[0039]添付の図面を参照して、新規のシステム、装置、コンピュータ可読媒体、および方法の様々な態様が、以下でより十分に記載される。しかしながら、本開示は、多くの異なる形態で具現化される場合があり、本開示全体にわたって提示されるいかなる特定の構造または機能にも限定されるものと解釈されるべきではない。むしろ、これらの態様は、本開示が周到で完全になり、本開示の範囲を当業者に十分に伝えるように提供される。本明細書の教示に基づいて、本開示の範囲は、本発明の他の態様とは無関係に実装されようと、本発明の他の態様と組み合わされようと、本明細書で開示される新規のシステム、装置、コンピュータ可読媒体、および方法のいかなる態様も包含するものであることを当業者は諒解されたい。たとえば、本明細書に記載された任意の数の態様を使用して、装置が実装される場合があるか、または方法が実践される場合がある。加えて、本発明の範囲は、本明細書に記載された本発明の様々な態様に加えて、またはそれら以外の、他の構造、機能、または構造および機能を使用して実施される装置または方法を包含するものである。本明細書で開示されるいかなる態様も、請求項の1つまたは複数の要素によって具現化され得ることを理解されたい。
[0040]本明細書において特定の態様が記載されるが、これらの態様の多くの変形および置換は本開示の範囲内に入る。好ましい態様のいくつかの利益および利点が言及されるが、本開示の範囲は特定の利益、使用法、または目的に限定されるものではない。むしろ、本開示の態様は、様々なワイヤレス技術、システム構成、ネットワーク、および伝送プロトコルに広く適用可能なものであり、図において、および好ましい態様の以下の説明において、それらのうちのいくつかが例として示される。発明を実施するための形態および図面は、限定的ではなく本開示の例示にすぎず、本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される。
[0041]普及しているワイヤレスネットワーク技術には、様々なタイプのワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)が含まれ得る。WLANは、広く使用されているネットワーキングプロトコルを利用して、近接デバイスを互いに相互接続するために使用される場合がある。本明細書に記載される様々な態様は、ワイヤレスプロトコルなどの任意の通信規格に適用することができる。
[0042]いくつかの態様では、ワイヤレス信号は、直交周波数分割多重(OFDM)、直接シーケンス拡散スペクトル(DSSS)通信、OFDM通信とDSSS通信との組合せ、または他の方式を使用して、802.11プロトコルに従って送信される場合がある。802.11プロトコルの実装形態は、センサ、計器(metering)、およびスマートグリッドネットワークに使用される場合がある。有利なことに、802.11プロトコルを実装するいくつかのデバイスの態様は、他のワイヤレスプロトコルを実装するデバイスよりも消費する電力が少ない場合があり、および/または、比較的長い距離、たとえば約1キロメートル以上にわたってワイヤレス信号を送信するために使用される場合がある。
[0043]いくつかの実装形態では、WLANは、ワイヤレスネットワークにアクセスする構成要素である様々なデバイスを含む。たとえば、2つのタイプのデバイスであるアクセスポイント(AP)および(ステーションまたは「STA」とも呼ばれる)クライアントがあり得る。一般に、APはWLAN用のハブまたは基地局として働くことができ、STAはWLANのユーザとして働く。たとえば、STAはラップトップコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、モバイルフォンなどであり得る。一例では、STAは、インターネットまたは他のワイドエリアネットワークへの一般的な接続を得るために、WiFi(登録商標)(たとえば、IEEE802.11プロトコル)準拠のワイヤレスリンクを介してAPに接続する。いくつかの実装形態では、STAはAPとして使用される場合もある。
[0044]アクセスポイントはまた、ノードB、無線ネットワークコントローラ(RNC)、eノードB、基地局コントローラ(BSC)、トランシーバ基地局(BTS)、基地局(BS)、トランシーバ機能(TF)、無線ルータ、無線トランシーバ、接続ポイント、または他の何らかの用語を備えるか、それとして実装されるか、またはそれとして知られる場合がある。
[0045]ステーションはまた、アクセス端末(AT)、加入者局、加入者ユニット、移動局、リモートステーション、リモート端末、ユーザ端末、ユーザエージェント、ユーザデバイス、ユーザ機器、または他の何らかの用語を備えるか、それとして実装されるか、またはそれとして知られる場合がある。いくつかの実装形態では、アクセス端末は、携帯電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(SIP)電話、ワイヤレスローカルループ(WLL)ステーション、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレス接続機能を有するハンドヘルドデバイス、またはワイヤレスモデムに接続された他の何らかの適切な処理デバイスを備える場合がある。したがって、本明細書で教示される1つまたは複数の態様は、電話(たとえば、携帯電話またはスマートフォン)、コンピュータ(たとえば、ラップトップ)、ポータブル通信デバイス、ヘッドセット、ポータブルコンピューティングデバイス(たとえば、携帯情報端末)、エンターテインメントデバイス(たとえば、音楽デバイスもしくはビデオデバイス、または衛星ラジオ)、ゲームデバイスまたはゲームシステム、全地球測位システムデバイス、あるいは、ワイヤレス媒体を介して通信するように構成された任意の他の適切なデバイスに組み込まれる場合がある。
[0046]一態様では、ワイドエリアWLAN(たとえば、WiFi)の接続にMIMO方式が使用される場合がある。MIMOは、マルチパスと呼ばれる電波特性を活用する。マルチパスでは、送信されるデータは、物体(たとえば、壁、ドア、家具など)に当たって跳ね返る場合があり、様々なルートを通って、様々な時間に複数回受信アンテナに到達する。MIMOを利用するWLANデバイスは、データストリームを空間ストリームと呼ばれる複数の部分に分割し、別々のアンテナを介して、各空間ストリームを受信WLANデバイスの対応するアンテナに送信する。
[0047]「関連付ける(associate)」もしくは「関連付け(association)」という用語、またはその任意の変形形態は、本開示のコンテキスト内で可能な最も広い意味を与えられるべきである。例として、第1の装置が第2の装置を関連付けるとき、2つの装置が直接関連付けられる場合があるか、または中間装置が存在する場合があることを理解されたい。簡潔にするために、2つの装置間の関連付けを確立するためのプロセスが、装置のうちの1つによる「関連付け要求(association request)」と、後続の他の装置による「関連付け応答(association response)」とを必要とするハンドシェイクプロトコルを使用して記載される。ハンドシェイクプロトコルは、例として、認証を行うシグナリングなどの他のシグナリングを必要とする場合があることが、当業者には理解されよう。
[0048]「第1」、「第2」などの指定を使用する、本明細書における要素への言及は、一般に、それらの要素の数量または順序を限定しない。むしろ、これらの指定は、2つ以上の要素またはある要素の2つ以上のインスタンスを区別する便利な方法として、本明細書では使用される。したがって、第1の要素および第2の要素への言及は、2つの要素のみが利用され得ること、または第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。加えて、項目のリスト「のうちの少なくとも1つ」を指すフレーズは、単一のメンバを含む、それらの項目の任意の組合せを指す。一例として、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」は、A、またはB、またはC、またはそれらの任意の組合せ(たとえば、A−B、A−C、B−C、およびA−B−C)を包含するものである。
[0049]上記で説明されたように、本明細書に記載されるいくつかのデバイスは、たとえば、802.11規格を実装する場合がある。そのようなデバイスは、STAとして使用されるか、APとして使用されるか、他のデバイスとして使用されるかにかかわらず、スマートメータリングのために、またはスマートグリッドネットワークにおいて使用される場合がある。そのようなデバイスは、センサのアプリケーションを提供するか、またはホームオートメーションにおいて使用される場合がある。その代わりに、またはそれに加えて、デバイスは、たとえば個人の健康管理のために、健康管理の状況で使用される場合がある。デバイスはまた、監視のために、拡張された範囲のインターネット接続(たとえば、ホットスポットとともに使用される)を可能にするために、または機械間通信を実装するために使用される場合がある。
[0050]本明細書に記載されるデバイスのうちのいくつかは、さらに、多入力多出力(MIMO)技術を実装し、802.11規格の一部として実装される場合がある。MIMOシステムは、データ送信用の複数(NT)個の送信アンテナと複数(NR)個の受信アンテナとを利用する。NT個の送信アンテナおよびNR個の受信アンテナによって形成されるMIMOチャネルは、空間チャネルまたは空間ストリームとも呼ばれる、NS個の独立チャネルに分解される場合があり、ここで、NS≦min{NT,NR}である。NS個の独立チャネルの各々は1つの次元に対応する。複数の送信アンテナおよび受信アンテナによって生成された追加の次元性が利用される場合、MIMOシステムは改善されたパフォーマンス(たとえば、より高いスループットおよび/またはより大きい信頼性)を実現することができる。
[0051]図1は、本開示の態様が利用され得る例示的なワイヤレス通信システム100を示す。ワイヤレス通信システム100は、ワイヤレス規格、たとえば802.11規格に従って動作する場合がある。ワイヤレス通信システム100は、STA(たとえば、STA112、114、116、および118)と通信するAP104を含む場合がある。
[0052]AP104とSTAとの間のワイヤレス通信システム100内の送信に、様々なプロセスおよび方法が使用される場合がある。たとえば、信号は、OFDM/OFDMA技法に従って、AP104とSTAとの間で送受信される場合がある。この場合、ワイヤレス通信システム100は、OFDM/OFDMAシステムと呼ばれる場合がある。代替として、信号は、CDMA技法に従って、AP104とSTAとの間で送受信される場合がある。この場合、ワイヤレス通信システム100は、CDMAシステムと呼ばれる場合がある。
[0053]AP104からSTAのうちの1つまたは複数への送信を容易にする通信リンクは、ダウンリンク(DL)108と呼ばれる場合があり、STAのうちの1つまたは複数からAP104への送信を容易にする通信リンクは、アップリンク(UL)110と呼ばれ得る。代替として、ダウンリンク108は順方向リンクまたは順方向チャネルと呼ばれる場合があり、アップリンク110は逆方向リンクまたは逆方向チャネルと呼ばれ得る。いくつかの態様では、DL通信は、ユニキャストまたはマルチキャストのトラフィック指示を含む場合がある。
[0054]いくつかの態様では、AP104は、著しいアナログデジタル変換(ADC)クリッピングノイズを発生させずに、同時に2つ以上のチャネル上でUL通信を受信できるように、隣接チャネル干渉(ACI)を抑制することができる。AP104は、たとえば、チャネルごとに別々の有限インパルス応答(FIR)フィルタを有すること、またはビット幅が拡大されたより長いADCバックオフ期間を有することにより、ACIの抑制を改善することができる。
[0055]AP104は、基地局として働き、基本サービスエリア(BSA)102においてワイヤレス通信カバレージを提供することができる。BSA(たとえば、BSA102)は、AP(たとえば、AP104)のカバレージエリアである。AP104は、AP104に関連付けられ、通信にAP104を使用するSTAとともに、基本サービスセット(BSS)と呼ばれる場合がある。ワイヤレス通信システム100は、中央AP(たとえば、AP104)をもたない場合があり、むしろ、STA間のピアツーピアネットワークとして機能する場合があることに留意されたい。したがって、本明細書に記載されるAP104の機能は、STAのうちの1つまたは複数によって代替的に実施される場合がある。
[0056]AP104は、ダウンリンク108などの通信リンクを介して、ワイヤレス通信システム100の他のノード(STA)にビーコン信号(または単に「ビーコン」)を、1つまたは複数のチャネル(たとえば、各チャネルが周波数帯域幅を含む、複数の狭帯域チャネル)上で送信することができ、ビーコン信号は、他のノード(STA)がそれらのタイミングをAP104と同期させるのを助けることができるか、または他の情報もしくは機能を提供することができる。そのようなビーコンは、周期的に送信される場合がある。一態様では、連続する送信間の期間は、スーパーフレームと呼ばれる場合がある。ビーコンの送信は、いくつかのグループまたは間隔に分割される場合がある。一態様では、ビーコンは、限定はしないが、共通クロックを設定するタイムスタンプ情報、ピアツーピアネットワーク識別子、デバイス識別子、能力情報、スーパーフレーム持続時間、送信方向情報、受信方向情報、ネイバーリスト、および/または拡張ネイバーリストなどの情報を含む場合があり、それらのうちのいくつかが以下でさらに詳細に記載される。したがって、ビーコンは、いくつかのデバイスの間で共通の(たとえば、共有される)情報と、所与のデバイスに固有の情報の両方である情報を含み得る。
[0057]いくつかの態様では、STA(たとえば、STA114)は、AP104に通信を送るために、および/またはAP104から通信を受信するために、AP104に関連付けるように要求される場合がある。一態様では、関連付けるための情報は、AP104によってブロードキャストされるビーコンに含まれる。そのようなビーコンを受信するために、STA114は、たとえば、カバレージ領域にわたって広範なカバレージ探索を実行することができる。探索はまた、STA114により、たとえば、灯台方式でカバレージ領域をスイープ(sweep)することによって実行される場合がある。関連付けるための情報を受信した後、STA114は、関連付けプローブまたは関連付け要求などの基準信号をAP104に送信する場合がある。いくつかの態様では、AP104は、たとえば、インターネットまたは公衆交換電話網(PSTN)などのより大きいネットワークと通信するために、バックホールサービスを使用する場合がある。
[0058]一態様では、AP104は、様々な機能を実施するための1つまたは複数の構成要素を含む場合がある。AP104は、共同MRPイネーブル化/ディセーブル化構成要素124を含む場合がある。共同MRPイネーブル化/ディセーブル化構成要素124は、複数のSTAの各STAがAPとのアップリンクトラフィックを有すること、または複数のSTAのうちのSTAのサブセットの各STAが、APにデータを送信しAPと各STAとの間の通信を妨害する隠れノード(hidden node)を有することのうちの少なくとも1つに基づいて、通信のための媒体予約手順を共同でイネーブルおよびディセーブルにするように複数のSTAに要求するプロセスを制御することができる。共同MRPイネーブル化/ディセーブル化構成要素124は、通信のための媒体予約手順を共同でイネーブルまたはディセーブルにする間、複数のSTAから通信メトリックを示す情報を受信するプロセスを制御することができる。共同MRPイネーブル化/ディセーブル化構成要素124は、通信メトリックを示す受信された情報に基づいて、媒体予約手順の共同イネーブル化が複数のSTA向けの通信を改善するかどうかを決定するプロセスを制御することができる。共同MRPイネーブル化/ディセーブル化構成要素124は、媒体予約手順の共同イネーブル化が複数のSTA向けの通信を改善する場合、後続の通信のために媒体予約手順を共同でイネーブルにするように複数のSTAに要求するプロセスを制御することができる。
[0059]別の態様では、STA114は、様々な機能を実施するための1つまたは複数の構成要素を含む場合がある。たとえば、STA114は、MRP/ポーリングイネーブル化構成要素126を含む場合がある。MRP/ポーリングイネーブル化構成要素126は、RTS/CTS手順に従って、第2のSTAに1つまたは複数のRTSメッセージを送るプロセスを制御することができる。MRP/ポーリングイネーブル化構成要素126は、第2のSTAから、RTSメッセージに応答する0個以上のCTSメッセージを受信するプロセスを制御することができる。MRP/ポーリングイネーブル化構成要素126は、RTSメッセージおよびCTSメッセージに基づいて応答率を決定するプロセスを制御することができる。MRP/ポーリングイネーブル化構成要素126は、応答率がしきい値を満たすとき、第2のSTAに第1の切替え要求を送るプロセスを制御することができ、第1の切替え要求は、ポーリング手順を実施するように第2のSTAに要求し、ポーリング手順は、データ送信を受信するための受信側の利用可能性を告知する。
[0060]図2は、図1のワイヤレス通信システム100内で利用され得るワイヤレスデバイス202の機能ブロック図である。ワイヤレスデバイス202は、本明細書に記載される様々な方法を実施するように構成され得るデバイスの一例である。たとえば、ワイヤレスデバイス202は、AP104、またはSTA112、114、116、もしくは118のうちの1つを備える場合がある。
[0061]ワイヤレスデバイス202は、ワイヤレスデバイス202の動作を制御するプロセッサ204を含む場合がある。プロセッサ204は、中央処理装置(CPU)と呼ばれる場合もある。読取り専用メモリ(ROM)とランダムアクセスメモリ(RAM)の両方を含む場合があるメモリ206は、プロセッサ204に命令とデータとを供給することができる。メモリ206の一部は、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)を含む場合もある。プロセッサ204は、通常、メモリ206内に記憶されたプログラム命令に基づいて、論理演算と算術演算とを実施する。メモリ206内の命令は、本明細書に記載される方法を実施するために(たとえば、プロセッサ204によって)実行可能であり得る。
[0062]プロセッサ204は、1つまたは複数のプロセッサとともに実装される処理システムの構成要素を備える場合があるか、またはその構成要素であり得る。1つまたは複数のプロセッサは、汎用マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、コントローラ、状態機械、ゲート論理、個別ハードウェア構成要素、専用ハードウェアの有限状態機械、または情報の計算もしくは他の操作を実行することができる任意の他の適切なエンティティの任意の組合せを用いて実装される場合がある。
[0063]処理システムは、ソフトウェアを記憶するための機械可読媒体も含む場合もある。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、またはそれ以外の名称で呼ばれるかにかかわらず、任意のタイプの命令を意味すると広く解釈されるべきである。命令は、(たとえば、ソースコードフォーマット、バイナリコードフォーマット、実行可能コードフォーマット、またはコードの任意の他の適切なフォーマットの)コードを含む場合がある。命令は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、本明細書に記載される様々な機能を処理システムに実施させる。
[0064]ワイヤレスデバイス202は、ワイヤレスデバイス202とリモートデバイスとの間のデータの送信と受信とを可能にするために、送信機210および/または受信機212を含み得るハウジング208を含み得る。送信機210および受信機212は、組み合わせられてトランシーバ214になり得る。アンテナ216は、ハウジング208に取り付けられて、トランシーバ214に電気的に結合され得る。ワイヤレスデバイス202は、複数の送信機、複数の受信機、複数のトランシーバ、および/または複数のアンテナを含み得る(図示されず)。
[0065]ワイヤレスデバイス202は、トランシーバ214または受信機212によって受信された信号のレベルを検出および定量化するために使用され得る信号検出器218を含み得る。信号検出器218は、総エネルギー、シンボルごとのサブキャリア当たりのエネルギー、電力スペクトル密度、および他の信号などの信号を検出し得る。ワイヤレスデバイス202は、信号の処理に使用するためのデジタル信号プロセッサ(DSP)220を含み得る。DSP220は、送信用のパケットを生成するように構成され得る。いくつかの態様では、パケットは物理レイヤデータユニット(PPDU)を備え得る。
[0066]いくつかの態様では、ワイヤレスデバイス202は、さらに、ユーザインターフェース222を備え得る。ユーザインターフェース222は、キーパッド、マイクロフォン、スピーカ、および/またはディスプレイを備え得る。ユーザインターフェース222は、ワイヤレスデバイス202のユーザに情報を搬送し、および/またはそのユーザから入力を受け取る、任意の要素または構成要素を含み得る。
[0067]ワイヤレスデバイス202は、MRP構成要素224を含み得る。ワイヤレスデバイス202がAPとして実装されると、MRP構成要素224は、複数のSTAの各STAがAPとのアップリンクトラフィックを有すること、または複数のSTAのうちのSTAのサブセットの各STAが、APにデータを送信しAPと各STAとの間の通信を妨害する隠れノードを有することのうちの少なくとも1つに基づいて、通信のための媒体予約手順を共同でイネーブルおよびディセーブルにするように複数のSTAに要求するプロセスを制御し得る。MRP構成要素224は、通信のための媒体予約手順を共同でイネーブルまたはディセーブルにする間、複数のSTAから通信メトリックを示す情報を受信するプロセスを制御し得る。MRP構成要素224は、通信メトリックを示す受信された情報に基づいて、媒体予約手順の共同イネーブル化が複数のSTA向けの通信を改善するかどうかを決定するプロセスを制御し得る。MRP構成要素224は、媒体予約手順の共同イネーブル化が複数のSTA向けの通信を改善する場合、後続の通信のために媒体予約手順を共同でイネーブルにするように複数のSTAに要求するプロセスを制御し得る。
[0068]ワイヤレスデバイス202がSTAとして実装されると、MRP構成要素224は、RTS/CTS手順に従って、第2のSTAに1つまたは複数のRTSメッセージを送るプロセスを制御することができる。MRP構成要素224は、第2のSTAから、RTSメッセージに応答する0個以上のCTSメッセージを受信するプロセスを制御することができる。MRP構成要素224は、RTSメッセージおよびCTSメッセージに基づいて応答率を決定するプロセスを制御することができる。MRP構成要素224は、応答率がしきい値を満たすとき、第2のSTAに第1の切替え要求を送るプロセスを制御することができ、第1の切替え要求は、ポーリング手順を実施するように第2のSTAに要求し、ポーリング手順は、データ送信を受信するための受信側の利用可能性を告知する。
