JP2018012895A - 医療用ガウン - Google Patents

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Abstract

【課題】医療ガウンの損傷を速やかに発見する。【解決手段】医療用ガウンでは、前面部、背面部および一対の袖部のうち少なくとも1つの部位に、インジケータ部78が設けられる。インジケータ部78は、第1シート部材71と、第2シート部材とを備える。第1シート部材71は、最外層に配置される。第2シート部材は、第1シート部材71の内側に積層される。インジケータ部78に第1シート部材71を貫通する貫通部76が存在する場合、貫通部76に付着した液体は、貫通部76から第1シート部材71の内側に進入して第1シート部材71と第2シート部材との間にて拡がることにより、貫通部76の存在が視認可能に表示される。これにより、インジケータ部78における医療用ガウンの損傷を速やかに発見することができる。【選択図】図4

Description

本発明は、医療用ガウンに関する。
従来、外科手術等の際には、手術に携わる医師および看護師等の医療者は、滅菌された医療用ガウンおよび医療用手袋を着用する。医療者が医療用ガウンおよび医療用手袋を着用することにより、易感染状態の患者を感染源から守り、また、患者の血液や体液等が医療者の肌に付着することを防止することができる。
例えば、特許文献1では、防護手袋が医療用ガウンの袖部から手首側へと下がり、隙間から血液等が進入する現象を防止することを目的として、医療用ガウンの袖部の不織布上に共ポリエステルエラストマーの膜を設け、防護手袋との間の非粘着摩擦を増大させる技術が提案されている。また、特許文献2では、医療用手袋のピンホール試験における不良率を1%未満とすることを目的としたエラストマー製手袋の製造方法が提案されている。
医療用手袋の装着方法としては、色付きの手袋の上に無色の手袋を装着することにより、ピンホールを発見しやすくする方法が知られている。手袋を二重に装着することにより、無色の手袋にピンホールが発生した際に、ピンホール周辺において色付きの手袋の色が透けて見える。これにより、ピンホールの発生を発見することが可能となる。
特開2011−106086号公報特開2012-052284
ところで、医療用ガウンにおいてもピンホール等の損傷が発生することがあり、損傷を放置した状態で処置を続けた場合、医療者の血液体液曝露のおそれがある。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、医療ガウンの損傷を速やかに発見することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、医療用ガウンであって、着用者の前面を覆う前面部と、前記着用者の背面を覆う背面部と、前記前面部および前記背面部の左右方向の両側に繋がり、前記着用者の両腕が挿入される一対の袖部とを備え、前記前面部、前記背面部および前記一対の袖部のうち少なくとも1つの部位にインジケータ部が設けられ、前記インジケータ部が、最外層に配置される第1シート部材と、前記第1シート部材の内側に積層される第2シート部材とを備え、前記インジケータ部に前記第1シート部材を貫通する貫通部が存在する場合、前記貫通部に付着した液体が、前記貫通部から前記第1シート部材の内側に進入して前記第1シート部材と前記第2シート部材との間にて拡がることにより、前記貫通部の存在が視認可能に表示される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の医療用ガウンであって、前記前面部のうち胸から膝までの領域と、前記一対の袖部のうち袖口から肘上までの領域とが、クリティカルゾーンであり、前記インジケータ部が、前記クリティカルゾーンに設けられる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の医療用ガウンであって、前記インジケータ部が、前記一対の袖部のそれぞれに設けられる。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の医療用ガウンであって、前記インジケータ部の前記貫通部の周囲において、前記第1シート部材の内面に液体が付着すると、前記第1シート部材の可視光透過率が増大して前記第2シート部材の視認性が向上することにより、前記貫通部の存在が視認可能に表示される。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の医療用ガウンであって、前記第2シート部材の色が青緑色である。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の医療用ガウンであって、前記インジケータ部の前記第2シート部材が、水分との接触により呈色反応を示す呈色部を備える。
