JP2017535669A - 多重熱量MnNiSi合金 - Google Patents

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Abstract

多重熱量合金材料が2つの同型構造化合物を結合し、第1の化合物がMnNiSiであり、第2の化合物がMnFeGeまたはCoFeGeであり、各化合物は極めて異なる磁気および熱構造特性を有する。結果として生じる合金材料(MnNiSi)1−x(MnFeGe)xまたは(MnNiSi)1−x(CoFeGe)xは、並外れた磁気熱量および/または圧力熱量特性と、印加圧力に対する鋭敏な感度と、測定可能な磁気ヒステリシス損失の欠如と、を実現する。

Description

関連出願
本願は、非仮出願であり、2014年7月18日に提出された米国仮出願第62026091号に優先権を主張し、その全文を引用により本明細書に援用し、本明細書の一部と成す。
政府の権利
米国政府は、アメリカ合衆国エネルギー省(DOE)および科学部、基礎エネルギー科学(BES)との契約番号第DE−FG02−I3ER46946号と、DOE、科学部、BESとの契約番号第DE−FG02−06ER46291号に応じて、本発明に権利を有する。
技術分野
本発明は概して磁気熱量物質に関し、特に、400K未満の磁気構造転移温度と、特に優れた磁気熱量および圧力熱量特性と、印加静水圧に対する鋭敏な感度とを発揮する多重熱量MnNiSi系化合物に関する。
磁気熱量効果(MCE)に基づく磁気冷蔵技術は、より一般的な気体ベースの冷蔵の好ましい代替策と考えられ、将来は、略室温用途の固体ベースの冷蔵装置で採用されると予想される。現行の課題は、改善された超高MCEを発揮する材料を生産し、現状の用途において、冷蔵材料のMCEを向上させる機構を開発することである。大きなエントロピー変化が磁場誘起一次磁気構造転移と共に発生するとき、特に優れたMCEが実現される。現在まで、GdSiGe、MnAs系材料、La(Fe1−xSi13、MnCoGe系化合物、NiMnGa系ホイスラー合金、NiMnIn系ホイスラー合金など、ごく少数の種類の材料しか、室温近傍で超高MCEを示すことはなかった。上記の効果は磁気の自由度と構造の自由度との強力な連結と関連し、結晶対称または体積の変化に伴い、磁気構造転移(MST)の近傍で超高MCEを導く。しかし、これらの材料は、印加静水圧および/または電場に対する認知可能な感度を発揮することが証明されていない。
特定用途のために材料を適用する要件は、転移温度の適合性であり、転移温度は、用途に適した温度または温度範囲で発生しなければならず、冷蔵の場合では200K〜400Kである。もう1つの要件は、断熱的温度変化および/または等温エントロピー変化として表される十分に高いMCEである。また、材料が用途に適した広い温度範囲にわたって高いMCEを有することが有益である。ヒステリシスはエネルギー損失につながり、周期動作中のMCEだけでなく磁気熱量装置の効率を劇的に低減させるおそれのあるエントロピー生成の結果として、熱力学サイクルの入力作業を増大させることになるため、材料はできる限り小さな磁気および熱ヒステリシスを発揮すべきである。
圧力は、システムの構造エントロピー変化(ΔSst)に影響を及ぼす可能性のある制御可能な外部パラメータであり、ただし、ΔStot=ΔS+ΔSstによると、ΔSstは総エントロピー変化(ΔStot)と磁気エントロピー変化(ΔS)に関連する。しかし、MCEの圧力誘起向上はほとんど観察されていない。さらに、冷蔵に適した温度でのMCEの圧力誘起向上はこれまで観察されていない。
要約すると、400K未満の磁気構造転移温度と、特に優れた磁気熱量および圧力熱量特性と、低ヒステリシスと、印加静水圧に対する鋭敏な感度と、を発揮する新しい超高MCE材料が必要とされる。
本発明は、それらの課題の1つ以上を克服することと、上述の需要の1つ以上を解決することに関する。
上述の課題のうち1以上を解決するため、本発明の原理による多重熱量システムは、400K未満の連結磁気および構造転移温度、特に優れた磁気熱量および/または圧力熱量特性、印加静水圧に対する鋭敏な感度を発揮する。本発明の原理による、磁気および熱構造特性の大きく異なる2つの化合物の同型構造合金は、印加静水圧(P)に対する鋭敏な感度で、特に優れた磁気熱量および/または圧力熱量特性を発揮するMnNiSiシステム、(MnNiSi)1−x(CoFeGe)または(MnNiSi)1−x(MnFeGe)をもたらす。静水圧を印加すると、等温エントロピー変化の非凡な値を維持しつつ、一次相転移温度が低温に移行する。静水圧は、MCEの原因となる相転移温度を移行させ、−ΔSmaxの高値を保持しつつ、広い温度範囲にわたってMCEを調整する手段を提供する。磁場と共に、この圧力誘起温度の移行は、有効相対冷却出力を大幅に増加させる。
