JP2018019742A - 遊技機 - Google Patents

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Kayoko Shidara
佳代子 設樂
園田 欽章
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Abstract

【課題】遊技の興趣を向上する。
【解決手段】始動条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な状態を発生する遊技機において、遊技に関する演出を表示可能な表示装置41と、表示装置41における表示を含む遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備える。また、演出制御手段は、実行中の演出についての説明を表示装置41に表示する説明モードを設定可能とする。
【選択図】図38

Description

本発明は、始動条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な状態を発生する遊技機に関する。
遊技機の代表例としてパチンコ機が知られている。このパチンコ機では、遊技領域に設けられた始動口に遊技球が入賞すること(始動入賞)に基づいて、遊技領域に設けられた変動表示装置に表示される複数の識別情報(図柄、記号など)を変動表示する変動表示ゲームを開始し、この変動表示ゲームの進行に応じた演出を行うようにしている(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−144020号公報
しかしながら、遊技に不慣れな遊技者にとっては実行されている演出が意味する内容を理解できず、遊技の興趣を高めるのには十分でなかった。本発明の目的は、遊技の興趣を向上することである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
始動条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な状態を発生する遊技機において、
遊技に関する演出を表示可能な表示装置と、
前記表示装置における表示を含む遊技の演出を制御する演出制御手段と、を備え、
前記演出制御手段は、
実行中の前記演出についての説明を前記表示装置に表示する説明モードを設定可能であることを特徴とする。
本発明によれば、遊技の興趣を向上することができる。
本発明の一実施形態の遊技機を前面側から見た斜視図である。 遊技盤の正面図である。 盤演出装置を示す図である。 遊技機の制御系の構成例を示すブロック図である。 遊技機の制御系の構成例を示すブロック図である。 メイン処理を説明するフローチャートである。 メイン処理を説明するフローチャートである。 タイマ割込み処理を説明するフローチャートである。 特図ゲーム処理を説明するフローチャートである。 始動口スイッチ監視処理を説明するフローチャートである。 特図始動口スイッチ共通処理を説明するフローチャートである。 特図保留情報判定処理を説明するフローチャートである。 特図普段処理を説明するフローチャートである。 特図1変動開始処理を説明するフローチャートである。 特図2変動開始処理を説明するフローチャートである。 特図表示中処理を説明するフローチャートである。 時間短縮変動回数更新処理を説明するフローチャートである。 特図普段処理移行設定処理2(時短終了時)を説明するフローチャートである。 大当り終了処理を説明するフローチャートである。 大当り終了設定処理1を説明するフローチャートである。 大当り終了設定処理2を説明するフローチャートである。 演出モードを説明する状態遷移図である。 各演出モードでの表示態様を説明する図である。 識別情報を説明する図である。 演出モードの移行に伴う表示態様を説明する図である。 モード移行演出を説明する図である。 再表示演出を説明する図である。 再表示演出の別例を説明する図である。 再表示演出の別例を説明する図である。 ステップアップ演出を説明する図である。 予告同期演出を説明する図である。 予告同期演出の別例を説明する図である。 予告同期演出の別例を説明する図である。 予告同期演出の別例を説明する図である。 予告同期演出の別例を説明する図である。 予告同期演出の別例を説明する図である。 ストック解放演出を説明する図である。 説明モードを説明する図である。 演出制御装置でのメイン処理を説明するフローチャートである。 ホール・遊技者設定モード処理を説明するフローチャートである。 受信コマンドチェック処理を説明するフローチャートである。 受信コマンド解析処理を説明するフローチャートである。 単発系コマンド処理を説明するフローチャートである。 先読み変動系コマンド処理を説明するフローチャートである。 先読み予告設定処理を説明するフローチャートである。 特図保留情報設定処理を説明するフローチャートである。 演出カスタマイズ処理を説明するフローチャートである。 発射タッチ情報設定処理を説明するフローチャートである。 変動系コマンド処理を説明するフローチャートである。 演出モード設定処理を説明するフローチャートである。 変動演出設定処理を説明するフローチャートである。 予告同期演出設定処理を説明するフローチャートである。 予告同期演出の予告振分グループテーブルの一例を説明する図である。 設定報知演出設定処理を説明するフローチャートである。 説明モード演出設定処理を説明するフローチャートである。 説明モードの予告振分グループテーブルの一例を説明する図である。
<第1実施形態>
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態の遊技機の説明図である。
本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は外枠(支持枠)11にヒンジ13を介して開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(本体)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15(透明板保持枠)が取り付けられている。
また、ガラス枠15の上部には、内部にランプ及びモータを内蔵した照明装置(ムービングライト)16や払出異常報知用のランプ(LED)17が設けられている。また、ガラス枠15の左右には内部にランプ等を内蔵し装飾や演出のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21(貯留皿)、遊技機10の裏面側に設けられている払出ユニットから払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿(受皿)23及び打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるための操作スイッチを内蔵した操作手段をなす演出ボタン25が設けられている。さらに、前面枠12下部右側には、前面枠12やガラス枠15を開放したり施錠したりするための鍵26が設けられている。
また、上皿21上方のガラス枠15の前面には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。この実施形態の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン25を操作することによって、表示装置41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行うことができる。
次に、図2を用いて遊技盤30の一例について説明する。図2は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及びガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置41を備えたセンターケース(遊技演出構成体)40が配置されている。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。即ち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出するように形成されている。すなわち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出し周囲の遊技領域32から遊技球が飛び込みにくくするように形成されている。
表示装置41(変動表示装置)は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。また、表示画面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
また、センターケース40における上部には、動作することによって遊技の演出を行う盤演出装置44(演出動作装置)が備えられている。この盤演出装置44は、図2に示すように表示装置41の上方へ退避した位置と、表示装置41の前方に重なる位置との間で動作可能である。
図3(a)には盤演出装置44の正面図を示し、(b)には盤演出装置44の水平断面図を示した。盤演出装置44は前後方向に沿った貫通孔44aを備える筒状をしており、視線が盤演出装置44の正面に位置している状態では、この貫通孔44aを通して盤演出装置44の後方を視認可能となっている。
図3(c)〜(e)には盤演出装置44による演出の一例を示した。図3(c)のように表示装置41の上方に退避した状態から、図3(d)のように表示装置41の前方に重なる位置へ下降すると、貫通孔44aを通して表示装置41の画像を視認可能となる。表示装置41では、貫通孔44aが位置する部分に所定の演出表示を表示するようになっており、図3(d)では、リーチ状態の発生に伴い特別結果となる可能性があることを示す「CHANCE」の表示がなされている。貫通孔44aを通して視認可能とする所定の演出表示の内容はどのようなものでも良く、例えば、図3(e)に示すように、特別結果となることを確定的に報知する表示を行うようにしても良い。また、リーチ状態において中図柄を表示しても良い。
盤演出装置44は一定の前後幅を有しているので、視線が盤演出装置44の正面に位置している遊技者は所定の演出表示を明確に見ることができるが、視線が盤演出装置44の正面に位置していない者からは所定の演出表示を見ることができない。これにより、隣接する遊技機で遊技している遊技者や後方を通る者などから所定の演出表示が見えないようになり、所定の演出表示を表示している遊技機で遊技している遊技者のみに当該所定の演出表示を見せることができる。
図2に戻り、遊技領域32のセンターケース40の左側及び右側には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。センターケース40の左下側には、三つの一般入賞口35が配置され、センターケース40の右下側には、一つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ35a(図4参照)により検出される。
また、センターケース40の下方には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える始動入賞口36(第1始動入賞口、始動入賞領域)が設けられている。始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ36a(図4参照)により検出される。始動入賞口36、その直下には上部に逆「ハ」の字状に開いて遊技球が流入し易い状態に変換可能な一対の可動部材37b、37bを備えるとともに内部に第2始動入賞口(始動入賞領域)を有する普通変動入賞装置(普電)37が配設されている。
普通変動入賞装置37の一対の可動部材37b,37bは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいた閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。ただし、普通変動入賞装置37の上方には、始動入賞口36が設けられているので、閉じた状態では遊技球が入賞できないようになっている。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図4参照)によって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は、始動口2スイッチ37a(図4参照)により検出される。なお、閉状態でも遊技球の入賞を可能とし、閉状態では開状態よりも遊技球が入賞しにくい状態としてもよい。
さらに、普通変動入賞装置37の下方には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第1特別変動入賞装置(第1大入賞口、下大入賞口)38が配設されている。
第1特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。即ち、第1特別変動入賞装置38は、例えば、駆動装置としての大入賞口ソレノイド38b(図4参照)により駆動される開閉扉38cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としての下カウントスイッチ38a(図4参照)が配設されている。本実施形態の遊技機では、下カウントスイッチ38aが2つ設けられ、大入賞口内に流入した遊技球は何れかの下カウントスイッチ38aに検出されるようになっている。このように下カウントスイッチ38aを複数設けることで、大入賞口内に流入した遊技球を迅速に検出できる。また、第1特別変動入賞装置38の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30aが設けられている。
また、センターケース40の左上部には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第2特別変動入賞装置(第2大入賞口、上大入賞口)39が配設されている。第2特別変動入賞装置39も第1特別変動入賞装置38と同様に、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉(可動部材)39cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。即ち、第2特別変動入賞装置39は、例えば、駆動装置としての大入賞口ソレノイド39b(図4参照)により駆動される開閉扉39cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としての上カウントスイッチ39a(図4参照)が配設されている。特別遊技状態では、第1特別変動入賞装置38と第2特別変動入賞装置39の何れか一方が開放されるが、何れを開放するかは特図変動表示ゲームの結果態様(特別結果)により決定される。
また、遊技領域32の外側(ここでは遊技盤30の右下部)には、特図変動表示ゲームをなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲーム及び普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームの表示や、各種情報を表示する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された第1特図変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部(特図1表示器)51及び第2特図変動表示ゲーム用の第2特図変動表示部(特図2表示器)52と、LEDランプで構成された普図変動表示ゲーム用の変動表示部(普図表示器)53と、同じくLEDランプで構成された各変動表示ゲームの始動記憶数報知用の保留表示器54、55、56とを備える。また、一括表示装置50には、大当りが発生すると点灯して大当り発生を報知する第1遊技状態表示部(第1遊技状態表示器)57、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示部(第2遊技状態表示器)58、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっていることを表示する第3遊技状態表示部(第3遊技状態表示器、確率状態表示部)59、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38、39の開閉回数)を表示するラウンド表示部60が設けられている。
特図1表示器51と特図2表示器52における特図変動表示ゲームは、例えば変動表示ゲームの実行中、即ち、表示装置41において飾り特図変動表示ゲームを行っている間は、中央のセグメントを点滅駆動させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様として例えば中央のセグメントを点灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えば数字や記号)を点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
普図表示器53は、変動中はランプを点滅させて変動中であることを表示し、所定時間後にゲームの結果に応じた点灯態様や点灯色としてゲーム結果を表示する。また、普図保留表示器56は、普図表示器の変動開始条件となる普図始動ゲート34の始動記憶数(=保留数)を複数のLEDの消灯、点滅、点灯により表示する。例えば保留数が「0」のときはランプ1から3を消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときはランプ2のみを点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ3のみを点灯状態とする。そして、保留数が「4」のときはランプ1から3の全てを点灯状態にする。
特図1保留表示器54は、特図1表示器の変動開始条件となる始動入賞口36への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を複数のLEDの消灯、点滅、点灯により表示する。特図2保留表示器55は、特図2表示器52の変動開始条件となる第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)の始動記憶数(=保留数)を、複数のLEDの消灯、点滅、点灯により表示する。ここでは、特図1保留表示器54及び特図2保留表示器55において普図保留表示器56と同様の点灯態様で始動記憶数を表示するようにしている。
第1遊技状態表示部57は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、大当りが発生している場合にはランプを点灯状態にする。第2遊技状態表示部58は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、時短状態が発生している場合にはランプを点灯状態にする。
第3遊技状態表示部(確率状態表示部)59は、例えば遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が低確率状態(通常確率状態)の場合にはランプを消灯状態にし、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態の場合にはランプを点灯状態にする。
ラウンド表示部60は、例えば、特別遊技状態中でない場合にはランプを消灯状態にし、特別遊技状態中には特別結果に応じて選択されたラウンド数に対応するランプを点灯状態にする。なお、ラウンド表示部は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
本実施形態の遊技機10では、図示しない発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38、39に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口30aへ流入し遊技領域32から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38、39に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置200(図4参照)によって制御される払出ユニットから、前面枠12の上皿21又は下皿23に排出される。
一方、普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するための非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34a(図4参照)が設けられており、遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aにより検出されて普図変動表示ゲームが行われる。また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数(例えば、4個)未満ならば、普図始動記憶数が加算(+1)されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の普図保留表示器56に表示される。また、普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの結果を決定するための当り判定用乱数値(当り乱数値)が記憶されるようになっていて、この当り判定用乱数値を判定値に参照して当該普図変動表示ゲームの結果を決定する。この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(普図特定結果)が導出されることとなる。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられ、LEDにより構成された変動表示部(普図表示器)53で表示されるようになっており、このLEDの点灯態様や点灯色が普通識別情報(普図、普通図柄)をなす。なお、普図表示器53を表示装置で構成し、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させて結果を表示するように構成しても良い。この普図変動表示ゲームの停止表示が普図特定結果となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置37の一対の可動部材37bが所定時間開放される開状態となる。これにより、普通変動入賞装置37の内部の第2始動入賞口へ遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームが実行される回数が多くなる。
始動入賞口36への入賞球及び普通変動入賞装置37への入賞球は、それぞれは内部に設けられた始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aによって検出される。始動入賞口36へ入賞した遊技球は第1特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、第1始動記憶として所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶されるとともに、普通変動入賞装置37へ入賞した遊技球は第2特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、第2始動記憶として所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶される。また、この始動入賞球の検出時にそれぞれ始動記憶情報として大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置100(図4参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動記憶として各々所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の記憶表示部(特図1保留表示器54、特図2保留表示器55)に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても飾り特図始動記憶表示として表示される。
遊技制御装置100は、始動入賞口36若しくは普通変動入賞装置37への入賞、又はそれらの始動記憶に基づいて、特図1表示器51(変動表示装置)又は特図2表示器52(変動表示装置)で第1又は第2特図変動表示ゲームを行う。第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームは、複数の特別図柄(特図、識別情報)を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置(画像表示装置)41にて複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄等)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。そして、特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が特別結果態様(特別結果)となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。また、これに対応して表示装置41に表示される飾り特図変動表示ゲームの結果態様も特別結果態様となる。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、例えば、表示装置41において前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)を左変動表示領域(第1特別図柄)、右変動表示領域(第2特別図柄)、中変動表示領域(第3特別図柄)のそれぞれにおいて各図柄を識別困難な速さで変動表示(高速変動)する。そして、所定時間後に変動している図柄を左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の順に順次停止させて、左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の各々で停止表示された識別情報により構成される結果態様により特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置41では、特図始動記憶数に対応する飾り特別図柄による変動表示ゲームを行うとともに、興趣向上のためにキャラクタの出現など多様な演出表示が行われる。
なお、特図1表示器51、特図2表示器52は、別々の表示器でも良いし同一の表示器でも良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように各特図変動表示ゲームが表示される。また、表示装置41も、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームで別々の表示装置や別々の表示領域を使用するとしても良いし、同一の表示装置や表示領域を使用するとしても良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように飾り特図変動表示ゲームが表示される。また、遊技機10に特図1表示器51、特図2表示器52を備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。また、第2特図変動表示ゲームは、第1特図変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっている。すなわち、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームの始動記憶がある場合であって、特図変動表示ゲームの実行が可能となった場合は、第2特図変動表示ゲームが(優先して)実行されるようになっている。
