<第1実施形態>
1.遊技機の構造
本発明の遊技機の第1実施形態であるパチンコ遊技機1について図面を用いて説明する。なお、以下の説明において、パチンコ遊技機1の各部の左右方向は、そのパチンコ遊技機1に対面する遊技者にとっての(正面視の)左右方向のことである。また、パチンコ遊技機1の各部の前方向をパチンコ遊技機1から当該に対面する遊技者に近づく方向とし、パチンコ遊技機1の各部の後方向をパチンコ遊技機1に対面する遊技者から当該パチンコ遊技機1に近づく方向として、説明する。
図1に示すように、本発明の遊技機の第1実施形態のパチンコ遊技機1は、遊技機枠50を備えている。遊技機枠50は、図示しない遊技店に固定可能な外枠51と、外枠51に回動自在に支持される内枠52と、ヒンジ54を介して内枠52に回転自在に支持される前枠53と、を備える。内枠52と前枠53はぞれぞれ開閉が可能である。内枠52には、後述する遊技盤2を嵌め込むための正面視略矩形状の遊技盤用開口部52Aが形成されている(図2参照)。また、前枠53には、正面視略矩形状の透明のガラス板55が取り付けられている。ガラス板55は、前枠53に形成されたガラス板用開口部53Aに取り付けられている。内枠52と前枠53が閉じられているとき、遊技盤用開口部52Aに嵌め込まれた遊技盤2とガラス板55とは対面する。よって、パチンコ遊技機1が遊技店に設置されると、当該パチンコ遊技機1の前方にいる遊技者は、ガラス板55を通して、後述する遊技盤2に形成された遊技領域3を視認することができる。なお、ガラス板55の代わりに透明な合成樹脂板等を用いてもよい。パチンコ遊技機1の前方から遊技領域3を視認可能であればよい。
前枠53の下部には、遊技球を発射させるための回転操作が可能なハンドル60と、ハンドル60に供給される遊技球を貯留する打球供給皿(所謂「上皿」)61と、打球供給皿61に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿(所謂「下皿」)62と、が設けられている。
打球供給皿61の上面には、押下操作可能な球型ボタン63、および、押下操作可能なセレクトボタン65が設けられている。球型ボタン63、および、セレクトボタン65については後述する。
また、前枠53の上部には上側装飾ユニット200が設けられ、前枠53の左部には左側装飾ユニット210が設けられ、前枠53の右部には右側装飾ユニット220が設けられている。
上側装飾ユニット200の前面には、発光可能な枠ランプ66が設けられている。枠ランプ66は、左側から右側に向かって順番に第1発光部661と第2発光部662と第3発光部663と第4発光部664とを備えている。第1発光部661は正面視で「L」字形状であり、第2発光部662は正面視で「O」字形状であり、第3発光部663は正面視で「G」字形状であり、第4発光部664は正面視で「O」字形状である。
また、右側装飾ユニット220の上部には、音を出力可能なスピーカ67が設けられている。さらに、右側装飾ユニット220の下部には、押下操作可能な剣型ボタン64が設けられている。剣型ボタン64は、押下操作可能であり、剣を模した剣型操作体641を備えている。すなわち、剣型操作体641が剣型ボタン64の操作部を構成する。なお、図1において図示されていないが、左側装飾ユニット210の上部にも、右側装飾ユニット220と同様に、音を出力可能なスピーカ67が設けられている。
図3に示すように、遊技盤2の前面には、ハンドル60の回転操作に応じた発射強度で発射された遊技球が流下可能な遊技領域3が形成されている。遊技領域3は、レール部材4などに囲まれて仕切られている。遊技領域3には、遊技球を誘導する複数の遊技用のくぎ(図示なし)が前方に突設されている。
また、遊技領域3の中央付近には、液晶表示装置からなる画像表示装置7が設けられている。画像表示装置7の表示画面7aは、静止画や動画などの画像を表示可能である。なお、画像表示装置7は、有機EL表示装置などの他の画像表示装置であってもよい。
遊技領域3の中央付近であって画像表示装置7の前方には、正面視略円形状の枠体からなるセンター装飾体10が配されている。センター装飾体10の下部には、その上面を転動する遊技球を、下方へ誘導可能なステージ部11が形成されている。また、センター装飾体10の上部には、動作が可能な盤可動体15が配されている。なお、盤可動体15は、図3に記載され、未作動時にはセンター装飾体10の上部辺りに収納されている上側可動部15Uと、図3に不図示であるが、未作動時にはセンター装飾体10の左下部辺りに収納されている左下可動部15Lと、同じく未作動時にはセンター装飾体10の右下部辺りに収納されている右下可動部15Rと、を具備している。そして、盤可動体15が作動するときには、図17(D−1)に示すように、上側可動部15U、左下可動部15L、および、右下可動部15Rはそれぞれ、表示画面7aの中心辺りまで移動してきて合体し、所定の怪人キャラの顔を形成する。このとき、表示画面7aの大部分は、上側可動部15U、左下可動部15L、および、右下可動部15Rにより覆われる。表示画面7aの盤可動体15に覆われた部分は遊技者から視認できない。
遊技領域3における画像表示装置7の下方であり、ステージ部11の直下には、遊技球の入球し易さが変化せずに一定の、すなわち不変の第1始動口20を備える第1始動入賞装置21が設けられている。よって、ステージ部11の上面を転動した遊技球は第1始動口20に向かって流下し易い。第1始動口20への遊技球の入賞は、第1特別図柄(以下、「特図1」という)の抽選(以下、「特図1抽選」という)および特図1の可変表示(後述の特図1関係乱数の取得と判定)の契機となっている。また、遊技球が第1始動口20へ入賞すると、所定個数(第1実施形態では、4個)の遊技球が賞球として払い出される。
遊技領域3における第1始動口20の直下には、第2始動口22を備える第2始動入賞装置(所謂「電チュー」)23が設けられている。第2始動口22への遊技球の入賞は、第2特別図柄(以下、「特図2」という)の抽選(以下、「特図2抽選」)および特図2の可変表示の契機となっている。また、遊技球が第2始動口22へ入賞すると、所定個数(第1実施形態では、4個)の遊技球が賞球として払い出される。
電チュー23は、開閉可能な開閉部材231を備えている。開閉部材231の作動によって第2始動口22が開閉する。開閉部材231は正面視略正方形の平板からなり、通常は第2始動口22を塞いでいる。開閉部材231は下端を中心に、上端が前方へ倒れるように略90度回転することができる。開閉部材231が回転すると、開閉部材231が遊技領域3に垂直に突出した状態になり、流下する遊技球を受け止めて第2始動口22の中に入球させる。このように、開閉部材231が開状態であるときだけ遊技球の第2始動口22への入球が可能となる。
また、遊技領域3における第1始動入賞装置21の左側には、一般入賞口27が設けられている。遊技球が一般入賞口27へ入賞すると、所定個数(第1実施形態では、7個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、遊技領域3における電チュー23の右斜め上方、言い換えれば、正面視で画像表示装置7の右斜め下方には、遊技球が通過可能なゲート28が設けられている。遊技球のゲート28の通過は、電チュー23を開放するか否かを決める普通図柄の抽選および普通図柄の可変表示(すなわち普通図柄乱数の取得と判定)の契機となっている。
また、遊技領域3における第1始動入賞装置21の右斜め上方、言い換えれば、正面視で画像表示装置7の右斜め下方でゲート28の直下には、第1大入賞口30を備えた第1大入賞装置31が設けられている。第1大入賞装置31は、開状態と閉状態とをとる開閉部材311を備える。開閉部材311の作動により第1大入賞口30が開閉する。開閉部材311は正面視略横長矩形状の平板からなり、通常は第1大入賞口30を塞いでいる。開閉部材311は下端を中心に、上端が前方へ倒れるように略90度回転することができる。開閉部材311が回転すると、開閉部材311が遊技領域3に垂直に突出した状態になり、流下する遊技球を受け止めて第1大入賞口30の中に入球させる。このように、開閉部材311が開状態であるときだけ遊技球の第1大入賞口30への入球が可能となる。遊技球が第1大入賞口30へ入賞すると、所定個数(第1実施形態では、14個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、遊技領域3における第1大入賞装置31の直下には、その上面が左斜め下方に形成され、遊技球を第2始動口22へ誘導する誘導ステージ32が設けられている。なお、誘導ステージ32の上面を転動する遊技球は第1始動口20へ入賞することができない。
また、遊技領域3における第1大入賞装置31およびゲート28の右斜め上方には、第2大入賞口35を備えた第2大入賞装置36が設けられている。第2大入賞装置36は、開状態と閉状態とをとる羽根部材361を備える。羽根部材361の作動により第2大入賞口35が開閉する。羽根部材361は正面視で包丁の刃を横から見たような形状を呈している棒状体であり、通常は水平方向に対して略90度の姿勢で保持され、第2大入賞口35を塞いでいる。羽根部材361は下端を中心に、上端が左側へ倒れるように略70度回転することができる。羽根部材361が回転すると、流下する遊技球を受け止めて第2大入賞口35の中に入球させる。このように、羽根部材361が開状態であるときだけ遊技球の第2大入賞口35への入球が可能となる。遊技球が第2大入賞口35へ入賞すると、所定個数(第1実施形態では、14個)の遊技球が賞球として払い出される。
ここで、図4を用いて、第2大入賞装置36について詳細に説明する。図4に示すように、第2大入賞装置36の内部には、第2大入賞口35に入球した遊技球を検知し、遊技球を下方へ通過させることが可能なゲート状の第2大入賞口センサ35aが設けられている。第2大入賞口センサ35aの下流域には、遊技球が通過(進入)可能な特定領域37と非特定領域38とが設けられている。第2大入賞口センサ35aを通過した遊技球は、振分装置72によって、特定領域37か非特定領域38かに振り分けられる。具体的に、振分装置72は、左右方向に往復運動可能な振分部材721と、振分部材721を駆動する振分ソレノイド722とを備えている。
図4(A)は、振分ソレノイド722の通電時を示している。図4(A)に示すように、振分ソレノイド722の通電時には、振分部材721は遊技球の特定領域37の通過(進入)を許容する第1状態(通過許容状態)にある。振分部材721が第1状態にあるときは、第2大入賞口35に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ35aを通過したあと特定領域37を通過容易である。この第2大入賞口35から特定領域37まで流下する遊技球のルートを第1のルートという。
図4(B)は、振分ソレノイド722の非通電時を示している。図4(B)に示すように、振分ソレノイド722の非通電時には、振分部材721は特定領域37への遊技球の通過を妨げる第2状態(通過阻止状態)にある。振分部材721が第2状態にあるときは、第2大入賞口35に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ35aを通過したあと、特定領域37を通過することは不可能であり、非特定領域38を通過する。この第2大入賞口35から非特定領域38まで流下する遊技球のルートを第2のルートという。
特定領域37と非特定領域38には、各領域37、38を通過(進入)した遊技球を検知し、遊技球を下方へ通過させる特定領域センサ37a、非特定領域センサ38aが設けられている。
また、遊技領域3の最下部には、遊技領域3へ打ち込まれたもののいずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域3の外部へ排出する2つのアウト口29が設けられている。
ところで、各種の入賞口等が配されている遊技領域3は、左右方向の中央より左側の左遊技領域(第1遊技領域)3Aと、右側の右遊技領域(第2遊技領域)3Bと、に分けることができる。遊技球が左遊技領域3Aを流下するように遊技球を発射する打方を「左打ち」という。一方、遊技球が右遊技領域3Bを流下するように遊技球を発射する打方を「右打ち」という。パチンコ遊技機1において、左打ちにて遊技を発射したときに遊技球が流下する流路を、第1流路R1といい、右打ちにて遊技を発射したときに遊技球が流下する流路を、第2流路R2という。第1流路R1および第2流路R2は、不図示の複数の遊技機くぎによっても構成されている。
第1流路R1上には、第1始動口20と、第2始動口22と、一般入賞口27と、とが設けられている。よって、遊技者は、左打ちにより第1流路R1を流下するように遊技球を発射させることで、第1始動口20、第2始動口22、または、一般入賞口27への入賞を狙うことができる。一方、第2流路R2上には、第2始動口22と、ゲート28と、第1大入賞口30と、第2大入賞口35とが設けられている。よって、遊技者は、右打ちにより第2流路R2を流下するように遊技球を発射させることで、ゲート28の通過や、第2始動口22、第1大入賞口30、または、第2大入賞口35への入賞を狙うことができる。
また、遊技盤2の前面に形成された遊技領域3の上下方向略中央の右隣(遊技領域3以外の部分)には表示器類40が配置されている。図5に示すように、表示器類40には、特図1を可変表示する特図1表示器41a、特図2を可変表示する特図2表示器41b、及び、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器42が含まれている。また、表示器類40には、後述する特図1保留数(U1:特図1表示器41aによる特図1の可変表示が保留されている数)を表示する特図1保留表示器43a、後述する特図2保留数(U2:特図2表示器41bによる特図2の可変表示が保留されている数)を表示する特図2保留表示器43b、および、後述する普図保留数(G:普通図柄表示器42による普通図柄の可変表示が保留されている数)を表示する普図保留表示器44が含まれている。
特図1の可変表示は、第1始動口20への遊技球の入賞を契機に特図1抽選が行われると実行される。また、特図2の可変表示は、第2始動口22への遊技球の入賞を契機に特図2抽選が行われると実行される。なお、以下の説明では、特図1および特図2を総称して特図といい、特図1抽選および特図2抽選を総称して特図抽選という。また、特図1表示器41aおよび特図2表示器41bを総称して特図表示器41という。さらに、特図1保留表示器43aおよび特図2保留表示器43bを総称して特図保留表示器43という。
特図の可変表示は、特図抽選の結果を報知する。特図の可変表示では、特図が変動表示したあと停止表示する。停止表示される特図(停止特図、可変表示の表示結果として導出表示される特別図柄)は、特図抽選によって複数種類の特図の中から選択された一つの特図である。停止特図が予め定めた特定の特図(特定の停止態様の特図すなわち大当たり図柄)である場合には、停止表示された特定の特図の種類(つまり当選した大当たりの種別)に応じた開放パターンにて大入賞口(第1大入賞口30及び第2大入賞口35)を開放させる大当たり遊技が行われる。
特図表示器41は、横並びに配された8個のLEDから構成されており、その点灯態様によって特図抽選の結果に応じた特図を表示する。例えば特図抽選の結果が大当たり(後述の複数種類の大当たりのうちの一つ)である場合には、特図表示器41は、「□□■■□□■■」(□:点灯、■:消灯)というように左から1,2,5,6番目にあるLEDの点灯で構成される大当たり図柄を表示する。また、特図抽選の結果がハズレである場合には、特図表示器41「■■■■■■■□」というように一番右にあるLEDのみの点灯で構成されるハズレ図柄を表示する。なお、特図抽選の結果に対応するLEDの点灯態様は限定されず、適宜に設定することができる。よって、例えば、ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させてもよい。
また、特図の可変表示において、特図が停止表示される前には所定の変動時間にわたって特図の変動表示がなされる。特図の変動表示の態様は、例えば左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯する態様である。なお、変動表示の態様は、特に限定されず、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなど適宜に設定してよい。
ところで、パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口22への遊技球の入賞(入球)があると、特図抽選などを行うための各種乱数(数値情報)が取得されることがある。この各種乱数は、特図保留として特図保留記憶部85(図7参照)に一旦記憶される。なお、以下において、第1始動口20への遊技球の入賞(入球)により取得された各種乱数のことを「特図1関係乱数」といい、第2始動口22への遊技球の入賞(入球)により取得された各種乱数のことを「特図2関係乱数」という。ここで、特図1関係乱数は、特図1保留として、特図保留記憶部85の中の特図1保留記憶部85a(図7参照)に記憶される。一方、特図2関係乱数は、特図2保留として、特図保留記憶部85の中の特図2保留記憶部85b(図7参照)に記憶される。特図1保留記憶部85aに記憶可能な特図1保留の数(特図1保留数)および特図2保留記憶部85bに記憶可能な特図2保留の数(特図2保留数)には上限がある。第1実施形態において、特図1保留数および特図2保留数の上限値はそれぞれ4個に設定されている。なお、以下において、特図1保留と特図2保留を総称して「特図保留」といい、特図1保留数と特図2保留数を総称して「特図保留数」という。また、特図1関係乱数と特図2関係乱数とを総称して「特図関係乱数」という。
パチンコ遊技機1では、遊技球が第1始動口20または第2始動口22へ入賞した後すぐに特図の可変表示が行われない場合、具体的には、特図の可変表示の実行中や大当たり遊技の実行中に入賞があった場合、所定個数を上限として、その入賞に対する特図の可変表示(あるいは、特図抽選の権利)を留保することができる。特図保留記憶部85に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特図の可変表示が可能となったときに消化される。すなわち、特図保留の消化とは、その特図保留に対応する特図関係乱数等を判定して、その判定結果を示すための特図の可変表示を実行することをいう。
そして、特図保留数は、特図保留表示器43に表示される。特図1保留表示器43aと特図2保留表示器43bのそれぞれは、4個のLEDで構成されており、特図保留数の分だけLEDを点灯させることにより特図保留数を表示する。
また、普通図柄の可変表示は、普通図柄抽選の結果を報知する。普通図柄の可変表示では、普通図柄が変動表示したあと停止表示する。停止表示される普通図柄(停止普図、可変表示の表示結果として導出表示される普通図柄)は、普通図柄抽選によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。停止表示された普通図柄が予め定めた特定の普通図柄(所定の停止態様の普通図柄すなわち当たり図柄)である場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口22(電チュー23)を開放させる補助遊技が行われる。
普通図柄表示器42は、例えば2個のLEDから構成されており、その点灯態様によって普通図柄抽選の結果に応じた普通図柄を表示する。普通図柄抽選の結果が当たりである場合には、普通図柄表示器42は、「□□」(□:点灯、■:消灯)というように両LEDの点灯で構成される当たり図柄を表示する。また普通図柄抽選の結果がハズレである場合には、「■□」というように右のLEDのみの点灯で構成されるハズレ図柄を表示する。ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。なお、普通図柄抽選の結果に対応するLEDの点灯態様は限定されず、適宜に設定することができる。
また、普通図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示が行われる。普通図柄の変動表示の態様は、第1実施形態では、両LEDが交互に点灯するという態様である。なお、普通図柄の変動表示の態様は、特に限定されず、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなど適宜に設定してもよい。
パチンコ遊技機1では、遊技球がゲート28を通過すると、普通図柄抽選を行うための普通図柄乱数(数値情報)が取得されることがある。この乱数は、普図保留として普図保留記憶部86(図7参照)に一旦記憶される。普図保留記憶部86に記憶可能な普図保留の数(普図保留数)には上限がある。第1実施形態において、普図保留数の上限値は4個に設定されている。なお、以下において、遊技球がゲート28を通過することにより取得された普通図柄乱数のことを「普図関係乱数」ともいう。
また、パチンコ遊技機1では、遊技球がゲート28を通過することに基づく普通図柄の可変表示がその通過後にすぐに行えない場合、詳細には、普通図柄の可変表示の実行中や補助遊技の実行中に遊技球がゲート28を通過した場合、所定個数を上限として、その通過に対する普通図柄の可変表示(あるいは、普通図柄抽選の権利)を留保することができる。普図保留記憶部86に記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の可変表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄乱数を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の可変表示を実行することをいう。
そして、このような普通保留数は、普図保留表示器44に表示される。具体的には普図保留表示器44はそれぞれ、例えば4個のLEDで構成されており、普図保留数の分だけLEDを点灯させることにより普図保留数を表示する。
また、図6に示すように、打球供給皿61の上側には、遊技者が押下操作可能な球型ボタン63、および、セレクトボタン65が設けられている。
球型ボタン63は、遊技者が押下操作可能であり、上端が半球状の透明部材からなる球型操作体631を備える。すなわち、球型操作体631が、球型ボタン63の操作部を構成する。また、球型ボタン63は、球型操作体631の内側に配されて振動(作動)可能な角柱体からなるボタン内可動体632と、ボタン内可動体632の上面に取り付けられた4つのLEDからなるボタン内LED633とを、備える。
2.遊技機の電気的構成
次に、図7および図8に基づいて、パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明する。図7および図8に示すように、パチンコ遊技機1は、特別図柄抽選、特別図柄の可変表示、大当たり遊技、後述する遊技状態の設定、普通図柄抽選、普通図柄の可変表示、補助遊技などの遊技利益に関する制御(遊技の進行)を行う主制御基板80、主制御基板80による遊技の進行に応じた遊技演出(変動演出、保留演出、大当たり遊技演出)、客待ち演出、球型ボタン63(球型操作体631)や剣型ボタン64(剣型操作体641)の操作を伴うことが可能なボタン演出などの演出に関する制御を行うサブ制御基板90、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板110等を遊技盤2の背面に備えている。主制御基板80は、遊技の制御を行う遊技制御部と位置づけ、サブ制御基板90は、後述する画像制御基板100、ランプ制御回路107、および音声制御回路106とともに、演出の制御を行う演出制御部と位置づけることができる。なお、演出制御部は、少なくともサブ制御基板90を備え、演出手段(画像表示装置7、盤ランプ5、盤可動体15、枠ランプ66、スピーカ67、球型操作体631、ボタン内可動体632、ボタン内LED633、および、剣型操作体641等)を用いた遊技演出、客待ち演出、球型ボタン63(球型操作体631)や剣型ボタン64(剣型操作体641)を伴うことが可能なボタン演出を制御可能であればよい。
また、パチンコ遊技機1は、電源基板150を備えている。電源基板150は、主制御基板80、サブ制御基板90、及び払出制御基板110に対して電力を供給するとともに、これらの基板を介してその他の機器に対して必要な電力を供給する。電源基板150には、バックアップ電源回路151が設けられている。バックアップ電源回路151は、パチンコ遊技機1に対して電力が供給されていない場合に、後述する主制御基板80のRAM84やサブ制御基板90のRAM94に対して電力を供給する。従って、主制御基板80のRAM84やサブ制御基板90のRAM94に記憶されている情報は、パチンコ遊技機1の電断時であっても保持される。また、電源基板150には、電源スイッチ155が接続されている。電源スイッチ155のON/OFF操作により、電源の投入/遮断が切り換えられる。なお、主制御基板80のRAM84に対するバックアップ電源回路を主制御基板80に設けたり、サブ制御基板90のRAM94に対するバックアップ電源回路をサブ制御基板90に設けたりしてもよい。
図7に示すように、主制御基板80には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)81が実装されている。遊技制御用マイコン81には、遊技の進行を制御するためのプログラム等を記憶したROM83、ワークメモリとして使用されるRAM84、ROM83に記憶されたプログラムを実行するCPU82、データや信号の入出力を行うためのI/Oポート部(入出力回路)88が含まれている。RAM84には、前述した特図保留記憶部85と普図保留記憶部86とが設けられている。なお、ROM83は外付けであってもよい。
また、主制御基板80には、RAM84に記憶されている情報をCPU82にクリアさせるためのRAMクリアスイッチ89が実装されている。主制御基板80を含めてパチンコ遊技機1が備えている各種の基板は、パチンコ遊技機1の背面側に配されている。従って、内枠52を開放することが可能な遊技店の店員等でなければ、RAMクリアスイッチ89を操作することはできない。
主制御基板80には、所定の中継基板(図示なし)を介して各種センサ類やソレノイド類が接続されている。そのため、主制御基板80には、各種センサ類が出力した信号が入力する。また、主制御基板80は、各種ソレノイド類に信号を出力する。
主制御基板80に接続されている各種センサ類には、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ22a、ゲートセンサ28a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、特定領域センサ37a、非特定領域センサ38a、および、一般入賞口センサ27aが含まれている。
第1始動口センサ20aは、第1始動口20に入賞した遊技球を検知する。第2始動口センサ22aは、第2始動口22に入賞した遊技球を検知する。ゲートセンサ28aは、ゲート28に設けられており、ゲート28を通過した遊技球を検知する。第1大入賞口センサ30aは、第1大入賞口30に入賞した遊技球を検知する。第2大入賞口センサ35aは、第2大入賞口35に入賞した遊技球を検知する。特定領域センサ37aは、特定領域37内に設けられており、特定領域37に進入した遊技球を検知する。非特定領域センサ38aは、非特定領域38内に設けられており、非特定領域38に進入した遊技球を検知する。一般入賞口センサ27aは、一般入賞口27に入賞した遊技球を検知する。各センサは、遊技球を検知すると、その検知内容に応じた信号を主制御基板80に出力する。
また、主制御基板80に接続されている各種ソレノイド類には、電チューソレノイド232、第1大入賞口ソレノイド312、第2大入賞口ソレノイド362、および、振分ソレノイド722が含まれている。電チューソレノイド232は、電チュー23の開閉部材231を駆動する。第1大入賞口ソレノイド312は、第1大入賞装置31の開閉部材311を駆動する。第2大入賞口ソレノイド362は、第2大入賞装置36の羽根部材361を駆動する。振分ソレノイド722は、振分装置72の振分部材721を駆動する。
さらに主制御基板80には、表示器類40(特図表示器41、普通図柄表示器42、特図保留表示器43、および普図保留表示器44)が接続されている。これらの表示器類40の表示制御は、遊技制御用マイコン81によりなされる。
また主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。払出制御基板110には、賞球払出装置120、貸球払出装置130およびカードユニット135(パチンコ遊技機1に隣接して設置され、挿入されているプリペイドカード等の情報に基づいて球貸しを可能にするもの)が接続されているとともに、発射制御回路111を介して発射装置112が接続されている。なお、発射装置112には、ハンドル60(図1参照)が含まれる。
払出制御基板110は、遊技制御用マイコン81からの信号や、接続されたカードユニット135からの信号に基づいて、賞球払出装置120の賞球モータ121を駆動して賞球の払い出しを行ったり、貸球払出装置130の貸球モータ131を駆動して貸球の払い出しを行ったりする。払い出される賞球は、その計数のための賞球センサ122により検知される。また払い出される貸球は、その計数のための貸球センサ132により検知される。なお遊技者による発射装置112のハンドル60(図1参照)の操作があった場合には、タッチスイッチ114がハンドル60への接触を検知し、発射ボリューム115がハンドル60の回転量を検知する。そして、発射ボリューム115の検知信号の大きさに応じた強さで遊技球が発射されるよう発射モータ113が駆動されることとなる。なお、パチンコ遊技機1においては、約0.6秒毎に1球の遊技球が発射されるようになっている。
また主制御基板80は、サブ制御基板90に対し各種コマンドを送信する。主制御基板80とサブ制御基板90との接続は、主制御基板80からサブ制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板80とサブ制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
図8に示すように、サブ制御基板90には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン(以下「演出制御用マイコン」)91が実装されている。演出制御用マイコン91には、主制御基板80による遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶したROM93、ワークメモリとして使用されるRAM94、ROM93に記憶されたプログラムを実行するCPU92、データや信号の入出力を行うためのI/Oポート部(入出力回路)98が含まれている。なお、ROM93は外付けであってもよい。
また、サブ制御基板90には、リアルタイムクロック(RTC)99が実装されている。RTC99は、現時点の日時(日付及び時刻)を計測する。RTC99は、パチンコ遊技機1に、所定の島電源供給装置(図示なし)から電力が供給されているときにはその電力によって動作し、島電源供給装置から電力が供給されていないときには、電源基板150が備えるバックアップ電源回路151から供給される電力によって動作する。このため、RTC99は、パチンコ遊技機1の電源が投入されていないときにも現在の日時を計測することが可能である。なお、RTC99に対するバックアップ電源回路をサブ制御基板90に設けてもよい。バックアップ電源回路には、コンデンサや内臓電池(ボタン電池等)を含む回路を採用することができる。
