<第1実施形態>
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
<遊技機の構造>
図1〜図3を用いて、第1実施形態における遊技機1の構造について説明する。図1は、遊技機1の正面図の一例である。遊技者は、遊技媒体(例えばメダルや遊技球)を用いて遊技機1で遊技する。本実施形態においては、遊技媒体としてメダルが使用される遊技機1(パチスロ機)を例示する。
遊技機1は、正面側(遊技者側)に開口を有する箱状のキャビネット2と、前面扉3とを含んで構成される。図2は、キャビネット2の内部構造の一例を示す図である。また、図3は、前面扉3の裏面(遊技機1の内部側の面)の正面図の一例である。図2に示すように、キャビネット2には蝶番機構2aが設けられる。前面扉3は、蝶番機構2aにより、キャビネット2の開口を開閉可能に軸支される。
図1に示すように、前面扉3の周縁側には、複数(図1の例では14個)の筐体ランプ5が設けられる。各筐体ランプ5は、例えば、発光ダイオード(Light Emitting Diode)などの発光体と、当該発光体を覆う光透過性のレンズとから構成される。筐体ランプ5は、遊技機1における各演出に応じた態様で発光する。
図1に示すように、前面扉3には、腰部パネル6が設けられる。腰部パネル6は、遊技機1の名称などが描かれる。また、遊技機1(前面扉3)の内部には、腰部パネル6を照射する発光体が設けられる。腰部パネル6を照射する発光体としては、例えば、発光ダイオードや冷陰極管が採用される。また、腰部パネル6の下側には、メダルを貯留する受皿ユニット7が設けられる。受皿ユニット7は、貯留したメダルを遊技者が自由に取り出すことができるように設けられる。
前面扉3には、メダルが投入される開口を有するメダル投入部8と、遊技機1の内部からのメダルが排出されるメダル払出口9とが設けられる。メダル投入部8から規定枚数(3枚)のメダルが投入されると、遊技が開始可能になる。規定枚数は、遊技の状態に応じて設定される。メダル払出口9から排出されたメダルは、受皿ユニット7に貯留される。
前面扉3の正面の中央側には、パネル10が設けられる。パネル10の中央には、略矩形状の表示窓11が形成される。表示窓11からは、キャビネット2の内部の複数のリール12(12L、12C、12R)を視認することができる。
各リール12は、略円筒状のドラム部と、ドラム部の外周面に装着された帯状のシート部材とを含んで構成される。リール12のシート部材は、光透過性であり、複数種類の図柄が描かれている。各リール12は、回転可能に設けられ、図2に示すように、相互に隣り合うように水平方向に配列される。具体的には、各リール12は、回転軸が同一の直線上に位置するように配列される。また、各リール12は、リール支持体12Fに固定される。ステッピングモーター101(101L、101C、101R)がリール12の各々に設けられ(図示略)、各リール12は、各ステッピングモーター101により回転する。
図4は、本実施形態の各リール12に配列された各図柄を示す図である。図4に示すように、複数のリール12の各々の外周は、21個のコマに区分される。図4に示すように、各コマには1個の図柄が描かれている。本実施形態では、図4に示す図柄の配列の下からNコマ目(Nは数値「0」から数値「20」までの整数)を図柄位置「N」と記載する場合がある。図4に示す通り、各リール12には、ベル図柄と星ベル図柄とプラム図柄とリプレイx図柄とリプレイy図柄と赤セブン図柄と黒BAR図柄と白BAR図柄とスイカ図柄とチェリー図柄とが配列される。具体的には、ベル図柄は、左リール12Lの図柄位置「3、8、17」と、中リール12Cの図柄位置「1、4、9、12、17」と、右リール12Rの図柄位置「4、7、12、15、20」とに配列される。星ベル図柄は、左リール12Lの図柄位置「13、20」に配列される。プラム図柄は、左リール12Lの図柄位置「1、6、9、15、18」と、中リール12Cの図柄位置「0、3、8、11」と、右リール12Rの図柄位置「3、6、11、14」とに配列される。リプレイx図柄は、左リール12Lの図柄位置「2、12、16、19」と、中リール12Cの図柄位置「2、7、10、15、20」と、右リール12Rの図柄位置「0、16、18」とに配列される。リプレイy図柄は、左リール12Lの図柄位置「7」と、右リール12Rの図柄位置「5、8、13」とに配列される。赤セブン図柄は、左リール12Lの図柄位置「5」と、中リール12Cの図柄位置「5、18」と、右リール12Rの図柄位置「10」とに配列される。黒BAR図柄は、左リール12Lの図柄位置「4」と、中リール12Cの図柄位置「14」と、右リール12Rの図柄位置「2」とに配列される。白BAR図柄は、左リール12Lの図柄位置「11」と、中リール12Cの図柄位置「16」と、右リール12Rの図柄位置「19」とに配列される。チェリー図柄は、左リール12Lの図柄位置「10」と、中リール12Cの図柄位置「6、19」と、右リール12Rの図柄位置「9、17」とに配列される。スイカ図柄は、左リール12Lの図柄位置「0、14」と、中リール12Cの図柄位置「13」と、右リール12Rの図柄位置「1」とに配列される。各リール12の図柄の配列を示す図柄配置テーブルがメインROM302に記憶される。
図1に示した前面扉3の表示窓11には、リール12毎に3個の図柄が停止表示される。すなわち、全てのリール12が停止した状態では、表示窓11に合計9個の図柄が停止表示される。本実施形態では、各図柄が表示される領域を「図柄表示領域」という。
図5は、図柄表示領域を説明するための図である。図5に示すように、図柄表示領域は、各単位領域U(L、C、R)を含んで構成される。単位領域Uの各々には、1個の図柄が表示される。各単位領域Uは、左リール12Lの各図柄が表示される各単位領域ULと、中リール12Cの各図柄が表示される各単位領域UCと、右リール12Rの各図柄が表示される各単位領域URとを含んで構成される。各単位領域ULは、上段に位置する単位領域UL1と中段に位置する単位領域UL2と下段に位置する単位領域UL3とを含む。また、各単位領域UCは、上段に位置する単位領域UC1と中段に位置する単位領域UC2と下段に位置する単位領域UC3とを含み、各単位領域URは、上段に位置する単位領域UR1と中段に位置する単位領域UR2と下段に位置する単位領域UR3とを含む。
規定枚数のメダルがメダル投入部8に投入されると、有効ラインが設定される。有効ラインは、各単位領域Uのうちリール12Lの何れか1個の単位領域Uとリール12Cの何れか1個の単位領域Uとリール12Rの何れか1個の単位領域Uとで構成される領域である。本実施形態の有効ラインは、リール12Lの単位領域UL2とリール12Cの単位領域UC2とリール12Rの単位領域UR2とを結ぶラインである。
有効ラインには、遊技の結果としての図柄の組合せが停止表示される。有効ラインに予め定められた図柄の組合せが停止された場合、当該停止した図柄の組合せに応じて遊技者に利益が付与される。例えば、入賞に係る図柄の組合せが有効ラインに停止表示された場合は、遊技者にメダルが付与される。また、再遊技に係る図柄の組合せが有効ラインに停止表示された場合は、遊技者に再遊技の権利が付与される。具体的には、再遊技に係る図柄の組合せが今回の遊技で表示された場合、メダルの投入を必要とせず次回の遊技が開始可能になる。有効ラインに停止表示することが可能な図柄の組合せは、後述する内部抽選処理の結果に応じて遊技毎に決定される。
本実施形態において、リール12Lの上段の単位領域UL1とリール12Cの上段の単位領域UC1とリール12Rの上段の単位領域UR1とを結んだラインを「上段ライン」という場合がある。同様に、リール12Lの中段の単位領域UL2とリール12Cの中段の単位領域UC2とリール12Rの中段の単位領域UR2とを結んだライン(本実施形態の有効ライン)を「中段ライン」という場合がある。また、リール12Lの下段の単位領域UL3とリール12Cの下段の単位領域UC3とリール12Rの下段の単位領域UR3とを結んだラインを「下段ライン」という場合がある。また、リール12Lの下段の単位領域UL3と、リール12Cの中段の単位領域UC2と、リール12Rの上段の単位領域UR1とを結んだラインを「右上りライン」という場合がある。同様に、リール12Lの上段の単位領域UL1と、リール12Cの中段の単位領域UC2と、リール12Rの下段の単位領域UR3とを結んだラインを「右下りライン」という場合がある。
また、各リール12には、当該リール12のシート部材を内側から照らす各バックライトが設けられる(図示略)。具体的には、リール12の各々には、当該リール12の上段ラインの単位領域Uを照らすバックライトと中段ラインの単位領域Uを照らすバックライトと下段ラインの単位領域Uを照らすバックライトとが設けられる。
図1に示すように、パネル10には、投入可能表示ランプ13、BETランプ14(14a、14b、14c)、スタートランプ15、指示表示器16、貯留枚数表示器17、再遊技表示ランプ18、ウェイトランプ19と打ち止ランプ20とを含む複数の表示器(以下「表示器ML」という)が設けられる。表示器MLの各ランプは、後述のメインCPU301により制御される。
投入可能表示ランプ13は、メダル投入部8からのメダルを受付ることが可能な状態であるか否かを報知する。具体的には、メダル投入部8からのメダルを受付ることが可能な状態では、投入可能表示ランプ13が点灯する。一方で、メダルを受付ることができない状態では、投入可能表示ランプ13が消灯する。例えば、リール12が回転している期間は、メダルを受付けることができない状態であるため、投入可能表示ランプ13が消灯する。一方で、全てのリール12が停止してメダルを受付可能な状態になった場合は、投入可能表示ランプ13が点灯する。
BETランプ14は、賭けメダルの枚数を表示する。また、BETランプ14は、1枚ランプ14aと2枚ランプ14bと3枚ランプ14cとを含んでいる。1枚の賭けメダルが設定されると1枚ランプ14aが点灯し、2枚の賭けメダルが設定されると1枚ランプ14aおよび2枚ランプ14bが点灯し、3枚の賭けメダルが設定されると1枚ランプ14a、2枚ランプ14bおよび3枚ランプ14cが点灯する。スタートランプ15は遊技の開始操作(後述のスタートレバー24の操作)を受け付けることが可能であるか否かを報知する。具体的には、規定枚数の賭けメダルが設定された場合や再遊技に係る図柄の組合せが有効ラインに停止した場合に、スタートランプ15が点灯する。
指示表示器16は、メインCPU301により制御され、停止ボタン25の操作態様(押順)を指示する指示情報を表示する。詳細には後述するが、メインCPU301は、AT状態の各遊技において、指示情報を指示表示器16に表示させる。また、指示表示器16は、当選役に係る図柄組合せが有効ラインに表示された場合、遊技者に付与されるメダルの枚数を表示する。例えば、図柄組合せ「ベル−ベル−ベル」が有効ラインに停止表示された場合、9枚のメダルが遊技者に付与され、指示表示器16は数字「9」を表示する。本実施形態の指示表示器16は、1桁の7セグメントディスプレイである。
遊技者に付与されたメダルの枚数は、遊技機1(後述のメインRAM303)において電気的に記憶(貯留)することができる。本実施形態では、貯留されているメダルの枚数を「クレジット数」という。クレジット数は、遊技の結果メダルが付与された場合に加算される。また、クレジット数は、規定枚数の賭けメダルが投入された状態において、さらにメダル投入部8からメダルが投入された場合に加算される。
貯留枚数表示器17は、クレジット数を表示する。具体的には、貯留枚数表示器17は、数値「0」からクレジット数の上限値である数値「50」までを、記憶されているクレジット数に応じて可変に表示する。再遊技表示ランプ18は、再遊技中である旨を報知する。具体的には、今回の遊技で再遊技に係る図柄の組合せが有効ラインに停止表示されてから次回の遊技が終了するまで再遊技表示ランプ18は点灯する。再遊技表示ランプ18が点灯することで、メダルを使用することなく次回の遊技の開始操作が可能であることが遊技者に報知される。ウェイトランプ19は、遊技の開始操作(後述のスタートレバー24の操作)がされてから各リール12の回転が開始されるまでのウェイト期間に点灯する。ウェイト期間は、1回の遊技に要する平均の時間長を所定値(約4.1秒)以上にするために設けられる。打ち止ランプ20は、遊技が不可能な打ち止め状態である旨を報知する。
図1に示すように、前面扉3には、1BETボタン21、MAX−BETボタン22、精算ボタン23、スタートレバー24、複数の停止ボタン25(25L、25C、25R)、演出ボタン26と方向指定ボタン27とを含む複数の操作部が設けられる。各操作部は、遊技者により操作される。
1BETボタン21は、貯留されたメダルを用いて1枚の賭けメダルを設定する場合に操作される。例えば、賭けメダルが設定されていない状態で1BETボタン21が操作されると、クレジット数から数値「1」が減算され、賭けメダルが1枚に設定される。すなわち、遊技者は、1BETボタン21を操作することで、貯留されたメダルを利用して1枚の賭けメダルを設定することができる。MAX−BETボタン22は、貯留されたメダルを用いて規定枚数の賭けメダルを設定する場合に操作される。例えば、賭けメダルが設定されていない状態でMAX−BETボタン22が操作された場合、クレジット数から3枚(規定枚数)が減算され、3枚の賭けメダルが設定される。精算ボタン23は、クレジット数として記憶されたメダルおよび賭けメダルを精算する場合に操作される。精算ボタン23が操作されると、クレジットと賭けメダルとを合計した枚数のメダルがメダル払出口9から払い出される。なお、精算ボタン23の1度目の操作で賭けメダルを精算し、2度目の操作でクレジットを精算する構成としてもよい。本実施形態では、MAX−BETボタン22または1BETボタン21の操作をBET操作という場合がある。
スタートレバー24は、遊技を開始する場合に遊技者により操作される。遊技者は、遊技が開始可能な状態において、スタートレバー24に対して開始操作をすることで、遊技の開始を指示することができる。本実施形態のスタートレバー24は、前面扉3に対して略垂直な状態から360度何れの方向にも傾動可能である。また、スタートレバー24の握玉部は、透光性を有する樹脂により形成され、レバー演出用ランプ42を内蔵する。レバー演出用ランプ42は、所定の演出において点灯する。
停止ボタン25は、リール12を停止する場合に遊技者により操作される。また、停止ボタン25は、停止ボタン25Lと停止ボタン25Cと停止ボタン25Rとを含んでいる。停止ボタン25Lはリール12Lに対応し、停止ボタン25Cはリール12Cに対応し、停止ボタン25Rはリール12Rに対応する。リール12が回転している期間において、当該リール12に対応する停止ボタン25が操作(以下「停止操作」という)されると、当該リール12は停止する。
以下、本実施形態においては、各遊技における最初の停止操作を第1停止操作という。同様に、2番目の停止操作を第2停止操作、3番目の停止操作を第3停止操作という。また、遊技機1(後述のメインCPU301)が第1停止操作に基づいてリール12を停止させる制御を第1停止制御という。同様に、第2停止操作に基づくリール12の停止制御を第2停止制御、第3停止操作に基づくリール12の停止制御を第3停止制御という。また、停止操作がされた時点において表示窓11の中段ラインに位置するリール12の図柄位置を停止操作位置という。各リール12の回転中に中段ラインに位置する図柄位置は、図柄カウンタに記憶され、停止操作の時点の図柄カウンタの図柄位置が停止操作位置として取得される。図柄カウンタは、例えば、メインRAM303に設けられる。
全てのリール12が停止すると、遊技の結果としての図柄の組合せが有効ラインに表示され、当該遊技が終了する。なお、後述するように、遊技が開始されると、各リール12は一定の回転速度まで加速する。各リール12が一定の回転速度の期間(リール12が定常回転している期間)において、遊技の結果を有効ラインに停止表示させるための停止操作が可能になる。一方で、各リール12が回転を開始してから定常回転するまでの加速期間では、リール12が回転中であっても、遊技の結果を表示させるための停止操作は受付られない。
演出ボタン26は、演出に関する指示をする場合に遊技者により操作される。例えば、利用者は、演出ボタン26を操作することで特定の演出の実行を指示することができる。すなわち、当該特定の演出は、演出ボタン26の操作を契機(トリガ)に実行される。なお、MAX−BETボタン22に演出ボタン26の機能を兼備させることも可能である。以上の構成によれば、演出ボタン26が省略され、部品点数を削減することができる。
方向指定ボタン27は、例えば、液晶表示装置30にメニュー画像が表示されている場合に、遊技者により操作される。方向指定ボタン27は、上ボタン、下ボタン、右ボタンおよび左ボタンを含んで構成される。例えば、方向指定ボタン27の操作により、メニュー画像に表示された選択肢を指定するカーソルを移動させることができる。具体的には、上ボタンが操作されると、メニュー画像内のカーソルが上方向に移動する。同様に、下ボタンが操作されると下方向にカーソルが移動し、右ボタンが操作されると右方向にカーソルが移動し、左ボタンが操作されると左方向にカーソルが移動する。また、非遊技状態において、方向指定ボタン27が操作されると、遊技機1のマスター音量が変更される。
図1に示すように、前面扉3のパネル10には、上述した表示器ML(スタートランプ15等)に加え、複数の演出用ランプ28(28a〜28e)と複数の停止操作順序表示ランプ29(29L、29C、29R)とが設けられる。表示器MLの各ランプは、メインCPU301により制御されるのに対し、各演出用ランプ28と各停止操作順序表示ランプ29とは、後述のサブCPU412により制御される。複数の演出用ランプ28のうち演出用ランプ28aおよび演出用ランプ28bは、正面視で表示窓11の左側に設けられ、演出用ランプ28cから演出用ランプ28eは、正面視で表示窓11の右側に設けられる。各演出用ランプ28は、現在の遊技の状態等を報知する。
各停止操作順序表示ランプ29は、パネル10のうち表示窓11より下側の領域に設けられ、各停止ボタン25の操作の順序を報知する。具体的には、停止操作順序表示ランプ29Lは、リール12Lに対応する位置(表示窓11の左下側)に設けられ、停止操作順序表示ランプ29Cは、リール12Cに対応する位置(表示窓11の中央下側)に設けられ、停止操作順序表示ランプ29Rは、リール12Rに対応する位置(表示窓11の右下側)に設けられる。例えば、第1停止操作で停止ボタン25R、第2停止操作で停止ボタン25C、第3停止操作で停止ボタン25Lの順序(いわゆる逆押し)を遊技者に対して報知する場合を想定する。以上の場合、遊技が開始された時点で停止操作順序表示ランプ29Rが点灯し、停止ボタン25Rが操作された後に停止操作順序表示ランプ29Cが点灯し、停止ボタン25Cが操作された後に停止操作順序表示ランプ29Lが点灯する。
図1に示すように、前面扉3の表示窓11の上側には、各種の画像を表示する液晶表示装置30が設けられる。液晶表示装置30は、遊技機1で実行される演出に応じて動画像および静止画像を表示する。具体的には、液晶表示装置30は、後述の内部抽選処理の結果に係る情報、遊技状態を示唆する情報などを報知する。
図1に示すように、前面扉3の上端側には、上部ランプ35(L、R)が設けられる。上部ランプ35は、例えば、各色彩(青色、黄色、緑色、赤色等)に発光可能な発光ダイオードと、当該発光ダイオードを覆うレンズとを含んで構成される。上部ランプ35は、例えば、当選役が有効ラインに停止表示された場合、当該当選役に応じた態様(色彩)で発光する。また、上部ランプ35は、各演出において、当該演出に応じた態様で発光する。
図1および図3に示すように、前面扉3には、スピーカー31(31L、31R)とスピーカー32(32L、32R)とが設けられる。スピーカー31は、前面扉3の下端側に設けられ、遊技者側から見て左側に取り付けられるスピーカー31Lと右側に取り付けられるスピーカー31Rとを含む。また、スピーカー32は、前面扉3の上端側に設けられ、遊技者側から見て左側に取り付けられるスピーカー32Lと右側に取り付けられるスピーカー32Rとを含んでいる。スピーカー31とスピーカー32とは、演出に応じた音響(楽曲、音声および効果音)を出力する。例えば、スピーカー31とスピーカー32とは、上述した液晶表示装置30、演出用ランプ28、筐体ランプ5、停止操作順序表示ランプ29またはレバー演出用ランプ42で実行される演出に関連した音響を出力する。スピーカー31とスピーカー32とは、前面扉3の裏面に取り付けられ、前面扉3の表面には、スピーカー31とスピーカー32との各々に対応する位置に、複数の放音孔が形成される。
図1に示すように、前面扉3には、返却ボタン33が設けられる。返却ボタン33は、遊技機1の内部のメダル流路におけるメダル詰まりを解消するために操作される。返却ボタン33を操作することで、メダル流路に詰まったメダルがメダル払出口9から排出される。
前面扉3には、鍵穴が形成された施錠装置4が設けられる。キャビネット2の係止片(図示略)に前面扉3の施錠装置4が係合することで、前面扉3が施錠される。図1に示すように、施錠装置4の鍵穴は、前面扉3の前面に位置し、前面扉3を解錠するための鍵(図示略)が挿入可能である。後述するように、キャビネット2の内部には各種の操作部(例えば設定変更ボタン37)が設けられる。キャビネット2の内部の各操作部は、前面扉3を解錠する鍵の管理者(例えば遊技機1が設置される遊技場の店員)によって操作される。
図3に示すように、前面扉3の裏面には、メダル投入部8から投入されたメダルの流路を切替可能なセレクター34が設けられる。具体的には、セレクター34はソレノイド(図示略)を具備し、当該ソレノイドのON/OFFの状態に応じてメダルの流路が切替えられる。また、ソレノイドのON/OFFの状態は、メダルの投入が許可されているか否かに応じて変更される。例えば、メダルの投入が許可されている場合、セレクター34のソレノイドはON状態であり、セレクター34は、メダル投入部8から投入されたメダルを遊技機1の内部に導く。図3に示すように、遊技機1の内部側から見てセレクター34の右側の近傍には、投入メダルガイド部材522が設けられる。投入メダルガイド部材522は、セレクター34を通過したメダルを、キャビネット2の内部に設けられたホッパー520に導く。
一方で、メダルの投入が許可されていない場合(例えばリール12が回転している場合)、セレクター34のソレノイドはOFF状態であり、セレクター34は、メダル投入部8から投入されたメダルを遊技機1の外部に導く。また、セレクター34は、メダルの投入が許可されている場合であっても、メダル投入部8から投入された異物(例えば不正なメダル)を遊技機1の外部に導く。図3に示すように、セレクター34の下側の近傍には、排出メダルガイド部材523が設けられる。排出メダルガイド部材523は、セレクター34からのメダル等を、前面扉3の正面側のメダル払出口9へ導く。
図2に示すように、キャビネット2の内部には、メダルを貯留するタンク部521aを具備するとともに、メダルを排出する排出スリット521bを有するホッパー520が設けられる。メダル投入部8から投入されたメダルがタンク部521aに貯留され、タンク部521aに貯留されたメダルが排出スリット521bからメダル払出口9を介して受皿ユニット7に払出される。例えば、ホッパー520は、入賞に係る図柄の組合せが有効ラインに表示された場合や精算ボタン23が操作された場合にメダルを払い出す。
図3に示すように、前面扉3の裏面には、払出メダルガイド部材524が設けられる。払出メダルガイド部材524は、ホッパー520からのメダルをメダル払出口9に案内する。具体的には、払出メダルガイド部材524は開口を有し、当該開口は、前面扉3が閉塞された状態で、ホッパー520の排出スリット521bに対向する。排出スリット521bから排出されたメダルは、払出メダルガイド部材524の開口に入り、払出メダルガイド部材524によりメダル払出口9に案内される。
図2に示すように、キャビネット2の内部には、補助貯留部530が設けられる。補助貯留部530は、ホッパー520から溢れたメダルを貯留する。なお、補助貯留部530の底部とキャビネット2の底部とを貫通する孔を設け、ホッパーから溢れたメダルを、当該孔を介して遊技機1の外部に排出する構成としてもよい。
図2に示すように、キャビネット2の内部には、メイン制御基板300が設けられる。具体的には、メイン制御基板300は、透明の基板ケース600に収められ、キャビネット2の背面板に取り付けられる。メイン制御基板300には、後述のメインCPU301を含む各種の電子部品が実装される。また、メイン制御基板300は、後述のリール基板100、中継基板200、サブ制御基板400および電源基板500を含む各種の基板とコネクタ(図示略)を介して電気的に接続される。なお、上述した各種の基板は、単一の基板で構成してもよいし、複数の基板で構成してもよい。
図2に示すように、キャビネット2の内部には、設定表示部36および設定変更ボタン37が設けられる。設定表示部36は、遊技機1の設定値を表示する。設定値とは、遊技機1の出玉率に関する数値であり、各遊技において設定値に応じた確率で各種の抽選が実行される。例えば、設定値は「1」から「6」までが設けられ、設定値「6」が最も出玉率が高くなる。本実施形態においては、設定変更用の鍵穴に設定変更キーを挿入して回転した場合に、設定表示部36は、設定値を表示する。
設定変更ボタン37は、設定表示部36の数値を変更する場合に操作される。設定表示部36は、設定変更ボタン37が操作される毎に、数値を1づつ加算して表示する。例えば、設定表示部36に数値「1」が表示されている状態において、設定変更ボタン37が操作されると、設定表示部36に数値「2」が表示される。ただし、設定表示部36に数値「6」が表示されている状態において、設定変更ボタン37が操作された場合、設定表示部36には数値「1」が表示される。設定表示部36に設定値が表示される期間においてスタートレバー24が操作されると、当該操作の時点で設定表示部36に表示されている数値が設定値として記憶される。
図3に示すように、前面扉3の裏面には、サブ制御基板400が設けられる。サブ制御基板400は、演出制御基板410、画像制御基板420およびサウンド基板430を含む各種の基板を含んで構成される。
図2に示すように、キャビネット2の内部には、電源装置510が設けられる。電源装置510は、AC−DCコンバータおよびDC−DCコンバータ(何れも図示略)を具備し、遊技機1の外部から供給される交流電圧から直流電圧を生成し、生成した直流電圧から複数種類の直流電圧を生成する。例えば、電源装置510は、モータやソレノイドの駆動に用いられる32Vの直流電圧と、液晶表示装置30に供給される12Vの直流電圧と、電子回路基板(例えばメイン制御基板300)に供給される5Vの直流電圧とを生成する。
電源装置510には、図2に示すように、電源ボタン511およびリセットボタン512が設けられる。電源ボタン511をON状態に操作した場合、遊技機1に電源が供給され、電源ボタン511をOFF状態に操作した場合、電源が遮断される。リセットボタン512は、遊技状態などをリセットする場合に操作される。具体的には、リセットボタンを操作した場合、後述のメインRAM303の所定の記憶領域が初期値にリセットされる。
図2に示すように、電源装置510には、遮蔽板513が設けられる。遮蔽板513は、電源ボタン511およびリセットボタン512の前面側に位置する。また、遮蔽板513は、電源ボタン511およびリセットボタン512を遮蔽する位置と遮蔽しない位置とに移動することができる。具体的には、前面扉3が閉じている状態では、遮蔽板513は、電源ボタン511およびリセットボタン512を遮蔽する。以上の構成によれば、例えば、遊技機1の外部からスピーカー31の放音孔に針金を挿入し、遊技機1の内部の電源ボタン511またはリセットボタン512を操作する不正行為が抑止される。
図6(a)は、上述したメイン制御基板300の正面視図である。上述した基板ケース600には、副基板700がメイン制御基板300と共に収納される。副基板700は、コネクタCNxでメイン制御基板300に電気的に接続される。また、副基板700には、図6(a)に示す通り、鍵穴Kと設定変更ボタン37とが設けられる。鍵穴Kに設定変更キーを挿入して回転させることで、遊技機1の設定値が変更可能になる。また、設定値が変更可能な状態では、設定表示部36に設定値(1〜6)の何れかが表示され、設定変更ボタン37を操作することで設定表示部36の設定値を変更することができる。
図6(a)に示す通り、メイン制御基板300には各種の電子部品(R、C、IC、CN)が設けられる。具体的には、チップIC(メインCPU301、メインROM302、メインRAM303を含む)、抵抗R、コンデンサC、上述したコネクタCNxを含むコネクタCN(a〜c)、設定表示部36およびメイン表示器40を含む各種の電子部品がメイン制御基板300に実装される。コネクタCNは、メイン制御基板300と他の制御装置とを電気的に接続するために用いられる。
上述した通り、メイン制御基板300は、基板ケース600に収納され、キャビネット2の背面板に略平行に取り付けられる。図6(a)は、メイン制御基板300の各面のうちキャビネット2の背面板とは逆側(遊技者側)の面(表面)の正面視図である。本実施形態では、不正な電子部品がメイン制御基板300に取り付けられているか否かの確認を容易にするため、基板ケース600は透明な樹脂で形成され、メイン制御基板300の表面のみに電子部品が実装される(裏面には電子部品が実装されない)。
また、メイン制御基板300の各電子部品が不正な電子部品と取り換えられているか否かを目視で確認し易くするため、表面積が略6mm2より大きい各電子部品が採用される。図6(a)に示す通り、メイン制御基板300には、遊技機1の製造者名が表示される。また、メイン制御基板300には、遊技機1の機種名を特定可能な機種識別子が表示される。
図6(a)に示す通り、メイン表示器40は、メイン制御基板300の上側縁部Eの近傍に設けられる。メインCPU301は、遊技の進行に応じて各種の遊技情報(ボーナス割合、BB割合、直近ボーナス割合、直近BB割合、規制期間割合)を算出し、当該遊技情報に応じた表示情報をメイン表示器40に表示させる。表示情報は、各遊技情報に対応する識別情報と、当該遊技情報の大きさを示す割合情報とを含む。
仮に、メインCPU301が実装される基板(以下「第1基板」)とメイン表示器40が実装される基板(以下「第2基板」)とを別々設け、メイン表示器40に遊技情報を表示させる対比例を想定する。第1基板から第2基板に遊技情報を特定可能な信号が送信される。以上の対比例では、第1基板と第2基板との間に不正装置を介在させ、実際とは異なる遊技情報を表示させる信号を第2基板に送信する不正行為が可能である。以上の事情を考慮して、本実施形態では、遊技情報を表示するメイン表示器40(特定表示手段)は、当該遊技情報を更新するメインCPU301(遊技制御手段)と同一の基板(特定基板)に実装される。したがって、上述した不正行為が対比例と比較して抑制されるという効果が奏せられる。
図6(b)に示す通り、メイン表示器40は、第1表示部40Xと第2表示部40Yとを含んで構成される。第1表示部40Xは、上述した識別情報を表示する。また、第2表示部40Yは、上述した割合情報を表示する。メイン表示器40は、遊技機1の電源が投入された場合、表示情報の表示を開始し、その後、電源が遮断されるまで継続する。詳細には後述するが、各種の遊技情報に対応する複数の表示情報をメイン表示器40は表示する。各表示情報は、予め定められた時間間隔(約5秒)で切替えて表示される。
図6(b)は、メイン制御基板300の各電子部品のうちメイン表示器40の正面視図である。図6(b)に示す通り、メイン表示器40は、4個の7セグメントディスプレイで構成される。具体的には、メイン表示器40のうち第1表示部40Xは2個の7セグメントディスプレイで構成され、第2表示部40Yは2個の7セグメントディスプレイで構成される。メイン表示器40の各7セグメントディスプレイは、図6(b)に示す様に、左右方向に配列される。
図6(c)は、メイン表示器40を構成する7セグメントディスプレイの斜視図である。各7セグメントディスプレイは、図6(c)に示す様に、表示部と複数のピン部とを含んで構成される。表示部は、8個の発光素子(セグ)を発光させることで、数字「0」から数字「9」および各種の文字(例えば、文字「A」「Y」「U」。図23参照。)および小数点を表示する。以上の7セグメントディスプレイは、周知の技術によりメイン制御基板300に実装され、各ピン部がメイン制御基板300と電気的に接続される。
図6(b)に説明を戻す。本実施形態のメイン表示器40の各7セグメントディスプレイは、表示部の各セグが設けられた面(以下「表示面」という)の面積が互いに略等しい。図6(b)に示す通り、各7セグメントディスプレイの各表示面は略矩形であり、各7セグメントディスプレイの表示面の横の長さは略等しい。また、各7セグメントディスプレイの表示面の縦の長さは略等しい。具体的には、各7セグメントディスプレイの表示面は、横の長さがAmm(ミリメートル)で縦の長さがBmmの略矩形である。
メイン表示器40の7セグメントディスプレイの表示面の面積は、予め定められた閾値以上である。具体的には、1個の7セグメントディスプレイの表示面の面積は36mm2以上である。例えば、縦の長さが約7.5mmで横の長さが約4.8mmで面積が約36mm2の表示面を具備する7セグメントディスプレイが好適である。以上の場合、メイン表示器40(4個の7セグメントディスプレイ)の各表示面の面積の合計は約144(36×4)mm2になる。以上の構成によれば、メイン表示器40の7セグメントディスプレイの表示面の面積が36mm2未満の構成と比較して、メイン表示器40が表示する各種の情報が視認し易いという利点がある。
図6(d)は、メイン制御基板300にメイン表示器40が実装された状態を説明するための図である。図6(d)は、メイン制御基板300の表面と水平な方向からメイン表示器40を見た場合を想定する。具体的には、図6(d)は、メイン制御基板300の上側縁部E(図6(a)参照)側から水平方向にメイン表示器40を見た場合を想定する。図6(d)に示す通り、メイン制御基板300にメイン表示器40が実装された場合、表示部およびピン部の表示部側(上側)の一端がメイン制御基板300の表面上に位置し、ピン部の他端は、メイン制御基板300に接続される。
ところで、従来から、比較的面積が広い電子部品がメイン制御基板300に実装される場合、メイン制御基板300の表面と当該電子部品との間(当該電子部品の下側)に不正な電子部品を実装する不正行為が知られている。上述した通り、メイン表示器40に表示される各遊技情報の視認性を向上させるため、本実施形態のメイン表示器40の表示面の面積は、予め定められた閾値(36mm2)以上である。したがって、上述した不正行為が容易になる不都合が想定される。
以上の事情を考慮して、本実施形態では、メイン表示器40(各7セグメントディスプレイ)とメイン制御基板300の表面との間に他の電子部品が実装困難(実質的に不可能)に構成した。具体的には、図6(d)から理解される通り、メイン表示器40は、メイン制御基板300の表面に近接するように(大きな隙間が生じないように)実装される構成とした。例えば、メイン表示器40の表示部とメイン制御基板300との距離が3mm以下の構成が好適である。以上の構成によれば、上述した不都合が抑制される。
また、上述した図6(a)に示す通り、上側縁部Eからメイン表示器40が設けられる領域までのメイン制御基板300の表面には電子部品は実装されない。したがって、上側縁部E側から見た場合、図6(d)に示す通り、メイン表示器40が他の電子部品と重ならない。したがって、メイン制御基板300の上側縁部E側から見た場合、他の電子部品でメイン表示器40が隠れないため、メイン表示器40とメイン制御基板300との間に不正な電子部品が実装されているか否かを確認し易いという利点がある。
さらに、本実施形態のメイン表示器40は、遊技機1の内部に設けられる。仮に、メイン表示器40が、各種の演出用ランプと同様に、遊技機1の外側(例えば前面扉3)に設けられる構成を想定する。以上の構成では、メイン表示器40の光が演出用ランプによる演出の邪魔になる不都合が生じ得る。特に、メイン表示器40に表示情報が常時表示される構成では、以上の不都合が顕在化し易い。本実施形態では、メイン表示器40が遊技機1の内部に設けられるため、以上の不都合が抑制される。
図7(a)は、基板ケース600の一例である。基板ケース600には、上述したメイン制御基板300が収納される。ただし、図7(a)では、メイン制御基板300が収納される前の基板ケース600を示す。基板ケース600は、上蓋と下蓋とから構成される。図7(a)では、上蓋側から基板ケース600を見た場合を想定する。基板ケース600は、前面扉3が開放された場合に上蓋が正面視できるように、遊技機1の内部に設けられる。
図7(a)に示す通り、基板ケース600には、各開口602(A〜F)が形成される。各開口602は、開口602Aから開口602Fを含む。基板ケース600にメイン制御基板300が収納された場合、正面視で開口602Aの内側にメイン制御基板300のコネクタCNaが位置する。また、基板ケース600にメイン制御基板300が収納された場合、正面視で開口602Bの内側にメイン制御基板300のコネクタCNbが位置し、開口602Cの内側にコネクタCNcが位置し、開口602Dの内側にコネクタCNdが位置する。以上の構成によれば、メイン制御基板300が基板ケース600に収納された状態で、メイン制御基板300と他の部材とを電気的に接続するためのケーブルを各コネクタCNに取付け可能になる。