また、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態で、且つ、始動記憶数が0の状態で、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って始動記憶が記憶されて、始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに始動記憶に基づいて、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始され、この際に始動記憶数が1減算される。一方、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が直ちに開始できない状態、例えば、既に第1若しくは第2特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動記憶数が上限数未満ならば、始動記憶数が1加算されて始動記憶が1つ記憶されることになる。そして、始動記憶数が1以上となった状態で、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了若しくは特別遊技状態の終了)となると、始動記憶数が1減算されるとともに、記憶された始動記憶に基づいて第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始される。以下の説明において、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
なお、特に限定されるわけではないが、上記始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、カウントスイッチ38a,39aには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。また、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63や前面枠(遊技枠)12等に設けられた前面枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
図4は、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御システムのブロック図である。遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
上記CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路を有し、遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号やリセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、即ち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、実施例のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
上記バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
また、遊技制御装置100には初期化スイッチ112が設けられている。この初期化スイッチ112が操作されると初期化スイッチ信号が生成され、これに基づき遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する処理が行われる。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111B及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM111Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、リーチ状態となった後の変動パターンである後半変動パターンを決定するためのテーブル(後半変動グループテーブルや後半変動パターン選択テーブル等)、リーチ状態となる前の変動パターンである前半変動パターンを決定するためのテーブル(前半変動グループテーブルや前半変動パターン選択テーブル等)が含まれている。
ここでリーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。
そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(期待値が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定されている。なお、期待値は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチ<プレミアリーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。即ち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの大当りを判定するための大当り乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当りを判定するための当り乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111Aは、特図変動表示ゲームに関する処理において、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り或いははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態或いは高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装置37の動作状態(通常動作状態或いは時短動作状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU111Aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111Bに記憶された複数の変動パターンテーブルのうち、何れか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータ91を駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータ91を駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、遊技機に対する電波の発射を検出する電波センサ62、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、第1特別変動入賞装置38の下カウントスイッチ38a、第2特別変動入賞装置39の上カウントスイッチ39aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121a,121bが設けられている。近接I/F121a,121bは、入力の範囲が7V−11Vとされることで、センサや近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、センサやスイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121aと近接I/F121bの二つを設けているのは、近接I/F121aの入力端子数が限られているためである。近接I/F121bは不足する入力端子数に応じて近接I/F121aよりも小型のものを用いることでコストを削減するようにしている。なお、近接I/F121aとして必要な入力端子数を備えるものを用い、近接I/F121bを設けないようにしても良い。
近接I/F121a,121bの出力は、第2入力ポート123又は第3入力ポート124へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近接I/F121a,121bの出力のうち、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、下カウントスイッチ38a及び上カウントスイッチ39aの検出信号は第2入力ポート123へ入力される。また、近接I/F121a,121bの出力のうち、電波センサ62の検出信号及びセンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号1,2は第3入力ポート124に入力される。また、第3入力ポート124には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサスイッチ61の検出信号や、払出制御装置200から出力される枠電波不正信号、払出ビジー信号も入力されるようになっている。枠電波不正信号は前面枠12に設けられた枠電波センサが電波を検出することに基づき出力される信号であり、払出ビジー信号は払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号である。なお、振動を検出する振動センサスイッチを遊技機に設け、検出信号が第3入力ポート124に入力されるようにしても良い。
また、近接I/F121a,121bの出力のうち、第2入力ポート123への出力は、主基板100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになっている。さらに、近接I/F121a,121bの出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート123の他、遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。
上記のように近接I/F121a,121bは、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121a,121bには、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
第2入力ポート123が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート123に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE2をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。第3入力ポート124や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63及び前面枠(遊技枠)12等に設けられた前面枠開放検出スイッチ64からの信号及び払出制御装置200からの払出異常を示すステータス信号や払出し前の遊技球の不足を示すシュート球切れスイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号、操作部24に設けられたタッチスイッチの入力に基づくタッチスイッチ信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート122が設けられている。オーバーフロースイッチ信号は、下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号である。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられており、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの停電監視信号や、初期化スイッチ112からの初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート122に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RSTは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RSTを中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RSTは入力部120の各ポート122,123,124には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路及び遊技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッファ132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300及び払出制御装置200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。このバッファ133は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F121a,121bから出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサスイッチ61や電波センサ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、上記バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され第1特別変動入賞装置38を開成させるソレノイド(大入賞口ソレノイド1)38b、第2特別変動入賞装置39を開成させるソレノイド(大入賞口ソレノイド2)39b及び普通変動入賞装置37の可動部材37bを開成させるソレノイド(普電ソレノイド)37cの開閉データを出力するための第2出力ポート134が設けられている。また、出力部130には、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136が設けられている。
また、出力部130には、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子71にはフォトリレーが備えられ、例えば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)など)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を外部装置に供給することができるようになっている。また、第5出力ポート137からはシュミットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可信号も出力される。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力される大入賞口ソレノイド38bや大入賞口ソレノイド39b、普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ138dが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ133や第2出力ポート134、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、即ち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート122,123,124のようなポートは設けられていない。
次に、図5を用いて、演出制御装置300の構成について説明する。演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
上記主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムや各種データを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、作業領域を提供するRAM322、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能なFeRAM323、現在の日時(年月日や曜日、時刻など)を示す情報を生成する計時手段をなすRTC(リアルタイムクロック)338が接続されている。なお、主制御用マイコン311の内部にも作業領域を提供するRAMが設けられている。また、主制御用マイコン311にはWDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接続されている。主制御用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定してVDP312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータやソレノイドの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ312bが設けられている。また、VDP312にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM325や、画像ROM325から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)326が接続されている。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠15や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるための垂直同期信号VSYNC、データの送信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITなども入力される。
演出制御装置300には、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313が設けられている。VDP312から信号変換回路313へは、映像データ、水平同期信号HSYNC及び垂直同期信号VSYNCが入力されるようになっており、VDP312で生成された映像は、信号変換回路313を介して表示装置41に表示される。
音源LSI314には音声データが記憶された音ROM327が接続されている。主制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレス/データバス340を介して接続されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは割込み信号INTが入力されるようになっている。演出制御装置に300には、ガラス枠15に設けられた上スピーカ19a及び前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成された音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19a及び下スピーカ19bから出力される。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された飾り特図保留数コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御指令信号(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、ガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出可動体制御回路334が設けられている。ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332〜334は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン311と接続されている。なお、ガラス枠15に設けられているモータ(例えばムービングライト16を動作させるモータ)等の枠演出装置を駆動制御する枠演出可動体制御回路を備えていても良い。
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられた演出ボタン25に内蔵されている演出ボタンスイッチ25a、盤演出装置44内のモータの初期位置等を検出する演出役物スイッチ47(演出モータスイッチ)のオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する機能や、演出制御装置300に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力するスイッチ入力回路336が設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41、モータやLEDを駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、モータやLED、スピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号は、主制御用マイコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また、主制御用マイコン311から出力される形で、VDP312(VDPRESET信号)、音源LSI314、スピーカを駆動するアンプ回路337(SNDRESET信号)、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332〜334(IORESET信号)に供給され、これらをリセット状態にする。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FAN45が接続され、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆動するようにされている。
次に、これらの制御回路において行われる遊技制御について説明する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。そして、普図表示器に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37bを所定時間(例えば、0.3秒間)上述のように開放する制御を行う。すなわち、遊技制御装置100が、変換部材(可動部材37b)の変換制御を行う変換制御実行手段をなす。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶し、この始動記憶に基づき、第1特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第1特図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶し、この始動記憶に基づき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、特図1表示器51や特図2表示器52に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。すなわち、遊技制御装置100が、遊技領域32を流下する遊技球の始動入賞領域(第1始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への入賞に基づき変動表示ゲームの進行制御を行う遊技制御手段をなす。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、演出状態の設定や、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。すなわち、演出制御装置300が、遊技(変動表示ゲーム等)に関する演出を制御する演出制御手段をなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる処理を行う。特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111Aは、例えば、大入賞口ソレノイド38bにより第1特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放又は大入賞口ソレノイド39bにより第2特別変動入賞装置39の開閉扉39cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。そして、大入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定の開放可能時間(例えば、27秒又は0.05秒)が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば、15回、11回又は2回)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。すなわち、遊技制御装置100が、停止結果態様が特別結果態様となった場合に、大入賞口を開閉する制御を行う大入賞口開閉制御手段をなす。また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能となっている。この高確率状態は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態である。また、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき高確率状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態(特定遊技状態)を発生可能となっている。この時短状態においては、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御を行い、普通変動入賞装置37が通常動作状態である場合よりも、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放時間が実質的に多くなるように制御するようになっている。
例えば、時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)を第1変動表示時間よりも短い第2変動表示時間となるように制御することが可能である(例えば、10000msが1000ms)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間を第1停止時間(例えば1604ms)よりも短い第2停止時間(例えば704ms)となるように制御することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間(普電開放時間)が通常状態の第1開放時間(例えば100ms)よりも長い第2開放時間(例えば1352ms)となるように制御することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を第1開放回数(例えば2回)よりも多い回数(例えば、4回)の第2開放回数に設定することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を通常動作状態である場合の通常確率(低確率)よりも高い高確率とすることが可能である。
時短状態においては、普図変動時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間、普図確率の何れか一つ又は複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する時間を通常よりも延長するようにする。また、変化させるものが異なる複数種類の時短状態を設定することも可能である。また、通常動作状態において可動部材37bを開放しないように設定(普図確率が0)しても良い。また、当りとなった場合に第1開放態様と第2開放態様の何れかを選択するようにしても良い。この場合、第1開放態様と第2開放態様の選択確率を異ならせても良い。また、高確率状態と時短状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし一方のみを発生させることも可能である。
以下、このような遊技を行う遊技機の制御について説明する。まず、上記遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図6及び図7に示すメイン処理と、所定時間周期(例えば4msec)で行われる図8に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
先ず、メイン処理について説明する。メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図6に示すように、まず、割込みを禁止する処理(ステップS1)を行ってから、割込みが発生したときに実行するジャンプ先のベクタアドレスを設定する割込みベクタ設定処理(ステップS2)、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS3)を行う。次に、発射禁止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設定する(ステップS4)。発射許可信号は遊技制御装置100と払出制御装置200の少なくとも一方が発射禁止の信号を出力している場合に禁止状態に設定され、遊技球の発射が禁止されるようになっている。