サブ制御基板90には、画像制御基板100が接続されている。サブ制御基板90の演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、すなわち、主制御基板80による遊技の進行に応じて、画像制御基板100のCPU102に画像表示装置7の表示制御を行わせる。なお、サブ制御基板90と画像制御基板100との接続は、サブ制御基板90から画像制御基板100への信号の送信と、画像制御基板100からサブ制御基板90への信号の送信の双方が可能な双方向通信接続となっている。
画像制御基板100は、画像制御のためのプログラム等を記憶した制御用ROM103、ワークメモリとして使用される制御用RAM104、及び、制御用ROM103に記憶されたプログラムを実行するCPU102を備えている。また、画像制御基板100は、画像表示装置7に表示される画像のデータを記憶したCGROM143、CGROM143に記憶されている画像データの展開等に使用されるVRAM144、及び、VDP(Video Display Processor)142を備えている。勿論、これらの電子部品の全部又は一部がワンチップで構成されていてもよい。CGROM143には、画像表示装置7に表示される静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。
VDP142は、演出制御用マイコン91からの指令に基づきCPU102によって作成されるディスプレイリストに従って、CGROM143から画像データを読み出してVRAM144内の展開領域に展開する。そして、展開した画像データを適宜合成してVRAM144内のフレームバッファに画像を描画する。そしてフレームバッファに描画した画像をRGB信号として画像表示装置7に出力する。これにより、種々の演出画像が表示画面7aに表示される。
なお、ディスプレイリストは、フレーム単位で描画の実行を指示するためのコマンド群で構成されている。ディスプレイリストには、描画する画像の種類、画像を描画する位置、表示の優先順位、表示倍率、画像の透過率等の種々のパラメータの情報が含まれている。
また、画像制御基板100には、スピーカ67から出力される音声の音量を調整するための回転つまみ(図示なし)が回転操作されたことを検出する回転つまみ検出SW(スイッチ)105aが接続されている。回転つまみは、遊技盤2の背面側で画像制御基板100に搭載されている。回転つまみ検出SW105aは、回転つまみが回転操作されると、回転つまみの回転操作位置に応じた信号を画像制御基板100に出力する。画像制御基板100が回転つまみの回転操作位置に応じた信号を入力すると、サブ制御基板90にマスターボリューム変更コマンドを送信する。サブ制御基板90は、受信したマスターボリューム変更コマンドを音声制御回路106に送信する。これにより音声制御回路106は、受信したマスターボリューム変更コマンドに基づいてマスターボリューム(音量レベル)を変更するようになっている。音声制御回路106は、後述する音声による変動演出などを行う際には、マスターボリュームに応じた音量で音声による変動演出などを行う。
なお、第1実施形態では、画像制御基板100がサブ制御基板90を介して音声制御回路106にマスターボリューム変更コマンドを送信することによりマスターボリュームが変更されているが、マスターボリュームを変更するために、サブ制御基板90を介さないで音声制御回路106にマスターボリューム変更コマンドを送信するようにしても良い。また、回転つまみ及び回転つまみ検出SW105aをサブ制御基板90に設け、サブ制御基板90が音声制御回路106にマスターボリューム変更コマンドを送信するようにすることも可能である。また、回転つまみ及び回転つまみ検出SW105aを音声制御回路106側に設けて、回転つまみの回転操作位置に応じた信号が音声制御回路106に出力されることにより、マスターボリュームを変更するようにしても良い。なお、マスターボリュームを変更するための操作手段は、回転つまみに限られるものではなく、スライドスイッチやボタン等の他の機構からなるものであっても良い。
演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、すなわち、主制御基板80による遊技の進行に応じて、音声制御回路106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力する。音声制御回路106は、設定されているマスターボリュームに応じた音量で、音声、楽曲、効果音等をスピーカ67から出力する。後述する音声による変動演出などは、マスターボリュームに応じた音量で行われる。なお、第1実施形態では、マスターボリュームは、最少の「0」から最大の「9」までの10段階で設定されている。すなわち、マスターボリュームの最少は消音(無音)を表す「0」であり、最大は「9」である。また、マスターボリューム「0」が設定されている場合は、音声による演出そのものは実行されるが、消音であるので、出力されないようにすることも、音声による演出そのものが実行されないようにすることもできる。
スピーカ67から出力する音声等の音声データは、サブ制御基板90のROM93に格納されている。なお、音声制御回路106を、基板にしてCPUを実装してもよい。この場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、基板にROMを実装し、そのROMに音声データを格納してもよい。また、スピーカ67を画像制御基板100に接続し、画像制御基板100のCPU102に音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板100の制御用ROM103に音声データを格納してもよい。
また、サブ制御基板90には、所定の中継基板(図示なし)を介して、駆動源となる各種ソレノイド類やモータ類が接続されている。そのため、サブ制御基板90は、各種ソレノイド類やモータ類やに信号を出力する。
サブ制御基板90に接続された各種ソレノイド類やモータ類には、盤可動体ソレノイド15B、球型操作体振動モータ631B、ボタン内可動体振動モータ632B、および剣型操作体振動モータ641Bで構成されている。盤可動体ソレノイド15Bは、盤可動体15を駆動して作動させる。球型操作体振動モータ631Bは、球型操作体631を振動させる。剣型操作体振動モータ641Bは、剣型操作体641を振動させる。ボタン内可動体振動モータ632Bは、ボタン内可動体632を振動させる。詳細には演出制御用マイコン91は、盤可動体15の動作態様を決める動作パターンデータや球型操作体631、ボタン内可動体632および剣型操作体641の振動態様を決める振動パターンデータを作成し、ランプ制御回路107を介して、盤可動体15の動作、ならびに、球型操作体631、ボタン内可動体632および剣型操作体641の振動を制御する。
また、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドなどに基づいて、ランプ制御回路107を介して枠ランプ66、および、ボタン内LED633等の点灯制御を行う。詳細には演出制御用マイコン91は、枠ランプ66、および、ボタン内LED633の発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を作成し、発光パターンデータに従って枠ランプ66、および、ボタン内LED633の発光を制御する。なお、発光パターンデータの作成にはサブ制御基板90のROM93に格納されているデータを用いる。
なお、ランプ制御回路107を基板にしてCPUを実装してもよい。この場合、そのCPUに、枠ランプ66およびボタン内LED633等の点灯制御、盤可動体15の動作制御、および、球型操作体631、ボタン内可動体632および剣型操作体641の振動制御を実行させてもよい。さらにこの場合、基板にROMを実装して、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。
3.主制御基板80による遊技の説明
次に、主制御基板80により行われる遊技について説明する。発射された遊技球が第1始動口20に入賞すると、特図1保留数(U1)が4未満であることを条件に、特図1抽選を行う。特図1抽選が行われると、特図1表示器41aにおいて、特図1の可変表示(変動表示を行った後に停止表示)を行って、特図1抽選の結果を報知する。ここで、停止表示される特図1には、大当たり図柄とハズレ図柄とがある。すなわち、特図1抽選の結果には大当たりとハズレがある。大当たり図柄が停止表示されると大当たり遊技が実行され、新たな遊技状態が設定されて、当該入賞に係る遊技が終了する。一方、ハズレ図柄が停止表示されると大当たり遊技が行われず、当該入賞に係る遊技が終了する。同様に、発射された遊技球が第2始動口22に入賞すると、特図2保留数(U2)が4未満であることを条件に、特図2抽選を行う。特図2抽選が行われると、特図2表示器41bにおいて、特図2の可変表示(変動表示を行った後に停止表示)を行って、特図2抽選の結果を報知する。ここで、停止表示される特図2には、大当たり図柄とハズレ図柄とがある。すなわち、特図2抽選の結果には、大当たりとハズレがある。大当たり図柄が停止表示されると大当たり遊技が実行され、新たな遊技状態が設定されて、当該入賞に係る遊技が終了する。一方、ハズレ図柄が停止表示されると大当たり遊技が行われず、当該入賞に係る遊技が終了する。
主制御基板80は、このような一連の遊技(特別図柄抽選、特別図柄の可変表示、大当たり遊技、遊技状態の設定)を行うにあたり、特図関係乱数を取得し、当該乱数について種々の判定を行う。取得する特図関係乱数には、図9(A)に示すように、特別図柄乱数、大当たり図柄種別乱数、リーチ乱数および変動パターン乱数がある。特別図柄乱数は大当たり判定を行うための乱数(数値情報)である。大当たり図柄種別乱数は大当たり図柄種別判定を行うための乱数(数値情報)である。リーチ乱数はリーチ判定を行うための乱数(数値情報)である。変動パターン乱数は特別図柄の変動パターン判定を行うための乱数(数値情報)である。各乱数には、適宜に範囲が設けられている。具体的に、特別図柄乱数の範囲は、0〜65535である。大当たり図柄種別乱数の範囲は、0〜9のである。リーチ乱数の範囲は、0〜255である。変動パターン乱数の範囲は、0〜99である。
次に、特図関係乱数を用いて行われる各判定について説明する。最初に、大当たり判定について説明する。大当たり判定は、図9(B)に示す大当たり判定テーブルを用いて、大当たりか否か(大当たり遊技を実行するか否か)を決定するための判定である。大当たり判定テーブルは、遊技状態(通常確率状態/高確率状態)に関連付けられている。すなわち、大当たり判定テーブルには、通常確率状態のときに用いられる大当たり判定テーブル(通常確率大当たり判定テーブル)と高確率状態のときに用いられる大当たり判定テーブル(高確率大当たり判定テーブル)とがある。通常確率状態と高確率状態についての詳細は後述するが、通常確率状態は大当たり判定で大当たりと判定される確率が相対的に低く設定された遊技状態である。一方、高確率状態は大当たり判定で大当たりと判定される確率が相対的に高く設定された遊技状態である。
各大当たり判定テーブルでは、大当たり判定の結果である大当たりとハズレに、特別図柄乱数の判定値(特別図柄乱数値)が振り分けられている。よって、主制御基板80は、取得した特別図柄乱数を大当たり判定テーブルに照合して、大当たりかハズレかを判定する。図9(B)に示すように、高確率状態で用いられる大当たり判定テーブルの方が、通常確率状態で用いられる大当たり判定テーブルよりも、大当たりと判定される特別図柄乱数値が多く設定されている。大当たり判定の結果が大当たりであると、特別図柄の可変表示で大当たり図柄が停止表示される。一方、大当たり判定の結果がハズレであると、特別図柄の可変表示でハズレ図柄が停止表示される。
次に、大当たり図柄種別判定について説明する。大当たり図柄種別判定は、大当たり判定の結果が大当たりである場合に、図9(C)に示す大当たり図柄種別判定テーブルを用いて大当たり図柄の種別を決定するための判定である。
大当たり図柄種別判定テーブルは、可変表示される特別図柄の種別(特図1/特図2)、言い換えれば、当該大当たり図柄種別判定が起因する(当該大当たり図柄種別判定を発生させた)入賞が行われた始動口の種別(第1始動口20/第2始動口22)に関連付けられている。すなわち、大当たり図柄種別判定テーブルには、特図1の可変表示を行うときに用いられる大当たり図柄種別判定テーブル(第1大当たり図柄種別判定テーブル)と特図2の可変表示を行うときに用いられる大当たり図柄種別判定テーブル(第2大当たり図柄種別判定テーブル)とがある。
各大当たり図柄種別判定テーブルでは、大当たり図柄種別判定の結果である大当たり図柄の種別に、大当たり図柄種別乱数の判定値(大当たり図柄種別乱数値)が振り分けられている。よって、主制御基板80は、取得した大当たり図柄種別乱数を大当たり図柄種別判定テーブルに照合して、大当たり図柄の種別を判定する。図9(C)に示すように、大当たり図柄として、大当たり図柄A、大当たり図柄B、および、大当たり図柄Cの3種類の大当たり図柄が設けられている。そして、第1大当たり図柄種別判定テーブルでは、大当たり図柄種別乱数値が大当たり図柄Aと大当たり図柄Bとに50%ずつ振り分けられている。一方、第2大当たり図柄種別判定テーブルでは、大当たり図柄種別乱数値が大当たり図柄Cに100%振り分けられている。
次に、リーチ判定について説明する。リーチ判定は、大当たり判定の結果がハズレである場合に、図9(D)に示すリーチ判定テーブルを用いてリーチを発生させるか否かを決定するための判定である。ここで、リーチについて説明するために、リーチの前提となる変動演出について説明する。
特図の可変表示が行われると、当該特図の可変表示に応じて、変動演出が行われる。変動演出は、画像表示装置7、盤可動体15、球型ボタン63、剣型ボタン64、スピーカ67、枠ランプ66などの様々な演出装置を用いて行われる。変動演出として、画像表示装置7の表示画面7aでは、当該特図の可変表示に同期した演出図柄の可変表示が行われる。すなわち、特図の変動表示に伴って演出図柄の変動表示が行われ、特図の変動停止(停止表示)に伴って、演出図柄の変動停止(停止表示)が行われる。なお、演出図柄を表示する演出を演出図柄変動演出という。演出図柄変動演出は「変動演出」の一部を構成している。
例えば、表示画面7aが「左」「中」「右」の3つの図柄表示エリアに分けられ、左の図柄表示エリアには左演出図柄8Lが表示され、中の図柄表示エリアには中演出図柄8Cが表示され、右の図柄表示エリアには右演出図柄8Rが表示される。演出図柄8L,8C,8Rはそれぞれ、例えば「1」〜「9」までの数字をあらわした複数の図柄からなる。そして、演出図柄の変動表示においては、演出図柄8L,8C,8Rが上から下にスクロールして、表示画面7a内に表示される(視認される)数字が次々に入れ替わる。なお、演出図柄の変動表示の態様としては、上下方向にスクロールする態様に限られず、左右方向(例えば、右から左)にスクロールする態様など他の態様であってもよい。また、演出図柄変動演出では、演出図柄のほか、背景画像やキャラクタ画像などの演出図柄以外の演出画像も表示される。
そして、特図が停止表示されるときに、左、中、右の演出図柄8L,8C,8Rが所定の配列(組み合わせ)で停止表示される。すなわち、変動表示において表示画面7aで次々に入れ替わっていた様々な数字が1つに特定される。このとき、停止表示した(特定された)演出図柄8L,8C,8Rの組み合わせによって、特図表示器41にて停止表示される特図(可変表示の結果、つまりは特別図柄抽選の結果)が、わかりやすく表示される。これにより、遊技者による遊技の進行状況の把握が容易となる。つまり遊技者は、一般的には特図抽選の結果を特図1表示器41aや特図2表示器41bにより把握するのではなく、画像表示装置7の表示画面7aにて把握する。
そして、リーチとは、変動演出(演出図柄変動演出)において、演出図柄8L,8C,8Rを用いて遊技者に大当たりを期待させるための演出である。具体的に、リーチは、演出図柄8L,8C,8Rのうちでスクロール表示されている演出図柄が残り一つとなっている状態であって、スクロール表示されている演出図柄がどの図柄で停止表示されるか次第で大当たり当選を示す演出図柄の組み合わせとなる状態(例えば「7↓7」の状態)のことである。なお、リーチにおいてスクロール表示されていない演出図柄は、表示画面7a内の所定位置で仮停止している。仮停止とは、所定の演出図柄が略所定位置で留まり(所定の演出図柄が表示画面7a内に表示され続け)、すなわち、大きな移動はないものの、微小な変動(例えば、多少の上下方向の往復運動の繰り返し、また、多少の揺動の繰り返し、また、拡大と縮小の繰り返しなど)のことである。なお、仮停止の態様はこれらに限られない。
リーチ判定テーブルは、遊技状態(非時短状態/時短状態)に関連付けられている。すなわち、リーチ判定テーブルには、非時短状態のときに用いられるリーチ判定テーブル(非時短リーチ判定テーブル)と時短状態のときに用いられるリーチ判定テーブル(時短リーチ判定テーブル)とがある。非時短状態と時短状態についての詳細は後述するが、非時短状態と時短状態は、特別図柄の変動表示に要する時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間:特図変動時間)に関する遊技状態であり、時短状態では、非時短状態よりも特図変動時間が短くなり易い。
各リーチ判定テーブルでは、リーチ判定の結果である「リーチを発生させる(リーチ有り)」と「リーチを発生させない(リーチ無し)」に、リーチ乱数の判定値(リーチ乱数値)が振り分けられている。よって、主制御基板80は、取得したリーチ乱数をリーチ判定テーブルに照合して、リーチを発生させる否か(リーチ有りかリーチ無しか)を判定する。図9(D)に示すように、非時短状態で用いられるリーチ判定テーブルの方が、時短状態で用いられるリーチ判定テーブルよりも、リーチを発生させると判定されるリーチ乱数値が多く振り分けられている。リーチ判定の結果が「リーチ有り(リーチを発生させる)」であると、基本的には変動演出でリーチが発生する。また、リーチ判定の結果が「リーチ有り(リーチを発生させる)」であると、変動演出でリーチが発生しないが、後述する演出図柄の再変動表示を伴う疑似連が行われることもある。一方、リーチ判定の結果が「リーチ無し(リーチを発生させない)」であると、変動演出でリーチが発生せず、疑似連も行われない。すなわち、リーチ判定の結果が「リーチ無し(リーチを発生させない)」であると、変動演出において、演出図柄の変動表示が開始した後、当該変動表示中の演出図柄に特別なアクションが発生することなく演出図柄の変動表示が終了して演出図柄の停止表示が行われる。なお、以下において、リーチ判定結果「リーチを発生させる」のことを「リーチ有りハズレ」といい、リーチ判定結果「リーチを発生させない」のことを「リーチ無しハズレ」ということもある。
次に、特別図柄の変動パターン判定について説明する。特別図柄の変動パターン判定(特図変動パターン判定)は、大当たり判定の結果が大当たりおよびハズレの何れの場合にも、図10に示す特図の変動パターン判定テーブル(特図変動パターン判定テーブル)を用いて、特別図柄の変動表示の変動パターン(特図変動パターン)を決定するための判定である。特図変動パターンとは、特図変動時間や変動演出の演出内容などに関する所定事項を識別するための識別情報である。特図変動パターンには、特図変動時間や変動演出の演出内容の他、大当たり判定の結果とリーチ判定の結果も含まれている。
特図変動パターン判定テーブルは、判定対象となる変動表示を行う特別図柄の種別(特図1/特図2)、言い換えれば、当該特図変動パターン判定が起因する入賞が行われた始動口の種別(第1始動口20/第2始動口22)に関連付けられている。すなわち、特図変動パターン判定テーブルには、特図1の変動表示を行うときに用いられる特図変動パターン判定テーブル(特図1変動パターン判定テーブル:図10−1)と、特図2の変動表示を行うときに用いられる特図変動パターン判定テーブル(特図2変動パターン判定テーブル:図10−2)とがある。
そして、各特図変動パターン判定テーブルは、遊技状態(非時短状態/時短状態)によっても関連付けられている。すなわち、特図1変動パターン判定テーブルおよび特図2変動パターン判定テーブルのそれぞれには、非時短状態のときに用いられる特図変動パターン判定テーブル(非時短特図変動パターン判定テーブル)と時短状態のときに用いられる特図変動パターン判定テーブル(時短特図変動パターン判定テーブル)とがある。
また、遊技状態(非時短状態/時短状態)に関連付けられた各特図変動パターン判定テーブルは、さらに、大当たり判定結果およびリーチ判定結果にも関連付けられている。すなわち、非時短特図変動パターン判定テーブルには、大当たり用の特図変動パターン判定テーブルと、リーチ有りハズレ用の特図変動パターン判定テーブルと、リーチ無しハズレ用の特図変動パターン判定テーブルと、がある。同様に、時短特図変動パターン判定テーブルにも、大当たり用の特図変動パターン判定テーブルと、リーチ有りハズレ用の特図変動パターン判定テーブルと、リーチ無しハズレ用の特図変動パターン判定テーブルと、がある。
さらに、各リーチ無しハズレ用の特図変動パターン判定テーブルは、特図保留数にも関連付けられている。具体的には、特図1保留数(U1)が0〜2のときに用いられるリーチ無しハズレ用の特図変動パターン判定テーブルと、特図1保留数(U1)が3〜4のときに用いられるリーチ無しハズレ用の特図変動パターン判定テーブルと、がある。また、特図2保留数(U2)が0〜2のときに用いられるリーチ無しハズレ用の特図変動パターン判定テーブルと、特図2保留数(U2)が3〜4のときに用いられるリーチ無しハズレ用の特図変動パターン判定テーブルと、がある。
以上のように、特別図柄の種別や遊技状態などに関連付けられた各特図変動パターン判定テーブルでは、特図変動パターン判定の結果である特図変動パターンに、変動パターン乱数の判定値(特図変動パターン乱数値)が振り分けられている。よって、主制御基板80は、取得した変動パターン乱数を特図変動パターン判定テーブルに照合して、特図変動パターンを判定する。そして、この判定で決定された特図変動パターンに応じた特図変動時間の特別図柄の変動表示が、特図表示器41で行われる。また、特図変動パターンに基づいた変動演出が行われる。
特図変動パターンには、特図変動時間に基づいた変動演出の演出内容に関する情報が含まれている。この変動演出の演出内容は、図10に示す各特図変動パターン判定テーブルの右から2番目の項目の備考に示している。ここで、特図変動パターンに関連づけられた変動演出の演出内容について説明する。
最初に、変動演出の種類について説明する。変動演出には、演出図柄の変動表示が開始してから変動表示態様が通常の通常態様を維持したまま変動表示が終了する通常変動演出と、演出図柄の変動表示が開始してから変動表示態様が通常とは異なる特別態様になる特別変動演出とがある。ここで、特別態様には、前述したリーチと、再変動表示とがある。再変動表示とは、変動していた演出図柄が一旦仮停止して再び変動(再変動)することである。第1実施形態では、再変動表示は1回行われる場合と2回行われる場合とがある。再変動表示が1回行われる場合は、変動演出(演出図柄の変動表示)が開始した後、当該変動していた演出図柄が一旦仮停止した後に再変動する。再変動表示が2回行われる場合は、変動演出(演出図柄の変動表示)が開始した後、変動していた演出図柄が一旦仮停止した後に再変動し、そしてさらに当該変動していた演出図柄が一旦仮停止した後に再変動する。このように、演出図柄の再変動表示が行われることで、1回の特別図柄の変動表示において、あたかも複数回の変動演出(演出図柄の可変表示)が行われたかのように見える。なお、後述する疑似2ガセでは、変動していた演出図柄が仮停止するが、再変動することなく、演出図柄の変動表示が終了するが、この「疑似2ガセ」も、特別変動演出に含むこととする。
次に変動演出を構成する各種演出について説明する。変動演出を構成する演出として、通常A、通常B、短縮A、短縮B、疑似なし、疑似2、疑似3、リーチ、ノーマルリーチ(Nリーチ)、発展演出、弱スペシャルリーチ(弱SPリーチ)、強スペシャルリーチ(強SPリーチ)、疑似2ガセ、疑似3ガセがある。
通常Aと通常Bは、後述する非時短状態における通常変動演出において、演出図柄の変動表示が開始してから演出図柄の停止表示が行われるまでの部分を構成する演出である。すなわち、通常Aと通常Bは、非時短状態における通常変動演出そのものを構成する。そして、通常Aは特図変動時間が10秒の場合の通常変動演出であり、通常Bは特図変動時間が5秒の場合の通常変動演出である。
短縮Aと短縮Bは、後述する時短状態における通常変動演出において、演出図柄の変動表示が開始してから演出図柄の停止表示が行われるまでの部分を構成する演出である。すなわち、短縮Aと短縮Bは、時短状態における通常変動演出そのものを構成する。なお、短縮Aは特図変動時間が6秒の場合の通常変動演出であり、短縮Bは特図変動時間が3秒の場合の通常変動演出である。
「疑似なし」は、演出図柄の再変動表示が行われることなくリーチになる場合の演出図柄の変動表示が開始してからリーチになるまでの部分を構成する演出のことである。「疑似2」は、演出図柄の再変動表示が1回行われてリーチになる場合の演出図柄の変動表示が開始してからリーチになるまでの部分を構成する演出のことである。「疑似3」は、演出図柄の再変動表示が2回行われてリーチになる場合の演出図柄の変動表示が開始してからリーチになるまでの部分を構成する演出のことである。
また、「疑似2ガセ」は演出図柄の再変動表示が1回行われるかのように見せて、ハズレを示す装飾図柄の組み合わせで演出図柄が仮停止して、再変動が行われることなく終了す変動演出のことである。「疑似3ガセ」は演出図柄の再変動表示が2回行われるかのように見せて、2回目の仮停止の際に、ハズレを示す装飾図柄の組み合わせで演出図柄が仮停止し、2回目の再変動が行われることなく終了する変動演出のことである。
ノーマルリーチ(Nリーチ)は、リーチになった直後に、当該リーチが所定時間(例えば、8秒)維持された状態、言い換えれば、大当たり報知の停止態様の一部を構成する同一の2つの演出図柄が所定時間仮停止した状態で、残り1つの演出図柄が通常より低速で変動する演出である。Nリーチが示唆する大当たりの期待度は、通常変動演出より高く、後述する発展演出およびSPリーチよりも低い。ノーマルリーチで変動演出が終了する場合、その低速で変動する残りの1つの演出図柄が停止する。大当たりの場合のノーマルリーチあれば、残りの1つの演出図柄は、リーチを構成する演出図柄と同一の演出図柄で停止する。ハズレの場合のノーマルリーチであれば、残りの1つの演出図柄は、リーチを構成する演出図柄とは異なる演出図柄で停止する。ノーマルリーチで変動演出が終了しない場合、リーチが維持されたままノーマルリーチから次の演出(第1実施形態では「発展演出」)に発展する(切り替わる)。
発展演出は、リーチが維持された状態で、強SPリーチまたは弱SPリーチにつなぐ演出である。すなわち、発展演出から強SPリーチまたは弱SPリーチに分岐する。よって、発展演出で変動演出が終了することはない。言い換えれば、発展演出まで発展すると、必ず弱SPリーチまたは強SPリーチのいずれかが行われる。
弱SPリーチは、リーチが維持された状態で、Nリーチよりも長い時間行われる演出である。なお、詳細は後述するが、弱SPリーチでは、所定のキャラクタが街中で敵キャラクタとバトルするシーンが表示画面7aで表示される(バトルする映像が表示画面7aで流れる)。一方、強SPリーチは、リーチが維持された状態で、弱SPリーチよりも長い時間行われる演出である。なお、詳細は後述するが、強SPリーチでは、所定のキャラクタが敵のアジトで敵キャラクタとバトルするシーンが表示画面7aで表示される(バトルする映像が表示画面7aで流れる)。
このように、ノーマルリーチ、発展演出、弱SPリーチおよび強SPリーチは、リーチが維持された状態で残り1つの演出図柄が変動(スクロール)する演出である。以下においてこれらの演出をまとめて「リーチ演出」と総称する。また、疑似2、疑似3、疑似2ガセ、および、疑似3ガセをまとめて「疑似連」と総称する。
以上のように、大当たり判定、大当たり図柄種別判定、リーチ判定および特図変動パターン判定が行われることによって、特図表示器41において特図の可変表示が行われる。そして、特図の可変表示で、表示結果(特別図柄抽選の結果)として、大当たり図柄が停止表示されると、大当たり遊技が実行される。
大当たり遊技は、大入賞口(第1大入賞口30および第2大入賞口35)の開閉を伴う複数回のラウンド遊技と、大当たり遊技が開始してから初回のラウンド遊技が開始されるまでのオープニング(OPとも表記する)と、最終回のラウンド遊技が終了してから大当たり遊技が終了するまでのエンディング(EDとも表記する)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、オープニングの終了又は前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始又はエンディングの開始によって終了する。なお、以下において、所定回数目(所定の順番)のラウンド遊技を、単に「ラウンド」という。例えば、初回(1回目)のラウンド遊技のことを「1ラウンド(1R)」といい、10回目のラウンド遊技のことを「10ラウンド(10R)」という。
このような大当たり遊技を構成する要素(大当たり遊技構成要素)には、ラウンド遊技の回数、各回のラウンド遊技における大入賞口30、35の開放回数、各開放が行われる大入賞口の種別および開放時間(開放パターン)、次回の開放まで閉鎖させる時間(閉鎖時間)、オープニングの時間(オープニング時間)、およびエンディングの時間(エンディング時間)などが含まれている。そして、これらの各要素は、停止表示された大当たり図柄の種別に対応付けられている。主制御基板80は、停止表示された大当たり図柄の種別に基づいて、図11に示す大当たり遊技制御テーブルを用いて大当たり遊技を制御する。大当たり遊技制御テーブルには、大当たり図柄毎に大当たり遊技構成要素が格納されている。よって、主制御基板80は、大当たり図柄が停止表示されると、停止表示された大当たり図柄の種別に応じた大当たり遊技を実行する。ここで、大当たり図柄の種別に応じた大当たり遊技について説明する。
大当たり図柄Aに応じた大当たり遊技(第1大当たり遊技)では、ラウンド遊技が16回行われる。そして、1Rから8Rまでは1回のラウンド遊技当たり最大29.5秒でにわたって第1大入賞口30が開放し、9Rから15Rまでは1回のラウンド遊技当たり最大で0.1秒にわたって第1大入賞口30が開放し、16R(最終ラウンド)では1回のラウンド遊技当たり最大で29.5秒にわたって第2大入賞口35が開放する。この大当たり遊技の9Rから15Rまでは、大入賞口の開放時間が極めて短く、現実的には大入賞口への入賞が見込めないラウンドとなっている。つまり、この大当たり遊技におけるラウンド遊技の総数は16回であるものの、実質的なラウンド遊技の回数は9回である。実質的なラウンド遊技の回数とは、現実的に1回のラウンド遊技当たりの入賞上限個数(第1実施形態では8個)まで遊技球が入賞可能なラウンド遊技の回数のことである。
大当たり図柄Bに応じた大当たり遊技(第2大当たり遊技)では、ラウンド遊技が16回行われる。そして、1Rから8Rまでは1回のラウンド遊技当たり最大で29.5秒にわたって第1大入賞口30が開放し、9Rから15Rまでは1回のラウンド遊技当たり最大で0.1秒にわたって第1大入賞口30が開放し、16R(最終ラウンド)では1回のラウンド遊技当たり最大で0.1秒にわたって第2大入賞口35が開放する。この大当たり遊技の9Rから16Rまでは、大入賞口の開放時間が極めて短く、現実的には大入賞口への入賞が見込めないラウンドとなっている。つまり、この大当たり遊技におけるラウンド遊技の総数は16回であるものの、実質的なラウンド遊技の回数は8回である。
大当たり図柄Cに応じた大当たり遊技(第3大当たり遊技)では、ラウンド遊技が16回行われる。そして、1Rから15Rまでは1回のラウンド遊技当たり最大で29.5秒にわたって第1大入賞口30が開放し、16R(最終ラウンド)では1回のラウンド遊技当たり最大で29.5秒にわたって第2大入賞口35が開放する。つまり、この大当たり遊技は、ラウンド遊技の総数も実質的なラウンド遊技の回数も16回である。
