JP2018025816A - 変調器回折効果に最適化された投影器 - Google Patents

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Abstract

【課題】マイクロミラーアレイ回折挙動の機微を十分に理解し、それに応じて投影器設計を最適化する。【解決手段】マイクロミラーアレイ光変調器150r,150g,150bは、回折及び反射によって光の方向を変えて出力変調光ビームを与えることができる。この出力変調光ビームは、入射光の狭スペクトル帯域幅に部分的に依存する回折次数の配列によって記述される利き手依存の回折を示す。光素子が、変調光ビームの、遮断される部分と透過される残り部分とを画定するべく最適化されたアパチャ180を有する。光透過変調光ビームのオン状態効率及びオフ状態コントラストが、最適化された制限アパチャのサイズ及び形状に関して出力変調光ビームの回折利き手に依存し得る。【選択図】図2

Description

本開示は一般にデジタル画像投影に関し、詳しくは、回折効果を示すマイクロミラーアレイ空間光変調器との使用に最適化されたコヒーレント光投影システムに関する。
関連出願の相互参照
本開示は、同時に出願された「Color Dependent Aperture Stop」との名称の国際特許出願第PCT/US2013/032067号に関する。
映画産業は現在のところ、伝統的なフィルムベースの投影器からデジタル又は電子映画へと移行している。この傾向は、三次元(3D)映画の人気ゆえに加速している。デジタル映画投影が成熟かつ成功したことに伴い、デジタル光投影(DLP(登録商標))テクノロジーの使用に大きく依存して、光源及びDMD変調器双方ともが進化している。レーザの場合、高出力のコンパクト可視レーザがますます成熟して価格競争力をつけているので、レーザデジタル映画投影器の開発が可能となっている。そのようなシステムの一つが非特許文献1に記載されている。
テキサス・インスツルメンツ社が開発したDLPテクノロジーの核心にあるのは、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)である。これは、マイクロミラーのアレイを含む空間光変調器である。DMD空間光変調器は、DC2Kデジタル映画解像度規格を満たすデジタル映画デバイスを含むデジタル投影システムに用いられて成功している。効率測定がDC2Kチップを使用するシステムに対して行われ、効率最適化原理が有効であることがわかっている。しかしながら、その原理が、新たなDC4Kチップを利用するシステムに対しても同様に作用することはわかっていなかった。
DMDデバイステクノロジーの開発初期において、個々のマイクロミラー55又は画素は相対的に大きく、約30平方μmであった。その後、デバイス解像度が次第に小さな画素となるように改善され、1990年代後半における約17平方μmから2Kデジタル映画投影器用の13.8μm×13.8μmまで(2005)進化し、最近では、DC4Kデバイスによる7.5μm×7.5μm画素にまで到達している(2011)。非特許文献1に記載の投影器は、画像光変調を目的として2K解像度DMDデバイスを使用し、DMDデバイス挙動の様々な側面が考慮された。他例として、非特許文献2において、DMDデバイスのDC2Kバージョンを使用するレーザ投影器が記載されているが、これは、TIR及びPhilipsプリズムアセンブリを含む従来型のDLP投影光学系を備える。とりわけ、非特許文献1及び2双方ともDMDデバイスのDC2Kバージョンを使用する投影器を記載し、これらは、DCIデジタル映画投影仕様に適合しかつ「2K」水平解像度を与えると解釈される。
しかしながら、上述のように、最近リリースされるDC4Kデバイスは、高い水平解像度規格をサポートするべくかなり小さな画素を有する。マイクロミラーのサイズが減少するにつれて、回折効果がますます重要となるので、マイクロミラーアレイはプログラム可能なブレーズド回折格子と考えることができる。回折は、レーザ光がこうした小さな画素及びサブ画素の特徴と相互作用をするときに一層大きな懸念となる。回折効果は本質的に、何らかの光が他の回折次数に向けられるにつれて平坦鏡面に対する効率損失をもたらす。ブレーズはその後、当該回折次数を部分的に回復させる。
DMDデバイスの回折挙動は文献において考慮されてきた。特に、テキサス・インスツルメンツ社は、自らの出版物である非特許文献3において、レーザ光の相互作用に関するある程度の手引きを与えた。しかしながら、投影器設計を補助する回折挙動の追加的な実用上の手引きが必要とされている。その後の論文である非特許文献4は、赤外(IR)に最適化された2K解像度DMDデバイスのためのIR光回折効率測定を与える。しかしながら、この論文は、回折光の光伝播挙動、及びIRスペクトル領域であろうと他のスペクトル領域であろうと、それがどのようにして投影器設計に影響し得るかについて述べていない。
要約すると、DMDデバイスのようなマイクロミラーアレイ空間変調器がずっと小さな画素寸法へと移行してレーザ投影システムがますます実現可能となるにつれて、レーザ光の、動的回折構造物であるマイクロミラーとの相互作用の詳細が重要となる。したがって、マイクロミラーアレイ回折挙動の機微を十分に理解し、それに応じて投影器設計を最適化する機会が存在する。
特開2008−146085号公報 特表2007−517261号公報
"A Laser-Based Digital Cinema Projector," by B. Silverstein et al. (SID Symposium Digest、Vol. 42, pp. 326-329, 2011) "Laser Digital Cinema Projector, " by G. Zheng et al., published in the Journal of Display Technology、Vol. 4 (2008) "Using Lasers with DLP(登録商標)DMD Technology," TI Tech Note TI DN 2509927, Sept 2008 "DMD diffraction measurements to support design of projectors for test and evaluation of multispectral and hyperspectral imaging sensors," by J. P. Rice et al., published in the SPIE Proc., Vol.7210 (2009)
いくつかの側面において、光システムが、入射光ビームの変調を与えることができる。光システムは、照明源、マイクロミラーアレイ光変調器及び光素子を含む。照明源は、画定された狭スペクトル帯域幅を有する入射光ビームを与えることができる。マイクロミラーアレイ光変調器は入射光ビームを選択的に変調し、それについてのデータを指令に基づいて一以上のマイクロミラーのオン状態又はオフ状態へとエンコードすることができる。マイクロミラーアレイ光変調器は、回折及び反射の双方によって光の方向を変えて出力変調光ビームを与えることができる。この出力変調光ビームは、入射光の狭スペクトル帯域幅に部分的に依存する回折次数の配列によって記述される利き手依存の回折を示す。光素子は、変調光ビームの遮断される部分と透過される残り部分とを画定するべく最適化された制限アパチャを有する。光素子によって取得された光学的透過変調光ビームのオン状態効率及びオフ状態コントラストが、当該最適化された制限アパチャのサイズ及び形状に関して出力変調光ビームの回折利き手に依存し得る。