また、基板ケース600にメイン制御基板300および副基板700が収納された場合、正面視で開口602Eの内側に副基板700の鍵穴Kが位置する。以上の構成によれば、メイン制御基板300および副基板700が基板ケース600に収納された状態で、設定キーを鍵穴Kに挿入できる。また、基板ケース600にメイン制御基板300および副基板700が収納された場合、開口602Fの内側に設定変更ボタン37が位置する。以上の構成によれば、メイン制御基板300および副基板700が基板ケース600に収納された状態で、副基板700の設定変更ボタン37を操作できる。
図7(a)に示す通り、基板ケース600には、封印機構601が設けられる。封印機構601は、基板ケース600の上蓋と下蓋とを固定する。具体的には、封印機構601は、上蓋の各封印部604(a〜d)を含んで構成される。各封印部604は、破壊することが容易に形成される。1個の封印部604(上蓋)は、取り外しができないワンウェイネジで下蓋と固定される。例えば、上蓋と下蓋とを封印部604aで固定した場合、当該封印部604aを破壊することで、上蓋と下蓋との固定を解除でき、その後、他の封印部604(604b〜604dの何れか1個)を用いて、上蓋と下蓋とを固定することができる。以上の構成では、基板ケース600の上蓋と下蓋とを固定可能な回数が4回に制限されるため、基板ケース600に収納されたメイン制御基板300を取出せる機会が制限される。したがって、例えば、メイン制御基板300を改造する不正行為が可能な時期を制限することができる。
図7(a)に示す通り、基板ケース600の上蓋には、各シール(A〜C)が貼られる。各シールは、シールAとシールBとシールCとを含む。シールAは、遊技機1の製造者名および機種名を表示する。また、シールAは、基板ケース600の上蓋の正面視で中央付近に位置する。
シールBは、上述した封印機構601の使用年月日と使用した担当者とを記入可能な欄と管理番号とを表示する。管理番号は、遊技機1を特定可能な数字である。また、封印機構601の使用年月日の欄には、例えば、上述した封印部604(a〜d)を破壊した年月日が記入される。また、シールBは、シールAと同様に、基板ケース600の上蓋の中央付近に位置する。図7(a)の具体例では、正面視でシールAの左側近傍にシールBが位置する。
シールCは、一端が上蓋に貼られ、他端が下蓋に貼られる。また、シールCは、一旦貼られた場合、破れないように剥がすことが困難な部材で形成される。以上の構成では、上蓋と下蓋とを分解した場合にシールCが破れるため、上蓋と下蓋とを分解した痕跡を残すことが可能になる。また、シールCには例えば「開封禁止」という文字が表示される。
図7(b)は、メイン制御基板300が収納された基板ケース600の正面視図である。上述した通り、基板ケース600は透明な樹脂で形成される。したがって、基板ケース600に収納されたメイン制御基板300の各電子部品は、図7(b)に示す通り、基板ケース600(上蓋)を介して視認することができる。
図7(b)に示す通り、基板ケース600にメイン制御基板300を収納した場合、正面視でメイン制御基板300の一部は、シールAおよびシールBと重なる。したがって、メイン制御基板300の表面に実装された各電子部品の一部は、シールAおよびシールBと正面視で重なる。シールAおよびシールBと重なる電子部品は、基板ケース600にメイン制御基板300が収納された状態では視認し難い。
しかし、電子部品によっては、基板ケース600にメイン制御基板300が収納された状態であっても、容易に視認することが要求される場合がある。上述した通り、メイン表示器40は、遊技機1の電源がON状態の期間において各表示情報を継続して表示する。仮に、メイン制御基板300の表面のうち各シールと対面する領域にメイン表示器40が実装された場合、メイン表示器40が表示する表示情報(遊技情報)が各シールにより見え難くなる不都合が生じ得る。
以上の事情を考慮して、本実施形態では、遊技情報(ボーナス割合等)を更新するメインCPU301(遊技制御手段)が表面に実装されるメイン制御基板300(特定基板)と、透明な上蓋(蓋部)を含み、上蓋と表面が対面するようにメイン制御基板300を収納可能であるとともに、特定の情報(製造者名等)を表示するシールAおよびシールB(情報表示シール)が上蓋に貼り付けられた基板ケース600と、遊技情報を表示可能であるとともに、メイン制御基板300の表面のうち各シールと対面しない領域に実装されるメイン表示器40とを具備する。以上の構成によれば、メイン制御基板300の表面のうち各シールと対面しない領域にメイン表示器40が実装される。したがって、メイン表示器40が表示する遊技情報が各シールにより見え難くなる不都合が抑制される。
<遊技機の回路>
遊技機1の構造の説明は以上である。以下において、図8を用いて遊技機1が備える各回路の機能について説明する。遊技機1は、図8に示すように、リール基板100、中継基板200、メイン制御基板300、サブ制御基板400および電源基板500を具備する。
<メイン制御基板>
メイン制御基板300は、図8に示すように、メインCPU301とメインROM302とメインRAM303と乱数発生器304とI/F(インターフェース)回路305とを含んで構成される。なお、メインCPU301とメインROM302とメインRAM303とを、別体の電子機器として具備してもよいし、各要素が一体的に構成されたワンチップ型のマイクロコンピュータとして具備してもよい。
メインROM302は、メインCPU301により実行される制御プログラムおよび各種のデータ(例えば当選エリア抽選テーブル)を不揮発的に記憶する。メインRAM303は、メインCPU301が実行する各処理で用いられる各種のデータを記憶する。
メインCPU301は、メインROM302に記憶される制御プログラムを読み込み、遊技の進行に合わせて所定の処理を行うことにより、サブ制御基板400と各リール12とホッパー520と表示器MLとを含む各種の機器を制御する。
乱数発生器304は、後述する内部抽選処理において用いられる乱数値R1を生成する。本実施形態の乱数発生器304は、カウンタ回路とサンプリング回路とパルス発生回路(何れも図示略)とを具備し、ハードウェア乱数を生成する。具体的には、パルス発生回路は所定の周期でカウンタ回路に信号を出力する。カウンタ回路の数値は、パルス発生回路から信号が入力される毎に「1」だけインクリメントされる。サンプリング回路は、遊技者が遊技の開始操作をした場合に、カウンタ回路の数値を乱数値R1として記憶する。乱数値R1は、数値「0」〜「65535」の範囲で生成される。なお、ソフトウェア乱数を乱数値R1として採用してもよい。
本実施形態においては、乱数値R1に加え乱数値R2が生成される。乱数値R2は、メインCPU301に内蔵されるレジスタから取得されるソフトウェア乱数であり、数値「0」〜「255」の範囲で生成される。後述するように、乱数値R2は、回胴演出決定処理で用いられる。また、メインCPU301は、乱数値R3を生成する。乱数値R3は、乱数値R1と同様に、数値「0」〜「65535」の範囲で生成されるハードウェア乱数である。乱数値R3は、後述するAT決定処理で用いられる。なお、乱数値R3としてソフトウェア乱数を採用してもよい。
I/F回路305は、各種の操作部(例えばスタートレバー24)の各スイッチSW(例えばスタートスイッチ24SW)からの信号および各センサSE(例えばメダルセンサ34SE)からの信号をメインCPU301に入力する。各スイッチSWおよび各センサSEからの信号は、ハイレベルまたはローレベルの信号である。なお、本実施形態においては、説明のため、第1のレベル(ハイレベルまたはローレベル)の信号をON信号と表記し、第2のレベル(ローレベルまたはハイレベル)の信号をOFF信号と表記する。ON信号である第1のレベルがハイレベルであるかローレベルであるかは、スイッチSWまたはセンサSEの種別に応じて設定される。
I/F回路305は、表示器ML、ホッパー520および各リール12を駆動させる各種の信号をメイン制御基板300の外部に出力する。また、I/F回路305は、サブ制御基板400に各種のコマンドを出力する。なお、不正なコマンドがメイン制御基板に入力されることを防止するため、サブ制御基板400からのコマンドは、メイン制御基板300で受信されない。
リール基板100には、メイン制御基板300からの信号が入力される。リール基板100は、メイン制御基板300からの信号に応じて、駆動パルスを各リール12に出力する。リール基板100からの駆動パルスに応じて、各リール12の各ステッピングモーター101が駆動される。
ステッピングモーター101は、複数個(4つ)のコイルを具備する。各コイルのうち励磁されるコイルの組合せは、リール基板100から駆動パルスが入力される毎に順次に切り替わり、励磁されるコイルの組合せが順次に切り替わることにより、各リール12が回転する。具体的には、ステッピングモーター101の励磁されるコイルの組合せが1回切り替えられると、リール12が所定の角度だけ回転する。例えば、パルスが24回付与された場合に、リール12は1コマ(単位領域U)分の角度だけ回転し、パルスが504回付与された場合に、リール12は1回転する。以上の構成では、駆動パルスが付与される時間間隔が短いほどリール12の回転速度は速くなる。
メイン制御基板300には、複数のリールセンサ111(111L、111C、111R)からのON/OFF信号がリール基板100を介して入力される。各リールセンサ111のうちリールセンサ111Lはリール12Lに対応し、リールセンサ111Cはリール12Cに対応し、リールセンサ111Rはリール12Rに対応する。各リールセンサ111は、対応するリール12の回転角度が基準位置である場合にON信号を出力する。他方で、各リール12の回転角度が基準位置以外である場合、各リールセンサ111は、OFF信号を出力する。メイン制御基板300のメインCPU301は、各リールセンサ111からの信号と各ステッピングモーター101へ駆動パルスが出力された回数とから、各リール12の回転角度を判別することができる。
中継基板200は、メイン制御基板300から表示器MLへの信号を中継する。メイン制御基板300から出力された信号に応じて、表示器MLが駆動される。また、中継基板200は、各操作部(スタートレバー24など)の操作を検出する各センサ(後述のスタートスイッチ24SWなど)からメイン制御基板300に入力されるON/OFF信号を中継する。具体的には、中継基板200は、図8に示すように、1BETスイッチ21SW、MAX−BETスイッチ22SW、精算スイッチ23SW、スタートスイッチ24SW、停止スイッチ25SWおよびメダルセンサ34SEからのON/OFF信号を中継する。また、図8に示すように、電源基板500は、満タンセンサ530SE、リセットスイッチ512SEおよび払出センサ112SEを含む各種のセンサまたはスイッチのON/OFF信号を中継する。
1BETスイッチ21SWは、遊技者による1BETボタン21の操作を検出する。また、1BETスイッチ21SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。メインCPU301は、1BETスイッチ21SWからのON信号が入力された場合、1枚のメダルを賭けメダルに加算する。
MAX−BETスイッチ22SWは、遊技者によるMAX−BETボタン22の操作を検出する。また、MAX−BETスイッチ22SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。メインCPU301は、MAX−BETスイッチ22SWからのON信号が入力された場合に、規定枚数のメダルを賭けメダルとして設定する。
精算スイッチ23SWは、遊技者による精算ボタン23の操作を検出する。精算スイッチ23SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。
精算スイッチ23SWからのON信号が入力された場合、または、入賞にかかる図柄の組合せが有効ラインに表示された場合、メインCPU301は、ホッパー520に対してホッパー駆動信号を出力する。ホッパー駆動信号は、メイン制御基板300から電源基板500を介してホッパー520に入力される。ホッパー520は、ホッパー駆動信号が入力されると、メダルの払出しを行う。
払出センサ112SEは、ホッパー520から1枚のメダルが払い出される毎に、払出信号をメイン制御基板300に出力する。具体的には、ホッパー520の排出スリット521bを通過するメダルが検知される位置に、払出センサ112SEが設けられる。払出センサ112SEは、メダルを検知した場合、払出信号を出力する。払出信号は、電源基板500を介してメイン制御基板300に入力される。メインCPU301は、払出信号が入力された回数を計数することで、払い出されたメダルの枚数を判別することができる。
満タンセンサ530SEは、補助貯留部530が満タンであることを検出する。具体的には、満タンセンサ530SEは、補助貯留部530の底部から所定の高さに設けられ、補助貯留部530の内部のメダルが増加して満タンセンサ530SEの位置に到達した場合に、ON信号をメイン制御基板300に出力する。満タンセンサ530SEのON信号は、電源基板500を介してメイン制御基板300に入力される。メインCPU301は、満タンセンサ530SEのON信号が入力された場合、例えば液晶表示装置30に「ホッパーフルエラー」というメッセージを表示し、エラー状態に移行する。当該メッセージが表示された場合、例えば遊技店の店員が補助貯留部530のメダルを回収した後に、リセットボタン512を操作することで、エラー状態が解除される。
電源スイッチ511SWは、電源ボタン511の操作によりON状態またはOFF状態に切り替えられる。電源スイッチ511SWがON状態では、電源装置510から遊技機1に電源が供給され、電源スイッチ511SWがOFF状態では、電源装置510から遊技機1への電源が遮断される。電源装置510は、電源が供給されると直流電圧を生成する。電源装置510で生成された直流電圧は、電源基板500を介してホッパー520を含む各種の装置に供給される。
リセットスイッチ512SWは、電源装置510に設けられ、リセットボタン512が操作されるとメイン制御基板300にリセット信号を出力する。リセット信号は、電源基板500を介してメイン制御基板300に入力される。メインCPU301は、リセット信号を受信すると、メインRAM303の所定の記憶領域を初期化し、例えばエラー状態を解除する。なお、複数個のリセットスイッチ512SW(リセットボタン512)を設ける構成としてもよい。例えば、電源装置510に設けられたリセットスイッチ512SWに加え、施錠装置4にリセットスイッチを設けてもよい。以上の構成において、例えば、施錠装置4の鍵穴に鍵を挿入し、右に鍵を回転させた場合に前面扉3が解錠され、左に鍵を回転させた場合にリセットスイッチからリセット信号が出力される構成が好適に採用される。
図8に示す設定変更スイッチ37SWは、設定変更ボタン37の操作を検出する。設定変更スイッチ37SWからのON信号は、メイン制御基板300に入力される。設定変更スイッチ37SWからのON信号が入力されると、メインCPU301は、設定表示部36の表示を更新する。また、設定表示部36に設定値が表示されない期間において、設定変更スイッチ37SWからのON信号が入力された場合、メインCPU301は、規制期間割合(後述)を貯留枚数表示器16に表示させる。
メダルセンサ34SEは、メダル投入部8から投入されたメダルを検出する。具体的には、メダルセンサ34SEは、メダル流路のうちセレクター34の内部にメダルが位置する場合にON信号を出力する。一方で、メダルセンサ34SEは、セレクター34の内部にメダルが位置しない場合に、OFF信号を出力する。メダルセンサ34SEからのON/OFF信号は、中継基板200を介してメイン制御基板300に入力される。なお、上述したセレクター34のメダルセンサ34SEに加え、セレクター34の下流に位置する投入メダルガイド部材522にメダルセンサを設けてもよい。以上の構成において、セレクター34のメダルセンサ34SEのON信号が入力された後に、投入メダルガイド部材522のメダルセンサのON信号が入力された場合に、メインCPU301は、メダルが投入されたと判断してもよい。一方で、例えば、セレクター34のメダルセンサ34SEのON信号が入力された後に、投入メダルガイド部材522のメダルセンサのON信号が入力されない場合は、メダル流路でメダルが滞留している可能性があるため、メインCPU301がエラーの報知をしてもよい。
メイン制御基板300には、複数の停止スイッチ25SW(25SWL、25SWC、25SWR)からのON/OFF信号が中継基板200を介して入力される。各停止スイッチ25SWのうち停止スイッチ25SWLは停止ボタン25Lに対応し、停止スイッチ25SWCは停止ボタン25Cに対応し、停止スイッチ25SWRは停止ボタン25Rに対応する。メインCPU301は、ON信号が入力された停止スイッチ25SWに対応するリール12の停止制御をする。具体的には、停止スイッチ25SWLからON信号が入力された場合は、リール12Lの停止制御をする。同様に、メインCPU301は、停止スイッチ25SWCからON信号が入力された場合は、リール12Cの停止制御をし、停止スイッチ25SWRからON信号が入力された場合は、リール12Rの停止制御をする。
スタートスイッチ24SWは、遊技者によるスタートレバー24の操作を検出する。スタートスイッチ24SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。メインCPU301は、スタートスイッチ24SWからのON信号が入力された場合に、例えば、各ステッピングモーター101を制御して各リール12を回転させる。また、設定変更スイッチ37SWからのON信号がメイン制御基板300に入力される。
本実施形態のスタートスイッチ24SWは、スタートレバー24が操作された方向を検出可能に形成される。具体的には、スタートスイッチ24SWは、遊技者側から見てスタートレバー24を押上げる押上操作、押下げる押下操作、右側に倒す右側操作、左側に倒す左側操作の何れかを個別に検出可能である。例えば、スタートスイッチ24SWを、スタートレバー24が押上操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWUと、押下操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWDと、右側操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWRと、左側操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWLとを含む複数のセンサで構成する。以上の構成によれば、例えば、スタートレバー24が押下操作された場合と押上操作された場合とで、実行される演出を異ならせることができる。
<サブ制御基板>
サブ制御基板400は、液晶表示装置30、スピーカー(31、32)および各ランプ(例えば演出用ランプ28)を制御する。図8に示すように、サブ制御基板400は、演出制御基板410と画像制御基板420とサウンド基板430とを含む複数の基板で構成される。また、サブ制御基板400には、演出ボタンスイッチ26SWと方向指定スイッチ27SWとを含む各種のセンサと、筐体ランプ5と演出用ランプ28と停止操作順序表示ランプ29とレバー演出用ランプ42と上部ランプ35とを含む各種のランプが電気的に接続される。
また、図8に示すように、サブ制御基板400には、音量調整スイッチ44が電気的に接続される。音量調整スイッチ44は、遊技機1のマスター音量を調整するのに用いる。音量調整スイッチ44としては、例えば、ディップスイッチが好適に採用される。上述したように、マスター音量は、方向指定ボタン27の操作によっても調整することができる。すなわち、マスター音量は、方向指定ボタン27および音量調整スイッチ44の何れかを操作することにより調整される。
本実施形態においては、方向指定ボタン27を操作した場合と音量調整スイッチ44を操作した場合とで調整可能なマスター音量が相違する。具体的には、方向指定ボタン27を操作した場合、数値「1」から数値「5」(5段階)の何れかにマスター音量を調整することができる。一方で、音量調整スイッチ44を操作した場合、数値「1」、数値「3」および数値「5」(3段階)の何れかにマスター音量を調整することができる。なお、方向指定ボタン27を操作した場合と音量調整スイッチ44を操作した場合とで調整可能なマスター音量を同じにしてもよい。
演出制御基板410は、図8に示すように、I/F回路411とサブCPU412とサブROM413とサブRAM414とを含んで構成される。演出制御基板410(サブCPU412)は、筐体ランプ5と演出用ランプ28と停止操作順序表示ランプ29とレバー演出用ランプ42とを含む各種のランプとサウンド基板430とを制御する。また、演出制御基板410は、画像制御基板420に対して、液晶表示装置30に各画像を表示させるコマンドを与える。
サブROM413は、サブCPU412により実行される制御プログラムと各種のデータとを記憶する。例えば、演出の種類を決定するための演出抽選テーブルや各種のランプの点滅パターンを示すランプデータがサブROM413に記憶される。
サブRAM414は、各種のデータを揮発的に格納するワーク領域として機能する。I/F回路411は、メイン制御基板300(I/F回路305)からのコマンドを受信する。I/F回路411で受信されたコマンドは、サブCPU412に供給される。I/F回路411が受信するコマンドは、例えば、有効ラインに停止した当選役の種別を示す表示当選役コマンドである。
サブCPU412は、サブROM413が記憶する制御プログラムを実行し、サブROM413が記憶する各データに基づいて各種のランプ(例えば筐体ランプ5)とサウンド基板430とを制御する。例えば、サブCPU412は、サブROM413から筐体ランプ5の点滅パターンを示すデータを読み出して、筐体ランプ5を点滅させる。また、サブCPU412は、後述する演出制御処理などで用いる乱数値R4を生成する。乱数値R4としては、例えば範囲0〜65535の乱数が好適に採用される。なお、サブROM413は、単一の電子部品で構成してもよいし、複数の電子部品(記憶装置)で構成してもよい。
画像制御基板420は、演出制御基板410からのコマンドに応じて、液晶表示装置30に各種の画像を表示させる。画像制御基板420は、図8に示すように、画像制御CPU421と画像制御ROM422とVDP(Video Display Processor)423とCGROM424とVRAM425とを含んで構成される。
画像制御CPU421は、画像制御ROM422が記憶する制御プログラムを実行し、演出制御基板410からのコマンドに応じた指示をVDP423に与える。CGROM424は、圧縮符号化された画像データ(例えばテクスチャデータ)を記憶する。VDP423は、画像デコーダと描画回路とを含んで構成される(何れも図示略)。画像制御CPU421からの指示がVDP423に入力されると、画像デコーダは、当該指示に応じてCGROM424から画像データを読み出す。画像デコーダは、読み出した画像データを伸長(デコード)し、RAM425に格納する。描画回路は、RAM425に格納された画像データに応じて、各種の画像を液晶表示装置30に表示させる。また、RAM425は、画像制御CPU421の各処理で生成された各種のデータを記憶する。RAM425には、音源IC431に送信する音制御コマンドを記憶するコマンド格納領域が設けられる。
サウンド基板430は、画像制御CPU421に制御されて、音響信号を生成する。サウンド基板430で生成された音響信号は、スピーカー31およびスピーカー32に供給され、音波として出力される。図8に示すように、サウンド基板430は、音源IC431と音源ROM432とを含んで構成される。画像制御CPU421は、サブCPU412からのコマンドに応じてサウンド基板430(音源IC431)を制御する。
音源ROM432は、複数の音響データを圧縮して記憶する。各音響データは、例えば、特定の遊技状態の楽曲、遊技者が停止ボタン25を操作する毎に出力される音声、エラー状態に出力されるエラー音を含む各音響の各々を示すデータである。
音源IC431は、音源ROM432の音響データから音響信号を生成する。また、音源IC431は、デコーダと制御レジスタとA/D変換器(何れも図示略)とを含んで構成される。音源IC431のデコーダは、サブCPU412からの指示に応じて音源ROM432から音響データを読出す。また、音源IC431のデコーダは、読出した音響データの音量を調整した後に、当該音響データを制御レジスタに格納する。制御レジスタには複数の音響データが格納され、制御レジスタに格納された各音響データは、格納された順序でA/D変換器に供給される。A/D変換器は、音響データから音響信号を生成してアンプ433に供給する。アンプ433は、音源IC431(A/D変換器)から供給された音響信号を増幅してスピーカー31およびスピーカー32に供給する。なお、音源IC431を制御するCPUを、サブCPU412および画像制御CPU421とは別に設ける構成としてもよい。
<メインCPUが用いる各データ>
遊技機1の各回路の説明は以上の通りである。以下、図面を用いて、メインROM302に記憶される各種のデータを説明する。メインROM302には、図9に示す図柄コードテーブル、図10に示す当選エリア抽選テーブル、図11に示す当選役決定テーブル、図12に示す当選役規定テーブル、図15に示す移行図柄規定テーブル、図17に示す指示決定テーブル、図19に示す回胴演出決定テーブルが記憶される。
図9は、図柄コードテーブルの概念図である。図柄コードテーブルは、各リール12の各図柄を特定する図柄コードを含んで構成される。図9から理解されるとおり、各リール12には、「赤セブン」「黒BAR」「白BAR」「リプレイx」「リプレイy」「ベル」「星ベル」「プラム」「スイカ」「チェリー」の10種類の図柄が配列される。図9に示すように、各図柄コードは、各図柄に対応する。具体的には、「赤セブン」には図柄コード01の「00000001」が対応し、「黒BAR」には図柄コード02の「00000010」が対応し、「白BAR」には図柄コード03の「00000011」が対応し、「リプレイx」には図柄コード04の「00000100」が対応し、「リプレイy」には図柄コード05の「00000101」が対応し、「ベル」には図柄コード06の「00000110」が対応し、「星ベル」には図柄コードには図柄コード07の「00000111」が対応し、「プラム」には図柄コード08の「00001000」が対応し、「スイカ」には図柄コード09の「00001001」が対応し、「チェリー」には図柄コード10の「00001010」が対応する。図柄コードは、例えば、後述の優先順位格納処理で用いられる。
図10は、当選エリア抽選テーブルの概念図である。メインCPU301は、後述する内部抽選処理において、当選エリア抽選テーブルと乱数値R1とを用いて、当選エリアを決定する。図10に示すように、各当選エリア抽選テーブルは、複数の当選エリアと各当選エリアに対応する各抽選値とを含んで構成される。図10には、各当選エリアの名称が示される。当選エリア抽選テーブルは、設定値(1から6)毎にメインROM302に記憶される。図10には、設定値「1」の場合に参照される当選エリア抽選テーブルが例示される。
当選エリア抽選テーブルの各当選エリアは、図11に示す当選役決定テーブルで規定される各当選役を指定する。なお、図11において、リプレイを「リプ」と省略して記載した箇所がある。また、他の図においても同様に、リプレイを「リプ」と省略する場合がある。
例えば、当選エリア番号「01」の「打順リプレイX1」が内部抽選処理で決定された場合を想定する。当選エリア番号「01」は、図11に示すように、当選役「通常リプレイ」と当選役「RT2移行リプレイ」とを指定する。すなわち、当選エリア「打順リプレイX1」が当選した遊技において、複数種類の当選役が重複して指定される。
当選エリア抽選テーブルの各抽選値は、内部抽選処理において乱数値R1に減算される。具体的には、内部抽選処理において、メインCPU301は、乱数値R1から各当選エリアに対応する各抽選値を当選エリアの昇順(「00」から「32」の順番)に減算していく。内部抽選処理において、乱数値R1から抽選値を減算した結果が負数となった当選エリアが決定される。乱数値R1に減算した場合に負数になる確率は、抽選値が大きいほど高くなるため、当選エリアのうち抽選値が大きい当選エリアほど当選する確率が高くなる。
図10に示すように、当選エリア抽選テーブルは、RT状態毎の各抽選値を含んで構成される。各RT状態は、RT0状態とRT1状態とRT2状態とRT3状態とを含む。各RT状態は、後述のRT移行図柄が有効ラインに停止表示された場合に移行する。メインCPU301は、RT状態に応じた抽選値を乱数値R1に減算する。したがって、各当選エリアが当選する確率は、RT状態に応じる。
図10に示すように、当選エリア抽選テーブルは、RB状態の各抽選値を含む。RB状態には、有効ラインにRB役に係る図柄組合せ「黒BAR−黒BAR−黒BAR」が停止表示された場合に移行する。RB状態の賭メダルの規定枚数は3枚である。また、RB状態は、入賞当選役(ベル役)が有効ラインに8回停止表示された場合に終了する。
有効ラインにBB役に係る図柄組合せ「赤セブン−赤セブン−赤セブン」が停止表示された場合にBB状態に移行する。BB状態では、RB状態に連続して移行可能になる。具体的には、BB状態が開始された場合、1回目のRB状態に移行する。当該RB状態は、RB役の図柄組合せが停止表示された契機で開始されたRB状態と同様に、入賞当選役が8回停止表示された場合に終了する。1回目のRB状態が終了した場合であって、BB状態が終了していない場合、2回目のRB状態に直ちに移行する。その後、BB状態が終了するまで、RB状態が終了した直後に次回のRB状態が開始される。BB状態は、297枚のメダルが払出された場合に終了する。また、BB状態が終了した遊技でRB状態が継続している場合、当該遊技で(BB状態と同時に)RB状態は終了する。以上の構成では、BB状態の各遊技は、RB状態になる。
本実施形態では、BB状態とRB状態とを「ボーナス作動状態」と総称する。また、BB役とRB役とを「ボーナス役」と総称する。ボーナス作動状態が終了した場合、メインCPU301は、RT0状態に移行する。さらに、図10に示すように、当選エリア抽選テーブルは、内部中状態の各抽選値を含む。メインCPU301は、ボーナス役が当選した遊技で有効ラインに停止表示されなかった場合、ボーナス役が当選した状態が維持される内部中状態に移行する。図10から理解されるとおり、当選エリア番号「01」から「11」(以下「再遊技当選エリア」という)の各抽選値がRT状態毎に相違する。
図12は、当選役規定テーブルの概念図である。当選役規定テーブルは、各当選役が当選した遊技において、有効ラインへの停止が許可される図柄の組合せを規定する。例えば、当選役「BB役」が当選した遊技においては、「赤セブン−赤セブン−赤セブン」の図柄組合せが有効ラインに停止することが許可される。また、例えば、当選役「正解ベル」が当選した遊技においては、「ベル−ベル−ベル」「星ベル−ベル−ベル」の各図柄組合せが有効ラインに停止可能になる。
当選役規定テーブルは、図12に示すように、各当選役の許可ビット番号と各当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止した場合のメダルの払出枚数とを含んで構成される。図12には、規定枚数が3枚の遊技状態において各当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止した場合の払出枚数を示す。なお、複数の当選役が重複して当選した場合、払出枚数が多い当選役ほど優先して有効ラインに停止表示される。また、リプレイは、他の当選役より優先して有効ラインに停止表示され、ボーナス役は、他の当選役より優先順位が低い。
図12に示すように、当選役「上段ベル1〜8」「正解ベル」「スイカ役」「角チェリー役」「中段チェリー役」「1枚役A」または「1枚役B」(入賞当選エリアが当選した遊技で指定される当選役)に係る図柄組合せが有効ラインに表示されると、各当選役に応じた払出枚数のメダルが遊技者に付与される。本実施形態においては、有効ラインに表示された場合にメダルが払い出される当選役を「入賞当選役」という。また、「通常リプレイ」「RT2移行リプレイ」「RT3移行リプレイ」(再遊技当選エリアが当選した遊技で指定される当選役)が有効ラインに表示されると、次回の遊技が再遊技に設定される。本実施形態においては、有効ラインに表示された場合に次回の遊技が再遊技となる当選役を総称して「リプレイ」という場合がある。
当選役規定テーブルの各許可ビット番号は、メインRAM303の表示許可ビット格納領域の各表示許可ビットを指定する。表示許可ビット格納領域は、複数の表示許可ビットを含んで構成され、各表示許可ビットは、各当選役に対応する。例えば、当選エリア番号「01」の打順リプレイX1が当選して、当選役「通常リプレイ」と「RT2移行リプレイ」との各図柄組合せが有効ラインに停止を許可された場合を想定する。以上の場合では、表示許可ビット格納領域の許可ビット番号「7」「2」で指定される各表示許可ビットが「1」に設定され、その他は「0」に設定される。
メインRAM303は、後述の表示判定処理において、表示許可ビット格納領域と対比される表示役格納領域を記憶する。表示役格納領域は、複数の表示可能ビットを含んで構成され、各表示可能ビットは、各当選役に対応する(表示許可ビット格納領域と同様)。また、各表示可能ビットは、当該表示可能ビットに対応する当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する可能性がある場合に「1」に設定され、対応する当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する可能性がない場合に「0」に設定される。例えば、各リール12が回転を開始した時点においては、全ての当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する可能性があるため、全ての表示可能ビットが「1」に設定される。また、表示役格納領域の各表示可能ビットは、各リール12が停止する毎に更新され、全てのリール12が停止した時点において、実際に有効ラインに停止した当選役に係る図柄組合せに対応する表示可能ビットのみが「1」になる。
内部抽選処理で当選した当選役は、遊技者の各停止ボタン25の操作態様に応じて、有効ラインに停止する。具体的には、各当選役は、各停止ボタン25の停止操作位置および停止操作の順序に応じて、有効ラインに停止する。例えば、停止操作位置から4コマ(停止操作位置を含めて5コマ)の範囲(以下「引込範囲」という)内に位置する図柄が有効ラインに停止可能であり、引込範囲外に位置する図柄は、当選役を構成する図柄であっても有効ラインに停止されない(いわゆる「取りこぼし」が発生する)。また、上述したとおり、一回の遊技において、複数種類の当選役が重複して当選する場合がある。複数種類の当選役が当選した遊技においては、例えば停止操作の順序に応じた当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する。
図13および図14は、当選エリアと停止操作順序と有効ラインに停止する当選役(有効ラインに停止する図柄の組合せ)との対応関係の説明図である。
図13は、再遊技当選エリアが当選した遊技において、各停止操作順序で有効ラインに停止する当選役(リプレイ)を説明する図である。図13に示すように、当選エリア「打順リプレイX1〜X6」の何れかが当選した場合、停止操作の態様に応じて「通常リプレイ」または「RT2移行リプレイ」が有効ラインに停止する。具体的には、当選エリア「打順リプレイX1」が当選した遊技において、リール12Lが第1停止操作、リール12Cが第2停止操作、リール12Rが第3停止操作される停止操作順序(以下単に「左中右」の停止操作順序という)の場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイX1」が当選した遊技において、「左中右」以外の順序で停止操作した場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
図13に示すように、当選エリア「打順リプレイX2」が当選した遊技において、「左右中」の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイX2」が当選した遊技において、「左右中」以外の順序で停止操作した場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。また、当選エリア「打順リプレイX3」が当選した遊技において、「中左右」の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイX3」が当選した遊技において、「中左右」以外の順序で停止操作した場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。同様に、当選エリア「打順リプレイX4」が当選した遊技において、「中右左」の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイX4」が当選した遊技において、「中右左」以外の順序で停止操作した場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。当選エリア「打順リプレイX5」が当選した遊技において、「右左中」の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示され、「右左中」以外の順序で停止操作した場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。当選エリア「打順リプレイX6」が当選した遊技において、「右中左」の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示され、「右中左」以外の順序で停止操作した場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
