JP2017535750A - 妊娠の予後を提供する方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、サンプルを直接質量スペクトル解析にかけることを含む妊娠の予後を提供する、および前記解析からもたらされた結果を5件の正常な妊娠から得られたサンプルから生成されたスペクトルと比較する方法に関する。本発明は、母体の体液および/または胚が培養された、または中に保たれている液体のサンプルを直接マトリクス支援レーザー脱離飛行時間型質量分析法にかけること、ならびに2,000および100,000m/zの間での質量スペクトルの検出を特徴とする。スペクトルのプロファイルにおける変化につながる、質量スペクトルの変化は、胎児発達および10妊娠の障害の特徴である。

Description

本発明は、サンプルを直接質量スペクトル解析にかけることを含む、妊娠の予後を提供する方法、および前記解析によるスペクトルと正常な妊娠から得られたサンプルから生成されたスペクトルとを比較する方法に関する。本発明は、母体の体液および/または胚が培養された、または中に保たれている液体のサンプルを直接マトリクス支援レーザー脱離飛行時間型質量分析法にかけること、ならびに2,000および100,000m/zの間での質量スペクトルの検出を特徴とする。スペクトルのプロファイルにおける変化につながる、質量スペクトルの変化は、胎児発達および妊娠の障害の特徴である。
母体胎児の健康(産科ケア)は、多くの世界の国家医療サービスの中心である。子癇や胎児異常/ジストレスのような、妊娠の合併症による補助医療から緊急出産まで妊娠の増加する医療化は、その予算のかなりの割合がマタニティおよびリプロダクティブヘルス(Maternity and Reproductive Health)に費やされていることを意味する。例えば英国において、国家の医療サービス予算(2010/11において34.4億ポンド)の3.2%が、今や補助医療と産科ケアとに費やされている。
感情的および財政的な観点から(合併症の妊娠および出産には、平穏無事な妊娠の10〜100倍の費用が個々の世帯にかかる)、新生児が「正常」、進行中および「無事」であるかどうかを検査することは、現在医療サービスに期待することである。過去50年間の医療におけるGDP支出の増加は、一つは現在産科と関連するものを含む増加する検査によるものである。このような検査の精度向上と並んで、ほとんど無視されているコストの指数関数的な上昇がある。現在、高い効果があるが、国民健康サービス、健康保険会社または個人であるエンドユーザーへの値ごろ感がある妊娠スクリーニング検査を開発する必要がある。
妊娠性絨毛性疾患(Gestational Trophoblastic Diseases)
妊娠性絨毛性疾患(GTD)は、多くの場合、実際は癌であるが、追加の臨床的特徴、形態学的特徴および時に病状のスペクトルを伴う妊娠の考慮される形態でもありうる、広範囲の妊娠関連疾患をカバーする。GTDは、ヒポクラテスにより紀元前400年ごろに最初に記述され、最終的には1895年に妊娠と関連付けられた。GTDは、侵入奇胎、絨毛腫および稀な胎盤部トロホブラスト腫瘍(PSTT)などの完全および部分的な胞状奇胎または悪性症例の前がん状態の疾患として存在する。悪性のGTDは、妊娠性絨毛性腫瘍または新生物(GTTまたはGTN)ということができる。GTDの初期の兆候は、膣出血および嘔吐を含む。しかし、妊娠性絨毛性腫瘍を患う女性は、特に、胎盤部トロホブラスト腫瘍において、より重篤な異常膣出血、および無月経を示す。
正常な妊娠の場合、hCG検査は、GTDの診断およびモニタリングの大部分を占める。多くの産科医のために、(超音波により確認されるような)正常な妊娠ではない場合、積極的な妊娠検査が潜在的なGTDを直ちに示す。いくつかの場合、特に絨毛腫では、腫瘍は、非常に侵襲的であり、がん専門医による迅速な介入が患者の生存の機会を保持するために不可欠である。
しかし、hCG検査および超音波のみでのGTDのマネジメントは、GTDのスペクトル内の多様で複雑な疾患の全体像を提供するには不十分である。問題は、検出しうるhCGの形態を識別(または多くを識別)しないhCGアッセイにおいて既に明らかであり、場合によっては、偽陽性および偽陰性が誤診および不必要な治療につながっている。これらの問題は、各アッセイにおいて認識されるエピトープに関して、hCGアッセイのより良い定義を導いているが、hCG変異体の産生をもたらす代謝の違いの根底にある根本的な問題を避けていない。hCG形態が総hCGの絶対量よりも重要であることが示唆されている。この定性的な問題には、定性的な解決策が必要である。
妊娠悪阻(Hyperemesis Gravidarum)
妊娠悪阻は、妊娠における持続的嘔吐として定義され、ケトーシス、低カリウム症および脱水症を伴う、体重の減少(AOCGにより定義されるように、米国では体重の>5%、またはRCOGにより定義されるように、英国では体重の>15%)をもたらす。したがって、単に初期の妊娠に伴うよく知られた「悪阻」の誇張された形態ではない。特に甲状腺機能での、血液量減少および代謝の異常は、母親および発達中の胎児両方に対して潜在的に生命を脅かす。一方、軽度および自己限定性の吐き気および嘔吐(悪阻)の経験は、妊娠中のすべての女性の80%によくある出来事である。
妊娠悪阻の早期診断は、潜在的な有害性のため臨床的に重要であり、管理しないことでこれらの症状が著しく悪化するように、胎児の喪失をもたらし、場合によっては母親の死亡をもたらす。妊娠悪阻の死亡率は、かなりのものであり、点滴による水分補給の治療の導入前では、百万人の出生あたり159人の高さであった。米国において、悪性悪阻の発生率は、英国よりもはるかに高く、年間38,000人の女性が入院となる。
静脈内輸液および電解質置換、チアミン補給ならびに心理的支援などの治療法を含む、症候的なアプローチに基づく管理とともに、悪性悪阻への普遍的に認められた説明または治療はない。それにもかかわらず、疾患の早期発見および治療介入は、管理を改善すると見られ、これに関して生化学的マーカーは、有用であろう。
直接的なつながりはまだ証明されていないが、hCGが妊娠中の悪性悪阻の最も可能性が高い原因であろうことがしばしば示唆されている。これはhCGレベルが予想外に高くなる傾向にある悪性悪阻の危険性がある女性の場合においてとりわけ正しい。より以前の研究は、検査された悪性悪阻のケースの36%において、hCGレベルが正常値の97.5パーセンタイルを超えていたことを明らかにした;しかし、単純に高hCGであることが必ずしも悪性悪阻に一致するとは限らない。
悪性悪阻に関連する、生化学的甲状腺機能亢進症は、甲状腺刺激ホルモン(TSH)受容体とアゴニスティックなhCG交差反応に関連するメカニズムに寄与しており、甲状腺機能亢進症のリスク因子に特定されている。TSHおよびhCG両方のアルファサブユニットは同一であるので、これらは、特に高い血中濃度である程度のアゴニスト効果を有する。hCGのこのような甲状腺刺激効果は、悪性悪阻の主な症状である、重篤な嘔吐および吐き気として現れることが知られており;非常にそのようであるのため、歴史的に甲状腺機能検査は、妊娠診断および患者管理における決定要因であった。さらに、hCGの酸性アイソフォームは、重篤な嘔吐および吐き気の遷延化したケースにおける原因因子であると推測されている。根本的な説明では、hCGの酸性アイソフォームは、追加のシアル酸リッチなグリコシル化の存在により、ホルモンのより長い循環半減期、よって記載の甲状腺刺激効果の悪化を促進するということである。重要なことに、最近の研究は、悪性悪阻におけるhCGの関与が単に定性的であるよりむしろ構造的であり、hCGの甲状腺刺激の形態が示唆されていることを示した。
子癇前症(Pre−eclampsia)
子癇前症は、高血圧および尿中の多量のタンパク質を特徴とする妊娠の疾患である。これは、肝機能障害、腎臓機能障害、肺水腫、ならびに神経学的および視覚的障害を引き起こすであろう。処置をしなければ、子癇前症は、子癇と呼ばれる、妊娠中に生命を脅かす発作の発生へと発展するであろう。検出されたとしても、初期の子癇前症は、複数の母体および胎児の副作用に関連している。全世界の妊娠の2〜8%に影響を与え、最も一般的には32週後であるが早ければ妊娠の20週から発症するであろう。32週以前に発症した子癇前症は、早期発症とみなされ、罹患率の上昇と関連する。ほとんどのケースでは、予定日より前に診断され、胎児と胎盤との分娩が唯一知られている子癇前症の治療である。