これらの例示的側面は、本開示を制限又は画定するべく言及されるわけではなく、その理解を補助する複数の例を与える。追加的な側面及び特徴が、詳細な説明において述べられ、さらなる記述も与えられる。様々な側面及び特徴の一以上によって提供される利点は、本明細書を検討することにより又は提示された一以上の側面及び特徴を実施することによりさらに理解することができる。
一側面に係るDMDマイクロミラー空間光変調器アレイの動作の複数の側面を示す。 一側面に係る投影システム用システムアーキテクチャの例の一部分を示す。 図3aは、一側面に係るDMDマイクロミラーアレイによる光反射及び回折の例を示す。図3bは、一側面に係るマイクロミラーアレイデバイスによる回折次数の出現例を示す。 一側面に係るマイクロミラーアレイデバイスによる回折次数の二次元配列の例を示す。 所定側面に係るマイクロミラーアレイデバイスによるオン状態回折パターンの拡大画像を示す。 所定側面に係るマイクロミラーアレイデバイスによるオン状態回折パターンの拡大画像を示す。 所定側面に係るマイクロミラーアレイデバイスによるオン状態回折パターンの拡大画像を示す。 所定側面に係るマイクロミラーアレイデバイスによるオン状態回折パターンの拡大画像を示す。 所定側面に係るマイクロミラーアレイデバイスによるオン状態回折パターンの拡大画像を示す。 所定側面に係るマイクロミラーアレイデバイスによるオン状態回折パターンの拡大画像を示す。 所定側面に係るマイクロミラーアレイデバイスによるオン状態回折パターンの断面輪郭の拡大画像を示す。 所定側面に係るマイクロミラーアレイデバイスによるオン状態回折パターンの断面輪郭の拡大画像を示す。 所定側面に係るマイクロミラーアレイデバイスによるオン状態回折パターンの断面輪郭の拡大画像を示す。 所定側面に係るマイクロミラーアレイデバイスによるオン状態回折パターンの断面輪郭の拡大画像を示す。 所定側面に係るマイクロミラーアレイデバイスによるオン状態回折パターンの断面輪郭の拡大画像を示す。 所定側面に係るマイクロミラーアレイデバイスによるオン状態回折パターンの断面輪郭の拡大画像を示す。 一側面に係る光アパチャに重ねられたオン状態回折パターンの例を示す。 所定側面に係る収集効率又はコントラストのグラフを示す。 所定側面に係る収集効率又はコントラストのグラフを示す。 所定側面に係る収集効率又はコントラストのグラフを示す。 所定側面に係る収集効率又はコントラストのグラフを示す。 一側面に係る色依存アパチャの例を示す。 一側面に係るマイクロミラーアレイデバイスにわたってスキャンされた、F値に対する効率変動のグラフを示す。 一側面に係るF値に対する投影レンズMTFのグラフを示す。
DMD光変調器デバイスの基本動作が図1に示される。ここで、入射光ビーム20が、基板70上に形成されたマイクロミラー55を含むマイクロミラーアレイ50と相互作用をする。基板70は典型的に、電子機器と、信号が適用されると所与マイクロミラー55(すなわち画素)を制御可能に傾斜させる微小電気機械構造物(例えばヒンジ)との双方がパターニングされたシリコンウェハである。当該信号は、一以上のマイクロミラーに指令して、オン状態又はオフ状態に対応するミラー位置へと向ける。図1は、3つの異なる状態すなわち「オン状態」60、「オフ状態」65及び動力解除状態62にあるマイクロミラー55を示す。入射光は名目上、マイクロミラー55の前面から反射されるので、当該面法線からの反射角度が入射角度に等しい。動力解除状態62にあるマイクロミラー55では、発生光ビーム25は名目上、まるで基板70の前面に平行な平面ミラーから反射されているかのように反射して見える。動作中の投影器において、動力解除状態62にあるマイクロミラーアレイに入射光が適用されることはめったにない。オン状態60にあるマイクロミラー55では、入射光は、オン状態の光又は画像光に対応する発生光ビーム25を与えるべく方向が変えられる。この発生光ビーム25は、アパチャ85及び光軸140を有する光学系80へと移行する。光学系80は、制限アパチャを有する光素子であり、典型的には、レンズ又はレンズアセンブリである。オフ状態65にあるマイクロミラー55では、入射光は、オフ状態の光に対応する発生光ビーム25として方向が変えられる。この発生光ビーム25は典型的に、ビームダンプ67によって捕獲かつ吸収される。DMD光変調器デバイスは典型的に、画素欠陥を理由として分類され、デバイスの画素欠陥が少なくなるように、具体的には、青色の結像チャネルの代わりに緑色又は赤色の結像チャネル用に使用される当該デバイスの中央部分において画素欠陥が少なくなるように、分類される。
回折格子として、回折指向性が、回折格子の式mλ=d(sinθ±sinθ)によってモデル化される。mは回折次数、dは格子ピッチ、θは入射角度、θは出力回折光角度である。この場合、ブレーズド回折格子は従来型格子のピッチdを有するが、傾斜面も有する。この傾斜面は、光束を特定次数に向けて当該格子の効率を増加させる一方、残留パワーを最小限にして他の次数(具体的にはゼロ次)にする。オン状態60にあるマイクロミラー55では、オン状態の光としての入射光は依然として名目上、鏡面反射によって決まる方向へと向きが変えられるが、効率は回折によって改変される。
照明源が所与色チャネルにおいてスペクトル帯域幅Δλを有する投影器の場合、回折光の角度方向θは所与次数mに対して変化する。同様に、コリメート光の代わりに収束光がマイクロミラーアレイに向けられる場合に生じ得ることだが、入射角度θが変化するにつれて、出力回折角度θもシフトする。マイクロミラー55の鏡面の残留表面粗さもまた、反射された回折オン状態60又はオフ状態62の光の指向性に影響し得る。こうした理由により、入射光ビーム20は合成角度でマイクロミラーアレイ50に導入されるがゆえに二次元回折格子構造を経験する場合が多いという事実に加え、当該回折挙動を正確に予測又はモデル化することが難しい。さらに留意されるのは、マイクロミラー55のサイズが低下するにつれて特徴サイズも小さくなっており、一のデバイスにおける複数のDMDマイクロミラー55同士間のミラー傾斜変動のような問題が有意となるため、デバイス製造中に制御することが困難になっているということである。ミラー傾斜変動は、デバイスの回折特性に影響を与え得る。
図2における模式図は、一定数の側面及び特徴において使用され得る投影器100用の配列を示す。3つの照明アセンブリ110r、110g及び110bが示される。これらはそれぞれ、対応する光源アセンブリ115から第一の赤色、緑色又は青色(RGB)の一つを与えるべく構成される。光源アセンブリ115は、レーザ光源デバイスであり得る一以上の光源(図示せず)を含む。光源はそれぞれが有限帯域幅(Δλ)を有し、集合的に有限色チャネル帯域幅(Δλ)を有し得る。一の色チャネルにある所与レーザは、基礎をなすテクノロジーに応じて0.1〜1nmのスペクトル帯域幅を有し得る。一の色チャネルにおけるレーザの集合をその後、約2〜7nm幅の狭い全体的なスペクトル帯域幅Δλを与えるべく結合することができる。照明アセンブリ110r、110g及び110bはそれぞれ、一以上の照明レンズ120、移行する光ビームの形状及び方向を与える光集積器125(例えばフライアイ集積器又は集積バー)、さらには、一緒になって照明光を、光軸140に沿って関連空間光変調器150へと向ける照明レンズ120及びミラー130を含む。例えば、光源アセンブリ115からの入射光は、照明レンズ120を使用して光集積器125へと向けることができる。得られた均質化光は、光集積器125の出力アパチャを充填する。出力アパチャはその後、空間光変調器150が整合された光軸面内の一領域に再結像され得る。
