係合孔114aが設けられている。複数の左係合孔113a及び右係合孔114aの開口は、それぞれ縦長の長方形に形成されている。複数の左係合孔113a及び右係合孔114aには、保護カバー102の後述する左係合片127及び右係合片128が挿入される。
また、図5に示すように、保護カバー102は、透光性を有する合成樹脂により形成されており、前方を向く前面部121と、上方を向く上面部122と、下方を向く下面部123と、側方を向く左側面部124及び右側面部125とを有している。
前面部121の下部には、後述する演出用スイッチ22L、22Rを露出させるためのスイッチ用切り欠き121a、121bが形成されている。これらスイッチ用切り欠き121a、121bは、演出用スイッチ22L、22Rの外形に応じた円弧状に形成されている。
上面部122の端面には、複数の上係合片126が設けられている。複数の上係合片126は、上下方向に略直交する平面を有する平板状に形成されており、可撓性を有してい
る。また、複数の上係合片126の上面(一方の平面)には、係合突条126aが設けられている。
上係合片126を装飾枠101の複数の上係合孔111aに挿入すると、係合突条126aが、装飾枠101の上枠部111に係合し、保護カバー102が装飾枠101から外れないようにすることができる。
保護カバー102の左側面部124及び右側面部125は、前後方向の中間部で前面部121と連続している。これにより、左側面部124及び右側面部125は、前面部121よりも前方に突出する突出片124A及び突出片125Aを有している。左側面部124及び右側面部125の前方を向く端面は、突出片124A及び突出片125A側の端面であり、中央部が最も前方に突出するような円弧状に形成されている。
また、右側面部125の後方を向く端面には、複数の右係合片128が設けられている。なお、左側面部124には、右側面部125における右係合片128と同様に、複数の左係合片127(不図示)が設けられている。複数の左係合片127及び複数の右係合片128は、左右方向に略直交する平面を有する平板状に形成されている。
右側面部125には、装飾部125aが設けられている。この装飾部125aは、右側面部125の外面の一部にシボ加工を施すことにより形成されている。この装飾部125aは、装飾枠101の右係合孔114aの奥に設けた不図示の光源から発射された光を受けて発光する。なお、右側面部125において、装飾部125aが設けられていない領域は、光を透過する透光部である。
また、左側面部124には、右側面部125の装飾部125aと同様の装飾部(不図示)が設けられている。左側面部124の装飾部(不図示)は、装飾枠101の左係合孔113aの奥に設けた不図示の光源から発射された光を受けて発光する。なお、左側面部124において、装飾部が設けられていない領域は、光を透過する透光部である。
また、図3〜図5に示すように、装飾枠101には、ランプ群21と、演出用スイッチ22L、22Rが設けられている。ランプ群21は、例えば、図3中のランプ21a、21bを含む。このランプ群21は、LED(Light Emitting Diode)等で構成され、演出内容に対応するパターンで、光を点灯及び消灯する。演出用スイッチ22L、22Rは、それぞれ装飾枠101の左右の側部に設けられている。
また、装飾枠101には、中央可動ユニット105と、左可動ユニット106と、右可動ユニット107とが取り付けられている。
中央可動ユニット105は、装飾枠101内の上方における中央部に配置されており、後述する可動部品309を有している。中央可動ユニット105は、例えば、特定の演出が行われる場合に、初期位置(図3参照)にある可動部品309を、左右方向に延びる軸を中心に回動させると共に、装飾カバー364の下方から下降させる。これにより、可動部品309は、液晶表示装置11の表示部11aの一部を覆う演出位置(図4参照)まで移動する。
ここで、図4に示すように、可動部品309は、キャラクタ部323、アーチカバー324、発光表示部325により構成され、可動部品309が演出位置に配置されると、キャラクタ部323、アーチカバー324、発光表示部325がパチスロ機1の前方から視認可能となる。また、図示は省略するが、アーチカバー324及び発光表示部325には、それらの裏面に設けられたLED(図示せず)から照射された光を透過する透過領域が
、各々個別に形成されている。特に、発光表示部325は、複数段階(例えば、3段階)の点灯表示を段階的に行いうるように、複数(例えば、3個)の透過領域が並列して形成されている。
左可動ユニット106は、装飾枠101内の左側方に配置されており、後述する左扉188を有している。また、右可動ユニット107は、装飾枠101内の右側方に配置されており、後述する右扉189を有している。左扉188及び右扉189は、適当な厚みを有する略長方形の板状に形成されており、初期位置において、一方の平面が前方を向いている。
左可動ユニット106は、例えば、所定の演出が行われる場合に、初期位置(図3参照)にある左扉188を、上下方向に延びる軸を中心に回動させる。また、右可動ユニット107は、例えば、所定の演出が行われる場合に、初期位置にある右扉189を、上下方向に延びる軸を中心に回動させる。なお、パチスロ機1では、所定の演出が行われる場合において、左扉188と右扉189のいずれか一方を回動させてもよく、左扉188と右扉189の両方を回動させてもよい。
また、図2に示すように、腰部パネル12には、台座部13が形成されている。この台座部13には、遊技者の操作対象となる各種装置(メダル投入口14、MAXベットボタン15A、1BETボタン15B、スタートレバー16、ストップボタン17L、17C、17R、精算ボタン18)が設けられている。
メダル投入口14は、遊技者によって外部からパチスロ機1に投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口14から受け入れられたメダルは、所定枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に使用され、所定枚数を超えた分は、パチスロ機1の内部に預けることができる(いわゆるクレジット機能)。
MAXベットボタン15A及び1BETボタン15Bは、パチスロ機1の内部に預けられているメダルから1回の遊技に使用する枚数を決定するために設けられる。また、精算ボタン18は、パチスロ機1の内部に預けられているメダルを外部に引き出す(排出する)ために設けられる。
スタートレバー16は、全てのリール(3L、3C、3R)の回転を開始するために設けられる。ストップボタン17L、17C、17Rは、それぞれ、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応づけて設けられ、各ストップボタンは対応するリールの回転を停止するために設けられる。以下、ストップボタン17L、17C、17Rを、それぞれ左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rという。
また、図2には示さないが、台座部13には、7セグメントLED(LightEmitting Diode)からなる情報表示器914(図9参照)が設けられている。こ
の情報表示器914には、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、パチスロ機1の内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)等の情報がデジタル表示されるが、詳細については後述する。
ドア本体9の下部には、メダル払出口24、メダル受皿25、スピーカ20L、20R等が設けられている。メダル払出口24は、後述のメダル払出装置33の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル受皿25は、メダル払出口24から排出されたメダルを貯める。また、スピーカ20L、20Rは、演出内容に対応する効果音や楽曲等の音を出力する。
また、図6に示すように、キャビネット2aは、正面側の一面が開口された略直方体状に形成されている。このキャビネット2a内の上部には、後述の主制御回路41(図7参照)を構成する主基板31が設けられている。主制御回路41は、内部当籤役の決定、各リールの回転及び停止、入賞の有無の判定等の、パチスロ機1における遊技の主な動作及び該動作間の流れを制御する回路である。なお、主制御回路41の具体的な構成は後述する。
キャビネット2a内の中央部には、3つのリール(左リール3L、中リール3C及び右リール3R)が設けられている。なお、図6には示さないが、各リールは、所定の減速比を有する歯車を介して対応する後述のステッピングモータ(図7中のステッピングモータ61L、61C、61Rのいずれか)に接続される。
キャビネット2a内の下部には、多量のメダルを収容可能であり、かつ、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有するメダル払出装置33(以下、ホッパー33という)が設けられている。また、キャビネット2a内における、ホッパー33の一方の側部(図6に示す例では左側)には、パチスロ機1が有する各装置に対して必要な電力を供給する電源装置4が設けられている。
フロントドア2bの裏面側(表示画面側とは反対側の部分)における上部には、後述の副制御回路42(図7及び図8参照)を構成する副基板32が設けられている。副制御回路42は、映像の表示等による演出の実行を制御する回路である。なお、副制御回路42の具体的な構成は後述する。
さらに、フロントドア2bの裏面側における略中央部には、セレクタ35が設けられている。セレクタ35は、メダル投入口14(図2参照)を介して外部から投入されたメダルの材質や形状等が適正であるか否かを選別する装置であり、適正であると判定したメダルをホッパー33に案内する。また、図6には示さないが、セレクタ35内においてメダルが通過する経路上には、適正なメダルが通過したことを検出するメダルセンサ35S(図7参照)が設けられている。
[パチスロ機が備える回路の構成]
次に、図7、図8を参照して、本実施の形態におけるパチスロ機1が備える回路の構成について説明する。図7は、本発明の実施の形態に係るパチスロ機が備える回路の全体構成を示すブロック図であり、図8は、本発明の実施の形態に係るパチスロ機における副制御回路の内部構成を示すブロック図である。本実施の形態におけるパチスロ機1は、主制御回路41、副制御回路42及びこれらと電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)を備える。
<主制御回路>
主制御回路41は、主に、回路基板(主基板31)上に設置されたマイクロコンピュータ50により構成される。それ以外の構成要素として、主制御回路41は、クロックパルス発生回路54、分周器55、乱数発生器56、サンプリング回路57、表示部駆動回路64、ホッパー駆動回路65、及び、払出完了信号回路66を含む。
マイクロコンピュータ50は、メインCPU51、メインROM(Read Only Memory)52及びメインRAM(Random Access Memory)53により構成される。
メインROM52には、メインCPU51により実行される各種処理の制御プログラム、内部抽籤テーブル等のデータテーブル、副制御回路42に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM53には、制御プログラ
ムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。
メインCPU51には、クロックパルス発生回路54、分周器55、乱数発生器56及びサンプリング回路57が接続されている。クロックパルス発生回路54及び分周器55は、クロックパルスを発生する。なお、メインCPU51は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。また、乱数発生器56は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。そして、サンプリング回路57は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
マイクロコンピュータ50の入力ポートには、各種スイッチ及びセンサ等が接続される。メインCPU51は、各種スイッチ等からの入力信号を受けて、ステッピングモータ61L、61C、61R等の周辺装置の動作を制御する。
ストップスイッチ17Sは、左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rのそれぞれが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。スタートスイッチ16Sは、スタートレバー16が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。精算スイッチ18Sは、精算ボタンが遊技者により押されたことを検出する。
メダルセンサ35Sは、メダル投入口14に投入されたメダルがセレクタ35内を通過したことを検出する。また、ベットスイッチ15Sは、ベットボタン(MAXベットボタン15A又は1BETボタン15B)が遊技者により押されたことを検出する。
また、マイクロコンピュータ50により動作が制御される周辺装置としては、3つのステッピングモータ61L、61C、61R、情報表示器914及びホッパー33がある。また、マイクロコンピュータ50の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための駆動回路が接続される。
モータ駆動回路62は、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応してそれぞれ設けられた3つのステッピングモータ61L、61C、61Rの駆動を制御する。リール位置検出回路63は、発光部と受光部とを有する光センサにより、リールが一回転したことを示すリールインデックスをリールごとに検出する。
3つのステッピングモータ61L、61C、61Rのそれぞれは、その運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を有する。また、各ステッピングモータの駆動力は、所定の減速比を有する歯車を介して、対応するリールに伝達される。そして、各ステッピングモータに対して1回のパルスが出力されるごとに、対応するリールは一定の角度で回転する。
メインCPU51は、各リールのリールインデックスを検出してから対応するステッピングモータに対してパルスが出力された回数をカウントすることによって、各リールの回転角度(具体的には、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。
ここで、各リールの回転角度の管理を具体的に説明する。各ステッピングモータに対して出力されたパルスの数は、メインRAM53に設けられたパルスカウンタ(不図示)によって計数される。そして、図柄1個分の回転に必要な所定回数(例えば、17回)のパルスの出力がパルスカウンタで計数されるごとに、メインRAM53に設けられた図柄カウンタ(不図示)の値に、「1」が加算される。なお、図柄カウンタは、リールごとに設けられる。そして、図柄カウンタの値は、リール位置検出回路63によってリールインデ
ックスが検出されるとクリアされる。
すなわち、本実施の形態では、図柄カウンタの値を管理することにより、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転動作が行われたのかを管理する。それゆえ、各リールの各図柄の位置は、リールインデックスが検出される位置を基準として検出される。
なお、表示部駆動回路64は、情報表示器914の動作を制御する。ホッパー駆動回路65は、ホッパー33の動作を制御する。また、払出完了信号回路66は、ホッパー33に設けられたメダル検出部33Sが行うメダルの検出を管理し、ホッパー33から外部に排出されたメダルが所定の払出枚数に達したか否かをチェックする。
また、図示は省略しているが、マイクロコンピュータ50の出力ポートには、外部集中端子板が接続されている。外部集中端子板は、主制御回路41からのメダルの投入/払出枚数、遊技回数、ボーナスの作動有無情報等の信号が入力されるとともに、それらの信号を遊技回数やボーナス作動回数等を表示する外部表示器や、遊技場のホストコンピュータに外部信号として出力する。外部表示器は、例えば、パチスロ機1の上方に設置され、遊技回数の進行やボーナス作動と連動して表示を更新したり、ランプ等によりボーナス作動を報知したりするものである。
<副制御回路>
図7及び図8に示すように、副制御回路42は、主制御回路41と電気的に接続され、主制御回路41から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路42は、基本的には、図7に示すように、サブCPU81、サブROM82、サブRAM83、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85、及び、ドライバ86を含む。さらに、副制御回路42は、DSP(Digital Signal Processor)90、オーディオRAM91、A/D(Analog to Digital)変換器92、アンプ93、中央可動ユ
ニット駆動回路96、左可動ユニット駆動回路97、右可動ユニット駆動回路98、及び、回転灯駆動回路99を含む。
サブCPU81は、主制御回路41から送信されたコマンドに応じて、サブROM82に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力制御を行う。なお、サブROM82は、基本的には、プログラム記憶領域及びデータ記憶領域を有する。
プログラム記憶領域には、サブCPU81が実行する各種制御プログラムが記憶される。なお、プログラム記憶領域に格納される制御プログラムには、例えば、主制御回路41との通信を制御するための主基板通信タスク、演出用乱数値を抽出して演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスク、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置11による映像の表示を制御するための描画制御タスク、ランプ群21による光の出力を制御するためのランプ制御タスク、スピーカ20L、20Rによる音の出力を制御するための音声制御タスク等のプログラムが含まれる。
データ記憶領域には、例えば、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各種演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等の各種記憶領域が含まれる。
サブRAM83は、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路41から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域などを有する。
また、副制御回路42には、図7に示すように、液晶表示装置11、スピーカ20L、20R、ランプ群21、中央可動ユニット105、左可動ユニット106、右可動ユニット107、及び、回転灯543等の周辺装置が接続されている。つまり、これらの周辺装置の動作は、副制御回路42により制御される。
本実施の形態では、サブCPU81、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85(フレームバッファを含む)及びドライバ86は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、該作成した映像は液晶表示装置11により表示される。
また、サブCPU81、DSP90、オーディオRAM91、A/D変換器92及びアンプ93は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGM等の音をスピーカ20L、20Rにより出力する。さらに、サブCPU81は、演出内容により指定されたランプデータに従ってランプ群21の点灯及び消灯を行う。
サブCPU81及び中央可動ユニット駆動回路96は、演出内容により指定された中央可動ユニット駆動データに従って中央可動ユニット105の駆動を行う。つまり、中央可動ユニット105は、特定の演出が行われる場合に駆動して、可動部品309を液晶表示装置11の表示部11aの一部を覆う位置まで移動させる。
また、サブCPU81及び左可動ユニット駆動回路97は、演出内容により指定された左可動ユニット駆動データに従って左可動ユニット106の駆動を行う。サブCPU81及び右可動ユニット駆動回路98は、演出内容により指定された右可動ユニット駆動データに従って右可動ユニット107の駆動を行う。また、サブCPU81及び回転灯駆動回路99は、演出内容により指定された回転灯駆動データに従って回転灯543の駆動を行う。
なお、本実施の形態において、サブCPU81は、所定の開始条件が成立した場合に、決定された内部当籤役に応じて、遊技者にとって有利となる停止操作の手順を報知する状態である有利遊技状態に制御する有利遊技状態制御手段を構成する。このような、有利遊技状態は、「AT」と称される。
(情報表示器914)
情報表示器914は、図示していないが、台座部13のMAXベットボタン15Aの右側に配置されている。図9に示すように、情報表示器914は、インサートランプ9141と、スタートランプ9142と、リプレイランプ9143と、ベット数ランプ9144と、クレジットランプ9145と、払出枚数ランプ9146と、指示モニタ9147とを含んで構成される。
インサートランプ9141は、点灯(又は点滅(以下省略))することでメダルの投入が可能であることを遊技者に対して報せ、スタートランプ9142は、点灯することでスタートレバー16の操作に伴い遊技の開始が可能であることを遊技者に対して報せ、リプレイランプ9143は、点灯することで再遊技の作動によりメダルが自動投入されたことを遊技者に対して報せる。また、ベット数ランプ9144は、点灯することでベットされたメダルの枚数を遊技者に報せる。また、クレジットランプ9145は、例えば、7セグメントLEDにより構成され、遊技機1の内部に貯留されているメダルの枚数(クレジット数)情報に一義的に対応する態様で点灯することで、クレジット数情報を遊技者に対して報せる。また、払出枚数ランプ9146は、例えば、7セグメントLEDにより構成され、遊技の結果により払い出されたメダルの枚数(払出枚数)情報に一義的に対応する態様で点灯することで、払出枚数情報を遊技者に対して報せる。
また、指示モニタ9147は、報知ランプ9147aと、状態表示器9147b(ATランプ)と、を含んで構成される。報知ランプ9147aは、例えば、7セグメントLEDにより構成され、報知する停止操作の情報に一義的に対応する態様で点灯することで、必要な停止操作の情報を遊技者に対して報せる。また、状態表示器9147bは、点灯することで、現在の遊技状態が遊技者にとって有利な停止操作の態様を報知する遊技状態(例えば、ART遊技状態)であることを遊技者に対して報せる。
ここで、後述するように、本実施形態では、停止操作の順序(押し順)に応じて表示される図柄の組合せが異なる役である「押し順役」を設けている。報知ランプ9147aにおいて報知する停止操作の情報に一義的に対応する態様とは、例えば、押し順「左、中、右」を報知する場合に「1」を表示し、押し順「左、右、中」を報知する場合に「2」を表示するといったことである。
情報表示器914は、表示部駆動回路64を介して主制御回路41により制御される。ここで、遊技機1では、主制御回路41により制御される報知ランプ9147aに加えて、副制御回路42により制御される他の手段を用いて停止操作の情報を報知することとしてもよく、例えば、上述の液晶表示装置11の表示領域において停止操作の情報を報知することとしてもよい。
この場合において、報知ランプ9147aにおける報知の態様と、その他の手段における報知の態様とは、異なる態様であってもよい。すなわち、報知ランプ9147aでは、報知する停止操作の情報に一義的に対応する態様で報知すればよく、必ずしも、停止操作の情報を直接的に報知する必要はない(例えば、報知ランプ9147aにおいて「1」と表示されたとしても、遊技者によっては報知内容を特定できない可能性もあり、直接的な報知とは言えない)。これに対して、その他の手段における報知では、停止操作の情報を直接的に報知することとしてもよい。例えば、押し順「左、中、右」を報知する場合に、報知ランプ9147aでは報知する押し順に一義的に対応する「1」を表示する一方で、その他の手段(例えば液晶表示装置11)では、第1停止操作を左のリール3Lに対して行い、第2停止操作を中のリール3Cに対して行い、第3停止操作を右のリール3Rに対して行うことを直接的に報知することとしてもよい。
このように本実施形態の遊技機1では、副制御回路42の制御だけでなく、主制御回路41の制御によっても、内部当籤役に応じた必要な停止操作の情報を報知することができる。もちろん、停止操作の情報の報知は、遊技状態に応じて制御されることとしてもよい。より具体的には、通常遊技状態(非ART)では停止操作の情報を報知することなく、ART遊技状態において停止操作の情報を報知することとしてもよい。
なお、本実施形態の遊技機1では、クレジットランプ9145及び払出枚数ランプ9146とは別に報知ランプ9147aを設けているが、報知ランプ9147aを設けることなく、クレジットランプ9145又は払出枚数ランプ9146のいずれかを用いて、停止操作の情報を報知することとしてもよい。
インサートランプ9141〜状態表示器9147bは、背面に設けられたLED(図示せず)により点灯、点滅、消灯する。遊技機1では、主制御回路41がこのLEDの点灯、点滅、消灯を制御することで、遊技に関する各種の情報を遊技者に対して報せる。
<割合表示器>
次に、割合表示58の構成について、図10を参照して説明する。本実施形態の遊技機1では、図示しないが、各種の割合を表示する割合表示器を有する。図10(A)は、割
合表示58の取り付け例を示し、図10(B)は、割合表示58に表示される内容を示す。
(割合表示器の構成)
図10に示すように、割合表示器は、4桁の7セグメントLEDにより構成され、図10(B)で後述するように、上位2桁は、表示する割合の種類を示し、下位2桁は、当該割合の値を示す。割合表示58は、管理者(遊技店の店員等)が遊技機1に不正改造がないか確認する際などに使用されるため、遊技機1の内部に設けられる。このとき、割合表示器自体に対する不正を防止するため、割合表示器は、主基板31を覆う主基板ケースの内部に設けられることが好ましい。
具体的な取り付け例としては、図10(A−1)に示すように、割合表示器は、主基板31上に実装することとしてもよく、また、図10(A−2)に示すように、主基板31に接続された他の基板(割合表示基板)上に実装することとしてもよく、また、図10(A−3)に示すように、割合表示58としての7セグメントLEDユニットを主基板31に接続することで、取り付けることとしてもよい。いずれの場合であっても、図10(A)に示すように、主基板31とともに主基板ケースの内部に設けられることが好ましい。ここで、通常、主基板ケースには、記録紙や封印シールが貼りつけられるが、主基板ケース内に割合表示58を設ける場合には、封印シールなどにより割合表示58の視認性が損なわれることがないように、封印シールなどを貼りつけることが好ましい。なお、封印シールは、主基板ケースを開封した痕跡が残るようにするためのものであり、剥がしたときに跡が残るように特殊な加工がなされたシールである。また、記録紙は、主基板ケースの着脱や開封を正規の手続きで行ったときに、その旨を記録するための用紙であり、主基板31の識別番号が印字され、さらに、着脱又は開封を行った日時及びその際の担当者などを記入する記入欄が設けられている。ここで、正規の手続きとは、遊技機の製造(取付固定時)や遊技店に設置した後の立入検査などが挙げられる。
(割合表示器の表示内容)
続いて、割合表示58の表示例について説明する。図10(B)に示すように、割合表示58には、累計の特定区間割合と、直近6000ゲーム間の連続役物割合及び役物割合と、累計の連続役物割合及び役物割合と、が表示される。割合表示58に累計の特定区間割合を表示する場合、4桁の7セグメントLEDのうちの上位2桁には、「AU」と表示され、直近6000ゲーム間の連続役物割合を表示する場合、上位2桁には、「=r」と表示され、直近6000ゲーム間の役物割合を表示する場合、上位2桁には、「=b」と表示され、累計の連続役物割合を表示する場合、上位2桁には、「Ar」と表示され、累計の役物割合を表示する場合、上位2桁には、「Ab」と表示される。また、4桁の7セグメントLEDのうちの下位2桁には、対応する割合がパーセント表示で表示される。
ここで、「特定区間割合」とは、全ての遊技状態における遊技回数(すなわち、総遊技回数)に対して、遊技者にとって有利な遊技状態における遊技回数が占める割合をいう。この場合において、遊技者にとって有利な遊技状態とは、遊技者にとって有利な情報を報知する報知状態(所謂AT中(本実施形態のART遊技状態))に加え、この報知状態への移行期待度が高いCZも含めることとしてもよい。また、報知状態中に開始するボーナス状態も、この場合における有利な遊技状態に含めることとしてもよい。
メインCPU51は、メインRAMに設けられた所定のカウンタにおいて、全ての遊技状態における遊技回数を示す総遊技回数と、遊技者にとって有利な遊技状態における遊技回数を示す特定遊技回数とを計数しておき、以下に示す式により特定区間割合を算出する。
特定区間割合=特定遊技回数/総遊技回数×100
また、「連続役物割合」とは、全ての遊技状態において払い出されたメダルの総数(すなわち、総払出枚数)に対して、第一種特別役物、又は第一種特別役物に係る役物連続作動装置が作動中において払い出されたメダルの総数が占める割合をいう。
メインCPU51は、メインRAMに設けられた所定のカウンタにおいて、全ての遊技状態において払い出されたメダルの総数を示す総払出枚数と、第一種特別役物、又は第一種特別役物に係る役物連続作動装置が作動中において払い出されたメダルの総数を示す第1特定遊技中払出枚数とを計数しておき、以下に示す式により連続役物割合を算出する。
連続役物割合=第1特定遊技中払出枚数/総払出枚数×100
また、「役物割合」とは、全ての遊技状態において払い出されたメダルの総数(すなわち、総払出枚数)に対して、いずれかの役物が作動中に払い出されたメダルの総数が占める割合をいう。なお、いずれかの役物とは、第一種特別役物、第一種特別役物に係る役物連続作動装置、第二種特別役物、第二種特別役物に係る役物連続作動装置、又は普通役物をいう。また、ART遊技状態中やCZ中も、遊技者にとって有利な状態であるため、いずれかの役物が作動している状態に含めることとしてもよい。
メインCPU51は、メインRAMに設けられた所定のカウンタにおいて、全ての遊技状態において払い出されたメダルの総数を示す総払出枚数と、いずれかの役物が作動中に払い出されたメダルの総数を示す第2特定遊技中払出枚数とを計数しておき、以下に示す式により役物割合を算出する。
連続役物割合=第2特定遊技中払出枚数/総払出枚数×100
また、「累計」とは、遊技機1を設置してから現在までの全期間をいい、「直近6000ゲーム間」とは、6000ゲーム前の遊技から現在までの期間をいう。「累計」の割合を算出する場合、主基板31は、全期間において計数していた計数結果を用いて割合を算出すればよく、また、「直近6000ゲーム間」の割合を算出する場合、主基板31は、6000ゲーム前の遊技から現在までの期間において計数していた計数結果を用いて割合を算出すればよい。
なお、メインRAMに設けられた所定のカウンタは、電源のON/OFFや設定変更がなされた場合でもクリア(初期化)されない領域に設けられる。すなわち、メインRAMに記憶される割合表示58に関するデータは、電源のON/OFFや設定変更がなされた場合でも消えないように構成されている。
また、メインRAMに設けられた所定のカウンタは、400回の遊技を1セットとして、割合表示58に関するデータを計数する。例えば、6000ゲーム間の割合を算出する場合には、15セットの累計の計数結果を用いて当該割合を算出する。
(割合表示器の表示内容(切り替え表示))
割合表示58では、メインCPU51が算出した各種の割合を切り替えて表示する。割合表示58に表示する内容の切り替え方法は任意であり、例えば、所定の間隔で自動的に、各種の割合を切り替えることとしてもよく、また、専用のスイッチの操作に応じて手動で、各種の割合を切り替えることとしてもよく、自動的な切り替えと手動による切り替えとを組み合わせて、各種の割合を切り替えることとしてもよい。
(割合表示器の変形例)
ところで、既存のパチスロ機等の遊技機は、割合表示58を有していないため、図10(A)に示す割合表示58の取り付け例では、既存の遊技機に対して大きな改変を行う必
要がある。そこで、既存の遊技機において設けられている表示器を、各種の割合を表示する割合表示58として用いることとしてもよい。具体的には、既存の遊技機では、貯留されているメダルの数(クレジット数)、及び今回の遊技において払い出されたメダルの枚数(払出枚数)を表示する表示器が設けられている。そこで、遊技機に対して特別な操作が行われた場合に、クレジット数を表示する表示部(クレジットランプ9145)に表示する割合の種類を表示し、払出枚数を表示する表示部(払出枚数ランプ9146)に当該種類の割合を表示するように、当該表示器の表示を切り替え可能にしてもよい。
なお、特別な操作は任意であるが、パチスロ機等の遊技機の内部に設けられたスイッチを用いた操作であることが好ましい。これにより、遊技者が偶然に特別な操作を行ってしまうことを防止できる。
[遊技状態の変移]
次に、図11を参照して、パチスロ機1の遊技状態について説明する。メインCPU51は、パチスロ機1の遊技状態として、一般遊技状態(RT0遊技状態又はRT1遊技状態)とBB遊技状態(RB遊技状態)との2つの遊技状態をそれぞれ変移させるようになっている。
<一般遊技状態の変移>
図11に示すように、メインCPU51は、一般遊技状態として、RT0遊技状態及びRT1遊技状態のいずれかの状態をとる。RT0遊技状態において、ボーナスの作動役であるボーナス役(本実施の形態においては、BB)に内部当籤すると、遊技状態をRT1遊技状態に移行させる。
RT0遊技状態は、再遊技の作動役であるリプレイ役の当籤確率がRT1遊技状態より相対的に低いリプレイ低確率状態(低RT遊技状態)である。RT1遊技状態は、リプレイ役の当籤確率がRT0遊技状態より相対的に高いリプレイ高確率状態(高RT遊技状態)である。
ここで、RT1遊技状態からRT0遊技状態へは直接移行することはなく、RT1遊技状態においてBBに入賞し、BB遊技状態へ移行し、当該BB遊技状態が終了することにより、再びRT0遊技状態へ移行することとなる。
また、BBは、内部当籤してから入賞するまでの間、常に内部当籤している状態となる。以下、この状態を「BB持越状態」という。すなわち、本実施の形態においては、RT1遊技状態とBB持越状態とは等価の関係にある。
なお、RT1遊技状態は、ゲーム数によって管理されるRTではなく、上述したような移行条件が成立したときにのみ移行する遊技状態である。その意味において、RT1遊技状態は無限RTである。
<BB遊技状態の変移>
また、メインCPU51は、BBが入賞すると、遊技状態をBB遊技状態に移行させる。本実施の形態においては、BB遊技状態中は常にRB遊技状態中に制御され、BB終了条件が成立した場合、具体的には、BB遊技状態において規定枚数(本実施の形態においては、75枚)を超えるメダルの払出があった場合には、BB遊技状態及びRB遊技状態を終了させ、RT0遊技状態に移行させる。
なお、本実施の形態では、図18において後述する一般遊技状態用内部抽籤テーブルに示すように、RT1遊技状態においては、必ずいずれかの内部当籤役が抽籤により決定さ
れる構成となっている。すなわち、BB持越状態であって、いずれの小役又はリプレイ役にも当籤していないという単位遊技は、BBに内部当籤した単位遊技でのみ発生することとなる。また、内部当籤役として、リプレイ役、小役、及びボーナス役に大別することができるが、後述する図22において示すように、本実施の形態においては、BBよりもリプレイ役や小役が優先的に停止表示されるように構成されている。
したがって、BBに内部当籤したが、その単位遊技においてBBに入賞させることができなかった場合には、所定の初期化条件が満たされるまで(例えば、電源投入時におけるメインRAM33のバックアップエラーによる全記憶領域の初期化)RT1遊技状態が継続することとなる。
なお、遊技状態の変移は、上述したものに限られるものではない。例えば、後述するベルリプの図柄の組合せを複数設け、後述する通常リプ1〜4、又はベルリプ1〜4の当籤時に、停止操作順序によって入賞する図柄の組合せを異ならせることで、一のベルリプの図柄の組合せが入賞した場合には、上述したRT1遊技状態に移行させ、他のベルリプの図柄の組合せが入賞した場合には、上述したRT0遊技状態に移行させるように構成することとしてもよい。
この場合、サブCPU81により、有利遊技状態に制御されると、まず、その一のベルリプの図柄の組合せが入賞することとなる停止操作順序が報知され、この報知にしたがって停止操作を行うことにより、RT0遊技状態からRT1遊技状態に移行する。そして、RT1遊技状態においては、その他のベルリプの図柄の組合せが入賞しない停止操作順序を報知するとともに、各小役の入賞について、最もメダルの払出が多くなる停止操作順序が報知されるようにすることで、同様に、遊技者にとって有利な有利遊技状態を構成することができる。
[メインROMに記憶されているデータテーブル]
次に、図12〜図21を参照して、メインROM52に記憶されている各種のデータテーブルについて説明する。
<図柄配置テーブル>
図12に示す図柄配置テーブルは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの各々の表面に配されている図柄の配列を表している。図柄配置テーブルは、20個の図柄位置「0」〜「19」と、これらの図柄位置の各々に対応する図柄との対応関係を規定する。
図柄位置データ「0」〜「19」は、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの各々において回転方向に沿って配されている図柄の位置を示す。図柄位置「0」〜「19」に対応する図柄は、図柄カウンタの値を用いて図柄配置テーブルを参照することによって特定することができる。
図柄の種類としては、「赤7」、「BAR」、「リプレイ」、「ベル」、「チェリー」、「スイカA」、「スイカB」、「スイカC」、「白ブランク」及び「紫ブランク」を含んでいる。
ここで、「スイカA」、「スイカB」及び「スイカC」は、メインCPU51が内部的に異なる図柄であると識別可能であればよく、本実施の形態においては、同一の図柄のように遊技者が認識できる図柄とする。以下、「スイカA」、「スイカB」及び「スイカC」を総称して「スイカ」ともいう。
<図柄コード表>
図13に示すように、各リール3L、3C、3Rに配された各図柄は、図柄コード表によって特定され、本実施の形態においては、2バイト(16ビット)のデータによって区別される。図13に示す図柄コード表は、3つのリール3L、3C、3Rの表面に配された図柄を特定するためのデータとしての図柄コードを表している。
例えば、図12に示した図柄配置テーブルは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの各々の表面に配されている図柄の配列を表すものとして説明したが、実際にメインROM52に記憶されている図柄配置テーブルは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの各々の表面に配されている図柄を特定する図柄コードの配列を表している。
本実施の形態において、パチスロ機1で用いる図柄は、上述のように「赤7」、「BAR」、「リプレイ」、「ベル」、「チェリー」、「スイカA」、「スイカB」、「スイカC」、「白ブランク」及び「紫ブランク」の10種類である。
図柄コード表では、「赤7」図柄に対する図柄コードとして「1」が割り当てられている。また、「BAR」図柄に対する図柄コードとして「2」が割り当てられている。また、「リプレイ」図柄に対する図柄コードとして「3」が割り当てられている。
同様に、「ベル」、「チェリー」、「スイカA」、「スイカB」、「スイカC」、「白ブランク」及び「紫ブランク」の図柄に対する図柄コードとして「4」から「10」がそれぞれ割り当てられている。
<図柄組合せテーブル>
図14〜図16に示す図柄組合せテーブルは、27バイトで表される格納領域識別データによって識別される図柄の組合せに対して、入賞作動フラグ及び払出枚数が対応付けられている。
入賞作動フラグは、入賞した役(以下、「入賞役」という)を表すための固有の図柄の組合せに対応して割り当てられたデータであり、1バイト(8ビット)データ及び格納領域種別を含んでいる。格納領域種別は、1バイトデータを区別するためのデータである。1バイトデータは、複数の図柄の組合せに対応するデータを含んでいる。各図柄の組合せは、格納領域種別と1バイトデータとによって区別される。
なお、図14〜図17に示す図柄組合せテーブルは、発明を理解しやすくするために、各図柄の組合せに対する入賞作動フラグに対して、入賞役の名称(内容)が対応付けられている。
払出枚数は、各図柄の組合せに対応して、遊技者に払い出すメダルの枚数を示すデータである。有効ラインに沿って並んだ図柄の組合せが、図柄組合せテーブルの「図柄の組合せ」と一致したときには、対応する払出枚数に基づいて、ホッパー装置33の駆動によるメダルの排出、又は、クレジット枚数をカウントするクレジットカウンタの加算が行われる。
図14は、ボーナス役に係る図柄組合せテーブルを示している。「BB」と呼ばれる入賞役を表す「スイカB−BAR−白ブランク」の図柄の組合せが、一般遊技状態(RT1遊技状態)にあるときに有効ラインに沿って表示された場合には、メダルの払出はないが、BBに入賞したことを表す。すなわち、一般遊技状態(RT1遊技状態)にあるときに、「BB」が入賞した場合には、BB遊技状態に移行することとなる。
図15は、リプレイ役に係る図柄組合せテーブルを示している。図15に示す図柄の組合せが、有効ラインに沿って表示された場合には、メダルの払出はないが、再遊技の作動役に入賞したことを表す。すなわち、リプレイ役が入賞した場合には、次回の遊技において再遊技が行えることとなる。
