JP2018010417A - 送金システム、及び送金方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 セキュリティ性の高い送金を実現可能な送金システム、及び送金方法を提供する。
【解決手段】 一実施形態によると、送金システムは、情報取得部と、第1の認証部と、第2の認証部と、送金受付部と、認証方法指定部と、送金実行部と、を具備する。情報取得部は、金融機関カードから口座情報を取得する。第1の認証部は、所定の認証方法によって前記金融機関カードの所有者を認証する第1の認証を行う。第2の認証部は、複数の認証方法のうちの少なくとも1つ以上の認証方法によって前記金融機関カードの所有者を認証する第2の認証を行う。送金受付部は、前記金融機関カードの口座情報に対応する口座間における送金の受け付けを行う。認証方法指定部は、前記送金の受取側での前記第2の認証に用いられる認証方法を前記送金の送金側で指定する。送金実行部は、指定された認証方法による前記第2の認証が前記受取側で正常に行われた場合、前記送金を実行する。
【選択図】 図3

Description

本発明の実施形態は、送金システム、及び送金方法に関する。
ICカード(携帯可能電子装置)は、ICカードを処理する処理装置(ICカード処理装置)からコマンドを受信した場合、受信したコマンドに応じた処理を実行する。例えば、銀行の口座の情報を記録したICチップを備えるICカード(金融機関カード)、及び個人を識別する為の番号を記録したICカード(個人番号カード)などがある。
金融機関では、上記の金融機関カードを用いて、金融機関カードが示す口座から他の口座に送金すること可能な送金システムがある。また、受取側において認証を行い、認証の結果に応じて受取側の口座に送金を実行するか否かを判断する振込制御方法がある。
特開2010−244312号公報
上記の送金システムでは、受取側で認証が正常に完了した場合、送金側が指定された送金先の口座に送金が実行される。なお、不正な手段により取得された口座などへの送金を防止したい、または送金先の口座から出金を行う人物を特定したいという要望がある。しかしながら、上記の送金システムでは、受取側での認証に用いられる認証方法によっては、送金先の口座から出金を行う人物の特定、及び不正な口座への送金の防止が難しい場合があるという課題がある。
本発明は、セキュリティ性の高い送金を実現可能な送金システム、及び送金方法を提供することを目的とする。
一実施形態によると、送金システムは、情報取得部と、第1の認証部と、第2の認証部と、送金受付部と、認証方法指定部と、送金実行部と、を具備する。情報取得部は、金融機関カードから口座情報を取得する。第1の認証部は、所定の認証方法によって前記金融機関カードの所有者を認証する第1の認証を行う。第2の認証部は、複数の認証方法のうちの少なくとも1つ以上の認証方法によって前記金融機関カードの所有者を認証する第2の認証を行う。送金受付部は、前記金融機関カードの口座情報に対応する口座間における送金の受け付けを行う。認証方法指定部は、前記送金の受取側での前記第2の認証に用いられる認証方法を前記送金の送金側で指定する。送金実行部は、指定された認証方法による前記第2の認証が前記受取側で正常に行われた場合、前記送金を実行する。
図1は、一実施形態に係る送金システムの例について説明する為の説明図である。 図2は、一実施形態に係るICカードの例について説明する為の説明図である。 図3は、一実施形態に係る送金システムにおいて行われる送金処理及び受取処理の流れを示すシーケンスである。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。
(送金システム1について)
図1は、送金システム1の例について説明する為の説明図である。送金システム1は、ICカード処理装置2、ICカード3、及びサーバ4を備える。送金システム1は、ICカード3に記憶されている口座情報から指定された口座に送金を行うシステムである。
(ICカード処理装置2について)
ICカード処理装置2は、ユーザが所持するICカード3と通信を行い、ICカード3に記憶されている口座情報を取得する。ICカード処理装置2は、取得した口座情報に基づいて、入金、出金、及び送金などの種々の処理を行う。ICカード処理装置2は、例えば自動預け払い機(ATM)である。