本発明の原理による多重熱量システム用の例示的合金は、Mn、Ni、Siを含む第1の同型構造化合物を、Feと、Geと、MnまたはCoと、を備える第2の同型構造化合物と組み合わせる。第2の同型構造化合物は、安定六角形NiIn型構造と400K未満のキュリー温度を有し、第1の同型構造化合物は、約1200Kの超高温とTc〜662Kで構造転移を発揮する。第1の同型構造化合物と第2の同型構造化合物の割合は式A1−xによって与えられ、Aが第1の同型構造化合物であり、Bが第2の同型構造化合物であり、xが0.30〜0.65であり、第2の同型構造化合物がFe、Ge、Mnである場合は、xが0.40〜0.65であり、第2の同型構造化合物がFe、Ge、Coである場合は、xが0.30〜0.50である。
第1の同型構造化合物のMn、Ni、Siの原子百分率はほぼ等しくすることができ、第1の同型構造化合物はMn1±αNi1±βSi1±γを含み、α≦0.25、β≦0.25、γ≦0.25である。同様に、第2の同型構造化合物のFe、Ge、MnまたはFe、Ge、Coの原子百分率はほぼ等しくすることができ、第2の同型構造化合物はFe1±λMn1±μGe1±νを含み、λ≦0.25、μ≦0.25、ν≦0.25であり、あるいは第2の同型構造化合物はCo1±λFe1±μGe1±νを含み、λ≦0.25、μ≦0.25、ν≦0.25である。
合金はB、C、N、P、S、As、Hから成る群から選択される元素をさらに含むことができ、その元素は合金質量の15%以下を構成する。
本発明の以下のおよびその他の側面、目的、特徴、利点は、以下の説明、添付の請求項、添付図面を参照することでさらに深く理解される。
図1は、本発明の原理による、400K未満の磁気構造転移温度と、特に優れた磁気熱量特性と、印加静水圧に対する鋭敏な感度と、を発揮するMnNiSi系合金の例示的組成を概念的に示す。
図2は、大気圧および様々な印加静水圧で測定される、(MnNiSi)1−x(FeMnGe)の場合の加熱および冷却(矢印で方向を示す)中に1kOe磁場が存在するときの温度依存磁化を概念的に示す。
図3は、大気圧および様々な印加静水圧およびT=10K時の(MnNiSi)1−x(FeMnGe)の場合の等温磁化曲線を示す。
図4は、磁気構造転移の直前および直後の温度で測定される、(MnNiSi)1−x(FeMnGe)の場合のX線回析パターンを示し、高温六角形と低温斜方晶相のミラー指数は、それぞれアスタリスク()の有無で示される。
図5は、磁気構造転移の直前および直後の温度で測定される、(MnNiSi)1−x(CoFeGe)の場合のX線回析パターンを示し、高温六角形と低温斜方晶相のミラー指数は、それぞれアスタリスク()の有無で示される。
図6は、MSTの近傍およびx=0.40のときの(MnNiSi)1−x(CoFeGe)の場合の等温磁化曲線を示し、磁気ヒステリシス損失はごくわずかである(すなわち、磁化曲線の磁場が可逆的である)。
図7は、印加磁場B=0.1および5Tのときの加熱熱磁化曲線を示し、クラウジウス・クラペイロンの式を用いて、(MnNiSi)1−x(CoFeGe)、x=0.39の場合の−ΔSの値を推定するために使用される。
図8は、印加磁場B=0.1および5Tのときの加熱熱磁化曲線を示し、クラウジウス・クラペイロンの式を用いて、(MnNiSi)1−x(FeMnGe)、x=0.54の場合の−ΔSの値を推定するために使用される。
図9は、(MnNiSi)1−x(FeMnGe)の温度と圧力の関数である等温エントロピー変化(−ΔS)の図であり、1Tずつ増分されるΔB=5T〜1Tの磁場変化でマクスウェルの関係式を用いて推定される。
図10は、様々な一定磁場で、(MnNiSi)1−x(FeMnGe)(x=0.54)の温度の関数である熱容量(C)を概念的に示す。
図11は、大気圧でのエントロピー変化(−ΔS(T))曲線下の面積を示す組成依存総積分値、および印加静水圧の関数として、(MnNiSi)1−x(FeMnGe)(x=0.54)の冷蔵能力を概念的に示す。
図12は、(MnNiSi)1−x(FeMnGe)(x=0.54)の場合の構造エントロピー変化(ΔSst)とΔStotの圧力誘起変化とに対する相対体積変化(ΔV/V)の依存性、ΔStot〜ΔSst、ΔSst>>ΔSを概念的に示す。
