JP2018022727A - 電解コンデンサの製造方法および電解コンデンサ - Google Patents

電解コンデンサの製造方法および電解コンデンサ Download PDF

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信也 泉田
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雅吏 宮本
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Abstract

【課題】小型で高性能なコンデンサの増産が可能な電解コンデンサの製造方法および電解コンデンサを提供する。【解決手段】陽極体に形成された多孔質の誘電体の多孔質領域に、ESD法を用いて導電性ポリマーの粒子を含む分散液を導入する工程を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、電解コンデンサの製造方法、およびこの方法を用いて製造される電解コンデンサに関するものである。
一般的な電解コンデンサは、陽極体側の電極表面がエッチングなどで形成された多孔質の誘電体層と、この多孔質領域に導入された導電性物質(液体電解質または固体電解質)と、外部電極(接点)、例えば銀層と、さらなる電気接点と封入体とから構成される。アルミ電解コンデンサは、電極の陽極体がバルブ金属であるアルミニウムやニオブなどから作製され、その表面は陽極酸化処理によって電気絶縁性の酸化アルミニウム層が微細な多孔質の誘電体として形成され、通常、巻回型コンデンサまたは積層型コンデンサとして構築される。
上記のコンデンサにおける固体電解質は高い電気伝導率の材料としてπ共役ポリマーが好適に用いられる。π共役ポリマーは、導電性ポリマーまたは合成金属とも呼ばれる。ポリマーは、加工性、重量、および化学修飾によって特性を狙った設定にできることの点で、金属に勝る利点を有するので、π共役ポリマーは、ますます経済的に重要になってきている。公知のπ共役ポリマーの例としては、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリフェニレンおよびポリ(p−フェニレン−ビニレン)が挙げられ、工業的に使用される特に重要なポリチオフェンはポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)である。なぜなら、PEDOTは、その酸化された形態において、非常に高い電気伝導率を有するからである。
導電性ポリマーの粒子および分散媒体を含む分散液は、陽極体の多孔質領域へ導入される。この分散液は、公知の方法、例えば、浸漬(ディップ)、注ぎ込み、滴下、注入、噴霧、塗布、塗装または印刷、例えば、インクジェット印刷、スクリーン印刷またはタンポン印刷、を使用して多孔質領域へと導入される。この導入は、好ましくは、陽極体が分散液に浸漬され、これに応じてこの分散液で含浸されることにより実施される。
最近、電子機器の軽薄短小化の進展は激しく、小型で高性能なコンデンサの増産やコストダウンが要求されているが、上記の従来技術には下記の問題がある。
(1)浸漬、注ぎ込み、滴下、注入、塗布などの方法では、図3に示すように、誘電体92が形成された陽極体91の多孔質領域の孔の開口部の入り口(開口サイズがサブum)で分散液が入り口を覆って固体電解質93を形成してしまい、多孔質内部の誘電体92まで深く含浸することができない。
(2)陽極体に多孔質領域を形成し表面積を増加させても、上記の理由で分散液が多孔質領域の多孔質内部に含浸しにくいためコンデンサーの静電容量が増大しない。
(3)コンデンサ電極のパターニングが必要なコンデンサを製造する場合、浸漬、注ぎ込み、滴下、注入、塗布などの方法は、パターニングに多くの工程を要するため量産性に乏しい。インクジェットではパターニングは可能であるが、ジェットを安定化させるためには、液の組成の調整が非常に困難で、また装置コストが高い。
(4)上記方法のほかにもスプレーにより分散液を導入する方法もあるが、従来のスプレー法としては、液体とキャリアガスからなる二層流体スプレーや静電スプレーが知られているが、これらのスプレーでは液滴のサイズが数十umと大きいので、上記(1)と同様の問題がある。
本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、多孔質内部まで固体電解質が形成されて小型で高性能なコンデンサの増産が可能な電解コンデンサの製造方法、およびその電解コンデンサを提供することを目的としている。
本発明は上記の課題を解決するためになされたもので以下の各発明からなる。
(1)陽極体に形成された多孔質の誘電体の多孔質領域に、ESD法を用いて導電性ポリマーの粒子を含む分散液を導入する工程を備えることを特徴とする、電解コンデンサの製造方法。
