JP2017532123A - ステープルカートリッジ用外科用ステープル及びドライバ配置 - Google Patents

ステープルカートリッジ用外科用ステープル及びドライバ配置 Download PDF

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Abstract

マルチステープルドライバを含むステープルカートリッジを開示する。マルチステープルドライバは、複数のステープルをステープルカートリッジから駆動するように構成されている。ステープルは、少なくとも1つのステープルがステープルカートリッジの長手方向の軸線に対して角度配向されているステープルアレイ状に配置されている。マルチステープルドライバは、ステープルを様々な角度配向にて、及び/又は、ステープル空洞の複数の横列から駆動することができる。ドライバのないステープルカートリッジも、開示する。ドライバのないカートリッジ内のスレッドが、ステープルに直接係合して、ステープルを駆動するように構成されている。ステープルは、少なくとも1つのステープルが、ドライバのないステープルカートリッジの長手方向の軸線に対して角度配向されているステープルアレイ状に配置されている。

Description

本発明はステープル器具に関し、様々な実施形態において、1つ又は2つ以上のステープルの列を生成するための外科用ステープル留め器具に関する。
ステープル留め器具は、一対の協働する細長い顎部材を含むことができ、各顎部材が患者の中に挿入され、ステープル留め及び切開される組織に対して位置付けられるように適合させることができる。様々な実施形態において、顎部材のうちの一方は、少なくとも2列の横方向に間隔をおいたステープルをその中に収容するステープルカートリッジを支持し、他方の顎部材は、ステープルカートリッジ内のステープルの列と整列されたステープル成形ポケットを有するアンビルを支持することができる。概して、ステープル留め器具は、顎部材に対して摺動自在な押し込みバー及びナイフブレードを更に含んで、押し込みバー上のカム面及び/又は押し込みバーによって押し込まれるウェッジスレッド上のカム面を介してステープルカートリッジからステープルを連続的に放出することができる。少なくとも1つの実施形態において、カム面は、カートリッジが有する、ステープルに付随した複数のステープルドライバを作動させて、ステープルをアンビルに対して押し込み、顎部材の間に把持された組織内に、横方向に間隔をおいた変形したステープルの列を形成するように構成することができる。少なくとも1つの実施形態において、ナイフブレードはカム面に追従して、ステープル列間の線に沿って組織を切開することができる。かかるステープル留め器具の例は、「SURGICAL STAPLES HAVING COMPRESSIBLE OR CRUSHABLE MEMBERS FOR SECURING TISSUE THEREIN AND STAPLING INSTRUMENTS FOR DEPLOYING THE SAME」と題する米国特許第7,794,475号に開示されており、その全体の開示は、参照によって本明細書に組み込まれる。
上述の議論は、当時の本発明の分野における関連技術の様々な態様を説明することのみを意図したものであり、特許請求の範囲を否定するものとみなされるべきではない。
本明細書に記載される実施形態の様々な特徴が、特許請求の範囲で詳細に示される。ただし、機構及び作動方法の両方に関する様々な実施形態は、それらの利点とともに、以下の添付図面と併せて以下の説明により理解することができる。
少なくとも1つの実施形態による外科用締結器具の斜視図である。 図1の外科用締結器具のエンドエフェクタの分解図である。 図2のエンドエフェクタの締結具カートリッジの平面図である。 図2のエンドエフェクタのアンビルの底面図である。 少なくとも1つの実施形態によるアンビルの部分底面図である。 少なくとも1つの実施形態によるアンビルの部分底面図である。 本開示の様々な実施形態による、角度配向されたステープル、第1のマルチステープルドライバのグループ、及び第2のマルチステープルドライバのグループを含むステープルカートリッジを含むエンドエフェクタの分解斜視図である。 図7の第1のマルチステープルドライバの1つの斜視図である。 図8の第1のマルチステープルドライバの平面図である。 図8の第1のマルチステープルドライバの斜視図であり、マルチステープルドライバにより支持された図7のステープルを更に示す。 図7の第2のマルチステープルドライバのうちの1つの斜視図である。 図8Cの第2のマルチステープルドライバの平面図である。 図8Cの第2のマルチステープルドライバの斜視図であり、マルチステープルドライバにより支持された図7のステープルを更に示す。 本開示の様々な実施形態によるステープルカートリッジの平面図である。 本開示の様々な実施形態による、マルチステープルドライバ及び駆動ウェッジの配置の平面図である。 本開示の様々な実施形態による、マルチステープルドライバ及び駆動ウェッジの配置の平面図である。 本開示の様々な実施形態による、マルチステープルドライバ及び駆動ウェッジの配置の平面図である。 本開示の様々な実施形態による、単一ステープルドライバ及び駆動ウェッジの配置の平面図である。 図14の駆動ウェッジの立面図である。 本開示の様々な実施形態による、ステープル及び駆動ウェッジの配置の平面図である。 未成形、つまり、未発射構成で例示する少なくとも1つの実施形態によるステープルの斜視図である。 図17のステープルの立面図である。 成形後の、つまり、発射後の構成の図17のステープルの立面図である。 未成形、つまり、未発射構成で例示する少なくとも1つの実施形態による、拡張可能なコーティングを含むステープルの立面図である。 患者の組織内に展開された図20のステープルの部分底面図である。 拡張された状態のコーティングを例示する、患者の組織内に展開された図20のステープルの部分底面図である。 少なくとも1つの実施形態による、ステープル線によりステープル留めされた組織を示す。 少なくとも1つの実施形態による、ステープル線によりステープル留めされた組織を示す。 少なくとも1つの実施形態による、ステープル線によりステープル留めされた組織を示す。 本開示の様々な実施形態による、駆動ウェッジ及びステープルの立面図である。 図26の駆動ウェッジ及びステープルの斜視図である。 図26の駆動ウェッジ及びステープルの平面図である。 円形ステープル装置の斜視図である。 円形ステープル留め装置のステープル留めヘッドの一部及び締結具カートリッジアセンブリの斜視図である。 円形ステープル留め装置のステープル留めヘッドの一部及び別の締結具カートリッジアセンブリの斜視図である。 円形ステープル留め装置のステープル留めヘッドの一部及び別の締結具カートリッジアセンブリの斜視図である。 少なくとも1つの実施形態によるステープル線によりステープル留めされた組織を示し、ステープル線内のステープルの少なくとも一部は、重なり合う。 図32のステープル線を展開するように構成されたステープルカートリッジの部分平面図である。 図33のステープルカートリッジから放出されたステープルを変形させるように構成されたアンビルの部分平面図である。 少なくとも1つの実施形態によるステープル線を展開するように構成されたステープルカートリッジの部分平面図である。 図35のステープルカートリッジから放出されたステープルを変形させるように構成されたアンビルの部分平面図である。 本開示の様々な実施形態による、スレッドを有するドライバのないステープルカートリッジを含むエンドエフェクタの分解斜視図である。 図37のスレッドの斜視図である。 ステープルの展開進行を示す、図37のスレッド及びステープルの部分平面図である。 ステープルの展開進行を示す、図37のスレッド及びステープルの立面図である。 本開示の様々な実施形態による、図37に示すドライバのないステープルカートリッジ用スレッドの斜視図である。 本開示の様々な実施形態による、角度を付けたステープル及び図39のスレッドを有するドライバのないステープルカートリッジの部分平面図である。 本開示の様々な実施形態による、図39のスレッド及び図20のステープルの部分斜視図である。 本開示の様々な実施形態による、スレッド及びステープルの部分斜視図である。 本開示の様々な実施形態による、ステープルのアレイの平面図である。 本開示の様々な実施形態による、ステープル及び駆動ウェッジのアレイの平面図である。 本開示の様々な実施形態による、角度を付けたステープル空洞の配置を内部に有するステープルカートリッジの部分斜視図である。 図43のステープルカートリッジの部分平面図である。 ステープルカートリッジ内に位置決めされたステープル及びドライバを示す、図43のステープルカートリッジの斜視横断面部分図である。 本開示の様々な実施形態による、角度を付けたステープル空洞の配置を内部に有するステープルカートリッジの部分斜視図である。 図46のステープルカートリッジの部分平面図である。 図46のステープルカートリッジの部分斜視横断面図である。 本開示の様々な実施形態による、角度を付けたステープル空洞の配置を内部に有するステープルカートリッジの部分斜視図である。 図49のステープルカートリッジの部分平面図である。 ステープルカートリッジ内に位置決めされたステープル及びマルチステープルドライバを示す、図49のステープルカートリッジの部分斜視横断面図である。 組織内に埋め込まれた以前のステープルパターンを示す。 図3のステープルカートリッジにより展開されたステープルパターンを示す。 伸張された状態の図52Aのステープルパターンを示す。 少なくとも1つの実施形態による、カートリッジ本体及びカートリッジ本体上に位置決めされた埋め込み可能な補助剤材料を備えるステープルカートリッジの部分平面図である。 少なくとも1つの実施形態による、埋め込み可能な補助剤材料の部分平面図である。 少なくとも1つの実施形態による、カートリッジ本体及びカートリッジ本体上に位置決めされた埋め込み可能な補助剤材料を備えるステープルカートリッジの部分平面図である。 少なくとも1つの実施形態による、埋め込み可能な補助剤材料の部分平面図である。 少なくとも1つの実施形態による、埋め込み可能な補助剤材料の部分平面図である。 エンドエフェクタ、及び外科ステープル留め器具の一部の分解斜視図である。 バットレス部材がバットレスをカートリッジから除去することができる位置においてステープルカートリッジのデッキ上に支持された外科用ステープルカートリッジの斜視図である。 図59の外科用ステープルカートリッジ及びバットレス部材の上面図である。 図59及び60の外科用ステープルカートリッジ及びバットレス部材の一部の斜視図である。 図59〜61の外科用ステープルカートリッジ及びバットレス部材の別の一部の斜視図である。 図59〜62の外科用ステープルカートリッジ及びバットレス部材の近位端の斜視図である。 保持タブがカートリッジ内の長手方向のスロットへの挿入のために折り重ねられた、図59〜63の外科用ステープルカートリッジ及びバットレス部材の近位端の別の斜視図である。 保持タブが長手方向のスロット内に挿入され、ステープルスレッドにより内部に保持された、図59〜64の外科用ステープルカートリッジ及びバットレス部材の近位端の別の斜視図である。 別の外科用ステープルカートリッジ及び別のバットレス部材の分解組立図である。 図66のバットレス部材の底面図である。 ステープルカートリッジ内の下にあるステープル空洞の位置が破線で示された、図67のバットレス部材の一部の拡大図である。 ステープルカートリッジ内の下にあるステープル空洞の位置が破線で示された、別のバットレス部材の一部の拡大図である。 ステープルカートリッジ内の下にあるステープル空洞の位置が破線で示された、別のバットレス部材の一部の上面図である。 別のバットレス部材の一部の上面図である。 図71の線72−72に沿って切り取った、図71のバットレス部材の横断面図である。 別の外科用ステープルカートリッジの斜視図である。 図73の外科用ステープルカートリッジの上面図である。 図73及び74の外科用ステープルカートリッジの一部の拡大斜視図である。 別の外科用ステープルカートリッジの上面図である。 組織「T」が図76の外科用ステープルカートリッジと装置のアンビルとの間にクランプされた、外科用ステープル留め装置の一部の側面立面図である。 一部が横断面で示された、図76及び77の外科用ステープルカートリッジの一部の拡大図である。 本開示の様々な実施形態による、ステープルカートリッジ及びアンビルの部分横断面立面図である。 本開示の様々な実施形態による、ステープルカートリッジ及びアンビルの部分横断面立面図である。
対応する参照符合は、複数の図を通じて対応する部材を示す。本明細書に記載される例示は、本発明の様々な実施形態を1つの形態で例示するものであり、かかる例示は、いかなる方法によっても本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
本願の出願人は、本願と同日に出願された以下の特許出願を所有し、これらはそれぞれの全体が参照によって本明細書に組み込まれる:
米国特許出願第__________号、表題「CIRCULAR FASTENER CARTRIDGES FOR APPLYING RADIALLY EXPANDABLE FASTENER LINES」、代理人整理番号第END7503USNP/140283、
米国特許出願第__________号、表題「SURGICAL STAPLE AND DRIVER ARRANGEMENTS FOR STAPLE CARTRIDGES」、代理人整理番号END7505USNP/140285、
米国特許出願第__________号、表題「SURGICAL STAPLING BUTTRESSES AND ADJUNCT MATERIALS」(代理人整理番号END7506USNP/140286)、
米国特許出願第__________号、表題「FASTENER CARTRIDGE FOR CREATING A FLEXIBLE STAPLE LINE」、代理人整理番号END7507USNP/140287、
米国特許出願第__________号、表題「METHOD FOR CREATING A FLEXIBLE STAPLE LINE」、代理人整理番号END7508USNP/140288。
本願の出願人は、2014年6月30日に出願された以下の特許出願を所有し、これらはそれぞれの全体が参照によって本明細書に組み込まれる:
米国特許出願第14/318,996号、表題「FASTENER CARTRIDGES INCLUDING EXTENSIONS HAVING DIFFERENT CONFIGURATIONS」、
米国特許出願第14/319,006号、表題「FASTENER CARTRIDGE COMPRISING FASTENER CAVITIES INCLUDING FASTENER CONTROL FEATURES」、
米国特許出願第14/319,014号、表題「END EFFECTOR COMPRISING AN ANVIL INCLUDING PROJECTIONS EXTENDING THEREFROM」、
米国特許出願第14/318,991号、表題「SURGICAL FASTENER CARTRIDGES WITH DRIVER STABILIZING ARRANGEMENTS」、
米国特許出願第14/319,004号、表題「SURGICAL END EFFECTORS WITH FIRING ELEMENT MONITORING ARRANGEMENTS」、
米国特許出願第14/319,008号、表題「FASTENER CARTRIDGE COMPRISING NON−UNIFORM FASTENERS」、
米国特許出願第14/318,997号、表題「FASTENER CARTRIDGE COMPRISING DEPLOYABLE TISSUE ENGAGING MEMBERS」、
米国特許出願第14/319,002号、表題「FASTENER CARTRIDGE COMPRISING TISSUE CONTROL FEATURES」、
米国特許出願第14/319,013号、表題「FASTENER CARTRIDGE ASSEMBLIES AND STAPLE RETAINER COVER ARRANGEMENTS」、
米国特許出願第14/319,016号、表題「FASTENER CARTRIDGE INCLUDING A LAYER ATTACHED THERETO」。
明細書に記載され添付の図面に示される実施形態の全体的な構造、機能、製造及び使用の完全な理解をもたらすように、多くの具体的詳細が示される。しかしながら、実施形態はそのような具体的詳細なくして実施され得ることが、当業者には理解されるであろう。他の例においては、周知の動作、構成要素、及び要素は、本明細書に記載される実施形態を不明瞭にしないようにするために詳細に記載されていない。本明細書に記載及び図示される実施形態は非限定例であることが当業者には理解され、それ故、本明細書に開示される特定の構造及び機能の詳細は典型及び例示であり得ることが理解されるであろう。これに対する変形及び変更は、特許請求の範囲を逸脱することなく行なわれ得る。
用語「備える(comprise)」(並びに「comprises」及び「comprising」など、compriseの任意の語形)、「有する(have)」(並びに「has」及び「having」など、haveの任意の語形)、「含む(include)」(並びに「includes」及び「including」など、includeの任意の語形)、「含有する(contain)」(並びに「contains」及び「containing」など、containの任意の語形)は、開放型の連結動詞である。結果として、1つ若しくは2つ以上の要素を「備える」か、「有する」か、「含む」か、又は「含有する」、外科用システム、デバイス、又は装置は、それら1つ若しくは2つ以上の要素を有しているが、それら1つ若しくは2つ以上の要素のみを有することに限定されない。同様に、1つ若しくは2つ以上の特徴を「備える」か、「有する」か、「含む」か、又は「含有する」、システム、デバイス、又は装置の要素は、それら1つ若しくは2つ以上の特徴を有しているが、それら1つ若しくは2つ以上の特徴のみを有することに限定されない。
本明細書において「近位」及び「遠位」なる用語は、外科用器具のハンドル部分を操作する臨床医を基準として用いられる。「近位」なる用語は臨床医に最も近い部分を指し、「遠位」なる用語は臨床医から遠くに位置する部分を指す。便宜上及び明確性のために、「垂直」、「水平」、「上」、及び「下」などの空間的用語が、本明細書において図面に対して使用され得ることが更に理解されるであろう。しかしながら、外科用器具は多くの向き及び位置で使用されるものであり、これらの用語は限定的及び/又は絶対的であることを意図したものではない。
外科用締結器具100が、図1に示されている。外科用締結器具100は、拡張可能なステープル線を展開するように構成される。様々な拡張可能なステープル線が本明細書に開示されるが、外科用締結器具100は、これらの拡張可能なステープル線のいずれか1つを展開することが可能である。更に、外科用締結器具100以外の外科用器具が、本明細書で開示する拡張可能なステープル線のいずれか1つを展開することが可能である。
外科用締結器具100は、ハンドル110、シャフト120、及びエンドエフェクタ200を備える。ハンドル110は、ピストルグリップ140、閉鎖システムを作動させるように構成された閉鎖トリガ150、発射システムを作動させるように構成された発射トリガ160、及びエンドエフェクタ200をシャフト120に対して関節動作させるための関節動作システムを作動させるように構成された関節動作アクチュエータ170を備える。2010年12月7日に発行された米国特許第7,845,537号、表題「SURGICAL INSTRUMENT HAVING RECORDING CAPABILITIES」の開示は、全体が参照により組み込まれる。閉鎖システム及び発射システムを作動させるように構成された単一のトリガを備える他の実施形態が想定される。外科用器具のエンドエフェクタが関節動作可能ではない様々な実施形態が想定される。2013年8月23日に出願された米国特許出願第13/974,166号、表題「FIRING MEMBER RETRACTION DEVICES FOR POWERED SURGICAL INSTRUMENTS」の開示は、全体が参照により組み込まれる。
閉鎖トリガ150は、閉鎖システムを作動させるためにピストルグリップ140の方に回転可能である。主として図2を参照すると、閉鎖システムは、閉鎖トリガ150がピストルグリップ140の方に移動されるときに遠位に前進される閉鎖管122を備える。閉鎖管122は、エンドエフェクタ200のアンビル220を含む第1の顎部と係合される。少なくとも1つの実例において、アンビル220は、アンビル220から延在する、第2の顎部内に画定された1つ又は2つ以上の細長いスロット212内に位置決めされる1つ又は2つ以上の突出部228を備える。突出部228及び細長いスロット212は、アンビル220を第2の顎部の停在つまり固定カートリッジチャネル210に対して開位置と閉鎖後の位置との間で回転させることを可能にするように構築及び配置される。様々な代替実施形態において、カートリッジチャネルは、停在つまり固定アンビル220に対して回転可能とすることができる。カートリッジチャネル又はエンドエフェクタのアンビルが固定式か否かを問わず、エンドエフェクタは、シャフトに対して関節動作可能であり得るか、又は非関節動作可能であり得る。
図2を再び参照すると、アンビル220は、閉鎖管122内に画定されたスロット124と係合されるタブ226を含む。閉鎖管122が閉鎖トリガ150により遠位に移動されるとき、スロット124の側壁がタブ226と係合してアンビル220をカートリッジチャネル210の方に回転させることができる。閉鎖管122が近位に移動されるとき、スロット124の別の側壁がタブ226と係合してアンビル220をカートリッジチャネル210から離れるように回転させることができる。一部の実例において、付勢ばねは、アンビル220とカートリッジチャネル210との中間に位置決めされ、カートリッジチャネル210から離れるようにアンビル220を付勢するように構成することができる。
図2を再び参照すると、発射トリガ160は、発射システムを作動させるためにピストルグリップ140の方に回転可能である。発射システムは、シャフト120内に延在する発射部材を備える。発射システムは、発射部材と作動可能に係合されるスレッド250を更に備える。発射トリガ160がピストルグリップ140の方に回転されるとき、発射トリガ160は、発射部材及びスレッド250をエンドエフェクタ200内で遠位に駆動する。エンドエフェクタ200は、カートリッジチャネル210内に位置決めされたステープルカートリッジ230を更に備える。ステープルカートリッジ230は、交換可能であり、したがって、カートリッジチャネル210から取り外し可能であるが、ステープルカートリッジ230がカートリッジチャネル210から容易に交換可能でなくかつ/又は取り外し可能でない他の実施形態が想定される。
ステープルカートリッジ230は、複数のステープル空洞270を備える。それぞれのステープル空洞270は、ステープルを内部に取り外し可能に格納するように構成されるが、一部のステープル空洞270は、その中に格納されたステープルを収容しない場合がある。ステープルカートリッジ230は、内部に移動可能に位置決めされた複数のステープルドライバ240を更に備える。それぞれのドライバ240は、3つのステープルを支持し、かつ/又は、一緒に若しくは同時に3つのステープルをそれぞれのステープル空洞270の外へ持ち上げるように構成される。図1〜4に示す実施形態のそれぞれのドライバ240は3つのステープルを同時に展開するが、ドライバが3つ未満のステープル又は3つ超のステープルを同時に展開し得る他の実施形態が想定される。スレッド250は、1つ又は2つ以上の傾斜面252を備え、傾斜面252は、ドライバ240の下で摺動してドライバ240をステープルカートリッジ230のデッキ表面233の方に上方へ持ち上げるように構成される。スレッド250は、ステープルカートリッジ230の近位端231から遠位端232の方に移動可能であり、ドライバ240を順次に持ち上げる。ドライバ240がスレッド250によりデッキの方に持ち上げられるとき、ドライバ240は、ステープルをアンビル220の方に持ち上げる。スレッド250が遠位に進行されるとき、ステープルは、アンビル220に対して駆動され、ドライバ240によりステープル空洞270から放出される。ステープルカートリッジ230は、それに装着された支持パン260を更に備えることができ、支持パン260は、ステープルカートリッジ230の底部の周りに延在し、ドライバ240、ステープル及び/又はスレッド250をカートリッジ230内に保持する。
スレッド250及び/又はスレッド250を遠位に前進させるプッシャー部材は、アンビル220を含む第1の顎部及び/又はステープルカートリッジ230を含む第2の顎部に係合して、アンビル220及びステープルカートリッジ230を互いに対して位置決めするように構成することができる。少なくとも1つの実例において、スレッド250は、そこから延在する少なくとも1つの第1の突出部256を備え、第1の突出部256は、アンビル220、及び、カートリッジチャネル210に係合するように構成された少なくとも1つの第2の突出部258に係合するように構成される。突出部256及び258は、アンビル220及びステープルカートリッジ230を互いに対して位置決めすることができる。スレッド250が遠位に前進されるとき、突出部256及び258は、アンビル220を位置決めして組織間隙をアンビル220とデッキ233との間に設定することができる。
エンドエフェクタ200は、ステープルカートリッジ230とアンビル220との間で捕捉された組織を切開するように構成された切断部材を更に備えることができる。図2を再び参照すると、スレッド250は、ナイフ254を含むが、任意の適切な切断部材を利用することができる。スレッド250がステープル空洞270からステープルを展開するために遠位に前進されるとき、ナイフ254は、組織を横断するために遠位に移動される。特定の代替実施形態において、スレッド250を遠位に押す発射部材は、切断部材を含むことができる。カートリッジ230は、ナイフ254を少なくとも部分的に受容するように構成された長手方向のスロット234を含む。アンビル220はまた、ナイフ254を少なくとも部分的に受容するように構成された長手方向のスロットを含むが、カートリッジ230及びアンビル220の一方のみが切断部材を受容するように構成されたスロットを含む実施形態が想定される。
更に上記に関して、主として図1を参照すると、外科用器具100のハンドル110は、作動されると、関節動作接合部180の周りでエンドエフェクタ200を関節動作させることができる関節動作アクチュエータ170を備える。アクチュエータ170が第1の方向に押されるとき、エンドエフェクタ200は、第1の方向に回転することができ、アクチュエータ170が第2の方向に押されるとき、エンドエフェクタ200は、第2の、つまり、反対方向に回転することができる。ここで図2を参照すると、エンドエフェクタ200は、近位端に装着された関節動作止め金182を含む。例示する実施形態において、止め金182は、ピン184を介してカートリッジチャネル210に装着され、ピン184は、カートリッジチャネル210及び止め金182内に画定された開口214を通って延在する。シャフト120は、ロックが止め金182と係合される第1の、係合された位置と、ロックが止め金から係合解除される第2の、つまり、係合解除された位置との間で移動可能なロックを更に含むことができる。ロックが係合された位置にあるとき、ロックは、エンドエフェクタ200を所定の位置に保持することができる。ロックが係合解除された位置にあるとき、エンドエフェクタ200は、関節動作接合部180の周りで回転することができる。2014年6月25日に出願された米国特許出願第14/314,788号、表題「ROBOTICALLY−CONTROLLED SHAFT BASED ROTARY DRIVE SYSTEMS FOR SURGICAL INSTRUMENTS」の開示は、全体が参照により組み込まれる。2013年2月26日に出願された米国特許出願公開第2013/0168435号、表題「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT WITH AN ARTICULATABLE END EFFECTOR」の開示は、全体が参照により組み入れられる。
ここで図3及び図4を参照すると、ステープルカートリッジ200のステープル空洞270は、ステープル空洞内に格納されたステープルが拡張可能なステープル線の一部として展開されるように位置決め及び配置することができる。ステープル空洞270は、ステープル空洞アレイ内に配置される。ステープル空洞アレイは、第1の列のステープルを取り外し可能に格納する第1の列のステープル空洞270aを備える。第1の列のステープル空洞270aは、長手方向のスロット234に隣接する第1の長手方向軸線272aに沿って延在する。ステープル空洞アレイは、第2の列のステープルを取り外し可能に格納する第2の列のステープル空洞270bを備える。第2の列のステープル空洞270bは、第1の列のステープル空洞270aに隣接する第2の長手方向軸線272bに沿って延在する。ステープル空洞アレイは、第3の列のステープルを取り外し可能に格納する第3の列のステープル空洞270cを備える。第3の列のステープル空洞270cは、第2の列のステープル空洞270bに沿って延在する。
図3及び図4を再び参照すると、第1の長手方向軸線272aは、第2の長手方向軸線272bに平行又は少なくとも実質的に平行であるが、第1の長手方向軸線272aが第2の長手方向軸線272bに平行ではない他の配置が可能である。第2の長手方向軸線272bは、第3の長手方向軸線272cに平行又は少なくとも実質的に平行であるが、第2の長手方向軸線272bが第3の長手方向軸線272cに平行ではない他の配置が可能である。第1の長手方向軸線272aは、第3の長手方向軸線272cに平行又は少なくとも実質的に平行であるが、第1の長手方向軸線272aが第3の長手方向軸線272cに平行ではない他の配置が可能である。
図3及び4を再び参照すると、ステープルカートリッジ230は、長手方向のスロット234の第1の面に第1の列270a、第2の列270b、及び第3の列270cを含むステープル空洞アレイの第1の部分、並びに長手方向のスロット234の第2の側に第1の列270a、第2の列270b、及び第3の列270cを含む空洞アレイの第2の部分を備える。第1の空洞アレイ部分は、長手方向のスロットに対して第2の空洞アレイ部分の鏡像であるが、他の構成を利用することができる。
ステープルカートリッジ230は、図52Aに示すステープルアレイを展開するように構成される。ステープルカートリッジ230は、第1の長手方向軸線282aに沿った第1の列のステープル280a、第2の長手方向軸線282bに沿った第2の列のステープル280b、及び第3の長手方向軸線282cに沿った第3の列のステープル280cを展開するように構成される。様々な実例において、ステープルカートリッジ230は、長手方向の切開部284の第1の側に第1の列のステープル280a、第2の列のステープル280b、及び第3の列のステープル280c、並びに長手方向の切開部284の第2の側に第1の列のステープル280a、第2の列のステープル280b、及び第3の列のステープル280cを展開するように構成される。第1の列のステープル280aは、長手方向の切開部284に隣接して位置決めすることができ、第3の列のステープル280cは、長手方向の切開部284から最も離れて位置決めすることができる。それぞれの第2の列のステープル280bは、第1の列のステープル280aと第3の列のステープル280cとの中間に位置決めすることができる。
更に上記に関して、第1のステープル280aは、第1のステープル空洞270a内に取り外し可能に格納され、第2のステープル280bは、第2のステープル空洞270b内に取り外し可能に格納され、第3のステープル280cは、第3のステープル空洞270c内に取り外し可能に格納される。ステープル空洞270a〜270cは、図52Aに示す配置でステープル280a〜280cを展開するように構成及び配置される。第1のステープル280aは、長手方向軸線282aに対して第1の角度274aにて配向される。第2のステープル280bは、長手方向軸線282bに対して第2の角度274bにて配向される。第3のステープル280cは、長手方向軸線282cに対して第3の角度274cにて配向される。第1の角度274aは、第2の角度274bと異なるが、他の実施形態において、第1の角度274a及び第2の角度274bは、同じであってもよい。第3の角度274cは、第2の角度274bと異なるが、他の実施形態において、第3の角度274c及び第2の角度274bは、同じであってもよい。第1の角度274aは、第3の角度274cと同じであってもよいが、他の実施形態において、第1の角度274a及び第3の角度274cは、異なっていてもよい。
更に上記に関して、第1の角度274aは、第1の長手方向軸線282aに対して測定することができ、第2の角度274bは、第2の長手方向軸線282bに対して測定することができ、第3の角度274cは、第3の長手方向軸線282cに対して測定することができる。第1の長手方向軸線282a、第2の長手方向軸線282b、及び/又は第3の長手方向軸線282cが互いに平行であるとき、第1の角度274a、第2の角度274b及び/又は第3の角度274cは、第1の長手方向軸線282a、第2の長手方向軸線282b、及び第3の長手方向軸線282cのいずれか1つに対して測定することができる。第1の長手方向軸線282a、第2の長手方向軸線282b、及び/又は第3の長手方向軸線282cが長手方向のスロット234に平行であるとき、第1の角度274a、第2の角度274b、及び/又は第3の角度274cは、長手方向のスロット234に対して測定することができる。これに対応して、第1の長手方向軸線282a、第2の長手方向軸線282b、及び/又は第3の長手方向軸線282cが組織横断部284に平行であるとき、第1の角度274a、第2の角度274b、及び/又は第3の角度274cは、組織横断部284に対して測定することができる。
第1のステープル280a、第2のステープル280b、及び第3のステープル280cは、横方向に重なり合うステープル線をもたらするように位置決め及び配置することができる。より詳細には、図52Aを再び参照すると、第2のステープル280bの長手方向の列は、第1のステープル280aの長手方向の列に対して横方向に位置決めされ、第2のステープル280bが、第1のステープル280a間の間隙と整列されるようになっており、同様に、第3のステープル280cの長手方向の列は、第2のステープル280bの長手方向の列に対して横方向に位置決めされ、第3のステープル280cが、第2のステープル280b間の間隙と整列されるようになっている。このような配置は、組織Tから横断部284への血液の流れを制限することができる。
例示する実施形態において、それぞれの第1のステープル280aは、隣接する第2のステープル280bの遠位脚部283bに対して遠位である遠位脚部283a、更に、遠位脚部283bに対して近位である近位脚部285aを備える。同様に、それぞれの第3のステープル280cは、隣接する第2のステープル280bの遠位脚部283bに対して遠位である遠位脚部283c、更に、遠位脚部283bに対して近位である近位脚部285cを備える。第1のステープル280a及び上述の第3のステープル280cに隣接する第2のステープル280bは、第1のステープル280aの近位脚部285a、及び第3のステープル280cの近位脚部285cに対して近位である近位脚部285bを備える。これは、1つの例示的な実施形態にすぎず、任意の適切な配置を利用することができる。
更に上記に関して、第1のステープル280aは、第1の長手方向軸線282aに跨る。第1のステープル280aの遠位脚部283aは、第1の長手方向軸線282aの片側に位置決めされ、近位脚部285aは第1の長手方向軸線282aの反対側に位置決めされる。換言すると、第1のステープル280aの脚部は、第1の長手方向軸線282aに対して偏倚している。第1のステープル280aが第1の長手方向軸線282aと整列される、つまり、同一直線上にある代替実施形態が想定される。
第2のステープル280bは、第2の長手方向軸線282bに跨る。第2のステープル280bの遠位脚部283bは、第2の長手方向軸線282bの片側に位置決めされ、近位脚部285bは、第2の長手方向軸線282bの反対側に位置決めされる。換言すると、第2のステープル280bの脚部は、第2の長手方向軸線282bに対して偏倚している。第2のステープル280bが第2の長手方向軸線282bと整列される、つまり、同一直線上にある代替実施形態が想定される。
第3のステープル280cは、第3の長手方向軸線282cに跨る。第3のステープル280cの遠位脚部283cは、第3の長手方向軸線282cの片側に位置決めされ、近位脚部285cは、第3の長手方向軸線282cの反対側に位置決めされる。換言すると、第3のステープル280cの脚部は、第3の長手方向軸線282cに対して偏倚している。第3のステープル280cが第3の長手方向軸線282cと整列される、つまり、同一直線上にある代替実施形態が想定される。
特定の実施形態において、第1のステープル280aは、隣接する第2のステープル280bの遠位脚部283bと整列される近位脚部285aを備えることができる。同様に、第3のステープル280cは、隣接する第2のステープル280bの遠位脚部283bと整列される近位脚部285cを備えることができる。様々な実施形態において、第1のステープル280aは、隣接する第2のステープル280bの遠位脚部283bに対して遠位に位置決めされる近位脚部285aを備えることができる。同様に、第3のステープル280cは、隣接する第2のステープル280bの遠位脚部283bに対して遠位に位置決めされる近位脚部285cを備えることができる。
第2のステープル280bの列は、第1のステープル280aの列及び第3のステープル280cの列により取り囲まれる。第2のステープル280bが、片側で第1のステープル280aにより、反対側で第3のステープル280cにより取り囲まれる。より詳細には、第1のステープル280aが、第2のステープル280bの近位脚部285bに対して横方向内方に位置決めされ、同様に、第3のステープル280cが、第2のステープル280bの遠位脚部283bに対して横方向外方に位置決めされる。その結果として、第1のステープル280aは、第2のステープル280bの片側で境界線をもたらすことができ、第3のステープル280bは、第2のステープル280bの反対側で境界線をもたらすことができる。
従来のステープルアレイを図52に例示する。このステープルアレイは、第1の長手方向軸線382aに沿って位置決めされた第1の列のステープル380a、第2の長手方向軸線382bに沿って位置決めされた第2の列のステープル380b、及び組織T内の切開部384の第1の側に位置決めされた第3の長手方向軸線382cに沿って位置決めされた第3の列のステープル380cを備える。ステープル380aは、第1の長手方向軸線382aと整列又は少なくとも実質的に整列され、ステープル380bは、第2の長手方向軸線382bと整列又は少なくとも実質的に整列され、ステープル380cは、第3の長手方向軸線382cと整列又は少なくとも実質的に整列される。換言すると、第1のステープル380aは、第1の長手方向軸線382aに対して角度を付けて配向されず、第2のステープル380bは、第2の長手方向軸線382bに対して角度を付けて配向されず、第3のステープル380cは、第3の長手方向軸線382cに対して角度を付けて配向されない。このステープルアレイはまた、第1の長手方向軸線382aに沿って位置決めされた第1の列のステープル380a、第2の長手方向軸線382bに沿って位置決めされた第2の列のステープル380b、及び切開部384の第2の側、つまり反対側に位置決めされた第3の長手方向軸線382cに沿って位置決めされた第3の列のステープル380cを備える。
長手方向の引張力が図52に例示するステープルアレイによりステープル留めされた組織Tに適用されたとき、組織は、長手方向に伸張することになる。更に、様々な実例において、ステープル380a、380b、及び380cは、組織が長手方向に伸張されるときに長手方向に並進することができる。このような配置は、多くの状況において好適である可能性があるが、ステープル380a、380b、及び380cは、組織の伸張及び/又は移動を制限する可能性がある。一部の実例において、ステープル380a、380b、及び380cによりステープル留めされた組織は、ステープル留めされなかった隣接組織よりも可撓性が極めて小さい場合がある。換言すると、ステープル380a、380b、及び380cを備えるステープルアレイは、組織の材料特性の突然の変化を発生させる可能性がある。少なくとも1つの実例において、大きい歪み勾配が、ステープルアレイの結果として組織内に発生する可能性があり、大きい歪み勾配は、次に、組織内の大きい応力勾配を発生させる可能性がある。
ステープル380a〜380cがステープルカートリッジから放出されるとき、ステープルの脚部は、組織Tを穿刺することができる。その結果として、ステープル脚部は、孔を組織内に作り出す。様々なタイプの組織は、弾性であり、ステープル脚部が組織を通るときにステープル脚部の周りで伸張することができる。様々な実例において、組織の弾性は、組織が、伸張し、ステープル脚部の方に弾性的に戻り、組織とステープル脚部との間に存在する間隙を低減又は排除することを可能にすることができる。このような弾性はまた、伸張力が組織に加えられるときに組織が伸張することを可能にすることができるが、このような弾性は、特定のステープルパターンにより妨げられる可能性がある。少なくとも1つの実例において、図52に示すステープルパターンは、組織の長手方向の伸張を妨げる可能性がある。長手方向の伸張力が図52のステープルパターンによりステープル留めされた組織に印加されるとき、組織は、ステープル脚部から離れるように引っ張られてそれらの間に間隙を作り出し始める恐れがある。一部の実例において、特に肥満の切除用途において、このような間隙は、結果として胃組織からの出血の増大になり兼ねない。特定の実例において、特に肺切除用途において、空気漏れが、肺組織内に起こる可能性がある。
図52Aに示すステープルアレイは、図52に示すステープルアレイよりも可撓性が高い。図52Bをここで参照すると、長手方向の引張力が組織Tに加えられたとき、ステープル280a、280b、及び280cは、1つ、組織が長手方向に伸張されると長手方向に並進し、かつ/又は、2つ、組織が長手方向に伸張されると回転することができる。図52に示す柔軟なステープルアレイは、例えば、ステープル線により画定された長手方向になど、ステープル線に沿って有意な伸張性を作り出すことができる。このような長手方向の伸張性は、ステープル留めされた組織T、及び/又はステープル留めされた組織Tを取り囲む組織T内の応力及び/又は歪み勾配を低減することができる。更に、図52Aに示す柔軟なステープルアレイは、長手方向の伸張力が組織に加えられるときにステープル脚部と組織Tとの間の間隙を低減又は排除し、その結果として、ステープル脚部と組織との間の出血及び/又は空気漏れを低減することができる。
ステープル280a、280b、及び280cの長手方向の並進に関して、第1のステープル280aは、第1の長手方向軸線282aに沿って移動することができ、第2のステープル280bは、第2の長手方向軸線282bに沿って移動することができ、第3のステープル280cは、第3の長手方向軸線282cに沿って移動することができる。第1のステープル280aが第1の長手方向軸線282aに沿って移動するとき、第1のステープル280aは、第1の長手方向軸線282a全体にわたって広がることができる。換言すると、第1のステープル280a間の距離、つまり、間隙距離は、長手方向の力が第1の長手方向軸線282aに沿って及び/又は第1の長手方向軸線282aに平行に組織に加えられたときに増大し得る。同様に、第2のステープル280bは、第2のステープル280bが第2の長手方向軸線282bに沿って移動するときに第2の長手方向軸線282b全体にわたって広がることができる。第2のステープル280b間の距離、つまり、間隙距離は、長手方向の力が第2の長手方向軸線282bに沿って及び/又は第2の長手方向軸線282bに平行に組織に加えられたときに増大し得る。また、同様に、第3のステープル280cは、第3のステープル280cが第3の長手方向軸線282cに沿って移動するときに第3の長手方向軸線282c全体にわたって広がることができる。第3のステープル280c間の距離、つまり、間隙距離は、長手方向の力が第3の長手方向軸線282cに沿って及び/又は第3の長手方向軸線282cに平行に組織に加えられたときに増大し得る。