子癇前症の発症機序は、異常な胎盤形成が強い素因であるが、決定されていない。母体の免疫応答を含む多くの寄与および関連因子がある。子癇前症の影響の中心は、子宮胎盤の低酸素症、血管新生および抗血管新生タンパク質におけるアンバランス、酸化ストレス、母体の血管内皮機能不全、ならびに高い全身性炎症の結果として生じる存在である。疾患の多因子的性質を考えると、子癇前症を常に予測することは未だにできない。
多胎妊娠(Multiple pregnancy)
多胎妊娠は、双子、三つ子、四つ子などのように、女性が一つより多くの胚または胎児を妊娠している場合、発生する。多胎妊娠を見つけることは、通常超音波による複数の胎嚢の証明後、妊娠の10〜13週において確証される。妊娠の疾患を示すプロテインマーカーの分析は、数十年にわたり使用されているが、血清および尿のプロテオーム解析は、特に双子を確認する比較的新しいアプローチである。
自然流産(Spontaneous abortion)または流産(miscarriage)
自然流産(流産としても知られている)は、妊娠初期の一般的な合併症であり、胚または胎児が妊娠の最初の20週以内に自然死する場合、発生する。妊娠していることを知っている女性のうち、流産率は、約10%から20%であり、一方すべての受胎における割合は、約30%から50%である。約5%の女性は、連続して2回流産するが、女性は、複数流産することもある。このことについて早期に知ることは、産科医に介入する機会を提供でき、死産のリスクを潜在的に減少できる。
胚/妊娠早期
ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)は、胚発生において最も広く研究されているマーカーの一つである。産科のマーカーとして世界的に使用されているにもかかわらず、hCGは、その後に続くプロゲステロン産生の維持を通じて母体妊娠認知のシグナルに過ぎないものとしてしばしば見なされる。hCG分子は、グリコシル化の程度および代謝低下のステージに寄与するいくつかのアイソフォームを有し、そのうちいくつかは、「正常な」hCGの機能とは異なるより特異的な機能を現在有するであろう。正常または規則的または完全なままのhCG(頻繁に言及され、その後本実施例においてhCGとして示されるように)、妊娠中トロホブラストにより産生されるhCGの主たる形態であり、hCGαとhCGβとのサブユニットからなるヘテロダイマーである;しばしばベータhCGとして誤って呼ばれており、分類を必要とする本実施例の目的のために、hCGのベータサブユニットは、はっきりと区別される。
高度にグリコシル化されたhCG(hCGhまたは侵襲的トロホブラスト抗原(invasive trophoblastic antigen)、ITA)は、妊娠中、特に妊娠初期までに産生されたhCGの形態である。hCGβは、hCGの解離を通じてまたはhCGαの不在下における異所性発現を通じて生じるhCGβサブユニットの遊離型である。培養において胚の発生によるhCGの発現および生産について多くの研究があるが、特定のhCG異性体の産生を特定の機能または機能不全と関連付けたものはほとんどなく、ただ最近になって、in vitroでのhCG濃度の変動性が着床の可能性のマーカーとなりうることが示唆されている。いくつかの研究は、hCGhそのままを測定することが流産の正確な予測を提供しうることを示唆している。他にも、hCGhが高い精度で着床の日での妊娠が失敗することに対して、満期妊娠を同定するために使用できることを報告していた。したがって、妊娠の潜在的な失敗から成功した妊娠と区別するためにこのhCG異性体を同定することは有益でありうる。また、初期胚のプロテオミクス、セクレトーム、および代謝プロファイリングと成功した着床率との間に相関があることも指摘されている。したがって、セクレトームにおけるhCG異性体プロファイリングは、特に非侵襲的な方法で、生存能力のある胚の同定のためのカギになりうる。最近の研究が着床を予測するための幾つかの代謝および生化学的マーカーを示唆しているにもかかわらず、いかなる臨床的価値もまだ見出されていないことを考慮すると、これは重要である。
US2009/0075293は、サンプル中のhCGの分子異性体のような1以上の妊娠関連マーカーの有無を同定することにより胚の生存可能性を予測する方法を記載している。高品質の胚は、CRAbタンパク質の異性体であると考えられる、分子量9149〜9157の範囲におけるタンパク質を利用/代謝する胚の能力に基づいて低品質の胚と区別された。サンプルは、分析の前に、DDTによる処理およびアルブミンの除去により、処理された。前記方法は、特定のタンパク質の有無を同定することに基づいている。本発明の方法は、特定のたんぱく質の同定を必要としない。本発明は、健康な進行中の妊娠からの同等のサンプルから得られたスペクトルと比べて、スペクトルの全体のプロファイル、または特定の領域における変化を探す。
本明細書の方法は、MALDI−ToF質量分析などの直接質量スペクトル解析にかけて、妊娠女性から得られたサンプルの迅速なスクリーニングを特徴とする。また、補助生殖技術の処置中培養における胚を取り囲む液体(緩衝食塩水、胚盤胞培養培地)の分析も、MALDI−ToF質量分析などの直接質量スペクトル解析により、同様に分析される。分析は、サンプルまたは次のような、例えば脱イオン蒸留水またはその他の適切な希釈剤中の希釈物について直接行われるであろう。任意に、例えば蒸留脱イオンHOまたは0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)蒸留脱イオンHOでの1/2から1/1000の範囲での希釈は、濃縮サンプルに必要でありうる。結果として得られるスペクトルは、少なくとも2000m/zから100,000m/z、またはそれ以上の質量/電荷範囲で荷電イオンとして分析される。特定のピークの有無とは対照的に、全体、もしくは特定の領域またはその組み合わせでのスペクトルのプロファイルにおける変化は、健康な進行中の妊娠からの同等のサンプルから得られたスペクトルと比較される。これは、妊娠の予後を提供する。いかなる特定の公知のタンパク質を探すこと、またはプロファイルの変化を引き起こすたんぱく質を同定することを必要としない。
本発明は、サンプルを直接質量スペクトル解析にかけることを含む、妊娠の予後を提供する方法を提供する。前記方法によるスペクトルは、正常な妊娠から得られたスペクトルと比較することができる。
「直接質量スペクトル解析」とは、質量スペクトル解析から生成されたデータが前記方法で用いられること、およびサンプルに存在する成分の推定質量ではないことを意味する。
サンプルは、妊娠女性から得られたサンプル、または胚を取り囲む培養物および/または保管媒体のサンプルでありうる。
本明細書において、「胚(embryo)」は、受精後のいかなる細胞または細胞のグループを意味するが、子宮内への移植の前である。受精卵、割球、桑実胚、および胚盤胞を含む。
本明細書において、「妊娠の予後(Prognosis for a pregnancy)」は、胚の着床がうまくいく可能性を予測すること、および可能性を診断または予測することを意味し、つまり妊娠の疾患を患うまたは多胎妊娠である妊娠女性の予後を提供することである。本発明の方法は、染色体異常を有する胚を検出するために使用することもできる。妊娠の予後は、成功した進行中の妊娠または流産でありうる。本明細書において、「進行中の(ongoing)」妊娠は、予定日へと進むことが期待され、生児出生をもたらす正常な妊娠である。本明細書において、「妊娠の失敗(failing pregnancy)」は、生化学的妊娠、または自然流産(spontaneous abortion)/流産(miscarriage)、反復流産(recurrent miscarriage)をもたらす妊娠を意味する。
本方法は、妊娠の疾患の予後および/または診断、ならびに多胎妊娠の予後を提供するために使用することができる。これらの方法のために、サンプルは、妊娠女性から得られる。本明細書において、「妊娠の疾患(disorder of pregnancy)」は、子宮外妊娠、生化学的妊娠(biochemical pregnancy)、早期流産(EPL)、切迫流産、自然流産または流産、妊娠悪阻および妊娠性絨毛性疾患、胎盤機能不全、子癇前症、妊娠性糖尿病、前置胎盤、癒着胎盤、穿通胎盤、妊娠時胆汁鬱滞(Obstetric Cholestasis)、ならびに正常および生殖補助の両方における反復流産を含む。妊娠性絨毛性疾患は、奇胎妊娠、絨毛腫、および胎盤トロホブラスト腫瘍(placental trophoblastic tumour)(PSTT)を含む。本明細書において、用語「妊娠の疾患(disorder of pregnancy)」は、女性から得られたサンプル(すなわち、胚培養液体サンプルではない)を意味する場合、胎児異数性(fetal aneuploidy)のような胎児内部の状態を除く。