その後、入力ポート1(第1入力ポート122)の状態を読み込み(ステップS5)、割込み処理のモードを設定する割込みモード設定処理(ステップS6)を行い、電源ディレイタイマを設定する処理を行う(ステップS7)。この処理では所定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(例えば、払出制御装置200や演出制御装置300)のプログラムが正常に起動するのを待つための待機時間(例えば3秒)が設定される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって従制御装置(例えば払出制御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコマンドを従制御装置へ送ってしまい、従制御装置がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。すなわち、遊技制御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊技制御装置100)の起動を遅らせて従制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300等)の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
また、電源ディレイタイマの計時は、RAMの正当性判定(チェックサム算出)の対象とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域又はレジスタ等)を用いて行われる。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェックデータを算出する際に、一部のRAM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時の制御が複雑になることを防止することができる。
なお、第1入力ポート122には初期化スイッチ信号が入力されるようになっており、待機時間の開始前に第1入力ポート122の状態を読み込むことで、初期化スイッチ112の操作を確実に検出できる。すなわち、待機時間の経過後に初期化スイッチ112の状態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待ってから初期化スイッチ112を操作したり、電源投入から待機時間の経過まで初期化スイッチ112を操作し続けたりする必要がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むことで、このような煩わしい操作を行わなくても電源投入後すぐに操作を行うことで検出されるようになり、電源投入時に行った初期化の操作が受け付けられないような事態を防止できる。
電源ディレイタイマを設定する処理(ステップS7)を行った後、待機時間の計時と、待機時間中における停電の発生を監視する処理(ステップS8からS12)を行う。まず、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数(例えば2回)を設定し(ステップS8)、停電監視信号がオンであるかの判定を行う(ステップS9)。
停電監視信号がオンである場合(ステップS9;Y)は、ステップS8で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているかを判定する(ステップS10)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS10;N)は、停電監視信号がオンであるかの判定(ステップS9)に戻る。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS10;Y)、すなわち、停電が発生していると判定した場合は、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定することで、ノイズなどにより停電を誤検知することを防止でき、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせている期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAMへのアクセスが許可されておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、ここでの停電発生時にはバックアップの処理等は行う必要がない。このため、待機時間中に停電が発生してもRAMのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができる。
一方、停電監視信号がオンでない場合(ステップS9;N)、すなわち、停電が発生していない場合には、電源投入ディレイタイマを−1更新し(ステップS11)、タイマの値が0であるかを判定する(ステップS12)。タイマの値が0でない場合(ステップS12;N)、すなわち、待機時間が終了していない場合は、停電監視信号のチェック回数を設定する処理(ステップS8)に戻る。また、タイマの値が0である場合(ステップS12;Y)、すなわち、待機時間が終了した場合は、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス許可をし(ステップS13)、全出力ポートにオフデータを出力(出力が無い状態に設定)する(ステップS14)。
次に、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、この実施例では、演出制御装置300や払出制御装置200との通信に使用)を設定し(ステップS15)、先に読み込んだ第1入力ポート122の状態から初期化スイッチがオンにされたかを判定する(ステップS16)。
初期化スイッチがオフである場合(ステップS16;N)は、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータであるかを判定し(ステップS17)、正常であれば(ステップS17;Y)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータであるかを判定する(ステップS18)。そして、停電検査領域2の値が正常であれば(ステップS18;Y)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出するチェックサム算出処理を行い(ステップS19)、算出されたチェックサムと電源断時のチェックサムが一致するかを判定する(ステップS20)。チェックサムが一致する場合(ステップS20;Y)は、図7のステップS21へ移行し、停電から正常に復旧した場合の処理を行う。
また、初期化スイッチがオンである場合(ステップS16;Y)と判定された場合や、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでないと判定された場合(ステップS17;NもしくはステップS18;N)、チェックサムが正常でない(ステップS20;N)と判定された場合は、図7のステップS26へ移行して初期化の処理を行う。すなわち、初期化スイッチが外部からの操作が可能な初期化操作部をなし、遊技制御装置100が、初期化操作部が操作されたことに基づきRAMに記憶されたデータを初期化する初期化手段をなす。
図7のステップS21では、初期化すべき領域に停電復旧時の初期値をセーブする(ステップS21)。ここでの初期化すべき領域とは、停電検査領域、チェックサム領域及びエラー不正監視に係る領域である。なお、払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号である払出ビジー信号の状態を記憶するビジー信号ステータス領域もクリアされ、払出ビジー信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。その後、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて遊技状態が高確率状態であるか否かを判定する(ステップS22)。ここで、高確率でない場合(ステップS22;N)は、ステップS23,S24をスキップしてステップS25へ移行する。また、高確率である場合(ステップS22;Y)は、高確率報知フラグ領域にオン情報をセーブし(ステップS23)、例えば一括表示装置50に設けられる高確率報知LED(エラー表示器)のオン(点灯)データをセグメント領域にセーブする(ステップS24)。そして、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御基板へ送信し(ステップS25)、ステップS31へ進む。
一方、ステップS16、S17、S18、S20からステップS26へジャンプした場合には、RAMアクセス禁止領域をアクセス許可に設定し(ステップS26)、ビジー信号ステータス領域を含む全てのRAM領域を0クリアして(ステップS27)、RAMアクセス禁止領域をアクセス禁止に設定する(ステップS28)。そして、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブする(ステップS29)。ここでの初期化すべき領域とは、客待ちデモ領域及び演出モードの設定に係る領域である。そして、RAM初期化時のコマンドを演出制御基板へ送信して(ステップS30)、ステップS31へ進む。
なお、ステップS25で送信される停電復旧時のコマンド及びステップS30で送信されるRAM初期化時のコマンドには、遊技機の種類を示す機種指定コマンド(スペック指定コマンド)、特図1,2の保留数を示す飾り特図1保留数コマンド及び飾り特図2保留数コマンド、確率の状態を示す確率情報コマンドが含まれる。また、電源遮断時や電源投入時の状態に応じて、電源遮断時に特図変動表示ゲームの実行中であった場合は復旧画面コマンド、電源遮断時に客待ち中であった場合は客待ちデモコマンド、電源投入時に初期化された場合は電源投入コマンドが含まれる。さらに、機種によって演出モードの状態を示す演出モード情報コマンド、時短状態での残りゲーム数を示す時短回数情報コマンドが含まれる。
ステップS31では、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する処理を行う。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111Aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
上記ステップS31のCTC起動処理の後は、乱数生成回路を起動設定する処理を行う(ステップS32)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111Aによって行われる。また、乱数生成回路のハードウェアで生成されるハード乱数(ここでは大当り乱数)のビット転置パターンの設定も行われる。
その後、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(大当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数1、大当り図柄乱数2)、普図の当たりを決定する乱数(当り乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップS33)、割込みを許可する(ステップS34)。本実施例で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS35)を行う。なお、特に限定されるわけではないが、本実施形態においては、大当り乱数、大当り図柄乱数、当り乱数は乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。ただし、大当り乱数はCPUの動作クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新される所謂「高速カウンタ」であり、大当り図柄乱数、当り乱数はプログラムの処理単位であるタイマ割込み処理と同周期となるCTC出力(タイマ割込み処理のCTC(CTC0)とは別のCTC(CTC2))を基にして更新される「低速カウンタ」である。また、大当り図柄乱数、当り図柄乱数においては、乱数が一巡する毎に各々の初期値乱数(ソフトウェアで生成)を用いてスタート値を変更する所謂「初期値変更方式」を採用している。なお、前記各乱数は、+1或いは−1によるカウンタ式更新でもよいし、一巡するまで範囲内の全ての値が重複なくバラバラに出現するランダム式更新でもよい。つまり、大当り乱数はハードウェアのみで更新される乱数であり、大当り図柄乱数、当り乱数はハードウェア及びソフトウェアで更新される乱数である。
上記ステップS35の初期値乱数更新処理の後、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数を設定し(ステップS36)、停電監視信号がオンであるかの判定を行う(ステップS37)。停電監視信号がオンでない場合(ステップS37;N)は、初期値乱数更新処理(ステップS35)に戻る。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステップS35)の前に割り込みを許可する(ステップS34)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
なお、上記ステップS35での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、本実施例のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
停電監視信号がオンである場合(ステップS37;Y)は、ステップS36で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているかを判定する(ステップS38)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS38;N)は、停電監視信号がオンであるかの判定(ステップS37)に戻る。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS38;Y)、すなわち、停電が発生していると判定した場合は、一旦割込みを禁止する処理(ステップS39)、全出力ポートにオフデータを出力する処理(ステップS40)を行う。
その後、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップS41)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップS42)。さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップS43)、算出したチェックサムをセーブする処理(ステップS44)を行った後、RWMへのアクセスを禁止する処理(ステップS45)を行ってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
以上のことから、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主制御手段からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(払出制御装置200、演出制御装置300等)と、を備える遊技機において、主制御手段は、電源投入時において、当該主制御手段の起動を遅らせて従制御装置の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段(遊技制御装置100)と、当該所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
また、各種装置に電力を供給する電源装置400を備え、当該電源装置400は、停電の発生を検出した際に停電監視信号を出力するように構成され、停電監視手段(遊技制御装置100)は、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111Cと、外部からの操作が可能な初期化操作部(初期化スイッチ)と、初期化操作部が操作されたことに基づきRAM111Cに記憶されたデータを初期化する初期化手段(遊技制御装置100)と、を備え、当該初期化手段の操作状態を待機時間の開始前に読み込むようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、待機時間の経過後にRAM111Cへのアクセスを許可するようにしていることとなる。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。図8に示すように、タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111においてタイマ割込みが発生すると、図8のタイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず所定のレジスタに保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理(ステップS101)を行う。なお、本実施例において遊技用マイコンとして使用しているZ80系のマイコンでは、当該処理を表レジスタに保持されている値を裏レジスタに退避することで置き換えることができる。次に、各種センサやスイッチからの入力や、信号の取込み、即ち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップS102)を行う。それから、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口ソレノイド38b,39b、普電ソレノイド37c)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップS103)を行う。なお、メイン処理におけるステップS4で発射禁止の信号を出力した場合は、この出力処理が行われることで発射許可の信号が出力され、発射許可信号を許可状態に設定可能な状態とされる。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置200に出力する払出コマンド送信処理(ステップS104)、乱数更新処理1(ステップS105)、乱数更新処理2(ステップS106)を行う。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、下カウントスイッチ38a、上カウントスイッチ39aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップS107)を行う。また、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップS108)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップS109)を行う。
次に、遊技機10に設けられ、特図変動ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップS110)、磁気センサスイッチ61からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理や、電波センサ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理を行う磁石/電波不正監視処理(ステップS111)を行う。それから、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップS112)を行う。続いて、ステップS101で退避したレジスタのデータを復帰する処理(ステップS113)を行った後、割込みを許可する処理(ステップS114)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
〔特図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップS108)の詳細について説明する。特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
図9に示すように、特図ゲーム処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理(ステップA1)を行う。始動口スイッチ監視処理では、始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。なお、始動口スイッチ監視処理(ステップA1)の詳細については後述する。
次に、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)を行う。この大入賞口スイッチ監視処理では、第1特別変動入賞装置38内に設けられた下カウントスイッチ38aや第2特別変動入賞装置39内に設けられた上カウントスイッチ39aでの遊技球の検出を監視する処理を行う。
次に、特図ゲーム処理タイマが0でなければ−1更新する(ステップA3)。なお、特図ゲーム処理タイマの最小値は0に設定されている。そして、特図ゲーム処理タイマの値が0であるかを判定する(ステップA4)。特図ゲーム処理タイマの値が0である場合(ステップA4;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定し(ステップA5)、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(ステップA6)。そして、分岐処理終了後のリターンアドレスをスタック領域に退避させ(ステップA7)、ゲーム処理番号に応じてゲーム分岐処理(ステップA8)を行う。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理(ステップA9)を行う。ステップA8にて、ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理(ステップA10)を行う。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理(ステップA11)を行う。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップA12)を行う。ステップA8にて、ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップA13)を行う。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップA14)を行う。ステップA8にて、ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理(ステップA9)を行うために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理(ステップA15)を行う。
その後、特図1表示器51の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA16)、特図1表示器51に係る図柄変動制御処理(ステップA17)を行う。そして、特図2表示器52の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA18)、特図2表示器52に係る図柄変動制御処理(ステップA19)を行う。一方、ステップA4にて、特図ゲーム処理タイマの値が0でない場合(ステップA4;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、処理をステップA16に移行して、それ以降の処理を行う。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理の詳細について説明する。図10に示すように、始動口スイッチ監視処理では、先ず、第1始動口(始動入賞口36)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA111)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA112)を行う。なお、ステップA112における特図始動口スイッチ共通処理の詳細については、ステップA116における特図始動口スイッチ共通処理とともに後述する。
次に、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中である、即ち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かを判定し(ステップA113)、普通電動役物が作動中である(ステップA113;Y)と判定すると、処理をステップA115に移行して、それ以降の処理を行う。一方、ステップA113にて、普通電動役物が作動中でない(ステップA113;N)と判定すると、普電不正発生中であるかを判定する(ステップA114)。
普電不正発生中であるかの判定では、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数(例えば5個)以上である場合に不正発生中であると判定する。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上である場合に不正発生中と判定する。
ステップA114にて、普電不正発生中でない(ステップA114;N)と判定すると、第2始動口(普通変動入賞装置37)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA115)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA116)を行って、始動口スイッチ監視処理を終了する。また、ステップA114にて、普電不正発生中である(ステップA114;Y)と判定された場合は、始動口スイッチ監視処理を終了する。即ち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップA112、A116)の詳細について説明する。特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
図11に示すように、特図始動口スイッチ共通処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに入力があるか否かを判定する(ステップA201)。そして、監視対象の始動口スイッチに入力がない場合(ステップA201;N)は、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。一方、監視対象の始動口スイッチに入力がある場合(ステップA201;Y)は、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがあるかを判定する(ステップA202)。
対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがない場合(ステップA202;N)、すなわち乱数が抽出されていない場合は、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。また、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがある場合(ステップA202;Y)は、監視対象の始動口スイッチの始動口入賞フラグをセーブした後(ステップA203)、当該監視対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、準備する(ステップA204)。