(2)前記分散液は、水、有機溶媒、分散剤、界面活性剤、またはそれらの少なくとも2種の混合物を含むことを特徴とする、請求項1に記載の電解コンデンサの製造方法。
(3)前記導電性ポリマーの粒子は、少なくとも1つのポリチオフェン、ポリピロールもしくはポリアニリンもしくはそれらの誘導体のうちの1つまたはそれらの少なくとも2種の混合物を含むことを特徴とする、請求項1に記載の電解コンデンサの製造方法。
(4)前記陽極体の前記多孔質の誘電体は、バルブ金属の表面を酸化処理により形成された誘電体であることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
(5)前記ESD法を実行する装置は、少なくとも、陽極体が接地されている間、高電圧が印加されるノズル、ノズルに分散液を供給するポンプから構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。
(6)ESDを行なう前に、前記陽極体は大気圧プラズマ処理および/またはUV照射による表面処理が行われることを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。
(7)表面に多孔質の誘電体が形成された陽極体を有し、前記多孔質の細孔の外部の領域および内部の領域の前記誘電体の表面に固体電解質が形成されていることを特徴とする、電解コンデンサ。
本発明のコンデンサの製造方法では、ESD法を用いることにより、分散液は多孔質領域の細孔の開口部を覆う層を形成するだけでなく、細孔の内部の領域を埋めるので、全ての細孔が分散液の微粒子で覆われることになる。その結果、陽極体の表面積は増加し、従来法より静電容量が大きいコンデンサが得られるため、小型で高性能なコンデンサの増産が可能である。
本発明に係るESD法を実施する装置の概略図である。 本発明の電解コンデンサの製造方法により製造された電解コンデンサの概略断面図である。 従来の電解コンデンサの製造方法により製造された電解コンデンサの一部分の概略断面図である。 重ね塗りの回数と静電容量(uF)の関係についての、本発明の技術と従来技術との比較図である。
本発明に係る実施の形態を図面および実施例(内容はこれに限定されない)を用いて説明する。
ESD(ElectroSpray Deposition)法は電極材料の表面を覆う誘電体の多孔質構造の中に導電性ポリマーを含浸(導入)させるために非常に有効であることが判明した。
本発明の方法においては、まず、電極材料から作られた陽極体が用意され、その陽極体は表面が誘電体で覆われている。
アルミニウム箔は陽極体の材料として特に選ばれる。アルミニウム箔をエッチング処理することによってアルミニウム箔の表面だけに多孔質領域が形成され、その下部領域は構造的に中実である。本発明の方法では表面に誘電体(酸化アルミニウム)が形成された陽極体の多孔質領域にESD法によって固体電解質の材料である分散液が導入され、固体電解質を形成する。
図1に示すように、ESD法とは電界によって基板表面に物質を堆積させるプロセスである。シリンジポンプ11からノズル12に送り込まれた液体物質に充分な高電圧を加えるとノズル12の出口にテーラコーンが形成される。この方法によって帯電した液滴は、ノズルの出口に形成されたテーラーコーンの先端から放出される。
ESD法の有利な点は、液滴が10nmのオーダーまで小さくでき、帯電した液滴の動きは電界によって制御でき、パターニング用のマスク13を使うことができ、そのマスク13は液滴で汚れにくいことである。帯電した液滴のスプレーの対象物への堆積効率は、二層流体スプレーなどによる霧化で作られた帯電しない液滴より、効率が高い。
ESD法は近年の材料技術、マイクロエレクトロニクス、マイクロマシン、ナノテクノロジーに応用されている。液滴の電荷や液滴のサイズは、少なくともノズルへの印加電圧や流量を調節するだけで制御可能である。帯電した液滴は互いにクーロン反発によって空中に散らばるため、液滴が凝集することがない。
高電圧に帯電した液滴が、ノズル12からアースプレート14に載置されることにより接地されたアルミ箔15(陽極体)に向かって飛んで行くことによって、陽極体の多孔質内部に分散液を導入することができる。
次に、本実施形態で使用する分散液について説明する。
ここで、用語「ポリマー」は、本発明の範囲内で使用する場合、本発明に関する範囲内で、複数の同一のまたは異なる繰り返し単位を持つすべての化合物を包含する。
用語「導電性ポリマー」は、本説明中では、特に、酸化または還元後に電気伝導率を有する、π共役ポリマーの化合物の部類を指す。好ましくは、酸化後に少なくとも0.1Scm−1の桁の電気伝導率を有するこのようなπ共役ポリマーが導電性ポリマーとして好適である。