先に論じたように、ステープル280a、280b、及び/又は、280cは、組織Tが伸張されたときに組織Tとともに移動することができる。組織Tが長手方向に引っ張られたとき、更に上記に関して、第1の長手方向軸線282a、第2の長手方向軸線282b、及び/又は第3の長手方向軸線282cは、互いに平行なままであることができる。一部の実例において、第1の長手方向軸線282a、第2の長手方向軸線282b、及び/又は、第3の長手方向軸線282cの配向は、例えば、横方向の力、即ち、長手方向の力に対して横方向の力が組織Tに加えられたときなど、非平行になることができる。特定の実例において、第1の長手方向軸線282a、第2の長手方向軸線282b、及び/又は第3の長手方向軸線282cは、組織Tが長手方向に引っ張られたときに互いにより近づくことができる。このような移動は、長手方向の伸張力が組織Tに加えられたときに組織T内に発生する横方向の収縮の結果であり得る。一部の実例において、第1の長手方向軸線282a、第2の長手方向軸線282b、及び/又は第3の長手方向軸線282cは、例えば、横方向の力が組織Tに加えられたときなど、互いから離れることができる。
ステープル280a、280b、及び280cの回転運動に関して、第1のステープル280aは、長手方向の引張力が組織Tに加えられたときに第1の長手方向軸線282aに対して回転することができる。それぞれの第1のステープル280aは、長手方向の引張力が組織Tに加えられたときに初期の第1の角度274aと別の第1の角度274aとの間で回転することができる。少なくとも1つの実例において、それぞれの第1のステープル280aは、第1のステープル280aが第1の長手方向軸線282aに対して横方向に延在する初期の配向と、第1の長手方向軸線282aとの整列により近づく別の配向との間で回転することができる。一部の実例において、長手方向の引張力が組織Tに加えられることにより、第1のステープル280aを、第1の長手方向軸線282aと同一直線上にある配向に回転させることができる。様々な実例において、それぞれの第1のステープル280aは、第1の長手方向軸線282aを通って延在する軸線の周りで回転することができる。
先に論じたように、第1のステープル280aは、長手方向の引張力が組織Tに加えられたときに初期の第1の角度274aと別の第1の角度274aとの間で回転することができる。様々な実施形態において、初期の、つまり、未伸張の第1の角度274aは、例えば、約5°〜約85°とすることができる。特定の実施形態において、初期の、つまり、未伸張の第1の角度274aは、例えば、約30°〜約60°とすることができる。少なくとも1つの実施形態において、初期の、つまり、未伸張の第1の角度274aは、例えば、約45°とすることができる。少なくとも1つの実施形態において、初期の、つまり、未伸張の第1の角度274aは、例えば、約10°、約20°、約30°、約40°、約50°、約60°、約70°、及び/又は、約80°とすることができる。
様々な実例において、伸張後の第1の角度274aは、例えば、約5°〜約85°とすることができる。特定の実例において、伸張後の第1の角度274aは、例えば、約30°〜約60°とすることができる。少なくとも1つの実例において、伸張後の第1の角度274aは、例えば、約45°とすることができる。少なくとも1つの実例において、伸張後の第1の角度274aは、例えば、約10°、約20°、約30°、約40°、約50°、約60°、約70°、及び/又は、約80°とすることができる。
様々な実例において、未伸張の第1の角度274aと伸張後の第1の角度274aとの差は、例えば、約1°〜約45°とすることができる。特定の実例において、未伸張の第1の角度274aと伸張後の第1の角度274aとの差は、例えば、約1°、約2°、約3°、約4°、及び/又は、約5°とすることができる。特定の実例において、未伸張の第1の角度274aと伸張後の第1の角度274aとの差は、例えば、約5°、約10°、約15°、約20°、及び/又は、約25°とすることができる。
更に上記に関して、第2のステープル280bは、長手方向の引張力が組織Tに加えられたときに第2の長手方向軸線282bに対して回転することができる。それぞれの第2のステープル280bは、長手方向の引張力が組織Tに加えられたときに初期の第2の角度274bと別の第2の角度274bとの間で回転することができる。少なくとも1つの実例において、それぞれの第2のステープル280bは、第2のステープル280bが第2の長手方向軸線282bに対して横方向の方向に延在する初期の配向と、第2の長手方向軸線282bとの整列により近づく別の配向との間で回転することができる。一部の実例において、長手方向の引張力が組織Tに加えられることにより、第2のステープル280bを、第2の長手方向軸線282bと同一直線上にある配向に回転させることができる。様々な実例において、それぞれの第2のステープル280bは、第2の長手方向軸線282bと整列され及び/又は第2の長手方向軸線282bを通って延在する軸線の周りで回転することができる。
先に論じたように、第2のステープル280bは、長手方向の引張力が組織Tに加えられたときに初期の第2の角度274bと別の第2の角度274bとの間で回転することができる。様々な実施形態において、初期の、つまり、未伸張の第2の角度274bは、例えば、約5°〜約85°とすることができる。特定の実施形態において、初期の、つまり、未伸張の第2の角度274bは、例えば、約30°〜約60°とすることができる。少なくとも1つの実施形態において、初期の、つまり、未伸張の第2の角度274bは、例えば、約45°とすることができる。少なくとも1つの実施形態において、初期の、つまり、未伸張の第2の角度274bは、例えば、約10°、約20°、約30°、約40°、約50°、約60°、約70°、及び/又、80°とすることができる。
様々な実例において、伸張後の第2の角度274bは、例えば、約5°〜約85°とすることができる。特定の実例において、伸張後の第2の角度274bは、例えば、約30°〜約60°とすることができる。少なくとも1つの実例において、伸張後の第2の角度274bは、例えば、約45°とすることができる。少なくとも1つの実例において、伸張後の第2の角度274bは、例えば、約10°、約20°、約30°、約40°、約50°、約60°、約70°、及び/又は、約80°とすることができる。
様々な実例において、未伸張の第2の角度274bと伸張後の第2の角度274bとの差は、例えば、約1°〜約45°とすることができる。特定の実例において、未伸張の第2の角度274bと伸張後の第2の角度274bとの差は、例えば、約1°、約2°、約3°、約4°、及び/又は、約5°とすることができる。特定の実例において、未伸張の第2の角度274bと伸張後の第2の角度274bとの差は、例えば、約5°、約10°、約15°、約20°、及び/又は、約25°とすることができる。
更に上記に関して、第3のステープル280cは、長手方向の引張力が組織Tに加えられたときに第3の長手方向軸線282cに対して回転することができる。それぞれの第3のステープル280cは、長手方向の引張力が組織Tに加えられたときに初期の第3の角度274cと別の第3の角度274cとの間で回転することができる。少なくとも1つの実例において、それぞれの第3のステープル280cは、第3ステープル280cが第3の長手方向軸線282cに対して横方向の方向に延在する初期の配向と、第3の長手方向軸線282cとの整列により近づく別の配向との間で回転することができる。一部の実例において、長手方向の引張力が組織Tに加えられることにより、第3のステープル280cを、第3の長手方向軸線282cと同一直線上にある配向に回転させることができる。様々な実例において、それぞれの第3のステープル280cは、第3の長手方向軸線282cと整列され及び/又は第3の長手方向軸線282cを通って延在する軸線の周りで回転することができる。
先に論じたように、第3のステープル280cは、長手方向の引張力が組織Tに加えられたときに初期の第3の角度274cと別の第3の角度274cとの間で回転することができる。様々な実施形態において、初期の、つまり、未伸張の第3の角度274cは、例えば、約5°〜約85°とすることができる。特定の実施形態において、初期の、つまり、未伸張の第3の角度274cは、例えば、約30°〜約60°とすることができる。少なくとも1つの実施形態において、初期の、つまり、未伸張の第3の角度274cは、例えば、約45°とすることができる。少なくとも1つの実施形態において、初期の、つまり、未伸張の第3の角度274cは、例えば、約10°、約20°、約30°、約、40°、約50°、約60°、約70°、及び/又は、約80°とすることができる。
様々な実例において、伸張後の第3の角度274cは、例えば、約5°〜約85°とすることができる。特定の実例において、伸張後の第3の角度274cは、例えば、約30°〜約60°とすることができる。少なくとも1つの実例において、伸張後の第3の角度274cは、例えば、約45°とすることができる。少なくとも1つの実例において、伸張後の第3の角度274cは、例えば、約10°、約20°、約30°、約40°、約50°、約60°、約70°、及び/又は、約80°とすることができる。
様々な実例において、未伸張の第3の角度274cと伸張後の第3の角度274cとの差は、例えば、約1°〜約45°とすることができる。特定の実例において、未伸張の第3の角度274cと伸張後の第3の角度274cとの差は、例えば、約1°、約2°、約3°、約4°、及び/又は、約5°とすることができる。特定の実例において、未伸張の第3の角度274cと伸張後の第3の角度274cとの差は、例えば、約5°、約10°、約15°、約20°、及び/又は、約25°とすることができる。
様々な実例において、第1の列のステープル内の第1のステープル280aは、第1の量で回転することができ、第2の列のステープル内の第2のステープル280bは、第1の量と異なる第2の量で回転することができる。第1の量は、第2の量未満であっても又はそれを超えてもよい。様々な実例において、第1の列のステープル内の第1のステープル280aは、第1の量で回転することができ、第3の列のステープル内の第3のステープル280cは、第1の量と異なる第3の量で回転することができる。第1の量は、第3の量未満であっても又はそれを超えてもよい。様々な実例において、第3の列のステープル内の第3のステープル280cは、第3の量で回転することができ、第2の列のステープル内の第2のステープル280bは、第3の量と異なる第2の量で回転することができる。第3の量は、第2の量未満であっても又はそれを超えてもよい。
少なくとも1つの用途において、ステープルの最内列、即ち、切開部に最も近い列のステープルが、他の列のステープルよりも非可撓性又は非伸長性であることが望ましいであろう。また、ステープルの最外列、即ち、切開部から最も遠くに離れた列のステープルが、他の列のステープルよりも可撓性又は伸長性が高いことが望ましいであろう。第1のステープル軸線と第1の長手方向軸線との間の角度が第2のステープル軸線と第2の長手方向軸線との間の角度よりも小さいとき、第1のステープルは、第2のステープルが第2の長手方向軸線の方に回転するために有するほど第1の長手方向軸線の方に回転する余地を有しない場合があり、したがって、第2のステープルよりも組織を硬化させ得る。同様に、第2のステープル軸線と第2の長手方向軸線との間の角度が第3のステープル軸線と第3の長手方向軸線との間の角度よりも小さいとき、第2のステープルは、第3のステープルが第3の長手方向軸線の方に回転するために有するほど第2の長手方向軸線の方に回転する余地を有しない場合があり、したがって、第3のステープルよりも組織を硬化させ得る。
更に上記に関して、図52Aで開示するステープルパターンは、長手方向の6列のステープルを備える。例えば、4列のステープルなど6列未満のステープル、又は、例えば、8列のステープルなど6列超のステープルを備える他の実施形態が想定される。
第1のステープル280a、第2のステープル280b、及び第3のステープル280cは、例えば、V字形の構成、又はU字形の構成などの任意の好適な構成を備えることができる。V字形の構成を備えるステープルは、基部、基部の第1の端部から延在する第1の脚部、及び基部の第2の端部から延在する第2の脚部を含むことができ、第1の脚部及び第2の脚部は、互いに非平行である方向に延在する。U字形の構成を備えるステープルは、基部、基部の第1の端部から延在する第1の脚部、及び基部の第2の端部から延在する第2の脚部を含むことができ、第1の脚部及び第2の脚部は、互いに平行である方向に延在する。
図52Aで開示するステープルパターンに関して、例えば、それぞれの第1のステープル280aは、近位ステープル脚部285a及び遠位ステープル脚部283aを備える。図52Aで開示するステープルパターンを展開するように構成されたステープルカートリッジは、近位端及び遠位端を含むことができる。近位ステープル脚部285aは、遠位ステープル脚部283aよりもステープルカートリッジの近位端に近くてもよく、同様に、遠位ステープル脚部283aは、近位ステープル脚部285aよりもステープルカートリッジの遠位端に近くてもよい。それぞれの第1のステープル280aの基部は、第1の基部軸線を画定することができる。近位ステープル脚部285a及び遠位ステープル脚部283aは、第1の基部軸線から延在することができる。第1のステープル280aは、第1の基部軸線が長手方向の切り込み線284の方に及びステープルカートリッジの遠位端の方に延在するように位置決め及び配置することができる。
図52Aで開示するステープルパターンに関して、例えば、それぞれの第2のステープル280bは、近位ステープル脚部285b及び遠位ステープル脚部283bを備える。先に論じたように、図52Aで開示するステープルパターンを展開するように構成されたステープルカートリッジは、近位端及び遠位端を含むことができる。近位ステープル脚部285bは、遠位ステープル脚部283bよりもステープルカートリッジの近位端に近くてもよく、同様に、遠位ステープル脚部283bは、近位ステープル脚部285bよりもステープルカートリッジの遠位端に近くてもよい。それぞれの第2のステープル280bの基部は、第2の基部軸線を画定することができる。近位ステープル脚部285b及び遠位ステープル脚部283bは、第2の基部軸線から延在することができる。第2のステープル280bは、第2の基部軸線が長手方向の切り込み線284の方に及びステープルカートリッジの近位端の方に延在するように位置決め及び配置することができる。
図52Aで開示するステープルパターンに関して、例えば、それぞれの第3のステープル280cは、近位ステープル脚部285c及び遠位ステープル脚部283cを備える。先に論じたように、図52Aで開示するステープルパターンを展開するように構成されたステープルカートリッジは、近位端及び遠位端を含むことができる。近位ステープル脚部285cは、遠位ステープル脚部283cよりもステープルカートリッジの近位端に近くてもよく、同様に、遠位ステープル脚部283cは、近位ステープル脚部285cよりもステープルカートリッジの遠位端に近くてもよい。それぞれの第3のステープル280cの基部は、第3の基部軸線を画定することができる。近位ステープル脚部285c及び遠位ステープル脚部283cは、第3の基部軸線から延在することができる。第3のステープル280cは、第3の基部軸線が長手方向の切り込み線284の方に及びステープルカートリッジの遠位端の方に延在するように位置決め及び配置することができる。
図52Aで開示するステープルパターンに関して、例えば、第1のステープル280aは、第3のステープル280cと整列することができる。第1のステープル280aの近位ステープル脚部285aは、第3のステープル280cの近位ステープル脚部285cと整列することができる。近位ステープル脚部285aが近位ステープル脚部285cと整列されたとき、近位ステープル脚部285a及び近位脚部285cは、切り込み線284に垂直である軸線に沿って位置決めすることができる。第1のステープル280aの遠位ステープル脚部283aは、第3のステープル280cの遠位ステープル脚部283cと整列することができる。遠位ステープル脚部283aが遠位ステープル脚部283cと整列されたとき、遠位ステープル脚部283a及び遠位ステープル脚部283cは、切り込み線284に垂直である軸線に沿って位置決めすることができる。このような状況において、第3のステープル280cは、第1のステープル280aが変形された場合には組織を封止することができる。同様に、第1のステープル280aは、第3のステープル280cが変形された場合には、組織をともに保持することができる。他の実施形態において、第1のステープル280aは、第3のステープル280cと整列されなくてもよい。
更に上記に関して、第1のステープル280aは、ステープルパターンが未伸張の状態にあるときに第3のステープル280cと整列することができる。ステープルパターンが長手方向に伸張されたとき、第1のステープル280a及び/又は第3のステープル280cは、並進及び/又は回転することができる。様々な状況において、第1のステープル280aは、組織が長手方向に伸張されたときに第3のステープル280cと整列されたままとすることができる。他の状況において、第1のステープル280aは、第3のステープル280cと整列されたままではない場合がある。
再度図52Aで開示するステープルパターンに関して、第2のステープル280bの遠位ステープル脚部283bは、第1のステープル280aの近位ステープル脚部285a、及び/又は第3のステープル280cの近位脚部285cと整列することができる。第2のステープル280bの遠位ステープル脚部283b、第1のステープル280aの近位ステープル脚部285a、及び/又は第3のステープル280cの近位ステープル脚部285cは、切り込み線284に垂直である軸線に沿って位置決めすることができる。第2のステープル280bの近位ステープル脚部285bは、第1のステープル280aの遠位ステープル脚部283a、及び/又は第3のステープル280cの遠位ステープル脚部283cと整列することができる。第2のステープル280bの近位ステープル脚部285b、第1のステープル280aの遠位ステープル脚部283a、及び/又は第3のステープル280cの遠位ステープル脚部283cは、切り込み線284に垂直である軸線に沿って位置決めすることができる。
更に上記に関して、第2のステープル280bのステープル脚部は、ステープルパターンが未伸張の状態にあるときに第1のステープル280a及び/又は第3のステープル280cのステープル脚部と整列することができる。ステープルパターンが長手方向に伸張されたとき、第1のステープル280a、第2のステープル280b、及び/又は第3のステープル280cは、並進及び/又は回転することができる。様々な状況において、第2のステープル280bの脚部は、組織が長手方向に伸張されたときに第1のステープル280a及び/又は第3のステープル280cの脚部と整列されたままではない場合がある。他の状況において、第2のステープル280bの脚部は、組織が長手方向に伸張されたときに第1のステープル280a及び/又は第3のステープル280cの脚部と整列されたままとすることができる。
様々な実施形態において、ステープルパターンは、1つの長手方向のステープル列内のステープルが別の長手方向のステープル列内のステープルと重なり合うように配置することができる。例えば、第2のステープル280bの遠位ステープル脚部283bは、第1のステープル280aの近位ステープル脚部285a及び/又は第3のステープル280cの近位脚部285cに対して遠位に位置決めすることができる。例えば、第2のステープル280bの近位ステープル脚部285bは、第1のステープル280aの遠位ステープル脚部283a及び/又は第3のステープル280cの遠位ステープル脚部283cと近位に位置決めすることができる。第2のステープル280bの近位ステープル脚部285b、第1のステープル280aの遠位ステープル脚部283a、及び/又は第3のステープル280cの遠位ステープル脚部283cは、切り込み線284に垂直である軸線に沿って位置決めすることができる。
先に論じたように、第2のステープル280bは、ステープルパターンが未伸張の状態にあるときに第1のステープル280a及び/又は第3のステープル280cと重なり合うことができる。ステープルパターンが長手方向に伸張されたとき、第1のステープル280a、第2のステープル280b、及び/又は第3のステープル280cは、並進及び/又は回転することができる。様々な状況において、第2のステープル280bは、組織が長手方向に伸張されたときに第1のステープル280a及び/又は第3のステープル280cと重なり合ったままとすることができる。一部の状況において、第2のステープル280bは、組織が長手方向に伸張されたときに第1のステープル280a及び/又は第3のステープル280cともはや重なり合わない場合がある。
図52Aに示すステープルパターンは、未伸張の状態で示す。図52Aに示すステープルパターンによりステープル留めされた組織が長手方向に伸張されるとき、ステープルは、図52Bに例示するように、組織とともに長手方向に移動する、及び/又は組織内で回転することができる。また、このような移動は図24に例示される。
外科用器具100は、腹腔鏡による外科的処置中に使用されるように構成される。エンドエフェクタ200及びシャフト120は、トロカール又はカニューレを介して患者に挿入されるようにサイズ決定及び寸法決定される。トロカールは、内径を備える内部通路を備えることができる。一部の実例において、内径は、例えば、約5mm又は約12mmとすることができる。エンドエフェクタ200は、ステープルを直線に沿って適用する線形エンドエフェクタである。例えば、2014年9月9日に発行された米国特許第8,827,133号、表題「SURGICAL STAPLING DEVICE HAVING SUPPORTS FOR A FLEXIBLE DRIVE MECHANISM」で開示されているものなど、ステープルを少なくとも部分的に湾曲した線に沿って適用する他の外科用器具が想定される。2014年9月9日に発行された米国特許第8,827,133号、表題「SURGICAL STAPLING DEVICE HAVING SUPPORTS FOR A FLEXIBLE DRIVE MECHANISM」の開示全体は、全体が参照によって本明細書に組み込まれる。このような外科用器具は、本明細書で開示する原理を利用して、湾曲した拡張可能なステープル線を適用するように適合させることができよう。外科用器具100は、腹腔鏡による外科的処置中に使用されるように適合されるが、外科用器具100は、外科用器具100が大きい切開部を介して患者に挿入される切開手術処置中に利用することができる。更に、例えば、2013年10月21日に出願された米国特許出願公開第2014/0042205号、表題「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT」で開示されているものなど、本明細書で開示する拡張可能なステープル線は、切開手術用ステープラーにより適用することができる。2013年10月21日に出願された米国特許出願公開第2014/0042205号、表題「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT」の開示は、全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
ここで図4を参照すると、アンビル220は、それぞれ、ステープル280a、280b、及び280cを変形させるように構成された、内部に画定された成形ポケット290a、290b、及び290cのアレイを含む。第1の成形ポケット290aは、第1の長手方向軸線292aに沿って位置決めされ、第2の長手方向のポケット290bは、第2の長手方向軸線292bに沿って位置決めされ、第3の成形ポケット290cは、第3の長手方向軸線292cに沿って位置決めされる。長手方向の軸線292a、292b、及び292cは、平行であり、近位端221とアンビル220の遠位端222との間に延在する。アンビル220は、発射部材の少なくとも一部を受容するように構成された、内部に画定された長手方向のスロット224を更に備える。少なくとも1つの実例において、発射部材は、アンビル220とステープルカートリッジ230との間に延在する切断部分を含む。アンビル220は、長手方向のスロット224の片側に第1の成形ポケット290aの列、第2の成形ポケット290bの列、及び第3の成形ポケット290cの列と、長手方向のスロット224の反対側に第1の成形ポケット290aの別の列、第2の成形ポケット290bの列、及び第3の成形ポケット290cの列を備える。読者が認識するであろうように、成形ポケット290a、290b、及び290cは、それぞれ、ステープルカートリッジ230内に画定されたステープル空洞270a、270b、及び270cと整列され、それらステープル空洞に対応する。
成形ポケット290a、290b、及び290cは、例えば、ステープル280a、280b、及び280cをB字形構成に変形させるように構成される。様々な実例において、成形ポケット290a、290b、及び290cは、例えば、U字形のステープル及び/又はV字形のステープルをこのようなB字形の構成に変形させるように構成される。それぞれの成形ポケット290a、290b、及び290cは、ステープルの近位脚部を受容するように構成された近位端、及びステープルの遠位脚部を受容するように構成された遠位端を備える。したがって、任意の適切なアンビルは、ステープルカートリッジから放出されるステープルを任意の適切な形状に形成するために利用することができる。それぞれの成形ポケット290a、290b、及び290cは、近位端と遠位端との間に延在する溝を備えることができる。溝は、ステープルを平面内で変形させ、かつステープル脚部が変形されたときにその平面から出るステープル脚部の移動を防止又は少なくとも制限するように構成された、側壁を含むことができる。
ここで図5を参照すると、アンビル320は内部に画定された成形ポケット390a、390b、及び390cのアレイを備える。上記と同様に、複数の第1の成形ポケット390aは、第1の長手方向軸線に沿って配置され、複数の第2の成形ポケット390bは、第2の長手方向軸線に沿って配置され、複数の第3の成形ポケット390cは、第3の長手方向軸線に沿って配置される。それぞれの成形ポケット390a、390b、及び390cは、成形ポケット近位端及び成形ポケット遠位端を含む。例えば、それぞれの第1の成形ポケット390aは、第1のステープルの近位脚部を受容するように構成された近位端393a、及び第1のステープルの遠位脚部を受容するように構成された遠位端395aを含み、それぞれの第2の成形ポケット390bは、第2のステープルの近位脚部を受容するように構成された近位端393b、及び第2のステープルの遠位脚部を受容するように構成された遠位端395bを含み、それぞれの成形ポケット390cは、第3のステープルの近位脚部を受容するように構成された近位端393c、及び第3のステープルの遠位脚部を受容するように構成された遠位端395cを含む。
近位端393a、393b、及び393c、並びに遠位端395a、395b、及び395cは、任意の好適な構成を備えることができる。図5を再び参照すると、近位端393a、393b、及び393c、並びに遠位端395a、395b、及び395cは、それぞれ、拡大カップを備える。拡大カップは、それらの間に画定される溝397よりも広い。特定の実例において、拡大カップ及びそれらの間に延在する溝は、例えば、砂時計形状を備えることができる。ステープルの脚部がこのような成形ポケットに入るとき、脚部は、拡大カップに入ることができ、ステープル脚部が変形されると、拡大カップは、ステープル脚部を溝397内に案内することができる。それぞれの拡大カップは、ステープル脚部を溝397の方に案内するように構成することができる湾曲した及び/又は角度の付いた側壁を含むことができる。拡大カップは、特定の実例において、不整列のステープル脚部の配向を調整することができる。
ステープル成形ポケット390a、390b、及び390cは、入れ子状になっている。例えば、第2の成形ポケット390bの遠位拡大カップ395bは、隣接する第3のステープラー成形ポケット390cの拡大カップ393c、395cの中間に位置決めされ、更に、第2の成形ポケット390bの近位拡大カップ393bは、隣接する第1の成形ポケット390aの拡大カップ393a、395aの中間に位置決めされる。また、例えば、第1の成形ポケット390aの近位拡大カップ393aは、隣接する第2の成形ポケット390bの拡大カップ393b、395bの中間に位置決めされる。更なる、例えば、第3の成形ポケット390cの遠位拡大カップ395cは、隣接する第2の成形ポケット390bの拡大カップ393b、395bの中間に位置決めされる。それぞれのステープル空洞の拡大成形カップは、成形ポケット全体を位置決めすることができる矩形の外周部を画定することができる。上述の入れ子状の配置の結果として、1つのステープラー成形空洞の矩形の外周部は、別の成形空洞の矩形の外周部に重なり合うことができる。例えば、第2の成形空洞390bの矩形の周辺部は、第1の成形空洞390aの矩形の外周部及び/又は第3の成形空洞390cの矩形の外周部に重なり合うことができる。
ここで図6を参照すると、アンビル420は内部に画定された成形ポケット490a、490b、及び490cのアレイを備える。上記と同様に、複数の第1の成形ポケット490aは、第1の長手方向軸線に沿って配置され、複数の第2の成形ポケット490bは、第2の長手方向軸線に沿って配置され、複数の第3の成形ポケット490cは、第3の長手方向軸線に沿って配置される。それぞれの成形ポケット490a、490b、及び490cは、成形ポケット近位端及び成形ポケット遠位端を含む。例えば、それぞれの第1の成形ポケット490aは、第1のステープルの近位脚部を受容するように構成された近位端493a、及び第1のステープルの遠位脚部を受容するように構成された遠位端495aを含み、それぞれの第2の成形ポケット490bは、第2のステープルの近位脚部を受容するように構成された近位端493b、及び第2のステープルの遠位脚部を受容するように構成された遠位端495bを含み、それぞれの成形ポケット490cは、第3のステープルの近位脚部を受容するように構成された近位端493c、及び第3のステープルの遠位脚部を受容するように構成された遠位端495cを含む。
近位端493a、493b、及び493c、並びに遠位端495a、495b、及び495cは、任意の好適な構成を備えることができる。図6を再び参照すると、近位端493a、493b、及び493c、並びに遠位端495a、495b、及び495cは、それぞれ、拡大カップを備える。拡大カップは、それらの間に画定される溝497よりも広い。特定の実例において、拡大カップ及びそれらの間に延在する溝は、例えば、砂時計形状を備えることができる。ステープルの脚部がこのような成形ポケットに入るとき、脚部は、拡大カップに入ることができ、ステープル脚部が変形されると、拡大カップは、ステープル脚部を溝497内に案内することができる。それぞれの拡大カップは、ステープル脚部を溝497の方に案内するように構成することができる湾曲した及び/又は角度の付いた側壁を含むことができる。拡大カップは、特定の実例において、不整列のステープル脚部の配向を調整することができる。
ステープラー成形ポケット490a、490b、及び490cは、入れ子状になっている。例えば、第2の成形ポケット490bの遠位拡大カップ495bは、隣接する第3のステープラー成形ポケット490cの拡大カップ493c、495cの中間に位置決めされ、更に、第2の成形ポケット490bの近位拡大カップ493bは、隣接する第1の成形ポケット490aの拡大カップ493a、495aの中間に位置決めされる。また、例えば、第1の成形ポケット490aの近位拡大カップ493aは、隣接する第2の成形ポケット490bの拡大カップ493b、495bの中間に位置決めされる。例えば、更なる第3の成形ポケット490cの遠位拡大カップ495cは、隣接する第2の成形ポケット490bの拡大カップ493b、495bの中間に位置決めされる。それぞれのステープル空洞の拡大成形カップは、成形ポケット全体を位置決めすることができる矩形の外周部を画定することができる。上述の入れ子状の配置の結果として、1つのステープラー成形空洞の矩形の外周部は、別の成形空洞の矩形の外周部に重なり合うことができる。例えば、第2の成形空洞490bの矩形の周辺部は、第1の成形空洞490aの矩形の外周部、及び/又は第3の成形空洞490cの矩形の外周部に重なり合うことができる。
図52Aを再び参照すると、ステープル280a、280b、及び280cは、重なり合わない。ステープルパターン内のステープルの少なくとも一部が重なり合う他の実施形態が想定される。ここで図32を参照すると、その中で開示するステープルパターンは、第1の列の長手方向のステープル580a、及び第2の列の長手方向のステープル580bを備える。読者が認識するであろうように、第1の列内のステープル580aの一部及び第2の列内のステープル580bは、重なり合わされる。少なくとも1つの実例において、第2のステープル580bの基部は、第1のステープル580aの基部の下に延在する。このような実例において、第2のステープル580bの遠位脚部585bは、第1のステープル580aの基部の片側に位置決めされ、第2のステープル580bの近位脚部583bは、第1のステープル580aの基部の反対側に位置決めされる。同様に、少なくとも1つの実例において、第1のステープル580aの基部は、第2のステープル580bの基部の下に延在する。このような実例において、第1のステープル580aの遠位脚部585aは、第2のステープル580bの基部の片側に位置決めされ、第1のステープル580aの近位脚部583aは、第2のステープル580bの基部の反対側に位置決めされる。上記の結果として、第1のステープル580aは、第2のステープル580bと混交される。
図32を再び参照すると、ステープルパターンは、第1の列のステープル580a、及び長手方向の組織切開部の片側に位置決めされた第2の列のステープル580b、並びに第1の列のステープル580a、及び長手方向の組織切開部の反対側に位置決めされた第2の列のステープル580bを備える。第1のステープル580aは、遠位にかつ長手方向の組織切開部の方に配向され、第2のステープル580bは、近位にかつ長手方向の組織切開部の方に配向される。
図32を再び参照すると、第1の列のステープル580aは、第1の長手方向軸線に沿って位置決めされ、第2の列のステープル580bは、第2の長手方向軸線に沿って位置決めされる。第1のステープル580aと第2のステープル580bとの重なりの結果、特定の実例において、第1の長手方向軸線は、第2の長手方向軸線に隣接することができる。一部の実例において、第1の列のステープルと第2の列のステープルとの重なりは、ステープルのこれらの列内の角度の付いたステープルが、例えば、図52に例示するステープルパターンなど、従来の長手方向に配置されたステープルパターンで達成することができる同じ中心線間隔を有することを可能にすることができる。一部の実例において、第1の列のステープルと第2の列のステープルとの重なりは、ステープルのこれらの列内の角度の付いたステープルが、従来の長手方向に配置されたステープルパターンで達成することができるよりも近接した中心線間隔を有することを可能にすることができる。少なくとも1つの実施形態において、第1の長手方向軸線は、第2の長手方向軸線と同一直線上にあってもよい。
図32に示すステープルパターンは、繰り返しパターンを備える。繰り返しパターンは、2つの第1のステープル580a、次に、2つの第2のステープル580b、次に、2つの第1のステープル580a、次に、2つの第2のステープル580bなどを備える。この繰り返しパターンは、近位遠位方向に長手方向に延在する。第1の列のステープル580aは、切れ目を内部に有し、その切れ目は、ステープル580bにより満たされ、同様に、第2の列のステープル580bは、切れ目を内部に有し、その切れ目は、ステープル580aにより満たされる。繰り返しパターンは、長手方向の切開部の片側に存在し、繰り返しパターンは、長手方向の切開部の反対側に存在する。これらの繰り返しパターンは、互いの鏡像である。他の繰り返しパターンが企図される。
図32に開示するステープルパターンを取り外し可能に格納して展開するように構成されたステープルカートリッジ530を図33に例示する。ステープルカートリッジ530は、第1のステープル580aを取り外し可能に格納するための第1の列のステープル空洞570a、及び第2のステープル580bを取り外し可能に格納するための第2の列のステープル空洞570bを含む。第1のステープル空洞570a及び第2のステープル空洞570bの少なくとも一部は、重なり合う第1のステープル580a及び第2のステープル580bを取り外し可能に格納するように相互接続される。第1の列のステープル空洞570aは、第1の長手方向軸線に沿って配置することができ、第2のステープル空洞570bの列は、第2の長手方向軸線に沿って配置することができる。第1の長手方向軸線及び第2の長手方向軸線は、本明細書で開示するステープルパターンを展開するために、適宜、隣接し得るか又は同一直線上にあり得る。第1の列のステープル空洞570a及び第2の列のステープル空洞570bは、長手方向のスロット534の第1の側に位置決めされ、第1の列のステープル空洞570a及び第2の列のステープル空洞570bは、長手方向のスロット534の第2の側に位置決めされる。長手方向のスロット534は、発射部材を受容するように構成される。発射部材は、例えば、ナイフなど、切断要素を含むことができる。
図32に開示するステープルパターンのステープルを変形させるように構成されたアンビル520を図34に例示する。アンビル520は、第1のステープル580aの脚部を変形させるように構成された第1の成形空洞590a、及び第2のステープル580bの脚部を変形させるように構成された第2の成形空洞590bを含む成形空洞の繰り返しパターンを含む。第1の成形空洞590a及び第2の成形空洞590bは、交互パターンで配置される。交互パターンは、長手方向のスロット524の片側に位置決めされる、第1の長手方向軸線に沿って位置決めされた第1の成形空洞590a及び第2の成形空洞590bのアレイ、並びに第2の長手方向軸線に沿って位置決めされた第1の成形空洞590a及び第2の成形空洞590bのアレイを備える。交互パターンは、長手方向のスロット524の反対側に位置決めされる、第1の長手方向軸線に沿って位置決めされた第1の成形空洞590a及び第2の成形空洞590bのアレイ、並びに第2の長手方向軸線に沿って位置決めされた第1の成形空洞590a及び第2の成形空洞590bのアレイを更に備える。成形空洞590a、590bのアレイは、鏡像を長手方向のスロット524に対して画定することができる。長手方向のスロット524は、発射部材を受容するように構成される。発射部材は、例えば、ナイフなど、切断要素を含むことができる。
図32に示すステープルパターンは、2列のステープルを長手方向の組織切開部のそれぞれの側に備えるが、このようなステープルパターンは、例えば、3列のステープルなど、3つ以上の列のステープルを含むことができる。このような第3の列のステープルは、第1の列のステープル580a及び/又は第2の列のステープル580bと混交させることができる。あるいは、このような第3の列のステープルは、第1の列のステープル580a又は第2の列のステープル580bと混交されなくてもよい。このような実施形態において、第1の列のステープル580a及び第2の列のステープル580bを混交させることができ、第3の列のステープルは、例えば、第1の列のステープル580a及び/又は第2の列のステープル580bに隣接することができる。
図35に示すステープルパターンは、第1のステープル680aの長手方向の列、第2のステープル680bの長手方向の列、及び第3のステープル6870cの長手方向の列を含む。第1のステープル680aは、第1の底幅を有する。第2のステープル680bは、第2の底幅を有する。第3のステープル680cは、第3の底幅を有する。ステープル基部の幅は、第1のステープル脚部と第2のステープル脚部との間に延在する基部に沿って測定される、基部から延在する第1のステープル脚部と基部から延在する第2のステープル脚部との間の距離として画定することができる。少なくとも1つの実例において、底幅は、第1のステープル脚部の横断面中心と第2のステープル脚部の横断面中心との間で測定される。いずれにしても、第1の底幅は、第2の底幅よりも短いが、第2の底幅が第1の底幅よりも短い他の実施形態が想定される。第3の底幅は、第1の底幅及び第2の底幅よりも短いが、第3の底幅が第1の底幅及び/又は第2の底幅よりも長い他の実施形態が想定される。
図35に示す実施形態において、第2のステープル680bは、最長の底幅を有する。その結果として、組織が長手方向に伸張されるとステープルパターン内のステープルが組織内で回転する場合、第2のステープル680bは、第1のステープル680aよりも大きいアーク長さを通過することになる。同様に、第1のステープル680aは、第3のステープル680cよりも大きいアーク長さを通過することになる。様々な実例において、その結果として、第1のステープル680aは、第1のアーク長さを通過することになり、第2のステープル680bは、第2のアーク長さを通過することになり、第3のステープル680cは、第3のアーク長さを通過することになり、第1のアーク長さ、第2のアーク長さ、及び第3のアーク長さは、異なる。このようなアーク長さは、ステープル680a、680b、及び/又は、680cが同じ度合いであっても異なる場合がある。特定の実例において、第1のアーク長さ、第2のアーク長さ、及び/又は第3のアーク長さは、同じであってもよい。
図35に示す実施態において、第1のステープル680aは、ステープルカートリッジ630内で交互配置で位置決め及び配置される。最遠位の第1のステープル680aは、ステープルカートリッジ630の遠位端の方に、及びステープルカートリッジ630内に画定された長手方向のスロット634の方に配向される。第2の長手方向の列内の次の第1のステープル680aは、ステープルカートリッジ630の近位端の方に、及び長手方向のスロット634の方に配向される。このパターンは、その後、第1のステープル680aの長手方向の列内で繰り返す。
第2のステープル680bは、ステープルカートリッジ630内で交互配置で位置決め及び配置される。最遠位の第2のステープル680bは、ステープルカートリッジ630の遠位端の方に、及びステープルカートリッジ630内に画定された長手方向のスロット634の方に配向される。第2の長手方向の列内の次の第2のステープル680bは、ステープルカートリッジ630の近位端の方に、及び長手方向のスロット634の方に配向される。このパターンは、その後、第2のステープル680bの長手方向の列内で繰り返す。
第3のステープル680cは、ステープルカートリッジ630内で交互配置で位置決め及び配置される。最遠位の第3のステープル680cは、ステープルカートリッジ630の遠位端の方に、及びステープルカートリッジ630内に画定された長手方向のスロット634の方に配向される。第3の長手方向の列内の次の第3のステープル680cは、ステープルカートリッジ630の近位端の方に、及び長手方向のスロット634の方に配向される。このパターンは、その後、第3のステープル680cの長手方向の列内で繰り返す。
図35に示すステープルパターンを更に参照すると、第1のステープル380aの長手方向の列は、第2のステープル380bの長手方向の列内で入れ子状になっている。同様に、第3のステープル380cの長手方向の列は、第2のステープル380bの長手方向の列内で入れ子状になっている。
ステープルカートリッジ630は、更に上記に関して、第1のステープル680aを内部に取り外し可能に格納するように構成された複数の第1のステープル空洞670aを備える。ステープルカートリッジ630は、第2のステープル680bを取り外し可能に格納するように構成された複数の第2のステープル空洞670b、及び第3のステープル680cを取り外し可能に格納するように構成された複数の第3のステープル空洞670cを更に備える。図36を参照すると、アンビル620は、ステープル680a、680b、及び680cがステープルカートリッジ630から放出されるときにそれらを変形させるように構成することができる。アンビル620は、ステープル空洞670a、670b、及び670cと整列されるステープラー成形ポケットパターンを備える。例えば、アンビル620は、第1のステープル空洞670aと整列された複数の第1の成形ポケット690a、第2のステープル空洞670bと整列された複数の第2の成形ポケット690b、及び第3のステープル空洞670cと整列された複数の第3の成形ポケット690cを備える。