[0069]ワイヤレスデバイス202の様々な構成要素は、バスシステム226によって互いに結合され得る。バスシステム226は、たとえば、データバスを含み得、ならびに、データバスに加えて、電力バスと、制御信号バスと、ステータス信号バスとを含み得る。ワイヤレスデバイス202の構成要素は、他の何らかの機構を使用して、互いに結合されるか、または、互いに対する入力を受け取るか、もしくは供給し得る。
[0070]図2にはいくつかの別個の構成要素が示されているが、これらの構成要素のうちの1つまたは複数は、結合されるか、または共通に実装される場合がある。たとえば、プロセッサ204は、プロセッサ204に関して上述された機能だけを実装するためでなく、信号検出器218、DSP220、ユーザインターフェース222、および/またはMRP構成要素224に関して上述された機能も実装するために使用される場合がある。さらに、図2に示されている構成要素の各々は、複数の別々の要素を使用して実装される場合がある。
A.フルバッファ隠れノード
[0071]図3は、ワイヤレスネットワーク内のワイヤレスデバイスを示す図300である。図示されたように、ステーションA302は送信範囲304を有する。ステーションB306、ステーションC310、およびアクセスポイント320は送信範囲304内にあり、ステーションA302から信号通信を受信することができる。ステーションD314は送信範囲316を有する。ステーションC310およびアクセスポイント320は送信範囲316内にあり、ステーションD314から信号通信を受信することができる。ステーションA302およびステーションD314は、互いの送信範囲の外側にあり、互いから信号通信を受信することができない。したがって、ステーションA302およびステーションD314は、互いに隠れノードまたは隠れステーションとして考えられる場合がある。
[0072]図4は、ワイヤレスネットワーク内のフルバッファ隣接デバイスを有するワイヤレスデバイスの間の信号通信を示す図400である。簡潔および明快にするために、図からいくつかの技術的特徴が省略されている場合がある。図示されたように、この例では、時間t10からt20まで、ステーションD314は、ステーションC310にデータフレーム410を送信している。時間t30からt40まで、ステーションD314は、ステーションC310にデータフレーム414を送信している。時間t50からt60まで、ステーションD314は、ステーションC310にデータフレーム418を送信している。ステーションD314は、ステーションC310に送信されるべきかなりの量のデータを有し得る。それに応じて、ステーションD314にある送信バッファは、実質的にいつも占有されている可能性があり、アイドルタイムは短い。データフレーム410とデータフレーム414との間のインターフレーム間隔ならびにデータフレーム414とデータフレーム418との間のインターフレーム間隔(たとえば、t20からt30までの時間期間およびt40からt50までの時間期間)は、ショートインターフレーム間隔(SIFS)であるように構成される。ステーションD314の送信バッファは、フルバッファと考えられ得、ステーションD314からステーションC310へのデータ送信は、フルバッファ送信と考えられ得る。以下でより詳細に記載されるように、ステーションD314からステーションC310へのフルバッファ送信により、ステーションC310にデータを送信することを試みる他のステーション(たとえば、ステーションA302)に問題が発生し得る。
[0073]この例では、ステーションA302は、データを送信するためにステーションD314によって使用される搬送波と同じ搬送波を使用して、ステーションC310と通信することを試み得る。具体的には、時間t05からt15まで、ステーションA302は、ステーションC310にデータフレーム422を送信し得る。時間t05は(ステーションD314がステーションC310へのデータフレーム410の送信を開始する)時間t10より前であり、時間t15は時間t10の後である。ステーションD314はステーションA302の送信範囲304の外にあり、したがって、ステーションA302がその搬送波を使用していることを検知しないことに留意されたい。その結果、ステーションD314は、時間t10において、データ衝突を回避するためにデータ送信を保留することをしない。データフレーム410およびデータフレーム422は、ステーションC310において互いに干渉するので、データフレーム410とデータフレーム422とを送信するために使用されるデータパケットの各々は、ステーションC310において受信に成功する場合も成功しない場合もある。言い換えれば、ステーションD314から送信されたデータフレーム410は、ステーションC310において、ステーションA302から送信されたデータフレーム422と干渉する。このようにして、ステーションC310においてデータフレーム422が正しく受信されない可能性があることに問題がある。
A.1 RTS/CTSはフルバッファ隠れノード問題を解決しない
[0074]ステーションC310にデータフレームを送信するいくつかの試みの後、一技法では、ステーションA302は、PER、再試行率(retry rate)、またはパケット長に基づいて、データ送信を保護するために送信要求(RTS:Request-to-Send)/送信可(CTS:Clear-to-Send)手順などの媒体予約手順を開始するように決定し得る。PERは、正しく受信されなかったデータパケットの数を受信されたパケットの総数で割った値である。少なくとも1つのビットが誤っている場合、パケットは正しくないとされる。RTS/CTS手順を使用すると、ステーションA302が送るべきフレームを有するとき、ステーションA302は、RTSフレームを送ることによって手順を開始し得る。RTSフレームは、いくつかの目的に貢献し:送信用の無線リンクを予約することに加えて、それを聴取する任意のステーションをサイレンスにする。ステーションC310がRTSフレームを受信した場合、ステーションC310はCTSフレームで応答する。RTSフレームのように、CTSフレームはすぐ近くにあるステーションをサイレンスにする。RTS/CTS交換が完了すると、ステーションA302は、いかなる隠れノードからの干渉も心配せずに、そのフレームを送信することができる。送信局の範囲を超える隠れノードは、受信側からのCTSによってサイレンスにされる。RTS/CTS媒体予約手順が使用されると、フレームは肯定的確認応答され得る。
[0075]図4を参照して説明された例では、問題がまだ存在する。具体的には、PER、再試行率、またはパケット長に基づいてRTS/CTS手順をイネーブルにすることは、ステーションD314からステーションC310へのフルバッファデータ送信に起因して、ステーションA302とステーションC310との間のスループットを改善し得ない。たとえば、データフレーム422を送信した後、PERに基づいて、ステーションA302は、RTS/CTS手順を開始するように試み得る。より具体的には、時間t18において、ステーションA302がステーションC310にRTSフレームを送信する。ステーションC310は時間t18においてデータフレーム422を受信しており、したがって、RTSフレームを検出しない可能性があり、RTSフレームを干渉として扱う可能性がある。その結果、ステーションC310は、ステーションA302への返答でCTSフレームを送信しない。ステーションA302は、あらかじめ決定された時間期間の間、ステーションC310から送られるCTSフレームを待つ。ステーションA302があらかじめ決定された時間期間の間にステーションC310からCTSフレームを受信しない場合、ステーションA302は、時間t35において別のRTSフレームを送り得る。時間t35において、ステーションC310はステーションD314からデータフレーム414を受信しており、ステーションA302にCTSフレームを返答しない可能性がある。言い換えれば、この例では、ステーションA302において媒体予約手順(たとえば、RTS/CTS手順)をイネーブルにすることは、ステーションCからのCTSがステーションA302に頻繁に返信され得ないので、ステーションA302におけるデータスループットを増加し得ない。加えて、そのような問題は、ステーションD314がステーションC310以外のノードにデータパケットを送信する場合にも、ステーションC310はステーションD314からのパケットの干渉に起因してステーションA302からのRTSを取り逃がし得るので、さらに存在する。
[0076]さらに、PERまたは干渉が低減されることができても、RTS/CTSをイネーブルにした後、低いCTSの返信率に起因して、ステーションA302のエアー時間およびスループットがかなりドロップし得ることに問題がある。言い換えれば、低いCTSの返信率に起因して、媒体使用率がかなり低下し得る。ステーションC310(たとえば、受信機)は、CTSで応答する前に、受信機側においてチャネルがビジーであるかどうかをチェックする必要がある。ステーションC310は、干渉に起因して、またはチャネルがビジーであること(たとえば、ネットワーク割振りベクトル(NAV)が他のノードからの前のフレームによって設定されている)に起因して、RTSが受信されない場合、CTSで応答しない。
[0077]これらの問題に対処するために、図5を参照して以下で記載されるように、ステーションA302およびステーションC310は、PER、再試行率、またはパケット長以外の基準に基づいて、RTS/CTS手順をイネーブルにすることを考慮するように構成され得る。
B.STAに関してRTS/CTSをイネーブルにするための基準
[0078]図5は、本開示の一態様により、フルバッファ隣接デバイスを有し、ワイヤレスネットワーク内でRTS/CTSイネーブル化技法を実施するワイヤレスデバイスの間の信号通信を示す図500である。この例では、時間t10から時間t20まで、ステーションA302は、ステーションC310にデータフレーム510を送信している。図3に示されたように、ステーションD314は、ステーションA302の送信範囲304内にない。したがって、ステーションD314は、搬送波上に送信されたデータフレーム510を検知しない。ステーションD314は、ステーションC310が利用可能であるとみなし、時間t10とt20との間の時間t14からt25まで、ステーションC310にデータフレーム514を送信し得る。ステーションC310は、時間t14においてステーションA302からデータフレーム510を受信しており、データフレーム514を干渉として検知し得る。
[0079]一構成では、上述されたCTSの低い返信率に起因して低下する媒体使用率の問題に対処するために、ステーションA302は、ステーションC310へ送信される物理レイヤコンバージェンス手順(PLCP)プロトコルデータユニット(PPDU)が送信の中途において(たとえば、プリアンブルの後に)干渉に頻繁に見舞われるかどうかに基づいて、RTS/CTS手順をイネーブルにすることを考慮するように構成される。さらに、ステーションA302は、ステーションC310にデータを送信するために、RTS/CTS手順をイネーブルにすることが、ステーションA302のスループットを改善できるかどうかを決定するために、評価手順を使用するように構成され得る。受信されたPPDUがステーションC310において隠れノードの干渉を頻繁に被るとき、ステーションA302は、ステーションA302のスループットが改善され得る場合、RTS/CTS手順をイネーブルにするように決定し得る。評価手順において使用されるスループットメトリックは、実際のスループットと均等(equivalent)フルバッファスループットとを含み得る。受信されたPPDUが、ステーションC310において隠れノードの干渉を頻繁に被ることの検出は、以下で記載される技法に基づき得る。
B.1 信号メトリックに基づく技法
[0080]一構成では、ステーションA302は、ステーションC310において、および/またはステーションA302において信号メトリックに基づく技法を実施するように構成され得る。ステーションC310は、データフレーム510のPPDUの受信信号強度指示(RSSI)、推定チャネル係数、推定位相/周波数オフセット、およびパイロットエラーベクトルの大きさ(pilot error vector magnitude)などの信号メトリックのうちの1つまたは複数を、複数回または連続して測定するように構成され得る。測定された信号メトリックの突然の変化があるとステーションC310が決定した場合、ステーションC310は、データフレーム510のデータ送信が別のデータ送信によって干渉されたと結論付け得る。たとえば、ステーションC310は、時間t13におけるデータフレーム510のPPDUの第1の位置において信号メトリック(たとえば、RSSI)を測定し、時間t15におけるPPDUの第2の位置においてその信号メトリックを測定し得る。2つの測定値間の差があらかじめ決定されたしきい値よりも大きい場合、ステーションA302は、RTS/CTS手順をイネーブルにするように、または評価手順を開始するように決定し得る。たとえば、RSSIを測定するとき、差が10デシベルよりも大きい場合、ステーションA302は、RTS/CTS手順を開始するように決定し得る。
[0081]ステーションC310は、データパケットの2つ以上の位置における1つまたは複数の測定された信号メトリック(たとえば、RSSI)の値をステーションA302に折り返し報告し得る。ステーションC310は、データパケットの2つの位置において測定された信号メトリック(たとえば、RSSI)の値の差をステーションA302に折り返し報告し得る。信号メトリック情報は、専用データフレーム内で送信され得るか、または1つもしくは複数の既存のデータフレームおよび/もしくは管理フレームに組み込まれ得る。次いで、ステーションA302は、RTS/CTS手順をイネーブルにするべきかどうか、または評価手順を開始するべきかどうかを決定し得る。評価手順は、媒体予約手順をイネーブルにすることがステーションA302におけるデータスループットを改善できるかどうかを評価する。代替として、ステーションC310は、データパケットの2つの位置において測定された信号メトリック(たとえば、RSSI)の値の差が、ネゴシエーションを介してステーションA302、ステーションC310、または両方によって設定され得るしきい値を超えたことのインジケータをステーションA302に、折り返し報告し得る。次いで、ステーションA302は、RTS/CTS手順または評価手順を開始するように決定し得る。
B.2 ブロック確認応答に基づく技法
[0082]一構成では、ステーションA302は、ステーションA302から送信されたブロック確認応答から取得された情報に基づく技法を実施するように構成され得る。たとえば、ステーションA302において時間t10からt20までデータフレーム510を送信した後、ステーションA302は、時間t30から時間t40までデータフレーム518を送信し得る。ステーションA302は、データフレーム410とデータフレーム418とをデータブロックとみなし、その後、ステーションC310に時間t50においてブロック確認応答要求フレーム522を送信し得る。ブロック確認応答要求フレーム522を受信すると、ステーションC310は、即時ブロック確認応答フレーム524を送るか、または遅延ブロック確認応答フレーム528を送るかを選択し得る。即時ブロック確認応答フレーム524および遅延ブロック確認応答フレーム528は、各々、開始シーケンス番号(SSN)を含み得、開始シーケンス番号(SSN)は、確認応答が必要とされるブロック内の最も古いMACサービスデータユニット媒体アクセス制御(MAC)サービスデータユニット(MSDU)のシーケンス番号である。ブロック確認応答要求フレーム522を受信すると、ステーションC310は、即時ブロック確認応答フレーム524または遅延ブロック確認応答フレーム528を準備し得、即時ブロック確認応答フレーム524または遅延ブロック確認応答フレーム528は、ビットマップを含み、ビットマップは、最初の1ビットがブロック確認応答要求フレーム522からのSSNと同じシーケンス番号を有するMACプロトコルデータユニット(MPDU)を表し、後続のビットが連続するシーケンス番号を示す。ビットマップは、このようにして、参照を開始するときのSSNを有するシーケンス番号によってインデックス付けされたアレイを形成する。
[0083]一構成では、ステーションC310は、ブロック確認応答要求フレーム522を受信すると、短い時間(たとえば、SIFS)の後に、即時ブロック確認応答フレーム524を送信し得る。別の構成では、ステーションは、後続の別個のチャネルアクセス内で遅延ブロック確認応答フレーム528を送信し得る。即時ブロック確認応答フレーム524および遅延ブロック確認応答フレーム528は、各々、前のブロックからステーションC310において正しく受信されたデータユニットを確認応答する。ステーションA302は、正しく受信されなかったデータユニットを再キューイングし得、それらを後続のブロック内で送り得る。
[0084]一構成では、ステーションA302は、ステーションC310における干渉を決定し、それに応じて、即時ブロック確認応答フレーム524または遅延ブロック確認応答フレーム528内で示された、ステーションC310において正しく受信されたデータユニットの情報に基づいて、評価手順を開始するべきかどうかを決定し得る。たとえば、ステーションA302は、ステーションC310において正しく受信されなかった、データブロック(たとえば、1つまたは複数のPPDUまたはデータフレーム)内のデータユニット(たとえば、MPDU)の数を決定し得る。その数があらかじめ決定されたしきい値よりも大きい場合、ステーションA302は、干渉が存在し、評価手順が開始されるべきと決定し得る。追加または代替として、ステーションA302は、データブロックの総ユニットに対するステーションC310において正しく受信されなかったデータユニットの割合を決定し得る。決定された割合があらかじめ決定されたしきい値(たとえば、10%、15%、または20%)よりも大きい場合、ステーションA302は、干渉が存在することと、RTS/CTS手順がイネーブルにされるべきであること、または評価手順が開始されるべきであること、とを決定し得る。
[0085]追加または代替として、ステーションA302は、データブロック内でステーションC310において正しく受信されなかったデータユニットの分布(distribution)を決定し得る。たとえば、分布は、データユニットの前半は正しく受信されたが、データユニットの後半は正しく受信されなかったことを示し得る。図5に関する例では、ステーションA302は、時間t14の後に送信されたデータユニットが正しく受信されなかったことを示す、即時ブロック確認応答フレーム524または遅延ブロック確認応答フレーム528を受信し得る。分布があらかじめ決定されたパターンと一致する場合、ステーションA302は、干渉が存在することと、RTS/CTS手順がイネーブルにされるべきであること、または評価手順が開始されるべきであることとを決定し得る。代替として、ステーションC310は、分布に基づいて干渉が検出されたことのインジケータをステーションA302に折り返し報告し得る。次いで、ステーションA302は、RTS/CTS手順または評価手順を開始するように決定し得る。
B.3 測定PERおよび推定PERに基づく技法
[0086]一構成では、ステーションA302は、測定PERおよび推定PERに基づく技法を実施するように構成される場合がある。具体的には、ステーションA302は、PERに基づいてステーションC310における干渉を決定することができる。たとえば、データフレーム510とデータフレーム518と他のデータフレームとを送信している間、ステーションA302またはステーションC310は、実際のPERを測定することができる。さらに、ステーションA302は、干渉を排除する、ステーションC310における信号受信の信号対雑音比(SNR)を取得することができる。SNRに基づいて、ステーションA302は、さらに、所与のMCSについての推定PERを決定することができる。たとえば、ステーションC310は、RSSIを含む確認応答をステーションA302に送る場合がある。RSSIに基づいて、ステーションA302は、ステーションC310におけるSNRを決定することができる。次いで、ステーションA302は、実際のPERを推定PERと比較する。PERと推定PERとの間の差があらかじめ決定されたしきい値よりも大きい場合、ステーションA302は、干渉が存在することと、RTS/CTS手順がイネーブルにされるべきであること、または評価手順が開始されるべきであることとを決定することができる。
B.4 評価手順
[0087]RTS/CTS手順をイネーブルにすることを考えるべきとステーションA302が決定すると、ステーションA302は、評価手順を使用して、RTS/CTS手順がステーションA302のスループットを改善することができるかどうかを決定することができる。評価手順の間、ステーションA302は、第1の時間期間内にRTS/CTS手順を使用してステーションC310にデータを送信し、次いで、第2の時間期間内にRTS/CTS手順を使用せずにデータを送信することができる。ステーションA302は、両方の期間内の1つまたは複数のスループットメトリックの値を決定し、次いで、スループットメトリックの値に基づいて、RTS/CTS手順を使用してデータを送信することがステーションA302のスループットを改善するかどうかを決定することができる。
[0088]たとえば、スループットメトリックは、ステーションA302またはステーションC310において測定された実際のスループットであり得る。一技法では、実際のスループットは、受信側において受信に成功したデータユニットを、データを送信するために使用された総時間期間(たとえば、送信時間)で割った値であり得る。たとえば、図5を参照すると、実際のスループットは、即時ブロック確認応答フレーム524内で確認応答されたデータフレーム510およびデータフレーム518のデータユニットを、時間t0から時間t65までの時間期間で割った値であり得る。時間t0から時間t10までの時間期間は競合期間(contention period)である。
[0089]別の例として、スループットメトリックは、ステーションA302において測定された均等(equivalent)フルバッファスループットであり得る。一技法では、均等フルバッファスループットは、受信側において受信に成功したデータユニットを、バッファアイドル時間を除く、データを送信するために使用された総時間期間で割った値であり得る。たとえば、図5を参照すると、均等フルバッファスループットは、即時ブロック確認応答フレーム524内で確認応答されたデータフレーム510およびデータフレーム518のデータユニットを、ステーションA302がデータをバッファリングした、時間t0から時間t20までの時間期間プラス時間t30からt65までの時間期間で割った値であり得る。