図13に示すように、当選エリア「打順リプレイY1」が当選した遊技において、左第1停止で停止操作した場合、当選役「RT3移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイY1」が当選した遊技において、左第1停止以外で停止操作した場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。当選エリア「打順リプレイY2」が当選した遊技において、中第1停止で停止操作した場合、当選役「RT3移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイY2」が当選した遊技において、中第1停止以外で停止操作した場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。当選エリア「打順リプレイY3」が当選した遊技において、右第1停止で停止操作した場合、当選役「RT3移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイY3」が当選した遊技において、右第1停止以外で停止操作した場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
図13に示すように、当選エリア「BARリプレイ」が当選した遊技において、右第1停止で停止操作した場合、当選役「通常リプレイ」または当選役「BARリプレイ」の図柄組合せが有効ラインに停止表示される。具体的には、当選エリア「BARリプレイ」が当選した遊技で右第1停止操作した場合であって、各リール12が白BAR図柄の引込範囲で停止操作された場合、当選役「BARリプレイ」が有効ラインに停止表示される。一方、各リール12の何れかが白BAR図柄の引込範囲外で停止操作された場合、当選役「通常リプレイ」が停止表示される。また、当選エリア「通常リプレイ」が当選した遊技では、停止操作態様によらず、当選役「通常リプレイ」の図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
図14は、当選エリア「打順ベル」(L1〜L4、C1〜C4、R1〜R4)が当選した遊技において、各停止操作順序で有効ラインに停止する当選役を説明する図である。当選エリア「打順ベル」が決定された場合、当選役「上段ベル1〜8」の何れか、および、当選役「正解ベル」が重複して当選する。図14から理解される通り、打順ベルが当選した遊技において、停止操作順序に応じて、上段ベルまたは正解ベルに係る図柄組合が有効ラインに停止する。本実施形態において、正解ベルに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される停止操作順序を正解ベルの「正解押順」という。
図14に示す通り、打順ベルL(1〜4)が当選した遊技において、左第1停止(正解押順)で停止操作された場合、正解ベルが有効ラインに停止表示される。他方で、打順ベルLが決定された遊技で、左第1停止以外の順序で停止操作された場合、今回の遊技で当選した上段ベルを有効ラインに引込む停止制御がされる。上段ベルは、停止操作位置によっては、取りこぼす場合がある。上段ベルを取りこぼした場合、RT1移行図柄(ハズレ目)が有効ラインに停止表示される。
図14に示す通り、打順ベルC(1〜4)が当選した遊技において、中第1停止(正解押順)で停止操作された場合、正解ベルが有効ラインに停止表示される。他方で、打順ベルCが決定された遊技で、中第1停止以外の順序で停止操作された場合、今回の遊技で当選した上段ベルを有効ラインに引込む停止制御がされる。また、図14に示す通り、打順ベルR(1〜4)が当選した遊技において、右第1停止(正解押順)で停止操作された場合、正解ベルが有効ラインに停止表示される。他方で、打順ベルRが決定された遊技で、右第1停止以外の順序で停止操作された場合、今回の遊技で当選した上段ベルを有効ラインに引込む停止制御がされる。
以上の説明から理解される通り、当選エリア「打順ベル」が当選した遊技においては、正解押順で停止操作がされた場合、「正解ベル」(払出枚数は9枚)に係る図柄組合せが有効ラインに停止する。一方で、正解押順以外で停止操作がされた場合、ハズレ目が有効ラインに停止する場合がある。したがって、正解押順で遊技をした場合は、正解押順以外で遊技した場合と比較して、遊技者にとって有利となる。詳細には後述するが、メインCPU301がAT状態の場合、正解ベルの正解押順が報知される。
上述した通り、RT状態は、RT0状態からRT3状態を含んで構成される。また、RT状態は、RT移行図柄が有効ラインに表示された場合に移行する。具体的には、有効ラインにRT1移行図柄が表示された場合、RT1状態に移行する。同様に、有効ラインにRT2移行図柄が表示された場合、RT2状態に移行し、有効ラインにRT3移行図柄が表示された場合、RT3状態に移行する。
図15は、RT移行図柄規定テーブルの概念図である。図15から理解される通り、RT2移行図柄は、RT2移行リプレイの図柄組合せである。すなわち、RT2移行リプレイに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、再遊技の権利が付与され、且つ、RT2状態に移行する。また、RT3移行図柄は、RT3移行リプレイの図柄組合せである。すなわち、RT3移行リプレイに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、再遊技の権利が付与され、且つ、RT3状態に移行する。
RT1移行図柄は、特定のハズレ目を含む。RT1移行図柄のハズレ目は、当選エリア「打順ベル」が当選した遊技において、各ベル役(正解ベル、上段ベル)を取りこぼした場合、有効ラインに停止表示される。すなわち、打順ベルの正解押順以外で停止操作をし、且つ、当選した上段ベルが引き込めないタイミングで停止操作をした場合、RT1移行図柄が有効ラインに停止表示される。
詳細には後述するが、メインCPU301がAT状態の場合、RT2移行リプレイが停止表示される停止操作順序およびRT3移行リプレイが停止表示される停止操作順序が報知される。また、メインCPU301がAT状態の場合、打順ベルの正解押順を報知することで、正解ベルに係る図柄組合せを停止表示可能とし、RT1移行図柄(ハズレ目)が停止表示されることを回避することができる。
メインCPU301は、AT状態、通常状態、チャンス状態、開始準備状態、前兆状態、内部中状態、ボーナス作動状態および終了準備状態を含む各遊技状態に応じて、指示表示器16を制御する。現在の遊技状態を示す遊技状態フラグがメインRAM303に記憶される。メインCPU301は、各遊技において、遊技状態フラグを示す遊技状態コマンドをサブCPU412に送信する。サブCPU412は、遊技状態コマンドが示す遊技状態に応じて演出を決定する。
AT状態の各遊技において、メインCPU301は、停止操作順序を指示する指示情報を指示表示器16に表示させる。本実施形態では、メインCPU301は、AT状態において、遊技者にとって有利な停止操作順序を指示する指示情報を指示表示器16に表示させる。一方、通常状態では、遊技者にとって有利な停止操作順序の指示がされない。したがって、AT状態は、通常状態と比較して、遊技者にとって有利な遊技状態となる。チャンス状態は、通常状態と比較して、AT状態への移行が決定され易く、遊技者にとって有利な遊技状態となる。
開始準備状態では、AT状態と同様に、遊技者に有利な停止操作順序が指示される。本実施形態では、遊技者に有利な停止操作態様が指示される期間を「指示期間」という。指示期間は、開始準備状態とAT状態とを含む各遊技状態である。また、指示期間以外の期間(通常状態等)を「非指示期間」という場合がある。なお、チャンス状態の一部の遊技が指示期間となり、チャンス状態において、遊技者に有利な停止操作態様が指示される。具体的には、チャンス状態に移行してから最初に打順ベルまたは打順リプレイが当選するまでの期間が指示期間になる。以上の構成では、チャンス状態で指示情報が少なくとも1回は表示され、規制期間に移行していることを遊技者に認識させることができる。
図16は、遊技状態の遷移を説明するための図である。図16に示すように、遊技状態は、特定の契機で移行する。例えば、通常状態において、AT状態に当選した場合、前兆状態に移行する場合がある。具体的には、メインCPU301は、各遊技において、AT状態の当否をAT決定処理により決定する。メインCPU301は、通常状態でAT状態に当選した場合、上述の遊技状態フラグを通常状態から前兆状態に変更する。また、メインCPU301は、通常状態でAT状態に当選した場合、前兆カウンタに初期値を設定する。
前兆カウンタは、前兆状態からAT状態に移行するまでの遊技回数を示し、例えば、メインRAM303に設けられる。前兆カウンタの初期値は、数値「0」〜「32」の何れかが抽選により決定される。メインCPU301は、前兆状態の各遊技で前兆カウンタから数値「1」を減算し、前兆カウンタが数値「0」まで減算された場合、遊技状態を開始準備状態に移行する。また、通常状態でAT状態に当選した場合、メインCPU301は、AT状態の残り遊技回数を示すATカウンタに初期値「50」を格納する。ATカウンタは、例えば、メインRAM303に設けられる。
以上の構成では、前兆カウンタの初期値が数値「1」〜「32」の場合、1回から32回の遊技の前兆状態を介して、AT状態に移行する。他方、前兆カウンタの初期値が数値「0」の場合、AT状態に当選した次回の遊技が開始準備状態になる。なお、AT状態に当選していない場合であっても、特定の契機(例えば、レア役の当選)でガセの前兆状態に移行する構成としてもよい。
図16に示すように、前兆状態が終了した場合、開始準備状態を介してAT状態に移行する。開始準備状態において、メインCPU301は、RT2移行リプレイの正解押順を指示する指示情報とRT3移行リプレイの正解押順を指示する指示情報とを指示表示器16に表示させる。以上の構成では、開始準備状態において、指示情報により指示される順序で停止操作がされた場合、RT2移行リプレイが有効ラインに停止表示され、RT状態がRT2状態に移行し、その後、RT3移行リプレイが有効ラインに停止表示され、RT状態がRT3状態に移行する。
また、メインCPU301は、開始準備状態において、正解ベルの正解押順を指示する指示情報を指示表示器16に表示させる。以上の構成では、指示情報により指示される順序で停止操作がされた場合、RT1移行図柄が有効ラインに停止表示されない(正解ベルを取りこぼさない)ため、RT2状態からRT1状態に移行(転落)しない。RT状態がRT3状態に移行した場合、メインCPU301は、開始準備状態からAT状態に遊技状態を移行する。なお、AT状態の残り遊技回数を示すATカウンタは、開始準備状態においては減算されない。
AT状態において、メインCPU301は、開始準備状態と同様に、正解ベルの正解押順を指示する指示情報とRT2移行リプレイの正解押順を指示する指示情報とRT3移行リプレイの正解押順を指示する指示情報とを指示表示器16に表示させる。また、メインCPU301は、AT状態の各遊技において、ATカウンタから数値「1」を減算する。なお、AT状態は、原則、RT3状態である。したがって、打順リプレイXは当選しないため、RT3移行リプレイの正解押順は、AT状態では指示されない。しかし、例えば、打順ベルが当選したAT状態の遊技で、指示された順序以外で停止操作がされた場合(操作ミスをした場合)、RT1移行図柄が有効ラインに停止し、RT3状態からRT1状態に移行する場合がある。以上の場合であっても、AT状態において、RT3移行リプレイおよびRT2移行リプレイの正解押順が指示されるため、指示情報の指示に従うことにより、RT1状態からRT3状態に復帰できる。
AT状態の残り遊技回数を示すATカウンタが数値「0」まで減算された場合、メインCPU301は、AT状態から終了準備状態に遊技状態を移行する。AT状態の各遊技では、特定の契機(レア役の当選)等で、ATカウンタの数値が加算される場合がある。すなわち、AT状態の残り遊技回数は、上乗せされる場合がある。終了準備状態において、RT1移行図柄が停止表示された場合(打順ベルを取りこぼした場合)、通常状態に移行する。
通常状態の各遊技では、チャンス状態決定処理が実行される。チャンス状態決定処理ではチャンス状態に移行する権利を付与するか否か(チャンス状態に移行するか否か)が抽選で決定される。また、チャンス状態決定処理では、チャンス状態に複数回移行する権利が付与される場合がある。チャンス状態に複数回移行する権利が付与された場合、仮に、今回のチャンス状態でAT状態への移行が決定されなかった場合であっても、その後、次回のチャンス状態に移行する。したがって、チャンス状態に複数回移行する権利が付与された場合は、チャンス状態に1回移行する権利が付与された場合と比較して、AT状態への移行が決定され易くなる。チャンス状態への移行が決定された場合、AT状態に移行する場合と同様に、前兆状態を介してチャンス状態する場合と、前兆状態を介さずにチャンス状態に移行する場合とがある。
チャンス状態の各遊技では、通常状態の各遊技と比較して、高い確率でAT状態への移行が決定される。チャンス状態は、予め定められた終了条件で終了する。具体的には、チャンス状態は、10回の遊技で終了する。チャンス状態において、AT状態への移行が決定された場合、その後、AT状態に移行する。一方、チャンス状態の10回の遊技において、AT状態への移行が決定されなかった場合、その後、通常状態に移行する。
以上の通り、通常状態において、AT状態に移行する権利が付与された場合およびチャンス状態に移行する権利が付与された場合、遊技状態が有利な各遊技状態(AT状態、チャンス状態)に移行可能になる。本実施形態では、以上の有利な各遊技状態に移行する権利が付与されてから有利な遊技状態が終了するまでの期間を「規制期間」という。具体的には、通常状態とAT状態との間に介在する前兆状態および開始準備状態は、AT状態およびチャンス状態と同様に、規制期間に含まれる。また、通常状態とチャンス状態との間に介在する前兆状態は規制期間に含まれる。
上述した通り、メインCPU301の各遊技状態には、内部中状態およびボーナス作動状態が含まれる。ボーナス役が当選した場合に内部中状態へ移行し、内部中状態ではボーナス役が当選した状態が維持される。内部中状態において、ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、ボーナス作動状態に移行する。具体的には、ボーナス作動状態は、RB状態とBB状態とを含み、RB役の図柄組合せが停止表示された場合にRB状態に移行し、BB役の図柄組合せが停止表示された場合にBB状態に移行する。
以上の内部中状態およびボーナス作動状態は、ボーナス役が当選した遊技状態に応じて、規制期間に含まれる場合と規制期間に含まれない場合とがある。具体的には、前兆状態、開始準備状態、チャンス状態またはAT状態でボーナス役が当選した場合、その後の内部中状態およびボーナス作動状態は規制期間に含まれる。一方、ボーナス役が通常状態または終了準備状態で当選した場合、その後の内部中状態およびボーナス作動状態は規制期間に含まれない。すなわち、規制期間でボーナス役が当選した後の内部中状態およびボーナス作動状態は規制期間に含まれ、規制期間以外でボーナス役が当選した後の内部中状態およびボーナス作動状態は規制期間に含まれない。ただし、規制期間から移行したボーナス作動状態の途中で、当該規制期間が終了する場合がある。
本実施形態では、規制期間の遊技回数が予め定められた回数以下になるように制御される。具体的には、規制期間の遊技回数は、1500回以下になる。上述した通り、AT状態の残り遊技回数は、上乗せされる場合がある。本実施形態では、規制期間の遊技回数が1500回以下になるように、AT状態の残り遊技回数の上乗せが決定される。規制期間の遊技回数は、規制カウンタに記憶される。規制カウンタは、例えば、メインRAM303に設けられ、規制期間の各遊技で加算される。
ボーナス作動状態が終了した場合、ボーナス役が当選した遊技における遊技状態に移行(復帰)する。例えば、通常状態でボーナス役が当選した場合、ボーナス作動状態の終了後に通常状態に移行する。また、チャンス状態でボーナス役が当選した場合、ボーナス作動状態の終了後にチャンス状態に移行し、前兆状態でボーナス役が当選した場合、ボーナス作動状態の終了後に前兆状態に移行し、開始準備状態でボーナス役が当選した場合、ボーナス作動状態の終了後に開始準備状態に移行する。ただし、AT状態でボーナス役が当選した場合、ボーナス作動状態の終了後に開始準備状態に移行する。また、終了準備状態でボーナス役が当選した場合、ボーナス作動状態の終了後に通常状態に移行する。ただし、ボーナス作動状態において、AT状態に移行する権利が付与されてからの遊技回数が予め定められた特定回数(1500回)に達した場合、AT状態でボーナス役が当選した場合であっても、ボーナス作動状態が終了した後に通常状態に移行する。
規制カウンタは、各種の条件で初期化される。例えば、AT状態が終了した場合に規制カウンタが初期化される。また、規制期間(AT状態)においてボーナス作動状態に移行した場合であって、進行中のボーナス作動状態で規制期間の遊技回数が1500回に達した場合、当該ボーナス作動状態で規制期間が終了し、規制カウンタが初期化される。
また、チャンス状態が終了した場合であって、AT状態に移行しない場合(チャンス状態でAT状態に当選しなかった場合)、規制カウンタが初期化される。ただし、チャンス状態に複数回移行する権利が付与された場合は、チャンス状態が終了した場合であっても規制カウンタが初期化されない場合がある。具体的には、今回のチャンス状態が終了した場合であって、次回のチャンス状態に移行する権利が既に付与されている場合(今回のチャンス状態に移行する権利と次回のチャンス状態に移行する権利とが一度に付与されていた場合)は、今回のチャンス状態が終了した場合に規制カウンタは初期化されない。
図17は、各指示決定テーブル(A、B)の概念図である。メインCPU301は、各遊技において、指示決定テーブルにより指示番号を決定し、当該指示番号に応じた指示情報(「1」〜「9」)を指示表示器16に表示する。また、メインCPU301は、各遊技で決定した指示番号を示すコマンド(後述の第2コマンド)をサブ制御基板400(サブCPU412)に送信する。
各指示決定テーブルは、指示決定テーブルA(図17(a))と指示決定テーブルB(図17(b))とを含んでいる。指示決定テーブルAは、非指示期間(通常状態等)の各遊技の指示番号を決定するのに用いられる。また、指示決定テーブルBは、指示期間(AT状態等)の各遊技の指示番号を決定するのに用いられる。また、図17に示すように、各指示決定テーブルは、当選エリア毎の各指示番号を含んで構成される。
図17(a)に示すように、非指示期間において、何れの当選エリアが当選した場合であっても、指示番号「99」が決定される。指示番号「99」が決定された場合、指示表示器16は、指示情報を表示しない。具体的には、指示番号「99」が決定された場合、指示表示器16は、指示情報を表示する期間において消灯する。以上の構成によれば、非指示期間では、指示表示器16により停止操作態様が指示されない。
図17(b)に示すように、指示期間の各遊技において、打順リプレイX1が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「01」を決定する。指示番号「01」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「1」(以下、「指示情報「1」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイX1が当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順(RT1状態からRT2状態へ昇格させる押順)は「左中右」である。以上の構成では、指示情報「1」が表示された遊技では、「左中右」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より有利になる。したがって、指示情報「1」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「左中右」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「1」を表示することで、「左中右」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
図17(b)に示すように、指示期間の各遊技において、打順リプレイX2が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「02」を決定する。指示番号「02」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「2」(以下、「指示情報「2」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイX2が当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順は「左右中」である。以上の構成では、指示情報「2」が表示された遊技では、「左右中」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「2」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「左右中」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「2」を表示することで、「左右中」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
図17(b)に示すように、指示期間の各遊技において、打順リプレイX3が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「03」を決定する。指示番号「03」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「3」(以下、「指示情報「3」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイX3が当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順は「中左右」である。以上の構成では、指示情報「3」が表示された遊技では、「中左右」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「3」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「中左右」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「3」を表示することで、「中左右」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
図17(b)に示すように、指示期間の各遊技において、打順リプレイX4が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「04」を決定する。指示番号「04」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「4」(以下、「指示情報「4」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイX4が当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順は「中右左」である。以上の構成では、指示情報「4」が表示された遊技では、「中右左」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「4」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「中右左」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「4」を表示することで、「中右左」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
図17(b)に示すように、指示期間の各遊技において、打順リプレイX5が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「05」を決定する。指示番号「05」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「5」(以下、「指示情報「5」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイX5が当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順は「右左中」である。以上の構成では、指示情報「5」が表示された遊技では、「右左中」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「5」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「右左中」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「5」を表示することで、「右左中」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
図17(b)に示すように、指示期間の各遊技において、打順リプレイX6が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「06」を決定する。指示番号「06」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「6」(以下、「指示情報「6」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイX6が当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順は「右中左」である。以上の構成では、指示情報「6」が表示された遊技では、「右中左」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「6」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「右中左」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「6」を表示することで、「右中左」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
図17(b)に示すように、指示期間の各遊技において、打順リプレイY1または打順ベルL(1〜4)が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「07」を決定する。指示番号「07」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「7」(以下、「指示情報「7」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイY1が当選した場合のRT3移行リプレイの正解押順は左第1停止である。また、打順ベルLが当選した場合の正解ベルの正解押順は左第1停止である。以上の説明から理解される通り、指示情報「7」が表示された遊技では、左第1停止で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「7」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、左第1停止で停止操作する。以上の構成は、指示情報「7」を表示することで、左第1停止で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
図17(b)に示すように、指示期間の各遊技において、打順リプレイY2または打順ベルC(1〜4)が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「08」を決定する。指示番号「08」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「8」(以下、「指示情報「8」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイY2が当選した場合のRT3移行リプレイの正解押順は中第1停止である。また、打順ベルCが当選した場合の正解ベルの正解押順は中第1停止である。以上の説明から理解される通り、指示情報「8」が表示された遊技では、中第1停止で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「8」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、中第1停止で停止操作する。以上の構成は、指示情報「8」を表示することで、中第1停止で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
図17(b)に示すように、指示期間の各遊技において、打順リプレイY3または打順ベルR(1〜4)が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「09」を決定する。指示番号「09」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「9」(以下、「指示情報「9」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイY3が当選した場合のRT3移行リプレイの正解押順は右第1停止である。また、打順ベルRが当選した場合の正解ベルの正解押順は右第1停止である。以上の説明から理解される通り、指示情報「9」が表示された遊技では、右第1停止で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「9」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、右第1停止で停止操作する。以上の構成は、指示情報「9」を表示することで、右第1停止で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。また、指示期間において、打順リプレイまたは打順ベル以外が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「99」を決定し、指示表示器16は、指示情報を表示しない。
図17(c)は、セグメント表示器Dの模式図である。セグメント表示器Dは、上述した指示表示器16を含んで構成される。指示表示器16は一桁の7セグメントディスプレイである。図17(c)では、指示情報「1」を表示する指示表示器16を例示する。
図17(c)に示す通り、セグメント表示器Dは、規制期間表示器38を含んで構成される。規制期間表示器38は、規制期間においてON状態(点灯)になる。上述した通り、各指示期間(開始準備状態、AT状態、チャンス状態の一部)は、規制期間に含まれる。したがって、指示表示器16に指示情報が表示される指示期間では、規制期間表示器38が点灯する。なお、本実施形態では、終了準備状態において規制期間表示器38が点灯しない構成としたが、終了準備状態において規制期間表示器38が点灯される構成としてもよい。
図18は、メインCPU301からサブCPU412に送信される各コマンド(第1コマンド、第2コマンド)を説明するための図である。メインCPU301は、遊技の開始操作の時点から停止操作が可能になる時点までの期間において、第1コマンドと第2コマンドとを含む各種のコマンドをサブCPU412に送信する。
図18に示すように、メインCPU301は、当選エリアに応じて、第1コマンド「A00」〜「A13」をサブCPU412に送信する。例えば、今回の遊技の当選エリアがハズレの場合、メインCPU301は、コマンド「A00」をサブCPU412に送信する。また、メインCPU301は、打順リプレイ(X1〜X6、Y1〜Y3)が当選した場合、コマンド「A01」を送信する。さらに、メインCPU301は、BARリプレイが当選した場合、コマンド「A02」を送信し、通常リプレイが当選した場合、コマンド「A03」を送信する。メインCPU301は、打順ベル(L1〜L4、C1〜C4、R1〜R4)が当選した場合、コマンド「A04」を送信し、共通ベルが当選した場合、コマンド「A05」を送信する。メインCPU301は、スイカが当選した場合、コマンド「A06」を送信し、弱チェリーが当選した場合、コマンド「A07」を送信し、強チェリーが当選した場合、コマンド「A08」を送信し、弱チャンス目が当選した場合、コマンド「A09」を送信し、強チャンス目が当選した場合、コマンド「A10」を送信する。同様に、メインCPU301は、小役ALLが当選した場合、メインCPU301は、コマンド「A11」を送信し、BBが当選した場合、コマンド「A12」を送信し、RBが当選した場合、コマンド「A13」を送信する。
サブCPU412は、以上の第1コマンドを受信した場合、当該第1コマンドに応じて各種の演出を決定する。例えば、スイカが当選した場合のコマンド「A06」が受信された場合、サブCPU412は、スイカが当選した旨を報知する演出を決定する。
メインCPU301は、第1コマンドに加え、今回の遊技の指示番号(指示情報)に応じた第2コマンド(B01〜B09、B99)をサブCPU412に送信する。具体的には、今回の遊技で指示番号「99」(指示なし)を決定した場合、図18に示す通り、メインCPU301は、コマンド「B99」をサブCPU412に送信する。上述したように、指示番号「99」は、通常状態の毎回の遊技で決定される。したがって、非指示期間では、コマンド「B99」が毎回の遊技で送信される。また、指示番号「99」は、指示期間で打順リプレイ(X、Y)および打順ベル(L、C、R)以外の当選エリア(ハズレ等)が当選した場合に決定される。
図18に示すように、メインCPU301は、指示期間において、打順リプレイX1が当選し、指示番号「01」(左中右の順序)を決定した場合、コマンド「B01」を送信する。また、メインCPU301は、指示期間において、打順リプレイX2が当選し、指示番号「02」(左右中の順序)を決定した場合、コマンド「B02」を送信し、打順リプレイX3が当選し、指示番号「03」(中左右の順序)を決定した場合、コマンド「B03」を送信し、打順リプレイX4が当選し、指示番号「04」(中右左の順序)を決定した場合、コマンド「B04」を送信し、打順リプレイX5が当選し、指示番号「05」(右左中の順序)を決定した場合、コマンド「B05」を送信し、打順リプレイX6が当選し、指示番号「06」(右中左の順序)を決定した場合、コマンド「B06」を送信する。
図18に示すように、メインCPU301は、指示期間において、打順リプレイY1または打順ベルL(1〜4)が当選し、指示番号「07」(左第1停止)を決定した場合、コマンド「B07」を送信する。また、メインCPU301は、指示期間において、打順リプレイY2または打順ベルC(1〜4)が当選し、指示番号「08」(中第1停止)を決定した場合、コマンド「B08」を送信する。さらに、メインCPU301は、指示期間において、打順リプレイY3または打順ベルR(1〜4)が当選し、指示番号「09」(右第1停止)を決定した場合、コマンド「B09」を送信する。
以上の第2コマンドがサブCPU412で受信された場合、サブCPU412は、当該第2コマンドで特定される指示番号の停止操作順序を指示する指示演出を決定する。指示演出では、例えば液晶表示装置30により、指示情報が指示する停止操作順序と同じ停止操作順序が指示される。上述した通り、非指示期間で送信される第2コマンドは、コマンド「B99」(指示なし)のみである。したがって、非指示期間では、原則、指示演出は実行されない。ただし、出玉率に影響しない(影響が小さい)停止操作順序を指示する演出が実行される構成としてもよい。
図19(a)および図19(b)は、各回胴演出決定テーブル(A、B)の概念図である。メインCPU301は、回胴演出決定処理において、各回胴演出を実行するか否かを決定する。回胴演出において、メインCPU301は、予め定められた態様で各リール12を変動させる。各回胴演出は、回胴演出Aと回胴演出Bと回胴演出Cと回胴演出Dとを含み、回胴演出毎に各リール12の態様が相違する。なお、各回胴演出における各リール12の態様は、適宜に変更することができる。
メインCPU301は、通常状態の各遊技において、回胴演出決定テーブルAを用いて回胴演出を決定する。また、メインCPU301は、AT状態の各遊技において、回胴演出決定テーブルBを用いて回胴演出を決定する。