レーザ光源は、日亜化学工業株式会社(日本、徳島県)及びNecsel社(カリフォルニア州、ミルピタス)からのレーザデバイスを含み得る。例えば、Necsel社(以前はNovalux社として知られていた)は、緑色(532nm)及び青色(465nm)レーザアレイを提供する。レーザアレイはそれぞれが、3〜5ワットの光出力パワーを与える。これらのパワーレベルでは、システム効率損失が許容され、大会議室又はホームシアター用の中程度サイズの投影器(約1500ルーメン出力)を、一色当たり一つのレーザデバイスを使用して達成することができる。しかしながら、映画館の場合、スクリーン上の輝度は、スクリーンサイズ及びスクリーンゲインに応じて10,000〜60,000ルーメン又は40〜240ワットの結合光パワー(束)を当該スクリーンに入射することを含み得る。内部光効率損失が許容されるとは、40〜240ワットの光パワーが各色チャネルのレーザ源から使用されるという意味である。現在のところ、これらのパワーレベルは、各色チャネルにおいて多重レーザアレイの出力を光学的に結合することによって達成することができる。
空間光変調器150は、DMD又は他の型の反射マイクロミラーアレイ50のような微小電気機械システム(MEMS)デバイスであり得る。DLP型デバイスの場合、変調は、表示面に向けられるオン状態光又は画像光、及びビームダンプ(図示せず)に向けられるオフ状態光を与えることができる。投影器100は、「3チップ」システムであり得る。空間光変調器150が、各色チャネルすなわち赤色150r、緑色150g及び青色150bに対して設けられる。これらの変調器デバイスは、所与色チャネルに適切な固有のデバイスを特定するべく供給業者の試験を受け得る。例えば、人間の目は、青色知覚のための結像解像度が最も小さいので、青色指定デバイス(空間光変調器150b)は、最も多くの画素欠陥(例えば、死んだ又は無応答のマイクロミラー55)を有し得る。空間光変調器150のアドレス指定された画素によって当該移行光に付与された画像データを有する変調画像光は、結像レンズ170を貫通して遠隔表示面190(例えば投影スクリーン)へと向かう光軸140に沿った共通光路を横切るように結合され得る。例示された例では、二色性コンバイナ165は第1コンバイナ166及び第2コンバイナ167を含む。これらはそれぞれ、光をその波長に応じて選択的に透過又は反射する適切な薄膜光コーティングを有する二色性素子となり得る。
ミラー130は、光システムの平面内に存在しないことがあり得る。緑色チャネル用光路にあるミラー130は、平面から外れ得るので、さもなくば図2に示されるようになり得るところ、投影レンズ170へと向かう光を妨害することはない。加えて、二色性コンバイナ165が一対の傾斜ガラス板として示されるが、Xプリズム、Vプリズム又はPhilips(すなわちプランビコン)型プリズムを含む他の構成も使用することができる。他側面では、ミラー130は、Philipsプリズム及びDMDデバイスとの組み合わせで使用されるTIR(全内部反射)プリズムのようなプリズムの形態で設けることもできる。
図2において、結像レンズ170は、多重レンズ素子175を含む多素子アセンブリとして示される。多重レンズ素子175は、対応物体平面にある空間光変調器150r、150g及び150bを、高倍率(典型的には100倍〜400倍)で画像平面(表示面190)に直接結像させることができる。結像レンズ170はアパチャ180を含む。アパチャ180は、結像光学系によりサポートされるF値又は開口数(NA)を制限する開口絞りとなり得る。例えば、アパチャ180は、制限光アパチャを画定するべく光の外側エッジを遮断する虹彩絞り又は固定された直径のリングを含み得る。結像レンズ170は一例であり、反射光学系、カタディオプトリック光学系(反射及び屈折)、又は、リレー光学系と投影光学系との組み合わせのような他の光学系も代替的に使用することができる。投影器100はまた、レーザスペックルノイズの影響を低減するべく一以上の種類のスペックル除去光学系(図示せず)も含み得る。
図3a〜bは、マイクロミラーアレイ50の一部分からの光の反射及び回折の側面を詳細に示す。図3aは、ブレーズド回折格子としてみなされる場合のDMDからの回折の一例を与える。入射光ビーム20は、デバイス法線に対して角度θでマイクロミラーアレイ50に入射することができる。マイクロミラー55の一部分をアクティブにしてオン状態へと傾斜させることができる。ここで、ミラー傾斜角度(例えば12°)は格子ブレーズ角度θに等しい。回折格子として、回折指向性は、回折格子の式mλ=d(sinθ±sinθ)によってモデル化することができる。ここで、mは回折次数、dは格子ピッチ、iは入射角度、mは出力回折光角度である。ブレーズド回折格子は従来型格子のピッチdを有し得るが、傾斜面も有し得る。この傾斜面は、光束を特定次数に向けて当該格子の効率を増加させる一方、残留パワーを最小限にして他の次数(具体的にはゼロ次)にする。オン状態60にあるマイクロミラー55では、入射光は名目上、オン状態の光として、鏡面反射によって決まる方向へと向きが変えられるが、効率は回折によって改変される。回折効果は、何らかの光が他の回折次数に向けられるにつれて平坦鏡面に対する効率損失をもたらす。ブレーズはその後、当該回折次数を部分的に回復させることができる。
図3bに示されるように、様々な発生光ビーム25すなわち出力回折次数(m)がもたらされ得る。これは、動力解除状態にある反射光方向に対応する0次ビーム(m)を含む。図3bは、6つの回折次数の組の一例を例示する。そのうちの3つの次数(m=2,3,4)は、光学系80のアパチャ85を通って収集されるオン状態の光60の円錐となり得る。
マイクロミラーアレイ50からの回折は、変わりやすい二次元格子構造となり得るので、図3bが示すものよりも複雑になり得る。例えば、回折は、平面の代わりに2つの次元において生じ得る。図4は、回折パターン200の画像を示す。回折パターン200は、マイクロミラーアレイ50のオン状態画素にコリメートレーザビームを向けることによってもたらされた回折スポットの二次元アレイである。オン状態の回折光60、弱い動力解除状態の光62(ゼロ次)、弱いオフ状態の光65、及び多数の他の回折次数が発生する。回折次数の基本的な位置は回折格子の式によって予測可能であるが、潜在的に有用な収集光を代表する有効なオン状態の回折光60は、収束又は発散光がデバイスに向けられる場合、大きな領域(回折パターン200a)に広がり得る。この潜在的な収集回折パターン200aは、さらに複雑となり得る。回折効率及び出力方向が、入射光(Δλ)の波長及び帯域幅、マイクロミラーアレイ50に合焦された(例えばF/6における)収束ビームを有することに起因する入射角度(θ)の変動、マイクロミラー55の傾斜変動及び表面品質変動、並びに多数の他の因子の関数として変動するからである。その結果、アパチャ85の一般的な方向に向かう回折光の指向性、効率、及び集合的な光の輪郭を予測することが困難となり得る。加えて、ブレーズド回折格子に対して利用可能な発表理論及び実験データは双方ともほとんどが、リトロー構成という特定の場合にのみ向けられている。リトロー構成では、ブレーズ角度は、回折角度と入射角度とが同一となるように選択され、回折ビームは本質的に、入射ビームへと戻るように反射される。SPIE Proc. Vol. 240, pp. 171-176, (1980)に発表されたM.BottemaによるEchelle Efficiency and Blaze Characteristicsとの論文が、エシェル式ブレーズド回折格子の回折効率に対するモデルを与えるが、これはリトロー条件から逸脱する。しかしながら、マイクロミラー55は、投影器においてリトロー条件に近い配向で使用されるわけではないので、ガラスにエッチングされた固定格子構造と比べてかなり複雑となり得る。