ICカード処理装置2は、CPU11、ROM12、RAM13、不揮発性メモリ14、カードリーダライタ15、生体センサ16、ディスプレイ17、操作部18、通信部19、及び現金処理部20を備える。
CPU11は、演算処理を実行する演算素子(たとえば、プロセッサ)である。CPU11は、ROM12、または不揮発性メモリ14に記憶されているプログラムなどのデータに基づいて種々の処理を行う。CPU11は、ROM12または不揮発性メモリ14に格納されているプログラムを実行することにより、種々の動作を実行可能な制御部として機能する。
ROM12は、読み出し専用の不揮発性メモリである。ROM12は、プログラム及びプログラムで用いられるデータなどを記憶する。
RAM13は、ワーキングメモリとして機能する揮発性のメモリである。RAM13は、CPU11の処理中のデータなどを一時的に格納する。また、RAM13は、CPU11が実行するプログラムを一時的に格納する。
不揮発性メモリ14は、種々の情報を記憶可能な記憶媒体である。不揮発性メモリ14は、プログラム及びプログラムで用いられるデータなどを記憶する。不揮発性メモリ14は、例えば、ソリッドステイトドライブ(SSD)、ハードディスクドライブ(HDD)、または他の記憶装置である。なお、不揮発性メモリ14の代わりに、メモリカードなどの記憶媒体を挿入可能なカードスロットなどのメモリI/Fが設けられていてもよい。
カードリーダライタ15は、ICカード3と通信を行うためのインターフェース装置である。カードリーダライタ15は、接触通信、または非接触通信によりICカード3とデータの送受信を行う。
生体センサ16は、ICカード3のユーザから生体情報を読み取る。例えば、生体センサ16は、ICカード3のユーザの指紋に関する生体情報を取得する。具体的には、生体センサ16は、ICカード3のユーザの指紋の画像を取得し、取得した指紋の画像から指紋データを生体情報として取得する。なお、生体センサ16は、ICカード3のユーザの顔、静脈、及び虹彩などに関する生体情報を読み取る構成であってもよい。なお、生体センサ16がICカード3のユーザから読み取った生体情報を読取生体情報と称する。
ディスプレイ17は、CPU11、または図示されないグラフィックコントローラなどの表示制御部から入力される映像信号に応じて画面を表示する。
操作部18は、操作部材の操作に基づいて、操作信号を生成する。操作部材は、例えば、タッチセンサ、テンキー、またはキーボードなどである。タッチセンサは、例えば、抵抗膜式タッチセンサ、または静電容量式タッチセンサ等である。即ち、タッチセンサは、ある領域内において指定された位置を示す情報を取得する。タッチセンサは、上記のディスプレイ17と一体にタッチスクリーンとして構成されることにより、ディスプレイ17上のタッチされた位置を示す信号をCPU11に入力する。
通信部19は、他の電子機器と通信を行う為の回路である。通信部19は、例えば、ネットワークに接続可能に構成される。通信部19は、ネットワークを介して他の電子機器と通信を行う。例えば、通信部19は、サーバ4と通信を行う。サーバ4は、口座ごとの預金額などを記憶する装置である。また、サーバ4は、口座間で行われる送金に関する情報を記憶する構成であってもよい。
現金処理部20は、紙幣及び貨幣などの現金の受け入れ、及び排出を行う。
(ICカード3について)
ICカード3は、送金システム1において金融機関カードとして用いられるICカードである。また、ICカード3は、個人を識別する為の番号を記録した個人番号カードであってもよい。金融機関カードと個人番号カードとは、記憶されている情報が異なるものの、同様の構成を備えるものである。この為、金融機関カード及び個人番号カードをICカード3として説明し、構成の個別の説明は省略する。図2は、ICカード3の構成の例について説明する為の説明図である。
ICカード3は、例えば、カード状の本体21と、本体21に内蔵されたICモジュール22とを備える。ICモジュール22は、ICチップ23と、ICチップ23に接続された図示されない通信用の回路とを備える。通信用の回路は、例えばアンテナ、または接触端子(コンタクトパターン)として構成される。通信用の回路は、ICカード処理装置2のカードリーダライタ15と電気的、または磁気的に接続される。