先に論じたように、ステープルパターンは、いくつかの列を備えることができる。それぞれの列内のステープルは、同じ配向又は異なる配向を有することができる。図23は、第1の方向に配向された第1のグループのステープル780a、及び第2の方向に配向された第2のグループのステープル780bを有するステープルの列を備える実施形態を例示する。第1のステープル780a及び第2のステープル780bは、長手方向軸線に沿って位置決めされる。第1のステープル780aは、長手方向軸線に対して角度をなし、第2のステープル780bは、長手方向軸線と整列される。他の配置も可能である。ステープル780aは、ステープル780bと交互パターンで配置される。
図23を引き続き参照し、図24を再び参照すると、ステープル列内のステープルは、組織が長手方向に伸張されるときに組織を並進させ、組織内で回転することができる。一部の実例において、組織内のステープルの並進及び/又は回転は、孔又は間隙をステープルと組織との間に作り出す可能性がある。このような孔又は間隙は、漏洩を発生させる可能性がある。たとえ本明細書で開示する様々なステープルパターンがこのような漏洩を最小限に抑えることができるとしても、これらの漏洩を低減及び/又は排除するためにステープル自体の特定の改良を行うことができる。
ここで図17及び18を参照すると、例えば、ステープル280a、280b、280c、380a、380b、380c、580a、580b、680a、680b、680c、780a、及び/又は780bなど、ステープルが、未発射構成で示されている。このステープルの未発射構成は、V字形であるが、本明細書で論じる諸原理は、任意の好適な形状のステープルに適用することができる。図19は、発射後の構成の図17及び18のステープルを例示する。このステープルの発射後の構成は、B字形であるが、本明細書で論じる諸原理は、任意の好適な形状のステープルに適用することができる。図20は、コーティング881を含む図17〜19のステープルを示すが、このステープルは、以下、ステープル880と称される。図21は、組織に展開されるステープル880、及び、ステープル880と組織との間に存在する孔又は間隙882を例示する。図22は、拡張された状態のステープル880上のコーティング881を例示する。拡張されたコーティング881は、間隙882の全体を満たすことができる。一部の状況において、拡張されたコーティング881は、組織を伸張することができる。様々な他の状況において、コーティング881は、間隙882の全体を満たさない場合がある。
ステープル880は、例えば、金属など、任意の好適な材料で構成することができる。特定の実例において、例えば、ステープル880は、チタン及び/又はステンレス鋼で構成することができる。
拡張可能なステープルコーティング881は、任意の好適な材料で構成することができる。例えば、ステープルコーティング881は、ポリ−L−乳酸及び/又はポリ−95L/5D乳酸で構成することができる。PLAの他のコポリマー組成も利用することができる。様々な実例において、ステープルコーティング881は、ステープル880が組織内に埋め込まれるとすぐにジェルを形成し始めることができ、ジェルは、間隙882を満たすか又は少なくとも部分的に満たすために膨張することができる。様々な実例において、コーティング881は、ワイヤをコーティングする1つ又は2つ以上の溶液中にステープルワイヤを浸漬することにより、ステープル880に塗布することができる。少なくとも1つの実例において、ステープルワイヤは、基部コーティングを塗布する第1の溶液、その後、例えば、PLAを塗布する第2の溶液中に浸漬することができる。一部の実例において、コーティング881は、ステープル880がステープルカートリッジ内に位置決めされているときにステープル880に塗布することができる。ELASTOMERIC BIOMATERIALS FOR TISSUE ENGINEERING,Progress In Polymer Science 38(2013)584〜671(Q.Chen et al.)の開示全体が、参照によって本明細書に組み込まれる。
ステープルコーティング881は、例えば、親水性材料で構成することができる。例えば、親水性材料は、RGDペプチドシーケンスマイクロスフェアを含有するペプチドで誘導体化(derivitized)されたヒドロゲルを含むことができる。ステープル880の金属線は、例えば、ヒアルロナン又はヒアルロン酸など、天然バイオポリマーでコーティングすることができる。他のヒドロゲルも利用することができる。様々な実例において、ステープルコーティング881は、ステープル880が組織内に埋め込まれるとすぐに膨張し始めることができ、コーティング881は、間隙882を満たすか又は少なくとも部分的に満たすために膨張することができる。様々な実例において、コーティング881は、ワイヤをコーティングする1つ又は2つ以上の溶液中にステープルワイヤを浸漬することにより、ステープル880に塗布することができる。少なくとも1つの実例において、ステープルワイヤは、例えば、基部コーティングを塗布する第1の溶液、その後、ペプチドをロードしたヒアルロナンを塗布する第2の溶液中に浸漬することができる。一部の実例において、コーティング881は、ステープル880がステープルカートリッジ内に位置決めされているときにステープル880に塗布することができる。ATTACHMENT OF HYALURONAN TO METALLIC SURFACES,J.Biomed.Mater.Res.68A:95〜106(2004)(William G.Pitt et al.)の開示全体が、参照によって本明細書に組み込まれる。
ステープルコーティング881は、例えば、キセロゲルで構成することができる。ステープルコーティング881は、例えば、ゼラチンマイクロスフェア及び/又はナノスフェアで構成することができる。ゼラチンは、セルが結合し、酵素作用を介して分解することができる、少なくとも部分的に変性した又は完全に変性した形のコラーゲンを含む。様々な実例において、ゼラチンは、例えば、繊維芽細胞及び/又は血小板由来成長因子をロードすることができる。コーティング881が分解するにつれて、コーティング881は、間隙882を少なくとも部分的に満たし、少なくとも部分的に封止することができる。様々な実例において、コーティング881は、ステープルワイヤを油中水型乳剤中に浸漬し、その後、ゼラチンマイクロスフェア及び/又はナノスフェアをステープルワイヤ上へ凍結乾燥することによりステープル880に塗布することができる。GELATIN MICROSPHERES CROSS−LINKED WITH GENIPIN FOR LOCAL DELIVERY OF GROWTH FACTORS,J.Tissue Eng.Regen.Med.4:514〜523(2010)(Luis Solorio et al.)の開示全体が、参照によって本明細書に組み込まれる。
ステープル880は、円形の横断面を有するワイヤで構成されるが、ステープル880は、例えば、多角形の横断面など、任意の好適な横断面を有するワイヤで構成することができる。非円形の横断面は、特定の全幅に関し円形の横断面よりも大きい外周部を有することができる。このような非円形の横断面は、円形の横断面よりも多量のコーティング材料を支持することができ、これは、コーティングが膨張して、円形の横断面を有するステープルよりも大きい孔を満たすことを可能にすることができる。特定の実例において、非円形の横断面は、1つ又は2つ以上の溝を円形の横断面に作り出すように形成することができる。少なくとも1つのこのような実例において、このような溝は、ステープル脚部に沿って長手方向に延在することができる。一部の実例において、長手方向の溝は、軸線に沿って延在することができる。特定の実例において、長手方向の溝は、ステープル脚部の周り巻きつくことができる。少なくとも1つの実例において、このような長手方向の溝は、螺旋状に脚部の周りに延在することができる。
ステープルカートリッジのステープルは、例えば、バットレス材料など、補助剤材料の使用の有無を問わず展開することができる。多くの場合、補助剤材料は、ステープルカートリッジの頂面、つまり、デッキに載置することができ、そのため、ステープルがステープルカートリッジから放出されるとき、ステープルは、補助剤材料を組織に当接して捕捉することができる。図55は、ステープルカートリッジ230のデッキ表面238上に位置決めされた補助剤材料239の2つの部片を例示する。補助剤材料239の第1の部片が、長手方向のスロット234の第1の側に位置決めされ、補助剤材料239の第2の部片が、長手方向のスロット234の第2の側に位置決めされる。補助剤材料の単一の部片がデッキ表面238により支持され、その単一の部片は、長手方向のスロット234及びステープルカートリッジ230の両側にわたって延在する代替実施形態が想定される。図55を再び参照すると、補助剤材料239のそれぞれの部片は、実質的に矩形であり、第1のステープル空洞270aの列、第2のステープル空洞270bの列、及び第3のステープル空洞270cの列を含むステープルパターンにわたって延在する。ステープル空洞270a、270b、及び270c内に格納されたステープル280a、280b、及び280cは、それぞれ、ステープル280a、280b、及び280cがアンビル220により形成されるとき、ステープルカートリッジ230から放出されたときに補助剤材料239を貫通し、補助剤材料239の一部を内部に捕捉する。
ステープルカートリッジ上に位置決めされた補助剤材料に加えて又はその代わりに、補助剤材料は、アンビル上に位置決めされ得る。組織を貫通するステープルは、アンビルに接触する前にアンビル補助剤を貫通し、その後、組織に再び入る前にアンビル補助剤に再貫通することができる。
ステープル280a、280b、及び280cがアンビル220により変形された後、更に上記に関して、補助剤材料239は、ステープル280a、280b、及び280cにより組織に対して捕捉される。換言すると、補助剤材料239は、ステープル280a、280b、及び280cにより組織に対して埋め込まれる。組織が長手方向に伸張されるとき、先に論じたように、補助剤材料239は、組織とともに伸張することができる。
補助剤材料は、多くの利点を提供することができる。補助剤材料は、ステープル脚部により作り出された穿刺孔を封止することを支援することができる。様々な実例において、ステープル脚部は、ステープル脚部が組織を貫通すると、補助剤材料を穿刺孔内に押し込むことができる。補助剤材料はまた、組織が長手方向に伸張されるとき、ステープル脚部と組織との間に作り出された間隙を封止することを支援することができる。補助剤材料は、組織を補強することができる。様々な実例において、補助剤材料は、組織を強化して、ステープルが組織を裂くのを妨げることができる。
図55を再び参照すると、読者は、ステープル280a、280b、及び280cにより捕捉されない補助剤材料239の部分を認識するであろう。例えば、外周部の周りに延在する補助剤材料の部分は、ステープルにより捕捉されない場合がある。同様に、ステープルの中間に位置決めされた補助剤材料の部分は、ステープルにより捕捉されない場合がある。補助剤材料239のこのような捕捉されない部分は、上述の封止の利点を提供せず、同時に、本明細書で論じるステープルパターンにより提供される伸張性を妨げ得る。このような捕捉されない部分はまた、先に論じたように、組織内のステープルの回転を妨げ得る。図55の実施形態の改良点を、図53、54、56、及び57に示す。このような実施形態は、窪み、ノッチ、切り込み、スリット、開口、及び/又は、補助剤材料の伸張性を増大させるように構成された他の任意の好適な中断部を備える。更に、このような中断部は、組織内のステープルの回転を容易にし得る。
図53を参照すると、補助剤材料939は、スカラップ形の縁部又は側面938を備える。スカラップ形の側面938は、内部に画定された窪み又はノッチ937を含む。ノッチ937は、湾曲した構成を備えるが、好適な構成を利用することができる。ノッチ937は、補助剤材料939の周辺部の周りに延在する捕捉されない材料の外周部を低減して、補助剤材料939の可撓性及び伸張性を増大させる。
図53を再び参照すると、補助剤材料939は、内部に画定された開口936を更に備える。開口936は、長方形であり、貫通孔を備えるが、他の実施形態が想定される。開口936は、隣接する第2のステープル空洞270bの中間に、及び第1のステープル空洞270aと第3のステープル空洞270cとの中間に位置するが、代替場所が想定される。開口936は、ステープル線内の捕捉されない材料を低減して、補助剤材料939の可撓性及び伸張性を増大させる。
図53を再び参照すると、補助剤材料939の本体は、ステープル空洞270a、270b、及び270cにわたって延在する。補助剤材料939がステープル空洞270a、270b、及び/又は270cにわたって延在しない代替実施形態が想定される。ここで図54を参照すると、補助剤材料939’は、スロット又は開口部935a、935b、及び935cを含み、スロット又は開口部935a、935b、及び935cは、それぞれ、ステープル空洞270a、270b、及び270cにわたって部分的に延在する。開口部935a、935b、及び935cは、開口936よりも大きいが、開口部935a、935b、及び/又は935cは、開口936と同じサイズであっても、及び/又は開口936よりも大きくてもよい。
図56を参照すると、補助剤材料1039は、ノッチ付きの縁部又は側面1038を備える。ノッチ付きの側面1038は、内部に画定された窪み又はノッチ1037を含む。ノッチ1037は、角ばった構成を備えるが、好適な構成を利用することができる。ノッチ1037は、補助剤材料1039の周りに延在する捕捉されない材料の外周部を低減して、補助剤材料1039の可撓性及び伸張性を増大させる。
図56を再び参照すると、補助剤材料1039は、内部に画定されたスリット1036を更に備える。スリット1036は、長方形であり、貫通孔を備えるが、他の実施形態が想定される。補助剤材料1039は、第1の列のスリット1036a及び第2の列のスリット1036bを備える。スリット1036aは、隣接する第2のステープル1080bの中間に、及び第1のステープル1080aと第3のステープル1080cとの中間に位置するが、代替場所が想定される。スリット1036bは、隣接する第3のステープル1080cの中間に、及び第2のステープル1080bと第4のステープル1080dとの中間に位置するが、代替場所が想定される。スリット1036aは、第1のステープル1080a及び第3のステープル1080cに平行であり、同様に、スリット1036bは、第2のステープル1080b及び第4のステープル1080dに平行であるが、スリットは、任意の好適な方向を有し得る。スリット1036a及び1036bは、ステープル線内の捕捉されない材料を低減して、補助剤材料1039の可撓性及び伸張性を増大させる。スリット1036a及び1036bは、ステープル1080a、1080b、1080c、及び1080dの基部よりも短いが、スリット1036a及び/又は1036bがステープル1080a、1080b、1080c、及び1080dの基部と同じ長さ、及び/又は、ステープル1080a、1080b、1080c、及び1080d基部よりも長い実施形態が想定される。
図57を参照すると、補助剤材料1139は、ノッチ付きの縁部又は側面1138を備える。ノッチ付きの側面1138は、内部に画定された窪み又はノッチ1137を含む。ノッチ1137は、湾曲した構成を備えるが、好適な構成を利用することができる。ノッチ1137は、補助剤材料1139の周りに延在する捕捉されない材料の外周部を低減して、補助剤材料1139の可撓性及び伸張性を増大させる。
図57を再び参照すると、補助剤材料1139は、内部に画定されたスリット1136を更に備える。スリット1136は、長方形であり、貫通孔を備えるが、他の実施形態が想定される。補助剤材料1139は、第1の列のスリット1136a及び第2の列のスリット1136bを備える。スリット1136aは、隣接する第2のステープル1180bの中間に、及び第1のステープル1180aと第3のステープル1180cとの中間に位置するが、代替場所が想定される。スリット1136bは、隣接する第3のステープル1180cの中間に、及び第2のステープル1180bと第4のステープル1180dとの中間に位置するが、代替場所が想定される。スリット1136aは、第1のステープル1180a及び第3のステープル1180cに平行であり、同様に、スリット1136bは、第2のステープル1180b及び第4のステープル1180dに平行であるが、スリットは、任意の好適な方向を有し得る。スリット1136a及び1136bは、ステープル線内の捕捉されない材料を低減して、補助剤材料1139の可撓性及び伸張性を増大させる。スリット1136a及び1136bは、ステープル1180a、1180b、1180c、及び1180dの基部よりも短いが、スリット1136a及び/又は1136bがステープル1180a、1180b、1180c、及び1180dの基部と同じ長さ、及び/又は、ステープル1180a、1180b、1180c、及び1180d基部よりも長い実施形態が想定される。
本明細書で説明するように、発射部材及び/又はウェッジスレッドは、ステープルカートリッジを横切って、ステープルカートリッジ内に画定されているステープル空洞からステープルを発射及び/又は放出することができる。例えば、発射部材及び/又はウェッジスレッドは、ステープルカートリッジ内の発射経路に沿って並進することができ、発射部材及び/又はウェッジスレッドは、発射経路に沿ってステープルドライバ及び/又はステープル自体に係合してステープルをステープル空洞から駆動することができる。また、本明細書で説明するように、角度配向されたステープルを含むステープル配置は、様々な利点及び利点を提供することができる。例えば、角度配向されたステープルのアレイは、ステープル留めされた組織内の可撓性及び/又は長手方向のストレッチ性の増大を与えることができる。
ステープルが発射経路に対して角度配向されるとき、ステープルドライバ及び/又はステープルの少なくとも一部は、発射経路に重なり合わない及び/又はその上にない場合がある。例えば、角度配向されたステープルの基部は、ステープル脚部が発射経路の両側に位置決めされるように、発射経路を横断することができる。更に、角度配向されたステープルドライバは発射経路を横切ることができ、ステープルドライバの端部を発射経路の両側に位置決めすることができる。他の実例において、ステープル及び/又はステープルドライバの端部のみが、発射経路の上にあり得、尚も他の実例において、ステープル及び/又はステープルドライバは、例えば、発射経路から完全に偏倚し得る。
ステープル及び/又はステープルドライバの少なくとも一部が発射経路から偏倚している実例において、発射経路と、発射経路の両側に位置決めされたステープル及び/又はステープルドライバの部分との間のモーメントアームは、ステープル内で及び/又はステープルドライバ内でトルクを生成し得る。トルクは、展開中のステープルの傾動及び/又は傾斜移動に影響を与える可能性がある。その結果として、トルク付与されたステープルのステープル脚部は、同等の力及び/又は速度で組織に係合し得ず、かつ/又は、ステープル脚部は、同時に組織を刺通及び/又は捕捉し得ない。展開中のステープルのトルク付与及び/又は回転は組織浸透及び/又はステープル形成に悪影響を与え得るので、様々な実例において、角度配向されるステープルのアレイの展開中のトルク生成を防止する及び/又は最小限に抑えることが望ましい場合がある。
ステープルドライバがウェッジスレッドの発射経路に対して角度が付けられているとき、角度の付いたドライバの一部のみが、駆動力又は昇降力をウェッジスレッドから受容し得る。例えば、駆動力は、斜めの経路に沿って角度の付いたドライバに加えることができる。角度の付いたドライバを安定化し、ドライバの、したがって、その上に支持されたステープルのトルク付与及び/又は回転を防止するために、ウェッジスレッドは、複数の駆動ウェッジを含むことができ、少なくとも2つの駆動ウェッジは、ドライバに接触して、ドライバ上の複数の場所にて駆動力を加えることができる。例えば、一対の横方向に離間された駆動ウェッジは、角度の付いたドライバに係合してそれを持ち上げることができ、駆動力が、ドライバの長さに沿って横方向に離間された間隔にて分散されるようになっている。更に、少なくとも1つの実例において、横方向に離間された駆動ウェッジは、角度の付いたドライバの質量中心から等距離にあり得、ドライバが、複数の駆動ウェッジに対して質量によりバランス調整されるようになっている。
更に又はあるいは、角度の付いたドライバを安定化し、ドライバのトルク付与及び/又は回転、したがって、その上に支持された角度の付いたステープルのトルク付与及び/又は回転を防止するために、複数のドライバをともに接続し及び/又はリンクさせることができる。一部の実例において、角度の付いたマルチステープルドライバを一体に形成することができる。接続されたドライバ及び/又はマルチステープルドライバは、複数のステープルを支持することができ、これにより、ステープルカートリッジ内の可動部品の数を低減することができ、それぞれの相互接続された及び/又は一体に形成されたステープル受け台のステープル支持面間の相対的移動を防止することができる。更に、角度の付いたマルチステープルドライバは、単一ステープルドライバよりも大きく、即ち、広く及び/又は長い場合がある。その結果として、マルチステープルドライバは、増大されたアスペクト比を有することができる。例えば、マルチステープルドライバは、1:1のアスペクト比を有することができる。特定の実例において、アスペクト比は3:2又は2:1であり得る。尚も他の実例において、アスペクト比は、例えば、1:1未満又は2:1以上であり得る。マルチステープルドライバのアスペクト比が大きいほど、より大きな安定性をその上に支持されたステープルにもたらすことができる。
様々な実例において、単一の駆動ウェッジは、角度の付いたマルチステープルドライバに係合することができ、特定の実例において、駆動ウェッジによりドライバに掛けられた駆動力は、ドライバの質量中心に対してバランス調整することができる。他の実例において、複数の駆動ウェッジは、角度の付いたマルチステープルドライバに係合することができ、これにより、駆動力をドライバ全体にわたって横方向に分散することができる。様々な実例において、横方向に離間された駆動ウェッジにより角度の付いたマルチステープルドライバに掛けられた累積的な駆動力は、ドライバの質量中心に対してバランス調整することができる。
他の状況においては、ステープルカートリッジ内の角度の付いたステープルを安定化し、展開中のトルク付与及び/又はその回転を防止するために、ステープルは、ドライバなしで発射することができる。例えば、ウェッジスレッドは、ドライバのないステープルカートリッジ内のステープルのスレッド係合面に直接係合するステープル係合面を含み得る。ウェッジスレッドは、ステープルの基部に沿って複数の横方向に離間された位置にてそれぞれのステープルに接触することができる。例えば、ウェッジスレッドは、複数の駆動ウェッジを含むことができ、少なくとも2つの駆動ウェッジは、角度の付いたステープルに接触して駆動力を複数の場所にて加えることができる。様々な実例において、一対の横方向に離間された駆動ウェッジが、角度の付いたステープルに係合してそのステープルを持ち上げることができ、駆動力が、ステ=プルの基部の長さに沿って横方向に離間された間隔にて等しく分散されるようになっている。更に、少なくとも1つの実例において、横方向に離間された駆動ウェッジは、角度の付いたステープルの質量中心から等距離とすることができ、ステープルが、駆動ウェッジに対して質量によりバランス調整されるようになっている。
エンドエフェクタアセンブリ2000が、図7に開示されている。図示するように、エンドエフェクタアセンブリ2000は、第1の顎部2002、第2の顎部2004、閉鎖管、つまりフレーム2006、及びエンドエフェクタ関節動作接合部2009を含む。エンドエフェクタアセンブリ2000は、第1の、つまり開位置及び第2の、つまり閉位置との間で移動可能である。図示するように、第1の顎部2002は、ピボットピン2008を含み、ピボットピン2008は、第2の顎部2004の閉鎖スロット2010内に移動可能に位置決めされる。例えば、ピボットピン2008は、第1の顎部2002が第2の顎部2004に対して、及び図示されるエンドエフェクタアセンブリ2000のフレーム2006に対して枢動するとき、第2の顎部2004の閉鎖スロット2010内で枢動及び並進するように構成される。
他の実例において、第1の顎部2002は、フレーム2006に対して固定することができ、第2の顎部2004は、第1の顎部2002に対して枢動して、エンドエフェクタアセンブリ2000の顎部2002、2004を開閉することができる。尚も他の実例において、両方の顎部2002、2004は、枢動及び/又はその他の方法で移動して、エンドエフェクタアセンブリ2000の顎部2002、2004を開く及び/又は閉じることができる。例えば、顎部2002、2004の少なくとも1つは、他の顎部2002、2004に対して及び/又はフレーム2006に対して回転、スピン、摺動、及び/又は並進して、エンドエフェクタアセンブリ2000の顎部2002、2004を開く及び/又は閉じる。
図7を尚も参照すると、エンドエフェクタアセンブリ2000は、ステープルカートリッジ2020を受容するように寸法決定及び構築され、ステープルカートリッジ2020は、エンドエフェクタアセンブリ2000内に取り外し可能な位置決めのために構成される。例えば、図示するステープルカートリッジ2020は、単回使用及び/又は使い捨て可能なカートリッジとすることができ、そのカートリッジは、ステープル2012をそこから発射した後に別のステープルカートリッジと交換することができる。図7に開示するステープルカートリッジ2020は、デッキ2026、カートリッジ本体2024、及び、カートリッジ本体2024を部分的に取り囲むか又は封入するケーシング2022を含む。図示するステープルカートリッジ2020はまた、カートリッジ本体2024内に放出可能に位置決めすることができるステープル2012を含む。図7に開示するステープル2012は、非平行に延在する脚部を有する、概ね「V字形の」ステープルである。
様々な実例において、ステープルカートリッジ2020など、ステープルカートリッジは、例えば、エンドエフェクタアセンブリ2000と一体に形成され、かつ/又は、例えば、顎部2002、2004のうちの一方内に永久的に固定することができる。このような実例において、エンドエフェクタアセンブリ2000は、単回使用及び/又は使い捨て可能なエンドエフェクタであってもよい。他の実例において、エンドエフェクタアセンブリ2000に固定されるステープルカートリッジは、例えば、その後の発射のために更なるステープルを再搭載することができる。
図7に開示するステープルカートリッジ2020を再び参照すると、長手方向のスロット2032が、カートリッジ本体2024を少なくとも部分的に通って画定される。図示する長手方向のスロット2032は、長手方向軸線Lに沿って延在し、長手方向軸線Lは、カートリッジ本体2024の近位端2023と遠位端2025との間に延在する。図7に示す長手方向のスロット2032は、近位端2023から遠位端2025の方に延在し、カートリッジ本体2024の長さの一部を横切る。
一部の実例において、長手方向のスロット2032は、カートリッジ本体2024の長さ全体を横切る。他の実例において、長手方向のスロット2032は、例えば、遠位端2023から近位端2025の方に延在することができる。尚も他の実例において、カートリッジ本体2024は、予め画定及び/又は予め成形された長手方向のスロットを含まなくてもよい。例えば、発射部材及び/又は切断要素が、発射ストローク中にカートリッジ本体2024を横断及び/又は切断してスロットを内部に形成することができる。
図7に開示するステープルカートリッジ2020は、ステープル2012のアレイ2011を組織内へ発射するように構成される。図7に示すステープルアレイ2011は、角度の付いたステープル2012を含み、角度の付いたステープル2012は、長手方向軸線Lに対して、及び駆動ウェッジ2064a、2064bの発射経路に対して角度が付いており、本明細書で更に説明する。図7に開示するステープルカートリッジ2020はまた、角度の付いたステープル2012をアレイ2011内に駆動支持する、更に本明細書で説明するマルチステープルドライバ2040a、2040bを含む。
角度の付いたステープル2012は、図7に開示するカートリッジ本体2024内に画定される角度の付いたステープル空洞2028内に取り外し可能に位置決めされる。例えば、図示するステープル空洞2028は、長手方向軸線Lに対して角度配向される。ステープル空洞2028の図示される配置は、ステープルカートリッジ2020内に位置決めされた図示されるステープルアレイ2011に対応する。図7に示すそれぞれのステープル空洞2028は、デッキ2026内の開口部2030を含み、それぞれの開口部2030は、近位端、遠位端、及び近位端と遠位端との間に延在するステープル軸線を含む。開口部2030のステープル軸線は、カートリッジ本体2024の長手方向軸線Lに対して傾斜する及び/又は角度が付いている。例えば、図7のステープルカートリッジ2020において、カートリッジ本体2024内に画定された全てのステープル空洞2028は、長手方向軸線Lに対して角度配向され、様々なステープル空洞2028は、他のステープル空洞2028に対して角度配向される。
図7に開示するステープル空洞2028は、長手方向のスロット2032のそれぞれの側に複数の列内に配置される。例えば、ステープル空洞2028の一部は、長手方向のスロット2032の第1の側2027上に第1の内側列2033、第1の外側列2035、及び第1の中間列2037内に配置され、ステープル空洞2028の別の一部は、長手方向のスロット2032の第2の側2029に第2の内側列2034、第2の外側列2038、及び第2の中間列2036内に配置される。図7に示すステープルカートリッジ2020において、ステープル空洞2028、及びその列2033、2034、2035、2036、2037、2038は、長手方向のスロット2032に対して対称である。
図示するステープル空洞2028は互いに交差又はその他の方法で接触しないが、ステープル空洞2028の長手方向の列2033、2034、2035、2036、2037、2038は重なり合う。例えば、図7に示す様々なステープル空洞2028は、ステープル空洞2028の隣接する列においてステープル空洞2028を越えて横方向外側に及び/又は横方向内側に延在する。更に、様々な図示するステープル空洞2028は、ステープル空洞2028の隣接する列においてステープル空洞2028を越えて近位に及び/又は遠位に延在する。ステープル2012が重なり合うアレイ2011で配置されるので、ステープル留めされた組織内の出血及び/又は流体の流れを制御することができる。ステープルの重なり合うアレイは、ステープルアレイ2011と同様に、例えば、本明細書で開示する他のステープルカートリッジ及び/又はエンドエフェクタアセンブリに組み込むことができる。
他の実例において、3列よりも多いか又は少ないステープル空洞2028、を長手方向のスロット2032の両側2027、2029上に位置決めすることができる。一部の実例において、ステープルカートリッジ2020の側2027、2029のうちの一方は、反対側2027、2029と異なる列数のステープル空洞2028を含むことができる。一部の実例において、ステープル空洞2028は、隣接する列においてステープル空洞2028と長手方向に及び/又は横方向に重なり合わなくてもよい。更に又はあるいは、特定の実例において、ステープル空洞2028及び/又はその列は、長手方向のスロット2032及び/又は長手方向軸線Lに対して非対称であってもよい。
図7を尚も参照すると、それぞれの長手方向の列内の図示するステープル空洞2028は、平行又は実質的に平行である。例えば、図7で開示されているように、第1の内側列2033内のステープル空洞2028は、互いに平行であり、第1の外側列2035内のステープル空洞2028は、互いに平行であり、第1の中間列2037内のステープル空洞2028は、互いに平行であり、第2の内側列2034内のステープル空洞2028は、互いに平行であり、第2の外側列2036内のステープル空洞2028は、互いに平行であり、第2の中間列2038内のステープル空洞2028は、互いに平行である。
また、図7に開示するように、それぞれの長手方向の列内のステープル空洞2028は、隣接する長手方向の列内のステープル空洞2028に対して角度配向される。例えば、第1の中間列2037内のステープル空洞2028は、図示するカートリッジ本体2024の第1の側2027に、第1の内側列2033内及び第1の外側列2035内のステープル空洞2028に対して角度配向される。更に、第2の中間列2038内のステープル空洞2028は、図示するカートリッジ本体2024の第2の側2029に、第2の内側列2034及び第2の外側列2036内のステープル空洞2028に対して角度配向される。
他の実例において、それぞれの長手方向の列2033、2034、2035、2036、2037、2038内のステープル空洞2028の一部のみが、互いに平行であり得、かつ/又は、長手方向の列2033、2034、2035、2036、2037、2038の全て未満が、互いに平行であるステープル空洞2028を含むことができる。更に又はあるいは、特定の実例において、ステープル空洞2028の少なくとも一部を無規則に配向することができる。一部の実例において、長手方向の列2033、2034、2035、2036、2037、2038内のステープル空洞2028のうちの少なくとも1つは、隣接する長手方向の列2033、2034、2035、2036、2037、2038内のステープル空洞2028のうちの少なくとも1つに平行であってもよい。特定の実例において、ステープルカートリッジ2020は、少なくとも1つのステープル空洞2028、及び/又は、カートリッジ本体2024の長手方向軸線Lに平行である少なくとも1つの列のステープル空洞を含むことができる。例えば、図10を参照されたい。
図7に開示するステープルカートリッジ2020は、ドライバ2040a、2040bを含み、ドライバ2040a、2040bは、カートリッジ本体2024(図7)内に移動可能に収まるように構成及び寸法決定される。図7〜9を参照すると、ドライバ2040a、2040bは、第1のドライバ2040a(図8〜8B)及び第2のドライバ2040b(図8C〜9)を含む。第1及び第2のドライバ2040a、2040bは、それぞれ、複数のステープル2012を支持するように構成される。図7〜9に示すように、マルチステープル第1のドライバ2040aは、第1の外形形状を有し、マルチステープル第2のドライバ2040bは、第2の外形形状を有する。マルチステープルドライバ2040a、2040bの外形形状は、ステープル2012のアレイ2011、及び図7に示すステープル空洞2028の配置に対応する。
本明細書で説明するように、長手方向のスロット2032の第1の側2027におけるステープル2012及びステープル空洞2028の配置は、長手方向のスロット2032の第2の側2029におけるステープル2012及びステープル空洞2028の配置の鏡像である。更に、第1のドライバ2040aの外形形状は、第2のドライバ2040bの外形形状の鏡像である。図7に示すように、第1のドライバ2040aは、長手方向のスロット2032の第1の側2027に位置決めされ、第2のドライバ2040bは、長手方向のスロット2032の第2の側2029に位置決めされる。
一部の実例において、カートリッジ本体の1つの側におけるドライバは、カートリッジ本体の反対側におけるドライバの鏡像でなくてもよい。更に、第1のマルチステープルドライバ2040a及び/又は第2のマルチステープルドライバ2040bは、長手方向のスロット2032の異なる及び/又は両方の側2027、2029に位置決めすることができる。例えば、異なる外形形状を有するマルチステープルドライバは、長手方向のスロット2032の同じ側に位置決めすることができる。尚も他の実例において、ステープルカートリッジ2020は、3つ又は4つ以上の異なる外形形状のマルチステープルドライバを含むことができる。例えば、特化した及び/又は異なるステープルドライバは、特定のステープル及び/又はステープルのグループに対応することができる。あるいは、一部の実例において、ステープルカートリッジ2020内の全てのマルチステープルドライバは、同じ外形形状を有することができる。
図7〜9に開示する第1及び第2のマルチステープルドライバ2040a、2040bは、複数のトラフ、つまり、ステープルを支持する受け台2042を含む。更に、それぞれの図示するドライバ2040a、2040bは、複数のステープル2012を駆動するように構成される。例えば、第1のドライバ2040a(図8〜8B)は、第1の受け台2042a、第2の受け台2042b、及び第3の受け台2042cを含み、第1の受け台2042a、第2の受け台2042b、及び第3の受け台2042cは、それぞれ、1つのステープル2012を支持するように寸法決定及び構成される。例えば、ステープル2012の基部2014(図8B)は、第1のドライバ2040aのそれぞれの受け台2042a、2042b、2042c内に位置決めされる。更に、図8C〜9を主として参照すると、第2のドライバ2040bはまた、第1の受け台2042a、第2の受け台2042b、及び、3の受け台2042cを含み、第1の受け台2042a、第2の受け台2042b、及び第3の受け台2042cは、それぞれ、1つのステープル2012を支持するように寸法決定及び構成される。例えば、ステープル2012の基部2014(図9)は、第2のドライバ2040aのそれぞれの受け台2042a、2042b、2042c内に位置決めされる。
図7に開示するように、第1のドライバ2040aは、右側ドライバであり、右側ドライバは、ステープルカートリッジ2020の右側、つまり、第1の側2027内に位置決めされる。それぞれの第1のドライバ2040aの第1の受け台2042a(図8〜8B)は、ステープル空洞2028の第1の外側列2035内のステープル2012と整列されるように構成され、それぞれの第1のドライバ2040aの第2の受け台2042b(図8〜8B)は、ステープル空洞2028の第1の中間列2037内のステープル2012と整列されるように構成され、それぞれの第1のドライバ2040aの第3の受け台2042c(図8〜8B)は、ステープル空洞2028の第1の内側列2033内のステープル2012と整列されるように構成される。
更に図7に開示するように、第2のドライバ2040bは、左側ドライバであり、左側ドライバは、ステープルカートリッジ2020の左側、つまり第2の側2029内に位置決めされる。例えば、それぞれの第2のドライバ2040bの第1の受け台2042a(図8C〜9)は、ステープル空洞2028の第2の外側列2036内のステープル2012と整列されるように構成され、それぞれの第2のドライバ2040bの第2の受け台2042b(図8C〜9)は、ステープル空洞2028の第2の中間列2038内のステープル2012と整列されるように構成され、それぞれの第2のドライバ2040bの第3の受け台2042c(図8C〜9)は、ステープル空洞2028の第2の内側列2034内のステープル2012と整列されるように構成される。
図8〜9に開示するそれぞれの受け台2042a、2042b、2042cは、第1のドライバ2040a又は第2のドライバ2040bの段又はプラットフォーム2045内に画定される。例えば、図示する第1のドライバ2040a及び図示する第2のドライバ2040bは、プラットフォーム2045を含み、受け台2042a、2042b、2042cは、プラットフォーム2045のそれぞれ内に画定される。ドライバ2040a、2040bの図8〜9に開示するプラットフォーム2045は、同じ高さ、つまり高度であり、アレイ2011内のそれぞれのステープル2012をアレイ2011内の他のステープル2012に対して同じ高さ、つまり高度にて保持するように構成される。図8〜9を尚も参照すると、接続フランジ2048も開示され、接続フランジ2048は、それぞれのドライバ2040a、2040bの段2045間に延在する。接続フランジ2048は、段2045間の相対的移動を制限及び/又は抑制することができる。
他の実例において、段又はプラットフォーム2045は、異なる高さ及び/又は高度を有することができる。例えば、それぞれの段2045の高さは、ステープル2012の成形後の高さ、したがって、成形されたステープル2012内に捕捉された組織の圧縮を制御するように変えることができる。更に又はあるいは、それぞれの受け台2042a、2042b、2042cの深さは、成形されたステープル2012の高さ、したがって、成形されたステープル2012内に捕捉された組織の圧縮を制御するように変えることができる。
第1及び第2のドライバ2040a、2040b、及びその受け台2042a、2042b、2042cは、ステープルカートリッジ2020内のステープル空洞2028及びステープルアレイ2011の配置を補完する配置で配向される。図8A及び8Dに開示するように、それぞれの受け台2042a、2042b、2042cは、第1の端部2044及び第2の端部2046を含み、それぞれの受け台2042a、2042b、2042cの第1の端部2044は、同じ受け台2042a、2042b、2042cの第2の端部2046に遠位である。更に、軸線が、それぞれの受け台2042a、2042b、2042cの第1の端部2044と第2の端部2046との間に画定される。例えば、第1の軸線Aaは、第1の受け台2042aにより画定され、第2の軸線Aは、第2の受け台2042bにより画定され、第3の軸線Aは、第3の受け台2042cにより画定される。
図示する配置において、第1の軸線Aの配向は、第1の受け台2042aにより支持された角度の付いたステープル2012の配向に適合又は対応するように構成され、第2の軸線Aの配向は、第2の受け台2042bにより支持された角度の付いたステープル2012の配向に適合又は対応するように構成され、第3の軸線Aの配向は、第3の受け台2042cにより支持された角度の付いたステープル2012の配向に適合又は対応するように構成される。
図8A及び8Dに開示するように、第1の軸線Aは、第3の軸線Aに平行又は概ね平行である。更に、図8A及び8Dに示す第2の軸線Aは、第1の軸線A及び第3の軸線Aの両方を横切る。例えば、図8A及び8Dに開示するように、2の軸線Aは、第1の軸線A及び第3の軸線Aに垂直か又は概ね垂直である。
ドライバ2040a、2040bがステープル2012及びステープル空洞2028の異なる配置を有するステープルカートリッジ内で使用される実例において、受け台2042a、2042b、2042cの相対配向は、異なっていてもよい。一部の構成において、例えば、軸線A、A、Acの全ては、平行であり得る。尚も他の配置において、例えば、軸線Aa、A、Aの全ては、交差し得る。特定の実例において、1つの軸線A、A、Aは、少なくとも1つの他の軸線A、A、Aに垂直であり得る。更に又はあるいは、一部の実例において、1つの軸線A、A、Aは、少なくとも1つの他の軸線A、A、Aに平行であり得る。
図8〜8Cを主として参照すると、第1及び第2のドライバ2040a、2040bは、一体に形成された部片である。例えば、それぞれのドライバ2040a、2040bは、一体成形の部品からなる。他の実例において、少なくとも1つの段2045及び/又は接続フランジ2048は、独立して形成することができる。このような実例において、例えば、単体部片を形成するために、複数の部片を接着、溶接、及び/又はその他の方法でともに付着させることができる。
図7〜9に開示するマルチステープルドライバ2040a、2040bは、ステープル2012をステープル空洞2028から複数の長手方向の列2033、2034、2035、2036、2037、2039全体にわたって駆動するように構成される。図7に示すステープルカートリッジ2020において、ステープル2012は、スロット2032のそれぞれの側に3つの長手方向の列内に配置され、ドライバ2040a、2040bは、3つの長手方向の列のそれぞれ内のステープル2012を支持する及び駆動するように構成される。例えば、それぞれの図示する第1のドライバ2040aは、第1の内側列2033内に位置決めされたステープル2012、第1の中間列2037内に位置決めされたステープル2012、及びステープル空洞2028の第1の外側列2035内に位置決めされたステープル2012を駆動するように構成される。更に、それぞれの図示する第2のドライバ2040bは、第2の内側列2034内に位置決めされたステープル2012、第2の中間列2038内に位置決めされたステープル2012、及びステープル空洞2028の第2の外側列2036内に位置決めされたステープル2012を駆動するように構成される。