続けて、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチへの入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号出力回数をロードし(ステップA205)、ロードした値を+1更新して(ステップA206)、出力回数がオーバーフローするかを判定する(ステップA207)。出力回数がオーバーフローしない場合(ステップA207;N)は、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(ステップA208)、処理をステップA209に移行する。一方、出力回数がオーバーフローする場合(ステップA207;Y)は、処理をステップA209に移行する。
次に、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満かを判定する(ステップA209)。特図保留数が上限値未満である場合(ステップA209;Y)は、更新対象の特図保留数(特図1保留数又は特図2保留数)を+1更新し(ステップA212)、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備して(ステップA213)、コマンド設定処理(ステップA214)を行う。
続けて、監視対象の始動口スイッチに対応する特図保留数に対応する乱数格納領域のアドレスを算出し(ステップA215)、大当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(ステップA216)。次に、監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出して準備し(ステップA217)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップA218)。さらに、変動パターン乱数1から3を抽出して各乱数に対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブする(ステップA219)。そして、特図保留情報判定処理(ステップA220)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
ここで、遊技制御装置100(RAM111C)は、始動入賞口36や普通変動入賞装置37の始動入賞領域への遊技球の流入に基づき、所定の乱数を抽出し前記変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動記憶手段をなす。また、始動記憶手段(遊技制御装置100)は、第1始動入賞口(始動入賞口36)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第1始動記憶として記憶し、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第2始動記憶として記憶する。
一方、ステップA209にて、特図保留数が上限値未満でない(ステップA209;N)と判定すると、飾り特図保留数コマンド(保留オーバーフローコマンド)を準備し(ステップA210)、コマンド設定処理(ステップA211)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、上述の始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップA220)の詳細について説明する。特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理である。
図12に示すように、まず、先読み演出を実行してよい条件を満たしているかを判定し(ステップA231)、満たしていない場合(ステップA231;N)は、特図保留情報判定処理を終了する。また、満たしている場合(ステップA231;Y)は、以下の先読み演出に関する処理を行う。
ここで、先読み演出を実行してよい条件を満たしている場合とは、特図始動口スイッチ共通処理のステップA201に係る始動口スイッチの入力が始動口2スイッチ37aの入力である場合である。また、特図始動口スイッチ共通処理のステップA201に係る始動口スイッチの入力が始動口1スイッチ36aの入力である場合は、普通変動入賞装置37の開放延長機能が作動中でない場合、即ち、時短状態中でない場合であり、大当り(特別遊技状態)中でもない場合である。
先読み演出を実行してよい条件を満たしている場合(ステップA231;Y)に行われる先読み演出に関する処理では、まず、大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かにより大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA232)を行う。そして、判定結果が大当りである場合(ステップA233;Y)は、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA234)、大当り図柄乱数をチェックして対応する大当り停止図柄パターンを取得して(ステップA235)、停止図柄パターンを先読み停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA237)。一方、判定結果が大当りでない場合(ステップA233;N)は、はずれ停止図柄パターンを設定し(ステップA236)、停止図柄パターンを先読み停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA237)。
その後、対象の始動口スイッチ及び停止図柄パターンに対応する先読み図柄コマンドを準備し(ステップA238)、コマンド設定処理を行う(ステップA239)。次に、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA240)を行い、対象の始動口スイッチに対応する後半変動パターン設定情報テーブルを準備し(ステップA241)、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理を行う(ステップA242)。
そして、特図変動表示ゲームの変動態様における前半変動パターンを示す前半変動番号及び後半変動パターンを示す後半変動番号に対応する先読み変動パターンコマンドを準備して(ステップA243)、コマンド設定処理を行い(ステップA244)、特図保留情報判定処理を終了する。なお、ステップA240における特図情報設定処理、ステップA242における変動パターン設定処理は、特図普段処理で特図変動表示ゲームの開始時に実行される処理と同様である。
以上の処理により、先読み対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果を含む先読み図柄コマンドと、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームでの変動パターンの情報を含む先読み変動パターンコマンドが準備され、演出制御装置300に送信される。これにより、始動記憶に対応した結果関連情報(大当りか否かや変動パターンの種類)の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示を変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に始動記憶として記憶される乱数を、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームの実行前に判定する(例えば特別結果となるか否か等を判定)事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではなく、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われる前であればいつでもよい。
〔特図普段処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップA9)の詳細について説明する。図13に示すように、特図普段処理では、先ず、特図2保留数(第2始動記憶数)が0であるかを判定する(ステップA301)。特図2保留数が0である(ステップA301;Y)と判定すると、特図1保留数(第1始動記憶数)が0であるかを判定する(ステップA306)。そして、特図1保留数が0である(ステップA306;Y)と判定すると、客待ちデモが開始済みであるかを判定し(ステップA311)、客待ちデモが開始済みでない場合(ステップA311;N)は、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセーブする(ステップA312)。
続けて、客待ちデモコマンドを準備して(ステップA313)、コマンド設定処理(ステップA314)を行い、特図普段処理移行設定処理1(ステップA315)を行って、特図普段処理を終了する。一方、ステップA311にて、客待ちデモが開始済みである場合(ステップA311;Y)は、特図普段処理移行設定処理1(ステップA315)を行って、特図普段処理を終了する。
また、ステップA301にて、特図2保留数が0でない場合(ステップA301;N)は、−1更新後の特図2保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備し(ステップA302)、コマンド設定処理(ステップA303)を行う。次に、特図2変動開始処理(ステップA304)を行い、特図2の特図変動中処理移行設定処理(ステップA305)を行って、特図普段処理を終了する。また、ステップA306にて、特図1保留数が0でない場合(ステップA306;N)は、−1更新後の特図1保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備し(ステップA307)、コマンド設定処理(ステップA308)を行う。次に、特図1変動開始処理(ステップA309)を行い、特図1の特図変動中処理移行設定処理(ステップA310)を行って、特図普段処理を終了する。なお、飾り特図保留数コマンドを準備する処理(ステップA307、A302)を行う時点では特図変動表示ゲームの開始に基づく保留数の減算は行われておらず、現在の特図1保留数又は特図2保留数から−1した特図1保留数又は特図2保留数に対応する保留数コマンドを準備している。実際に特図1保留数又は特図2保留数を−1更新する処理は特図1変動開始処理(ステップA309)又は特図2変動開始処理(ステップA304)における変動開始情報設定処理(図41参照)のステップA441で行われる。
このように、特図2保留数のチェックを特図1保留数のチェックよりも先に行うことで、特図2保留数が0でない場合には特図2変動開始処理(ステップA304)が実行されることとなる。すなわち、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームに優先して実行されることとなる。つまり、遊技制御装置100が、第2始動記憶手段(遊技制御装置100)に第2始動記憶がある場合には、当該第2始動記憶に基づく変動表示ゲームを、第1始動記憶に基づく変動表示ゲームよりも優先的に実行する優先制御手段をなす。
〔特図1変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図1変動開始処理(ステップA309)の詳細について説明する。特図1変動開始処理は、第1特図変動表示ゲームの開始時に行う処理である。図14に示すように、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図1)を示す特図1変動フラグを変動図柄判別領域にセーブし(ステップA331)、第1特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップA332)を行う。
次に、特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップA333)を行った後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA334)を行い、第1特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図1変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA335)。その後、第1特図変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステップA336)を行い、第1特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA337)を行って、特図1変動開始処理を終了する。
〔特図2変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図2変動開始処理(ステップA304)の詳細について説明する。特図2変動開始処理は、第2特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であって、図14に示した特図1変動開始処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象として行うものである。
図15に示すように、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図2)を示す特図2変動フラグを変動図柄判別領域にセーブし(ステップA461)、第2特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップA462)を行う。
次に、特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップA463)を行った後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA464)を行い、第2特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図2変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA465)。その後、第2特図変動表示ゲームの変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステップA466)を行い、第2特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA467)を行って、特図2変動開始処理を終了する。
〔特図表示中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図表示中処理(ステップA11)の詳細について説明する。図16に示すように、特図表示中処理では、まず、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理にて設定された大当りフラグ2をロードして(ステップA621)、RWMの大当りフラグ2領域をクリアする処理(ステップA622)を行う。そして、ロードされた大当りフラグ2が大当りかを判定して(ステップA623)、大当りである(ステップA623;Y)と判定すると、RWMの大当りフラグ1領域をクリアし(ステップA628)、第2特図変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関する試験信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA629)、ラウンド数上限値テーブルを設定する(ステップA630)。
一方、ステップA623にて、大当りフラグ2のチェックの結果、大当りでない(ステップA623;N)と判定すると、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて設定された大当りフラグ1をロードして(ステップA624)、RWMの大当りフラグ1領域をクリアする(ステップA625)。続けて、ロードされた大当りフラグ1が大当りかを判定して(ステップA626)、大当りである(ステップA626;Y)と判定すると、第1特図変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する試験信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA627)、ラウンド数上限値テーブルを設定する処理(ステップA630)を行う。
ラウンド数上限値テーブルを設定する処理(ステップA630)を行った後、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値を取得してRWMのラウンド数上限値領域にセーブする(ステップA631)。続けて、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得してRWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブする(ステップA632)。
次に、停止図柄パターンに対応した飾り特図コマンドをRWMの飾り特図コマンド領域からロードして準備し(ステップA633)、コマンド設定処理(ステップA634)を行う。その後、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを準備して(ステップA635)、コマンド設定処理(ステップA636)を行う。続けて、特図1又は特図2停止図柄設定処理にて設定された図柄情報(停止図柄番号又は停止図柄パターン)に対応するファンファーレコマンドを準備して(ステップA637)、コマンド設定処理(ステップA638)を行う。
次に、大入賞口開放情報と、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率の状態に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA639)。その後、大入賞口開放情報に対応する大当りファンファーレ時間(例えば6000ms又は48ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA640)。そして、大入賞口開放情報に対応する大入賞口(第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39)の大入賞口不正入賞数領域をクリアし(ステップA641)、大入賞口開放情報に対応する大入賞口の大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(ステップA642)。
次に、特図ゲームモードフラグをロードし(ステップA643)、ロードしたフラグを特図ゲームモードフラグ退避領域へセーブする(ステップA644)。これにより特別結果が発生した際における演出モードの情報が記憶される。そして、後に記憶した情報に基づき特別遊技状態の終了後の演出モードが決定される。その後、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(ステップA645)を行い、特図表示中処理を終了する。
一方、ステップA626にて、大当りフラグ1が大当りでない場合(ステップA626;N)は、演出モードの設定に関する演出モード情報チェック処理(ステップA646)を行い、時短状態とする特図変動表示ゲームの実行回数を管理する時間短縮変動回数更新処理(ステップA647)を行う。そして、特図普段処理移行設定処理1(ステップA648)を行い、特図表示中処理を終了する。
〔時間短縮変動回数更新処理〕
次に、上述の特図表示中処理における時間短縮変動回数更新処理(ステップA647)の詳細について説明する。図17に示すように、時間短縮変動回数更新処理では、まず、特図高確率(高確率状態)中であるかを判定する(ステップA691)。特図高確率中である場合(ステップA691;Y)は、時間短縮変動回数更新処理を終了する。また、特図高確率中でない場合(ステップA691;N)は、特図時短(時短状態)中であるかを判定する(ステップA692)。
特図時短中でない場合(ステップA692;N)は、時間短縮変動回数更新処理を終了する。また、特図時短中である場合(ステップA692;Y)は、時短状態とする特図変動表示ゲームの実行回数を管理する時間短縮変動回数を−1更新し(ステップA693)、時間短縮変動回数が0となったかを判定する(ステップA694)。時間短縮変動回数が0でない場合(ステップA694;N)、すなわち次の特図変動表示ゲームでも時短状態が継続する場合は、時間短縮変動回数更新処理を終了する。また、時間短縮変動回数が0である場合(ステップA694;Y)、すなわち今回の特図変動表示ゲームで時短状態が終了する場合は、確率情報コマンド(時短終了)を準備し(ステップA695)、コマンド設定処理(ステップA696)を行う。その後、特図普段処理移行設定処理2(時短終了時)を行い(ステップA697)、時間短縮変動回数更新処理を終了する。
〔特図普段処理移行設定処理2(時短終了時)〕
図18には、上述の時間短縮変動回数更新処理における特図普段処理移行設定処理2(時短終了時)(ステップA697)を示した。この特図普段処理移行設定処理2(時短終了時)では、まず、時短の終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA701)、時短の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA702)。
次に、遊技状態表示番号領域に低確率中の番号をセーブし(ステップA703)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率&普電サポートなしフラグをセーブする(ステップA704)。さらに、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブし(ステップA705)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブして(ステップA706)、特図普段処理移行設定処理2(時短終了時)を終了する。
〔大当り終了処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大当り終了処理(ステップA15)の詳細について説明する。図19に示すように、この大当り終了処理では、まず、今回の特別遊技状態を実行する契機となった特別結果の種類に基づき設定される確率変動判定フラグが、特別遊技状態の終了後に高確率状態となる場合に設定される高確率データかを判定する(ステップA901)。
高確率データでない場合(ステップA901;N)は、大当り終了設定処理1を行い(ステップA902)、高確率データである場合(ステップA901;Y)は、大当り終了設定処理2を行って(ステップA903)、特図ゲームモードフラグに対応する確率情報コマンドを準備し(ステップA904)、コマンド設定処理(ステップA905)を行う。
次に、遊技制御装置100での演出モードの管理に必要な情報をセーブする処理として、まず、停止図柄パターンに対応する演出モード情報設定テーブルを設定する(ステップA906)。そして、設定された演出モード情報設定テーブルを参照して、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの演出モード番号を取得して演出モード番号領域にセーブする(ステップA907)。さらに、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの演出残り回転数を取得して演出残り回転数領域にセーブし(ステップA908)、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの次モード移行情報を取得して次モード移行情報領域にセーブする(ステップA909)。
その後、新たな演出モード番号に対応するコマンドを準備し(ステップA910)、コマンドを演出モードコマンド領域にセーブして(ステップA911)、コマンド設定処理(ステップA912)を行う。そして、特図普段処理移行設定処理3を行い(ステップA913)、大当り終了処理を終了する。
〔大当り終了設定処理1〕
図20には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理1(ステップA902)を示した。この大当り終了設定処理1では、まず、時短の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA921)、時短の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA922)。
次に、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率&普電サポートフラグをセーブし(ステップA923)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短フラグをセーブする(ステップA924)。その後、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(時短)をセーブし(ステップA925)、時間短縮変動回数領域に時間短縮変動回数初期値(例えば70)をセーブして(ステップA926)、大当り終了設定処理1を終了する。
以上の処理により、特別遊技状態の終了後、特図変動表示ゲームの確率状態が通常確率状態となるとともに時短状態となる。また、時短変動回数領域に時短変動回数初期値(例えば70)をセットすることで、所定回数(例えば100回)の特図変動表示ゲームの実行により時短状態が終了するようになる。
〔大当り終了設定処理2〕
図21には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理2(ステップA903)を示した。この大当り終了設定処理2では、まず、高確率の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA931)、高確率の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA932)。
次に、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率&普電サポートフラグをセーブし(ステップA933)、特図ゲームモードフラグ領域に特図高確率&時短フラグをセーブする(ステップA934)。その後、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(高確率)をセーブし(ステップA935)、時間短縮変動回数領域をクリアして(ステップA936)、大当り終了設定処理2を終了する。以上の処理により、特別遊技状態の終了後、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態となるとともに次回の特別結果態様の導出まで時短状態となる。
すなわち、遊技制御装置100が、特別遊技状態の終了後、予め定められた所定期間にわたり、普通変動入賞装置37を開状態とする期間を延長する特定遊技状態(時短状態)を発生可能な特定遊技状態発生制御手段をなす。また、遊技制御装置100が、遊技状態を、第1遊技状態(通常確率状態)と第2遊技状態(高確率状態)の何れかに設定する遊技状態設定手段をなす。
次に、遊技における演出と演出を制御する演出制御装置300での制御について説明する。図22には、演出モードの状態遷移図を示した。演出モードは、表示装置41での表示や特図変動表示ゲームの演出などを規定するものであり、表示装置41での表示や特図変動表示ゲームの演出などから何れの演出モードに滞在しているかを遊技者が認識可能である。
普通変動入賞装置37の動作状態が通常動作状態(サポ無し)であり、特図変動表示ゲームで特別結果を導出する確率の状態が通常確率状態(低確)である場合は、通常モードST1となる。この通常モードST1において特別結果が導出されると特別遊技状態となり、特別遊技モードST2に移行する。
特別遊技モードST2には、特別遊技状態の後に特図変動表示ゲームで特別結果を導出する確率の状態が高確率状態となることを明確に報知する確変大当りモードST2aと、特別遊技状態の後の特図変動表示ゲームで特別結果を導出する確率の状態を明確に報知しない共通大当りモードST2bとがあり、何れかが設定される。
