JP2018054943A - Fixing device and image forming apparatus - Google Patents
Fixing device and image forming apparatus Download PDFInfo
- Publication number
- JP2018054943A JP2018054943A JP2016192097A JP2016192097A JP2018054943A JP 2018054943 A JP2018054943 A JP 2018054943A JP 2016192097 A JP2016192097 A JP 2016192097A JP 2016192097 A JP2016192097 A JP 2016192097A JP 2018054943 A JP2018054943 A JP 2018054943A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fixing
- fixing belt
- temperature
- fixing device
- pressure roller
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Fixing For Electrophotography (AREA)
Abstract
Description
本発明は、定着装置および画像形成装置に関するものである。 The present invention relates to a fixing device and an image forming apparatus.
電子写真技術を用いた複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置においては、用紙等の記録媒体上に作像された未定着のトナー像を記録媒体上に定着する定着装置を備えている。この定着装置としては、例えば、ヒータ等の加熱手段により加熱されるとともに複数の張架部材に張架された定着ベルトを備えている。この定着ベルトと、張架部材のひとつである定着ローラ等のニップ形成部材に定着ベルトを介して圧接しながら回転する加圧ローラ等の加圧部材とで定着ニップなどのニップを形成する。このニップに、トナー像を担持した記録媒体を通過させてトナー像を記録媒体に定着する方式が知られている。 2. Description of the Related Art Image forming apparatuses such as copying machines, facsimile machines, and printers using electrophotographic technology are provided with a fixing device that fixes an unfixed toner image formed on a recording medium such as paper on the recording medium. The fixing device includes, for example, a fixing belt that is heated by a heating unit such as a heater and is stretched around a plurality of stretching members. A nip such as a fixing nip is formed by the fixing belt and a pressure member such as a pressure roller that rotates while being pressed against a nip forming member such as a fixing roller, which is one of the stretching members, via the fixing belt. A system is known in which a recording medium carrying a toner image is passed through the nip to fix the toner image on the recording medium.
特許文献1には、上記定着装置として、ニップを通過した記録媒体を定着ベルトから分離させるための分離機構を備えた定着装置が記載されている。具体的には、前記ニップよりも記録媒体搬送方向下流側で、先端を定着ベルトの外周面に対して所定の隙間を有して対向する分離爪を有している。また、前記定着ベルトの内周面に当接して、前記定着ベルトの前記分離爪と対向する部分の曲率を大きく(曲率半径を小さく)する分離部材を有している。この分離部材は、加圧部材と定着ベルトを介して接触する接触位置から加圧部材に対して離間した位置に配置されている。 Japanese Patent Application Laid-Open No. 2004-151858 describes a fixing device provided with a separation mechanism for separating the recording medium that has passed through the nip from the fixing belt as the fixing device. Specifically, it has a separation claw that faces the outer peripheral surface of the fixing belt with a predetermined gap on the downstream side of the nip in the recording medium conveyance direction. In addition, a separation member that abuts on the inner peripheral surface of the fixing belt and increases the curvature of the portion of the fixing belt facing the separation claw (decreasing the curvature radius) is provided. The separation member is disposed at a position separated from the pressure member from a contact position where the pressure member contacts the fixing belt.
しかしながら、特許文献1に記載の定着装置においては、定着ニップ通過後の記録媒体にスジ状のしわが生じる不具合があった。 However, the fixing device described in Patent Document 1 has a problem that streaks are formed on the recording medium after passing through the fixing nip.
上記課題を解決するために、本発明は、複数の張架部材に張架される無端状の定着ベルトと、前記複数の張架部材のうちのひとつであるニップ形成部材と、前記ニップ形成部材に対向して前記定着ベルトを介してニップを形成する加圧部材と、前記定着ベルトを加熱する熱源と、前記ニップ形成部材よりも前記定着ベルトの移動方向下流側で、前記加圧部材から離間した位置に配置され、前記定着ベルトを張架する分離部材とを備えた定着装置において、前記ニップの出口から前記分離部材の前記定着ベルト移動方向上流側端部までの間に、前記定着ベルトの内周面に当接して前記定着ベルトを押さえる押さえ部材と、前記加圧部材を前記定着ベルトに対して接離させる接離手段と、定着動作終了後、前記接離手段により前記加圧部材を前記定着ベルトから離間させるように制御する制御手段と、当該装置の周囲温度を検知する温度検知手段とを備え、前記制御手段は、前記温度検知手段の検知結果に基づいて、前記定着ベルトを所定の温度にまで加熱する立ち上げ動作時に前記加圧部材を前記定着ベルトに当接させて、前記加圧部材を加熱するプレ加熱動作を行うことを特徴とするものである。 In order to solve the above problems, the present invention provides an endless fixing belt that is stretched around a plurality of stretching members, a nip forming member that is one of the plurality of stretching members, and the nip forming member. A pressure member that forms a nip through the fixing belt, and a heat source that heats the fixing belt, and is separated from the pressure member downstream of the nip forming member in the moving direction of the fixing belt. And a separation member that stretches the fixing belt, and is disposed between the outlet of the nip and the upstream end of the separation member in the movement direction of the fixing belt. A pressing member that contacts the inner peripheral surface and presses the fixing belt; contacting / separating means that contacts and separates the pressing member from the fixing belt; and after the fixing operation, the pressing member is moved by the contacting / separating means. Above A control unit for controlling the belt to be separated from the belt, and a temperature detection unit for detecting an ambient temperature of the apparatus. The control unit is configured to control the fixing belt based on a detection result of the temperature detection unit. The pressure member is brought into contact with the fixing belt during a start-up operation for heating to a temperature, and a pre-heating operation for heating the pressure member is performed.
本発明によれば、定着ニップ通過後の記録媒体にスジ状のしわが生じるのを抑制することができる。 According to the present invention, it is possible to suppress the occurrence of streak-like wrinkles on the recording medium after passing through the fixing nip.
以下、本発明を適用した画像形成装置として、電子写真方式のプリンタの一実施形態について説明する。
図1は、実施形態に係るプリンタを示す概略構成図である。同図において、このプリンタは、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(K)のトナー像を作像するための4つの作像ユニット2Y,2M,2C,2Kを備えている。そして、それら4つの作像ユニット2Y,2M,2C,2Kを、後述する像担持ベルトとしての中間転写ベルト61に対してその無端移動方向に沿って並べたいわゆるタンデム型の構成になっている。
An embodiment of an electrophotographic printer will be described below as an image forming apparatus to which the present invention is applied.
FIG. 1 is a schematic configuration diagram illustrating a printer according to an embodiment. In this figure, the printer includes four
このプリンタは、給紙路30、転写前搬送路31、手差し給紙路32、手差しトレイ33、レジストローラ対34、搬送ベルトユニット35、定着装置40、搬送切替装置50、排紙路51、排紙ローラ対52、排紙トレイ53等も備えている。更には、2つの光書込ユニット1YM、1CK、一次転写ユニット60、二次転写ユニット78、第1給紙カセット101、第2給紙カセット102等も備えている。
The printer includes a
作像ユニット2Y,2M,2C,2Kは、潜像担持体たるドラム状の感光体3Y,3M,3C,3Kを有している。また、第1給紙カセット101,第2給紙カセット102は、それぞれ内部に記録シートPの束を収容している。そして、給送ローラ101a,102aの回転駆動により、シート束における一番上の記録シートPを給紙路30に向けて送り出す。
The
プリンタ筺体における側面には、手差しトレイ33が筺体に対して開閉可能に配設されており、筺体に対して開いた状態でトレイ上面にシート束が手差しされる。手差しされたシート束における一番上の記録シートPは、手差しトレイ33の送出ローラによって給紙路30に向けて送り出される。
A
2つの光書込ユニット1YM,1CKは、それぞれ、レーザーダイオード、ポリゴンミラー、各種レンズなどを有している。そして、プリンタ外部のスキャナによって読み取られた画像情報や、パーソナルコンピュータから送られてくる画像情報に基づいて、レーザーダイオードを駆動して、作像ユニット2Y,2M,2C,2Kの感光体3Y,3M,3C,3Kを光走査する。具体的には、作像ユニット2Y,2M,2C,2Kの感光体3Y,3M,3C,3Kは、駆動手段によってそれぞれ図中反時計回り方向に回転駆動せしめられる。光書込ユニット1YMは、駆動中の感光体3Y,3Mに対して、レーザー光をそれぞれ回転軸線方向に偏向せしめながら照射することで、光走査処理を行う。これにより、感光体3Y,3Mには、Y,M画像情報に基づいた静電潜像が形成される。また、光書込ユニット1CKは、駆動中の感光体3C,3Kに対して、レーザー光をそれぞれ回転軸線方向に偏向せしめながら照射することで、光走査処理を行う。これにより、感光体3C,3Kには、C,K画像情報に基づいた静電潜像が形成される。
The two optical writing units 1YM and 1CK each have a laser diode, a polygon mirror, various lenses, and the like. Then, based on image information read by a scanner outside the printer or image information sent from a personal computer, the laser diode is driven, and the
作像ユニット2Y,2M,2C,2Kは、それぞれ、潜像担持体たる感光体3Y,3M,3C,3Kと、その周囲に配設される各種機器とを1つのユニットとして共通の支持体に支持した状態で、それらがプリンタ筐体に対して一体的に着脱されるものである。それら作像ユニットは、互いに使用するトナーの色が異なる点の他は同様の構成になっている。Y用の作像ユニット2Yを例にすると、これは、感光体3Yの他、これの表面に形成された静電潜像をYトナー像に現像するための現像装置4Yを有している。また、回転駆動される感光体3Yの表面に対して一様帯電処理を施す帯電装置5Yや、後述するY用の一次転写ニップを通過した後の感光体3Y表面に付着している転写残トナーをクリーニングするドラムクリーニング装置6Yなども有している。
Each of the
感光体3Yは、アルミニウム等の素管に、感光性を有する有機感光材の塗布による感光層を形成したドラム状のものである。ドラム状のものに代えて、無端ベルト状のものを用いてもよい。
The
現像装置4Yは、非磁性パイプからなる回転可能な現像スリーブと、これの中空内にスリーブと連れ回らないように配設されたマグネットローラとを具備している。そして、マグネットローラの発する磁力によって現像スリーブの表面に担持した磁性キャリアと非磁性のYトナーとを含有する二成分現像剤(以下、単に現像剤という)により、感光体3Y上の静電潜像を現像する。この際、現像スリーブに印加される現像バイアスと、感光体3Y上の静電潜像との電位差により、現像スリーブ上で静電潜像に対向するYトナーに対して現像ポテンシャルを作用させる。これに対し、現像バイアスと、感光体3Yの地肌部との電位差により、現像スリーブ上で感光体3Yの地肌部に対向するYトナーに対して地肌ポテンシャルを作用させる。それらのポテンシャルにより、現像スリーブ上のYトナーを感光体3Yの静電潜像と地肌部とのうち、静電潜像だけに選択的に付着させて、静電潜像を現像する。
The developing
現像装置4Yに対しては、Yトナー補給装置により、Yトナーボトル103Y内のYトナーが適宜補給される。現像装置4Y内にはトナー濃度検知手段としてのトナー濃度センサが設けられている。トナー濃度センサは磁性体であるキャリアに起因する現像剤の透磁率を検出するものである。後述するメイン制御部は、このトナー濃度センサからの出力値と、トナー濃度目標値であるセンサからの出力目標値との比較に基づいて、Yトナー補給装置の駆動を制御することで、現像剤のトナー濃度を一定範囲内(例えば4wt%〜9wt%)にしている。現像装置4M,4C,4Kついても、同様のトナー補給制御を行う。
The Y toner in the
ドラムクリーニング装置6Yは、感光体3Yに当接させたポリウレタンゴム製のクリーニングブレードによって感光体3Yの表面から転写残トナーを掻き取る方式のものである。かかる方式のものに代えて、他の方式のものを用いてもよい。クリーニング性を高める目的で、ドラムクリーニング装置6Yは、クリーニングブレードに加えて、回転自在なファーブラシも感光体3Yに当接させている。このファーブラシは、固形潤滑剤から潤滑剤を掻き取って微粉末にしながら感光体3Y表面に塗布する役割も兼ねている。
The
感光体3Yの上方には、除電ランプが配設されており、この除電ランプも作像ユニット2Yの一部になっている。除電ランプは、ドラムクリーニング装置6Yを通過した後の感光体3Y表面を光照射によって除電する。除電された感光体3Yの表面は、帯電装置5Yによって一様に帯電せしめられた後、上述した光書込ユニット1YMによる光走査が施される。なお、帯電装置5Yは、電源から帯電バイアスの供給を受けながら回転駆動するものである。かかる方式のものに代えて、感光体3Yに対して非接触で帯電処理を行うスコロトロンチャージャ方式のものを採用してもよい。
A static elimination lamp is disposed above the
Y用の作像ユニット2Yについて説明したが、M,C,K用の作像ユニット2M,2C,2Kも、Y用の作像ユニット2Yと同様の構成になっている。
The
4つの作像ユニット2Y,2M,2C,2Kの下方には、一次転写ユニット60が配設されている。この一次転写ユニット60は、複数のローラによって張架している像担持体たる中間転写ベルト61を、感光体3Y,3M,3C,3Kに当接させながら、何れか1つのローラの回転駆動によって図中時計回り方向に無端移動させる。これにより、感光体3Y,3M,3C,3Kと中間転写ベルト61とが当接するY,M,C,K用の一次転写ニップが形成されている。
A primary transfer unit 60 is disposed below the four
Y,M,C,K用の一次転写ニップの近傍では、ベルトループ内側に配設された一次転写ローラ62Y,62M,62C,62Kによって中間転写ベルト61を感光体3Y,3M,3C,3Kに向けて押圧している。これら一次転写ローラ62Y,62M,62C,62Kには、それぞれ一次転写電源によって一次転写バイアスが印加されている。これにより、Y,M,C,K用の一次転写ニップには、感光体3Y,3M,3C,3K上のトナー像を中間転写ベルト61に向けて静電移動させる一次転写電界が形成されている。
In the vicinity of the primary transfer nips for Y, M, C, and K, the
図中時計回り方向の無端移動に伴ってY,M,C,K用の一次転写ニップを順次通過していく中間転写ベルト61のおもて面には、Yトナー像,Mトナー像,Cトナー像,Kトナー像が順次重ね合わせて一次転写される。この重ね合わせの一次転写により、中間転写ベルト61のおもて面には4色重ね合わせトナー像が形成される。
In the figure, on the front surface of the
中間転写ベルト61の図中下方には、二次転写ユニット78が配設されている。この二次転写ユニット78は、無端状の二次転写ベルト77、接地従動ローラ72、駆動ローラ、二次ベルトクリーニング装置76、トナー付着量検知センサ64などを有している。二次転写ベルト77は、そのループ内側に配設された接地従動ローラ72と、駆動ローラとによってテンション張架されながら、駆動ローラの回転駆動に伴って図中反時計回り方向に無端移動せしめられる。
A
二次転写ユニット78の二次転写ベルト77は、自らの接地従動ローラ72に対する掛け回し箇所を、一次転写ユニット60の中間転写ベルト61における二次転写バイアスローラ68に対する掛け回し箇所に当接させて二次転写ニップを形成している。中間転写ベルト61のループ内側の二次転写バイアスローラ68には後述する二次転写電源から出力される二次転写バイアスが印加されるのに対し、二次転写ベルト77のループ内側の接地従動ローラ72は接地されている。これにより、二次転写ニップ内に二次転写電界が形成される。
The secondary transfer belt 77 of the
二次転写ニップの図中右側方には、レジストローラ対34が配設されており、ローラ間に挟み込んだ記録シートPを中間転写ベルト61上の4色重ね合わせトナー像に同期させ得るタイミングで二次転写ニップに送り出す。二次転写ニップ内では、中間転写ベルト61上の4色トナー像が二次転写電界やニップ圧の影響によって記録シートPに一括二次転写され、記録シートPの白色と相まってフルカラー画像となる。
A
二次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト61のおもて面には、二次転写残トナーが付着している。この二次転写残トナーは、一次転写ユニット60の一次ベルトクリーニング装置75によって中間転写ベルト61の表面から除去される。
The secondary transfer residual toner adheres to the front surface of the
二次転写ニップを通過した記録シートPは、中間転写ベルト61や二次転写ベルト77から離間して、搬送ベルトユニット35に受け渡される。この搬送ベルトユニット35は、無端状の搬送ベルト36を駆動ローラ37と従動ローラ38とによって張架しながら、駆動ローラ37の回転駆動によって図中反時計回り方向に無端移動せしめる。そして、二次転写ニップから受け渡された記録シートPをベルト上部張架面に保持しながら、ベルトの無端移動に伴って搬送して定着装置40に受け渡す。
The recording sheet P that has passed through the secondary transfer nip is separated from the
定着装置40内に送られた記録シートPは、無端状の定着ベルトと加圧ローラとの当接による定着ニップに挟み込まれる。そして、加圧や加熱などの作用により、その表面にトナー像が定着せしめられる。
The recording sheet P sent into the fixing
二次転写ニップで第1面にトナー像が転写され、且つ定着装置40でその第1面にトナー像が定着せしめられた記録シートPは、搬送切替装置50に向けて送り出される。本プリンタにおいては、搬送切替装置50、再送路54、スイッチバック路55、スイッチバック後搬送路56等により、再送手段が構成されている。搬送切替装置50は、定着装置40から受け取った記録シートPのその後の搬送先を、排紙路51と、再送路54とで切り替える。
The recording sheet P on which the toner image is transferred to the first surface at the secondary transfer nip and the toner image is fixed on the first surface by the fixing
具体的には、記録シートPの第1面だけに対して画像を形成する片面モードのプリントジョブの実行時には、搬送先を排紙路51に設定する。これにより、第1面だけに画像が形成された記録シートPを、排紙路51経由で排紙ローラ対52に送って、機外の排紙トレイ53上に排紙する。また、記録シートPの両面に対してそれぞれ画像を形成する両面モードのプリントジョブの実行時において、両面にそれぞれ画像が定着された記録シートPを定着装置40から受け取ったときにも、搬送先を排紙路51に設定する。これにより、両面に画像が形成された記録シートPを、機外の排紙トレイ53上に排紙する。
Specifically, when a single-sided mode print job for forming an image only on the first side of the recording sheet P is executed, the conveyance destination is set to the paper discharge path 51. As a result, the recording sheet P on which an image is formed only on the first surface is sent to the
一方、両面モードのプリントジョブの実行時において、第1面だけに画像が定着された記録シートPを定着装置40から受け取ったときには、搬送先を再送路54に設定する。再送路54には、スイッチバック路55が繋がっており、再送路54に送られた記録シートPはこのスイッチバック路55に進入する。そして、記録シートPの搬送方向の全領域がスイッチバック路55に進入すると、記録シートPの搬送方向が逆転されて、記録シートPがスイッチバックする。スイッチバック路55には、再送路54の他に、スイッチバック後搬送路56が繋がっており、スイッチバックした記録シートPは、このスイッチバック後搬送路56に進入する。このとき、記録シートPの上下が反転する。そして、上下反転した記録シートPは、スイッチバック後搬送路56と、上述した給紙路30とを経由して、二次転写ニップに再送される。二次転写ニップで第2面にもトナー像が転写された記録シートPは、定着装置40を経由して第2面にトナー像が定着せしめられた後、搬送切替装置50と、排紙路51と排紙ローラ対52とを経由して、排紙トレイ53上に排紙される。
On the other hand, when a recording sheet P having an image fixed only on the first side is received from the fixing
図2は、定着装置40の概略断面図である。
本実施形態の定着装置40は、ベルト定着方式であり、定着ベルト43と、定着ベルト43に対向して回転可能に設けられた加圧部材としての加圧ローラ45とを備えている。定着ベルト43は、定着ローラ41、加熱ローラ42、テンションローラ47などにより張架されている。定着ローラ41、加圧ローラ45及び加熱ローラ42は、定着装置40の筐体の長手方向に回転可能に軸支されている。