各大当たり遊技1〜3の16Rでは、共通して、16Rが開始してから15秒間、振分ソレノイド722が通電され、振分部材721が第1状態(図4(A))に制御される。よって、第1大当たり遊技および第3大当たり遊技の16Rでは、第2大入賞口35の開放時間およびタイミングと、振分部材721の第1状態に制御されている時間およびタイミングとの関係から、遊技球が特定領域37を通過する(遊技球を特定領域37に進入させる)ことが容易である。一方、第2大当たり遊技の16Rでは、第2大入賞口35の開放時間およびタイミングと、振分部材721の第1状態に制御されている時間およびタイミングとの関係から、遊技球が特定領域37を通過する(遊技球を特定領域37に進入させる)ことはほぼ不可能(困難)である。このように、大当たり遊技には、当該大当たり遊技中に、遊技球の特定領域37の通過(以下、「V通過」ともいう)が容易な第1開放パターン(Vロング開放パターン)で羽根部材361及び振分部材721が作動する大当たり遊技と、遊技球の特定領域37の通過が不可能又は困難な第2開放パターン(Vショート開放パターン)で羽根部材361及び振分部材721が作動する大当たり遊技とがある。このように、Vロング開放パターンで羽根部材361及び振分部材721が作動する大当たり遊技に対応付けられた大当たり図柄Aおよび大当たり図柄Cに当選することを「Vロング大当たり」という。一方、Vショート開放パターンで羽根部材361及び振分部材721が作動する大当たり遊技に対応付けられた大当たり図柄Bに当選することを「Vショート大当たり」という。
主制御基板80は、大当たり遊技の終了に伴って、当該大当たり遊技後の遊技状態を新たに設定する。具体的には、主制御基板80は、大当たり遊技中に遊技球がV通過していれば、大当たり遊技の終了に伴って高確率状態を設定する。これに対して、主制御基板80は、大当たり遊技中に遊技球がV通過していなければ、大当たり遊技の終了に伴って高確率状態を設定しない。従って、上記のVロング大当たり(大当たり図柄Aまたは大当たり図柄C)に当選した場合には、高い確率で、大当たり遊技の終了に伴って、当該大当たり遊技後は高確率状態で遊技が進行することとなる。これに対して、Vショート大当たり(大当たり図柄B)に当選した場合には、高い確率で、当該大当たり遊技後は通常確率状態で遊技が進行することとなる。
また、主制御基板80は、大当たり遊技中にV通過したか否かに関わらず(V通過の有無に関わらず)、その大当たり遊技の終了に伴って、時短状態を設定する。ただし、この場合は、大当たり遊技中に遊技球がV通過したか否かに応じて時短回数が異なる。時短回数とは、時短状態で実行可能な特別図柄の変動表示の回数の上限値のことである。大当たり遊技中に遊技球がV通過した場合は時短回数が「180回」となる。一方、大当たり遊技中に遊技球がV通過していない場合は時短回数が「100回」となる。
前述のとおり、特図1についての大当たり図柄種別判定による大当たり図柄種別の振分率は、大当たり図柄A(Vロング大当たり)が50%であり、大当たり図柄B(Vショート大当たり)が50%である。これに対して、特図2についての大当たり図柄種別判定による大当たり図柄種別の振分率は、大当たり図柄C(Vロング大当たり)が100%である。すなわち、第2始動口22への入賞に基づく大当たり判定の結果が大当たりである場合には、必ずVロング大当たり遊技が実行される。このようにパチンコ遊技機1では、第1始動口20に遊技球が入賞して行われる特図1抽選よりも、第2始動口22に遊技球が入賞して行われる特図2抽選の方が、遊技者にとって有利に設定されている。
また、主制御基板80は、遊技球が始動口20、22に入賞して、特図関係乱数を取得すると、一旦、RAM84の特図保留記憶部85とは異なる領域(例えば、バッファ)に記憶し、当該乱数に基づいて始動入賞コマンドを特定してサブ制御基板90に送信する。始動入賞コマンドには、大当たりか否かに関する情報(当否情報)が含まれている。また、始動入賞コマンドには、第1始動口20と第2始動口22とのどちらの始動口に入賞したのかの情報(始動口情報)が含まれている。さらに、始動入賞コマンドには、通常確率状態と高確率状態とのどちらの遊技状態で入賞したのかの情報(遊技状態情報)が含まれている。主制御基板80は、取得した特図関係乱数に基づいて、図12に示す始動入賞コマンド特定テーブルを用いて始動入賞コマンドを特定する。なお、始動入賞コマンドは、少なくとも当否情報を含むものであればよく、始動入賞コマンドにどのような情報を含ませるかは適宜に変更可能である。前述のとおり、特図関係乱数に基づいて特別図柄の可変表示が行われるが、その特図関係乱数に基づいて実行される特別図柄の可変表示よりも前に、当否情報などをサブ制御基板90に送信することで、後述する先読み演出を実行可能にし、遊技興趣を向上させる。
また、主制御基板80は、発射された遊技球がゲート28を通過すると、普図保留数(G)が4未満であることを条件に、普通図柄抽選を行う。普通図柄抽選が行われると、普通図柄表示器42において、普通図柄の可変表示(変動表示を行った後に停止表示)を行う。ここで、停止表示される普通図柄には、当たり図柄とハズレ図柄とがある。当たり図柄が停止表示されると補助遊技が実行されて、当該ゲート28の通過に係る遊技が終了する。一方、ハズレ図柄が停止表示されると、補助遊技は行われず、当該ゲート28の通過に係る遊技が終了する。
主制御基板80は、このような一連の遊技(普通図柄抽選、普通図柄の可変表示、補助遊技)を行うにあたり、普通図柄乱数を取得し、普通図柄乱数に基づいて当たり判定を行う。普通図柄乱数には、適宜に範囲が設けられている。具体的に、普通図柄乱数の範囲は、0〜65535である(図13(A)参照)。
当たり判定は、図13(B)に示す当たり判定テーブルを用いて、当たりか否か(補助遊技を実行するか否か)を決定するための判定である。当たり判定テーブルは、遊技状態(非時短状態/時短状態)に関連付けられている。すなわち、当たり判定テーブルには、非時短状態のときに用いられる当たり判定テーブル(非時短当たり判定テーブル)と時短状態のときに用いられる当たり判定テーブル(時短当たり判定テーブル)とがある。
各当たり判定テーブルでは、当たり判定の結果である当たりとハズレに、普通図柄乱数の判定値(普通図柄乱数値)が振り分けられている。よって、主制御基板80は、取得した普通図柄乱数を当たり判定テーブルに照合して、当たりかハズレかを判定する。図13(B)に示すように、時短状態で用いられる当たり判定テーブルの方が、非時短状態で用いられる当たり判定テーブルよりも、当たりと判定される普通図柄乱数値が多く振り分けられている。当たり判定の結果が当たりであると、基本的には、普通図柄の可変表示で当たり図柄が停止表示される。一方、当たり判定の結果がハズレであると、基本的には、普通図柄の可変表示でハズレ図柄が停止表示される。
次に、普通図柄の変動パターン判定(普図変動パターン判定)について説明する。普通図柄の変動パターン判定は、図13(C)に示す普図変動パターン判定テーブル(普図変動パターン判定テーブル)を用いて、普図変動パターンを決定するための判定である。普図変動パターンとは、普図変動時間などの普通図柄の可変表示に関する所定事項に関する識別情報である。普図変動パターンには、普図変動時間の他、当たり判定の結果も含まれている。
普図変動パターン判定テーブルは、遊技状態(非時短状態/時短状態)に関連付けられている。すなわち、普図変動パターン判定テーブルには、非時短状態のときに用いられる普図変動パターン判定テーブル(非時短普図変動パターン判定テーブル)と時短状態のときに用いられる普図変動パターン判定テーブル(時短普図変動パターン判定テーブル)とがある。
各普図変動パターン判定テーブルには、普通図柄の変動パターン判定の結果である普図変動パターンが1つ格納されている。すなわち、主制御基板80は、非時短状態であれば普図変動パターンFP1(普図変動時間が15秒)に決定し、時短状態であれば普図変動パターンFP2(普図変動時間が3秒)に決定する。この判定で決定された普通図柄の変動時間に応じた普通図柄の変動表示が、普通図柄表示器42で行われる。
このように、当たり判定、および、普通図柄の変動パターン判定が行われることによって、普通図柄表示器42において普通図柄の可変表示が行われる。そして、普通図柄の可変表示で、表示結果(普通図柄抽選の結果)として、当たり図柄が停止表示されると、補助遊技が実行される。
補助遊技では、電チュー23(第2始動口22)の開閉が行われる。補助遊技を構成する要素(補助遊技構成要素)には、電チュー23が開放する回数、各開放についての開放時間、第2始動口22が複数回開放する場合の開放間の閉鎖時間(いわゆる「インターバル時間」)が含まれている。そして、これらの各要素は、遊技状態(非時短状態/時短状態)に対応付けられている。主制御基板80は、遊技状態(非時短状態/時短状態)に基づいて、図13(D)に示す電チュー開放パターンテーブルを用いて補助遊技を制御する。電チュー開放パターンテーブルには、遊技状態(非時短状態/時短状態)毎に補助遊技構成要素が格納されている。よって、主制御基板80は、当たり図柄が停止表示されると、遊技状態に応じた補助遊技を実行する。ここで、遊技状態に応じた補助遊技について説明する。
非時短状態での補助遊技では、電チュー23は1回開放する。このときの開放時間は0.2秒である。よって、補助遊技が実行されたとしても、遊技球を電チュー23に入賞させるのは困難である。
時短状態での補助遊技では、電チュー23は2回開放する。1回目の開放時間は2.5秒であり、2回目の開放時間は2.5秒である。そして、1回目の開放と2回目の開放とのインターバル(閉鎖)時間は1.0秒である。よって、補助遊技が実行された場合、遊技球を電チュー23に入賞させるのは容易である。
次に、第1実施形態のパチンコ遊技機1の遊技状態に関して説明する。パチンコ遊技機1の特図表示器41および普通図柄表示器42には、それぞれ、確率変動機能と変動時間短縮機能とが設けられている。特図表示器41の確率変動機能が作動している状態を「高確率状態」といい、作動していない状態を「通常確率状態」という。よって、特図表示器41の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、特図表示器41による特別図柄の可変表示の表示結果(すなわち停止図柄)が大当たり図柄となる確率が高くなる。
また、特図表示器41の変動時間短縮機能が作動している状態を「時短状態」といい、作動していない状態を「非時短状態」という。時短状態では、特図変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)が、非時短状態よりも短くなり易い。すなわち、時短状態では、特図変動時間の短い特図変動パターンが選択されることが非時短状態よりも多くなるように定められた特図変動パターンテーブルを用いて、特別図柄の変動パターン判定が行われる(図10参照)。つまり、特図表示器41の変動時間短縮機能が作動すると、作動していないときに比して、短い特図変動時間が選択されやすくなる。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、始動口への有効な入賞(特図保留として記憶され得る入賞)が発生しやすくなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当たりを狙うことができる。
特図表示器41の確率変動機能と変動時間短縮機能とは同時に作動することもあるし、片方のみが作動することもある。そして、普通図柄表示器42の確率変動機能および変動時間短縮機能は、特図表示器41の変動時間短縮機能に同期して作動するようになっている。すなわち、時短状態では、当たりと判定される普通図柄乱数の値が非時短状態で用いる普通図柄の当たり判定テーブルよりも多い普通図柄の当たり判定テーブルを用いて、当たり判定が行われる(図13(B)参照)。つまり、普通図柄表示器42の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、普通図柄表示器42による普通図柄の可変表示の表示結果が、当たり図柄となる確率が高くなる。
また、時短状態では、普図変動時間が非時短状態よりも短くなっている。第1実施形態では、普図変動時間は、遊技状態に関連付けられた普図変動パターン判定テーブルに基づいて決定される。具体的に、普図変動時間は、非時短状態においては15.0秒に決定され、時短状態においては3.0秒に決定される。
さらに、時短状態では、電チュー23の開放時間延長機能が作動し、補助遊技における電チュー23の開放時間が非時短状態よりも長く設定されている。
普通図柄表示器42の確率変動機能と変動時間短縮機能、および電チュー23の開放時間延長機能が作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、電チュー23が頻繁に開放され、第2始動口22へ遊技球が頻繁に入賞することとなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。従って、これらの機能が作動している状態を「高ベース状態」といい、作動していない状態を「低ベース状態」という。高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、高ベース状態とは、いわゆる電サポ制御(電チュー23により第2始動口22への入賞をサポートする制御)が実行されている状態である。よって、高ベース状態を電サポ制御状態や入球容易状態ということもできる。これに対して、低ベース状態を非電サポ制御状態や非入球容易状態ということもできる。
高ベース状態は、上記の全ての機能が作動するものでなくてもよい。すなわち、普通図柄表示器42の確率変動機能、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能、および電チュー23の開放時間延長機能のうち一つ以上の機能の作動によって、その機能が作動していないときよりも電チュー23が開放され易くなっていればよい。また、高ベース状態は、時短状態に付随せずに独立して制御されるようにしてもよい。
第1実施形態のパチンコ遊技機1では、Vロング大当たりの当選による大当たり遊技後の遊技状態は、その大当たり遊技中に遊技球が特定領域37を通過すれば、高確率状態かつ時短状態かつ高ベース状態である。この遊技状態を特に、「高確高ベース状態」という。高確高ベース状態は、所定回数(第1実施形態では180回)の特別図柄の可変表示が実行されるか、又は、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。
また、Vショート大当たりへの当選による大当たり遊技後の遊技状態は、その大当たり遊技中に遊技球が特定領域37を通過しなければ、通常確率状態(非高確率状態すなわち低確率の状態)かつ時短状態かつ高ベース状態である。この遊技状態を特に、「低確高ベース状態」という。低確高ベース状態は、所定回数(第1実施形態では100回)の特別図柄の可変表示が実行されるか、又は、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。
なお、パチンコ遊技機1で初めて電源投入された後の遊技状態は、通常確率状態かつ非時短状態かつ低ベース状態である。この遊技状態を特に、「低確低ベース状態」という。低確低ベース状態を「通常遊技状態」と称することもある。また、大当たり遊技の開始に伴って、遊技状態が通常遊技状態に設定される。
4.サブ制御基板90による演出の説明
前述のように、主制御基板80は、遊技球が始動口20、22に入賞することによって、特別図柄抽選、特別図柄の可変表示、大当たり遊技などを行う。そして、サブ制御基板90は、これらの主制御基板80が行う遊技の内容に応じて、種々の演出を実行する。以下に、サブ制御基板90により行われる種々の演出について図14〜図31を用いて説明する。なお、図14〜図31では、各種演出を説明するために、パチンコ遊技機1の表示画面7aの部分を模式的に簡略化して抽出している。最初に変動演出の演出内容が関連付けられる演出モードについて説明する。
4−1.演出モード
特別図柄の可変表示に応じて変動演出が行われるが、変動演出の演出内容は、演出モードに関連付けられている。すなわち、演出モード毎に特図変動パターンに応じた変動演出の演出内容が設定されている。演出モードは、遊技状態に関連付けられている。第1実施形態では、演出モードとして、通常遊技状態に関連付けられた通常演出モードと、高確率状態且つ時短状態(高確高ベース)に関連付けられた確変演出モードと、通常確率状態且つ時短状態(低確低ベース)に関連付けられた時短演出モードと、が設定されている。要するに、変動演出には、通常演出モードによる変動演出と、確変演出モードによる変動演出と、時短演出モードによる変動演出と、がある。
また、表示画面7aにおいては、演出図柄変動演出とは別系統の背景画像が表示される。よって、演出図柄変動演出が行われいないときでも背景画像が表示されることがある。そして、演出図柄変動演出はこの背景画像に重畳的に行われる。よって、表示画面7aでは、演出図柄やキャラクタ画像と背景画像とが同時に表示され、複合的な演出が実行されることとなる。そして、この背景画像は、演出モードに関連付けられており、演出モードによって背景画像が異なる。すなわち、背景画像には、通常演出モード用の背景画像と、確変演出モード用の背景画像と、時短演出モード用の背景画像とがある。なお、以下においては、通常演出モードによる変動演出について説明する。
4−2.変動演出
前述のように、変動演出は、特別図柄の可変表示に応じて行われる演出である。サブ制御基板90は、特別図柄の可変表示が開始されると、特別図柄の可変表示に係る特別図柄の変動パターンおよび特図抽選結果(大当たり判定結果、大当たり図柄種別判定結果、リーチ判定結果、および、特別図柄の変動パターン判定結果)などに基づいて、変動演出を制御する。変動演出では、表示画面7aにおいて、背景画像の上で、演出図柄の可変表示(演出図柄変動演出)が行われる。演出図柄の可変表示では、演出図柄が変動した後に停止する。すなわち、特図変動時間、演出図柄の変動表示が行われた後に、当該変動が停止して、演出図柄の停止表示が行われる。演出図柄の変動表示が行われているときには、大当たりに当選したことの可能性(所謂「大当たり期待度」)が示唆されることがある。そして、演出図柄の停止表示によって特図抽選の結果が報知される。
例えば、図14(A)に示すように、表示画面7aにおいて、山の風景からなる通常演出モード用の背景画像G11が表示されている。そして、左演出図柄8L、中演出図柄8Cおよび右演出図柄8Rが停止表示されており、特別図柄の変動表示が行われておらず、特別図柄の可変表示を待機している状態から、特別図柄の可変表示が開始されると、図14(B)に示すように、その開始に伴って演出図柄8L、8C、8Rの変動表示が開始される。そして、この新たに開始された特別図柄の変動表示の特図変動パターンがリーチ無しハズレの特図変動パターンであると、リーチが発生することなく、特別図柄の変動表示の終了(特別図柄の停止表示)に伴って、リーチ無しハズレに特有なハズレ目(所謂「バラケ目」)で演出図柄8L、8C、8Rの停止表示が行われる。演出図柄8L、8C、8Rの停止表示に向けて、すなわち、演出図柄の変動表示の終盤では、例えば、最初に図14(C)に示すように、左演出図柄8Lが上下方向略中央位置で仮停止し、次に図14(D)に示すように、右演出図柄8Rが上下方向略中央位置で仮停止し、そして最後に中演出図柄8Cが上下方向略中央位置で仮停止して、上下方向略中央位置で並んだ状態で仮停止している演出図柄8L、8C、8Rが、図14(E)に示すように、そのまま一斉に完全に停止し、停止が確定する(演出図柄8L、8C、8Rの停止表示が行われる)。
なお、図14の例では、演出図柄の停止表示が行われる際に、左演出図柄8L→右演出図柄8R→中演出図柄8Cの順で仮停止したが、仮停止する態様はこれに限られず、適宜に設定することができる。例えば、中演出図柄8C→右演出図柄8R→左演出図柄8Lの順で仮停止してもよい。また、最初に、右演出図柄8Rおよび左演出図柄8Lが仮停止し、その後に、中演出図柄8Cが仮停止してもよい。さらには、3つの演出図柄8L、8C、8Rが同時に仮停止してもよい。また、演出図柄の停止表示が行われる際に、仮停止が行われず、いきなり完全に演出図柄を停止させても良い。また、仮停止する位置も上下方向略中央位置に限られない。
次に、疑似なしでリーチが発生する場合の変動演出について説明する。この場合も前述のリーチ無しの場合と同様に、表示画面7aにおいて、図15(A)に示すように、左演出図柄8L、中演出図柄8Cおよび右演出図柄8Rが停止表示されている状態から、特別図柄の変動表示が開始されて、図15(B)に示すように、演出図柄8L、8C、8Rの変動表示が開始したとする。そうすると、例えば図15(C)に示すように、数字「5」からなる左演出図柄8Lが上下方向略中央位置で仮停止し、次に、図15(D)に示すように、同一の数字「5」からなる右演出図柄8Rが上下方向略中央位置で仮停止して、リーチになる(リーチが発生または成立する)。
なお、図15の例では、リーチが発生する際に、左演出図柄8L→右演出図柄8Rの順で仮停止したが、仮停止する態様はこれに限られず、適宜に設定することができる。例えば、右演出図柄8R→左演出図柄8Lの順で仮停止してもよい。また、右演出図柄8Rおよび左演出図柄8Lが同時に仮停止してもよい。さらに、リーチを構成する演出図柄の組み合わせとして、右演出図柄8Rと中演出図柄8Cとでリーチが発生するようにしてもよい。また、左演出図柄8Lと中演出図柄8Cとでリーチが発生するようにしてもよい。また、リーチを構成する演出図柄の数字も「5」に限らず、適宜に設定することができる。また、仮停止する位置も上下方向略中央位置に限られない。
次に、リーチが成立した後に行われる演出について説明する。図15(D)に示すように、リーチが成立すると、その時点からNリーチが開始される。Nリーチでは、図16(A)に示すように、リーチが成立した状態が所定時間(例えば、8秒)維持される。Nリーチが開始されると、通常態様の変動表示(スクロール)をしている中演出図柄8Cが徐々に減速していく。ここで、実行中の変動演出がNリーチで終了する場合は、このNリーチの状態から、中演出図柄8Cが上下方向略中央位置で仮停止して特図抽選の結果に応じた演出図柄の停止表示が行われる。実行中の変動演出が起因する特図抽選の抽選結果が「ハズレ」であると、ハズレを示す演出図柄の停止表示が行われる。この変動演出では、リーチが発生しているので、図16(B)に示すように、リーチを構成する数字とは異なる数字からなる中演出図柄8Cが仮停止する。そして、特別図柄の変動表示の終了(特別図柄の停止表示)に伴って、図16(C)に示すように、仮停止状態が完全な停止状態になり、リーチ有りハズレに特有なハズレ目で左演出図柄8L、中演出図柄8Cおよび右演出図柄8Rの停止表示が行われる。なお、図示はしていないが、実行中の変動演出がNリーチで終了し、当該変動演出が起因する特図抽選の抽選結果が「大当たり」であると、リーチを構成する数字と同一の数字からなる中演出図柄8Cが上下方向略中央位置で仮停止し、特別図柄の変動表示の終了(特別図柄の停止表示)に伴って、仮停止状態が完全な停止状態になり、大当たりに特有なゾロ目で左演出図柄8L、中演出図柄8Cおよび右演出図柄8Rの停止表示が行われる。
一方、Nリーチで終了しない場合、言い換えれば、弱SPリーチまたは強SPリーチまで発展する場合は、Nリーチで終了する場合に中演出図柄8Cが仮停止するタイミングと大体同じタイミングで、再び中演出図柄8Cが通常態様の(高速で)変動表示を行い始めて、発展演出へと発展する。
次に、発展演出について説明する。発展演出が開始されると、図17(A)に示すように、仮停止している左演出図柄8Lが縮小しながら表示画面7aの左上に移動すると共に、仮停止している右演出図柄8Rが縮小しながら表示画面7aの右上に移動する。また、発展演出が開始されると、背景画像G11から、発展演出専用の背景画像G12に切り替わる。発展演出専用の背景画像G12では、最初に、主人公キャラが立っているシーンが表示される。
そして、発展演出においては、次に、球型ボタン63への押下操作が有効な期間(有効期間)が発生すると共に、球型ボタン63の操作を促す球型ボタン操作促進演出が行われる。球型ボタン操作促進演出では、図17(B)〜図17(C)に示すように、例えば、球型ボタン63の操作を促す球型ボタン操作促進画像G2が表示される。球型ボタン操作促進画像G2は、球型ボタン63を表す球型ボタン画像G21と、球型ボタン63への押下操作を表す操作画像(文字「PUSH」+下向きの白抜き矢印:操作画像)G22と、球型ボタン63への押下操作についての有効期間の残り時間を表す有効期間残り時間画像G23と、を含む。なお、有効期間残り時間画像G23は、遊技者が有効期間の残り時間を容易に理解できるように変化する。この球型ボタン操作促進画像G2が表示(球型ボタン操作促進演出が実行)されている間、球型ボタン63への操作が有効となる。すなわち、球型ボタン63への操作が有効な期間、球型ボタン操作促進画像G2が表示(球型ボタン操作促進演出が実行)される。なお、球型ボタン63への操作が有効な期間、言い換えれば、球型ボタン操作促進画像G2の表示(球型ボタン操作促進演出の実行)は、球型ボタン63への操作によって終了する。なお、ここでの有効時間は4秒に設定されている。
球型ボタン操作促進画像G2が表示(球型ボタン操作促進演出が実行)されているときに球型ボタン63が操作されると、その後、3種類の中の何れか1つの演出内容が展開される。1つ目の展開では、まずは図17(D−1)に示すように、盤可動体15(15U、15L、15R)が作動して、表示画面7aを覆う。その後、図17(E−1)に示すように盤可動体15(15U、15L、15R)が元の位置に戻って表示画面7aが現れるとともに、表示画面7aにて盤可動体15が表す怪人キャラに変身した主人公キャラが現れて戦闘態勢に入るシーンが表示される。2つ目の展開では、図17(D−2)〜図17(E−2)に示すように、盤可動体15(15U、15L、15R)が作動することなく、表示画面7aにて主人公キャラが、盤可動体15が表す怪人キャラに変身して戦闘態勢に入るシーンが表示される。3つ目の展開では、図17(D−3)〜図17(E−3)に示すように、盤可動体15(15U、15L、15R)が作動することなく、変身していない通常の(図17(A)で表示されていた)主人公キャラが戦闘態勢に入るシーンが表示される。
このように、発展演出では、球型ボタン操作促進演出が実行されているときに、球型ボタン63が操作されると、3種類の演出内容に展開される。すなわち、第1実施形態では、発展演出に3つの演出パターンが設定されている。以下において、球型ボタン操作促進演出が実行された後、図17(D−1)〜図17(E−1)に示すように、盤可動体15(15U、15L、15R)が作動して、表示画面7aにて主人公キャラが変身して戦闘態勢に入るシーンが表示される発展演出を「発展演出1」とする。また、球型ボタン操作促進演出が実行された後、図17(D−2)〜図17(E−2)に示すように、盤可動体15(15U、15L、15R)が作動することなく、表示画面7aにて主人公キャラが変身して戦闘態勢に入るシーンが表示される発展演出を「発展演出2」とする。また、球型ボタン操作促進演出が実行された後、図17(D−3)〜図17(E−3)に示すように、盤可動体15(15U、15L、15R)が作動することなく、表示画面7aにて変身していない通常の主人公キャラが戦闘態勢に入るシーンが表示される発展演出を「発展演出3」とする。
なお、前述の説明では、球型ボタン操作促進演出が実行されているときに球型ボタン63が操作されることによって、3種類の中の何れか1つの演出内容に展開されている。しかしながら、球型ボタン操作促進演出が実行されているときに球型ボタン63が操作されなくても、当該球型ボタン操作促進演出(球型ボタン63への押下操作についての有効時間)の終了に伴っても、同様に3種類の中の何れか1つの演出内容に展開されている。この場合、球型ボタン63の操作に有無に関わらず、同一の演出内容が展開される。
このように、発展演出1〜発展演出3が行われると、その後に弱SPリーチまたは強SPリーチが行われる。すなわち、発展演出は、弱SPリーチまたは強SPリーチへの発展を中継する岐路となっている。そして、発展演出の演出内容によって、弱SPリーチが実行される期待度と強SPリーチが実行される期待度が異なっている。第1実施形態では、発展演出1>発展演出2>発展演出3の順番で強SPリーチが実行される期待度が高い。一方、発展演出1<発展演出2<発展演出3の順番で弱SPリーチが実行される期待度が高い。
発展演出が終了して弱SPリーチが開始されると、リーチが維持された演出図柄8L、8C、8Rの変動表示が縮小状態で表示画面7aの右上で行われると共に、発展演出専用の背景画像G12から弱SPリーチ専用の背景画像G13に切り替わる(図18(A)〜図18(B−1)参照)。弱SPリーチ専用の背景画像G13は、街中で主人公キャラと敵キャラとがバトルするシーン(映像)で構成されている。一方、発展演出が終了して強SPリーチが開始されると、弱SPリーチと同様に、リーチが維持された演出図柄8L、8C、8Rの変動表示が縮小状態で表示画面7aの右上で行われると共に、発展演出専用の背景画像G12から強SPリーチ専用の背景画像G14に切り替わる(図18(A)〜図18(B−2)参照)。強SPリーチ専用の背景画像G14は、敵のアジトで主人公キャラと敵キャラとがバトルするシーン(映像)で構成されている。なお、弱SPリーチおよび強SPリーチの何れも、敵キャラとして敵キャラAまたは敵キャラBが設定されており、敵キャラAが出現するよりも敵キャラBが出現する場合の方が、その変動演出で大当たりになる可能性(大当たり期待度)が高い。
そして、ハズレであると、最終的には図18(C−1)に示すように、主人公キャラがバトルで敗北するシーンに展開し(映像が流れ)、図18(D−1)に示すように、ハズレを示す演出図柄の停止表示が行われ、次の変動演出が行われる。一方、大当たりであると、最終的には図18(C−2)に示すように、主人公キャラがバトルで勝利するシーンに展開し(映像が流れ)、図18(D−2)に示すように、大当たりを示す演出図柄の停止表示が行われ、大当たり遊技演出が行われる。
次に、疑似連が行われる場合の変動演出について説明する。この場合も前述の図14に示すリーチ無しの場合と同様に、表示画面7aにおいて、図19(A)に示すように、左演出図柄8L、中演出図柄8Cおよび右演出図柄8Rが停止表示されている状態から、特別図柄の変動表示が開始されて、図19(B)に示すように、演出図柄8L、8C、8Rの変動表示が開始したとする。そして、例えば図19(C)に示すように、数字「5」からなる左演出図柄8Lが上下方向略中央で仮停止し、次に、図19(D)に示すように、異なる数字「1」からなる右演出図柄8Rが上下方向略中央で仮停止する。次に、通常態様(高速)で変動(スクロール)している中演出図柄8Cが徐々に減速していき、図19(E)に示すように、演出図柄が一旦仮停止した後に再変動(再変動表示)する可能性があることを示唆する演出図柄(以下、「再変動示唆図柄」という)が表示画面7aの上から下に向かってゆっくりとスクロールし、上下方向略中央で仮停止しようとする。すなわち、中演出図柄8Cが再変動示唆図柄で上下方向略中央で仮停止しようとする。なお、第1実施形態では、再変動示唆図柄は文字「継続」からなる。これは、再変動示唆図柄が示唆する内容「演出図柄が一旦仮停止した後に再変動(再変動表示)する可能性がある」に、「疑似連が継続する」という意味合いも含まれているからである。なお、疑似連が行われないより疑似連が行われる方が大当たり期待度が高く、さらに疑似2より疑似3の方が(再変動表示の回数が多い方が)大当たり期待度が高くなるように設定されており、遊技者は疑似連が継続することを望む。