[0090]次いで、ステーションA302は、第1の時間期間内のスループットメトリックの値と第2の時間期間内のスループットメトリックの値との間の差を決定する場合がある。その差があらかじめ決定されたしきい値(たとえば、5/10/15Mbpsまたは5%/10%/15%)よりも大きい場合、ステーションA302は、RTS/CTS手順を使用することがステーションA302のスループットを改善すると決定することができる。
C.APに関するフルバッファ隠れノード
[0091]図6は、ワイヤレスネットワーク内のワイヤレスデバイスの間の信号通信を示す図600である。動作602において、ステーションA302はアクセスポイント320にデータパケット(たとえば、PPDU)を送信する。動作606において、ステーションD314はアクセスポイント320にデータパケットを送信する。動作610において、ステーションA302はアクセスポイント320に別のデータパケットを送信する。その後、動作614において、ステーションD314はアクセスポイント320に別のデータパケットを送信する。図3を参照して上述されたように、ステーションD314は、ステーションA302の送信範囲304の外にあり、動作602または動作610のデータ送信を検知しない場合がある。したがって、動作606または動作614のデータ送信は、それぞれ、動作602または動作610のデータ送信がまだ進行中の間に始まる場合がある。動作618において、ステーションA302はアクセスポイント320にブロック確認応答要求を送信する。動作622において、アクセスポイント320はブロック確認応答を送信する。ステーションD314はアクセスポイント320の範囲内にあるので、ステーションD314もブロック確認応答を受信することができる。いくつかの状況では、ステーションD314は、図5を参照して上述されたように、フルバッファ隠れノードであり得る。ステーションA302に対するフルバッファ隠れノードであるステーションD310が、ステーションA302からアクセスポイント320へのデータ送信と干渉する可能性があることに問題がある。さらに、図3を参照して上述されたように、単にステーションA302においてRTS/CTS手順をイネーブルにすることは、ステーションA302のスループットを改善し得ない。
C.1 信号メトリックに基づいて隠れノードを識別するための技法
[0092]一構成では、アクセスポイント320は、信号メトリックに関する図5を参照して上述された技法を使用して、ステーションA302の隠れノードを識別することができる。具体的には、アクセスポイント320は、ステーションA302からデータを受信するためのデータ受信が干渉されたことを検出することができる。本技法は、(a)ステーションから受信された第1のデータパケットの信号メトリックの変化、(b)ステーションから正しく受信されなかった第2のデータパケット内の1つもしくは複数のデータユニット、または(c)ステーションから受信されたデータパケットの推定PERと測定PERとの間の差のうちの少なくとも1つの指示を取得することを含む。たとえば、アクセスポイント320は、ステーションA302から受信されたデータパケットが、中間において、たとえばプリアンブルの後に、頻繁に干渉に見舞われると決定することができる。アクセスポイント320は、各データパケット内のRSSIおよび推定位相/周波数の突然の変化を調べることによって、これを知ることができる。それに応じて、アクセスポイント302は、ステーションA302が隠れノードを有すると決定することができる。
C.2 ブロック確認応答に基づいて隠れノードを識別するための技法
[0093]一構成では、アクセスポイントは、ブロック確認応答に関する図5を参照して上述された技法を使用して、ステーションD304の隠れノードを識別することができる。具体的には、いくつかの状況では、ステーションAはステーションDに対するフルバッファ隠れノードであり得る。ステーションD314からアクセスポイント320へのデータ送信は、ステーションA302からアクセスポイント320へのデータ送信によって干渉される場合もある。動作626において、ステーションD314は、ブロック確認応答を受信するより前のあらかじめ決定された時間期間(たとえば、インターフレーム間隔)である時点で、ステーションD314が動作622において送信されたブロック確認応答を受信したが、動作602および610において送信されたデータパケットを受信しなかったとき、隠れノード(たとえば、ステーションA302)が存在すると決定することができる。たとえば、図5を参照すると、一構成では、時間t60において、ステーションD314は、即時ブロック確認応答フレーム524を受信し得るが、時間t50から時間t56において送られたブロック確認応答要求フレーム522を受信し得ないか、または時間t30からt40において送られたデータフレーム518を受信し得ない。データフレーム518とブロック確認応答要求フレーム522との間のインターフレーム間隔、ならびにブロック確認応答要求フレーム522と即時ブロック確認応答フレーム524との間のインターフレーム間隔は、ショートインターフレーム間隔(SIFS)であり得る。
[0094]別の構成では、動作622において、アクセスポイント320は、ブロック確認応答要求フレーム522に応答して遅延ブロック確認応答フレーム528を送信する場合がある。遅延ブロック確認応答フレーム528とブロック確認応答要求フレーム522との間の間隔(たとえば、図5の時間t56から時間t80まで)は、SIFSではない場合がある。アクセスポイント320は、ブロック確認応答フレームの送信時間より前の(SIFSまたは50マイクロ秒などの)指定された時間期間において、またはそれ以内で(たとえば、時間t40または時間t56において)、ブロック確認応答フレームの宛先からアクセスポイント320においてPPDUが受信されたことを示すように、ブロック確認応答フレーム内の(ビットなどの)データユニットを設定するように構成され得る。この例では、アクセスポイント320は、ステーションD314にデータユニットを有する遅延ブロック確認応答フレーム528を送る。(別の例では、アクセスポイント320は、ステーションD314にデータユニットを有する即時ブロック確認応答フレーム524を送る。)ステーションD314は、動作622において遅延ブロック確認応答フレーム528を受信すると、最初に、このデータユニットが遅延ブロック確認応答フレーム528内に存在するかどうかを検出することができる。データユニットが存在すると決定すると、ステーションD314は、ブロック確認応答フレームの送信時間より前の指定された時間期間において、またはそれ以内で、PPDUがアクセスポイント320に送信されたことを知ることができる。次いで、ステーションD314は、そのMACアドレスがブロック確認応答フレームの宛先アドレスと同じであるノードから、関連する時間において、またはそれ以内で、ステーションD314がPPDUを受信したかどうかを決定することができる。ステーションD314がPPDUを受信していなかった場合、ステーションD314は隠れノードが存在すると決定することができる。一構成では、ステーションD314は、このデータユニットが設定されると、遅延ブロック確認応答フレーム528だけを考えることができる。データユニットは、各遅延ブロック確認応答フレーム528の制御フィールド内の9つの予約ビットB3〜B11のうちの1つであり得る。
[0095]即時ブロック確認応答フレーム524および遅延ブロック確認応答フレーム528は、各々、ソースおよび宛先のMACアドレスを含み、宛先デバイスの部分関連付けID(PAID)を含み得る。ステーションD314は、宛先MACアドレスおよびPAIDが隠れノード(たとえば、ステーションA302)に関連付けられると決定することができる。
[0096]動作630において、ステーションD314はアクセスポイント320に報告を送信することができる。報告は、隠れノード(たとえば、ステーションA302)の識別情報を含むことができる。オプションで、動作630より前に、動作626において、ステーションD314は、RTS/CTS手順を使用してアクセスポイント320にデータを送信するように、ステーションA302とステーションD314の両方に命令するようにアクセスポイント320に要求するように決定する場合がある。この例では、ステーションD314は、たとえば動作630の報告内で、アクセスポイント320に要求を送信することができる。
[0097]動作634において、いくつかの構成では、アクセスポイント320は、上述されたように、ステーションA302からのデータ受信に関して検出された指示に基づいて、ステーションA302と、アクセスポイント320と通信している別のステーション(たとえば、ステーションD314)とに、RTS/CTS手順を共同で使用してアクセスポイント320にデータを送信するように要求するように決定することができる。いくつかの構成では、アクセスポイント320が(図5に関して上述された動作を使用して)、アップリンクトラフィックを有しおよび隠れノードを有するステーションの、アップリンクトラフィックを有するステーションのすべてに対する割合が、あらかじめ決定されたしきい値(たとえば、50%)よりも大きいと決定した場合、アクセスポイント320は、RTS/CTS手順をイネーブルにするようにアップリンクトラフィックを有するすべてのステーションに要求することができる。いくつかの構成では、アクセスポイント320は、ステーションD314および動作630の報告内で識別されたステーションD314の隠れノード(たとえば、ステーションA302)に、RTS/CTS手順を共同で使用してアクセスポイント320にデータを送信するように要求するように決定することができる。いくつかの構成では、アクセスポイント320は、上述と同じことを要求する要求を受信すると、ステーションA302およびステーションD314に、RTS/CTS手順を共同で使用してアクセスポイント320にデータを送信するように要求するように決定することができる。
C.3 共同イネーブル化情報要素フォーマット
[0098]図6を参照して上述された隠れノード問題に対処するために、アクセスポイント320は、ステーションA302および/またはステーションD314が隠れノードを有することを識別すると、RTS/CTS手順を共同でイネーブルにするようにステーションA302およびステーションD314に要求するように構成され得る。
[0099]図7は、RTS/CTS手順の共同イネーブル化を通知するために使用される情報要素(IE)のフォーマットを示す図700である。一構成では、共同RTS/CTS IE710は、要素IDフィールド711と、長さフィールド712と、グループインジケータフィールド715と、RTSオン開始時間フィールド716と、RTSオン継続時間フィールド717と、RTSオフ開始時間フィールド718と、RTSオフ継続時間フィールド719とを有する。
[00100]要素IDフィールド711は、受信局が他のIEから共同RTS/CTS IE710を区別することができるように要素を識別する。グループインジケータフィールド715は、RTS/CTS手順をイネーブルおよびディセーブルにするための同じグループに属するステーションを示す。長さフィールド712は、共同RTS/CTS IE710内の残りのフィールドの長さを示す。RTSオン開始時間フィールド716は、受信局がRTS/CTS手順をイネーブルにするように、すなわち、RTS/CTS手順を使用してアクセスポイント320にデータを送信することを開始するように要求された時間を示す。RTSオン継続時間フィールド717は、その間に受信局がRTS/CTS手順をイネーブルにするように、すなわち、RTS/CTS手順を連続的に使用してアクセスポイント320にデータを送信するように要求された継続時間を示す。RTSオフ開始時間フィールド718は、受信局がRTS/CTS手順をディセーブルにするように、すなわち、RTS/CTS手順を使用せずにアクセスポイント320にデータを送信することを開始するように要求された時間を示す。RTSオフ継続時間フィールド719は、その間に受信局がRTS/CTS手順をディセーブルにするように、すなわち、RTS/CTS手順を使用せずにアクセスポイント320にデータを連続的に送信するように要求された継続時間を示す。
[00101]共同イネーブル化を扱うことが可能なアクセスポイントは、共同RTS/CTS IE710を構成することができる。アクセスポイントは、RTS/CTS手順をイネーブルにするように要求されるステーションを指定するように、グループインジケータフィールド715を構成することができる。グループインジケータフィールド715は、選択されたステーションのMACアドレスまたは関連付けID(AID)を指定することができる。代替として、グループインジケータフィールド715はビットのシーケンスであり得る。各ビット位置は別個のステーションのAIDに等しい。一構成では、ステーションのAIDに対応するビットが1に設定された場合、ステーションは要求されたグループに含まれる。アクセスポイントは、さらに、選択されたステーションのグループがRTS/CTS手順をイネーブルにするように要求された時間期間を設定するように、RTSオン開始時間フィールド716とRTSオン継続時間フィールド717とを構成することができる。アクセスポイントは、また、選択されたステーションのグループがRTS/CTS手順をディセーブルにするように要求された時間期間を設定するように、RTSオフ開始時間フィールド718とRTSオフ継続時間フィールド719とを構成することができる。アクセスポイントは、たとえば管理フレームを介して、選択されたステーションに共同RTS/CTS IE710を送信することができる。
[00102]別の構成では、共同RTS/CTS IE750は、要素IDフィールド751と、存在インジケータフィールド753と、報告インジケータフィールド754と、長さフィールド752と、グループインジケータフィールド755と、RTSオン開始時間フィールド756と、RTSオン継続時間フィールド757と、RTSオフ開始時間フィールド758と、RTSオフ継続時間フィールド759とを有する。要素IDフィールド751、長さフィールド752、グループインジケータフィールド755、RTSオン開始時間フィールド756、RTSオン継続時間フィールド757、RTSオフ開始時間フィールド758、およびRTSオフ継続時間フィールド759は、共同RTS/CTS IE710の要素IDフィールド711、長さフィールド712、グループインジケータフィールド715、RTSオン開始時間フィールド716、RTSオン継続時間フィールド717、RTSオフ開始時間フィールド718、およびRTSオフ継続時間フィールド719と同様である。共同RTS/CTS IE710と比較して、共同RTS/CTS IE750は、2つの追加オプションフィールド、すなわち、存在インジケータフィールド753と、報告インジケータフィールド754とを有する。
[00103]一構成では、共同RTS/CTS IE750内で要素IDフィールド751および長さフィールド752のみが必要とされ、すべての他のフィールドはオプションであり得る。たとえば、共同RTS/CTS IE750は、グループインジケータフィールド755を含まない場合がある。それに応じて、ステーションは、共同RTS/CTS IE750によって命令されたように動作するためにすべての受信局が選択されることの指示として、グループインジケータフィールド755なしの共同RTS/CTS IE750を解釈するように構成される。アクセスポイントは、このフォーマットを使用して、RTS/CTS手順をイネーブルにするように、アクセスポイントへのアップリンクトラフィックを有するすべての受信局に命令することができる。たとえば、アクセスポイントと通信しているステーションのすべてに対する隠れノードを有するステーションの数の割合が、あらかじめ決定されたしきい値(たとえば、50%)よりも大きいとアクセスポイントが(たとえば、図5に関して上述された動作を使用して)決定した場合、アクセスポイントは、すべての受信局によるRTS/CTS手順の共同イネーブル化を要求するために、すべての受信局にこのフォーマットを用いて共同RTS/CTS IE750を送信することができる。さらに、共同RTS/CTS IE750は、時間フィールド756、757、758、759を含まない場合がある。それに応じて、ステーションは、そのような共同RTS/CTS IE750を受信したときはいつでも、RTS/CTS手順をイネーブルにするように構成され得る。
[00104]上述されたように、報告インジケータフィールド754、グループインジケータフィールド755、RTSオン開始時間フィールド756、RTSオン継続時間フィールド757、RTSオフ開始時間フィールド758、およびRTSオフ継続時間フィールド759はオプションであり得る。一構成では、共同RTS/CTS IE750は、存在インジケータフィールド753を使用して、オプションフィールドの各々が共同RTS/CTS IE750に含まれるかどうかを示すことができる。たとえば、存在インジケータフィールド753は、各々がオプションフィールドに対応する一連のビットを含む場合がある。オプションフィールドがブロック内に存在する場合、対応するビットは1などの第1の値に設定され得る。オプションフィールドが共同RTS/CTS IE750内に存在しない場合、対応するビットは0などの第2の値に設定され得る。
[00105]報告インジケータフィールド754は、スループットメトリックの報告を要請するために共同RTS/CTS IE750に含まれ得る。RTSオン開始時間フィールド756、RTSオン継続時間フィールド757、RTSオフ開始時間フィールド758、およびRTSオフ継続時間フィールド759と組み合わせて、アクセスポイントは、各々の示された時間期間内でスループットメトリックをアクセスポイントに返報するように選択されたステーションに要求するために、報告インジケータフィールド754を有する共同RTS/CTS IE750を構成することができる。代替として、アクセスポイントは、選択されたステーションに報告を要求するために、示された期間の後に個別のフレームを送ることができる。
[00106]一構成では、要素IDフィールド751の第1および第2のあらかじめ決定された値は、それぞれ、RTS/CTS手順のイネーブル化およびディセーブル化に対する要求を通知するために使用され得る。そのように構成された要素IDフィールド751を有する共同RTS/CTS IE750は、1組の時間フィールド(たとえば、RTSオン開始時間フィールド756およびRTSオン継続時間フィールド757、または代替としてRTSオフ開始時間フィールド758およびRTSオフ継続時間フィールド759)を使用して、イネーブル化またはディセーブル化のいずれかのための選択された時間を通知することができる。
[00107]別の構成では、専用IEを使用することの代わりに、共同RTS/CTSインジケータは、任意の指定されたフレームのあらかじめ決定された位置にあるビットによって表され得る。たとえば、1および0は、すべての関連付けされたステーションについて、それぞれ、RTS/CTSをイネーブルにすることおよびディセーブルにすることに対応する場合がある。ビットは、APからの任意のフレームの任意の部分内にあり得る。たとえば、このビットは、フレームプリアンブルのSIGフィールド内、または管理フレーム、制御フレーム、およびデータフレームのMACヘッダ内にあり得る。
C.4 共同イネーブル化手順
[00108]図8は、ワイヤレスネットワーク内のワイヤレスデバイスの間の信号通信を示す図800である。一構成では、隠れノードを識別すると、アクセスポイント320は、最初に評価手順を使用して、RTS/CTS手順をイネーブルにすることがステーションA302およびステーションD314におけるスループットを改善できるかどうかを決定する場合がある。具体的には、動作802において、アクセスポイント320は、ステーションA302およびステーションD314との評価手順を開始するように決定する場合がある。評価手順は、ステーションA302およびステーションD314が共同で、RTS/CTS手順を使用してアクセスポイント320にデータを送信することにより、ステーションA302およびステーションD314のスループットを改善することができるかどうかを決定することができる。より具体的には、動作806において、アクセスポイント320は、ステーションA302とステーションD314の両方に共同イネーブル化要求を送信することができる。要求は、図7に記載されたように、管理フレームを介してアクセスポイント320からステーションA302およびステーションD314に送信され得るIEを使用して実施され得る。アクセスポイント320は、グループインジケータフィールド715内のステーションA302およびステーションD314のMACアドレスを指定することができる。アクセスポイント320は、RTSオン開始時間フィールド716とRTSオン継続時間フィールド717とを使用して、ステーションA302およびステーションD314がRTS/CTS手順をイネーブルにするように要求される第1の時間期間を指定することができる。アクセスポイント320は、RTSオフ開始時間フィールド718とRTSオフ継続時間フィールド719とを使用して、ステーションA302およびステーションD314がRTS/CTS手順をディセーブルにするように要求される第2の時間期間を指定することができる。
[00109]要求を受信すると、ステーションA302およびステーションD314は、要求内で指定されたようにRTS/CTS手順をイネーブルおよびディセーブルにするように動作する。要求によって指定された第1の時間期間内で、動作810において、ステーションA302はアクセスポイント320にRTSを送信する。動作814において、アクセスポイント320はステーションA302にCTSを送信する。ステーションD314はアクセスポイント320の送信範囲内にあるので、ステーションD314もCTSを受信し、それに応じて、CTS内で示された時間期間の間にいかなるデータ送信も保留し得る。動作818において、ステーションA302はアクセスポイント320に1つまたは複数のデータパケット(たとえば、PPDU)を送信する。動作822において、ステーションA302はアクセスポイント320に別のRTSを送信する。動作826において、アクセスポイント320は別のCTSを送信し、それはステーションA302とステーションD314の両方によって受信される。動作830において、アクセスポイント320はアクセスポイント320に1つまたは複数のデータパケットを送信する。動作834において、ステーションA302はアクセスポイント320にブロック確認応答要求を送信する。動作838において、アクセスポイント320はブロック確認応答を送信し、それはステーションA302とステーションD314の両方によって受信される場合がある。