ICチップ23は、通信部24、CPU25、ROM26、RAM27、不揮発性メモリ28、及び電源部31などを備える。通信部24、CPU25、ROM26、RAM27、不揮発性メモリ28、及び電源部31は、バスを介して互いに接続されている。
通信部24は、ICカード処理装置2と通信を行うための回路である。通信部24は、上記の通信用の回路を介して接触通信または非接触通信によりICカード処理装置2とデータの送受信を行う。例えば、通信部24は、ICカード処理装置2から送信された信号に対して信号処理を施すことにより、ICカード処理装置2が送信したコマンドなどのデータを取得する。通信部24は、取得したデータをCPU25に供給する。また、通信部24は、CPU25から供給されるレスポンスなどのデータに基づいて信号を生成し、生成した信号をICカード処理装置2に送信する。
CPU25は、演算処理を実行する演算素子(たとえば、プロセッサ)である。CPU25は、ROM26、または不揮発性メモリ28に記憶されているプログラムなどのデータに基づいて種々の処理を行う。CPU25は、ROM26または不揮発性メモリ28に格納されているプログラムを実行することにより、種々の動作を実行可能な制御部として機能する。
ROM26は、読み出し専用の不揮発性メモリである。ROM26は、プログラム及びプログラムで用いられるデータなどを記憶する。ROM26は、製造段階でプログラム及びデータなどを記憶した状態でICカード3に組み込まれる。ROM26に記憶されるプログラム及びデータは、ICカード3の仕様によって決定される。
RAM27は、ワーキングメモリとして機能する揮発性のメモリである。RAM27は、CPU25の処理中のデータなどを一時的に格納する。また、RAM27は、通信部24を介して受信したデータを一時的に格納する。また、RAM27は、通信部24を介して送信するデータを一時的に格納する。またさらに、RAM27は、CPU25が実行するプログラムを一時的に格納する。
不揮発性メモリ28は、種々の情報を記憶可能な記憶媒体である。不揮発性メモリ28は、プログラム及びプログラムで用いられるデータなどを記憶する。不揮発性メモリ28は、例えば、半導体メモリなどにより構成される。
電源部31は、ICカード3の各部に電力を供給する。電源部31は、上記の通信用の回路を介してICカード処理装置2から供給される電力を各部の定格電圧に変換して各部に供給する。なお、電源部31は、バッテリ備え、バッテリの電力を各部に供給する構成であってもよい。
(ICカード3の発行について)
ICカード3は、一次発行と二次発行とにより発行される。ICカード3を発行する発行装置は、一次発行において、ICカード3の不揮発性メモリ28にデータを格納する為の領域を定義する。発行装置は、例えば、ISO/IEC7816により規定されているファイル構造を不揮発性メモリ28内に創成する。
発行装置は、二次発行において、一次発行で定義された領域にデータを書き込むことにより、ICカード3を発行する。二次発行で書き込まれるデータは、例えばICカード3のユーザに関する情報を含む。
具体的には、発行装置は、ICカード3のユーザの口座に関する情報(口座情報)をICカード3の不揮発性メモリ28に書き込むことにより、金融機関カードとして使用可能なICカードを発行する。口座情報は、例えば、氏名、口座番号、及び後述する第1の認証に用いられるPIN(第1の認証情報)などの情報を含む。
また、口座情報は、ICカード3のユーザの生体から予め取得された生体情報をさらに有する構成であってもよい。生体情報は、例えば、ICカード3のユーザの指紋、顔、静脈、及び虹彩などの生体から取得された情報である。また、口座情報は、ICカード3のユーザの個人番号カードを識別する為の情報をさらに有する構成であってもよい。ICカード3のユーザの個人番号カードを識別する為の情報は、例えばICカード3のユーザ個人を識別する為の番号(個人識別番号)である。また、口座情報は、予め登録されたパスワードをさらに有する構成であってもよい。生体情報、個人識別番号、及びパスワードは、後述する第2の認証に用いられる。