本発明の方法は、サンプルを得た際、子宮内妊娠、切迫流産、妊娠悪阻および妊娠性絨毛性疾患、ならびに多胎妊娠のような、すでに述べた妊娠の疾患のためのスクリーニング方法を提供する。本発明の方法はまた、胎盤機能不全、子癇前症、妊娠性糖尿病、妊娠時胆汁鬱滞、反復流産、ならびに正常および生殖補助の両方における自然流産のような、一般的には妊娠後期に生じるその他の妊娠の疾患(すなわち、サンプル採取後)を患うリスクの兆候を提供する。したがって、本方法は、診断的および予後的価値を有する。好ましくは、妊娠の疾患は、子癇前症、妊娠悪阻、または妊娠性絨毛性疾患から選択される。一実施形態において、妊娠の疾患は、妊娠性絨毛性疾患ではない。好ましくは、本方法は、多胎妊娠または自然流産の予後を提供するために用いられる。
本明細書において、「多胎妊娠(multiple pregnancy)」は、女性が双子、三つ子、四つ子、五つ子などのような、複数の胚または胎児を身ごもっている妊娠を意味する。
本明細書において、「生化学的(biochemical)」妊娠は、妊娠テストが陽性結果をもたらすが、胚が適切に着床できず、進行中の妊娠とはならない状態を意味する。
妊娠女性から得られたサンプルは、体液サンプルである。体液は、脳脊髄液、精液、膣液、間質液、組織吸引物(tissue aspirates)、唾液、ならびに朝起きてすぐの尿および中間尿サンプルなどの尿、血液および血清を含む。前記サンプルは、スポットカードサンプル(spot card sample)、例えば尿または血液スポットカードサンプルであってもよく、前記サンプルは、ろ紙またはその他の捕捉材料につけられ、将来の分析のために乾燥して保存できる。血液サンプルは、通常の瀉血法を用いて採取された全血サンプルでありうる。例えば、サンプルは、静脈穿刺を使ってまたは指腹での採血もしくはヒールプリックなどのピンプリックサンプルとして得ることができる。血液サンプルは、ろ紙またはその他の適切な血液スポット捕捉材料で捕捉された乾燥血液スポットでもよい。好ましくは、サンプルは尿サンプルである。
女性からのサンプルは、妊娠中どの時点であっても得ることができる。好ましい一実施形態において、サンプルは、妊娠初期、例えば妊娠4〜13週、好ましくは妊娠6〜11週、5〜7週および/または8〜11週において対象者から得ることができる。サンプルは、妊娠中期以後、すなわち妊娠14週以降、好ましくは16〜35週、より好ましくは18〜30週に得ることができる。
また、本方法は、補助医療により提供された、培養胚の成功した着床またはアウトカムなどの妊娠の予後を与えるために使用することができる。本方法は、進行中の妊娠または自然流産(流産)、生化学的陽性妊娠などの流産が後に続く、成功した移植のための予後を与えること、ならびに胚における染色体異常を検出することができる。本方法は、補助生殖技術の処置中培養において胚を取り囲む液体(緩衝食塩水、胚または胚盤胞培養媒体など)のサンプルにおいて実施することができる。これは、胚が保管または凍結される液体を含む。また、胚そのものから培養媒体で生じるいかなる液体、例えば胚盤胞の孵化後のものを含む。サンプルは、移植に先立ち、いかなる時点においても採取することができる。好ましくは、サンプルは受精後3〜5日に採取される。サンプルは、胚盤胞形成前または後のどちらか一方で採取することができる。サンプルは、レシピエントへ移植するすぐ前、すなわち0.5〜12時間前に採取することができる。
本明細書において、「染色体異常(Chromosomal abnormalities)」は、細胞が正常な染色体数、例えばヒトでは46から変化しているいかなる状態をも意味する。これらは、ダウン症候群、パトー症候群、ターナー症候群、クラインフェルター症候群、エドワーズ症候群、および23番染色体以外の致命的なトリソミーはもちろんトリプルXなどの、胎児の異数性を含む。
サンプル(母親または胚培養の液体)は、純サンプル(neat sample)でありうる。また、サンプルは、希釈または処理(濃縮、フィルター処理など)されうる。
好ましくは、サンプル(母親または胚培養の液体)は、希釈される。サンプルは、1/2(すなわち、1部の希釈剤に1部のサンプル)、1/5、1/10、1/100、1/200、1/500、1/1000、1/2500またはそれ以上に希釈されうる。もっとも好ましくは、サンプルは、1/1000、すなわち1000部の希釈剤に1部のサンプルとなるように希釈される。好ましくは、希釈剤は、水または0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)蒸留脱イオンHO、より好ましくは蒸留脱イオン水である。
サンプルをスポットカードまたは血液スポット捕捉材料に保管した場合、適切なバッファー、または希釈剤を用いて再構成することができる。好ましくは、希釈剤は、水または0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)蒸留脱イオンHO、より好ましくは蒸留脱イオン水である。
好ましくは、サンプル(母親または胚培養の液体)は、希釈の前に処理されない。このような処理は、興味あるタンパク質、例えばhCGを濃縮すること;例えばHPLCによりhCGを単離すること、汚染タンパク質、例えばアルブミンの除去、プロテアーゼ、例えばトリプシン消化、または分子内結合を崩壊または破壊するための化学物質での処理を含む。特に、サンプルは、還元剤で処理されないことが好ましい。より好ましくは、サンプルは、ジチオスレイトール(DTT)で処理されない。尿サンプルの場合、サンプルは、DTTで処理されないことが好ましい。
直接質量スペクトル解析中、スペクトルは、マトリクスを用いて生成される。適切なマトリクス化合物は、シナピン酸、フェルラ酸(FA)およびアルファ4−シアノヒドロキシケイ皮酸(CHCA)を含む。特徴的な分離質量ピークの強度は、特定のm/z値の範囲として測定される、または比が特定のm/zピークの相対存在量を決定する。スペクトルは、1000m/zから100,000 m/zの範囲にわたり分析される。好ましい範囲は、2000m/zから100,000m/z、4,000m/z〜35,000m/z、4,000m/z〜80,000m/z、10,000m/z〜75,000m/z、70,000m/z〜80,000m/z、2,000m/z〜14,000m/z;6,000m/z〜14,000m/z、6,000m/z〜8,000m/z、12,000m/z〜50,000m/z、20,000m/z〜50,000m/z;22,000m/z〜26,000m/z;30,000m/z〜40,000m/z;および35,000m/z〜40,000m/zまたはその組み合わせを含む。スペクトルは、全体として分析することができる、または1以上の部分的な範囲、もしくは領域、例えば2,000m/zから16,000m/z、および70,000m/z〜80,000m/zを分析することができる。トムソンユニット(Thompson Units)(Th)は、それ自体がkDaにおける質量に比例する質量:電荷(m/z)の領域を同定する。
ピークのクラスターは、図1に示すように、尿において見られる。
2,000m/zから6,000m/z−トリプシン阻害剤の代謝から生じ、大部分であるが独占的ではない。
6,000m/zから14,000m/z−ヒト絨毛性ゴナドトロピンのベータコア代謝物から生じ、大部分であるが独占的ではない。
14,000m/zから100,000m/z hCGならびにそのアルファおよびベータサブユニットの分子変異体であり、大部分であるが独占的ではない。
胚培養液体において一般的にみられるピークは、図4(および9)に示すように、異なる妊娠アウトカムの間で異なる。