特別遊技状態が終了すると、普通変動入賞装置37の動作状態が時短動作状態(サポ有)となる。この時短動作状態は、特図変動表示ゲームで特別結果を導出する確率の状態が低確率状態である場合は100回の特図変動表示ゲームを実行することで終了して通常動作状態となる。また、特図変動表示ゲームで特別結果を導出する確率の状態が高確率状態である場合は、次回の特別結果の導出まで時短動作状態が継続する。
共通大当りモードST2bが設定された特別遊技状態が終了した場合は潜伏モードST3に移行する。この潜伏モードST3では、普通変動入賞装置37の動作状態が時短動作状態(サポ有)であり、特図変動表示ゲームで特別結果を導出する確率の状態が通常確率状態(低確)又は高確率状態(高確)である。この潜伏モードST3では特図変動表示ゲームで特別結果を導出する確率の状態を明確に報知しない。また、確変大当りモードST2aが設定された特別遊技状態が終了した場合は期待モードST4へ移行する。
潜伏モードST3において高確率状態である場合には、10回の特図変動表示ゲームを実行した場合に所定の確率で期待モードST4に移行する。また、この10回の特図変動表示ゲームを実行して移行しなかった場合でも100回の特図変動表示ゲームを実行した場合には必ず期待モードST4へ移行する。
潜伏モードST3において低確率状態である場合には基本的に期待モードST4へは移行せず、100回の特図変動表示ゲームを実行して普通変動入賞装置37の動作状態が通常動作状態に移行することに伴い通常モードST1へ移行する。ただし、特図変動表示ゲームの結果が特別結果となることが判明した場合に所定の確率で期待モードST4へ移行するようになっている。
期待モードST4でも特図変動表示ゲームで特別結果を導出する確率の状態を明確に報知しないが、上述のように低確率状態である場合には特図変動表示ゲームの結果が特別結果となる場合にのみ移行するためほとんどが高確率状態である。よって、次回の特別結果の導出が約束された演出モードであるとも言える。この期待モードST4には特別結果の導出まで滞在することとなる。すなわち、通常モードST1、潜伏モードST3及び期待モードST4が現在の遊技状態(ここでは確率状態)を示唆可能な状態示唆演出をなし、期待モードST4は、第1状態示唆延出をなす通常モードST1及び潜伏モードST3がよりも高確率状態である可能性が高いことを示唆する第2状態示唆演出をなす。
図23には、表示装置41での表示態様の一例を示した。図23(a)には通常モードST1における表示態様を示した。表示装置41の表示領域の中央には、飾り特図変動表示ゲームを表示する飾り特図変動表示ゲーム表示部85が設けられる。ここでは、左変動表示領域85a、中変動表示領域85b、右変動表示領域85cの各々で識別情報を変動表示した後に停止表示することで飾り特図変動表示ゲームを表示する。
また、表示領域の中央下部には始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示を表示する記憶表示部83が設けられる。記憶表示部83には、第1始動記憶を表示する第1記憶表示部83aと、第2始動記憶を表示する第2記憶表示部83bとが設けられている。第1記憶表示部83aに表示される飾り特図始動記憶表示は、第1始動記憶と一対一に対応し、記憶順に並んで表示されるものであり、ここでは4つの第1始動記憶があることを示している。左端の飾り特図始動記憶表示が最先に記憶された第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示であり、消化される毎に左へ移行するようになっている。また、それぞれの始動記憶に対応する特図1変動表示ゲームの結果や変動パターン等の先読み結果をその表示態様により示唆することが可能である。
また、第2記憶表示部83bでは第1記憶表示部83aと同様に第2始動記憶と一対一に対応した飾り特図始動記憶表示を表示する。なお、ここでは、消化順序が3番目の第2始動記憶について飾り特図始動記憶表示の表示態様を変化させる先読み予告演出が行われている。すなわち、表示装置41が始動記憶に関する情報を表示可能な始動記憶表示手段をなす。
第1記憶表示部83aの左方には、現在実行中の特図変動表示ゲームに対応する始動記憶に関する情報を表示する実行中記憶表示部84が設けられる。この実行中記憶表示部84には、特図変動表示ゲームの開始時に第1記憶表示部83a又は第2記憶表示部83bの左端にある飾り特図始動記憶表示が移行し、実行される特図変動表示ゲームの結果や変動パターン等をその表示態様により示唆するようになっている。
表示領域の右上部には、始動記憶数を表示する始動記憶数表示部86が設けられる。この始動記憶数表示部86には、第1始動記憶の数を表示する第1始動記憶数表示部86aと、第2始動記憶の数を表示する第2始動記憶数表示部86bとが設けられている。
また、第2記憶表示部83bの右方には、ストック数を表示するストック表示部87が設けられている。ストック数は第1始動記憶数が上限値(ここでは4)である場合に始動入賞口36への入賞が発生した場合や、第2始動記憶数が上限値(ここでは4)である場合に普通変動入賞装置37への入賞が発生した場合、すなわちオーバーフロー入賞が発生した場合に1加算されるものである。このストック数が所定数(ここでは100)に達すると、ストック解放演出が実行可能となる。
図23(b)には、潜伏モードST3における表示態様を示した。潜伏モードST3である場合には、記憶表示部83、実行中記憶表示部84の表示を行わない。また、表示領域の左上方には、現在の演出モードを表示する演出モード表示部88aと、当該演出モードで実行可能な特図変動表示ゲームの実行回数を表示する実行可能数表示部88bが設けられる。演出モード表示部88aには潜伏モードST3である旨が表示され、実行可能数表示部88bには潜伏モードST3で実行可能な特図変動表示ゲームの回数として、ここでは残り9回の特図変動表示ゲームを実行可能である旨が表示されている。
図23(c)には、期待モードST4における表示態様を示した。期待モードST4における表示態様は図23(b)に示した潜伏モードST3における表示態様と同様である。演出モード表示部88aには期待モードST4である旨が表示され、実行可能数表示部88bには期待モードST4で実行可能な特図変動表示ゲームの回数として、ここでは無限回すなわち次回の特別結果の導出まで期待モードST4である旨が表示されている。
図24には、表示装置41に表示される飾り特図変動表示ゲームの識別情報を示した。識別情報には図柄1〜9及び図柄A〜Cの12種類があり、左変動表示領域85a、中変動表示領域85b、右変動表示領域85cのそれぞれにおいて、図柄1〜9、A〜Cの順で変動表示され、何れか一つが停止表示される。特図変動表示ゲームの結果が特別結果である場合は、左変動表示領域85a、中変動表示領域85b、右変動表示領域85cに同一の図柄が揃うように停止表示される。このとき、特定図柄をなす図柄3、5又は7の何れかの図柄で揃うのは特別遊技状態の後に高確率状態となることを報知する場合のみとされ、この場合は確変大当りモードST2aに移行する。また、図柄3、5、7以外の図柄は、特別遊技状態の後に高確率状態となる場合と低確率状態となる場合の何れでも揃うことがあるようにされ、この場合は共通大当りモードST2bに移行する。
また、図柄1〜9については共通する位置、すなわち変動表示領域で停止表示された状態において同一となる位置に目を模した同一の表示を備えている。この目を模した表示が、共通する位置に設けられた同一の表示である共通表示部98をなす。なお、図柄A〜Cについては共通表示部98を備えていないが、図柄1〜9と同様の共通表示部98を備えるようにしても良い。
図25には、演出モードの移行の一例を示した。この例ではまず、図25(a)に示すように通常モードST1で特図変動表示ゲームの結果が特別結果となり、表示装置41での飾り特図変動表示ゲームにおいて図柄1が揃う特別結果が表示されている。その後、図25(b)に示すように特別遊技状態となっている。図柄1が揃う場合は特別遊技状態の終了後に高確率状態となる場合と低確率状態となる場合の両方が含まれる。よってこの場合の特別遊技状態の演出モードは共通大当りモードST2bとなる。
この特別遊技状態が終了すると潜伏モードST3となる。特別遊技状態の終了直後では潜伏モードST3で実行可能な特図変動表示ゲームの実行回数として10回が設定される。図25(c)〜(f)に示すように、演出モード表示部88aには潜伏モードST3である旨が表示され、実行可能数表示部88bには潜伏モードST3で実行可能な特図変動表示ゲームの回数が表示される。この実行可能数表示部88bに表示される回数は特図変動表示ゲームの実行毎に減算される。
そして図25(g)に示すように、特別遊技状態の終了から10回目の特図変動表示ゲームでは、次に移行する演出モードを報知する設定報知演出が行われる。この設定報知演出では遊技者に演出ボタン25を操作するように促す表示がなされ、操作することに基づき次に移行する演出モードが報知されるようになっている。なお、演出ボタン25を操作しなかった場合には、所定のタイミングで次に移行する演出モードを報知するようにしても良いし、報知を行わないようにしても良い。また、演出ボタン25を操作しなくても予定されていた演出モードへ移行するようにしても良いし、操作しなかった場合には潜伏モードST3が継続するようにしても良い。
設定報知演出では次に移行する演出モードや設定される実行可能回数により、図25(h)、(i)の何れかの報知が行われ、報知された演出モードが設定される。次回の大当りまで期待モードST4となることを報知する場合は、図25(h)に示すように期待モードST4に移行する旨と実行可能回数が∞(無限回)であることが報知される。また、これに伴い、演出モード表示部88aには期待モードST4である旨が表示され、実行可能数表示部88bには期待モードST4で実行可能な特図変動表示ゲームの回数として無限回が表示される。この報知が行われる場合は高確率状態である場合のみであり、この報知により遊技者は高確率状態であることを把握可能である。
また、特別遊技状態の終了から100回目となる特図変動表示ゲームまで潜伏モードST3が継続することを報知する場合は、図25(i)に示すように潜伏モードST3が継続する旨と実行可能回数が90回であることが報知される。また、これに伴い、演出モード表示部88aには潜伏モードST3である旨の表示が継続され、実行可能数表示部88bには新たに潜伏モードST3で実行可能な特図変動表示ゲームの回数として90回が表示される。この場合は高確率状態である場合と低確率状態である場合の両方が含まれるので、この時点では確率状態を把握困難である。図25(i)の報知が行われた場合は、特別遊技状態の終了から100回目となる特図変動表示ゲームで再び設定報知演出が行われる。高確率状態である場合には次の特別結果の導出まで期待モードST4となるため、この設定報知演出では図25(h)に示す報知が行われる。また、低確率状態である場合には通常モードST1に戻るため、その旨の報知演出が行われる。
図26には、設定報知演出が行われる特図変動表示ゲームの結果によって移行する演出モードを異ならせる例を示した。ここでは、確率状態が低確率状態であり、設定報知演出を実行する特図変動表示ゲームにおいて潜伏モードST3が継続する旨の報知が行われる予定となっている場合の例を示した。
設定報知演出を実行する特図変動表示ゲームの開始に伴い図26(a)に示すように設定報知演出が開始される。当該特図変動表示ゲームの結果がはずれである場合は、図26(b)に示すように潜伏モードST3が継続する旨の報知が行われて潜伏モードST3が継続し、図26(c)に示すようにはずれの結果で特図変動表示ゲームが終了する。低確率状態である場合には基本的には期待モードST4へ移行しないので、潜伏モードST3の継続は予定されていたものであり、この場合は予定通り潜伏モードST3を継続する。
これに対して、当該特図変動表示ゲームの結果が特別結果である場合は、図26(d)に示すように期待モードST4へ移行する旨の報知を行って期待モードST4へ移行し、図26(e)に示すように特別結果を導出する。すなわち、演出モードを移行させて特別結果の導出を予告するモード移行演出を実行する。この場合、潜伏モードST3を継続する予定を変更して期待モードST4へ移行させた状態で特別結果を導出する。このようにすることで、期待モードST4が特別結果の導出を期待できる演出モードであることを強く印象付けることができ、遊技の興趣を向上することができる。
なお、図26(d)の報知において期待モードST4で実行可能な特図変動表示ゲームの実行回数の報知は行わず、実行可能数表示部88bの表示も行わないようにしている。これにより、図25(h)に示したように次回の特別結果の導出まで期待モードST4であることを報知することで遊技者が高確率状態であると誤認してしまうことを防止している。また、このように実行回数を報知しないことで、通常とは異なる報知となって特別結果となることを示唆することもでき、遊技の興趣を向上することができる。
ただし、図25(h)と同様の報知を行うようにしても良い。また、低確率状態であって特別結果となることが判明していない場合にも所定確率で期待モードST4へ移行可能としても良い。この場合、特別遊技状態の終了から100回目の特図変動表示ゲームまでの実行回数を報知するようにしても良い。
また、確率状態が高確率状態であり、設定報知演出を実行する特図変動表示ゲームにおいて潜伏モードST3が継続する旨の報知が行われる予定となっている場合も同様に、結果が特別結果となる場合には予定を変更して期待モードST4へ移行させるようにしても良い。この場合、図26(d)の報知において図25(h)と同様に期待モードST4で実行可能な特図変動表示ゲームの実行回数の報知を行っても良い。
なお、図26では設定報知演出を実行する特図変動表示ゲームの結果が特別結果となる場合について説明したが、通常モードST1や潜伏モードST3において先読み結果に基づき特別結果となる特図変動表示ゲームを実行する始動記憶の存在が判明した場合に、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームを実行する前から期待モードST4へ移行させるモード移行演出を実行可能である。
また、潜伏モードST3において設定報知演出をする予定のない特図変動表示ゲームや通常モードST1での特図変動表示ゲームにおいて、当該特図変動表示ゲームの結果が特別結果となる場合にも、上述のように期待モードST4へ移行させた上で特別結果を導出するモード移行演出を実行しても良い。また、この場合にはモード移行演出に替えて図3(e)に示したような盤演出装置44を用いた報知を行うようにしても良い。
次に、変動表示中における演出表示について説明する。図27には、識別情報を一時的に消去した後に再表示する再表示演出の一例を示した。図27(a)に示すように変動表示が行われている状態で、図27(b)に示すように左変動表示領域85aの変動表示が停止した後、図27(c)に示すように右変動表示領域85cの変動表示の速度が徐々に低下する。
通常の変動表示中の演出では、変動表示の速度が徐々に低下した後に右変動表示領域85cに識別情報が停止表示されるが、再表示演出が行われる場合は図27(d)に示すように識別情報が消去される。また、識別情報の消去に伴い音声が出力され、識別情報が消去されている状態であることを遊技者が把握できるようにしている。その後、図27(e)に示すように識別情報が消去されていた右変動表示領域85cに識別情報が再表示される。ここでは図27(c)に示した消去直前の識別情報と異なる識別情報が再表示されて停止しているが、消去直前の識別情報が再表示される場合もある。
このような再表示演出を行うことで、図27(c)のようにリーチ状態とならないように識別情報が停止する際に、再表示演出により図27(e)のようにリーチ状態となることを期待でき、遊技の興趣を向上することができる。
図28には再表示演出の別例を示した。図28(a)に示すように右変動表示領域85cの変動表示の速度が徐々に低下した後に識別情報が消去されるが、図28(b)に示すように共通表示部98以外の部分を消去した後、図28(c)に示すように共通表示部98を消去して完全に消去された状態としても良い。その後、再表示する際には、図28(d)に示すようにまず共通表示部98を表示し、図28(e)に示すように識別情報の全体を表示するようにしても良い。
このようにすることで再表示演出の装飾性を高めより遊技の興趣を向上することができる。なお、共通表示部98を備えない図柄A〜Cを消去する際や再表示する際には、図28(b)や(d)のような共通表示部98の表示を行わないようにしても良い。この場合、各図柄の特徴的な部分を最後に消去又は最初に表示するようにしても良い。もちろん、図柄に係らず図28(b)や(d)のように共通表示部98を表示するようにしても良い。
また、図28(c)のように完全に識別情報を消去しないようにし、図28(b)に示すように共通表示部98を表示したままとしても良い。このようにすることで、識別情報が消去されている状態であることを遊技者に認識しやすくすることができる。この場合も、共通表示部98を備えない図柄A〜Cについては共通表示部98を表示しないようにしても良いし、各図柄の特徴的な部分を表示しておくようにしても良い。
また、図28(f)に示すように、表示領域に飾り特図変動表示ゲーム表示部85と対応して飾り特図変動表示ゲームを表示する第2飾り特図変動表示ゲーム表示部99を設け、飾り特図変動表示ゲーム表示部85で再表示演出により識別情報が消去されている場合に、第2飾り特図変動表示ゲーム表示部99では対応する変動表示領域の識別情報を変動表示するようにして、変動表示が継続していることを示すようにしても良い。
また、ここでは右変動表示領域85cの識別情報を消去する例について説明したが、左変動表示領域85aや中変動表示領域85bの識別情報を消去しても良い。さらに、複数の変動表示領域の識別情報を消去しても良い。また、再表示演出を行うタイミングは変動表示が停止するタイミングに限られず、仮停止中など任意のタイミングで実行可能である。例えば、はずれの結果態様で仮停止している状態から再表示演出を開始して、リーチ状態となるようにしても良い。また、識別情報を消去している際に特有の効果音を出力するようにしたが、特有の効果音を出力するのではなく、識別情報を消去している際にBGMの音量が通常よりも大きくなるようにしても良い。
また、識別情報が消去されている場合には記憶表示部83など他の表示も消去するようにしても良い。さらに、記憶表示部83を消去した場合に再表示する際には、飾り特図始動記憶表示の表示態様を変化させる先読み予告演出を開始するようにしても良い。また、識別情報が消去されている場合には盤装飾装置46や枠装飾装置18のLEDの一部又は全部も消灯するようにしても良い。
図29には再表示演出の別例を示した。この例では、図29(a)に示すように識別情報89がキャラクタ89aと枠89bと図柄89cとから構成されている。そして再表示演出では、まず図29(b)に示すようにキャラクタ89aが消去され、図29(c)に示すように枠89bが消去され、最後に図29(d)に示すように図柄89cが消去される。このように図柄89cが最後に消去されることで、消去前に表示されていた図柄89cを印象付けることができる。
再表示する際には、まず図29(e)に示すように枠89bが表示され、図29(f)に示すようにキャラクタ89aが表示され、最後に図29(g)に示すように図柄89cが表示される。このように、各識別情報で共通の枠89bを最初に表示し、その後にキャラクタ89aと図柄89cを表示することで、再表示演出の最後までどの図柄89cが表示されるかを認識しにくくし興趣を向上するようにしている。
以上のことから、始動条件の成立に基づき、表示装置41において複数の識別情報を変動表示した後に停止結果を表示するゲームを実行し、当該ゲームの停止結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な状態を発生する遊技機において、表示装置41における表示を含む遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)を備え、演出制御手段は、識別情報を非表示にした後に再表示する再表示演出を実行可能であり、当該再表示演出において、非表示にする際に表示されていた識別情報と、再表示した際の識別情報と、を異ならせることが可能であることとなる。したがって、遊技の興趣を向上することができる。
また、演出制御手段は、再表示演出において識別情報を非表示とする場合に、所定の音声を出力するようにしたこととなる。したがって、識別情報が非表示とされていることを遊技者に認識させることができる。また、再表示演出の装飾性を高めより遊技の興趣を向上することができる。
また、複数の識別情報は、各識別情報で共通する位置に設けられた同一の表示である共通表示部98を備え、演出制御手段は、再表示演出において識別情報を非表示とする場合には、共通表示部98を除いた部分を非表示とするようにしたこととなる。したがって、識別情報が非表示とされていることを遊技者に認識させることができる。また、再表示演出の装飾性を高めより遊技の興趣を向上することができる。
図30には変動表示中の演出の一つをなすステップアップ演出の一例を示した。ここでのステップアップ演出は第1段階から第3段階まで順次段階的に進行可能であって、進行した段階により実行中の特図変動表示ゲームが特別結果となる可能性の高さを示唆するものである。
図30(a)に示すようにステップアップ演出の第1段階では、段階を示す段階表示92として1つの火の玉を模した第1段階表示92aが表示領域を右から左へ横切るように表示される。この第1段階のステップアップ演出を実行した後に、図30(b)に示すように第2段階のステップアップ演出を実行可能である。第2段階のステップアップ演出では、段階を示す段階表示92として第1段階で表示された第1段階表示92aに色彩が異なる火の玉を模した表示を付加した第2段階表示92bが表示領域を右から左へ横切るように表示される。
さらにこの第2段階のステップアップ演出を実行した後に、図30(c)に示すように第3段階のステップアップ演出を実行可能である。第3段階のステップアップ演出では、段階を示す段階表示92として第2段階で表示された第2段階表示92bに色彩が異なる火の玉を模した表示を付加した第3段階表示92cが表示領域を右から左へ横切るように表示される。
そして、このステップアップ演出の実行に同期して先読み予告演出を実行する予告同期演出を可能となっている。図31には予告同期演出の一例を示した。図31(a)に示すように、第1段階のステップアップ演出に対応する第1段階表示92aから分離した火の玉を模した分離表示93が先読み予告演出の対象となる飾り特図始動記憶表示へ落下し、図31(b)に示すように当該飾り特図始動記憶表示の表示態様が1段階変化する先読み予告演出が行われる。
この予告同期演出はステップアップ演出の各段階に応じて実行可能であり、図31(c)に示すように、第2段階のステップアップ演出に対応する第2段階表示92bから分離した火の玉を模した分離表示93が先読み予告演出の対象となる飾り特図始動記憶表示へ落下し、図31(d)に示すように当該飾り特図始動記憶表示の表示態様が変化する先読み予告演出が行われる。ここではすでに1段階変化した飾り特図始動記憶表示に火の玉を模した分離表示93が落下しており、当該飾り特図始動記憶表示は2段階変化した状態となる。
さらに、図31(e)に示すように、第3段階のステップアップ演出に対応する第3段階表示92cから分離した火の玉を模した分離表示93が先読み予告演出の対象となる飾り特図始動記憶表示へ落下し、図31(f)に示すように当該飾り特図始動記憶表示の表示態様が変化する先読み予告演出が行われる。ここではすでに2段階変化した飾り特図始動記憶表示に火の玉を模した分離表示93が落下しており、当該飾り特図始動記憶表示は3段階変化した状態となる。
このように、実行中の特図変動表示ゲームについての予告演出であるステップアップ演出に同期して、未だ特図変動表示ゲームを実行していない始動記憶についての先読み予告演出を実行することで、遊技の興趣を向上することができる。特に、ステップアップ演出の第1段階のように期待感をそれほど高めることができない演出であっても先読み予告演出が同期する可能性を持たせることができ、遊技の興趣を向上することができる。
なお、予告同期演出は上述したものに限られるものではない。例えば、図32(a)に示すように分離表示93が複数の飾り特図始動記憶表示に落下してそれぞれの飾り特図始動記憶表示で先読み予告演出が行われるようにしても良い。また、図32(b)や(c)のように、図31で示したような分離表示93とは色や大きさが異なる分離表示93が落下し、飾り特図始動記憶表示での先読み予告演出が一度に複数段階進行したり、複数の飾り特図始動記憶表示で先読み演出が行われたりするようにしても良い。また、分離表示93が途中で消えるようにしても良いし、真下ではなく前方や後方に斜めに落下するようにしても良い。また、分離表示93が落下の途中で色彩や数が変化するようにしても良い。
また、図32(d)に示すように、ステップアップ演出に対応する段階表示92の一部が分離して分離表示93となるようにしても良い。この際に、段階表示92には分離表示93が分離したことを示す痕跡表示93aとして、分離表示93の形状の穴が開いたような表示を行い、段階表示92から分離表示93が分離したことを明示するようにしている。さらに、段階表示92が分離した分離表示93の分だけ縮小するようにしても良く、複数の分離表示93が分離する毎に順次縮小して最終的には消滅するようにしても良い。
また、図32(e)に示すように、分離表示93が飾り特図始動記憶表示がない部分に落下し、先読み予告演出が行われない場合があっても良い。さらに、図32(e)のように落下した分離表示93が図32(f)に示すように飾り特図始動記憶表示となり、未だ発生していない始動記憶に基づく特図変動表示ゲームについての示唆を行うようにしても良い。この場合は、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの演出(例えばリーチの発生など)を当該始動記憶の発生前から予め設定しておくようにする。
また、図32(g)に示すように分離表示93が実行中記憶表示部に落下して当該実行中記憶表示部での表示態様が変化し、実行中の特図変動表示ゲームについての示唆を行うようにしても良い。また、図32(h)に示すように分離表示93がストック表示部87に落下し、ストック数が増加するようにしても良い。
また、図32(i)に示すように分離表示93が変動表示領域85に落下し、識別情報が変化したり、停止される識別情報が予告されたりするようにしても良い。また、図27に示したような再表示演出が発生するようにしても良い。また、図32(j)に示すように、表示領域に普図変動表示ゲームを表示する普図表示領域94を設け、分離表示93が普図表示領域94に落下して普図変動表示ゲームの結果が示唆されるようにしても良い。
また、図33(a)に示すように、段階表示92が分離可能な分離表示93を持参した状態で表示され、その後、持参した分離表示93を落下させるようにしても良い。この場合、分離表示93を持参したが落下させない場合があっても良い。すなわち、分離表示93を持参した状態で表示されることで、先読み予告演出が行わる可能性があることを示唆することとなり、この分離前の状態では分離表示93が先読み予告演出の実行を示唆又は報知する示唆表示をなす。
さらに、図33(a)〜(c)に示すように、段階表示92の段階又はキャラクタの種類に応じて持参する分離表示93の種類が異なるようにしても良い。分離表示93の種類は色や柄、形状、表示態様(点滅)などにより判別可能とする。もちろん段階表示92とは関係のない色や柄、形状、表示態様であっても良い。
そして、進行した段階が高い段階表示92が持参する分離表示93ほど、先読み予告演出が行われる可能性を高くしたり、先読み予告演出が行われた場合に保留変化予告の進行する段階が多いようにしたりしても良い。また、段階表示92の種類に関係なく、先読み予告演出が行われる可能性の高さや、先読み予告演出が行われた場合に保留変化予告が進行する段階に応じて、持参する分離表示93の種類が異なるようにしても良い。この場合は、分離表示93が先読み予告演出の実行の可能性の高さや先読み予告演出の内容を示唆又は報知する示唆表示をなすこととなる。
また、段階表示92から分離表示93が分離したことを示す痕跡表示93aは、図32(d)に示したもの以外であっても良い。例えば、図33(d)に示すように分離表示93の形状とは異なる形状の穴が開いた表示としても良いし、段階表示92の一部が、欠ける、破損する、分解する、変色する、点滅する、変形する、他の表示に変化する、他の情報が表示されるものなどとしても良い。
