JP2018035963A - 冷蔵庫 - Google Patents

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千喜憲 中小原
Yukinori Nakakohara
千喜憲 中小原
井関 崇
Takashi Izeki
崇 井関
康位 山崎
Yasutaka Yamazaki
康位 山崎
優介 興梠
Yusuke Korogi
優介 興梠
正良 古橋
Masayoshi Furuhashi
正良 古橋
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Abstract

【課題】透光性の化粧板および塗料膜が剥がれるのを防止することが可能な冷蔵庫を提供する。【解決手段】下段冷凍室の開口を開閉する扉本体11と、扉本体11の前面に設けられる透光性を有する化粧板であるガラス板20と、ガラス板20の裏面に設けられる塗料層である塗膜30と、塗膜30の裏面に設けられる飛散防止用のフィルム40と、フィルム40の裏面側に設けられる充填物であるウレタンRと、を備え、フィルム40の基材がウレタンRと密着している。【選択図】図3

Description

本発明は、冷蔵庫に関する。
冷蔵庫では、扉の前面に化粧板として例えばガラス板を備えたものが種々提案されている。この種の冷蔵庫の扉は、ガラス板の周縁を保持するフレーム(枠体)を備えるとともに、内部に断熱材としてウレタン(硬質ウレタン)が充填されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−43983号公報
ところで、特許文献1に記載の冷蔵庫では、ガラス破損時の飛散防止用のフィルムが貼り付けられている。このようなフィルムを設ける場合、フレーム(枠体)とガラスとの間を両面テープによって固定している。しかし、真空断熱材60リーク時の復元力などによって扉が変形するとガラス剥がれに至る虞がある。つまり、図9(a)に示すように、ガラス板120の裏面に塗膜130を形成し、塗膜130の裏面に飛散防止用のフィルム100を形成し、さらにフィルムとフレーム112とを両面テープ150で固定した構成の場合、以下に示す力関係となり、ガラス剥がれに至る虞がある。すなわち、真空断熱材60リーク時の復元力によってガラス板120が受ける変形力をFとし、フィルム100とウレタンRとの接着力をF2とし、フレーム112による保持力をF3とし、両面テープ150による接着力をF4とすると、フィルム100に形成されている離型剤43によって、接着力F2が非常に小さくなるので、F>F2+F3+F4の関係となり、ガラス剥がれに至る。
また、ガラス飛散防止用のフィルムを設けない場合、ガラスの塗装面とウレタンとを密着させることで強力な接着力を生じさせている。しかし、ウレタンの熱収縮などで塗装面をガラスから引き剥がす力が発生し、塗装面が剥がれる虞がある。つまり、図9(b)に示すように、ガラス板120の裏面に塗膜130を形成し、塗膜130とフレーム112とを両面テープ150で固定した場合には、以下の関係式となり、塗膜剥がれの虞がある。すなわち、ウレタンの熱収縮による力によってガラス板120が受ける変形力をF5とし、塗膜130とウレタンRとの接着力をF1とすると、F1>F5の関係となる。これにより、過大な接着力F1によってガラス剥がれを防止できるものの塗膜130の剥がれ(塗膜剥がれ)に至る虞がある。
本発明は、透光性の化粧板および塗料層が剥がれるのを防止することが可能な冷蔵庫を提供することを目的とする。
本発明は、貯蔵室の開口を開閉する扉本体と、前記扉本体の前面に設けられる透光性を有する化粧板と、前記化粧板の裏面に設けられる塗料層と、前記塗料層の裏面に設けられるフィルムと、前記フィルムの裏面側に設けられる充填物であるウレタンと、を備え、前記フィルムの基材が前記ウレタンと密着している。
本発明によれば、透光性の化粧板および塗料層が剥がれるのを防止することが可能な冷蔵庫を提供することができる。