そして、中演出図柄8Cが継続図柄で上下方向略中央で仮停止しようとすると、発展演出の場合と同様に、球型ボタン63の操作が有効な期間(操作有効期間)が発生する。操作有効期間の発生に伴って、球型ボタン操作促進演出が行われ、図20(A)〜図20(B)に示すように、表示画面7aに、球型ボタン操作促進画像G2が表示される。なお、ここでの操作有効期間の時間は3秒に設定されている。
ここで、演出図柄の再変動表示(疑似連続予告)が実行される場合、球型ボタン63の操作に応じて、図20(C−1)に示すように、球型ボタン操作促進画像G2が消えるとともに、再変動示唆図柄からなる中演出図柄8Cが、上下方向略中央で仮停止していた左演出図柄8Lと右演出図柄8Rとの間で仮停止し、図20(D−1)に示すように、仮停止していた演出図柄8L、8C、8Rが再変動する。一方、演出図柄の再変動表示(疑似連続予告)が実行されない場合、言い換えれば、疑似2ガセであった場合、球型ボタン63の操作に応じて、図20(C−2)に示すように、球型ボタン操作促進画像G2が消えるとともに、再変動示唆図柄からなる中演出図柄8Cが、上下方向略中央で仮停止していた左演出図柄8Lと右演出図柄8Rとの間をすり抜けて下方まで滑り表示画面7aから消え、左演出図柄8Lおよび右演出図柄8Rを構成する数字と異なる数字からなる中演出図柄8Cが上下方向略中央で仮停止し、図20(D−2)に示すように、バラケ目で演出図柄8L、8C、8Rの停止表示が行われる。なお、図20(C−1)〜図20(D−1)に示すように、減速状態で仮停止するかのように見えていた再変動示唆図柄からなる中演出図柄8Cが、仮停止していた左演出図柄8Lと右演出図柄8Rとの間で仮停止し、仮停止していた演出図柄8L、8C、8Rが再変動することを「疑似連続予告」という。また、図20(C−2)〜図20(D−2)に示すように、減速状態で仮停止するかのように見えていた再変動示唆図柄からなる中演出図柄8Cが、仮停止していた左演出図柄8Lと右演出図柄8Rとの間をすり抜けて下方まで滑り表示画面7aから消えることを「疑似連続予告ガセ」という。
次に、1回目の演出図柄8L、8C、8Rの再変動表示が行われた後は、例えば、例えば図21(A)に示すように、数字「5」からなる左演出図柄8Lが上下方向略中央で仮停止し、図21(B)に示すように、異なる数字「1」からなる右演出図柄8Rが上下方向略中央で仮停止し、変動している中演出図柄8Cが徐々に減速していき、図21(C)に示すように再変動示唆図柄が表示画面7aの上から下に向かってゆっくりとスクロールし、上下方向略中央で仮停止しようとする。そして、中演出図柄8Cが継続図柄で仮停止しようとすると、球型ボタン63の操作が有効な期間(操作有効期間)が発生する。操作有効期間の発生に伴って、球型ボタン操作促進演出が行われ、図22(A)〜図22(B)に示すように、表示画面7aに、球型ボタン操作促進画像G2が表示される。なお、ここでの操作有効期間の時間は3秒に設定されている。
ここで、2回目の演出図柄の再変動表示(疑似連続予告)が実行される場合、球型ボタン63の操作に応じて、図22(C−1)に示すように、球型ボタン操作促進画像G2が消えるとともに、再変動示唆図柄からなる中演出図柄8Cが、上下方向略中央で仮停止していた左演出図柄8Lと右演出図柄8Rとの間で仮停止し、図22(D−1)に示すように、仮停止していた演出図柄8L、8C、8Rが再変動する。一方、2回目の演出図柄の再変動表示(疑似連続予告)が実行されないで、変動演出が終了する場合、言い換えれば、疑似3ガセであった場合、球型ボタン63の操作に応じて、図22(C−2)に示すように、球型ボタン操作促進画像G2が消えるとともに、再変動示唆図柄からなる中演出図柄8Cが、仮停止していた左演出図柄8Lと右演出図柄8Rとの間をすり抜けて下方へ滑り表示画面7aから消え、左演出図柄8Lおよび右演出図柄8Rを構成する数字と異なる数字からなる中演出図柄8Cが上下方向略中央で仮停止し図22(D−2)に示すように、バラケ目の演出図柄8L、8C、8Rの停止表示が行われる。
なお、2回目の演出図柄の再変動表示が行われた後は、例えば、図15(B)〜図16(A)に示すように、リーチが発生し、図17に示すように、発展演出が行われ、その後、弱SPリーチまたは強SPリーチに発展(発展演出を経由して弱SPリーチまたは強SPリーチに分岐)する。また、1回目の演出図柄の再変動表示が行われた後は、必ず図21に示すように再変動表示が仮停止しようとするのでなく、例えば、図15(B)〜図16(A)に示すように、リーチが発生し、図17に示すように、発展演出が行われ、その後、弱SPリーチまたは強SPリーチに発展(発展演出を経由して弱SPリーチまたは強SPリーチに分岐)する場合もある。
なお、疑似連続予告および疑似連続予告ガセは、球型ボタン操作促進画像G2が表示されているときに、言い換えれば、球型ボタン63の操作に対する有効期間に、球型ボタン63が操作されなかった場合にも実行される。具体的には、球型ボタン63が操作されないまま、球型ボタン63の操作に対する有効期間が終了すると球型ボタン操作促進画像G2が消えるが、この球型ボタン操作促進画像G2が消えるときに、言い換えれば、球型ボタン63の操作に対する有効期間が終了するときに、疑似連続予告および疑似連続予告ガセが実行される。
前述の通り、特図変動表示が行われているときに、疑似なし、疑似2、疑似3、リーチ、Nリーチ、発展演出、SPリーチ、疑似2ガセ、疑似3ガセなど様々な演出が発展的に展開して行われる。そして、変動演出においてはこれらの演出とは別に、大当たり期待度を示唆する予告演出が実行される。「大当たり期待度を示唆する」ということは、実行されない場合に比べて実行された場合の方が大当たり期待度が高い、すなわち、チャンスアップすることを意味する。次に、変動演出において実行可能な予告演出について説明する。
予告演出は、実行時期に基づいて分類することができる。実行時期に基づいて分類される予告演出として、疑似なしでリーチを伴う変動演出が開始してからリーチが発生するまでの期間、疑似連を伴う変動演出が開始してから演出図柄の最初の仮停止が行われるまでの期間、または、リーチおよび疑似連を伴わない変動演出が開始してから終了するまでの期間(以下、「通常変動期間」という)の略前半で実行可能な予告演出(以下、「前半予告」)と、通常変動期間の略後半で実行可能な予告演出(以下、「後半予告」)と、Nリーチ中に実行可能な予告演出(以下、「Nリーチ中予告」)とがある。
第1実施形態では、前半予告として3つの予告演出が設定されている。3つの前半予告は、大体同じタイミングで実行されるように設定されている。よって、予告演出同士が重複して実行されて演出効果が低下することを防止するために、実行する前半予告は、1回の変動演出において最大で1つになるよう抽選で決定される。同様に、後半予告として2つの予告演出が設定されており、実行する後半予告は、1回の変動演出において最大で1つになるよう抽選で決定される。また、Nリーチ中予告として2つの予告演出が設定されており、実行するNリーチ中予告は、1回の変動演出において最大で1つになるよう抽選で決定される。
次に、各予告演出について説明する。最初に、前半予告について説明する。前半予告には、キャラクタが台詞を発する画像を伴う台詞予告と、タイトル(文字)の画像を伴うタイトル予告と、ボタン内可動体632の振動を伴うボタン振動予告と、がある。変動演出が行われる際に、特図および特図変動パターンに基づいて、「台詞予告を実行する」、「タイトル予告を実行する」、「ボタン振動予告を実行する」、または、「いずれの前半予告も実行しない」の何れかが選択される。
次に、台詞予告について説明する。図23(A)に示すように、左演出図柄8L、中演出図柄8Cおよび右演出図柄8Rが停止表示されている状態から、特別図柄の変動表示が開始されて、図23(B)に示すように、演出図柄8L、8C、8Rの変動表示が開始したとする。そして、変動表示が開始されてから1秒が経過した時点で、球型ボタン63の操作に対する操作有効期間となり、図23(C)に示すように、球型ボタン操作促進演出が行われ、表示画面7aに、球型ボタン操作促進画像G2が表示される。なお、この場合の操作有効期間の時間(操作有効時間)は3秒に設定されている。
ここで、例えば図23(D)に示すように、球型ボタン操作促進画像G2が表示されているときに、球型ボタン63が操作されると、当該操作に応じて、図23(E)〜図23(F)に示すように、球型ボタン操作促進画像G2が消えると共に、キャラクタが台詞を発する画像(台詞予告画像)G3が1秒間表示されて、消える。図23(E)では、台詞予告画像に、台詞「チャンス」が含まれているが、これは一例であり、第1実施形態では、台詞予告画像G3に含まれる台詞として、「チャンス」の他に、「激アツ」と「・・・」が設定されている。そして、この台詞予告画像G3に含まれる台詞、すなわち、台詞予告の演出内容(台詞予告パターン)によって、大当たり期待度が異なる。第1実施形態では、「激アツ」>「チャンス」>「・・・」の順で大当たり期待度が高い。
なお、台詞予告は、球型ボタン操作促進画像G2が表示されているときに、言い換えれば、球型ボタン63の操作が有効な期間に、球型ボタン63が操作されなかった場合にも実行される。具体的には、球型ボタン63が操作されないまま、球型ボタン63の操作に対する有効期間が終了すると球型ボタン操作促進画像G2が消えるが、この球型ボタン操作促進画像G2が消えるときに、言い換えれば、球型ボタン63の操作に対する有効期間が終了するときに、台詞予告が実行される。
次に、タイトル予告について説明する。図24(A)に示すように、左演出図柄8L、中演出図柄8Cおよび右演出図柄8Rが停止表示されている状態から、特別図柄の変動表示が開始されて、図24(B)に示すように、演出図柄8L、8C、8Rの変動表示が開始したとする。そして、変動表示が開始されてから1秒が経過した時点で、図24(C)に示すように、山の風景からなる通常演出モード用の背景画像G11から、黒色の背景画像G15に切り替わり、表示画面7aが暗転する。そして、暗転から1秒が経過した時に、図24(D)に示すように、タイトルを表す画像(タイトル予告画像)G4が2秒間表示される。タイトル予告画像G4が表示されてから1秒が経過すると、図24(E)に示すように、タイトル予告画像G4が消えると共に、暗転が解除されて黒色の背景画像G15から山の風景からなる通常演出モード用の背景画像G11に切り替わる(戻る)。
図24(D)では、タイトル予告画像G4に、タイトル「好機」が含まれているが、これは一例であり、第1実施形態では、タイトル予告画像G4に含まれるタイトルは、「好機」の他に、「天運」と「希望」が設定されている。そして、このタイトル予告画像G4に含まれるタイトル、すなわち、タイトル予告の演出内容(タイトル予告パターン)によって、大当たり期待度が異なる。第1実施形態では、「天運」>「好機」>「希望」の順で大当たり期待度が高い。
次に、ボタン振動予告について説明する。図24(A)などと同様に、左演出図柄8L、中演出図柄8Cおよび右演出図柄8Rが停止表示されている状態から、特別図柄の変動表示が開始されて、図24(B)などと同様に、演出図柄8L、8C、8Rの変動表示が開始したとする。そして、変動表示が開始されてから1秒が経過した時点で、ボタン内可動体振動モータ632Bが作動して、ボタン内可動体632が振動する。そして、ボタン内可動体632が振動してから2秒が経過すると、当該振動が終了する。ボタン内可動体632が振動している間、ボタン内LED633が所定色で発光する場合がある。ボタン内LED633が発光する場合の方が発光しない場合より大当たり期待度が高い。そして、この発光色として、白色と赤色とが設けられており、発光色によって大当たり期待度が異なる。第1実施形態では、ボタン内LED633が「白色」で発光する場合の大当たり期待度より「赤色」で発光する場合の大当たり期待度の方が高い。このように、ボタン振動予告の演出内容(ボタン振動予告パターン)には、ボタン内可動体632が振動すると共に、ボタン内LED633が赤色で発光するボタン振動予告パターン1と、ボタン内可動体632が振動すると共に、ボタン内LED633が白色で発光するボタン振動予告パターン2と、ボタン内LED633が発光することなくボタン内可動体632が振動するボタン振動予告パターン3と、が設けられている。
次に、後半予告について説明する。後半予告には、前述の怪人キャラの顔のアップが含まれる画像が表示されるカットイン予告と、所定のキャラクタを表す画像が表示されるキャラ予告と、がある。変動演出が行われる際に、特図および特図変動パターンに基づいて、「カットイン予告を実行する」、「キャラ予告を実行する」、または、「いずれの後半予告も実行しない」の何れかが選択される。
続いて、カットイン予告について説明する。図25(A)に示すように、左演出図柄8L、中演出図柄8Cおよび右演出図柄8Rが停止表示されている状態から、特別図柄の変動表示が開始されて、図25(B)に示すように、演出図柄8L、8C、8Rの変動表示が開始したとする。そして、変動表示が開始されてから6秒が経過した時点で、球型ボタン63の操作に対する操作有効期間となり、図25(C)に示すように、球型ボタン操作促進演出が行われ、表示画面7aに、球型ボタン操作促進画像G2が表示される。なお、この場合の操作有効期間の時間(操作有効時間)は3秒に設定されている。
ここで、例えば図25(D)に示すように、球型ボタン操作促進画像G2が表示されているときに、球型ボタン63が操作されると、当該操作に応じて、図25(E)〜図25(F)に示すように、球型ボタン操作促進画像G2が消えると共に、所定の怪人キャラの顔のアップを含んだ画像(カットイン予告画像)G5が1秒間表示されて、消える。カットイン予告画像G5における怪人キャラの顔(図25(E)におけるカットイン予告画像G5内の線の部分)の色は複数種類設定されている。第1実施形態では、カットイン予告画像G5における怪人キャラの顔(図25(E)におけるカットイン予告画像G5内の線の部分)の色として、「金」、「赤」、「青」、「黄」および「白」が設定されている。すなわち、カットイン予告の演出内容(カットイン予告パターン)には、金色の怪人キャラの顔が含まれるカットイン予告画像G5が表示されるカットイン予告パターン1と、赤色の怪人キャラの顔が含まれるカットイン予告画像G5が表示されるカットイン予告パターン2と、青色の怪人キャラの顔が含まれるカットイン予告画像G5が表示されるカットイン予告パターン3と、黄色の怪人キャラの顔が含まれるカットイン予告画像G5が表示されるカットイン予告パターン4と、白色の怪人キャラの顔が含まれるカットイン予告画像G5が表示されるカットイン予告パターン5と、が設けられている。そして、カットイン予告画像G5における怪人キャラの顔の色によって、大当たり期待度が異なる。第1実施形態では、「金」>「赤」>「青」>「黄」>「白」の順で大当たり期待度が高い。
なお、カットイン予告は、球型ボタン操作促進画像G2が表示されているときに、言い換えれば、球型ボタン63の操作に対する有効期間に、球型ボタン63が操作されなかった場合にも実行される。具体的には、球型ボタン63が操作されないまま、球型ボタン63の操作に対する有効期間が終了すると球型ボタン操作促進画像G2が消えるが、この球型ボタン操作促進画像G2が消えるときに、言い換えれば、球型ボタン63の操作に対する有効期間が終了するときに、カットイン予告が実行される。
次に、キャラ予告について説明する。図26(A)に示すように、左演出図柄8L、中演出図柄8Cおよび右演出図柄8Rが停止表示されている状態から、特別図柄の変動表示が開始されて、図26(B)に示すように、演出図柄8L、8C、8Rの変動表示が開始したとする。そして、変動表示が開始されてから6秒が経過した時点で、図26(C)に示すように、所定のキャラクタを表す画像(キャラ予告画像)G6が2秒間表示される。キャラ予告画像G6が表示されてから2秒が経過すると、図26(D)に示すように、キャラ予告画像G6が消える。
図26(D)では、キャラ予告画像G6は、所定のキャラクタAで構成されているが、これは一例であり、第1実施形態では、キャラ予告画像G6を構成するキャラクタは、「キャラクタA」の他に、「キャラクタB」、「キャラクタC」、「キャラクタD」および「キャラクタA〜キャラクタD」が設定されている。すなわち、キャラ予告の演出内容(キャラ予告パターン)には、キャラクタA〜キャラクタDを表すキャラ予告画像G6が表示されるキャラ予告パターン1と、キャラクタAを表すキャラ予告画像G6が表示されるキャラ予告パターン2と、キャラクタBを表すキャラ予告画像G6が表示されるキャラ予告パターン3と、キャラクタCを表すキャラ予告画像G6が表示されるキャラ予告パターン4と、キャラクタDを表すキャラ予告画像G6が表示されるキャラ予告パターン5と、が設けられている。そして、キャラ予告画像G6を構成するキャラクタによって、大当たり期待度が異なる。第1実施形態では、「キャラクタA〜キャラクタD」>「キャラクタA」>「キャラクタB」>「キャラクタC」>「キャラクタD」の順で大当たり期待度が高い。
なお、図25(A)〜図25(C)までの間および図26(A)〜図26(C)までの間では、言い換えれば、変動演出が開始してから、カットイン予告およびキャラ予告が実行されるまでの間、前半予告が実行されていないが、これは後半予告について説明するためであり、この期間に前半予告が実行されている場合もある。
次に、Nリーチ中予告について説明する。Nリーチ中予告には、馬の群からなる画像が表示される群予告と、背景画像G11の分割を伴う(背景画像G11が複数に裂ける)背景分割予告と、がある。変動演出が行われる際に、特図および特図変動パターンに基づいて、「群予告を実行する」、「背景分割予告を実行する」、または、「いずれのNリーチ中予告も実行しない」の何れかが選択される。
最初に、群予告について説明する。図27(A)に示すように、リーチが成立した状態から、1秒が経過(変動表示が開始されてから13秒が経過)した時点で、球型ボタン63の操作に対する操作有効期間となり、図27(B)に示すように、球型ボタン操作促進演出が行われ、表示画面7aに、球型ボタン操作促進画像G2が表示される。なお、この場合の操作有効期間の時間(操作有効時間)は3秒に設定されている。
ここで、例えば図27(C)に示すように、球型ボタン操作促進画像G2が表示されているときに、球型ボタン63が操作されると、当該操作に応じて、図27(D)に示すように、球型ボタン操作促進画像G2が消えると共に、複数匹(図27(D)においては15匹)の馬の群からなる画像(群予告画像)G7が3秒間かけて左から右にスクロール表示する。詳細には、群予告画像G7が表示画面7aの左から出現して右へ移動し、右から消えていく。ここで、群予告画像G7を構成する馬の数は複数種類設定されている。第1実施形態では、群予告画像G7を構成する馬の数として、「30匹」、「15匹」および「3匹」が設定されている。すなわち、群予告の演出内容(群予告パターン)には、30匹の馬の群からなる群予告画像G7が表示される群予告パターン1と、15匹の馬の群からなる群予告画像G7が表示される群予告パターン2と、3匹の馬の群からなる群予告画像G7が表示される群予告パターン3と、が設けられている。そして、この群予告画像G7を構成する馬の数によって、大当たり期待度が異なる。第1実施形態では、「30匹」>「15匹」>「3匹」の順で大当たり期待度が高い。
なお、群予告は、球型ボタン操作促進画像G2が表示されているときに、言い換えれば、球型ボタン63の操作に対する有効期間に、球型ボタン63が操作されなかった場合にも実行される。具体的には、球型ボタン63が操作されないまま、球型ボタン63の操作に対する有効期間が終了すると球型ボタン操作促進画像G2が消えるが、この球型ボタン操作促進画像G2が消えるときに、言い換えれば、球型ボタン63の操作に対する有効期間が終了するときに、群予告が実行される。
次に、背景分割予告について説明する。図28(A)に示すように、リーチが成立した状態から、4秒が経過(変動表示が開始されてから16秒が経過)した時点で、図28(B)に示すように、背景画像G11が複数(図28(B)では4つ)に分割される。そして、背景画像G11が分割されてから4秒が経過すると、図28(C)に示すように、背景画像G11は分割前の正常な状態に戻る。ここで、背景画像G11が分割される数は複数種類設定されている。第1実施形態では、背景画像G11が分割される数として、「16」、「9」および「4」が設定されている。すなわち、背景分割予告の演出内容(背景分割予告パターン)には、背景画像G11が16個に分割される背景分割予告パターン1と、背景画像G11が9個に分割される背景分割予告パターン2と、背景画像G11が4個に分割される背景分割予告パターン3と、が設けられている。そして、この背景画像G11が分割される数によって、大当たり期待度が異なる。第1実施形態では、「16」>「9」>「4」の順で大当たり期待度が高い。
以上のように、疑似連続予告、疑似連続予告ガセ、台詞予告、カットイン予告、および、群予告の実行に伴って(先だって)、球型ボタン63の操作に対する操作有効期間が発生して球型ボタン操作促進演出が行われる。そして、球型ボタン操作促進演出において、球型ボタン操作促進画像G2が表示されている。しかしながら、球型ボタン操作促進演出においては、球型ボタン操作促進画像G2の表示の他に、ボタン内可動体632が振動する場合、ボタン内LED633が発光する場合、球型ボタン操作促進画像G2とは異なる画像が表示される場合、および、球型ボタン63の操作時に球型操作体631が振動する場合などがある。以下に、球型ボタン操作促進演出について詳細に説明する。
球型ボタン63の操作に対する有効期間の発生に伴って、球型ボタン操作促進演出が実行される。そして、球型ボタン操作促進演出の演出内容(球型ボタン操作促進演出パターン)は、6種類(球型ボタン操作促進演出パターン1〜球型ボタン操作促進演出パターン6)設けられている。球型ボタン操作促進演出パターン1〜球型ボタン操作促進演出パターン6の球型ボタン操作促進演出について、図29〜図30を用いて説明する。なお、図29〜図30では、台詞予告に係る球型ボタン操作促進演出を例に説明する。
球型ボタン63の操作に対する有効期間の発生に伴って、球型ボタン操作促進演出パターン1の球型ボタン操作促進演出が開始されると、図29(A−1)に示すように、表示画面7aにて球型ボタン操作促進画像G2が表示される。このとき、ボタン内可動体632は振動せず、ボタン内LED633は発光しない。そして、球型ボタン操作促進演出が実行されているときに球型ボタン63が操作されると、図29(A−2)に示すように、球型ボタン操作促進画像G2が消えて、台詞予告画像G3が表示される。球型ボタン63が操作されたときに、球型操作体631は振動していない。このように、球型ボタン操作促進演出パターン1は、操作有効期間における球型ボタン操作促進画像G2の表示で構成されている。
球型ボタン63の操作に対する有効期間の発生に伴って、球型ボタン操作促進演出パターン2の球型ボタン操作促進演出が開始されると、図29(B−1)に示すように、表示画面7aにて球型ボタン操作促進画像G2が表示されると共に、ボタン内可動体632が振動し、ボタン内LED633が白色で発光する。そして、球型ボタン操作促進演出が実行されているときに球型ボタン63が操作されると、図29(B−2)に示すように、球型ボタン操作促進画像G2が消えて、台詞予告画像G3が表示される。球型ボタン63が操作されたときに、球型操作体631は振動していない。このように、球型ボタン操作促進演出パターン2は、操作有効期間における球型ボタン操作促進画像G2の表示、ボタン内可動体632の振動およびボタン内LED633の白色点灯で構成されている。
球型ボタン63の操作に対する有効期間の発生に伴って、球型ボタン操作促進演出パターン3の球型ボタン操作促進演出が開始されると、図29(C−1)に示すように、表示画面7aにて球型ボタン操作促進画像G2が表示される。このとき、ボタン内可動体632は振動せず、ボタン内LED633は発光しない。そして、球型ボタン操作促進演出が実行されているときに球型ボタン63が操作されると、図29(C−2)に示すように、球型ボタン操作促進画像G2が消えて、台詞予告画像G3が表示されると共に、球型操作体631が3秒間振動する。このように、球型ボタン操作促進演出パターン3は、操作有効期間における球型ボタン操作促進画像G2の表示と、操作有効期間後(球型ボタン63の操作時)における球型操作体631の振動とで構成されている。
球型ボタン63の操作に対する有効期間の発生に伴って、球型ボタン操作促進演出パターン4の球型ボタン操作促進演出が開始されると、図30(A−1)に示すように、表示画面7aにて球型ボタン操作促進画像G2が表示されると共に、ボタン内可動体632が振動し、ボタン内LED633が白色で発光する。そして、球型ボタン操作促進演出が実行されているときに球型ボタン63が操作されると、図30(A−2)に示すように、球型ボタン操作促進画像G2が消えて、台詞予告画像G3が表示されると共に、球型操作体631が3秒間振動する。このように、球型ボタン操作促進演出パターン4は、操作有効期間における球型ボタン操作促進画像G2の表示、ボタン内可動体632の振動およびボタン内LED633の白色点灯と、操作有効期間後(球型ボタン63の操作時)における球型操作体631の振動とで構成されている。
球型ボタン63の操作に対する有効期間の発生に伴って、球型ボタン操作促進演出パターン5の球型ボタン操作促進演出が開始されると、図30(B−1)に示すように、表示画面7aにて球型ボタン操作促進画像G2が表示されると共に、ボタン内可動体632が振動し、ボタン内LED633が赤色で発光する。そして、球型ボタン操作促進演出が実行されているときに球型ボタン63が操作されると、図30(B−2)に示すように、球型ボタン操作促進画像G2が消えて、台詞予告画像G3が表示されると共に、球型操作体631が3秒間振動する。このように、球型ボタン操作促進演出パターン5は、操作有効期間における球型ボタン操作促進画像G2の表示、ボタン内可動体632の振動およびボタン内LED633の赤色点灯と、操作有効期間後(球型ボタン63の操作時)における球型操作体631の振動とで構成されている。
球型ボタン63の操作に対する有効期間の発生に伴って、球型ボタン操作促進演出パターン6の球型ボタン操作促進演出が開始されると、図30(C−1)に示すように、表示画面7aにて、球型ボタン操作促進画像G2とは異なるスペシャル操作促進画像G8が表示されると共に、ボタン内可動体632が振動し、ボタン内LED633が赤色で発光する。そして、球型ボタン操作促進演出が実行されているときに球型ボタン63が操作されると、図30(C−2)に示すように、スペシャル操作促進画像G8が消えて、台詞予告画像G3が表示されると共に、球型操作体631が3秒間振動する。このように、球型ボタン操作促進演出パターン6は、操作有効期間におけるスペシャル操作促進画像G8の表示、ボタン内可動体632の振動およびボタン内LED633の赤色点灯と、操作有効期間後(球型ボタン63の操作時)における球型操作体631の振動とで構成されている。
このように、複数の球型ボタン操作促進演出の演出内容(球型ボタン操作促進演出パターン)が設けられている。そして、何れの演出内容の球型ボタン操作促進演出が行われるかは、台詞予告などの予告演出、疑似連続予告、疑似連続予告ガセ毎に抽選して決定される。この抽選方法については後述する。なお、ここでの球型ボタン操作促進演出の演出内容(球型ボタン操作促進演出パターン1〜球型ボタン操作促進演出パターン6)を構成する要素に、演出の時間は含まれていない。これは、球型ボタン操作促進演出の演出時間は各操作有効期間の有効時間と、操作されるタイミングによって異なるからである。すなわち、球型ボタン操作促進演出パターン1〜球型ボタン操作促進演出パターン6は、表示画面7a、ボタン内可動体632、ボタン内LED633、および、球型操作体631の出力態様で構成されている。
また、前述の通り、発展演出においても、球型ボタン63の操作に対する有効期間が発生し、当該有効期間の発生に伴って、球型ボタン操作促進演出が開始されると、表示画面7aにて、球型ボタン操作促進画像G2が表示される(図17(B)〜図17(C)参照)。そして、この発展演出における球型ボタン操作促進演出についても複数の演出内容(球型ボタン操作促進演出パターン)が設けられている。第1実施形態では、発展演出における球型ボタン操作促進演出の演出内容として、前述の球型ボタン操作促進演出パターン1〜球型ボタン操作促進演出パターン4および球型ボタン操作促進演出パターン6が設けられている。そして、発展演出においては、球型ボタン63の操作に対する有効期間の代わりに、剣型ボタン64の操作が有効となる有効期間が発生する場合もある。この場合は、剣型ボタン64の操作に対する有効期間の発生に伴って、剣型ボタン64の操作を促す剣型ボタン操作促進演出が実行される。剣型ボタン操作促進演出においては、剣型ボタン64の操作に対する有効期間の発生に伴って、表示画面7aにおいて、剣型ボタン64を表した画像(剣型ボタン画像)、剣型ボタン64への操作を促す画像(操作促進画像)、および、有効期間の残り時間を表した画像(有効期間残り時間画像)を含む剣型ボタン操作促進画像が表示されると共に、剣型ボタン64の剣型操作体641が振動する。なお、第1実施形態においては、剣型ボタン操作促進演出の演出内容(剣型ボタン操作促進演出パターン)は1種類のみ設けられている。
そして、剣型ボタン64の操作に対する有効期間において剣型ボタン64が操作されると、または、操作されずに当該有効期間が終了すると、当該操作時にまたは当該有効期間の終了時から3秒間、剣型ボタン64が振動する。そして、発展演出が実行される変動演出が開始される際に、球型ボタン63の操作に対する有効期間を発生させて、球型ボタン操作促進演出パターン1〜球型ボタン操作促進演出パターン4および球型ボタン操作促進演出パターン6の中の何れの球型ボタン操作促進演出を行うか、または、剣型ボタン64の操作に対する有効期間を発生させて、剣型ボタン操作促進演出を行うかを所定の抽選により決定する。この抽選については後述する。
なお、以下において、球型ボタン63の操作の発生に伴って行われる球型ボタン操作促進演出と剣型ボタン64の操作の発生に伴って行われる剣型ボタン操作促進演出とをまとめて、「ボタン演出」と総称する。そして、球型ボタン操作促進演出パターン1〜球型ボタン操作促進演出パターン6の球型ボタン操作促進演出をボタン演出P1〜ボタン演出P6とし、剣型ボタン操作促進演出パターンをボタン演出P7とする場合もある。なお、ボタン演出P1〜ボタン演出P6には、操作時の球型操作体631の振動が含まれ、ボタン演出P7には、操作時の剣型操作体641の振動が含まれるものとする。これは、球型操作体631および剣型操作体641は、有効期間に操作されると、当該操作時に振動するが、操作されない場合であっても当該有効期間の終了時に振動するからであり、球型操作体631の振動および剣型操作体641の振動は、球型ボタン63の操作に対する有効期間および剣型ボタン64の操作に対する有効期間の発生が条件となっており、有効期間の発生に伴って行われるからである。
4−3.保留演出
次に、特図保留に応じた保留演出について説明する。前述したように、始動口20、22に遊技球が入賞し、特図関係乱数を取得したとしても、その時に特別図柄の可変表示が実行されている場合、または、大当たり遊技が実行されている場合は、その取得した特図関係乱数に基づいて即座に特別図柄の可変表示を行うことができない。そのような場合は、主制御基板80は、特図関係乱数をRAM84の特図保留記憶部85に記憶し、特別図柄の可変表示を保留する。特別図柄の可変表示が保留されると、言い換えれば、特図保留が発生すると、サブ制御基板90は、当該特図保留を表す保留演出を行う。具体的には、主制御基板80は、取得した特図関係乱数に基づいて、当否情報などを含む始動入賞コマンドを特定して、サブ制御基板90に送信する。サブ制御基板90は、送信された始動入賞コマンドに基づいて保留演出を実行する。
保留演出は、図31に示すように、表示画面7aの一区画である保留演出領域7Aにおいて行われる。なお、図31において保留演出領域7Aは破線で明示されているが、これは保留演出領域7Aの範囲を表すために記載したものであり、実際には表示されていない。