当該分散液の中の導電性ポリマーの粒子は、好ましくは、少なくとも1つのポリチオフェン、ポリピロールまたはポリアニリン(これらは置換されていてもよい)を含む。
特に好ましくは、当該導電性ポリマーの粒子は、下記一般式(I)、一般式(II)もしくは一般式(III)またはそれらのうちの少なくとも2種の組み合わせからなる群から選択される繰り返し単位を持つ少なくとも1つのポリチオフェンを含む。以下の可能な変更態様では、当該分散液の中の導電性ポリマーの粒子は、一般式(I)もしくは一般式(II)もしくは一般式(III)の繰り返し単位または一般式(I)および(II)の繰り返し単位もしくは一般式(I)および(III)の繰り返し単位もしくは一般式(II)および(III)の繰り返し単位または一般式(I)、(II)および(III)の繰り返し単位を持つ少なくとも1つのポリチオフェン(式中、Aは、置換されていてもよいC1−C5−アルキレン残基を表し、Rは、直鎖状もしくは分枝状の、置換されていてもよいC1−C18−アルキル残基、置換されていてもよいC5−C12−シクロアルキル残基、置換されていてもよいC6−C14−アリール残基、置換されていてもよいC7−C18−アラルキル残基、置換されていてもよいC1−C4−ヒドロキシアルキル残基またはヒドロキシル残基を表し、xは整数0〜8を表し、複数の残基RがAに結合されている場合、これらは同一であってもよいし異なっていてもよい)を含む。
Figure 2018022727
一般式(I)および(II)は、x個の置換基Rがアルキレン残基に結合されていてもよいということを意味する。
Aが置換されていてもよいC2−C3−アルキレン残基を表し、xが0または1を表す一般式(I)もしくは(II)の繰り返し単位または一般式(I)および(II)の繰り返し単位を持つポリチオフェンが、特に好ましい。
置換されていてもよいポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)は、当該固体電解質の導電性ポリマーとしてなお特に好ましい。
本発明の枠組みの中で、接頭辞「ポリ」は、複数の同一のまたは異なる繰り返し単位が当該ポリマーまたはポリチオフェンの中に含まれるということを意味する。
このポリチオフェンは、合計n個の一般式(I)もしくは一般式(II)もしくは一般式(III)の繰り返し単位または一般式(I)および(II)の繰り返し単位もしくは一般式(I)および(III)の繰り返し単位もしくは一般式(II)および(III)の繰り返し単位または一般式(I)、(II)および(III)の繰り返し単位を含み、nは2〜2000、好ましくは、2〜100の整数である。一般式(I)もしくは一般式(II)もしくは一般式(III)の繰り返し単位または一般式(I)および(II)の繰り返し単位もしくは一般式(I)および(III)の繰り返し単位または一般式(II)および(III)の繰り返し単位または一般式(I)、(II)および(III)の繰り返し単位は、いずれの場合も1つのポリチオフェンの中で、それぞれ、同一のまたは異なってもよい。それぞれ同一の一般式(I)もしくは一般式(II)もしくは一般式(III)の繰り返し単位を持つか、またはそれぞれ同一の一般式(I)および(II)、もしくは一般式(I)および(III)、もしくは一般式(II)および(III)の繰り返し単位を持つか、またはそれぞれ同一の一般式(I)、(II)および(III)の繰り返し単位を持つポリチオフェンが好ましい。それぞれ同一の一般式(I)もしくは一般式(II)の繰り返し単位を持つかまたはそれぞれ同一の一般式(I)および(II)の繰り返し単位を持つポリチオフェンが特に好ましい。
当該ポリチオフェンは、各末端基に水素(H)を有することが好ましい。
本発明の範囲内で、C1−C5−アルキレン残基Aは、好ましくは、メチレン、エチレン、n−プロピレン、n−ブチレンまたはn−ペンチレンである。C1−C18−アルキルRは、好ましくは、直鎖状もしくは分枝状のC1−C18−アルキル残基、例えばメチル、エチル、n−プロピルもしくはiso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチルもしくはtert−ブチル、n−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1−エチルプロピル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、n−トリデシル、n−テトラデシル、n−ヘキサデシルまたはn−オクタデシルを表し、C5−C12−シクロアルキル残基Rは、例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニルまたはシクロデシルを表し、C5−C14−アリール残基Rは、例えば、フェニルまたはナフチルを表し、C7−C18−アラルキル残基Rは、例えば、ベンジル、o−トリル、m−トリル、p−トリル、2,3−キシリル、2,4−キシリル、2,5−キシリル、2,6−キシリル、3,4−キシリル、3,5−キシリルまたはメシチルを表す。上記の一覧は、本発明の例示的な説明の目的で与えられ、排他的なものであるとみなされるべきではない。