図19に示すように、各回胴演出決定テーブルは、当選エリア毎の各抽選値を含んで構成される。また、各抽選値は、「演出なし」の抽選値と回胴演出Aの抽選値と回胴演出Bの抽選値と回胴演出Cの抽選値と回胴演出Dの抽選値とを含んでいる。各抽選値は、回胴演出決定処理において、「演出なし」から回胴演出Dの順序(演出なし→回胴演出A→回胴演出B→回胴演出C→回胴演出Dの順序)で乱数値R2(0〜255)に減算される。メインCPU301は、減算結果が負数になった抽選値の回胴演出を決定する。例えば、非指示期間において、レア役(チェリー役、スイカ役、チャンス目)が当選し、乱数値R2が数値「200」の場合を想定する。非指示期間でレア役が当選した場合、図19に示すように、「演出なし」の抽選値「228」が乱数値R2に減算される。以上の場合、乱数値R2からレア役の抽選値を減算した結果(200−228=−28)は、負数になるため、メインCPU301は、今回の遊技で回胴演出を実行しないことを決定する。また、例えば、非指示期間において、レア役が当選し、乱数値R2が数値「230」の場合を想定する。以上の場合、乱数値R2から「演出なし」の抽選値を減算した結果(230−228=2)は負数にならず、その後、当該減算結果に回胴演出Aの抽選値「12」を減算した場合に負数になる。したがって、メインCPU301は、回胴演出Aを決定する。
メインCPU301は、各遊技で決定した回胴演出を示す演出種別コマンドをサブCPU412に送信する。演出種別コマンドは、上述した第1コマンドおよび第2コマンドと同様に、遊技の開始操作の時点から停止操作が可能になる時点までの期間において送信される。なお、演出種別コマンドの送信時期は適宜に変更することができる。
上述した通り、メインCPU301は、遊技の進行に応じて各種の遊技情報(ボーナス割合、BB割合、直近ボーナス割合、直近BB割合、規制期間割合)を算出し、当該遊技情報に応じた表示情報をメイン表示器40に表示させる。以上の遊技情報を算出するため、メインCPU301は、遊技機1に電源が最初に投入されてから遊技回数が175000回に達するまでの期間(以下「総遊技計数期間」という)の遊技回数を計数する。
本実施形態では、総遊技計数期間においてボーナス作動状態で獲得したメダル枚数が当該総遊技計数期間における払出枚数の合計に占める割合(ボーナス割合)、総遊技計数期間においてBB状態で獲得したメダル枚数が当該総遊技計数期間における払出枚数の合計に占める割合(BB割合)がメイン表示器40に表示される。また、総遊技計数期間における規制期間の遊技回数が占める割合(規制期間割合)がメイン表示器40に表示される。
また、本実施形態では、直近の6000回の遊技期間においてボーナス作動状態で獲得したメダル枚数が当該遊技期間における払出枚数の合計に占める割合(直近ボーナス割合)、直近の6000回の遊技期間においてBB状態で獲得したメダル枚数が当該遊技期間における払出枚数の合計に占める割合(直近BB割合)がメイン表示器40に表示される。以上のボーナス割合、BB割合、直近ボーナス割合、直近BB割合および規制期間割合をメイン表示器40に表示するため、各種の遊技情報(払出枚数、遊技回数)を記憶する各記憶領域(リングバッファX〜Z、セット累計記憶領域a〜c、総累計記憶領域A〜C、規制期間記憶領域D、総遊技記憶領域E)が設けられる。以上の各記憶領域は、例えば、メインRAM303に設けられる。各記憶領域を以下において詳細に説明する。
図20(a−1)は、各単位記憶領域x(1〜15)、セット累計記憶領域aおよび総累計記憶領域Aを説明するための図である。各単位記憶領域xは、単位記憶領域x1から単位記憶領域x15までの15個が設けられる。単位記憶領域xの各々は、例えば、2バイトの記憶領域である。以上の各単位記憶領域xは、リングバッファXを構成する。以上の構成では、リングバッファXの大きさは30(2×15)バイトになる。
図20(a−2)は、リングバッファX(各単位記憶領域x)、セット累計記憶領域aおよび総累計記憶領域Aの概念図である。なお、図20(a−2)と、後述の図20(b−2)と図20(c−2)と図21とにおいて、各記憶領域の概念図に表示される数字は、当該記憶領域に記憶される数値を意味する。
単位記憶領域xの各々は、400回の一連の遊技期間(以下「1セット」という)における払出枚数を記憶する(図20(a−1)参照)。例えば、今回のセット(直近400回の遊技)の払出枚数は、単位記憶領域x1に記憶される。また、前回のセット(401〜800回前の遊技)の払出枚数は単位記憶領域x2に記憶され、3回前のセット(801〜1200回前の遊技)の払出枚数は単位記憶領域x3に記憶される。同様に、4回前のセット(1201〜1600回前の遊技)から15回前のセット(5601〜6000回前の遊技)の払出枚数の各々は、単位記憶領域x4から単位記憶領域x15の各々に記憶される。以下、説明のため、単位記憶領域x1に払出枚数が記憶されるセット(今回のセット)を「セットS1」という。同様に、単位記憶領域x2から単位記憶領域x15までの各々に払出枚数が記憶される各セットを「セットS2」から「セットS15」という。
図20(a−2)の具体例では、例えばセットS1において、合計で757枚のメダルが払出された場合を想定する。1回の遊技に要する賭メダルは、遊技状態によらず3枚である。また、再遊技(リプレイが停止した次遊技)では、賭メダルは不要である。したがって、セットS1において、N回(Nは正の整数)の再遊技が実行された場合、1セット(400回)の遊技では、合計で1200−3N(3×400−3N)枚のメダルが投入される。仮に、セットS1で60回(N=60)の再遊技が実行された場合、セットS1での賭メダルの合計は1020枚になる。以上の場合、図20(a−2)の具体例におけるセットS1では、払出枚数の合計(757)から賭メダルの合計(1020)を差し引いた純増枚数は、263枚のマイナスになる。一方、例えば、セットS6における払出枚数の合計は1564枚であるから、仮に、セットS6で60回の再遊技が実行された場合、セットS6での純増枚数は544枚のプラスになる。
図20(a−1)に示す通り、セット累計記憶領域aは、直近の15セット(6000回の遊技)における払出枚数の合計を記憶する。また、セット累計記憶領域aは、例えば、3バイトの記憶領域である。上述した通り、リングバッファXの単位記憶領域xの各々には、直近15セットの払出枚数の各々が記憶される。したがって、リングバッファXの各単位記憶領域xの払出枚数を合計した場合、直近15セットにおける払出枚数の合計になる。詳細には後述するが、メインCPU301は、各セットが終了する毎(400回の遊技毎)にリングバッファXの各単位記憶領域xが記憶する払出枚数の合計をセット累計記憶領域aに記憶する。
図20(a−1)に示す通り、総累計記憶領域Aは、総遊技計数期間の各遊技で払出されたメダルの合計枚数(総払出枚数)を記憶する。また、総累計記憶領域Aは、例えば、4バイトの記憶領域である。メインCPU301は、各セットが終了する毎に当該セットにおける払出枚数を総累計記憶領域Aに加算する。ただし、総遊技計数期間が終了した場合(175000回の遊技が実行された場合)、その後、総累計記憶領域Aは更新(加算)されない。
詳細には後述するが、総遊技回数が6000回以下の場合、上述したセット累計記憶領域aと総累計記憶領域Aとの払出枚数は一致する。一方、総遊技回数が6000回を超えた場合(具体的には6400回を超えた場合)、総累計記憶領域Aの払出枚数はセット累計記憶領域aの払出枚数より大きくなる。例えば、図20(a−2)の具体例では、セット累計記憶領域aの払出枚数(17826)より総累計記憶領域Aの払出枚数(18867)の方が大きい。すなわち、図20(a−2)の具体例は、総遊技期間が6000回より大きい場合を想定する。
図20(b−1)は、各単位記憶領域y(1〜15)、セット累計記憶領域bおよび総累計記憶領域Bを説明するための図である。各単位記憶領域yは、単位記憶領域y1から単位記憶領域y15までの15個が設けられる。単位記憶領域yの各々は、例えば、2バイトの記憶領域である。以上の各単位記憶領域yは、リングバッファYを構成する。以上の構成では、リングバッファYの大きさは30(2×15)バイトになる。
図20(b−2)は、リングバッファY(各単位記憶領域y)、セット累計記憶領域bおよび総累計記憶領域Bの概念図である。リングバッファYの単位記憶領域yの各々には、各セットでのボーナス作動状態における払出枚数の各々が記憶される(図20(b−1)参照)。すなわち、各単位記憶領域yが記憶する払出枚数には、ボーナス作動状態以外の遊技状態で払出されたメダルは含まれない。例えば、通常状態でスイカ役が入賞して5枚のメダルが払出された場合であっても、単位記憶領域yは加算されない。一方、ボーナス作動状態で正解ベルが入賞して9枚のメダルが払出された場合、単位記憶領域yに数値「9」が加算される。
単位記憶領域y1から単位記憶領域y15の各々は、単位記憶領域x1から単位記憶領域x15の各々に対応する。セットS1からセットS15の各々におけるボーナス作動状態での払出枚数は、単位記憶領域y1から単位記憶領域y15の各々に記憶される。以上の構成では、各単位記憶領域xが記憶する払出枚数のうちボーナス作動状態による払出枚数は、当該単位記憶領域xに対応する単位記憶領域yに記憶される。
例えば、図20(b−2)の具体例では、単位記憶領域y5に記憶される払出枚数は数値「0」である。以上の具体例では、セットS5においてボーナス作動状態に移行しなかった場合(ボーナス役が当選しなかった場合)を想定する。以上の場合、単位記憶領域x5に記憶される払出枚数には、ボーナス作動状態により払出されたメダルが含まれない。一方、図20(b−2)の具体例では、単位記憶領域y1に72枚の払出枚数が記憶される。上述した通り、正解ベル(払出枚数は9枚)が8回入賞した場合にRB状態は終了するため、RB状態での払出枚数の合計は72枚になる。図20(b−2)の具体例では、セットS1において、RB状態に1回移行して72枚(9×8枚)のメダルがボーナス作動状態で払出された場合を想定する。
なお、今回のセットにおいて、ボーナス役(BB役およびRB役)に当選しなかった場合であっても、当該セットにおけるボーナス作動状態による払出枚数が0枚ではない場合がある。例えば、図20(b−2)の具体例では、セットS11の終盤でBB状態に移行し、当該BB状態の途中でセットS11が終了した場合を想定する。以上の場合、セットS12の最初の遊技では、BB状態が継続するため、セットS12で仮にボーナス役に当選しない場合であっても、当該セットS12におけるボーナス作動状態による払出枚数は0枚より多い。
図20(b−1)に示す通り、セット累計記憶領域bは、直近の15セット(6000回の遊技)におけるボーナス作動状態で払出されたメダルの合計枚数を記憶する。リングバッファYの単位記憶領域yの各々には、直近15セットにおけるボーナス作動状態での払出枚数の各々が記憶される。したがって、リングバッファYの各単位記憶領域yが記憶する払出枚数を合計した場合、直近15セットにおけるボーナス作動状態での払出枚数の合計になる。詳細には後述するが、メインCPU301は、各セットが終了する毎(400回の遊技毎)に、リングバッファYの各単位記憶領域yが記憶する払出枚数の合計をセット累計記憶領域bに記憶する。
図20(b−1)に示す通り、総累計記憶領域Bは、総遊技計数期間におけるボーナス作動状態で払出されたメダルの合計枚数を記憶する。総累計記憶領域Bは、例えば、4バイトの記憶領域である。メインCPU301は、各セットが終了する毎に当該セットのボーナス作動状態における払出枚数を総累計記憶領域Bに加算する。ただし、総遊技計数期間が終了した場合(175000回の遊技が実行された場合)、その後、総累計記憶領域Bの更新(加算)はされない(上述した総累計記憶領域Aと同様)。
以上の構成では、総遊技計数期間における、全ての遊技状態の各遊技で払出されたメダルの合計枚数は、総累計記憶領域Aに記憶され、当該総累計記憶領域Aに記憶されたメダルの合計枚数のうちボーナス作動状態の各遊技で払出されたメダルの合計枚数は、総累計記憶領域Bに計数される。
詳細には後述するが、総遊技回数が6000回以下の場合、上述したセット累計記憶領域bと総累計記憶領域Bとの払出枚数は一致する。一方、総遊技回数が6000回を超えた場合(具体的には6400回を超えた場合)、総累計記憶領域Bの払出枚数はセット累計記憶領域bの払出枚数より大きくなる。例えば、図20(b−2)の具体例では、セット累計記憶領域bの払出枚数(3699)より総累計記憶領域Bの払出枚数(3996)の方が大きい。すなわち、図20(b−2)の具体例は、総遊技期間が6000回より大きい場合を想定する。
図20(c−1)は、各単位記憶領域z(1〜15)、セット累計記憶領域cおよび総累計記憶領域Cを説明するための図である。各単位記憶領域zは、単位記憶領域z1から単位記憶領域z15までの15個が設けられる。単位記憶領域zの各々は、例えば、2バイトの記憶領域である。以上の各単位記憶領域zは、リングバッファZを構成する。以上の構成では、リングバッファZの大きさは30(2×15)バイトになる。
図20(c−2)は、リングバッファZ(各単位記憶領域z)、セット累計記憶領域cおよび総累計記憶領域Cの概念図である。リングバッファZの単位記憶領域zの各々には、各セットでのBB状態における払出枚数の各々が記憶される(図20(c−1)参照)。すなわち、各単位記憶領域zが記憶する払出枚数には、BB状態以外の遊技状態で払出されたメダルは含まれない。例えば、RB役の図柄組合せが停止表示された場合のRB状態(BB状態ではない)において正解ベルが入賞した場合であっても、単位記憶領域zは加算されない。一方、BB状態におけるRB状態では、単位記憶領域zが加算される。
単位記憶領域z1から単位記憶領域z15の各々は、単位記憶領域x1から単位記憶領域x15の各々に対応する。セットS1からセットS15の各々におけるBB状態での払出枚数は、単位記憶領域z1から単位記憶領域z15の各々に記憶される。以上の構成では、各単位記憶領域xが記憶する払出枚数のうちBB状態による払出枚数は、当該単位記憶領域xに対応する単位記憶領域zに記憶される。
例えば、上述した図20(b−2)の具体例のように、セットS1において、RB状態に1回移行し、且つ、BB状態に移行しなかった場合を想定する。以上の場合、図20(b−2)に示した通り、単位記憶領域y1は数値「72」に加算される。一方、RB状態に移行しBB状態に移行しなかったセットでは、単位記憶領域zは加算されない。したがって、セットS1においてRB状態に移行した場合であっても、セットS1においてBB状態に移行しなかった場合、図20(c−2)に示す通り、単位記憶領域z1は数値「0」である。
図20(c−1)に示す通り、セット累計記憶領域cは、直近の15セット(6000回の遊技)におけるBB状態で払出されたメダルの合計枚数を記憶する。リングバッファZの単位記憶領域zの各々には、直近15セットにおけるBB状態での払出枚数の各々が記憶される。したがって、リングバッファZの各単位記憶領域zが記憶する払出枚数を合計した場合、直近15セットにおけるBB状態での払出枚数の合計になる。詳細には後述するが、メインCPU301は、各セットが終了する毎(400回の遊技毎)に、リングバッファZの各単位記憶領域zが記憶する払出枚数の合計をセット累計記憶領域cに記憶する。
図20(c−1)に示す通り、総累計記憶領域Cは、総遊技計数期間のBB状態で払出されたメダルの合計枚数を記憶する。また、総累計記憶領域Cは、例えば、4バイトの記憶領域である。メインCPU301は、セットが終了する毎に当該セットのBB状態における払出枚数を総累計記憶領域Cに加算する。ただし、総遊技計数期間が終了した場合(175000回の遊技が実行された場合)、その後、総累計記憶領域Cの更新はされない(上述した総累計記憶領域Aおよび総累計記憶領域Bと同様)。以上の構成では、総遊技計数期間における、全ての遊技状態の各遊技で払出されたメダルの合計枚数は、総累計記憶領域Aに記憶され、当該総累計記憶領域Aに記憶されたメダルの合計枚数のうちBB状態の各遊技で払出されたメダルの合計枚数は、総累計記憶領域Cにおいて計数される。
詳細には後述するが、総遊技回数が6000回以下の場合、上述したセット累計記憶領域cと総累計記憶領域Cとの払出枚数は一致する。一方、総遊技回数が6000回を超えた場合(具体的には6400回を超えた場合)、総累計記憶領域Cの払出枚数はセット累計記憶領域cの払出枚数より大きくなる。例えば、図20(c−2)の具体例では、セット累計記憶領域cの払出枚数(3267)より総累計記憶領域Cの払出枚数(3564)の方が大きい。すなわち、図20(c−2)の具体例は、総遊技期間が6000回より大きい場合を想定する。
図20(d)は、規制期間記憶領域Dおよび総遊技記憶領域Eを説明するための図である。規制期間記憶領域Dは、総遊技計数期間における規制期間(AT状態等)の遊技回数を記憶する。また、総遊技記憶領域Eは、総遊技回数を記憶する。メインCPU301は、各遊技において、総遊技記憶領域Eを数値「1」ずつ加算する。また、メインCPU301は、規制期間の各遊技において、規制期間記憶領域Dを数値「1」ずつ加算する。
総遊技記憶領域Eは、最初の電源投入時において数値「0」であり、その後、上限値「175000」まで加算される。すなわち、総遊技記憶領域Eは、総遊技計数期間の遊技回数を計数する。また、総遊技計数期間が終了する場合(総遊技回数が175000回に達した場合)に総遊技記憶領域Eの加算が停止する。また、規制期間記憶領域Dは、上述した各総累計記憶領域(A〜C)と同様に、総遊技計数期間が終了する場合(総遊技記憶領域E=175000)、加算が停止される。以上の構成では、規制期間記憶領域Dには、総遊技計数期間における規制期間の遊技回数が記憶される。
メインCPU301は、以上のセット累計記憶領域(a〜c)、総累計記憶領域(A〜C)、規制期間記憶領域Dまたは総遊技記憶領域Eを用いて、ボーナス割合、BB割合、直近ボーナス割合、直近BB割合および規制期間割合を算出する。またメインCPU301は、各遊技情報を割合記憶領域(H1〜H3、h1、h2)の各々に記憶する。各割合記憶領域は、例えば、メインRAM303に設けられる。
図21は、各セット(1、2、15、16)が終了した直後における、各記憶領域(リングバッファ(X〜Z)、セット累計記憶領域(a〜c)、総累計記憶領域(A〜C))の概念図である。以下、図21を用いて、各セットで各記憶領域に記憶される数値の具体例を説明する。
図21(a)は、電源が最初に投入されてから1セット目が終了した直後(総遊技回数が400回に達した時点)における、各記憶領域の具体例を示す。本実施形態では、遊技機1の電源が最初に投入された時点において、各リングバッファ(X〜Z)、各セット累計記憶領域(a〜c)および各総累計記憶領域(A〜C)は、初期値「0」を記憶する。その後、1セット目の遊技が実行され、メダルが払出された場合、単位記憶領域(x1、y1、z1)が加算される。
図21(a)の具体例では、1セット目が終了した時点において、単位記憶領域x1が数値「841」まで加算された場合を想定する。また、図21(a)の具体例では、1セット目においてBB状態に1回移行し、合計で297枚のメダルが払出され、且つ、1セット目においてRB状態に移行しなかった場合を想定する。以上の場合、1セット目が終了した時点において、単位記憶領域y1が数値「297」に加算され、単位記憶領域z1が数値「297」に加算される。図21(a)に示す通り、1セット目が終了した直後において、リングバッファXの単位記憶領域x1以外の単位記憶領域x(2〜15)、リングバッファYの単位記憶領域y1以外の単位記憶領域y(2〜15)、および、リングバッファZの単位記憶領域z1以外の単位記憶領域z(2〜15)は初期値「0」である。
今回のセットが終了した場合、各単位記憶領域x(1〜15)に記憶される各数値の合計がセット累計記憶領域aに記憶される。1セット目が終了した直後では、単位記憶領域x1以外は数値「0」である。したがって、図21(a)の具体例では、数値「841」がセット累計記憶領域aに記憶される。また、今回のセットが終了した場合、各単位記憶領域y(1〜15)に記憶される各数値の合計がセット累計記憶領域bに記憶される。図21(a)の具体例では、数値「297」がセット累計記憶領域bに記憶される。さらに、今回のセットが終了した場合、各単位記憶領域z(1〜15)に記憶される各数値の合計がセット累計記憶領域cに記憶される。図21(a)の具体例では、数値「297」がセット累計記憶領域cに記憶される。
今回のセットが終了した場合、当該セットで払出されたメダル枚数(すなわち単位記憶領域x1の数値)が総累計記憶領域Aに加算される。図21(a)の具体例では、1セット目が終了した場合、総累計記憶領域Aは初期値「0」から数値「841」に加算される。また、今回のセットが終了した場合、当該セットのボーナス作動状態で払出されたメダル枚数(すなわち単位記憶領域y1の数値)が総累計記憶領域Bに加算される。図21(a)の具体例では、1セット目が終了した場合、総累計記憶領域Bは初期値「0」から数値「297」に加算される。さらに、今回のセットが終了した場合、当該セットのBB状態で払出されたメダル枚数(すなわち単位記憶領域z1の数値)が総累計記憶領域Cに加算される。図21(a)の具体例では、1セット目が終了した場合、総累計記憶領域Cは初期値「0」から数値「297」に加算される。
図21(b)は、2セット目が終了した直後における、各記憶領域の具体例を示す。図21(b)の具体例では、上述した図21(a)の具体例と同様に、1セット目において、単位記憶領域x1が数値「841」まで加算された場合を想定する。
前回のセットが終了して今回のセットが開始される場合、単位記憶領域xn(nは数値「1〜15」の整数)の数値は、単位記憶領域xn+1に記憶される。また、今回のセットが開始される場合、単位記憶領域x1は初期値「0」にクリアされ、今回のセットの払出枚数は、前回のセットと同様に、単位記憶領域x1に加算される。例えば、図21(b)の具体例のように、2セット目が開始される場合、1セット目の払出枚数の合計が記憶される単位記憶領域x1の数値「841」は、単位記憶領域x2に記憶される(移動する)。また、今回のセットが開始される場合、単位記憶領域x15に記憶された数値(16セット前のセットにおける払出枚数)は破棄される。
図21(b)の具体例では、2セット目において、合計で1801枚のメダルが払出された場合を想定する。以上の場合、2セット目が終了した直後では、単位記憶領域x1は数値「1801」であり単位記憶領域x2は数値「841」である。また、2セット目が終了した直後では、単位記憶領域x1および単位記憶領域x2以外の各単位記憶領域x(3〜15)は、初期値「0」である。以上の具体例では、2セット目が終了した場合、リングバッファXの各単位記憶領域xの合計値「2642」(=1801+841)がセット累計記憶領域aに記憶される。また、以上の具体例では、1セット目が終了した場合、総累計記憶領域Aに数値「841」が加算され、その後、2セット目が終了した場合、総累計記憶領域Aに数値「1801」が加算され、総累計記憶領域Aは数値「2642」になる。
図21(b)の具体例では、上述した図21(a)の具体例と同様に、1セット目において、単位記憶領域y1が数値「297」まで加算された場合を想定する。今回のセットが開始される場合、単位記憶領域yn(nは数値「1〜15」の整数)の数値は、単位記憶領域yn+1に記憶される。また、今回のセットが開始される場合、単位記憶領域y1は初期値「0」にクリアされ、今回のセットのボーナス作動状態における払出枚数は、前回のセットと同様に、単位記憶領域y1に加算される。例えば、図21(b)の具体例のように、2セット目が開始される場合、1セット目のボーナス作動状態での払出枚数が記憶される単位記憶領域y1の数値「297」は、単位記憶領域y2に記憶される(移動する)。また、今回のセットが開始される場合、単位記憶領域y15に記憶された数値(16セット前のセットでのボーナス作動状態における払出枚数)は破棄される。
図21(b)の具体例では、2セット目のボーナス作動状態において、合計で72枚のメダルが払出された場合を想定する。以上の場合、2セット目が終了した直後では、単位記憶領域y1は数値「72」であり単位記憶領域y2は数値「297」である。また、2セット目が終了した直後では、単位記憶領域y1および単位記憶領域y2以外の各単位記憶領域y(3〜15)は、初期値「0」である。以上の具体例では、2セット目が終了した場合、リングバッファYの各単位記憶領域xの合計値「396」(=72+297)がセット累計記憶領域bに記憶される。また、以上の具体例では、1セット目が終了した場合、総累計記憶領域Bに数値「297」が加算され、その後、2セット目が終了した場合、総累計記憶領域Bに数値「72」が加算され、総累計記憶領域Bは数値「396」になる。
図21(b)の具体例では、上述した図21(a)の具体例と同様に、1セット目において、単位記憶領域z1が数値「297」まで加算された場合を想定する。今回のセットが開始される場合、単位記憶領域zn(nは数値「1〜15」の整数)の数値は、単位記憶領域zn+1に記憶される。また、今回のセットが開始される場合、単位記憶領域z1は初期値「0」にクリアされ、今回のセットのBB状態における払出枚数は、前回のセットと同様に、単位記憶領域z1に加算される。例えば、図21(b)の具体例のように、2セット目が開始される場合、1セット目のBB状態での払出枚数が記憶される単位記憶領域z1の数値「297」は、単位記憶領域z2に記憶される(移動する)。また、今回のセットが開始される場合、単位記憶領域z15に記憶された数値(16セット前のセットでのBB状態における払出枚数)は破棄される。
図21(b)の具体例では、2セット目においてBB状態に移行しなかった場合を想定する。以上の場合、2セット目が終了した直後では、単位記憶領域z1は数値「0」であり単位記憶領域z2は数値「297」である。また、2セット目が終了した直後では、単位記憶領域z3から単位記憶領域z15は、初期値「0」である。以上の具体例では、2セット目が終了した場合、リングバッファZの各単位記憶領域xの合計値「297」(=0+297)がセット累計記憶領域cに記憶される。また、以上の具体例では、1セット目が終了した場合、総累計記憶領域Cに数値「297」が加算され、その後、2セット目が終了した場合、総累計記憶領域Cは加算されない。
図21(c)は、15セット目が終了した直後における、各記憶領域の概念図である。すなわち、図21(c)は、遊技機1の電源が最初に投入されたから6000回の遊技が実行された場合の各記憶領域の概念図である。15セット目が終了した直後において、リングバッファXの単位記憶領域x1には15セット目(最新)の払出枚数の合計が記憶され、単位記憶領域x15には1セット目(最古)の払出枚数の合計が記憶される。同様に、15セット目が終了した直後において、リングバッファYの単位記憶領域y1には15セット目のボーナス作動状態における払出枚数の合計が記憶され、単位記憶領域y15には1セット目のボーナス作動状態における払出枚数の合計が記憶される。また、15セット目が終了した直後において、リングバッファZの単位記憶領域z1には15セット目のBB作動状態における払出枚数の合計が記憶され、単位記憶領域z15には1セット目のBB状態における払出枚数の合計が記憶される。
上述した通り、セット累計記憶領域aには、今回のセットの終了時におけるリングバッファXの各単位記憶領域xの数値の合計が記憶される。一方、総累計記憶領域Aには、各セットの終了時における単位記憶領域x1の数値が加算される。以上の構成では、15セット目までは(総遊技回数≦6000)、セット累計記憶領域aと総累計記憶領域Aとの数値は同じになる。同様に、セット累計記憶領域bには、今回のセットの終了時におけるリングバッファYの各単位記憶領域yの数値の合計が記憶される。一方、総累計記憶領域Bには、各セットの終了時における単位記憶領域y1の数値が加算される。以上の構成では、15セット目までは、セット累計記憶領域bと総累計記憶領域Bとの数値は同じになる。セット累計記憶領域cには、今回のセットの終了時におけるリングバッファZの各単位記憶領域zの数値の合計が記憶される。一方、総累計記憶領域Cには、各セットの終了時における単位記憶領域z1の数値が加算される。以上の構成では、15セット目までは、セット累計記憶領域bと総累計記憶領域Bとの数値は同じになる。
図21(d)は、16セット目が終了した直後における、各記憶領域の概念図である。すなわち、図21(d)は、総遊技回数が6400回に達した場合の各記憶領域の概念図である。図21の(d)具体例は、15セット目までにリングバッファXの各単位記憶領域xに記憶された数値(払出枚数)が図21(c)の具体例と同じ場合を想定する。以上の場合、上述した図21(c)において、リングバッファXの単位記憶領域x1から単位記憶領域x14に記憶された各数値は、図21(d)において、リングバッファXの単位記憶領域x2から単位記憶領域x15に記憶される。また、上述した図21(c)に示す、リングバッファXの単位記憶領域x15に記憶される数値は、16セット目が終了した場合に破棄される。図21(d)に示す通り、16セット目の払出枚数の合計値「757」が新たに単位記憶領域x1に記憶される。
16セット目が終了した場合、15セット目が終了した場合と同様に、リングバッファXの各単位記憶領域xの各数値の合計がセット累計記憶領域aに記憶される。図21(d)の具体例では、2セット目から16セット目までの直近15セットにおける払出枚数の合計値「17826」がセット累計記憶領域aに記憶される。上述した通り、1セット目から15セット目までの直近15セットでは払出枚数の合計は数値「17910」であるから(図21(c)参照)、直近15セットにおける払出枚数の合計は、15セット目より16セット目で減少したことになる。ただし、16セット目の終了直後において、単位記憶領域x1に追加された払出枚数より単位記憶領域x15から破棄された払出枚数が小さい場合、直近15セットにおける払出枚数の合計は、15セット目より16セット目で増加する。
16セット目が終了した場合、15セット目が終了した場合と同様に、単位記憶領域x1の数値が総累計記憶領域Aに加算される。図21(d)の具体例では、総累計記憶領域Aは、数値「17910」から数値「18867」(=17910+757)に加算される。以上の通り、直近15セットの払出枚数の合計を示すセット累計記憶領域aは各セットの終了時に増減する一方で、総払出枚数を示す総累計記憶領域Aはセットが終了する毎に増加する。ただし、総遊技回数が175000回を超えた場合、総累計記憶領域Aの更新は停止する。
図21(d)の具体例は、15セット目までにリングバッファYの各単位記憶領域yに記憶された数値(払出枚数)が図21(c)と同じ場合を想定する。以上の場合、上述した図21(c)において、リングバッファYの単位記憶領域y1から単位記憶領域y14に記憶された各数値は、図21(d)において、リングバッファYの単位記憶領域y2から単位記憶領域y15に記憶される。また、上述した図21(c)において、リングバッファYの単位記憶領域y15に記憶される数値は、16セット目が終了した場合に破棄される。図21(d)においては、16セット目のボーナス作動状態における払出枚数の合計値「72」が新たに単位記憶領域y1に記憶される。
16セット目が終了した場合、15セット目が終了した場合と同様に、リングバッファYの各単位記憶領域yの各数値の合計がセット累計記憶領域bに記憶される。図21(d)の具体例では、2セット目から16セット目までの直近15セットにおけるボーナス作動状態での払出枚数の合計値「3699」がセット累計記憶領域bに記憶される。上述した通り、1セット目から15セット目までの直近15セットでは払出枚数の合計は数値「3924」であるから(図21(c)参照)、直近15セットにおけるボーナス作動状態での払出枚数の合計は、15セット目より16セット目で減少したことになる。ただし、16セット目の終了直後において、単位記憶領域y1に追加された払出枚数より単位記憶領域y15から破棄された払出枚数が小さい場合、直近15セットにおけるボーナス作動状態での払出枚数の合計は、15セット目より16セット目で増加する。
16セット目が終了した場合、15セット目が終了した場合と同様に、単位記憶領域y1の数値が総累計記憶領域Bに加算される。図21(d)の具体例では、総累計記憶領域Bは、数値「3924」から数値「3996」(=3924+72)に加算される。以上の通り、直近15セットのボーナス作動状態での払出枚数の合計を示すセット累計記憶領域bは各セットの終了時に増減する一方で、総累計記憶領域Bはセットが終了する毎に増加する。ただし、総遊技回数が175000回を超えた場合、総累計記憶領域Bの更新は停止する。また、各セットにおいて、ボーナス作動状態に移行しない場合(単位記憶領域y1=0)、当該セットの終了時に総累計記憶領域Bは増加しない。
図21(d)の具体例は、15セット目までにリングバッファZの各単位記憶領域zに記憶された数値(払出枚数)が図21(c)と同じ場合を想定する。以上の場合、上述した図21(c)において、リングバッファZの単位記憶領域z1から単位記憶領域z14に記憶された各数値は、図21(d)において、リングバッファZの単位記憶領域z2から単位記憶領域z15に記憶される。また、上述した図21(c)において、リングバッファZの単位記憶領域z5に記憶される数値は、16セット目が終了した場合に破棄される。図21(d)においては、16セット目にBB状態に移行しない場合を想定する。以上の場合、BB状態における払出枚数の合計値「0」が新たに単位記憶領域z1に記憶される。
16セット目が終了した場合、15セット目が終了した場合と同様に、リングバッファZの各単位記憶領域zの各数値の合計がセット累計記憶領域cに記憶される。図21(d)の具体例では、2セット目から16セット目までの直近15セットにおけるBB状態での払出枚数の合計値「3267」がセット累計記憶領域cに記憶される。上述した通り、1セット目から15セット目までの直近15セットでは払出枚数の合計は数値「3564」であるから(図21(c)参照)、直近15セットにおけるBB状態での払出枚数の合計は、15セット目より16セット目で減少したことになる。ただし、16セット目の終了直後において、単位記憶領域z1に追加された払出枚数より単位記憶領域z15から破棄された払出枚数が小さい場合、直近15セットにおけるBB状態での払出枚数の合計は、15セット目より16セット目で増加する。
16セット目が終了した場合、15セット目が終了した場合と同様に、単位記憶領域z1の数値が総累計記憶領域Cに加算される。図21(d)の具体例では、総累計記憶領域Cは、数値「3564」から算されない。ただし、今回のセットでBB状態に移行しなかった場合を除き、総累積記憶領域Cは原則として加算される。以上の通り、直近15セットのBB状態での払出枚数の合計を示すセット累計記憶領域cは各セットの終了時に増減する一方で、総累計記憶領域Cはセットが終了する毎に増加する。ただし、総遊技回数が175000回を超えた場合、総累計記憶領域Cの更新は停止する。
以上の本実施形態では、予め定められた遊技回数(400回)毎に繰り返されるセット(単位期間)の各々において遊技の進行を制御し、一のセットにおける払出枚数(遊技情報)を各単位記憶領域のうちの何れかに記憶する構成において、セットの各々における払出枚数が単位記憶領域の各々に記憶されるように、単位記憶領域に記憶される払出枚数を順次に更新するとともに、単位記憶手段の各々に記憶される払出枚数の合計値に応じた表示が可能なメイン表示器40を具備する。以上の構成によれば、セットの各々における払出枚数が単位記憶領域の各々に記憶される。したがって、各セットにおける払出枚数が別々の単位記憶領域に記憶されるため、各単位記憶領域に記憶される数値を解析することで、セット毎の払出枚数が特定可能である。
例えば、特定のセットにおける払出枚数が過度に多い場合を想定する。以上の場合、当該セットにおいて、不正行為によりメダルの獲得がされた可能性があることを特定できる。以上の通り、各単位記憶領域に記憶される払出枚数を解析することで、各セットにおける不正行為の有無を検証することができる。なお、各単位記憶領域に払出枚数以外の遊技情報が記憶される構成としてもよい。
図22は、各割合記憶領域を説明するための図である。各割合記憶領域は、割合記憶領域G1、割合記憶領域G2、割合記憶領域G3、割合記憶領域g1および割合記憶領域g2を含む。また、割合記憶領域は、1バイトの記憶領域である。
図22に示す通り、割合記憶領域G1はボーナス割合を記憶する。上述した通り、総遊技計数期間における払出枚数の合計は、累計記憶領域Aに記憶され、総遊技計数期間におけるボーナス作動状態での払出枚数の合計は、総累計記憶領域Bに記憶される。メインCPU301は、1回のセットが終了する毎に、総累計記憶領域Bの払出枚数が総累計記憶領域Aの払出枚数に占める割合(%)を算出し、算出結果をボーナス割合として割合記憶領域G1に記憶する。なお、メインCPU301は、算出結果に小数部が含まれる場合、小数部は切り捨てて整数部のみを割合記憶領域G1に記憶する。例えば、総累計記憶領域Bの払出枚数が総累計記憶領域Aの払出枚数に占める割合が70.5%の場合、メインCPU301は、数値「70」をボーナス割合として割合記憶領域G1に記憶する。
図22に示す通り、割合記憶領域G2はBB割合を記憶する。上述した通り、総遊技計数期間におけるBB状態での払出枚数の合計は、総累計記憶領域Cに記憶される。メインCPU301は、1回のセットが終了する毎に、総累計記憶領域Cの払出枚数が総累計記憶領域Aの払出枚数に占める割合(%)を算出し、算出結果をBB割合として割合記憶領域G2に記憶する。なお、メインCPU301は、算出結果に小数部が含まれる場合、小数部は切り捨てて整数部のみを割合記憶領域G2に記憶する。
