JP2018038304A - 藻類含有液の濃縮方法、藻類回収方法、藻類濃縮システム、及び藻類回収システム - Google Patents

藻類含有液の濃縮方法、藻類回収方法、藻類濃縮システム、及び藻類回収システム Download PDF

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Abstract

【課題】培養液などの藻類含有液に含まれる藻類の濃縮や回収をより容易に且つ効率的に行うことを可能にする藻類含有液の濃縮方法、藻類回収方法、藻類濃縮システム、及び藻類回収システムを提供する。【解決手段】プレコート材4を分散させた分散液を濾過しバネ式フィルター3の濾過面にプレコート層を積層形成する工程と、プレコート材4で濾過面が覆われたバネ式フィルター3を用いて藻類含有液を濾過し、プレコート層の表面に藻体を集積する工程と、バネ式フィルター3に流体を逆流させてプレコート材4及び藻体を濾過面から剥がし、藻体を回収する工程とを備える。このとき、磁性を有し、比重が1.5〜3.5のプレコート材4を用いる。【選択図】図3

Description

本発明は、藻類含有液の濃縮方法、藻類回収方法、藻類濃縮システム、及び藻類回収システムに関する。
近年、バイオマス燃料や食品の材料等として藻類が注目され、大規模プラントでの藻類培養が盛んに行われている。一方、藻類培養を行う際には培養液から藻類を回収する必要があり、この藻類を回収する方法として遠心分離、凝集剤を利用して藻類を沈降させる手法(例えば、特許文献1参照)、多孔質フィルターを用いて濾過する手法(例えば、特許文献2参照)等が提案、実用化されている。
しかしながら、遠心分離機によって処理する手法は大量の培養液を処理するために多大な時間と労力を要し、凝集剤を添加して処理する手法は、回収した藻類に凝集剤が含まれてしまい、その結果、藻類を食品用途に適用することが難くなるなど、用途に制限が生じるという問題があった。
また、多孔質フィルターを用いて処理する手法においても、多孔質フィルターに目詰りした藻体の除去(フィルターの洗浄)に多大な時間と労力を要するという問題があった。
これに対し、濾過面にプレコート材をプレコートしたバネ式フィルターを用い、このバネ式フィルターで培養液を濾過処理することにより藻類を濃縮し、藻体とプレコート材の比重差を利用して濃縮液中からプレコート材を分離して藻類を回収する手法が提案されている(特許文献3、特許文献4参照)。
このバネ式フィルターとプレコート材を用いた処理手法によれば、分離処理の労力、用途の制限、メンテナンスなどの上記従来手法の課題を解決でき、藻類の濃縮/回収を効率的に行うことが可能になる。
国際公開第2013/024816号 特開2014−150768号公報 特開2010−207790号公報 特開2002−126413号公報
ここで、藻類には非常に小さな形状(粒径)のものが多く、このような藻類をフィルターで確実に捕捉して取り除くためには粒径の小さなプレコート材を用いることが必要になる。しかしながら、微粒のプレコート材を用いると、濃縮液中でプレコート材と藻体を分離する際にプレコート材が速やかに沈降せず、分離に要する時間が多くかかってしまう(なかなか分離できない)。
上記事情に鑑み、本発明は、培養液などの藻類含有液に含まれる藻類の濃縮や回収をより容易に且つ効率的に行うことを可能にする藻類含有液の濃縮方法、藻類回収方法、藻類濃縮システム、及び藻類回収システムを提供することを目的とする。
上記の目的を達するために、この発明は以下の手段を提供している。