投影システムとして使用されるマイクロミラーアレイ50の回折の詳細を予測する困難性を考慮して、いくつかのDMDデバイスの詳細なベンチテスト実験測定を、その代わりに行うことができる。第1例として、図5aは、約24°の合成入射角度でデバイスの小部分に入射した緑色543nmレーザ光の収束F/6ビームにより照射された4K解像度DMD光によってオン状態において発生した回折パターンを示す。この場合、左利き回折パターン210が生じる。支配的な第二回折次数235及び第三回折次数240が、第一回折次数230よりも左及び下方に配列され、動力解除状態62の回折次数(ゼロ次)近くに配置される。図6aは、図5aのa−a軸に沿ってスキャンされた、関連する断面回折輪郭250を示す。これは、約±5°幅の顕著な回折ピーク255と、左側へ次第に小さくなる注目すべき回折テイル260とを有する。第2例として、図5bは、第2の4K解像度DMDデバイスに入射した緑色543nmレーザ光のF/6ビームに対する回折パターンを示し、図6bは、関連する回折輪郭250を示す。この第2例では、右利き回折パターン220が生じる。支配的な第二回折次数235及び第三回折次数240が、第一回折次数230よりも右及び上方に配列され、動力解除状態62のゼロ次数回折次数から離れるように配向される。回折利き手は、平面内の回折次数配列の視覚的又は空間的な記述である。ただし、オン状態次数の集合は、変調器から離れるように伝播する光の複合形状ビーム又は円錐を記述する。図6a及び6bの画像は、色画像からグレースケール画像へと変換されているが、紙上の見かけ密度は、光強度を正確に示しているわけではない。
図4の回折パターン200に関しては、左利き回折輪郭210及び右利き回折輪郭220は、コリメート光の代わりの収束入射光によるオン状態60を経験する結像を目的として潜在的に収集可能な回折パターン200の複数部分(200a)の例である。図4の文脈では、左利き回折パターン210は第二及び第三回折次数が動力解除状態62にさらに近く、右利き回折パターン220は第二及び第三回折次数が動力解除状態62からさらに離れる。
具体的にはオフ状態漏洩光を拒絶する高透過率及び高コントラスト双方が望ましいところ、左利き及び右利き回折パターンの存在ゆえに、収集光学系の制限アパチャを、サポート可能な開口数又はF値に関して最適化することが困難となり得る。単一の制限アパチャを透過率及びコントラスト双方に関し、所与入射スペクトル帯域幅に対して所与回折利き手を有する光の収集をサポートするように最適化するべく、回折利き手の特徴サイズ及び形状を理解することができる。DMD式マイクロミラーアレイは、異なる照明スペクトル帯域幅が適用されると、サイズ及び形状が有意に変動する回折利き手を示し得る。多重移行スペクトル帯域幅に対して許容可能なコントラスト及び効率を与えるべくアパチャを最適化することが、困難となり得る。
図7aは、図5aの一例の緑色左利き回折パターン210を、2つの光アパチャ85を重ねて示す。図5aの緑色左利き回折パターン210は、マイクロミラーアレイ表面から拡張しかつアパチャ85が存在する平面に当たる光の複合的なビーム又は円錐を代表し得る。ここで、いくつかの光は透過され、他の光は遮断される。小さな光アパチャが、名目上第一回折次数230のみが下流側光学系80(例えば投影レンズ170)に入ることを許容するF値(又は例えばF/6のようなF#)又は開口数(NA)をサポートする半径を有し得る。代替的に、少なくとも第二回折次数235の部分と、恐らくは高い回折次数(例えば第三回折次数240)の部分とを光アパチャ85へと収集する小さなF値(例えばF/3)又は大きなNAをサポートするサイズも有し得る。アパチャ85は丸く示されるが、楕円又はさらに複合的な形状も使用することができる。図5aの左利き回折パターン210を与えるデバイスの緑色レーザ光試験のF値に対する光収集効率を示す図7bは、収集アパチャ85に対する光収集効率(左利き効率270)が、F値が減少するにつれて増加することを示す。この効率測定は、照明F値を定数F/6に保持して収集F値を変化させることによって達成することができる。同様に、図7cは、緑色光の左利きコントラスト280のデータの例を示す。これは、デバイスがオフ状態にある場合に収集アパチャ85に光が漏洩する原因となるオフ状態コントラストが、F値が増加するにつれて増加することを実証する。このデータを要約すると、大きなF値は良好なコントラストを与えることができるが、アパチャ85への収集効率は小さくなるといえる。
緑色左利き又は右利き回折パターン220を与えるマイクロミラーアレイ50に対し、効率及びコントラストを検証することができる。例えば、図7bは、図5bの右利き回折パターン220を与えるデバイスの緑色レーザ光試験のF値に対する効率を示す。これは、緑色レーザ光の収集効率が、収集F#が(大きなアパチャ85に対応して)減少するにつれて増加することを示す。左利き回折パターン210に対するF/6での約62%という左利き収集効率270は、右利き回折パターン220に対する約57%という右利き回折効率275よりも大きい。一般に、この差異は、大きなF値(小さなアパチャ85)に対して保持することができる。ただし、2つの曲線は、F/3アパチャに対してほぼ同一の効率(約71%)に収束する。デバイス群にわたり、回折F/6緑色照明光のF/6収集効率は56〜65%の範囲であった。
図7cに関し、図5bの緑色右利き回折パターン220を有するデバイスに対するオフ状態漏洩右利きコントラスト285も、大きなF値に対しては増加するが、当該コントラストは、左利きの場合(280)で経験されたものよりも低い。このように、いずれの場合においても、光効率に対してF値を最適化することは(例えばF/3)、丸いアパチャ85についてのコントラストを低減させることができ、かつ、コントラストに対してF値を最適化することは(例えばF/6)効率を低減させる。
DMDマイクロミラーアレイ50の中程度サイズのサンプル組が検証されて左利き回折又は右利き回折デバイスの数はほぼ等しく見えるが、データは一貫して、緑色光の左利きデバイスが、緑色光の右利きデバイスよりも高い収集効率かつ高いコントラストの結果を示す。これが示唆するのは、4KのDMDマイクロミラー光変調器アレイを、左利き回折を示すデバイスが有意に高い効率及びコントラストを与えることができる緑色光性能を目的として試験かつ分類することができるということである。
7.5μmの画素ピッチと、約24°の合成入射角度の543の入射緑色光とを有する4KのDMDマイクロミラーアレイ50の場合、パラメータの組み合わせにより、光を一つの次数(第一次数230)に最大化させるブレーズ条件を実質的に満たすことができる。収束入射光の存在が他の回折次数への広がりを増加させる。対比上、4KのDMDデバイスへの630〜640nm範囲の入射赤色光は、ブレーズ条件とはならないが、第一回折次数220の外側において、緑色光に関して見られた光よりも多くの光を分布させることができる。