次に、保留演出の具体例について説明する。前提として、現在、特別図柄の変動表示中(変動演出中)であり、特図1保留数(U1)が2個であるとする。図31(A)に示すように、保留されている特別図柄の可変表示、言い換えれば、特図保留記憶部85に記憶されている特図関係乱数に基づく未実行の特別図柄の可変表示は、個別に保留画像で表示される。図31(A)に示す保留画像HG1は、現在保留されている特図保留の中で最も先に発生した特図保留を表している。保留画像HG2は、保留画像HG1が表す特図保留の次に発生した特図保留を表している。なお、この状況で特図保留が発生すると、その特図保留を表す保留画像は、保留画像HG2の右隣の一点鎖線の円で表された箇所に表示される。そして、さらに特図保留が発生すると、そのさらに右隣の2点鎖線の円で表された箇所に表示される。このように、保留演出においては、特図保留の発生した順に特図保留が保留演出領域7Aの左端から右に並んで表示される。
そして、図31(B)に示すように、演出図柄8L、8C、8Rの停止表示が行われると、次に、保留画像HG1に対応する特別図柄の可変表示(変動演出)が開始される。ここで、保留画像HG1に対応する特別図柄の可変表示が開始されたことから、保留画像HG1に対応する特図保留は消化されるので、図31(C)に示すように、保留画像HG1が消去される。そして、この特図保留の消化(保留画像HG1の消去)に伴って、図31(D)に示すように、そのとき表示されている保留画像(図31(D)においては保留画像HG2)が1つ分、左にシフト(移動)する。ここで、保留演出領域7Aの左端に移動した保留画像HG2に対応する特別図柄の可変表示が次に開始される特別図柄の可変表示ということになる。
ところで、前述のとおり、始動入賞コマンドには当否情報が含まれている。そして、サブ制御基板90は、始動入賞コマンドに基づいて保留演出を実行するが、当否情報に基づいて、保留画像を通常態様で表示するか、特別態様で表示するかを判定する。具体的には、サブ制御基板90は、当否情報がハズレを示す場合は90%の確率で通常態様で表示すると判定し、10%の確率で特別態様で表示すると判定する。一方、サブ制御基板90は、当否情報が大当たりを示す場合は50%の確率で通常態様で表示すると判定し、50%の確率で特別態様で表示すると判定する。よって、保留画像の表示態様が特別態様であると、遊技者は、その保留画像に対応した特別図柄の可変表示で大当たりに当選できるかもしれないという期待を持つことができる。このように、特別図柄の可変表示が保留されている事前の段階から、その保留について遊技者に期待感を抱かせることによって遊技興趣が向上する。
なお、図31(A)〜図31(D)に示す保留画像HG1および保留画像HG2は、通常態様を表している。そして、図31(D)に示す状況において、第1始動口20に遊技球が入賞して、始動入賞コマンドがサブ制御基板90に送信されて、サブ制御基板90が保留画像を通常態様で表示すると判定したとする。すると、図31(E)に示すように、この新たに発生した特図保留に対して、通常態様で保留画像HG3が表示される。そして、さらに、第1始動口20に遊技球が入賞して、始動入賞コマンドがサブ制御基板90に送信されたが、サブ制御基板90が保留画像を特別態様で表示すると判定したとする。すると、図31(F)に示すように、このさらに新たに発生した特図保留に対して、特別態様で保留画像HG4が表示される。
このように、サブ制御基板90は、特図保留を表す保留演出において、大当たりの期待感を抱かせる先読み演出を実行する。なお、保留演出による先読み演出の演出内容および特別態様と判定する確率などは上記の設定に限られず、適宜に設定することができる。
以上、図14〜図31を用いて、演出制御用マイコン91が制御する演出として、変動演出、予告演出、ボタン演出、および、保留演出などについて説明したが、演出制御用マイコン91が制御可能な演出はこれらに限られない。また、例示した変動演出、予告演出、ボタン演出、および、保留演出などは一例であって、これらの演出内容はこれに限られない。
5.遊技制御用マイコン81による遊技の制御
[主制御メイン処理]
次に図32〜図42に基づいて遊技制御用マイコン81による遊技の制御について説明する。なお、以下において説明する遊技制御用マイコン81による遊技の制御において登場するカウンタ、タイマ、フラグ、ステータス、バッファ等は、RAM84に設けられている。また、カウンタの初期値は「0」であり、フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」である。主制御基板80に備えられた遊技制御用マイコン81は、パチンコ遊技機1が電源投入されると、ROM83から図32に示した主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず、電源投入時処理(S001)を行う。電源投入時処理では、RAM84へのアクセスの許可設定、CPU82の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)の設定等が行われる。
電源投入時処理に次いで、割り込みを禁止し(S002)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)では、図9(A)および図13(A)に示した種々の乱数のカウンタ値を1加算して更新する。各乱数のカウンタ値は上限値に達すると「0」に戻って再び加算される。なお各乱数のカウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また各乱数のうちの少なくとも一部は、カウンタIC等からなる公知の乱数生成回路を利用して生成される所謂ハードウェア乱数であってもよい。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)が終了すると、割り込みを許可する(S004)。割り込み許可中は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行が可能となる。メイン側タイマ割り込み処理(S005)は、例えば4msec周期でCPU82に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、メイン側タイマ割り込み処理(S005)は4msec周期で実行される。そして、メイン側タイマ割り込み処理(S005)が終了してから、次にメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)による種々の乱数のカウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態のときにCPU82に割り込みパルスが入力された場合は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)はすぐには開始されず、割り込み許可(S004)がされてから開始される。
[メイン側タイマ割り込み処理]
次に、メイン側タイマ割り込み処理(S005)について説明する。図33に示すように、メイン側タイマ割り込み処理(S005)では、まず出力処理(S101)を実行する。出力処理(S101)では、以下に説明する各処理において主制御基板80のRAM84に設けられた出力バッファにセットされたコマンド等を、サブ制御基板90や払出制御基板110等に出力する。
出力処理(S101)に次いで行われる入力処理(S102)では、下皿62の満杯を検出する下皿満杯スイッチからの検出信号も取り込み、下皿満杯データとしてRAM84の出力バッファに記憶する。
次に行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)は、図32の主制御メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)と同じである。即ち、図9(A)および図13(A)に示した各種乱数のカウンタ値の更新処理は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割り込み処理(S005)の終了後、次のメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)に次いで、センサ検出処理(S104)を行い、続いて普通動作処理(S105)を行い、特別動作処理(S106)を行う。センサ検出処理、普通動作処理および特別動作処理については後述する。
次に、遊技制御用マイコン81は、その他の処理(S107)を実行して、メイン側タイマ割り込み処理(S005)を終了する。その他の処理(S107)としては、電源が断たれる際の電源断監視処理、RAM84に設けられているタイマの更新などが行われる。また、その他の処理(S107)として、遊技者に賞球を払い出す払出制御処理が行われる。払出制御処理では、第1始動口20用の賞球カウンタ、第2始動口22用の賞球カウンタ、第1大入賞口30用の賞球カウンタ、第2大入賞口35用の賞球カウンタ、及び、一般入賞口27用の賞球カウンタが「0」を超えているか否かのチェックを行い、「0」を超えていると、賞球要求信号を払出制御基板110に送信する。そして、賞球信号を送信するとき、その信号に係る賞球カウンタを「1」減算する更新処理を行う。
そして、遊技制御用マイコン81は、次にCPU82に割り込みパルスが入力されるまでは主制御メイン処理のステップS002〜S004の処理を繰り返し実行し(図32参照)、割り込みパルスが入力されると(約4msec後)、再びメイン側タイマ割り込み処理(S005)を実行する。遊技制御用マイコン81は、再び実行されたメイン側タイマ割り込み処理(S005)の出力処理(S101)において、前回のメイン側タイマ割り込み処理(S005)にてRAM84の出力バッファにセットされたコマンド等を出力する。
[センサ検出処理]
次に、図34〜図35を用いてセンサ検出処理について説明する。センサ検出処理(S104)ではまず、一般入賞口27に遊技球が入賞したか否か、即ち、一般入賞口センサ27aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S201)。一般入賞口27に遊技球が入賞していない場合(S201でNO)にはステップS203に進み、一般入賞口27に遊技球が入賞した場合には(S201でYES)、遊技球に所定個数の賞球を払い出すための一般入賞口賞球処理を行う(S202)。一般入賞口賞球処理では、一般入賞口27用の賞球カウンタに、一般入賞口27への入賞に応じた賞球個数(第1実施形態において「7」)を加算する。
ステップS203では、遊技球がゲート28を通過したか否か、即ち、ゲートセンサ28aによって遊技球が検出されたか否か判定する。遊技球がゲート28を通過していなければ(S203でNO)、ステップS208に進む。一方、遊技球がゲート28を通過していれば(S203でYES)、普図保留数(具体的にはRAM84に設けた普図保留数をカウントするカウンタ(普図保留数カウンタ)の数値)が「4」(上限記憶数)以上であるか否か判定する(S204)。普図保留数が「4」以上である場合(S204でYES)には、ステップS208に進むが、普図保留数が「4」以上でない(「4」未満である)場合には(S204でNO)、普図保留数加算処理を行う(S205)。普図保留数加算処理では、普図保留数カウンタを「1」加算し、普図保留表示器44が示す普図保留数を「1」増加させる。
続いて、普通図柄乱数カウンタ値(ラベル−TRND−F)のカウンタ値が示す普通図柄乱数を取得し(S206)、取得した普通図柄乱数を普図保留記憶部86のうち現在の普図保留数に応じた普図保留記憶部86の記憶領域に格納する(S207)。
ステップS208では、第2始動口22に遊技球が入賞したか否か、即ち、第2始動口センサ22aによって遊技球が検出されたか否か判定する。第2始動口22に遊技球が入賞していない場合(S208でNO)にはステップS215に進み、第2始動口22に遊技球が入賞した場合には(S208でYES)、遊技球に所定個数の賞球を払い出すための第2始動口賞球処理を行う(S209)。第2始動口賞球処理では、第2始動口22用の賞球カウンタに、第2始動口22への入賞に応じた賞球個数(第1実施形態において「4」)を加算する。
次に、特図2保留数(具体的にはRAM84に設けた特図2保留の数をカウントするカウンタ(特図2保留数カウンタ)の数値)が「4」(上限記憶数)以上であるか否か判定する(S210)。特図2保留数が「4」以上である場合(S210でYES)には、ステップS215に進むが、特図2保留数が「4」以上でない(「4」未満である)場合には(S210でNO)、特図2保留数加算処理を行う(S211)。特図2保留数加算処理では、特図2保留数カウンタを「1」加算し、特図2保留表示器43bが示す特図2保留数を「1」増加させる。
続いて、特別図柄乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T)、大当たり図柄種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−AS)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RC)及び変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−HP)からなる特図2関係乱数を取得する(S212)。
次に、第2始動入賞コマンド特定処理を行う(S213)。第2始動入賞コマンド特定処理では、図12に示す第2始動口用の始動入賞コマンド特定テーブルに、現在の遊技状態とステップS212で取得した特図2関係乱数とを照合して第2始動入賞コマンドを特定し、特定した第2始動入賞コマンドをRAM84の出力バッファにセットする。第2始動入賞コマンド特定処理においては、現在の遊技状態が通常確率状態であり、特別図柄乱数が「1」であれば、図12の第2始動入賞コマンド特定テーブルにおける通常確率状態の箇所を参照して、第2始動入賞コマンドとして「E2H11H」というコマンドが特定される。なお、第2始動入賞コマンドは、2バイトの情報(1バイトの上位コマンド(例えばE2H)と1バイトの下位コマンド(例えば11H))からなっている。
続いて、遊技制御用マイコン81は、ステップS212で取得した特図2関係乱数を特図2保留記憶部85bのうち現在の特図2保留数に応じた記憶領域に記憶する(S214)。
続いて、ステップS215では、第1始動口20に遊技球が入賞したか否か、即ち、第1始動口センサ20aによって遊技球が検出されたか否か判定する。第1始動口20に遊技球が入賞していない場合(S215でNO)にはステップS222に進み、第1始動口20に遊技球が入賞した場合には(S215でYES)、遊技球に所定個数の賞球を払い出すための第1始動口賞球処理を行う(S216)。第1始動口賞球処理では、第1始動口20用の賞球カウンタに、第1始動口20への入賞に応じた賞球個数(第1実施形態において「4」)を加算する。
次に、特図1保留数(具体的にはRAM84に設けた特図1保留の数をカウントするカウンタ(特図1保留数カウンタ)の数値)が「4」(上限記憶数)以上であるか否か判定する(S217)。特図1保留数が「4」以上である場合(S217でYES)には、ステップS222に進むが、特図1保留数が「4」以上でない(未満である)場合には(S217でNO)、特図1保留数加算処理を行う(S218)。特図1保留数加算処理では、特図1保留数カウンタを「1」加算し、特図1保留表示器43aが示す特図1保留数を「1」増加させる。
続いて、特別図柄乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T)、大当たり図柄種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−AS)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RC)及び変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−HP)からなる特図1関係乱数を取得する(S219)。
次に、第1始動入賞コマンド特定処理を行う(S220)。第1始動入賞コマンド特定処理では、図12に示す第1始動口用の始動入賞コマンド特定テーブルに、現在の遊技状態とステップS219で取得した特図1関係乱数とを照合して第1始動入賞コマンドを特定し、特定した第1始動入賞コマンドをRAM84の出力バッファにセットする。第1始動入賞コマンド特定処理においては、現在の遊技状態が通常確率状態であり、特別図柄乱数が「1」であれば、図12の第1始動入賞コマンド特定テーブルにおける通常確率状態の箇所を参照して、第1始動入賞コマンドとして「E1H11H」というコマンドが特定される。なお、第1始動入賞コマンドは、2バイトの情報(1バイトの上位コマンド(例えばE1H)と1バイトの下位コマンド(例えば11H))からなっている。
続いて、遊技制御用マイコン81は、ステップS219で取得した特図1関係乱数を特図1保留記憶部85aのうち現在の特図1保留数に応じた記憶領域に記憶する(S221)。
なお、第1実施形態の始動入賞コマンド(第1始動入賞コマンドおよび第2始動入賞指定コマンド)では、16進数で二桁の上位コマンドのうち上の桁の値は、コマンドの種類(始動入賞コマンドであること)を指定する情報である。また、上位コマンドのうち下の桁の値は、始動口の種類(第1始動口20への入賞か第2始動口22への入賞か)を指定する始動口情報である。また、16進数で二桁の下位コマンドのうち、上の桁の値は、遊技状態(通常確率状態か高確率状態か)を指定する遊技状態情報である。また、下位コマンドのうち下の桁の値は、大当たりの当否を示す当否情報である。なお、このような始動入賞コマンドの生成に関する取り決めは、一例であり、任意に変更可能である。
ステップS222では、第1大入賞口30に遊技球が入賞したか否か、即ち、第1大入賞口センサ30aによって遊技球が検出されたか否か判定する。第1大入賞口30に遊技球が入賞していない場合(S222でNO)にはステップS224に進み、第1大入賞口30に遊技球が入賞した場合には(S222でYES)、遊技球に所定個数の賞球を払い出すための第1大入賞口賞球処理(S223)を行う。第1大入賞口賞球処理では、第1大入賞口30用の賞球カウンタに、第1大入賞口30への入賞に応じた賞球個数(第1実施形態において「14」)を加算する。
ステップS224では、第2大入賞口35に遊技球が入賞したか否か、即ち、第2大入賞口センサ35aによって遊技球が検出されたか否か判定する。第2大入賞口35に遊技球が入賞していない場合(S224でNO)にはステップS226に進み、第2大入賞口35に遊技球が入賞した場合には(S224でYES)、遊技球に所定個数の賞球を払い出すための第2大入賞口賞球処理を行う(S225)。第2大入賞口賞球処理では、第2大入賞口35用の賞球カウンタに、第2大入賞口35への入賞に応じた賞球個数(第1実施形態において「14」)を加算する。
ステップS226では、遊技球が特定領域37を通過したか否か、即ち、特定領域センサ37aによって遊技球が検出されたか否か判定する。遊技球が特定領域37を通過していない場合(S226でNO)にはセンサ検出処理を終了し、遊技球が特定領域37を通過した場合には(S226でYES)、V有効期間中であるか否かを判定する(S227)。V有効期間は、後述する特別電動役物処理(図41参照)におけるステップS1706で設定される期間である。V有効期間中でなければ(S227でNO)、センサ検出処理を終了し、V有効期間中であれば(S227でYES)、VフラグをONにし(S228)、V通過コマンドを出力バッファにセットし(S229)、センサ検出処理を終了する。
[普通動作処理]
図36に示すように、普通動作処理(S105)では、普図保留表示器44および電チュー23に関する処理を4つのステータス(段階)に分け、それらの各ステータスに「普通動作ステータス=1,2,3,4」を割り当てている。そして、遊技制御用マイコン81は、最初に、「普通動作ステータス」が「1」であるか否かを判定する(S1001)。「普通動作ステータス」が「1」である場合には(S1001でYES)、普通図柄待機処理(S1002)を行い、「普通動作ステータス」が「1」でない場合には(S1001でNO)、「普通動作ステータス」が「2」であるか否かを判定する(S1003)。「普通動作ステータス」が「2」である場合には(S1003でYES)、普通図柄変動中処理(S1004)を行い、「普通動作ステータス」が「2」でない場合には(S1003でNO)、「普通動作ステータス」が「3」であるか否かを判定する(S1005)。「普通動作ステータス」が「3」である場合には(S1005でYES)、普通図柄確定処理(S1006)を行い、「普通動作ステータス」が「3」でない場合には(S1005でNO)、普通電動役物処理(S1007)を行う。なお「普通動作ステータス」は初期設定で「1」に設定される。
普通図柄待機処理(S1002)は、普通図柄の可変表示および補助遊技が行われていない待機中に行われる処理である。普通図柄待機処理(S1002)では、普図保留記憶部86に記憶された普通図柄乱数の中で最も先に記憶された普通図柄乱数に基づいて当たり判定を行う。さらに、現在の遊技状態に基づいて普図変動パターン判定を行って普図変動パターンを決定し、決定した普図変動パターンに応じた普図変動時間の普通図柄の変動表示を普通図柄表示器42に開始させて、普通動作ステータスを「2」に変更する。
普通図柄変動中処理(S1004)は、普通図柄が変動表示しているときに行われる処理である。普通図柄変動中処理(S1004)では、実行中の普通図柄の変動表示が開始してから普図変動時間が経過したか否か(普通図柄の変動表示を終了させるか否か)を判定し、普図変動時間が経過したと判定されれば、当たり判定結果に基づいて普通図柄の停止表示を行って、普通動作ステータスを「3」に変更する。
普通図柄確定処理(S1006)は、普通図柄が停止表示しているときに行われる処理である。普通図柄確定処理(S1006)では、実行中の普通図柄の停止表示が開始してから所定の停止時間(例えば、0.8秒)が経過したか否か(普通図柄の停止表示を終了させるか否か)を判定し、所定の停止時間が経過したと判定されれば、停止表示している普通図柄が当たり図柄であるか否かを判定する。当たり図柄でなければ(停止表示している普通図柄がハズレ図柄であれば)、普通動作ステータスを「1」に変更する。一方、当たり図柄が停止表示していれば、普通動作ステータスを「4」に変更して、現在の遊技状態および電チューの開放パターンテーブルに基づいて補助遊技を開始させる。
普通電動役物処理(S1007)は、補助遊技が行われているときに行われる処理である。普通電動役物処理(S1007)では、現在の遊技状態および電チュー23の開放パターンテーブルに基づいて補助遊技を制御する。そして、補助遊技が終了すれば、普通動作ステータスを「1」に変更する。
[特別動作処理]
図37に示すように、特別動作処理(S106)では、特図表示器41および大入賞装置(第1大入賞装置31および第2大入賞装置36)に関する処理を4つのステータス(段階)に分け、それらの各ステータスに「特別動作ステータス=1,2,3,4」を割り当てている。そして、遊技制御用マイコン81は、最初に、「特別動作ステータス」が「1」であるか否かを判定する(S1301)。「特別動作ステータス」が「1」である場合には(S1301でYES)、特別図柄待機処理(S1302)を行い、「特別動作ステータス」が「1」でない場合には(S1301でNO)、「特別動作ステータス」が「2」であるか否かを判定する(S1303)。「特別動作ステータス」が「2」である場合には(S1303でYES)、特別図柄変動中処理(S1304)を行い、「特別動作ステータス」が「2」でない場合には(S1303でNO)、「特別動作ステータス」が「3」であるか否かを判定する(S1305)。「特別動作ステータス」が「3」である場合には(S1305でYES)、特別図柄確定処理(S1306)を行い、「特別動作ステータス」が「3」でない場合には(S1305でNO)、特別電動役物処理(S1307)を行う。なお「特別動作ステータス」は初期設定で「1」に設定される。
特別図柄待機処理(S1302)は、特別図柄の可変表示および大当たり遊技が行われていない待機中に行われる処理である。特別図柄待機処理(S1302)については後に詳述する。
特別図柄変動中処理(S1304)は、特別図柄が変動表示しているときに行われる処理である。特別図柄変動中処理(S1304)については後に詳述する。
特別図柄確定処理(S1306)は、特別図柄が停止表示しているときに行われる処理である。特別図柄確定処理(S1306)については後に詳述する。
特別電動役物処理(S1307)は、大当たり遊技が行われているときに行われる処理である。特別電動役物処理(S1307)については後に詳述する。
[特別図柄待機処理]
図38に示すように、特別図柄待機処理(S1302)ではまず、特図2保留数が「0」であるか否かを判定する(S1401)。特図2保留数が「0」である場合(S1401でYES)、即ち、第2始動口22への入賞に起因して取得した特図2関係乱数の記憶がない場合には、特図1保留数が「0」であるか否かを判定する(S1408)。そして、特図1保留数も「0」である場合(S1408でYES)、即ち、第1始動口20への入賞に起因して取得した特図1関係乱数の記憶もない場合には、客待ちフラグがONか否かを判定する(S1418)。ここで、客待ちフラグがONであれば(S1418でYES)、特別図柄待機処理を終え、客待ちフラグがONでなければ(S1418でNO)、客待ちコマンドを出力バッファにセットし(S1419)、客待ちフラグをONにし(S1420)、特別図柄待機処理を終える。
ステップS1401において特図2保留数が「0」でない場合(S1401でNO)、即ち、第2始動口22への入賞に起因して取得した特図2関係乱数の記憶が1つ以上ある場合には、特図2判定処理(S1402)及び特図2変動パターン判定処理(S1403)を行う。
特図2判定処理(S1402)では、特図2保留記憶部85bに記憶されている特別図柄乱数値の中で最も先に記憶されたものを読み出して、現在の遊技状態に応じた大当たり判定テーブル(図9(B)参照)に基づいて、大当たりの当否の判定(大当たり判定)を行う。大当たり判定の結果が大当たりであれば、大当たり図柄種別乱数値を読み出して、第2大当たり図柄種別判定テーブル(図9(C)参照)に基づいて大当たり図柄種別の判定(大当たり図柄種別判定)を行う。そして、大当たり図柄種別を表す大当たり図柄データをRAM84に設けられた特図バッファにセットすると共に、大当たり図柄種別を表す図柄指定コマンドをRAM84に設けられた出力バッファにセットする。一方、大当たり判定の結果が「ハズレ」であれば、ハズレを表すハズレ図柄データを特図バッファにセットすると共に、ハズレを表す図柄指定コマンドを出力バッファにセットする。
特図2変動パターン判定処理(S1403)では、まず、前述した大当たり判定の結果が「ハズレ」であった場合には、リーチ乱数値を読み出してリーチ判定テーブル(図9(D)参照)に基づいて、リーチ有りハズレの特図変動パターンにするのか、リーチ無しハズレの特図変動パターンにするのかを決定するリーチ判定を行う。そして、特図2保留記憶部85bに記憶されている変動パターン乱数値の中で最も先に記憶されたものを読み出して、遊技状態、大当たり判定結果、リーチ判定結果、および第2特図保留数などに関連付けられた特図2変動パターン判定テーブル(図10−2参照)に基づいて、特別図柄の変動パターンの判定(特図変動パターン判定)を行う。そして、決定された特別図柄の変動パターンに応じた特図2変動開始コマンドを出力バッファにセットし、決定された特図変動パターンに応じた特図変動時間を特別動作用タイマにセットする。なお、特別動作用タイマは図33のその他の処理(S107)において更新される。また、セットされる特図2変動開始コマンドには、特別図柄の種別(特図2であるということ)に関する情報、特図2判定処理(S1402)で行われた大当たり判定の結果に関する情報や特図2変動パターン判定処理(S1403)で行われた特図変動パターン判定の結果に関する情報(リーチの有無や特図変動時間の情報を含む情報)が含まれている。
続いて、遊技制御用マイコン81は、ステップS1403で決定された特図変動パターンに応じた特図変動時間に基づいて特図2表示器41bに特図2の変動表示を開始させる(S1404)。
次に、遊技制御用マイコン81は、特図2保留記憶部85bにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、特図2保留記憶部85bにおける保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S1405)。このようにして、特図2保留が保留された順に消化される。
次に、遊技制御用マイコン81は、特図2保留数カウンタを「1」ディクリメントし(S1406)、特図2保留表示器43bが示す特図2保留数を「1」減少(変更)させ(S1407)、特別動作ステータスを「2」に変更する(S1415)。
その後、遊技制御用マイコン81は、客待ちフラグがONか否かを判定し(S1416)、ONであれば(S1416でYES)、客待ちフラグをOFFして(S1417)、特別図柄待機処理を終え、ONでなければ(S1416でNO)、ステップS1417を実行することなく特別図柄待機処理を終える。
また、特図2保留数が「0」であるが特図1保留数が「0」でない場合(S1401でYES且つS1408でNO)、即ち、特図2の保留情報はないが、第1始動口20への入賞に起因して取得した特図1関係乱数の記憶(特図1の保留情報)が1つ以上ある場合には、特図1判定処理(S1409)及び特図1変動パターン判定処理(S1410)を行う。特図1判定処理(S1409)は、特図2判定処理(S1402)と同様の処理であるため説明を省略する。また、特図1変動パターン判定処理(S1410)は、特図2変動パターン判定処理(S1403)と同様の処理であるため説明を省略する。
次に、遊技制御用マイコン81は、ステップS1410で決定された特図変動パターンに応じた特図変動時間に基づいて特図1表示器41aに特図1の変動表示を開始させる(S1411)。
次に、遊技制御用マイコン81は、特図1保留記憶部85aにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、特図1保留記憶部85aにおける保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S1412)。このようにして、特図1保留が保留された順に消化される。
続いて遊技制御用マイコン81は、特図1保留数カウンタを「1」ディクリメントし(S1413)、特図1保留表示器43aが示す特図1保留数を「1」減少(変更)させ(S1414)、特別動作ステータスを「2」に変更し(S1415)、ステップS1416に進む。
上記のように第1実施形態では、特図1保留に基づく特別図柄の変動表示は、特図2保留が「0」の場合(S1401でYESの場合)に限って行われる。すなわち特図2保留の消化は、特図1保留の消化に優先して実行される。そして第1実施形態では、特図2保留に基づく抽選の方が、特図1保留に基づく抽選よりも、遊技者にとって利益の大きい大当たり図柄(Vロング大当たり)に当選しやすくなっている(図9(C)参照)。
[特別図柄変動中処理]
図39に示すように、特別図柄変動中処理(S1304)ではまず、特別図柄の変動表示を終了させるか否か、即ち、ステップS1403又はステップS1410で特別動作用タイマにセットした特図変動時間が経過した(特別動作カウンタ=0)か否かを判定する(S1501)。特別図柄の変動表示を終了させない場合(S1501でNO)、特別図柄変動中処理を終了し、特別図柄の変動表示を終了させる場合(S1501でYES)、特図表示器41に、特別図柄の変動表示を終了させるとともに、ステップS1402又はステップS1409で特図バッファにセットされたデータ(大当たり図柄データまたはハズレ図柄データ)に応じた特別図柄の停止表示をさせる(S1502)。