図13は、様々な圧力および濃度(x)で測定される、(MnNiSi)1−x(CoFeGe)の場合の加熱および冷却中に0.1T磁場が存在するときの磁化の温度依存性を示す。
図14は、大気圧および様々な印加静水圧での温度の関数である、(MnNiSi)1−x(CoFeGe)の場合の組成依存等温エントロピー変化(−ΔS)を示し、各−ΔS(T)曲線内の「星」の記号は、ΔB=5Tのときのクラウジウス・クラペイロンの式を用いて推定された対応する総エントロピー変化を表し、これらの値の線形適合性は黒の点線で示す。
図15は、他の既知の磁気冷蔵材料と比較した(MnNiSi)1−x(CoFeGe)の大気圧での温度の関数である相対冷却出力(RCP)を示し、Tは5Tの磁場変化の場合の−ΔSmaxに対応する温度であり、1kbar圧の印加による有効RCPの大幅な増大を示し、RCPの組成依存値の線形適合性を提供する。
図16は、大気圧および様々な印加圧力で−ΔSmaxの線形適合性を伴う、(MnNiSi)1−x(CoFeGe)(x=0.39)の有効RCPの圧力誘起増大を示し、−ΔSmaxの値は、大気圧と最大印加圧力における−ΔS(T)ピーク間の中点で判定される。
図17は、加熱および冷却両方のための、圧力増大による等温エントロピー変化を伴う(MnNiSi)1−x(CoFeGe)(x=0.40)の場合の力熱量効果を示し、高最大値、約25〜30Kの幅、240〜360Kなどの広い温度範囲にわたる調整機能(圧力および組成)を表す。
図18は、加熱および冷却両方のための、圧力増大による最大等温エントロピー変化を伴う(MnNiSi)1−x(CoFeGe)(x=0.40)の場合の最大圧力熱量効果を示す。
図19は、本発明の原理による物質の組成を用いて、磁気熱量効果および圧力熱量効果、または多重熱量効果を通じて加熱および/または冷却を提供することができる例示的装置の高レベルな概略図である。
当業者であれば、図面が特定の縮尺で描かれることを目的としておらず、本発明のすべての実施形態を例示することも目的としていないことを理解するであろう。本発明は、図面に示す例示的実施形態にも、図面に示す具体的な構成要素、構造、形状、相対寸法、装飾的側面または割合に限定されない。
2つの新たなMnNiSi多重熱量組成を提供する。それらは、図1に明示する変数の範囲にわたって、(Mn1±αNi1±βSi1±γ1−x(Co1±λFe1±μGe1±ν+δZおよび(Mn1±αNi1±βSi1±γ1−x(Fe1±λMn1±μGe1±ν+δZを含み、それぞれが任意の追加元素(Z)を伴う。下付き文字変数α、β、γ、λ、μ、νは、ゼロまたは0.25以下の任意の量とすることができる。B、C、N、P、S、As、Hを含むことができる追加元素(Z)は任意である。存在する場合、Zは式の最大15%(質量単位で)まで含むことができる。変数xはCoを含む式では0.30〜0.50とし、他の式では0.40〜0.65とすることができる。各式はMnNiSiに基づく。通常、元素の下付き文字は1または約1であり、つまり、下付き文字変数α、β、γ、λ、μ、νは0または約0である。
約1200K(室温より約900K高い)の超高温およびTc〜662Kで構造転移を発揮するMnNiSiシステムは、他のMCE化合物と大きく異なる。MSTを室温近傍に特定するために、Tで構造転移を急激に低下させることは困難な課題であり、単独の元素の置換えでは十分ではなかった。MSTを室温近傍に特定するために、安定六角形NiIn型構造と400K未満のキュリー温度を有する化合物と混ぜることで、Tで構造転移が急激に低下した。具体的には、MnFeGe(安定六角形NiIn型構造とTc〜159Kを有する)あるいはCoFeGe(安定六角形NiIn型構造とTc〜370Kを有する)を含む同型構造合金MnNiSiは、構造転移温度を1200Kから400K未満に急激に低下させることによって六角形NiIn型相を安定させることが分かった。その結果、(MnNiSi)1−x(MnFeGe)および(MnNiSi)1−x(CoFeGe)において結合磁気構造転移が室温近傍で達成された。
よって、本発明の原理による合金組成は2つの同型構造化合物である化合物AおよびBを含み、各化合物は他方と極めて異なる磁気同型構造特性を発揮する。同型構造化合物Aは、原子百分率はほぼ等しい元素Mn、Ni、Siを含む。同型構造化合物Bは、Feと、Geと、MnまたはCoと、をほぼ等しい原子百分率で含む。同型構造化合物の濃度はA1−xによって与えられ、ただし、下付き文字内の変数xは、BがCoを含む式では0.30〜0.50であり、他の式では0.40〜0.65である。同型構造化合物内の元素の原子百分率は、図1に示すように最大約25%まで変動させることができる。また、任意の追加元素Zを含めることができ、Zは質量で合金組成のうち最大15%まで含み、以下の元素B、C、N、P、S、As、Hのうちの1つから成ることができる。