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の医療用ガウンであって、前記第1シート部材が、樹脂フィルム製である。
請求項8に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれかに記載の医療用ガウンであって、前記第2シート部材が、樹脂フィルム製である。
請求項9に記載の発明は、請求項1ないし8のいずれかに記載の医療用ガウンであって、前記インジケータ部において、最内層に配置されるシート部材が不織布製である。
本発明では、医療ガウンの損傷を速やかに発見することができる。
一の実施の形態に係る医療用ガウンを広げた状態で示す図である。 着用者が着用した状態の医療用ガウンの正面図である。 袖クリティカルゾーンの断面図である。 袖クリティカルゾーンの一部の拡大図である。
図1は、本発明の一の実施の形態に係る医療用ガウン1を示す図である。医療用ガウン1は、外科手術等の際に医師および看護師等が着用する使い捨てのガウンである。図1は、着用前の医療用ガウン1を広げた状態で示す正面図である。図1では、医療用ガウン1の着用者に接する内面とは反対側の外面を手前にして医療用ガウン1を描いている。図2は、着用者が着用した状態の医療用ガウン1の前面側を示す正面図である。
医療用ガウン1は、着用者の後側で左右の部位を閉じる後閉じタイプのガウンである。医療用ガウン1は、前面部2と、背面部3と、一対の袖部4とを備える。前面部2は、着用者の前面を覆う。背面部3は、着用者の背面を覆う。一対の袖部4は、前面部2および背面部3の左右方向の両側に繋がる。一対の袖部4には、着用者の両腕が挿入される。各袖部4は、着用者の腕のうち肩部から手首に至る部位を覆う。袖部4の先端部45(すなわち、袖口よりも先端側の部位)は、伸縮性を有し、図2に示す手袋6により覆われる。
前面部2は、連続する1枚のシート状の部位である。前面部2は、着用者の喉元(すなわち、首と胸部との間の部位)、胸部、腹部、腰部前面および両脚の前面を覆う。図2に示す例では、前面部2は、着用者の喉元の略全体、胸部の略全体、腹部の略全体、腰部前面の略全体、および、両脚の前面のうち脚の付け根部から膝下に至る部位を覆う。
背面部3は、内背面部31と、外背面部32とを備える。内背面部31は、前面部2の左右方向の一方側から着用者の背面に広がり、着用者の背面を覆う。外背面部32は、前面部2の左右方向の他方側から着用者の背面に広がる。換言すれば、外背面部32は、前面部2の左右両側の端部のうち、内背面部31が繋がる側とは反対側に繋がる。外背面部32は、内背面部31の後側にて内背面部31に重なるとともに着用者の背面を覆う。図1に示す例では、内背面部31は、着用者の左側(図1中の右側)において前面部2に繋がり、外背面部32は、着用者の右側において前面部2に繋がる。
背面部3は、着用者の背部、腰部背面(臀部を含む。)および両脚の背面を覆う。具体的には、背面部3は、着用者の背部の略全体、腰部背面の略全体、および、両脚の背面のうち脚の付け根部から膝下に至る部位を覆う。
医療用ガウン1が着用される際には、まず、着用者の両腕が一対の袖部4に挿入される。続いて、内背面部31および外背面部32を着用者の背面に重ねる。そして、予め内背面部31および外背面部32等に設けられている紐等により、内背面部31と外背面部32とが固定される。これにより、図2に示すように、医療用ガウン1の着用が終了する。医療用ガウン1の着用が終了すると、着用者の両手に手袋6が装着される。これにより、上述のように、医療用ガウン1の各袖部4の先端部45(図1参照)が、手袋6により覆われる。
医療用ガウン1では、前面部2のうち胸から膝までの領域21と、一対の袖部4のうち袖口から肘上までの領域41とが、米国医療機器振興協会(Association for the Advancement of Medical Instrumentation(以下、「AAMI」と呼ぶ。))に規定されるクリティカルゾーンである。クリティカルゾーンは、血液や体液等が付着する可能性が高い領域であり、血液や体液等に対する比較的高い防護性能が要求される領域である。以下の説明では、前面部2の領域21を「前面クリティカルゾーン21」と呼び、袖部4の領域41を「袖クリティカルゾーン41」と呼ぶ。また、前面クリティカルゾーン21と袖クリティカルゾーン41とをまとめて、単に「クリティカルゾーン5」とも呼ぶ。図1および図2では、前面クリティカルゾーン21および袖クリティカルゾーン41に平行斜線を付す。また、前面クリティカルゾーン21および袖クリティカルゾーン41と、周囲の領域との間の境界を二点鎖線にて示す。