MALDI−ToF MSを含む質量分析法などの、質量スペクトルを生成する方法は、通常、定量的な技術ではない。例えば、これらのスペクトルのY軸は、スペクトル内の質量ピークの「相対強度」の指標であるが、一つのサンプルともう一つのサンプルとの質量ピーク間のものではない。これを克服するために、正規化は、Y軸の値をサンプルスペクトル間で比較可能にする必要がある。したがって、直接質量スペクトル解析から得られたスペクトルは、好ましくは正規化される。スペクトルは、データ処理をされ、質量スペクトルの相対的比率の正規化された統計的に決定された指標(normalised statistically determined index)となる。これは、定性的な質量スペクトルを定量的な値に変換する。正規化は、データの繰り返しおよび不一致を減少するためのデータ構造を生成する処理である。いくつかの正規化技術が可能である。典型的な正規化方法は、与点での総面積のパーセンテージ、二乗差および差の比を含む。パーセンテージ差は、以下のように計算される。
この際、Yrefは、スペクトルの最小の測定されたY値であり、Y1は、各点のY値である。
二乗差は、以下のように計算される。
比の差は、以下のように計算される。
したがって、質量スペクトルからのデータは、スペクトルに示される定性的変化の定量的尺度を提供するために操作(正規化)される。
好ましくは、スペクトルモデルは、データ処理の方法により製作され、設定された範囲内での質量スペクトルの相対的割合の正規化された統計的に決定された指標となる。このことは、任意の与えられた質量値での平均値および百分率の変動がモデル化されうるように、全てのスペクトルを比較可能にする。
規定範囲内での質量スペクトルの相対的割合の正規化された統計的に決定された指標は、興味のある規定エリアまたはその組み合わせ、例えば2000〜14000m/z;6000〜14,000m/z;12,000m/z〜50,000m/z、30,000m/z〜40,000m/zおよび14,000から100,000m/zにおける質量スペクトルの曲線下の全面積を用いることから計算することができる。その後、これは、特定の疾患である患者からのサンプルにおいて変化する質量領域の相対強度を計算するために使用することができる。
質量スペクトルの曲線下の面積は、質量スペクトルを所与の値のm/zの多くの瓶に分割することにより計算される。本明細書中、「瓶」は、通常の統計的意味を有し、例えば統計分析においてデータがソートされた一連の数値範囲の一つである。例えば、瓶は、100m/z、50m/z、25m/z、10m/zまたは5m/zのサイズでありうる。使用される瓶のサイズが小さいほど、方法がより洗練される。スペクトル内での興味のある2以上の領域が分析された場合、異なるサイズの瓶が各領域のために使用することができる。例えば、1,000〜10,000m/zの範囲は、10m/z瓶を用いて分析された14,000〜100,000m/zの範囲と共に5m/z瓶を用いて分析することができる。
相対強度(Y軸値)は、「二乗差(square of difference)」法により計算することができ、よって比較可能なY値が全ての瓶に与えられる。この方法において、スペクトルの最小のY値(Yref)をすべての瓶でのY値から減算して、差を二乗した。二乗差を計算するのに使用される式=(y1−yref)および計算された二乗差を「相対強度」と名付けた。
サンプルにおける各質量瓶での相対強度は、MATLAB(登録商標)、Stats Direct(登録商標)およびOrigin 8(登録商標)などの市販の統計的検定を用いて捕捉できる。
好ましくは、各サンプルは、標準スペクトルモデルと比較される。「標準スペクトルモデル(reference spectral model)は、健常な妊娠で得られたサンプルの回収物の統計分析から決定された、設定範囲内での期待質量である。本明細書において、「正常で健康な(normal healthy」妊娠女性は、妊娠疾患ではない女性である、または培養胚の成功した移植後で進行中の妊娠である女性である。好ましくは、期待質量の標準スペクトルモデルは、一致する妊娠期間においてサンプルの回収物の統計分析から決定される。サンプルは、同じサンプルタイプから生成された標準スペクトルと比較され、例えば培養液体サンプルは、母親のサンプルではなく、胚培養液から生成された標準スペクトルと比較され、逆の場合も同じである。質量変化、相対強度の増加もしくは減少、または標準スペクトルと比べてサンプルスペクトルにおける2以上のピークの間での相対強度の比の変化などの、あらゆる変化は、妊娠の予後における変化の指標でありうる。例えば、妊娠疾患に関連しているピークの相対強度における増加は、妊娠疾患の存在の指標でありうる。好ましくは、範囲は、約500m/z〜100,000m/zの間であり、例えば1,000m/z〜75,000m/z、2,500m/z〜50,000m/z、5,000m/z〜25,000m/z、6,000m/z〜14,000m/zもしくは12,000m/z〜50,000m/zまたはその組み合わせである。もっとも好ましくは、前記範囲は、6,000m/z〜14,000m/zである。好ましくは、期待質量のスペクトルモデルは、同じタイプのサンプル、例えば一致する妊娠期間または胚齢における母親または胚培養の液体の収集物の統計分析から決定される。
好ましくは、スペクトルモデルは、データ処理の方法により作製され、設定範囲内での質量スペクトルの相対的比率の正規化された統計的に決定された指標となる。このことは、任意の所与の質量値での平均値および百分率の変動がモデル化されうるように、全てのスペクトルを比較可能にする。
好ましくは、上記設定範囲内での質量スペクトルの相対的比率の正規化された統計的に決定された指標から生成された、パラレルな「疾患」モデルは、妊娠疾患を患う妊娠女性、またはうまく着床できなかった胚からの培養液体サンプルから得られたサンプルから作製される。サンプルからのスペクトルは、その後同じタイプのサンプルから生成された疾患モデルと比較することができる。妊娠疾患または着床しにくい胚に関連する質量またはピークの変化の存在は、妊娠疾患または着床および/もしくは妊娠の予後不良の指標でありうる。
スペクトルがデータ処理の方法を受け、質量スペクトルの相対的比率の正規化された統計的に決定された指標をもたらす時点で、いかなる有意な質量変化は、所与の疾患または診断的有用性に起因しうる。
標準スペクトルモデルおよび疾患モデルは、その後「ホットスポット(hot spots)」、すなわち2つのモデルの間のポイントまたは領域の違いを同定するためにプロットすることにより比較される(例えば、図4に示される)。これは、ピークのサイズにおける減少もしくは増加、またはピークの出現でありうる。ポイントの違いは、その後妊娠の予後を決定するために使用することができる。これは、適切なアルゴリズムを用いて行うことができる。
さまざまな状態における分析のための好ましい範囲およびその組み合わせを以下に示す。
妊娠性絨毛性疾患(GTD):35,000〜45,000m/z、好ましくは37,600〜39,600m/z。
悪性悪阻:22,000〜40,000m/z;好ましくは11,000〜26,000m/z、および/または32,500〜34,500m/z、および/または35,000〜37,000m/zおよび/または37,500〜40,000m/z。
子癇前症:2,000〜100,000m/z;好ましくは14,000〜100,000m/zおよび/または2,000〜14,000m/z;特に6,000〜8,000m/z。
成功した胚移植:22,000〜40,000m/z;好ましくは22,000〜26,000m/zおよび/または35,000〜40,000m/z。
失敗した移植:9700〜10,000m/zおよび/または7,500〜8,000m/zおよび/または10,500〜12,000m/z。
胚培養液からの妊娠のアウトカム:12,000〜50,000m/z。好ましくは4600〜4700m/zおよび/または6400〜6500m/zおよび/または9100〜9200m/z。また、好ましい範囲は、15,800〜16,100m/zおよび/または約36,400m/zおよび/または9,000〜9500m/z,および/または8,400〜8,700m/zおよび/または約28,000m/zを含む。
自然流産:6000〜12000m/z。好ましい範囲は、6000〜6050m/zおよび/または6450〜6500m/zおよび/または9350〜9400m/zおよび/または11150〜11200m/zおよび/または11800〜11850m/zを含む。