続いて、特別図柄の停止表示に要する時間(特図確定時間:第1実施形態では0.8秒)を特別動作用タイマにセットし(S1503)、特別図柄の変動表示が終了することを示す変動停止コマンドを出力バッファにセットし(S1504)、特別動作ステータスを「3」に変更し(S1505)、特別図柄変動中処理を終了する。
[特別図柄確定処理]
図40に示すように、特別図柄確定処理(S1306)ではまず、特別図柄の停止表示を終了させるか否か、即ち、ステップS1503で特別動作用タイマにセットした特図確定時間が経過した(特別動作カウンタ=0)か否かを判定する(S1601)。特別図柄の停止表示を終了させない場合(S1601でNO)、特別図柄確定処理を終了し、特別図柄の停止表示を終了させる場合(S1601でYES)、時短状態(つまりは高ベース状態)を管理するために、現在時短状態(時短フラグがON)であるか否かを判定する(S1602)。
現在時短状態でなければ(S1602でNO)、ステップS1606に進み、現在時短状態であれば(S1602でYES)、時短カウンタの値を「1」ディクリメントし(S1603)、時短カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S1604)。時短カウンタの値が「0」でなければ(S1604でNO)、ステップS1606に進み、時短カウンタの値が「0」であれば(S1604でYES)、時短状態から非時短状態に設定(時短フラグをOFF)する(S1605)。
次に、ステップS1606において、高確率状態を管理するために、現在高確率状態(高確率フラグがON)であるか否かを判定する。現在高確率状態でなければ(S1606でNO)、ステップS1610に進み、現在高確率状態であれば(S1606でYES)、高確率カウンタの値を「1」ディクリメントし(S1607)、高確率カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S1608)。高確率カウンタの値が「0」でなければ(S1608でNO)、ステップS1610に進み、高確率カウンタの値が「0」であれば(S1608でYES)、高確率状態から通常確率状態に設定(高確率フラグをOFF)する(S1609)。
次に、現在の遊技状態を示した遊技状態コマンドを出力バッファにセットし(S1610)、現在停止表示している特別図柄が大当たり図柄か否かを判定する(S1611)。大当たり図柄でなければ(S1611でNO)、特別動作ステータスを「1」に変更し(S1615)、特別図柄確定処理を終了する。一方、大当たり図柄であれば(S1611でYES)、遊技状態をリセットする(通常遊技状態を設定する。具体的には、時短フラグをOFFし、時短カウンタの値を「0」にし、高確率フラグをOFFし、高確率カウンタの値を「0」にする)(S1612)。
続いて、大当たり遊技準備処理を行い(S1613)、特別動作ステータスを「4」に変更し(S1614)、特別図柄確定処理を終了する。大当たり遊技準備処理では、大当たり図柄の種別に応じた大当たり遊技制御テーブル(TBLNo.5−1〜5−3)をRAM84の所定領域にセットし、大当たり図柄の種別に応じて、所定のオープニング時間(大当たり遊技が開始されてから1ラウンドを開始するまでの時間)を特別動作用タイマにセットし、ラウンド遊技の実行回数をラウンドカウンタにセットし、1ラウンドの大入賞口の開放回数を開放カウンタにセットする。
[特別電動役物処理]
図41に示すように、特別電動役物処理(S1307)ではまず、全ラウンド終了フラグがONであるか否かを判定する(S1701)。全ラウンド終了フラグは、実行中の大当たり遊技において大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放(ラウンド遊技)が全て終了したことを示すフラグである。
全ラウンド終了フラグがONでなければ(S1701でNO)、第1大入賞口ソレノイド312や第2大入賞口ソレノイド362などのへの通電状況に基づいて、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放中か否かを判定する(S1702)。開放中でなければ(S1702でNO)、特別動作用タイマに基づいて、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)を開放させる時間(大入賞口開放時間)であるか否か、すなわち大当たりのオープニング時間が経過して初回のラウンド遊技における開放開始の時間に至ったか、又は、一旦閉鎖した大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)を再び開放させるまでのインターバル時間(閉鎖時間)が経過して開放開始の時間に至ったか否かを判定する(S1703)。
大入賞口開放時間でなければ(ステップS1703でNO)、特別電動役物処理を終える。一方、大入賞口開放時間であれば(ステップS1703でYES)、現在実行中の大当たり遊技がVロング大当たりによるもの(第1大当たり遊技または第3大当たり遊技)か否かを判定する(S1704)。そして、Vロング大当たりでなければ(S1704でNO)、ステップS1707に進み、Vロング大当たりであれば(S1704でYES)、第2大入賞口35を開放させる16ラウンドを開始するか否かを判定する(S1705)。16ラウンドの開始でなければ(S1705でNO)、ステップS1707に進む。これに対して、16ラウンドの開始であれば(S1705でYES)、ステップS1706に進む。
次に、特定領域センサ37aによる遊技球の検知を有効と判定するV有効期間を設定する(S1706)。V有効期間は、Vロング大当たりの16ラウンドにおける第2大入賞口35の開放中および第2大入賞口35の閉鎖後の数秒間からなる。なお、第1実施形態ではこれ以外の期間(大当たり遊技を実行していないときも含む)は、特定領域センサ37aによる遊技球の検知を無効とするV無効期間に設定している。ここで、特定領域センサ37aによる遊技球の検知を有効とするというのは、特定領域センサ37aによる遊技球の検知に基づいてVフラグをONすることである。また、特定領域センサ37aによる遊技球の検知を無効とするというのは、特定領域センサ37aによる遊技球の検知があってもVフラグをONしないことである。なお、V有効期間に第2大入賞口35の閉鎖後の数秒間を含めているのは、第2大入賞口35の閉鎖直前に第2大入賞口35へ遊技球が入賞することがあるのを考慮したものである。
すなわち第1実施形態では、V有効期間中の特定領域37への遊技球の通過の検知時のみVフラグをONし、V有効期間外(V無効期間中)のV通過検知時にはVフラグをONしないこととしている。このようにすることで、不正行為によるV通過に基づいてVフラグがONされることのないように、すなわち高確率状態に制御されることのないようにしている。
ステップS1707では、大入賞口開放処理を行う。大入賞口開放処理では、ステップS1613でセットされた大当たり遊技制御テーブル(図11参照)を参照し、ラウンドカウンタが示すラウンド遊技の順番および開放カウンタが示す各ラウンド遊技における開放の順番に基づいて、大入賞口の開放時間を特別動作用タイマにセットするとともに、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)を開放させるために、第1大入賞口ソレノイド312または第2大入賞口ソレノイド362を通電して駆動させる。
続いて、ラウンド数コマンド送信判定処理を行い(S1708)、特別電動役物処理を終える。ラウンド数コマンド送信判定処理では、ステップS1707での大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放が1回のラウンド遊技における最初の開放か否かを判定し、具体的には、現在のラウンド遊技における大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放回数と開放カウンタにセットされている値とが一致(最初の開放)であれば、これから開始するラウンド遊技の順番に関する情報を含むラウンド数コマンドを、RAM84の出力バッファにセットする。
特別電動役物処理のステップS1702において、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放中であれば(S1702でYES)、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の閉鎖条件が成立しているか否かを判定する(S1709)。第1実施形態では、閉鎖条件は、そのラウンド遊技における大入賞口への入賞個数が規定の最大入賞個数(第1実施形態では1ラウンド当たり8個)に達したこと、又は、大入賞口を閉鎖させる時間に至ったこと(すなわち大入賞口を開放してから所定の開放時間が経過したこと)のいずれかが満たされていることである。そして、大入賞口の閉鎖条件が成立していなければ(S1709でNO)、特別電動役物処理を終える。
これに対して、大入賞口の閉鎖条件が成立していれば(S1709でYES)、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)を閉鎖させるために、第1大入賞口ソレノイド312または第2大入賞口ソレノイド362を駆動させる(S1710)。そして、開放カウンタの値を「1」ディクリメントし(S1711)、開放カウンタの値が「0」であるか否か判定する(S1712)。開放カウンタの値が「0」でなければ、すなわち、1回のラウンド遊技が終了しなければ(S1712でNO)、所定の閉鎖時間を特別動作用タイマにセットし(S1716)、特別電動役物処理を終える。開放カウンタの値が「0」であれば、すなわち、1回のラウンド遊技が終了すれば(S1712でYES)、ラウンドカウンタの値を「1」ディクリメントし(S1713)、ラウンドカウンタの値が「0」であるか否か判定する(S1714)。ラウンドカウンタの値が「0」でなければ(S1714でNO)、次回のラウンド遊技の大入賞口の開放回数を開放カウンタにセットし(S1715)、所定の閉鎖時間を特別動作用タイマにセットし(S1716)、特別電動役物処理を終える。
一方、ステップS1714でラウンドカウンタの値が「0」であれば(S1714でYES)、全ラウンド終了フラグをONし(S1717)、エンディングを開始させる処理として、実行中の大当たり遊技に対応したエンディング時間を特別動作用タイマにセットし(S1718)、実行中の大当たり遊技に対応したエンディングコマンドをセットし(S1719)、特別電動役物処理を終える。
また、ステップS1701において全ラウンド終了フラグがONであれば(S1701でYES)、最終ラウンドが終了し、全てのラウンド遊技が終了しているので、大当たりのエンディング時間が経過したか否かを判定する(S1720)。エンディング時間が経過していなければ(S17120でNO)、特別電動役物処理を終える。一方、エンディング時間が経過していれば(S1720でYES)、全ラウンド終了フラグをOFFし(S1721)、遊技状態設定処理を行い(S1722)、特別動作ステータスを「1」にセットして(S1723)、特別電動役物処理を終える。特別動作ステータスを「1」にセットすることにより、次回のメイン側タイマ割り込み処理において、特別図柄待機処理(S1302)が実行されることになる。
ここで、遊技状態設定処理(S1722)について説明する。図42に示すように、遊技状態設定処理では、まず、VフラグがONしているか否かを判定する(S1751)。VフラグがONしていれば(S1751でYES)、高確率状態且つ時短状態を設定し(S1752)、VフラグをOFFする(S1753)。ステップS1752で高確率状態且つ時短状態を設定する処理として、高確率フラグ及び時短フラグをONし、高確率カウンタ及び時短カウンタに「180」をセットする。
VフラグがONしていなければ(S1751でNO)、通常確率状態且つ時短状態を設定する(S1754)。ステップS1754で通常確率状態且つ時短状態を設定する処理として、時短フラグをONし、時短カウンタに「100」をセットする。
そして、現在の遊技状態を示す遊技状態コマンドを出力バッファにセットし(S1755)、遊技状態設定処理を終了して、図41に示す特別電動役物処理に戻る。
6.演出制御用マイコン91による演出の制御
[サブ制御メイン処理]
次に図43〜図70に基づいて演出制御用マイコン91による演出の制御について説明する。なお、以下の演出制御用マイコン91による演出の制御の説明において登場するカウンタ、タイマ、フラグ、バッファ等は、RAM94に設けられている。サブ制御基板90に備えられた演出制御用マイコン91は、パチンコ遊技機1が電源投入されると、図43に示したサブ制御メイン処理のプログラムをROM93から読み出して実行する。
同図に示すように、サブ制御メイン処理では、最初に、電源投入に応じた電源投入時処理を行う(S4001)。電源投入時処理では、例えば、CPU92の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)等の設定等を行う。
次に、割り込みを禁止し(S4002)、乱数シード更新処理を実行する(S4003)。乱数シード更新処理(S4003)では、種々の演出に関する判定を行うための種々の演出判定用乱数カウンタの値を更新する。なお、演出判定用乱数には、停止表示させる演出図柄を判定するための停止演出図柄判定用乱数、SPリーチの演出内容を判定するためのSPリーチパターン判定用乱数、発展演出の演出内容を判定するための発展演出パターン判定用乱数、Nリーチの演出内容を判定するためのNリーチパターン判定用乱数、疑似連の演出内容を判定するための疑似連パターン判定用乱数、通常変動演出の演出内容を判定するための通常変動演出パターン判定用乱数、前半予告を実行するか否かの前半予告演出実行判定を行うための前半予告演出実行判定用乱数、前半予告の演出内容を判定するための前半予告演出パターン判定用乱数、後半予告を実行するか否かの後半予告演出実行判定を行うための後半予告演出実行判定用乱数、後半予告の演出内容を判定するための後半予告演出パターン判定用乱数、Nリーチ中予告を実行するか否かのNリーチ中予告演出実行判定を行うためのNリーチ中予告演出実行判定用乱数、Nリーチ中予告の演出内容を判定するためのNリーチ中予告演出パターン判定用乱数、発展演出中のボタン演出の演出内容を判定するための発展演出中ボタン演出パターン判定用乱数、発展演出前に行われるボタン演出の区分(発展演出前ボタン演出区分)を判定するための発展演出前ボタン演出区分判定用乱数、発展演出前のボタン演出パターンを判定するための発展演出前ボタン演出パターン判定用乱数等の演出内容を決定するための様々な乱数がある。種々の演出についての判定用乱数カウンタの更新方法は、一例として、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。更新に際して乱数値を1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。これは、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理においても同様である。
乱数シード更新処理が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4004)。コマンド送信処理では、サブ制御基板90のRAM94内の出力バッファに格納されている各種のコマンド(例えば、後述する変動演出開始コマンド、客待ち開始コマンド、オープニング演出開始コマンド、ラウンド演出開始コマンド、V通過演出開始コマンド、エンディング演出開始コマンド、ボタン演出開始コマンド、有効期間終了コマンドなど)を、画像制御基板100に送信する。コマンドを受信した画像制御基板100は、受信したコマンドに従って、表示画面7aに画像を表示する(画像による種々の演出を実行する)。また、サブ制御基板90は、画像制御基板100によって行われる種々の演出とともに、音声制御回路106を介してスピーカ67から音声を出力させたり(音声による種々の演出を実行したり)、ランプ制御回路107を介して枠ランプ66やボタン内LED633を発光させたり(発光による種々の演出を実行したり)、盤可動体15を作動させたり(動作による種々の演出を実行したり)、球型操作体631、ボタン内可動体632および剣型操作体641を振動させたり(振動による種々の演出を実行したり)する。なお、種々の演出としては、変動演出や、大当たり遊技演出(オープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出)、ボタン演出、客待ち演出等がある。
演出制御用マイコン91は続いて、割り込みを許可する(S4005)。以降、ステップS4002〜S4005をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S4010)、1msタイマ割り込み処理(S4011)、および10msタイマ割り込み処理(S4012)の実行が可能となる。
[受信割り込み処理]
受信割り込み処理(S4010)は、STB信号(ストローブ信号)、すなわち、主制御基板80から送られた各種のコマンドが演出制御用マイコン91の外部INT入力部に入力される度に実行される。図44に示すように、受信割り込み処理(S4010)では、演出制御用マイコン91は主制御基板80の出力処理(S101)により送信されてきて受信した各種のコマンドをRAM94の受信バッファに格納する(S4101)。この受信割り込み処理は、他の割り込み処理(S4011、S4012)に優先して実行される。
[1msタイマ割り込み処理]
1msタイマ割り込み処理(S4011)は、サブ制御基板90に1msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。図45に示すように、演出制御用マイコン91は、1msタイマ割り込み処理(S4011)ではまず、入力処理を行う(S4151)。入力処理では、演出制御用マイコン91は、球型ボタン検出スイッチ63aからの操作が検出されたことを示す検出信号に基づいて球型ボタンスイッチデータを作成する。また、入力処理では、演出制御用マイコン91は、剣型ボタン検出スイッチ64aからの操作が検出されたことを示す検出信号に基づいて剣型ボタンスイッチデータを作成する。演出制御用マイコン91は、セレクトボタン検出スイッチ65aからの操作が検出されたことを示す検出信号に基づいてセレクトボタンスイッチデータを作成する。
続いて、演出制御用マイコン91は、ランプデータ出力処理を行う(S4152)。ランプデータ出力処理では、演出制御用マイコン91は、画像による演出等に合うタイミングなどで枠ランプ66やボタン内LED633を発光させるべく、後述の10msタイマ割り込み処理におけるその他の処理(S4206)で作成されたランプデータをランプ制御回路107に出力する。つまり、演出制御用マイコン91は、ランプデータに従って枠ランプ66やボタン内LED633を所定の発光態様で発光させる。
次いで、演出制御用マイコン91は、駆動制御処理を行う(S4153)。駆動制御処理では、演出制御用マイコン91は、所定のタイミングで盤可動体15を駆動させるべく、駆動データ(盤可動体15の駆動のためのデータ)を作成し、または、出力する。また、駆動制御処理では、演出制御用マイコン91は、所定のタイミングで球型操作体631、ボタン内可動体632および剣型操作体641を振動させるべく、振動データ(球型操作体631、ボタン内可動体632および剣型操作体641の振動のためのデータ)を作成し、または、出力する。後述の10msタイマ割り込み処理における各処理でセットされた駆動データおよび振動データもこの処理で出力される。つまり、演出制御用マイコン91は、駆動データに従って、盤可動体15を所定の動作態様で駆動させる。また、演出制御用マイコン91は、振動データに従って、球型操作体631、ボタン内可動体632および剣型操作体641を所定の動作態様で振動させる。
そして、ウォッチドッグタイマのリセット設定を行うウォッチドッグタイマ処理を行って(S4154)、1msタイマ割り込み処理を終える。
[10msタイマ割り込み処理]
10msタイマ割り込み処理(S4012)は、サブ制御基板90に10msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。図46に示すように、演出制御用マイコン91は、10msタイマ割り込み処理ではまず、ステップS4101で受信バッファに格納された受信コマンドなどを解析する受信コマンド解析処理を行う(S4201)。続いて、演出制御用マイコン91は、変動演出、ボタン演出、客待ち演出、および、大当たり遊技演出などの各演出に関する時間を計測するためのタイマを更新する演出タイマ更新処理を行う(S4202)。さらに、客待ち演出を開始させるための客待ち演出実行処理(S4203)を行う。
次いで、演出制御用マイコン91は、1msタイマ割り込み処理で作成した球型ボタンスイッチデータ、剣型ボタンスイッチデータ、および、セレクトボタンスイッチデータを10msタイマ割り込み処理用の球型ボタンスイッチデータ、剣型ボタンスイッチデータ、および、セレクトボタンスイッチデータとしてRAM94に格納するスイッチ状態取得処理を行う(S4204)。スイッチ状態取得処理によって、演出制御用マイコン91は、球型ボタン63の操作の有無、剣型ボタン64の操作の有無、および、セレクトボタン65の操作の有無を認識することができる。
次いで、演出制御用マイコン91は、球型ボタン63や剣型ボタン64の操作によるボタン演出を行うためのボタン演出制御処理を行う(S4205)。ボタン演出制御処理については後述する。
その後、演出制御用マイコン91は、その他の処理として、後述するように、出力バッファにセットされ、画像制御基板100に送信される変動演出開始コマンド、客待ち演出開始コマンド、オープニング演出開始コマンド、ラウンド演出開始コマンド、V通過演出開始コマンド、エンディング演出開始コマンド、および、ボタン演出開始コマンドが示す演出内容などに基づいて、ランプデータ(枠ランプ66やボタン内LED633の点灯を制御するデータ)の作成、および、音声データ(スピーカ67からの音声の出力を制御するデータ)の作成と音声制御回路106への出力などを行う(S4206)。
[受信コマンド解析処理]
次に、図47〜図48を用いて受信コマンド解析処理について説明する。図47に示すように、演出制御用マイコン91は、受信コマンド解析処理ではまず、主制御基板80から始動入賞コマンド(第1始動入賞コマンド又は第2始動入賞コマンド)を受信したか否か、言い換えれば、始動入賞コマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する(S4301)。始動入賞コマンドを受信していれば(S4301でYES)、ステップS4302に進む一方、始動入賞コマンドを受信していなければ(S4301でNO)、ステップS4303に進む。
ステップS4302において、演出制御用マイコン91は、先読み演出判定処理を行う。演出制御用マイコン91は、先読み演出判定処理ではまず、受信した始動入賞コマンドをRAM94にある始動入賞コマンド保留記憶部95に記憶する。ここで、演出制御用マイコン91は、第1始動入賞コマンドであれば始動入賞コマンド保留記憶部95の中の第1始動入賞コマンド保留記憶部95aに記憶する。一方、演出制御用マイコン91は、第2始動入賞コマンドであれば始動入賞コマンド保留記憶部95の中の第2始動入賞コマンド保留記憶部95bに記憶する。なお、第1始動入賞コマンド保留記憶部95aおよび第2始動入賞コマンド保留記憶部95bは、RAM84の特図1保留記憶部85aおよび特図2保留記憶部85bと同様に構成されている。次に、演出制御用マイコン91は、その記憶した始動入賞コマンドを解析して、大当たり期待度を示す先読み演出(先読み予告演出)を実行するか否かの抽選を行う。先読み演出には、前述した保留演出の他に、連続する複数回の特別図柄の変動表示にわたって相互に関連する連続予告演出等がある。これらの先読み演出を実行すると決定した場合には、決定した演出を実行するための先読み演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
ステップS4303において、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から図柄指定コマンドを受信したか否か、言い換えれば、図柄指定コマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。演出制御用マイコン91は、図柄指定コマンドを受信していなければ(S4303でNO)、ステップS4305に進む一方、図柄指定コマンドを受信していれば(S4303でYES)、図柄指定コマンドを解析して、図柄指定コマンドが表す特図判定結果(大当たり図柄種別またはハズレ図柄)を特定し、特定した特図(特図解析結果)をRAM94にある特図解析結果記憶部96に記憶する(S4304)。なお、ここで演出制御用マイコン91が取得した情報(特図解析結果)は、これ以降に実行する処理においても適宜利用可能なものとする。
ステップS4305において、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動開始コマンドを受信したか否か、言い換えれば、変動開始コマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。変動開始コマンドを受信していなければ(S4305でNO)、ステップS4306に進む一方、変動開始コマンドを受信していれば(S4305でYES)、変動演出開始処理を行う(S4306)。変動演出開始処理では、変動開始コマンドを解析し、その解析結果に基づいて変動演出の演出内容を特定する。変動演出開始処理については後述する。
ステップS4307において、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動停止コマンドを受信したか否か、言い換えれば、変動停止コマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。演出制御用マイコン91は、変動停止コマンドを受信していなければ(S4307でNO)、ステップS4309に進む一方、変動停止コマンドを受信していれば(S4307でYES)、変動演出終了処理を行う(S4308)。変動演出終了処理では、変動停止コマンドを解析し、その解析結果に基づいて、変動演出を終了(演出図柄の変動表示を停止)させるための変動演出終了コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
ステップS4309において、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から客待ちコマンドを受信したか否か、言い換えれば、客待ちコマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。演出制御用マイコン91は、客待ちコマンドを受信していなければ(S4309でNO)、ステップS4311に進む一方、客待ちコマンドを受信していれば(S4309でYES)、客待ち演出待機処理を行う(S4310)。演出制御用マイコン91は、客待ち演出待機処理では、演出図柄の停止表示が行われてから客待ち演出を開始させるまでの待機時間(例えば、20秒)を客待ち演出タイマにセットする。なお、この待機時間が経過したか否かはステップS4203の客待ち演出実行処理で監視される。演出制御用マイコン91は、ステップS4203の客待ち演出実行処理で、待機時間が経過したと判定すると、客待ち演出を開始させるための客待ち演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
ステップS4311において、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から遊技状態コマンドを受信したか否か、言い換えれば、遊技状態コマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。演出制御用マイコン91は、遊技状態コマンドを受信していなければ(S4311でNO)、ステップS4313に進む一方、遊技状態コマンドを受信していれば(S4311でYES)、遊技状態コマンドを解析して、遊技状態コマンドが表す遊技状態を特定し、当該解析結果に基づいて、演出モードを制御するための演出モード処理を行う(S4312)。演出モード処理において、演出制御用マイコン91は、遊技状態コマンドが示す遊技状態が、現在の遊技状態と異なり、新たに変更されていれば、その変更に応じて演出モードを切り替える。例えば、現在の遊技状態が通常遊技状態であり、通常演出モードである場合に、高確率状態且つ時短状態を示す遊技状態コマンドを受信すると確変演出モードを新たに設定し、確変演出モードを開始するための確変演出モード開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。また、現在の遊技状態が通常遊技状態であり、通常演出モードである場合に、通常確率状態且つ時短状態を示す遊技状態コマンドを受信すると時短演出モードを新たに設定し、時短演出モードを開始するための時短演出モード開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。また、現在の遊技状態が高確率状態且つ時短状態であり、確変演出モードである場合、または、現在の遊技状態が通常確率状態且つ時短状態であり、時短演出モードである場合に、通常遊技状態を示す遊技状態コマンドを受信すると通常演出モードを新たに設定し、通常演出モードを開始するための通常演出モード開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
ステップS4313において、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からオープニングコマンドを受信したか否か、言い換えれば、オープニングコマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。演出制御用マイコン91は、オープニングコマンドを受信していなければ(S4313でNO)、ステップS4315に進む一方、オープニングコマンドを受信していれば(S4313でYES)、オープニング演出を開始させるためのオープニング演出開始処理を行う(S4314)。演出制御用マイコン91は、オープニング演出開始処理では、オープニングコマンドを解析して、その解析結果に基づいて、大当たり遊技のオープニング中に実行するオープニング演出の演出内容(オープニング演出パターン)を選択し、選択したオープニング演出パターンにてオープニング演出を開始するためのオープニング演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
ステップS4315において、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からラウンド数コマンドを受信したか否か、言い換えれば、ラウンド数コマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。ラウンド数コマンドを受信していなければ(S4315でNO)、ステップS4317に進む一方、ラウンド数コマンドを受信していれば(S4315でYES)、ラウンド演出を開始させるためのラウンド演出開始処理を行う(S4316)。演出制御用マイコン91は、ラウンド演出開始処理では、ラウンド数コマンドを解析して、その解析結果に基づいて、大当たり遊技のラウンド遊技中に実行するラウンド演出の演出内容(ラウンド演出パターン)を選択し、選択したラウンド演出パターンに応じたラウンド演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