また、具体的には、発行装置は、ICカード3のユーザ個人を識別する為の番号(個人識別番号)をICカード3の不揮発性メモリ28に書き込むことにより、個人番号カードとして使用可能なICカードを発行する。
(第1の認証、及び第2の認証について)
第1の認証は、PINを用いた認証である。ICカード処理装置2は、ICカード3のユーザが入力したPINを含むコマンドをICカード3に送信する。ICカード3は、自身が記憶しているPINと、コマンドに含まれているPINとを照合し、認証結果をICカード処理装置2に送信する。
第2の認証は、生体情報、個人識別番号、及びパスワードのうちのいずれか、または複数を用いた認証である。
生体情報を用いる場合、ICカード処理装置2は、ICカード3のユーザの生体から生体センサ16によって生体情報を取得する。ICカード処理装置2は、生体情報を含むコマンドをICカード3に送信する。ICカード3は、自身が記憶している生体情報と、コマンドに含まれている生体情報とを照合し、認証結果をICカード処理装置2に送信する。
個人識別番号を用いる場合、ICカード処理装置2は、ICカード3から読み出した個人識別番号に対応する個人番号カードの挿入をICカード3のユーザに促す。ICカード処理装置2は、個人番号カードから認証の為の情報(電子証明書)を読み出す。ICカード処理装置2は、読み出した電子証明書を用いて、通信部19により外部の認証機関に対して認証を要求し、要求に対するレスポンスとして認証結果を取得する。
パスワードを用いる場合、ICカード処理装置2は、ICカード3のユーザにパスワードの入力を促す。ICカード処理装置2は、パスワードを含むコマンドをICカード3に送信する。ICカード3は、自身が記憶しているパスワードと、コマンドに含まれているパスワードとを照合し、認証結果をICカード処理装置2に送信する。
なお、第2の認証において、生体情報を用いた認証方法と、個人識別番号を用いた認証方法と、パスワードを用いた認証方法とのうちのどの認証方法が用いられるかは、ICカード3の不揮発性メモリ28に記憶されている設定(認証設定)に応じて定まる。認証設定は、ICカード3の発行時にデフォルトで設定される。また、認証設定は、所定の手順によって変更可能に構成されている。
(送金処理について)
送金システム1において行われる送金処理について具体的に説明する。なお、送金システム1における種々の処理は、ICカード処理装置2のCPU11により行われてもよいし、サーバ4により行われてもよい。本例では、ICカード処理装置2のCPU11が主要な処理を実行するものとして説明する。
図3は、送金システム1において行われる送金処理及び受取処理の流れを示すシーケンスである。ここでは、送金者の口座から送金システム1を介して受取者の口座に送金が行われるものとして説明する。なお、送金者及び受取者は、いずれも金融機関カードとしてのICカード3と、個人番号カードとしてのICカードとの両方を備えるものとして説明する。
まず送金側の処理について説明する。
送金者が金融機関カードをICカード処理装置2に挿入することによって、送金処理が開始される。ICカード処理装置2は、金融機関カードから種々の情報を読み取り、各種の案内画面をディスプレイ17に表示させる。
送金システム1の主要部として機能するICカード処理装置2のCPU11は、送金者の有するICカード3との間で第1の認証を実行する(ステップS11)。この場合、CPU11は、ディスプレイ17にPINの入力を促す画面を表示する。送金者は、ICカード処理装置2を操作することによって、PINをICカード処理装置2に入力する。CPU11は、取得したPINを含むコマンドをICカード3に送信し、第1の認証の認証結果をレスポンスとしてICカード3から取得する。CPU11は、第1の認証の認証結果が正常である場合、次の処理を実行する。
CPU11は、第1の認証の認証結果が正常である場合、送金先と送金額の入力をICカード3のユーザ(送金者)に行わせる(ステップS12)。この場合、CPU11は、ディスプレイ17にPINの入力を促す画面を表示する。送金者は、ICカード処理装置2を操作することによって、送金先と送金額をICカード処理装置2に入力する。CPU11は、入力された送金先と送金額を認識する。