FIG. 2 is a schematic sectional view of the fixing
The fixing
定着ベルト43は、PI(ポリイミド)層で形成される無端ベルトであって、外周表面にPFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)膜等のオフセット防止剤がコーティングされたものである。定着ローラ41と加圧ローラ45は、ゴムローラであり、加圧ローラ45が定着ベルト43を介して定着ローラ41の中心方向に加圧されることにより、加圧ローラ45と定着ベルト43との間で定着ニップN1が形成される。テンションローラ47は、定着ベルト43にテンションを与えるものであり、円筒形をしたアルミ管で形成される。
The fixing
加圧ローラ45は、定着ベルト43に対して接離可能に設けられており、通紙(定着)の際には、加圧脱圧機構により加圧ローラ45が定着ベルト43を加圧して定着ニップN1を形成する。一方、待機時(非定着時)においては、加圧が解除され、加圧ローラ45が定着ベルト43から離間する。
The
また、加熱ローラ42は、アルミニウム又は鉄製の中空ローラで内部にハロゲンヒータ等のヒータから成る熱源44を有している。熱源44は誘導加熱機構であってもよい。加熱ローラ42と定着ベルト43を介して対抗する位置には、温度センサ素子であるサーミスタ11が配置されており、サーミスタ11の温度検知に基づき、定着ベルトが設定温度となるように熱源44を制御している。
The
また、定着ローラ41には、モータや減速ギヤ列などによって構成された駆動手段が接続されており、この駆動手段により図中矢印方向に回転駆動する。定着ローラの回転により、定着ローラ41に圧接する加圧ローラ45および定着ベルト43が同速で図1に示す矢印方向に回転する。定着ローラ41の回転により、定着ローラ41に圧接する加圧ローラ45および定着ベルト43が同速で図中に示す矢印方向に回転する。また、加圧ローラ45を駆動手段により回転駆動し、これに圧接する定着ベルト43、定着ローラ41を従動回転させてもよい。
The fixing
また、テンションローラ47と加熱ローラ42との間には、定着ベルト43の外周面を研磨する研磨装置10が配設されている。研磨装置10は、定着ベルト43の外周面に当接する研磨ローラ10aと、この研磨ローラ10aと定着ベルト43を介して対向する対向ローラ10bとを備えている。研磨ローラ10aは、加圧スプリング10cにより定着ベルト43に圧接せしめられている。研磨ローラ10aと対向ローラ10bは、定着ベルト43に対して接離可能に設けられており、定着ベルト43を研磨する必要のない時は、研磨ローラ10aおよび対向ローラ10bを定着ベルト43から離間させる。これにより、定着ベルト43の寿命を高めることができる。
Further, between the
記録シートPが、定着ニップN1を通過するときに、記録シートPの裁断バリによって定着ベルト43の表面が摩耗する。そのため、定着ベルト43は、使用頻度の高い記録シートPの幅に対応する箇所の摩耗と、これよりも外側箇所の摩耗とが異なる。その結果、使用頻度の高い記録シートよりも幅の広い記録シートを用いて画像を出力したときに、定着ベルト上の摩耗箇所が画像に現れてしまうという問題がある。本実施形態においては、研磨装置10を設けて、定着ベルト43の外周面を研磨ローラ10aで研磨することで、定着ベルト43の摩耗を、幅方向で均一にし、上記問題の発生を抑制している。
When the recording sheet P passes through the fixing nip N1, the surface of the fixing
また、定着ベルト43の内側であって、定着ニップN1の定着ベルト表面移動方向下流側には、分離部材たる分離補助部材48が設けられている。分離補助部材48は、SUSなどの金属や樹脂などの剛体で形成され、断面が略円弧状のブロック部材である。分離補助部材48は、定着ニップN1の定着ベルト表面移動方向下流側で、定着ベルト43の内周面と接触し、定着ベルト43を定着ローラ41から離間する方向に張架して、定着ベルト43の進行方向を急激に変化させている。定着ベルト43の進行方向を急激に変化させることで、定着ベルト43の曲率を大きく(曲率半径を小さく)でき、記録シートPを、この曲率により分離させることができ、分離性能を向上させることができる。
A
また、本実施形態においては、分離補助部材48の定着ベルト43との接触面を円弧形状としているため定着ベルト43は、この円弧状の接触面に倣ってスムーズに移動させることができる。
In the present embodiment, since the contact surface of the
また、分離補助部材48の定着ローラ41との対向面も円弧形状として、定着ローラ41表面に沿った形状としている。これにより、分離補助部材48が、定着ローラ41と接触することなく、狭いスペースに分離補助部材48を配置することができる。
In addition, the surface of the
分離補助部材48は、定着ローラ41の軸方向全域に亘って設けられており、その両端が、定着装置40の筐体の側面に固定されている。また、分離補助部材48は、加圧ローラ45と接触しない位置に配置されており、加圧ローラ45の耐久性およびモータのトルク上昇を起こさせない構成としている。
The
また、定着ベルト43を介して分離補助部材48と対向するように、第二の分離部材たる分離板46が配設されている。分離板46の先端が、定着ベルト43とで微小隙間を有するように配設されている。分離板46の先端は、先細りとなっており、テーパ状に尖った形状となっている。また、本実施形態においては、定着ニップと分離補助部材48との間で定着ベルト43の内周面に当接し、定着ベルト43を加圧ローラ45に当接させる押さえ部材49が配設されている。
A
以下、本実施形態の定着装置40の基本動作について説明する。
トナー像が形成された記録シートPが、定着ニップN1へ搬送され、記録シート上のトナー像が定着ニップN1で加熱溶融されることによって、トナー像が定着される。その後、記録シートPは、ニップ出口後の分離板46等により記録シートが定着ベルト43から剥離され、定着装置40から排出される。定着装置40の出口部には記録シートPが所定のタイミングで通過していることを確認する為に、排紙センサを配置している。そして、所定のタイミングで記録シートPが排出されないときは、用紙ジャムが発生したとして、ユーザーに報知するなどのジャム処理モードに移行する。
Hereinafter, the basic operation of the fixing
The recording sheet P on which the toner image is formed is conveyed to the fixing nip N1, and the toner image on the recording sheet is heated and melted at the fixing nip N1, whereby the toner image is fixed. Thereafter, the recording sheet P is separated from the fixing
次に、本実施形態の特徴部について説明する。
図3は、従来の定着装置の定着ニップN1出口近傍を示す拡大図である。
分離板46は、主に、定着ベルト43の曲率で分離し難い薄紙などのコシの弱い記録シートPの先端を分離板46の先端に当接させて、定着ベルト43から記録シートPを分離させる機能を担うものである。また、分離板46の先端が定着ベルト43に接触すると、定着ベルト43が分離板46により削られ、定着ベルト43の寿命が低下してしまう。このように、分離板46の先端が定着ベルト43に接触せず、かつ、薄紙が確実に分離板46に当接するようにするためには、定着ベルト43と分離板46との隙間d(約0.2mm)を、高精度に管理する必要がある。
Next, the characteristic part of this embodiment is demonstrated.
FIG. 3 is an enlarged view showing the vicinity of the exit of the fixing nip N1 of the conventional fixing device.
The
そこで、定着ベルト43を介して分離板46と対向する分離補助部材48を剛体で形成し分離補助部材48の変形による定着ベルト43と分離板46との隙間dの変動を抑制している。また、剛体の分離補助部材48を、定着ベルト43を介して加圧ローラ45に当接する構成とした場合、分離補助部材48が加圧ローラ45の加圧力で弾性変形し、定着ベルト43と分離板46との隙間dが変動してしまうおそれがある。また、加圧ローラ45の耐久性が低下する課題もある。下記表1に示すように、分離補助部材48を加圧ローラ45から2mm退避させた場合は、加圧ローラ45、定着ベルト43の寿命を約2倍高めることができる。
Therefore, the
しかしながら、分離補助部材48を加圧ローラ45から離間した位置に設けることで、定着ニップN1から分離板46の先端が対向する分離部までの間、定着ベルト43に付着した記録シートPには圧力がかからなくなる。記録シートPは、定着ニップN1において、加熱されることにより、記録シートPに含まれる水分が気化して水蒸気となる。定着ニップN1においては、面圧約40[N/cm2]程度の強い圧力で加圧されているため、記録シートPから水蒸気が放出されることがない。しかし、定着ニップN1を出た記録シートPには圧がなくなるため記録シートPから水蒸気が放出される。
However, by providing the
図3に示すように、定着ニップ出口における定着ベルト43と加圧ローラ45との間の隙間が、定着ベルト43が定着ローラ41に巻きつく場合に比べて狭い。そのため、その狭い領域には熱が篭りやすく、記録シートの温度が低下せず、多くの水蒸気が放出される。水蒸気は、記録シートPの加圧ローラ45と対向する面(裏面)から主に放出される。また、定着ニップN1を出た記録シートは、定着ベルト43に付着した状態で、分離板46の先端が対向する分離部まで搬送される。記録シートPの非画像部は、トナー像が形成された画像部よりも高さが低いため、定着ベルト43と非画像部との間には隙間が生じており、この隙間にも水蒸気が放出される。水蒸気が放出されることにより、記録シートPの繊維が乾燥して縮み波打ちが発生する。
As shown in FIG. 3, the gap between the fixing
また、記録シートPの加圧ローラ45と対向する面(裏面)から主に放出された水蒸気は、この狭い隙間に留まり、再度、記録シートに吸収されて記録シートを濡らす。また、定着ベルト43と非画像部との間に放出された水蒸気もその隙間に留まり、再度、記録シートに吸収されて記録シートを濡らす。記録シートPが濡れることで繊維が延びて記録シートに波打ちが生じてしまう。
Further, water vapor mainly released from the surface (back surface) of the recording sheet P facing the
図3に示す従来構成においては、定着ニップN1から分離板46の先端が対向する分離部まで記録シートPが搬送されるまでの間に、水蒸気の放出による乾燥や、水蒸気の再吸収による濡れにより記録シートPの繊維に伸縮が発生し、この間で記録シートPに波打ちが生じる。そして、波打ちが生じた状態で排紙ローラ対などにより挟まれることにより、図4示すように記録シートPにしわSが生じてしまう。
In the conventional configuration shown in FIG. 3, during the period from when the recording sheet P is conveyed from the fixing nip N1 to the separation portion where the leading edge of the
そこで、本実施形態においては、定着ローラ41と分離補助部材48との間で定着ベルト43の内周面に当接し、定着ベルトを押さえる押さえ部材49を設けた。
Therefore, in the present embodiment, a pressing
図5は、本実施形態の定着装置の定着ニップN1出口近傍を示す拡大図である。
本実施形態においては、定着ベルト43の内側で、定着ローラ41と分離補助部材48との間に押さえ部材49が配設されている。押さえ部材49は、SUS等の金属で形成された厚さ0.2mm程度の板状部材であり、一端が支持板24に支持されており、この支持板24から加圧ローラ側へ延び、途中で定着ニップN1側に屈曲せしめられた板バネ形状となっている。このように、途中で屈曲させることにより、定着ベルト43の内周面に当接し、定着ベルト43を加圧ローラ45に当接させる押さえ部49bと、押さえ部49bよりも定着ベルト43表面移動方向下流側に位置し、屈曲した剥離部49aとが形成される。
FIG. 5 is an enlarged view showing the vicinity of the exit of the fixing nip N1 of the fixing device of the present embodiment.
In this embodiment, a pressing
押さえ部材49は、加圧ローラ45に対して0.4mm食い込むように設けられ、弾性変形して定着ベルト43を加圧ローラ45に所定の荷重で押圧するように設置している。これにより、押さえ部材49により定着ニップN1の記録シート搬送方向下流側にポストニップ部N2が形成される。
The pressing
また、押さえ部材49の押さえ部49bの形状を、加圧ローラ45の表面形状に沿わせる形状にして、定着ベルト43を加圧ローラ45に均一に押圧している。また、ポストニップ部N2の出口において、定着ベルト43は、押さえ部材49の剥離部49aの屈曲に沿うようにしてその移動方向が、急激に変化せしめられる。これにより、ポストニップ部N2出口における定着ベルト43の曲率を大きく(曲率半径を小さく)できる。本実施形態において、ポストニップ部N2の出口における定着ベルト43の曲率半径がφ6mmとなるように、押さえ部材49の剥離部49aを構成している。
Further, the shape of the
本実施形態においては、定着ニップN1を出た記録シートPは、引き続きポストニップ部N2で圧力を受けながら搬送される。このポストニップ部N2では、定着ニップN1よりも圧力が低いため、このポストニップ部N2で水蒸気が記録シートから放出される。このような記録媒体から水蒸気が放出されることにより、紙の繊維が乾燥して縮もうとするが、記録シートは、定着ベルト43を介して押さえ部材49により加圧ローラに押さえられているため、繊維が縮めず、水蒸気の放出による記録シートの波打ちが抑制される。
In the present embodiment, the recording sheet P that has exited the fixing nip N1 is conveyed while receiving pressure at the post nip portion N2. Since the pressure at the post nip portion N2 is lower than that at the fixing nip N1, water vapor is discharged from the recording sheet at the post nip portion N2. By releasing water vapor from such a recording medium, the fiber of the paper dries and shrinks, but the recording sheet is pressed by the pressing
また、上記ポストニップ部N2で放出された水蒸気は、記録シートPと定着ベルト43などの間で気泡として留まり、再度、記録シートPに吸収され記録シートPを濡らす。しかし、この水蒸気の吸収の際、記録シートPは定着ベルト43を介して押さえ部材49により加圧ローラ45に押さえられている。従って、水蒸気の吸収により濡れて紙の繊維が伸びようとするが、記録シートPは、定着ベルト43を介して押さえ部材49により加圧ローラ45に押さえられているため、繊維が伸びることができず、水蒸気の吸収による記録シートPの波打ちが抑制される。
Further, the water vapor released from the post nip portion N2 remains as bubbles between the recording sheet P and the fixing
このように、記録シートの波打ちが抑制されることにより、定着ニップ通過後の記録シートが、排紙ローラ対により挟まれて搬送されるときに、記録シートに先の図4に示したようなスジ状のしわが生じるのを抑制することができる。 In this way, by suppressing the undulation of the recording sheet, when the recording sheet after passing through the fixing nip is nipped and conveyed by the pair of paper discharge rollers, the recording sheet is as shown in FIG. Generation of streak-like wrinkles can be suppressed.
本実施形態では、水蒸気の放出や吸収で記録シートの繊維が伸縮しないように記録シートを押さえておけばよく、その圧力は、定着ニップの圧力よりも十分低くてよい。本実施形態においては、ポストニップ部N2の圧力は、5[N]程度でよい。また、記録シートに先の図4に示したようなスジ状のしわが生じない程度に記録シートの波打ちを抑制すればよい。そのため、定着ベルト43を加圧ローラに近接するように押さえ部材49で押さえ、定着ベルト43と加圧ローラ45との間に多少の隙間があってもよい。この場合は、ニップN1を出た記録シートPが、水蒸気の放出や吸収で波打ちが生じようとすると加圧ローラ45や定着ベルトに当たり、これ以上波打とうとするのが抑制される。よって、定着ベルト43を加圧ローラに近接するように押さえ部材49で押さえて、定着ベルト43と加圧ローラ45との間に多少の隙間があっても波打ちを抑制できる。また、押さえ部材49で定着ベルト43を加圧ローラ45に当接させない場合において、前述した隙間は記録シートPの厚み分であると、定着ニップN1を出た記録シートは、定着ベルトと加圧ローラとで挟まれる形で搬送されるため、より効果的に、記録シートの波打ちをより効果的に抑制することができる。
In this embodiment, the recording sheet may be pressed so that the fibers of the recording sheet do not expand or contract due to the release or absorption of water vapor, and the pressure may be sufficiently lower than the pressure in the fixing nip. In the present embodiment, the pressure of the post nip portion N2 may be about 5 [N]. Further, the waviness of the recording sheet may be suppressed to such an extent that no streak-like wrinkles as shown in FIG. Therefore, the fixing
また、ポストニップ部N2の出口で、定着ベルト43は、押さえ部材49の剥離部49aの屈曲に沿うようにしてその移動方向が急激に変化せしめられている。その結果、ポストニップ部N2の出口で、記録シートPは、曲率分離により定着ベルト43から分離される。また、薄紙などのコシの弱い記録シートPや、記録シートPの先端部分まで画像が形成された記録シートPは、このポストニップ部N2の出口で曲率分離せず、定着ベルト43に付着した状態で上記分離部へ搬送される。しかし、上記ポストニップ部N2において、定着ニップN1で発生した水蒸気は既に放出されている。従って、上記分離部へ移動するまでの間で、水蒸気が放出されることは、ほぼない。また、ポストニップ部N2の出口の定着ベルト43と加圧ローラ45との間の隙間は、先の図3に比べて広い。従って、熱がこのポストニップ部N2の出口付近に篭らず、周囲に放出されている。よって、上記分離部へ移動するまでの間に、記録シートがポストニップ部N2の出口付近の熱により加熱され、水蒸気を放出することもほぼない。従って、ポストニップ部N2から上記分離部までの間で水蒸気の放出による乾燥で、波打ちが生じることは、ほぼない。
Further, at the exit of the post nip portion N2, the fixing
さらに、ポストニップ部N2で記録シートに再吸収されなかった水蒸気が、ポストニップ部N2の出口で周囲に放出される。しかし、ポストニップ部N2の出口の定着ベルト43と加圧ローラ45との間の隙間は、先の図3に比べて広いため、ポストニップ部N2の出口付近で留まることがない。従って、ポストニップ部N2から上記分離部までの間で、水蒸気の再吸収が生じることもほぼない。従って、ポストニップ部N2から上記分離部までの間で水蒸気の再吸収による濡れで波打ちが生じることは、ほぼない。
Further, water vapor that has not been reabsorbed by the recording sheet at the post nip portion N2 is discharged to the periphery at the outlet of the post nip portion N2. However, since the gap between the fixing
また、押さえ部材49により定着ベルト43を押さえることにより、定着ベルト43が張架されずフリーな状態の領域が、ポストニップ部N2の出口から分離補助部材48までの間となり、図3に比べて、上記フリーな状態の領域を狭くすることができる。
Further, when the fixing
また、押さえ部材49を板状部材とすることで、押さえ部材49をブロック状の部材とした場合に比べて、熱容量を小さくでき、押さえ部材49による温度損失を抑制できる。その結果、押さえ部材49をブロック状の部材とした場合に比べて、定着ベルト43を必要な温度に昇温させるまでの待機時間を短くすることができる。また、押さえ部材49をブロック状の部材とした場合に比べて、消費電力の増加を抑制することができ、省エネルギー化を図ることができる。
Further, by making the pressing
また、押さえ部材49を弾性部材とすることで、押さえ部材49を剛体にした場合に比べて、加圧ローラ45に倣いやすくすることができる。これにより、定着ベルトを加圧ローラに所定の荷重で均一に押圧することができる。
Also, by using the pressing
また、本実施形態においては、記録シートPが定着ベルト43から分離可能な分離部を3箇所有している。すなわち、押さえ部材49の剥離部49aにより形成されたポストニップ部N2の出口の定着ベルトの曲率部、分離補助部材により形成された定着ベルト43の曲率部、および分離板46の先端の3箇所である。これにより、確実に、記録シートPを、定着ベルト43から分離させることができ、用紙ジャムの発生を良好に抑制することができる。
In the present embodiment, the recording sheet P has three separation portions that can be separated from the fixing
また、押さえ部材49の構成は、上述した構成に限らず、例えば、図6に示すように、押さえ部材49の支持板24から加圧ローラ側へ延びる部分を屈曲させてもよい。かかる構成とすることで、押さえ部材49が弾性変形しやすくなり、加圧ローラ45への追随性を高めることができ、加圧ローラ45の耐久性を高めることができる。
In addition, the configuration of the pressing
また、図7に示すように、剥離部49aを、記録シートPの搬送方向下流側に突出させた形状としてもよい。かかる構成とすることで、剥離部49aにより形成されるポストニップ部N2出口の定着ベルト43の曲率を大きく(曲率半径を小さく)でき、ポストニップ部N2出口での記録シートPの分離性を高めることができる。
In addition, as shown in FIG. 7, the peeling
また、図8、図9に示すように、押さえ部材49の押さえ部49bに開口部49cを設けてもよい。かかる構成とすることで、押さえ部材49の熱容量をより一層少なくすることができ、定着ベルト43を必要な温度に昇温させるまでの待機時間を短くすることができ、かつ、省エネルギー化を図ることができる。
Further, as shown in FIGS. 8 and 9, an
また、押さえ部材49の押さえ部49bの先端を、なるべく定着ローラ41に近づけて配置するのが好ましい。これは、図5に示すように、押さえ部材49の押さえ部49bにより加圧ローラ45に押して当てられたポストニップ部N2と、定着ニップN1との間に、内側から部材により加圧ローラに押圧されていない境界領域N2sが生じる。この境界領域N2sにおける加圧ローラ45への当接圧は、ポストニップ部N2の当接圧よりも低い。このように、記録シート搬送方向上流側の当接圧が、下流側よりも低い箇所があると、次のような問題が生じる。すなわち、上記境界領域N2sは、定着ニップN1よりも圧力が低いため、上述したように、記録シートから水蒸気が放出され、記録シートと定着ベルトとの間などに気泡が発生する。また、トナー像の中の空気も熱膨張により漏れ出し記録シートと定着ベルトとの間に気泡が発生する。そして、この境界領域N2sよりも圧が高いポストニップ部N2に記録シートが突入すると、この気泡が押さえ部材49の押さえ力により押し出されるような形となり、記録シートPの表面を移動する。記録シート上のトナー像は定着ニップN1を出た直後であり、完全に固化しておらず、記録シートの表面の気泡の移動によりトナー像が乱され、光沢ムラなどの異常画像が生じる。
In addition, it is preferable to arrange the tip of the
よって、押さえ部材49で定着ニップN1近傍まで定着ベルト43を押さえ、上記境界領域N2sを狭くするのが好ましい。上記境界領域N2sを狭くすることで、上記境界領域で気泡が発生するのを抑制することができる。このため、本実施形態においては、押さえ部材49を、支持板24に固定された固定端から加圧ローラ側へ延び、途中で定着ニップN1側に屈曲する構成とし、押さえ部材49の記録シート搬送方向上流側端部を、自由端とした。これにより、上記定着ニップ側と反対側に屈曲させて、記録シート搬送方向下流側端部を、自由端とした場合に比べて、押さえ部材49を、定着ニップN1の近傍に配置することができ、上記境界領域N2sを狭くすることができる。
Therefore, it is preferable that the fixing
また、同様な理由で、押さえ部材49の定着ベルトへの押圧力も、均一もしくは記録シート搬送方向下流にいくに従い減少させるなどして、下流側の押圧力が、上流側の押圧力よりも高くならないようにするのが好ましい。これにより、ポストニップ部N2において、放出された水蒸気の気泡が押し出されて、記録シートの表面を移動するのを防止することができる。これにより、ポストニップ部N2で光沢ムラなどの異常画像が生じるのを抑制することができる。
For the same reason, the pressing force of the pressing
下記表2は、上記境界領域N2sの幅についての評価試験の結果を示すものである。 Table 2 below shows the results of an evaluation test for the width of the boundary region N2s.