ステップS4317において、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からV通過コマンドを受信したか否か、言い換えれば、V通過コマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。V通過コマンドを受信していなければ(S4317でNO)、ステップS4319に進む一方、V通過コマンドを受信していれば(S4317でYES)、V通過演出を開始させるためのV通過演出開始処理を行う(S4318)。演出制御用マイコン91は、V通過演出開始処理では、V通過に応じたV通過演出を開始させるためのV通過演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
ステップS4319において、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からエンディングコマンドを受信したか否か、言い換えれば、エンディングコマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。エンディングコマンドを受信していなければ(S4319でNO)、受信コマンド解析処理を終了する一方、エンディングコマンドを受信していれば(S4319でYES)、エンディング演出を開始させるためのエンディング演出開始処理を行う(S4320)。演出制御用マイコン91は、エンディング演出開始処理では、エンディングコマンドを解析して、その解析結果に基づいて、大当たり遊技のエンディング中に実行するエンディング演出の演出内容(エンディング演出パターン)を選択し、選択したエンディング演出パターンに応じたエンディング演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
[変動演出開始処理]
図49に示すように、演出制御用マイコン91は、変動演出開始処理ではまず、変動開始コマンドを解析し、変動開始コマンドが表す特図変動パターンを特定し、特定した特図変動パターン(特図変動パターン解析結果)をRAM94の中にある特図変動パターン解析結果記憶部97に記憶する(S4401)。なお、取得した情報(特図変動パターン解析結果)はこれ以降に実行する処理においても適宜利用可能なものとする。
次に、演出制御用マイコン91は、停止演出図柄判定用乱数カウンタの値を停止演出図柄判定用乱数として取得し、最終的に停止表示させる演出図柄8L,8C,8Rの組み合わせ(例えば「777」等)を決定する停止演出図柄決定処理を行う(S4402)。停止演出図柄決定処理では、取得した停止演出図柄判定用乱数を、停止演出図柄判定用テーブルを用いて判定することにより、停止演出図柄(演出図柄8L、8C、8R)を決定する。停止演出図柄判定用テーブルは、演出モード、停止表示される特別図柄およびリーチの有無などに関連づけられて複数設けられている。よって、演出制御用マイコン91は、複数の停止演出図柄判定用テーブルの中から、現在の演出モード、特図解析結果および特図変動パターン解析結果に基づいて1つの停止演出図柄判定用テーブルを選択する。なお、最終的に停止表示させる演出図柄8L,8C,8Rの組み合わせ、例えば、停止表示される特別図柄が「大当たり図柄」であると「777」などのようなゾロ目になり、「ハズレ図柄」且つ「リーチ有り」であると「787」などのようなハズレ目になり、「ハズレ図柄」且つ「リーチなし」であると「631」などのようなバラケ目になる。
次に、演出制御用マイコン91は、変動演出パターン決定処理を行う(S4403)。ここで、図50を用いて変動演出パターン決定処理について説明する。図50に示すように、変動演出パターン決定処理では、まず、特図変動パターン解析結果に基づいて、これから行う変動演出においてSPリーチ(強SPリーチまたは弱SPリーチ)があるか否か、言い換えれば、特図変動パターン解析結果に対応付けられた演出内容に「SPリーチ」が含まれているか否かを判定する(S4501)。演出制御用マイコン91は、SPリーチがなければ(S4501でNO)ステップS4506に進み、SPリーチがあれば(S4501でYES)、SPリーチパターン判定用乱数カウンタが示す値をSPリーチパターン判定用乱数として取得し(S4502)、取得したSPリーチパターン判定用乱数に基づいてSPリーチの演出内容を判定するSPリーチパターン判定を行う(S4503)。
SPリーチパターン判定は、SPリーチパターン判定テーブルを用いて行われる。図55に示すように、SPリーチパターン判定テーブルは、現在の演出モード、特図および特図変動パターンに関連づけられて複数設けられている。各SPリーチパターン判定テーブルには、所定の(図55に記載の)振分率(%)となるように、複数のSPリーチの演出内容にSPリーチパターン判定用乱数の値(SPリーチパターン判定用乱数値)が振り分けられている。演出制御用マイコン91は、SPリーチパターン判定において、まずは、現在の演出モード、特図解析結果および特図変動パターン解析結果に基づいてSPリーチパターン判定テーブルを1つ選択し、選択したテーブルに、取得したSPリーチパターン判定用乱数を照合し、SPリーチの演出内容を決定してRAM94の所定領域にセットする。
第1実施形態においてはSPリーチが行われるということは発展演出も必ず行われるので、演出制御用マイコン91は、次に、発展演出パターン判定用乱数カウンタが示す値を発展演出パターン判定用乱数として取得し(S4504)、取得した発展演出パターン判定用乱数に基づいて発展演出の演出内容を判定する発展演出パターン判定を行う(S4505)。
発展演出パターン判定は、発展演出パターン判定テーブルを用いて行われる。図56に示すように、発展演出パターン判定テーブルは、現在の演出モード、特図、および、SPリーチの演出内容に関連づけられて複数設けられている。各発展演出パターン判定テーブルには、所定の(図56に記載の)振分率(%)となるように、複数の発展演出の演出内容(発展演出1〜発展演出3)に発展演出パターン判定用乱数の値(発展演出パターン判定用乱数値)が振り分けられている。演出制御用マイコン91は、発展演出パターン判定において、まずは、現在の演出モード、特図解析結果およびステップS4503で決定されたSPリーチの演出内容に基づいて発展演出パターン判定テーブルを1つ選択し、選択したテーブルに、取得した発展演出パターン判定用乱数を照合し、発展演出の演出内容を決定してRAM94の所定領域にセットする。
続いて、演出制御用マイコン91は、特図変動パターン解析結果に基づいて、これから行う変動演出においてNリーチがあるか否か、言い換えれば、特図変動パターン解析結果に対応付けられた演出内容に「Nリーチ」が含まれているか否かを判定する(S4506)。演出制御用マイコン91は、Nリーチがなければ(S4506でNO)ステップS4509に進み、Nリーチがあれば(S4506でYES)、Nリーチパターン判定用乱数カウンタが示す値をNリーチパターン判定用乱数として取得し(S4507)、取得したNリーチパターン判定用乱数に基づいてNリーチの演出内容を判定するNリーチパターン判定を行う(S4508)。
Nリーチパターン判定は、Nリーチパターン判定テーブルを用いて行われる。図57に示すように、Nリーチパターン判定テーブルは、演出モードおよび特図に関連づけられて複数設けられている。各Nリーチパターン判定テーブルには、所定の(図57に記載の)振分率(%)となるように、複数のNリーチの演出内容(Nリーチ1〜Nリーチ3)にNリーチパターン判定用乱数の値(Nリーチパターン判定用乱数値)が振り分けられている。演出制御用マイコン91は、Nリーチパターン判定において、まずは、現在の演出モードおよび特図解析結果に関連付けられたNリーチパターン判定テーブルを1つ選択し、選択したテーブルに、取得したNリーチパターン判定用乱数を照合し、Nリーチの演出内容を決定してRAM94の所定領域にセットする。
続いて、演出制御用マイコン91は、特図変動パターン解析結果に基づいて、これから行う変動演出において疑似連(疑似2、疑似3、疑似2ガセ、疑似3ガセ)があるか否か、言い換えれば、特図変動パターン解析結果に対応付けられた演出内容に「疑似連」が含まれているか否かを判定する(S4509)。演出制御用マイコン91は、疑似連がなければ(S4509でNO)ステップS4512に進み、疑似連があれば(S4509でYES)、疑似連パターン判定用乱数カウンタが示す値を疑似連パターン判定用乱数として取得し(S4510)、取得した疑似連パターン判定用乱数に基づいて疑似連の演出内容を判定する疑似連パターン判定を行う(S4511)。
疑似連パターン判定は、疑似連パターン判定テーブルを用いて行われる。図58に示すように、疑似連パターン判定テーブルは、現在の演出モードおよび特図変動パターンに関連づけられて複数設けられている。各疑似連リーチパターン判定テーブルには、所定の(図58に記載の)振分率(%)となるように、複数の疑似連の演出内容に疑似連パターン判定用乱数の値(疑似連パターン判定用乱数値)が振り分けられている。演出制御用マイコン91は、疑似連パターン判定において、まずは、現在の演出モードおよび特図変動パターン結果に関連づけられた疑似連パターン判定テーブルを1つ選択し、選択したテーブルに、取得した疑似連パターン判定用乱数を照合し、疑似連の演出内容を決定してRAM94の所定領域にセットする。なお、図58に示す「左仮停止」は「左演出図柄8Lの仮停止」を表し、「右仮停止」は「右演出図柄8Rの仮停止」を表し、「中仮停止」は「中演出図柄8Cの仮停止」を表し、「左右同時仮停止」は「左演出図柄8Lと右演出図柄8Rが同時に仮停止」を表している。
続いて、演出制御用マイコン91は、特図変動パターン結果に基づいて、これから行う変動演出が通常変動演出があるか否かを判定する(S4512)。演出制御用マイコン91は、通常変動演出でなければ(S4512でNO)変動演出パターン決定処理を終了して、変動演出開始処理(S4306)に戻り、通常変動演出であれば(S4512でYES)、通常変動演出パターン判定用乱数カウンタが示す値を通常変動演出パターン判定用乱数として取得し(S4513)、取得した通常変動演出パターン判定用乱数に基づいて通常変動演出の演出内容を判定する通常変動演出パターン判定を行う(S4514)。
通常変動演出パターン判定は、通常変動演出パターン判定テーブルを用いて行われる。図59に示すように、通常変動演出パターン判定テーブルは、演出モードおよび特図変動パターンに関連づけられて複数設けられている。各通常変動演出パターン判定テーブルには、所定の(図59に記載の)振分率(%)となるように、複数の通常変動演出の演出内容に通常変動演出パターン判定用乱数の値(通常変動演出パターン判定用乱数値)が振り分けられている。演出制御用マイコン91は、通常変動演出パターン判定において、まずは、現在の演出モードおよび特図変動パターン解析結果に関連づけられた通常変動演出パターン判定テーブルを1つ選択し、選択したテーブルに、取得した通常変動演出パターン判定用乱数を照合し、通常変動演出の演出内容を決定してRAM94の所定領域にセットする。
説明を変動演出開始処理(S4306)に戻す。次に、演出制御用マイコン91は、予告演出の実行の可否および予告演出の演出内容を決定する予告演出決定処理を行う(S4404)。ここで、図51〜図52を用いて予告演出決定処理について説明する。図51に示すように、予告演出決定処理では、まず、前半予告演出実行判定用乱数カウンタが示す値を前半予告演出実行判定用乱数として取得し(S4601)、取得した前半予告演出実行判定用乱数に基づいて前半予告の実行の可否および実行する場合の予告演出の種別を判定する前半予告演出実行判定を行う(S4602)。前述の通り、第1実施形態では、前半予告として、台詞予告、タイトル予告、および、ボタン振動予告が設けられている。
前半予告演出実行判定は、前半予告演出実行判定テーブルを用いて行われる。図60に示すように、前半予告演出実行判定テーブルは、特図変動パターンに関連づけられて複数設けられている。図60に示す前半予告演出実行判定テーブルの「大当たり」は、大当たりの特図変動パターン(TP01〜TP07、TP51〜TP57)を表し、「リーチ以上ハズレ」は、ハズレでリーチが発生する演出内容の特図変動パターン(TP08〜TP14、TP58〜TP64)を表し、「疑似ガセ」は、疑似ガセが行われる演出内容の特図変動パターン(TP15〜TP16、TP65〜TP66)を表し、「通常A」は、通常変動演出Aが行われる演出内容の特図変動パターン(TP17、TP67)を表し、「通常B」は、通常変動演出Bが行われる演出内容の特図変動パターン(TP18、TP68)を表している。各前半予告演出実行判定テーブルには、所定の(図60に記載の)振分率(%)となるように、台詞予告の実行、タイトル予告の実行、ボタン振動予告の実行、および、前半予告の不実行に前半予告演出実行判定用乱数の値(前半予告演出実行判定用乱数値)が振り分けられている。演出制御用マイコン91は、前半予告演出実行判定において、まずは、特図変動パターン解析結果に関連づけられた前半予告演出実行判定テーブルを1つ選択し、選択したテーブルに、取得した前半予告演出実行判定用乱数を照合し、台詞予告の実行、タイトル予告の実行、ボタン振動予告の実行、または、前半予告の不実行の何れか1つを決定する。
演出制御用マイコン91は、ステップS4602の判定結果が何れかの前半予告(台詞予告、タイトル予告、または、ボタン振動予告)の実行であるか否かを判定する(S4603)。演出制御用マイコン91は、前半予告の実行でなければ(S4603でNO)ステップS4606に進み、前半予告の実行であれば(S4603でYES)、前半予告演出パターン判定用乱数カウンタが示す値を前半予告演出パターン判定用乱数として取得し(S4604)、取得した前半予告演出パターン判定用乱数に基づいて、実行すると判定された種別の前半予告(台詞予告、タイトル予告、または、ボタン振動予告)の演出内容を判定する前半予告演出パターン判定を行う(S4605)。
前半予告演出パターン判定は、前半予告演出パターン判定テーブルを用いて行われる。図61に示すように、前半予告演出パターン判定テーブルは、前半予告の種別毎に設けられている。具体的には、台詞予告パターン判定テーブル(図61(A))、タイトル予告パターン判定テーブル(図61(B))、および、ボタン振動予告パターン判定テーブル(図61(C))が設けられている。各前半予告演出パターン判定テーブルは、特図変動パターンに関連づけられている。図61に示す前半予告演出パターン判定テーブルの「大当たり」は、大当たりの特図変動パターン(TP01〜TP07、TP51〜TP57)を表し、「SPリーチハズレ」は、ハズレでSPリーチが行われる演出内容の特図変動パターン(TP08〜TP13、TP58〜TP63)を表し、「Nリーチハズレ」は、ハズレであってNリーチで変動演出が終了する演出内容の特図変動パターン(TP14、TP64)を表し、「疑似ガセ」は、疑似連続予告ガセが行われる演出内容の特図変動パターン(TP15〜TP16、TP65〜TP66)を表し、「通常A」は、通常変動演出Aが行われる演出内容の特図変動パターン(TP17、TP67)を表している。各前半予告演出パターン判定テーブルには、所定の(図61(A)〜図61(C)に記載の)振分率(%)となるように、各前半予告の演出内容に前半予告演出パターン判定用乱数の値(前半予告演出パターン判定用乱数値)が振り分けられている。演出制御用マイコン91は、前半予告演出パターン判定において、まずは、特図変動パターンに関連づけられた前半予告演出パターン判定テーブルを1つ選択し、選択したテーブルに、取得した前半予告演出パターン判定用乱数を照合し、前半予告(台詞予告、タイトル予告、または、ボタン振動予告)の演出内容を決定してRAM94の所定領域にセットする。
次に、演出制御用マイコン91は、後半予告演出実行判定用乱数カウンタが示す値を後半予告演出実行判定用乱数として取得し(S4606)、取得した後半予告演出実行判定用乱数に基づいて後半予告の実行の可否および実行する場合の予告演出の種別を判定する後半予告演出実行判定を行う(S4607)。前述の通り、第1実施形態では、後半予告として、カットイン予告、および、キャラ予告が設けられている。
後半予告演出実行判定は、後半予告演出実行判定テーブルを用いて行われる。図62に示すように、後半予告演出実行判定テーブルは、特図変動パターン解析結果に関連づけられて複数設けられている。図62に示す後半予告演出実行判定テーブルの「大当たり」、「リーチ以上ハズレ」、「疑似ガセ」、「通常A」、「通常B」は、前半予告演出実行判定テーブルの場合と同様である。各後半予告演出実行判定テーブルには、所定の(図62に記載の)振分率(%)となるように、カットイン予告の実行、キャラ予告の実行、および、後半予告の不実行に後半予告演出実行判定用乱数の値(後半予告演出実行判定用乱数値)が振り分けられている。演出制御用マイコン91は、後半予告演出実行判定において、まずは、特図変動パターン解析結果に関連づけられた後半予告演出実行判定テーブルを1つ選択し、選択したテーブルに、取得した後半予告演出実行判定用乱数を照合し、カットイン予告の実行、キャラ予告の実行、または、後半予告の不実行の何れかを決定する。
演出制御用マイコン91は、ステップS4607の判定結果が何れかの後半予告(カットイン予告、または、キャラ振動予告)の実行であるか否かを判定する(S4608)。演出制御用マイコン91は、後半予告の実行でなければ(S4608でNO)ステップS4611に進み、後半予告演出の実行であれば(S4608でYES)、後半予告演出パターン判定用乱数の乱数カウンタが示す後半予告演出パターン判定用乱数を取得し(S4609)、取得した後半予告演出パターン判定用乱数に基づいて、実行すると判定された種別の後半予告(カットイン予告、または、キャラ予告)の演出内容を判定する後半予告演出パターン判定を行う(S4610)。
後半予告演出パターン判定は、後半予告演出パターン判定テーブルを用いて行われる。後半予告演出パターン判定テーブルは、後半予告の種別毎に設けられている。具体的には、カットイン予告パターン判定テーブル(図63(A))、および、キャラ予告パターン判定テーブル(図63(B))が設けられている。各後半予告演出パターン判定テーブルは、特図変動パターンに関連づけられている。図63に示す各後半予告演出パターン判定テーブルの「大当たり」、「SPリーチハズレ」、「Nリーチハズレ」、「疑似ガセ」、および「通常A」は、各前半予告演出パターン判定テーブルと同様である。各後半予告演出パターン判定テーブルには、所定の(図63(A)〜図63(B)に記載の)振分率(%)となるように、各後半予告の演出内容に後半予告演出パターン判定用乱数の値(後半予告演出パターン判定用乱数値)が振り分けられている。演出制御用マイコン91は、後半予告演出パターン判定において、まずは、特図変動パターン解析結果に関連づけられた後半予告演出パターン判定テーブルを選択し、選択したテーブルに、取得した後半予告演出パターン判定用乱数を照合し、後半予告(カットイン予告、または、キャラ予告)の演出内容を決定してRAM94の所定領域にセットする。
次に、演出制御用マイコン91は、特図変動パターン解析結果がNリーチ以上であるか否か、詳細には、Nリーチを実行させる演出内容の特図変動パターンであるか否かを判定する(S4611)。演出制御用マイコン91は、Nリーチ以上でなければ(S4611でNO)予告演出決定処理を終了して変動演出開始処理に戻り、Nリーチ以上であれば(S4611でYES)、Nリーチ中予告演出実行判定用乱数カウンタが示す値をNリーチ中予告演出実行判定用乱数として取得し(S4612)、取得したNリーチ中予告演出実行判定用乱数に基づいてNリーチ中予告の実行の可否および実行する場合の予告演出の種別を判定するNリーチ中予告演出実行判定を行う(S4613)。前述の通り、第1実施形態では、Nリーチ中予告として、群予告、および、背景分割予告が設けられている。
Nリーチ中予告演出実行判定は、Nリーチ中予告演出実行判定テーブルを用いて行われる。図64に示すように、Nリーチ中予告演出実行判定テーブルは、特図変動パターンに関連づけられて複数設けられている。図64に示すNリーチ中予告演出実行判定テーブルの「大当たり」、「SPリーチハズレ」、および「Nリーチハズレ」は、前半予告演出パターン判定テーブルなどの場合と同様である。各Nリーチ中予告演出実行判定テーブルには、所定の(図64に記載の)振分率(%)となるように、群予告の実行、背景分割予告の実行、および、Nリーチ中予告演出の不実行にNリーチ中予告演出実行判定用乱数の値(Nリーチ中予告演出実行判定用乱数値)が振り分けられている。演出制御用マイコン91は、Nリーチ中予告演出実行判定において、まずは、特図変動パターン結果に関連づけられたNリーチ中予告演出実行判定テーブルを1つ選択し、選択したテーブルに、取得したNリーチ中予告演出実行判定用乱数を照合し、群予告の実行、背景分割予告の実行、または、Nリーチ中予告演出の不実行の何れかを決定する。
演出制御用マイコン91は、ステップS4613の判定結果が何れかのNリーチ中予告演出(群予告、または、背景分割予告)の実行であるか否かを判定する(S4614)。演出制御用マイコン91は、Nリーチ中予告の実行でなければ(S4614でNO)予告演出決定処理を終了して変動演出開始処理に戻り、Nリーチ中予告の実行であれば(S4614でYES)、Nリーチ中予告演出パターン判定用乱数カウンタが示す値をNリーチ中予告演出パターン判定用乱数として取得し(S4615)、取得したNリーチ中予告演出パターン判定用乱数に基づいて、実行すると判定された種別のNリーチ中予告(群予告、または、背景分割予告)の演出内容を判定するNリーチ中予告演出パターン判定を行う(S4616)。
Nリーチ中予告演出パターン判定は、Nリーチ中予告演出パターン判定テーブルを用いて行われる。図65に示すように、Nリーチ中予告演出パターン判定テーブルは、Nリーチ中予告の種別毎に設けられている。具体的には、群予告パターン判定テーブル(図65(A))、および、背景分割予告出パターン判定テーブル(図65(B))が設けられている。各Nリーチ中予告演出パターン判定テーブルは、特図変動パターンに関連づけられている。図65に示す各Nリーチ中予告演出パターン判定テーブルの「大当たり」、「SPリーチハズレ」、および、「Nリーチハズレ」は、各前半予告演出パターン判定テーブルなどと同様である。各Nリーチ中予告演出パターン判定テーブルには、所定の(図65(A)〜図65(B)に記載の)振分率(%)となるように、各Nリーチ中予告の演出内容にNリーチ中予告演出パターン判定用乱数の値(Nリーチ中予告演出パターン判定用乱数値)が振り分けられている。演出制御用マイコン91は、Nリーチ中予告演出パターン判定において、まずは、特図変動パターン解析結果に関連づけられたNリーチ中予告演出パターン判定テーブルを1つ選択し、選択したテーブルに、取得したNリーチ中予告演出パターン判定用乱数を照合し、Nリーチ中予告(群予告、または、背景分割予告)の演出内容を決定してRAM94の所定領域にセットする。
説明を変動演出開始処理(S4306)に戻す。次に、演出制御用マイコン91は、ボタン演出に関するボタン演出決定処理を行う(S4405)。ここで、図53を用いてボタン演出決定処理について説明する。図53に示すように、ボタン演出決定処理では、まず、特図変動パターン解析結果に基づいて、これから行われる変動演出に発展演出があるか否かを判定する(S4701)。演出制御用マイコン91は、発展演出がなければ(S4701でNO)ステップS4704に進み、発展演出があれば(S4701でYES)発展演出中ボタン演出パターン判定用乱数カウンタが示す値を発展演出中ボタン演出パターン判定用乱数として取得し(S4702)、取得した発展演出中ボタン演出パターン判定用乱数に基づいて、発展演出中ボタン演出パターンを判定する発展演出中ボタン演出パターン判定を行う(S4703)。発展演出中ボタン演出パターンとは、発展演出において行われるボタン演出の演出内容である。前述の通り、第1実施形態では、発展演出中ボタン演出パターンとして、ボタン演出P1〜ボタン演出P4およびボタン演出P6〜ボタン演出P7が設けられている(図66参照)。
発展演出中ボタン演出パターン判定は、発展演出中ボタン演出パターン判定テーブルを用いて行われる。図66に示すように、発展演出中ボタン演出パターン判定テーブルは、特図および発展演出の演出内容(発展演出パターン)に関連づけられて複数設けられている。各発展演出中ボタン演出パターン判定テーブルには、所定の(図66に記載の)振分率(%)となるように、各発展演出中ボタン演出パターン(発展演出中ボタン演出の演出内容)に発展演出中ボタン演出パターン判定用乱数の値(発展演出中ボタン演出パターン判定用乱数値)が振り分けられている。演出制御用マイコン91は、発展演出中ボタン演出パターン判定において、まずは、特図解析結果およびステップS4505で判定した発展演出の演出内容に関連づけられた発展演出中ボタン演出パターン判定テーブルを1つ選択し、選択したテーブルに、取得した発展演出中ボタン演出パターン判定用乱数を照合し、発展演出中ボタン演出パターン(ボタン演出P1〜ボタン演出P4またはボタン演出P6〜ボタン演出P7)を決定してRAM94の所定領域にセットする。
次に、演出制御用マイコン91は、特図変動パターン解析結果、ステップS4605の前半予告演出パターン判定、ステップS4610の後半予告演出パターン判定、および、ステップS4616のNリーチ中予告演出パターン判定の結果に基づいて、発展演出前においてボタン演出があるか否かを判定する(S4704)。前述の通り、疑似連、台詞予告、カットイン予告、群予告が、ボタン演出を伴う。なお、発展演出が行われない場合、すなわち、特図変動パターンが示す変動演出の演出内容が通常変動演出、疑似ガセ、Nリーチで終了であっても「発展演出前」としてステップS4704の判定が行われる。演出制御用マイコン91は、発展演出前にボタン演出がなければ(S4704でNO)ステップS4709に進み、発展演出前にボタン演出があれば(S4704でYES)、発展演出前ボタン演出区分判定用乱数カウンタが示す値を発展演出前ボタン演出区分判定用乱数として取得し(S4705)、取得した発展演出前ボタン演出区分判定用乱数に基づいて、発展演出前ボタン演出区分を判定する発展演出前ボタン演出区分判定を行う(S4706)。発展演出前ボタン演出区分とは、発展演出前に行われるボタン演出(発展演出中ボタン演出)の区分(属性)のことである。第1実施形態では、発展演出前ボタン演出区分として、区分1〜区分9が設けられている(図70(B)参照)。
発展演出前ボタン演出区分には、リーチが発生する前(図70(B)において「リーチ前」)に行われるボタン演出のボタン演出パターンを判定するボタン演出パターン判定の際に参照されるテーブル(リーチ前ボタン演出パターン判定テーブル)と、リーチが発生する前に実行可能な操作時振動の回数(操作時振動規制回数)とが関連づけられている。なお、「リーチが発生する前」には「リーチが行われない場合の演出図柄の変動表示が終了するまで」も含まれている。また、発展演出前ボタン演出区分には、Nリーチ中に行われるボタン演出のボタン演出パターンを判定するボタン演出パターン判定の際に参照されるテーブル(Nリーチ中ボタン演出パターン判定テーブル)と、Nリーチ中に実行可能な操作時振動の回数(操作時振動規制回数)とが関連づけられている。なお、操作時振動とは、ボタン演出P3〜ボタン演出P6に含まれる球型ボタン63が操作された時などに(球型ボタン63の操作に対する有効期間の発生に伴って)行われる球型操作体631の振動のことである。
リーチ前ボタン演出パターン判定テーブルとして、操作時振動を発生させるボタン演出P(ボタン演出P3〜ボタン演出P6)が選択不可能なリーチ前ボタン演出パターン判定テーブル(操作時振動なし指定テーブル)と、前述の球型ボタン操作促進画像G2が表示され、且つ、操作時振動を発生させるボタン演出P(ボタン演出P3〜ボタン演出P5)が選択可能なリーチ前ボタン演出パターン判定テーブル(操作時振動あり可能テーブル)と、前述のスペシャル操作促進画像G8が表示され、且つ、操作時振動を発生させるボタン演出P(ボタン演出P6)が選択可能なリーチ前ボタン演出パターン判定テーブル(スペシャル可能テーブル)と、が設定されている。また、リーチ前の操作時振動規制回数として、1回と2回が設定されている。
Nリーチ中ボタン演出パターン判定テーブルとして、操作時振動なし指定テーブルと、前述の球型ボタン操作促進画像G2が表示され、且つ、操作時振動を発生させるボタン演出P(ボタン演出P3〜ボタン演出P5)のみが選択されるNリーチ中ボタン演出パターン判定テーブル(操作時振動あり指定テーブル)と、前述のスペシャル操作促進画像G8が表示され、且つ、操作時振動を発生させるボタン演出P(ボタン演出P6)のみが選択されるNリーチ中ボタン演出パターン判定テーブル(スペシャル指定テーブル)と、が設定されている。また、Nリーチ中の操作時振動規制回数として、1回が設定されている。
発展演出前ボタン演出区分判定は、発展演出前ボタン演出区分判定テーブルを用いて行われる。図67に示すように、発展演出前ボタン演出区分判定テーブルは、特図および発展演出中の操作時振動の有無に関連づけられて複数設けられている。なお、ここでの「操作時振動」には、ボタン演出P3〜ボタン演出P6に含まれる球型操作体631の振動の他に、ボタン演出P7に含まれる剣型ボタン64が操作された時などに(剣型ボタン64の操作に対する有効期間の発生に伴って)行われる剣型操作体641の振動も含まれる。よって、ステップS4703の発展演出中ボタン演出パターン判定で、「ボタン演出P3、P4、P6、P7」の何れかに判定されていれば「操作時振動が有り」と認定され、「ボタン演出P1、P2」の何れかに判定されていれば「操作時振動が無し」と認定される。各発展演出前ボタン演出区分判定テーブルには、所定の(図67に記載の)振分率(%)となるように、各発展演出前ボタン演出区分に発展演出前ボタン演出区分判定用乱数の値(発展演出前ボタン演出区分判定用乱数値)が振り分けられている。演出制御用マイコン91は、発展演出前ボタン演出区分判定において、まずは、特図解析結果およびステップS4703の発展演出中ボタン演出パターン判定結果(操作時振動の有無)に関連づけられた発展演出前ボタン演出区分判定テーブルを1つ選択し、選択したテーブルに、取得した発展演出前ボタン演出区分判定用乱数を照合し、発展演出前ボタン演出区分(区分1〜区分9)を決定してRAM94の所定領域にセットする。
次に、演出制御用マイコン91は、これから実行される変動演出の発展演出前(発展演出が行われない場合は変動演出の全区間)において行われる全ボタン演出に対して、発展演出前ボタン演出パターン判定用乱数カウンタが示す値に基づいて発展演出前ボタン演出パターン判定用乱数を取得し(S4707)、取得した発展演出前ボタン演出パターン判定用乱数に基づいて、発展演出前ボタン演出パターンを判定する発展演出前ボタン演出パターン判定を行う(S4708)。
変動演出の発展演出前(発展演出が行われない場合は変動演出の全区間)に行われるボタン演出が1つであれば、現在の発展演出前ボタン演出パターン判定用乱数カウンタが示す値を発展演出前ボタン演出パターン判定用乱数として取得する。一方、変動演出の発展演出前(発展演出が行われない場合は変動演出の全区間)に行われるボタン演出が2つ以上であれば、例えば、現在の発展演出前ボタン演出パターン判定用乱数カウンタが示す値を、最初に行われるボタン演出についての発展演出前ボタン演出パターン判定用乱数として取得し、2番目以降に行われる各ボタン演出については、現在の発展演出前ボタン演出パターン判定用乱数カウンタが示す値に所定数(例えば「17」)ずつ足した値とするなど、各発展演出前ボタン演出パターン判定用乱数が適度にばらけるようにする。