AAMIが規定する医療用ガウンの防護性能レベル(以下、単に「防護性能レベル」という。)は、クリティカルゾーン5の防護性能レベルにより決定される。最も低い防護性能レベルであるレベル1では、衝撃透過性テスト(AATCC42(American Association of Textile Chemist and Colorist 42))の結果が、4.5g以下であることが要求される。レベル1の次に高い防護性能レベルであるレベル2では、衝撃透過性テスト(AATCC42)の結果が1.0g以下であり、かつ、耐水圧テスト(AATCC127(American Association of Textile Chemist and Colorist 127))の結果が20cm以上であることが要求される。レベル2の次に高い防護性能レベルであるレベル3では、衝撃透過性テスト(AATCC42)の結果が1.0g以下であり、かつ、耐水圧テスト(AATCC127)の結果が50cm以上であることが要求される。最も高い防護性能レベルであるレベル4では、ウイルスによる透過テスト(ASTM F1671(American Standard Testing Method F1671))に合格し、かつ、合成血液による浸透テスト(ASTM F1670)に合格することが要求される。
図1および図2に示す医療用ガウン1では、例えば、前面クリティカルゾーン21全体、および、袖クリティカルゾーン41全体の防護性能レベルが4である。医療用ガウン1は、例えば、着用者の前腕が患者の体腔内に入る処置の際に使用される。当該防護性能レベルは、例えば、3以下であってもよい。
医療用ガウン1では、前面部2のうち前面クリティカルゾーン21を除く領域(すなわち、前面クリティカルゾーン21の上側および下側の領域)、および、一対の袖部4のうち袖クリティカルゾーン41を除く領域(すなわち、袖クリティカルゾーン41の肩側の端部から肩部に至る領域)の防護性能レベルは、1以上である。また、背面部3の防護性能レベルは1以上であってもよく、レベル1の要求を満たしていなくてもよい。
前面部2、背面部3および一対の袖部4は、例えば、不織布や樹脂フィルムにより形成されている。当該不織布は、例えば、疎水性繊維(ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ナイロン等)製である。クリティカルゾーン5以外の領域は、例えば、単層構造または積層構造を有する不織布により形成されている。クリティカルゾーン5以外の領域の構造は、適宜変更されてよい。なお、背面部3は、医療用ガウン1の着用感を向上するために、通気性が高い構造を有することが好ましい。
前面クリティカルゾーン21は、例えば、複数種類の不織布が積層された積層構造を有する。前面クリティカルゾーン21は、例えば、SMMS(スパンボンド・メルトブロー・メルトブロー・スパンボンド)不織布製である。前面クリティカルゾーン21の構造は、適宜変更されてよい。
図3は、袖クリティカルゾーン41の構造を示す断面図である。袖クリティカルゾーン41は、第1シート部材71と、第2シート部材72と、内側シート部材73とを備える。第1シート部材71は、袖クリティカルゾーン41の最外層(すなわち、厚さ方向において着用者から最も離れた位置)に配置される。第2シート部材72は、第1シート部材71の内側(すなわち、着用者側)に積層される。第2シート部材72の外面は、第1シート部材71の内面に直接的に接触する。内側シート部材73は、第2シート部材72の内側にて着用者に接する。換言すれば、内側シート部材73は、袖クリティカルゾーン41の最内層に配置される。内側シート部材73の外面は、例えば、第2シート部材72の内面に直接的に接触する。
内側シート部材73は、好ましくは不織布製である。内側シート部材73は、例えば、前面クリティカルゾーン21と同様に、SMMS不織布製である。第1シート部材71および第2シート部材72は、好ましくは樹脂フィルム製である。換言すれば、袖クリティカルゾーン41は、前面クリティカルゾーン21を構成するシート部材(SMMS不織布等)と同様のシート部材の外面に樹脂フィルムを積層した構造を有する。第1シート部材71と第2シート部材72とは、例えば、略均一に分布する複数の接合部にて互いに接合されている。当該接合部は、例えば、小さなドット状のエンボス痕等の熱融着部である。
好ましくは、第2シート部材72は不透明である。第2シート部材72の色は、好ましくは血液の色(すなわち、赤色)とは異なる色であり、より好ましくは、赤色の補色である青緑色である。第1シート部材71は、乾燥時において半透明または不透明である。第1シート部材71は、好ましくは無色である。第1シート部材71の内面(すなわち、第2シート部材72と接する面)には、微小な凹凸が略全面に亘って設けられている。当該微小な凹凸が、いわゆるつや消し効果を発揮することにより、乾燥時の第1シート部材71の可視光透過率は比較的低い。