図15において、「中段リプ」と呼ばれる入賞役を表す「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L、4C、4R内で中段に「リプレイ」が揃う。
「クロスアップリプ1」と呼ばれる入賞役を表す「ベル−リプレイ−赤7」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L、4C、4R内で右上がりに「リプレイ」が揃う。「クロスアップリプ2」〜「クロスアップリプ4」についても、「クロスアップリプ1」と同様である。
「クロスダウンリプ1」と呼ばれる入賞役を表す「スイカA−リプレイ−スイカA」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L、4C、4R内で右下がりに「リプレイ」が揃う。「クロスダウンリプ2」〜「クロスダウンリプ6」についても、「クロスダウンリプ1」と同様である。
「ベルリプ」と呼ばれる入賞役を表す「リプレイ−ベル−チェリー」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L、4C、4R内で右下がりに「ベル」が揃う。
このように、本実施の形態においては、上述のセンターラインのみが有効ラインとなるが、リプレイ役に係る図柄の組合せを図15に示したように構成し、また、図15の説明において後述する小役に係る図柄の組合せ(例えば、上段ベル1〜12、クロスアップベル1〜9、下段ベル1〜3及びクロスダウンスイカ1〜4等)も同様に構成することで、あたかも5つのライン(中段に揃うセンターライン、上段に揃うトップライン、下段に揃うボトムライン、右下がりに揃うクロスダウンライン、右上がりに揃うクロスアップライン)が有効ラインであるかのように遊技者に印象付けることができるようになっている。
「チャンスリプA1」と呼ばれる入賞役を表す「リプレイ−リプレイ−チェリー」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4Lの上段に「ベル」、表示窓4Cの下段に「ベル」、表示窓4Rの下段に「ベル」が表示される。すなわち、上述した5つのラインのうち、少なくとも1つのライン(例えば、下段に揃うボトムライン、又は右下がりに揃うクロスダウンライン)上においては、2つの「ベル」が表示され(以下、「テンパイ」という。)、残り1つの「ベル」については他のライン上に表示される(以下、「テンパイ外れ」という。)。「チャンスリプA2」〜「チャンスリプA5」、「チャンスリプB1」〜「チャンスリプB3」についても、「チャンスリプA1」と同様に、表示窓4L、4C、4R内で「ベル」がテンパイ外れで表示される。
「特殊リプA1」と呼ばれる入賞役を表す「ベル−スイカA−スイカA」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L、4C、4R内で「スイカ」がテンパイ外れで表示される。「特殊リプA2」〜「特殊リプA6」、「特殊リプB」についても、「特殊リプA1」と同様である。
「BARリプA」と呼ばれる入賞役を表す「BAR−BAR−BAR」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L、4C、4R内で中段に「BAR」が揃う。また、「BARリプE」と呼ばれる入賞役を表す「リプレイ−BAR−チェリー」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L、4C、4R
内で右上がりに「BAR」が揃う場合がある。
「BARリプB1」と呼ばれる入賞役を表す「BAR−BAR−スイカA」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L、4C、4R内で「BAR」がテンパイ外れで表示される。「BARリプB2」、「BARリプB3」、「BARリプC」、「BARリプD1」、「BARリプD2」についても、「BARリプB1」と同様である。
「BARリプB4」と呼ばれる入賞役を表す「ベル−BAR−スイカA」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L、4C、4R内で下段に「リプレイ」が揃う。「BARリプB5」、「BARリプB6」についても、「BARリプB4」と同様である。
「チェリーリプA」と呼ばれる入賞役を表す「チェリー−ANY−ANY」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4Lの中段に「チェリー」が表示される。なお、「ANY」とはいずれの図柄であってもよい旨を示すものである。すなわち、「チェリーリプA」においては、表示窓4Lの中段に「チェリー」が表示されれば、表示窓4C、4Rに表示される図柄の如何にかかわらず、入賞が確定する図柄の組合せとなっている。
「チェリーリプB1」と呼ばれる入賞役を表す「スイカA−赤7−チェリー」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L、4C、4R内で「赤7」がテンパイ外れで表示される場合があるが、基本的には上述した「チェリーリプA」における「チェリー」の図柄を表示窓4Lの中段に表示させることができなかった場合に、表示される図柄の組合せとして規定されている。「チェリーリプB2」〜「チェリーリプB8」、「チェリーリプC」についても、「チェリーリプB1」と同様である。
図16及び図17は、メダルの払出がある小役に係る図柄組合せテーブルを示している。図16及び図17に示す図柄の組合せが、有効ラインに沿って表示された場合には、その図柄の組合せに対応付けられた払出枚数のメダルが払い出される。
「上段ベル1」と呼ばれる入賞役を表す「リプレイ−スイカA−スイカA」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L、4C、4R内で上段に「ベル」が揃い、7枚のメダルが払い出される。「上段ベル2」〜「上段ベル12」についても、「上段ベル1」と同様である。
「クロスアップベル1」と呼ばれる入賞役を表す「スイカA−ベル−スイカA」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L、4C、4R内で右上がりに「ベル」が揃い、7枚のメダルが払い出される。「クロスアップベル2」〜「クロスアップベル9」についても、「クロスアップベル1」と同様である。
「中1st2nd不正解A1」と呼ばれる入賞役を表す「BAR−ベル−リプレイ」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、1枚のメダルが払い出される。「中1st2nd不正解A2」〜「中1st2nd不正解A9」、「中1st2nd不正解B1」〜「中1st2nd不正解B9」についても、「中1st2nd不正解A1」と同様である。
なお、「中1st2nd不正解」とは、図22の説明において後述するように、例えば、「押し順小役」として「中左右 クロスアップベル1」が内部当籤役として決定された場合に、「中左右」の停止操作順序でストップボタン17L、17C、17Rが操作され
た場合には、「クロスアップベル1」〜「クロスアップベル9」のいずれかが入賞し、7枚のメダルが払い出されることとなるが、「中右左」の停止操作順序でストップボタン17L、17C、17Rが操作された場合には、第1停止操作の停止操作順序は正解となるが、第2停止操作の停止操作順序は不正解となるため、「中1st2nd不正解A1」〜「中1st2nd不正解A9」のいずれかが入賞し、1枚のメダルが払い出されることを表したものである。
「右1st不正解A1」と呼ばれる入賞役を表す「スイカA−スイカA−ベル」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、1枚のメダルが払い出される。「右1st不正解A2」〜「右1st不正解A4」、「右1st不正解B1」〜「右1st不正解B4」についても、「右1st不正解A1」と同様である。
なお、「右1st不正解」とは、図22の説明において後述するように、例えば、「押し順小役」として「中左右 クロスアップベル1」が内部当籤役として決定された場合に、「中左右」の停止操作順序でストップボタン17L、17C、17Rが操作された場合には、「クロスアップベル1」〜「クロスアップベル9」のいずれかが入賞し、7枚のメダルが払い出されることとなるが、「右」、すなわちストップボタン17Rが第1停止操作された場合には、停止操作順序は不正解となるため、後述する「取りこぼし」が発生しないときに、「右1st不正解A1」〜「右1st不正解A4」、又は「右1st不正解B1」〜「右1st不正解B4」のいずれかが入賞し、1枚のメダルが払い出されることを表したものである。
「中段ベル」と呼ばれる入賞役を表す「ベル−ベル−ベル」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L、4C、4R内で中段に「ベル」が揃い、7枚のメダルが払い出される。
「右1st2nd不正解A1」と呼ばれる入賞役を表す「スイカA−紫ブランク−ベル」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、1枚のメダルが払い出される。「右1st2nd不正解A2」〜「右1st2nd不正解A6」、「右1st2nd不正解B1」〜「右1st2nd不正解B6」についても、「右1st2nd不正解A1」と同様である。
なお、「右1st2nd不正解」とは、図22の説明において後述するように、例えば、「押し順小役」として「右左中 中段ベル1」が内部当籤役として決定された場合に、「右左中」の停止操作順序でストップボタン17L、17C、17Rが操作された場合には、「中段ベル」が入賞し、7枚のメダルが払い出されることとなるが、「右中左」の停止操作順序でストップボタン17L、17C、17Rが操作された場合には、第1停止操作の停止操作順序は正解となるが、第2停止操作の停止操作順序は不正解となるため、「右1st2nd不正解A1」〜「右1st2nd不正解A6」のいずれかが入賞し、1枚のメダルが払い出されることを表したものである。
もっとも、「右1st2nd不正解B1」〜「右1st2nd不正解B6」については、「押し順小役」として「中左右 下段ベル1」〜「中左右 下段ベル3」、「中右左 下段ベル1」〜「中右左 下段ベル3」のいずれかが内部当籤役として決定された場合に、「右」、すなわちストップボタン17Rが第1停止操作された場合には、停止操作順序は不正解となるが、この場合には、後述する「取りこぼし」は発生せず、「右1st2nd不正解B1」〜「右1st2nd不正解B6」のいずれかが入賞し、1枚のメダルが払い出されることとなる。したがって、後述する「取りこぼし」が発生しない点を除いて、上述した内部当籤役の場合には、「右1st不正解」であるとも言える。
また、「押し順小役」として「右左中 下段ベル1」〜「右左中 下段ベル3」、「右中左 下段ベル1」〜「右中左 下段ベル3」のいずれかが内部当籤役として決定された場合に、「中」、すなわちストップボタン17Cが第1停止操作された場合には、停止操作順序は不正解となるが、この場合には、後述する「取りこぼし」は発生せず、「右1st2nd不正解B1」〜「右1st2nd不正解B6」のいずれかが入賞し、1枚のメダルが払い出されることとなる。したがって、後述する「取りこぼし」が発生しない点を除いて、上述した内部当籤役の場合には、後述する「中1st不正解」であるとも言える。
「中1st不正解A1」と呼ばれる入賞役を表す「ベル−チェリー−BAR」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、1枚のメダルが払い出される。「中1st不正解A2」〜「中1st不正解A4」、「中1st不正解B1」〜「中1st不正解B4」についても、「中1st不正解A1」と同様である。
なお、「中1st不正解」とは、図22の説明において後述するように、例えば、「押し順小役」として「右左中 中段ベル1」が内部当籤役として決定された場合に、「右左中」の停止操作順序でストップボタン17L、17C、17Rが操作された場合には、「中段ベル」が入賞し、7枚のメダルが払い出されることとなるが、「中」、すなわちストップボタン17Cが第1停止操作された場合には、停止操作順序は不正解となるため、後述する「取りこぼし」が発生しないときに、「中1st不正解A1」〜「中1st不正解A4」、又は「中1st不正解B1」〜「中1st不正解B4」のいずれかが入賞し、1枚のメダルが払い出されることを表したものである。
「下段ベル1」と呼ばれる入賞役を表す「スイカA−リプレイ−チェリー」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L、4C、4R内で下段に「ベル」が揃い、7枚のメダルが払い出される。「下段ベル2」、「下段ベル3」についても、「下段ベル1」と同様である。
「クロスダウンスイカ1」と呼ばれる入賞役を表す「赤7−スイカA−ベル」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L、4C、4R内で右下がりに「スイカ」が揃い、3枚のメダルが払い出される。「クロスダウンスイカ2」〜「クロスダウンスイカ4」についても、「クロスダウンスイカ1」と同様である。
「中段スイカ1」と呼ばれる入賞役を表す「スイカB−スイカA−スイカA」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L、4C、4R内で中段に「スイカ」が揃い、3枚のメダルが払い出される。「中段スイカ2」〜「中段スイカ6」についても、「中段スイカ1」と同様である。
「角チェリーA1−1」と呼ばれる入賞役を表す「BAR−チェリー−白ブランク」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L内の下段に「チェリー」が表示され、3枚のメダルが払い出される。「角チェリーA1−2」〜「角チェリーA1−8」、「角チェリーB1−1」〜「角チェリーB1−4」、「角チェリーB2−1」〜「角チェリーB2−24」、「角チェリーB3−1」〜「角チェリーB3−4」、「角チェリーB4−1」〜「角チェリーB4−3」、「角チェリーB5−1」〜「角チェリーB5−4」、「角チェリーC1−1」〜「角チェリーC1−8」、「角チェリーC2−1」〜「角チェリーC2−12」、「角チェリーC3−1」〜「角チェリーC3−6」、「角チェリーC4−1」〜「角チェリーC4−3」、についても、「角チェリーA1−1」と同様に、表示窓4L内の上段、又は下段に「チェリー」が表示される。
「特殊役A」と呼ばれる入賞役を表す「スイカB−ベル−ベル」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、1枚のメダルが払い出される。「特殊役B」、「特
殊役C」についても、「特殊役A」と同様である。
ここで、「特殊役」は、「弱チェリー」、「強チェリー1」、「強チェリー2」が内部当籤役として決定された場合に、上述した「角チェリー」のいずれも入賞させることができない場合、すなわち、停止操作のタイミングに応じて、表示窓4L内の上段、又は下段に「チェリー」を表示させることができない場合、「BB」よりも「特殊役」を優先的に表示させるように停止制御を行うことで、「BB」を入賞させないように制御するための図柄の組合せとして規定している。
なお、本実施の形態においては、リプレイ役に係る図柄の組合せ及び小役に係る図柄の組合せに関し、他と識別できるように上述した名称を付しているが、その名称が必ずしもその図柄の組合せの役割を限定するものではない。
<内部抽籤テーブル>
図18及び図19に示す複数の内部抽籤テーブルは、当籤番号に対して、遊技状態ごとの抽籤値及びデータポインタが対応付けられている。なお、内部抽籤テーブルは、通常、パチスロ機1の設定値(例えば、設定値1〜6)ごとにメインROM52に格納されている。しかしながら、本実施の形態においては、説明の便宜上、それぞれ1つの内部抽籤テーブルを用いて説明する。
本実施の形態では、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される抽籤用乱数値を、各当籤番号に応じた抽籤値で順次減算し、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽籤が行われる。
したがって、抽籤値として規定されている数値が大きいほど、割り当てられたデータ(つまり、データポインタ)が決定される確率が高い。減算の結果が負となったか否かの判断処理の回数が、当籤番号の数を超えたときには、内部抽籤処理の結果は「ハズレ」となる。
なお、各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に対応する抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(65536)」によって表すことができる。本実施の形態では、複数種類の内部抽籤テーブルを使い分けることにより、決定される内部当籤役の種類や当籤確率を変動させ、この結果、遊技者が抱く期待に起伏が生じるようにしている。
データポインタは、内部抽籤テーブルを参照して行う抽籤の結果として取得されるデータであり、後述する内部当籤役決定テーブルにより規定されている内部当籤役を指定するためのデータである。
すなわち、データポインタは、図20に示す小役・リプレイ用当籤役決定テーブル及び図21に示すボーナス用内部当籤役決定テーブルにおいて、格納領域種別及び1バイトデータを決定するために用いられるデータである。データポインタは、各当籤番号に対応して、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが個別に規定されている。
なお、内部抽籤処理の方式は、上述した方式に限られるものではなく、例えば、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される抽籤用乱数値に、各当籤番号に応じた抽籤値で順次加算し、加算の結果が所定の値となったか(例えば、当籤番号ごとに予め定められた値以上となったか)の判定を行うことによって内部的な抽籤を行うこととしてもよい。
(一般遊技状態用内部抽籤テーブル)
図18に示すように、一般遊技状態で参照される一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、RT0遊技状態及びRT1遊技状態における各当籤番号の抽籤値を規定している。一般遊技状態用内部抽籤テーブルにおいて、RT0遊技状態及びRT1遊技状態における当籤番号「1」〜「45」は、小役・リプレイ用データポインタ「1」〜「45」にそれぞれ対応付けられている。なお、RT1遊技状態における「(BBフラグ間)」とは、上述した「BB持越状態」と同義である。
RT0遊技状態とRT1遊技状態との間では、当籤番号「1」〜「16」及び「46」の抽籤値が異なっており、当籤番号「17」〜「45」の抽籤値が同一である。当籤番号「46」は、ボーナス用データポインタとして「1」が対応付けられ、BBが内部当籤役として決定される場合には、BBのみが内部当籤役として決定される(単独当籤する)ように設定されている。
詳細には、RT0遊技状態では、当籤番号「1」〜「16」の抽籤値を合算すると、「8978」に設定されており、当籤番号「46」の抽籤値は、「5851」に設定されている。一方、RT1遊技状態では、当籤番号「1」〜「16」の抽籤値を合算すると、「14829」に設定されており、RT0遊技状態にあるときより高く設定され、当籤番号「46」の抽籤値は、「0」に設定されている。すなわち、この当籤番号「46」の差分に相当する抽籤値が当籤番号「1」〜「16」の抽籤値に割り当てられている。
(RB遊技状態用内部抽籤テーブル)
図19に示すように、RB遊技状態で参照されるRB遊技状態用内部抽籤テーブルは、RB遊技状態における各当籤番号の抽籤値を規定している。RB遊技状態用内部抽籤テーブルにおいて、当籤番号「1」及び「2」は、小役・リプレイ用データポインタ「46」及び「47」にそれぞれ対応付けられている。なお、本実施の形態では、BB遊技状態においては常にRB遊技状態となっているため、RB遊技状態用内部抽籤テーブルは、BB遊技状態用内部抽籤テーブルと言い換えることもできる。
<小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル>
図20に示す小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルでは、小役・リプレイ用データポインタに対して、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)を識別するためのデータが対応付けられている。
また、図20に示した小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルでは、便宜上、小役・リプレイ用データポインタに対して、内部当籤役のデータが省略され、入賞役の名称(内容)と、内部当籤役の名称(備考)とが対応付けられている。
ここで、図20に示すように、1つのデータポインタに対して、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)が複数対応付けられていることによって、1回の内部抽籤処理で、複数の図柄の組合せ(入賞作動フラグ)の入賞が許可されることを可能としている。これらの内部抽籤方式は、「同時当籤」方式、「重複当籤」方式と称される。
なお、本実施の形態においては、入賞が許可される一の図柄の組合せ(入賞作動フラグ)を「内部当籤役」と定義することもできるし、1つのデータポインタに対して、入賞が許可される複数の図柄の組合せ(入賞作動フラグ)を1つのまとまりとして内部当籤役と定義することもできるが、図20〜図23においては、後者を内部当籤役と定義して説明する。
小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「0」は、「ハズレ」に対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「1」は、内部当籤役として、「通常リプ1」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「中段リプ」、「クロスアップリプ1〜4」、「クロスダウンリプ1〜6」及び「ベルリプ」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「2」は、内部当籤役として、「通常リプ2」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「中段リプ」、「クロスアップリプ1〜4」、「クロスダウンリプ1〜6」、「ベルリプ」及び「特殊リプA1〜6」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「3」は、内部当籤役として、「通常リプ3」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「中段リプ」、「クロスアップリプ1〜4」、「クロスダウンリプ1〜6」、「ベルリプ」及び「特殊リプB」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「4」は、内部当籤役として、「通常リプ4」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「中段リプ」、「クロスアップリプ1〜4」、「クロスダウンリプ1〜6」、「ベルリプ」、「特殊リプA1〜6」及び「特殊リプB」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「5」は、内部当籤役として、「ベルリプ1」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「中段リプ」及び「ベルリプ」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「6」は、内部当籤役として、「ベルリプ2」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「中段リプ」、「ベルリプ」及び「特殊リプA1〜6」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「7」は、内部当籤役として、「ベルリプ3」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「中段リプ」、「ベルリプ」及び「特殊リプB」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「8」は、内部当籤役として、「ベルリプ4」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「中段リプ」、「ベルリプ」、「特殊リプA1〜6」及び「特殊リプB」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「9」は、内部当籤役として、「チャンスリプ1」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「チャンスリプA1〜5」及び「チャンスリプB1〜3」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「10」は、内部当籤役として、「チャンスリプ2」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「チャンスリプA1〜5」、「チャンスリプB1〜3」及び「ベルリプ」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「11」は、内部当籤役として、「強チャンスリプ」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「中段リプ」、「特殊リプA1〜6」及び「特殊リプB」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「12」は、内部当籤役として、「チェリーリプ」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「BARリプB1〜6」、「BARリプC」、「BARリプD1,2」、「BARリプE」、「チェリーリプA」及び「チェリーリプB1〜8」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「13」は、内部当籤役として、「強チェリーリプ」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「BARリプB1〜6」、「BARリプC」、「BARリプD1,2」、「BARリプE」、「チェリーリプA」、「チェリーリプB1〜8」、「BARリプA」及び「チェリーリプC」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「14」は、内部当籤役として、「BARリプ1」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「中段リプ」、「クロスアップリプ1〜4」、「BARリプA」、「BARリプB1〜6」、「BARリプC」及び「BARリプD1,2」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「15」は、内部当籤役として、「BARリプ2」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「中段リプ」、「クロスアップリプ1〜4」、「BARリプA」、「BARリプB1〜6」、「BARリプC」、「BARリプD1,2」、「ベルリプ」及び「BARリプE」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「16」は、内部当籤役として、「フェイクBARリプ」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「中段リプ」、「クロスアップリプ1〜4」及び「BARリプD1,2」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「17」は、内部当籤役として、「中左右 クロスアップベル1」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル1」、「クロスアップベル1〜9」、「中1st2nd不正解A1〜9」及び「右1st不正解A1〜4」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「18」は、内部当籤役として、「中左右 クロスアップベル2」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル2」、「クロスアップベル1〜9」、「中1st2nd不正解A1〜9」及び「右1st不正解A1〜
4」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「19」は、内部当籤役として、「中左右 クロスアップベル3」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル3」、「クロスアップベル1〜9」、「中1st2nd不正解A1〜9」及び「右1st不正解A1〜4」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「20」は、内部当籤役として、「中右左 クロスアップベル1」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル4」、「クロスアップベル1〜9」、「中1st2nd不正解A1〜9」及び「右1st不正解B1〜4」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「21」は、内部当籤役として、「中右左 クロスアップベル2」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル5」、「クロスアップベル1〜9」、「中1st2nd不正解A1〜9」及び「右1st不正解B1〜4」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「22」は、内部当籤役として、「中右左 クロスアップベル3」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル6」、「クロスアップベル1〜9」、「中1st2nd不正解A1〜9」及び「右1st不正解B1〜4」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「23」は、内部当籤役として、「右左中 中段ベル1」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル7」、「中段ベル」、「右1st2nd不正解A1〜6」及び「中1st不正解A1〜4」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「24」は、内部当籤役として、「右左中 中段ベル2」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル8」、「中段ベル」、「右1st2nd不正解A1〜6」及び「中1st不正解A1〜4」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「25」は、内部当籤役として、「右左中 中段ベル3」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル9」、「中段ベル」、「右1st2nd不正解A1〜6」及び「中1st不正解A1〜4」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「26」は、内部当籤役として、「右中左 中段ベル1」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル10」、「中段ベル」、「右1st2nd不正解A1〜6」及び「中1st不正解B1〜4」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「27」は、内部当籤役として、「右中左 中段ベル2」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル11」、「中段ベル」、「右1st2nd不正解A1〜6」及び「中1st不正解B1〜4」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「28」は、内部当籤役として、「右中左 中段ベル3」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル12」、「中段ベル」、「右1st2nd不正解A1〜6」及び「中1st不正解B1〜4」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「29」は、内部当籤役として、「中左右 下段ベル1」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル1,2」、「下段ベル1〜3」、「中1st2nd不正解B1〜9」及び「右1st2nd不正解B1〜6」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「30」は、内部当籤役として、「中左右 下段ベル2」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル3,4」、「下段ベル1〜3」、「中1st2nd不正解B1〜9」及び「右1st2nd不正解B1〜6」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「31」は、内部当籤役として、「中左右 下段ベル3」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル5,6」、「下段ベル1〜3」、「中1st2nd不正解B1〜9」及び「右1st2nd不正解B1〜6」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「32」は、内部当籤役として、「中右左 下段ベル1」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル7,8」、「下段ベル1〜3」、「中1st2nd不正解B1〜9」及び「右1st2nd不正解B1〜6」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「33」は、内部当籤役として、「中右左 下段ベル2」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル9,10」、「下段ベル1〜3」、「中1st2nd不正解B1〜9」及び「右1st2nd不正解B1〜6」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「34」は、内部当籤役として、「中右左 下段ベル3」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル11,12」、「下段ベル1〜3」、「中1st2nd不正解B1〜9」及び「右1st2nd不正解B1〜6」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「35」は、内部当籤役として、「右左中 下段ベル1」を示すものであり、入賞
が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル1,2」、「下段ベル1〜3」及び「右1st2nd不正解B1〜6」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「36」は、内部当籤役として、「右左中 下段ベル2」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル3,4」、「下段ベル1〜3」及び「右1st2nd不正解B1〜6」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「37」は、内部当籤役として、「右左中 下段ベル3」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル5,6」、「下段ベル1〜3」及び「右1st2nd不正解B1〜6」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「38」は、内部当籤役として、「右中左 下段ベル1」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル7,8」、「下段ベル1〜3」及び「右1st2nd不正解B1〜6」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「39」は、内部当籤役として、「右中左 下段ベル2」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル9,10」、「下段ベル1〜3」及び「右1st2nd不正解B1〜6」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「40」は、内部当籤役として、「右中左 下段ベル3」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル11,12」、「下段ベル1〜3」及び「右1st2nd不正解B1〜6」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「41」は、内部当籤役として、「強ベル」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル1〜12」、「クロスアップベル1〜9」及び「下段ベル1〜3」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「42」は、内部当籤役として、「スイカ」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「クロスダウンスイカ1〜4」及び「中段スイカ1〜6」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「43」は、内部当籤役として、「弱チェリー」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「角チェリーA1−1〜8」、「角チェリーB3−1〜4」、「角チェリーC1−1〜8」、「角チェリーC2−1〜12」、「角チェリーC3−1〜6」、「角チェリーC4−1〜3」、「特殊役A」、「特殊役B」及び「特殊役C」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「44」は、内部当籤役として、「強チェリー1」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「角チェリーA1−1〜8」、「角チェリーB1−1〜4」、「角チェリーB2−1〜24」、「角チェリーB3−1〜4」、「角チェリーB4−1〜3」、「角チェリーB5−1〜4」、「角チェリーC2−1〜12
」、「特殊役A」、「特殊役B」及び「特殊役C」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「45」は、内部当籤役として、「強チェリー2」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「角チェリーA1−1〜8」、「角チェリーB1−1〜4」、「角チェリーB2−1〜24」、「角チェリーB3−1〜4」、「角チェリーB4−1〜3」、「角チェリーB5−1〜4」、「角チェリーC2−1〜12」、「特殊役A」及び「特殊役C」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「46」は、内部当籤役として、「RB中小役A」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「中1st2nd不正解A1〜9」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「47」は、内部当籤役として、「RB中小役B」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、全小役(すなわち、図16及び図17に示した全ての図柄の組合せ)が対応付けられている。
ここで、図19に示したRB遊技状態用内部抽籤テーブルを参照すると、「RB中小役A」は、当籤番号「1」に対応し、39425/65536の当籤確率で内部当籤する。一方、図18に示した一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照すると、「RB中小役A」に対応付けられた「中1st2nd不正解A1〜9」の当籤確率は、2734×6/65536=16404/65536である。
また、図19に示したRB遊技状態用内部抽籤テーブルを参照すると、「RB中小役B」は、当籤番号「2」に対応し、16406/65536の当籤確率で内部当籤する。一方、図18に示した一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照すると、「RB中小役B」に対応付けられた入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)の中で最も当籤確率が高いのは、当籤番号「17」〜「22」及び「41」に対応する「クロスアップベル1〜9」であり、その当籤確率は、(2734×6+1)/65536=16405/65536である。
したがって、RB遊技状態では、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)単位において、一般遊技状態より高い当籤確率、すなわち、遊技者にとってより有利な当籤確率が設定されていることとなる。
<ボーナス用内部当籤役決定テーブル>