表2における評価試験は、定着ニップN1の面圧を40[N/cm2]、ポストニップ部N2の面圧を2.84[N/cm2](0.29[kg/cm2])にし、A3用紙にベタ画像を作成し、その作成した画像を、目視で、光沢ムラを評価した。各面圧は、ISCANを用いて測定した。光沢ムラが確認できない場合を、「OKレベル」とし、光沢ムラが確認できた場合を、「NGレベル(レベル悪い)」とした。また、境界領域N2sの面圧は、定着ニップ出口から押さえ部材の上流側端部までの平均面圧であり、ポストニップ部N2の面圧は、押さえ部材の定着ベルト移動方向上流側端部から下流側端部までの平均面圧である。ポストニップ部N2の面圧は、定着ベルト移動方向上流側から下流側へ向かって単調減少させており、ポストニップ部N2の上流側端部の面圧は、凡そ8[N/cm2]である。 In the evaluation test in Table 2, the surface pressure of the fixing nip N1 is 40 [N / cm 2 ], and the surface pressure of the post nip N2 is 2.84 [N / cm 2 ] (0.29 [kg / cm 2 ]). A solid image was created on A3 paper, and the created image was visually evaluated for uneven gloss. Each surface pressure was measured using ISCAN. The case where gloss unevenness could not be confirmed was designated as “OK level”, and the case where gloss unevenness was confirmed was designated as “NG level (bad level)”. The surface pressure of the boundary region N2s is an average surface pressure from the fixing nip outlet to the upstream end of the pressing member, and the surface pressure of the post nip N2 is downstream from the upstream end of the pressing member in the fixing belt moving direction. Average surface pressure to the side edge. The surface pressure of the post nip portion N2 is monotonously decreased from the upstream side toward the downstream side in the fixing belt moving direction, and the surface pressure at the upstream end portion of the post nip portion N2 is about 8 [N / cm 2 ].
表2からわかるように、境界領域N2sの幅を2.8mm以下とすることで、境界領域N2sで気泡が発生するのを抑制することができ、ポストニップ部N2で押し出されて記録シートの表面を移動するのを抑制することができる。その結果、光沢ムラが発生せず、光沢ムラを「OKレベル」にすることができたと考えられる。 As can be seen from Table 2, by setting the width of the boundary region N2s to 2.8 mm or less, it is possible to suppress the generation of bubbles in the boundary region N2s, and the surface of the recording sheet is pushed out by the post nip portion N2. It can suppress moving. As a result, it is considered that gloss unevenness did not occur and the gloss unevenness could be set to “OK level”.
また、図5に示すように、定着ニップN1の出口における加圧ローラ45の接線X1と、定着ローラ41の接線X2とのなす角度θは、45°以上とするのが好ましい。本出願人は、上記角度θが13°のときと、45°のときとで評価試験を行ったところ、上記θが13°のときは、光沢ムラが発生しており、上記角度θが45°のときは、光沢ムラが発生していなかった。これは、上記角度θが13°のときは、定着ニップN1出口付近における記録シートPと定着ローラ41との距離が近い。そのため、定着ニップN1を出た記録シートP1は、定着ローラ41の熱の影響を受ける。その結果、境界領域N2sでの水蒸気の放出や、トナー像中の空気の熱膨張が大きくなり、境界領域N2sで発生した気泡が大きくなりやすい。その結果、境界領域N2sの面圧と、ポストニップ部N2の面圧との差が小さくても、気泡の体積が大きいため、ポストニップ部N2で潰されたときの気泡の広がりが大きくなり、上記光沢ムラが発生したと考えられる。一方、上記角度θを45°以上とすることで、境界領域N2sにおいて記録シートPが受ける定着ローラ41の熱の影響を低減することができる。これにより、境界領域N2sにおいて、記録シートPからの水蒸気の放出やトナー中の空気の熱膨張を抑えることができ、気泡が大きくなるのを抑制することができる。その結果、ポストニップ部で気泡が押しつぶされたときのその気泡の広がりが抑えられ、光沢ムラが確認できないレベルにできたと考えられる。
As shown in FIG. 5, it is preferable that the angle θ formed between the tangent line X1 of the
また、押さえ部材49により常に定着ベルト43を加圧ローラ45に当接させていると、押さえ部材49の押さえ力が、常に加圧ローラ45や定着ベルト43にかかり続け、加圧ローラ45や定着ベルト43の寿命低下を招くおそれがある。また、ウォームアップ時などの通紙時以外の回動駆動時において、押さえ部材49により定着ベルト43を加圧ローラ45に当接させていると、定着ベルト内周面と押さえ部材49との摩擦により定着ベルト43が早期に摩耗してしまう。そのため、非通紙時や、水蒸気の放出や吸収で波打ちが生じ難い厚紙やOHPなどの記録シート搬送時は、押さえ部材49の当接を解除するのが好ましい。また、厚紙においては、厚紙の先端が押さえ部材49の自由端にぶつかり、押さえ部材49が記録シート搬送方向下流側に撓んだり、定着ベルト43が厚紙の先端と押さえ部材49の自由端とに挟まれ、定着ベルト43が傷ついたりするおそれがある。従って、記録シートが厚紙のときは、押さえ部材を解除位置に位置させるのが好ましい。
Further, if the fixing
図10は、押さえ部材49を、定着ベルト43を加圧ローラ45に当接する当接位置と、当接を解除する解除位置との間を移動させる移動機構について説明する斜視図である。
図10に示すように、移動機構20は、押さえ部材49が固定されて支持する屈曲した支持板24を備えている。押さえ部材49のこの支持板24の下端部にネジ止めされている。この支持板24の定着ローラの軸方向両端には、アーム部材23と、ガイド部材21とが設けられている。このアーム部材23の先端には、カムなどで構成される駆動手段に接続される接続部材22が固定されている。この接続部材22は、定着装置筐体側面に設けられた定着ローラの回転中心を中心した円弧状の長穴に保持されている。
FIG. 10 is a perspective view illustrating a moving mechanism that moves the pressing
As shown in FIG. 10, the moving
図11は、押さえ部材49を、定着ベルト43を加圧ローラに当接させる当接位置に位置させた状態を示す図であり、図12は、押さえ部材49を、定着ベルト43の加圧ローラ45へ当接を解除した解除位置に位置させた状態を示す図である。
図11、図12に示すように、ガイド部材21は、定着ローラ41の芯金部41aに取り付けられている。定着ニップN1へ搬送される記録シートPが、波打ちが生じ難い記録シートのときは、押さえ部材49を解除位置に位置させる。波打ちが生じ難い記録シートとしては、厚紙などのコシの強い記録シートやOHPなど水分を含まない記録シートが挙げられる。厚紙などのコシの強い記録シートにおいては、水蒸気の放出で乾燥したり水蒸気を吸収したりしても自らのコシにより波打ちが生じ難いのである。OHPなど水分を含まない記録シートは、そもそも水蒸気の放出や吸収が発生しないため、波打ちが生じない。
FIG. 11 is a diagram illustrating a state in which the pressing
As shown in FIGS. 11 and 12, the
押さえ部材49を解除位置に位置させるときは、駆動手段により、接続部材22を、図中上方に押し込む。すると、移動機構20が、ガイド部材21によりガイドされながら、定着ローラの中心にして、図中矢印A方向に回動する。すると、図12に示すように、押さえ部材49が、加圧ローラ45に対して離間する方向へ移動し、押さえ部材が定着ベルトから離間して、加圧ローラとの当接が解除される。
When the pressing
このように、定着ニップN1に搬送される記録シートが、厚紙やOHPなどの波打ちが生じ難い記録シートのときは、押さえ部材49を解除位置に位置させることにより、加圧ローラ45や定着ベルト43の負荷を低減することができ、加圧ローラ45や定着ベルト43の寿命を延ばすことができる。また、定着ベルト43と押さえ部材49との摩擦を低減することができる。特に、本実施形態では、押さえ部材49が解除位置に位置するとき、定着ベルト43の内周面から離間している。そのため、解除位置に位置しているとき、定着ベルト43の内周面との押さえ部材49との摩擦が生じることがなく、定着ベルト43の摩耗をより一層抑制することができる。
As described above, when the recording sheet conveyed to the fixing nip N1 is a recording sheet such as thick paper or OHP that is unlikely to be undulated, the pressing
特に、厚紙のときに押さえ部材49を解除位置に位置させることで、押さえ部材49の自由端が厚紙の搬送方向先端とぶつかることがなくなり、定着ベルト43や押さえ部材49の寿命を延ばすことができる。
In particular, by positioning the pressing
また、定着装置に記録シートが通紙されていない非通紙時においても、押さえ部材49を解除位置に位置させることで、加圧ローラ45や定着ベルト43の摩耗を抑制することができ、加圧ローラ45や定着ベルト43の寿命を延ばすことができる。具体的には、待機時には、押さえ部材49を解除位置に位置させ例えば、記録シートが二次転写ニップを通過したタイミングで解除位置から当接位置へ押さえ部材を移動させ、記録シートが定着装置に進入する前に押さえ部材を当接位置に位置させる。そして、記録シートが定着装置から排出されたら、押さえ部材49を解除位置へ移動させ、定着ベルトから離間させる。これにより、定着ベルトや加圧ローラの押さえ部材の押さえによる負荷を低減することができる。
Further, even when the recording sheet is not passed through the fixing device, the pressing
図13は、加圧脱圧機構201を示す概略構成図である。
図13に示すように、加圧ローラ45の芯金に当接し、一端側が回転自在に支持された加圧アーム201aと、加圧アーム201aの他端側に当接する加圧カム201bとを有している。また、モータなどの駆動手段201cによって加圧カム201bを回転させることで、加圧カム201bに当接する加圧アーム201aを変位させて、これに伴い加圧ローラ45を変位させることで、加圧ローラ45の脱圧/圧接状態を切り替えることができる。また、駆動手段201cは、制御部202に接続されており、制御部202は、駆動手段201cの駆動を駆動制御している。本実施形態においては、定着動作終了後、加圧カム201bを駆動して加圧ローラ45が定着ベルト43に圧接する圧接状態から、加圧ローラ45が定着ベルト43から離間する脱圧状態に移行する。これにより、加圧ローラや定着ベルト、定着ローラの負荷を低減することができ、耐久性を向上させることができる。
FIG. 13 is a schematic configuration diagram showing the pressurization /
As shown in FIG. 13, there is a
なお、両面モードのときは、記録シートの第二面に形成された画像の定着を行ったら、定着動作終了として加圧ローラを定着ベルトから離間させる。すなわち、両面モードのときは、記録シートの片面に画像を定着した後、加圧ローラを定着ベルトから離間させないのである。また、連続プリントにおいては、最後の記録シートの画像について定着動作を行ったら、定着動作終了として加圧ローラを定着ベルトから離間させる。 In the double-side mode, when the image formed on the second surface of the recording sheet is fixed, the pressure roller is separated from the fixing belt when the fixing operation is completed. That is, in the double-sided mode, after the image is fixed on one side of the recording sheet, the pressure roller is not separated from the fixing belt. In continuous printing, when the fixing operation is performed on the image of the last recording sheet, the pressure roller is separated from the fixing belt when the fixing operation is completed.
定着動作終了後、加圧ローラを離間させるようにした場合、次の不具合が発生するおそれがあった。すなわち、長期間、待機モードが続いた後の画像形成動作により形成された画像や、電源ON後の最初の画像形成動作により形成された画像に光沢ムラが発生するおそれがあるという不具合である。以下、その不具合について具体的に説明する。 When the pressure roller is separated after the fixing operation, the following problem may occur. That is, there is a problem in that gloss unevenness may occur in an image formed by an image forming operation after the standby mode continues for a long period of time or an image formed by the first image forming operation after the power is turned on. Hereinafter, the problem will be specifically described.
図14は、従来における電源ON直後にプリント動作を行った場合の定着ベルト43の温度と加圧ローラ45の温度とを示すグラフである。
図14に示すように、電源がONされると、加圧ローラ45が定着ベルト43から離間した状態でウォームアップ動作が開始され、定着ベルト43の温度が、待機温度t1まで上昇する。このウォームアップ動作中に画像形成信号を受信したら、待機モードに移行せずに、通紙前動作に移行する。通紙前動作に移行したら、加圧ローラ45が定着ベルト43から離間した状態で定着ベルト43が、通紙される記録シートに応じた定着温度t2まで昇温される。定着温度t2まで昇温したら、記録シートの給紙が開始される。加圧ローラ45は、記録シートの給紙が開始されてから定着ニップに記録シートが到達するまでの所定のタイミングで定着ベルト43に当接させる。
FIG. 14 is a graph showing the temperature of the fixing
As shown in FIG. 14, when the power is turned on, the warm-up operation is started in a state where the
電源ON後においては、加圧ローラ45の温度が低下している。そのため、記録シートの給紙が開始されてから定着ニップに記録シートが到達するまでの所定のタイミングで、加圧ローラ45を定着ベルト43に当接させても、定着ベルトから加圧ローラへの熱の付与が不十分であり、加圧ローラ45に十分熱が蓄熱されず、十分に熱膨張していない。その結果、押さえ部材49の弾性変形量が低下し、押さえ部材49の先端が定着ニップN1から離れてしまい、境界領域N2sの幅が2.8mmを越えてしまう。その結果、電源ON後に最初に画像形成された画像に光沢ムラが発生したと考えられる。
After the power is turned on, the temperature of the
図15は、従来における長期間待機後にプリント動作を行った場合の定着ベルト43の温度と加圧ローラ45の温度とを示すグラフである。
長期間待機時においても、図15に示すように、加圧ローラ45の温度は、低下している。従って、記録シートの給紙が開始されてから定着ニップN1に到達するまでの所定のタイミングで、加圧ローラ45を定着ベルト43に当接させても、加圧ローラ45に十分熱が蓄熱されず、十分に熱膨張していない。その結果、押さえ部材49の弾性変形量が低下し、押さえ部材49の先端が定着ニップN1から離れてしまい、境界領域N2sのシート搬送方向長さが2.8mmを越えてしまう。その結果、長期間待機後に画像形成された画像にも光沢ムラが発生する。
FIG. 15 is a graph showing the temperature of the fixing
Even during standby for a long period of time, as shown in FIG. 15, the temperature of the
そこで、本実施形態においては、通紙前動作時に、加圧ローラ45を定着ベルト43に当接させて、加圧ローラ45をプレ加熱するようにした。
Therefore, in the present embodiment, the
図16は、本実施形態における電源ON直後にプリント動作を行った場合の定着ベルト43の温度と加圧ローラ45の温度とを示すグラフである。
図16に示すように、ウォームアップ動作において、定着ベルト43を待機温度t1に温度上昇させる。このウォームアップ動作時に画像形成信号を受信したら、ウォームアップ動作終了後、通紙前動作に移行する。通紙前動作に移行したら、加圧ローラ45を定着ベルトに所定時間当接させるプレ加熱動作を実行する。これにより、定着ベルト43から加圧ローラ45に熱が移り、加圧ローラ45に熱が蓄熱され、加圧ローラ45が熱膨張する。そして、上記所定時間経過したら加圧ローラ45を定着ベルト43から離間させる。このように、所定時間経過したら、加圧ローラ45を定着ベルト43から離間させることで、その後は、加圧ローラ45に定着ベルト43の熱が奪われることがなく、定着ベルト43を通紙される記録シートに応じた定着温度t2にすばやく昇温させることができる。これにより、通紙前動作時間が長くなるのを抑制することができる。そして、定着ベルト43が通紙される記録シートに応じた定着温度t2に上昇したら、記録シートの給紙を開始し、記録シートが定着ニップに到達する前の所定のタイミングで加圧ローラ45を定着ベルト43に当接させる。
FIG. 16 is a graph showing the temperature of the fixing
As shown in FIG. 16, in the warm-up operation, the temperature of the fixing
図17は、本実施形態における長期間待機後にプリント動作を行った場合の定着ベルト43の温度と加圧ローラ45の温度とを示すグラフである。
画像形成信号を受信したら、待機モードから通紙前動作に移行し、定着ベルト43を通紙する記録シートに応じた定着温度t2にまで昇温させる。また、通紙前動作と同時にプレ加熱動作を実行して、加圧ローラ45を定着ベルト43に当接させて、所定時間加圧ローラ45をプレ加熱する。このプレ加熱により加圧ローラ45が温度t3にまで加熱される。そして、所定時間プレ加熱したら、加圧ローラ45を定着ベルト43から離間させ、記録シートの給紙が開始されてから所定のタイミングで再度、加圧ローラ45を定着ベルト43に当接させる。
FIG. 17 is a graph showing the temperature of the fixing
When the image forming signal is received, the operation shifts from the standby mode to the pre-passage operation, and the temperature is raised to the fixing temperature t2 corresponding to the recording sheet passing through the fixing
下記表3は、プレ加熱動作を行わずに加圧ローラ45を、定着ベルト43に当接させたときの境界領域N2sのシート搬送方向長さと、プレ加熱動作を行った加圧ローラ45を、定着ベルト43に当接させたときの境界領域N2sの幅(シート搬送方向長さ)とを示すものである。
Table 3 below shows the length in the sheet conveyance direction of the boundary region N2s when the
プレ加熱動作を行って加圧ローラを十分熱膨張させることにより、プレ加熱動作を行わず加圧ローラが熱膨張させていない場合に比べて、境界領域N2sの幅を0.7mm短くすることができる。先の図5に示すように、シート搬送方向において、押さえ部材の剥離部49aが、固定端よりも定着ニップ側に位置するように、押さえ部材の固定端から剥離部49aの間が傾斜している。加圧ローラ45が熱膨張することにより、加圧ローラ45による押さえ部材49の押し込み量が増加すると、剥離部49aが定着ニップに近づくように、押さえ部材49の固定端と剥離部との間が弾性変形する。その結果、押さえ部材49の自由端が定着ニップに近づき、境界領域N2sが狭まるのである。また、加圧ローラが熱膨張することにより、定着ニップ幅が広がり、境界領域N2sの幅が狭くなる。
なお、加圧ローラが熱膨張していないときでも、境界領域N2sの幅を2.8mm以下にすれば、プレ加熱動作を行わずに済むと考えられる。しかし、装置の構成などによっては、加圧ローラ45が熱膨張していないときの境界領域N2sの幅を2.8mm以下に設定すると、加圧ローラ45が熱膨張したときに、押さえ部材49の自由端が、定着ローラ41に接触してしまうおそれがある。以下に、具体的に説明する。
By performing the pre-heating operation and sufficiently expanding the pressure roller, the width of the boundary region N2s can be reduced by 0.7 mm compared to the case where the pre-heating operation is not performed and the pressure roller is not thermally expanded. it can. As shown in FIG. 5, the gap between the fixing
Even when the pressure roller is not thermally expanded, if the width of the boundary region N2s is 2.8 mm or less, it is considered that the preheating operation is not required. However, depending on the configuration of the apparatus and the like, if the width of the boundary region N2s when the
定着ニップN1を出た後の定着ローラ41と定着ベルト43内周面との間の隙間は、定着ニップN1の出口から徐々に隙間が広がるようなくさび状の隙間となる(例えば、図5参照)。その結果、定着ニップ出口付近の定着ローラ41と定着ベルト43内周面との隙間が、板状の押さえ部材49の厚みよりも狭くなる。くさび状の隙間の、定着ニップ出口付近の板状の押さえ部材49の厚みよりも狭い箇所に、押さえ部材49を配置させると、押さえ部材49が定着ローラ41の表面に接触してしまう。押さえ部材49が定着ローラ41の表面に接触すると、定着ローラ41の表面が、押さえ部材49の先端により傷つけられてしまう。従って、押さえ部材49が定着ローラ41と接触しないようにするためには、どうしてもある程度の境界領域N2sが必要となってくる。そして、定着ローラ41の外径が大きくなればなるほど、定着ニップ出口付近の板状の押さえ部材49の厚みよりも狭い範囲が長くなる。その結果、押さえ部材49が定着ローラ41と接触しないようにしたときの境界領域N2sの幅が広くなってしまう。
The gap between the fixing
さらには、部品公差や組み付け誤差、加圧ローラの熱膨張量や、定着ローラの熱膨張量は、装置毎に誤差がある。従って、加圧ローラ熱膨張時において、押さえ部材49の自由端が定着ローラに接触しないぎりぎりとなるように設定すると、上記誤差により押さえ部材49の自由端が定着ローラに接触するおそれがある。従って、加圧ローラ熱膨張時において、確実に押さえ部材の自由端が定着ローラに接触しないようにするためには、さらに、境界領域N2sの幅が広くなってしまう。このような理由から、装置の構成などによっては、加圧ローラ熱膨張時において、境界領域N2sが、2.2mm以上となるように設定する必要が生じ、どうしても、加圧ローラが熱膨張していないときの境界領域N2sの幅が2.8mmを超えることがある。
In addition, there are errors in component tolerances, assembly errors, thermal expansion amount of the pressure roller, and thermal expansion amount of the fixing roller for each apparatus. Therefore, when the pressure roller thermal expansion is set so that the free end of the pressing
しかし、本実施形態においては、表3からわかるように、加圧ローラが熱膨張していないとき、境界領域が3mmを超える設定であっても、プレ加熱動作を行うことで、押さえ部材49に対する押し込み量を、2.8mm以下にでき、光沢ムラの発生を抑制することができる。また、加圧ローラの熱膨張時に押さえ部材の自由端を、確実に定着ローラに接触させないようにすることができる。
However, in this embodiment, as can be seen from Table 3, when the pressure roller is not thermally expanded, the preheating operation is performed on the pressing
上記プレ加熱動作は、記録シートに縦しわが生じるのを抑制するために、軸方向中央部から端部へ行くに従って、外径が大きくなる所謂逆クラウン形状の加圧ローラを用いた場合に特に有効である。加圧ローラ45が、逆クラウン形状の場合、軸方向端よりも中央の加圧ローラ45の押さえ部材49に対する押し込み量が低減する。その結果、押し込み部材49の軸方向中央の弾性変形量が端よりも少なくなくなり、境界領域N2sの軸方向中央の幅が、端よりも広くなる。その結果、軸方向端部においては、加圧ローラ45が熱膨張していないときでも、境界領域N2sの軸方向端部の幅を2.8mm以下にできても、中央において、2.8mmを超える場合がある。そこで、押さえ部材の押さえ部49bを加圧ローラ側に凹ませて、加圧ローラの外径形状に沿わせる形状とすることも考えられるが、この場合、押さえ部材の加工が複雑化し、製造コストアップや、加工精度の問題も発生する。
The pre-heating operation is particularly effective when a so-called reverse crown-shaped pressure roller having an outer diameter that increases from the center to the end in the axial direction is used to suppress the occurrence of vertical wrinkles on the recording sheet. It is valid. When the
上記逆クラウン形状の加圧ローラ45においては、端部の熱膨張量よりも中央の熱膨張量が大きいため、加熱すると、端部と中央との外径差が小さくなることが知られている。よって、プレ加熱動作を行うことで、軸方向中央の境界領域N2sの幅の狭まりが、端部よりも大きくなり、軸方向中央の境界領域N2sを確実に2.8mm以下にすることができる。
In the reverse crown-shaped
また、定着装置の周囲の温度である環境温度により加圧ローラ45が十分に熱膨張するまでの早さが異なる。環境温度が低いときは、加圧ローラ45の温度が低く、熱も周囲に逃げやすいため、加圧ローラ45が熱膨張しにくい。逆に、環境温度が高いときは、加圧ローラ45の温度が高く、熱も周囲に逃げにくいため、加圧ローラ45が熱膨張しやすい。よって、環境温度に応じて、プレ加熱動作の動作条件を変更するのが好ましい。
Further, the speed until the
図18は、環境温度検知する温度検知手段たる温度センサの配置について説明する図である。
図18に示すように、プリンタには、環境温度を検知するための3つの温度センサ80a,80b,80cが配置されている。第一の温度センサ80aは、Y色の現像装置4Yに設けられており、第二の温度センサ80bは、K色の現像装置4Kに設けられており、第三の温度センサ80cは、第1給紙カセット101に設けられている。本実施形態においては、第三の温度センサ80cを、第1給紙カセット101に設けているが、第2給紙カセット102に設けてもよい。
FIG. 18 is a diagram for explaining the arrangement of temperature sensors as temperature detection means for detecting the environmental temperature.