他の実例において、ステープル2012を、スロット2032のそれぞれの側面に3つ超の長手方向の列、又は3つ未満の長手方向の列内に配置することができ、ドライバ2040a、2040bは、スロット2032のそれぞれの側に長手方向の列のそれぞれ内のステープル2012に係合するように構成することができる。例えば、ステープルカートリッジ2020は、2列のステープル空洞2028を長手方向軸線Lの両側に有することができ、内部に位置決めされたマルチステープルドライバは、2つの受け台を含むことができ、2つの受け台は、2つの列のそれぞれ内のステープルを支持するように構成することができる。一部の実例において、マルチステープルドライバは、複数のステープル2012を同じ列のステープル空洞2028から発射することができる。例えば、マルチステープルドライバが、例えば、より近位のステープル2012及びより遠位のステープル2012など、同じ列内の隣接するステープル2012を発射することができる。特定の実例において、マルチステープルドライバは、長手方向のスロット2032の側で全ての列内のステープル2012に係合しなくてもよい。例えば、別個のかつ明確に区別されるドライバが、例えば、最外列及び/又は最内列など、列のうちの1つ内のステープルに係合し得る。更に又はあるいは、特定の実例において、ステープルカートリッジ2020は、少なくとも1つのマルチステープルドライバ、及び少なくとも1つの単一ステープルドライバを含むことができる。例えば、図12を参照されたい。
図7に開示するエンドエフェクタアセンブリ2000は、発射部材2060を更に含み、発射部材2060は、カートリッジ本体2024に対して移動するように構成される。発射ストローク中、発射部材2060は、カートリッジ本体2024を横切り、スレッド2058に駆動係合してスレッド2058をカートリッジ本体2024を通って移動させるように構成される。例えば、図示する発射部材2060の一部は、長手方向のスロット2032内に収まるように寸法決定及び位置決めされる。図7に開示するように、長手方向のスロット2032内に収まるように構成される、発射部材2060の部分は、切れ刃2061を含み、切れ刃2061は、エンドエフェクタアセンブリ2000の第1の顎部2002と第2の顎部2004との間に締着された組織を切開するように構成される。
図7に開示するウェッジスレッド2058は、ドライバ2040a、2040bに係合して、ドライバ2040a、2040bを持ち上げ、したがって、その上に支持されるステープル2012を組織内に発射するように構成される。図示するエンドエフェクタアセンブリ2000において、スレッド2058の中間ウェッジ2062は、長手方向のスロット2032内で摺動及び/又は並進することができ、スレッド2058上に画定された横方向に位置決めされた駆動ウェッジ、つまり駆動レール2064a、2064bは、ステープルドライバ2040a、2040bに係合することができる。例えば、図7に示すスレッド2058は、駆動ウェッジ、つまりレール2064a、2064bを含み、レール2064a、2064bは、発射ストローク中に発射経路F(図8A)及びF(図8D)に沿って移動して、発射経路F、Fと長手方向に整列されるマルチステープル第1及び第2のドライバ2040a、2040bに接触するように構成される。
図7に開示するように、スレッド2058は、中央部分2062の両側に駆動ウェッジ2064a、2064bを含む。ステープルカートリッジ2020の第1の側2027の駆動ウェッジ2064aは、第1の発射経路F(図8A)に沿って移動するように構成され、ステープルカートリッジ2020の第2の側2029の駆動ウェッジ2064bは、第2の発射経路F(図8D)に沿って移動するように構成される。
図7に開示するそれぞれの駆動ウェッジ2064a、2064bは、マルチステープルドライバ2040a、2040bの1つに係合して、ステープル空洞2028内のドライバ2040a、2040bを持ち上げ、ステープル2012をカートリッジ本体2024から放出するように構成される。図示する配置において、それぞれの第1のドライバ2040aの3つの段2045は、互いに対して固定されたままであり、それぞれの第2のドライバ2040bの3つの段2045は、互いに対して固定されたままである。換言すると、単一のドライバ2040a、2040bの段2045は、互いに対して移動及び/又は回転しない。単一のドライバ2040a、2040bの段2045は互いに対して移動及び/又は回転しないので、それぞれのドライバ2040a、2040bにより支持されるステープル2012の相対的移動も抑制される。更に、それぞれのドライバ2040a、2040bは、より大きい基部、つまりフットプリントをカートリッジ本体2042内に有し、これにより、ドライバ2040a、2040bの回転及び/又はトルク付与を更に低減することができる。その結果として、展開中のステープル2012の移動及び/又は傾動は、マルチステープルドライバ2040a、2040bにより防止され、最小限に抑えられ、及び/又は制御され得る。マルチステープルドライバは、ドライバ2040a、2040bと同様に、例えば、本明細書で開示する他のステープルカートリッジ及び/又はエンドエフェクタアセンブリに組み込むことができる。
様々な実例において、スレッド2058の駆動ウェッジ2064a、2064bは、それぞれ、ドライバ2040a、2040bの駆動面に係合するように寸法決定、構成、及び位置決めすることができる。例えば、ドライバ2040a、2040bは、傾斜面及び/又は軌道を含むことができ、傾斜面及び/又は軌道は、発射部材2060及びスレッド2058がステープルカートリッジ2020を通って移動するときに、それぞれ、駆動ウェッジ2064a、2064bの一部を案内及び/又は受容するように構成される。
ドライバ2040a、2040b、及びドライバ2040a、2040bにより支持されたステープル2012に対する、それぞれ、駆動ウェッジ2064a、2064b、及び対応する発射経路F、Fの相対的な配置は、発射中のドライバ2040a、2040b及び/又はステープル2012のトルク付与を防止、低減、及び/又は制御するように選択され得る。例えば、ドライバ2040a、2040bの外形形状及び/又は材料は、それぞれ、対応する発射経路F、Fとの整列へのそれぞれのドライバ2040a、2040bの質量の中心(COM)を設置するように選択することができる。更に又はあるいは、駆動ウェッジ2064a、2064b、したがって発射経路F、Fは、それぞれ、ドライバ2040a、2040bそれぞれの質量の中心(COM)を通って延在するために、カートリッジ2020内に位置決めすることができる。
他の実例において、本明細書で更に説明するように、スレッド2058は、中間部2062のそれぞれの側に1つ超の駆動ウェッジ2064a、2064bを含むことができる。例えば、複数の駆動ウェッジ2064a、2064bは、カートリッジ本体2024の両側2027、2029を通って移動することができる。更に又はあるいは、ウェッジスレッド2058の駆動ウェッジ2064a、2064bは、本明細書で更に説明するように、ステープル2012に直接係合して、そのステープル2012を駆動するように構成することができる。
主として図8A及び図8Dを参照すると、第1及び第2のドライバ2040a、2040bは、それぞれ、駆動ウェッジ2064a、2064bの、それぞれ、発射経路F、F上にある。例えば、第1のドライバ2040aは、第1の発射経路F上にあり、第2のドライバ2040bは、第2の発射経路F上にある。更に、それぞれのドライバ2040a、2040bの様々な部分は、それぞれの駆動ウェッジ2064a、2064bの両側に、したがって、発射経路F、Fの両側に位置決めされる。図8A及び図8Dを尚も参照すると、図示するドライバ2040a、2040bは、それぞれのドライバ2040a、2040bの質量の中心(COM)が、それぞれ、例えば、駆動ウェッジ2064a、2064bの対応する発射経路F、Fに重なり合うように寸法決定及び構築される。換言すれば、それぞれの図示するドライバ2040a、2040bは、対応する発射経路F、Fに対して質量によりバランス調整される。
例えば、図8Aに開示するように、第1のドライバ2040aの第1の部分2047は、発射経路Fの第1の側に位置決めされ、第1のドライバ2040aの第2の部分2049は、発射経路Fの第2の側に位置決めされる。第1のドライバ2040aの第1の部分2047は、第1の質量mを有し、第1のドライバ2040aの第2の部分2049は、質量mを有し、mは、第1の質量mに等しいか、又は実質的に等しい。更に、図8Dに開示するように、第2のドライバ2040bの第1の部分2047は、発射経路Fの第1の側に位置決めされ、第2のドライバ2040bの第2の部分2049は、発射経路Fの第2の側に位置決めされる。第2のドライバ2040bの第1の部分2047は、第1の質量mを有し、第2のドライバ2040bの第2の部分2049は、質量mを有する、第1の質量に等しいか、又は、実質的に等しく、質量mは、第1の質量mに等しいか、又は、実質的に等しい。ドライバ2040a、2040bがそれぞれの発射経路F、Fに対して質量によりバランス調整されるので、発射中のドライバ2040a、2040b及びその上に支持されるステープル2012のトルク付与は、最小限に抑える、及び/又は別の形で制御することができる。更に、それぞれのドライバ2040a、2040bにより展開されるステープル2012のグループは、カートリッジ本体2024に対して同期して持ち上げ、同時に駆動するか、又は組織内へ発射することができる。質量によりバランス調整されたドライバは、ドライバ2040a、2040bと同様に、例えば、本明細書で開示する他の実施形態に組み込むことができる。
更に、図8〜9に開示するように、少なくとも1つの切り抜き部2050が、第1及び第2のマルチステープルドライバ2040a、2040b内に画定される。例えば、様々な切り抜き部2050が、ドライバ2040a、2040bの接続フランジ2048内に画定される。切り抜き部2050は、ドライバ2040a、2040bの質量を調整し、それぞれのドライバ2040a、2040bの質量の中心(COM)を対応する発射経路F、Fに対してバランス調整するように寸法決定及び位置決めされる。更に、切り抜き部2050は、ステープル空洞2028の外形形状に適応するように寸法決定及び位置決めされ、ステープル空洞2028内に、ドライバ2040a、2040bが移動可能に位置決めされる。
特定の実例において、複数のステープル空洞をステープルカートリッジ内に画定することができ、少なくとも1つのステープル空洞は、ステープルカートリッジの長手方向軸線に平行であってもよく、少なくとも1つのステープル空洞をステープルカートリッジの長手方向軸線に対して角度配向することができる。図10に示すステープルカートリッジ2120を参照すると、例えば、複数のステープル空洞2128が、ステープルカートリッジ2120内に画定され、複数のステープル空洞2128は、ステープルカートリッジ2120の長手方向軸線Lに平行である。
図示するステープルカートリッジ2120において、長手方向のスロット2032が、カートリッジ本体2124を部分的に通って画定される。また、カートリッジ本体2124内に画定されるのは、長手方向のスロット2032の両側のステープル空洞2128の列であり、ステープル空洞2128の列は、長手方向軸線Lに平行に配向されるステープル空洞2128を含む。図示するステープルカートリッジ2120において、第1の列2137のステープル空洞2128及び第2の列2138のステープル空洞2128は、長手方向のスロット2032に隣接し、第1の列2137内及び第2の列2138内のステープル空洞2128は、長手方向軸線Lに平行に配向される。例えば、図10に開示するように、第1の列2137内のステープル空洞2128は、軸線Aと整列され、軸線Aは、長手方向軸線Lに平行である。
図10に開示するステープルカートリッジ2120は、更なる列のステープル空洞2128を含む。例えば、図示するステープルカートリッジ2120は、第3の列2135のステープル空洞2128及び第4の列2136のステープル空洞2128を含み、そのステープル空洞2128には、長手方向軸線Lに対して角度配向されるステープル空洞2128が含まれる。このような実例において、第3の列2135及び第4の列2136内のステープル空洞2128はまた、第1の列2137及び第2の列2138内のステープル空洞2128に対して角度配向され、また、互いに対して角度配向される。例えば、第3の列2135内のステープル空洞2128は、軸線Aと整列され、軸線Aは長手方向軸線Lを横切り、第1の列2137のステープル空洞2128の軸線Aを横切る。図10に更に開示するように、第4の列2136内のステープル空洞2128は、第3の列2135内のステープル空洞2128の軸線Aを横切る軸線に沿って延在する。第1の列2137及び第3の列2135のステープル空洞2128は、図示するカートリッジ本体2124の第1の側2127に位置決めされ、第2の列2136及び第4の列2138は、図示するカートリッジ本体2124の第2の側2129に位置決めされる。
様々な実例において、図10に開示するステープルカートリッジ2120は、図7に示すエンドエフェクタアセンブリ2000とともに使用することができる。例えば、ステープルカートリッジ2120は、エンドエフェクタアセンブリ2000の第2の顎部2004の細長いチャネル内に装着することができる。ステープルカートリッジ2120は、単一のステープルドライバ、マルチステープルドライバ、及び/又はその組み合わせで発射することができる。例えば、マルチステープルドライバは、カートリッジ本体2124の第1の側2127における第1及び第3の列2137、2135内のステープル空洞2128からステープルを発射するように構成され得、別のマルチステープルドライバは、カートリッジ本体2124の第2の側2129における第2及び第4の列2136、2138内のステープル空洞2128からステープルを発射するように構成することができる。様々な実例において、ドライバは、ドライバの受け台がステープル空洞2128内に位置決めされたステープルと整列されるように、カートリッジ本体2124内に位置決めすることができる。このような実例において、ドライバ及び/又はその上に支持されたステープルは、例えば、スレッド2058(図7)などスレッドの発射経路に対して質量によりバランス調整することができ、スレッド2058は、カートリッジ本体2124を横切り、内部のドライバに係合するように構成することができる。
他の実例において、ステープルカートリッジ2120は、ドライバを含まない場合がある。例えば、発射部材及び/又はスレッド、例えば、発射部材2060及び/又はスレッド2058(図7)など、は、ステープル空洞2128内に移動可能に位置決めされたステープルに直接接触し、係合し、及び/又はそれを駆動するように構成することができる。このような実例において、ステープルは、スレッド2058の発射経路に対して質量によりバランス調整することができる。尚も他の実例において、ステープルは、カートリッジ本体2124内の所定の位置に保持することができ、例えば、カートリッジ本体2124内で破砕、及び/又はその他の方法で変形させることができる。
様々な実例において、マルチステープルドライバは、展開中にドライバに同時に係合して、そのドライバを協働で持ち上げる複数の駆動ウェッジに対してバランス調整することができる。例えば、マルチステープルドライバ2240及び一対の駆動ウェッジ2264a、2264bが図11に示されている。マルチステープルドライバ2240は、例えば、ステープルカートリッジ2020との利用のために構成される。更に又はあるいは、ドライバ2240は、アレイ2011(図7)に適合して図11に示すドライバ2240の配置に対応するステープルアレイを有する様々な他のステープルカートリッジと使用することができる。
様々な実例において、ステープルカートリッジ2120から発射されるステープルは、可変の成形後の高さに形成することができる。例えば、ステープルは、ステープル脚部の一方と基部との間で、他方のステープル脚部と基部との間よりも大きな高さを有することができる。このような実例において、ステープルは、ステープルのより短い端部でより大きな圧縮力を組織に掛けることができる。本明細書で更に詳細に説明するように、ステープルの高さは、ステープルドライバが、段、つまり高さの差(例えば、図79を参照されたい)を備えるとき、及び/又はアンビル内のステープラー成形ポケットが、段、つまり高さの差(例えば、図80を参照されたい)を備えるときに変えることができる。
角度の付いたステープルが可変高さに変形されるとき、角度の付いたステープルによる組織に掛けられた圧縮力は、長手方向に及び横方向に変動することができる。特定の実例において、例えば、カットラインからより遠い、即ち、横方向外側にある組織よりも、カットラインにより近い、即ち、横方向内側にある組織を圧縮することが望ましい場合がある。このような実例において、異なる圧縮後の高さに変形された角度の付いたステープルにより与えられる横方向組織の変動により、組織の横方向内側の部分により大きな圧縮力を、組織の横方向外側の部分に低減され圧縮力を掛けることができる。
図10を再び参照すると、特定の実例において、ステープル空洞2128の第3の列2135から、及び、ステープル空洞2128の第4の列2136から放出されるステープルは、可変高さに変形することができる。例えば、ステープルは、長手方向軸線Lに近いほど低減された高さを、また長手方向軸線Lから遠いほどより大きい高さを有することができる。更に又はあるいは、第1の列2137のステープル空洞2128から、及び第2の列のステープル空洞2138から放出されるステープルは、第3の列2135及び第4の列2136のステープル空洞2128から放出されるステープルの、低減された、つまりより小さい高さ未満であり得る均一な高さに変形することができる。このような実例において、組織に掛けられた圧縮力は、カットラインにより近くにて最大であってよく、ステープル線の横方向の側の方に外側に遠くなるほどに漸減し得る。
図11に開示するそれぞれのドライバ2240は、複数のトラフ、つまりステープルを支持する受け台2242a、2242b、2242cを含む。例えば、それぞれのドライバ2240は、第1の受け台2242a、第2の受け台2242b、及び第3の受け台2242cを含み、その受け台は、それぞれ、ステープル2012(図7)の1つなど、1つのステープルを支持するように寸法決定及び構築される。例えば、ステープルの基部は、それぞれの受け台2242a、2242b、2242c内に位置決めすることができる。図7に示すステープルカートリッジ2020を再び参照すると、第1の受け台2242aは、第1の外側列2035のステープル空洞2028内のステープル2012と整列することができ、第2の受け台2242bは、第1の中間列2037のステープル空洞2028内のステープル2012と整列することができ、第3の受け台2242cは、第1の内側列2033のステープル空洞2028内のステープル2012と整列することができる。このような実例において、第1の受け台2242aは、外側受け台に対応し、第2の受け台2242bは、中間受け台に対応し、第3の受け台2242cは、内側受け台に対応する。様々な実例において、別のドライバ配置をステープルカートリッジの反対側に位置決めすることができ、他方のドライバ配置は、図11に示すドライバ配置の鏡像反射であってもよい。
図11に示す受け台2242a、2242b、2242cは、支持部材2248内に画定される。支持部材2248は、複数の列のステープル空洞全体にわたってステープルを支持することができる。更に、支持部材2248は、ステープルカートリッジの長手方向軸線Lに対して、及び/又は、例えば、駆動ウェッジ2264a、2264bの長手方向の発射経路に対して異なる角度にて配向されたステープル2012を支持することができる。図示する支持部材2248を参照すると、支持部材2248は、駆動ウェッジ2264a、2264bの発射経路に対して角度配向される。更に、支持部材2248は、内部に画定された受け台2242a、2242b、2242cの少なくとも1つに対して角度配向される。例えば、図11に開示する中間受け台2242bは、支持部材2248に対して角度配向される。更に、図11に開示するように、外側受け台2242c及び内側受け台2242aは、支持部材2248と整列される。
特定の実例において、支持部材2248の高さは、支持部材2248により支持されたそれぞれのステープルが同じ高さ、つまり高度にて位置決めされるように、均一又は概ね均一であってもよい。他の実例において、支持部材2248は、異なる高さ及び/又は高度を有する段を含むことができる。例えば、段の高さは、成形されたステープルの高さ、したがって、成形されたステープル内に捕捉された組織の圧縮を制御するように変えることができる。更に又はあるいは、それぞれの受け台2242a、2242b、2242bの深さは、成形されたステープルの高さ、したがって、成形されたステープル内に捕捉された組織の圧縮を制御するように変えることができる。
図11に開示するそれぞれの受け台2242a、2242b、2242cは、第1の端部2244及び第2の端部2246を含む。それぞれの受け台2242a、2242b、2242cの第1の端部2244は、同じ受け台2242a、2242b、2242cの第2の端部2246に遠位である。更に、軸線が、それぞれの受け台2242a、2242b、2242cの第1の端部2244と第2の端部2246との間に画定される。例えば、第1の軸線Aは、第1の受け台2242a及び第3の受け台2242cにより画定され、第2の軸線Aは、第2の受け台2242bにより画定される。図11に示すように、第2の軸線Aは、第1の軸線Aを横切る。特定の実例において、第2の軸線Aは、第1の軸線Aに垂直又は概ね垂直とすることができる。
図11を尚も参照すると、マルチステープルドライバ2240は、レール2245a、2045bを含み、そのレールは、支持部材2248に接続される。レール2245a、2245bは、ウェッジスレッドの駆動ウェッジ2264a、2264bに係合するように位置決めされる。例えば、図示するレール2245a、2245bは、駆動ウェッジ2264a、2264bの発射経路F、Fと整列される。このような実例において、レール2245a、2245bは、駆動力を駆動ウェッジから受容し、かつ駆動ウェッジ2264a、2264bがレール2245a、2245bに駆動係合するときにマルチステープルドライバ2240を安定化させるための細長い表面積をもたらすことができる。
ドライバ2240は、複数の独立して形成された部品を含むことができ、その部品は、接着する溶接する、及び/又はその他の方法でともに付着させることができる。例えば、支持部材2248は、ドライバ2240を形成するためにレール2245a、2245bとともに接合することができる。他の実例において、それぞれのドライバ2240は、支持部材2248及びレール2245a、2245bを含む一体成形の部品であってもよい。
図11に開示するドライバ2240は、駆動ウェッジ2264a、2264bの発射経路F、F上にある。更に、それぞれの図示するドライバ2240の様々な部分は、ウェッジ2264a、2264bの両側に位置決めされる。図11に示すように、ドライバ2240は、それぞれのドライバ2240の質量の中心(COM)が駆動軸から等距離、例えば、駆動ウェッジ2264a、2264bの発射経路F、Fから等距離であるように寸法決定及び構築される。例えば、図11に示す発射経路F、Fは、幅wにより分離され、それぞれのドライバ2240の質量の中心は、発射経路Fと発射経路Fとの間に位置決めされる。図11に示すように、それぞれのドライバ2240の質量の中心は、幅w/2だけ第1の発射経路Fから長手方向に偏倚され、幅w/2だけ第2の発射経路Fから長手方向に偏倚される。その結果として、それぞれの図示するドライバ2240は、発射経路F、Fに対して質量によりバランス調整される。ドライバ2240は発射経路F、Fに対して質量によりバランス調整されるので、展開中のドライバ2240及びステープルのトルク付与は、防止され、最小限に抑えられ、及び/又はその他の方法で制御され得る。質量によりバランス調整されたドライバは、例えば、ドライバ2240と同様に、本明細書で開示する他のステープルカートリッジ及びエンドエフェクタアセンブリに組み込むことができよう。
他の実例において、発射部材は、ドライバ2240と整列された単一の駆動ウェッジを含むことができ、ドライバ2240は、駆動ウェッジに対して質量によりバランス調整することができる。例えば、駆動ウェッジは、それぞれのドライバ2240の質量の中心(COM)を通って延在する発射経路を画定することができる。このような実例において、駆動ウェッジは、ドライバ2240の安定性を増大させるためにより大きな幅を有し得る。他の実例において、発射部材は、3つ以上の駆動ウェッジを含むことができ、駆動ウェッジにより掛けられる累積的な駆動力は、ドライバ2240の外形形状に対してバランス調整することができる。
図11に開示するそれぞれのレール2245a、2245bは、発射経路F、Fの一方と整列される。具体的には、第1のレール2245aは、第1の発射経路Fと整列され、第2のレール2245bは、第2の発射経路Fと整列される。駆動ウェッジ2264a、2264bは、レール2245a、2245bに接触して、ドライバ2240及びその上に支持されたステープルを持ち上げるように構成される。図11を尚も参照すると、図示する駆動ウェッジ2264a、2264bは、距離xだけ長手方向に千鳥配置される。例えば、第1のウェッジ2264aは、図11に示す距離xだけ第2のウェッジ2264bを追従する。更に、第1のレール2245aは、第2のレール2245bに対して長手方向に千鳥配置される。例えば、第2のレール2245bは、図11に示す距離yだけ第1のレール2245aから遠位に偏倚している。図11に開示する配置において、距離xは、距離yに等しいか又は実質的に等しく、駆動ウェッジ2264a、2264bが、それぞれ、発射ストローク中にレール2245a、2245bに同時に接触して駆動するようになっている。
図11に開示する駆動ウェッジ2264a、2264bは、それぞれ、ドライバ2240の質量の中心(COM)の両側に、かつ、そこから等距離にレール2245a、2245bに同時に係合して、そのレールを駆動しながら持ち上げるので、累積的な駆動力は、ドライバ2240の展開全体を通してバランス調整される。その結果として、ドライバ2240、したがってその上に支持されたステープルのトルク付与及び/又は回転は、防止され、最小限に抑えられ、及び/又は制御され得る。例えば、駆動ウェッジ2264a、2264bと同様に、長手方向に偏倚した駆動ウェッジは、本明細書で開示する他の実施形態に組み込むことができる。
マルチステープルドライバ2340a及び単一ステープルドライバ2340bの配置が図12に開示されているドライバ2340a、2340bの配置は、図7に示すステープル2012のアレイ2011に対応するので、ドライバ2340a、2340bは、ステープルカートリッジ2020とともに使用することができる(図7)。更に又はあるいは、ドライバ2340a、2340bは、図12に示すドライバ2340a、2340bの配置に対応するステープルアレイを有する様々な他のステープルカートリッジとともに使用することができる。
ドライバ2340a、2340bは、複数のトラフ、つまりステープルを支持する受け台2342a、2342b、2342cを含む。例えば、マルチステープルドライバ2340aは、第1の受け台2342a及び第2の受け台2342bを含み、第1の受け台2342a及び第2の受け台2342bはそれぞれ、図7に示すステープル2012の2つなど、ステープルを支持するように寸法決定及び構築される。更に、単一ステープルドライバ2340bは、第3の受け台2342cを含み、第3の受け台2342cは、図7に示すステープル2012の別のものなど、別のステープルを支持するように寸法決定及び構築される。例えば、ステープル2012の基部は、それぞれの受け台2342a、2342b、2342c内にあってもよい。
図7に示すステープルカートリッジ2020を再び参照すると、第1の受け台2342aは、第1の外側列2035のステープル空洞2028内のステープル2012と整列することができ、第2の受け台2342bは、中間列2037のステープル空洞2028内のステープル2012と整列することができ、第3の受け台2342cは、内側列2033のステープル空洞2028内のステープル2012と整列することができる。このような実例において、第1の受け台2342aは、外側受け台に対応し、第2の受け台2342bは、中間受け台に対応し、第3の受け台2342cは、内側受け台に対応する。更に、別のドライバ配置をステープルカートリッジ2020の反対側に位置決めすることができ、そのドライバ配置は、図12に開示するドライバ配置の鏡像であってもよい。
図12を尚も参照すると、それぞれの受け台2342a、2342b、2342cは、段及び/又は支持部分2345内に画定される。更に、ドライバ2340a、2340bのそれぞれは、それぞれ、基部2348、2349を含む。それぞれのマルチステープルドライバ2340aの基部2348は、ドライバ2340aの段2345間に延在する。更に、それぞれの単一ステープルドライバ2340bの基部2349は、その段2345から延在する。
図12に開示するように、それぞれのドライバ2340a、2340bは、ステープルカートリッジ内の発射経路F、Fと整列される。具体的には、それぞれの第1のドライバ2340aは、第1の発射経路Fと整列され、それぞれの第2のレール2340bは、第2の発射経路Fと整列される。図示する駆動ウェッジ2364a、2364bは、発射ストローク中に発射経路F、Fに沿って移動するように構成される。更に、駆動ウェッジ2364a、2364bは、それぞれ、ドライバ2340a、2340bに接触してドライバ2240a、2340b及びその上に支持されたステープルを持ち上げる。
基部2348、2349は、ドライバ2340a、2340bの質量の中心を調整及び/又は制御する釣合重りの役目を果たすことができる。例えば、それぞれの基部2348、2349の外形形状及び材料は、それぞれのドライバ2340a、2340bの質量の中心を維持し、かつ/又はその中心を対応する発射経路F、Fとの整列へ移動させるように選択することができる。図12に示すように、第1の基部2348は、少なくとも1つの切り抜き部2350を含む。切り抜き部2350の寸法、配置、及び外形形状は、第1の発射経路Fに対して第1のドライバ2340aを質量によりバランス調整するように選択される。例えば、それぞれの第1の基部2348は、マルチステープルドライバ2340aの質量の中心を第1の発射経路Fとの整列へシフトさせるか又はその中心を維持するように構成することができ、それぞれの第2の基部2349は、単一ステープルドライバ2340bの質量の中心を第2の発射経路Fとの整列へ移動させるように構成することができる。
更に、基部2348、2349は、駆動ウェッジ2364a、2364bがドライバ2340a、2340bに駆動係合するときに、ドライバ2340を安定化させるための細長い表面積を提供する。例えば、ドライバ2340a、2340bのより大きい設置面積は、安定性を促進し、展開中のドライバ2340a、2340bのトルク付与及び/又は回転を防止し得る。更に、基部2348、2349がより大きい表面積を提供するので、駆動力は、バランス調整されたドライバ及びステープル展開を促進するように分散することができる。基部2348、2349など、細長い表面積を有するドライバは、例えば、本明細書で開示する他の実施形態に組み込むことができる。
図12を尚も参照すると、図示する駆動ウェッジ2364a、2364bは、距離xだけ長手方向に千鳥配置される。例えば、第1のウェッジ2364aは、第2のウェッジ2364bを距離xだけ追従する。図12に更に示すように、図示するドライバ2340a、2340bは、距離yだけ長手方向に千鳥配置される。図示する配置において、距離xは、距離yと異なり、駆動ウェッジ2364a、2364bが、ドライバ2340a、2340に同時に接触しないようになっている。例えば、図示する配置において、第1のウェッジ2364aは、第2のウェッジ2364bが第2のドライバ2340bに接触する前に第1のドライバ2340aに接触する。このような実例において、第1のドライバ2340aの展開、したがって、第1の受け台2342a及び第2の受け台2342cの移動は、第2のステープル2340bの展開、したがって、第3の受け台2342cの移動の前に開始される。その結果として、第1のドライバ2340aと整列されたステープルは、第2のドライバ2340bと整列されたステープルの前に発射される。
特定の実例において、別のステープル又はステープルのグループを発射する前にステープル又はステープルのグループを発射することが望ましい。例えば、ステープル留めされた組織内の出血及び/又は流体の流れを制御するために、ステープルは、長手方向のスロットに隣接する、したがって切り込み線に隣接するステープルなど、更に内側に位置決めされたステープルが、更に外側にあるステープルの前に発射され得る。
他の実例において、第2のドライバ2340bと整列されたステープルは、第1のドライバ2340aと整列されたステープルの前に発射することができる。あるいは、第1のドライバ2340a及び第2のドライバ2340bは、隣接するマルチステープル及び単一ステープルドライバ2340a、2340bにより支持された3つのステープルが同時に組織を刺通及び捕捉するように、同時に発射することができる。
二重ステープルドライバ2440の配置が、図13に示されている。図13に配置されたように、二重ステープルドライバ2440は、隣接する4列のステープル空洞を有するステープルカートリッジからステープルを発射するように構成される。例えば、図13に示すドライバ配置は、カートリッジ本体内の長手方向のスロットの片側における4列のステープル空洞からステープルを発射するように構成することができ、対応する鏡像のドライバ配置は、長手方向のスロットの反対側における4列のステープル空洞からステープルを発射するように構成することができる。
他の実例において、二重ステープルドライバ2440の単一の列は、ステープルカートリッジの第1の側に位置決めすることができ、二重ステープルドライバ2440の単一の列は、ステープルカートリッジの第2、つまり反対側に位置決めすることができる。このような実例において、二重ステープルドライバ2440は、切り込み線の両側における隣接する2列のステープル空洞からステープルを発射するように配置することができる。他の実例において、二重ステープルドライバ2440の列は、図13に示す配置に追加することができる。例えば、二重ステープルドライバは、隣接する6つ以上の列のステープル空洞からステープルを発射するように配置することができる。
図13に示す二重ステープルドライバ2440は、一対のトラフ、つまりステープルを支持する受け台2442a、2442bを含む。例えば、それぞれの二重ステープルドライバ2440は、ステープル2012(図7)の1つなど、ステープルを支持するように寸法決定及び構築される第1の受け台2442a及び第2の受け台2442bを含む。例えば、ステープルの基部は、それぞれの受け台2242a、2242b内に位置決めすることができる。
二重ステープルドライバ2440の1つの第1の受け台2442aは、ある列のステープル空洞内のステープルと整列することができ、同じ二重ステープルドライバ2440の第2の受け台2442bは、別の列のステープル空洞内のステープルと整列することができる。更に、別の二重ステープルドライバ2440の第1の受け台2442aは、別の列のステープル空洞内のステープルと整列することができ、その二重ステープルドライバ2440の第2の受け台2442bは、更に別の列のステープル空洞内のステープルと整列することができる。
図13を尚も参照すると、それぞれの二重ステープルドライバ2440は、段及び/又は支持部分2445を含み、それぞれの受け台2442a、2442bは、段2445のうちの1つ内に画定される。更に、ドライバ2440のそれぞれは、二重ステープルドライバ2440の段2445間に延在する基部、つまり接続フランジ2448を含む。段2445は接続フランジ2448により接続されるので、受け台2442a、2442bは、調整及び/又は同期ステープル展開を二重ステープルドライバ2440により開始することができるようにリンクされる。
ドライバ2440の段2445は、同じ高さであってもよい。あるいは、一部の実例において、ドライバ2440は、異なる高さの段を含むことができる。尚も他の実例において、異なるドライバ2440は、例えば、異なる高さの段を有することができる。
図13に開示するように、それぞれの二重ステープルドライバ2440は、一対の発射経路の上にある。具体的には、ドライバ2440の1つは、第1及び第2の発射経路F、Fの上にあり、ドライバ2440のもう1つは、第3及び第4の発射経路F、Fの上にある。複数の駆動ウェッジ2464a、2464b、2464b、2464dも、図13に示されている。図13に示すように、駆動ウェッジ2464a、2464b、2464c、2464dは、二重ステープルドライバ2440に接触して、二重ステープルドライバ2240及びその上に位置決めされたステープルを持ち上げるように構成される。
図13を尚も参照すると、それぞれの段2445は、質量の中心(COM)を含む。更に、発射経路F、F、F、Fのそれぞれは、段2045の質量の中心と整列される。その結果として、それぞれの段2445は、対応する発射経路F、F、F、Fに対して質量によりバランス調整される。
様々な実例において、段2445間に延在する基部2448はまた、基部2448が二重ステープルドライバ2440の質量バランスを維持するように、それぞれの発射経路F、F、F、Fに対して質量によりバランス調整することができる。
一部の実例において、基部2448は、二重ステープルドライバ2440の質量バランスに対して、微々たる及び/又は無視できる移動及び/又は変動に寄与することができる。このような実例において、ドライバ2240の質量バランスは、例えば、段2445の質量バランスにより近似することができる。
図13を尚も参照すると、図示する駆動ウェッジ2464a、2464bは、距離xだけ長手方向に千鳥配置される。例えば、第1のウェッジ2464aは、距離xだけ第2のウェッジ2464bを追従する。更に、それぞれの二重ステープルドライバ2440の段2445の質量の中心(COM)は、距離xだけ長手方向に千鳥配置される。このような実例において、駆動ウェッジ2464a、2464bは、同時にドライバ2440との係合に移動することができる。ウェッジ2464a、2464cは同時にそれぞれのドライバ2444に接触するので、それぞれのドライバ2440により支持された一対のステープルの展開を同期させることができ、ステープルを同時に組織内に駆動するか、又は発射することができる。例えば、ウェッジ2464a、2464bと同様に、長手方向に千鳥配置されたウェッジは、本明細書で開示する他の実施形態に組み込むことができる。
様々な実例において、駆動ウェッジの外形形状は、ステープルカートリッジ内のステープル及びドライバの配置と組み合わせて、展開中にステープル及びドライバに掛けられた力をバランス調整するように選択することができる。更に、特定の実例において、駆動ウェッジの外形形状は、ステープルの展開を調整するように選択することができる。
例えば、ドライバは、千鳥配置された及び/又は長手方向に偏倚した駆動ウェッジを含むことができ、千鳥配置された及び/又は長手方向に偏倚した駆動ウェッジは、ステープルカートリッジ内で角度配向されたステープル及び/又は角度配向されたドライバに同時に係合するように構成することができる。例えば、千鳥配置された駆動ウェッジは、同時に、ドライバの第1の、つまり近位端、及び、同じドライバの第2の、つまり遠位端との係合に移動することができる。角度の付いたドライバの両端が、同時に、千鳥配置されたウェッジにより係合されるので、千鳥配置された駆動ウェッジは、ドライバを同時に持ち上げる。その結果として、展開中のドライバ、したがってその上に支持されたステープルのトルク付与及び/又は回転は、防止され、最小限に抑えられ、及び/又は制御され得る。
本明細書で更に説明する他のドライバのない実施形態において、千鳥配置された駆動ウェッジは、同時に、角度の付いたステープルの第1の、つまり近位端、及び、同じ角度の付いたステープルの第2の、つまり遠位端との係合に移動することができる。角度の付いたステープルの両端が、同時に、千鳥配置されたウェッジにより係合されるので、千鳥配置された駆動ウェッジは、ステープルを同時に持ち上げる。その結果として、展開中のステープルのトルク付与及び/又は回転は、防止され、制限され、及び/又は制御され得る。
更に又はあるいは、ドライバの外形形状は、ステープルカートリッジ内の非角度配向されたステープル及び/又はドライバと整列される少なくとも1つの発射経路を画定することができる。例えば、発射経路は、ステープルカートリッジの長手方向軸線に平行に配向される様々なドライバ及びステープルの軸線と同一直線上にあってもよい。発射経路はステープル及び/又はドライバの軸線と同一直線上にあるので、ステープル及び/又はドライバは、駆動ウェッジに対してバランス調整することができ、ドライバ及び/又はステープルのトルク付与及び/又は回転は、防止され、制限され、及び/又は制御され得る。
ドライバ2540、ステープル2512a、2512b、及び、ウェッジスレッド2558の駆動ウェッジ2564a、2564b、2564cの配置が、図14及び15に示されている。図14及び15に開示する駆動ウェッジ2564a、2564b、2564cは、それぞれ、発射経路F、F、及びF(図14)に沿って移動するように構成され、発射経路F、F、及びFは、ステープルカートリッジを通って延在する。様々な実例において、ドライバ2540の配置は、図示するドライバ配置に対応するステープル2512a、2512b及びステープル空洞の配置を有するステープルカートリッジにおいて利用することができる。
図14に開示するように、ドライバ2540及びステープル2512a、2512bは、複数の列2534、2536内に配置される。更に、それぞれの列内の様々なドライバ2540及びステープル2512aは、長手方向軸線Lに平行に配向され、それぞれの列内の様々なドライバ2540及びステープル2512bは、長手方向軸線Lに対してある角度にて配向される。例えば、図示する配置は、一対の長手方向の列2534、2536を含み、それぞれの列2534、2536内のドライバ2540及びステープル2512a、2512bは、長手方向軸線Lに対して平行な配向と角度の付いた配向とを交互に繰り返す。例えば、第1の列2534に示すドライバ2540は、長手方向軸線Lに対して角度配向された第1のドライバ2540a、長手方向軸線Lに平行に配向された第2のドライバ2540b、長手方向軸線Lに対して角度配向された第3のドライバ2540c、及び長手方向軸線Lに平行に配向された第4のドライバ2540dを含む。
図14に開示するように、第1の列2534の第2のドライバ2540b及び第4のドライバ2540dは、第1の発射経路Fと整列される。より詳細には、第2及び第4のドライバ2540b、2540dの近位端2546及び遠位端2544の両方は、第1の発射経路Fと整列される。このような実例において、第1の発射経路Fは、第2のドライバ2540b及び第4のドライバ2540dの質量の中心(COM)を通って延在する。第1の発射経路Fは第2及び第4のドライバ2540b、2540dと整列されるので、第2及び第4のドライバ2540b、2540dは、第1の発射経路Fに対して質量によりバランス調整され、図14に示す第2及び第4のドライバ2540b、2540d、したがってその上に支持されたステープルのトルク付与及び/又は回転は、防止され、制限され、及び/又は制御され得る。
図14に開示するように、第1のドライバ2540aは、軸線Aと整列され、軸線Aは、長手方向軸線L及び発射経路F、F、及びFを横切る。更に、第3のドライバ2540cは、軸線Aに平行に配向される。図14に示すように、第1及び第3のドライバ2540a、2540cは、長手方向軸線Lに対して角度を付けて配向され、複数の発射経路の上にある。例えば、図示する第1及び第3のドライバ2540a、2540cは、第1及び第2の発射経路F、Fの上にある。図14に示すように、第1の発射経路Fは、第1及び第3のドライバ2540a、2540cの近位端2546を通って延在し、第2の発射経路Fは、第1及び第3のドライバ2540a、2540cの遠位端2544を通って延在する。