(MnNiSi)1−x(CoFeGe)(x=0.37、0.38、0.39、0.40)と(MnNiSi)1−x(MnFeGe)(x=0.52、0.54)の多結晶サンプルを含め、各種サンプルを合成した。サンプルは、超高純度アルゴン雰囲気中で純度99.9%超の組成元素をアーク融解させることによって作製した。その後、アーク溶解した生成物は、750℃の高温で、3日間、高真空下でアニーリングされた。その後、アニール化された生成物を冷水で急冷した。本発明は、任意の特定の開始材料または合成方法に限定されない。アーク融解、アニーリング、または急冷を行わずに、RF溶解などの他の合金合成方法を用いることによって、より少ないまたは多い量の成分で同様の結果を達成することができる。
合成サンプルに検査と試験を施した。サンプルの結晶構造は、CuKα1放射線を採用する室温X線回析計(XRD)を用いて決定した。温度依存XRDは、LYNXEYE XE検知器を装備したCuKα1放射線源(λ=1.54060Å)を用いるBruker D8 Advance回析計で測定した。超伝導量子干渉素子磁気計(SQUID、Quantum Design MPMS)を用いて、10〜400Kの温度間隔および最大5Tの印加磁場(B)におけるサンプルの磁化を測定した。静水圧下の磁気測定は市販のBeCu円筒状圧力セル(Quantum Design,Inc.)で実行した。ダフニー7373オイルを圧力伝達媒体として使用した。印加圧力の値は、基準圧力計として使用されるSnまたはPbの超伝導転移温度の移行を測定することによって較正した(Snは大気圧で臨界温度(Tc)〜3.72Kを有し、Pbは大気圧で臨界温度(Tc)〜7.19Kを有する)。熱容量は、220〜270Kの温度範囲および最大5Tの磁場において物理的特性測定システム(Quantum Design,Inc.製のPPMS)を用いて測定した。等温磁化[M(B)]曲線によると、−ΔSは積分マクスウェルの関係式を用いて推定した。
また、様々な一定磁場で測定される熱磁化曲線[M(T)]から−ΔSmaxの値を算出するためにもクラウジウス・クラペイロンの式を採用した。
図2は、大気圧および様々な印加静水圧で測定される、(MnNiSi)1−x(FeMnGe)の場合の加熱および冷却(矢印で方向を示す)中に1kOe磁場が存在するときの温度依存磁化を概念的に示す。磁化の急激な変化が、低温強磁性(FM)状態から高温常磁性(PM)状態への磁気転移を表す相転移の近傍で観察された。加熱曲線と冷却曲線との間で観察される熱ヒステリシスは、磁気転移と構造転移が一致して、構造転移温度の劇的な低下(900K超)によって促進されるFMからPM状態への単独の一次MST(T)を招くことを表す。六角形MnFeGeの置換えレベルを高めることによって、MSTの結合性を維持しつつ、Tを低温に移行する。なお、この結合は、非常に狭い濃度範囲(0.50<x<0.56)においてのみ効力を有する。
図3は、大気圧および様々な印加静水圧で、10Kでの(MnNiSi)1−x(FeMnGe)の等温磁化曲線を示す。静水圧(P)を印加することによって、x=0.54のサンプルに関して、dT/dP=−4.5K/kbarの減少率で低温において六角形相が安定される。この移行は、六角形相の安定性を向上させる斜方格子の歪みと関連することがある。10Kで測定される低温M(H)曲線は、FM型の配列にとって標準的な形状である。5T(M5T)の場合の磁化値は、xの増加と共にわずかに低下する。しかしながら、M5Tの圧力誘起変化はほとんど無視できるほど小さく、フェルミ準位での状態の電子密度のわずかな変更に起因する場合がある低温斜方晶相の強磁性交換のわずかな変動を示唆している。