As shown in FIG. 18, the printer is provided with three
本実施形態においては、上記3つの温度センサ80a,80b,80cについて温度計測を行い、最も低い温度を、環境温度として採用する制御を行っている。これに限らず、3つの温度センサが検知した温度の平均値を、環境温度としてもよい。また、各温度センサの配置位置は、図18に示した例に限らず、装置のレイアウトにより、適宜決めればよい。また、温度センサの数も上記に限らず、装置の構成などにより適宜、決めればよい。
In this embodiment, temperature control is performed for the three
図19は、本実施形態の制御系の一例を説明するブロック図である。
制御部202は、CPU(中央処理装置)、制御プログラムを記憶する読み出し専用のメモリ(ROM)、データを一時的に記憶する読み書き可能なメモリ(RAM)、不揮発性のフラッシュメモリ等を有している。
そして、各種の演算処理を実行したり、図19に示すように接続された各装置等に有する各種の駆動系機器を駆動したり、各種のセンサと通信したりする。
FIG. 19 is a block diagram illustrating an example of a control system of the present embodiment.
The
Then, various arithmetic processes are executed, various drive system devices included in each device connected as shown in FIG. 19 are driven, and communication with various sensors is performed.
また、制御部202は、各温度センサ80a,80b,80cが検知した温度のうち最も低い温度を、環境温度として採用し、環境温度に基づいて、プレ加熱動作の動作条件を変更する。環境温度に応じて変更する動作条件としては、熱源44の単位時間当たりの発熱量、プレ加熱動作時間、加圧ローラの回転速度、加圧ローラ45の定着ベルト43との加圧当接位置等を挙げることができる。上記挙げた複数の動作条件のうちひとつを、環境温度に基づき変更してもよいし、これら動作条件の複数を環境温度に基づき変更してもよい。以下、環境温度に基づき変更する動作条件について、実施例として説明する。
Further, the
[実施例1]
以下、環境温度に応じて変更する動作条件を、ハロゲンヒータ等のヒータからなる熱源44の点灯率(熱源44に電力を印加していた時間的な割合)にした例を実施例1として説明する。下記表4は、各環境温度におけるプレ加熱動作時における熱源44の点灯率の一例を示したものである。なお、下記表4は、一例であり、装置の構成などにより適宜設定すればよい。
[Example 1]
Hereinafter, an example in which the operating condition to be changed according to the environmental temperature is set to the lighting rate of the
表4に示すように、環境温度が、17℃以下の低温のときは、加圧ローラ45の温度が低く、加圧ローラ45に蓄熱された熱も周囲に逃げやすいため、加圧ローラ45が熱膨張しにくい。従って、規定時間、加圧ローラ45を定着ベルト43に当接させても、加圧ローラ45が十分に熱膨張しないおそれがある。そこで、表4に示すように、実施例1では、環境温度が17℃以下の低温のときは、熱源44の点灯率を上げて、単位時間当たりに定着ベルト43に付与する熱量を、環境温度が常温(18℃〜29℃)のときよりも増やす。これにより、プレ加熱動作において、定着ベルト43から加圧ローラ45へ供給される熱量が増加し、環境温度が低くても、加圧ローラ45を十分に熱膨張させることができる。よって、環境温度が低温であっても、境界領域N2sを2.8mm以下にでき、光沢ムラが発生するのを抑制することができる。
As shown in Table 4, when the environmental temperature is a low temperature of 17 ° C. or less, the temperature of the
また、表4に示すように、環境温度が30℃以上の高温のときは、熱源44の点灯率を常温時(18℃〜29℃)のときよりも減らす。環境温度が高温のときは、定着ベルト43や加圧ローラ45の温度も高く、周囲に逃げる熱も少ないので、少ない熱量で加圧ローラ45を十分に熱膨張させることができる。従って、環境温度が30℃以上の高温のときは、熱源44の点灯率を常温時(18℃〜29℃)よりも減らしても、プレ加熱動作時間内で加圧ローラ45を十分に熱膨張させることができる。また、点灯率を減らすことで、消費電力を抑えることができる。
Further, as shown in Table 4, when the environmental temperature is a high temperature of 30 ° C. or higher, the lighting rate of the
[実施例2]
以下、環境温度に応じて変更するプレ加熱動作の動作条件を、プレ加熱動作時間とした例を、実施例2として説明する。下記表5は、各環境温度におけるプレ加熱動作時間の一例を示したものである。下記表5は、一例であり、装置の構成などにより適宜設定すればよい。
[Example 2]
Hereinafter, an example in which the operating condition of the preheating operation changed according to the environmental temperature is the preheating operation time will be described as a second embodiment. Table 5 below shows an example of the preheating operation time at each environmental temperature. Table 5 below is an example and may be set as appropriate depending on the configuration of the apparatus.
表5に示すように、環境温度が低温のときのプレ加熱動作時間を、常温のときよりも増加させることで、加圧ローラ45に付与する熱量を増やすことができ、環境温度が低温のときでも、加圧ローラ45を十分に熱膨張させることができる。これにより、環境温度が低温であっても、境界領域N2sの幅を2.8mm以下にすることができ、光沢ムラが発生するのを抑制することができる。また、環境温度が30℃以上の高温のときは、上述したように、加圧ローラ45に付与する熱量が少なくても、加圧ローラ45を十分に熱膨張させることができるので、常温時に比べてプレ加熱動作時間を短くする。これにより、早期に加圧ローラ45を定着ベルト43から離間させることができ、定着ベルト43を通紙される記録シートに応じた定着温度t2にすばやく昇温させることができる。これにより、通紙前動作時間が長くなるのを抑制することができる。
As shown in Table 5, the amount of heat applied to the
[実施例3]
以下、環境温度に応じて変更するプレ加熱動作の動作条件を、加圧ローラ45の回転速度とした例を、実施例3として説明する。下記表6は、各環境温度におけるプレ加熱動作時の加圧ローラの回転速度の一例を示すものである。下記表6も、一例であり、装置の構成などにより適宜設定すればよい。
[Example 3]
Hereinafter, an example in which the operating condition of the preheating operation to be changed according to the environmental temperature is set as the rotation speed of the
表6に示すように、環境温度が低温のときの加圧ローラ45の回転速度を、常温のときよりも速める。本実施形態においては、加圧ローラ45は、定着ベルト43に対して従動回転するものであるため、加圧ローラ45の回転速度を速めるためには、定着ベルト43の回転速度を速めることになる。具体的には、制御部202は、定着ベルトを回転駆動させるベルト駆動手段203(モータ、ギヤなどの駆動伝達部材などで構成)のモータを制御して定着ベルト43の回転速度を速め、加圧ローラの回転速度を速める。
As shown in Table 6, the rotation speed of the
加圧ローラ45の回転速度を速めることで、定着ニップN1で定着ベルトから熱を受けて温度上昇した加圧ローラの箇所が、すばやく定着ニップを抜ける。これにより、定着ベルト43から加圧ローラ45への熱の伝達効率を高めることができ、プレ加熱動作時間内で、加圧ローラ45に十分な熱量を付与することができる。その結果、加圧ローラ45を十分に熱膨張させることができ、環境温度が低温であっても、境界領域N2sの幅を2.8mm以下にすることができ、光沢ムラが発生するのを抑制することができる。
By increasing the rotation speed of the
また、環境温度が30℃以上の高温のときは、定着ベルト43から加圧ローラ45への熱の伝達効率が低くても加圧ローラ45を十分に熱膨張させることができる。よって、環境温度が30℃以上の高温のときは、常温時に比べて加圧ローラの回転速度を遅くする。加圧ローラの回転速度を遅くすることにより、ベルト駆動手段203(図20参照)を構成するギヤなどの駆動伝達部材の摩耗を抑制することができ、ベルト駆動手段203の耐久性を高めることができる。
Further, when the environmental temperature is a high temperature of 30 ° C. or higher, the
[実施例4]
以下、環境温度に応じて変更するプレ加熱動作の動作条件を、加圧ローラ45の定着ベルト43との加圧当接位置とした例を実施例4として説明する。下記表7は、各環境温度における加圧ローラの定着ベルト43との加圧当接位置の一例を示すものである。下記表7も、一例であり、装置の構成などにより適宜設定すればよい。
[Example 4]
Hereinafter, an example in which the operating condition of the preheating operation that is changed according to the environmental temperature is set to the pressure contact position of the
本実施形態では、加圧ローラ45の定着ベルト43との加圧当接位置を4段階で調整可能に構成している。1段階が、最も定着ローラ41から離れた位置に位置し、定着ベルト43に対する加圧力が最も低く、4段階が最も定着ローラ41の近くに位置し、定着ベルト43に対する加圧力が最も高い。本実施形態においては、基準の加圧当接位置は「3」である。例えば、記録シートに記録する画像が全面ベタ画像などの記録シート上のトナーの量が多い場合は、良好な定着性を得るためには多くの熱量が必要となる。従って、例えば、記録シートに付着したトナー量が多いときは、加圧当接位置を「4」に設定し、定着ニップ幅を増やして定着ニップで付与する熱量を増やす。また、封筒や厚紙など、紙厚の記録シートのときは、例えば、加圧当接位置を「1」に設定し、加圧ローラ45の定着ベルト43に対する加圧力を低くする。このように、通紙する記録シート上のトナー量や紙種などに基づいて、加圧ローラ45の加圧当接位置を設定し、定着ニップ幅を変更することで、良好な定着性を維持することができる。
In this embodiment, the pressure contact position of the
そして、表7に示すように、環境温度が低温のとき、プレ加熱動作時の加圧ローラ45の加圧当接位置を「4」にする。加圧ローラ45の加圧当接位置を「4」にすることにより、定着ニップN1の幅が広がる。これにより、定着ベルト43から加圧ローラ45へ熱を受け渡す面積が増え、熱の伝達効率を高めることができる。その結果、環境温度が低温であっても、プレ加熱動作時間内で、加圧ローラ45を十分に熱膨張させることができる。
As shown in Table 7, when the environmental temperature is low, the pressure contact position of the
また、上述においては、プレ加熱動作は、予め決められた時間によりプレ加熱動作を終了する動作であるが、加圧ローラ45の温度を検知する温度センサを設け、加圧ローラ45の温度が目標温度に到達したら、プレ加熱動作を終了する動作としてもよい。かかる動作とすることで、通紙前動作前の加圧ローラ45の温度が高い場合は、プレ加熱動作時間が短くなり、通紙前動作の時間の短縮化を図ることができる。
In the above description, the preheating operation is an operation for ending the preheating operation at a predetermined time. However, a temperature sensor for detecting the temperature of the
そして、加圧ローラ45の温度が目標温度に到達したら動作を終了するプレ加熱動作にした場合は、環境温度に応じて、変更するプレ加熱動作条件として加圧ローラ45の目標温度を変更するようにしてもよい。下記表8は、各環境温度における加圧ローラ45の目標温度の一例を示すものである。
Then, when the preheating operation is performed to end the operation when the temperature of the
表8に示すように、環境温度が低温のときは、加圧ローラ45の目標温度を、環境温度が常温のときよりも上げる。環境温度が低温のときは、プレ加熱動作を終了して、加圧ローラ45を定着ベルト43から離間させてから、再び加圧ローラ45を定着ベルト43に当接させるまでの間に、加圧ローラ45から周囲に逃げる熱量が多い。そのため、プレ加熱動作を終了してから再び加圧ローラ45を定着ベルト43に当接させるまでの間に、加圧ローラ45の熱膨張量が大幅に低下してしまうおそれがある。さらには、環境温度が低い場合は、記録シートの温度も低く、通紙時に記録シートに奪われる加圧ローラの熱量も多くなる。その結果、記録シートが定着ニップを抜けるまでの間に加圧ローラ45の熱膨張が大幅に低下し、境界領域N2sの幅を2.8mm以下に維持できないおそれがある。また、加圧ローラ45の熱膨張が大幅に低下した結果、定着ニップの幅が減少し、定着ベルトから記録シート上のトナー像に十分な熱量を付与できず、定着不良が生じるおそれもある。
As shown in Table 8, when the environmental temperature is low, the target temperature of the
よって、環境温度が低温のときは、加圧ローラ45の目標温度を上げ、プレ加熱動作において、加圧ローラ45に蓄熱させる熱量を増やすのである。これにより、プレ加熱動作を終了してから再び加圧ローラ45を定着ベルト43に当接させるまでの間に、熱が逃げたとしても、加圧ローラ45は、十分熱膨張した状態を維持できる。さらに、記録シートが低温で、記録シートに奪われる熱量が多くても、加圧ローラ45の熱膨張を維持することができ、環境温度が低温であっても境界領域N2sの幅を、2.8mm以下に維持することができる。これにより、光沢ムラの発生を抑制することができる。
Therefore, when the environmental temperature is low, the target temperature of the
また、環境温度が高温のときは、環境温度が常温のときよりも加圧ローラ45の目標温度を下げる。環境温度が高い場合は、プレ加熱動作を終了してから再び加圧ローラを定着ベルトに当接させるまでの間に、加圧ローラ45から周囲に逃げる熱が低減される。また、記録シートの温度も高いため、通紙時に記録シートに奪われる熱も少なくて済む。従って、プレ加熱動作で加圧ローラ45に蓄熱される熱が少なくても、十分に加圧ローラ45の熱膨張量を維持できる。よって、環境温度が高温のとき、環境温度が常温のときよりも加圧ローラ45の目標温度を下げる。環境温度が高温のとき、環境温度が常温のときよりも加圧ローラ45の目標温度を下げることで、早期に加圧ローラ45を目標温度にでき、プレ加熱動作時間を短くすることができる。これにより、通紙前動作の時間の短縮化を図ることができる。
Further, when the environmental temperature is high, the target temperature of the
また、加圧ローラの温度が高温の場合は、加圧ローラの蓄熱量が十分であるので、上述した環境温度に基づいてプレ加熱動作条件の変更を行う環境温度対応のプレ加熱動作ではなく、通常のプレ加熱動作にしてもよい。下記表9は、加圧ローラ45の温度における環境温度対応のプレ加熱動作実施可否を示す一例である。
In addition, when the temperature of the pressure roller is high, the amount of heat stored in the pressure roller is sufficient, so it is not a preheating operation corresponding to the environmental temperature in which the preheating operation condition is changed based on the environmental temperature described above, A normal preheating operation may be performed. Table 9 below is an example showing whether or not the preheating operation corresponding to the environmental temperature at the temperature of the
加圧ローラ45の温度を検知するサーミスタなどの温度センサを設け、制御部202は、プレ加熱動作前に、この温度センサにより加圧ローラの温度を測定する。そして、加圧ローラ45の温度が、120℃以上のときは、加圧ローラの蓄熱が十分であり、環境温度が低温であっても、通常のプレ加熱動作で十分に熱膨張させることができる。従って、加圧ローラ45の温度が、120℃以上のときは、先の図16、図17に示した通常のプレ加熱動作を実行する。
A temperature sensor such as a thermistor for detecting the temperature of the
一方、加圧ローラ45の温度が、119℃以下のときは、環境温度が低温であると、通常のプレ加熱動作では、加圧ローラが十分熱膨張しないおそれがある。従って、加圧ローラ45の温度が、119℃以下のときは、上述した環境温度に基づいてプレ加熱動作条件の変更を行う環境温度対応のプレ加熱動作を実行する。これにより、環境温度が低温でも、加圧ローラを十分に熱膨張させることができ、境界領域N2sの幅を2.8mm以下にできる。
On the other hand, when the temperature of the
また、待機時の定着ベルト43の温度である待機温度t1(図16、図17参照)を、環境温度に応じて変更するのが好ましい。下記表10は、各環境温度における定着ベルト43の待機温度t1の一例を示すものである。
Further, it is preferable to change the standby temperature t1 (see FIGS. 16 and 17), which is the temperature of the fixing
プレ加熱動作は、先の図16、図17で説明したように、ウォームアップ動作により定着ベルトを待機温度t1に立ち上げた後に実行したり、定着ベルトを待機温度t1に維持する待機状態から実行したりするものである。このプレ加熱動作開始時において、定着ベルト43の温度が高ければ、それだけ、定着ベルト43から加圧ローラ45へ移動する熱量が増える。従って、環境温度が低温で、加圧ローラ45が低温であり、また、加圧ローラ45の熱が周囲に逃げやすい環境下においては、定着ベルト43の待機温度t1を、環境温度が常温のときに比べて高める。これにより、規定のプレ加熱動作時間で、加圧ローラ45を十分に熱膨張させることができる。また、プレ加熱動作が、加圧ローラ45が目標温度に到達したら終了する動作の場合は、プレ加熱動作時間の短縮化を図ることができる。
As described with reference to FIGS. 16 and 17, the preheating operation is performed after the fixing belt is raised to the standby temperature t1 by the warm-up operation or from the standby state in which the fixing belt is maintained at the standby temperature t1. It is something to do. When the temperature of the fixing
また、環境温度が低温のときは、定着ベルト43の温度も上昇し難い。従って、環境温度が低温のとき定着ベルトの待機温度t1を高くすることで、環境温度が低温のときに、定着ベルト43を通紙される記録シートに応じた定着温度t2まで昇温する時間が延びるのを抑制することができる。これにより、通紙前動作が長くなるのを抑制することができる。
In addition, when the environmental temperature is low, the temperature of the fixing
また、環境温度が高温のときは、加圧ローラ45への与える熱量が少なくても、加圧ローラ45を十分に熱膨張させることができるので、表9に示すように、環境温度が高温のときは、常温のときに比べて定着ベルト43の待機温度t1を下げる。これにより、待機時の消費電力を低減できる。また、ウォームアップ動作時間を短くできる。
Further, when the environmental temperature is high, the
また、環境温度に基づいて待機温度t1を変更する制御は、加圧ローラ45の温度が規定の温度(例えば、119℃)以下のときに実行し、加圧ローラ45の温度が規定の温度(例えば、120℃)以上のときは、環境温度に基づいて待機温度t1を変更する制御を実施しないようにしてもよい。