多胎妊娠:6000〜14000、好ましくは9000〜13000。その他の好ましい範囲は、12500〜12550m/zおよび/または10300〜10350m/zおよび/または9600〜9650m/zを含む。
上記すべての状態のために、分析は、単一の範囲または任意の上記範囲の組み合わせで行うことができる。
本方法は、胚培養液を分析することにより胚において異数性などの染色体異常を検出するために使用することができる。胚における染色体異常を検出するための現行の方法は、その後遺伝分析に用いられる発生中の胚からの細胞の除去を必要とする。これは、単純な染色体分析が存在する染色体の数および異数性を同定するために実施されるPGS(フルネームを入れる)でありうる。また、遺伝的状態は、配列異常を探すことにより同定することができる。本発明の方法は、培養液から染色体異常を同定することができ、よって細胞を除去する必要がないままで、いかなる胚への害のリスクを取り除く。
好ましくは、本方法は、胚移植に先立ち、成功した胚移植の予後を提供するために使用される。移植後の胚の成功した移植の可能性は、胚を取り囲む培養液のサンプルからの22,000m/z〜40,000m/zの範囲においてスペクトルを分析することにより評価することができる。培養液サンプルでの約22,000m/z〜26,000m/zおよび約35,000m/z〜40,000m/z範囲における異常なピークの存在は、成功した移植の可能性が低い胚の指標でありうる。サンプルは、好ましくは受精後3〜5日の時点で得られる。得られた結果は、進行中の妊娠となる、成功した移植の可能性を基に胚を採点するために使用することができる。本発明の方法を使用して得られた結果は、従来の(ガードナースコアリング)方法と比較して改善されている(図6参照)。また、信頼できる結果は、初期段階、例えば移植直前、5日目とは対照的に受精後3日目に、本発明の方法により得ることができる。これは、意思決定および胚選択の時間をより提供する。
好ましくは、本方法は、胚移植後、成功した胚移植の予後を提供するために使用される。胚移植後の女性からの尿サンプルでの質量変化はまた、胚がうまく移植されたのかどうかを示すことができる。約9,700m/zから10,000m/z範囲におけるピークの減少または消失がある、および/またはおおよそ約7,500m/zから8,000m/zおよび約10,500m/zから12,000m/zでの異常に上昇したピークを有する胚移植後の女性からの尿サンプルは、移植失敗の指標である。
4600から4700m/z、6400から6500m/zおよび9100から9200m/zの特定の領域は、サンプル間、または胚を取り囲む培養液における妊娠の異なるアウトカムの予後を提供するために使用できる「ホットスポット(hot spots)」間での質量スペクトル差の領域と確認された(図5参照)。また、差の領域は、予測アルゴリズムを生成するために使用できる。図7および8に示すように、ホットスポットは、スペクトルにおいて確認することができ、その後これらの差の領域は、妊娠の予後を提供するために使用できるアルゴリズムを組み立てるために使用することができる。培養液サンプルにおける約15,800m/zから16,100m/z、約36,400m/z、約9,000〜9,500m/z、約8400m/z〜8700m/zおよび約28,000m/zならびにその組み合わせの領域のピークは、アルゴリズムを発展するために使用できる。適切なアルゴリズムを生成する方法は、当業者に公知である。
好ましくは、本方法は、母親のサンプルの分析により多胎妊娠を検出するために使用される。双胎および三胎妊娠を検出することは、通常、超音波による複数の胚嚢の確認後、妊娠早期に確立される。妊娠疾患を示すたんぱく質マーカーの分析は、数十年間使用されているが、血清および尿のプロテオーム解析は、特に双子を確認するための比較的新しいアプローチである。本発明の方法は、MALDI ToF MSによる尿のスペクトル分析の相互関係を示すために使用でき、単胎から多胎妊娠を確認する。
多胎妊娠の検出を分析するための好ましい範囲は、6,000m/z〜14,000m/zである。母親のサンプルにおける約10,300m/zから10,350m/z、約9,600〜9,650m/z、および約12500m/z〜12550m/zならびにその組み合わせの範囲でのピークは、アルゴリズムまたは意思決定の樹状図を開発するために使用できる。正常な妊娠と比較してタンパク質プロファイルの変化は、両方の範囲において発生する。
好ましくは、本方法は、母親のサンプルの分析による子癇前症の予後を提供するために、および/または子癇前症を検出するために使用される。子癇前症の検出および/または予後を分析するための好ましい範囲は、14,000m/zから100,000m/zであり、また2,000m/zから14,000m/z、好ましくは6,000〜8,000m/zの低質量の範囲である。正常な妊娠と比較してタンパク質プロファイルの変化は、両方の範囲において発生する。好ましくは、妊娠初期に採取されたサンプルの2,000m/z〜14,000m/zの範囲における質量シフトは、子癇前症が後期に発症しそうであることを示す。6029m/z、6538m/zおよび/または6599m/z±5m/zでのピークの変化は、図10および11に示すように、子癇前症を示す。したがって、陽性結果は、患者が予防的治療、例えばアスピリンおよび低分子量ヘパリンを与えられるべきことを示す。
好ましくは、本方法は、母親のサンプルの分析から妊娠悪阻の存在を検出するために使用される。妊娠悪阻に関して、分析のための好ましい範囲は、22,000m/zから40,000m/zである。正常に妊娠している女性からのサンプルにおいて、ピークは、22,000m/zから26,000m/z、35,000m/zから37,000m/zおよび37,500m/zから40,000m/zの範囲内で見られる。妊娠悪阻の患者からのサンプルにおいて、32,500m/zから34,500m/zあたりに異常なピークが出現し、これは疾患を示す。37,089.22m/zでの正常な妊娠サンプルで見られるピークは、より低いm/zへシフトし、そのため図3に示すように、異常なピークが妊娠悪阻の患者においてH1では33,670.68およびH2では33,674.34に出現する。
好ましくは、本方法は、母親のサンプルの分析から妊娠性絨毛性疾患の存在を検出するために使用される。妊娠性絨毛性疾患(GTD)に関して、分析のための好ましい範囲は、35,000m/zから45,000m/zである。正常に妊娠している女性からのサンプルにおいて35,000m/zから37,500m/zで見られるピークの質量シフトは、GTDで発生する。約37,600m/zから39,200m/zの範囲へのピークのシフトは、奇胎妊娠を示すものでありうるし、約37,900m/zから39,600m/zの範囲へのピークのシフトは、絨毛腫を示すものでありうる。特に、図2に示すように、正常な妊娠で見られる、36,687m/zあたりのピークと比較して、38,405m/zあたりのピークは、奇胎妊娠を患う患者において見られ、38,803m/zあたりのピークは、絨毛腫を患う患者において見られる。
質量スペクトルの分析は、適切なコンピュータプログラムを用いて容易に判断することができる。コンピュータはまた、妊娠疾患、または成功した移植の可能性の指標を提供するために適切なアルゴリズムでプログラムされてもよい。
直接質量スペクトル解析は、質量分析法により行うことができる。適切な質量分析技術は、高速原子衝撃(FAB)、化学イオン化(CI)、大気圧化学イオン化(APCI)、エレクトロスプレーイオン化(ESI)、マトリクス支援レーザー脱離/イオン化(MALDI)、四重極型質量分析計、四重極イオントラップ、四重極イオントラップ、オービトラップ、四重極イオントラップなどのイオントラップ、フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴質量分析(FTMS)、イオンサイクロトロン共鳴(ICR)または上記の組み合わせを含む。好ましくは、直接質量スペクトル解析は、MALDI−飛行時間型(MALDI−TOF)質量分析法により行うことができる。
また、
a)サンプルを得ること
b)前記サンプルを直接質量スペクトル解析にかけること;および
c)前記分析によるスペクトルと正常で健康な進行中の妊娠のサンプルから得られた質量スペクトルとを比較して、前記サンプルからのスペクトルが妊娠の予後不良を示すかどうかを決定すること