図21に示すボーナス用内部当籤役決定テーブルでは、ボーナス用データポインタに対して、内部当籤役を識別するためのデータが対応付けられている。
また、図21に示したボーナス用内部当籤役決定テーブルは、便宜上、ボーナス用データポインタに対して、内部当籤役のデータが省略され、入賞役の名称(内容)と、内部当籤役の名称(備考)とが対応付けられている。
ボーナス用内部当籤役決定テーブルにおいて、ボーナス用データポインタ「0」は、「ハズレ」に対応付けられている。また、ボーナス用内部当籤役決定テーブルにおいて、ボーナス用データポインタ「1」は、内部当籤役として、「BB」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「BB」が対応付けられている。
[内部当籤役に対する停止操作順序と入賞役との関係]
次に、図22を参照して、内部当籤役に対する停止操作順序と入賞役との関係について説明する。
図22においては、停止操作順序として、「左中右」は、ストップボタン17L、ストップボタン17C、ストップボタン17Rの順に停止操作がなされることを意味し、「左右中」は、ストップボタン17L、ストップボタン17R、ストップボタン17Cの順に停止操作がなされることを意味し、「中左右」は、ストップボタン17C、ストップボタン17L、ストップボタン17Rの順に停止操作がなされることを意味し、「中右左」は、ストップボタン17C、ストップボタン17R、ストップボタン17Lの順に停止操作がなされることを意味し、「右左中」は、ストップボタン17R、ストップボタン17L、ストップボタン17Cの順に停止操作がなされることを意味し、「右中左」は、ストップボタン17R、ストップボタン17C、ストップボタン17Lの順に停止操作がなされることを意味する。
<リール停止の概要>
本実施の形態においては、1つの内部当籤役に対して入賞が許可される図柄の組合せが複数対応付けられており、ストップボタン17L、17C、17Rが、どのようなタイミングで操作されたか(停止操作タイミング)、及びどのような順序で操作されたか(停止操作順序)によって、最終的に表示される入賞役も変動するように制御がなされる場合がある。
すなわち、最終的に有効ライン上に表示される図柄の組合せがどの図柄の組合せとなるかに関して(換言すれば、メインCPU51がリールの停止制御を実行するに際し、基となる情報として)は、以下の3つの要素に基づいて定められる。
第1の要素は、内部抽籤処理によって決定された内部当籤役である。例えば、内部抽籤処理の結果が「ハズレ」(小役・リプレイ用データポインタの値が「0」)であった場合、いずれかのリプレイ役に係る図柄の組合せ、又は小役に係る図柄の組合せが最終的に有効ライン上に表示されることはない。
第2の要素は、遊技者の停止操作タイミング(換言すれば、遊技者がいずれかのストップボタンを操作したときの図柄の位置)である。例えば、本実施の形態においては、最大滑り駒数として図柄4個分が定められているため、内部抽籤処理の結果、いずれかの内部当籤役に当籤していたとしても、それによって入賞が許可されている図柄の組合せを構成する図柄が図柄4個分を超えて配置されていた場合には、遊技者の停止操作のタイミングによっては入賞が許可されている図柄の組合せが表示されない場合がある。これをいわゆる「取りこぼし」といい、図22において、「orハズレ」と表記されているのは、この「取りこぼし」があることを意味するものである。したがって、同図において、「orハズレ」と表記されていない場合には、表記された入賞役のうち、少なくともいずれかの図柄の組合せが表示され、「取りこぼし」がないことを意味するものである。
第3の要素は、遊技者の停止操作順序である。例えば、内部抽籤処理の結果が「通常リプ1」(小役・リプレイ用データポインタの値が「1」)であった場合、いずれの停止操作順序であったとしても、停止操作タイミングにかかわらず、図22に示すとおりいずれかのリプレイ役に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示される。一方、内部抽籤処理の結果が「中左右 クロスアップベル1」(小役・リプレイ用データポインタの値が「17」)であった場合、停止操作順序が「中左右」である場合には、停止操作タイミングにかかわらず、「クロスアップベル1〜9」のいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示され、停止操作順序が「中右左」である場合には、停止操作タイミングにかかわらず、「
中1st2nd不正解A1〜9」のいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示されることとなる。一方、停止操作順序が「左中右」又は「左右中」である場合には、停止操作タイミングが「上段ベル1」の図柄の組合せを構成する図柄を有効ライン上に表示可能なタイミングである場合に限り、「上段ベル1」の図柄の組合せが有効ライン上に表示され、停止操作順序が「右左中」又は「右中左」である場合には、停止操作タイミングが「右1st不正解A1〜4」のいずれかの図柄の組合せを構成する図柄を有効ライン上に表示可能なタイミングである場合に限り、右1st不正解A1〜4」のいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示される。
ここで、内部当籤役「中左右 クロスアップベル1」(小役・リプレイ用データポインタの値が「17」)、「中左右 クロスアップベル2」(小役・リプレイ用データポインタの値が「18」)、「中左右 クロスアップベル3」(小役・リプレイ用データポインタの値が「19」)、「中左右 下段ベル1」(小役・リプレイ用データポインタの値が「29」)、「中左右 下段ベル2」(小役・リプレイ用データポインタの値が「30」)及び「中左右 下段ベル3」(小役・リプレイ用データポインタの値が「31」)は、その停止操作順序(図22参照)に着目すると、同様の利益を付与し得る点で共通することから、「中左右ベル」と総称することができる。
すなわち、内部抽籤処理の結果が「中左右ベル」であった場合には、停止操作順序が「中左右」である場合に限り、停止操作のタイミングにかかわらず、7枚のメダルが払い出される。したがって、内部当籤役が「中左右ベル」の場合には、停止操作順序「中左右」が、遊技者にとって最も有利となる停止操作の手順となる。
また、内部当籤役「中右左 クロスアップベル1」(小役・リプレイ用データポインタの値が「20」)、「中右左 クロスアップベル2」(小役・リプレイ用データポインタの値が「21」)、「中右左 クロスアップベル3」(小役・リプレイ用データポインタの値が「22」)、「中右左 下段ベル1」(小役・リプレイ用データポインタの値が「32」)、「中右左 下段ベル2」(小役・リプレイ用データポインタの値が「33」)及び「中右左 下段ベル3」(小役・リプレイ用データポインタの値が「34」)は、その停止操作順序(図22参照)に着目すると、同様の利益を付与し得る点で共通することから、「中右左ベル」と総称することができる。
すなわち、内部抽籤処理の結果が「中右左ベル」であった場合には、停止操作順序が「中右左」である場合に限り、停止操作のタイミングにかかわらず、7枚のメダルが払い出される。したがって、内部当籤役が「中右左ベル」の場合には、停止操作順序「中右左」が、遊技者にとって最も有利となる停止操作の手順となる。
また、内部当籤役「右左中 中段ベル1」(小役・リプレイ用データポインタの値が「23」)、「右左中 中段ベル2」(小役・リプレイ用データポインタの値が「24」)、「右左中 中段ベル3」(小役・リプレイ用データポインタの値が「25」)、「右左中 下段ベル1」(小役・リプレイ用データポインタの値が「35」)、「右左中 下段ベル2」(小役・リプレイ用データポインタの値が「36」)及び「右左中 下段ベル3」(小役・リプレイ用データポインタの値が「37」)は、その停止操作順序(図22参照)に着目すると、同様の利益を付与し得る点で共通することから、「右左中ベル」と総称することができる。
すなわち、内部抽籤処理の結果が「右左中ベル」であった場合には、停止操作順序が「右左中」である場合に限り、停止操作のタイミングにかかわらず、7枚のメダルが払い出される。したがって、内部当籤役が「右左中ベル」の場合には、停止操作順序「右左中」が、遊技者にとって最も有利となる停止操作の手順となる。
また、内部当籤役「右中左 中段ベル1」(小役・リプレイ用データポインタの値が「26」)、「右中左 中段ベル2」(小役・リプレイ用データポインタの値が「27」)、「右中左 中段ベル3」(小役・リプレイ用データポインタの値が「27」)、「右中左 下段ベル1」(小役・リプレイ用データポインタの値が「38」)、「右中左 下段ベル2」(小役・リプレイ用データポインタの値が「39」)及び「右中左 下段ベル3」(小役・リプレイ用データポインタの値が「40」)は、その停止操作順序(図22参照)に着目すると、同様の利益を付与し得る点で共通することから、「右中左ベル」と総称することができる。
すなわち、内部抽籤処理の結果が「右中左ベル」であった場合には、停止操作順序が「右中左」である場合に限り、停止操作のタイミングにかかわらず、7枚のメダルが払い出される。したがって、内部当籤役が「右中左ベル」の場合には、停止操作順序「右中左」が、遊技者にとって最も有利となる停止操作の手順となる。
このように、上述した第3の要素に基づいて、遊技者の利益が変動する内部当籤役をいわゆる「押し順役」といい、それがリプレイ役の場合には、「押し順リプレイ」と称されることがあり、小役の場合には、「押し順小役」と称されることがある。
本実施の形態では、AT中において、「押し順小役」である「中左右ベル」、「中右左ベル」「右左中ベル」及び「右中左ベル」が内部当籤役として決定された場合に、7枚のメダルが払い出されることとなる停止操作順序を報知することとしている。
<押し順小役の構成>
次に、図23を参照して、本発明の実施の形態に係るパチスロ機における押し順小役の構成について説明する。図23(a)は、本発明の実施の形態に係るパチスロ機における押し順小役の構成例を示す図であり、(b)は本発明の実施の形態に係るパチスロ機における押し順小役の構成を適用しない場合の押し順小役の構成例を示す図である。
なお、図23の(a)において、「中左右ベルA」は、「中左右 クロスアップベル1〜3」(小役・リプレイ用データポインタの値が「17」〜「19」)を概念的に表し、「中右左ベルA」は、「中右左 クロスアップベル1〜3」(小役・リプレイ用データポインタの値が「20」〜「22」)を概念的に表し、「右左中ベルB」は、「右左中 中段ベル1〜3」(小役・リプレイ用データポインタの値が「23」〜「25」)を概念的に表し、「右中左ベルB」は、「右中左 中段ベル1〜3」(小役・リプレイ用データポインタの値が「26」〜「28」)を概念的に表し、「中左右ベルC」は、「中左右 下段ベル1〜3」(小役・リプレイ用データポインタの値が「29」〜「31」)を概念的に表し、「中右左ベルC」は、「中右左 下段ベル1〜3」(小役・リプレイ用データポインタの値が「32」〜「34」)を概念的に表し、「右左中ベルC」は、「右左中 下段ベル1〜3」(小役・リプレイ用データポインタの値が「35」〜「37」)を概念的に表し、「右中左ベルC」は、「右中左 下段ベル1〜3」(小役・リプレイ用データポインタの値が「38」〜「40」)を概念的に表したものである。
また、図23の(a)において、「不問1枚」は、図22にも示すとおり、「中左右 下段ベル1〜3」(小役・リプレイ用データポインタの値が「29」〜「31」)、「中右左 下段ベル1〜3」(小役・リプレイ用データポインタの値が「32」〜「34」)、「右左中 下段ベル1〜3」(小役・リプレイ用データポインタの値が「35」〜「37」)及び「右中左 下段ベル1〜3」(小役・リプレイ用データポインタの値が「38」〜「40」)における「中1st2nd不正解B1〜9」及び「右1st2nd不正解B1〜6」を概念的に表したものである。なお、同様に、「押し順正解右上がり7枚」、
「押し順正解中段7枚」、「押し順正解下段7枚」、「押下位置正解上段7枚」、「押下位置正解1枚」及び「第1停止正解1枚」についても、図22に示す入賞役を概念的に表したものである。
また、図23の(b)において、「右左中ベルA」は、内部当籤役として規定するとしたならば、「右左中 クロスアップベル1〜3」を概念的に表したものであり、停止操作順序が「右左中」である場合に限り、停止操作のタイミングにかかわらず、「クロスアップベル1〜9」のいずれかに入賞し、7枚のメダルが払い出されることを表したものである。また、「右中左ベルA」は、内部当籤役として規定するとしたならば、「右中左 クロスアップベル1〜3」を概念的に表したものであり、停止操作順序が「右中左」である場合に限り、停止操作のタイミングにかかわらず、「クロスアップベル1〜9」のいずれかに入賞し、7枚のメダルが払い出されることを表したものである。また、「中左右ベルB」は、内部当籤役として規定するとしたならば、「中左右 中段ベル1〜3」を概念的に表したものであり、停止操作順序が「中左右」である場合に限り、停止操作のタイミングにかかわらず、「中段ベル」に入賞し、7枚のメダルが払い出されることを表したものである。また、「中右左ベルB」は、内部当籤役として規定するとしたならば、「中右左
中段ベル1〜3」を概念的に表したものであり、停止操作順序が「中右左」である場合に限り、停止操作のタイミングにかかわらず、「中段ベル」に入賞し、7枚のメダルが払い出されることを表したものである。
また、図23の(a)及び(b)において、「押下位置正解」とあるのは、停止操作のタイミングが適切であったこと、すなわち、上述した第2の要素において、「取りこぼし」が発生することなく停止操作が行われたことを表したものである。例えば、「押下位置正解上段7枚」とは、停止操作順序が「左中右」又は「左右中」である場合に、停止操作タイミングが、「上段ベル1〜12」のうち当籤して(入賞が許可されて)いる「上段ベル」に係る図柄の組合せを構成する図柄を有効ライン上に表示可能なタイミングである場合に限り、その当籤して(入賞が許可されて)いる「上段ベル」の図柄の組合せが有効ライン上に表示され、7枚のメダルが払い出されることを表したものである。
また、図23の(a)及び(b)において、「(1/4)」、又は「(1/2)」とあるのは、各リール3L、3C、3Rのうち少なくとも1つのリールにおける図柄の配置上、その1つのリールにおいて、一の所定図柄が表示される所定の停止操作タイミングで停止操作が行われた場合に、その所定の停止操作タイミングによっては表示されることがない他の所定図柄がある場合に、それらの所定図柄の個数(換言すれば、遊技者が停止操作タイミングを選択する場合の択数)を表したものである。
例えば、「上段ベル1〜12」を1つのグループとしてみた場合、リール3Lにおいては、「リプレイ」図柄が停止操作のタイミングにかかわらず有効ライン上に表示されるように配置され、リール3Rにおいては、「スイカA」、「スイカB」及び「スイカC」図柄(一の図柄群)が停止操作のタイミングにかかわらず有効ライン上に表示されるように配置されている。一方、リール3Cにおいては、「スイカA」(「上段ベル1〜3」に対応)、「スイカC(「上段ベル4〜6」に対応)、「白ブランク」(「上段ベル7〜9」に対応)、「赤7」(「上段ベル10〜12」に対応)が上述した所定図柄であり、これらのうちいずれかの図柄を表示させる停止操作タイミングで停止操作を行った場合、その停止操作タイミングでは他の図柄が表示されることがないように配置されている。すなわち、リール3Cにおいては、遊技者が停止操作タイミングを選択する場合の択数が4択となるように所定図柄が配置されている(図12、図16及び図17参照)。
また、例えば、「中1st不正解A1〜A4」及び「中1st不正解B1〜B4」を1つのグループとしてみた場合、リール3Lにおいては、「ベル」及び「スイカB」図柄(
一の図柄群)が停止操作のタイミングにかかわらず有効ライン上に表示されるように配置され、リール3Cにおいては、「チェリー」図柄が停止操作のタイミングにかかわらず有効ライン上に表示されるように配置されている。一方、リール3Rにおいては、「BAR」(「中1st不正解A1,A3」に対応)及び「スイカA」(「中1st不正解A2,A4」に対応)、「スイカB」(「中1st不正解B1,B3」に対応)及び「赤7」(「中1st不正解B2,B4」に対応)が上述した所定図柄であり、これらのうちいずれかの図柄を表示させる停止操作タイミングで停止操作を行った場合、その停止操作タイミングでは他の図柄が表示されることがないように配置されている。すなわち、リール3Rにおいては、遊技者が停止操作タイミングを選択する場合の択数が2択となるように所定図柄が配置されている(図12、図16及び図17参照)。
ここで、図23の(a)と(b)を対比すると、図23の(a)においては、内部当籤役の数が8個であるのに対し、図23の(b)においては、内部当籤役の数が12個であり、内部当籤役の数が4個も増加することとなっている。また、図23の(a)においては、所望する押し順小役の抽籤値の合計を「4000」としたい場合(すなわち、正解となる押し順に対して「1000」ずつの抽籤値を割り当てたい場合)に、均等に抽籤値を割り当てられるのに対し、図23の(b)においては、上述した所望の抽籤値を均等に割り当てることができない。
このように、本実施の形態に係る押し順小役の構成によれば、押し順小役における出目(表示される図柄の組合せ)を単調とすることなく、しかも、内部当籤役の数を減少させることで、データの容量を削減し、内部抽籤処理の制御負担を低減することができ、さらには、所望の抽籤値を均等に割り当てやすくなることから、抽籤の公平性、設計のしやすさにも資することとなる。
また、図23の(a)においては、「中左右ベルC」、「中右左ベルC」、「右左中ベルC」及び「右中左ベルC」の抽籤値(例えば、「250」)を、「中左右ベルA」、「中右左ベルA」、「右左中ベルB」及び「右中左ベルB」の抽籤値(例えば、「750」)よりも低くするかわりに、「中左右ベルC」、「中右左ベルC」、「右左中ベルC」又は「右中左ベルC」の当籤時に、いずれの停止操作順序により停止操作順序が不正解となった場合であっても「取りこぼし」は発生せず、「不問1枚」が入賞し、1枚のメダルが払い出されることとなるのに対し、図23の(b)においては、第1停止操作の停止操作順序が不正解である限り、常に「取りこぼし」が発生する可能性がある。
このように、本実施の形態に係る押し順小役の構成によれば、相対的に抽籤値を低くする押し順小役においては、停止操作順序が不正解となった場合であっても必ず最低限の利益を遊技者に付与することで、結果として、遊技者に付与される利益の偏りを減少させることができ、遊技の公平性にも資することとなる。
以上、本実施の形態に係る押し順小役の構成について、図23を用いて説明したが、本実施の形態に係る押し順小役の構成はこれに限られるものではない。例えば、本実施の形態に係る押し順小役の構成においては、停止操作順序が「左中右」又は「左右中」である場合に、押し順正解となる場合を設けていないが、押し順正解となる場合を設けることとしてもよい。
この場合、「左中右ベルD」及び「左右中ベルD」を規定し、「左中右ベルD」の当籤時には、停止操作順序が「左中右」である場合に限り、停止操作のタイミングにかかわらず、「上段ベル1〜12」のいずれかに入賞し、7枚のメダルが払い出されることとし、「左右中ベルD」の当籤時には、停止操作順序が「左右中」である場合に限り、停止操作のタイミングにかかわらず、「上段ベル1〜12」のいずれかに入賞し、7枚のメダルが
払い出されることとすればよい。さらに、「左中右ベルC」及び「左右中ベルC」を規定し、「左中右ベルC」の当籤時には、停止操作順序が「左中右」である場合に限り、停止操作のタイミングにかかわらず、「下段ベル1〜3」のいずれかに入賞し、7枚のメダルが払い出されることとし、「左右中ベルC」の当籤時には、停止操作順序が「左右中」である場合に限り、停止操作のタイミングにかかわらず、「下段ベル1〜3」のいずれかに入賞し、7枚のメダルが払い出されることとすればよい。また、「不問1枚」、「押下位置正解1枚」及び「第1停止正解1枚」については、上記と同様に構成することとすればよい。
また、例えば、押し順正解時に「7枚」、押し順不正解時に「1枚」のメダルが払い出されることとしているが、押し順正解時は、メダルの投入枚数(3枚)以上であって規定枚数(15枚)以下のメダルの枚数が払い出されればよく、その枚数は適宜設定することができる。また、押し順不正解時は、1枚以上であってメダルの投入枚数(3枚)未満のメダルの枚数が払い出されればよく、その枚数も適宜設定することができる。さらに、押し順不正解時は、押し順正解時に払い出されるメダルの枚数未満のメダルの枚数が払い出されることとしてもよい。
<リールの停止制御>
メインCPU51は、上述したリールの停止制御を実現するため、以下の処理を実行する。
まず、メインCPU51は、後述する内部抽籤処理(図43のS14参照)において内部当籤役が決定され、その内部当籤役に関する情報がメインRAM53に格納されると、後述するリール停止初期設定処理(図43のS16参照)において、その内部当籤役に基づいて、メインROM52に格納されている各種の停止制御情報を読み出してメインRAM53に格納する。
ここで、各種の停止制御情報として格納される情報を例示すると、上述した第2の要素に関連して、各リールにおいてどの図柄位置でストップボタンが操作されるとどの図柄位置で停止させるか(滑り駒数)を直接的に又は間接的に規定した情報や、上述した第3の要素に関連して、どの停止操作順序でストップボタンが操作されるとどの図柄の組合せを優先的に表示させるかを直接的に又は間接的に規定した情報などが挙げることができる。
次に、メインCPU51は、後述するリール停止制御処理(図43のS22参照)において、メインRAM53に格納した各種の停止制御情報に基づいて各リールを停止させる。特に、内部当籤役が「押し順役」である場合には、停止操作順序に応じて、格納した停止制御情報の中から適切な停止制御情報を選択し、あるいは、1の停止操作が行われた後に、停止制御情報を生成(変更)して停止制御を行う。
なお、停止操作タイミングや停止操作順序によって、同一の内部当籤役であっても、異なる停止制御を実行する場合があるが、あくまでも当該停止制御は予め一意に定められたものであって、同一の内部当籤役、かつ同一の停止操作タイミングや停止操作順序である限り、同一の停止制御が実行される。
[メインRAMに割り当てられる格納領域の構成]
次に、図24〜図31を参照して、メインRAM53に割り当てられる各種の格納領域の構成について説明する。
<内部当籤役格納領域>
図24に示す内部当籤役格納領域は、内部当籤役格納領域1〜27の27個の格納領域
によって構成される。内部当籤役格納領域は、図14〜図16に示した図柄組合せテーブルにおいて規定された各図柄の組合せに応じたデータ(ビット)が格納可能に構成されており、内部抽籤処理の結果、入賞が許可される図柄の組合せに応じたデータ(ビット)には、「1」がセットされ、入賞が許可されない図柄の組合せに応じたデータ(ビット)には、「0」がセットされる。
<表示役格納領域>
図25に示す表示役格納領域は、表示役格納領域1〜27の27個の格納領域によって構成される。表示役格納領域は、上述した内部当籤役格納領域と同様に構成されており、内部抽籤処理の結果、入賞が許可される図柄の組合せのうちで、有効ライン上に表示することができる図柄の組合せに応じたデータ(ビット)には、「1」がセットされ、表示することができない図柄の組合せに応じたデータ(ビット)には、「0」がセットされる。また、表示役格納領域は、リール3L、3C、3Rの各リールが停止する度に、後述する図柄コード格納領域に格納されているデータ(ビット)に基づいて、そのデータ(ビット)が更新され、リール3L、3C、3Rの全てが停止した後においても「1」がセットされている図柄の組合せが入賞役となる。すなわち、表示役格納領域は、リール3L、3C、3Rの全てが停止した後に、メインCPU51が入賞役を識別するために用いられる。
<図柄コード格納領域>
図26に示す図柄コード格納領域は、図柄コード格納領域1〜27の27個の格納領域によって構成される。図柄コード格納領域は、上述した内部当籤役格納領域及び表示役格納領域と同様に構成されており、図14〜図16に示した図柄組合せテーブルにおいて規定された各図柄の組合せのうちで、有効ライン上に表示することができる図柄の組合せに応じたデータ(ビット)には、「1」がセットされ、表示することができない図柄の組合せに応じたデータ(ビット)には、「0」がセットされる。また、図柄コード格納領域は、リール3L、3C、3Rの各リールが停止する度に、そのデータ(ビット)が更新される。
<持越役格納領域>
図27に示す持越役格納領域は、持越役に係るデータが格納される。例えば、BB持越状態になった場合(すなわち、内部当籤役として「BB」が決定された場合)に、持越役格納領域のビット0が「1」にセットされ、「BB」に入賞してBB遊技状態に移行する場合に、該当ビットが「0」にリセットされる。
<遊技状態フラグ格納領域>
図28に示す遊技状態フラグ格納領域は、BB遊技状態、RB遊技状態及びRT遊技状態に係るデータが格納される。例えば、BB遊技状態になった場合に、遊技状態フラグ格納領域のビット0が「1」にセットされるとともに、遊技状態フラグ格納領域のビット1が「1」にセットされる。
また、RT遊技状態がRT1遊技状態になった場合に、遊技状態フラグ格納領域のビット2が「1」にセットされ、RT遊技状態がRT0遊技状態になった場合に、遊技状態フラグ格納領域のビット2が「0」にリセットされる。
なお、以下の説明において、遊技状態フラグ格納領域のビット0を「BB遊技状態フラグ」ともいい、遊技状態フラグ格納領域のビット1を「RB遊技状態フラグ」ともいい、遊技状態フラグ格納領域のビット2を「RT1遊技状態フラグ」ともいう。
<作動ストップボタン格納領域>
図29に示す作動ストップボタン格納領域は、ストップボタン17L、17C、17R
の状態が格納される。ビット0は、ストップボタン17Lに対応し、ストップボタン17Lが操作されたときには、ビット0に「1」が格納される。
同様に、ビット1は、ストップボタン17Cに対応し、ストップボタン17Cが操作されたときには、ビット1に「1」が格納される。また、ビット2は、ストップボタン17Rに対応し、ストップボタン17Rが操作されたときには、ビット2に「1」が格納される。
ビット4は、ストップボタン17Lに対応し、ストップボタン17Lが有効であるときには、ビット4に「1」が格納される。ビット5は、ストップボタン17Cに対応し、ストップボタン17Cが有効であるときには、ビット5に「1」が格納される。また、ビット6は、ストップボタン17Rに対応し、ストップボタン17Rが有効であるときには、ビット6に「1」が格納される。
本実施の形態において、有効なストップボタンとは、回転中のリール3L、3C、3Rに対応し、メインCPU51によって停止操作を検出することが可能なストップボタン17L、17C、17Rのことをいう。
<押下順序格納領域>
図30に示す押下順序格納領域は、3つのストップボタン17L、17C、17Rの押下順序を示す情報を格納するための領域である。ビット0は押下順序が「左→中→右」に対応し、押下順序が「左→中→右」であるときにビット0に「1」が格納され、他のビットは、「0」にリセットされる。
同様に、ビット1は押下順序が「左→右→中」に対応し、ビット2は押下順序が「中→左→右」に対応し、ビット3は押下順序が「中→右→左」に対応し、ビット4は押下順序が「右→左→中」に対応し、ビット5は押下順序が「右→中→左」に対応する。
<演出遊技状態格納領域>
図31に示す演出遊技状態格納領域は、主制御側(すなわち、メインCPU51)により管理される演出遊技状態を格納するための領域である。ビット0は演出遊技状態が「メインCZ状態1」に対応し、演出遊技状態が「メインCZ状態1」であるときにビット0に「1」が格納される。
同様に、ビット1は演出遊技状態が「メインCZ状態2」に対応し、ビット2は演出遊技状態が「疑似確変状態1」に対応し、ビット3は演出遊技状態が「疑似確変状態2」に対応し、ビット4は演出遊技状態が「AT中状態」に対応する。また、いずれのビットも「0」である場合には、演出遊技状態が「通常遊技状態」に対応する。なお、各演出遊技状態の詳細については、後述する。
[演出等に用いられる各種の抽籤テーブルの構成]
次に、図32〜図38を参照して、演出等に用いられる各種の抽籤テーブルの構成について説明する。
<メインCZ状態用リールアクション抽籤テーブル>
図32は、メインROM52に記憶されたメインCZ状態用リールアクション抽籤テーブルを示す図である。このメインCZ状態用リールアクション抽籤テーブルは、図49の説明において後述する通常遊技中抽籤処理において参照され、演出遊技状態が「メインCZ状態1」又は「メインCZ状態2」である場合に、各リール3L、3C、3Rに表示される図柄変動態様による演出であるリールアクションを決定するために用いられる。
図32に示すように、メインCZ状態用リールアクション抽籤テーブルは、演出遊技状態が「メインCZ状態1」又は「メインCZ状態2」いずれであるか(メインCZ状態の種別)と、メインCZ状態の滞在ゲーム数が何ゲーム目であるかを示すCZゲーム数カウンタの値と、いずれの内部当籤役が決定されているかとに基づいて、リールアクション1〜8のいずれかのリールアクションが決定されるように抽籤値が割り当てられている。
例えば、演出遊技状態が「メインCZ状態1」であり、CZゲーム数カウンタの値が「1」であり、内部当籤役が「リプレイ」であるとき、32768/65536の確率でリールアクション2が決定され、8192/65536の確率でリールアクション3が決定され、23808/65536の確率でリールアクション4が決定され、256/65536の確率でリールアクション5が決定され、256/65536の確率でリールアクション6が決定され、256/65536の確率でリールアクション8が決定される。
また、例えば、演出遊技状態が「メインCZ状態1」であり、CZゲーム数カウンタの値が「8」であり、内部当籤役が「リプレイ」であるとき、64512/65536の確率でリールアクション2が決定され、512/65536の確率でリールアクション5が決定され、512/65536の確率でリールアクション6が決定される。
また、例えば、演出遊技状態が「メインCZ状態2」であり、CZゲーム数カウンタの値が「1〜7」又は「8」であり、内部当籤役が「リプレイ」であるとき、52428/65536の確率でリールアクション2が決定され、6554/65536の確率でリールアクション5が決定され、6554/65536の確率でリールアクション6が決定される。
また、例えば、リールアクション1は、各リールが1段階逆回転してから順回転(通常回転)を開始する図柄変動態様であり、リールアクション2は、各リールが2段階逆回転してから順回転(通常回転)を開始する図柄変動態様であり、リールアクション3は、各リールが3段階逆回転してから順回転(通常回転)を開始する図柄変動態様であり、リールアクション4は、各リールが4段階逆回転してから順回転(通常回転)を開始する図柄変動態様であり、リールアクション5及び7は、各リールが5段階逆回転してから順回転(通常回転)を開始する図柄変動態様であり、リールアクション6及び8は、各リールが6段階逆回転してから順回転(通常回転)を開始する図柄変動態様であるものとすることができる。なお、リールアクション5及び6は、その単位遊技で図柄変動態様による演出が行われるのに対し、リールアクション7及び8は、次回の単位遊技で図柄変動態様による演出が行われる点において異なるものとなっている。
また、図52の説明において後述するように、演出遊技状態が「メインCZ状態1」である場合に、リールアクション3又は4が実行されると、次回の単位遊技から演出遊技状態が「メインCZ状態2」に移行し、また、図76の説明において後述するように、演出遊技状態が「メインCZ状態1」又は「メインCZ状態2」である場合に、リールアクション5〜8が実行されると、次回の単位遊技からAT遊技が開始されるように構成されている。
このように、本実施の形態においては、メインCZ状態において、逆回転する段階が異なる複数のリールアクションのうち、1つのリールアクションを決定して実行するように構成されているため、リールアクションが実行される際の遊技者の期待感を段階的に向上させることができるとともに、逆回転する段階が何段階目であるかと有利さの度合いが同期していることから、遊技者に有利さの度合いを直感的に把握させることができる。
また、図32に示すように、演出遊技状態が「メインCZ状態1」である場合であって、CZゲーム数カウンタの値が「1〜7」である場合よりも、CZゲーム数カウンタの値が「8」である場合のほうが、AT遊技が開始される確率(リールアクション5〜8のいずれかが決定される確率)が相対的に高くなっている。すなわち、CZ状態の継続ゲーム数は8ゲームであることから(図52参照)、メインCZ状態においては、その最終ゲームが遊技者にとって最も有利となるように構成されている。
また、図32に示すように、演出遊技状態が「メインCZ状態1」である場合よりも、演出遊技状態が「メインCZ状態2」である場合のほうが、AT遊技が開始される確率(リールアクション5〜8のいずれかが決定される確率)が相対的に高くなっている。すなわち、メインCZ状態においては、演出遊技状態が「メインCZ状態1」である場合よりも、演出遊技状態が「メインCZ状態2」である場合のほうが、遊技者によってより有利となるように構成されている。
このように、本実施の形態においては、メインCZ状態において、リールアクション3又は4が実行されると、演出遊技状態を「メインCZ状態1」から「メインCZ状態2」に移行させ、「メインCZ状態2」では、AT遊技が開始される確率(リールアクション5〜8のいずれかが決定される確率)が相対的に高くなるように構成されているため、リールアクションの態様を多様化させて遊技の興趣を向上させることができるとともに、AT遊技が開始されるリールアクション(リールアクション5〜8)が決定されない場合であっても、メインCZ状態における期待感が低下することを防止することができる。
なお、図32〜図38においては、内部当籤役「リプレイ」は、「通常リプ1〜4」及び「ベルリプ1〜4」を指し、内部当籤役「ベル」は、「中左右 クロスアップベル1〜3」、「中右左 クロスアップベル1〜3」、「右左中 中段ベル1〜3」、「右中左 中段ベル1〜3」、「中左右 下段ベル1〜3」、「中右左 下段ベル1〜3」、「右左中 下段ベル1〜3」及び「右中左 下段ベル1〜3」を指し、内部当籤役「チャンス役」は、「チャンスリプ1」、「チャンスリプ2」及び「強チャンスリプ」を指し、内部当籤役「スイカ」は、「スイカ」を指し、内部当籤役「弱チェリー」は、「弱チェリー」を指し、内部当籤役「強チェリー」は、「強チェリー1」及び「強チェリー2」を示すものであるが、これに限られるものではなく、例えば、図20及び図21に示す内部当籤役のうち、全部又は一部についてリールアクション抽籤を行うこととしてもよい。
<疑似遊技回数抽籤テーブル>
図33の(a)は、メインROM52に記憶された疑似遊技回数抽籤テーブルを示す図である。この疑似遊技回数抽籤テーブルは、図48の説明において後述する疑似確変状態中抽籤処理において参照され、演出遊技状態が「疑似確変状態1」又は「疑似確変状態2」である場合に、疑似遊技回数を決定するために用いられる。
図33の(a)に示すように、疑似遊技回数抽籤テーブルは、演出遊技状態が「疑似確変状態1」又は「疑似確変状態2」のいずれであるか(疑似確変状態の種別)に基づいて、疑似遊技回数0〜10回のいずれかの疑似遊技回数が決定されるように抽籤値が割り当てられている。
例えば、演出遊技状態が「疑似確変状態1」であるとき、164/256の確率で疑似遊技回数0回が決定され、40/256の確率で疑似遊技回数1回が決定され、40/256の確率で疑似遊技回数2回が決定され、6/256の確率で疑似遊技回数5回が決定され、6/256の確率で疑似遊技回数10回が決定される。
また、例えば、演出遊技状態が「疑似確変状態2」であるとき、32/256の確率で
疑似遊技回数0回が決定され、64/256の確率で疑似遊技回数2回が決定され、64/256の確率で疑似遊技回数3回が決定され、64/256の確率で疑似遊技回数4回が決定され、16/256の確率で疑似遊技回数5回が決定され、16/256の確率で疑似遊技回数10回が決定される。
なお、疑似遊技回数として1回以上が決定されると、図76の説明において後述するように、疑似内部当籤役が決定され、決定された疑似内部当籤役に基づいてAT回数が加算(上乗せ)されることとなる。
ここで、図33に示すように、演出遊技状態が「疑似確変状態1」である場合よりも、演出遊技状態が「疑似確変状態2」である場合のほうが、疑似遊技回数が付与される確率が相対的に高くなっている。すなわち、疑似確変状態においては、演出遊技状態が「疑似確変状態1」である場合よりも、演出遊技状態が「疑似確変状態2」である場合のほうが、遊技者によってより有利となるように構成されている。
<疑似内部当籤役抽籤テーブル>
図33の(b)は、メインROM52に記憶された疑似内部当籤役抽籤テーブルを示す図である。この疑似内部当籤役抽籤テーブルは、図48の説明において後述する疑似確変状態中抽籤処理、及び図50の説明において後述する遊技開始時ロック実行処理において参照され、演出遊技状態が「疑似確変状態1」又は「疑似確変状態2」である場合であって、疑似遊技回数が1以上である場合に、疑似内部当籤役を決定するために用いられる。
図33の(b)に示すように、疑似内部当籤役抽籤テーブルは、128/256の確率で疑似内部当籤役として弱チェリーが決定され、64/256の確率で疑似内部当籤役として強チェリーが決定され、32/256の確率で疑似内部当籤役としてスイカが決定され、32/256の確率で疑似内部当籤役としてチャンス役が決定されるように抽籤値が割り当てられている。
なお、疑似内部当籤役は、遊技開始時ロック中に実行される疑似遊技において、遊技者のストップボタン17L、17C、17Rへの操作(疑似停止操作)に基づいて、疑似的に各リール3L、3C、3Rを停止するために用いられるものである。例えば、疑似内部当籤役として弱チェリーが決定され、遊技者により疑似停止操作がなされると、左リール3Lの下段、中リール3Cの下段及び右リール3Rの上段に「チェリー」の図柄が疑似停止し、疑似内部当籤役として強チェリーが決定され、遊技者により疑似停止操作がなされると、左リール3Lの下段、中リール3Cの下段及び右リール3Rの下段に「チェリー」の図柄が疑似停止し、疑似内部当籤役としてスイカが決定され、遊技者により疑似停止操作がなされると、左リール3Lの上段、中リール3Cの中段及び右リール3Rの下段に「スイカ」の図柄が疑似停止し、疑似内部当籤役としてチャンス役が決定され、遊技者により疑似停止操作がなされると、左リール3Lの中段及び中リール3Cの中段に「リプレイ」図柄が疑似停止するとともに、右リール3Rの中段に「チェリー」の図柄が疑似停止するように制御される。このことから、疑似内部当籤役はリールアクションであるとも言い得る。
<高確移行抽籤テーブル>
図33の(c)は、メインROM52に記憶された高確移行抽籤テーブルを示す図である。この高確移行抽籤テーブルは、図48の説明において後述する疑似確変状態中抽籤処理において参照され、演出遊技状態が「疑似確変状態1」である場合に、「疑似確変状態2」に移行するか否かを決定するために用いられる。
図33の(c)に示すように、高確移行抽籤テーブルは、内部当籤役が「リプレイ」で
あるとき、255/256の確率で現状維持(すなわち、「疑似確変状態2」へ移行しないこと)が決定され、1/256の確率で高確移行(すなわち、「疑似確変状態2」へ移行すること)が決定され、また、内部当籤役が「スイカ」であるとき、256/256の確率(すなわち、100%の確率)で高確移行(すなわち、「疑似確変状態2」へ移行すること)が決定されるように抽籤値が割り当てられている。
<高確保障ゲーム数抽籤テーブル>
図33の(d)は、メインROM52に記憶された高確保障ゲーム数抽籤テーブルを示す図である。この高確保障ゲーム数抽籤テーブルは、図48の説明において後述する疑似確変状態中抽籤処理において参照され、演出遊技状態が「疑似確変状態2」に移行した場合に、「疑似確変状態2」において疑似遊技を行うことができる単位遊技の回数(すなわち、図50の説明において後述する遊技開始時ロック実行処理において、「疑似確変状態2」中にロックが実行される回数)を決定するために用いられる。
図33の(d)に示すように、高確保障ゲーム数抽籤テーブルは、164/256の確率で高確保障ゲーム数3回が決定され、60/256の確率で高確保障ゲーム数4回が決定され、24/256の確率で高確保障ゲーム数5回が決定され、8/256の確率で高確保障ゲーム数10回が決定されるように抽籤値が割り当てられている。
<疑似確変状態終了抽籤テーブル>
図33の(e)は、サブROM82に記憶された疑似確変状態終了抽籤テーブルを示す図である。この疑似確変状態終了抽籤テーブルは、図72の説明において後述する疑似確変状態中処理において参照され、演出遊技状態が「疑似確変状態1」である場合であって、サブCPU81により管理される「疑似確変状態1」の保障ゲーム数である疑似確変状態管理カウンタの値が「0」である場合に、疑似確変状態を終了させるか否かを決定するために用いられる。
図33の(e)に示すように、疑似確変状態終了抽籤テーブルは、内部当籤役が「リプレイ」であるとき、8192/32768の確率で確変終了(すなわち、「疑似確変状態1」を終了させること)が決定され、24576/32768の確率で確変継続(すなわち、「疑似確変状態1」を終了させないこと)が決定され、また、内部当籤役が「ベル」であるとき、24576/32768の確率で確変終了(すなわち、「疑似確変状態1」を終了させること)が決定され、8192/32768の確率で確変継続(すなわち、「疑似確変状態1」を終了させないこと)が決定されるように抽籤値が割り当てられている。
なお、図53の説明において後述するように、「疑似確変状態1」は、実際には「ベルリプ」に入賞したことに基づいて終了するものであるが、本実施の形態においては、サブCPU81により上述した確変終了が決定された場合、「通常リプ1〜4」又は「ベルリプ1〜4」のいずれかが内部当籤役として決定された際に、「ベルリプ」が入賞役となる停止操作順序(図22参照)を報知することで「ベルリプ」に入賞させ、「疑似確変状態1」を終了させるように構成されている。一方、疑似確変状態管理カウンタの値が「0」でない場合、サブCPU81により上述した確変継続が決定された場合、「通常リプ1〜4」又は「ベルリプ1〜4」のいずれかが内部当籤役として決定された際に、「ベルリプ」が入賞役とならない停止操作順序(図22参照)を報知することで「ベルリプ」に入賞させず、「疑似確変状態1」を継続させるように構成されている。