The control for changing the standby temperature t1 based on the environmental temperature is executed when the temperature of the
また、定着ベルト43を定着温度t2まで昇温させる通紙前動作時の他に、定着装置が待機状態のとき、所定のタイミングで加圧ローラ45を加熱する動作を実行してもよい。この待機状態のときに所定のタイミングで実行する加圧ローラ加熱動作は、環境温度に応じて実行するか否かを決める。下記表11は、各環境温度における待機状態のときに所定のタイミングで実行する加熱動作を行うか否かの一例を示したものである。
In addition to the pre-sheet passing operation for raising the temperature of the fixing
制御部202は、待機状態となったら、タイマを動作し、タイマが所定の時刻となったら、複数の温度センサ80a,80b,80cが検知した温度に基づいて、環境温度を把握する。そして、表11に示すように、環境温度が低温のときは、加熱動作を行う。環境温度が低いときは、加圧ローラ45の熱が周囲に逃げやすく、加圧ローラ45の温度が低下しやすい。従って、環境温度が低温のときは、待機状態の所定のタイミングで、加熱動作を実行することで、加圧ローラ45の温度低下を抑制でき、通紙動作時のプレ加熱動作時間で、加圧ローラ45を十分に熱膨張させることができる。また、プレ加熱動作が、加圧ローラ45が目標温度に昇温したら終了する動作においては、環境温度が低温のときのプレ加熱動作時間の短縮化を図ることができる。
The
一方で、環境温度が常温以上のときは、待機状態の加圧ローラ45の温度低下は抑えられる。従って、待機状態の所定のタイミングで加熱動作を行わずとも、通紙動作時のプレ加熱動作時間内で、加圧ローラ45を十分に熱膨張させることができる。また、プレ加熱動作が、加圧ローラ45が目標温度に昇温したら終了する動作においては、加圧ローラ45をすばやく目標温度に昇温させることができる。よって、環境温度が常温以上のときは、待機状態の所定のタイミングで加熱動作を行わない。このように、環境温度が常温以上のときは、待機状態の所定のタイミングでの加熱動作を行わないことで、電力消費を抑えることができる。
On the other hand, when the environmental temperature is equal to or higher than normal temperature, the temperature drop of the
また、環境温度が低温であっても、加圧ローラ45の温度が高温(例えば、120℃以上)の場合は、加圧ローラの蓄熱量が十分であるので、待機状態の所定のタイミングでの加熱動作を行わないようにしてもよい。
Even if the environmental temperature is low, if the
また、環境温度が低いと、トナーの温度も低い。そのため、記録シート上のトナー像の温度が低く、記録シート上のトナー像を規定の温度まで昇温させることができず、定着不良が生じるおそれがある。また、このような定着不良が生じないように、環境温度が低いときの定着温度t2を、常温のときの場合に比べて高くしている場合は、定着不良は抑制できるが、トナー像に奪われる熱量が多く、定着ベルトの温度を維持できず、シート搬送方向先端側のトナーの溶融度と、後端側のトナー溶融度とが異なり、光沢ムラが発生する場合があった。 Further, when the environmental temperature is low, the temperature of the toner is also low. For this reason, the temperature of the toner image on the recording sheet is low, the temperature of the toner image on the recording sheet cannot be raised to a specified temperature, and there is a possibility that fixing failure may occur. Further, in order to prevent such a fixing failure, when the fixing temperature t2 when the environmental temperature is low is set higher than that at the normal temperature, the fixing failure can be suppressed, but the toner image is lost. The amount of heat generated is so large that the temperature of the fixing belt cannot be maintained, and the melting degree of the toner on the leading end side in the sheet conveying direction is different from the melting degree of the toner on the trailing end side.
そのため、環境温度に応じて、トナー像の単位面積当たりのトナー付着量を変更するのが好ましい。下記表11は、各環境温度におけるトナー付着量の一例を示すものである。 Therefore, it is preferable to change the toner adhesion amount per unit area of the toner image according to the environmental temperature. Table 11 below shows an example of the toner adhesion amount at each environmental temperature.
表11に示すように、環境温度が低温のときの、トナー像の単位面積当たりのトナー付着量を、環境温度が常温のときのトナー付着量に対して、10%低減させる。制御部202は、作像ユニットや光書込ユニットを制御して、現像バイアスや、露光量などを調整することにより、トナー像の単位面積当たりのトナー付着量を低減する。トナー付着量を10%低減させることにより、トナー像を記録シートに良好に定着させるために必要な熱量が低減される。これにより、環境温度が低温で、トナー像の温度が低くても、このトナー像を良好に記録シートに定着させることができる。また、トナー付着量を低減させることで、トナー像に奪われる熱量が低減され、定着ベルトの温度を維持することができる。これにより、光沢ムラが生じるのを抑制することができる。
As shown in Table 11, the toner adhesion amount per unit area of the toner image when the environmental temperature is low is reduced by 10% with respect to the toner adhesion amount when the environmental temperature is normal temperature. The
また、環境温度が低温のとき、記録シート通紙時の加圧ローラ45の定着ベルト43との加圧当接位置を「4」にして、環境温度が常温のときよりも定着ニップの幅を広げるようにしてもよい。これにより、定着ベルト43からトナー像へ熱を受け渡す範囲が増え、熱の伝達効率を高めることができる。その結果、環境温度が低温で、トナー像の温度が低くても、良好な定着性を得ることができる。
When the environmental temperature is low, the pressure contact position of the
上述したように、環境温度が低温のときは、記録シートの温度も低いため、加圧ローラの熱が、常温時に比べて、多く奪われてしまう。紙間においては、加圧ローラが直接、定着ベルトに当接し、定着ベルトから熱が供給されることで、加圧ローラの蓄熱が回復する。しかし、上述したよう、環境温度が低温のときは、常温のときよりも加圧ローラの熱が多く奪われるため、常温と同じ紙間では、回復が間に合わず、加圧ローラの蓄熱量が減少していき、熱膨張量が減少していく。そして、最終的には、加圧ローラの熱膨張が維持できなくなり、境界領域N2sの幅が、2.8mmを超えてしまい、連続通紙において、ある枚数以上の画像に光沢ムラが発生するおそれがある。 As described above, when the environmental temperature is low, the temperature of the recording sheet is also low, so that the heat of the pressure roller is deprived more than at normal temperature. Between the sheets, the pressure roller directly contacts the fixing belt, and heat is supplied from the fixing belt, whereby the heat accumulation of the pressure roller is recovered. However, as described above, when the environmental temperature is low, more heat is taken from the pressure roller than at normal temperature, so recovery is not in time between the same paper as normal temperature, and the heat storage amount of the pressure roller is reduced. As a result, the amount of thermal expansion decreases. Eventually, the thermal expansion of the pressure roller cannot be maintained, the width of the boundary region N2s exceeds 2.8 mm, and uneven glossiness may occur in a certain number of images in continuous paper feeding. There is.
よって、環境温度が低温のとき、連続通紙時に定着ニップN1に進入する紙間を、常温時の紙間よりも広げるようにしてもよい。一例としては、環境温度が低温のときの紙間を、常温のときの紙間に比べて、10%広げる。これにより、環境温度が低温で記録シートの温度が低く、記録シートに奪われる加圧ローラの熱が常温時よりも多くても、紙間で加圧ローラの蓄熱量を回復することができる。これにより、環境温度が低温で、連続通紙が行われても、加圧ローラの熱膨張を維持することができ、光沢ムラが発生するのを抑制することができる。 Therefore, when the environmental temperature is low, the space between the papers entering the fixing nip N1 during continuous paper feeding may be wider than that between normal temperatures. As an example, the gap between papers when the environmental temperature is low is widened by 10% compared to the gap between papers at normal temperature. Thereby, even if the environmental temperature is low and the temperature of the recording sheet is low and the heat of the pressure roller taken away by the recording sheet is higher than that at normal temperature, the heat storage amount of the pressure roller can be recovered between the sheets. As a result, even if the ambient temperature is low and continuous paper feeding is performed, the thermal expansion of the pressure roller can be maintained, and the occurrence of uneven gloss can be suppressed.
[実施形態2]
次に、実施形態2について、説明する。
[Embodiment 2]
Next, Embodiment 2 will be described.
プリンタなどの画像形成装置が設置される環境においては、画像形成装置に入力される入力電力が、規定の電力よりも低下するおそれがある。例えば、インフラが十分整備されていないなど、電力供給が不安定な国で本画像形成装置が使用される場合、画像形成装置に入力される入力電力が、規定の電力よりも低下する場合がある。また、画像形成装置が、電源から離れた箇所に配置された場合、電源から画像形成装置に電力を入力するための電線が長くなってしまい、電圧降下により規定の電力が入力されない場合もある。 In an environment where an image forming apparatus such as a printer is installed, the input power input to the image forming apparatus may be lower than a prescribed power. For example, when the image forming apparatus is used in a country where power supply is unstable, such as when the infrastructure is not sufficiently developed, the input power input to the image forming apparatus may be lower than the prescribed power. . In addition, when the image forming apparatus is disposed at a location away from the power source, a wire for inputting power from the power source to the image forming apparatus becomes long, and there is a case where the prescribed power is not input due to a voltage drop.
本実施形態の画像形成装置においては、規定の電力が入力されない場合、画像形成装置内の各電気機器へ供給する供給電力を、画像形成装置に入力される入力電力に基づいて制限している。これにより、画像形成装置内の各電気機器が機能しなくなるのを防止し、画像形成動作を行うことができる。特に装置内に多数の電気機器を備えた大型の画像形成装置においては、定着装置の熱源44への供給電力を、最大で30%制限する場合もある。熱源44への供給電力を制限したときは、記録シートの搬送速度を落とすことで、定着不良が発生するのを抑制している。また、トナー像の単位面積当たりの付着量を低減し、トナー像を定着するのに必要な熱量を低減することにより、定着不良の発生を抑制するようにしてもよい。
In the image forming apparatus of the present embodiment, when specified power is not input, the power supplied to each electrical device in the image forming apparatus is limited based on the input power input to the image forming apparatus. Accordingly, it is possible to prevent each electric device in the image forming apparatus from functioning and perform an image forming operation. In particular, in a large-sized image forming apparatus provided with a large number of electrical devices in the apparatus, the power supplied to the
このように画像形成装置に規定の電力が入力されなかった場合、画像形成装置への入力電力に基づいて、熱源44への供給電力が制限され、熱源44の発熱量が低下してしまう。その結果、プレ加熱動作時間内に加圧ローラを十分に熱膨張させることができないおそれがある。そこで、実施形態2においては、定着装置の熱源44への供給電力に応じて、プレ加熱動作条件を変更する。供給電力に応じて変更するプレ加熱動作条件としては、熱源44の点灯率、プレ加熱動作時間、加圧ローラの回転速度、加圧ローラ45の定着ベルト43との加圧当接位置等を挙げることができる。また、プレ加熱動作が、加圧ローラが目標温度に対したら、終了する動作の場合は、供給電力に応じて変更するプレ加熱動作条件を、加圧ローラの目標温度としてもよい。上記挙げた複数の動作条件のうちひとつを、供給電力に基づき変更してもよいし、これら動作条件の複数を供給電力に基づき変更してもよい。
As described above, when the prescribed power is not input to the image forming apparatus, the power supplied to the
図20は、実施形態2の制御系の一例を説明するブロック図である。
図20に示すように、制御部202は、電力検知部81が接続されている。
電力検知部81は、画像形成装置に入力される電力情報を検知するものであり、画像形成装置内の各電気機器に電力を供給するための電源制御回路に設けられている。電力情報としては、画像形成装置に入力される電圧や、画像形成装置に入力される電流などを上げることができる。本実施形態においては、電源制御回路は、熱源44など、交流電圧により駆動する電気機器へ供給する交流電圧を制御するAC電源基板と、ファンやモータなどの直流電圧により駆動する電気機器へ供給する直流電圧を制御するDC電源基板とを有している。本実施形態においては、上記AC電源基板に、電力検知部81を配置している。AC電源基板は、電力検知部81で検知した上記電力情報に基づいて、熱源44への供給電力を制御している。具体的には、画像形成装置に入力される入力電力が、定格よりの低い場合は、入力電力に基づいて、熱源44への供給電力を制限する。
FIG. 20 is a block diagram illustrating an example of a control system according to the second embodiment.
As shown in FIG. 20, the
The
制御部202は、熱源44に供給する供給電力に基づいて、熱源44の点灯率、加圧脱圧機構201および定着ベルトを回転駆動するベルト駆動手段203などを制御して、プレ加熱動作の動作条件を変更する。以下、供給電力に基づき変更する動作条件について、実施例A〜実施例Eとして説明する。
Based on the power supplied to the
[実施例A]
実施例Aは、供給電力に応じて変更する動作条件を、ハロゲンヒータ等のヒータから成る熱源44の点灯率にした例である。下記表13は、各供給電力におけるプレ加熱動作時における熱源44の点灯率の一例を示したものである。下記表13は、画像形成装置に定格の電力が入力されたときの供給電力に対する供給電力の割合を示しており、供給電力「70%」は、熱源44への供給電力が、30%制限されている。また、下記表13は一例であり、装置の構成などにより適宜設定すればよい。
[Example A]
Example A is an example in which the operating condition to be changed according to the supplied power is the lighting rate of the
熱源44への供給電力が制限されるほど、熱源44の出力が低下し、熱源44の発熱量が低下する。その結果、供給電力が制限されるほど、プレ加熱時間内で加圧ローラ45に十分に熱を供給することができず、加圧ローラ45を十分に熱膨張させることができない。従って、表13にするように、供給電力の低下に応じて、熱源44に電力を印加していた時間的な割合である点灯率を上げる。これにより、供給電力の低下による熱源の発熱量の低下を抑制することができる。その結果、供給電力が低下した場合であっても、プレ加熱動作時間内で、十分に加圧ローラを熱膨張させることができ、境界領域N2sを2.8mm以下にできる。これにより、光沢ムラが発生するのを抑制することができる。
As the power supplied to the
[実施例B]
実施例Bは、供給電力に応じて変更するプレ加熱動作の動作条件を、プレ加熱動作時間としたものである。下記表14は、各供給電力におけるプレ加熱動作時間の一例を示したものである。下記表14は、一例であり、装置の構成などにより適宜設定すればよい。
[Example B]
In Example B, the operating condition of the preheating operation changed according to the supplied power is set as the preheating operation time. Table 14 below shows an example of the preheating operation time for each supply power. Table 14 below is an example and may be set as appropriate depending on the configuration of the apparatus.