[00110]動作842において、まだ第1の時間期間内に、ステーションD314はアクセスポイント320にRTSを送信する。動作846において、アクセスポイント320はCTSを送信し、それはステーションA302とステーションD314の両方によって受信される場合がある。動作850において、ステーションD314はアクセスポイント320に1つまたは複数のデータパケットを送信する。動作854において、ステーションD314はアクセスポイント320に別のRTSを送信する。動作858において、アクセスポイント320は別のCTSを送信し、それはステーションA302とステーションD314の両方によって受信される場合がある。動作862において、ステーションD314はアクセスポイント320に1つまたは複数のデータパケットを送信する。動作866において、ステーションD314はアクセスポイント320にブロック確認応答要求を送信する。動作870において、アクセスポイント320はブロック確認応答を送信し、それはステーションA302とステーションD314の両方によって受信される場合がある。
[00111]動作871において、アクセスポイント320は、図3を参照して上述された技法を使用して、第1の時間期間内で、それぞれステーションA302およびステーションD314における1つまたは複数のスループットメトリックの値を決定することができる。たとえば、スループットメトリックは、アクセスポイント320、ステーションA302、およびステーションD314において測定された実際のスループットであり得る。別の例として、スループットメトリックは、ステーションA302およびステーションD314において測定された均等フルバッファスループットであり得る。ステーションは、それらのメトリックがステーションによって測定された場合、それらをAPに報告する場合がある。APは、上述された共同RTS/CTSイネーブル化IE内で、報告するかしないかをステーションに示すことができる。いくつかの構成では、アクセスポイント320は、スループットメトリック以外の通信メトリックを使用する場合がある。通信メトリックは、実際のスループット、均等フルバッファスループット、再試行率、パケット誤り率(PER)、変調コーディング方式(MCS)、またはアクセス遅延のうちの少なくとも1つを含む場合がある。
[00112]その後、第2の時間期間内で、動作872において、ステーションA302はアクセスポイント320に1つまたは複数のデータパケットを送信する。動作874において、ステーションD314はアクセスポイント320に1つまたは複数のデータパケットを送信する。動作876において、ステーションA302はアクセスポイント320に1つまたは複数のデータパケットを送信する。動作878において、ステーションA302はアクセスポイント320にブロック確認応答要求を送信する。動作880において、アクセスポイント320はブロック確認応答を送信し、それはステーションA302とステーションD314の両方によって受信される場合がある。動作882において、ステーションD314はアクセスポイント320に1つまたは複数のデータパケットを送信する。動作884において、ステーションD314はアクセスポイント320にブロック確認応答要求を送信する。動作886において、アクセスポイント320はブロック確認応答を送信し、それはステーションA302とステーションD314の両方によって受信される場合がある。
[00113]動作888において、アクセスポイント320は、再び、図5を参照して上述された技法を使用して、第2の時間期間内で、それぞれステーションA302およびステーションD314におけるさらなるスループットメトリックのうちの1つのスループットメトリックの値を決定することができる。その後、アクセスポイント320は、図5を参照して上述された技法を使用して、ステーションA302およびステーションD314が共同で、RTS/CTS手順を使用してアクセスポイント320にデータを送信することが、ステーションA302およびステーションD314のスループットを改善できるかどうかを決定することができる。その後、アクセスポイント320は、ステーションA302およびステーションD314によるRTS/CTS手順の共同イネーブル化が、ステーションA302および/またはステーションD314のスループットを改善することができるとの決定に応答して、ステーションA302およびステーションD314にRTS/CTS手順をイネーブルにすることに対する別の要求を送信することができる。要求は、RTS/CTS手順をイネーブルにするようにステーションA302およびステーションD314に命令する。要求は、さらに、要求された共同イネーブル化の時間期間を指定することができる。
D.拡張手順
D.1 隠れノードからデータを受信するビジーネイバー
[00114]図9は、ワイヤレスネットワーク内のワイヤレスデバイスを示す図900である。ステーション914はステーション910にデータを送信している。ステーション902およびステーション906は、ステーション914の送信範囲916の外にある。したがって、ステーション902およびステーション906は、ステーション914からステーション910へのデータ送信を検知しない。ステーション914がステーション910に送信している間、ステーション902はステーション906にRTSを送信する場合がある。まだ送信中に、ステーション906はステーション902にCTSを送信し得る。ステーション910はステーション914からデータを受信することにビジーなので、ステーション910はRTSまたはCTSを検出しない。RTSおよびCTSの通信に成功した後、ステーション902およびステーション906は、媒体が空いている(clear)と決定し、データの送信を開始する。ステーション902とステーション906との間のデータ送信が進行中である間、RTSまたはCTSを検出しなかったステーション910は、媒体が空いている(clear)と決定し、ステーション914へのデータの送信を開始する。ステーション902およびステーション906はステーション910の送信範囲912内にあるので、ステーション910からのデータ送信は、ステーション902およびステーション906にも到達し、ステーション902およびステーション906に対する干渉になることができる。
D.1.a オーバージエア媒体占有率を低減するようにネイバーに要求する技法
[00115]一構成では、ステーション902および/またはステーション906は、拡張手順を使用して、ステーション910とステーション914との間のデータ送信からの干渉を低減することができる。たとえば、ステーション902またはステーション906は、オーバージエア(OTA)媒体占有率を低減するようにステーション902およびステーション906のネイバーに要求する要求を送信することができる。たとえば、ステーション902またはステーション906は、通信(たとえば、ステーション914との通信)のためにあまりアグレッシブでない拡張分散チャネルアクセス(EDCA)パラメータを使用するようにステーション910に要求することができる。別の例として、ステーション902またはステーション906は、1つまたは複数の専用サイレンス期間を維持するようにステーション910に要求することができる。さらに、専用サイレンス期間は周期的であり得る。したがって、ステーション910は、ステーション902とステーション906との間で送信されたRTS/CTSを取り込むために、より多くのアイドル時間を有する場合がある。
D2.フルバッファ隠れノードによって干渉される利用可能なネイバー
[00116]さらに、いくつかの状況では、ステーション914は、ステーション918にデータを連続して送信する場合がある。ステーション910はステーション914の送信範囲916内にあるので、ステーション910もデータ送信を干渉として受信する。ステーション914からのデータ送信のステーション910における干渉強度は、ステーション902からのRTS送信のステーション910における信号強度よりもかなり強い場合がある。ステーション910がステーション914からステーション918への干渉を受信している間、ステーション910は、利用可能(アイドル)ではあるが、ステーション902またはステーション906から送信されたRTSまたはCTSを検出しない場合があることに問題がある。
D.2.a 反復パターンでRTS/CTSを送信する技法
[00117]上記の干渉問題に対処するために、一構成では、ステーション902は、反復パターンでステーション906またはステーション910にRTSを送信することができる。図10は、ワイヤレスネットワーク内のワイヤレスデバイスの間の信号通信を示す図1000である。構成1010では、ステーション902は、ステーション906に第1のRTS1011−1と、第2のRTS1011−2と、・・・、第NのRTS1011−Nとを送信することができ、Nはあらかじめ決定された正の整数である。それに応答して、ステーション906は、ステーション902に第1のCTS1012−1と、第2のCTS1012−2と、・・・、第NのCTS1012−Nとを送信する。この特定のパターンでは、各RTSの後にCTSが続く。2つのRTSの間、2つのCTSの間、ならびに1つのRTSと1つのCTSとの間のインターフレーム間隔は、任意の適切なそれぞれの事前指定された時間期間であり得る。この例では、2つの連続するRTSとCTSとの間のインターフレーム間隔は、SIFSなどの同じ時間期間であり得る。第NのCTSを受信することに続いて、ステーション902は、ステーション906に1つまたは複数のデータパケット1030を送信する。
[00118]代替として、ステーション902は、ステーション906に単一の第1のRTS1011−1を送信することができる。ステーション906は、それに応答して、反復パターンでN個のCTS(たとえば、第1のCTS1012−1、第2のCTS1012−2、・・・、および第NのCTS1012−N)を送信する。RTSと後続のCTSとの間、ならびに2つの連続するCTS間のインターフレーム間隔は、任意の適切なそれぞれの事前指定された時間期間であり得る。この例では、事前指定された時間期間は、SIFSなどの同じ時間期間であり得る。
[00119]ステーション902とステーション906が反復パターンでRTS/CTSを交換すると、それにより、ステーションがステーション910(ならびにステーション906)のすべてのRTS/CTSを取り逃がす確率が減少する。さらに、反復されたRTS/CTSは、共同検出および復号用に組み合わされる場合がある。
[00120]反復の数(たとえば、Nの値)は、データパケット1030がさらに頻繁に隠れノード干渉を被る場合、増やされ得る。干渉は、データパケット1030が中途において(たとえば、プリアンブルの後に)干渉に頻繁に見舞われるかどうかを決定すること、または実際のPERが推定干渉フリーPERよりもかなり高いかどうかを決定することなどの、図5を参照して上述された技法を使用して決定され得る。
D.2.b RTS/CTS送信電力を適応的に増強する技法
[00121]上記の干渉問題に対処するために、一構成では、ステーション902およびステーション906は、RTS/CTS送信電力を適応的に増強することができる。たとえば、最初に、ステーション902とステーション906はRTS/CTSを交換する。上述されたように、ステーション910におけるデータ受信は、ステーション914からステーション918へのデータ送信によって干渉される。したがって、ステーション910は、ステーション902から送信されたRTSを検出しない場合がある。データパケットがさらに頻繁に隠れノード干渉を被っていることをステーション902およびステーション906が検出した場合、ステーション902およびステーション906は、(たとえば、ステーション910における)低い信号対干渉プラス雑音比(SINR)における検出を改善するために、RTS/CTS用の送信電力を増やすことができる。たとえば、ステーション902は、RTS内またはビーコンフレーム内で、CTSを送信するためにステーション906によって使用されるべき送信電力を示すことができる。ステーション906は、CTS内または確認応答フレーム内で、次のRTSを送信するためにステーション902によって使用されるべき送信電力を示すことができる。一構成では、この電力適応技法は、上述された反復パターンでRTS/CTSを送信することに関する技法と組み合わせて使用され得る。たとえば、RTS/CTSが反復されるたびに、RTS/CTSの送信電力も増やされる。
D.2.c 異なるレートでRTS/CTSを送信する技法
[00122]上記の干渉問題に対処するために、一構成では、ステーション902およびステーション906は、異なるレートでRTS/CTSを送信することができる。たとえば、RTS/CTS手順をイネーブルにした後にデータパケットがさらに頻繁に隠れノード干渉を被っていることをステーション902およびステーション906が検出した場合、ステーション902およびステーション906は、RTS/CTS手順において使用された前のデータレートよりも低いデータレートでRTS/CTSを送ることができる。より低いデータレートのRTS/CTSは、ステーション910において、より低いレートで送信されたRTS/CTSを検出することが可能な低いSINRで復号され得る。しかしながら、ステーション906は、より低いレートでRTS/CTSを検出することが可能ではない場合がある。ステーション902は、より低いレートでのRTS/CTSの送信より前に、またはその後に、以前のより高いレートでRTS/CTSを送信するように構成され得る。RTS/CTSの送信に続いて、ステーション902は、ステーション906にデータパケットを送信する。RTS/CTSならびにデータパケットの送信は、同じ送信機会内であり得る。
[00123]図10に示された構成1050では、ステーション902は、最初にステーション906に従来の(legacy)RTS1062を送信し、ステーション906は、それに応答して、ステーション902に従来のCTS1072を送信する。その後、ステーション902は、ステーション906に次世代のRTS1064を送信し、ステーション906は、それに応答して、ステーション902に次世代のCTS1074を送信する。その後、ステーション902はステーション906にデータパケット1080を送信する。任意の2つのフレーム間のインターフレーム間隔は、任意の適切な指定された時間期間であり得る。インターフレーム間隔は、SIFSなどの同じ時間期間であり得る。従来のRTS1062、従来のCTS1072、次世代のRTS1064、次世代のCTS1074、およびデータパケット1080は、同じ送信機会内であり得る。従来のRTS/CTSは、従来のレート、たとえば1または6Mbpsで送られるが、次世代のRTS/CTSは、より高いレートで送られ得る。
[00124]次世代のRTS/CTSは、従来のデバイスによって認識されない場合がある。従来のデバイスからの保護を維持するために、説明されたように、次世代のRTS/CTSは、従来のRTS/CTSとともに使用され得る。構成1050では、従来のRTS/CTSの後に次世代のRTS/CTSが続く。次世代のRTS/CTSは、低いSINRで互換デバイスによって復号され得る。従来のRTS/CTSは、通常のSINRで従来のデバイスによって復号され得る。
D.3 応答率が低いビジーな受信側
[00125]さらに、再び図9を参照すると、ステーション914がステーション910にデータを送信している間、ステーション910においてチャネルがほとんどの時間ビジーなので、ステーション910は、ステーション902によって送信されたRTSにしばしば応答しない場合がある。低いCTS応答率の1つの重要な影響は、RTS再試行の回数が最大限度を超えた後にステーション902がデータパケットを捨てることである。捨てられたデータパケットは、ステーション910において受信されたデータパケットシーケンス内に穴を開ける可能性があり、上位レイヤへの日付パケット搬送を遅延させる可能性がある。RTSの失敗は、媒体を浪費し、干渉を拡大する可能性もある。
[00126]言い換えれば、ステーション910は、ステーション914から連続データ送信を受信する場合がある。したがって、ステーション910は、ステーション902から送信されたRTSをしばしば検出しない場合がある。ステーション910からのRTS応答率が低いので、ステーション902がステーション910にデータを送信する機会が少なくなることに問題がある。
D.3.1 応答率に基づいて切替え手順を開始するかどうかを決定する技法
[00127]一構成では、ステーション902は、ステーション910の応答率を決定するように構成される。たとえば、ステーション902は、ステーション910に送信されたRTSの数(たとえば、M)と、RTSに応答してステーション910から受信されたCTSの数(たとえば、N)とを記録に残す場合がある。ステーション902は応答率を決定する場合がある。たとえば、応答率は、RTSの数とCTSの数との比(たとえば、N/M)であり得る。応答率があらかじめ決定されたしきい値(たとえば、50%)よりも小さい場合、ステーション902は、ステーション910からの応答率が低いと決定する場合がある。
[00128]低いRTS応答率を検出すると、ステーション902は、ステーション902において観測されたチャネル負荷を有する1つまたは複数の切替え要求をステーション910に送ることができる。切替え要求は、ポーリング手順を使用してステーション902とステーション910との間でデータを送信することに切り替えることを承認する(confirm)ようにステーション910に要求する。切替え要求は、管理フレームまたはデータフレーム内のIEに組み込まれ得る。
[00129]切替え要求を受信すると、ステーション910は、ステーション902におけるチャネル負荷とステーション910におけるチャネル負荷とを比較する場合がある。ステーション910におけるチャネル負荷がステーション902におけるチャネル負荷よりも大きい場合、ステーション910は、ステーション902とのデータ通信にポーリング手順を使用することに切り替えるように決定する場合がある。それに応じて、ステーション910はステーション902に切替え承認(switching confirmation)を送信する。代替として、ステーション910は、チャネル負荷を比較せずに承認を送る場合がある。切替え承認は、管理フレームまたはデータフレーム内のIEに組み込まれ得る。
[00130]ステーション910から切替え承認を受信すると、ステーション902は、ステーション910へのRTSの送信を停止し、ステーション910の利用可能性を告知するポーリング要求をステーション910から受信するのを待つ。
[00131]ステーション910におけるチャネル負荷がステーション902におけるチャネル負荷よりも大きくないとステーション910が決定した場合、ステーション910は、ステーション902に切替え承認を送信しない場合がある。切替え承認を受信しないと、ステーション902は、ステーション910へのRTSの送信を続行する。
[00132]追加または代替として、ステーション910は、ステーション902から受信されたRTSと、応答してステーション902に送られたCTSとを記録に残し得る。ステーション910は、NAVが設定されるか、または高いエネルギーを有する他のパケットが検出された場合、CTSを応答しない場合がある。ステーション910は、同様に応答率を決定する場合がある。それに応じて、応答率がしきい値よりも低いとき、ステーション910は、ステーション910がステーション902との通信にポーリング手順を使用してもよいと承認するようにステーション902に要求する切替え要求を、ステーション902に送る場合がある。切替え要求は、ステーション910におけるチャネル負荷を含む場合がある。ステーション902は、切替え要求を承認するか拒否するかを決定するために、同様に、ステーション902におけるチャネル負荷をステーション910におけるチャネル負荷と比較する場合がある。ステーション902から切替え承認を受信すると、ステーション910は、ステーション910の利用可能性を告知するポーリング要求をステーション902に送る場合がある。
[00133]ステーション914がステーション910にデータを送信しておらず、媒体が利用可能であることをステーション910が検知した時点において、ステーション902とステーション910との間のデータ送信にポーリング手順を使用するようにステーション910が決定すると、ステーション910は、ステーション910の利用可能性を告知するためにステーション902にポーリング要求を送ることができる。ステーション902も利用可能である場合、ステーション910からポーリング要求を受信すると、ステーション902はステーション910へのデータ送信を開始することができる。ステーション902が利用可能ではない場合、ステーション910は、あらかじめ決定された時間期間(たとえば、SIFS)内にステーション902からデータを受信しない。その後、ステーション910がまだ利用可能である場合、ステーション910は、ステーション902に別のポーリング要求を送信することができる。
[00134]さらに、ステーション906は、ステーション910の送信範囲912から移動し、ステーション902にデータを引き続き送信する場合がある。ステーション906は、ステーション910から送信された信号を検知しない。ステーション906がステーション902にデータを送信している間、ステーション902においてチャネルがほとんどの時間ビジーなので、ステーション902は、ステーション910によって送信されたポーリング要求にしばしば応答しない場合がある。
[00135]言い換えれば、ステーション902は、ステーション906から連続データ送信を受信する場合がある。したがって、ステーション910は、ステーション910から送信されたポーリング要求をしばしば検出しない場合がある。ステーション902からの応答率が低いので、ステーション902がステーション910にデータを送信する機会が少なくなる。
[00136]一構成では、ステーション910は、ステーション902の応答率を決定するように構成される。たとえば、ステーション910は、ステーション902に送信されたポーリング要求の数(たとえば、M)と、ポーリング要求に応答してステーション902から受信された応答(たとえば、データ)の数(たとえば、N)とを記録に残す場合がある。ポーリング要求の数と応答の数との比(たとえば、N/M)があらかじめ決定された比(たとえば、50%)よりも小さい場合、ステーション910は、ステーション902からの応答率が低いと決定することができる。
[00137]低いポーリング応答率を検出すると、ステーション910は、ステーション910において観測されたチャネル負荷を有する1つまたは複数の切替え要求をステーション902に送ることができる。切替え要求は、RTS/CTS手順を使用してステーション902とステーション902との間でデータを送信することに切り替えることを承認するようにステーション910に要求する。切替え要求は、管理フレームまたはデータフレーム内のIEに組み込まれ得る。
[00138]切替え要求を受信すると、ステーション902は、ステーション902におけるチャネル負荷とステーション910におけるチャネル負荷とを比較する場合がある。ステーション902におけるチャネル負荷がステーション910におけるチャネル負荷よりも大きい場合、ステーション902は、ステーション910とのデータ通信にRTS手順を使用することに切り替えるように決定することができる。それに応じて、ステーション902はステーション910に切替え承認を送信する。切替え承認は、管理フレームまたはデータフレーム内のIEに組み込まれ得る。代替として、ステーション910は、チャネル負荷を比較せずに承認を送る場合がある。ステーション902から切替え承認を受信すると、ステーション910は、ステーション902へのポーリング要求の送信を停止し、RTSをステーション910から受信するのを待つ。