図4は、磁気構造転移の直前および直後の温度で測定される(MnNiSi)1−x(FeMnGe)のX線回析パターンを示し、高温六角形と低温斜方晶相のミラー指数は、それぞれアスタリスク()の有無で示される。同様に、図5は、磁気構造転移の直前および直後の温度で測定される(MnNiSi)1−x(CoFeGe)のX線回析パターンを示す。最大磁場誘起エントロピー変化(−ΔS)は、マクスウェルの関係式とクラウジウス・クラペイロンの式の両方を用いて推定した。磁場変化ΔH=1〜5Tの場合のマクスウェルの関係式を用いて推定される熱変動−ΔSを、x=0.52および0.54の組成に関して図9に示し、様々な一定温度で測定される等温磁化曲線を用いて算出した。大気圧で検出される−ΔSの高値は一次磁気構造転移に関連する。不連続な一次磁気構造転移の近傍でクラウジウス・クラペイロンの式の高度な適用可能性(および信頼性)を考えると、−ΔSの最大値もクラウジウス・クラペイロンの式を用いて推定されており、ΔH=5Tの場合、44J/kgKの値となる。−ΔSの値は2つの異なる式を用いて推定されるように良好に一致し、本発明でマクスウェルの関係式を使用する正当な根拠を提供する。特に、比較的低い静水圧(〜2.4kbar)を印加すると、5Tの磁場変化の場合(x=0.54の場合)、+44J/kgK(大気圧)から+89J/kgK(P=2.4kbar)、−ΔSは大きく増加する。また、注目すべきは、4.5K/kbarの印加圧力でTが低温に移行することである。さらに、磁場依存ヒステリシス損失はごくわずかである。
図13を参照すると、静水圧(P)の印加は、FeCoGeの濃度(x)上昇の効果と類似する効果を有し、印加圧力(dT/dP〜−10K/kbar)のkbar毎に約〜10K、磁気構造転移温度(T)を低温に移行させる。斜方結晶構造の格子パラメータaorthoを低減させると、MnNiSiの形状が歪んで六角形相が安定化する。したがって、圧力の印加によるTの移行はおそらく、六角形相の安定性を向上させる斜方格子の圧力誘起歪みと関連する。温度依存X線回析(XRD)から判定される、Tの圧力誘起移行およびMSTにわたる体積変化から、FeCoGeの単位置換当たりの等価平均圧縮率は約7.93×10−11Pa−1と推定される。
図6および7を参照すると、大きな磁場誘起等温エントロピー変化は、本発明の原理によるMnNiSi合金の場合、磁気構造転移近傍で発生する。図6は、磁気構造転移の近傍で、x=0.40の場合の(MnNiSi)1−x(CoFeGe)の等温磁化曲線を示し、磁気ヒステリシス損失はごくわずかである(すなわち、磁化曲線の磁場が可逆的である)。等温磁化[M(B)]曲線から、積分マクスウェルの関係式を用いてエントロピー変化−ΔSを推定した。図7は、印加磁場B=0.1および5Tのときの(MnNiSi)1−x(CoFeGe)(x=0.39)の加熱熱磁化曲線を示し、クラウジウス・クラペイロンの式を用いて−ΔSの値を推定するために使用する。大きな磁場誘起等温エントロピー変化(−ΔS)はMSTの近傍で発生する。具体的には、x=0.40の化合物は、ΔB=5Tの磁場変化の場合、−ΔSmax=143.7J/kgKを有し、−ΔSmax th=n・R・ln(2J+1)=228.4J/kgKの理論上の限度の約63%である。ただし、Jは磁気イオンの総角運動量であり、Rは普遍気体定数であり、nは単位式当たりの磁気原子の数である。−ΔSmaxの観察される値は、磁気熱量または圧力熱量材料に関してこれまで報告された中で最大であると考えられる。
図8および9を参照すると、(MnNiSi)1−x(FeMnGe)の最大磁場誘起エントロピー変化(−ΔS)は、マクスウェルの関係式とクラウジウス・クラペイロンの式の両方を用いて判定した。図8は、大気圧で(MnNiSi)1−x(FeMnGe)の場合の印加磁場B=0.1および5Tのときの温度依存磁化およびエントロピー変化を概念的に示す。図9は、(MnNiSi)1−x(FeMnGe)の温度の関数である等温エントロピー変化(−ΔS)の図であり、1Tずつ増分されるΔB=5T〜1Tの磁場変化でマクスウェルの関係式を用いて推定される。図9に示すように、−ΔSの高値は大気圧で観察され、一次MSTと関連する。不連続な一次MSTの近傍でクラウジウス・クラペイロンの式の高度な適用可能性(および信頼性)を考えると、−ΔSの最大値はクラウジウス・クラペイロンの式を用いて様々な一定磁場(B=0.1および5T)で測定される熱磁化曲線から推定されており、B=5Tの場合、42J/kgKの値となる(ただし、M〜−50emu/gおよびT〜6K)。−ΔSの値は、2つの方法によって推定されるように良好に一致する。特に、比較的低い静水圧(〜2.4kbar)を印加すると、5Tの磁場変化の場合(x=0.54の場合)、−ΔSは〜44J/kgK(大気圧)から89J/kgK(P=2.4kbar)へ大きく増大する。また、注目すべきことに、Tは印加圧力で4.5K/kbar低温に移行し、低温相の不安定化を示唆し、転移温度を調整することができる方法を明らかにするものである。さらに、磁場依存ヒステリシス損失はこのシステムではごくわずかである。