残基Aおよび/または残基Rについての任意のさらなる置換基として、多くの有機基が本発明の範囲内で考慮され、その例としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、ハロゲン基、エーテル基、チオエーテル基、ジスルフィド基、スルホキシド基、スルホン基、スルホネート基、アミノ基、アルデヒド基、ケト基、カルボン酸エステル基、カルボン酸基、カーボネート基、カルボキシレート基、シアノ基、アルキルシラン基およびアルコキシシラン基およびカルボキシルアミド基が挙げられる。
上に列挙された残基AおよびRならびに/または、例えば残基AおよびRのさらなる置換基は、ポリアニリンまたはポリピロールについての置換基として考慮される。非置換ポリアニリンが好ましい。
本発明の範囲は、上で提示されたおよびこのあと記載される一般的な残基の定義、パラメータおよび説明、または互いに一緒に好ましい範囲として、つまり、それぞれの範囲と好ましい範囲とのあらゆる組み合わせで記載される一般的な残基の定義、パラメータおよび説明のすべてを包含する。
好ましい方法において固体電解質として使用されるポリチオフェンは、電荷を帯びていなくてもよいし、またはカチオン性であってもよい。好ましい実施形態では、それらはカチオン性である。「カチオン性」は、単にこのポリチオフェン主鎖上に存在する電荷のみに関する。残基上の置換基に応じて、当該ポリチオフェンは正電荷および負電荷をその構造単位の中に有することができ、この場合、この正電荷は当該ポリチオフェン主鎖上に存在し、負電荷は、存在する場合、スルホネート基またはカルボキシレート基によって置換された残基R上に存在する。従って、当該ポリチオフェン主鎖の正電荷は、残基Rに任意に存在しうるアニオン性基によって部分的にまたは完全に均衡がとられていてもよい。全体的に見ると、このポリチオフェンは、これらの場合にはカチオン性であってもよく、電荷を帯びていなくてもよく、またはアニオン性でさえあってもよい。とはいうものの、本発明の範囲内では、それらは、すべてカチオン性ポリチオフェンであると考えられる。なぜなら、このポリチオフェン主鎖上の正電荷が非常に重要だからである。この正電荷は、上記式の中には示されていない。なぜなら、それらの正確な数および位置は明確に特定できないからである。しかしながら正電荷の数は、少なくとも1であり、多くともnである(nは、このポリチオフェン内のすべての(同じまたは異なる)繰り返し単位の総数を表す)。
任意にスルホネートまたはカルボキシレートで置換された、従って負に帯電した残基Rによってすでにこの正電荷と均衡がとられていない限りでは、この正電荷と均衡をとるために、このカチオン性ポリチオフェンは対イオンとしてアニオンを必要とする。
上記対イオンは単量体状アニオンまたは高分子アニオンであってもよい。高分子アニオンは、以降ではポリアニオンとも呼ばれる。
単量体状アニオンと比較して高分子アニオンは好ましい。なぜなら、高分子アニオンは膜の形成に寄与し、その分子サイズのため、熱的により安定な導電性の膜を導くからである。
本発明における高分子アニオンは、例えば、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸もしくはポリマレイン酸などの高分子カルボン酸のアニオン、またはポリスチレンスルホン酸およびポリビニルスルホン酸などの高分子スルホン酸のアニオンであることができる。これらのポリカルボン酸およびポリスルホン酸は、ビニルカルボン酸およびビニルスルホン酸と他の重合性単量体、例えばアクリルエステルおよびスチレンとのコポリマーであることもできる。
上記の粒子における高分子カルボン酸または高分子スルホン酸のアニオンは、高分子アニオンとして好ましい。
ポリチオフェン、とりわけポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)の使用とともに用いられるポリスチレンスルホン酸(PSS)のアニオン、好ましくは、先行技術から公知のPEDOT/PSS錯体の形態で錯体として結合するポリスチレンスルホン酸(PSS)のアニオンは、高分子アニオンとして特に好ましい。このような錯体は、ポリスチレンスルホン酸の存在下での、水溶液中でのチオフェン単量体、好ましくは、3,4−エチレンジオキシチオフェンの酸化重合によって得ることができる。