を含む、妊娠の予後を提供する方法をも特徴とする。
好ましくは、本方法は、妊娠疾患の予後および/または検出を提供し、分析によるスペクトルは、正常で健康な妊娠、特に正常で健康な単胎妊娠の女性からのスペクトルと比較される。
また、本方法は、培養胚の成功した移植の予後を提供し、分析によるスペクトルは、うまく移植された、すなわち正常な妊娠をもたらす胚を取り囲む液体からのスペクトルと比較される。
本明細書中、動詞「含む」は、通常の辞書の意味であり、非排他的な包含を意味する。すなわち、1以上の特徴を含むための「含む」(または派生語のいずれか)の使用は、さらなる特徴をも含むことの可能性を排除しない。「望ましい」(または派生語のいずれか)は、好ましいが必須ではない1つ以上の特徴を示す。
本明細書(添付しているあらゆる請求項、要約および図面)で開示された全てまたは任意の特徴、および/または開示されたいかなる方法またはプロセスの全てまたは任意の工程は、少なくともかかる特徴および/または工程いくつかがお互いに背反する組み合わせを除き、任意の組み合わせで組み合わせることができる。
本明細書(添付しているあらゆる請求項、要約および図面)で開示された各特徴は、特に明記しない限り、同じ、同等または同様の目的を果たす別の特徴により、置換することができる。したがって、特に明記しない限り、開示された各特徴は、同等または同様の特徴の一般的な系の単なる一例である。
本発明は、前述の実施形態の詳細に限定されない。本発明は、本明細書(添付しているあらゆる請求項、要約および図面)で開示された特徴からなる、いかなる新規の発明、またはいかなる新規の組み合わせ、またはそのように開示されたいかなる方法またはプロセスからなる、いかなる新規の発明、またはいかなる新規の組み合わせにまで及ぶ。
本願は、以下の図面を参照する下記実施例で説明される。
図1は、サンプルから生成されたスペクトルにおける関心領域を示す。 図2は、本実施例において分析された3つのサンプルからの3つのスペクトルのオーバーレイから得られたMALDI−ToF質量スペクトルを示す;正常、奇胎および絨毛腫の妊娠の尿サンプル。きちんとした正常な妊娠の尿は、正常な状態を表す36,687m/zのピークを示す。奇胎妊娠の尿は、7,600m/zから39,200m/zの範囲で38,405m/zのピークを示し、絨毛腫の尿サンプルは、37,900m/zから39,600m/zの範囲内にある38,803m/zのピークを示す。 図3は、悪性悪阻のスペクトルと比較した、正常な妊娠の尿の14,000m/zから100,000m/zの範囲における期待ピーク領域の(オーバーレイ後、積み重ねた)MALDI−TOF質量スペクトルを示す。23897m/z、36123m/zおよび38405m/zでの最も高いスペクトルに示されるピークは、通常の状態を示す。図の下半分において、33670m/zおよび33674m/zのピークは、悪性悪阻を患う女性の尿に由来し、37089m/zでの正常な妊娠の量サンプルのスペクトルに隣接して示される。 図4は、進行中の妊娠、自然流産、生化学的妊娠、陰性妊娠をもたらすまたは胚が染色体異常である胚を取り囲む培養液のサンプルから得られたスペクトルにおけるホットスポットの同定を示す。異なるアウトカムを見渡すことで、変化の領域を見ることができる。これらの領域またはホットスポットは、例えば、相対的に、お互いの割合として、または比率として比較することができる。領域は、それ自身が質量(Kda)に比例する質量:荷電(m/z)の領域を同定するトンプソンユニット(Thompson Units)(Th)を単位として同定される。瓶は、相違が見られる任意のサイズおよび任意の領域で作ることができる。 図5は、3つのホットスポットを用いて進行中の妊娠と陰性妊娠との区別を示す。3つのホットスポットのみ、4600から4700m/z、6400〜6500m/z、および9100〜9200m/zを用いることで、特に妊娠と陰性妊娠との合理的な区別を得ることができるが、妊娠と妊娠損失(生化学的妊娠および自然流産/流産)との間にはかなりのオーバーラップがある。 図6は、自覚的視覚胚盤胞スコアリング(subjective visual blastocyst scoring)(Gardner)と、我々のベストエンブリオセクレトームスコアリングテスト(Best Embryo Secretome Scoring Test)(BESST)、成功した進行中の妊娠となる胚の可能性とを比較する単純相関を示す。1st Click=スピアマン順位相関 rho=0.4。P=0.005(有意である)。 図7は、アルゴリズムにおいて我々にとってホットスポットがどのように同定することができ、選択することができるのかということに関する例を示す。 図8は、アルゴリズムの開発を示す。ホットスポットおよびホットスポット領域に関わるより複雑な分析を用いることにより、全アウトカムに対して最低限60%陽性適中率を達成するために段階的に新たな領域に追加することで、アウトカムをベースとして確立できるアルゴリズムをデザインすることが可能である。矢印は、57%まで正常な妊娠を開始するであろう胚盤胞を同定する確率が増加することを示す。 図9は、胚培養液のMALDI ToF MS後の平均スペクトルの2000から80000m/zの質量範囲を示す。進行中の妊娠のプロファイルは、生化学的妊娠、自然流産(SAB)、異数性の胚および着床されなかった胚(犠牲妊娠)のプロファイルと比較される。 図10は、6000〜12,000m/zでの28の正常なコントロールおよび12の子癇前症サンプルの正規化されていない平均スペクトルを示す。矢印は、最も豊富なイオンシグナルを示し、そこでは強度が子癇前症と正常なコントロールとの間で異なる。 図11は、子癇前症と正常なコントロールグループボックスとの示差質量(Differential Masses)および算出された統計的有意性(p≦0.05)を有する選択された質量瓶のウィスカプロットを示す。m/z=6029(プロット(a))、6538(プロット(b))および6599(プロット(c))。 図12は、妊娠5〜7週(a)および妊娠8〜11週(b)の尿のスペクトル(6000〜14000Th)を示す。パネルは、妊娠における各期間の、多数の胚(multiple embryos)のプロファイルと一つの胚(singleton embryos)のプロファイルとを比較する。後述の意思決定の樹状図を構築するために用いられた、ホットスポット1、2、および3を矢印で示す。 図13は、多胎妊娠の存在を決定するために使用された意思決定の樹状図を示す。 図14は、進行中の妊娠である女性および自然流産した女性のサンプルのスペクトルを比較する。
実施例1 妊娠性絨毛性疾患
本実施例において、我々は、GTD状態を示すm/z変異のMALDI分析の方法を示す。
結果
正常に妊娠している患者の尿サンプルの分析は、14,000m/zから100,000m/zの質量範囲内でピークを示した。質量は、35,000m/zから37,500m/zの範囲内のピークを有する正常な妊娠から奇胎妊娠サンプルにおいて37,600m/zから39,200m/zおよび絨毛腫サンプルにおいて37,900m/zから39,600m/zの異常なピークへとシフトする。これらのシフト(同様の範囲に他のピークがない場合)は、疾患を示す。本実施例において、異常なピークは、本実施例では36,687m/zであった、正常な妊娠で見られるものと比較して、奇胎妊娠では38,405m/zおよび絨毛腫では38,803m/zである(図2)。
実施例2 悪性悪阻
ここで、我々は、悪性悪阻である患者における質量シフトを区別することによりhCGの分子形態を同定する方法を説明する。
結果
正常に妊娠している患者の尿サンプルの分析は、14,000m/zから100,000m/zの質量範囲内でピークを示した。質量は、22,000m/zから26,000 m/z、35,000m/zから37,000m/zおよび37,500m/zから40,000m/zの範囲内のピークを有する正常な妊娠から悪性悪阻の患者からのサンプルにおける32,500m/zから34,500の異常なピークへとシフトし、疾患を示す。本実施例において、異常なピークは、H1の33,670.68m/zおよびH2の33,674.34m/zであり、これらは本実施例では37,089.22m/zであった、正常な妊娠で見られるものと比較して、より低いm/zである(図3)。
実施例3 子癇前症