図22に示す通り、割合記憶領域G3は規制期間割合を記憶する。上述した通り、総遊技計数期間の遊技回数の合計は、総遊技記憶領域Eに記憶され、総遊技計数期間における規制期間の遊技回数の合計は、規制期間記憶領域Dに記憶される。メインCPU301は、1回の遊技が終了する毎に、規制期間記憶領域Dの遊技回数が総遊技記憶領域Eの遊技回数に占める割合(%)を算出し、算出結果を規制期間割合として割合記憶領域G3に記憶する。なお、メインCPU301は、算出結果に小数部が含まれる場合、小数部は切り捨てて整数部のみを割合記憶領域G3に記憶する。
上述した通り、総累計記憶領域Aおよび総累計記憶領域Bは、総遊技計数期間(175000回の遊技)が経過した後は更新が停止する。したがって、総遊技計数期間が経過した後の期間では、割合記憶領域G1が記憶するボーナス割合(総累計記憶領域B/総累計記憶領域A)は更新されない。また、上述した通り、総累計記憶領域Cは、総遊技計数期間が経過した後は更新が停止する。したがって、総遊技計数期間が経過した後の期間では、割合記憶領域G2が記憶するBB割合(総累計記憶領域C/総累計記憶領域A)は更新されない。上述した通り、規制期間記憶領域Dおよび総遊技記憶領域Eは、総遊技計数期間が経過した後は更新が停止する。したがって、総遊技計数期間が経過した後の期間では、割合記憶領域G3が記憶する規制期間割合(規制期間記憶領域D/総遊技記憶領域E)は更新されない。本実施形態では、総遊技計数期間が経過した場合に更新が停止する割合記憶領域G1、割合記憶領域G2および割合記憶領域G3を「割合記憶領域G」と総称する場合がある。
図22に示す通り、割合記憶領域g1は直近ボーナス割合を記憶する。上述した通り、直近15セット(6000回の遊技)の払出枚数の合計は、セット累計記憶領域aに記憶され、直近15セットにおけるボーナス作動状態での払出枚数の合計は、セット累計記憶領域bに記憶される。メインCPU301は、1セットが終了する毎に、セット累計記憶領域bの払出枚数がセット累計記憶領域aの払出枚数に占める割合(%)を算出し、算出結果を直近ボーナス割合として割合記憶領域g1に記憶する。なお、メインCPU301は、算出結果に小数部が含まれる場合、小数部は切り捨てて整数部のみを割合記憶領域g1に記憶する。
図22に示す通り、割合記憶領域g2は直近BB割合を記憶する。上述した通り、直近15セットにおけるBB状態での払出枚数の合計は、セット累計記憶領域cに記憶される。メインCPU301は、1セットが終了する毎に、セット累計記憶領域cの払出枚数がセット累計記憶領域aの払出枚数に占める割合(%)を算出し、算出結果を直近BB割合として割合記憶領域g2に記憶する。なお、メインCPU301は、算出結果に小数部が含まれる場合、小数部は切り捨てて整数部のみを割合記憶領域g2に記憶する。
上述した通り、セット累計記憶領域aおよびセット累計記憶領域bは、総遊技計数期間(175000回の遊技)が経過した以降も更新が継続される。したがって、総遊技計数期間が経過した以降の期間においても、割合記憶領域g1が記憶する直近ボーナス割合は更新が継続される(上述した通り、ボーナス割合の更新は停止する)。また、セット累計記憶領域aおよびセット累計記憶領域cの払出枚数より直近BB割合は算出される。上述した通り、セット累計記憶領域cは、総遊技計数期間が経過した以降も更新が継続される。したがって、総遊技計数期間が経過した以降の期間においても、割合記憶領域g2が記憶する直近BB割合は更新が継続される(BB割合の更新は停止する)。本実施形態では、総遊技計数期間が経過した場合であっても更新が継続される割合記憶領域g1および割合記憶領域g2を「割合記憶領域g」と総称する場合がある。
以上の各割合記憶領域(G、g)は、メイン制御基板300に設けられたメイン表示器40に表示される。すなわち、規制期間割合、直近ボーナス割合、直近BB割合、ボーナス割合およびBB割合は、メイン制御基板300に設けられたメイン表示器40に表示される。
図23(a)から図23(e)は、各表示情報H(A〜E)を説明するための図である。メイン表示器40は、各表示情報Hにより規制期間割合、直近ボーナス割合、直近BB割合、ボーナス割合およびBB割合を表示する。図23(a)から図23(e)に示す通り、各表示情報Hは、表示情報HA、表示情報HB、表示情報HC、表示情報HDおよび表示情報HEを含む。なお、図23(a)から図23(e)には、メイン表示器40の模擬図が示される。図23(a)から図23(e)において、メイン表示器40のセグのうち発光するセグを網掛けで示す。
メイン表示器40は、各表示情報Hを予め定められた時間間隔で切替えて表示する。具体的には、メイン表示器40は、遊技機1の電源が投入された場合、各表示情報Hの表示を開始し、その後、電源が遮断されるまで、各表示情報Hを約5秒毎に切替えて表示する。図23(a)から図23(e)に示す通り、各表示情報Hは、識別情報I(a〜e)と割合情報R(a〜e)とを含む。各識別情報Iは、メイン表示器40のうち第1表示部40Xに表示される。また、各割合情報Rは、メイン表示器40のうち第2表示部40Yに表示される。
図23(a)は、各表示情報Hのうち表示情報HAを表示するメイン表示器40の模擬図である。図23(a)に示す通り、表示情報HAは、識別情報Iaと割合情報Raとを含む。表示情報HAの割合情報Raは、上述した割合記憶領域G3に記憶される規制期間割合の大きさを表示する。具体的には、割合情報Raは、規制期間割合の大きさに応じて、数字「00」から数字「99」を可変に表示可能である。例えば、規制期間割合が70%の場合、割合情報Raは数字「70」を表示する。なお、規制期間割合が100%の場合、規制期間割合が99%の場合と同様に、割合情報Raは数字「99」を表示する。図23(a)に示す通り、識別情報Iaは、数字「7」と文字「U」との組合せであり、割合情報Raにより表示される数字が規制期間割合である旨を識別可能にする。
図23(b)は、各表示情報Hのうち表示情報HBを表示するメイン表示器40の模擬図である。図23(b)に示す通り、表示情報HBは、識別情報Ibと割合情報Rbとを含む。表示情報HBの割合情報Rbは、上述した割合記憶領域g2に記憶される直近BB割合を表示する。具体的には、割合情報Rbは直近BB割合に応じて、数字「00」から数字「99」を可変に表示可能である。例えば、直近BB割合が60%の場合、割合情報Rbは、数字「60」を表示する。なお、直近BB割合が100%の場合、直近BB割合が99%の場合と同様に、割合情報Rbは数字「99」を表示する。図23(b)に示す通り、識別情報Ibは、数字「6」と文字「Y」との組合せであり、割合情報Rbにより表示される数字が直近BB割合である旨を識別可能にする。
図23(c)は、各表示情報Hのうち表示情報HCを表示するメイン表示器40の模擬図である。図23(c)に示す通り、表示情報HCは、識別情報Icと割合情報Rcとを含む。表示情報HCの割合情報Rcは、上述した割合記憶領域g1に記憶される直近ボーナス割合を表示する。具体的には、割合情報Rcは直近ボーナス割合に応じて、数字「00」から数字「99」を可変に表示可能である。例えば、直近ボーナス割合が70%の場合、割合情報Rcは、数字「70」を表示する。なお、直近ボーナス割合が100%の場合、直近ボーナス割合が99%の場合と同様に、割合情報Rcは数字「99」を表示する。図23(c)に示す通り、識別情報Icは、数字「7」と文字「Y」との組合せであり、割合情報Rcにより表示される数字が直近ボーナス割合である旨を識別可能にする。
図23(d)は、各表示情報Hのうち表示情報HDを表示するメイン表示器40の模擬図である。図23(d)に示す通り、表示情報HDは、識別情報Idと割合情報Rdとを含む。表示情報HDの割合情報Rdは、上述した割合記憶領域G2に記憶されるBB割合を表示する。具体的には、割合情報RdはBB割合に応じて、数字「00」から数字「99」を可変に表示可能である。例えば、BB割合が60%の場合、割合情報Rdは、数字「60」を表示する。なお、BB割合が100%の場合、BB割合が99%の場合と同様に、割合情報Rdは数字「99」を表示する。図23(d)に示す通り、識別情報Idは、数字「6」と文字「A」との組合せであり、割合情報Rdにより表示される数字がBB割合である旨を識別可能にする。
図23(e)は、各表示情報Hのうち表示情報HEを表示するメイン表示器40の模擬図である。図23(e)に示す通り、表示情報HEは、識別情報Ieと割合情報Reとを含む。表示情報HEの割合情報Reは、上述した割合記憶領域G1に記憶されるボーナス割合を表示する。具体的には、割合情報Reはボーナス割合に応じて、数字「00」から数字「99」を可変に表示可能である。例えば、ボーナス割合が70%の場合、割合情報Reは、数字「70」を表示する。なお、ボーナス割合が100%の場合、ボーナス割合が99%の場合と同様に、割合情報Reは数字「99」を表示する。図23(e)に示す通り、識別情報Ieは、数字「7」と文字「A」との組合せであり、割合情報Reにより表示される数字がボーナス割合である旨を識別可能にする。
以上の構成によれば、規制期間割合、直近BB割合、直近ボーナス割合、BB割合およびボーナス割合の大きさが表示情報H(割合情報R)により表示される。したがって、例えば、遊技機1の管理者は、メイン制御基板300に設けられたメイン表示器40を確認することで、規制期間割合、直近BB割合、直近ボーナス割合、BB割合およびボーナス割合の大きさが適正な範囲内であるか否かを確認することができる。
具体的には、規制期間割合は、通常、約70%以下になるように、AT状態の当選確率等が設計される。しかし、例えば、遊技機1のプログラムに不備があった場合、遊技者が実際に遊技をした際の規制期間割合が約70%を大きく上回る不具合が生じ得る。本実施形態では、メイン表示器40に表示される表示情報HAに表示される規制期間割合より、以上の不具合の有無を確認することができる。また、直近ボーナス割合およびボーナス割合は、通常、約70%以下になるように、BB役およびRB役の当選確率(BB状態およびRB状態への移行確率)が設計される。しかし、例えば、遊技機1のプログラムに不備があった場合、遊技者が実際に遊技をした際の直近ボーナス割合またはボーナス割合が約70%を大きく上回る不具合が生じ得る。本実施形態では、メイン表示器40に表示される表示情報HCおよび表示情報HEに表示される直近ボーナス割合およびボーナス割合により、以上の不具合の有無を確認することができる。さらに、直近BB割合およびBB割合は、通常、約60%以下になるように、BB役の当選確率(BB状態への移行確率)が設計される。しかし、例えば、遊技機1のプログラムに不備があった場合、遊技者が実際に遊技をした際の直近BB割合またはBB割合が約60%を大きく上回る不具合が生じ得る。本実施形態では、メイン表示器40に表示される表示情報HBおよび表示情報HDに表示される直近BB割合およびBB割合により、以上の不具合の有無を確認することができる。
図24(a)は、割合情報Rの表示態様を説明するための図である。本実施形態では、規制期間割合、直近BB割合、直近ボーナス割合、BB割合およびボーナス割合が適正な範囲内であるか否か(上述した不具合の有無)を直感的に把握可能な態様で各割合情報Rがメイン表示器40に表示される。
本実施形態のメイン表示器40は、図24(a)に示す通り、70%未満の規制期間割合を示す割合情報Ra(数字「00」〜「69」)を「点灯」の表示態様(点灯表示態様)で表示する。一方、メイン表示器40は、70%以上の規制期間割合を示す割合情報Ra(数字「70」〜「99」)を「点滅」の表示態様(点滅表示態様)で表示する。
図24(a)に示す通り、メイン表示器40は、60%未満の直近BB割合を示す割合情報Rb(数字「00」〜「59」)を点灯表示態様で表示する。一方、メイン表示器40は、60%以上の直近BB割合を示す割合情報Rb(数字「60」〜「99」)を点滅表示態様で表示する。同様に、メイン表示器40は、70%未満の直近ボーナス割合を示す割合情報Rcを点灯表示態様で表示する一方で、70%以上の直近ボーナス割合を示す割合情報Rcを点滅表示態様で表示し、60%未満のBB割合を示す割合情報Rdを点灯表示態様で表示する一方で、60%以上のBB割合を示す割合情報Rdを点滅表示態様で表示し、70%未満のボーナス割合を示す割合情報Reを点灯表示態様で表示する一方で、70%以上のボーナス割合を示す割合情報Reを点滅表示態様で表示する。
本実施形態では、点灯態様から点滅態様に変化する各割合情報R(a〜e)の数値を当該割合情報Rの閾値という。上述した通り、割合情報Ra、割合情報Rcおよび割合情報Reの閾値は「70」である。また、割合情報Rbおよび割合情報Rdの閾値は「60」である。
図24(b−1)は、点灯表示態様で表示される割合情報Rの具体例を説明するためのタイムチャートである。また、図24(b−2)は、点滅表示態様で表示される割合情報Rを説明するためのタイムチャートである。図24(b−1)および図24(b−2)では、メイン表示器40のうち第2表示部40Yの模擬図が抜粋して示される。図24(b−1)および図24(b−2)において、第2表示部40Yのセグのうち、発光するセグを網掛けで示す。
図24(b−1)に示す通り、点灯表示態様では、割数情報Rを表示する発光した各セグは、点灯した状態で維持される。図24(b−1)の具体例では、数字「50」の割数情報Rを表示する場合を想定する。以上の具体例では、数字「50」を表すために発光する各セグは、当該割数情報Rが表示される期間(他の割数情報Rに切替わるまでの約5秒間)において、点灯された状態で維持される。
図24(b−2)に示す通り、点滅表示態様では、割数情報Rを表示する発光した各セグは、予め定められた時間間隔で点滅する。具体的には、点滅表示態様では、割数情報Rを表示する発光した各セグは、約0.6秒毎に点灯と消灯とを繰り返す。図24(b−2)の具体例では、数字「80」の割数情報Rを表示する場合を想定する。以上の具体例では、数字「80」を表すために発光する各セグが約0.6秒毎に点灯と消灯とを繰り返す。
以上の通り、本実施形態では、遊技の進行に応じて各種の遊技情報(規制期間割合、直近BB割合、直近ボーナス割合、BB割合およびボーナス割合)を更新するとともに、遊技情報の大きさを示す割合情報R(数値情報)を表示可能なメイン表示器40(特定表示手段)と、割合情報Rが予め定められた閾値(60%または70%)以上の大きさを示す場合、該割合情報Rを点滅表示態様(第1の表示態様)で表示させるとともに、割合情報Rが閾値未満の大きさを示す場合、該割合情報Rを点灯表示態様(第2の表示態様)で表示させる。以上の構成によれば、各割合情報の表示態様が当該割合情報が適正な閾値を超えているか否かに応じて変化するため、当該割合情報が適正な閾値を超えているか否かを直感的に把握可能になる。
また、本実施形態では、メイン表示器40の表示態様が切替わる割合情報Raの閾値は数値「70」である。上述した通り、割合情報Raと合わせてメイン表示器40に表示される識別情報Iaは「7U」であり、数字「7」が含まれる(図23(a)参照)。同様に、割合情報Rcおよび割合情報Reの閾値は数値「70」であり、割合情報Rcと合わせて表示される識別情報Ic「7Y」、および、割合情報Reと合わせて表示される識別情報Ie「7A」には数字「7」が共通して含まれる(図23(c)および図23(e)参照)。また、割合情報Rbおよび割合情報Rdの閾値は数値「60」であり、割合情報Rbと合わせて表示される識別情報Ib「6Y」、および、割合情報Rdと合わせて表示される識別情報Id「6A」には数字「6」が共通して含まれる(図23(c)および図23(e)参照)。
以上の説明から理解される通り、表示態様が切替わる閾値が数値「70」の各割合情報R(a、c、e)と合わせて表示される各識別情報I(a、c、e)には、数字「7」が共通して含まれる。また、表示態様が切替わる閾値が数値「60」の各割合情報R(b、d)と合わせて表示される各識別情報I(b、d)には、数字「6」が共通して含まれる。以上の構成は、指示情報Iには、当該指示情報Iと表示される割合情報Rの閾値に対応する(閾値を特定可能な)情報が含まれるとも換言される。以上の構成によれば、識別情報Iにより割合情報Rの閾値が特定可能であるため、割合情報Rが閾値を超えていないか否かの判断が容易になる。
上述した通り、規制期間割合は、175000回の遊技が実行されるまで更新される。すなわち、割合情報Raは、175000回の遊技期間の規制期間割合を最終的に表示する。また、割合情報Raは、総遊技回数が175000回に達する以前では、現在の総遊技回数(<175000)の遊技期間における規制期間割合を表示する。
以上の構成では、総遊技回数が175000回に達する以前において、割合情報Raが不適切(70%以上)な場合であっても、総遊技回数が175000に達した場合、割合情報Raが適切な数値に変化(収束)する可能性がある。以上の事情を考慮して、本実施形態では、割合情報Raが最終的な(総遊技回数が175000回を超えた場合の)規制期間割合を表示しているか否かを特定可能にした。また、本実施形態では、総遊技回数が175000回に達するまで更新される、割合情報Rd(BB割合)および割合情報Re(ボーナス割合)が最終的な数字を表示しているか否かを特定可能である構成とした。
また、割合情報Rbは、直近の6000回の遊技期間における直近BB割合を表示するが、総遊技回数が6000回に達する以前でも、現在の総遊技回数(<6000)の遊技期間についての直近BB割合を表示する。本実施形態では、割合情報Rbが6000回の遊技期間における直近BB割合を表示しているか6000回未満の遊技期間における直近BB割合を表示しているかを特定可能にした。以上の構成では、総遊技回数が6000回に達する以前において、割合情報Rbが不適切(60%以上)な場合であっても、総遊技回数が6000回に達した場合、割合情報Rbが適切な数値に変化する可能性がある旨を認識することができる。同様に、本実施形態では、割合情報Rcが6000回の遊技期間における直近ボーナス割合を表示しているか6000回未満の遊技期間における直近ボーナス割合を表示しているかを特定可能にした。
図25(a)は、識別情報I(a〜e)の表示態様を説明するための図である。本実施形態では、各識別情報Iの表示態様により、各割合情報Rが算出される遊技期間の遊技回数が予め定められた閾値(175000回または6000回)に達しているか否かを特定可能とした。
例えば、割合情報Raと表示される識別情報Iaは、総遊技回数が17000回未満の場合、「点滅」の表示態様(点滅表示態様)でメイン表示器40に表示され、総遊技回数が17000回以上の場合、「点灯」の表示態様(点灯表示態様)でメイン表示器40に表示される。以上の構成によれば、割合情報Raが最終的な(175000回の遊技期間の)規制期間割合を表示しているか否かは、当該割合情報Raと表示される識別情報Iaの表示態様から特定される。
また、割合情報Rdと表示される識別情報Idは、総遊技回数が17000回未満の場合、点滅表示態様でメイン表示器40表示され、総遊技回数が17000回以上の場合、点灯表示態様でメイン表示器40に表示される。以上の構成によれば、割合情報Rdが最終的なBB割合を表示しているか否かは、当該割合情報Rdと表示される識別情報Idの表示態様から特定される。同様に、割合情報Reと表示される識別情報Ieは、総遊技回数が17000回未満の場合、点滅表示態様でメイン表示器40表示され、総遊技回数が17000回以上の場合、点灯表示態様でメイン表示器40に表示される。以上の構成によれば、割合情報Reが最終的なボーナス割合を表示しているか否かは、当該割合情報Reと表示される識別情報Ieの表示態様から特定される。
図25(a)に示す通り、割合情報Rbと表示される識別情報Ibは、総遊技回数が6000回未満の場合、メイン表示器40に点滅表示態様で表示され、総遊技回数が6000回以上の場合、点灯表示態様でメイン表示器40に表示される。以上の構成によれば、割合情報Rbが6000回の遊技期間(15セット)の直近BB割合を表示しているか6000回未満の遊技期間の直近BB割合を表示しているかは、当該割合情報Rbと表示される識別情報Ibの表示態様から特定される。
また、割合情報Rcと表示される識別情報Icは、総遊技回数が6000回未満の場合、点滅表示態様でメイン表示器40表示され、総遊技回数が6000回以上の場合、点灯表示態様でメイン表示器40に表示される。以上の構成によれば、割合情報Rcが6000回の遊技期間の直近ボーナス割合を表示しているか6000回未満の遊技期間の直近ボーナス割合を表示しているかは、当該割合情報Rcと表示される識別情報Icの表示態様から特定される。
本実施形態では、各識別情報Iが点灯態様から点滅態様に変化する総遊技回数を当該識別情報Iの閾値という。上述した通り、識別情報Ia、識別情報Idおよび識別情報Ieの閾値は「175000」である。また、識別情報Ibおよび識別情報Icの閾値は「6000」である。
図25(b−1)は、点灯表示態様で表示される識別情報Iの具体例を説明するためのタイムチャートである。また、図25(b−2)は、点滅表示態様で表示される識別情報Iの具体例を説明するためのタイムチャートである。図25(b−1)および図25(b−2)では、メイン表示器40のうち第1表示部40Xの模擬図が示される。図25(b−1)および図25(b−2)において、第1表示部40Xのセグのうち、発光するセグを網掛けで示す。
図25(b−1)に示す通り、点灯表示態様では、識別情報Iを表示する発光した各セグは、点灯した状態で維持される。図25(b−1)の具体例では、識別情報Ia(7U)を表示する場合を想定する。以上の具体例では、識別情報Iaを表すために発光する各セグは、当該識別情報Iaが表示される期間(他の識別情報Iに切替わるまでの5秒間)において、点灯された状態で維持される。
図25(b−2)に示す通り、点滅表示態様では、識別情報Iを表示する発光した各セグは、予め定められた時間間隔で点滅する。具体的には、点滅表示態様では、識別情報Iを表示する発光した各セグは、約0.6秒毎に点灯と消灯とを繰り返す。図25(b−2)の具体例では、識別情報Iaを表示する場合を想定する。以上の具体例では、識別情報Iaを表すために発光する各セグが約0.6秒毎に点灯と消灯とを繰り返す。
以上の通り、本実施形態では、遊技の進行に応じて遊技情報を更新(規制期間割合、直近BB割合、直近ボーナス割合、BB割合およびボーナス割合)するとともに、遊技情報に対応する識別情報I、および、特定期間における遊技情報の大きさを示す割合情報R(数値情報)の組合せである表示情報Hを表示可能なメイン表示器40を具備する構成において、表示情報が表示される場合であって、特定期間が予め定められた遊技回数(6000回または175000回)以上の場合、識別情報を点灯表示態様(第1表示態様)で表示させるとともに、特定期間が予め定められた遊技回数未満の場合、点滅表示態様(第2表示態様)で識別情報Iを表示させる。以上の構成によれば、識別情報Iの表示態様により、各割合情報Rが算出される遊技期間の遊技回数が予め定められた閾値に達しているか否かが特定可能である。
メインRAM303には、有効ラインへの停止が許可された図柄の組合せを示す表示許可ビット格納領域、設定表示部36に表示される数値が格納される表示設定値格納領域、設定値が格納される設定値格納領域、乱数値R1が格納される乱数値R1格納領域、乱数値R2が格納される乱数値R2格納領域、乱数値R3が格納される乱数値R3格納領域、サブ制御基板400に送信するコマンドを格納するコマンド格納領域、各種のランプの表示態様を示すデータを格納するランプ関連データ格納領域、当選エリアを格納する当選エリア格納領域、停止操作がされていない停止ボタン25の個数を示す未停止操作カウンタ、各停止ボタン25の操作順序を格納する停止順序格納領域を含む格納領域が設けられている。
<サブCPUが用いる各データ>
以下、図面を用いて、サブROM413に記憶される各種のデータを説明する。サブROM413は、指示演出決定テーブルを含む各種のデータを記憶する。
サブCPU412は、指示番号(指示情報)を示す第2コマンドを受信した場合、各指示演出の何れかを指示演出決定テーブルにより決定する。指示演出を決定した場合、サブCPU412は、当該指示演出を示す演出制御コマンドを画像制御基板(画像制御CPU421)420に送信する。画像制御CPU421は、指示演出を示す演出制御コマンドを受信した場合、当該指示演出の各画像を液晶表示装置30に表示させる。本実施形態では、サブ制御基板(サブCPU412)400が第2コマンドを受信した場合(メインCPU301が第2コマンドを送信した場合)、当該第2コマンドに対応した停止操作態様(停止操作順序)の報知は、サブCPU412により必ず実行される。
図26は、指示演出決定テーブルの概念図である。サブCPU412は、第2コマンドとしてコマンド「B01」〜「B09」の何れかを受信した場合、指示演出決定テーブルにより指示演出を決定する。上述した通り、コマンド「B01」〜「B09」は、指示期間において送信され、非指示期間では送信されない。すなわち、サブCPU412は、メインCPU301が指示期間の遊技で、指示演出決定テーブルにより指示演出を決定する。
具体的には、第1コマンド「A01」が受信された遊技(打順リプレイの当選遊技)において、第2コマンド「B01」が受信された場合、指示演出X1が決定される。指示演出X1では、液晶表示装置30等により、「左中右」の停止操作順序が報知される。また、第1コマンド「A01」が受信された遊技において、第2コマンド「B02」が受信された場合、指示演出X2が決定され、第2コマンド「B03」が受信された場合、指示演出X3が決定され、第2コマンド「B04」が受信された場合、指示演出X4が決定され、第2コマンド「B05」が受信された場合、指示演出X5が決定され、第2コマンド「B06」が受信された場合、指示演出X6が決定される。指示演出X2では、「左右中」の停止順序が報知され、指示演出X3では、「中左右」の停止順序が報知され、指示演出X4では、「中右左」の停止順序が報知され、指示演出X5では、「右左中」の停止順序が報知され、指示演出X6では、「右中左」の停止順序が報知される。以上の、各指示演出X(1〜6)では、打順リプレイが当選した旨が報知される。以上の各指示演出Xでは、RT2移行リプレイの正解押順が報知される。
第1コマンド「A01」が受信された遊技において、第2コマンド「B07」が受信された場合、指示演出X7が決定される。指示演出X7では、液晶表示装置30等により、左第1停止の順序が報知される。また、第1コマンド「A01」が受信された遊技において、第2コマンド「B08」が受信された場合、指示演出X8が決定され、第2コマンド「B09」が受信された場合、指示演出X9が決定される。指示演出X8では、中第1停止の停止順序が報知され、指示演出X9では、右第1停止の停止順序が報知される。以上の、各指示演出X(7〜9)では、打順リプレイが当選した旨が報知される。以上の各指示演出Xでは、RT3移行リプレイの正解押順が報知される。
第1コマンド「A04」が受信された遊技(打順ベルの当選遊技)において、第2コマンド「B07」が受信された場合、指示演出Y1が決定される。指示演出Y1では、液晶表示装置30等により、左第1停止の順序が報知される。また、第1コマンド「A04」が受信された遊技において、第2コマンド「B08」が受信された場合、指示演出Y2が決定され、第2コマンド「B09」が受信された場合、指示演出Y3が決定される。指示演出Y2では、中第1停止の停止順序が報知され、指示演出Y3では、右第1停止の停止順序が報知される。また、各指示演出Yでは、打順ベルが当選した旨が報知される。以上の各指示演出Y(1〜3)では、正解ベルの正解押順が報知される。
サブRAM414は、サブCPU412が各処理を実行することで生成および更新される各データを格納する各記憶領域を具備する。
<メインCPUが実行する各処理>
メインCPU301は、上述した各データを用いて各種の処理を実行する。図27は、メインCPU301の起動処理のフローチャートである。メインCPU301は、リセット回路からのリセット信号が入力された場合、起動処理を実行する。リセット信号は、メイン制御基板300に供給される電源電圧が所定の閾値を超えた場合に出力される。例えば、電源スイッチ511SWがON状態になることでメイン制御基板300への電源電圧の供給が開始された場合、起動処理が実行される。
起動処理を開始すると、メインCPU301は、起動時初期化処理(S1)を実行する。起動時初期化処理により、メインCPU301は、メイン制御基板300の各レジスタ等を初期化する。なお、メインCPU301は、起動時初期化処理の以前に、メインROM302が記憶する制御プログラムの正当性を判断するセキュリティチェック処理を実行してもよい。
起動時初期化処理の後に、メインCPU301は、設定スイッチがON状態であるか否かを判定する(S2)。設定スイッチは、遊技機1の内部に設けられた鍵穴に設定キーを挿入して回転した場合にON状態になる。メインCPU301は、設定スイッチがON状態であると判断した場合(S2:YES)、メインRAM303のコマンド格納領域に設定変更開始コマンドを設定し(S3)、設定変更処理に移行する。
一方で、設定スイッチがON状態ではないと判断した場合(S2:NO)、メインCPU301は、メインRAM303にバックアップフラグが記憶されているか否かを判定する(S4)。本実施形態においては、メイン制御基板300に供給される電源電圧が所定の閾値を下回った場合(電源が遮断された場合)に、メインCPU301は、メインRAM303が記憶する各データをバックアップし、メインRAM303にバックアップフラグを記憶させる。したがって、電源が遮断される際に正常にバックアップが実行されていれば、バックアップフラグがメインRAM303に記憶される。
メインCPU301は、バックアップフラグが記憶されていると判断した場合(S4:YES)、メインRAM303が記憶するデータのチェックサムを算出する(S5)。本実施形態においては、電源が遮断された場合においても、起動処理のステップS4と同様に、メインRAM303のチェックサムが算出されて記憶されている。
メインCPU301は、ステップS4で算出したチェックサム(電源投入時のチェックサム)と電源の遮断時に算出したチェックサムとが一致するか否かを判定する(S6)。電源が遮断されてから投入されるまでの期間に、メインRAM303のデータが変化していない場合は、電源投入時のチェックサムと電源遮断時のチェックサムとは一致する。一方で、電源が遮断されてから投入されるまでの期間に、メインRAM303のデータが変化(劣化)した場合は、電源投入時のチェックサムと電源遮断時のチェックサムとは一致しない。
メインCPU301は、電源投入時のチェックサムと電源遮断時のチェックサムとが一致すると判断した場合(S6:YES)、メインRAM303が記憶する各データに基づいて、電源が遮断された時点(バックアップが実行された時点)の状態に各レジスタを復帰させる(S7)。各レジスタの状態を復帰すると、メイン制御基板300は、電源が遮断された時点の状態になる。メインCPU301は、各レジスタの状態(メイン制御基板300の状態)を復帰させると、電源が遮断された時点のステップから処理を再開する。なお、メインCPU301は、メイン制御基板300の状態を復帰させる場合、遊技機1の演出の状態を復帰させるのに必要な各種の情報をサブ制御基板400に送信する。
メインCPU301は、バックアップフラグが記憶されていないと判断した場合(S4:NO)、または、電源投入時のチェックサムと電源遮断時のチェックサムとが一致しないと判断した場合(S6:NO)、メインRAM303の異常を示すメインRAM異常フラグを設定する(S8)。すなわち、バックアップが実行できなかった場合、または、電源が遮断されている期間にメインRAM303のデータが変化した場合、メインRAM異常フラグが設定される。メインRAM異常フラグが設定される期間において、メインCPU301は、例えば表示器MLを用いてメインRAMの異常を報知する。メインRAM異常フラグは、例えば、設定値変更処理が正常に実行された場合にクリアされる。
メインRAM異常フラグを設定した後に、メインCPU301は、RAMエラー処理に移行する。RAMエラー処理においては、遊技の進行が禁止される。なお、RAMエラー処理において、メインCPU301は、メインRAM303の異常を報知させるコマンドをサブ制御基板400に送信し、例えば、液晶表示装置30が警告画像を表示する構成としてもよい。
図28は、設定変更処理のフローチャートである。設定変更処理を開始すると、メインCPU301は、前面扉3が開放されているか否かを判定する(S11)。具体的には、前面扉3が閉じている場合にOFF信号が出力され、前面扉3が開放されている場合にON信号を出力するドアセンサが設けられ、ドアセンサからの信号に応じて前面扉3が開放されているか否かをメインCPU301が判定する。上述した通り、設定スイッチは、遊技機1の内部に設けられているため、設定変更処理は、前面扉3が開放されている期間に実行されるのが通常である。したがって、前面扉3が閉じた状態で設定変更処理が開始された場合としては、不正行為により設定スイッチおよび電源スイッチ511SWのON信号が入力された場合が想定される。以上の事情を考慮して、前面扉3が開放されていないと判断した場合(S11:NO)、メインCPU301は、設定スイッチ異常フラグをON状態に設定し(S12)、設定スイッチエラー処理に移行する。設定スイッチエラー処理においては、遊技の進行が禁止される。また、設定スイッチエラー処理において、メインCPU301は、設定スイッチの異常を報知させるエラーコマンドをサブ制御基板400に送信し、例えば、液晶表示装置30が警告画像を表示する構成としてもよい。設定スイッチ異常フラグは、起動処理が再度開始され、設定値変更処理が正常に実行された場合にクリアされる。
他方で、前面扉3が開放されていると判断した場合(S11:YES)、メインCPU301は、設定値を示す数値を設定表示部36に表示する(S13)。具体的には、メインCPU301は、メインRAM303の表示設定値格納領域に格納さている数値を設定表示部36に表示する。
その後、メインCPU301は、設定変更ボタン37が操作されたか否かを判定する(S14)。具体的には、メインCPU301は、設定変更スイッチ37SWからのON信号が入力されているか否かを判定する。設定変更ボタン37が操作されたと判断した場合(S14:YES)、メインCPU301は、メインRAM303の表示設定値格納領域に格納された数値をインクリメントして(S15)、ステップS16に処理を移行する。他方で、設定変更ボタン37が操作されていないと判断した場合(S14:NO)、メインCPU301は、表示設定値格納領域の数値をインクリメントしないでステップS16に処理を移行する。
ステップS16において、メインCPU301は、スタートレバー24が操作されたか否かを判定する。具体的には、メインCPU301は、スタートスイッチ24SWのON信号が入力されているか否かを判定する。メインCPU301は、スタートレバー24が操作されたと判断するまで、ステップS13からステップS15までの処理を繰り返す(S16:NO)。以上の説明から理解される通り、設定変更ボタン37が操作されて表示設定値格納領域の数値がステップS15で加算される毎に、ステップS13で設定表示部36に表示される数値が加算される。
一方で、スタートレバー24が操作されたと判断した場合(S16:YES)、メインCPU301は、設定表示部36に表示されている数値を設定値として決定する(S17)。具体的には、メインCPU301は、表示設定値格納領域に格納されている数値を、メインRAM303の設定値格納領域に格納する。また、メインCPU301は、設定値を示す設定値コマンドをコマンド格納領域に格納する(S18)。メインCPU301は、設定値コマンドを格納した後に、設定値変更処理を終了して遊技制御処理に移行する。なお、起動処理または設定変更処理の期間において、他の処理の割込みが禁止され、遊技制御処理に移行した場合、その後、割込みが許可される。
図29は、メインCPU301の遊技制御処理のフローチャートである。遊技制御処理は、遊技者が1回の遊技を行う毎に実行される。詳細には後述するが、メインCPU301は、遊技制御処理が実行される期間において、所定の時間間隔(例えば1.49ms)で割込処理を実行する。すなわち、メインCPU301は、遊技制御処理と割込処理とを交互に実行する。例えば、サブ制御基板400に送信されるコマンド(例えば後述の開始操作コマンド)は、遊技制御処理でセットされ、割込処理でサブ制御基板400に送信される。また、遊技制御処理でセットされた各タイマ(例えばウェイトタイマ)は、割込処理で減算される。
メインCPU301は、遊技制御処理を開始すると、初期設定処理を実行する(S101)。初期設定処理は、1回の遊技が終了する毎に実行される。メインCPU301は、初期設定処理において、メインRAM303の記憶領域のうち遊技毎に初期化される記憶領域を初期化する。
メインCPU301は、初期設定処理の後に、自動投入処理(S102)に移行する。自動投入処理により、メインCPU301は、前回の遊技の結果、有効ラインにリプレイに係る図柄組合せが揃った場合、前回の遊技と同数の賭けメダルを今回の遊技の賭けメダルとして設定する。
メインCPU301は、自動投入処理の後に、遊技開始前処理(S103)に移行する。遊技開始前処理において、メインCPU301は、メダル投入部8からのメダルの検知、および、精算ボタン23の操作の検出をする。また、メインCPU301は、遊技開始前処理において、スタートレバー24の操作(すなわち遊技の開始操作)を検出する。