上記ポリアニオンを与えるポリ酸の分子量は、好ましくは、1000〜2,000,000、特に好ましくは2000〜500,000である。このポリ酸またはそのアルカリ塩は、例えば、ポリスチレンスルホン酸およびポリアクリル酸のように市販されているが、公知の方法を使用して製造することもできる(例えば、Houben Weyl、Methoden der organischen Chemie、第E20巻、Makromolekulare Stoffe、Part 2、1987年、[Methods of Organic Chemistry, Macromolecular Substances]、1141頁以降を参照)。
上記ポリマーアニオンおよび導電性ポリマーは、とりわけ、0.5:1〜50:1、好ましくは1:1〜30:1、特に好ましくは2:1〜20:1の重量比で当該分散液に含有されてもよい。これに関して当該導電性ポリマーの重量は、重合の際に完全変換が起こると仮定して、使用された単量体の秤量された量に対応する。
単量体状アニオンとして、例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、ブタンスルホン酸もしくは高級スルホン酸、例えばドデカンスルホン酸などのC1−C20−アルカンスルホン酸の単量体状アニオン、トリフルオロメタンスルホン酸、ペルフルオロブタンスルホン酸またはペルフルオロオクタンスルホン酸などの脂肪族ペルフルオロスルホン酸の単量体状アニオン、2−エチルヘキシルカルボン酸などの脂肪族C1−C20−カルボン酸の単量体状アニオン、トリフルオロ酢酸またはペルフルオロオクタン酸などの脂肪族ペルフルオロカルボン酸の単量体状アニオン、ならびにベンゼンスルホン酸、o−トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸またはドデシルベンゼンスルホン酸などの、C1−C20−アルキル基で置換されていてもよい芳香族スルホン酸の単量体状アニオン、ならびにカンファースルホン酸などのシクロアルカンスルホン酸の単量体状アニオン、またはテトラフルオロホウ酸アニオン、ヘキサフルオロリン酸アニオン、過塩素酸アニオン、ヘキサフルオロアンチモン酸アニオン、ヘキサフルオロヒ酸アニオンまたはヘキサクロロアンチモン酸アニオンを使用することができる。
p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸またはカンファースルホン酸のアニオンは、単量体状アニオンとして好ましい。
カチオン性ポリチオフェンは電荷補償のための対イオンとしてアニオンを含有するが、このカチオン性ポリチオフェンは、当該技術分野でポリチオフェン/(ポリ)アニオン錯体と呼ばれることが多い。
当該分散液の粒子、とりわけ導電性ポリマーの粒子は、100S/c超の比電気伝導率を有する。これに関して、当該粒子の比電気伝導率は、分散液の乾燥の際に当該粒子から生成する乾燥状態にある膜の比電気伝導率である。好ましくは、150S/cm超、特に好ましくは250S/cm超、より特に好ましくは400S/cm超、さらに特に好ましくは750S/cm超の比電気伝導率を有する粒子を含む分散液が使用される。ある場合には、5000S/cmの最大比電気伝導率を持つ粒子も使用される。
本発明によれば、当該分散液における当該粒子、とりわけ導電性ポリマーの粒子は、1〜70nmの範囲、好ましくは1〜40nm未満の範囲、好ましくは1〜35nmの範囲、特に好ましくは1〜30nmの範囲、より特に好ましくは5〜25nmの範囲の直径を有する。
本発明に係る分散液における導電性ポリマーの粒子は、好ましくは、100nm未満、特に好ましくは70nm未満、より特に好ましくは50nm未満の直径分布値を有する。
本発明に係る分散液における導電性ポリマーの粒子は、好ましくは、1nm超、特に好ましくは3nm超、より特に好ましくは5nm超の直径分布値を有する。
当該分散液は、好ましくは、国際公開第2010/003874(A2)号公報、第6頁、第10〜29行に記載されているような、金属および遷移金属に関する純度を含む。分散液の中での低濃度の金属は、固体電解質の形成のあいだ、およびコンデンサのそのあとの動作の間に誘電体が損傷を受けないという点で大きい利点を有する。