本実施形態の冷蔵庫の正面図である。 図1のA−A線断面図である。 ガラス板の保持構造を示す断面図である。 ガラス板の別の保持構造を示す断面図である。 ガラス板に設けるフィルム構成を示し、(a)はフィルム離型剤43無の場合、(b)はフィルム離型剤43を斑状に形成した場合、(c)はフィルム離型剤43有の場合、(d)は剥離シート有の場合である。 (a)は真空断熱材60と支持体の位置関係を示す図であり、(b)は真空断熱材60を支持体によりウレタンが流入できる幅に調整(浮かせて)し、低粘度ウレタンを注入するときの注入位置と注入直後のウレタン流動方向を示す図である。 (a)は扉に真空断熱材60を設けた場合の扉断面図であり、(b)は従来の扉に真空断熱材60を設けた場合の課題を説明する図である。 タッチパネルの位置での扉断面図であり、(a)は本実施形態であり、(b)は比較例である。 従来のガラス板の保持構造を示す断面図を示し、(a)はフィルムを設けた場合であり、(b)はフィルムを設けない場合である。
以下、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施形態の冷蔵庫の正面図である。
図1に示すように、冷蔵庫1は、上方から、冷蔵室2、製氷室3、上段冷凍室4、下段冷凍室5(貯蔵室)、野菜室6に区画された冷蔵庫本体10を備えている。冷蔵室2は、前方側に左右に分割されて観音開きで手前側に開く冷蔵室扉(以下、扉と略記する)2a,2bを備えている。また、製氷室3、上段冷凍室4、下段冷凍室5、野菜室6は、冷蔵室2、製氷室3、上段冷凍室4、下段冷凍室5(貯蔵室)、野菜室6の前面の開口を開閉する引き出し式の製氷室扉3a、上段冷凍室扉4a、下段冷凍室扉5a、野菜室扉6a(以下、扉3a,4a,5a,6aと略記する)を備えている。なお、以下では、6枚の扉2a,2b,3a,4a,5a,6aを備えた冷蔵庫1を例に挙げて説明したが、5枚以下、7枚以上の扉を備えた冷蔵庫にも適用できる。
また、各扉2a,2b,3a,4a,5a,6aの前面には、ガラス板20(透光性を有する化粧板)が取り付けられている。ガラス板20は、正面視矩形状であり、各扉2a,2b,3a,4a,5a,6aの前面のほぼ全体に配置される面積を有している。
図2は、図1のA−A線断面図である。なお、図2では、ガラス板20の裏面側の層構成については図示を省略している。
図2に示すように、扉5aは、ガラス板20を保持する扉本体11を備え、扉本体11とガラス板20とで構成される空間に充填物としてウレタンRが設けられている。また、扉5aには、下段冷凍室5と扉5aとの隙間を密閉するパッキン25(シール部材)が設けられている。
冷蔵庫本体10は、冷凍温度帯よりも高い貯蔵温度帯の野菜室6とを区画断熱する仕切断熱壁10aと、製氷室3、上段冷凍室4および下段冷凍室5を同一の冷凍温度帯の空間とし、仕切断熱壁ではなく単なる仕切りである仕切り部材10bと、を備えている。この仕切断熱壁10a、仕切り部材10bおよび冷蔵庫本体10の左右の両側面の断熱仕切壁(不図示)に、扉5aに設けられた四角枠形状のパッキン25が密着することにより、下段冷凍室5が密閉される。
ガラス板20は、光透過性を有するものであり、例えば無色透明の強化ガラスで構成されている。また、ガラス板20の板厚は、例えば、2mmから3.5mmであり、冷蔵庫組立時、冷蔵庫移送時、蔵庫使用時などに生じる衝撃によってガラス板20が割れたり、亀裂が生じたりしない寸法(厚さ)である。また、さらに強度を確保する場合や板厚を薄くする場合などには、ガラス板20に熱強化処理や化学強化処理等を施してもよい。なお、ガラス板20は絶縁体である。
扉本体11は、上下左右の外周を構成するフレーム12と、背面側を構成するドアライナ(背板)13と、を備え、内部にウレタンRが設けられる空間を有している。
フレーム12は、合成樹脂製であり、ガラス板20の下端縁部を保持する保持部12aと、ガラス板20の上端縁部を保持する保持部12bと、を有している。なお、図示していないが、フレーム12は、ガラス板20の左右の縁部を保持する保持部も有している。
ドアライナ13は、合成樹脂製であり、下段冷凍室5に対応する上下方向にわたって、ガラス板20との距離(T)が略同じ又は所定距離以上になるように構成されている。また、ドアライナ13は、下段冷凍室5に対応する左右方向にわたって、ガラス板20との距離が略同じになるように構成されている。このように構成された扉5aでは、フレーム12、ドアライナ13およびガラス板20で囲まれる空間にウレタン(ウレタン)Rが設けられている。