図4は、袖クリティカルゾーン41の一部を拡大して第1シート部材71側から(すなわち、外側から)見た図である。図4では、第1シート部材71を貫通する貫通部76が存在する場合を示す。貫通部76は、例えば、微小な貫通孔であるピンホールである。図4に示す例では、貫通部76は、第2シート部材72および内側シート部材73(図3参照)は貫通していない。貫通部66は、第2シート部材72および内側シート部材73を貫通する場合もある。
袖クリティカルゾーン41において、第1シート部材71を貫通する貫通部76が存在する場合、貫通部76に血液や体液等の液体が付着すると、当該液体は、貫通部76から第1シート部材71の内側に進入して、第1シート部材71と第2シート部材72との間にて拡がる。貫通部76の周囲において、第1シート部材71の内面に液体が付着すると、第1シート部材71の内面の微小な凹凸の凹部に当該液体が保持され、当該微小な凹凸が液体により埋められる。これにより、磨りガラスが濡れた場合等と同様に、第1シート部材71の可視光透過率が増大して、第1シート部材71の内側に位置する第2シート部材72(図3参照)の視認性が向上する。
図4では、第2シート部材72のうち、上記液体の存在により第2シート部材72の視認性が周囲に比べて向上した領域77(以下、「視認性向上領域77」という。)に平行斜線を付す。視認性向上領域77は、例えば、貫通部76をおよそ中心とする略円形の領域である。視認性向上領域77の色は、第2シート部材72の色(例えば、青緑色)と上記液体の色(例えば、血液の色である赤色)とが重なった色となり、視認性向上領域77が周囲の領域から明確に区別される。これにより、袖クリティカルゾーン41において、貫通部76の存在が視認可能に表示される。医療者は、視認性向上領域77を視認することにより、視認性向上領域77に(例えば、視認性向上領域77のおよそ中央部に)貫通部76が存在することを認識することができる。すなわち、袖クリティカルゾーン41は、貫通部76の存在を視認可能に表示するインジケータ部78である。
医療用ガウン1では、必ずしも、一対の袖クリティカルゾーン41全体がインジケータ部78である必要はない。例えば、各袖クリティカルゾーン41の一部の領域にインジケータ部78が設けられ、他の領域にはインジケータ部78は設けられなくてもよい。袖クリティカルゾーン41の当該一部の領域とは、例えば、袖口から手首と肘との中間部までの領域である。インジケータ部78は、必ずしも袖部4に設けられる必要はなく、例えば、クリティカルゾーン5のうち前面クリティカルゾーン21に設けられてもよい。この場合、インジケータ部78は、前面クリティカルゾーン21の一部の領域に設けられてもよく、前面クリティカルゾーン21全体に設けられてもよい。また、インジケータ部78は、前面クリティカルゾーン21と、一対の袖クリティカルゾーン41との双方に設けられてもよい。インジケータ部78は、必ずしもクリティカルゾーン5に設けられる必要はなく、前面部2、背面部3および一対の袖部4のうち、いずれか1つ、または、複数の部位に設けられていればよい。
以上に説明したように、医療用ガウン1は、前面部2と、背面部3と、一対の袖部4とを備える。前面部2は、着用者の前面を覆う。背面部3は、着用者の背面を覆う。一対の袖部4は、前面部2および背面部3の左右方向の両側に繋がる。一対の袖部4には、着用者の両腕が挿入される。医療用ガウン1では、前面部2、背面部3および一対の袖部4のうち少なくとも1つの部位に、インジケータ部78が設けられる。インジケータ部78は、第1シート部材71と、第2シート部材72とを備える。第1シート部材71は、最外層に配置される。第2シート部材72は、第1シート部材71の内側に積層される。インジケータ部78に第1シート部材71を貫通する貫通部76が存在する場合、貫通部76に付着した液体が、貫通部76から第1シート部材71の内側に進入して第1シート部材71と第2シート部材72との間にて拡がることにより、貫通部76の存在が視認可能に表示される。これにより、インジケータ部78における医療用ガウン1の損傷を速やかに発見することができる。その結果、医療用ガウン1の損傷による着用者の血液体液曝露を抑制することができる。
医療用ガウン1では、前面部2のうち胸から膝までの領域と、一対の袖部4のうち袖口から肘上までの領域とがクリティカルゾーン5である。上述の例では、インジケータ部78はクリティカルゾーン5に設けられる。このように、血液や体液等が付着する可能性が高く、仮に貫通が生じた場合に着用者の血液体液曝露が生じやすいクリティカルゾーン5にインジケータ部78を設けることにより、着用者の血液体液曝露をさらに抑制することができる。