次にCPU11は、第2の認証を実行する。まず、CPU11は、第2の認証を実行する旨と、第2の認証に用いる認証方法とを指定する(ステップS13)。CPU11は、ICカード3に設定されている認証設定に基づいて、認証方法を判断する。なお、CPU11は、第2の認証に用いる認証方法に応じた処理を行うことを送金者に促す画面をディスプレイ17に表示する。
送金者に画面の案内に応じた処理を行わせることによって、ICカード処理装置2は、ICカード3との間で第2の認証を実行する(ステップS14)。CPU11は、第2の認証の認証結果が正常である場合、次の処理を実行する。
例えば、生体情報を用いた第2の認証を行う場合、CPU11は、生体センサ16により生体情報を取得することを送金者に促す。CPU11は、送金者から取得した生体情報に基づいてICカード3との間で第2の認証を実行する。
また、個人識別番号を用いた第2の認証を行う場合、CPU11は、ICカード3から個人識別番号を読み出す。CPU11は、読み出した個人識別番号に対応する個人番号カードの挿入を送金者に促す。CPU11は、挿入された個人番号カードの情報に基づいて、第2の認証を実行する。
また、パスワードを用いた第2の認証を行う場合、CPU11は、パスワードを入力することを送金者に促す。CPU11は、送金者が入力したパスワードに基づいてICカード3との間で第2の認証を実行する。
CPU11は、第2の認証の認証結果が正常である場合、受取側において実行される第2の認証の認証方法を決定する(ステップS15)。CPU11は、例えば、受取側において実行される第2の認証の認証方法の選択を促す情報をディスプレイ17に表示する。具体的には、CPU11は、生体情報、個人番号カード、及びパスワードに対応するボタンをディスプレイ17に表示させ、タッチセンサとして構成された操作部18の操作に基づいて、どのボタンが選択されたか判断する。CPU11は、選択されたボタンに対応する認証方法を、受取側で行われる第2の認証における認証方法として認識する。なお、CPU11は、操作に応じて複数の認証方法を、受取側で行われる第2の認証における認証方法として認識する構成であってもよい。
CPU11は、ステップS11乃至S15の処理が完了すると、送金を受け付ける(ステップS16)。例えば、CPU11は、ステップS11乃至S15の処理に基づいて、送金受付情報を生成する。送金受付情報は、送金元(即ち送金者の口座情報)、送金先(即ち受取者の口座情報)、送金額、及び認証方法などを含む。CPU11は、例えば、送金受付情報をサーバ4にアップロードする。また、CPU11は、送金受付情報を不揮発性メモリ14に保持する構成であってもよい。上記のステップS11乃至S16で送金者側の処理が完了する。
(受取処理について)
受取者が金融機関カードをICカード処理装置2に挿入することによって、受取処理が開始される。ICカード処理装置2は、金融機関カードから種々の情報を読み取り、各種の案内画面をディスプレイ17に表示させる。
送金システム1の主要部として機能するICカード処理装置2のCPU11は、受取者の有するICカード3との間で第1の認証を実行する(ステップS17)。この場合、CPU11は、ディスプレイ17にPINの入力を促す画面を表示する。受取者は、ICカード処理装置2を操作することによって、PINをICカード処理装置2に入力する。CPU11は、取得したPINを含むコマンドをICカード3に送信し、第1の認証の認証結果をレスポンスとしてICカード3から取得する。CPU11は、第1の認証の認証結果が正常である場合、次の処理を実行する。
CPU11は、受取者の有するICカード3から読み取った口座情報に基づいて、この口座情報を送金先とする送金受付情報の有無を確認する。例えば、CPU11は、ICカード3から読み取った口座情報を送金先とする送金受付情報の有無をサーバ4に問い合わせる。また、CPU11は、ICカード3から読み取った口座情報を送金先とする送金受付情報が不揮発性メモリ14に格納されているか否か判断してもよい。