ウレタンRは、硬質ウレタンからなり、扉本体11の内部に注入したウレタン原液(発泡ウレタンの原料液)を充填して発泡させた後、硬化させることで構成されたものである。なお、ウレタン原液としては、例えば、ポリエーテルポリオールに、シクロペンタン、水などの発泡剤、さらには触媒、整泡剤などの助剤をプレミックスした液と、イソシアネート液とを混合した液体が挙げられる。
フレーム12の保持部12aは、ガラス板20の下縁部背面に当接する背面当接部12a1と、ガラス板20の下端面に当接する端面当接部12a2と、ガラス板20の前面に当接する前面当接部12a3と、を有し、断面視において略U字状に形成されている。この保持部12aは、ガラス板20の下端縁部をくわえ込んだ状態でガラス板20の下端を保持している。
フレーム12の保持部12bは、ガラス板20の上縁部背面に当接する背面当接部12b1と、ガラス板20の上端面に当接する端面当接部12b2と、を有し、断面視においてL字状に形成されている。この保持部12bは、ガラス板20の上端縁部を付き当てた状態でガラス板20の上端を保持している。このように、ガラス板20を突き当て構造の保持部12bで保持することで、ガラス板20が前面の露出領域を広げることができ、扉5aの前面のフラット感をより高めることができる。なお、本実施形態では、ガラス板20の下端に保持部12aを適用した場合を例に挙げて説明したが、ガラス板20の上下両縁および左右両縁のすべてに保持部12bを適用してもよい。これにより、ガラス板20が前面に露出する領域をさらに拡大することができ、さらにフラット感を高めることができる。
図3は、ガラス板の保持構造を示す断面図、図4は、ガラス板の別の保持構造を示す断面図である。なお、図4は、上下逆さまにして図示している。
図3に示すように、ガラス板20の裏面には、塗膜(塗料層)30が設けられている。塗膜30は、有色の塗料であり、無色透明なガラス板20を通して裏側に配置される部材を隠蔽するものである。また、塗膜30は、例えばエポキシ系の熱硬化性樹脂によって構成されている。また、塗膜30は、ガラス板20の裏面にエポキシ系の熱硬化性樹脂をスクリーン印刷によって複数層(1層の厚みが例えば10マイクロメートル)形成し、スクリーン印刷後、焼き付け処理(例えば、120℃以上)を行うことによって構成されている。
塗膜30の裏面には、フィルム40が貼り付けられている。このフィルム40は、ガラス板20に衝撃が加えられてガラス板20が割れた場合や亀裂が入った場合であっても、ガラス板20が周囲に飛び散らないように保護する飛散防止用のフィルムである。なお、フィルム40の一面側(前面)には、接着層(不図示)が形成されており、フィルム40が塗膜30に接着層を介して接着されることで固定されている。
図4に示すように、ガラス板20の裏面には、塗膜(塗料層)30が設けられ、さらに塗膜30の裏面には、飛散防止用のフィルム40が設けられている。さらに、フィルム40と背面当接部12b1との間には、両面テープ50が設けられ、フィルム40と背面当接部12b1とが接着、固定されている。なお、本実施形態の突き当て構造では、両面テープ50が設けられた扉5aを例に挙げて説明したが、両面テープ50が設けられていない扉5aに適用することもできる。
扉本体11内には、ウレタンRが設けられており、ウレタンRがフレーム12の内壁面、ドアライナ13(図2参照)の内壁面およびフィルム40の他面側(裏面)に密着するように充填されることで構成されている。
図5(a)に示すように、フィルム40は、基材41と、基材41の一面側に形成される粘着層(接着層)42から構成されている。
基材41は、PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)などで形成されている。粘着層42は、例えばアクリル系のものであり、塗膜30と接着、固定できる機能を有している。
そして、引き延ばしたフィルム40をガラス板20の塗膜30側の面に粘着層42を介して貼り付ける。フィルム40には離型剤43が形成されていないため, ウレタンR(図3および図4参照)をフィルム40基材41に密着させることができる。よって、フィルム40の離型剤43を除去していないものにウレタンを充填する場合よりも非常に高い接着力でフィルム40とウレタンRとを接着することができる。ここで、離型剤43は、例えば、長鎖アルキルカルバメートを含むものなどが挙げられる。