特に、4KのDMDマイクロミラーアレイ50のサンプル組におけるデバイスには、緑色、赤色又は青色レーザ光に露出されたときの回折、光収集、及びコントラスト性能の試験を行うことができる。図5cは、約24°の合成入射角度でデバイスの小部分に入射した赤色632nmレーザ光の収束F/6ビームで照射された4K解像度DMD光によってオン状態において発生した回折パターンを示す。この場合、右利き回折パターン220が生じ得る。支配的な第二回折次数235及び第三回折次数240が、第一回折次数230よりも右及び上方に配列される。図6cは、図5cのa−a軸に沿ってスキャンされた、関連する断面回折輪郭250を示す。ここで、回折ピーク255及び回折テイル260は双方とも、緑色光に見られたものよりも広い。入射赤色632nmレーザ光のF/6ビームに対する第2例として、図5dは、異なるマイクロミラーアレイ50の回折パターンを示し、図6dは、関連する回折輪郭250を示す。この第2例では、左利き回折パターン210が生じ、支配的な第二回折次数235及び第三回折次数240は、第一回折次数230よりも左及び下方に分布した。図5c〜dの赤色回折パターンは、図5a〜bの緑色回折パターンよりも大きくかつ複雑である。これは、第二回折次数235及び第三回折次数240に多くの光が存在することに一部起因し、かつ、交差次数245に多くの光が存在し、ひいては図5a〜bのきれいな回折パターンと比べて「汚い」回折パターンを与えることに起因する。
緑色レーザ光試験と同様に、オフ状態漏洩の収集効率及びコントラストは双方とも、入射収束赤色レーザ光に対して、F/6〜F/3の範囲にある異なるF値に均等な異なるサイズのアパチャ85で測定することができる。図7dは、F値に対する収集効率を示す。赤色右利き回折を示すデバイスは、大きなF値(例えばF/6)において左利き収集効率275(約41%の効率)となる赤色左利き回折を示すデバイスよりも高い右利き収集効率270(約44%)を有する。緑色レーザ光試験と同様に、左利き及び右利き曲線は双方とも、F/3において同じ近似的効率(約70%)に収束する。全体的なデバイス群では、F/6回折照明赤色レーザ光のF/6収集に対する効率の結果は、緑色光に見られる結果よりも低く(39〜47%)なり得る。デバイス群では、赤色右利きデバイスは、赤色左利きデバイスよりも高い光効率を有し得るが、2つの群は、F/6において見られる効率の範囲内で、ある程度重なるほど十分に近接し得る。
赤色左利き及び右利きデバイスに対してコントラストを検証することができる。赤色光における左利きのマイクロミラーアレイのコントラスト曲線の一例が、左利き赤色コントラスト287として図7cに示される。赤色光でも緑色光のように、F値の増加とともにコントラストが増加する。ただし、赤色光コントラストは一般に、緑色光コントラストよりも低い。赤色右利き回折を与えるデバイスは、赤色左利き回折を有するデバイスよりも高い赤色光コントラストを有する。図7cは赤色右利きコントラスト曲線を示さないが、赤色右利きコントラストは、同図に示される緑色右利きコントラスト285に合致又はそれを超え得る。赤色光において右利き回折を与えるマイクロミラーアレイデバイスは、赤色光において左利き回折を与えるデバイスよりも高い光効率及び高いコントラストの双方を示す。しかしながら、当該差異は小さく、当該群は、いくつかの赤色左利きデバイスが、いくつかの赤色右利きデバイスよりも高いコントラスト及び効率を有するように重なる。543nmの緑色において左利きであるマイクロミラーアレイデバイスは、632nmの赤色において右利きとなり得る。これは、最善に機能する所与デバイスが、緑色及び赤色双方に対してもそうなる傾向があることを意味する。これはデバイス選択の競合をもたらし得る一方、左利きと右利きとの差異は、緑色光では明確となり得るが赤色光では不明確となり得るので、赤色光使用を目的とするデバイスの選択には大きな自由度が存在し得ることを示唆する。
同じ群のDMDマイクロミラーアレイ50を、青色464nmレーザ光に露出することによって試験することができる。図5e及び6eに示されるように、青色レーザ光に見られる左利き回折パターン210及び回折輪郭250は、緑色レーザ光(図5a、b)に見られる回折パターンに類似し得る。しかしながら、図5f及び6fは、赤色光に見られるものに類似する青色光右利き回折パターン220及び回折輪郭250を示す。これらの類似は、青色利き手に関する収集効率がマッピングされた図7eに反映されている。ここで、青色左利きデバイスは、約62%の回折青色F/6照明光に対して、緑色左利きデバイスに類似するF/6左利き収集効率270を有する一方、青色右利きデバイスは、赤色右利きデバイスに類似するわずか約45%の右利き収集効率275を有し得る。青色光左利き手を示さないがその代わりに青色光右利き手を示すマイクロミラーアレイ50は、赤色又は緑色光いずれかに見られるものよりも大きな範囲の回折光分布を示し得る。特に、明確に青色光左利きというわけではないデバイスは、図6fに示されるような青色光右利きとな得るか、又は回折次数の配列が(少なくとも2つの軸に沿って)ほぼ対称的な回折光分布となる中間利き手を有し得る。
コントラストは、青色光においてこれらのデバイスに対して検証することができる。図7cにおいて青色コントラストの曲線は図示されないが、青色左利き手を有するデバイスは、青色右利き手を有するデバイスよりも高いコントラスト(約1.5倍)を有し得る。しかしながら、最善の青色光コントラストでも、赤色又は緑色光いずれかにおいて達成されるものよりも低くなり得る。これは望ましいことではなく、かつ、実際の投影器において生じ又は生じないかもしれないが、人間の目は、青色光コントラストに対する感受性が、赤色又は緑色光コントラストに比べて弱くなり得るので、当該差異は許容可能となり得る。
青色レーザ光に対して左利きでありかつ最善の青色光効率性能を有するマイクロミラーアレイ50は、緑色において右利きでありかつ最悪の緑色光効率性能を有していたデバイスと同じにすることができる。左利き回折マイクロミラーアレイデバイスが緑色光及び青色光双方において好ましいが、当該2つの組を互いに排他的にして同じデバイスが競合し合わないようにすることができる。対比上、赤色における利き手を優先性が弱く思えるので、赤色デバイスに対する他の選択基準(例えば画素欠陥)が、高い優先順位を有し得る。
左又は右の回折利き手、収集効率及びコントラストは、赤色(632nm)、緑色(543nm)又は青色(464nm)の光へのデバイス露出が変わる場合に波長依存となり得る。ビームダンプ67によって収集され得るオフ状態光65を代表する光の、傾斜して拡張する「円錐」のサイズ及び形状もまた、レーザ照射マイクロミラーアレイ50の利き手に応じてサイズ及び形状が変わり得る。回折利き手は一色のうちでも変わり得る。例えば、デバイスは、448nmの青色光において試験することができる。464nmにおける同じデバイスに類似する収集効率が448nmにおいて取得され得るが、回折利き手が切り替わると、464nmにおいて高い効率の左利き回折を与えるデバイスが、他のデバイスよりも高い効率も有し得る448nmでの右利き回折デバイスとなる。この例では、当該色チャネルは重なることがなく、約18nmのΔλという光源間スペクトル分離が存在し得る。2つの光源が、この分離帯域幅に及ぶのに十分大きなスペクトル帯域幅(Δλ)を有する場合、双方の回折利き手が現れても同時かつ有意に相殺し合う。