送金受付情報が有る場合、CPU11は、第2の認証を実行する。まず、CPU11は、第2の認証を実行する旨と、第2の認証に用いる認証方法とを指定する(ステップS18)。CPU11は、送金受付情報が示す認証方法を第2の認証に用いる認証方法として指定する。具体的には、CPU11は、第2の認証に用いる認証方法に応じた処理を行うことを受取者に促す画面をディスプレイ17に表示する。
受取者に画面の案内に応じた処理を行わせることによって、ICカード処理装置2は、受取者の所持するICカード3との間で第2の認証を実行する(ステップS19)。第2の認証の具体的な方法は、ステップS14と同様である。CPU11は、第2の認証の認証結果が正常である場合、次の処理を実行する。
CPU11は、第2の認証の認証結果が正常である場合、送金受付情報に応じた送金を実行する(ステップS20)。即ち、CPU11は、第2の認証の認証結果が正常である場合、送金受付情報に応じた送金を実行する。具体的には、CPU11は、送金受付情報が示す送金元から送金先に対して、送金受付情報が示す送金額の送金を実行する。上記のステップS17乃至S20で受取者側の処理が完了する。
上記のように構成された送金システム1は、金融機関カードから口座情報を取得する情報取得部と、所定の認証方法によって前記金融機関カードの所有者を認証する第1の認証を行う第1の認証部と、複数の認証方法のうちの少なくとも1つ以上の認証方法によって前記金融機関カードの所有者を認証する第2の認証を行う第2の認証部とを備える。送金システム1は、金融機関カードの口座情報に対応する口座間における送金の受け付けを行い、送金の受取側での第2の認証に用いられる認証方法を、送金の送金側で指定する。送金システム1は、指定された認証方法による第2の認証が受取側で正常に行われた場合、送金を実行する。即ち、送金システム1は、送金者が意図した認証方法で第2の認証が行われた場合に送金を実行する。この結果、送金システム1は、送金先の口座から出金を行う人物の特定、及び不正な口座への送金の防止をすることが可能になる。
なお、上記の情報取得部、第1の認証部、及び第2の認証部は、例えばICカード処理装置2により構成される。また、ICカード処理装置2のCPU11は、金融機関カードの口座情報に対応する口座間における送金の受け付けを行う送金受付部として機能する。また、ICカード処理装置2のCPU11は、送金の受取側での第2の認証に用いられる認証方法を送金の送金側で指定する認証方法指定部として機能する。また、ICカード処理装置2のCPU11は、指定された認証方法による第2の認証が受取側で正常に行われた場合、送金を実行する送金実行部として機能する。
また、送金システム1は、金融機関カードに予め認証方法を示す認証設定が設定されている。送金システム1は、認証設定が示す認証方法による第2の認証が、送金側で正常に行われた場合、送金の受け付けを行う。第2の認証の認証方法は、生体情報を用いた認証、個人を識別する為の個人番号を記憶した個人番号カードを用いた認証、及びパスワードを用いた認証のうちの少なくとも1つ以上である。このような構成によると、送金システム1は、予め設定された認証方法による第2の認証の可否に応じて、送金を抑制することができる。この結果、不正な口座への送金の防止をすることが可能になる。
なお、送金システム1は、上記の認証設定を予め決められた手順で変更することができる。例えば、送金システム1は、金融機関カードに予め対応付けられた個人番号カードを用いた第2の認証が正常に行われた場合、金融機関カードの認証設定を変更する構成であってもよい。
具体的には、送金システム1のICカード処理装置2のCPU11は、金融機関カードがカードリーダライタ15に挿入された場合、認証設定を変更する為の画面をディスプレイ17に表示する。CPU11は、認証設定を変更する為の画面において、予め金融機関カードに対応付けられた個人番号カードの挿入を促す。CPU11は、個人番号カードが挿入された場合、個人番号カードに記憶されている電子証明書を用いて第2の認証を行う。CPU11は、第2の認証が正常に完了した場合、金融機関カードの認証設定を変更する為の画面をディスプレイ17に表示する。認証設定を変更する為の画面は、生体情報、個人番号カード、及びパスワードなどに対応するボタンを有する。CPU11は、認証設定を変更する為の画面での操作に応じて、少なくとも1つ以上の認証方法を第2の認証に用いる認証方法として認証設定を変更する。この場合、CPU11は、認証設定変更部として機能する。