発明者らが実験や計算により求めた力関係で詳細に説明すると, 離型剤43が形成されていないフィルム40とウレタンRとの接着力はおよそ0.20MPaであることがわかっており、真空断熱材60リーク時の復元力によりガラス板を外へ押し出すときにかかる応力はおよそ0.15MPaということがわかっている。このとき、図9(a)によると、F2>F の関係となり、ガラス板20が剥がされることはない。但し、冷蔵庫の省エネ性向上のため真空断熱材60のカバー率を増加させたり、扉内に収容される部品類の配置状況によっては、フィルム40とウレタンRの接着面積が極端に小さくなる場合がある。このように、力関係が逆転してしまう可能性のある場合は、図6(a)、(b)に示すように、現状、ガラス板20に直接接着されている真空断熱材60を、支持体を用いて扉内に浮かせた状態で配置し、低粘度ウレタンを注入、発泡することで解決できる。例えば、厚み5mm〜20mmの支持体を、真空断熱材60の4つ角に両面テープ等の粘着剤で接着し、支持体と塗膜30が直接接するように真空断熱材60を扉内に配置することにより、低粘度ウレタンは液状態で真空断熱材の塗膜面側を流れることができる。これにより、フィルム40とウレタンRの接着面積を大きくとることができ、真空断熱材60リーク時の復元力に耐え得る構造を得ることができる。
低粘度ウレタンは硬質ウレタンに相違ないが、ウレタンを形成するポリエーテルポリオールと、イソシアネートの2成分のうち、主にウレタンの反応性を制御するポリエーテルポリオール成分の粘度を大きく下げることによって製造される。また、ポリオール成分には、例えば、官能基8のシュークロース系ポリオールと、官能基4のトリレンジアミン系ポリオールと、官能基4以下のペンタエリスリトール、トリエタノールアミン、グリセリン等により構成され、官能基4以下のポリオールを少なくとも20重量部以上含まれているものを使用できる。低粘度ウレタンを用いる場合、製造後の扉体強度への影響が懸念されるが、扉体化粧板にガラス板20を用いる場合は、ガラス板の剛性が、ウレタン熱収縮力と比較し圧倒的に大きく、反りなどの外観への影響はほぼない。
逆にフィルムに離型剤43が形成されている場合(図5(c))は、真空断熱材60と対向する塗膜30面上に貼られているフィルムを部分的に除去し、低粘度ウレタンと塗膜30を直接接着させることにより、両面テープによるフィルムと扉本体との接着力よりも大きく、真空断熱材リーク時の復元力よりも大きな耐久力を得ることができる。このとき、除去するフィルムの面積は、真空断熱材60と同等以下の面積となるようにすることが望ましい。仮に、除去するフィルムの面積が真空断熱材60の面積を超えるような場合は、扉内に這わせているコード類や、テープなどの部品と緩衝し、ウレタンRが流入できる程度の狭小スペースが多々形成されることになる。このような狭小スペース化された箇所にウレタンRが流入し、高密度に樹脂化したとき、当該箇所の塗膜30上にフィルム40が貼られていなければ、ウレタンRの熱収縮により塗膜30が剥がされる虞がある。
また、粘度の高いウレタンを使用した場合、真空断熱材60と対向する塗膜30面上のフィルム除去部分にウレタン最終充填部(ガス溜まり)が形成され、ガス抜き穴を設けるなどの対策が必要となる。また、扉体強度や断熱性能が損なわる虞がある。本実施形態については、真空断熱材60と塗膜30の間に形成されるウレタン未充填部を解消するためにガス抜き穴を配置することは構造上困難である。
以上のような方法を取ることで、フィルム40とウレタンRとの接着力F2が、真空断熱材60リーク時の復元力によりガラス板20を外へ押し出す力Fよりも大きくなり、ガラス板剥がれを防止することができる。従来、飛散防止用フィルムとして使用されてきたフィルムはウレタンRと接着する全面積に満遍なく離型剤43が形成されており、ウレタンRとの接着力F2は0.1MPa未満であった。よって、F>F2となり、真空断熱材60リーク時の復元力に耐えることができず、ガラス板は簡単に剥がされてしまう。
また、図5(b)は、フィルム40の一面側の表面に斑状、または断続的に離型剤43が形成されている。ウレタンRとフィルム40の離型剤43形成面が接着する全面積(ウレタンRとフィルム40とが対向する全面積)を100%とし、フィルム40の離型剤形成面における離型剤43占有面積が25%であるとき、フィルム40とウレタンRの接着力F2は0.16MPaであった。このとき、F2>Fとなり、真空断熱材60リーク時の復元力によるガラス板剥がれは発生しなかった。