また、図33(e)に示すように、分離表示93の分離に伴い段階表示92に痕跡表示93aが付加されるようにしても良い。また、図33(f)に示すように、分離表示93の分離に伴い段階表示92の色が変化するようにしても良い。この場合は変色が痕跡表示93aをなす。変化させるものは色に限らず、形状であっても良い。さらに、図33(g)に示すように、痕跡表示93aを段階表示92とは別個に表示するようにしても良い。この場合の痕跡表示93aは、表示装置41において行うもののほか、別途の表示装置や、ランプ、LEDで行うようにしても良い。また、分離表示93の分離に対応して役物が特定の動作を行うことで痕跡表示93aと同等の機能を果たすようにしても良い。また、分離表示93の分離に伴い音声を出力するようにしても良い。
すなわち、痕跡表示93aはここに挙げたものに限られず、分離表示93の発生を示すことができればどのようなものであっても良い。これらのような痕跡表示93aを行うことで、分離表示93が発生したことが分かり易くなり、実行中の特図変動表示ゲームの演出と同期した予告同期演出であることが分かり易くなる。
また、図34(a)に示すように段階表示92が複数の分離表示93を持参し、図34(b)に示すようにこのうち何れか一つ又は複数が分離するようにしても良い。段階表示92が持参する分離表示93は、先読み予告演出が行われる可能性の高さや、先読み予告演出が行われた場合に保留変化予告が進行する段階が異なる複数種類であっても良いし、同一の種類であっても良い。まだ、同一の飾り特図始動記憶表示に複数の分離表示93が落下して保留変化予告が複数段階進行するようにしても良い。
また、図34(c)に示すように、段階表示92に分離表示93付加されるようにしても良い。ここでは分離表示93として先読み予告演出についての示唆を行うプレートが段階表示92にリングで連結されるように付加されている。そして、図34(d)に示すようにリングが壊れて分離表示93が落下することで対象の飾り特図始動記憶表示で保留変化予告が行われるようにする。この際、段階表示92にリングの一部が残留し、これが痕跡表示93aとなる。
また、図34(e)に示すように実行中の特図変動表示ゲームの演出である段階表示92が、図34(f)に示すように途中で変化して先読み予告演出を行う予告表示93bとなるようにしても良い。すなわち、実行中の特図変動表示ゲームの演出が途中で先読み予告演出に変化、転換するようにしても良い。また、段階表示92が実行中の特図変動表示ゲームの予告演出と同様の態様で出現し、その後、当該段階表示92自体が飾り特図始動記憶表示に落下して先読み予告演出が行われるようにしても良い。また、分離表示93が飾り特図始動記憶表示に落下して先読み予告演出が行われるとしたが、分離に伴い先読み予告演出が行われるようにしても良い。また、分離を伴わず、段階表示92に付帯した状態で何らかの変化が発生して先読み予告演出が行われるようにしても良い。つまり、予告同期演出は、実行中のゲームに対する演出を用いて行われるものであれば良い。
また、予告同期演出はステップアップ演出に同期するものに限られず、実行中の特図変動表示ゲームについての演出に同期するものであれば良い。例えば、図35(a)に示すように特図変動表示ゲームの実行中に画像95が割り込むカットイン演出の実行に伴い先読み予告演出が行われるようにしても良い。また、図35(b)に示すようにリーチ状態の発生や図35(c)に示すようにSPリーチへの発展に伴い先読み予告演出が行われるようにしても良い。
また、図35(d)に示すように、特図変動表示ゲームの途中で飾り特図変動表示ゲームにおいて特別結果態様以外の結果態様で仮停止した後に再度変動表示を開始する再変動表示を一回以上行ういわゆる擬似連変動表示態様の場合に、仮停止に伴い先読み予告演出が行われるようにしても良い。また、図35(e)に示すように、特図変動表示ゲームの結果態様の導出に伴い先読み予告演出が行われるようにしても良い。この場合、結果態様の種類にかかわらず先読み予告演出が行われるようにしても良いし、はずれの結果態様である場合や、図35(e)の「123」のような特定の結果態様である場合、特別結果である場合などと限定して先読み予告演出が行われるようにしても良い。また、図35(f)に示すように再表示演出の実行に伴い先読み予告演出が行われるようにしても良い。
また、図35(g)に示すように飾り特図始動記憶表示において保留変化予告を行わずに、カットイン演出の画像95に先読み予告演出を含ませても良い。このように予告同期演出として、保留変化予告以外の先読み予告演出を実行中の特図変動表示ゲームの演出に含ませることは、上述したステップアップ演出やリーチ演出などにおいても実行可能である。
また、以上の説明では主にステップアップ演出の段階表示92を実行中の特図変動表示ゲームの演出として挙げたが、段階表示92は実行中の特図変動表示ゲームの演出で出現するキャラクタの一例として挙げたものであり、ステップアップ演出以外の演出で登場するキャラクタに対応して先読み予告演出を行うようにしても良い。
以上のことから、始動条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な状態を発生する遊技機において、始動条件の成立に基づきゲームの実行権利となる始動記憶を所定の上限数まで乱数値とともに記憶する始動記憶手段(遊技制御装置100)と、始動記憶手段に始動記憶として記憶された乱数を、当該始動記憶に基づくゲームが実行されるよりも前に判定する事前判定手段(遊技制御装置100)と、遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備え、演出制御手段は、実行中のゲームに対する演出に対応して事前判定手段による判定結果を示唆する演出を実行可能であることとなる。したがって、遊技の興趣を向上することができる。
また、始動記憶に関する情報を表示可能な始動記憶表示手段(表示装置41)を備え、演出制御手段は、始動記憶表示手段における表示を段階的に変化させ、当該表示の段階により始動記憶に基づくゲームの結果が特別結果となる可能性の高さを示唆する保留変化予告を実行可能であるとともに、段階的に進行する演出が進行した段階により、実行中のゲームの結果が特別結果となる可能性の高さを示唆する段階演出を実行可能であり、段階演出の各段階の演出の実行に対応して、保留変化予告における段階を進行させることが可能であることとなる。したがって、遊技の興趣を向上することができる。
また、予告同期演出は、実行中のゲームに対する演出の一部を用いて行われるようにしたこととなる。したがって、遊技の興趣を向上することができる。
また、演出制御手段は、予告同期演出として、実行中のゲームに対する演出の一部から分離する分離表示93を用いて事前判定手段による判定結果を示唆する演出を行うようにしたこととなる。したがって、分離表示93による示唆により遊技の興趣を向上することができる。
また、演出制御手段は、予告同期演出において、実行中のゲームに対する演出の一部から分離表示93が分離した場合に、当該分離表示93の分離を示す痕跡表示93aを表示するようにしたこととなる。したがって、分離表示93が発生したことが明確となる。
また、演出制御手段は、予告同期演出において、実行中のゲームに対する演出に分離表示93が付帯した状態で演出を開始し、当該付帯した分離表示93が当該実行中のゲームに対する演出から分離することに伴い当該実行中のゲームに対する演出から当該分離表示93が消滅するようにしたこととなる。したがって、分離表示93が発生したことが明確となる。
また、予告同期演出において、段階演出の各段階の演出から分離した分離表示93が、始動記憶表示手段における表示に移行し、保留変化予告における段階を進行させることが可能であることとなる。したがって、保留変化予告の段階の進行が明確となり、遊技の興趣を向上することができる。
なお、実行中の特図変動表示ゲームに対する演出と先読み予告演出を同期させるとしたが、実行中の特図変動表示ゲームに対する二種類以上の演出が同期するようにしても良い。図36には、ステップアップ演出と再表示演出が同期する例を示した。
図36(a)に示すように変動表示中にステップアップ演出の段階表示92が右から出現し、図36(b)に示すように右変動表示領域85cに重なることで当該右変動表示領域85cにおいて再表示演出が開始され、識別情報が消去される。そして、図36(c)に示すように段階表示92が通過した右変動表示領域85cでは識別情報が再表示され、次に段階表示92が重なる中変動表示領域85bにおいて再表示演出が開始されて識別情報が消去される。
さらに、図36(d)に示すように段階表示92が通過した中変動表示領域85bでは識別情報が再表示され、次に段階表示92が重なる左変動表示領域85aにおいて再表示演出が開始されて識別情報が消去される。その後、図36(d)に示すように段階表示92が通過した左変動表示領域85aでは識別情報が再表示され、図36(f)に示すようにリーチ状態となって仮停止した状態となる。そして、中変動表示領域85bが再変動してリーチ演出が開始される。もちろん図36(e)の段階でリーチ状態とならずはずれの結果態様で特図変動表示ゲームが終了しても良い。
なお、ここでは段階表示92が重なった各変動表示領域で再表示演出が実行されるようにしたが、一部の変動表示領域のみで再表示演出が実行されるようにしても良い。また、複数段階のステップアップ演出により、複数回の再表示演出が行われるようにしても良い。また、実行中の特図変動表示ゲームに対する二種類以上の演出が同期するようにしたが、二種類以上の先読み予告演出が同期するようにしても良い。すなわち、複数種類の演出を実行可能な遊技機において、二以上の演出を同期させる同期演出を実行可能である。
次に、ストック解放演出について説明する。ストック数は、特別遊技状態や時短動作状態である場合を除いて、第1始動記憶数が上限値(ここでは4)である場合に始動入賞口36への入賞が発生した場合や、第2始動記憶数が上限値(ここでは4)である場合に普通変動入賞装置37への入賞が発生した場合、すなわちオーバーフロー入賞が発生した場合に1加算されるものである。このストック数が所定数(ここでは100)に達すると、ストック解放演出が実行可能となる。
図37(a)に示すようにストック数が所定数に達した状態ではストック表示部87に「満」の表示がなされる。この状態で特図変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合には、当該特別結果の種類にかかわらず飾り特図変動表示ゲームの結果態様として特別遊技状態の終了後に高確率状態となることを報知する特定図柄(ここでは3、5、7)以外の図柄を仮停止するする。なお、仮停止の状態では識別情報を揺れるように表示して完全に停止していないことを示すようにしている。
その後ストック解放演出が開始され、図37(b)に示すようにストック表示部87から演出表示96が飾り特図変動表示ゲーム表示部85を覆うように飛び出し、結果態様を隠蔽する。そして、演出表示96が消えることで特別結果の種類に応じた結果態様が表示される。特別遊技状態の終了後に高確率状態となる場合には、図37(c)に示すように特定図柄での結果に変更可能である。また、特別遊技状態の終了後に高確率状態とならない場合には、図37(d)に示すように特定図柄以外の結果を表示する。これによりストック解放演出が終了して結果態様が確定表示される。また、ストック解放演出の終了に伴いストック表示部87の値が0となる。このようなストック解放演出を実行可能であることで、始動記憶数が上限値に達した後の止め打ちを防止することができる。
また、ストック解放演出はこれ以外にも実行可能であり、例えば、図37(e)に示すようにはずれの結果態様で識別情報が仮停止した後、ストック解放演出を開始し、図37(f)に示すようにストック表示部87から演出表示96が飾り特図変動表示ゲーム表示部85を覆うように飛び出して結果態様を隠蔽する。そして、演出表示96が消えることで図37(g)に示すようにリーチ状態となるようにしても良い。
また、例えば「717」のようなリーチはずれの態様で仮停止した状態からストック解放演出を行ってSPリーチに発展するようにしても良いし、SP1リーチでストック解放演出を行ってSP2リーチに発展するようにしても良い。また、ストック解放演出を契機に先読み予告演出を開始しても良いし、リーチはずれの態様で仮停止した状態からストック解放演出を行って特別結果を導出しても良い。また、特定の演出モードである場合にはストック解放演出を行わないようにしても良い。
次に、説明モードについて説明する。説明モードは実行される演出についての説明表示97が付加されるモードである。なお、説明モードは図22に示した演出モードとは関係なく設定可能である。この説明モードでは例えば、図38(a)に示すように第1段階のステップアップ演出が実行されている場合に、「ステップアップ1段階目」との説明表示97を表示し、演出の内容と段階(信頼度)を遊技者に説明する。また、図38(b)に示すように再表示演出により右変動表示領域85cの識別情報が消去されている場合に、「図柄変わるかも!!」との説明表示97を表示し、図柄が消去されることで変更される可能性があることを遊技者に説明する。
また、図38(c)に示すように、飾り特図始動記憶表示の表示態様を変化する先読み予告演出が実行された場合に、「変化3段階目 激熱!!」との説明表示97を表示し、先読み予告演出の内容と段階を遊技者に説明する。また、図38(d)に示すように、画像95が割り込むカットイン演出が実行されている場合に、「カットイン レベル1」との説明表示97を表示し、カットイン演出の内容と段階を遊技者に説明する。また、図38(e)に示すようなストック表示部87を説明する説明表示97のように、表示領域に表示されている情報の説明を行うようにしても良い。また、リーチ演出でのストーリーの説明や、リーチ演出において大当りとなる場合に演出がどのような結果となるかの説明、背景や識別情報に表示されるキャラクタの説明などを行うようにしても良い。
このような説明表示97を行う説明モードを設定可能としたことで、当該機種での遊技に不慣れな遊技者であっても演出内容を理解して遊技を行うことができ、遊技の興趣を向上することができる。この説明モードは、遊技者が演出ボタン25を操作することにより当該説明モードを設定するか否かを選択できるようになっている。また、所定時間以上客待ち状態となっている状態で遊技を開始した際にも説明モードが設定されるようになっている。もちろんこれ以外の条件の成立により説明モードの設定、解除を行うようにしても良い。
この説明モードは所定回数の特図変動表示ゲームを実行する期間に亘り設定されるようになっており、この期間では説明の対象となる演出が一の特図変動表示ゲームにおいて重複して出現しないようにされているとともに、期間内において説明の対象となる演出が順次出現するようにされている。
次に以上のような演出を行うための演出制御装置300における制御処理について説明する。
〔メイン処理〕
メイン処理においては、図39に示すように、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプログラム開始時の処理では、まず、割込みを禁止し(ステップC1)、CPUの初期設定を行う(ステップC2)。次に、VDP312の初期設定を行って(ステップC3)、割込みを許可する(ステップC4)。次いで、表示用データの生成を許可して(ステップC5)、乱数シードを設定し(ステップC6)、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(ステップC7)。これにより、停電発生検出済みフラグ等がクリアされる。
ステップC1からC7のプログラム開始時の処理を行った後、メインループ処理としてループの処理を行う。このループ処理では、まず、WDT(watchdog timer)をクリアする(ステップC8)。次いで、演出操作部550(演出ボタン25やタッチパネル29)の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)から入力情報を作成する演出ボタン入力処理(ステップC9)を行う。演出操作部550からの入力の読み込みはタイマ割込み処理内で行い、この演出ボタン入力処理では、演出操作部550からの入力があった時に、演出内容を変更する処理等を行う。
次いで、LEDや液晶の輝度、音量などの変更可能範囲の設定や、遊技者によるLEDや液晶の輝度、音量の変更、演出を使用可能とする設定などの操作を受け付けるホール・遊技者設定モード処理を行う(ステップC10)。さらに、飾り特図変動表示ゲームの変動態様の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(ステップC11)を行う。次いで、遊技制御装置100からのコマンドを解析して対応を行う受信コマンドチェック処理(ステップC12)を行い、客待ちデモ演出の制御を行う客待ちデモ編集処理(ステップC13)を行う。
その後、演出の進行を制御するための設定や描画コマンドの編集を行う演出表示編集処理(ステップC15)を行って、描画コマンドの準備終了を設定する(ステップC16)。これらの処理では、描画する内容に合わせ各種データの更新を行う等して、最終的に描画データをフレームバッファに設定するところまで行う。1/30秒(約33.3m秒)以内に描画する画面の描画データを準備できていれば問題なく画像更新できる。なお、曖昧画面(後述)の生成は、演出表示編集処理(ステップC15)で行われる。
そして、フレーム切替タイミングであるか否かを判定する(ステップC17)。本実施形態では、システム周期(1フレーム1/30秒)を作るため、Vブランク割込(1/60秒)が2回入るとフレーム切替タイミングであると判定する。なお、フレーム切替タイミングは適宜任意に変更可能であり、例えば、1/60秒で画像の更新(フレームの切り替え)を行ってもよいし、1/60秒よりも遅いタイミングで画像の更新(フレームの切り替え)を行ってもよい。ステップC20で、フレーム切替タイミングでないと判定した場合(ステップC17;N)には、ステップC17の処理を繰り返して行う。一方、ステップC17で、フレーム切替タイミングであると判定した場合(ステップC17;Y)には、画面描画を指示する(ステップC18)。
その後、スピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の出力に関する制御を行うサウンド制御処理(ステップC19)、盤装飾装置46や枠装飾装置18などのLEDの制御を行う装飾制御処理(ステップC20)、盤演出装置44のモータやソレノイドの制御を行う可動体制御処理(ステップC21)を行い、WDTをクリアする処理(ステップC8)に戻る。
〔ホール・遊技者設定モード処理〕
図40には、上述のメイン処理におけるホール・遊技者設定モード処理(ステップC10)を示した。このホール・遊技者設定モード処理では、まず、遊技店側で情報の設定を行う状態であるホール設定モード中であるかを判定する(ステップC51)。なお、ホール設定モード中である場合はホール設定モード中フラグがセットされており、このフラグの有無によりホール設定モード中であるかが判定可能である。
ホール設定モード中であると判定した場合(ステップC51;Y)には、ステップC56の処理に移行する。一方、ホール設定モード中でないと判定した場合(ステップC51;N)には、遊技者が情報を設定する状態である遊技者設定モード中であるかを判定する(ステップC52)。なお、遊技者設定モード中である場合は遊技者設定モード中フラグがセットされており、このフラグの有無により遊技者設定モード中であるかが判定可能である。
遊技者設定モード中であると判定した場合(ステップC52;Y)には、ステップC70の処理に移行する。一方、遊技者設定モード中でないと判定した場合(ステップC52;N)には、ホール設定モードの開始条件が成立したかを判定する(ステップC53)。ここでのホール設定モードの開始条件とは、例えば、客待ち状態中かつ前面枠12が開放された状態にて演出操作部550が2回押下されることである。ホール設定モードの開始条件が成立したと判定した場合(ステップC53;Y)には、ホール設定モードの画面描画開始を設定し(ステップC54)、ホール設定モード中フラグをセットして(ステップC55)、ステップC56の処理に移行する。
ステップC56では、音量の変更可能範囲の設定を操作入力に基づき行うホール音量調整処理(ステップC56)を行う。次いで、LED輝度の変更可能範囲の設定を操作入力に基づき行うホールLED輝度調整処理(ステップC57)を行う。これらの処理では上限値と下限値の両方を設定するようにしても良いし、一方のみ設定するようにしても良い。ここで設定した範囲内で遊技者が音量やLEDの輝度を調整可能となる。
次いで、液晶輝度の設定を操作入力に基づき行う液晶輝度調整処理(ステップC58)、遊技が所定時間行われていない場合に省電力状態に移行するか否かの設定を操作入力に基づき行う省電力設定処理(ステップC59)、枠突出部の外側等に設けられたロゴ等の枠装飾装置18の表示色の設定を操作入力に基づき行うロゴカラー設定処理(ステップC60)を行う。省電力設定処理(ステップC59)では、遊技が所定時間行われていない場合に省電力設定を有効にするか否かの設定を行う。なお、省電力状態に移行するか否かだけではなく、省電力設定時の音量、LED輝度、液晶輝度をホール毎、遊技機毎に設定できるようにしても良い。また、上記の設定の他に、省電力中に可動役物を動作させるか否かの設定を可能としても良い。次いで、これらの処理で設定した情報を確定する設定確定操作入力があったかを判定する(ステップC61)。
設定確定操作入力がないと判定した場合(ステップC61;N)には、ホール・遊技者設定モード処理を終了する。一方、設定確定操作入力があったと判定した場合(ステップC61;Y)には、工場出荷時設定での確定操作入力であったかを判定する(ステップC62)。確定操作入力には、ステップC56からC60までの処理で設定した情報を確定する確定操作入力と、工場出荷時設定に戻すための確定操作入力とがあり、何れが行われたかを判定する。
工場出荷時設定での確定操作入力でないと判定した場合(ステップC62;N)、すなわち、ステップC56からC60までの処理で設定した情報を確定する確定操作入力であった場合には、ステップC56からC60までの処理で設定した情報を決定された情報として、決定されたホール設定データをバックアップRAMに書き込む(ステップC64)。一方、工場出荷時設定での確定操作入力であると判定した場合(ステップC62;Y)には、工場出荷時設定処理(ステップC63)を行って、ステップC56からC60までの処理で設定した情報を破棄して工場出荷時の初期値を決定された情報とし、決定されたホール設定データをバックアップRAMに書き込む(ステップC64)。これにより、PROM321に記憶されている初期設定値(音量、LED輝度、液晶輝度などの設定値)がFeRAM323に記憶される。次いで、ホール設定モードの画面描画の終了を設定し(ステップC65)、ホール設定モード中フラグをクリアして(ステップC66)、ホール・遊技者設定モード処理を終了する。
また、ホール設定モードの開始条件が成立していないと判定した場合(ステップC53;N)には、遊技者設定モードの開始条件が成立したかを判定する(ステップC67)。ここでの遊技者設定モードの開始条件とは、例えば、特図変動表示ゲームや普図変動表示ゲームが実行されていない客待ち状態中に、演出操作部550が1回押下されることである。遊技者設定モードの開始条件が成立していないと判定した場合(ステップC67;N)には、ホール・遊技者設定モード処理を終了する。一方、遊技者設定モードの開始条件が成立したと判定した場合(ステップC67;Y)には、遊技者設定モードの画面描画開始を設定して(ステップC68)、遊技者設定モードフラグをセットする(ステップC69)。
次いで、ホール音量調整処理(ステップC56)で設定された変更可能範囲内で操作入力に基づき音量を変更する遊技者音量調整処理(ステップC70)、ホールLED調整処理(ステップC57)で設定された変更可能範囲内で操作入力に基づきLEDの輝度を変更する遊技者LED輝度調整処理(ステップC71)を行う。次いで、操作入力に基づき演出内容の変更や説明モードの設定などを行う演出カスタマイズ処理(ステップC72)を行う。その後、設定確定操作入力があるかを判定する(ステップC73)。設定確定操作入力がないと判定した場合(ステップC73:N)には、ホール・遊技者設定モード処理を終了する。
一方、設定確定操作入力があったと判定した場合(ステップC73:Y)には、ステップC70やC71やC72の処理で設定された情報を遊技者設定データとしてRAM322に記憶した後、遊技者設定モードの画面描画の終了を設定し(ステップC74)、遊技者設定モード中フラグをクリアして(ステップC75)、ホール・遊技者設定モード処理を終了する。これにより遊技者が設定したLEDの輝度や音量や演出内容に変更されることとなる。
なお、ホール設定モード又は遊技者設定モードに入った後の操作入力に伴う描画更新設定は演出ボタン入力処理(ステップC9)にて行う。また、遊技者設定データは、消えても良いため、バックアップRAM(FeRAM323)に書き込まず、RAM322に記憶することとしたが、FeRAM323に記憶するようにしても良い。さらに、電源遮断時にRTC338から時刻を取得してFeRAM322に記憶しておき、電源投入時にRTC338から取得した時刻から電源遮断時間を算出し、この電源遮断時間に応じてFeRAM323に記憶した遊技者設定データにホール設定値データを記憶する否かを決定するようにしても良い。例えば、電源遮断時間が所定時間以内である場合には遊技者設定データにホール設定値データを記憶しないで元のまま維持するようにし、短時間の停電やエラーを復旧するための電源の遮断などでは遊技者設定データがリセットされないようにすることができる。
〔受信コマンドチェック処理〕
図41には、上述のメイン処理における受信コマンドチェック処理(ステップC12)を示した。この受信コマンドチェック処理では、まず、1フレーム(1/30秒間)の間に何個のコマンドを受信したかをカウントするコマンド受信カウンタの値をコマンド受信数としてロードし(ステップC101)、コマンド受信数が0でないか否かを判定する(ステップC102)。そして、コマンド受信数が0であると判定した場合(ステップC102;N)は、当該受信コマンドチェック処理を終了する。また、コマンド受信数が0でないと判定した場合(ステップC102;Y)には、コマンド受信カウンタ領域の内容をコマンド受信数分減算する(ステップC103)。
次いで、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域にコピーして(ステップC104)、コマンド読出インデックスを0〜31の範囲で+1更新し(ステップC105)、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したか否かを判定する(ステップC106)。このように、本実施形態では、受信コマンドバッファ内で直接コマンドの解析を行わず、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域(解析用のRAM領域)にコピーし、コマンド領域でコマンドの解析作業を行うよう構成されている。これにより、コマンドの解析中に遊技制御装置100からコマンドが送信されてくる場合に備えて、コマンド(データ)を移動して空きを作っておくことができる。また、コマンドの解析をメイン処理一巡単位でまとめて行うことができる。
ステップC106で、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了していないと判定した場合(ステップC106;N)には、ステップC104の処理に戻る。また、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したと判定した場合(ステップC106;Y)には、コマンド領域の内容をロードして(ステップC107)、受信コマンド解析処理(ステップC108)を行う。