他例として、回折利き手を、632nmの代わりに664nmの代替赤色レーザ波長に対して検証することができる。大きな波長間スペクトル分離(Δλ=32nm)は、一色のうちに異なる利き手を与えることができる。この場合、被試験マイクロミラーアレイ50は赤色右利き回折を示すことができるが、いくつかのデバイスが汚い左利き回折パターン(図5cに類似)を与え得る一方、他のデバイスは、対角次数が弱められたきれいな右利き回折輪郭(図5bに類似)を与えることができる。632nmにおいて汚い右利き輪郭(例えば図5d)を与えるデバイスは、664nmにおいてきれいな回折輪郭となるデバイスを含み得る。
図7b、d、eの効率グラフを考慮すると、赤色、緑色又は青色という露出波長又は当該波長に対して経験された回折利き手にもかかわらず、ピーク効率はF/3の近くに見られる。さらに、F/3においては、波長に対するピーク効率は、広い効率測定範囲が高いF値において見られるにもかかわらず、類似する狭い範囲(約69〜72%)に収束する。図7cのコントラスト曲線を考慮すると、ピークコントラストは、高いF値において経験されている。この傾向は、左又は右利きいずれのデバイスにも当てはまるが、達成された実際のコントラストの数は、収束したピーク収集効率と比べてかなり大きな範囲にわたって変動し得る。後者の場合、少量の迷光によってコントラスト測定値の差異が生じ得る。これが、不可解なかつ測定上のノイズに敏感な結果をもたらす。その結果、移行光の回折利き手に対して光アパチャ又は収集F値を最適化することは、収集効率若しくは画像コントラストが高い優先順位を有しているのか、又はバランスのとれた優先順位が中間値(例えばF/4.5)を駆動し得るのかに依存し得る。光アパチャは、回折光のどの部分が光学的に有用かを、迷光を低減しかつ画像コントラストを与えるべくどの光が結像(投影)に使用されるのか及びどの光が拒絶(遮断)されるのかとの観点から、決定することができる。
しかしながら、この決定に影響を与える得る他の因子も存在し得る。例えば、マイクロミラー55の傾斜が、ヒンジの変動又は他の原因によりマイクロミラーアレイ50全体にわたってばらつき得る。この問題は、4K解像度DMD用の小さなマイクロミラーサイズへのシフトによって悪化しているようである。平均ミラー傾斜角度(±12°)まわりの±0.1°に平均され得る当該ミラー傾斜変動の結果、回折光の方向は、画素ごとに変動し得る。ただし、その変動は、デバイスにわたって急激にというよりむしろ、ゆっくりとしている。図5a〜fの回折パターン200の場合、この回折パターンは、固定された収集アパチャ85に対してシフトさせることができる。アパチャを拡大することによっても、この収集効率変動を低減することができる。しかしながら、収集変動効率が中程度にゆっくりと変化しかつ好ましくは経時的に一定である場合、投影器100における均一性修正機構が信頼性をもって、この差異を補償することができる。この問題を例示するべく、図9は、赤色643nmの光のF/7照明によるDMDマイクロミラーアレイ50にわたる位置がスキャンされた光効率変動のグラフの例を示す。このグラフは、F/6効率295の曲線を示す。これは、デバイスにわたり平均が約48%であって約47〜51%間で変動する。F/3.5収集アパチャでは、F/3効率290が高く(約66.5%)、変動が低減されている(デバイスにわたって0.5%未満)。F/5収集による中間の場合では、F/5効率292は、デバイスにわたって平均が約57%であって変動は±1.0%にすぎない。光効率は、サンプルのマイクロミラーアレイデバイスにわたってスキャンされるにつれて照明光の収束スポットが変化し得るが、回折利き手は当該デバイスにわたる位置によっては変化しない。デバイスに対する回折利き手は、入射角度が変わっても変化しないが、照明入射角度の微調整によって回折光の指向性を修正することができる。入射光がマイクロミラー表面に又は当該表面の前若しくは後ろに合焦されるかも、利き手又は効率にほとんど影響しない。回折利き手は入射光の極性に依存しないが、収集効率は極性依存となり得る。
システムの光効率及びコントラストが回折利き手に依存し、かつ、利き手が入射スペクトル帯域幅によって変わり得るので、デバイスを試験かつ分類するプロセスを実装することができる。公称照明F値を有する光収束ビームを、マイクロミラーアレイ50の一部分に向けることができる。ビームは、1mm以下又は最大でも数千画素を代表する面積を照射するべく合焦することができる。得られた回折次数の配列はその後、視覚的に又は機械視覚システムいずれかによって左利き、右利き、中間等のように分類することができる。各デバイスは、当該デバイスに対する一以上の特性利き手を決定するべく又はその詳細なデータを与えるべく、一以上の公称波長において試験することができる。図2に示されるような、管理可能である3つの第一システムにおいてではあるが、6つの第一(6P)ステレオシステムの場合において、多くの試験を、各目が特有の波長組(例えばR及びR)を受けるように行うことができる。
代替的に、この方法の例は、回折利き手及び平均デバイスマイクロミラー傾斜の双方を有する異なる使用スペクトルを統計的に相関させるべく使用することができる。デバイスはその後、測定されたミラー傾斜データを使用して少なくとも最初に分類することができる。回折利き手は、いくつかの相関を有し得る。例えば、543nmの緑色において左利きを試験したデバイスは、464nmの青色では左利き、又は632nmの赤色では右利き若しくは448nmの青色では右利きとなり得る。代替的に、664nmの試験と同様、利き手は、すべてのデバイスに対して一定ともなり得る。ただし、回折パターン及び効率は、交差次数の強度に関してデバイスごとに変わり得る。その結果、単一のレーザ色による単一の試験によって、一範囲の照明波長状態に対して利き手が決定され、大部分のデバイスを、使用を目的として迅速に分類可能とすることができる。他方、543nmの緑色において右利きを試験するデバイスは、他の波長における広範囲の回折利き手応答をもたらすことができるので、当該デバイスを適切に分類するべく多くの詳細な試験が存在し得る。回折利き手に対してデバイスを分類するこの型の試験はまた、さらなる特性データを与えるべく光収集効率及びコントラストの迅速測定も含み得る。
回折利き手に対してデバイスを迅速に分類することへの他の優遇アプローチとして、DMDマイクロミラーアレイの場合、回折利き手を、デバイスにわたる平均ミラー傾斜と相関させることもできる。DC2kからDC4kまでのデバイスを含むマイクロミラーのサイズが低下しているので、テキサス・インスツルメンツ社にとって、所与標的オン状態ミラー傾斜を満たす所与デバイスを製造すること又はデバイスごとに同一の平均ミラー傾斜を与えることがますます困難となっている。こうした問題のあるミラー傾斜の変動は、大きなDC4Kデバイスをパターニングするべくフォトリソグラフィ・ステッピングプロセスを使用することに関するプロセスの問題ともなり得る。これらのミラー傾斜の変動は、先行世代のデバイスに見られるものと比べて10倍を超えるほど大きくなり得る。例えば、平均マイクロミラー傾斜が約11.8°のデバイスは、543nmの緑色に対して左利き回折パターンを、又は632nmの赤色に対して右利き回折パターンを与えることができる。また、543nmの緑色に対して右利き回折パターンを、又は632nmの赤色に対して左利き回折パターンを与えるデバイスと比べて、有利な効率及びコントラストの結果を与えることもできる。