当該分散液は1以上の分散剤を含み、水、有機溶媒または有機溶媒と水との混合物が分散剤として好ましい。分散剤の例として以下の溶媒を挙げることができる:メタノール、エタノール、i−プロパノールおよびブタノールなどの脂肪族アルコール;アセトンおよびメチルエチルケトンなどの脂肪族ケトン;酢酸エチルエステルおよび酢酸ブチルエステルなどの脂肪族カルボン酸エステル;トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素;ヘキサン、ヘプタンおよびシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素;ジクロロメタンおよびジクロロエタンなどの塩素化炭化水素;アセトニトリルなどの脂肪族ニトリル;ジメチルスルホキシドおよびスルホランなどの脂肪族スルホキシドおよびスルホン;メチルアセトアミド、ジメチルアセトアミドおよびジメチルホルムアミドなどの脂肪族カルボン酸アミド;ジエチルエーテルおよびアニソールなどの脂肪族エーテルおよび芳香族脂肪族エーテル。さらに、水、または水と上記の有機溶媒の混合物も分散剤として使用することができる。
好ましい分散剤は、水、またはアルコール、例えば、メタノール、エタノール、i−プロパノールおよびブタノールなどの他のプロトン性溶媒、ならびに水とこれらのアルコールの混合物であり、特に好ましい分散剤は水である。
さらに、導電性ポリマーを含む当該分散液は、表面活性物質、例えば、イオン性界面活性剤および非イオン性界面活性剤、または有機官能性シランもしくはそれらの加水分解生成物、例えば、3−グリシドオキシプロピルトリアルコキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシランもしくはオクチルトリエトキシシランなどの接着促進剤、メラミン化合物、ブロック化イソシアネート、官能性シラン、例えば、テトラエトキシシラン、例えばテトラエトキシシランに基づくアルコキシシラン加水分解生成物、エポキシシラン、例えば3−グリシドオキシプロピルトリアルコキシシラン−ポリウレタン、ポリアクリレートまたはポリオレフィン分散液などの架橋剤などのさらなる成分を含むことができる。
好ましくは、導電性ポリマーを含む当該分散液は、電気伝導率を上昇させるさらなる添加剤、例えば、テトラヒドロフランなどのエーテル基を含む化合物、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトンなどのラクトン基を含む化合物、カプロラクタム、N−メチルカプロラクタム、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチルホルムアミド、N−メチルホルムアニリド、N−メチルピロリドン(NMP)、N−オクチルピロリドン、ピロリドンなどのアミド基もしくはラクタム基を含む化合物、スルホラン(テトラメチレンスルホン)、ジメチルスルホキシド(DMSO)などのスルホンおよびスルホキシド、サッカロース、グルコース、フルクトース、ラクトースなどの糖もしくは糖誘導体、ソルビトール、マンニトールなどの糖アルコール、2−フランカルボン酸、3−フランカルボン酸などのフラン誘導体、ならびに/またはエチレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコールもしくはトリエチレングリコールなどの二価アルコールもしくは多価アルコールを含む。テトラヒドロフラン、N−メチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、エチレングリコール、ジメチルスルホキシドまたはソルビトールは、電気伝導率を上昇させる添加剤として、特に好ましく使用される。
当該導電性ポリマーを含む分散液は、好ましくは、いずれの場合も分散液の総重量に対して2.5重量%未満、特に好ましくは1重量%未満の、なお特に好ましくは0.1重量%未満の含浸剤の含有量を有する。より好ましくは、この分散液は含浸剤を含まず、特にポリアルキレングリコールまたはポリアルキレングリコール誘導体を含まない。当該分散液の中のポリアルキレングリコールまたはポリアルキレングリコール誘導体は、低温での望ましくないキャパシタンスの低下を導きやすい。
当該導電性ポリマーを含む分散液は、国際公開第2009/141209(A1)号公報の第12頁、第16〜34行に記載のもののような、有機溶媒に可溶の1以上の有機結合剤を含むこともできる。この分散液はpH値1〜14を有することができ、pH値1〜8が好ましい。酸化アルミニウムまたは酸化ニオブなどの腐食を受けやすい誘電体については、その誘電体を損傷させることを回避するために、2.5〜8のpH値を持つ分散液が好ましい。
pH値を調整するために、例えば、国際公開第2010/003874(A2)号公報の第4頁、第13〜32行に記載の塩基または酸を、当該導電性ポリマーを含む分散液に加えることができる。分散液の膜形成を損なわずかつ比較的高温においても、例えばはんだ付け温度においても揮発性ではなく、これらの条件下で固体電解質の中に留まるような添加剤、例えば塩基である2−ジメチルアミノエタノール、2,2’−イミノジエタノールまたは2,2’,2”−ニトリロトリエタノールおよび酸であるポリスチレンスルホン酸、が好ましい。