第1及び第2のドライバ2540a、2540cの質量の中心(COM)は、第1の発射経路Fと第2の発射経路Fとの中間にある。例えば、第1及び第2のドライバ2540a、2540cの質量の中心は、第1の発射経路F及び第2の発射経路Fから等距離にあり、したがって、ドライバ2540a、2540cは、第1及び第2の発射経路F、Fに対して質量によりバランス調整される。その結果として、図14に示す第2及び第4のドライバ2540b、2540d、したがってその上に支持されたステープルのトルク付与及び/又は回転は、防止され、制限され、及び/又は制御され得る。
更に、図14及び15に示す駆動ウェッジ2564a、2564c、2564cは、長手方向に千鳥配置されている。例えば、第1の駆動ウェッジ2564aは、距離xだけ第2の駆動ウェッジ2564bを遠位に追従し、第2の駆動ウェッジ2564bは、距離xだけ第3の駆動ウェッジ2564cを遠位に追従する。図14に示すように、角度配向された第3のドライバ2540cの近位端2546及び遠位端2544は、長手方向の距離yだけ偏倚される。図14及び15に示す配置において、第3のドライバ2540cの近位端2546と遠位端2544との間の長手方向の距離yは、第3のドライバ2540cの近位端2546と整列される第1の駆動ウェッジ2564aと、第3のドライバ2540cの遠位端2544と整列される第2の駆動ウェッジ2564bとの間の長手方向の距離xに等しい。
図14及び15に開示する配置において、第1の駆動ウェッジ2564a及び第2の駆動ウェッジ2564bは、第3のドライバ2540cとの係合に同時に移動する。例えば、第1の駆動ウェッジ2564aは、第2の駆動ウェッジ2564bが第3のステープルドライバ2540cの遠位端2544に接触すると、第3のステープルドライバ2540cの近位端2546に接触する。図14に示す駆動ウェッジ2564a、2564b、2564cは角度の付いたドライバの端部に係合するように構成されるので、持ち上げ力は、角度の付いた第3のドライバ2540c上に支持されるステープルの脚部の真下に加えられる。その結果として、ステープル脚部は、更に安定化され、展開中のステープル脚部の傾動及び/又は傾斜移動は、防止され、最小限に抑えられ、及び/又は制御され得る。
図14及び15に示す第1及び第2の駆動ウェッジ2564a、2564bは、第1の列2534内の更なるドライバ2540に同様に係合するように構成され、その上に支持されたステープル2512a、2512bを順次に展開することができる。例えば、第1の駆動ウェッジ2564aは、第2の駆動ウェッジ2564bが第1のドライバ2440aの遠位端2544に接触すると、第1のドライバ2540aの近位端2546に接触する。更に、第1の駆動ウェッジ2564aは、第1の列2534内の平行なドライバ2540b、2540d及びステープル2512aに順次に係合して発射するように構成される。
様々な実例において、第3のドライバ2540cの近位端2546及び遠位端2544は、第3のドライバ2540cの質量の中心から等距離であってもよい。図14及び15に開示する駆動ウェッジ2464a及び2464bが角度配向された第3のステープルドライバ2540cの両端に同時に接触し、かつ、駆動及び/又は持ち上げ力を質量の中心から等距離のステープルドライバ2540cの両端に掛けるように構成されるので、ステープルドライバ2540cは、展開を通してバランス調整される。その結果として、第3のステープルドライバ2540cの回転及び/又はトルク付与は、防止され、制限され、及び/又は制御され得る。
他の実例において、駆動ウェッジ2564a、2564bは、角度の付いたステープルドライバ2540の端部2546、2544に接触し得ない場合がある。しかしながら、このような実例において、駆動ウェッジ2564a、2564bは、ドライバ2540の質量の中心から等距離である場所にて角度の付いたステープルドライバ2540に係合するように構成され得る。更に、駆動ウェッジ2564a、2564bは、ドライバ2540cに同時に接触して、ドライバ2540cの離間された場所を持ち上げるために十分に偏倚させることができる。
更に、図14及び15に示す第2及び第3の駆動ウェッジ2564b、2564cは、第2の列2536内のドライバ2540に同様に係合して、その上に支持されたステープル2512a、2512bを順次に展開するように構成される。図14に示す配置を尚も参照すると、例えば、第2の列2536内のドライバ2540は、それぞれのドライバの近位端2546と遠位端2544との間の距離がまた、長手方向の距離yだけ分離されるような角度で配向され、長手方向の距離yは、第2の駆動ウェッジ2564bと第3の駆動ウェッジ2564cとの間の長手方向の距離xに等しい。
他の実例において、第2の駆動ウェッジ2564bと第3の駆動ウェッジ2564cとの間の長手方向の距離は、第1の駆動ウェッジ2564aと第2の駆動ウェッジ2564bとの間の長手方向の距離よりも大きい及び/又は小さい場合がある。更に又はあるいは、第2の列2536内の角度の付いたステープル2512bは、第1の列2534内の角度の付いたステープル2512bと異なる角度にて配向することができる。更に、様々な実例において、ドライバ2540及びステープル2512a、2512bの更なる列を図14に示す配置に追加することができ、更なる駆動ウェッジは、更なるドライバ2540に係合して更なるステープル2512a、2512bを発射するように構成することができる。尚も他の実例において、配置は、例えば、ドライバ2540及びステープル2512a、2512bの単一の列を更に含むことができる。
図14に示すステープル2512a、2512bの配置はまた、ドライバのないステープルカートリッジから発射することができる。例えば、図16を参照すると、ステープル2512a、2512bは、例えば、本明細書で更に説明するステープルカートリッジ2620(図37)など、ドライバのないカートリッジ内に配置することができる。ドライバのないステープルカートリッジ内のステープル2512a、2512bは、スレッド及び/又は発射部材により直接係合し及び/又は駆動することができる。例えば、ステープル2512a、2512bは、スレッド係合面を含むことができ、スレッド係合面は、ウェッジスレッド2558の駆動ウェッジ2564a、2564b、及び/又は2564cの1つ又は2つ以上のステープル係合面により直接係合されるように構成される。
本明細書で説明するように、それぞれのステープル2512a、2512bは、ステープル2512a、2512bと整列される発射経路F、F、Fに対して質量によりバランス調整することができる。例えば、図16を参照すると、長手方向軸線Lに平行に配置されるステープル2512aは、発射経路F、F、Fのうちの1つと整列される。図示する配置において、駆動ウェッジ2564a、2564b、2564cのうちの1つは、ステープル2512aの基部の長さに沿って平行なステープル2512aに駆動係合する。更に、それぞれの平行なステープル2512aの質量の中心は、発射経路F、F、Fのうちの1つと整列される。換言すると、発射経路F、F、Fのうちの1つは、それぞれの平行なステープル2512aの質量の中心を通って延在し、したがって、ステープル2512aは、展開中にそれぞれの発射経路F、F、Fに対して質量によりバランス調整される。このような配置において、発射中のステープル2512aのトルク付与及び/又は回転は、防止され、最小限に抑えられ、及び/又は制御され得る。
更に、図14に示すステープル配置がドライバのないカートリッジ内で利用される場合、一対の偏倚した駆動ウェッジ2564a、2564b、2564cが、それぞれの角度配向されたステープル2512bとの係合に同時に移動するように構成される。例えば、第1及び第2の駆動ウェッジ2564a、2564bは、第1の列2534内の角度の付いたステープル2512bに同時に接触するように構成され、第2及び第3の駆動ウェッジ2564b、2564cは、第2の列2536内の角度の付いたステープル2512bに同時に接触するように構成される。その後、ウェッジスレッド2558は、ステープル2512a、2512bに対して並進し続け、ステープル2512a、2512bに順次に接触してドライバのないステープルカートリッジから直接駆動するように構成される。
本明細書で説明するように、ドライバのないステープルカートリッジは、角度配向されたステープルを含むステープルアレイを保持し及び発射するために用いることができる。第1の顎部2002、第2の顎部2004、フレーム2006、関節動作接合部2009、及びドライバのないステープルカートリッジ2620を含むエンドエフェクタアセンブリ2600を図37に開示する。ステープルカートリッジ2620は、発射後に別のステープルカートリッジと交換することができる単回使用及び/又は使い捨て可能なカートリッジであってもよい。図37では、デッキ2626、カートリッジ本体2624、及び、カートリッジ本体2624を部分的に取り囲むか又は封入するケーシング2622を含むステープルカートリッジ2620を開示する。更に、例えば、ステープル2612(図39A及び39B)などのステープルのアレイは、カートリッジ本体2624内に取り外し可能に位置決めすることができる。
特定の実例において、ステープルカートリッジ2620は、例えば、エンドエフェクタアセンブリ2600と一体に形成することができ、かつ/又は顎部2002、2004の一方内に永久的に固定することができる。このような実例において、エンドエフェクタアセンブリ2600は、単回使用及び/又は使い捨て可能なエンドエフェクタであってもよい。他の実例において、ステープルカートリッジ2620は、エンドエフェクタアセンブリ2600に固定することができ、例えば、その後の発射のために更なるステープルを再搭載され得る。
図37に示すステープルカートリッジ2620を参照すると、長手方向のスロット2632は、カートリッジ本体2624を少なくとも部分的に通って画定される。長手方向のスロット2632は、長手方向軸線Lに沿って延在し、長手方向軸線Lは、カートリッジ本体2624の近位端2623と遠位端2625との間に延在する。図37に示す長手方向のスロット2632は、近位端2623から遠位端2625の方に延在し、カートリッジ本体2624の長さの一部を横切る。
一部の実例において、長手方向のスロット2632は、カートリッジ本体2624の長さ全体を横切ることができる。他の実例において、長手方向のスロット2632は、例えば、遠位端2623から近位端2625の方に延在することができる。尚も他の実例において、カートリッジ本体2624は、予め画定された及び/又は予め成形された長手方向のスロットを含まなくてもよい。例えば、発射部材及び/又は切断要素は、例えば、発射ストローク中にカートリッジ本体2624を横断及び/又は切断することができる。
図37に開示するステープルカートリッジ2620は、角度の付いたステープル2612(図38A及び38B)のアレイを発射するように構成され、例えば、そのアレイは、図7に示すステープルアレイ2011のように配向することができる。角度の付いたステープル2612は、図37に示す角度の付いたステープル空洞2628内に取り外し可能に位置決めすることができ、角度の付いたステープル空洞2628は、カートリッジ本体2624内に画定される。例えば、図示するステープル空洞2628は、長手方向軸線Lに対して角度配向される。更に、ステープル空洞2628の図示する配置は、カートリッジ2620内に位置決めされたステープル2612の配置に対応する。図37に示すそれぞれのステープル空洞2628は、デッキ2626内の開口部2630を含み、それぞれの開口部2630は、近位端及び遠位端を含む。ステープル軸線は、近位端と遠位端との間に延在することができ、図37に示す開口部2630のステープル軸線は、カートリッジ本体2624の長手方向軸線Lに対して傾斜する及び/又は角度が付いている。図37のステープルカートリッジ2620において、全てのステープル空洞2628は、長手方向軸線Lに対して角度配向され、様々なステープル空洞2628が、他のステープル空洞2628に対して角度配向される。
図37に示すステープル空洞2628は、長手方向のスロット2632のそれぞれの側に複数の列内に配置される。例えば、ステープル空洞2628は、第1の内側列2633、第1の外側列2635、及び長手方向のスロット2632の第1の側2627における第1の中間列2637内に配置され、ステープル空洞2628は、第2の内側列2634、第2の外側列2638、及び長手方向のスロット2632の第2の側2629における第2の中間列2636内に配置される。ステープル空洞2628は互いに交差、又はその他の方法で接触しないが、ステープル空洞2628の長手方向の列2633、2634、2635、2636、2637、2638は重なり合う。例えば、ステープル空洞2628は、ステープル空洞2628の隣接する列内のステープル空洞2628を越えて横方向外側に及び/又は内側に延在し、ステープル空洞2628は、ステープル空洞2628の隣接する列内のステープル空洞2628を越えて近位に及び/又は遠位に延在する。ステープル空洞2628及びその中に位置決めされたステープルは重なり合うアレイ状に配置されるので、ステープル留めされた組織内の出血及び/又は流体の流れを制御することができる。図37に示すステープルカートリッジ2620において、ステープル空洞2628及びその列は、長手方向のスロット2632に対して対称である。
他の実例において、3列よりも多い超又は少ないステープル空洞2628を、長手方向のスロット2632のそれぞれの側に位置決めすることができ、一部の実例において、ステープルカートリッジ2620の一方の側2627、2629は、ステープルカートリッジ2620の他方の側2627、2629と異なる列数のステープル空洞2628を含むことができる。一部の実例において、ステープル空洞2628は、隣接する列においてステープル空洞2628と長手方向に及び/又は横方向に重なり合わなくてもよい。更に又はあるいは、特定の実例において、ステープル空洞2628及び/又はその列は、長手方向のスロット2632及び/又は長手方向軸線Lに対して非対称であってもよい。
図37を尚も参照すると、それぞれの長手方向の列内の図示するステープル空洞2628は、平行又は実質的に平行である。換言すると、第1の内側列2633内のステープル空洞2628は、互いに平行であり、第1の外側列2635内のステープル空洞2628は、互いに平行であり、第1の中間列2637内のステープル空洞2628は、互いに平行であり、第2の内側列2634内のステープル空洞2628は、互いに平行であり、第2の外側列2636内のステープル空洞2628は、互いに平行であり、第2の中間列2638内のステープル空洞2628は、互いに平行である。
また、図37に示すように、それぞれの長手方向の列内のステープル空洞2628は、長手方向のスロット2632の同じ側に隣接する長手方向の列内のステープル空洞2628に対して角度配向される。例えば、第1の中間列2637内のステープル空洞2628は、カートリッジ本体2624の第1の側2627に、第1の内側列2633内及び第1の外側列2635内のステープル空洞2628に対して角度配向される。更に、第2の中間列2638内のステープル空洞2628は、カートリッジ本体2624の第2の側2629に、第2の内側列2634及び第2の外側列2636内のステープル空洞2628に対して角度配向される。
他の実例において、それぞれの長手方向の列2633、2634、2635、2636、2637、2638内のステープル空洞2628の一部のみが、互いに平行であり得、かつ/又は、長手方向の列2633、2634、2635、2636、2637、2638の全て未満が、互いに平行であるステープル空洞2628を含むことができる。更に又はあるいは、特定の実例において、ステープル空洞2628の少なくとも一部を無規則に配向することができる。一部の実例において、長手方向の列2633、2634、2635、2636、2637、2638内のステープル空洞2628の少なくとも1つは、隣接する長手方向の列2633、2634、2635、2636、2637、2638内のステープル空洞2628の少なくとも1つに平行であってもよい。特定の実例において、ステープルカートリッジ2620は、カートリッジ本体2624の長手方向軸線Lに平行である少なくとも1つのステープル空洞2628を含むことができる。例えば、図11を参照されたい。
図37を尚も参照すると、図示するエンドエフェクタアセンブリ2600は、カートリッジ本体2624に対して移動可能に位置決めされる発射バー2660を含む。発射バー2660は、ステープル2612(図38A及び38B)をステープル空洞2628から発射するためにカートリッジ本体2624を横切るように構成される。図示する発射バー2660は、切れ刃2661を更に含み、切れ刃2661は、発射バー2660が第1の顎部2002と第2の顎部2004との間で並進するときに組織を切開するように構成される。
図示する発射部材2660は、長手方向のスロット2632内に収まり、かつ、スレッド2658(図37〜38B)、スレッド2758(図39〜39B)、又はドライバのないカートリッジ2620内に移動可能に位置決めされたスレッド2858(図40)など、スレッドに駆動係合するように寸法決定及び位置決めされる。発射バー2660が長手方向のスロット2632を通って並進すると、発射バー2660は、カートリッジ本体2624を通ってスレッド2658(図37〜38B)、2758(図39〜39B)、又は、2858(図40)を移動させる。
スレッド2658は、図37〜38Bに開示されている。スレッド2658は、ドライバのないカートリッジ2620(図37)内に位置決めされたステープル2612に直接係合するように寸法決定及び位置決めされる。図示するスレッド2658は、中央部分2659及び駆動ウェッジ、つまり駆動レール2664を含む。駆動ウェッジ2664は、傾斜しているステープル係合若しくはステープル接触面2666、及び/又は、スレッド2658の遠位端から近位端に延在する傾斜面を含む。図37〜38Bに示すように、ウェッジ2664の傾斜面2666は、等しい又は実質的に等しい傾斜度、つまり、角度を有する。
図37〜38Bに示すそれぞれのステープル接触面2666は、ステープルカートリッジ2620内に位置決めされたステープル2612(図38A及び38B)に直接接触するように位置決めされる。より詳細には、駆動ウェッジ2664のステープル接触面2666は、それぞれのステープル2612の基部2614(図38B)に接触し、かつステープル2612をステープル空洞2628から放出するためにステープル2612の基部2614を上方へ持ち上げるように構成される。例えば、ステープル2612を降下後の及び/又は未発射位置から持ち上げ後の及び/又は発射後の位置まで持ち上げるために、それぞれの傾斜面2666の遠位端2667は、ステープル2612の基部2614に係合し、傾斜面2666は、ステープル2612の基部2614全体にわたって遠位に移動する。
図示する配置において、発射バー2660及びその切れ刃2661は、長手方向のスロット2632内で摺動及び/又は並進するように構成される。更に、図37〜38Bに示された駆動ウェッジ2664は、発射バー2660及び切れ刃2661の横方向外側に図示され、ステープル空洞2628(図37)内に位置決めされたステープル2612(図38A及び38B)に接触するように構成される。複数の駆動ウェッジ2664が、ウェッジスレッド2658の中央部分2659の両側に位置決めされる。例えば、図示するスレッド2658において、4つの駆動ウェッジ2664a、2664b、2664c、2664dが、中央部分2659のそれぞれの側に位置決めされる。
更に、図37〜38Bに開示する配置において、複数の駆動ウェッジ2664a、2664b、2664c、2664dが、単一の角度の付いたステープル2612に係合するように構成される。例えば、第1及び第2のウェッジ2664a、2664bは、ステープル空洞2628の第1の外側列2633内に位置決めされたステープル6212に係合するように構成され、第2及び第3のウェッジ2664b、2664cは、第1の中間列2637内に位置決めされたステープル2612に係合するように構成され、第3及び第4のウェッジ2664c、2664dは、第1の外側列2635内に位置決めされたステープル2612に係合するように構成される。
様々な状況において、図37に開示するステープルカートリッジ2620内のステープル2612を支持し、ステープル2612の基部2614(図38B)に沿って複数の位置から駆動することが望ましい。例えば、駆動ウェッジ2664の発射経路と長手方向に整列されるステープル2612は、ステープル2612の基部2614の長さ全体に沿って支持される。例えば、ステープル2612がスレッド2658の発射経路に対して角度が付いているとき、図37〜38Bに示すように、ステープル2612は、複数の駆動ウェッジ2664を利用することにより基部に沿って複数の場所にて支持することができる。角度の付いたステープル2612が基部2614に沿って複数の場所にて駆動支持されるので、ステープル2612は、展開中のステープル2612の回転及び/又はトルク付与が、防止され、制限され、及び/又は制御され得るようにバランス調整し及び/又は安定化させることができる。例えば、ステープル2612と同様に、複数のスレッド係合面に対して質量によりバランス調整される直接駆動ステープルは、本明細書で開示する他の実施形態に組み込むことができる。
図37〜38Bに開示する傾斜面2666は、千鳥配置されている。例えば、図示する傾斜面2666は、少なくとも1つの傾斜面2666が少なくとも1つの他の傾斜面2666を長手方向に導くように、長手方向に千鳥配置される。第2及び第4の駆動ウェッジ2664b、2664dの傾斜面2666は、第1及び第3の駆動ウェッジ2664a、2664cの傾斜面2666を長手方向に導く。第2及び第4の駆動ウェッジ2664b、2664dの傾斜面2666は、整列された遠位端2667にて第1及び第3の駆動縁部2664a、2664cの傾斜面2666よりも高い。例えば、図38及び38Bに示すように、第1及び第3の駆動ウェッジ2664a、2664cは、遠位高さyを有し、第2及び第4の駆動ウェッジ2664b、2664dは、高さyを下回る遠位高さxを有する。
長手方向に千鳥配置された傾斜面2666は、角度の付いたステープル2612との係合に同時に移動するように構成される。例えば、第1及び第2のウェッジ2664a、2664bのステープル係合面2666は、ステープル空洞2628の第1の外側列2633(図37)内の角度の付いたステープル2612に同時に係合するように構成される。更に、第2及び第3のウェッジ2664b、2664cのステープル係合面2666は、第1の中間列2637(図37)内の角度の付いたステープル2612に同時に係合するように構成される。更に、第3及び第4のウェッジ2664c、2664dのステープル係合面2666は、第1の外側列2635(図37)内に位置決めされたステープル2612に同時に係合するように構成される。
ステープル2612の展開又は発射が、図38A及び38Bに示されており、ここでは、ドライバ2658の第3及び第4のウェッジ2664c、2664dは、ステープル2612と駆動係合する。第3のウェッジ2664cは、点Aにてステープル2612に初めに接触することができ、第4のウェッジ2664dは、点Bにてステープル2612に初めに接触することができる。第3及び第4のウェッジ2664c、2664dは、ステープル2612が同時に又はほぼ同時に点A及びBに接触するように、同時にステープル2612に係合するように構成される。第3及び第4のウェッジ2664c、2664dのステープル係合面2666間の高さ差のため、点A及びBは、点A及びBが同じ又は本質的に同じ高度にあるように、長手方向に偏倚させることができる。
図38A及び38Bを尚も参照すると、ドライバ2658がステープルカートリッジ2620内で遠位に移動し続けるとき、ステープル2612は、第3及び第4のウェッジ2664c、2664dのステープル係合面2666を、それぞれ、第3及び第4のウェッジ2664c、2664d上の点A’及びB’まで上に摺動させることができる。図38Bに示すように、ステープル2612は、展開中に垂直に直立の配向を維持する。その後、ステープル2612は、第3及び第4のウェッジ2664c、2664dのステープル係合面2666を、それぞれ、第3及び第4のウェッジ2664c、2664d上の点A’’及びB’’まで上に摺動させ続けることができる。図38Bに示すように、ステープル2612は、垂直に直立の配向を維持し続ける。換言すれば、一対のステープル係合面2666は、ステープル2612の回転又はトルク付与が防止され、最小限に抑えられ、及び/又は制御され得るように、展開中にステープル2612を安定化させ及び/又はバランス調整する。
他の実例において、ウェッジスレッドの駆動ウェッジ又はレールは、全て、ゼロ又は本質的にゼロの高さに下に傾くことができる。例えば、ここで図39〜39Bを参照すると、ウェッジスレッド2758が図示されている。ウェッジスレッド2758は、ステープル2612をステープルカートリッジ2620から発射するために(図39A)、ステープルカートリッジ2620及びエンドエフェクタ2600(図37)内で用いることができる。
スレッド2658と同様に、図39〜39Bに開示するウェッジスレッド2758は、中央部分2759の両側に4つの駆動ウェッジ2764を含む。それぞれの駆動ウェッジ2764は、傾斜したステープル係合面2766を含み、傾斜したステープル係合面2766は、ステープル2612に直接係合して、そのステープル2612をステープル空洞2628から駆動するように構成される。また、スレッド2658と同様に、図39〜39Bに示す駆動ウェッジ2764のステープル係合面2766は、第1及び第3の駆動ウェッジ2764a、2764cが第2及び第4の駆動ウェッジ2764b、2764dを長手方向に追従するように、長手方向に千鳥配置される。
図39〜39Bに開示する駆動ウェッジ2764a、2764b、2764c、2764dの長手方向に千鳥配置された傾斜面2766は、角度の付いたステープル2612との係合に同時に移動するように構成される。例えば、第1及び第2のウェッジ2764a、2764bのステープル係合面2766は、第1の外側列2635(図37)内に位置決めされた角度の付いたステープル2612に同時に係合するように構成される。更に、第2及び第3のウェッジ2764b、2764cのステープル係合面2766は、第1の中間列2637(図37)内に位置決めされた角度の付いたステープル2612に同時に係合するように構成される。更に、第3及び第4のウェッジ2764c、2764dのステープル係合面2766は、第1の内側列2633(図37)内に位置決めされた角度の付いたステープル2612に同時に係合するように構成される。
更に、図39〜39Bに開示する駆動ウェッジ2764a、2764b、2764c、2764dの長手方向に千鳥配置された傾斜面2666は、角度の付いたステープル2612を同時に駆動するように構成される。例えば、第1及び第2のウェッジ2764a、2764bのステープル係合面2766は、ステープル空洞2628(図37)の第1の外側列2635内の角度の付いたステープル2612を同時に駆動するように構成される。更に、第2及び第3のウェッジ2764b、2764cのステープル係合面2766は、第1の中間列2637(図37)内に位置決めされた角度の付いたステープル2612を同時に駆動するように構成される。更に、第3及び第4のウェッジ2764c、2764dのステープル係合面2766は、第1の内側列2633(図37)内に位置決めされた角度の付いたステープル2612に同時に係合するように構成される。
主として図39Aを参照すると、カートリッジ本体2624の第1の側2627における第2のウェッジ2764b及び第3のウェッジ2764cは、第2のステープル2612bとの係合に移動するように構成され、第2のステープル2612bは、最近位ステープルであり、第2のウェッジ2764b及び第3のウェッジ2764cの発射経路と整列される。更に、第2のウェッジ2764b及び第3のウェッジ2764cは、第2のステープル2612bの質量の中心(COM)から等距離であってもよい。スレッド2758が遠位に並進し続けるとき、第2のウェッジ2764b及び第3のウェッジ2764cは、ステープル2612bを持ち上げて発射するために第2のステープル2612bに駆動係合するように構成される。
図39Aに開示する配置において、第2のウェッジ2764b及び第3のウェッジ2764cが第2のステープル2612bを持ち上げるとき、カートリッジ本体2624の第1の側2627における第1のウェッジ2764a及び第2のウェッジ2764bは、第1のステープル2612aとの係合に移動するように構成され、第1の側2627における第3のウェッジ2764c及び第4のウェッジ2764dは、第3のステープル2612cとの係合に移動するように構成される。更に、図39Aに示すように、第1のウェッジ2764a及び第2のウェッジ2764bは、第1のステープル2612aの質量の中心(COM)から等距離であり、第3のウェッジ2764c及び第4のウェッジ2764dは、第3のステープル2612cの質量の中心(COM)から等距離である。スレッド2758が遠位に並進し続けるとき、第1のウェッジ2764a及び第2のウェッジ2764bは、ステープル2612b及び第3のウェッジ2764cを持ち上げて発射するために第1のステープル2612aに駆動係合し、第4のウェッジ2764dは、ステープル2612cを持ち上げて発射するために第3のステープル2612cに駆動係合する。
上述して図39Aに示す対の駆動ウェッジ配置は、スレッド2758が遠位に並進し続けるときにステープルカートリッジ2620内のステープル2612を同時に係合して持ち上げ続けるように構成される。スレッド2758はそれぞれのステープル2612を基部に沿って複数の場所にて支持するので、ステープル2612は、展開中に安定化され及び/又はバランス調整される。更に、スレッド2758のステープル係合面2766はそれぞれの接触されたステープル2612の質量の中心(COM)から等距離であるので、ステープル2612の回転及び/又はトルク付与は、更に防止されるか、最小限に抑えられるか、又は、制御され得る。更に、駆動ウェッジ2764a、2764b、2764c、2764は長手方向に千鳥配置されるので、それぞれのステープル2612との複数の駆動ウェッジ2764a、2764b、2764c、2764の係合は、展開を通してそれぞれのステープル2612に掛けられた駆動力をバランス調整するために時間調整及び/又は同期される。
推進スレッド2858が図40に示されている。ウェッジスレッド2758は、ステープル2612をステープル空洞2620から発射するために(図39A)、ステープルカートリッジ2620及びエンドエフェクタ2600(図37)内で用いることができる。スレッド2658及び2758と同様に、駆動スレッド2858は、中央部分2859の両側に複数の駆動ウェッジ2864を含む。それぞれの駆動ウェッジ2864は、傾斜したステープル係合面2866を含み、傾斜したステープル係合面2766は、ステープル2612に直接係合して、そのステープル2612をステープル空洞2628から駆動するように構成される。更に、傾斜したステープル係合面2866は、角度が付いている、つまり横方向に傾斜している。ステープル係合面2866が横方向に及び長手方向に傾斜しているので、それぞれの表面2866は、長手方向に偏倚した支持部分を含み、長手方向に偏倚した支持部分は、展開及び発射を通して角度の付いたステープル2612に駆動係合する。
例えば、図40に開示する傾斜するステープル係合面2866は、それぞれのステープル2612の基部の一部に沿ってステープル2612に駆動係合するように構成される。図40に示す配置において、ステープル2612に掛けられた駆動力は、より大きい表面積にわたって分散される。例えば、ステープル係合面2866は、ステープル2612の基部の長さの少なくとも50%に接触することができる。他の実例において、ステープル係合面は、ステープル2612の基部の長さの少なくとも75%に接触することができる。尚も他の実例において、ステープル係合面は、ステープル2612の基部の長さの50%未満又は75%超に接触することができる。更に、スレッド2858からの駆動力は、ステープル2612を展開中に更に安定化させ、バランス調整するために、それぞれのステープル2612の質量の中心に対してバランス調整される。その結果として、ステープル2612の回転及び/又はトルク付与は、防止されるか、最小限に抑えられるか、又は制御され得る。
本明細書で説明するように、ステープルカートリッジの長手方向軸線及び/又は発射部材の発射経路に対して角度配向されたステープルを含むステープルアレイは、様々な利点を提供する。例えば、このようなステープルアレイは、ステープル留めされた組織内の可撓性及び/又はストレッチ性の向上を与えることができる。その結果として、組織引裂の発生率を低減することができる。特定の実例において、ステープルアレイはまた、異なる長さ基部を有するステープルを含むことができる。ステープルアレイ内の可変の長さ基部は、ステープル留めされた組織における可撓性及び/又はストレッチ性の増大を促進することができる。更に、特定の配置において、より短い基部を有するステープルは、ステープルアレイ内で入れ子状にすることができる。例えば、より短い基部を有するステープルは、より長い基部を有するステープル間でより狭い空間内に位置決めすることができる。このような配置は、ステープル線の密度を高めることができ、これにより、ステープル留めされた組織内の出血及び/又は流体の流れの制御を改善することができる。
ステープルアレイ3011が、図41に示されている。アレイ3011は、長いステープル3012及び短いステープル3013を含む。図41に示すように、長いステープル3012は、lの基線長を有し、短いステープル3013は、l未満のlの基線長を有する。図示するアレイ3011において、第1の長いステープル3012aは、軸線Aと整列され、第1の短いステープル3013は、軸線Aに平行である軸線Aと整列される。ステープル3012e、3013b、3013c、及び3013dなど、更なる長いステープル及び短いステープル3012、3013は、例えば、軸線A及びAに平行である。図41に示すアレイ3011に更に開示するように、第2の長いステープル3012は、軸線A及びAを横切る軸線Aと整列される。例えば、ステープル3012c、3012d、及び3012fなど、更なる長いステープル3012は、軸線Aに平行である。
他の配置において、更なる短いステープル3012はまた、軸線Aに平行であってもよい。一部の実例において、様々なステープルは、軸線A、A及びAに非平行である軸線に沿って配置することができる。例えば、ステープルアレイ3011は、ステープルカートリッジの長手方向軸線及び/又は駆動スレッドの発射経路に平行に配向されるステープルを含むことができる。更に、様々な実例において、ステープルアレイ3011は、l及びlと異なる基線長を有するステープルを含むことができる。一部の実例において、ステープルアレイ3011は、ステープル3012、3013の更なる及び/又はより少ない長手方向の列を含むことができる。例えば、第1の長いステープル3012aと整列された長いステープル3012の列は、除去することができ、かつ/又は、第2の長いステープル3012bと整列された長いステープル3012の列は、除去することができ、かつ/又は、第1の短いステープル3013aと整列された短いステープルの列は、除去することができ、かつ/又は、第3の長いステープル3012cと整列された長いステープル3012の列は、除去することができ、かつ/又は、第2の短いステープル3013bと整列された短いステープル3013の列は、除去することができ、かつ/又は、第4の長いステープル3012dと整列された長いステープル3013の列は、除去することができる。
図41を再び参照すると、短いステープル3013は、2つの長いステープル3012の中間のステープルアレイ3011内に埋め込まれる。例えば、図41に示す第3の長いステープル3012c及び第6の長いステープル3012fなど、アレイ3011内の2つの長いステープル3012は、平行であり、横方向に整列される。このような配置において、空間が、第3の長いステープル3012cと第6の長いステープル3012fとの間に画定され、空間は、第3の短いステープル3013cに適応するように構成される。したがって、図示するアレイ3011内の第3の短いステープル3013cは、第3の長いステープル3012cと第6の長いステープル3012fとの間に挟まれる。このような配置において、アレイ3011内の第3の短いステープル3013c及び同様に配置された短いステープル3013は、長いステープル3012間の空間を満たすことによりステープル線の密度を高めることができる。実例において、ステープル線がアレイ3011において密度を高められるので出血及び/又は流体の流れ制御が向上する。
例えば、ステープルアレイ3011と同様に、密度を高められたステープル線は、本明細書で開示する他の実施形態に組み込むことができる。
他の実例において、短いステープルに適応するためにそれらの間の空間を画定する長いステープル3012は、互いに非平行であってもよい。例えば、第3と第6の長いステープル3012c、3012fは、互いに傾斜する及び/又は別の形で非平行であり得る。更に又はあるいは、短いステープル3013に適応するためにそれらの間の空間を画定する長いステープル3012は、部分的にのみ横方向に重なり合うことができる。例えば、特定の実例において、第3の長いステープル3012cは、第6の長いステープル3012fに対して横方向外側に又は横方向内側にあってもよく、第3及び第6のステープル3012c、3012fの一部だけが横方向に整列されるようになっている。
例えば、アレイ3011など、ステープルのアレイは、は、例えば、ドライバのないステープルカートリッジ2620(図37)など、ドライバのないステープルカートリッジ内に位置決めすることができ、駆動スレッドによりステープルカートリッジに直接係合してステープルカートリッジから駆動することができる。このような実例において、アレイ3011内のステープル3012、3013は、ステープル3012、3013に接触して駆動するスレッドの駆動ウェッジに対して質量によりバランス調整することができる。例えば、駆動ウェッジは、それぞれのステープル3012、3013の質量の中心から等距離のステープル基部の端部にて発射力を加えることができる。他の実例において、発射力は、ステープル3012、3013の基部に沿って様々な離間された場所にて加えることができ、累積的な発射力は、ステープル3012、3013に対してバランス調整することができる。ステープルが発射経路の上になく、かつ/又は、発射経路に対してバランス調整されない実例において、ステープルドライバが用いられ得る。例えば、マルチステープルドライバが、更に本明細書で説明するように、複数のステープルをステープルカートリッジから同時に持ち上げることができる。
ステープルアレイ3111が、図42に示されている。アレイ3111は、長いステープル3112及び短いステープル3113を含む。図42に示すように、長いステープル3112は、lの基線長を有し、短いステープル3113は、l未満のlの基線長を有する。図示するアレイ3111において、第1の短いステープル3113aは、軸線Aと整列され、第1の長いステープル3112aは、軸線Aを横切る軸線Aと整列される。更なる短いステープル3113は軸線Aに平行に配向され、更なる長いステープル3112は、軸線Aに平行である。
他の配置において、少なくとも1つの短いステープル3113は、軸線Aに平行に配向することができ、かつ/又は、少なくとも1つの長いステープル3112は、軸線Aに平行に配向することができる。一部の実例において、様々なステープル3112、3113を軸線A及びAに非平行である軸線に沿って配置することができる。例えば、ステープルアレイ3111は、ステープルカートリッジの長手方向軸線及び/又は駆動ウェッジ3064の発射経路に平行に配向されるステープルを含み得、そのステープルも、図42に示されている。更に、様々な実例において、ステープルアレイ3111は、l及びlと異なる基線長を有するステープルを含むことができ、かつ/又は、ステープルアレイ3111は、ステープル3112、3113の更なる及び/又はより少ない長手方向の列を含むことができる。
図42を尚も参照すると、短いステープル3113は、少なくとも2つの横方向に重なり合う長いステープル3112の中間のステープルアレイ3111内に埋め込むことができる。このような配置において、アレイ3111内の入れ子状の短いステープル3113は、隣接する長いステープル3112間の空間を満たすことによりステープル線の密度を高めることができる。ステープル線はアレイ3111において密度を高められるので、出血及び/又は流体の流れ制御を向上させることができる。例えば、ステープルアレイ3111と同様に、密度を高められたステープル線は、本明細書で開示する他の実施形態に組み込むことができる。
他の実例において、短いステープルに適応するためにそれらの間の空間を画定する長いステープル3112は、互いに非平行であってもよい。更に又はあるいは、短いステープル3113に適応するためにそれらの間の空間を画定する長いステープル3112は、部分的にのみ重なり合ってもよい。
例えば、アレイ3111など、ステープルのアレイは、例えば、ドライバのないステープルカートリッジ2620(図37)など、ドライバのないステープルカートリッジ内に位置決めすることができ、スレッド2058(図37)など、駆動スレッドによりステープルカートリッジに直接係合してステープルカートリッジから駆動することができる。このような実例において、アレイ3111内のステープル3112、3113は、ステープル3112、3113に接触して駆動するスレッドの駆動ウェッジ3064に対して質量によりバランス調整することができる。例えば、駆動ウェッジ3064は、ステープル3112、3113の質量の中心から等距離のステープル基部の端部にて発射力を加えることができる。
他の実例において、発射力は、ステープル3112、3113の基部に沿って様々な離間された場所にて加えることができ、累積的な発射力は、ステープル3112、3113に対してバランス調整することができる。ステープル3112、3113が発射経路の上にない、かつ/又は、発射経路に対してバランス調整されない実例において、ステープルドライバを用いることができる。例えば、マルチステープルドライバは、本明細書で更に説明するように、複数のステープルをステープルカートリッジから同時に持ち上げることができる。
様々な実例において、スレッドがステープルを直接駆動するように構成される場合、ステープルは、スレッド係合面を含むことができ、スレッドは、ステープル係合面を含むことができる。ステープルは、基部、及び非平行に延在する脚部を有する概ね「V字形の」ステープルであってもよい。例えば、図39B及び40に示すステープル2612を再び参照すると、例えば、ステープル2612は、基部2614、基部2614の第1の端部から延在する第1の脚部2616、及び基部2614の第2の端部から延在する第2の脚部2618を含む。ステープル2612は、円形の横断面を有するワイヤなど、ワイヤで形成することができ、したがって、ステープル2612の外周部は、丸い面からなることができる。その結果として、ステープル2612のスレッド係合面は、丸い面及び/又は輪郭面を含むことができる。
他の実例において、ステープル2612は、多角形の横断面を有するワイヤで形成することができ、したがって、ステープル2612の外周部は、縁部、及び平坦な表面、つまり平面を含むことができる。このような実施形態において、ステープル2612のスレッド係合面は、例えば、少なくとも1つの平坦な表面及び/又は平面を含むことができる。尚も他の実例において、ステープル2612の外周部は、輪郭面及び平面の両方を含むことができる。例えば、ステープル2612は、円形の横断面を有するワイヤで形成することができ、円形の横断面は、平坦なスレッド係合面を形成するために平坦化し、及び/又はその他の方法で変形させることができる。
特定の実例において、ステープルは、材料の部片で形成することができる。例えば、ステープルは、材料のシートから型打ち、切断、及び/又は成型することができる。様々な型打ちされたステープルが、2013年12月23日出願の米国特許出願第14/138,481号、表題「SURGICAL STAPLES AND METHODS FOR MAKING THE SAME」で説明されており、これは、参照によって全体が本明細書に組み込まれる。様々な実例において、ステープルは、例えば、型打ちするか、又はその他の方法で材料の単一の部片で形成することができ、例えば、材料の単一の及び/又は単体部片のままとすることができる。様々な実例において、ステープルのスレッド係合面、型打ちされたステープルなどは、型打ちされたか、又はその他の方法で成形された部片の平坦な表面、つまり平面を含むことができる。更に、特定の実例において、スレッド係合面は、溝及び/又は切り抜き部を含むことができ、溝及び/又は切り抜き部は、ウェッジスレッドの駆動ウェッジを受容するように構成することができる。ステープルが駆動ウェッジの発射経路に対して角度配向されるとき、溝は、ある角度にてステープルの基部を横切ることができる。