なお, フィルム40の離型剤形成面における離型剤43占有面積が30%である場合については、約0.14MPaの接着力を示し、F2<Fとなり扉剥がれに至る虞がある。この場合、 ガラス板20外周縁部とフレーム12とを接着する両面テープを強力なものへ変更することや、ガラス板20の縁部をくわえ込むような状態でガラス板20の下端、あるいは上端を保持することでガラス板剥がれを防止することができる。外観を向上させるため、ガラス板20を両面テープとウレタンRだけで支える構造(突き当て構造)とする場合は、ウレタンRとフィルム40が接着する全面積を100%としたとき、フィルム40の離型剤形成面における離型剤43占有面積が25%以下のときに限定できることがわかった。このように、離型剤43を少量でもフィルム40表面に形成させることは、フィルム繰出し設備への負担を軽減することができ、生産効率の向上に繋がる。
また、フィルム40の一面側表面の全域に離型剤43が形成されている場合においては、フィルム40に形成されている離型剤43を、除去剤を使用して除去すればよい。これにより、ガラス板20の塗膜30には、離型剤43が形成されていないフィルム40が貼着されるので、ウレタンR(図3および図4参照)をフィルム40の基材41に密着させることができる。
また、図5(d)に示すように、フィルム40は、基材41と、この基材41の一面側(塗膜30側)に形成される粘着層42と、この粘着層42とは反対の面側(ウレタンR側)に形成される剥離シート44と、を備えて構成されている。この場合には、剥離シート44を剥がして、粘着層42の面をガラス板20の塗膜30に向けて重ねることでフィルム40を貼り付ける。図5(a)の場合には、離型剤43を除去する工程が不要になるので、製造工程を簡略化でき、離型剤43を除去するためのコストを低減できる。
このように、本実施形態の冷蔵庫1は、透光性(光透過性)を有するガラス板20の裏面に設けられる塗膜30と、塗膜30の裏面に設けられるフィルム40(離型剤43無し)と、扉本体11内に設けられる充填物としてのウレタンRと、が備えられ、フィルム40とウレタンRとを密着させることでフィルム40とウレタンRとを接着している。これによれば、フィルム40とウレタンRとが密着する領域(周縁部を除く全面)において、ウレタンRとフィルム40との接着力によってガラス板20を保持でき、かつ、ウレタンRと塗膜30が直接密着しないため、ウレタンRの熱収縮などによってガラス板20に形成された塗膜30が剥がされることはなくなる。
つまり、図3に示すように、真空断熱材60リーク時の復元力によってガラス板20が受ける変形力をFとし、フィルム40とウレタンRとの接着力をF2とし、フレーム12による保持力をF3とすると、本実施形態では、接着力F2を大きくできるので、F<F2+F3の関係式が成り立つ。これにより、ガラス板20の剥がれを防止できる。
また、図4に示すように、フィルム40とウレタンRとの接着力をF2とし、両面テープ50によるフィルム40と扉本体11(保持部12b)との接着力をF4としたときに、F<F2+F4の関係式が成り立ち、ガラス板20の剥がれを防止でき、外観も良好なものとなる。
また、本実施形態では、F2>F4の関係が成り立つように構成されている。この場合、離型剤43の無いフィルム40(基材41)にウレタンRが密着して接着できるので、接着力F2が、接着力F4よりも同一面積当たりの接着力が高くなる。これにより、小さな面積で大きな効果(接着力)を得ることができ、ガラス板20側との接着力を、両面テープ50の接着面積を増やすことで高めるよりも、効率的に高めることができる。
図7(a)に示すように、本実施形態の真空断熱材60を備えた冷蔵庫1Aでは、真空断熱材60が粘着層61を介してフィルム40に貼り付けられている。なお、粘着層61は、両面テープ、ホットメルトなどで構成されている。また、真空断熱材60は、フィルム40の全面ではなく、フィルム40が露出する領域E1,E2が形成されるようにフィルム40の一部に配置されている。場合によっては、中間配置することも考えられる。
また、前述したように、フィルム40(離型剤43無し)とウレタンRとの接着力F2は、真空断熱材60リーク時の復元力Fよりも大きくなるように設定されている。