当該導電性ポリマーを含む分散液の粘度は、0.1〜500mPa・sであることができる(20℃および100s−1のせん断速度でレオメータを用いて測定される)。好ましくは、粘度は1〜100mPa・s、特に好ましくは5〜50mPa・s、より特に好ましくは10〜30mPa・sである。
使用される導電性ポリマーを含む分散液の固形分含量は、いずれの場合も導電性ポリマーを含む分散液の総重量に基づき、好ましくは、0.1〜20重量%の範囲、特に好ましくは0.5〜10重量%の範囲、最も特に好ましくは1〜5重量%の範囲にある。この固形分含量は、分散剤を除去するのに十分高いが上記固体物質を分解しない温度で、分散液を乾燥することにより決定される。
当該分散液における粒子の導電性ポリチオフェンの製造のための前駆体として、対応する単量体またはそれらの誘導体が、国際公開第2010/003874(A2)号公報の第17頁、第29行〜第20頁、第24行に記載されていると理解される。
当該分散液における粒子の粒径は、例えば、高圧ホモジナイザーによって小さくすることができる。このプロセスは、この効果を高めるために繰り返されてもよい。特に、粒径を顕著に小さくするために、100〜2000barの圧力が有利である。ポリチオフェン/ポリアニオン錯体の製造およびそのあとの1以上の溶媒への分散または再分散も可能である。
陽極体が上記の分散液で含浸された後、乾燥工程によって分散液の中に含まれる分散剤は、少なくとも部分的に除去または硬化され、その結果、固体電解質が形成され、この固体電解質が誘電体を部分的にまたは完全に覆う。これに関して、固体電解質による誘電体の被覆は、好ましくは少なくとも50%、特に好ましくは少なくとも70%、最も好ましくは少なくとも80%以上に及ぶことが好ましく、この際、独国特許出願公開第10 2005 043 828(A)号明細書に記載のように、120℃における乾式条件および湿式条件でのコンデンサの静電容量の測定により決定が可能になる。
上記除去または硬化は、好ましくは、電極体を乾燥させることにより実施され、この際、この乾燥は、好ましくは、20℃〜200℃の範囲、特に好ましくは50℃〜175℃の範囲、より好ましくは80℃〜150℃の範囲の温度で行われる。
誘電体上に堆積される固体電解質の層の厚さ、または陽極体の中の固体電解質の充填レベルをそれぞれの要求事項に適合させるために、ESCによる陽極体への分散液の塗布は数回繰り返されてもよい。
次に、本発明の電解コンデンサの製造方法により製造された電解コンデンサの概略断面図を図2(a)および図2(b)に示す。図2(a)は電解コンデンサの一部分の概略断面図、図2(b)は電解コンデンサの全体概念図である。
本実施形態では、陽極体1はアルミニウムフィルム、誘電体2は陽極体1の表面が陽極酸化法によって酸化された酸化アルミニウム層であり、誘電体2上に固体電解質3の材料であり導電性ポリマー微粒子を含む分散液を供給する。
本発明のコンデンサの製造方法では、ESD法を用いるので、電界の電気力線に沿って飛ぶ分散液の液滴はサブum以下の非常に小さなサイズであり、その液滴は陽極体1に形成された誘電体2の多孔質領域の細孔の表面に電界の力によって引かれて行き、細孔内部に深く進入することができる。
このようにして分散液内の微粒子は、図3に示した従来技術のように細孔の開口部を覆う層を形成するだけでなく、図2(a)に示すように細孔の外部の領域に加え細孔の内部の領域を覆う層を形成することになる。その結果、固体電解質3が形成された陽極体1の表面積は増加し、その後図2(b)に示すように外層被膜用導電性高分子4、カーボン層5および銀ペースト6が順にこの陽極体1に積層されることにより、従来法より静電容量が大きい電解コンデンサが得られる。
また、ESDシステムは1ノズルまたは複数ノズルで機能するが、広い塗布領域には複数ノズルが使われる。ESDシステムよる分散液の導入は、好ましくは、1秒〜10分の範囲、特に好ましくは10秒〜5分の範囲、最も好ましくは30秒〜2分の範囲の時間、行われる。
そして、所定のコンデンサ特性が得られるように、スプレー動作と乾燥動作を1回以上繰り返すことによって陽極体への分散液の導入が促進されうる。
また、ESD法はシート状のアルミ箔を用いてロール・ツー・ロールによる連続生産が可能で、図1に示すようにマスク13を利用すれば、従来法では複雑な工程であったパターン塗布が簡単な構成で可能であるという利点がある。
これらの利点はコンデンサの性能向上、生産性の向上、コストダウンを可能とし、またコンデンサの小型化や微細パターニングが可能となり、コンデンサの製造に大きく寄与する。