型打ちされたステープル2912が、図26〜28に示されている。ステープル2912は、基部2914、第1の脚部2916、及び第2の脚部2918を含む。図26〜28に示すように、ステープル2912の外周部は、平坦面及び輪郭面を含む。更に、ステープル2912は、溝、つまり軌道2915(図27及び28)を含み、軌道2915は、基部2914へ切り込まれたものである。溝2915は、駆動スレッド2958の駆動ウェッジ2964を受容するように構成される。
様々な実例において、溝2915の幅は、内部に受容される駆動ウェッジ2964の幅よりも若干大きくてもよい。例えば、溝2915の幅は、駆動ウェッジ2964を受容し、ウェッジ2964に対するステープル2915の横方向の移動を防止するように寸法決定することができる。
図26〜28に示すステープル2912は、駆動ウェッジ2964の発射経路Fに対して角度配向される(図28)。例えば、ステープル2912は、軸線Aに沿って延在し(図27)、軸線Aは、発射経路Fを横切る。その結果として、図示する溝2915は、ステープル2912の基部2914全体にわたって角度配向される。例えば、軸線Aは、発射経路Fに対して角度θにて配向することができる。図28に示す角度θは、45°である。
基部2914は、伸長された長さlを有する。例えば、基部2914の長さlは、ステープル脚部2916、2918の長さよりも大きい。基部2914が細長いので、溝2915は、駆動ウェッジ2964のための細長い案内面、つまり軌道を含み、軌道は、展開中のステープル2912の安定性を促進する。例えば、ステープル2912と同様に、駆動ウェッジを受容するための細長いガイド、つまり軌道を有するステープルは、本明細書で開示する他の実施形態に組み込むことができる。
主として図28を参照すると、ステープル2912は、発射経路Fと一致する質量の中心(COM)を有する。例えば、発射経路Fは、ステープル2912が駆動ウェッジ2964に対してバランス調整されるように、ステープル2912の質量の中心(COM)を通って延在する。その結果として、ステープル2912に掛けられた駆動力は、ステープル脚部2916、2918を同時に持ち上げることができ、ステープル2912のトルク付与又は回転は、防止され、最小限に抑えられ、及び/又は制御され得る。
様々な実例において、溝2915に類似の溝又は軌道は、未型打ちのステープル内に画定することができる。例えば、ワイヤステープルは、駆動ウェッジを摺動可能に受容する軌道を作り出すために切断、型打ち、及び/又は研削することができる。このような実例において、ステープル基部は、ステープル脚部と同じ長さを有し得るか、又は、他の実例において、ステープル基部は、長さを増大させるか又は引き延ばすために平坦化することができる。更に、特定の実例において、本明細書で更に説明するように、複数の駆動ウェッジは、ステープルに駆動係合することができる。このような実例において、ステープルは、複数の溝又は軌道を含むことができ、複数の溝又は軌道は、それぞれ、駆動ウェッジを受容するように構成することができる。更に、特定の実例において、例えば、溝2915に類似の案内軌道を有するステープルを、ステープルカートリッジの長手方向軸線に平行に配向することができる。例えば、平行なステープルを駆動ウェッジの発射経路と長手方向に整列させることができる。このような実例において、ステープルの基部内に画定された案内軌道は、それに平行なステープルの基部に沿って延在することができる。
本明細書で説明するように、角度配向されたステープルは、ステープル留めされた組織に高い可撓性及び/又はストレッチ性を提供することができる。例えば、発射されたステープルのアレイ内の角度の付いたステープルは、ステープル留めされた組織の伸び及び/又は長手方向の変形を容易にするために、切り込み線及び/又はステープル線の長手方向軸線との整列に向かって枢動及び/又は回転することができる。角度の付いたステープルはステープル留めされた組織のアレイ内で枢動及び/又は回転することができるので、組織の引裂及び/又は伸張を低減及び/又は防止することができる。更に、組織内の応力及び/又はステープル留めされた組織の外傷を最小限に抑えることができる。
発射されたステープルの長手方向に伸長可能なアレイにより与えられる長手方向の可撓性に加えて、ステープルのアレイにより処置される組織に横方向のカスタマイズを行うことが望ましい場合がある。例えば、組織に掛かる圧縮力は、ステープル線に対する組織の相対的な横方向位置に基づいて最適化及び/又は調整することができる。特定の実例において、ステープル留めの前に及び/又はステープル留め中に組織に掛かる圧縮力をカスタマイズすることが望ましい場合がある。他の実例において、ステープル留めされた組織に掛かる圧縮力をカスタマイズすることが望ましい場合がある。更に、尚も他の実例において、例えば、ステープル留めの前に、ステープル留め中に、及びステープル留めした後に組織に掛かる圧縮力をカスタマイズすることが望ましい場合がある。
横方向組織圧縮カスタマイズ及び長手方向の組織可撓性の組み合わせにより、相乗的組織効果を得ることができる。例えば、ステープル留め中及び/又はステープル留め後に組織に掛けられる圧縮力により圧縮組織内に発生する応力が少なくなり、かつ/又は影響を受ける組織外傷が低減されるとき、圧縮された組織は、弾性変形の増大に適応し得る。換言すれば、最適に圧縮された組織が伸張及び/又は引き延ばされるとき、最適に圧縮された組織は、組織内でステープルの回転及び/又は枢動により良好に適応し得る。更に、ステープル留めされた組織が容易にステープル枢動及び/又は移動に適応するとき、ステープル留めされた組織内の応力は低減され得、ステープル留めされた組織の外傷は最小限に抑えられ得る。したがって、ステープルが枢動及び/又は移動して組織の伸び又は長手方向の伸張に適応すると、最適に圧縮された組織に対する応力及び/又は外傷を更に最小限に抑えることができる。
ステープルカートリッジ3420が、図43〜45に示されている。図示するステープルカートリッジ3420は、カートリッジ本体3424及びデッキ3422を含む。複数のステープル空洞3428は、図示するステープルカートリッジ3420の本体3424内に画定され、それぞれのステープル空洞3428は、デッキ3422内の開口部3430を形成する。更に、図43〜45に示すステープル空洞3428は、ステープルカートリッジ3420の長手方向軸線Lに対して角度配向される(図44)。図示するステープルカートリッジ3420において、長手方向のスロット3432は、カートリッジ本体3424を部分的に通って画定され、3列のステープル空洞3428は、長手方向のスロット3432の両側に位置決めされる。図43〜45に示すステープル空洞3428の配置は、角度の付いたステープルのアレイを受容するように構成される。例えば、ステープル3412(図45)など、複数のステープルは、ステープル空洞3428内に取り外し可能に位置決めされる。
図示するステープルカートリッジ3420において、長手方向のスロット3432の第1の側における外側列内のステープル空洞3428は、長手方向軸線Lに対して第1の角度にて配向され(図44)、長手方向のスロット3432の第1の側における中間列内のステープル空洞3428は、長手方向軸線Lに対して第2の角度にて配向され、長手方向のスロット3432の第1の側における内側列内のステープル空洞3428は、長手方向軸線Lに対して第3の角度にて配向される。図示するステープルカートリッジ3420において、第3の角度は、第1の角度と同じ又は概ね同じであり、第2の角度は、90°又は約90°であり、第1の角度及び第3の角度から偏倚している。
図43〜45に更に示すように、長手方向のスロット3432の第2の側における外側列内のステープル空洞3428は、長手方向軸線Lに対して第4の角度にて配向され(図44)、長手方向のスロット3432の第2の側における中間列内のステープル空洞3428は、長手方向軸線Lに対して第5の角度にて配向され、長手方向のスロット3432の第2の側における内側列内のステープル空洞3428は、長手方向軸線Lに対して第6の角度にて配向される。図示するステープルカートリッジ3420において、第6の角度は、第4の角度と同じ又は概ね同じであり、第5の角度は、90°又は約90°であり、第4の角度及び第6の角度から偏倚している。更に、図43〜45に示す配置において、第2の角度は、第4の角度及び第6の角度と同じ又は概ね同じであり、第1の角度は、第3の角度及び第5の角度と同じ又は概ね同じである。
他の実例において、ステープルカートリッジ3420は、更なる及び/又はより少ない列のステープル空洞を含み得る。更に又はあるいは、それぞれの列内のステープル3412の角度配向は、異なるアレイに適応するために調整及び/又は修正され得る。例えば、特定の実例において、少なくとも1つのステープル空洞は、長手方向軸線Lに平行であってもよい。
様々な実例において、図43〜45に示すステープルカートリッジ3420は、図7に示すエンドエフェクタ2000とともに使用することができる。例えば、ステープルカートリッジ3420は、第2の顎部2004の細長いチャネル内に装着することができる。更に、特定の実例において、ステープルカートリッジ3420は、単一のステープルドライバ、マルチステープルドライバ、及び/又はその組み合わせで発射することができる。例えば、単一ステープルドライバ3440(図45)は、それぞれのステープル空洞3428内に位置決めすることができ、その上に支持されたステープル3412に駆動係合することができる。図45に示すドライバ3440は、それぞれのドライバ3440の受け台がステープル空洞3428の1つ内に位置決めされたステープル3412のうちの1つと整列されるように、カートリッジ本体3424内に位置決めすることができる。
特定の実例において、ステープルカートリッジ3420は、マルチステープルドライバを含むことができる。例えば、マルチステープルドライバは、ステープル3412(図45)を第1のグループのステープル空洞3428から発射するように構成することができ、別のマルチステープルドライバは、ステープル3412を第2のグループのステープル空洞3428から発射するように構成することができる。他の実例において、ステープルカートリッジ3420は、ドライバを含まなくてもよい。例えば、発射部材及び/又はスレッド、例えば、発射部材2660及びスレッド2658(図37)などは、ステープル3412に直接接触し、係合し、及び/又はそのステープル3412を駆動するように構成することができる。様々な実例において、ドライバ3440及び/又はステープル3412は、展開中に、例えば、スレッド2058(図7)及び/又はスレッド2658(図37)などスレッドの発射経路に対して質量によりバランス調整することができる。
図43〜45に示すデッキ3422は、複数の長手方向に延在する部分を含む。例えば、デッキ3422は、長手方向のスロット3432の片側に第1の長手方向の部分3422a、第2の長手方向の部分3422b、及び第3の長手方向の部分3422c、並びに、長手方向のスロット3432の反対側に第4の長手方向の部分3422d、第5の長手方向の部分3422e、及び第6の長手方向の部分3422fを含む。図43〜45に示すように、ステープル空洞3428の長手方向の列は、それぞれの長手方向に延在する部分3422a、3422b、3422c、3422d、3422e、3422fと整列される。例えば、長手方向のスロット3432の第1の側における外側列のステープル空洞3428は、第1の長手方向の部分3422aと整列され、長手方向のスロット3432の第1の側における中間列のステープル空洞3428は、第2の長手方向の部分3422bと整列され、長手方向のスロット3432の第1の側における内側列のステープル空洞3428は、第3の長手方向の部分3422cと整列される。更に、長手方向のスロット3432の第2の側における外側列のステープル空洞3428のは、第4の長手方向の部分3422dと整列され、長手方向のスロット3432の第2の側における中間列ステープル空洞3428は、第5の長手方向の部分3422eと整列され、長手方向のスロット3432の第2の側における内側列のステープル空洞3428は、第6の長手方向の部分3422fと整列される。
他の実例において、ステープルカートリッジ3420は、更なる及び/又はより少ない長手方向に延在する部分を含み得る。例えば、長手方向の部分は、ステープル空洞及びステープルの異なる配置に対応するために調整及び/又は修正することができる。特定の実施形態において、ステープル空洞の2つ超の長手方向の列は、少なくとも1つの長手方向の部分と一致することができる。更に又はあるいは、少なくとも1つの長手方向の部分は、例えば、ステープル空洞及び/又はステープルの列を含まなくてもよい。
図示するステープルカートリッジ3420において、隣接する長手方向の部分3422a、3422b、3422c、3422d、3422e、及び3422fは、隆起部3423により互いから垂直に偏倚している。例えば、隆起部3423は、第1の部分3422aと第2の部分3422bとの間に延在し、別の隆起部3423は、第2の部分3422bと第3の部分3422cとの間に延在する。更に、図示する配置において、隆起部3423は、第4の部分3422dと第5の部分3422eとの間に延在し、別の隆起部3423は、第5の部分3422eと第6の部分3422fとの間に延在する。図43〜45に示すように、長手方向のスロット3432は、第3の部分3422cと第4の部分3422dとの間に延在する。
図43〜45に開示する隆起部3423は、デッキ3422内の高度変化部を画定する。例えば、第1の部分3422aと第2の部分3422bとの間の隆起部3423との間の隆起部3423は、段を上方へ画定し、そのため、第2の部分3422bは、第1の部分3422よりも高い高度を有する。様々な実例において、隆起部3423は、デッキ3422の高さを横方向に調整する。例えば、隆起部3423は、デッキ3422の高さを内方に増大させ、デッキ3422の高さを外方に減少させ、そのため、最大高さは、長手方向のスロット3432に隣接し、横方向に側面にある部分は最短高さを有する。
デッキ3422とアンビルのステープル成形面との間の間隙は、エンドエフェクタ2000の第1の顎部2002及び第2の顎部2004(図7)など、エンドエフェクタの顎部がクランプされるときに組織圧縮度を制御する。したがって、デッキ3422の高さは、クランプされた顎部の間で組織圧縮度に影響を与えることができる。例えば、デッキ3422がより高い領域において、隣接組織の圧縮度をクランプされた顎部間で相対的に増大させることができ、デッキ3422がより短い領域において、隣接組織の圧縮度を顎部間で相対的に低減することができる。したがって、図43〜45に開示する隆起部3423は、組織圧縮の横方向変動に影響を与えることができる。本明細書で更に説明するように、組織圧縮度は、圧縮された組織への応力及び/又は外傷を低減するように選択及び/又は最適化することができる。更に、ステープルカートリッジ3420はステープル3412の長手方向に可撓性のアレイを発射するように構成されるので、ステープル留めされた組織の完全性を更に保つことができる。
図43〜45に開示する隆起部3423は、隣接する長手方向の部分3422a、3422b、3422c、3422d、3422e、及び3422f間の急な及び/又は急勾配の段に影響を与える。図43〜45は、隆起部3423が、ステープル空洞3428の隣接する列内のステープル空洞3428を取り囲むことを更に開示する。例えば、隆起部3423は、全体的に、ステープル空洞又はそれに隣接する空洞3428の角度配向に対応及び/又は適合する経路に沿って延在する。その結果として、隆起部3423は、複数の輪郭部及び/又は屈曲部を含む。更に、隆起部3423は、輪郭部の中間にある複数のまっすぐな又は概ねまっすぐな部分を含む。
他の実例において、隆起部3423は、傾きが小さい高度変化部を画定し得る。例えば、少なくとも1つの隆起部3423及び/又はその一部は、異なる高度まで緩やかに傾斜する、及び/又は段階的に増分する。更に、特定の実例において、長手方向の部分3422a、3422b、3422c、3422d、3422e、3422fの高さは、変動することができる。例えば、それぞれの長手方向の部分3422a、3422b、3422c、3422d、3422e、3422fの高さは、横方向に及び/又は長手方向に変動することができる。このような実例において、デッキは、例えば、隆起部3423の中間の傾斜する及び/又は角度の付いた表面を画定し得る。
他のステープルカートリッジにおいて、隆起部は、ステープルの列とステープル空洞との間の異なる経路に沿って延在することができる。例えば、図46〜48に示すステープルカートリッジ3520は、ステープルカートリッジ3420(図43〜45)と類似のものであり、同様の参照文字は、類似の要素を指す。例えば、ステープルカートリッジ3520は、カートリッジ本体3524及びデッキ3522を含む。複数のステープル空洞3528は、図示するステープルカートリッジ3520の本体3524内に画定され、それぞれのステープル空洞3528は、デッキ3422内の開口部3530を形成する。更に、図46〜48に示すステープル空洞3528は、図43〜45に示すステープル空洞3428のアレイに適合する。例えば、図示するステープルカートリッジ3520において、長手方向のスロット3532は、カートリッジ本体3524を部分的に通って画定され、3列のステープル空洞3528は、長手方向のスロット3532の両側に位置決めされる。図46〜48に示すステープル空洞3528の配置は、角度の付いたステープルのアレイを受容するように構成される。例えば、ステープル3412(図45)など、複数のステープルは、ステープル空洞3528内に取り外し可能に位置決めすることができる。
図46〜48に開示するデッキ3522は、複数の長手方向に延在する部分を含む。例えば、図示するデッキ3522は、長手方向のスロット3532の片側に第1の長手方向の部分3522a、第2の長手方向の部分3522b、及び第3の長手方向の部分3522c、並びに、長手方向のスロット3432の反対側に第4の長手方向の部分3522d、第5の長手方向の部分3522e、及び第6の長手方向の部分3522fを含む。図46〜48に示すように、ステープル空洞3528の長手方向の列は、それぞれの長手方向に延在する部分3522a、3522b、3522c、3522d、3522e、3522fと整列される。更に、図示するステープルカートリッジ3520において、隣接する長手方向の部分3522a、3522b、3522c、3522d、3522e、及び3522fは、隆起部3523により互いから垂直に偏倚している。
図46〜48に開示する隆起部3523は、デッキ3422(図43〜45)の隆起部3423と異なる経路に沿って延在する。例えば、隆起部3423は、例えば、カットイン3523a、3523b、3523c、及び3523d(図47)など、複数のカットインを含み、隆起部3523は、ステープル空洞3528に沿って及び/又は隣接して延在しない。カットイン3523a、3523b、3523c、及び3523dの外形形状は、組織圧縮を調整するように選択することができる。例えば、カットインは、圧力低減の領域を拡大し、圧力増大の隣接領域を低減することができる。様々な実例において、例えば、低減された組織圧縮の領域を提供するために、ナイフスロット3532の方へカットイン3523a、3523b、3523c、及び3523dを設けることが望ましい場合がある。
本明細書で更に説明するように、図46〜48に開示する隆起部3523は、組織圧縮の横方向変動に影響を与えることができる。例えば、組織圧縮度は、圧縮された組織に対する応力及び/又は外傷を低減するように選択及び/又は最適化することができる。更に、ステープルカートリッジ3520はステープル3512の長手方向に可撓性のアレイを発射するように構成されるので、ステープル留めされた組織の完全性を更に保つことができる。
他の実例において、カートリッジデッキ上の隆起部は、まっすぐ又は概ねまっすぐであってもよい。例えば、図49〜51に示すステープルカートリッジ3620は、ステープルカートリッジ3420(図43〜45)と類似のものであり、同様の参照文字は、類似の要素を指す。例えば、ステープルカートリッジ3620は、カートリッジ本体3624及びデッキ3622を含む。複数のステープル空洞3628は、図示するステープルカートリッジ3620の本体3624内に画定され、それぞれのステープル空洞3628は、デッキ3622内の開口部3630を形成する。更に、図49〜51に示すステープル空洞3628は、図46〜48に示すステープル空洞3528の配置に適合する。例えば、図示するステープルカートリッジ3620において、長手方向のスロット3632は、カートリッジ本体3624を部分的に通って画定され、3列のステープル空洞3628は、長手方向のスロット3632の両側に位置決めされる。図46〜48に示すステープル空洞3628の配置は、角度の付いたステープルのアレイを受容するように構成される。例えば、ステープル3612(図51)など、複数のステープルが、ステープル空洞3628内に取り外し可能に位置決めされる。
図49〜51に開示するデッキ3622は、複数の長手方向に延在する部分を含む。例えば、図示するデッキ3622は、長手方向のスロット3632の片側に第1の長手方向の部分3622a、第2の長手方向の部分3622b、及び第3の長手方向の部分3622c、並びに、長手方向のスロット3632の反対側に第4の長手方向の部分3622d、第5の長手方向の部分3622e、及び第6の長手方向の部分3622fを含む。図49〜51に示すように、ステープル空洞3628の長手方向の列は、それぞれの長手方向に延在する部分3622a、3622b、3622c、3622d、3622e、3622fと整列される。更に、図示するステープルカートリッジ3620において、隣接する長手方向の部分3622a、3622b、3622c、3622d、3622e、及び3622fは、隆起部3623により互いから垂直に偏倚している。
図49〜51に開示する隆起部3623は、デッキ3422(図43〜45)の隆起部3423及びデッキ3522(図46〜48)の隆起部3523と異なる経路に沿って延在する。例えば、隆起部3623は、長手方向のスロット3632に平行に延在するまっすぐな経路に沿って延在する。更に、長手方向の隆起部3523の一部は、ステープルカートリッジ3620内のステープル空洞3628を通って延在する。その結果として、ステープル空洞3628の一端、つまり片側は、長手方向のデッキ部分3622a、3622b、3622c、3622d、3622e、又は3622fの1つ内に位置決めされ、同じステープル空洞3628の他端、つまり反対側は、長手方向のデッキ部分3622a、3622b、3622c、3622d、3622e、又は3622fのもう1つ内に位置決めされる。
本明細書で更に説明するように、図49〜51に開示する隆起部3623は、組織圧縮の横方向変動に影響を与えることができる。例えば、組織圧縮度は、圧縮された組織に対する応力及び/又は外傷を低減するように選択及び/又は最適化することができる。更に、ステープルカートリッジ3620はステープル3612の長手方向に可撓性のアレイを発射するように構成されるので、ステープル留めされた組織の完全性を更に保つことができる。
特定の実例において、ステープルカートリッジ3620は、図51に開示するマルチステープルドライバ3640など、マルチステープルドライバを含む。それぞれのマルチステープルドライバ3640は、ステープル3612をステープル空洞3628のグループから発射するように構成される。例えば、マルチステープルドライバ2040a、2040b(図7〜図9)と同様に、マルチステープルドライバ3640は、3つの段3645を含み、トラフ、つまり受け台3642は、それぞれの段3645内に画定される。更に、マルチステープルドライバ3640の段3645は、接続フランジ3648により接続される。図51に示すそれぞれのマルチステープルドライバ3640は、ステープル3612をステープル空洞3628の複数の列全体にわたって支持し、ステープル3612を複数の列内のステープル空洞3628から発射するように構成される。図51において、それぞれの段3645の高さ及び内部に画定されたそれぞれの受け台3642の深さは、同じであり、段3645間に成形されたステープル3612及びアンビル上のステープル成形面が、同じ成形後の高さを有するようになっている。
本明細書で更に説明するように、成形されたステープル内の様々な組織圧縮に影響を与えるために、成形後のステープル高さをカスタマイズ及び/又は最適化することが望ましい場合がある。したがって、マルチステープルドライバ3640のうちの少なくとも1つは、異なる成形後の高さのステープル3612を形成するように修正することができる。例えば、ステープルマルチステープルドライバ3640の段3645及び/又は受け台3642は、修正後のマルチステープルドライバ3640により形成されたステープル3612のうちの少なくとも2つが異なる成形後の高さを有するように、異なる寸法を有するように修正することができる。他の実例において、異なるステープルドライバ3640の段3645及び/又は受け台3642は、第1のドライバ3640が第1の成形後の高さを有するステープル3612を形成するように構成され、第2のドライバ3640が第2の、つまり異なる成形後の高さ3612を有するステープルを形成するように構成されるように、修正することができる。
尚も他の実例において、ステープルカートリッジ3620は、単一ステープルドライバを含み得る。あるいは、ステープルカートリッジ3620は、ドライバを含まなくてもよい。例えば、発射部材2660及びスレッド2658(図37)など、発射部材及び/又はスレッドは、例えば、ステープル3612に直接接触し、係合し、及び/又はそのステープル3612を駆動するように構成することができる。様々な実例において、ドライバ3640及び/又はステープル3612は、例えば、スレッド2058(図7)及び/又はスレッド2658(図37)などスレッドの発射経路に対して質量によりバランス調整することができる。
本明細書で説明するように、成形されたステープル内の組織圧縮をカスタマイズ及び/又は最適化するために、ステープルアレイ内のステープルは、異なる成形後の高さに形成することができる。例えば、様々な実例において、組織圧縮、したがって、横方向に成形後のステープル寸法を変えることが望ましい。このような状況において、例えば、切り込み線により近い組織は、切り込み線からより遠い組織よりも圧縮することができる。異なる未成形高さ及び/又は異なる成後の高さを有する様々なステープルアレイが、2011年1月1日に発行された米国特許第7,866,528号、表題「STAPLE DRIVE ASSEMBLY」、2010年6月1日に発行された米国特許第7,726,537号、表題「SURGICAL STAPLER WITH UNIVERSAL ARTICULATION AND TISSUE PRE−CLAMP」、2010年1月5日に発行された米国特許第7,641,091号、表題「STAPLE DRIVE ASSEMBLY」、2009年12月22日に発行された米国特許第7,635,074号、表題「STAPLE DRIVE ASSEMBLY」、及び2011年8月16日に発行された米国特許第7,997,469号、表題「STAPLE DRIVE ASSEMBLY」に説明されており、これらは、それぞれの全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
図49〜51を再び参照すると、様々な実例において、ステープルカートリッジ3620は、ステープル3612を異なる成形後の高さに変形させるように構成されるエンドエフェクタとともに用いることができる。ステープルカートリッジ3620内の角度の付いたステープル空洞3628は、複数の列内に配置される。例えば、角度の付いたステープル空洞3628は、ステープルカートリッジ3620の第1の側に第1の外側列、第1の中間列、及び第1の内側列内に配置され、角度の付いたステープル空洞3628は、ステープルカートリッジ3620の第2の側に第2の外側列、第2の中間列、及び第2の内側列内に配置される。様々な実例において、第1の外側列内のステープル空洞3628から発射されるステープル3612は、第1の中間列内のステープル空洞3628から発射されるステープル2612よりも高い成形後の高さを取ることができ、かつ/又は、第1の中間列内のステープル空洞3628から発射されるステープル3612は、第1の内側列内のステープル空洞3628から発射されるステープル2612よりも高い成形後の高さを取ることができる。更に又はあるいは、第2の外側列内のステープル空洞3628から発射されるステープル3612は、第2の中間列内のステープル空洞3628から発射されるステープル2612よりも高い成形後の高さを取ることができ、かつ/又は、第2の中間列内のステープル空洞3628から発射されるステープル3612は、第2の内側列内のステープル空洞3628から発射されるステープル2612よりも高い成形後の高さを取ることができる。
特定の実例において、ステープルカートリッジ3620から発射されるステープル3612は、異なる未成形高さを有することができる。例えば、第1の外側列内のステープル空洞3628から発射されるステープル3612は、第1の中間列内のステープル空洞3628から発射されるステープル2612よりも大きな未成形高さを有することができ、かつ/又は、第1の中間列内のステープル空洞3628から発射されるステープル3612は、第1の内側列内のステープル空洞3628から発射されるステープル2612よりも大きな未成形高さを有することができる。更に又はあるいは、第2の外側列内のステープル空洞3628から発射されるステープル3612は、第2の中間列内のステープル空洞3628から発射されるステープル2612よりも大きな未成形高さを有することができ、かつ/又は、第2の中間列内のステープル空洞3628から発射されるステープル3612は、第2の内側列内のステープル空洞3628から発射されるステープル2612よりも大きな未成形高さを有することができる。
様々な実例において、異なる未成形高さ及び/又は異なる成形後の高さを有するステープルアレイは、本明細書で説明する様々なステープルカートリッジに組み込むことができる。例えば、ステープルカートリッジ3420(図43〜45)及び/又はステープルカートリッジ3520(46〜48)は、異なる未成形高さを有するステープルを含むことができ、かつ/又はステープルを異なる成形後の高さに発射するように構成することができる。このような実例において、段付きカートリッジデッキ3422(図43〜45)、3522(図46〜48)、及び3622(図49〜51)は、例えば、可変的な発射前の組織圧縮に影響を与えることができ、例えば、異なる成形後のステープル高さは、可変的な発射後の組織圧縮に影響を与えることができる。
本明細書で説明するように、角度の付いたステープルアレイは、向上した可撓性をステープル留めされた組織に与える。切り込み線及び/又はステープルカートリッジの長手方向軸線に対して角度が付いているステープルは、別のステープル脚部よりも切り込み線により近い1つのステープル脚部を有することができる。このような配置において、組織圧縮を横方向にカスタマイズ及び/又は最適化するために、ステープルは、異なる成形後の高さに形成することができる。例えば、ステープルの一端は、第1の高さに形成することができ、ステープルの他端は、第2の異なる高さに形成することができる。このような実例において、ステープルの同じ列により処置される組織は、異なる圧縮力を受けることができる。
ステープルカートリッジ3720及びアンビル3703が、図79に示されている。ステープルカートリッジ3720は、ステープルカートリッジ3620(図49〜51)と類似のものであり、同様の参照文字は、類似の要素を指す。例えば、ステープルカートリッジ3720は、カートリッジ本体3724及びデッキ3722を含む。デッキ3722は、複数の長手方向に延在する部分3722a、3722b、3722cを含み、隣接する長手方向の部分3722a、3722b、3722cは、隆起部3723により分離される。隆起部3723は、カートリッジ本体3722の長さの少なくとも一部に沿って長手方向に延在する。角度の付いたステープル空洞3728は、カートリッジ本体3724内に画定され、隆起部3723は、ステープル空洞3728を通って延在する。その結果として、図示するステープル空洞3728の第1の端部は、第1の長手方向の部分3722a内に位置決めされ、図示するステープルカートリッジ3728の第2の端部は、第2の長手方向の部分3722b内に位置決めされる。更に、長手方向のスロット3732は、図示するカートリッジ本体3724を部分的に通って画定される。
様々な実例において、ステープルカートリッジ3720は、複数のステープル空洞3728を含むことができ、複数のステープル空洞3728は、角度の付いたステープル3712のアレイを受容するように構成される。例えば、ステープルカートリッジ3720は、図49〜51に示すステープル空洞3628の配置に対応するステープル空洞3728の配置を含むことができる。特定の実例において、例えば、3列のステープル空洞3728は、長手方向のスロット3732の両側に位置決めすることができる。
未成形のステープル3712及び変形されたステープル3712’が、図79に示されている。ステープル3712は、基部3714、基部3714から延在する第1の脚部3716、及び基部3714から延在する第2の脚部3718を含む。ドライバ3740も、図79に示されている。ドライバ3740は、トラフ、つまり受け台3742を含み、受け台3742は、ステープル3712の基部3714を支持するように構成される。ドライバ3740及びその中に画定された受け台3742は、可変高さを第1の端部3741とドライバ3740の第2の端部3743との間に有する。例えば、ドライバ3740の第1の端部3741は、第1の高さを画定し、ドライバ3740の第2の端部3743は、第2の高さを画定し、第2の高さは、第1の高さ未満である。
ドライバ3740がステープル空洞3728内で発射され及び持ち上げられたとき、ステープル3712は、持ち上げ中のドライバ3740に上方へ乗り、アンビル3703のステープラー成形ポケット3705により変形される。成形されたステープル3712’も、図79に示されている。ステープル3712’の成形後の高さは、持ち上げ後のドライバ3740とアンビル3703のステープラー成形ポケット3705との間の距離、つまり間隙の関数である。持ち上げ後のドライバ3740のステープル支持面3742とステープル成形ポケット3705との間の距離は、図79に開示するステープルカートリッジ3720において変動するので、成形されたステープル3712’は、可変高さを有する。例えば、成形されたステープル3712’の高さは、第2の脚部3718’と基部3714’との間よりも第1の脚部3716’と基部3714’との間の方が大きい。様々な実例において、ステープル3712’の角度配向により、第2の脚部3718’よりも第1の脚部3716’を長手方向のスロット3732から遠くに置くことができる。このような実例において、第1の脚部3716’は、ステープル3712’の外側脚部であってもよく、第2の脚部3718’は、ステープル3712’の内側脚部であってもよい。このような配置において、組織圧縮は、外側脚部3716’と基部3714’との間よりも内側脚部3718’と基部3714’との間の方が大きくてもよい。
例えば、ステープルカートリッジ3720及びアンビル3705と同様に、角度の付いたステープルを異なる成形後の高さに変形させるように構成されるステープルカートリッジ及びアンビル配置は、本明細書で開示する他の実施形態に組み込むことができる。例えば、ドライバ2740と同様に、例えば、可変高さステープルを支持する受け台を有するドライバは、本明細書で開示する他のステープルカートリッジ及び/又はエンドエフェクタアセンブリに組み込むことができる。
図79に示す未成形のステープル3712はまた、可変高さを有する。例えば、ステープル3712は、第1の脚部3716にて第1の高さ、第2の脚部3718にて第2の高さを画定し、第2の高さは、第1の高さ未満である。更に、ステープル3712の基部3714は、屈曲部、つまり段3715を画定し、段3715は、第1の脚部3716に対して第2の脚部3718を持ち上げる。
他の実例において、未成形のステープル3712は、均一な高さを有し得る。更に又はあるいは、未成形のステープル3712の基部3714は、第1の脚部3716と第2の脚部3718との間でまっすぐ又は概ねまっすぐであり得る。このような実例において、ステープル3712は、持ち上げ後のドライバ3740のステープル支持面3742とステープル成形ポケット3705との間の距離が可変であるとき、可変的な成形後の高さを依然として取り得る。例えば、ステープル脚部3716、3718の一方は、更なる脚長に適応するために他方のステープル脚部3716、3718よりも変形状態及び/又は圧縮状態にあってもよい。更に、ステープル支持面3742とステープル成形ポケット3705との間の距離が変動するので、基部3714は、発射中に屈曲され、及び/又はその他の方法で変形されて高さの差に適応することができる。
ステープルカートリッジ3820及びアンビル3803が、図80に示されている。ステープルカートリッジ3820は、ステープルカートリッジ3620(図49〜51)と類似のものであり、同様の参照文字は、類似の要素を指す。例えば、ステープルカートリッジ3820は、カートリッジ本体3824及びデッキ3822を含む。デッキ3622(図49〜51)とは異なり、デッキ3822は、平坦な又は概ね平坦な段なし表面を有する。角度の付いたステープル空洞3828が、カートリッジ本体3824内に画定される。更に、長手方向のスロット3832は、図示するカートリッジ本体3824を部分的に通って画定される。
様々な実例において、ステープルカートリッジ3820は、複数のステープル空洞3828を含むことができ、複数のステープル空洞3828は、角度の付いたステープルのアレイを受容するように構成される。例えば、ステープルカートリッジ3820は、図49〜51に示すステープル空洞3628の配置に対応するステープル空洞の配置を含むことができる。特定の実例において、3列のステープル空洞3828を、例えば、長手方向のスロット3832の両側に位置決めすることができる。
未成形のステープル3812が、図80に示されている。ステープル3812は、基部3814、基部3814から延在する第1の脚部3816、及び、基部3814から延在する第2の脚部3818を含む。ドライバ3840も、図80に示されている。ドライバ3840は、トラフ、つまり受け台3842を含み、受け台3842は、ステープル3812の基部3814を支持するように構成される。
アンビル3803は、横方向に段付きのカートリッジ対向面3801を含む。第1のステープル成形ポケット3805a及び第2のステープル成形ポケット3805bは、段付き面3801内に画定される。図80に示すように、第1のステープル成形ポケット3805aは、段付き面3801の第1の段3801a内にあり、第2のステープル成形ポケット3805bは、段付き面3801の第2の段3801b内にある。
ドライバ3840がステープル空洞3828内で発射され及び持ち上げられたとき、ステープル3812は、持ち上げ中のドライバ3840に上方へ乗り、アンビル3803のステープル成形ポケット3805a、3805bにより変形される。成形されたステープル3812’も、図80に示されている。ステープル3812’の成形後の高さは、持ち上げ後のドライバ3840とアンビル3803のステープル成形ポケット3805a、3805bとの間の距離、つまり間隙の関数である。持ち上げ後のドライバ3840のステープル支持面3842とそれぞれのステープル成形ポケット3805a、3805bとの間の距離は、図79に開示するステープルカートリッジ3720において異なるので、成形されたステープル3812’は、可変高さを取る。例えば、成形されたステープル3812’の高さは、第2の脚部3818’と基部3814’との間よりも第1の脚部3816’と基部3814’との間の方が大きい。様々な実例において、ステープル3812’の角度配向により、第2の脚部3818’よりも第1の脚部3816’を長手方向のスロット3832から遠くに置くことができる。このような実例において、第1の脚部3816’は、ステープル3812’の外側脚部であってもよく、第2の脚部3818’は、ステープル3812’の内側脚部であってもよい。このような配置において、組織圧縮は、外側脚部3816’と基部3814’との間よりも内側脚部3818’と基部3814’との間の方が大きくてもよい。
他の実例において、ステープル3812’は、外側脚部3816’にてより小さい高さに変形され得る。その結果として、組織圧縮は、内側脚部3818’と基部3814’との間よりも外側脚部3816’と基部3814’との間で大きくてもよい。
例えば、ステープルカートリッジ3820及びアンビル3805a、3805bと同様に、角度の付いたステープルを異なる成形後の高さに変形させるように構成されるステープルカートリッジ及びアンビル配置は、本明細書で開示する他の実施形態に組み込むことができる。例えば、ポケット3805a、3805bと同様に、例えば、可変深さポケットは、本明細書で開示する他の実施形態に組み込むことができる。
図80に示す未成形のステープル3812はまた、可変高さを有する。例えば、ステープル3812は、第1の脚部3816にて第1の高さ、第2の脚部3818にて第2の高さを画定し、第2の高さは、第1の高さ未満である。
他の実例において、未成形のステープル3812は、均一な高さを有し得る。このような実例において、ステープル3812は、持ち上げ後のドライバ3840のステープル支持面3842とステープル成形ポケット3805との間の距離が可変であるときに可変的な成形後の高さを以前として取り得る。例えば、ステープル脚部3816、3818の一方は、更なる脚長に適応するために他方のステープル脚部3816、3818よりも変形状態及び/又は圧縮状態にあってもよい。
特定の種類の外科処置において、外科ステープル又は外科締結具の使用が、組織を接合する好適な方法になっており、特別に構成された外科ステープラー又は円形の外科締結装置が、これらの用途のために開発されてきた。例えば、腔内又は円形ステープラーが、「吻合」を形成するために使用される外科処置における使用のために開発されてきた。吻合を行うために役立つ円形のステープラーが、例えば、米国特許第5,104,025号、表題「INTRALUMINAL ANASTOMOTIC SURGICAL STAPLER WITH DETACHED ANVIL」、米国特許第5,309,927号、表題「CIRCULAR STAPLER TISSUE RETENTION SPRING METHOD」、米国特許第7,665,647号、表題「SURGICAL CUTTING AND STAPLING DEVICE WITH CLOSURE APPARATUS FOR LIMITING MAXIMUM TISSUE COMPRESSION FORCE」、米国特許第8,668,130号、表題「SURGICAL STAPLING SYSTEMS AND STAPLE CARTRIDGES FOR DEPLOYING SURGICAL STAPLES WITH TISSUE COMPRESSION FEATURES」に開示されており、それぞれの開示全体が、参照によって本明細書に組み込まれる。
「吻合」の一形態は、外科処置を含み、腸の部分は、接続部分(通常、病変部分)が切除された後にともに接合される。この手技は、2つの管状区分の端部をともに接合して連続的な管状経路を形成することを必要とする。以前は、この外科的処置は、労力と時間を要する手術であった。外科医は、腸の端部を正確に切断し位置合わせし、端部を多数の縫合糸で接合する間、その位置合わせを維持しなければならなかった。円形締結装置の開発により、この吻合手技は大いに簡潔となり、また吻合術を実施するのに要する時間も短縮されてきた。