大気圧での−ΔSおよび断熱温度変化(ΔTad)の値を推定するため、様々な一定磁場で温度依存熱容量を測定した。図10は、様々な一定磁場での(MnNiSi)1−x(FeMnGe)(x=0.54)の温度の関数である熱容量(C)を概念的に示す。熱容量の測定値は、相転移に関する磁化データと質的に一致するが、おそらく−ΔSおよびΔTadの値を低く見積もっている。−ΔSおよびΔTadの推定値は、試験されたバルク多結晶サンプルのMSTでの劇的な構造変化および付随する構造上内訳の結果として、熱容量測定プラットフォームからのサンプル分離により、量的に信頼性に欠ける。
この観察される−ΔSの増大レベルは稀である。(MnNiSi)1−x(FeMnGe)(x=0.54)の試験済みサンプルに関しては、−ΔSの最大値がΔB=5Tの場合、2.4kbarの印加で89J/kgKの値に達し、他の周知の非凡な磁気熱量材料で観察される値を大幅に超過する。この場合、圧力と磁場とを組み合わせた効果は、材料の磁気熱量作業効率の改善を促進することができる。静水圧が増大するにつれ、Tは低下し、−ΔSの最大値は2.4kbarまで略線形に増加する。試験サンプルの圧力誘起−ΔS(T)曲線を入念に調べると、−ΔS(T)曲線の形状は圧力の上昇と共に変化する。
図11は、大気圧でのエントロピー変化(−ΔS(T))曲線下の面積を示す組成依存総積分値、および印加静水圧の関数として、(MnNiSi)1−x(FeMnGe)(x=0.54)の冷蔵能力を概念的に示す。興味深いことに、S(T)曲線下の総面積は、図11に示すように、圧力印加時に略一定である。この種の面積保存は、冷蔵能力の最大限度に一致する。
は飽和磁化であり、x=0.54の場合、大気圧および印加圧力の条件下でMが変わらないとすれば[B=5Tの場合のT=10KでM〜110emu/g]、飽和磁化は一定であると予想される。したがって、−S(T)曲線の幅の減少は、圧力上昇に伴う最大値の増加によって相殺される。
図12は、構造エントロピー変化(ΔSst)と(MnNiSi)1−x(FeMnGe)(x=0.54)のΔStotの圧力誘起変化に対する相対体積変化(ΔV/V)の依存性、ΔStot〜ΔSst、ΔSst>>ΔSを概念的に示す。圧力誘起による観察される44から89J/kgKへの|−ΔS|の倍増は、FM斜方晶からPM六角形相へのMST間の大きな体積変化と関連する。図12に示すように、2.4kbarの圧力の印加はサンプル内の相対体積変化ΔV/V〜7%をもたらし、ΔSを大幅に増加させる。
静水圧は(MnNiSi)1−x(MnFeGe)の磁気熱量効果を大幅に増大させるパラメータとして機能し、MST近傍での極端な体積変化(〜7%)に関連する。MST中の圧力誘起体積変化は構造エントロピー変化を大きく拡大し、総等温エントロピー変化を大気圧での44J/kgKからP=2.4kbarでの89J/kgKまで約2倍に大幅に増加させる。圧力増大磁気熱量効果は転移温度の移行を伴い、その効果を利用して、転移を所要の作業温度に調整することによって、所与の材料が広い温度範囲にわたって高MCEを保持する必要性を排除する。
図13は、様々な圧力で測定される、(MnNiSi)1−x(CoFeGe)の場合の加熱および冷却中に0.1T磁場が存在するときの磁化温度依存性を示す。体積変化ΔVに関連する構造エントロピー変化(−ΔSst)は、クラウジウス・クラペイロンの式によって推定した(x=0.40の場合)。相対体積変化(〜2.85%)は、MSTの直上および直下で測定した温度依存XRDから判定した。対応する構造エントロピー変化は、−ΔSst=38.7J/kgKである。
図14は、大気圧および様々な印加静水圧での温度の関数である、(MnNiSi)1−x(CoFeGe)の場合の組成依存等温エントロピー変化(−ΔS)を示し、各−ΔS(T)曲線内の「星」の記号は、ΔB=5Tのときのクラウジウス・クラペイロンの式を用いて推定された対応する総エントロピー変化を表し、これらの値の線形適合性は黒の点線で示す。静水圧を印加すると、−ΔS(T)曲線のピークは約dT/dP〜−10K/kbarの率(感度)で低温に移行するが、MCEは図示する温度範囲にわたって好調を維持する。