もっとも、「疑似確変状態1」の終了及び継続についても、「疑似確変状態2」と同様に、メインCPU51により管理することとしてもよい。具体的には、疑似確変状態管理カウンタをメインCPU51が管理し、疑似確変状態管理カウンタの値が「0」となった
ことに基づいて、演出遊技状態を「疑似確変状態1」から「AT中状態」に移行させることとすればよい。
<特定役用リールアクション抽籤テーブル>
図34は、メインROM52に記憶された特定役用リールアクション抽籤テーブルを示す図である。この特定役用リールアクション抽籤テーブルは、図49の説明において後述する通常遊技中抽籤処理において参照され、内部当籤役が「特定役」である場合に、各リール3L、3C、3Rに表示される図柄変動態様による演出である特別リールアクションを決定するために用いられる。なお、「特定役」とは、AT抽籤処理の実行契機となる役を意味し、本実施の形態においては、「チェリーリプ」、「強チェリーリプ」及び「強ベル」(図20参照)を示すものである。
図34に示すように、特定役用リールアクション抽籤テーブルは、内部当籤役がいずれの特定役であるかに基づいて、特別リールアクション1〜4のいずれかの特別リールアクションが決定されるように抽籤値が割り当てられている。
内部当籤役が「チェリーリプ」であるとき、128/256の確率で特別リールアクション1が決定され、43/256の確率で特別リールアクション2が決定され、42/256の確率で特別リールアクション3が決定され、43/256の確率で特別リールアクション4が決定される。
また、内部当籤役が「強チェリーリプ」であるとき、特別リールアクション1は決定されず、85/256の確率で特別リールアクション2が決定され、86/256の確率で特別リールアクション3が決定され、85/256の確率で特別リールアクション4が決定される。
また、内部当籤役が「強ベル」であるとき、特別リールアクション1及び3は決定されず、128/256の確率で特別リールアクション2が決定され、128/256の確率で特別リールアクション4が決定される。
また、例えば、特別リールアクション1は、左リール3L、中リール3Cの順に逆回転していき、右リール3Rは逆回転せずに順回転(通常回転)を開始する図柄変動態様であり、特別リールアクション2は、左リール3L、中リール3C、右リール3Rの順に逆回転していき、その後、順回転(通常回転)を開始する図柄変動態様であり、特別リールアクション3は、左リール3L、中リール3C、右リール3Rの順に逆回転していき、その後、さらに全リール揃って1度逆回転した後に順回転(通常回転)を開始する図柄変動態様であり、特別リールアクション4は、左リール3L、中リール3C、右リール3Rの順に逆回転していき、その後、さらに全リール揃って2度逆回転した後に順回転(通常回転)を開始する図柄変動態様であるものとすることができる。
また、図34に示し、また、図76の説明において後述するように、特別リールアクション1が決定された場合は、上乗せ失敗となり、AT回数(AT管理用差枚数カウンタの値)は加算されないが、特別リールアクション2〜4が決定された場合は、上乗せ成功となり、特別リールアクションの種別に応じたAT回数が加算される。具体的には、特別リールアクション2が決定された場合には、AT管理用差枚数カウンタの値に「300」が加算され、特別リールアクション3が決定された場合には、AT管理用差枚数カウンタの値に「400」が加算され、特別リールアクション4が決定された場合には、AT管理用差枚数カウンタの値に「500」が加算されることとなる。
なお、本実施の形態においては、内部当籤役が「チェリーリプ」である場合にも、内部
当籤役が「強チェリーリプ」である場合にも、左リール3Lについては、「チェリー」図柄が表示される停止操作タイミングでストップボタン17Lが操作された場合に、左リール3Lの中段に「チェリー」図柄を停止表示させて、「チェリーリプA」が入賞する停止制御が行われるように構成されている一方、右リール3Rについては、内部当籤役が「チェリーリプ」である場合と、内部当籤役が「強チェリーリプ」である場合とで停止制御が異なるように構成されている。
具体的には、例えば、各々のリールにおいて「BAR」図柄を目押しした場合に、内部当籤役が「強チェリーリプ」である場合には、適切な停止操作タイミングで停止操作が行われば、左リール3Lの中段に図柄位置データ「12」の位置、中リール3Cの中段に図柄位置データ「10」の位置及び右リール3Rの中段に図柄位置データ「13」の位置で各リールを停止表示させることができるように構成されているが、内部当籤役が「チェリーリプ」である場合には、適切な停止操作タイミングで停止操作が行われたとしても、左リール3Lの中段に図柄位置データ「12」の位置、中リール3Cの中段に図柄位置データ「10」の位置で停止表示させることはできるものの、右リール3Rの中段には、図柄位置データ「13」の位置で停止表示させることができないように構成されている。
ここで、内部当籤役が「強チェリーリプ」である場合には、上述したように、必ず特別リールアクション2〜4が決定されることから上乗せ成功が確定するのに対し、内部当籤役が「チェリーリプ」である場合には、上述したように、特別リールアクション1が決定される場合があることから上乗せ成功するか否かは1/2の確率となっているため、内部当籤役が「強チェリーリプ」であるか、「チェリーリプ」であるかは、遊技者にとって関心の高い事象となっている。
そこで、本実施の形態においては、少なくとも各々のリールにおいて「BAR」図柄を目押しした場合には、各リールに停止表示された図柄の停止態様を異ならせることによって、内部当籤役が「強チェリーリプ」であったか、「チェリーリプ」であったかが、特別リールアクションが実行される前に認識可能となるように構成されている。このように構成されていることで、特定役の種別を早く認識したい遊技者は、各リールに「BAR」図柄を目押しすることにより、特別リールアクションが実行される前にその種別を認識することができることとなる。一方、特別リールアクションによって上乗せ成功となるかを認識したい遊技者は、あえて上述した目押しを行わないことにより、より期待感を継続させて遊技を行うことができる。すなわち、遊技者の所望する報知形態及びタイミングによって上乗せ成功であるか否かを報知することができるため、上乗せの報知に関し、遊技者の嗜好に合わせた報知を行うことができる。
<AT状態示唆演出抽籤テーブル>
図35は、サブROM82に記憶されたAT状態示唆演出抽籤テーブルを示す図である。このAT状態示唆演出抽籤テーブルは、図73の説明において後述する通常遊技中処理において参照され、AT遊技終了後の1ゲーム目に、決定されているAT状態を示唆するためのAT状態示唆演出を決定するために用いられる。なお、このAT状態示唆演出は、必ずしもAT遊技終了後の1ゲーム目に示唆するものに限られず、通常遊技中処理において特定の条件が成立したこと(例えばAT状態示唆演出を行う旨を決定する抽選に当籤したこと)にもとづいて行うようにしてもよい。
図35に示すように、AT状態示唆演出抽籤テーブルは、現在のAT状態がいずれのAT状態であるかに基づいて、AT状態示唆演出1〜9のいずれかのAT状態示唆演出が決定されるように抽籤値が割り当てられている。
現在のAT状態が「低確状態」であるとき、6552/32768の確率でAT状態示
唆演出1が決定され、6554/32768の確率でAT状態示唆演出2が決定され、6554/32768の確率でAT状態示唆演出3が決定され、6554/32768の確率でAT状態示唆演出4が決定され、6554/32768の確率でAT状態示唆演出5が決定される。
また、現在のAT状態が「高確状態」であるとき、7476/32768の確率でAT状態示唆演出1が決定され、6554/32768の確率でAT状態示唆演出2が決定され、6554/32768の確率でAT状態示唆演出3が決定され、4096/32768の確率でAT状態示唆演出4が決定され、3276/32768の確率でAT状態示唆演出5が決定され、3276/32768の確率でAT状態示唆演出6が決定され、1024/32768の確率でAT状態示唆演出7が決定され、512/32768の確率でAT状態示唆演出8が決定される。
また、現在のAT状態が「超高確状態」であるとき、9728/32768の確率でAT状態示唆演出1が決定され、8192/32768の確率でAT状態示唆演出2が決定され、4096/32768の確率でAT状態示唆演出3が決定され、4096/32768の確率でAT状態示唆演出4が決定され、2048/32768の確率でAT状態示唆演出5が決定され、2048/32768の確率でAT状態示唆演出6が決定され、1024/32768の確率でAT状態示唆演出7が決定され、1024/32768の確率でAT状態示唆演出8が決定され、512/32768の確率でAT状態示唆演出9が決定される。
ここで、AT状態は、図73及び図74の説明において後述するように、AT抽籤処理(後述するステップS4434)における当籤確率を決定するために用いられるものであり、本実施の形態のパチスロ1では、超高確状態、高確状態及び低確状態が用意されている。これらの状態に応じて、図73の説明において後述するAT抽籤処理において当籤する確率が異なっている。詳しくは、AT抽籤処理において当籤する確率が、超高確状態が最も高く、低確状態が最も低くなっている。高確状態は、AT抽籤処理において当籤する確率が超高確状態よりは低いものの低確状態よりは高くなっている。よって、超高確状態が遊技者にとって最も有利なAT状態であり、低確状態が遊技者にとって最も不利なAT状態である。高確状態は、超高確状態と比べると遊技者にとっての有利度合いが低いものの、低確状態と比べると遊技者にとっての有利度合いが高い。
すなわち、AT状態示唆演出6〜8が決定された場合には、現在のAT状態が高確状態、又は超高確状態であることが確定することとなり、AT状態示唆演出9が決定された場合には、現在のAT状態が超高確状態であることが確定することとなるため、遊技者の遊技意欲を高めることができる。
また、AT遊技終了後の1ゲーム目に、AT状態示唆演出を行うようにしたことから、AT遊技が終了したことによる遊技意欲の低下を軽減させることができる。
なお、低確状態から高確状態への移行は、低確状態において行われた内部抽籤処理の結果が「リプレイ」又は「スイカ」であるときに高確移行抽選を行い、この高確移行抽籤に当籤したときに行われる。具体的には、内部当籤役が「リプレイ」であるとき、255/256の確率で現状維持(すなわち、「高確状態」へ移行しないこと)が決定され、1/256の確率で高確移行(すなわち、「高確状態」へ移行すること)が決定され、内部当籤役が「スイカ」であるとき、256/256の確率(すなわち、100%の確率)で高確移行(すなわち、「高確状態」へ移行すること)が決定されるように抽籤値が割り当てられている。
また、高確状態から超高確状態への移行は、高確状態において行われた内部抽籤処理の結果が「リプレイ」又は「スイカ」であるときに超高確移行抽選を行い、この超高確移行抽籤に当籤したときに行われる。具体的には、内部当籤役が「リプレイ」であるとき、255/256の確率で現状維持(すなわち、「超高確状態」へ移行しないこと)が決定され、1/256の確率で超高確移行(すなわち、「超高確状態」へ移行すること)が決定され、内部当籤役が「スイカ」であるとき、256/256の確率(すなわち、100%の確率)で超高確移行(すなわち、「超高確状態」へ移行すること)が決定されるように抽籤値が割り当てられている。
<AT中ポイント加算抽籤テーブル>
図36は、サブROM82に記憶されたAT中ポイント加算抽籤テーブルを示す図である。このAT中ポイント加算抽籤テーブルは、図70の説明において後述するスタートコマンド受信時処理において参照され、AT遊技中に、「ベルリプ1〜4」のいずれかが内部当籤役として決定された場合に、AT中ポイントを累積加算するか否かを決定するために用いられる。
図36に示すように、AT中ポイント加算抽籤テーブルは、現在のポイント値(すなわち、現在のAT中ポイントカウンタの値)に基づいて、維持(非当籤)又は加算(当籤)のいずれかが決定されるように抽籤値が割り当てられている。
現在のポイント値が「0」であるとき、26214/32768の確率で維持(非当籤)が決定され、6554/32768の確率で加算(当籤)が決定される。また、現在のポイント値が「1」であるとき、27646/32768の確率で維持(非当籤)が決定され、5120/32768の確率で加算(当籤)が決定される。
また、現在のポイント値が「2」であるとき、28672/32768の確率で維持(非当籤)が決定され、4096/32768の確率で加算(当籤)が決定される。また、現在のポイント値が「3」であるとき、28672/32768の確率で維持(非当籤)が決定され、4096/32768の確率で加算(当籤)が決定される。
<上乗せ状態中AT回数加算抽籤テーブル>
図37は、サブROM82に記憶された上乗せ状態中AT回数加算抽籤テーブルを示す図である。この上乗せ状態中AT回数加算抽籤テーブルは、図71の説明において後述する上乗せ状態中処理において参照され、上乗せ状態中に、後述する上乗せ状態中ポイントカウンタの値が「100」以上となった場合に、AT管理用差枚数カウンタに加算される値であるAT回数加算値を決定するために用いられる。
図37に示すように、上乗せ状態中AT回数加算抽籤テーブルは、上乗せ状態の滞在ゲーム数が何ゲーム目であるかを示す上乗せ状態管理カウンタ値に基づいて、AT回数加算値が決定されるように抽籤値が割り当てられている。このように構成することで、上乗せ状態において、AT回数加算抽籤が単調となることを防止し、繰り返し上乗せ状態に制御される場合であっても、遊技の興趣を維持することができる。
例えば、上乗せ状態管理カウンタ値が「9」(上乗せ状態導入時を除く、上乗せ状態1ゲーム目)であるとき、29492/32768の確率でAT回数加算値として差枚数50枚分(AT管理用差枚数カウンタへ「50」加算すること)が決定され、3276/32768の確率でAT回数加算値として差枚数100枚分(AT管理用差枚数カウンタへ「100」加算すること)が決定される。
また、例えば、上乗せ状態管理カウンタ値が「5」(上乗せ状態導入時を除く、上乗せ
状態5ゲーム目)であるとき、20276/32768の確率でAT回数加算値として差枚数20枚分(AT管理用差枚数カウンタへ「20」加算すること)が決定され、8192/32768の確率でAT回数加算値として差枚数30枚分(AT管理用差枚数カウンタへ「30」加算すること)が決定され、3276/32768の確率でAT回数加算値として差枚数50枚分(AT管理用差枚数カウンタへ「50」加算すること)が決定され、1024/32768の確率でAT回数加算値として差枚数100枚分(AT管理用差枚数カウンタへ「100」加算すること)が決定される。
また、例えば、上乗せ状態管理カウンタ値が「0」(上乗せ状態導入時を除く、上乗せ状態10ゲーム目)であるとき、24166/32768の確率でAT回数加算値として差枚数30枚分(AT管理用差枚数カウンタへ「30」加算すること)が決定され、6554/32768の確率でAT回数加算値として差枚数50枚分(AT管理用差枚数カウンタへ「50」加算すること)が決定され、2048/32768の確率でAT回数加算値として差枚数100枚分(AT管理用差枚数カウンタへ「100」加算すること)が決定される。
なお、本実施の形態においては、AT回数の管理の手法として、差枚数管理を採用することとしている。ここで、差枚数管理とは、その単位遊技でいずれかの小役に入賞してメダルが払い出された場合に、その払出枚数(例えば、7枚)から、その単位遊技で投入されたメダルの枚数である投入枚数(例えば、3枚)を減ずることにより得られた値(例えば、7−3=4)を差枚数カウンタ(例えば、AT管理用差枚数カウンタ)から減じていき、その差枚数カウンタの値が0以下となったときに、AT遊技を終了させることとするものである。
しかしながら、本実施の形態において、AT管理の手法については、上述した差枚数管理に限定されるものではなく、例えば、AT遊技が行われるゲーム数を管理するゲーム数管理の手法、押し順役が報知される回数を管理する報知回数管理の手法、所定ゲーム数を1セットとして管理するセット数管理の手法、AT遊技が継続する継続率を管理する継続率管理の手法のいずれか、又はそれらの組合せを採用することもできる。すなわち、「AT回数」の「上乗せ」という場合には、差枚数カウンタに差枚数を加算するもののほか、AT遊技が行われるゲーム数を加算し、押し順役が報知される回数を加算し、セット数を加算し、継続率を再セット、あるいは継続率を高く設定することのいずれか、又はそれらの組合せを含むものとする。
<上乗せ状態中ポイント加算抽籤テーブル>
図38は、サブROM82に記憶された上乗せ状態中ポイント加算抽籤テーブルを示す図である。この上乗せ状態中ポイント加算抽籤テーブルは、図71の説明において後述する上乗せ状態中処理において参照され、上乗せ状態中の毎ゲーム、上乗せ状態中ポイントカウンタに加算される値であるポイント加算値を決定するために用いられる。なお、上乗せ状態中ポイントカウンタは、上乗せ状態中にポイント加算値が累積加算され、上乗せ状態中ポイントカウンタの値が「100」以上となると、上述したAT回数の上乗せが行われるとともに、再度上乗せ状態が最初から行える(継続する)こととなる。
図38に示すように、上乗せ状態中ポイント加算抽籤テーブルは、いずれの内部当籤役が決定されているかに基づいて、ポイント加算値1〜100のいずれかのポイント加算値が決定されるように抽籤値が割り当てられている。
例えば、内部当籤役が「リプレイ」であるとき、2048/32768の確率でポイント加算値1〜5のいずれかが決定され、1024/32768の確率でポイント加算値6〜10のいずれかが決定され、819/32768の確率でポイント加算値11〜15の
いずれかが決定され、163/32768の確率でポイント加算値16〜20のいずれかが決定され、81/32768の確率でポイント加算値21〜32のいずれかが決定され、8/32768の確率でポイント加算値34〜36のいずれかが決定され、2/32768の確率でポイント加算値72〜76のいずれかが決定され、1/32768の確率でポイント加算値78〜100のいずれかが決定される。なお、ポイント加算値37〜72については記載を省略しているが、0を含むいずれかの抽籤値が割り当てられているものとする。
また、上乗せ状態として、さらに第1上乗せ状態と第2上乗せ状態を設け、第1上乗せ状態においては、図38に示す上乗せ状態中ポイント加算抽籤テーブルを用いてポイント加算値の抽籤を行い、第2上乗せ状態においては、抽籤値の異なる上乗せ状態中ポイント加算抽籤テーブルを用いてポイント加算値の抽籤を行うこととしてもよい。この場合、第2上乗せ状態において用いられる上乗せ状態中ポイント加算抽籤テーブルは、図38に示す上乗せ状態中ポイント加算抽籤テーブルよりも付与されるポイント加算値が相対的に高くなるように抽籤値を割り当てるとともに、図38に示す上乗せ状態中ポイント加算抽籤テーブルにおいては、抽籤値「0」が割り当てられているポイント加算値33及び77に「1」以上の抽籤値を割り当てることとすればよい。このように構成することで、所定のポイント加算値が決定されることにより、上乗せ状態の種別を報知することができる。
[リール演出制御に用いられる各種のデータの構成]
次に、図39〜図41を参照して、リール演出制御に用いられる各種のデータの構成について説明する。
<リール演出選択用データ>
図39は、メインROM52に記憶されたリール演出選択用データの一例を示す図である。このリール演出選択用データは、図60の説明において後述するリール演出制御処理において、決定されたリールアクションに応じた図柄変動態様による演出を制御するために用いられるデータである。
図39に示すように、リール演出選択用データは、演出対象リールごとに、演出回数及び励磁出力用選択データ、又は演出フェーズ終了データが対応付けられている。
演出回数は、対応付けられている演出用励磁出力テーブル、又は図柄位置調整データに基づいて励磁出力制御を実行する回数を規定するデータである。例えば、演出回数として「32」、演出用励磁出力テーブルとして「逆回転用励磁出力テーブル」が対応付けられている場合、「逆回転用励磁出力テーブル」(図40参照)の先頭アドレスからエンドコードまでの励磁出力制御を1回として、それを32回実行することを規定するものである。
また、励磁出力用選択データは、演出用励磁出力テーブルの種別、又は図柄位置調整データの種別を選択するためのデータである。なお、実際には、励磁出力用選択データには、演出用励磁出力テーブルの所在を示すデータアドレス、又は図柄位置調整データの所在を示すデータアドレスが記憶され、そのデータアドレスに基づいて演出用励磁出力テーブル、又は図柄位置調整データが読み出されることとなるが、便宜上、図39においては、直接的に各テーブル又はデータが記憶されていることとしている。
また、演出フェーズ終了データは、その演出対象リールにおけるリール演出(図柄変動態様による演出)の終了を識別するためのデータである。例えば、リール演出選択用データが「1」であり、演出対象リールが「左」(左リール3L)である場合、ホールド用励磁出力テーブルによる励磁主力制御を10回実行すると、左リール3Lについてのリール
演出(図柄変動態様による演出)が終了するのに対し、リール演出選択用データが「2」であり、演出対象リールが「左」(左リール3L)である場合、加速回転用励磁出力テーブルによる励磁出力制御を1回実行した後、さらに図柄位置調整データ2による励磁出力制御を84回実行してから、左リール3Lについてのリール演出(図柄変動態様による演出)が終了するように制御される。
このように、演出対象リール(リール3L、3C、3R)ごとに、演出回数及び励磁出力用選択データ、並びに演出フェーズ終了データを個別に記憶させることで、多様なリール演出(図柄変動態様による演出)の実行を可能としている。
<演出用励磁出力テーブル>
図40は、メインROM52に記憶された演出用励磁出力テーブルの一例を示す図である。この演出用励磁出力テーブルは、図60の説明において後述するリール演出制御処理において、励磁出力用選択データ、又は図61及び図62の説明において後述するリール演出調整出力処理の結果に基づいて、各ステッピングモータに励磁データを出力するために用いられる。
図40に示すように、演出用励磁出力テーブルは、励磁方向データ及び演出用励磁タイマ、又はエンドコードが対応付けられている。
励磁方向データは、リールの回転方向(すなわち、各ステッピングモータにおける励磁相へのパルスの出力順)を規定するデータである。例えば、ステッピングモータの励磁相をA〜D相(4相)とした場合、励磁方向データ「順回転」は、A−B相、B−C相、C−D相、D−A相の順で励磁データを出力することにより、リールが順回転(遊技者からの視点では、上から下に回転)するように制御されるデータであり、励磁方向データ「逆回転」は、A−D相、D−C相、C−B相、B−A相の順で励磁データを出力することにより、リールが逆回転(遊技者からの視点では、下から上に回転)するように制御されるデータであり、励磁方向データ「ホールド」は、A〜D相を全て励磁するか、あるいはA〜D相をいずれも励磁しないことにより、リールが停止したままの状態を保持するように制御されるデータである。
また、演出用励磁タイマは、後述するタイマ更新処理(図56のS322参照)において、1ずつ減算されていくタイマの値を規定するものであり、エンドコードは、その励磁出力テーブルによる励磁データの出力の終了を識別するためのデータである。
すなわち、例えば、演出用励磁出力テーブルとして「逆回転用励磁出力テーブル」がセットされる場合には、まず、2回の割込回数分、リールを逆回転させる励磁データを出力した後、さらに、2回の割込回数分、リールを逆回転させる励磁データを出力して制御を終了する。
<演出図柄位置検索データ>
図41は、メインROM52に記憶された演出図柄位置検索データの一例を示す図である。この演出図柄位置検索データは、図61及び図62の説明において後述するリール演出調整出力処理において、リール演出(図柄変動態様による演出)における励磁出力制御を開始、又は終了する際の図柄位置である演出図柄位置が適切な図柄位置であるか否かを検索するために用いられるデータである。
図41に示すように、演出図柄位置検索データは、リールアクションの種別に応じて、演出対象リールごとに、検索回数及び演出図柄位置検索データが対応付けられている。
リールアクション1〜8は、上述のとおりであり、リールアクション9は、演出遊技状態が「AT中状態」において「疑似確変状態1」に移行する場合に実行されるリールアクションであり、リールアクション10は、演出遊技状態が「AT中状態」において「疑似確変状態2」に移行する場合に実行されるリールアクションである。また、リールアクション11は、疑似内部当籤役「弱チェリー」に対応し、リールアクション12は、疑似内部当籤役「強チェリー」に対応し、リールアクション13は、疑似内部当籤役「スイカ」に対応し、リールアクション14は、疑似内部当籤役「チャンス役」に対応する。
なお、リールアクション9は、最終的に各リールで中段に「赤7」図柄が揃うリールアクションとなっており、リールアクション10は、最終的に各リールで右上がりに「赤7」図柄が揃うリールアクションとなっており、リールアクション11は、最終的に左リール3L及び中リール3Cの下段、右リール3Rの上段に「チェリー」図柄が表示されるリールアクションとなっており、リールアクション12は、最終的に各リールで下段に「チェリー」図柄が揃うリールアクションとなっており、リールアクション13は、最終的に各リールで右下がりに「スイカ」図柄が揃うリールアクションとなっており、リールアクション14は、最終的に左リール3L及び中リール3Cの中段に「リプレイ」図柄が表示されるとともに、右リール3Rの中段に「チェリー」図柄が表示されるリールアクションとなっている。
検索回数は、図61及び図62の説明において後述するリール演出調整出力処理において、演出図柄位置を検索する回数を規定するデータであり、換言すれば、その演出対象リールにおいて、演出図柄位置として適切な図柄位置の数を示すデータである。例えば、リールアクションが「9」であり、演出対象リールが「左」(左リール3L)である場合、左リール3Lには、「赤7」図柄を中段に表示する図柄位置が1つ(図柄位置データが2)しかないため、検索回数は「1」となるのに対し、リールアクションが「12」であり、演出対象リールが「左」(左リール3L)である場合、左リール3Lには、「チェリー」図柄を下段に表示する図柄位置が2つ(図柄位置データが13及び18)あるため、検索回数は「2」となる。
すなわち、演出図柄位置検索データは、図柄位置調整データがリール演出選択用データの中途にある場合には、その後のリール演出(図柄変動態様による演出)における励磁出力制御を開始する際の図柄位置として、演出図柄位置が適切な図柄位置であるか否かを検索するために用いられ、図柄位置調整データがリール演出選択用データの最後(より正確には、演出フェーズ終了データの前)にある場合には、そのリール演出(図柄変動態様による演出)における励磁出力制御を終了する際の図柄位置として、演出図柄位置が適切な図柄位置であるか否かを検索するために用いられる。
[パチスロ機の遊技の流れ]
次に、パチスロ機1の遊技の流れについて、図42を用いて説明する。図42は、本発明の実施の形態に係るパチスロ機における遊技の流れを示す概要図である。
まず、本発明の実施の形態に係るパチスロ機1においては、遊技者が遊技を行う状態として、遊技者にとって有利な有利遊技状態であるAT遊技と、AT遊技よりも相対的に不利な通常遊技状態である通常遊技とに大別される。
<通常遊技>
通常遊技からAT遊技への移行は、AT遊技終了後や特定役に当籤したことに基づいて実行されるAT抽籤処理(S4434)に当籤したこと、上述したメインCZ状態においてリールアクション5〜8が決定されたこと(CZ成功)を契機として行われることとなる。ただし、AT遊技状態への移行は、上記に限られず、例えばAT遊技終了後に天井ゲ
ーム数を決定してこの天井ゲーム数に至ったこと(天井ゲーム数消化)、上述した特定役に当籤したことを契機として行われるようにしてもよい。
ここで、特定役当籤に基づいて行われるAT抽籤に当籤したことにより通常遊技からAT遊技に移行する場合には、まず、AT抽籤に当籤したことに基づいて、AT遊技の基本継続回数が付与(AT管理用差枚数カウンタに150が加算)される。その後、上述したように特定役の種別に応じて、リールアクション(特別リールアクション1〜4)が決定され、決定されたリールアクションに応じたAT遊技の付加継続回数が付与(AT管理用差枚数カウンタに300、400又は500が加算)されることとなる。
このように、本実施の形態においては、特定役の当籤が、単にAT抽籤を実行させるだけのものにとどまらず、AT抽籤の当籤に基づいて次回遊技で実行されるリールアクションを決定し、さらに、決定されたリールアクションが特定のリールアクション(特別リールアクション2〜4)である場合には、この特定のリールアクションの実行に基づいてAT遊技の継続回数を上乗せするように構成したことから、特定役に当籤し、又は入賞した遊技だけでなく、その次回遊技においても期待感を向上させることができる。
なお、本実施の形態においては、AT抽籤の当籤に基づいて基本継続回数を付与し、決定されたリールアクションに応じて付加継続回数を付与することとしているが、基本継続回数、及び付加継続回数の付与の態様については、これに限られるものではない。例えば、特別リールアクション1が決定された場合、基本継続回数として第1の継続回数を付与(AT管理用差枚数カウンタに150を加算)し、特別リールアクション2が決定された場合、基本継続回数として第2の継続回数を付与(AT管理用差枚数カウンタに300を加算)し、特別リールアクション3が決定された場合、基本継続回数として第3の継続回数を付与(AT管理用差枚数カウンタに400を加算)し、特別リールアクション4が決定された場合、基本継続回数として第4の継続回数を付与(AT管理用差枚数カウンタに500を加算)することとしてもよい。この場合、特別リールアクションの実行時、又は終了時に、報知手段により付与された基本継続回数を報知することとすれば、特定役に当籤し、又は入賞した遊技だけでなく、その次回遊技においても期待感を向上させることができる。また、この場合、付加継続回数としては、AT遊技終了後に再度AT遊技を継続させる権利(すなわち、1セット分、さらにAT遊技を継続させることができる権利)を付与することとしてもよい。さらに、このAT遊技を継続させる権利の個数を抽籤により決定することとしてもよい。
また、確定役の当籤に基づくリールアクションの実行は、通常遊技中のみならず、AT遊技中にも実行されることとしてもよい。この場合は、上述した基本継続回数が、基本上乗せ回数となり、また、上述した付加継続回数が、付加上乗せ回数となって、遊技者に付与されることとすればよい。
(メインCZ状態)
また、通常遊技において、「強チャンスリプ」が内部当籤役として決定され、「特殊リプA1〜6」又は「特殊リプB」のいずれかに入賞(強チャンスリプ成立)すると、メインCPU51の制御により演出遊技状態が「通常遊技状態」から「メインCZ状態1」に移行し、8ゲームの間、メインCZ状態となる。そして、演出遊技状態が「メインCZ状態1」、又はその後移行する「メインCZ状態2」である場合に、特定のリールアクション(リールアクション5〜8のいずれか)が決定され、実行されるとCZ成功となり、通常遊技からAT遊技に移行することとなっている。
このように、本実施の形態においては、メインCPU51の制御によりAT遊技に移行しやすい状態であるチャンスゾーン状態(メインCZ状態)を導出し、しかもこのメイン
CZ状態においては、複数のリールアクション(リールアクション1〜8)のうち特定のリールアクション(リールアクション5〜8のいずれか)が決定され、実行されるとAT遊技に移行させるようにしたことから、単にロックが実行されるのみである場合と比べて、チャンスゾーン状態における期待感を格段に向上させることができる。
なお、メインCZ状態への移行は、通常遊技中のみならず、AT遊技中にも実行されることとしてもよい。この場合は、複数のリールアクション(リールアクション1〜8)のうち特定のリールアクション(リールアクション5〜8のいずれか)が決定され、実行されたことに基づいて、所定のAT回数が遊技者に付与されることとすればよい。また、特定のリールアクション(リールアクション5〜8のいずれか)の種別に応じて、付与されるAT回数を変動させることとしてもよい。
<AT遊技>
AT遊技に移行すると、AT管理用差枚数カウンタの値が0以下となる(AT回数を消化する)まで、遊技者にとって有利となる停止操作の手順が報知されることとなり、その報知にしたがって停止操作を行うことにより、遊技者はメダルを増加させることができる。
また、AT遊技においては、「ベルリプ1〜4」のいずれかが内部当籤役として決定された場合に、AT中ポイントの加算抽籤に当籤すると、AT中ポイントが累積加算される。そして、このAT中ポイントが4個加算される(AT中ポイントカウンタの値が4となる)と、AT回数を消化した場合であっても、再度AT遊技が継続することとなる。
ここで、本実施の形態においては、AT遊技中に、AT回数(AT管理用差枚数カウンタの値)を加算させることができる、上乗せ状態と疑似確変状態の2種類の状態が設けられている。
(上乗せ状態)
AT遊技において、「BARリプ1」又は「BARリプ2」が内部当籤役として決定され、左リール3L以外を第1停止操作することにより、当籤しているいずれかのリプレイに入賞すると、サブCPU81の制御により上乗せ状態に移行する。この上乗せ状態は、1セットあたり12ゲームの間継続し、1ゲーム目(上乗せ状態管理カウンタの値が11)及び2ゲーム目(上乗せ状態管理カウンタの値が10)においては、上乗せ状態導入時用の上乗せ抽籤が実行され、3〜12ゲーム目(上乗せ状態管理カウンタの値が9〜0)においては、上乗せ状態中ポイントの抽籤が実行される。そして、上乗せ状態中ポイントカウンタの値が「100」以上となった場合には、上乗せ状態中の何ゲーム目で上乗せ状態中ポイントカウンタの値が「100」以上となったかに応じて上乗せされるAT回数(AT管理用差枚数カウンタの値)が決定されるとともに、再度上乗せ状態が最初から行える(セットが継続する)こととなる。
なお、上乗せ状態においては、小役に入賞してもAT管理用差枚数カウンタの値は減算されず、かつ押し順小役については遊技者に最も有利となる停止操作の手順が報知されることとなるため、上乗せ状態自体が継続すると、AT回数も上乗せされ、かつメダルも増加することとなる。
また、上乗せ状態においては、上乗せ状態を継続させるための上乗せ状態中ポイントカウンタの値である所定数が「100」と定められており、その所定数である「100」を超える上乗せ状態中ポイントを取得した場合には、その余剰分は、次回の上乗せ状態に持ち越されることとなる。
このように、本実施の形態においては、AT遊技中に、特定の開始条件が成立する(例えば、「BARリプ1」又は「BARリプ2」が内部当籤役として決定され、左リール3L以外を第1停止操作することにより、当籤しているいずれかのリプレイに入賞し、上乗せ状態を2ゲーム消化する)と、特定の終了条件が成立する(例えば、残り10ゲームを消化する、又は上乗せ状態が継続定する)するまで、上述した上乗せ状態に制御される。そして、この上乗せ状態は、AT回数を増加させる状態としても機能し、またメダルを増加させる状態としても機能するため、たとえ、AT回数を増加させることができなかったとしても、遊技者にメダルの増加という利益を確実に享受させることで、遊技の興趣の低下を防止することができる。また、上乗せ状態が継続する場合には、上乗せ状態中に累積加算する上乗せ状態中ポイントが持ち越せるようになっているため、上乗せ状態中ポイントの抽籤結果に無駄が発生することなく、上乗せ状態中における抽籤の期待感をさらに向上させることができる。
なお、上乗せ状態への移行は、AT遊技中のみならず、通常遊技中にも実行されることとしてもよい。この場合は、上乗せ状態中ポイントカウンタの値が「100」以上となったことに基づいて、AT遊技に移行させることとすればよい。また、上乗せ状態中の何ゲーム目で上乗せ状態中ポイントカウンタの値が「100」以上となったかに応じて、最初に付与されるAT回数を変動させることとしてもよい。
(疑似確変状態)
また、AT遊技において、「ベルリプ1〜4」のいずれかが内部当籤役として決定され、疑似確変状態の移行抽籤に当籤すると、特定のリールアクション(リールアクション9又は10)が実行され、メインCPU51の制御により疑似確変状態に移行する。この疑似確変状態では、遊技開始時ロックが1回実行される場合の疑似遊技回数が決定され、決定された回数の疑似遊技を行うことができる。なお、疑似遊技回数の決定に際しては、複数回の疑似遊技回数が決定可能となっている。
ここで、疑似遊技は、遊技開始時ロック中のベットボタン(MAXベットボタン15A又は1BETボタン15B)への操作(疑似投入操作)、スタートレバー(スタートレバー16)への操作(疑似開始操作)、疑似内部当籤役の決定、ストップボタン(ストップボタン17L、17C、17R)への操作(疑似停止操作)が行われることにより、その進行が制御されるものであり、あたかも通常遊技と同様に遊技が進行しているかのように遊技者に印象付けることができる。なお、本実施の形態においては、疑似内部当籤役の決定は、通常遊技における内部当籤役の決定と同様に、疑似開始操作に基づいて行われることとしているがこれに限られるものではない。例えば、疑似投入操作、又は疑似停止操作(特に、第1停止操作に係る疑似停止操作)に基づいて行われることとしてもよい。また、疑似投入操作、疑似開始操作、及び疑似停止操作を総称して「疑似遊技操作」というものとする。また、説明の便宜上、通常遊技におけるベットボタン(MAXベットボタン15A又は1BETボタン15B)への操作(通常投入操作)、通常遊技におけるスタートレバー(スタートレバー16)への操作(通常開始操作)、通常遊技におけるストップボタン(ストップボタン17L、17C、17R)への操作(通常停止操作)を総称して「通常遊技操作」というものとする。
そして、疑似確変状態においては、決定された内部当籤役に基づいてAT回数(AT管理用差枚数カウンタの値)の上乗せ抽籤が行われるとともに、決定された疑似内部当籤役に基づいてAT回数(AT管理用差枚数カウンタの値)の上乗せ抽籤が行われることとなる。
このように、本実施の形態においては、疑似確変状態中に、内部当籤役に基づくAT回数の上乗せ抽籤の機会のみならず、疑似内部当籤役に基づくAT回数の上乗せ抽籤の機会
も付与されることとなるため、1回の単位遊技中に、複数回の上乗せ抽籤を期待させることができ、上乗せに関する遊技の興趣を向上させることができる。また、通常、パチスロ機においては、1回の単位遊技で付与されるメダルの払い出し枚数に上限値が定められており(例えば、15枚)、さらには、1回の単位遊技に要する規定時間が定められている(例えば、前回遊技の開始操作から今回遊技の開始操作まで4.1秒)ところ、疑似遊技を利用することで、これらの定めに抵触することなく、例えば、規定時間よりも短い時間で複数回の抽籤を発生させることができるため、疑似確変状態という遊技者に有利な上乗せ抽籤状態における遊技の興趣を向上させることができる。
また、疑似確変状態には、「疑似確変状態1」(第1のモード)と、「疑似確変状態1」(第1のモード)よりも相対的に多くの疑似遊技回数が決定される「疑似確変状態2」(第2のモード)とがあり、所定の移行条件の成立(例えば、高確移行抽籤に当籤したこと)に基づいて、「疑似確変状態1」(第1のモード)から「疑似確変状態2」(第2のモード)に移行することとなる。この「疑似確変状態2」(第2のモード)では、疑似遊技が実行される場合には、必ず2回以上の疑似遊技回数が決定される(図33の(a)参照)こととなるため、疑似内部当籤役に基づくAT回数の上乗せ抽籤の機会を複数回享受させることができ、疑似確変状態という遊技者に有利な上乗せ抽籤状態を多様化させることができる。
また、「疑似確変状態2」(第2のモード)から「疑似確変状態1」(第1のモード)への移行は、実際に疑似遊技が行われた回数(高確保障ゲーム数)に基づいて行われるため、「疑似確変状態2」(第2のモード)における疑似遊技に基づくAT回数の上乗せ抽籤の機会を確実に享受させることができる。
なお、本実施の形態においては、「ベルリプ1〜4」のいずれかが内部当籤役として決定され、疑似確変状態の移行抽籤に当籤し、特定のリールアクション(リールアクション9又は10)が実行されると疑似確変状態に移行することとしているが、疑似確変状態への移行契機については、これに限られるものではない。例えば、疑似確変状態へ移行するか否かの抽籤をサブCPU81により行うこととし、この抽籤に当籤すると、サブCPU81の制御により、所定の内部当籤役(例えば、通常リプ1〜4のいずれか)の当籤時に、所定の停止操作順序(例えば、「ベルリプ」が入賞することとなる停止操作順序)を報知し、所定の図柄の組合せ(例えば、「ベルリプ」に係る図柄の組合せ)が表示された回数が所定回数(例えば、3回)となったことに基づいて、メインCPU51が、演出遊技状態を「疑似確変状態1」に移行させることにより、疑似確変状態に移行させることとしてもよい。
また、この場合、所定の停止操作順序として、第1の所定の停止操作順序(例えば、「通常リプ1」のときの「右左中」、「通常リプ3」のときの「中左右」)と、第2の所定の停止操作順序(例えば、「通常リプ1」のときの「右中左」、「通常リプ3」のときの「中右左」)とを認識可能とし、サブCPU81は、第1の所定の停止操作順序、又は第2の所定の停止操作順序のいずれを報知するかを予め決定しておき、第2の所定の停止操作順序で停止操作されたことに基づいて、所定の図柄の組合せが表示された回数が特定回数(例えば、2回)以上であれば、メインCPU51が、演出遊技状態を「疑似確変状態2」に移行させ、特定回数未満であれば、メインCPU51が、演出遊技状態を「疑似確変状態1」に移行させることとしてもよい。あるいは、所定の図柄の組合せが所定回数表示される間に、予め定められた特定の順番(例えば、第2の所定の停止操作順序→第1の所定の停止操作順序→第2の所定の停止操作順序の順番)で、第1の所定の停止操作順序、又は第2の所定の停止操作順序により停止操作される遊技が行われたか否かに基づいて、演出遊技状態を「疑似確変状態1」とするか、「疑似確変状態2」とするかを振り分けることとしてもよい。また、これらの場合において、サブCPU81は、第1の所定の停