本実施形態では、離型剤43が除去されているまたはフィルム離型剤43面における離型剤43占有面積が25%以下となるよう設けられているフィルム40を備えているので、図7(a)の領域E1,E2において、フィルム40とウレタンRとを密着した状態で充填することができる。これにより、フィルム40とウレタンRとを強固に接着することができ、ガラス板20を外側に押し出す力Fよりも大きな接着力を得ることが可能になる。
また、真空断熱材60は、例えば、グラスウールなどの芯材60aをガスバリア性のアルミニウムフィルムからなる外被材60bで覆って内部を減圧封止することで得られる。また、真空断熱材60は、いわゆる湿式のものであり、例えば、湿式抄造法によって形成されたシートを複数枚重ねて内袋に入れたものを炉に入れて湿気をなくし、複数枚重ねたシートを芯材60aとする。そして、芯材60aをアルミ製の外被材(外袋)60bに入れて、真空引きして密封したものである。ちなみに、乾式の真空断熱材60は、例えば、グラスウールなどの芯材を複数層重ねて構成され、所定厚さ(始めの1/4〜1/5位の厚さ)にプレス成形し、所定厚さの芯材を内袋に入れる。そして、内袋をアルミ製の外袋に入れて、真空引きすることで得られる。
このようにして得られる湿式の真空断熱材60は、薄いシートを多層化し、1層当たりの密度のばらつきが緩和されるため表面の凹凸が少なくなる。つまり、表面(外被材60b)の平面度が高くなる。このため、真空断熱材60をフィルム40に粘着層61を介して接着、固定する際に、真空断熱材60をフィルム40に安定して固定することができる。
また、湿式の真空断熱材60は、膨張したときも芯材60aが立体構造にならないので、乾式(立体構造になり易い)に比べて膨張し難く、復元力も小さくなる。このように、湿式の真空断熱材60を用いることで、復元力を小さくすることができる。このため、真空断熱材60の設置面積を乾式のものに比べて大きくすることができ、扉5aの断熱性を向上させることが可能になる。
なお、前記した実施形態では、扉5aに適用した場合を例に挙げて説明したが、その他の扉2a,2b,3a,4a,6aについても、扉5aと同様にして、離型剤43の無い(あるいは離型剤43形成面積が25%以下の)フィルム40と、ウレタンRとを密着させることで接着して構成することができる。また、扉2a,2b,3a,4a,6aについても、扉5aと同様にして、真空断熱材60を、離型剤43の無い(あるいは離型剤43形成面積が25%以下の)フィルム40の裏面に貼着して構成してもよい。
図8は、タッチパネルの位置での扉断面図であり、(a)は本実施形態、(b)は比較例である。なお、以下では、タッチパネル70が扉2aに設けられる場合を例に挙げて説明するが、扉2aに限定されるものではなく、その他の扉であってもよく、複数の扉に設けられていてもよい。
図8(b)に比較例として示す冷蔵庫は、ガラス板20の裏面に塗膜30(塗料層)が設けられ、塗膜30の裏面に有色で光不透過性のフィルム40(ガラス飛散防止用のフィルム)が設けられている。また、扉2aの内部には、タッチパネル70が設けられ、このタッチパネル70が配置される領域のフィルム40が切り欠かれている。
タッチパネル70は、例えば、使用者が指でタッチすることで冷蔵庫の設定を変更する操作部と、操作部の操作によって設定された内容(状態)を表示する表示部と、を備えている。なお、図8(b)では、表示部の構成の図示を省略している。
タッチパネル70は、例えば、表示内容(文字など)が印刷されたフィルム表示部材72、タッチスイッチ用の電極部71aおよびLEDなどの発光部71bが設けられた基板71、フィルム表示部材72と基板71との間に発光部71bの光をフィルム表示部材72の表示部分に導光させる導光板73などを備えて構成されている。なお、図示していないが、タッチパネル70は、ウレタンRと隔離するためのカバー部材で覆われている。
ところで、ガラスの飛散防止用として用いられるフィルム40は、図8(b)で説明したように有色である場合(光不透過性である場合)、タッチパネル70に対応する位置のフィルム40に切欠部45を形成する必要がある。このため、切欠部45にウレタンRが流れ込んで塗膜30が剥がれる虞がある。