次いで、コマンド領域のアドレスを更新し(ステップC109)、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了したか否か判定する(ステップC110)。そして、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了していないと判定した場合(ステップC110;N)には、ステップC107の処理に戻る。また、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了したと判定した場合(ステップC110;Y)には、当該受信コマンドチェック処理を終了する。このように、受信コマンドチェック処理では、1フレーム(1/30秒間)の間に受信したコマンドをまとめて解析する。なお、本実施形態では、コマンドを32個分まで保存できる構成としている。
〔受信コマンド解析処理〕
図42には、上述の受信コマンドチェック処理における受信コマンド解析処理(ステップC108)を示した。この受信コマンド解析処理では、まず、コマンド上位バイトをMODE、下位バイトをACT(ACTION)として分離し(ステップC111)、MODE及びACTは正常範囲であるか否かを判定する(ステップC112、ステップC113)。MODE及びACTは正常範囲であると判定した場合(ステップC112;Y、ステップC113;Y)には、MODEに対するACTは正しい組合せであるか否かを判定する(ステップC114)。
また、ステップC112、ステップC113で、MODE又はACTは正常範囲でないと判定した場合(ステップC112;N、ステップC113;N)、あるいは、ステップC114で、MODEに対するACTは正しい組合せでないと判定した場合(ステップC114;N)には、受信コマンド解析処理を終了する。
ステップC114で、MODEに対するACTは正しい組合せであると判定した場合(ステップC114;Y)には、MODEは変動系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC115)。変動系コマンドは、特図の変動パターンを指令するコマンドである。そして、MODEは変動系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC115;Y)には、変動系コマンド処理(ステップC116)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC115で、MODEは変動系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC115;N)には、MODEは大当り系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC117)。大当り系コマンドは、大当り中演出に関する動作(ファンファーレ画面やラウンド画面の表示など)を指令するコマンドである。そして、MODEは大当り系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC117;Y)には、大当り系コマンド処理(ステップC118)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC117で、MODEは大当り系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC117;N)には、MODEは図柄系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC119)。図柄系コマンドは、特図の図柄に関する情報(例えば、特図の停止図柄を何にするかなど)を指令するコマンドである。そして、MODEは図柄系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC119;Y)には、図柄系コマンド処理(ステップC120)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC119で、MODEは図柄系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC119;N)には、MODEは保留数コマンドやエラーコマンドなどの単発系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC121)。単発系コマンドは、図柄コマンドと変動系コマンドのように組合せで意味をなすコマンドと違い、単独で成立するコマンドである。この単発系コマンドには、客待ちデモコマンド、保留数コマンド、図柄停止コマンド、確率情報系コマンド、エラー/不正系コマンド、機種指定コマンドなどがある。そして、MODEは単発系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC121;Y)には、単発系コマンド処理(ステップC122)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC121で、MODEは単発系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC121;N)には、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC123)。そして、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC123;Y)には、先読み図柄系コマンド処理(ステップC124)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC123で、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC123;N)には、MODEは先読み変動系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC125)。そして、MODEは先読み変動系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC125;Y)には、先読み変動系コマンド処理(ステップC126)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。また、ステップC125で、MODEは先読み変動系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC125;N)には、受信コマンド解析処理を終了する。
〔単発系コマンド処理〕
図43には、上述の受信コマンド解析処理における単発系コマンド処理(ステップC122)を示した。この単発系コマンド処理では、まず、MODEは機種を指定するものであるかを判定する(ステップC131)。
ステップC131で、MODEは機種を指定するものであると判定した場合(ステップC131;Y)には、機種を設定するための機種設定処理(ステップC132)を行って、単発系コマンド処理を終了する。
一方、ステップC131で、MODEは機種を指定するものでないと判定した場合(ステップC131;N)には、MODEはRAM初期化を指令するものであるかを判定する(ステップC133)。
ステップC133で、MODEはRAM初期化を指令するものであると判定した場合(ステップC133;Y)には、遊技制御装置100でのRAM初期化を伴う電源投入に対応した処理を実行するRAM初期化設定処理(ステップC134)を行い、客待ちデモコマンド受信フラグをセットし(ステップC135)、役物位置確認処理(ステップC136)を行って、単発系コマンド処理を終了する。
一方、ステップC133で、MODEはRAM初期化を指令するものでないと判定した場合(ステップC133;N)には、MODEは停電復旧を指令するものであるかを判定する(ステップC137)。
ステップC137で、MODEは停電復旧を指令するものであると判定した場合(ステップC137;Y)には、停電復旧に関する処理を実行する停電復旧設定処理(ステップC138)を行って、単発系コマンド処理を終了する。
一方、ステップC137で、MODEは停電復旧を指令するものでないと判定した場合(ステップC137;N)には、MODEは客待ちデモを指令するものであるかを判定する(ステップC139)。
ステップC139で、MODEは客待ちデモを指令するものであると判定した場合(ステップC139;Y)には、正常な客待ちデモコマンドであるかを判定する(ステップC140)。そして、正常な客待ちデモコマンドでないと判定した場合(ステップC140;N)は、単発系コマンド処理を終了する。また、正常な客待ちデモコマンドであると判定した場合(ステップC140;Y)は、客待ちデモコマンド受信フラグをセットし(ステップC141)、役物位置確認処理(ステップC142)を行って、単発系コマンド処理を終了する。役物位置確認処理(ステップC136,C142)では、役物が通常位置にあるか否か確認し、通常位置にない場合に、役物の位置を通常位置に戻すための設定を行う。
一方、ステップC139で、MODEは客待ちデモを指令するものでないと判定した場合(ステップC139;N)には、MODEは特図保留系の範囲であるかを判定する(ステップC143)。
ステップC143で、MODEは特図保留系の範囲であると判定した場合(ステップC143;Y)には、特図1又は特図2の保留に関する情報の記憶などを実行する特図保留情報設定処理(ステップC144)を行って、単発系コマンド処理を終了する。
一方、ステップC143で、MODEは特図保留系の範囲でないと判定した場合(ステップC143;N)には、MODEは確率情報系の範囲であるかを判定する(ステップC145)。
ステップC145で、MODEは確率情報系の範囲であると判定した場合(ステップC145;Y)には、現在の確率状態に対応した演出の設定などの処理などを実行する確率情報設定処理(ステップC146)を行って、単発系コマンド処理を終了する。
一方、ステップC145で、MODEは確率情報系の範囲でないと判定した場合(ステップC145;N)には、MODEは発射タッチ情報系の範囲であるかを判定する(ステップC147)。
ステップC147で、MODEは発射タッチ情報系の範囲であると判定した場合(ステップC147;Y)には、操作部24のタッチセンサでの検出に基づく処理を行う発射タッチ情報設定処理(ステップC148)を行って、単発系コマンド処理を終了する。
一方、ステップC147で、MODEは発射タッチ情報系の範囲でないと判定した場合(ステップC147;N)には、MODEはエラー/不正系の範囲であるかを判定する(ステップC149)。
ステップC149で、MODEはエラー/不正系の範囲であると判定した場合(ステップC149;Y)には、エラー報知などの処理などを実行するエラー/不正設定処理(ステップC150)を行って、単発系コマンド処理を終了する。
一方、ステップC149で、MODEはエラー/不正系の範囲でないと判定した場合(ステップC149;N)には、MODEは図柄停止を指令するものであるかを判定する(ステップC151)。
ステップC151で、MODEは図柄停止を指令するものでないと判定した場合(ステップC151;N)には、単発系コマンド処理を終了する。
一方、ステップC151で、MODEは図柄停止を指令するものであると判定した場合(ステップC151;Y)には、正常な図柄停止コマンドであるかを判定する(ステップC152)。
ステップC152で、正常な図柄停止コマンドでないと判定した場合(ステップC152;N)には、単発系コマンド処理を終了する。なお、図柄停止コマンドは、特図1と特図2とで分かれている。
一方、ステップC152で、正常な図柄停止コマンドであると判定した場合(ステップC152;Y)には、対応する特図の停止設定を行い(ステップC153)、全図柄が停止したなら遊技状態フラグを通常状態に設定して(ステップC154)、単発系コマンド処理を終了する。遊技状態フラグは現在の遊技状態を示すフラグであり、遊技状態フラグには、通常状態の他に、変動中や大当り中などの状態を示すフラグがあり、状況に応じて適切なフラグが設定される。
〔先読み変動系コマンド処理〕
図44には、上述の受信コマンド解析処理における先読み変動系コマンド処理(ステップC126)を示した。この先読み変動系コマンド処理では、まず、先読み変動コマンド受信待ち中であるかを判定する(ステップC211)。ここでは、先読み図柄系コマンド処理で設定される先読み変動コマンド受信待ちフラグがある場合に受信待ち中と判定するようになっている。先読み変動コマンド受信待ち中でない場合(ステップC211;N)は、先読み変動系コマンド処理を終了する。一方、先読み変動コマンド受信待ち中である場合(ステップC211;Y)は、先読み変動コマンド受信待ちフラグをクリアする(ステップC212)。
その後、ステップC213〜C216の処理では、遊技制御装置100から受信した先読み変動コマンド(先読み変動パターンコマンド)を、演出制御装置300での処理に便利なように変換する処理を行う。まず、最新保留情報の図柄の保留数に対応する先読み変動MODE変換テーブルを設定する処理(ステップC213)を行って、今回受信した先読み変動系コマンドに対応する始動記憶の特図種別の情報と当該特図種別の現在の保留数とに応じて、MODEを変換するためのMODE変換テーブルを設定する。
次いで、設定したMODE変換テーブルを参照して、先読み変動コマンドのMODEに対応するサブ内先読み変動コマンドMODEを取得する(ステップC214)。さらに、先読み変動ACT変換テーブルを設定して(ステップC215)、先読み変動コマンドのACTに対応するサブ内先読み変換コマンドACTを取得する(ステップC216)。
MODEには前半変動の情報が含まれているが、このMODEに基づき設定される前半変動の内容や時間は判定時における保留数によって変化するので、事前判定時の判定と特図変動表示ゲーム開始時の判定とで判定結果が異なる場合がある。よって、判定時の保留数に影響されずに先読み予告演出の処理を容易かつ確実に行うことができるようにするために、現在の保留数に応じた変換態様でMODEを変換し、判定時の保留数によらずに共通して扱うことができるようにしている。例えば、リーチなしはずれ変動であって保留の状況によっては短い前半変動時間になる可能性があるものや、リーチなしはずれ変動であって保留の状況にかかわらず長い前半変動時間となるもののように、先読み予告演出の設定で考慮する事項で区分けしたMODEに変換しておき、先読み予告演出の処理を容易かつ確実に行うことができるようにする。
また、ACTにはリーチの有無やリーチの種類などの後半変動の情報が含まれている。このACTに基づき設定される後半変動の内容は判定時の保留数によって変化することはない。しかし、例えばノーマルリーチでも、最終停止図柄がリーチ図柄の1コマ手前で停止するはずれと、1コマ先で停止するはずれと、当りの場合とが設定されているように、同種のリーチでも様々な態様があり、このそれぞれに対応したACTが設定されているため、値の範囲が広いものとなっている。このため、同一系統のリーチに対応するACTを同一のACTに変換することで数を減らし、先読み予告演出の処理におけるチェックなどの処理負担を軽減するようにしている。
次いで、変換後のMODE、ACTは共に0以外であるかを判定する(ステップC217)。変換後のMODE、ACTは共に0以外でない場合(ステップC217;N)は、異常なコマンド値であるので先読み変動系コマンド処理を終了する。一方、変換後のMODE、ACTは共に0以外である場合(ステップC217;Y)は、変換後コマンドを最新保留情報、保留数に対応する先読み変動コマンド領域にセーブして(ステップC218)、MODEとACTの組合せ(コマンド組合せ)が正常であるかを判定する先読みコマンド整合チェック処理(ステップC219)を行う。
先読みコマンド整合チェック処理(ステップC219)の結果、コマンド組合せが正常でない場合(ステップC220;N)は、先読み変動系コマンド処理を終了する。一方、コマンド組合せが正常である場合(ステップC220;Y)は、先読み予告演出の実行を抽選する先読み抽選処理(ステップC221)を行い、先読み予告演出を発生するかを判定する(ステップC222)。
そして、先読み予告演出を発生しない場合(ステップC222;N)は、先読み変動系コマンド処理を終了する。一方、先読み予告演出を発生する場合(ステップC222;Y)は、実行する先読み予告演出の設定を行う先読み予告設定処理を行い(ステップC223)、先読み変動系コマンド処理を終了する。
〔先読み予告設定処理〕
図45には、上述の先読み変動系コマンド処理における先読み予告設定処理(ステップC223)を示した。この先読み予告設定処理では、まず、発生する先読み予告演出(すなわち、先読み抽選処理(ステップC221)で選出された先読み予告演出)が、直ちに開始する演出であるかを判定する(ステップC231)。直ちに開始する演出とは、例えば、表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示の表示態様を現時点から変更する保留変化予告である。直ちに開始する演出である場合(ステップC231;Y)は、選出された先読み予告演出に対応する表示を設定し(ステップC239)、先読み予告設定処理を終了する。
また、直ちに開始しない演出とは、特図変動表示ゲームの実行中に行う先読み予告演出であって、複数の特図変動表示ゲームに亘り連続で特定の演出やリーチ状態を発生させる連続予告演出や、演出モードを期待モードST4へ移行させるモード移行演出、ステップアップ演出などと同期して行う予告同期演出などである。もちろんこれ以外の先読み予告演出を実行可能としても良い。直ちに開始する演出でない場合(ステップC231;N)は、まず、モード移行演出であるかを判定する(ステップC232)。
モード移行演出である場合(ステップC232;Y)は、期待モード移行フラグを設定し(ステップC233)、設定報知演出フラグを設定して(ステップC234)、ステップ235に移行する。これにより、次回の特図変動表示ゲームにおいて設定報知演出が行われて期待モードST4へ移行することとなる。また、モード移行演出でない場合(ステップC232;N)は、予告同期演出であるかを判定する(ステップC235)。このモード移行演出が選択可能であるのは、現在の演出モードが通常モードST1や潜伏モードST3であり、先読み処理の結果により特別結果となる始動記憶の存在が判明した場合である。すなわち、特別結果となることが判明した場合に現在の遊技状態(ここでは確率状態)にかかわらず当該特別結果が導出される前に第2状態示唆演出(期待モードST4)を実行可能であることとなる。
予告同期演出である場合(ステップC235;Y)は、予告同期情報を設定し(ステップC236)、ステップC237に移行する。予告同期情報には、先読み予告演出の対象となる始動記憶を特定する情報や、先読み予告演出を進行させる段階の情報が含まれている。この予告同期情報に基づき以降の特図変動表示ゲームの開始時に予告同期演出が設定される。また、予告同期演出でない場合(ステップC235;N)は、連続予告演出であるかを判定する(ステップC237)。
連続予告演出でない場合(ステップC237;N)は、先読み予告設定処理を終了する。また、連続予告演出である場合(ステップC237;Y)は、連続予告情報を設定し(ステップC238)、先読み予告設定処理を終了する。連続予告情報には、先読み予告演出の対象となる始動記憶を特定する情報や、連続予告演出の内容に関する情報が含まれている。この連続予告情報に基づき以降の特図変動表示ゲームの開始時に連続予告演出が設定される。
なお、先読み処理の結果により特別結果となる始動記憶の存在が判明した場合には、次の特図変動表示ゲームから期待モードST4へ移行させるように、期待モード移行フラグ及び設定報知演出フラグを設定しているが、特別結果の導出までに期待モードST4へ移行すれば良い。よって、先読み処理の結果により特別結果となる始動記憶の存在が判明した時点で即座に期待モードST4へ移行するようにしても良いし、次々ゲーム以降で期待モードST4へ移行するようにしても良いし、特別結果となる特図変動表示ゲームで期待モードST4へ移行するようにしても良い。また、モード移行演出に併せて、図3(e)に示したような盤演出装置44を用いた演出を行うようにしても良い。
また、設定報知演出を実行する予定となっている特別遊技状態の終了から10回目の特図変動表示ゲームを実行するまでの期間に特別結果となる場合には、当該特別結果となる特図変動表示ゲームやその前の特図変動表示ゲームにおいて擬似連変動表示態様を設定し、仮停止を挟むことで複数回の特図変動表示ゲームが実行されているかのように見せ、特別結果となる特図変動表示ゲームが10回目の特図変動表示ゲームであるかのように見せても良い。このような擬似連変動表示態様の設定は、先読み結果に基づき設定するようにしても良いし、特別結果となる特図変動表示ゲームの開始時の判定に基づき設定するようにしても良い。
この場合に特別結果となる特図変動表示ゲームにおいては最終的にモード移行演出を行い、図26(d)、(e)に示したような演出を行う。このようにすることで、設定報知演出が予定される10回目の特図変動表示ゲームで特別結果が導出される可能性が高いような印象を与えることができ、当該特図変動表示ゲームに対する期待感を高めることができる。
〔特図保留情報設定処理〕
図46には、上述の単発系コマンド処理における特図保留情報設定処理(ステップC144)を示した。この特図保留情報設定処理では、まず、オーバーフロー入賞が発生したかを判定する(ステップC251)。オーバーフロー入賞とは、第1始動記憶数が上限値(ここでは4)である状態での始動入賞口36への入賞や、第2始動記憶数が上限値(ここでは4)である状態での普通変動入賞装置37への入賞である。このオーバーフロー入賞が発生した場合は、遊技制御装置100からその旨を示す保留オーバーフローコマンドが演出制御装置300に送信される。
オーバーフロー入賞である場合(ステップC251;Y)は、特別遊技状態中であるかを判定する(ステップC265)。特別遊技状態中である場合(ステップC265;Y)は、特図保留情報設定処理を終了する。また、特別遊技状態中でない場合(ステップC265;N)は、普通変動入賞装置37への入賞が容易となる時短動作状態中であるかを判定する(ステップC266)。
時短動作状態中である場合(ステップC266;Y)は、特図保留情報設定処理を終了する。また、時短動作状態中でない場合(ステップC266;N)は、ストック数が上限値であるかを判定する(ステップC267)。そして、ストック数が上限値でなければ(ステップC267;N)、ストック数を+1加算して(ステップC268)、特図保留情報設定処理を終了する。なお、ストック数は第1始動記憶と第2始動記憶の何れのオーバーフロー入賞であっても+1加算される。なお、特別遊技状態や時短動作状態であってもオーバーフロー入賞に基づきストック数を加算するようにしても良く、この場合は、ステップC265、C266の処理は行わないようにする。
また、オーバーフロー入賞でない場合(ステップC251;N)は、現在記憶されている対象の(特図1又は特図2)保留数をロードし前保留数とし(ステップC252)、新保留数として対象の保留数にコマンドの値をセットして(ステップC253)、新保留数と前保留数が同じであるかを判定する(ステップC254)。
新保留数と前保留数が同じである場合(ステップC254;Y)は、保留情報設定処理を終了する。また、新保留数と前保留数が同じでない場合(ステップC254;N)は、新保留数に対応する保留用モーション制御テーブルのインデックスを算出してセーブし(ステップC255)、シナリオレイヤー番号6を準備する(ステップC256)。さらに、対象の保留シナリオ用データテーブル(保留X個)のアドレスを準備し(ステップC257)、シナリオデータ設定処理を行う(ステップC258)。この処理により、保留数の増加又は減少に伴う飾り特図始動記憶表示の表示又は消去と、これに伴う装飾表示(アニメーション)が設定される。
そして、保留数が増加したかを判定し(ステップC259)、増加した場合(ステップC259;Y)は、新保留数に対応する色情報領域に保留通常点灯の表示パターンを設定する(ステップC260)。これにより、今回発生した始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示について、先読み予告演出などが行われていない通常表示態様での表示が設定される。なお、当該飾り特図始動記憶表示においての先読み予告演出については先読み変動系コマンド処理にて設定が行われる。
その後、P機状態が大当り中であるかを判定し(ステップC261)、大当り中である場合(ステップC261;Y)は、保留情報設定処理を終了する。また、大当り中でない場合(ステップC261;N)は、始動口入賞音を出力要求し(ステップC262)、保留情報設定処理を終了する。一方、保留数が増加していない場合(ステップC259;N)、すなわち減少した場合は、対象の先読み情報領域をシフトし(ステップC263)、色情報領域をシフトして(ステップC264)、保留情報設定処理を終了する。
〔演出カスタマイズ処理〕
図47には、上述のホール・遊技者設定モード処理における演出カスタマイズ処理(ステップC72)を示した。この演出カスタマイズ処理では、まず、演出カスタマイズモード中であるかを判定する(ステップC81)。演出カスタマイズモード中でないと判定した場合(ステップC81;N)、すなわち演出カスタマイズモード中フラグがセットされていない場合には、演出内容のカスタマイズが可能な遊技状態であるかを判定する(ステップC82)。具体的には、ステップC82では、客待ち中である場合等に、演出内容のカスタマイズが可能な遊技状態であると判定する。演出内容のカスタマイズが可能な遊技状態であると判定した場合(ステップC82;Y)には、演出カスタマイズ開始操作があったかを判定する(ステップC83)。
演出内容のカスタマイズが可能な遊技状態でないと判定した場合(ステップC82;N)、或いは、演出カスタマイズ開始操作がなかったと判定した場合(ステップC83;N)には、演出カスタマイズ処理を終了する。一方、演出カスタマイズ開始操作があったと判定した場合(ステップC83;Y)、すなわち演出操作部550が操作された場合には、演出カスタマイズモード中フラグをセットして(ステップC84)、演出カスタマイズメニューの描画設定を行って(ステップC85)、演出カスタマイズ処理を終了する。
また、演出カスタマイズモード中であると判定した場合(ステップC81;Y)、すなわち演出カスタマイズモード中フラグがセットされている場合には、演出内容のカスタマイズが可能な遊技状態であるかを判定する(ステップC86)。具体的には、ステップC86では、特図変動中でない場合等に、演出内容のカスタマイズが可能な遊技状態であると判定する。演出内容のカスタマイズが可能な遊技状態でないと判定した場合(ステップC86;N)には、ステップC97の処理に移行する。一方、演出内容のカスタマイズが可能な遊技状態であると判定した場合(ステップC86;Y)には、項目選択操作があったかを判定する(ステップC87)。項目選択操作がなかったと判定した場合(ステップC87;N)には、項目決定操作があったかを判定する(ステップC90)。
一方、項目選択操作があったと判定した場合(ステップC87;Y)、項目選択操作に対応するカスタマイズメニューの描画設定を行う(ステップC88)。その後、項目決定操作があったかを判定する(ステップC90)。項目決定操作がなかったと判定した場合(ステップC90;N)には、演出カスタマイズ終了操作があったかを判定する(ステップC96)。一方、項目決定操作があったと判定した場合(ステップC90;Y)には、説明モードを設定するものであるかを判定する(ステップC91)。
説明モードを設定するものでない場合(ステップC91;N)には、ステップC94に移行する。また、説明モードを設定するものである場合(ステップC91;Y)は、説明モードフラグを設定し(ステップC92)、説明モードカウンタに初期値を設定して(ステップC93)、ステップC94に移行する。すなわち、遊技者による演出ボタン25の操作により説明モードを設定可能であることとなる。その後、決定した項目に対応する演出カスタマイズ項目反映メッセージの描画設定を行い(ステップC94)、決定した項目の演出カスタマイズ情報を設定し、セーブする(ステップC95)。そして、演出カスタマイズ終了操作があったかを判定する(ステップC96)。
演出カスタマイズ終了操作がなかったと判定した場合(ステップC96;N)には、演出カスタマイズ処理を終了する。一方、演出カスタマイズ終了操作があったと判定した場合(ステップC96;Y)には、ステップC97の処理に移行する。ステップC97では、演出カスタマイズモード中フラグをクリアする(ステップC97)。そして、演出カスタマイズメニューの消去設定を行って(ステップC98)、演出カスタマイズ処理を終了する。