本発明の藻類含有液の濃縮方法は、プレコート材を分散させた分散液を濾過しバネ式フィルターの濾過面にプレコート層を積層形成するプレコート層形成工程と、前記プレコート材で濾過面が覆われたバネ式フィルターを用いて藻類含有液を濾過し、前記プレコート層の表面に藻体を集積する藻体集積工程と、前記バネ式フィルターに流体を逆流させて前記プレコート材及び前記藻体を前記濾過面から剥がし、前記藻体を回収する藻体回収工程とを備え、磁性を有し、比重が1.5〜3.5の前記プレコート材を用いるようにしたことを特徴とする。
本発明の藻類回収方法は、プレコート材で濾過面を覆い、前記濾過面にプレコート層が積層形成されたバネ式フィルターを用いて藻類含有液を濾過し、前記プレコート層の表面に藻体を集積する藻体集積工程と、前記バネ式フィルターに流体を逆流させて前記プレコート材及び前記藻体を前記濾過面から剥がし、前記プレコート材及び前記藻体を回収する藻体回収工程と、前記藻体回収工程で得られた前記プレコート材と前記藻体を含む回収液を処理して前記プレコート材と前記藻体とを分離する藻体分離工程とを備え、磁性を有し、比重が1.5〜3.5の前記プレコート材を用い、前記プレコート材の磁性を利用して前記プレコート材と前記藻体を分離するようにしたことを特徴とする。
本発明の藻類濃縮システムは、バネ式フィルターと、前記バネ式フィルターの濾過面を覆ってプレコート層を積層形成するためのプレコート材と、前記バネ式フィルターで濾過された藻体を回収する回収部とを備え、前記プレコート材は、磁性を有し、比重が1.5〜3.5であることを特徴とする。
本発明の藻類回収システムは、プレコート材で濾過面を覆い、前記濾過面にプレコート層が積層形成されたバネ式フィルターと、前記バネ式フィルターで濾過して前記プレコート層の表面に集積された藻体及び前記プレコート層を形成する前記プレコート材を回収する回収部と、回収した前記プレコート材と前記藻体とを分離する分離部とを備え、前記プレコート材は、磁性を有し、比重が1.5〜3.5であり、前記分離部に、磁性を有する前記プレコート材をその磁性を利用して収着させて前記藻体と分離するための磁性体を備えて構成されていることを特徴とする。
本発明の藻類含有液の濃縮方法、藻類回収方法、藻類濃縮システム、及び藻類回収システムにおいては、磁性を持ち、その比重が1.5〜3.5であるプレコート材を用いることによって、フィルターの濾過面に好適にプレコート層を形成することができ、且つ分離部で回収液に含まれたプレコート材と藻体を容易に且つ短時間で効率的に分離することが可能になる。
すなわち、藻類の濃縮液(回収液)から藻体とプレコート材を容易に分離することができ、大量の培養液を従来よりも簡便且つ効率的に濃縮、回収することが可能になる。また、バネ式フィルターの目詰まりも容易に解消することが可能になる。
本発明の一実施形態に係る藻類濃縮システムの一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る藻類回収システムの一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る藻類濃縮システム、藻類回収システムを用いて藻類含有液を濃縮する方法、藻類を回収する方法を示す図である。 バネ式フィルターの濾過面にプレコート層を積層形成する状況を示す図である。 本発明の一例の藻類回収システムを用いて藻類を回収する方法を示す図である。
以下、図1から図5を参照し、本発明の一実施形態に係る藻類含有液の濃縮方法、藻類回収方法、藻類濃縮システム、及び藻類回収システムについて説明する。
なお、本実施形態は、例えば、バイオマス燃料や食品の材料等として利用される藻類を大規模プラントで培養するにあたり、培養した藻類をバネ式フィルターを用いて濃縮、回収する方法、システムに関するものである。
(藻類濃縮システム)
はじめに、本実施形態の藻類濃縮システムについて説明する。