止操作順序、又は第2の所定の停止操作順序のいずれを報知するかについて、単位遊技ごとの抽籤により決定することとしてもよい。さらに、第1の所定の停止操作順序、又は第2の所定の停止操作順序のいずれを報知するかについて、単位遊技ごとの抽籤により決定する場合には、特定の内部当籤役(例えば、スイカ)の当籤時に、第2の所定の停止操作順序が報知されにくい状態から、第2の所定の停止操作順序が報知されやすい状態に昇格させることとしてもよい。
また、疑似確変状態への移行は、AT遊技中のみならず、通常遊技中にも実行されることとしてもよい。この場合は、決定された内部当籤役に基づいてAT遊技、又はメインCZ状態への移行抽籤が行われるとともに、決定された疑似内部当籤役に基づいてAT遊技、又はメインCZ状態への移行抽籤が行われることとすればよい。
[主制御処理]
次に、図43〜図63を参照して、主制御回路41のメインCPU51により実行される各種処理について説明する。
<メイン制御処理>
図43は、メイン制御処理を示すフローチャートである。なお、以下に説明するメイン制御処理は、パチスロ機1に電源が投入されたときに開始される。
最初に、パチスロ機1に電源が投入されると、メインCPU51は、図44に示す電源投入時処理を実行する(S10)。この電源投入時処理では、バックアップが正常であるか、設定変更が適切に行われたか等が判断され、判断結果に応じた初期化処理が実行される。
次に、メインCPU51は、一遊技(1回の単位遊技)終了時の初期化処理を実行する(S11)。この初期化処理では、例えば、一遊技終了時に初期化するように予め指定された格納領域が初期化される。この初期化処理によって、メインRAM53の内部当籤役格納領域及び表示役格納領域等に格納されたデータがクリアされる。
次に、メインCPU51は、図45に示すメダル受付・スタートチェック処理を実行する(S12)。このメダル受付・スタートチェック処理では、遊技者により投入されたメダルを検出する処理、及び開始操作を検出する処理が実行される。
次に、メインCPU51は、乱数値を抽出し、メインRAM53に割り当てられた乱数値格納領域に格納する(S13)。ここで、乱数値は、内部抽籤処理のために使用される値(以下、乱数値1)とロック抽籤処理のために使用される値(以下、乱数値2)で、本実施の形態においては、0〜65535の中から抽出される。
次に、メインCPU51は、図46に示す内部抽籤処理を実行する(S14)。この内部抽籤処理を実行するメインCPU51は、内部当籤役決定手段を構成する。
次に、メインCPU51は、図47に示すロック抽籤処理を実行する(S15)。このロック抽籤処理では、上述した「ロック」を行うか否かの抽籤や演出遊技状態の移行抽籤等が行われる。
次に、メインCPU51は、リール停止初期設定処理を実行する(S16)。このリール停止初期設定処理により、内部抽籤処理の結果(内部当籤役)に基づいて、上述したリール3L、3C、3Rの各種の停止制御情報がメインRAM53の該当領域に格納される。
次に、メインCPU51は、主制御回路41から副制御回路42へ送信するスタートコマンドデータを生成し、生成したスタートコマンドデータをメインRAM53に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S17)。スタートコマンドデータは、例えば、内部当籤役の種別、遊技状態フラグの種別、演出遊技状態の種別、ロックの種別及びその期間、並びにボーナス終了枚数カウンタ値等を、サブCPU81が認識可能となるデータである。
次に、メインCPU51は、ウェイト処理を実行する(S18)。このウェイト処理では、前回の遊技開始(前回の単位遊技の開始)から所定時間を経過しているか否かが判断され、所定時間を経過していないと判断された場合には、所定時間を経過するまで待機する待ち時間が消化される。このウェイト処理における所定時間、すなわちウェイト時間は、例えば、前回の単位遊技の開始から4.1秒に設定される。
次に、メインCPU51は、図50に示す遊技開始時ロック実行処理を実行する(S19)。このロック実行処理では、S15におけるロック抽籤処理における抽籤結果等に基づいて、遊技開始時のロック及び当該ロック実行中のリールアクション等が実行される。
次に、メインCPU51は、全てのリール3L、3C、3Rを回転させるリール回転開始処理を実行する(S20)。このリール回転開始処理に伴って、作動ストップボタン格納領域(図29参照)に「01110000」が格納される。なお、リールの回転開始制御は、図56に示す割込処理(より具体的には、図59に示すリール制御処理)によって実行される。この割込処理は、一定の周期(1.1172ms)ごとに定期的に実行される処理である。
この割込処理によって、ステッピングモータ61L、61C、61Rの駆動が制御され、リール3L、3C、3Rの回転が開始する。その後、この割込処理によって、ステッピングモータ61L、61C、61Rの駆動が制御され、リール3L、3C、3Rの回転が定速に達するまで加速される。
さらに、リール3L、3C、3Rの回転が定速に達すると、この割込処理によって、ステッピングモータ61L、61C、61Rの駆動が制御され、リール3L、3C、3Rが定速で回転するように維持される。なお、リール3L、3C、3Rの回転が定速に達し、上述したリールインデックスが検出されると、ストップボタン17L、17C、17Rへの停止操作が許可されるようになる。
次に、メインCPU51は、主制御回路41から副制御回路42へ送信するリール回転開始コマンドデータを生成し、生成したリール回転開始コマンドデータをメインRAM53に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S21)。リール回転開始コマンドデータは、例えば、リール3L、3C、3Rの回転が開始されたことを、サブCPU81が認識可能となるデータである。
このリール回転開始コマンドデータを受信することにより、副制御回路42は、リール回転開始を認識することができるようになり、各種の演出を実行するタイミング等を決定することができる。
次に、メインCPU51は、リール停止制御処理を実行する(S22)。このリール停止制御処理によって、リール3L、3C、3Rの停止制御が行われる。なお、図示は省略するが、このリール停止制御処理においては、メインCPU51は、主制御回路41から副制御回路42へ送信するリール停止コマンドデータを生成し、生成したリール停止コマ
ンドデータをメインRAM53に割り当てられた通信データ格納領域に格納する。このリール停止コマンドデータは、停止されるリールの種別、停止開始位置(すなわち、ストップボタンが操作された際の図柄位置)及び滑り駒数又は停止予定位置(すなわち、実際にリールが停止する予定の図柄位置)等を、サブCPU81が認識可能となるデータである。
次に、メインCPU51は、入賞検索処理を実行する(S23)。この入賞検索処理では、全てのリール3L、3C、3Rが停止した後に、有効ラインに表示された図柄の組合せと図柄組合せテーブルとが照合されて、有効ラインに表示された図柄の組合せが識別される。
具体的には、図柄コード格納領域(図26参照)に格納されたデータと、図柄組合せテーブル(図14〜図16参照)のデータとが照合され、その照合の結果、一致するものがあれば、一致した図柄の組合せ(表示役)に対応するデータを表示役格納領域(図25参照)に格納するとともに、その図柄の組合せに対応付けられた払出枚数(払出枚数カウンタ値)を取得する。
次に、メインCPU51は、入賞検索処理の結果、取得された払出枚数カウンタ値に応じた枚数のメダルの払い出しを行うメダル払出処理を実行する(S24)。このメダル払出処理では、払出枚数カウンタ値に基づいて、ホッパー駆動回路65の制御やクレジット枚数の更新が行われる。
次に、メインCPU51は、図52に示す状態管理処理を実行する(S25)。この状態管理処理では、実行されたリールアクションの種別や入賞役の種別等に基づいて演出遊技状態の移行制御が実行されるとともに、上述した外部集中端子板からの外部信号の出力のオン又はオフが管理される。
次に、メインCPU51は、図55に示す遊技終了時ロック実行処理を実行する(S26)。この遊技終了時ロック実行処理では、予め定められた実行条件に基づいて、遊技終了時のロック等が実行される。
次に、メインCPU51は、主制御回路41から副制御回路42へ送信する入賞作動コマンドデータを生成し、生成した入賞作動コマンドデータをメインRAM53に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S27)。入賞作動コマンドデータは、例えば、表示役の種別及び払出枚数カウンタ値等を、サブCPU81が認識可能となるデータである。
次に、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を実行する(S28)。このボーナス終了チェック処理によって、BBの終了条件を満たした場合にBBの作動を終了する処理が実行される。
このボーナス終了チェック処理では、具体的には、後述するボーナス作動チェック処理において格納されたボーナス終了枚数カウンタ値から、今回の払出枚数カウンタ値を減算し、負の値となったかを判断する。そして、負の値となったと判断された場合には、BB終了時処理を実行する。BB終了時処理では、BB遊技状態フラグ及びRB遊技状態フラグをオフし、遊技状態をRT0遊技状態に移行させる。
なお、図示は省略するが、このボーナス終了チェック処理においては、メインCPU51は、主制御回路41から副制御回路42へ送信するボーナス終了コマンドデータを生成し、生成したボーナス終了コマンドデータをメインRAM53に割り当てられた通信デー
タ格納領域に格納する。このボーナス終了コマンドデータは、例えば、BBが終了したこと等を、サブCPU81が認識可能となるデータである。
次に、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を実行する(S29)。このボーナス作動チェック処理によって、リール3L、3C、3Rにより表示された図柄の組合せに基づいてBBの作動等を行う処理が実行される。メインCPU51は、ステップS29の処理を実行した後、ステップS11の処理に戻る。
このボーナス作動チェック処理では、具体的には、まず、表示役がBBであるかを判断する。そして、表示役がBBであると判断された場合には、BB作動時処理を実行する。BB作動時処理では、BB遊技状態フラグ及びRB遊技状態フラグをオンし、ボーナス終了枚数カウンタの値として「75」をセットする。また、持越役格納領域をクリア(ビット0の値を「0」にリセット)する。次に、表示役がBBでないと判断された場合には、表示役がリプレイであるかを判断する。そして、表示役がリプレイであると判断された場合には、自動投入要求を行う。すなわち、今回の単位遊技における投入枚数(3枚)が次回の単位遊技において自動的に投入されるように制御する。表示役がリプレイでないと判断された場合には、処理を終了する。
なお、図示は省略するが、このボーナス作動チェック処理においては、メインCPU51は、主制御回路41から副制御回路42へ送信するボーナス開始コマンドデータを生成し、生成したボーナス開始コマンドデータをメインRAM53に割り当てられた通信データ格納領域に格納する。このボーナス開始コマンドデータは、例えば、BBが開始したこと等を、サブCPU81が認識可能となるデータである。
<電源投入時処理>
図44は、図43に示したメイン制御処理のステップS10において実行される電源投入時処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU51は、バックアップが正常であるか否かを判断する(S30)。この判断処理では、チェックサム値を用いた誤り検出により、バックアップが正常であるか否かが判断される。
例えば、メインCPU51は、電源オフ時にパチスロ機1の設定値等及びその設定値等から算出されたチェックサム値をバックアップデータとしてメインRAM53に格納しておき、電源投入時の当該判断処理(S30)において、メインRAM53に格納されている設定値等及びチェックサム値を読み出す。
そして、メインCPU51は、読み出された設定値等から算出したチェックサムと、バックアップされていたチェックサムとを比較し、比較結果が一致していれば、バックアップが正常であると判断する。
メインCPU51は、バックアップが正常であると判断した場合には(YES)、バックアップされた設定値等をメインRAM53にセットする(S31)。これにより、バックアップが正常であった場合には、電源オフ前の設定値がメインRAM53にセットされることになる。
ステップS31の処理を実行した後、又はステップS30においてバックアップが正常でないと判断した場合には(NO)、メインCPU51は、パチスロ機1のキャビネット2a内に設けられている設定変更スイッチ(図示せず)がオンであるか否かを判断する(S32)。ここで、メインCPU51は、設定変更スイッチがオンであると判断すると(
YES)、設定変更時の初期化処理を実行する(S33)。
この設定変更時の初期化処理では、例えば、メインRAM53の内部当籤役格納領域、図柄コード格納領域及び表示役格納領域に格納されているデータがクリアされるとともに、設定値がクリアされる。なお、持越役格納領域に格納されているデータはクリアされないこととしてもよく、クリアされることとしてもよい。
また、この設定変更時の初期化処理では、演出遊技状態格納領域に格納されているデータがクリアされるとともに、高確保障ゲーム数カウンタやCZゲーム数カウンタがクリアされる。そして、演出遊技状態として「通常遊技状態」がセットされる。
次に、メインCPU51は、主制御回路41から副制御回路42へ送信する初期化コマンドデータを生成し、生成した初期化コマンドデータをメインRAM53に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S34)。初期化コマンドデータは、例えば、設定値変更の有無、及び設定値等を、サブCPU81が認識可能となるデータである。
次に、メインCPU51は、設定値変更処理を実行する(S35)。この設定値変更処理では、パチスロ機1のキャビネット2a内に設けられているリセットスイッチ(図示せず)の操作結果に応じて、設定値が1〜6のうちから選択され、これに続いて、スタートレバー16が操作されたときに選択されていた設定値が確定される。
次に、メインCPU51は、設定変更スイッチがオン状態であるか否かを判断し(S36)、オン状態でない判断結果が得られるまでステップS36の処理を繰り返し実行する。
ここで、メインCPU51は、設定変更スイッチがオン状態ではない判断結果が得られた場合(すなわち、設定変更スイッチがオンからオフとなった場合)には(NO)、主制御回路41から副制御回路42へ送信する初期化コマンドデータを生成し、生成した初期化コマンドデータをメインRAM53に割り当てられた通信データ格納領域に格納し(S37)、電源投入時処理を終了する。
ステップS32において、メインCPU51は、設定変更スイッチがオンでないと判断した場合には(NO)、バックアップが正常であるか否かを判断する(S38)。ここで、バックアップが正常でないと判断した場合には(NO)、メインCPU51は、電源投入時エラー処理を実行する(S39)。
電源投入時エラー処理において、メインCPU51は、バックアップが正常ではないことをエラー表示等によって表示する。なお、メインCPU51は、バックアップが正常でないエラー(バックアップエラー)の状態では、打止解除スイッチ(図示せず)又はリセットスイッチ(図示せず)の操作によっては、エラー状態を解除しないようになっており、新たに設定変更が行われた場合にのみ、エラー状態を解除するようになっている。
ステップS38において、バックアップが正常であると判断した場合には(YES)、メインCPU51は、メインRAM53に格納されているバックアップデータに基づいて、パチスロ機1の状態を電源断前の状態に復帰させ(S40)、電源投入時処理を終了する。
<メダル受付・スタートチェック処理>
図45は、図43に示したメイン制御処理のステップS12において実行されるメダル受付・スタートチェック処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU51は、自動投入要求があるか否かを判断する(S50)。すなわち、前回の単位遊技でリプレイに入賞したか否かを判断する。
ステップS50において、メインCPU51は、自動投入要求があると判断した場合には(YES)、前回の単位遊技で投入されたメダルと同数のメダルを自動投入する自動投入処理を実行する(S51)。具体的には、メインCPU51は、自動投入カウンタを投入枚数カウンタに複写し、自動投入カウンタをクリアする。
次に、メインCPU51は、主制御回路41から副制御回路42へ送信するメダル投入コマンドデータを生成し、生成したメダル投入コマンドデータをメインRAM53に割り当てられた通信データ格納領域に格納するメダル投入コマンド送信処理を実行する(S52)。ここで、メダル投入コマンドデータは、例えば、メダル投入の有無、投入枚数カウンタの値、及びクレジットカウンタの値等を、サブCPU81が認識可能となるデータである。
ステップS50において、メインCPU51は、自動投入要求がないと判断した場合には(NO)、メダルの受け付けを許可する(S53)。例えば、メインCPU51は、セレクタ35のソレノイド(図示せず)を駆動し、メダル投入口14に投入されたメダルがセレクタ35内を通過可能となるように径路を形成する。
なお、ステップS50において、メインCPU51は、自動投入要求があると判断した場合には(YES)、前回の単位遊技からメダルの受け付けが禁止されている状態になっているため、メダルの受け付けに関する処理は実行しないこととしているが、前回の単位遊技でリプレイに入賞している場合であっても、メダルの受け付けを許可することとしてもよい。
ステップS52又はS53の処理が実行された後、メインCPU51は、遊技状態に応じて投入枚数の最大値をメインRAM53にセットする(S54)。本実施の形態においては、いずれの遊技状態においても、投入枚数の最大値として3がセットされる。
次に、メインCPU51は、メダルの受け付けが許可されているか否かを判断する(S55)。ここで、メダルの受け付けが許可されていると判断した場合には(YES)、メインCPU51は、メダルが適正に投入されたか、又はMAXベットボタン15A、若しくは1BETボタン15Bへの操作が行われたかをチェックするメダル投入チェック処理を実行する(S56)。このメダル投入チェック処理では、メダルが適正に投入された場合、又はクレジットからMAXベットボタン15A、若しくは1BETボタン15Bへの操作によりメダルが投入された場合に、投入されたメダルの枚数に応じて、投入枚数カウンタの値、又はクレジットカウンタの値が更新される。
次に、メインCPU51は、主制御回路41から副制御回路42へ送信するメダル投入コマンドデータを生成し、生成したメダル投入コマンドデータをメインRAM53に割り当てられた通信データ格納領域に格納するメダル投入コマンド送信処理を実行する(S57)。
次に、メインCPU51は、メダルの投入又はクレジットが可能か否かを判断する(S58)。本実施の形態において、メインCPU51は、投入枚数カウンタの値が3枚であり、かつ、クレジットカウンタの値が50となっていること、又は、ステップS51の自動投入処理を実行したことを条件として、当該条件が成立したときにメダルの投入又はクレジットが可能でないと判断し、当該条件が成立しないときにメダルの投入又はクレジッ
トが可能であると判断する。
ステップS58において、メダルの投入又はクレジットが可能でないと判断した場合には(NO)、メインCPU51は、メダルの受け付けを禁止する(S59)。例えば、メインCPU51は、セレクタ35のソレノイドの駆動を行わずに、メダル投入口14に投入されたメダルがメダル払出口24から排出されるように径路を形成する。
ステップS55において、メダルの受け付けが許可されていないと判断した場合(NO)、ステップS58において、メダルの投入又はクレジットが可能であると判断した場合(YES)、又はステップS59の処理を実行した後、メインCPU51は、メダルの投入枚数が遊技を開始できる枚数であるか否かを判断する。すなわち、本実施の形態においては、メインCPU51は、メダルの投入枚数が最大値である3であるか否かを判断する(S60)。
ここで、メダルの投入枚数が最大値でないと判断した場合には(NO)、メインCPU51は、ステップS55の処理に戻る。一方、メダルの投入枚数が最大値であると判断した場合には(YES)、メインCPU51は、スタートスイッチ16Sがオンであるか否かを判断する(S61)。
ここで、スタートスイッチ16Sがオンでないと判断した場合には(NO)、メインCPU51は、ステップS55の処理に戻る。一方、スタートスイッチ6Sがオンであると判断した場合には(YES)、メインCPU51は、メダルの受け付けを禁止し(S62)、メダル受付・スタートチェック処理を終了する。
<内部抽籤処理>
図46は、図43に示したメイン制御処理のステップS14において実行される内部抽籤処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU51は、遊技状態に応じた内部抽籤テーブルをメインRAM53にセットする(S70)。本実施の形態においては、メインCPU51は、遊技状態に応じて、図18又は図19に示すいずれかの内部抽籤テーブルをメインRAM53にセットする。
次に、メインCPU51は、乱数値格納領域に格納されている乱数値を取得する(S71)。ここで取得する乱数値は、乱数値1である。次に、メインCPU51は、ステップS70でセットされた内部抽籤テーブルの所定領域を参照し、該当する設定値の各当籤番号に対応付けられた抽籤値を1つずつ取得し、乱数値から抽籤値を減算する(S72)。すなわち、メインCPU51は、その当籤番号に対応付けられた内部当籤役が決定されるか否かを照合する。
次に、メインCPU51は、ステップS72の処理による減算結果が0未満か否かを判断する(S73)。ここで、メインCPU51は、減算結果が0未満ではないと判断した場合には(NO)、乱数値及び当籤番号を更新する(S74)。
次に、メインCPU51は、使用している内部抽籤テーブルの全ての当籤番号をチェックしたか否かを判断し(S75)、全ての当籤番号をチェックしていないと判断した場合には(NO)、ステップS72の処理に戻る。
一方、メインCPU51は、全ての当籤番号をチェックしたと判断した場合には(YES)、データポインタの値として0をセットする(S76)。なお、本実施の形態におい
て、一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、メインCPU51が全ての当籤番号をチェックし終えた時点で減算結果が必ず0以上にならないように設定されているため、BB遊技状態(RB遊技状態)である場合を除いて、ステップS76が実行されることはない。
ステップS73において、メインCPU51は、減算結果が0未満であると判断した場合には(YES)、メインRAM53にセットされている内部抽籤テーブルを参照して当籤番号から小役・リプレイ用データポインタの値とボーナス用データポインタの値とを取得する(S77)。
ステップS76又はS77の処理を実行した後、メインCPU51は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図20参照)を参照して、小役・リプレイ用データポインタの値に基づいて内部当籤役を取得する(S78)。
このステップS78の処理では、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルが参照され、ステップS76又はS77の処理で取得された小役・リプレイ用データポインタの値に対応する内部当籤役を示す27バイトのデータ値が決定される。
次に、メインCPU51は、ステップS78で取得した内部当籤役のデータを内部当籤役格納領域(図24参照)に格納する(S79)。このステップS79の処理では、ステップS78の処理で決定された内部当籤役を示す27バイトのデータ値が内部当籤役格納領域1〜27に格納される。
次に、メインCPU51は、持越役格納領域(図27参照)の値が0であるか否かを判断する(S80)。メインCPU51は、持越役格納領域の値が0であると判断した場合には(YES)、ボーナス用内部当籤役決定テーブル(図21参照)を参照し、ボーナス用データポインタの値に基づいて内部当籤役を取得する(S81)。
このステップS81の処理では、ボーナス用内部当籤役決定テーブルが参照され、ステップS76又はS77の処理で取得されたボーナス用データポインタの値に対応する内部当籤役を示す27バイトのデータ値が決定される。
次に、メインCPU51は、ステップS81で取得した内部当籤役を持越役格納領域(図27参照)に格納する(S82)。このステップS82の処理では、ステップS81において内部当籤役として「BB」が取得されたときに、持越格納領域の「BB」に対応するビット0が「1」にセットされる。
次に、メインCPU51は、持越役格納領域(図27参照)の値が0であるか否かを判断する(S83)。この判断処理では、ステップS82において持越役格納領域の「BB」に対応するビット0に「1」にセットされたか否かが判断される。
ステップS83において、持越役格納領域の値が0でないと判断した場合には(NO)、メインCPU51は、内部当籤役が「BB」であるか否かを判断する(S84)。ここで、メインCPU31は、内部当籤役が「BB」であると判断した場合には(YES)、RT遊技状態をRT1遊技状態にする(S85)。具体的には、メインCPU51は、RT1遊技状態フラグに「1」をセットする。なお、本実施の形態においては、ボーナス役は「BB」のみであるため、当該判断処理を実行しないこととしてもよい。
ステップS80において持越役格納領域の値が0でないと判断した場合(NO)、ステップS83において持越役格納領域の値が0であると判断した場合(YES)、ステップS84において内部当籤役が「BB」でないと判断した場合(NO)又はステップS85
の処理を実行した後、メインCPU51は、持越役格納領域に格納されている内部当籤役に基づいて、内部当籤役格納領域を更新する(S86)。
<ロック抽籤処理>
図47は、図43に示したメイン制御処理のステップS15において実行されるロック抽籤処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU51は、遊技状態がRT1遊技状態であるか否かを判断する(S90)。具体的には、RT1遊技状態フラグに「1」がセットされているか否かを判断する。メインCPU51は、遊技状態がRT1遊技状態でないと判断した場合(NO)には、ロック抽籤処理を終了する。
一方、メインCPU51は、遊技状態がRT1遊技状態であると判断した場合(YES)には、続いて、演出遊技状態が「AT中状態」であるか否かを判断する(S91)。メインCPU51は、演出遊技状態が「AT中状態」でないと判断した場合(NO)には、図49の説明において後述する通常遊技中抽籤処理(S102)を実行し、ロック抽籤処理を終了する。
メインCPU51は、ステップS91において、演出遊技状態が「AT中状態」であると判断した場合(YES)には、続いて、疑似確変状態であるか否か、すなわち、演出遊技状態が「疑似確変状態1」、又は「疑似確変状態2」であるか否かを判断する(S92)。演出遊技状態が「疑似確変状態1」、又は「疑似確変状態2」であると判断した場合(YES)には、図48の説明において後述する疑似確変状態中抽籤処理(S93)を実行し、ロック抽籤処理を終了する。
メインCPU51は、ステップS92において、演出遊技状態が「疑似確変状態1」、又は「疑似確変状態2」でないと判断した場合(NO)には、続いて、内部当籤役がベルリプ1〜4のいずれかであるか否かを判断する(S94)。メインCPU51は、内部当籤役がベルリプ1〜4のいずれかであると判断した場合(YES)には、乱数値2に基づいて、疑似確変状態移行抽籤を実行する(S95)。
この疑似確変状態移行抽籤では、例えば、512/65536の確率で疑似確変状態への移行に当籤し、65024/65536の確率で疑似確変状態への移行に非当籤となるように抽籤が実行される。
次に、メインCPU51は、疑似確変状態移行抽籤の結果が当籤であったか否かを判断する(S96)。疑似確変状態移行抽籤の結果が当籤でない(非当籤である)と判断した場合(NO)には、ロック抽籤処理を終了する。
一方、メインCPU51は、疑似確変状態移行抽籤の結果が当籤であると判断した場合(YES)には、乱数値3に基づいて、リールアクション9又は10を抽籤により決定する(S97)。ステップS97の処理においては、例えば、192/256の確率でリールアクション9が決定され、64/256の確率でリールアクション10が決定される。
ここで、乱数値3は、乱数値1及び乱数値2とは異なり、メイン制御処理内の各種の処理において必要が生じる度に別途生成され、取得される乱数値である。なお、乱数値3は、乱数値1及び乱数値2と同様に、上述した乱数発生器56において発生した乱数値を取得して乱数値格納領域に格納されるものであってもよく、また、ラッチ回路(図示せず)を用いて、所定の取得条件の成立時(例えば、スタートスイッチ16S等の各種のスイッチのオン又はオフ時)に、取得するものであってもよい。
次に、メインCPU51は、リールアクションの種別に応じて、演出遊技状態として「疑似確変状態1」、又は「疑似確変状態2」をセットする(S98)。例えば、決定されたリールアクションがリールアクション9であれば、演出遊技状態として「疑似確変状態1」をセットし、決定されたリールアクションがリールアクション10であれば、演出遊技状態として「疑似確変状態2」をセットする。
次に、メインCPU51は、演出遊技状態として「疑似確変状態2」がセットされていれば、高確保障ゲーム数5を、高確保障ゲーム数カウンタにセットし(S99)、ロック抽籤処理を終了する。
一方、メインCPU51は、ステップS94において、内部当籤役がベルリプ1〜4のいずれかでないと判断した場合(NO)には、続いて、内部当籤役が強チャンスリプであるか否かを判断する(S100)。メインCPU51は、内部当籤役が強チャンスリプであると判断した場合(YES)には、乱数値2に基づいて、上乗せロック用押し順の抽籤を実行し、抽籤結果を格納し(S101)、ロック抽籤処理を終了する。また、メインCPU51は、内部当籤役が強チャンスリプでないと判断した場合(NO)にも、ロック抽籤処理を終了する。
<疑似確変状態中抽籤処理>
図48は、図47に示したロック抽籤処理のステップS93において実行される疑似確変状態中抽籤処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU51は、演出遊技状態が「疑似確変状態2」であるか否かを判断する(S200)。メインCPU51は、演出遊技状態が「疑似確変状態2」であると判断した場合(YES)には、ステップS206の処理に移る。
一方、メインCPU51は、演出遊技状態が「疑似確変状態2」でないと判断した場合(NO)には、図33の(c)に示す高確移行抽籤テーブルを参照し、乱数値3に基づいて、移行状態を決定する(S201)。
次に、メインCPU51は、高確移行であるか否か、すなわち、移行状態として高確移行が決定されたか否かを判断する(S202)。メインCPU51は、移行状態として高確移行が決定されていない(現状維持が決定された)と判断した場合(NO)には、ステップS206の処理に移る。
一方、メインCPU51は、移行状態として高確移行が決定されたと判断した場合(YES)には、図33の(d)に示す高確保障ゲーム数抽籤テーブルを参照し、乱数値3に基づいて、高確保障ゲーム数を決定する(S203)。
次に、メインCPU51は、ステップS203において決定された高確保障ゲーム数を高確保障ゲーム数カウンタにセットし(S204)、また、演出遊技状態として「疑似確変状態2」をセットする(S205)。
次に、メインCPU51は、図33の(a)に示す疑似遊技回数抽籤テーブルを参照し、乱数値3と、疑似確変状態の種別、すなわち、演出遊技状態が「疑似確変状態1」であるか、「疑似確変状態2」であるかに基づいて、疑似遊技回数を決定し(S206)、ステップS206において決定された疑似遊技回数を疑似遊技回数カウンタにセットする(S207)。
次に、メインCPU51は、疑似遊技回数カウンタが0であるか否かを判断する(S208)。メインCPU51は、疑似遊技回数カウンタが0でないと判断した場合(NO)には、図33の(b)に示す疑似内部当籤役抽籤テーブルを参照し、乱数値3に基づいて、疑似内部当籤役を決定し(S209)、疑似確変状態中抽籤処理を終了する。また、メインCPU51は、疑似遊技回数カウンタが0であると判断した場合(YES)にも、疑似確変状態中抽籤処理を終了する。
<通常遊技中抽籤処理>
図49は、図47に示したロック抽籤処理のステップS102において実行される通常遊技中抽籤処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU51は、内部当籤役が特定役であるか否かを判断する(S220)。具体的には、メインCPU51は、内部当籤役がチェリーリプ、強チェリーリプ、又は強ベルであるか否かを判断する。メインCPU51は、内部当籤役が特定役であると判断した場合(YES)には、図34に示す特定役用リールアクション抽籤テーブルを参照し、乱数値3に基づいて、次回遊技において実行される、特別リールアクションの種別(特別リールアクション1〜4のいずれか)を決定し(S221)、通常遊技中抽籤処理を終了する。
一方、メインCPU51は、内部当籤役が特定役でないと判断した場合(NO)には、続いて、メインCZ状態であるか否か、すなわち、演出遊技状態が「メインCZ状態1」、又は「メインCZ状態2」であるか否かを判断する(S222)。メインCPU51は、演出遊技状態が「メインCZ状態1」、又は「メインCZ状態2」でないと判断した場合(NO)には、通常遊技中抽籤処理を終了する。
メインCPU51は、ステップS222において、演出遊技状態が「メインCZ状態1」、又は「メインCZ状態2」であると判断した場合(YES)には、続いて、リールアクション7又は8がセットされているか否かを判断する(S223)。メインCPU51は、リールアクション7又は8がセットされていると判断した場合(YES)には、通常遊技中抽籤処理を終了する。
メインCPU51は、ステップS223において、リールアクション7又は8がセットされていないと判断した場合(NO)には、図32に示すメインCZ状態用リールアクション抽籤テーブルを参照し、メインCZ状態の種別(演出遊技状態が「メインCZ状態1」であるか、「メインCZ状態2」であるか)、CZゲーム数カウンタ値(メインCZ状態の何ゲーム目であるか)、及び乱数値2に基づいて、リールアクション1〜8のうち、いずれかのリールアクションを決定する(S224)。
次に、メインCPU51は、CZゲーム数カウンタを1加算し(S225)、通常遊技中抽籤処理を終了する。
なお、図示は省略するが、本実施の形態においては、演出遊技状態が「通常遊技状態」である場合であって、内部当籤役が押し順小役の場合(小役・リプレイ用データポインタが、「17」〜「40」のいずれかの場合)に、第1停止操作でストップボタン17Lが操作されなかったときは、所定ゲーム(例えば、10ゲーム)の間、通常遊技中抽籤処理が行われないように構成する(すなわち、「ペナルティ」を付与する)こととしてもよい。これにより、パチスロ機の開発者、及び遊技場が意図しない利益が遊技者に付与されることを防止することができる。
<遊技開始時ロック実行処理>
図50は、図43に示したメイン制御処理のステップS19において実行される遊技開始時ロック実行処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU51は、特別リールアクションが決定されているか否かを判断する(S110)。具体的には、前回遊技における上述した通常遊技中抽籤処理において、特別リールアクション1〜4のいずれかが決定されているか否かを判断する。特別リールアクションが決定されていると判断した場合(YES)には、特別リールアクションの種別に応じた演出用タイマをセットし(S111)、ステップS114の処理に移る。ステップS111の処理では、例えば、特別リールアクション1が決定されている場合には、演出用タイマとして「3581」(約4秒)をセットし、特別リールアクション4が決定されている場合には、演出用タイマとして「13427」(約15秒)をセットすることで、特別リールアクションが実行される間、ロックが実行されるように制御することとしている。
一方、メインCPU51は、特別リールアクションが決定されていないと判断した場合(NO)には、続いて、リールアクションが決定されているか否かを判断する(S112)。具体的には、前回遊技、又は今回遊技における上述した通常遊技中抽籤処理において、リールアクション1〜8のいずれかが決定されているか否かを判断する。リールアクションが決定されていると判断した場合(YES)には、リールアクションの種別に応じた演出用タイマをセットする(S113)。ステップS113の処理では、例えば、リールアクション1が決定されている場合には、演出用タイマとして「1791」(約2秒)をセットし、リールアクション6又は8が決定されている場合には、演出用タイマとして「8951」(約10秒)をセットする。
次に、メインCPU51は、主制御回路41から副制御回路42へ送信するロックコマンドデータを生成し、生成したロックコマンドデータをメインRAM53に割り当てられた通信データ格納領域に格納し(S114)、遊技開始時ロック実行処理を終了する。ここで、ロックコマンドデータは、例えば、演出用タイマの値、特別リールアクションの種別、リールアクションの種別及び疑似内部当籤役の種別等を、サブCPU81が認識可能となるデータである。
メインCPU51は、ステップS112において、リールアクションが決定されていないと判断した場合(NO)には、続いて、疑似遊技回数カウンタが0であるか否かを判断する(S115)。メインCPU51は、疑似遊技回数カウンタが0であると判断した場合(YES)には、遊技開始時ロック実行処理を終了する。
一方、疑似遊技回数カウンタが0でないと判断した場合(NO)には、疑似遊技時演出用タイマをセットする(S116)。ここで、疑似遊技時演出用タイマには、疑似遊技1回あたりに必要であるとして予め定める演出用タイマの値(例えば、「26853」(約30秒))がセットされる。
次に、メインCPU51は、疑似内部当籤役が決定されているか否かを判断する(S117)。具体的には、上述した疑似確変状態中抽籤処理におけるS209において、すでに疑似内部当籤役が決定されているか否かを判断する。メインCPU51は、疑似内部当籤役が決定されていると判断した場合(YES)には、ステップS119の処理に移る。また、メインCPU51は、疑似内部当籤役が決定されていないと判断した場合(NO)には、図33の(b)に示す疑似内部当籤役抽籤テーブルを参照し、乱数値3に基づいて、疑似内部当籤役を決定する(S118)。
次に、メインCPU51は、主制御回路41から副制御回路42へ送信する上述したロ
ックコマンドデータを生成し、生成したロックコマンドデータをメインRAM53に割り当てられた通信データ格納領域に格納し(S119)、図51の説明において後述する疑似遊技処理(S120)を実行し、疑似遊技回数カウンタを1減算する(S121)。
次に、メインCPU51は、疑似遊技回数カウンタが0であるか否かを判断する(S122)。メインCPU51は、疑似遊技回数カウンタが0でないと判断した場合(NO)には、ステップS116の処理に戻る。
一方、メインCPU51は、疑似遊技回数カウンタが0であると判断した場合(YES)には、ランダム遅延処理(S123)を実行し、遊技開始時ロック実行処理を終了する。
(ランダム遅延処理)
本実施の形態におけるパチスロ機1においては、図51の説明において後述する疑似遊技処理が終了すると、図43に示したメイン制御処理のステップS20において実行されるリール回転開始処理によって、リール3L、3C、3Rの本来の回転が開始されることなるが、例えば、「スイカ」図柄揃いが疑似停止した後に、遊技開始時ロックの実行が終了すると、「スイカ」図柄が揃った状態から、リール3L、3C、3Rの本来の回転が開始されることとなり、遊技の公正を害する調整となってしまうおそれがある。なぜならば、リールによる演出(例えば、疑似遊技)を行うことによって、遊技者が停止操作のタイミングをつかみ易くなる可能性があり、何らの措置も講じない場合には、そのリールによる演出が、意図せずして目押しの補助機能を有してしまうこととなってしまうからである。
そこで、本実施の形態におけるパチスロ機1では、遊技開始時ロックの実行の終了時に、所定の図柄が表示された状態(上述した例でいえば、「スイカ」図柄が揃っている状態)である場合には、リール3L、3C、3Rごとに所定の乱数値(例えば、乱数値3)を取得し、取得した乱数値に基づいてタイマをセットし、セットされたタイマの割込回数分、各リールの回転開始をランダムに遅延させるようにしている。
このように構成することで、リールによる演出(例えば、疑似遊技)を行う場合であっても、遊技の公正を害する調整となってしまうおそれがなく、遊技を開始(リールの本来の回転を開始)させることができる。
<疑似遊技処理>
図51は、図50に示した遊技開始時ロック実行処理のステップS120において実行される疑似遊技処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU51は、上述したリール位置検出回路63により、各リール3L、3C、3Rついてリールインデックスの検出を実行する(S129)。すなわち、メインCPU51は、図60の説明において後述するリール演出制御処理により、疑似遊技を行うことを目的とした各リール3L、3C、3Rの回転(以下、疑似回転)を開始させるとともに、その疑似回転中の各リール3L、3C、3Rの図柄位置を検出可能にする。
次に、メインCPU51は、疑似停止可能なリールに対して停止操作(疑似停止操作)されたか否かを判断する(S130)。すなわち、疑似回転中の各リール3L、3C、3Rに対応するストップボタン17L、17C、17Rが操作されたか否かを判断する。
メインCPU51は、疑似停止可能なリールに対して停止操作されたと判断した場合(YES)には、決定されている疑似内部当籤役に応じた疑似停止位置でリールを疑似停止