〔発射タッチ情報設定処理〕
図48には、上述の単発系コマンド処理における発射タッチ情報設定処理(ステップC148)を示した。この発射タッチ情報設定処理では、まず、正常なコマンドであるかを判定し(ステップC271)、正常なコマンドでない場合(ステップC271;N)は、発射タッチ情報設定処理を終了する。また、正常なコマンドである場合(ステップC271;Y)は、発射タッチオンとなったことを示すコマンドであるかを判定する(ステップC272)。
操作部24のタッチセンサはタッチされた状態でオンとなり、タッチされていない状態ではオフとなる。タッチセンサからの信号は遊技制御装置100に入力され、タッチセンサからの信号に変化があった場合に演出制御装置300にコマンドが送信される。ここでは、タッチスイッチがオンとなること(タッチが開始されたこと)に基づきタッチスイッチに関する状態オンコマンドが演出制御装置300に送信され、タッチスイッチがオフとなること(タッチが終了したこと)に基づきタッチスイッチに関する状態オフコマンドが送信される。
発射タッチオンとなったことを示すコマンドであるかの判定(ステップC272)では、受信したコマンドが状態オンコマンドであるかを判定する。発射タッチオンとなったことを示すコマンドでない場合(ステップC272;N)、すなわち受信したコマンドが状態オフコマンドである場合は、発射タッチオンフラグをクリアし(ステップC277)、発射タッチ情報設定処理を終了する。
また、発射タッチオンとなったことを示すコマンドである場合(ステップC272;Y)、すなわち受信したコマンドが状態オンコマンドである場合は、発射タッチオンフラグをセットし(ステップC273)、客待ちデモ実行状態が図柄表示C以降であるかを判定する(ステップC274)。
そして、客待ちデモ実行状態が図柄表示C以降でない場合(ステップC274;N)は、発射タッチ情報設定処理を終了する。また、客待ちデモ実行状態が図柄表示C以降である場合(ステップC274;Y)は、説明モードフラグをセットし(ステップC275)、説明モードカウンタに初期値を設定して(ステップC276)、発射タッチ情報設定処理を終了する。これにより説明モードが開始される。客待ちデモ実行状態が図柄表示C以降であるとは、客待ち状態の開始から所定の時間が経過した状態であることである。これを説明モードの設定の条件とすることで、短い時間だけ手を離した場合では説明モードが設定されないようにしている。
〔変動系コマンド処理〕
図49には、上述の受信コマンド解析処理における変動系コマンド処理(ステップC116)を示した。この変動系コマンド処理では、まず、特図種別が未確定であるかを判定する(ステップC301)。特図種別とは、実行する特図変動表示ゲームの種別が特図1か特図2かを示す情報である。
ステップC301で、特図種別が未確定であると判定した場合(ステップC301;Y)には、変動系コマンド処理を終了する。また、特図種別が未確定でないと判定した場合(ステップC301;N)、すなわち特図種別が設定されている場合には、変動コマンドと図柄コマンドの組み合わせをチェックして(ステップC302)、変動コマンドと図柄種別が不整合であるかを判定する(ステップC303)。変動コマンドと図柄種別が不整合である場合とは、はずれの変動コマンド(変動パターンコマンド)を受信したのに、16R確変大当り図柄の図柄コマンドを受信していた時のような、演出を行う上で矛盾してしまう組み合わせ(変動コマンドと図柄種別の組み合わせ)であることを意味する。
ステップC303で、変動コマンドと図柄種別が不整合であると判定した場合(ステップC303;Y)には、変動系コマンド処理を終了する。また、変動コマンドと図柄種別が不整合でないと判定した場合(ステップC303;N)には、演出モードの変更や設定報知演出の実行を設定するための演出モード設定処理を行う(ステップC304)。
そして、変動コマンドから変動パターン種別を判別して(ステップC305)、変動コマンドに応じた演出を行うための情報を設定する変動演出設定処理を行う(ステップC306)。ステップC305では、受信したコマンドに応じて、特図の変動表示演出の大まかな分類である変動パターン種別を判別する。
次に、P機状態(パチンコ機の状態)として特図変動中を設定する(ステップC307)。ここで、特図変動中とは、特図の変動中(客待ちデモ中や大当り中、或いはファンファーレ中等でないこと)を表している。さらに、先読み演出回数(先読み実行回数)がゼロでなければ先読み演出回数を−1更新し(ステップC308)、変動系コマンド処理を終了する。
〔演出モード設定処理〕
図50には、上述の変動系コマンド処理における演出モード設定処理(ステップC304)を示した。この演出モード設定処理では、まず、特別遊技状態の終了後1回目の特図変動表示ゲームであるかを判定する(ステップC311)。特別遊技状態の終了後1回目の特図変動表示ゲームでない場合(ステップC311;N)は、ステップC315に移行する。また、特別遊技状態の終了後1回目の特図変動表示ゲームである場合(ステップC311;Y)は、終了した特別遊技状態が特定図柄での大当りに基づくものであったかを判定する(ステップC312)。
特定図柄での大当りとは、特別遊技状態の後に高確率状態となることを報知する場合のみ選択可能な図柄で構成された特別結果が導出されたことに基づく大当りである。ここでは飾り特図変動表示ゲームの結果として図柄3、5又は7の何れかの図柄が揃った場合が特定図柄での大当りであって、この場合は特別遊技状態において確変大当りモードST2aが設定される。終了した特別遊技状態が特定図柄での大当りに基づくものであった場合(ステップC312;Y)は、期待モードST4を設定して(ステップC329)、演出モード設定処理を終了する。この場合は、遊技者に高確率状態となることが報知されていたので、期待モードST4を設定する。
また、終了した特別遊技状態が特定図柄での大当りに基づくものでなかった場合(ステップC312;N)は、潜伏モードST3を設定し(ステップC313)、特図変動表示ゲームの実行回数を管理するための演出モードカウンタに初期値(ここでは100)を設定する(ステップC314)。この場合は、特別結果や特別遊技状態において、当該特別遊技状態の終了後の確率状態が明確に報知されていない場合であり、高確率状態と低確率状態の両方の場合がある。
その後、演出モードカウンタが0でなければ−1更新し(ステップC315)、演出モードカウンタが所定値(ここでは90)であるかを判定する(ステップC316)。演出モードカウンタが所定値でない場合(ステップC316;N)は、ステップC323に移行する。また、演出モードカウンタが所定値である場合(ステップC316;Y)は、設定報知演出フラグを設定し(ステップC317)、低確率状態であるかを判定する(ステップC318)。
低確率状態でない場合(ステップC318;N)、すなわち、高確率状態である場合は、期待モードへの移行を抽選する移行抽選処理を行い(ステップC319)、抽選の結果が期待モードへの移行であるかを判定する(ステップC320)。抽選の結果が期待モードへの移行である場合(ステップC320;Y)は、期待モード移行フラグを設定し(ステップC322)、ステップC323に移行する。これにより、設定報知演出において期待モードへ移行する旨の報知が行われて期待モードST4へ移行するようになる。また、抽選の結果が期待モードへの移行でない場合(ステップC320;N)は、ステップC323に移行する。この場合は設定報知演出において潜伏モードを維持する旨の報知が行われて潜伏モードが維持される。
一方、低確率状態である場合(ステップC318;Y)は、今回の特図変動表示ゲームの結果が特別結果であるかを判定する(ステップC321)。今回の特図変動表示ゲームの結果が特別結果でない場合(ステップC321;N)は、演出モード設定処理を終了する。この場合は設定報知演出において潜伏モードを維持する旨の報知が行われて潜伏モードが維持される。また、今回の特図変動表示ゲームの結果が特別結果である場合(ステップC321;Y)は、期待モード移行フラグを設定し(ステップC322)、ステップC323に移行する。これにより、設定報知演出において期待モードST4へ移行する旨の報知が行われて期待モードST4へ移行し、さらに期待モードST4に移行した状態で特別結果が導出されるモード移行演出が実行されるようになる。すなわち、特別結果となることが判明した場合に現在の遊技状態(ここでは確率状態)にかかわらず当該特別結果が導出される前に第2状態示唆演出(期待モードST4)を実行可能であることとなる。
次に、演出モードカウンタが0であるかを判定し(ステップC323)、0でない場合(ステップC323;N)は、演出モード設定処理を終了する。また、演出モードカウンタが0である場合(ステップC323;Y)は、潜伏モードであるかを判定する(ステップC324)。そして、潜伏モードでない場合(ステップC324;N)は、演出モード設定処理を終了する。また、潜伏モードである場合(ステップC324;Y)は、設定報知演出フラグを設定し(ステップC325)、低確率状態であるかを判定する(ステップC326)。
低確率状態でない場合(ステップC326;N)、すなわち高確率状態である場合には、期待モード移行フラグを設定し(ステップC327)、演出モード設定処理を終了する。この場合は、移行抽選処理(ステップC319)において期待モードST4へ移行しないことが選択されたことにより潜伏モードST3が維持されていた場合であり、ここでの処理により、設定報知演出において期待モードST4へ移行する旨の報知が行われて期待モードST4へ移行するようになる。これにより、遊技者は高確率状態であったことを明確に認識可能となる。
また、低確率状態である場合(ステップC326;Y)は、通常モード移行フラグを設定し(ステップC328)、演出モード設定処理を終了する。この処理により、設定報知演出において通常モードST1へ移行する旨の報知が行われて通常モードST1へ移行するようになる。これにより、遊技者は低確率状態であったことを明確に認識可能となる。
〔変動演出設定処理〕
図51には、上述の変動系コマンド処理における変動演出設定処理(ステップC306)を示した。この変動演出設定処理では、まず、機種コード及び特図種別とその時点の演出モード、連続予告情報が設定されていれば当該情報に対応する予告振分グループアドレステーブルを設定する(ステップC351)。次に、予告振分グループアドレステーブルを参照して、MODE、特図種別の保留数、変動パターン種別に対応する予告振分グループテーブルのアドレスを取得する(ステップC352)。これにより、再表示演出やステップアップ演出、カットイン演出などの予告演出や、連続予告演出を設定可能な予告振分グループテーブルを選択可能となる。そして、次に他の処理において設定された情報があれば、この情報に応じて選択する予告振分グループテーブルを変更する処理を行う。
まず、予告同期情報がある場合(ステップC353;Y)は、ステップアップ演出などの実行中の特図変動表示ゲームに対する演出に同期して先読み予告演出を実行する予告同期演出を設定するための予告同期演出設定処理を行う(ステップC354)。また、設定報知演出フラグがある場合(ステップC355;Y)は、演出モードの移行を報知する設定報知演出を設定するための設定報知演出設定処理を行う(ステップC356)。また、説明モードフラグがある場合(ステップC357)は、説明の対象となる演出が一の特図変動表示ゲームにおいて重複して出現しないようにするとともに、期間内において説明の対象となる演出が順次出現するようにするための説明モード演出設定処理を行う(ステップC358)。
その後、設定された予告振分グループテーブルを使って予告の抽選を行う予告抽選処理を行い(ステップC359)。MODE、ACTに対応する変動演出の内容を決定し(ステップC360)、予告抽選結果に対応する演出の内容を決定する(ステップC361)。これにより、飾り特図変動表示ゲームの変動時間や主なリーチ内容などの演出や予告が決定されることとなる。さらに、説明モードフラグがある場合(ステップC362;Y)は、設定された演出や予告に対して説明情報を付加する(ステップC363)。これにより演出や予告を実行した際に説明情報が表示されるようになる。
次に、決定された特図変動表示ゲームの変動パターン(リーチ演出など)や予告内容も参照して停止図柄を決定する停止図柄設定処理を行い(ステップC364)、ストック数が上限値であるかを判定する(ステップC365)。ストック数が上限値でない場合(ステップC365;N)は、ステップC369に移行する。また、ストック数が上限値である場合(ステップC365;Y)は、設定されている演出や予告に基づきストック解放演出を設定可能であるかを判定する(ステップC366)。
ストック解放演出を設定可能でない場合(ステップC366;N)は、ステップC369に移行する。また、ストック解放演出を設定可能である場合(ステップC366;Y)は、ストック解放演出を設定し(ステップC367)、ストック数を0に設定して(ステップC368)、ステップC369に移行する。これにより、ストック解放演出の実行が設定されることとなる。
次に、変動演出の表示設定を行い(ステップC369)、予告演出の表示設定を行う(ステップC370)。これらの処理により、上述したように設定された飾り特図変動表示ゲームでの演出や予告が実行可能となる。そして、BGMの番号である音番号、装飾ランプ等による演出の種類を示す番号である装飾番号を設定し(ステップC371)、特図種別に対応する飾り特図変動(識別情報の変動表示)の表示設定を行い(ステップC372)、変動演出設定処理を終了する。
〔予告同期演出設定処理〕
図52には、上述の変動演出設定処理における予告同期演出設定処理(ステップC354)を示した。この予告同期演出設定処理では、まず、予告同期演出に対応する予告振分グループアドレステーブルを設定する(ステップC391)。次に、予告振分グループアドレステーブルを参照して、MODE、特図種別の保留数、変動パターン種別、予告同期情報に対応する予告振分グループテーブルのアドレスを取得する(ステップC392)。これにより、ステップC351、C352で設定された予告振分グループテーブルのアドレスが変更されることとなる。そして、予告同期情報クリアして(ステップC393)、予告同期演出設定処理を終了する。
ここで設定される予告振分グループテーブルでは予告同期演出を選択するようになっている。予告振分グループテーブルを選択するために参照する情報のうち、MODE、特図種別の保留数及び変動パターン種別の情報は、これから実行する特図変動表示ゲームの情報であり、予告同期情報には、先読み予告演出の対象となる始動記憶を特定する情報や先読み予告演出を進行させる段階の情報が含まれている。よって、これから実行する特図変動表示ゲームの情報から当該特図変動表示ゲームで実行可能な予告が選択可能であり、この選択可能な予告に応じた予告同期演出を選択可能である。
図53には予告振分グループテーブルの一例を示した。図53(a)は、これから実行する特図変動表示ゲームの情報から当該特図変動表示ゲームの予告としてステップアップ演出であれば第3段階まで実行可能であり、カットイン演出であればレベル3の演出を実行可能である状態で、予告同期情報により一の始動記憶について対応する飾り特図始動記憶表示を2段階変化させる先読み予告演出を行うことが指定されている場合に選択される予告振分グループテーブルを示した。この予告振分グループテーブルでは、7種類の予告同期演出から演出を選択可能である。
例えば、選択肢の1番目の予告同期演出は、3段階行われるステップアップ演出のうちの1段階目(SU1)と2段階目(SU2)でそれぞれ飾り特図始動記憶表示が1段階ずつ変化する予告同期演出である。また、選択肢の4番目の予告同期演出は、3段階行われるステップアップ演出のうちの1段階目(SU1)で飾り特図始動記憶表示が2段階変化する予告同期演出である。このような選択肢のうちから予告抽選処理(ステップC359)により何れか一つが選択されることとなる。
また、図53(b)には、これから実行する特図変動表示ゲームの情報から当該特図変動表示ゲームの予告としてステップアップ演出であれば第1段階まで実行可能であり、カットイン演出であればレベル1の演出を実行可能である状態で、予告同期情報により一の始動記憶について対応する飾り特図始動記憶表示を2段階変化させる先読み予告演出を行うことが指定されている場合に選択される予告振分グループテーブルを示した。この場合は、ステップアップ演出の1段階目で飾り特図始動記憶表示を2段階変化させる予告同期演出と、レベル1のカットイン演出の実行とともに飾り特図始動記憶表示を2段階変化させる予告同期演出を選択可能である。
なお、ここでは、1回の特図変動表示ゲームにおいて予告同期情報で指定される先読み予告演出の全てを実行するようにしたが、複数の特図変動表示ゲームに分散して先読み予告演出を実行可能としても良い。例えば、図53(b)の例で、飾り特図始動記憶表示を1段階しか変化させない予告同期演出も選択可能とし、この場合は、後の特図変動表示ゲームでさらにもう一段階変化させる予告同期演出を設定可能とする。
また、変動時間が短く同期させる演出を実行できないにもかかわらず、飾り特図始動記憶表示を複数段階変化させる先読み予告演出が指定されている場合のように、予告同期演出だけでは十分に飾り特図始動記憶表示を変化させることが難しい場合は、予告同期演出以外に特図変動表示ゲームの開始時などに飾り特図始動記憶表示を変化させる先読み予告演出を併用するようにしても良い。
〔設定報知演出設定処理〕
図54には、上述の変動演出設定処理における設定報知演出設定処理(ステップC356)を示した。この設定報知演出設定処理では、まず、設定報知演出に対応する予告振分グループアドレステーブルを設定する(ステップC401)。次に、予告振分グループアドレステーブルを参照して、潜伏モードの維持に対応する予告振分グループテーブルのアドレスを取得する(ステップC402)。
次に、期待モード移行フラグがある場合(ステップC403;Y)は、期待モードへの移行に対応する予告振分グループテーブルのアドレスを取得する(ステップC404)。また、通常モード移行フラグがある場合(ステップC405;Y)は、通常モードへの移行に対応する予告振分グループテーブルのアドレスを取得する(ステップC406)。以上の処理によりフラグの設定に応じて、潜伏モードの維持、期待モードへの移行、通常モードへの移行の何れかの設定報知演出が選択されるようにステップC351、C352で設定された予告振分グループテーブルのアドレスが変更されることとなる。
そして、設定報知演出フラグをクリアし(ステップC407)、期待モード移行フラグをクリアし(ステップC408)、通常モード移行フラグをクリアして(ステップC409)、設定報知演出設定処理を終了する。
これにより、モード移行演出を含む設定報知演出の実行が設定されることとなる。なお、遊技制御装置100が、特別遊技状態の終了から所定回数目(ここでは10回目と100回目)の設定報知演出を実行する特図変動表示ゲームの変動時間として、当該設定報知演出を十分に実行可能な変動時間を設定するようにしても良い。また、先読み予告演出としてのモード移行演出のように、設定報知演出が予定されていなかった特図変動表示ゲームで設定報知演出を行う場合には、当該設定報知演出を実行する時間を十分に確保できない場合もある。よって、特別遊技状態の終了から所定回数目(ここでは10回目と100回目)の特図変動表示ゲームで実行する設定報知演出よりも短い時間の設定報知演出を実行可能としても良い。
以上のことから、始動条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機において、遊技状態を、第1遊技状態(低確率状態)と第2遊技状態(高確率状態)の何れかに設定する遊技状態設定手段(遊技制御装置100)と、現在の遊技状態を示唆可能な状態示唆演出として、第1状態示唆演出(通常モードST1や潜伏モードST3)と、第1状態示唆演出よりも第2遊技状態である可能性が高いことを示唆する第2状態示唆演出(期待モードST4)と、の何れかを実行可能な演出制御手段(演出制御装置300)と、を備え、演出制御手段は、特別結果となることが判明した場合に、現在の遊技状態にかかわらず当該特別結果が導出される前に第2状態示唆演出を実行可能であることとなる。したがって、第2状態示唆演出(期待モードST4)が特別結果の導出の可能性が高いことを示唆する演出であることを強く印象付けることができ、遊技の興趣を向上することができる。なお、以上の実施形態では、状態示唆演出で示唆する遊技状態は特別結果が導出される確率の状態としたが、これに限られるものではなく、その他の遊技状態について示唆するものであっても良い。
また、第2遊技状態は、第1遊技状態よりもゲームの結果が特別結果となる確率が高い状態であり、遊技状態設定手段は、特別結果の種類に基づき、当該特別結果に基づく特別遊技状態の終了後における遊技状態として、第1遊技状態と第2遊技状態の何れかを設定するように構成され、演出制御手段は、特別遊技状態の終了から所定回数目のゲームの後より遊技状態に応じて第2状態示唆演出を実行可能であり、当該所定回数目のゲームにおいては、第1状態示唆演出と第2状態示唆演出との何れが設定されるかを報知する設定報知演出を、ゲームの結果が導出される前に行うように構成され、当該所定回数目のゲームの結果が特別結果となる場合には、現在の遊技状態にかかわらず第2状態示唆演出が設定される旨の設定報知演出を行うようにしたこととなる。したがって、設定報知演出に対する期待感を高めることができ、遊技の興趣を向上することができる。
また、遊技球を検出可能な始動領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37、普図始動ゲート34)と、始動領域での遊技球の検出に基づきゲームの実行権利となる始動記憶を所定の上限数まで乱数値とともに記憶する始動記憶手段(遊技制御装置100)と、始動記憶手段に始動記憶として記憶された乱数を、当該始動記憶に基づくゲームが実行されるよりも前に判定する事前判定手段(遊技制御装置100)と、を備え、演出制御手段は、事前判定手段による判定結果により特別結果となるゲームを実行する始動記憶があることが判明した場合に、現在の遊技状態にかかわらず当該特別結果が導出される前に第2状態示唆演出を実行可能であることとなる。したがって、第2状態示唆演出(期待モードST4)が特別結果の導出の可能性が高いことを示唆する演出であることを強く印象付けることができ、遊技の興趣を向上することができる。
〔説明モード演出設定処理〕
図55には、上述の変動演出設定処理における説明モード演出設定処理(ステップC358)を示した。この説明モード演出設定処理では、まず、予告同期情報、連続予告情報、設定報知演出フラグの何れかがあるかを判定し(ステップC421、C422,C423)、何れかがある場合(ステップC421、C422,C423何れかY)は、説明モード演出設定処理を終了する。また、何れもない場合(ステップC421、C422,C423何れもN)は、説明モード演出に対応する予告振分グループアドレステーブルを設定する(ステップC424)。すなわち、予告同期演出や連続予告演出、設定報知演出が行われる場合には演出の変更を行わないようにしている。
次に、予告振分グループアドレステーブルを参照して、MODE、特図種別の保留数、変動パターン種別、説明モードカウンタに対応する予告振分グループテーブルのアドレスを取得する(ステップC425)。これにより、ステップC351、C352で設定された予告振分グループテーブルのアドレスが変更されることとなる。
そして、説明モードカウンタが0でなければ−1更新し(ステップC426)、説明モードカウンタが0となったかを判定する(ステップC427)。説明モードカウンタが0となった場合(ステップC427;Y)には、説明モードフラグをクリアして(ステップC428)、説明モード演出設定処理を終了する。
説明モードカウンタは、説明モードを実行する期間を管理するために用いられる他、説明の対象となる演出が一の特図変動表示ゲームにおいて重複して出現しないようにするとともに期間内において説明の対象となる演出が順次出現するようにするために用いられる。
図56には説明モードカウンタの値に応じた予告振分グループテーブルの一例を示した。図56(a)に示すように説明モードカウンタが1である場合は、ステップアップ演出のみが選択可能である。実行される特図変動表示ゲームの結果等に応じて進行する段階は1〜3段階のうちから選択可能である。また、図56(b)に示すように説明モードカウンタが2である場合は、再表示演出のみが選択可能である。実行される特図変動表示ゲームの結果等に応じて再表示演出を実行する変動表示領域を選択可能である。
また、図56(c)に示すように説明モードカウンタが3である場合は、先読み予告演出をなす保留変化予告演出のみが選択可能である。実行される特図変動表示ゲームの結果等に応じて進行する段階は1〜3段階のうちから選択可能である。また、図56(d)に示すように説明モードカウンタが4である場合は、カットイン演出のみが選択可能である。実行される特図変動表示ゲームの結果等に応じて実行するレベルは1〜3のうちから選択可能である。説明モードカウンタの値に応じた予告振分グループテーブルはここに示したもの以外も存在し、説明モードカウンタの値に応じて順次選択される。
このように、一の特図変動表示ゲームで選択可能な演出を一種類とすることで、説明の対象となる演出が重複して出現しないようにすることができる。また、説明モードカウンタ値に応じて選択可能な演出の種類を変化させることで、期間内において説明の対象となる演出が順次出現するようにすることができる。
以上のことから、始動条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な状態を発生する遊技機において、遊技に関する演出を表示可能な表示装置41と、表示装置41における表示を含む遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備え、演出制御手段は、実行中の演出についての説明を表示装置41に表示する説明モードを設定可能であることとなる。したがって、遊技に不慣れな遊技者であっても実行されている演出が意味する内容を理解でき、遊技の興趣を向上することができる。
また、演出制御手段は、説明モードが設定されている場合に、説明の対象となる演出が重複して実行されないようにするようにしたこととなる。したがって、遊技者が説明を理解しやすくなる。
また、遊技者が操作可能な操作手段(演出ボタン25)を備え、演出制御手段は、操作手段の操作に基づき、説明モードを設定可能であることとなる。したがって、遊技者の好みに応じて説明モードを設定することが可能となる。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。また、本発明をスロットマシンに適用することも可能である。このスロットマシンとしてはメダルを使用するスロットマシンに限られるものではなく、例えば、遊技球を使用するスロットマシンなどの全てのスロットマシンが含まれる。また、上述の各変形例の構成は適宜組み合わせて適用することが可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 遊技機
25 演出ボタン(操作手段)
41 表示装置
300 演出制御装置(演出制御手段)

Claims (3)

  1. 始動条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な状態を発生する遊技機において、
    遊技に関する演出を表示可能な表示装置と、
    前記表示装置における表示を含む遊技の演出を制御する演出制御手段と、を備え、
    前記演出制御手段は、
    実行中の前記演出についての説明を前記表示装置に表示する説明モードを設定可能であることを特徴とする遊技機。
  2. 前記演出制御手段は、
    前記説明モードが設定されている場合に、説明の対象となる演出が重複して実行されないようにすることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 遊技者が操作可能な操作手段を備え、
    前記演出制御手段は、
    前記操作手段の操作に基づき、前記説明モードを設定可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
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