図15は、他の既知の磁気冷蔵材料と比較した(MnNiSi)1−x(CoFeGe)の大気圧での温度の関数である相対冷却出力(RCP)を示し、Tは5Tの磁場変化の場合の−ΔSmaxに対応する温度であり、1kbar圧の印加による有効RCPの大幅な増大を示し、RCPの組成依存値の線形適合性を提供する。大気圧での(MnNiSi)1−x(FeCoGe)の相対冷却出力(RCP=|−ΔSmax×δTFWHM|、ただしδTFWHMは−ΔS対T図で最大値の半分で全幅である)は、組成に応じてわずかに変動し、材料は図6に示すように超低磁気ヒステリシス損失を被る。(MnNiSi)1−x(FeCoGe)はGd金属よりも一桁超の極めて大きなエントロピー変化を呈するが、−ΔS(T)曲線の狭い幅が磁気冷却の適用性を損なう。原則的には、作業温度の有効範囲は、材料(すなわち、勾配材料または合成物)の組成変更を導入することによって拡張することができる。しかし、より高度な戦略は、印加静水圧(〜10K/kbar)に対する転移温度の感度を利用することであろう。
図16は、大気圧および様々な印加圧力で−ΔSmaxの線形適合性を伴う、x=0.39の場合の(MnNiSi)1−x(CoFeGe)の有効RCPの圧力誘起増大を示し、−ΔSmaxの値は、大気圧と最大印加圧力における−ΔS(T)ピーク間の中点で判定される。高MCEは温度のMST移行として維持されるため、材料の「有効RCP」の劇的な改善を利用することができる。同時に印加磁場を変動させつつ静水圧を印加することによって一次磁気相転移を経た材料の「有効RCP」を改善できる場合、−ΔS(T)の有効幅は、圧力に伴う温度移行と等しい量、増加させるべきである。(MnNiSi)1−x(FeCoGe)でx=0.40の場合、ΔB=5Tの磁場変化と共に1kbarの圧力を印加すると、有効RCPは5倍上昇する。また、作業温度範囲はδTFWHM=10Kに増加する。図16に示すように、5Tの磁場で最大3.69kbarの圧力を印加した場合、x=0.39の化合物の有効RCPを最大15倍上昇する。有効温度範囲は室温から、特定の冷却用途にとって理想的な場合がある水の氷点までにわたる。
図17は、加熱および冷却両方のための、圧力増大による等温エントロピー変化を伴う(MnNiSi)1−x(CoFeGe)(x=0.40)の圧力熱量効果を示し、組成変動に基づく高最大値、約25〜30Kの幅を示す。材料は、図18に明瞭に示すように圧力に対する鋭敏な感度を発揮し、同図は、加熱および冷却両方のための、圧力増大による最大等温エントロピー変化を伴う(MnNiSi)1−x(CoFeGe)の最大圧力熱量効果を示す。圧力が約0.25kbarから約2.25kbarまで上昇するにつれ、等温エントロピー−ΔSmaxは約10〜15J/(Kkg)から約50J/(Kkg)まで変化する。
要約すると、特定範囲の割合または濃度内で、相互に大幅に異なる磁気および熱構造特性を有する2つの同型構造化合物(上述したようにAとB)を組み合わせることによって、印加圧力への鋭敏な感度で、並外れた磁気熱量および圧力熱量特性を有する新たなシステムが提供される。本発明の原理によるMnNiSi系システムは、並外れて高い多重熱量効果を発揮し、理想的な磁気熱量または圧力熱量材料の基準:(i)測定可能な磁気ヒステリシス損失を被らないこと、(ii)無毒の豊富な材料から成ること、(iii)簡単で反復可能な合成工程を有すること、の多くに適合する新たな種類の室温磁気熱量および圧力熱量材料を構成する。しかしながら、これらの新たな材料を極めて有望にする特徴は、印加静水圧に応答して、有効範囲内の任意の温度で磁気熱量および圧力熱量効果を最適化する、あるいは調整する手段を提供することである。
本発明の原理による合金は、静水圧および/または磁場を印加して、作業流体との間での熱伝達を達成するシステムにおいて使用することができる。上記システム100の1例は、図19に概略的に示す加圧磁気熱量ヒートポンプである。作業物質105は、本発明の原理によるMnNiSi系合金から成る。圧力セル110は流体を含み、流体を加圧して、含有される作業物質に静水圧を印加し維持する。磁場源115(たとえば、永久磁石または電磁石)が材料105に近接して設けられる。誘起磁場は、材料105に対して源115を移動させる、あるいは源115に対して材料105を移動させる、あるいは電磁石の場合に磁場を電気的に制御することによって制御可能にしなければならない。作業物質105は、磁場が印加されたときに加熱され、磁場が解放されたときに冷却される。作業物質105が加熱されると、作業物質105から、ユニットの高温側125で熱交換器と熱連通する流体まで熱が伝達される。作業物質105が冷却されると、作業物質105から、ユニットの低温側120で熱交換器と熱連通する流体まで熱が伝達される。よって、熱交換器の低温側120と高温側125を流れる流体は、冷却源または加熱源を提供する。