[00139]ステーション902におけるチャネル負荷がステーション910におけるチャネル負荷よりも大きくないとステーション902が決定した場合、ステーション902は、ステーション910に切替え承認を送信しない場合がある。切替え承認を受信しないと、ステーション910は、ステーション902へのポーリング要求の送信を続行する。
[00140]追加または代替として、ステーション902は、ステーション910から受信されたポーリング要求と、応答してステーション910に送られたデータとを記録に残す場合がある。ステーション902は、NAVが設定されるか、または高いエネルギーを有する他のパケットが検出された場合、データでポーリング要求に応答しない場合がある。ステーション902は、同様に応答率を決定する場合がある。それに応じて、応答率がしきい値よりも低いとき、ステーション902は、ステーション902がステーション910との通信にRTS/CTS手順を使用してもよいと承認するようにステーション910に要求する切替え要求を、ステーション910に送る場合がある。切替え要求は、ステーション902におけるチャネル負荷を含む場合がある。ステーション910は、切替え要求を承認するか拒否するかを決定するために、同様に、ステーション910におけるチャネル負荷をステーション902におけるチャネル負荷と比較する場合がある。ステーション910から切替え承認を受信すると、ステーション902は、RTSをステーション902に送る場合がある。
[00141]ステーション906がステーション902にデータを送信しておらず、媒体が利用可能であることをステーション910が検知した時点において、ステーション902とステーション902との間のデータ送信にRTS/CTS手順を使用するようにステーション902が決定すると、ステーション902は、ステーション910にRTS要求を送ることができる。ステーション910も利用可能である場合、ステーション902からRTSを受信すると、ステーション910はステーション902にCTSを送信することができる。ステーション910が利用可能ではない場合、ステーション902は、あらかじめ決定された時間期間(たとえば、SIFS)内にステーション910からCTSを受信しない。その後、ステーション902がまだ利用可能である場合、ステーション902は、ステーション910に別のRTSを送信することができる。
[00142]図11は、媒体予約手順の共同イネーブル化の例示的な方法1100のフローチャートである。本方法は、AP(たとえば、アクセスポイント104、アクセスポイント320、装置2902/202)によって実施される場合がある。いくつかの構成では、動作1114において、APは、複数のSTAのうちのSTAのサブセットの各STAがAPに対する干渉を引き起こす隠れノードを有すると決定する。隠れノードは、APにデータを送信し、APと各STAとの間の通信を妨害する。さらに、複数のSTAの各STAはAPとのアップリンクトラフィックを有する。STAのサブセットは、複数のSTAのすべてを含む場合がある。たとえば、図8を参照すると、アクセスポイント320は、ステーションA302およびステーションD314からアップリンクトラフィックを受信する。図5を参照すると、アクセスポイント320は、ステーションD314が隠れノードを有すると決定する。
[00143]動作1116において、APは、複数のSTAの各STAがAPとのアップリンクトラフィックを有すること、またはSTAのサブセットの各STAが隠れノードを有することのうちの少なくとも1つに基づいて、通信のための媒体予約手順を共同でイネーブルおよびディセーブルにするように複数のSTAに要求する。複数のSTAは、複数のSTAが各々アップリンクトラフィックを有すること、および複数のSTAに対するSTAのサブセットの割合がしきい値を満たすことに基づいて、媒体予約手順を共同でイネーブルおよびディセーブルにするように要求され得る。たとえば、図8を参照すると、アクセスポイント320は、RTS/CTS手順を共同でイネーブルおよびディセーブルにするようにステーションA302およびステーションD314に要求する。
[00144]動作1118において、APは、通信のための媒体予約手順を共同でイネーブルまたはディセーブルにする間、複数のSTAから通信メトリックを示す情報を受信する。たとえば、図8を参照すると、アクセスポイント320は、ステーションA302およびステーションD314における1つまたは複数のスループットメトリックを決定する。
[00145]動作1120において、APは、通信メトリックを示す受信された情報に基づいて、媒体予約手順の共同イネーブル化が複数のSTA向けの通信を改善するかどうかを決定する。媒体予約手順の共同イネーブル化は、複数のSTA向けの通信を改善し、動作1122において、APは、後続の通信のための媒体予約手順を共同でイネーブルにするように複数のSTAに要求する。媒体予約手順の共同イネーブル化が複数のSTA向けの通信を改善しないとき、動作1124において、APは、後続の通信のための媒体予約手順を共同でイネーブルにするように複数のSTAに要求することを控える。
[00146]いくつかの構成では、媒体予約手順はRTS/CTS手順を利用する。いくつかの構成では、通信メトリックは、実際のスループット、均等フルバッファスループット、再試行率、PER、MCS、またはアクセス遅延のうちの少なくとも1つを含む。
[00147]図12は、図11に示された動作1120内で通信メトリックの改善点を決定するための例示的な方法1200のフローチャートである。本方法は、AP(たとえば、アクセスポイント104、アクセスポイント320、装置2902/202)によって実施される場合がある。動作1212において、APは、第1の時間期間内に通信のための媒体予約手順を共同でイネーブルにし、第2の時間期間内に通信のための媒体予約手順を共同でディセーブルにするように複数のSTAに要求する。いくつかの構成では、動作1212内の動作1220において、APは、第1の時間期間を示す第1の時間インジケータを複数のSTAに送信する。動作1222において、APは、第2の時間期間を示す第2の時間インジケータを複数のSTAに送信する。動作1224において、APは、複数のSTAの各STAを識別するSTAインジケータを複数のSTAに送信する。いくつかの構成では、第1の時間インジケータ、第2の時間インジケータ、およびSTAインジケータの各々は、フレームのIEに含まれる場合があるか、またはフレーム内の1つまたは複数の情報ビットであり得る。
[00148]たとえば、図8を参照すると、動作806において、アクセスポイント320は、ステーションA302とステーションD314の両方に共同イネーブル化要求を送信することができる。要求は、図7に記載されたように、管理フレームを介してアクセスポイント320からステーションA302およびステーションD314に送信され得るIEを使用して実施され得る。アクセスポイント320は、グループインジケータフィールド715内のステーションA302およびステーションD314のMACアドレスを指定することができる。アクセスポイント320は、RTSオン開始時間フィールド716とRTSオン継続時間フィールド717とを使用して、ステーションA302およびステーションD314がRTS/CTS手順をイネーブルにするように要求される第1の時間期間を指定することができる。アクセスポイント320は、RTSオフ開始時間フィールド718とRTSオフ継続時間フィールド719とを使用して、ステーションA302およびステーションD314がRTS/CTS手順をディセーブルにするように要求される第2の時間期間を指定することができる。
[00149]動作1214において、APは、第1の時間期間内の複数のSTAの通信メトリックと、第2の時間期間内の複数のSTAの通信メトリックとを決定する。いくつかの構成では、動作1214内の動作1230において、APは、第1の時間期間内に媒体予約手順の共同イネーブル化を用いて、複数のSTAの各STAからデータを受信する。動作1232において、APは、第1の時間期間内に各STAから受信されたデータに基づいて、複数のSTAの各STA用の通信メトリックのそれぞれの第1の値を決定する。動作1234において、APは、第2の時間期間内に媒体予約手順の共同ディセーブル化を用いて、複数のSTAの各STAからデータを受信する。動作1236において、APは、第2の時間期間内に各STAから受信されたデータに基づいて、複数のSTAの各STA用の通信メトリックのそれぞれの第2の値を決定する。通信メトリックの改善点は、第1の値および第2の値に基づいて決定される。たとえば、図8を参照すると、動作871において、アクセスポイント320は、図3を参照して上述された技法を使用して、第1の時間期間内に、それぞれステーションA302およびステーションD314における1つまたは複数のスループットメトリックの値を決定することができる。
[00150]動作1216において、APは、第2の時間期間内の通信メトリックと比較して、第1の時間期間内の通信メトリックの改善点を決定する。複数のSTA向けの通信は、通信メトリックの改善点が第1のしきい値を満たすとき、改善されると決定される。
[00151]図13は、RTS/CTS手順からポーリング手順に切り替えるための例示的な方法1300のフローチャートである。本方法は、第1のSTA(たとえば、ステーション114、ステーション902、装置3002/202)によって実施される場合がある。動作1310において、第1のSTAは、RTS/CTS手順に従って、第2のSTAに1つまたは複数のRTSメッセージを送る。動作1312において、第1のSTAは、第2のSTAから、RTSメッセージに応答する0個以上のCTSメッセージを受信する。動作1314において、第1のSTAは、RTSメッセージおよびCTSメッセージに基づいて応答率を決定する。いくつかの構成では、1つまたは複数のRTSメッセージは第1の数のRTSメッセージを含む。0個以上のCTSメッセージは第2の数のCTSメッセージを含む。応答率は、第1の数および第2の数に基づいて決定される。
[00152]たとえば、図9を参照すると、一構成では、ステーション902は、ステーション910の応答率を決定するように構成される。たとえば、ステーション902は、ステーション910に送信されたRTSの数(たとえば、M)と、RTSに応答してステーション910から受信されたCTSの数(たとえば、N)とを記録に残し得る。RTSの数とCTSの数との比(たとえば、N/M)があらかじめ決定された比(たとえば、50%)よりも小さい場合、
[00153]動作1316において、第1のSTAは、応答率がしきい値を満たすとき、第2のSTAに第1の切替え要求を送る。第1の切替え要求は、ポーリング手順を実施するように第2のSTAに要求する。ポーリング手順は、データ送信を受信するための受信側の利用可能性を告知する。いくつかの構成では、第1の切替え要求は、第1のSTAにおけるチャネル負荷を含む。たとえば、図9を参照すると、ステーション902は、ステーション902において観測されたチャネル負荷を有する1つまたは複数の切替え要求をステーション910に送ることができる。
[00154]動作1318において、第1のSTAは、第2のSTAがポーリング手順を実施することを示す第1の切替え承認を第2のSTAから受信する。たとえば、図9を参照すると、ステーション910におけるチャネル負荷がステーション902におけるチャネル負荷よりも大きい場合、ステーション910は、ステーション902とのデータ通信にポーリング手順を使用することに切り替えるように決定する場合がある。それに応じて、ステーション910はステーション902に切替え承認を送信する。
[00155]動作1320において、第1のSTAは、ポーリング手順に従ってポーリングメッセージを受信する。ポーリングメッセージは、第2のSTAがデータ送信に利用可能であることを示す。動作1322において、第1のSTAは、ポーリングメッセージに応答して第2のSTAにデータを送信する。たとえば、図9を参照すると、ステーション914がステーション910にデータを送信しておらず、媒体が利用可能であることをステーション910が検知した時点において、ステーション902とステーション910との間のデータ送信にポーリング手順を使用するようにステーション910が決定すると、ステーション910は、ステーション910の利用可能性を告知するためにステーション902にポーリング要求を送ることができる。ステーション902も利用可能である場合、ステーション910からポーリング要求を受信すると、ステーション902はステーション910へのデータ送信を開始することができる。
[00156]動作1324において、第1のSTAは、RTS/CTS手順を実施するように第1のSTAに要求する第2の切替え要求を第2のSTAから受信する。第2の切替え要求は、第2のSTAにおけるチャネル負荷を含む。動作1326において、第1のSTAは、第2のSTAにおけるチャネル負荷と第1のSTAにおけるチャネル負荷との間の差がしきい値を満たすと決定する。動作1328において、第1のSTAは、第1のSTAがRTS/CTS手順を実施することを示す第2の切替え承認を第2のSTAに送信する。たとえば、図9を参照すると、低いポーリング応答率を検出すると、ステーション910は、ステーション910において観測されたチャネル負荷を有する1つまたは複数の切替え要求をステーション902に送ることができる。切替え要求は、RTS/CTS手順を使用してステーション902とステーション910との間でデータを送信することに切り替えることを承認するようにステーション902に要求する。切替え要求を受信すると、ステーション902は、ステーション902におけるチャネル負荷とステーション910におけるチャネル負荷とを比較する場合がある。ステーション902におけるチャネル負荷がステーション910におけるチャネル負荷よりも大きい場合、ステーション902は、ステーション910とのデータ通信にRTS手順を使用することに切り替えるように決定することができる。それに応じて、ステーション902はステーション910に切替え承認を送信する。切替え承認は、管理フレームまたはデータフレーム内のIEに組み込まれ得る。
[00157]図14は、媒体予約手順を共同でイネーブルにするためのワイヤレス通信の方法のフローチャート1400である。一構成では、およびオプションで、動作1402において、APは、媒体予約手順を共同で使用してAPにデータを送信するように、2つ以上のSTAに要求するAPの能力を示す能力インジケータを送信し、媒体予約手順はデータ送信用の媒体を予約する。媒体予約手順はRTS/CTS手順を利用することができる。一構成では、およびオプションで、動作1404において、APは、インジケータ内で指定された測定期間内にAPにスループットメトリックを報告するようにSTAに要求する報告インジケータを送信する。一構成では、およびオプションで、動作1406において、APは、第1のSTAおよび第2のSTAとの評価手順を開始する。評価手順は、APと、媒体予約手順を共同で使用する第1のSTAおよび第2のSTAとの間の、それぞれのデータ通信のスループットに関連付けられた評価結果を決定する。一構成では、およびオプションで、動作1408において、APは、評価結果に基づいて、媒体予約手順がスループットを改善するかどうかを決定する。
[00158]媒体予約手順がスループットを改善する場合、動作1410において、APは、媒体予約手順を共同で使用してAPにデータを送信するように第1のSTAおよび第2のSTAに要求する。媒体予約手順がスループットを改善しない場合、動作1412においてAPの手順は終了し、APは、媒体予約手順をイネーブルにするように第1のSTAおよび第2のSTAに要求することなく動作する。
[00159]一構成では、およびオプションで、動作1410内の動作1414において、APは、媒体予約手順を使用してAPにデータを送信するように第1のSTAに命令するために、第1のSTAを識別する第1のSTAインジケータを送信する。APは、媒体予約手順を使用してAPにデータを送信するように第2のSTAに命令するために、第2のSTAを識別する第2のSTAインジケータを送信する。一構成では、およびオプションで、第1のSTAインジケータおよび第2のSTAインジケータはフレームのIEに含まれる。一構成では、およびオプションで、動作1410内の動作1414において、APは、媒体予約手順を使用してAPにデータを送信する第1の時間期間を示す第1の時間インジケータを送信する。一構成では、およびオプションで、APは、媒体予約手順を使用せずにAPにデータを送信する第2の時間期間を示す第2の時間インジケータを送信する。
[00160]一構成では、およびオプションで、動作1402の後の動作1405において、APは、第1のSTAから要求を受信して、媒体予約手順を使用してデータを送信するように第1のSTAと第2のSTAの両方に命令する。動作1405の後に、APは動作1410を実行する。
[00161]図15は、隠れノードの存在を決定するためのワイヤレス通信の方法のフローチャート1500である。一構成では、動作1502において、APは、第1のSTAから受信された第1のデータパケットの信号メトリックの変化の指示を取得する。一構成では、動作1504において、APは、第1のSTAから正しく受信されなかった第2のデータパケット内の1つまたは複数のデータユニットの指示を取得する。一構成では、動作1506において、APは、第1のSTAから受信されたパケットの推定PERと測定PERとの間の差の指示を取得する。一構成では、動作1508において、APは、第1のSTAから報告を受信する。報告は、第1のSTAのデータ通信を妨害する隠れSTAの識別情報を含む。APは報告に基づいて第1のSTAを識別する。
[00162]動作1502、1504、1506、および1508の後の動作1510において、APは、指示または報告に基づいて、第1のSTAの隠れSTAが存在するかどうかを決定する。隠れSTAは、APにデータを送信し、第1のSTAのデータ通信を妨害する。第1のSTAの隠れSTAが存在する場合、APは動作1518に入る。動作1518において、APは、別のSTAと共同で媒体予約手順を使用してAPにデータを送信する第1のSTAを識別する。動作1520において、APは、第1のSTAと共同で媒体予約手順を使用してAPにデータを送信する第2のSTAを識別する。第1のSTAの隠れSTAが存在しない場合、動作1512において、APの手順は終了する。
[00163]図16は、干渉を決定するためのワイヤレス通信の方法のフローチャート1600である。動作1602において、APはSTAからデータパケットを受信する。動作1606において、APは、データパケットの第1の位置において信号メトリックの第1の値を取得する。信号メトリックは、RSSI、推定チャネル係数、推定位相オフセット、推定周波数オフセット、または測定パイロットエラーベクトルの大きさのうちの少なくとも1つを含むことができる。動作1610において、APは、データパケットの第2の位置において信号メトリックの第2の値を取得する。動作1614において、APは、干渉を決定するために第1の値と第2の値とを評価する。
[00164]図17は、すべての受信局で媒体予約手順を共同でイネーブルにするためのワイヤレス通信の方法のフローチャート1700である。動作1702において、APは、データ受信時にそれらの各々からの干渉がAPに存在する複数のSTAを識別する。動作1706において、APは、APと通信しているSTAに対する当該複数のSTAの割合があらかじめ決定されたしきい値よりも大きいかどうかを決定する。割合があらかじめ決定されたしきい値よりも大きい場合、動作1710において、APは、各々が共同で媒体予約手順を使用してAPにデータを送信するように、APと通信しているSTAに命令する共通STAインジケータを送信する。割合があらかじめ決定されたしきい値よりも大きくない場合、動作1714においてAPの手順は終了し、APは、媒体予約手順をイネーブルにするようにSTAに要求することなく動作する。
[00165]図18は、媒体予約手順を使用することがスループットを改善できるかどうかを評価するためのワイヤレス通信の方法のフローチャート1800である。動作1802において、APは、第1の時間期間内に共同で媒体予約手順を使用する第1のSTAおよび第2のSTAからデータを受信する。動作1806において、APは、第1の時間期間内に、それぞれ第1のSTAおよび第2のSTAから受信されたデータのスループットメトリックの第1の値を決定する。動作1810において、APは、第2の時間期間内に媒体予約手順を使用せずに第1のSTAおよび第2のSTAからデータを受信する。動作1814において、APは、第2の時間期間内に、それぞれ第1のSTAおよび第2のSTAから受信されたデータのスループットメトリックの第2の値を決定する。動作1818において、APは、媒体予約手順を使用することが第1のSTAおよび第2のSTAのスループットを改善するかどうかを決定する。
[00166]媒体予約手順がスループットを改善する場合、動作1822において、APは、媒体予約手順を共同で使用してAPにデータを送信するように第1のSTAおよび第2のSTAに要求する。媒体予約手順がスループットを改善しない場合、動作1826においてAPの手順は終了し、APは、媒体予約手順をイネーブルにするように第1のSTAおよび第2のSTAに要求することなく動作する。
[00167]図19は、隠れノードの存在を決定するためのワイヤレス通信の方法のフローチャート1900である。動作1902において、STAはAPから確認応答を受信する。確認応答はデータパケットの受信を確認応答する。一構成では、およびオプションで、動作1906において、STAは確認応答内の指示を検出する。指示は、確認応答を送るより前のあらかじめ決定された時間期間に、APにおいてデータパケットが受信されたことを示す。
[00168]動作1910において、STAは、確認応答を受信するより前のあらかじめ決定された時間期間に、データパケットが受信されたかどうかを決定する。データパケットが受信されなかった場合、動作1914において、STAは、確認応答からソース識別情報と宛先識別情報とを取得する。ソース識別情報はAPに関連付けられる。宛先識別情報は第2のSTAに関連付けられる。
[00169]動作1918において、STAはAPに要求を送る。要求は、媒体予約手順を使用してデータを送信するように第1のSTAと第2のSTAの両方に命令するようにAPに要求し、媒体予約手順はデータ送信用の媒体を予約する。動作1910において、データパケットが受信されたとSTAが決定した場合、動作1912において、STAの手順は終了する。
[00170]図20は、ステーションにおいて媒体予約手順を共同でイネーブルにするためのワイヤレス通信の方法のフローチャート2000である。一構成では、およびオプションで、動作2002において、STAは、別のSTAと共同で媒体予約手順を使用するSTAの能力を示す能力インジケータを送信する。一構成では、およびオプションで、STAインジケータはフレームのIEに含まれる。