MALDI−ToF MSによる尿の直接分析は、子癇前症が進行する患者の高い(>14,000m/z超)および低い(>2000m/z〜14,000m/z)質量範囲でのタンパク質プロファイルにおける変化を明らかにする(図10&11参照)。
これらの変化は、臨床での子癇前症を特徴づけるだけではなく、受胎後および妊娠初期の期間での低質量プロファイルのプロファイルの変化は、おそらく子癇前症が進行しており、母親および胎児の疾病率を減少させるためにアスピリンおよび低分子量ヘパリンなどの予防的治療を受けるべきである人を予測できる子癇前症を患い続けていた女性から得られたサンプルは、6,000から8,000m/zの間でスペクトルにおける変化を示した。特に、6029m/z、6538m/zおよび/または6599m/z(±5m/z)でのピークにおける変化は、図10および11に示すように子癇前症の患者で発生した。
実施例4 胚/妊娠早期
本実施例において、我々は、胚移植、子宮腔内受精、もしくはその他の生殖補助方法後の、または自然妊娠による女性の尿、ならびに妊娠の評価、診断および予後のための培養での胚の移植前培地において、着床もしくは着床の可能性または両方を示すm/z変異のMALDI ToF MS分析の方法を説明する。
結果
正常に妊娠している患者の尿および胚培養液サンプルの分析は、2,000m/z〜14,000m/zおよび14,000m/zから100,000m/zの質量範囲内でピークを示した。質量は、22,000m/zから26,000m/z、35,000m/zから37,000m/zおよび37,500m/zから40,000m/zの範囲内のうまく着床した生殖補助方法の胚盤胞の培養液から培養液における22,000m/zから26,000m/zおよび35,000m/z〜40,000m/zの異常なピークへとシフトする。
胚移植後の女性の尿サンプルは、9,700m/zから10,000m/zのピークで独特なプロファイルを示し、これらの領域において減少したピークもしくはピークなし、および/または異常に上昇したピーク、典型的には失敗した移植および胎児の異数性に関連した、7,500m/zから8,000m/zおよび10,500m/zから12,000m/zのいずれかに対して、自然および進行中の妊娠において見られるものと比較できる。
培養液および妊娠早期尿両方の分析において、失敗するであろう(生化学的またはSAB)または決して陽性の妊娠テストをもたらさない(陰性妊娠)であろう妊娠から生存可能な進行中の妊娠を区別するために特定の領域の質量スペクトルプロファイルにおける変異を使用することが可能である(図9)。
実施例5 MALDI−ToF MSを用いて使用済み胚盤胞培養培地におけるセクレトームパラメータの非侵襲解析を用いて妊娠のアウトカム(pregnancy outcomes)を予測する
研究デザイン、サイズ、期間:75サンプルのMALDI ToF質量分析法を用いた胚培養の使用済み培地およびそれに続く妊娠アウトカムとの相関を分析する研究が行われた。
材料、設定および方法:胚移植の前に培養における胚盤胞の使用済み培養培地を所定のARTサイクルの一部として収集し、−20℃で保存した。サンプルは、凍ったまま分析ラボラトリーへ送られ、上記マトリクス支援レーザー脱離イオン化(MALDI)、飛行時間型(ToF)質量分析法(MS)にかけられた。
主な結果および偶然の役割:スペクトルのデータを12,000から50,000m/zの範囲で収集し、正規化した。スペクトルデータの定量的特性は、培地コントロール(n=5)と同時に4つのグループ:妊娠 進行中(n=32)、妊娠 自然流産(n=11)、妊娠 生化学的(n=9)および妊娠せず(陰性妊娠テスト)(n=23)を比較するために使用された(図4および5参照)。MALDIを用いるこの方法(ベストエンブリオセクレトームスコアリングテスト(BESST)と名付けた)は、それを自覚的視覚胚盤胞スコアリング(Gardner)および成功した進行中の妊娠となる胚の可能性と比較することにより検証された(図6)。
m/zのばらつきを利用するアルゴリズムは、各アウトカムを予測するためにデザインされ、すべての区分は、20未満のカットオフ基準の組み合わせを用いて割り当てられた。すべてのアウトカムは、たった5%の誤った分類と95%の正確さとで予測できた(1fp生化学的、1fpSABおよび2fp妊娠)(図7および8参照)。
実施例6 自然流産/流産
妊娠の検査が陽性であり、米国のARTセンターに参加している女性の121の尿サンプルを分析する研究が行われた。妊娠6〜10週の尿がMALDI ToF MSにより分析されて、進行中の単胎妊娠アウトカムと相関していた。サンプルは2014年3月から12月にかけて収集および分析された。
材料、設定および方法:尿サンプルは、IUI後、またはART後自然妊娠した女性から得られ、凍ったまま分析ラボラトリーへ送られた。解凍するとすぐに、サンプルは、そのままの尿またはdHOで10〜1000倍希釈されたもののいずれかで、マトリクス支援レーザー脱離イオン化(MALDI)、飛行時間型(ToF)質量分析法(MS)にかけられた。
主な結果および偶然の役割:質量スペクトルデータは、妊娠女性の尿のMALDI ToF MS後、6,000から14,000m/zの領域で分析された。スペクトルデータは、正規化され、プロファイルの定量的特性がアウトカム:進行中の妊娠(n=111)、およびその後の自然流産(n=10)の間で比較された。m/zのばらつきを利用するアルゴリズムは、>99%の正確さおよびたった一つの偽陰性であるアウトカムを予測するためにデザインされた。診断に関する決定は、カットオフ基準をベースにしたたった5つのm/zで構成されている意思決定の樹状図を用いて定式化された(図14参照)。
スペクトルデータは、mMassからASCI(情報交換標準コード)ファイルへ生mzXML(質量:電荷拡張マークアップ言語)データとして分析ソフトウェアに抽出された。データは、3000〜14000Th(m/z)で切り取られ、2つの重要な領域(領域1および領域2)に分割された(図14参照)。領域2におけるスペクトルの正規化は、プロファイルを比較可能にし、6000〜6050Th、6450〜6500Th、9350〜9400Th、11150〜11200Th、および11800〜11850Thでのホットスポットは、下記意思決定の樹状図を作るために使用された。
MALDI ToF質量分析の適用は、疾病に関連した、ターゲット分子を同定するために従来使用され、その後それらを定量化するための他の方法をデザインおよび開発される。直接MALDIは、微生物学の研究所における細菌の同定に最大限効果的に適用されている。本研究において、我々はまた、妊娠早期における尿のスペクトルを分析するために直接的なアプローチを使用し、自然流産の可能性を予測する。我々のアプローチは、タンパク質およびペプチドの同定を度外視し、代わりにスペクトル内での特定のホットスポットのプロファイルパターンにおける変化を見る。スペクトル間でのこの変動性は、カットオフ値を作るために使用することができる。カットオフ超または未満でありうる、将来の自然流産を示すスペクトルの変化は、アルゴリズムを組むために組み合わせることができる。したがって、ごくわずかのホットスポットに関連する意思決定の樹状図を作ることにより、我々は、>99%の正確さとたった一つの偽陰性とでアウトカムを予測することができた。平均尿スペクトルの変化における変動性は、妊娠期間で変化し、異なる数学的アプローチは、より後の妊娠初期(8〜10週)と比較した場合、妊娠最初期(5〜7週)における検出を最適化するために開発することができる。さらに、領域1におけるホットスポットの分析は、補助医療を受けている女性における所期の妊娠損失をさらにより明確にすることに付け加えて、検出アルゴリズムを改善できるであろう。
実施例7 多胎妊娠対単胎妊娠
本研究は、MALDI ToF MSによるスペクトル分析の相関を表す最初のものであり、単胎妊娠から多胎妊娠を明らかにする。
研究デザイン、サイズ、期間:妊娠の検査が陽性であり、米国のARTセンターに参加している女性からの117の尿サンプルを分析する研究が行われた。妊娠6〜10週の尿は、MALDI ToF MSで分析され、単胎妊娠または多胎妊娠と相関していた。
材料、設定および方法:
尿サンプルは、IUI後、またはART後自然妊娠した女性から得られ、凍ったまま分析ラボラトリーへ送られた。解凍するとすぐに、サンプルは、そのままの尿またはdHOで10〜1000倍希釈されたもののいずれかで、マトリクス支援レーザー脱離イオン化(MALDI)、飛行時間型(ToF)質量分析法(MS)にかけられた。