543nm及び632nmにおいて劣った結果を与えかつ約12.7°の平均マイクロミラー傾斜を有する後者のデバイスは、464nmにおいては左利きであって優れた効率及びコントラスト結果を与えるデバイスと同じであり得る。統計的に有効なデバイスサンプリングを使用して特定の波長又はスペクトル帯域幅の対して好ましい回折利き手が試験によって決定されると、DMDマイクロミラーは引き続いて、測定されたミラー傾斜角度に基づいて分類することができる。異なる平均ミラー傾斜角度は、特性利き手を与えるので異なるスペクトルにとって好ましい。中間ミラー傾斜(約12.3°〜12.4°)を有するデバイスはまた、所定スペクトルに対して有利であることが証明され得る。平均ミラー傾斜は、ミラー傾斜変動よりも重要となり得る。平均ミラー傾斜変動が±0.05°から±0.20°までの4KのDMDデバイスは、当該デバイスにわたって有意な利き手変動を被ることがないので、当該デバイスにわたって均一の高い効率を与えることができるからである。平均ミラー傾斜及びミラー傾斜変動は、コリメートレーザビームをデバイスに向けて発生光の方向変動を見ることによって測定することができる。なお、いくつかのDMDマイクロミラーアレイは、約0.5〜1.0°もの大きなピークミラー傾斜変動を被ることがあり、当該デバイスにわたる利き手又は効率が影響を受け得る。
要約すると、2つの無関係なテクノロジーの進展の収束が、投影システムの設計に影響を与える新たな問題を導入している。一方では、DC4KのDMDデバイスのようなマイクロミラーアレイの画素が、以前に見られたものよりも有意に小さなマイクロミラーとして製造されている。同様に、デバイスの製造プロセスを、デバイス内又はデバイス間の画素ごとの変動を制限するように制御することが困難になっている。今やサイズが10〜20可視波長の次数にある小さな画素又はマイクロミラーサイズは固有的に、以前よりも多くの回折効果を発生する。こうした効果は、当該デバイスが多色光(例えば照明具からの白色光)によって照射される場合、大部分が隠れている。しかしながら、プログラム可能なブレーズド回折格子として作用するこうしたデバイスからの回折は、レーザ由来のような狭帯域幅の光が当該デバイスに向けられるときに露呈される。意外にも、レーザ照明はまた、アパチャを通して収集された光の光効率及びオフ状態コントラスト性能を有意に改変する回折利き手効果も露呈する。さらに、回折利き手、効率及びコントラストはすべて、いずれの所与デバイスに対しても、様々なレーザ波長において見られる差異によって明らかなように、どの所与スペクトル帯域幅が当該デバイスに向けられているか及びそのデバイスのミラー傾斜変動に応じて有意に変化する。この場合、狭帯域幅光源を使用するレーザ投影器のような光システムの設計において、所与スペクトル帯域幅又は波長において所与デバイスが与える回折利き手に制限アパチャを合わせることなしには、当該光システムの光効率及びコントラスト性能を最適化することが困難となる。この問題こそが本発明によって解決される。加えて、本発明はまた、所与制限アパチャを所与マイクロミラーアレイデバイスに、対象スペクトル帯域幅におけるそのデバイスの回折利き手に基づいて整合させることも与える。
変調伝達関数(MTF)によって測定される画質は、F値によって変わり得るので、レンズ収差及びレンズ回折の双方によって加減される。それに関連し、図10は、一定視野をサポートするが各F値に対して結像性能が再び最適化された投影レンズの、F値に対するMTF300の曲線の一例を示す。このグラフでは、ピークMTFは、F/5〜F/6の範囲において取得することができるが、最低MTFはF/2.5において取得することができる。収集効率に対するMTFの折り合いに関し、F/3からF/4までの範囲にあるF値が良好な妥協点となる。
システムF値に関するMTF、ミラー傾斜変動、マイクロミラー効率及びマイクロミラーコントラストを含む様々な因子を一緒に考慮すると、F/3.5からF/5までの範囲にあるF値をサポートする最適化されたアパチャ85は良好な妥協点となり得る。F/4〜F/4.5の範囲のF値が使用される。しかしながら、この最適化されたアパチャは、入射レーザ光に関してマイクロミラーアレイ50の回折利き手をふるい分けかつ選択することによって有利となり得る効率及びコントラストの妥協点ともなり得る。透過される最大F値に関して異なる最適化されたアパチャが、同じ組の照明スペクトルが使用される場合であっても、他組に対してというよりむしろ、一組のマイクロミラーアレイデバイスに対して決定することができる。6pステレオをサポートするべく2つの投影器が使用される場合、2つの投影器が、同じサイズの最適化されたアパチャを有するというよりむしろ、それぞれが、互いに異なる波長による自身の原色スペクトル組を有する。デバイスは、入射レーザ光に関する回折左利き手を目的として選択することができる。このプロセスは、左利き回折が強く好まれかつ右利き手に対する左利き手の決定が競合とはならない青色及び緑色レーザチャネルに対して使用することができる。この回折利き手は、所与デバイスの公称平均マイクロミラー傾斜の測定によって、又は適切なスペクトル帯域幅を有する露出光源による直接測定によって、少なくとも部分的に決定することができる。
例えばF/3.5〜F/4の範囲にある小さなF値を有する大きな光アパチャ85は、色依存アパチャ310が使用される場合に許容可能となり得る。例えば、図8に示されるように、色依存アパチャ310は、オフ状態コントラストの向上に役立つようにアパチャ85まわりに戦略的に配置された光遮断素子320を有し得る。こうした光遮断素子320は、二色性フィルタ、光吸収フィルタ(例えば染料又は顔料を使用)、バッフル若しくは不透明領域、又はこれらの組み合わせを含み得る。したがって、光遮断素子320によって、選択的なスペクトル透過及び選択的なスペクトル吸収を得ることができる。例えば、光遮断素子は、図5eに示されるような青色左利き回折パターン210を含む第一回折次数230及び第二回折次数235に隣接した遮断アパチャ85の複数部分における青色迷光を遮断するのに有利な配置及び形状とすることができる。光遮断素子320はまた、不要な回折次数からの光又は交差次数245からの残留光を拒絶することもできる。この遮断素子の一つの可能な目標は、青色光に対してコントラストを増加させる一方で青色透過光にはわずかにのみ影響することにあり得る。図5aに示されるように緑色左利き回折パターン210が青色回折パターンに大きく重なる場合、遮断素子320はまた、緑色コントラストを向上させる目的で緑色光を遮断することができる。しかしながら、これらの左利き回折パターンは類似しても同一ではないので、遮断素子は、異なる位置において青色又は緑色光をそれぞれ遮断又は透過させることができる。632nmの光の赤色レーザ光の例では、図5c、dの赤色回折パターンは、緑色光に対するパターンよりも大きくかつ汚い。したがって、赤色光が同等の透過率をサポートするように大きなアパチャ85を使用することができる。図8に示される光遮断領域320の一以上は、赤色光を透過させる一方で緑色及び/又は青色光を遮断するべく使用される。この場合、光遮断素子は、少なくとも青色光又は緑色光を遮断する一方で赤色光を透過させる二色性フィルタ又は光吸収フィルタであり得る。これらの光遮断領域320のためのフィルタは、典型的にはガラス基板に堆積されるパターニングされた薄膜コーティング又はパターニングされた吸光着色料であり得る。