供給電力が低下して、熱源44の発熱量が低下しても、プレ加熱動作時間を長くすることにより、加圧ローラ45に十分に熱を蓄熱させることができ、加圧ローラ45を十分に熱膨張させることができる。これにより、供給電力が低下した場合でも、境界領域N2sを2.8mm以下にでき、光沢ムラが発生するのを抑制することができる。
Even if the power supply is reduced and the amount of heat generated by the
[実施例C]
実施例Cは、供給電力に応じて変更するプレ加熱動作の動作条件を、加圧ローラ45の回転速度としたものである。下記表15は、各供給電力におけるプレ加熱動作時の加圧ローラの回転速度の一例を示すものである。下記表15も、一例であり、装置の構成などにより適宜設定すればよい。
[Example C]
In Example C, the operating condition of the preheating operation that is changed according to the supplied power is the rotational speed of the
表15に示すように、供給電力が低いほど、加圧ローラの回転速度を速める。加圧ローラ45は、定着ベルト43に対して従動回転するものであるため、加圧ローラ45の回転速度を速めるためには、定着ベルト43の回転速度を速めることになる。加圧ローラ45の回転速度を速めることで、定着ベルト43から加圧ローラ45への熱の伝達効率を高めることができる。これにより、供給電力の低下で熱源44の発熱量が低下しても、熱の伝達効率を高めることで、プレ加熱動作時間内で十分に加圧ローラを熱膨張させることができる。これにより、境界領域N2sを2.8mm以下にでき、光沢ムラが発生するのを抑制することができる。
As shown in Table 15, the lower the supply power, the faster the rotation speed of the pressure roller. Since the
[実施例D]
実施例Dは、供給電力に応じて変更するプレ加熱動作の動作条件を、加圧ローラ45の定着ベルト43との加圧当接位置としたものである。下記表15は、各供給電力における加圧ローラ45の定着ベルト43との加圧当接位置の一例を示すものである。下記表15も、一例であり、装置の構成などにより適宜設定すればよい。
[Example D]
In Example D, the operating condition of the preheating operation that is changed according to the supplied power is set to the pressure contact position of the
この実施形態2も、加圧ローラ45の定着ベルト43との加圧当接位置を4段階で調整可能に構成してある。そして、表15に示すように、供給電力が、100%未満のときは、プレ加熱動作時の加圧ローラ45の加圧当接位置を「4」にし、定着ベルト43に対する加圧力が最も高い位置にする。これにより、定着ニップN1の幅が広がり、定着ベルト43から加圧ローラ45へ熱を受け渡す面積が増え、熱の伝達効率を高めることができる。その結果、供給電力の低下で熱源の発熱量が低下しても、プレ加熱動作時間内で、加圧ローラ45を十分に熱膨張させることができる。
In the second embodiment, the pressure contact position of the
[実施例E]
実施例Eは、加圧ローラ45の温度を検知する温度センサを設け、加圧ローラ45の温度が目標温度に到達したら終了するプレ加熱動作において、供給電力に応じて、変更するプレ加熱動作条件として加圧ローラ45の目標温度を変更するようにしたものである。下記表17は、各供給電圧における加圧ローラ45の目標温度の一例を示すものである。
[Example E]
In Example E, a temperature sensor that detects the temperature of the
上述したように、プレ加熱動作終了後、一旦、加圧ローラを定着ベルト43から離間させ、定着ニップに記録シートが到達する前に、加圧ローラを再び定着ベルトに当接させている。
先の図16、図17に示すように、加圧ローラを再び定着ベルトに当接させてから、記録シートが定着ニップN1に到達するまでの間は、定着ベルト43から熱が供給されて、加圧ローラがさらに加熱され、加熱ローラが温度上昇する。この加熱により、さらに、加圧ローラに熱が蓄えられる。供給電力の低下がないときは、記録シートが定着ニップを通過するときに、加圧ローラ45の熱が記録シートに奪われたとしても、規定の熱膨張量が維持され、境界領域N2sが、2.8mmを超えることがない。しかし、供給電力が低下し、熱源44の発熱量が低下している状態においては、加圧ローラを再び定着ベルトに当接させてから、記録シートが定着ニップN1に到達するまでの間に加圧ローラ45に供給される熱量が低下する。その結果、その間で十分に加圧ローラに熱が蓄えられず、定着ニップを通過する記録シートに加圧ローラ45の熱が奪われてしまうと、加圧ローラの熱膨張量が維持できず、境界領域N2sが、2.8mmを超えるおそれがある。その結果、光沢ムラが発生するおそれがある。
As described above, after the preheating operation is completed, the pressure roller is once separated from the fixing
As shown in FIGS. 16 and 17, the heat is supplied from the fixing
そこで、実施例Eでは、表17に示すように、供給電力の低下量に応じて、加圧ローラ45の目標温度を高める。これにより、プレ加熱動作において、供給電力低下による加圧ローラを再び定着ベルトに当接させてから、記録シートが定着ニップN1に到達するまでの間に加圧ローラ45に供給される熱量の低下を補うことができる。これにより、供給電力が低下した状態のときでも、定着動作において規定の熱膨張量を維持することができ、境界領域N2sが、2.8mmを超えるのを抑制できる。その結果、光沢ムラの発生を抑制することができる。
Therefore, in Example E, as shown in Table 17, the target temperature of the
この実施形態2においても、プレ加熱動作前において、加圧ローラ45の温度が高温の場合は、上述した供給電力に基づいてプレ加熱動作条件の変更を行う供給電力対応のプレ加熱動作ではなく、通常のプレ加熱動作にしてもよい。下記表18は、加圧ローラ45の温度における供給電力対応のプレ加熱動作実施可否を示す一例である。
Also in the second embodiment, when the temperature of the
制御部202は、プレ加熱動作前に、加圧ローラ45の温度を測定する。加圧ローラ45の温度が120℃以上のときは、加圧ローラの蓄熱が十分であり、供給電力の低下により加圧ローラ45へ供給される熱量が低下しても、通常のプレ加熱動作で十分に熱膨張させることができる。従って、加圧ローラ45の温度が、120℃以上のときは、先の図16、図17に示した通常のプレ加熱動作を実行する。
The
一方、加圧ローラ45の温度が、119℃以下のときは、通常のプレ加熱動作では、加圧ローラが十分熱膨張しないおそれがある。従って、加圧ローラ45の温度が、119℃以下のときは、上述した供給電力に基づいてプレ加熱動作条件の変更を行う供給電圧対応のプレ加熱動作を実行する。供給電圧が低下した場合でも、加圧ローラを十分に熱膨張させることができ、境界領域N2sの幅を2.8mm以下にできる。
On the other hand, when the temperature of the
また、供給電力に基づいて、連続通紙の紙間を変更してもよい。上述したように、記録シートが定着ニップN1を通過する際、加圧ローラの熱が記録媒体に奪われ、加圧ローラの蓄熱量が低下する。この低下した蓄熱量は、加圧ローラが定着ベルトに直接接触する紙間において、定着ベルトから加圧ローラへ熱が供給されることにより回復する。しかし、供給電力の低下により、熱源の発熱量が低下すると、紙間で定着ベルトから加圧ローラへ供給される熱量が低減し、加圧ローラ45の蓄熱量が十分に回復できない。その結果、連続通紙において、徐々に加圧ローラの熱膨張量が低下し、最終的に境界領域N2sの幅が、2.8mmを超えてしまい、光沢ムラが発生するおそれがある。よって、供給電力が制限され、供給電力が低下したときは、連続通紙の紙間を広げることで、供給電力が低下して、熱源44の発熱量が低下しても、紙間で定着ベルトから加圧ローラへ供給される熱量の低下を抑制することができる。これにより、加圧ローラ45の蓄熱量を良好に回復することができ、連続通紙において、加圧ローラの熱膨張を維持できる。その結果、境界領域N2sの幅が、2.8mmを超えてしまうのを抑制することができる。
Further, the interval between continuous sheets may be changed based on the supplied power. As described above, when the recording sheet passes through the fixing nip N1, the heat of the pressure roller is taken away by the recording medium, and the heat storage amount of the pressure roller is reduced. This reduced amount of stored heat is recovered by supplying heat from the fixing belt to the pressure roller between the sheets where the pressure roller is in direct contact with the fixing belt. However, if the amount of heat generated by the heat source decreases due to a decrease in the power supply, the amount of heat supplied from the fixing belt to the pressure roller between the sheets decreases, and the amount of heat stored in the
また、供給電力と環境温度とに基づいて、プレ加熱動作の動作条件を変更してもよい。 Further, the operating condition of the preheating operation may be changed based on the supplied power and the environmental temperature.
以上に説明したものは一例であり、以下の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様1)
複数の張架部材に張架される無端状の定着ベルト43と、前記複数の張架部材のうちのひとつである定着ローラ41などのニップ形成部材と、前記ニップ形成部材に対向し、前記定着ベルト43を介してニップを形成する加圧ローラ45などの加圧部材と、前記定着ベルト43を加熱する熱源44と、前記ニップ形成部材よりも前記定着ベルト43の移動方向下流側で、前記加圧部材から離間した位置に配置され、前記定着ベルト43を張架する分離補助部材48などの分離部材とを備えた定着装置40において、前記ニップの出口よりも前記定着ベルト43の移動方向下流側に前記定着ベルト43を前記加圧部材に当接させる押さえ部材49と、前記加圧部材を前記定着ベルトに対して接離させる加圧脱圧機構201などの接離手段と、定着動作終了後、前記接離手段により前記加圧部材を前記定着ベルトから離間させるように制御する制御部202などの制御手段と、当該定着装置の周囲温度を検知する温度センサ80a,80b,80cなどの温度検知手段とを備え、前記制御手段は、前記温度検知手段の検知結果に基づいて、前記定着ベルトを所定の温度にまで加熱する立ち上げ動作時に前記加圧部材を前記定着ベルトに当接させて、前記加圧部材を加熱するプレ加熱動作を行う。
上記特許文献1において、定着ニップ通過後の記録媒体のスジ状のしわは、定着ニップ通過後の記録媒体に波打ちが生じ、その波打ちが生じた記録媒体が、排紙ローラ対に搬送されるときに生じる。そして、この定着ニップ通過後の記録媒体に波打ちは、定着ニップN1などのニップを出た記録媒体が分離部材の分離位置へ移動するまでの間に発生する。これは、以下の理由で発生する。すなわち、上述した特許文献1に記載の定着装置においては、ニップにおいて記録媒体のトナー像が形成された面が定着ベルトに圧接されながら加熱されることでトナーが溶融して記録媒体にトナー像が定着される。ニップを出た記録媒体はニップで溶融したトナーが定着ベルトに付着した状態で、分離部材の分離位置へ搬送され、この分離位置で定着ベルトから分離される。定着ニップにおいて、記録媒体が加熱されることで、記録媒体に含まれる水分が気化して水蒸気となるが、ニップにおいては、高いニップ圧で記録媒体を押さえ付けているため、記録媒体から水蒸気が放出されにくい。しかし、ニップから分離位置までの記録媒体上のトナー像が定着ベルトに付着した状態で搬送される間は、記録媒体には圧がかかっていないため、この間でニップで発生した水蒸気の放出が起こりやすい。水蒸気は、記録媒体の定着ベルト側の面と反対側の面から主に放出される。また、トナー像が形成された画像部よりも高さが低く、定着ベルトと非画像部との間には隙間が生じており、この隙間にも水蒸気が放出される。水蒸気が放出されることにより、記録媒体の繊維が乾燥して縮み波打ちが発生する。
また、定着ベルトと非画像部との隙間に放出された水蒸気は、その隙間に留まり再び記録媒体に吸収される。自ら放出した水蒸気が再吸収されることで、記録媒体を濡らし繊維が延びて記録媒体に波打ちが生じてしまう。
このように、ニップを出た記録媒体が上記分離位置へ移動するまでの間に、水蒸気の放出による乾燥や、水蒸気の再吸収による濡れにより記録媒体の繊維に伸縮が発生し、この間で記録媒体に波打ちが生じるのである。
これに対し態様1においては、上記ニップから出た記録媒体は、押さえ部材により定着ベルトを介して加圧部材に押さえられた状態で、分離部材の分離位置へ搬送される。これにより、分離位置まで移動する間で、記録媒体からの水蒸気の放出が起こったとしても、記録媒体が押さえ部材により定着ベルトを介して加圧部材に押さえられた状態で水蒸気が放出されることになる。これにより、水蒸気の放出により記録媒体の繊維が縮もうとするが、上記押さえ部材の押さえ力で記録媒体全面を加圧部材に押さえているので、繊維が縮むことができない。その結果、上記ニップから分離部材までの間での水蒸気の放出による記録媒体の波打ちが抑制される。
また、ニップから分離部材までの間で、放出した水蒸気の再吸収が発生しても、記録媒体が押さえ部材により定着ベルトを介して加圧部材に押さえられた状態で水蒸気の再吸収が行われる。これにより、水蒸気の吸収で記録媒体の繊維が伸びようとしても、上記押さえ部材の押さえ力で記録媒体全面を加圧部材に押さえているので、繊維が伸びることができない。その結果、ニップから分離部材までの間で、水蒸気の再吸収による記録媒体の波打ちも抑制される。
これにより、ニップから分離位置までの間で記録媒体に波打ちが生じるのを抑制することができる。
また、態様1においては、前記加圧部材を前記定着ベルトに対して接離させる加圧脱圧機構201などの接離手段を備えることで、定着動作終了後に加圧部材を定着ベルトから離間させることができる。これにより、加圧部材などに上記ニップ形成時に弾性変形した形状の癖がつくのを抑制することができ、耐久性を向上させることができる。
また、押さえ部材は、定着ローラなどのニップ形成部材になるべく近く配置して、ニップ形成部材と押さえ部材との間の定着ベルトが加圧部材に押さえられていない境界領域N2sなどの非押さえ領域のシート搬送方向長さを所定の長さ(本実施形態では、2.8mm)以下にする必要がある。これは、上述したように、2.8mmを超えると、この非押さえ領域で水蒸気などが発生し、その気泡が、上記非押さえ領域よりも記録媒体搬送方向下流のポストニップ部N2などの押さえ部材による押さえ領域での押圧力により押し出されるような形で記録媒体の表面を移動することで、十分固化していないトナー像を乱し、光沢ムラなどの定着不良が発生するおそれがあるからである。しかしながら、長期間待機後においては、加圧部材の温度が低下している。記録媒体の給紙が開始されてからニップに記録媒体が到達するまでの所定のタイミングで、加圧部材を定着ベルトに当接させて、定着ベルトから熱を付与されても、加圧部材に十分熱が蓄えられず、十分に熱膨張していない。その結果、押さえ部材49の弾性変形量が低下し、押さえ部材49の先端がニップN1から離れてしまい、非押さえ領域のシート搬送方向長さが、所定の長さを越えてしまうおそれがあった。その結果、長期間待機後の最初の画像形成動作により形成された画像に光沢ムラが発生するおそれがあった。
そこで、態様1では、通紙前動作などの立ち上げ動作時にプレ加熱動作を行って、加圧部材を加熱する。これにより、加圧部材を熱膨張させた状態で、記録媒体を通紙することができる。その結果、加圧部材により押さえ部材49を良好に弾性変形させることができ、非押さえ領域のシート搬送方向長さを所定の長さ以下にすることができる。よって、長期間待機後の最初の画像形成動作により形成された画像に光沢ムラが発生するのを抑制することができる。
また、環境温度などの装置の周囲温度が低いと、熱が周囲に逃げるため、加圧部材が十分に熱膨張していないおそれがあった。よって、態様1では、装置の周囲温度を検知する温度検知手段の検知結果に基づいて、プレ加熱動作を行うことで、周囲温度が低い場合でも、加圧部材を十分に熱膨張させることができる。
What was demonstrated above is an example, and there exists an effect peculiar for every following aspect.
(Aspect 1)
An endless fixing
In Patent Document 1, streaky wrinkles of the recording medium after passing through the fixing nip are generated when the recording medium after passing through the fixing nip is wavy, and the recording medium in which the waviness is conveyed is conveyed to a pair of paper discharge rollers. To occur. The undulation of the recording medium after passing through the fixing nip occurs until the recording medium that has exited the nip such as the fixing nip N1 moves to the separation position of the separation member. This occurs for the following reasons. That is, in the fixing device described in Patent Document 1 described above, the surface of the recording medium on which the toner image is formed is heated while being pressed against the fixing belt at the nip, whereby the toner melts and the toner image is formed on the recording medium. It is fixed. The recording medium exiting the nip is conveyed to the separation position of the separation member in a state where the toner melted at the nip adheres to the fixing belt, and is separated from the fixing belt at the separation position. When the recording medium is heated in the fixing nip, the moisture contained in the recording medium is vaporized to become water vapor. However, in the nip, since the recording medium is pressed with a high nip pressure, the water vapor is removed from the recording medium. Hard to be released. However, while the toner image on the recording medium from the nip to the separation position is conveyed while being attached to the fixing belt, no pressure is applied to the recording medium. Cheap. The water vapor is mainly released from the surface opposite to the surface on the fixing belt side of the recording medium. Further, the height is lower than the image portion on which the toner image is formed, and a gap is formed between the fixing belt and the non-image portion, and water vapor is also released into this gap. When the water vapor is released, the fibers of the recording medium are dried and the undulation is generated.
Further, the water vapor released into the gap between the fixing belt and the non-image portion remains in the gap and is again absorbed by the recording medium. The water vapor released by itself is reabsorbed, so that the recording medium is wetted and the fibers are extended, and the recording medium is wavy.
Thus, until the recording medium exiting the nip moves to the separation position, the fibers of the recording medium expand and contract due to drying due to the release of water vapor and wetting due to the reabsorption of water vapor. The undulations occur.
In contrast, in the first aspect, the recording medium that has come out of the nip is conveyed to the separation position of the separation member while being pressed by the pressure member via the fixing belt by the pressing member. As a result, even when water vapor is released from the recording medium during the movement to the separation position, the water vapor is released in a state where the recording medium is pressed by the pressure member via the fixing belt by the pressing member. become. Thereby, the fibers of the recording medium try to shrink due to the release of water vapor, but the fibers cannot be shrunk because the entire surface of the recording medium is pressed against the pressing member by the pressing force of the pressing member. As a result, the undulation of the recording medium due to the release of water vapor between the nip and the separating member is suppressed.
Further, even if reabsorption of the released water vapor occurs between the nip and the separating member, the water vapor is reabsorbed while the recording medium is pressed by the pressure member via the fixing belt by the pressing member. . As a result, even if the fibers of the recording medium are about to stretch due to the absorption of water vapor, the fibers cannot be stretched because the entire surface of the recording medium is pressed against the pressure member by the pressing force of the pressing member. As a result, the undulation of the recording medium due to the reabsorption of water vapor is also suppressed between the nip and the separating member.
Thereby, it is possible to suppress the occurrence of undulations in the recording medium between the nip and the separation position.
In the first aspect, the pressure member is separated from the fixing belt after the fixing operation is completed by providing contact / separation means such as a
In addition, the pressing member is arranged as close as possible to the nip forming member such as the fixing roller, and the fixing belt between the nip forming member and the pressing member is not pressed by the pressure member in the non-pressing area such as the boundary area N2s. The length in the sheet conveying direction needs to be a predetermined length (2.8 mm in this embodiment) or less. As described above, when the thickness exceeds 2.8 mm, water vapor or the like is generated in the non-pressing area, and the bubbles are generated by a pressing member such as the post nip portion N2 downstream of the non-pressing area in the recording medium conveyance direction. This is because moving the surface of the recording medium in such a manner that it is pushed out by the pressing force in the pressing area disturbs the toner image that is not sufficiently solidified and may cause a fixing failure such as uneven gloss. However, the temperature of the pressure member is lowered after waiting for a long time. Even if heat is applied from the fixing belt by bringing the pressure member into contact with the fixing belt at a predetermined timing from when the recording medium is fed until the recording medium reaches the nip, the pressure member Sufficient heat is not stored, and it is not sufficiently expanded. As a result, the amount of elastic deformation of the pressing
Therefore, in the aspect 1, the preheating operation is performed at the start-up operation such as the pre-sheet passing operation to heat the pressure member. Accordingly, the recording medium can be passed through in a state where the pressure member is thermally expanded. As a result, the pressing
In addition, when the ambient temperature of the device such as the environmental temperature is low, the heat escapes to the surroundings, so that the pressure member may not be sufficiently thermally expanded. Therefore, in the aspect 1, by performing the preheating operation based on the detection result of the temperature detection unit that detects the ambient temperature of the apparatus, the pressure member can be sufficiently thermally expanded even when the ambient temperature is low. .
(態様2)
態様1において、制御部202などの制御手段は、温度センサ80a,80b,80cなどの温度検知手段の検知結果(環境温度)に基づいて、プレ加熱動作時における熱源44の単位時間当たりの熱量を設定する(本実施形態では、熱源44の点灯率により単位時間当たりの熱量を設定。)
これによれば、実施例1で説明したように、環境温度などの定着装置の周囲温度によらず、プレ加熱動作で加圧ローラなどの加圧部材を十分に熱膨張させることができる。
(Aspect 2)
In the aspect 1, the control means such as the
According to this, as described in the first embodiment, the pressure member such as the pressure roller can be sufficiently thermally expanded by the preheating operation regardless of the ambient temperature of the fixing device such as the environmental temperature.