本発明の1例示的実施形態を説明したが、変更および変形が可能であることは自明であり、すべての変更および変形は発明の真の精神と範囲に属する。上記の説明に関しては、順序、形状、内容、機能、操作方法の変更を含む本発明の構成要素およびステップの最適な関係は、当業者にとって容易に自明となると考えられ、図面に示し、明細書に説明するすべての等価の関係が本発明に属することを目的とすると理解すべきである。上記の説明と図面は、本発明を逸脱せずに行うことができる変更の例示であり。発明の範囲は以下の請求項によってのみ限定されるべきである。したがって、上記の内容は、単に本発明の原理の例示とみなす。さらに、当業者は多数の変更および変化を容易に思いつくため、図示および説明するとおりの構造および動作に本発明を限定することは所望されず、したがって、すべての適切な変更および等価物は請求する発明の範囲に属することを意図される。


Claims (20)

  1. 合金であって、
    Mn、Ni及びSiを含む第1の同型構造化合物と、
    Feと、Geと、Mn及びCoからなる群から選択される1つの元素と、を含む第2の同型構造化合物と、を含む、合金。
  2. 前記第1の同型構造化合物と前記第2の同型構造化合物との割合が、以下の式によって与えられ、
    前記式がA1−xであり、Aが前記第1の同型構造化合物であり、Bが前記第2の同型構造化合物であり、xが0.30〜0.50である、請求項1に記載の合金。
  3. 前記第2の同型構造化合物は、Fe、Ge及びMnを含む、請求項2に記載の合金。
  4. xが0.40〜0.65である、請求項3に記載の合金。
  5. 前記第1の同型構造化合物におけるMn、Ni及びSiの原子百分率がほぼ等しい、請求項4に記載の合金。
  6. 前記第1の同型構造化合物は、Mn1±αNi1±βSi1±γを含み、α≦0.25、β≦0.25、γ≦0.25である、請求項5に記載の合金。
  7. 前記第2の同型構造化合物におけるFe、Ge及びMnの原子百分率がほぼ等しい、請求項5に記載の合金。
  8. 前記第2の同型構造化合物は、Fe1±λMn1±μGe1±νを含み、λ≦0.25、μ≦0.25、ν≦0.25である、請求項7に記載の合金。
  9. B、C、N、P、S、As及びHからなる群から選択される元素をさらに含む、請求項4に記載の合金。
  10. B、C、N、P、S、As及びHからなる群から選択される前記元素が前記合金の質量の15%以下を構成する、請求項9に記載の合金。
  11. 前記第2の同型構造化合物は、Fe、Ge及びCoを含む、請求項2に記載の合金。
  12. xが0.30〜0.50である、請求項11に記載の合金。
  13. 前記第2の同型構造化合物におけるFe、Ge及びCoの原子百分率がほぼ等しい、請求項12に記載の合金。
  14. 前記第2の同型構造化合物は、Co1±λFe1±μGe1±νを含み、λ≦0.25、μ≦0.25、ν≦0.25である、請求項13に記載の合金。
  15. B、C、N、P、S、As及びHからなる群から選択される元素をさらに含む、請求項14に記載の合金。
  16. B、C、N、P、S、As及びHからなる群から選択される前記元素が前記合金の質量の15%以下を構成する、請求項15に記載の合金。
  17. 多重熱量合金であって、
    Mn、Ni及びSiを含む第1の同型構造化合物と、
    安定六角形NiIn型構造と400K未満のキュリー温度とを有する第2の同型構造化合物と、含む、多重熱量合金。
  18. 前記第2の同型構造化合物は、Feと、Geと、Mn及びCoからなる群から選択される1つの元素と、を含む、請求項17に記載の多重熱量合金。
  19. 前記第1の同型構造化合物は、Mn1±αNi1±βSi1±γを含み、α≦0.25、β≦0.25、γ≦0.25であり、
    前記第2の同型構造化合物は、Fe1±λMn1±μGe1±νを含み、λ≦0.25、μ≦0.25、ν≦0.25である、請求項18に記載の多重熱量合金。
  20. 前記第1の同型構造化合物は、Mn1±αNi1±βSi1±γを含み、α≦0.25、β≦0.25、γ≦0.25であり、
    前記第2の同型構造化合物は、Co1±λFe1±μGe1±νを含み、λ≦0.25、μ≦0.25、ν≦0.25である、請求項18に記載の多重熱量合金。


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