図8のアパチャ85の例は付随光遮断素子320を有し得る。付随光遮断素子320は、スペクトル的に変化し得る複合的外形を有する光ビーム又は円錐を透過可能な複合的アパチャ形状をもたらすことができる。アパチャ85はまた、図7aに示されるような単純な形状を有して丸形ともなり得る。その場合、アパチャは、(図5c〜dの赤色回折パターンのための光ビームのように)最大のスペクトルビームの一部分を通過させることができるサイズとすることができる一方、回折が広がらないことを被る光ビーム(例えば図5a〜bの緑色回折パターンのような光ビーム)はアパチャ85を充填不足とし得る。後者の場合、アパチャは不均一な充填不足となり得るので、第1(赤色)スペクトルが経験するのとは異なる有効なF値である不均一F値がもたらされる。したがって、回折スペクトル帯域幅に対しては、最大F値、最小F値又は平均F値を参照することが適切となり得る。この場合、例えば、平均F値は、使用されるマイクロミラーアレイと、使用されるスペクトルに対してそのデバイスが与える回折利き手及び回折輪郭とに基づき、異なる色チャネルに対して変化し得る。
図2に示される投影器の例は、赤色、緑色及び青色の空間光変調器150すなわちマイクロミラーアレイ50を有する3チップのシステムであるが、他の投影器アーキテクチャも使用可能である。例えば、単一チップの色順次式投影器の場合、変調器デバイスは、3つの関連スペクトル帯域幅に対する回折利き手が特徴となり得るので、照明ビームは、特定色の回折特性に最適化され得る。光源はレーザとして記載されているが、フィルタリングされたLED光源又はスーパールミネッセントダイオード(SLED)のような他の狭帯域スペクトル光源も使用することができる。光源は可視光源として記載されているが、紫外又は赤外の非可視光源を使用することもできる。これらの他のスペクトル領域における「狭」スペクトル帯域幅は、可視スペクトル領域における狭スペクトル帯域幅とは異なり得る。
本方法がマイクロミラーアレイに、特にDMDマイクロミラーアレイ光変調器に適用されているが、原理上、本アプローチは、投影及び他の目的の他の空間光変調器テクノロジーにも使用することができる。空間光変調器を有する結像システムにおいてレーザ光がますます使用され、かつ、このような変調器デバイスの画素及びサブ画素の特徴部がますます小さくなっているので、光回折の影響は増加し得る。デバイス及びスペクトル帯域間の回折パターンの、利き手のような差異又はその均等物が生じる状況において、再びであるが色依存アパチャアプローチを適用することができる。
例示された特徴を含む上述の特徴は、例示及び説明のみを目的として提示されており、網羅的となること又は本発明を開示された正確な形態に制限することを意図しない。その多数の修正、適合、コンビネーション、サブコンビネーション、及び使用が、本発明の範囲から逸脱することなく当業者にとって明らかとなる。

Claims (16)

  1. 入射光ビームの変調を与える光システムであって、
    画定された狭スペクトル帯域幅を有する前記入射光ビームを与える照明源と、
    前記入射光ビームを選択的に変調し、それについてのデータを指令に基づいて一以上のマイクロミラーのオン状態又はオフ状態へとエンコードするマイクロミラーアレイ光変調器と、
    変調光ビームの遮断される部分と透過される残り部分とを画定するべく最適化された制限アパチャを有する光素子と
    を含み、
    前記マイクロミラーアレイ光変調器は、回折及び反射の双方によって光の方向を変えて出力変調光ビームを与えるべく適合され、
    前記出力変調光ビームは、入射光の狭スペクトル帯域幅に部分的に依存する回折次数の配列によって記述される利き手依存の回折を示し、
    前記光素子によって取得された光透過変調光ビームのオン状態効率及びオフ状態コントラストが、前記最適化された制限アパチャのサイズ及び形状に関して前記出力変調光ビームの回折利き手に依存するべく構成される光システム。
  2. 前記マイクロミラーアレイ光変調器は、前記オン状態効率又は前記オフ状態コントラストの少なくとも一つを最適化するべく、前記回折利き手と前記最適化された制限アパチャの光遮断部分及び光透過部分の構成とに基づいて前記最適化された制限アパチャに整合される請求項1の光システム。
  3. 前記マイクロミラーアレイ光変調器に対する特性回折利き手が、前記マイクロミラーアレイ光変調器に対して測定されたマイクロミラー傾斜に少なくとも部分的に基づいて決定される請求項1の光システム。
  4. 前記マイクロミラーアレイ光変調器の前記回折利き手が左利き、右利き又は中間となるように適合される請求項1の光システム。
  5. 前記回折利き手は、動力解除状態ゼロ次数に対する少なくとも第一次数及び第二次数の配列に関して画定可能である請求項4の光システム。
  6. 前記マイクロミラーアレイ光変調器は、一以上のスペクトル帯域幅に対する特性回折利き手を決定するべく試験可能である請求項1の光システム。
  7. 前記マイクロミラーアレイ光変調器は、前記マイクロミラーアレイ光変調器に向けられる選択されたスペクトル帯域幅を有する入射光を使用して試験されて動力解除状態ゼロ次数に対する回折次数の配列を特徴とするように構成される請求項6の光システム。
  8. 前記照明源は第1照明源及び第2照明源を含み、
    前記第1照明源及び前記第2照明源は、可視光を与えるべくかつ7nm以下の狭スペクトル帯域幅を有するべく構成される請求項1の光システム。
  9. 前記最適化された制限アパチャの前記サイズは、前記マイクロミラーアレイ光変調器にわたるシステム光効率、コントラスト、画質、変調伝達関数又は効率変動性に基づいて決定可能である請求項1の光システム。
  10. 前記最適化された制限アパチャの光遮断部分の形状及びサイズは、第一回折次数及び少なくとも一つの隣接第二回折次数のエッジにおいて光を遮断するべく構成される請求項9の光システム。
  11. 前記マイクロミラーアレイ光変調器はデジタルマイクロミラーデバイスである請求項1の光システム。
  12. 表示面に画像を与える光投影システムをさらに含む請求項1の光システム。
  13. 前記光素子は投影レンズである請求項1の光システム。
  14. 第2の画定されたスペクトル帯域幅を有する第2入射光ビームを第2マイクロミラーアレイ光変調器に与える第2照明源をさらに含み、
    前記第2マイクロミラーアレイ光変調器は、前記第2入射光ビームを選択的に変調し、それについてのデータをエンコードしかつ回折及び反射の双方によって光の方向を変えて第2出力変調光ビームを与え、
    前記第2出力変調光ビームは、入射光の第2の画定されたスペクトル帯域幅に依存する回折次数の第2配列によって記述される利き手依存の第2回折を示し、
    前記光素子の前記最適化された制限アパチャを通って移行する光の効率及びコントラストが、前記最適化された制限アパチャのサイズ及び形状に関して前記出力変調光ビームの回折利き手に依存するべく構成される請求項1の光システム。
  15. 前記狭スペクトル帯域幅と前記第2スペクトル帯域幅とは重ならない請求項14の光システム。
  16. 前記光素子の前記最適化された制限アパチャは、前記第2スペクトル帯域幅に対してよりも前記狭スペクトル帯域幅に対して異なる有効F値を透過させるべく構成される請求項14の光システム。
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