(態様3)
態様1または2において、プレ加熱動作は、加圧ローラ45などの加圧部材を目標温度に昇温させる動作であって、制御部202などの制御手段は、温度センサなどの温度検知手段の検知結果に基づいて、目標温度を設定する。
これによれば、実施形態で説明したように、環境温度などの定着装置の周囲温度によって、プレ加熱動作終了してから再び加圧ローラ45などの加圧部材を定着ベルト43に当接させるまでの間に加圧部材に蓄えられた熱が周囲に放熱される熱量が異なる。また、定着装置の周囲温度によって、定着ニップN1などのニップに通紙する記録シートなどの記録媒体の温度も異なり、ニップ通過中に加圧部材から記録媒体へ移動する熱量も異なる。従って、定着装置の周囲温度によっては、加圧部材の熱膨張が十分でなくなり、境界領域N2sが、規定の範囲(本実施形態では、2.8mm以下)を超えてしまい、光沢ムラとなるおそれがある。
そこで、態様3では、温度センサなどの温度検知手段の検知結果に基づいて、目標温度を設定することで、定着装置の周囲温度によって、加圧部材に蓄えられる熱量が変更される。これにより、プレ加熱動作終了してから再び加圧ローラ45などの加圧部材を定着ベルト43に当接させるまでの間で放熱される熱量や、ニップを通過する記録媒体に奪われる熱量を加味して、プレ加熱動作で、加圧部材を加熱することが可能となる。これにより、定着装置の周囲温度によらず、加圧部材の熱膨張を維持することができ、境界領域N2sが、規定の範囲(本実施形態では、2.8mm以下)を超えるのを抑制することができる。
(Aspect 3)
In the aspect 1 or 2, the preheating operation is an operation of raising the pressure member such as the
According to this, as described in the embodiment, until the pressure member such as the
Therefore, in
(態様4)
態様1または2において、制御部202などの制御手段は、温度センサ80a,80b,80cなどの温度検知手段の検知結果に基づいて、プレ加熱動作の動作時間を設定する。
これによれば、実施例2で説明したように、プレ加熱動作の動作時間により、加圧ローラ45などの加圧部材に蓄熱される熱量が異なる。よって、温度検知手段が検知した環境温度などの定着装置の周囲温度に基づいて、プレ加熱動作の動作時間を設定することで、定着装置の周囲温度に対応した、熱量をプレ加熱動作により加圧部材に付与することができる。これにより、定着装置の周囲温度によらず、プレ加熱動作により加圧ローラ45などの加圧部材を十分に熱膨張させることができる。
(Aspect 4)
In the aspect 1 or 2, the control unit such as the
According to this, as described in the second embodiment, the amount of heat stored in the pressure member such as the
(態様5)
態様1乃至4いずれかにおいて、制御部202などの制御手段は、温度センサ80a,80b,80cなどの温度検知手段の検知結果に基づいて、プレ加熱動作時の加圧ローラ45などの加圧部材の回転速度を設定する。
これによれば、実施例3で説明したように、加圧ローラ45などの加圧部材の回転速度が速ければ、加圧部材の表面のある箇所が、定着ベルトから加圧部材へ熱の受け渡しが行われる定着ニップN1などのニップに留まる時間が短くなる。その結果、定着ベルトから熱を受け渡された温度上昇した箇所が上記ニップをすばやく抜け、加圧部材の温度の低い箇所が、すばやくニップへ移動してくる。従って、加圧ローラの加圧部材の回転速度が速くなるほど、定着ベルトから加圧部材への熱の伝達効率が高まり、加圧部材を早く加熱することができる。よって、加圧部材の回転速度によりプレ加熱動作により加圧部材に付与される熱量が異なる。よって、温度検知手段が検知した定着装置の周囲温度に基づいて、加圧部材の回転速度を設定することで、定着装置の周囲温度に対応した、熱量をプレ加熱動作により加圧部材に付与することができる。これにより、定着装置の周囲温度によらず、プレ加熱動作により加圧ローラ45などの加圧部材を十分に熱膨張させることができる。
(Aspect 5)
In any one of the first to fourth aspects, the control unit such as the
According to this, as described in the third embodiment, if the rotation speed of the pressure member such as the
(態様6)
態様1乃至5いずれかにおいて、制御部202などの制御手段は、温度センサ80a,80b,80cなどの温度検知手段の検知結果に基づいて、プレ加熱動作時の加圧ローラ45などの加圧部材の前記定着ベルト43への加圧位置を設定する。
これによれば、実施例4で説明したように、加圧ローラ45などの加圧部材の前記定着ベルト43への加圧位置により、定着ニップN1などのニップの幅(記録シートの搬送方向長さ)が変更される。ニップ幅が広くなるほど、定着ベルトから加圧部材へ熱が受け渡される面積が増え、熱の伝達効率を高めることができる。従って、加圧部材の前記定着ベルト43への加圧位置により、プレ加熱動作により加圧部材に付与される熱量が異なる。よって、温度検知手段が検知した定着装置の周囲温度に基づいて、上記加圧位置を設定することで、定着装置の周囲温度に対応した、熱量をプレ加熱動作により加圧部材に付与することができる。これにより、定着装置の周囲温度によらず、プレ加熱動作により加圧ローラ45などの加圧部材を十分に熱膨張させることができる。
(Aspect 6)
In any one of the first to fifth aspects, the control unit such as the
According to this, as described in the fourth embodiment, the width of the nip such as the fixing nip N1 (the length in the conveyance direction of the recording sheet) depends on the pressing position of the pressure member such as the
(態様7)
態様1乃至6いずれかに記載の定着装置において、制御部202などの制御手段は、温度センサ80a,80b,80cなどの温度検知手段の検知結果に基づいて、待機時の定着ベルトの温度を設定する。
これによれば、実施形態で説明したように、待機温度t1などの待機時の定着ベルトの温度が高いほど、プレ加熱動作を開始したときの定着ベルトの温度が高くなり、プレ加熱動作時に加圧部材に付与する熱量が多くなる。従って、待機時の定着ベルトの温度によりプレ加熱動作により加圧部材に付与される熱量が異なる。よって、温度検知手段が検知した定着装置の周囲温度に基づいて、待機時の定着ベルトの温度を設定することで、定着装置の周囲温度に対応した、熱量をプレ加熱動作により加圧部材に付与することができる。これにより、定着装置の周囲温度によらず、プレ加熱動作により加圧ローラ45などの加圧部材を十分に熱膨張させることができる。
(Aspect 7)
In the fixing device according to any one of the first to sixth aspects, the control unit such as the
According to this, as described in the embodiment, the higher the temperature of the fixing belt during standby, such as the standby temperature t1, the higher the temperature of the fixing belt when starting the preheating operation, and the temperature during the preheating operation increases. The amount of heat applied to the pressure member increases. Accordingly, the amount of heat applied to the pressure member by the preheating operation differs depending on the temperature of the fixing belt during standby. Therefore, by setting the temperature of the fixing belt during standby based on the ambient temperature of the fixing device detected by the temperature detecting means, a heat amount corresponding to the ambient temperature of the fixing device is applied to the pressure member by the preheating operation. can do. Accordingly, the pressure member such as the
(態様8)
態様1乃至7いずれかにおいて、制御部202などの制御手段は、温度センサ80a,80b,80cなどの温度検知手段の検知結果に基づいて、待機時の所定のタイミングで前記加圧部材を加熱する待機時加熱動作を行う否かを決定する。
実施形態で説明したように、加圧ローラ45などの加圧部材の温度が低いほど、加圧部材を十分に熱膨張させるのに必要な熱量が増え、プレ加熱動作で加圧部材に付与する熱量では、加圧部材を十分に熱膨張させることができないおそれがある。環境温度などの定着装置の周囲の温度が低いほど、待機時に加圧ローラから周囲に逃げる熱が多くなり、加圧部材が温度低下する。このように、定着装置の周囲の温度に応じて、待機時の所定期間での加圧部材の温度低下が異なり、その結果、プレ加熱動作により加圧部材を十分に熱膨張させることができないおそれがある。そこで、態様8では、定着装置の周囲温度に基づいて、待機時の所定のタイミングで加圧部材を加熱する待機時加熱動作を行う否かを決定する。これにより、プレ加熱動作時に、加圧部材の温度が、低下しているのを抑制することができ、プレ加熱動により加圧部材を十分に熱膨張させることができる。
(Aspect 8)
In any one of the first to seventh aspects, the control unit such as the
As described in the embodiment, the lower the temperature of the pressure member such as the
(態様9)
態様1乃至8いずれかにおいて、制御部202などの制御手段は、温度センサ80a,80b,80cなどの温度検知手段の検知結果に基づいて、定着ニップN1などのニップに通紙する記録シートなどの記録媒体の紙間を設定する。
実施形態で説明したように、環境温度などの定着装置の周囲温度により、上記ニップに搬送される記録シートなどの記録媒体の温度も異なる。上述したように、ニップを通過する記録媒体の温度により、記録媒体に奪われる加圧部材の熱量が異なる。紙間においては、加圧部材は、直接、定着ベルトに接触し、定着ベルトから熱が供給され、記録媒体により奪われた熱量が回復するが、記録媒体が低温で、加圧部材から奪う熱量が多いと、上記紙間で熱量が回復せず、加圧部材の熱膨張が維持できず、境界領域N2sが規定よりも広がるおそれがある。
態様9では、定着温度の周囲温度に基づいて、記録媒体の紙間を設定することで、この紙間で、記録媒体により奪われた熱量を回復することができる。これにより、加圧部材の熱膨張を維持でき、境界領域N2sが規定よりも広がるのを抑制することができる。
(Aspect 9)
In any one of the first to eighth aspects, the control unit such as the
As described in the embodiment, the temperature of the recording medium such as the recording sheet conveyed to the nip varies depending on the ambient temperature of the fixing device such as the environmental temperature. As described above, the amount of heat of the pressure member taken by the recording medium varies depending on the temperature of the recording medium passing through the nip. Between the sheets, the pressure member directly contacts the fixing belt, and heat is supplied from the fixing belt to recover the amount of heat taken away by the recording medium, but the amount of heat taken away from the pressure member by the recording medium is low. If the amount is too large, the amount of heat is not recovered between the papers, the thermal expansion of the pressure member cannot be maintained, and the boundary region N2s may spread beyond the specified range.
In the ninth aspect, the amount of heat taken by the recording medium can be recovered between the sheets by setting the sheet interval of the recording medium based on the ambient temperature of the fixing temperature. Thereby, the thermal expansion of the pressurizing member can be maintained, and the boundary region N2s can be suppressed from spreading beyond the regulation.
(態様10)
態様1乃至9いずれかにおいて、制御部202などの制御手段は、加圧ローラ45などの加圧部材の蓄熱量(本実施形態では、加圧ローラ45の温度から、加圧部材の蓄熱量を把握している)に基づいて、温度検知手段の検知結果に基づくプレ加熱動作を行うか、前記温度検知手段の検知結果に基づかないプレ加熱動作を行うかを選択する。
これによれば、実施形態で説明したように、加圧ローラ45などの加圧部材の蓄熱量が足りず、プレ加熱動作による加圧部材の熱膨張量が、環境温度などの定着装置の周囲の温度に左右されるおそれがあるときは、温度検知手段の検知結果に基づくプレ加熱動作を行うことができる。
(Aspect 10)
In any one of the first to ninth aspects, the control unit such as the
According to this, as described in the embodiment, the heat storage amount of the pressure member such as the
(態様11)
複数の張架部材に張架される無端状の定着ベルト43と、前記複数の張架部材のうちのひとつである定着ローラ41などのニップ形成部材と、前記ニップ形成部材に対向し、前記定着ベルト43を介してニップを形成する加圧ローラ45などの加圧部材と、前記定着ベルト43を加熱する熱源44と、前記ニップ形成部材よりも前記定着ベルト43の移動方向下流側で、前記加圧部材から離間した位置に配置され、前記定着ベルト43を張架する分離補助部材48などの分離部材とを備えた定着装置40において、前記ニップの出口よりも前記定着ベルト43の移動方向下流側に前記定着ベルト43を前記加圧部材に当接させる押さえ部材49と、前記加圧部材を前記定着ベルトに対して接離させる加圧脱圧機構201などの接離手段と、定着動作終了後、前記接離手段により前記加圧部材を前記定着ベルトから離間させるように制御する制御部202などの制御手段とを備え、前記制御手段は、当該定着装置へ供給される電力情報に基づいて、前記定着ベルトを所定の温度にまで加熱する立ち上げ動作時に前記加圧部材を前記定着ベルトに当接させて、所定時間前記加圧部材を加熱するプレ加熱動作を行う。
上記特許文献1において、定着ニップ通過後の記録媒体のスジ状のしわは、定着ニップ通過後の記録媒体に波打ちが生じ、その波打ちが生じた記録媒体が、排紙ローラ対に搬送されるときに生じる。そして、この定着ニップ通過後の記録媒体に波打ちは、定着ニップN1などのニップを出た記録媒体が分離部材の分離位置へ移動するまでの間に発生する。これは、以下の理由で発生する。すなわち、上述した特許文献1に記載の定着装置においては、ニップにおいて記録媒体のトナー像が形成された面が定着ベルトに圧接されながら加熱されることでトナーが溶融して記録媒体にトナー像が定着される。ニップを出た記録媒体はニップで溶融したトナーが定着ベルトに付着した状態で、分離部材の分離位置へ搬送され、この分離位置で定着ベルトから分離される。定着ニップにおいて、記録媒体が加熱されることで、記録媒体に含まれる水分が気化して水蒸気となるが、ニップにおいては、高いニップ圧で記録媒体を押さえ付けているため、記録媒体から水蒸気が放出されにくい。しかし、ニップから分離位置までの記録媒体上のトナー像が定着ベルトに付着した状態で搬送される間は、記録媒体には圧がかかっていないため、この間でニップで発生した水蒸気の放出が起こりやすい。水蒸気は、記録媒体の定着ベルト側の面と反対側の面から主に放出される。また、トナー像が形成された画像部よりも高さが低く、定着ベルトと非画像部との間には隙間が生じており、この隙間にも水蒸気が放出される。水蒸気が放出されることにより、記録媒体の繊維が乾燥して縮み波打ちが発生する。
また、定着ベルトと非画像部との隙間に放出された水蒸気は、その隙間に留まり再び記録媒体に吸収される。自ら放出した水蒸気が再吸収されることで、記録媒体を濡らし繊維が延びて記録媒体に波打ちが生じてしまう。
このように、ニップを出た記録媒体が上記分離位置へ移動するまでの間に、水蒸気の放出による乾燥や、水蒸気の再吸収による濡れにより記録媒体の繊維に伸縮が発生し、この間で記録媒体に波打ちが生じるのである。
これに対し態様11においては、上記ニップから出た記録媒体が、定着ベルトと加圧部材とに挟まれた状態、若しくは、加圧部材と隙間がほとんどない状態で搬送されるように定着ベルトを押し付け部材で押さえることで、以下の利点を有する。すなわち、記録媒体が分離位置まで移動する間で、記録媒体からの水蒸気の放出による乾燥で記録媒体が波打とうとすると、上記定着ベルトや加圧部材に当たり、その波打ちが阻害される。その結果、上記ニップから分離部材までの間での水蒸気の放出による記録媒体の波打ちが抑制される。
また、ニップから分離部材までの間で、放出した水蒸気を再吸収して記録媒体が波打とうとする場合も、上記定着ベルトや加圧部材によりその波打ちが阻害される。その結果、ニップから分離部材までの間で、水蒸気の再吸収による記録媒体の波打ちも抑制される。
このように、ニップ通過後の記録媒体の波打ちが抑制されることで、波打ちが生じた記録媒体が、排紙ローラ対により搬送されるのを抑制することができ、定着ニップ通過後の記録媒体にスジ状のしわが生じるのを抑制することができる。
さらに、態様11においては、前記加圧部材を前記定着ベルトに対して接離させる加圧脱圧機構201などの接離手段を備えることで、定着動作終了後に加圧部材を定着ベルトから離間させることができる。これにより、加圧部材などに上記ニップ形成時に弾性変形した形状の癖がつくのを抑制することができ、耐久性を向上させることができる。
また、押さえ部材は、定着ローラなどのニップ形成部材になるべく近く配置して、ニップ形成部材と押さえ部材との間の定着ベルトが加圧部材に押さえられていない境界領域N2sなどの非押さえ領域のシート搬送方向長さを所定の長さ(本実施形態では、2.8mm)以下にする必要がある。これは、上述したように、2.8mmを超えると、この非押さえ領域で水蒸気などが発生し、その気泡が、上記非押さえ領域よりも記録媒体搬送方向下流の押さえ部材による押さえ領域での押圧力により押し出されるような形で記録媒体の表面を移動することで、十分固化していないトナー像を乱し、光沢ムラなどの定着不良が発生するおそれがあるからである。しかしながら、長期間待機後においては、加圧部材の温度が低下している。記録媒体の給紙が開始されてからニップに記録媒体が到達するまでの所定のタイミングで、加圧部材を定着ベルトに当接させて、定着ベルトから熱を付与されても、加圧部材に十分熱が蓄えられず、十分に熱膨張していない。その結果、押さえ部材49の弾性変形量が低下し、押さえ部材49の先端がニップN1から離れてしまい、非押さえ領域のシート搬送方向長さが、所定の長さを越えてしまうおそれがあった。その結果、長期間待機後の最初の画像形成動作により形成された画像に光沢ムラが発生するおそれがあった。
そこで、態様11でも、通紙前動作などの立ち上げ動作時にプレ加熱動作を行って、加圧部材を加熱する。これにより、加圧部材を十分に熱膨張させた状態で、記録媒体を通紙することができる。その結果、加圧部材により押さえ部材49を良好に弾性変形させることができ、非押さえ領域のシート搬送方向長さを所定の長さ以下にすることができる。よって、長期間待機後の最初の画像形成動作により形成された画像に光沢ムラが発生するのを抑制することができる。
また、定着装置が搭載される画像形成装置などの装置に入力される電力の変動により、定着装置の熱源44に供給される電力が変動し、熱源44の発熱量が変動する。熱源44の発熱量が変動することで、上記プレ加熱動作で上記加圧部材に供給される熱量が変動する。よって、態様11では、当該定着装置に供給される電力情報に基づいて、プレ加熱動作を行うことで、加圧部材に規定の熱量を付与することができ、加圧部材を十分に熱膨張させることができる。
(Aspect 11)
An endless fixing
In Patent Document 1, streaky wrinkles of the recording medium after passing through the fixing nip are generated when the recording medium after passing through the fixing nip is wavy, and the recording medium in which the waviness is conveyed is conveyed to a pair of paper discharge rollers. To occur. The undulation of the recording medium after passing through the fixing nip occurs until the recording medium that has exited the nip such as the fixing nip N1 moves to the separation position of the separation member. This occurs for the following reasons. That is, in the fixing device described in Patent Document 1 described above, the surface of the recording medium on which the toner image is formed is heated while being pressed against the fixing belt at the nip, whereby the toner melts and the toner image is formed on the recording medium. It is fixed. The recording medium exiting the nip is conveyed to the separation position of the separation member in a state where the toner melted at the nip adheres to the fixing belt, and is separated from the fixing belt at the separation position. When the recording medium is heated in the fixing nip, the moisture contained in the recording medium is vaporized to become water vapor. However, in the nip, since the recording medium is pressed with a high nip pressure, the water vapor is removed from the recording medium. Hard to be released. However, while the toner image on the recording medium from the nip to the separation position is conveyed while being attached to the fixing belt, no pressure is applied to the recording medium. Cheap. The water vapor is mainly released from the surface opposite to the surface on the fixing belt side of the recording medium. Further, the height is lower than the image portion on which the toner image is formed, and a gap is formed between the fixing belt and the non-image portion, and water vapor is also released into this gap. When the water vapor is released, the fibers of the recording medium are dried and the undulation is generated.
Further, the water vapor released into the gap between the fixing belt and the non-image portion remains in the gap and is again absorbed by the recording medium. The water vapor released by itself is reabsorbed, so that the recording medium is wetted and the fibers are extended, and the recording medium is wavy.
Thus, until the recording medium exiting the nip moves to the separation position, the fibers of the recording medium expand and contract due to drying due to the release of water vapor and wetting due to the reabsorption of water vapor. The undulations occur.
On the other hand, in
Further, even when the released water vapor is reabsorbed between the nip and the separating member to cause the recording medium to undulate, the waving is inhibited by the fixing belt and the pressure member. As a result, the undulation of the recording medium due to the reabsorption of water vapor is also suppressed between the nip and the separating member.
In this way, by suppressing the undulation of the recording medium after passing through the nip, the recording medium in which the undulation has occurred can be suppressed from being conveyed by the discharge roller pair, and the recording medium after passing through the fixing nip. It is possible to suppress the generation of streak-like wrinkles.
Further, in the
In addition, the pressing member is arranged as close as possible to the nip forming member such as the fixing roller, and the fixing belt between the nip forming member and the pressing member is not pressed by the pressure member in the non-pressing area such as the boundary area N2s. The length in the sheet conveying direction needs to be a predetermined length (2.8 mm in this embodiment) or less. As described above, when the thickness exceeds 2.8 mm, water vapor or the like is generated in the non-pressing area, and the bubbles are pressed in the pressing area by the pressing member downstream in the recording medium transport direction from the non-pressing area. This is because by moving the surface of the recording medium in such a manner that it is pushed out by pressure, a toner image that is not sufficiently solidified may be disturbed and fixing defects such as uneven gloss may occur. However, the temperature of the pressure member is lowered after waiting for a long time. Even if heat is applied from the fixing belt by bringing the pressure member into contact with the fixing belt at a predetermined timing from when the recording medium is fed until the recording medium reaches the nip, the pressure member Sufficient heat is not stored, and it is not sufficiently expanded. As a result, the amount of elastic deformation of the pressing
Therefore, also in the
Further, the power supplied to the
(態様12)
態様11において、制御部202などの制御手段は、電力情報に基づいて、プレ加熱動作時における前記熱源44の稼動時間を設定する(本実施形態では、熱源44の点灯率により稼動時間を設定している)。
これによれば、実施例Aで説明したように、画像形成装置などの装置へ供給される電力の変動があっても、プレ加熱動作により、加圧部材に規定の熱量を付与することができ、加圧部材を十分に熱膨張させることができる。
(Aspect 12)
In the
According to this, as described in the embodiment A, even if there is a fluctuation in the power supplied to an apparatus such as an image forming apparatus, a predetermined amount of heat can be applied to the pressure member by the preheating operation. The pressure member can be sufficiently thermally expanded.