する(S131)。例えば、疑似内部当籤役としてスイカが決定されている場合に、遊技者により疑似停止操作がなされると、左リール3Lの上段、中リール3Cの中段及び右リール3Rの下段に「スイカ」の図柄を疑似停止させる。
次に、メインCPU51は、疑似停止したリールの種別に応じた疑似停止状態保持データをセットする(S132)。これにより、例えば、リール3L、3C、3Rにおいては、各々異なるタイミングで、逆回転方向への回転と順回転方向の回転が交互に行われるように制御される。したがって、遊技者からみれば、疑似停止中のリール3L、3C、3Rがあたかも縦方向に振動しているようにみえることとなるため、疑似停止制御による各リールの停止と、通常の停止制御による各リールの停止とを混同させてしまうことを防止することができる。
次に、メインCPU51は、疑似停止可能なリールがあるか否かを判断する(S133)。すなわち、未だ疑似回転中のリールがあるか否かを判断する。疑似停止可能なリールがあると判断した場合(YES)には、ステップS130の処理に戻り、疑似停止可能なリールがないと判断した場合(NO)には、ステップS136の処理に移る。
一方、メインCPU51は、ステップS130において、疑似停止可能なリールに対して停止操作されていないと判断した場合(NO)には、続いて、演出用タイマは0か否かを判断する(S134)。演出用タイマが0でないと判断された場合(NO)には、ステップS130の処理に戻り、演出用タイマが0であると判断された場合(YES)には、決定されている疑似内部当籤役に応じたリールアクションをセットし(S135)、ステップS138の処理に移る。
すなわち、本実施の形態おいては、疑似遊技を行う場合であって、遊技者によるストップボタン17L、17C、17Rへの操作がなかった場合には、決定されている疑似内部当籤役に応じたリールアクションをセットし、決定されている疑似内部当籤役に応じた疑似停止位置で自動的にリールを疑似停止させるように構成しているため、疑似停止操作を行わなかった遊技者に対しても、疑似遊技によるリール演出を確実に享受させることができる。
メインCPU51は、ステップS133において、疑似停止可能なリールがないと判断した場合(NO)には、続いて、ベットボタンの操作があったか否かを判断する(S136)。具体的には、MAXベットボタン15A、又は1BETボタン15Bへの操作があったか否かを判断する。メインCPU51は、ベットボタンの操作があったと判断した場合(YES)には、ステップS138の処理に移る。
一方、メインCPU51は、ベットボタンの操作がなかったと判断した場合(NO)には、続いて、演出用タイマが0か否かを判断する(S137)。メインCPU51は、演出用タイマが0でないと判断した場合(NO)には、ステップS136の処理に戻る。
メインCPU51は、ステップS137において、演出用タイマが0であると判断した場合(YES)には、続いて、スタートレバーの操作(疑似開始操作)があったか否かを判断する(S138)。具体的には、スタートレバー16への操作があったか否かを判断する。スタートレバーの操作がないと判断した場合(NO)には、ステップS138の処理を繰り返し実行する。これにより、1回の疑似遊技を自動的に進行させた場合であっても、次回の疑似遊技に開始については、遊技者の疑似開始操作に基づいて実行されることとなるため、疑似遊技によるリール演出を確実に享受させることができることができるとともに、疑似内部当籤役に基づく上乗せの決定の利益も確実に享受させることができる。
メインCPU51は、ステップS138において、スタートレバーの操作があると判断した場合(YES)には、続いて、演出用タイマが0か否かを判断する(S139)。演出用タイマが0であると判断した場合(YES)には、疑似遊技処理を終了する。また、演出用タイマが0でないと判断した場合(NO)には、演出用タイマを0に更新し(S140)、疑似遊技処理を終了する。
なお、メインCPU51は、ステップS138において、スタートレバーの操作がないと判断した場合(NO)であっても、演出用タイマが0であるか否かを判断し、演出用タイマが0であると判断した場合には、疑似遊技処理を終了することとしてもよい。このように構成することで、疑似遊技が通常遊技の円滑な進行の妨げとなることを防止することができる。
また、メインCPU51は、ステップS130において、疑似停止可能なリールに対して停止操作されたと判断した場合(YES)、ステップS136において、ベットボタンの操作があったと判断した場合(YES)、ステップS138において、スタートレバーの操作があると判断した場合(YES)のいずれか1つ若しくは複数の場合、又は全ての場合に、演出用タイマに所定値を加算し、あるいは演出用タイマに初期値を再セットすることとしてもよい。このように構成することで、疑似遊技において上述した各操作を行っている遊技者には、演出用タイマが0とならないようにして、疑似遊技によるリール演出を確実に享受させることができるとともに、疑似遊技によるリール演出が必要以上に冗長となることを防止することができる。
<状態管理処理>
図52は、図43に示したメイン制御処理のステップS25において実行される状態管理処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU51は、演出遊技状態が「AT中状態」であるか否かを判断する(S150)。メインCPU51は、演出遊技状態が「AT中状態」であると判断した場合(YES)には、図53の説明において後述するAT中状態管理処理(S151)を実行し、ステップS160の処理に移る。
一方、メインCPU51は、演出遊技状態が「AT中状態」でないと判断した場合(NO)には、続いて、メインCZ状態であるか否か、すなわち、演出遊技状態が「メインCZ状態1」、又は「メインCZ状態2」であるか否かを判断する(S152)。メインCPU51は、演出遊技状態が「メインCZ状態1」、又は「メインCZ状態2」であると判断した場合(YES)には、ステップS155の処理に移る。
メインCPU51は、ステップS152において、演出遊技状態が「メインCZ状態1」、又は「メインCZ状態2」でないと判断した場合(NO)には、続いて、左第1停止で強チャンスリプに入賞したか否か、すなわち、内部当籤役として「強チャンスリプ」(小役・リプレイ用データポインタの値が「11)が決定され、左リール3Lが第1停止操作されることにより、「特殊リプA1〜6」又は「特殊リプB」のいずれかに入賞したか否かを判断する(S153)。左第1停止で強チャンスリプに入賞したと判断した場合(YES)には、演出遊技状態として「メインCZ状態1」をセットし(S154)、ステップS160の処理に移る。また、左第1停止で強チャンスリプに入賞していないと判断した場合(NO)にも、ステップS160の処理に移る。
メインCPU51は、ステップS152において、演出遊技状態が「メインCZ状態1」、又は「メインCZ状態2」であると判断した場合(YES)には、続いて、リールアクション3又は4が実行されたか否かを判断する(S155)。リールアクション3又は
4が実行されたと判断した場合(YES)には、演出遊技状態として「メインCZ状態2」をセットし(S156)、状態管理処理を終了する。
一方、メインCPU51は、リールアクション3又は4が実行されていないと判断した場合(NO)には、続いて、リールアクション5〜8のいずれかが実行されたか否かを判断する(S157)。メインCPU51は、リールアクション5〜8のいずれかが実行されたと判断した場合(YES)には、セットされている演出遊技状態、「メインCZ状態1」、又は「メインCZ状態2」をクリアし(S159)、状態管理処理を終了する。
メインCPU51は、ステップS157において、リールアクション5〜8のいずれかが実行されていないと判断した場合(NO)には、続いて、CZゲーム数カウンタが8であるか否かを判断する(S158)。メインCPU51は、CZゲーム数カウンタが8であると判断した場合(YES)には、上述したS159の処理を実行し、状態管理処理を終了する。また、メインCPU51は、CZゲーム数カウンタが8でないと判断した場合(NO)にも、状態管理処理を終了する。
<AT中状態管理処理>
図53は、図52に示した状態管理処理のステップS151において実行されるAT中状態管理処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU51は、演出遊技状態が「疑似確変状態2」であるか否かを判断する(S230)。メインCPU51は、演出遊技状態が「疑似確変状態2」であると判断した場合(YES)には、続いて、疑似遊技が実行されたか否かを判断する(S231)。具体的には、図48に示した疑似確変状態中抽籤処理のステップS206において、疑似遊技回数として1回以上が決定され、図50に示した遊技開始時ロック実行処理のステップS120において、疑似遊技処理が実行されたか否かを判断する。メインCPU51は、疑似遊技が実行されていないと判断した場合(NO)には、ステップS236の処理に移る。
メインCPU51は、ステップS231において、疑似遊技が実行されたと判断した場合(YES)には、高確保障ゲーム数カウンタを1減算する(S232)。次に、メインCPU51は、高確保障ゲーム数カウンタが0であるか否かを判断する(S233)。メインCPU51は、高確保障ゲーム数カウンタが0であると判断した場合(YES)には、演出遊技状態として「疑似確変状態1」をセットし(S234)、ステップS236の処理に移る。すなわち、メインCPU51は、高確保障ゲーム数カウンタが0となったことに基づいて、演出遊技状態「疑似確変状態2」を終了する。また、メインCPU51は、高確保障ゲーム数カウンタが0でないと判断した場合(YES)にも、ステップS236の処理に移る。
一方、メインCPU51は、ステップS230において、演出遊技状態が「疑似確変状態2」でないと判断した場合(NO)には、続いて、演出遊技状態が「疑似確変状態1」であるか否かを判断する(S235)。メインCPU51は、演出遊技状態が「疑似確変状態1」でないと判断した場合(NO)には、ステップS238の処理に移る。
メインCPU51は、ステップS235において、演出遊技状態が「疑似確変状態1」であると判断した場合(YES)には、続いて、ベルリプに入賞したか否かを判断する(S236)。ベルリプに入賞していないと判断した場合(NO)には、ステップS238の処理に移る。また、ベルリプに入賞したと判断した場合(YES)には、疑似確変状態をクリアする(S237)。すなわち、ベルリプの入賞が、演出遊技状態「疑似確変状態1」及び「疑似確変状態2」の終了条件となっている。
次に、メインCPU51は、いずれかのベルに入賞したか否かを判断する(S238)。具体的には、内部当籤役として「押し順小役」である「中左右ベル」、「中右左ベル」「右左中ベル」及び「右中左ベル」のいずれかが内部当籤役として決定された場合に、7枚のメダルが払い出されることとなるいずれかの小役に係る図柄の組合せ(図16参照)が入賞したか否かを判断する。メインCPU51は、いずれかのベルに入賞したと判断した場合(YES)には、AT遊技中入賞回数カウンタを1加算し(S239)、AT中状態管理処理を終了する。また、メインCPU51は、いずれかのベルに入賞していないと判断した場合(NO)にも、AT中状態管理処理を終了する。
なお、メインCPU51は、ステップS238において、いずれかのベルに入賞したか否かではなく、いずれかのベルに当籤したか否かを判断することとしてもよい。具体的には、内部当籤役として「押し順小役」である「中左右ベル」、「中右左ベル」「右左中ベル」及び「右中左ベル」のいずれかが内部当籤役として決定されたか否かを判断し、いずれかのベルに当籤したと判断した場合に、ステップS239の処理を実行することとしてもよい。すなわち、AT遊技中入賞回数カウンタは、「押し順小役」の当籤で更新されるカウンタであってもよい。このように構成することで、例えば、AT遊技において、報知された停止操作順序を無視して停止操作した遊技者と、報知された停止操作順序を守って停止操作した遊技者との間で、得られる利益に差がつくこととなるため、AT遊技における遊技の緊張感を高め、遊技の興趣の向上を図ることができる。
<外部信号出力管理処理>
図54は、図52に示した状態管理処理のステップS160において実行される外部信号出力管理処理を示すフローチャートである。なお、本実施の形態において、外部信号1は、AT遊技の継続回数、すなわち、AT遊技がどの程度継続しているかを外部表示器等に表示するための信号として機能し、外部信号2は、AT遊技の初当たり回数、すなわち、通常遊技からAT遊技に移行したことを外部表示器等に表示するための信号として機能する。
まず、メインCPU51は、外部信号2のみオン、すなわち、外部信号2のみが出力されているか否かを判断する(S250)。外部信号2のみオンであると判断した場合(YES)には、外部信号1をオンにセット、すなわち、外部信号1の出力を開始し(S251)、AT遊技中入賞回数カウンタ、AT終了チェックカウンタに初期値(例えば、0)をセットし(S252)、外部信号出力管理処理を終了する。
一方、メインCPU51は、外部信号2のみオンでないと判断した場合(NO)には、続いて、外部信号1、2がともにオン、すなわち、外部信号1及び外部信号2がともに出力されているか否かを判断する(S253)。
メインCPU51は、外部信号1、2がともにオンであると判断した場合(YES)には、続いて、AT遊技中入賞回数カウンタが所定値であるか否かを判断する(S254)。ここで、所定値には、例えば、「38」を規定する。メインCPU51は、AT遊技中入賞回数カウンタが所定値であると判断した場合(YES)には、外部信号1をオフ、すなわち、外部信号1の出力を終了し(S255)、外部信号出力管理処理を終了する。
メインCPU51は、ステップS254において、AT遊技中入賞回数カウンタが所定値でないと判断した場合(NO)には、続いて、押し順ベル当籤時に中・右第1停止したか否かを判断する(S256)。具体的には、内部当籤役として「押し順小役」である「中左右ベル」、「中右左ベル」「右左中ベル」及び「右中左ベル」のいずれかが内部当籤役として決定された場合に、中リール3C、又は右リール3Rが第1停止操作されたか否
かを判断する。
メインCPU51は、ステップS256において、押し順ベル当籤時に中・右第1停止したと判断した場合(YES)には、続いて、AT終了チェックカウンタが1以上であるか否かを判断する(S257)。メインCPU51は、AT終了チェックカウンタが1以上でない(すなわち、0である)と判断した場合(NO)には、外部信号出力管理処理を終了する。また、メインCPU51は、AT終了チェックカウンタが1以上であると判断した場合(YES)には、AT終了チェックカウンタに初期値(例えば、0)をセットし(S258)、外部信号出力管理処理を終了する。
メインCPU51は、ステップS256において、押し順ベル当籤時に中・右第1停止していないと判断した場合(NO)には、続いて、押し順ベル当籤時に左第1停止したか否かを判断する(S259)。具体的には、内部当籤役として「押し順小役」である「中左右ベル」、「中右左ベル」「右左中ベル」及び「右中左ベル」のいずれかが内部当籤役として決定された場合に、左リール3Lが第1停止操作されたか否かを判断する。メインCPU51は、押し順ベル当籤時に左第1停止していないと判断した場合(NO)には、外部信号出力管理処理を終了する。
メインCPU51は、ステップS259において、押し順ベル当籤時に左第1停止したと判断した場合(YES)には、AT終了チェックカウンタを1加算し(S260)、続いて、AT終了チェックカウンタが2であるか否かを判断する(S261)。メインCPU51は、AT終了チェックカウンタが2でないと判断した場合(NO)には、外部信号出力管理処理を終了する。
メインCPU51は、ステップS261において、AT終了チェックカウンタが2であると判断した場合(YES)には、外部信号1、2をオフ、すなわち、外部信号1及び外部信号2の出力を終了し(S262)、セットされている演出遊技状態、「AT中状態」をクリアし(S263)、外部信号出力管理処理を終了する。
一方、メインCPU51は、ステップS253において、外部信号1、2がともにオンでないと判断した場合(NO)には、続いて、中・右第1停止でいずれかのベルに入賞したか否かを判断する(S264)。具体的には、内部当籤役として「押し順小役」である「中左右ベル」、「中右左ベル」「右左中ベル」及び「右中左ベル」のいずれかが内部当籤役として決定された場合に、中リール3C、又は右リール3Rが第1停止操作され、7枚のメダルが払い出されることとなるいずれかの小役に係る図柄の組合せ(図16参照)が入賞したか否かを判断する。メインCPU51は、中・右第1停止でいずれかのベルに入賞したと判断した場合(YES)には、通常遊技中入賞回数カウンタを1加算する(S265)。
次に、メインCPU51は、通常遊技中入賞回数カウンタが3であるか否かを判断する(S266)。メインCPU51は、通常遊技中入賞回数カウンタが3でないと判断した場合(NO)には、外部信号出力管理処理を終了する。
一方、メインCPU51は、通常遊技中入賞回数カウンタが3であると判断した場合(YES)には、外部信号2をオン、すなわち、外部信号2の出力を開始し(S267)、演出遊技状態として「AT中状態」をセットし(S268)、外部信号出力管理処理を終了する。
メインCPU51は、ステップS264において、中・右第1停止でいずれかのベルに入賞していないと判断した場合(NO)には、続いて、押し順ベル当籤時に左第1停止し
たか否かを判断する(S269)。具体的には、内部当籤役として「押し順小役」である「中左右ベル」、「中右左ベル」「右左中ベル」及び「右中左ベル」のいずれかが内部当籤役として決定された場合に、左リール3Lが第1停止操作されたか否かを判断する。メインCPU51は、押し順ベル当籤時に左第1停止していないと判断した場合(NO)には、外部信号出力管理処理を終了する。また、メインCPU51は、押し順ベル当籤時に左第1停止したと判断した場合(YES)には、通常遊技中入賞回数カウンタに初期値(例えば、0)をセットし(S270)、外部信号出力管理処理を終了する。
このように、本実施の形態においては、AT遊技に移行する開始条件が成立し、通常遊技からAT遊技へ移行した後、通常遊技中入賞回数カウンタの値が3となった(すなわち、「押し順小役」当籤時に3連続で押し順正解となった)ことに基づいて、演出遊技状態を「AT中状態」に移行させるとともに、外部信号2の出力を開始し、次回遊技において、外部信号2のみが出力されていることに基づいて、外部信号1の出力を開始し、また、外部信号1及び外部信号2が出力されている場合に、AT遊技中入賞回数カウンタの値が38となった(すなわち、「AT中状態」において、「押し順小役」の入賞回数が38回となった)ことに基づいて、外部信号1の出力のみを終了するように構成されている。ここで、AT遊技が継続する場合には、再度、次回遊技において、外部信号1の出力を開始することとなる。また、外部信号1及び外部信号2が出力されている場合に、AT終了チェックカウンタの値が2となった(すなわち、「押し順小役」当籤時に2連続で押し順不正解となった)ことに基づいて、外部信号1及び外部信号2の出力を終了するように構成することとしている。
すなわち、本実施の形態においては、遊技者にとって有利な有利遊技状態であるAT遊技の状態を、パチスロ機1の外部集中端子板から少なくとも2種類の外部信号を出力することによって、外部表示器等で報知することができることとなるため、遊技者にとって関心の高いAT遊技の初当たり回数、及びAT遊技の継続回数を、外部表示器等により適切に表示することができる。また、簡易な構成で、外部信号1の出力時期と、外部信号2の出力時期とを異ならせることができることから、外部表示器側の制御負担を軽減することができるとともに、通信エラー等の発生をも軽減することができる。
また、本実施の形態においては、外部信号2の出力を開始する条件を、通常遊技中入賞回数カウンタの値が3となった(すなわち、「押し順小役」当籤時に3連続で押し順正解となった)こととし、AT遊技に移行する開始条件(サブCPU81の制御によるAT遊技の開始)よりもその成立が遅く到来するように構成している。
また、本実施の形態においては、外部信号1の出力を終了する条件を、AT遊技中入賞回数カウンタの値が38となった(すなわち、「AT中状態」において、「押し順小役」の入賞回数が38回となった)こととし、AT遊技が終了する終了条件(サブCPU81の制御によるAT遊技の終了)よりもその成立が遅く到来するように構成している。具体的には、図75の説明において後述するように、AT管理用差枚数カウンタの初期値として「150」がセットされる場合に、AT遊技中入賞回数カウンタの加算が開始されるのは、「押し順小役」に3回入賞した後であることから、そのときのAT管理用差枚数カウンタの値は、「150−4枚×3回=138」となる。その後、「AT中状態」において、「押し順小役」の入賞回数が35回となると、AT管理用差枚数カウンタの値は、「138−4枚×35回=−2」となるため、外部信号1の出力を終了する条件は、AT遊技が終了する終了条件よりも遅く到来することとなる。
そして、AT遊技が終了する場合には、AT終了チェックカウンタの値が2となると、外部信号1及び外部信号2の出力を終了し、AT遊技が継続する場合には、AT終了チェックカウンタの値が2となる前に、AT遊技中入賞回数カウンタの値が38となって、一
度外部信号1の出力を終了した後、再度外部信号1の出力を開始することで、ATの継続回数を表す情報を外部表示器に表示させることが可能となる。なお、AT管理用差枚数カウンタの初期値「150」は、AT回数「38回」と置き換えることも可能であることから、AT回数「38回」を1セットとして捉えれば、外部信号1の出力により1セットのAT遊技が何セット行われたのかを表す情報を外部表示器に表示させることが可能となるとも言い得る。
このように構成することにより、AT遊技の開始及び終了については、外部表示器等による表示よりも、例えば、液晶表示装置11等による報知によっていち早く遊技者に報知することができるため、遊技を行っている遊技者の利便性を向上させることができる。また、「押し順小役」が入賞したことによるAT管理用差枚数カウンタの減算値と、入賞回数とは概ね同等の値を示すことから、特に、AT遊技の継続回数(1セット)を、簡易な構成で適切に表示することができる。
<遊技終了時ロック実行処理>
図55は、図43に示したメイン制御処理のステップS26において実行される遊技終了時ロック実行処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU51は、内部当籤役が強チャンスリプであるか否かを判断する(S170)。メインCPU51は、内部当籤役が強チャンスリプでないと判断した場合(NO)には、遊技終了時ロック実行処理を終了する。
一方、メインCPU51は、内部当籤役が強チャンスリプであると判断した場合(YES)には、続いて、上乗せロック用押し順で停止操作されたか否かを判断する(S171)。ここで、上乗せロック用押し順とは、図47に示したロック抽籤処理のS101において格納された停止操作順序であり、具体的には、左第1停止(すなわち、停止操作順序「左中右」、又は「左右中」)を除く4つの停止操作順序(すなわち、停止操作順序「中左右」、「中右左」、「右左中」又は「右中左」)のうち、抽籤で決定された1つの停止操作順序である。メインCPU51は、上乗せロック用押し順で停止操作されていないと判断した場合(NO)には、遊技終了時ロック実行処理を終了する。
メインCPUは、ステップS171において、上乗せロック用押し順で停止操作されたと判断した場合(YES)には、全停止後ロックデータをセットし(S173)、演出用タイマに「3581」(約4秒)をセットし(S174)、主制御回路41から副制御回路42へ送信する上述したロックコマンドデータを生成し、生成したロックコマンドデータをメインRAM53に割り当てられた通信データ格納領域に格納し(S175)、遊技終了時ロック実行処理を終了する。
ここで、本実施の形態においては、図52に示したように、内部当籤役が強チャンスリプである場合に、左第1停止で停止操作が行われて入賞した場合には、演出遊技状態が「通常遊技状態」であれば、演出遊技状態が「メインCZ状態1」に移行することとなるが、演出遊技状態が「AT中状態」では何らの利益も付与されないこととなる。
また、本実施の形態においては、サブCPU81の制御によりAT遊技が開始された後に、メインCPU51の制御により演出遊技状態が「AT中状態」へ移行することとなるため、AT遊技中ではあるが、演出遊技状態が「AT中状態」ではない場合(この状態を、「AT準備中状態」という場合がある)も生じることとなるが、この場合に、演出遊技状態を「メインCZ状態1」へ移行させることは妥当ではない。
一方で、各演出遊技状態、あるいは、通常遊技であるかAT遊技であるかによって強チ
ャンスリプの当籤確率は変動しないにもかかわらず(図18参照)、強チャンスリプの当籤時期によって、全く利益が付与されなくなることも妥当ではない。
そこで、本実施の形態においては、上述したように、内部当籤役が強チャンスリプである場合に、上乗せロック用押し順を抽籤により決定し、決定された上乗せロック用押し順により停止操作がなされた場合には、演出遊技状態を「メインCZ状態1」へ移行させるという利益とは異なる利益が付与されることとしている。
具体的には、内部当籤役が強チャンスリプである場合に、通常遊技中においては、サブCPU81の制御により、遊技者に左第1停止をさせるための停止操作順序の報知を実行するか、あるいは、上述したようにペナルティを付与する場合には、あえて停止操作順序の報知を実行しないことにより、遊技者に左第1停止による停止操作を行わせて、演出遊技状態を「メインCZ状態1」へ移行させるという利益を付与するように構成する。
一方、AT遊技中、あるいはAT準備中状態においては、サブCPU81の制御により、まず、上乗せロック用押し順を報知するか否かの抽籤を実行し、この抽籤結果が当籤であった場合に、決定された上乗せロック用押し順に係る停止操作順序の報知を実行し、この報知にしたがって、停止操作がなされた場合には、全停止後ロックデータに基づく遊技終了時ロックが実行され、遊技終了時ロックが実行されることに基づいて、AT回数の加算(上乗せ)抽籤を実行し、AT回数の加算(上乗せ)という利益を付与するように構成する。
このように構成することにより、AT遊技中、あるいはAT準備中状態においては、リールアクション(例えば、リールアクション1〜8)が発生し得るチャンスゾーン状態(メインCZ状態)へ移行させないようにして、遊技内容がわかりにくくなることを防止し、また、チャンスゾーン状態(メインCZ状態)へ移行させないようにした場合であっても、特定の内部当籤役(例えば、強チャンスリプ)が決定されたことに基づく利益を、異なる利益として遊技者に付与することができる。
また、本実施の形態においては、上述した異なる利益を付与するか否かを、サブCPU81の制御により行い得ることとしたことから、簡易な構成により、遊技者の利益と遊技場の利益との衡平を適切に管理することが可能となる。
<メインCPUの制御による割込処理>
図56は、メインCPU51の制御による割込処理を示すフローチャートである。この処理は、1.1172msごとに実行される。
まず、メインCPU51は、レジスタの退避を行う(S320)。次に、メインCPU51は、図57の説明において後述する入力ポートチェック処理を実行する(S321)。この入力ポートチェック処理では、例えば、メインCPU51に接続される各種のスイッチやセンサの信号の有無を確認する。
例えば、メインCPU51は、スタートスイッチ16S、ストップスイッチ17S等の各種スイッチのオンエッジ、オフエッジの情報やメダルセンサ35S等の各種センサのオン、オフの情報をメインRAM53に格納する。
次に、メインCPU51は、タイマ更新処理を実行する(S322)。次に、メインCPU51は、図58の説明において後述する通信データ送信処理を実行する(S323)。次に、メインCPU51は、図58の説明において後述するリール制御処理を実行する(S324)。
次に、メインCPU51は、ランプ・7SEG駆動処理を実行する(S325)。例えば、メインCPU51は、クレジットされているメダルの枚数、払出枚数等を各種表示部(本実施の形態では払出枚数ランプ)に表示する。次に、メインCPU51は、レジスタの復帰を行い(S326)、定期的に発生する割込処理を終了する。
<入力ポートチェック処理>
図57は、図56に示したメインCPU51の制御による割込処理のステップS321において実行される入力ポートチェック処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU51は、各入力ポートの状態をチェックする(S330)。次に、メインCPU51は、前回の割り込み、すなわち、1割り込み前の入力ポートの状態をメインRAM53に格納し(S331)、現在の入力ポートの状態をメインRAM53に格納する(S332)。
このように、1割り込み前の入力ポートの状態と、現在の入力ポートの状態とを比較することで、メインCPU51は、双方の入力ポートの状態を確認することができるようになり、入力ポートの状態に変化があったか、例えば、MAXベットボタン15A、1BETボタン15B、スタートレバー16等が操作されたか否か等をチェックしている。
次に、メインCPU51は、オンエッジの状態をメインRAM53に格納する(S333)。例えば、メインCPU51は、スタートスイッチ16Sに割り付けられた入力ポートの入力データが、1割り込み前にはオフを示すデータであったが、現在はオンを示すデータであった場合に、オンエッジに変移したことを示すオンエッジの情報をメインRAM53に格納し、また、スタートスイッチ16Sに割り付けられた入力ポートの入力データが、1割り込み前にはオンを示すデータであったが、現在はオフを示すデータであった場合に、オフエッジに変移したことを示すオフエッジの情報をメインRAM53に格納する。
<通信データ送信処理>
図58は、図56に示したメインCPU51の制御による割込処理のステップS323において実行される通信データ送信処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU51は、通信データ送信タイマを1減算する(S340)。次に、メインCPU51は、通信データ送信タイマが0であるか否かを判断する(S341)。
ここで、通信データ送信タイマが0でないと判断した場合(NO)には、メインCPU51は、通信データ送信処理を終了する。一方、通信データ送信タイマが0であると判断した場合(YES)には、メインCPU51は、通信データ格納領域に未送信データがあるか否かを判断する(S342)。
ここで、通信データ格納領域に未送信データがないと判断した場合(NO)には、メインCPU51は、無操作コマンドデータを生成し、生成した無操作コマンドデータをメインRAM53に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S343)。
なお、無操作コマンドデータは、上述した入力ポートチェック処理において格納された各種スイッチのオンエッジ、オフエッジの情報や各種センサのオン、オフの情報等が各パラメータとしてセットされる。これにより、コマンドが送信されない割込処理を発生しないようにして、コマンド送信に対する不正行為を防止することができるとともに、サブCPU81にこれらの情報を認識させることで、本来操作が無効である期間の操作(例えば
、リール回転中におけるMAXベットボタン15Aへの操作)に基づいて、演出を変化させることが可能となる。
ステップS342において、通信データ格納領域に未送信データがあると判断した場合(YES)、又はステップS343の処理を実行した後、メインCPU51は、通信データ送信タイマに初期値(例えば、14)をセットする(S344)。
次に、メインCPU51は、通信データ格納領域に格納された通信データを副制御回路42に送信する(S345)。次に、メインCPU51は、通信データの送信が完了したか否かを判断する(S346)。
ここで、通信データの送信が完了していないと判断した場合(NO)には、メインCPU51は、ステップS345の処理に戻る。一方、通信データの送信が完了したと判断した場合(YES)には、メインCPU51は、通信データ格納領域をクリアするように更新し(S347)、通信データ送信処理を終了する。
<リール制御処理>
図59は、図56に示したメインCPU51の制御による割込処理のステップS324において実行されるリール制御処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU51は、リールアクションが決定されているか否かを判断する(S271)。具体的には、上述したリールアクション1〜14(リールアクション11〜14には、疑似内部当籤役を含む)、又は特別リールアクション1〜4のいずれかが決定されているか否かを判断する。メインCPU51は、リールアクションが決定されていると判断した場合(YES)には、図60の説明において後述するリール演出制御処理(S272)を実行し、リール制御処理を終了する。なお、図示は省略しているが、メインCPU51は、リールアクションの実行時期も判断して、ステップS272の処理を行うか否かを判断する。例えば、リールアクション7及び8は、決定された遊技の次回遊技でリールアクションを実行するものであるため、メインCPU51は、リールアクション7及び8が決定されている場合には、その次回遊技の遊技開始時(図50に示す遊技開始時ロック実行処理の実行時)を実行時期と判断して、ステップS272の処理を行う。
一方、メインCPU51は、リールアクションが決定されていないと判断した場合(NO)には、通常リール制御処理(S273)を実行し、リール制御処理を終了する。
ここで、この通常リール制御処理では、メインCPU51は、リール回転開始処理(図43のS20)における各リールの回転開始要求に基づいて、各ステッピングモータを駆動制御することにより、各リールの回転を加速させる加速処理を実行し、各リールが所定の速度(例えば、80回転/1分間)となったことに基づいて、各ステッピングモータを駆動制御することにより、その所定の速度を維持する定速処理を実行し、停止制御処理(図43のS22)における各リールの回転停止要求に基づいて、各ステッピングモータを駆動制御することにより、各リールの回転を停止させる停止処理を実行する。
<リール演出制御処理>
図60は、図59に示したリール制御処理のステップS272において実行されるリール演出制御処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU51は、リールアクションの種別に応じたリール演出選択用データをセットする(S274)。ここで、リール演出選択用データは、図39において一例を示したように構成されているデータである。
次に、メインCPU51は、演出対象リール選択処理(S275)を実行する。具体的には、メインCPU51は、セットされているリール演出選択用データに応じて、リール演出を行う上で最も適切な演出対象リールを選択する。例えば、リール演出選択用データが、左リール3L、中リール3C、右リール3Rの順に各リールを順回転させるリール演出に対応するものである場合には、この演出対象リール選択処理において、左リール3L、中リール3C、右リール3Rの順に、演出対象リールが選択される。なお、演出対象リールの選択態様は、これに限られるものではない。例えば、疑似回転中のリールのうち、予め定められた順序(例えば、より左側のリールをセットするという順序)でセットされることとしてもよく、ランダムにセットされることとしてもよい。また、リール演出選択用データに、演出対象リールをセットする順序が識別可能なデータを含ませることとしてもよい。
次に、メインCPU51は、リール演出選択用データ及び演出対象リールに応じた演出対象リールに応じた演出回数及び励磁出力用選択データをセットする(S276)。例えば、図39に示した一例において、リール演出選択用データが「1」であり、演出対象リールが中リール3Cである場合、最初にステップS276の処理が実行されるときには、演出回数として1がセットされ、励磁出力用選択データとして逆加速回転用励磁出力テーブルがセットされる。また、このステップS276の処理では、後述するステップS288の演出対象リール変更制御処理において、演出対象リールが変更された場合には、再開させる箇所の演出回数及び励磁出力用選択データをセットする。
次に、メインCPU51は、励磁出力用選択データが図柄位置調整データであるか否かを判断する(S277)例えば、図39に示した一例では、励磁出力用選択データが図柄位置調整データ1又は2であるか否かを判断する。メインCPU51は、励磁出力用選択データが図柄位置調整データでないと判断した場合(NO)には、ステップS279の処理に移る。一方、メインCPU51は、励磁出力用選択データが図柄位置調整データであると判断した場合(YES)には、図61及び図62の説明において後述するリール演出調整出力処理(S278)を実行する。
次に、メインCPU51は、励磁出力用選択データ、又はリール演出調整出力処理の結果に基づき、演出用励磁出力テーブルをセットする(S279)。なお、リール演出調整出力処理の結果については、図61及び図62の説明において後述する。
次に、メインCPU51は、セットされている演出用励磁出力テーブルを参照し、励磁方向データ及び演出用励磁タイマの先頭データをセットする(S280)。ここで、演出用励磁出力テーブルは、図40において一例を示したように構成されているテーブルである。
次に、メインCPU51は、励磁方向データに基づき、励磁データを出力し、演出用励磁タイマを1減算する(S281)。次に、メインCPU51は、演出用励磁タイマが0であるか否かを判断する(S282)。メインCPU51は、演出用励磁タイマが0でないと判断した場合(NO)には、ステップS281の処理に戻る。
一方、メインCPU51は、演出用励磁タイマが0であると判断した場合(YES)には、セットされている演出用励磁出力テーブルを参照し、励磁方向データ及び演出用励磁タイマを更新する(S283)。具体的には、励磁方向データ及び演出用励磁タイマの先頭データがセットされている場合に、演出用励磁タイマが0であると判断した場合には、励磁方向データ及び演出用励磁タイマを先頭から2番目のデータ(すなわち、次のデータ)に更新する。また、演出用励磁出力テーブルにおける次のデータが、エンドコードであ
る場合には、データをエンドコードに更新する。
次に、メインCPU51は、演出用励磁出力テーブルにおけるデータが、エンドコードであるか否かを判断する(S284)。メインCPU51は、演出用励磁出力テーブルにおけるデータが、エンドコードでないと判断した場合(NO)には、ステップS281の処理に戻る。一方、メインCPU51は、演出用励磁出力テーブルにおけるデータが、エンドコードであると判断した場合(YES)には、続いて、励磁出力用選択データに基づく励磁出力制御を演出回数分実行したか否かを判断する(S285)。メインCPU51は、励磁出力用選択データに基づく励磁出力制御を演出回数分実行していないと判断した場合(NO)には、ステップS280の処理に戻る。
メインCPU51は、ステップS285において、励磁出力用選択データに基づく励磁出力制御を演出回数分実行したと判断した場合(YES)には、セットされているリール演出選択用データを参照し、演出回数及び励磁出力用選択データを更新する(S286)。具体的には、演出回数及び励磁出力用選択データを次のデータに更新する。また、リール演出選択用データにおける次のデータが、演出フェーズ終了データである場合には、データを演出フェーズ終了データに更新する。
次に、メインCPU51は、リール演出選択用データにおけるデータが、演出フェーズ終了データであるか否かを判断する(S287)。メインCPU51は、リール演出選択用データにおけるデータが、演出フェーズ終了データでないと判断した場合(NO)には、演出対象リール変更制御処理(S288)を実行し、ステップS276の処理に戻る。この演出対象リール変更制御処理では、メインCPU51は、リール演出を行う上で、一の演出対象リール(例えば、左リール3L)の演出制御中に、他の演出対象リール(例えば、中リール3C、又は右リール3R)の演出制御を、開始又は再開させるべきであるか否かを判断し、開始又は再開させるべきであると判断した場合には、演出対象リールを、一の演出対象リール(例えば、左リール3L)から他の演出対象リール(例えば、中リール3C)に変更する処理を実行する。このように構成することで、例えば、リール演出選択用データにおいて、特定の演出対象リールについて規定されている演出回数及び励磁出力用選択データが多い場合であっても、他の演出対象リールを連動して制御することができるため、意図したリール演出を円滑に実行することが可能となる。なお、演出対象リールを変更すべきか否かは、規定されている演出回数又は/及び励磁出力用選択データの数に応じて判断することとしてもよく、また、専用の変更制御タイマをセットし、変更制御タイマが0となり、かつステップS286の処理が終了したことに基づいて判断することとしてもよい。さらに、リール演出選択用データに、演出対象リールを変更すべき旨、及び変更先の演出対象リールが識別可能なデータを含ませることとしてもよい。
一方、メインCPU51は、リール演出選択用データにおけるデータが、演出フェーズ終了データであると判断した場合(YES)には、続いて、全てのリールで演出が終了したか否かを判断する(S289)。すなわち、メインCPU51は、全ての演出対象リールにおいて、リール演出選択用データにおけるデータが、演出フェーズ終了データとなっているか否かを判断する。メインCPU51は、全てのリールで演出が終了していないと判断した場合(NO)には、ステップS275の処理に戻る。また、メインCPU51は、全てのリールで演出が終了したと判断した場合(YES)には、リール演出制御処理を終了する。
<リール演出調整出力処理>
図61及び図62は、図60に示したリール演出制御処理のステップS278において実行されるリール演出調整出力処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU51は、図柄位置調整データが図柄位置調整データ1であるか否かを判断する(S290)。メインCPU51は、図柄位置調整データが図柄位置調整データ1であると判断した場合(YES)には、図63の説明において後述する演出図柄位置更新処理(S291)を実行し、続いて、演出図柄位置が0であるか否かを判断する(S292)。メインCPU51は、演出図柄位置が0でないと判断した場合(NO)には、ステップS294の処理に移る。