本実施形態の藻類濃縮システム10は、図1に示すように、濾過処理対象の藻類培養液(藻類含有液)を貯留する容器を有するバケット部1と、濾過処理手段である円筒状のバネ式フィルター3と、バネ式フィルター3が内部に配置される容器を有する回収部2と、バケット部1及び回収部2の各容器に接続されたポンプP1と、バネ式フィルター3の一方の端部に接続されたコンプレッサーP2と、各部を接続する配管やバルブとを備えて構成されている。
ここで、図1に示した藻類濃縮システム10の一例においては、ポンプP1を駆動によって配管1aを通じてバケット部1の容器から回収部2の容器に液体が流入するとともに、回収部2の容器の内圧が高まり、この液体がバネ式フィルター3の濾過面を透過して内空部に流通し濾過されるように構成されている。また、濾過液は、配管3aを通じてバネ式フィルター3の一方の端部から外部へ排出され、さらにコンプレッサーP2の駆動によって配管3bを通じてバネ式フィルター3の内空部にエアを供給できるように構成されている。
回収部2の容器は、バネ式フィルター3の濾過面(外周面)で濾過された藻体が濾過面から剥がされて落下したときに、この藻体を収容保持できるように構成されている。また、本実施形態の回収部2の容器はバケット部1の容器よりも小さな容積で形成されている。回収部2の容器の底部には、容器内の液体(流体)を外部へ搬出するためのバルブや配管2aが接続されている。
バネ式フィルター3としては、例えば、特許第3124901号に開示されているような断面が略円形又は多角形の線材をコイル状に巻き回し、線材同士の隣接する外周面を円弧形状にし、且つ隣接する線材の間に微小な間隙が形成されたものが挙げられる。なお、微小な間隙のサイズ、すなわちフィルターの目のサイズは、濾過する藻体の大きさに合わせて適宜設定される。
(藻類回収システム)
次に、本実施形態の藻類回収システムについて説明する。
本実施形態の藻類回収システム20は、図2に示すように、藻類濃縮システム10と同様の構成に加え、回収部2で濃縮した回収液からプレコート材4を分離するための分離部5を備えて構成されている。
具体的に、本実施形態の藻類回収システム20は、例えば、プレコート材4で濾過面を覆い、濾過面にプレコート層が積層形成されたバネ式フィルター3と、バネ式フィルター3で濾過された藻体及びプレコート材4を回収する回収部2と、回収したプレコート材4と藻体とを分離する分離部5とを備えて構成されている。分離部5は、回収部2に接続され、回収部2から回収液を受け入れて保持する容器を備えている。
バネ式フィルター3の濾過面を覆うプレコート層(プレコート材4の層)の厚さとしては、例えば1〜5mm程度が好ましい。1mm以上の厚さであることにより、プレコート層を設けたことによる藻体の濾過漏れ(濾過面の通過)の防止、濾過面の目詰まりの防止/遅延等の効果を充分に得ることができる。また、5mm以下の厚さであることにより、濾過に要する吸引力が過度に高まることを抑制できる。
ここで、本実施形態では、磁性を有するプレコート材4を用い、分離部5で、藻体とプレコート材4の比重差ではなく、磁性を利用してプレコート材4と藻体とを分離するように構成されている。すなわち、本実施形態では、分離部5に具備された磁性体に、磁性を有するプレコート材4をその磁性を利用して収着させることによって藻体と分離するように構成されている。
本実施形態のプレコート材4は、磁性を有するとともに、その比重を1.5〜3.5、より好ましくは2.0〜2.5となるようにして形成されている。このように磁性を有し、比重が1.5〜3.5であるプレコート材4は、例えば、磁性を持った素材の周りを比重の小さいプラスチックでコーティングするなどして形成される。すなわち、鉄(比重7.87)を、磁性を持った内側素材とし、ポリエチレン(比重0.94)を外側比重調整材とするなどして形成することができる。また、例えば、内側磁性体の鉄の粒径を約22μm、ポリエチレンのコーティング厚を16μmにすれば、確実に所望の粒径、比重のプレコート材4を形成できる。なお、比重がさらに小さくなっても問題ないので、鉄の粒径は22μmよりも小さく、ポリエチレンのコーティング厚を16μm以上としてもよく、このようにするとプレコート材の製作がより容易となる。