主な結果および偶然の役割:
質量スペクトルデータは、妊娠女性の尿のMALDI ToF MS後、6,000から14,000m/zの領域で分析された。スペクトルデータは、正規化され、プロファイルの定量的特性がアウトカム:進行中の単胎妊娠(n=111)、進行中の双胎または三胎妊娠の間で比較された。m/zのばらつきを利用するアルゴリズムは、>99%の正確さでアウトカムを予測するためにデザインされた。診断に関する決定は、カットオフ基準をベースにしたたった3つのm/zで構成されている意思決定の樹状図を用いて定式化された(図12および13参照)。
伝統的な免疫学的測定法をベースにしたアプローチおよび超音波アプローチとは異なり、妊娠最初期の尿のMALDI ToF MSは、妊娠のアウトカムおよび妊娠を試みる女性における成功を決定する正確、迅速および非侵襲な方法である。多胎妊娠の迅速かつ非侵襲な初期診断は、ARTを受ける女性および自然妊娠のマネジメントにおける貴重な新しいツールである。
実施例8 異数性を同定するためにMALDI ToF MSを用いた使用済み胚盤胞培養培地におけるセクレトームパラメータの非侵襲分析:着床前の遺伝的スクリーニングの可能な代替
目的:MALDI ToF MSによる胚盤胞培地からの使用済み培地の質量スペクトルプロファイルにおける異数性マーカーのパラメータを同定すること。
デザイン:異数性胚盤胞におけるパターンの違いを同定するためにMALDI ToF MSを用いた胚盤胞培養からの使用済み培地を分析するプロスペクティブなパイロット研究。培地サンプルおよびコントロールは、2014年12月から2015年4月にかけて収集、輸送、保存および分析された。
材料および方法:胚移植より前に培養における胚盤胞の使用済み培養培地は、40の所定ARTサイクルの一部として収集され、−20℃で保存された。胚盤胞のグレーディングが、ガードナーの基準に従って行われた。培地サンプルは、凍ったまま分析ラボラトリーへ送られ、マトリクス支援レーザー脱離イオン化(MALDI)、飛行時間型(ToF)質量分析法(MS)にかけられた。スペクトルのデータは、3,000から30,000m/zの領域で収集され、平滑化および正規化された。6000m/zから9500m/zの領域におけるスペクトルのホットスポットからのデータの定量的特性は、差異のために分析された。
結果:胚盤胞のグレーディング後、19が5AAグレードとされ、陽性妊娠とよい相関(16/19,84.2%)があり、18が混合グレードとされたが、陰性妊娠になり、3が異常なPGSであり、格付けまたは移植されなかった。6000m/zから9500m/zの領域におけるMALDI ToF MS分析後のセクレトームパターンは、高グレードの胚、陰性妊娠をもたらす胚、および異数性の胚の間で、明確なパターンの違いを示す。特に、異数性の胚盤胞は、それらが高グレード胚または陰性妊娠をもたらす胚のいずれかとは完全に異なるように、8500〜9000m/zの領域において、有意なプロファイルの違いを生じる。
結論:MALDI ToF MSによる使用済み胚盤胞培養培地の非侵襲分析は、その他の高および低クオリティな胚盤胞の中で異数性の胚盤胞を同定することができる。
実施例9 MALDI ToF MSを用いた使用済み胚盤胞培養培地におけるセクレトームパラメータの非侵襲分析は胚盤胞グレーディングおよび妊娠アウトカムと相関する
目的:MALDI ToF MSによる使用済み胚盤胞培養培地の非侵襲プロテオーム解析と伝統的な胚盤胞グレーディングとの間での相関を調査すること。
デザイン:MALDI ToF MS質量分析法を用いた胚培養からの使用済み培地の90サンプル、およびそれに続く胚盤胞グレーディングスコアでの相関を分析するプロスペクティブなパイロット研究。サンプルは、2014年4月から2015年4月の一年の間に収集、輸送、保存および分析された。
材料および方法:胚移植より前に培養における胚盤胞の使用済み培養培地は、90の所定ARTサイクルの一部として収集され、−20℃で保存された。胚盤胞のグレーディングが、ガードナーの基準に従って行われた。胚盤胞の培養後、3つのサンプルが異常なPGSの結果(N=3)に基づき除外され、1つのFETケースがグレードなしで除外された。84サンプルが5AAから3CCに格付けされ、6つの初期胚盤胞が1BBに格付けされた。グレードは、数値(1から11)が割り当てられ、ランク付けされた。培地サンプルは、凍ったまま分析ラボラトリーへ送られ、マトリクス支援レーザー脱離イオン化(MALDI)、飛行時間型(ToF)質量分析法(MS)にかけられた。スペクトルのデータは、3,000から30,000m/zの領域で収集され、平滑化および正規化された。スペクトルのホットスポットからのデータの定量的特性は、胚盤胞をランク付けするために使用された。Stats Directソフトウェアを用いて、ランク付けされた胚盤胞のスコアは、スピアマンの順位相関による伝統的な胚盤胞グレーディングと相関していた。MALDI ToF MS分析から得られたランクスコアはまた、妊娠アウトカムと相関していた。
結果:胚盤胞の伝統的なグレーディングとMALDI ToF MS後のセクレトーム分析スコアリングとの間には有意な相関があった(Rho 0.33,P=0.02)。スペクトルデータの定量的特性はまた、妊娠アウトカムと2つのグループにおけるスペクトルスコアリング(妊娠および偽性妊娠−生化学的妊娠および自然流産を除く)とを比較するために使用された。m/zのばらつきを利用するアルゴリズムは、各アウトカムを予測するためにデザインされ、すべての区分は、20未満のカットオフ基準の組み合わせを用いて割り当てられた。
結論:MALDI ToF MSによる使用済み胚盤胞培養の非侵襲分析は、胚盤胞グレーディングおよび妊娠アウトカムの伝統的な方法と相関する。

Claims (17)

  1. サンプルを直接質量スペクトル解析にかけることを含む、妊娠の予後を提供する方法。
  2. 成功した進行中の妊娠の予後を提供するための、請求項1に記載の方法。
  3. 培養胚の成功した移植の予後を提供するための、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記方法が進行中の妊娠につながる成功した移植と陰性妊娠(negative pregnancy)とを区別できる、請求項3に記載の方法。
  5. 前記サンプルが培養における胚を取り囲む液体を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 染色体異常が前記胚において検出される、請求項5に記載の方法。
  7. 前記染色体異常が異数性である、請求項6に記載の方法。
  8. 妊娠の疾患の予後を提供するための、請求項1に記載の方法。
  9. 前記妊娠の疾患が子癇前症、妊娠悪阻、または妊娠性絨毛性疾患から選択される、請求項8に記載の方法。
  10. 前記妊娠の疾患が自然流産または多胎妊娠である、請求項8に記載の方法。
  11. 前記サンプルが妊娠した女性から得られたものである、請求項1または8〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記サンプルが尿、血液または血清サンプルから選択される、請求項11に記載の方法。
  13. 前記サンプルを直接質量スペクトル解析の前に希釈する、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記直接質量スペクトル解析から得られたスペクトルを正規化する、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 各サンプルを健康な進行中の妊娠から得られたサンプルの収集物の統計分析から決定された約500m/z〜100,000m/zの間での期待質量の参照スペクトルモデルと比較する、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記質量スペクトル解析を質量分析法により行う、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記質量分析法がマトリクス支援レーザー脱離/イオン化飛行時間型質量分析法(MALDI−ToF MS)である、請求項11に記載の方法。
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