[00171]動作2006において、STAはフレームを受信する。一構成では、およびオプションで、動作2010において、STAは、STAインジケータがIE内に存在するかどうかを検出する。STAインジケータが存在する場合、STAは動作2014を実行する。STAインジケータが存在しない場合、動作2022において、STAの手順は終了する。
[00172]動作2014において、STAは、STAインジケータがSTAを識別するかどうかを決定する。STAインジケータがSTAを識別する場合、動作2018において、STAは媒体予約手順を使用してAPにデータを送信し、媒体予約手順はデータ送信用の媒体を予約する。STAインジケータがSTAを識別しない場合、動作2022において、STAの手順は終了する。
[00173]図21は、信号メトリックに基づいて媒体予約手順をイネーブルにするべきかどうかを決定するためのワイヤレス通信の方法のフローチャート2100である。動作2102において、STAは、第2のSTAにおいて受信された第1のデータパケットの信号メトリックの変化の指示を取得する手順を開始する。一構成では、およびオプションで、信号メトリックは、RSSI、推定チャネル係数、推定位相オフセット、推定周波数オフセット、または測定パイロットエラーベクトルの大きさ(measured pilot error vector magnitude)のうちの少なくとも1つを含む。動作2106において、STAは、第1のデータパケットの第1の位置において信号メトリックの第1の値を取得する。動作2110において、STAは、第1のデータパケットの第2の位置において信号メトリックの第2の値を取得する。動作2114において、STAは、第1の値および第2の値に基づいて信号メトリックの変化を決定する。動作2118において、STAは、変化があらかじめ決定されたしきい値よりも大きいかどうかを決定する。変化が大きい場合、動作2122において、STAは媒体予約手順を使用して第2のSTAにデータを送信し、媒体予約手順はデータ送信用の媒体を予約する。変化が大きくない場合、動作2126において、STAの手順は終了する。一構成では、媒体予約手順はRTS/CTS手順を利用する。
[00174]図22は、ステーションにおいて正しく受信されなかったデータユニットに基づいて媒体予約手順をイネーブルにするべきかどうかを決定するためのワイヤレス通信の方法のフローチャート2200である。動作2202において、STAは、第2のSTAにおいて正しく受信されなかったデータパケット内の1つまたは複数のデータユニットの指示を取得する手順を開始する。動作2206において、STAは、第2のSTAに少なくとも1つのデータユニットを含むデータパケットを送信する。動作2210において、STAは、第2のSTAから確認応答を受信する。確認応答は、第2のSTAにおいて正しく受信されなかった少なくとも1つのデータユニットのうちの1つまたは複数のデータユニットの指示を含む。動作2214において、STAは、第2のSTAにおいて正しく受信されなかったデータユニットの数または割合があらかじめ決定されたしきい値よりも大きいかどうかを決定する。STAは、第2のSTAにおいて正しく受信されなかったデータユニットの分布があらかじめ決定されたパターンと一致するかどうかを決定することもできる。数もしくは割合が大きい場合、または分布があらかじめ決定されたパターンと一致する場合、動作2218において、STAは、媒体予約手順を使用して第2のSTAにデータを送信し、媒体予約手順はデータ送信用の媒体を予約する。一構成では、媒体予約手順はRTS/CTS手順を利用する。数もしくは割合が大きくない場合、または分布があらかじめ決定されたパターンと一致しない場合、動作2222において、STAの手順は終了する。一構成では、第2のデータパケットはPPDUである。少なくとも1つのデータユニットはMPDUを含む。確認応答はブロック確認応答である。
[00175]図23は、PERに基づいて媒体予約手順をイネーブルにするべきかどうかを決定するためのワイヤレス通信の方法のフローチャート2300である。動作2302において、STAは、第2のSTAにおける推定PERと測定PERとの間の差の指示を取得する手順を開始する。動作2306において、STAは、第2のSTAに複数のデータパケットを送信する。動作2310において、STAは、複数のデータパケットのPERを測定することにより、測定PERを決定する。動作2314において、STAは、第2のSTAからRSSIを受信する。動作2318において、STAは、RSSIに基づいてSNRを決定する。動作2322において、STAは、第1のSTAと第2のSTAとの間のSNRに基づいて、PERを推定する。動作2326において、STAは、測定PERおよび推定PERに基づいて差を決定する。動作2330において、STAは、差があらかじめ決定されたしきい値よりも大きいかどうかを決定する。差が大きい場合、動作2334において、STAは、媒体予約手順を使用して第2のSTAにデータを送信し、媒体予約手順はデータ送信用の媒体を予約する。一構成では、媒体予約手順はRTS/CTS手順を利用する。差が大きくない場合、動作2338において、STAの手順は終了する。
[00176]図24は、媒体予約手順を使用することがスループットを改善できるかどうかを評価するためのワイヤレス通信の方法のフローチャート2400である。動作2402において、STAは、第2のSTAとの評価手順を開始する。評価手順は、媒体予約手順を使用する第1のSTAと第2のSTAとの間のデータ通信のスループットに関連付けられた評価結果を決定する。動作2406において、STAは、第1の時間期間内に媒体予約手順を使用して第2のSTAに第1のデータを送信する。動作2410において、STAは、送信された第1のデータのスループットメトリックの第1の値を決定する。一構成では、スループットメトリックは、第1のSTAまたは第2のSTAのうちの1つまたは複数において決定された実際のスループットに基づく。一構成では、スループットメトリックは、第1のSTAにおいて決定された均等フルバッファスループットに基づく。動作2414において、STAは、第2の時間期間内に媒体予約手順を使用せずに第2のSTAに第2のデータを送信する。動作2418において、STAは、送信された第2のデータのスループットメトリックの第2の値を決定する。動作2422において、STAは、第1の値および第2の値に基づいて評価結果を決定する。動作2426において、STAは、評価結果に基づいて、媒体予約手順を使用することがSTAのスループットを改善するかどうかを決定する。一構成では、媒体予約手順はRTS/CTS手順を利用する。媒体予約手順がスループットを改善する場合、動作2430において、STAは、媒体予約手順を使用して第2のSTAにデータを送信する。媒体予約手順がスループットを改善しない場合、動作2434において、STAは、媒体予約手順を使用せずに第2のSTAにデータを送信する。
[00177]図25は、拡張媒体予約手順を使用するためのワイヤレス通信の方法のフローチャート2500である。動作2502において、STAは、媒体予約手順を使用して別のSTAにデータパケットを送信し、媒体予約手順はデータ送信用の媒体を予約する。一構成では、媒体予約手順はRTS/CTS手順を利用する。動作2506において、STAは、送信されたデータパケットに対する干渉の発生に関する測定値を決定する。動作2510において、STAは、測定値があらかじめ決定されたしきい値よりも大きいかどうかを決定する。測定値が大きくない場合、動作2514において、STAの手順は終了する。測定値が大きい場合、動作2518において、STAは、送信されたデータパケットに対する干渉の発生を低減する拡張手順を開始する。一構成では、動作2518の後の動作2522において、STAは、受信側STAのOTA媒体占有率を低減するように受信側STAに要求する要求を送信する。一構成では、およびオプションで、要求は、EDCAパラメータを調整するように受信側STAに命令する。一構成では、およびオプションで、要求は、1つまたは複数のサイレンス期間を維持するように受信側STAに命令する。一構成では、およびオプションで、1つまたは複数のサイレンス期間は、少なくとも3つのサイレンス期間を含み、周期的である。
[00178]一構成では、動作2518の後の動作2532において、STAは、反復パターンで、媒体予約手順に従って別のSTAに要求を送信する。動作2536において、STAは、反復パターンで、媒体予約手順に従って別のSTAから応答を受信する。一構成では、およびオプションで、両方がそれぞれの反復パターンで、要求が送信され、応答が受信される。
[00179]一構成では、動作2518の後の動作2542において、STAは、媒体予約手順に従って別のSTAへの要求内で第1の電力インジケータを送信する。第1の電力インジケータは、媒体予約手順に従ってSTAに応答を送信するために、別のSTAにおいて使用されるべき送信電力を示す。動作2546において、STAは、別のSTAからの応答内で第2の電力インジケータを受信する。第2の電力インジケータは、媒体予約手順に従って別のSTAに別の要求を送信するために、STAにおいて使用されるべき送信電力を示す。
[00180]図26は、様々なデータレートで媒体予約手順の要求/応答を送信するためのワイヤレス通信の方法のフローチャート2600である。動作2602において、STAは、第1のデータレートで媒体予約手順に従って第1の要求を送信し、媒体予約手順はデータ送信用の媒体を予約する。動作2606において、STAは、別のSTAにデータパケットを送信する。動作2610において、STAは、送信されたデータパケットに対する干渉の発生に関する測定値を決定する。動作2614において、STAは、測定値があらかじめ決定されたしきい値よりも大きいかどうかを決定する。測定値があらかじめ決定されたしきい値よりも大きくない場合、動作2618において、STAの手順は終了する。測定値があらかじめ決定されたしきい値よりも大きい場合、動作2626において、STAは、第1のデータレートよりも低い第2のデータレートで媒体予約手順に従って第2の要求を送信する。一構成では、およびオプションで、動作2626より前の動作2622において、STAは、第2の要求が送信された同じ送信機会において第2の要求を送信するより前に、第1のデータレートで媒体予約手順に従って第3の要求を送信する。
[00181]図27は、切替え手順を開始するためのワイヤレス通信の方法のフローチャート2700である。動作2702において、第1のSTAは、媒体予約手順またはポーリング手順のうちの一方を使用して、第2のSTAとのデータ送信を開始する。媒体予約手順はデータ送信用の媒体を予約する。ポーリング手順は、データ送信を受信するための受信側の利用可能性を告知する。動作2706において、第1のSTAは、第2のSTAとデータを通信する。動作2710において、第1のSTAは、媒体予約手順およびポーリング手順のうちの一方に従って、データ通信の応答率を決定する。動作2714において、第1のSTAは、応答率があらかじめ決定されたしきい値よりも低いかどうかを決定する。一構成では、第1のSTAは、媒体予約手順およびポーリング手順のうちの1つに従って、第2のSTAにM個の要求を送信し、Mは1よりも大きい整数である。第1のSTAは、媒体予約手順およびポーリング手順のうちの一方に従って、第2のSTAからN個の応答を受信し、Nは−1よりも大きい整数である。次いで、第1のSTAは、N/Mがあらかじめ決定された比よりも低いかどうかを決定する。
[00182]応答率が低くない場合、動作2718において、STAの手順は終了する。応答率が低い場合、動作2722において、第1のSTAは、第2のSTAがデータ送信を開始することが可能になるように切替え手順を開始する。動作2726において、STAは、第2のSTAに切替え要求を送信する。一構成では、切替え要求は、第1のSTAにおけるチャネル負荷を含む。動作2730において、STAは、第2のSTAから切替え承認を受信する。動作2734において、第1のSTAは、媒体予約手順およびポーリング手順のうちの他方に従って要求を受信する。
[00183]図28は、切替え手順に応答するためのワイヤレス通信の方法のフローチャート2800である。動作2802において、第1のSTAは、媒体予約手順またはポーリング手順を使用して、第2のSTAによって開始されたデータ送信に参加する。媒体予約手順はデータ送信用の媒体を予約する。ポーリング手順は、データ送信を受信するための受信側の利用可能性を告知する。動作2806において、第1のSTAは、第2のSTAとデータを通信する。動作2810において、第1のSTAは、第2のSTAから切替え要求を受信する。動作2814において、第1のSTAは、切替え要求から第2のSTAにおけるチャネル負荷を取得する。動作2818において、第1のSTAは、第1のSTAにおけるチャネル負荷を取得する。動作2822において、第1のSTAは、第1のSTAにおけるチャネル負荷と第2のSTAにおけるチャネル負荷との間の差があらかじめ決定されたしきい値よりも大きいかどうかを決定する。差が大きくない場合、動作2824において、STAの手順は終了する。
[00184]差が大きい場合、動作2826において、第1のSTAは、第2のSTAに切替え承認を送信する。動作2830において、第1のSTAは、第1のSTAの利用可能性に応じてデータ送信を開始する。一構成では、およびオプションで、動作2806におけるデータ通信は、媒体予約手順を使用する。動作2830の後の動作2834において、第1のSTAは、第1のSTAの利用可能性に応じて、ポーリング手順に従って第2のSTAに要求を送信する。動作2838において、第1のSTAは、第2のSTAからデータを受信する。一構成では、およびオプションで、動作2806におけるデータ通信は、ポーリング手順を使用する。動作2830の後の動作2844において、第1のSTAは、第1のSTAの利用可能性に応じて、媒体予約手順に従って第2のSTAに要求を送信する。動作2848において、第1のSTAは、媒体予約手順に従って第2のSTAから応答を受信する。
[00185]図29は、例示的な装置2902の中の様々な構成要素/手段の間のデータフローを示す概念データフロー図2900である。装置2902は、AP(たとえば、アクセスポイント104、アクセスポイント320)であり得る。装置2902は、受信構成要素2904と、送信構成要素2910と、要求構成要素2912と、決定構成要素2914と、検出構成要素2916とを含む。
[00186]装置2902/202は、受信構成要素2904と送信構成要素2910とを介して、複数のSTA2950と通信している。受信構成要素2904は、複数のSTA2950からデータパケット2932を受信する場合がある。検出構成要素2916は、受信構成要素2904における動作を監視する場合があり、受信構成要素2904からデータパケット2932に関する受信情報2933を取得する場合がある。検出構成要素2916は、受信情報2933に基づいて、複数のSTA2950の各STAが装置2902/202とのアップリンクトラフィックを有すると決定する場合がある。さらに、検出構成要素2916は、受信情報2933に基づいて、複数のSTA2950のうちのSTAのサブセットの各STAが、装置2902/202にデータを送信し、装置2902/202と各STAとの間の通信を妨害する隠れノードを有すると決定する場合もある。検出構成要素2916は、決定構成要素2914にそのような検出情報2935を送る場合がある。
[00187]決定構成要素2914は、検出情報2935に基づいて、媒体予約手順の共同イネーブル化が複数のSTA2950向けの通信を改善するかどうかを評価するために、通信用の媒体予約手順を共同でイネーブルおよびディセーブルにするように複数のSTA2950に要求するように決定し得る。決定構成要素2914は、複数のSTA2950の各STAが装置2902/202とのアップリンクトラフィックを有すること、または複数のSTA2950のうちのSTAのサブセットの各STAが、装置2902/202にデータを送信し、装置2902/202と各STAとの間の通信を妨害する隠れノードを有することの少なくとも1つに基づいて、そのような決定を行う場合がある。いくつかの構成では、決定構成要素2914は、検出情報2935に基づいて、複数のSTA2950の各々が隠れノードを有すると決定する場合がある。複数のSTA2950は、装置2902/202が複数のSTA2950に関連して隠れノードから干渉を受けることに基づいて、媒体予約手順を共同でイネーブルおよびディセーブルにするように要求される。いくつかの構成では、決定構成要素2914は、検出情報2935に基づいて、STAのサブセットの各STAが装置2902/202に対する干渉を引き起こす隠れノードを有すると決定する場合がある。複数のSTA2950は、複数のSTA2950が各々アップリンクトラフィックを有すること、および複数のSTA2950に対するSTAのサブセットの割合がしきい値を満たすことに基づいて、媒体予約手順を共同でイネーブルおよびディセーブルにするように要求される。
[00188]いくつかの構成では、決定構成要素2914は、検出構成要素2916がSTAのサブセットの第1のSTAから受信されるデータパケットの受信中に信号メトリックの変化を検出する場合、第1のSTAが隠れノードを有すると決定する。いくつかの構成では、受信構成要素2904は、第1のSTAからデータパケット2932を受信する。検出構成要素2916は、データパケットの第1の位置における信号メトリックの第1の値を決定する。検出構成要素2916は、さらに、データパケットの第2の位置における信号メトリックの第2の値を決定する。信号メトリックの変化は、第1の値および第2の値に基づいて検出される。いくつかの構成では、信号メトリックは、RSSI、推定チャネル係数、推定位相オフセット、推定周波数オフセット、または測定パイロットエラーベクトルの大きさのうちの少なくとも1つを含む。いくつかの構成では、決定構成要素2914は、STAのサブセットの第1のSTAからのデータパケット内の1つまたは複数のデータユニットが装置2902/202において正しく受信されなかったことを検出構成要素2916が検出すると、第1のSTAが隠れノードを有すると決定する。いくつかの構成では、決定構成要素2914は、装置2902/202が、STAのサブセットの第1のSTAから受信されたパケット用の推定PERと測定PERとの間の差を検出するとき、第1のSTAが隠れノードを有すると決定する。いくつかの構成では、受信構成要素2904は、第1のSTAからの報告を搬送するデータパケット2932を受信する。報告は、第1のSTAの隠れノードの識別情報を含む。決定構成要素2914は、受信構成要素2904から報告を取得し、報告に基づいて、STAのサブセットの第1のSTAが隠れノードを有すると決定する。
[00189]それに応じて、決定構成要素2914は、要求構成要素2912に要求命令2934を送る。要求構成要素2912は、要求フレーム2942を構築し、送信構成要素2910に要求フレーム2942を送る。送信構成要素2910は、複数のSTA2950に要求フレーム2942を送信する。いくつかの構成では、要求フレーム2942は、第1の時間期間内に通信用の媒体予約手順を共同でイネーブルにし、第2の時間期間内に通信用の媒体予約手順を共同でディセーブルにするように複数のSTA2950に要求する。いくつかの構成では、要求フレーム2942は、第1の時間期間を示す第1の時間インジケータを含む。いくつかの構成では、要求フレーム2942は、第2の時間期間を示す第2の時間インジケータを含む。いくつかの構成では、要求フレーム2942は、複数のSTA2950の各STAを識別するSTAインジケータを含む。いくつかの構成では、第1の時間インジケータ、第2の時間インジケータ、および/またはSTAインジケータは、要求フレーム2942のIEに含まるか、または要求フレーム2942内の情報ビットである。
[00190]受信構成要素2904は、複数のSTA2950から通信メトリック情報2944を受信し得る。通信メトリック情報2944は、通信用の媒体予約手順を共同でイネーブルおよびディセーブルにする間の通信メトリックを示す。受信構成要素2904は、決定構成要素2914に通信メトリック情報2944を送る。決定構成要素2914は、受信された通信メトリック情報2944に基づいて、媒体予約手順の共同イネーブル化が複数のSTA2950向けの通信を改善するかどうかを決定し得る。いくつかの構成では、決定構成要素2914は、受信された通信メトリック情報2944に基づいて、第1の時間期間内の複数のSTA2950の通信メトリックと、第2の時間期間内の複数のSTA2950の通信メトリックとを決定する。
[00191]いくつかの構成では、受信構成要素2904は、第1の時間期間内に媒体予約手順の共同イネーブル化を用いて、複数のSTA2950の各STAからデータパケット2932を受信し得る。検出構成要素2916は、第1の時間期間内に各STAから受信されたデータパケット2932に基づいて、複数のSTA2950の各STAについての通信メトリックのそれぞれの第1の値を決定し得る。受信構成要素2904は、第2の時間期間内に媒体予約手順の共同ディセーブル化を用いて、複数のSTA2950の各STAからデータパケット2932を受信し得る。検出構成要素2916は、第2の時間期間内に各STAから受信されたデータに基づいて、複数のSTA2950の各STAについての通信メトリックのそれぞれの第2の値を決定し得る。検出構成要素2916は、対応する検出情報2935を決定構成要素2914に送る。決定構成要素2914は、第1の値および第2の値に基づいて通信メトリックの改善点を決定する場合がある。
[00192]決定構成要素2914は、媒体予約手順の共同イネーブル化が複数のSTA2950向けの通信を改善する場合、後続の通信用の媒体予約手順を共同でイネーブルにするように複数のSTA2950に要求するように決定し得る。いくつかの構成では、決定構成要素2914は、受信された通信メトリック情報2944に基づいて、第2の時間期間内の通信メトリックと比較して第1の時間期間内の通信メトリックの改善点を決定する。複数のSTA2950向けの通信は、通信メトリックの改善点が第1のしきい値を満たすとき、改善されると決定される。
[00193]それに応じて、決定構成要素2914は、要求構成要素2912に要求命令2934を送る。要求構成要素2912は、要求フレーム2942を構築し、送信構成要素2910に要求フレーム2942を送る。送信構成要素2910は、複数のSTA2950に要求フレーム2942を送信する。
[00194]いくつかの構成では、媒体予約手順はRTS/CTS手順を利用する。いくつかの構成では、通信メトリックは、実際のスループット、均等フルバッファスループット、再試行率、PER、MCS、またはアクセス遅延のうちの少なくとも1つを含む。
[00195]本装置は、図11〜図28の前述のフローチャート内のアルゴリズムのブロックの各々を実施する追加の構成要素を含み得る。そのため、図11〜図28の前述のフローチャート内の各ブロックは、1つの構成要素によって実施され得、本装置は、それらの構成要素のうちの1つまたは複数を含み得る。構成要素は、述べられたプロセス/アルゴリズムを遂行するように具体的に構成された1つもしくは複数のハードウェア構成要素であるか、述べられたプロセス/アルゴリズムを実施するように構成されたプロセッサによって実装されるか、プロセッサによる実装のためにコンピュータ可読媒体内に記憶されるか、またはそれらの何らかの組合せであり得る。