そこで、本実施形態では、図8(a)に示すように、塗膜30の裏面に無色透明な(光透過性を有する)ガラス飛散防止用のフィルム40Cを設けた冷蔵庫1Bを構成したものである。なお、フィルム40Cは、無色透明に限定されるものではなく、透明で光透過性を有するものであれば、無色に限定されるものではない。これにより、フィルム40Cに前記した切欠部45を設ける必要がなくなり、ウレタンRの侵入による塗膜30の剥がれを防止できる。
また、離型剤43としてシリコーン樹脂が用いられているフィルムを使用する場合には、タッチパネルの操作に不具材を生じさせる虞がある。しかし、本実施形態では、離型剤43が設けられていないフィルム40を使用しているので、タッチパネル70の操作に不具合が生じるのを防止できる。
本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、本発明を変更しない範囲において種々変更することができる。例えば、前記した実施形態では、扉本体11の前面に設けられる透光性を有する板材として、ガラス板20を例に挙げて説明したが、ガラス製に限定されるものではなく、光透過性を有するものであれば、PMMA樹脂(ポリメタクリる酸メチル樹脂)などからなる透明な板材であってもよい。
また、前記した実施形態では、ガラス板20の裏面に塗膜(有色の塗料層)を設けた場合を例に挙げて説明したが、ガラス板20の裏面に金属蒸着層を形成し、金属蒸着層の裏面に塗膜を形成して構成してもよい。
1,1A,1B 冷蔵庫
5 下段冷凍室(貯蔵室)
11 扉本体
12 フレーム
12a,12b 保持部
12a1,12b1 背面当接部
12a2,12b2 端面当接部
12a3 前面当接部
20 ガラス板(化粧板)
30 塗膜(塗料層)
40 フィルム
41 基材
42 粘着層(接着層)
44 剥離シート
50 両面テープ(粘着層)
51 フィルム除去部分
52 支持体
53 ウレタン注入ヘッド(注入機)
54 ウレタン注入位置を示す矢印
55 液状態の低粘度ウレタンが注入直後に流れる方向を示す矢印
56 支持体
60 真空断熱材
60a 芯材
60b 外被材
61 粘着層
70 タッチパネル
71 基板
71a 電極
71b 発光部
72 フィルム表示部材
73 導光板
R ウレタン

Claims (7)

  1. 貯蔵室の開口を開閉する扉本体と、
    前記扉本体の前面に設けられる透光性を有する化粧板と、
    前記化粧板の裏面に設けられる塗料層と、
    前記塗料層の裏面に設けられるフィルムと、
    前記フィルムの裏面側に設けられる充填物であるウレタンと、を備え、
    前記フィルムの基材が前記ウレタンと密着していることを特徴とする冷蔵庫。
  2. 前記基材の前記ウレタン側の表面に斑状または断続的に離型剤を有しており、
    前記ウレタンと前記フィルムとが対向する全面積を100%としたとき、前記離型剤の占有面積が25%以下であることを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 前記フィルムは、前記扉本体と粘着層を介して保持され、
    前記フィルムの基材が前記ウレタンと密着することで得られる接着力は、前記粘着層によって前記化粧板と前記扉本体とが接着される接着力よりも大きいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の冷蔵庫。
  4. 前記フィルムの基材が前記ウレタンと密着することで得られる接着力は、前記扉内に収容されている真空断熱材のリーク時の復元力よりも大きいことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の冷蔵庫。
  5. 前記真空断熱材は、前記塗膜あるいは前記フィルム上に厚み5〜20mmの支持体を介して配置されていることを特徴とする請求項4に記載の冷蔵庫。
  6. 前記真空断熱材と対向する前記塗料層と前記ウレタンとを直接接着させることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の冷蔵庫。
  7. 前記ウレタンは、官能基4以下のポリオールが少なくとも20重量部以上含まれていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の冷蔵庫。
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