メインCPU51は、ステップS292において、演出図柄位置が0であると判断した場合(YES)には、セットされているリール演出選択用データを参照し、演出回数及び励磁出力用選択データを更新する(S293)。具体的には、演出回数及び励磁出力用選択データを次のデータに更新する。また、リール演出選択用データにおける次のデータが、演出フェーズ終了データである場合には、データを演出フェーズ終了データに更新する。
次に、メインCPU51は、演出用励磁出力テーブルとして、逆回転用励磁出力テーブルをセットし(S294)、リール演出調整出力処理を終了する。ここで、逆回転用励磁出力テーブルは、図40において一例を示したように構成されているテーブルである。
一方、メインCPU51は、ステップS290において、図柄位置調整データが図柄位置調整データ1でないと判断した場合(NO)には、続いて、図柄位置調整データが図柄位置調整データ3であるか否かを判断する(S295)。メインCPU51は、図柄位置調整データが図柄位置調整データ3であると判断した場合(YES)には、図63の説明において後述する演出図柄位置更新処理(S296)を実行し、演出用励磁出力テーブルとして、定速回転用励磁出力テーブル1をセットし(S297)、リール演出調整出力処理を終了する。ここで、定速回転用励磁出力テーブル1は、図40において一例を示したように構成されているテーブルである。
メインCPU51は、ステップS295において、図柄位置調整データが図柄位置調整データ3でないと判断した場合(YES)には、すなわち、図柄位置調整データが図柄位置調整データ2であるとして、図63の説明において後述する演出図柄位置更新処理(S298)を実行し、続いて、演出図柄位置が一回転未満のデータであるか否かを判断する(S299)。具体的には、ステップS298の演出図柄位置更新処理において更新された演出図柄位置が、リールインデックスの検出を行うことなく識別可能な図柄位置であるか否かを判断する。すなわち、リールインデックスの検出は、リール位置検出回路63により各リールが基準位置(図柄位置データが0である位置)となった場合に行われるものであるところ、メインCPU51は、演出図柄位置が基準位置を通過する図柄位置であるか否かを判断する。
メインCPU51は、演出図柄位置が一回転未満のデータでないと判断した場合(NO)には、演出用励磁出力テーブルとして、加速回転用励磁出力テーブルをセットし(S300)、リール演出調整出力処理を終了する。ここで、加速回転用励磁出力テーブルは、図40において一例を示したように構成されているテーブルである。
一方、メインCPU51は、演出図柄位置が一回転未満のデータであると判断した場合(YES)には、続いて、演出図柄位置検索フェーズであるか否かを判断する(S301)。なお、図39に示したリール演出選択用データの一例では、図示を省略しているが、1つのリール演出選択用データにおいて、励磁出力用選択データとして複数の図柄位置調整データが規定されている場合には、そのいずれにおいて後述する演出図柄位置検索データとの照合を行うか否かを示すデータがさらに規定されており、そのデータに基づいて、演出図柄位置検索フェーズであるか否かが判断されることとなる。
メインCPU51は、演出図柄位置検索フェーズでないと判断した場合(NO)には、演出用励磁出力テーブルとして、定速回転用励磁出力テーブル2をセットし(S308)、リール演出調整出力処理を終了する。ここで、定速回転用励磁出力テーブル2は、図40において一例を示したように構成されているテーブルである。
また、メインCPU51は、演出図柄位置検索フェーズであると判断した場合(YES)には、リールアクションの種別と演出対象リールに応じた演出図柄位置検索データ及び検索回数をセットする(S302)。例えば、図41に示した一例では、リールアクション9が決定されており、演出対象リールが「左」(左リール3L)である場合、演出図柄位置検索データとして2(図柄位置データが2であること位置を示すデータ)がセットされ、検索回数として1がセットされる。
次に、メインCPU51は、演出図柄位置と演出図柄位置検索データが一致するか否かを判断する(S303)。メインCPU51は、演出図柄位置と演出図柄位置検索データが一致すると判断した場合(YES)には、セットされているリール演出選択用データを参照し、演出回数及び励磁出力用選択データを更新する(S304)。具体的には、演出回数及び励磁出力用選択データを次のデータに更新する。また、リール演出選択用データにおける次のデータが、演出フェーズ終了データである場合には、データを演出フェーズ終了データに更新する。次に、メインCPU51は、上述したS308の処理を実行し、リール演出調整出力処理を終了する。
一方、メインCPU51は、演出図柄位置と演出図柄位置検索データが一致しないと判断した場合(NO)には、検索回数を1減算し(S305)、続いて、検索回数が0であるか否かを判断する(S306)。メインCPU51は、検索回数が0でないと判断した場合(NO)には、演出図柄位置検索データを更新し(S307)、ステップS303の処理に戻る。
メインCPU51は、ステップS306において、検索回数が0であると判断した場合(YES)には、上述したS308の処理を実行し、リール演出調整出力処理を終了する。
<演出図柄位置更新処理>
図63は、図61及び図62に示したリール演出調整出力処理のステップS291、ステップS296及びステップS298において実行される演出図柄位置更新処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU51は、前回の遊技終了時、又は前回のリール演出終了時の停止位置を演出図柄位置としてセットする(S310)。すなわち、図柄位置調整データがリール演出選択用データの最初にある場合には、前回の遊技終了時の停止位置が演出図柄位置としてセットされ、図柄位置調整データがリール演出選択用データの中途又は最後にある場合には、前回のリール演出終了時(すなわち、図柄位置調整データの前の励磁出力選択データに基づく励磁出力制御の終了時)の停止位置が演出図柄位置としてセットされる。
次に、メインCPU51は、前回のリールセンサ(リール位置検出回路63)の入力状態、及び今回のリールセンサ(リール位置検出回路63)の入力状態を取得する(S311)。具体的には、図57に示した入力ポートチェック処理において格納されたリールセンサ(リール位置検出回路63)に係るオンエッジ、又はオフエッジの情報を取得する。
次に、メインCPU51は、リールセンサ(リール位置検出回路63)がオフエッジで
あるか否かを判断する(S312)。すなわち、メインCPU51は、リール位置検出回路63に割り付けられた入力ポートの入力データが、前回はオンを示すデータであったが、今回はオフを示すデータであるか否かを判断する。
メインCPU51は、リールセンサ(リール位置検出回路63)がオフエッジであると判断した場合(YES)には、演出図柄位置をクリアし(S313)、演出図柄位置更新処理を終了する。一方、メインCPU51は、リールセンサ(リール位置検出回路63)がオフエッジでないと判断した場合(NO)には、演出図柄位置を1加算し(S314)、演出図柄位置更新処理を終了する。
このように、本実施の形態においては、リール演出(図柄変動態様による演出)をリール演出選択用データに基づいて実行し、このリール演出選択用データに図柄位置調整データが規定されている場合には、演出図柄位置を更新し、更新された演出図柄位置と図柄位置調整データの種別に応じて演出用励磁出力テーブルを選択して、励磁出力制御を行うように構成されている。例えば、同じ順回転による励磁出力制御を行う場合であっても、更新された演出図柄位置と図柄位置調整データの種別に応じて、少量の回転量でよい場合には、定速回転用励磁出力テーブル1又は2がセットされ、多量の回転量が必要となる場合には、加速回転用励磁出力テーブルがセットされることとなる。すなわち、常に図柄位置を検索してリール演出を実行する必要がなく、また、全通りのリール演出選択用データを規定する必要もないため、データ量を削減しながら、演出目的に応じた適切なリール演出を行うことが可能となる。したがって、リール演出の開始前やリール演出中に、リールの図柄位置にずれが生じた場合であっても、そのずれを、制御負担を増大させることなく調整して、意図するリール演出を遊技者に享受させることができることとなる。
[副制御処理]
次に、図64〜図77を参照して、副制御回路42のサブCPU81により実行される各種処理について説明する。
<電源投入処理>
図64は、電源投入時におけるサブCPU81の電源投入処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、初期化処理を実行する(S350)。この処理では、サブCPU81は、サブRAM83等のエラーチェック、タスクシステムの初期化を行う。タスクシステムは、タイマ割込同期のタスクグループであるランプ制御タスク、及びサウンド制御タスクを含む。
次に、サブCPU81は、図65に示すランプ制御タスクを起動する(S351)。ランプ制御タスクは、サブCPU81が、サブCPU81に対して2ミリ秒ごとに送信されるタイマ割込イベントメッセージを受け取るのを待ち、このタイマ割込イベントメッセージを受け取ったことに応じて、各種ランプの点灯状態を制御する処理を実行する処理である。
次に、サブCPU81は、図66に示すサウンド制御タスクを起動する(S352)。サウンド制御タスクでは、スピーカ20L、20Rからの出音状態がサブCPU81によって制御される。次に、サブCPU81は、マザータスクを起動し(S353)、電源投入処理を終了する。なお、マザータスクでは、図67に示す主基板通信タスクや液晶表示装置11に表示される表示内容を制御する表示制御タスク(図示せず)が起動される。
<ランプ制御タスク>
図65は、図64に示した電源投入処理のステップS351において起動されるランプ制御タスクを示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、タイマ割込初期化処理を実行する(S360)。次に、サブCPU81は、ランプ関連データの初期化処理を実行する(S361)。
次に、サブCPU81は、タイマ割込待ちを実行する(S362)。この処理では、サブCPU81が2ミリ秒ごとにタイマ割込イベントメッセージを受け取るまでの間、サブCPU81は、タイマ割込同期とは異なるタスクグループを実行する。
タイマ割込同期とは異なるタスクグループとして、例えば、コマンド受信割込同期のタスクグループである主基板通信タスクが挙げられる。また、電源割込同期のタスクグループ(図示せず)や、ドア監視ユニット通信同期のタスクグループ(図示せず)等が挙げられる。
次に、サブCPU81は、図66に示すサウンド制御タスクを実行する(S363)。この処理では、ランプ制御タスクと同一グループであるタイマ割込同期のタスクグループの次の優先順位にあるタスクを実行する。
本実施の形態において、タイマ割込同期のタスクグループの優先順位は、基本的に、ランプ制御タスク、サウンド制御タスクの順としている。したがって、ステップS363では、ランプ制御タスクの次の優先順位にあるサウンド制御タスクを実行する。なお、ステップS363では、図66に示したサウンド制御タスクのうち、ステップS372及びS373の処理が実行される。
次に、サブCPU81は、ランプデータ解析処理を実行し(S364)、ランプ演出実行処理を実行し(S365)、ステップS362の処理に戻る。
<サウンド制御タスク>
図66は、図64に示した電源投入処理のステップS352において起動されるランプ制御タスクを示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、スピーカ20L、20Rからの出音状態に関連するサウンド関連データの初期化処理を実行する(S370)。次に、サブCPU81は、サウンド制御タスクと同一グループであるタイマ割込同期のタスクグループの次の優先順位にあるタスク、すなわち、ランプ制御タスクを実行する(S371)。
次に、サブCPU81は、サウンドデータの解析処理を実行し(S372)、サウンド演出実行処理を行い(S373)、ステップS371の処理を実行する。
<主基板通信タスク>
図67は、図64に示したステップS353で起動されたマザータスクにおいて起動される主基板通信タスクを示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、通信メッセージキューの初期化を実行し(S380)、受信コマンドのチェックを実行する(S381)。
次に、サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判断する(S382)。ここで、前回とは異なるコマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU81は、ステップS381の処理に戻る。
一方、前回とは異なるコマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU81は、受信したコマンドが正規のコマンドであると判断して、受信したコマンドから遊技情報を作成し、作成した遊技情報をサブRAM83に格納する(S383)。次に、サブCPU81は、図68に示すコマンド解析処理を実行し(S384)、ステップS381の処理に戻る。
<コマンド解析処理>
図68は、図67に示した主基板通信タスクのステップS384において実行されるコマンド解析処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、図69に示す演出内容決定処理を実行し(S390)、ランプデータ決定処理を実行し(S391)、サウンドデータ決定処理を実行し(S392)、決定された各データを登録し(S393)、コマンド解析処理を終了する。
<演出内容決定処理>
図69は、図68に示したコマンド解析処理のステップS390において実行される演出内容決定処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、初期化コマンドを受信したか否かを判断する(S400)。ここで、初期化コマンドを受信したと判断した場合(YES)には、サブCPU81は、初期化コマンド受信時処理を実行し(S401)、演出内容決定処理を終了する。初期化コマンド受信時処理では、初期化コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。例えば、設定変更の有無に基づいて、演出状態を復帰させ、あるいは演出状態を初期化する。
一方、初期化コマンドを受信しなかったと判断した場合(NO)には、サブCPU81は、メダル投入コマンドを受信したか否かを判断する(S402)。ここで、メダル投入コマンドを受信したと判断した場合(YES)には、サブCPU81は、メダル投入コマンド受信時処理を実行し(S403)、演出内容決定処理を終了する。メダル投入コマンド受信時処理では、メダル投入コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。例えば、メダルの投入の有無に基づいて、メダル投入音を出力するための演出データがセットされる。
一方、メダル投入コマンドを受信しなかったと判断した場合(NO)には、サブCPU81は、スタートコマンドを受信したか否かを判断する(S404)。ここで、スタートコマンドを受信したと判断した場合(YES)には、サブCPU81は、図70の説明において後述するスタートコマンド受信時処理を実行し(S405)、演出内容決定処理を終了する。スタートコマンド受信時処理では、スタートコマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。例えば、AT遊技中において、内部当籤役が押し順役であれば、遊技者にとって最も有利となる停止操作の手順を報知するための演出データがセットされる。
一方、スタートコマンドを受信しなかったと判断した場合(NO)には、サブCPU81は、リール回転開始コマンドを受信したか否かを判断する(S406)。ここで、リール回転開始コマンドを受信したと判断した場合(YES)には、サブCPU81は、リール回転開始コマンド受信時処理を実行し(S407)、演出内容決定処理を終了する。リール回転開始コマンド受信時処理では、リール回転開始コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。例えば、リール回転開始音を出力するための演出データがセットされる。
一方、リール回転開始コマンドを受信しなかったと判断した場合(NO)には、サブCPU81は、リール停止コマンドを受信したか否かを判断する(S408)。ここで、リール停止コマンドを受信したと判断した場合(YES)には、サブCPU81は、リール停止コマンド受信時処理を実行し(S409)、演出内容決定処理を終了する。リール停止コマンド受信時処理では、リール停止コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。例えば、リール停止音を出力するための演出データがセットされる。
一方、リール停止コマンドを受信しなかったと判断した場合(NO)には、サブCPU81は、ロックコマンドを受信したか否かを判断する(S410)。ここで、ロックコマンドを受信したと判断した場合(YES)には、サブCPU81は、図76の説明において後述するロックコマンド受信時処理を実行し(S411)、演出内容決定処理を終了する。ロックコマンド受信時処理では、ロックコマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。例えば、リールアクションの種別に応じた映像を表示するための演出データがセットされる。
一方、ロックコマンドを受信しなかったと判断した場合(NO)には、サブCPU81は、入賞作動コマンドを受信したか否かを判断する(S412)。ここで、入賞作動コマンドを受信したと判断した場合(YES)には、サブCPU81は、図77の説明において後述する入賞作動コマンド受信時処理を実行し(S413)、演出内容決定処理を終了する。入賞作動コマンド受信時処理では、入賞作動コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。例えば、入賞役に応じた払出枚数に応じた払出音を出力するための演出データがセットされる。
一方、入賞作動コマンドを受信しなかったと判断した場合(NO)には、サブCPU81は、ボーナス開始コマンドを受信したか否かを判断する(S414)。ここで、ボーナス開始コマンドを受信したと判断した場合(YES)には、サブCPU81は、ボーナス開始コマンド受信時処理を実行し(S415)、演出内容決定処理を終了する。ボーナス開始コマンド受信時処理では、ボーナス開始コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。なお、本実施の形態においては、BB遊技状態よりもAT遊技のほうが相対的に有利となるように構成されていることから、ボーナス開始コマンドとして送信された情報に基づいては、固有の演出データをセットしないように構成することとしてもよい。
一方、ボーナス開始コマンドを受信しなかったと判断した場合(NO)には、サブCPU81は、ボーナス終了コマンドを受信したか否かを判断する(S416)。ここで、ボーナス終了コマンドを受信したと判断した場合(YES)には、サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時処理を実行し(S417)、演出内容決定処理を終了する。ボーナス終了コマンド受信時処理では、ボーナス終了コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。なお、本実施の形態においては、BB遊技状態よりもAT遊技のほうが相対的に有利となるように構成されていることから、ボーナス終了コマンドとして送信された情報に基づいては、固有の演出データをセットしないように構成することとしてもよい。
一方、ボーナス終了コマンドを受信しなかったと判断した場合(NO)には、サブCPU81は、無操作コマンドを受信したか否かを判断する(S418)。ここで、無操作コマンドを受信したと判断した場合(YES)には、サブCPU81は、無操作コマンド受信時処理を実行し(S419)、演出内容決定処理を終了する。
無操作コマンド受信時処理では、無操作コマンドとして送信された情報に基づいて演出データを変動させる場合がある。例えば、スタートコマンド受信時処理において決定された演出データが、MAXベットボタン15Aの連打を要求する演出データである場合に、無操作コマンドとして受信した、MAXベットボタン15Aがオンエッジ状態であるか、オフエッジ状態の情報に基づいて、演出データを変動させる。一方、S418において、無操作コマンドを受信しなかったと判断した場合(NO)には、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了する。
<スタートコマンド受信時処理>
図70は、図69に示した演出内容決定処理のステップS405において実行されるスタートコマンド受信時処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、AT遊技中であるか否かを判断する(S430)。サブCPU81は、AT遊技中でないと判断した場合(NO)には、図73の説明において後述する通常遊技中処理(S443)を実行し、スタートコマンド受信時処理を終了する。一方、サブCPU81は、AT遊技中であると判断した場合(YES)には、続いて、演出遊技状態が「AT中状態」であるか否かを判断する(S431)。すなわち、サブCPU81は、上述したAT準備中状態であるか否かを判断する。
サブCPU81は、演出遊技状態が「AT中状態」でない(AT準備中状態である)と判断した場合(NO)には、内部当籤役に応じたAT中状態移行用ナビデータをセットし(S432)、ステップS438の処理に移る。ここで、AT中状態移行用ナビデータは、「押し順小役」が内部当籤役として決定された場合に、7枚のメダルが払い出されることとなる停止操作順序を報知するためのデータであり、また、強チャンスリプが内部当籤役として決定された場合に、左第1停止で停止操作が行われないように停止操作順序を報知するためのデータである。なお、図示は省略するが、上述したように、上乗せロック用押し順を報知するか否かの抽籤が実行され、この抽籤結果が当籤であった場合には、決定された上乗せロック用押し順に係る停止操作順序を報知するためのデータともなり得る。
一方、サブCPU81は、演出遊技状態が「AT中状態」である(AT準備中状態でない)と判断した場合(YES)には、続いて、上乗せ状態であるか否かを判断する(S433)。サブCPU81は、上乗せ状態であると判断した場合(YES)には、図71の説明において後述する上乗せ状態中処理(S434)を実行し、ステップS437の処理に移る。
サブCPU81は、ステップS433において、上乗せ状態でないと判断した場合(NO)には、演出遊技状態が疑似確変状態(「疑似確変状態1」、又は「疑似確変状態2」)であるか否かを判断する(S435)。サブCPU81は、演出遊技状態が疑似確変状態でないと判断した場合(NO)には、ステップS437の処理に移り、演出遊技状態が疑似確変状態であると判断した場合(YES)には、図72の説明において後述する疑似確変状態中処理(S436)を実行する。
次に、サブCPU81は、ナビデータが未セットであれば、内部当籤役に応じたAT遊技中ナビデータをセットする(S437)。ここで、AT遊技中ナビデータは、基本的には、AT中状態移行用ナビデータと同様であるが、さらに、BARリプ1、BARリプ2、又はフェイクBARリプが内部当籤役として決定された場合にが、逆押しの停止操作順序(すなわち、右第1停止で停止操作が行われる停止操作順序)を報知するためのデータともなり得る。
次に、サブCPU81は、内部当籤役がベルリプ1〜4のいずれかであるか否かを判断
する(S438)。サブCPU81は、内部当籤役がベルリプ1〜4のいずれかでないと判断した場合(NO)には、スタートコマンド受信時処理を終了する。一方、サブCPU81は、内部当籤役がベルリプ1〜4のいずれかであると判断した場合(YES)には、図36に示したAT中ポイント加算抽籤テーブルを参照し、現在のポイント値に基づいて、ポイント加算抽籤を実行する(S439)。
次に、サブCPU81は、上述したAT中ポイント加算抽籤の結果が、加算(当籤)であるか否かを判断する(S440)。サブCPU81は、AT中ポイント加算抽籤の結果が、加算(当籤)でない(維持(非当籤)である)と判断した場合(NO)には、スタートコマンド受信時処理を終了する。一方、サブCPU81は、AT中ポイント加算抽籤の結果が、加算(当籤)であると判断した場合(YES)には、AT中ポイントカウンタを1加算し(S441)、AT中ポイントカウンタ値に応じた演出データをセットし(S442)、スタートコマンド受信時処理を終了する。
ここで、AT中ポイントカウンタ値に応じた演出データは、上述したアーチカバー324及び発光表示部325を現在のAT中ポイントカウンタの値に応じて発光させるための演出データである。例えば、上述した可動部品309は、通常遊技からAT遊技へ移行した場合に、初期位置から演出位置へ移動し、それにともなって、アーチカバー324及び発光表示部325が視認可能となるように制御される。そして、AT中ポイントカウンタ値が1となると、発光表示部325を1段階点灯表示させるための演出データがセットされ、AT中ポイントカウンタ値が2となると、発光表示部325を2段階点灯表示させるための演出データがセットされ、AT中ポイントカウンタ値が3となると、発光表示部325を3段階点灯表示させるための演出データがセットされ、AT中ポイントカウンタ値が4となると、アーチカバー324を点灯表示させるための演出データがセットされる。これによって、遊技者は、AT遊技中に、獲得したAT中ポイントを認識することができるようになっている。
また、AT遊技中に獲得したAT中ポイントは累積加算され、図77の説明において後述するように、獲得したAT中ポイントが4ポイントとなると、AT管理用差枚数カウンタが0以下となった場合であっても、再度AT遊技が行える(継続する)こととなる(すなわち、AT遊技を継続させる権利が付与される)が、獲得したAT中ポイントが4ポイント未満であっても、この獲得したAT中ポイントは、少なくとも次回のAT遊技まで持ち越せるようになっている。
なお、上述した可動部品309は、AT遊技から通常遊技へ移行した場合に、演出位置から初期位置へ移動し、それにともなって、アーチカバー324及び発光表示部325が視認不能となるように制御される。このため、通常遊技においては、持ち越しているAT中ポイントを認識することができないようになっている。
このように、本実施の形態においては、AT遊技中に、AT中ポイントの抽籤を行い、その結果を累積して記憶し、記憶されたAT中ポイントが所定のポイント数(例えば、4ポイント)となるとAT遊技が継続するように構成したことから、AT遊技が長く続くほど、AT遊技が継続する可能性も高まることとなるため、AT遊技中における上乗せの期待感が単調となることなく、遊技の興趣を向上させることができる。
また、記憶されたAT中ポイントが所定のポイント数未満(例えば、1〜3ポイント)であった場合にも、そのAT中ポイントを少なくとも次回のAT遊技まで持ち越せるように構成したことから、遊技者がAT遊技終了後すぐに遊技を止めてしまうことを防止することができることとなり、遊技機の稼働の向上にも資することとなる。
加えて、AT遊技以外の通常遊技においては、持ち越されているAT中ポイントを報知しないように構成したことから、通常遊技から遊技を始める遊技者にも、期待感を持った状態で遊技を行わせることが可能となる。
<上乗せ状態中処理>
図71は、図70に示したスタートコマンド受信時処理のステップS434において実行される上乗せ状態中処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、上乗せ状態管理カウンタを1減算する(S450)。次に、サブCPU81は、上乗せ状態管理カウンタが10以上であるか否かを判断する(S451)。サブCPU81は、上乗せ状態管理カウンタが10以上であると判断した場合(YES)には、上乗せ状態導入時AT回数加算抽籤処理(S452)を実行し、上乗せ状態中処理を終了する。ここで、上乗せ状態導入時AT回数加算抽籤処理では、例えば、内部当籤役に基づいて、AT回数加算値を決定し、決定されたAT回数加算値をAT管理用差枚数カウンタに加算する。なお、図示は省略するが、上乗せ状態導入時AT回数加算抽籤処理が実行される際には、上乗せ状態に移行したこと、又は上乗せ状態が継続したことを祝福する旨の映像の表示等を行う演出データがセットされる。
一方、サブCPU81は、上乗せ状態管理カウンタが10以上でないと判断した場合(NO)には、図38に示した上乗せ状態中ポイント加算抽籤テーブルを参照し、内部当籤役に基づいて、ポイント加算値を決定し(S453)、決定されたポイント加算値を上乗せ状態中ポイントカウンタに加算する(S454)。
次に、サブCPU81は、上乗せ状態中ポイントカウンタが100以上であるか否かを判断する(S455)。サブCPU81は、上乗せ状態中ポイントカウンタが100以上であると判断した場合(YES)には、図37に示した上乗せ状態中AT回数加算抽籤テーブルを参照し、上乗せ状態管理カウンタ値に基づいて、AT回数加算値を決定し(S456)、決定されたAT回数加算値をAT管理用差枚数カウンタに加算し(S457)、上乗せ状態中ポイントカウンタを100減算し(S458)、上乗せ状態管理カウンタに初期値(例えば、12)をセットし(S459)、上乗せ状態中処理を終了する。
一方、サブCPU81は、上乗せ状態中ポイントカウンタが100以上でないと判断した場合(NO)には、続いて、上乗せ状態管理カウンタが0であるか否かを判断する(S460)。サブCPU81は、上乗せ状態管理カウンタが0であると判断した場合(YES)には、上乗せ状態中ポイントカウンタをクリアし(S461)、上乗せ状態中をクリアし(S462)、上乗せ状態中処理を終了する。また、上乗せ状態管理カウンタが0でないと判断した場合(NO)にも、上乗せ状態中処理を終了する。
<疑似確変状態中処理>
図72は、図70に示したスタートコマンド受信時処理のステップS436において実行される疑似確変状態中処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、転落待ちフラグがオンであるか否かを判断する(S470)。ここで、転落待ちフラグは、後述するステップS480においてオンにされるフラグであり、メインCPU51の制御においては、演出遊技状態として「疑似確変状態1」、又は「疑似確変状態1」がセットされているが、サブCPU81の制御においては、すでに疑似確変状態が終了していることを識別するためのフラグである。サブCPU81は、転落待ちフラグがオンでないと判断した場合(NO)には、ステップS473の処理に移る。
一方、サブCPU81は、転落待ちフラグがオンであると判断した場合(YES)には、続いて、内部当籤役はベルリプを含むか否かを判断する(S471)。具体的には、サブCPU81は、内部当籤役として、通常リプ1〜4、又はベルリプ1〜4のいずれか(図20参照)が決定されているか否かを判断する。サブCPU81は、内部当籤役はベルリプを含むと判断した場合(YES)には、疑似確変状態転落用ナビデータをセットし(S472)、疑似確変状態中処理を終了する。ここで、疑似確変状態転落用ナビデータは、内部当籤役が、通常リプ1〜4、又はベルリプ1〜4のいずれかである場合に、ベルリプが入賞することとなる停止操作順序(図22参照)を報知するためのデータである。
サブCPU81は、ステップS471において、内部当籤役はベルリプを含まないと判断した場合(NO)には、ステップS473の処理に移る。すなわち、サブCPU81は、転落待ちフラグがオンである場合であっても、内部当籤役にベルリプが含まれない場合には、疑似遊技が実行されることにより、又は後述するステップS473の処理において、AT回数の加算抽籤を実行する。
次に、サブCPU81は、疑似確変状態中AT回数加算抽籤処理(S473)を実行する。この疑似確変状態中AT回数加算抽籤処理では、疑似遊技が実行されるか否かにかかわらず、例えば、内部当籤役に基づいて、AT回数加算値を決定し、決定されたAT回数加算値をAT管理用差枚数カウンタに加算する。
次に、サブCPU81は、疑似遊技が実行されるか否かを判断する(S474)。サブCPU81は、疑似遊技が実行されないと判断した場合(NO)には、ステップS482の処理に移る。
一方、サブCPU81は、疑似遊技が実行されると判断した場合(YES)には、演出遊技状態が「疑似確変状態2」であるか否かを判断する(S475)。サブCPU81は、演出遊技状態が「疑似確変状態2」であると判断した場合(YES)には、ステップS482の処理に移る。
サブCPU81は、ステップS475において、演出遊技状態が「疑似確変状態2」でないと判断した場合(NO)には、続いて、転落待ちフラグがオンであるか否かを判断する(S476)。サブCPU81は、転落待ちフラグがオンであると判断した場合(YES)には、疑似確変状態中処理を終了する。
サブCPU81は、ステップS476において、転落待ちフラグがオンでないと判断した場合(NO)には、疑似確変状態管理カウンタを1減算し(S477)、続いて、疑似確変状態管理カウンタが0であるか否かを判断する(S478)。サブCPU81は、疑似確変状態管理カウンタが0でないと判断した場合(NO)には、ステップS482の処理に移る。
一方、サブCPU81は、疑似確変状態管理カウンタが0であると判断した場合(YES)には、図33の(e)に示した疑似確変状態終了抽籤テーブルを参照し、内部当籤役に基づいて、移行状態を決定する(S479)。次に、サブCPU81は、確変終了であるか否か、すなわち、移行状態として確変終了が決定されたか否かを判断する(S480)。サブCPU81は、移行状態として確変終了が決定されていない(確変継続が決定された)と判断した場合(NO)には、ステップS482の処理に移る。
サブCPU81は、ステップS480において、移行状態として確変終了が決定されたと判断した場合(YES)には、転落待ちフラグをオンにする(S481)。
次に、サブCPU81は、内部当籤役はベルリプを含むか否かを判断する(S482)。具体的には、サブCPU81は、内部当籤役として、通常リプ1〜4、又はベルリプ1〜4のいずれか(図20参照)が決定されているか否かを判断する。サブCPU81は、内部当籤役はベルリプを含むと判断した場合(YES)には、疑似確変状態維持用ナビデータをセットし(S483)、疑似確変状態中処理を終了する。また、サブCPU81は、内部当籤役はベルリプを含まないと判断した場合(NO)にも、疑似確変状態中処理を終了する。ここで、疑似確変状態維持用ナビデータは、内部当籤役が、通常リプ1〜4、又はベルリプ1〜4のいずれかである場合に、ベルリプが入賞しない停止操作順序(図22参照)を報知するためのデータである。
<通常遊技中処理>
図73は、図70に示したスタートコマンド受信時処理のステップS443において実行される通常遊技中処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、現在のAT状態が超高確状態又は高確状態であるか否かを判断する(S4431)。具体的には、サブCPU81は、超高確フラグと高確フラグとのうちいずれかがオンであるか否かを判断する。サブCPU81は、現在のAT状態が超高確状態又は高確状態であると判断した場合(YES)には、図74の説明において後述する超高確・高確時処理(S4432)を実行し、ステップS4433の処理に移る。一方、サブCPU81は、超高確フラグ及び高確フラグのいずれもオンでないと判断した場合(NO)にはステップS4432の処理をスキップし、ステップS4433に移る。
サブCPU81は、ステップS4433において、内部当籤役が特定役であるか否かを判断する。具体的には、サブCPU81は、内部当籤役がチェリーリプ、強チェリーリプ、又は強ベルであるか否かを判断する。サブCPU81は、内部当籤役が特定役であると判断した場合(YES)には、AT抽籤処理を行う(S4434)。一方、サブCPU81は、内部当籤役が特定役でないと判断した場合(NO)には、通常遊技回数カウンタを1加算する(S4438)。
サブCPU81は、ステップS4434のAT抽籤処理を行ったのち、このAT抽籤処理に当籤したか否かを判断する(S4435)。サブCPU81は、AT抽籤処理に当籤したと判断した場合(YES)、ステップS4439において通常遊技回数カウンタ=天井ゲーム数であると判断した場合(YES)、図75の説明において後述するAT突入時処理(S4436)を実行し、ステップS4437の処理に移る。
サブCPU81は、ステップS4439において通常遊技回数カウンタ=天井ゲーム数でないと判断した場合(NO)には、通常遊技回数カウンタが1であるか否かを判断する(S4440)。すなわち、サブCPU81は、AT遊技終了後の1ゲーム目であるか否かを判断する。サブCPU81は、通常遊技回数カウンタが1であると判断した場合(YES)には、図35に示したAT状態示唆演出抽籤テーブルを参照し、現在のAT状態に基づいてAT状態示唆演出(例えば、AT状態示唆演出1〜9のいずれかに対応する演出データ)を決定し(S4441)、ステップS4437の処理に移る。
一方、サブCPU81は、通常遊技回数カウンタが1でないと判断した場合(NO)には、ステップS4441の処理をスキップしてステップS4437の処理に移る。
次に、サブCPU81は、演出データ未セットなら、すなわち、演出データが決定されていない場合には、内部当籤役等に応じた演出データをセットし(S4437)、通常遊技中処理を終了する。
<超高確・高確時処理>
図74は、図73に示した通常遊技中処理において実行される超高確・高確時処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、内部当籤役が通常リプ1〜4(小役・リプレイ用データポインタ「1」〜「4」)のいずれかであるか否かを判断する(S44321)。サブCPU81は、内部当籤役が通常リプ1〜4のいずれかであると判断した場合(YES)には、通常リプ連続当籤カウンタを1加算する(S44322)。
なお、ステップS44322の処理では、前回の遊技における内部抽籤の結果が通常リプ1〜4(小役・リプレイ用データポインタ「1」〜「4」)でなければ、今回の遊技における内部抽籤の結果が通常リプ1〜4(小役・リプレイ用データポインタ「1」〜「4」)のうちのいずれであっても、通常リプ連続当籤カウンタは1加算される。しかし、通常リプ連続当籤カウンタが1以上である場合(前の遊技における内部抽籤の結果が通常リプ1〜4のいずれかであった場合)には、前回の遊技における内部抽籤の結果と同じであるときに限り、通常リプ連続当籤カウンタが1加算される。例えば、前回の遊技における内部抽籤の結果が通常リプ2(小役・リプレイ用データポインタ「2」)である場合、今回の遊技における内部抽籤の結果が通常リプ1(小役・リプレイ用データポインタ「1」)であっても通常リプ連続当籤カウンタは1加算されないが、今回の遊技における内部抽籤の結果が前回の遊技における内部抽籤の結果と同じ通常リプ1(小役・リプレイ用データポインタ「1」)であるときに、通常リプ連続当籤カウンタが1加算されるようになっている。
次に、サブCPU81は、通常リプ連続当籤カウンタが1であるか否かを判断する(S44323)。通常リプ連続当籤カウンタの値は、通常リプ1〜4(小役・リプレイ用データポインタ「1」〜「4」)のいずれかが連続して内部当籤した回数を示し、例えば、通常リプ1〜4のいずれかが2回連続して当籤した場合には通常リプ連続当籤カウンタの値は2であり、通常リプ1〜4のいずれかが1回しか当籤していない場合(まだ連続して当籤していない場合)には通常リプ連続当籤カウンタの値は1である。
サブCPU81は、通常リプ連続当籤カウンタが1であると判断すると(YES)、転落抽籤を行う(S44324)。その後、サブCPU81は、転落抽籤に当籤したか否かを判断し(S44325)、転落抽籤に当籤したと判断すると(YES)、転落フラグをオンにする(S44326)。転落抽籤に当籤しなかったと判断すると(NO)、ステップS44326をスキップして戻る。なお、転落フラグのオンは、現在のAT状態が超高確状態である場合には当該超高確状態から低確状態に移行されることが決定されたことを意味し、現在のAT状態が高確状態である場合には当該高確状態から低確状態に移行されることが決定されたことを意味する。
サブCPU81は、ステップS44323において通常リプ連続当籤カウンタが1でないと判断すると(NO)、通常リプ連続当籤カウンタが2であるか否かを判断する(ステップS44327)。通常リプ連続当籤カウンタが2であると判断すると(YES)、転落フラグがオンであるか否かを判断する(S44328)。サブCPU81は、ステップS44328において転落フラグがオンであると判断すると(YES)、転落フラグをオフにする(S44329)。
なお、ステップS44328では、ステップS44324の転落抽籤に当籤した場合(ステップS44326で転落フラグがオンされた場合)にはYESと判断され、ステップS44324の転落抽籤に当籤しなかった場合にはNOと判断される。すなわち、内部当籤役が通常リプ1〜4(小役・リプレイ用データポインタ「1」〜「4」)のいずれかで
ある場合には転落抽籤が行われ、この転落抽籤に当籤するとAT状態が超高確状態又は高確状態から低確状態に転落することが決定されるものの、次の遊技における内部当籤役が転落決定の契機となった内部当籤役と同じであった場合(通常リプ1〜4のうち同じ種別の通常リプが2回連続して当籤した場合)には、前の遊技での転落抽籤の結果が無効化され、現在のAT状態が継続することが決定される。なお、サブCPU81は、ステップS44328において転落フラグがオンでないと判断すると(NO)、ステップS44329をスキップして戻る。
サブCPU81は、ステップS44327において通常リプ連続当籤カウンタが2でないと判断すると(NO)、通常リプ連続当籤カウンタが3であるか否かを判断する(ステップS44330)。通常リプ連続当籤カウンタが3であると判断すると(YES)、ステップS44331に進み、高確フラグがオンであるか否かを判断する。高確フラグがオンであると判断すると(YES)、高確フラグをオフにして(ステップS44332)、超高確フラグをオンにする(ステップS44333)。すなわち、通常リプ1〜4が3回連続して当籤した場合には、現在のAT状態が高確状態であれば、さらに遊技者に有利な超高確状態に昇格することとなる。