(態様13)
態様11または12において、前記プレ加熱動作は、加圧ローラなどの加圧部材を目標温度に昇温させる動作であって、制御部202などの制御手段は、前記電力情報に基づいて、前記目標温度を設定する。
これによれば、実施例Eで説明したように、プレ加熱動作終了後、一旦、加圧部材を定着ベルト43から離間させ、定着ニップに記録シートが到達する前に、加圧部材を再び定着ベルトに当接させる。加圧部材を再び定着ベルトに当接させてから、記録シートなどの記録媒体が定着ニップN1に到達するまでの間、定着ベルト43から熱が供給されて、加圧部材に熱が蓄えられるが、熱源への供給電力の変動により、その間で加圧部材に蓄熱される熱量が変動する。その結果、記録媒体が定着ニップN1などのニップを通過するときに、加圧部材の熱が記録シートに奪われ規定の蓄熱量を維持することができず、加圧部材の熱膨張が維持できないおそれがある。
よって、電力情報に基づいて、目標温度を設定することで、電力情報に応じて加圧部材に蓄えられる熱量が変更される。これにより、定着装置に供給される電力により変動する、プレ加熱動作終了してから再び加圧ローラ45などの加圧部材を定着ベルト43に当接させるまでの間に加圧ローラに供給する熱量を加味して、プレ加熱動作で、加圧部材に付与する熱量を設定することができる。これにより、加圧部材の熱膨張を維持することができ、境界領域N2sが、規定の範囲(本実施形態では、2.8mm以下)を超えるのを抑制することができる。
(Aspect 13)
In the
According to this, as described in Example E, after the preheating operation is finished, the pressure member is once separated from the fixing
Thus, by setting the target temperature based on the power information, the amount of heat stored in the pressure member is changed according to the power information. As a result, the amount of heat supplied to the pressure roller, which fluctuates depending on the power supplied to the fixing device, between the end of the preheating operation and the time when the pressure member such as the
(態様14)
態様11または12において、制御部202などの制御手段は、前記電力情報に基づいて、前記プレ加熱動作の動作時間を設定する。
これによれば、実施例Bで説明したように、装置に供給される供給電力の変動で、熱源の発熱量が変動しても、プレ加熱動作により、規定の熱量を加圧部材に付与することができ、加圧部材を十分に熱膨張させることができる。
(Aspect 14)
In the
According to this, as described in Example B, even if the heat generation amount of the heat source fluctuates due to fluctuations in the supply power supplied to the apparatus, a prescribed amount of heat is applied to the pressure member by the preheating operation. And the pressure member can be sufficiently thermally expanded.
(態様15)
態様11乃至14いずれかにおいて、制御部202などの制御手段は、前記電力情報に基づいて、プレ加熱動作時の加圧ローラ45などの加圧部材の回転速度を設定する。
これによれば、実施例Cで説明したように、加圧ローラ45などの加圧部材の回転速度が速ければ、加圧部材の表面のある箇所が、定着ベルトから加圧部材へ熱の受け渡しが行われる定着ニップN1などのニップに留まる時間が短くなる。その結果、定着ベルトから熱を受け渡された温度上昇した箇所が上記ニップをすばやく抜け、加圧部材の温度の低い箇所が、すばやくニップへ移動してくる。従って、加圧部材の回転速度が速くなるほど、定着ベルト43から加圧部材への熱の伝達効率を高めることができる。よって、電力情報に基づいて、加圧部材の回転速度を設定することで、供給電力の低下で熱源44の発熱量が低下しても、それに対応して加圧部材への熱の伝達効率を高めることができ、加圧部材に規定の熱量を付与することができる。これにより、加圧部材を十分に熱膨張させることができる。
(Aspect 15)
In any of the
According to this, as described in the embodiment C, if the rotation speed of the pressure member such as the
(態様16)
態様11乃至15いずれかにおいて、制御部202などの制御手段は、前記電力情報に基づいて、プレ加熱動作時の加圧ローラなどの加圧部材の前記定着ベルトへの加圧位置を設定する。
これによれば、実施例Dで説明したように、加圧ローラ45などの加圧部材の前記定着ベルト43への加圧位置により、定着ニップN1などのニップの幅(記録シートの搬送方向長さ)が変更される。ニップ幅が広くなるほど、定着ベルトから加圧部材へ熱が受け渡される面積が増え、熱の伝達効率を高めることができる。従って、電力情報に基づいて、上記加圧位置を設定することで、供給電力の変動で熱源44の発熱量が低下しても、それに対応して加圧部材への熱の伝達効率を高めることができ、加圧部材に規定の熱量を付与することができる。その結果、加圧部材を十分に熱膨張させることができる。
(Aspect 16)
In any one of the
According to this, as described in the embodiment D, the width of the nip such as the fixing nip N1 (the length in the conveyance direction of the recording sheet) depends on the pressing position of the pressure member such as the
(態様17)
態様11乃至16いずれかにおいて、制御部202などの制御手段は、加圧部材の蓄熱量(実施形態においては、加圧部材の温度に基づいて把握)に基づいて、前記電力情報に基づくプレ加熱動作を行うか、電力情報に基づかないプレ加熱動作を行うかを選択する。
これによれば、実施形態2で説明したように、加圧ローラ45などの加圧部材の蓄熱量が足りず、プレ加熱動作による加圧部材の熱膨張量が、供給電力により左右されるおそれがあるときは、電力情報に基づくプレ加熱動作を行うことができる。
(Aspect 17)
In any one of
According to this, as described in the second embodiment, the heat storage amount of the pressure member such as the
(態様18)
感光体3などの潜像担持体と、潜像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段(帯電装置5、光書込ユニット1、現像装置4などで構成)と、前記トナー像を前記潜像担持体上から記録媒体上に転写する転写手段(一次転写ユニットおよび二次転写ユニットで構成)と、前記記録材上に転写されたトナー像を該記録材に定着させる定着手段と、を備えた画像形成装置において、前記定着手段として、態様1乃至17いずれかに記載の定着装置を用いる。
これによれば、出力された記録媒体にスジ状のしわが生じるのを抑制することができる。
(Aspect 18)
A latent image carrier such as a
According to this, it is possible to suppress the generation of streak-like wrinkles on the output recording medium.
(態様19)
態様18において、定着装置の周囲温度を検知する温度センサ80a,80b,80cなどの温度検知手段を備え、前記温度検知手段の検知結果に基づいて、感光体3などの潜像担持体上に形成するトナー像の単位面積当たりのトナー付着量を設定する。
これによれば、実施形態で説明したように、環境温度などの定着装置の周囲温度に応じて、記録シートなどの記録媒体上のトナー像を良好に定着するために必要な熱量を変更することができる。これにより、定着装置の周囲温度が低く、トナー像のトナー温度が低いときは、トナー付着量を低減することが可能となり、定着装置の周囲温度が低いときも、良好な定着性を得ることができる。
(Aspect 19)
Aspect 18 includes temperature detection means such as
According to this, as described in the embodiment, the amount of heat necessary to satisfactorily fix the toner image on the recording medium such as the recording sheet is changed according to the ambient temperature of the fixing device such as the environmental temperature. Can do. As a result, when the ambient temperature of the fixing device is low and the toner temperature of the toner image is low, it is possible to reduce the amount of toner adhesion, and good fixability can be obtained even when the ambient temperature of the fixing device is low. it can.
1:光書込ユニット
2:作像ユニット
3:感光体
4:現像装置
5:帯電装置
10:研磨装置
11:サーミスタ
20:移動機構
21:ガイド部材
22:接続部材
23:アーム部材
24:支持板
40:定着装置
41:定着ローラ
41a:芯金部
42:加熱ローラ
43:定着ベルト
44:熱源
45:加圧ローラ
46:分離板
47:テンションローラ
48:分離補助部材
49:押さえ部材
49a:剥離部
49b:押さえ部
60:一次転写ユニット
78:二次転写ユニット
80a,80b,80c:温度センサ
81:電力検知部
201:加圧脱圧機構
201a:加圧アーム
201b:加圧カム
201c:駆動手段
202:制御部
203:ベルト駆動手段
N1:定着ニップ
N2:ポストニップ部
N2s:境界領域
P:記録シート
1: Optical writing unit 2: Image forming unit 3: Photoconductor 4: Developing device 5: Charging device 10: Polishing device 11: Thermistor 20: Moving mechanism 21: Guide member 22: Connection member 23: Arm member 24: Support plate 40: fixing device 41: fixing
Claims (19)
前記複数の張架部材のうちのひとつであるニップ形成部材と、
前記ニップ形成部材に対向して前記定着ベルトを介してニップを形成する加圧部材と、
前記定着ベルトを加熱する熱源と、
前記ニップ形成部材よりも前記定着ベルトの移動方向下流側で、前記加圧部材から離間した位置に配置され、前記定着ベルトを張架する分離部材とを備えた定着装置において、
前記ニップの出口から前記分離部材の前記定着ベルト移動方向上流側端部までの間に、前記定着ベルトの内周面に当接して前記定着ベルトを押さえる押さえ部材と、
前記加圧部材を前記定着ベルトに対して接離させる接離手段と、
定着動作終了後、前記接離手段により前記加圧部材を前記定着ベルトから離間させるように制御する制御手段と、
当該装置の周囲温度を検知する温度検知手段とを備え、
前記制御手段は、前記温度検知手段の検知結果に基づいて、前記定着ベルトを所定の温度にまで加熱する立ち上げ動作時に前記加圧部材を前記定着ベルトに当接させて、前記加圧部材を加熱するプレ加熱動作を行うことを特徴とする定着装置。 An endless fixing belt stretched over a plurality of stretch members;
A nip forming member that is one of the plurality of stretching members;
A pressure member that forms a nip through the fixing belt opposite the nip forming member;
A heat source for heating the fixing belt;
A fixing device including a separation member that is disposed downstream of the nip forming member in the moving direction of the fixing belt and spaced from the pressure member, and stretches the fixing belt;
A pressing member that contacts the inner peripheral surface of the fixing belt and presses the fixing belt between the outlet of the nip and the upstream end of the separation member in the fixing belt moving direction;
Contacting / separating means for contacting and separating the pressure member with respect to the fixing belt;
Control means for controlling the pressing member to be separated from the fixing belt by the contact / separation means after the fixing operation is completed;
Temperature detecting means for detecting the ambient temperature of the device,
The controller is configured to bring the pressure member into contact with the fixing belt during a start-up operation for heating the fixing belt to a predetermined temperature based on a detection result of the temperature detection unit. A fixing device that performs a preheating operation for heating.
前記制御手段は、前記温度検知手段の検知結果に基づいて、プレ加熱動作時における前記熱源の単位時間当たりの熱量を設定することを特徴とする定着装置。 The fixing device according to claim 1,
The fixing device is characterized in that the control means sets a heat amount per unit time of the heat source during a preheating operation based on a detection result of the temperature detection means.
前記プレ加熱動作は、前記加圧部材を目標温度に昇温させる動作であって、
前記制御手段は、前記温度検知手段の検知結果に基づいて、前記目標温度を設定することを特徴とする定着装置。 The fixing device according to claim 1 or 2,
The preheating operation is an operation of raising the pressure member to a target temperature,
The fixing device, wherein the control unit sets the target temperature based on a detection result of the temperature detection unit.
前記制御手段は、前記温度検知手段の検知結果に基づいて、前記プレ加熱動作の動作時間を設定することを特徴とする定着装置。 In the fixing device according to claim 1 or 2,
The fixing device, wherein the control unit sets an operation time of the preheating operation based on a detection result of the temperature detection unit.
前記制御手段は、前記温度検知手段の検知結果に基づいて、プレ加熱動作時の前記加圧部材の回転速度を設定することを特徴とする定着装置。 The fixing device according to claim 1,
The fixing device, wherein the control unit sets a rotation speed of the pressure member during a preheating operation based on a detection result of the temperature detection unit.
前記制御手段は、前記温度検知手段の検知結果に基づいて、プレ加熱動作時の前記加圧部材の前記定着ベルトへの加圧位置を設定することを特徴とする定着装置。 The fixing device according to claim 1,
The fixing device sets the pressure position of the pressure member to the fixing belt during the preheating operation based on the detection result of the temperature detection means.
前記制御手段は、前記温度検知手段の検知結果に基づいて、待機時の定着ベルト温度を設定することを特徴とする定着装置。 The fixing device according to claim 1,
The fixing unit is characterized in that the control unit sets a fixing belt temperature during standby based on a detection result of the temperature detection unit.
前記制御手段は、前記温度検知手段の検知結果に基づいて、待機時の所定のタイミングで前記加圧部材を加熱する待機時加熱動作を行う否かを決定することを特徴とする定着装置。 The fixing device according to any one of claims 1 to 7,
The fixing device determines whether or not to perform a standby heating operation for heating the pressure member at a predetermined timing during standby based on a detection result of the temperature detection unit.
前記制御手段は、前記温度検知手段の検知結果に基づいて、前記ニップに通紙する記録媒体の紙間を設定することを特徴とする定着装置。 The fixing device according to claim 1,
The fixing device is characterized in that the control unit sets a sheet interval of a recording medium to be passed through the nip based on a detection result of the temperature detection unit.
前記制御手段は、前記加圧部材の蓄熱量に基づいて、前記温度検知手段の検知結果に基づくプレ加熱動作を行うか、前記温度検知手段の検知結果に基づかないプレ加熱動作を行うかを選択することを特徴とする定着装置。 The fixing device according to any one of claims 1 to 9,
The control means selects whether to perform a preheating operation based on the detection result of the temperature detection means or a preheating operation not based on the detection result of the temperature detection means, based on the heat storage amount of the pressure member. A fixing device.
前記複数の張架部材のうちのひとつであるニップ形成部材と、
前記ニップ形成部材に対向して前記定着ベルトを介してニップを形成する加圧部材と、
前記定着ベルトを加熱する熱源と、
前記ニップ形成部材よりも前記定着ベルトの移動方向下流側で、前記加圧部材から離間した位置に配置され、前記定着ベルトを張架する分離部材とを備えた定着装置において、
前記ニップの出口から前記分離部材の前記定着ベルト移動方向上流側端部までの間に、前記定着ベルトの内周面に当接して前記定着ベルトを押さえる押さえ部材と、
前記加圧部材を前記定着ベルトに対して接離させる接離手段と、
定着動作終了後、前記接離手段により前記加圧部材を前記定着ベルトから離間させるように制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、当該定着装置に供給される電力情報に基づいて、前記定着ベルトを所定の温度にまで加熱する立ち上げ動作時に前記加圧部材を前記定着ベルトに当接させて、所定時間前記加圧部材を加熱するプレ加熱動作を行うことを特徴とする定着装置。 An endless fixing belt stretched over a plurality of stretch members;
A nip forming member that is one of the plurality of stretching members;
A pressure member that forms a nip through the fixing belt opposite the nip forming member;
A heat source for heating the fixing belt;
A fixing device including a separation member that is disposed downstream of the nip forming member in the moving direction of the fixing belt and spaced from the pressure member, and stretches the fixing belt;
A pressing member that contacts the inner peripheral surface of the fixing belt and presses the fixing belt between the outlet of the nip and the upstream end of the separation member in the fixing belt moving direction;
Contacting / separating means for contacting and separating the pressure member with respect to the fixing belt;
Control means for controlling the pressing member to be separated from the fixing belt by the contact / separation means after completion of the fixing operation;
The control means causes the pressure member to abut on the fixing belt during a start-up operation for heating the fixing belt to a predetermined temperature based on power information supplied to the fixing device, and for a predetermined time. A fixing device that performs a preheating operation for heating a pressure member.
前記制御手段は、前記電力情報に基づいて、プレ加熱動作時における前記熱源の稼動時間を設定することを特徴とする定着装置。 The fixing device according to claim 11.
The fixing device, wherein the control unit sets an operation time of the heat source during a preheating operation based on the power information.
前記プレ加熱動作は、前記加圧部材を目標温度に昇温させる動作であって、
前記制御手段は、前記電力情報に基づいて、前記目標温度を設定することを特徴とする定着装置。 The fixing device according to claim 11 or 12,
The preheating operation is an operation of raising the pressure member to a target temperature,
The fixing device, wherein the control unit sets the target temperature based on the power information.
前記制御手段は、前記電力情報に基づいて、前記プレ加熱動作の動作時間を設定することを特徴とする定着装置。 The fixing device according to claim 11 or 12,
The fixing device, wherein the control unit sets an operation time of the preheating operation based on the power information.
前記制御手段は、前記電力情報に基づいて、プレ加熱動作時の前記加圧部材の回転速度を設定することを特徴とする定着装置。 The fixing device according to claim 11,
The fixing device, wherein the control unit sets a rotation speed of the pressure member during a preheating operation based on the power information.
前記制御手段は、前記電力情報に基づいて、プレ加熱動作時の前記加圧部材の前記定着ベルトへの加圧位置を設定することを特徴とする定着装置。 The fixing device according to any one of claims 11 to 15, wherein
The fixing device is configured to set a pressure position of the pressure member to the fixing belt during a preheating operation based on the power information.
前記制御手段は、前記加圧部材の蓄熱量に基づいて、前記電力情報に基づくプレ加熱動作を行うか、電力情報に基づかないプレ加熱動作を行うかを選択することを特徴とする定着装置。 The fixing device according to claim 11,
The fixing device selects whether to perform a preheating operation based on the power information or a preheating operation not based on the power information, based on a heat storage amount of the pressure member.
潜像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、
前記トナー像を前記潜像担持体上から記録媒体上に転写する転写手段と、
前記記録材上に転写されたトナー像を該記録媒体に定着させる定着手段と、を備えた画像形成装置において、
前記定着手段として、請求項1乃至17いずれかに記載の定着装置を用いることを特徴とする画像形成装置。 A latent image carrier;
Toner image forming means for forming a toner image on the latent image carrier;
Transfer means for transferring the toner image from the latent image carrier onto a recording medium;
A fixing unit that fixes the toner image transferred onto the recording material to the recording medium;
An image forming apparatus using the fixing device according to claim 1 as the fixing unit.
前記定着装置の周囲温度を検知する温度検知手段を備え、
前記温度検知手段の検知結果に基づいて、前記潜像担持体上に形成するトナー像の単位面積当たりのトナー付着量を設定することを特徴とする画像形成装置。 The image forming apparatus according to claim 18.
Temperature detecting means for detecting the ambient temperature of the fixing device,
An image forming apparatus, wherein a toner adhesion amount per unit area of a toner image formed on the latent image carrier is set based on a detection result of the temperature detection means.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016192097A JP2018054943A (en) | 2016-09-29 | 2016-09-29 | Fixing device and image forming apparatus |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016192097A JP2018054943A (en) | 2016-09-29 | 2016-09-29 | Fixing device and image forming apparatus |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018054943A true JP2018054943A (en) | 2018-04-05 |
Family
ID=61836669
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016192097A Pending JP2018054943A (en) | 2016-09-29 | 2016-09-29 | Fixing device and image forming apparatus |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2018054943A (en) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10788774B2 (en) | 2018-11-27 | 2020-09-29 | Kyocera Document Solutions Inc. | Fixing device that controls rotation speed of press roller, according to temperature of fixing element at start of job, type of recording sheet, ambient temperature, and elapsed time after start of paper feed, and image forming apparatus |
-
2016
- 2016-09-29 JP JP2016192097A patent/JP2018054943A/en active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10788774B2 (en) | 2018-11-27 | 2020-09-29 | Kyocera Document Solutions Inc. | Fixing device that controls rotation speed of press roller, according to temperature of fixing element at start of job, type of recording sheet, ambient temperature, and elapsed time after start of paper feed, and image forming apparatus |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5556236B2 (en) | Fixing device and image forming apparatus having the same | |
US7242898B2 (en) | Fixing unit image forming apparatus with interior crown-shaped roll | |
US9239559B2 (en) | Fixing device and image forming apparatus including same | |
JP4695976B2 (en) | Fixing apparatus, image forming apparatus, and image forming method | |
JP6701563B2 (en) | Fixing device and image forming device | |
JP4447565B2 (en) | Fixing apparatus and image forming apparatus | |
JP5517591B2 (en) | Fixing device | |
JP2017219797A (en) | Fixing device and image forming apparatus | |
JP4586392B2 (en) | Fixing apparatus and image forming apparatus | |
JP2008122795A (en) | Image forming apparatus | |
JP2007057682A (en) | Fixing device and image forming apparatus | |
JP4609116B2 (en) | Fixing apparatus and image forming apparatus | |
JP2016095326A (en) | Image forming apparatus | |
JP2007114698A (en) | Fixing device and image forming apparatus | |
JP2008170649A (en) | Image forming apparatus, fixing device and program | |
JP4760296B2 (en) | Fixing device and image forming apparatus using the same | |
JP2007047380A (en) | Image forming apparatus | |
JP2006235041A (en) | Fixing device and image forming apparatus | |
JP2018054943A (en) | Fixing device and image forming apparatus | |
JP4701051B2 (en) | Fixing apparatus and image forming apparatus | |
JP4591008B2 (en) | Fixing apparatus and image forming apparatus | |
JP2017223746A (en) | Fixing device and image forming apparatus | |
JP2017173777A (en) | Fixing device and image forming apparatus | |
JP4870051B2 (en) | FIXING DEVICE, IMAGE FORMING DEVICE, FIXING DEVICE CONTROL METHOD, FIXING DEVICE CONTROL PROGRAM, AND RECORDING MEDIUM THEREOF | |
JP2007233201A (en) | Fixing device and method of forming nip part |