一般に、従来の円形ステープラー又は締結装置は、近位の作動機構と、シャフトに装着された遠位のステープル留め機構とを含む細長いシャフトからなる。遠位のステープリング機構は、典型的に、同心円状のアレイ状に配置された複数のステープルを収容する固定型ステープリングカートリッジからなる。丸い刃物がまた、その刃物がステープルの内部にあるように、同心状にカートリッジ内に装着される。刃物は、遠位方向に軸方向に移動可能である。カートリッジの中心から軸方向に延在するのは、トロカールシャフトである。トロカールシャフトはまた、細長いシャフト内で軸方向に移動可能である。トロカールシャフトは、アンビル部材に取り外し可能に取り付けられるように構成される。アンビル部材は、ステープルが前進されてアンビル部材と接触したときにステープルの端部を形成する、ステープルカートリッジに直面するように配置されるステープル成形下面を含む。ステープルカートリッジの遠位面とアンビルのステープル成形下面との間の距離は、ステープラーシャフトの近位端に装着される調整機構により制御される。ステープルカートリッジとステープルアンビルとの間に収容される組織は、作動機構が外科医により作動されたときに同時にステープル留めされ、切断される。
円形のステープラーを使用して吻合を行うとき、腸は、典型的には、初めに従来の外科用ステープラーを使用してステープル留めされ、二重列のステープルが、腸の標的部位(即ち、病変部分又は検体)の両側に定置される。標的部位は通常、その部位がステープル留めされるときに同時に切断される。次に、検体を除去した後、外科医は、典型的には、ステープル線の近位のアンビルを内腔(即ち、腸)の近位端に挿入する。これは、外科医によりアンビルヘッドを近位内腔(腸)に切り込まれた入口に挿入することにより行われる。ときには、アンビルは、アンビルヘッドをステープラーの遠位端に置き、器具を直腸に通して挿入することによって、経肛門的に置かれてもよい。腸の近位端は、その後、縫合糸、又は他の従来の結束用具を使用してアンビルシャフトに縫合される。次に、外科医は、結び目に隣接する余分な組織を切断し、外科医は、ステープラーのトロカールシャフトにアンビルを取り付ける。外科医は、その後、アンビルをステープルカートリッジの方へ引くことによりアンビルとカートリッジの間で間隙を閉じる。アンビルがカートリッジの方に移動するとき、腸の近位端及び遠位端は、それらの間にクランプされる。ステープラーは、その後、作動され、これに起因して、ステープルの列が、腸の両端を通って駆動されてアンビルとの接触が形成される。同時に、ステープルが駆動及び成形されるとき、円形のブレードは腸管組織の端部を通じて駆動され、ステープルの内側の列に隣接する端部を切断する。外科医は次いで、腸からステープラーを回収し、吻合が完了する。
結腸直腸吻合の有効治癒は、いくつかの要素及び状態により挑むことができる。例えば、治癒は、吻合領域の細菌性汚染の存在により行なうことができる。一般医療において、吻合の成功率は、移動性への患者の復帰で向上する傾向がある。患者ができるだけ早く内容物通過に復帰することが望ましい。内容物通過を抑制する1つは、「狭窄症」の危険性である。大腸内容物がステープル線を通過することができない場合、又は、大腸内容物が劇的にステープル線に応力を印加する場合、裂け目、断裂、又は漏洩が発生する恐れがある。ステープルの線形拡張可能な線が、肺のような拡張性の高い器官のために開発された。しかしながら、このようなステープル構成は、円形のステープラーに関連した使用には適していない。
図29は、全体的に5000と指定された1つの形態の円形のステープラー、つまりステープル留め装置を例示する。外科用ステープル又は締結具を設置するための様々な円形のステープル留め装置がよく知られており、また用いられている。したがって、円形のステープル留め装置の構造及び作動に関する様々な詳細は、本明細書で開示し、添付の図面に図示す技術革新及び配置を理解するために必要であり得るものを越えて本明細書に詳細に論じられない。円形の締結具及びステープル留め装置に関する更なる詳細は、米国特許第7,665,647号、表題「SURGICAL CUTTING AND STAPLING DEVICE WITH CLOSURE APPARATUS FOR LIMITING MAXIMUM TISSUE COMPRESSION FORCE」に見出すことができ、この特許は、参照によって本明細書に組み込まれた他の米国特許と同様に、全体が明細書に組み込まれる。一般に、図29に示す円形ステープル留め装置5000は、ヘッド5002、アンビル5004、調整ノブアセンブリ5006、及びトリガ5008を上に支持するハンドル5010を含む。ハンドルアセンブリ5010は、弓形シャフトアセンブリ5012によりヘッド5002に結合される。例示する配置において、トリガ5008は、ハンドルアセンブリ5010により枢動可能に支持され、安全機構(例示せず)が解放されるときにステープラー5000を操作するために使用される。トリガ5008が起動されたとき、発射機構が、シャフトアセンブリ5012内で移動可能に前進され、ステープル又は締結具が、ヘッド5002から排出、つまり展開されて、アンビル5004のアンビル成形下面5005との接触が形成されるようになっている。同時に、ヘッド5002内に作動可能に支持される丸刃(図29では見えない)が、アンビル5004の方に遠位に前進され、既知の方法でヘッド5002とアンビル5004との間にクランプされた組織を切断する役目をする。ステープル留め装置5000は、その後、手術部位から除去され、ステープル留めされた組織を所定の位置に残す。
図29でもわかるように、アンビル5004は、そこから突出するアンビルシャフト5016を有する円形の本体部分5014を含む。アンビルシャフト5016は、シャフトアセンブリ5012内に作動可能に支持されたトロカールシャフト5050に取り外し可能に取り付けられるように構成される。図29Aを参照されたい。わかるように、トロカールシャフト5050は、シャフトアセンブリ5012で移動可能に支持され、ハンドルアセンブリ5010上に回転可能に支持される調整ノブアセンブリ5006と作動可能に連動する。アンビルシャフト5016は、保持クリップ5052によりトロカールシャフト5050に取り外し可能に取り付けられ得るか、又は、他の解放可能な締結配置がまた、アンビルシャフト5016をトロカールシャフト5050に取り外し可能に固着するために用いられ得る。一旦アンビルシャフト5016がトロカールシャフト5050に取り付けられると、臨床医は、調整ノブ5006を適切な回転方向に回転させることによりアンビル5004をヘッド5002の方に及びヘッド5002から離れて移動させることができる。
図29Aは、内部に作動可能に装着された独自かつ新規な締結具カートリッジアセンブリ5020を有するヘッド5002を例示する。その図でわかるように、締結具カートリッジアセンブリ5020は、円形デッキ5030を含むカートリッジ本体5022を含む。円形デッキ5030は、平面5032を形成し得、平面5032は、アンビルシャフト5016がトロカールシャフト5050に取り付けられたときにアンビル5004のステープル成形下面5005に直面するように配置される。複数の締結具空洞5040が、円形デッキ5030内に設けられ、少なくとも1つの外科用ステープル又は外科用締結具(図示せず)を内部に受容するように構成され、少なくとも1つの外科用ステープル又は外科用締結具は、締結具カートリッジアセンブリ5020の本体5022内で移動可能に支持されるドライバアセンブリ5060上に作動可能に支持される。ドライバアセンブリ5060は、トリガ5008と作動可能に連動するシャフトアセンブリ5012の対応する移動可能な部分に作動可能に結合される。トリガ5008の起動により、例えば、結果として、遠位方向「DD」のドライバアセンブリ5060の軸方向の移動が発生することになる。遠位方向「DD」のドライバアセンブリ5060の移動により、結果として、それぞれの締結具空洞5040内に支持された外科用ステープル又は締結具の移動又は圧出が生じ、アンビル5004上にステープル成形下面5005との接触が形成されることになる。
図29Aを尚も参照すると、例えば、それぞれの締結具空洞5040は、2つの空洞端部5042、5044を含む。例示する配置において、本明細書で「第1の空洞端部」とも称され得るそれぞれの空洞端部5042は、第1の半径「FR」を有する第1の円形の軸線「FCA」上に位置決めされる。第1の半径「FR」は、器具シャフト軸線「SA」から測定され得る。また、例示する配置において、本明細書で「第2の空洞端部」とも称され得るそれぞれの空洞端部5044は、第1の半径「FR」と異なる第2の半径「SR」を有する第2の円形の軸線「SCA」上に位置決めされる。例示する実施例において、シャフト軸線「SA」からも測定される第2の半径「SR」は、第1の半径「FR」よりも大きい。また、例示する実施形態において、それぞれの締結具空洞5040は、空洞軸線「CA」を含む。例示する実施形態において、それぞれの締結具空洞5040は、第1の円形の軸線「FCA」及び第2の円形の軸線「SCA」に対して円形デッキ5030内に配置され、それぞれ、空洞軸線「CA」が、第1の円形の軸線「FCA」及び第2の円形の軸線「SCA」と鋭角を形成するようになっている。換言すると、隣接する締結具空洞5040の空洞端部5042は、互いに隣接しており、同じ締結具空洞5040の端部5044は、互いに離間される。このような配置は、本明細書で「ジグザグ」配向と称される場合がある。しかしながら、他の配置において、空洞軸線「CA」は、第1及び第2の円形の軸線「FCA」及び「SCA」に垂直であり得る。
図29Aに例示する配置において、それぞれの空洞端部5042、5044は、点で全体的に終端するようにV字形であり得る。例えば、それぞれの空洞端部5042は、全体的に点5043で終端し得、それぞれの端部5044は、全体的に点5045で終端し得る。点5043は、第1の円形の軸線「FCA」上に位置決めされるか、又は第1の円形の軸線「FCA」と交差し得、点5045は、第2の円形の軸線「SCA」上に位置決めされるか、又は第2の円形の軸線「SCA」と交差し得る。このような空洞配置により、結果として、組織と類似のパターンでの外科用ステープル又は締結具の適用がもたらされる。例示する配置において、締結具空洞5040はそれぞれ、1つの外科用ステープル又は外科用締結具を内部に支持する。しかしながら、他の配置において、1つ超のステープル又は締結具が、それぞれの空洞内で支持され得る。締結具カートリッジアセンブリ5020は、それぞれの締結具空洞5040において同じようなサイズのステープルを用いる。他の配置において、異なるサイズの外科用ステープル又は締結具が、締結具カートリッジアセンブリ内で用いられ得る。用いられ得る外科用ステープルは、例えば、中央本体部分又はクラウンから延在する2つのステープル脚部を含む。脚部は、締結具空洞5040のV字形の端部5042、5044内で受容され得、脚部が空洞5040から放出されるとき、どの場合でも、脚部が、第1又は第2の円形の軸線を通って延在するようになっている。これらのステープル配向は、先に論じたステープル狭窄症に関連した懸念事項の一部に対処し得る。特に、締結具カートリッジアセンブリ5020を用いるときに形成されるステープル構成は、ステープル線が、一般的なステープル線よりもむしろ本来の大腸のように拡張及び屈曲することを可能にし得る。例えば、ステープル又は締結具は、ステープル又は締結具が半径方向に引かれたときに捻れ得、ステープル又は締結具は、治癒ゾーンに掛かる応力を最小限に抑えて、可撓性及び強度を最大限にすることができる。
結腸直腸吻合手技に関連した別の関心領域は、取付領域を通る半径方向の漏出に関する。上記の締結具カートリッジアセンブリ5020はまた、この関心領域に対処し得る。別の締結具カートリッジアセンブリ5120が、図30に示されており、先述した様々な問題及び懸念事項にも対処し得る。その図でわかるように、締結具空洞は、「非対称形のパターン」での配置であり、空洞の内側リング、つまり、内側円形アレイを通って適用されるステープルは、空洞の外側リング、つまり外側円形アレイを通って適用されるステープル又は締結具とは異なる機能を果たす。
更に詳しくはかつ図30を参照すると、締結具カートリッジアセンブリ5120は、円形デッキ5130を含むカートリッジ本体5122を含む。円形デッキ5130は、平面5132を形成し得、平面5132は、アンビルシャフト5016がトロカールシャフト5050に取り付けられたときにアンビル5004のステープル成形下面5005に直面するように配置される。第1の空洞5040の第1のリング5036が、円形デッキ5130内に設けられ、第2の空洞5170の第2のリング5160が、図示するようにカートリッジデッキ5130を介して設けられる。第1及び第2の空洞5040、5170のそれぞれは、少なくとも1つの外科用ステープル又は外科用締結具(図示せず)を内部に受容するように構成され、少なくとも1つの外科用ステープル又は外科用締結具は、締結具カートリッジアセンブリ5120の本体5122内で移動可能に支持されるドライバアセンブリ5060上に作動可能に支持される。
それぞれの締結具空洞5040は、2つの空洞端部5042、5044を含む。それぞれの空洞端部5042は、第1の半径「FR」を有する第1の円形の軸線「FCA」上に位置決めされる。第1の半径「FR」は、器具シャフト軸線「SA」から測定され得る。それぞれの空洞端部5044は、第1の半径「FR」と異なる第2の半径「SR」を有する第2の円形の軸線「SCA」上に位置決めされる。例示する実施例において、シャフト軸線「SA」からも測定される第2の半径「SR」は、第1の半径「FR」よりも大きい。それぞれの締結具空洞5040は、空洞軸線「CA」を含む。例示する実施形態において、それぞれの締結具空洞5040は、第1の円形の軸線「FCA」及び第2の円形の軸線「SCA」に対して円形デッキ5130内に配置され、それぞれ、空洞軸線「CA」が、第1の円形の軸線「FCA」及び第2の円形の軸線「SCA」と鋭角を形成するようになっている。換言すると、隣接する締結具空洞5040の空洞端部5042は、互いに隣接しており、同じ締結具空洞5040の端部5044は、互いに離間される。このような配置は、本明細書で「ジグザグ」配向と称される場合がある。しかしながら、他の配置において、空洞軸線「CA」は、第1及び第2の円形の軸線「FCA」、「SCA」に垂直であり得る。
また、図30に例示する配置において、それぞれの空洞端部5042、5044は、点で全体的に終端するようにV字形であり得る。例えば、それぞれの空洞端部5042は、全体的に点5043で終端し得、それぞれの端部5044は、全体的に点5045で終端し得る。点5043は、第1の円形の軸線「FCA」上に位置決めされるか、又は第1の円形の軸線「FCA」と交差し得、点5045は、第2の円形の軸線「SCA」上に位置決めされるか、又は第2の円形の軸線「SCA」と交差し得る。このような空洞配置により、結果として、組織と類似のパターンでの外科用ステープル又は締結具の適用がもたらされる。また、例示する配置において、第2のリング5160は、第3の円形の軸線「TCA」上に整列される複数の第2の締結具空洞5170を含み、第3の円形の軸線「TCA」は、シャフト軸線「SA」から第3の半径「TR」にて配置される。例示する配置において、第3の半径「TR」は、第1及び第2の半径未満である。しかしながら、他の配置において、第3の半径「TR」は、第1の半径よりも大きい。しかしながら、更なる配置において、第3の半径「TR」は、第1及び第2の半径よりも大きい。
独自かつ新規な締結具カートリッジアセンブリ5120は、ステープル又は締結具がステープル線に加えられた膨張の量に対して「調整可能」であるように、ステープル又は締結具を組織内に配向する役目をする。用いられ得る外科用ステープルは、例えば、中央本体部分又はクラウンから延在する2つのステープル脚部を含む。脚部は、脚部が空洞から放出されるとき、脚部は、どんな場合でも、第1の円形の軸線「FCA」、第2の円形の軸線「SCA」、又は第3の円形の軸線「TCA」を通って延在するように、締結具空洞のV字形の端部内で受容される場合がある。これらのステープル配向により、結果として、先に論じたステープル狭窄症に関連した問題の改善となり得る。例えば、ステープル又は締結具の1つのリング(例えば、第2のリング5160)は、標準的な封止機構を提供し、第1のリング5036は、ステープル線の半径方向の及び可撓性の態様の方に整列され得る。したがって、このような配置はまた、締結具カートリッジアセンブリ5020に関して先に論じた同じ又は類似の利点を提供し得る。
図31は、先述した様々な問題及び懸念事項にも対処し得る別の独自かつ新規な締結具カートリッジアセンブリ5220を示す。その図でわかるように、締結具空洞は、「非対称形のパターン」での配置であり、空洞の内側リングを通って適用されるステープルは、空洞の外側リングを通って適用されるステープル又は締結具とは異なる機能を果たす。
更に詳しくはかつ図31を参照すると、締結具カートリッジアセンブリ5220は、円形デッキ5230を含むカートリッジ本体5222を含む。円形デッキ5230は、平面5232を形成し得、平面5232は、アンビルシャフト5016がトロカールシャフト5050に取り付けられたときにアンビル5004のステープル成形下面5005に直面するように配置される。第1の空洞5240の第1のリング5236が、円形デッキ5230内に設けられ、第2の空洞5270の第2のリング5260が、図示するようにカートリッジデッキ5230を介して設けられる。第1及び第2の空洞5240、5270のそれぞれは、少なくとも1つの外科用ステープル又は外科用締結具(図示せず)を内部に受容するように構成され、少なくとも1つの外科用ステープル又は外科用締結具は、締結具カートリッジアセンブリ5220の本体5222内で移動可能に支持されるドライバアセンブリ5060上に作動可能に支持される。
それぞれの締結具空洞5240は、2つの空洞端部5242、5244を含む。それぞれの空洞端部5242は、第1の半径「FR」を有する第1の円形の軸線「FCA」上に位置決めされる。第1の半径「FR」は、器具シャフト軸線「SA」から測定され得る。それぞれの空洞端部5244は、第1の半径「FR」と異なる第2の半径「SR」を有する第2の円形の軸線「SCA」上に位置決めされる。例示する実施例において、シャフト軸線「SA」からも測定される第2の半径「SR」は、第1の半径「FR」よりも大きい。それぞれの締結具空洞5240は、空洞軸線「CA」を含む。例示する実施形態において、それぞれの締結具空洞5240は、第1の円形の軸線「FCA」及び第2の円形の軸線「SCA」に対して円形デッキ5230内に配置され、それぞれ、空洞軸線「CA」が、第1の円形の軸線「FCA」及び第2の円形の軸線「SCA」と鋭角を形成するようになっている。
また、図31に例示する配置において、それぞれの空洞端部5242、5244は、点で全体的に終端するようにV字形であり得る。例えば、それぞれの空洞端部5242は、全体的に点5243で終端し得、それぞれの端部5244は、全体的に点5245で終端し得る。点5243は、第1の円形の軸線「FCA」上に位置決めされるか、又は第1の円形の軸線「FCA」と交差し得、点5245は、第2の円形の軸線「SCA」上に位置決めされるか、又は第2の円形の軸線「SCA」と交差し得る。このような空洞配置により、結果として、組織と類似のパターンでの外科用ステープル又は締結具の適用がもたらされる。また、例示する配置において、第2のリング5260は、第3の円形の軸線「TCA」上に整列される複数の第2の締結具空洞5270を含み、第3の円形の軸線「TCA」は、シャフト軸線「SA」から第3の半径「TR」にて配置される。例示する配置において、第3の半径「TR」は、第1及び第2の半径未満である。しかしながら、他の配置において、第3の半径「TR」は、第1の半径よりも大きい。しかしながら、更なる配置において、第3の半径「TR」は、第1及び第2の半径よりも大きい。これらのステープル配向により、結果として、先に論じたステープル狭窄症に関連した問題の改善となり得る。特に、締結具カートリッジアセンブリ5220を用いるときに形成されるステープル構成は、ステープル線が、一般的なステープル線よりもむしろ本来の大腸のように拡張及び屈曲することを可能にし得る。例えば、ステープル又は締結具は、ステープル又は締結具が半径方向に引かれたときに捻れ得、ステープル又は締結具は、治癒ゾーンに掛かる応力を最小限に抑えて、可撓性及び強度を最大限にすることができる。
補助剤薄膜/バットレス材料は、ステープル先端部の周りの封止により止血及び肺血流停止(pneumostasis)を向上させると示されていた。多くの用途において、バットレス材料が、軟組織を硬化及び/又は補強するために用いられている。様々なバットレス材料配置が、外科用ステープルカートリッジ又は外科用ステープル留め装置のアンビル上での配置のために開発及び構成されてきた。バットレス部材をカートリッジ又はアンビルに取り付け、その後、そこからバットレス材料をそこから解放することは、困難である場合がある。図58は、外科用エンドエフェクタ5300、並びに外科用切断及び締結器具5400の各部分を例示する。エンドエフェクタ5300は、バットレス部材5500を外科用ステープルカートリッジ5320に取り付けてそこから解放する独自かつ新規な配置を用いる。図58に示す種類の外科用切断及び締結器具の実施例が、2014年6月30日出願の米国特許出願第14/318,991号、表題「SURGICAL FASTENER CARTRIDGES WITH DRIVER STABILIZING ARRANGEMENTS」に開示されており、この開示全体が、参照によって本明細書に組み込まれる。エンドエフェクタ5300の構成及び使用を理解するために必要とされるものを越えた更なる詳細は、その文書、並びに、参照によってその文書に組み込まれた多数の他の文書を参照することにより得ることができる。
図58でわかるように、そこに示すエンドエフェクタ5300は、ステープルカートリッジ5320を内部に作動可能に支持するように構成される細長いステープルチャネル5302を含む。細長いステープルチャネル5302は、外科用ステープル留め器具5400の細長いシャフトアセンブリ5402内に作動可能に支持される脊柱部分5404に結合される。ステープルカートリッジ5320は、高分子材料から作製され得るカートリッジ本体5322を含む。例示する実施形態において、金属製底部トレー5324が、カートリッジ本体5322に取り付けられる。カートリッジ本体5322は、その中に画定された複数のステープル空洞5332を有するデッキ5330を含む。それぞれのステープル空洞5332は、ステープルを内部に取り外し可能に格納するように構成される。カートリッジ本体5322は、発射部材5410を内部に取り外し可能に受容するように構成される長手方向のスロットを更に含む。カートリッジ本体5320は、遠位端5326、近位端5328、及び遠位端5326と近位端5328との間に延在する対向する長手方向の側面5329を更に備えることができる。様々な実例において、それぞれの長手方向の側面5329は、中断部が内部に画定されない、近接する又は連続的な縁部を備えることができる。
それぞれのステープル空洞5332内に位置するのは、ステープル5342であり、ステープル5342は、対応するステープルドライバ5340上に支持され、対応するステープルドライバ5340は、カートリッジ本体5322内で移動可能に支持される。ステープルドライバ5340は、発射部材5410がステープルカートリッジ5320を介して遠位に駆動されるときに上方へ持ち上げられる。米国特許出願第14/318,991号で更に詳細に論じられているように、発射部材5410は、遠位にステープルスレッド5350を前進させて、ステープルドライバ5340及びステープル5342を上方へ及びステープル空洞5332の外に持ち上げるように構成される。エンドエフェクタ5300は、細長いステープルチャネル5302に装着されるアンビル5360を更に含む。例示する実施形態において、アンビル5360は、細長いステープルチャネル5302のトラニオンスロット5304内に移動可能に受容される一対のトラニオン5362を含む。図58で更にわかるように、アンビル5360は、閉鎖管セグメント5420と相互作用するアンビルタブ5364を含む。遠位方向「DD」の閉鎖管セグメント5420の移動は、アンビル5360をステープルカートリッジ5320の方の方向に移動させることができる。近位方向「PD」の閉鎖管5420の移動に起因して、アンビルは、ステープルカートリッジ5320から離れる。他の実施形態は、カートリッジ及びアンビルの配置を用いることができ、アンビルは、停在であり(例えば、外科用装置の細長いシャフトに非移動可能に固着される)、細長いチャネル及び/又はステープルカートリッジは、アンビルの方に及びアンビルから離れて移動可能である。
図58及び59でわかるように、バットレス部材5500は、外科用ステープルカートリッジ5320とアンビル5360との間で受容されるように構成される。より正確にいえば、バットレス部材5500は、アンビル5360のステープル成形下面5366とステープルカートリッジ5320のデッキ5330との間に受容されるように構成される。例示する実施形態において、バットレス部材5500は、ステープルカートリッジ5320のデッキ5330に張力下で装着されるように構成される。バットレス部材5500を含むバットレス材料は、例えば、Gore SeamGuard製材料、Synovis peri−Strips製材料、及び/又はポリウレタンを含み得る。他の好適なバットレス材料又は補助剤材料が、2014年6月30日出願の米国特許出願第14/318,991号、表題「SURGICAL FASTENER CARTRIDGES WITH DRIVER STABILIZING ARRANGEMENTS」に開示されており、この開示全体は、参照によって本明細書に先に組み込まれたものである。様々な他の好適なバットレス材料又は補助剤材料も、2013年2月28日出願の米国特許出願第13/763,095号、表題「LAYER ARRANGEMENTS FOR SURGICAL STAPLE CARTRIDGES」に開示されており、この特許の開示全体は、参照によって本明細書に組み込まれる。2012年6月25日出願の米国特許出願第13/531,619号、表題「TISSUE STAPLER HAVING A THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING INCORPORATING A HEMOSTATIC AGENT」、2012年6月25日出願の国特許出願第13/531,623号、表題「TISSUE STAPLER HAVING A THICKNESS COMPENSATOR INCORPORATING AN OXYGEN GENERATING AGENT」米、2012年6月25日出願の米国特許出願第13/531,627号、表題「TISSUE STAPLER HAVING A THICKNESS COMPENSATOR INCORPORATING AN ANTI−MICROBIAL AGENT」、及び2012年6月25日出願の米国特許出願第13/531,630号、表題「TISSUE STAPLER HAVING A THICKNESS COMPENSATOR INCORPORATING AN ANTI−INFLAMMATORY AGENT」の開示全体も、参照によって本明細書に組み込まれる。
例示する実施形態において、ステープルカートリッジ5320は、米国特許出願第14/318,991号に詳細に説明されている様々な方法及び配置でそれぞれのステープル空洞5332に隣接するデッキ5330から上方に延在する突出部5336を含む。他の実施形態において、ステープルカートリッジは、このような突出部を有しない。例示する実施形態において、バットレス部材5500は、突出部5336に対応する孔5502を内部に含む。例えば、図61及び62を参照されたい。しかしながら、それらの図でわかるように、孔5502は、バットレス材料が空洞内で支持されたステープルのクラウンの少なくとも各部分に対応する領域に跨るように、突出部5336に適応するにすぎない。ステープルクラウン部に対応するバットレス材料のそれらの部分は、図61及び62において5504と全体的に識別される。
バットレス部材5500は、バットレス部材5500が外科用器具の起動前に張力下に保持され、その後、外科用器具の作動される、つまり、「発射される」ときにカートリッジ本体5322から解放されるように、バットレス部材5500をカートリッジ本体5322に解放可能に固着するための手段を含む。例えば、図58でわかるように、バットレス部材5500は、少なくとも1つの遠位保持機構5506を内部に有する遠位端5503を含む。例示する配置において、2つの遠位孔5506は、遠位端5503に設けられ、カートリッジ本体5322の遠位端5326から突出する対応する保持部材5338を受容するように構成される。図59及び60に示すように、保持部材5338は、バットレス部材5500の遠位端をカートリッジ5320の遠位端部分5326に解放可能に保持するために、バットレス部材5500の遠位端部分5503の遠位孔5506内に受容されるように構成される。他の形態の解放可能な保持部材(形状、数、サイズ、構成)及び配置がまた、張力が近位及び/又は遠位方向にバットレス部材5500に加えられるときにバットレス部材5500をステープルカートリッジ5320に解放可能に保持するために用いられ得る。
図63〜65を参照すると、バットレス部材5500は、その上に近位保持機構5511を有する近位端部分5510を含む。例示する実施形態において、近位保持機構5511は、そこから近位に突出する少なくとも1つの保持タブ5512を備える。保持タブ5512は、孔5506がカートリッジ本体5322に保持部材5338上方に挿入され、バットレス部材5500がカートリッジデッキ5330に受容されたとき、保持タブ5512がカートリッジ本体5322内の細長いスロット5334と整列されるように位置する。図64を参照されたい。保持タブ5512は、ステープルスレッド5350がカートリッジ5320内の近位開始位置にあるときに、ステープルスレッド5350によりカートリッジ本体の近位端上方に折り重ねられて細長いスロット5334内に保持される。ステープルスレッド5350は、米国特許第14/318,991号に開示される形式及び構造であり得、ステープルスレッド5350は、スレッド5350を安定化し、ステープルスレッド5350の揺動又は回転を防止し及び/又は妨げるために遠位に延在する安定化部材5352を含む。図65でわかるように、保持タブ5512は、安定化部材5352及び/又はステープルスレッド5350の他の部分により細長いスロット5534内に保持される。このような配置は、バットレス部材5500をステープルデッキ5330に張力下に保持する役目をする。換言すると、バットレス部材5500は保持部材5338とステープルカートリッジ5320の近位端5328との間で伸張され得る。臨床医が発射プロセスを開始するために外科用器具を作動させたとき、発射部材5410は、遠位方向「DD」に遠位に前進される。発射部材5410は、ステープルスレッド5350と連動し、米国特許出願第14/318,991号に論じられているように、発射部材5410は、ステープルスレッド5350をステープルカートリッジ5320を介して遠位に移動させ、ステープルドライバ5340を上方へ駆動し、その上に支持されたステープル5342は、駆動されて、アンビル5360の下側5366との接触が形成され、アンビル5360とステープルカートリッジ5320との間にクランプされた組織が、切断部材5410により切断されるようになっている。一旦ステープルスレッド5350が移動して保持タブ5512との係合から脱すると、保持タブ5512は、解放され、バットレス材料5500をステープル留めされた組織とともにステープルカートリッジ5320から解放することができる。このような配置は、発射プロセスの開始時にバットレス材料5500の張力を解放する役目をする。更に、このようなバットレス配置では、更なる解放部品又は構成は不要である。
既存のステープル留め技術は、治癒プロセス中に伸張を受ける組織での使用に特に適しているというものではない。例えば、胸郭実質ステープル留めにおいて、ステープル線は、畳み込まれた構成で肺に発射される。手技が完了した後、肺は膨らみ、これにより、結果として、肺の表面積の倍加を生じることが多い。既存のステープル留め技術は、一般的に、肺組織と同程度に伸張する能力を有していない。これにより、結果として、ステープル線の直近での劇的な歪み勾配を生じ得、これにより、ステープル線内で、特に、切り口から最も遠いステープルの列内で高い応力が発生する可能性がある。したがって、ステープル線が、気漏れの潜在源を排除又は少なくとも低減するために歪み勾配及び関連の応力を取り除くために伸張し及び/又は長さが増大することを可能にする技術に対する必要性が存在する、
補助剤薄膜/バットレス材料は、ステープル先端部の周りの封止により止血及び肺血流停止(pneumostasis)を向上させると示されていた。多くの用途において、バットレス材料が、軟組織を硬化及び/又は補強するために用いられている。しかしながら、既存のバットレス材料は、弾性ステープル線の適応性を妨げないように十分に弾性でない場合がある。図66〜68は、このような問題に対処し得るバットレス材料6100の一形態を例示する。それらの図でわかるように、バットレス材料6100は、外科用ステープルカートリッジ6000のデッキ6004に作動可能に受容されるようにサイズ決定されるバットレス本体6102を含む。例示する実施例において、外科用ステープルカートリッジ6000は、デッキ6004を画定するカートリッジ本体6002を含む。カートリッジ本体6002は、それを通して組織切断部材(図示せず)を受容するように構成される中央に配置された細長いスロット6006を含む。複数のステープルポケット、つまりステープル空洞が、細長いスロット6006のそれぞれの側にデッキ6004内に設けられる。図示するように、第1の列6010の第1の空洞6012のが、細長いスロット6006のそれぞれの側に設けられる。それぞれの第1の列6010内の第1の空洞6012は、互いに平行である。第1の空洞6012のそれぞれは、細長いスロット6006に対して角度を付けて配置され、それに隣接している。例示するカートリッジ本体6002は、第1のステープル空洞6012に対して角度を付けて配置される第2のステープル空洞6022の2つの列6020を更に含む。第3のステープル空洞6032の2つの列6030がまた、図示するようにカートリッジ本体6002内に設けられている。少なくとも1つの形態において、第3のステープル空洞6032は、対応する第1のステープル空洞6012と平行である。しかしながら、他のステープル又は締結具空洞配置を用いることができる。更に、ステープルカートリッジ本体6002は、そこから横方向に突出する横方向の出っ張り6008を有し得る。図66でもわかるように、カートリッジ本体6002の近位端6003は、カートリッジ本体6002の残りの部分よりも狭い。
例示する実施形態において、バットレス本体6102は、4つの縁部6110、6140、6150、6160、及び中央部分6152を含む。縁部6110、6140、6150、6160のうちの少なくとも2つは、様々な縁部ノッチ構成を含む。例示する実施形態において、縁部6110、6160は、縁部ノッチを内部に含む。更に詳しくは、図67でわかるように、第1の複数の第1の縁部ノッチ6114が、第1の縁部6110の第1の部分6112内に形成される。例示する実施形態において、第1の縁部ノッチ6114は、第1の鋭角6115(「ノッチ角度」)にて第1の縁部部分6112から内方に延在し、互いに平行である。図66及び67で更にわかるように、第2の縁部ノッチ6118が、第1の縁部部分6112の第2の部分6116から内方に延在する。1つの配置において、例えば、第2の縁部ノッチ6118は、第2の部分6116から垂直に(「ノッチ角度」)内方に延在する。図66及び67で更にわかるように、第3の縁部ノッチ6122が、第1の縁部部分6110の第3の部分6120から内方に延在する。1つの配置において、例えば、第3の縁部ノッチ6122は、第3の部分6120から垂直に(「ノッチ角度」)内方に延在する。図66及び67で更にわかるように、第4の縁部ノッチ6126が、第1の縁部部分6110の第4の部分6124から内方に延在する。1つの配置において、例えば、第4の縁部ノッチ6126は、第4の部分6124から鋭角にて(「ノッチ角度」)内方に延在する。図66及び67で更にわかるように、第5の縁部ノッチ6130が、第1の縁部部分6110の第5の部分6128から内方に延在する。1つの配置において、例えば、第5の縁部ノッチ6130は、第5の部分6128から鋭角にて(「ノッチ角度」)内方に延在する。
図66及び67を尚も参照すると、一連の一次縁部ノッチ6164が、第2の縁部部分6160の一次部分6162から内方に延在する。例示する配置において、一次縁部ノッチ6164は、一次縁部部分6162から垂直に(「ノッチ角度」)内方に延在する。図66及び67で更にわかるように、二次縁部ノッチ6168が、第2の縁部6160の二次部分6166から内方に延在する。1つの配置において、例えば、二次縁部ノッチ6168は、二次縁部部分6166から鋭角にて(「ノッチ角度」)内方に延在する。図66及び67で更にわかるように、三次縁部ノッチ6172が、第2の縁部6160の次部分6170から内方に延在する。1つの配置において、例えば、次縁部ノッチ6172は、次部分6170から鋭角にて(「ノッチ角度」)内方に延在する。図66及び67で更にわかるように、四次縁部ノッチ6176が、第2の縁部6160の四次部分6174から内方に延在する。1つの配置において、例えば、四次縁部ノッチ6176は、四次部分6174から垂直に(「ノッチ角度」)内方に延在する。図66及び67で更にわかるように、五次縁部ノッチ6180が、第2の縁部部分6160の五次部分6178から内方に延在する。1つの配置において、例えば、五次縁部ノッチ6180は、五次部分6178から垂直に(「ノッチ角度」)内方に延在する。
図66及び67に例示するバットレス材料6100はまた、バットレス6100の全長に沿って5つの異なる幅、Wl、W2、W3、W4、W5を有する。W1は、縁部部分6112、6162に対応する。W2は、縁部部分6116、6166に対応する。W3は、縁部部分6120、6170に対応する。W4は、縁部部分6124、6174に対応する。W5は、縁部部分6128、6178に対応する。他のバットレス材料の実施形態は、外科用ステープル留め器具のステープルカートリッジ及び/又はアンビル上での作動支持を容易にするために一定の幅又は異なる数の幅を有し得る。更に、縁部ノッチの数、形状、サイズ、及び配置は、実施形態によって変動し得る。
図66及び67に示す実施形態において、バットレス材料6100は、複数の切り抜き開口部を内部に含む。それらの図でわかるように、切り抜き部は、平行な列に配置される。特に、列6200内の切り抜き部6204は、それぞれの列6200内の切り抜き部6204が互いに平行になるように、縁部部分に対してある角度を付けて配置されるスリットを備える。切り抜き部6204は、バットレス材料6100を完全に通って延在する場合もあれば、延在しない場合もある。同様に、列内6202の切り抜き部6206は、バットレス材料6100の縁部部分に対して垂直に横方向のスリットを備える。切り抜き部6206は、バットレス材料6100を完全に通って延在する場合もあれば、延在しない場合もある。他の実施形態において、このような切り抜き部の数、形状、サイズ、配向、間隔、深さ、及び場所は、変動し得る。
図68は、1つの切り抜き部の配置を例示し、ステープル空洞の位置6012、6022、及び6032が破線で示されている。その図でわかるように、任意の切り抜き部6204、6206のいかなる部分も、バットレス材料6100が外科用ステープルカートリッジ6000のデッキ6004上で整合して位置決めされるとき、ステープル空洞、6012、6022、6032のいずれか1つの上方に位置決めされない。図69は、類似のバットレス材料配置を例示し、ステープル空洞6012、6022、及び6032が破線で示されている。ステープル/締結具の脚部が最終的に貫通することになるバットレス材料6100’の部分6103も破線で示されている。部分6103は、本明細書で「ステープル貫通ゾーン」とも称される場合がある。その図でわかるように、任意の切り抜き部6208、6209のいかなる部分も、ステープル貫通ゾーン6103上方に位置しない。切り抜き部6208及び6209は、バットレス材料6100’の長手方向の列内に配置される。それぞれの列内の切り抜き部6208は、互いにほぼ平行であり、バットレス材料6100’の縁部に対して鋭角にて配置される。同様に、それぞれの列内の切り抜き部6209は、互いにほぼ平行であり、切り抜き部6209が隣接する列内の切り抜き部6208に垂直であるように配置される。切り抜き部6208は、バットレス材料6100’を完全に通って延在する場合もあれば、延在しない場合もある。図69でもわかるように、切り抜き部6208の1つの列全体が、バットレス材料6100’の更なる可撓性を容易にするために、締結具空洞6032及びバットレス材料6100’縁部の場所間に位置する。他の実施形態の場合と同様に、このような切り抜き部の数、形状、サイズ、配向、間隔、深さ、及び場所は、変動し得る。
図70は、別のバットレス部材の実施形態6100’’を示す。この実施形態において、バットレス材料は、蛇行する縁部を形成する起伏の多い波状曲線を含む複数の縁部ノッチ6300を含む。このような縁部ノッチ/蛇行縁部は、ステープルの回転を可能にすると同時に、伸長中に材料応力を低減する。
図71及び72は、生体吸収性であっても又は、生体吸収性でなくてもよい織布材料から製作される別のバットレス部材6400を例示する。更に、バットレス材料は、本明細書で説明するバットレス材料のいずれかを含得、以下で説明する独自かつ新規な属性を含む。例えば、バットレス部材6400は、ステープルカートリッジ内のステープル/締結具に対して望ましい配向/整合でバットレス部材6400を支持するために、外科用ステープルカートリッジ又はアンビルの対応して成形された部分(例えば、支柱、突出部など)と協働する、それを通る孔又は開口部6402を含み得る。例示する配置において、バットレス部材6400は、バットレス部材6400がカーリッジデッキ上に支持されるとき、外科用ステープルカートリッジにおいて対応する6012、6022、6032締結具空洞との整合のために内部に位置する複数のステープルゾーン6404、6406、6408を含む。ステープルゾーンは、材料に圧縮状態を永久に取らせるために、材料を圧縮して加熱することにより形成され得る。図72でわかるように、圧縮されたステープル領域(全体的に6410と表現)は、バットレス部材6400の隣接した非圧縮部分(全体的に6412と表現)よりも小さい断面厚さを有する。更に、バットレス部材6400は、線形縁部6420、6422、6424及び/又は蛇行縁部6426を有し得る。バットレス部材は、外科用器具の外科用ステープルカートリッジ及び/又はアンビルの形状に一致する形状を有し得る。
前述のバットレス部材の実施形態の全ては、外科用ステープルカートリッジのデッキ上で用いられるか、又は、外科用ステープル留め装置のアンビルと関連して使用され得る。バットレス部材の全ては、外科用ステープルカートリッジ及び/又はアンビルの形状に一致する形状を有し得、まっすぐか若しくは線形の縁部若しくは縁部部分、及び/又は、波状、鋸状、及び/若しくは、蛇行縁部、又は、このような縁部構成の組み合わせを有し得る。バットレス部材は、一定の幅を有し得るか、又は複数の幅を有し得る。バットレス材料を通る切り抜き部は、長手方向の伸長中のバットレス材料を通じた応力が少ないほどバットレスの変形、捻れなどを促進する又は可能にするために余分な材料を除去する。換言すると、切り抜き部は、バットレスが、ステープル自体が移動中であるのと同じように「アコーディオン動作する」ことを可能にする。蛇行縁部又は不規則な縁部は、ステープルの回転を可能にし、同時に、伸長中の材料の応力を低減する。上述したバットレス構成は、伸張性の増大を可能にし、同時に、それでも関連領域を依然として封止する「軟化構造」を備える。更に、上述したバットレス部材は、ステープル捻れを抑制しないだけでなく、ステープル及び補助剤(バットレス)が、伸張されたときに同様に移動することを可能にする。このようなバットレス部材の配置は、ステープル線の最適性能を可能にする様々な機械的挙動の領域を本質的に備えるバットレス部材を含む。