[00196]要求構成要素2912、決定構成要素2914、および検出構成要素2916は、図2に示されたMRP構成要素224を構成し得る。要求構成要素2912、決定構成要素2914、および検出構成要素2916は、プロセッサ204、メモリ206、信号検出器218、DSP220、および/またはユーザインターフェース222を利用し得る。受信構成要素2904および送信構成要素2910は、プロセッサ204、メモリ206、信号検出器218、および/またはDSP220を利用し得る。トランシーバ214は、1つまたは複数のアンテナ216から信号を受信し、受信された信号から情報を抽出し、抽出された情報を受信構成要素2904に供給する。加えて、トランシーバ214は、送信構成要素2910から情報を受信し、受信された情報に基づいて、1つまたは複数のアンテナ216に与えられるべき信号を生成する。
[00197]一態様では、装置2902/202はAPであり得る。装置2902/202は、図11〜図28に示された動作を実行するための手段を含むように構成され得る。より具体的には、装置2902/202は、複数のSTAの各STAがAPとのアップリンクトラフィックを有すること、または複数のSTAのうちのSTAのサブセットの各STAが、APにデータを送信しAPと各STAとの間の通信を妨害する隠れノードを有することのうちの少なくとも1つに基づいて、通信用の媒体予約手順を共同でイネーブルおよびディセーブルにするように複数のSTAに要求するための手段を含むように構成され得る。装置2902/202は、通信用の媒体予約手順を共同でイネーブルまたはディセーブルにする間、複数のSTAから通信メトリックを示す情報を受信するための手段を含むように構成され得る。装置2902/202は、通信メトリックを示す受信された情報に基づいて、媒体予約手順の共同イネーブル化が複数のSTA向けの通信を改善するかどうかを決定するための手段を含むように構成され得る。装置2902/202は、媒体予約手順の共同イネーブル化が複数のSTA向けの通信を改善する場合、後続の通信用の媒体予約手順を共同でイネーブルにするように複数のSTAに要求するための手段を含むように構成され得る。
[00198]いくつかの構成では、装置2902/202は、複数のSTAの各々が隠れノードを有すると決定するための手段を含むように構成され得る。複数のSTAは、APが複数のSTAに関連して隠れノードから干渉を受けることに基づいて、媒体予約手順を共同でイネーブルおよびディセーブルにするように要求される。いくつかの構成では、装置2902/202は、STAのサブセットの各STAがAPに対する干渉を引き起こす隠れノードを有すると決定するための手段を含むように構成され得る。複数のSTAは、複数のSTAが各々アップリンクトラフィックを有すること、および複数のSTAに対するSTAのサブセットの割合がしきい値を満たすことに基づいて、媒体予約手順を共同でイネーブルおよびディセーブルにするように要求される。いくつかの構成では、媒体予約手順はRTS/CTS手順を利用する。いくつかの構成では、通信メトリックは、実際のスループット、均等フルバッファスループット、再試行率、PER、MCS、またはアクセス遅延のうちの少なくとも1つを含む。
[00199]いくつかの構成では、媒体予約手順を共同でイネーブルおよびディセーブルにするように複数のSTAに要求するための手段は、第1の時間期間内に通信用の媒体予約手順を共同でイネーブルにし、第2の時間期間内に通信用の媒体予約手順を共同でディセーブルにするように複数のSTAに要求するようにさらに構成される。媒体予約手順の共同イネーブル化が通信を改善するかどうかを決定するための手段は、第1の時間期間内の複数のSTAの通信メトリックと第2の時間期間内の複数のSTAの通信メトリックとを決定し、第2の時間期間内の通信メトリックと比較して、第1の時間期間内の通信メトリックの改善点を決定するようにさらに構成される。複数のSTA向けの通信は、通信メトリックの改善点が第1のしきい値を満たすとき、改善されると決定される。
[00200]いくつかの構成では、第1の時間期間内の複数のSTAの通信メトリックと第2の時間期間内の複数のSTAの通信メトリックとを決定するための手段は、第1の時間期間内に媒体予約手順の共同イネーブル化を用いて、複数のSTAの各STAからデータを受信するようにさらに構成される。第1の時間期間内の複数のSTAの通信メトリックと第2の時間期間内の複数のSTAの通信メトリックとを決定するための手段は、第1の時間期間内に各STAから受信されたデータに基づいて、複数のSTAの各STAについての通信メトリックのそれぞれの第1の値を決定するようにさらに構成される。第1の時間期間内の複数のSTAの通信メトリックと第2の時間期間内の複数のSTAの通信メトリックとを決定するための手段は、第2の時間期間内に媒体予約手順の共同ディセーブル化を用いて、複数のSTAの各STAからデータを受信するようにさらに構成される。第1の時間期間内の複数のSTAの通信メトリックと第2の時間期間内の複数のSTAの通信メトリックとを決定するための手段は、第2の時間期間内に各STAから受信されたデータに基づいて、複数のSTAの各STAについての通信メトリックのそれぞれの第2の値を決定するようにさらに構成される。通信メトリックの改善点は、第1の値および第2の値に基づいて決定される。
[00201]いくつかの構成では、第1の時間期間内に通信用の媒体予約手順を共同でイネーブルにし、第2の時間期間内に通信用の媒体予約手順を共同でディセーブルにするように複数のSTAに要求するための手段は、複数のSTAに第1の時間期間を示す第1の時間インジケータを送信し、複数のSTAに第2の時間期間を示す第2の時間インジケータを送信するようにさらに構成される。いくつかの構成では、装置2902/202は、第1の時間期間内に通信用の媒体予約手順を共同でイネーブルにし、第2の時間期間内に通信用の媒体予約手順を共同でディセーブルにするように複数のSTAに要求するための手段を含むように構成され得、複数のSTAに複数のSTAの各STAを識別するSTAインジケータを送信するようにさらに構成される。いくつかの構成では、STAインジケータは、フレームの情報要素(IE)に含まれるか、またはフレーム内の情報ビットである。いくつかの構成では、装置2902/202は、APがSTAのサブセットの第1のSTAから受信されるデータパケットの受信中に信号メトリックの変化を検出するとき、第1のSTAが隠れノードを有すると決定するための手段を含むように構成され得る。
[00202]いくつかの構成では、装置2902/202は、第1のSTAからデータパケットを受信するための手段を含むように構成され得る。装置2902/202は、データパケットの第1の位置における信号メトリックの第1の値を決定するための手段を含むように構成され得る。装置2902/202は、データパケットの第2の位置における信号メトリックの第2の値を決定するための手段を含むように構成され得る。信号メトリックの変化は、第1の値よび第2の値に基づいて検出される。いくつかの構成では、信号メトリックは、RSSI、推定チャネル係数、推定位相オフセット、推定周波数オフセット、または測定パイロットエラーベクトルの大きさのうちの少なくとも1つを含む。
[00203]いくつかの構成では、装置2902/202は、STAのサブセットの第1のSTAからのデータパケット内の1つまたは複数のデータユニットがAPにおいて正しく受信されなかったことをAPが検出すると、第1のSTAが隠れノードを有すると決定するための手段を含むように構成され得る。いくつかの構成では、装置2902/202は、APがSTAのサブセットの第1のSTAから受信されたパケットについての推定PERと測定PERとの間の差を検出するとき、第1のSTAが隠れノードを有すると決定するための手段を含むように構成され得る。いくつかの構成では、装置2902/202は、APがSTAのサブセットの第1のSTAから報告を受信する場合、第1のSTAが隠れノードを有すると決定するための手段を含むように構成され得る。報告は、第1のSTAの隠れノードの識別情報を含む。
[00204]前述の手段は、前述の手段によって列挙される機能を実施するように構成された、ワイヤレスデバイス202/2902の前述の構成要素のうちの1つまたは複数であり得る。上述された方法の様々な動作は、様々なハードウェアおよび/もしくはソフトウェアの構成要素、回路、ならびに/またはモジュールなどの、動作を実行することが可能な任意の適切な手段によって実行される場合がある。概して、図に示されたいずれの動作も、その動作を実行することが可能な対応する機能的手段によって実行される場合がある。
[00205]図30は、例示的な装置3002の中の様々な構成要素/手段の間のデータフローを示す概念データフロー図3000である。装置3002は、第1のSTA(たとえば、ステーション114、ステーション902)であり得る。装置3002は、受信構成要素3004と、送信構成要素301と、RTS/CTS構成要素3012と、決定構成要素3014と、検出構成要素3016とを含む。
[00206]装置3002/202は、受信構成要素3004と送信構成要素3010とを介して、STA3050と通信している。RTS/CTS構成要素3012は、RTS/CTS手順に従って1つまたは複数のRTSメッセージ3042を構築することができる。RTS/CTS構成要素3012は、送信構成要素3010にRTSメッセージ3042を送る。送信構成要素3010は、STA3050にRTSメッセージ3042を送信する。
[00207]受信構成要素3004は、STA3050から、RTSメッセージに応答する0個以上のCTSメッセージ3032を受信し得る。受信構成要素3004は、RTS/CTS構成要素3012にCTSメッセージ3032を送る。RTS/CTS構成要素3012は、対応するRTS/CTS情報3034を決定構成要素3014に送る。決定構成要素3014は、RTS/CTS情報3034に基づいて応答率を決定し得る。決定構成要素3014は、応答率がしきい値を満たすとき、検出構成要素3016に切替え情報3035を送る。切替え情報3035は、ポーリング手順を実施するようにSTA3050に要求するように示す。ポーリング手順は、データ送信を受信するための受信側の利用可能性を告知する。それに応じて、検出構成要素3016は、対応する第1の切替え要求3033を構築し、送信構成要素3010に第1の切替え要求3033を送る。送信構成要素3010は、STA3050に第1の切替え要求3033を送信する。第1の切替え要求3033は、ポーリング手順を実施するようにSTA3050に要求する。いくつかの構成では、第1の切替え要求3033は、装置3002/202におけるチャネル負荷を含む。
[00208]いくつかの構成では、RTS/CTS構成要素3012は、1つまたは複数のRTSメッセージ3042が第1の数のRTSメッセージを含むと決定する。RTS/CTS構成要素3012は、CTSメッセージ3032が第2の数のCTSメッセージを含むと決定する。RTS/CTS情報3034は、第1の数および第2の数に関する情報を含む。決定構成要素3014は、第1の数および第2の数に基づいて応答率を決定する。
[00209]いくつかの構成では、受信構成要素3004は、STA3050から、STA3050がポーリング手順を実施することを示す第1の切替え承認3044を受信する場合がある。受信構成要素3004は、検出構成要素3016に第1の切替え承認3044を送る。検出構成要素3016は、決定構成要素3014に承認を示す切替え情報3035を送る。
[00210]その後、受信構成要素3004は、ポーリング手順に従ってポーリングメッセージ3046を受信する場合がある。ポーリングメッセージは、STA3050がデータ送信に利用可能であることを示す。受信構成要素3004は、決定構成要素3014にポーリングメッセージ3046を送る。決定構成要素3014は、STA3050にデータ3040を送信するように受信構成要素2904に命令するために、受信構成要素2904に送信命令3048を送る。
[00211]いくつかの構成では、受信構成要素3004は、STA3050から、RTS/CTS手順を実施するように装置3002/202に要求する第2の切替え要求3037を受信する場合がある。第2の切替え要求3037は、STA3050におけるチャネル負荷を含む。受信構成要素3004は、検出構成要素3016に第2の切替え要求3037を送る。それに応じて、検出構成要素3016は、決定構成要素3014にそのような要求を示す切替え情報3035を送る。決定構成要素3014は、STA3050におけるチャネル負荷と装置3002/202におけるチャネル負荷との間の差がしきい値を満たすと決定する。決定構成要素3014は、要求の承認を示す切替え情報3035を検出構成要素3016に送る。検出構成要素3016は、対応する第2の切替え承認3038を構築し、受信構成要素3004に第2の切替え承認3038を送る。受信構成要素3004は、STA3050に、装置3002/202がRTS/CTS手順を実施することを示す第2の切替え承認3038を送信する。
[00212]本装置は、図11〜図28の前述のフローチャート内のアルゴリズムのブロックの各々を実施する追加の構成要素を含み得る。そのため、図11〜図28の前述のフローチャート内の各ブロックは、1つの構成要素によって実施され得、本装置は、それらの構成要素のうちの1つまたは複数を含み得る。構成要素は、述べられたプロセス/アルゴリズムを遂行するように具体的に構成された1つもしくは複数のハードウェア構成要素であるか、述べられたプロセス/アルゴリズムを実施するように構成されたプロセッサによって実装されるか、プロセッサによる実装のためにコンピュータ可読媒体内に記憶されるか、またはそれらの何らかの組合せであり得る。
[00213]RTS/CTS構成要素3012、決定構成要素3014、および検出構成要素3016は、図2に示されたMRP構成要素224を構成する場合がある。RTS/CTS構成要素3012、決定構成要素3014、および検出構成要素3016は、プロセッサ204、メモリ206、信号検出器218、DSP220、および/またはユーザインターフェース222を利用し得る。受信構成要素3004および送信構成要素3010は、プロセッサ204、メモリ206、信号検出器218、および/またはDSP220を利用する場合がある。トランシーバ214は、1つまたは複数のアンテナ216から信号を受信し、受信された信号から情報を抽出し、抽出された情報を受信構成要素3004に供給する。加えて、トランシーバ214は、送信構成要素3010から情報を受信し、受信された情報に基づいて、1つまたは複数のアンテナ216に与えられるべき信号を生成する。
[00214]一態様では、装置3002/202は第1のSTAであり得る。装置3002/202は、図11〜図28に示された動作を実行するための手段を含むように構成される場合がある。より具体的には、装置3002/202は、RTS/CTS手順に従って第2のSTAに1つまたは複数のRTSメッセージを送るための手段を含むように構成される場合がある。装置3002/202は、第2のSTAから、RTSメッセージに応答する0個以上のCTSメッセージを受信するための手段を含むように構成される場合がある。装置3002/202は、RTSメッセージおよびCTSメッセージに基づいて応答率を決定するための手段を含むように構成される場合がある。装置3002/202は、応答率がしきい値を満たすとき、第2のSTAに第1の切替え要求を送るための手段を含むように構成される場合があり、第1の切替え要求は、ポーリング手順を実施するように第2のSTAに要求し、ポーリング手順は、データ送信を受信するための受信側の利用可能性を告知する。
[00215]いくつかの構成では、第1の切替え要求は、第1のSTAにおけるチャネル負荷を含む。いくつかの構成では、1つまたは複数のRTSメッセージは第1の数のRTSメッセージを含む。0個以上のCTSメッセージは第2の数のCTSメッセージを含む。応答率は、第1の数および第2の数に基づいて決定される。
[00216]いくつかの構成では、装置3002/202は、第2のSTAから、第2のSTAがポーリング手順を実施することを示す第1の切替え承認を受信するための手段を含むように構成され得る。装置3002/202は、ポーリング手順に従ってポーリングメッセージを受信するための手段を含むように構成され得る。ポーリングメッセージは、第2のSTAがデータ送信に利用可能であることを示す。装置3002/202は、ポーリングメッセージに応答して第2のSTAにデータを送信するための手段を含むように構成され得る。
[00217]いくつかの構成では、装置3002/202は、第2のSTAから、RTS/CTS手順を実施するように第1のSTAに要求する第2の切替え要求を受信するための手段を含むように構成され得る。第2の切替え要求は、第2のSTAにおけるチャネル負荷を含む。装置3002/202は、第2のSTAにおけるチャネル負荷と第1のSTAにおけるチャネル負荷との間の差がしきい値を満たすと決定するための手段を含むように構成され得る。装置3002/202は、第1のSTAがRTS/CTS手順を実施することを示す第2の切替え承認を第2のSTAに送信するための手段を含むように構成され得る。
[00218]前述の手段は、前述の手段によって列挙される機能を実施するように構成された、ワイヤレスデバイス202/3002の前述の構成要素のうちの1つまたは複数であり得る。上述された方法の様々な動作は、様々なハードウェアおよび/もしくはソフトウェアの構成要素、回路、ならびに/またはモジュールなどの、動作を実行することが可能な任意の適切な手段によって実行される場合がある。概して、図に示されたいずれの動作も、その動作を実行することが可能な対応する機能的手段によって実行される場合がある。
[00219]図31は、例示的なワイヤレス通信デバイス3102の機能ブロック図3100である。ワイヤレス通信デバイス3102は、受信機3105と、処理システム3110と、送信機3115とを含み得る。
[00220]一構成では、ワイヤレス通信デバイス3102はAPである。受信機3105、処理システム3110、および/または送信機3115は、媒体予約手順を共同で使用してAPにデータを送信するように第1のSTAおよび第2のSTAに要求するように構成され得る。媒体予約手順はデータ送信用の媒体を予約する。媒体予約手順はRTS/CTS手順を利用し得る。
[00221]処理システム3110および/または送信機3115は、媒体予約手順を使用してAPにデータを送信するように第1のSTAに命令するために、第1のSTAを識別する第1のSTAインジケータを送信するように構成され得る。処理システム3110および/または送信機3115は、媒体予約手順を使用してAPにデータを送信するように第2のSTAに命令するために、第2のSTAを識別する第2のSTAインジケータを送信するように構成され得る。第1のSTAインジケータおよび第2のSTAインジケータは、フレームのIEに含まれ得る。
[00222]処理システム3110および/または送信機3115は、媒体予約手順を使用してAPにデータを送信する第1の時間期間を指定する第1の時間インジケータを送信するように構成され得る。処理システム3110および/または送信機3115は、媒体予約手順を使用せずにAPにデータを送信する第2の時間期間を指定する第2の時間インジケータを選択的に送信するように構成され得る。処理システム3110および/または送信機3115は、媒体予約手順を共同で使用してAPにデータを送信するようにすべての受信側STAに命令する共通STAインジケータを送信するように構成される場合がある。
[00223]処理システム3110は、データ受信時にそれらの各々からの干渉がAPに存在する複数のSTAを識別するように構成され得る。処理システム3110は、APと通信しているSTAに対する複数のSTAの割合があらかじめ決定されたしきい値よりも大きいかどうかを決定するように構成される場合がある。共通STAインジケータは、割合があらかじめ決定されたしきい値よりも大きいと決定することに応答して送信される。
[00224]処理システム3110および/または送信機3115は、媒体予約手順を共同で使用してAPにデータを送信するように2つ以上のSTAに要求するAPの能力を示す能力インジケータを送信するように構成され得る。処理システム3110および/または送信機3115は、インジケータ内で指定された測定期間内にAPにスループットメトリックを報告するようにSTAに要求する報告インジケータを送信するように構成され得る。受信機3105および/または処理システム3110は、媒体予約手順を使用してデータを送信するように第1のSTAと第2のSTAの両方に命令するために、第1のSTAから要求を受信するように構成され得る。
[00225]処理システム3110は、データ受信時にそれからの干渉がAPに存在する第1のSTAを識別するように構成され得る。処理システム3110は、第1のSTAと共同で媒体予約手順を使用してAPにデータを送信する第2のSTAを識別するように構成され得る。第1のSTAを識別するために、処理システム3110は、第1のSTAの隠れSTAが存在するかどうかを決定するように構成され得る。隠れSTAは、APにデータを送信し、第1のSTAのデータ通信を妨害する。
[00226]第1のSTAの隠れSTAが存在するかどうかを決定するために、受信機3105、処理システム3110、および/または送信機3115は、第1のSTAから受信された第1のデータパケットの信号メトリックの変化、第1のSTAから正しく受信されなかった第2のデータパケット内の1つもしくは複数のデータユニット、または第1のSTAから受信されたパケットの推定PERと測定PERとの間の差のうちの少なくとも1つの指示を取得するように構成され得る。処理システム3110は、指示に基づいて、第1のSTAの隠れSTAが存在するかどうかを決定するように構成され得る。第1のSTAの隠れSTAが存在するかどうかを決定するために、受信機3105および/または処理システム3110は、第1のSTAから報告を受信するように構成され得る。報告は、第1のSTAのデータ通信を妨害する隠れSTAの識別情報を含む。APは報告に基づいて第1のSTAを識別する。
[00227]第1のSTAの隠れSTAが存在するかどうかを決定するために、受信機3105および/または処理システム3110は、第1のSTAから第1のデータパケットを受信するように構成され得る。受信機3105および/または処理システム3110は、第1のデータパケットの第1の位置において信号メトリックの第1の値を取得するように構成され得る。受信機3105および/または処理システム3110は、第1のデータパケットの第2の位置において信号メトリックの第2の値を取得するように構成され得る。処理システム3110は、第1の値と第2の値とを評価するように構成され得る。信号メトリックは、RSSI、推定チャネル係数、推定位相オフセット、推定周波数オフセット、または測定パイロットエラーベクトルの大きさのうちの少なくとも1つを含み得る。