また、インジケータ部78は、クリティカルゾーン5のうち一対の袖部4にそれぞれ設けられる。換言すれば、インジケータ部78は、一対の袖クリティカルゾーン41のそれぞれに設けられる。このように、術野に接近して血液等が付着する可能性が高い袖クリティカルゾーン41にインジケータ部78を設けることにより、袖部4を介した着用者の血液体液曝露を抑制することができる。このような医療用ガウン1は、例えば、着用者の前腕が患者の体腔内に入る処置に特に適している。また、医療用ガウン1では、インジケータ部78の通気性があまり高くない場合であっても、医療用ガウン1に占める面積割合が比較的小さい袖クリティカルゾーン41にインジケータ部78を設けることにより、医療用ガウン1の通気性の低下を抑制し、医療用ガウン1の着用感の低下を抑制することができる。
インジケータ部78では、貫通部76の周囲において第1シート部材71の内面に液体が付着すると、第1シート部材71の可視光透過率が増大して第2シート部材72の視認性が向上することにより、貫通部76の存在が視認可能に表示される。インジケータ部78を当該構造とすることにより、貫通部76の存在を容易に、かつ、明確に表示することができる。その結果、インジケータ部78における医療用ガウン1の損傷をさらに速やかに発見することができる。
上述のように、第2シート部材72の色は青緑色である。このように、第2シート部材72の色を血液の色の補色とすることにより、貫通部76から第1シート部材71の内側に血液が拡がった領域が黒色に見え、当該領域をさらに容易に視認することができる。これにより、貫通部76の存在をさらに容易に、かつ、さらに明確に表示することができる。その結果、インジケータ部78における医療用ガウン1の損傷を、より一層速やかに発見することができる。
インジケータ部78では、第1シート部材71が樹脂フィルム製である。このため、第1シート部材71の内面に沿って、血液や体液等の液体が拡がりやすい。これにより、貫通部76の存在を容易に、かつ、明確に表示することができる。その結果、インジケータ部78における医療用ガウン1の損傷をさらに速やかに発見することができる。
また、インジケータ部78では、第2シート部材72が樹脂フィルム製である。このため、第2シート部材72の上面に沿って、血液や体液等の液体が拡がりやすい。これにより、貫通部76の存在を容易に、かつ、明確に表示することができる。その結果、インジケータ部78における医療用ガウン1の損傷を速やかに発見することができる。第1シート部材71と第2シート部材72との間において、貫通部76からの液体をさらに拡がりやすくするという観点からは、第1シート部材71および第2シート部材72の双方が樹脂フィルム製であることが好ましい。
上述のように、インジケータ部78では、最内層に配置されるシート部材が不織布製である。これにより、インジケータ部78の肌触りを良くすることができ、医療用ガウン1の着用感を向上することができる。
インジケータ部78において貫通部76の存在を視認可能に表示する構造は、上述のものには限定されず、様々に変更されてよい。例えば、インジケータ部78の第2シート部材72は、水分との接触により呈色反応を示す呈色部を備えていてもよい。当該呈色部は、第2シート部材72の外面の略全面に亘って配置された模様(例えば、ストライプ状の模様)であってもよく、第2シート部材72の外面全体であってもよい。呈色部は、例えば、水分との接触により呈色反応を示す指示薬を含むホットメルト接着剤により形成される。呈色部は、他の材料により形成されてもよい。当該インジケータ部78では、貫通部76から第1シート部材71と第2シート部材72との間に拡がった液体によって呈色部が変色することにより、インジケータ部78における貫通部76の存在を容易に、かつ、明確に表示することができる。この場合、当該液体により第1シート部材71の可視光透過率は増大してもよく、変化しなくてもよい。
上述の医療用ガウン1では、様々な変更が可能である。
第1シート部材71、第2シート部材72および内側シート部材73を形成する材料は、様々に変更されてよい。例えば、第1シート部材71および第2シート部材72のうち一方または双方が不織布製であってもよい。インジケータ部78では、第2シート部材72と内側シート部材73との間に、他のシート部材が配置されてもよい。また、インジケータ部78では、内側シート部材73が省略され、第2シート部材が最内層に配置されてもよい。この場合、第2シート部材72が不織布製であれば、インジケータ部78の肌触りを良くすることができ、医療用ガウン1の着用感を向上することができる。