メインCPU301は、遊技開始前処理で遊技の開始操作を検知すると、設定値確認処理(S104)に移行する。設定値確認処理において、メインCPU301は、メインRAM303の設定値格納領域に格納されている設定値の適否を判断する。具体的には、メインCPU301は、設定値確認処理において、設定値格納領域に格納されている設定値が数値「1」から数値「6」の範囲内であるか否かを判定する。設定値が数値「1」から数値「6」の範囲内でないと判断した場合、メインCPU301は、設定値の異常を示す設定値異常コマンドをコマンド格納領域に格納し、設定値エラー処理に移行する。例えば、設定値格納領域に格納された設定値が、ノイズにより変更された場合、設定値エラー処理が実行される。設定値エラー処理において、メインCPU301は、遊技制御処理を中止(遊技の進行を禁止)する。設定値エラー処理が実行された場合は、例えば、電源ボタン511をOFF状態にした後に再度ON状態にして、メインCPU301に起動処理および設定変更処理を実行させ、正常な設定値が設定された場合、遊技が可能な状態に復帰する。
メインCPU301は、設定値確認処理で設定値が適正であると判断した場合、乱数値R1、乱数値R2および乱数値R3を取得する(S105)。乱数値R1は、乱数発生器304で生成されるハードウェア乱数であり、内部抽選処理で用いられる。乱数値R2は、メインCPU301に内蔵されるレジスタから取得されるソフトウェア乱数であり、回胴演出決定処理等で用いられる。乱数値R3は、AT決定処理で用いられる。メインCPU301は、取得した乱数値R1をメインRAM303の乱数値R1格納領域に格納する。同様に、メインCPU301は、取得した乱数値R2をメインRAM303の乱数値R2格納領域に格納し、乱数値R3をメインRAM303の乱数値R3格納領域に格納する。
メインCPU301は、乱数値R1、乱数値R2および乱数値R3をメインRAM303に格納した後に、抽選実行処理(S106)に移行する。抽選実行処理は、当選エリアを乱数値R1により決定するための内部抽選処理、AT状態への移行を乱数値R3により決定するためのAT決定処理、および、回胴演出を乱数値R2により決定するための回胴演出決定処理を含む各処理で構成される。また、抽選実行処理は、指示番号を決定するための指示番号決定処理を含む。
メインCPU301は、抽選実行処理を実行した後に、ウェイト処理(S107)を実行する。ウェイト処理は、各遊技の時間長を所定の長さ以上にするための処理である。メインCPU301は、ウェイト処理において、ウェイト期間が経過したか否かを判定し、ウェイト期間が経過していないと判断した場合、ウェイト処理から後述の停止前処理に移行しない。
一方で、ウェイト期間が経過したと判断した場合、メインCPU301は、停止前処理(S108)に移行する。停止前処理においては、内部抽選処理で決定された当選エリアに応じて各種のデータ(後述の優先順位等)がメインRAM303に格納される。後述の停止制御処理において、停止前処理で格納された各データに応じて各リール12が停止されることにより、当選エリアで指定される当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
メインCPU301は、停止前処理を実行した後に、停止制御処理(S109)に移行する。停止制御処理により、メインCPU301は、各停止ボタン25が操作される毎に、当該停止ボタン25に対応するリール12を停止させる。各リール12は、上述した停止前処理で設定した各データに応じた図柄位置で停止する。
停止制御処理で全てのリール12を停止すると、メインCPU301は、表示判定処理(S110)に移行する。表示判定処理において、メインCPU301は、有効ラインに表示された図柄の組合せの判定をする。また、メインCPU301は、有効ラインに表示された図柄の組合せの種別に応じて各種のデータを設定する。例えば、リプレイに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示していると判定した場合、メインCPU301は、再遊技作動中フラグをON状態に設定する。また、メインCPU301は、有効ラインに入賞当選役に係る図柄組合せが停止していると判断した場合、当該入賞当選役の種別に応じた枚数のメダルをクレジット数に加算する。
メインCPU301は、表示判定処理を実行した後に、状態制御処理(S111)を実行する。状態制御処理において、メインCPU301は、遊技状態を移行させる。また、メインCPU301は、状態制御処理において、遊技状態の移行に伴い、規制期間を開始または終了させる。メインCPU301は、状態制御処理を終了すると、ステップS101に処理を戻す。
図30は、初期設定処理のフローチャートである。初期設定処理において、メインCPU301は、メインRAM303の格納領域のうち1回の遊技に必要な情報を格納する格納領域を初期化する(S101−1)。例えば、前回の遊技の当選エリア(当選エリア番号)が格納された当選エリア格納領域は、初期設定処理で初期化される。
メインRAM303を初期化した後に、メインCPU301は、補助貯留部530が満タンであるか否かを判定する(S101−2)。具体的には、メインCPU301は、満タンセンサ530SEからのON信号が入力されているか否かを判定する。補助貯留部530が満タンであると判断した場合(S101−2:YES)、メインCPU301は、満タンエラーコマンドを設定し(S101−3)、満タンエラー処理に移行する。
満タンエラー処理において、メインCPU301は、指示表示器16を用いて満タンエラーを報知する。例えば、満タンエラー処理を実行する期間において、メインCPU301は、指示表示器16に「HF」(ホッパーフル)という文字を表示させる。なお、満タンエラーを他の表示器(例えば貯留枚数表示器17)で報知する構成としてもよい。メインCPU301は、補助貯留部530が満タンではないと判断した場合(S101−2:NO)、遊技開始前処理を終了して自動投入処理に移行する。
図31は、自動投入処理のフローチャートである。メインCPU301は、自動投入処理を開始すると、前回の遊技で有効ラインにリプレイに係る図柄組合せが揃っているか否かを判定する(S102−1)。具体的には、メインCPU301は、再遊技作動中フラグが設定されているか否かを判定する。再遊技作動中フラグは、前回の遊技制御処理の表示判定処理で設定される。前回の遊技でリプレイに係る図柄組合せが有効ラインに揃っていない場合(S102−1:NO)、メインCPU301は、自動投入処理を終了する。
一方で、前回の遊技でリプレイに係る図柄組合せが有効ラインに揃っていると判断した場合(S102−1:YES)、メインCPU301は、メインRAM303のコマンド格納領域に投入コマンドを格納する(S102−2)。投入コマンドを格納した後に、メインCPU301は、投入間隔タイマをセットする(S102−3)。投入間隔タイマは、サブ制御基板400に投入コマンドが送信される時間間隔を所定の時間長以上に確保するためのタイマである。投入間隔タイマをセットすると、メインCPU301は、投入間隔タイマがタイムアップしたか否かを判定する(S102−4)。メインCPU301は、投入間隔タイマがタイムアップしたと判断するまでステップS102−4を繰り返す(S102−4:NO)。
投入間隔タイマがタイムアップしたと判断した場合(S102−4:YES)、メインCPU301は、賭数カウンタに数値「1」を加算する(S102−5)。賭数カウンタは、今回の遊技の賭けメダルの枚数を示す。また、メインCPU301は、賭数カウンタの値に応じて、BETランプ14(14a、14b、14c)の表示の態様を示すBETランプ表示データを生成する(S102−6)。具体的には、賭数カウンタが数値「1」の場合は、BETランプ14のうち1枚ランプ14aを点灯させるBETランプ表示データを生成する。同様に、賭数カウンタが数値「2」の場合は、BETランプ14のうち1枚ランプ14aおよび2枚ランプ14bを点灯させるBETランプ表示データを生成し、賭数カウンタが数値「3」の場合は、BETランプ14のうち1枚ランプ14a、2枚ランプ14bおよび3枚ランプ14cを点灯させるBETランプ表示データを生成する。BETランプ表示データは、メインRAM303のランプ関連データ格納領域に格納される。
メインCPU301は、賭数カウンタの数値と前回の遊技の賭けメダルとが一致したか否かを判定する(S102−7)。メインCPU301は、賭数カウンタの数値と前回の遊技の賭けメダルとが一致したと判断するまで、ステップS102−2からステップS102−6までの処理を繰り返す(S102−7:NO)。他方で、賭数カウンタの数値と前回の遊技の賭けメダルとが一致したと判断した場合(S102−7:YES)、メインCPU301は、自動投入処理を終了する。以上の説明から理解されるとおり、前回の遊技の結果、リプレイに係る図柄組合せが有効ラインに揃った場合は、前回の遊技の賭けメダルと同じの賭けメダルが今回の遊技で設定される。
図32は、遊技開始前処理のフローチャートである。メインCPU301は、遊技開始前処理を開始すると、メインRAM303の遊技状態格納領域の遊技状態フラグを参照して規定枚数を設定する(S103−1)。本実施形態においては、何れの遊技であっても、規定枚数は数値「3」に設定される。
遊技状態に応じた規定枚数を設定した後に、メインCPU301は、投入メダル受付処理に移行する(S103−2)。投入メダル受付処理において、メインCPU301は、メダル投入部8からのメダルを受付ける。また、メインCPU301は、メダル投入部8からのメダルを受付けた場合、賭数カウンタまたはクレジット数を加算する。
メインCPU301は、投入メダル受付処理を実行した後に、BET操作受付処理(S103−3)に移行する。メインCPU301は、BET操作受付処理において、遊技者の1BETボタン21の操作またはMAX−BETボタン22の操作を受け付ける。
メインCPU301は、BET操作受付処理を実行した後に、精算操作受付処理(S103−4)に移行する。メインCPU301は、精算操作受付処理において、遊技者の精算ボタン23の操作を受付ける。
メインCPU301は、精算操作受付処理を実行した後に、賭数カウンタが規定枚数であるか否かを判定する(S103−5)。上述した、ステップS102の自動投入処理、ステップS103−2の投入メダル受付処理またはステップS103−3のBET操作受付処理において、賭数カウンタが規定枚数まで加算された場合、メインCPU301は、賭数カウンタが規定枚数であると判断し(S103−5:YES)、ステップS103−6に処理を移行する。一方で、賭数カウンタが規定枚数に達していない場合(S103−5:NO)、メインCPU301は、ステップS103−2からステップS103−4までの各ステップを繰り返し実行する。
ステップS103−6において、メインCPU301は、遊技者によりスタートレバー24が操作されたか否かを判定する。スタートレバー24が操作されたと判断した場合(S103−6:YES)、メインCPU301は、メインRAM303のコマンド格納領域に開始操作コマンドを格納する(S103−7)。開始操作コマンドを格納すると、メインCPU301は、遊技開始前処理を終了して設定値確認処理(S104)に移行する。一方で、スタートレバーが操作されていないと判断した場合(S103−6:NO)、メインCPU301は、ステップS103−2からステップS103−5までの各ステップを繰り返し実行する。
図33は、投入メダル受付処理のフローチャートである。投入メダル受付処理を開始すると、メインCPU301は、投入不可フラグがON状態であるか否かを判定する(S103−2−1)。投入不可フラグは、賭数カウンタが上限値であり、且つ、クレジット数が上限値である場合に、後述のS103−2−8でON状態に設定される。メインCPU301は、投入不可フラグがON状態であると判定した場合(S103−2−1:YES)、投入メダル受付処理を終了する。他方で、メインCPU301は、投入不可フラグがON状態ではないと判定した場合(S103−2−1:NO)、メダル投入部8からメダルが投入されたか否かを判定する(S103−2−2)。
具体的には、上述したように、メダル投入部8から投入されたメダルは、メダルセンサ34SEからの信号により検知される。本実施形態においては、メインCPU301は、周期的に実行される割込処理の入力ポート読込処理で、メダルセンサ34SEからの信号を読込み、メダルセンサ34SEからの信号に応じて、メインRAM303のメダル検知フラグをON状態に設定する。メインCPU301は、ステップS103−2−2において、メダル検知フラグがON状態であるか否かを判定する。
メインCPU301は、メダル投入部8からメダルが投入されたと判断した場合(S103−2−2:YES)、メダルが投入されたことを示す投入コマンドをコマンド格納領域に格納する(S103−2−3)。
投入コマンドを格納した後に、メインCPU301は、賭数カウンタが規定枚数であるか否かを判定する(S103−2−4)。賭数カウンタが規定枚数ではないと判断した場合(S103−2−4:NO)、メインCPU301は、賭数カウンタに数値「1」を加算し(S103−2−5)、投入メダル受付処理を終了する。他方で、賭数カウンタが規定枚数であると判断した場合(S103−2−4:YES)、メインCPU301は、クレジット数に数値「1」を加算する(S103−2−6)。
メインCPU301は、クレジット数を加算した後に、クレジット数が上限である数値「50」に一致するか否かを判定する(S103−2−7)。クレジット数が数値「50」であると判断した場合(S103−2−7:YES)、メインCPU301は、メダル投入不可フラグをON状態に設定し(S103−2−8)、投入メダル受付処理を終了する。他方で、メインCPU301は、クレジット数が数値「50」ではないと判断した場合(S103−2−7:NO)、メダル投入不可フラグをON状態に設定することなく、投入メダル受付処理を終了する。なお、メダル投入不可フラグがON状態に設定される期間において、メインCPU301は、メダル投入部8から投入されたメダルが、遊技機1の外部に導かれる状態にセレクター34を制御する。したがって、メダル投入部8から投入されたメダルは、メダル投入不可フラグがON状態の期間において、遊技機1の外部(受皿ユニット7)に排出される。
図34は、BET操作受付処理のフローチャートである。BET操作受付処理において、メインCPU301は、クレジット数が数値「0」であるか否かを判定する(S103−3−1)。クレジット数が数値「0」である場合(S103−3−1:YES)、メインCPU301は、BET操作受付処理を終了する。
クレジット数が「0」ではないと判断した場合(S103−3−1:NO)、メインCPU301は、1BETボタン21が操作されたか否かを判定する(S103−3−2)。1BETボタン21が操作されたと判断した場合(S103−3−2:YES)、メインCPU301は、投入要求カウンタに数値「1」をセットする(S103−3−3)。他方で、1BETボタン21が操作されていないと判断した場合(S103−3−2:NO)、メインCPU301は、MAX−BETボタン22が操作されたか否かを判定する(S103−3−4)。MAX−BETボタン22が操作されたと判断した場合(S103−3−4:YES)、メインCPU301は、投入要求カウンタに数値「3」をセットする(S103−3−5)。MAX−BETボタン22が操作されていないと判断した場合(S103−3−4:NO)、メインCPU301は、BET操作受付処理を終了する。
ステップS103−3−3またはステップS103−3−5において、投入要求カウンタに所定の数値(数値「1」または数値「3」)がセットされた場合、メインCPU301は、投入要求カウンタから数値「1」を減算する(S103−3−6)。投入要求カウンタを「1」減算すると、メインCPU301は、クレジットカウンタから数値「1」を減算し(S103−3−7)、賭数カウンタに数値「1」を加算する(S103−3−8)。
賭数カウンタに数値「1」を加算した後に、メインCPU301は、投入コマンドをコマンド格納領域に格納する(S103−3−9)。投入コマンドを格納した後に、メインCPU301は、投入間隔タイマをセットする(S103−3−10)。投入間隔タイマは、サブ制御基板400に投入コマンドが送信される時間間隔を所定の時間長以上に確保するためのタイマである。なお、BET操作受付処理(S103−3−10)の投入間隔タイマは、上述した自動投入処理においても用いられる。BET操作受付処理(MAX-BETボタン操作時)および自動投入処理においては、投入コマンドが連続して出力され、投入音が連続して再生される。本実施形態においては、投入間隔タイマが設けられるため、各投入コマンドが送信される時間間隔が所定の時間長以上に確保され、各投入音が出力される期間が所定の時間長以上になる。以上の構成によれば、例えば、今回の投入音の出力を開始した直後に次回の投入音が出力され(今回の投入音が極端に短くなり)、今回の投入音が遊技者に感知されないという不具合が抑制される。投入間隔タイマは、例えば、約0.5秒でタイムアップする。
メインCPU301は、投入間隔タイマがタイムアップしたか否かを判定する(S103−3−11)。投入間隔タイマがタイムアップするまでステップS103−3−11を繰り返し(S103−3−11:NO)、投入間隔タイマがタイムアップしたと判断した場合(S103−3−11:YES)、メインCPU301は、賭数カウンタが規定枚数と一致するか否かを判定する(S103−3−12)。メインCPU301は、賭数カウンタが規定枚数と一致すると判断した場合(S103−3−12:YES)、BET操作受付処理を終了する。他方で、賭数カウンタが規定枚数と一致しないと判断した場合(S103−3−12:NO)、メインCPU301は、投入要求カウンタが数値「0」であるか否かを判定する(S103−3−13)。投入要求カウンタが数値「0」であると判断した場合(S103−3−13:YES)、メインCPU301は、BET操作受付処理を終了する。一方で、投入要求カウンタが数値「0」でないと判断した場合(S103−3−13:NO)、メインCPU301は、クレジット数が「0」であるか否かを判定する(S103−3−14)。メインCPU301は、クレジット数が「0」であると判断した場合(S103−3−14:YES)、BET操作受付処理を終了し、クレジットカウンタが数値「0」でないと判断した場合(S103−3−14:NO)、ステップS103−3−6に処理を戻す。
以上の説明から理解されるとおり、メインCPU301は、MAX−BETボタン22の操作を受け付けた場合、賭数カウンタが規定枚数に到達するか、クレジット数がなくなるまで賭数カウンタが加算される。
図35は、精算操作受付処理のフローチャートである。精算操作受付処理において、メインCPU301は、精算ボタン23が遊技者に操作されたか否かを判定する(S103−4−1)。精算ボタン23が操作されたと判定した場合(S103−4−1:YES)、メインCPU301は、払出要求カウンタに精算メダルを設定する(S103−4−2)。精算メダルは、精算ボタン23が操作された時点における、賭数カウンタとクレジット数との合計である。ただし、自動投入により賭数カウンタが加算された場合(前回の遊技でリプレイが停止した場合)、メインCPU301は、クレジット数のみを払出要求カウンタに設定する。以上の構成では、自動投入により設定された賭けメダルの精算が禁止される。精算メダルを払出要求カウンタに設定した後に、メインCPU301は、精算ボタン23の操作を示す精算操作コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納し(S103−4−3)、メダル投入不可フラグをOFF状態に設定する(S103−4−4)。
精算ボタン23が操作されていないと判定した場合(S103−4−1:NO)、メインCPU301は、精算操作受付処理を終了する。なお、詳細には後述するが、ホッパー駆動処理においては、払出要求カウンタの枚数のメダルがホッパー520からメダル払出口9を介して受皿ユニット7に排出される。
図36は、抽選実行処理のフローチャートである。メインCPU301は、抽選実行処理を開始すると、内部抽選処理(S106−1)を実行する。内部抽選処理において、メインCPU301は、今回の遊技の当選エリアを乱数値R1から決定する。内部抽選処理を実行した後に、メインCPU301は、回胴演出決定処理(S106−2)に移行する。回胴演出決定処理において、メインCPU301は、今回の遊技の回胴演出を乱数値R2から決定する。回胴演出決定処理を実行した後に、メインCPU301は、AT決定処理(S106−3)に移行する。
AT決定処理において、メインCPU301は、AT状態に移行するか否かを乱数値R3から決定する。具体的には、メインCPU301は、AT決定処理において、今回の遊技の当選エリアと回胴演出とに応じた抽選値をAT決定テーブルから取得し、当該抽選値を乱数値R3に減算する。通常状態において、抽選値を乱数値R3に減算した結果が負数になった場合、メインCPU301は、前兆カウンタに初期値を設定する。上述した通り、前兆カウンタは、前兆状態の残り遊技回数を示し、数値「0」〜「32」の初期値が設定される。前兆カウンタの初期値は、抽選により決定される。なお、本実施形態では、AT状態のAT決定処理において、上乗せ決定処理が実行される。上乗せ決定処理では、当選エリアに応じて、上乗せ遊技回数が決定される。AT決定処理を実行した後に、メインCPU301は、チャンス状態決定処理(S106−4)に移行する。
チャンス状態決定処理において、メインCPU301は、チャンス状態に移行するか否かを乱数値R3から決定する。具体的には、メインCPU301は、チャンス状態決定処理において、今回の遊技の当選エリアと回胴演出とに応じた抽選値をチャンス状態決定テーブルから取得し、当該抽選値を乱数値R3に減算する。通常状態において、抽選値を乱数値R3に減算した結果が負数になった場合、メインCPU301は、前兆カウンタに初期値を設定する。上述した通り、前兆カウンタは、前兆状態の残り遊技回数を示し、数値「0」〜「32」の初期値が設定される。前兆カウンタの初期値は、抽選により決定される。
チャンス状態決定処理を実行した後に、メインCPU301は、特殊状態決定処理(S106−5)に移行する。特殊状態決定処理において、メインCPU301は、特殊状態(第1特殊状態、第2特殊状態)に移行するか否かを決定する特殊状態決定処理を実行した後に、メインCPU301は、指示番号決定処理(S106−6)に移行する。
図37は、内部抽選処理のフローチャートである。メインCPU301は、内部抽選処理を開始すると、遊技状態に応じて当選エリア抽選テーブルを設定する(S106−1−1)。例えば、メインCPU301は、メインRAM303のRT状態格納領域に格納されたRT状態の種別を示すRTフラグに応じて、当選エリア抽選テーブルを設定する。
内部抽選処理において、メインCPU301は、乱数値R1格納領域に格納した乱数値R1を取得する(S106−1−2)。乱数値R1は、ステップ105において乱数値R1格納領域に格納される。また、メインCPU301は、当選エリアオフセット値を初期値である数値「00」に設定する(S106−1−3)。当選エリアオフセット値は、各当選エリアを指定する。また、当選エリアオフセット値は、順次に更新され、更新される毎に異なる当選エリアを指定する。例えば、当選エリアオフセット値は、数値「00」で「ハズレ」の当選エリアを指定する。
メインCPU301は、当選エリアオフセット値が指定する当選エリアの抽選値を取得する(S106−1−4)。例えば、RT0状態の当選エリア抽選テーブルが設定された場合は、当選エリアオフセット値が数値「00」であれば、抽選値「37042」が取得される。
メインCPU301は、ステップS106−1−1で取得した乱数値R1からステップS106−1−4で取得した抽選値を減算する(S106−1−5)。また、メインCPU301は、乱数値R1から抽選値を減算した結果が負数であるか否かを判定する(S106−1−6)。例えば、RT0状態の遊技において、数値「37042」より小さい乱数値R1が取得された場合、当選エリア番号「00」の抽選値「37042」を乱数値R1から減算した結果は負数になる。他方で、数値「37042」より大きい乱数値R1が取得された場合、当選エリア番号「00」の抽選値を乱数値R1から減算した結果は負数にならない。
メインCPU301は、減算結果が負数ではないと判断した場合(S106−1−6:NO)、当選エリアオフセット値で全ての当選エリア(当選エリア番号「00」から「32」)を指定したか否かを判定する(S106−1−7)。全ての当選エリアが指定済みでない場合(S106−1−7:NO)、メインCPU301は、当選エリアオフセット値を更新(数値「1」を加算)して(S106−1−8)、ステップS106−1−4に処理を戻す。ステップS106−4では、更新された当選エリアオフセット値で指定される当選エリアの抽選値が取得され、ステップS106−1−5では、当該抽選値を前回の減算結果に減算する。ステップS106−1−4からステップS106−1−8までの処理は、演算結果が負数であると判断(S106−1−6:YES)されるか全ての当選エリアが指定されるまで(S106−1−7:YES)繰り返される。
演算結果が負数であると判断した場合または全ての当選エリアが指定された場合、メインCPU301は、データ格納処理(S106−1−9)を実行する。具体的には、メインCPU301は、現在の当選エリアオフセット値をメインRAM303の当選エリア格納領域に格納する。例えば、減算結果が負数になった当選エリアオフセット値が「12」の場合は、数値「12」が当選エリア格納領域に格納される。また、メインCPU301は、データ格納処理において、当選エリアに応じた第1コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する。なお、メインCPU301は、後述する割込み処理のコマンド送信処理において、コマンド格納領域に格納された第1コマンドをサブ制御基板400に送信する。
図38は、指示番号決定処理のフローチャートである。メインCPU301は、指示番号決定処理を開始すると、現在の遊技が指示期間であるか否かを判定する(S106−5−1)。指示期間であると判断した場合(S106−5−1:YES)、メインCPU301は、指示番号を指示決定テーブルAを用いて決定する(S106−5−2)。一方、指示期間ではないと判断した場合(S106−5−1:NO)、メインCPU301は、指示番号を指示決定テーブルBを用いて決定する(S106−5−3)。上述した通り、非指示期間では、全ての当選エリアで指示番号「99」(指示なし)が決定される。
メインCPU301は、ステップS106−5−2またはステップS106−5−3で指示番号を決定した後に、当該指示番号を指示番号格納領域に格納する。指示番号格納領域は、例えば、メインRAM303に記憶される。メインCPU301は、後述する割込み処理のLED表示処理において、指示番号格納領域に記憶された指示番号に対応する指示情報を指示表示器16に表示させる。また、メインCPU301は、割込み処理のコマンド送信処理において、指示番号格納領域に記憶された指示番号を示す第2コマンドを送信する。指示番号を格納した後に、メインCPU301は、指示番号決定処理を終了する。
図39は、ウェイト処理のフローチャートである。メインCPU301は、回胴演出の実行期間、または、ウェイト期間が経過するまでウェイト処理を実行する。
ウェイト処理を開始すると、メインCPU301は、回胴演出番号格納領域の回胴演出番号が「0」であるか否かを判定する(S107−1)。すなわち、回胴演出決定処理で「演出なし」が決定されたか否かを判定する。回胴演出番号が「0」である場合(S107−1:YES)、メインCPU301は、ウェイトタイマが数値「0」であるか否かを判定する(S107−2)。ウェイトタイマは、割込処理が実行される毎に減算される。ウェイトタイマがタイムアップしていない(ウェイトタイマ≠0)と判断した場合、メインCPU301は、ステップS107−2を繰り返す(S107−2:NO)。
一方で、ウェイトタイマがタイムアップしたと判断した場合(S107−2:YES)、メインCPU301は、新たにウェイトタイマを初期値(約4100ms)にセットする(S107−3)。また、メインCPU301は、各リール12が始動したことを示すリール始動コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納し(S107−4)、各リール12の回転を開始させて、ウェイト処理を終了する。
メインCPU301は、ステップS107−1において、回胴演出番号が「0」以外であると判断した場合、回胴演出番号が回胴演出Aを示す「1」、または、回胴演出Bを示す「2」であるか否かを判定する(S107−5)。回胴演出番号が「1」または「2」であると判断した場合(S107−5:YES)、メインCPU301は、回胴演出タイマに1000smをセットする(S107−6)。
一方で、回胴演出番号が「1」または「2」ではないと判断した場合(S107−5:NO)、メインCPU301は、回胴演出番号が回胴演出Cを示す「3」であるか否かを判定する(S107−7)。回胴演出番号が「3」であると判断した場合(S107−7:YES)、メインCPU301は、回胴演出タイマに2000smをセットする(S107−8)。一方、回胴演出番号が「3」ではないと判断した場合(S107−7:NO)、すなわち、回胴演出番号が回胴演出Dを示す「4」である場合、メインCPU301は、回胴演出タイマに5000smをセットする(S107−9)。
メインCPU301は、ステップS107−6、ステップS107−8、ステップS107−9で回胴演出タイマをセットすると、回胴演出タイマが数値「0」まで減算されたか否かを判定する(S107−10)。回胴演出タイマは、割込処理が実行される毎に減算される。メインCPU301は、回胴演出タイマがタイムアップするまで(すなわち、回胴演出が終了するまで)ステップS107−10を繰り返し(S107−10:NO)、回胴演出タイマがタイムアップしたと判断した場合(S107−10:YES)、ステップS107−2に移行する。
図40は、停止前処理のフローチャートである。メインCPU301は、停止前処理を開始すると、加速ウェイトタイマに初期値をセットする(S108−1)。加速ウェイトタイマの初期値は、各リール12が始動を開始してから定常回転まで加速するのに要する時間長に設定される。メインCPU301は、加速ウェイトタイマに初期値をセットした後に、加速ウェイトタイマがタイムアップしたか否かを判定する(S108−2)。メインCPU301は、ステップS108−2を加速ウェイトタイマがタイムアップするまで繰り返し(S108−2:NO)、加速ウェイトタイマがタイムアップした場合(S108−2:YES)、ステップS108−3に処理を移行する。
ステップS108−3において、メインCPU301は、停止操作がされていない停止ボタン25(25L、25C、25R)の個数を示す未停止操作カウンタに数値「3」を格納する。また、メインCPU301は、表示役格納領域の設定処理をする(S108−4)。上述したように、表示役格納領域の各表示可能ビットは、各当選役に対応し、対応する当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する可能性がある場合は数値「1」である。したがって、全てのリール12が回転しているステップS108−4においては、全ての当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止可能であるため、表示役格納領域の全てのビットが数値「1」に設定される。
メインCPU301は、表示役格納領域の設定処理の後に、優先順位格納処理(S108−5)に移行する。図41は、優先順位格納処理で設定される複数の優先順位格納領域P(PL、PC、PR)の概念図である。優先順位格納領域Pは、図41に示すように、リール12Lに対応する左リール優先順位格納領域PLと、リール12Cに対応する中リール優先順位格納領域PCと、リール12Rに対応する右リール優先順位格納領域PRとを含んで構成される。また、各優先順位格納領域Pは、複数個(21個)の領域Qに区分される。各領域Qは、リール12の各図柄位置(単位領域U)に対応する。
優先順位格納処理が実行されると、各領域Qには、当該領域Qの図柄の優先順位が格納される。例えば、有効ラインに停止した場合に、当選していない当選役が表示される領域Qには、優先順位「HFF」が格納される。また、有効ラインに停止させることが可能な図柄の領域Qには優先順位「H00」が格納され、当選役を構成する図柄の領域Qには、数値「H01」が格納される。
図42は、優先順位格納処理のフローチャートである。メインCPU301は、優先順位格納処理を開始すると、未停止操作カウンタを検索回数として格納する(S108−5−1)。また、メインCPU301は、未だ停止操作がされていないリール12のうち1つのリール12を対象リールとして決定する(S108−5−2)。
メインCPU301は、優先順位テーブル選択処理(S108−5−3)を実行する。優先順位テーブルは、各当選役の優先順位を規定し、複数の優先順位テーブルのうちの1つが選択される。例えば、当選エリア「打順ベルR1〜R4」(正解押順の第1停止がリール12R)が当選した遊技を想定する。当該遊技で選択される優先順位テーブルによれば、右リール優先順位格納領域PRにおいて、「上段ベル」の図柄の優先順位より「正解ベル」の図柄の優先順位が高くなる。他方で、左リール優先順位格納領域PLおよび中リール優先順位格納領域PCにおいては、「正解ベル」の図柄の優先順位より「上段ベル」の図柄の優先順位が高くなる。以上の構成によれば、優先順位テーブルが適宜に選択されることにより、有効ラインに停止される図柄が停止操作順序に応じて変化する。
優先順位テーブル選択処理を実行した後に、メインCPU301は、領域ポインタに初期値「00」を格納し、領域残数に初期値「21」を格納する(S108−5−4)。領域ポインタは、対象リールの領域Qを指定する。また、領域残数は、当該対象リールにおいて、優先順位が格納されていない領域Qの個数を意味する。
メインCPU301は、領域ポインタで指定される図柄位置の図柄コード(図柄の種別)を取得する(S108−5−5)。また、メインCPU301は、当該図柄コードと当選エリア(当選役)と優先順位テーブルとに応じて、優先順位を決定する(S108−5−6)。メインCPU301は、決定した優先順位を現在の領域ポインタが指定する領域Qに格納する(S108−5−7)。
メインCPU301は、領域ポインタに数値「1」を加算し、領域残数から数値「1」を減算する(S108−5−8)。その後、メインCPU301は、領域残数が数値「0」であるか否かを判定する(S108−5−9)。領域残数が「0」ではないと判断した場合(S108−5−9:NO)、メインCPU301は、ステップS108−5−5からステップS108−5−9までを繰り返し実行する。他方で、領域残数が「0」であると判断した場合(S108−5−9:YES)、すなわち、対象リールの優先順位格納領域の生成が終了した場合、メインCPU301は、検索回数から「1」を減算する(S108−5−10)。
検索回数を減算した後に、メインCPU301は、検索回数が終了したか否かを判定する(S108−5−11)。検索回数が終了していないと判断した場合(S108−5−11:NO)、メインCPU301は、ステップS108−5−2に処理を戻し、対象リールを変更してステップS108−5−2からステップS108−5−11までを繰り返し実行する。一方で、検索回数が終了したと判断した場合(S108−5−11:YES)、メインCPU301は、優先順位格納処理を終了する。
図43は、停止制御処理のフローチャートである。メインCPU301は、回転中のリール12に対応する停止ボタン25が操作されたか否かを判定する(S109−1)。回転中のリール12に対応する停止ボタン25が操作されるまで、メインCPU301は、ステップS109−1を繰り返し実行する(S109−1:NO)。他方で、回転中のリール12に対応する停止ボタン25が操作された場合(S109−1:YES)、メインCPU301は、停止操作された停止ボタン25の種別を示す停止操作コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する(S109−2)。
停止操作コマンドを格納すると、メインCPU301は、停止順序格納領域を更新する(S109−3)。また、メインCPU301は、未停止操作カウンタから数値「1」を減算する(S109−4)。メインCPU301は、操作された停止ボタン25に対応するリール12を、停止対象リールとして設定する(S109−5)。
メインCPU301は、図柄カウンタの現在値(すなわち、中段ライン上に位置する図柄番号)を停止操作位置として取得する(S109−6)。メインCPU301は、対象リールの優先順序格納領域の各領域Qのうち、停止操作位置の領域Qと当該停止操作位置の次のコマから4コマ分の領域Qとの優先順位(すなわち、5コマ分の優先順位)を取得する(S109−7)。また、メインCPU301は、取得した5コマ分の優先順位のうち最も優先順位が高いコマを停止予定位置に決定するとともに、停止操作位置から停止予定位置までのコマ数を滑りコマ数として設定する(S109−8)。
メインCPU301は、停止予定位置の図柄コード(すなわち、停止予定位置の図柄の種別)に応じて、表示役格納領域の各ビットを更新する(S109−9)。例えば、停止制御処理でリール12Lが停止して有効ラインに図柄「ベル」が停止した場合、左リールの図柄が「ベル」ではない当選役(例えばチェリー役)に係る図柄組合せは、有効ラインに停止する可能性がなくなるため、表示役格納領域の各ビットのうち当該当選役に対応するビットは数値「0」になる。