なお、磁性を持つプレコート材4の比重を1.5〜3.5にするための手段としては、上記の他、外側を磁性体とし、内側を軽量材(比重調整材)で構成してもよい。また、中空構造でプレコート材4を形成してもよい。さらに、軽量材をベース材とし、その外側の一部に磁性体を設けて形成してもよい。軽量材に鉄芯を埋め込んで形成してもよい。すなわち、本発明に係るプレコート材4は、磁性を有し、比重が1.5〜3.5の範囲にあるという条件を満たすことができれば、あらゆる構成が採用可能である。
(藻類含有液の濃縮方法/藻類回収方法)
次に、本実施形態の藻類含有液の濃縮方法及び藻類回収方法について説明する。
本実施形態の藻類含有液の濃縮方法では、図3(a)〜図3(e)に示すように、プレコート材4を分散させた分散液を濾過しバネ式フィルター3の濾過面にプレコート層を積層形成するプレコート層形成工程(図3(a)、図3(b))と、プレコート材4で濾過面が覆われたバネ式フィルター3を用いて藻類含有液を濾過し、プレコート層の表面に藻体を集積する藻体集積工程(図3(c))と、バネ式フィルター3に流体を逆流させてプレコート材4及び藻体を濾過面から剥がし、藻体を回収する(藻類含有液を濃縮する)藻体回収工程(図3(d)、図3(e))とを実施する。
この濃縮方法の具体例として、以下に藻類濃縮システム10を用いて実施する場合を図3(a)〜図3(d)、図4を参照して説明する。
図3(a)に示すように、まず、プレコート材4を分散して含有する分散液をバケット部1の容器に導入する。次に、ポンプP1によって、バケット部1から配管1aを介して回収部2の容器内へ分散液を送液する。
このように回収部2に分散液を送液するとともに回収部2の容器の内圧が高まり、分散液が円筒状のバネ式フィルター3の濾過面(外側の表面)で濾過される。このとき、図3(b)に示すように、バネ式フィルター3の濾過面を分散液の液体成分が内空部に濾過されるとともに、プレコート材4が濾過面に捕捉されて留まる。これにより、分散液を継続して濾過することにより、バネ式フィルター3の濾過面にプレコート材4が順次堆積し、プレコート層が形成される。
ここで、本実施形態では、比重が1.5〜3.5のプレコート材4を用いることにより、分散液中にプレコート材4を好適に分散させることができ、分散液を継続して濾過することによって、図4(a)のようにバネ式フィルター3の濾過面にプレコート材4を好適に堆積させることができる。すなわち、図4(b)のようにプレコート層が不均一に形成されることがなく、所望の厚さのプレコート層をバネ式フィルター3の濾過面に好適に(均一に)形成することができる。
このようにバネ式フィルター3の濾過面にプレコート層を積層形成した段階で、図3(c)に示すように、藻類を含む藻類培養液をバケット部1の容器に導入する。そして、ポンプP1の駆動により、バケット部1から配管1aを介して回収部2の容器内に藻類培養液を送液する。
この送液により回収部2の容器の内圧が上がり、円筒状のバネ式フィルター3の濾過面(外側の表面)に接触した藻類培養液が濾過される。また、このとき、液体成分が内空部に吸引されるとともに、藻類等の比較的大きい固体成分はバネ式フィルター3の濾過面に積層形成されたプレコート層の表面の微細な間隙を通過せず、このプレコート層の表面に留まる。
これにより、図3(d)に示すように、藻類培養液を継続して濾過するとともにバネ式フィルター3の濾過面(プレコート層の表面)に藻類が集積することになる。
適当量の藻類培養液を濾過した後、図3(e)に示すように、バケット部1から藻類培養液の供給を停止し、コンプレッサーP2によってバネ式フィルター3の内空部へエアを送り込み、濾過面側へ少量のエアを逆流させる(濾過方向と逆方向に流す)。このエアは、その他の流体で代替可能であり、水などの液体であってもよい。