上記した構成において、例えば、金融機関カードに、金融機関カードの所有者の管理者(例えば親、子供など)の個人番号カードを対応付けておく。この場合、金融機関カードの所有者の管理者の所有する個人番号カードによる認証が行われないと、認証設定を変更することができない。これにより、金融機関カードの所有者が自身で第2の認証に用いる認証方法を変更することを防ぐことができる。さらに、第2の認証に用いる認証方法を、金融機関カードの所有者が認証できない方法に設定しておくことにより、金融機関カードの所有者の管理者の意図しないところで送金が実行されることを防ぐことができる。例えば、第2の認証に用いる個人番号カードとして、金融機関カードの所有者の管理者の個人番号カードを設定しておくことにより、送金システム1における送金のセキュリティを高めることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…送金システム、2…ICカード処理装置、3…ICカード、4…サーバ、11…CPU、12…ROM、13…RAM、14…不揮発性メモリ、15…カードリーダライタ、16…生体センサ、17…ディスプレイ、18…操作部、19…通信部、20…現金処理部、21…本体、22…ICモジュール、23…ICチップ、24…通信部、25…CPU、26…ROM、27…RAM、28…不揮発性メモリ、31…電源部。

Claims (5)

  1. 金融機関カードから口座情報を取得する情報取得部と、
    所定の認証方法によって前記金融機関カードの所有者を認証する第1の認証を行う第1の認証部と、
    複数の認証方法のうちの少なくとも1つ以上の認証方法によって前記金融機関カードの所有者を認証する第2の認証を行う第2の認証部と、
    前記金融機関カードの口座情報に対応する口座間における送金の受け付けを行う送金受付部と、
    前記送金の受取側での前記第2の認証に用いられる認証方法を前記送金の送金側で指定する認証方法指定部と、
    指定された認証方法による前記第2の認証が前記受取側で正常に行われた場合、前記送金を実行する送金実行部と、
    を具備する送金システム。
  2. 前記金融機関カードは、前記第2の認証に用いる認証方法を示す認証設定を記憶し、
    前記送金受付部は、前記認証設定に応じた認証方法による前記第2の認証が前記送金側で正常に行われた場合、前記送金の受け付けを行う請求項1に記載の送金システム。
  3. 前記認証設定は、生体情報を用いた認証、個人を識別する為の個人番号を記憶した個人番号カードを用いた認証、及びパスワードを用いた認証のうちの少なくとも1つ以上を示す請求項2に記載の送金システム。
  4. 前記金融機関カードに予め対応付けられた個人番号カードを用いた前記第2の認証が正常に行われた場合、前記金融機関カードの前記認証設定を変更する認証設定変更部をさらに具備する請求項3に記載の送金システム。
  5. 金融機関カードから口座情報を取得する情報取得部と、所定の認証方法によって前記金融機関カードの所有者を認証する第1の認証を行う第1の認証部と、複数の認証方法のうちの少なくとも1つ以上の認証方法によって前記金融機関カードの所有者を認証する第2の認証を行う第2の認証部と、を具備する送金システムにおいて実行される送金方法であって、
    前記送金システムが、
    前記金融機関カードの口座情報に対応する口座間における送金の受け付け、
    前記送金の受取側での前記第2の認証に用いられる認証方法を前記送金の送金側で指定し、
    指定された認証方法による前記第2の認証が前記受取側で正常に行われた場合、前記送金を実行する、
    送金方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2022119817A (ja) * 2019-11-05 2022-08-17 日本電気株式会社 方法及びプログラム

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