表示役格納領域を更新した後に、メインCPU301は、未停止操作カウンタが「0」であるか否かを判定する(S109−10)。未停止操作カウンタが数値「0」であることは、全てのリール12について停止操作がされたことを意味する。未停止操作カウンタが「0」であると判断した場合(S109−10:YES)、メインCPU301は、停止制御処理を終了する。他方で、未停止操作カウンタが「0」では無いと判断した場合(S109−10:NO)、停止前処理でも実行した優先順位格納処理を実行する(S109−11)。ステップS109−11において、停止前処理のステップS109−3と同様に、回転中のリール12の優先順位格納領域Pに優先順位が格納される。ただし、当選エリア格納領域の当選エリアで示される当選役を構成する図柄であっても、何れかのリール12が停止したことにより有効ラインに表示される可能性が無くなった当選役に係る図柄組合せの図柄は、他の図柄と比較して優先順位が高く設定されない。
メインCPU301は、優先順位格納処理を実行した後に、ステップS109−1に処理を戻す。メインCPU301は、全てのリール12に対して停止操作がされるまで、すなわち、未停止操作カウンタが「0」であると判断されるまで、ステップS109−1からステップ109−11までの処理を繰り返し実行する。未停止操作カウンタが「0」であると判断された場合(S109−10:YES)、メインCPU301は、リール停止制御処理を終了する。
図44は、表示判定処理(S110)のフローチャートである。表示判定処理を開始すると、メインCPU301は、有効ラインに停止した当選役に係る図柄組合せが、当該遊技で有効ラインへの停止が許可された当選役に係る図柄組合せであるか否かを判定する(S110−1)。具体的には、メインCPU301は、ステップS110−1において、表示役格納領域の表示可能ビットのうち「1」に設定された表示可能ビットに対応する当選役について、当該当選役に対応する表示許可ビットが「1」に設定されているか否かを判定する。数値「1」の表示可能ビットに対応する表示許可ビットが「0」に設定されている場合、メインCPU301は、不正入賞が発生したと判断する。
メインCPU301は、不正入賞が発生したと判断した場合(S110−1:YES)、不正入賞コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納し(S110−2)、不正入賞エラー処理に移行して遊技の進行を禁止する。不正入賞エラー処理が実行された場合は、例えば、電源ボタン511をOFF状態にした後に再度ON状態にして、メインCPU301に起動処理および設定変更処理を実行させ、正常な設定値が設定されることで遊技が可能となる。
有効ラインへの停止が許可された当選役に係る図柄組合せが停止したと判定した場合(S110−1:NO)、メインCPU301は、有効ラインにリプレイに係る図柄組合せが停止しているか否かを判定する(S110−3)。リプレイに係る図柄組合せ有効ラインに停止していると判定した場合(S110−3:YES)、メインCPU301は、再遊技作動中フラグをON状態に設定して(S110−4)、再遊技コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納し(S110−5)、表示判定処理を終了する。再遊技コマンドは、有効ラインにリプレイに係る図柄組合せが停止したことを示す。
他方で、リプレイに係る図柄組合せが有効ラインに停止していないと判定した場合(S110−3:NO)、メインCPU301は、再遊技作動中フラグをOFF状態に設定し(S110−6)、入賞当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止しているか否かを判定する(S110−7)。入賞当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止していると判断した場合(S110−7:YES)、メインCPU301は、入賞当選役コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する(S110−8)。入賞当選役コマンドは、有効ラインに揃った入賞当選役に係る図柄組合せの種別を示す。
メインCPU301は、有効ラインに停止した入賞当選役に係る図柄組合せの種別に応じた枚数のメダルをクレジット数に加算する(S110−9)。クレジット数を加算した後に、メインCPU301は、クレジット数の上限値である数値「50」よりも加算した結果が大きいか否かを判定する(S110−10)。クレジット数が「50」より大きい場合(S110−10:YES)、クレジット数の上限値を上回った分のメダル枚数(例えば、ステップS110−9の加算結果が「55」である場合は数値「5」)を、メダル要求カウンタに設定する(S110−11)。メダル要求カウンタにメダル枚数を設定した後に、メインCPU301は、ホッパー駆動処理に移行する。他方で、クレジット数が「50」以下である場合(S110−10:NO)、メインCPU301は、表示判定処理を終了する。
メインCPU301は、ステップS110−7において、入賞当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止していないと判断した場合(S110−7:NO)、ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示されたか否かを判定する(S110−12)。ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示されたと判断した場合(S110−12:YES)、メインCPU301は、メインRAM303のコマンド格納領域にボーナス役コマンドを格納する(S110−13)。ボーナス役コマンドは、ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された旨を示す。メインCPU301は、ボーナス役コマンドを格納した後に、表示判定処理を終了する。
メインCPU301は、ステップS110−12において、ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止していないと判断した場合(S110−12:NO)、ハズレ表示コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する(S110−14)。ハズレ表示コマンドは、有効ラインに当選役に係る図柄組合せが停止していないことを示す。本実施形態においては、再遊技コマンドと入賞当選役コマンドとハズレ表示コマンドとボーナス役コマンドとを表示当選役コマンドと総称する。
図45は、ホッパー駆動処理のフローチャートである。ホッパー駆動処理は、表示判定処理、または、遊技開始前処理の精算操作受付処理において、払出要求カウンタが設定された場合に実行される。ホッパー駆動処理を開始すると、メインCPU301は、払出開始コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する(S120)。払出開始コマンドは、ホッパー520におけるメダル排出の開始を示す。また、メインCPU301は、払出期間監視タイマに初期値を設定する(S121)。払出期間監視タイマは、ホッパー駆動処理が開始してから所定の時間長(例えば30秒)が経過した場合にタイムアップする。
メインCPU301は、ホッパー駆動信号の出力を開始する(S122)。ホッパー駆動信号が出力される期間において、ホッパー520からメダルが順次に排出される。ホッパー駆動信号の出力を開始した後に、メインCPU301は、払出期間監視タイマがタイムアップしたか否かを判定する(S123)。メインCPU301は、払出期間監視タイマがタイムアップしたと判断した場合(S123:YES)、エラーコマンドをコマンド格納領域に格納し(S124)、ホッパーエンプティエラー処理に移行する。以上の構成では、メインCPU301は、ホッパー駆動処理の開始から払出期間監視タイマがタイムアップするまでに、払出要求カウンタの枚数のメダルの排出が完了しなかった場合、ホッパーエンプティーエラー処理に移行し、遊技の進行を禁止する。ホッパーエンプティエラー処理が実行された場合、例えば、リセットボタン512の操作を条件に、ホッパー駆動処理に復帰する。
メインCPU301は、ホッパー520からの払出信号を検出したか否かを判定する(S125)。上述したとおり、払出信号は、ホッパー520から1枚のメダルが払い出される毎に、払出センサ112SEから出力される。メインCPU301は、払出信号を検出したと判断するまで、ステップS123とステップS125とを繰り返し実行する(S125:NO)。
メインCPU301は、払出信号を検出したと判断した場合(S125:YES)、払出要求カウンタから数値「1」を減算する(S126)。その後、メインCPU301は、払出要求カウンタが数値「0」まで減算されたか否かを判定する(S127)。払出要求カウンタが数値「0」まで減算されたと判断した場合(S127:YES)、メインCPU301は、ホッパー駆動信号の出力を停止し(S128)、払出終了コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する(S129)。例えば、サブ制御基板400は、メインCPU301から払出開始コマンドを受信した場合に払出の効果音の出力を開始し、払出終了コマンドを受信した場合に払出の効果音の出力を停止する。メインCPU301は、払出終了コマンドを格納すると、ホッパー駆動処理を終了する。他方で、払出要求カウンタが「0」でないと判断した場合(S127:NO)、メインCPU301は、ステップS123からステップ127を繰り返し実行する。
図46(a)は、状態制御処理のフローチャートである。状態制御処理を開始すると、メインCPU301は、RT状態移行処理(S111−1)を実行する。RT状態移行処理において、メインCPU301は、RT状態を移行する。具体的には、メインCPU301は、RT状態移行処理において、RT1移行図柄が有効ラインに停止したか否かを判定する。上述したように、RT1移行図柄は、失敗ベルを取りこぼした場合等で有効ラインに停止する。有効ラインにRT1移行図柄が停止したと判断した場合、メインCPU301は、RT1状態に移行する。なお、RT1状態においてRT1移行図柄が有効ラインに停止した場合、RT状態は変更されない。また、メインCPU301は、RT状態移行処理において、有効ラインにRT2移行図柄が停止したか否かを判定する。RT2移行図柄が有効ラインに停止したと判断した場合、メインCPU301は、RT状態をRT2状態に変更する。さらに、メインCPU301は、RT状態移行処理において、今回の遊技でボーナス作動状態の終了条件が成立したか否かを判定する。ボーナス作動状態の終了条件が成立したと判断した場合、メインCPU301は、RT状態をRT0状態に変更する。
RT状態移行処理の後に、メインCPU301は、遊技状態移行処理(S111−2)を実行する。メインCPU301は、今回の遊技の遊技状態に応じて、遊技状態移行処理において各遊技状態を移行させる。具体的には、メインCPU301は、今回の遊技でAT状態に当選した場合、前兆状態の遊技回数に応じて、開始準備状態または前兆状態に移行させる。上述した通り、前兆状態の遊技回数は、数値「0」〜「32」のうちの何れかから抽選で決定される。AT状態に当選した場合に決定された前兆状態の遊技回数が数値「0」の場合、遊技状態が開始準備状態に移行する。また、前兆状態の遊技回数が数値「0」より多い場合、遊技状態が前兆状態に移行する。抽選で決定された前兆状態の遊技回数は前兆カウンタに格納され、前兆状態の各遊技で前兆カウンタが減算される。前兆カウンタが数値「0」まで減算された場合、AT状態に移行する。
メインCPU301は、通常状態の遊技でチャンス状態に当選した場合、前兆状態の遊技回数に応じて、チャンス状態または前兆状態に移行する。上述した通り、前兆状態の遊技回数は、数値「0」〜「32」のうちの何れかが抽選で決定される。チャンス状態に当選した場合に決定された前兆状態の遊技回数が数値「0」の場合、遊技状態がチャンス状態に移行する。また、前兆状態の遊技回数が数値「0」より多い場合、遊技状態が前兆状態に移行する。抽選で決定された前兆状態の遊技回数は前兆カウンタに格納され、前兆状態の各遊技で前兆カウンタが減算される。前兆カウンタが数値「0」まで減算された場合、チャンス状態に移行する。また、チャンス状態に移行する場合、メインCPU301は、チャンス状態カウンタに初期値「10」を格納する。
メインCPU301は、チャンス状態の各遊技において、チャンス状態カウンタを数値「1」ずつ減算する。また、遊技状態移行処理において、メインCPU301は、チャンス状態カウンタが数値「0」まで減算されたか否かを判定する。チャンス状態カウンタが数値「0」まで減算されたと判断した場合であって、今回のチャンス状態でAT状態に当選した場合、その後、開始準備状態に移行する。一方、今回のチャンス状態でAT状態に当選していない場合、次回のチャンス状態に移行する権利が付与されているか否かに応じて、遊技状態を移行させる。具体的には、次回のチャンス状態に移行する権利が付与されている場合、メインCPU301は、チャンス状態に移行し、次回のチャンス状態に移行する権利が付与されていない場合、通常状態に移行する。
メインCPU301は、開始準備状態の各遊技において、RT2状態に移行したか否かを判断する。具体的には、メインCPU301は、今回の遊技のRT状態移行処理においてRT状態がRT2状態に移行されたか否かを遊技状態移行処理で判定する。RT2状態に移行したと判断した場合、遊技状態をAT状態に移行し、RT2状態に移行していないと判断した場合、開始準備状態を継続させる。
メインCPU301は、AT状態の各遊技において、ATカウンタを数値「1」ずつ減算する。また、遊技状態移行処理において、メインCPU301は、ATカウンタが数値「0」まで減算されたか否かを判定する。ATカウンタが数値「0」まで減算されたと判断した場合、メインCPU301は、終了準備状態に移行する。終了準備状態の各遊技では、RT1状態に移行したか否かが判定され、RT1状態に移行したと判断された場合、終了準備状態から通常状態に移行する。
メインCPU301は、各遊技の遊技状態移行処理において、今回の遊技でボーナス役に当選したか否かが判定される。また、メインCPU301は、ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに今回の遊技で停止表示されたか否かを判定する。今回の遊技でボーナス役に当選し、且つ、該ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示されたと判断しなかったと判断した場合、メインCPU301は、内部中状態に移行する。
メインCPU301は、今回の遊技でボーナス役に係る組み合せが有効ラインに停止表示されたと判断した場合、遊技状態をボーナス作動状態に移行させる。メインCPU301は、ボーナス作動状態において、払出されたメダルの枚数を計数し、メダルの枚数が数値「297」を超えたか否かを判断する。メダルの枚数が数値「297」を超えたと判断した場合、メインCPU301は、ボーナス作動状態を終了する。
メインCPU301は、ボーナス作動状態が終了した場合、ボーナス役が当選した遊技状態に移行する。例えば、通常状態でボーナス役に当選した場合、ボーナス作動状態が終了した後に通常状態に移行し、AT状態でボーナス役に当選した場合、ボーナス作動状態が終了した後にAT状態に移行する。ただし、メインCPU301は、AT状態でボーナス役が当選した場合であっても、ボーナス作動状態が終了した時点において規制期間が終了している場合、通常状態に移行する。
図46(b)は、規制期間移行処理のフローチャートである。規制期間移行処理は、各遊技の状態制御処理において実行される。なお、規制期間移行処理は、状態制御処理以外で実行される構成としてもよい。
図46(b)に示す通り、規制期間移行処理を開始した場合、メインCPU301は、規制期間フラグがOFF状態であるか否かが判定される(S501)。規制期間フラグは、規制期間の各遊技状態(AT状態等)において、ON状態に維持され、規制期間以外の各遊技状態(通常状態等)において、OFF状態に維持される。規制期間フラグは、例えば、メインRAM303に設けられる。
規制期間フラグがOFF状態であると判断した場合(S501:YES)、メインCPU301は、今回の遊技で前兆状態に移行したか否かを判定する(S502)。今回の遊技で前兆状態に移行したと判断した場合(S502:YES)、メインCPU301は、規制期間フラグをON状態にして(S503)、規制期間移行処理を終了する。以上の構成では、AT状態またはチャンス状態に移行する権利が通常状態で付与され、前兆状態に移行した場合、規制期間フラグがON状態になる。
今回の遊技で前兆状態に移行していないと判断した場合(S502:NO)、メインCPU301は、今回の遊技で開始準備状態に移行したか否かを判定する(S504)。今回の遊技で開始準備状態に移行したと判断した場合(S504:YES)、メインCPU301は、規制期間フラグをON状態にして(S503)、規制期間移行処理を終了する。以上の構成では、AT状態に移行する権利が付与され、その後、前兆状態を介さずに開始準備状態に移行した場合、規制期間フラグがON状態になる。
今回の遊技で開始準備状態に移行していないと判断した場合(S504:NO)、メインCPU301は、今回の遊技でチャンス状態に移行したか否かを判定する(S505)。今回の遊技でチャンス状態に移行したと判断した場合(S505:YES)、メインCPU301は、規制期間フラグをON状態にして(S503)、規制期間移行処理を終了する。以上の構成では、チャンス状態に移行する権利が付与され、その後、前兆状態を介さずにチャンス状態に移行した場合、規制期間フラグがON状態になる。
ステップS501において、規制期間フラグがOFF状態でないと判断された場合、今回の遊技で通常状態または終了準備状態に移行したか否かが判定される(S506)。例えば、今回の遊技でAT状態が終了して終了準備状態に移行した場合、または、今回の遊技でチャンス状態が終了して通常状態に移行した場合にステップS506でYESの判断がされる。今回の遊技で通常状態または終了準備状態に移行したと判断された場合、メインCPU301は、規制期間フラグをOFF状態に変更し(S507)、初期化処理(S508)を実行する。規制期間が終了する場合の初期化処理では、上述した通り、規制カウンタ等の各種のカウンタが初期化される。初期化処理を終了した後に、メインCPU301は、ステップS512に移行する。
今回の遊技で通常状態に移行していないと判断した場合(S506:NO)、メインCPU301は、規制カウンタが数値「1500」以上に加算されたか否かを判定する(S509)。以上のステップS509でYESの判断がされる場合としては、例えば、AT状態においてボーナス役に当選し、その後のボーナス作動状態で規制カウンタが数値「1500」に加算された場合が想定される。規制カウンタが1500以上であると判断した場合(S509:YES)、メインCPU301は、今回の遊技で通常状態または終了準備状態に移行したと判断された場合と同様に、規制期間フラグをOFF状態に変更し(S507)、初期化処理(S508)を実行する。
規制カウンタが数値「1500」以上ではないと判断した場合(S509:NO)、メインCPU301は、規制カウンタに数値「1」を加算するとともに(S510)、総規制期間カウンタに数値「1」を加算する(S511)。総規制期間カウンタは、上述した通り、規制期間割合を示す割合情報を表示するために用いられ、規制期間の各遊技で加算される。総規制期間カウンタを加算した後に、メインCPU301は、ステップS512に移行する。規制期間制御処理のステップS512において、メインCPU301は、総遊技回数カウンタに数値「1」を加算する。総遊技回数カウンタは、上述した通り、規制期間割合を示す割合情報を表示するために用いられ、毎回の遊技で加算される。総遊技回数カウンタを加算した後に、メインCPU301は、表示器制御処理(S513)に移行する。
表示器制御処理において、メインCPU301は、規制期間表示器38を点灯または消灯する。具体的には、上述したステップS503において、規制期間フラグがON状態に変更された場合、メインCPU301は、表示器制御処理において、規制期間表示器38を点灯させる。また、上述したステップS507において、規制期間フラグがOFF状態に変更された場合、メインCPU301は、表示器制御処理において、規制期間表示器38を消灯させる。表示器制御処理を実行した後に、メインCPU301は、規制期間移行処理を終了する。
図47は、割込処理のフローチャートである。上述したように、メインCPU301は、遊技制御処理を実行している期間に、1.49ms毎に割込処理を実行する。
メインCPU301は、割込処理を開始すると、各種のレジスタのデータを退避させる(S201)。その後、メインCPU301は、入力ポート読込処理(S202)を実行する。入力ポート読込処理において、メインCPU301は、I/F回路305に入力された各種の信号を読込む。具体的には、メインCPU301は、入力ポート読込処理において、スタートスイッチ24SW、各停止スイッチ25SW、メダルセンサ34SE、精算スイッチ23SWなどのON信号を読込む。メインCPU301は、ON信号を読み込んだセンサおよびスイッチの検知フラグをON状態に設定する。
メインCPU301は、タイマ計測処理(S203)を実行する。タイマ計測処理において、メインCPU301は、各種のタイマから所定値を減算する。メインCPU301は、タイマ計測処理において、例えば、ホッパー駆動処理で設定された払出期間監視タイマ、ウェイト処理で設定された回胴演出タイマおよびウェイトタイマを減算する。
メインCPU301は、回転しているリールから駆動対象リールを選択し(S204)、駆動対象リールの駆動制御処理(S205)を実行する。駆動制御処理において、メインCPU301は、駆動対象リールのステッピングモータに駆動パルスを出力する。駆動パルスが入力された場合、ステッピングモータの励磁パターンが切替わる。
メインCPU301は、全てのリール12の駆動制御処理が実行されたか否かを判定する(S206)。全てのリール12の駆動制御処理が実行されていないと判断した場合(S206:NO)、メインCPU301は、ステップS204とステップS205とを繰り返す。他方で、全てのリール12の駆動制御処理を実行したと判断した場合(S206:YES)メインCPU301は、外部信号出力処理(S207)に移行する。
メインCPU301は、外部信号出力処理において、遊技機1の外部に所定の信号を出力する。例えば、設定変更処理を開始した場合、メインCPU301は、設定変更処理の開始を示す信号を遊技機1の外部に出力する。
メインCPU301は、LED表示処理(S208)において、各種のランプを駆動する。例えば、メインCPU301は、遊技制御処理で生成したBETランプ表示データが示す態様で、BETランプ14を表示させる。また、メインCPU301は、LED表示処理において、再遊技作動中フラグがON状態に設定されている場合に再遊技表示ランプ18を点灯させる。また、メインCPU301は、LED表示処理において、クレジット数を貯留枚数表示器17に表示させる。さらに、メインCPU301は、LED表示処理において、指示番号決定処理で決定した指示番号に応じた指示情報を指示表示器16に表示させる。
メインCPU301は、LED表示処理の後に、コマンド送信処理(S209)に移行する。上述したように、メインRAM303のコマンド格納領域には、遊技制御処理において各種のコマンドが格納される。コマンド格納領域に格納されたコマンドは、コマンド送信処理において、サブ制御基板400に送信される。
コマンド送信処理の後に、メインCPU301は、レジスタ復帰処理(S210)を実行し、ステップS210で退避したデータをレジスタに復帰させる。レジスタ復帰処理を実行すると、メインCPU301は、割込処理を開始した際に実行していた遊技制御処理のステップSに処理を復帰させる。
図48は、メインCPU301の表示情報制御処理のフローチャートである。表示情報制御処理は、表示情報をメイン表示器40に表示させるための処理である。メインCPU301は、例えば、1回の遊技が終了する毎に、表示情報制御処理を実行する。
表示情報制御処理を開始すると、メインCPU301は、今回の遊技でメダルが払出されたか否か(入賞当選役が入賞したか否か)を判定する(S801)。メダルが払出されていないと判断した場合(S801:NO)、メインCPU301は、後述するステップS806に移行する。一方、今回の遊技でメダルが払出されたと判断した場合(S801:YES)、メインCPU301は、リングバッファ加算処理(S802)に移行する。
リングバッファ加算処理において、メインCPU301は、上述したリングバッファ(X〜Z)を加算する。具体的には、メインCPU301は、リングバッファ加算処理において、リングバッファXの単位記憶領域x1を加算する。また、今回の遊技がボーナス作動状態である場合、単位記憶領域x1に加え、リングバッファYの単位記憶領域y1を加算する。さらに、今回の遊技がBB状態である場合、単位記憶領域x1および単位記憶領域y1に加え、リングバッファZの単位記憶領域z1を加算する。
リングバッファ加算処理を実行した後に、メインCPU301は、今回の遊技で1セットが終了したか否か(前回のセットが終了してから400回の遊技が実行されたか否か)を判定する(S803)。今回の遊技で1セットが終了していないと判断した場合(S803:NO)、メインCPU301は、後述するステップS806に移行する。一方、今回の遊技で1セットが終了したと判断した場合(S803:YES)、メインCPU301は、セット累計記憶領域(a〜c)を更新する(S804)。
具体的には、メインCPU301は、リングバッファXの各単位記憶領域x(1〜15)が記憶する各数値の合計をセット累積記憶領域aに記憶する。また、メインCPU301は、リングバッファYの各単位記憶領域y(1〜15)が記憶する各数値の合計をセット累積記憶領域bに記憶する。さらに、メインCPU301は、リングバッファZの各単位記憶領域z(1〜15)が記憶する各数値の合計をセット累積記憶領域cに記憶する。
セット累積記憶領域を更新した後に、メインCPU301は、直近ボーナス割合および直近BB割合を算出する(S805)。具体的には、メインCPU301は、上述したステップS804で更新した各セット累積記憶領域(a〜c)を用いて、直近ボーナス割合および直近BB割合を算出する。例えば、メインCPU301は、累積記憶領域bに累積記憶領域aを除した場合の商(割合)を算出し、算出結果を100倍した数値を直近ボーナス割合として割合記憶領域g1に記憶する。また、メインCPU301は、累積記憶領域cに累積記憶領域aを除した場合の商(割合)を算出し、算出結果を100倍した数値を直近BB割合として割合記憶領域g2に記憶する。
直近ボーナス割合および直近BB割合を算出した後に、メインCPU301は、総遊技回数が175000回以上に達したか否かを判定する(S806)。総遊技回数が175000回以上に達したと判断した場合(S806:YES)、メインCPU301は、表示態様変更処理(S807)に移行する。
表示態様変更処理において、メインCPU301は、各表示情報H(A〜E)の表示態様を変更する。具体的には、1回目から5999回目までの遊技において点滅表示態様で表示される識別情報Ib(直近BB割合)および識別情報Ic(直近ボーナス割合)は、仮に、今回の遊技で総遊技回数が6000回に達した場合、点灯表示態様に変更される。
また、1回目から174999回目までの遊技において点滅表示態様で表示される識別情報Ia(規制期間割合)および識別情報Id(BB割合)および識別情報Ie(ボーナス割合)は、仮に、今回の遊技で総遊技回数が175000回に達した場合、点灯表示態様に変更される。
表示態様変更処理において、メインCPU301は、割合情報R(a〜e)が示す遊技情報の大きさに応じて、当該割合情報Rの表示態様を変更する。具体的には、メインCPU301は、割合情報Raが示す規制期間割合が70%以上になった場合、割合情報Raを点滅表示態様に変更し、割合情報Raが示す規制期間割合が70%未満になった場合、割合情報Raを点灯表示態様に変更する。また、メインCPU301は、割合情報Rbが示す直近BB割合が60%以上になった場合、割合情報Rbを点滅表示態様に変更し、60%未満になった場合、割合情報Rbを点灯表示態様に変更する。メインCPU301は、割合情報Rcが示す直近ボーナス割合が70%以上になった場合、割合情報Rcを点滅表示態様に変更し、70%未満になった場合、割合情報Rcを点灯表示態様に変更する。メインCPU301は、割合情報Rdが示すBB割合が60%以上になった場合、割合情報Rdを点滅表示態様に変更し、60%未満になった場合、割合情報Rdを点灯表示態様に変更する。メインCPU301は、割合情報Reが示すボーナス割合が70%以上になった場合、割合情報Reを点滅表示態様に変更し、70%未満になった場合、割合情報Reを点灯表示態様に変更する。
なお、上述したステップS801からステップS807は、総遊技回数によらず各遊技で実行される。一方、以下に示すステップS806からステップS814(以下「処理X」という)は、総遊技回数が175000回未満の各遊技で実行され、総遊技回数が175000回を超えた場合は実行されなくなる。すなわち、処理Xは、総遊技計数期間の各遊技において実行され、総遊技計数期間が終了した後の各遊技においては実行されないとも換言される。
上述したステップS806において、総遊技回数が175000回未満であると判断した場合(S806:NO)、メインCPU301は、総遊技回数を記憶する総遊技記憶領域に数値「1」を加算する(S808)。総遊技記憶領域を加算した後に、メインCPU301は、今回の遊技が規制期間であるか否かを判定する(S809)。今回の遊技が規制期間ではないと判断した場合(S809:NO)、メインCPU301は、ステップS811に移行する。一方、今回の遊技が規制期間であると判断した場合(S809:YES)、メインCPU301は、規制期間の遊技回数の合計を記憶する規制期間記憶領域に数値「1」を加算する(S810)。その後、メインCPU301は、規制期間割合を算出する(S811)。例えば、今回の遊技における上述したステップS810において、規制期間記憶領域が加算された場合、規制期間割合は前回の遊技より増加する。一方、今回の遊技において、規制期間記憶領域が加算されない場合、規制期間割合は前回の遊技より減少する。メインCPU301が算出した規制期間割合は、割合記憶領域G3に記憶される。
規制期間割合を算出した後に、メインCPU301は、今回の遊技で1セットが終了したか否かを判定する(S812)。今回の遊技で1セットが終了したと判断した場合(S812:YES)、メインCPU301は、総累積記憶領域(A〜B)を加算する(S813)。具体的には、メインCPU301は、今回のセットの払出枚数の合計が記憶される単位記憶領域x1を総累積記憶領域Aに加算する。また、メインCPU301は、今回のセットのボーナス作動状態での払出枚数の合計が記憶される単位記憶領域y1を総累積記憶領域Bに加算する。さらに、メインCPU301は、今回のセットのBB状態での払出枚数の合計が記憶される単位記憶領域z1を総累積記憶領域Cに加算する。
メインCPU301は、総累積記憶領域を加算した後のステップS813において、単位記憶領域xn(nは1〜14の整数)に記憶され各数値を単位記憶領域xn+1に記憶(移動)し、単位記憶領域x1を数値「0」に初期化する。また、メインCPU301は、単位記憶領域yn(nは1〜14の整数)に記憶され各数値を単位記憶領域yn+1に記憶(移動)し、単位記憶領域y1を数値「0」に初期化する。さらに、メインCPU301は、単位記憶領域zn(nは1〜14の整数)に記憶され各数値を単位記憶領域zn+1に記憶(移動)し、単位記憶領域z1を数値「0」に初期化する。なお、以上の処理は、総遊技記憶期間が終了して処理X(ステップS813)が実行されなくなった後の期間においては、セット累積記憶領域が更新された後のステップS804において実行される。
その後、メインCPU301は、ボーナス割合およびBB割合を算出する(S814)。メインCPU301が算出したボーナス割合は、割合記憶領域G1に記憶され、BB割合は割合記憶領域G2に記憶される。ボーナス割合およびBB割合を算出した場合、または、上述したステップ812において、1セットが終了していないと判断された場合(S812:NO)、メインCPU301は、上述したステップS807を実行して表示情報制御処理を終了する。
<サブCPUが実行する各処理>
図49は、サブCPU412のサブ起動処理のフローチャートである。サブCPU412は、リセット回路からのリセット信号が入力された場合にサブ起動処理を実行する。リセット回路は、サブ制御基板400に供給される電源電圧が所定の閾値を超えた場合に、リセット信号を出力する。例えば、サブ制御基板400への電源電圧の供給が開始された場合に、サブ起動処理が実行される。
サブ起動処理を開始すると、サブCPU412は、起動時初期化処理(S301)を実行する。起動時初期化処理において、サブCPU412は、例えば、サブ制御基板400の各種のレジスタを初期化する。
起動時初期化処理において、サブCPU412は、サブRAM414のバックアップ異常の有無を判定する。バックアップ異常がある場合、サブCPU412は、バックアップデータを初期化する。また、サブCPU412は、起動時初期化処理において、CGROM424を含む各種のROMに記憶されたデータが適正であるか否かを判定する。例えば、各ROMの特定のアドレスに格納されたデータを読み出し、当該データが適正であるか否かを判定する。各種のROMに異常が発見された場合、サブCPU412は、所定のエラー処理に移行する。
サブCPU412は、サブ起動処理において、ランプ制御タスクの起動(S302)、音響制御タスクの起動(S303)、画像制御基板通信タスクの起動(S304)、メイン制御基板通信タスクの起動(S305)、演出ボタン入力タスクの起動(S306)を行う。
図50は、サブ起動処理において起動される各タスクのフローチャートである。サブCPU412は、ランプ制御タスクにより、筐体ランプ5と演出用ランプ28とを含む各種のランプを制御する。また、サブCPU412は、音響制御タスクにより、スピーカー(31、32)を制御する。また、サブCPU412は、画像制御基板通信タスクにより、画像制御基板420にコマンドを送信し、メイン制御基板通信タスクにおいてメイン制御基板300からのコマンドを受信し、演出ボタン入力タスクにおいて演出ボタン26および方向指定ボタン27の操作を受付ける。
サブCPU412には、タイマ割込信号が所定の時間間隔で入力される。サブCPU412は、タイマ割込信号を受信すると、各タスクのうちの何れかを実行する。すなわち、各種のランプおよびスピーカー(31、32)を含む各周辺装置は、時分割で制御される。
図50(a)は、ランプ制御タスクのフローチャートである。サブCPU412は、ランプ制御タスクを開始すると、各種のランプを制御するためのデータを初期化する(S302−1)。各種のデータを初期化すると、サブCPU412は、ランプデータ解析処理(S302−2)に移行する。ランプデータは、各種のランプの点滅パターンを示すデータである。例えば、特定のランプを点灯状態にする時間を示すデータと消灯状態にする時間を示すデータとの時系列(300ms点灯→300ms消灯→300ms点灯→……)がランプデータとして採用され得る。
サブCPU412は、ランプ制御処理(S302−3)において、ランプデータにより指定される態様で特定のランプを点滅させる。ランプデータ解析処理とランプ演出実行処理とは、タイマ割込信号が入力されるまで繰り返し実行される。
図50(b)は、音響制御タスクのフローチャートである。サブCPU412は、音響制御タスクを開始すると、スピーカー(31、32)を制御するための各種のデータを初期化する(S303−1)。サブCPU412は、各種のデータを初期化すると、音響データ解析処理(S303−2)に移行する。
サブCPU412は、音響制御処理(S303−3)において、音響データ解析処理の結果に応じてサウンド基板430(音源IC431)に指示をする。音源IC431は、サブCPU412からの指示に応じて音源ROM432から音響データを読み出し、音響データから音響信号を生成してスピーカー(31、32)に供給する。音響データ解析処理と音響制御処理とは、タイマ割込信号が入力されるまで繰り返し実行される。
図50(c)は、画像制御基板通信タスクのフローチャートである。サブCPU412は、画像制御基板通信タスクを開始すると、非遊技タイマがタイムアップしたか否かを判定する(S304−1)。非遊技タイマは、前回の遊技が終了してから非遊技の状態が所定の時間継続した場合にタイムアップする。具体的には、非遊技タイマは、前回の遊技が終了した時点で初期値にセットされ、非遊技の期間において所定の周期毎に減算される。例えば、非遊技タイマは、前回の遊技が終了してから非遊技の期間が1分間継続した場合にタイムアップする。非遊技タイマは、例えば、サブRAM414に設けられる。
サブCPU412は、非遊技タイマがタイムアップしたと判断した場合(S304−1:YES)、デモ表示コマンド送信処理(S304−2)に移行し、デモ表示コマンドを画像制御基板420に送信する。画像制御基板(画像制御CPU421)420は、デモ表示コマンドを受信した場合、液晶表示装置30にデモンストレーション画像を表示させる。また、サブCPU412は、デモンストレーション画像が表示される期間において、各種のランプを消灯する。