この逆流(逆洗)によって、バネ式フィルター3の濾過面に積層形成されたプレコート層(プレコート材4)及びプレコート層の表面に集積した藻体(藻類)の塊がバネ式フィルター3から剥がれ、回収部2の容器内に回収される。このとき、本実施形態では、比重が1.5〜3.5のプレコート材4を用いることにより、逆洗によって比較的容易にプレコート層をバネ式フィルター3から剥離させることができる。すなわち、比重が1.5〜3.5のプレコート材4を用いることによってプレコート材4ひいては藻体を容易にフィルターから剥がして回収できる。
これにより、藻類培養液が濃縮され、回収した藻類を含む回収液を回収部2の搬出バルブから配管2aを介し、外部へ搬出すれば、藻類の濃縮液が得られる。なお、上記の本実施形態の藻類濃縮方法によれば、バケット部1から供給してバネ式フィルター3で濾過した藻類含有液の総体積(例えば20体積部)を、回収部2で回収した回収液の体積(例えば1体積部)で除算した倍率(本例では20倍)で、藻類含有液を濃縮することができる。
また、従来の多孔質フィルターの目詰まりを洗浄して解消することは手間であったが、本実施形態の藻類濃縮方法によれば、比重が1.5〜3.5のプレコート材4を用いることにより、バネ式フィルター3の濾過面が一時的に目詰まりしても、逆洗によってプレコート層及び藻類の塊を剥がすことで、バネ式フィルター3の濾過面の目詰りを容易に(瞬時に)解消することができる。
次に、本実施形態の藻類回収方法について説明する。
本実施形態の藻類回収方法では、図3(c)〜図3(f)に示すように、プレコート材4で濾過面が覆われたバネ式フィルター3を用いて藻類含有液を濾過し、プレコート層の表面に藻体を集積する藻体集積工程(図3(c))と、バネ式フィルター3に流体を逆流させてプレコート材4及び藻体を濾過面から剥がし、プレコート材4及び藻体を回収する(藻類含有液を濃縮する)藻体回収工程(図3(d)、図3(e))と、藻体回収工程で得られたプレコート材4と藻体を含む回収液を処理してプレコート材4と藻体とを分離する藻体分離工程(図3(f))とを実施する。
すなわち、本実施形態の藻類回収方法においては、上記の藻類濃縮方法によって得られた回収液からプレコート材4を分離除去して濃縮した藻体(藻類)を得る。
この回収方法の具体例として、藻類回収システム20を用いて実施する場合を図3(c)〜図3(f)、図5を参照して説明する。
図3(c)〜図3(f)に示すように、前述の藻類濃縮方法と同様にして得られた藻類及びプレコート材4を含む回収液を回収部2の搬出バルブから配管2aを通じて分離部5の容器へ搬出する。
ここで、従来のプレコート材(例えば、粒径38μm、真比重2.3のプレコート材)を利用した場合には、図5(b)に示すように藻体とプレコート材の分離に沈降分離で1時間程度を要していた。すなわち、プレコート材の粒径を小さくするほど藻体の回収に多大な時間を要し、この分離処理が効率の低下を招く一要因となっていた。
これに対し、本実施形態のプレコート材4は、磁性を有し、且つその比重が1.5〜3.5に調整されている。このため、図5(a)に示すように、まず、回収液中にプレコート材4を好適に分散・滞留させることができる。そして、分離部5に具備された磁性体5aを回収液に接触させることにより、プレコート材4を磁性体5aに収着させ、藻体と分離して回収することができる。
したがって、本実施形態の藻類含有液の濃縮方法、藻類回収方法、藻類濃縮システム、及び藻類回収システムにおいては、磁性を持ち、比重を1.5〜3.5に調整したプレコート材4を用いることによって、バネ式フィルター3の濾過面に好適にプレコート層を形成することができ、且つ分離部5において濃縮液(回収液)中の藻体とプレコート材4を、プレコート材4の磁性を利用して容易に短時間で分離することが可能になる。