医療用ガウン1は、上述の構成以外に様々な構成を備えていてもよい。例えば、医療用ガウン1は、着用者の喉元に位置する前面部2の上端縁から上方に広がって着用者の顔の下半分を覆うマスク部を備えていてもよい。
上述の医療用ガウン1のインジケータ部78は、着用者の前側で左右の部位を閉じる前閉じタイプの医療用ガウンに設けられてもよい。当該医療用ガウンは、例えば、連続する1枚のシート状の背面部と、当該背面部の左右両側から着用者の前面に広がる前面部(すなわち、内前面部および外前面部)と、前面部および背面部の左右方向の両側に繋がる一対の袖部とを備える。この場合であっても、インジケータ部78における医療用ガウンの損傷を速やかに発見することができる。その結果、医療用ガウンの損傷による着用者の血液体液曝露を抑制することができる。
上記実施の形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。
1 医療用ガウン
2 前面部
3 背面部
4 袖部
5 クリティカルゾーン
21 前面クリティカルゾーン
41 袖クリティカルゾーン
71 第1シート部材
72 第2シート部材
73 内側シート部材
76 貫通部
78 インジケータ部

Claims (9)

  1. 医療用ガウンであって、
    着用者の前面を覆う前面部と、
    前記着用者の背面を覆う背面部と、
    前記前面部および前記背面部の左右方向の両側に繋がり、前記着用者の両腕が挿入される一対の袖部と、
    を備え、
    前記前面部、前記背面部および前記一対の袖部のうち少なくとも1つの部位にインジケータ部が設けられ、
    前記インジケータ部が、
    最外層に配置される第1シート部材と、
    前記第1シート部材の内側に積層される第2シート部材と、
    を備え、
    前記インジケータ部に前記第1シート部材を貫通する貫通部が存在する場合、前記貫通部に付着した液体が、前記貫通部から前記第1シート部材の内側に進入して前記第1シート部材と前記第2シート部材との間にて拡がることにより、前記貫通部の存在が視認可能に表示されることを特徴とする医療用ガウン。
  2. 請求項1に記載の医療用ガウンであって、
    前記前面部のうち胸から膝までの領域と、前記一対の袖部のうち袖口から肘上までの領域とが、クリティカルゾーンであり、
    前記インジケータ部が、前記クリティカルゾーンに設けられることを特徴とする医療用ガウン。
  3. 請求項2に記載の医療用ガウンであって、
    前記インジケータ部が、前記一対の袖部のそれぞれに設けられることを特徴とする医療用ガウン。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の医療用ガウンであって、
    前記インジケータ部の前記貫通部の周囲において、前記第1シート部材の内面に液体が付着すると、前記第1シート部材の可視光透過率が増大して前記第2シート部材の視認性が向上することにより、前記貫通部の存在が視認可能に表示されることを特徴とする医療用ガウン。
  5. 請求項4に記載の医療用ガウンであって、
    前記第2シート部材の色が青緑色であることを特徴とする医療用ガウン。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の医療用ガウンであって、
    前記インジケータ部の前記第2シート部材が、水分との接触により呈色反応を示す呈色部を備えることを特徴とする医療用ガウン。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の医療用ガウンであって、
    前記第1シート部材が、樹脂フィルム製であることを特徴とする医療用ガウン。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の医療用ガウンであって、
    前記第2シート部材が、樹脂フィルム製であることを特徴とする医療用ガウン。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載の医療用ガウンであって、
    前記インジケータ部において、最内層に配置されるシート部材が不織布製であることを特徴とする医療用ガウン。
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WO2024195691A1 (ja) * 2023-03-23 2024-09-26 東レ株式会社 防護服

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