他方で、非遊技タイマがタイムアップしていないと判断した場合(S304−1:NO)、サブCPU412は、サブRAM414に格納されている演出番号に応じてコマンドをセットする(S304−3)。演出番号は、遊技機1において実行される演出の種類を示し、後述する演出抽選処理においてサブRAM414の演出番号格納領域に格納される。サブCPU447は、ステップS304−3でセットしたコマンドを画像制御基板420に送信して(S304−4)、画像制御基板通信タスクを終了する。なお、画像制御基板通信タスクにおいて、画像制御基板420からのコマンドを受信可能な構成としてもよい。
図50(d)は、メイン制御基板通信タスクのフローチャートである。メイン制御基板通信タスクを開始すると、サブCPU412は、所定の記憶領域を初期化する通信開始前処理(S305−1)を実行する。通信開始前処理を実行した後に、サブCPU412は、受信コマンドチェック処理(S305−2)に移行する。受信コマンドチェック処理においては、メイン制御基板300から受信したコマンドの内容をチェックする。
サブCPU412は、今回の受信コマンドチェック処理でチェックしたコマンドと前回の受信コマンドチェック処理でチェックしたコマンドとが異なるか否かを判定する(S305−3)。すなわち、ステップS305−3において、サブCPU412は、メイン制御基板300からのコマンドが変化したか否かを判定する。サブCPU412は、メイン制御基板300からのコマンドが変化するまで、ステップS305−3を繰り返し実行する(S305−3:NO)。メイン制御基板300からのコマンドが変化した場合(S305−3:YES)、サブCPU412は、コマンド解析処理(S305−4)に移行する。
コマンド解析処理を実行した後に、サブCPU412は、遊技情報更新処理(S305−5)を実行する。遊技情報更新処理において、サブCPU412は、メイン制御基板300から受信したコマンドに応じて、サブRAM414が記憶する遊技情報を更新する。サブCPU412は、ステップS305−5において、複数種類の遊技情報更新処理のうちの何れかを実行する。具体的には、サブCPU412は、複数種類の遊技情報更新処理のうちメイン制御基板300から受信したコマンドの種別に応じた遊技情報更新処理を実行する。例えば、サブCPU412は、開始操作コマンドを受信した場合、液晶表示装置30に表示するAT状態の残り遊技回数を更新するための遊技情報更新処理を実行する。遊技情報を更新した後に、サブCPU412は、ステップS305−2に処理を戻し、次回のタイマ割込信号が入力されるまでステップS305−2からステップS305−5までの処理を繰り返す。
図51は、コマンド解析処理のフローチャートである。サブCPU412は、コマンド解析処理を開始すると、演出制御処理(S401)を実行する。後述するように、サブCPU412は、演出制御処理において、例えば、遊技機1で実行する演出を決定する。
演出制御処理を実行した後に、サブCPU412は、演出に応じたランプデータを決定し(S402)、ランプデータをサブRAM414に格納する(S403)。また、サブCPU412は、演出制御処理で決定した演出に応じて、音響データを決定し(S404)、決定した音響データをサブRAM414に格納する(S405)。音響データを格納すると、サブCPU412は、コマンド解析処理を終了する。
図52は、演出制御処理のフローチャートである。サブCPU412は、演出制御処理を開始すると、メイン制御基板300から受信したコマンドが設定変更開始コマンドまたは設定値コマンドであるか否かを判定する(S401−1)。メイン制御基板300から受信したコマンドが設定変更開始コマンドまたは設定値コマンドであると判断した場合(S401−1:YES)、サブCPU412は、設定変更開始/終了処理(S401−2)に移行する。
具体的には、設定変更開始コマンドを受信したと判断した場合、サブCPU412は、設定変更処理が実行中である旨を報知をする。例えば、サブCPU412は、液晶表示装置30に「設定変更中です」というメッセージを表示させ、各スピーカーに当該メッセージの音声を出力させる。また、設定値コマンドを受信したと判断した場合(すなわち、設定変更処理が終了した場合)、サブCPU412は、設定値コマンドが示す設定値をサブRAM414に格納して、設定変更処理の報知を終了する。設定変更開始/終了処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
メイン制御基板300から受信したコマンドが設定変更開始コマンドまたは設定値コマンドではないと判断した場合(S401−1:NO)、サブCPU412は、投入コマンドを受信したか否かを判定する(S401−3)。投入コマンドを受信したと判断した場合(S401−3:YES)、サブCPU412は、投入コマンド受信時処理(S401−4)に移行する。投入コマンド受信時処理において、サブCPU412は、例えば、メダルの投入時の演出を発生させる。投入コマンド受信時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
サブCPU412は、受信したコマンドが投入コマンドではないと判断した場合(S401−3:NO)、精算操作コマンドを受信したか否かを判定する(S401−5)。精算操作コマンドを受信したと判断した場合(S401−5:YES)、サブCPU412は、精算操作コマンド受信時処理(S401−6)に移行する。精算操作コマンド受信時処理において、サブCPU412は、メダルの精算が実行されている旨を報知する。サブCPU412は、精算操作コマンド受信時処理において、例えば、「精算中です」というメッセージを液晶表示装置30に表示させ、スピーカーから所定の警告音を出力する。精算操作コマンド受信時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
サブCPU412は、受信したコマンドが精算操作コマンドではないと判断した場合(S401−5:NO)、開始操作コマンドを受信したか否かを判定する(S401−7)。開始操作コマンドを受信したと判断した場合(S401−7:YES)、サブCPU412は、開始操作時処理(S401−8)に移行する。開始操作時処理において、サブCPU412は、演出抽選処理を含む各種の処理を実行する。開始操作時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
サブCPU412は、受信したコマンドが開始操作コマンドではないと判断した場合(S401−7:NO)、リール始動コマンドを受信したか否かを判定する(S401−9)。リール始動コマンドを受信したと判断した場合(S401−9:YES)、サブCPU412は、リール始動コマンド受信時処理(S401−10)に移行する。リール始動コマンド受信時処理において、サブCPU412は、例えば、リールの回転が開始される際に出力されるリール回転音をスピーカーに出力させる。リール始動コマンド受信時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
サブCPU412は、受信したコマンドがリール始動コマンドではないと判断した場合(S401−9:NO)、停止操作コマンドを受信したか否かを判定する(S401−11)。停止操作コマンドを受信したと判断した場合(S401−11:YES)、サブCPU412は、停止操作時処理(S401−12)に移行する。停止操作時処理において、例えば、液晶表示装置30の表示態様を切替える。停止操作時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
サブCPU412は、受信したコマンドが停止操作受付コマンドではないと判断した場合(S401−11:NO)、表示当選役コマンド(再遊技コマンド、入賞当選役コマンドまたはハズレ表示コマンド)を受信したか否かを判定する(S401−13)。表示当選役コマンドを受信したと判断した場合(S401−13:YES)、サブCPU412は、表示当選役コマンド受信時処理(S401−14)に移行する。
サブCPU412は、受信したコマンドが表示当選役コマンドではないと判断した場合(S401−13:NO)、払出開始コマンドまたは払出終了コマンドを受信したか否かを判定する(S401−15)。払出開始コマンドまたは払出終了コマンドを受信したと判断した場合(S401−15:YES)、サブCPU412は、払出音制御処理(S401−16)を実行する。例えば、サブCPU412は、払出開始コマンドを受信した場合、メダルの排出を報知するメダル払出音の出力を開始する。また、払出終了コマンドを受信した場合、サブCPU412は、メダル払出音を停止する。払出音制御処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態を以下に説明する。なお、以下に例示する各形態において作用や機能が第1実施形態と同等である要素については、第1実施形態の説明で参照した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
図53(a)は、第2実施形態における遊技状態の遷移を説明するための図である。第2実施形態の遊技機1は、主にボーナス作動状態で多くのメダルが獲得可能な所謂「Aタイプ」の遊技機である。第2実施形態の遊技機では、第1実施形態の遊技機と同様に、ボーナス役(BB役、RB役)が通常状態で当選した場合に内部中状態へ移行し、その後、ボーナス役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合にボーナス作動状態(BB状態、RB状態)に移行する。また、ボーナス作動状態が終了した場合、通常状態に移行する。
第2実施形態は、AT状態およびチャンス状態が設けられない点において第1実施形態と相違する。以上の第2実施形態では、AT状態またはチャンス状態に移行するための前兆状態、および、AT状態に移行するための開始準備状態は設けられない。すなわち、第2実施形態では、指示期間が設けられず、指示表示器16による停止操作順序の指示が実行されない。また、第2実施形態では規制期間が設けられない。
図53(b)は、第2実施形態における、表示情報HAを表示するメイン表示器40の模擬図である。第2実施形態の表示情報HAは、第1実施形態の表示情報HAと同様に、規制期間割合に対応する識別情報Iaを表示する。ただし、第1実施形態の表示情報HAは、規制期間割合の大きさを示す割合情報Raが表示されるのに対し(図23(a)参照)、第2実施形態の表示情報HAは、割合情報Raに替えて非搭載情報Nが表示される。
上述した通り、割合情報Raは、数字「00」から「99」を表示するのに対し、図53(b)に示す通り、非搭載情報Nは、数字以外の記号を表示する。具体的には、非搭載情報Nは、2個の記号「−」(ハイフン)を表示する。なお、第2実施形態の遊技機1は、表示情報HBから表示情報HEは、第1実施形態と同様に、識別情報I(b〜e)および割合情報R(b〜e)を表示する。
ところで、規制期間が設けられない遊技機では、規制期間の遊技回数は必ず0回である。したがって、規制期間が設けられない遊技機において、識別情報Iaと数字「00」を表す割合情報Raとを表示する構成(以下「対比例」)を採用することが考えられる。しかし、規制期間が設けられる遊技機であっても、規制期間の遊技回数が0回の時点では、表示情報HAの割合情報Raは数字「00」を表示する。すなわち、規制期間が設けられる遊技機と設けられない遊技機とで共通の表示情報HA「7U.00」が表示される。
以上の対比例では、規制期間に移行可能な遊技機であるか否かは、表示情報HAから識別できない。そこで、第2実施形態では、規制期間が設けられない遊技機では、表示情報HAにおいて割合情報Raとは相違する非搭載情報Nが表示される。以上の構成では、遊技機のメイン表示器40(第2表示部40Y)に非搭載情報Nを表示することで、当該遊技機が規制期間に移行し得る遊技機ではない旨を識別可能になる。
以上の第2実施形態では、規制期間が設けられない遊技機において、表示情報HAが非搭載情報Nを表示する構成を示したが、他の表示情報H(B〜E)で非搭載情報Nが表示される遊技機としてもよい。
例えば、第2実施形態の他の例として、BB状態に移行し得ない(BB役が設けられない)遊技機を想定する。以上の遊技機では、直近BB割合およびBB割合は遊技が進行しても更新され得ない。以上の遊技機において、表示情報HBは識別情報Ib(直近BB割合に対応)と非搭載情報Nとを表示する。また、表示情報HDは識別情報Id(BB割合に対応)と非搭載情報Nとを表示する。以上の構成によれば、当該遊技機では、BB状態が設けられず、直近BB割合およびBB割合が更新され得ない旨が認識可能である。なお、以上の遊技機は、規制期間を具備するとともに、RB状態に移行する。以上の場合、表示情報HA、表示情報HCおよび表示情報HEは、第1実施形態と同様に、識別情報I(a、c、e)および割合情報R(a、c、e)を表示する。
また、以上の遊技機の具体例として、BB状態に加えRB状態に移行し得ない(BB役およびRB役が設けられない)遊技機を想定する。以上の遊技機では、直近BB割合およびBB割合に加え、直近ボーナス割合およびボーナス割合は遊技が進行しても更新され得ない。以上の遊技機において、表示情報HBは識別情報Ibと非搭載情報Nとを表示し、表示情報HDは識別情報Idと非搭載情報Nとを表示し、表示情報HCは識別情報Ic(直近ボーナス割合に相当)と非搭載情報Nとを表示し、表示情報HEは識別情報Ie(ボーナス割合に相当)と非搭載情報Nとを表示する。以上の構成によれば、当該遊技機では、ボーナス作動状態(RB状態およびBB状態)が設けられず、直近BB割合、BB割合、直近ボーナス割合およびボーナス割合が更新され得ない旨が認識可能である。なお、以上の遊技機は、規制期間を具備する。以上の場合、表示情報HAは、第1実施形態と同様に、識別情報Iaおよび割合情報Raを表示する。
以上の通り第2実施形態では、遊技の進行に応じて各種の遊技情報(規制期間割合、BB割合、ボーナス割合、直近BB割合、直近ボーナス割合)を更新する構成において、遊技情報の各々に対応する各種の識別情報I(a〜e)を表示可能な第1表示部40Xと、第1表示部40Xが識別情報Iを表示する場合であって、該識別情報に対応する遊技情報が遊技の進行に応じて更新され得る場合、該遊技情報の大きさ(割合情報R)を表示可能であるとともに、第1表示部40Xが識別情報Iを表示する場合であって、該識別情報に対応する遊技情報が遊技の進行に応じて更新され得ない場合、予め定められた非搭載情報Nを表示可能な第2表示部40Yとを具備する。
以上の構成によれば、第1表示手段が識別情報を表示する場合であって、該識別情報に対応する遊技情報が遊技の進行に応じて更新され得る場合、該遊技情報の大きさを表示可能であるとともに、第1表示手段が識別情報を表示する場合であって、該識別情報に対応する遊技情報が遊技の進行に応じて更新され得ない場合、予め定められた非搭載情報を表示可能である。したがって、非搭載情報が表示されるか否かにより、表示された識別情報に対応する遊技情報が遊技の進行に応じて更新され得るか否かを容易に認識することができる。
<第3実施形態>
図54(a)は、第3実施形態におけるメインRWM(Read write memory)の記憶領域を説明するための図である。メインRWMは、上述した第1実施形態におけるメインROM302およびメインRAM303の双方の機能を兼備する。
図54(a)に示す通り、メインRWMの記憶領域は、第1データ領域と第2データ領域と空データ領域とを含む。図54(a)に示す通り、第1データ領域は、メインRWMの連続した範囲のアドレスに設けられる。同様に、第2データ領域は、メインRWMの連続した範囲のアドレスに設けられる。空データ領域は、第1データ領域と第2データ領域との間に介在して設けられる。空データ領域は、メインRWMの連続した範囲のアドレスに設けられ、16バイト以上の大きさに構成される。
第1データ領域は、図54(a)に示す通り、遊技制御プログラムおよび遊技制御データを含む各種のデータを記憶する。遊技制御プログラムは、遊技を進行させるための処理(遊技制御処理等)を含む各種の処理をメインCPU301に実行させる。また、遊技制御データは、遊技制御プログラムにより実行される各種の処理で用いられる。以上の第1データ領域の各種のデータは、遊技性に影響するデータが含まれる(例えば当選エリア抽選テーブル)。さらに、第1データ領域には、遊技制御プログラムで実行される処理で用いる各種のデータが一時的に記憶される領域(スタック領域等)を含む。
図54(a)に示す通り、第2データ領域は、表示情報用プログラムと表示情報用データとを含む各種のデータを記憶する。表示情報用プログラムは、上述した表示情報Hをメイン表示器40に表示させる処理をメインCPU301に実行させる。具体的には、表示情報用プログラムは、上述した表示情報制御処理を含む各種の処理をメインCPU301に実行させる。また、表示情報用データは、メイン表示器40に各表示情報Hを表示させるための各種のデータである。例えば、表示情報用データは、表示情報H毎の発光パターンデータが含まれる。発光パターンデータは、表示情報Hを表示させる場合に発光するメイン表示器40(7セグメントディスプレイ)のセグが特定可能である。メインCPU301は、表示情報Hを表示させる場合、当該表示情報Hの発光パターンデータで特定されるセグを発光させる。以上の第2データ領域の各種のデータは、遊技性に影響するデータが含まれない。また、第2データ領域には、表示情報用プログラムで実行される処理で用いる各種のデータが一時的に記憶される領域(スタック領域等)を含む。
空データ領域は、各種のデータが記憶されない領域である。具体的には、空データ領域には、数値「0」のみが記憶される。図54(a)に示す通り、第1データ領域と第2データ領域との間の領域は、全て空データ領域になる。なお、図54(a)の具体例では、メインRWMの記憶領域のうちAddr(アドレス)「XX(Y−1)0」(XおよびYは、十六進数で数値「0〜F」)からAddr「XX(Y−1)F」の範囲に空データ領域が設けられる。
ところで、遊技機を検査する場合、メインRWMが記憶する各データからダンプリスト(16進ダンプ)を生成し、ダンプリストを用いて、メインRWMが記憶する各データを確認する場合がある。メインRWMが記憶する各データを確認する場合、遊技性に影響する(比較的重要な)第1データ領域の各データと遊技性に影響しない第2データ領域の各データとを別々に確認可能である構成が好適である。そこで、第3実施形態では、ダンプリストにおいて、第1データ領域の各データと第2データ領域の各データとを容易に区別して確認可能な構成とした。
図54(b)は、第3実施形態におけるメインRWMの各データから生成されたダンプリストの具体例である。メインRWMの1個のアドレスには、1バイトのデータが記憶される。図54(b)では、各アドレスに記憶される各データを十六進数「xx」で表す。図54(b)における各「x」は「0〜F」の何れかを意味する。また、図54(b)における各「x」は相違する数値の場合がある。
上述した通り、第1データ領域は、連続した範囲のアドレスに設けられる。図54(b)の具体例では、Addr「XX00」からAddr「XX(Y−2)F」までの範囲に第1データ領域の各データが記憶される。また、第2データ領域は、第1データ領域と同様に、連続した範囲のアドレスに設けられる。
第3実施形態における第2データ領域の先頭は、メインRWMの記憶領域のうち16の倍数のアドレスに位置する。図54(b)の具体例では、第2データ領域の先頭のアドレスは、Addr「XXY0」(十進数で「163×X+162×X+16×Y+0」)である。図54(b)から把握される通り、メインRWMの記憶領域のうち16の倍数のアドレスの各データは、ダンプリストの左端の列(「+0」の列)に位置する。すなわち、第3実施形態の構成によれば、第2データ領域の先頭は、ダンプリストの左端の列に位置するとも換言される。
上述した通り、空データ領域と第2データ領域とは連続する記憶領域であり、第2データ領域の先頭は、16の倍数のアドレスに位置する。以上の構成では、図54(b)に示す通り、空データ領域の最後は15(十六進数で「F」)の倍数のアドレスに位置する。すなわち、空データ領域の最後は、ダンプリストの右端の列(「+F」の列)に位置するとも換言される。
また、第3実施形態の空データ領域は、16バイト以上の大きさである。以上の構成では、第1データ領域と第2データ領域との間に、16バイト以上の数値「00」のデータが介在する。また、上述した通り、空データ領域の最後は、ダンプリストの右端の列に位置し、ダンプリストの右端から左端までの横1行には、16バイト分のデータが表示される。以上の構成では、ダンプリストの各データのうち第2データ領域の直前の少なくとも1列の各データは、空データ領域の数値「00」を表示する。
図54(b)の具体例では、空データ領域が16バイトの場合を想定する。以上の場合、Addr「XX(Y−1)0」から始まる1行(Addr「XX(Y−1)0」からAddr「XX(Y−1)F」)の全てのデータが「00」と表示される。また、以上の具体例では、図54(b)に示す通り、第1データ領域は、Addr「XX00」からAddr「XX(Y−2)F」の範囲となる。
以上の第3実施形態によれば、メインRWMが記憶する各データから生成したダンプリストでは、第1データ領域の各データが表示される領域と第2データ領域の各データが表示される領域との間に、全てのデータが「00」の1行が介在する。以上のダンプリストでは、第1データ領域の各データと第2データ領域の各データとが区別が容易である。例えば、第1データ領域の各データを確認する場合、全てのデータが「00」の行より上側に表示された各データを確認すればよい。また、第2データ領域の各データを確認する場合、全てのデータが「00」の行より下側に表示された各データを確認すればよい。
<変形例>
以上の各形態は多様に変形される。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は適宜に併合され得る。
(1)各表示情報Hを切替える契機は適宜に変更してもよい。例えば、予め定められた操作部(例えば、設定変更ボタン)が操作される毎に、メイン表示器40が各表示情報Hを切替えて表示する構成としてもよい。また、表示情報Hが予め定められた時間間隔で切替わる構成において、表示情報Hを切替える時間間隔は適宜に変更することができる。例えば、約4.5秒から約5.5秒の予め定められた時間間隔で表示情報Hが切替えられる構成が好適である。
(2)上述の各形態において、各表示情報がメイン表示器40とは別の表示器により表示される構成としてもよい。例えば、指示表示器16に各割合情報R(a〜e)が表示され、貯留枚数表示器17に各識別情報I(a〜e)が表示される構成としてもよい。また、指示表示器16または貯留枚数表示器17の何れか一方により各表示情報Hが表示される構成としてもよい。指示表示器16は、2桁の7セグメントディスプレイである。しかし、表示情報Hを一度に表示するためには、4桁の7セグメントディスプレイを要する。そこで、上述した指示表示器16で各表示情報Hを表示する構成としては、識別情報Iを表示し、その後、該識別情報Iの遊技情報の大きさを示す割合情報Raを表示するという動作を識別情報I毎に指示表示器16に繰り返させる構成が考えられる。
以上の変形例のように、遊技者が視認可能な表示器(指示表示器16等)に表示情報Hが表示される構成では、表示情報Hを表示するために特別な操作を要する構成が好適である。例えば、遊技機1の内部に設けられる設定変更ボタンが遊技機1の管理者によって操作可能な構成において、設定変更ボタンが操作された場合に表示情報Hが表示可能な構成が考えられる。
(3)上述の各形態において、メイン表示器40の各7セグメントディスプレイは左右方向に一列に配置された。しかし、メイン表示器40の各7セグメントディスプレイの配置は適宜に変更できる。例えば、各7セグメントディスプレイを上下方向に一列に配置してもよい。また、各7セグメントディスプレイを2行2列の行列状に配置してもよいし、L字状またはコ字状に配置してもよい。
(4)上述の各形態において、各リングバッファ(X〜Y)は適宜に変更することができる。例えば、以上の各形態では、リングバッファを15個の単位記憶領域で構成したが、リングバッファが2個から14個の単位記憶領域で構成される構成としてもよい。以上の構成によれば、リングバッファを15個の単位記憶領域で構成する場合と比較して、リングバッファの記憶容量を削減することができる。
また、上述の各形態において、各記憶領域の大きさは適宜に変更することができる。例えば、上述した第1実施形態では、総累計記憶領域(A〜C)、規制期間記憶領域Dおよび総遊技記憶領域Eを4バイトに構成したが、例えば、以上の各記憶領域を3バイトで構成してもよい。
(5)上述の各形態において、リングバッファ、セット累積記憶領域、総累計記憶領域、規制期間記憶領域および総遊技記憶領域は、電源遮断時における初期化処理を含む各処理で初期化できない構成が好適である。ただし、仮に、以上の各記憶領域のデータが破壊された場合等において、コールドスタートする場合は、当該各記憶領域のデータが初期化される。
(6)上述の第3実施形態において、空データ領域には、遊技制御プログラムで実行される処理で用いられる各種のデータが一時的に記憶される構成としてもよい。また、空データ領域には、表示情報用プログラムで実行される処理で用いられる各種のデータが一時的に記憶される構成としてもよい。ただし、遊技制御プログラムで実行される処理および表示情報用プログラムで実行される処理の双方において、空データ領域に記憶される各データが用いられた場合(例えば、遊技制御プログラムおよび表示情報用プログラムの各処理で共通の記憶領域を書換え可能な場合)、表示情報用プログラムでの処理が遊技の結果に影響を与える可能性が完全には排除されない。以上の事情を考慮して、空データ領域に記憶される各データは、遊技制御プログラムで実行される処理および表示情報用プログラムで実行される処理の何れか一方のみで用いられる構成が好適である。
(7)上述の各形態では、「予め定められた遊技条件の成立毎に繰り返される単位期間の各々において一の単位期間における遊技情報の合計値を、遊技条件が成立する毎に複数の単位記憶領域に順次記憶する記憶手段と、単位記憶領域に記憶されうる遊技情報を更新する更新手段とを具備する」構成として、今回のセットが終了した場合、例えば、今回のセットでの払出枚数を単位記憶領域x1に記憶し、単位記憶領域x15の数値を破棄し、単位記憶領域x2から単位記憶領域x14までの数値を移動する構成を採用した(図21参照)。しかし、以上の構成に替えて、今回のセットが終了した場合、リングバッファの各単位記憶領域のうち最古の遊技情報を記憶する単位記憶領域を今回のセットにおける遊技情報で上書きする構成としてもよい。以上の構成によれば、上述した各形態と同様に、直近15セットの遊技情報がセット毎に単位記憶領域に記憶される。
(8)上述の各形態において、識別情報Iまたは割合情報Rが点滅表示態様において点滅する周期は、適宜に変更することができる。点滅表示態様において、例えば、約0.54秒から約0.66秒の時間間隔で識別情報Iまたは割合情報Rが点滅する構成が好適である。
(9)仮に、メイン表示器40の四辺が他の電子部品と近接する構成(以下「対比例」という)では、メイン表示器40とメイン制御基板300との間に不正な電子部品が実装されているか否かが確認し難くなる不都合が生じ得るという事情がある。特に、上述した第1実施形態の様に、メイン制御基板300に実装される各電子部品の表面積が一定の大きさ(6mm2)以上の場合、上述した不都合が顕在化し易い。図55(a)は、以上の対比例を説明するためのメイン制御基板300の断面図である。図55(a)の対比例では、メイン表示器40に電子部品xが近接して設けられる。
図55(a)の破線で表示された矢印は、不正な電子部品がメイン表示器40の下側に実装されているか否かを確認しようとした際に、管理者が視認可能な範囲を示す。図55(a)から理解される通り、対比例では、メイン表示器40に近接して設けられた電子部品xにより、メイン表示器40とメイン制御基板300との間を視認することができない。したがって、以上の対比例では、上述した不都合が生じ得る。以上の事情を考慮して、メイン表示器40の四辺の少なくとも一部が他の電子部品と近接しない構成が好適である。
図55(b)は、変形例におけるメイン制御基板300の断面図である。図55(b)の破線で表示された矢印は、図55(a)と同様に、管理者が視認可能な範囲を示す。図55(b)に示す通り、変形例におけるメイン制御基板300の表面には試験用領域が設けられる。試験用領域は、遊技機1の動作を試験するための試験用部品が実装可能である。例えば、遊技場に設置される以前に遊技機1の動作を試験する場合、メイン制御基板300の試験用領域に試験用部品が実装される。試験用部品からメイン制御基板300に各種の信号が入力され、遊技機1の動作が試験される。以上の試験用部品は、遊技者が遊技する場合は取り外されるため、試験用領域には電子部品が実装されない。
図55(b)の変形例では、試験用領域の近傍にメイン表示器40が実装される。また、試験用領域とメイン表示器40との間に他の電子部品が実装されない。以上の変形例によれば、メイン表示器40の四辺の少なくとも一部が他の電子部品と近接しないため、メイン表示器40の下側を視認し易くなる。したがって、メイン表示器40とメイン制御基板300との間に不正な電子部品が実装されているか否かが確認し難くなる上述した不都合が抑制される。
(10)上述の各形態において、上側縁部Eからメイン表示器40が設けられる領域までのメイン制御基板300の表面には電子部品は実装されない構成とした(図6参照)。また、メイン制御基板300の表面に、製造者名および機種識別子を表示した。以上の構成において、上側縁部Eからメイン表示器40までの間に、製造者名および機種識別子が表示される構成としてもよい。以上の構成では、上述した第1実施形態と同様に、メイン制御基板300の上側縁部E側から見た場合、メイン表示器40が他の電子部品と重ならないため、メイン表示器40とメイン制御基板300との間に不正な電子部品が実装されているか否かを確認し易いという効果が奏せられる。
(11)上述の各形態のBB状態は、297枚以上のメダルが払出された場合に終了したが、BB状態が終了するメダル枚数は以上の例に限定されない。例えば、465枚以上のメダルが払出された場合にBB状態が終了する構成としてもよい。
また、特定の図柄組合せが停止表示された場合、内部抽選処理の結果に関わらず入賞当選役が停止表示可能であるチャレンジ状態(いわゆる「CB」)に移行する構成としてもよい。以上のチャレンジ状態は1回の遊技で終了し、チャレンジ状態でメダルが払出された場合、上述したRB状態でメダルが払出された場合と同様に、単位記憶領域x1と単位記憶領域y1とが加算される。さらに、特定の図柄組合せが停止表示された場合、当選役の当選確率が上昇するSB状態に移行する構成としてもよい。以上のSB状態は1回の遊技で終了し、SB状態でメダルが払出された場合、上述したRB状態でメダルが払出された場合と同様に、単位記憶領域x1と単位記憶領域y1とが加算される。すなわち、チャレンジ状態またはRB状態でメダルが払出された場合、ボーナス割合と直近ボーナス割合とが上昇する。
チャレンジ状態に連続して移行可能とするMB状態を設けてもよい。MB状態は、例えば253枚以上のメダルが払出された場合に終了する。MB状態でメダルが払出された場合、上述したBB状態でメダルが払出された場合と同様に、単位記憶領域x1と単位記憶領域y1と単位記憶領域z1とが加算される。すなわち、MB状態でメダルが払出された場合、BB割合と直近BB割合とが上昇する。なお、MB状態の各遊技において、停止操作順序に応じて13枚または14枚のメダルが払出される構成において、MB状態を14枚以上のメダルの払出しで終了する構成としてもよい。以上の構成では、MB状態の1回目の遊技で、14枚のメダルが払出された場合、MB状態が1回の遊技で終了し、13枚のメダルが払出された場合、MB状態が2回の遊技で終了する。したがって、MB状態の1回目の遊技で、13枚のメダルが払出される停止操作順序を(例えばAT状態において)指示することで、MB状態において最大で27枚のメダルが獲得可能となる。
(12)本発明は、上述したパチスロ機のみならず、パチンコ機、その他の遊技機、ゲーム機一般に適用することができる。
例えば、遊技球を遊技領域に打出す遊技が可能であり、遊技領域に設けられた一般入賞口(電チュー等の電動役物)と特別入賞口とを含む各入賞口に遊技球が入賞した場合、予め定められた個数の遊技球が払出されるパチンコ機を想定する。以上のパチンコ機は、図柄を変動表示可能な可変表示装置を具備し、可変表示装置に特定図柄組合せが停止表示された場合、遊技球が特別入賞口に入賞可能な状態(以下「特別遊技状態」)に移行する。一般入賞口は、通常遊技状態および特別遊技状態を含む各遊技状態で遊技球が入賞可能になる。
以上の構成において、遊技が開始されてから予め定められた個数(例えば6000個)の遊技球が打出されるまでの期間を1セットとし、各セットにおいて払出された遊技球を各単位記憶領域x(1〜15)に記憶する。また、各セットにおける特別遊技状態で特別入賞口への入賞を契機に払出された遊技球を各単位記憶領域y(1〜15)に記憶する。さらに、各セットにおける一般入賞口または特別入賞口への入賞を契機に払出された遊技球を各単位記憶領域z(1〜15)に記憶する。また、1セットが終了する毎に、第1実施形態と同様に、各単位記憶領域の数値により総累積記憶領域およびセット累積記憶領域を更新する。ただし、セット数の合計がM回(Mは16以上の整数)に達した場合、総累積記憶領域の更新は停止する。以下、最初に遊技が開始されてからM回のセットが終了するまでを「総期間」という。
以上の構成によれば、直近15セットの特別遊技状態において特別入賞口への遊技球の入賞を契機に獲得した遊技球の個数が当該直近15セットで獲得した遊技球の総数に占める割合を算出し、メイン表示器40に表示可能である。同様に、一般入賞口および特別入賞口への遊技球の入賞を契機に獲得した遊技球の個数が当該直近15セットで獲得した遊技球の総数に占める割合を算出し、メイン表示器40に表示可能である。また、総期間の特別遊技状態において特別入賞口への遊技球の入賞を契機に獲得した遊技球の個数が当該総期間で獲得した遊技球の総数に占める割合を算出し、メイン表示器40に表示可能である。同様に、総期間において一般入賞口および特別入賞口への遊技球の入賞を契機に獲得した遊技球の個数が当該総期間で獲得した遊技球の総数に占める割合を算出し、メイン表示器40に表示可能である。
本発明の遊技機は、例えば以下の遊技機である。
本発明の遊技機は、遊技の進行を制御するとともに、遊技の進行に応じて遊技情報を更新する遊技制御手段(メインCPU301)と、遊技制御手段が表面に実装される特定基板(メイン制御基板300)と、透明な蓋部を含み、蓋部と表面が対面するように特定基板を収納可能であるとともに、特定の情報を表示する情報表示シールが蓋部に貼り付けられた基板ケース(基板ケース600)と、遊技情報を表示可能であるとともに、特定基板の表面のうち情報表示シールと対面しない領域に実装される特定表示手段(メイン表示器40)とを具備する。
以上の構成によれば、遊技情報を表示する特定表示手段は、当該遊技情報を更新する遊技制御手段と同一の基板(特定基板)に実装される。仮に、遊技制御手段が実装される基板(以下「第1基板」)と特定表示手段が実装される基板(以下「第2基板」)とが別々の対比例を想定する。以上の対比例では、特定表示手段に遊技情報を表示させるために、第1基板から第2基板に遊技情報を送信する必要がある。しかし、第1基板と第2基板との間に不正装置を介在させ、実際とは異なる遊技情報を不正装置から第2基板に送信させる不正行為が可能である。本発明の構成によれば、上述した不正行為が対比例と比較して抑制されるという効果が奏せられる。
また、本発明の構成によれば、特定基板の表面のうち情報表示シールと対面しない領域に特定表示手段が実装される。したがって、特定表示手段が表示する遊技情報が情報表示シールにより見え難くなる不都合が抑制される。
以上の課題を解決するために、本発明の遊技機は、遊技の進行を制御するとともに、遊技の進行に応じて遊技情報を更新する遊技制御手段と、遊技制御手段が表面に実装される特定基板と、透明な蓋部を含み、蓋部と表面が対面するように特定基板を収納可能であるとともに、特定の情報を表示する情報表示シールが蓋部に貼り付けられた基板ケースと、遊技情報を表示可能な略板状のディスプレイ部を含み、特定基板の表面のうち情報表示シールと対面しない領域に実装される特定表示手段とを具備し、ディスプレイ部は、特定基板の表面と略平行に設けられ、特定表示手段は、表面の外縁のうちの特定部分の近傍に設けられ、特定表示手段と特定部分との間に位置する表面には、何れの電子部品も実装されないことを特徴とする。
本発明の遊技機は、遊技の進行を制御するとともに、遊技の進行に応じて遊技情報を更新する遊技制御手段(メインCPU301)と、遊技制御手段が表面に実装される特定基板(メイン制御基板300)と、透明な蓋部を含み、蓋部と表面が対面するように特定基板を収納可能であるとともに、特定の情報を表示する情報表示シールが蓋部に貼り付けられた基板ケース(基板ケース600)と、遊技情報を表示可能な略板状のディスプレイ部を含み、特定基板の表面のうち情報表示シールと対面しない領域に実装される特定表示手段とを具備し、ディスプレイ部は、特定基板の表面と略平行に設けられ、特定表示手段は、表面の外縁のうちの特定部分の近傍に設けられ、特定表示手段と特定部分との間に位置する表面には、何れの電子部品も実装されないことを特徴とする。