例えば、これから実行される変動演出で、台詞予告、カットイン予告、疑似3、および、群予告が実行されるとする。すなわち、これから実行される変動演出の発展演出前に5つのボタン演出が実行されるとする。そして、現在の発展演出前ボタン演出パターン判定用乱数カウンタの値が「220」であり、発展演出前ボタン演出パターン判定用乱数の範囲が0〜255であるとする。この場合、1番目に行われる台詞予告に付随するボタン演出についての発展演出前ボタン演出パターン判定用乱数を「220」とし、2番目に行われるカットイン予告に付随するボタン演出についての発展演出前ボタン演出パターン判定用乱数を「237」とし、3番目に行われる1回目の疑似連続予告に付随するボタン演出についての発展演出前ボタン演出パターン判定用乱数を「254」とし、4番目に行われる2回目の疑似連続予告に付随するボタン演出についての発展演出前ボタン演出パターン判定用乱数を「16」とし、5番目に行われる群予告に付随するボタン演出についての発展演出前ボタン演出パターン判定用乱数を「33」とすることができる。
また、発展演出前ボタン演出パターン判定は、各ボタン演出について、ステップS4706で判定された発展演出前ボタン演出区分(区分1〜区分9)に対応付けられたボタン演出パターン判定テーブルを用いて行われる。図68〜図69に示すように、発展演出前ボタン演出区分(区分1〜区分9)に対応付けられた各ボタン演出パターン判定テーブル(操作時振動なし指定テーブル、操作時振動あり可能テーブル、スペシャル可能テーブル、操作時振動あり指定テーブル、スペシャル指定テーブル)は、特図に関連づけられて複数設けられている。各ボタン演出パターン判定テーブルには、所定の(図68〜図69に記載の)振分率(%)となるように、各ボタン演出パターンにボタン演出パターン判定用乱数の値(ボタン演出パターン判定用乱数値)が振り分けられている。よって、演出制御用マイコン91は、発展演出前ボタン演出パターン判定において、まずは、ステップS4706での発展演出前ボタン演出区分判定の結果および特図解析結果に関連づけられた発展演出前ボタン演出区分判定テーブルを1つ選択し、選択したテーブルに、取得した発展演出前ボタン演出区分判定用乱数を照合し、発展演出前ボタン演出区分(区分1〜区分9)を決定してRAM94の所定領域にセットすると考えられる。しかしながら、発展演出前ボタン演出区分判定には、操作時振動規制回数が対応付けられており、リーチ前およびNリーチ中において、操作時振動が操作時振動規制回数より多く実行されることが規制されている。そこで、発展演出前ボタン演出パターン判定について具体例を用いて説明する。
例えば、前述のように、これから実行される変動演出で、台詞予告、カットイン予告、疑似3、および、群予告が実行されるとする。そして、1番目に行われる台詞予告に付随するボタン演出についての発展演出前ボタン演出パターン判定用乱数が「220」であり、2番目に行われるカットイン予告に付随するボタン演出についての発展演出前ボタン演出パターン判定用乱数が「237」であり、3番目に行われる1回目の疑似連続予告に付随するボタン演出についての発展演出前ボタン演出パターン判定用乱数が「254」であり、4番目に行われる2回目の疑似連続予告に付随するボタン演出についての発展演出前ボタン演出パターン判定用乱数が「16」であり、5番目に行われる群予告に付随するボタン演出についての発展演出前ボタン演出パターン判定用乱数が「33」であるとする。
この場合、最初に乱数「220」に基づいて台詞予告のボタン演出についての発展演出前ボタン演出パターン判定を行い、2番目に乱数「237」に基づいてカットイン予告のボタン演出についての発展演出前ボタン演出パターン判定を行い、3番目に乱数「254」に基づいて1回目の疑似連続予告のボタン演出についての発展演出前ボタン演出パターン判定を行い、4番目に乱数「16」に基づいて2回目の疑似連続予告のボタン演出についての発展演出前ボタン演出パターン判定を行い、最後に乱数「33」に基づいて群予告のボタン演出についての発展演出前ボタン演出パターン判定を行う。
また、ステップS4706での判定結果が「区分9」であり、特図解析結果が「大当たり図柄A」であったとする。ここで、「区分9」且つ「大当たり図柄A」であるので、リーチ前のボタン演出に対して参照するテーブルは「TBL No.28−01の操作時振動あり可能テーブル」であり、Nリーチ中のボタン演出に対して参照するテーブルは「TBL No.28−01の操作時振動あり指定テーブル」となる。
そして、まずは台詞予告のボタン演出についての発展演出前ボタン演出パターン判定として、「TBL No.28−01の操作時振動あり可能テーブル」に乱数「220」を照合した結果が「ボタン演出P3」であったする。ボタン演出P3には、操作時振動が含まれるので(図70(A)参照)、この判定時点で、リーチ前における操作時振動の回数は「1回」である。次に、カットイン予告のボタン演出についての発展演出前ボタン演出パターン判定として「TBL No.28−01の操作時振動あり可能テーブル」に乱数「237」を照合した結果が「ボタン演出P5」であったする。ボタン演出P5には、操作時振動が含まれるので(図70(A)参照)、この判定時点で、リーチ前における操作時振動の回数は「2回」である。ここで、「区分9」に対応付けられた操作時振動規制回数は「2回」であることから、リーチ前において、カットイン予告より後に行われるボタン演出について操作時振動を行わせることができない。そこで、カットイン予告より後に行われるボタン演出(1回目の疑似連続予告と2回目の疑似連続予告)については、強制的に「操作時振動なし指定テーブル」を用いて発展演出前ボタン演出パターン判定を行う。この具体例では、特図解析結果が「大当たり図柄A」であるので、カットイン予告より後に行われるボタン演出(1回目の疑似連続予告と2回目の疑似連続予告)については、TBL No.27−01の操作時振動なし指定テーブルを用いて発展演出前ボタン演出パターン判定が行われる。この結果、カットイン予告より後に行われるボタン演出(1回目の疑似連続予告と2回目の疑似連続予告)について、操作時振動が行われることはない。また、Nリーチ中に行われる群予告のボタン演出についての発展演出前ボタン演出パターン判定は、「TBL No.30−01の操作時振動あり指定テーブル」に乱数「33」を照合して行われる。
このように、発展演出より前に行われる全ボタン演出について、実行順序に従って発展演出前ボタン演出パターン判定を行っていき、操作時振動の回数が操作時振動規制回数に達すると、その発展演出より前に行われるそれ以降のボタン演出についての発展演出前ボタン演出パターン判定は、操作時振動が含まれないボタン演出パターンしか選択されない操作時振動なし指定テーブルを用いて行われる。
次に、演出制御用マイコン91は、特図変動パターン解析結果、ならびに、ステップS4602の前半予告演出実行判定、ステップS4607の後半予告演出実行判定、および、ステップS4613のNリーチ中予告演出実行判定の結果に基づいて、これから行われる変動演出においてボタン演出があるか否かを判定する(S4709)。第1実施形態では、ボタン演出として、疑似連に係る演出図柄の仮停止時に行われるボタン演出と、発展演出中に行われるボタン演出と、予告演出に付随して行われるボタン演出(図60、図62、図63の判定結果の欄で「ボタン演出あり」)とがある。予告演出に付随して行われるボタン演出には、台詞予告、カットイン予告、および、群予告がある(図60、図62、図63参照)。演出制御用マイコン91は、ボタン演出がなければ(S4709でNO)ボタン演出決定処理を終了して変動演出開始処理に戻り、ボタン演出があれば(S4709でYES)、ボタン演出監視フラグをRAM94の所定領域にONし(S4710)、これから開始する変動演出におけるボタン演出の実行回数(ボタン演出実行回数)をRAM94のボタン演出実行回数カウンタにセットし(S4711)、ボタン演出決定処理を終了して変動演出開始処理に戻る。
説明を変動演出開始処理(S4306)に戻す。次に、演出制御用マイコン91は、決定した停止演出図柄、各種の演出パターン(SPリーチパターン、発展演出パターン、Nリーチパターン、疑似連パターン、通常変動演出パターン)、各種の予告演出パターン(台詞予告パターン、タイトル予告パターン、ボタン振動予告パターン、カットイン予告パターン、キャラ予告パターン、群予告パターン、および、背景分割予告パターン)、ならびに、ボタン演出パターンなどからなる変動演出の演出内容(変動演出内容)を示す変動演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする(S4406)。変動演出開始コマンドには、画像表示装置7で行われる画像による変動演出の他に、スピーカ67から出力される音声による変動演出、枠ランプ66やボタン内LED633で行われる発光による変動演出の演出内容、および、盤可動体15、球型操作体631、ボタン内可動体632、および、剣型操作体641で行われる動作・振動による変動演出の演出内容が含まれている。ステップS4406でセットされた変動演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4004)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、制御用ROM103から所定の演出画像を読み出して、画像表示装置7の表示画面7aにて画像による変動演出を行う。また、演出制御用マイコン91は、画像制御基板100によって行われる画像による変動演出が行われている間、画像制御基板100に送信された変動演出開始コマンドが示す変動演出内容に応じて、音声制御回路106を介してスピーカ67から音声を出力させ(音声による変動演出を実行し)、また、ランプ制御回路107を介して枠ランプ66やボタン内LED633を発光させ(発光による変動演出を実行し)、盤可動体15、球型操作体631、ボタン内可動体632、および、剣型操作体641を作動・振動させる(動作・振動による変動演出を実行する)。
そして、演出制御用マイコン91は、最後に、特図変動パターン解析結果に基づく特図変動時間を変動演出の時間(変動演出時間)として、変動演出タイマにセットして変動演出が開始されてから経過する時間(変動演出経過時間)の計測を開始し(S4407)、変動演出開始処理を終了する。変動演出タイマにセットされた変動演出時間は、S4202の演出タイマ更新処理によって、10msおきに更新される。演出制御用マイコン91は、変動演出タイマによって、変動演出経過時間を認識することができる。この変動演出経過時間を認識することにより、演出制御用マイコン91は、ボタン演出に係る有効期間を発生させることができる。
[ボタン演出制御処理]
次に、図54を用いてボタン演出制御処理について説明する。図54に示すように、演出制御用マイコン91は、ボタン演出制御処理ではまず、ボタン演出監視フラグがONか否かを判定する(S5001)。ボタン演出監視フラグがONでなければ(S5001でNO)、ボタン演出制御処理を終え、ボタン演出監視フラグがONであれば(S5001でYES)、ステップS5002に進む。
ステップS5002において、演出制御用マイコン91は、有効期間中フラグがONであるか否かを判定する(S5002)。有効期間中フラグのONは、球型ボタン63の操作に対する有効期間中または剣型ボタン64の操作に対する有効期間中であることを表す。有効期間中フラグがONであれば(S5002でYES)、ステップS5007に進み、有効期間中フラグがONでなければ(S5002でNO)、変動演出タイマに基づいて、ボタン操作有効期間開始時間であるか否かを判定する(S5003)。ボタン操作有効期間開始時間は、球型ボタン63の操作に対する有効期間または剣型ボタン64の操作に対する有効期間を開始させる時間のことであり、変動演出の開始時を基準とした変動演出経過時間で構成されている。そして、各ボタン演出についてのボタン操作有効期間開始時間は、変動演出の演出内容が決定されたときに、算出されてRAM94の所定領域にセットされる。例えば、台詞予告のボタン演出についてのボタン操作有効期間開始時間は1秒に設定され、カットイン予告のボタン演出についてのボタン操作有効期間開始時間は6秒に設定される。また、疑似2、疑似3、疑似2ガセ、および、疑似3ガセの1回目の演出図柄の仮停止時のボタン演出についてのボタン操作有効期間開始時間は10秒に設定される。また、疑似3および疑似3ガセの2回目の演出図柄の仮停止時のボタン演出についてのボタン操作有効期間開始時間は20秒に設定される。一方、群予告のボタン演出についてのボタン操作有効期間開始時間は、疑似連なしのNリーチで行われる場合と、疑似2のあとのNリーチで行われる場合と、疑似3のあとのNリーチで行われる場合とで異なるように設定される。これは疑似なしの場合と疑似2の場合と疑似3の場合でNリーチが開始されるまでの変動演出経過時間が異なるからである。
演出制御用マイコン91は、ボタン操作有効期間開始時間でなければ(S5003でNO)、ボタン演出制御処理を終え、ボタン操作有効期間開始時間であれば(S5003でYES)、これから実行されるボタン演出のボタン演出パターンに応じたボタン演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットし(S5004)、これから発生する球型ボタン63の操作に対する有効期間または剣型ボタン64の操作に対する有効期間の有効時間をボタン演出タイマにセットし(S5005)、有効期間中フラグをRAM94の所定領域にセットし(S5006)、ボタン演出制御処理を終了する。なお、画像制御基板100はボタン演出開始コマンドを受信すると、ボタン演出を開始させ、ボタン演出パターンに応じて、球型ボタン操作促進画像G2、スペシャル操作促進画像G8または剣型ボタン操作促進画像を表示画面7aに表示する。また、演出制御用マイコン91は、ボタン演出開始コマンドを出力すると共に、ボタン演出を開始し、ボタン演出パターンに応じて、ボタン内可動体632の振動やボタン内LED633の点灯を開始したりする。
ステップS5007において、演出制御用マイコン91は、有効期間が開始してから有効時間が経過して有効期間が満了したか否か、言い換えれば、ステップS5005で有効時間がセットされたボタン演出タイマ=0か否かを判定する(S5007)。有効期間が満了であれば(S5007でYES)、ステップS5009に進み、有効期間が満了でなければ(S5007でNO)、現在の有効期間に係るボタン(球型ボタン63または剣型ボタン64)の操作があったか否かを判定する(S5008)。ここで、操作がなければ(S5008でNO)ボタン演出制御処理を終え、操作があれば(S5008でYES)、有効期間中フラグをOFFし(S5009)、有効期間に対する有効な操作があり、有効期間が終了したことまたは操作がないまま有効期間が終了したことを表す有効期間終了コマンドをRAM94の出力バッファにセットする(S5010)。なお、画像制御基板100は、有効期間終了コマンドを受信すると、表示していた球型ボタン操作促進画像G2、スペシャル操作促進画像G8または剣型ボタン操作促進画像を消去して、ボタン演出を終了させると共に、終了させたボタン演出が関連づけられている演出(台詞予告、カットイン予告、群予告、演出図柄の再変動表示、演出図柄の滑りなど)を行う。また、演出制御用マイコン91は、有効期間終了コマンドを出力すると共に、実行していたボタン内可動体632の振動やボタン内LED633の点灯を終了させる。
次に、演出制御用マイコン91は、実行しているボタン演出のボタン演出パターンに基づいて、有効期間の後に操作時振動をする(操作時振動がある)か否かを判定する(S5011)。操作時振動がなければ、すなわちボタン演出パターンがボタン演出P1〜P2であれば(S5011でNO)ステップS5013に処理を進め、操作時振動があれば、すなわちボタン演出パターンがボタン演出P3〜P7であれば(S5011でYES)、操作時振動の対象であるボタン(球型ボタン63または剣型ボタン64)のモータ(球型操作体振動モータ631Bまたは剣型操作体振動モータ641B)を駆動させて、球型操作体631または剣型操作体641を所定時間(3秒間)、振動させる(操作時振動を行う)(S5012)。
次に、演出制御用マイコン91は、ボタン演出実行回数カウンタのカウンタ値(ボタン演出実行回数)を1ディクリメントし(S5013)、ボタン演出実行回数カウンタのカウンタ値=0か否かを判定する(S5014)。ボタン演出実行回数カウンタのカウンタ値=0でなければ(S5014でNO)ボタン演出制御処理を終え、ボタン演出実行回数カウンタのカウンタ値=0であれば(S5014でYES)、ボタン演出監視フラグをOFFし(S5015)、ボタン演出制御処理を終了する。
7.ボタン演出
次に、第1実施形態のボタン演出について説明する。前述の通り、ボタン演出の演出内容(ボタン演出パターン)は7つ(ボタン演出P1〜ボタン演出P7)設けられている。そして、発展演出前に行われるボタン演出については、特図解析結果と発展演出中の操作時振動の有無により判定された発展演出前ボタン演出区分に対応付けられたテーブルおよび操作時振動規制回数に基づいて、演出内容が決定される。ここで、発展演出前ボタン演出区分を判定するための発展演出前ボタン演出区分判定テーブル(図67)によると、区分6〜区分9は、ハズレのときには選択できず、大当たりのときにのみ選択可能である。
図70(B)に示すように、区分9の操作時振動規制回数は、リーチ前が「2回」でNリーチ中が「1回」に設定されている。すなわち、区分9に決定されると発展演出までに合計3回の球型ボタン63の操作時振動が可能である。一方、ハズレのときにも選択可能な区分2〜区分5の操作時振動規制回数は最大で2回となっている。よって、発展演出が行われる前に球型ボタン63の操作時振動が3回行われることをもって大当たりが確定する。例えば、ボタン演出P3のボタン演出の大当たり期待度(チャンスアップの度合い)はそれほど高くないが、ボタン演出P3のボタン演出により球型ボタン63の操作時振動が3回行われることで大当たりが確定するので、遊技者に毎回のボタン演出(操作時振動)を注目させることができ、演出効果および遊技の興趣が向上する。
また、ハズレの場合の発展演出においてもボタン演出が行われ、当該ボタン演出で球型ボタン63の操作時振動が実行可能であるが、この発展演出中の操作時振動で操作時振動の実行回数が3回に到達しても大当たりは確定しない。このように、発展演出が行われて(発展演出まで発展して)おらず、大当たりに対する期待感がそれほど高まっていない段階で、操作時振動が3回行われて大当たりが確定するので、より演出効果が高まる。
また、第1実施形態では、区分6〜区分8の場合は、スペシャル可能テーブルまたはスペシャル指定テーブルが参照される。そして、スペシャル可能テーブルまたはスペシャル指定テーブルでのみボタン演出P6が選択可能となっている。すなわち、大当たりの場合にのみスペシャル操作促進画像G8が表示される(図70(A)参照)。操作時振動と異なり、ボタン演出P6のボタン演出に含まれるスペシャル操作促進画像G8の表示が1回行われるだけで大当たりが確定する。このように、大当たりが確定するボタン演出の演出内容が複数設けられているので、遊技の興趣が向上する。
8.その他の変更例
以下、本発明の遊技機について、前述した第1実施形態についてその他の変更例について説明する。
第1実施形態では、変動演出が開始してから発展演出が行われるまでの間に球型ボタン63の操作時振動が3回行われることをもって大当たりが確定するが、この回数は3回に限られず、2回や4回以上、または1回など適宜に設定することができる。また、球型ボタン63の操作時振動が3回行われたことで大当たり確定となる期間として、変動演出が開始してから発展演出が行われるまでの間に限られず、変動演出が開始してからSPリーチなどの高期待度の演出が行われるまでの間にすることもできる。これとは反対に、球型ボタン63の操作時振動が3回行われたことで大当たり確定となる期間として、変動演出が開始してからリーチが発生するまでの間、または、変動演出が開始してから疑似連続予告もしくは疑似連続予告ガセが行われるまでの間にすることもできる。さらには、球型ボタン63の操作時振動が3回行われたことで大当たり確定となる期間として、変動演出における途中の期間(例えば、演出図柄の再変動が行われてからNリーチが終了するまでの期間やリーチが発生してからSPリーチなどの高期待度の演出が開始されるまでの間)にすることもできる。また、球型ボタン63の操作時振動が3回行われたことで大当たり確定となる期間として、1回の変動演出内に限られず、1回または複数回前の変動演出の開始時、途中の特定時点、または終了時点などから、大当たりとなる変動演出が開始される前までもしくは大当たりとなる変動演出の特定時点までの間にすることもできる。
また、第1実施形態では、変動演出が開始してから発展演出が開始されるまでの間に、剣型ボタン64の操作に対する有効期間は発生しないが、この有効期間が発生可能であり、さらに剣型ボタン64の操作時(有効期間の満了時も含む)に剣型操作体641の操作時振動を実行可能にしてもよい。そして、この場合に、大当たりが確定となる操作時振動の回数(3回)に剣型ボタン64の操作時振動を含ませてもよいし、含ませなくてもよい。また、大当たりが確定する球型ボタン63の操作時振動の回数と、大当たりが確定する剣型ボタン64の操作時振動の回数とが異なるようにすることもできる(例えば、球型ボタン63が3回で、剣型ボタン64が2回)。
また、第1実施形態では、球型ボタン63の操作時振動が3回実行されることで大当たりが確定するが、球型ボタン63(球型操作体631)の作動態様は振動に限られず、例えば、1回または複数回の突出と退避(往復運動)など適宜に設定することができる。また、球型ボタン63の操作時の作動態様を複数(例えば、振動と往復運動)設けておき、大当たりが確定する作動回数について、何れか一方の回数と他方の回数とが異なるようにすることもできる(例えば、振動が3回で、往復運動が4回)。
また、第1実施形態では、球型ボタン63、詳細には球型操作体631の操作時振動が3回実行されることで大当たりが確定するが、球型操作体631が振動するタイミングは操作時(有効期間の満了時も含む)に限られず、他のタイミングであってもよい。例えば、球型操作体631は、有効期間の発生に伴って操作前から振動するようにしても良い。また、球型操作体631は、有効期間の発生に伴って操作後所定時間(例えば、2秒)経過してから振動するようにしても良い。また、球型ボタン63の他の部分が3回などの所定回数、通常の態様から特定の態様に変化することによって大当たりが確定するようにしても良い。例えば、有効期間の発生時または操作時(有効期間の満了時も含む)にボタン内可動体632が振動することが5回行われることをもって大当たりが確定になるようにしても良い。また、有効期間の発生時または操作時(有効期間の満了時も含む)にボタン内LED633が特定色(例えば、白など)で発光することが5回行われることをもって大当たりが確定になるようにしても良い。これらのボタン内可動体632の振動やボタン内LED633の発光による大当たり確定は、球型操作体631の操作時振動に代えて設けることも、球型操作体631の操作時振動に加えて設けることもできる。球型操作体631の操作時振動に加えて設ける場合、大当たり確定に係る球型操作体631の操作時振動の回数と、大当たり確定に係るボタン内可動体632の振動やボタン内LED633の発光の回数は、同一でも異なっても良い。
また、第1実施形態では、球型ボタン63は、打球供給皿61に設けられているが、設置箇所はこれに限られず、上側装飾ユニット200や左側装飾ユニット210などの異なる場所に設けてもよい。また、大当たり確定とするための操作時の振動の対象を球型ボタン63ではなく、ハンドル60にしてもよい。
また、第1実施形態では、球型ボタン63の操作時振動が行われる場合はその前に必ず球型ボタン操作促進画像G2の表示やボタン内可動体632の振動、ボタン内LED633の発光が行われるが、これらが行われない場合(いわゆる「裏ボタン」)を設けてもよい。すなわち、球型ボタン63の操作に対する有効期間が発生しているが、当該操作を示唆する演出は実行されない場合を設けてもよい。
また、第1実施形態では、疑似連続予告や疑似連続予告ガセが行われるときには必ず球型ボタン63の操作に対する有効期間が発生して、ボタン演出(球型ボタン操作促進演出)が実行されるが、疑似連続予告や疑似連続予告ガセのときに有効期間を発生させるか否かの抽選を行い、当該抽選で有効期間を発生させるとなった場合にのみ疑似連続予告や疑似連続予告ガセのときに有効期間を発生させ、ボタン演出(球型ボタン操作促進演出)を実行するようにしてもよい。
また、第1実施形態では、SPリーチにおける球型ボタン63や剣型ボタン64の操作に対する有効期間が設けられていないが、例えば、バトルの勝敗がつきそうな場面(バトルの勝ちと負けに分岐する当落決定場面)において、球型ボタン63や剣型ボタン64の操作に対する有効期間が発生して、ボタン演出が実行されるようにしてもよい。この場合は、例えば、大当たりである場合は操作後にバトルに勝利するシーン(図18(C−2))に展開される。一方、ハズレである場合または所謂「復活当たり」である場合は操作後にバトルに敗北するシーン(図18(C−1))に展開される。また、この場合、大当たりの場合もハズレの場合も剣型ボタン64の操作に対する有効期間が発生可能であり、バトルに勝利する場合にのみ操作時(有効期間の満了時も含む)に剣型操作体641の振動が発生するようにしてもよい。すなわち、当落決定場面で剣型操作体641が操作されて振動すると大当たりが確定する。なお、バトルに勝利する場合は必ず剣型操作体641が振動するようにしてもよく、また、所定の確率で振動するようにしてもよい。
また、第1実施形態では、特図および発展演出における操作時振動の有無に基づいて発展演出前ボタン演出区分を決定し、発展演出前ボタン演出区分に基づいて発展演出前のボタン演出の演出内容を判定した。しかしながら、発展演出前のボタン演出の演出内容の判定(決定)方法はこれに限られない。また、発展演出前ボタン演出区分に対応付けられた発展演出前ボタン演出パターン判定テーブルおよび操作時振動規制回数は、リーチ前とNリーチ中とで分けられているが、2つに分けなくてもよいし、さらに細かく分けてもよい。さらに、ボタン演出パターンおよび発展演出前ボタン演出区分の数や種類も第1実施形態に限られず、適当に設けることができる。
また、発展演出前に行われるボタン演出が2以上ある場合における、ステップS4707での発展演出前ボタン演出パターン判定用乱数を取得する順番およびステップS4708での発展演出前ボタン演出パターン判定を行う順番も第1実施形態に限られない。第1実施形態では、ボタン演出が付随する演出(台詞予告や疑似連続予告など)が実行される順番で発展演出前ボタン演出パターン判定用乱数を取得し、発展演出前ボタン演出パターン判定を行っているが、その逆の順序で行ってもよく、また、その都度、取得および判定する順序を抽選により適宜に決定しても良い。
また、第1実施形態では、予告演出の種類にボタン演出(球型ボタン63または剣型ボタン64の操作に対する有効期間)の有無が対応付けられている(例えば、台詞予告が行われる場合は必ずその直前にボタン演出が行われ、タイトル予告が行われる場合はその直前にボタン演出が行われることはない)が、予告演出を実行するか否かの抽選とボタン演出を付随させるか否か(球型ボタン63または剣型ボタン64の操作に対する有効期間の有無)の抽選とを別に独立して行い、何れの予告演出もボタン演出が付随する場合と付随しない場合(球型ボタン63または剣型ボタン64の操作に対する有効期間が発生する場合と発生しない場合)とがあるようにしてもよい。
また、予告演出の種類、数および実行タイミング、球型ボタン63の操作に対する有効期間、剣型ボタン64の操作に対する有効期間も第1実施形態に限られず適宜に設定することができる。
また、第1実施形態では、発展演出が行われる前までに操作時振動が3回実行されると大当たりが確定するが、この場合、Nリーチ中のボタン演出、すなわち、大当たり確定を示す3回目のボタン演出のボタン演出パターンは操作時振動あり指定テーブルに基づいてボタン演出P3〜ボタン演出P5の中から選択される。しかしながら、この場合に選択可能なボタン演出パターンとして、出現すれば大当たりが確定であるボタン演出P6を含ませても良い(例えば、スペシャル可能テーブルを用いてもよい)。または、この場合には必ずボタン演出P6が選択されるようにしてもよい(例えば、スペシャル指定テーブルを用いてもよい)。
また、第1実施形態では、疑似連続予告または疑似連続予告ガセは、必ずリーチ前に実行されるが、一度リーチが成立した状態で疑似連続予告または疑似連続予告ガセを行っても良い(所謂「リーチ後疑似」を行っても良い)。この場合、発展演出前ボタン演出区分に係る「リーチ前」を最初のリーチの前とし、「Nリーチ中」を最初のリーチから発展演出が開始される前までの間としてもよい。また、発展演出前ボタン演出区分に係る「リーチ前」を最終的なリーチの前とし、「Nリーチ中」を第1実施形態と同様にNリーチ中としてもよい。
また、第1実施形態では、変動演出が開始してから発展演出が行われるまでの間に球型ボタン63の操作時振動が3回行われることをもって大当たりが確定するが、大当たり遊技の後に高確率状態にて遊技が制御されるか否かを識別することが困難又は不可能な大当たり遊技演出における所定時点までに球型ボタン63の操作時振動が3回行われることをもって大当たり遊技後に高確率状態にて遊技が制御されることが確定するようにしても良い。この場合、例えば、特定のラウンド遊技において大当たり遊技後に高確率状態にて遊技が制御されることを報知するのであれば、当該特定のラウンド遊技の開始時を、本発明の所定時点にしてもよい。また、大当たり遊技中に大当たり遊技後に高確率状態にて遊技が制御されることを報知せず、大当たり遊技後に同一の演出モードで変動演出が制御されるのであれば、エンディング開始時を、本発明の所定時点にしてもよい。すなわち、本発明の有利遊技状態に、大当たり遊技が実行されている状態の他に、高確率状態を適用することができる。また、その他に、本発明の有利遊技状態として、時短状態、大当たり遊技の継続、補助遊技が実行されている状態や、賞球には関わらず遊技者に所定の特典が付与される特殊な演出モードなどを適用することもできる。
また、第1実施形態では、第2大入賞装置36に特定領域37が設けられており、大当たり遊技においてV通過しないと高確率状態に移行しないが、V通過せずとも、特別図柄抽選で特定の種類の大当たり図柄に当選して、特定の種類の大当たり図柄の停止表示が行われると、その大当たり遊技の終了に伴って高確率状態に移行するようにすることができる。この場合、Vロング開放パターンの大当たり遊技を発生させる大当たり図柄と、特定の種類の大当たり図柄とが当選可能であるようにしてもよい。また、例えば、第2大入賞装置36が設けられておらず、高確率状態に移行するための条件として、特定の種類の大当たり図柄に当選し、特定の種類の大当たり図柄の停止表示が行われることのみが設定されているようにすることもできる。
また、第1実施形態では、本発明の遊技機を、振動可能な球型ボタン63および剣型ボタン64を備えたパチンコ遊技機1として構成した。これに対して、振動可能な球型ボタン63および剣型ボタン64を備えたスロットマシン(回胴式遊技機、パチスロ遊技機)として構成してもよい。この場合、ビッグボーナスやレギュラーボーナスへの入賞によって獲得メダルを増やす所謂ノーマル機であれば、ビッグボーナスやレギュラーボーナス等のボーナスを実行している状態が特別遊技状態に相当する。また、小役に頻繁に入賞可能なART(アシストリプレイタイム)やAT(アシストタイム)等の特別な遊技期間にて獲得メダルを増やす所謂ART機やAT機であれば、ARTやAT中の状態が特別遊技状態に相当する。また、ノーマル機では特別遊技状態への制御条件は、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選した上で、有効化され入賞ライン上に、ビッグボーナスやレギュラーボーナスへの移行契機となる図柄の組み合せが各リールの表示結果として導出表示されることである。また、ART機やAT機では特別遊技状態への制御条件は、例えば、ARTやATの実行抽選に当選した上で、規定ゲーム数を消化するなどしてARTやATの発動タイミングを迎えることである。