次に、本発明の電解コンデンサの製造方法におけるESD法の実施例を示す。まず、導電性ポリマー試薬はヘレウス社製“Clevios”を用いた。これには、導電性ポリマー粒子が2vol%含まれている。そして、導電性ポリマー試薬、水、エチレングリコール、の7種類の混合比率の分散液を作製し、これらを実施例1〜7とした。また、実施例1〜7と比較するため、実施例とは異なる混合比率の分散液を5通り作製し、これらを比較例1〜5とした。これら実施例、比較例におけるESD法のスプレー状態の観察結果を表1に示す。
Figure 2018022727
実施例1〜実施例7の分散液に比べて、比較例1〜比較例5の分散液は、ESDのノズル先端に形成されるテーラコーンの状態の安定性が乏しく、均一なスプレー状態が得られなかった。
ただし、表1に*印で示すように比較例1の液は、標準タイプ(まっすぐな筒状)のノズルではスプレー状態が不安定であったが、ノズルの内径サイズと長さ、先端形状を変更することによって、スプレー状態は安定した。
次に、重ね塗りの回数と静電容量(uF)の関係についての、本発明の技術と従来技術との比較図を図4に示す。
まず、コンデンサ用に用いられる化成処理したアルミ箔(日本蓄電器工業(株)、箔型式:JCC110LJB23B−2.6Vp)を100mm角に切って、これにESDで分散液を塗布した。ESDの塗布条件は、ノズルと基板間距離50mm、ノズル印加電圧20〜25kV、流量20〜100μl/分、とした。ESD法での塗布後、100℃〜120℃×5分の乾燥のあと、塗布と乾燥を所定の回数を繰り返し、重ね塗りを行った。
そして、重ね塗りで作成した100mm角のアルミ箔を短冊状にカットし、10mm×40mmの有効面積に加工し、外層被膜用導電性高分子(PEDOT・PSS)膜を浸漬法(DIP法)で形成し、測定用電極(陰極)用のカーボンと銀ペーストを塗布し、静電容量の測定サンプルを作製した。
ここで、実施例2の分散液を用いて、上記の通りESD法での重ね塗りを行った際の回数と静電容量(uF)の関係を図4に ◆印で示す。
また、これに対し実施例2の分散液を用いて、上記の化成処理したアルミ箔に、従来法である浸漬法(DIP法)により、数回の重ね塗り行い、外層被膜用導電性高分子(PEDOT・PSS)膜を浸漬法(DIP法)で形成し、測定用電極(陰極)としてカーボンと銀ペーストを塗布し、静電容量の測定サンプルを作製した。この浸漬法による重ね塗りの回数と静電容量(uF)の関係を図4に □印で示す。
図4に示すように、本発明による電解コンデンサのサンプルは、従来法によるサンプルよりも静電容量の値が高い結果となった。また、アルミ箔にESD法で分散液を塗布する前に、アルミ箔の表面を大気圧プラズマまたはUV照射することによって、アルミ箔の表面および細孔表面の濡れ性が向上し、液のはじきや膜のピンポールの無い均一な塗布面が得られた。
以上の電解コンデンサの製造方法および電解コンデンサにより、小型で高性能なコンデンサの増産が可能である。
1 陽極体
2 誘電体
3 固体電解質
4 外層被膜用導電性高分子
5 カーボン膜
6 銀ペースト
11 シリンジポンプ
12 ノズル
13 マスク
14 アースプレート
15 基板
91 陽極体
92 誘電体
93 固体電解質

Claims (7)

  1. 陽極体に形成された多孔質の誘電体の多孔質領域に、ESD法を用いて導電性ポリマーの粒子を含む分散液を導入する工程を備えることを特徴とする、電解コンデンサの製造方法。
  2. 前記分散液は、水、有機溶媒、分散剤、界面活性剤、またはそれらの少なくとも2種の混合物を含むことを特徴とする、請求項1に記載の電解コンデンサの製造方法。
  3. 前記導電性ポリマーの粒子は、少なくとも1つのポリチオフェン、ポリピロールもしくはポリアニリンもしくはそれらの誘導体のうちの1つまたはそれらの少なくとも2種の混合物を含むことを特徴とする、請求項1に記載の電解コンデンサの製造方法。
  4. 前記陽極体の前記多孔質の誘電体は、バルブ金属の表面を酸化処理により形成された誘電体であることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  5. 前記ESD法を実行する装置は、少なくとも、陽極体が接地されている間、高電圧が印加されるノズル、ノズルに分散液を供給するポンプから構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。
  6. ESDを行なう前に、前記陽極体は大気圧プラズマ処理および/またはUV照射による表面処理が行われることを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。
  7. 表面に多孔質の誘電体が形成された陽極体を有し、前記多孔質の細孔の外部の領域および内部の領域の前記誘電体の表面に固体電解質が形成されていることを特徴とする、電解コンデンサ。
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