よって、本実施形態の藻類含有液の濃縮方法、藻類回収方法、藻類濃縮システム、及び藻類回収システムによれば、磁性を持ち、比重を1.5〜3.5に調整したプレコート材4を用いることにより、藻類の濃縮液(回収液)から藻体とプレコート材4を容易に分離することができ、大量の培養液を従来よりも簡便且つ効率的に濃縮、回収することが可能になる。また、バネ式フィルター3の目詰まりも容易に解消することが可能になる。
以上、本発明に係る藻類含有液の濃縮方法、藻類回収方法、藻類濃縮システム、及び藻類回収システムの一実施形態について説明したが、本発明は上記の一実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施形態では、プレコート材4の磁性を利用し、分離部5でプレコート材4を藻体と分離するものとして説明を行ったが、プレコート材4の磁性を利用することに加え、プレコート材4と藻体の比重差を利用してプレコート材4を藻体と分離してもよい。すなわち、磁性体5aでプレコート材4を収集する手法と、プレコート材4を沈殿させて収集する手法を併用してもよい。
1 バケット部
2 回収部
3 バネ式フィルター
4 プレコート材
5 分離部
5a 磁性体
10 藻類濃縮システム
20 藻類回収システム

Claims (4)

  1. プレコート材を分散させた分散液を濾過しバネ式フィルターの濾過面にプレコート層を積層形成するプレコート層形成工程と、
    前記プレコート材で濾過面が覆われたバネ式フィルターを用いて藻類含有液を濾過し、前記プレコート層の表面に藻体を集積する藻体集積工程と、
    前記バネ式フィルターに流体を逆流させて前記プレコート材及び前記藻体を前記濾過面から剥がし、前記藻体を回収する藻体回収工程とを備え、
    磁性を有し、比重が1.5〜3.5の前記プレコート材を用いるようにしたことを特徴とする藻類含有液の濃縮方法。
  2. プレコート材で濾過面を覆い、前記濾過面にプレコート層が積層形成されたバネ式フィルターを用いて藻類含有液を濾過し、前記プレコート層の表面に藻体を集積する藻体集積工程と、
    前記バネ式フィルターに流体を逆流させて前記プレコート材及び前記藻体を前記濾過面から剥がし、前記プレコート材及び前記藻体を回収する藻体回収工程と、
    前記藻体回収工程で得られた前記プレコート材と前記藻体を含む回収液を処理して前記プレコート材と前記藻体とを分離する藻体分離工程とを備え、
    磁性を有し、比重が1.5〜3.5の前記プレコート材を用い、
    前記プレコート材の磁性を利用して前記プレコート材と前記藻体を分離するようにしたことを特徴とする藻類回収方法。
  3. バネ式フィルターと、
    前記バネ式フィルターの濾過面を覆ってプレコート層を積層形成するためのプレコート材と、
    前記バネ式フィルターで濾過された藻体を回収する回収部とを備え、
    前記プレコート材は、磁性を有し、比重が1.5〜3.5であることを特徴とする藻類濃縮システム。
  4. プレコート材で濾過面を覆い、前記濾過面にプレコート層が積層形成されたバネ式フィルターと、
    前記バネ式フィルターで濾過して前記プレコート層の表面に集積された藻体及び前記プレコート層を形成する前記プレコート材を回収する回収部と、
    回収した前記プレコート材と前記藻体とを分離する分離部とを備え、
    前記プレコート材は、磁性を有し、比重が1.5〜3.5であり、
    前記分離部に、磁性を有する前記プレコート材をその磁性を利用して収着させて前記藻体と分離するための磁性体を備えて構成されていることを特徴とする藻類回収システム。
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