サブCPU81は、ステップS44331において高確フラグがオンでないと判断した場合(NO)には、ステップS44332及びステップS44333をスキップして戻る。ステップS44331において高確フラグがオンでないと判断されるのは、現在のAT状態が超高確状態であるときである。このように、本実施の形態では、現在のAT状態が超高確状態であるときは、通常リプ1〜4が3回連続して当籤したとしても、超高確状態からさらに遊技者に有利な状態に昇格しないようにしているが、これに限られず、メインCZ状態に移行させたりAT遊技を開始するようにしたりする等、超高確状態からさらに遊技者に有利な状態に昇格するようにしてもよい。
サブCPU81は、ステップS44330において通常リプ連続当籤カウンタが3でないと判断すると(NO)、超高確フラグをオフにする(S44334)とともに、低確フラグをオンにし(S44335)、連続リプ連続当籤カウンタをリセットする(ステップS44336)。すなわち、通常リプ1〜4のいずれかに4回連続して当籤した場合には、現在のAT状態である超高確状態から低確状態に転落することが確定する。
ところで、サブCPU81は、ステップS44321において内部当籤役が通常リプ1〜4のいずれでもないと判断した場合(No)には、転落フラグがオンであるか否か判断する(S44337)。転落フラグがオンであると判断すると(Yes)、現在のAT状態が超高確状態であるときには超高確フラグをオフにし、現在のAT状態が高確状態であるときには高確フラグをオフにする(S44338)。その後、サブCPU81は、低確フラグをオンにする(S44339)とともに、転落フラグをオフにし(S44340)、通常リプ連続当籤カウンタをリセットする(S44341)。
上記の超高確・高確時処理についてまとめると、内部当籤役が通常リプ1〜4(小役・リプレイ用データポインタ「1」〜「4」)のいずれかである場合には転落抽籤が行われ、この転落抽籤に当籤すると、現在のAT状態である超高確状態又は高確状態から低確状態に転落することが決定される。ただし、現在のAT状態である超高確状態又は高確状態から低確状態に転落することが決定されたとしても、この決定は、次の遊技の内部当籤役が転落決定の契機となった内部当籤役と同じである場合(通常リプ1〜4のうち同じ種別の通常リプが2回の遊技にわたって連続して当選した場合)に無効化され、現在のAT状態が継続することとなる。そして、さらに次の遊技において、転落決定の契機となった内部当籤役(転落決定が無効化される契機となった内部当籤役)と同じ内部当籤役に当籤した(転落決定の契機となった内部当籤役が3回の遊技にわたって連続して当選した場合)
には、現在のAT状態からより遊技者に有利な状態に昇格される。ところが、さらに次の遊技において転落決定の契機となった内部当籤役と同じ内部当籤役に当籤した場合(転落決定の契機となった内部当籤役が4回の遊技にわたって連続して当選した場合)には、現在のAT状態である超高確状態から低確状態に転落することが決定されることとなる。この決定は覆ることがなく、転落決定の契機となった内部当籤役が4回の遊技にわたって連続して当選した場合には、低確状態に転落してしまうことが確定する。そのため、超高確状態又は高確状態において、通常リプ1〜4のうち種別が同じ通常リプが連続して当籤する度に遊技者を一喜一憂させることができ、メリハリのある遊技の進行により興趣を高めることが可能となる。
なお、本実施の形態では、内部当籤役が通常リプ1〜4(小役・リプレイ用データポインタ「1」〜「4」)である場合に転落抽籤を行い、この転落抽籤の結果に基づいて、現在のAT状態である超高確状態又は高確状態から低確状態に転落させるか否かを決定するようにしているが、必ずしも転落抽籤を行うことは必須ではない。例えば、内部当籤役が通常リプ1〜4であったとしても転落抽籤を行うことなく、内部当籤役が通常リプ1〜4であることに基づいて、現在のAT状態である超高確状態又は高確状態から低確状態に転落させるようにしてもよい。
また、本実施の形態では、内部当籤役が4回連続して同じ種別の通常リプであった場合には、超高確状態から低確状態に転落してしまうことが確定するようにしているが、必ずしもこれに限られず、同じ種別の通常リプが4回の遊技にわたって連続して当選したことによって低確状態に転落することが決定されたとしても、特定条件が成立した場合(例えば内部当籤役が5回連続して同じ種別の通常リプであった場合)には、低確状態に転落する旨の決定を覆して、現在のAT状態を継続したり、現在のAT状態よりも遊技者により有利な状態に昇格するようにしたりしてもよい。
また、本実施の形態では、次の遊技の内部当籤役が転落決定の契機となった前回の遊技の内部当籤役と同じ通常リプである場合に、低確状態に転落することの決定を無効化するようにしているが、無効化される決定事項は、必ずしも低確状態に転落することに限られず、例えば遊技の結果に基づいて現在の遊技状態よりも遊技者に有利な状態に移行する旨を決定し、かかる有利な状態に移行することの決定を無効化するようにしてもよい。この場合、一旦は遊技者に期待感を与えたものの、かかる期待感が次の遊技において消失してしまうおそれがあるため、次の遊技において遊技者に緊張感を与えることができる。
また、本実施の形態では、内部当籤役が状態移行契機役としての通常リプ1〜4(小役・リプレイ用データポインタ「1」〜「4」)のいずれかである場合に、現在の遊技状態(例えば超高確状態又は高確状態)から他の遊技状態(例えば低確状態)に移行しうるようにしているが、必ずしも内部当籤役に基づいて転落させることに限られず、転落役(本実施の形態では通常リプ1〜4)に当籤し且つ当該転落役に対応する図柄組合せが表示窓4L、4C、4Rに表示されたことに基づいて転落させる又は転落抽籤を行うようにしてもよい。すなわち、状態移行契機役が内部当籤役として決定されたことに基づいて一の遊技状態から他の遊技状態に移行させる態様と、状態移行契機役に対応する図柄組合せが図柄表示手段に表示されたことに基づいて、一の遊技状態から他の遊技状態に移行させる態様との両方を含む趣旨である。なお、後者の態様の場合、状態移行契機役に対応する図柄組合せが入賞ライン(本実施の形態ではセンターライン)に表示された場合に限り転落させる又は転落抽籤を行うようにしてもよいし、転落役に対応する図柄組合せが入賞ラインのみならず入賞ライン以外のライン(本実施の形態ではクロスアップライン及びクロスダウンライン)に表示された場合にも転落又は転落抽籤を行うようにしてもよい。
また、本実施の形態のパチスロのように、内部当籤役が状態移行契機役(本実施の形態
では通常リプ1〜4(小役・リプレイ用データポインタ「1」〜「4」))であるときに特定の停止操作順序で操作された場合に限り状態移行契機役に対応する図柄組合せ(中段リプ)が入賞ラインに表示されるパチスロでは、内部当籤役が状態移行契機役であって且つ上記特定の停止操作順序で操作されたときに、現在の遊技状態(例えば超高確状態又は高確状態)から他の遊技状態(例えば低確状態)に移行するようにしてもよい。このようにすることで、遊技状態の移行を遊技者による停止操作順序に依存させることができ、遊技者の停止操作に面白みを持たせることができる。
また、本実施の形態では、通常リプ連続当籤カウンタが1以上である場合(前の遊技における内部抽籤の結果が通常リプ1〜4のいずれかであった場合)に、前回の遊技における内部抽籤の結果と同じであるときに限り、通常リプ連続当籤カウンタが1加算されるようにしたが、必ずしもこれに限られない。例えば、前回の遊技における内部抽籤の結果が通常リプ2(小役・リプレイ用データポインタ「2」)であって、今回の遊技における内部抽籤の結果が通常リプ1(小役・リプレイ用データポインタ「1」)である場合のように、通常リプの種別(通常リプ1〜4)にかかわらず通常リプに2回連続して当籤した場合に、通常リプ連続当籤カウンタが1加算されるようにしても良い。
<AT突入時処理>
図75は、図73に示した通常遊技中処理のステップS493、及び図76に示すロックコマンド受信時処理のステップS525において実行されるAT突入時処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、AT突入時演出データをセットする(S510)。ここで、AT突入時演出データは、通常遊技からAT遊技へ移行することを報知するための演出データであるとともに、上述した可動部品309を、初期位置から演出位置へ移動させる制御を行うための演出データである。
次に、サブCPU81は、次回遊技からAT遊技をセットし(S511)、AT管理用差枚数カウンタを150加算する(S512)。
次に、サブCPU81は、AT状態決定抽籤を実行し、低確状態、高確状態及び超高確状態の中から、次回のAT状態を決定し(S513)、決定されたAT状態に基づいて、AT抽籤データをセットし(S514)、通常遊技回数カウンタをクリアし(S515)、AT突入時処理を終了する。
なお、サブCPU81は、ステップS512の処理において、AT管理用差枚数カウンタに150を加算する処理(上述した基本継続回数の付与)に換えて、複数のAT管理用差枚数カウンタの値(例えば、100、150、又は200)の中から、抽籤により加算するAT管理用差枚数カウンタの値を決定し、加算する処理を実行することとしてもよい。このように構成することで、付与される基本継続回数を変動させ、AT遊技の継続回数を多様化することができる。
<ロックコマンド受信時処理>
図76は、図69に示した演出内容決定処理のステップS411において実行されるロックコマンド受信時処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、特別リールアクションが実行されるか否かを判断する(S520)。すなわち、サブCPU81は、特別リールアクション1〜4のいずれかが実行されるか否かを判断する。サブCPU81は、特別リールアクションが実行されると判断した場合(YES)には、特別リールアクションの種別に応じたAT回数加算値をAT管理
用差枚数カウンタに加算し(S521)、ロックコマンド受信時処理を終了する。ここで、例えば、特別リールアクション1が実行される場合には、AT回数加算値は0であり、実質的にAT回数は加算されないが、特別リールアクション2が実行される場合には、AT回数加算値として300がAT管理用差枚数カウンタの値に加算され、特別リールアクション3が実行される場合には、AT回数加算値として400がAT管理用差枚数カウンタの値に加算され、特別リールアクション4が実行される場合には、AT回数加算値として500がAT管理用差枚数カウンタの値に加算される。
なお、サブCPU81は、ステップS521の処理において、特別リールアクションの種別に応じたAT管理用差枚数カウンタの値を加算する処理(上述した付加継続回数の付与)に換えて、複数のAT管理用差枚数カウンタの値(例えば、300、400、500、又は1000)の中から、抽籤により加算するAT管理用差枚数カウンタの値を決定し、加算する処理を実行することとしてもよい。このように構成することで、付与される付加継続回数を変動させ、AT遊技の継続回数を多様化することができる。
一方、サブCPU81は、特別リールアクションが実行されないと判断した場合(NO)には、続いて、リールアクション9又は10が実行されるか否かを判断する(S522)。サブCPU81は、リールアクション9又は10が実行されると判断した場合(YES)には、疑似確変状態管理カウンタに初期値(例えば、3)をセットし(S523)、ロックコマンド受信時処理を終了する。
サブCPU81は、ステップS522において、リールアクション9又は10が実行されないと判断した場合(NO)には、続いて、リールアクション5〜8のいずれかが実行されるか否かを判断する(S524)。サブCPU81は、リールアクション5〜8のいずれかが実行されると判断した場合(YES)には、図75に示したAT突入時処理(S525)を実行し、ロックコマンド受信時処理を終了する。
サブCPU81は、ステップS524において、リールアクション5〜8のいずれかが実行されないと判断した場合(NO)には、続いて、疑似内部当籤役が決定されているか否かを判断する(S526)。サブCPU81は、疑似内部当籤役が決定されていると判断した場合(YES)には、疑似内部当籤役に基づいて、AT回数加算抽籤を実行し、抽籤結果をAT管理用差枚数カウンタに加算し(S527)、ロックコマンド受信時処理を終了する。
サブCPU81は、ステップS526において、疑似内部当籤役が決定されていないと判断した場合(NO)には、続いて、全停止後ロックデータが実行されるか否かを判断する(S528)。すなわち、サブCPU81は、内部当籤役が強チャンスリプである場合に、上乗せロック用押し順により停止操作がなされたことにより、遊技終了時ロックが実行されるか否かを判断する。
サブCPU81は、ステップS528において、全停止後ロックデータが実行されると判断した場合(YES)には、全停止後ロック時AT回数加算抽籤処理(S529)を実行し、ロックコマンド受信時処理を終了する。サブCPU81は、全停止後ロックデータが実行されないと判断した場合(NO)にも、ロックコマンド受信時処理を終了する。この全停止後ロック時AT回数加算抽籤処理では、サブCPU81は、例えば、AT回数加算値を抽籤により決定(例えば、AT回数加算値として100〜500のうちいずれかを決定)し、抽籤結果をAT管理用差枚数カウンタに加算する。なお、全停止後ロックデータが実行される場合に付与される特定の利益は、これに限られるものではない。例えば、特定の利益として、サブCPU81の制御により、上述した上乗せ状態に移行させることとしてもよい。また、例えば、特定の利益として、メインCPU51の制御により、上述
した疑似確変状態に移行させるとともに、疑似確変状態管理カウンタに特別の値(例えば、10)をセットすることとしてもよい。
<入賞作動コマンド受信時処理>
図77は、図69に示した演出内容決定処理のステップS413において実行される入賞作動コマンド受信時処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、AT遊技中であるか否かを判断する(S540)。サブCPU81は、AT遊技中でないと判断した場合(NO)には、入賞作動コマンド受信時処理を終了する。一方、サブCPU81は、AT遊技中であると判断した場合(YES)には、続いて、上乗せ状態であるか否かを判断する(S541)。サブCPU81は、上乗せ状態であると判断した場合(YES)には、入賞作動コマンド受信時処理を終了する。本実施の形態においては、このようにして、上乗せ状態において、AT管理用差枚数カウンタの減算処理(後述のステップS546参照)が実行されないこととしている。
サブCPU81は、ステップS541において、上乗せ状態でないと判断した場合(NO)には、続いて、内部当籤役はBARリプ、かつ左第1停止以外で入賞したか否かを判断する(S542)。具体的には、サブCPU81は、内部当籤役として、BARリプ1又はBARリプ2が決定され、左リール3L以外を第1停止操作することにより、当籤しているいずれかのリプレイに入賞したか否かを判断する。サブCPU81は、内部当籤役はBARリプ、かつ左第1停止以外で入賞したと判断した場合(YES)には、次回遊技から上乗せ状態をセットし(S543)、上乗せ状態管理カウンタに初期値(例えば、12)をセットし(S544)、入賞作動コマンド受信時処理を終了する。
サブCPU81は、ステップS542において、内部当籤役はBARリプ、かつ左第1停止以外で入賞していないと判断した場合(NO)には、続いて、小役に入賞したか否かを判断する(S545)。サブCPU81は、小役に入賞していないと判断した場合(NO)には、入賞作動コマンド受信時処理を終了する。一方、サブCPU81は、小役に入賞したと判断した場合(YES)には、払出枚数(図16及び図17参照)−投入枚数(例えば、3枚)から算出される差枚数を、AT管理用差枚数カウンタから減算する(S546)。本実施の形態においては、このようにして、AT遊技における差枚数管理を実現している。
なお、サブCPU81は、ステップS545において、小役に入賞したか否かではなく、いずれかのベルに当籤したか否かを判断することとしてもよい。具体的には、内部当籤役として「押し順小役」である「中左右ベル」、「中右左ベル」「右左中ベル」及び「右中左ベル」のいずれかが内部当籤役として決定されたか否かを判断し、いずれかのベルに当籤したと判断した場合に、実際に払い出されたか否かにかかわらず、払出枚数として「7」枚をセットし、ステップS546の処理を実行することとしてもよい。すなわち、AT管理用差枚数カウンタは、「押し順小役」の当籤で更新されるカウンタであってもよい。このように構成することで、例えば、AT遊技において、報知された停止操作順序を無視して停止操作した遊技者と、報知された停止操作順序を守って停止操作した遊技者との間で、得られる利益に差がつくこととなるため、AT遊技における遊技の緊張感を高め、遊技の興趣の向上を図ることができる。
また、サブCPU81は、図53に示したAT中状態管理処理のステップS238と同一の判断を実行することにより、ステップS546の処理を実行することとしてもよい。具体的には、サブCPU81は、ステップS545において、小役に入賞したか否かではなく、いずれかのベルに入賞したか否かを判断し、いずれかのベルに入賞したと判断した場合に、ステップS546の処理を実行することとしてもよい。本実施の形態においては
、上述したステップS238に続くS239において、AT遊技中入賞回数カウンタが1加算され、このAT遊技中入賞回数カウンタが所定数(例えば、38)となると、外部信号1がオフされる(図54参照)こととなる。すなわち、このように構成することで、メインCPU51における外部信号の出力状態が変動する(例えば、オンからオフとなる)条件と、サブCPU51におけるAT遊技が終了する条件とを同期させることができる。なお、この場合には、サブCPU51におけるAT遊技が開始する条件を、メインCPU51における外部信号の出力状態が変動する(例えば、オフからオンとなる)条件とも同期させることが望ましい。
次に、サブCPU81は、AT管理用差枚数カウンタが0以下であるか否かを判断する(S547)。サブCPU81は、AT管理用差枚数カウンタが0以下でないと判断した場合(NO)には、入賞作動コマンド受信時処理を終了する。一方、サブCPU81は、AT管理用差枚数カウンタが0以下であると判断した場合(YES)には、続いて、AT中ポイントカウンタが4以上であるか否かを判断する(S548)。
サブCPU81は、AT中ポイントカウンタが4以上であると判断した場合(YES)には、AT管理用差枚数カウンタを150加算し(S549)、AT中ポイントカウンタを4減算し(S550)、入賞作動コマンド受信時処理を終了する。一方、サブCPU81は、AT中ポイントカウンタが4以上でないと判断した場合(NO)には、次回遊技から通常遊技をセットし、決定されているAT状態及び天井ゲーム数をセットし(S551)、入賞作動コマンド受信時処理を終了する。本実施の形態においては、このようにして、AT中ポイントに基づて、AT遊技を継続させることとしている。
なお、AT中ポイントカウンタが4以上であるか否かの判断は、AT遊技終了時に実行されるものに限られない。例えば、図70に示したスタートコマンド受信時処理において、AT中ポイントカウンタが4となったことに基づいて、AT遊技が1セット継続することを示すストックカウンタ(すなわち、AT遊技を継続させる権利)を1加算しておき、AT遊技終了時には、このストックカウンタが1以上であるか否かを判断し、ストックカウンタが1以上である場合に、AT遊技を1セット継続させる制御を行うこととしてもよい。この場合、上述したアーチカバー324を点灯表示させるための演出データに替えて、あるいはこれとともに、AT遊技が1セット継続する旨を報知するための演出データをセットし、AT遊技中に、AT遊技が1セット継続する旨を報知することとしてもよい。
[パチスロ機の他の実施の形態]
本実施の形態においては、リール演出(図柄変動態様による演出)として、特別リールアクション1〜4、リールアクション1〜14、又は疑似遊技を採用することとしているが、これに限られるものではない。さらに、リール演出(図柄変動態様による演出)として、その他の実施の形態も採用することができる。次に、図78〜図81を参照して、その他の実施の形態に係るリール演出(図柄変動態様による演出)について説明する。なお、図78〜図81の説明において、すでに図1〜図77を示して説明した内容と重複する内容については、説明を省略している。
<ロック抽籤処理>
図78は、その他の実施の形態において、図43に示したメイン制御処理のステップS15において実行されるロック抽籤処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU51は、内部当籤役はチェリーリプAを含むか否かを判断する(S560)。具体的には、メインCPU51は、内部当籤役として、チェリーリプ、又は強チェリーリプのいずれか(図20参照)が決定されているか否かを判断する。メインCPU51は、内部当籤役はチェリーリプAを含まないと判断した場合(NO)には、ロック
抽籤処理を終了する。
一方、メインCPU51は、内部当籤役はチェリーリプAを含むと判断した場合(YES)には、特殊リールアクションをセットし(S561)、特殊制御フラグをオンし(S562)、ロック抽籤処理を終了する。なお、ステップS561において、特殊リールアクションがセットされる条件は、内部当籤役はチェリーリプAを含むと判断した場合に限られるものではなく、例えば、特殊リールアクションを実行するか否かを、単に抽籤し、この抽籤結果に基づいて決定することとしてもよい。
<遊技開始時ロック実行処理>
図79は、その他の実施の形態において、図43に示したメイン制御処理のステップS19において実行される遊技開始時ロック実行処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU51は、特殊リールアクションが決定されているか否かを判断する(S565)。メインCPU51は、特殊リールアクションが決定されていないと判断した場合(NO)には、遊技開始時ロック実行処理を終了する。一方、メインCPU51は、特殊リールアクションが決定されていると判断した場合(YES)には、続いて、左ストップボタンがオンであるか否かを判断する(S565)。具体的には、メインCPU51は、遊技者により左ストップボタン17Lが押下(疑似停止操作)され、左ストップボタン17Lに対応するストップスイッチ17Sがオンであるか否かを判断する。メインCPU51は、左ストップボタンがオンでない(オフである)と判断した場合(NO)には、遊技開始時ロック実行処理を終了する。ここで、例えば、特殊リールアクションは、各リールが順回転により通常回転と同様に(すなわち、通常回転における回転速度と同一、又は略同一の回転速度により)疑似回転を開始し、後述する演出用タイマの値が0となると、各リールがそのまま通常回転を開始する図柄変動態様である。
メインCPU51は、ステップS566において、左ストップボタンがオンであると判断した場合(YES)には、疑似停止開始位置に応じた演出用タイマをセットし(S567)、遊技開始時ロック実行処理を終了する。ここで、疑似停止開始位置とは、特殊リールアクションの実行中に、左ストップボタン17Lが操作された際の図柄位置(例えば、左リール3Lの中段に位置する図柄位置データ)を示す。
また、疑似停止開始位置に応じた演出用タイマをセットするとは、左リール3Lの中段に「チェリー」図柄が停止する位置(図柄位置データが12及び17)からみて疑似停止開始位置が何図柄分離れているかに応じて演出タイマをセットすることを示す。例えば、1図柄分の演出用タイマの値を「17」(約0.019秒)とした場合に、左リール3Lの中段に「チェリー」図柄が停止する位置と疑似停止開始位置とが1図柄分離れていれば、演出用タイマの値として「17」(約0.019秒)がセットされ、左リール3Lの中段に「チェリー」図柄が停止する位置と疑似停止開始位置とが14図柄分離れていれば、演出用タイマの値として「238(17×14)」(約0.266秒)がセットされる。ここで、1図柄分移動する(図柄カウンタが1加算される)のに必要なパルスカウンタの値が「17」であるとすると、すなわち、特殊リールアクションにおいては、演出用タイマの値として、「チェリー」図柄が停止する位置からみて疑似停止開始位置が何図柄分離れているかに応じて、1図柄分移動するの必要な時間の整数倍に相当する値がセットされることとなる。
なお、その他の実施の形態においては、「チェリー」図柄が停止する位置からみて疑似停止開始位置が何図柄分離れているかに応じて、演出タイマの値をセットすることとしているが、これに限られるものではなく、抽籤に応じて演出タイマの値をセットすることとしてもよい。具体的には、図柄位置データ「0」〜「19」に対して、同一の抽籤値を割
り当てて抽籤を行い(例えば、各図柄位置データに対して、抽籤値「12」を割り当て、12/256の確率で1つの図柄位置データを抽籤により決定する。また、各図柄位置データに対して抽籤値「12」を割り当てた場合の抽籤値の端数である抽籤値「16」については、再度図柄位置データの再抽籤を行うこととする。)、決定された図柄位置データに応じた演出タイマの値(例えば、抽籤の結果、決定された図柄位置データに応じた図柄位置からみて疑似停止開始位置が何図柄分離れているかに応じて、遊技開始時ロックの実行が終了することとなる演出タイマの値)をセットすることとしてもよい。また、遊技開始時ロックの実行が終了することとなる図柄位置の抽籤については、開始操作時に行うこととしてもよい。
また、その他の実施の形態においては、左リール3L、左ストップボタン17Lを例に挙げて説明しているが、これに限れられるものではなく、左リール3L、左ストップボタン17Lに換えて、中リール3C、中ストップボタン17R、又は右リール3L、右ストップボタン17Rにおいて、同様の処理を実行することとしてもよく、また、これら全てにおいて、同様の処理を実行することとしてもよい。
<入力ポートチェック処理>
図80は、図56に示したメインCPU51の制御による割込処理のステップS321において実行される入力ポートチェック処理を示すフローチャートである。なお、図80におけるステップS570〜S573の処理は、図57におけるステップS330〜S333の処理と同一の処理であるため、説明を省略する。
メインCPU51は、特殊制御フラグがオン、かつ演出用タイマが0であるか否かを判断する(S574)。特殊制御フラグがオン、かつ演出用タイマが0でないと判断した場合(NO)には、入力ポートチェック処理を終了する。
一方、メインCPU51は、特殊制御フラグがオン、かつ演出用タイマが0であると判断した場合(YES)には、続いて、左ストップボタンがオンであるか否かを判断する(S575)。すなわち、メインCPU51は、特殊リールアクションの実行中に、遊技者により左ストップボタン17Lが押下されたことに基づいて、左ストップボタン17Lに対応するストップスイッチ17Sがオンとなり、特殊リールアクションの終了時に、その押下操作が継続されていることに基づいて、左ストップボタン17Lに対応するストップスイッチ17Sがオン状態のままであるか否かを判断する。メインCPU51は、左ストップボタンがオンでない(オフである)と判断した場合(NO)には、入力ポートチェック処理を終了する。
メインCPU51は、ステップS575において、左ストップボタンがオンであると判断した場合(YES)には、特殊オンエッジ信号の出力を要求し(S576)、入力ポートチェック処理を終了する。ここで、特殊オンエッジ信号の出力を要求するとは、左ストップボタン3Lが押下されたままの状態であっても、左ストップボタン17Lに対応するストップスイッチ17Sからのオンエッジ信号を疑似的に出力することを要求し、あるいは左ストップボタン17Lに対応するストップスイッチ17Sからのオンエッジ信号を一度オフとしてから、再度オンとする処理を実行することを示す。
なお、本実施の形態においては、通常、図43のステップS20の処理の後に、各リールが定速回転となったことに基づいて、各リールへの停止操作が許可され、その後、入力ポートチェック処理において、ストップスイッチ17Sに割り付けられた入力ポートの入力データとしてオンエッジの情報が格納されたことに基づいて、操作されたストップボタンに対応するリールの停止制御の実行が開始されることとなる。これに対し、その他の実施の形態においては、特殊リールアクションが実行される場合に、ステップS576の処
理を行うことによって、ストップボタンが押下されたままの状態であっても、ストップスイッチ17Sに割り付けられた入力ポートの入力データとしてオンエッジの情報が格納されるように構成されている。ここで、ストップボタンが押下されたままの状態であっても、ストップスイッチ17Sに割り付けられた入力ポートの入力データとしてオンエッジの情報が格納される態様としては、これに限られるものではない。例えば、各リールへの停止操作が許可されるタイミングでは、常にストップスイッチ17Sがオンであるか否かを監視し、オンであれば、操作されたストップボタンに対応するリールの停止制御の実行を開始することとしてもよい。この場合には、ステップS574〜S576の処理が不要となる。
このように、その他の実施の形態においては、特殊リールアクションが実行されると、各リールが順回転により疑似回転を開始し、遊技者により疑似停止操作が行われると、特定の図柄位置(例えば、「チェリー」図柄が中段に停止する図柄位置)と疑似停止開始位置(例えば、疑似停止操作が行われた際の中段に位置する図柄位置)とに基づいて、演出用タイマがセットされる。そして、演出用タイマの値が0となると、遊技者がストップボタンを押下したままの状態であっても、リールの停止要求信号(例えば、特殊オンエッジ信号)が出力され、特定の図柄位置でリールが停止することとなる。
したがって、その他の実施の形態に係る遊技機によれば、リール演出を用いて、あたかも最大滑り駒数が変更されたかのような印象を遊技者に与えることができるため、停止操作に対する興趣を格段に向上させることが可能となる。
また、チェリーリプAに係る図柄の組合せは、「チェリー−ANY−ANY」であるところ、遊技者は、特殊リールアクション中に、左ストップボタン17Lを押したままの状態にしておくことにより、容易に左リール3Lの中段に「チェリー」図柄を停止させることができる。すなわち、例えば上述した特定役が成立したことを容易に察知することができるため、遊技の興趣を格段に向上させることが可能となる。
また、内部当籤役がチェリーリプ、又は強チェリーリプである場合には、チェリーリプAに係る図柄の組合せが停止表示されない場合であっても、必ず他のリプレイに係る図柄の組合せが停止表示される(図20及び図22参照)こととなるため、遊技者は特段の不利益を被ることがない。したがって、容易に左リール3Lの中段に「チェリー」図柄を停止させることができることとしても、遊技の公正を害する調整となることはない。
<停止操作継続示唆演出>
図81は、その他の実施の形態に係る、停止操作継続示唆演出の例を示す図である。ここで、停止操作継続示唆演出とは、例えば、図50に示した遊技開始時ロック実行処理において、特殊リールアクションが決定されている場合であって、その旨を含むロックコマンドデータが生成され、通信データ格納領域に格納され、図58に示した通信データ送信処理において、そのロックコマンドデータが副制御回路42に送信された場合に、サブCPU81に制御により実行される演出を示す。
図81に示すように、サブCPU81は、例えば、特殊リールアクションが実行される場合に、液晶表示装置11に「左ストップボタンを押し続けろ!」という画像が表示されるように制御を行う。その後、左ストップボタン3Lが疑似停止操作され、左ストップボタン3Lが押下されたままの状態で演出用タイマが0となると、左リール3Lの中段に「チェリー」図柄が停止表示されることとなる。
このように、その他の実施の形態においては、特殊リールアクションが実行される場合に、疑似停止操作に基づくストップボタンの押下を継続すべき旨の報知を行うようにした
ことから、特殊リールアクションに基づく、最大滑り駒数が変更されたかのような印象を遊技者に与えることができる演出を確実に享受させることができる。また、例えば上述した特定役の成立が、特殊リールアクションの実行条件となっている場合には、例えば上述した特定役が成立したことの報知を遊技者に確実に享受させることができる。
以上説明したように、本実施の形態のパチスロ機1によれば、以下のような遊技機を提供することができる。
(手段1)
複数の図柄が変動表示される図柄表示手段(例えば、リール3L、3C、3R及び表示窓4L、4C、4R)と、始動条件の成立に基づいて、内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、ステップS14の内部抽籤処理を実行するメインCPU51)と、前記始動条件の成立に基づいて、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動を開始する図柄変動開始制御手段(例えば、ステップS20のリール回転開始処理を実行するメインCPU51)と、停止条件の成立に基づいて(例えば、遊技者の停止操作(ストップボタン17L、17C、17Rへの操作))に基づいて、前記内部当籤役に対応する図柄組合せが前記図柄表示手段に表示されるよう前記図柄の変動を停止させる制御を実行可能な図柄停止制御手段(例えば、ステップS22のリール停止制御処理を実行するメインCPU51)と、前記図柄表示手段に表示された図柄組合せにより遊技の結果が示される遊技機であって、前記内部当籤役決定手段の決定結果が特定の結果(小役・リプレイ用データポインタ「1」〜「4」)であるときに、一の遊技状態から遊技者にとっての有利度合いが異なる他の遊技状態に移行させる旨を決定可能な遊技状態移行決定手段(例えば、ステップS44326の転落フラグをオンする処理を実行するメインCPU51)と、前記遊技状態を移行させる旨が決定されたことに基づいて、遊技状態を移行させる制御を実行可能な遊技状態移行制御手段(例えば、ステップS44338の超高確フラグ又は高確フラグをオフする処理を実行するメインCPU51)と、前記遊技状態を移行させる旨が決定されたとしても、ただちに遊技状態を移行させずに少なくとも次の遊技以降まで前記遊技状態の移行を留保する遊技状態移行留保手段(例えば、ステップS44326において転落フラグをオンしたのち当該転落フラグのオンを次遊技まで持ち越す処理を実行するメインCPU51)と、前記内部当籤役決定手段の決定結果が特定の結果であることにより前記遊技状態を移行させる旨が決定された遊技の次の遊技において、少なくとも前記内部当籤役決定手段の決定結果が前記特定の結果であると、前記遊技状態を移行させる旨の決定を無効化する決定事項無効化手段(例えば、ステップS44329の転落フラグをオフする処理を実行するメインCPU51)と、を備えることを特徴とする遊技機。
手段1に係る遊技機によれば、遊技状態を移行させる旨が決定されたとしても、遊技状態をただちに移行させずに次の遊技以降まで遊技状態の移行を留保するとともに、次の遊技以降において、少なくとも内部当籤役が特定の結果であると(遊技状態を移行させる旨が決定された契機役と同じ役に当籤すると)、かかる遊技状態の移行が無効化されるので、次の遊技以降の遊技に面白みを持たせることができ、遊技興趣の向上を図ることができる。
なお、「一の遊技状態から遊技者にとっての有利度合いが異なる他の遊技状態に移行させる」について、「一の遊技状態」を遊技者にとって相対的に有利な状態とするとともに「他の遊技状態」を遊技者にとって相対的に不利な状態としてもよいし、「一の遊技状態」を遊技者にとって相対的に不利な状態とするとともに「他の遊技状態」を遊技者にとって相対的に有利な状態としてもよい。すなわち、内部当籤役が特定の結果であるときの遊技状態の移行とは、遊技者にとって相対的に有利な状態から不利な状態への移行と、遊技者にとって相対的に不利な状態から有利な状態への移行との両方を含む趣旨である。
また、「前記内部当籤役決定手段の決定結果が特定の結果であるときに、一の遊技状態から遊技者にとっての有利度合いが異なる他の遊技状態に移行させる」とは、「内部当籤役が特定の結果(内部当籤役が状態移行契機役)であるときに、一の遊技状態から遊技者にとっての有利度合いが異なる他の遊技状態に移行させる」と、「内部当籤役が特定の結果であって該特定の結果に対応する図柄組合せが図柄表示手段に表示されたときに、一の遊技状態から遊技者にとっての有利度合いが異なる他の遊技状態に移行させる」との両方を含む趣旨である。
また、「前記内部当籤役決定手段の決定結果が特定の結果であるときに、・・・他の遊技状態に移行させる旨を決定可能」とは、内部当籤役が特定の結果であるときに、「ただちに他の遊技状態に移行させる旨を決定すること」と、「他の遊技状態に移行させるか否かの抽籤を行い、この抽籤の結果に基づいて他の遊技状態に移行させること」との両方を含む趣旨である。
ただし、図柄の変動を停止させる停止操作手段を備え、内部当籤役が状態移行契機役としての特定の結果であるときに、特定の停止操作手順で操作しなければ特定の結果に対応する図柄組合せが表示されない遊技機の場合には、一の遊技状態から他の遊技状態への移行を、内部当籤役が状態移行契機役であることだけをもって決定せずに、さらに特定の停止操作手順で操作されたことによって特定の結果に対応する図柄組合せが図柄表示手段に表示されたことに基づいて決定するようにすることが好ましい。このようにすることで、一の遊技状態から他の遊技状態への移行を無効化するか否かを、遊技者により特定の停止操作手順で操作されたか否かで決定することになるため、遊技者の操作に依存する面白みのある遊技機を提供することが可能となる。
また、「少なくとも前記内部当籤役決定手段の決定結果が前記特定の結果であると、前記遊技状態を移行させる旨の決定を無効化する決定事項無効化手段」とは、「内部当籤役が特定の結果であると、前記遊技状態を移行させる旨の決定を無効化する決定事項無効化手段」を意味することは勿論のこと、「内部当籤役が前記特定の結果であって、該特定の結果に対応する図柄組合せが前記図柄表示手段に表示されると、前記遊技状態を移行させる旨の決定を無効化する決定事項無効化手段」の意味をも含むものである。
(手段2)
手段2に係る遊技機は、手段1に係る遊技機において、前記遊技状態移行決定手段は、前記遊技状態の移行が留保されていない遊技において、前記内部当籤役決定手段の決定結果が前記特定の結果であるときに、一の遊技状態(超高確状態又は高確状態)から、該一の遊技状態と比べて遊技者に不利な不利状態(低確状態)に移行させる旨を決定する又は決定可能な不利状態移行決定手段(ステップS44326の転落フラグをオフする処理を実行するCPU51)を有するとともに、前記決定事項無効化手段は、前記不利状態への移行が留保されている前記次の遊技において、少なくとも前記内部当籤役決定手段の決定結果が前記特定の結果であると(状態移行の契機となった内部当籤役としての小役・リプレイ用データポインタが2連すると)、前記不利状態に移行させる旨の決定を無効化するもの(ステップS44329の転落フラグをオフする処理)である。
手段2に係る遊技機によれば、不利状態(低確状態)への移行が一旦は決定されたとしても、次の遊技において少なくとも内部当籤役が特定の結果であると不利状態への移行の決定が無効化されるので、ただちに遊技者に落胆を与えることなく、次の遊技に期待感を継続させることができる。
(手段3)
手段3に係る遊技機は、手段2に係る遊技機において、前記遊技状態移行決定手段は、
前記一の遊技状態から前記不利状態(低確状態)に移行させる旨の決定が無効化されたのち、さらに次の遊技において、少なくとも前記内部当籤役決定手段の決定結果が前記特定の結果であると(状態移行の契機となった内部当籤役としての小役・リプレイ用データポインタが3連すると)、前記一の遊技状態から、該一の遊技状態と比べて遊技者に有利な有利状態(超高確状態)に移行させる旨を決定可能な有利状態移行決定手段(ステップS44333の超高確フラグをオンする処理を実行するCPU51)を有するものである。
手段3に係る遊技機によれば、一旦は決定された不利状態への移行の決定が無効化されたのち、さらに次の遊技において、少なくとも内部当籤役が特定の結果であると、一の遊技状態と比べて遊技者に有利な有利状態(超高確状態)に移行させる旨が決定される又は決定可能となる。すなわち、不利状態への転落、かかる転落の無効化、さらに有利状態への移行と、一旦は遊技状態の移行が決定されたとしても当該決定が覆る可能性が残されており、しかも一の遊技状態よりも遊技者に有利な有利状態に移行されることへの期待感を遊技者に与えることができる。
(手段4)
手段4に係る遊技機は、手段3に係る遊技機において、前記遊技状態移行決定手段は、前記一の遊技状態から前記不利状態に移行させる旨の決定が無効化(ステップS44329の転落フラグをオフする処理)されたのち、さらに次遊技において少なくとも前記内部当籤役決定手段の決定結果が特定の結果である旨が決定されたことによって前記一の遊技状態から前記有利状態に移行させる旨が決定(ステップS44333の超高確フラグをオンする処理)されたのち、さらに次の遊技において少なくとも前記内部当籤役決定手段の決定結果が特定の結果であると(同じ種別の通常リプが4連すると)、前記一の遊技状態(高確状態)から前記不利状態(低確状態)に移行させる旨を決定する不利状態移行決定手段(ステップS44335の低確フラグをオンする処理を実行するCPU51)を有するものである。
手段4に係る遊技機によれば、不利状態への転落、かかる転落の無効化及び有利状態への移行といった各決定を経たのち、さらに次の遊技において少なくとも内部当籤役が特定の結果である旨が決定されると(同じ種別の通常リプが4連すると)、一の遊技状態と比べて遊技者に有利な有利状態(超高確状態)への移行がせっかく一旦は決定されたにもかかわらず、一の遊技状態(高確状態)から不利状態(低確状態)に移行される旨が決定される。そのため内部当籤役が特定の結果である旨が連続して決定されるたびに又は特定の結果に対応する図柄組合せが連続して表示されるたびに、遊技者を一喜一憂させることができる。
なお、本実施の形態及び他の実施の形態に記載された全ての発明は、その発明の趣旨を逸脱しない範囲で、パチンコ機、ゲームマシン、スロットマシンその他の全ての遊技機において適用することができる。