図73〜78は、ステープルカートリッジ6500が複数の突出部を追加的に含む点を除き、上述のステープルカートリッジ6000と構造が類似の別のステープルカートリッジ6500を例示する。例示する実施例において、外科用ステープルカートリッジ6500は、デッキ6504を画定するカートリッジ本体6502を含む。カートリッジ本体6502は、底部トレー6524内に装着され、それを通る組織切断部材(図示せず)を受容するように構成される中央に配置された細長いスロット6506を含む。複数のステープルポケット、つまりステープル空洞が、細長いスロット6506のそれぞれの側にデッキ6504内に設けられる。図示するように、第1の列6510の第1の空洞6512が、細長いスロット6506のそれぞれの側に設けられる。それぞれの第1の列6510内の第1の空洞6512は、互いに平行である。第1の空洞6512のそれぞれは、細長いスロット6506に対して角度を付けて配置され、それに隣接している。例示するカートリッジ本体6502は、第1のステープル空洞6512に対して角度を付けて配置される2つの列6520の第2のステープル空洞6522を更に含む。2つの列6530の第3のステープル空洞6532がまた、図示するようにカートリッジ本体内に設けられている。少なくとも1つの形態において、第3のステープル空洞6532は、対応する第1のステープル空洞6512と平行である。カートリッジ本体6502は、2つの長手方向の側面6508を更に有する。
カートリッジ本体6502は、デッキ面6504から延在する複数の突出部6550を更に備えることができる。突出部6550は、アンビル5360とカートリッジ6500との中間に位置決めされた組織に係合し、カートリッジ6500に対する組織の移動を制御するように構成することができる。組織は、様々な実例においてカートリッジ6500に対して移動することができる。少なくとも1つの実例において、組織は、アンビルが開位置と、組織がアンビルとカートリッジ6500との間で圧搾される閉位置との間で移動されるときに、カートリッジ6500に対して流動することができる。このような実例において、組織は、長手方向の側面6508の方に横方向に、遠位端6503の方に遠位に、かつ/又は近位端6505の方に近位に流動し得る。少なくとも1つの他の実例において、組織は、切断部材がアンビルとカートリッジ6500との間で捕捉された組織を通って遠位に前進されるときにカートリッジ6500に対して流動することができる。このような実例において、組織は、横方向に、遠位に、及び/又は近位に流動し得るが、主に、切れ刃の遠位方向の移動のために遠位に流動する。様々な実例において、突出部6550は、ステープルカートリッジに対する組織の流動を制限又は防止するように構成することができる。突出部6550は、ステープル空洞6512、6522、6532の近位端及び/又は遠位端に位置決めすることができる。様々な実例において、それぞれの突出部6550は、対応するステープル空洞6512、6522、及び6532の端部の周りに延在するカフを備えることができる。特定の実例において、それぞれの突出部6550は、対応するステープル空洞6512、6522、及び6532の端部の周りに延在する弓形隆起部を備えることができる。
図76〜78は、突出部6550を含むカートリッジ配置を例示する。図73〜75に示すカートリッジ配置は、図76〜78のカートリッジと類似のものであるが、デッキ表面6504に形成される突出部支柱6560の列も含む。図73〜75の配置において、例えば、突出部支柱6560が、ステープル空洞のそれぞれの列内のそれぞれのステープル空洞6512、6522、及び6532間に設けられる。突出部支柱6560は、クランプ及び反射プロセス中の組織の流動を更に制御する役目をする。
主として図73を参照すると、カートリッジ本体6502は、カートリッジ本体6502の遠位先端部とデッキ表面6504との間に延在する傾斜遷移部6570を含む。傾斜遷移部6570は、カートリッジ6500及びアンビルを手術部位内に位置決めするとき、組織に対するカートリッジ6500の移動を容易にする。このような実例において、組織は、傾斜する表面6570上を摺動することができる。他の配置において、傾斜面6570は、R面を備える。例示する配置において、傾斜面6570は、角度の付いた表面を備える。また他の配置において、傾斜面6570は、凹面及び/又は凸面を備える。
カートリッジ本体6502内に画定されたステープル空洞6512、6522、及び6532は、長手方向のスロット6506のそれぞれの側に長手方向の列内に配置される。それぞれの突出部6550は、ステープル空洞6512、6522、及び6532に取り外し可能に格納されたステープル6542の少なくとも一部を支持するように構成することができる。様々な実例において、それぞれの突出部6550は、ステープル空洞6512、6522及び6532の端壁6513、6515をデッキ6504より上に伸長することができる。特定の実例において、図78を全体的に参照すると、ステープル空洞6512、6522、6532内に位置決めされたステープル6542は、基部6543、第1の角度にて基部6543から延在する第1の脚部6545、及び第2の角度にて基部6543から延在する第2の脚部6547を含む。第1の脚部6545は、ステープル空洞6532の第1の端壁6513と接触することができ、第2の脚部6547は、ステープル空洞6512、6522、6532の第2の端壁6515と接触することができる。特定の実例において、ステープル6542の第1の脚部6545と第2の脚部6547との間の距離、つまり、広がりは、ステーブル6542がステープル空洞6512、6522、6532内に位置決めされたとき、脚部6545、6547が端壁6513、6515により内方に付勢されるように、端壁6513、6515間の距離よりも広くてもよい。ステープル6542が未発射又は非持ち上げ位置にてステープル空洞6512、6522、6532内に格納されるとき、ステープル脚部6545、6547の先端部は、突出部6550内に位置決めされ得る。このような実例において、突出部6550は、デッキ6504より上のステープル脚部6545、6547の先端部を支持及び保護することができる。一部の実例において、ステープル脚部6545、6547の先端部は、ステープル6542がその未発射位置にあるときに突出部6550より下方に位置決めされ得、したがって、突出部6550は、ステーブル6542がその未発射位置にあるときにステープル脚部6545、6547の先端部を支持しない場合がある。このようなステープル6542がステープル空洞6512、6522、6532から発射又は持ち上げられるとき、ステープル脚部6545、6547は、次いで、突出部6550と接触して突出部6550により支持され得る。いずれの場合でも、突出部6550は、ステープル6542が展開されるとき、テープル脚部6545、6547が突出部6550ともはや接触しないように、ステープル6542が、ステープル空洞6512、6522、6532から十分に発射及び/又は持ち上げられるまで、ステープル脚部6545、6547を支持し続けることができる。
例えば、バットレス材料など、層は、任意の生体適合性材料から作製され得る。バットレス材料は、天然材料及び/又は合成材料から形成され得る。バットレス材料は、生体吸収性及び/又は非生体吸収性であり得る。天然材料、合成材料、生体吸収性材料、及び非生体吸収性材料のいずれの組み合わせもバットレス材料を形成するために使用され得ることを理解されたい。バットレス材料が作製され得る材料の一部の非限定的な例としては、例えば、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(ヒドロキシ酪酸塩)、ポリ(リン酸アジン)、ポリエステル、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルアミド、ポリヒドロキシエチルメチルアクリレート、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリアセテート、ポリカプロラクトン、ポリプロピレン、脂肪族ポリエステル、グリセロール、ポリ(アミノ酸)、コポリ(エーテルエステル)、ポリアルキレンオキサラート、ポリアミド、ポリ(イミノ炭酸塩)、ポリアルキレンオキサラート、ポリオキサエステル、ポリオルトエステル、ポリホスファゼン及びコポリマー、ブロックコポリマー、ホモポリマー、そのブレンド及び/又は組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
天然生物重合体が、バットレス材料を形成する際に使用され得る。好適な天然生物重合体としては、例えば、コラーゲン、ゼラチン、フィブリン、フィブリノーゲン、エラスチン、ケラチン、アルブミン、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース、酸化セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、キチン(chitan)、キトサン、及び/又はそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。天然生物重合体は、バットレス材料を生成するために本明細書で説明する他の高分子材料のいずれかと組み合わされ得る。ヒト及び/又は動物由来のコラーゲン、例えば、I型ブタ又はウシコラーゲン、I型ヒトコラーゲン又はIII型ヒトコラーゲンが、バットレス材料を形成するために使用され得る。バットレス材料は、変性コラーゲン、つまり、例えば、主に100kDaに近い分子量の非水和鎖からなる、加熱又は他のいずれかの方法により螺旋構造を少なくとも部分的に失ったコラーゲンから作製され得る。「変性コラーゲン」という用語は、螺旋構造を失ったコラーゲンを意味する。本明細書で説明するような多孔質層に使用されるコラーゲンは、天然コラーゲン、又は、特に、例えば、ペプシン消化を通じて、及び/又は先に定義したような中程度の加熱後に得られるような、アテロコラーゲンであり得る。コラーゲンは、酸化、メチル化、サクシニル化、エチル化及び/又は他のいずれかの既知のプロセスにより前もって化学的に改質済みのものであり得る。
バットレス材料が繊維性である場合、繊維は、編み若しくは織りに好適なフィラメント若しくは糸であり得るか、又は、不織布材料を作製するのに使用されることが多いものなど、ステープル繊維であり得る。繊維は、任意の生体適合性材料から作製され得る。繊維は、天然材料又は合成材料から作製され得る。繊維が形成される材料は、生体吸収性又は非生体吸収性であり得る。天然材料、合成、生体吸収性材料、及び非生体吸収性材料のいずれの組み合わせも、繊維を形成するために使用され得ることを理解されたい。繊維が作成され得る材料の一部の非限定的な例としては、例えば、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(ヒドロキシ酪酸塩)、ポリ(リン酸アジン)、ポリエステル、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルアミド、ポリヒドロキシエチルメチルアクリレート、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリアセテート、ポリカプロラクトン、ポリプロピレン、脂肪族ポリエステル、グリセロール、ポリ(アミノ酸)、コポリ(エーテルエステル)、ポリアルキレンオキサラート、ポリアミド、ポリ(イミノ炭酸塩)、ポリアルキレンオキサラート、ポリオキサエステル、ポリオルトエステル、ポリホスファゼン及びコポリマー、ブロックコポリマー、ホモポリマー、それらのブレンド及び/又は組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。バットレス材料が繊維性である場合、バットレス材料は、例えば、編み、織り、不織布技術などを含むがこれらに限定されない、繊維構造の形成に好適な任意の方法を使用して形成され得る。バットレス材料が発泡体である場合、多孔質層は、例えば、組成物の凍結乾燥又は冷凍乾燥を含むがこれらに限定されない、発泡体又は海綿体の形成に好適な任意の方法を使用して形成され得る。
バットレス材料は、鬱血の特性を有し得る。バットレス材料に出血又は大出血を止めることを手助けする能力を与える際に使用され得る材料の例示的な例としては、例えば、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(ヒドロキシ酪酸塩)、ポリ(カプロラクトン)、ポリ(ジオキサノン)、ポリアルキレンオキシド、コポリ(エーテルエステル)、コラーゲン、ゼラチン、トロンビン、フィブリン、フィブリノーゲン、フィブロネクチン、エラスチン、アルブミン、ヘモグロビン、オボアルブミン、多糖類、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、ヒドロキシエチル澱粉、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース、酸化セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、キチン(chitan)、キトサン、アガロース、マルトース、マルトデキストリン、アルギナート、凝固因子、メタクリル酸エステル、ポリウレタン、シアノアクリル酸、血小板アゴニスト、血管収縮剤、ミョウバン、カルシウム、RGDペプチド、タンパク質、硫酸プロタミン、イプシロンアミノカプロン酸、硫酸第二鉄、塩基性硫酸第二鉄、塩化第二鉄、亜鉛、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、過マンガン酸塩、タンニン、骨ろう、ポリエチレングリコール、フカン、及び/又はそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。天然生物重合体、及び特にタンパク質の使用は、鬱血の特性を有するバットレス材料を形成する際に有用であり得る。例えば、好適な天然生物重合体としては、コラーゲン、ゼラチン、フィブリン、フィブリノーゲン、エラスチン、ケラチン、アルブミン、及び/又はそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。天然生物重合体は、バットレスの多孔質層を生成するために任意の他の止血薬と組み合わされ得る。2013年7月30日に発行された米国特許第8,496,683号、表題「BUTTRESS AND SURGICAL STAPLING APPARATUS」の開示全体は、参照によって本明細書に組み込まれる。
以下のすべての開示内容が参照によって本明細書に組み込まれる。
1995年4月4日に発行された米国特許第5,403,312号、表題「ELECTROSURGICAL HEMOSTATIC DEVICE」、
2006年2月21日に発行された米国特許第7,000,818号、表題「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT HAVING SEPARATE DISTINCT CLOSING AND FIRING SYSTEMS」、
2008年9月9日に発行された米国特許第7,422,139号、表題「MOTOR−DRIVEN SURGICAL CUTTING AND FASTENING INSTRUMENT WITH TACTILE POSITION FEEDBACK」、
2008年12月16日に発行された米国特許第7,464,849号、表題「ELECTRO−MECHANICAL SURGICAL INSTRUMENT WITH CLOSURE SYSTEM AND ANVIL ALIGNMENT COMPONENTS」、
2010年3月2日に発行された米国特許第7,670,334号、表題「SURGICAL INSTRUMENT HAVING AN ARTICULATING END EFFECTOR」、
2010年7月13日に発行された米国特許第7,753,245号、表題「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS」、
2013年3月12日に発行された米国特許第8,393,514号、表題「SELECTIVELY ORIENTABLE IMPLANTABLE FASTENER CARTRIDGE」、
米国特許出願第11/343,803号、表題「SURGICAL INSTRUMENT HAVING RECORDING CAPABILITIES」、現在は米国特許第7,845,537号、
2008年2月14日に出願された米国特許出願第12/031573号、表題「SURGICAL CUTTING AND FASTENING INSTRUMENT HAVING RF ELECTRODES」、
2008年2月15日に出願され、現在は米国特許第7,980,443号である米国特許出願第12/031,873号、表題「END EFFECTORS FOR A SURGICAL CUTTING AND STAPLING INSTRUMENT」、
現在は米国特許第8,210,411号である米国特許出願第12/235,782号、表題「MOTOR−DRIVEN SURGICAL CUTTING INSTRUMENT」、
現在は米国特許第8,608,045号である米国特許出願第12/249,117号、表題「POWERED SURGICAL CUTTING AND STAPLING APPARATUS WITH MANUALLY RETRACTABLE FIRING SYSTEM」、
2009年12月24日に出願された米国特許出願第12/647,100号、表題「MOTOR−DRIVEN SURGICAL CUTTING INSTRUMENT WITH ELECTRIC ACTUATOR DIRECTIONAL CONTROL ASSEMBLY」、現在は米国特許第8,220,688号、
2012年9月29日に出願され、現在は米国特許第8,733,613号である米国特許出願第12/893,461号、表題「STAPLE CARTRIDGE」、
2011年2月28日に出願された、現在は米国特許第8,561,870号である米国特許出願第13/036,647号、表題「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT」、
現在は米国特許出願公開第2012/0298719号である米国特許出願第13/118,241号、表題「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS WITH ROTATABLE STAPLE DEPLOYMENT ARRANGEMENTS」、
2012年6月15日に出願された、米国特許出願第13/524,049号、表題「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A FIRING DRIVE」、現在は米国特許出願公開第2013/0334278号、
2013年3月13日に出願された米国特許出願第13/800,025号、表題「STAPLE CARTRIDGE TISSUE THICKNESS SENSOR SYSTEM」、
2013年3月13日に出願された米国特許出願第13/800,067号、表題「STAPLE CARTRIDGE TISSUE THICKNESS SENSOR SYSTEM」、
2006年1月31日に出願された米国特許出願公開第2007/0175955号、表題「SURGICAL CUTTING AND FASTENING INSTRUMENT WITH CLOSURE TRIGGER LOCKING MECHANISM」、
2010年4月22日に出願され、現在は米国特許第8,308,040号である米国特許出願公開第2010/0264194号、表題「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT WITH AN ARTICULATABLE END EFFECTOR」。
特定の開示された実施形態と結びつけて装置の様々な実施形態について本明細書で説明したが、それらの実施形態に対して多くの修正及び変更が実施可能である。また、材料が特定の構成要素に関して開示されているが、他の材料が使用されてもよい。更に、様々な実施形態により、所定の機能又は複数の機能を実行するために、単一の構成要素を複数の構成要素によって置き換えてもよく、また複数の構成要素を単一の構成要素によって置き換えてもよい。以上の説明及び以下の特許請求の範囲は、そのような修正及び変形をすべて包含することが意図される。
本明細書に開示される装置は、1回の使用後に廃棄されるように設計されてもよいし、又は複数回使用されるように設計されてもよい。しかしながら、いずれの場合も、本装置は、少なくとも1回の使用後に再使用のために再調整することができる。再調整には、装置の分解工程、それに続く特定の部品の洗浄工程又は交換工程、及びその後の再組み立て工程の任意の組み合わせを含むことができる。特に、装置は分解可能であり、装置の任意の数の特定の部品又は部分を、任意の組み合わせで選択的に交換又は取り除くことができる。特定の部分が洗浄及び/又は交換されると、装置を後の使用のために、再調整施設で、又は外科処置の直前に外科チームによるいずれかによって再組み立てすることができる。当業者であれば、装置の再調整が、分解、洗浄/交換、及び再組立のための様々な技術を利用できることを理解するであろう。かかる技術の使用、及び結果として得られる再調整された装置は、全て本発明の範囲内にある。
好ましくは、本明細書に記載する発明は、手術の前に処理されるであろう。最初に、新しい又は使用済みの器具を入手し、必要であれば洗浄する。次いで器具を滅菌することができる。1つの滅菌技術では、器具は、プラスチックバッグ又はTYVEKバッグなど、閉鎖され封止された容器に入れられる。次に、容器及び器具は、γ線、X線、及び高エネルギー電子など、容器を透過することができる放射線照射野に入れられる。放射線は、器具上又は容器内の細菌を死滅させる。次に、滅菌された器具を滅菌容器に格納することができる。封止された容器は、医療設備において開封されるまで器具を滅菌状態に保つ。
代表的な設計を有するものとして本発明について記載してきたが、本発明は、本開示の趣旨及び範囲内で更に修正されてもよい。したがって、本出願は、その一般的原理を使用する本発明のあらゆる変形、使用、又は適合を包含するものとする。更に、本出願は、本開示からのかかる逸脱を、本発明が関連する分野において知られている又は慣例になってきたものとして包含するものとする。
全体又は部分的に、参照によって本明細書に組み込まれるとされるいずれの特許、刊行物又は他の開示物も、援用される内容が既存の定義、記載、又は本開示に記載されている他の開示物と矛盾しない範囲でのみ本明細書に組み込まれるものとする。それ自体、また必要な範囲で、本明細書に明瞭に記載される開示内容は、参照によって本明細書に組み込まれるあらゆる矛盾する記載に優先するものとする。参照によって本明細書に組み込まれるものとするが、既存の定義、記載、又は本明細書に記載される他の開示文献と矛盾する任意の文献、又はそれらの部分は、援用文献と既存の開示内容との間に矛盾が生じない範囲においてのみ組み込まれるものとする。
〔実施の態様〕
(1) ステープルカートリッジであって、
カートリッジ本体と、
前記カートリッジ本体内に取り外し可能に位置決めされた複数のステープルと、
前記カートリッジ本体に対して移動可能に位置決めされたドライバであって、複数のトラフを含み、前記トラフのそれぞれは、
第1の端部と、
第2の端部と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在するトラフ軸線と、を含む、ドライバと、
前記カートリッジ本体を少なくとも部分的に通る発射経路に沿って移動するように構成されたスレッドであって、前記発射経路は、前記トラフ軸線の少なくとも1つを横断する、スレッドと、を備える、ステープルカートリッジ。
(2) 前記トラフのそれぞれは、前記ステープルの1つと整列されている、実施態様1に記載のステープルカートリッジ。
(3) 前記トラフ軸線の少なくとも1つは、前記発射経路に実質的に平行である、実施態様1に記載のステープルカートリッジ。
(4) 前記複数のトラフは、
第1のトラフと、
第2のトラフであって、前記第1のトラフの前記トラフ軸線は、前記第2のトラフの前記トラフ軸線を横切る、第2のトラフと、を含む、実施態様1に記載のステープルカートリッジ。
(5) 前記ドライバは、
第1の高さを有する第1の段であって、前記第1のトラフは、前記第1の段内に画定されている、第1の段と、
第2の高さを有する第2の段であって、前記第2の高さは、前記第1の高さと異なり、前記第2のトラフは、前記第2の段内に画定されている、第2の段と、を更に含む、実施態様4に記載のステープルカートリッジ。
(6) 前記ドライバは、前記第1の段及び前記第2の段を接続するフランジを更に含む、実施態様5に記載のステープルカートリッジ。
(7) 前記複数のトラフは、第3のトラフを更に含み、前記第3のトラフの前記トラフ軸線は、前記第1のトラフの前記トラフ軸線に実質的に平行である、実施態様4に記載のステープルカートリッジ。
(8) 前記第1のトラフの前記トラフ軸線は、前記第2のトラフの前記トラフ軸線に実質的に垂直である、実施態様4に記載のステープルカートリッジ。
(9) ステープルカートリッジであって、
デッキを含むカートリッジ本体であって、長手方向のスロットが、前記カートリッジ本体を少なくとも部分的に通って画定され、複数のステープル空洞が、前記カートリッジ本体内に画定され、前記複数のステープル空洞は、
前記長手方向のスロットの第1の側の前記デッキ内の第1の開口部を含む第1のステープル空洞と、
前記長手方向のスロットの前記第1の側の前記デッキ内の第2の開口部を含む第2のステープル空洞と、を含む、カートリッジ本体と、
複数のステープルであって、
前記第1のステープル空洞内に取り外し可能に位置決めされた第1のステープルであって、第1の基部を含む、第1のステープルと、
前記第2のステープル空洞内に取り外し可能に位置決めされた第2のステープルであって、第2の基部を含む、第2のステープルと、を含む、複数のステープルと、
前記カートリッジ本体に対して移動可能に位置決めされたドライバであって、
第1のトラフであって、前記第1の基部は、前記第1のトラフと整列されている、第1のトラフと、
第2のトラフであって、前記第2の基部は、前記第2のトラフと整列され、前記第2のトラフは、前記第1のトラフに対して角度配向されている、第2のトラフと、を含む、ドライバと、を備える、ステープルカートリッジ。
(10) それぞれの開口部は、
第1の端部と、
第2の端部と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在する軸線であって、前記第2の開口部の前記軸線は、前記第1の開口部の前記軸線を横切る、軸線と、を更に含む、実施態様9に記載のステープルカートリッジ。
(11) 前記ドライバは、単体成形品を含む、実施態様9に記載のステープルカートリッジ。
(12) 前記第2のトラフは、前記第1のトラフに実質的に垂直である、実施態様9に記載のステープルカートリッジ。
(13) 前記ドライバは、
第1の高さを有する第1の段であって、前記第1のトラフは、前記第1の段内に画定されている、第1の段と、
第2の高さを有する第2の段であって、前記第2のトラフは、前記第2の段内に画定され、前記第2の高さは、前記第1の高さと異なっている、第2の段と、
前記第1の段及び前記第2の段を接続するフランジと、を更に含む、実施態様9に記載のステープルカートリッジ。
(14) スレッドを更に備え、前記スレッドは、駆動軸線に沿って移動するように構成された駆動面を含み、前記ドライバは、質量中心を更に含み、前記駆動軸線は、前記質量中心を通って延在する、実施態様9に記載のステープルカートリッジ。
(15) 前記ドライバは、質量中心を更に含み、前記ステープルカートリッジは、スレッドを更に備え、前記スレッドは、
第1の駆動軸線に沿って移動するように構成された第1の駆動面と、
第2の駆動軸線に沿って移動するように構成された第2の駆動面であって、前記第2の駆動軸線は、前記第1の駆動軸線に実質的に平行であり、前記第1の駆動軸線及び前記第2の駆動軸線は、前記質量中心から等距離である、第2の駆動面と、を含む、実施態様9に記載のステープルカートリッジ。
(16) 前記第1の駆動面及び前記第2の駆動面は、長手方向に千鳥配置されている、実施態様15に記載のステープルカートリッジ。
(17) 前記複数のステープル空洞は、前記長手方向のスロットの前記第1の側の第3の開口部を含む第3のステープル空洞を更に含み、前記複数のステープルは、前記第3のステープル空洞内に取り外し可能に位置決めされた第3のステープルを更に含み、前記第3のステープルは、第3の基部を含み、
前記ドライバは、第3のトラフを更に含み、前記第3の基部は、前記第3のトラフと整列され、前記第3のトラフは、前記第1のトラフに対して角度配向されている、実施態様9に記載のステープルカートリッジ。
(18) 前記第3のトラフは、前記第2のトラフに実質的に平行である、実施態様17に記載のステープルカートリッジ。
(19) 第3のトラフを含む分離されたドライバを更に備え、前記複数のステープルは、第3の基部を含む第3のステープルを更に含み、前記第3の基部は、前記第3のトラフと整列され、前記第3のトラフは、前記第1のトラフに対して角度配向されている、実施態様9に記載のステープルカートリッジ。
(20) 前記分離されたドライバは、第4のトラフを更に含み、前記第4のトラフは、前記第1のトラフに実質的に平行である、実施態様19に記載のステープルカートリッジ。
(21) 前記ドライバは、第1の質量中心を更に含み、前記分離されたドライバは、第2の質量中心を更に含み、前記ステープルカートリッジは、スレッドを更に備え、前記スレッドは、
第1の駆動軸線に沿って移動するように構成された第1の駆動面であって、前記第1の駆動軸線は、前記第1の質量中心を通って延在する、第1の駆動面と、
第2の駆動軸線に沿って移動するように構成された第2の駆動面であって、前記第2の駆動軸線は、前記第1の駆動軸線に実質的に平行であり、前記第2の駆動軸線は、前記第2の質量中心を通って延在する、第2の駆動面と、を含む、実施態様19に記載のステープルカートリッジ。
(22) 前記第1の駆動面及び前記第2の駆動面は、長手方向に偏倚している、実施態様21に記載のステープルカートリッジ。
(23) ステープルカートリッジであって、
デッキを含むカートリッジ本体であって、長手方向のスロットが、前記カートリッジ本体を少なくとも部分的に通って画定され、複数のステープル空洞が、前記カートリッジ本体内に画定され、前記複数のステープル空洞は、前記長手方向のスロットの第1の側の前記デッキ内の開口部を含むステープル空洞を含み、前記開口部は、前記長手方向のスロットに対して角度配向されている、カートリッジ本体と、
前記ステープル空洞内に取り外し可能に位置決めされ、スレッド係合面を含むステープルであって、前記カートリッジ本体に対して未発射位置から発射後の位置に移動するように構成されている、ステープルと、
ステープル係合面を含むスレッドであって、前記カートリッジ本体を少なくとも部分的に通る前記長手方向のスロットに沿って移動するように構成され、前記ステープル係合面は、前記ステープルを前記未発射位置から前記発射後の位置に移動させるために前記スレッド係合面に直接係合するように構成されている、スレッドと、を備える、ステープルカートリッジ。
(24) 前記ステープル係合面は、第1のステープル係合面を含み、前記スレッド係合面は、第1のスレッド係合面を含み、前記ステープルは、第2のスレッド係合面を更に含み、前記スレッドは、第2のステープル係合面を更に含み、前記第2のステープル係合面は、前記第2のスレッド係合面に係合するように構成されている、実施態様23に記載のステープルカートリッジ。
(25) 前記第2のステープル係合面は、前記第1のステープル係合面から長手方向に偏倚している、実施態様24に記載のステープルカートリッジ。
(26) 前記ステープルは、質量中心を更に含み、前記第1のスレッド係合面及び前記第2のスレッド係合面は、前記質量中心から等距離である、実施態様25に記載のステープルカートリッジ。
(27) 前記ステープルは、基部を更に含み、ノッチが、前記基部内に画定され、前記スレッド係合面は、前記ノッチに沿って延在する、実施態様23に記載のステープルカートリッジ。
(28) 前記ステープル空洞は、第1のステープル空洞を含み、前記開口部は、第1の開口部を含み、
前記複数のステープル空洞は、前記長手方向のスロットの前記第1の側の前記デッキ内の第2の開口部を含む第2のステープル空洞を更に含み、前記第2の開口部は、前記第1の開口部に対して角度配向されている、実施態様23に記載のステープルカートリッジ。
(29) 前記ステープルは、第1のステープルを含み、前記第1のステープルは、
第1の脚部と、
第1の長さを有する第1の基部と、を含み、
前記ステープルカートリッジは、前記第2のステープル空洞内に取り外し可能に位置決めされた第2のステープルを更に備え、前記第2のステープルは、
第2の脚部と、
第2の長さを有する第2の基部であって、前記第2の長さは、前記第1の長さと異なっている、第2の基部と、を含む、実施態様28に記載のステープルカートリッジ。
(30) 前記ステープルは、第1のステープルを含み、前記ステープル係合面は、第1のステープル係合面を含み、
前記複数のステープル空洞は、第2のステープル空洞を更に含み、
前記ステープルカートリッジは、前記第2のステープル空洞内に取り外し可能に位置決めされた第2のステープルを更に備え、前記第2のステープルは、前記カートリッジ本体に対して未発射位置から発射後の位置に移動するように構成され、前記第2のステープルは、第2のスレッド係合面を含み、
前記スレッドは、前記第2のステープルを前記未発射位置から前記発射後の位置に移動させるために前記第2のスレッド係合面に係合するように構成された第2のステープル係合面を更に含み、前記第2のステープル係合面は、前記第1のステープル係合面から横方向に偏倚されている、実施態様23に記載のステープルカートリッジ。

Claims (30)

  1. ステープルカートリッジであって、
    カートリッジ本体と、
    前記カートリッジ本体内に取り外し可能に位置決めされた複数のステープルと、
    前記カートリッジ本体に対して移動可能に位置決めされたドライバであって、複数のトラフを含み、前記トラフのそれぞれは、
    第1の端部と、
    第2の端部と、
    前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在するトラフ軸線と、を含む、ドライバと、
    前記カートリッジ本体を少なくとも部分的に通る発射経路に沿って移動するように構成されたスレッドであって、前記発射経路は、前記トラフ軸線の少なくとも1つを横断する、スレッドと、を備える、ステープルカートリッジ。
  2. 前記トラフのそれぞれは、前記ステープルの1つと整列されている、請求項1に記載のステープルカートリッジ。
  3. 前記トラフ軸線の少なくとも1つは、前記発射経路に実質的に平行である、請求項1に記載のステープルカートリッジ。
  4. 前記複数のトラフは、
    第1のトラフと、
    第2のトラフであって、前記第1のトラフの前記トラフ軸線は、前記第2のトラフの前記トラフ軸線を横切る、第2のトラフと、を含む、請求項1に記載のステープルカートリッジ。
  5. 前記ドライバは、
    第1の高さを有する第1の段であって、前記第1のトラフは、前記第1の段内に画定されている、第1の段と、
    第2の高さを有する第2の段であって、前記第2の高さは、前記第1の高さと異なり、前記第2のトラフは、前記第2の段内に画定されている、第2の段と、を更に含む、請求項4に記載のステープルカートリッジ。
  6. 前記ドライバは、前記第1の段及び前記第2の段を接続するフランジを更に含む、請求項5に記載のステープルカートリッジ。
  7. 前記複数のトラフは、第3のトラフを更に含み、前記第3のトラフの前記トラフ軸線は、前記第1のトラフの前記トラフ軸線に実質的に平行である、請求項4に記載のステープルカートリッジ。
  8. 前記第1のトラフの前記トラフ軸線は、前記第2のトラフの前記トラフ軸線に実質的に垂直である、請求項4に記載のステープルカートリッジ。
  9. ステープルカートリッジであって、
    デッキを含むカートリッジ本体であって、長手方向のスロットが、前記カートリッジ本体を少なくとも部分的に通って画定され、複数のステープル空洞が、前記カートリッジ本体内に画定され、前記複数のステープル空洞は、
    前記長手方向のスロットの第1の側の前記デッキ内の第1の開口部を含む第1のステープル空洞と、
    前記長手方向のスロットの前記第1の側の前記デッキ内の第2の開口部を含む第2のステープル空洞と、を含む、カートリッジ本体と、
    複数のステープルであって、
    前記第1のステープル空洞内に取り外し可能に位置決めされた第1のステープルであって、第1の基部を含む、第1のステープルと、
    前記第2のステープル空洞内に取り外し可能に位置決めされた第2のステープルであって、第2の基部を含む、第2のステープルと、を含む、複数のステープルと、
    前記カートリッジ本体に対して移動可能に位置決めされたドライバであって、
    第1のトラフであって、前記第1の基部は、前記第1のトラフと整列されている、第1のトラフと、
    第2のトラフであって、前記第2の基部は、前記第2のトラフと整列され、前記第2のトラフは、前記第1のトラフに対して角度配向されている、第2のトラフと、を含む、ドライバと、を備える、ステープルカートリッジ。
  10. それぞれの開口部は、
    第1の端部と、
    第2の端部と、
    前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在する軸線であって、前記第2の開口部の前記軸線は、前記第1の開口部の前記軸線を横切る、軸線と、を更に含む、請求項9に記載のステープルカートリッジ。
  11. 前記ドライバは、単体成形品を含む、請求項9に記載のステープルカートリッジ。
  12. 前記第2のトラフは、前記第1のトラフに実質的に垂直である、請求項9に記載のステープルカートリッジ。
  13. 前記ドライバは、
    第1の高さを有する第1の段であって、前記第1のトラフは、前記第1の段内に画定されている、第1の段と、
    第2の高さを有する第2の段であって、前記第2のトラフは、前記第2の段内に画定され、前記第2の高さは、前記第1の高さと異なっている、第2の段と、
    前記第1の段及び前記第2の段を接続するフランジと、を更に含む、請求項9に記載のステープルカートリッジ。
  14. スレッドを更に備え、前記スレッドは、駆動軸線に沿って移動するように構成された駆動面を含み、前記ドライバは、質量中心を更に含み、前記駆動軸線は、前記質量中心を通って延在する、請求項9に記載のステープルカートリッジ。
  15. 前記ドライバは、質量中心を更に含み、前記ステープルカートリッジは、スレッドを更に備え、前記スレッドは、
    第1の駆動軸線に沿って移動するように構成された第1の駆動面と、
    第2の駆動軸線に沿って移動するように構成された第2の駆動面であって、前記第2の駆動軸線は、前記第1の駆動軸線に実質的に平行であり、前記第1の駆動軸線及び前記第2の駆動軸線は、前記質量中心から等距離である、第2の駆動面と、を含む、請求項9に記載のステープルカートリッジ。
  16. 前記第1の駆動面及び前記第2の駆動面は、長手方向に千鳥配置されている、請求項15に記載のステープルカートリッジ。
  17. 前記複数のステープル空洞は、前記長手方向のスロットの前記第1の側の第3の開口部を含む第3のステープル空洞を更に含み、前記複数のステープルは、前記第3のステープル空洞内に取り外し可能に位置決めされた第3のステープルを更に含み、前記第3のステープルは、第3の基部を含み、
    前記ドライバは、第3のトラフを更に含み、前記第3の基部は、前記第3のトラフと整列され、前記第3のトラフは、前記第1のトラフに対して角度配向されている、請求項9に記載のステープルカートリッジ。
  18. 前記第3のトラフは、前記第2のトラフに実質的に平行である、請求項17に記載のステープルカートリッジ。
  19. 第3のトラフを含む分離されたドライバを更に備え、前記複数のステープルは、第3の基部を含む第3のステープルを更に含み、前記第3の基部は、前記第3のトラフと整列され、前記第3のトラフは、前記第1のトラフに対して角度配向されている、請求項9に記載のステープルカートリッジ。
  20. 前記分離されたドライバは、第4のトラフを更に含み、前記第4のトラフは、前記第1のトラフに実質的に平行である、請求項19に記載のステープルカートリッジ。
  21. 前記ドライバは、第1の質量中心を更に含み、前記分離されたドライバは、第2の質量中心を更に含み、前記ステープルカートリッジは、スレッドを更に備え、前記スレッドは、
    第1の駆動軸線に沿って移動するように構成された第1の駆動面であって、前記第1の駆動軸線は、前記第1の質量中心を通って延在する、第1の駆動面と、
    第2の駆動軸線に沿って移動するように構成された第2の駆動面であって、前記第2の駆動軸線は、前記第1の駆動軸線に実質的に平行であり、前記第2の駆動軸線は、前記第2の質量中心を通って延在する、第2の駆動面と、を含む、請求項19に記載のステープルカートリッジ。
  22. 前記第1の駆動面及び前記第2の駆動面は、長手方向に偏倚している、請求項21に記載のステープルカートリッジ。
  23. ステープルカートリッジであって、
    デッキを含むカートリッジ本体であって、長手方向のスロットが、前記カートリッジ本体を少なくとも部分的に通って画定され、複数のステープル空洞が、前記カートリッジ本体内に画定され、前記複数のステープル空洞は、前記長手方向のスロットの第1の側の前記デッキ内の開口部を含むステープル空洞を含み、前記開口部は、前記長手方向のスロットに対して角度配向されている、カートリッジ本体と、
    前記ステープル空洞内に取り外し可能に位置決めされ、スレッド係合面を含むステープルであって、前記カートリッジ本体に対して未発射位置から発射後の位置に移動するように構成されている、ステープルと、
    ステープル係合面を含むスレッドであって、前記カートリッジ本体を少なくとも部分的に通る前記長手方向のスロットに沿って移動するように構成され、前記ステープル係合面は、前記ステープルを前記未発射位置から前記発射後の位置に移動させるために前記スレッド係合面に直接係合するように構成されている、スレッドと、を備える、ステープルカートリッジ。
  24. 前記ステープル係合面は、第1のステープル係合面を含み、前記スレッド係合面は、第1のスレッド係合面を含み、前記ステープルは、第2のスレッド係合面を更に含み、前記スレッドは、第2のステープル係合面を更に含み、前記第2のステープル係合面は、前記第2のスレッド係合面に係合するように構成されている、請求項23に記載のステープルカートリッジ。
  25. 前記第2のステープル係合面は、前記第1のステープル係合面から長手方向に偏倚している、請求項24に記載のステープルカートリッジ。
  26. 前記ステープルは、質量中心を更に含み、前記第1のスレッド係合面及び前記第2のスレッド係合面は、前記質量中心から等距離である、請求項25に記載のステープルカートリッジ。
  27. 前記ステープルは、基部を更に含み、ノッチが、前記基部内に画定され、前記スレッド係合面は、前記ノッチに沿って延在する、請求項23に記載のステープルカートリッジ。
  28. 前記ステープル空洞は、第1のステープル空洞を含み、前記開口部は、第1の開口部を含み、
    前記複数のステープル空洞は、前記長手方向のスロットの前記第1の側の前記デッキ内の第2の開口部を含む第2のステープル空洞を更に含み、前記第2の開口部は、前記第1の開口部に対して角度配向されている、請求項23に記載のステープルカートリッジ。
  29. 前記ステープルは、第1のステープルを含み、前記第1のステープルは、
    第1の脚部と、
    第1の長さを有する第1の基部と、を含み、
    前記ステープルカートリッジは、前記第2のステープル空洞内に取り外し可能に位置決めされた第2のステープルを更に備え、前記第2のステープルは、
    第2の脚部と、
    第2の長さを有する第2の基部であって、前記第2の長さは、前記第1の長さと異なっている、第2の基部と、を含む、請求項28に記載のステープルカートリッジ。
  30. 前記ステープルは、第1のステープルを含み、前記ステープル係合面は、第1のステープル係合面を含み、
    前記複数のステープル空洞は、第2のステープル空洞を更に含み、
    前記ステープルカートリッジは、前記第2のステープル空洞内に取り外し可能に位置決めされた第2のステープルを更に備え、前記第2のステープルは、前記カートリッジ本体に対して未発射位置から発射後の位置に移動するように構成され、前記第2のステープルは、第2のスレッド係合面を含み、
    前記スレッドは、前記第2のステープルを前記未発射位置から前記発射後の位置に移動させるために前記第2のスレッド係合面に係合するように構成された第2のステープル係合面を更に含み、前記第2のステープル係合面は、前記第1のステープル係合面から横方向に偏倚されている、請求項23に記載のステープルカートリッジ。
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