[00228]受信機3105、処理システム3110、および/または送信機3115は、第1のSTAおよび第2のSTAとの評価手順を開始するように構成され得る。評価手順は、APと、媒体予約手順を共同で使用する第1のSTAおよび第2のSTAとの間の、それぞれのデータ通信のスループットに関連付けられた評価結果を決定する。第1のSTAおよび第2のSTAに要求することは、評価結果に応答して実行される。評価手順を実行するために、受信機3105および/または処理システム3110は、第1の時間期間内に媒体予約手順を共同で使用する第1のSTAおよび第2のSTAからデータを受信するように構成され得る。受信機3105および/または処理システム3110は、第1の時間期間内に、それぞれ第1のSTAおよび第2のSTAから受信されたデータのスループットメトリックの第1の値を決定するように構成され得る。受信機3105および/または処理システム3110は、第2の時間期間内に媒体予約手順を使用せずに第1のSTAおよび第2のSTAからデータを受信するように構成され得る。処理システム3110は、第2の時間期間内に、それぞれ第1のSTAおよび第2のSTAから受信されたデータのスループットメトリックの第2の値を決定するように構成され得る。処理システム3110は、第1の値および第2の値に基づいて評価結果を決定するように構成され得る。
[00229]一構成では、ワイヤレス通信デバイス3102はSTAである。受信機3105および/または処理システム3110は、APから確認応答を受信するように構成され得る。確認応答はデータパケットの受信を確認応答する。受信機3105および/または処理システム3110は、確認応答を受信するより前のあらかじめ決定された時間期間に第1のSTAにおいてデータパケットが受信されたかどうかを決定するように構成され得る。データパケットが受信されなかったと決定することに応答して、処理システム3110は、確認応答からソース識別情報と宛先識別情報とを取得するように構成され得る。ソース識別情報はAPに関連付けられる。宛先識別情報は第2のSTAに関連付けられる。処理システム3110および/または送信機3115は、APに要求を送るように構成され得る。要求は、媒体予約手順を使用してデータを送信するように、第1のSTAと第2のSTAの両方に命令するようにAPに要求する。媒体予約手順はデータ送信用の媒体を予約する。
[00230]受信機3105および/または処理システム3110は、確認応答内の指示を検出するように構成され得る。指示は、確認応答を送るより前のあらかじめ決定された時間期間に、APにおいてデータパケットが受信されたことを示す。データパケットが受信されたかどうかを決定することは、指示を検出することに応答して実行される。
[00231]一構成では、ワイヤレス通信デバイス3102はSTAである。受信機3105および/または処理システム3110は、APからSTAインジケータを受信するように構成され得る。処理システム3110は、STAインジケータがSTAを識別するかどうかを決定するように構成され得る。STAインジケータがSTAを識別すると決定することに応答して、処理システム3110および/または送信機3115は、媒体予約手順を使用してAPにデータを送信するように構成され得る。媒体予約手順はデータ送信用の媒体を予約する。STAインジケータは、フレームのIEに含まれ得る。受信機3105および/または処理システム3110は、フレームを受信し、STAインジケータがIE内に存在するかどうかを検出するように構成され得る。処理システム3110および/または送信機3115は、別のSTAと共同で媒体予約手順を使用するSTAの能力を示す能力インジケータを送信するように構成され得る。
[00232]一構成では、ワイヤレス通信デバイス3102はSTAである。受信機3105、処理システム3110、および/または送信機3115は、第2のSTAにおいて受信された第1のデータパケットの信号メトリックの変化、第2のSTAにおいて正しく受信されなかった第2のデータパケット内の1つもしくは複数のデータユニット、または第2のSTAにおける推定PERと測定PERとの間の差のうちの少なくとも1つの指示を取得するように構成され得る。処理システム3110は、指示に基づいて、媒体予約手順を使用して第2のSTAにデータを送信するべきかどうかを決定するように構成され得る。媒体予約手順はデータ送信用の媒体を予約する。媒体予約手順はRTS/CTS手順を利用し得る。
[00233]処理システム3110は、指示に基づいて、第2のSTAとの評価手順を開始するべきかどうかを決定するように構成され得る。評価手順は、媒体予約手順を使用する第1のSTAと第2のSTAとの間のデータ通信のスループットに関連付けられた評価結果を決定する。データを送信するべきかどうかを決定することは、評価結果に応答して実行される。評価手順を実行するために、処理システム3110および/または送信機3115は、第1の時間期間内に媒体予約手順を使用して第2のSTAに第1のデータを送信するように構成され得る。処理システム3110は、送信された第1のデータのスループットメトリックの第1の値を決定するように構成され得る。処理システム3110および/または送信機3115は、第2の時間期間内に媒体予約手順を使用せずに第2のSTAに第2のデータを送信するように構成され得る。処理システム3110は、送信された第2のデータのスループットメトリックの第2の値を決定するように構成され得る。処理システム3110は、第1の値および第2の値に基づいて評価結果を決定するように構成され得る。スループットメトリックは、第1のSTAまたは第2のSTAのうちの1つまたは複数において決定された実際のスループットに基づき得る。スループットメトリックは、第1のSTAにおいて決定された均等(equivalent)フルバッファスループットに基づき得る。
[00234]信号メトリックの変化の指示を取得するために、受信機3105および/または処理システム3110は、第1のデータパケットの第1の位置において信号メトリックの第1の値を取得するように構成され得る。受信機3105および/または処理システム3110は、第1のデータパケットの第2の位置において信号メトリックの第2の値を取得するように構成され得る。処理システム3110は、第1の値および第2の値に基づいて信号メトリックの変化を決定するように構成され得る。信号メトリックは、RSSI、推定チャネル係数、推定位相オフセット、推定周波数オフセット、または測定パイロットエラーベクトルの大きさのうちの少なくとも1つを含み得る。
[00235]1つまたは複数のデータユニットの指示を取得するために、処理システム3110および/または送信機3115は、第2のSTAに少なくとも1つのデータユニットを含む第2のデータパケットを送信するように構成され得る。受信機3105および/または処理システム3110は、第2のSTAから確認応答を受信するように構成され得る。確認応答は、第2のSTAにおいて正しく受信されなかった少なくとも1つのデータユニットのうちの1つまたは複数のデータユニットの指示を含む。第2のデータパケットはPPDUを含み得る。少なくとも1つのデータユニットは複数のMPDUを含み得る。確認応答はブロック確認応答であり得る。指示は、第2のSTAにおいて正しく受信された複数のMPDUのMPDUと、第2のSTAにおいて正しく受信されなかった複数のMPDUのMPDUとを示し得る。評価手順を開始するように決定することは、第2のSTAにおいて正しく受信されなかったMPDUの数、割合、または分布に基づき得る。
[00236]推定PERと測定PERとの間の差の指示を取得するために、処理システム3110および/または送信機3115は、第2のSTAに複数のデータパケットを送信するように構成され得る。受信機3105および/または処理システム3110は、複数のデータパケットのPERを測定することにより、測定PERを決定するように構成され得る。処理システム3110は、第1のSTAと第2のSTAとの間の信号および雑音インジケータに基づいてPERを推定することにより、推定PERを決定するように構成され得る。処理システム3110は、測定PERおよび推定PERに基づいて差を決定するように構成され得る。信号および雑音インジケータは信号対雑音比である。PERを推定するために、受信機3105および/または処理システム3110は、第2のSTAからRSSIを受信するように構成され得る。処理システム3110は、RSSIに基づいて信号対雑音比を決定するように構成され得る。
[00237]一構成では、ワイヤレス通信デバイス3102はSTAである。処理システム3110および/または送信機3115は、媒体予約手順を使用して別のSTAにデータパケットを送信するように構成され得る。媒体予約手順はデータ送信用の媒体を予約する。受信機3105、処理システム3110および/または送信機3115は、送信されたデータパケットに対する干渉の発生に関する測定値を決定するように構成され得る。処理システム3110は、測定値があらかじめ決定されたしきい値よりも大きいかどうかを決定するように構成され得る。測定値があらかじめ決定されたしきい値よりも大きいと決定することに応答して、受信機3105、処理システム3110、および/または送信機3115は、送信されたデータパケットに対する干渉の発生を低減する拡張手順を開始するように構成され得る。媒体予約手順はRTS/CTS手順を利用し得る。
[00238]拡張手順を実行するために、処理システム3110および/または送信機3115は、受信側STAのOTA媒体占有率を低減するように受信側STAに要求する要求を送信するように構成され得る。要求は、EDCAパラメータを調整するように受信側STAに命令し得る。要求は、1つまたは複数のサイレンス期間を維持するように受信側STAに命令し得る。1つまたは複数のサイレンス期間は、少なくとも3つのサイレンス期間を含み得、周期的であり得る。
[00239]拡張手順を実行するために、処理システム3110および/または送信機3115は、反復パターンで、媒体予約手順に従って別のSTAに要求を送信するように構成され得る。媒体予約手順はデータ送信用の媒体を予約する。受信機3105および/または処理システム3110は、反復パターンで、媒体予約手順に従って別のSTAから応答を受信するように構成され得る。媒体予約手順はRTS/CTS手順を利用し得る。両方がそれぞれの反復パターンで、要求が送信される場合があり、応答が受信される。
[00240]拡張手順を実行するために、処理システム3110および/または送信機3115は、媒体予約手順に従って別のSTAに要求内の第1の電力インジケータを送信するように構成され得る。第1の電力インジケータは、媒体予約手順に従ってSTAに応答を送信するために、別のSTAにおいて使用されるべき送信電力を示す。受信機3105および/または処理システム3110は、第2のSTAからの応答内で第2のインジケータを受信するように構成され得る。第2の電力インジケータは、媒体予約手順に従って別のSTAに別の要求を送信するために、STAにおいて使用されるべき送信電力を示す。
[00241]媒体予約手順を使用して別のSTAにデータパケットを送信することは、第1のデータレートで媒体予約手順に従って第1の要求を送信することを含み得る。拡張手順を実行するために、処理システム3110および/または送信機3115は、第1のデータレートよりも低い第2のデータレートで媒体予約手順に従って第2の要求を送信するように構成され得る。処理システム3110および/または送信機3115は、第2の要求が送信された同じ送信機会において、第2の要求を送信するより前に、第1のデータレートで媒体予約手順に従って第3の要求を送信するように構成され得る。
[00242]一構成では、ワイヤレス通信デバイス3102は第1のSTAである。受信機3105、処理システム3110、および/または送信機3115は、媒体予約手順またはポーリング手順のうちの1つを使用して、第2のSTAとデータを通信するように構成され得る。媒体予約手順またはポーリング手順のうちの1つでは、受信機3105、処理システム3110、および/または送信機3115は、データ送信を開始するように構成され得る。媒体予約手順はデータ送信用の媒体を予約する。ポーリング手順は、データ送信を受信するための受信側の利用可能性を告知する。受信機3105、処理システム3110、および/または送信機3115は、第2のSTAがデータ送信を開始することを可能にするために、切替え手順を開始するように構成され得る。
[00243]処理システム3110は、媒体予約手順およびポーリング手順のうちの1つに従って、データ通信の応答率を決定するように構成され得る。切替え手順は応答率に応答して開始される。応答率を決定するために、処理システム3110および/または送信機3115は、媒体予約手順およびポーリング手順のうちの1つに従って、第2のSTAにM個の要求を送信するように構成され得、Mは1よりも大きい整数である。受信機3105および/または処理システム3110は、媒体予約手順およびポーリング手順のうちの1つに従って、第2のSTAからN個の応答を受信するように構成され得、Nは−1よりも大きい整数である。処理システム3110は、N/Mがあらかじめ決定された比よりも大きいかどうかを決定するように構成され得る。
[00244]切替え手順を実行するために、処理システム3110および/または送信機3115は、第2のSTAに切替え要求を送信するように構成され得る。受信機3105および/または処理システム3110は、第2のSTAから切替え承認を受信するように構成され得る。受信機3105および/または処理システム3110は、媒体予約手順およびポーリング手順のうちの他の1つに従って、要求を受信するように構成され得る。切替え要求は、第1のSTAにおけるチャネル負荷を含み得る。
[00245]一構成では、ワイヤレス通信デバイス3102は第1のSTAである。受信機3105、処理システム3110、および/または送信機3115は、媒体予約手順またはポーリング手順を使用して、第2のSTAと通信するように構成され得る。媒体予約手順またはポーリング手順では、受信機3105、処理システム3110、および/または送信機3115は、第2のSTAによって開始されたデータ送信に参加するように構成され得る。媒体予約手順はデータ送信用の媒体を予約する。ポーリング手順は、データ送信を受信するための受信側の利用可能性を告知する。受信機3105および/または処理システム3110は、第2のSTAから切替え要求を受信するように構成され得る。処理システム3110および/または送信機3115は、第2のSTAに切替え承認を送信するように構成され得る。受信機3105、処理システム3110、および/または送信機3115は、第1のSTAの利用可能性に応じてデータ送信を開始するように構成され得る。切替え要求は、第2のSTAにおけるチャネル負荷を含み得る。処理システム3110は、第1のSTAにおけるチャネル負荷と第2のSTAにおけるチャネル負荷との間の差があらかじめ決定されたしきい値よりも大きいかどうかを決定するように構成され得る。差があらかじめ決定されたしきい値よりも大きいと決定することに応答して、切替え承認が送信され、データ送信が開始される。
[00246]データ通信は媒体予約手順を使用し得る。データ送信を開始するために、処理システム3110および/または送信機3115は、第1のSTAの利用可能性に応じてポーリング手順に従って第2のSTAに要求を送信するように構成され得る。受信機3105および/または処理システム3110は、第2のSTAからデータを受信するように構成され得る。
[00247]データ通信はポーリング手順を使用する場合がある。データ送信を開始するために、処理システム3110および/または送信機3115は、第1のSTAの利用可能性に応じて媒体予約手順に従って第2のSTAに要求を送信するように構成され得る。受信機3105および/または処理システム3110は、媒体予約手順に従って第2のSTAから応答を受信するように構成され得る。
[00248]その上、図11〜図28を参照して上述されたすべての動作を実行するための手段は、処理システム3110、受信機3105、および/または送信機3115を備える場合がある。
[00249]上述された方法の様々な動作は、様々なハードウェアおよび/もしくはソフトウェアの構成要素、回路、ならびに/またはモジュールなどの、動作を実行することが可能な任意の適切な手段によって実行される場合がある。概して、図に示されたいずれの動作も、その動作を実行することが可能な対応する機能的手段によって実行される場合がある。
[00250]本開示に関して記載された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ信号(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス(PLD)、個別ゲートもしくはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、または本明細書に記載された機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行される場合がある。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の市販のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であり得る。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つもしくは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成として実装される場合もある。
[00251]1つまたは複数の態様では、記載された機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せに実装される場合がある。ソフトウェアに実装される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとして、コンピュータ可読媒体上に記憶されるか、またはコンピュータ可読媒体を介して送信される場合がある。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体と通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM(登録商標)、CD−ROMもしくは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気ストレージデバイス、または、命令もしくはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送もしくは記憶するために使用することができ、コンピュータによってアクセスすることができる任意の他の媒体を備えることができる。また、いかなる接続もコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)、およびBlu−ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザーで光学的に再生する。したがって、いくつかの態様では、コンピュータ可読媒体は非一時的コンピュータ可読媒体(たとえば、有形媒体)を備える場合がある。
[00252]本明細書で開示された方法は、記載された方法を実現するための1つまたは複数のステップまたはアクションを備える。方法のステップおよび/またはアクションは、特許請求の範囲から逸脱することなく、互いに交換される場合がある。言い換えれば、ステップまたはアクションの特定の順序が指定されていない限り、特定のステップおよび/またはアクションの順序および/または使用は、特許請求の範囲から逸脱することなく修正される場合がある。
[00253]したがって、いくつかの態様は、本明細書に提示された動作を実行するためのコンピュータプログラム製品を備える場合がある。たとえば、そのようなコンピュータプログラム製品は、命令を記憶(および/または符号化)したコンピュータ可読媒体を備える場合があり、命令は、本明細書に記載された動作を実行するために1つまたは複数のプロセッサによって実行可能である。いくつかの態様の場合、コンピュータプログラム製品は、パッケージング材料を含む場合がある。
[00254]ソフトウェアまたは命令は、伝送媒体を介して送信される場合もある。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、伝送媒体の定義に含まれる。
[00255]さらに、本明細書に記載された方法と技法とを実施するための構成要素、モジュール、および/または他の適切な手段は、適宜ユーザ端末および/または基地局によってダウンロードされ、および/またはオプションで取得され得ることを諒解されたい。たとえば、そのようなデバイスは、本明細書に記載された方法を実施するための手段の転送を容易にするためにサーバに結合され得る。代替として、本明細書に記載された様々な方法は、ユーザ端末および/または基地局が記憶手段(たとえば、RAM、ROM、コンパクトディスク(CD)またはフロッピーディスクなどの物理記憶媒体など)をデバイスに結合または提供すると様々な方法を取得することができるように、記憶手段を介して提供され得る。その上、本明細書に記載された方法と技法とをデバイスに提供するための任意の他の適切な技法が利用され得る。
[00256]特許請求の範囲は、上記に示された厳密な構成および構成要素に限定されないことを理解されたい。特許請求の範囲から逸脱することなく、上述された方法および装置の構成、動作、および詳細において、様々な修正、変更、および変形が行われる場合がある。
[00257]上記は本開示の態様を対象とするが、本開示の他の態様およびさらなる態様は、それらの基本的範囲から逸脱することなく考案される場合があり、それらの範囲は以下の特許請求の範囲によって決定される。
[00258]以上の説明は、本明細書に記載された様々な態様をいかなる当業者も実践することが可能になるために提供される。これらの態様に対する様々な修正は当業者には容易に明らかであり、本明細書で定義された一般原理は他の態様に適用される場合がある。したがって、特許請求の範囲は、本明細書に示された態様に限定されるものではなく、クレーム文言に矛盾しない全範囲を与えられるべきであり、単数形の要素への言及は、そのように明記されていない限り、「唯一無二の」を意味するものではなく、「1つまたは複数の」を意味するものである。別段に明記されていない限り、「いくつかの」という用語は1つまたは複数を指す。当業者に知られている、または後に知られることになる、本開示全体にわたって記載された様々な態様の要素のすべての構造的および機能的な等価物は、参照により本明細書に明確に組み込まれ、特許請求の範囲によって包含されるものである。その上、本明細書で開示されたものは、そのような開示が特許請求の範囲において明示的に列挙されているかどうかにかかわらず、公に供するものではない。いかなるクレーム要素も、その要素が「ための手段」という句を使用して明確に列挙されていない限り、または方法クレームの場合には、その要素が「ためのステップ」という句を使用して列挙されていない限り、米国特許法第112条(f)の規定の下で解釈されるべきではない。